現代 史 資 料
社 会 主 義 運 動
(16)
(三)
み す ず 書 房
3.15事 件 の予審終結 を機 に記事 の掲 載禁 を解 かれ た直 後 に 発行 され た号外 で,各 紙 とも同様 の号 外 をだ した. ...
22 downloads
517 Views
155MB Size
Report
This content was uploaded by our users and we assume good faith they have the permission to share this book. If you own the copyright to this book and it is wrongfully on our website, we offer a simple DMCA procedure to remove your content from our site. Start by pressing the button below!
Report copyright / DMCA form
現代 史 資 料
社 会 主 義 運 動
(16)
(三)
み す ず 書 房
3.15事 件 の予審終結 を機 に記事 の掲 載禁 を解 かれ た直 後 に 発行 され た号外 で,各 紙 とも同様 の号 外 をだ した.
文 中2度 目の 夏 とあるの で昭 和4年 の もの と思 われ る徳 田球
の布 施辰治 にあ てた 手紙
で,刑 務所 の処遇 とくに被 告人か ら外 部に 出す信 書の 禁止 問題 を とりあげ たもの で,右 肩 の 藤本の印 は 予審 判 事の もので ある.
前列 左,浦 川特高係 長,周 囲 は佐 野学逮 捕 に上 海 に乗 りこんだ刑事 連.
佐野学 と日本 本土の 共産党 とが通信 に用 いた暗号.
塩 野検 事正 か ら新潟地 検 の検 事正に あて た党 員 名簿の暗 号を解読 した もの.こ の 中 で統 一裁判の こ と も書 いてあ る.こ れ は新潟 だ けで な く,各 地 の検 事正 あてに もお くられ た もの と思 われ る.
凡
例
一 本 巻 は ﹁社 会 主 義 運 動﹂ 三 とし て、 一九 二八 年 か ら 一九 三 〇 年 に いた る 期間 にお け る 日本 社 会 主義 運 動 の関 係 文 書 のう
ち、 とく にこ の巻 で は、 こ の運 動 に対 応す る官 憲 側 の対 抗策 を し め す 文書 とし て、 共 産 党 員 の検挙 と予審 に かん す る 主要
二
復 原 にあ た って は、 す べて原 文 に従 って い るが、 明 白な 誤 字 誤 植 は正 した。 正 確 な 意 味 が と ら え にく い場 合 及 び 原 文 の
本 巻 所収 の資 料 源 に つ いて は、 別 に各 文書 ご と に示 し て あ る。
なも のを 収 録 し た。 た だ し予 審 調 書 はそ の量 が尨 大 であ る か ら別 巻 に いれ る予定 であ る。
三
四
本 巻 の編 集 と解 説 は、 山辺 健 太 郎 が 担当 し た 。
漢 字 は、 当 用漢 字 に従 ったが 、 仮 名 遣 いは原 文 に従 って いる。
字 が判 読 し 難 いも の、 ま た明白 な 誤 り で あ っても 原 文 の形 を 示 す 場 合 は、 傍注 に て ︹マ マ︺と 付 記 し た。
五
凡
例
資料 解説
目
次
一
一五
(一九 二 八 )
思 想犯罪 の検 察実 務 に就 て
三七
一 秘密 結社 日本 共産党 事件 ノ概要 二
三 ・ 一五 、 四 ・ 一六 事 件 回 顧 (一九 三 八)
(一九 三 三)
三
日本 共産 党 事 件 に 関 し、 塩 野 検 事 正 よ り 地 方 検 事 正 への通 牒 ( 付、 暗号 党員名簿)
五六
四
警 視総監 の検挙 に関す る通報
(一九 二 八 )
五
司法警 察官 及び検事 の取調 記録
二八二
二五六
二一三
一八三
九五
六五
六
徳 田球 一外 三十 六名治 安維持 法違反 被告事件 予審終 結決定 書
(一九 二 九 )
(一九 二 九)
(一九 二 九 )
(一九 二 九 )
(一九 二 八 ・八 )
七
栗 原佑外 二十 七名治 安維 持 法違 反被 告事件 予審 終結 決定書
七一
八
金子健 太外 三十 六名治 安維 持法違反 被告事件 予審 終結決 定書
(一九 二 八 )
九
五十嵐信 雄外 三十 一名治 安維 持法違 反被告 事件予審 終結決 定書
(一九 三 〇 )
一〇
一一 藤 井 米三外十 七名治 安維 持 法違 反被 告事件 予審終結 決定書
一三
一二
市 川正 一外 八十 二 名治 安維持法違反、 三 田村 四郎 傷害被 告事件 予審終 結決定書
雨森 卓三郎 外十六 名治 安維持法違反 被告 事件予審 終結決 定書
赤津 益造外十 三名 治安維 持法違反 被告事件 予審終 結決定 書
二九三
三〇一
三二六
一九
一八
一七
一六
春 日庄次郎 外九十 八名治 安維持 法違反被 告事件 予審終 結決定書
宮 崎菊治 外三十名 治安維 持法違反 被告事件 予審終 結決定 書
山 名正実 外八名治 安維持 法違反被 告事件 予審終 結決定書
斎 藤金市 外十六名 治安維 持法違反 被告事 件予審 終結決定 書
武 内清外 三十五名 治 安維 持法違反 被告事 件予審 終結決 定書
(一九 二八)
(一九 二八)
四四一
四二六
(一九 二 九)
(一九 二 九 )
一四
国領 五 一郎外十 七 名治 安維持法違 反、 河合悦 三治 安維 持法 並出版 法違 反被告 事件 予審
二〇
板 野勝次 外三十 四名治 安維持法違 反被告 事件 予審 終結決 定書
(一九 三 一)
一五
二 一
岡 崎 一夫外十 六名 治安維 持法違反 被告事 件予審 終結決定 書
三九五
二二
長 谷川民 之助外 四名治 安維持 法違 反被告 事件 予審終結決 定書
(一九 三 〇 )
二三
小林杜人 外十二名 治 安維 持法違反 被告事 件予審 終結決定 書
終 結決定書
二四
長門操外 十四名治 安維 持法違反被 告事件 予審 終結決定書
(一九 二八)
(一九 二 八 ) (一九 二 八) (一九 二 八 ) (一九 二 八 ) (一九 二 八 )
(一九 二八) (一九 二 八)
五七二
五五八
五四七
五四〇
五三六
五二三
四九六
四六六
四五五
四四五
二五
藤 井哲 夫外三十 九名治 安維持 法違 反被 告事件 予審終 結決定書
(一九 二 八 )
二六
公判準備 に関す る文書
(一九 三 〇 )
二七
二九
二八
速記録 作製 に関す る文書
私 の経 験 より 見 た る 共産 党 事 件 の審 理 に就 て
公判報 道 に関す る新 聞対策
(一九 三 一)
(一九 三 一)
三○
(一九 三 三 )
五八三
五八四
六〇六
資 料 解 説
共 産 党 事件 にかぎ らず 、 あ ら ゆ る刑 事 事 件 は、 捜 査 、 検挙 、 起訴 、 予審 、 公 判、 論 告 、 弁 論 、判 決 と いう順 序 ですす
む も のであ る。 こ の巻 では 、 公判 記録 を 中 心 に し て共 産 党事 件 のあ ら ま し を つた え る ため に、 以 上 の 六段 階 に わ たる資
料 をあ つめ た も のであ る が、 こ のう ち 、 予審 の審 理 が いちば ん な がく 、 し た が って こ の予 審 の記 録 であ る予 審 調 書 の量 は じ つに尨 大 な も のであ る。
そ の た め本 巻 では、 予 審 の結 果 をま とめ た 予審 終 結 決 定書 だけ を いれ、 予 審 の訊問 調 書 は 別 に編 集 す る こ と にし た 。
検 挙 をす るま え には 十分 な内 偵 査 察 、 つま り スパ イ 活動 を や る こと に は、 今も 昔 も か わ りが な い。 共産 党 は、 戦前 の
非合 法 時 代 でも、 組織 は た と え秘 密 であ っても 、 そ の活動 は公 然 と や ったも のであ る。 た だ こ の活 動 のさ い に、 一九 二
七 年 以前 に は、 宣 伝文 書 等 に共産 党 の名 は だ し て いな い。 それ だ け に内 偵 も む つか し か った であ ろう 。 と こ ろが 、 一九
二七年 以 後 にな る と、 公 然 た る党 活 動 が は じま った ので、 官 憲 は そ の スパイ を 党 組織 のな か に おく り こむ よう にな った。
こ の スパイ 活動 の こと は 、 三 ・ 一五事 件 の ころ 東 京地 方 裁 判所 検事 局 の次 席 検事 であ った松 阪 広 政 が か な りく わ し く
書 いて い る。 ま た 三 ・ 一五 事 件 の公 判 に立 会 った戸 沢 検事 の ﹁思想 犯罪 の検 察 実務 に就 て﹂ と いう 講 演 速 記 は、 前 記松
阪 のも の にく ら べ ると や や 一般 的 で、彼 の経 験 も 三 ・ 一五、 四 ・ 一六事 件 以 後 の こ と であ る 。 そ の彼 も 、﹁検 挙 の準備 と
し て の視 察 内偵 の督 励 ﹂ が 必要 であ る こと を強 調 し て いる とお り、 スパ イ活 動 は彼 ら 官 憲 にと って重 大 な こ と であ った。
三 ・ 一五事 件 の ﹁捜 査 の端 緒﹂ は、 こ の巻 の は じめ に いれ た内 務 省 の極秘 文 書 に もあ る よう に スパ イか ら の聞 込 み に
よ る も のも あ る。 し かし こ の聞 込 み情 報 も正 確 な も の で は な か った の で、 これ を ﹁端 緒 ﹂ と し て特 高 の捜 査活 動が は じ
ま る の だが 、 本書 に いれ た 松 阪 の話 からも わ かる よ う に、 こう し て捜 査を し ても 確実 な証 拠 は つか め るも ので は な い。
捜 査 があ る段 階 ま で来 ると 検 挙 を や って被 疑 者 を 拘 留 し てお い て、拷 問 に よ って 弱 い者 から 白状 さ せ て しま う 。
ま た拷 問 に し ても 、 これ が 警察 でお こな わ れ た こ と はよ く 知 ら れ て いる が 、 検事 調 べ の段 階 でも拷 問 はず いぶ んあ っ
た。 と いう のは、 検 事 に調 べら れ る時 には被 疑 者 は た いて い警 察 の豚 箱 に いる ので、 も し被 疑者 が 検 事 の前 に でて、 こ
れま で の警察 官 、 つま り 特 高 の拷 問 によ る聴 取 書 を否 認 す る と 、警 察 にお く り か え され る。 こう し て、 検 事 自 身 は拷 問
を や らな く ても警 察 にや ら せ る わ けだ。 そ し て検 事 は警 察 官 の聴 取書 作 成 に つ いて も たえず 指揮 し て いた から 、 検事 の 聴取 書 と警 察官 の聴 取 書 と は 、 そ の内容 も だ いた いお な じ であ る 。
警 察 の聴 取書 に は被 疑 者 本 人 の や った こ とだ け し か書 い てな いが、 こ の聴 取 書 以外 に、 いわ ば警 察 官 の ノ ー トと も い
う べ きも のが あ って 、 じ っさ いに は これが 重 要 で あ った。 本 書 に いれ た警 視 総 監 の通 報 を みて も わ かる よ う に、 東 京 で
河合 悦 三が や ら れ た の は、 大 阪 で被 疑 者 を警 察 官 が 取 調 べ て いる う ち に自 白 さ せ た も の であ るが、 こん な こ とは 自 白 し
た 人 の 聴取 書 に は も ちろ ん の って いな い。 だ から 、 だ れ が他 人 のや った こ とを し ゃべ った か は、 聴取 書 か ら はわ から な いの が普 通 であ る。
そ れ に警 察 官 の聴 取書 に し ても 、 検事 の聴 取書 にし ても 、内 容 は いた って簡 単 で、そ の形 式 も問 答 体 ではな く、 ﹁右 ノ
者 昭 和某 年 某 月 某 日本 職 ニ対 シ左 ノ通 リ陳 述 ヲ為 シタ リ﹂ と い って、 つぎ に被 疑 者 の陳 述が つづ く の であ るが 、 これ は だ いた い検 事 の筋書 きど お り の こと が書 い てあ る。
と に かく こん な手 続 を 経 た う え で、 検 事が 公 訴 し 、 予審 を請 求 す る のであ るが 予審 は こ の被 告 事 件 を 公判 に付 す る か ど う か を 決定 す る た め に取 調 べを す る わ け で、 ま た、 事 件 全体 のお も な 調 べ は予 審 でや った。
三 ・ 一五事 件 で とく に予 審 の調 べが く わ し か った のは、 昭 和 九年 の思 想実 務 家 会 同 で 木村 刑 事 局長 も い って い る よう
に、 ﹁当 時 に於 て は被 告 人 を 詳細 に取 調 べねば 全 国 的 の情 勢 が 判 明 し な い為 な る べ く詳 細 の取 調 べ を 必 要 と し た﹂ と い
って いる。
ま た司 法 制 度 の う え から い っても 予 審 は重 要 な も のであ って、 刑 事 訴 訟法 のう え から い って、 公 判 で証 拠 力 をも つの
は予審 調 書 だ け で あ った。 予審 終 結 決 定 書 は 、こ の予 審 調 書 を要 約 し たも のでも あ る し、ま た法律 上 は、﹁公判 ニ付 ス ル
ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ア ルト キ ハ予 審 判 事 ハ決定 ヲ以 テ被 告 事 件 ヲ公判 ニ付 ス ル言 渡 ヲ為 ス ヘシ﹂ と いう刑 事 訴訟 法 に いう ﹁決 定﹂ が 、 す な わ ち予 審 終 結 決 定 であ る。
そ し て この ﹁決 定 ニ ハ罪 ト為 ル ヘキ事 実 及 法令 ノ適 用 ヲ示 ス ヘシ﹂ と いう 規 定 が あ る の で、 こ こ に いれ た予 審終 結決
定 書 で いう と、 そ の最後 に、 治 安維 持 法 の第 一条 と か第 二条 と かを適 用 す ると いう ﹁法 律 の適 用 ﹂が あ り、 ﹁罪 ト為 ル ヘ
キ事 実﹂ と いう のが 、決 定 書 のは じ め にあ る ﹁理 由﹂ と、 そ の つぎ に あ る各 被 告 の行 為 に つ いて 述 べ た部分 であ る こと は いう ま でも な い。
問 題 は ﹁法 律 ノ適 用﹂ であ る。 一九 二 三年 の第 一次 共 産 党事 件 では、 治 安 維 持 法 は ま だ制 定 さ れ てお らず 、 一九 〇 〇
年 に制 定 され た治 安 警察 法 第 十 四 条 の ﹁秘 密 ノ結 社 ハ之 ヲ禁 ス﹂と いう 条 項 だ け で、そ の刑 も 、 同法 の第 二十 八条 の ﹁秘
密 ノ結社 ヲ組織 シ又 ハ秘 密 ノ結社 ニ加 入 シ タ ル者 ハ六月 以 上 一年 以 下 ノ 軽禁 錮 ニ処 ス﹂、と わ り に軽 いも の であ った。
日本 共 産 党 は、 でき た のが 一九 二 二年 であ った から 、 当 時 の事 情 のも と では 秘 密 結社 にな るよ り ほ かは な かっ た のだ
が、 こ の事 情 はそ の後 も かわ って いな い。 だ か ら治 安 警察 法 の時 代 に は、 共 産 党 事 件 で ﹁法 ノ適用 ﹂ を や る に は、 結社 に加 入 し た かど う か と いう こ とを 調 べ さ えす れ ば い い。
と こ ろが 治 安維 持 法 で は、 そ う と う 面倒 な問 題 が お こ る。 と いう のは、 治 安 維 持 法 が有 名 な 悪 法 で、 そ の条 文 の いう
﹁国 体 ノ変 革﹂ と か ﹁私有 財 産 制 度 ノ否 認 ﹂ とか わ け のわ から な いこと が条 文 にあ る か ら であ った。
立法 の経 過 か ら み ても 、治 安 維 持 法 は 共産 党 を や っ つけ る のが 目 的 で、 あ と では 目茶 苦 茶 な 拡 張解 釈 を や って宗 教 や 朝 鮮 独立 運 動 ま で ひ っか け るよ う に な った こと は よ く知 ら れ て いる 。
そ の 立法 経過 をざ っと たど ると 、 第 一次 共 産 党事 件 と いう よ りも 、 日本 共 産 党 が で き るす こし前 に、 共 産 党 を弾圧 す
る た め に ﹁過 激 社 会 運動 取 締 法案 ﹂ を 一九 二二年 の 二月十 八日 に第 四十 五 回帝 国 議 会 に政 府 が 提出 した。 これ は議 会 内
外 の 猛烈 な反 対 で結局 は議 会を とお ら な か った のであ るが、 これ を 貴 族院 の委 員会 で修 正 し たも のは ﹁過 激 社 会 運動 取
締 ニ関 ス ル法 律 案﹂ とな って、 一九 二 二年 三月 二十四 日 の貴 族 院 本会 議 で可 決 はさ れ た が、 衆 議 院 で審 議 未 了 と な った、 と いう 次第 であ る。
この貴 族 院 修正 の分 で は第 一条が ﹁外 国 人 又 ハ本 法 施行 区域 外 ニ在 ル者 ト連絡 シ朝 憲 ヲ紊 乱 スル事 項 ヲ宣 伝 シ タ ル者
ハ三年 以 下 ノ懲 役 又 ハ禁 錮 ニ処 ス﹂ で、 そ の原案 は ﹁無 政府 主義 、 共 産 主義 其 ノ他 ニ関 シ朝 憲 ヲ紊 乱 スル事 項 ヲ宣 伝 シ
又 ハ宣 伝 セ ムト シタ ル者 ハ七 年 以 下 ノ懲 役 又 ハ禁 錮 ニ処 ス﹂ と いう のだ か らず い ぶん か わ った修 正 であ る。
第 二条 は、 原 案修 正 案 と も それ ぞ れ 第 一条 に応 じ て、 前 条 の ﹁事 項 ノ実 行 又 ハ宣 伝 ス ル目的 ヲ以 テ結 社、 集 会 又 ハ多
衆 運 動 ヲ為 シ タ ル者 ハ十 年 以 下 ノ懲 役 又 ハ禁錮 ニ処 ス﹂ であ るが 、 貴 族院 の修 正 で は ﹁三年 以 下 ノ懲 役 又 ハ禁 錮﹂ と、 それ ぞ れ 第 一条 の刑 に応 じ て か わ って いる だ け であ る。
治 安 維持 法 も、 こ の原 案第 一条 がす こ し かわ った だけ であ って、 原 案第 五条 の ﹁前 四条 ノ罪 ヲ犯 シ未 タ官 ニ発 覚 セサ
ル前 自 首 シ タ ル者 ハ其 ノ刑 ヲ減 刑 又 ハ免 除 ス﹂ が 治安 維持 法 第 六条 にそ のま ま の こ ってお り 、 原案 第 六条 の ﹁本 法 ハ本
施 行 区 域外 ニ於 テ第 一条 乃 至 第 四条 ノ罪 ヲ犯 シタ ル者 ニ亦之 ヲ適 用 ス﹂は、 治 安維 持 法 第 七条 で ﹁本 法 ハ何 人 ヲ問 ハス﹂ と冒 頭 の 一句 が かわ った だ け でそ のま ま の こ って いる。
﹁本 法 施行 区域 外﹂ と いう のは、 も ち ろ ん ロシ ア、中 国 を は じ め、 コミ ンテ ル ンの活 動 か らし て 全世 界 にわ た るわ け
で、 日本 の法 律 で こ んな 規 定 が でき た のは これが は じ め てで あ るが 、 朝 鮮 に お こ った 三 ・ 一運 動 のあ と で制 定 さ れ た 朝
鮮 総 督 府 の制 令 に は こん な 条 文が あ った 。 これ はも ちろ ん中 国 、 ロシア の沿 海 州 、 ま た は ア メリ カ、 フラ ン ス等 に 朝鮮 独 立運動 が あ って、 これ ら の地 から 朝 鮮 本 土 に はたら き か け る連 動 を 対 象 に し たも のであ る。
さ て右 の貴 族院 修 正 案 が審 議 未 了 に な って のち 、関 東 大震 災 の とき に、﹁治 安維 持 ノ 為 ニス ル罰則 ニ関 ス ル件﹂ と いう
のが勅 令 で公布 され た 。 これ は治 安維 持 法 の附 則 に よ って廃 止 され た が、 同 系 統 の法 律 と は いえ な い。
そ の つぎ に 一九 二五 年 四 月 二十 二日法 律 第 四 十 六条 が 治安 維 持 法 であ る。 こ の第 一条 も はじ め は ﹁国体 若 ハ政体 ヲ変
革 シ﹂ と ﹁政 体 ﹂ と いう規 定 が あ った のを 衆 議 院 で削除 され て可 決 さ れ、 貴 族 院 でも そ のま ま可 決 さ れ た。
こ の ﹁国体 若 ハ政 体﹂ と いう 一句 のあ ると こ ろ から、 当 時 ﹁政 体﹂ と か ﹁国体 ﹂ に かんす る議 論 も多 く 、﹁政 体﹂は か
わ った が ﹁国 体 ﹂ は 万古 不 易 だ と いう議 論 も で てく る。 そ こ で旭 川地 方 裁 判所 の判 決 に た いす る 上告 審 で は、 こ のわけ
のわ から な い ﹁国 体 変革 ﹂ の規 定 を と りあ げ て、 ﹁不 能 犯﹂ 論 で弁 護 士 は抗 弁 し た も の であ ろ う。
し か し治 安 維 持 法 は共 産 党 を や っつけ る た め にでき た法 律 だ から 、 これ に た いし て は い かな る抗 弁 も通 る はず が な い。
だ いた い 一九 二九 年 から 一九 三 四年 ま での大 審院 の治 安 維持 法 上告 審 を み る と、被 告 から の上告 で上 告棄 却 にな らな か
った の は、 一九 三 四年 三 月 三十 一日事 実審 理を命 じた 広 島 の事 件 が あ る だけ で あ った。 そ れ は裁 判長 が予 審請 求書 を被
告 人 に読 み聞 けず 、 す な わ ち ﹁証 拠 説明 中 ニ於 ケ ル被 告 人 ニ対 スル第 一回 予 審 調書 ノ問 答 ハ予 審請 求書 ヲ援 用 シ タ ル旨
ノ記 載 ア ル ニ過 キ スシ テ事 実 ノ内 容 調書 自 体明 瞭 ナ ラ ス﹂ と いう 裁 判長 の明 白 な手 落 ち から 、 裁 判 の やり 直 しを 大 審院 が 命 じ たも ので あ る。
も う 一つの破 棄 は 名古 屋 の事 件 であ るが、 これ は つま る と ころ 原判 決 が 軽 い と いう ので検 事 が 上告 し て検 事 の主 張が
とお って 、原 判 決 が 破棄 され た ことが あ った。 要す る に被 告 か ら の 上告 は、 特 別 な広 島 の 一件 を のぞ いて 全部 が 棄却 さ れ て いる。
これ を み ても わ か る よう に 、 共産 党 事件 では も う は じめ か ら裁 判 の結 果 はわ か って いるよ う なも の であ った 。 し たが
ってそ の 公判 も 、 主 張す べき 点 を 主張 し、 労 農 大衆 にう つた え、 大 衆 の批判 を あ お ぐ、 法 廷 闘争 たら ざ るを 得 な い。
そ れ で はな ぜ 徳 田球 一を は じ め、 国領 五 一郎 らが 予 審 で陳 述 し たか と いう と、 第 一、 解 党 派 の連 中 が陳 述 し 、 それ が
党 のす が たを ゆ が め て伝 え る おそ れ が あ った ので、 党 の政 策 や運 動 だ け は予審 で陳 述 し よ う、 と いう こ と にな って予 審
で の陳 述 にな ったも の であ る。 し かし徳 田は のち に、 これ は失 敗 だ った、 公 判 だけ で いう べ き だ った と の主 旨 のこ とを 話 し て いた。
な ぜ な ら 、 調 書 の 内 容 を よ く 見 せ ず に 、 あ と か ら 検 挙 さ れ た 人 た ち に 調 書 だ け を 見 せ て 、 徳 田 球 一も こ ん な に 陳 述 し
て い る の だ 、 と い う よ う な ペ テ ン に か け た か ら で あ る 。 三 ・ 一五 事 件 や 四 ・ 一六 事 件 の 公 判 闘 争 は 、 英 雄 的 な 闘 争 の よ
う に 見 え る が 、 そ の 公 判 ま で に は 脱 落 す る 人 も あ り 、 つ か ま って 警 察 で 頭 を さ げ る 人 す ら あ った 。
そ れ だ け に 、 こ の 予 審 終 結 決 定 書 に 名 前 の 出 て い る 人 で 、 最 後 ま で 節 を ま げ な か った 人 た ち の 値 打 ち は で て く る と い うも ので あろ う 。
一 秘 密結 社 日本 共産 党 事 件 ノ概 要 (一九 二 八)
こ の文書 は、 国会 図 書 館 の憲 政 資 料室 所 蔵 の伊東 巳代 治 文 書 中 にあ った のを 見 つけ た の であ る が、 そ の内 容 を は じ め
は信 用 し て いな か った。 と ころが 、 本 巻 の 四 に いれ た、 塩 野 検 事 正 から地 方 検 事 正 への通 牒 のう ち暗 号 党 員名 簿 を み て、
伊 東 巳 代治 文 書 が 、 こ の名簿 等 によ る正 確 な報 告 で あ る こと が わ か った ので、 三 ・ 一五事 件 の概要 を 当 時 の支 配 階 級 が ど う 見 て い た かと いう こ とを知 る 材料 と し て本 巻 に いれ る こと に し たわ け であ る。
捜 査 の端 緒 に つ いても 、 こ の文 書 にあ る とお り だ と い って い い。 ﹁現代 史資 料 ﹂ の第 十 四 巻 ﹁社 会 主義 運 動 1﹂ のな か
の ﹁上海 会 議 一月 テ ーゼ﹂ が 間 庭 末吉 の手 から 官憲 の手 にわ た った のが 一九 二五年 の十 二月 であ るか ら ( 同 書 二五︱ 二
七 頁資 料 解 説 参照 )、も う こ のころ 官憲 は 日本 共 産 党 の存 在 を さ が し て いた はず で あ る。 な ぜな ら、同 テ ーゼ は 日本 共 産
党 の再 組 織 を き め たも のだ から であ った。 だ いた い間 庭 が こ の文 書 を とら れ た経 過 そ のも のがす こぶ る怪 し い。 第 一次
共産 党事 件 のと きも 、佐 野 学 は 党 の重 要 文 書 を、 当 時 青 山穏 田 に住 ん で いた渋 谷 杢 次 郎 にあず け て いた のを 、警 視 庁 に
や られ た のであ るが 、 こ の渋 谷 が スパイ であ った こ とは、 検 事 総 長 であ った 小山 松 吉 が のち に非 公開 の検 事 た ち の会合 で明 言 し て いる とお り であ る。
間 庭 も、 のち に スパイ と し て除 名 さ れ て い るが 、間 庭 が テー ゼを 特 高 に とら れ た 経過 も渋 谷 のばあ いと そ っく り同 じ
で あ った。 それ だ け で な く、 四 ・ 一六事 件 の ころ間 庭 は 切手 を 使 って 党員 証 を つく り、 市 川正 一から 叱責 され た こ とも
あ って、 か なり 怪 し い人 物 だ と 思 って いた のだ が、 さ いき ん野 中 誠 之 と いう 人 の調書 を し ら べ て い たら、 こ の間 庭 は 下
獄 し てか ら 野中 に、 コミ ンテ ル ンにお く る密 書 を 托 し たり し てお り 、 ます ま す 怪 し い人物 であ る こ とが わ か った。 私 は
間 庭 と は かな り親 し く し て いたが 当時 は気 が つか な か った。 三 ・一五事 件 の聞 込 みが スパ イ に よ るも のだ と いう こと は 、 こ の伊 東 文 書 にも でて いる が、 本 書 三 の松 阪 広 政 の話 から も わ か る。
こ の とき の スパイ は間 庭 では なく 、東 京 で は北 浦 千 太郎 、大 阪 では 松 本清 張 の いう K と いう 男 であ った ら し い。 市 川
正 一の調 書 によ る と、 一九 二六 年 の 三月 十 日ご ろ 、 北 浦 千太 郎 は警 視 庁 の小林 労 働 課長 によ ば れ て、 赤 坂 の料 亭 鳴門 で
饗 応 を うけ 、 党 の機 密 文書 を 二万 円 で売 ら な いか と勧 誘 され たが、 あ いま いな返 事 を し て別 れ た 。 これ は、 小林 から も
あ る 種 の情 報 を 得 る目的 で鳴 門 にお もむ いた のだ と市 川 に 報告 と いう か告 白 と いう か 、白 状 し て いる。 そ こで市 川 は こ れ を 当 時 のビ ュー ロー には か り、 北 浦 を 三 ヵ月間 ビ ュー ロー員 とし て の権 利停 止を し た 。
や が て う やむ や のう ち に、 北 浦 の 権利 停 止を と き 五色 温泉 の大会 で は報 告者 に予 定 さ れ た の であ るが 、 こ の辺 のと こ ろ が き わ め て い い加減 で、 こん な調 子 で は機 密 のもれ る のも 仕方 が な いだ ろ う。
大 阪 のK は、 三 ・ 一五事件 の検 挙 を のが れ て 大 阪 にき て いた福本 和夫 と村 山藤 四郎 のう ち、 村 山 の隠家 に出 入 し てお
り 、 村 山 のやら れ た のが K の手 引 き に よ るも のだ と いう こと は、 堺 の刑 務 所 か ら大 阪 の未 決監 にお く られ る途中 の護 送 車 のな か で私 は村 山 から くわ し く聞 いた こ とが あ る。
徳 田 球 一の調書 によ る と、 は じ め大 阪 の エージ ェント、 つま りビ ュー ロー時 代 の 党代 表 は花 岡 潔 であ るが 、 花 岡 の脱
退 に よ って岸 野重 春 に か わ った。 松 本 清 張 のK と いう の は こ の男 の こと であ ろ う。 当 時 大 阪 で 五色 温 泉 の大 会 を 知 って
いても ら し そ うな のは こ の男 以外 には いな い。 三 ・ 一五事 件 の当 時 から こう いう 噂 は大 阪 にあ った の で松本 清 張 氏 の推 定 は正 し いと 思う 。
こ の伊 東 文書 に いう ﹁太平 洋労 働 組 合 会議 ニ密 カ ニ出 席 セ ル本 邦 左 翼 労働 組 合 員 ノ帰 朝 後 警 視 庁 ニ於 テ之 ヲ取 押 へ云
々﹂ と いう の は、 麻 布 の桜 田 町 にあ った 雑誌 ﹃労 働者 ﹄ の発 行 所 が家 宅 捜 査さ れ 、 こ の時 に 二七年 テー ゼ の解 説 的 要約
であ る ﹁報 告 の要 点﹂ が とられ た こと を 指す も の であ ろ う 。 ま た こ の文 書 の ﹁第 六党 ノ現勢 ﹂ も 暗 号 党員 名 簿 によ った
も の で内容 は正 確 であ る。 そ の ほか 、 ﹁第 七 検挙 ノ状況 ﹂ も 、ま ったく こ の とお り で 、こ の文 書 は 三 ・ 一五事 件 の概 要 を
思想 犯 罪 の検察 実務 に就 て (一九 三三)
よく 俵 え て いる。
二
これ は東京 で 三 ・ 一五事 件 公 判 に 立会 った 戸沢 検 事 の講 演 であ る。 お な じ講 演 を 大 阪地 検 の吉 村武 夫 も や って い るが、 戸 沢 のも のが 内容 も具 体 的 であ る か ら こ の方 を と った 。
内 容 から も わ か るが、 これ は 三 ・ 一五事 件 や 四 ・一六事 件 以 後 の経 験 か ら、 検 事 局 がま とめ た ﹁検 察 実 務﹂ を解 説 し
た も の であ る。 思 想検 事 の事 務分 掌 規 定 は 三 ・ 一五 事件 以 後 に でき たも のであ るが 、 それ ま では、 一般 犯 罪者 、 つま り
泥棒 など と の 区別 を せず に刑 事要 視 察 人 視察 とし て や って いた。 そ の起 原 は旧 刑 法 の監 視 制 度 から き た も の であ る。
た とえ ば 一九 二 八年 の内 務 訓令 第 七 一八号 ﹁刑 事要 視 察 人 視察 内 規 ﹂ は、 一般 犯 罪者 を 対 象 に し たも のであ るが、 特
高要 視 察 人 視察 に つ いて、 そ のころ 各 府 県 の内 訓 と し て だし た 執務 心得 も、 こ の ﹁内 規 ﹂ と だ いた い同 じ も の で、 四 ・ 一六事 件 以後 にな って、 こ の戸 沢 の いう よ うな 体制 が でき あが った と い って い い。
いま と ちが って当 時 は、 司法 警 察 官 が 検事 の指揮 下 にあ った の であ る が、﹁視 察 内偵 ﹂は も っぱ ら 司 法警 察 官 も しく は
警 察 吏 であ る特高 係 巡査 の仕事 であ った。 し かし検 挙 の指揮 は検 事 が や って いる。 こ の こと は松 阪 広政 の話 からも わ か
る。 し たが って、 取 調 べに つい ても 検事 の方 が経 験 が ふ か い。 こ の意 味 で こ の文 書 に紹 介 し てあ る ﹁思想 事 件 聴取 書 作 成 上 の注 意﹂ は ひ じ よう に重要 な も ので あ ろう 。
ま た検 挙 さ れ た人 の手 記 に つ いて、 戸 沢 の い って いる こ とも お も しろ い。 こ れも こ こに いう と お り の事 情 から 、 さ か
ん に行 わ れ る よう に な ったも のであ る。 し か し ながら 、 そ ん な こ と より も 重要 な こと は 、﹁第 四 、 処 理﹂の内 容 であ ろ う。
﹁三・ 一五、 四 ・一六事 件 当時 の治 安維 持 法 違 反 者 に対 し ては 必罰 主 義 であ った。 然 る に 一面 に於 て解 党 派 の転 向 問
題を 生 じ、 我国 に於 け る共 産 党 運 動 の実 質 と其 禍 根 が 梢 判明 し、 他面 に於 て 党 の大 衆 的 進 出 に より 起 訴厳 罰 に付す るよ
り も寧 ろ 訓 戒 に留 む る を相 当 とす る場 合 あ る事 に思 想 検 事 が気 付 いて来 た 。 それ は昭 和 六年 三月 二十 七 日次 官 通牒 第 二
七 〇号 ﹃日本 共産 党 関係 治 安 維持 法 違 反 事 件 処分 の件 ﹄ と し て ﹃事 情 によ り 起訴 猶 予 す る も可 な る ﹄ 旨 の通牒 と し て現
われ て来 た。 然 る に警 察 取 調 べ の み にて 起 訴猶 予 に付 し た者 の中 に真 の自 己反 省 と転 向 を せず 再 び 地 下 に潜 入す る者 あ
るた め 、東 京 の思想 検 事 は 起 訴留 保 の方法 を 実 行 し 、同 年 七月 の実 務 家 会同 に其 成 績 を発 表 した 。 其 結果 昭 和 七年 十 二
月 二十 六 日秘 第 二〇 〇 六号 大 臣訓 令 と し て ﹃思 想 犯 に対 す る留保 処 分 取扱 規 程 ﹄ が 発 令 され 、 起 訴 留保 処分 の制 度化 を
見 た のであ る﹂ と いう 思 想 検事 長 部 謹 吾 の報 告 書 に書 いてあ る事 情 か ら き たも ので あ るが 、 こ の戸 沢 の講演 は右 の大 臣
訓 令 の内 容 を つたえ て いる。 そ のほ か ﹁転 向 問 題﹂ は戸 沢 の経 験 とし て はそ ん な も の であ った ろ う が、 要す る に彼 の自
慢 話 であ ろ う。 し かし 、 自 慢話 であ っても 、 当 時 の検 事 局 側 の体 制 は こ れ から も あ る程 度 わ か る。 ま た この思 想実 務 家
会 同 のよ うな も のは度 々や ってお り 、 これ には 各地 方 裁 判 所 の部 長 判 事 や予 審 判 事 も出 席 し 、 い つも刑 事 局長 あ た りが
三 ・ 一五、 四 ・ 一六 事件 回 顧 (一九 三 八)
会同 の 主導 権 を にぎ り 、行 政権 が 司 法権 を 支 配 し て い た様 子も よく わ か る。
三
これ は三 ・ 一五事 件 の当 時 東 京地 方 裁 判 所 の次 席 検 事 と し て、 検 事正 の塩 野季 彦 と協 力 し て検 挙 の総 指揮 を し た苦 心
談 であ り、 ま た自 慢 話 でも あ る。 し たが って、 と る べき 点 は 三 ・ 一五事 件 にか んす る と ころ だけ で、 そ の ほ かは実 に い い加 減 な も ので、 と く に 党史 にか んす る と こ ろ など は でた ら め と い って い い。
参 考 にな る と ころ を ペ ージ 数 で いう と 、 四 四 ぺ ージ 下段 の ﹁然 らば 三 ・ 一五事 件 の捜 査 の端 緒 は何 か と 云 ふこ と にな る と⋮ ⋮﹂ から 以 下 にな る。
こ のな かで特 に注 目 す べき 点 は、 この時 の検 挙 は明 白 な 証 拠 が な く て三 月 十 五 日 に全 国 的検 挙 を や って、 五 色温 泉 の
に南 喜 一が は い って いるが、 南 は こ の ころ は浜 松 楽 器会 社 の争 議 で浜 松 刑務 所 には い って いた ので、 五 色 温泉 に行 け る
大 会 に参 加 し たと 思 わ れ る十 五名 の者 を被 疑者 と し て令 状 の執 行 を し たと い って いる と ころ であ ろう 。 こ の十 五名 の中
は ず は な い。
こん な で たら め な 検挙 を 全国 にや って お い て、 あ と で拷 問 で白状 さ せ た のが あ の三 ・ 一五事 件 の真 相 であ った のだが 、
松 阪 の談 話 は こ の ことを 立証 し て いる。 そ の ほか こ の検 挙 の日 を 三月 十 五 日 にし た 理 由 など も、 こ の松 阪 の話 では じ め
日本 共 産 党事 件 に関 し、 塩 野 検事 正 より 地方 検 事 正 への通 牒 (付、 暗 号 党 員名 簿 ) (一九 二八)
てわ か った。 そ ん な わ け でこれ は 三 ・ 一五事 件 そ のも の に つ いても っとも 重 要 な 文書 であ ろ う。
四
これ は 三 ・ 一五事 件 の当 時 党 の事務 局長 を し て いた 中 尾勝 男 の家 か ら押 収 さ れ た暗 号 党 員名 簿 を 検事 局 で翻 訳 し たも
の に そえ た 通牒 であ るが、 そ のな か で 塩野 は、 ﹁貴 庁管 内 ノ分 ハ貴 庁 ニ於 テ夫 な処 理 シ最 後 ニ於 テ 一括 当 裁 判 所 ノ 公 判
ニ付 スル ヲ便 宜 ト思 考 致候 ﹂ と い って、 いわ ゆ る統 一公判 の考 え を 検事 局 側 が は じ め から も って いた こ とが う か がえ る 点 は注 目 に あ た いす る。
そ のほ か、 こ の党 員名 簿 によ って、 当 時 の党 員 の社会 的 構 成 や地 域 的分 布、 産 業 別分 布 も わ か って、 じ つに 重要 な資
料 であ ろ う。 し かし こ の党 員名 簿 は暗 号 であ る から こ れ を漢 字 になお す のは音 訳 が も と に な って いる。 し た が って、 た
とえ ば 大阪 の栗 木 が 久留 木 に な って いる よ うな ま ちが いも か な り多 い。 これ は 各 地 方 の予 審 終 結 決定 書 の被 告 人 氏名 を
対 照 し て みれ ば 正確 な氏 名 も わ かる ので、 本 書 では 訂正 を せず に間 違 いも そ のま ま にし て お いた。
こ の暗 号 名簿 を押 収 し た こ とは 敵 側 の大 勝 利 であ ったろ う が、 そ れ だ け に党 お よ び コミ ンテ ル ンで大 き な問 題 にな っ
て いる。 非 合法 の党 で党 員名 薄 を つく った こと と、 そ の保 管 に手ぬ か り のあ った こ とが 批 判 さ れ た。 そ の失敗 が あ った
のに、 そ の後 の再 建 にあ た って、 事 務 局 長 の間庭 末 吉 が ま たも や党 員 名簿 を つく った こ と は、 む しろ スパ イ行 為 だ と い われ ても 仕方 が あ る ま い。
ま た当 時 の共 産 党 は 暗 号 に つい てあ ま り研 究 も し て いな か った ら しく 、 暗 号 は必 ず 解 読 で き るも のだ と いう 認識 す ら なか った の では な い か と思 わ れ る し、 ま た暗 号自 身 も きわ め て 簡 単 なも の であ った。
事 実 こ の暗 号 は、 参 謀 本 部 の暗 号解 読 を や って いる将 校 にた のん だ らす ぐ 解 いた と いう こ と であ る。 し か し四 ・ 一六
警 視総 監 の検 挙 に関 す る通 報 (一九 二 八 ・八)
事 件 では、 捕 った者 が 暗 号 を 解 読 し た と いう の で はお 話 にな ら な い。
五
これ は いわ ゆ る 捕物 帳 を読 む よ り おも し ろ い。 三 ・ 一五事 件 当 時 の 一斉 検挙 以 外 の いも づ る 式 検挙 の 一例 で、 一人 の 人 が つま ら な い こと を し ゃ べ って、 これ が も と で 一網 打 尽 にや ら れ た 好適 例 であ ろ う。
こ のう ち岩 田 義道 が 検 挙 さ れ た て んま つは 悲劇 と喜劇 が い っし ょにな った よう な も のだ 。 当 時 運 動を や って い た人 た
ち は みな岩 田 のよ う に労 働 者 のた め と思 い こん で いた の であ るが 、 共産 党 の こと は、 そ の労 働 者 に も知 ら れ て いな か っ た。 こ こ に主観 と 客 観 と のず れ が あ ったわ け であ る。
大 衆 的 な 宣伝 啓 蒙 活 動 が 十分 にお こ なわ れ て いな いう ち は、 何 十 年 も う ち つづ いたブ ルジ ョア 的 宣 伝 に勝 て る わけ は
な い。 そ れ に気 が つかず 運動 をや って検 挙 さ れ てか ら、 こん な はず では な か ったが 、 と いう 気 持 か ら 運動 に失 望 し て転
向 し た 人も あ った。 岩 田 な ど はき び し い現実 の試 練 に たえ た数 す く な い人 の部 類 には いる 人 であ ろ う。
な お こ の報告 書 は 、 本書 の 一五、 国領 五 一郎 、 河 合悦 三等 の予審 終 結 決 定書 を 参 照 し て い ただ く と 事件 の全 体 が よく
司法 警察 官及 び 検 事 の取 調記 録 (一九 二八)
わ か る であ ろ う。
六
これ は 検挙 さ れ て から 、 まず 警 察 の取 調 べ をう け 、 検 事が 予 審 判事 に対 し て強制 処分 の請 求 を し、 そ れ から 予 審 判 事
の いわ ゆ る拘 留 訊問 を うけ て未 決監 に収 容 さ れ、 そ れ か ら今 度 は検 事 の取 調 べを う け、 そ のう え で 起訴 さ れ て予 審 に ま
徳 田 球 一外 三 十 六 名治 安 維持 法 違 反 被 告事 件 予 審 終 結 決定 書 (一九 三 〇)
わ され るま で の経 路 を し めす 資 料 とし て いれ て お いた。
七
これ は 三 ・ 一五事 件 の中 心 にな った徳 田 球 一ほ か 三十 六 名 の 予審 終 結 決定 書 であ る。 いう ま で も なく 予審 終 結 決 定書
は 予審 訊 問 調書 を 要 約 し た も の で はあ るが 、 た と えば 徳 田 球 一なら 徳 田 球 一の調書 だ け から 要 約 し た かと いう とそ う で
も な い。 他 の 人が 徳 田 球 一の こ と に つ いて陳 述 し た こ とも 材 料 にし て いる。 それ を つづ り あ わ せ て、 治 安維 持 法 の条文
に は め こむ よ う にま と め あげ るわ け だ。 し た が って、 予 審 判事 に よ って そ の で っちあ げ の出 来 不出 来 が あ る。 こ の点 は 解 説 の総 論的 な と ころ で も ふ れ てお いた。
こ の予 審終 結決 定 書 の被 告 三十 七名 中 渡 辺 政之 輔 と 日下 部 千代 一は 死 ん で しま った ので公 訴 棄 却 にな って おり 、 この
二人 の こと は決 定 書 中 に は で て いな い。 そ の他 の人 のう ち 、徳 田球 一、 佐 野学 、 荒畑 勝 三、 西雅 雄 、 野 坂 参 三、 佐 野 文
夫 、 杉 浦啓 一、 志 賀 義 雄 が第 一次 共産 党 事 件 か ら の党 員 、 そ の他 は解 党 中 のビ ュー ロー時 代 の党 員、 も し く は 一九 二七 年 以後 の党 員 であ る。
し かし な が ら こ の決 定書 は 三 ・ 一五事 件 の予審 終 結 決 定 書 だ から 、 す ん で しま った第 一次 共 産 党事 件 のこ と に つ いて
く わ し い記載 の な い のは あ た りま え であろ う 。 だ が予 審 調 書 に は第 一次 共 産 党事 件 のこ とも か な り くわ し く で て いる。 だ から 決 定書 は調 書 の索 引的 役 割 を は たす 材 料 と も いう べき も の であ る。
ま た こ の決定 書 前 半 の、 総 論 的 な部 分 は 、 いろ んな テ ーゼ類 の要 約 が 多 いの で、 これ を ﹁現 代史 資 料﹂ 第 十四 巻 のテ ー ゼ とく ら べ て み ると 興 味 ぶ か い。
各 被 告 人 個人 に つ いて書 い た後 半 は、 書 いてあ る こと も 具体 的 で、 こ こ に書 いてあ る会 合 の日時 や場所 は、 た いて い
各 被 告 も調 書 のな か で陳 述 し て いるが 、 出 席者 の氏 名 等 は 予審 判 事 が 調 べ たも ので、 これ は陳 述 した 人 も し なか った 人 も あ って、 これ を 判 事 が綜 合 し たも のだ か ら正 確 なも のか ど う か保 証 は な い。
こ の会 議 の決議 類 も ﹁現 代史 資 料﹂ の第 十 四 巻 に収 め てあ る か ら、 そ れ ら の決議 がど う し てで き た かと いう 解 説 と し
栗 原 佑 外 二十 七名 治 安 維持 法 違反 被 告 事 件 予 審終 結決 定 書 (一九 二 九)
て も 役 立 つも のと いえ よう 。
八
こ れ に はあ ま り重 要 な 人 物 は いな い。 ただ 本 書 一五 の宮 原 省 久、 河 合 悦 三 、 小松 ちづ 等 に関 係 し た文書 と の比較 対 照
金 子 健 太外 三十 六名 治安 維 持法 違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定書 (一九 二九)
す べ き資 料 と いう べ きも の であ る。
九
五十嵐 信 雄 外 三十 一名 治 安維 持 法 違 反 被 告 事件 予 審 終 結決 定 書 (一九 二九)
これ も 本 書 六 の文 書 と 金 子健 太 にか んす る 記 述 と を 比較 対 照 の材 料 にす る くら い で、 そ のほ か とく に重要 な事 項 はな い。
一〇
こ れも あ ま り 重要 な こと は で て いな いが 、 文 中 に本沢 兼 次 と いう男 の名 が で て いる。 こ の本 沢 は スパイ だ った と いわ
れ、 三 ・ 一五事 件当 時 から 行 方 のわ から な い男 であ る が、 これ が淀 橋 の専 売 局 で細 胞 のキ ャプ テ ンを や って お り、 こ こ
で つぎ つぎ と党 員 を獲 得 し た こと と、 本書 の松 阪 広 政 の談 話 のな か で、 淀 橋 の専売 局 の細 胞 ので き た ことが スパ イ の報
告 から わ か った、 と い った こ とや、 スパイ を 使う と、 スパ イ にオ ルガ ナ イザ ーと し て の仕 事 も やら せなけ れ ば なら な い と いう矛 盾 も で てく る、 と い って いる こと とま さ に符 合 し て いる。
一 一 藤 井 米 三外 十 七名 治 安維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定書 (一九 二九) これ も 淡徳 三郎 の こと が で て いる くら い で、 そ の他 あ ま り 重要 なも のは な い。
一 二 赤 津 益 造外 十 三名 治 安 維持 法 違 反被 告 事 件 予 審 終 結決 定 書 (一九 二九)
これ は長 さ ん こと 田中 長 三郎 のこ と を大 阪地 方 裁 判 所 の予審 終 結 決 定 書 と 合 わ せ て読 む べ き で、 長 さ ん は大阪 で はそ
う と う な役 割 を 演 じ た 人 で、 む し ろ 大 阪 の部 に いれ る べき 人 であ る。 そ のほ か に は重 要 な 人物 は いな い。 ただ 川村 恒 一
と いう 人 は、 一九 二五年 の いわ ゆ る群 馬 共 産 党 事件 に連 座 し た ふ る い人 で、 だ いた い農 村 で 活躍 した 人 だが 、 こ の決 定 書 では こ の 人 の農 村 に お け る活 動 のこ と が で て いな いのは 残 念 であ る。
一 三 雨森 卓 三 郎 外 十 六名 治 安 維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定書 (一九 二九 )
これ には 全 日木 無 産青 年 同 盟 の指 導 者 で あ った神間 健 寿 、 雨 森 卓 三郎 、 吉 見 春 雄 、 五十 嵐 元 三郎 、 廉 沢誠 、 富 安 三次 郎 等 の活 動 と、 ユー スと よば れ て いた 青 年 共産 同 盟 の組織 関 係 のこ とが の って いる。
と ころ が、 こ の ユー スを治 安 維 持 法 に ひ っかけ るた め検 事 局 や 予 審判 事 も だ い ぶ苦 心 し たら し く、 こ の ユー スが キ ム
す な わ ち 青 年共 産 主 義 イ ンタ ナ シ ョナ ル の 一支 部 であ る こ と と、 こ のキ ム と コミ ンテ ル ンとが 組織 的 に関 係 のあ る こと
から キ ム の日本 支 部 と し て の ユー スを 治 安維 持 法 第 一条 に いう 国体 変 革 と 私有 財 産 制 度否 認 の条 項 に該 当 す る も の とデ
市 川正 一外 八 十 二名 治 安 維 持 法違 反 、 三 田村 四 郎傷 害 被 告事 件予 審 終 結 決 定書 (一九 一 三一)
ッチ あ げ たも の であ る。
一四
これ は 本書 に いれ た資 料 のう ち も っと も重 要 な も のであ る 。徳 田球 一外 八十 二名 の予 審 終 結 決定 は三 ・ 一五事 件 にか
んす るも ので、 いわ ば 根幹 を なす 資 料 では あ るが 、 そ の内 容 は これ ま で に だ い ぶ知 ら れ て いる 部分 が 多 い。
と ころ が 、 こ の決 定 書 に書 いてあ る こと は、 三 ・ 一五事 件 から あ と の党 再 建 、 全 協 組織 、 あ る いは新 党 準備 会 の結 党 問 題 等 、 これま であ ま り知 られ て いな い事 実 を われ わ れ に知 ら せ て くれ る。
菊 池 克 己 のこ と は、 こ の決 定書 で はき わ め て簡 単 だが 、 実 際 の運 動 で はき わ め て 重要 で、 彼 の検 挙 とそ の自 白 が 四 ・
一六検 挙 の発 端 にな った 。 彼 が 四 ・ 一六事 件 のす こし前 に、 夜 の街 路 をあ る いて いる とき 不 審 訊問 にあ い、 つ い持 って
いる煙 草 のあ き箱 を す てた のであ るが、 そ の箱 には 重要 な連 絡 場 所 等 が暗 号 で書 いてあ った ので あ る。 そ の様 子 を不 審
に思 った 巡 査 はす ぐ そ の箱 を ひろ って中 を し ら べ る と、 右 の暗 号 が書 い てあ った の で、 す ぐ本 署 に連 行 し て猛 烈 な拷 問 に よ って白 状 さ せ た。 これ が 四 ・ 一六検 挙 の発 端 であ る。
彼 は こ のこ とを 大 い に恥 じ て、 調書 のな か でも、 ﹁自分 は こ ん な重 大 な過 失を や った ので、 再 び 運 動 を やる 資 格 は な
い﹂ と いう よ うな こ とを 判 事 にむ か って い い、 そ のし おれ 様 は気 の毒 な くら いで あ った。 彼 は こ のた めか戦 後 も 入 党 し
な か った が 間 も なく 変 死し て しま った。 私 は彼 か ら こ の時 の話 を 聞 いた が、 そ の時 の事 実 はそ の後、 私 の得 た いろ ん な 証 拠 から 見 ても、 彼 は正 直 に話 し て くれ た よ う に思 う。
つぎ に四 ・ 一六検 挙 の重要 人物 に間 庭 末 吉 があ る。 これ は だ ら し のな い男 で、 つかま ると す ぐ に し ゃ べ ってし ま った。
単 に し ゃ べ った だけ でな く 、 こ の男 は非合 法 の党 で は禁 物 にな って いる 党員 名 簿 を つく り、 そ のう え、 切手 を利 用 し て
党員 章 ま で つく って い る。 これ は市 川正 一から し か られ て、 直 ち に回収 せ よと 命 ぜ られ た ので あ るが 、 こ の決 定書 の市
川正 一第 二十 五 項 の 二 にあ る ﹁党員 章 回収 問 題 ﹂ と いう のは、 当 時 事 務 局長 であ った こ の間 庭 の不始 末 に つ いて の善後 処置 に かんす る議 題 であ る 。
市 川正 一、 三 田村 四郎 、 鍋 山貞 親 が 当 時 の中 心人 物 で あ った こと は いうま でも な い。 し たが って、 それ ら の人 々の活
動 に かん す る資 料 と し て は、 三 ・ 一五事 件 以後 の党 再 建 に つい て の資 料 が と く に重 要 で あ る。 も ち ろ ん これ ら の人 のう
ち、 市 川 正 一や鍋 山貞 親 は党 の創 立以 来 の党員 であ る が、 党 創 立ご ろ は あま り 重 要 な 活動 は し て いな い。 だ いた いビ ュ
ー ロー時 代 か ら、 つま り第 一次 共産 党 事 件 から 解 党 を へて再 組 織 が は じ ま った ころ か ら活 動 が 目 立 つよ うだ が、 な ん と
い っても 四 ・ 一六事 件 ま で の活動 は 日本 の革 命 運 動 史 のう え から い って も、 労 働農 民 党 の再 建 に つ いて、 いわゆ る合 法
無産 政 党 組 織 の可 否 を め ぐ る 論争 、 これ に つ いて日本 共産 党 はど ん な方 針 であ った のか、 ま た コミ ンテ ル ンはど ん な態
度 を と った のか ?
これ ら の点 に つ いて、 これ ま で通 用 し て いた俗 説 は、 コミ ンテ ル ン第 六 回大 会 の埴 民 地 ・半植 民 地
の革 命 運 動 に かん す る テー ゼ中 に、 労農 党 式 の無 産 政 党 を 否認 す る項 が あ った の で、 これ にも とづ いて合 法政 党 反 対 と いう、 当 時 の日本 共 産 党 の方針 が き ま った、 と いう のであ る 。
と ころ が こ の説 が でた ら め なも のであ る こと は、 こ こ に いれ た市 川 正 一の予審 終 結 決 定書 か らも わ か る。 そ れ に よ る
と、 コミ ンテ ル ン第 六回 大 会 に出 席 し た 日本 の代議 団 が ﹁所 謂 労農 政 党 ナ ル モノ ハ形 勢 ノ進 展 ニ伴 ヒブ ルジ ョア政 党 ニ
化 ス ル モノ ニシ テ左 翼 ノ労農 党 スラ現 ニ共 傾 向 ヲ示 シ居 ルカ故 ニ斯 ル労 農 政 党 ハ之 ヲ否 定 シ ﹃プ ロ レタ リ ア ー ト﹄ ノ政
党 ハ共 産 党 ノミ ナ ル コト ヲ 一層強 調 シ労 働者 農 民 ノ闘争 同 盟 ノ組織 ハ別 箇 ニ其時 々刻 々ノ運 動 情勢 ニ於 テ 組 織 ス ル コ
ト﹂ と いう 決議 原 案 を つく り、 これ を コミ ンテ ル ン大会 後 にひ ら か れ た 日本 問 題委 員 会 に、 更 に コミ ンテ ル ンのプ レシ ジ ウ ムに付 議 し たも の であ った。
国領 五 一郎 外 十 七 名治 安 維 持法 違 反 、 河 合悦 三治 安 維 持法 違 反 並 に出版 法 違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決定書 (一九
こ のよう に、 こ の決 定 書 のな か には、 いま ま で は っき り し な か った点 を 解 明 でき る材 料 は ひ じ ょう に多 い。
一五 三 〇)
これ も 国領 の活 動 が あ る 程度 わ か るが 、彼 は そ の調 書 のな か でも 個 人 のこ と は い って いな い。 と にか く下 ら な いこと
を し ゃべら な い点 で は正 に模 範 的 で、 党 の政 策 や 活動 だけ に つ いて陳 述 し て いる。 し た が って、 こ こで は国領 に かん す る 記 述が 案 外す くな い。
武内 清 外 三 十 五 名治 安 維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定書 (一九 二八)
河合 悦 三 以 下 の こ と は、 本書 に いれ た警 視 総 監 の報告 を 参 照 し て い ただ く と い い。
一六
これ は札 幌 地 方 裁 判 所 の管 内 であ る札 幌 、 室蘭 、 小樽 の共 産 党事 件 を あ つか ったも の で、 こ れが 北海 道 の運 動 で は中
心 とも いう べ きも の であ った。
日本 共 産 党 の オ ルガ ナ イ ザ ー とし て三 田村 四 郎 が 北海 道 に派 遣 さ れ た とき 、 まず 小樽 に着 いて、 こ こで武 内清 た ちと
連 絡 を と って 活動 を は じ め た の で、 も し 三 田村 が こ こ で やら れ て お れば 、 彼 も当 然 こ こ の予 審 に かけ られ た であ ろう が 、
彼 は 三 ・ 一五 の検 挙 後 東 京 に 連絡 にき て、 東 京 で活動 す る こと に な った。 そ れ で本 書 一四 に いれ た東 京 地 方 裁 判所 の予 審 終 結 決 定書 に で てく る 三 田村 にか んす る部 分 と 比較 参 照 す べき も の であ る。
なお こ の札 幌 の事 件 で は、 予 審終 結 決定 書 には 竹内 を はじ め 多 く の人 が 日 本 共産 党 に加 入 し た よう にな って いるが 、
最 後 の法 の適 用 の と ころ で は、 大正 十 四年 法 律 第 四 十 六号 治 安維 持 法 第 二条 第 一項 に な ってお り、第 一条 の ﹁結 社 加 入﹂ にな って いな い。 と ころ が 判決 で竹内 は治 安 維 持 法第 一条 第 一項 の結社 加 入 でや ら れ て いる。
ま た 、 佐 藤富 雄 は 判 決 で も党 員 で な いこと は 認 めら れ た。 そ こ で、 党 員 でな いも のが 本 間 喜 一郎 に対 し て ﹁同党 に加
入 ス ヘキ コト ヲ勧 誘 シ﹂ と いう のは お か し いでは な いか、 と いう のが 上告 の趣意 であ った のだが、 これ にた いし ては 一
九 二九 年 十 月 二十 二日 大審 院 第 一刑 事 で 上告 は 棄 却 され 、 ﹁国 体 ヲ変 革 シ 又 ハ私 有 財 産 制度 ヲ否認 ス ル目 的 ヲ 遂 行 ス ル
為 其 ノ手段 ト シ テ他 人 ニ対 シ テ叙 上 ノ事 項 ヲ目的 ト スル結社 ニ加 入 スル コト ヲ勧 誘 シ又 ハ勧 誘 ニ対 シ承 諾 ヲ為 ス モ未 タ
結 社 ニ対 シ テ加 入 ノ申 込 ヲ為 シタ ル モノ ト認 メ得 ラ レサ ル程度 ノ モノ ナ ル ニ於 テ ハ其 ノ行 為 ハ改 正前 ノ治 安維 持 法 第 二
斎 藤金 市 外 十 六名 治 安維 持 法 違 反 被 告 事 件予 審 終 結 決定 書 (一九 二八)
条 ニ所 謂 目的 事 項 ノ実行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シタ ルモノ ニ該 当 ス﹂ と いう 要 旨 の判 決が あ った 。
一七
これ は函 館 地 方 裁 判所 管 内 の予審 終 結 決 定 書 で あ るが 、 三 田村 は北 海 道 地方 オ ルガ ナイ ザ ー とし て ここ にも 来 て いる
山名 正 実 外 八名 治 安維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定 書 (一九 二 八)
か ら、 前 と同 様 に 三 田村 の予審 終 結 決 定書 を参 照 す べき であ るが 、 北海 道 の運 動 から いえ ばあ ま り重 要 では な い。
一八
これ は旭 川地 方 裁 判 所管 内 の予 審 終 結決 定 書 であ るが 、 こ の地 方 は北 海 道 の農 民運 動 の中 心 であ った、 こ こに で て い
る山 名 、松 岡 、 荒 岡 ら が こ の地 方 の農 民 運 動 の指 導 者 であ る から 、 彼 ら の予審 調書 には農 民運 動 関 係 の こと も相 当 でて
い るが 、 こ の決 定書 に はご く 一般 的 な こ とし か で て いな い。 そ の意 味 で はあ ま り重 要 では な い と いえ る。
し かし なが ら、 こ の旭 川事 件 は 上告 審 で治安 維 持 法 に いう国 体 の意 義 と は な にか、 と いう こと が争 われ、 一九 二九 年
五 月 三 十 一目大 審院 第 四刑 事 で ﹁我 帝 国 ハ万世 一系 ノ天 皇君 臨 シ統 治 権 ヲ総 攬 シ給 フ コト ヲ以 テ其 ノ国 体 ト為 シ治 安維
持 法 ニ所 謂 国 体 ノ意 義 亦 此 ノ如 ク解 ス ヘキ モノ ト ス﹂ と い った要 旨 の判 決 があ って、 こ の 日 から のち こ の判 例 が 全 国 各 地 の下 級裁 判 を 拘束 す る こと にな った。
上 告 の趣 意 は国 体 と いう こ と ば の意 味 が き わ め て曖 昧 で諸 学 者 のあ いだ に異 論 が多 い。 御 用 学 者 た ち の説 によ って も
日 本 の政 体 は これ ま で度 々か わ ったが国 体 は万 古 不 易 だ ったと いわ れ て いる。 す な わ ち ﹁国 体 ハ何 人 ト雖 又如 何 ナ ル手
段 ヲ以 テ ス ル モ之 レカ変 革 ヲ為 ス コト能 ハサ ル モノナ リ変 革 シ能 ハサ ルト コ ロ ニ国 体 ノ本 質 ノ存 ス ルヲ見 ル ヘシ然 ラ ハ
国 体 ノ変 革 ヲ目的 ト ス ル行 為 ハ絶 対的 不 能 犯 ナリ ト 謂 ハサ ル ヘカ ラ ス絶対 的 不 能 ノ事 実 ヲ目 的 ト ス ル行 為 ヲ断 罪 ノ対 象
ト シ タ ル原 判決 ハ違 法 ナリ ﹂ 、 と も い って いるが 、 これ に対 し ては 、 ﹁原判 決 カ判 示 ノ如 ク事 実 ヲ認 定 セ ル以 上其 ノ目的
ノ可 能 ナ ル コト ヲ説 示 ス ルノ要 ア ル モノ ニ非 ス﹂ と 逃 げ て いる こ と は注 目す べき こと であ ろ う 。
国 体 の変 革 とな ら ん で、 治 安 維 持法 のも う 一つ の重 要 な 争 点 は 私有 財 産 制 度 の否 認 と いう こと であ った。 事 件 は ちが
う が これ も旭 川地 方 裁 判所 の集 産 党事 件 と いう 当 時 と し ては 有名 な で っちあ げ 事 件 の 上告 審 の判 決 で、 私有 財 産 制度 の
宮 崎 菊 治外 三十 名 治 安維 持 法 違 反被 告 事 件 予 審 終 結決 定 書 (一九 二八)
否 認 に つ いて判 決 が あ って、 これ も ﹁国 体 の変 革﹂ と なら ん で以後 の下級 審 を 拘束 す る こと に な った。
一九
これ は京 都 の予 審終 結 決定 書 であ るが 浅 沼 と いう 予審 判 事 は よ ほ ど 頭 のわ る い男 ら しく でき は よ くな い。 元 来 、 予審
終 結 決 定書 と いう も のは、尨 大 な予 審 の訊 問 調書 から 帰 納 的 に、 し かも 治 安維 持 法 違 反 にな る よう に、 あ ては め てそ の
要 約 をま と めあ げ る も の で、 も っとも ら し く つく り あ げ る に は可 な り の苦 心が いる も のであ る 。 そ のた め か、 そ の出来
春 日庄 次 郎外 九十 八名 治安 維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結 決 定書 (一九 二 八)
不 出来 は かな り あ って、 京 都 の決定 書 は出来 のわ る い部 類 に は い るで あ ろう 。
二〇
これ は当 時 東京 に つい で日 本 の運 動 にと って第 二 の重要 地 点 であ る大 阪 の共 産 党 事件 の予 審 で あ って、 春 日庄 次 郎 は
こ の ころ 関 西 地方 委 員 会 の委 員長 でも あ った から 、京 都、 兵庫 、 岡 山 の予 審 終 結 決 定書 を も 参 照す べ き であ る。
こ の関 西 地 方 の予 審 終 結 決 定 の 日を くら べて み る と、 岡 山 と神 戸 が 八月 三 十 一日、 大 阪 が 九 月 八 日、 京都 が 九 月 十 二
日 であ る 。 そ れ で大 阪 の公 判 は全 国 的 にみ ても わ り に 早 か った。 し かも こ の公 判 で中 山 基 明 と いう男 が ま っさ き に転 向 し て い る。 これ が転 向 の走 り で あ った。 そ の ほか だ いた いがら くた が多 か ったよ う で あ る。
大 阪 には 全 日本 無 産 青 年 同 盟 の本 部 もあ った し、 岸 野重 春 が ユー スの中 心 人物 だ った関 係 で、 青 年 共 産同 盟 のこ とが
で て い る のが 注 目 にあ た いす る。 し かも ここ では 、 ユー スと いわ ず正 式 に日 本 青 年 共産 同 盟 と い って い る のは い いが、
これ を 治 安 維 持 法 に ひ っかけ る た め に、﹁日 本 共産 党 ノ目 的 及 ス ローガ ン行 動 綱 領 ト シ﹂て いる と いう よう な で たら めを
い いな が ら 、 ﹁青 年 独自 ノ経 済 的 及政 治 的要 求 ヲ支 持 シ テ日 常 闘争 ヲ支 持﹂ し て い ると か、 ﹁日本 共産 党 ト ハ緊 密 ナ ル関 係 ヲ有 スル モ独 立 セ ル組 織 ヲ為 シ﹂ と いう よう な 矛 盾 し た こ とを い って いる。
二 一 板 野勝 次 外 三十 四 名 治 安維 持 法違 反 被 告 事 件 予 審終 結決 定 書 (一九 二 八)
これ は 神 戸地 方 の予 審 終 結 決定 書 であ る。 神 戸 に は 日本 海 員 組 合 の反 対 派 の組 織 であ る海 員 刷新 会 の指導 者 白 土 五 郎
と近 江 長 五 郎 の 二 人が 三 ・ 一五事 件 にひ っか か って いる の で、 海 員 関係 の こ とが す こし て て いる。 田中 松 次郎 は ロシ ア
から 帰 る とす ぐ東 京 で検 挙 さ れ た た め、 予審 と公 判 と は東 京 であ るが、 田中 も 刷 新 会 の指 導 者 だ った の だ から、 東 京 の 予審 終 結決 定 書 も 参照 す べき であ る。
神 戸 の事 件 で変 った 人 と いえ ば、 文 化 人類 学 の石 田英 一郎 が いる こ とと 、 三 宅右 市 の いる こ とで、 こ の 三宅 は島 木 健
作 のあ る小 説 の主 人 公 であ るが いま はな く な った。 私 も彼 と は別 荘 で い っし ょだ ったが 、 そ の業 病 と も いう べきも のに
岡 崎 一夫 外 十 六名 治 安維 持 法 違 反被 告 事 件 予 審終 結決 定 書 (一九 二 八)
も屈 せず 、 獄 中 の態 度 は り っぱ な も の であ った。
二二
これ は新 潟 地 方 裁 判所 の予 審終 結 決 定 書 で あ るが 、 党 活動 の地 域 と し て は河 合悦 三が 信 越 、 つま り長 野 県 と新 潟 県 の
二県 にわ た る オ ルガ ナ イ ザ ーと し て農 村 と 製 糸業 の婦 人 労働 者 を 対 象 と し た運 動 を 指導 し て いた ので 、東 京 の予審 終 結
決 定 書 と 二四 の長 野 の予 審 終 結 決定 書 と を あ わ せ て読 まれ た い。本 書 に いれ た 暗号 党 員 名 簿 は、 東 京 の塩 野 検事 正 から
長 谷 川 民 之助 外 四 名 治安 維 持 法違 反 被 告 事 件予 審 終 結 決定 書 (一九 二八)
新 潟 の検事 正 あ てに お く ったも のであ る。
二三
これ は名 古 屋 の予 審 終 結 決定 書 であ る が、 内 容的 に は大 阪 の附 属 のよ う な も の で、 当時 名 古 屋 で は党 活 動が や っと は じま ったば かり で、 あま り 重 要 で はな い。
し かし 法 律 上 は重 要 な 事 件 であ って、 ﹁結社 ノ 組織 、加 入、目的 遂 行 行 為 ノ包 括 性﹂ と刑 の量 定 に つい て大 審 院 の判 決
が あ った 。 名 古屋 の事 件 は 、 予審 終 結 決定 書 を み ても わ かる よ う に、﹁結 社 加 入﹂の事 実 が は っき り し て いな い。 こ の点
が は っき り し な いま ま 、 ﹁被 告 等 ノ活 動 状 況 ヲ関 西 地方 委 員 長 ニ報告 ス ヘキ 手 続 等 ヲ協 議 シ、如 斯 シテ被 告 民 之 助 、角 治
郎 ハ日本 共産 党 名 古 屋 委 員会 ノ組 織 ヲ完 成 シ当 然同 党 ニ加 入 シ﹂、と 決定 書 は 断定 し て いる が、こ の点 は名 古屋 控 訴 院 の
判 決 では、 ﹁被 告 人 民之 助 、角 治 郎 、安 太 郎 カ日本 共 産 党名 古 屋 地 方 委 員会 ノ組 織 ヲ完 成 シ同 党 ニ加 入 シ タリ ト ノ公 訴 事
実 ニ関 シ按 スル ニ同被 告人 等 カ右委 員 会 設 立 ノ 目的 ヲ以 テ 其 ノ準 備 トシ テ前 記 ノ如 キ 結合 体 ヲ組織 シ タ ル コト ハ之 ヲ認
メ得 ヘキ モ元 来 日 本 共産 党 ナ ル モノ 六前掲 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ルヲ以 テ何 人 ヲ問 ハス容易 ニ加 入 ヲ許 サ ス厳
密 ナ ル資 格 ノ審 査 ト同 党 機関 ノ承 認 ト ヲ経 テ初 メ テ入 党 ヲ許 可 セ ルモノ ト ス而 シ テ被 告 人 等 カ有 資 格 者 ト シテ同 党 ヨリ
加 入 ノ承 認 ヲ得 タ リ ト認 ム ヘキ証 拠 ナキ 本 件 ニ於 テ ハ同被 告 人等 ノ所 為 ヲ以 テ直 ニ結社 加 入 ノ 事実 ア リ タ ル モノ ト認 定
ス ル ニ由 ナ キ モノ ト ス然 ラ ハ更 ニ同 被 告 人 等 ニ加 入 未 遂 ノ 事実 ア リ ヤ否 ニ付 考 フ ル ニ同 党 員 トシ テ加 入 スル ニ付要 ス ヘ
キ資 格 条 件 ニ関 シ テ ハ既ニ 説明 セ ル所 ノ如 シ従 テ加 入 未 遂 ノ所 為 アリ ト謂 フ ニ ハ有資 格 者 タ ル加 入希 望者 ト同 党機 関 ト
ノ間ニ 加 入ニ 関 シ直 接 若 ハ間接ニ 其 ノ交 渉開 始 セ ラ レタ ルカ 又 ハ右資 格 者 カ加 入 ノ意 志 ヲ以 テ同 機関ニ 対 シ加 入 ノ承 認
ヲ促 ス ニ足 ル緊要 ナ ル行 為 ヲ為 ス等 尠 ナク モ加 入行 為ニ 近接 ス ル加 入着 手 ノ程 度ニ 行 為 アリ タ ル コト ヲ要 シ刑法 カ右 内
乱 罪ニ 関 スル罪ニ 付 特ニ 予備 又 ハ陰 謀 ヲ処罰 ス ル規 定 ヲ設 ケ タ ル ニ拘 ラ ス同 罪 ノ前 駆 ニシ テ潜 行行 為 ト為 ル ヘキ場 合 ア
ル治 安 維 持 法中 結 社 加 入 ノ所 為ニ 関 シ未 遂ニ 付 テ ノ規 定 ノ外 斯 カ ル処罰 規 定 ナキ 点 ヨリ観 ル モ未 タ其 ノ予備 陰 謀 等 ノ程
度ニ 止 マ ルモノ ニ就 テ ハ之 ヲ処罰 セサ ルノ趣 旨 ト解 セサ ル ヘカ ラ ス本 件 証 人 春 日 庄次 郎 ノ証 言ニ 依 リ明 ナ ルカ如 ク豊 田
某 ハ同 被 告 人等 ト名 古 屋市 内 ニテ会 見 セシ当 時 他 人 ノ入 党 ヲ承 認 ス ル権 限 ヲ党 機 関 ヨリ附 与 セヲ レ居 ヲサ リ シ コト明 白
ナ ルヲ 以 テ判 示認 定 ノ如 ク 同被 告 人等 カ豊 田 ヨリ将 来 日 本 共産 党 名古 屋 地 方 委 員 会 ヲ組 織 ス ル準備ニ 関 シ各 種 ノ尽 力方
ヲ 求 メ ヲ レテ之 ヲ引 受 ケ 且 ツ共産 主 義 達 成 ノ 為努 力 ヲ払 フ旨誓 約 シタ ル外 尚 其 ノ後ニ 於 ケ ル被 告 人等 ヲ中 心 ト ス ル活 動
ノ情 勢 ヲ豊 田 ヲ経 テ同 党ニ 報告 ス ヘキ コト ヲ承 諾 シタ ル等 ノ事 実 アリ ト ス ル モ党 若 ハ其 権 限 ア ル モノ ニ於 テ被 告 人 等 ヲ
党加 入 ノ有 資格 者 ト認 メタ ルヤ否 ヤ不 明 ナ ルノ ミ ナ ラ ス豊 田 ヨリ被 告 人等 ノ右 加 入希 望 ノ意 志 ヲ党 ノ機 関ニ 取次 キ加 入
ノ手 続ニ 及 ヒタ リ ト認 ム ヘキ 証 拠 ナ ク其 ノ他 加 入未 遂 ノ程 度ニ 達 シ タリ ト論 定 ス ル ニ足 ル証 左 一モ存 セ ス寧 ロ措 信 ス ヘ
キ 各証 拠 ニヨレ ハ被 告 人 等 ハ共 ノ当 時 共 産 主義ニ 共 鳴 シ加 入希 望 ノ意識 ノ下ニ 同 主 義実 現 ノ為 豊 田 ノ申 入 ノ趣 旨 ヲ遵 守
シ奮 闘努 力漸 次自 カ ラ加 入 ノ資 格 ヲ充 実 シ他 日機 会 ヲ得 テ加 入承 認 ヲ求 メ ント ス ル基礎 ヲ作 ル ノ意嚮 ナ リ シ モノ ト解 ス
ヘク 畢竟 豊 田 ト ノ間ニ ハ加 入資 格 獲 得 ノ準備 過 程 ノ応 諾 即 チ 加 入予備 行 為 ア リ タ ル ニ過 キサ ル モノ ト認 ム ル ノ外 ナ キ ヲ
以 テ同 被 告 人 等 ノ所 為 ハ未 タ 加 入未 遂 ノ域ニ 達 セ サ ルモ ノ ト論 断 ス ヘク然 ヲ ハ加 入 未 遂 ノ点ニ 付 テ モ亦証 明 ナ キ ニ帰 ス
ルヲ 以 テ同 公訴 事 実 ハ結 局 無罪 タ ル ヘキ モノ ナ ルモ判 示 同被 告 人 等 ノ各 所 為 ト連 続 一罪 ト シ テ起 訴 サ レタ ル モノ ナ ルカ
故ニ 特ニ 主 文ニ 於 テ無 罪 ノ言 渡 ヲ為 サ サ ルモ ノ ト ス﹂、と い って予 審終 結決 定 書 の第 一項 はし り ぞ けら れ、結 局 第 二項 に
つ いて第 二審 判 決 は、 ﹁被 告 人 民之 助 、角治 郎 、安 太郎 ノ各 煽 動 ノ所 為 ハ大 正 十四 年 法 律第 四十 六号治 安 維 持 法第 三条ニ
被 告 人 三名 ノ各 協 議 ノ所 為 ハ同 法 第 二条ニ 各 該当 ス ル処 何 レ モ連 続ニ 係 ル ヲ以 テ刑 法第 五十 五条 ヲ適 用 ﹂ す る と いう こ
と にな った。 こ の刑 法第 五十 五 条 は ﹁連 続 シ タ ル数 個 ノ行 為 ニシ テ同 一ノ罪 名ニ 触 ル ルト キ ハ 一罪 ト シ テ之 ヲ 処断 ス﹂、 と いう 規定 で、 こ の名 古 屋 の事 件 だけ でな く、 東 京 、 新潟 の事 件 にも適 用 され て いる。
こう し た わけ で名古 屋 の判 決 は、 長 谷 川 民 之助 、 竹 田 角 治 郎、 高 井 安 太郎 の三 君 は禁 錮 一年 六 月、 未 決 拘留 二百 日 を 通 算 と の安 いも の であ った。
これ に た いし て、 名 古 屋 控 訴院 の検 事 長 皆 川治 広 が 上 告 し、 一九 三〇年 二月 二十 一日大 審 院 第 四刑 事 で、 こ の第 二審 判 決 は破 毀 さ れ た。 つま り 皆 川 の 主張 が と お った わけ であ る。
そ の判 決 の要 旨 は、 ﹁国 体 ヲ変 革 シ 又 ハ私 有 財 産制 度 ヲ否 認 ス ル コト ヲ 目的 ト ス ル結 社 ノ 目的 事 業 ノ実 行ニ 関 シ協 議
ヲ為 シ若 ハ其 ノ実 行 ヲ煽 動 スルカ如 キ ハ結社ニ 加 入 セ ル者 ノ行 為 タ ルト否 ト ヲ問 ハス昭 和 三 年 六月 二十 九 日勅 令 第 百 二
十 九 号 ヲ以 テ改正 セラ レタ ル治 安 維 持 法 第 一条 第 一項 後段 及 ヒ第 二項後 段ニ 該当 ス ルモ ノ ト ス﹂ と いう こ と にな る。
ま た名 古 屋 の長 谷 川 君 ら の刑 は第 二審 で全 国 では は じ め て禁 錮 刑 にな った。 と ころ が 、 これも 上告審 で は懲 役 刑 にな
って いる。 懲 役 にす る か禁 銅 にす るか に つい て、 ひ じ ょう に長 い理 由書 も つ いて い るが 、 こ れ は いず れ 公判 記 録 を紹 介
小林 杜 人 外 十 二名治 安 維 持 法違 反 被 告 事 件 予審 終 結決定 書 (一九 二八)
し た の ち、 判 決 の資 料 を いれ た と ころ に いれ る こと に し た。
二四
これ は長 野 の予 審 終 結 決定 書 であ るが 、 長 野県 の運 動 でも っとも 特 異 と す る と ころ は、 青 年 団 の中 に左 翼 が ふ かく根
を おろ し て いた点 で、 これ は全 日 本 無産 青 年 同 盟 の全 支 部 がど こも な し 得 な か った と こ ろ であ る。 こ の中 に も長 野県 の 青 年団 内 の活 動 にふ れ て いる。 そ のほ か はた いし て重 要 な 活動 はな い。
二五
長 門 操 外 十 四名 治 安 維 持法 違 反 被 告 事 件 予 審終 結 決定 書 (一九 二八)
岡 山地 方 の予 審終 結決 定 書 であ るが 、 あ ま り 重要 なも の ではな い。 で きも よ くな く て、 ど の点 が ﹁国 体 ノ変 革﹂ に ふ
れ る か と いう、 た とえ こじ つけ の説 明 に せよ そ れ す ら な い。 日本 共 産 党 が ﹁其 ノ革 命 運動 ニ依 リ 日 本帝 国 ノ国 体 ヲ変 革
シ、 君 主制 ヲ撤廃 シ﹂ と いう よ う に、 君 主 制 の撤 廃 と は別 に国 体 の変革 と いう こ とを い って いる が 、 こ の国 体 の変 革 と は な にを さす のかは わ か ら な い。
ま た 決定 書 の最 後 にあ る刑 法 第 五 十 四条 第 一項 後段 第 十 条 と は、第 十 条 が 刑 の軽 重 をき め た 条文 で、第 五十 四条 第 一項
藤井 哲 夫 外 三 十 九名 治 安 維持 法 違 反 被 告 事 件 予審 終 結決 定 書 (一九 二 八)
後 段 は、﹁犯 罪 ノ手 段 若 ク ハ結 果 タ ル行 為 ニシ テ他 ノ 罪名 ニ触 ル ルト キ ハ其 最 モ重 キ刑 ヲ以 テ 処断 ス﹂と いう 規定 であ る。
二六
これ は 九州 地方 の予 審 終 結 決定 書 であ る が 、 福 岡県 第 四 区 から 普 選第 一回 の総 選 挙 に 立候 補 し た徳 田球 一の選挙 活 動
公判 準 備 に関 す る文 書 (一九 三 〇)
に つい て記載 が あ るく ら いで、 そ のほ か はあ ま り 重要 な問 題 は な い。
二七
これ は 三 ・ 一五、 四 ・ 一六事 件 統 一公判 の準 備 に関 係 した諸 文 書 であ る が、 これ ま で紹 介 され た こと はな い。 名 古 屋
の裁 判 所 から辻 参 正 と いう判 事 が 、 こ の公判 の傍 聴 にき て、 そ の結 果 を ま と め て、﹃法 延 心理 学 の研 究﹄と いう 報 告書 を ﹃司法 資 料﹄ と し て出 版 し て いる。
そ れ に よ ると、 刑 事 訴訟 法 にも な い被告 会 議 と いう よ う なも のはな か った と否 定 し て いる が、 こ こ に いれ た文 書 に よ
る と、 十月 二十 七 日 に杉 浦、 徳 田、 志 賀、 国 領 、 三 田 村、 鍋 山、 市 川 、 佐 野 の八名 が 会 合 し て、 来 る べき裁 判 に つ いて 意 見 を交 換 した ことが わ か る。
こ の会議 でき ま った こ とが 、 あ の 公判 闘 争 の方 針 にな った こ とは、 あ と に でる 予定 の ﹃公 判 闘争 速 記 録﹄ と こ の文書
を くら べて み る とよ く わ か ると 思 う。 十 月 二十 七 日 の被 告 会議 が 第 一回 で 一九三 一年 四月 二日 の会 議 が 第 二回目 の会議
だ った の で、 最初 の会議 は 一九 三〇 年 であ った。 ち ょうど こ のこ ろ は予 審 が終 結 した 時期 にあ た る わ けだ か ら、 公 判 闘 争 の準 備 は予 審終 結 とと も に は じま った も の であ ろ う。
一方 これ ら被 告 の調書 を み る と、 も う 予審 の ころ か ら、 将 来 の 公判 にそ な え て代 表 陳 述 の よう な も のを 考 え て いた ら
公 判 報道 に関 す る新 聞 対 策 (一九 三 一)
し いこ とも わ か る。 これ ら のも のは 、 こ のあ と つづ いて で る諸資 料 を 読 む と き の前 提 にな るも ので あ る。
二八
東 京 のお も な 新聞 社 を管 内 にも つ警 察 か ら の報 道 管 制 の通 牒 であ る が、全 国 各地 の検 事 局 から も 検 事正 の名 で、﹁本 件
カ 公開 ナ ル ト不 公開 ナ ル ト ニ拘 ヲ ス其 ノ報道 ヲ慎 ム ヘク、 若 シ之 ニ反 ス ルト キ 六﹂ 処分 さ れ る であ ろ う と おど か し て、
私 の経 験 よ り見 た る共産 党事 件 の審 理 に就 て (一九 三 三)
﹁半 箝 口令 ﹂ を し いた と いう こと であ る 。 ( 法 廷 心 理 学 の研 究、 附 録 五 ペ ージ)
二九
三 ・ 一五統 一公判 の裁 判長 で あ った宮 城 実 の経 験 談 で あ るが 、 こ の講 演 のま え お き にな って い る党 史 に か んす る部 分 、
つま り 六 〇 一ペー ジ 上段 はじ め の ﹁︱︱と いうも のが 出 来 上 った 迄 の極 く簡 単 な がら 日本 共産 党 の経過 であ り ます ﹂ と いう と ころ ま で信 用 で き な い。
これ か らあ と のこ と でも 、 お そら く 速 記 のわ る いた め か、 本 人 の記憶 のわ る いせ いか知 ら な いが 、ず いぶん い い加 減
な こと が書 いてあ る。 た とえ ば 六 〇 二ペー ジ 上段 に、 ﹁昭 和 六年 の暮 に開 かれ た 東京 控 訴院 の法 廷 に於 け る 併 合審 理﹂ の とき 、 ﹁当 時 私 は検 事 を し て居 った﹂、 と い って いる が こ れ はお か し い。
三 ・ 一五統 一公 判 の は じま った のは、 一九 三 一年 六月 二十 五 日 で、 翌 年 も こ の裁判 は つづ いて い た。 この事 件 は、 東
京 控 訴院 で はな く、 大 阪 控 訴院 、 栗 山 藤 次 郎 で は なく 村 山 藤 四郎 だ と思 う。 こう いう ふ う に、 自 分 の体験 しな い こと に つ い ては、 記 憶 もす こ ぶる た よ り な く信 用 で き な い。
速 記 録 作製 に関 す る 文書 (一九 三 一)
三 ・ 一五 公判 にか んす る部分 だ けが 参 考 に で き るが 、 こ の部分 にも 自 慢 話 が多 いよ う だ。
三〇
これ も 未紹 介 の資 料 で、例 の ﹃公判 闘争 速 記 録 ﹄ の資 料 批判 の材 料 と し て実 に貴 重 な も のであ る。 これま で ﹃速 記 録 ﹄ は物 神 的 に崇 拝 され て いて、 資 料 批 判 な ど は思 いも よ ら な か った。
と こ ろ が、 こ こに いれ た被 告 た ち の手 紙 に よ る と、 これ も速 記 が わ る く、 し かも 陳 述 者 の校 閲 を へて いな いた め に、
肯 定 と否 定 とが反 対 にな って いる と ころ が あ る と いう 。 本 書 の編 集 中 に こ の手 紙 を 読 ん で から 、 あ ら た め て ﹃速 記 録﹄
を 読 み な お し てみ る と、 ず いぶ ん ひど いと こ ろ の多 い の に気 が ついた。 これ が ﹃速 記 録﹄ の校 訂 にた い へん 役 立 った こ と は いう ま でも な い。
東 京 以 外 の公判 では、 検 事 の起 訴 事実 の陳 述 で、﹁起 訴事 実 は 予審 終 結 決 定 書 の通 り であ る﹂と い って も別 に問 題 は お
こら な いだ ろ うが、 東 京 のよ う に 数名 の予 審 判 事 が全 被 告 を 数 グ ループ にわ け て予審 調 べ を や って、 予審 終 結 決 定 書 を
ってち が う 場合 が で てく る。
つく る と 、治 安維 持 法 の 立場 か ら 見 て、 日本 共 産 党 の定 義 を ど う ぎ め る か と いう こと は、 各判 事 の つく った決 定 書 によ
し たが って、 東 京 のよ う な統 一公 判 で は、 ﹁公 訴事 実 は予審 終 結 決 定 書 の通 り であ る﹂、 と い ったき ま り 文句 は とお ら
な い。 あ ら た め て、 検事 の公 訴 事 実 の陳 述を 要 求 す る のは 理 の当 然 で あ る。 東 京 の三 ・ 一五 事 件 公判 で こ のこ とが 問 題
にな って、 三 田村 四 郎 が東 京 の各 予 審終 結決 定 書 にあ ら われ た共 産 党 の定 義 のちが いを鋭 く つ いて いた。
そ れ で 私 は 、 全 国 の 予 審 終 結 決 定 書 か ら 、 こ の 点 を 調 べ て み た と こ ろ 次 の よ う に 分 類 で き る の で そ れ を つぎ に あ げ て お く 。 末 尾 の 地 名 は 予 審 の行 わ れ た 場 所 、 括 弧 内 は 本 文 中 の章 を 示 す 。
ト ス ル秘 密 結 社
東京 ( 七、 一四、 一五)
革 命 的 手段ニ 拠 リ テ我 国体 ヲ変 革 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シプ ロレ タリ ア独 裁 ノ社 会 ヲ樹 立 シ因 テ以 テ共産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的
日本 共産 党 ハ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ へ加 入 セル秘 密 結 社 ニシ テ我 国 労 働 者 階 級 ヲ 解放 ス ル為 ニハ唯 一ニ ﹁マル ク ス﹂主 義 ﹁レ ー ニン﹂
主 義 ヲ指 導 精 神 ト スル共 産 主 義 社 会 ノ建 設ニ 在 リ トナ シ、 従 ツ テ資本 私 有 ヲ禁 止 シ テ生 産 手 段 ヲ社 会 ノ公 有 ト為 ス コト即 チ我 国
ニ 於 ケ ル私 有 財 産制 度 ヲ否 認 ス ル コト ヲ其 窮 極 根 本 ノ 目 的 ト ナ シ此目 的 達 成ニ 至 ル段階 方 法 ト シテ ハ ﹁プ ロレ タリ ア﹂ 独裁 ノ樹
ノ撤 廃即 我 国 体 ノ変 革 ヲ為 ス コトヲ其 当 面主 要 ノ目 的 トナ シ
東 京 (八)
立 従 ツテ該 階 級 独 占 ノ政 治 支 配 ニアラ サ ル 一切 ノ政治 権力 ヲ否 定 スル ニ在 リ ト ナ シ而 カ モ我 国 現 在 ノ歴史 的 段 階ニ 於 テ ハ君主 制
福 岡 、名 古 屋 、大 阪 (二六 、 二三、 二〇)
我 日 本帝 国 成 立 ノ大 本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ廃 止 シ、無 産 階 級 ノ独 裁 ニ依 ル共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト スル 日本 共 産 党
ト スル 日本 共 産 党
岡 山 、東 京 (二五、 七)
長 野、 京 都 、 新 潟 ( 二 四、 一九、 二 二)
我 国 成 立 ノ根 源 タ ル 君 主制 ヲ撤 廃 シ私 有 財産 制 度 ヲ否認 シ 、労 働 者 農民 ノ独 裁 ス ル政府 ヲ樹 立 シ以 テ共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的
革 命 運動ニ 依 リ 日本 帝 国 ノ国 体 ヲ変 革 シ、 君 主制 ヲ撤 廃 ⋮ ⋮
我 国 ノ万 邦ニ 卓 越 シ タ ル 一君 万民 ノ国 体 ヲ蔑 視 シ労 働 者 ヲ社 会 ノ本 位 ト シ生 産 機 関 ノ公 有 、 分 配 ノ平 等 、 一切 ノ特 権 ノ廃止 ヲ其
東京 ( 九 、 一〇 、 一 一、 一二)
神 戸 (二 一)
目的 ト シ、 之 カ達 成 ノ手 段 ト シテ無 産 者 革 命 ニヨリ資 本 主 義 ヲ 崩 壊 セシ メ無 産 者 独 裁 ヲ実 現 セ ムト ス ル、 ⋮ ⋮ 右理 論 的共 産 主 義 ヲ現 社 会ニ 統 一的ニ 実 行 セ ムト シテ曩ニ 組 織 セラ レタ ル秘 密 結社 日本 共 産 党 我 国家 成 立 ノ大 本 タ ル 立憲 君 主制 ノ撤 廃私 有 財 産制 度 ノ否 認 ヲ目 的
我 国家 成 立 ノ大 本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ廃 止 シ無 産 階級 ノ独 裁 ニヨル共 産 主 義 的 社 会 組織 ヲ実 現 セ ン コト ヲ目 的 ト シ、 札 幌 (一六)
函 館 (一七)
我 国 家 成 立 ノ大 本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ廃 止 シ私有 財 産 制 度 ヲ否認 シ労 農 独 裁 ニヨル共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密結 社 日 本 共産党
旭 川 (一八)
コム ミ ユンテ ル ン委 員 会ニ 於 テ議 決 サ レ タル 日本 共 産 党 ノ行 動綱 領ニ 基 キ 、我 日本 帝 国 ノ国家 組 織 ノ大 綱 タ ル国 体 ヲ変 革 シ私有 財 産 制 度 否 認 ノ目 的 ヲ以 テ
治 安維 持 法 に いう ﹁国 体 ノ意 義﹂ に つ いて大 審 院 の判 決 が で た のは、 一九 二九年 五 月 三十 一日 であ るから 、 それ 以 前
に予 審 が終 結 し た のは、 いず れ も 一九 二八年 中 で札 幌 が 九月 十 五 日、函 館 が 九 月十 二日、 旭 川 が 九 月十 三 日、 京都 は九
月 十 二日、 大 阪 が 九月 八 日、 神 戸が 八月 二十 一日 、新 潟 が 九 月 十 六日、 名 古屋 が 九月 五 日、 長 野 が 九月 十四 日 、岡 山 が
八月 三 十 一日、 福 岡が 八月 二十 五 日 だ った から 要 す る に東 京 の予審 だ けが 旭 川 の大 審 院判 決 以 後 にで たわ け であ る。
した が って東 京 の公判 で被 告 側 から 東 京 の各被 告 グ ループ の予審終 結 決 定書 に いう 日 本共 産 党 の定 義 が ちが う で はな
い かと 抗議 さ れ た とき には、旭 川 の 上告 審 で、﹁我 帝国 ハ万 世 一系 ノ天 皇 君 臨 シ統 治 権 ヲ総 攬 シ給 フ コト ヲ以 テ 其 ノ国 体
ト為 シ治安 維 持 法 ニ所 謂国 体 ノ意義 亦 此 ノ如 ク解 ス ヘキ モノト ス﹂ と いう 判 決が あ った ので、 検 事 も こ の判 決 を盾 と し て頑 張 ったも の であ ろう 。
資 料 源 に つ い て
本 書 に使 用 し た資 料 の原 型 を、 次 に 示 して お く。
思 想犯 罪 の検 察 実 務 に就 て (一九 三 三)
国 立国 会 図書 館 憲 政 資 料 室 蔵 伊東 巳 代治 文 書 。 謄 写 版 刷 二 六枚 。
一 秘 密 結 社 日本 共 産 党 ノ概 要 (一九 二 八)
二
昭 和 八年 十 月思 想実 務 家 会 同 に お け る講 演 。 ﹁思 想 研 究資 料 特
(一九 三 〇 )
徳 田 球 一外 三十 六 名 治 安 維持 法 違 反被 告 事 件 予 審 終 結 決 定 書
右 同。
司 法 警 察 官 及び 検 事 の取 調記 録 (一九 二 八)
山 口県 立 図書 館 蔵 田 中義 一文 書 。謄 写版 刷 十 三枚 。
警 視 総 監 の検 挙 に関 す る通 報 (一九 二 八 ・ 八)
調 書 謄 本。 謄 写 版 刷 、 二 八 二枚 。
( 付 、 暗 号党 員 名 簿 )(一九 二 八)
日本 共 産 党 事件 に関 し、 塩 野 検 事 正 よ り地 方検 事 正 へ の 通 牒
特 輯 ﹂第 五 十 九 号所 収。
昭 和 十 三 年十 月 思 想 実務 家 会 同 に お け る 講 演 。﹁思 想 研究 資料
三 ・ 一五 、 四 ・ 一六 事件 回 顧 (一九 三 八)
輯 ﹂ 第十 二号 ( 昭 和 九 年五 月 )所 収。 三
四
五
六
七
日本共産党治 安維持法違 反被告事件予審終結決定書、東京地方 裁判所検事局謄本。
金子健太外 三十 六名治 安維持法違反被告事件予審 終結 決 定 書
予審 終結決定書写、東京地方裁判所。
九二九)
八 栗 原佑外 二十七名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 (一
九
右同。
(一九二九)
一〇 五十嵐信雄外三十 一名治 安維持法違反被告事件予審終結決定 右同。
書 (一九 二九)
(一九二九)
一一 藤井 米三外十七名治安維持法違反被告事件予 審 終 結 決 定 書 右同。
一二 赤津 益造外十三名治安維持法違 反被告事件予 審 終 結 決 定 書 右同。
(一九二九)
一三 雨森卓三郎外十六名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 右同。
(一九 二九)
件予審終結決定書 (一九三 一)
一四 市川正 一外 八十 二名治安維持法違反、三田村 四郎傷害被告事 右同。
一五 国領五 一郎外十七名治安維持法違反、河合悦三治安維持 法並
出版法違反被告事件予審終結決定書 (一九三〇)
武内清外三十五名治安維持法違反被告事件予 審 終 結 決 定 書
右同。 一六 右同。﹁特別高等警察資料﹂特 第二輯、内務省警保局。
(一九 二八)
(一九 二八)
︱七 斎藤金市外十六名治安維持 法違 反被告事件予審 終 結 決 定 書 右同。 九 二八)
一八 山名正実外八名治安維持法違反被告事件予審終結決定書 (一
宮崎菊治外三十名治安維持法違反被告事件予 審 終 結 決 定 書
右同。 一九 (一九 二八) 右同。 二〇 春 日庄次郎外九十 八名治安維持 法違反被告事件予審終結決定 右同。
書 (一九 二八)
(一九二八)
二 一 板野勝次外三十四名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 二二 岡崎 一夫外十 六名治安 維持法違反被告事件予 審 終 結 決 定 書 右同。
(一九二八
(一九二八)
二三 長谷川民之 助外四名治安維持法違反被告事件予 審終結決定書
右 同。
小 林 杜 人外 十 二名 治 安 維持 法 違 反 被 告 事 件予 審 終 結 決 定 書
長 門 操 外 十 四名 治 安 維 持 法違 反被 告 事 件 予審 終 結 決定 書 (一
右 同。
(一九 二 八)
二四
二五
藤 井 哲夫 外 三十 九 名 治 安維 持 法 違 反 被告 事 件 予 審 終結 決 定書
右同。
九 二 八)
二六
右 同。
(一九 二 八)
公 判 準 備 に関 す る文 書 (一九 三〇 )
速 記 録 作製 に関 す る 文 書 (一九 三 一)
﹁思 想 研究 資 料特 輯 ﹂ 第 十 二号 ( 昭 和 九年 五 月 )所 収。
私 の経 験 よ り見 た る共 産 党 事 件 の審 理 に就 て (一九三 三 )
﹁司法 研究 ﹂ 第 十 五輯 、 辻 参 正 、﹁法 廷心 理学 の 研究﹂五︱ 六頁
公 判 報 道 に関 す る新 聞 対策 (一九 三 一)
被 告 と 布 施弁 護 士と の往 復文 書 に よる 。
二七
二八
二九
三〇
被 告 と 布施 弁 護 士 と の 往復 文 書 によ る 。
一 秘 密 結 社 日 本 共 産 党 事 件 ノ概 要
秘 密 結 社 日本 共 産 党 事 件 ノ概 要
︹ 昭 和 三年 四 月十 三 日鈴 木内 相 持 参 ︺ 秘密 結 社 日本 共 産 党 事 件 ノ 概 要 並 労 働農 民党 、 日本 労 働 組 合 評 議 会
次
全 日本 無産 青 年 同 盟結 社 禁 止 ノ理 由
目 第 一 搜 査の端緒
秘密結社日本共産党事件 ノ概要 第 二 党 ノ創立 第 三 党 ノ目的 第 四 党 ノ綱領、政策 第 五 党 ノ組織 党ノ行動
第 六 党 ノ現勢 第七
第八 検 挙ノ状況
日本 共産青年同盟ノ検挙
(一九 二 八 )
附
労働農民党、全日本無産青年同盟、 日本労働組合 評議会
全日本無産青年同盟勢力表
労働農民党勢力表
結社禁 止ノ理由 附
日本労働組合評議会勢力表
秘密 結 社 日 本共 産 党 事 件 ノ概要 捜査 ノ端 緒
大 正十 二年 六月 秘密 結 社 日本 共産 党 検 挙 ノ後更 ニ共 産 主義 者 等 ニ
第 一
テ ハ夙 ニ之ガ 発 見 ニ努 メ ツ ヽアリ タルガ 昭 和 二年 二 月頃 ニ至 リ テ警
依 リ テ 第 二次 共 産党 ノ組織 セラ レタ リ ト ノ聞 込 ア リ警 察 当局 ニ在 リ
視 庁 並 ニ大阪 府 当 局 ノ聞 込 ナ リ ト シ テ ﹁大 正十 五 年 暮北 方 降 雪極 メ
︹マ マ︺
テ深 キ地 方 ニ在 ル温 泉 場 ニ於 テ 日本 共 産 党 ノ結 党 式 挙 行 セ ラ レ タ
リ﹂ ト ノ報 告 ア リ 爾来 各 庁 府県 当局 ヲ督 励 シ テ之 が事実 ノ発 見 ニ鋭
意 セシ メ ツ ヽア リ タ ル所 昨 年 五 月 漢 口 ニ開 催 セラ レタ ル太 平洋 労 働
組合 会 議 ニ密 カ ニ出席 セ ル本 邦 左 翼労 働 組 合 員 ノ帰 朝 後警 視 庁 ニ於
テ之 ヲ取 押 へ其 ノ取 調 ニ際 シ偶 然 ノ事 情 ヨリ 右 ノ聞 込 ノ真 実 ナ ル コ
所 ニ依 レバ ﹁国 際 共産 党 ノ外 ニ 一国限 リ ノ共産 党 ナ ル モノ ナ シ﹂ ト
的 ト ス ル所 ニシ テ ﹁世 界 革 命 ノ 一部 トシ テ ノ 日本 革 命 ヲ行 ヒ労働 者 、
ナ セリ。 即 チ党 ノ目的 ト ス ル所 ハ ﹁第 三 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル﹂ ノ目
ヲ得 タル ヲ以 テ引 続 キ 捜査 ノ歩 ヲ進 メ タ ル ニ其 ノ後 日本 共 産 党 ノ指
ト並 其 ノ場 所 、 集 合 人物 等 ニ関 スル 一層 具 体 的 ナ ル事 実 ヲ知 ル コト
令 、 テー ゼ、 方 針書 、 檄 等 ヲ警 視 庁及 大 阪府 ニ於 テ入 手 シ報 告 シ来 第四
農 民 ニ依 ル独 裁 政治 ノ実 現 ﹂ ヲ企 図 ス ル モノ タ ル ヤ言 ヲ俟 タズ。
ヲ以 テセ ル各 種 不 穏 宣 伝印 刷 物 等 ヲ極 メ テ巧 ナ ル方 法 ヲ以 テ撒 布 ス
党 ハ其 ノ創 立 ノ当初 ニ在 リ テ ハ極 左 共 産 主義 者 福 本 和夫 ノ唱導 ス
党 ノ 綱領 、 政 策
ル モ ノ次 第 ニ多 キ ヲ加 ヘ殊 ニ本 年 選 挙当 時 ニ於 テ ハ日本 共 産 党 名 儀
ル モ ノ各 地 ニ簇出 ス ル状況 ニシ テ此儘 放 置 セ ムカ 如 何 ナ ル事 態 ノ惹
一切 ノ自 由 ヲ奪 還 スル為 マルキ シズ ム ノ精 神 ヲ高 揚 シ理論 ニ依 リ テ
﹁ ブ ル ジ ョア ・デ モクラ シー﹂ ヲ 克服 シ 無産 大 衆 ヲ其 ノ旗 下 ニ獲 得
ル所 謂 ﹁理 論 闘 争﹂ ノ指 導 理 論 ニ基 キ ﹃労働 者 、 農 民 ノ奪 ハレタ ル
セ ル モノ多 ク之 ガ 検 挙 ニ付 テ ノ確 信十 分 ナ ル モ ノ アリ タ ル ヲ以 テ 茲
シ以 テ無 産 階 級 独裁 政 治 ノ実現 ヲ期 ス ベシ﹄ トナ シ各種 ノ行 動 亦 之
起 セ ムカ計 ル ベカ ラ ザ ル モノ ア リタ ル ヲ以 テ又 一面 証 拠資 料 ノ入 手
ニ司法 当 局 ト協議 ノ結果 三 月 十 四日 一道 三府 二十 七県 ニ極 秘裡 ニ手
ニ基 キ極 メ テ危矯 過激 ナ リ シ ガ為 共 産 主義 者 中 ニ於 テ モ之 ニ賛 セザ
︹マ マ︺
配 シ翌 十 五 日払 暁 ヲ期 シテ 一斉 検 挙 ヲ行 ヒ タ ル次 第 ナ リ。
大 正十 二 年所 謂 第 一次 共産 党 検 挙 後 極 左共 産 主 義 者 等 ハ同 十 三 年
昨年 六 月頃 中 心 幹 部 ノ入 露 トナ リ極 力 其 ノ諒 解 ヲ求 メタ ルガ 却 テ反
ル ヽ ニ至 リ タ ルガ 為 ﹁第 三 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル﹂ ノ不興 ヲ蒙 リ遂 ニ
獲 得殆 ド其 ノ効 ヲ奏 セズ 所 謂 宗教 的 分 裂 主 義者 ノ名 称 ヲサ ヘ付 セラ
︹マ マ︺
ル モノ多 数 アリ タ ル ト ( 山 川、 堺 等 彼 等 ノ所 謂 折 衷 主義 者 ) 大 衆 ノ
直 チ ニ第 二次 共 産 党 設 立 ノ準 備 ニ着 手 シ極 秘 裡 ニ行 動 シ ツ ヽアリ シ
党 ノ創 立
ガ 大 正十 五年 ニ入 リ テ ヨリ 六 月及 九 月 ノ 二回 ニ亙 リ テ党 員 ノ募 集 ヲ
第二
行 ヒ同年 暮 迄 ニ約 百 三十 名 ノ党 員 ヲ得 タ リ。
二
一
議 会 ノ解散 、 民 主 的 議会 ノ獲 得
君 主 制 ノ撤 廃
党 ノ当 面 ノ政 策 ト シテ 掲 グ ル モノ ヲ示 セバ左 ノ如 シ。
響 ヲ及 ボ セ リ。
衆団 体 タ ル労 働農 民党 、 日木 労働 組 合 評議 会 等 ノ運 動 ニ至 大 ナ ル影
一大 文 書 ヲ発 スル ニ至 レリ 。此 ノ新 方 針 ハ延 テ党 ノ指導 下 ニ在 ル大
ノ誤 謬 ヲ自 ラ指 摘 シ党 ヲ シ テ更 ニ大 衆 的 ナ ラ シ ムル方針 ヲ詳 記 セル
彼 等 ハ帰 朝 後党 ノ組 織 及 運 動方 針 ノ 一大改 革 ヲ決 行 シ従 来 ノ運 動
対 ノ批 判 ヲ受 ケ帰 朝 ス ル ニ至 レリ。
同年 十 二月 四 日彼 等 ノ中 心 分 子十 七 名 ハ密 カ ニ山 形 県 五 色 温 泉 ニ 集 合 シ東 京 日本 蓄 電 池 株 式 会 社社 員 ノ慰 労会 ナ リ ト称 シ テ党創 立 ニ 関 スル各 種 ノ協 議 ヲ遂 ゲ 宜 言 、規 約 、 運 動 テ ー ゼ等 ヲ決 シ又 役員 ノ
党 ノ目的
決 定 ヲ為 シタ リ。 茲 ニ於 テ所 謂第 二次 日本共 産 党 ノ成 立 ヲ見 ル ニ至 レリ。 第三
党 ハ ﹁第 三 イ ンタ ーナ シ ョナ ル﹂ ノ 日本支 部 ト シ テ設 立 セラ レ タ ル モノナ ル コト ハ彼 等 ノ綱領 ノ示 ス所 ニ依 リ明 カ ニシ テ彼 等 ノ言 フ
言 論 、 集 会 、結 社 、 出 版 ノ自由
三 十 八歳 以 上 ノ男 女 ノ普 通 選 挙 四 五 一切 ノ反 労 働 者農 民法 ノ撤 廃
八
七
高 度 ノ累進 所 得 税
天 皇 、寺 院 、地 主 等 ノ 土地 無 償 没 収
資 本 家 全額 負 担 ノ失業 保 険
六 八時 間 労働 制
九
地方 委 員会 ノ設 ナキ 地 方 ニ ハ有 力 ナ ル党 員 ヲ派 シ テ ﹁オ ルガ ナ イ
ザ ー ﹂ ト シ党 員 ノ獲 得 及 細 胞組 織 ノ指 導 ニ当 ラ シ メ ツ ヽア リ。
党 員 ハ総 テ細 胞 ニ組織 セラ レ初 メ ハ五 人 ヲ以 テ 一細胞 トナ セ シガ
トシ 大 工 場 ニ ハ職 場 毎 ニ細 胞 ヲ設 ケ シ ム ル コト ヽナ セリ。 而 シ テ工
新 方 針樹 立後 労 働 者 大 衆 獲 得 ノ便 宜 上 之 ヲ廃 シ テ 一工場 一細 胞 主義
細 胞 ニ ハ 一人 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ アリ、 上 級機 関 ニ対 スル連 絡 ヲ掌
場 以 外 ニ ハ別 ニ街 頭 班 ヲ設 ケ シ ム ル コト ヽセリ。
ル モ他 ノ細 胞 ト ノ関 係 ニ至 リ テ ハ相 互 何 等 之 ヲ知 ル ニ由 ナ キ組織 ト
﹁ソヴ イ エツ ト ・ロシ ヤ﹂ ノ防 衛
十
ス。
ル ノ第 一要件 ト シ党 員 相 互 間 ニ於 テ スラ 党 ノ機 密 ニ関 スル事 項 ノ質
各 党 員 間 ノ規 律 ハ極 メ テ厳 格 ニシ テ殊 ニ秘密 ノ厳 守 ヲ以 テ党 員 タ
十一 支 那 革命 不 干 渉
問 等 ヲ許 サ レザ ル 状況 ナリ 。 又 上級 ノ命 令 ニ対 シ テ ハ絶対 服 従 ヲ以
十二 戦 争 ノ危 機 ニ対 ス ル闘 争 十二 植 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立
ノ選 定 推 薦 ハ特 ニ之 ヲ慎 重 ニスル ト共 ニ 一 度 入党 シ タ ル以 上 ハ其 ノ
テ主 義 ト シ常 ニ規 律 統 制 ア ル行 動 ヲ為 サ ザ ル ベカ ラズ。 従 ツ テ党 員
以 上 ノ外 各種 危 矯 ナル ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ 掲ゲ 之 ヲ印 刷 ニ付 シ テ撒 布 シ居 レリ 。
私 生 活 ニ付 テ迄 或細 胞 ノ会 議 ニ付 シ或 ハ各 種 ノ指 示 ヲ為 ス コト アリ。
党 ノ組織
尚 中 央 部 ニ組 織 部 、 労 働 組合 部 、 農 民 部 等 ノ専門 部 アリ。 又 地方
第五
党 ノ最 高 決定 機 関 ヲ大 会 ト ス。 其 ノ下 ニ在 リ テ重 要 事 項 ヲ議 シ之
シ。
党 ノ現 勢
昭 和 三 年 一月 上旬 現 在
関西
関東
一〇 〇
一六 七
今 回 ノ検 挙 ニ依 リ発 見 シ タ ル党 員 名 簿 ニ依 レバ其 ノ党 員数 左 ノ如
第六
服 スル ノ組 織 ト ス。
党 内 連 絡 ノ為 ニ ハ特 ニ連 絡 者 ヲ設 置 シ合 言 葉 ヲ定 メ テ其 ノ任 務 ニ
機 関 ト ノ連 絡、 事 務 ノ処 理等 ノ為 秘 書 ヲ置 ク。
ヲ執 行 ス ル ヲ中 央委 員 会 ト ス。 中 央 委 員 会 ノ所 在 ヲ秘 書 処 又 ハ ﹁ア ヂ ト﹂ ト 称 シ中 央 幹 部 ヲ除 キ テ ハ之 ヲ絶対 秘 密 ニ付 シ隔 月位 ニ其 ノ 所 在 ヲ変 更 シ テ取 締 官 憲 ノ視線 ヲ脱 シ居 レリ 。 又中 央 幹 部 ノ 如 キ モ
状 況 ナ リ。
何 レ モ偽 名 数 箇 ヲ有 シ常 ニ隠 家 ニ住 居 シ テ其 ノ所在 ヲ晦 マシ 居 レル
中 央 委 員 会 ト並 ビ テ監 察 委 員会 ア リ、 監 督 ノ事 ニ当 ル。 地 方 組 織 ト シ テ ハ全国 ヲ北 海道 、関 東 、 信 越 、中 部 、 関 西 、九 州
委 員会 ノ下 ニ地 区 委 員会 ヲ置 ク。
等 ニ分 チ テ各 地 方 委 員会 ヲ設 ケ 各地 方 ノ統 一指 導 ニ当 ラ シ メ又 地 方
信越
九州
八二
一五
四三
前 衛 分 子 ヲ団 員 ト シ テ潜 入 セシ メ所 謂 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ構 成 シ テ
其 ノ 目的 ヲ達 ス ルノ要 アリ。 茲 ニ於 テ彼等 ハ極 左 翼 団体 ノ中 ニ党 ノ
的 団体 ヲ利 用 シ 一面 党員 獲 得 ニ資 ス ルト共 ニ他 面 此 ノ 団体 ニ依 リ テ
北海
団 体 ノ行 動 ヲ牽制 シ テ自家 方 針 ノ下 ニ行動 セ シ ム ルト共 ニ団 員中 ノ
左 翼分 子 ヲ漸 次党 員 ト シテ 獲 得 セシ メ ツ ヽア リ。 即
四〇 九
計
三〇
七
前 衛党 員 ハ総 テ大 衆党 ニ加 入 シ 之 ヲシ テ前 衛党 ノ指 導 下 ニアラ シ メ
恰 モ 一般 大 衆 ト前 衛党 ト ノ間 ヲ連 結 ス ル橋梁 ノ 如 キ モ ノナ ル ヲ以 テ
ト 称 シ ﹁真 ノ労働 者 農 民 ノ党 ハ単 リ前 衛党 ア ル ノ ミナ ル モ大 衆党 ハ
労 働 農 民党 ニ対 シテ ハ之 ヲ以 テ大衆 党 ナ リ トシ 自 己 ヲ前 衛党
四〇
大 衆 ノ政 治 的 動 員 ノ 一機 能 タ ラ シ メザ ル ベカ ラ ズ﹂ トナ セリ従 ツテ
イ
大 正十 四年 春
一二五
尚 本 年 一月 上 旬 迄 ノ党 員 増 加 ノ趨勢 ヲ示 セバ 左 ノ 如 シ。
年暮
一四 五
同
同
同
現在 ニ於 ケ ル労 働 農民 党 ノ幹 部 又 ハ中 堅 分 子 ハ其 ノ中 央 ト地 方 ト ヲ
年暮 ( 大会)
十 五年 二月
昭 和 二年 暮 四〇 九
何 レ モ表 面 的 地 位 ヲ有 セザ ル モ裏面 ニ在 リテ 労働 農 民 党 ヲ操 縦 シ ツ
問 ハズ共 産 党 員 ト シテ活 動 セ ル者多 キ ヲ占 メ又 共産 党 ノ中央 幹 部 ハ
三年 一月
以 上 ニ依 リ テ之 ヲ見 ル モ検 挙 当 日 タ ル三 月十 五 日 ニ於 テ ハ約 百名
同
位 ノ増 加 ヲ見 タ ル モ ノナ ル ベク現 ニ党 員名 簿 ニ記 載 ナ キ者 ニシテ党
的 新 聞 雑誌 ヲ利 用 シテ 党 ノ方 針 ヲ示 シ或 ハ極 秘 裡 ニ委員 会 若 ハ細 胞
指 導 的 文書 ヲ発 シ テ所 謂 大衆 団体 ニ対 シ テ其 ノ方 向 ヲ指 示 シ 又合 法
党 ハ非 合法 的 団 体 ト シ テ当 初 ハ極 メテ其 ノ行 動 ヲ隠密 ニシ唯 時折
運 動 ニ藉 リ テ其 ノ実 共産 党 ノ方 針 ニ基 ケ ル無 産 大 衆 ノ革 命的 動 員 訓
支 非 干渉 運 動 、 失 業 反対 運 動 、 暴 圧反 対 運 動 等 ノ如キ ハ名 ヲ之 等 ノ
労 働 農 民党 ヲ中 心 ト スル極 左 一派 ノ企 テ タ ル議 会 解散 請 願運 動 、 対
之 等 指令 ニ基 キ テ各 種 不穏 過 激 ナ ル運 動 ニ出 デ タ ル例 多 々 アリ彼 ノ
シテ 殆 ト其 儘 労 働 農 民党 ノ指 令 、方 針 書 ト シテ 出 サ レタ モ ノアリ 又
今 之 レヲ 両者 ノ行 動 ニ観 ル モ共産 党 ノ発 シタ ル指令 、 方針 書等 ニ
ツア リ労 働 農 民 党首 ノ如 キ ハ寧 ロ 一個 ノ傀 儡 ニ過 ギザ ル ノ状 況 ナリ
会 議 等 ヲ随所 ニ催 シテ 党 ノ方 針 ヲ 伝達 シ 又 ハ関 係 事 項 ヲ協 議 ス ル ニ
党 ノ行 動
過 ギ ザ リ シガ 新 方 針樹 立 後 ニ至 リ テ ハ漸 次其 ノ行 動 露 骨 ト ナ リ文 書
第七
員 タ ル コト ヲ自 供 セ ル モ ノ多 数 ア ル ノ状 況 ナリ 。
等 ニモ公然 日本 共 産党 ノ名 儀 ヲ表 示 スル ニ至 レリ 。 以下 党 ノ行 動 中
又 這 般 ノ衆 議 院 議 員総 選 挙 ノ際 ノ如 キ ハ労 働 農 民党 員 中 ヨリ 共 産
練 ヲ試 ミ ムト シ タ ル ニ過 ギズ
一 所 謂 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 運 動 ( 少 数 派 運動 )
セ ル有様 ニシ テ殊 ニ著 シ キ ハ其 ノ運動 方 法 ニ関 ス ル方 針 ハ殆 ント其
党 公 認候 補 者 ヲ 立 テ其 ノ運 動 方 法 及演 説 ノ要 旨 等 詳細 ナ ル指 示 ヲ為
重 ナ ル モ ノヲ列 挙 ス ベ シ。
党 ハ秘密 団体 タ ル ノ関 係 上其 ノ主 義 ノ実 現 ヲ計 ラ ムが為 ニ ハ合 法
ヲ以 テ準 機 関紙 ト ナ セ ルガ最 近 ニ至 リ テ中 央機 関 紙 ト シ テ ﹁赤 旗 ﹂
ヲ以 テ其 ノ機 関 紙 ト シ又 雑誌 ﹁政 治 批 判 ﹂﹁イ ン タ ー ナ シ ョナ ル﹂
尚 地 方 機 関紙 ト シ テ ハ北 海 道 ニ ﹁北 海 通 信 ﹂ ﹁ 北 海 労働 者 ﹂、 信越
ヲ 秘密 ニ出版 シ本 年 一月以 来 既 ニ二 四号 ヲ出 セリ
儘 労働 農 民 党 ノ選 挙 運動 方 法 タ ル ﹁政 治 曝 露 ﹂ ノ内 容 ニ採 用 セラ レ
日本 労働 組 合 評 議会 ノ執 行 委 員 長 及執 行 委員 ノ大 部 分 ハ有 力
居 レリ ロ ナ ル共産 党 員 ニシ テ評 議会 ハ ﹁赤 色 労働 組合 イ ン ター ナ シ ョナ ル﹂
ニ ﹁赤 色 信 越﹂、 関 西 ニ ﹁階 級 戦﹂、 九 州 ニ ﹁ 赤 旗 九 州版 ﹂ ヲ出 版 シ
ヲ期 シ ツ ツ アリ テ今 回 ノ検 挙 ニ際 シ其 ノ最 モ多 ク発 見 セラ レタ ル ハ
各 工場 ニ ハ工 場新 聞 ヲ発 行 セ シメ之 ヲ細 胞 機 関紙 タラ シ メ ム コト
秘 密裡 ニ頒 布 シ ツ ツア リ
或 ハ総 同 盟 罷 業計 画 ニ或 ハ工場 代表 者 大 会 ニ或 ハ従 業 員 大 会 ニ関 シ
北 海道 ト ス
従 ツテ評 議 会 ノ行 動 ハ全 ク共 産 党 ノ指 導下 ニ在 リ ト云 フ ヲ得 べク
ノ 一分派 タ ル ノ役 目 ヲ演 ジ ツ ツ ア ル状 況 ナ リ
其 ノ開 催 並 方 法等 斉 シ ク共 産 党 ノ方 針 ニ則 レル モノ ナリ 殊 ニ労働 争
リ発 見 セラ レタ リ
而 シ テ之等 機 関 紙 ノ作 成者 作 成 所 及 謄 写 機等 ハ概 ネ今 回 ノ検 挙 ニ依
ラ シ メ ムト ス ル ニアリ 従 ツテ其 ノ内 容 極 メテ危 矯 ノ文 字 ヲ羅列 セリ
之 ヲ以 テ党 員 教 育 ノ 一助 ト シ又 党 員 及党 外 労 働 者農 民 煽 動 ノ機 関 タ
以下 機 関 紙 ノ任 務 ハ何 レモ之 ニ依 リ テ党 ノ方 針 ヲ伝 達 ス ルト共 ニ
議 ニ対 ス ル態 度 ノ如 キ ハ全 ク 他 ノ労 働 団 体 ト異 ナ リ経 済 的 利 益 ノ獲
習 ナ リ ト シ ツ ツ ア ル状 況 ナ リ
得 ノ如 キ ハ殆 ト之 ヲ眼 中 ニ置 ク コト ナ ク寧 ロ之 ヲ以 テ革 命 ノ予 行 演
全 日本 無 産 青 年 同 盟 ニ対 シ テ ハ又 之 ヲ自 家 薬籠 中 ノ モノ トナ
指 令 、 テ ー ゼ、 方 針 書、 檄 文 等 両者 著 シ ク符 合 セ ルヲ見 ル ハ
ビラ、 檄文 等 ノ頒 布
三
シ青 年 請願 デ ー ノ決 行 、 兵役 短 縮 デー ノ 企 図 ヲ始 メト シ青 年 訓 練 所
党 ガ新 方 針 ニ基 キ漸 次表 面 的行 動 ニ移 ル ヤ先 ヅ ﹁労 働 者解 放 団 ﹂
ナ ル名 称 ヲ以 テ無 産 階 級 ニ当 面 セ ル要 求 題 目 ヲ掲ゲ タ ル ﹁ビ ラ﹂ 檄
及 青 年 団 ノ乗 取等 ノ計 画 ヲ為 サ シ メ都 市 、 農村 青 年 ノ赤 化 ニ努 メタ
等 ヲ撒 布 ス ル ニ至 リ タ ルガ 更 ニ最返 ニ至 リ テ ハ 一般大 衆 ヲシ テ共 産
リ 尚 ﹁青 年 共 産 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル﹂ ノ 一分枝 ト シ テ ﹁日 本 共産 青
党 ニ馴 レシ メ之 ヲ恐 レザ ル ノ傾 向 ヲ誘 致 ス ル ノ要 アリ ト シ昨年 末 頃
極 メテ 過激 ナ ル ﹁ビラ ﹂ 等 ヲ巧 ミ ニ撒 布 セリ愛 知 、京 都 、 大 阪、 兵
政 府 ヲ作 レ﹂ ﹁天 皇 ト結 ビ付 イ タ 資 本 家 地 主 ノ議 会 ヲ破 壊 セ ヨ﹂等
ヨリ ハ恰 モ衆 議 院 議 員 選 挙 ノ機 会 ヲ利 用 シ ﹁労 働 者、 農 民 ノ独裁 的
ヨリ 公然 日本 共産 党 名 ヲ文 書 等 ニ記 載 ス ル ニ至 リ殊 ニ本 年 ニ入 リ テ
年 同 盟 ﹂ ヲ秘 密 ニ組 織 シ全 日本 無 産青 年 同 盟 ノ指 導 分 子 ヲ中 心 ト シ
其 他 農 民 ニ対 シ テ ハ日本 農 民組 合 ヲ通 ジ 、 学 生 ニ対 シ テ ハ全
テ活 躍 セ シ メ ツ ツア リ シ コト今 回 ノ検 挙 ニ於 テ発覚 セリ ニ
国 学 生社 会 科 学 聯 合 会 ヲ通 ジ夫 々自家 理想 ノ達 成 ニ努 メ ツ ツ アリ タ
庫 、 岡 山 ノ各府 県 就 中 多 カリ キ
リ 二
機 関紙 ノ発 行
党 ハ当初 ﹁ 無 産 者 新 聞 ﹂ ﹁マル ク ス主義 ﹂ ﹁労 働 者 ﹂ ノ三 新 聞 雑 誌
而 シテ 之 カ撒 布者 ハ何 レ モ第 二線 以 下ノ 党 員 又 ハ党 籍 ナキ労 働 者 等 ニシ テ、 原 則 トシ テ郵 便 ニ依 リ何 人 ヨリ カ 送 付 セラ レ従 ツテ其 ノ 送 主 ヲ知 ラ ザ ル ヲ常 ト ス又 頒 布方 法 ノ如 キ モ電 車 内等 ニ恰 モ忘 レ物
九州
福岡 、 熊 本 、 佐 賀
労 働 農 民党 、 全 日本 無 産 青年 同 盟、 日本 労 働 組合 評 議 会、 日本
二、 捜 査 個 所
農 民 組 合等 共 産 党 ト密 接 ナ ル関 係 アリ ト認 メラ ル ヽ団 体 ノ事 務
三、 検 束 者 数
所 及 個 人 ノ家 宅
党 内 部 ノ連 絡
ノ 如 ク之 ヲ置 去 ル ヲ常 例 トシ 従 ツテ其 ノ頒 布 者 ノ発 見 ニ極 メテ困 難
四
ヲ感 ズ ル状 況 ナ リ
検 挙 当 日約 千余 人
其 後 事 件 ノ進行 ニ伴 ヒ或 ハ令 状 ノ執 行 ア リ 或 ハ拘 留 等 ノ方 法 ニ
党 内部 ノ連 絡 ハ極 メ テ組 織 的 ニシ テ中 央 、 地 方 各別 ニ精 密 ナ ル 暗
ル連 絡者 ヲ以 テ之 ニ当 ラ シ メ居 ル状 況 ニシ テ今 回 ノ検 挙 ニ当 リ テ モ
号 文 字 ヲ考 案 シ各 自 隠 家 ヨリ 偽 名 ヲ以 テ通 信 連 絡 シ又 ハ直 接 確 実 ナ
ノ ミ ノ手 ニア ル者約 二 百名位 ナ ル ベ シ
依 リ身 柄 ヲ拘 束 セラ ル ル アリ 又放 還 セラ ルル者 等 アリ現 在 警 察
検 挙 ノ状況
ス ベシ尚 引続 キ増 加 ノ見 込 ナリ
令 状執 行 セラ レ タ ル者約 二百 名 内 起訴 セ ラ レタ ル者 約半 数 ニ達
四、 令 状執 行 者 数 及起 訴数
其 ノ翌 日既 ニ中 央 ヨリ ノ連 絡 密 使 ノ関 西方 面 ニ至リ検 挙 状 況 ノ調 査 報 告 ヲ求 メ ム ト シ ツ ツア ル ヲ取 押 ヘタ ル事 例 アリ 通 信 連 絡所 ノ 如 キ モ単 ニ隠 家 ノ ミ ニ止 マラ ズ党 ノ存 在 ヲ全 ク知 ラ
第七
ザ ル良 家 ヲ利 用 スル コト アリ現 ニ其 ノ実 例 ヲ多 々発 見 セリ
党 員 名 簿 、 暗号 符
五 、 発 見 セラ レタ ル証 拠 物件
機 関 紙 、 印刷 機 、 原稿 、 用紙
事 態 前 述 ノ如 ク ナ ル ヲ以 テ 一日 モ検 挙 ノ 猶 予 ス ベ カラ ザ ル ヲ思 ヒ 司 法 当 局 ト 慎 重 協議 ノ結 果今 回 ノ検 挙 ヲ決行 セル ガ其 結 果 ノ概 要 左
方 針書 、 檄 文 其 他 ノ不 穏 印刷 物
其 他 党 ノ組 織 テー ゼ、 組 織 ニ関 スル重 要 記 録 等
ノ如 シ
中部
関東
東北
岡山 、 広 島 、烏 取
京 都、 大 阪 、 兵庫 、 奈 良 、 三 重
新 潟 、 長 野 、石 川 、 静 岡 、 愛知
東 京、 神 奈 川、 千葉 、埼 玉 、 群 馬
北 海 道 、 青 森、 秋 田、山 形 、 岩手 、 宮 城 、 福島
日本 共 産 青 年 同盟 ノ検 挙
附
テ モ同様 ナ ル依 頼 ヲナ シタ リ
ニ周密 ナ ル手 配 ヲ為 シ之 レ ヲ警 戒 セシ ムル ト共 ニ植 民地 当 局 ニ対 シ
尚 本件 検 挙 ニ当 リ テ ハ海 外脱 出 者 ヲ阻 止 ス ル為 港 湾所 在 各 庁府 県
近畿
一、 一斉 捜 査 ノ府 県
中国
香 川 、 愛 媛 、徳 島
秘密 結 社 日本 共 産 党 ノ検 挙 ニ際 シ従 来 極 力 捜 査 中 ナ リ シ本 同盟 ノ
四国
ニ二十 一名 ニ対 シ 令 状 ヲ執 行 セリ
存 在 ヲ確 ム ル コト ヲ得主 ト シ テ大 阪 ヲ中 心 ト ス ル同盟 員 ヲ検 挙 シ既
本 同 盟 ハ其 ノ目的 、 組 織 等 全 ク共 産 党 ト同 一ナ リ ト 云 フ ヲ得 べク 其 ノ中 心 ヲ東 京 ニ置 ク モ未ダ 勢 力 微 々 タ ル モ ノ ニシ テ殆 ド大 阪附 近 ヲ除 ク ノ外 見 ルべ キ モ ノナ ク今 後 ニ於 ケル 捜 査 モ此 レ以 上大 ナ ル進 展 ヲ見 ザ ル モ ノト思 料 セラ ル 尚 本 同 盟 ハ機 関 紙 トシ テ ﹁青 年 衛 兵 ﹂ ヲ 秘密 出 版 シ反軍 国 主義 ノ
シタ リ今 其 ノ理 由 ヲ略 述 ス レ バ次 ノ如 シ
シ テ之 等 団体 ノ幹 部 又 ハ指 導 者 タ ル立 場 ニ在 ル者 ハ同 時 ニ日本
一、 秘 密 結社 日本 共 産 党 ノ党 員 ハ殆 ド全 部 ガ右 三 団体 ノ団 体 員 ニ
共 産 党 ノ幹 部 又 ハ指 導 者 タ ル コト ( 別 表参 照 )
党 ノ指 令 、 方 針 書 等 ハ多 ク ノ場合 之等 三団 体 ニ其儘 採 用 セラ レ
二 、 右 ノ如 キ事 情 ニ在 ル ヲ以 テ両者 ノ行 動 ヲ比 較 スル ニ日本共 産
之等 三団 体 ノ行 動 ハ日本 共 産 党 ノ指 導 下 ニ在 ル コト明 瞭 ナ ル コ
ト ( 共 産 党 ノ行 動 参照 ) 政 策 等 ニ至 リ テ モ唯 合法 的 団 体 ト シ テ
述共 産 党 ノ政 策 ノ如 キ モ其 ノ 一部 ヲ除 キ大 部分 ハ総 選 挙 当時 労
公 表 シ能 ハザ ル部分 ノ ミ ヲ削 除 セル ニ過ギ ザ ル観 アリ 従 ツテ前
働 農 民 党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂中 ニ採 用 セ ラ レ居 レルノ 事 例 アリ
皷 吹 並 青 年前 衛分 子 ノ指 導 訓 練 ニ努 メ ツ ツア リ タリ
ト其 ノ理 由
尚 之 等 団体 ノ団体 員 数 ヲ示 セ バ左 ノ 如 シ
約 二 二、 〇 〇 〇
約 一七 、 〇 〇 〇
党
勢
表
而 シ テ之 等 団 体 ノ分 布 ハ殆 ド全 国 ニ亙 レ ル状 況 ナ リ
四、 五 ○ 〇
日本 労 働 組合 評 議 会
民
約
労働農民党
農
全 日本 無 産 青年 同盟
メ テ矯 激 ナ ル運 動 ヲ事 ト シ ツ ツ アリ タ ル ヲ以 テ之 ニ対 シ テ ハ其 都 度
右 三団 体 ハ何 レ モ極 左 団 体 トシ テ 共産 主 義 者等 ノ指 導 ヲ受 ケ 前 述
労働 農 民党 、全 日 本 無産 青 年 同 盟 、 日本 労 働 組 合評 議 会 ノ結 社 禁 止
現
共 産 党 ノ行 動 中 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 運 動 ノ項 ニ於 テ述 べタ ルガ 如 ク極
厳 密 ナ ル取 締 ヲ励 行 シ来 レ ル所 今 回 ノ検 挙 ニ依 リ更 ニ之 等 団 体 ノ存
働
日閣 議 ヲ経 テ治安 警 察 法 第 八条 第 二 項 ノ規 定 ニ依 リ之 ガ結 社 ヲ禁 止
在 ハ安 寧 秩 序 ヲ紊 ス コト甚 ダ シキ コト ヲ確 認 シ得 タ ル ヲ以 テ去 ル十
労
全
日 本
無
産 青
年
同
盟 勢
力 表
二
思 想 犯 罪 の検 察 実 務 に 就 て
思 想 犯 罪 の検 察 実 務 に就 て ( 戸沢重雄)
(一九 三 三 )
即 ち事 務 分 掌 基 準 に依 りま す と 思 想係 検 事 が 主 と し て取 扱 ふ べき
ま し た か ら、 是 から 申 上 げ る お話 の中場 合 に依 つては 判事 諸 君 に御
お 手許 に若 干新 ら し い物 或 は古 い物 色 々取 混 ぜ資 料 を 差 上げ て置 き
す る罪 、 第 三 に は出 版 犯 罪 、第 四 に は反 動 運動 に基 く 犯罪 及 び 反 動
第 二 は刑 法 第 二編 第 一章 第 二章 の犯 罪 即 ち 皇 室 に対 す る罪 内 乱 に関
基 く犯 罪 殊 に治安 維持 法 、 治 安警 察 法 、 爆 発 物 取締 罰 則 等 の 犯罪 、
の犯 し た る普 通 犯罪 事 件 を担 任 す﹂ とし て、 それ に左 傾 思 想 運動 に
事 件 と致 しま し て は、 ﹁主 とし て 左 の思 想 犯 事件 竝詭 激 思 想 抱 懐者
参 考 に な ら ぬ こ とが 多 々あ る と思 ひ ます が 、 さ う いふ場 合 は 一つさ
団体 員 の犯罪 、 第 五 には 労 働運 動 竝 に労 働 争 議 に基 く 犯罪 、 第 六 に
私 の題 は ﹁思 想犯 罪 の検察 実 務 に就 て﹂ と いふ の であ り ます が 、
う いふ資 料 でも 見 て聞 いて居 るや う な振 りを し て居 て戴 き た いと思
は農 氏 運 動 竝 に小 作 争 議 に基 く犯 罪 、第 七 に は水 平 運 動 に基 く犯罪
居 る 者 の犯 し た普 通 犯 罪 、 是が 思 想 係検 事 の執務 の対 象 とな る べき
思 想 係 検 事 が 其 の職 務 を 行 ふに当 つては 刑 事 訴 訟 法 に依 る べ き は
ひま す 。
とし て発 せ ら れ た 思想 係 検 事 の事 務 分 掌 基 準 と いふ も のが あ り ます
も ので あ りま す 、 そ し て 是等 の任 務 を円 満 に遂 行 す る為 に分 掌 基準
であ り ま す、 左 様 に列 挙 さ れ て居 る思 想 犯罪 と詭 激 犯罪 を抱 懐 し て
し、 最 近 には留 保 処分 に関 す る規 則 もあ り ま す、 又 それ 等 に基 く色
は 思 想 問題 の基 本観 念 の 研究 、 一般予 防 の為 にす る 学校 、 青 年訓 練
及 び 水 平 社員 の犯 罪 、 第 八 には騒 擾罪 と、 斯 様 に規 定 さ れ て居 る の
々な 命 令 と か或 は 各検 事 局 に於 て作 りま し た 執務 綱 領 と いふ や うな
団 体等 と の連 絡 協調 、 それ から 参 考書 籍 雑 誌 新 聞等 の備 付 け 整 理 と
所 、 軍 人会 、 処 女会 、 教 化 団、 刑務 所 、 矯 正 院 、 感 化院 、 司 法保 護
勿 論 であ り ま す が 、特 に思 想 係検 事 に付 ては 昭 和 三年 刑 事 局 長通 牒
の中 に は ま だ分 掌 基 準 を 御 精読 な す つて 居 な い方 も あ ら う と存 じま
いふ や うな 事 務 を命 じ て居 りま す、 更 に地 方裁 判所 思 想 係 検 事 の職
も のが あ り ま す、 是等 に総 て準 拠 す べき も の であ りま す 、多 数 の方
す ので試 み に其 の大 体 を 研 究 し て見 た いと 思 ひま す 。
運 動 等 に し て将 来 事 犯 を惹 起 す る虞 あ る も の と認 め られ るも の ゝ調
人 及 び 団 体 の分 布 活動 状 況 の調 査 、 それ か ら各 種 争 議 団結 及 び解 放
務 と 致 し ま し ては 只今 申 上げ ま し た こと の外 詭 激 思 想 を抱 懐 す る個
順序 と致 し ま し て 便宜 上第 一に検 挙 の準 備 と し て の視察 内偵 の督
出 る か も知 れ ま せん が、 それ 等 を 取混 ぜ て申 上げ るこ と に 致 しま す。
つて 、 色 々扱 ひ振 りだ の 或は 卑 見 など 、中 には自 分 個 人 限 り の意 見 も
励 、第 二 に検 挙 、第 三 に取 調 、第 四 に処 理 、第 五 に 公判 関 係 、第 六 に保
々の も のを 織 込 ん で 申 上げ 、 最 後 に司 法 警 察 官 の教 養 の問題 に付 て
釈 責 付 拘留 執 行 停 止 の処 分 に付 て の検 事 の注意 す べき 点 、 第七 には
も 若 干 触れ て見 た いと思 つて居 り ます 、 尚 ほ共 産 主義 系 犯 罪乃 至 犯
査 、 左 様 な調 査 の為 に特 高 警 察 官 とか 憲兵 隊 と い ふや うな も のと の
特 に 規 定 し て、 そ れ を 個 人的 方 面 と社 会 的 方 面 に分 けま し て色 々細
人 の特 徴 と か性 格 と か いふも のを明 ら か にす る為 に時 に アナ ー キ ス
方 向転 換 者 の取 扱 、そ れ から 其 の間 に ハン スト など の対 策 、其 の他 色
か い こと が規 定 し てあ り ま す、 第 四 には以 上 の結 果 を統 計 又 は摘 要
ト の 犯 罪乃 至 其 の性 格 と 比較 対 照 し な がら 申 上 げ る こ とも あ りま す。
てあ り ま す。 そ し て更 に第 三 には 思 想犯 罪 の原 因 調 査 と い ふ こと を
に取 纒 め て上司 に報 告 し 関係 官 庁 に配分 す る事 務 を 規定 し て居 り ま
緊 密 な る 連絡 保 持 に依 る 各 種 の情 報蒐 集 と いふや う な も のが 規定 し
す 、 所 で私 に課 せ られ た題 目 は思 想 犯 罪 の検 察 実 務 と いふ の であ り
思 想 係検 事 は思 想 問 題 の基 本 的 調 査 研究 を為 す 一方 、 各 種機 関 と
第 一、 検 挙 の準備 とし て の視察 内 偵 の督 励
常 時 緊 密 な る連 絡 を 保持 し て各 種 情 報 の蒐 集 整 理 を十 分 に致 し以 て
ま し て、 詰 り思 想 事 務 取 扱実 況 乃 至 そ れ に付 て の希 望 な り意 見 な り と い ふも のにな る こと ゝ思 ひま す 、併 な が ら其 の各 項 に付 て詳 細 に
に努 め ねば な ら ぬ ので あ りま す 、 一体 共 産 主 義 系 運動 の犯 罪 は、 無
説 明 す る こと は与 へら れ た時 間 で は到 底 出来 な い相 談 であ りま す か
政 府 主 義 系 の犯 罪 が 個 別的 に連 絡 な く 犯 さ る ゝ場 合多 く 且 つ此 の種
て視 察 内偵 を詳 らか に し それ に依 つて 正確 な る 情 報を 入 手 す る こ と
東 京 地 方 検事 局 が ど ん な 取 扱振 り をし て 居 る か、 卑 見 を加 へな が ら
犯 人 は 其 の性 格 上平 素 過 激 の言 動 多 く 取締 官 憲 の目 に触 れ る機 会 が
検 挙 に 備 へな け れ ば な ら ぬ の であ り ます 、 特 に 司法 警 察 官 を督 励 し
若 干 申 上 げ る こ と に致 し ま す。 固 よ り事 件 の 処理 に当 り ま し て は各
ら 、 試 み に昭 和三 年 以 来我 国思 想 事 犯 の 大 部分 を 占 め ます 治 安 維 持
地 方 々 々 に特 殊 事 情 と いふ も のが あ りま し て それ を 按 配 し て適 当 に
多 い為 に之 が視 察 も 亦 比 較的 容 易 であ つて検 挙 も 亦簡 単 な る に反 し
法 違 反 事 件即 ち共 産 党 一味 に対 す る治 安 維持 法 違 反 事件 に付 て実 際
やら な け れば な ら ぬ の であ つて、 私 共 の方 で や つて居 るこ と 必ず し
も の であ りま す が故 に個 人 の犯 罪 とし て 現 はれ る場 合 が殆 ど な いと
し て は、 御 承知 の通 り 大 衆 の直 接 行 動 を 以 て主 義 を実 現 せ ん とす る
云 つても 好 いの であ りま す、 の みな ら ず 多 数 人が 多 数 人 と団 結 し て
ま し て、等 し く社 会 的 原 因 を背 景 とす る共 産 主 義 系 の犯 罪 に於 き ま
さ れ て は困 る ので あり ま す 、 又 左 様 な僣 越 な こと を考 へて申 上 げ る
も其 の儘 全 国的 に機 械 的 に適 用出 来 るも ので な いこ と は勿論 であ り
訳 では な い ので あ りま す 、 唯 何等 か他 山 の石 とも なれ ば そ れ で本 省
事 に当 り然 か も 其 の範 囲 全 国 に 亘 り統 一連 絡あ る組織 体 と し て活 動
ます 、 従 つて私 共 の扱 ひ 振 り が 全国 に対 す る 模範 であ るなど ゝ誤 解
か ら 命 ぜ られ た 任務 の幾 分 でも果 す こ とが 出 来 るの で はな いか と思
て は生 れ な い のであ りま す、 共 産 主 義 系 の 犯罪 者 は極 め て計 画的 組
思 ふ ので あ り ま す、 必勝 の精 神 は事 前 に於 け る 充分 な る準備 な く し
秘 密 且 つ迅 速 に然 かも 必 勝 の精 神 を 以 て事 に当 らな け れ ば な ら ぬ と
が 検 挙 に 際 し て は全 国 的 に各 検 事 局 相 互 の間 に緊 密 な る連 絡 を保 ち
察 官 憲 兵等 を督 励 いた し ま し て彼 等 の動 静 を厳 に視 察 内偵 さ せ、 之
い のであ りま す 、 而 し て思 想 係 検 事 は其 の為 に特 に特 高課 の司 法 警
止 ま らず 更 に進 ん で眼 を全 国 に放 ち 之が 調 査 研 究 を怠 つて はな ら な
いたし ま す が故 に、 思 想 係 検事 は単 に自 己 の管 内 の視 察 内偵 のみ に
法警 察 官 に対 し て は 只今 申 上げ た や う な風 に平素 視 察 内偵 を 厳密 に
等 か参 考 にな る か と思 つて申 上げ た のであ り ます 、 従 つて部 下 の司
に斯 う い ふ手 数 が掛 か るも のだ と いふ事 を お 話申 上げ て置 く方 が 何
て居 る ので あ りま す 。 保 釈 、執 行 停 止仮 出 獄 責付 を 決定 さ れ た場 合
程 厳 重 に 視察 をす る者 で は な いが、 兎 に角 大体 そ れ に準 じ て取扱 つ
を 調 査 し て報 告 書 を 提 出 さ し て居 る ので あ り ます 、要 視 察 人 は そ れ
党 被 告 に対 しま し ては 特 別 要視 察 人 と致 し ま して 日 々そ れ 等 の行 動
臣 に 報告 す る義 務 が あ る こ と にな つて 居 り ます 、特 に保 釈 中 の共産
上 必ず 視 察 し て 、警 視 庁 で 申 しま す と特 高 警 察 部長 を通 じ て 内務 大
し特 に内 密 に証 拠 を蒐 集 す る やう に努 め さ せ ると い ふ こと が 絶対 に
織 的 に平 素 証 拠 湮滅 を企 図 し て 居 り ます が 故 に、単 に僅 かな る 聞 込
必要 であ りま す 、 内偵 の方 法 等 に 付 て は此 の席 上御 遠 慮 さ し て戴 き
み其 の他 薄 弱 な る 証 拠 に依 つて性 急 に検 挙 に 着 手す る こ とは 厳 に 慎 し まな け れ ば な ら ぬ の であ り ま す。 此 の種 の犯 人 は 何 れ も秘 密 を 厳
し て代 る にプ ロレ タリ ア政 権 を樹 立 せ ん こと を標 榜 し て実 力 を 以 て
検 挙 に付 て申 上 げ ま す が、 私 の考 では 共産 党 は現 存 の政 権 を 顛 覆
挙
ま す。
し置 き 、 仮 令 口を 緘 す と雖 も 有 罪 の裁 判 を 得 る見 込 あ る 事案 でな け
第 二、 検
守 し て十 分 な る証 拠 を突 付 け な け れば 容 易 に 口を開 か な い のを 常 と
れ ば検 挙 を差 控 え た方 が好 い と思 ひ ま す、 結 局 軽 率 に検 挙す る こ と
い つた 様 な も の であ ると 考 へる の であ りま す、 従 つて 現存 政 権 を 積
抗 争 す る も の であ り ま す が故 に、 之 が検 挙 は謂 は ゞま あ共 匪 討 伐 と
致 しま す が 故 に、 之 が検 挙 に当 り ま し ては 予 め 充 分 な る 証拠 を 蒐 集
は 労 し て 益 な き徒 労 に帰 す る であ り ま せ う。 従 つて部 下 の司 法 警 察
極 的 に擁 護 伸長 せ ん とす る 判 事検 事 司 法 警 察 官刑 務 所 軍隊 等 総 て の
官 に対 し ま し て は平 素 視 察内 偵 の際 此 の趣 旨 を充 分 に含 め て間 断 な
棄 し て団 体 的 な英 雄 主義 に昂 めな け れ ば なら ぬと思 ふ の であ り ま す、
く 内 密 に 証 拠 蒐集 に努 めさ せ る やう にし な け れば なら ぬ のであ り ま
検 挙 に際 し て此 の個 人的 ヒ ロイズ ム、 是 れ位 危 険 な も の はな い、 此
一の ﹁チ ー ム﹂ と し て活 動 し局 に当 る者 は須 く 個人 的 英雄 主義 を揚
す 、 それ と特 別 要 視 察 人 と い ふ のが あ り ます 、 特 別要 視 察 人 と いふ
の点 は特 に司 法 警 察 官 に対 し て教 養 等 の場 合 に御訓 示 に なれ ば 宜 か
機 関 は 相 互 の間 に最 も緊 密 な る連 絡 と協 調 の上 に共 同 戦線 を張 つて、
の は ト マル と普 通 言 つて 居 りま す 、 是 は内 務 大 臣 の訓令 に基 いて各
ら う と 思 ひ ま す、 此 の種 犯 罪 に対 す る検 挙 は計 画 的 組織 的 に然 かも
す 、 而 し て 内偵 の方 法 とし て は ( 以 下 速 記 中 止省 略)、 又 御 承知 の 通
府 県 知事 乃 至東 京 で は警視 総 監 が視 察 内 規 と い ふ も のを 定 め て居 り
り視 察 には 要 視 察 人、 是は 普 通 シ マル と いふ 言 葉 で扱 はれ て居 り ま
ま す 、此 の特 別 要 視 察 人 の名 簿 に編 入 さ れ た者 に対 して は 月 二 回以
思 ひま す 、 例 を 以 て由 しま す と去 年 の十 月 三 十 日熱 海 の検 挙 に付 き
官 を し て視 察 内偵 に依 つ て作 戦 を 報 ら せ る こと が 必要 では な いか と
と思 ふ の であ り ま す、 そ れ で斯 様 な 機 会 を 得 ら れ る や う に司 法警 察
導 し て、 さ う いふ機 会 を 選 ぶ こと が 最 も 検 挙 と し て は効 果 的 であ る
々 の如 く多 数 の主義 者 が 集 合す る やう な 機 会 を視 察 内偵 に依 つて誘
ば 党 の大会 と か 、 或 は拡 大中 央 委 員会 と か 、 或 は全 国 代 表 者会 議 等
さ う い ふ訳 で 一人 や 二 人捕 へる機 会 があ つ ても 、 そ れを 捕 へて好 い
そ れ か らず つと 引統 き 今 日ま で検 挙 を 継続 して 居 る の であ りま す が 、
十 一名 逮 捕 し 同 時 に東 京市 内 或 は 鎌 倉其 他 各所 に於 て幹 部 を捕 へ、
十 月 三十 日 早 暁 を期 し て先 づ 熱 海 の全 国 代表 者会 議 の場 所 を襲 つ て
掴 へてや ら う と いふ こ と に警 視 庁当 局 と打合 せ致 し まし て、 そ し て
掬 つてや ら う、 それ と同 時 に中 央委 員 達 を街 頭 其 他 の アヂ ト に於 て
ふ と い ふ形 勢 が見 えま し た ので 、 それ で急遽 熱 海 に集 つた者 だ け を
も思 ふ様 に 集 ま らな い、 さ う し て 居 る中 に大 会 は此 の儘 流 して し ま
の です から非 常 に緊 張 し て居 り ま し たが 、集 ま る に は集 つても ど う
ま し て は、 既 に 他 の方 から お話 が あ つた こと ゝ思 ひ ます が 、 昨年 の
皆 上京 さ し て、 愈 々具 体 的 の準 備 に取 掛 つた と い ふ情 報 が あ つた も
五 月 二十 六日 に コ ミ ンタ ー ン執 行 委 員 会 西 欧 書 記局 か ら 日本 共産 党
し 其 為 め に多 数 の幹 部 を捕 へる機 会 を 逸す ると い ふやう な こと があ
場 合 もあ り ま す が、 そ れ を捕 へた為 に他 に響 いて 向 ふが 極 度 に警 戒
極 秘 裡 に充分 な る準 備 を 整 へて、 一旦検 挙 に着 手 いた した な らば 集
に対 す る新 テ ーゼ が参 つた ので あ り ます が 、 共 産 党 で は従 来 の戦 略
中 的 大 量 的検 挙 を 念 と しな け れば な ら ぬ と 思 ふの で あ りま す 、例 へ
戦術 を 変更 し た テ ーゼ で あ りま す か ら幹 部 が集 つて そ れを 討 議 し承
つて は検 挙 の政 策 とし て 余 り芳 し くな いの であ り ま す、 それ で検 挙
ほ此 場 合 の実 例 と し ては 如 何 か と思 ひま す が、 昨 年 の十 月 六 日、 是
認 す る と い ふ こと が 絶対 に必 要 に な つて来 た の であ り ます 、 特 に当
は川 崎 第 百銀 行 に対 す る ギ ャ ング 事 件 の あ つた 日 であ り ます 、 犯 人
の機 会等 に付 て は予 め 充 分 に司 法 警 察 官 と の連 絡 協 調 を保 つてし つ
り ま す か ら、 ど う し ても 一箇 所 に 集 つて対 策 を講 じ な け れば な ら ぬ
かり 打 合 せ る と い ふ こと が 必要 で はな いか と思 ふ の であ りま す、 尚
必 要 に 迫 られ て居 つ たこ と は各 種 の 情報 に 依 つて予 め 私共 の耳 に入
の掴 つた の は十 月 九 日 であ り ます が、初 め ギ ャング 事 件 を新 聞 の 号
の で、其 の面 目 問 題 も あ りま す し 従 つて進 退 の問 題 にも関 聯 し て居
つ て居 つた の であ り ま す、 テー ゼ が着 いた の が 六月 中 で翻 訳 発 表 さ
いふ訳 で平常 の視 察 内 偵 準 備 、 是 が非 常 に大事 な の であ つて、 得 て
外 或 は 新聞 記事 に依 り 私 共 が知 つた時 に (以下 速 記 中 止省 略 ) さ う
時 の中 央 委 員 会 は コミ ンタ ー ンに 依 つて面 目 を蹂 躙 さ れ た形 にな る
一所 に集
さ う いふ 状 況が
れ たの が 七 月十 日 です が、 大 体 共 の頃 か ら ボ ツ〓
人 が こ つそ り や つて来 る と いふや う な 訳 で ざ わ付 い て来 た、 是 は愈
か〓
大勢 の人間 が 一箇 所 に集 ら な い、 其 の 中 上海 の方 か ら も支 那
ら ぬ、 二 三 人集 つた やう な場 合 は 度 々耳 に し た のであ り ます が、 な
な いやう に指 導 す る の が是 が思 想 係 検事 の重 大 な る任 務 の 一つと謂
の であ り ま し て、 左様 な 場 合 に 良 き相 談 相 手 と な り、 それ等 を間 違
居 るけ れど も、 兎 角 大 局 から の判断 が間違 ふ場 合 が な き を保 し難 い
一般 に第 一線 に 立 つて居 る司 法警 察官 は 非 常 に細 か い こと は知 つて
見 え た のであ りま す 、 所 が検 挙 追 求 が厳 し いの でな か 〓
々大 丈 夫 だ と思 つて 居り ま すと 、 十 月 にな つて各 地 方 から 代表 者 を
た の であ り ま す、 現 に検 挙 に着 手 し た のが 二 月 二十 七 日で方 針 を決
合 が 多 く、 揃 つて 一と 所 で中 央 委 員 会 を開 く と いふ機 会 は稀 であ つ
て居 つた の であ りま す が 、多 勢 の時 は二 つ位 に分 れ て開 く や うな 場
と全 協 の中 央 委 員 会 が定 期的 に開 かれ る と いふ こと は前 々 か ら判 つ
ので す が時 間 の関 係 上省 略 しま す が、 唯 一寸簡 単 に 触れ て置 き ま す
は な けれ ば な ら ぬ と思 ひま す 、 全 協 の検 挙 に付 て も色 々申 上 げ た い
とが 判 り、 そ れ に端 緒 を 得 て取 調 を進 め 山 川均 とか堺 と か 云 つた方
け て呉 れ と 言 つて小 紙 片 に何 か訳 の判 ら ぬ ことを 記 し て託 さ れ た こ
愈 々釈 放 さ れ る時 にな つて、 小 僧 は近 藤 か ら出 た ら斯 う い ふ所 に届
そ れ を 同房 さ し てそ れ と なく 様 子 を 探 つて 居 つた 、所 が 其 の小 僧 が
小 僧 が 僅 か計 り の売 掛 金 か何 か を 拐 帯 し て掴 つた のが あ つた の で、
も 言 は な い、 そ こで取 敢 ず 検 束 か 拘留 か し た、 丁 度其 の頃 域 る店 の
ゝ如 く であ つた ので、 怪 ん で当 時警 察 官 が掴 へた の であ り ます が 何
々検 挙 の準 備 を 進 め た と い ふこ と であ りま す、 是 は当 時検 挙 に当 つ
面 に渡 り が付 いて居 る事 件 だ と いふ こ とを 推知 し得 て、 それ から 愈
め て から そ れ 迄 約 二週 間 以 上 日 が あ りま し た 、 そ んな 訳 で、 一人 二 人捕 へる こ とは 其 の前 でも 容易 で あ つた の であ り ます が、 一人 二 人
て居 た警 察 官 か ら親 し く聞 いた の であ りま す が、 あ るべ き こ とだ と
を捕 へた為 に他 の中央 委 員 全 部 が 引 込ん でし ま ふと いふ こと では甚 だ検 挙 し難 くな り ます か ら、 そ れ で 隠忍 し て 二週間 、 此 の二 週 間 は
思 は れ る の であ り ます 。
員 全 部捕 へる こ とが出 来 た次 第 であ り ま し て、 準 備 と か機 会 の選 択
偵 を 事 と せ し め、 一定 の時 期 が 到 来 す る の を待 つて 全国 的 に 一斉 検
り ま す、 即ち 当 時 にあ つて は司 法 警 察官 を督 励 し て 平常 専 ら視 察 内
そ れ か ら昭 和 五年 中 で は所 謂 一斉検 挙 主義 を 執 つて居 つた の であ
短 いやう です が そ れ に当 つて居 つた我 々 と し ては非 常 に緊 張 し て 居
と いふ や う な こ とが非 常 に大 事 な の であ り ます 、 次 に 検 挙 し た犯 人
は終 に此 の 一斉 検 挙 主 義 に拘泥 す る を許 さ ゞる に至 り、 組 織 の整 備
挙 を 断 行 す る を例 とし た の であ り ま す 、 然 る に其 の後 の客 観 的情 勢
た ので長 か つた の であ り ま し て、 幸 ひ に 二 月 二十 七 日 に全 協 中央 委
を ど う 処 置 し た ら好 いか と 申 しま す と、 先 づ 原則 とし ては通 謀 の余
拡大 を 未 然 に防 止す る 為 に苟 も犯 人 を発 見 し た る時 は 随時 随 所 に於
地 な か ら し む る為 め別 々 の警 察別 々の房 に分 置 す る こ とが 必要 な の であ り ま す が 、時 に 同 一場 所 に留 置 す るを 便 とす る場 合 も な いの で
のであ りま す 、 一斉検 挙 主 義 時代 に あ りま し ては 一時 多 数事 件 の殺
到 を見 る に止 ま つた ので起 訴 前 に は 最小 限 度 の取 調 を為 す に 止 め て
て検 挙 す る、 所謂 日常 検 挙 主 義 に移 行 せざ るを 得な いや う にな つた
後 日充 分 に取 調 を 為す 余 裕 が存 し て居 つた の であ り ます が 、 昭 和五
は な い の であ り ま す、 例 へば 事 犯極 め て軽 微 であ り ま し て到 底 諸 般
房 さ し て、 それ を 積 極的 若 く は消 極 的 に利 用 し で重罪 犯 人 の犯 罪 の
年 以来 日常 検 挙 主 義 に移 行 し て後 は全 く 事 情 を異 に し て間 断 な く事
の 状況 から 判 断 し て起 訴 し得 ざ る程 度 の犯 人 を 殊更 に重 罪 犯 人 と 同
証 憑 を蒐 集 す る こ とが出 来 る や うな 場 合 も あ る の であ り ます 、 是 は
件 の送 致 を受 け る に至 り し結 果 我 々 は 日常 事件 の処 理 に追 は れ て起
訴 後 に於 て 充分 取 調 を 為 す余 裕 を 見 出 し難 いの を常 と す るや う に な
共 犯 では あ り ま せ ぬが 少 し 旧聞 に属 し ま す が、 第 一次 日 本共 産 党 事
そ れ者 ら し い女 を伴 れ て は駅 に出 迎 に行 く も の
件 当時 に於 て 近藤 栄 蔵 が 上海 の方 か ら 金 を貰 つて下 関 に帰 つて来 た、 所 で同 人 は毎 日 〓
て、 此 の 点 に於 き ま し ては 全く 遺 憾 な き に近 いと 云 つ て過 言 で はな
て警視 庁特 高 部 と我 々と の間 は極 め て緊 密 な 連絡 が 取 れ て居 り ま し
と が 一番 大 事 な こ と ゝ思 ひます 、 幸 に して 先 輩 の御 努 力 に依 り ま し
て ﹁此 の検 事 な らば ﹂ と いふ風 に信 頼 の念 を起 さ せ る や う にす る こ
つて居 る の であ りま す 、 そ れ に付 て最 も必 要 な のは 司 法警 察 官 を し
と の連 絡 協 調 、 又 そ れ の教養 訓 練 と いふ こ と は 一層 重 要性 を加 へ来
ばな らな くな つた 訳 であ り ます、 此 の意 味 に於 き ま し て司 法 警 祭官
暇が な く従 来 よ り も 其 の限 り に於 て層 一層 司 法警 察官 に頼 ら な けれ
ます が 、 現実 の状 態 は検 事 手 不足 の為 に自 ら 充 分 な る取 調 を 為 す に
た の であ りま す、 色 々本 省 あ た り で御 心 配 下 さ つて居 るや う であ り
り、 自 然起 訴 前 に 於 て充 分 な る取 調 を し な け れば な ら ぬ こと にな つ
か ぬ と思 ひま す 。
は矢 張 り実 践 を 通 して初 め て 養 はれ るの で あ つて度 胸 がな けれ ば い
共 昭 和 三年 来 一兵 卒 と し て や つて来 て居 り ます が 、 度胸 と いふも の
大 切 な の であ り ます 、 一旦検 挙 を や り出 し たら 度胸 が必 要 です 、 私
必 勝 の精 神 が 生 れ出 る の であ つて 、其 の意味 に於 て準 備 工作 が 最 も
敗 し た ら非 常 な 責任 であ りま す 、 充分 の準備 を整 へて置 けば 自 然 に
も の で はな い、 特 に思 想 犯 罪 の検 挙 は 人 数が 多 数 に上 りま す から失
必 勝 の精神 で、 此 の必 勝 の精 神 な くし て は 到底 成 功的 に遂 行出 来 る
す と時 には あ る やう であ り ま す 、 それ か ら検 挙 に於 て大 事 な こ と は
つて居 る余 り、 遂 油 断 し て思 は ぬ不 覚 を とる 場合 が検 挙 の跡 を見 ま
て置 いた方 が 好 い場 合 があ る の であ り ます 、 警 察官 は馴 れ つこ にな
と は各 検 事局 と の連 絡 であ り ま す が、 嘱託 を し て検 挙 す る場 合 に は
義 は謂 は ゞ個 人 主 義時 代 の遺 物 であ り ま し て権 力分 配 の不 公 平 の結
等 し く社 会 的 原 因 を背 景 とす る 詭 激思 想 犯罪 と は 云 へ、 無政 府 主
調
予 め 嘱 託書 の発 送 か ら先 方 に 到着 す る 時間 と 云 つた や う な 点 ま でも
と も謂 ふべき も の で富 の分 配 の不 公平 の結果 発 生 し た も の であ り ま
果 発 生 し たも の であ り ま す が、 共 産 主 義 の方 は所 謂 社 会主 義 の産 物
第 三、 取
微 細 に計 算 し て置 いて、 行 動 を起 す 時 間 と余 り 距 りが な いや う に す
いと私 は 思 つて 居 り ま す、 此 の 一斉 検 挙 の場 合 に於 て 特 に大 事 な こ
る こ と が 秘 密 の漏 洩 を 防止 す る為 に非 常 に必 要 な こと ゝ思 はれ ま す、
へば 重要 な 秘密 、 特 に検 挙 の目 的 と か対 象 と い ふや う な も の に付 て
合 には警 察 官 に 一応 注 意 な さ る のが好 いと思 ふ の であ り ま すが 、 例
徴 を有 つて居 る の であ り ま す 、之 に反 し て共 産 主 義者 は社 会 の成員
る 犯 人 の性 格 も 亦 自 ら 強 情 一徹感 情 的 或 は涙 脆 し と 云 つたやう な特
理 性 と感 情 の外 な し とす る結 果 と 致 し ま し て、刑 事 々件 に現 はれ た
斯 の如く 無政 府 主義 は個 人主 義 にし て自 己 を 支 配す るも のは自 己 の
反 し、 共 産 主 義 の方 は国 家 万能 主 義 で あ つて中央 集 権 的 であり ま す 、
は 少 数幹 部 だ け が 心 得 て 居 つて現 地 に出 向 く 、 巡査 其 他 に は成 る べ
は 一定 の権 力 の下 に徹底 的 に結合 し 統 制 せ られ な け れば な ら ぬ と い
す 、 無 政 府主 義 の方 は個 人 万能 主義 であ つて地 方 分 権 的 であ る の に
く具 体 的 の任務 な ど 事前 に知 ら し て置 かず に、 愈 々其 の場 所 に近 付
て居 りま す から 宜 し い のであ り ま す が、 特 に検 事 の方 で も 必要 な 場
い た時 に 初 め てあ ゝ是 れだ と分 る や う にす る こ とも 必要 で せう 。 又
ふ観 念 が あ りま す が 故 に犠 牲 的精 神 に富 ん で 一見 穏 和 理智 的 冷 静而
近 頃 の司 法 警 察 官 は 内務 省 で時 々講 習会 等 を 開 き ま し て色 々研 究 し
其 様 な注 意 は検 挙 の場 合 に司 法警 察 官 に蛇 足 であ つて も 一応 注 意 し
見 思 は れ る場 合 があ り ま し て も其 の本 質 に於 て は結 局 共 産 党 発展 の
と 事 件 と の間 に互 ひに 因 果 連絡 を有 し、 各 別 種 の事 件 な る が 如 く 一
活 動 す る も の は比 較 的 稀 で あ りま す 、 之 に 反 し共 産 主 義 犯罪 は事 件
つて 一事 件 は当 該 事 件 と し て消 滅 し、 之 を 継承 し て 同 一目的 の為 に
であ り ま し て、 組織 的 計 画的 且 つ継続 的 で は な い の であ りま す 、 従
意 思 の儘 に離 合 集散 常 な く、 従 つて其 の犯 罪 も 概 し て突 発 的 一時 的
留 保 し た自 由 意 思 に依 る自 由 聯 合 自由 結 合 を旨 と す る が故 に各 人 の
主義 が、 自 由 意 思 に依 つて何 時 でも嫌 にな つたら 解 除出 来 る権利 を
ふ の であ りま す 、又 事 件 発 生 の 態 様 は無 政 府 主義 系 犯罪 は、 無政 府
いのも 出 て来 ま し た が、 大 体斯 様 に考 へて居 れば ま あ間 違 な いと思
自 己 の腹 中 を 吐 露す る こと極 め て稀 であ り ま す、 尤 も近 頃 は 大分 弱
弁 極 め て用 意 周 到 で計 画 的 で あ り ま し て 容易 に要 領 を 得 し めず 、
も 自 己 の属 す る 組織 と か自 己 の 同志 に対 す る影 響 等 々を 考慮 し て答
が 諒 解 を求 め るけ れ ど も 容易 に応 じな い、 仮 り に 口を 開 く に 至り て
を 進 め 事件 の真 相 を 陳 述 せ し め ん とし て 進 ん で検 事 の立場 を説 き 之
を 抱 か し め る こ とが 比 較 的少 い の で あ り ま す 、 而 し て検 事 が取 調
に余 り関 係 な い こと は常 に快 く 検事 と談 論 し検 事 に対 し て不快 の感
し共 産 主義 者 は事件 に関 す る こと は 一切 口を 緘 す るけ れ ど も 、 事件
て極 め て男 性 的熱 情 的 気 分 を 有 す る者 が 多 いの で あ りま す 、 之 に反
自 己 の腹 中 に存す るも のを 悉 く 陳述 し て余 す所 が な いの であ りま し
あ りま す が 、 一度 び 感 情 が融 和す る に及 ん では卒 然 と し て 打解 け て
ても 全 く 緘 黙 し、 検 事 に対 し 陳 述す る こと を寧 ろ不 快 と す るや う で
初 検 事 に対 し て事 件 に関す る事 項 は 勿 論 、其 の他 の事 項 に付 き ま し
か も 陰 険 な る 者が 多 い のであ りま す、 従 つて無 政府 主 義 者 は常 に最
し て 、 従 つて平 素 よ り 諸 般 の社 会 問 題 に留 意 し犯 罪発 生 に対 し て備
在 し 、 之 が真 相 を 直 ち に発 見 す る こと 困 難 な場 合 が多 い の であ り ま
社 会 的欠 陥 は全 国 的 に も 又地 方 的 にも、 全 般的 に も又 部 分 的 に も存
基 いた かを 調 査 考究 し なけ れ ば な ら ぬ の であ り ま す、 而 し て斯 か る
犯罪 の取 調 に際 し て は先 づ 第 一に其 の犯 罪 が 如 何 なる 社 会 的 原因 に
者 は特 に此 の点 に留 意 しな け れ ばな ら ぬ と思 ふ の であ り ま す、 思 想
犯 罪 と大 い に異な る所 であ ら う と思 ひま す、 で取 調 の任 に当 り ま す
等 は殉 教 者 た る信 念 を 有 す る が故 に良 心 の苛 責 殆 ど な く、 是 が 普 通
会 的 欠 陥 の常 に存 在 す る こと を忘 れ ては な ら ぬ の であ り ます 、 又 彼
るが 故 に彼 等 の犯 罪 は 独 り其 者 の個 人 的 理由 に基 かず し て背 後 に社
が 殆 ど 原因 の 全部 を 為 す と 云 つても 過 言 で はな い のであ りま す、 か
欠 陥 に基 因 す る事 勿 論 であ りま す が 、思 想犯 罪 に於 て は社 会的 欠 陥
極 め て組 織 的 計 画 的 で あ りま す。 総 て の犯 罪 は 多 かれ 少 かれ社 会的
角 一般的 原 則 的 に 云 つて左 様 な も の だ と思 ふ のであ り ま す、 従 つて
ま す、 尤 も 近 時 の 日本 共 産 党 は色 々偏 曲 を 示 し て居 り ま す が、 兎 に
て煽 動 宣 伝 を事 と し直 に直 接 行動 を旨 とす る も の では な いの であ り
て 一挙 社 会 革 命 を実 現 せん と す るも の であ り ま して 、 平常 は主 とし
の方 法 も 亦 先づ 大 衆 を 啓蒙 し て階 級 意 識 を 高揚 し時 期 の到来 を 待 つ
プ ロレタ リ ア国 家 を建 設 せ ん とす るも の であ りま す か ら、 之 が 実現
家 自 体 を 否 認す るも の では な く単 に所 謂ブ ルジ ョア 国家 を打 倒 し て
常 に爆弾 其 他凶 器 を 使 用 す る に至 る ので あ りま す が、 共 産 主 義 は国
社 会革 命 を 現出 せん とす るも の であ り ます から手 段 は極 めて 詭 激 で
義 系 犯罪 は直 接 に国 家 の存 在 を 否 認 し 破壊 と暴 力 と に依 つて 直 ち に
過 程 に於 け る 一つ の顕現 と見 て妨 げ な いの であ りま す 、 又 無政 府 主
庭 事 情 、社 会的 環 境 疾 病 の有 無 、 犯 人自 身 に与 へた る精 神 的 出 来 事 、
りま し て は 直 ち に犯 罪 事実 の取 調 に入 らず し て犯 人 の生立 ち と か家
功 を 急 ぐ余 り 特 殊 の手 段 を弄 し て 取調 べた 事犯 は公 判 に 於 て幾 多 の
な 証 拠 に依 つ て 一歩 一歩 事 件 を固 め て行 く こと が 必要 で あ りま す、
も 知 れ ま せ ぬが 、兎 に角 さ う いふ こ と に余 り神 経 質 にな らず に確 実
急 ぐ べ か らず 、 拘留 期 間 な ど に余 り頓 着 な く と 云 ふ と語 弊 があ る か
には 比較 的 長 時 間 を要 し相 当 の日時 を 要 す る か も知 れ ま せ ぬが 功 は
思 想 的 に 影 響 を受 け た る書 物 とか 人 と か色 々な 点 を取 調 べ て、 如 何
波 瀾 を惹 起 し 裁 判 の結 果 に重 大 な る影 響 を 及 ぼす ば かり でな く検 察
諦 だ と考 へま す 、而 し て以 上 の方 法 を 以 て 取調 べま す と結 果 を 得 る
にし て 主 義 を奉 じ進 ん で事 件 を惹 起 す る に 至 つたか と いふ事 を 具 さ
へて置 かな け れば な ら ぬ の であ り ま す、 恐 ら く事務 分 掌 基 準 も 此 趣
に探 求 し 合 せ て本 人 の抱 懐す る思 想 の深 浅、 反 社 会性 の大 小 等 に付
旨 を 以 て 出 来 て居 る のだ と思 ふ の であ り ます 、 思 想犯 罪 の取 調 に当
て考 究 す る こ とが 必要 な の であ り ま す、 思 想犯 人 は其 の社 会 に対 し
こと が 少 くな いと思 ふ の であ り ます 、 取 調 の態 度等 に付 て は只 今 申
上げ ま し たが 、 結局 す る所 徹 頭徹 尾誠 意 を 以 て当 り親 切 でな く て は
裁 判 に対 す る デ マの材 料 とな り国 家的 に重 大 な る無 形 の損 失 を招 く
て検 挙 さ れ る も の であ り ます るが故 に、 仮 り に其 の不 平 不 満 が 矯激
ぬ、調 べ は頑 張 り が 必要 であ り ます 、 兎 に 角犯 人を し て自 分 に悦 服
な ら ぬ、 正攻 法 で行 かな け れ ば な ら ぬ、 而 し て執 拗 でな けれ ば な ら
て 抱 懐 す る 不平 不 満 が行 為 とな つて 顕現 し た場 合 初 め て犯 罪 者 と し
に亘 り、 或 は幼 稚 に過ぎ 一見 一笑 に値 す るも の であ つても 充 分 に其
いふ風 に信 頼 の念 を起 さ せ るこ と が 一番 大 事 ぢ やな いか と思 ふの で
と ま で は行 か な いま でも 兎 に角 此 の検 事 の言 ふ こ とな ら間 違 な いと
の不 平不 満 を傾 聴 し、 犯 人自 身 を し て不 平 不 満 を漏 し た こと に依 つ て自 己 慰安 を得 しむ る こ と は兎 角 偏 執性 を有 す る此 の種 犯 人 の取調
要 上 司法 警 察 官 に対 し て従 前 よ り も 一層 高 度 の要 求 を し なけ れば な
日常 検 挙 主義 に移 行 し た結 果 取 調 に付 て の手 数 を 成 る べく省 く 必
あ り ます 。
に際 し て は特 に必 要 な こ と ゝ考 へま す、 検 事 の此 の種 犯 人 の取 調 に
る こと ゝ、 社 会 的 に殉 教 者 た る の信 念 を有 す る こと に依 つて検 事 に
際 し常 に逢 着 す る困難 は此 の種 犯 人 が個 人的 に偏狭 な る性 質 を有 す
対 し兎 角闘 争的 反 抗的 に し て容易 に 真相 を 吐 露 し な い所 に存 す る の
ら ぬ こ と にな つた の であ り ます 、 是 は東 京地 方 検 事局 の話 であ りま
ひ若 く は検事 廷 に引 出 し て 充分 に固 め る と い ふ余 裕 が少 く な つて来
であ り ます 、 併 な が ら此 の困 難 は 只今 申 上げ たや うな 方 法 に依 つて
た、 其 の為 に勢 ひ司 法 警 察 官 に対 して 高 度 の要 求 を しな け れば な ら
が出 来 な い計 り でな く起 訴後 も先 程 申 上 げ たや う に或 は刑 務所 に通
調 を 為す に当 り ま し て は宜 し く 正攻 法 を 使 用 し決 し て高 圧 的 又 は誘
す が、 検 事 が手 不 足 であ り ます か ら起 訴前 に充 分 に調 べを す る こ と
導 的 態度 に出 る こと は経 験 上 絶対 禁 物 と考 へま す、 又 仮 令 一時 の方
ぬ こ と にな つた のは 止 む を得 ざ る所 であ りま し て 、之 が 為 に私 共 の
取調 べ る な らば 先 づ犯 人 に対 し て好 印象 を与 へ後 の取 調 に対 し て非
便 であ つても 恐 嚇 詐言 を罪 す る こ と は慎 し ま な けれ ば な ら ぬ の であ
方 の検 事局 に於 ては 特 に 一昨 年 来 聴 取書 以 外 に本 人 の手 記 を許 し て
常 な 便 宜 を提 供 す る こと が多 いの で あ りま す 、 而 し て犯 罪 事実 の取
りま す 、 要 す る に検 事 は犯 人 か ら絶 対 の信 用 を得 る こと が取 調 の要
お 手許 に袋 に 入れ て差 上げ てあ りま す ﹁思 想 事 件 聴 取 書 作成 上 の注
行 さ せ之 に依 つて大 に能 率 を増 進 す る こと が出 来 た の であ りま す 、
開 か れ る の で あり ま す が︱ ︱ に臨 ん で詳 細 方 針 を 訓 示 し 爾来 之 を励
り そ れ に は皆 主任 が 居 り ま す、 そし て此 の主 任 会 議 が 時 々警 視 庁 で
知 の通 り警 視 庁管 内 に は警 察 が約 八十 あ り、 各 警 察 に は特 高係 があ
居 り ま す、 聴 取書 乃 至 手 記 の作 成 方 に付 ては特 高 主任 会 議 ︱ ︱御 承
動 水 平 運 動 及び 学 生 運 動 等 竝 に所 属 団 体 及 び其 の地 位 を明 確 な ら し
を も 本 文 に織 込 ん で 書 く 、 第十 五 は ﹁運 動 経 歴﹂ 、 労働 運 動 農 民 運
い た ので あ りま す 、 第 十 四 は ﹁思 想 の推 移 過程 ﹂ 生 活 環境 ( 生 立 ち)
云 つた や う に年 代 別 に成 る べ く や つて置 く の が好 いと 思 つて斯 う 書
て何 々 の書 物 を読 んだ と か 、 四年 頃 か らは こ んな 物 を 読 み出 した と
全部 羅 列 す る 必要 な し、 例 へば中 学 三年 頃 ま で は何 々に興 味 を 有 つ
関 係 ﹂、 成 る べ く年 代 別 時 代 別 に代 表 的 の書籍 名 を 摘 記 すれ ば 可 、
に対 す る認 識 ﹂、 此 の 所 は党 の存 在 及 び 目的 性 質等 に関 す る 認識 竝
む るこ と、 第 十 六是 は去 年 の十 月 検 挙 に付 て特 高 課 員 の中 には 三 ・
に認識 す る に至 り た る 経路 、 例 へば 耳 で聞 い たと すれ ば 何 時 如 何 な
意 ﹂ と題 す る 印刷 物 を 取出 し て御 覧 を願 ひま す 、 是 は 特 高警 察 官 に
何 月何 日生 れ 当 何 年 と いふ やう に記載 す る こ と、 第 二 に は ﹁本 籍 地
る所 で 如 何 な る機 会 に聞 いた か、 若 し 文 書 に依 り た り と せば 何 時 如
対 す る訓 示 用 に作 つた も の であ りま す、 聴 取 書 を 作 る と いふ こ とは
及 び出 生 地 ﹂、 第 三 に は ﹁住 居 の移動 関 係 ﹂、 是 は余 り 移 動 のな い者
何 な る 文 書 に依 つ て知 つた か と い ふ こと を記 載 す る、 共 産 主 義 者 と
一五 及 び 四 ・ 一六 の検 挙 の経 験 のな い人 が 若干 あ り ま し たか ら 特 に
は、 其 の事 件 の全 体 か ら見 て 必要 な い時 に は省 い ても 構 はな い と い
し て の意 識 水 準 竝 に信 念 の有 無程 度 等 を 明 ら か にす る為 に、 特 に所
斯 う いふ も のを 念 入 り に作 つて渡 し た のであ りま す が ﹁日本 共 産党
ふ こ と にな つて居 り ま す、 第 四 には ﹁位 記 勲 等 年 金 恩 給 身分 公 職 関
謂 暴 力革 命 の不 可 避性 に対 す る認 識 、 裏 か ら 云 ひま し て議 会 主 義 に
れ た し﹂ と し て 第 一に は ﹁氏名 ﹂、 それ には 住 居 職 業 変名 及 び 何 年
係 ﹂、 第 五 に は ﹁兵 役 関係 ﹂、 第 六に は ﹁前 科 ﹂、前 科 と いふ 中 に は
対 す る見 解等 に留 意 し取 調 を為 す こ と、斯 様 に注意 書 を加 へて居 り
本 筋 の行 き 方 であ り ま す、 ﹁聴 取 書 は 左 記 の要 領 に則 つ て作 成 せ ら
私 共 の方 で は検 束 拘留 不 起 訴 留 保 処分 と 云 つ たや う な も のも 含 め て
ま す、 第 十 七 には ﹁ 入 党 関 係 ﹂、 冒 頭 に入党 の有 無 を明 記す る こと、
私 は 日本 共 産 党 の 一員 で あ り ます と言 つて居 る者 は其 の通 り 入 党関
いふ やう な さ う いふ 原因 を簡 単 に記載 さ せ る こ と に致 し て居 りま す、
係 の項 目 に は つき り謳 は せ る、 さ う す る と自 白 し て 居 るか ど う か と
書 か せ て居 りま す 、 尚 ほ其 の原 因 、ど こそ こ の争 議 で 引張 られ た と
に疾 病 者 あ り や否 や を も記 載 す る こ と、 第 八 に は ﹁趣 味嗜 好 ﹂、 第
第 七 に は ﹁健 康 状 態 ﹂ 、 是 は既 往 症 を も 含 む 、 尚 ほ家系 に精 神 系 統
いふ こ と も 一見 し て判 り ます から ⋮ ⋮ そ し て其 の入党 関 係 の項 の内
て居 た自 分 の名 前 や党 費 の事 、 之 は国 際共 産 党 の規 約 にも ち や ん と
訳 は其 第① に入 党 の動 機 、 其 第② は入党 手 続 、 其 第③ には 党 で使 つ
書 いてあ り、 要 件 のやう にな つて居 り ます 、 実 際 は ル ーズ で あ る が、
の 状況 ﹂、 家 業 が 何 々であ る と い ふ こ と、 家 業 竝 に家 庭 の生 活 状 態 を も含 む 、 第 十 一は ﹁ 学 歴学 業成 績 得意 とす る 課 目 、 不 得意 と す る
九 に は ﹁資 産 及 び 生 活 状態 ﹂、 家 の資 産 状態 を も 含 む 、 第十 ﹁家 庭
課 目﹂ 等 を も 記 載 す る こ と、 第 十 二 ﹁職 業 経 歴﹂、 第 十 三 は ﹁読 書
一度載 つて居 れ ば 是 は動 かす べか らざ る証 拠 とな り ます から 、 其 の
其 の党 費 と い ふ点 を は つき り 書 いて置 く、 党 費 を幾 何 納 め た こと が
の手 段 と し て犯 罪 の構 成 要 件 た る事 実 に直 接 関係 な いが参 考 とな る
た。 又 彼 等 は非 常 に 口が 堅 い ので、 そ れ を 段 々軟 化 さ し て行 く 一つ
見 う と い ふ訳 で自 ら ﹁ノ ー ト﹂ を 作 ら せ そ れ を聴 取 書 の作 成 に便 し
様 な事 項 に就 て手 記 を作 成 さ せて成 功 した 例 もあ りま す。 其 様 な 各
意 味 に於 て 此 の点 を 重要 視 し た ので あ り ます 、 其 第 ④ は 入党 後 の地
ます 、 思 想 の推 移 など は 一応 こち ら で聞 く けれ ど も 、寧 ろ 本 人 自身
位 の変動 即 ち入 党 後 の経 歴 に重 き を 置 いて書 か せ る ので あ りま す 、
の手を 以 て書 か せ た方 が 実 感 が滲 み 出 る、 木 当 の気 持 が よく 分 る の
の準 備 、 聴 取書 作 成 の準備 と し て手 記 を利 用 す るに 至 つた ので あり
居 る か現在 の 心境 将 来 の方 針 、 斯 様 に 表 示 し てあ りま す、 以 上各 項
で あ りま し て、 細 か い理 論 的 活動 等 は先 づ 以 て手 記 せ し む る に適 す
種 の経 験 か ら他 の検事 も之 を行 ふ 様 に相 成 つた のであ りま す。 取 調
目 の中 非 党 員 に付 て は第 十 七 項 一乃 至 七 を省 略 す べき こ と勿 論 で あ
そ し て第 十 八 と し て ﹁党 活 動 ﹂、 是 も 詳 細 に書 出 さす 、最 後 に第 十
る、 尚 ほ第 一乃 至第 十 五項 は 手 記 に譲 つても 差 支 な い、 第 十 六 項 以
と い ふや うな 訳 で ぼ つ〓
る のであ りま す 、 所 が警 察 官 の方 で も是 は 重 宝 なも のだ結 果 が好 い
九 と し て ﹁事 後 の情 況﹂、 詰 り検 挙 さ れ た後 にど んな気 持 に な つ て
下 は仮 令 手 記 に書 いて あ つても 其 の要 領 を聴 取 書 中 に摘 示 す る こと
察 官 や 検 事 の 聴取 書 は原則 と し て証 拠 にな ら ぬ、 手記 な ら ば本 人 が
る と手 記 を作 らせ てそ れ を聴 取 書 と いふ形 式 に翻訳 し ても、 司 法 警
真 似 る者 が出 来 て 来 た、 そ れ で考 へて見
が 必要 であ る、 斯 様 に示 し てあ り ま す 、 尚以 上 の注意 事項 以 外 に附 録 と し て 日本 共 産 党 の戦略 戦 術 、 国 際 共 産主 義 青 年 同 盟、 図際 共 産
書 い たも の で あ る から書 証 と し て立 派 な証 拠 にな る と い ふ ので、 聴
取 書 を節 約 し て手 記 で間 に合 せ る場 合 も出 来 て来 たの で あり ま す、
例 を 示 し 全 協、 反帝 、 モ ップ ル に対 す る暫 定 的 の、 未 定 稿 の定 義 を
尚 ほ予 審 に行 つて引 つくり 返 す虞 あ る場合 に は予 め重要 な点 を 手 記
党 の 各規 約 、 某 被 告 に対す る聴 取書 の 一部 を載 せ て認識 の 点 の記 載
へる 為 にさ う いふ教 養 を 施 し た の であ りま す。
に書 か せ て記 録 の 一部 にす る と いふや う な事 も あ る ので あり ま す 。
付 し て特 高 警 察 官 に指 示 し た の であ り ま す 、詰 り来 る べき 検挙 に備
此 手 記 と い ふも のは大 変重 宝 だ と いふ の で好 評 を 博 し て居 り ま す 、
た の であ りま す 、 そ れ で重 要 な 点 に付 て は予 め 十分 取 調 べた 上 で な
ま あ 手記 を作 成 さ し て 否認 に備 へる と い ふや う な こ と にも使 つて来
ぬ以 上 便法 を 検 事 が 講ず る のは 已 むを 得 な いの であ り ま す、 そ れ で
いふ規 定 が ど う も不 都合 と思 ひ ます が 、兎 に角 聴取 書 が 証拠 にな ら
ぬが 、私 の知 つて居 る範 囲 では 或 検事 が 三 ・ 一五 事 件 の幹 部 を 取 調
ま す と、 既 に学 聯事 件当 時 か ら や つて 居 つた向 も あ る かも 知 れ ま せ
け れ ば な らな い、 一旦 手記 し た事 実 は固 執 す る も のであ るか ら です 。
証 拠 保全 の意 味 に於 て 已む を 得 な い、 大体 聴取 書 が証 拠 にな ら ぬと
べ、 さ て聴 取 書作 成 の段 にな り ま す と そ こ の表 現 が 拙 いと か、 是 は
しく 利 用 し て行 け るの で はな いか と思 ひま す か ら煩 を厭 はず 申 上 げ
斯 う いふ風 に表 現 し て貰 ひ た い と か、 我 々の方 で はそ ん な 言葉 を 使
大 体 さ う いふ や うな 次 第 であ りま す。 之 に付 て特 に注 意 しな け れば
手 記 と いふも のを 東 京検 事 局 で始 め た沿 革 を申 上 げ ます と充 分 に正
ひま せ ぬと いふ や うな 厄 介 な こ とを 言 ふ 、 そ ん な らお前 一つ書 い て
た か と いふ や うな こと を色 々聞 く の であ り ま す、 そし て こち ら から
な 点 に苦 心 し たか 、 或 はど う いふ 点を 被 疑 者 の方 で言 ひ 渋 つて居 つ
授 け た方 針 がど の点 が 無 理 かど の点 が 好 い か、 又ど の点 が 効果 を挙
な ら ぬ こと は手 記 と 聴 取 書 と の間 に契 印 を捺 す と い ふ こと は 慎し ま
て面 白 くな い と思 ふ ので 、警 察 官 に対 し て私 は常 に注意 し て居 り ま
な け れ ば な ら ぬ、 契 印 を捺 しま す と聴取 書 の延 長 と いふ こ と にな つ
し た、 内 閲 は 今 でも 色 々な 事 件 で や つ て居 り ます 、 そ れ か らお 手 許
げ て居 るか と いふや う な 点 を色 々検 討 し て見 る機 会 を 四 回 位設 け ま
に差 上げ てあ り ます が 、 是 は 普 通身 上調 査書 な ど ゝ呼 ば れ て居 りま
す 、 尚 形式 の問 題 で す が 或 る判 事 の方 か ら 上申 書 の形 式 で提 出 さ せ
す 、 之 に記 載 の要 項 を 検 事 正 か ら本 年 八 月 二十 五 日付 で特 高部 長 に
て はと いふ注 文 を 受 け た こと があ りま す が、 ノ ー ト です と本 人 の心 覚 え とし て書 く の です か ら自 発的 で気 が楽 です 、 上申 書 と な る と書
公 文 通 牒を 発 し ま し て、 そし て送 致 す る直 前 に被 疑者 の労 力 に於 て
ら せ て 居り ま す、 それ を 一寸 御 説 明 申 上げ ま す と氏 名 、 職 業、 本 籍
く 方 で何 だ か 官 に屈 服 し た や う な気 持 を 抱 か せ な い とも 限 ら な い、
住 居、 学歴 、 生計 費 の出 所 補 助 の有 無 、 生 活 環境 、 趣 味 ︱ 性格 ︱ 趣
此 用紙 に書 込 ま せ て、 そし て 記 録 の末 尾 に綴 り、 或 は別 封 にし て送
く気 持 にな つた も の に は其 様 に さ せ、 さ う でな いの は手 記 と いふ こ
味嗜 好 と いふ こと は本 省 の方 の昭 和 三 年来 のお指 図 に依 り ま し て私
が出 来 る と いふ やう な こ と から し て、 私 共 の方 で は 上申 書 と し て書
と に し て書 か せ て居 りま す 、 左 様 な沿 革 を 以 て今 日広 く 利 用 さ れ る
手 記 だ と自分 で 心覚 え と い ふや う な意 味 で気軽 に筆 を執 ら せ る こ と
や う にな つた も のであ り ます 、 併 なが ら 予 審 とか 公 判 と か の こと は
いふ も のはな いや う な の で、 私 の方 と し て は趣 味性 格 と いふ 項 目 を
共 調 査 し て居 りま し た が、 性 格 と いふ も の に付 て の調 査 と か統 計 と
設 け た のであ りま す、 例 へば 自 分 は非 常 に 朗ら か な 人間 であ る、 又
好 く存 じ ませ ん が、検 事 の 立場 か ら 申 しま す と、予 審 に於 て は矢 張 り
非 常 に正直 者 だ 、斯 う自 分 で自 分 を 批 判 し て居 る 者 があ り とす れ ば
訊問 調 書 と いふ も のを お作 り にな る規 定 にな つて 居 る やう であ り ま
かと 考 へられ ま す。 例 へば 此 の時 手 記 何頁 か ら何 頁 を読 聞 け た り其
す か ら、 重 要 事 項 に付 て 手 記 を其 の儘 そ つく り援 用 す る こ と は如 何
つたや う な 項 目 を設 け 、 其次 は主 とし て思 想 上影 響 を 享 け た書籍 名
其 の通 り書 か せ る︱︱ そ れ から 下 の欄 は 所 属団 体名 及 び 地 位 の変遷 、
及 び 人 物 竝 に其 の感 想 、 其次 は 健 康状 態 、 次 の裏 の方 へ行 つて上 欄
の通 り相 違な し 式 の援 用 の仕方 はど う か と 思 ふ、 大 事 な こ と は予 審
事 件 に付 き ま し て は事 前 に警 察 官 と打 合 せ す る に留 めず 、 聴 取 書作
に思 想 的 変 化 を来 せ る時 機、 動 機 其 の後 の推移 と いふ欄 を設 け て思
に対 す る希 望 事 項 、 或 は 工場 主 又 は雇 主 に対す る 希 望事 項 、 斯 う 云
成 半 ば に於 て未 完 成 の儘 持 つ て来 さ せ て内 閲 す る、 現 に全 協 を 独 立
想 の推 移 発 展 過 程を 詳 し く書 く、 聴取 書 手 記 で言 つ て居 つて も此 処
そ れ か ら其 の次 に教 育 (小学 中学 大 学 ) に対 す る 感 想特 に教 授 方 法
の結 社 とし て検 挙 す る やう にな り ま した 当 時 頻繁 に労 働 課 長 初 め労
調 書 に依 つて証 拠 を 保 全 し 調書 で よく 判 る 様 に し て貰 ふこ と が検 事
働 課 の主 任 警 部 級 の者 を 招 集 して 特高 警 察 部 長 も特 に参 加 し て 貰 つ
へ要 約 し て動機 と いふや う な も の を明 ら か にさ し て居 り ます 、 そ れ
とし て は 一番 有 難 い の であ り ま す、 私 共 の方 で は重 要 な 注意 す べき
て、 私 共 の方 か ら 内閲 し た感 想 、 或 は向 ふが 聴 取 書 を取 る時 にど ん
国体 観 念、 家 族 制 度、 国 家 機 関 、 心境 変 化 を 来 せ る 直 接 原 因動 機
いふ題 目 で例 へば共 産 主 義 、 唯 物 弁 証法 、 国 際 共 産 党、 暴 力 革 命 、
か ら犯 罪 の前 歴 検 挙年 月 日、 下 段 に左 の項 目 に対 す る現 在 の意 見 と
に 入 れ て置 き ま し た、 お帰 り にな つて特 高 警 察官 を教 養 な さ る場 合
し い説 明付 き で特 高 主任 達 に配 つたも の があ り ます が 是 も 念 の為 袋
察 官 と し て心 得 て置 か な けれ ば な ら ぬ事 項 を 附加 考 案 し 、 而 か も詳
と思 ひ ます 、 取調 に付 て は此 の程 度 に留 めま す。
等 に 於 て は之 を 御参 考 に完 全 な も のに し て御指 示 なさ つた らど う か
の意 見感 想 を要 約 し て書 かせ る。 例 へば 近 頃 今 後 や りま せ ぬと
( 変 化 な きも のは 変化 な し と書 か せ る) さ う いふ 項 目 を設 け てそ れ 〓
つて 居 りま す 、 自分 の方 で はち つと も手 数 が 掛 ら ぬ、 意 見 書 に纒 め
られ 自 己 の教 養 に も資 す る 訳 であ りま す 。 だ か ら警 察 でも 喜 ん でや
又 一面 各 記 載 事 項 に付 釈 明 を求 め る こと に よ り警 察 官 自 身 も 啓発 せ
自身 の労 力 を 搾 取 し てそ れ で間 に合 はせ る と いふ のが 是 であ り ます 。
はな い陰 険 だ と いふ風 に書 く、 ま あ 兎 に 角 一枚 の紙 で而 か も被 疑 者
て居 るが あ れ は嘘 だ、 或 はあ れ は明 朗 と 言 つて居 るが 明 朗 ど こ ろ で
つた 主 任 官 が 自分 の判 断 を 此 処 に書 く 、 あ い つはあ ん な こと を言 つ
取 調 主 任 官 の意 見 と いふ 項 目 があ り ま す、 是 は現 実 に其 の取 調 に当
な も のを 試験 す る材 料 に 供 す る為 に拵 へた の で あ り ま す 、 最 後 に
に転 向 し て居 る かど う か、 或 は そ の度 合 、 又理 解 の程 度 と い ふや う
した こと を測 る 一つの バ ロメ ー タ ー にも な る の であ り ま し て、 本当
そ れ の 深 さも 分 ら ぬと いふ やう な 場合 が多 い の であ りま し て、 さ う
す る 者 も あ る、 又真実 改 心 し て居 てもど の程 度 にそ れ が固 い のか、
是 は改 悛 の情 が あ るか な いか と いふ こと に な るか と思 ひ ます 、 大 体
性 の程 度 、 そ れ から 第 四 には 此 の 種 の非 合法 運 動 か ら の離 脱 の有 無 、
有 無 、 第 二は 右実 現 に対 す る熱 意 の程 度 、第 三 には行 為 自 体 の危 険
暴 力 革 命 に依 る国 体 の変 革 又 は私 有 財 産 制 度 の破 壊 に付 て の信 念 の
思 はれ ま す 、又 さ う いふ 標準 で や つて居 り ます 、要 約 しま す と第 一は
て、 そ れ 等 を対 照 す る と 結局 次 の やう な こ と にな る の で はな いか と
分 即 ち 留 保 処分 に関 す る規 定 の中 にも色 々の こと が書 い てあ り ま し
が 示 さ れ て 居 りま す 、 更 に後 程 申 上げ ます 起 訴 不起 訴 を 留 保 す る 処
て 居 り ます る し、 又 昭 和 六年 三 月 二十 七 日付 の次官 通 牒 に大 体 標準
事 訟 訴 法 にも 規 定 が あ り ます し検 事 総 長 の御 訓 示 の中 にも 屡 々見 え
所 に 持 つて行 つたら好 いか、 持 つ て行 く べき で あ る か抽 象 的 には刑
と は 云 ふ迄 もな いの であ りま す 、 然 らば 起 訴 不起 訴 の標 準 はど んな
然 か も 其決 定 を な す に熟 し て居 るも の は、 当 然起 訴 を 猶 予 す べき こ
す べ き であ り 、 又 諸 般 の事 情 から し て起 訴 を 猶 予す るを 適 当 と認 め、
取 調 を完 了し 犯罪 の成 立あ る時 に、直 ち に起 訴 に熟 す る 者 は起 訴
理
る時 に も役 立 つと 云う て喜 ん で居 る やう で あ り ます 、 尚 ほ 神 兵隊 事
此 の やう な こ と に帰 着 す る のぢ や な いか と思 はれ ます 、 直 ち に起 訴
第 四、 処
件等 右 翼 団 体 の事 件 に就 ても別 個 に聴 取 書 作 成 上 の注 意 要 項 を 例示
若 く は起 訴 猶 予等 の処 分 に熟 し な い者 、 例 へば 犯 人 は謝 つて 居る と
言 ふ 者 が 沢山 あ る、 或 は色 々に理 論付 け て尤 も ら し く思 は せ て改 心
つて袋 に入 れ て 御 手許 に差 上 げ て置 きま し た 、尚 ほ私 の方 で指 示し
いふ やう な場 合 でも 激 動 す る外 部 の情 勢 に刺 戟 さ れ 或 は 同志 に対 す
し て警 視 庁 の方 に渡 し てあ りま す、 是も 何 等 か の御 参 考 にな る と思
た先 程 の聴 取書 作 成 に関 す る順 序 注 意 に準 拠 し警 視 庁 の手 で更 に警
身 元 引 受 人を 作 り若 く は監 督 者 を 作 ら せ それ に身 柄 を引 渡 す 、 そし
には、 向 ふ 六箇 月 の期 間 ( 但 更 新 出来 ゐ) を定 め て、 そ し て適当 な
てし ま ふ、 さ う いふ色 々 の弊 害 があ り ま す の で、 検 事 の手 許 に長 く
程 と題 す るも の で あり ま す 、時 間 の関 係 上 詳 し いこ と は申 上 げ ま せ
て 少 く と も月 一回宛 思 想 行 動 、 交 友関 係 及 び 通 信 状 況、 家 庭 関係 及
るプ ラ イ ド虚 栄心 或 は 友 情 と いふ やう な も のから 犯 罪 を繰 返す こと
ぬ が、 さ う いふ も のが あ る と いふ こ とを お 含 み置 き願 ひた い、 簡 単
び 生 活 状 態、 健 康 状態 、 身 元 引 受 人 の監督 の実 況 、 それ から 改悛 の
留 め て置 いて 何時 でも 呼 出 し て調 が出 来 る やう にす る為 に所 謂 中 間
に其 の要 点 を 申 し ます と、 犯 罪 は成 立す る が 検 挙後 の 状況 爾 後 の行
状 況 其 の 他参 考 と な る べき 事 項 、 斯 う い ふ七 つの 項 目を 記 載 し た用
決 定 と し て の留 保処 分 が 設 け ら れ たも のと 私 は思 つて居 り ま す、 親
動 を視 察 し てそ れ に依 つて終 局 決定 を為 す を 至 当 と 認 めら る ゝも の
紙 を 六 箇 月分 六枚 を 引受 人 に渡 す 、其 の 際 に は留 保 処分 と い ふも の
も 往 々見 る所 であ りま し て 、左 様 な 関 係 か ら し て余 程 確 信 を得 な け
に付 て は此 の起 訴 不起 訴 の処 分 を 一定 期 間 留 保 す る を 得 ると いふ の
は斯 々 の性質 のも のだ、 許 す のぢ や な いと 処分 の趣旨 を説 示 す る。
れ ば 起 訴 猶 予 の決 定 を す る に私 共 躊 躇 す る のであ りま す、 そ んな 関
であ りま し て、其 の標 準 は第 一は 性格 年 齢 、 第 二は 犯罪 の前 歴 の有
此 処 分 を な し た時 は直 に警 察 にも 通知 す る。 そ し て 引受 人 から 月 一
切 な やり 方 で あ り、 又 検 事 が 良 心的 に事 件 の処 理 が出 来 る や う にし
無 、 第 三 は運 動 経 歴、 第 四 は意識 の深浅 、 第 五 は犯 罪 の決 意 の強弱 、
回 宛 該 当 欄 に記 入さ せ て 報 告を 受 け る、 尚 ほ警 察 視 察 を要 す る と思
係 から 検 事 が最 も 良 心 的 に 処 理す る と いふ 趣旨 か ら し て留 保 処分 に
第 六活 動 力 の大 小 、第 七 は思 想 転 向 し将 来 適 法 な る 生 活 を営 む の見
はれ る 者 に付 て は特 に其 の旨 警 察 に命 じ ま す、 其 の際 には直 接 視 察
の見 込 があ ると か いふ やう な 事 情 から 留 保 し た方 が好 いと思 ふ場 合
込 の有 無、 第 八 は 適当 な る身 元 引 受 人 の有 無 、 斯 様 な 事項 を 参 酌 す
でな し に間接 方 法 に依 る視 察 を命 じ て居 り ます 、 是 は折 角 改 悛 して
て下 さ つたも のと思 つ て居 り ま す、 一応 犯 罪 は成 立す る 、 併 し改 悛
べし と な つて居 り ま す、 之 を参 酌 し て私 共 の方 では 留 保処 分 を や つ
い ふ形 式 で発布 され て居 り ます 、 思 想 犯 人 に対 す る留 保 処分 取扱 規
て居 り ま す、 本 年 に入 り ま し て私 共 の検 事 局 は現 在 千 百件 以 上 の治
関 す る規 定 が昭 和七 年 十 二 月 二十 六 日秘 第 二 千 六号 司 法 大 臣訓 令 と
安 維 持 法違 反事 件 の送 致 を受 け て居 り ま す、 其 の内 で起訴 が 約 三 百
つて探 つ ては折 角 の勤 め 口が フイ にな る 、 そ れが 為 に又 逆 戻 り し て
悪化 さ せ る と いふ やう な こと があ つては いか ぬ と い ふ様 な訳 で、 色
或 る会 社 に勤 め た に拘 ら ず 、其 の勤 め先 に 行 つてど う だ斯 う だ と云
々な 点 を 親 切 に考 慮 し て 間 接視 察 を命 じ て 居 りま す 、 そ れ か らど う
七 十 名 位 あ りま す 、 其 の他 は 大抵 留 保 処分 が 多 いの であ り ます 、 直 ち に起 訴 猶 予 の決 定 を す る の は余 り 多 く な い、 起 訴 猶 予 と い ふ の は
も適 当 な 引 受 人 がな い、 け れど も 起 訴 す る の は可 哀 相 だ と いふ場 合
があ る、 さ う いふ場 合 には 仕方 が あ りま せ ぬから 警 察 官 の方 に頼 ん
て聞 く 事 も 出来 る訳 であ り ま すが 、 つ い事 件 が 多 いの で気 が緩 む し
で、 そし て警 察視 察 に於 て釈放 す る と い ふ こと に し て居 り ま す、 そ
起 訴 を 見 合 せ る の です か ら元 来 が 検 事 の手 を 離 れ た後 も時 々呼 出 し
にな り こ の程度 の事 な ら と いふ の で太鼓 判 を捺 し たや う な形 にな つ
起 訴 猶 予 処分 に付 さ れ た 人 間 の方 はど う か と いふ と、 許 され た気 持
的 な 理 由 な ど は成 る べ く追 つて書 き 或 は備 考 とか 云 ふ形 式 で終 り の
請 書 の犯罪 事 実 の記 載 は簡 潔 を旨 とし 、起 訴 し な けれ ば な ら ぬ実 質
と の行 為 の起 訴、 是 は余 程 注 意 して や りま せ ぬ と思 は ぬ失 敗 を招 く
保 処 分 の決 定 書 に検 事 が其 の旨 記 載 し て示 し ま す 、 是 が大 体 留 保 処
方 に本 文 と 切 り離 し て成 る べ く 周密 に書 く や う に努 め て 居 りま す 、
れ か ら尚 ほ引 受 人 の視 察 以 外 に、ど う も 近 頃 傾 向 が変 だ と思 はれ た
分 の説 明 であ りま す 、尚 ほ統 計 の上 に 於 て は留 保 処分 は起 訴 猶 予 と
特 に それ 〓
方 に付 て 卑見 を 一寸 申上 げ て見 た いと 思 ひま す、 私 の方 では起 訴 禀
看 做 す と いふ こ と にな つて 居 りま し て 、 起訴 猶 予 とし て 採 点し て居
特 殊 の意 義 も 御座 居 ま せう し す る か ら、 地方 的 事 情 や当 該 の検 挙 其
場 合 も あ る の ぢや な いか と 思 はれ ま す、 そ れ か ら起 訴 禀 請書 の作 成
りま す 、 尚 ほ 処 理 に付 て細 か い話 にな り ます が 同 一犯 人 に対 しま し
時 には警 察 の間 接視 察 を併 用 し ま す、 或 は初 め か ら間 接 視 察 と 引受
て 二個 以 上 の事 件が 或 は審 級 を 異 にし 或 は 同 一審 級 の、 別 々 の予 審
い場 合 も多 から う と思 ひま す し 、 又 上 の方 に当 該 地 方 の特殊 性 を御
の も の ゝ意 義 と いふも のも 記 載 し て置 いた方 が 上 の方 で御 都合 の好
人 の視 察 保 護 とを 併用 せし め る場 合 も あ りま す 、 何 れ の場 合 でも留
或 は 公判 に繋 つて居 る場 合 に検 事 は軽 い罪 に付 て先 に確 定 さ し た為
考 と 云 つた 形 で詳 し く それ を書 く やう に致 し ては 如 何 か と思 ひ ま す、
説 明 申 上 げ る機 会 に も な りま す から 、成 る べく 本 文 と切 り離 し て備
の地 方 には 特 殊 の事 情 もあ りま せ う し、 検 挙 にも 夫 々
に後 の方 の重 い責任 を免 脱 さ せ る と いふ やう な こ と がな いや う に、
と思 ふ のであ りま す、 之 に付 ては 非常 に扱 ひ方 が 難 か し い やう で あ
予審 判 事或 は 公 判 々事 と常 に連 絡 を取 つて充 分 に 注意 せ ねば な ら ぬ
が あ つた場 合 に、 是 は本 当 を 言 ふと共 産 主義 運動 の テ ィピ カ ルな 行
それ から 初 め か ら加 入 行為 が あ つてあ と か ら色 々な 活動 を や つて 居
き方 で あ りま す が、 さ う いふ 場 合 には私 の方 で は第 一の方 の目的 遂
る場 合 には 是 は論 が な い ので あ り ます が 、初 め に色 々党 の 目的 遂 行
だ と思 つて居 り ます 、 そ れ か ら従 来 の連 続 犯通 知 を 為 す べ き場 合 に
行 罪 に該当 す る事実 を第 一と し て加 入行 為 を 第 二 と し、 そ れ か ら加
りま す が、 連 絡 さ へう ま く取 れ て居 れ ば さ う困 る こと も な いやう に
於 て の追 予 審 請 求、 追 直 公 判 請 求、 併合 罪 と し てあ と から 独 立起 訴
入 後 の色 々の活 動 は、 第 二 の内 訳 とし て小 さ い番 号 で事 実 を書 いて
行 為 が あ りま し て、 そし て其 の間 に認 めら れ て結 社 加 入 と いふ行 為
す る場 合 の予 審 講 求竝 に直 公 判 請 求、 是 等 に付 て も色 々申 上 げ た い
居 り ま す、 さ うす る こ と に依 りま し て 一見 して 大審 院 の判 例 、 即 ち
しな け れ ば な ら ぬ と思 ひ ます が、 連 絡 が 取 れ て居 る こと が 一番 大 事
と思 ひ ます が 、 要 す る に後 に起 訴 す る場 合 に は矢 張 り 証拠 保 全 に留
思 ひま す、 尤 も法 律 の解 釈 など も出 来 る だ け都 合 の好 いや う に解 釈
意 しな け れば な ら ぬ の です が、 私 共 の方 で は大 抵 独 立 し て追 予審 請
則 つて居 る こと が分 る の であ り ま す し、 お 読 み にな る方 も お分 り 易
いぢ や な いか と思 ひま す か ら さ う いふ風 に書 いて居 りま す、 最 近 全
加 入 行 為 と爾 後 の活 動 と は包 括 一罪 を構 成 す ると いふ判 例 の趣旨 に
協 を検 挙 いた し て 居り ま し て色 々苦 心が あ つた の であ りま す が、 全
や う に連 続犯 通 知 書 等 の 問題 で法 廷 です つぽ かさ れ ては 困 る か ら、 上 司 のお 話 も あ りあ との分 に付 て は独 立起 訴 のや う な 形 を 採 つて居
求 をし て 居 りま す 、 是 は色 々問 題 も あ り ま せ うが 、 ど う も此 の前 の
り ます 、 兎 に角 従 来 連 続 犯 の通 知 で や つて居 た様 な 場 合 に於 け るあ
あ つた の であ り ます 、 是 は検 事 の 注意 とし て申 上げ て置 く訳 であ り
に付 ても色 々な 情勢 から 見 てど う も警 察 官 或 は憲 兵 の警 戒 を 必要 と
ま す 、 特 に犯 人 の 人 とな り を よ く 研究 し て置 く こと 即 ち 人間 の研 究 、
す る場 合 が 多 々あ る の であ つて、 其 のや う な場 合 には お手 許 に差 上
協 が 第 一条 の結 社 だ と いふ こ とを は つき り 認識 し て居 る者 は格 別 、
つこ は な いと思 ひま す 、 併 なが ら 全 協 を 独 立 の結 社 とし て起 訴 す る
げ てあ り ま す 法 廷取 締 規 則 の説 明 とも 申 す ベき 、 印 刷物 が何 等 か 御
認議 が ど う も薄 い と いふ や うな も の に付 て は 次善 の策 とし て ﹁全協
か 、 単純 な る党 の目 的 遂行 でや る かと いふ こ と は、 外 部 の運 動 を取
参 考 にな り は し な いか と思 ひ ます 、 兎 に角 法 廷取 締 の任 に当 る刑 務
です が 裁 判 官 にも非 常 に大 事 な こ と ゝ思 ひます 、 又 公 判 を 進 め る上
締 る 上 に 於 て非 常 に重 要 な 影響 を 持 つの で あ りま し て、 証 拠 関 係 上
官 警 察 官 憲 兵 と の間 の緊 密 な る連 絡 協 調 を 保 つこと、 是 は非 常 に 大
是 が矢 張 り 一番 大事 だ と思 ふ ので あ りま す 、是 は検 事 は 勿論 の こと
結社 加 入 を認 定 し得 る 余 地 があ るも ので あ り ます れ ば、 丁 度判 事 諸
事 な こと であ つて、 昨 日宮城 判 事 から 公 判 関係 に付 て お話 があ つた
の活 動 を 通 じ て共 産 党 の目 的遂 行 の為 に す る行 為 を為 し た ﹂ と いふ
君 が お出 で ゝす から さ う いふ風 な 方 向 に 一つ御 訊 問 を 願 ひ た い と思
認 定 に 落 付 か せ る やう な 方針 で調 を して 居 り ます 、 さ う な れば 放 れ
ひ ま す、 是 は希 望 であ り ま す、 尚 ほ私 が今 申 上げ た色 々な細 か いこ
せ ぬ、 兎 に角 検 事 とし ては成 る べ く被 告 人 又 は傍 聴 人等 を故 意 に刺
戟 す る や う な 言動 が な いや う に、 言 動 を 慎 しむ と いふ こ とが 非 常 に
時 、 実 例 に依 て お話 にな つた こ と ゝ存 じ ま す から 私 は重 ね て申 し ま
大 事 では な い か と思 ひま す、 又多 衆 を 一同 に集 め て審 理す る場 合 に
とは 、私 は 正 し い と思 つて 申 上げ て居 り ま す が皆 さ ん の御 研究 に依
の儘 棄 て ゝ置 く と其 の限 り に於 て非常 に多 く の間 違 を 反 覆 す る こと
若 し 御 異 論 のあ る場 合 は 私 に教 へて戴 き た いと思 ひま す、 間 違 を其
は兎 角 煽動 宣 伝 に亘 る場 合 が多 いの であ り ま し て、 それ 等 の場 合 に
り ま し て 或 は間 違 つて 居 る 点が な いと も保 し難 いの であ り ます 、 で
にな り ま す か ら是 非 御 教 示 を願 ひ た いの で あ りま す 。
検 事 は 当該 の公 判 事 件 を 中心 とし て、 出 来 るだ け 多 く の情 報 を集
一六 事 件等 の如 く多 衆 を 一堂 に集 め て公 開 統 一し て や つた為 に偉 大
い場 合 が多 い の ぢや な いか と思 ひま す 、 併 し反 対 に 三 ・ 一五、 四 ・
開 を 禁 止す る 理由 が あ れ ば禁 止す ると いふ やう にし て や つた方 が 好
は 特 に其 の余 地 無 から し む る為 に分 離 し て 単独 で裁判 す る、 或 は 公
め 必 要 な 資料 は努 め て裁 判 所 の方 にお 廻 し し て、 そ し て御 方 針 を誤
第 五、 公 判 関 係
ら な いや う に留 意 し又 協 力 しな け れ ば な ら ぬ の であ り ま し て、 此 の
る被 告 人 の態 度、 方 針 又 陳 述 せん とす る事 項等 に付 て 予 め承 知 し て
五 事 件、 四 ・ 一六事 件 に対 す る刑 の量 定 の標準 は本省 初 め検 事 総 長
刑 の量定 と い ふ こと は非 常 に難 かし い問 題 であ り ま し て、 三 ・ 一
第 六、 刑 の量 定
な る 成 果 を 納 め た事 例 も あ り ま す。
置 く こ と が非 常 に大 事 な場 合 が あ り ま す、 総 て の事 件 に さう だ と い
検 事 長検 事 正 其 他 の御 指 揮 を受 け て決 つた も の であ り ます 、 日本 共
ので あ り ます 、 又 公 判 開 廷前 に適 当 な方 法 で 以 て検 事 が 公判 に対 す
点 を 疎 そ か に し た為 に色 々取返 し の付 か な い失 敗 を 招 く こ と があ る
ふの で は あ りま せ ぬが、 さ う いふ こと の 必要 な 場 合 が我 々 の実 験 上
行 に付 て は 三年 それ か ら共 産 主 義 青 年 同盟 に完 全 加 入 し た者 に付 て
動 す れ ば そ れ に応 じ て加 重す る こと は 勿論 であ りま す、 党 の目 的 遂
産 党 の場 合 で あ りま す と 日本 共 産 党 に加 入 し ただ け で 五年 、 色 々活
改 悛 し た 者 に付 ては 是 は十 分 に斟 酌 し なけ れ ば な ら ぬ こと は 云 ふ迄
非 常 に大 事 ぢや な いか と検 事 の立 場 か ら私 は考 へて 居 りま す 、 勿論
のを 判 決 時 に於 て常 にお 考 合 せ にな つて そ し てお決 め にな る ことが
の共 産 主 義 犯罪 の方 は結 核 菌 の やう な も の で、 まあ 共 産 主 義 理論 を
云 へば 無政 府 主 義 犯罪 は 人体 に生 じた腫 物 のや うな も ので す が、 此
抛 棄 し な い限 り は結核 菌 の保 菌 者 であ りま す か ら是 は健 全 な社 会 か
も あ り ま せ ぬ、 要 す る に僣 越 な こ とを 申 上げ る や う です が 、轡 へて
と にな つて 居 りま す 、其 の 他組 織 者 役 員指 導 者 た る任 務 に従 事 し た
ら 永 く 隔 離 し て置 く こと が 必要 な ので、 其 の意味 に於 て私 秘 か に考
は 四年 、色 々活動 あ れ ば そ れ に応 じ て 加重 す る、 それ か ら同 盟 の目
者 は法 律 が 加 重刑 を決 め て 居 り ます 、 そ の範 囲内 でや る 訳 であ り ま
的 遂 行 は 大 体 三年 或 は 二年 、 兎 に角 二 三年 の所 で求 刑 す る と い ふ こ
す 、 それ か ら 是 は私 共 の検 事局 側 の考 であ り ます が、 執行 猶 予 は成
あ る ので あ りま し て、 そ れ が行 刑 の妙味 であ り ます から 其 の点 も十
へて居 る所 では 治 安維 持 法 の刑 と いふ も のは 所謂 保 安 処分 的 な 効果
分 に検 事 の方 から 然 る べ き 方法 で御 注意 を喚 起 す る こ とが 必 要 ぢや
を 狙 つて居 る所 が 多分 に あ る のぢ や な いかと 思 つて居 りま す、 であ
な いか と 思 つて居 り ま す、 そ れ から 是 は裁 判 官 の方 ば かり では なく
る べ く避 け て戴 き た い、 本 当 に確 信 を 持 て た場 合 は別 であ りま す が、
で執行 猶 予 に し た らそ れ こ そ 恐 る可 き 結果 を招 来 しま す 、 是 は最 初
し て、 そ し て 外部 に対 す る 重大 な 影 響 を慮 ら ん で可 哀 相 だ と い ふ の
検 事 の方 でも非 常 に大 事 だ と 思 ふ の であ りま す が、 審 理な さ る場 合
少 し でも ど う かな と思 ふや うな 者 は 成 る べ く執 行 猶 予 を 避け て仮 出
に申 上げ た や う に警 察 官側 で も非 常 に困 る の であ りま す 、執 行 猶 予
に 二人 以 上 の人間 を 審 理 な さ る場 合 も さ う です し、 同 一系 統 の共 犯
りま す か ら 一年 二年 と いふ や うな 軽 い刑 でや る よ り は、 寧 ろ有 罪 と
者 は特 別 要 視 察 人名 簿 に編 入 さ れ 日 々 の行 動 を調 査し て、 それ 〓
者 とか 、 同 じ時 期 に掴 つた被 告達 を 次 々に審 理 な さ る やう な 場 合 に
獄 の方 法 保 釈執 行 停 止 とか責 付 とか 、 或 は未 決 通 算 と云 つた やう な
の 上 司を 通 じ て内 務 大 臣 に書 面 で報 告 す る、 さ う いふ手 数 を掛 け る
る のが 好 いのぢ や な いか と 思 ひま す 、 それ を 是 正す る途 は 幾 ら でも
の であ り ま す か ら、 従 来 裁 判所 の方 と し て は 勿論 さう いふ こと はお
は、 審 理 す べき 被 告 人 の組 合 せ と順 序 を 充分 お考 に な る必 要 が あ る
認 めら れ 改悛 の実 な き者 に対 し ては 思切 つ て重 い懲 役 をお や り にな
考 に な つて や つて居 られ る こ と ゝ確 信 し ま す が、 数 多 い事 件 の中 に
の ぢや な いか と思 ひま す 、 地位 の高 か つた者 で転 向 し た のを イ の 一
い の ぢや な いか と私 は思 つて 居 りま す 、 単 に主 観 的 事 情 のみ に同 情
は時 にど う か と 思 ふ も のが あ り ます の で、 さ う いふ時 に は宜 し く検
方 法 で然 る べ く御 按 配 な さ る や う に検 事 の方 か ら請 求 す る ことが 好
事 の方 から 注 意 を 喚起 する と いふ やう な 方 法 が執 ら る ベき だ と思 つ
と の虚 栄 心 其 他 の関 係 で依 怙 地 にな つ て居 るも のが釣 込ま れ て 動揺
番 に審 理 す る、 そし て大 に転 向 の事 実 を 述 べさ せる、 さう す る とあ
し転 向 を 表 明 す る と いふ や う な ことが あ る と思 ひま す、 兎 に角 堅 い
て 居 りま す 、 特 に唯物 弁 証 法 の立場 を抛 棄 し て居 な い者 に付 て は、 矢 張 り客 観 的 事 情 に 重 きを 置 き ま す か ら、 特 に外 部 の情 勢 と いふ も
場 合 でも 同 断 であ り ます 、 そ れ から 次 に外 部 の運 動 に対 し てど う い
被 告 を先 にす る のは 面白 くな い と思 ひ ます 、 分 離 公 判 で や つて行 く
ら、 其 の機 会 を 利 用 し て色 々働 き か け る こ とが実 際 に於 て 効果 を挙
ま す 、 尚 又 審 理 の方 法 に依 り ま し て外 部 の彼 等 の同 志 に対 し て非 常
な らば 其 影 響 の程 度 に応 じ て刑 を斟 酌 して 可 然 で はな い かと 思 は れ
余 地 あ る 場 合 でも 其態 度 声 明 にし て内 外 に良 い影響 を与 へた る も の
と が出 来 る 場 合 も あ る の であ り ます 、 完 全 転 向 な り や否 や 多 少 疑 の
運 動 に対 し 獄 内 外 同志 に対 し て検 挙 と殆 ど 同 じ や う な効 果 を 齎 す こ
ぬ 点だ と 思 ひま す、 検 事 とし ては論 告求 刑 の態 度 如 何 に依 り 外 部 の
置 き ます 。
りま す から、 私 共 の方 で現 にや り来 つた所 を 御参 考 ま でに 申 上げ て
ふ ことも 解 釈 問題 で色 々 うま く行 か な い場 合 もあ るや う に聞 い て居
願 し て居 り ま す、 是 は当 然 の こと ゝ思 つて居 り ます が、 時 に斯 う い
し て 居 れば 、 逃 走 し た或 は 逃走 す る虞 あ る と いふ やう に解釈 し てお
加 し た者 は皆 お 願 し て取 消 し て居 り ます 、 地 下運 動 に 一寸 で も参 加
場合 であ りま す が、 私 の方 で は保 釈執 行 停 止 中 に苟 も 地下 運 動 に参
と す る と私 共 は 考 へて居 りま す、 そ れ から 保 釈取 消 執行 停 止取 消 の
兎 に角 保 釈 執 行 停 止 を許 可 す る 場 合 に は非 常 に詳 し い調 査 を 必要
げ て居 り ま す。
に好 い影 響 を 与 へる こと も 出 来 る の であ り ま す から 、 さ う いふ 点 に
ふ 影響 を 与 へるか と いふ こ と は検 事 と し て最 も 注意 し な けれ ば な ら
付 ては 特 に 御留 意 を煩 は す ことが 必要 では な いか と思 はれ ま す。
に し更 に外 部 の情 勢 を 念 頭 に置 いて 時期 其他 色 々 の点 を考 慮 し て決
其人間 の行動等 に付 てそれ〓
の角度から、意見を聞きそれ を参考
特 に保 健 技 師斯 う い ふ人達 の お集 ま り を願 つて、 聯 合 協議 会 を開 き
れ か ら 房 の方 の担 当看 守、 それ か ら 教誨 師 、 教 務 主 任 、保 健 技 師 、
信 を掌 る所 の係 、 それ か ら外 来 者 の接 見 の 立会 を担 当 す る看 守 、 そ
調 べて貰 ひ、 そ し て刑 務 所 に参 り ま し て 戒護 の係 、 そ れ か ら発 信 受
の方 に刑 務 所 の内 部 に於 け る行 状 はど う だ と いふや う な こと を 予 め
被 告 人 若 く は関 係 者 か ら 保釈 の申 出 が あ つた場 合 に検 事 が刑 務 所
ひま す 、 要す る に転 向 さ せ る、 改 悛 さ せ る と 申し ま し ても 、 結局 転
であ つて 、此 の 点 は慎 重 な る用 意 の下 に努 力 する ことが 大 切 だ と思
ま であ る 相 です 、 さ う いふ 訳 で帰 順 を促 す と いふ こと は非 常 に大事
法 律 に触 れ た場 合 に帰 順 す れば 事 前 に許 し て やる と いふ やう な 法 規
非 常 に大 事 な こ と であ つて 、現 に朝 鮮 あ た り では 政 治運 動 を や つて
只教 え ら れざ る 民 であ り ま す、 従 つて之 に帰 順を 促 す と い ふ こ とは
の然 ら し む る所 で陛 下 の御 前 に於 て は総 て 一視 同 仁 赤 子 であ りま す
べき も のだ と 申 し まし た が 、併 な がら 共 匪 と雖 是 亦 我 が有 難 い国 体
先 程 私 は私 自身 の考 とし て共 産 党検 挙 は 結 局共 匪 の討 伐 にも譬 ふ
第 八、 転 向問 題
定 す る の で あ りま す、 是 は平 田 検 事 と御 一緒 に仕 事 を さ し て戴 い た
は非 を 悟 ら せ る為 の 一つ の モー メ ントを 提 供 す る、 其 のき つ かけ を
向 さ せ る ん だ と 云 つた 様 な 自惚 を持 たず に 被 告が 自 己批 判 を す る 或
第 七 、保 釈 、 責 付 、執 行停 止
当時 四 五 回 や り非 常 に結 果 が好 か つた ので あ り ます 、 そ れ か ら保 健
検 事 が 作 り出 し て やる と いふ頭 で其 の方 向 に努 力 さ れ る こ とが 必 要
技 師 は転 向 の 上 に大 に役 に 立 つのぢ や な いか と思 つて居 り ます 、 刑 務所 に入 り ます と、 病 気 の時 は医 者 よ り外 に 頼 る者 が な いの です か
や つ て接 し て 居れ ば 段 々と自 分 で考 へ直 す やう にな る、 或 は今 ま で
教 誨 師 が 自 ら レ ポー タ ー の役 割 を果 す 意 味 に於 て持 つて行 く、 さ う
守 の手 を通 し て被 告 の房 に入 れ る のです が、 さ う いふ こ と をせ ず に
場 合 、普 通 な らば 受 信 係 で検 閲 し て要 旨 を 書 取 つて、 そ し て担 当看
が 、 刑務 所 に拘 禁 中 の被 告 の所 に外 部 から 手 紙 が 来 た と い ふや う な
だ と 思 ひま す 、 昨 日 も教 誨 師 の講 習会 に私 参 つて 卑見 を申 し ま し た
﹁あ の人間 でさ へが転 向 す る のだ か ら ﹂ と いふ こ とを 思 はせ る、 さ
付 き があ つたか、 同志 に持 つて 居 つた か と いふ やう な こ とを聞 い て、
う な実 例 も あ り ます 、 結 局 其 の人 間 が外 部 に 於 てど う いふ 人間 と近
早 く出 よう と いふ の で其 影 響 下 の四 人 の者 が警 察 に自 首 し て出 たや
た、 す ると 大分 動 揺 し て来 て、 ぐ づ 〓
ふ こと を 調 べさ せ て、 夫 等 の人達 に対 し て其 学 生 か ら手 紙 を 出 さ せ
は元 其 の人 間 の影 響 下 に ど う いふ 人達 が 居 る か若 く は 居 つた かと い
此 の 点 は非 常 に大事 な 点 だ と 思 ひ ます 、 特 に池 田書 記官 の御調 査 に
はな い ので あ り ます 、 是 は幾 多 の事 実 が 教 へて 居 る所 であ り ま し て、
適 当 な方 法 で き つかけ を 与 へます と百 八 十 度 の転 回 必ず し も困 難 で
き つかけ を 作 る と いふ こと が非 常 に大 事 であ り ます 、 適 当 な時 期 に
た と考 へ出 す、 さう い ふ こと がき つか け に な る の であ り ま す から 、
と い ふ 一筆 を取 つただ け で は 足 らな い、 必ず や 時 期 を見 て客 観 化 し、
や る と いふ こ とが 必 要 ぢ や な いか と思 ひます 、 唯 今後 は やり ま せ ぬ
うな 事 情 、本 人を 精 神 的 に 拘 束 す る様 な事 情 を 積極 的 に 作り 出 し て
て居 るか ら駄 目 だ 、 将来 逆 戻 し て やら う にも や れ な いの だと いふ や
す る に足 る やう な 客 観的 情 勢 を 作 つてや る、 是 は もう 同 志 間 に知 れ
う い ふこ とが 矢 張 り 必要 で は な いか と 思 ふ。 其 の人間 の転 向 を確 保
し て 居 つて は 結局 掴 ま る、
官 憲 と いふ も の に対 し ては斯 う考 へて 居 つた が それ は少 し違 つて ゐ
依 る と大 体 三 ・ 一五、 四 ・ 一六事 件 の被 告 を お し な べ て見 て学 問 の
げ た やう に彼 等 程 自負 心 と申 しま す か、 自 尊 心 と 申し ま す か、 それ
れ か ら特 に其 の際 に於 て注 意 を 要す る の は、 取 調 の項 に 於 ても 申 上
の 強 いも のは な いの です 、 で彼 等 の有 つて居 る自 尊 心 自 負心 と いふ
内 外 の同 志 に好 影 響 を 与 へる べ く 工作 す る 必要 あ ると 思 ひま す 、 そ
る 民 と し て の部 類 に入 つた の であ りま す か ら、 さ う いふ 迷路 から 之
も の を不 必 要 に傷 けな いや う にす る こ とが 必要 であ り ま す、 場 合 に
方 か ら 云 つても 相当 成 績 が 好 い、 又真 面 目 であ る、 色 々さ う いふ好
を救 出 し て、 そ し て其 の 良 い素 質 を今 度 は国 家 の進 展 に役 立 つや う
い点 を有 つて居 り ま す か ら、斯 う いふ人 間 が 誤 つて 所謂 訓 へら れざ
社会 に寄与 す る方 向 に 積 極的 に誘 導す る と い ふ こ と は最 も大 事 な こ
依 つて は方 便 と し て褒 め ても 好 い と思 ひま す、 お前 達 の仲間 は素 質
極 め て困難 であ りま し て 余程 慎 重 な用 意 を要 す る の であ り ま すが 、
て労 働 者 農 民 か ら大 に 歓呼 を以 て迎 へら れな け れ ばな ら ぬ に拘 らず
のは ど う だ、 素 質 の良 い人間 の集 まり だ から 素 質 の良 い こ とを や つ
選ばれた人物
とぢ や な いか と思 つて 居 りま す 、 それ から 一人 転 向 し た な らば 転 向
で あ る、 去 り乍 ら其 の 人間 の集 団 であ る共 産 党 が ギ ャング を や つた
が良 い、 それ〓
さ う い ふ点特 に部 下 の警 察官 等 に対 し て は然 る べく 御 訓 示 な す つた
大 衆 が寧 ろ顰 蹙 す る 結 果 を招 来 す ると いふ こと は 何事 であ るか、 結
の属す る階級乃 至層に於てそれ〓
と に努 力す る こ とが 必 要 ぢ やな いか と思 ひ ます 、 勿 論 其方 法 たる や
将 来 に向 つて確 保 し発 展 さ せ る のみ な らず 更 に其 範 囲 を 拡 大す る こ
方 が 好 い と思 ひ ま す、 或 る警 察 に留 置 さ れ た学 生 が転 向 し た の で私
い時 を 選 ん で 立会 の 上 で会 は せ る と いふ や うな こ と、 此 の場合 に於
拘 束 さ れ て 居 る被 疑 者 な り被 告 人 に親 な り兄 弟 な り 、 調 べ に差 支 な
庭 愛 の利 用 利 用 と いふ様 な 言葉 は私 は 余 り好 みま せ ぬが、 要 す る に
り ま す 、 さ う いふ点 は 私共 体 験 上非 常 に好 いと思 つ て居 り ます 、 家
現 実 的 であ る と いふ 風 に、 段 々 と自 己 批判 の眼 を 向 け さ せ る の であ
局 組 織 其 も の に欠 陥 が あ り、 方 針 其 も の が非 日本 的 で あ る、 或 は非
極 的方 向 に向 け てや る と い ふ こ とが 必要 ぢや な いか と思 ひ ます 、 其
是 は悪 に も 強 いが 善 にも強 い かも 知 れ ぬ と いふ 者 は、 そ れ は寧 ろ積
純 没落 を さ し た方 が 好 いと思 はれ る 者 は其 方 向 に引 摺 つて行 か せ る、
そ こで其 の 人間 の有 つて居 る色 々 の素 質 を吟 味 し て、 そ し て 是 は単
も の、 斯 様 に大 体 分 け る こ とが 出 来 る の ぢや な いかと 思 はれ ま す 、
そ れ か ら は つき り と意 思 表 示 を し て 没 落 した 者 と政 治 的転 換 を し た
部 分 を占 め る の であ り まし て 、 それ か ら見 ま し て も、 革 命 は観 念 的
も精 神 生 活 に於 ては、 現 実 の親 達 の精 神 生 活 に於 て は非 常 に大 き な
ま す が、 勘 当 し た伜 に対 し ては 、膝 下 に置 いて あ る伜 に対 す る よ り
ま す か ら、 例 へば 封 建時 代 に於 て勘 当 と いふ制 度 があ つ た相 で あ り
いの が現 実 であ ると いふ こと を は つき り認識 さ せ れば 足 る の であ り
る こ と が出 来 ても 現実 の生 活 に於 て は親 兄 弟 を 棄 て る こ とが 出 来 な
教 へに な る の ぢ やな いか と思 ひま す、 結 局 観 念 的 に は親 兄 弟 を 棄 て
に仕 向 け る 、 一方 保 健 技 師 と か 医者 と か取 調 の 主任 官 と かが 代 る代
い てや る と か、 色 々 の方 法 に 依 つて食 慾 を刺 戟 して 食 べさ せ るや う
の膳 は 備 へる、 食 慾 を刺 戟 す る や うな 物 を 備 へてや る 、或 は水 を 置
必要 はな い の であ りま し て 、 飯 を 食 つても 食 は ぬ でも 好 いから 三 度
る にせ よ 単 独 でや る にせ よ 何 れ の場 合 でも 決 し て取 調 官 は周 章 す る
し て や る場 合 が あ り ます 、 之 を ハン スト と申 し ます が 、通 謀 し て や
て 官憲 と の闘 争 に出 る者 が あ り ま す、 それ を 二 人以 上 の人間 が通 謀
し て色 々な 不 平 不 満 か ら食 事 を 断 つと いふや う な女 性 的 な方 法 に於
次 に ハン ス ト の問 題を 申 上 げ ま す 、 拘禁 中 の被疑 者 乃 至被 告 人 に
の場合 に於 て常 に考 へなけ れ ば な ら ぬ こと は、 其 の没 落 若 く は転 向
に 何時 でも 起 せ ま す が現 実 は 決 し て さ う いふ も の で はな い、 観 念 的
る行 つて説 諭 し て や る、 説 諭 し た為 に却 つて悪 くな つた場 合 も あ り
に付 て官 憲 に対 す る デ マが 飛び 易 い、 でさ う いふ デ マが 介入 す る余
に は親 兄 弟 を 棄 て ゝも現 実 は さ う は いか ぬと い ふ こ と理 智 に依 る説
ま せう が 、 棄 て ゝ置 く訳 に行 き ま せ ぬ から、 成 るべ く 食 べ る気 持 に
ても ど う も 怪 し から ぬと か、 或 は色 々理 窟を 説 い て聞 か せ る者 も あ
明 、 必 ず し も 現実 に非 ざ る こと を は つき り把 握 さ せる こと が 必要 で
な るや う に仕向 け て やる 事 が 必要 だ と思 ひ ます 、 周 章 し て直 ぐ 執行
地 が な い や う に細 か い注 意 が 必要 で あ る と私 は 考 へて居 り ます 。
あ る と思 ひま す、 さ う いふ 自 己 批判 のき つか け を検 事 が 積 極的 に作
でも 来 て其 都 度黙 つて 帰 つて行 く 、 そ れ だけ で好 い、 そ れ が無 言 の
り出 し てや る 、其 の やう に警 察 官 を指 導 す る と い ふ こと が 必要 だ と
うな 事 も あ り ます 、 是 は 失 敗 談 であ り ます が、 私 共 の犯 し た失 敗 は
停 止を す る 、 と 二 日三 日家 に居 て 飛び 出 し て所 在 を 晦 ます と い ふや
る が 、 是 は 概 し て益 な く害 が多 い こと が あ る やう に思 ひ ま す、 何 遍
思 ふ の であ り ます 、 大 体 此 の改悛 の タ イプ は私 の考 では 四通 り あ る
それ だ け にし て拡 大 さ せ な い こと が必 要 だ と 思 ひま す から 申 上 げ る
と思 ひま す 、 も う観 念 して 沈 黙 し て没 落 し た も の と黙 つて 居 る けれ ど も 内 心 は 従 来 の立場 を抛 棄 し て新 ら し い政 治 的 立場 に転換 し た者 、
で、 さう い ふ トリ ック にか ゝ つて は こ つち が 敗北 であ り ます か ら、
ま す 、時 々健 康 診 断 を受 け る ので私 は皮 肉 つて そ れ は セ ミ ハン ス ト
予 め 保 健 技 師 か ら健 康 診断 を し て貰 つて飯 を 食 は な いのだ相 で あ り
の であ り ま す、 現 在 市 川 正 一が 飯 を 食 は な いや う であ りま す 、 是 は
です 、 君 は 飯 を食 は ぬ相 だ が 本当 かと 言 ふ と、 さ う です と 言 ふ ので、
行 つて見 る と机 の 上 に パ ンと 牛乳 が あ り、 大 に食 慾 を唆 つて居 る訳
な ら食 はし てや る と 云 つて早 速参 りま し た、 警 視 庁 の地 下 室 です が、
し た儘 受 取 つ て呉 れ と言 つて来 た の であ り ます 、 私 は 飯 を食 はな い
狼 狽 せず に連 絡 を お と りに な つて善 処 さ れ る こ と が必 要 であ ら う と
の は構 は ぬ がお 前 に は妻 子 が ある ぢ やな いか 、 否 々、 お前 は 労働 者
ど う し て か と言 ふ と、 私 は 死 ん でも 好 いのだ と いふ話 、 お前 が 死 ぬ
い ふ話 を し た、 所 が分 り ま し た と言 つた、 それ か ら尚 ほ君 は 主任 警
らう 、 そ れま で は君 の生 命 は大 事 だ、 此 の儘 ぢ や君 は誤 解 さ れ る と
だ、 大 衆 のた め に や つた のだ と い ふ こと を言 ひ給 へ、大 に聞 い てや
君が 斯 う いふ政 治 的 な 意 見 に基 い て社 会的 正義 に立 脚 し て や つたの
公判 廷 に立 つま で は君 は生 き て居 つた方 が好 から う 、 公判 廷 に於 て
にな る ぞ、 だ か ら 君 死 に た いな ら勝 手 に死 ん でも 好 いが、 少く とも
は ギ ャ ング だ と いふ こと で、 それ こ そ汚 名 を 子 々孫 々 に伝 へる こと
いと 思 つて や つた 動機 も明 ら か にな らず 、 残 され た妻 子 も お父 さん
う、 此 の儘 お前 が 警察 の 一室 で死 ぬ とど う な る か、 折 角 のお前 が好
農 民 の為 に非 常 に正 し いこ と ゝ思 つてギ ャ ング事 件 を や つた の だら
云 つた こと であ りま す 、 そ れ で私 の実 験 し た所 を 一つ申 上げ ま す 、 昨 年 の十 月 六日 のギ ャング 事 件 の 一味 で今 年 の 一月上旬 掴 つた大 塚 有 章 と いふ 者 があ り ま す、 是 は市 ケ谷 に入 つて居 る被 告 であ り ま す、 河 上肇 の 義 弟 であ り ま す が、 今 す つか り転 向 し て禅 に凝 り固 つ て居 り ま す、 同 人 が掴 つた時 パ ンも 牛 乳 も飯 も何 も 食 はな い、 警 察 も 手 古 摺 つて頻 に 否認 の儘受 取 つて呉 れ と いふ交 渉 が あ り ま した 。 と い ふ のは其 の直 前 であ り ま し たが 久 喜勝 一と いふ 男 が、 警 察 の拘留 執 行 停 止中 に病 院 に入 院 し て居 つ て、 情婦 と通 謀 し て 三階 から ロープ を 下 し て 逃げ た、 便 所 は曲 者 です、 其 の時 も 彼 は便 所 に入 つた、 警 察 官 は便 所 の戸 を開 け て見 張 て 居 る沢 に行 か ぬ か ら外 で立番 し て 居 る と何 暗 ま で経 つて も出 て来 な い、 開 け て 見 る とも う 居 な い、 是 は 其 前 に情 婦 が 看護 の為 に来 た やう な 風 を し て ロープ を ベ ッド の下 に
す り剥 い て 居 りま し た、 検 挙 さ れ た時 にも 其 の痕 が あ りま し た 、渾
て ロー プ を下 げ て伝 は つて 逃 走し た のであ りま す 、 久 喜勝 一は 手 を
是 は大 量 検 挙 主義 の 一適 用 です 、 そし て掴 ま へた ら最 寄 り の警 察 に
第 二 の連 絡 の所 で掴 ま へる ので す、 さ う す る と獲 物 が 沢山 あ りま す、
へな い場 合 が あ る、 次 の連 絡 の時 間が あ る のです 、 そ れ で 尾行 し て
は街 頭 で掴 つた の であ り ます が 、 街頭 連 絡 の時 は最初 の所 で は掴 ま
部 に対 し て自 分 の住 所 を 言 はな い相 ぢ やな い かと 言 つた 、 此 の大 塚
身 の力 で 三階 か ら 降 り た の であ り ま す、 さ う いふ こ と で警 察 の方 で
隠 し て何 気 な く 立去 つた 、 其後 で久 喜 は そ れ を忍 ば せ て便 所 に行 つ
は、 それ か ら非 常 に怯 え て大 塚有 章 が此 の儘 死 ん だ ら大 変 だ、 前 に
ます 、 =大塚 有 章 は外 出 の時 は 勿論寝 て も 醒 め ても家 に 居 る時 も ピ
連 れ て行 つて、 次 の連 絡 の約 束 を出 さ せ る、 是 は大 事 な こ と であ り
スト ル を持 つて居 た、 所 が其 の時 に限 つ て気 を許 し て 一つの連 絡 を
岩 田義 道 も 死 ん で 居 る の で、色 々 のデ マを 飛 ば され て は困 る と い ふ 訳 で洵 に無 理 も な い の であ り ます が 、左 様 な事 情 から 私 の方 に 否認
意 して 、 或 る検 挙 を や つた時 に適 当 な 方 法 で教 へる の であ り ま す、
す る、 そ し て其 の間 に於 て扱 ひ方 と か其 他色 々 の点 を それ と な く注
てあ り ま す が、 そ れ に被 疑 者 を し て書 き込 ま せ警 察 官 が所 感 を書 か
取 れ ば好 いと い ふ ので マン ト を被 つてピ スト ルを 持 たず に ゐ てそ こ
なけ れ ば な ら ぬ か ら、其 説 明 をさ せ て其 間 自 然 に教 へ教 へら れ る、
を 掴 つた ので非 常 にく や し が つて ゐ てど う し ても 住 所 を 言 はな い、
つて 居る が 未 だ曽 て住 所 の記載 な き聴 取 書 を 見 た こと が な い﹂ と言
さ う い ふや う な効 果 も 狙 つて 居 る の です 、 尚 は大 事 な こと は教 養 の
又斯 う いふ 物 を刷 つ て渡 し て訓 示 す る のも 一つの教 養 であ りま す、
つた、 す る と 大塚 有 章 はイ ンテ リ です から、 ﹁さ う で ご ざ いま せ う
際 には よ く 記録 を取 寄 せ て拙 いと叱 言 を 言 ふ の が普 通 です が 、 欠 点
そ れか ら 更 に身 上調 査書 の最 後 の左 の項 目 に対 す る 現 在 の意 見 と い
な ﹂ と 口を 開 いた、 君 が 住所 を 言 はな い のは ち やん と 分 つて 居 る、
そ れ で警 察 官 も困 つて 居 つた、 兎 に角 私 に飯 を 食 ふと いふ約 束 を し
理 由 が あ る だ らう と 言 つて 暗 に 河 上 の方 に話 を持 つて 行 つた、 結 局
を指 摘 す る時 には良 い点 を 一生懸 命 探 して や る、 そ し て唯 此 の点 が
ふ所 に、 国 体 と か、 共 産 主義 と か、 家 族 制 度 と か、 唯物 論 と か書 い
﹁河 上 に会 は し て呉 れ ま す か ﹂ とな つた、 私 は ﹁会 は せ る訳 にゆ か
は、 又 叱 言 か と言 つて次 か ら寄 り 付 き ま せ ん、 是は 非 常 に大 事 な こ
ど う も と 言 つて や る と受 付 け る の であ りま す、 初 め か ら反 撥 さ し て
い相 だ が と 言 つて、 傍 ら な る警 部を 顧 み て ﹁自 分 は検 事 を十 数 年 や
ぬ、 法 律 が許 さ ぬか ら、 併 し会 つた と同 じ 効果 を 生ず る やう な 方 法
た も ので あ り ます か ら 是 は占 め た と思 つて、 君 は住 所 を 言 つて ゐな
を 君 考 へて 見 給 へ﹂ と 云 つた。 それ で 手紙 とな つた、 結 局 河 上 に自
つ て来 た ので あり ま す、 斯 う い ふ こ とが あ る の であ り ま す か ら、 結
係 検 事 と し て規 定 に依 つて 当然 取 扱 はな け れ ば なら な い右 翼 団 体 の
保 し難 い ので、 此 の点 は 私共 も警 戒 し て居 る の であ り ま し て、 思 想
つて段 々共 産 主義 の方 か ら フア ッシ ョの方 に 移行 す る 者が な いと も
局 は飯 を 食 は ぬ パ ンを 食 は ぬ と い ふ場 合 でも さ う周 章 て る必 要 はな
矯 激 な る 犯 罪 例 へば神 兵 隊 事 件 と い ふ やう な も の のあ る 際 であ り ま
と ぢや な いか と思 ひま す、 そ れ から 最 近 巨 頭 達 が転 向 し た こ と に依
い、 結 局 ﹁労 働者 農 民 大 衆 の為 ﹂ と言 ふ のです か ら、 労 働者 農 民 を
す から 、 永 く特 高 警 察 に従 事 し て居 る警 察 官 は視 察 内偵 と い ふ方 面
首 を 促 す 手 紙 を書 かし た の であ りま す 、 そ れ に依 て始 め て河 上 の隠
ど つ ち に獲 得 す る か と いふ こ と が 問 題 です、 ﹁労 働 者 農 民 の為 に﹂
に憂 身 を や つし て、 色 々個 々の材 料 を 縫 合 せ て 一つの立派 な 事 件 に
家 も 判 明 し た の で、 そ れ を警 部 に持 たせ て 河 上 の隠 家 に や つて引 張
と い ふ こと は 彼等 の呪 文 で あ り ます から、 我 々 の方 で も 大 に利 用 す
は注 意 を 促 し て 居 りま す、 そ れば か り でな く斯 う いふ 時局 であ り ま
な捜 査 技 術 と いふ も のを 若干 、 否 、 大 に採 入 れ るや う に我 々 の方 で
一般 的 に言 ひ得 る の ぢや な いか と思 ひ ます 、 さ う いふ 訳 で刑 事 部 的
仕 立上 げ る と いふ 工夫 が 何 時 の間 に か忘 れ ら れ て居 る と いふ傾 向 が
の教 養訓 練 と いふ と教 へて や る と か養 成 す る と か 如何 にも偉 さ う で
検 挙 主 義 に移 行 し た今 日 一層痛 切 に其 の必要 を感 じて 居 り ます 、 此
す から 将 来 はど ん な こと が起 ら ぬ とも 限 ら な い、 其 の際 に是 は特 高
最 後 に司 法 警察 官 の教 養 訓 練 と いふ こ とで あ りま す が 、是 は 日常
る 価値 が あ ると 思 ひ ます 。
あ りま す が 、 そ んな 高 ぶ つた 考 を持 た ず に、 結 局 緊 密 に連絡 を保 持
だ 、 是 は 刑事 部 だ と い ふや うな 啀 合 を さ せな い で、 勿論 事 件 は 思 想 部 の事 件 で あ り ます が 、特 高 警 察 官 が 主 体 とな つて刑 事 部 の協 力 を 得 て共 同戦 線 で や つて 行 く と い ふや う な 必要 が 相 当 迫 つて居 る のぢ や な いか と考 へま す 、 此 の点 に付 て再 々私 共 の方 か ら特 高 部 長 等 に 対 して注 意 を喚起 して 居 る次 第 であ り ます 、 で斯 う いふ 点も そ れ ぞ れ 地 方 にお帰 り にな り ま し たな ら ば 部下 の司 法 警 察官 に対 して 適 当 な る 方法 で御 指 導 な さ る ことが 必 要 であ ると 考 へます 。 甚 だ詰 ら ぬ こ とを 然 かも 一時 間 ば か り与 へら れ た時 間 を 超 過 し て 色 々申 上げ た に拘 ら ず 、然 かも 連 日の御 疲 労 にも 拘ら ず 、御 清 聴 を 得 た ことを 感 謝 いた し ます 。
(一九 三 八 )
三 ・ 一五 、 四 ・ 一六 事 件 回 顧
三
色 々失 敗 があ る の であ り ま す。 其 の失 敗 な ん かも 忌憚 な く御 話 し て
諸 君 の中 に は、 恐 ら く学 生 の方 が まだ 多 か つた で あ らう と思 ふ。
りま す か ら、 私 が是 か ら 御 話す る こ とに依 て、 共 産党 の検 挙 はあ あ
あり ま す 。従 つて其 の時 々に依 て方 法 、 工夫 の変 る こ とが 必 要 で あ
ば な ら な い。 一定 の公 式 に定 着 し て居 つて は巧 く行 く筈 はな い ので
ら、 其 の時 の情 勢 と相 手 の 如何 に依 り常 に方 法 を 考 へ工夫 し な け れ
皆 様 の参 考 に供 し た いと 思 ふ。 捜 査 は丁 度戦 のや う な も の であ る か
三 ・ 一五 、 四 ・一六事 件 回顧 ( 松 阪広 政 )
十 年 経 て ば 一昔 と言 ひ ます が 、 ど う も今 で は過 去 の 歴史 の 一頁 に
併 し其 当 時 相 当 社 会 に評 判 さ れた 事 件だ から 、 多 少 の こ と は御 承知
云 ふ風 な こと で宜 い のだ と 云 ふ風 に速 断 さ れ ては 困 る の で、 諸 君 に
な つて し ま つた 、 三 ・ 一五事 件 な ど の御 話 を す る の で あ りま す 。
であ ら う か と思 ふ のであ りま す 。 古 い話 で はあ る が、 小 山 さ ん の幸
ふ ので は あ り ま せ ぬ。 其 の当時 の情 勢 と 其 の当 時 の共産 党 の活 動 の
対 し て共 産党 検 挙 には 斯 う 云 ふ方 法 を 御 執 りな さ いと 云 ふ こ と を言
其 の当 時 の共 産 党 の実 情 と今 日 の共産 党 の状 態 を 比 較 し て見 る と、
徳事 件 の話 から 見 る と余 程 新 しく な る。
た と 云 ふ こと を、 私 の体 験 か ら御 話 を す る の であ り ます 。 其 当 時 、
検 察 当 局 は相 当 苦 心し た ので あ るが 、 いま 諸君 が 観 れ ば、 詰 ら ぬ苦
模 様 、 又 検察 陣 営 の状 態 か ら、 ま あ 其 の 当時 はさ う 云 ふ方 法 を 執 つ
心を し た も のだ と思 はれ る こ とも 多 々あ る で あら う と思 ふ の であ り
其 の 組織 な り活 動 な り も余 程 違 つて 居 る 点が あ る。 又 検挙 の方 法 も
か何 と か 云 ふ批 評 をす る の で はあ り ま せ ぬ。 又 其 の当 時 の捜 査 が 良
ます 。 ま あ 他山 の石 と し て 御聞 き を願 ひ た いと思 ふ のであ りま す 。
著 し く違 つて居 る 点 が あ る の であ り ます 。 私 は其 の何 れ が勝 れり と
いと言 つて決 し て 自慢 し て居 る訳 で はな い。 幸 ひ 私 は 其当 時 の捜 査
年 三 月 十 五 日 に、 全 国 に亘 つて 日本 共 産党 の 一斉 検 挙 を や つた ので
三 ・一五事 件 と は何 か と 言 へば 、 是 は 諸 君も 御 承知 の通 り昭 和 三
に関 与 し た 一人 で あ り、 又 其 の地 位 の 上 から 稍 〃枢 機 にも 参 与 し た
決 し て 自慢 す る 訳 で はな い ので 、 当時 の検 挙 にも 今 から 顧 み る と
の で、 其 体 験談 を す る と 云 ふ のが 今 日 の目 的 な ので あ りま す 。
う な も の です。︱︱ 忠勇 な る皇 軍 の御蔭 で昨 日漢 口 に突 入 し て御 同
三 ・ 一五事 件 は南 京 攻略 で、 四 ・ 一六事 件 は漢 口の攻 略 と言 つたや
た 。 之 を 一斉 に検 挙 し た の が 四 ・ 一六 事件 であ り ます 。 ま あ謂 は ヾ
さ れ た共 産 党 の残 党 が党 の再 建運 動 を や つて組織 を や り直 さ う とし
十 六日 に矢 張 り 一斉 検 挙 を や つた 。 是 は前 の検 挙 の後 に、党 を破 壊
四 ・一六事 件 と 云 ふ のは何 か と言 へば、 其 の翌 年 の昭 和 四年 の 四月
あ ります 。 其 の日が 三 月 十 五 日な ので 三 ・ 一五 事 件 と 申 して 居 る。
の四 月 頃 に山 川 均等 が 宣 伝費 を貰 つて 居 る のが初 めら し く思 はれ る。
り ます 。 極 く 荒 筋 だけ を 挙 げ て も私 の聞 いて居 る所 で は、 昭 和 十 年
の共産 党 と 云 ふも の は、 非常 な る ロシア の支 援 を得 て居 つた の であ
連 絡 が付 き 悪 い のであ りま す。 所 が三 ・ 一五 事 件以 前 に於け る 日本
時 々 ロシ アか ら 帰 つて来 る者 も あ りま す るけ れ ど も、 余 り積 極 的 な
な つて、 最 近 では連 絡 が 非常 に付 き悪 く な つて 居 りま す 。茲 数 年 は
シ アか ら働 き 掛 け て 居 つた点 が 多 いが、 今 日で は国 内 の活 動が 主 に
其 の当時 の共 産党 と今 日と 比 較 し て見 る と、 其 の当 時 はか な り ロ
た 、 組織 者 八名 ば か り の極 く小 さ な も ので、 同年 の十 二月 一日検 挙
プ に過ぎ な いや うな も ので、 大 正 十 年 の 八月 に近藤 栄 蔵 等 が組 織 し
さ な 、共 産 党 と名 の付 く や う なも の ではな い のであ りま す。 グ ルー
一次 が大 正 十年 の五 月 の暁 民 共 産 党 の検 挙 で、第 二次 が 大 正十 二年
共 産 党 の検 挙 は厳 密 に言 へば 三 ・ 一五 事件 は三 回目 であ ります 。 第
を 樹 てる こ と に付 て の必要 な限 度 に付 て御 話 す る の であ り ます るが、
る か ら其 の方 に御 譲 りす る こ と にし て、 私 は専 ら概 略 の検 挙 の対 策
云 ふ も の は、勝 山 検 事 から 追 つて詳 細 に述 べら れ る こと にな つ て居
党 は 昭和 十 年頃 か ら 出来 た の であ り ます 。 共 産党 の沿 革 と か歴 史 と
と分 り悪 いが、 昨 日 池 田検 事 か ら 御聞 き にな つた如 く 、 日本 の共 産
先 づ話 の順序 とし て、 日本 共 産 党 の実 情 を 大体 御 話 し て置 かな い
て上 陸 せ しめ な か つた が、 斯 う 云 ふや う に非 常 に 日本 に働 き 掛 け て
費 を 以 て 日本 に来 た ので あ り ます 。 併 し是 は 横 浜 で退 去 命令 を 出 し
年 の 十 一月 の末 に は ロシ アの共 産 党 員 の ビイ グ レイと 云 ふ男 が 宣 伝
て来 た の であ り ます 。 さ う 云 ふ事 実 も あ つた の であ り ま す。 大 正 十
を 出 せと 言 つて、 旅費 を 二千 円 ば か り出 し て居 る こ とも あ る が、 其 ︹ 平兵衛︺ ︹一︺ ︹髙 瀬清︺ の時 人 選 し て徳 田球 一、 高 尾 清 太、 吉 田平 兵 衛 、幡 清 一郎、 小林 新 ︹ 次︺ 二郎 等 と 云 ふ男 が行 つた。 高 尾 は 上海 に行 つて宣 伝費 を貰 つて帰 つ
堺、 枯 川等 と交 渉 し て、コミ ンタ ー ン第 三 回大 会極 東 民 族 大会 に代表
第 三 イ ンタ ーナ シ ョナ ル の使 ひ と し て日本 にや つて来 て近藤 、 山 川、
実 も あ る ので あ りま す 。 そ れ から 昭 和 十年 の十 月頃 に張 と云 ふ男 が
す か ら 人を や れ と 云 ふ ので、 近 藤 栄 蔵 が 上海 に行 つて貰 つて来 た 事
緒 に宣 伝費 を 受 け る こと にな つ て、 上海 から 李増 林 が 宣 伝費 を 寄越
関 与 し て居 り ま す。 大 杉 はア ナ キ スト であ り ます が、 山 川均 等 と 一
是 は 朝鮮 人 の李 増林 と云 ふ男 が山 川 均等 に連 絡 を執 り 、 大杉 栄 等 も
︹マ マ︺
慶 の至 り であ りま す が、 先づ さ う 云 ふ も の であ り ます 。
さ れ たも ので、 是 は厳密 な意 味 の コミ ンタ ー ン の支 部 とし て の共 産
来 た の であ り ま す。
の五 月 の共 産党 の検 挙 で あ り ます 。 暁 民共 産 党 と 云 ふ の は極 め て小
︹マ マ︺
党 と は言 悪 い のであ り ます 。 コミ ンタ ー ンの支部 とし て は矢 張 り、
第 一次 共 産 党 を見 ま し て も、 其 の当時 は矢 張 り相当 向 ふ と連 絡 が
︹マ マ ︺
大 正 十 二年 の五 月 に検 挙 を行 つた のが 初 め であ り ます から、 之 を第 一次 の共 産 党検 挙 と 言 つて居 りま す。
五月 に佐 野 学 等 が 上海 に行 き 更 に会合 し て五 月 テ ー ゼと 云 ふ も のが
動 と 労農 政 党 運 動 の対 策 を之 に依 て定 め た のであ りま す 。 又 同年 の
云 ふ のを決 定 し て帰 つて 来 た。 過 去 の誤謬 を清 算 し て、 党 を 細 胞 組
ち 大 正十 一年 の十 一月 コミ ンタ ー ン の第 四回 世 界 大 会 に於 て 日本 支
出 来 た の であ り ます 。 詰 り労 働 争 議運 動 等 に関 す る協 議 を し た の で
付 い て居 る。 詳 し い こと は 勝山 君 あ た り か ら話 が あ ら う と思 ふ の で、
部 と し て承 認 せ ら れ た。 そ れ で是 が 所謂 支 部 と し て の 日本 共 産党 の
二月 に コ ンス トグ ル結社 をし た の であ り ます。 さ う し て労 働 組合 運
初 め であ りま す 。( 暁 民共 産 党 はさ う 云 ふ承 認 が な か つた)そ れ が十
あ り ます 。 そ れ を持 つて帰 つて 来 て、 十 四年 の 八月 に佐 野学 、 徳 田
織 の上 に再 建 し よう と 云 ふ の で、 そ れ を持 つて帰 つて翌 年 十 四年 の
二年 の 五 月 に、検 挙 にな つて居 る。 検 挙 の詳 し いこ と は後 に三 ・ 一
球 一等 が 下 落 合 の佐 野 宅 に会 合 し て、 ビ ュー ロー会 議 を開 いて、 此
極 めて 大要 だ け 申 上 げ て 置 きま す が 、第 一次 共 産 党 検 挙 の模 様 を 述
五事 件 に関 聯 し て御 話 致 しま す る が、 是 は 一斉 検 挙 で はな く 、東 京
の時 に無産 政党 に関 す る 組織 テ ー ゼを 確 立 し た の であ り ます 。 さ う
べる と、 大 正十 一年 の七 月 頃 から 山 川均 が組 織 し た のであ るが 、 即
に本 部 が あ つた か ら東 京 だ け検 挙 し た ので あ るが 、 其 の当 時 は余 り
し て ビ ュー ロー員 を 中 央委 員 と し て任 命 し て、 新 た に労 働 大 衆 の優
新 聞 を合 法 取締 に於 け る機 関 紙 と し て発 行す る と 云 ふ こ と に、 其 の
良 分 子 を獲 得 し て細 胞 組織 を や らう と云 ふ こと に な つた。 尚 無 産 者
時 決 ま つた の であ り ま す。 さ う し て中 央委 員 長 と か政 治 部 長 と か 云
です か ら、 細 胞組 織 にな つて居 な い ので、 東 京 の検 挙 で忽 ち 弱 つて し ま つた。 それ で翌 十 三 年 の三 月 に解散 の決 議 を し て、 日本 の共 産
全 国 に根 を張 つたも ので な く、 極 く小 さ な と云 ふ か頭 だ け あ つた党
に 少 し 迷 はさ れ た ので あ りま す 。 解散 し た から 無 く な つた のだ ら う
党 と 云 ふも の は 一旦 解散 し た の であ り ます 。 実 は 我 々は解 散 の決 議
の運 動 を事 実 上小 さ く や つて居 る。 十 三 年 の 五 月 か ら は ﹁マル ク
は思 つて居 る 。 然 る に実 際は 其 の後 ビ ュー ロー 組織 とし て共 産 主義
行 届 いて居 な いか ら の こ と であ り ます 。 無 く な つた のだ らう と我 々
針 に関 す る 指 令 など を持 つて 帰 つて来 た ので あ りま す る が、 其 の結
ます 。 其 の モ ス コー テ ーゼ に 依 て実 行 に必要 な 組織 や 、 そ れ等 の方
共産 党 の方 針 に基 いて、 即 時 党 再 建 に全 力 を 注げ ﹂ と 云 ふ のであ り
ー ゼ と は何 か 、結 論 だけ 申 上 げ れ ば ﹁日本 共 産党 のグ ループ は国 際
コー テ ー ゼ と云 ふの を持 つて帰 つ て来 た の であ りま す 。 モ ス コー テ
さ う し て翌 年 の大 正 十 五年 の 六月 に 徳 田球 一が モ ス コーか ら モス
ふ役 員 を決 め て組 織 を 確 立 し た の であ り ます 。
ス﹂ と 云ふ 雑 誌 も出 し て居 る 。 所 が 上海 駐在 の コミ ンタ ー ン の教 導
果 大 正十 五 年 の十 二月 の四 日 に、 山 形 県 五 色温 泉 宗 川 旅 館 に、 代 表
と思 つた。 是 が 抑 々共 産 党 の内 情 を よ く知 らな いで 、本 当 の内偵 が
部 隊 と申 し ます か、 そ れ が コミ ンタ ー ンを解 散 す る のは 怪 し か ら ぬ。
委 員 十 二名 が集 つて、 党 の 組織 大会 を 開 いた。 是 が 三 ・ 一五 事 件 の
検 挙 の主 た る 目標 にな つた の であ り ま す。 此 の時 に五 つの目 的 の宣
ふ こ とを 言 つた さう で 、総 て此 の当 時 は ロシ ア の命 令 に 依 て や つて
言 を し て、 党 の規 約 を し て居 る の であ りま す 。 又労 働 組 合 運 動 の方
党 を 解 く のは 怪 しか ら ぬ と解 党 の誤 謬 を 叫 ん で、 党 を組 織 し ろ と 云
の 一月 に佐 野 学 等 が 上 海 に行 き ま し て 会合 し 、 上 海 の 一月 テ ー ゼと
居 つた。 其 の結 果 解 党 が 悪 いと言 ふ こと に気 が 付 い て、 大 正十 四年
や う な も のを 決 め て、 其 の翌 日 の五 日 の日 には 小野 川 温 泉 旅 館 で新
動 の方 針 を決 定 し て、それ か ら中 央委 員 や、中 央 委員 の候 補 者 と 云 ふ
と は私 は抜 き にし て置 き ま す 。兎 に角 此 の党 再 建大 会 で労 働 組 合 運
何 れ 勝 山 君 か らで も 御話 が あ ら う と 思 ふか ら 、 さ う 云 ふ 理論 的 な こ
針 の決 定 と 云 ふや う な こ とも や つて 居 りま す 。 是等 の内 容 に付 て は
それ に付 て何 れ が 宜 いか と云 ふ批 判 を受 け に行 つた の であ り ます 。
す る に重 き を 置 く と か、 そ れ に重 き を置 か ぬ と か云 ふ認 識 の違 ひ で、
う云 ふ認 識 の点 と か、 闘 争 目 的 と か従 つて 天 皇制 を 中 心 に之 を打 倒
結局 は同 じ こと に な る の であ り ま す。 結 局 目的 は同 じ であ るが 、 さ
な所 から 更 に党 の組 織 の方 針 等 が 若 干相 違 し て来 る の であ り ます が 、
級 は 福本 イ ズ ムで な けれ ば 夜 も 日 も 明 けな いや う に言 は れた 。 或 は
も のが、 大 正十 五 年 頃 は福 本 イ ズ ムが 優勢 で、 殊 に青 年 連 、 知 識 階
昨 日池 田検 事 から御 聞 き の如 く、 ず つと山 川 均 に指 導 さ れ て居 つた
であ る と か組 織 部 長 と 云 ふや う な も の を、 そ れ 〓
周 一、 三 田 村 四 郎、 菅 義 夫 等 が 常 任執 行 委 員 にな つた ので あ り ます 。
留 守 であ り ま す 。其 の留 守 中 央 委 員 と云 ふ も のを 設 け ま し て、 石川
主な るも のが ロシ ア に批 判 を受 け に行 つて 居 りま す か ら、 大 部 分 は
草 津 温 泉 で第 二 回 の中 央 執 行 委 員 会 が開 か れ、 其 の当時 中 央 委 員 の
帰 つて来 た ので あ りま す るが 、 一方国 内 に於 て は昭 和 二年 の 一月 に
所 が 結 局 は コミ ンタ ー ン に両 方 若 干 の誤 謬 が あ る こと を指 摘 さ れ て
諸 君 も学 生 時 分 にさ う云 ふ こと を聞 いた こと が あ らう と思 ふ 。 そ こ
是 等 の連 中 が ロシ ア の方 から帰 つて来 る のを 待 たず に、 先づ 五色 大
し く出 来 た中 央 委 員 会議 を 開 い て、 常 任 委 員 であ る と か、 政 治 部 長
で党 内 は福 本 派 と 山川 派 が 相 当 深刻 に争 つた のであ りま す 。 其 の結
会 の決 定 を 基 と し て テ ーゼ を 作 つた の であ り ます 。 五色 大 会 は其 の
決 め た の であ る。
そ こ で党 の代表 と し て中 央 委 員 の福 本 和 夫 、 徳 田球 一、 中 央 委 員 で
果 コ ミ ンタ ー ン の批 判を 仰 ぐ と云 ふ こ と にな つた の であ りま す る が、
勢 の認 識 の差 異 に過 ぎ な い のであ りま す 。 一方 は高 度 に資 本 主 義 が
目的 は変 ら ぬ ので あ りま す 。 唯 日本 の其 の 当 時 の世 の中 の客 観 的 情
日 も説 明 を 御 聞 き にな つた 通 り に、 是 はど ち ら も共 産 主 義 の実 現 の
て モ ス コー に行 つた の であ り ます 。 山 川 イ ズ ムと福 本 イズ ムは 、 昨
の勢 を利 用 し て 臨 時議 会 即時 解 散 、 即時 普 通 選 挙 を行 へと云 ふ 請願
でも 普 通 選挙 要 望 の声が 非 常 に強 か つた と思 ひ ます 。 従 つて其 の時
昭和 三 年 の 二月 に行 は れ る と 云 ふ時 であ りま す る から 、 一般 に民間
社 会情 勢 は議 会 の 解散 が 要 望 さ れ て 居 る時 で、第 一回 の普 通 選 挙が
政 治 テ ー ゼ、 組織 テ ー ゼ と云 ふも のを発 表 致 し まし た。 其 の 当 時 の
イズ ム で出 来 て 居 る の であ り ま す。 結 局 五 色 大会 の決定 を基 と し て、
当 時 福 本 イズ ムが 大勢 を 制 し て居 つた時 であ りま す か ら、 大 体 福本
発 達 し て居 る とし、 一方 は 封 建的 な も のが非 常 に 残存 し て居 る と し、
は な いが 佐 野 文雄 、 河 合 越 治 、渡 辺政 之 輔 是 等 の者 が 一緒 に連 立 つ
其 の認 識 の違 ひ か ら革 命 方 法 が違 つて、 資 本 主 義 が発 達 して 居 る と
さ う か う し て居 る中 に、 昭 和 二年 の十 一月 に コミ ンタ ー ン に派 遣
し た連 中 が帰 つて来 た。 其 の時 に持 つて帰 つた のが、 昨 日池 田 君 か
運動 など を や つて、 政 治 闘 争 の場 面 に利 用 し て居 つた の であ り ま す。
の 残存 し て居 る と 云 ふも のは 、 ロシ ア の革 命 のや う に先 づ ブ ルジ ョ
ら御 聞 き にな つた 通 り、 大 正十 五 年 の七 月 に第 三 回 世界 大 会 が 開 か
云 ふも の は、 直 ち にプ ロレタ リ ア革 命 を やら う と 云 ふ し、封 建 的 遺 制
ワ ー革 命 を経 て、 そ れか ら 直 ち にプ ロレタ リ ア革命 を や らう 。 左 様
れ た の であ りま す る が、 戻 つて来 た の は昭 和 二 年 の七 月 に向 ふ の批 判 を貰 つ て帰 つて 来 た の であ り ま す。 昭和 二年 の七 月 に向 ふ で出 来 た のが 所 謂 七 月 テ ー ゼ と言 はれ る の で あ りま す が、 之 に批 判 が 載 つ て 居 る。 所 謂 従 来 の 日本 共 産 党 の指 導 理論 の誤 謬 点 を指 摘 し た の で
一、 労 働 者 農 民 の政 府 の樹 立 。
ガ ンが 二 つ決 ま って 居 る。
二、 プ ロレ タリ アー ト の独 裁 。
是 が 七 月 テ ーゼ の重要 な点 であ る が、 之 を以 て戦 ひ出 し た の であ
に山 川 イ ズ ム に付 て も欠 点 が あ り、 福本 イズ ム に付 て も欠 点 が あ る
央委 員 と、留 守 中 央委 員 とが 七名 集 ま り報 告 会 議 を開 いた ので あ り
昭 和 二年 の十 二 月 一日 に は 日光 の山中 で、 モ ス コー から帰 つた中
りま す。
と 云 ふ誤 謬 の点 を指 摘 し て 、 日本 の共 産 党 の行 動 綱領 十 三 目 と 云 ふ
の であ りま す 。 此 の七 月 テ ー ゼ の趣旨 に従 ひ其 の時 日本 の共産 党 の
ま す。 さ う し て 其 の会 議 の結 果 此 の コミ ン タ ー ンの決 定 を 承 服 し た
あ りま す 。 是 は詳 し いこ と は理 論 に 亘 る から 述 べま せ ぬ が、 要 す る
て ビラ にな つて出 た の であ り ます 。
も のを 決 定 し た の であ り ま す 。是 は議 会 運 動 の方 に 盛 ん に利 用 さ れ
四 、 植 民 地 の完 全 な る 独 立。
三 、 ソヴ ィ エ ット同 盟 の擁護 。
二 、 支 那革 命 から 手 を 引 け。
る、 さ う し て 上 は 下 の機 関 を統 制 す る と云 ふ のであ りま す。 さう し
の民 主 々義 的中 央 集 権 主 義 に依 つて、 下 から 漸次 上 に運 動 を開 始 す
り、 一番 上 に中 央 委 員 会 、 斯 う 云 ふ機 関 を 作 り ま し て、彼 等 が 得 意
産党 の時 代 は細 胞 組織 で、 下 の方 か ら地 区 委 員 会、 地 方 委員 会 とな
場細 胞 を作 り 、其 の以 前 は細 胞 組織 にな つ て居 な か つた が第 一次 共
ふ方 針 に決 ま つた の であ りま す。 即 ち労 働 者 大衆 に基 礎 を置 い て 工
五 、 議 会 の解 散 。
て優 良 分 子 はど し 〓
政治 テ ー ゼ、 組織 テ ー ゼ を造 り、 党 の組 織 を変 更 し て再 建 す る と云
六、 君 主制 の廃 止 。
それ で三 ・ 一五検 挙 の当 時 は約 四 百名 ば か り の党 員 が 出 来 て 居 た の
此 の十 三 項 目 を 述 べる と 、 ス ローガ ン の第 一は
七 、 十 八歳 以 上 の男 女 に対 す る普 通 選 挙権 。
であ りま す。
一、帝 国 主義 戦 争 の危 機 に対 す る闘 争 。
八、 集 会 の自 由 、 結 社 権 、団 結 権 、 其 の 他 言論 出 版 権 の自 由 。
党 員 に獲 得 し て細 胞 に加 へた の であ り ます 。
九 、 八 時間 労働 制 。
十 二、 宮 廷、 大 地 主 、国 家 及 寺 院 の所 有 土地 没 収 。
十 一、 反 労働 者 法 の廃 止。
分 つて居 な い。 分 つて居 れば非 常 に簡 単 であ るが、 さ う は分 ら な い
て調 べ てか ら よ く分 つた の で、 我 々が検 挙 す る当 時 は そん な こ と は
ぬ か と思 は れ る で あら う が 、分 つた の は 一年 か 二年 後 で、 検 挙 をし
斯 様 に申 上 げ る と、 左 様 によ く分 つて居 るな らば 何 故 早 く検 挙 せ
十 三、 累 進所 得 税 を 課 せ よ。
の であ りま す。 其 の当 時 私 共 に分 つて居 った のは、 第 一次共 産 党 の
十 、 失 業保 険実 施 。
此 の十 三 項 目を 当 面 の ス ローガ ン と致 し ま し て、 更 に中 心 ス ロー
し て相 当 支 持 し て居 る と 云 ふ こ とは 分 つて居 る が、 詳 し いこ と は分
検 挙 に依 て 日本 に共 産 党 が出 来 たと 云 ふ こ と、 コミ ン タ ー ンが連 絡
を頭 に入 れ て なけ れ ば 到 底 や れ な い と云 ふ こ とを 痛 感 し、 それ で司
件 と云 ふも のは検 察 陣 も 判 事 の方 も、 予 備知 識 思 想 知識 と 云 ふ も の
を、 後 に至 つて痛 感 し た の であ り ま して 、 是 では いけ な い、 思 想 事
な や う で 、中 々活 発 な 活 動 を や つて居 る か ら直 に も捕 ま り さ う に思
法 当 局 は 努力 さ れ て来 た ので あ り ます 。 話 だけ 聞 く と 如何 にも 明瞭
ら ぬ。 唯 ロシ ア から 日本 に働 き掛 け て、 日本 の左 翼 の連中 が何 だ か 活 発 に活 動 し て居 る と 云 ふ の は分 つて 居 り ます るが 、 そ れ は共 産 党 の活 動 か そ れ とも 経済 闘 争 の 労働 運 動 な の か、 其 の点 の区 別 が実 際 は当 局 には は つき り分 つて 居 なか つた の であ りま す 。 正直 に白 状 す
です 。 合 法 雑誌 に現 はれ る 時 は う ま く書 いて あ る、 見 ても 分 ら な い
労 農 派 の 一つの運 動 の現 はれ と し て や つた も のと は認 めら れ な い の
労 農 派 でも 近頃 合 法 雑 誌 に書 いて 居 るか ら 、 其 の雑 誌 を見 た の では、
は近 頃 労農 派 が検 挙 にな つ て から 諸君 が 気 が 付 か れ た の であ り ま す。
の であ りま す 。 共 産党 の論 文 を 書 いて居 る と は思 は ぬ の です 。 そ れ
や な いか と思 は れ る かも 知 れ な いが、 其 の当 時 論 文 を見 ても 分 ら ぬ
が出 て ゐ ます 。 そ れ ら の論 文 の趣 旨 に依 り直 ち に検 挙 す れ ば宜 い ぢ
下 に補 助 と し て亀 山 検 事 、今 広 島 控 訴 院検 事 局 に居 る亀 山 新 一郎 君
聯 事 件 に関 与 し て、 相 当 共 産 主義 事 件 に明 るく な つて帰 つた。 此 の
キ ス パ ー トで 第 一次 の共 産 党検 挙 に は関 与 し て居 な いが、 京 都 の学
ふ も のが あ り 、 平田 検 事 が 主 任 で あ つた、 平田 検 事 は思 想 事 件 の エ
れ て 居 る ので あ りま す 。 所 が 当 時 は東 京 の検 事 局 だ け に 思 想 部 と云
と 云 ふ点 であ り ま す。 今 日 では 全 国十 七 検 事局 に思 想 検 事 が 配置 さ
先 づ 申 上げ な け れ ば な ら ぬ のは 検 察陣 営 の甚 だ無 力 不 完 全 で あ つた
こと が分 らな い の であ り ま す。 今 日 に比較 す る と余 程 違 つて ゐ る。
そ れ に付 て、 先 づ当 時 の検 察 陣 営 の御 話 をし な い と、 此 の検 挙 の
はれ る のであ りま す が、 事 実 は中 々分 ら な か つた の であ り ま す。
ので あ り ます 。 内 情 が分 つて見 ると 成 る 程 さ う か と分 る が、 此 の頃
です 。 そ れ と今 の思 想 係 の岡 君 、 此 の亀 山、 岡 の両君 は昭 和 四年 に
れ ば褒 め た話 では な いの であ りま す 。其 の当 時 色 々合 法雑 誌 に論 文
のや う に思想 情 勢 が非 常 に よく 研 究 さ れ て居 つ ても 、中 々う ま く隠
思 想 検 事 にな つ て、共 産 党 の A ・B ・C か ら研究 し平 田 君 が 梢 々思
であ りま す が、 私 自 身 関 与 し な い のであ り ます 。検 事局 の陣 営 は其
検 事 局 に居 り ま し が、 話 は聞 いて検 挙 の模 様 は大 体 知 つて 居 った の
など 云 ふも のは 全然 知 らな い でゐ た。 第 一次検 挙 の時 は 私 も東 京 の
の存 在 さ へ知 ら な か つた の であ り ま す。 従 つて 一般 検 事 は 思 想事 件
り ま す。 私 等 の時 は大 学 で金 井 さ ん か ら経 済 学 を聞 いた が マルク ス
聞 いた も の で、 私 等 も 講釈 を聞 い たが中 々分 り 悪 く て困 つた のであ
想 的 の こ と は知 つて 居 つた の で、 マルク ス理 論 の こ とな ど 平 田 君 に
れ て 分 ら な い のであ り ます 。 況 ん や 三 ・ 一五 当 時 の捜 査陣 営 の思 想 に対 す る知 識 と 云 ふ も の は、 今 日か ら見 る と お恥 か し いが、 貧 弱 極 ま る も の であ り ます 。 山 川 、 福 本 が理 論 闘 争 を や つて居 る と云 ふこ と は分 つて居 る が、 単 に労 働 運 動 に進 ん で居 る と 云 ふ こ とも 分 る。 無 産 労 働 運 動 も 盛ん に活 発 にや ら れ、 無 産 政党 も非 常 な 勢 で抬 頭 し た時 であ り ま す から 、 政 治闘 争 を之 に利 用 す る の であ ら う と 云 ふ こ と は 分 つて居 るが 、 具 体 的 に は分 つて 居 ら ぬ不 明 と言 へば 不 明 であ り ま す 。甚 だ 捜 査当 局 と し て の予備 知 識 が足 ら な か つた と 云 ふ こ と
も我 々 は相 当 迷 つた のであ りま す。 又相 当 苦 心 し た も ので あ り ます 。
そ れ か ら今 一つ、現 在 で は盛 ん に 行政 検 束 と云 ふ も のを 用 ひ て捜
の通 りで あ り ます 。
を や つて 居な か つた のであ り ま す。 さう 云 ふ こと を我 々も 亦 考 へて
査 に適 用 し て居 る。か な り非 難 も あ り 、又 そ れが 弊害 を伴 はな い こと
居 な か つ た ので あ りま す 。 さ う 云 ふ方 法 で今 や つて 居 るや う な こ と
然 ら ば特 高警 察 は ど う か と 云 ふと 、 今 は全 国 の各府 県 に特 高 課 が
れ て、 特 高 警 察 にな つて居 つ て係 員 も 少数 であ り ま す。 本 省 も 今 は
は、総 べ て刑 事 訴 訟 法通 り合 法 の 方針 とし ては や つて 居 つた 。そ れか
も な いの であ り ま す。 当 時 は此 の行 政検 察 と 云 ふや う なも のを 用 ひ
第 五、 第 六 の思 想 課 があ りま す が、 其 の当 事 は池 田君 が思 想 の書 記
ら今 一つ は其 の 当 時事 件 を こん な に考 へてや ら ねば な ら ぬ 程、 法 自
あ つて、 所 謂 特 高 網 も 完備 し て居 る 。 検事 局 も早 く 思 想検 事 並 に思
官 で、 一人 でや つて 居 つた。 是 が手 不 足 の中 か ら 全国 の調 査 な り 連
体 が甚 だ 不備 で あ つた。 法 の不 備 は単 に三 ・ 一五事 件 に止 ら な いで、
想 判 事 を完 備 した いと思 つて居 る ので あ り ます るが、 まあ 時 勢 が そ
絡 な り執 つ て居 つた の であ り ま す。 左様 な 検 察 陣営 であ りま す る か
其 の前 の第 一次共 産 党 の検 挙、暁 民共 産 党 の検 挙も さう で、 此 の時 は
から 用 ひ出 した ので、 当 時 はさ う 云 ふ捜 査 の手 を 用 ひ ると 云 ふ こ と
ら、 其 の結 論 と し て内 偵 査 察 が極 め て不 備 であ つた。 或 る意 味 か ら
治 安 維 持 法 と 云 ふ も のが な か つた の であ り ま す。 それ は要 す る に治
な か つた の であ り ます 。 此 の治 安 維 持法 の事 件 の検 挙 をや り 出 し て
言 へば 内 偵 と云 ふ も の は殆 ど 出来 て居 な い ので あ りま す。 今 申 す 通
こに 至 ら ぬ の であ り ます 。 所 が 其 の当 時 の特 高 陣 営 は警 視 庁 に特 高
り 大 正 十 年 以来 の共 産 党 の活 動 か ら見 ても 相 当 活動 し て居 る。 所 が
に加 入 し た る者 は﹂ 云 々 の法律 で処 分 す る よ りな い。 そ んな 状 態 で
安 警 察 法 で処 分 し た に過 ぎ な い。所 謂 ﹁秘 密 結社 を 組 織 し、秘 密 結 社
部 と 云 ふ も のが な く て、 官 房 の中 に 一つの課 が あ つて高 等 警 察 が 分
そ んな こと は 一向 分 らな い。 戦 に勝 つ には 先 づ敵 を知 ら な け れ ば な
つた か ら検 挙 しな か つた。 併 し 今 日 で見 れ ば労 農 派 の相 当 な も ので
ゐま す 。一つは病 気 であ る こ とが 得 にな つて 、 我 々も 山 川 は病 気 であ
あ つた のであ り ます 。従 つて暁 民 共 産 党 も さ う であ るが 、 第 一次 共 産
ら ぬ と云 ふ のが唯 一の戦 法 で あ りま す 。 敵 を 知 らな い のであ り ま す
今 一つ全 国的 に脈 絡 を持 つ、 斯 う 云 ふ大 き な犯 罪 団 体其 も の に対
あります。 さ う 云 ふや う な 訳 で、秘 密 結社 は治 安 警 察 法 に依 て処 断 さ
党 、 是 は 全部 で 二十 九 名 起 訴さ れ て、 其 の時 山川 均 は無 罪 にな つて
す る、 一斉 検 挙 と云 ふ も の を や つた 経 験 が な い。 其 の後 は度 々 一斉
れ る に 過 ぎな い。治 安 維 持法 は第 一次共 産 党 を大 正 十 二年 の五 月 に
か ら う ま く行 か ぬ。 其 の当 時 陣 容 も 不 足 で あ つたが 諜 報員 と し て若
検 挙 と 云 ふ も のを や つて 居 る が、 従 来 は 左様 な大 規 模 な経 験 を 検 事
検 挙 の結 果 、 共 産党 と 云 ふ も のは 治安 警 察法 位 で処 分 し た の で は い
干 の スパ イ を使 つて居 る 。 スパ イ に依 て色 々な報 道 を 得 よ う と 云 ふ
も警 察 官 も持 つて 居 な い 。 全 然 知 ら な い初 め て の試 み で あ りま す 。第
け な いと 云 ふ の で大 正十 四年 の四 月 に初 め て出 来 た 法律 であ り ま す。
居り ま す。 山 川 は運 の い ヽ男 で幸 徳 事 件 、 第 一次 共 産 党皆 助 か つて
一次 共 産 党 は東 京 だ け の検 挙 な の で、全 国 的 の 一斉 検 挙 と云 ふも の
の です が、 ス パイ で は中 々 巧 く参 り ま せ ぬ。
は初 め て です から 中 々う ま く行 き 悪 い ので、 一体 ど う や つて宜 い か
も つと不 都合 な の は、現 在 の共 産党 検挙 を 御覧 にな つ て居 ら る ヽ
し て居 るか、 ど れ か に当 は ま ら な いと いけな い のであ りま す。 組 織
行 を 協議 し て居 る か、 煽 動 し て 居 るか 、或 は組 織 し て居 るか、 加 入
党 政 治 の華 や かな 時代 で、 欧 洲 大 戦後 の平 和主 義 が 世界 を覆 ひ、 聯
さな か つた。 何 分 其 の当 時 は 所 謂 自由 主 義華 やか な時 代 で、 而 も政
加 入 と云 ふ や うな こ と は、 中 々外部 から 証 拠を 手 に 入れ 得 な い。 又
諸 君 か ら は、殆 ど 夢 のや う な そん な や うな こと があ つ たか と思 はれ
独 立党 の李 東輝 等 と会 合 し て、 ロシア の共 産 党 から 日本 に於 け る宣
盟 主義 が 世 界中 で幅 を利 かし て居 つた時 であ りま す か ら、 日 本 でも
る ことも あ りま す 。 例 へば 一つの面 白 い御 話 をす れ ば 、 先 程話 した
伝費 を 六千 五百 円 貰 つ て来 た。 其 の金 を持 つて 五月 十 三 日に下 関 に
自由 主 義 の全 盛時 代 で、 何 処 迄 も 合法 と云 ふ こ とが中 々喧 し く 言 は
せ る と 云ふ や うな こ と は、 当 時 の合 法 的 の捜査 方法 と し て社 会 が許
帰 つて来 た のです が 、 元 々近 藤 栄 蔵 は 金 のあ る男 で はな いが、 下 関
れ た時 代 で あ りま す か ら、 相 当 捜 査 は難 かし いの であ り ます。 少 し
本 人 は容 易 に 自白 し な い。 疑 はし けれ ば 連 れ て来 て検 束 して 自白 さ
に 上 が ると直 ぐ料 理 屋 に行 つて豪 遊 を極 め た 。所 が 服 装 が悪 く て豪
話 が横 に飛 び ま した が、 当 時 の検察 陣 営 法 律 と 云 ふも の は甚 だ不 完
近 藤 栄蔵 、 其 の当 時 E ・K と 云 ふ名 で、 当 時 盛 ん に論 文 を書 いたり
遊 し て居 る そ の 上汽 車 の所 ま で芸 者 が見 送 り に来 たと 云 ふ の で、警
全 であ り不備 であ つた と 云 ふ こ とを頭 に置 いて戴 いて、 尚 又 従 つて
し た男 です が、 是 が 大 正 十年 五月 に上海 に行 つて第 一ホ テル で朝 鮮
察 で押 へて 調 べ た。 さ う す る と懐 に六 千円 か ら の金 を 持 つて 居 つて、
相 手 が甚 だ 悪 か つた と 云 ふ こ とを 御 承知 を願 ひ た い。
然 らば 三 ・ 一五事 件 の捜 査 の端 緒 は何 かと 云 ふ こと に なる と、 的
暗 号電 報 を 持 つて居 る。 そ こ で怪 か し いと 云 ふ の で山 口 の検 事 正も
確 な る端 緒 と 云 ふも の はな い の であ りま す る が、 大 体 は スパ イ の報
出 張 し て調 べ た の であ ります が、 さ う 云ふ 宣 伝費 を 貰 つ て帰 つて来
い。 治 安 警 察法 はあ つ ても、 結 社 を組 織 す る か加 入 し た も の でな け
た と いう こと が分 つた。 東 京迄 持 つて来 た のです が 罰 す る法 律 がな
告 、スパ イか ら 得た 材 料 に帰 す る のであ りま す 。 併 し スパ イか ら 得 た
は今 言 つた や う な詳 し いこ とを 言 つて来 る ので はな い。 そん な こ と
れ ば 罰 せら れ な い。 宣 伝費 を以 て是 か ら宣 伝 し よう と言 つて も罰 す
は知 らな い。 唯 分 つた こ と は相 当 細 胞 が出 来 た昭 和 二年 の末 頃 であ
に依 る犯 罪 を検 挙 す る こ と は非 常 に困 難 であ る。 ス パイ と云 ふ も の
の 当時 は左 様な 不 備 な 状態 であ つた。 それ や 是 や で大 正 十 四年 に治
り ます 。 淀 橋 の 専売 局 に細 胞 が 出 来 た と 云ふ や うな こと が ス パイ で
材料 と 云ふ も の は余 り 正確 は期 せら れな いし、証 拠 は 取 り悪 い。それ
安 維持 法 と 云 ふ法 律 が出 来 て、 三 ・ 一五事 件 を検 挙 す る時 に は余 程
る 訳 に行 か な い。 折 角 引致 し ても 罰 す る法 律 がな い の で、 六 千円 の
楽 に な つた。 併 し そ れ でも 尚 困 る と 云 ふの は、 其 の当 時治 安 維 持 法
ふこ と が分 つた。 其 の時 の集 ま り方 が非 常 に物 々 しか つた の で是 は
分 つた。 五 色 温泉 へ兎 に角 相 当 首 脳 部 が集 つて何 か相 談 を した と 云
金 も 返 して 近藤 を放 し た。 今 から 考 へると 分 り切 つ た話 です が、 其
の規 定 は国 体 を変 革 し 又 は私 有 財 産 制度 を 否 認す る こ とを 目的 とし
相 当 重 大な 会 議 であ る と云 ふ こ と が分 つて居 つた。 そ れ が 一つ の或
て 結 社を 組 織す る か又 は事 情 を知 つて之 に加 入 し た る者 でな けれ ば いけ な い。 実行 の協 議、 煽 動、 資 金 供 与等 も 罰 し て居 りま す が、 実
る 程 度 の 大 会 に近 いも のであ る と云 ふ こと は、 ス パ イ の報 告 で 凡 そ
五 色温 泉 は 雪 に閉 さ れ て 居 る、 スキ ー で も やれ ば別 だ が、 五 色 温 泉
で あ る。 スパ イ に洩 ら す の では な いが、 本 庁 の活 動 の模 様 を 外 観 か
と すれ ば いけ な い。 所 が本 人 は う つか り す る と本 庁 の秘 密 を 言 ふ の
ど う も スパ イ と 云 ふも のは向 ふ に ス パイ であ る と云 ふ こと が分 つた
と は 言 は な いの みな ら ず、 う つか りす る と こ つち の秘 密 が洩 れ ま す 。
所 が昭 和 三 年 の 一月 に議 会 が 解 散 に な りま し て 、 二 月 に総 選 挙 と 云
居 つた の であ りま す る が、 検 挙 の方針 を樹 てる 迄 に は行 かな か つた。
等 か外 部 に現 はれ た 所 を俟 たな け れ ば な ら ぬ。 昭 和 二年 から分 つて
十 分掴 め な い。 ス パイ の報 告 だけ で は し やう が な いの です か ら、 何
す るか ら、 そ れ の活 動 す る こ とも 分 る の であ り ま す が、 ま だ 証 拠 も
居 る。 又 全 国的 な 労 働運 動 、 そ れ か ら 無産 党 の運動 が 盛 ん であ り ま
で慰 安 会 を や る と云 ふ こと は変 です が 、後 は東 京 其 の 他 で活 動 し て
ら でも 見 れ る こと が あ る。 ス パ イが 活 動 し て時 に依 る と三 ・ 一五 事
想 像 が付 いた。 此 の ス パイ と 云 ふも のが非 常 に難 かし い。本 当 のこ
件 など でも 、 ス パイ が オ ルガ ナ イザ ー の役 を や つ て、細 胞 を組 織 し
ふ こと にな つて、 所 謂共 産 党 の活 動 と 云 ふも のが露 骨 にな り、 活 発
す。 其 の時 に も東 京 の スパ イ が 横浜 の警 察 に掴 ま つて東 京 の警 察 は
は 余 程 弊害 を生 ず る ので注 意 しな け れ ば な ら ぬ と思 ふ のであ り ま
拵 へる や う な 逆な 結 果 を生 ず る場 合 が あ る。 それ で之 を 使 ふ場 合 に
色 々 の活 動 をす る 。 ま る で ス パ イを 使 つ て国家 が保 護 し て、 犯 罪 を
に は ス ロー ガ ン と し て、 ﹁天 皇 と結 び し資 本 主 義 の議 会 を破 壊 し て
領 す る こ と を目 標 と し ま し て、 独 自 の 候補 者 を 立 て て争 はう。 それ
発 展 の 一つ の支 点 で あ る から 、 此 の補 助的 支 点 を占 領 せ よ、 之 を占
の で はあ り ま せぬ が、 ブ ル ジ ョワー議 会 です か ら、 其 の議 会 は闘 争
議 会闘 争 の場 面 に利 用 し よう 。議 会 と 云 ふも のは固 よ り賛 成 す る も
云 ふも のを 決 めま し て、 二月 の選 挙 に 選挙 闘 争 委員 会 を設 け ま し て、
にな つた。 後 に分 つた のであ るが、 其 の当 時 共 産党 で は議 会対 策 と
た り、 共 産 党 の片 棒 を 担 いだ りす る者 が あ る。 さう し な いと向 ふ に
困 つた と 云 ふ を かし な 例 もあ つた ので あ り ま す が、 其 の当時 は スパ
労 農民 主 党 の議 会 を 作 り大 地 主 の土 地 を没 収 せ よ﹂ ﹁ 労 農 共産 は 日
行 つて信 用 を 博 す る こ とが 出 来 な い。 そ こ で信 頼 を さ れ む が為 に は
イ 戦 が 盛 ん で 向 ふも ス パイ を使 ふ の で、共 産 党 側 も 官 庁 の行 動 を始
共 産党 があ る と云 ふ こと が文 書 に依 て 立証 さ れ る。 以 前 は コソ〓
︹マ マ︺
終 探 る の で あ りま す 。多 少 ス パ イ戦 のや う な形 もあ つた ので あ り ま
本 無産 党 の旗 の下 に戦 へ﹂ と 云 ふや う なも のを 作 つた。 之 を 見 る と
そ れ で 先 づ 大 正十 五 年 の十 二 月 に五 色 温 泉 で 会合 し た こ とが、 相
す。
姿 を現 はさ な け れ ば いけ な い と云 ふ の で、 日本 共産 党 と名 乗 り出 し
に露骨 にな つた ので あ りま す 。 ロシ ア の コミ ンタ ー ンの指 図 に依 て
て 来 た。 文 書 の方 で 共産 党 の署名 のあ る ビラ が 各地 に撒 か れ る やう
や つて表 向 の活 動 は し な か つた ので あ りま す が 、議 会 活 動 か ら 非常
時 集 つた連 中 は十 七名 であ り ま す る が、 或 る東 京 の会 社 の慰 安 会 だ
に な つた 。 そ れ か ら 選挙 の方 針書 を党 員 に渡 し、 労農 党 か ら は共 産
当 重 大 な 意 味 を持 つと 云ふ こ と は分 つ て居 る 。 そ れが 幹 部 が や つた
と 言 つて集 つ て居 つた。 宿 帳 にも さ う言 つて居 つた。 女 中 を 退 け て
に違 ひな い と云 ふ こ と は分 つた が、 詳 し い こと は分 ら な い。 其 の当
張 番 を廊 下 に於 て物 々 し い会 議 であ つた。 十 二 月 の月 で其 の当 時 は
あ りま す。 そ こ でそ れ 等 の文 書 に依 て是 な らば 客 観的 に存 在 を 立 証
党 員 た ると否 とを問 はず 、 全 国 二十 何 名 の候 補 者 を 立 て、 居 る ので
後 で御 話 し ま すが 、 此 の検 挙 の準 備 に付 ても 非 常 に秘密 を 保 つた。
非 常 な る 秘 密 に し た。 そ れ は向 ふ に知 れ る こ とを 恐 れ た ので、 此 の
た が、 検 事 正 は今 の司法 大 臣 の塩 野 さ ん、 検 事 総長 は小 山 さ ん、 検
検 事 仲 間 も思 想検 事 で は平 田君 、 私 は其 の当 時 次 席 を し て居 り ま し
そ こ で現 在 の捜 査方 法 か らす れ ば 、 五色 温 泉 でそ んな 秘 密 な 会 合
し得 る と云 ふ確 信 が 付 いた の であ り ま す。
家 へ行 く のだ か ら敬 意 を 表 す る為 に モ ー ニング を着 て行 つた位 です。
事 長 は 三木 さ ん、 大 臣 が 原嘉 道 さ ん、 次 官 が 小 原 さ ん と 云ふ やう な
所 が秋 田 に出 張 し ろ と 云 ふ こと が初 め て分 つた の であ り ます 。 さ う
陣 営 であ り ま し たが 、検 事 局 でも検 挙 の間 際 迄 平 田検 事 と私 と、 検
か と云 ふ こ と は調 べ て あ る。 併 し 女 中 など は全 然 調 べ てな いが洩 れ
云 ふ やう な 状 態 で誰 も知 ら な か つた。 之 に付 て は私 も そ んな に秘密
が あ つた と すれ ば 、 そ れ を調 べ た ら宜 か ら う と 云 ふ こと にな る ので
て は 困 る。 全 国 的 に 網 を張 つて 居 る共 産 党 を 一網 打 尽 に検 挙 し よ う
を厳 に しな く と も と思 つて、 主な 検 事 にだ け は話 を し て準 備 さ し た
事 正、 是 だけ しか 知 らな い。 思 想検 事 の岡 君 、 亀山 君 、 など も 前 々
と 云 ふ のが 、 当時 の司 法 部 検 察 陣 営 の考 であ つた 。 一網 打 尽 に 幹 部
らど う か と検 事 正 に 言 つた こと があ る。 所 が検 事 正 は ﹁それ は いか
あ るが 、 又我 々も そ こ に気 が付 き 警 察 も知 つて居 る のであ りま す が 、
を 押 へ証拠 を 押 へな けれ ば な ら ぬ。 当 時 ス パイ の報告 は先 づ党 員 は
ぬ 絶対 に秘 密 に しな け れ ば い け な い。 決 し て部 下 の検 事 を 疑 ふ訳
日 し か知 ら な い。 十 三 日 に初 め て命 令 書 を 貰 つて出 張 す る時 に、 岡
二 百 名 に は及 ぶま いが、 百 数 十 名 はあ る の では あ る ま い かと 云 ふ報
ぢ やな いが、 秘 密 と 云ふ も の は洩 れ 易 い。 本 人が 喋 べ る積 り で はな
其 の方 法 は執 らな か つた。 随 分 伸 んび り し て居 る と思 は れ るか も 知
告 で あ りま す 、 それ を 全 国 的 に 一網 打 尽 に押 へな けれ ば な ら ぬ。 此
いが 是 が 多 く の 人 に知 れ る。 又検 事 局 が緊 張 す ると検 事 の顔色 で分
れ な いが、 下 手 を や つて それ が 党 の方 へ洩 れ て は困 る。 そ れ に駐 在
の 頃 なら 一斉 検 挙 に馴 れ て居 る か らな ん でも な いが、 其 当時 は や つ
る。 ﹂ と 言 は れ た。 其 の当 時 新 聞 社 は三 つ のグ ループ に分 れ て、 特
いと言 はれ て、 何 か 御馳 走 に でも な る かと思 つて、 兎 に角 検 事 正 の
た こ とが な いか ら中 々心 配 で す。 それ で検 挙 には 絶対 秘 密 を保 持 し
種 を 取 る べ く競 争 し て居 つた ので 、第 六感 で知 れ る虞 れ が あ つた。
君 など は出 掛 け る 時 に検 事 正 か ら自 宅 に帰 つて 、 一遍 自分 の家 に来
た。 是が 此 の検 挙 の特 色 で あ り ます 。 今 から観 れ ば何 だ つて そ ん な
敵 を 欺 く 為 に は味 方 を 欺 かな け れ ば なら な いと 云 ふ の で、私 も承 服
巡 査 はそ れ と な く調 べに行 つた の であ り ます るが 、共 産 党 の会 合 と
に 一生懸 命 秘 密 を保 持 した のだ らう と不 思 議 に 思 はれ る 位秘 密 を 保
し て絶 対 秘密 に や つた の であ りま す。
云 ふ こと は知 ら ず 命 令 を愛 け て宿帳 を 調 べ、 泊 つた 人 があ るか ど う
の保 持 と、非 常な る検 事局 の大 計 画 とそ れ か ら総 て の検 挙 は検 事 が
ば か り でな く、 過 去 の経 験 に依 て 左様 な 秘 密 政策 を執 つた の であ り
左 様 に 秘密 にし た のは単 に 一斉検 挙が 洩 れ る と 云 ふ抽 象的 な心 配
持 し た。 三 . 一五事 件 に検 挙 の特 色 があ ると す れ ば、 非 常な る秘 密
捜 査 の中 心 で あり 、 指揮 の中 心 であ り 検 事 の指 揮 の下 に 全国 の警 察 官 が 一糸紊 れず 活 動 し た と 云 ふ こ とが 、 恐 ら く は特 徴 で あり ま せ う。
の佐 野学 が左 翼 を指 導 し指 揮 し て居 る こ とが 分 つた。 ス パ イ の云 ふ
件 があ つて、 早 稲 田大 学 内 で揉 め た。 警 視 庁 が 内偵 し て見 る と講 師
発 団式 に、 左 翼 の建 設者 同 盟 等 の共 産 主義 系 の者 が妨 害 を加 へた 事
五 月十 日 に早 稲 田 大学 で軍 事 研 究 団 の発 会 式 が あ つて、 此 の右 翼 の
は ス パ イ であ りま す。 スパ イか ら 得 た資 料 であ る が、 一番 初 ま り は
判 つて居 な か つた の であ り ま す が、 之 を 五 月 下旬 検 挙 し た是 も 端 緒
日 に 石神 井 の料亭 豊島 館 で創 立 大 会 を開 いた。 併 し それ も 其 の当 時
川 均等 が 組 織 し た の であ る が 、 それ が 翌 年 の大 正十 二年 の三 月 十 五
る。 それ に付 て簡 単 に話 す と 、 先 程 も申 す 通 り 大 正十 一年 の七 月 山
漏 洩 の為 に失 敗 し て 居 る。 全 然 失 敗 で は な いが 相 当苦 杯 を嘗 め て居
ま す。 ど ん な 過 去 の 経 験が あ る か と 云 ふ と、 第 一次共 産 党 は秘 密 の
スパ イを 使 つ て居 る かも 知 れ な いか ら、 余 程 秘 密 にし な けれ ば な ら
であ つた。 斯 う 云 ふ 経 験 があ る ので洩 れ て は いか ぬ、 向 ふの方 でも
ま で漕 付 け た ので あ りま す る が、 其 の努 力 と 云 ふも のは大 変 な も の
な苦 心 を し て本 人等 を調 べ、 ど うな り斯 う な り治 安 警 察法 に行 く所
も焼 かれ て 居 る と 云 ふ の で非 常 に困 つ た ので あ りま す。 其 の後 非常
挙 があ る と云 ふこ と を察 知 し た為 に党 員 名 簿 も なけ れ ば重 要 な も の
し ま つた 。 そ れ ば か り でな く 秘密 書 類 等 を 全 部焼 い てし ま つて、 検
荒畑 寒 村 、 佐 野 学、 辻 井 民 之 助、 山 本 賢 蔵 、 斯 う 云 ふ連中 が 逃げ て
以 下幹 部 は前 日逃 げ て しま った。 逃げ た のは 近藤 栄 藤 、高 田 清 蔵 、
あ る の で、 真 相 は分 りま せ ぬが、 兎 に角 洩 れ た こ と は事実 で、 佐 野
ち ら の使 つ て居 る スパ イが 向 ふ に洩 ら し た ので はな いか と 云 ふ疑 も
学 内 の神 聖 を冒 す け し から ぬ と言 つて、 文句 を 言 つた こ と があ つ た
云 ふ の で隠 し た ので あ りま す 。 そ れ を学 内 捜 査 を や つて、 学 校 で は
は いけ な い こと で、 人 の秘 密 にや つて居 る こと を聞 いて も益 も な い
何 にも な ら な い のに、 や はり 知 り た いも ので あ る。 是 は検 事 と し て
でも秘 密 の事 件 を 捜 査 し て居 る時 に は仲 間 の者 が聞 き た が る。 是 は
と思 へば ﹁秘密 だ ぞ ﹂ と言 へば 宣 伝 に な る と 云ふ位 のも ので、 検 事
どう も 秘 密 と云 ふ も の は中 々保 ち悪 いも ので 世 の中 に宣 伝 し よう
な いと云 ふ の で秘密 を保 持 し た。
の であ り ま す るが 、 此 の時 に 一部 の書 類 は渋 谷 方 へ革 命 歌 を歌 つた
し 又洩 れ る虞 れ も あ る の です 。大 体 人 の事 件 と 云 ふも のは聞 い ても
で下 巣 鴨 の庚 申 塚 にあ つた 渋 谷 木次 郎 と 云 ふ家 へ早大 で は危 険 だ と
所 で は佐 野 学 は重 要 書 類 を 早 大 の研究 室 に隠 し て 居 つた。 そ れ を 後
る が、 一斉 検 挙 の失 敗 で、 此 の時 は事 前 に向 ふ に洩 れ た の であ り ま
時 に持 つて行 つ てあ つた。 大 体 スパ イ で様 子 は 分 つた の であ り ま す
緊張 を 欠 い て秘密 を保 持 し 悪 いも の であ り ま す。 ついう か〓
言ふ
す 。 誰 が 洩 ら し た か は分 ら な いが、 無 論 官 庁 か ら洩 らす 者 はな いと
つては いか ぬ。 是 は お互 ひ に 心得 な け れ ば な らな いこ と で、 特 に検
あ るが 秘 密 の こと は誰 にも 秘密 にす べき で あ る。 同 僚 は又 聞 き た が
事 とか 予 審 判事 と 云 ふも のは 秘密 を 保 つべ き であ り ま す。 同 僚 を 疑
虞 れが あ る。 捜 査 が 済 ん で か ら でも 、 参 考 に な る こと は言 ふ必 要 は
や
ころ が検 挙前 に連 日警 視 庁 の燈 りが 長 く燈 いて居 つて 変 だ、 之 を 日
察 知 した ので あ りま す 。 ど う も は つき り した こ と は分 ら ぬが 、 一説
日 新聞 の 記 者 が気 付 いた と 云 ふ の です が 又他 方 スパ イ が コ ソ〓
ふ訳 で は な い。 同 僚 が スパ イ にな る心 配 は な いが 益 が なく て 洩 れ易
に依 る と当 時 は震 災 前 で、 日 日新 聞 の こち ら に警 視 庁 が あ つた。 と
つ て居 る のを 感付 い て洩 れ た の で はな いか と 云 ふ疑 も あ る ので 又 こ
係 は な いが、 私 は東 京 の次 席 時 代 に、 昭 和 三年 の夏 頃 か ら東 京 の市
検事 が気 が 付 かな いの で司 法 記者 は第 六感 で、 先 程 自 宅 へ帰 つ た筈
京成 電 車 に行 つた、 其 の行 く 時 に偶 然 新聞 記者 に見 付 か つた 。 幸 ひ
宅 に帰 つた のです が、 其 の翌 日鞄 を 持 つて洋 服 を 着 て電 車 に乗 つて
た のだ ら う と 云 ふの で調 べた所 が、 さ うす る と其 の時検 事 は 一旦 自
検 事 が 捜 ら す 筈 はな い。書 記 か らも 捜 れ つこ はな い。 何 処 か ら洩 れ
会 の〓 職事 件 が あ つた。 是 は魚 河 岸 の板舟 の権 利 を補 償 し て貰 ふと
私 が 秘密 の漏 洩 で叱 ら れ た こ とを 御話 しま す が、 是 は共 産 党 に関
い。
云 ふ ので、 魚 河 岸 の連 中 が市 会 議 員 に賄 賂 をや つて補 償 の市 会通 過
つた ので、 翌 日 の家 宅 捜索 が分 り、 早 速 出 し た と 云 ふ こと が分 つ た
の です が、 是 は 秘密 を 漏 ら し た と云 ふ の で はな いが、 さ う 云 ふ所 か
な のに洋 服 を着 て居 る。 お かし いと思 つ て尾 け る と市 川 の宿 屋 に入
ら漏 れ るこ と も あ る。 是 など も失 敗 の 一つであ り ます 。 余 程 注意 し
を 図 ら う と し た。 そ れ が 進展 し て京 成電 車 ( 東 京 成 田間 の現 在 乗 入
る に付 て市 会 の承 認を 得 な け れ ば な らな い の で、市 会 談 員 に賛成 さ
な いと 秘密 と 云 ふも の は漏 れ易 いも の だ と云 ふ こと を申 上げ て置 き
れ にな つて居 る ) それ が ま だ 乗 入 に な つて 居 ら な い。 それ を 乗入 れ
せ る為 に賄 賂 を 贈 つた と 云 ふ のが 疑 獄 にな つた。 其 の時 分 京 成 の重
余談 はそ れ 位 に し て、 今 申 す 通 り検 挙 の特 色 であ り ま す るが 、 非
ます。
く と云 ふ の で、 収 賄 事実 が分 つた 贈 賄 側 を検 挙す る に付 て、 捜 索 並
云 ふ こ と、 そ れ か ら も う 一つは検 挙 の方 針 であ りま す。 其 の当 時 立
常 に 秘密 を 保 持 す る と 云 ふ こと、 検 事 が 直接 全 国 的 に指 揮 をし た と
役取 締 役 の或 る 一人、 是 は市 川在 に 自宅 が あ る後 藤 と 云 ふ人 です が、
に令 状 を 執行 し よう と 云 ふ の で、 家 宅 捜 査 の計 画 を し て、 愈 々翌 日
其 の他 の家 宅 捜 査 を 一斉 に やる こと にな つ た ので す。 京成 に火 が つ
の朝、 早 朝や ると 云 ふ こと にな つて 、東 京 と向 ふと 数 箇所 同 時 にや
連 中、 労 働 組 合 の闘 士、 それ か ら 無産 政 党 の闘 士 と 云ふ も の は分 つ
てた検 挙 の方 針 を 申 上 げ る と、 大 体第 一次共 産 党 の顔 触 れ から 見 て
て居 る。 そ れ 等 が共 産 党 に大 体 関 係が あ る と云 ふ こ とは 想 像 は付 い
も、 其 の後 の状 態 から 見 ても 、 日 本 に共 産党 が田 来 て居 る なら 是 だ
こと に な つて、 気 付 か れ な いや う に と 云 ふ の で、 予 審 判事 も 検 事 も
た の であ り ま す 。 そ れ で こ の検 挙 をす る には ど の 程度 で や ら う か、
る ので す から 、 翌 日 の朝 六時 にな る や と 云 ふ こと にな つて其 の当 時
に出 掛 け て 行 つた。 私 は無 論 新 聞記 者 な ど分
新 聞 記 者 が、 疑 獄 事 件 を検 挙し て居 る係 の検 事 の身 の廻 り に尾 いて
自 宅 に帰 つて バラ 〓
一網打 尽 に全 部 起訴 す る訳 には行 かな いし、 全部 強 制 処分 をす る訳
拠は な いの です が 是 は 自 ら分 る のであ り ま す。 其 の外 左 翼 の有 力 な
り つ こは な いと 思 つて 居 つた所 、 翌 日 の朝刊 には 家 宅 捜索 があ つた
には行 かな い。 目 ぼ し い主 な も の だけ を 先づ 強 制 処分 を し て、 そ れ
け が首 脳部 だ ら う と云 ふ 人間 は 稍 分 つて居 る。 併 し其 の的確 な る証
と 云 ふ こ とが 出 て 居 る。 す ると 次 官 の小 原 さん に 一寸 来 いと呼 ば れ
に令 状 を出 す 。 そ れ か ら 同時 に家 宅捜 査 を や る。 検 挙 は 家 宅捜 索 に
ま は つて 居 る から 、役 所 か ら行 つた ので は いけ な い。東 京 市 内 は自
て ﹁お 前 は家 宅 捜 索 の事 前 に新 聞 に出 す 奴 があ る か 。 そ んな こ とで
宅 から 行 け る が、 市 川 は前 の晩 から 行 つて泊 り込 ん でや ら う と 云 ふ
ど う な る か﹂ と云 ふ ので叱 られ た 。 是 は 平謝 まり に謝 つた が、 併 し
依 る こ と は困 難 であ らう から 先 づ 家 宅 捜索 に依 て 証 拠を 得 る外 な い。
に 今 度 は 十年 以 下 だ か ら 中 々さ う 簡 単 に言 ふ筈 は な い。 是 は自白 に
共 産 党 の 経験 から見 ても 中 々自 白 し な い。 懲 役 一年 でも 言 は な いの
拠 が な い。 本 人 は幹 部 だ から中 々さう 自 白 はし な いだ ら う 。 第 一次
依 り 目的 を達 し よう と云 ふ ので す。 元 々 スパ イ に依 る ので す から 証
斯 う 云 ふ こと にな つて 居 る。
る や う な こ とが あ つて はな ら ぬ か ら、 稍 抽 象 的 に書 いた のです が 、
す か ら、 出 す 訳 に行 か な い。 余 り下 手 な こ とを言 つて違 つて笑 はれ
で相 当 冒険 な ん です 。 色 々考 へた末 五 色 温泉 は し つかり 分 ら ぬ の で
こ と を やら れ た と 云 ふ こ とで あ りま す が 、私 共 も相 当 思 切 つた処 分
か分 らな い のであ りま す。 小 山 さん の大 逆 事 件 の御 話 に も思 切 つた
そ れ には 秘密 を漏 ら さ な いで焼 かれ な い中 に、 こち ら の手 に入 れ ね
ノ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 日本 共 産 党 ヲ組織 シ爾 来 同市 其 他 ニ於
主 義社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト シ大 正十 五 年 末頃 東 京市 内 ニ於 テ前 示
被 疑者 等 ハ現 時 ノ我 国家 組 織 ヲ変 革 シ 無産 階 級独 裁 ニ ヨル共 産
被 疑事 実
往 復 文 書 と か党 の機関 紙 で も持 つ て居 れ ば、 非 常 な 有力 な 攻 道 具 に
ば な ら な いと 云 ふ ので す か ら、 ど う し て も 一斉 検 挙 を せ ねば な ち ぬ 。
も な る し、 ど う し て も家 宅捜 索 に依 て立 証 の方 法 を 講 ぜ ねば な ら ぬ。
其 の当 時 全 国的 に左 翼 の活 動 の土 地 を選 択 し て、 全 国十 三地 方 に於
テ 秘密 ニ会 合 ヲナ シ 各種 ノ労 働 者 農 民 団体 ニ潜 入 シ党 員 ノ増 加
組 織 者 は十 五名 で当 るか外 れ る か分 ら な いの であ り ます が 、 加 入
て同 時 に捜索 を やり 、 そ れ から 強 制 処 分 は 先ず 東 京 で十 五 人だ け 主
し て 居 る かど う か分 らな い の で 一応組 織 と し置 か う と云 ふ こと で組
モノ ナリ 。
は検 束 にな り出 し たと 思 ひ ます 。 そ れ で 二 百 五十 五 条 に依 て強 制 処
織 者 と 云 ふ こと に し て斯 う 云 ふ 書 き方 を し た ので あ りま す。 それ で
檄 文 ノ頒 布 等 ヲ為 シ以 テ其 主義 ノ宣 伝 並 ニ其 実 行 ニ従 事 シタ ル
分 でや る と云 ふ方 針 を 樹 て た のであ りま す。 それ で十 五名 の被 疑者
東 京 で は 三十 二 箇所 の 捜索 をや る こと にな つた。 かな り 大 規模 な ん
立 つた 者 を や り、 其 の外 は警 察 で押 へさ し て、 此 の当時 初 め は確 か
を 選び 令 状 執 行 と 同時 に家 宅 捜索 を実 行 し た のであ り ま す。 其 の名
検 束 でな し に、 承 諾 留 置 か 何 か で や つて 居 った と思 ひ ま す が、 後 に
前 を 申 上げ れ ば
渡
六箇 所 以 外 の 二十 六箇 所 は 予審 の成 規 の 手続 に依 て、 予 審 判 事 の司
であ り ます 。 其 の三十 二箇 所 の内 六箇 所 は 予審 判 事 と検 事 が行 く 。
政之輔
佐 野 文 雄
辺
福 本 和 夫
の命 令 書 に依 て や る。 相 手 が労 働 組 合 等 の無産 政 党 ど も を相 手 にや
伍 一郎 一
親
国 領
喜
山 貞
片 山 峰 登 鍋
松 尾 直 義 博
南
中 尾 勝 男
二
尚 夫
法 警 察 官 に対 す る家 宅 捜索 命 令 書を 貰 つて、 司法 警 察 官 が予 審 判事
門 屋 賢
千代 一
日下部
野
や つて 大抵 うま く 行 く や う であ り ま す が、 是 は多 少問 題 も あ
る の です 。 其 の当時 は 現 在 のや う な やり 方 でな し に何 処 迄 も合 法 で
ン〓
る ので あ り ま す から 、 合 法 でな い と承 知 し な い。 此 の頃 は警 察 でグ
河 田 三
中
道 久
斎 藤 久 雄 神
何 れ も 錚 々た る連 中 で あ り ます 。 先 づ 此 の十 五名 を 被 疑者 と し て 令 状を 執 行 し、 被 疑事 実を 何 と書 く か 之 には 弱 つたど う書 いて 宜 い
や ら う と 云 ふ の であ り ます か ら、 処 分 自 体 は少 し く 乱 暴 であ りま す
目的 と 云 ふも のが 分 る と思 ふ の であ り ます 。 嘱 託書 に押 収 せ ら る べ
其 の目 的 物 を 指 示 し て 居 りま す が 、 之 を御 覧 にな る と、稍 々我 々 の
然 ら ば 一体 ど う 云 ふも の を押 収 す る の か、 何 を 目標 に捜索 す る か、
を 得 よ う と 云 ふ のが 検 挙 の目 的 であ り方 針 であ つた の であ り ま す。
な い のであ りま す。 令 状を 持 つ て、 予審 判 事 の命 令 と 云 ふ の で大威
き 物件 と し て表 示 せ ら れ て 居 る のは
が 、 形式 は合 法 であ り ます 、 警 察 官 が 勝手 に家 宅 捜索 を や つた の は
張 り で や つた の であ りま す 。 略 式命 令書 に依 て や つた のが 二十 六箇
上 席 予審 判 事 塚 田 正三 君 ( 現 在 弁 護 士) 検 事 は中 島 石 雄
君 ( 逝 去 ) で、 芝 区 三 田 四 国 町 の 日本 労働 組 合評 議 会 、是 は左 翼 の
第 一班
の為 に 各 班 を 申 上 げ る と、
て三 月 十 五 日 の朝 五時 を 期 し て 一斉 に着 手 し た の であ りま す 。 参 考
句 の出 さ う なう るさ い所 に行 かう と 云 ふこ と に な つた。 六班 に分 れ
そ れ で東 京 の捜 索場 所 の予 審判 事 、 検 事 の行 く所 は 、成 る べく 文
が りを 付 け てや ら う と 云 ふ訳 であ り ます 。
以 上 のや う な も の を指定 し 嘱託 し た の であ り ます 。 是等 を 得 て繋
〇 秘密 出版 物 ﹁赤 旗 ﹂ ﹁日本 共産 党 パ ン フレ ット﹂
○ 新聞 ﹁無産 者 新 聞 ﹂ ﹁労農 新 聞 ﹂
﹁文 芸 戦 線﹂ ﹁前 衛 ﹂
一、 ○ 雑 誌 ﹁労働 者 ﹂ ﹁マルク ス主義 ﹂ ﹁青 年大 衆 ﹂﹁政 治 批 判 ﹂
類等
往 復 セラ レタ ル書 簡 類及 被 疑者 並 ニ其 関係 者 ノ日記 、 手 帳
一、 被 疑 者 間 並 ニ右 共 産 党 ニ関 係 ア リ ト思 料 セラ ル 、者 ノ間 に
文 、 引 札 、 パ ンフ レ ット、 リ ー フレ ット)
合 議 事 録 等 ) 並 ニ右 共 産 党 ニ関 スル指 令 及 宣伝 文書 類 (檄
一、 日本 共 産党 ノ組 織 ニ関 スル 一切 ノ書 類 ( 宣言 綱領 規 約 各会
押 収 ス ヘキ物 件
所 、 予審 判 事 、検 事 の行 つた のが 今言 つた通 り 六箇 所 であ りま す 。
千葉 が六 箇 所 、釧 路 が 三箇 所 、 静 岡 が 五箇 所 、 横 浜 が 四 箇所、 山 形
東 京 以外 の地 方 では十 三 箇 所 嘱 託 す る こ と にな つた。 大 阪 が 六 箇 所 、
が 四箇 所 、 盛 岡が 七 箇所 、 仙 台 が六 箇 所 、鳥 取 が 四箇 所 、奈 良 が 四 箇 所 、 愛 知 が 三箇 所 、 盛岡 が 六箇 所 、 広島 が 三箇 所 、 是 だ け は私 の 方 か ら嘱 託 に 依 て指 定 し て や つた の であ り ます 。 併 し そ れ以 外 に於 ても や つて 宜 し いと云 ふ こ と を抽 象 的 に嘱託 し て居 る。 例 へば 大 阪 であ り ま す。 指 定 し た の は労 働 農 民 党 大阪 支 部 聯 合 会、 外 五箇 所 を 指定 し 尚付 加 へて 其 の他 日本 共 産 党 に関 係あ り と思 考 せ られ る 左翼
に や る の であ り ます が。 此 の時 は何 処 迄 も 東 京 の 検事 局 が中
団 体 、若 く は 個人 の自 宅 と 書 い て あ る。 此 の頃 一斉 検 挙 は各 地 思 ひ〓
心 にな り ま し て、 全 国 の統 制 と言 つては語 弊 が あ るが、 全国 へ東 京 の検 事局 か ら嘱 託 す る と 云 ふ形 式 を 執 つて 居 る。 大 阪 で も 千葉 で も 釧 路 でも、 今 申 す 所 は全 部 東 京 から 家 宅 捜索 の嘱 託 を や つて 居 る。 嘱 託 に依 て検 事 が 各 地 の予 審 判 事 に 承 諾 を求 め て、 そ れ に依 て合 法 的 にや つた の であ り ます 。 何 処 迄 も 刑 事訴 訟 法 な る条 文 通 り に検 挙
に や つて居
を や つて 居 る の であ りま す 。 従 つて 全 体的 に見 ると非 常 に大 規 模 な も のであ りま す 。 こ ちら か ら 言 つた 以 上 に各 地 思 ひ 〓
り ます から 、 全 国 の家 宅 捜 索 を 受 け た も の は百 数十 箇 所 非 常 な る大 規 模 なも の に亘 つて居 つた の であ り ま す。 そ れ に依 て有 力 な る証 拠
其 当 時 喧 し い労働 組 合 で す か ら、 先づ 此 の 二人 が行 く こと に な つた。
う つ かり や る と、 後 を尾 け ら れ て見 付 か つた ら苦 心 も 水 泡 に 帰す る
先 づ 警 視 庁 の特 高 と そ れ から 検 事 局 と の連 絡 打合 が 必要 だ が 、之 を
に麻 布 の平 田 君 の親 戚 の家 で、 二 回ば か り会 合 し て、 そ れ か ら愈 々
云 ふ の で、 何 れ も自 宅 に帰 つて 電 話 で打 合 せ て置 き まし て 、 二 月中
れ で先 づ 役 所 でや つた の で は、 ど ち ら に せ よ直 ぐ分 る から いか ぬ と
の であ りま す か ら、 之 を分 ら ぬ や う にや る のが非 常 に難 か し い。 そ
第 二班 は秋 山 高 彦 君 と 故 人 に な つた北 条 磯 五郎 検 事 、 此 の二 人が 芝 区 鳥 森 の無 産者 新 聞 社 へ出 掛 け て行 つた。 第 三 班 が 予 審判 事 潮 道 佐 君、 検 事 が猪 原 敬 勝君 、 是 が内 幸 町 の労
第 四 班が 予 審 判事 両 角 誠 英 君 (現所 長 ) と検事 の 鈴木 祐 彦 君 、検
の或 る家 でや つた。 銀 座 の時 な ど は自 動 車 を 何 処 に 乗棄 てる か、 随
検 挙 が迫 つて、 最後 の打 合 と云 ふ の を三 月十 日に、 私 の親 戚 の銀 座
農党 本 部 へ出 掛 け た。
出掛 け た。
者 が活 躍 し て、 或 る時 など 親 戚 の人 の病 気 見 舞 に行 つた の に新 聞記
幸 ひ親 戚 であ つ た ので総 て好 都 合 でし た。 其 の当 時 は盛 ん に新聞 記
尾 け られ て居 つた事 実 があ る。 此 の時 ば か り は実 際 ヒヤリ とし た。
新 聞 記者 も安 心 し て居 つた の で実 際 は分 らな か つた が、 知 ら ぬ間 に
た。 是 は洩 れ た か と 思 つた が、 私 が行 つた の は商 店 であ つた ので、
分 苦 労 し た の です が、 それ でも 翌 日新 聞 記 者 に聞 か れ て ビ ツク リし
事 の方 は多 く亡 く な つて居 りま す。 是が 芝 桜 川 町 の関 東 婦 人 同 盟 へ
第 五 班 が 予審 判 事松 並 武 彦 君 、 検 事 が亀 山 慎道 君 是 が下 谷初 音 町 の東 京 記 者 聯盟 に出掛 け た。 第 六 班 が、 塚 田 君が 第 一班 の労 働 組合 評 議 会 を 途 中 で引 揚 げ て、
後 の 二十 六箇 所 は、 司 法 警 察 官 の命令 書 で警 部 が 巡 査 を連 れ て行
者 が 尾 け て来 た、 全 く 困 つた こ とが あ り ま す。 三 つ のグ ル ープ に別
安倍 輔 君 と 大塚 の大山 郁 夫君 の家 へ出掛 け た。
つて や つた のであ り ま す。 例 へば 東 京 合 同 労働 組 合 本 部 と か出 版 労
る のが分 り悪 か らう と 云 ふ の で、 二 月二 十 日 が選 挙 であ る か ら選 挙
又 一斉 検 挙 を や る場 合 は、 選 挙 違 反 の 検 挙最 中 に之 を利 用 し てや
れ て 競争 し て居 つた結 果 で もあ りま せう 。
働 組 合 本 部 、産 業 労働 調 査所 と 云 ふや う に、 かな り 広 い範 囲 に や つ て居 り ま す 。統 一運 動 同盟 本 部 、 労 働 農 民党 、 東 京 司 法 聯合 会 、 プ
違 反 が 続 々出 て居 る三 月 十 五 日 と云 ふ日 を 選定 し た のであ りま す。
ロレタ リ ヤ芸 術聯 盟 、 関 東電 気労 働 組 合 本 部、 日本 俸 給 生活 者 組 合 、 左 翼 の組 合 など 大 抵 残 さず 、 其 の外 山 本 懸 蔵、 野坂 参 三 と 云 ふ や う
三 月 十 五 日 の午 前 五時 、 未 明 に全 国 一斉 に検 挙 し よう と 云 ふ方 針 を
に沢 山 や つ て居 り ます る が 、 二十 六箇 所 や つた のであ りま す。 斯 様 な 一斉 検 挙 であ り ま す か ら、 其 の準 備 に 非常 に骨 が折 れ た。
めま し て、 そ れ を各 地 に嘱 託 す る それ か ら 警 察 の方 面 は警視 庁 から
決 め ま し て、 検 挙す る人 員 、捜 査 の場 所 を 今 申す 通 り 大体 方 針 を決
つて検 事 局 が 嘱託 書 の送 達 す る と 同時 に、 警 察 も向 ふ へ行 つて や る
内 務 省 に言 ひ ま し て、 内 務 省 か ら警 保 局 の事 務官 の手 で、連 絡 を執
尽 に や ら う と 云ふ の であ り ま す から、 余 程 巧 く や ら ね ば是 は いか ぬ と 云 ふ こ と で、 当時 の検 察 の苦 心 も そ こ にあ つた のであ りま し て、
検 事が 総 て を指 揮 し て而 も 合 同 一斉 に、 水 も 漏 ら さ ぬ やう に 一網 打
秘 密 の漏 洩 の防 止 を 第 一にし て計 画 を 樹 て た の であ り ます 。 そ れ で
や つて漏 れ て も困 る し 、見 ら れ
り ま す、 所 で嘱 託書 を ど う す る か と 云 ふ こ とが 第 一問 題 に な る の で
と 云 ふ 打合 が 出 来 て、 事前 に漏 れ る こと は、 お 互 ひ に戒 め た のであ
し て秘 密 に や つて下 さ いと 言 ひ、 そ れ から 其 の次 の朝 京 都 に行 って
を 立 ち 、 翌 日名 古 屋 に寄 つて、 検 事 正 の官 舎 に行 つて、 検 事 正 に渡
た のに託 し て行 つた ので あ りま す 。 黒 川君 は十 三 日の晩 夜行 で東 京
求 書 原案 とか 、 或 は嘱 託 書 の作 製 を し た。 時 々知 れ な い や う に検
局 の 書 記が 、 今 の検 事 正 官舎 の二 階 に陣 取 りま し て、 強 制 処分 の請
応 援 に出 し た 。先 程 大 竹書 記 官 に聞 いた のです が、 選 挙違 反 の応 援
ふ の で、 静 岡 に大 き な 選 挙違 反 があ つた ので東 京 から 四 人 の検 事 を
と云 ふこ と を放 送 し て居 つて、 各 地 か ら応 援 を頼 んで来 るか ら と 云
て も 困 るし 、 検 事 の考 で自分 の官 舎 で や る のが 宜 い と云 ふ こと を言
あ り ま す。 作 る のに役 所 でゴ ト 〓
事 に 用事 が あ る やう な 風 で私 が行 つて指 図 し、書 記 の鈴 木 君 は病 気
と云 ふカ モ フラ ー ジ ュで沼津 に行 つた さ う です 。 万 事 あ らゆ る方 面
の方 で カ ム フラ ー ジ ュし て 居 つた。 尚 検事 局 の 一部 は 選 挙 の忙 し い
欠 動 と 云 ふ ので 欠勤 し て居 つて 、検 事 局 で は本 当 に病 気 で欠 勤 し て
にさ う 云 ふ 調 子 で や つた ので あ りま す が、 平 田君 は時 間 を調 べ た り
渡 し 、そ れ か ら大 阪 に行 き、 神 戸 に行 つて そ れ ぞれ 任務 を果 し 、選 挙
居 る か と思 つて 居 つた。書 記 は 三 月十 五 日迄鑵 詰 で 坐 つた 切 り だ つ
は れ て、 三 月 の十 一日 から、 今 観 察所 に行 き ま し た 鈴木 と 云 ふ検 事
た の です 。 さ う し て書 類 を 作 製 し た のであ りま す。 それ で之 を 送 る
じ たり 、 話 を し た りす るの も心 配 し ま し て新 聞 記 者 を引 見 し て 居 る。
色 々苦 心 を し た。 それ から検 事 正 の 二階 で我 々が 時 々鈴木 書 記 に 命
さう 云 ふ 時 に は 子供 に 二階 で ピ ンポ ン を や つて 貰 つてゴ マ化 す と 云
のに 余 程う ま く 送 らな い と余 り早 く着 い て其 処 の検 事 局 が 騒 いだ り し て新 聞 記 者 に気付 かれ ると 困 る 。 それ で前 の晩 に 到達 し て準 備 が
け た所 、 命 令 を 伝 へられ 共 産 党 検挙 に秋 田 に出 張 しろ 、 帰 り に五 色
又 岡 君 の如 き は十 三 日 の晩 に モー ニング を着 て検 事 正 の宅 に出 掛
温 泉 で調 を し ろ 、 其 の時 に初 め て、 五 色 温 泉 が 実 は斯 う 云 ふ訳 だ と
ふ やう な こ と で、 新 聞 記 者 に 気付 かれ ぬ やう苦 心 し た のであ り ま す。
れ る と 、何 時 の別 配達 で何 時 に着 く と 云 ふ こと を調 べま し て、 其 の
云 ふ こと が 分 つた の であ り ま す が、 五色 温 泉 の会 合 に付 ては何 も 調
まし て、 郵 便 発 の時 間 を調 べ て 来 ま し て、 福 岡 は 何時 にポ ス トに 入
時 間 に 間 に合 ふや う に、 各 地 と も 配 達 証 明付 の郵 便 に付 し た。 さ う
べ てな い から 、 其 の当 時ど う 云 ふ こと を や つた か 宿屋 を 調 べ女 中 を
出 来 る やう にす る のが 一番 良 いと 云 ふ の で平 田 君 が、 東 京 駅 に行 き
云 ふ 風 に し て嘱 託書 を送 る に付 ても苦 心 し て居 る。 のみ な ら ず 例 へ
を唯 一の頼 り に調 べ て見 よ。 そ れ にはど う云 ふ人 間 が集 つて、 ど う
云 ふ こ とを し た か、 之 を知 る方 法 と し て は、 従 来 警視 庁 にあ る左 翼
の帰 り に 五色 温 泉 の取 調 をし よう と云 ふ の が、 岡 君 の仕 事 であ り ま す 。 直 ぐ引 返 し て五色 温 泉 の取 調 を し よ う。 之 に依 て得 る所 がな け
が持 つて 行 つた ので、 秋 田 へ嘱 託 し た帰 りに 五色 温泉 に行 つたが 、
運 動 者 の写 真 、 是 が 三 十幾 つあ りま し た。 其 の鑑識 課 の写真 を 岡 君
ば 秋 田 の如 き は先 程申 し たが 、 岡 君 が行 く こと に な つた。 そ れ は 其
れ ば な ら ぬ と云 ふ のであ りま す 。 そ れ か ら関 西 方 面 で は名 古 屋 、 京
其 の時 に何 でも 十 六 日検 挙 の翌 日雪 が 八尺 か あ つたの を 二里 半 か三
都 、 神 戸、 大 阪 、 是 だけ の嘱 託 書 を 、 其 の当 時 司 法省 の黒 川 書 記 官 、 東 京 の次席 を し て、 選挙 状 勢 の こと で大阪 に参 る こ と にな つ て居 つ
里 雪 の中 を 歩 いて行 つた。 さ う し て宿 屋 に着 いて、 色 々女 中 に聞 か う と思 ふ と、 其 の時 の受 持 の女 中 は気 狂 にな つて 病院 に入 つて 居 る。 病院 に出 掛 け て正 気 があ る かど う か分 ら な いが調 べ て見 よう と 云 ふ ので、 出 掛 け て行 つて女 中 に会 ふ と、 いき な り ﹁此 の助 平 野 郎 何 し
う 云 ふ訳 で洩 れな か つ た かと 云 ふ と、 重 要押 収 物 件 が 大 概 あ つた の
前 に は洩 れ な か つた 。 是 は後 に初 め て 分 つた の であ り ます るが、 ど
であ りま す。 ﹁赤 旗 ﹂ や パ ン フ レ ットは 勿論 暗号 もあ り、 殊 に綱 領 、
半 分 狂 つて居 る状 態 で 、 写 真を 見 せ る と此 の野 郎 が 廊下 で張 番 を し
本 部 の 暗号 係 の人 に、 斯 う云 ふ暗 号 が出 て来 た ので解 い て呉 れな い
て 居 る から と 云 ふ の で、 参 謀 本 部 に私 が出 掛 け て行 つて、 或 る参 謀
宜 いか分 ら な いか ら、 暗 号 を 説 く に はど う し て も参 謀 本 部 が研 究 し
ら 暗 号 と分 つた の で、 我 々に は 暗 号が 読 め な いで困 つた 。ど う し て
規 約 、 決 議 テ ー ゼが 各 地 から 出 て来 た。 暗 号 は数 字 で 書 いてあ る か
て居 た と 云 ふ の で、 そ れ が分 つた。余 り大 し た成 績 は得 られ な か つ
か と 頼 んだ 。 さ う す る と それ を 暗 号係 の 人 が三 人 、大 尉 と中尉 で し
に来 た﹂ と 一喝 を 喰 つて、 び つく り し た と 云 ふ こと です 。 半 分 正 気、
た が、 何分 相 手 が 気 狂 ひ な の で参 つた。 さ う 云ふ こと もあ る の であ
と私 は 思 つた の です が 、 数 が 少 い と解 け な いが 或 る程 度 あ ると 解 け
た が 、 四 日 か五 日か 掛 つて兎 に角 そ れ を 解 いたの です 。 偉 いも の だ
り ま す。
る も のだ さう です。 其 の時暗 号 の解 き 方 も 教 は つた のです が 、後 に
又 市 内 六箇 所 に別 れ た 予 審判 事 の出張 に付 きま し て も、 其 の前 晩 ま で は 話 が無 論 さ れ て な い。 愈 々や る と 云 ふ前 日 に予審 判 事 と検 事
りま す 。 又党 員 名 簿 も 出 て来 た の であ り ま す。 暗 号 で書 いてあ る党
証 拠 品 を 点検 し て居 る 中 に 暗 号 の鍵 が 出 て 来 て明 確 にな つた ので あ
に初 め て 話 を しま して 、 是 々を調 べ ると 云 ふ の で 一々場所 を指 定 し て、 唯 上 席 予審 判 事 の塚 田 君 に は 少 し話 を し て、 所 謂 警 察官 の警 察
員 名 簿 も出 て来 て非 常 な 成 功 で 其 の時 に党 員 が 四 百九名 と 云 ふ こと
命 令 書 は 塚 田君 に出 し て貰 つた の であ り ま す 。市 内 各 地 に前 の 晩 か
が 分 つ た のであ りま す 。 党 員名 簿 が出 る前 に党 員 の数 が 四 百九 名 で
て あ る。 一番 上 の三 を省 し て読 ま な け れば いけ な い。 三 千 四 百九 名
ら行 つて分 宿 し て や る。 警 察 も非 常 に秘 密 に しま し て、 警 察官 も 一
と読 む とび つく り し た が実 際 は四 百九 名 であ りま す。 無 論 そ れ は 登
々誰 は 何 処 に行 く と 云 ふ こ と にな つて、初 め て行 く先 が分 つて 誰 々
動 車 に乗 つてず つと出 掛 け て行 く と、 目 的 の場所 に近 い所 か ら バラ
録 さ れ た党 員 で 、 其 の外 候 補 者 等 で五 百名 近 くな つた の であ り ます 。
のに、 全 国 に 三 千 から の党 員 が出 来 た か と驚 いた。 所 が 棄 字 を書 い
と 四 五 人 の私 服 の 人 が取 巻 いた。 運 転 手 は何 も知 らな いか ら 逃
な し に党員 の数 が三 千 四百 九 名 だ けあ る。 想 像 で は 百数 十名 と云 ふ
〓
兎 に 角 さ う云 ふ重要 な も の が手 に入 つて非 常 な助 け にな つた の であ
は何 処 と 云 ふ こ と にな つ て役所 の自 動 車 を 使 はな い の です か ら 、警
出 さ う と云 ふや う な珍 談 もあ る ので す。 警 察 官 も さ う 云 ふ風 で秘 密
りま す。 此 処 で始 め て 秘 密裡 に非 常 に苦 心 し た こと が 酬 いら れ た と
察 も 検 事 局 も宿 屋 に頼 ん で タク シ ー で参 つた のであ りま す 。 其 の自
命令 を 受 け て、 何 の為 に行 く か知 ら な いの です。 斯 う 云 ふや う に非
云ふ 風 に感 じ た ので あ り ま す。 私 一人 は 其 の晩 宿 直 室 に泊 つて 無論
常 に苦 心 し て秘 密 を守 る こ と に努 め た のであ りま す 。 是 は或 る意 味 か ら言 ふ と非 常 な 成功 であ りま して 、 幸 ひ に し て事
な い と後 で 判 つた の であ り ます が、 稍 其 の点 は成 功 に近 か つた の で
て居 ら れた 。 私 が或 る程 度 迄話 さ う と思 つた の は、 凡 慮 の及 ぶ所 で
の で、新 聞 記者 に気 付 か れ た らう と思 つた。 中 々検事 正 は 深く 考 へ
は初 め てで す か ら、 是 で は検 事 正 に言 は れ た通 り 余 り 緊 張 し て居 る
兎 に角 非 常 な 緊張 を し た も の であ りま す。 全 国 一斉検 挙 と 云 ふ こ と
が 、 ち よ つと斯 う 云 ふ も の だら う かと 云 ふ こと を 考 へた の です が 、
のは 由井 正 雪 や丸 橋忠 弥が 乱 を 起 し て、 それ を 幕府 が捕 へに行 つた
で あ れ位 緊 張 し て過 し た こ と はな か ら う と思 ふ。 其 の時 ふ と考 へた
夜 は 寝 ら れ は しな いが、 翌 日平 田 君 と会 つた 。 恐 ら く私 の 一生 の中
治 安 維 持 法 にな か つた の であ り ます 。 治安 維 持 法 は 此 の事 件 を 調 べ
け の起 訴 者 の中 目 的 遂 行 と 云 ふも のは な いの です か ら、 そん な 罪 は
り であ り ま す。 細 胞 と云 ふ も の は十 一あ つた の であ り ます 。 そ れ だ
四 百 八 十名 ば か りを 起訴 し た の であ り ます 。 皆 組織 者 及 加 盟 者ば か
し てど し 〓
つて、 党 員 の名 前 な ど も総 て分 つた の で、 そ れ か ら全 国 に手別 け を
暗 号 の共 産 党 名 簿 が 発見 さ れま し て 、 其 の時 本 当 に安 心 し た の であ
四 日東 京 だけ で三 十 名起 訴 が出 来 た のであ り ま す。 二十九 日 に数 字
け なけ れ ば な ら ぬ と 云 ふ の で証 拠物 の点検 も や つて 、 結局 三 月 二十
を夜 に 日を 次 いで 非常 に苦 心 し て や つた。 十 日 の期 間 内 に目鼻 を付
がな いと 云 ふ ので、 其 の結 果 三 ・ 一五 事 件 の検 挙 の結 果、 其 の不 備
居 る者 が あ る。併 し さう 云 ふも のを 罰 す る方 法 がな い ので はし や う
た結 果 、 党 員 ではな いが 入 会 を しな いが色 々命 令 さ れ て活 動 さ れ て
検 挙 を や つた の であ り ま す。 左 様 に し て昭 和 五 年中 に
あ り ま す。
て是 が 一々組 織 者 か加 入者 か と云 ふ こと は判 ら な い。 そ れ から検 事
失 敗 の点 は 敵 の内 情 が よく 判 ら な いこと で、 捕 ま え て見 た が、 さ
が 各 自 調 に当 る のであ りま す が 、 大勢 の被 告 で あ り ます から、 そ れ
を補 ふ為 に昭 和 三 年 六 月二 十 九 日 に至 つて、 緊 急 勅 令 で 以 て治 安 維
死刑 又 は無 期 或 は五 年 以上 、 そ れ か ら其 の団 体 の加 入 者 は是 々 と 云
持 法 の改 正 が 行 はれ た。 此 の時 に初 め て国体 変革 と私 有 財産 制 度 を
ふ や う に、 斯 う 云 ふ風 に分 け た の であ りま す 。 是 は緊 急 勅令 で昭 和
分 担を しな け れば な ら ぬ 。所 が エキ スパ ー ト は平 田 思 想 検事 だ
ら や る の です か ら被 告 人 を調 べ て見 る と ﹁お 前 は 共産 党 に 入 つた の
三 年 六 月 二十 九 日改 正 し た から 、 そ れ から 以前 の三 ・ 一五事 件 の被
け で あ り ま し て、後 は岡 君 でも 亀 山君 でも 、 僅 か 二 月ば か り の収 容
だ ら う ﹂、﹁共 産 党 とは 何 です か﹂ と聞 か れ る と全 然 話 にな ら ぬ の で、
告 に当 て る訳 に行 き ま せ ぬ から 、是 はど うも や り やう が な か つた。
〓
﹁そ ん な も の は 日本 に あ る の です か﹂ と言 はれ て ﹁ 併 し此 の通 り 共
此 の方 は翌 年 の 四 ・ 一六事 件 では ち や ん と法律 が出 来 て居 り ます か
現 行法 通 り 結 社 の組織 者 、 結 社 の役 員 と結社 の指 導 者 を 重 く し て、
産 党 の文 書 が出 て居 る ぢ やな いか﹂と 言 ふ と ﹁そ れ は悪 戯 書 で せう ﹂
ら、 六 月 二十 九 日以後 の再 建 運 動 に活 動 し た 奴 は総 てを 罰 す る の で、
分 け ま し て 、 国体 変革 の方 は別 にし て、第 一条 一項 に 持 つて行 つて
と言 ひ相 手 に な らな い。 所 が強 制 処 分 に付 した 者 の中誰 か 一人加 入
であ り ます から 、 其 の外 の人 々で も思 想 と 云ふ も の は知 ら な いか ら、
した と言 ふこ と を言 出 し た。 ﹁そ れ 占 め た﹂ と 云 ふ訳 で、 是 で党 が
四 ・ 一六事 件 は非 常 に や り よく な つた。 此 の時 は 三 ・ 一五 事 件 の方
共 産 党 と云 ふ も の はど う 云 ふ も の かよ く分 らな い。 講義 を聞 きな が
存 在 す る こと が分 り安 心 し た の であ りま す が、 各 自 は 証 拠物 の点 検
は非 常 に 苦 し か つた の であ り ま し て、 中 々 法律 自 身 に不 備 があ つた
ふ ことを 言 はれ ま し た が、 以 前 は総 て合 法 で あ つた の であ りま す 。
昨 日 も小 山 さ ん の御 話 に大 逆 事 件 も何 処 迄 も 合法 に検 挙 を し た と云
是 だ け の共 産 党 の大 検 挙を や る に し て も、私 共 は何 処 輝 も刑 事 訴 訟
か ら弱 つた 。併 し第 一次 共 産 党 の時 か ら見 る とま だ 宜 か つた、 兎 に 角 共 産 党 の事 件 を治 安 警 察 法 で や つた か ら、 是 は苦 心 し た らう と思
法 の立前 に依 て合 法 に やる と 云 ふ方 針 を執 つた の で、 総 ては合 法 に
つた主 な も のは、 福 本 和夫 、 渡 辺政 之輔 、 国 領 伍 一郎、 鍋 山 貞 親 か
居 つたが 為 に捕 ま らな か つた のであ り ま す が、 其 の当 時 捕 ま ら な か
検 束 で、 如何 に左 翼 の検 束 でも 長 く や る の は考 へな け れば な らな い
併 し是 は合 法 であ るか ら長 くな る のも 仕方 がな い のであ りま す。 唯
て予 審 の調 が かな り 長 く な り、 拘 留 も 長 くな つた ので あ りま す が、
其 の代 り に 調 べ る検 事 は 非常 に苦 心 し、 予 審 判 事 も苦 心を せ ら れ
処 置 し た積 り であ り ます 。
な り 錚 々た るも のであ りま す 。 是 は後 に次 第 に捕 ま り ま し た。 唯 渡
が 、検 束 に は期 限 が な いの で少 し警 察 も油 断 し は しな い かと思 ふ。
此 の中 に 重 要 人物 で抜 け て居 つた 者 も あ つた。 是 は地 下 に潜 つ て
ふ のであ りま す。
ス ト ル で自 殺 し て しま つた 。 是 は労 働 者 上が り のし つか りし た 男 で
辺 政 之 輔 は 重 要 人物 であ り ま し たが 、 台 湾 で巡 査 に捕 へられ て 、 ピ
評 議 会 の解 散 と云 ふ や うな 者 が 行 は れ た ので あ り ます 。 当 時 は内 務
が 、 斯 様 に し て検 挙 し た結 果 、 同時 に七 月 の 十 日 に労 農 党 の解 散 、
其 の当 時 新 聞 記事 を 差 止 め て嘱 託書 の準 備 等 も や つた の であ り ます
潜 つて所 在 が 分 らな か つた の で仕方 が な か つた のであ りま す が、 尚
や つて戴 か な け れば な ら な いと思 ふ の であ り ます 。 以 上 の やう な次
無視 し ては いけ な い から 、 自 ら限 度 が あ る の で、 そ こは よく 考 へて
り ます 程 効 果 は 上 が りま せ う が、 一面 幾 ら 共産 党 員 でも 人権 を 余 り
く督 促 さ れ な いと中 々早 く 行 か な い の であ り ま す。 是 は ゆ つく り や
の検挙 な ど を 諸君 が指 揮 せ ら れ る場 合 に、 余 程警 察 に対 し ても 喧 し
期 限 があ る と非常 に 急 いでや り ます が、 期 限 が なけ れ ば い つ迄 置 い
大 臣 が鈴 木 喜 三 郎 氏 であ り ま し たが 、 初 め て 左 翼 の思 切 つた検 挙 が
第 で失 敗 も あ り若 干 うま く 行 つた所 も あ り ます るが 、初 め申 し た通
て も宜 い と云 ふの で長 く な り 勝 ち であ りま す。 是 は将 来共 産 党 事件
此 の時 に出 来 た。 今 から 皆 様 が御 考 へにな れ ば 、 少 し馬 鹿 気 た や う
り今 日 の諸 君 に は、 大 し た 御 手本 に はな ら ぬ の であ り ます 。 依 て手
の であ り ま す 。併 し第 一次 のや う に漏 れ て逃 げ た のでな く 、 地 下 に
な所 もあ る と云 ふ 風 に御 考 へにな る かも 知 れ ぬ が、 其 の頃 の社 会 状
本 にす るや う に 申す 訳 では な く、 過 去 の 一斉 検 挙 は斯 う 云 ふも ので
文 章 も う ま か つた。 是 だけ 逃 げ られ て、 其 の点 は成 功 と は言 へな い
勢 、 共 産 党 の状勢 、 検 察 期 間 の不備 不 完 全 、 そ れ 等 の点 から捜 査 と
あ つた と 云 ふ意 味 で御 話 し た 駅 であ り ます 。
つたら 御 話 す る こ と にし て、 私 の御 話 は之 を以 て本 日 は終 り ま す。
ま あ主 な る も の は三 ・ 一五 事件 であ り ま す か ら、 是 は 他 日機 会 があ
次 に四 ・ 一六事 件 に入 る のであ りま す が 、時 間 も あ り ま せ ぬし、
し て は苦 心 を 払 つた 点も あ り ま す。 併 し 何 処 迄 も刑 事 訴 訟法 の条 文
が 捜 査を 指 揮 し て警 察 官 を 使 つて や る と云 ふ 立前 を堅 持 し て居 つた。
通 り合 法 的 にや つて 居 る。 而 も検 事 は何 処 迄 も 捜 査 の中 心 で、 検 事
此 の 点は 梢 々今 日 と は情 勢 の違 つて居 る点 が あ る の であ りま す 。 一
四
日 本 共 産 党 事 件 に 関 し 、 塩 野 検 事 正 よ り 地 方 検 事 正 への
野
季
彦
也
B
( 訳
1927, 12, 第 一 回 増 員
文)
(9 月 ヨ リ 1月 上 旬 迄 )
関 東 82, 関 西 35, 九 州 9, 信 越 9, 北 海 3, 合 計 130
A 拡大全党員数
192 7, 12 ( 不 良 党員 ヲ除 ク及 ヒ海 外 党 員 ヲ除 ク)
1. 党 員増 加 ノ状 態
別 紙 ノ名 簿 訳 ハ当 字 ノ偽名 ア ル ヤ モ知 レ ス
オ ルガ ナ イザ ー二、
岡 崎 、西 山 、 稲 村、 佐 藤 、 佐 野、 浅 井 、 滴沢 、
新 潟 九名 (本 年三 月 現在 )
通報相成度候
疑 者 若 ク ハ被 告人 ノ住所 、 氏 名 、 職業 、 年 令 並 ニ其 事 実概 要 ヲ御
追 テ貴 庁 ニ於 テ強制 処分 請 求 又 ハ予審 請 求 セラ レタ ル際 ハ直 ニ被
通牒 ( 付 、 暗 号 党 員 名 簿 ) (一九 二 八 )
検事正
塩
日本 共 産党 事 件 に関 し、 塩 野 検 事 正 より 地方 検 事 正 への通 牒 ( 付、 暗 号党 員 名 簿 )
昭 和 三年 三月 三 十 日
正
殿
東 京 地方 裁 判 所
事
新 潟 地方 裁 判 所 検
曩 ニ及 嘱 託 〓秘 密 結社 日木 共 産 党 事 件 ニ付 此 度当 地 ニ於 テ発 見 押 収 シ タ ル党 員名 簿 ( 数字 暗 号 ノ モノ) ニ依 リ全 国 ニ四 百余 名 ノ堂 員 ア リ其 ノ氏 名 モ略 々判 明致 〓就 テ ハ貴 庁管 内リニ ハ別 紙 記載 ノ多 数 堂 員 アリ 其 党 員 ヲ遺 漏 無 ク検 挙 セ ンカ為 貴 庁管 内 ノ分 ハ貴 庁 ニ於 テ夫 々 処 理 シ最 終 ニ於 テ 一括 当 裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス ル ヲ便 宜 ト思 考 致 〓 ニ 付 貴 県 警 察部 ト打 合 セ可然 捜査 ヲ遂 ケ上 司 ニ禀議 ノ上 貴 庁 ニ於 テ予 審 請 求 相 成 〓様 願 度 猶御 参 考 ノ為 メ党 員名 簿 、 暗 号符 写 並 ニ当 局 ニ 於 テ押 収 シ タ ル証 拠物 写 シ ( 前 回 発 送後 ノ) 主 要 ナ ル物 ヲ及 送 付 〓
関 東83,関 C1928,3,第
二 回 増員(1
月下 旬 ヨ リ2月 上 旬 迄)
西25,九 州 9,信 越 9,北 海13,合 計129
海82,合 計409
海66,合 計140
州43,信 越15,北
月上 旬 現 在)
関 東 5,関 西40,九 州26,信 越3,北
西100,九
党 員 分 布 状態(1928,1 関東167,関
州
西4
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
関
越
32
〃
九
海17
8
信
計40
20
北
西3,九
関 東1,関
関 西1,九
西1,九
州 ―,信 越 一,北 海 ―合 計3繊
関 東 ―,関 西 ―,九 州2,北
海
越―
西2,九
州2,北
維工 場
刷工場関東2,
関 東1,関
海5,信
10(概 数)
合
学工場
関東3,関
関 東10,関 西13,九 州3,北
産 業 別 ニ 見 タル 工 場 細 胞 及 ビ工 場 細胞 準備 300人 以 上 ノ金 属工 場
通 産業
越 ― 合計11化
合 計31交 3,信
鉱山
州 ―,信 越 ―,北 海 ― 合計3印
リ)145
リ)125
海 ―,信 越 ― 合計2
州 ―,北 海,一 信越 ― 合計2
迄(1927,終
リ)30
月迄 ノ党員 数 増 加
(但 シ青木,山 川 ノ除名 ヲ計 算 ニ含 メズ) 含 ム ノ誤 リカ? 〔 時〕 ル ー プ 次 第 ヨ リ1928,1 1,グ ル ー プ終 期(1925,春)7
織
ル ー プ 初 期(1926,2月)40
組
会(1926,終
2,グ ル ー プ 中 期(1925,終 3,グ 4,大 5,再
関東 党 員(1927,3)167
子,上 野,ウ エ ノ,松 村,松 島,橋 本,河 野,河 野,黒
114,金
在(1928,1月)409
党 員 ノ社 会 的 構式
6,現
― ―
ペザ ン ト
1.15
1.47
インテ リ
森 田,内 田,島 上,門 屋,南,今
中村,関 根,湊,神
細 井,松 尾,児 玉,坂 本,槇
菊 田,佐 野,芝,伊
D
2.グ
① 方
1.5
本 沢,内 垣,松 尾,福 間,波 多 野,大 島,モ
ム ウ,石 井,
東1.120
1.26
1.5
入 江,中 野,上 ノ山,松 本,稲 葉,土 屋,水 秀,オ タ キ オ
鳥,山 根,ス
関
地
西1.59
1.8
1.4
ノ内,坂 本,藤 原,
リタニ,立 花,
稲 垣,赤 島,松 延,秋 山,石 田,西 田,二 片,唐 入,木 本,
タ,清 田,森 平,岡 本,宮 原,関 根,松 本,荻 原,清 信,
野,池
道,佐 藤,浅 野,浅 野,市 村,森 岡,
田,鶴 田,片 山,杉 浦,野 坂,
達,栗 原,花 田,片 山,浅 野,杉 原,
関 州1.80
1.5
4.76
木,北 牧,永 井,石 井,塙,名
九 越1.5
1.7
アル バ イ ター
信
4.46
〃
グル ー プ
計4.295
4
同 準備
海1.71
党 ノ基 本 的 素 工場 細胞 東 〔 ママ〕 19
北
関
合
②
33,藤
タ ウへ ロキ,曽 田,田 中,真 柄,安 井,安 村,ニ
イ ヨナ シ,
田,空 木,藤 沼,五 十 嵐,キ ム ウ
野 下,佐 藤,雨 森,忽 那,大 町,高 田,唐 沢,秋 和,小 林, 石 ヂ ウ,中 野,山 我,野
2,朝
路)
都)
倉,宮 井(淡
阪)
田,長 井,森 田,池 上,荒 木,恒 波(京
田,皆 崎,正 田,山 田,大 山,船 木,佐 々木,堀(大
田,蔵
柳,金
賀 野,森,橋
前,
沢,
11,佐
九 州党 員(1928,3)42
奈 良 3,岡 山 4,尼 ケ崎 4,香 川10,和 歌 山1,外10
岡,須
日,吉
田,小
10,高
下,石 川,野
口,
本,清
西,春
京)
重,山 村,大
田,中
井,倉
田,安
イ ソ,梶 沢,岡 本,横 井,祝 田,(東
本,仙
イ ノ キ ン,木
野 木,岩 見,柏 木(八
幡)
豊)
井,西 田,麻 生,亀 田,遠 藤,城 山,中 村,森 田,斉 田, 中 島(筑
村(熊
村(大
本)
牟 田)
岡)
甲,長 元,楠 本,堀 田,栗 林,白 河,西 田,渡 辺,樋 口,
1,木
平 田,太 田,志 賀(福
1,永
倉)
畑)
12,愛
々 木,設 楽,河 関,白 草,井 上,長 井,大 塚,西 本,小
波,渡 山
田,難 田,辻
堀,タ
イ ナ ス カ,岩
中 田,豊 野,マ
岡)
代,吉
田)
ノ 口,玉
江(静
台)
10,松
藤 井,赤
細 田,井
橋,佐 藤(秋
馬)
(東京) 2 ,棚
村(群
津(仙
1,長
1,河
木,海 野,大 倉,豊 原,豊 原,古 川
2,赤
8,星,青
本,永 野,滝 島(戸
留米)
3,松
原(久
高 野,堀 瓜,浅 野(小 1,木
北 海 道党 員1928,3(82名)
条,山 崎,小 林,藤 田,干 葉,松 本(長
ザ ー 2(新
野)
潟)
崎,西 山,稲 村,佐 藤,佐 野,浅 井,滝 沢,オ ル ガナ イ
9,岡
信 越党 員1928,3(15名)
野,荒 戸) 口,松 川,稲 葉,土 平,長 谷 川,久 保,斎 藤,太
6,上
坂,内 坂,冬 花,鷲 谷,長 尾,岡 本,岡 島,一 木,長 尾,
崎,谷
木,沖 野(神
野,奥 田,三 宅,白 戸,梅 川,仁 良 本,白 旗,施
(オ ヲニ ラ)
佐 藤,熊 谷,松 戸,木 村,佐 川,葛 ノ井,上 森,楢 崎
伊 藤,山 崎,西 光,青 井,斎 藤,近 内,高 橋,久 留 木,真
領,岸 野,中 山,池 田,徳 田,小 野,松 北,シ イ ノキ バ,
関 西 党員(1928,3) 34,国
10,板
14,宮
西尾,白沢,亀井,寺岡,遠藤,成田,石黒,榊谷 合計
一二九
三
五
北海
関西
六六
四〇
4 7,石屋,石岡,菊地,酒井,安藤,下川淵,河内,工藤,牧 関東
関西
一三
二五
九州
九州
七
九
北海
関西
八二
一〇 〇
九州
二六
九州
四〇
三〇
六、 現
会 (一九 二 六、 終 リ ) 一二 五
在 (一九 二 八、 一月) 四 〇 九
︱︱
一、 四 七
イ ンテリ
一、 四 五
ペザ ン ト
一、 二 六
一、 一二 〇 五九
ア ル バイ タ ー
一、
地方
関西
関東
1 、党 員 ノ社会 的 構 成
四三
第 二回 増 員 (一月下 旬 ヨリ 二 月 上旬 迄)
信越
C 一九 二 八、 四
中村,伊藤,佐藤,松本,船田,伊藤,若林,鈴木,渡辺,
一四 〇
一五
一六 七
四 〇九
関東
合計
二、 グ ループ 中 期 (一九 二 五、 終 リ )
七
三、 グ ル ープ 初 期 (一九 二 六、 二 月)
一、 グ ル ープ 終期 (一九 二 五、 春 )
二、 グ ル ープ時 代 ヨリ 一九 二八、 一月迄 ノ党 員 増加
( 但 シ青 木 、 山 川 、除 名 ヲ計 算 ニ含 メズ)
信越
D党 員 分 布 状 態 (一九 二 八、 一月 上旬 現 在 )
合計
野,岡田,小川,渡辺,細河,田坂,近藤,音羽,遠藤,
竹内,法田,秋山,正木,油屋,菊地,渡辺,佐藤,加賀 谷谷,神田,内田,本間,高橋(小樽)
(農村)
(函館 )
13,金子,篠野矢,大賀,大賀,寺島,上村,原田,堀,寺島, 勝本,勝本,田口,沢山(札幌) 6,山口,遠波,阿部,戸樫,山田,萩原(室蘭) 8,静,小橋,五十嵐,熊田,白中,土門,鈴木,村上
文)
8,荒岡,荒岡,荒岡,吉田,西川,安斎,松岡,山名
( 訳 一、 党 員 増 加 ノ状 態
三五
四、 大
関西
一九 二 七 、 一二 ( 不 良 党 員 ヲ除 ク及 海 外党 員 ヲ除 ク )
八二
五、 再 組 織 迄 (一九 二 七、 終 リ ) 一四 五
関東
三
A拡 大 前 党 員 数
北海 一三 〇
三
合計
八三
北海
第 一回 増員 ( 九 月 ヨリ 一月 上旬 迄 )
信越
関東
九
B 一九 二七、 一二
信越
合計
北海
信越
九州
四、 二 九五
一、
一、
一、
七 一
五
八〇
四、 四 六
一、
一、
一、
七
五
八
四、 七 六
一、
一、
一、
四
五
五
日記 秘 第 九 八 一号 昭和三年四月六日
季
彦
同準 備 〃
日本 共 産党 事 件 ニ干 シ押 収 シ タ ル証 拠物 写 別 紙 ノ通 リ御参 考 迄 ニ及
野
四 〃
送付候也
塩
工場 細 胞
二〇
〃
〃
検事正
東京地方裁判所
一九
八
〃
殿
四
〃
訳
正
関東
〃
〃
一、 党 員 増 加 ノ状態
事
関西
〃
一〇
検
薪潟地方裁判所
九州
一七
( 概 数)
グ ル ープ
信越
三二
11、 党 ノ基本 的 基 礎
北海 四〇
文
其二
日本共 産 党 事 件 ニ干 スル件
合計
関東 一三
関西
ー
二
三
九州
ー
ー
三
五
北海
ー
ー
ー
ー
信越
三
三
一一
三 一
計
合 計 139
関 東 83
合 計 130
関 東 82
関 西 35
九州 7
信越 3
北海3
1 9 2 7、 1 2 ( 不 良党 員 ヲ除 ク及 ヒ海 外 党 員 ヲ除 ク )
一〇
三
ー
A拡 大 全 党 員 数
三百 人 以 上 ノ
三
一
二
二
産 業 別 ニ見 タ ル 工場 細 胞 及 ヒ 工場 細 胞準 備
金 属 工場
一
ー
合 計 140
関東5
関 西 40
九州9
九 州 26
信越9
信越 3
北 海 13
北 海 66
C 19 2 8、 3第 二回増 員 (一月下 旬 ヨリ 二月 下旬 迄 )
関 西 25
B 1 9 2 7、 1 2第 一回 増 員 (九 月 ヨリ 一月 上旬 迄 )
交 通 産業
二
ー
化 学 工場
ー
印 刷 工場
一
一
二
繊維 工場
ー
ー
ー
ー
二
山
鉱
D党 員 分 布 状態 関 東 167 合 計 409
九 州 43
信 越 15
(1 9 2 8 、 一月 上 旬 現 在 ) 関 西 100
北 海 82
(但 シ 青 木 、 山 川 ノ 除 名 ヲ 計 算 シ 含 メ ズ )
北海
信越
0
1 7
〃
32
〃
〃
10 ( 概数 )
〃
〃
関西
︱
2
合計
九州
︱
︱
信越
関西
︱
︱
合計
九州
2
︱
︱
︱
2
2
2
3
3
11
31
合 計4
7
信越
関東
5
産 業 別 ニ見 タ ル工 場 細 胞及 工場 細 胞 準備
1925年 , 春
金属工場
300人以 上 ノ
一、 グ ル ープ 終 期
二 、 グ ル ー プ 時 代 ヨ リ 1928, 一月 迄 ノ 党 員 数 増 加
九州
九州
合計
合計
13
3
︱
︱
関西
関西
信越
信越
10
3
5 交通産業
3
関東
関東
北海
125
北海
30
1926, 終 リ 145
1925, 終 リ
1927, 終 リ
二 、 グ ル ープ 中 期
1928, 1 月409
会 迄
1
化 学 工場
︱
九州
関東
1
合計
北海
関西
︱
1.47
2
信越
イ ン テリ
関東
︱
印刷工場
北海
九州
1. 15 8 1.5
26
ペザ ント
在
0
織
192 6, 2 月4
組
三 、 グ ル ープ 初 期 四、 大 五、 再 六、現
59 1.
.120
ア ルバ イ タ ー
1 、 党 員 増 加 ノ社 会 的 構 成 地方
20 1.
関 東1 関 西1.
1.5 1.5
九 州1. 信 越1.5
1
関東
繊維工場 関西 76
.4
1
71 1
合計
46 4.
︱
71 1.
信越
295 4.
︱
〃
北海
山
北 海1.
北海
〃
鉱
〃
グ ル ープ
8
20
工場 細 胞
合 計4.
〃
194
工場 細 胞
2、 党 ノ基 本的 素
関東 関 西4 九州
上野 北巻
上野 永井
松村 石井
松島 塙
橋本
関東 党 員 ( 1927年 3月) 16 7
隈
114名
金子
河崎 7 2025 (7
河崎
野田 ギ
小柳
長沢 安西
タ マシ ロ
千田
井 ノロ
ツタ
遠山
細田
難波
蔵前
谷田
吉田
中田 春日
8名
1名
星
河村
2名 赤津
2名 棚橘
青木
︱
佐藤
浅井
池田
斎藤
徳田
近
松田
古川
( 群 馬)
( 仙 台)
( 秋 田)
(静 岡)
( 京 浜)
岩田
野坂
ホリケ 松尾
柴
浅野
中山
豊原
ヒワ
浅野
杉浦
1,
西江
大倉
吉野
片山
1,
ナガ エ
佐藤
片山 ( 忠 )浅野 セ 吉 原
石井
進藤
鶴田
関西 党 員 (1 928年 3月)
1名
木村 牧田 南
ハ 1 7 ノ誤 記 ニテ 野 尻 ?
花田 湊 門屋
伊達
山根 坂本 島上
伴野
柴原 関根 内田
松尾
菊田
児玉 森田 内垣
海野
中村 森岡 本沢
沢田
(不 明 )
市村 藤原
山崎
鷲谷
伊藤
熊谷
岸野
佐野
国頒
長野
ウチガ( 内田 ?)冬野
柴
市来
松岡 岡島
楢崎
クルキ ナグ オ 岡本
上森
高橋
葛野
小田
多喜
佐川
坂本
長谷川
( 神 戸)
白旗
( 大 阪)
木村
梅川
1 0名
杉戸
白戸
ミヅシ マ?
34名
池 ノ内 坂本
中野
紺野 入江
大島
橘
秦野
森
福間 土屋
木本
稲葉
モノシラ( 森平 ?) 喜入
ウノヤ マ 松本
二片
野毛
三
関根
キ ョノブ
高田 野田
佐野
ツ チ シラ
奥田
稲葉
荒木
宮崎
マカ ワ
板野
14名 谷口
瀬野
宮原
西田
西
岡木 ( 要)
清田 荻原
大町
マツノブ
石田
安村 コ以下不明
イシヂウ 中野
梶沢
菅野
( 東京)
ナカシタ 石岡
大川
タン
木村
キムウ ( 木村?)
山鹿
赤島
松本 安田
稲垣
秋山 ア マモチ
真柄 小林
田中
五十嵐
( 野下) 佐藤 秋和
岩田
曽田 唐沢 横井
清田
藤沼
山本
赤堀
空木
フヂオ 倉茂
藤井
岡本 3 3名
橋口
森
2名
4 0名
久保
浅倉
高田 堀
佐 々木
斎藤
宮井
三木
岡山4
太田
長井
シ ヨウ タ
尼ケ崎4
シタ ル カ
中島
麻生
大塚
西田
上
作田
山田
森田
香 川 10
舟木
池上
和歌 山
荒木 ( 京 都)
( 淡 路)
佐 々木
(大阪 )
井 柏木
白何
( 筑豊)
中村
( 八幡 )
白草
城山
岩見
栗林
シラ タ ( 平 田 ?)
遠藤
小野
カ ワ セキ ( 川 崎 ?) 西本
亀田
堀田 シグ チ ( 樋 口 ?)
楠本
松野
渡辺
永元
西田
志賀
ア イ コウ
森田
長
九州党員 ( 19 28 年3 月 )4 2名
奈良 3
11名
11名
12名
太田
1410
1名
1名
3名
3名
1名
木村
長村
松本
高野
本原
長野
タ マヤ
ホリ ウリ ( 堀内 )
西山
稲村
山崎
小林
海野
藤田
党員2
佐藤
信 越 党員 ( 1928年 3月 )1 5名 岡崎
上条
地 方 オ ルガ ナ イザ ー
6名
佐野
干葉
( 福岡)
( 大牟田)
( 熊本)
( 戸畑)
( 小倉)
( 新潟)
滝沢
( 久留米)
浅井
松本
( 長野 )
工藤
サカキヤ 石屋 近藤
牧野
石岡
カナメ 寺岡
伊東
遠藤
岡田
菊地
遠藤
若林
中村
小川
酒井
成田
安藤
白沢
田坂 ホウダ 秋山
舟田
西尾 下河内 松本
北海党員 ( 1 928 年 3月)82 名
細川 竹内
石黒 渡辺 伊東 渡辺
オウカ
神田
( 小樽) 寺島
勝本
上
ノ ノギ キ
( 札幌 )
( 室蘭 )
( 農村)
( 函舘)
シ ラ ナカ
勝本
山田
真崎
渡辺 高橋
村上
加賀谷
鈴木 菊地
富樫
寺島
佐藤
伊東
本間
安倍
堀
オウ カ
油尾
沼山
原田
四 ノ宮
内田 金子
田口
村( )
床次
山口
熊田
6名
鈴木
五十嵐
シヅカ
山名
小橋
8名
五名分 荒岡 ( 内以文字不鮮 明謄本元本) 松岡
ツチ カ ド
8名
13名
植村
五
介
殿
(一九 二 八 ・八 )
記
追テ聴取書未 作製 ノ分 ハ作 成次第追送可致候 一、河合悦三外 一名 ノ逮捕
大阪府特高課 ニ於 テ最近露西亜 ヨリ帰朝セル古村英、袴田里見ノ
両名 ヲ検挙取調 ノ結果河合悦三ガ東京市ノ神 田区和泉橋附近 ニ居
住中ナルヲ陳述 セル旨ヲ以テ田中警部、津崎警部補ノ両名 ハ当庁
特高課 ニ来 庁シタル ニ付 キ同課労働係志村警部補、渡辺部長、佐
藤 巡査、特高 係草刈巡査、猪狩巡査、万世橋署佐藤警部補永田光
リ捜査 シタル処同所 ハ浅草区向 柳原四五番地ナル事判明 セル モ已
永両巡査 ノ八名 ヲ夫 レニ協力 セシメ田中警部ノ携 帯セル図面 ニ依
部 ハ大阪 へ吉 村ノ再取調方 ヲ電話照 会シタル結果神田区末広 町十
ニ七 月十三日他 へ移転 シ行先不明 ニテ要領ヲ得サリシ ニ付田中警
本 月四日大 阪府特高課員ト共 ニ桂幸次 郎事河合悦 三神田区末広町 ニ
番地 ニ居住中 ナル事 ヲ供述 セル旨 ノ回答 アリタルヲ以 テ翌四日未
︶ 殿
警視総監 宮 田 光 雄
警 視 総 監 の検 挙 に関 す る通 報
警視総監 の検挙 に関す る通報 特 高秘第 一八五五号
月 圭
男爵田中義 一殿
昭 和三年 八月 二十日
望
内閣総 理大臣 内務大臣
、神奈川 、 福岡 、 新潟 、山 口、長 野、千葉、 長
司法大臣 原 嘉 道 殿 海 哈爾賓 各内務事務官(上 殿 北平︶ 庁府県長官 ︵大阪、京 都
崎、 香 川 、 福 井 、 静 岡、 山 梨 、 愛 知 、 岡 山、 北 海 道 、広 島
於 テ検挙 シ更 ニ当庁 ニ於 テ数名 ノ残党及 ヒ露西亜 ヨリ帰朝セル新党
ギト階上 ニ同襟中ナリ シガ手入ト知 ルヤ直 チ ニ枕 頭ノ重 要書類 ニ
明前記員数 ヲ以 テ検挙 ニ向 ヒタル ニ河合 ハ情婦小島 つる事田 口ツ
日本共産党残党員検 挙 ニ関 スル件
員ヲ検 挙シタル件 ニ関 シテ ハ内務省及検事局 ヘハ電話其他 ニ依リ其
揮発油 ヲ注キテ点 火シ屋上物干台 ニ逃走 ヲ企テタルヲ以 テ猪 狩巡
︹マ マ︺
都度大略 報告 ニ及 ビ置候 処其概要左記之通 リ ニ候条此段及申 ( 通) 報候也
査 、 佐 藤 津 崎 両警 部 補 ハ之 ヲ 追 跡 シ タ ル ニ捨 身 ノ覚 悟 ヲ為 セル河 タリ
日本 橋 堀 留 警 察 署 ヘ引 致 セル ニ島 村 道 雄 ト称 スル者 ナ ル旨 ヲ申 立
労 働 、 石 井 特 高 両課 長 ヲシ テ取 調 ヲ為 サ シメ タ ル ニ最 初 ハ出 鱈 目
前 記 自称 島 村 道 雄 ヲ検 挙 シタ ル旨 報 告 アリ タ ル ヲ以 テ直 チ ニ浦 川
三、 島 村 道 雄 事 虎 田 万吉 ノ自 供
合 ハ隣 家 ノ 屋 上 ニ飛 ビ移 リ タ ル ニ依 リ猪 狩 巡 査 ヲ始 メ ト シ テ両 警
ニ逮 捕 セラ ル 、ニ至 リ タ ルカ 其 際猪 狩 巡 査ハ 河 合 ニ左 肋 骨 下 ヲ強
補 カ用 意 ノ手 拭 包石 塊 ヲ以 テ横 腹 ニ 一撃 ヲ加 ヘタ ル為 メ力 尽 キ 遂
部 補 ハ怯 マス追跡 物 干 台 ニテ 追付 キ尚 頑 強 ニ抵 抗 ス ル ヲ佐 藤警 部
蹴 セ ラ レ タ ル為 メ其 後 発 熱 シ目 下 加療 中 ナ ルカ 重態 ナリ 尚 一方 田
ニ至 リ本 名 ハ虎 田 万吉 ト称 ス ル者 ナ ル コト ヲ供 述 スル ト共 ニレポ
ー ト ハ青 木 ナル 者 ノ依 頼 ニ依 リ桂 幸 次 郎 ニ手 渡 ス為 メ携 帯 セル モ
ノ陳 述 ヲ為 シ島村 道 雄 ト ノ ミ主 張 シ居 タ ル モ追 及 ニ堪 ヘ兼 ネ深 更
タ ル書 類 ヲ発 見領 置 シ爾 后 之 ニ依 リ厳 重 取 調 ヲ 為 シ ツ 、アリ 尚 河
中 警 部 及 志 村 警 部補 以 下 ハ田 口 ツギ ヲ逮 捕 ス ルト共 ニ点 火 セラ レ
コウ東 洋 勤 労 者 共 産 主義 大 学 ヲ卒業 最 近 帰 国 シ タ ル者 ニシ テ同 大
学 ヲ卒業 前 后 シ テ帰 国 セル同 志 高 木 正雄 、 神 谷 豊 吉 、松 本 順 八、
ノナ ル コト及 ヒ赤 旗 ハ青 木 ヨリ 貰 受 ケ タ ル コト並 ニ自身 ハ在 モス
島 木 一夫 ノ 四名 モ目 下 東 京 ニ在 リ互 ニ連 絡中 ナ ル コト及 其 ノ現 住
合 悦 三 、田 口 ツギ ノ両名 ハ逮 捕 后 直 チ ニ石 井 特 高 、 浦川 労 働 両 課
調 ヲ為 シ タ ル モ両名 共 頑 ト シ テ語 ラ ス且 ツ河 合 ノ如 キ ハ今 尚 強 硬
所 ヲ陳 述 セ ル ヲ以 テ時 ヲ移 サ ス厳 重 ナ ル 手配 ヲ為 シ各 所轄 警 察 署
長 ヲ シ テ其 調 ヲ為 サ シ メ大 阪 府 出 張 ノ田 中 警 部 等 モ之 レ ニ立 会 取
ニ木 籍 広 島 県 比 婆 郡敷 信 村 字 一木 二四番 地 戸 主幸 富 二男 桂 幸 次 郎
ノ通
長 ヲ シ テ即 夜 一斉 ニ之 レ ヲ逮捕 セ シ メ タ ルカ其 ノ住 所 氏名 等 次 記
ト称 シ河 合 ノ本 名 ヲ スラ 否認 シ ツ 、アル 状態 ナリ
河 合 、 小島 ノ 二名 ヲ万 世橋 警 察 署 ニ引 致 シ タ ル后 同 家 ヘ ハ当 庁特
二 、河 合 方 張 込 及 虎 田 万吉 逮 捕
尚 虎 田 万吉 外 四 名 ノ逮 捕 ハ翌 五 日 朝来 庁 ノ大 阪 府 田 中 警 部 ニ通知
馬
高 課 員 三名 ト 万世 橋 警 察 署員 二名 ト ヲシ テ徹 宵 張 込 ヲ継続 セシ メ
記
作
当 二十 七年
本
セシ メ テ手 配 ノ 連絡 ヲ講 シタ リ
末 広 町十 一番 地 ノ寺西 ト 云 フ家 ハ何 処 デ ス カ
府 下荏 原 郡 大 崎 町桐 ケ谷 六 六 六番 地
高 木 正 雄 又 ハペト ロ フ事
田 中 守 次 郎方
下 谷 区 下車 坂 町 八番 地 土 木請 負 業
山
居 タ ル処同 月 五 日 夕刻 ニ至 リ 二十 五 、 六 才 ノ男 玄 関 ニ来 リ
ト尋 ネ タ ル挙 動不 審 ナ ル ヲ以 テ当 時 居 合 セタ ル張 込 員 当 庁 労 働課 黒木 、 小 久保 両 巡査 部 長 、特 高 課 草 刈 巡 査 、 万世 橋 暑 中 重 巡査 部 長 、 光 永 巡査 ノ 四名 ハ有 無 ヲ云 ハセ ス之 レ ヲ宅内 ニ引 込 ミ訊 問 ヲ 為 シ タ ル モ答 弁要 領 ヲ得 サ ルヲ 以 テ身 体 捜 検 ヲ行 ヒタ ル ニ果 セル 哉 着 衣 ノ襟 心 ヨリ 赤 旗第 二十 二 号 及 ヒ帽 子 ノ内革 内 ヨリ ﹃明 日午 前 十 一時 坂 本 四 丁 目 ヘ﹄ ト記 載 セ ル紙片 ヲ発 見 セル ヲ以 テ直 チ ニ
角 田 正勝 方 神谷 豊吉 又 ハア レ シポ フ事
下 谷 区下 車 坂 町 四 二番 地大 工 遠 藤 甚松 方 松 木 順 八 又 ハミ ハイ ロフ事
府 下 北豊 島 郡 池 袋 町 六 二 七番 地 沢田安次方 島 村 一夫 又 ハペ ト ロフ スキ ー事
沼
山
高
田
一 郎 当 三十 年
某 ヲ検 挙 ス べク労 働 課 犬 塚警 部、 藤 生 部 長、 田 端 巡 査 、特 高 課 河
ニ モ同 所 ノ張 込 ヲ為 ス旨 通 知 シ タル ニ青 木 ナ ル者 ハ或 ハ面識 ア ル
野 部 長 、 中 原部 長 、 山 田 巡 査 ノ 六名 ヲ張 込 マシ メ ( 大 阪 府出 張 員
者 ニ非 ス ヤ ト思 考 ス ル ト ノ事 ナ リ シ ヲ以 テ同行 ヲ求 メ共 ニ張 込 ヲ
留場 ヘ下 車 シ タル 一見 令 嬢 風 ノ 一婦 人 カ附 近 漬 物屋 ニテ佃 煮 十 銭
為 ス )注 意 中犬 塚警 部 及 藤 生 部長 ハ同 日午 前 十 一時 三十 分 頃該 停
分 ヲ 買込 ミ 一応 同所 ヲ 立去 リ タ ル モ間 モ無ク 停 留場 附 近 ニ引 返 シ
来 レル挙 動 不 審 ナ ル ヲ 認 メ直 ニ藤 生 部 長及 田 端 巡査 ヲ シ テ之 ヲ推
一
可 セシ メ タ ル ニ同 婦 人 ハ冷 静 沈 着 ナ ル態 度 ヲ持 シ居 ル為 メ同行 ヲ
種
長 野 県 上 水 内 郡若 槻 村 雑貨商三郎長女
木
文
上 石 井特 高 課長 犬 塚 警 部以 下 当 庁員 ニ於 テ厳 重 取調 ヘタ ル処 原籍
青
ニシ テ市 麹 町区 麹 町 六町 目 十 四番 地 小 林 方 ニ同 居 中 ナ ル カ今 朝麹
明治 三十 九年 八 月 六 日生
子
躊躇 セル モ兎 モ角 一応 取調 ヘノ要 アリ ト ナ シ下 谷坂 本 署 ニ同行 ノ
神
一 男
当 二十 六 年
岡
当 二十 六年
山 神 ハ福 田警 部 補 、 高 岡 一男 ハ志 村 警 部 補 ニ於 テ取 調 べタ ル ニ何
リ
町 区 内幸 町 ノ新 党 組 織 準備 会 事 務所 ニ行 キ タ ル ニ氏名 不 詳 ノ男 ヨ
右 逮 捕 后 虎 田 ハ浦 川 労 働 課長 、 山 本 ハ平 山 警部 、 沼 田 ハ千 速警 部 、
レモ在 莫 斯科 東 洋 勤 労 者 共産 主義 大 学 ヲ本 年 卒業 最 近 帰 朝 后 日本
午 前 十 一時 迄 ニ該 停留 場 ニ往 キ俳 徊 シ居 レ ハ君 ヲ知 レル 者来 リ
共 産 党 ニ関 係 セル旨 ヲ供 述 セリ
用 ヲ依 頼 ス ル筈 ニ付 キ往 カ レ タ シ
ト 云 ハル 、儘 ニ来 リ タ ル モノ ナリ ト自 供 シ タル モ他 ハ口 ヲ緘 シテ
尚 虎 田 万吉 ハ添付 ノ聴 取 書 之 通 リ同 大 学 日本 人 学 生 ニ関 シ最 モ詳
語 ラ サ リ シ ヲ以 テ其 ノ 住所 ヲ調 査 シタ ル ニ該 番 地 ニ小 林 ナ ル家 ハ
細 ナ ル陳 述 ヲ為 セ ル ヲ以 テ未 逮捕 者 ノ検 挙 上 敏 速 ヲ要 スト 認 メ取 調 ト同 時 ニ其 ノ 詳細 ヲ大 阪 府 出 張 ノ田 中 警 部 ニ通 知 セシ メ其 ノ調
続 取 調 中其 ノ結 髪 中 ニ小 紙片 ノ蔵 シ ア ルヲ労 働 課 田端 巡査 ニ於 テ
存 在 スル モ青 木 ナル 者 ノ 同居 シ タ ル事 実 ナ ク 一層 疑問 ノ点 深 ク 継
査 表 ヲ 添付 シ タリ
島 村道 雄事 虎 田 万吉 ノ所 持 セ ル レポ ー ト及 ヒ其 ノ 供 述 ニ依 リ 青 木
四 、青 木 文子 事 小 松 千鶴 子及 宮 原 省 久 ノ検 挙
ノ ペ ン字 ヲ 左 ノ如 ク 記載 セ ル共 産 党 中 央部 ヨリ ノ指 令 ト 認 メラ ル
ル ニ漸 ク之 ヲ制 止 押 収 シタ ル ニ縦 一寸 五分 横 三 寸 位 ノ 薄 紙 ニ極 細
殴 打 スル ト共 ニ之 レヲ突 退 ケ 身 ヲ以 テ抵 抗紙 片 ヲ取 返 サ ント シ タ
発 見 シ之 ヲ取 上ケ ント シ タ ル ニ彼 ハ取調 ツ 、ア ル警 察 官 ノ右 頬 ヲ
テ宮 原 ノ 住 所 ヲ内 偵 シタ ル ニ屋 内 ニ人 アル ヲ探 知 シ タ ル ヲ以 テ 附
日 午 后 十時 上野 署 中川 警 部 補 及 伊 藤 巡査 ノ応 援 ヲ得 三名 ハ変 装 シ
地 ニ加藤 武次 郎 ト称 シ居 住 中 ナ ル旨 自供 セ ル ヲ以 テ 同警 部 補 ハ同
手 配中 ノ者 ) ト同 棲 シ宮 原 ハ目 下 下谷 区 仲 御 徒 町 二丁 目 二十 五番
ハ本 年 六 月頃 ヨリ青 木 又 ハ桜 井 事 宮 原省 久 ( 共産 党 員 ト シテ 予 テ
近 ノ空 地 ニ張 込 ミ居 タ ル ニ間 モナク 若 キ男 女 ノ立 出 テ来 タ ル ヲ 取
、文 書 ナ ル コト判 明 セリ 記
押 ヘタ ル ニ男 ハ宮 原省 久 ニシ テ同 行 ノ女 ハ収容 中 ノ党 員梅 津 四 郎
左 一、 小 山 の家 へ行 く こと を 禁 す
内 妻 中 平 萩 子 ナ リ シ ヲ以 テ 直 チ ニ上野 警 察 署 ニ引致 シタ ル后 石 井
六日 か ら向 ふ 一週 間 社 の 一切 の集 会連 絡 通 信 を 中 止 す へ
捜 索 シタ ル ニ天井 裏 ヨリ 長 サ 三 尺 ノ樫 棒七 本 及 塀 垣等 ノ攀 登 ニ用
特 高 課 長指 揮 ノ下 ニ同 課 高橋 部長 、 武 居 巡 査 ヲ シ テ隈 ナク 家 内 ヲ
二、 調 査 によ る と 八 月七 日 頃 大 々的 弾 圧 が行 はれ る 由 で あ る か
1
長 十 二尺 位 五 本 ノ 外鉤 ノ付 着 セ サル繩 二本 ヲ発 見領 置 セ ルカ本 品
之 ヨリ 先 労働 課 ニ於 テ清家 敏住 ノ妻 齢 子 ( 日本 女 子 大 学卒業 ) ヲ
五 、 清家 敏 住 ノ検 挙
尚 小松 千鶴 子 取調 ノ結果 ハ大 阪 府 田 中 警部 ニ通 知 セリ
認 メラ ル 、ヲ以 テ厳 重 取調 中 ナ リ
ハモープ ル運 動 ノ 目的 ヲ以 テ破獄 等 ノ用 ニ供 スル物 件 ニ非 ス ヤ ト
フ ル モノ ト認 メラ ル 、鉄 鉤 付 繩 ( 木線 縄 ニ防 水 剤 ヲ塗 付 セル モ ノ) 文 書 ア ド レ ス地図 等 を 整 理 し か くす な り 焼 くな り して 敵
大 衆 団 体 そ の他 表 面 に出 て居 る もの を引 込 め て社 員 全 体
に渡 さ な いや う にす へし
し
ら 以 下 の指 令 を全 社 員 に実 行 せ しめ よ
2
3
︹ママ︺
を 一人 も敵 に渡 し て はな ら ぬ死 を持 つて 社 の秘 密 を守 れ よ り重 要 な ら さ る任 務 にあ るも の か重 要 な 人 を守 る へし
ル ヲ以 テ丹 下 警部 補 ヲ シテ 小松 ヲ取 調 ヘシ メタ ル ニ敏 住 ハ千 葉 県
拘 留 取調 中 之処 前 記 小松 カ 清家 敏 住 ト連絡 ヲ有 ス ルノ疑 ヒ ァリ タ
う か つ歩 きを 禁 す へし 一週間 后 の連 絡 の方 法 を 又 臨 時 の方 法 を 講 し て お いて連 絡
ヨリ丹 下 警 部 補 、若 狭 、 吉 田 、 大津 各部 長 及 佐藤 巡査 ノ五名 ヲ急
中 山 ニ居 住 中 ナ ル旨 供 述 セル ヲ 以 テ 八 月十 三 日夜 十 二時 過労 働 課
を絶 つ へし退 却 てな く前 進 への準備 であ る こ とを 忘 る べ か らす 之 レ ニ依 リ 本 人 ハ重 要 ナ ル連 絡員 ナ ル コ ト疑 ヒ ナ キ ニ至 リ タ ルヲ
ル 千葉 県 北 葛 飾郡 葛 飾 村 小 栗 原 一 一七 番 地 ヲ襲 ハシ メタ ル ニ白 谷
行 セ シ メ千 葉 県 巡査 一名 ノ応 援 ヲ得 テ 八月 十 四 日 未明 其 ノ住 所 タ
忠 蔵 、中 西 種 子 ノ両名 潜 伏 中 ナ ル ヲ発 見取 押 フ ルト共 ニ赤旗 十 六
以 テ特 高 課 山県 警 部 補 ヲ シテ 取調 ヲ為 サ シ メタ ル結 果 本 人 ハ青 木
コト判 明 セ ル モ容易 ニ自 供 セザ リ シカ翌 七 日午 后 八時 頃 ニ至 リ実
文 子 ト ハ偽名 ニシ テ予 テ同警 部 補 ト面 識 アル本 名 小 松 千 鶴 子 ナ ル
寺 島 警察 署 ニ押 送 シ目 下取 調 中 ナル カ 之 ニ依 レ ハ本 名 ハ五 月末 頃
タ ル ヲ前 記 三名 ハ雨 中 跣足 ノ儘約 三丁 ヲ追 跡 格 闘 ノ上逮 捕 シ翌 日
キ タ ル ヲ以 テ直 チ ニ之 レヲ逮 捕 セ ント シ タ ル ニ素 早 ク 逃走 ヲ企 テ
夜 十 時半 頃 清 家 敏 住 ハ窃 カ ニ帰 宅 シ屋 内 ノ様 子 ヲ窺 ヒ ツ 、扉 ヲ 開
明 セル ヲ以 テ直 チ ニ硝 子戸 ノ修 理 ヲ為 サ シ メ引 続 キ張 込 継 続 中 同
取 調 ヘタ ル ニ右 ハ其 后 来訪 ノ同志 ニ検 挙 ヲ報 スル合 図 ナ ル コト判
尚 白 谷 ヲ取 押 引 致 ノ 際 同人 ハ足 ヲ以 テ表 硝 子 ヲ 蹴破 リ タ ル ヲ以 テ
版 原 紙及 印 刷 用 半 紙 及赤 旗 刷 リ損 シ ノ用 紙 数 枚 等 ヲ押 収 セリ
号 、 二十 号 、 二十 二 号各 一部 並 ニ赤 旗 印刷 用 謄 写版 器 械 一台 謄 写
レル ヲ以 テ容 疑者 ト認 メ之 又検 束 目 下 何 レ モ取調 中
生武 井 一雄 ハ解 放 運 動 犠 牲 者救 援 会 発行 ノ多 数 ノ印 刷 物 ヲ携 へ居
ノ内 妻 ) ヲ検 束 セ リ尚 其 際 同家 ニ来 合 セタ ル東 京 帝 大 経済 学 部学
小見山富江 ( 目 下 入 露 中 ノ 水平 社 員 高橋 貞 樹 ノ内 妻 ) ノ所 為 ナ ル ︹ カ︺ コト ヲ確 メ同 人及 之 ト同 居 スル前 川 卓 子 (収容 中 ノ党 員上 田 茂樹
毛利 警 部 ヲ シテ弁 護 士古 屋貞 雄 方 ヲ取調 ヘシ メ右 手 紙 ハ同 居 中 ノ
ト ノ置 手 紙 ヲ為 シ立 去 リ タ ル事 実 判 明 セル ヲ以 テ 翌 十 七 日労 働課
変 り な し私 の住所 は 追 て知 ら せ る此 の手 紙読 ん だ か否 か牛 込 ︹ 不明︺ 区 富 久 町古 屋 貞 雄方 李 敏□ 明 に知 ら せ て呉 れ
し あ らゆ る 手 段 を講 し連 絡 せ ら れ たし 林 の住 所 は従 前 の 通り
八 月九 日 午 后 五時 頃同 人 ノ 窃 カ ニ立帰 リ 来 レル ヲ認 メ逮捕 セ ン ト
同 居中 ナリ シ コト ヲ特 高 課 ニ於 テ探 知 シタ ル ヲ以 テ引 続 キ張 込 中
仲御 徒 町 ノ宮 原 宅 ニ ハ予 テ手配 中 ナ ル共 産党 員岩 田 義 道 カ 二階 ニ
七 、 岩田 義 道 ノ逮 捕
芝 区 南佐 久 間 町 二 ノ 一、雨 宮 運 送店 方 間 借 中 ノ東 京帝 大 経 済 学 士 有 馬 毅 ノ許 ニ同 層 中 宮 原省 久 ノ紹 介 ニテ 勝本 某 ト市 村 座 裏 ニ於 テ
カ 当 時 原稿 及 ヒ赤 旗 ノ 運搬 ハ宮 原 ニ於 テ之 ヲ為 シ其 ノ后 七月 上旬
シ タ ル ニ素 早 ク 逃 走 ヲ企 テタ ル ヲ 上野 警 察 署 久下 、 石 森 両 巡査 ハ
赤 旗 ノ印 刷 方 ヲ依 頼 サ レ其 后 同 所 ニ於 テ赤 旗 ノ印刷 ニ従 事 シタ ル
ト同 居 シ同 所 ヲ赤 旗 ノ印刷 所 ト シテ 之 ニ従 事 シ原 稿及 赤 旗 ノ運 搬
宮 原 ノ通 知 ニ依 リ 千 葉 県中 山 ニ転 シ 滝 口四男 三 ト変 名 シ中 西 種 子
応 援 ヲ求 ム ル為 メ泥棒 々々 ト連 呼 シ ツ 、追 跡 シタ ル ニ約 二丁余 ヲ
事 実 ア ル小 野 伸治 ナ ル者 ヲ大 塚警 察 署 ニ検 束 シ 引続 キ 張 込 中有 馬
有 馬 毅 ヲ労 働 課 ニ於 テ逮 捕 シタ ル カ同 時 ニ同 日 同 人方 ヲ訪 レタ ル
清 家 敏 住 ノ供 述 ニ依 リ 八月十 六 日愛 宕 下 町長 谷 茶 店 方 ニ潜 伏 中 ノ
署 ニ於 テ 引 統 キ取 調 中 ナル モ未 タ 口ヲ 緘 シ テ何 事 ヲ モ語 ラ ス尚 同
セラ レ ント シタ ル所 ヲ折 重 ナリ 逮 捕 シ タ リ其 后 日本 橋 新 場 橋 警察
ル モ却 テ 土 工等 ヨリ 共産 党 員 ガ 何ダ ト罵 倒 サ レ シ ャべ ル ニテ 殴 打
泥 棒 デ ハナ イ労 働 者 ノ味 方 共 産 党 員ダ ト呼 号 シ乍 ラ抵 抗 ヲ続 ケ タ
押 ヘント シ タル ヲ 岩 田 ハ同 所 ニ居 合 セ タ ル土 工等 ノ援 助 ヲ期待 シ
落 延 ヒタ ル際 路面 修 繕中 ノ堀穴 ニ躓 キ転 倒 セル為 メ漸 ク追付 キ取
ハ中 西 之 ヲ 担 当 シ居 タ ル旨 ヲ自 供 セリ尚 引続 キ厳 重 取調 中 ナリ
ヲ来 訪 セ ル挙 動 不審 ノ者 大 関 章 、斎 藤 善 四郎 ノ 両名 ヲ モ愛 宕 署 ニ
六、 有 馬毅 其 ノ 他 ノ逮 捕
検 束 セ リ而 シ テ同夜 深 更 張 込 員 ノ引 揚 ケ タ ル后 一婦人 来 訪 有 馬 ニ
人逮 捕 ノ 際 久下 巡査 ハ右 足 脛 部 ニ全 治 七 日間 ノ擦 過 傷 ヲ負 ヒタ リ 八 、森 山 三 郎 事相 馬 一郎 ノ逮 捕
宛テ 婦 人 と の連 絡 が断 たれ た か ら今 后 は私 への連 絡 の為 め 林 を通
翌 十 日午 后 二時 頃 角帯 ヲ締 メ明石 単 衣 ヲ着 セ ル 一見 商 人風 ノ 男 前
ニシ テ 其 ノ内 容 ハ別 紙 聴 取 書 之 通
タ ル 者 ハ虎 田 万 吉、 沼 田 一郎 、山 本 作 馬 、 宮 原省 久 、 小松 千鶴 子
取 押 ヘント シタ ル ニ泥 棒 デ ハナイ 日本 共 産 党 員 ダ ト抗 弁 シ ツ 、尚
遂 ニ路 面 工事 中 ノ 深 サ約 八尺 ノ溝 中 ニ飛 込 ミ タ ルヲ 以 テ続 テ飛 込
呼 シ追 跡 ス ル ニ前 途 ニ交 通 巡査 ノ姿 ヲ認 メ タ ル同 人 ハ逃場 ニ迷 ヒ
宮 原省 久 ノ住 所 モ敷 金 三 百円 家 賃 一ケ月 三 十 五 円 ニシ テ敷 金 ハ河
円 ヲ所 持 シ居 レリ
キ 百 円 紙幣 ヲ以 テ支 払 ヒ家 賃 モ滞 リ ナク 支 払 ヲ為 シ現 金 百 四十 五
河 合 ノ 住 居 ハ敷 金 三 百円 、 家 賃 一ケ月 三 十 五 円 ナ ル カ敷 金 ハ新 シ
一 一、 彼 等 一味 ノ生 活 状 態
記 宮 原 宅 ヲ訪 問 セル ヲ張 込 中 ノ伊藤 、 石 橋 、 水 出、 谷 口 ノ四 巡 査
逃 走 ヲ試 ミ ント シタ ル モ格 闘 逮 捕 セリ其 后 神 楽 坂 署 ニ於 テ取 調 ニ
レリ
合 同 様 新 シキ 百 円紙 幣 ヲ以 テ支 払 ヒ家 賃 ノ如 キ モ確実 ニ支 払 ヒ居
カ 逮捕 セ ン トシ タ ル ニ直 チ ニ逃 走 セ ル ヲ以 テ同 シク泥 棒 々 々ト連
ニシテ社 会 運 動 等 ニハ無 関 係 ノ者 ナ リ ト主 張 シ テ下 ラ サリ シ モ当
ノ 云 フ所 ニ依 レ ハ仲 御 徒 町 ノ家 ハ岩 田 カ宮 原 ヲ シ テ借 入 レ シ メタ
岩 田 義 道 ハ宮 原 ト同 居 シ 居 タ ル ガ所持 金百 四十 六 円余 ニシ テ宮 原
対 シ同 人 ハ口 ヲ飜 シ自身 ハ窃 盗 ノ 目 的 ニテ忍 ヒ入 ラ ント シタ ル者
コト判 明 セ ル ヲ以 テ特 高 課 ニ於 テ 引 続 キ厳 重 取 調 中 ナ ル カ未 タ更
其他 虎田 万吉 、相 馬 一郎 、 高岡 一男 、 山本 作馬 等 ハ何 レ モ四十 円
ル モノ ニシ テ加藤 武 二郎 ノ名 ハ岩 田 ガ便 用 シ タ ル モノ 、如 シ
庁 ニ保 存 ノ写 真 ニ依 リ前 掲共 産 主 義 大学 卒 業 帰 国 ノ相 馬 一郎 ナ ル
ニ 口ヲ開 カ ス
以 上 ノ現 金 ヲ所 持 シ居 リ 共産 党 ノ支給 ニ係 ル モノ ト認 メラ ル 、ヲ
九 、 石 井 良 蔵 事田 中 松 次 郎 ノ逮 捕 引 続 キ 特 高 課山 県 警 部 補 ハ宮 原 ヲ取 調 ヘタ ル 結 果石 井 某 ナ ル者 横
(了)
以 テ厳 重取 調 中
コト ヲ探 知 セル ヲ以 テ八 月 十 六 日午 后 八時 同警 部補 ノ外高 橋 部 長
浜市 神 奈 川 区神 奈 川 町 富 家 町 一二 三三 番 地 大 場 芳郎 方 ニ居住 ス ル
員 ノ応 援 ヲ得 テ同 人 ヲ逮 捕 セ シ メタ ル ニ右 ハ相 馬 同様 共 産 主 義 大
中 原 巡査 及 労働 課 村 山 、 小 関 両 巡査 ヲ出 張 セ シ メ神 奈 川 県特 高 課
学 ヲ卒 業 過 日帰 国 横 浜市 某 工 場 ニ職 工 ト シ テ潜 伏 シ共 産 党 ノ 組 織 運 動中 ナリ シ神 戸海 員刷 新 会 幹 部 田 中松 次 郎 ナ ル コト判 明 身 柄 ト 共 ニ証 拠 書 類 ヲ モ押 収管 下 高 輪警 察 署 ニ引 致 拘 留 セリ尚 同 人 住 所 へ神奈 川 県 特 高 課 員 ト協 力張 込中 ナリ 一〇 、被 疑 者 ノ供 述 逮 捕 シタ ル前 記数 名 ハ極 力 取 調 中 ナ ル カ其 内 或 程 度 ノ自 供 ヲ為 シ
六
季 彦
殿
纈 弥
金 子 健
纐
太
三
(一九 二 八)
取
書
東 京市 深 川 区 和 倉町 二番 地 戸主 貫 三弟
聴 本籍
府 下 目黒 町 字 中 目 黒 一〇 四 二
金
住所
子
健
太
明 治 三 十 二年 五 月 三十 日生
兄 ハ今年 四十 才 テ工 場労 働 者 ト シ テ只 今 ハ品 川 町南 品 川宿 西
ハ兄 カ 一人 ア ル丈 ケ テ ス
父 ハ僕 カ九 ツ ノ時 死 亡 シ マシ タ、 母 ハ昨年 死 亡 シ マシ タ兄 弟
一、家 庭 ノ 状況 ハ
学 校 ト シテ ハ尋常 小 学 五年 修 業丈 ケ テ ス
一、 教 育 ノ程 度
一、兵 役 関 係 ハ大 正 八年 度 ノ未教 育 補 充兵 ニ出 テ居 リ マス
一、 刑 事 上 ノ処 分 ヲ受 ケ タ事 モ アリ マセ ン
一、官 公吏 テ アリ マ セ ン、 曽 テ其 職 ニ就 イ タ コト モア リ マセン
一、位 記 勲章 年 金 ハアリ マセ ン
右 ノ者 昭 和三 年 四 月十 三 日 本 職 ニ対 シ左 ノ通 リ 陳 述 ヲ為 シ タ リ
司 法 警 察 官 及 び 検 事 の取 調 記 録
司法警察官及び検事 の取調記録
昭和三年 四月十六日
特 高秘号外
野
警視
警視庁官房特別高等課長 東京地方裁判所 検事正 塩
日本共産党事件関係者 ニ関 スル件 府下目黒町字中目黒 一〇 四二 当 三十年 右者当 庁警部毛利基 ノ取調 ニ対 シ日本共産党員トシテ活動中 ナル旨 記
自供シタル モノ ニ付別紙同人ノ聴取書相 添 へ此段及報告候也 一、当 庁警部毛利基 ノ作成 ニ係 ル金子健太 ノ聴取書 一通
広 町 一〇 九 番 地 ニ居 リ 僕 ハ独 身 テ前 ニ申 シタ 目 黒町 ニ居 リ マ
マシ タカ 南 君 ハ ﹁考 ヘル余 地 ハナ イ テ ハナイ カ﹂ ト 云 フノテ
対 シ考 ヘテ モ居 ナ カ ツタ ノ テ ﹁少 シ考 ヘサ シ テ 呉 レ﹂ ト云 ヒ
断 ル事 モ出来 ス承 知 シ マシ タ
シタ
父 カ死 亡 シ テ カ ラ暮 シ カ困 マツ タ タ メ尋 常 五 年修 了後 他家 ニ
一、経 歴 ノ概 要 ハ
ネ タ処 ト ウ カ判 ラ ンカ或 ハ外 カ ラ話 シテ ア ル カ モ判 ラ ント云
其 時 僕 ハ南 君 ニ真 柄 井 之 口ノ 二人 ニ ハ話 ヲ シ テ アル ノ カ ト尋
フ答 テ同 君 ハ直 ク三 人 集 ツテ会 合 ヲ開 ケ ト云 フ テ別 レ マシタ
奉 公 ニ出 テ二 十 一才 迄 眼 鏡 屋 ノ年 季 奉 公 ヲナ シ 徴兵 検 査 後新 潟 鉄 工場 職 工 ト ナ リ 二年半 居 リ マシ タカ 月 収 ガ約 三十 円 位 テ
胞員 トシ テ 一ツノ細 胞 ヲ作 ル責 任 者 ニサ レ マシ タガ 当時 気 カ
進 マナカ ツタ タ メ真 柄 、 井 之 口両 人 ト ハ会 ハズ 一度 モ会 合 ヲ
之 レ ニ依 テ 僕 ハ共 産 党 ニ関 係 ス ル様 ニナ リ真 柄 ト井 之 口ヲ細
三 ケ 月 テ解 雇 サ レ其 後 ハ労働 運 動 ニ専 従 シ テ居 リ マシタ
開 キ マセ ヌテ シ タ
ア ツ タ為 メ兄 ノ勤 メ テ居 ル品 川 ノ按 銅 工 作所 ニ入 リ約 六 ケ 月
労 働 運 動 ニ関 係 スル様 ニナ ツタ ノ ハ大 正 十 一年十 ︱月 頃 品川
一ケ月 半 カ 二 カ 月位 其 儘 ニシ テ居 リ 其 間 豊田 直 カラ 度 々会 合
テ辞 職 シ其 後 各所 ノ 工場 ヲ輾 転 シ最 後 ニ芝 浦 製 作所 ニ入 リ約
按 銅 工作 所 ニ働 イテ 居 ル時 杉 浦 啓 一君 ノ出 テ居 ル日本 機 械 技
ヲ開 カナ イ 事 テ開 ク様 ニ注意 ヲ受 ケ マシ タ
タ ト 云 フ話 カ アリ 間 モナ ク神 道久 三君 カ ラ出 テ来 イ ト ノ通知
③ 同年 九 月 頃 又編 成 替 カ アリ 豊 田君 カ誰 レカ ラ カ通 知 カ アル筈
マリ マセ ンデ シタ
メ テ細 胞 ヲ作 ル ノ テ ア リ マシ タ カ之 レ モ其 儘 ニシテ 一度 モ集
シ タ、 其 レ ニヨル ト僕 ハ杉 浦 啓 一君 ト 入江 正次 君 ノ二 人 ヲ集
② 同年 七月 頃 ニナ ツテ豊 田君 カ ラ細 胞 ノ編成 替 ノ通 知 ヲ受 ケ マ
工組 合 ニ加 入 シ タノ カ最 初 テ此組 合 カ分 裂 シ テ関 東機 械 工 組 合 ト ナ リ 日本 労働 総 同盟 ノ関東 鉄 工組 合 ト合 併 シ テ其 レ ト共 ニ総 同盟 組 合 員 トナ リ マシタ 其 後総 同盟 ノ分 裂 後 日本 労 働 組 合評 議 会 所 属 トナ リ関 東 金 属 労 働組 合 執 行 委 員長 ト シ テ現在 マテ ヤ ツ テ居 リ マシ タ ( 執行 委 員 ト ナ ツタ ノ ハ昨 年 ノ三月 カラ テ ス)
ノダ 君 ヲ党 員 ニスルカ ラ 君 ハ真 柄 信 吾 ト 井 之 口政 雄 ノ二 人 ヲ
﹁日本 共産 党 ノ関 東 地 方委 員 会 カ アル カ 其 ノ下 ニ細 胞 ヲ作 ル
アリ マシタ
ヲ聞 キ マシ タ
君 カ責任 者 テ加 藤 君 ト 僕 ノ外 ニ村山 藤 四郎 君 モ這入 テ居 ル事
部 カ ラ来 タ謄 写印 刷 物 ニ依 テ討議 シ テ別 レタ 此 ノ細 胞 ハ神道
其 所 ニハ神 道 君 ト 加 藤 希 一君 ノ二 人ガ 居 リ其 ノ時 ハ共 産 党本
ヲ受 ケ出 テ行 キ マシ タ其 日時 ヤ場 所 ハ忘 レ マシ タ
集 メ テ細 胞 ヲ作 ツテ呉 レ﹂
毎 週 一回会 合 ヲ開 キ村 山君 ハ最 初 二 回位 欠 席 シ マシ タ カ后 ハ
昨 年 四 月 頃評 議 会 本 部 ノ 二階 テ南 喜 一君 カラ 次 ノ様 ナ話 カ
一、 日本 共 産 党 ト ノ関 係 ニ就 テ ①
之 レ ニ対 シ僕 ハ話 カ余 リ ニ意 外 テ アリ 又 共 産党 ト 云 フ モノ ニ
十 一月 頃 ニナ ツテ女 カ 一人 這 入 ル ト 云 フ話 ヲ聞 キ マシ タカ 僕
タ ト コ ロ其 手 紙 ハ神 道 君 ノ細 胞 ハ解散 ス ル事 ニナ ツタ通 知 テ
様 ニ云 ハレ其 レ ヲ持 テ会 合 ノ場 所 ニ行 キ村山 君 ニ手 紙 ヲ渡 シ
ノ氏 名 ヲ聞 カ サ レ尚 手 紙 ヲ渡 サ レ之 レヲ村山 藤 四郎 君 ニ渡 ス
福 本 和 夫、 鍋 山 貞 親 、 村 尾 薩 男
ハ十 一月 ノ末 頃 カ ラ九 州 八幡 製 鉄所 ノ解 雇 問題 テ出 張 サ セラ
大 抵 出 テ居 リ マシ タ
レ ( 組 合 ノ方 カラ )十 二 月 二十 五 日 頃迄 居 リ マセ ンカ ラ 一度
⑤ 以 上 ノ様 ナ関 係 テ僕 ハ芝 浦 工 場 班 ヲ組織 ス ル事 ト ナ リ本 年 一
アリ マシタ 、其 レテ其 会 合 ハ解 散 ト 云 フ事 テ別 レ マシタ
④ 本年 一月 五日 頃 テシ タ カ 豊田 君 カラ 又編 成 替 ニナ ツタ カ ラ本
月 八 日 ノタ方 芝 浦 工場 ニ勤 メ テ居 ル村松 英 男 ノ家 ニ九 日 ノ朝
モ会 ハス ニ仕 舞 ヒ マシタ
郷元 町家 具 屋 ノ二 階 ニ行 ケ ト図 ヲ書 イ テ渡 サ レ其 ノ当 日 ハ丁
ニ行 キ 村松 ニ今 晩組 合 本 部 ニ来 テ呉 レ又 上野 邦 雄 君 ニ今 日 ノ
昼 休 ミ ニ面 会 所 ニ出 テ来 ル様 伝 テ呉 レト 頼 ミ別 レ其 ノ日 ノ昼
七 時 迄 ニ田 町 駅 ニ来 テ ク レト云 フ手 紙 ヲ速達 テ出 シ 翌朝 同 駅
休 ミ ニ芝浦 製 作 所 ニ行 キ松 島 喜 一郎 君 ニ面会 ヲ求 メ面会 所 テ
度 神道 君 ノ細 胞 ノ会合 ノ ア ル 日 テ小 石 川 ノ東 洋 大 学 ノ近所 ノ
ニ行 キ マシ タ処 其 所 ニ ハ中 尾君 ト石 川 ト云 フ人カ 居 リ マシ タ
松 島 君 ニ今 晩 組 合 本 部 ニ来 ル様 話 シ テ居 ル所 ニ上 野 君 カ ヤ ツ
学 生 ノ下 宿 テ会 合 ス ル事 ニナ ツ テ居 リ マシ タ カラ 其 前 ニ元 町
石 川 ト 云 フノ ハ後 テ村 尾 薩 男君 ト判 リ マシ タ
テ来 タ ノ テ同 様 ノ事 ヲ話 シ テ帰 リ マシ タ
石 川 君 カ僕 ニ対 シ
⑥ 其 日午 後 五時 半 頃 村 松 君 ト 上野 君 カ来 ヌカ ラ直 グ 近 所 ノ森 永
﹁中 尾 君 カ ラ話 ヲ ス ル ノタ カ僕 ガ代 ツ テ スル ⋮⋮ 今 度 君 ハ責 任 者 ト ナ ツテ細 胞 ヲ作 ル ノダ 目標 工場 ハ芝 浦 製作 所 デ 党 ニ入
処 二 人共 入党 ヲ承 知 シ テ 一月 十 日 ニ小 石 川 上富 坂 ノ村 尾 君 ノ
喫 茶 店 ニ連 レ行 キ村 松 君 カ ラ 云 ハ レタ様 ナ 事 ヲ 二人 ニ話 シ タ
家 ニ来 ル様 ニ話 シ別 レ僕 ハ組 合 ニ帰 ツテ行 ク ト暫 ク シ テ松 島
レ ル人 モ定 テ 居 ル村 松 英 男 、松 島 喜 一郎 、 上 野邦 雄 ノ三 人ダ
喜 一郎 君 カ来 タ カ ラ 二人 テ芝 公 園 大 隈銅 像 前 ニ行 キ前 ト同 様
カ未 ダ 本 人 ニ ハ話 ヲ シ テナ イ カ ラ君 カ ラ話 ヲシ テ呉 レ﹂ ト云 ハ レ僕 ハ松 島、 上野 ナ ト ハ未 ダ若 イ ノ テ之 レ等 ノ人 ヲ入 レル
入党 ノ話 ヲ シ タ処 同君 ハ当 時 共 産 党 ト云 フ モ ノ ニ対 スル何 等
ノ智識 モナ ク今 ニシテ考 ヘテ見 レ ハ真 ニ気 ノ毒 ニ堪 ヘ マセ ン
ンナ 人 ハ入 レテ モ ヨ ロ シイ ノ カ ト聞 キ マスト村 松 君 ハ入 レナ ケ レ ハナ ラ ヌト云 フ ノテ僕 ハ更 ニ労 働 組合 ノ常 任 ヲ多 忙 タ カ
シタ
其 レテ モ直グ 入 党 ヲ承知 シ テ会 合 ノ 日ト場 所 ヲ話 シ テ別 レ マ
ト 云 フ事 ハ何 ント ナ ク気 乗 リ カ セナ カ ツタ モ ノ テ スカ ラ、 コ
ラ 責任 者 ニ ハナ レナ イ ト云 ヒ マシ タガ ソ ンナ事 デ ハ駄 目 タ ヤ
テ来 マシタ
⑦ 一月 十 日 ノ会 合 ハ福 本、 鍋 山 ノ二 人 カ欠 席 シ タ丈 テ他 ハ皆 出
ラ ナケ レ ハナ ラ ヌ ト云 ハレ其 レ ヲ承 知 シ
村 松 英 男、 松 島 喜 一 郎 、 上 野 邦 雄 、 橋 本 省 三
其 レ テ村 尾 君 カ ラ細 胞員 ハ
後 共 産党 ノ再 組織 テ ーゼ 其他 色 々ノ党 本 部 カ ラ ノ 印刷 物 ヲ出
僕 ハ共産 党 ノ組 織 ニ就 テ簡 単 ニ話 シ尚 村 尾君 カ説 明 ヲ加 ヘタ
ノ家 テ開 イ タ会 合 ノ時 丈 ケ テ ス
リ マシ タカ 僕 カ初 メテ 通知 ヲ受 ケ タ ノ ハ本 年 三 月十 四日湊 君
君 、市 村 光 雄君 、 児 玉慶 一郎 君 ト僕 ト菊 田 善 五郎 ノ五名 テ ア
タ ノデ スカ事 情 止 ムナ ク 関係 スル様 ニナ リ 途中 ニ於 テ モ幾 度 カ
タ通 リ 共産 党 ト 云 フ様 ナ危 険 ナ運 動 ニ関 係 スル事 ハ進 マナ カ ツ
一、 以 上 デ僕 ノ共 産 党 関 係 ハ全部 申 シ上 ケ マシ タ、 僕 ハ前 ニモ申 シ
リ ノ喫茶 店 ニ入 リ 百 円 札 三枚 ヲ封 筒 ニ入 レテ渡 サ レ マシ タ
手 カ ラ現 金 三 百 円貰 ツテ行 キ マシタ、 渡 サ レタ場所 ハ三 田 通
⑫ 総 選 挙運 動 ニ就 テ岡 山 ニ行 ク時 ハ其 費 用 ト シ テ唐沢 清 八君 ノ
シテ 皆 デ討 論 ヲ シ タガ意 見 ヲ述 ヘル ノ ハ主 ト シ テ村 尾 君 ト橋 本 君 テ ア ツタ
ヤ リ マシ タ
⑧ 其 後 ノ会 合 ハ大抵 大 井 町 鎧 ケ淵 ノ島 田 肇 ト云 フ橋 本 君 ノ処 テ
会 合 ハ毎 週 一回開 キ マシ タガ 月 日 ヤ協 議 事 項 等 ハ記憶 シ テ居
運 動 カラ 遠 サ カ ラ ウ ト シ タ事 カ ア リ マシ タ カ遂 ヒ今 日迄関 係 シ
リ マセン
ヲ 各 自 紙 ニ書 イ テ出 シ タ事 カ アリ マス、 僕 カ細 胞 ノ責任 者 ト
会 合 ノ第 三 回目 頃 テ シ タ カ入 党 ニ就 テ ノ原籍 、 住 所 氏名 年 令
ト云 ハ レタ時 ノ事 ヲ考 ヘ今 日 トナ ツテ後
テ来 テ今 度検 挙 サ レタ ニ就 テ以前 カ ラ兄 カ頻 リ ニ運 動 ニ関 係 ス ル事 ヲ叱 リ ヤ メ ロ〓
ナ ツ テ居 ル間 ハ福本 君 、 鍋山 君 ハ出 テ来 マセ ンデ シ タ ⑨ 一月 ノ末頃 僕 ハ選挙 運 動 ノ為 メ岡 山 県 ニ旅 行 スル事 ニナ ツ タ
イ松 島 君 ヤ上 野 君 マデ関 係 セ シ メタ事 ハ二人 ニ対 シ何 ト モ相 済
マン事 ヲ シ タ ト心 カラ 悔 テ 居リ マス
悔 シ テ居 リ マス、自 分 一人 斗 リ テ ナ ク何 モ事 情 モ良 ク判 ツテ ナ
今後 ハ絶 対 ニ運 動 ニ ハ関 係 シ ナイ 決 心 テ ス カ ラ今 回 ノ事 件 ニ付
ノ テ責 任 者 ハ橋 本 君 ト ナリ 二 月 二十 七 日 頃 帰 テ来 マシタ、 其
帰 ル ト間 モナ ク 責任 者 ハ村松 君 ト ナリ 二回 カ三 回会 合 カ アリ
間 会 合 ニ ハ出 マセ ン
其 次 ハ村 尾 君 ハ来 ナ ク ナリ 福 本 君 カ出 テ来 マシタ
弁 天堂 ノ前 ニ来 イ ト云 フ通 知 カ アリ行 ツ テ見 ル ト中 尾君 カ来
配 スル タ ラ ウ ト思 フ ト只 一人 ノ兄 ニ対 シ 何共 面目 ナ イ次 第 テ今
僕 カ カ ウ シ タ事 件 ニ関 係 シ テ居 ル事 ヲ兄 カ知 ツ タナ ラ何 程 カ 心
テ ハ何 ウ カ御 寛 大 ノ御 処 置 ヲ御 願 致 シ マス
テ 一月 十 日 ノ会 合 ノ報 告 ヲ シ ロト云 ハレ報 告 シ タ事 カ アリ マ
ク ドイ 様 テ スカ何 ウ カ御 寛 大 ニ御 願 致 シ マス
度 コソ ハホ ント ウ ニ心 ヲ変 テ真 面 目 ナ生業 ニ就 ク 覚 悟 テ スカ ラ
⑩以 上 ハ細 胞 ノ関 係 テス カ本 年 一月 十 二 三 日頃 上野 公 園忍 不 池
ス、 同 月 廿 日頃 橋 本 君 ノ家 ニ来 イ ト云 フ通 知 カ アリ 其 処 テ モ
於 大 森警 察 署
昭 和三 年 四 月 十 三 日
右録 取 シ本 人 ニ読 聞 ケ タ ル処 相違 ナ キ旨 申 立 テ 左 ニ署 名 拇 印 セリ
中 尾 君 ト会 ツテ城 南 地 区 責 任者 ノ通 知 ヲ受 ケ マシタ 選挙 終 了 帰 京後 橋 本 君 カ責 任 者 ト ナリ 僕 ト 北牧 君 ハ其 ノ補 助 ト ナリ マシ タ ⑪ 関 東 金 属 労 働組 合 ニ対 ス ル党 ノフ ラ ク シ ヨ ント シ テ ハ湊 七 良
金 子
毛 利 健 太
基
総監官 房特別高等課 陳述人
司法警察官警部
強制 処分請求書 府下目黒町字中目黒 一、○四二
訊 問 調 書
被 疑者
金
子
健
太
右 治 安 維持 法 違 犯 被 疑 事 件 ニ付 キ昭 和 三 年 四 月十 八 日東 京 地 方裁 判
所 ニ於 テ予 審 判 事 塚 田 正 三 ハ裁 判 所書 記 奥 山軍 治 立会 ノ 上右 被 疑 者
一問
氏名 、 年 齢 、 職 業、 住 居 、 本 籍 及 出生 地 ハ如 何
ニ対 シ訊問 スル コト左 ノ如 シ
答
金子健太
太
三十歳
健 当三十年
氏名 ハ
金 子
年齢 ハ
無 職
東 京府 荏 原 郡 目 黒 町 中 目 黒 一、 〇 四 二番 地
無職
同
上
分 ノ請 求 カ ア ツタ カ之 レ ニ付 テ 何 カ 云 フ事 ハナ イ カ
被 疑者 ニ対 シ検 事 カ ラ斯 ウ云 フ事 実 ニ付 テ訊問 等 ノ強 制 処
出 生地 ハ
東 京 市深 川 区 和 倉 町 二 十 五番 地
職業 ハ
広 政
本籍 ハ
住所 ハ
阪
答
被 疑 者 ハド ウ云 フ コト カ ラ 日本 共 産 党 ニ加入 ス ル ニ至 ツタ
マシ タ
共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ 目的 ト シ テ居 ル モノ タ ト思 ツテ居 リ
タ コト ハアリ マセ ヌガ 只今 読 聞 ケ タ様 ニ無 産 者 独裁 ノ所 謂
別 ニ日本 共 産 党 ノ綱領 ト カ規 約 等 ニ付 テ見 タリ聞 イ タリ シ
日本 共産 党 ノ目 的 カ何 ンテ ア ルカ ニ付 テ知 ツテ 居 タ カ
産 党 ニ加 入 シタ コト ハ間 違 ヒ アリ マセ ヌ
ア ル カ ト云 フ コト ハ知 リ マセ ヌ私 ハ昭 和 二年 四月 頃 日本共
日本 共 産 党 カ 誰 レ ニ依 ツ テ組 織 セラ レ其 中 央機 関 カ何 処 ニ
此時 予 審判 事 ハ本 件 強制 処分 請 求 書 記 載 ノ被疑 事 実 ヲ読 聞 ケ タリ
二問
右者 ニ対 スル治安維持法違 反被疑事件 ニ付 左記 ノ処分相成度及請求
松
候也 昭和三年 四月十六日 検 事
東 京地方裁判所検事局
予審判事御中
東 京地方裁判所
被疑事実
答
三問
被疑者 ハ福本和夫、渡辺政 之輔等 ニ依リ組織 セラ レタル秘密結社日 ヨル共産主義社会 ノ実現ヲ目的 トシ東京府下 ニ中央機関 ヲ設 ケ活動
四問
本共産党カ我国家成立 ノ大本タル立憲君主制 ヲ廃止シ無産者独裁 ニ セル結社ナル事 ヲ知リ乍ラ昭 和二年 四月頃之 ニ加入 シタル モノナリ 処分事項 一、被疑者 ノ訊問勾留
答
五問 答
答
六問
七問 答
カ 昨 年 四 月頃 日本 労 働 組 合評 議 会 本 部 ノ二階 テ南 喜 一カ私 ニ ︹マ マ︺
対 シ日本 共 産 党 ノ関 東 地方 委 員 会 カ出 来 テ居 ル カ其 下 ニ細
八問
答
九問
答
雄 ノ三 人 テ 細 胞 ヲ作 ツテ 呉 レ ト云 ヒ マシ タ カ ラ私 モ余 リ ノ
胞 ヲ作 ル ハタ カラ 君 ヲ党員 ト シ テ君 ト 真 柄信 吾 ト井 之 口政
意 外 ニ躊 躇 シ テ考 ヘサ セテ呉 レト申 シ マスト南 ハ考 ヘル余
被 疑者 ハ細 胞 員 ノ会 ヲ開 イ タカ
レ マシ タガ其 細 胞 ノ会 ハ開 カナ イ間 ニ細 胞 ノ編 成 替 ニナリ
開 キ マセ ヌ、 夫 レヲ 豊田 直 カ ラ 屡 々会 合 ヲ開 ク様 注意 ヲ サ
マシ タ
豊 田直 ハ共 産 党 テ ハト ウ云 フ地 位 カ
初 メ南 カ ラ 上 ト ノ連 絡 ニ ハ他 ノ人 カ行 ク カラ ト云 ハレ タ ノ
テ其 後 豊 田 カ来 マシ タ カ ラ私 ト上部 ト ノ連 絡 ヲ執 ル人 タ ト
合 ノ事 務 所 ニ参 リ 君 ノ細 胞 ハ編 成 替 ニナリ 君 ト杉 浦 啓 一及
昨年 七 月 頃 テ アリ マシ テ豊 田 カ 私 ノ 居 リ マシ タ金 属 労 働組
細 胞 ノ編 成 替 ハ何 時 ア ツタ カ
地 ハナ イ テ ハナイ カ ト 申 シ マシ タ ノテ 断 ハル コト モ出 来 ス
答
︱○問
思 ヒ マシ タ
真 柄 ヤ井 之 口 ハ以 前 カ ラ知 ツ テ居 タ 人 カ
之 ヲ承 諾 シ共 産 党 ニ加 入 シ タ次 第 テ アリ マ ス
真 柄 ハ請 願 運 動 ヲシ テ 居リ 以 前 カラ 良 ク知 ツ テ居 リ マシ タ カ井 之 口 ハ無 産 者 新 聞 ノ記 者 テ顔 ハ知 ツテ居 リ マシ タガ 交 際 シ テ 居 タ モ ノテ ハア リ マセ ヌ
ト ナリ 会 ヲ開 ク 様 ニト申 シ タ ノテ ア リ マス
ナリ マシ タ
其 細 胞 ノ会 ヲ開 カ ス ニ居 リ マシ タ処 昨 年九 月頃 又編 成 替 ニ
其 細 胞 会 議 ハ開 イ タ カ
入 江 正 二 ノ三 名 テ 細 胞 ヲ作 ル コト ニナ ツタ カ ラ君 ハ責 任 者
南 ハ私 カ其 ノ細 胞 ノ責 任 者 所 謂 キ ヤプ テ ンデ ア ルカ ラ真 柄
答
一 一問
共 産 党 ニ付 テ他 ニ話 シ ハナ カ ツタ カ
井 之 ロヲ集 メ テ成 ル ヘク早 ク 会 ヲ開 イ テ 呉 レト申 シ尚 判 ツ テ 居 ル タ ラ ウガ 秘 密結 社 タカ ラ 秘密 ヲ厳 守 シ上 ノ命 令 ハ絶 対 ニ服 従 シ ナケ レ ハナ ラ ヌト 申 シ マシ タ
最 初 南 カ私 ニ話 シ タ コト ニ依 リ マス ト共 産 党 ノ細 胞 ハ無 産
細 胞 ノ会 ヲ開 ク ノ ハドウ 云 フ コト ヲ協 議 ス ル為 メ カ
階 級 運動 ノ最 高 運 動 テア ル カラ 其 運 動 ヲ指 導 シ テ行 ク方 法
答
一二問
等 ニ付 会 ヲ開 キ研 究 シ決 定 ス ル ノタ ト云 フ コト テ アリ マシ
真 柄 ヤ井 之 口 バ既 ニ其 当 時 共 産党 ニ加 入 シ テ居 タ カ 南 ハ真 柄 、 井 ノ口 ハ新 ニ党 員 ニスル ノ タ ト申 シ マシ タカ ラ
タ
ラ カ通 知 カ ア ル筈 タ ト申 シ其 後 神 道 久 三 カ ラ会 カ アル カ ラ
豊田 直 カ私 ノ処 ニ参 リ細 胞 ノ編 成 替 カ ア ツタ カ何 レ何 人 カ
昨年 九 月 頃 ノ編 成 替 ニ付 テ ハ誰 カ ラ話 カ ア ツタ カ
私 ハ夫 レナ ラ ハ其 事 ハ既 ニ其 両名 ニ ハ話 ヲシ テ ア ル ノカ ト
答
一三 問
尋 ネ マシ タ処他 ノ人 カ ラ話 ヲ シ テ ア ルカ モ判 ラ ヌカ 自分 カ
ト絶対 服 従 ノ コト ハ君 カ ラ モ話 シ テ 呉 レト申 シ タ ノテ ア リ
ラ ハ話 ハシ テ ナイ ト申 シ新 ニ党 員 ニスル場 合 ニ ハ秘密 厳 守
マス
一四問 答 一五問 答
一六問 答
答
一七 問
一八問 答
尾 薩男 ノ両 名 カ居 リ村 尾 カ ラ編 成 替 ノ話 カ アリ マシ タ
時 ニ同所 ヘ参 リ マシ タ処 中 尾 勝 男 ト 石川 ト称 シテ 居 ツ タ村
シ タ後 今 度 君 ハ責 任 者 ト ナ ツ テ細 胞 ヲ作 ル ノタ カ 目標 工場
村 尾 ハ中 尾 カ ラ話 ヲ ス ルノ タ カ自 分 カ代 ツ テ話 ヲス ル ト申
ド ウ云 フ話 テ ア ツ タ カ
シ マシ タ
答
一九 問
出 テ来 イ ト云 フ通知 カ アリ マシ タノ テ其 細 胞 会 議 ニ出 席 致
夫 レ ハ口頭 ノ通 知 カ 或 ハ書 面 カ 神 道 自身 カ私 ノ処 ヘ参 リ 口頭 テ通知 シ タ ノテ アリ マス
ハ芝 浦製 作 所 テ同 製 作所 テ入 党 サ セル 人 ハ極 ツテ 居 ル ト申
其 会 ハ何 時 何 処 テ開 カ レタ カ
シ マシタ
初 メ村 尾 カ ラ其 三名 ニ私 カ ラ話 ヲシ テ呉 レト 云 ハレ タ際 村
村 松、 松 島 及 上 野 ニ対 シ共 産 党 ニ加 入 ノ話 ヲ致 シ タ カ
カ 責任 者 タ ト云 ハレタ ノテ アリ マス
親 及村 尾 薩 男 ノ合計 七名 ト私 ヲ入 レテ 八名 テ 細 胞 ヲ作 リ私
左 様 テアリ マセ ヌ、其 三 名 ト橋 本省 三、 福 本 和夫 、 鍋 山貞
其 三名 ヲ入 党 サ セ被 疑者 ト 四名 テ細 胞 ヲ作 ル ノカ
タ
ハ入党 ノ話 ヲ シテ ナ イ カ ラ君 カラ 話 ヲ シ テ呉 レト申 シ マシ
村 松英 男 、 松 島 喜 一郎、 上野 邦 雄 ノ三名 タ ト申 シ尚 本 人 ニ
誰 ヲ入党 サ セル ト云 フ コト テ ア ツ タカ
日時 場所 ハ判 然 致 シ マ セ ヌカ其 細 胞 ノ会議 ハ加 藤希 一方 ヤ
二○ 問
答
二 一問
答
神 道 久三 方 及 私 方 テ開 イ タ ノ テ アリ マ スカ ラ其 何 レカ テ ア ツ タト思 ヒ マス 最初 ノ会 ニ出 席 シ タ 人 ハ誰 々カ 私 カ 神道 カ ラ指定 サ レタ 日時 ニ指 定 サ レタ場 所 ニ参 リ マシ タ 処神 道 久 三 ト加 藤 希 一カ居 リ マシ テ私 ト三 名 テ共 産 党 ノ 本 部 カ ラ来 タ謄 写刷 ニ付 テ討 議 シ タ ノ テ アリ マス 其 細 胞 ノ メ ン バー ハ其 三 人 カ 其 外 ニ村 山 藤 四 郎 モメ ンバー テ神 道 カ責 任 者 タ ト云 フ コト テ ア リ マシ タ カ村 山 ハ最 初 ノ 一、 二 回 ノ 会合 ニ ハ出 席 セ ス
答
二 二問
尾 ハ其 三 名 ヲ加 入 サ セル ニ ハ無 産 者 ノ解放 ヲ ヤ ル ニ ハ合法
三 回 目位 カラ ハ会合 ノ 度毎 ニ出 席 シ尚 昨 年 十 一月 頃他 ニ女
的 ノ運 動 テ ハ駄 目 タ カラ ド ウ シテ モ共 産 党 カ 必要 タ、 共産
カ 入 ル ト云 フ話 テ ア リ マシ タカ私 ハ十 一月末 頃 カ ラ 八幡 製
ニ ハ出 席 致 シ マセ ヌノ テ其 女 ニ ハ会 ヒ マセ ヌテ シタ
鉄 所 ノ方 ヘ組合 カ ラ出 張 サ セラ レタ為 メ其 後 ノ其細 胞 会 議
上 野 ト村 松 ハ金 属労 働 組 合 事務 所 附 近 ノ森永 喫 茶 店 ヘ連 レ
ル 様 ニシ テ加 入 サ セ ロト申 シ マシ タ カ ラ本 年 一月 九 日 ノ夜
テ行 キ又 松島 ハ芝 公 園 大 隈 銅像 ノ前 ヘ連 レテ行 キ何 レ モ村
党 モ多 数 ノ人 カ ナ ケ レ ハ矢 張 リ 駄 目 タ、 成 ル ヘク激 動 サ セ
京 ヘ帰 ツテ来 タ ノ テ アリ マシ タ カ本 年 一月 五 日 頃豊 田 カ 私
尾 カラ 云 ハレタ様 ニ申 シ テ共産 党 ニ加 入 ス ル様 勧 誘 致 シ マ
其 後 又細 胞 ノ編 成 替 カ ア ツ タカ
ニ対 シ又 編成 替 ニナ ツ タカ ラ本 郷 元 町 ノ家 具 屋 ノ 二階 ヘ行
昨 年 十 二 月 二十 五 日頃 迄 八幡 製鉄 所 ノ方 ニ居 リ 夫 レカラ 東
ケ ト申 シ其 道筋 ノ図 面 ヲ書 イ テ波 シ マシ タカ ラ指 定 シ タ日
二三問 答
二四問 答
二 五問 答
二 六問 答
二 七問 答
シタ 夫 レ ニ対 シ村 松等 ハ何 ト答 ヘタ カ 何 レ モ入党 ヲ直 チ ニ承 諾致 シ マシ タ、 併 シ松 島 ハ共 産 党 ニ 付 テ ハ余 リ知 ツ テ居 ラ ナ イ 様 テ アリ 上野 ハ直 ニ承誌 ハシ マ シ タ カ気 乗 リ ノシ ナイ 様 子 テ ァ リ マシ タ
二 八問 答
タ ノ テ ァリ マ ス 其 後 会 合 ヲ開 イ タ カ 毎 週 一回 位 ツ 、開 キ マシ タ
一月 五 日頃 村 尾 カ ラ話 ノ アリ マシタ 際 同月 十 日 村 尾 ノ処 テ
三 月 初 メ頃 大 井 町 鎧 ケ淵 ノ島 田 肇 ト称 シテ居 タ橋本 方 テ開
タ カ 否 カ ハ判 リ マセ ヌ、 夫 レ テ私 カ 岡 山県 カラ 帰 ツテ来 テ
任 者 テ アリ マシテ 同 人 ノ開 イ タ会 ニハ福本 ヤ鍋 山 カ出 席 シ
山 県 ヘ出 張 シテ 居 ツ タ ノ テ アリ マス カ其 間 橋本 カ細 胞 ノ責
私 ハ本 年 一月 末頃 カ ラ 二月 二 十 七 日 頃迄 選挙 運動 ノ為 メ岡
二九問一 福本 ヤ鍋 山 ハ細 胞会 議 ニ出 席 シ タ コト カ ア ルカ 答
細 胞会 議 ヲ開 ク コト ニ極 メテ 置 ク ト申 シ マシタ カ村 松 、 松
其 後 其 組 胞 ノ 会 ヲ開 イ タ カ
島 、 上野 カ入 堂 ヲ 承諾 シ マシ タ際其 翌 十 日村 尾 方 テ会 ヲ開
セヌ
カ レ タ会 合 ノ際 福 本 ニ会 ヒ マシ タ カ鍋 山 ニ ハ 一回 モ会 ヒ マ
福 本 和夫 、 橋 本省 三 、 村 松英 男、 上 野 邦 雄及 私 ノ五名 カ出
其 際 ニ ハ誰 々集 マツ タ カ
橋 本 カ ラ聞 キ其 日 ニ出 席 シタ 次 第 テ アリ マス
ト云 フ話 カア リ マシ タ カ ラ私 ハ橋 本 方 ヘ参 リ会 ノ アル話 ヲ
関 東 地 方 評議 員 ノ木 村 節 男 カ ラ責 任 者 ヲ橋本 カ ラ私 ニ戻 ス
三 月初 ノ会 ハ誰 レカラ 通 知 カ ア ツタ カ
ク カ ラ出 席 シ テ呉 レト申 シ テ置 キ マシ タ ノ テ其 三名 ト私 ノ
三〇 問
答
三 一問
答
四名 カ村 尾 方 ヘ参 リ其 処 ヘ橋 本省 三 モ来 テ村 尾 ト 合計 六名 テ会 ヲ開 キ マシ タ 福 本 ヤ鍋山 ニハ会 ノ通知 ヲ致 シ タ カ
テ福 本 、鍋 山 ニ モ通 知 シ タ カ什 ウ カ ハ判 リ マ セヌ
其 両 名 及橋 本 ニ ハ村 尾 カ ラ通 知 ス ル ト申 シ マシ タ ノテ果 シ
其 際 ハド ウ 云 フ事 項 ニ付 テ協 議 シ タ カ
テ アリ マス
席 致 シ マシ タ、 其 際 細 胞 ノ責任 者 カ私 カ ラ村 松 ニ変 ツ タ ノ
私 カ共 産党 ノ組 織 ニ付 テ 簡単 ニ述 ヘ村 尾 カ 夫 レ ニ説 明 ヲ加 ヘタ後 共産 党 ノ再 組 織 テ ー ゼー 其 他 ノ印 刷物 ニ付 テ討論 シ
誰 レカ ラ変 ツタ話 カ ア ツ タカ
持 ツ テ来 テ 一通 ヲ私 ニ、 一通 ヲ村松 ニ渡 シ其 手 紙 ヲ見 マシ
矢 張 リ 木 村節 男 カ 日本 共産 党 関 東 地 方 委 員長 名 義 ノ手 紙 ヲ
細 胞 ハ組織 ノ基 礎 テ ア ツ テ芝 浦 製 作 所 ヲ目 標 ト シ テ層 リ 其
ハ責 任 者 ニ任 スト云 フ意 味 ノ 事 カ書 イ テ アリ マシ タ
タ処 私 ニ ハ細 胞 ノ責 任 者 ヲ解 除 スル ト云 フ コト テ又 村松 ニ
答
三 二問
結 局 夫 レ等 ノ印 刷 物 ニ書 イ タ コト ヲ承 諾 シタ形 ニナ リ マシ タ
上 ニ関 東 地方 委 員会 其 上 ニ中 央 委 員 会 カ アル ノタ カ何 レ モ
被 疑 者 ハ共 産 党 ノ組 織 ニ付 テ ド ウ 云 フ話 ヲ シ タ カ
上 ノ命 令 ニ従 ツ テ活 動 スル モノ タ ト云 フ意 味 ノ コト ヲ述 ヘ
三三問 答
三 四問 答
答
三五問
答
本 年 三 月初 メ橋 本 方 テ細 胞会 議 ヲ開 イ タ際 木 村節 男 カ持 ツ
テ来 タ手紙 ノ中 ニ細 胞 ノ責 任 者 ヲ解除 シ城 南 地 区 ノ補 助 オ
其 際 ニ ハド ウ云 フ事 項 ニ付 テ協 議 シ タ カ 芝 浦 製 作所 テ ハ職 工 ノ賃 金 カ下 カ ル ト 云 フ コト テ ア リ マシ
私 カ本 年 三 月十 二 、 三 日頃 責 任 者 テア ル橋 本 ニ面会 シ色 々
補 助 オ ルガ ナ イザ ー ト云 フノ ハド ウ云 フ地 位 カ
ル ガ ナイ ザ ー ト ス ル ト書 イ テ ア リ マシ タ 三 九問
タカ ラ 夫 レ ニ対 シ如何 ニス ヘキ カ ヲ協 議 シ マシ タ 夫 レテ其 結 果 ハ到底 争 議 ヲ起 スト 云 フ状 態 テ ハアリ マセ ヌカ ラ結 局 多 数 ノ者 ヲ団 結 サ セル ト 云 フ事 ニ極 マリ マシタ
処 橋 本 ハ夫 レナラ バ責 任者 ト オ ルガ ナ イザ ー ト 集 ツテ協 議
仕 事 ヲサ セラ レル カ忙 シク テ出 来 ナ イ ト不 平 ヲ申 シ マシ タ
夫 レカ ラ約 一週 間位 経 ツ タ後矢 張 リ橋 本 方 テ開 キ マシタ
ルガ ナ イ ザ ー ト云 フ ノ ハ地 区 ノ責 任者 カ出 席 出 来 ナ イ場 合
仕 様 ト申 シ其 夜 橋 本 方 ヘ参 リ マス ト村尾 薩 男 モ来 テ補 助 オ
答
其 際 ニ ハ誰 レ カ出 席 シ タ カ
其 後 細 胞会 議 ハ開 イ タ カ
前 回 ノ 五名 ト思 ヒ マス カ松島 ハ出 席 シ タ カ否 カ ハ判 然 致 シ
ニ地 区 ノキ ヤプ テ ン会議 ニ出 席 シ責 任者 ノ補 助 ヲ スル丈 ケ
児 玉慶 一郎 カ集 マリ 私 ト四名 テ アリ マシ タカ 其 際 湊 ハ此 四
ラ来 イ ト云 フ事 テ アリ マシ タ カ ラ参 リ マシ タ処 市 村光 雄 、
本 年 三 月 十 四 日夕 刻 湊 七 良 カ私 ニ対 シ同夜 仕 事 カ 終 ツテ カ
被 疑 者 ハ尚共 産 党 ノ フラ ク シ ヨ ンノメ ンバ ー テ ハナ イ ノ カ
私 ト北牧 ト 云 フ人 ト ノ二 人 テ アリ マス
補 助 オ ルガ ナ イザ ー ハ 一人 カ
出 席 致 シ マセ ヌ
其 後 キヤプ テ ン会 議 ニ出 席 シ タ カ
マセ ヌ、 夫 レ テ私 ノ出 席 シタ ノ ハ其 時 ノ細 胞会 議 カ最 後 テ
四 〇問
タ ト 去 フ コト テ アリ マシタ
被 疑者 ハ尚 共 産 党城 南 地 区 ノ責任 者 ニナ ツ タ コト カ ア ルカ
答
アリ マ ス 三 六問
四 一問 答
本 年 一月 二十 五 日 頃 豊 田 カ手 紙 ヲ持 ツテ来 テ夫 レ ニ橋 本 ノ
四 二問
家 ヘ来 イ ト書 イ テ アリ マシタ カ ラ橋 本 方 ヘ参 リ マス ト中 尾
マシ タ カ夫 レカ ラ間 モナ ク岡 山県 ノ方 ヘ出 張 シ帰 ツテ来 マ
答
中 尾 カ ラ地 区 ノ責任 者 ニ極 マツタ 話 ヲ聞 キ マシ タ カ細 胞 カ
ヲ作 ツ タ ノタ ト申 シ初 メ テ私 カ其 ノ フラ ク シ ヨン ノメ ンバ
日本 光 学 工業 ノ争 議 ニ付 テ話 合 ツタ ノ テ アリ マス、 夫 レテ
其 時 ニ ハドウ 云 フ協 議 ヲ致 シ タ カ
ー ニナ ツタ コト ヲ知 ツ タ次 第 テ アリ マス
名 ト菊 田 善 五 郎 ノ五 名 テ関東 金 属労 働 組合 ノ フラ ク シ ヨ ン
四三問
ス私 モ聞 キ マセ ヌ、 夫 レテキ ヤプ テ ン会 議 モ開 カ ナ イ間 ニ
地 区 ノ責 任 者 カ 橋本 ニ変 ツタ ト 云 フ通 知 ハ誰 レカ ラ ア ツタ
責 任 者 カ 変 ツタ ノ テ アリ マ ス
答
幾 ラ ア ル カ誰 々カ キ ヤプ テ ンテ ア ル カ ニ付 テ ハ中 尾 モ云 ハ
城 南 地 区 ノ細 胞 ハ幾 ツ テ其 キ ヤプ テ ン ハ誰 々カ
スト 責任 者 ハ橋 本 ニ変 ツタ ノテ アリ マス
勝 男 カ 居 テ私 ヲ城南 地 区 ノ責 任者 ニス ル事 ニナ ツタ ト申 シ
答
三七問 答
三 八問
カ
四四問 答
ク様 ニナ ツタ ト 云 フ コト テ アリ マシ タ
湊 ノ話 ニヨル ト 上 カラ命 令 テ急 イ テ フラ ク シ ヨン会 議 ヲ開
ル実 兄 金 子 貫 三 ト私 ノ三 人 テ此 二 人 ノ兄 ト ハ世間 並 ミ ノ兄 弟 ノ
居 ル実 父 兄 和田 根 之 松 ト府 下 品 川 町 按 銅 工作 所 ノ職 工 ヲシ テ居
ノデ 家 族 ハアリ マセ ヌ、 兄 弟 ハ目 下 深 川 区 黒江 町 テ大 工 ヲ シ テ
交 際 ヲ シテ 居 リ マス
其 後 フラ ク シ ヨン会 議 カ ア ツタ カ 私 ハ其 一回丈 ケ出 席 シ マシ タ カ其 後 ア ツタ カド ウ カ判 リ マ
デ退 学 シ間 モナ ク下 谷 区根 岸 町 ノ秋 山 ト云 フ眼鏡 屋 ノ小僧 ニヤ
私 ガ 育 ツ頃 両親 カ貧 シカ ツ タ為 メ学 校 ハ尋常 五年 終 業 シ タ ノ ミ
六 ケ所 ノ鉄 工所 ニ転 々 ト シ テ働 イ テ 居 マシ タカ最 後 ニ大 正十 五
シ タ ノ テ同 人方 ヲ出 ル ト共 ニ半 年 位 テ按 銅 工作所 ヲ罷 メ其 後 五
ナ ツタ為 メ会 社 ノ方 モ休 ミ勝 チ ニナ リ 兄貴 ニ義 理 カ悪 ク ナリ マ
銅 工作 所 ニ転 シ間 モナク 労 働組 合 ニ加 入 シ労 働運 動 ニ係 ル様 ニ
ラ大 正 十 一年 五 月頃 迄 働 キ マシタ カ賃 金 カ安 イ ノテ兄 ノ勤 先按
会 社 新 潟 鉄 工所 月島 工場 ノプ レナ ー 工 ト ナリ 大 正 八年 十 二 月 カ
ラ レ徴 兵検 査 迄 年 期 奉公 シ タ 上検 査 後 ハ兄 ノ許 ニ居 ナ カラ株 式
セ ヌ、 私 ハ三 月十 五日 ニ警 察 ヘ連 レ テ行 カ レタ ノテ アリ マ
治
太
軍
三
健
山
正
子
奥 田
金
ス 被疑者
裁判 所 書 記 塚
右 読 聞 ケ タ ル所 無 相違 旨 申 立署 名 拇 印 シ タリ 同 日於 同 庁 作 之 東 京地 方 裁 判 所
予 審 判 事
年 六 月頃 株 式 会社 芝 浦 製 作 所 鶴 見 工 場 ノプ レナ ー 工 ニ雇 ハレ働
イ テ居 ル間 ニ私 ガ評 議 会 系 ノ労 働組 合 ニ加 入 シテ居 タ事 カ会 社
第 一回 聴 取書
幹 部 ノ忌 諱 ニ触 レ同 年九 月馘 首 サ レ テカ ラ ハ職 工 生活 ヲ止 メ 日
属 ノ労 働 組 合 関 東 金 属労 働 組 合 ノ有 給 常任 委 員 トナ リ今 日 ニ至
住 居府 下 目 黒 町中 目黒 千 四 十 二番 地
太
本 籍 東 京 市 深 川区 和倉 町 二十 五番 地
健
本 労働 組 合 評 議 会 ノ仕事 ヲ シ タリ 或 ハ昨年 三 月頃 カ ラ ハ同 会 所 子
当時 市 ケ谷 刑 務 所在 監 金
リ マシ タ
兵 役 ハ未 教 育補 充 兵 テ スカ ラ 軍隊 生 活 ノ経 験 ハアリ マ セヌ、 又
当 三 十年
一、 前 科 ハアリ マセ ヌカ 労働 争 議 ヤ メー デ ー ノ示 威 運動 ノ際 前 後 十
右 ノ者 昭 和 三年 四月 二 十 八 日本 職 ニ対 シ左 ノ通 リ 陳 述 ヲ為 シ タリ
三 、 私 カ社 会 主義 ニ興 味 ヲ持 ツ様 ニナ リ マシ タ ノ ハ新 潟 鉄 工所 ノ職
ツ ヲ観 ル 事 、釣 リ ヲ ス ル事 テ スカ酒 モ相 当飲 ミ マス
テ時折 腸 ヲ悪 ク ス ル事 カア リ マシ タ嗜 好 トシ テ ハ芝 居 ヤ スポ ー
従 来 大 シ タ病気 ヲ患 ツ タ事 ハ アリ マセ ヌ ケ レト モ元 来 虚 弱 ノ方
数 回 検束 処 分 ヲ受 ケ マシ タ 二、 私 ノ父 ハ米問 屋 カ 回漕 問 屋 ノ番 頭 ヲ シ テ 居 タト 云 フ事 テ ス カ私 カ 九 歳 ノ時 没 シ母 ハ昨 年 二月 亡 ク ナ リ私 ハ未 ダ 独身 デ アリ マス
蔵、
雄次郎、
貞
嘉
治
隆
治、
工時 代 大 正 九年 末 カ翌年 初 頃 職 工仲 間 ニ連 レラ レテ雑誌 社 会 思 想 社 ノ同 人 平 葉
山
川
均
同
労働 者 、 無 産者 新 聞
等 ヲ 愛読 致 シ テ居 リ マシ タ
ハ講 演 ヤ話 ヲ聴 キ多 少 研究 シ タ ニ拘 ハラ ス未 タ社会 主 義 又 ハ共
然 シ私 ハ十 分 ナ学 校 教 育 ヲ受 ケ マ セヌ ノテ右 ノ如 ク本 ヲ読 ミ或
ナ ラ ヌト主 張 ス ル モノ ト思 ハレ マス、 無 産者 階 級 ハ解 放 サ レナ
チ社 会 民主 主 義等 ト異 リ 急 速 的 ニ理 想 社 会建 設 ニ努 メ ナ ケ レ ハ
義 ハ社 会主 義 ノ 一分 派 テ アル ニ ハ相 違 ナ イ ケ レト モ他 ノ分 派 即
メ ニ搾 取ナ キ 社会 ヲ建 設 シナ ケ レ ハナ ラ ヌト脱 ク モノ テ共産 主
産 主義 等 ノ理 論 カ充 分 判 ラ ナ イ様 ナ気 カ 致 シ マス
千
作太郎
目下 私 ノ解 釈 シ テ居 ル所 デ ハ社 会 主 義 ハ無 産 階 級 ヲ解 放 ス ル為
佐
等 ノ講 演 ヲ聴 キ大 ニ啓 発 サ レ タ ノカ動 機 テ ア リ マシ テ其 頃私 ハ
岩 輝
社 会主 義 ハ結局 我 々労働 者 ヲ解 放 ニ導 ク モ ノ テ アル ト思 ヒ其 後
所
明
田
等 ヲ訪 問 シ テ話 ヲ 聴 イタ リ大 正十 年末 頃 カラ ハ山 川 均 西 雅 雄等
ケ レ ハナ ラ ナイ ト云 フ事 而 シテ ソノ解 放 ノ為 メ ニ ハ社 会 主義 ノ
ノヤ ツテ居 タ水 曜 会 ト云 フ思 想団 体 ノ同 人 ト ナリ其 講 演 会 ニ出 席 シ テ居 マシ タ、 又社 会 主 義 ニ共 鳴 スル ニ至 ツ タ モウ 一ツ ノ理
搾 取 ノ社 会 ニ進 ム ヘキ運 命 ヲ持 ツテ ル ト云 フ マルク ス レ ー ニン
ノ信 シ テ疑 ハナ イ所 テ アリ マスケ レト モ社 会 ハ当然 今 ノ様 ナ無
ノ説 ク 所 ハ果 シ テ真 理 カ 否 カ ニ付 テ未 タ疑 ヲ持 ツ テ居 リ マス
説 ク 様 ナ搾 取 ナ キ社 会 ニ依 ラ ナ ケ レ ハナ ラ ナイ ト ノ事 ハ今 日私
得 ラ レナ カ ツタ様 ナ事 即 チ私 ノ希 望 ト現 実 ノ事 情 トカ余 リ ニ隔
但 シ無 産者 階 級解 放 ノ為 メ ノ無搾 取 社 会 実現 ノ為 メ ニ ハ私 等 ハ
由 ハ私 ハ元 来 読 書 カ好 キデ 職 工 ト シ テ働 イ テ 居 ル余 暇 ニ夜 学 校
リ カ アリ其 間 不 満 ヲ懐 イ タ事 カ社 会 主義 ニ引 入 レラ レタ原 因 ニ
マテ モ入 リ勉 強 シ タイ考 デ ア ツタ ニ拘 ラ ス給 料 ガ安 ク テ学 資 ヲ
ナ ツ タ様 ニ思 ハレ マ ス、 社 会 思想 社 同 人等 ノ講 演 ヲ聴 イ タリ水
積 極 的 ニ且 ツ急 進的 ニ努 力 シ ナ ケ レ ハ目 的 ヲ遂 ケ ラ レ ナイ モノ
無 搾 取 ノ社 会 ト ハ現 在 ノ様 ニ資 本 家 カ自 己 ノ利 益 ノ為 メ ニ多 ク
ト思 ヒ マ スノ テ此意 味 ニ於 テ共産 主 義 ニ共鳴 ス ル ノテ アリ マス
曜 会 ニ関 係 シ タ頃 カラ 近 世 思 想史 編 ( 河 上肇 著 ) 水曜 会 パ ン フ レ ット 雑 誌 前 衛 、 同改 造
ハナ ク 一切 ノ生産 機 関 ヲ社 会 ノ共 存 ト シ総 テ ノ人 カ経 済 的 ニ平
ノ営 動 者 ヲ使 ヒ事 業 ノ儲 ヶ ヲ自分 ノ懐 ロ ニノ ミ入 レル様 ナ事 テ
ス キー著 ) 理 論 闘 争 ( 福 本 和夫 著 )方 向 転 換 論 (同人 著 ) 史
レ ー ニンノ生 涯 ト事業 、 労 働組 合 運動 ノ 理論 ト戦 術 (ロゾ フ
治 態 様 ヲ有 ス ル モノ カ其 ノ辺 ノ事迄 ハ考 ヘテ居 リ マセ ヌ
関 係 ノ ナ イ状 態 ヲ云 フ ノ テア リ マシ テ斯 様 ナ社 会 カ如 何 ナ ル政
等 ノ地 位 ニアリ私 有 財 産 ノ如 キ制 度 ハ撤 廃 サ レ其間 何 等 ノ搾 取
︹ママ︺
カラ ハ
等 ヲ読 ミ其 後 社 会 主義 ヨリ 更 ニ共 産 主義 ニ共 鳴 スル 様 ニナ ツテ
的 唯物 論 ノ理 論 的基 礎 ( ブ ハーリ ン著 ︶ 雑 誌 マル ク ス主 義、
ハ無 搾 取 ノ理想 的 社 会 ヲ実現 ス ル道 程 ニ於 テ 一時 無 産者 階 級 独
但 シ マ ルク ス ヤ、 レー ニ ンノ説 ヲ信 シ テ ル今 日 ノ共産 主義 者 達
計 ヲ 命 セラ レ昨 年 三 月 カラ ハ同組 合 本 部 ノ有 給常 任 委 員 ト シテ
員 ト ナリ 更 ニ金 属 労働 組 合 ニナ ツテ カ ラ ハ同組 合 川 崎 支 部 ノ会
関 東 機械 工組 合 ニ ハ其 理事 ニ推 サ レ関 東 鉄 工組 合 ノ時 ハ執 行委
ニシ マシ タ
私 ハ是 迄前 後 十 数 回 ニ亘 リ労 働 争議 ニ関 係 シ マシ タ カ最 初 ノ ハ
裁 ノ政 治 ヲ行 フ社 会 ヲ作 ラ ナ ケ レ バナ ラ ナ イ ト主 張 シテ ル事 ハ
大 正 十 二年 七、 八 月 頃 ノ新 潟 鉄 工所 ノ待 遇 改善 ニ関 ス ル ス トラ
毎 月 六拾 円 宛 ノ給 料 ヲ貰 ヒ組 合 ノ事 務 ヲ執 リ今 日 ニ至 リ マシタ
イ キ ノ際其 応 援 ヲ遣 リ 其後 所 々 ノ争 議 ニ係 ハリ マシ タ カ私 カ指
モノカ ド ウ カ ト云 フ迄 ニ付 テ ハ疑 ヲ懐 イ テ 居リ マス
道 徳 上 ノ善 悪 ノ標 準 ハ社 会 ノ共 同 生活 ノ 上 ニ於 テ夫 レヲ破 壊 シ
四、 私 ハ道 徳 ト 云 フ様 ナ 事 ニ付 テ深 ク考 ヘタ事 アリ マセ ヌケ レト モ
導 者 ノ地 位 ニア ツ テ争 議 ニ干 与 シ タ モノ ハイ 昨 年九 月頃 ノ尚 工
承 知 シテ ヰ マス カ私 ハ果 シ テ左 様 ナ経 路 ヲ経 ナ ケ レ ハナ ラ ナ イ
ト云 フ点 ニ置 カ ナケ レ ハナ ラ ヌモ ノト 思 ヒ マ スノ テ左 様 ナ見 地
又 ハ害 ス ル事 テ ア ルカ 或 ハ共 同 生 活 ノ為 メ ニ有 益 ナ事 テ ア ル カ
カ ラ従 来唱 ヘラ レ タ忠 孝 ナ ド ニ付 テ考 ヘマ ス ニ今 日親 ニ孝 行 ス
然 シ大 正十 五年 九 月 ニ ハ評 議 会 カラ 派遣 サ レテ静 岡 県 浜 松市 ノ
リ マス
矢 張 リ 善 イ事 ト 云 ハナ ケ レ ハナリ マセ ヌカ現 在 ノ君 主 ニ対 シ忠
日本 楽 器株 式 会 社 争 議 ノ後 始 末 ノ為 メ 同地 ニ出 張 シ翌 年 一月下
舎 ノ争議 、 ロ 昨 年 十 一月 ノ栗 原 濾 機 ノ争 議 ノ二 ツ位 ノ モ ノ テア
義 ヲ尽 スト 云 フ事 ハ社 会 共 同 生活 上 何 等 影 響 ノ無 イ事 ト 思 ヒ マ
モ評 議 会 カ ラ 派遣 サ レ テ九 州 八幡 製 鉄所 ノ職 工 解 雇問 題 ニ付 テ
旬 頃 迄 滞在 シ テ犠 牲 者 ノ世 話 ヲ ヤキ 尚昨 年 十 一月末 頃 ニ ハ是 レ
ル事 ハ社会 共 同生 活 上 矢 張 リ必 要 ナ事 テ ア リ マス カ ラ道 徳 上 モ
スノデ ド ウ デ モ可 イ事 タ ト考 ヘ マス盗 ミ ヲ スル ト カ人 ヲ 殺 ス ト
タ
子
事
東 京 地 方 裁判 所 検 事 局
竹
健
治
実
太
同 地 ニ赴 キ ス ト ラ イ キ ノ 煽 動 ヲ シ同年 十 二 月下 旬 帰 京 シ マシ
カ或 ハ欺 マス事 ナド ハ何 レ モ悪 イ事 ト 思 ヒ マ ス
ニ居 タ 末期 カ按 銅 工 作 所 ノ初 期 頃 日本機 械 技 工組 合 ニ入 ツタ ノ
五 、 労 働 組 合 ニ加 盟 シ タ ノ ハ大 正十 一年 五 、 六 月頃 即 チ新 潟鉄 工所
金
陳述人
田
右 読 聞 ケ タ ル処 無相 違 旨 申 立 署名 拇印 シタ リ
岡
井
カ初 メ テ同年 十 二月 同 組 合 カ ラ関東 機 械 工組 合 カ分 裂 シ タ時 同
検
川
於 市 ケ谷 刑務 所
裁判所書記
組 合 ニ趨 リ大 正十 三 年 春 頃右 関 東機 械 工組 合 ガ 関 東 鉄 工組 合 ト 合 同 シ同時 ニ日本 労 働 総 同盟 ニ加 入 シ 更 ニ翌年 五 月頃 総 同盟 カ 分 裂 シタ 際関 東 鉄 工 組 合 ノ 一員 ト シテ 総 同盟 ヲ去 リ 日本 労 働組 合 評 議 会 ニ加 盟 シ尚 大 正 十 五年 春 頃関 東 鉄 工組 合 カ同 シ ク評 議 会 ノ所 属労 働 組 合 デ ア ツタ石 川 島 造船 所 ノ 造機 船 工労組 合 ト合 同 シ関 東 金 属 労働 組 合 トナ リ マシ タガ 其 間 終始 組 合 ト去 就 ヲ共
金
子
健
太
ケ レト モ今 日直 チ ニ革 命的 手 段 ニ依 ツ テ社 会 ヲ変 改 スル事 ハ時
期 尚 早 ノ憾 ミ カア ルト 思 ヒ南 カ ラ今 ノ話 カ ア ツ タ際 入党 ヲ躊 躇
シ同 人 ニ対 シ考 慮 ノ余 地 ヲ与 ヘテ 呉 レト 申 シ マス ト同 人 ハ考 ヘ
第 二回聴取書
ル余 地 ナド ハ無 イ シ ヤナ イ カ ト手 酷 シ ク申 シ マシ タ ノデ 同 人 ノ
ニ入 党 ヲ承 諾 シ マシタ 、其
右 ノ者 昭 和 三年 四 月 三十 日本 職 ニ対 シ左 ノ通 陳 述 ヲ為 シ タリ
アツ テ モ馬 鹿 ラ シイ ト思 ヒ不 承 〓
意 ニ逆 ツ テ ハ後 ニ共 産 党 員 ノ為 メ ニ危 害 ヲ加 ヘラ レ ル様 ナ事 カ
時 南 ガ私 ト同 シ細 胞員 ハ
一、 前 回 ニ続 イ テ申 上 ケ マス
属労 働 組 合 ノ事 務 所 ニ私 ヲ訪 ネ テ参 リ雑 談 ヲシ タ 上 ﹁一寸 話 シ
二、 昨 年 四 月下 旬 頃 カ 五 月初 旬 頃 日 ハ忘 レ マシ タ ガ南 喜 一ガ関 東 金
タ イ事 ア ルカ ラ 二階 ニ来 テ呉 レ﹂ ト申 シ マシ タ ノ デ同 人 ト 共 ニ
ノ方 カ ラ ノ命 ニ依 ツテ私 ヲ同党 関東 地 方 委 員 会 ノ下 タ ノ細 胞 ノ
ト思 フガ 夫 レ ニ付 テ既 ニ我 国 ニモ日本 共 産 党 カ ア リ自 分 ガ 其 上
ノ テ トウ シテ モ共 産 党 ヲ作 ル必要 ノ ア ル事 ハ説 明 ス ル迄 モナ イ
メ ニ ハ現在 ノ合 法 的 団 体 ニヨ ツテ ハ目 的 ヲ達 スル事 カ出 来 ナ イ
対 シ 井 之 口、 真 柄 ノ両 人 ニ対 シ テ ハ既 ニ私 ト 一緒 ニ細 胞 ヲ組織
織 及 組織 者 ノ氏 名等 ニ付 テ ハ皆 目 判 リ マセ ヌデ シ タ、 私 ハ南 ニ
テ アル ト 云 フ以 外 ニ ハ何 事 モ云 ヒ マセ ヌテ シ タ ノテ 上 ノ方 ノ組
而 シテ 右 ノ細 胞 ハ日本 共 産 党 関 東 地方 委 員 会 ノ下 ニ属 ス ル モ ノ
シ マシ タ
ノ二 人 デ私 カ ソ ノキ ヤプ テー ン ト シ テ責 任 者 ニナ ツ テ呉 レト申
吾
一人 ニス ル事 ニナ ツタ カ ラ承 諾 ヲ シ テ呉 レ ト云 フ事 テ アリ マシ
スル 事 ヲ 云 ツ テ ア ルカ否 カ ヲ訊 ネ マシタ 処 ドウ カ 判 ラ ナ イ ト ノ
信
タ
事 デ 且 ツ両 人 ニ未ダ 話 シ テ無 ケ レ ハ私 カ ラ井 之 口等 ニ入 党 ヲ進
柄
南 ハ日本 共産 党 ニ付 テ右 ノ外 詳 シイ話 ハシ マセ ヌテ シ タ カ之 ハ
雄、 真
井之 口
説明 ヲ要 シナ イ ト 思 ツタ カ ラデ ア ラ ウ ト想 像 スル ノ テ アリ マシ
メテ 呉 レト 云 フ事 デ尚 上 ノ組 織 ヘノ連 絡 ニ付 テ ハ自 分 ( 南 )以
政
二階 ニ上 リ マシ タ 処同 人 ノ申 シ マス ニ ハ無 産階 級 ヲ解 放 スル 為
テ私 ノ考 デ ハ右 共 産党 ハ共 産 主 義 ヲ実 行 シ現在 ノ我 国 ノ社 会 ヲ
外 ノ人 ガ誰 レ カ当 ル事 ニナ ル タ ラ ウト 云 フ事 デ シ タ
私 ハ右 共 産 党 ハ非 合 法的 ノ結 社 デ ア リ マス カラ 何時 官 憲 ノ検 挙
ル ト思 ツ タ ノ テ アリ マス
メ ニ努 力 セ ント ス ル人達 ガ作 ツタ非 合 法 的 ノ政 党 又 ハ団 体 デ ア
級独 裁 ノ政 治 組織 ト シ更 ニ進 ン テ共 産 主 義 ノ理 想社 会 ヲ作 ル為
場 ニ置 キ政 治 的 ニ ハ今 日 ノ如 キ 立 憲 君主 制 ヲ改 メ テ 一時 無 産 階
マシ タ
話 ス機 会 ガ ア リ マセ ヌデ シ タ ノ デ其 旨 豊 田 ニ話 シ テ諒解 ヲ求 メ
労働組合 ( 関 東 金 属労 働 組 合 ) ノ事務 ニ追 ハレ井 之 口 ヤ真 柄 ニ
タカ ト 申 シ マシ タカ私 ハ共 産 党 ノ仕 事 ハ気 乗 リ カ シ ナ イ 上常 ニ
タ豊 田直 ガ関 東 金 属 ノ事務 所 ニ私 ヲ訪 ネ テ来 テ細 胞会 議 ヲ開 イ
三 、 ソ レカ ラ 一週 間 カ十 日位 ノ後 関 東 地方 評 議 会 ノ常 任委 員 デ ア ツ
︹マ マ︺
変革 シテ 私有 財 産 制 度 ヲ無 クシ 総 テ ノ人 々 ヲ経 済的 ニ平 等 ノ立
ヲ受 ケ ナ イ ト モ限 ラ ス且 ツ私 ハ共 産 主義 ノ理 論 ニ ハ共 鳴 シ マス
ツ 、遺 ツ テ来 テ早 ク細 胞 会 議 ヲ開 ク様 ニト催 促 シテ ヰ マシ タカ
チ連 絡 員 テ アル事 ヲ知 リ マシ タ、豊 田 ハソ レカ ラ 十 日 ニ 一度 位
其 時 初 メテ 豊 田 カ私 等 ノ細 胞 ト 上 ノ組 織 ト ノ間 ノ レポ ー タ ー即
会 議 ヲ開 キ マシタ
参 リ マシタ ト コ ロ神 道 ト加 藤 ノ 両人 カ 居 テ私 ヲ加 へ三 人 テ細 胞
議 ノ場所 テ ア リ マシ タ 神道 方 テ アリ マシ タカ 或 ハ加 藤 希 一方 ニ
カ ラ 細 胞会 議 ヲ開 ク カ ラ出 席 セ ヨト通 知 カア リ指 定 ノ日 時 ニ会
藤四郎
何時 モ私 ハ其 内 機 会 ヲ見 テ開 クカ テ ト 云 ツ テお 茶 ヲ濁 シ同 年 七
山
其 時 神道 ノ申 ス所 ニ依 レ ハ私 達 ノ細 胞 ハ右 三 人 ノ外
村
月 頃迄 遂 ニ 一回 モ会 議 ヲ開 カズ 且 ツ井 之 口、 真 柄 ノ両 人 ニ対 シ 何 ノ話 シ モ シ マセ ヌデ シ タ 其 間 豊田 ヲ通 シ上 ノ方 カ ラ労 農 党 ヲ拵 ヘタ ビラ ノ内容 ニ付 テ マ
テ当 日 上 ノ指 令 ニ基 キ 私等 ノ細 胞 ノ責 任 地 区 テ ア リ マス城 南 地
ガ 這 入 ツテ居 リキ ヤプ テ ー ン ハ神 道 テ ア ルト ノ事 デ シ タ、 而 シ
区 ( 芝、 麻 布 附 近 ) 内 ノ 工場 労 働 者 ニ対 シ働 キ 掛 ケ ル方 法 ヤ其
ル ク ス主 義 ノ見地 カ ラ細 胞 会 議 テ批 評 セ ヨナ ド ト 云 フ指 令 ヲ受 ケ マシ タカ 会 議 ヲ開 カ ナ カ ツタ 為 メ何 ノ報 告 モシ マ セ ヌデ シタ
他 一、二 ノ問 題 ニ付 テ 協議 ヲ致 シ タ ノデ アリ マス
入
杉
江
浦
正
啓
二
一
ノ細 胞会 議 ノ結果 働 キ掛 ケ ル ニ ハ各 工場 内 ノ 労 働組 合 ヲ通 シテ
引 スリ込 ム為 メ ニ色 々ノ手 段 ヲ執 ル事 ヲ 云 フノ テ ア リ マシ テ右
働 キ 掛 ケ ル ト 云 フ ノ ハ工場 ノ労 働 者 ニ対 シ日 本 共産 党 ノ運 動 ニ
評議会常任委員
タ、 夫 レ ニ依 ル ト私 ト組 合 セ ノ細胞 ハ
四、 同 年 七 月頃 豊 田 カ ラ細 胞 ノ編 成 替 カ ア ツ タ トノ通 知 ニ接 シ マシ
労 働 農 民 党 東 京 府 支 部 聯合 会 書 記
鉄 所 ノ職 工解 雇問 題 ニ付 キ 八幡 市 ニ出 張 ス ル迄 一週 間 ニ 一回 位
五 、 其 後 同年 十 一月 三 十 日 頃私 カ評 議 会 カ ラ派 遣 サ レテ九 州 八幡 製
運 動 ヲ スル以 外 ニ ハ方 法 カ ア ル マイ ト 云 フ事 ニ 一致 シ マシ タ
ナ ツ テ カラ モ屡 々豊 田 カ ラ細 胞 会議 ヲ開 催 ス ヘシ ト ノ催 促 ヲ受
ノ両 人デ キ ヤプ テ ー ン ハ依 然 私 テ ア ル ト云 フ事 デ シ タ編 成 替 ニ
ケ尚 内 容 ハ忘 レ マシ タ カ 二、 三 ノ指 令 ヲ受 ケ マシ タ ケ レ ト モ前
九 回 位 ノ モ ノデ 会議 ノ場 所 ハ私 方 カ 一回、 神道 方 カ 二、 三 回、
ノ割 合 デ細 胞会 議 ヲ開 イ タ ノデ スカ 其内 私 ガ出 席 シ タ ノ ハ八、
ル迄 ハ遂 ニ 一慶 モ細 胞 会 議 ヲ ヤ リ マセ ヌデ シタ
ヰ マシ タ
加 藤 方 カ五 、 六回位 出 席者 ハ細 胞 員 四 人 カ殆 ント漏 レ ナ ク出 テ
ト同 シ理由 デ同 年 九 月頃 豊 田 カ ラ二 度 目 ノ細 胞替 ノ通 知 ヲ受 ク
ノ承 諾 ヲ得 私 ト 一緒 ノ細 胞 員 ニナ ツ テ ル旨 ノ通 知 カ シ テ ア ルト
但 シ豊 田 ノ 申 シ タ所 デ ハ杉 浦 、入 江 ノ両 人 ニ対 シ テ ハ既 ニ入党
尚 十 一月下 旬 頃私 等 四 人 ノ細 胞 ノ外新 タ ニ女 ガ 一人 加 ツ タ トノ
テ ア ルカ 存 シ ナ イ ノデ アリ マス、 私 ノ出 席 シ タ右 八、 九 回 ノ細
云 フ事 テシ タ、 同 年 九 月頃 豊 田 カラ 二 度 目 ノ編 成 替 ノ通 知 ヲ受
三
セ ンシ神 道 其他 カ ラ氏 名 ヲ聴 キ マセ ヌテ シタ ノ デ右 ノ女 ハ誰 レ 久
事 テ スカ私 カ八幡 市 ニ赴 ク迄 ハ右 ノ女 ノ人 ハ 一度 モ顔 ヲ出 シ マ
道
ケ タ ノ テ スガ 其時 同 人 ハ新 細 胞員 ノ顔 触 レ ニ付 テ ハ何 モ云 ハス
神
只 其 内 ニ誰 レカラ カ何 カ ノ通 知 カア ル タ ラ ウ ト 云 フ ノ ミデ シ タ ス ル ト間 モナ ク (一週 間 位 )
セ ヌカ記 憶 ヲ辿 リ マ スト
テ 記念 シ ナ ケ レ ハナ ラ ヌト 云 フ様 ナ事 テ シ タ
カ ラ単 ニ露 西 亜 一国 ノ革 命 テナ ク 世 界 ノ無 産 者階 級 ノ革命 ト シ
テ宣 伝 シ ヨウ ト申 合 セ マシ タ カ私 カ 八幡 へ行 ク迄 ハ何等 具体 的
此 指 令 ニ付 テ細 胞 会 議 テ協 議 シ タ結 果 各 工場 ノ労 働組 合 ヲ通 シ
ハ 各 工場 労 働 者 間 ニ反 動 団体 ニ対 抗 ス ヘキ自 衛 団 組織 ヲ勧 メ ル事
胞会 議 テ協議 サ レ タ事 項 又 ハ指 令 ノ内 容 等 ニ付 テ ハ 一々覚 エ マ
イ責 任 地 区 内 ニ於 ケ ル 工場 ノ労 働者 ニ働 キ カケ ル方法 ニ付 テ
行 動 ハ執 リ マ セ ヌデ シ タ
此 ノ方 法 ニ付 テ上 ノ方 テ ハ芝 浦 製作 所 、 沖 濾 機 会社 等 ノ大 工場 デ 既 ニ工場 内 ニ労働 組 合 ノ出 来 テル モノ ヨリ ハ却 テ未 ダ 労 働 組
ニ細 胞 会議 デ極 メ マシ タケ レト モ同 年 十 一月末 頃 迄 ハ何等 具 体
之 ニ付 テ モ出来 ル丈 ケ 工場 新聞 ヲ発 行 ス ル様努 力 ス ルト 云 フ事
ニ 各 工 場 ニ工 場新聞 発 行 ノ気 運 ヲ作 興 セ シ ム ル事
合 等 ノ組 織 ノ無 イ 工場 ニ働 キ掛 ケ ル様 ニト ノ意 向 デ 左様 ナ指 令 カ ア ツタ ソデ スカ細 胞会 議 ノ結果 働 キ 掛 ケ ル ニ ハ労働 組 合 ヲ通
的 ノ働 キ 掛 ヲ シ マ セ ヌデ シタ
シ テ ヾ ナ ケ レ バ殆 ント不 可 能 テ アリ従 テ未 組 織 ( 労働 組 合 ノ無 イ事 ) ノ 工場 ニ対 シ テ ハ先 ツ労働 組 合 ヲ作 ル事 ニ努 力 シ ナ ケ レ
ニナ ツ テ具 体案 ス ラ モ出 来 マ セ ヌデ シ タ
此 指 令 ニ付 テ細 胞会 議 デ ハ随 分 議 論 ヲ シ マシ タ カ結 局 議論 倒 レ
ホ婦 人 ヲ右 無 産階 級 運 動 ニ引 入 レル方 法 ヲ講 スル事
バ ナ ラ ナ イ事 ニナ ル ノ デ夫 レカ為 メ ニ ハ左様 ナ 工場 ノ労 働 者 ヲ 訪 問 シ組 合 組 織 ヲ 慫 慂 シ然 ル上 ニ働 キ 掛 ケ ナ ケ レ バナ ラ ヌト 云 フ事 ニナ リ マシタ ロ 露 西 亜革 命 記 念 日 ニ其 記念 日 ノ何 タ ルカ ヲ広 ク労 働 者 ニ知 ラ シ
ビ ラ ノ見 本 ニ基 キ 同 様 ノ モノ 八、九 十 枚 位謄 写 版 刷 ニシ沖 濾 機
ウ ト 云 フノデ 昨 年 十 一月 ノ七 日露 西 亜 革命 記 念 日 ニ上 カ ラ来 タ
ル ナ ド ハ不 可 能 テ ア ル ケ レ ト モ ビラ ヲ 撒 ク位 ノ事 ハ出来 ル タ ラ
ニ付 テ細 胞会議 ノ 結果 各 工場 ニ労働 者 ノ大会 ヲ開 キ決議 ヲサ セ
帰 京 シテ カ ラ間 モナ ク 即 チ昨 年 十 二 月 末 頃加 藤 希 一カ ラ細 胞 会
マセ ヌテ シ タ
部 カ ラ出 張 ノ依 頼 ヲ受 ケタ ノ ミデ共 産 党 カラ ハ何 ノ指 令 モ受 ケ
此 出 張 ハ日本 共産 党 ト ハ何 等関 係 ノ ナ イ事 テ 私 ハ単 ニ評議 会 本
帰 京致 シ マシ タ
述 ノ通 リ テ スカ 同年 十 二月下 旬迄 同 地 ニ滞 在 シ 同 月二 十 五 日頃
遣 員 ) ト 共 ニ九 州 八幡 ニスト ラ イ キ煽 動 ノ為 メ出 張 シタ事 ハ前
ノ 工場 ノ職 工 ニ撒 キ マシ タ此 ビ ラ バ神 道 方 デ私 カ同 人 及 村 山 ノ
議 開催 ノ 通知 ヲ受 ケ 指定 ノ時 間 ニ指 定 ノ場 所 デ ア ツタ牛 込 区 若
六、 同 年 十 一月 三十 日頃 大 阪 ノ 河 田賢 治 ( 評議 会 本 部 ノ大阪 常 置 派
両 入 ト協 力 シ テ印刷 シ出 来 上 ツ タ モノ ヲ私 カ沖 工場 内関 東 金属
松 町 ノ某 家 ( 名 ハ忘 レ マシ タ ) ニ参 リ マシ タ処 其家 ハ全 戸不 在
メ出 来 ル ナ ラ各 工場 内 ニ革命 記 念 ノ大 会 ヲ開 キ決議 ヲサ セ且 ツ
労 働 組 合 ノ分 会事 務 所 ニ持 参 シ誰 レカ忘 レ マシ タカ 同 工場 ノ職
デ ア ツタ ノ カ表 戸 ニ鍵 カ下 リ テ 居 テ 入 ル事 モ出 来 マセ ヌデ シタ
ビ ラ ヲ撒 ク様 ニト ノ指 令 カ アリ ビラ ノ 見 本 カ参 リ マシ タ、 之 レ
ハ露 西 亜革 命 ハ世 界 ニ於 ケ ル最初 ノ労働 者 及 農 民 ノ革命 テ ア ル
工 ニ撒 イ テ呉 レト 頼 ンデ手 渡 シ タノ テ ア リ マシ タ、 ビ ラ ノ内 容
ノデ 其 儘 帰 ツタ ノ テ アリ マシ タ 陳述人 右読 聞 ケ タ ル処無 相 違 旨 申 立 テ 署名 拇 印 シタ リ 前 同日 東 京 地方 裁 判 所 検 事 局
子
田
金
岡 井
事
検 川
子
裁 判 所書 記
第 三 回 聴 取書 金
健
竹
健
右 ノ者 昭 和 三 年 五 月 一日本 職 ニ対 シ左 ノ通 リ 陳 述 ヲ為 シ タリ
太
実 治
太
様 ナ風 テ シタ、 村 山 藤 四 郎 ハ著 述業 ヲ シ テ居 ル ラ シ カ ツタ ノ テ
ハ何 処 テ ア ツタ カ 一向 知 リ マセ ヌテ シ タ
スカ同 人方 デ ハ 一回 モ細 胞 会 議 ヲ開 キ マセ ヌデ シ タ ノデ 同 人方
二 、本 年 一月 四五 日 頃加 藤 希 一カラ 小 石川 区 曙 町東 洋 大 学 附 近 ノ素
ヲ開 ク カ ラ出 席 セ ヨト通 知 カ アリ マシタ 処更 ニ豊 田直 カラ 右 ノ
人下 宿 屋 ノ 一室 デ ( 学 生 カ下 宿 シテ 居 タ 一室 テシ タ) 細 胞 会議
細 胞 会議 ト同 時 刻 頃 壱 岐 坂下 電 車 停 留 場 附近 カラ 本 郷 ノ方 ニ向
ヒ 一丁 程 坂 ヲ上 カ ツタ 処 ノ家 具 屋 ノ 二階 ニ来 イト 云 フ通 知 カ ア
リ マシ タ ノ テ私 ハソ ノ何 レ ニ行 ク カ迷 ヒ マシ タ末 豊 田 ニ対 シ細
村
尾
薩
男
ハナラ ヌト 云 フ 上 ノ指 令 タ カ ラ 夫 レ ニ従 フ様 ニト ノ事 テシ タ カ
胞会 議 ノ ア ル事 ヲ申 シ マスト 同 人 ハ家 具 屋 ニ ハ必 ス行 カ ナ ケ レ
男、 石川事
ラ指 定 ノ時 刻 ニ右 家具 屋 ニ参 リ マス ト 勝
ノ両 人 カ居 リ 村 尾 力私 ニ対 シ ﹁ 実 ハ中 尾 君 カ ラ話 ス ヘキ タ カ自
尾
分 カ代 ツテ 伝 ヘル﹂ ト 云 ツテ次 ノ様 ナ事 ヲ申 シ マシ タ
中
ナ ラ ヌ事 、 而 シ テ之 ハ各 キ ヤプ テ ー ンガ所 属 細 胞 カ ラ集 金 シ テ
共 産党 ハ大 衆 党 テ ナ ケ レ ハナ ラ ヌ ニ拘 ハラ ス従来 ノ 日本 共 産党
ト キ南 喜 一カ ラ党 員 ハ毎 月 金 三十 銭 ヅ 、ノ党 費 ヲ納 メ ナケ レバ
一、 昨 日 ニ続 イ テ申 シ 上 ケ マス、私 カ 日本共 産党 ニ入党 ヲ承 諾 シ タ
上 ノ組 織 ニ渡 サナ ケ レ ハナラ ヌ ト云 ハレ タ ノ テ アリ マシ タカ 昨
ハ労 働 大 衆 ト別 ニ浮 キ 上 ツ テ 居 タ カ ノ様 ナ感 カ アリ 夫 レテ ハ党
ノ使 命 ヲ完 フス ル事 カ出 来 ナ イ故 将 来 ハ現 実 ノ工 場 細 胞 ノ上 ニ
ヲ開 キ マセ ヌデ シ タ ノデ 党 費 ヲ徴 収 ス ル機 会 カ ナ ク昨 年 八月 迄 ハ 一度 モ納 メ タ事 カ アリ マセ ヌデ シ タ
テ大 衆 ヲ指 導 シ ナケ レ ハナ ラ ナ イ、 夫 レ ニ付 テ今 度 編 成替 ヲ断
組 織 サ レ同時 ニ労 働 大衆 ニ対 シ 日本 共産 党 ノ存 在 ヲ明 カ ニシ以
日 申上 ケ タ 通 リ私 ハ神 道 久 三 ノ細 胞 ニナ ル迄 ハ 一回 モ組 織 会議
几帳 面 二会 議 ヲ開 キ 同時 ニ党 費 ヲ徴 収 シ マシ タ ノ テ昨 年九 月 カ
然 シ神 道 カ キ ヤプ テ ー ン ニナ ツテ カ ラ ハ昨 日申 シタ様 ニ同 人 ガ
英
男、 松
島
喜 一郎、 上
野
邦
雄
工場 ノ細 胞責 任 者 トナ リ 同 工 場職 工 松
行 シ党 員 ノ拡張 ヲ計 リ 大 ニ活 動 スル事 ニナ リ私 ハ芝 浦製 作 所 本
村
ラ 十 二 月迄 ハ毎 月 三 十 銭 ツ 、神 道 ニ渡 シ タ ノ テ ア リ マシ タ
ノ三 名 及
其 頃神 道 ハ麻 布 区 桜 田町 六番 地 ニ 一戸 ヲ構 へ雑 誌 労働 者 ノ編 輯 ヲシ テ居 リ加 藤 希 一 ハ府 下 戸 塚 町大 山郁 夫 方 カ ラ三、 四 丁程 高 田 ノ馬 場 駅 ノ方 ニ寄 ツタ所 ニ矢張 り 一戸 ヲ構 へ筆 耕 ヲシ テ居 タ
本
親
三、村
省
橋
山 貞
尾
薩
男、福
本
和
夫
三 田 通 森永 喫 茶 店 ニ連 レテ行 キ其 処 テ入 党 ヲ勧 メ マシ タ
其時 私 カ ラ両 人 ニ申 シ タ ノ ハ労 働 者 ヲ解放 スル為 メ ニハ現 在 ノ
労 働 組 合 又 ハ労 農 党 ノ如 キ合 法 的 団 体 デ ハ到底 目 的 ヲ達 スル事
鍋 ノ四 人 ニ私 ヲ加 へ合 計 八人 デ芝 浦 工場 ヲ目 標 ト ス ル細 胞 ヲ組 織
ル カ ド ウ カ党 員 ト シ テ働 イ テ貰 ヒ 度 イ、 ト云 フ事 デ シタ
ハ出 来 ナ イ ド ウ シ テ モ無 産階 級 ノ精 鋭 分 子 ヲ集 メ タ共産 党 ニ ヨ
処 ガ 両 人 ハ暫 次 考 ヘタ 末 入党 ヲ承 諾 シ マシ タ ノ デ党 ノ存 在 又 ハ
ラ ナ ケ レバ ナ ラ ヌ而 シ テ我 国 ニモ既 ニ日 本 共産 党 カ出 来 テ居 リ
メ至 急 細 胞 ヲ組 織 ス ヘク尚 右 ノ三 人 ニ対 シ テ ハ各 別 ニ入 党 ヲ勧
党 員 タ ル事 等 ニ付 テ ハ絶 対 ニ秘 密 ヲ守 ル ヘキ ヲ注 意 シ尚 同 月十
シ ナ ケ レ ハナ ラ ヌ而 シ テ村松 、 松 島 、 上 野 ノ三名 ハ党 ノ幹 部 ニ
メ同 月十 日 ニ ハ村尾 方 テ第 一回 ノ新 細 胞 会 議 ヲ開 キ 橋本 、鍋 山
日村 尾 方 デ細 胞 会議 ヲ開 ク旨 ヲ告 ケ別 レ マシ タ
私 ハ其 命 ヲ受 ケ テ両 君 ( 村松 、 上 野) ニ入党 ヲ勧 メ ル次 第 デ ア
福 本 ノ三 名 ニ ハ村尾 カ ラ通 知 ヲシ芝 浦 工場 ノ三 人 ニ ハ入 党 ヲ勧
組 合 事 務 所 ニ戻 リ マスト間 モナ ク松 島 カ来 マシタ ノデ同 人 ヲ芝
ニ対 シ テ ハ未 タ 直接 ニ何 ノ話 シ モシ テ ナ イ ノ テ私 ヨリ入 党 ヲ勧
メル ト 同時 ニ私 ヨリ 会 議 ノ日時 場 所 等 ヲ知 ラ セル事 ニシ タ イト
於 テ同 人 等 ヲ党 員 ニ加 ヘル ト云 フ決 定 ヲ シ テ アル ケ レ モ同 人 等
云 フ ノ デ アリ マシ タ
ニ話 シ タ ト同 様 ノ事 ヲ 申 シ テ入 党 ヲ勧 メタ ト コ ロ同 人 モ日本 共
公 園 大 隈 銅 像 附 近 ニ連 レ出 シ ベ ン チ ニ腰 掛 ケ ナ カラ村 松 、 上野
守 ト ヲ注 意 シ テ別 レ マシ タ
産 党 ニ加 入 ス ル事 ヲ承 諾 シ マシ タ ノ テ細 胞 会議 ノ通知 ト秘 密 厳
此 処 テ 一言 致 シ タ イ ノ ハ私 ハキ ヤプ テ ー ン ト シテ十 分 其 任 務 ヲ
勧 メ ル ノ ハ気 カ咎 メ ル様 ニ思 ハレ マシ タ ノデ 村尾 ニ対 シ 一応 キ
果 ス事 カ出 来 ナ イ様 ニ思 ハレ且 ツ芝 浦 工 場 ノ三 人 ニ対 シ入 党 ヲ
ヤプ テ ー ンタ ル事 ヲ断 ハリ マシ タ カ同 人 ハ上 ノ命 令 故 絶 対 ニ服
尾
野
薩
邦
男 、橋
雄、村
本
松
省
英
三
男、松
織 ノ細 胞第 一回 ノ会 議 ヲ開 キ マシ タガ 出 席 者 ハ 上
島
喜 一郎
四、 一月十 日午 前 十時 頃 カ ラ小 石 川 区 上富 坂 町 ノ村 尾 薩男 方 デ新組
村
リ マシ タ
従 シ ナ ケ レ ハイ ケナ イ ト 云 フノ デ止 ムヲ 得 ス引 受 ケ タ次 第 テ ア
三、 同 月 八 日速 達 郵 便 テ 村松 ニ会 見 ヲ申 込 ミ 翌九 日午 前 七時 頃省 線
及 ヒ私 ノ 六人 デ福 本 ト鍋 山 ハ何 故 カ参 リ マ セ ヌデ シタ此 会 議 ノ
田 町駅 テ同 人 ニ会 ヒ同夜 関 東 金 属 労 働 組 合 事務 所 ニ来 テ 呉 レト 頼 ミ更 ニ正 午 頃 芝 浦 製 作所 ニ上 野 ト松 島 ト ヲ訪 ネ テ同 夜 組 合 事
冒 頭 ニ私 ハ責 任 者 ト シ テ 日本 共 産 党 員 ト シ テ ノ 一般的 注 意 即 チ
党 費 ヲ納 メ 上 ノ命 令 ニ ハ必ズ 服 従 ス ル事 等 ヲ話 シ以 テ前 キ ニ本
党 員 ハ 一切 ノ党 ノ事 ニ関 シ絶 対 ニ秘 密 ヲ 守 リ毎 月 三十 銭 ヅ 、ノ
郷 ノ家 具 屋 ノ 二階 デ中 尾勝 男 カ ラ渡 サ レタ 日本 共 産党 再 建 ニ関
ト カ 一緒 ニ事 務 所 ニ遣 テ来 マシ タ 村 尾 ノ 話 テ ハ各 別 ニ入党 ヲ勧 メ テ呉 レト 云 フ事 テ シ タガ 一緒 ニ
務 所 ニ来 テ呉 レ ト伝 ヘ マシ タ結 果 同 日 午 後 五時 半 頃 村 松 ト 上 野
来 タ村 松 ト上 野 ト ニ別 々 ニ話 ス ル訳 ニモ参 リ マセ ヌ ノデ 両 人 ヲ
ト モ大 体ニ 於 テ 現在 日本 ノ資 本 主 義 ハ既ニ 没落 期 ヲ辿 リ 労 働 者
日本 共 産 党 再 建ニ 関 ス ル テー ゼ ノ内 容 詳 細 ハ紀 憶 シ マセ ヌケ レ
討談 ス ヘキ旨 ヲ申 シ マシ タ
スル テ ーゼ 及 ヒ檄 文 各 十 数枚 ヲ各 出 席 者ニ 配 バリ其 内 容ニ 付 テ
後二 時カ 三 時 頃ニ 至 リ散 会 シ次 キ ノ細 胞 会 議 ヲ 同 月十 五 日府下
取扱 、 工場 内ニ 政 治 問 題 ヲ持 込 ム事 等ニ 付 テ講 演 的 ノ話 ヲシ午
次 キ ニ村 尾カ 工場 細 胞 ノ使 命ニ 付 テ工 場 新聞 発 行 、 工 場 婦 人 ノ
作 ル事 ハ上 ノ指 令ニ 基 イ タ ノ テ アリ マシ タ
等 ヲ送 リ階 級意 識 ヲ高 メ漸 次党ニ 引 入 レ ルノ テ アリ マシ テ之 ヲ
エー セ ント ト ハ党 員 ノ候補 者 ノ意 味 テ之 等ニ 対 シ先 ツ党 ノ檄 文
大井 町 三千 五 百 五 十 五番 地 橋 本 省 三方 テ開 ク事 ヲ申合 セ マシタ
ヲ来 タ シ従 ツテ 一般 無 産 階級 ハ資 本 家ニ 対 シ反抗 心 ヲ増 ス許 リ 大 キ ク ナ ル気 運ニ 達 シ テ居 ル而 シ
ニ 対 シ苛 酷 ナ 条 件 ヲ以 テ迫 リ ツ 、ア ル ノ テ労働 者 ハ益 々貧 困 化
デア ル ノ テ共 産 党 ハイ ヨ〓
ロレタ リ ヤ革 命 ヲ行 フ ヘキ テ アル 此機 会ニ 於 テ日 本 共産 党 ハ従
人 カ ラ 次 キ ノ会 議 ノ議 題 トシ テ工場ニ 働 キ 掛ケ ル具体 的 方 法 如
結 果 ヲ報告 セ ヨト云 フ事 テ シ タ カ ラ詳 細ニ 其 報 告 ヲシ同 時ニ 同
カ アリ指 定 ノ時 刻ニ 参 リ マシ タ処 中 尾カ 居 テ十 日 ノ細 胞 会 議 ノ
ヒ マス、 豊田 カラ 上 野 不 忍池 弁 天 様 ノ前 附 近ニ 来 イ ト 云 フ通知
来 ノ組 織 ヲ改 メ専 ラ 工場 細 胞ニ 基 礎 ヲ置 イ テ大 衆 ト結 ビ付 キ党
何 ト云 フ指 令 ヲ受 ケ 尚 各 細 胞員 ノ経 歴及 加 入団 体 等ニ 付 調 査 報
五 、 次 キ ノ細 胞会 議 ヲ開 ク 少 シ前 デ シ タカ ラ 一月十 二 、三 日頃 ト思
ノ大 拡 張 ヲ期 ス ト 云 フ様 ナ 事 デ シタ
告 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ マシ タ
テ革命 ノ展 望ニ 付 テ ハ日本 ハ未 ダブ ルジ ヨア革 命 ヲ スラ未 タ ヤ
檄 文 ノ内 容 ハ戦 闘 的 労働 者 ハ須 ラ ク 日本 共 産 党ニ 加 入 ス ヘシ ト
一月十 五 日 ニハ矢 張 り 午 前 十時 頃 カラ 橋 本方 テ第 二 回 ノ細 胞 会
ラナ イ ノダ カ ラ差 当 リ君 主 制 ヲ廃 シ テ共 和制 ヲ布 キ 然 ル後 ニプ
云 フ様 ナ モ ノデ シ タ
脇 議 ノ内 容 ハ
議 ヲ開 キ出 席者 ハ前 回 ト同 シク鍋 山 、 福 本 ノ両 人 ヲ除 ク 六 人 テ
イ 工場ニ 働 キ 掛 ケ ル具 体 的 方 法ニ 付 テ ハ先 ツ芝 浦 工場 内ニ 工場
シタ 上 討 議 ヲ シ タ ノテ スカ其 結 果 大体 テ ー ゼ ノ通 り 承 認 シ テ差 支 ナイ ト云 フ事 ニナリ マシ タ
之 等 ノテ ー ゼ ヤ檄 文ニ 付 テ私 カラ 一応 ノ脱 明 ヲ シ村 松 カ補 足 ヲ
次 キ ニ指 令 ニ基 キ芝 浦 製 作所 内ニ 日 本 共 産 党 ノ エーゼ ント ヲ物
〓
ノ 変名 ヲ作 リ上ニ 報 告 シ マシタ処 其 後 上 カ ラ 命令 的ニ 各
ハ其 前 指 令 カ ア リ マ シ タ ノ テ 私等 細 胞 員 ガ相 談 ノ上 各 思 ヒ
ロ 細 胞員 ハ各 自 上 ノ指 令ニ 基 キ変名 ヲ用 ヰ ル事 、 変 名 ヲ使 フ事
結 ヲ計 リ共 同 委員 会 設 置 ノ気 運 ヲ作 ル事
新 聞 ヲ発行 シ テ職 工達ニ 配 付 シ、 尚 一面 工場 内 ノ現実 ノ問 題
某 、楠
某
色 ス ル事 ヲ協 議 シ同 工 場 ノ村 松 、 上野 、 松 島 ノ三 人 ト村 尾 ト ノ
谷
某
木
例 ヘ ハ賃 金値 下間 題 病 傷 者 扶 助問 題 等 ヲ捉 ラ ヘテ労働 者 ノ団 保
井
某、 青
推 薦 ニ ヨリ 崎
権 次 郎 、藤
秀、飛
矢
橋
外 四 、 五名
高
ニ 対 シ党 ノ機 関 紙及 再 建ニ 関 スル テ ーゼ 及 檄 文等 ヲ配 バリ 同 人 等 ヲ エー ゼ ント スル事 ニシ マシ タ
ヲ異 ニス ル人達 ノ共 同委 員会 )ガ 出 来 ナ イ デ仕 舞 ツタ カ ラ之
ロ 同 工場 内 ノ中心 人 物 即 チ日 本共 産 党 ノ エー ゼ ン ト其 他 ノ職 工
ヲ設 置 サ セル気 運 ヲ作 ル事
橋 本省 三 ハ山 本 、 村松 英 男 ハ松 村 、 上野 邦雄 ハ野 村 、
スル事
ヲ集 メ賃 銀 値 下問 題 等 ニ付 テ如何 ニ戦 フカ ヲ討 議 サ セル様 ニ
自 ノ変 名 ヲ知 ラ セ参 リ マシタ ノ デ此 会 合 ニ於 テ其披 露 ヲ シ マ
松 島 喜 一郎 ハ松 田 或 ハ島 崎、 村 尾 薩男 ハ石 川 、 又 ハ尾
シ タ、 ソ レ ニヨル ト
崎 、 鍋 山貞 親 ハ川 崎 、 福 本 和夫 ハ黒 木、 後 ニ井 出
事
ハ総 選 挙 ニ付 テ労 農 党 候補 者 ヲ応援 ス ル様 工場 新 聞 ニ宣 伝 ス ル
等 デ 次 キ ノ会 合 ヲ同 月 二十 七 日橋本 方 テ ヤ ル事 ニ申 シ 合 セ マシ
ナ リ マシ タ
ト 云 フ事 テ シタ、 而 シ テ私 ノ変名 ハ東 (ア ツ マ) ト云 フ事 ニ
以 上 ヲ 協議 シタ 上次 キ ノ会 議 ヲ同 月 二十 二 日 ノ日 曜 日 ニ同 シ ク
健 太
人
金 子
述
実
陳
岡 田
竹 治
タ
検
川 井
健 太
右 ノ者 昭 和 三年 五 月 二 日本 職 ニ対 シ左 ノ通 リ陳 述 ヲ為 シタ リ
第四回聴取書
事
東京地方裁判所検事局
於 市 ケ谷 刑務 折
前同日
右 読 聞 ケ タ ル処 無 相違 旨 申 立 署名 拇 印 シタ リ
裁判所書記
金 子
橋 本 方 テ開 ク事 ヲ申合 セ散 会 シタ ノ ハ午 後 一時 頃 テ ア リ マシ タ
原 稿 ニ基 キ主 ト シ テ橋 本 、 上 野 ノ両人 カ 芝 浦 工場 ニ配 付 ス ヘキ
六 、細 胞 会 議 ノ議 決 ニ基 キ 同 月十 八、 九 日頃 橋 本 方 デ 村 尾 ノ作 ツ タ
工場 新 聞 三、 四 十部 ヲ 謄写 版 テ刷 リ其 頃 上野 、 村 松 、松 島 ノ三 人 ガ 同 工場 ノ職 工達 ニ配 付 シ マシ タ
レー ニ ンノ記 念 日 テア ル ト カ或 ハ賃銀 値 下 ケ問 題 、 健 康 保 険 問
此新 聞 ハ半 紙 一枚 ニ刷 ツ タ モ ノデ 記事 ノ内 容 ハ 一月 二十 一日 ハ
題 ニ付 テ争 ヘト云 フ様 ナ事 テ シ タ 其 後 見 知 ラ ヌ男 ガ 金 属労 働 ノ本 部 事務 所 ノ私 ノ許 ニ厳 封 シ タ包 ヲ持 参 シ開 キ マスト 日本 共 産 党 ノ機関 紙 赤 旗 第 一号 十 四、 五 部 ガ 入 ツテ居 リ 尚 之 ヲ各 細 胞 員 並 ニエー ゼ ン ト ニ配付 セ ヨト云 フ 意 味 ノ事 カ書 イ テ アリ マシ タ
後 即 チ同 月 二十 四、 五 日頃 橋 本 方 テ 同 人及 上 野 村松等 ト 共 ニ第
二 回目 ノ芝 浦 工場 新 聞 ヲ発 行 シ半 紙 一枚 ノ モノ 三 四十 部 ヲ謄写
一、 昨 日申 上ケ タ本年 一月 二十 二 日 ノ細 胞 会 議 カア ツ テカ ラ 一両 日
版 刷 ニシ其 頃 上野 、 村 松、 松 島 ノ三 人 カ同 工場 内 テ職 工達 ニ配
回 同様 鍋 山 、 福本 両 人 ヲ除 ク六 人 カ午 後 六時 頃 カ ラ九 時 半 頃 マ テ討 議 ヲ シ テ別 レ マシ タ カ此時 ノ協議 事 項 ハ
七 、 同 月 二十 二日 予 定 ノ通 リ橋 本 方 テ第 三 回 目 ノ細 胞 会 議 ヲ開 キ前
イ 芝 浦 工場 内 ニ 一組 出 来 掛 ツタ 労働 者 ノ共 同委 員 会 ( 労働 組 合
付 シ マシ タ 此 ノ新 聞 ノ記事 ハ私 ト橋 本 ト デ起 草 シ内 容 ハ選 挙ニ 付 テ労 農 党 ノ候 補 者 ヲ応 援 ス ヘキ 事 ヲカ 説 シ尚 選挙ニ 関 スル 宣 伝隊 ヲ組 織
ス
ス ル事 ヲ勧 メ更ニ 健 康 保 険問 題ニ 付 テ 一言 述 ヘタ様ニ 紀 憶 シ マ
イ 選 挙ニ 付 テ目標 工場 内 ノ労 働 者間ニ 宣 伝隊 又 ハビラ撒 キ隊 ヲ
組 織 サ セ日本 共 産党 及 労 農 党 ノ候 補 者 ヲ応 援 サ セル 事
ロ 日 本共 産 党 カラ 代議 士 ノ候 補 者 ガ打 ツ テ出 ル筈 タカ 其氏 名 ハ 追 ツテ知 ラ セ ル事
ニ 対 シ ﹁今度 君 ハ芝地 区 ノ連 絡 委 員会 ノ責 任 者 ニナ ツ タ カラ 其
方 ニ行 ケ ト申 シ マシタ ノ テ正 午 過 キ頃 参 リ マスト中 尾 カ居 テ私
結 果 具体 的 ノ対策 即 チ細 胞 員 ノ内誰 カ如 何 ナ ル方 法 デ 宣 伝隊 等
而 シ テ右 ハ何 レ モ上 カ ラ ノ抱 令ニ 基 イ タ ノテ ア リ マシ テ協 議 ノ
等 デ ア リ マシ タ
選 挙ニ 関 ス ル研 究会 ヲ開 ク様 ニスル事
ハ 目 標 工場 内 ノ職 工 ノ中 心 人 物 殊 ニ エーゼ ント達 ヲ中 心 ト シ テ
積 リ テ居 テ 呉 レ各 運 絡委 員 ノ顔 触 レ ハ決 定 次 第ニ 知 ラ セル﹂ ト
ヲ 紅織 サ セルカ 又 ハ研究 会 ヲ開 カ セル カナ ド 、云 フ事 迄 決 定 シ
二、 同 月 二 十 七 日頃 豊 田 直 カ組 合 ノ事務 所ニ 訪 ネ テ来 テ直 チ ニ橋 本
申 シ マシタ
タ ノテ スカ其 詳 細 ハ記 憶 シ テ居 リ マセヌ
三 、 一月 二十 二 日 ノ細 胞 会 議 ノ際 責任 者 即 チキ ヤプ テ ー ンガ事 故 ノ
其 時 中 尾 ハ日本 共 産党 ノ組 織ニ 付 テ極 ク大 要 ヲ話 シ テ呉 レ マシ タカ 夫 レ ニ依 ル ト党 ノ最 高 部 ハ中 央委 員 会 ト称 シ其 下ニ 地 方 委
ニ基 キ相 談 ヲ シタ結 果 橋 本 カ 第 一候 補 者 トナ リ、 村松 ガ第 二候 補 者ニ 推 サ レ マシタ
ア ル時 ソ レ ニ代 ハツ テ仕 事 ヲ スル 人 ヲ予 メ決 定 シ置 ケ ト ノ指 令
ソ レデ私 ハ右 地 区委 員 ノ責 任 者 タ ル事 ヲ命 セラ レ タ モ ノト 思 ツ
私 ガ 選挙 応 援 ノ為 メ岡 山 県ニ 行 ク事 ニナ ツテ カラ私 ノ不 在 中 橋
員 会 カ ア リ更ニ 其 下ニ 地 区 委 員 会 カ ア リ之 レガ各 細 胞 ノ直 近 上
タ ノ テ ア リ マス、然 シ之 レ ハ後 カ ラ申 シ上 ケ マス カ此 話 ノア ツ
級 ニア ツテ 上部 ト ノ連 絡ニ 当 ル ト云 フ事 デ シ タ
タ時 既ニ 私 ハ南 喜 一カ ラ共 産党 ノ候 補 者 難 波英 夫 ノ選 挙 応 援 ノ
回目 ノ細 胞会 議 デ 皆ニ 其旨 披 露 シ マシタ
本 ガ私 等 ノ細 胞 ノ責 任 者 ニナ ル事ニ 付 テ 上 ノ方 ノ承 諾 ヲ得 第 四
シタ 処 同 人 ハ選挙 カ ラ 帰 ツテ カラ デ 宜 シ キ故 連 絡 委員 ト シ テ働
ヌ事ニ 相 成 ツ テ居 マシタ ノ テ本 年 一月中 ハ指 令 通 リ私 ハ
又 細 胞会 議 ヲ開 イ タ時 ハ其 都度 責 任 者 カ ラ報 告 シ ナケ レ バナ ラ
為 メ岡 山 県ニ 田張 ス ル様 命 セラ レ テ居 マシ タ ノ テ其旨 中 尾ニ 話
イ テ貰 ヒ度 イ ト 云 ヒ マシタ
小 石 川 区 八 千代 町 ( 番 地宛 名 ハ忘 レ マシ タ)
ニ 書 面 (二重 封筒 ノ手 紙 ) デ 報 告 ヲ シ マシタ カ 三月 カ ラ ハ報 告
尚 此 日 ハ橋 本 方 デ 第 四 回 目 ノ細 胞会 議 カ開 カ レル事 ニナ ツ テ居 マシタ ノデ午 後 七 時 頃 同 人方ニ 行 キ会 議ニ 出 席 シ マシ タ
先ガ
本 郷 区根 津 宮 永 町 以 下不 詳
此 時 ノ出 席 者 ハ前 回 ト同 シク 鍋 山、 福 本 ノ両 人 ヲ除 ク 六 人 ノ細 胞 員 デ協 議 シタ事 項 ハ
リ マシ タ ノデ 私 ハ 一度 モ報 告 シ マセ ヌデ シ タ党 費 ハ細 胞 責 任 者
フ レッ ト ヲ配 ハリ尚 芝浦 工場 ノ エー ゼ ント諸 君 ニ渡 ス ヘキ モ ノ
ノ 四 人 力集 マリ 其 処 テ私 ハ先 キ ニ木 村 カ ラ受 取 ツタ赤 旗 及 パ ン
橋 本 省 三、 村 松英 男 、 上 野 邦雄 、 福 本 和 夫
ガ 各 細 胞員 カラ 集 メ テ 上 ノ方 ニ納 メル事 ハ前 回 申 シタ通 リ デ ス
ハ
ハ村松 、 上野 ノ両 人 ニ依 頼 シ会 議 ニ移 リ マシ タカ 協議 シ タ事 項
ニ変 更 サ レタ サ ウデ スカ 変 更 後 ハ橋 本 ヤ村 松 カ 細 胞責 任 者 ニナ
ガ 本 年 一月 以 降 ニ ハ私 ハ同 月 十 五 日 ノ細 胞 会 議 ノ際 出 席 者 六 人
芝 浦 工場 新 聞 ハ私 カ岡 山 ニ行 ツ テル 間引 続 キ発 行 サ レ初 メ ハ
イ 工場 新 聞 ニ掲載 ス ヘキ 記事 ニ付 テ
分 デ合 計 金 壱 円 八拾 銭 ヲ集 メ其 後間 モナ ク之 ヲ 豊 田直 ニ渡 シ マ シ タ ケ レト モ其後 ハ 一度 モ党 費 ヲ徴 集 シ マセ ヌテ シ タ
名 称 カ ナ カ ツタ ノ テ ス カ私 ノ不 在 中前 衛 ト云 フ名 ヲ付 ケ更 ニ
四、 一月 三 十 日頃 東 京 ヲ出 発 シ テ岡 山 県 ニ赴 キ 同県 第 二区 カ ラ 立 ツ タ 難波 英 夫 ノ選 挙応 援 ヲ シ翌 月 二十 七 日 頃帰 京 シ マスト 三 月 一、
今 ノ細 胞 会 議 デ 福本 ノ提 唱 ニヨリ ﹁モー ター﹂ ト改 称 ス ル コ ト ニシ マシタ
二日頃
ニ付 テ従 業 員 大会 ヲ開 キ会 社 ニ抗 議 ス ヘク尚 日本 光 学 大 井 工
而 シ テ次 キ ニ発 行 ス ヘキ新 聞 ノ記 事 ニハ芝 浦 工場 ノ賃 銀 値 下
木 村節 夫 ( 関 東 地方 評 議 会 常 任 委 員) ガ組合 ( 関 東 金 属 労働 組 合) ノ事 務 所 デ ﹁再 ヒキ ヤプ テ ー ン ニ
掲 ケ ル事 ト シ橋 本 ト村 松 トガ 起草 シ 二、 三 日 後 ニ発 行 配 付 シ
場 ノ争 議 ヲ応 援 シ労 働 婦 人 ノ団体 組 織 ヲ提 唱 スル等 ノ記 事 ヲ
ナ リ 一日 モ早 ク細 胞会 議 ヲ開 イ テ呉 レ﹂ ト ノ指 令 ヲ伝 ヘマシ タ カ 一両 日 シテ カラ 同 人 ハ日本 共 産 党 関 東 地方 委 員 長 名義 私宛 ノ
テ ア ツタ ト 云 フ事 ヲ話 シ合 ツ タ ニ止 マリ マシタ
之 ニ付 テ ハ単 ニ日本 共 産 党 ト シ テ ノ選 挙運 動 ノ遣 リ方 力拙 劣
ロ 総 選 挙 ノ結 果 ニ付 テ ノ批 判
タ ノ テ ァリ マス
書 面 ヲ持参 シ ソ レ ニ依 ル ト私 ハ細 胞 ノ キ ヤプ テ ー ンヲ解 除 サ レ 新 タ ニ芝 地区 ノ補 助 オ ル ガ ナ イザ ー ヲ命 セラ レ橋 本 ハ同 地 区 ノ 責 任 者 ニナ ツ タ ト云 フ事 デ シ タ
等 デ午 後 七時 頃 始 メ テ午 後九 時 頃 散 会 致 シ マシタ
ソ レ テ之 ハ其 後 ノ細 胞 会 議 デ承 知 シタ ノテ スカ芝 浦 工場 細 胞 ノ キ ヤプ テ ー ン ハ村 松 ガ 命 セラ レタ ノ テ ァリ マス、 村松 ハ右 ノ指
ロ 日本 共 産党 ノ組 織 者 会 議 ノ報 告 及 決 議 ニ付 テ ノ批 判
其 他 デ 同 大会 ヲ開 ケ ル様 ニ努 メ ル事
イ 芝 浦 工 場 ノ従 業 員 大 会 力 流会 ニナ ツタ ニ付 テ ﹁モー タ ー﹂ 紙 上
ク出 席 者 ハ私外 四人 丈 ケ テ ア リ マシ テ協 議 事項 ハ
六 、 次 キ ノ細 胞 会議 ハ同 月 十 日頃 矢 張 リ橋 本方 テ開 カ レ前 回 ト同 シ
令 ヲ渡 シ テ呉 レル ト同 時 ニ機 関 紙 赤旗 第 三 号及 日 本 共産 党 パ ン フレ ツ ト第 一輯 各 十 数 部 ヲ渡 シ 之 ヲ各 細 胞 員 並 ニエー ゼ ン ト達 ニ配 バ リ赤 旗 ニ付 テ ハ 一部 金 五 銭 ツ ヽパ ン フ レ ツト ハ 一部 ニ付 金 参 拾 銭 ツ ヽノ代 金 ヲ徴 収 シテ 呉 レト申 シ マシタ
シ マシ タ処 当 日 ハ私 ノ外
五 、 三 月 四、 五 日 頃橋 本 方 テ細 胞 会 議 ノ ア ル事 ヲ同 人 カ ラ聞 キ出 席
此報 告書 ヤ決 議 書 ハ謄 写版 刷 ノ モ ノデ 上 カ ラ責 任 者 ノ橋 本 ノ手
ロ 選 挙 オ ルガ ナ イザ ー ハ大 衆 的 会 合 即 チ農 民 大 会 ト カ労働 者 大
イ 選 挙 戦 ヲ共 産 党 ノ立場 カ ラ有 効 ニ使用 セ ヨ
者 ヲ集 メ テ候 補者 ニ話 ヲ サ セ ル様 ニ努 メ ル事
ハ出 来 ル ナラ 秘 密会 合 ヲ催 シ無 産 階級 運 動 ノ中 心 人物 又 ハ有 力
会 ト カ ヲ開 キ党 ノ候 補 者 ヲ出 席 セ シメ テ演 説 ヲサ セル事
許 ニ来 テ 居 タ ノ テ スカ 其内 容 ハ選 挙 デ 各地 方 オ ルガ ナ イザ ー ノ 執 ツタ対 策中 関 東 地方 ハ拙 劣 タ ト カ北海 道 力良 カ ツタ ト カ或 ハ
ナド ト云 フ事 テ アリ マシタ
党 員 中 ノ誰 レカ ヲ ( 氏 名 ハ忘 レ マシ タ)除 名 シナ ケ レバ ナ ラ ヌ
夫 レカ ラ 四、 五 日後 ノ夜 十 時 頃 私 ガ帰 宅 ノ途 中省 線 恵 比 寿 駅 デ
等 テ ア リ マシタ
唐 沢 清 八 ニ会 ヒ マシタ 処 同 人 ハ話 カ ア ツテ私 ヲ訪 ネ ル処 ダ ト申
而 シ テ討 議 ノ結 果 次 回 マテ持越 ス事 ニシタ ノデ アリ マス
七 、 本年 二 月 二十 日 施行 サ レ タ衆 議 院 議 員 ノ総 選 挙 ノ際私 バ日 本 共
ハ君 力岡 山 へ行 ク費 用 タ カ ラ受 取 ツ テ呉 レ﹂ ト云 ツテ封 筒 ニ入
シ同 所 カ ラ芝 区 三 田通 慶 応 大 学 附 近 ノ某 喫 茶店 ニ連 レ行 キ ﹁之
等 デ午 後 七 時 頃始 メ テ午 後 十時 頃散 会 シ タ ノテ アリ マシタ
産党 カ ラ派 遣 サ レテ岡 山 県 第 二区 ノ同党 候 補 者 難波 英 夫 ノ選 挙
光、 西
光
万
吉
レタ モ ノ ヲ渡 シ マシタ ノテ開 イ テ見 ルト 百円 紙 幣 三枚 テ三 百 円
応 援 ニ出 掛 ケタ始 末 ヲ申 上 ケ マス
金
這 入 ツ テ ヰ マシ タ
内
本 年 一月 二十 四 五 日頃 南 喜 一力関 東 金 属労 働 組 合 本 部 事務 所 ニ
太、 近
私 ヲ訪 ネ 特 ニ同 事 務 所 二 階 ニ連 レ行 キ人 ヲ避 ケ テ申 シ マス ニ ハ
律
唐沢 ハ尚 私 ノ汽 車 賃 ト シテ 右 ノ外 ニ金 拾 円 ヲ 呉 レ更 ニ岡 山 へ行
田
自 分 ハ日本 共産 党 ノ上 カ ラ ノ命 令 ヲ伝 ヘル ノ タ カト 云 フ前 提 ノ
野
ク途 中 大 阪 ニ立 寄 リ
イ ザ ー ト シ テ同地 ニ派 遣 サ ル ヽ事 ト ナリ 難 波 ハ矢 張 リ 党員 テ ア
下 ニ私 ハ岡山 県 第 二区 カ ラ 立候 補 シ タ難波 英夫 ノ選 挙 オ ル ガ ナ
私 ハ野 田 ハ知 ツテ居 リ マ スケ レト モ近 内、 西 光 ノ両 人 ヲ知 リ マ
マシ タ カ中 ヲ見 マ セ ヌノデ 金額 ノ 程 ハ判 リ マ セ ヌデ シ タ
セ ヌノ デ其 旨 唐沢 ニ申 シ マスト同 人 ハ野 田 ニ全部 ヲ波 シ近 内 、
ノ三 名 ニ各 一ツヅ ヽ渡 シ テ 呉 レト申 シ封 筒 ニ入 レタ 金包 ヲ渡 シ
ルガ ナ イ ザ ー ニ対 ス ル指 令 ナ ル モノ ヲ渡 シテ 呉 レ マシタ
西 光 ノ分 ハ野 田 カ ラ交 付 シ テ貰 ツ タ ラ ヨカ ラ ウ ト云 フ事 デ シ タ
ル事 而 シテ 岡山 県 ハ労 働 者 ハ少 ナ イケ レト モ農 民 力 多 イ カ ラ其
尚 南 ハ附 ケ加 ヘテ 日本 共産 党 テ ハ総 選 挙 ニ付 テ特 ニ選 挙統 制 委
積 リ テヤ ツテ貰 ヒ度 イト 云 フ事 デ 同 時 ニ中 央委 員 会 名 義 選挙 オ
員 会 トカ 云 フ モノ ヲ作 リ 選 挙 オ ルガ ナイ ザ ー ハ其 統 率 ノ下 ニ働
八、 右 ノ金 員 ヲ受 取 ツ タ翌 日 即 チ 一月 三十 日 頃 ノ朝 東 京 ヲ出 発 シ途
人 ニ渡 シ 二 月 一日頃 岡 山 市 ニ着 キ マシタ、 野田 ニ対 シテ ハ只 頼
中 大 阪 ニ立 寄 リ野 田律 太 ニ会 ヒ唐 沢 カラ 頼 マレタ 金包 三 個 ヲ同
ク ヘク 旅 費 其他 ノ費 用 ハ後 日何 人 力 ヾ私 ニ渡 スデ アラ ウト 云 フ ノデ シ タ
マ レテ渡 ス ト云 ツ タ ノミ デ 誰 レ ニ頼 マレタ ト カ域 ハド ンナ性 質
選 挙 オ ルガ ナ イ ザ ー ニ対 ス ル指 令 ハ半 紙 ニ謄 写版 刷 ノ モ ノデ其 内容 ハ
ノ金 デ ア ル ナド ト云 フ事 ハ少 シ モ申 シ マ セヌデ シタ ノデ最 初 同
ノ檄 文 デ アリ マシ タ
ツ ハ同 党 名義 ノ ﹁総 選 挙 ニ付 テ 労働 者 農 民 ニ檄 ス﹂ ト 云 フ題 目
右 ノ外 同 地 滞在 中 選挙 ニ付 テ私 ノ活 動 シタ ノ ハ岡 山 合 同 労働 組
セタ位 ノ モ ノデ 投 票 ノ結 果 難 波 ハ四 千票 足 ラズ ノ得 票 テ落 選 シ
合 ノ倉 本 寅 造 ニ対 シ費 用 ヲ出 シテ 岡 山県 日比町 デ演 説 会 ヲ開 カ
﹁ア ヽサ ウ カ﹂ ト云 ツ テ懐 ロ ニ納 メ マシ タ
人 ハ可笑 シ ナ顔 ヲ シ テ居 マシ タ カ程 無 ク諒 解 出 来 タ モ ノト見 エ
ケ 同県 玉島 町 ニ演 脱 会 ヲ開 イ タリ シテ 居 ル間 ニ風 邪 ニ罹 リ十 日
マシ タ ノデ 二 月 二十 二 日 ニ ハ同 地 ヲ引 揚 ケ 途中 大 阪 ニ二三 日 滞
九 、 岡 山 ニ行 ツテ カラ 難 波 ト協 力 シ テ同 県 倉敷 町 ニ選 挙 事務 所 ヲ設
在 シ同 月 二十 七 日 頃帰 京 致 シ マシタ
シ テヰ マスト 二 月十 一二 日頃 東 京 カラ 村 尾薩 男 ガ
間 程 ゴ ロ〓
村尾 ガ岡 山 ニ来 タ時 選 挙 ノ情 況 ニ付 テ ハ 一々東 京 ノ方 ニ報 告 シ
某
ヤ ツ テ参 リ私 ガ 何 等 活動 ヲ シ ナイ 事 ヤ報 告 ヲ シ ナイ 事 ヲ責 メ タ
川
へ行 ツテ右 オ ルガ ナ イザ ー ニ会 ヒ指 揮 ヲ受 ケ タガ ヨイ ト申 シ間
宮
揚 句関 西 方 面 ハ関 西 オ ル ガ ナ イザ ー ノ統 率 ノ下 ニア ル カ ラ大 阪
小 石川 区 小 日向 町 塩 谷 方
ナ ケ レ ハナラ ナ イ ト申 シ其 報 告 先 ヲ
モナ ク私 ヲ連 レテ 大 阪 ニ行 キ日 本共 産 党 ノ関 西 オ ル ガ ナ イザ ー 春 日庄 次 郎 ニ紹 介 サ レ マシ タ
ニビ ラ ヲ配 ツタ事 実 等 ヲ報 告 シ マシ タ
宛 テ ニセ ヨト 申 シ マシ タ ノ テ前 後 三 四回 ニ亘 リ演 説 会 ノ様 子並
十 、私 ガ 芝 地 区 ノ補 助 オ ルガ ナ イザ ー ニナ ツ テカ ラ 上 カラ 何 ノ指 令
春 日 ハ岡 山 県 ニ殆 ント共 産 党 員 カ ナ イ カラ 選 挙運 動 ヲ利 用 シ テ
某
縦 令 一人 テ モ二 人 テ モ党 員 ヲ作 ツテ貰 ヘバ満 足 タ カ ラ其 積 リ テ
本
ヲ モ受 ケ マセ ヌノ デ オ ルガ ナ イ ザ ー ト シ テ ノ活 動 ハシ マセ ヌデ
某、 福
活 動 シ テ呉 レト 申 シ尚 私 ノ ミデ ハ手 不 足 デ アラ ウ カ ラ若 イ者 二
馬
シ タ カ三 月 十 四 日、 湊 七 良 ノ通 知 テ同 人方 テ 日本 共 産党 ノ関 東
乙
ラ 湊
七
良、 市
村
光
雄、 児
玉
慶 一郎
金 属 労 働組 合 内 ノ フラ ク シ ヨ ンノ会 合 ニ出 席 シ同 夜 十 二時 頃 カ
人位 応 援 ニ遣 ラ ウ ト 云 ヒ私 カ 岡山 ニ戻 ツテ カ ラ間 モ無 ク
ノ両 人 ニビラ ヲ持 タ セ テ寄 越 シ マシタ、 ソ レテ私 ハ右 両名 ト共 ニ同人 等 カ持 参 シ タ ビ ラ ヲ
健
太
ノ三 人 ト共 ニ日本 光 学 工 業株 式 会 社 ノ争 議 ニ付 テ組 合 ノ幹 部 カ
子
モ少 シ積 極的 ニ応 援 シナ ケ レ ハナ ラ ヌ事 ヲ話 シ合 ヒ同夜 湊 方 ニ
金
岡山 市 ノ岡 山 合 同 労働 組 合 、 岡山 農 民組 合
人
岡山 県 足 守 町 ノ岡 山農 民 組 合足 守支 部
述
同県 小 田 町 ノ同 農 民組 合 小 田支 部
前 同日
右 読 聞 ケ タ ル処 無 相 違 旨 申 立 テ署 名 栂印 シタ リ
陳
泊 リ マシタ 処 翌朝 未 明 検 挙 サ レタ次 第 テ アリ マス
同県 児 島 郡 藤 田 村 ノ同 農 民 組合 藤 田支 部 等 ノ中 心 人物 ヲ調 へ其内 十 数 名 ニ対 シ郵 送 致 シ マシ タ 、此 ビ ラ ハ二種 類 デ 一ツ ハ日本 共 産 党 名 義 テ其綱 領 ヲ掲 ケ タ モノ他 ノ 一
岡 井
田 竹 治
実
東 京地方裁判所検事局
於市 ケ谷刑務所
川
事
裁判所書記
検
本籍 前橋市北曲輪 町甲七十四番 地
当
著述業
四十四年
夫
三十年
千太郎
三十九 年
浦
当
杉
三十四年
浦 啓
元 日本労働組合評議会中央常任委員
山 口県阿武郡萩町大字南古萩町十二番地
一
当
当
佐
著述業
北
野 文
住居 東京府荏 原郡世田谷町代 田大 原千百三十九番地
定
大阪市浪速区東神田町八百 二十 四番地 ノ 一
本籍
本籍
住 居 東京府北豊島郡巣鴨町宮仲 二千四百九十 一番地
静岡県榛原郡 金谷町三百十番地
田 球
一
七 、 徳 田 球 一外 三 十 六 名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審 終 結 決定 書 ( 一 九三○)
沖繩 県国頭郡名護町字名護七百四十五番地
予審終結決定
徳田球 一外 三十六名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
徳
三
本籍
住居 不
野
勝
三十九年
学
当三十七年
元弁護 士
住居 東 京市芝区烏森町 一番地元無産者新聞社内
本籍 東 京市 神田区小川町三十 四番地
横浜市 神奈川区青木町字 反町 八百四十 六番地
当
佐
著述業
住居 東 京府 豊多摩郡落合 町下落合千八百四十四番地
本籍
著述業 畑
住居 東 京府 豊多摩郡大久保 町大久保百人町三百七番地
荒
鳥取県東伯郡下北条村大字田井三十番屋敷
賀 当
義 雄 三十年
和 夫
三 三十九年
参
三十七年
本 当
福
著述業
前田方
志
雑誌記者
住居 東 京府豊多摩郡淀橋町角筈 六百六十四番地
本籍
神戸市関四 屋町百 六番 地
住居 東京府豊多摩郡杉並町天沼 七百八十二番地
本籍 葛野アキ方 著 述業 野 坂 当
門
屋
三十年
博
尾 直
三十 一年
義
当
新聞記者
松尾彰方
山形県最 上郡新庄町五日町九 百九十四番地
住 居 同市平野上三条町百五十番地
本籍
京郡府加佐郡舞鶴町字職人八番地
住居 東京市麻布区森元町 一丁目 二十七番地
本籍
住居 東京府荏原郡荏原町小山五百二十五番地 松
元 日本労働組合評議会中央委 員 当
本籍
東京市芝区三田四国 町二丁目五番地
京都府与謝郡岩滝町字岩滝百 六番 戸
無
職
当
護謨工
当
南
同市小石川区表 町百九番地 高木ク ニ方
東京市麻布区箪笥町 六十九番地
賢 治
一
三十八年
薩 男
当
浅 野
三十年
晃
二十九年
村 尾
当
喜
三十 一年
河 田
石川県 石川郡三馬村字有松 イノ二十九番地
住居
本籍
鹿児島市平之町百九番地
住居 東 京府南葛飾郡寺島町寺島千六百二十五番地
本籍
佐多常 一方
東京市下谷区上野桜木町五十番地
翻訳著 述業
住居 東京府北豊島郡西巣鴨町池袋千二百七十二番地
本籍
住居 東 京府豊多摩郡野方町上高田三十八番地
本籍
著述業
住居
無 職
本籍
東京市下谷区 上根岸 町八十七番地
中
男
弘前市大字徳田町三十 一番地
本籍
勝
尾
同
所
無 職
雄
二十 八年
藤 久
当
斎
京都府船井郡檜 山村大字橋爪小字檜 山第六十 四番地
住居 東 京市本所区柳島元 町八十 八番地
住居
東京市赤坂区田町七丁目二番地
仙台市鉄砲町二十六番地
夫
尚 夫
三十 一年
島 英
当
大
職
当
湊
七
三十四年
良
二十七年
野
当
中
秋田県南秋 田郡北浦町北浦字北浦百五番地
本籍
菊 田
善五郎
元関東金属労働 組合評議会常任委員
住居
元関東金属労働組合執行委員長
住 居 横浜市鶴見区 潮田北仲町千二百二十 七番地
本籍
無
本籍 新潟市旭町通 一番町七百五十 四番地卯
元日本労働組合評議会関 東地方評議会執行委員
住居 東京府豊多摩郡大久保町西大久保四十 四番地
本籍
当 三十年 住 居 東京府北多摩郡立川町下 立川千 四百三十七番地 香川鉄蔵方 直
豊田事
正
八
二十 八年
二
三十 一年
平 井
新聞記者
香川県 三豊郡観音寺町大字観音寺 千五十八番戸
当 本籍 広島県 沼隈郡鞆町五百三十 四番地
入江正 一方
住居 入 江
元労働農民党東 京府支部聯合会常任書記
長野県下伊那郡市田村 八十九 番地
当 本籍
清
三十七年
沢 当
唐
建築 工
東京市本所区向島請地 町八十八番地 萩 原明方
呉市大字二川町 二百 八十五番地
住居
本籍
住 居 東京市芝区三田 四国町二丁目五番地 元 日本労働組合評議会本部内 登 二十 八年
峰
元 日本労働組合評議会書記 当
片 山
本籍
静岡県小笠郡佐 倉村佐倉 六百十 六番地
花槇方
当
三十四年
浅野 ステ方 夫
二十九年
虎太郎
三十 二年
野 成 当
水
著 述業
住 居 東京府豊多摩郡野方町上高田三十 八番地
鹿児島市下荒 田町七十 一番地
住居 東京市 日本橋区高砂町七番地
本籍 著 述業 当
喜 入
茂 雄 二十 七年
本 当
岸
仕上職
兵庫県美嚢 郡口吉川村桃坂二百七十九番地
福山市野上町二千百二十六番地
住居 横浜市鶴見区潮田町 二千七十七番地
本籍
本籍 佐多常 一方
鹿児島県鹿児島郡谷山町松崎百四十 六番戸
明 三十 二年
村 義 当
中
元 日本労働組合評議会中央常任委員
住 居 東京府北豊島郡西巣鴨町池袋千 二百七十二番地
本籍
住 居 東京府豊多摩郡大久保 町西大久保百二十五番地
兵庫県城崎郡豊岡町中九番地
当
職
当
内
職
西
当
恭
二
夫
夫
三十五年
雅 雄
三十 一年
健
二十八年
造
二十七年
是 枝
新聞記者
無
宮城県遠田郡富永村上埣子東畑 一番 地
茨城県東茨城郡長岡 村大字長岡九十番地
垣 安
住居 東京市本郷区弥生町三番地 ホノ三十六 内田清三郎方
本籍
本籍
住居 東京府北豊島郡滝野川町中里五十 一番地
無
当
今 野
岡山県勝田郡梶並村大字東谷下四百四十番地
住居 東京府荏 原郡世田谷町下北沢九百八十 四番地
本籍
東京市 牛込区余 丁町十 一番地
著述業
本籍
野 秀
二十 八年
鳥取県西伯郡余子村大字中野二千九百五十 二番地
当
水
著述業
住居
本籍
住居
本籍
元 東 京 市 日本 橋 区蠣 殻 町 一丁 目 二番 地 無 西
茂
国
﹁プ ロレタ リ ア﹂ 独 裁 ノ社 会 ヲ樹 立 シ因 テ以 テ共 産 主 義社 会 ノ実 現
﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル﹂ ノ支 部 ト シ テ承 認 セラ レ其 組 織 ノ拡 大 並 党
ヲ目 的 ト ス ル秘 密 結社 ニシ テ同十 一年 七 月 其創 立大 会 ヲ挙 ケ共 産 党
政 策 ノ宣 伝 実行 ニ努 メ シ ト コ ロ前 記 ノ検 挙 ニヨリ其 幹 部 ノ大 半 ヲ喪
ヒ次 テ同 年 九 月 ノ関 東 地 方 大 震災 ニテ党 員 離散 シ事 実 上殆 ト潰 滅 状
二十 七 年
態 ニ陥 リ シ ヨリ 残存 党 幹 部 ハ寄 リ寄 リ其 善 後 策 ニ付 協 議 シ従 来 党 不
水 野 成 夫方 職 小 当
千 葉 県 東 葛飾 郡 市 川 町 大字 市 川 三 千 百 六 十 三番 地 政之輔
振 ノ原 因 ハ主 トシ テ 宗派 的 (セク ト的 ) 傾 向 ヲ内 包 ス ル ニ在 ル ヲ以
辺
三年 二 、 三 月 頃東 京府 荏 原 郡 大森 町 森 ケ崎 ノ某 旅館 ニ於 テ解 党 決議
渡 明 治 三 十 二年 九 月 七 日生
ヲ為 ス ト共 ニ残務 ノ 処理 及 共 産 主義 運 動 助 成 ノ機 関 ト シ テ ﹁ビ ユー
ロー﹂ ( 残務 整 理委 員 会 )ヲ設 ケ 同年 五 月 其 機関 紙 ト シ テ雑誌 ﹁マル
テ此 際 弊 風 一掃 ノ タ メ寧 ロ 一先 ツ解 党 ス ヘシト ノ意 見 ニ 一致 シ同 十 千代 一
ク ス﹂ 主 義 ヲ発刊 セシカ 在 上 海 ノ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 極 東部 長 ヨリ 数
京 都 府 船 井郡 東 本 梅 村字 赤 熊 五 十 二番 戸 日下 部
右 各 被 告 人 ニ対 スル治 安 維 持法 違 反 被 吉事 件 ニ付 併 合 審 理 ノ上終 結
本籍
明治 三十 七年 八 月 六 日生
決 定 ス ル コト左 ノ如 シ
ケ ル左 翼 ノ結成 、 将来 ノ党 員 養成 其 他 党 組織 ノ 準備 ニ取掛 リ其 翌 大
回解 党 ノ根 本誤 謬 並 即時 党 再 建 ノ必 要 ヲ指 示 セラ レ大 衆 団体 内 ニ於
正十 四 年 一月被 告 人佐 野 学 外 数名 上海 ニ会 合 シ 右極 東 部長 ト謀 議 ノ
文
被 告 人 徳 田球 一、 佐 野 学、 荒 畑 勝 三、 佐 野 文夫 、 北 浦千 太 郎 、
主
杉 浦 啓 一、志 賀 義 雄 、 福本 和夫 、 野 坂参 三 、 門 屋 博 、松 尾 直 義 、
結果
湊 七 良 、 菊田 善 五 郎、 水 野 成 夫 、 喜 入 虎 太郎 、 岸 本 茂雄 、 中 村
命 ハ運 動 カ相 応 ニ自 然 的 生 長 ヲ遂 ケ タ ル後 共 産党 ヲ結 成 ス ヘシ ト
子 ノ組織 ヲ欠 ク ハ革 命 運 動 上 ニ於 ケ ル 一大 危 機 ナリ ト ス、 日本 革
義 打 破 ヲ目指 ス政 治 的 運 動 ニ集 中 セ ント スル ニ際 シ全 共産 主義 分
最 近 日 本 ノ労働 運 動 、 農 民運 動 、 革 命 的知識 階 級 運動 カ専 制 主
河 田 賢 治、 南 喜 一、 村尾 薩 男 、 浅 野晃 、 中 尾 勝 男 、 平井 直 、 入
義 明 、 是 枝恭 二、内 垣安 造 、 今 野 健 夫、 西 雅雄 、 水 野秀 夫 、 小
江 正 二、 唐沢 清 八、 片 山 峰 登、 斎 藤 久雄 、 大 島 英 夫 、中 野 尚 夫 、
西 茂 国 ニ対 スル被 告事 件 ヲ各 東 京 地 方裁 判所 ノ公 判 ニ付 ス被 告
係 ヲ辿 リ テ党 員 ヲ結 合 シ観 念 的抽 象 的 理 論 ニヨリ指 導 セル韻 謬 ニ
ハ従 来 指 導者 カ大 衆 ヲ基 礎 ト スル革 命 的 戦 術 ニ拠 ラ ス単 ニ個 人関
ノ 日和 見 主義 ヲ打 破 セサ ル限 リ其 進 行 困 難 ナ リ、 解 党 ノ主要 原因
在 リ 、 且 従来 民 主 主義 要 求 ノ闘 争、 労 働 者 農 民 ノ日常 闘 争 ヘノ積
由
大 正 十 二年 六月 検 挙 セラ レ タ ル日 本 共産 党 ( 以 下 第 一次 日本 共 産
理
人渡 辺 政 之輔 日下 部 千代 一ニ対 ス ル公 訴 ハ各 之 ヲ棄 却 ス
党 ) ハ革 命 的 手 段 ニ拠 リ テ我 国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制 度 ヲ 否 認 シ
階 級 中 ノ積 極的 前 衛 分 子 ヲ闘 争 ノ中 ヨリ 徴 集 シ 労働 者 ヲ指 導部 ニ
組 織 的 誤 謬 ヲ清 算 シ個 人 中 心 主 義 又 ハ人 為 的 駆 集 メ等 ヲ排 シ労働
精 神 ニ則 リ自 由 主 義 的 思 想 ヲ 克服 シ指導 分子 ハ過 去 一切 ノ政 治 的
書 及 新 聞 ノ配付 ト ノ結 合 ヲ巧 ニシ合 法 新 聞 ハ非 合 法 新 聞 ノ内容 及
ニ共 産 党 ヲ結 成 シ、 当 面 ノ任務 ハ合 法 的 文書 及新 聞 ト非 合 法的 文
ル闘 争 ヲ通 シ テ大 衆 ノ間 ニ積 極 的 具 体 的 ノ宣 伝 煽 動 ヲ開始 シ急 速
運 動 ヲ専制 主義 ニ対 ス ル闘 争 ニ導 キ専 制 主義 及 日 和見 主 義 ニ対 ス
タ ー ン﹂ 日本 共 産 党 綱 領草 案 ヲ中 心 ト シテ自 然 ニ生 長 シ ツ ツア ル
令 モ亦無 視 セ ラ レタ リ、 日本 ノ共産 主義 者 ノ緊 急 任務 ハ ﹁コミ ン
極 的 参加 、 非 合 法党 文献 ノ必 要 等 ニ関 スル ﹁コミ ン ター ン﹂ ノ指
( 二 ) 失 業 反 対 ノ闘 争
(一) 現 実 政 策 ニ立脚 セル革 命 的 日常 闘 争 ニヨル 大衆 ノ獲 得
験 ノ摂 取等 ニ努 ム ヘク 、当 面 セル最 重要 ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ハ
月刊 雑誌 ヲ発 行 シテ労 働 組 合 ノ活動 分 子 ノ理論 的成 長 、 国際 的 経
合 新 聞 ヲ発 行 シ テ広 汎 ナ ル労 働 者 ニ対 シ大 衆 的煽 動 ヲ行 ヒ同 時 ニ
実 闘 争 ト結 付 ケ テ直 接 ノ共 産 主 義 的教 育 ヲ行 フタ メ全 国 的 労働 組
力 ヲ破 壊 シ テ左 翼 ノ統 一結 成 ヲ試 ム ヘク以 上 ノ任 務 遂 行 ノタ メ現
盟 ト略 称 ) ノ左翼 タ ル革 新 同 盟 ハ脱 退 セ ス飽 迄其 内 部 ヨリ右 翼 勢
働 組 合 拡 大 ニ利 用 ス ル コト 等 ニシ テ又 日本 労 働 総 同 盟 (以下 総 同
ノ促 進 、 工 場 委員 会 運 動 ヲ発 展 セシ メ以 テ右 翼首 領 ト ノ闘争 及 労
動 ヲ統 一シ、 産業 的 合 同 ノ促 進 、地 方 労 働 組 合会 議 ノ自 主的 活 動
(四) 産 業 別体 系 ノ完 成
引 入 レ旧党 員 ノ優 良分 子 ヲ吸 収 シ党 ヲ細 胞 ノ基 礎 ノ 上 ニ再 建 ス ヘ
( 五 ) 全 国 総 聯合 ノ建 設
(三) 労働 組 合 ノ自 由
ト ノ趣 旨 ノ所 謂 上海 一月 ﹁テ ー ゼ ﹂ ( 昭 和 四年押 第 四 四 六号 ノ九 二
キ モノ ナリ
九中 ) ヲ決 定 シ 其 翌 二月 中 ﹁ビ ユー ロー﹂ ハ右 ﹁テ ー ゼ﹂ ノ方針 ニ
( 七) 政 府 及資 本 家 ト ノ妥 協 排 撃
(六) 無 産 階 級 ノ階 級 的 政 党 ノ建 設 即行
( 八) 極 東 労働 者 ノ団 結
ルー プ﹂ 形 成 ノ タ メ先 ツ ﹁グ ル ープ ﹂員 ヲ 選定 シ労 働 者分 子 ヲ参 加
( 九)
準 拠 シテ 労働 組 合 運動 、 労 農 政 党 運 動対 策 ヲ定 メ ﹁コム ニス ト、 グ
セ シメ機 関 新 聞 ヲ発行 ス ル コト其 他 ヲ決 定 シ之 ニ基 キ 諸 般 ノ材 料 ヲ
一大 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル﹂ ( 統 一労働 組 合 ﹁イ ン タ ー ナ
蒐 集 シテ新 聞 発 行 ノ準 備 ヲ進 メ全 国 労働 組合 ノ左 翼 化 ニ努 メ次 テ同
ニ至 リ シカ当 時 日常 闘争 ニ ヨル大 衆 獲 得 ノ手 段 ヲ知 ラ ス日 和見 主
大 震 災後 資 本 攻 勢 激 烈 ニシ テ労 働 組 合 運動 ノ転 換 ヲ必 要 ト スル
渡 辺政 之輔 、 党 員 間庭 末 吉 等 東 京 府 畳多 摩 郡落 合 町下 落 合 ノ被 告 人
月初 頃被 告 人 徳 田 球 一、 同 佐 野 学 、 同荒 畑 勝 三、 同北 浦 千 太 郎、 同
ナ リ ト ノ趣 旨 ノ所 謂 上海 五 月 ﹁テ ーゼ﹂ ( 前 同 証 中 )ヲ決 定 シ同年 八
シ ヨナ ル﹂) ノ建 設
義 幹 部 ト有 効 ニ闘 フ コト 能 ハス又 労 働 組 合 ヲ以 テ党 ニ代 用 セシ ム
佐 野 学 方 ニ於 テ ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 ヲ開 キ共 謀 協 議 ノ 上右 一月及 五
年 五 月被 告人 佐 野 学 外 二名 上海 ニ会 合 シ
ル誤 謬 ニ陥 リ タリ 、 吾 々 ノ緊 急 任 務 ハ広 汎 ナ ル未 組 織 大 衆殊 ニ左
月 ノ上 海 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ軌 範 ト シテ
︹マ マ︺
翼化 セ ル大 衆 ヲ労働 組 合 ニ組 織 シ、 全 国 総 聯合 ヲ促 進 シテ 組 合運
一、 共 産党 ハ工場 細 胞 ヲ基 礎 ト シ民 主 的 集 中 主義 ノ原 則 ニ立 チ労 働 者 農 民 ノ大衆 団 体 ノ間 ニ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ形 成 ス ヘク、 党
執 行 委 員 会 ト モ聯 絡 ス ヘシ
労働 階 級 及 小 作 人 大衆 ノ生 活窮 乏 ト其 急 進 化 ハ無 産 政 党 組織 運
一、 日本 ノ経 済 財政 状態 カ益 々不 正 常 不 健全 トナ リ ツ ツ ア ル結 果
ト ノ趣旨 ノ組 織 ﹁テ ーゼ﹂ 並
動 ノ急 速 ナ ル展 開中 ニ現 レ其 運動 ハ既 ニ宣 伝 及煽 動 ノ域 ヲ脱 シ
内 ニ意 見 ノ差違 ア ル モ 一旦 決議 ヲ見 シ以 上之 ニ服従 ス ヘク
ナ ル ヲ以 テ 即時 工場 、 職 場 及 街頭 細 胞 ニ再 組織 ス ヘキ モ ノナ ル
一、 現 在 ﹁コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂ ハ構 成 員 少 数 ニシ テ且 分散 的
ノ凡 テ ノ分 派 ︱︱ 憲政 会 、 政 友 会 、 貴 族院 、 枢 密院 ︱︱ ハ凡 ユ
テ 一個 ノ組織 ノ中 ニ発展 セ ン ト スル時 期 ニ達 シタ リ、 支 配階 級
ル反動 的 方 法 ニヨリ 特 ニ無 産 政 党 ヲ大 衆 ヨリ切 離 シ無 意 味 ノ政
カ先 ツ仕 事 ( 例 ハ労 働 組 合 、 無産 政 党 、 青 年 運 動、 機 関 紙 等 )
治 団体 タ ラ シ メ ン トシ共 産 主 義 ヲ裏 切 リ シ 一派 ノ改良 主 義 者 ハ
中 心 ノ細 胞 ヲ形 成 ス ヘク 一、 ﹁コム ニスト、 グ ル ープ ﹂ ハ将 来 ノ共 産 党 員 獲得 ノ タ メ労 働
ノ仕 事 、 婦 人 ノ間 ノ仕 事 、 工 場委 員 会 ノ仕 事 、 選挙 戦 ニ際 シテ
( 四 ) 労働 者 階 級 ノ国 際的 団結
( 三 ) 支 那 ニ対 ス ル圧 迫政 策 ノ撤 廃
( 二) 朝 鮮 其 他 ノ殖民 地 ノ自 決
(一) 帝 国 主義 戦 争 ノ打 破
陰 謀 ス、 無 産政 党 内 ノ左 翼 ハ
無 産政 党 ヲ シ テ共 産 主義 者 ヲ除 外 セ ル社会 民 主 党 タ ラ シ ム ヘク
者 農 民 中 ノ戦闘 的 分 子 ヨ リ候 補 者 及 ﹁フ ア ン ク シ ヨナ リ ー﹂ ( 方 針 実 行 者) ヲ挙 ク ヘク 一、 会 費 ノ納 入 ヲ厳 格 ニ実 行 ス ヘク
ノ仕 事 、 党 文献 配付 ノ仕 事 、 無産 政 党 其 他 ノ大 衆団 体 ノ間 ノ仕
一、 工場 、 職 場及 街 頭 細 胞 ノ任 務 ハ労働 組 合 ノ仕 事、 失 業 者 ノ間
事 、 農 民 ト ノ接 触、 兵 士及 水 兵 ノ間 ノ仕事 等 ニシテ細 胞 ノ決 議
( 五 ) 土地 ノ実 際 的 耕 作者 ノ土 地 所 有
( 十 二) 我 等 ノ当 面 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ 即 時 新 選 挙法 ニ ヨツ テ総
( 十 一) 上院 、 枢密 院 、 元 老 ノ廃 止
( 十 ) 治 安維 持 法 其 他 ノ圧 迫法 律 ノ 廃 止
( 九 ) 言 論 、出 版 、 集 会 、 団結 ノ自 由
(八) 十 八歳 以 上 ノ普 通 選 挙
(七) 労 働 者 ノ生 産管 理
ノ給 与
(六) 八時 間 労 働 及 失業 者 ニ対 ス ル仕事 又 ハ充 分 ヨキ 生活 費
ハ其 全員 ニ ヨリ 為 サ ル ヘク 一、 中 央委 員 会 ハ大 会 ト 大会 ト ノ間 ノ最 高機 関 ニシ テ党 務 一切 ヲ 統 轄 シ其 構 成 員 ハ大 会 ニ於 テ選 ハレ其 変 更 ハ大 会 又 ハ ﹁コミ ン タ ー ン﹂ ノ ミ之 ヲ為 シ 得 ヘク 一、 中 央 執 行 委 員 会 ハ失業 者 同 盟 、 婦 人 同 盟、 赤 色 救 済 等 ノ仕事 ヲ計 画 シ夫 等 ノ組 織 ニ対 スル党 員 ノ参 加 ヲ命 令 ス 一、 中 央委 員 会 直 接 ノ統 制 下 ニ政 治 委 員 会、 産 業 部 (労働 組 合 部) 、 農 業 部 、組 織 部 、婦 人部 、 事 務 部 、事 務 係 ヲ設 ク 一、 中 央委 員 会 ハ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ト同 シク支 那 及 朝鮮 共 産 党 ノ
選 挙 ヲ行 ヘ ( 十 三 ) 我 々 ノ中 心的 継 続 的 ﹁ス ロー ガ ン﹂ 労 働 者農 民 ノ政 府
ノ過 程 ニ於 テ第 一次 日本 共産 党 ト同 様 ナ ル新 共 産 党 結 成 ノタ メ ニ先
員 長 、 青 年 部長 、 無 産 者 新聞 主筆 等 ヲ夫 々任 命 シ茲 ニ目的 及 其 達成
眼 ト スル 秘密 結 社 ﹁コム ニ スト、 グ ル ープ ﹂ ( 共 産 主義 者 団 )ノ組 織
ツ共 産 主 義 思想 及 政 策 ヲ宣 伝 シ 且将 来党 員 タ ル ヘキ 人物 ノ獲 得 ヲ主
確 立 シ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヘノ加 入 ヲ承 認 セ ラ レ恰 モ木 部対 支 部 ノ関
ナ ル 具 体的 行 動 綱領 ヲ持 ツ ヘク
﹁フ エア ビ ア ン﹂協 会 、 政 治 研 究 会 旧幹 部 ノ小 ﹁ブルジ ヨア﹂
二 、共 産 主義 ﹁グ ループ ﹂ ノ任 務 ハ 一派 ノ 社 会 改 良 主 義 、 日本
政 党 カ形 成 セラ ル ル コト ヲ認識 シ凡 ユル宣 伝的 組 織 的 方 法 ニ ヨ
ミ ンタ ー ン、 プ レ シジ ユー ム﹂ ( 常 任 委員 会 )ハ大 正 十 五年 二 月 開催
杜 絶 セル ト、 当 時 労農 政 党 運 動 カ重 要 ナ ル転 向 期 ニ在 リ シ ヨリ ﹁コ
央 委 員 総 会 ) ニ代 表 ヲ派 遣 シ 居リ シカ大 正十 二年 ノ大震 災前 後 ヨリ
日本 共 産党 ハ従 前 ﹁コミ ンタ ー ン﹂大 会 又 ハ其 ﹁ プ レ ナ ム﹂ ( 中
係 ニ立 チ 其政 治 的 指 導 ニ服 ス ル ニ至 リ タリ。
リ大 衆 ヲ動 員 シ、 共 産 主 義 ﹁ グ ループ ﹂ 直 接指 導 下 ノ教 育 協 会、
シ、 大 衆 自身 ノ興味 ト活 動 ト ニヨ ツテ ノ ミ大 衆的 階 級 的 ノ無 産
急進 主義 ヲ具 体 的闘 争 裏 ニ克 服 シ テ無 産 政 党 運動 ノ 圏外 ニ放 逐
青 年 同 盟 、水 平社 無 産 青 年 同盟 、 左 翼 組 合 ヲ結 合 シ テ無 産 政 党
三、 無 産 政党 内 ノ左 翼 ハ階 級協 調 ニ対 シ テ階 級闘 争 ヲ、資 本 主 義
タ メ大 正十 四年 十 二月 ノ拡 大 ﹁ビ ユー ロー ﹂ ( 中 央 委 員 )総会 ハ ﹁コ
リ 日本 ニ於 ケ ル運 動情 勢 ヲ報 告 シ テ爾 後 ノ運 動方 針 ニ付指 令 ヲ仰 ク
際 青年 共 産 同盟 ) ノ ﹁ プ レ ナ ム﹂ ニ日本 代 表 派 遣 ヲ要 求 シ来 リ シ ヨ
ノ ﹁コミ ンタ ー ン、プ レナ ム﹂ ﹁プ ロ フイ ン タ ー ン﹂ 及 ﹁キ ム﹂ ( 国
ノ再 建 ニ対 シ テ其 打 破 ヲ掲 ク ヘク、 党 ノ中 央執 行 委 員 ハ成 ヘク
ミ ンタ ー ン﹂ ニ対 ス ル政 治 経 済 及 諸無 産 階 級 運動 情 勢 ノ報 告 案 ヲ決
内 ニ共 産 主 義 分 派 ヲ作 ル ニアリ
ル ヘク 、無 産 政 党 カ 理 想 的政 党 ナ リ ト ノ幻 想 ニ捉 ハ レ ス 真 ノ
多 数 ノ左 翼分 子 及 労働 者 ヲ以 テ占 メ特 ニ執 行 委 員 長 ハ労 働 者 タ
定 シ被 告 人徳 田球 一ヲ代 表 トシ テ派 遣 シ タ リ
的 単 一無 産 政党 組 織 ﹂ ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ノ下 ニ左 翼的 行 動 綱
国 的 無 産 政 党組 織 ヲ提 唱 ス ルヤ之 ヲ支 持 シ ﹁全 国的 階 級 的大 衆
一、 無 産政 党 問題 ニ関 シ テ ハ大 正十 四年 八月 頃 日本 農 民 組 合 カ全
﹁コム ニスト、 グ ループ ﹂ ハ前 記 組織 確 立後 尚
﹁ プ ロ レタ リ ア﹂ 党 ハ共 産 党 ノ ミ ナル コト ヲ意 識 ス ヘク、 不 必 要 ナ ル分 裂 ハ勿 論 避 ク ヘキ モ飽 迄 批評 ノ自 由 ヲ失 フ ヘカ ラ ス ト ノ趣旨 ノ無 産 政党 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決 定 シ共 産 主 義 者 ﹁グ ル ープ ﹂ ヲ速 ニ建設 シ ﹁ビ ユー ロー﹂ 員 即 チ 全参 加 者 ナ ル組 織 ヲ革 メ テ従 来 ノ ﹁ビ ユー ロー ﹂ 員 ヲ中 央 委 員 ト 為 シ平 会 員 ヲ獲 得 シ テ細 胞 ヲ組織
領 ヲ採 用 セシ ム ヘク 日本 労働 組 合 評 議 会 ( 以 下 評 議会 ト略 称 )
政 治 研究 会等 ヲ活 動 セ シメ タ リ然 ル ニ左翼 ノ積 極 的 進出 ハ右 翼
シ第 一次 日本 共 産 堂 ノ被 告 人 ニシ テ有 望 ナ ル者、 労 働 運 動 ニ相 当 経 験 アリ テ現在 運動 ニ従 事 スル者 ヲ直 ニ ﹁ビ ユー ロー﹂ 員 ト 為 シ機 関
ト ノ対 立 ヲ激 成 シ同 年 十 一月 ニ ハ総 同 盟 ノ脱 退 ヲ見 ル ニ至リ シ
ヨリ 単 一政 党 ノ成 立 ヲ救 フタ メ譲歩 退却 ノ戦 術 ヲ採 リ評 議 会 等
紙 無 産 者 新聞 ヲ発 行 シ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ 一般的 規 約 ニ準 拠 スル コ ト ヲ決 定 シ中 央 委 員 長 、政 治 部 長 、 組 合 部 長、 関 西 地方 ニ於 ケ ル委
ヲ シ テ無 産 政 党 ヘノ加 盟 ヲ遠慮 セシ メ テ同 年 十 二 月 一日農 民 労
モ之 ヲ同党 主催 ノ形 式 ニ導 カ シ ム ヘク指 導 シ
要 求 ニ団結 権 、 耕 作 権 言 論集 会 自 由 ノ獲 得 ヲ結 付 ケ 左翼 ヲ以 テ
其 他 政府 ノ対 支 政 策 ヲ攻 撃 シ東 京、 大 阪 ノ労 働 組 合 ヲシ テ出 兵 反 対
実 際 上 ノ 主導 者 ト シ労 働 者農 民 及 小 市 民 ノ 一般 大 衆 ヲ動 員 シ而
決 議 ヲ為 サ シ メ、 ﹁ユー ス﹂ ヲ シ テ 東 京 無産 青 年 同 盟 其 他各 地 方 無
働 党 ヲ成 立 セシ メ シ カ同 党 ハ即 日禁 止 セラ レタ ル ヨリ其 再 起 運
ハ右 翼 ノ掌 中 ニ帰 シ従 ツテ 左翼 ハ孤 立 ノ危 機 ニ瀕 シ タ ル ヨリ 転
下 労 農 党 ト略 称 ) ノ成 立 ヲ見 シカ左 翼 三 団 体 ノ排 除 ニ ヨリ 同 党
動 促 進 ノ タ メ地 方 協 議 会 ヲ動 カ シ翌 十五 年 三 月労 働 農 民 党 ( 以
シテ 積 極 的左 翼 進 出 ヲ主張 シ先 ツ同 党 各 地 方支 部 ヲ確 立 左 翼 化
論 共他 各 般 ノ問題 ニ付 ﹁グ ル ープ ﹂ ノ方 針 ヲ宣 伝煽 動 セシ メ ﹁コミ
ノ農 民運 動 ヲ提 唱 シ、無 産 者 新 聞 ヲ拡 張 シ テ前 記 諸 運動 ニ付 テ ハ勿
ンタ ー ン﹂ 日本 派 遣 員 ヨリ運 動 上 ノ指 導、 財 政 上 ノ援 助 ヲ受 ケ組 織
産 青 年 同盟 ノ組 織 並 運 動 ヲ指 導 セシ メ、 租税 軽 減 、 消費 組 合 運 動 等
メ以 テ 同党 ノ実 質 ヲ下 ヨリ築 上 ケ 再 ヒ左 翼 ノ手 中 ニ収 ムル方 針
ノ拡 大 、 其 主 義 政 策 ノ宣 伝 ニ努 メシ結 果 最 初 数 名 ニ過 キ サリ シ構 成
シテ 支 部 承認 、 門 戸 開放 、 議 会 解 散 請 願 運動 等 ノ要 求 ヲ為 サ シ
ニ至 ラ シ メ
六、 七 十 名 ニ達 シ漸 次 党 ノ形 態整 ヒ自 然 日本 共 産党 ト称 スル ニ至 リ
員 ハ其 数 ヲ増 シ大 正 十五 年 三 月 頃 ニハ約 三 十 名 、同 年 八月 頃 ニ ハ約
ノ下 ニ諸般 ノ活 動 ヲ為 シ遂 ニ同 党 ヲ シテ 左 翼 ニ門 戸 ヲ開放 スル
汎 ニ組 織 ス ルタ メ全国 労 働 組 合 会 議 ヲ建 設 シ之 ヲ評 議会 ノ領 導
二、 労 働 組 合 運 動 ニ付 テ ハ評 議 会 ヲ中 心 ト シ テ左 翼 労 働組 合 ヲ広
ト﹂ ヲ組 織 セ シメ、 或 ハ全 組 合 ノ産 業 別 整 理 ニ着 手 シ無 産 政 党
ア﹂ ノ 掌 握 ニ帰 シ タ ルカ ﹁ブ ル ジ ヨアジ ー﹂ 及 地 主 ハ大 正九 年 ノ
ニア リ シ地 主 資 本 家 ノ同盟 ( ブ ロツク )政 権 ハ完 全 ニ ﹁ブ ル ジ ヨ
欧 洲 大 戦中 日本 資 本 主 義 ハ急 速 ニ発 展 シ従 来 地 主 ノ領 導 権 ノ下
タ リ其 間曩 ニ ﹁モ ス コー﹂ ニ派遣 セラ レタ ル被 告人 徳 田 球 一ハ同 年
準 備 委 員 会 全 国 労働 組 合 統 一運 動 ノ組 織 等 ヲ促 進 シ、 各 地 方 ノ
六月 頃
未 組 織 左 翼分 子 ヲ指 導 シテ組 合 ヲ組 織 セ シ メ、 未 組 織 労 働 者 ノ
大 恐慌 、 同十 二年 ノ大 震 災 ノ打 撃 ヲ労 働 者農 民 及 、 小 ﹁ブ ル ジ ヨ
タ ラ シ ム ル方 針 ヲ採 リ各 労 働 組 合 ノ左翼 分 子 ヲ結 合 シ テ ﹁レ フ
労 働 運 動 ヘノ動 員 及 組 織 化 ノタ メ ニ工 場 代 表者 会 議 運 動 ヲ為 サ
ロレタ リ ア﹂ 化 著 シク 労働 者 農 民 ノ運動 ハ急 速 ニ左 翼化 シ ツ ツ ア
ア﹂ ニ転 嫁 シ其 結 果 労働 者 農 民 ノ窮 乏 、小 ﹁ ブ ル ジ ヨア﹂層 ノ ﹁プ
権 (ヘゲ モ ニー ) ノ下 ニ置 キ テ 労働 組 合 ノ統 一及 左 翼化 ノ機 関
シ メ 失 業者 運 動 委 員 会 ヲ組織 シ テ失 業 者 反 対委 員 会 ( 公 然 ノ組
ニ基 キ即 時 党 再 建 ニ全力 ヲ集 中 ス ヘク、 ﹁ブ ル ジ ヨア﹂ 地 主 ノ 同
ルヲ以 テ 日本 共 産 主 義者 ﹁グ ル ープ﹂ ハ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ方針
織 ) ノ運 動 ヲ指 導 シ
労 農 党 ノ極 端 ナ ル無 活 動 ニ基 ク ヲ以 テ之 ヲ打破 シ同 党 ヲ シ テ大
ク、 単 一政 党 樹 立 ノタ メ ニ党 ノ独 立性 ヲ失 フ ヘカ ラ サ ル ハ勿 論労
盟 ニ対 ス ル 一切 ノ反抗 勢 力 結 合 ノ タ メ労 農 政党 運動 ヲ必 要 ト ス ヘ
三 、 労 働 者農 民 大 衆 ノ団 体 的政 治 運 動 ノ停 滞 ハ幹 部 ノ怠 業 ニヨ ル
ヲ起 サ シ メン ト セ シカ 同党 カ左 翼 団 体 排 除 ヲ決 定 ス ル ニ及 ヒ右
衆 動 員 ノ方 法 タ ル議 会 解散 、 普 通 選 挙 法 ニヨル総 選挙 要 求 運 動
参 加 シ左 翼 労働 組 合 ノ拡 大強 化 ト労 働 組 合 統 一運 動 ニ努 力 ス ヘク、
テ共 産 党 ノ影 響 下 ニ置 キ 又労 働 者 ノ 日常 要 求及 闘 争 ニ最 積極 的 ニ
農 政 党 内 ニ強固 ナ ル党 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ形成 シ其領 導 権 ヲ握 リ
ー ン﹂ ヨリ 大会 期 日繰 上 ノ指 令 ニ接 シタ ル ヨリ其 準 備 ヲ急 キ特 別 委
ープ ﹂ 員 又 ハ党 員 ヲ獲 得 シ同 年 九 月 ニハ新 ニ関 東 、 関西 両地 方 委 員
ト ヲ決 冗 シ爾 来 右 ﹁テ ー ゼ﹂ ニ遵 ヒ更 ニ諸 般 ノ活 動 ヲ展 開 シ ﹁グ ル
ヨリ 右 ﹁テー ゼ﹂ ヲ承 認 シ翌年 二月 上旬 ヲ期 シ党 大会 ヲ開 催 スル コ
員 ヲ設 ケ テ議 案 ノ作 成 其 他 大 会 ノ準 備 ニ当 ラ シ メ大 会 ノ時 、 場 所 、
会 ヲ設 ケ テ組 織 ノ拡 大 整 備 ニ努 メ 居リ シト コ ロ同月初 頃 ﹁コミ ンタ
出 席 代 議 員、 選任 ス ヘキ 役 員等 ヲ決 定 シ 大会 ノ準 備 整 ヒ タ ル ヨリ 同
日本 ニ於 テ ハ ﹁ ブ ルジ ヨア﹂ 革 命 ハ ﹁ プ ロ レタ リ ア﹂ ト 農 民 ト ニ
革 命 ニ転 化 ノ展 望 ヲ有 スル カ故 ニ共 産 党 ハ労働 者 農 民 ノ凡 ユ ル進
ヨリ テ遂 行 セラ ル ル ヲ要 シ而 シ該 革 命 ハ急 速 ニ ﹁ プ ロレタ リ ア﹂
歩 的 民 主 主 義 的 要求 ノ先 頭 ニ立 チ最 モ活 発 ニ犠 牲 的 活動 ヲ為 ス ヘ
年 十 二月 三 日 福島 県 伊 達 郡 湯 野 村穴 原 温 泉某 旅 館 ノ会 合 ニ於 テ右決
定 ヲ承 認 シ更 ニ大会 日程 等 ヲ定 メ其 翌 四 日被 告 人佐 野 文夫 、 同 福 本
キモノナリ ト ノ趣 旨 ノ所 謂 ﹁モス コー、 テ ー ゼ﹂ 並 之 カ 実行 ニ必 要 ナ ル組 織 及
和 夫 、 同渡 辺政 之輔 等 ヲ始 メ十 七名 ノ党 代 議 員 ハ予定 ノ場 所 山 形県
闘 争 ) ト組織 ト ニ於 テ非 常 ニ不 均 衡 ナ リ シカ故 ニ全 体系 ノ ﹁ボ ル
タ ラ シ ム ヘク 、従 来 ノ活 動 ハ宣 伝 煽 動 及 ﹁カ ン パ ニ ア﹂ (大衆 的
テ徹 底 的 ニ之 ヲ除 去 シ共 産党 ニ参 加 セン ト ス ル労 働 者 ハ直 ニ党 員
ヨアL 的 躊 躇 ニ充 チ特 ニ 一派 ノ旧 社 会 主 義 者 ノ悪 癖 残 存 スル ヲ以
ジ ー﹂ ノ抑 圧 ニ抗 争 ス ル都市 小 市 民 ヲ挙ゲ 、 ﹁ プ ロ レタ リ アー ト﹂
レ タリ アー ト﹂専制 的 遺 制 ニ反 抗 スル農 民 、帝 国 主義 ﹁ブ ルジ ヨア
ト為 シ我 国 ノ客 観 的 現 勢 トシ テ ﹁ブ ル ジ ヨア﹂ 支 配 ト闘 フ ﹁プ ロ
長 ヲ叙 述 シ 日本 資 本 主 義 ヲ世 界 資本 主義 ノ没 落 ニ合 流 シ ツ ツア リ
働 者 農 民 ノ階 級的 政 治 的 経 済的 闘 争 運動 ノ経 過 、 日本 共 産 党 ノ消
明 治 維新 後 ノ資 本 主 義 ノ発 展 、 労 働者 ノ抬 頭 、資 本 家 地 主対 労
南 置 賜 郡 山 上 村 五色 温 泉 宗 川 旅館 ニ於 テ 極 秘裏 ニ党 大会 ヲ開 キ
シ エヴ イキ ﹂化 ヲ急 キ ﹁ グ ル ープ ﹂ ヲ拡 大 スル ト共 ニ ﹁コミ ンタ
ヲ先 頭 ト スル 絶対 専 制 的 遺 制 ノ完 全 ナ ル 一掃 即 チ ﹁ ブ ル ジ ヨア﹂
従 来 ノ 日本 共 産主 義 者 ﹁グ ル ープ ﹂ ノ活 動 ハ著 シ ク小 ﹁ ブ ルジ
宣 伝煽 動 ニ関 シ発 ス ヘキ
ー ン﹂ ノ組織 方 針 ニ遵 ヒ工場 細 胞 ヲ建 設 シ テ党 ノ基 礎 ト 為 シ ﹁グ
民 主 主 義 獲 得 ヲ当 面 ノ目 標 ト ス ヘク我 資 木 主 義 ハ世界 大 戦 後 世界
資 本 主 義 ノ 一環 ト シ テ強 国 ト結 合 スル ニ至 リ シ カ特 ニ支 那 大 陸、
ヘク、 労 働 組合 、 農 民 組合 、 労 農 政 党 、 青 年団 体 等 内 ニハ直 ニ党
印 度 大 陸太 平洋 諸 島 等 世 界的 殖 民 地 ニ近 接 スル関 係 上英 米 両帝 国
ル ープ ﹂ 夫 レ自身 ノ拡 大 活動 ノ タ メ ニ必 要 ナ ル秘 密 出版 ニ努 力 ス
﹁フ ラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ結 成 ス ヘク、 次 回 ノ ﹁コミ ン タ ー ン、 プ レナ
主 義 ト共 ニ是 等殖 民 地 民 族 ノ解 放 運 動 ヲ強 力 ニ弾 圧 スル ヲ以 テ我
労 働 者 機 民階 級 ハ世 界 帝 国 主義 ノ打破 ト 世界 革 命 ノ進行 ニ対 シ決
ム﹂ 迄 ニ ﹁グ ル ープ ﹂ ハ其 成 員 ヲ拡 大 シ党 創 立大 会 ヲ開 キ其 報 告
ト ノ趣 旨 ノ指 令 ヲ携 ヘテ 帰朝 シ タ ル ヨリ 其 後 間 モナ ク群馬 県 碓 氷郡
定 的 ニ重要 ナ ル使 命 ヲ負 フト為 シ国 内 ノ経 済 上 政治 上 ノ徹 底的 変
ヲ為 ス ヘシ
磯 部 町 磯 部 鉱 泉 附近 ノ碓 氷河 原 ニ於 ケ ル拡 大 ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 ニ
革 遂 行 ト共 ニ其 使 命 ノタ メ ニ努 力 スル コト ヲ盟 フ ト ノ趣 旨 ノ宣 言 右 宣 言 ノ方 針 ト歴 史 的 分 析 ヲ基 礎 ト セ ル労働 組 合 運 動方 針 党 ハ今 日 ノ我 国 支 配 階 級 ヲ顛 覆 シ資 本 主 義 社会 ヲ変 革 シテ ﹁プ ロ レタ リ ア﹂ 独 裁 ニ ヨリ共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ図 リ夫 ト共 ニ世 界 革命 ノ遂 行 ニ参 加 邁 進 ス ヘキ旨 冒 頭 シ
盟 ス
(一) 党 ハ日本 共産 党 ト 称 シ共 産党 ﹁イ ン タ ーナ シ ヨナ ル﹂ ニ加
(二) 党 ハ専 門 的 革 命 家 ノ 団結 ヲ中 心 ト シ大 衆 ト密接 ニ結 合 シ集 中 的 民主 主 義 ヲ以 テ 組織 セラ ル ヘク ( 三 ) 大 会 ハ最 高 機 関 ニシテ党 ノ綱領 規 約及 重 要 ナ ル政 策 ヲ決 定 シ中 央委 員 会 ノ報 告 ヲ受 ケ テ中 央 委 員会 委員 及 統制 委 員 会 委 員 長 ヲ選任 ス大会 ノ構 成 ハ中 央 委 員 会 之 ヲ決 定 シ大会 ハ中 央 委 員 会 之 ヲ招 集 ス ( 四) 中 央委 員 会 ハ大 会 ヨリ 次 ノ 大 会 ニ至 ル迄 ノ最 高機 関 ニシ テ
テ党 政 策 ヲ党 外 大 衆 ニ実 行 シ党 員 ヲ教育 シ党員 タ ル ヘキ モ ノ
ヲ養 成訓 練 ス党 細 胞 ニ幹事 一名 ヲ置 キ地 方 委 員 会 之 ヲ任 命 ス
地 方 委 員 会之 カ入 党 ヲ決 定 シ中 央 委 員 会 ノ承 認 ヲ求 ム
(七) 新 ニ党 員 タ ル ヘキ 者 ハ党 細胞 総 会 ノ全員 一致 ノ推 薦 ヲ経 テ
ノ事 項 ヲ裁 断 ス、 統 制 委 員 会 ノ決 定 ハ中央 委 員 会 之 ヲ認 ムル
(八) 統 制 委 員会 ハ中 央 委 員 会 ノ活 動 ヲ監 査 シ重 大 ナ ル党 規律 上
会 ノ同 意 ヲ経 テ 委 員 長之 ヲ任 命 ス委 員長 ハ中 央委 員 会 ニ出 席
場 合 ニ限 リ 同委 員会 之 ヲ執 行 ス、 統 制 委 員 会 委員 ハ中 央委 員
シ必要 ニ応 シテ党 内 各種 機 関 ノ会 合 ニ出 席 ス ル コト ヲ得
員 若干 名 ヲ以 テ ﹁フ ラ ク シ ヨ ン、 ビ ュ ー ロー﹂ ヲ構 成 ス、
( 九 ) 党外 団 体 ニ党 政 策 ヲ実 現 スルタ メ ニ当 該 団 体 内 ニ於 ケ ル党
﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ ハ党 中 央委 員 会 又 ハ地 方 委 員 会 之 ヲ任 命 ス
( 十 ) 規 律 違 反 ハ細 胞 総 会 之 ヲ審 議 シ地 方 委員 会 其 処 分 ヲ決 定 シ
ノ タ メ政 治 部 ヲ、 組 織 上 ノ事 項決 定 ノ タ メ組 織 部 ヲ置 ク、 中
員 長 ヲ選任 シ テ同 大会 ヲ 終 リ、 其 翌 五 日同県 南 置 賜 郡 小野 川 村 小野
ト ノ趣 旨 ノ党 規 約 ヲ満場 一致 可決 シ、中 央 委 員 、 同 候補 者 、 統 制委
シ テ規 律 委 員会 ヲ任 命 ス
中 央 委 員 会 ノ承 認 ヲ経 テ之 ヲ執 行 ス、 中央 委 員 会 ハ必 要 ニ応
央 委 員 会 ハ議 長、 政 治 部 長 、 組 織部 長 ヲ選 任 シ其 三名 ヲ以 テ
シ常 任 委 員 ヲ選任 シ中 央 委 員 長、 政 治 部 長 、組 織 部 長 、無 産 者 新聞
川 温 泉 某 旅館 ノ新 中 央委 員会 ニ於 テ右 中央 委 員 中 不 在 者 ノ補 充 ヲ為
大 会 ノ決 議 ヲ執 行 シ党 活 動 ヲ統 制 ス、 中 央委 員 会 ニ政 策 決定
テ事 務 局 ヲ置 キ 中 央機 関 紙 主 筆 ヲ選任 シ必 要 ニ応 シ テ各 種 専
党 タ ル ノ態 容 ヲ備 フル ニ至 リ タ リ
於 是 同党 ハ其 任務 、 組 織 、 政 策、 運動 方 針 等 ヲ確 立 シ名 実 共 ニ政
政 治 部 、 組 合 部、 農 民 部 等 各 委 員会 ヲ置 キ 其 各 担任 者 ヲ任 命 シ タリ
主 筆等 ヲ定 メ中 央 委 員 会 直 属 ノ専門 部 ト シテ 宣 伝部 、 機関 紙 編 輯 部、
常 任委 員 会 ヲ構 成 ス、 中 央 委 員 会 ハ決 議 執 行 ノ補 助機 関 ト シ
門 部 員 ヲ任 命 ス ( 五 ) 地 方委 員 会 ハ当 該 地方 ノ党 細 胞 ヲ統 制 シ党 中 央 部 ト細 胞 ト ノ聯 絡 ヲ司 ル、 地 方 委 員 長 ハ中 央 委 員 会 之 ヲ任 命 ス (六) 党 細 胞 ハ党 員 五名 以 内 ヲ以 テ構 成 セラ レ堂 ノ基 礎組 織 ニシ
然 ル ニ同党 ハ曩 ニ独自 ノ組 織 、 活 動 ヲ認 メス少 数 ノ 共 産 主 義 者
労 農 党 ハ労 働 者 階 級 ヲ先 頭 ト シ ﹁ブ ル ジ ヨア﹂ 民主 主 義 獲得 ノ
小農 民 ヲ都 市 無 産 階級 ノ指 導 ヨリ 分 離 ス ル非 階級 的政 党 ナ ル ヲ以
タ メ ニ小 農民 小 市 民 ヲ抱 擁 セル 全国 的階 級的 単 一共 同 戦 線 党 ナ ル
テ徹 底 的 ニ排 撃 シ幹 部 ノ対 立 ヲ激 化 シテ其 没 落 ヲ促 進 セシ ム ヘク 、
ヲ以 テ同 党 ヲ シテ総 テ ノ階級 ノ政治 的 不 満 反抗 ヲ叫合 促 進 シ議会
ナ リ ト ノ見解 ヨリ 或時 ハ機械 的 ニ同 党 ノ左翼 化 ヲ図 リ或 時 ハ共 産 主
日本 労 農 党 ( 以下 日労 党 ト略称 ) ハ其 幹 部 カ大 衆 ヲ組 合 主 義的 政
﹁グ ル ープ ﹂ ニ ヨリテ大 衆 団 体 ヲ指 導 ス ル ヲ以 テ足 リ党 ハ大 衆 団 体
義 分 子 ノ退却 ニヨル無 条 件 合 同 ヲ提 唱 セル所 謂 山 川 ﹁イ ズ ム﹂ ニ指
治 闘争 ノ ミ ニ拘 束 スル ヲ以 テ其 指 導 理 論 ヲ排撃 シ労 農 党 ヲ シ テ其
解散 請 願 運動 、 労農 総 聯 合 ノ発 議 権 (イ ニシヤ テイ ヴ) ヲ採 ラシ
導 セラ レシ カ大 正 十五 年 頃共 産 党 ハ理 論闘 争 ニヨリ テ全 無 産階 級 的
大 衆 ヲ獲 得 セシ ムル タ メ ニ社会 民 衆党 、 日木 農 民党 排 撃 ノ共 同委
ノ中 ヨリ自 然 発 生的 ニ生成 スル モノ ナリ ト為 シ 日本 ノ支 配階 級 ノ構
政 治 闘 争 意識 ヲ闘 ヒ取 リ タ ル職 業的 革 命 家 (イ ンテ リゲ ン チ ヤ) ノ
員 会 議 会解 散請 願 運動 議 会 対 策 ニ付 テノ 共 同戦 線、 全組 合 ヲ包 含
成 ハ資 本 家 地 主 君 主制 ノ三位 一体 ナ ル ヲ以 テ日本 ニ於 ケ ル 革命 ハ先
集 団 ニシ テ結合 ノ前 ニ先 ツ分 離 スル ヲ要 シ職 業 的 革 命家 ニ ヨル ﹁ 意
スル労 農 総 聯合 ノ樹 立等 ノ政 策 協定 ヲ執 拗 ニ提 議 セシ メテ 同党 ノ
ニ排 撃 シ其 幹部 ト大 衆 トノ対 立 ヲ激化 セ シ ム ヘク、 日本 農 民党 ハ
識 注入 ﹂ ニヨ ツテ労働 者 ヲ革 命 化 ス ヘク、 革 命遂 行 ノ主 体 ハ先 ツ 一
非 階 級 的 性 質 ヲ暴 露 シ且指 導 下 ノ大 衆 ヲ 共 同戦 線 ニ動 員 スル コト
ム ヘク、 社会 民 衆党 ハ ﹁ブ ルジ ヨア﹂ ノ代 理 人 ナ ルヲ以 テ徹 底的
国 ニ於 テ単 独 ニ結 成 セラ ル ヘシ ト主 張 シ、 日本 ノ現 勢 ハ急 速 ナ ル没
ト ノ趣旨 ノ政 治 ﹁テ ー ゼ﹂ 並前 記 大 会 決定 ノ労 働組 合 運動 方 針 ニ則
ツ ﹁ ブ ル ジ ヨア﹂民 主 主義 革 命 ノ段階 ヲ経 テ然 ル 後 ﹁プ ロ レ タ リ
落 過 程 ニア リ ト ノ認識 ヨリ革 命 ノ前 夜 ヲ予 定 シ革 命 ニ於 テ打 倒 ス ヘ
ア﹂ 革 命 ニ進 ム ヘシト 主張 シ且 第 一革 命 ノ遂行 者 ハ大 衆 的 労農 政 党
キ支 配 階 級 ハ ﹁ブ ルジ ヨア﹂ ト君 主 (モナ ー キー) ト ノ同 盟 ニシ テ
リ作成シタル
無産 政 党 ノ組 織 発 展 ノ結 果 労 働 組合 ハ政 治 運動 ト経済 運 動 ト ノ
﹁ ブ ルジ ヨア﹂ 民 主主 義 革 命 ハ其 進 行中 ニ ﹁内的 必然 ﹂ ニヨリ ﹁プ ロレ タリ ア﹂ 革 命 ニ発 展 ス ヘキ モ ノナ リ ト為 ス所謂 福 本 ﹁イ ズ ム﹂
混 合型 ヲ離 脱 シ日常 闘 争 ヲ通 シ テ大 衆 ヲ動 員 、組 織 、教 育 ス ル本
イ キ) ニ発 展 セ シ メ左翼 、 中 間 派組 合間 ニ於 ケ ル ﹁ス トラ イ キ﹂
抬 頭 シ山 川 ﹁イズ ム﹂ ト鋭 キ対 立 ノ後 遂 ニ之 ニ代 リ指 導 理 論 トナ リ
委 員 会、 工場 代 表 者会 議 等 ヨリ成 ル共 同戦 線 ヨリ組 合 産業 別 合 同
一工場 ノ部 分 的罷 業 ヲ大 衆的 示 威 運動 総 罷 業 (ゼネ ラ ル、 ス トラ
ミ ン タ ー ン﹂ カ右 大 会 ノ決 定 ヲ其 儘 容認 スル ヤ否 ヤ頗 ル疑 問 ナ ル ヨ
来 ノ機 能 ヲ果 シ得 ル ニ至 リ タ ル ヲ以 テ更 ニ之 ヲ発 展 セシ ム ル タ メ
リ之 カ解 決 ノタ メ数 名 ノ党 代表 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ派遣 シ タリ、
ヲ促 進 ス ル ト共 ニ中 間 派 ノ労農 総 聯 合 ヲ 左翼 ノ統 一同盟 ニ合 体 セ
従 ツ テ前 記 宣言 方 針等 殆 ト其影 響 下 ニアリ シ カ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 日
其 留 守 中臨 時中 央 常 任委 員 ハ右 派 遣 正中央 委 員 引 継 ノ根 本 方 針 ニ遵
シ メ議 会 解散 請願 運 動 ノ組 織 ヲ此方 面 ニ利 用 シ、失 業 運 動 ニ関 シ
本 派 遣 員 之 ヲ認 容 セサ ル ノ ミナ ラ ス党 内 ニモ意 見 ノ対 立 アリ テ ﹁コ
ヒ
テ ハ失 業 者 同盟 ノ組 織 、 失 業 手当 法 制 定 等 ノ要求 ニ発 展 セシ メ、 国 際的 活 動 ト シテ ハ国 際 労 動 会 議 ノ否 認、 太 平 洋労 働 会 議 ノ支 持 、
五 億 ノ金 ヲ国 民 カ ラ強 奪 セ ント ス ル臨 時 議 会 ニ絶対 反 対 セ ヨ、 現議 会 解散 普 選 即 行 ヲ請願 セ ヨ
キ テ 諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
昭 和 二年 九 月 ノ府 県会 議 員 選挙 ニ際 シ立入 禁 止 反対 、 耕作 権 確 立
等 ヲ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト ス ル議 会 解散 請 願 運 動 ヲ起 サ シ ム ル方 針 ニ基
ヲ中 心 ﹁ス ローガ ン﹂ ト スル農 民 運 動 、兵 役法 改 正 、 工場 法 改 正 其
日支 、 日露 労働 者 ノ提 携 、 ﹁ プ ロ フイ ン タ ー ン﹂ ヘノ加 盟 等 ヲ促
ト ノ趣 旨 ノ組 合 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ発 表 シ可 及 的 之 ヲ活 用 スル ト同 時 ニ闘
他 ノ要 求 ヲ掲 クル 青 年請 願 デ ー運動 、 政 党 加 入 ノ自 由 其 他 ノ ﹁ス ロ
進 ス ヘシ
ス ル弊 ヲ矯 メ無産 者 新 聞 ヲ拡 張 シ テ党 ノ指 導 的意 児 ヲ代 表 スル社 説
争 ノ過 程 ニ於 テ其 誤謬 又 ハ不 十 分 ナ ル 点 ヲ補 正 シテ 理論 闘 争 ニ基因
ー ガ ン﹂ ヲ掲 クル 婦 人運 動 ノ抬 頭 ヲ機 ト シ之 等 諸 運 動 ヲ 五法 案要 求
健 康保 険 法 ノ徹 底 的 改 正、 八時 間労 働制 即 時 実 施 、青 少牢 婦 人 労働
運動 ( 大 衆 ノ不 満 組織 ノ方 法 ト シテ失 業 手 当 法 制 定最 低賃 銀 法 制定 、
具 体的 闘争 ヲ通 シ組 合 ヲシ テ党 ノ支 持 者 タ ラ シ メ党 ノ指 導 スル闘 争
ニ結 付 ケ府 県 ト中 央政 府 ト ハ相 対 立 スル モノ ニアラ ス地 方 分 権 モ自
者 保 護 ヲ議 会 ニ要 求 スル運 動 ) ニ集中 シ更 ニ之 ヲ府 県 会 議 員 選 挙戦
労 働 組 合 運 動対 策 ニ付 テ ハ所 謂主 体 完 成 論 ニ耽 ク ル ヲ戒 メ日常 ノ
記 事 ヲ掲 載 セ シメ
ニ参加 セシ ム ヘシ ト ノ方 針 ヲ採 リ例 ハ評 議会 ヲ指 導 シ テ ﹁ プ ロフ イ
ニ農 民 其 他 被 圧 迫 民衆 ノ箇 々 ノ要 求 ヲ基 本 トシ テ大 衆 ヲ政治 闘 争 ニ
治 権 ノ伸 張 モ要 スル ニ労 働 者 農 民 ニ対 スル欺 瞞 政策 ニ過 キサ ルカ故
ン タ ー ン﹂ ノ行 動 綱 領 ニ準 スル 綱領 ヲ採 用 セシ ムル カ如 キ活 動 ヲ為
労農 総 聯合 組 織 及 統 一同盟 問 題 ニ付 テ ハ階 級 的 共 同 戦 線党 タ ル労
シ
過 程 ニ於 テ 日本 共 産党 ノ組 織 ノ拡 大 完 成 ヲ図 リ 労働 者 ト農 民 ト ノ結
メ政 治 的 自 由 獲 得 ノ闘 争 ヲ前 進 セシ ムル コト ヲ以 テ基 調 ト シ其闘 争
合 ヲ強 化 シ選 挙戦 中 ニ起 リ タ ル凡 ユル闘 争 ヲ引続 キ発 展 セシ ム ヘク、
抽 出 シ選 挙 戦 ヲ通 シ テ大 衆 ニ政府 ノ専 制 的 支 配 ヲ具 体 的 ニ経 験 セシ
ク 而 シテ統 一同盟 ヲ其 本来 ノ闘 争 目 的 タ ル労働 組 合 ノ統 一戦 線 ニ立
労 働 組 合 、 農 民組 合 ハ資 本 家 地 主 ノ支 配 ニ対 シ闘 争 ス ト ノ 一点 ニ於
農 党 ノ組 織 セラ レタ ル以 上所 謂 労 農 総 聯 合 ハ既 ニ其 存 在 ノ意 義 ヲ失
タ シ メ新 ニ ﹁ 労 働 者 政党 加 入 ノ自 由 ﹂ ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ共
ヒ タ ル モ ノ ニシ テ農 民 組 合及 労働 組 合 ハ夫 々各 自 ノ統 一ヲ促 進 ス ヘ
産 党 ノ方 針 ニ従 ツテ活 動 セシ メ
ノ山 東 出 兵 トナ ル ヤ之 ヲ非 難 スル対 支 非 干 渉 同盟 運 動 ヲ支 持 シ直 ニ
対 支 問 題 ニ付 テ ハ支 那 安 国 軍 敗 退 シ テ国 民 革 命軍 進 出 シ田 中内 閣
テ、 無 産 政 党 ハ政 治 的 自 由 獲 得 ヲ条 件 ト シ テ各 合 同 ス ヘク
全国 的 ニ対 支非 干 渉 同盟 ノ組 織 ニ着 手 ス ヘク指 導 シ
大資 本閥 救 済政 策 反対 、 給料 ヲ完 全 ニ支 払 ヘ、 工 場 閉 鎖 反対 、
金融 恐 慌 ニ付 労 働 者 ト政 府 ト ノ闘 争 激 発 ノタ メ
給料 値 下 反 対 、 労 働者 ノ生 活 ヲ保 証 スル緊 急 救 済 法 並失 業 手 当 法
左 翼 労 働 組 合間 ニ起 リ タ ル汎太 平洋 労 働 会議 ヘノ代 表 派 遣 運動 ニ
即時 制 定、 全 労 働 者 ハ工場 代 表 者 会 議 ヲ開 催 シ テ要 求 ヲ統 一セ ヨ 等 ヲ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト スル 工場 代 表 者 会議 運 動
ヨリ 大 衆的 宣 伝 煽動 ヲ為 シ 一面 前 記党 代表 者 ハ昭 和 二年 三、 四月 頃
其 他 ニ付 採 ル ヘキ運 動 形 態 ヲ示 シ テ之 ヲ指 導 シ、 或 ハ下 級 機 関 ニ指
ト ノ各 方 針 及 日常現 実 ノ諸 問 題 ニ関 スル活 動 方 針 ヲ定 メ、 農 民 運 動
付 テ ハ労 働 組 合 ノ大 衆 自 身 カ 代表 ヲ公 選 シ又 派 遣 費用 ヲ醵 出 ス ヘシ
ノ間 ニ ハ排 外 的 愛 国 心、 平 和 主義 的 幻 想深 ク要 スル ニ革 命 ノ 主観
展 望 ヲ生 ス然 ル ニ共 産党 ノ力 尚 弱 ク 大衆 団 体 モ未 タ大 ナラ ス大 衆
ア ﹂民 主 革 命 ト シテ 発 シ急 激 ニ ﹁ プ ロ レタリ ア﹂革 命 ニ転 化 スル
争 ニ走 ラ シ メ ツ ツア リ、 是 等 事 情 ヨリ シ テ日 本 革命 ハ ﹁ブ ル ジ ヨ
料 、土 地 欠 乏 、 極 度 ノ窮 乏 化 ハ広 大 ナ ル農 民 大 衆 ヲ駆 テ革 命 的闘
ニ大衆 ノ窮 乏 化 ト 左 翼化 ト ハ益 々著 シ ク共 産 党 ノ地 盤 ハ益 々 肥沃
的 条件 ノ発 達 未 熟 ナ リ、 然 レト モ日本 資 本 主 義 ノ矛 盾 ノ激 化 ト共
令 シ 之 ニ基 ク活 動 ヲ為 サ シ メ或 ハ無産 者新 聞 ニヨリ 或 ハ檄 文 ビラ ニ
相 前 後 シ テ ﹁モ ス コー﹂ ニ到 着 シ同 年 七 月 頃迄 ノ 間 ﹁コ ミ ン タ ー
動 進行 中 ニシ テ支 那殊 ニ満 蒙 ニ致 命 的 関係 ヲ有 スル 日本 帝 国 主 義
現 在 列 強 ノ葛 藤 ハ太 平 洋 ニ集 中 シ同時 ニ支 那 ニ強力 ナ ル革 命 運
ン﹂ ヨリ従 来 ノ指導 理論 ノ誤 謬 ヲ指摘 セラ レ今 後 ノ方 針 ヲ授 ケラ レ
決 定的 瞬 間 ニ於 テ動 揺 スル危 険 性 ヲ有 スル カ故 ニ ﹁プ ロレタ リ ア
リ 而 シ テ此 二者 ノ革 命的 団 結 ノ具 体的 条件 具 ハル モ農 民 ハ革 命 ノ
ルジ ヨア﹂ ニシ テ特 ニ重 要 ナ ル ハ ﹁プ ロ レタリ アー ト﹂ ト農 民 ナ
日本 革 命 ノ推 進 力 ハ ﹁プ ロレ タ リ ア ー ト﹂、 農 民、 都 市 小 ﹁ブ
ニ赴 キ ツ ツア リ
ン﹂ 日本 部 委 員 会、 同予 備 的 会 合 其 他 ノ会 合 ニ於 テ 五色 大 会 ノ顛 末 、
ハ ﹁ア メ リカ ﹂及 ﹁イギ リ ス﹂ ト共 同 シ テ支 那 革 命 ヲ 圧服 シ ﹁ソ
日本 ノ 労働 運 動 ノ現 情勢 党 内 意 見 ノ対 立等 ニ付 報 告 シ ﹁コミ ン タ ー
ヴ イ エ ツト﹂ 聯 邦 ニ対 ス ル共 同 戦 争 準備 ヲ為 シ居 レト モ而 モ彼 等
ア﹂民 主 革 命 力 ﹁プ ロ レタ リ ア﹂ 革 命 ヘノ過 渡 的 段階 ニ過 キ サ ル
ー ト﹂ ハ此 団 結 ノ領 導権 ヲ握 ラ サル ヘカ ラ ス共 産党 ハ ﹁ブ ルジ ヨ
ヲ閑却 セ ス ﹁プ ロレタ リ ア ー ト﹂ ノ領 導 権 ヲ確 立 シ大 地 主資 本 家
相 互間 ニ太 平 洋沿 岸 諸 国 再 分 割 戦 ノ危 機 熟 シ日 本 帝国 主 義 ハ其 主
日本 資 本 主 義 ハ資 源 ト市 場 ノ制 限 ニ拘 ラ ス尚 上 向線 上 ニアリ 日
役 ヲ演 ス ヘキ地 位 ニア リ
本 資 本 主 義 ノ最大 要 素 タリ、 日 本 ハ大 規 模 ノ国家 資 本 主 義 ノ体 形
ハ ﹁ ブ ル ジ ヨ ア﹂ 国 家 ニ変 化 シ現在 ニ於 テ ハ日本 国家 夫 レ自 身 日
カ政 治 的 重 要 性 ヲ増 大 セル ﹁ブ ルジ ヨア﹂ ト融 合 ノ結 果 日本 国 家
ス、 同党 在 来 ノ主 要 誤謬 ハ党 ノ役 割 ヲ 過 少評 価 シ労 働 組 合 及 労 農
如 何 ナ ル段 階 ニ於 テ モ其 理論 的 組織 的 独立 性 ヲ維持 セ サ ル ヘカ ラ
闘 争 ハ有 リ得 ヘカラ ス共 産 党 ハ 一切 ノ日常 闘 争 ヲ指 導 ス ルト 共 ニ
的 前 衛 ナ ル ヲ以 テ共 産党 ナ ク シ テ ﹁ プ ロ レタリ ア﹂ 独 裁 ノタ メ ノ
共産 党 ハ労 働 階 級 ノ歴史 的 全 体 的利 益 ノタ メ ニ闘 フ唯 一ノ革 命
ノ反動 的 団結 ニ労 働 者 農 民 ノ革 命 的 団 結 ヲ対 置 ス ヘク
ヲ整 フル ニ至 リ宮 廷 (ミカ ド ) ハ大地 主 タ ル ト共 ニ大 株 主 ナリ 、
政 党 ノ左 翼 ﹁フ ラ ク シ ヨン﹂ ト シ テ 行 動 セ ル点 ニア リ、 同志 星
本 国 家 ノ封 建 的特 質 ハ明治 革 命 以後 資 本 ノ原 始 蓄 積 ノ槓 杆 タリ シ
一方 ニ於 テ資 本 ノ集 中 、 金 融 資 本 ノ指 導 的 役 割 ﹁ト ラ ス ト﹂ 化 、
(山川 均 ) ノ 解 党 主 義的 傾 向 ヲ克 服 スル ハ党 ノ任務 ナ リ、 党 ハ其
量 的 成長 、 理 論的 発 展 、 大衆 的 性 質 ノ獲 得 ノ タ メ ニ闘 フ ヘク
﹁コ ン ツ エル ン﹂ 化 ノ過 程 益 々進 ミ居 ル モ他 方 ニ於 テ農 業 ノ発 達 ハ社 会 経 済 的 ニモ技 術 的 ニモ著 シ ク未熟 ニシ テ其 封 建的 高 率 小 作
(十 一) 反 労働 者 法 ノ 廃止
( 十 ) 失業 保 険
(十 二) 宮 廷、 大 地 主、 国 家 及寺 院 ノ所有 土地 ノ没 収
大 衆 ヲ革 命 的闘 争 ニ導 クタ メ ﹁ブ ルジ ヨ ア﹂ ノ代 理 人 タ ル社 会 民 主 主 義 者 ヲ 克服 シ特 ニ革 命的 言 辞 ヲ以 テ大衆 ヲ欺 瞞 スル 左翼 社
( 十 三) 累 進 所 得 税
会 民 主 主 義 ヲ打破 ス ヘク
是 等 ノ部 分 的要 求 ハ (一) 労 働 者 、 農 民 ノ政 府
同 志 黒木 ( 福本 和夫 ) ノ ﹁ 分 離結 合 論 ﹂ ハ ﹁レー ニン﹂ 主義 ニ
(二)
反 ス、 其 大 衆 組織 ノ分 裂 ノ合 理化 、 労 動 組 合 ノ機 械的 政 治 化 、 労 働 大 衆 ヨリ ノ党 ノ孤 立 ﹁イ ンテ リゲ ン チ ヤ﹂ ノ過 重評 価、 組織 的
建 的 要 素 ノ清 算 ノ タ メ ノ闘争 、 国 際的 ニ ハ植 民地 解 放 運 動 ノ 支持 、
代 軽 減 ノ闘 争 、戦 争 ノ危 機 ニ対 スル闘 争 、 日本 国 家 ノ民 主 化 、封
同盟形成 ﹁ プ ロ レタリ アー ト﹂ ノ領 導 権 ノ 確 立、 農 民 ノ 組税 及 地
場 合 ニモ党 ノ独 自 的 存 在 ヲ確 保 シ労 働 階 級 ノ組 織 、 労 働 者農 民 ノ
胞 タ ル ヘク今 次 ノ再 組 織 ニ際 シ先 ツ第 一ニ着 手 ス ヘキ ハ工場細 胞
能 発揮 ノタ メ ニ党 ノ基 礎 ヲ工 場 細 胞 ニ置 キ工場 細 胞 ハ 一工場 一細
定 セル以 上 最 早批 判 ヲ許 サ ス、 ﹁プ ロレ タ リ ア﹂ 唯 一ノ党 タ ル機
要 政 策 ハ其最 終的 決 定 前 ニ於 テ十分 自 由 ニ論議 シ得 レ ト モ 一旦 決
部 ニ於 テ之 ヲ統 一ス ル タ メ厳 格 ニ民主 的 集中 組 織 ニ拠 リ 、党 ノ重
日本 共産 党 ハ ﹁プ ロレ タリ ア ﹂ 大衆 ノ総 意欲 求 ヲ反 映 セシ メ指 導
ト ノ趣 旨 ノ ﹁テ ー ゼ﹂ 並
ナ ル中 心 ス ローガ ン ニ結 合 ス ヘシ
﹁プ ロレ タリ ア﹂ 独 裁
仕 事 ニ関 スル完 全 ナ ル無 智等 ハ事 実 上党 ヲ 日和 見 主義 ニ堕落 セ シ メ タ ル モノ ナ ル ヲ以 テ其 誤謬 ヲ克 服 シ 労働 組 合 ノ統 一、 社 会 民 主
支 那 革 命 及 ﹁ソヴ イ エツ ト﹂ 聯 邦擁 護 ノ闘 争等 ノ先 頭 ニ立 ツ ヘク
主 義 影 響下 ノ大 衆 ノ獲 得、 戦 線 統 一ノ タ メ ニ闘 フ ヘク、 如 何 ナ ル
党 ハ次 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ
(四 ) 植 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立
(三)
ニ在 ル ヲ以 テ些 細 ナ ル 合 法性 モ余 ス処 ナ ク 之 ヲ利 用確 保 ス ル ト同
本 ニ於 テ ハ日常活 動 ノ 大部 分 ヲ非合 法 的 ニ遂 行 ス ル ノ外 ナ キ状 態
眼トシ ﹁ プ ロレタ リ ア ﹂ 革命 ノ指導 的 宣 伝家 タ ル ヘク、 今 日 ノ日
ツ ヘク機 関 紙 ハ圧服 セラ ル ル労 働 者、 闘 争 ス ル労 働者 ノ利 益 ヲ主
ニア リ、 党 ハ其 独 自 ノ 活動 ヲ展 開 スル タ メ独 自 ノ中 央 機 関 紙 ヲ持
(五 ) 議 会 ノ解 散
時 ニ強 固 ナ ル非 合 法 機 関 ヲ設 ケ若 干 ノ同志 ハ専 門 的 ニ之 ニ従 事 ス
ノ確 立及 工場 細 胞 ヲ 基 礎 ト シ テ強 固 ナ ル党 ヲ大 衆的 規 模 ニ築 上ル
( 六 ) 君 主制 ノ廃 止
ヘク、党 ハ其 独 自 活 動 ノ領域 ニ於 テ ハ出来 ル限 リ 合法 性 ヲ獲 得シ
(一) 帝 国 主 義戦 争 ノ危 機 ニ対 スル闘 争
( 七 ) 十 八歳 以 上 ノ男 女 ノ普 通 選 挙 権
飽 迄 之 ヲ保 持 ス ヘク 闘 争 ス ルト共 ニ非 合 法活 動 ト ノ結 合 ニ努 力 シ
(二) 支 那 革 命 カ ラ手 ヲ引 ケ
( 八 ) 集 会 ノ自 由 、 結社 権 、 団 結権 其他 言 論 出版 ノ自 由
﹁ソヴ イ エ ツト﹂ 聯 邦 ノ擁護
( 九 ) 八時 間 労働 制
ン﹂ ヲ確 立 シ テ其 行 動中 ニ党 影響 ヲ強 メ 是 ヲ実 質 的 ニ指導 ス ヘシ
二名 以 上 ノ党 員存 在 ス ル党 外 大 衆団 体 ニ ハ必 ス 党 ﹁フ ラ ク シ ヨ
理由 ハ ﹁ブ ル ジ ヨア﹂ ノ国 家 機構 ヲ其 内部 ヨリ破 壊 スル コト並 議 会
党 独 自 ノ 候補 者 ヲ 立 テ ﹁ ブ ル ジ ヨア﹂ 政党 及 民 主 主義 者 ノ政 党 ト 徹
一補 助 的支 点 ナ ル ヲ以 テ此支 点 ヲ占 領 スル コト ニ在 リ ト為 シ、 共 産
右 派 遣 代 表 及留 守中 央 委員 等 十 数 名 ハ同 年十 二 月 一日日 光 山中 ニ秘
底 的 ニ闘 争 シ 労農 政 党 ヲ支 持 スル ト同 時 ニ共 産 党 ノ独 立性 ヲ確 保 シ、
内 ノ闘 争 ハ厳 格 ニ外 部 ノ大 衆 闘争 ニ従 属 ス ヘク議 会 ハ其闘 争 発 展 ノ
密 報 告会 ヲ開 キ ﹁コミ ン ター ン﹂ ノ決 定 ヲ承認 シ其 後 右 ﹁テ ー ゼ﹂
総 選挙 戦 ニ日常 闘 争 ヲ結 付 ケ テ 之 ヲ政治 的 ﹁ス トラ イ キ﹂ 示 威 運 動
ト ノ趣 旨 ノ組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決 定 シ同 年 十 一月頃 帰 国 シタ ル ヲ以 テ
ノ趣 旨 ニ遵 ヒ政 治 ﹁テ ーゼ﹂ 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ 等 ヲ作 成 シ 党 ノ 樹 直
等 ニ組織 シ 労働 組 合 、 農 民組 合、 消費 組合 、 青年 婦 人 同盟 、 学 生団
(︱) 天 皇 ト結 付 イ タ資 本 家 地 主 ノ議会 ヲ破 壊 シ労 農 ノ民 主的 議
体 等 ノ 大 衆 団 体 ヲ 選 挙戦 ニ動 員 シ
( 所 謂 再 組織 ) ヲ行 ヒ、労 働 者 大 衆 ニ基 礎 ヲ置 キ特 ニ工 場 ヲ重 要 視 シ 工場 細 胞 ヲ以 テ党 ノ基 礎組 織 ト為 ス方 針 ノ下 ニ党 ノ組 織 ヲ中 央 委 員 会 、 地 方 委 員 会、 地 区 委員 会確 立迄 ノ過波 的 機 関 タ ル ﹁キ ヤプ テ
( 三 ) 労 農 大衆 ハ日本 共 産党 ノ旗 ノ下 ニ戦 ヘ
(二 ) 大 土 地 ヲ没 収 セ ヨ
会 ヲ作 レ
上方 ニ活 動 ヲ反 映 シ上 級機 関 ハ順 次其 下 級機 関 ヲ統 制 シ、 労働 組 合
ン﹂ 会 議 及 細 胞 ト為 シ民 主主 義 的 中 央 集 権 主義 ニ ヨリ下 方 ヨリ順 次
無 産 政 党 等 ノ大 衆団 体 ニ ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ設 ケ、 中 央 常 任委 員 ノ
織 シ党 政 策 ヲ宣 伝 煽 動 スル 諸般 ノ準備 ニ当 ラ シ メ、 各 地 方委 員 会 ヲ
煽 動 セシ メ、 選挙 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー﹂ ヲ シ テ合 法非 合 法 ノ会 合 ヲ組
等 ヲ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト シテ闘 争 ス ヘキ旨 ノ選 挙 方針 書 ヲ党 員 ニ配付
制 及 上 下 ノ聯 絡 ニ当 ラ シ メ、 ﹁レ ポー タ ー﹂ ニ ヨ リ 指 令 、機 関 紙 其
シ テ選挙 戦 ヲ統 制 シ 工場 代 表 者 会議 、 従 業 員 大会 、 農 民 大 会等 ヲ開
事 務 担 当 ヲ定 メ、 中 央 部 ニ事 務 局 並組 織 部、 組 合 部 、 ﹁ プ ロアジ﹂
他 党 文 書 ノ 伝達 配付 ヲ為 サ シ メ合 法 機 関紙 無 産 者 新 聞 ト相 俟 テ党 ノ
催 セシ メ 且 選挙 中 ニ限 リ 上申 ノ手 続 ヲ経 スシ テ直 ニ入 党 セシ メ得 ル
シ、 一般大 衆 ニ同 党 ノ選 挙方 針 ヲ示 スタ メ声 明 書 ヲ出 シ、前 記 選 挙
存 在 及 政 策 ノ 宣 伝煽 動 並党 員 獲 得 組 織 者 タ ル コト ヲ任務 ト スル 日本
権限 ヲ附 与 シ、 各 細 胞 ヲ シ テ檄 文、 ビラ ノ 配付 ニ ヨリ 工場 内 ノ闘 争
部 等 ノ 専門 部 ヲ置 キ、 農民 組 合 部 、 ﹁モ ツプ ル﹂ 委 員 会 ヲ 設 ケ地 方
共 産 党 中 央機 関 紙 赤 旗 ヲ発 行 ス ル ト共 ニ各 地 方 委 員 会 及細 胞 等 ヲシ
ヲ激 化 セ シ ム ル等 要 スル ニ選 挙戦 ヲ党 ノ政 治 的 影 響 及 組織 拡 大 ノ機
シ テ凡 ユル手段 ニヨリ党 候 補 者 ヲ応 援 ス ル ト同 時 ニ党 ノ政 策 ヲ 宣 伝
テ 夫 々同 一目的 ノ機関 紙 或 ハ工場 新 聞 ヲ 発行 セ シ メ
会 ニ利 用 シ、 工場 細 胞 ノ充 実 、中 心 機 関 紙 及地 方 機 関 紙 ノ充 実 、 工
統 制委 員 会 ニ ヨリ 一切 ノ選 挙闘 争 ヲ統 制 シ選 挙 ﹁ア ジ テ ータ ー﹂ ヲ
昭 和 三年 二月 施 行 ノ衆 議 院 議 員 総 選 挙 ニ際 シテ ハ選 挙統 制 委 員 会 ヲ
テ ン﹂ 又 ハ ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 等 ノ責 任 者 ヲ置 キ各 其 ノ組織 内 ノ統
置 キ 選 挙 ﹁アジ テー タ ー﹂、 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ヲ任 命 シ 当時
場 内 ノ日常 闘 争 ノ 激 発 、 大 工場 労働 者 ノ 革 命 化 、諸 団 体 内 ノ 中 央
委 員 会 、 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会議 、 細 胞 及 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ニ ﹁キ ヤプ
ノ 議 会 ヲ民 衆 ニ対 スル 圧迫 欺 瞞 ノ機 関 ナ リ トシ 、 共産 党 ノ議 会 参 加
凡 ユル 問 題 ヲ捉 へ事 ノ大 小 ヲ論 セ ス公 然 日 本 共産 党 ノ名 ノ 下 ニ主義
織 ノ促 進 、大 衆 党 対 策 、 総 選挙 戦 後 ノ闘 争 指導 其 他 政 治 的 経済 的 ノ
﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ ノ確 立並 其 地 方 ﹁フ ラ クシ ヨ ン﹂ 組
員 長 ヲ命 セラ レ
運動 ﹁テー ゼ ﹂、機 関 新 聞 ニ関 ス ル 事 項 其他 ヲ協 議決 定 シ中央 委
ク ﹁コ ム ニスト、 グ ル ー プ ﹂ ノ組織 確 立、 組織 ﹁テ ー ゼ﹂、政 党
同 北 浦 千太 郎 、 同渡 辺政 之輔 、 党 員 間庭 末吉 等 ト 共謀 シ前 記 ノ如
第 二 、 同年 八月 ヨリ同 年 十 二 月迄 ノ間東 京市 浅 草 区 須賀 町 二番地 ノ
政 策 ノ 宣 伝煽 動 ヲ怠 ラ ス依 テ其 組 織 影 響 ノ拡 大 ニ全精 力 ヲ傾 注 シ来
被 告 人 徳 田球 一ハ
リ シ モノ ナ ル ト コ ロ
太 郎、 同渡 辺 政 之輔 等 ト共 謀 シ前 記 ノ 如 ク無 産 政党 運 動 、 労働 組
被 告 人方 ニ於 テ秘密 ニ中 央 委 員 会 ヲ開 キ被 告 人 佐 野学 、 同 北浦 千
於 テ 秘密 ニ拡 大 ﹁ビ ユー ロー ﹂ 会 議 ヲ開 キ被 告 人佐 野 学 、 同渡 辺
第 三 、 同年 十 二 月中 東 京 府 荏 原 郡 荏 原町 小 山 ノ被 告 人野 坂 参 弐方 ニ
合 運動 、 青 年 運動 、 機 関 新 聞 ニ関 スル事 項 其 他 ヲ協議 決 定 シ
ヲ組織 シ実 際 運 動 ニ従 事 シ同十 一年 一、 二 月 頃 同会 代 表 ト シ テ ﹁コ
シ モノ ナ ル カ共 産 主 義 思 想 ヲ懐 キ社 会 主 義 研 究 ノ目 的 ヲ以 テ水 曜 会
大 正 九年 判 検 事 第 一回 登 用試 験 ニ合 格 シ同 十 年 二月 弁護 士 ヲ開 業 セ
ミ ンタ ー ン﹂ 極 東 民 族 大 会 ニ出 席 シ 日本 共産 党 組 織 ノ命 ヲ受 ケ テ帰
タ ー ン﹂、 ﹁ プ ロ フイ ン タ ー ン﹂ 及 ﹁キ ム﹂ ニ派遣 ス ヘキ コト其 他
ノ 如 ク被 告 人 ヲ ﹁コム ニス ト、 グ ループ ﹂ ノ代表 ト シ テ ﹁コミ ン
レ前 記解 党 後 ﹁ビ ユー ロー﹂ ( 残 務 整 理 委 員 会)ノ組 織 ニ参 与 シ被 告
ニ付 協 議 決 定 シ被 告 人 佐 野 学 ト 共 ニ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヘノ日本 ノ
政 之 輔、 同 荒 畑勝 三、 同北 浦 千 太郎 、 党 員 間 庭 末吉 ト共 謀 シ前 記
人渡 辺政 之輔 、 同杉 浦 啓 一等 ト左 翼結 成、 第 一次 日本共 産 党 事 件 ノ
一月下 旬 頃 ﹁モス コー﹂ ニ赴 キ 同年 三 月中 旬 頃迄 ノ問 同 地 ニ於 テ
政 治 経 済 及 無産 階 級 運 動 情 勢 報 告 書ヲ作 成 シ之 ヲ携 へテ同四十五 年
国 シ同 十 一年 七 月 被 告 人 荒 畑勝 三 等 ト相 謀 リ前 記 第 一次 日本 共 産 党
処 理 等 ニ当 リ 上 海 滞在 中 ノ被 告 人 佐 野 学 ト聯 絡 ヲ執 リ 同十 四年 一月
ヲ組 織 シ其 中 央 委 員 タ リ シ カ前 紀 検 挙 ニヨリ 拘禁 サ レ シ モ後 釈 放 サ
及 五 月 ノ前 記 上 海会 議 ニ敦 レ モ出 席 シ 一月 ﹁テ ーゼ ﹂及 五 月 ﹁テー
ロフ イ ンタ ー ン﹂、 ﹁キ ム﹂ ノ 諸会 合 ニ数 回出 席 シ テ右 報 告 ヲ為 シ
開 カ レ タル ﹁コ ミ ン タ ー ン﹂ 日 本委 員 会 、極 東 部 小 委 員 会、 ﹁ プ
﹁モ ス コー、 テー ゼ﹂ 並 指 令 (組織 テ
ゼ﹂ ヲ決 定 シ其 ﹁テー ゼ﹂ ノ方 針 ニ基 キ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 日本 派 遣
ー ゼ) ヲ協 議 決定 シ
同 委 員 等 ト前 記 ノ如 キ所謂
員 指 導 ノ下 ニ前 記 ノ如 ク ﹁コム ニス ト、 グ ル ープ ﹂ ノ形 成 、 機 関 新
ヲ組 織 シ爾 来 第 二 次 日本 共 産 党 検 挙 ニ至 ル迄 中 央 委 員長 其 他 ノ要 職
記 ノ如 キ ﹁モ ス コー 、 テ ー ゼ﹂、 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ ノ 承 認 及其 実 行
川 正 一、 被 告 人中 尾 勝 男、 同 河 田賢 治 、 同佐 野 文 夫 等 ト共 謀 シ前
ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル拡大 ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 ニ出 席 シ党 員 市
第 四、 同 十 五年 六月 頃 群 馬県 碓 氷 郡磯 部 町 磯部 鉱泉 附 近 ノ碓 氷河 原
聞 ノ発 行 準備 其 他 諸般 ノ活 動 ヲ為 シ前 記 ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂
ニ就 キ其 間 第 一次 日本 共 産 党 事 件 ニ因 り禁 錮 十 月 ニ処 セラ レ昭 和 二 年 一月 六 日満 期放 免 ト ナ リ シ モ ノナ ルト コ ロ 第 一、 大 正 十 四 年 八月 初 頃 東 京 府 豊多 摩 郡 落 合 町 下落 合 被 告 人佐 野 学 方 ニ於 テ 秘 密 ニ前 記 確 立会議 ヲ開 キ同 被 告 人 及被 告 人 荒 畑勝 三、
ニ付 協 議決 定 シ
五 、 専任 ﹁アジ テー タ ー﹂ ノ 選任
八 、 選挙 戦 中 ニ於 ケ ル宣 伝煽 動 ノ要 旨
七 、統 制 委 員 会 ヨリ特 派 ス ル統制 特 派員 ノ選 任及 其 任 務
六、 候 補 者 ノ革 命的 労働 者 農 民 ニ対 ス ル演 説 ノ要 旨
頃 群 馬 県草 津 温 泉某 旅館 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル中央 委 員 総 会 ニ
第 五 、前 記五 色 大 会 ニ於 テ中 央 委 員 ニ任 命 セラ レ昭 和 二年 一月中 旬
出 席 シ被 告 人 福 本 和夫 、 同佐 野 文 夫、 同 渡 辺 政 之 輔、 同 杉 浦 啓 一、
等 ノ指令 発 布 ニ関 シ テ 協議 決 定 シタ ル 上夫 々之 ヲ実 行 シ
夫 、同 福 本 和 夫及 被 告 人 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ派遣 ス ル コト
二 、前 記 ノ事 由 ヨリ党 代表 ト シ テ被 告 人渡 辺 政 之輔 、 同 佐 野 文
小 石 川区 竹 早 町 百番 地 被 告 人 門 屋 博方 其 他 ニ於 テ数 回 秘 密 ニ会 合
織 シ其委 員 長 トナ リ 同 三年 一月中 旬 頃 ヨリ同 月 下旬 頃 迄 ノ間 同市
同 門 屋博 等 ト ﹁モ ツプ ル﹂ ( 革 命 運 動犠 牲 者 救 援 運動 )委 員会 ヲ組
第 七 、 同 二年 十 二月 下 旬 頃党 中 央 部 ノ指 令 ニ基 キ被 告 人 野 坂 参弍、
三 、 代表 派 遣 後 ノ留 守中 央 委 員 ヲ被 告 人佐 野 学 、同 杉 浦 啓 一、
シ右 委員 ト共 謀 ノ上 ﹁モ ツプ ル﹂ ハ無 産階 級 運 動 ニ於 ケ ル犠 牲者
一、前 記大 会 決 定 事 項 ノ 承認
党 員 市 川 正 一、 同 三 田 村 四郎 等 ト共謀 協議 ノ上
同 志賀 義 雄 、党 員 三 田村 四郎 、 同 国領 五 一郎 ト スル コト及 其
及 其 家族 ニ対 スル 財 政 的、 法 律 的 援 助及 其 基 金 募集 運 動 ヲ行 フ コ
コト 、党 員 ハ合 法 的 ニ存 在 ス ル解放 運 動 犠 牲 者 救援 会 内 ニ ﹁フラ
ト ヲ目的 ト シ大 衆 的 動 員 ニ ヨリ テ大 衆 ヲ階 級 闘 争 ニ参 加 セ シ ムル
担 任事 務
﹁モ ス コー﹂ ニ到 着 シ 同 地 ニ於 テ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ諸種 ノ会 合
等 ヲ決 定 シ之 ニ基 キ 同 年 三 月中 旬 頃 東 京 ヲ出 発 シ同年 四 月下 旬 頃
第 八、 同年 二 月五 日 頃 ヨリ 同 月 二十 五 日頃 迄 ノ間 党員 佐 々木 是 延、
クシ ヨ ン﹂ ヲ作 リ 其 運 動 ヲ支 持 発 展 セシ ム ヘキ旨 ノ方 針 ヲ採 ル コ
同 藤 井 哲 夫、 同 愛 甲 勝 矢 等 ト党 員 豊 原 五 郎 ノ責 任 者 タ ル 同党 九 州
ト、 中 央部 ヲ シ テ其 趣 旨 ノ指 令 ヲ発 セシ ムル コト等 ヲ協 議 決 定 シ
第 六 、 同 三年 一月中 旬 頃 ヨリ同 年 二 月末 頃 迄 ノ間 被 告 人 南 喜 一同 唐
地 方 委員 会 臨 時 選 挙 委 員 会 ニ所 属 シ該 期 間中 福 岡 市、 小 倉市 等 ニ
ニ出 席 シ前 記 批 判 ヲ受 ケ 活動 方 針 ヲ授 ケ ラ レテ同 年 十 二 月 二十 日
沢 清 八 、 同浅 野晃 等 ト被 告 人渡 辺 政 之 輔 ノ委 員 長 タル 選 挙統 制 委
於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル同 委 員 会 ニ数 回 出 席 シ各 委 員 ト共 謀 ノ上 前
頃帰京 シ
シ右 委 員 等 ト共 謀 ノ上 前 記 ノ如 キ党 中 央 部 ノ選 挙 方 針 ニ基 キ
員 会 ノ構成 員 ト ナリ該 期 間中 東 京 市 内 某所 ニ於 テ数 回 秘密 ニ会合
二、 組 合 ノ左 翼運 動 方 針
一、 党 ノ公 然化 其 他 ノ党 活 動 ノ方 針
記 ノ 如 キ選 挙 方針 ニ基 キ
三、 労 農 党 内 ニ於 ケ ル 左翼 的 活動 方 針 其 他 ニ付 協議 決 定 シ
ー タ ー﹂ ノ活動
一、 選 挙戦 ニ於 ケ ル候 補者 、 選挙 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー﹂、 ﹁ア ジ テ
二、 労 農党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ ノ活 動
第 九 、 大 正十 四年 八月 頃 ヨリ同 年 十 二月 末 迄 ノ間被 告人 渡 辺 政 之輔 、
三 、 選 挙 戦 ニ於 ケ ル党 活 動 ノ全 国的 統 制 四 、 各 侯補 者 ニ附 属 ス ル専 任 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ノ選 定
立 シ其 中 央 委 員 ト シ テ爾 来 ﹁コミ ンター ン﹂ 日本 派遣 員 ノ指 導 下 ニ
人 荒 畑勝 三 、 同徳 田 球 一其 他 ノ者 ト共 謀 シテ前 記 ﹁グ ル ープ ﹂ ヲ確
ー ゼ﹂ 及 同 五 月 ﹁テ ー ゼ﹂ ノ決 定 ニ参 加 シ同 年 七 月内 地 ニ帰 リ被 告
謀シ ﹁ グ ループ ﹂員 ノ獲 得 、 無 産政 党 ノ樹 立 ニ関 シ政 治 研 究会 へ
党 再 建 其他 諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ居 ル中 第 一次 日本 共 産 党 事 件 ニ ヨリ 禁
議 ノ上 其翌 十 四年 一月 及 五 月 ノ前 記 上海 会 合 ヲ斡旋 シ 上海 一月 ﹁テ
ノ 左 翼 進出 運動 、 左 翼 労働 組 合 、中 間 派 労働 組 合 、農 民 組 合等 ニ
錮 十 月 ニ処 セラ レ翌 十 五 年三 月 其刑 ノ執 行 ヲ受 ケ 昭和 二年 一月 一日
同 北 浦 千太 郎 等 ト街 頭 細 胞 ヲ 組織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ該 期
於 ケ ル前 記 ﹁ グ ル ープ ﹂ ノ政 策 遂 行 其 他 ノ事 項 ニ付協 議 決 定 シ
満 期 放 免 ト ナ リ シ カ其 後 中 央委 員、 無産 者 新 聞 主 筆 ト シ テ党 ノ枢 機
間 中 前 記 被 告 人 方 ニ於 テ数 回 秘密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ各 細 胞 員 ト共
第 十 、 昭 和 三 年 一月頃 ヨリ 同年 三 月頃 迄 ノ間被 告 人 菊 田 善 五 郎 ノ
第十 一、 大 正十 四 年 八 月頃 党員 高 橋 貞 樹、 同 岸野 重 春 ニ、 同年 十 月
ニ於 テ秘密 ニ開 カ レ タ ル前 紀 確 立 会 誤 ニ於 テ被 告 人荒 畑 勝 三、 同
第 一、 大 正 十 四年 八 月初 頃東 京 府 豊多 摩 郡落 合 町 下落 合 ノ被 告 人方
ニ参 与 セシ モノ ナ ル ト コ ロ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル石 川島 造 船 所 ヲ目 標 ト スル関 東地 方 委 員 会 所
頃被 告 人志 賀 義 雄、 同 村 尾薩 男 、 同是 枝 恭 二其 他 ニ対 シ前 記被 告
シ前 記 被 告 人 徳 田球 一第 一所 載 ノ如 ク ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂
徳 田球 一、 同北 浦 千 太 郎、 同渡 辺 政 之 輔、 党 員 間庭 末 吉 等 ト共 謀
属 ノ所 調 石川 島 造船 所 細 胞 ノ構 成 員 ト ナリ
人方 其 他 ニ於 テ何 レ モ ﹁コム ニスト、 グ ル ープ ﹂ ニ加 入 ノ 勧 誘 ヲ
末吉 ト共 謀 ノ上 前 記 被告 人 徳 田 球 一第 三 所載 ノ如 ク 同被 告 人
球 一、 同渡 辺政 之 輔 、同 荒 畑勝 三、 同 北 浦 千 太郎 、党 員間 庭
密 ニ開 カ レ タ ル拡 大 ﹁ビ ユー ロー﹂ 会議 ニ出 席 シ被 告 人徳 田
一、 同年 十 二月 中前 記荏 原 町小 山 ノ被 告 人野 坂 参 三 方 ニ於 テ秘
第 二 、 ﹁コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂中 央 委 員 在 任中
スル事 項 其 他 ヲ協議 決 定 シ無産 者 新 聞 主 筆 ヲ命 セラ レ
ノ 組織 確 立 、 組織 ﹁テ ー ゼ﹂、 政 治 運 動 ﹁テ ー ゼ﹂ 、 機 関 新聞 ニ関
為シ 被告人佐野学 ハ 大 正 六 年 東 京帝 国 大 学法 科 大 学 ヲ卒業 セ シ モ ノナ ル カ其 在 学 中社 会 主 義 思 想 ヲ懐 キ 卒業 後新 人会 ノ創 立、 全 国坑 夫 組 合 ノ組 織 、 水 平 社 ノ創 立 等 ノ実 際運 動 ニ参 与 シ居 ル中漸 次 共産 主義 ニ傾 キ同 十 一年
常 任 委 員 タ リ シカ 翌 十 二年 六 月 ノ検 挙 ヲ予 期 シ 同党 中 央委 員 会 ノ決
ヲ ﹁ビ ユー ロー﹂ 代 表 ト シ テ ﹁コミ ンター ン﹂ ニ派 遣 スル コ
七 月頃 被 告 人 荒 畑勝 三 ノ勧 誘 ニ応 シ テ第 一次 日本 共 産 党 ニ加 入 シ其
定 ニ遵 ヒ露 領 浦 塩 ニ逃 レ同 地 ヲ根 拠 ト シ テ被 告 人荒 畑 勝 三外 数 名 ノ
二、 尚 右 ﹁ビ ユー ロー﹂確 立会議 後 其 翌十 五 年 二 月末 頃 迄 ノ間
ト其 他 ヲ協議 決 定 シ
年 九 月 ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヨリ 日本 共産 党 再 建 ノ指令 ヲ受 ケテ 上 海 ニ
ニ屡 拡 大 ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 又 ハ中 央 委員 会 ヲ開 キ其 当 時 ノ
前 記被 告 人徳 田球 一方 又 ハ前 記 下 落 合 ノ被 告 人方 ニ於 テ秘密
同 志 ト 同党 ノ再 建 其 他 ニ付 活 動 セル後 同党 代 表 ト シ テ ﹁モ ス コー﹂
到 リ 日本 内 地 ノ同 志 ト聯 絡 ヲ執 リ解党 反対 ヲ強 調 シ党 再 建 ノタ メ策
ニ赴 キ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 東 洋 部 員 ト ナ リ其 第 五 回大 会 ニ列 シ 翌 十 三
動 シ ﹁コミ ンタ ー ン﹂代 表 者 又 ハ コノロ フイ ン ター ン﹂ 代 表 者 ト 協
中 央 委 員 等 ト共 謀 シ前 記 ノ 如ク 無 産政 党 運 動 、 労働 組 合 運 動 、
党 員 ト 共謀 シ テ議 会 解散 請 願 運 動展 開 ノ タ メ
テ秘 密 ニ開 カ レタ ル拡 大 中 央委 員 会 ニ於 テ前 項 各被 告 人及 各
( 三 ) 凡 テ ノ人 民 ニ自 由 ヲ与 ヘヨ
( 二 ) 働 ク農 民 ニ土 地 ヲ保 証 セ ヨ
(一) 労 働 者 ニ食 ト 仕事 ヲ与 ヘ ヨ
青 年 運 動 、機 関 新 聞 、対 支 問 題 、 失 業 者 運動 対 議 会政 策 其 他 諸般 ノ問 題 ニ付 協 議 シ 其 決定 ニ基 キ夫 々前 記 ノ如 ク対 策 ヲ講 シ 第 三 、 前記 各 会 議決 定 ノ方 針 ニ遵 ヒ前 記 ノ如 ク 諸 般 ノ活 動 ヲ試 ミ殊
ヘノ派 遣 代表 者 被 告 人 徳 田球 一カ携 帯 ス ヘキ政 治 経 済及 無 産 階 級
各 要 求 其 他 ヲ ﹁ス ローガ ン﹂ 化 ス ル コト 其他 ヲ協 議決 定 シ
ヲ中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト シ テ採 用 シ且 労働 者 、 農 民、 青 年 ノ
( 四 ) 議 会 ヲ解 散 セ ヨ
運 動 情 勢 報 告書 ノ作 成 ヲ担当 シ、 同 人 不在 中 中 央 委員 長 ノ職 務 ヲ
前 記 留 守 中 央 常 任委 員 会 ノ指 令 ニ遵 ヒ日 本 共産 党 ノ主義 政 策
三、 無産 者 新 聞 主筆 ト シテ 同 年 四 月頃 ヨリ 同 年十 一月頃 迄 ノ間
ニ前 掲 確 立会 議 ノ際 ノ政 治 ﹁テー ゼ﹂ ノ作 成 、 ﹁コ ミ ン タ ー ン﹂
代 行 シ無 産者 新 聞 主 筆 ト シテ同 新 聞 ノ発 行其 他 ノ事務 ヲ 担当 シ テ
一、 ﹁コ ミ ンタ ー ン﹂ 派遣 代表帰 還 後同 年 十 一月 中 東 京市 牛 込
ニ銓 衡 セラ レ シカ
第 五、 同 年 七 月 頃 ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ於 テ 日本 共 産党 中 央 常 任 委員
ヲ宣 伝煽 動 ス ル諸 般 ノ論 説 、 記事 ヲ同 新 聞 ニ掲 載 発表 シ
東 京市 芝 区 南 佐 久間 町 二丁 目十 八番 地 ニ同新 開 社 ヲ設 ケ 同十 四 年
下 ニ社 脱又 ハ記 事 ヲ掲 載 シ
九 月 二十 日創 刊 号 ヲ発 行 シ爾 来 前 記 ﹁ビ ユー ロー﹂ ノ指 令 方針 ノ
第 四、前 記 五 色 大 会 ニ於 テ中 央 委 員 ニ、 小 野 川 温 泉 ノ中 央 委 員会 ニ 於 テ無 産 者 新 聞 主筆 ニ任命 セラ レ シカ
回出 席 シ 同 人及 被 告 人渡 辺政 之輔 、 党 員 鍋 山 貞親 等 ト共謀 シ
区 若 松 町 ノ党 員 市 川 正 一方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル会 合 ニ数
テ ﹁コミ ン ター ン﹂ ノ新方 針 ヲ徹 底的 ニ討 議 ノ上 之 カ報 告 書
一、 昭和 二年 四 月頃 東 京 府 北 豊島 郡 西 巣 鴨 町 大 塚駅 附 近 某方 ニ
同 志賀 義 雄 、党 員市 川 正 一、 同国 領 五 一郎 、 同 三田 村 四 郎等
於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル中 央 委 員会 ニ出 席 シ被 告 人杉 浦 啓 一、
同 福 本 和 夫、 同中 尾 勝 男 、 党員 河 合 悦 三、 留 守 中 央 部関 係 者
人 ト シ テ出 席 シ 派遣 代 表 タ ル被 告 人渡 辺 政 之輔 、 同 佐野 文 夫 、
二、 同 年 十 二 月上 旬前 記 日光 山中 ノ報 告 会 ニ留 守中 央 委員 ノ 一
ヲ協 議 決 定 シ
ヲ設 ケ テ言 論 並実 際方 面 ニ亘 リ福 本 主義 ヲ清 算 ス ヘキ コト等
ノ準 備 及 非 合法 機 関 紙 赤 旗発 行 ノ技 術的 準 備 ヲ為 シ、 委 員 会
ヲ作 成 シ テ各 細 胞 ニ報 告 シ、 工 場 細胞 ヲ基 礎 ト ス ル党 再 組織
(一) 観念 論 的 理 論 闘 争 ヲ廃 シ議 会 解 散請 願 運 動、 対 支 非
ト 共謀 ノ 上
干 渉運 動 等 ヲ展 開 ス ヘキ コト
各 自 ノ統 一ニ向 ツテ進 ム ヘキ コト
( 二) 労 農 総 聯 合問 題 ニ付 テ ハ労働 組合 及 農 民組 合 ハ夫 々
等 ヲ協 議 決 定 シ 二 、 同年 八 月九 日頃 同府 豊 多 摩 郡中 野 町 ノ被 告 人浅 野 晃 方 ニ於
一ヨリ留 守 中 ニ於 ケ ル諸 般 ノ報 告 ヲ為 シ被 告 人 渡 辺 政之 輔 派
張 番 ト シ テ秘 密 ニ会 議 ヲ開 キ留 守 中央 部 責 任 者 タ ル 右市 川 正
同 三 田 村 四 郎、 同国 領 五 一郎 其 他 ト共 謀 ノ上 右河 合 悦 三 ヲ見
被 告 人 志 賀義 雄、 同 杉 浦 啓 一、 同水 野 成 夫 、党 員市 川正 一、
ン、 ビ ユー ロー﹂ ノ形成 、 党 機 関 紙 発 行其 他 ニ付 討 議 セ シ
ノ樹直 、 工場 細 胞 又 ハ其 準備 会 ノ構 成 、中 央 ﹁フラ ク シ ヨ
ユー ロー﹂ ヲ設 ケ其 構成 員 ヲ任 命 シ、 組織 会 議 ヲ設 ケ テ党
シ労農 党 、 評 議 会 、 農民 組 合 ニ各 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ
( 二 ) ニ付 テ ハ被 告 人渡 辺政 之輔 起 案 ノ報 告 書 (報告 の
田 村 四 郎、 同 鍋山 貞 親 ヲシ テ 同年 十 二月中 各 細 胞 ニ右 新 方
( 三 ) ニ付 テ ハ被 告 人 渡 辺政 之輔 、 同中 尾 勝 男 、党 員 三
要 点、 昭 和 三年 押 第 四 四 二号 ノ 三三 二 四) ヲ承 認 シ
メ
入リ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ方 針 ヲ全 部的 ニ承 認 ス ル コト
遣 代表 ト シ テ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 決議 ノ内 容 ヲ報 告 シ テ討 論 ニ
(一) (二 ) 党 ハ 一致 団 結 シ鉄 ノ如 キ規 律 ヲ 以 テ直 ニ右 方針 ヲ実 践 ニ於 テ展 開 シ大 衆 ヲ獲 得 ス ル コト
( 四 ) ニ付 テ ハ党 員 市 川 正 一カ ﹁テ ーゼ﹂ ノ前 文 (日本
針 ヲ説 明 セシ メ
共 産 党 の政 治 ﹁テ ー ゼ﹂ の 公表 に当 り 革 命的 労 働 者 賭 君 に
ヲ決 議 シ ﹁コミ ン ター ン﹂ 銓 衡 ノ役 員 ヲ承 認 シ
会 ニ数 回 出席 シ同 人及被 告 人渡 辺 政 之 輔 、党 員 鍋 山 貞親 ト 共
三、 其 後 前記 市 川 正 一方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル中 央 常 任 委 員
檄 す ) ヲ、 被 告 人波 辺 政 之輔 カ政 治 及 組織 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ、
ニ付 テ ハ大 会 期 日 ヲ昭 和 三年 三 月ト シ 同大 会 参 列
( 同 上 一、 七 九九 ノ中 ) ヲ 各分 担起 草 シ
党 員 鍋 山 貞 親 カ 組合 ﹁テー ゼ﹂ ヲ、 被 告 人 カ 当 面 ノ 政 策
謀 シテ (一) 党 再 組織 ノ件 (二 ) 報 告 書 作 成 ノ件
(五)
代 議 員 数 付 ス ヘキ議 案 其 他 ヲ決 定 シ 被 告 人 ハ政 治 ﹁テ ー
( 三 ) 新方 針 ヲ細胞 ニ報 告 ノ 件 ( 四 ) 当 面 ノ政 策 起 草 ノ件
ゼ﹂ ヲ分 担 起 草 シ
被 告 人 渡 辺政 之 輔 方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レ タル常 任 委 員 会 ニ数 回 出
第 六、 昭 和 三年 一月 以 降 同 年 三 月十 日迄 ノ間東 京市京 橋 区南 鞘 町 ノ
( 五 ) 党 大 会 準備 ノ件
ニ付 テ ハ中 央 委 員 長 ヲ被 告人 、 組織 部長 ヲ被 告 人
席 シ 同被 告 人、 党 員 鍋 山 貞親 、 同 市 川 正 一等 ノ常 任 委 員 ト共 謀 シ
(一)
其他 ニ付 協議 シ
渡 辺政 之輔 、 組 合 部長 ヲ党 員 鍋 山 貞親 、 ﹁プ ロ ア ジ﹂ 部 長
テ
部 長 トナ リ
一、 党 中 央部 所 属農 民 組 合 部 ノ構 成 並 其 所 属員 ヲ定 メ被 告 人其
ヲ同 市 川 正 一、 事務 局 主 任 ヲ被 告 人水 野 成 夫 、 印刷 局 主 任 ヲ 同 斎 藤久雄 ト シ尚 各 専門 部 所 属 員 ヲ定 メ地 方 委 員 会 ヲ関 東 、 関 西、 信 越 、 北海 道 、 九 州 ノ五 ト シ其 各 委 員 長 ヲ任 命
二、 前 記 被 告 人 徳田 球 一第 七所 載 ノ如 キ ﹁モ ツプ ル﹂ 委 員 会 ノ 設 置 ヲ決 定 シ其 ﹁テ ー ゼ﹂ (同 上 二、 七 九 八)ヲ作 成 シ
三 二 四) 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決 定 シ同 ﹁グ ル ープ ﹂ 形成 ノ指 令
三 、台 湾共 産 主 義者 ﹁グ ル ー プ ﹂ ノ政 治 ﹁テ ーゼ﹂ ( 同 上三 、
タ ル前 記 無 産 者 新 聞 ニ党 ノ政 策 方針 ヲ宣 伝 煽動 ス ル ト共 ニ労 農政
者 及党 方 針 ヲ全 国 的 ニ宣 伝 煽動 ス ル諸 般 ノ社 説 ヲ 掲載 シ
党 及 組 合等 ニ於 ケ ル福 本 主義 ノ誤 謬 ヲ矯 正 シ且 総 選 挙 ニ付 党 候補
ノ選 挙 参加 理 由 ヲ明 カ ニス ルタ メ前 記方 針 書 ヲ全 党員 ニ配 付
四、 衆議 院 議 員 総 選 挙 ニ付 テ ハ日 本現 在 ノ議 会 ヲ解 剖 シ共 産 党
長 及 被 告 人渡 辺政 之 輔 ト共 謀 シ、 工場 細 胞 ノ充 実 、 中央 機 関 紙 ヲ
地 方 委員 長 )、 同 三 田 村 四 郎 ( 北 海 道地 方 委 員 長 ) 、 等 各 地 方 委員
地 方 委員 長 )、 同藤 井 哲 夫 ( 九 州 地 方委 員 長 )、 同 河 合悦 三 ( 信越
ヲ開 キ被 告 人中 尾 勝 男 ( 関東 地 方 委 員長 )、党 員春 日庄 次 郎 ( 関西
第 八、 同 三 年 二 月中 前 記 渡 辺 政之 輔 方 ニ於 テ秘 密 ニ第 二回 組 織 会議
シ、 声 明書 ヲ発 シテ 一般大 衆 ニ党 ノ選 挙方 針 ヲ示 シタ ル外 多
ヲ下 シ
数 ノ指 令 ヲ下 シ、 選 挙 統 制委 員 会 選挙 ﹁ア ジ テ ー ター﹂、 選
一ノ下 ニ於 ケ ル地 方 機 関 紙 ノ充 実 、 工場 内 ノ 日常 闘 争 ノ激 発 殊 ニ
充 実 シテ 組織 者 タ ル使 命 ヲ十分 発 揮 セシ ム ル コト 、党 ノ宣 伝 的統
大 工 場 ノ労働 者 ニ対 ス ル宣 伝煽 動 ヲ盛 ニシ テ之 ヲ革 命化 ス ル コト、
挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 等 ノ臨 時 機 関 ヲ 設 ケ 五、 党 大 会 ニ付 議 ス ヘキ 政治 ﹁テ ー ゼ﹂、 組織 ﹁テ ーゼ﹂、 組 合
農民 団 体 労 農政 党 労働 組 合 ノ各 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ 一層 確実
ノ ﹁政治 的自 由 ノ獲 得 ﹂ ナ ル ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ ﹁労 働者 農 民 ノ政
ナラ シ メ其地 方 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ速 ニ組 織 ス ル コト、 各 大 衆党
六、 党 中 央機 関 紙 赤 旗 ノ論 文 記 事 ヲ決 定 シ 其第 一号 ノ ﹁ 創刊 ノ
府 ﹂ ト シ大衆 ノ現 在 且切 実 ナ ル要 求 ト合 法 的 ﹁ス ローガ ン﹂ ト ヲ
ヲ決 定 シ其政 治 ﹁テ ーゼ ﹂ ヲ担 任 起 草 シ
辞 ﹂ ﹁二 月十 一日 ニ全 国 ニ労 働 者 貧 農 の大 衆 大 示 威 運 動 を 組
﹁テ ーゼ ﹂ ( 同 上 二、 九 〇九 。 二 、 九 一 一。 二、 七 九 七) 及 宣 言
織せよ﹂ 、 第 二号 ノ ﹁ 党 の ス ローガ ンに就 て﹂、 第 三 号 ノ ﹁再
﹁ス ローガ ン﹂ ニ結 付 ケ テ宣 伝 ス ル コト 並総 選挙 後 ノ闘 争 指 導 方
針 其 他 ニ付 協議 シ ﹁ 第 二回 全 国 組織 会議 に於 け る党 の組織 方 針 に
結 付 ケ 常 ニ労働 者 農民 ノ民 主的 独裁 、 ﹁ プ ロ レ タ リ ア﹂ 独 裁 ナ ル
せ﹂ ﹁労 農 一派 に対 す る我 党 の態 度 を 声 明 す﹂、 第 四 号 ノ ﹁無
つ いて の決 議 ﹂ (同 上三 、 二三 三) ﹁大 衆党 の合 同 に関す る決 議 及
び 捕 縛 さ れ た 朝鮮 共 産 党 員 に対 す る大 衆 的 釈 放 運 動 を お こ
産 党 議 員 団 の 設 立 と左 翼 大衆 の任 務 ﹂ ナ ル 各論 文 記 事 ヲ執 筆
× ×グ ル ープ に対 す る態 度 に関 す る決 議﹂ (同上 三 、 二 三 三。 一、
海 ニ渡 航 セ シ カ新 聞 記 事 ニ ヨリ党 員 ノ大 検 挙 ヲ知 リ次 テ被 告 人渡
第 九、 前 記 常 任 委 員 会 ノ決 定 ニ遵 ヒ昭 和三 年 三 月十 三 日出 発 シ テ 上
二 ) ニ各 所 載 ノ如 ク決 定 シ
一〇 一) ﹁総 選 挙 後 の闘 争 の指 導 に つ いて の 決議 ﹂ ( 同 上 一、 一〇
シ 七、 前 記 党 大 会 場所 ノ選 定 、台 湾共 産 主 義 者 ﹁グ ル ープ ﹂創 立 ニ関 ス ル事 情 ノ調 査 等 ニ付常 任 委 員 ノ 一名 ヲ上海 ニ派 遣 ス ル コト ト シ被 告 人 其任 ニ当 リ 第 七 、 昭 和 二年 十 二 月 ノ党 再 組 織 後 其指 令 方 針 ニ則 リ被 告 人 ノ主 筆
回復 シ大 衆 団 体 ヲ抗 議 運 動 釈 放 運動 ニ動 員 シ、 工 場細 胞 ノ残 存 ス
ノ工場 委 員 会 設 置 、組 合 内 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 確 立等 ノ方 針 ヲ採
再 建、 未 組 織 労 働 者 ノ組 織 、 組 合 ノ発 達及 右 翼組 合牽 制 ノタ メ
得 シテ 工場 細 胞 建 設 ニ全 力 ヲ注 キ 左 翼労 働 組 合 ノ強 化 評議 会 ノ
何 等 カ ノ機 関 ニ於 テ働 ク者 殊 ニ主 ト シ テ工 場 労働 者 ヲ党 員 ニ獲
ル 工場 ノ従 業 員大 会 ヲ開 キ指 導 者 奪 還 ノ 必要 ヲ宣 伝煽 動 シ、 赤 旗
辺 政 之 輔 ヨリ ノ情 報 ニ接 シ同 人 ニ対 シ破 壊 セラ レタ ル機 関 ヲ即時
及 無産 者新 聞 ヲ休刊 ス ヘカ ラ サ ル旨 申 送 リ、 汎 太 平洋 労 働 組 合 会
リ 、 産 業別 合 同 運 動 ヲ継続 シ三 ・ 一五 事件 後 党方 針 ニ則 リ設 ケ
発 ス ル ヤ支 那共 産 党 中 央 部 ト相 謀 リ日 本 ノ田中 政 府 ハ国 内 ニ於 テ
リ モ組 織 ニ活動 ノ重点 ヲ置 ク ヘキ旨 申 送 リ 、同 年 五 月済南 事 件 勃
明 シ、 ﹁デ モ ン スト レ ーシ ヨ ン﹂ ハ街 頭 ノ 一時 占 領 ニ ヨリ 労 働
ニ付 テ ハ労働 者 ニ対 シ帝 国 主義 戦 争 又 ハ国 家 問 題 等 ヲ 平易 ニ説
小 作 料 モ出 スナ﹂ ノ如 キ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ シ メ、 宣 伝煽 動
メ農 民 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ作 リ ﹁一銭 ノ租税 モ出 スナ、 一銭 ノ
ラ レ タル 労 農協 議 会 ヲ発展 セシ メ、 機 民組 合 ニ左 翼的 勢力 ヲ強
議 、 支 那共 産 党 並支 那 ﹁モ ツプ ル﹂ ノ 各機 関紙 ニ日本共 産 党 検 挙
ハ日本 共 産 党 ヲ 圧迫 シ左 翼大 衆 団体 ヲ解 散 シ支 那 ニ対 シ テ ハ暴力
抗 議 記 事 ヲ掲載 セシ メ翌 四 月右 渡 辺政 之 輔 ニ対 シ更 ニ当分 宣 伝 ヨ
ヲ振 フ カ故 ニ日支 労 働 者 ハ団結 シ テ 日本帝 国主 義 ト闘 争 ス ヘキ旨
者 ノ実 力 ヲ示 シ革 命 ノ際 ニ於 ケ ル市 街 戦 ノ練 習 ト モナ ルカ故 ニ
﹁メ ーデ ー﹂其 他 組 合 間 ノ協 定必 要 ナ ル場 合 ハ格 別 政 治 的 必要
ノ 日支 共 産 党 共 同宣 言 ヲ出 シ、 汎 太平 洋 労 働会 議 機 関 紙 ﹁フア ー、
ノ場 合 ニ ハ警 察 ノ許 否 ヲ問 ハス実 行 シ、 動 員 ニ付 テ ハ工 場細 胞
イ ー ス ト﹂ ニ日本 共 産 党 ニ対 ス ル大衆 的 捕 縛 ニ抗 議 シ太 平 洋 沿岸 ノ労 働 者 ハ奮 起 ス ヘキ旨 ノ声 明 書 ヲ掲 載 セ シ メ以 テ 右検 挙 反 抗 ノ
ヲ 通 シ テ労 働者 ハ工場 ヨリ 其 家族 等 ハ住 宅 ヨリ直 ニ街 頭 ニ出 動
年 十 月 ﹁コミ ン ター ン﹂常 任 委 員 会 ノ承 認 ヲ得
ト ノ趣旨 ノ日本 共 産党 当 面 ノ任 務 ニ関 スル ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ作 成 シ同
セ シ ム ヘシ
気 勢 ヲ煽 リ 第十 、 同 年 四 月末 頃 日本 共 産 党 代 表 団長 ト シ テ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 第 六 回大 会 ニ出 席 ノ命 ヲ受 ケ 上海 ヨリ ﹁モス コー﹂ ニ赴 キ ﹁コミ ン
ー﹂ ﹁ク ー ト べ ー﹂ 学 生 服部 某 外 三 名 ニ対 シ帰 国 後 ハ党 ノ命 令 ニ
第 十 一、 前 記検 挙 ノ打 撃 補 充 ノ タ メ 同 年 十、 十 一月頃 在 ﹁モ ス コ
タ ー ン﹂ 本 部 及 ﹁ プ ロ フイ ンタ ー ン﹂ 本 部 ニ対 シ各 日本 共 産 党 ノ 再 組織 状 態、 党 ノ政 策 、 検 挙 ノ状 況、 労 働 組 合 運 動 ノ情 勢 等 ヲ報
シメ
服 シ指 定 ノ地 位 ニ就 キ党 員 ト シ テ活 動 ス ヘキ旨 ヲ諭 示 シ テ帰 国 セ
告 シ党 代表 党 員 市 川 正 一、 同山 本 懸蔵 同高 橋 貞 樹 等 ト共 ニ夫 々担
ン﹂ 大 会 ニ於 テ政 治 問 題 其 他 ノ討 議 ニ参 加 シ 同大 会 ノ執 行 委 員 、
十 四 日 上海 ニ着 シ同 月下 旬 前 記 第 十項 所 載 ノ ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ無 産者
ニ従 事 シ昭 和 三 年十 二月 三 十 日 ﹁モ ス コー﹂ ヲ出 発 シ同 四 年 三月
第十 二、 尚党 大 会 ニ付 議 ス ヘキ ﹁テ ーゼ ﹂ ノ作成 其 他党 大 会 ノ 準備
任 ヲ定 メ同年 七 月十 五 日 ヨリ同 年 九 月二 日 ニ 亘 ル ﹁コ ミ ン タ ー
常 任 委 員 ニ選任 セラ レ右 大 会期 間 中 右 代表 者 等 ト共 謀 シ日本 共 産
党 ハ門戸 ヲ開 放 シ テ党 綱領 ヲ承認 シ党 費 ヲ納 メ党 決 議 ニ遵 ヒ
党 ノ新 方 針 ニ付 協議 シ
第 十 三 、 同 二年 五月 頃 ヨリ同 年 十 二月 頃 迄党 員 曽 田 英 宗 ノ ﹁キ ヤプ
グ ループ ﹂ ノ組 織 確 立、 政 治 運動 ﹁テ ーゼ ﹂組 合 ﹁テ ーゼ ﹂ 並 機
等 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 徳 田 球 一第 一所 載 ノ如 ク ﹁コ ム ニス ト、
及 被 告 人 徳 田 球 一、 同 北 浦 千 太郎 、 同 渡 辺 政 之輔 、 党 員間 庭 末 吉
佐 野 学方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル前 記 確 立会 議 ニ出 席 シ同 被 告 人
第 一、 大 正 十 四年 八 月初旬 頃 東 京府 豊 多 摩 郡落 合町 下 落 合 ノ被 告 人
テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委員 会 所 属 ノ細 胞 ニ同年 十 二月 及其 翌三 年 一
ノ間 同地 ニ於 テ党 大 会 其他 ニ付 策 動 シ
新 聞社 宛 ニ発 送 シ爾 来 同年 六 月十 六 日 支 那官 憲 ニ逮捕 セラ ル ル迄
月 中被 告 人菊 田 善 五 郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル同 地方 委 員 会 芝 地 区
関 紙 ノ発 行 等 ニ関 スル協 議 決 定 ヲ為 シ、関 西地 方 委 員 長 ニ任 命 セ
同渡 辺 政 之 輔、 同北 浦 千 太 郎 、 同佐 野 文 夫、 党 員 間 庭 末吉 等 ト共
タ ル拡 大 ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 ニ出 席 シ被 告 人 佐 野学 、 同徳 田 球 一、
第 二、 同 年 十 二 月 上 旬頃 前 記 被 告 人 野坂 参 三 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ
又無 産 者 新 聞 ノ局 員 ト ナリ
ラ レ テ大 阪 ニ赴 任 シ同 地 方 ニ於 ケ ル労 働 運動 ノ 一般 情 勢 ヲ調 査 シ
石 川 島 造 船 所 細 胞 ニ所 属 シ 被 告 人荒 畑 勝 三 ハ 予 テ社 会主 義 思 想 ヲ懐 キ シ カ大 正 六年 露 西 亜革 命 ノ頃 ヨリ共 産 主 義 思 想 ニ移 リ 同 十 一年 被 告 人 徳 田 球 一等 ト相 謀 リ前 記 ノ第 一次 日本
謀 シ テ前 記 被 告 人 徳 田球 一第 三所 載 ノ如 ク 同 被 告 人 ヲ代表 ト シ テ
共 産 党 ヲ組織 シ テ其 中 央 委 員 ニ就 任 シ其 後 党 代 表 ト シ テ ﹁モ ス コ
シ同十 二年 八 月 中 ﹁モス コー ﹂ ヲ出発 シ途 中 暫 ク 浦塩 ニ滞 在 シ同 地
務 整 理委 員 会 ) ノ構 成 員 ト ナ リ 同十 四年 一月前 記 上海 一月 ﹁テ ー
前 記 ノ第 一次 日本 共産 党 ニ加 入 シ其 解党 ト 共 ニ ﹁ビ ユー ロー﹂ (残
共 産 主義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ際 大 正 十 二年 四 、 五 月頃 勧 誘 ヲ受 ケ テ
東 京帝 国 大 学 文科 大 学 中 途 退 学者 ナ ル カ予 テ社 会科 学 研究 ノ結 果
被 告 人佐 野 文 夫 ハ
ニ推薦 シ
第 三、 同 年 八 月中 鍋 山貞 親 ヲ ﹁グ ループ ﹂ 員 ト シ テ ﹁ビ ュー ロー﹂
﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ派遣 ス ル コト其他 ニ付 協議 決定 シ
ー﹂ ノ第 三 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル﹂ ニ赴 キ シカ党 員 大 検 挙 ノ報 ニ接
ニ逃 避中 ノ被 告 人佐 野 学 等 ト前 記 ノ活 動 ヲ為 シテ帰 国 シ前 記解 党 決
海 ニ赴 キ同 地 滞 在 ノ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 代表 者 ニ解 党 ノ報 告 ヲ為 シ タ
議 並 ﹁ビ ユー ロー﹂ ノ設 立 ニ参 与 シ テ其 一員 ト ナ リ 同十 三 年 三 月 上
ルト コ ロ同 人 ヨリ 解党 ノ誤 謬 党 再 建 ヲ指 示 セラ レ テ帰 リ ﹁ビ ユー ロ
﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決 定 シ右佐 野 学 、 徳 田 球 一其 他 ト ﹁コ ム ニス ト、グ ル
佐 野 学、 同 徳 田 球 一、 同佐 野 文 夫 等 ト上海 ニ会 合 シテ前 記 上海 一月
ゼ ﹂ ノ決 定 ニ参 与 シ其 後間 モ ナ ク ﹁ビ ユー ロー ﹂ ヲ脱 退 シ同 年 八 月
ー ﹂員ニ 対 シテ 其旨 ヲ報 告 シ 越 エテ翌 十 四年 一月前 記 ノ如 ク被 告 人
ープ ﹂ ヲ組 織 シ爾来 其 中 央 委 員 、 関西 地 方 委 員 長 ノ要 職 ニ就 キ其 間
如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 其 翌十 五 年 五 月下 旬
頃被 告人 徳 田 球 一ノ 勧 誘 ニ応 シ ﹁コム ニス ト、 グ ループ ﹂ カ前 記 ノ
頃 其 中央 部 員 トナ リ 以来 第 二次 日木共 産 党 時 代 ヲ通 シ常 任 委 員、 政
ノ執 行 ヲ受 ケ 昭 和 二年 一月十 一日 満期 放 免 トナ リ シ カ前 記 五 色 大 会 ニ於 テ統 制 委 員 長 ニ選任 セラ レ ﹁コミ ン タ ー ン﹂ ニ於 テ中 央委 員 ニ
大 正 十 五年 八月 前 記 日本 共 産 党 事 件 ニ因 リ禁 錮 十 月 ニ処 セ ラ レテ 刑
銓 衡 セラ レ シ モ同 三年 二 月除 名 セラ レシ モノナ ルト コ ロ
﹁コミ ンタ ー ン﹂ 日本 派 遣 員 ノ指 導 下 ニ党 ノ重要 活 動 ニ関 与 セシ モ
治 部 長 、 ﹁ゼ ネ ラ ル、 セク レタ リ ー﹂ ( 中 央 委 員長 ) 等 ノ要 職 ニ就 キ
北 浦 千太 郎 、 同 福本 和夫 等 ト共謀 ノ 上
数 回秘 密 ニ特別 委 員 会 ヲ開 キ 委員 タ ル被 告 人渡 辺政 之 輔 、 同
泉 某 旅 館 、 箱根 千石 原 及 塔 ノ沢 温 泉 ノ某旅 館 其 他 ニ於 テ前 後
織 規 約 、 農 民 運動 方 針 ノ起草 ヲ 担任 シ
農 民 運 動 方 針、 当 面 ノ政 治 経 済情 勢 ノ起草 分 担 ヲ定 メ組
(一) 党 ノ宣 言 、 組 織 規 約 、政 治 運 動 方針 及 労働 運 動 方 針、
ノナルト コロ
人 徳 田 球 一、 同北 浦 千 太 郎 、同 荒 畑 勝 三 、 同 佐野 学 、 党 員 間 庭 末
第 一、 同 十 四 年十 二 月 ノ前 記 拡大 ﹁ビ ユー ロー ﹂総 会 ニ出 席 シ被 告
吉 等 ト共 謀 シテ前 記被 告 人 徳 国 球 一第 三 所 載 ノ如 ク ﹁モス コー ﹂
会 準 備 委 員 会 ヲ組 織 シ被 告 人 門 屋博 、 同 菊 田善 五 郎 、 同
(三) 大 会地 ノ 選定 其 他 大 会開 催 ノ技 術 的 諸準 備 ノ タ メ大
(二) 大 会 ノ期 日 ヲ大 正 十 五 年 十 二 月四 日 ト シ
第 二、 同 十 五 年 五 月中 央 委 員 ニ任 命 セ ラ レ テ ヨリ 同年 十 二月 ノ五 色
松 尾 直 義 ヲ其 委 員 ニ任 命 シ
ヘ代 表 派 遣 ノ件 其他 ヲ協 議 決 定 シ
大 会 迄 ノ間 東 京府 荏 原 郡 調 布 町 丸子 玉 川 丸 子 園、 埼 玉県 粕 壁 町 附
別 委 員 会 ノ 決定 セ ル議 案 其 他 ヲ承 認 ス ル コト 並大 会 ノ議 事 日
人 波 辺 政 之 輔、 同福 本 和夫 、 同中 尾 勝 男 ト共謀 協議 ノ 上右 特
二、 同 年 十 二 月 三 日前 記 穴 原 温 泉 某 旅館 ノ秘 密 会 合 ニ於 テ被 告
央部 ノ組 織 ヲ定 メ
(六) 大 会 ニ於 テ 選任 ス ヘキ中 央 委 員 同候 補 者 ヲ銓 衡 シ中
温 泉 宗 川 旅 館 ト シ大 会 ニ於 テ使 用 ス ヘキ 隠 語其 他 ヲ定 メ
(五) 大 会準 備 委 員 会 ノ報 告 ニ基 キ大 会 ノ場 所 ヲ前 記 五 色
(四) 出 席 代 議 員 ノ 数 ヲ定 メ之 カ 人 選 ヲ為 シ
近 ノ江 戸 川 堤防 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル中央 委 員 会 、 中 央 委 員 総 会 、 政治 部 会 等 ノ諸 会 合 ニ屡 出 席 シ 一、 中 央 委員 補 充 ニ関 ス ル件 二 、 中 央 委員 会 組 織 ノ所 属 ニ関 ス ル件 三 、 関 東、 関 西 両 地 方 委 員会 設置 ノ件 四 、 前 記 無産 政 党 問 題 対 策 五 、 前 記 労働 組 合運 動 六 、 前 記 議 会問 題 七 、 前 記被 告 人徳 田 球 一ノ齎 シ タ ル﹁モ ス コー、 テ ーゼ ﹂ノ 承認
程 其 他 ヲ決 定 シ
第 四、 其 翌 十 二 月 四 日被 告 人渡 辺 政 之輔 、 同福 本 和 夫 、 同中 尾 勝 男
ヲ開 キ議 長 ト シ テ開 会 ヲ宣 シ中 央 委 員 会活 動 ノ状 況 ヲ報 告 シ議 事
等 十 六名 ト共 謀 ノ上前 記 五色 温 泉 宗 川 旅館 ニ於 テ極 秘裏 ニ党 大 会
ク レタ リ ー﹂ ニ任 命 セラ レ
其 他 ニ付 協議 決 定 シ同 年 六 月政 治 部 長 ニ、 同 月末 ﹁ゼネ ラ ル、 セ
第 三、 同 年 九 月頃 東 京府 北 豊 島 郡赤 塚 村 成 増 駅 附近 ノ兎 月園 ニ於 テ
約 、 労 働 組 合 運 動 方 針 ヲ 付 議 シ規 約 原 案 ノ説 明 ニ当 リ 満場 一致 ノ
日 程 ヲ諮 リ警 備 委員 ヲ置 キ テ議 事 ノ進 行 ヲ統制 シ前 記 ノ宣 言 、規
秘 密 ニ開 カ レタ ル拡 大 委 員 会 ニ於 テ党 大 会 ニ提出 ス ヘキ議 案 作 成 等 ノ タ メ ノ特 別委 員 ニ任 命 セラ レ 一、 其 後 同年 十 一月 下 旬 頃 迄 ノ間 前 記 兎 月 園、 群 馬 県 伊 香 保 温
一、前 記大 会決 定 事 項 ノ 承 認
杉 浦 啓 一、 党 員 市 川 正 一、 同 三 田村 四 郎 ト共 謀 協議 ノ上
一、 同 福 本 和夫 及 被 告 人 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ派 遣 スル コト
二、 前 記 ノ事 由 ヨリ党 代 表 ト シテ被 告 人 渡 辺 政 之 輔、 同 徳 田 球
一、 同佐 野 学 、 同 福本 和夫 、 同 渡 辺政 之 輔、 党 員 市川 正 一、 同 鍋
可 決 ヲ得 次 ニ役員 ノ 選挙 ニ移 リ 原案 ノ通 リ被 告 人 及被 告 人徳 田 球
山 貞 親 ヲ中 央 委員 ニ、 被 告 人中 尾 勝 男 、 同 杉 浦 啓 一、 党 員 三 田 村
担任事務
同志 賀 義 雄 、 党 員 三 田村 四郎 、 同国 領 五 一郎 ト スル コト 及 其
三 、 代表 派 遣後 ノ留 守 中 央 委 員 ヲ被 告 人佐 野 学 、 同 杉 浦啓 一、
四 郎、 同 国 領 五 一郎、 同河 合 悦 三 ヲ中 央 委 員 候 補 者 ニ被 告 人荒 畑 勝 三 ヲ統 制 委 員 長 ニ選任 シ
新 中 央委 員 会 ヲ開 キ、 被 告 人 渡 辺 政 之 輔、 同 福 本 和夫 、 同 中 尾 勝
第 五、 其 翌 十 二月 五 日前 記 小 野 川 温 泉 ニ於 テ秘 密 ニ大会 後 第 一回 ノ
等 ヲ決 定 シ同 月下 旬 頃 上野 公 園 山下 ノ某 ﹁カ フ エー﹂ ニ於 テ右 留
下旬 頃 ﹁モ ス コー﹂ ニ到着 シ同 地 ニ於 テ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ諸 種
守 中 央 委 員 ニ事務 引 継 ヲ為 シ同 年三 月 四 日 東 京 ヲ 出発 シ同年 四 月
男 、党 員 三田 村 四郎 ト共 謀 協 議 ノ上
佐野 学 、 徳 田 球 一、 市 川 正 一受 刑 中 ニ付 其 出 獄 迄被 告 人中 尾
一、 中央 委 員 鍋 山 貞親 不在 ニ付党 民 三 田村 四郎 ヲ、 同 中央 委 員
ノ会 合 ニ出 席 シ前 記批 判 ヲ受 ケ 活動 ノ新方 針 ヲ授 ケ ラ レ テ同 年 七
月 末 頃 ﹁モ ス コー﹂ ヲ出発 シ同 年 十 一月 二十 五 、 六 日頃 帰 京 シ 其
勝男 ヲ各 正中 央 委 ト シ 二、 各中 央委 員 ノ分 担事 務 ヲ定 メ被 告 人 ヲ中 央 委 員 長 ニ、被 告
翌 十 二 月初 旬 日光 山中 ノ報 告 会 ニ出 席 シ テ前 記 ノ協議 決 定 ヲ為 シ
二 、其 後 同 年 十 二 月 迄 ノ間 被 告 人西 雅雄 、 党 員 市川 正 一ト同 細
名 ノ ﹁グ ル ープ ﹂ 員 ト同 細 胞 ヲ構 成 シ
一、大 正 十 四年 八 月 ヨリ同 年 九 月初 頃 迄 ノ間 被 告 人佐 野 学 外 一
第 七、 党 細 胞 員 ト シテ
人 波 辺政 之輔 ヲ組織 部 長 ニ、 同 福 本 和 夫 ヲ政 治 部 長 ニ、 同 佐 野学 ヲ無 雁 者 新 聞 主筆 ニ各 任 命 シ 三 、 専 門 部委 員 会 ノ設置 其他 担任 者 ヲ定 メ被 告 人 ヲ農 民 部委 員 長 ニ、 被 告 人福 本 和夫 ヲ宣 伝部 、 政 党 部 ノ各委 員 長 ニ、 同佐 野学 ヲ機 関 紙 編 輯 部委 員 長 ニ、 同 渡 辺 政 之 輔 ヲ組 合 部委 員 長
密 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞員 ト共謀 ノ上党 指 令 ニ則 リ 無産 者
京府 豊多 摩 郡代 々幡 町幡 ケ谷 笹 塚 ノ 右西 雅 雄 方 ニ於 テ数 回 秘
胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中東
第 六、 同年 十 二月 中 旬東 京市 内 某 所 ノ党 事 務 局 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レ
新 聞 ノ社 説 、無 産 政 党 ノ 性質 、 任務 、無 産 政 党 ト共産 党 ト ノ
ニ各 任 命 シ
タ ル常 任 委 員 会 ニ於 テ被 告 人渡 辺政 之輔 、 同 福 本 和 夫 ト共 謀 ノ上
関 係 等 ニ付 討議 シ
本 和 夫 等 ト共 ニ被 告 人水 野 成 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル細胞 ニ
三、 同 十 五 年 六 月頃 ヨリ同 年 九 月頃 迄 ノ間被 告 人西 雅 雄 、同 福
党 大 会 ノ報 告 並 党内 対 立意 見 解決 ノ タ メ先 ツ中 央委 員被 告 人 中 尾
定 シ越 エテ翌 昭 和 二年 一月中 旬 群 馬 県草 津 温泉 某 旅 館 ニ於 テ中 央
勝 男、 同候 補 者 河 合悦 三両 名 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヘ派 遣 ノ件 ヲ決
委 員 総 会 ヲ開 キ被 告 人 福本 和 夫 、 同 渡 辺 政 之輔 、 同 徳 田 球 一、 同
ル細 胞会議 ニ数回出席 シ右細胞員 ト共謀 ノ上無産政党問題、
所 属シ前記西雅雄方及同所 ノ被告 人方 ニ於テ秘密ニ開 カ レタ
人中 野尚 夫 ニ右 ﹁グ ル ープ ﹂ ニ加 入 ヲ勧 誘 シ
市 北 区大 阪 駅 附 近 ノ森 永 ﹁キ ヤ ンデ イ ー、 ス トー ア﹂ ニ於 テ被 告
ル ープ ﹂ ニ加 入 ヲ 勧誘 シ同 十 五 年 八 月初 頃 中 央 部 ノ命 ニ ヨリ 大 阪
被 告 人 北 浦 千太 郎 ハ
大 正九 年 九 月東 京地 方 裁 判 所 ニ於 テ営 業 妨害 器 物 毀 棄 罪 ニ因 リ 懲
ニ密 接ノ関係 アル事項 ニ付協議 シ
労働農民党ノ門戸開放運動等 ﹁ グ ループ﹂ ノ具体的指 導方針
役 四 月 ニ処 セラ レシ モノ ナ ル ト コ ロ其 頃 ヨリ無 政 府 主義 思 想 ニ共 鳴
ル ニ至 リ印 刷 工組 合 等 ニ加盟 シ テ社 会 運 動 ニ従 事 シ同 十 四 年 七 月頃
四、昭 和三年 一月半 頃 ヨリ同年三月上旬迄 ノ間被告人水野成夫、
被 告 人 徳 田 球 一ノ勧 誘 ニ応 シ前 記 ﹁ビ ユー ロー﹂ ニ加 入 シ 同 年 八月
シ タ ル モ同十 三 年 ﹁ク ー ト ベ ー﹂ ヲ卒 業 シテ漸 次 共 産 主義 ニ共 鳴 ス
見町所在東京市電気局芝 浦工場 ヲ目標トスル所謂東京市電芝
ノ ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂ ノ組 織 確 立 ニ参 与 シ中 央部 員 青 年部 長
﹁キヤプ テン﹂タ ル関東地方委員会芝地区所 属東京市芝区月 浦工場細胞ノ構成員 トナリ、該期間中東 京府 豊多摩郡渋谷町
トナ リ 、 同十 五年 三 月 中 央委 員 ヲ辞 シ タ ル モ同年 五 月頃 再 ヒ常任 委
党員塙毅、同川関等、同国領五 一郎、同北牧孝三等ト同人カ
桜 ケ丘末木新三郎方 ニ於テ秘密 ニ開 カレタル細胞会議 ニ数回
ト コロ
策 セ シカ 同 年 十 二月 中 党 ノ規 律 違 反 ニ問 ハレ テ除名 サ レ シ モ ノナル
回 会 合 シ テ其 指導 ヲ受 ケ 無 産 者 新 聞 ノ編 輯 ニ従 ヒ党 ノ重 要 活 動 ヲ画
員 ノ要 職 ニ就 キ枢 機 ニ参 与 シ其 間 ﹁コミ ン ター ン﹂ 日本 派 遣 員 ト数
出席 シ右細胞員 ト共謀 ノ上 反対等ノ記事 ヲ掲載 スル コト
(一) 工場新聞 ヲ発行シ投票 日半 日公休ノ要求、単価値下 ( 二) 工場内 ﹁スポー ツ﹂団 ニ前衛分子ヲ潜 入セシメテ英
学 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル前 記 ﹂ビ ユー ロレ ﹂ 会議 ニ出 席 シ被
第 一、 同 十 四 年 八 月初 頃 東 京 府 豊 多 摩 郡落 合 町下 落 合 ノ被 告 人佐 野
内部 ニ階 級的意識 ヲ高 ムル コト 手 トノ昇 給率不 平等撤廃、単価値下反対等従業員 ノ諸要
党 運 動 、組 合 運 動 、 青 年 運 動、 対 支 問 題 、 失業 者 運 動 、対 議 会政
央 委 員 会 ニ出 席 シ当 時 ノ中 央 委 員 等 ト共 謀 ノ上 前 記 ノ如 ク労 農 政
告 人 徳 田球 一方 、前 記被 告人 佐 野 学 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル中
第 二、 同 年 八月 ヨリ 同十 五 年三 月頃 迄 ノ間東 京市 浅 草区 須賀 町 ノ被
機 関 新 聞 ニ関 ス ル事 項 其 他 ヲ協 議決 定 シ
謀 ノ 上前 記 ノ如 ク組 織 確 立、 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂、 政党 運動 ﹁テ ーゼ﹂、
告 人徳 田球 一、同 荒 畑 勝 三、 同 渡 辺政 之 輔、党 員 間庭 末 吉 等ト 共
( 三) 従業員大会 ニヨリ投票 日半 日公休、 助手技 工ト補 助 求 ヲ煽動 スルコト (四) 共産党中 央機関紙、檄 文ヲ党外戦闘的分子タル同工 場従業員 ニ配付 スル コト 其他諸般 ノ事項 ニ付協議 決定 シ 雅雄方 ニ於 テ同被告人 ニ対 シ、其翌日頃東 京府豊多摩郡代 々幡町
第八、被 告人徳田球 一ノ旨 ヲ受 ケテ大正十四年八月中前記被告人西 幡ケ谷 ノ党員市川正 一方 ニ於テ同人 ニ対シ前記 ﹁エム ニスト、グ
策其他 ニ付協議決定 シ其方針 ニ遵 ツテ諸般 ノ活動 ヲ為 シ
告人是枝恭二ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タル関東地方委員会所属細胞員ト
回出席 シ共謀 ノ上無産者新聞 ノ編輯其他事務的方面 ニ関 スル事項、
ナリ前記無産者新聞社 ニ於 テ秘密 ニ随時開カ レタル細胞会議 ニ数
方 ニ於 テ秘密 ニ開 カレタ ル拡大 ﹁ビ ユー ロー﹂会議 ニ出席シ被 告
党 ノ政策方針 ニ関 スル時事問題等 ニ付協議 ヲ遂ケ
第 三、同十四年十 二月中 東京府荏原郡荏原町小山 ノ被告人野坂参三 人佐野学、同徳田球 一、同渡辺政之輔、同荒畑勝三、党 員間庭末
トナリ其後前記評議会ヲ創 設シ関東地方常任委員、中央常任委員 ニ
合等 ヲ組織 シ大正十三年春前記総同盟 ニ加入 シテ関東 同盟執行委員
予テ ヨリ大 日本機械 工組合、機械労働組合聯合会、関東機械工組
被告 人杉浦啓 一ハ
第 四、 同十五年五 月ヨリ同年十 一月迄 ノ間同府 同郡調布町丸子玉川
歴任 シ同十五年中労農党 ニ加 入シテ争議ノ指導其他ノ社会運動 ニ従
ター ン﹂ ニ派遣 ス ヘキ コト其他 ニ付協議決定シ
吉 等ト共謀ノ上前記ノ如ク被告人徳田球 一ヲ代表トシテ ﹁コミ ン
タル中央常任委員会、中央 委員総会、政治 部会等 ノ諸会合 ニ数回
丸子園、埼 玉県粕壁町附近ノ江戸川堤防其他 ニ於 テ秘密 ニ開カ レ
年六月同党検挙 ノ際起訴 拘禁 セラ レ同年十 二月二十 六日保釈出所 シ
一次 日本共産党 ニ加入シ組合 部長或 ハ中央 委員 トシテ 活動中同十二
其後再 ヒ社 会運動 ニ携 ハリ居リタルト コロ同十 四年八月初旬頃被告
事 シ居タルカ夙 ニ共産主義思想ヲ抱懐 シ居リ同十 一年七月頃前記第
第五、同年九 月頃党大会 ニ提出 スヘキ議案作成等ノタメノ特別委員
人渡辺政 之輔 ノ勧誘 ニ応 シ ﹁コムニスト、グ ループ ﹂カ前記 ノ如キ
出席 シ各構成員等 ト共謀ノ上前記被告人佐野文夫第 二所載 ノ如 キ
ニ任命 セラ レ神奈川県箱根町千石原ノ某温泉旅館其他 ニ於 テ秘密
秘密結社ナル コトヲ知リナカラ之 ニ加入シ爾来 其組合部員或 ハ中央
諸般 ノ事項 ニ付協議決定 シ
ニ開カ レタル同委員会 ニ出席 シ同委員等ト共謀 ノ上大会 ニ於 テ選
委員トシテ活動 シ居 タル モ同十五年五 月三十 一日右事件 ノタメ禁錮
十 月 ニ処 セラ レ同年 六月 一日 ヨリ其刑 ノ執行 ヲ受 ケ同年十二 月 一日
任 スヘキ中央委 員ノ人選其他 ヲ協議 シ大会 ニ付議 スヘキ当面 ノ政 第 六、同十 四年八月頃 ヨリ同年十二月末迄被告人徳田球 一ノ ﹁キヤ
シテ
刑期満了シ其後前同様中央委員其他 ノ要職 ニ就 キ活動 シタル モノ ニ
治経済情勢 ニ関 スル原案作成 ノ担任 ヲ命 セラ レ プ テン﹂タ ル街 頭細胞 ニ所属 シ該期間中前記被告 人徳 田球 一方 ニ
ニ開カ レタ ル組合部会 ニ屡出席シ右渡辺政之輔其他 ノ出席者 ト共
テヨリ同十五年 六月迄ノ間東京市内又 ハ東京府下某所 ニ於 テ秘密
第 一、 同十 四年 八月被告人渡辺政之輔 ヲ部長 トスル組合部員 トナリ
於 テ秘密 ニ開 カ レタル細胞会議 ニ数 回出席 シ共謀 ノ上前記同被 告 人第九所載 ノ如キ諸般 ノ事項 ニ付協議決定 シ
謀 ノ上前 記労働組合、無産政党、失業反対、議 会解散請願運動、
第 七、同十五年七 月頃 ヨリ同年十 一月頃迄ノ間党員関根悦郎ト細胞 ヲ組織 シ前記無産者新聞 社 ニ於テ随時秘密 ニ細胞会議 ヲ開 キ共謀
対支非干渉等 諸問題 ニ付協議 シタル外主トシテ ﹁ストライキ﹂ ノ
ノ上同新聞 ノ編輯 其他 ニ付協議シ 第 八、同年十 一月頃 ヨリ同年十 二月上旬頃迄 ノ間党 員関根悦郎、被
激化 、 芝 浦 製 作 所 鶴見 工場 争 議 、 浜松 楽 器 争 議 等 ノ応 援 ニ付 協 議
及英 国 総 同盟 罷 業 応援 、 労 働 代表 露 西 亜派 遣 其 他 日 常 経済 闘 争 ノ
利用 ニヨル評 議 会 ノ拡 大 、 中 間 派組 合 ノ左 翼 化 、 上 海総 同 盟 罷 業
告 人 渡 辺政 之 輔 外 十 数 名 ト共 謀 ノ上 右被 告 人 佐 野学 第 五 ノ二
四 、 同年 十 二 月上旬 前 記 日光 山 中 ニ於 ケ ル報 告 会 議 ニ出 席 シ被
上前 託被 告 人 佐 野 学 第 四 ノ 二所 載 ノ 如 キ事 項 ニ付協 議 決 定 シ
所 載 ノ事 項 ニ付 協 議決 定 シ中 央 委 員 ニ任 命 セラ レ
第 二、 同 十 四年 十 二 月中 中 央 部 員 ヲ命 セ ラ レ翌 十 五 年 二 月頃 ヨリ 同
密 ニ開 カ レタ ル中 央 委員 会 ニ出 席 シ被 告 人中 尾 勝男 、 党 員市
五 、 同 三年 一月東 京 市 牛 込区 若 松 町 ノ党 員 市 川 正 一方 ニ於 テ秘
決定 シ 之 カ実 現 ニ務 メ
年 五 月末 ニ至 ル迄 ノ間 前 記 被 告 人 徳 田球 一方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル中 央委 員 会 ニ屡 出 席 シ被 告 人渡 辺 政 之 輔 、 同野 坂 参 三 、
﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ決 定 ニ基 キ立 案 シ タ ル 政 治 ﹁テ ー ゼ ﹂ 、
川 正 一、 同 国 領 五 一郎等 ト共 謀 ノ上中 央 常 任 委 員 会 カ 前 記
組 織 ﹁テー ゼ﹂ ヲ討 議 決定 シ
旬 迄 ノ間 東 京市 内 又 ハ東 京 府 下 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル組合
一、 同 二年 一月中 旬 組 合 部 員 ニ任命 セラ レ タル 後 同年 十 一月下
第 四、
党 員 市 川 正 一等 ト共 謀 ノ上 前 紀 無産 政 党 、 労 働 組 合、 議 会 解 散 請
種 ノ争 議 応 援等 ノ 諸問題 其 他 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ之 力 実 現
願 運 動 、 対 支非 干 渉、 上海 総 同 盟 罷業 及 英 国 総 同 盟 罷業 応 援 、 各
ニ努 メ 第 三、
ト﹂ ノ組 織 拡大 、 労 働 組 合 統 一、 工場 代表 者 会 議、 議 会 解散
請 願 運 動 、五法 案 要 求 、失 業 者 救済 、府 県 会 選挙 対 策 、汎 太平
部 会 ニ屡 出 席 シ出 席 者 ト共 謀 ノ 上労 働 組 合 ノ 左 翼 化 、 ﹁レ フ
洋 労 働 組 合 会議 ヘノ代 表 派 遣 、対 支 非 干 渉 、 ﹁ソヴ イ エ ツト﹂
一月 中旬 群 馬 県草 津 温 泉某 旅館 ニ於 テ 税 密 ニ開 カ レタ ル中央 委 員 総会 ニ出 席 シ被 告 人徳 田球 一、 同 波 辺政 之輔 、 同 福 本 和
一、 前 記 五色 大 会 ニ於 テ 中央 委 員 候 補 者 ニ選任 セ ラ レ昭 和 二年
夫 、 党員 市 川 正 一、 同 三 田村 四郎 等 ト共 謀 ノ上右 被 告 人 徳 田
聯 邦 労 働 組 合大 会 ヘノ代表 派 遣其 他 諸 般 ノ問 題 ニ付 組 合 部 ノ
採 ル ヘキ方 針 ヲ協 議 決 定 シ其 実 現 ニ努 メ
球 一第 五所 載 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ留 守 中 央 委 員 ニ任 命 セラ レ
二、 所 謂党 再組 織 ニ際 シ同 二 年 十 二 月初 旬 更 メ テ組 合 部 員 ニ任
カ レ タ ル組 合部 会 ニ出 席 シ 出 席者 ト共 謀 ノ上
命 セ ラ レ其 後同 三 年 一月初 旬 迄 ノ間 数 回某 所 ニ於 テ秘 密 ニ開
二 、 同 年 四 月頃前 記 大 塚 駅附 近 某方 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル中 央 委 員会 ニ出 席 シ被 告 人佐 野 学、 同志 賀 義 雄 、 党 員市 川 正 一、
( 三 ) 組 ムロニ党 ノ影響 ヲ及 ホ ス コト ノ重 要 ナ ル コト
(二) 組合 ト政 党 ト ノ混 同 ノ非 ナ ル コト
(一) 日常 経 済 闘 争 、 組 合統 一ノ必 要 ナ ル コト
同 国領 五 一郎、 同 三 田村 四郎 等 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人佐 野 学 第 四 ノ 一所 載 ノ如 キ 事 項 ニ付 協 議 決 定 シ 三、 同 年 八月 頃前 紀 中 野 町 被 告 人浅 野 晃 方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レ タ ル 拡大 中 央委 員 会 ニ出 席 シ前 記 各被 告 人及 各 党員 ト共 謀 ノ
( 五 ) 組 合 ノ産業 別合 同 ノ必 要
( 四 ) 組 合 内 ニ於 ケ ル ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ任 務
メ
人 菊 田善 五郎 ヲ各 勧誘 シ テ ﹁コム ニス ト、 グ ループ ﹂ ニ加 入 セ シ
義 ヲ、 同 年 四月 頃東 京 市 麻 布 区 飯 倉町 四 丁 目被 告 人 方 ニ於 テ被 告
部 社 会 学科 ニ進 ミ同 十 四年 三 月同 大 学 ヲ卒 業 シ タ ル モノ ナル ト コ ロ
大 正 十 一年 三 月第 一高 等 学 校 ヲ卒 業 シ同 年 四 月東 京帝 国 大 学文 学
被 告 人 志 賀義 雄 ハ
( 六 ) 箇 別 的 工場 内 ニ於 ケ ル闘 争 ノ重 要 ナ ル コト ( 七 ) 失業 者 救 済 ノ必要
﹁ソヴ イ エ ツト﹂ 労 働 組 合 ト ノ提 携 ノ必要
( 八 ) 汎 太 平 洋 労働 組 合 会 議 及赤 色 労 働 組 合 ヘノ加 盟 ノ必 要
平 洋 労働 組 合 会 議 理 事 会 ヘノ代 表 派遣 、 ﹁プ ロフイ ンタ ー ン﹂
者 ト共 謀 ノ上 野 田醤 油争 議 等 ノ応 援、 労 働 組 合 左 翼化 、 汎 太
旬 迄 ノ間 某 所 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル組 合 部 会 ニ出 席 シ出 席
等 ヲ内容 ト スル組合 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ協議 作 成 シ其 後 同年 一月 下
ニ加 入 シ 、 暫時 学 生 社会 科 学 研究 聯 合 会 ニ対 ス ル党 ノ影 響 拡 大 ニ努
ニス ト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘 密結 社 ナ ル コトヲ知 リナ カ ラ之
従 事 シ居 リ タ ル カ同 十 四年 九 月被 告 人 徳田 球 一ノ勧誘 ニ応 シ ︱コ ム
卒 業 後 ハ産 業 労 働 調 査所 ニ入 リ社 会 問 題 ニ関 ス ル諸 般 ノ 研究 調 査 ニ
又 新 人 会員 ト シ テ学 生社 会 科 学 研 究 聯 合会 ノ創 立 ニ参 与 シ、 同大 学
( 九)
大 会 ヘノ 代表 派 遣 、 衆議 院 議 員 選 挙対 策 、 其 他 諸 般 ノ問 題 ニ
メ シ カ軍 事 学 ノ修 得 ニ努 ム ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ同 年 十 二 月 一年志 願
ニ被 告 人佐 野文 夫 ノ勧誘 ニ応 シ テ前 記 第 一次 日 木共 産 党 ニ加 入 シ、
付 組 合部 ノ採 ル ヘキ方針 ヲ協 議 決 定 シ共 実 現 ニ努 メ
兵 ト シ テ下 関 重砲 兵 聯隊 ニ入営 シ タ ルタ メ在 営 期 間中 殆 ト党 活 動 ヲ
高 等 学 校 卒業 後 直 ニ新 人会 ニ加 入 シ、 大学 在 学 中 同十 二年 十 一月既
第 五 、 同三年 二 月施 行 ノ衆 議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ労 農党 公 認 ト シ テ静
中 止 ス ル ノ止 ムナ キ ニ至 リ タ ル モ同 十 五年 十 一月除 隊 ト ナリ タ ル後
( 十 ) 戦 争 反 対 運 動 ヲ起 ス ヘキ コト
岡 県 第 一区 ヨリ立 候 補 シ日本 共 産 党 ノ方針 ニ遵 ヒ其 主 義 政策 ノ宣
ハ所 謂 党 ノ留守 中 央 常任 委 員 、 政 治 部 長其 他 ノ要 職 ニ就 キ枢 機 ニ参
迄 ノ間 被 告 人佐 野 学 ヲ委 員長 ト シ同 被告 人及 被 告 人 杉 浦啓 一、党
第 二、 同 年 同 月下 旬 頃 所謂 留 守中 央 常 任委 員 ニ任 セラ レ同年 十 一月
為シ
前 記 留 守 中 央常 任 委 員 会 ヨリ 発表 シ タ ル政 治 ﹁テー ゼ ﹂ ノ起 案 ヲ
博 方 ニ於 テ被 告 人渡 辺 政 之 輔等 ト会 合 シ、 同被 告 人 等 ト謀 議 ノ上
第 一、 前 記 除 隊後 昭 和 二年 一月中 束 京 市小 石 川 区 竹 早 町被 告 人 門 屋
与 シ タ ル モノ ナ ルト コ ロ
伝煽 動 ニ努 メ
一、 同 二年 十 月 ヨリ 十 二 月頃 迄 ノ間党 員 曽 田 英 宗 ヲ ﹁キ ヤプ テ
第 六、
ン﹂ ト スル関 東 地方 委 員 会 所 属 細 胞 ノ構 成 員 トナ リ 二、 同 三 年 一月 ヨリ 同 年 三 月十 五 日迄 ノ間 被 告 人 菊 田善 五 郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル前 記 関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ所 謂 石 川 島 造 船 所 細 胞 ノ構 成 員 ト ナ リ 第 七 、 大 正 十 五年 二月 中旬 頃 前 記 評 議 会 事務 所 ニ於 テ被 告 人松 尾 直
成 シ又党員市川正 一ヲ委員長トシ同人及党員三田村 四郎ト共 ニ中
員市川正 一、同三田村 四郎、同国領五 一郎 ト共 ニ中央委員会 ヲ構
会 ニ提出 シ、闘争 ノ展開 ニ必要 ナル各資料 ヲ蒐集整理 スル任
党全体 ニ伝達 シ下級機関 ノ活動報告 ヲ整 理シ、中央常任委員
(二)ニ付 テ ハ右政治 ﹁テーゼ﹂ ヲ雑誌 ﹁マルクス﹂
級解放ノ理論並 ﹁コミ ンター ン﹂及日本共産党 ノ綱領政策 ヲ宣伝
第四、同三年 一月中旬頃中央委員会統制 ノ下 ニ ﹁ プ ロレタリア﹂階
為シ
央委員トシテ出席 シ其出席者等 ト共謀ノ上前記 ノ如キ協議決定ヲ
第三、前 記被告 人佐野学第五ノ二所載ノ日光山中 ノ報告会 ニ留 守中
前 記ノ如キ実行 ヲ為 シ
ニ付 テ ハ前記 ノ如ク各其問題 ニ付対 策方針 ヲ決定 シ之 ニ基キ
と其方向転換 に就て﹂ ト題 スル瞼文トシテ夫 々発表 シ (三)
労働者同年二月号 ニ内 田広名義 ノ ﹂ 我国労働組合運動 の発展
最近ノ展 望﹂ ト題 スル論文 トシテ、右組合 ﹁テーゼ﹂ ノ雑誌
主義昭和二年三 月号 ニ村田省三名義 ノ ﹁我無産 階級政治運動
ヲ為シ
斎藤久雄、同中野尚夫ヲ以テ構成 スルコトヲ決定シ之カ実行
務 ヲ有 シ且同局 ハ党員三田村四郎 ヲ資任者 トシ同人及被告人
一、前記被告人佐野学第四ノ 一所載 ノ中央委員会 ヲ開催シ右中
央常任委員会 ヲ構成 シ居リタルカ該期間中 央委員等ト共謀 ノ上前記ノ如キ事項 ニ付協議決定ヲ為シ 席者等 ト共謀 ノ上前記 ノ如キ事項 ニ付 協議決定 ヲ為シ
二、前記被告人佐野学第四ノ二所載拡大中央委員会ヲ開催シ出
委員会 ヲ開 キ右中 央常任委員等ト共謀 ノ上
三、同市 四谷区永住町党員 三田村四郎方 其他 ニ於 テ屡中央常任 (一) 中央常任委員会 ノ組織 ニ付各中央常任委員 ノ事務分 担、事務局 ノ任務構成 ニ関 スル件 (二) 前記留守中央常任委員会 ノ 政 治 ﹁テ ー ゼ﹂及 組合 ﹁テーゼ﹂ノ発表 ニ関 スル件 一同盟問題 、金融恐慌対策、府県会議選挙対策、対支問
( 三) 前記ノ如キ労働組合運動対策、労農総聯合組織及統 題、汎太 平洋労働会議代表派遣運動、農 民運動其他諸般
シ且党 ノ組織活動ト結合シ其政策 ニ遵 ツテ日常不断 ニ労働者及農
民 ノ大衆闘争 ヲ煽動 スヘキ任務 ヲ有 スル中央 ﹁ プ ロアジ﹂部 員 ニ
ノ問題 ニ関 スル件
任 セラ レタルカ
(一)ニ付 テハ党員市 川正 一ハ委員長 トシテ中
等 ニ付協議シ
方針 ノ実行指導 並労働組合運動 ノ指導 ノ任 ニ当リ、被告人 ハ
煽動 ハ党 ノ政治 ﹁テーゼ﹂総 選挙方針書 ニ遵 ヒ厳密 ニ行
辺政之輔方 ニ於 テ同人 ト共謀 ノ上総選挙戦 ニ於ケ ル宣 伝
(一) 同年 一月二十 日過頃東 京市 京橋区南鞘町 ノ被告 人渡
一、前 記衆議院議員総選挙 ニ際シ
央常任委員会 ヲ指導 シ政策組織其他 一切ノ党活動 ヲ指導 シ党 全体 ヲ代表 ス ヘク党員三田村四郎 ハ組織 部長トシテ党 ノ組織
政治部長 トシテ党 ノ政治方 針ヲ立案 シ無産者新聞、雑誌 ﹁マ
フ ヘキ旨其他宣伝煽動 ノ手段方 法等 ヲ記載 シタル総選挙
活動、各地方機関 ノ指導統轄、中 央常任委員会ノ決定 シタル
ルク ス﹂主義 ヲ指導 スヘキ旨又事務局 ハ中央 委員会 ノ指 令ヲ
戦 ニ対 スル ﹁プ ロアジ ﹂ 部指 令 ヲ作 成 シ其 当時 中 央 事務 定シ
聯 邦 ノ 擁 護其 他 ノ事 項 ヲ党 ノ宣 伝 煽 動 ノ当 面 ノ主 要方 向 ト決
第 五 、 同 二年 二 月 ヨリ 同 三 年 三 月十 五 日 迄 ノ間 雑 誌 ﹁マル ク ス﹂ 主
局 ヲ通 シテ該 文書 ヲ全 党 ニ配 付 シ (二) 其当 時 無 産 者 新 聞社 ニ集 マリ タ ル各地 ノ選 挙 闘 争 ニ
義 ノ編輯 印刷 兼 発 行 ニ従 事 シ
同 佐 藤 菊 雄 ト共 ニ党 員 野 田 忠 勝 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トシ 関東 地 方 委
第 六、 同 三 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日迄 ノ間党 員 飯 野親 邦 、
関 ス ル報告 中 ヨリ宣 伝煽 動 ノ方 針 決 定 ニ必要 ナ ル材 料 ヲ
同 唐 沢 清 八、 党 員 秋 和 松 五郎 ノ選 挙 演 説 会 ニ出 席 シ同 人
蒐 集 調 査 シ又 東 京方 面 ヨリ 立候 補 シ タ ル被 告 人南 喜 一、
場 ヲ目標 ト スル所 謂 東 京 製線 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間中 東 京府 豊
員 会 ノ川 崎市 古 川 通 三 百 三 十 六番 地 所在 東 京 製 線株 式 会社 川 崎 工
二、 同年 二 月 頃 ヨリ 同年 三 月 十 五 日迄 ノ間党 員市 川 正 一ヲ ﹁キ
多 摩 郡 淀橋 町柏 木 所 在 被 告 人方 又 ハ川 崎市 東 二丁 目 五 十 一番 地党
等 カ党 ノ方 針 ニ遵 ヒ宣 伝煽 動 ヲ為 シ居 ル ヤ否 ヲ調 査 シ
ヤプ テ ン﹂ ト シ被 告 人福 本 和 夫、 同 是 枝 恭 二 等 ト 共 ニ中 央
員 佐 藤 菊雄 方 等 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 談 ニ前 後 二 回出 席 シ右 細
二、 同 工場 内 ニ於 ケ ル最 高 最 低 賃銀 額 、 請 負 制 度 ノ有 無 、 健 康
ル コト
ヲ確 立 シ之 ヲ通 シ テ同 工場 内 ニ同党 ノ主 義 政 策 ヲ 浸透 セシ ム
一、右 東 京 製線 株 式 会社 川 崎 工場 内 ニ関 東 金 属 労 働組 合 ノ分 会
胞 員 ト共 謀 ノ 上
﹁プ ロアジ ﹂部 ヲ構 成 シ該 期 間中 同 市 牛 込区 若 松 町 ノ党 員市 川 正 一方 ニ於 テ開 カ レ タル中 央 ﹁プ ロアジ﹂ 部 会 議 ニ前 後 四
﹁コミ ン タ ー ン﹂ ノ宣 伝 ニ関 ス ル件
(一) 中 央 ﹁プ ロアジ﹂ 部 ノ任 務 組 織等 ニ関 ス ル件
回出 席 シ右 構成 員 等 ト共 謀 ノ 上
﹁パり 、 コン ミ ユ ン﹂ 記 念 講 演会 計 画 ニ関 ス ル件
保険 金及 保 険 料 ノ額 、職 場 ノ従業 員 数 ( 男 女別 )職 工 一ケ 月
(二)
(四) 党 ノ宣 伝 煽 動 ノ当 面 ノ主 要 方 向 ニ関 スル件
ル コト
分 ノ最 高 最 低 ノ 収 入額 、労 働 時 間、 資 本 家 ノ情 勢 等 ヲ調 査 ス
( 三)
( 五 ) 総 選挙 後 ニ於 ケ ル党 ノ宣 伝 煽 動 ニ関 ス ル件
定、 最 低 賃 銀 法 ノ制 定 、 健 康 保険 料 ノ資 本 家全 額 負 担 、 投 票
三 、党 ﹁ス ロー ガ ン﹂中 帝 国 主 義戦 争 反対 、 八時 間 労 働 制 ノ制
( 六 ) 共 産 党 ﹁パ ン フ レ ツト﹂ 第 二 輯発 行 ニ関 ス ル件
(一)ニ付 テ ハ前 記 ノ如 キ任 務 及 組織 ニ付
( 七 ) 雑誌 ﹁マル ク ス﹂ 主 義 四 月 号 編輯 ニ関 ス ル件 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
中 央 ﹁プ ロアジ ﹂ 部 ハ中 央 委 員 会 ニ属 シ中 央 事 務 局 ヲ通 シ テ
ル コト
ヲ作 成 シ之 ヲ撒 布 ス ル コト
四 、同 工場 内 ニ於 ケ ル従 業 員 ノ不 平 不 満 ヲ 内 容 ト ス ル宣 伝 ビ ラ
日半 日公 休 等 ヲ 内 容 ト ス ル ﹁ポ スタ ー﹂ ヲ 作成 シ之 ヲ配付 ス
( 四)ニ付 テ ハ共 産党 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨ
各 地方 ﹁プ ロアジ ﹂ 部及 細 胞 ﹁プ ロア ジ﹂ 部 ノ各 責任 者 ト聯 絡 スト ノ決 定 ヲ為 シ
ナ ル﹂ ノ宣 伝、 帝 国 主義 戦 争 ニ対 スル 闘争 、 ﹁ソヴ イ エ ツト﹂
五 、 同 工場 ヲ目 標 ト スル 工場 新 聞 ヲ編輯 発 行 ス ル コト 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ二 ニ付 テ ハ其 頃 党 員 佐藤 菊 雄 ヲ担 当者 ト シ テ其
告 人佐 野 文夫 第 四 所載 ノ 如 ク諸 般 ノ決 議 ヲ為 シ宣言 説 明 ノ任 ニ当 リ 中 央 委 員 ニ選 任 セラ レ
夫 第 五所 載 ノ如 キ 諸般 ノ事 項 ヲ 決 定 シ、 政 治 部長 専門 部 ノ 宣 伝部
同中 尾 勝 男 、 党 員 三 田 村 四郎 等 ト共 謀協 議 ノ 上前 記被 告 人 佐野 文
後 第 一回 ノ新 中 央 委員 会 ニ出 席 シ被 告 人波 辺 政 之 輔、 同 佐 野 文夫 、
第 三 、其 翌十 二月 五 日前 記 小 野 川 温 泉 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル大会
務 所 ニ於 テ右 協 議 内 容 ニ神 奈 川 県 第 二 区 ヨリ 立 候補 シ タ ル ﹂ プ ロ
政党 部 各 委員 長 ニ任 命 セラ レ
シ テ東 京府 荏 原 郡 大 崎 町桐 ケ谷 所 在 関 東金 属 労 働 組 合大 崎支 部 事
調 査 ヲ為 シ 三 ニ付 テ ハ其 頃 党 員 野 田 忠 勝、 同 飯 野親 邦 ヲ担 当 者 ト
﹁ポ スタ ー﹂ 七 、 八 十枚 ヲ作 成 シ党 員 野田 忠 勝 同佐 藤 菊 雄 ト共 ニ
同佐 野 文 夫 等 ト共 謀 協 議 シ同被 告 人第 六所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル中 央 委員 総 会 ニ各 出 席 シ被 告 人 渡 辺政 之 輔 、
レタ ル常 任 委 員 会 並昭 和 二年 一月中 旬 頃 群 馬県 草 津 温 泉某 旅館 ニ
第 四、 同 年 十 二 月 中旬 頃 東 京 市 内 某 所 ノ党 事 務局 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ
レタ リ ァ﹂ 候 補 川 島 君 ニ投翼 セ ヨト ノ 趣旨 ヲ 加 味 シ タ ル 伝 単 式
之 ヲ同 工場 附 近 ニ貼 付 シ
大 正九 年 東 京帝 国 大 学法 学 部 卒 業後 二 ケ年 欧 米 ニ留 学 シ帰 朝 後 高 等
被 告 人 福本 和夫 ハ
学 校 教 授 タリ シカ 其 間 ﹁マル ク ス﹂主 義 ノ研 究 ニ没 頭 シ雑 誌 ﹁マル
ー﹂ ニ到 着 シ 同地 ニ於 テ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ諸 種 ノ会 合 ニ出 席 シ
前 記 批 判 ヲ受 ケ活 動 ノ新 方針 ヲ授 ケ ラ レ 同年 七 月末頃 ﹁モ ス コ
付 決 定 シ同 年 二 月 二十 日頃東 京 ヲ出 発 シ同 年 三 月下 旬頃 ﹁モ ス コ
ー﹂ ヲ 出発 シ同 年 十 一月 下旬 頃 帰 京 シ同 年 十 二 月初 旬 日光 山中 ノ
ク ス﹂ 主 義 ニ寄 稿 シ 専 ラ共 産 主義 的 思 想 ノ鼓 吹 ニ努 メ同 十 五 年 六 月
ノ 如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ爾 来 政 治 部 員、 中
報 告 会 ニ出席 シ テ前 記 ノ如 キ協 議 決 定 ヲ為 シ
中 旬 頃 被 告 人 西 雅 雄 ノ 勧誘 ニ応 シ ﹂コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂ カ前 記
央 委 員 等 ノ要 職 ニ就 キ其 共 産 主義 理論 ( 前 紀 福本 ﹁イ ズ ム﹂) ハ 一時
第 五、 大 正 十 五年 六 月頃 ヨリ 同年 九 月頃 迄 ノ間被 告 人 佐野 文 夫 、 同
党 ノ指 導 精 神 タ ル ニ至 リ シ モ ノナ ル ト コ ロ 第 一、 同 年 九 月頃 党 大 会 ニ提 出 ス ヘキ議 案 作 成 ノ タ メ ノ特 別委 員 ニ
シ前 記 笹 塚 ノ被 告 人 西 雅雄 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ
西 雅 雄 等 ト被 告 人水 野 成 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル街 頭細 胞 ニ所 属
ノ如 キ事項 ニ付 協 議 シ
数 回出 席 シ各 細 胞 員 ト 共謀 ノ 上前 記被 告 人佐 野 文 夫 第七 ノ三所 載
任 命 セラ レ其 後 同 年 十 二 月 三 日迄 ノ間 神奈 川 県 箱 根 町 千石 原 ノ某
人 渡 辺 政 之 輔、 同 佐 野 文 夫 等 ト共 謀 ノ 上同被 告人 第 三 ノ 一、 二所
温 泉 旅 館 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 委 員会 ニ数 回 出席 シ被 告
載 ノ如 ク大 会 ノ準 備 ニ対 スル諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ大 会 ニ付
第 六、 昭 和 三年 二 月中旬 頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間
ン﹂ タ ル東 京 市 芝 区 金杉 町新 浜 町 株式 会 社 芝 浦 製 作所 本 工 場 ヲ目
党 員 橋 本省 三、 岡 鍋 山貞 親 其 他 数 名 ト党 員 金子 健 太 ノ ﹁キ ヤプ テ
議 ス ヘキ 議案 中 宣 言 ノ起 案 ヲ担 任 シ
タ ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人渡 辺 政 之 輔 外十 五名 ト共 謀 ノ 上前 記 被
第 二、 同年 十 二月 四 日前 紀 五色 温 泉 宗 川 旅 館 ニ於 テ極 秘裏 ニ開 カ レ
員 ト ナリ該 期 間中 東 京 府 荏 原 郡 大井 町 鎧 ケ淵 党 員 橋 本 省 三方 其 他
標 ト ス ル関 東 地 方 委 員 会 芝 地区 所 属 ノ所 謂 芝 浦 製 作所 本 工場 細 胞
新 聞 掲載 ノ論 文 ニ基 キ党 ノ政 策方 針 ニ付 キ協 議 シ
蜜 ニ開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞 員 ト共 謀 ノ上 無産 者
リ 同府 豊 多 摩 郡 代 々幡 町 大 字幡 ケ谷 笹 塚 被 告 人西 雅 雄 方 ニ於 テ秘
其 他 ニ付 協 議 決定 シ
三、 一年 以 上運 動 ニ経 験 ア リ 能動 的 ノ者 ヲ入 党 セシ ムル コト
ト
ヘテ闘 争 ヲ煽 動 シ大 衆 闘争 ニ動 員 セシ メ得 ル方 法 ヲ講 スル コ
二、 金 属産 業 労 働 者 統 一ノ タ メ各 工場 ノ職 工 ニ共 通 ノ問題 ヲ捉
ス ル コト
一、各 組 合 合 同 促 進 ノ契 機 ヲ作 ル タ メ共 通 ノ問 題 ヲ捉 ヘテ闘 争
席 シ各細 胞 員 ト共 謀 ノ上
中 前 記 被 告 人西 雅 雄 方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出
﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 タ ル同 委 員会 所 属 細胞 ノ構 成員 ト ナ リ該 期 間
第 三 、 同 年 六 月頃 ヨリ 同 年九 月頃 迄 ノ間被 告 人湊 七良 ト同 西 雅雄 ノ
ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞 員 ト 共謀 ノ 上 工場 新 聞 発 行 、従 業 員大 会 開 催 ノ煽 動 其 他 諸 般 ノ事 項 ニ付協 議 決定 シ 第 七 、 同 年 二 月頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日迄 ノ間 被 告 人 是枝 恭 二、 同志 賀 義 雄 等 ト党 員 市 川 正 一ノ部長 タ ル中央 ﹁プ ロアジ ﹂部 員 ト ナリ
レタ ル ﹁ プ ロア ジ﹂ 部 会 議 ニ数 回出 席 シ 各 部員 ト共 謀 ノ 上前 記 被
該 期 間 中東 京市 牛 込 区 若 松 町 ノ党 員 市 川 正 一方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ
告 人志 賀 義 雄 第 四 ノ 二所 載 ノ如 キ 諸股 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ 被 告 人野 坂 参 弐 ハ 慶 応義 塾 大 学 理 財科 卒 業 後 経 済 学 研究 ノ タメ英 国 ニ留 学 シ大 正十 一年 四 月帰 朝 ス ルヤ 間 モナ ク労 働 組 合友 愛 会 ニ加 入 シ産 業 労 働 調査
第 四 、 同 年十 月頃 ヨリ 同 三年 一月 頃迄 ノ間 党員 雨 森 卓 三 郎 、 同山 我
所 ヲ創 立 シ テ社 会 運 動 ニ従 事 シ前 記 第 一次 日本 共産 党 事 件 ニ因 リ禁 錮 八月 ニ処 セラ レ シ モノ ナ ル ト コ ロ同十 四年 末 頃東 京市 内 某 所 ニ於
ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ 各細 胞 員 ト共 謀 ノ 上 無 産 者 新 聞 、雑 誌
ノ構 成 人 ト ナリ 該 期 間 中前 記 被 告 人西 雅雄 方 其 他 ニ於 テ開 カ レタ
﹁マルク ス﹂ 主 義 、 同 労 働者 等 ニ掲 載 ノ論 文 ニ基 キ党 ノ主 義政 策
徳 一等 ト被 告 人西 雅雄 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 タ ル委 員 会 所 属細 胞
員 等 ノ要 職 ニ就 キ
ニ付 討 議 シ東 京市 従 業 員 ニ働 掛 ケ ノ方 法 ト シ テ工 場新 聞 形 態 ノ機
テ党 員 某 ノ 勧誘 ニ応 シ、 ﹁コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ 秘
第 一、 同 十 五 年 二 月頃 ヨリ 同 年 五 月頃 迄 ノ 間 中 央委 員 トナ リ該 期 間
関 紙 ヲ発 刊 ス ル コト其 他 ニ付 協 議 決定 シ
密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ 中 央 委 員 、 ﹁モツプ ル﹂ 委
中束 京 府 下某 所 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル 中 央委 員 会 ニ数 回出 席 シ
第 五 、同 年 二月 下旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十五 日党 検挙 ニ至 ル迄 ノ間 被 告
被告 人杉 浦 啓 一、 同渡 辺 政 之 輔 、党 員 市 川 正 一等 ト共 謀 ノ上前 記
ン﹂ タ ル東 京 市 芝区 豊岡 町 日本 光 学 工業 株 式 会社 工場 ヲ目 標 ト ス
人 杉 浦 啓 一同 片 山峰 登、 党 員靏 田 梅郎 等 ト同槙 田 清 ノ ﹁キ ヤプ テ
被 告 人杉 浦 啓 一第 二所 載 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ
尚 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委員 会 所 属 細 胞 ノ構 成 員 トナ
第 二、 昭 和 二年 四 月 頃 ヨリ 同年 六月 頃 迄 ノ間 被 告 人西 雅雄 ト同 中 野
ル関東 地 方 委 員 会 芝 地区 所 属 ノ所謂 豊岡 光 学 工 場 細 胞 ノ構 成 員 ト
ト ナ リ ﹁マル ク ス﹂ 主義 ノ研 究 ニ没 頭 シ遂 ニ共 産 主義 ヲ信 奉 スル ニ
同 大島 英 夫 、同 湊 七 良 、 同平 井 直 、 同斎 藤 久 雄 等 ト関 東 地 方 委 員
第 一、 同 年九 月 上旬 頃 ヨリ同 年十 二 月上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人唐 沢 清 八、
就 キ無 産 者 萩 聞 ノ編 輯 経 営 ノ任 ニ当 リ
ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ関 東 地 方 委 員 長大 会 準 備 委員 長 等 ノ要 職 ニ
誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂ カ 前 記 ノ如 キ秘密 結 社 ナ ル コト
動 ニ従 事 シ 居 リ シ モ ノナ ル ト コ ロ同 年 七 月 上旬 頃党 員市 川 正 一ノ勧
至 リ政 治 研 究 会、 日本俸 給 生活 者 組 合 、労 農 党 等 ニ加 入 シ テ社 会 運
在 学 中 新 人 会 ニ加 入 シ学 生 社 会 科学 研究 聯 合 会 ニ加 盟 シ其 中央 委 員
レ タ ル細 胞会 議 ニ数 回出 席 シ右 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上
ナ リ 該 期 間 中 同市 麻 布区 宮 下 町靍 田 梅 郎方 其 他 ニ於 テ 秘 密 ニ開 カ
株式 会社 従 業 員 ヲ シテ会 社 ニ交 渉 ヲ為 サ シ ム ル コト
一、右 槙 田 清 、靍 田梅 郎 外 二名ノ 解 雇問 題 ニ関 シ日 本 光学 工 業
二 、 工場 新 聞 火 花 ヲ発 刊 ス ル コト 、 論説 ハ右靍 田 、槙 田 ノ両 名 ニ於 テ 記事 ハ右 片山 ト被 告 人 ニ於 テ各 分 担 執 筆 ス ル コト 三 、党 員 ト シ テ山 田義 雄 ヲ推 薦 スル コト 右槙 田 、靍 田 ノ両 名 ニ 於 テ 右 山 田 ノ経 歴 等 ヲ調 査 ス ル コト
ラ ク シ ヨ ン﹂ ノ活 動 統 制 其 他 ノ任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中前 記 被 告 人
会 ヲ組 織 シ共委 員 長 ヲ命 セラ レ党 中 央 部 ト ノ聯 絡 所 属 細胞 並 ﹁フ
方 ニ於 テ前 後十 数 回秘 密 ニ同委 員 会 ヲ開 キ 右委 員 等 ト 共謀 ノ 上党
等 ヲ協 議 決 定 シ之 ニ基 キ右 解 雇 反対 ノ記 事 並 ﹁資 本 家 地 主 の政 府
指 令 ニ遂 ヒ
を 倒 せ、 労 働者 農 民 の革 命 的 政 府 を 作 れ、 土地 の無 償 没 収﹂ 等 共 産 党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 スル 記事 ヲ掲載 シ タ ル 工場 新 聞 、火 花
(一) 同 年 十 月中 旬 頃 迄 ノ間 同 委 員 会所 属 ノ細 胞員 ヲ シ テ
団 結 権 、 罷業 権 ノ確 立 ヲ ﹁ス ローガ ン﹂ ト シ
シ議 会 解 散 即時 実 行 ヲ中 心 ニ言 論 集 会結 社 ノ自 由 、 耕作 権 、
一、 議 会 解散 請 願 運 動 ニ付 テ ハ労 農党 第 四 回中 央 委員 会 ヲ牽 制
第 一号 ( 同 上 二、 八○ 八) ヲ発 刊 シ之 ヲ党 外 活 動分 子 数 名 ニ配 付 シ 第 六、 同年 一月中旬 頃 ヨリ 同 月 下旬 頃 迄 ノ 間 ﹁モ ツプ ル﹂ ( 革命運 動 犠 牲 者 救 援 運動 委 員 会 ) ノ構 成 員 トナ リ 同市 小 石 川 区 竹早 町 百
城 東 、 城 西 、城 南 、 北 部 、中 部、江 東 ニ議 会 解 散請 願 運
番 地 、被 告 人 門屋 博 方 ニ於 テ 秘 密 ニ開 カ レタ ル 同委 員 会 ニ前 後 三
動 地 区 実行 委 員 会 ヲ組織 セシ メ、 同 月十 六 日同委 員 会 代
表 者 、 地 方 無産 団 体 代表 者 ヲ東 京 市 芝 区宇 田 川 町 字 田 川
回 出 席 シ右 委 員 ト共 謀 ノ上前 記 被告 人徳 田 球 一第 七 所 載 ノ 如 ク
第 七 、大 正 十 五 年 六 月頃 同市 芝 区 新橋 駅 附 近 ノ某 ﹁カ フ エー﹂ ニ於
セシ メ同 会 ヨリ代 表 者 二名 ヲ選 ヒ当 時 大 阪 ニ於 テ開 カ レ
倶 楽 部 ニ会 合 セシ メ テ同 運動 関 東 地 方 実行 委 員 会 ヲ組 織
﹁モツプ ル﹂ 運動 ニ関 ス ル意 義 方針 等 ヲ協議 決 定 シ
テ被 告 人 水 野 成夫 ニ対 シ前 託 ﹁コ ム ニス ト、 グ ル ープ ﹂ ニ加 入 ヲ
(二) 党 員 秋 和松 五 郎 、被 告 人 大島 英 夫 ト共 ニ同 運 動 関東
タ ル 同運 動 全 国 会議 ニ出 席 セ シメ
勧誘 シ
大 正 十 五年 三 月東 京帝 国 大 学 文 学 部社 会 科 ヲ卒 業 セ シ モノ ナル カ
被 告 人 門屋 博 ハ
ン﹂ ト ナ リ其 統 制 聯絡 等 ノ任務 ニ従 事 シ同 年 九 月下 旬 頃
地方 実 行 委 員 会 ﹁フ ラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ 組 織 シ ﹁キ ヤプ テ
ヨリ 同年 十 一月 下旬 頃 迄 ノ間 前 記被 告人 方 ニ於 テ秘 密 ニ 数 回 ﹁フ ラ ク シ ヨ ン﹂ 会 議 ヲ開 キ 右 構成 員 ト共謀 ノ 上 ( イ) 右 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 構 成 員 ハ同 運 動 実行 委 員 会 ノ常 任 委 員 トナ リ活 動 ス ヘキ コト (ロ) 右実 行 委 員会 常 任 委 員 会 ニ提案 ス ヘキ事 項 ハ予 メ協 議 シ置 ク コト
方法
(ハ) 議 会解 散 請願 書 ニ署名 ヲ得 ルタ メ ノ具 体 的 活 動
(ニ) 同年 十 二月 一日議 会 解 散 諸 願 デ ー ヲ挙 行 シ 各 地 ノ屋 外 集 会 演 説会 等 ニ宣 伝 ビラ ヲ撒 布 ス ル コト 等 党 ノ政 策 方針 ヲ同実 行 委 員 会 内 ニ於 テ確 保 ス ヘキ 事 項 ニ付 協議 決 定 シ其 決 定 ハ同 委 員 会 ヲ通 シテ 夫 々 之 ヲ実 行 シ
大会 準 備 委 員 ヲ命 セラ レ其委 員長 ト ナリ
第 二、 大 正十 五年 十 一月 中旬 頃 被 告 人松 尾直 義 、 同 菊 田善 五 郎 ト党
田 郡藪 塚 本 町藪 塚 鉱 泉 旅館 長 生 館 ニ於 テ会 合 シ謀議 ノ上
一、 同 月下 旬 頃 右 委 員 並被 告 人渡 辺政 之 輔等 ト秘 密 ニ群 馬県 新
(一) 大 会 ノ場 所 ヲ前 記 五色 温 泉 宗 川 旅館 ト ス ルコト
(二) 大 会 ノ際 使 用 ス ヘキ隠 語
( 三 ) 宿 屋 ニ対 シ電 気 工 場 慰安 会 ト称 スル コト 其 他 ヲ 協議 決 定 シ
二、 同 年 十 二 月 二 日被 告 人菊 田善 五 郎 ト 共 ニ先 発 シ テ右 五色 温
ト称 シ十 数名 投宿 ノ申 込 部 屋 ノ借 入 割 当其 他 ノ準 備 ヲ為 シ
泉 宗 川 旅 館 ニ到リ 東 京市 木 所 区 内 ノ某 電気 工場 ノ慰 安会 ナリ
会 ニ出 席 シ前 記 被 告 人佐 野 文 夫 第 四所 載 ノ如 ク被 告 人渡 辺 政之 輔
第 三、 其 翌 々十 二 月 四 日右 宗 川 旅 館 ニ於 テ極 税裏 ニ開 カ レタ ル党 大
外 十 五名 ト共 謀 ノ 上前 記 諸 般 ノ協 議 決定 ニ参 与 シ
主 筆 代 理 ヲ命 セ ラ レ党 ノ政 策 方 針 ヲ宣 伝煽 動 ス ル論説 記 事 ノ編 輯
第 四 、 同年 十 二月 上 旬 頃 ヨリ 昭 和 二 年 一月中 旬 頃 迄 ノ間 無 産者 新 聞
ニ従事 シ其 後 同 三 年 三 月十 五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 同新 聞 ノ 経営
二、労 農 党 支 部 組 織運 動 ニ付 テ ハ同 年九 月中旬 頃 ヨリ関 東 地 方
ヲ担 任 シ
第 五 、 同 二 年 四 月頃 ヨリ 同 三 年 一月 頃 迄 ノ間 被 告 人 斎 藤 久雄 、党 員
委 員 会 所 属 細 胞 ヲ シ テ中 部 、江 東 、 城 西 、 城 北、 城 南 、 荏 原
者 ヲ シ テ労 農党 東京 府 支 部 聯 合 会 ヲ組 織 シ支 部 無条 件 承 認 、
ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従事 シ該 期間 中 前 記 被 告 人 方 ニ於 テ秘
丹 野 セ ツ、同 二片 柴 司等 ト関 東 地 方 委 員会 所 属 細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ
ノ穴支 部 ノ組 織 ニ活 動 セ シ メ、 同 年十 月 二十 三 日 同支 部 代 表
大 衆 ノ要 求 ヲ知 ラ シメ
(一) 女 工保 護 法 、 失業 手 当 法、 最 低賃 銀 法 、 健康 保 険法
一、 評 議 会 婦 人 部 及婦 人 同盟 ヲ シ テ
密 ニ数 回 細 胞会 議 ヲ開 キ 右 細胞 員 等 ト共 謀 ノ 上
門 戸 開 放 ヲ決 議 セシ メ之 ヲ同党 第 四 回中 央 委 員 会 ニ提 出 シ テ
記党 方 針 ヲ醗 酵 セ シメ労 農 党 第 一回 大 会 ニ於 テ其 合 同条 件 ヲ
三 、無 産 政 党 合 同 問題 ニ付 各 細 胞 ヲ シ テ 一般 大 衆 団体 内 部 ニ前
主 張 セ シメ
ム ルコ ト
等 ノ制 定 ヲ目 的 ト スル労 働 婦 人保 護法 要 求 運 動 ヲ起 サ シ
(二) 前 記所 謂 五 法 案獲 得 ノ タメ ﹁ゼ ネ ラ ル、 ス ト ラ イ キ ﹂ ヲ遂 行 セ シ ム ル コト ( 三 ) 同 二年 九 月 ノ府県 会 議 員 選 挙 戦 ニ婦 人 ノ政 治 的 要 求 ニ関 スル ビラ ヲ出 サ シ ムル コト ( 四 ) 婦 人参 政 権 獲得要 求 運 動 ヲ起 サ シ ムル コト 二、青年同盟ヲシテ ( 一) 全 国青 年 団 体 協議 会及 反 動 的 ﹁スポ ー ツ﹂ ニ対 ス ル 対 策 ヲ講 セシ ム ル コト (二) 兵 役年 限 短 縮 要 求 ヲ為 サ シ ムル コト 三 、 東 京 合 同 労 働組 合 ヲ シ テ
サシムル コト
(一) 工場代表者会議 ヲ開 カシメ工場委員会組織運動 ヲ起
遂行 セシムル コト
( 二) 前記 五法案獲得 ノタメ ﹁ゼネラル、 ストライキ﹂ ヲ
島上善 五郎、 同上田茂樹、同森 岡嘉門次、被告人今野健夫等ト同
第七、 同年 一月末頃 ヨリ同年二月下旬頃迄 ノ間党員森田喜代次、 同
南喜 一ノ ﹁キヤプ テン﹂タル関東地方委員会所属 ノ東京市 電亀沢
町車庫 ヲ目標 トスル所謂市電亀沢町車庫 工場細胞ノ構成員トナレ
該期間中前記被告人方 ニ於 テ秘密 ニ開カレタル細胞会議 ニ前後二
一、市 電自治会本所支部員塙毅馘首ノタメ同組合 ノ動揺 セルニ
回出席 シ右細 胞員等 ト共謀 ノ上
ル コト
乗 シ闘争激成 ノ手段 トシテ不 当馘首取消 ノビラヲ撒布 スル コ ト其実行方法 ハ右島上善五郎、森岡嘉門次ノ両名、 ニ 一任 ス
コト
二、工場新聞 ヲ発行 シテ亀沢町車庫 ノ戦闘的労働者 ニ配付 スル
ニ対 シ東 京府第四区立候補者被告人唐沢清八 ニ投票 セシ ムヘ
三、同年二月ノ総選挙 ニ際 シ市電自治会支部亀沢町車庫 従業員 ク運 動ヲ開始 スルコト 等 ニ付協議決定 シ
等 ニ付協議 シ 一ニ付 テ ハ評議会 婦人部員タル党員 丹野 セツヲ、
区 日比谷公園 ニ於 テ党 員島上善 五郎 ニ、同区丸之内濠端 ニ於 テ同
第八、大 正十五年九 月下旬頃 ヨリ同年十月下旬頃迄 ノ間東 京市麹 町
ニ、東 京駅前丸 ビル附近 ニ於テ同小林信吉 ニ、其外同市内 ニ於 テ
曽 田英 宗 ニ、同市下谷区清水町新 人会合宿所 ニ於 テ同大間知篤 三
二、三 ニ付テ ハ東京合同労働組 合員 タル被告人斎 藤久雄 ヲシテ
同秋 和松 五郎、同小野源之助、同冬野猛夫等 ニ対 シ夫 々 ﹁コムニ
夫 々右決議実行 ノ任 ニ当 ラシメ 運動犠 牲者救援運動委員会)委員 ニ任 命 セラ レ同委 員被告人野坂
第六、同 三年 一月中旬頃 ヨリ同月下旬 頃迄 ノ間 ﹁モツプ ル﹂(革命
スト、グ ループ﹂ ニ加入勧誘 シ
同浅野晃 ト事務局 ヲ構 成シ同年 四月検挙 ニ至ル迄 ノ間共 謀ノ上
第九、前 記昭和三年三月十五日ノ党検挙後被告人中尾勝男( 責 任者)、
参三、同委員長被告人徳田球 一等 ト前記被告人方其 他 ニ於 テ前後 ﹁モツプ ル﹂ノ意 義方針等 ニ付協議決定 シ
三回秘密 ニ会合シ共謀 ノ上前紀被告 人徳田球 一第 七 所 載 ノ 如 ク
四、 ﹁モツプ ル﹂ ヲ動 カ シテ救 援 運動 ヲ起 サシ メ
三 、無 産 者 新 聞 ノ発 行 ヲ回復 シ
二、 赤 旗 、 檄 文 ヲ発 行 シ
一、 指 令 伝 達 ノ タ メ各 地 ニ聯 絡 係 ヲ派遣 シ
ノ方 法 等 ニ付 協 議 決定 シ
大 島 町 亀 戸 東 洋 紡績 株 式 会社 争 議 ノ指 導 、労 農 党 ニ対 スル働 掛 ケ
南 喜 一等 ヲ関 東 地 方 評 議 会 ヨリ派 遣 スル コト其 他 東 京府 南 葛 飾 郡
ノ上 静岡 県 浜松 市所 在 日本 楽 器 株式 会 社 ノ争 議 応 援 ノ タ メ被 告 人
地 評 議会 事 務 所 ニ於 テ 秘密 ニ数 回 細 胞会 議 ヲ開 キ 各細 胞 員 ト共 謀
﹁キ ヤプ テン﹂ タ ル関 東 地方 委 員 会所 属細 胞 ノ構 成 員 ト ナリ該 期
員 直 井武 夫 ( 後 ニ被 告 人 喜入 虎 太 郎加 入 ) 等 ト被 告 人大 島 英夫 ノ
第 五 、 同年 五 月下 旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月頃 迄 ノ間 被 告 人今 野 健 夫、 党
ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委員 会 所 属細 胞 ノ構 成 員 ト ナリ
第 四、 昭 和二 年 一月初 旬 ヨリ 同 年 四 月初 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人片 山 峰 登
五、 労農 党 、 評 議 会 、農 民 組 合 等 ノ党 外 大 衆 団体 ヲ シ テ検 挙 ニ 対 ス ル反 対 運 動 ヲ起 サ シメ其 活動 回復 ノ タメ 残留 党 員 ヲ以 テ ﹁フテ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー ﹂ ヲ組 織 シ テ之 ヲ指 導 シ 其 他 各 地方 委 員 会 ト ノ聯絡 及 破 壊 サ レタ ル党 活 動 ノ回復 ニ努 メ 被 告 人松 尾 直 義 ハ
間 中 東 京市 牛 込 区 早 稲 田鶴 巻 町 被 告人 大 島英 夫方 其 他 ニ於 テ秘 密
電 気 工場 ノ職 工 ニシ テ関 東 金属 労 働 組 合 執 行委 員 長 、関東 地方 評 議 会 中央 常 任 委員 等 ニ歴任 シ 各種 ノ争 議 ヲ指導 シ労 農 党 員 ト ナ リ社
ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数回 出 席 シ右 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上
合 ハ果 敢 ナ ル 理論 闘 争 ニヨリ テ左 翼 運動 ヨリ 除 外 ス ヘキ コト
一、 労農 一派中 ノ優 秀 分 子 ト意 思 ノ疏 通 ヲ図 リ 若 シ不 成 功 ノ場
会 運 動 ニ從 事 シ居 リ シ モノナ ルト コ ロ大 正 十 五 年 二 月中 旬 頃被 告 人 杉 浦 啓 一ノ 勧 誘 ニ応 シ ﹁コム ニスト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ 秘密
二、 無 産 者 新聞 ノ論 説 ヲ平易 ナ ラ シ ムル コト
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 主 ト シ テ前 記 ﹁レ フト﹂ 及 組 合 運 動 ノ指導 ヲ 担当 セ シ モノ ナ ル ト コ ロ
三、 工場 新 聞 ヲ発行 ス ル コト
第 六、 同 三 年 二 月頃 ヨリ同 年 三 月 十 五 日党検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 党 員 児
等 ヲ協 議 決 定 シ
第 一、 同年 十 一月中 旬 頃 被告 人門 屋 博 、 同菊 田善 五 郎 ト共 ニ党 大 会
ニ前 記 藪 塚 鉱泉 旅館 ニ於 テ会 合 シ謀 議 ノ上前 記被 告 人 門 屋博 第 二
準 備 委 員 ヲ命 セラ レ同 月下 旬 頃 右 両 被 告 人及 同渡 辺政 之 輔 ト秘 密
電 気株 式会 社 三田 工場 ヲ目標 ト ス ル関 東 地 方委 員 会 所 属 ノ所 謂 三
玉 慶 一郎 同市 川 正 一等 ト党 員 吉 原 清 一郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル沖
田 沖電 気 工場 細 胞 ノ構 成 員 トナ リ該 期間 中東 京府 荏 原 郡荏 原 町小
所 載 ノ各 事 項 ニ付 協 議 決定 シ 第 二 、 同年 十 二 月 四 日前 記 五 色 温泉 宗 川 旅館 ニ於 テ極 秘 裏 ニ開 カ レ
山 五 百 二 十 五番 地 ノ被 告 人方 、 同 町 戸越 ノ右吉 原清 一郎 方 ニ於 テ
秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 二 回出 席 シ各 細 胞員 ト共 謀 ノ上
タ ル党 大 会 ニ出 席 シ前 記 被 告 人佐 野 文 夫 第 四 所載 ノ如 ク被 告 人 渡
関 東 金 属 三 田 沖 電気 分 会 幹 部 ノ脱 退 ハ左翼 労 働 者 ノ 大 打撃 ナ ルヲ
辺 政 之輔 外 十 五名 ト 共 謀 シ前 記 諸 般 ノ協 議 決 定 ヲ為 シ
男 等 ト同細 胞 ヲ組 織 シ該期 間 中 東 京市 芝 区三 田 四 国町 二 丁目 五 番
第 三 、 同年 五 月頃 ヨリ 同 年 八 月頃 迄 ノ間 被 告 人 河 田賢 治 、 同中 尾勝
以 テ極 力 之 ヲ阻 止 シ尚 効 ナ キ ト キ ハ同 工 場 ノ青 年 分 子 ヲ シ テ脱 退
会 ニ出 席 シ右 委 員等 ト共 謀 ノ上
工谷 町 ノ党 員春 日庄 次 郎方 ニ於 テ屡 秘 密 ニ開 カ レ タ ル同委 員
評 議 会 ニ加 入 シ大 正 十 四年 十 月 露西 亜 ニ赴 キ 共産 主義 社 会 ノ現 状
衆 ヲ シ テ階 級意 識 ヲ把 握 セシ ム ヘキ コト ヲ協 議 決 定 シ之 ニ
付 労 農党 、評 議 会 、 全 日本 無産 青 年 同 盟等 ヲ指 導 シ労 働 大
其 他 当 時 ノ指 令 ニ基 キ 随時 発 生 ノ労 働運 動 ニ関 ス ル問 題 ニ
メ労農 党 ヲ支 持 セ シ ム ル コト
ニ臨 マシ メ且 労働 組 合 ヲ シ テ工 場代 表 者 会 議 等 ヲ開 カ シ
民 ノ直 接 要 求 スル事 項 ヲ掲 ケ テ関 西 地 方 ニ於 ケ ル選 挙 戦
(二 ) 前 記 府県 会 議 員 選挙 ニ際 シ労農 党 ヲシ テ労 働 者 小市
(一) 議会 解 散請 願 運 動 ニ関 ス ル件
反 対 運 動 ヲ起 シ脱 退者 ヲ孤 立 セ シ ムル タ メ研 究 会 ヲ開 催 シ ビラ ヲ 撒 布 セシ ム ル コト 及 右吉 原 清 一郎 ヲ其 実 行 ノ任 ニ当 ラ シ ムル コト 等 ヲ決 定 シ 第 七 、 大 正十 五年 六 月 頃 前 記評 議 会 事 務 所 ニ於 テ党 員 新 谷 久 三郎 、 同 田 中 長 三 郎 ニ対 シ各 別 ニ入党 ヲ勧誘 シ
ヲ視 察 シ翌 十 五 年 四 月帰 朝 シ其 後 同会 本 部 ノ常 任執 行委 員 ト ナリ社
被 告 人河 田 賢治 ハ
会 運 動 ニ従 事 セシ モノ ナ ル カ同 年 五 月下 旬 頃被 告 人 佐野 文 夫 ノ勧 誘
基 キ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
討 議 ヲ為 シ
次 、 同山 崎雄 次 ト共 ニ前 記 ﹁報 告 ノ要 点 ﹂ 其他 党 文 書 ノ研究
秘密 ニ開 カ レタ ル 同委 員 会 ニ出席 シ党 員 板 野勝 治 、 同宮 崎菊
二 、 同 三年 一月初 頃 同市 天 王 寺 区桃 山 ノ党 員 山崎 雄 次 方 ニ於 テ
ニ応 シ ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘密 結社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 第 一、 右 入党 後 直 ニ中 央 常 任委 員 、 組織 部 長等 ニ任 セラ レ同年 八月 下 旬 迄 ノ間 其 任 ニ在 リ タ ルカ
其 任 ニ在 リ 党 員山 崎 雄 次 、 同徳 田英 二 ト共 ニ党 員冬 野 猛夫 ヲ委 員
第 三 、 同 二年 十 月頃 大 阪 地方 委 員 ニ任 セラ レ同 三 年 三 月初 頃 迄 ノ間
一、 同 年 六 月下 旬 頃 前 記 被 告 人徳 田 球 一第 四所 載 ノ如 ク 磯 部 鉱
ー﹂ 会 議 ニ出 席 シ其 出 席 者 等 ト共 謀 ノ上前 記 ノ 如キ 事 項 ニ付
ノ四箇 ノ地 域 ニ分 チ各 地 域 ニ細 胞 ヲ設 ケ其 地 域内 ノ各 工 場 ニ働 掛
委 員会 構成 員 等 ト共 謀 ノ 上大 阪 地方 ヲ東 区 、北 区 、 此花 区、 南 区
野 猛夫 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 地 方 委員 会 ニ屡 出 席 シ該 地 方
長 ト ス ル大 阪 地方 委 員 会 ヲ構 成 シ該 期 間 中 同市 同 区 谷 町 ノ党 員 冬
泉 附 近 ノ碓 氷 河 原 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レ タ ル 拡 大 ﹁ビ ユー ロ
協 議 決 定 ヲ為 シ 二、 右 期 間 中組 織 部 長 ト シテ党 員数 名 ト共 ニ組 織 部 ヲ構 成 シ労
ケ漸 次 労働 者 中 ニ党 ノ根 ヲ張 リ 其活 動 ヲ活 発 ナ ラ シ ム ヘキ コト ヲ
働 組 合 ニ関 スル事 務 ヲ掌 リ
迄 ノ間 其 任 ニ在 リ党 員 板 野勝 治 、 同宮 崎菊 次 、 同 山 崎雄 次 等 ト共
第 二、 昭 和 二年 五 月 上旬 頃 関 西 地 方 委員 ニ任 セ ラ レ同 三年 三 月初 頃
第 四 、 大 正十 五 年 五 月頃 ヨリ同 年 八 月頃 迄 ノ間 前 記被 告 人 松 尾直 義
協 議 決定 シ 一、 右 期 間 中 大阪 市 此 花 区 上 福 島北 四 丁目 又 ハ同 市天 王寺 区 細
ニ党 員 春 日庄 次 郎 ヲ委 員 長 ト ス ル関西 地 方 委 員 会 ヲ構成 シ
第 五 、 同年 十 二月 下旬 頃 ヨリ 昭 和 二年 五 月頃 迄 ノ間 党 員 木 村 京 太 郎、
要 職 ニ就 キ
関 東 地 方 委 員 長、 労 農党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂員 等 ノ
グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
第 三 所載 ノ細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会 議 ニ出 席 シ該 細 胞構 成 員 等 ト 共
被 告 人中 村 義 明 ト共 ニ党 員 村 山 藤 四郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル関
コ ロ大 正 十 四 年 八 月中 被 告 人渡 辺政 之 輔 ノ 勧誘 ニ応 シ ﹁コム ニスト、
西 地 方委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 同 市 此花 区 江 成 町 ノ党
第 一、 昭 和 二 年 二 月末 頃 ヨリ同 年 四 月 頃迄 ノ間 被告 人平 井 直 、 同 浅
部 会 統 制 委 員 等 ニ歴任 シ労農 党 員 トナ リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ ト
員 村 山藤 四郎 方 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ屡 出 席 シ該細
シ東 京 府 南 葛飾 郡 寺島 町大 字 寺 島 ノ被 告 人 方 ニ於 テ秘 密 ニ数 回 同
野晃 等 ト 関 東地 方 委 員会 ヲ組 織 シ委 員長 ヲ命 セラ レ其 任務 ニ従 事
謀 ノ上前 記 ノ如 キ 事 項 ニ付 協 議 決 定 ヲ為 シ
ノ方 針等 ニ付 研 究 討 議 ヲ為 シ
胞 所 属党 員 等 ト共 謀 ノ 上議 会 解 散請 願 運 動 ニ関 スル指 令 労 働 運 動
第 六 、 昭 和 二年 五 月頃 ヨリ同 年 十 月頃 迄 ノ間党 員 松 田喜 一、 同 栗木
﹁マルク ス﹂主 義 ノ研究 ヲ為 サ シ ム ル コト其 他党 員 ノ推薦 規 律 等
委 員 会 ヲ開 キ各 委 員 ト共 謀 ノ 上所 属 細胞 ヲ シ テ頻 繁 ニ会議 ヲ開 キ
ニ付 協 議 決 定 シ
一夫 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ其 任 務 ヲ遂 行 シ 且 該 期 間中 屡 右 党 員冬 野 猛夫 方 等 ニ於 テ秘 密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ該細
期 間 中 東 京 市芝 区 豊 岡 町 十 三番 地 所 在 光学 工業 労働 組合分 会 事 務
委 員 会 所 属 細胞 ヲ組織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ其 任 務 ニ従 事 シ該
第 二、 同 年 一月頃 ヨリ 同 年 三 月 頃迄 ノ間被 告 人 湊 七 良等 ト関東 地 方
第 七 、 同年 十 月頃 ヨリ 同 年十 二 月頃迄 ノ間党 員松 田喜 一、 同 山 崎雄
所 ニ於 テ秘 密 ニ前 後 二回細 胞会 議 ヲ開 キ右 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上 無
胞 所 属党 員 等 ト共 謀 ノ 上党 活 動 ニ付 協 議 ヲ為 シ
ヲ遂 行 シ 且該 期 間 中前 後 三回 位 阪神 沿 線 所 在某 家 ニ於 テ秘 密 ニ細
次 、 同中 山 基 明 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任務
産 者 新 聞 掲 載 ノ社 説 ニ基 キ党 ノ政 策 方針 ヲ協 議 シ
第 三 、 同 年 六 月頃 ヨリ 同年 九 月頃 迄 ノ間党 員 小 林信 吉 、 同島 上善 五
胞 会 議 ヲ開 キ該細 胞所 属党 員 等 ト共 謀 ノ上 合法 団体 ヲ通 シ テ党 ノ 闘 争 ヲ如 何 ニ展開 ス ヘキ ヤ ニ付 協議 ヲ為 シ 第 八、 同年 十 二 月下 旬 ヨリ同 三 年 一月 上旬 頃 迄 ノ間 党 員 松 田 喜 一、
ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中前 記被 告
郎 、 同 志 賀 多恵 子 、被 告 人村 尾 薩 男 等 ト関 東 地方 委 員 会 所 属 細 胞
二、 前 記 労 農総 聯 合 統 一運 動 ノ件
値 下 運 動者 ト 共同 闘 争 ス ル コト
羅 シ 其 ﹁ス ローガ ン﹂ 中 ニ家賃 三割 値 下 ノ 一項 ヲ加 ヘテ家 賃
一、 議 会 解 散 請 願運 動 ニ付 テ ハ小市 民 未 組織 労 働 者 ノ大 衆 ヲ網
人 方 ニ於 テ 税密 ニ数 回細 胞 会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員等 ト共謀 ノ 上
同小 野 源 之 助 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其任 務 ヲ 遂行 シ且 該 期 間中 同 市 此 花 区 四 貫島 ノ党員 小 野 源 之 助 方 ニ於 テ 一 回 秘密 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ該 細 胞 所属 党 員等 ト共 謀 ノ上 ﹁報告 の要 点﹂ 其 他党 文書 ノ研 究 討 議 ヲ為 シ 被 告 人南 喜 一ハ 東 部 合 同 労働 組 合 争 議 部 長 、関 東 地 方 評議 会 執 行 委 員 、争 議 部 長 、
三 、 工 場 新 聞 発 行 ノ件
人 会 ニ加 入 シ社 会 科 学特 ニ ﹁マル ク ス﹂ 主義 ノ研 究 ニ没 頭 シ遂 ニ共
ナ ルカ高 等 学校 在 学 中 ヨリ社 会 問 題 ノ研 究 ニ従 事 シ大 学 ニ進 ム ヤ新
産 主 義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ大 正十 四 年九 月頃 被 告 人
等 ニ付 協議 決 定 シ 第 四、 同 年 十 月頃 ヨリ同 年 十 二月 頃 迄 ノ間 党 員 島 上善 五 郎、 同 志 賀
幡 市 ニ到リ 爾来 同 地 ニ於 テ 鉱 山労 働 組 合 ノ 設 立、 総 同 盟 ノ九 州 労働
徳 田 球 一ノ勧誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニス ト、グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘密
組 合 聯 合 会 除名 ニ対 ス ル反対 運動 、 無 産政 党 確 立促 進 運動 其 他 ノ実
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ間 モナ ク指 令 ニヨリ福 岡 県 八
於 テ秘 密 ニ数 回細 胞会 議 ヲ開 キ 右細 胞 員 等 ト共謀 ノ 上 労農 党 ト 日
シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任務 ニ従 事 シ該 期 間 中 前 記 被告 人 方 ニ
労 党 ト ノ合 同 ニ関 スル件 、 寺 島 町制 改革 運 動 ニ関 ス ル件等 ニ付 協
際 運 動 ニ従 事 シ
多 恵 子 、 被 告 人 日下 部 千 代 一等 ト関 東 地 方 委 員 会所 属 細胞 ヲ組 織
議決 定 シ
ニ任 命 セラ レ同 年 十 一月 末 頃後 任 委員 長 タ ル被 告 人中 尾 勝 男 ニ其
第 一、 昭 和 二年 五 月末 頃 被 告 人南 喜 一ノ後 ヲ襲 フテ関 東 地 方 委 員長
事 務 ヲ引 継 ク迄 ノ間 被 告 人 平井 直 等 ト同委 員 会 ヲ構 成 シ前 記 委員
同 島 上 善 五郎 、 同 上田 茂 樹 、 同森 岡 嘉 門 次 、 被 告 人 今野 健 夫 、 同
長 ノ任 務 ニ従 事 シ
第 五、 同 三 年 一月末 頃 ヨリ 同 年 二 月下 旬 頃 迄 ノ間党 員 森 田喜 代 次 、
ナリ 其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中前 記被 告 人 門 屋 博方 ニ於 テ秘 密 ニ数
本 部 ニ於 テ党 員 金 子健 太 ニ、 同 年 七 月頃 前 記 被 告 人方 ニ於 テ党 員
(五) 党 組織 ノ拡 大
(四) 東 京市 政 革新 運動
( 三) 府 県会 議 員 選 挙闘 争
(二) 議 会解 散 請願 運動
(一) 五 法 案獲 得 運 動
ト共 謀 ノ 上
当時 ノ居 室 其 他 ニ於 テ前 後 数 回 秘密 ニ委 員 会 ヲ開 キ右 委 員等
一、 該 期間 中 東 京 市小 石川 区 上富 坂仲 町 三 番 地松 田方 ノ被 告 人
門 屋 博 ト 前 記市 電 亀 沢 町 車 庫 工場 細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト
回 細 胞 会 議 ヲ開 キ各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上 前 記 被 告 人 門 屋博 第 七 所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ 第 六、 同 二 年十 二 月中 党 員 山 本懸 蔵 、 被 告 人 浅 野晃 等 ト 同党 中 央 委 員 会所 属 労農 党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ ヲ組 織 シ
野 田忠 勝 ニ、 同 月頃 同 市 同 区南 佐 久 間 町 一丁 目 二番 地東 京 市 従 業
第 七 、 同 年 四、 五 月頃 同 市 芝 区 三田 四国 町 二 丁 目 五番 地 前 記 評 議 会
員 組 合本 部 ニ於 テ党 員 山我 徳 一ニ、 同年 九 月 頃前 記 被 告 人 方 ニ於
等 ヲ協 議 シ
( 五 )ニ付 テ ハ着 々其 準備 ヲ進 メ目標
二、 同 年 九月 十 五 日頃 前 記 五 法 案要 求 ノ タ メ ﹁ゼ ネラ ル、 スト
工場 ノ予 定 、 外 廓 ノ組 織 ヲ見 ル ニ至リ
テ所 属 細 胞 ニ指 令 シ
(一)乃 至 ( 四 )ニ付 テ ハ夫 々其対 策 方 針 ヲ定 メ
テ党 員 渡 部義 通 及 同 赤 島 秀 雄 ニ対 シ孰 レ モ入党 ヲ勧 誘 シ 被告人村尾薩男 ハ 東 京帝 国 大 学 文 学部 半 途 退学 者 ニシ テ昭 和 二 年 五 月中 京 都 地 方裁 判 所 ニ於 テ治 安 維 持法 違 反罪 ニ因 リ 禁錮 十 月 ニ処 セラ レ目 下 控 訴中
ニ代 ハル) ト 同 委員 会 ヲ構成 シ前 記 委 員 長 ノ任 務 ニ従 事 シ
同 年 三 月 五 日頃 及 同 月十 二 日頃 各 一回 秘密 ニ同委 員 会 ヲ開 キ
一、 同 市本 郷 区壱 岐 坂 上某 理 髪 店 内 ノ被 告人 当 時 ノ居屋 ニ於 テ
ラ イ キ﹂ ヲ起 ス ヘキ旨 ノ檄 文 、 同年 十 一月六 日 頃露 西 亜革 命 ノ 成功 ハ共 産党 ノ力 ニ ヨル モ ノ ニシ テ 日本 無 産 階級 ノ 真 ノ解
(一) 工場 細 胞 確 立拡 大 ノ タメ 全力 ヲ工 場 ニ集 中 シ労働 者
被 告 人唐 沢 清 八 、 同 入江 正 二、 同片 山峰 登 等 ト共 謀 ノ上
放 亦 共 産党 ニヨラ サ ル ヘカラ サ ル旨 ヲ掲 ケ、 労 働者 農 民 ノ国 ロシ ア ヲ守 レ、 支 那革 命 干 渉 反対 、 殖 民 地 ノ独 立、 帝 国 主 義 戦 争 反 対 等 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ列 挙 セ ル檄 文 (同 上五 〇 三 ト 同 旨 )、 同 年 十 一月前 後 頃 所 属 細胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ ニ対 シ左
ル コト
大 会 又 ハ労 働 組 合会 議 ニ ヨリ 日常 闘争 ヲ激発 指 導 セ シム
ケ テ地 区 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 及 其補 助 者 ヲ之 ニ配 置 シ其
( 二 ) 新 ニ東 京 地 方、 京 浜 地方 各 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ヲ設
翼 労 働 者 ハ右翼 ノ野 田 醤 油 会 社争 議 ヲ モ積 極的 ニ応 援 ス ヘキ
地 区 内 ノ党 活 動 ヲ統 制 指導 セシ メ、 細 胞 活動 ノ敏 活 ヲ図
旨 ノ ビラ 各 数十 枚 宛 ヲ孰 レ モ所 属細 胞 ニ配 付 シ
頃 同市 本 郷区 弥 生 町 三番 地 内田 清 三 郎方 被 告 人内 垣 安 造 居 室 ニ於
第 二 、 同 三年 二 月 二十 五 日 頃関 東 地 方 委 員会 委 員 ヲ命 セラ レ同 月末
ルタ メ所 属 細 胞 ノ構 成 員 ヲ更 迭 スル コト
﹁同 志 ﹂発 刊 ノ実 行 ニ関 スル コト
( 五 ) 芝浦 製 作 所 本 工場 其 他 ノ 争議 対 策 ト シテ 工場 代表 者
( 四)
﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ確 立 ス ル コト
( 三 ) 労 働 組 合 内 ノ 日常 闘 争 ヲ活 発 ナ ラ シ ム ル タ メ組 合
テ 秘密 ニ開 カ レタ ル同地 方 委 員 会 ニ出 席 シ同 委 員 タ ル被 告 人中 尾
ト共 謀 ノ上
勝 男( 委 員 長 )、 同 入江 正 二、 同 片 山峰 登、 同 唐 沢 清 八、 同 平 井 直
一、 同 年 二 月 施行 ノ衆 議 院 識 員 選 挙 ニヨリ起 リ タ ル大 衆 的 闘 争
コト
ヲ機 会 ト シテ党 ト大 衆 ト ヲ結 付 ケ就 中 労 働 大 衆 ヲ組 織 ス ヘキ
其 他 ノ事項 ヲ協 議 決定 シ
ト
会 議 、組 合 会 議 、 労 働 者大 会 等 ニ ヨリ 闘 争 ヲ展 開 スル コ
其 他 ノ事 項 ニ付協 議 決 定 シ芝 浦 製 作所 工場 細 胞 ニ右決 定 ニ ヨリ
○ 八 八 ) ニ其 趣 旨 ノ 記事 ヲ掲 ケ
二 、同 地 方 委 員会 機 関 紙 ﹁同 志 ﹂ ヲ月 二回 発 行 ス ヘキ コト
発 セラ レタ ル指令 伝達 並政 府 ノ暴 圧 ニ対 ス ル抗 争 ノ烽 火 ト シ テ
東 京 地 方 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ニ同岸 本 茂 雄 ヲ京 浜 地方 ﹁オ ルガ ナ
ン﹂ 組 織責 任 者 ニ任 命 シ
( 三 )ニ付 テ ハ被 告 人 入 江正 二 ヲ労農 党
( 四 )ニ付 テ ハ同 月十 七 、 八 日頃 前記 同
東 京 府 支部 聯 合 会 ノ 、 同唐 沢 清 八 ヲ労 働 各 組 合 ノ各 ﹁フラ ク シ ヨ
新 細 胞 ノ構 成 員 ヲ決定 シ
イ ザ ー ﹂ ニ各任 命 セル 外各 地 区 ノ ﹁オ ルガ ナイ ザ ー﹂ 及 其 補助 者
( 二)ニ付 テ ハ被 告人 片 山 峰 登 ヲ
(一)ニ付 テ ハ前 記 同 志 第 一号 ( 同 上三 、
戦 闘 的労 働 者 ハ大 山 ヲ出 迎 ヘ同 人 ヲ擁 シ テ民 衆 大 会 ニ殺 到 ス ヘ キ旨 ノ檄 文 起 草 ヲ担 当 シ
長 ニ任 命 セラ レ爾 来 同 年 四 月 上旬 検 挙 セラ ル ル迄 ノ間被 告 人入 江
第 三 、 同年 二月 末 頃被 告 人中 尾 勝 男 ノ後 ヲ襲 フ テ再 ヒ関東 地 方 委 員
正 二 、 同唐 沢 清 八、 同 平井 直 、 同 片山 峰 登 ( 後 岸 本 茂雄 、 平 井 直
第 一号、同年四月 一日頃同第二号 ( 同上三、O八八中)各三、 四百部ヲ印刷 シテ各其頃所属各地区等 ニ配付 シ
一、同年二月十八日頃同府 荏原郡大崎町居木橋百番地林方 ノ被
ザー﹂ タル同被告人、同第 四区 ﹁オルガナイザ ー﹂党員 五十
告人菊 田善五郎居室 ニ於 テ東京府 第五選挙区ノ ﹁オルガナイ
嵐信雄 ト秘密 ニ会合シ選挙戦 ノ情勢 ヲ聴キテ運動 ニ対 スル批
第四、関東地方委員トシテ 一、同年 二月下旬頃同市麻布区飯倉町 五丁目三十八番地大西方
ヲ提 ケテ各工場内 ニ之カ ﹁アジテーシ ヨン﹂ ヲ試 ミ、労働者
判 ヲ与 ヘ選挙戦 ヲ機会 トシ労働者ノ直接感銘 ス ヘキ不平不満
ハ集 団ヲ為 シテ投票場 ニ赴 キ示威運動ヲ為 ス ヘク煽動 ス ヘキ
党 員吉 原清 一郎 ノ居室 ニ於 テ秘密 ニ開 カレタル芝地区 ﹁キヤ
旨其他選挙闘争 ニ関 スル重要事項 ヲ注意 シ
プ テ ン﹂会議 ニ同年三月初頃東 京府 豊多摩郡淀橋 町角筈被告 人大島英夫方 ニ於テ秘密 ニ開カ レ タ ル城西地区 ﹁キ ヤプ テ
二、同月二十 一日同府南葛飾郡吾嬬町下駄屋某方二階ノ党員稲
ン﹂会議 ニ出席 シ右地区内各細胞ノ ﹁キヤプ テン﹂ ニ対 シ前
ル同被 告人並右五十嵐 信雄、菊田善五郎ト秘密 ニ会合シ前同
葉助四郎居室 ニ於 テ同府第六区 ノ選挙 ﹁オルガナイザー﹂ナ
記 ﹁キヤプ テン﹂会議 ノ任務 ヲ説明シ ン﹂会議 ニ出席 シ其頃迄ノ関東地方委員会決定事項内 容ノ概
二、同月十 四日頃前同所 ニ於 テ開 カ レ タ ル同地区 ﹁キ ヤプ テ
付 テノ諸組織 ヲ解体 シ之 ニ従事 セル者 ニ対 シ各本来 ノ部暑 ニ
様 ノ批判 ヲ為 シ爾後右選挙戦中 ニ於 ケルビラ撒、演説其他 ニ
就 キ選挙戦 ニヨリ高 マリタ ル大衆 ノ不平不満 ヲ 一層 力 強 ク
略 ヲ通達 シ 第五、同年 一月中党中央部事務局員 ニ任命 セラ レ約十 日間党 員間ノ
手 シ其翌十 六日同党 中央常任委員長被 告人渡辺政之輔 ト党再組織
第 七、同年三月十五日ノ党員検挙 ニ対 シ先 ツ該検挙ノ状況調査 ニ着
﹁アジ テーシヨン﹂ ス ヘク伝達 スヘキ旨 ヲ指示シ
聯絡等 ノ任務 ニ従事 シ且同府北 豊島郡滝野川町被告 人斎藤久雄方 ( 党印刷局) ニ於 テ中央機関紙赤旗及指令其 他党 秘密文書 ノ作成 ニ関与 シ 第 六、衆議院議員 選挙 ノ情勢視察 ヲ命 セラ レ同年 二月初頃出発シ静
俺達の指導者 を即時釈放せよ
準 備並爾後 ノ闘争方針 ニ関 スル協議ヲ遂ケ同被告人 ヨリ
働く人民に言論集会結社 の自由 を与 へよ
治 安維持 法を撤廃 せよ
岡、大阪、九州、岡山等各地ヲ巡視 シ夫等各地 ノ選挙 ﹁オ ルガナ イザ ー﹂ ニ選挙情勢 ヲ中 央部 ニ報告 ス ヘキ旨申伝 ヘ ﹁党候補者 の 演説要旨﹂ ( 同上三、三 二六)選挙方針書及其増補訂正書 ( 同上二、
日本共産党 万歳、﹁プ ロレタリア﹂独裁万歳
労働者農民の革命的 民主政府を 樹立せよ
田中反動 内閣を倒 せ
七 八九 )、 選 挙 統 制委 員会 指令 ( 同上 三 、 〇 五 六 )其 他 ノ指令 ヲ伝 達 シ党 ノ 選挙 対 策、 方 針 、戦 略 等 ヲ解 示 ン テ同 月十 二 日頃 帰 京 シ
ザ ー﹂ ノ指 導 ニ当 リ
更 ニ東 京 方 面 ノ選 挙戦 指 導 ヲ命 セラ レ主 ト シ テ選 挙 ﹁オ ルガ ナイ
ナ ル対 検 挙抗 議 運 動 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ授 ケ ラ レ爾 来被 告 人 中 尾
第 八 、党 細 胞員 ト シ テ
夫 、 同 佐 々木 是延 ト同 細 胞 ヲ組 織 シ福 岡県 八幡 市 内 ノ被 告 人
一、 大 正十 四年 十 一月 ヨリ其 翌 十 五年 一月頃 迄 ノ間党 員 藤 井 哲
当 時 ノ下 宿 ニ於 テ 秘 密 ニ屡 細 胞 会 議 ヲ開 キ右 両名 ト共 謀 シ テ
勝 男 、 同門 屋 博 等 ヲ介 シ テ党 中 央 部 ト ノ聯 絡 ヲ保 チ 其指 令 ニ遵 ヒ
前 記 ﹁グ ル ープ ﹂ 組織 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 シ
一、 右大 検 挙 ヲ以 テ 全 ﹁プ ロレタ リ ア﹂ ニ対 ス ル弾 圧 ナ リ ト シ
検 挙 反対 示 威 運 動 ヲ起 サ シ ム ル コト
二、 昭 和 二年 六 月頃 ヨリ 同 年 九 月頃 迄 ノ間党 員 島 上善 五 郎 、同
共 産 党 ハ前 記 ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ テ大 衆 団 体 ヲ奮起 セ シ メ
二、 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ樹 直 ニ努 力 スル コト
タ ル関 東 地 方委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ該 期間 中 前 記被 告 人南
喜 一方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ右
志 賀 多 恵 子、 同 小 林 信 吉 等 ト被 告人 南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
細 胞 員 ト共 謀 ノ上前 記 同被 告 人 第 三所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ヲ
動 ニ当 ル団 体 ヲ作 リ 其 闘争 ヲ通 シ テ優 秀分 子 ヲ党 員 ニ吸 収 シ テ細 胞 ニ編 入 シ以 テ細 胞 ノ樹 直 ヲ為 スト 同 時 ニ党 外 ノ戦 闘 的
三 、 残 存党 員 ヲ中 心 ト シ ﹁エーゼ ント ﹂ ヲ 加 ヘビ ラ撒 其 他 ノ活
分 子 ヲ訓 練 ス ル コト
協識決定 シ
三 、 其 後 同年 十 二 月 頃 迄 ノ間 党 員 橋 本省 三、 同 山我 徳 一、 同 北
ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 東 京
牧 孝 三 、 同 是枝 操 、 被 告 人湊 七 良 等 ト 同地 方 委 員 会所 属細 胞
﹁政 府 は吾 共産 党 を 弾 圧 せん と し て全 国 に亘 り 労働 者 農 民 一
等 ヲ活 動 方針 ト定 メ其実 行 ノタ メ十 六箇 ノ ビラ撒 隊 ヲ編 成 シ
千名 を検 束 拘 留 す ﹂ (同 上 三、 ○ 八 八 ノ中 )
﹁労働 者 農 民 を 弾 圧す る田 中 反動 内 閣 を 叩 き 潰 せ 云 々﹂ ( 同
﹁資 本 家地 主 の暴 圧 を撃 破 せ よ﹂ ( 同 上)
ノ下 宿 其 他 ニ於 テ前 後 数 回 秘 密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員 ト
市 芝 区 葺 手町 及 同 区 新 堀 町 ノお で ん屋 二 階 党員 橋 本 省 三 当時
個 別 的闘 争 ニ過 キ スシ テ其 効 果尠 カ リ シ ヲ以 テ 爾後 結 束
(二) 従 来 東 京市 従 業 員 ノ争 議 ハ単 ニ関 係 職 場 又 ハ工 場 ノ
(一) 五法 案 獲 得 運 動 ヲ起 ス ヘキ コト
共 謀 ノ上
上)
﹁田 中 反動 内 閣 は暗 黒裏 に共 産 党 弾 圧 を策 し労 働 者 農 民 の精
ナ ル ビラ 約 二 千 五 百枚
﹁日本 共 産党 の検 挙頻 々と 相続 き全 国 で 無 慮 七 百名 の闘 士 拘
鋭 を続 々検 束 拘留 す﹂
ナ ル 二種 ノ檄 文 (同 上三 、 ○ 八 八 ノ中 ) 約 一千 枚 其 他 ヲ孰 レ モ
ス コト
芝 浦 工場 及 関東 金 属労 働 組 合 関 係 諸 工場 ノ情 勢 調 査 ヲ為
( 三 ) 細胞 ノ働 掛 ケ 目標 工場 決 定 ノ タ メ先 ツ東 京 市電 気 局
闘 争 ス ヘク従 業 員 ヲ指 導 スル コト
被 告 人作 成 ノ原 稿 ニヨリ印 刷 セ シメ右 ビラ 撒 隊 ヲ シテ党 員 又 ハ
引 さ る﹂
大 衆 ニ配付 セシ メ テ検 挙 反抗 ノ気 勢 ヲ煽 リ
其 他 ノ事 項 ヲ協 議 決定 シ
員 ト共 謀 ノ上前 記被 告 人南 喜 一第 一所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ付 協
第 二 、 同年 四 月 上旬 頃 ヨリ同 年 六 月上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人片 山 峰 登、
議決 定 シ
同橋 本省 三、 同 上野 邦雄 、 同松 島 喜市 郎 、 同 村松 英 男 、 被 告
四、 其 後 同 三年 三 月十 五 日 ノ党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ 間党 員 金 子 健 太 、
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ命 セラ レ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 東 京市 牛 込 区
同 水 野秀 夫 、 党 員 豊 原 五郎 等 ト関 東地 方 委員 会 所 属細 胞 ヲ組織 シ
余 丁 町被 告 人水 野 秀 夫 方 ニ於 テ前 後 三 回 秘密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ前
人 福本 和 夫、 党 員 鍋 山 貞 親 等 ト前 記 芝 浦 製 作 所本 工場 細 胞 員
ニ開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ前 後 数 回 出 席 シ右 細 胞員 ト共 謀 ノ上
ト ナリ 該 期 間中 前 記大 井 町 鎧 ケ淵 党 員 橋 本 省 三方 ニ於 テ秘 密
一、 同 年 五 月臨 時 議 会 ニ於 テ可 決 ノ金 融 恐慌 ニ対 スル 七億 円 ノ
記 細 胞員 等 ト共謀 シ
号 掲載 記事 ノ起 草 ヲ担当 シ
前 記被 告 人 福 本 和 夫 第 六所 載 ノ如 ク 協 議決 定 シ工場 新 聞 第 一
同 佐 々木 是 延 ニ前 記 ﹁コ ム ニス ト、 グ ループ ﹂ ニ 加入 ヲ 勧誘 シ、
等 ニ付 協 議 シ
三 、対 支 非 干渉 運 動 方 針
二、 議 会 解 散請 願 運 動 対 策
損 失補 償 案 ノ対 策
昭 和 二 年 五 月 ヨリ 同 年 末 頃迄 ノ間 前 記 大 井 町鎧 ケ淵党 員橋 本 省 三
第 九 、 大 正十 四年 十 一月 中 福岡 県 八幡 市 内 ニ於 テ前 記党 員 藤 井 哲夫 、
方 ニ於 テ同 人 ニ、 前 記 新 堀 町 お で ん屋 某 方 ニ於 テ党 員 北牧 孝 三 ニ 各 前 記 日本 共 産党 ニ加 入 ヲ勧 誘 シ
大 正 十 四 年東 京帝 国 大 学 法 学 部 ヲ卒 業 セ シ モノ ナ ル カ其在 学中 ヨ
同 細 胞 員 ト シ テ孰 レモ東 京 府 北 豊島 郡 滝野 川 町 西 ケ 原労 農党 合 宿
九 月頃 迄 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ其 任 務 ニ従 事 シ其 後 同 年 十 二 月迄
和 松 五 郎 同 川 村恒 一等 ト関 東 地 方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ同 年
第 三 、 同 年 六 月 頃 ヨリ 同 年 十 二 月 頃迄 ノ間 被 告 人唐 沢 清 八、 党 員 秋
リ ﹁マル ク ス﹂主 義 ヲ研 究 シ遂 ニ共 産 主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ 昭 和 二
ト 共謀 ノ上
所 其 他 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル 細 胞会 議 ニ数 回出 席 シ各 細 胞員 等
被告 人浅 野 晃 ハ
年 一月労 農党 ニ加 入 シ政 治 部 主任 、 選挙 対 策 委員 等 ニ歴任 シ社 会運
(一)
﹁天下 リ知 事 ヲ排 セ﹂ ﹁ 税 金 ハ資 本 家 地 主 カ 出 セ﹂
三、 府 県 会 議 員 ノ選 挙 ニ付
立 ヲ提 唱 セシ ム ル コト
二、 出 版 ノ自 由獲 得 ノ タ メ労 農党 ヲ シ テ検 閲 制 度期 成 同 盟 ノ設
補 シ タ ル党 員秋 和松 五 郎 ヲ支 持 スル コト
一、 同 年 六 月施 行 ノ衆 議 院 議 員補 欠 選 挙 ニ際 シ 労農 党 ヨリ 立候
動 ニ従 事 セ シ モノ ナ ル ト コ ロ同 年 二 月上 旬 頃 被 告 人中 野 尚 夫 ノ勧誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘密 結社 ナ ル コトヲ知 リナ カ ラ 之 ニ 加 入 シ爾 来 関 東 地 方委 員 、 労 農 党 中 央 ﹁フ ラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロ ー﹂ 選 挙統 制 委 員 等 ノ要職 ニ就 キ 第 一、 同年 二月 末 頃 ヨリ同 年 四月 頃 迄 ノ間 被 告 人 平井 直 ト被 告 人南 喜 一ノ委 員 長 タ ル関 東 地 方 委 員 会 ノ構 成 員 ト ナリ該 期間 中 前 記被 告 人 南 喜 一方 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル委 員 会 ニ数 回出 席 シ右 構 成
﹁ ブ ル ジ ヨ ア﹂政 党 ヲ絶対 ニ排 撃 シ 無産 政 党 ハ政 策
ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ 掲 ケ テ闘 争 ス ル コト (二) 的 ニ協定 ス ヘキ コト
コト
( 三 ) 五 法 案 要 求 ノタ メ労 働 組 合 全国 的 協 議 会 ヲ開催 スル
(四) 五 法案 要 求 運 動 ニ付 日労 党 ニ共 同 戦線 ヲ申 込 ム コト (五) 対 支満 蒙 侵 略 政 策 反 対 デ ー ヲ支持 ス ル コト 四、 府 県 会 議 員 選 挙 終 了後 ノ闘 争 ト シ テ暴 圧 反対 ヲ ﹁ス ローガ ン﹂ ト シ普 通 選 挙 法 ノ徹 底 的 改 正、 罷 業 権 団 結 権 ノ確 立、 正 式裁 判 ニ依 ラ サ ル 逮捕 拘 留 監 禁 処 罰 ノ廃 止 等 ノ要求 ヲ掲 ケ全 国 的 ニ暴 圧 反 対 運 動 ヲ起 ス コト 五 、 臨 時府 県 会 ニ於 ケ ル闘 争 ニ ハ凡 テ ノ 人民 ニ自 由 ヲ与 ヘヨノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ中 心 トシ普 通 選 挙 ノ徹 底 的 改 正 、 府県 会 ノ 徹 底的 民衆 化 ノ要 求 ヲ掲 ク ル コト 六、 共 同 闘 争 ノ展 開 ヲ根 本 条 件 ト シ テ各 無産 政 党 ノ合 同 ヲ促進 ス ル コト 七 、 地 域 毎 ニ工場 代 表 者 ヲ集 メ テ賃 銀 ノ三割 値 上失 業 手 当 等 ノ 要 求 ヲ決 議 セ シ ムル コト 八、 労 農 党 、 農 民組 合 ヲ シ テ各 地 ニ農 民 大会 ヲ開 カ シ メ立 入禁 止 反 対 小 作 料 三割 減 等 ノ要 求 ヲ決 議 セ シ ムル コト 等 ニ付 協議 決 定 シ夫 々之 ヲ実 行 シ 第 四、 同 三年 一月 上旬 頃 ヨリ 同年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 党 員 市村 光 雄、 同 神 道 久 三、 同 佐 藤某 等 ト被 告 人 湊 七良 ノ ﹁キヤ プ テ ン﹂ タ ル沖 電 気 株 式 会社 大 崎 工場 ヲ目 標 ト ス ル関東 地 方 委員 会 芝 地 区所 属 ノ
所 謂 大 崎沖 電 気 工場 細胞 ノ構 成 員 トナ リ該 期 間 中同 府 豊 多 摩 郡淀
橋 町柏 木 三 百 五十 五 番地 ノ被 告 人方 其 他 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル
細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上
シ自 主的 行 動 ヲ拡大 スル コト、 研 究会 ヲ頻 繁 ニ開 キ 理論 的 方
一、 同会 社大 崎 工 場 従業 員 ヲ外 部 闘 争 ニ接 触 セ シ ムル タ メ動 員
面 ノ摂 取 ニ努 ム ル コト
ー ﹂ ニ推 薦 スル コト
二 、関 嘉 源 外 数名 ヲ ﹁エー ゼ ント﹂ ト シテ関 東 地 方 ﹁ピ ユー ロ
ト
三 、 同 工場 内 ニ党 ノ 主義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 スル ビ ラ ヲ撒 布 スル コ
メ前 記党 員 秋 和 松 五郎 ノ推 薦 状 ヲ出 サ シ ム ル コト
四 、選 挙 闘 争 ニ関 シ ﹁エー ゼ ント ﹂ ヲ シテ従 業 員 大 会 ヲ開 カ シ
五 、 同 工場 従 業 員 ヲ動員 シ選 挙 演 説 会 ニ出 席 セシ ムル コト
ト
六、 秘密 ニ ﹁エー ゼ ント﹂ ノ会 合 ヲ開 キ党 ノ政 策 ヲ解 説 スル コ
捉 ヘテ闘 争 ヲ起 サ シ ムル タ メ煽 動 ビラ ヲ配 付 ス ル コト
七、 選 挙 ヲ機 会 ト シ テ荏 原地 区内 ノ大 工場 ニ具 体的 経 済 問 題 ヲ
八 、共 産 党 ノ政 策 ヲ掲 ケタ ル ビラ ヲ同 工場 内 ニ配 付 スル コト
九 、 地 方 ﹁テ ー ゼ﹂ 及 地 方 機 関 紙 ノ重 要性 ヲ力 説 シ地 方 ニ残 存
スル ﹁グ ループ ﹂ 的 痕 跡 ノ 一掃 ニ努 ム ル コト
統 轄 シ党 員 ノ獲 得 ニ努 メ細 胞 未 組織 ノ工 場 ニ働 掛 ク ル コト
十 、 総選 挙 後 ノ運 動 方 針 ト シ テ選 挙中 ノ ﹁ア ジ テ ー シ ヨ ン﹂ ヲ
団 ヲ応 援 セシ ム ル コト
十 一、荏 原地 区 内 ノ各 工場 従 業 員 ヲシ テ大 会 ヲ開 カ シ メ野 田争 議
ヲ シ テ 同 工場 女 工 ノ要 求 ヲ提 出 セシ メ、 三 ニ付 テ ハ日本 共 産 党 ノ
社 ノ争 議 及 大 森 鬼足 袋争 議 ヲ応 援 セシ メ、 関東 金 属労 働 組 合 幹部
等 ニ付 協 議 決 定 シ 一ニ付 テ ハ同 工場 従 業 員 ヲ シテ大 井 光 学 株 式会
十 二、 細 胞 ノ機 関紙 ヲ発 行 スル コト
前 記 ﹁エーゼ ン ト﹂ ヲ シ テ同 工 場内 ニ配 付 セシ メ
一。 三 、 二 一五。 三、 二 一六。 三、 二 二 二) ヲ 各百 二 十部 発行 シ
煽 動 記 事 ヲ掲 ケ タ ル機 関 紙 同 志 第 一号 、 同 第 二 号 ( 同上三、二 一
二月 十 五 日 ト同年 三 月 一日ノ 二回 ニ亘 リ 前 記党 ノ政 策 方 針 ノ宣 伝
政 策 ヲ強 調 シ タ ル ﹁戦 闘 的 労 働 者 は普 選 を 斯 く し て戦 へ﹂ ト題 ス
ノ各 工場 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ大 崎 沖電 気 工場 細 胞 ノ ﹁キ
義 通 ノ居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地方 委 員 会 荏 原地 区所 属
セシ メ、 四 ニ付 テ ハ同 年 二月中 旬 頃同 工 場 従業 員 大 会 ヲ開 催 セシ
ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト シ テ出 席 シ党 員渡 部 義 通 、 同赤 島 秀 雄 、 同岡 本
第 五、 同 年 二 月 十 五 日頃 同 府荏 原 郡蒲 田 町 蒲 田 ﹁ホ テル ﹂党 員 渡 部
メ選 挙 日公 休 、 賃銀 全 額 支 払 等 ヲ 掲 ケ タ ル ビラ及 右 秋 和 松 五 郎 ノ
藤 男 被 告 人 片 山峰 登等 ト 共 謀 ノ 上同 年 二月施 行 ノ衆 議 院議 員 選 挙
ル ビ ラ (同上 三 、 二〇 八) 二 百 五 十部 ヲ作 成 シ前 記 工場 内 ニ撒布
推 薦 状 ヲ出 サ シ ムル コト ヲ決 議 セシ メ同 推 薦 状約 千 五百 枚 、 右秋
ニ対 ス ル党 活 動 ニ付 批判 討 議 シ
リ 同 年 十 二 月 ニ至 ル迄 ノ間 同党 政 治 部 主 任 タ ル地 位 ヲ利 用 シ同 党
第 六、 労 農党 内 ニ於 テ活 動 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ 同年 三 月中 旬 頃 ヨ
和 松 五郎 支 持 ノ声明 書 約 二千枚 、 選挙 日公 休、 賃 銀 全 額 支 払 等 ノ ﹁ス ローガ ン﹂及 日本 共 産党 万歳 ト記 セ ルビ ラ約 二百 枚 ヲ各 作成
一、 同 年 四 月 二十 四 日議 会 解 散 請 願 運 動 全国 協 議 会 ニ参 加 セシ
ヲシテ
シ之 ヲ同 工場 内 ニ撒 布 セ シ メ、 七 ニ付 テ ハ同年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 二 月衆 議 院 議 員総 選 挙 直前 迄 ノ間 ﹁勇 敢 な る東 京 の 労 働 者 諸 君 ﹂ ト題 シ労働 者農 民 ノ政府 ﹁プ ロ レタリ ア﹂ 独 裁 ナ ル共 産党 ノ
メ、 同 年 五 月 日労 党 ニ共 同委 員 会 ノ設置 ヲ申 込 マシ メ
﹁其 金 ヲ 以 テ民 衆 ノ急 ヲ救 ヘ﹂ ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ テ全
二 、前 記 金融 恐慌 ニ対 スル 七億 円 ノ損 失補 償 案 ノ 対 策 ト シ テ
原 則 的 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ掲 ケ タ ル関 東 地 方 委員 会 ノ署 名 ア ル ビ ラ ( 同 上 三 、 二 三 二)、 ﹁親 愛な る沖 電 気 三 百 の男 女 労働 者 諸 君 ﹂ ト
ニ共 同委 員 会 設 置 ヲ申 込 マシメ
五 、同 年 六 月上 旬 頃 対支 出 兵 反 対 全 国 同盟 ニ参加 セシ メ 日労 党
ヲ利 用 シ テ党 政 策 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ シ メ
四 、 同 年 五 月 ヨリ 同 年 六 月下 旬 迄 ノ間 前記 秋 和 松 五郎 ノ演 説 会
決議 セシ メ之 ニ基 キ十 数 回演 説 会 ヲ開催 セ シ メ
三 、 同 年 五 月 二十 二日第 六 回議 会 解 散 請願 デ ー ヲ開 催 ス ヘキ旨
国 的 ニ民 衆大 会 ヲ開催 ス ヘキ旨 支 部 ニ指 令 セ シメ
題 ス ル檄 文 (同 上三 、 二 三 二) 百 枚 乃 至 百 五十 枚 其 他 ﹁選 挙 に対
ント﹂ ヲ シテ 同 工場 内 ニ配付 セ シ メ、 八 ニ付 テ ハ ﹁ 地 主 ト資 本 家
す る党 の態度 に付 て ﹂ ト題 スル檄 文 ヲ 作 成 シ 之 ヲ 前 記 ﹁エー ゼ
ノ議 会 ヲ倒 セ、 天皇 ヲ看 板 ト ス ル地 主 ブ ル ジ ヨア ノ政 府 ヲ倒 セ﹂
メ、 十 ニ付 テ ハ ﹁エー ゼ ント﹂ ヲ シテ 同年 三月初 旬頃 ノ同 工場 従
等 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ掲 ケ タ ル ビ ラ数 百 枚 ヲ同 工 場 内 ニ撒 布 セシ
業 員 大会 ニ前 記 決議 ノ趣 旨 ヲ提 議 セシ メ、 野 田 争 議団 激 励 ノ ﹁リ ー フ レ ツト﹂ ( 同 上 三、 二 一四 )ヲ作 成 配付 シ、 十 二 ニ付 テ ハ同 年
ノ演 説 会 ヲ開 催 セシ メ、各 地 支 部 ヲ シ テ農 民組 合別 ニ村 民 大
六、 同 年 六 月十 八 日小 作 料不 払 ニ依 ル耕 作 地 立 入禁 止反 対 デ ー
会 ヲ開 催 セシ メ
ヲ開 カ シメ
七、 同 年九 月東 京 市 芝 区 芝 協調 会 館 ニ於 テ五 法案 要 求 全 国 大 会
八、 同 年九 月中 農 村 運 動 展開 ノ タ メ各 地 方 農 民組 合 主 催 ノ 下 ニ
ニ関 ス ル諸 般 ノ事 項 ニ付協 議 決 定 シ
シ共 謀 ノ上前 記 被 告 人 徳 田 球 一第 六 所 載 ノ如 ク総 選挙 ノ統 制
ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ 同年 二月 上旬 頃 同 市深 川 区 黒江 町 二十
二 、 其 頃 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ 会 議 ニ出 席 シ選挙 闘 争 ヲ統 一
六 番 地電 機 商 外 崎 藤 吉 方其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル 選 挙
﹁オ ルガ ナ イザ ー ﹂会 議 ニ出 席 シ党 員 五 十嵐 信 雄 ( 東京府第
人南 喜 一同 上 )、被 告 人菊 田 善 五 郎 (同 上第 五 選 挙区 同 上 党員
ル ガ ナ イザ ー﹂) 、 党 員 稲 葉 助 四 郎 (同 上第 六選 挙区 同 上被 告
四 選 挙区 労 農党 公 認 候補 者 被 告 人 唐 沢 清 八 ノ共 産党 専属 ﹁オ
九 、 婦 人運 動 ハ台 所 ノ要 求 カ ラ出 発 ス ル コト、 議 会 解 散 請 願 運
秋 和松 五 郎 同 上 ) ニ対 シ
演 説 会 ヲ開 カ シ メ
動 ハ被 抑 圧民 層 ノ要 求 ニ結 付 ク ヘキ コト其 他 教 育 ノ民 衆 化 ニ
メ ニ田中 内 閣 ノ打 倒 ヲ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト シ 、労 農 党 本 部 ト支 部 ト
人 門 屋 博第 九 所 載 ノ如 ク 諸般 ノ活 動 ヲ為 シタ ル外 労 農党 樹 直 ノタ
門 屋 博 ト事務 局 ヲ構 成 シ同 年 四 月検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 共 謀 ノ上被 告
第 九 、 前 紀 同 年 三 月十 五 日 ノ党 検 挙後 被 告 人 中 尾 勝男 ( 責 任 者 )同
等 ノ活 動 方針 ヲ 与 ヘ
ン﹂ ヲ為 ス必 要 ア ル コト
(四) 秘密 ニ屋 外 集会 ヲ開 キ緊 張 シタ ル ﹁ア ジ テ ー シ ヨ
ン﹂ ヲ掲 ク ル必 要 アル コト
( 三 ) 官 憲 ノ暴 圧 及 既 成政 党 暴 露 ノ ビ ラ ニ党 ノ ﹁ス ローガ
セシ ム ル必 要 ア ル コト
暴 露 ト党 政 策 ノ浸 透 ニヨリ党 候 補 者 ヲ真 ノ代表 者 ト思惟
(二) 工 場代 表 者 会 議 、 工 場従 業 員 大 会 ヲ開 キ言 論 暴 圧 ノ
ビラ ヲ撒布 シ 工場 ニ働 掛 ク ル コト
(一) 工 場 ノ動 揺 ヲ調 査 シ労働 条 件 ノ不 平 不 満 ヲ摘 発 セル
関 ス ル運 動 方 針 ヲ採 用 セ シメ 第 七、 同 年 十 二 月中党 員 山 本 懸蔵 、 被 告 人 南 喜 一等 ト同 党 中 央 委員 会 所 属 ノ労農 党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ ヲ組織 シ 同 三 年 四 月 検 挙 セラ ル ル迄 ノ間 随時 同市 芝 区 今 入 町 一丁 目 十 五番 地 所 在 労 農 党 本部 事 務 所 ニ於 テ 秘密 ニ会 合 謀 議 ノ 上
三号 ( 同 上 三 、 二 三 六 ノ五 、 六 、 七 ) ヲ発 布 シ
一、 労農 党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 指 令 第 一乃 至第
謙 二、 同 野 下勝 之 助 、 同 島 上 善 五郎 、 同 森 田 某 、同 徳 田 英 二、
二 、労 農 党 ノ選 挙対 策 委 員 会 ヲ シテ特 別 遊 説 隊 員 共産 党 員 本 沢
同 中 山 某 ヲ同年 二 月 六 日頃 ヨリ同 月十 三 日迄 ノ 間大 阪 、 兵 庫 、 京 都、 静 岡 、岡 山 、 香 川 、 福 岡、 秋 田 、 北 海 道 各地 ニ派 遣 セ シメ 第 八、 同 年 一月下 旬 頃 被 告 人 徳 田 球 一ト共 ニ同波 辺政 之輔 ノ委 員長 タ ル前 記 同党 中央 部 直 属 ノ選 挙統 制 委 員 会 ノ構 成 員 ヲ命 セラ レ 一、 其 頃右 構 成 員 ト同 市 京橋 区 銀 座 某 ﹁カ フ ヱー﹂ ニ於 テ 会合
府 ノ分 裂 政 策 ヲ粉 砕 セ ン﹂ ト題 スル支 配 階 級 ノ陰 謀 暴 露 ヲ中 心 ニ
揮 ス ル時 タ ﹂﹁支 配 階 級 ト ノ妥 協 カ徹 底 的 抗 争 カ﹂ ﹁資 本 家 地 主 政
﹁大 々的 暴 圧 ニ対 シ同 党 員 諸 君 ニ檄 ス﹂ ﹁今 コ ソ 我 党 ノ真 価 ヲ発
農 党 機 関 紙 労働 農 民新 聞 ニ ﹁各党 即時 合 同 シ テ 暴圧 ニ抗 争 セ ヨ﹂
時 解 放 ヲ要 求 セ ヨト ノ内 容 ヲ有 スル同 党名 義 ノ指 令 ヲ発 シ 一方 労
ノ聯 絡 ヲ 回復 セ ヨ、 治 安 維 持 法即 時 撤 廃 運 動 ヲ開 始 シ検 束 者 ノ 即
上前 記 被 告 人 佐 野 文 夫第 七 ノ 四所 載 ノ如 キ協 議 決 定 ヲ為 シ其
密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ
谷 町 桜 ケ丘 九 十 三番 地 末 木 新 三 郎 方党 員旭 国 彰 居 室 ニ於 テ秘
謂 東 京 市 電 芝 浦 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該期 間 中 東 京府 豊 多 摩 郡 渋
電 気 局 芝 浦 工 場 ヲ目 標 ト ス ル関 東 地方 委 員 会芝 地 区 所 属 ノ所
北 牧 孝 三 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ東 京市 芝 区 月見 町所 在 東 京 市
夫 、 党 員 北 牧 孝 三、 同 塙 毅 、 同 川 関 等、 同 国領 五 一郎 等 ト右
第 二、 大 正十 五年 四 月頃 ヨリ 同年 十 二 月 ノ同党 五色 大 会 ニ至 ル迄 ノ
配 付 ス ル等 之 カ実行 ヲ為 シ
第 二号 日本 共 産 党 ﹁パ ン フ レツ ト﹂ 第 一輯 ヲ同 工場 従 業 員 ニ
ノ記 事 ニ ヨリ 之 ヲ煽 動 シ尚 機 関 紙 檄 文 配付 ノ件 ニ付 テ ハ赤 旗
共 同闘 争 問 題 ニ付 テ ハ或 ハビ ラ ノ配 付 ニヨリ或 ハ右 工場 新 聞
三 三 六) ヲ発 行 配付 シ、 ﹁ス ポ ー ツ﹂ 団対 策 、 従 業 員大 会 、
決 定 ニ遵 ヒ工 場 新 聞前 衛第 一、 二号 ( 同 上 三、 〇九 六。 三 、
労 農 党 ヲ守 ツ テ闘 フ ヘキ旨 ノ内容 ヲ有 ス ル論説 ヲ掲 ケ テ党 ノ政 策 方 針 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
ニ対 シ日 本 共産 党 ニ入党 ヲ勧 誘 シ
第 十 、 同 年 三 月 二十 日頃 同 市 牛 込区 神 楽 坂 附 近 ニ於 テ党 員 杉 本 文 雄
甲 種 商 業 学 校 卒業 者 ナ ル カ出版 従 業 員 組 合 ニ加 入 シ其 後 関 東 印 刷
被 告 人中 尾 勝 男 ハ
労働組合 ( 後 出版 労 働 組 合 ト 改 称) ヲ組 織 シ後其 執 行 委 員 長 、 日 本 労 働 組 合 評 議 会関 東 地 方 評 議 会執 行 委 員 長 ニ歴任 シ予 テ社 会 運 動 ニ
告 人佐 野 文 夫 、 同 北 浦 千太 郎 、 同 渡 辺 政 之輔 、 同 野 坂参 三 、
一、 前 記 丸 子 園 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル各 会 合 ニ出 席 シ被
間 中央 委 員 ヲ命 セラ レ テ組 織 部 ニ専 属 シ
同杉 浦 啓 一等 ト共謀 ノ 上
ス ト、 グ ルー プ﹂ 員 某 ノ勧 誘 ニ応 シ該 ﹁グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘
従 事 シ共 産 主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ カ大 正十 五 年 一月頃 右 ﹁コム ニ
密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ、 中 央 委員 、 組 織 部 員 或 ハ
協議決定 シ
ユー ロー﹂ 会 議 ニ出 席 シ前 記 被 告 人 徳 田 球 一第 四所 載 ノ如 ク
二、 同 年 六 月頃 前 記碓 氷河 原 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル 拡大 ﹁ビ
其 他 ニ付 協 議 シ
(二) 左 翼 団 体 排除 ノ件
(一) 中 央 部 員 ノ所 属 部決 定 ノ件
関 東 地 方 委 員 長 ト シ テ党 ノ枢 機 ニ参 与 セ シ モ ノナ ル ト コ ロ 第 一、 同 党 細 胞員 ト シ テ 一、 同 年 五 月頃 ヨリ同 年 八 月頃 迄 ノ間被 告 人松 尾 直 義 、 同 河 田
ニ於 テ秘密 ニ数 回細 胞 会 議 ヲ開 キ各 細 胞員 ト共 謀 シ被 告 人 松
賢 治 ト 同細 胞 ヲ構 成 シ、該 期 間 中 前 記 関東 地 方 評 議 会 事 務 所
尾 直 義 第 三所 載 ノ如 ク 協 議決 定 ヲ為 シ 二、 昭 和 三年 一月半 頃 ヨリ 同年 三 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 水 野 成
等 ト共 謀 ノ上前 記被 告 人 佐 野 文夫 第 三 ノ二 所載 ノ 如 ク特 別 委 員会
等 ト前 記 穴原 温 泉 ニ於 ケ ル大 会 準 備 ノ秘 密 会 合 ニ出 席 シ右 被 告 人
第 三 、 同 年十 二 月 三 日被 告 人渡 辺 政 之 輔 、 同 佐 野 文 夫、 同 福 本 和夫
ラ レ被 告人 渡 辺政 之輔 、 同 荒 畑 勝 三、 同 杉 浦 啓 一、 同 佐 野 学、 党
被 告 人徳 田 球 一第 五 ノ 三所 載 ノ如 ク前 記 批 判 ヲ受 ケ新 方 針 ヲ授 ケ
相 次 テ来 着 ス ルヤ更 ニ同 人等 ト 共 ニ其 後 諸 種 ノ会 合 ニ出 席 シ前 記
他 ニ付 協 議 シ同年 四 月被 告 人 福 本 和夫 、 同 徳 田 球 一、 同 佐 野文 夫
政 之 輔 ト共 ニ ﹁コミ ン タ ー ン﹂ 側 ト 日本 資本 主 義 ノ現勢 ノ評 価 其
員 鍋 山 貞 親 、 同 国領 五 一郎 、 同 市川 正 一ト共 ニ日本 共 産 党 中央 委
決 定 議 案 其 他 ノ承 認、 大 会 議 事 日 程等 ヲ決 定 シ、其 翌十 二 月四 日
政 之 輔 外 十 五名 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 佐 野 文 夫第 四所 載 ノ如 キ協
頃帰 京 シ
員 ニ銓 衡 セラ レ テ同年 八 月頃 ﹁モ ス コー﹂ ヲ出 発 シ同 年 十 一月半
前 記 五 色温 泉 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ セタ ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人波 辺
議 決 定 ヲ為 シ中 央 委 員 候 補 者 ニ選任 セラ レ、其 翌十 二 月五 日前 記
人 渡 辺政 之 輔 、 同佐 野 文 夫 、 同 福本 和 夫 、党 員 三 田村 四郎 ト共謀
記 所 謂 日光 報 告 会 ニ ﹁コ ミ ンタ ー ン﹂ 派 遣党 代 表 者 ノ 一人 ト シテ
第 六、 同年 十 二 月 上旬 頃 栃 木 県 日光 山中 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル前
小 野 川 温 泉 旅 館 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル中 央委 員 会 ニ出 席 シ被 告
ノ 上前 記 被 告 人 佐野 文 夫 第 五所 載 ノ如 ク協 議決 定 シ 正中 央 委 員 ニ
下 ノ 組織 部 員 ヲ次 テ大 阪 方 面 ノ各 細 胞 ニ対 ス ル新方 針 説 明 員 ヲ命
議決 定 ヲ為 シ中 央 委 員 ヲ命 セラ レ其後 間 モナク 中央 常 任 委 員統 轄
出 席 シ出 席 者 ト共謀 ノ 上前 記 被 告 人佐 野 学 第 五 ノ二所 載 ノ如 キ協
第 四、 同 年 十 二 月 下旬 頃 群 馬 県 伊 香 保温 泉 某 旅 館 ニ於 テ被 告 人 波 辺
セラ レ
任 命 セラ レ
政 之輔 、 党 員 三 田村 四郎 ト秘密 ニ会 合 シ共 謀 ノ上 右 大会 決 定 ノ方
第 五 、前 記 被 告 人 佐野 文 夫 第 六所 載 ノ 如 ク党 大 会 ノ報 告、 党 内 対 立
載 ノ如 ク政 治 ﹁テ ーゼ ﹂ 組織 ﹁テ ーゼ ﹂ ヲ 討議 決 定 シ
正 一、 同国 領 五 一郎 等 ト 共謀 ノ 上前 記被 告 人杉 浦 啓 一第 三 ノ五 所
秘 密 ニ開 カ レ タ ル中 央 委 員会 ニ出 席 シ被 告 人杉 浦 啓 一、 党 員 市川
第 七 、 同 三年 一月三 日東 京市 牛 込 区 若松 町 ノ党 員 市川 正 一方 ニ於 テ
意 見 解決 ノ タ メ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヘ派 遣 ヲ命 セラ レ同 シク派 遣 員
ニ当 リ
針 ニ則 リ労 働 組 合運 動 方 針 作成 ニ関 ス ル協 議 ヲ遂 ケ其 一部 ノ起草
タ ル党 員 河 合 悦 三、 上 海派 遣 聯 絡 員 タ ル被 告 人水 野 成 夫 ト 入露 ノ
務 ヲ引 継 ク迄 ノ間 前 記 委 員 長 ノ任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 同市 小 石 川
員 会 ヲ組織 シ昭 和 二年 二 月頃後 任 委 員 長 タ ル被 告 人 南喜一 ニ其 事
委 員 長 トナ リ被 告 人 水 野 成 夫、 同 平井 直 、 同 日下 部 千代 一ト同 委
ニ着 シ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ右大 会 ノ顛 末、 同大 会 ニ於 テ決 定 セシ
区 表 町 百九 番地 ノ被 告 人 方 其 他 ニ於 テ前 後 数 回秘 密 ニ同委 員 会 ヲ
第 八、 大 正十 五年 十 二 月中 被 告 人門 屋 博 ノ後 ヲ襲 フ テ同党 関 東 地 方
宣 言 ノ趣 旨、 党 ノ方 針 政 策 、前 記 意見 ノ対 立其 他 ニ付 報 告 シ曩 ニ
開 キ右 委 員 等 ト 共謀 ノ 上
手 続 ニ付 諸般 ノ打 合 セ ヲ為 シ タ ル後 昭 和 二年 一月中 旬 頃右 河 合悦
入 露 セ ル党員 鍋 山 貞 親 、 当 時 ﹁ソヴ イ エツト ﹂聯 邦 共 産党 員 タ ル
三 ト共 ニ出 発 シ 上海 、 浦 塩 ヲ経 由 シ テ同年 二 月中 旬 ﹁モ ス コー﹂
高 橋 貞 樹 等 ト福 本 主 義 ノ討 議 研究 ヲ重 ネ其 後 来 着 セ ル被 告 人渡 辺
者 等 ヲ ﹁ス トラ イ キ ﹂示 威 運 動 ノ先 頭 ニ立 タ シメ彼等 カ
ヲ引 離 ス ヘク、 細 胞 員 ハ演 説 会 、 示威 運動 其 他 ノ集会 ニ
ヨ ア﹂党 候 補 ノ階 級制 政 策 ヲ暴 露 シテ彼 等 ヨリ労 農 大 衆
如 何 ニ労 働 者利 益 ノ タ メ ニ闘 フ カヲ示 スト 共 ニ ﹁ブ ルジ
二、 健 康保 険 法 改 正問題 ヲ利 用 シ労 働者 ヲ各 工 場 ノ ﹁スト ラ イ
工 場中 ノ大 衆 ヲ動員 シ自 ラ其 先 頭 ニ立 チ、 各 細 胞 ハ工場
シ ムル コト
一、 日労 党 ノ大 衆 ヲ同 党 幹 部 ヨリ 分 離 セシ メ テ労 農党 ニ合 同 セ
キ﹂ ヨリ ﹁ゼ ネ ラ ル、 ス ト ライ キ ﹂ ノ方 向 ニ指 導 シ 且 同法 改
ヘ従業 員 大 会 等 ヲ開 催 シ テ活 動 方 針 ヲ決 定 シ工場 内 ノ戦
内 ノ日常 問 題 選 挙 投 票 日 ノ有 給公 休 其 他凡 テ ノ問 題 ヲ捉
正 ヲ議 会 ニ要 求 シ之 ヲ政 治 問 題 化 ス ル コト 等 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ
闘 的分 子 ヲ集 メ秘密 集会 ヲ組 織 シ工 場 新 聞 、 ビラ、 ﹁ポ
第九 、 昭 和 二年 十 二 月 中従 来 ノ関 東 地 方 委員 会 ヲ解 体 シ被 告 人 ニ於 テ ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ト ナリ 新 ニ関 東 地方 委 員 会 ヲ組織 ス ヘキ旨
ス タ ー﹂ ニ ヨリ 大 衆 ヲ引付 ク ヘキ旨 ノ指令 ヲ発 シ
二三 六 中 )
五十 四 議 会 の解 散 、総 選 挙 に対 し て 声明 す ( 同 上 三、
ノ指令 ヲ受 ケ同 三 年 二 月末 頃 迄 ノ間 関 東、 東 北 各 地 方 及名 古 屋 方
十 日夜 の演 説 会 示威 運 動 敢行 に当 り 全関 東 の党 員 諸 君
面 ニ於 ケ ル所 属 細 胞 並 ﹁フ ラ ク シ ヨン﹂ ノ活 動 ノ指 導 統制及 夫等
ヲ組織 シ テ自 ラ其 責 任者 ト ナ リ シ カ該 期間 中
機 関 ト党 上部 ト ノ聯 絡 ノ任 務 ニ服 シ同 年 二 月初 頃 関 東 地 方委 員 会
総 選 挙 に当 つて 労働 者 貧 農 大 衆 に 檄 す ( 同 上)
並 に戦 闘的 労 働 者 諸 君 に檄 す ( 同 上 三、 二三 五中 )
共 産党 政 策 ( 同 上 三、 ○ 八 八)
一、 党 ノ前 記 再 組 織方 針 ニ基 キ外 核 ヲ党 組 織 ニ発 展 セシ ムル コ ト、 各 合 法 団 体 内 ノ優 秀 ナ ル闘 争的 労 働 者 ヲ党 員 ニ吸 収 シ テ
ア ルビ ラ檄 文 各 数 百部 ヲ作 成 シ東 京及 京浜 地 方 ノ各 工場
其 他 関東 地 方 委 員 会 又 ハ関 東 地 方 ﹁ビ ユー ロー﹂ ノ 署名
之 ヲ 工場 細 胞 又 ハ工場 細 胞準 備 委 員会 、 街 頭 細 胞 ニ組 織 シ江 東 、荏 原、 城 西 、芝 、 京 浜 ノ各 地 区 ニ夫 々適 宜分 属 セシ メ
員 会 ヲ開 キ被 告 人 入 江 正 二同 片 山 峰 登 、 同 平井 直 、同 唐 沢 清
田 清 三 郎方 被 告 人 内 垣 安 造 ノ居 室 ニ於 テ前 後 数 回 秘密 ニ同 委
ノ酒 巻 某方 被 告 人 平井 直 ノ居 室 、 同 市 本 郷区 弥 生 町三 番 地 内
三、 同 年 一月中 旬 頃 ヨリ 二 月中 旬 頃 迄 ノ間 同市 下 谷 区 竹 町附 近
ニ配付 又 ハ撒 布 セシ ムル タ メ所 属 細胞 ニ分 配 シ
二、 同 年 二 月施 行 ノ衆 議 院 議 員総 選 挙 ニ際 シ党 ノ選 挙方 針 ニ遵
(一) 労 働 者 大会 、 工 場 代 表 者会 議 開 催 ノ計 画 ヲ 立 テ之 ヲ
ヒ
実行 シ
日常 要 求 ト 具体 的 ニ結 付 ケ テ 之 ヲ大 衆 ニ理 解 セシ ム ヘク、
(二) 前 紀党 ノ対 選 挙 政 策 及 中 心 (ス ロー ガ ン) ヲ大 衆 ノ
八 、 同 村尾 薩 男 等 ト 共 謀 シ テ
(一) 細 胞組 織 確 立 ノ方 法 、 当 面 為 ス ヘキ活 動 、 ビ ラ撒 隊 、
東 京 ニ於 テ ハ大 衆 ヲ シ テ労働 農 民 党 公 認候 補 者 南 喜 一、 同 唐沢 清 八、 同 秋 和 松 五 郎 ヲ支 持 セ シ ム ルタ メ ニ同 候 補
聯 絡 網 ノ組織
一、 右 選 挙 戦 ヲ通 シ テ 日本共 産 党 ノ政 策 ヲ大衆 ニ浸 透 スル方 針
イザ ー﹂ ニ対 シ
ノ下 ニ右 党 員候 補 者 並応 援 弁 士 ヲ指 導 監 視 スル ト同 時 ニ労 働
(二 ) 前 記 衆議 院 議 員 選 挙 ニ ヨリ 起 リ タ ル大 衆 的 闘 争 ヲ機 会 ト シ テ党 ト大 衆 ト ヲ結 付 ケ殊 ニ労 働 大 衆 ヲ 組織 ス ヘキ
組 合 ノ戦 闘 的分 子 中 ヨリ党 員 タ ル資 格 アル モノ ヲ物 色推 薦 ス
三 、官 憲 ノ暴 圧及 既成 政 党 ノ内 情 ヲ暴 露 シ同時 ニ共 産 党 ノ政 策
者 数、 其 所 属組 合 其 他 必 要 ナ ル調 査 ヲ為 ス コト
二 、 各受 持 選挙区 内 ノ候 補 者 ノ所 属 団体 、 地 盤関 係 、 工 場労 働
ヘキ コト
コト (三 ) 同 地 方委 員 会 ノ機 関 新 聞 ヲ同 志 ナル名 称 ヲ以 テ 月二 回発 行 ス ヘキ コト 等 ニ付協 議 ヲ遂 ヶ 其決 定 ニ則 リ 所 属細 胞 ニ若 干 ノ指 令 ヲ発 シ 四、 関東 地 方 委 員 トシ テ 同年 二 月初 旬 中 東 京 府 豊 多 摩郡 代 々幡
ヲ掲 ケ タ ル宣 伝 ビ ラ ヲ作 成 撒 布 ス ル コト
其 他 前 記党 方 針 ニ基 ク対 選 挙活 動 ノ方 針 ヲ与 ヘ右 選 挙 ﹁オ ルガ ナ
町 幡 ケ 谷 八十 八審 地 党 員淡 徳 三 郎 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル 京 浜 地方 ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ出 席 シ被 告人 岸 本 茂雄 ( 鶴見
イザ ー﹂ ヲ シ テ夫 々其 方 針 ニ副 フ諸 般 ノ 活動 ヲ為 サ シ メ
織 会 議 ノ構 成 員 ヲ命 セラ レ
第 十 一、 同党 中央 部 組織 部 長、 各 地 方 委 員 長 ニヨリ組 織 セラ ル ル組
芝 浦 工場 細 胞 ﹁キヤ プ テ ン﹂)、 党員 細 田 八五 郎 ( 禅 馬鉄 工細 胞 同 上 )、 同淡 徳 三 郎 (浅 野船 渠 工 場 細 胞 同 上)ト共 謀 シ 芝 浦 製 作 所 鶴 見分 工場 ノ紛 議 ヲ選 挙闘 争 ト結 付 ケ同 工 場 労働 者 ヲ
村 四 郎方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル第 一回細 織 会 議 ニ出 席 シ被
一、 同 二年 十 二月 二 十 五 日頃 東 京 府 北 豊島 郡 王 子 町 ノ党 員 三 田
告 人渡 辺政 之 輔 (中 央部 組 織 部 長 )、党 員三 田 村 四郎 ( 北 海道
ニ転 化 スル コト其 他 選 挙闘 争 展 開 ニ関 スル事 項 ヲ協 議決 定 シ
地 方委 員 長 )、 同 河 合悦 三 ( 信越 地 方 委 員 長 )等 ト共 媒 シ テ
中 心 ト シ京 浜方 面 ニ於 ケ ル 金属 労働 大会 ヲ開 キ 之 ヲ示 威 運 動
キ東 京 ニ於 ケ ル 選 挙闘 争 ヲ統 一ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ 党員 五十嵐
第 十、 同 三 年 一月末 又 ハ二 月 初頃 選 挙 ﹁オル ガ ナ イザ ー﹂ 会 議 ヲ開
(一) 党 ノ基 礎 ヲ 工場 細 胞 ニ樹 直 シ 主 ト シテ 労働 者 ヲ勧 誘
( 四 ) 中 央 機 関 紙 発行 ノ件
シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ ヲ形 成 スル コト
(三) 労 農政 党 、 労 働 組 合 、農 民 団体 ノ中 ニ中央 ﹁フラ ク
作 ル コト
(二) 従 来 ノ如 キ左 翼 組 織 ヲ廃 シ 工場 細 胞 又 ハ其 準備会 ヲ
シ之 ヲ党 ニ吸 収 スル コト
信 雄、 ( 東 京 府第 四 選挙 区 労 農党 公認 候 補 者 タ ル被 告 人 唐 沢 清 八 ノ共 産 党 専 属 ﹁オ ル ガナ イ ザ ー﹂)同 稲 葉 助 四郎 ( 同 上 第 六 選 挙区 同 上被 告 人南 喜 一ノ同 上 ) 、 被 告 人 菊 田善 五郎 ( 同上第五 選 挙 区
シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 員 ) ト 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 会議 ヲ組 織
同 上被 告 人秋 和松 五郎 ノ同 上)、 同 浅 野 晃 (労 農 党 中 央 ﹁フラ ク
シ同 年 二 月 上旬 中 東 京 市 深川 区 黒 江 町 二十 六番 地 電 機 商外 崎 藤 吉 方 ニ於 テ秘密 ニ選挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂会 議 ヲ開 キ右 ﹁オ ル ガ ナ
人 内 垣安 造 ヲ シ テ其 頃 党 員川 関 等 ニ、 同 年 二 月初 旬 頃 同森 平 鋭 ニ、
同 年 一、 二 月中 同 長 江甚 成 ヲ シ テ同 吉 原 清 一郎 、 同 児 玉慶 一郎 ノ
一般的 方 針 ト シ テ従 来 ノ ﹁セ ク ト﹂ 主 義 ヲ排 除 シ テ
両 名 ニ各 入 党 ヲ勧誘 セ シ メ
( 五) 労働 者 ヲ基 礎 ト ス ル真 ノ ﹁ プ ロ レタ リ アー ト﹂ ノ党 ト ス
ト
等 ニ ヨリ党 ハ弾 圧 ニ屈 ス ル モノ ニアラ サ ル コト ヲ示 ス コ
(二) 工 場細 胞 ノ活 動 ヲ活 発 ナ ラ シ メ弾 圧 ニ対 ス ル声 明書
回復 ス ル コト
ヲ直 ニ回復 シ聯 絡 員 ヲ 派 遣 シ テ各 地方 委 員 会 ト ノ聯 絡 ヲ
(一) 工 場細 胞 ト中 央 部 ト ヲ結 付 ク ルタ メ事 務 局 及 印刷 局
一、 中 央 委 員 ト シ テ
ル ル迄 ノ間
第 十 三 、 前 記 昭 和 三年 三 月 十 五 日 ノ党 検 挙 後 同 月 二十 七 日逮 捕 セラ
ル コト ( 六) 各 地 方 委員 会 ハ夫 々其地 方 ノ情 勢 ニ即 ス ル当 面 ノ政 策 ヲ樹 立 ス ル コト ( 七 ) 各 地 方 委 員 会 ハ其 機 関 紙 又 ハ之 ニ類 似 ノ物 ヲ非 合法 的 ニ発 行 ス ル コト
ラ クタ ー﹂ ( 指 令 者)ノ指 令 ニ基 キ 活 動 スル コト
(八) 各地 方 委 員 会 ハ中 央 部 ヨリ 派 遣 セラ ル ル ﹁イ ン スト
等 ヲ協 議 決 定 シ 二、 同 三 年 二 月中 前 記 鞘 町 ノ被 告 人渡 辺 政 之輔 方 ニ於 テ秘 密 ニ
( 四 ) 急 速 ニ無 産者 新 聞 ヲ再 刊 スル コト
(三) 全 国 的 聯 絡 ノ 回復
開 カ レ タル第 二回 組 織 会 議 ニ出 席 シ右 渡 辺政 之 輔 、党 員 河 合 悦 三、 同 三 田 村 四郎 、 同春 日庄 次郎 ( 関 西 地 方 委 員長 )、 同 藤
事 務 局 ヲ構 成 シ テ其 責 任者 ト ナ リ同 被 告 人等 ト共 謀 シ前 記被
二、 中 央 常 任 委 員会 ト聯 絡 シテ被 告人 浅 野晃 、 同 門 屋 博 ト共 ニ
其 他 ノ検 挙 対 策 ヲ決 定 シ
( 六 ) 抬 頭 セル解 党 派的 傾 向 ト戦 フ コト
﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ樹 直 ス コト
( 五 ) 速 ニ労 農党 、評 議 会 、 農 民 組 合等 ノ 大 衆 団 体 内 ノ
井 哲夫 ( 九 州 地方 委 員 長 ) ト 共 謀 ノ 上前 記 被 告 人 佐野 学 第 八 所 載 ノ 如ク 協 議決 定 シ 第 十 二、 大 正十 五 年 七 月 頃東 京市 芝 区 三田 四国 町 ノ前 記 関東 地 方 評 議会 事 務 所 内 ニ於 テ被 告 人片 山 峰 登 ニ、 其 翌 八 月中 同 所 ニ於 テ同
月 頃前 記小 石 川 区 表 町 ノ被 告 人方 ニ於 テ党 員 棚 橋 貞 雄 ニ、 昭 和 二
告 人 門 屋 博 、 第九 所 載 ノ如 キ対 検 挙活 動 ヲ為 シ
大島 英 夫 ニ、 同 年 十 月頃 同所 ニ於 テ党 員 藤 沼 栄 四郎 ニ、 同 年 十 二
年 五 月 頃 右評 議 会 事務 所 内 ニ於 テ同 細 田 八 五郎 ニ、 同 三 年 一月頃
同 労働 組 合 、 関 東 地 方評 議会 等 ノ常 任 委 員 ニ歴任 シ社 会 運動 ニ従 事
東 京 帝 国 大 学 工 学 部機 械 科 ヲ半 途 退 学 シ人夫 職 工 等 ヲ為 シ東 京 合
被 告 人平 井 直 ハ
同市 小右 川区 小 石 川橋 附 近 ニ於 テ同 安 村庸 次 ニ、 同 年 二 月頃 同市
ニ入党 ヲ 勧 誘 シ、 同年 一月中 被 告 人 村 尾薩 男 ヲ 介 シ党 員 金 子 健太
日本 橋 区 人 形町 汁 粉 屋梅 園 ニ於 テ同 岩 田義 道 ニ孰 レモ 日本 共産 党
ヲ シテ党 員 上野 邦 雄 、 同 村松 英 男 、 同松 島 喜市 郎 ノ三 名 ニ、被 告
シ居 ル中 共 産 主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ大正 十五 年 十 月 頃 被 告 人渡 辺 政 之輔 ノ 勧誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニス ト、 グ ル ー プ ﹂ ( 日
項 ニ付 協 議 決 定 シ
第 七 、 同 年 二 月 末 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 被 告 人
村 尾 薩 男 ノ 委員 長 タ ル関東 地 方 委 員 会 ノ構成 員 ト ナリ
夫 、 党 員 藤 沼 栄 四郎 等 ト関 東 地 方 委 員 会 所 属細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ ヤ
第 八 、 同 二年 六 月 ヨリ 同 年十 月頃 迄 ノ間被 告 人片 山 峰 登、 同 水 野 秀
本共 産 党 ) カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人佐 野 文 夫 第 四所 載 ノ如 ク 被告 人渡 辺政 之
第 一、 同 年 十 二 月 四 日前 記 五色 温 泉 宗川 旅 館 ニ於 テ 秘 密 ニ開 カ レタ
共 謀 ノ上 工 場 代表 者 会 議 ハ未 組 織 労 働 者 ト組 織 労 働 者 ト ヲ結 付 ケ
人 水 野 秀 夫方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ数 回 細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞 員 等 ト
プ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 東 京市 牛 込 区余 丁町 被 告
第 二、 同 年 十 月 頃 ヨリ同 年 十 二 月 上 旬頃 迄 ノ間被 告 人大 島 英 夫 、 同
且 組 合 ノ統 一ヲ目 的 ト スル コト、 府 県 会 議員 選挙 闘 争 ハ既 成 政党
輔 外 十 五名ト 共 謀 ノ上前 記 諸 般 ノ協 議決 定 ヲ為 シ
ノ構 成 員 ト ナ リ
シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 同市 小 石 川 区小
一、党 員 小 田 茂 、 同曽 田 英 宗 等 ト関 東 地 方委 員 会 所属 細 胞 ヲ組 織
第 九 、 同年 十 月頃 ヨリ 同 年十 二 月頃 迄 ノ 間被 告 人 佐 野学 、 同杉 浦 啓
ル コト等 ノ運 動 方 針 ニ付 討 究 シ
ヲ 暴 露 シ労働 者 大 衆 ノ動 員 ニ ヨリ 之 カ 政治 的 教 育 訓 練 ヲ目 的 ト ス
唐 沢清 八、 同 斎藤 久 雄 等 ト同 門 屋 博 ノ委 員 長 タ ル 関 東地 方 委 員 会
第 三 、 同 年 十 二 月 ヨリ 昭 和 二年 一月 頃迄 ノ間被 告 人水 野 成 夫 、 同 日 下 部 千 代 一等 ト被 告 人 中尾 勝 男 ノ委 員 長 タ ル関 東 地 方 委 員 会 ノ構
ノ委 員 長 タ ル関 東 地 方 委員 会 ノ構 成 員 トナ リ該 期 間 中 右 南 喜 一方
第 四、 同 年 二 月 末頃 ヨリ 同年 四 月 頃 迄 ノ間 被 告 人浅 野 晃 ト同 南 喜 一
日 向 町 塩谷 方 右曽 田 英 宗 居室 ニ於 テ秘 密 ニ数 回細 胞会 議 ヲ開 キ 右
成 員 ト ナリ
ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 委 員 会 ニ数 回 出 席 シ 右委 員 ト共 謀 ノ上
細 胞 員等 ト共 謀 ノ 上
生 活 擁護 ノ タ メ大 衆運 動 ノ形 態 ヲ採 リ 且 工場 代表 者 会 議 ノ形
一、金 融 恐慌 ニ ヨリ極 度 ノ不 安 ニ脅 カ サ レタ ル 一般 労働 大 衆 ハ
被 告 人南 喜 一第 一所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
式 ニヨリ 其運 動 ヲ進 ム ヘキ コト
第 五 、 同 年 五 月 頃 ヨリ 同 年 十 一月頃 迄 ノ間 被 告 人村 尾 薩 男 ノ委員 長 タ ル関 東 地 方 委 員会 ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中前 記松 田方 右 村 尾 薩
二 、労 働 者 ノ大 衆 的 運動 統 一ノタ メ 五 法 案 獲 得 ヲ ﹁ス ローガ
男 ノ居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル 同委 員 会 ニ数 回 出 席 シ前 記 被 告
ン﹂ ト ス ル コト
人村 尾 薩 男 第 一ノ 一所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議決 定 シ 第 六、 同 三 年 一月中 旬 頃 ヨリ 同 年 二 月中 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 片 山 峰 登
其 他 ニ付 協 議決 定 シ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル東 京府 荏 原郡 蒲 田 町 所在 株 式 会 社 新潟鉄 工 場
第 十 、 同 年 十 二 月末 頃 ヨリ 同 三年 三 月十 日 頃 迄 ノ 間党 員 渡 部義 通 ノ
ト 同中 尾 勝 男 ノ委員 長 タ ル関 東 地 方委 員 会 ノ構 成 員 ト ナリ 該 期 間
ニ二 回出 席 シ右構 成 員 ト共 謀 ノ上 同被 告 人 第 九 ノ 三所 載 ノ如 キ事
中 前 記 酒巻 某 方 被告 人 ノ居 室 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル委 員 会
本 系 統及 経営 状 態 、 賃銀 、就 業 規 則 、 無産 者 新 聞 労 働 者 新聞 等 ノ
工 場内 ノ従 業 員 数 、 中 心分 子 、 工 場 内 ノ団 体 及 其傾 向 、会 社 ノ資
ヲ主眼 ト シ テ同 鉄 工 所 内従 業 員 左 翼化 ノ根 本 方 針 ヲ樹 ツル タ メ同
数 回出 席 シ右 義 通 ト共謀 ノ 上新 潟鉄 工所 内 ニ細 胞 ヲ 確 立 ス ル コト
田 ホ テ ル内 右 渡 部 義 通 ノ居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ
ノ 構成 員 ト ナリ 同 年 一月五 日頃 ヨリ 同年 三 月十 日 頃 迄 ノ間 同 町 蒲
ヲ目標 ト ス ル関 東 地 方委 員 会荏 原地 区 所 属 ノ所謂 新 潟 鉄 工 所 細 胞
密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ出 席 シ右 細 胞員 等 ト共謀 ノ 上労 働 組合
属 細 胞 ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中 横 浜 市 鶴見 区総 持寺 境 内 ニ於 テ秘
等 ト共 ニ被 告 人 岸 本 茂雄 ノ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委 員会 所
第 一、 同年 四月 下旬 頃 ヨリ同 年 六 月 頃 迄 ノ間 党員 赤 堀 智 、 同 倉 重新
秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
年 四 月 上旬 頃 被 告 人 中野 尚 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ
合 会常 任 書 記 ト ナ リ社 会 運 動 ニ従 事 シ 居リ シ モノ ナ ル ト コロ昭 和 二
第 二、 同 年 六 月頃 ヨリ 同 年 七 月頃 迄 ノ間党 員 神 道 久 三、 同 宮 原 省久 、
運 動 統 一問題 ニ付 研究 討 議 シ
一、青 年職 工 ノ不 満 ヲ中 心 ニ会 社 ニ対 スル闘 争 ヲ捲 キ起 シ同 工
購 読 ニ対 スル調 査 ヲ為 シ
ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間中 前 記 被 告
同 川 村 恒 一、 被 告 人 西 雅 雄等 ト労 農 党関 東 地 方 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂
人西 雅 雄 方其 他 ニ於 テ前 後 三 回秘 密 ニ ﹁フラ クシ ヨ ン﹂ 会 議 ヲ開
場 内 ノ 労働 組 合 労 友会 ヲ動 カ シ賃 銀値 上、 請 負 制 度 ノ廃 止、
キ右 構 成 員等 ト共 謀 ノ上 右神 道 、 川 村 ト順 次 労 農党 、 労 働 運 動、
更衣 場 ノ設 備 改 善 等 ヲ要求 ス ル コト 二、 運 動 上 ノ 一般 的 方 針 ト シ テ青 年 従業 員 ノ左 翼 的 傾 向 ヲ支 持
農 民 運 動 ノ情 勢 ヲ分 担 調 査 スル コト ヲ協 議決 定 シ
第 三、 同 年 八 月末 ヨリ 同 年 十 月迄 ノ間 党員 豊原 五 郎 、 同渡 部 義 通、
シ其 運 動 ヲ指 導 シ、 左 翼 的中 心 分 子 ヲ 結 成 シ テ ﹁エー ゼ ン
三 、 当 面 ノ戦 略 ト シ テ従 業 員 ニ対 シ請 負 制 度 ノ廃 止、 更衣 場 ノ
シ ﹂キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任務 ニ従 事 シ該期 間 中 東 京市 麻布 区狸
同大 西 十 寸男 、 同 野 下 勝 之 助等 ト関 東 地 方委 員 会 所 属 細胞 ヲ組織
ト﹂ ヲ見 出 ス コト
完 備 、 時 給 二十 五 銭、 女 工 ノ 日給 一割 値 上 等実 現 ノタ メ闘 フ
穴 町 ノ被 告 人方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ数 回 細 胞会 議 ヲ開 キ 右細 胞 員 等
コト ヲ宣 伝煽 動 シ 之 ヲ選 挙闘 争 ニ於 ケ ル労 農党 支 持 ニ迄 発 展
ト共 謀 ノ上 議会 解散 請 願 運 動 ノ理 論的 研 究 、労 農 政 党 合同 問 題 、
セシ ム ル コト
婦 人同 盟 其 他 各 種 団 体及 一般 民 衆動 員 ノ実 際的 戦 術 等 ニ付 協 議 シ
員 清信 清 寿 方 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出席 シ各 細
所 属細 胞 ノ構 成員 ト ナリ 該 期 間中 東 京府 北 豊島 郡 西 巣 鴨 町池 袋党
下 勝之 助 等 ト党 員 豊 原五 郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地方 委 員 会
第 四 、同 年 十 月 上旬 頃 ヨリ 同 年 十 二 月迄 ノ間党 員 大 西 十 寸男 、 同 野
四 、 一般 的 実 行 計 画 ト シ テ特 別 研究 会 ノ組 織 並 其指 導 、 青 年 従
動 ビ ラ ノ作 成 配 付
業 員 研究 会 ノ指 導 、 工場 新 聞 ノ発 行 及 情 勢 ニ応 ス ル宣 伝及 煽
等 ニ付 協 議 決 定 シ之 ニ基 ク諸 般 ノ活動 ヲ為 シ 被 告 人 入江 正 二 ハ 東 京帝 国 大 学 法 学 部 卒 業後 間 モ ナク 労農 党 ニ加 入 シ東 京府 支 部 聯
胞 員 ト 共謀 ノ 上
八、 工 場 新 聞 ヲ発 行 ス ル コト
九 、 右細 金 宝作 ヲ党 員 ニ推 挙 ス ル コト
ノ配 付 ニ従 事 セシ メ三 ニ付 テ ハ同 年 二 月中 ﹁労 働者 の真 実 の要 求
等 ニ付 協 議 決 定 シ 二 ニ付 テ ハ右 細 金 宝 作等 ヲ シ テ細 胞 発 行 ノビ ラ
一、議 会 解 散 請願 運 動 ニ関 ス ル件 二 、 五法 案 獲 得 運 動 ニ関 スル件
晴 吉 、 同 原 キ ク ヱ等 ト被 告 人大 島 英 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東
第 五 、 同 三 年 一月頃 ヨリ 同 年 三 月初 旬 頃 迄 ノ 間党 員 立 花 清 、 同松 本
日給 全 額 支 払 等 ノ内 容 ヲ有 スル ビラ 約 二 百枚 ヲ各 作成 シ テ同 工 場
ト題 ス ルビ ラ ( 同 上 三 三 七 ノ内 ) 約 二 百枚 、 同 月中 投 票 日公 休 、
八百 枚 、 同 年 二 月七 日 頃 ﹁選挙 の為 め の 全従 業 員懇 談 会 を 開 け ﹂
の 下 に団 結 し て飽 く 迄 闘 へ﹂ ト題 ス ル ビラ (同 上 一、 七 八七 ) 約
三 、 婦 人運 動 ニ関 スル件
地 方 委 員 会 所 属 ノ内 閣 印 刷同 工場 ヲ目 標 ト スル所 謂 内 閣 印 刷局 工
シ決 シ テ ﹁ブ ルジ ヨア﹂ 政党 候補 者 ニ投 票 ス ヘカラ サ ル旨 ノ内 容
内 ニ撒 布 シ五 ニ付 テ ハ其 頃 労働 者 ハ挙 ツ テ労農 党 ノ候補 者 ニ投 票
等 ニ付 協 議 シ
場 細 胞 ノ構 成 員 ト ナリ 該 期 間 中 同 郡滝 野 川 町中 里 二 百 八番 地 坂本
ヲ有 スル ビ ラ数 百枚 ヲ作 成 シテ 同 工場 内 ニ撒 布 シ六 ニ付 テ ハ職 場
某 方党 員 立花 清 ノ居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回出
大 会 ヲ開 キ細 金宝 作 馘首 反対 復 職 要求 ノ申 合 セヲ為 サ シ メ テ之 ヲ
席 シ 右細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上 一、 内 閣印 刷 局 工場 内 ノ情 勢 ヲ調 査 ス ル コト
宣 伝煽 動 シタ ル内容 ノ記 事 ヲ掲載 シタ ル ﹁火花 ﹂ ト題 ス ル工 場 新
ヲ作 成 シ各 工場 内 ノ中 心 分 子 ニ配 付 シ 八 ニ付 テ ハ党 ノ政 策 方針 ヲ
的 労 働 者 諸 君 に 与 ふ﹂ ト 題 スル ビ ラ (同 上 一、 七九 四) 約 二 百枚
分 子 ニ配 付 シ 七 ニ付 テ ハ同年 二 月下 旬 頃 ﹁総 選 挙 終 了 に際 し革 命
( 同 上 一、 七九 八)約 百枚 ヲ作 成 シ テ其 頃 之 ヲ同 工 場 内 ノ戦 闘 的
当 局 者 ニ交 渉 セシ メ、 ﹁内閣 印 刷 局 全従 業 員 諸 君 ﹂ ト題 ス ル ビ ラ
動 セ シ ムル コト
二 、 同 工場 内 ノ戦 闘的 分 子 職 工 数名 ヲ ﹁エーゼ ント﹂ ト シ テ活
三 、 選 挙 戦 ヲ機 会 ニ同 工 場内 ノ社 交 団 体 ヲ 統 一結 合 セ シ メ選 挙 懇 談 会 ヲ作 リ之 ヲ労働 組合 ニ迄 発 展 セシ ムル コト
聞 ( 同 上 一、 七 九 六) ヲ発 行 シ テ之 ヲ同 工 場 ノ中 心分 子 ニ配 付 シ
四、 投 票 日公 休 ヲ中 心 ニ工場 労 働 者 ヲ政治 運動 ニ誘 引 ス ルカ 如 キ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ タ ル ビ ラ ヲ工 場 内 ニ撒 布 ス ル コト
タ ル会 合 ニ出 席 シ共 謀 ノ上 同準 備 会 ノ機 関 紙 ヲ発行 ス ル コト 其記
同 市 本 所 区柳 島 元 町帝 大 ﹁セ ツ ツル メ ン ト﹂ ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ
場 ヲ 目標 ト ス ル同 工場 細 胞 準備 会 ノ構 成 員 ト ナリ 其 頃 右岡 忠 政 ト
岡 忠 政 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関東 地 方 委 員 会所 属 ノ錦 糸 堀 車庫 工
第 六、 同 年 三 月初 旬 頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間党 員
五 、 総 選挙 対 策 ト シ テ同 工場 労働 者 ヲ左 翼 化 スル タ メ労 農 党 候 補 者 支 持 ノビ ラ ヲ出 ス コト 六、 同 工場 内 ニ職場 大 会 ヲ開 カ シメ職 工党 員 細 金 宝 作 ノ復 職 要 求 ヲ為 シ且 馘 首反 対 ノ宣 伝 ビラ ヲ出 サ シ ムル コト
ニ党 ノ政 策 方 針 ヲ宣 伝煽 動 スル ビラ ヲ撒 布 ス ル コト
七、 同年 二 月二 十 六 日東 京 市 芝 区 芝協 調 会 館 ニ於 ケ ル民 衆 大 会
ノ宣 伝煽 動 ヲ内容 ト ス ル工 場 新聞 ﹁ス パー ク ﹂ ( 同 上 二 、○ 二 三)
シ カ同年 十 二 月頃 迄 ノ 間 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 在 任 中 其任 務 ニ従事
成 シ同年 九 月右 浅 野晃 ノ後 ヲ襲 フテ 其 ﹁キヤ プ テ ン﹂ ト ナ リ
等 ト共謀 ノ 上前 記 被 告 人浅 野 晃 ノ第 三所 載 ノ如 ク諸般 ノ事 項
ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ各 細 胞員
シ 且右細 胞所 属 期 間 中前 記 滝 野 川 町 西 ケ原 労 農 党合 宿 所 其 他
事 ハ各 自 分 担執 筆 ス ル コト 其 他 ヲ協 議 決 定 シ 之 ニ基 キ党政 策 方 針
ヲ約 六 十 部 作成 シ 同車 庫 ノ中 心分 子 ニ配 付 シ
委 員 会 ノ構 成員 ト ナ リ該 期 間 中前 記 内 田 清 三郎 方 被 告 人 内 垣安 造
第 七、 同 年 二 月 頃 ヨリ同 年 三 月 十五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間関 東 地 方
ニ付 協 議 シ
ス ル関東 地 方委 員 会 芝 地区 所 属 ノ所 謂市 電 大 門 車庫 細 胞 ヲ構
五 郎 、 同小 林 信 吉 加 ハル) ト東 京 市 電気局 赤 坂 車庫 ヲ目 標 ト
三 、 同 三年 一月被 告 人 中 野尚 夫 、党 員高 田 完 三 ( 後党 員 秋 和松
居 室共 他 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル同 委 員 会 ニ出 席 シ右 委員 等 ト共 謀 ノ上 被 告 人 村 尾薩 男 第 三 所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
東 京合 同 労 働組 合執 行 委 員 長 、関 東 地 方 評 議会 常 任 委 員長 等 労 働
被 告 人唐 沢 清 八 ハ
組 合 幹 部 ニ歴 任 シ労 農 党 ニ加 入 シ居 リ シ モノ ナ ル ト コロ大 正十 五 年
ヤプ テ ン﹂ 在 任 中 其任 務 ニ従 事 シ且 右細 胞 所 属 期間 中 東 京市
成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 同 年 二 月之 ヲ免 セラ レシ カ ﹁キ
本 所 区横 川 町 五 十 一番 地 福 田 方 ノ右中 野 尚 夫 居 室其 他 ニ於 テ
七 月頃 被 告 人 渡 辺政 之輔 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コム ニス ト、 グ ループ ﹂ 力 前 紀 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
(一) 工 場新 聞 発行 ノ件
ノ上
秘 密 ニ開 カ レ タル細 胞会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ右 細胞 員 ト 共謀
( 二) 市 電 気局 従 業 員 右 高 田 完 三解 雇 反 対 ノビ ラ ヲ撒 布 ス
一、 同 年 十 月頃 ヨリ 昭 和 二年 六 月頃 迄 ノ間 党 員 川 村 恒 一、 同 松
第 一、 細 胞 員 ト シ テ
本 倉 吉 、同 秋 和松 五 郎 ト 同細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キヤ プ テ ン﹂ トナ
﹁エー ゼ ン ト﹂ ヲ組織 スル コト
等 ニ付 協 議 シ其 決 定 ノ趣旨 ニ遵 ヒ工場 新聞 ニ付 テ ハ ﹁突撃 ﹂
(五)
ス ル コト
寛 並 同 第五 選 挙区 ヨリ 立 候補 セル党 員 秋 和 松五 郎 ヲ支持
(四) 東 京府 第 一選挙 区 ヨリ 立候 補 セ ル社 会 民衆 党 ノ菊池
会 ヲ毅 ク ル コト
( 三) 赤 坂車 庫内 ニ左 翼 戦 闘 的分 子養 成 ノ目 的 ヲ以 テ研究
ル コト
リ 該 期 間中 其 任 務 ニ従 事 シ東 京 府荏 原郡 目 黒 町武 蔵 小 山 停 留 所 附 近 ノ右 松 本 倉 吉 方 ニ於 テ前 後 数 回秘 密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ
(一) 議 会 解 散 請 願 運動
右 細 胞 員 ト共 謀 ノ上
( 二 ) 労 農 党 支 部組 織 運 動 (三 ) 労 農 党 ト 日労 党 ト ノ合 同問 題 等 ニ付 協議 シ 二、 昭 和 二年 六 月 右川 村 恒 一、 秋 和松 五 郎 及被 告 人浅 野 晃 ト 共 ニ同 人 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル関 東 地 方 委員 会 所 属 細 胞 ヲ構
( 同 上 一、 二〇 二) ﹁火 花﹂ 第 二号 (同 上 一、 一八 八中 ) 同 第
者 タ ル可 キ旨 ヲ謀 リ タ ル上 其実 行 ニ着 手 シ
政 策 ノ宣 伝 煽 動其 他 諸般 ノ活 動 ヲ為 シ就 中 同年 二 月 十 三 日夜
党 ノ支 持 援 助 ヲ受 ケ該 選 挙 ニ付 同党 ノ方 針 ニ遵 ヒ同党 ノ主 義
一、 労農 党 公 認 ト シ テ東 京 府 第 四 選 挙区 ヨリ 立候 補 シ日 本共 産
第 三 、 同 年 二 月施 行 ノ衆 議院 議 員 選 挙 ニ際 シ
( 五 )ニ付 テ ハ数名 ノ候 補
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 党 ノ屋 外集 会 ニ臨 ミ労 働 組 合 ノ中 心
東 京府 南 葛 飾郡 京成 電 車 荒 川 停留 所 附 近 ノ荒 川 放 水 路 堤防 ニ
(四)ニ付 テ ハ同 様 其趣 旨 ノ ビラ 百 枚 ヲ作 成 シ テ
( 二 )ニ付 テ ハ其 趣旨 ノ ビ ラ ( 同 上 一、 七 八九 )
三号 ( 同 上) ヲ各 数 十 部作 成 シ テ赤 坂車 庫 内 ノ戦闘 的 分 子 十 数 名 ニ配付 シ 百 数 十枚 ヲ 各 赤 坂車 庫 又 ハ大 門 車 庫 ニ撒 布 シ 者 ヲ党 上 部 ニ上申 シ テ各其 実 行 ヲ為 シ
一、 大 正 十 五年 九 月 上 旬 頃 ヨリ同 年 十 二 月 上旬 頃 迄 ノ間被 告 人
第 二、
二、 同 年 一月中 旬 頃 被 告 人渡 辺政 之 輔 ノ委 員 長 タ ル選 挙 統 制 委
ノ演 説 ヲ為 シ
分 子 十 数名 ノ聴 衆 ニ対 シ同 党 ノ主 義政 策 ヲ宣 伝煽 動 ス ル趣旨
二、 昭 和 三 年 二 月中 被 告 人中 尾勝 男 ノ委 員 長 タ ル関 東 地 方 委員
ル同 委 員 会 ニ出 席 シ同被 告 人及 被 告 人 徳田 球 一等 ト共 謀 ノ上
員 会 ノ構 成員 トナ リ 其 頃東 京市内 某 所 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ
門 屋 博 ノ委 員長 タ ル関 東地 方委 員 会 ノ構 成 員 ト ナリ
会 委 員 ヲ命 セラ レ同 月下 旬前 記内 田 清 三 郎方 ノ被 告 人 内 垣 安
同党 ノ対 選 挙方 針 等 ヲ協 議 シ
造 居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル同 委 員 会 会議 ニ出 席 シ右 中 尾 勝 男 、 被 告 人入 江 正 二、 同片 山 峰 登 、 同 村尾 薩 男 ト共 謀 ノ上
労 働 組 合事 務 所 ニ於 テ 同五 十 嵐 信 雄 ニ対 シ夫 々日本 共 産 党 ニ入党
テ党 員 高 田完 三 ニ同年 一月末 頃 同市 本 所 区 太 平町 二丁 目 東 京 合同
ニ、 昭和 三年 一月末 頃 同 市 芝 区 三 田 四国 町 二番地 阿 部 綱 次方 ニ於
第 四、 党 ノ指 令 ニ遵 ヒ大 正十 五 年 十 月頃 前 記 松木 倉 吉 方 ニ於 テ同 人
東 地 方 委 員 会 委員 ヲ命 セ ラ レ前 記 某 理 髪 店 内 ノ被 告人 村 尾 薩
三、 其 後 同年 三 月十 五 日迄 ノ間被 告人 村 尾 薩男 ノ委 員 長 タ ル関
ス ヘキ旨 勧誘 シ
ヲ遂 ケ其 決 定 ニ基 ク前 記 活 動 ヲ為 シ
前 記 被 告 人 中 尾勝 男 第 九 ノ三所 載 ノ如 ク 諸般 ノ事 項 ニ付 協 議
男 居室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル 同委 員 会 ニ前 後 二 回出 席 シ右
金 属労 働 組 合 )、党 員 池 内 三 雄 ( 東 京 合 同 労働 組 合 ) 、 同松 本
ラ ク シ ヨン﹂ 組織 ノ責 任 者 ヲ命 セラ レ テ被 告 人湊 七 良 ( 関東
第 一、 同 年 九 月頃 ヨリ 昭 和 二 年 一月初 旬 頃 迄 ノ間 党員 二片 栄 司 、 同
プ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
十 五 年 七 月 頃被 告 人 中 尾 勝 男 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニ ス ト 、グ ル ー
長 、 評 議 会 書記 等 ニ歴 任 シ 予 テ社 会 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ ル カ大 正
東 京 合 同 労働 組 合 平 塚 支 部 長、 全 日本 無産 青 年 同 盟 中央 執 行 委員
被告人片山峰登 ハ
晴吉 (出版 労 働 組 合)、 同 稲垣 佐 太郎 ( 関 東 木 材 労 働組 合 ) ニ
般 ノ事 項 ヲ協 議 シ前 記 ノ如 キ 実 行 ヲ為 シ、 労 働 各 組合 ノ ﹁フ
委 員 等 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 村 尾薩 男 第 三 ノ 一所載 ノ如 キ諸
対 シ 夫 々其 所 属組 合 ニ党 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ組 織 シ テ其 責 任
シ右 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上無 産 政党 ノ組 織 運 動 、 議 会解 散 請 願 運 動
栄 司 ノ下 宿 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ前 後 数 回出 席
委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 東 京 市 芝区 新 橋 附近 ノ党 員 二片
丹 野 セ ツト共 ニ被 告 人 斎藤 久 雄 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関東 地 方
賢 一方 ニ於 テ秘 密 ニ 一回細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞員 等 ニ党 規律 、 再
ン﹂ トナ リ 其任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中 東 京府 荏 原郡 六 郷 村党 員 小 柳
東 地 方委 員 会 所 属 ノ所 謂 富 士紡 川 崎 工 場細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キヤ プ テ
同 吉 田 鶴喜 ト共 ニ富 士 瓦斯 紡 績 株 式 会社 川 崎 工場 ヲ 目標 ト ス ル関
組 織 ノ意 義 ニ付 説 明 ヲ 為 シ
党 員靏 田梅 郎 等 ト 共 ニ党 員 槇 田 清 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル東 京市 芝
第 七 、 同年 二 月中 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十 五 日迄 ノ間 被告 人野 坂参 弍 、
等 ニ関 スル雑 誌 ﹁マル ク ス主 義 ﹂ ノ論 説 ニ付 研 究 討議 ヲ為 シ 第 二 、 昭 和 二年 一月初 旬 頃 ヨリ 同 年 四 月初 旬 頃迄 ノ間 被 告 人松 尾 直
員 会 所 属 ノ所 謂 豊 岡 光 学 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 同市 麻布 区 宮
区 豊 岡 町所 在 日本 光 学 工業 株 式 会 社 工 場 ヲ目 標 ト スル関 東 地 方委
義 等 ト 共 ニ関 東 地 方 委 員会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト
第 三 、 同 年 四月初 旬頃 ヨリ 同年 六 月下 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人水 野 秀 夫 ト
三回 出 席 シ右 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人野 坂参 弐 第 五所 載 ノ
村 町 党 員靏 田 梅郎 方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後
ナリ
共 ニ被 告 人浅 野 晃 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関 東 地 方委 員 会 所 属細
藤 沼 栄 四 郎等 ト共 ニ被 告 人 平井 直 ヲ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ ト スル関 東 地
室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 委 員 会 ニ数回 出 席 シ右 委 員 等 ト
某 方被 告 人平 井直 ノ居室 、 内 田清 三 郎方 被 告 人内 垣安 造 ノ居
男 ヲ委 員 長 ト ス ル関東 地 方 委員 会 ヲ構 成 シ該 期間 中 前 記 酒 巻
一、其 後 同 二月中 旬 頃迄 ノ間 被 告 人平 井 直 ト 共 ニ被 告 人 中尾 勝
第 八、 同年 二 月上 旬 頃関 東 地 方 委 員 ニ任 セラ レタ ルカ
如 キ各 事 項 ニ付協 議 決 定 シ之 ニ基 キ前 記 諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
胞 ヲ構 成 シ該 期 間中 同 市 牛 込 区余 丁町 ノ水 野 秀 夫 方 ニ於 テ秘 密 ニ 開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ前 後 三 回 出 席 シ右 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人浅 野 晃 第 二所 載 ノ如 キ各 事 項 ニ付 研究 討 議 ヲ 為 シ
方 委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 右被 告 人水 野 秀 夫 方 其 他 ニ於
共 謀 ノ上前 記被 告 人 中尾 勝 男 第 九 ノ三所 載 ノ如 ク協 議 決 定 シ
第 四、 同年 六 月下 旬 頃 ヨリ同 年 十 月 頃 迄 ノ間 被 告 人 水 野 秀夫 、 党 員
テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ右 細 胞 員 等 ト共 謀
之 ニ基 キ前 記 ノ如 キ活 動 ヲ為 シ
ノ上 前 記 被 告 人 平井 直 第 八所 載 ノ 如 キ各 事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ 第 五 、 同 年 十 月頃 ヨリ同 三 年 一月中 旬 頃迄 ノ間 被 告 人水 野 秀 夫 、党
髪 店 内 被 告 人 村 尾薩 男 ノ居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル同 委員
薩 男 ヲ委 員 長 ト ス ル関 策 地 方委 員 会 ヲ構 成 シ同 月中前 記 某理
会 ニ出 席 シ右 委員 等 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 村 尾薩 男 第 三 所載
二、 同 年 三 月 中被 告 人 入 江 正 二、 同 唐 沢 清 八 ト共 ニ被 告 人村 尾
数回 細 胞 会 議 ヲ 開 キ右 細 胞 員等 ト共 謀 ノ 上細 胞 活 動 ニ関 スル関東
テ ン﹂ ト ナリ其 任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中 右 水 野 秀 夫方 ニ於 テ秘 密 ニ
地 方 委 員 会 ノ指 令、 無 産 者 新聞 ノ論 説等 ニ付 研究 討議 ヲ為 シ
ノ如 キ各 事 項 ニ付 協 議 決 定 シ 之 ニ基 キ前 記 諸 般 ノ活 動 ヲ 為 シ
員 藤 沼 栄 四郎 ト共 ニ関 東 地 方委 員 会 所 属 細 胞 ヲ 構 成 シ、 ﹁キ ヤプ
第 六、 同 三年 一月 中 旬頃 ヨリ 同 年 二 月 上旬 頃 迄 ノ間党 員 小 柳 賢 一、
川 橋 ヨリ 魚 藍 坂下 迄 ノ間 ニ行 ハル ル示 威 運 動 ニ多 数 ノ従
(一) 豊 岡 光 学 争議 ニ付 同 年 三 月 十五 日夜東 京市 芝 区 内 古
上) 、党員村松英男 ( 芝 浦 本 工 場細 胞 同 上)等 ト共 謀 ノ上
淀 橋 町角 筈 所 在 被 告 人大 島 英 夫方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル関
シ、 応 援 者 ヲ 派遣 シ、 労 働 者 大会 ヲ開 催 スル コト
業 員 ヲ動 員 シ 、同 区 内 ノ各 工場 ヨリ 争 議 応 援資 金 ヲ募 集
一、 同 年 二 月 上旬 頃 ヨリ同 月 二十 三 日 頃 迄 ノ間 東 京府 豊 多 摩 郡
第九 、 関 東 地方 委 員 ト シテ
東 地 方委 員 会 城 西 地区 内 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ前 後 二回
前後 二回 出 席 シ党 員渡 部 義 通 ( 新 潟 鉄 工細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂) 、
ル関 東 地 方 委 員 会 所 属荏 原 地 区 内細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ
蒲 田 ﹁ホ テ ル﹂ 内党 員 渡 部 義 通 ノ 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ
三 、 同年 二 月二 十 五 月頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間前 記 蒲 田 町
シ且応 援 者 ヲ 派 遺 シ
等 ニ付 協 議 ヲ 為 シ右 一ニ付 テ ハ各 工場 職 場 ニ宣 伝 ビ ラ ヲ撒 布
(二) 沖 電 気 従業 員 馘 首 ノ場 合 ハ之 カ反 対運 動 ヲ起 ス コト
出 席 シ被 告 人大 島 英 夫 ( 印 刷 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂)、党 員 安 村庸 次 ( 東 日工場 細 胞 同上 )、 同高 田 完 三 ( 市電 大 門 車庫 細 胞 同 上)等 ト共 謀 ノ上 (一) 各 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ハ其 目標 工 場 内部 ノ情 勢 調 査 ヲ為 ス コト
ノ属 スル市 電 自 治会 ヲ シ テ同 人 ノ 馘首 反 対 運 動 ヲ開始 シ 、
(二) 党 員 高 田 完 三 ( 其 当 時東 京市 電 気 局 ヨリ 馘首 セ ラル )
其 活 動 ハ同 党 市 電自 治 会 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ 一任 ス ル コ
党員 岡本 藤 男 ( 大 井 光学 工 場 細 胞 同 上 )、被 告 人湊 七 良 ( 大崎
(一) 労 働 者 農 民 カ 衆議 院 議 員 総 選 挙戦 ニ ヨリ著 シ ク緊 張
ノ上
沖電 気 工場 細 胞 同 上 ) 、同浅野晃 ( 同 細 胞 同上 代 理)等 ト共 謀
ト
シ具 体的 日常 闘 争 ニ関 ス ル記 事 ヲ 掲載 ス ル コト
( 三 ) 各 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ ノ所 属細 胞 ニ於 テ工場 新 聞 ヲ発 行
(四) 工場 内 ノ戦 闘的 分 子 ノ動 員 方 法 ヲ 立 ツル コト
二、 同 年 二 月九 日頃 ヨリ同 年 三 月十 四 日 迄 ノ間 前 記 大井 町鎧 ケ
( 二 ) 其 当 時 ﹁ダ イ ヤ﹂ 改 正 其 他 ニ関 シ蒲 田車 庫 ヲ中 心 ト
平 ヲ取 上 ケ テ其闘 争 ヲ進 メ党勢 力 ノ伸 張 ニ務 ム ヘキ コト
セル ヲ機 会 ト シ党 ハ益 々工 場 内 及農 村 ニ於 ケ ル大 衆 ノ不
淵 党 員 橋 木省 三 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地 方委 員 会 芝
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
地 区 内細 胞 ﹁キヤ プ テ ン﹂ 会 議 ニ前 後 二回 出 席 シ党 員 野 田 忠
ハ其要 求 貫 徹 ノタ メ 先 ツビラ ノ配付 ニヨリ車 庫代 表 者 会
シ テ鉄 道 従 業 員 ニ著 シ キ不 平 ア ル ヲ以 テ荏 原 地区 ト シテ
勝 ( 市 従業 員 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂)、 同 吉 原 清 一郎 (三 田沖 電
井 光 学 ノ争 議 ハ同会 社 豊 岡 工 場 従業 員 ノ奮起 ニ ヨリ当 然
( 三 ) 日本 光 学 工業 株 式 会 社 大 井 分 工場 ニ起 リ タ ル所 謂 大
議 ヲ開 カ シ ム ヘク煽 動 ス ル コト
牧 孝 三 (自治 会 芝 浦 工場 細 胞 同 上 )、 同 二片 栄 司 ( 市 営自動
気 工 場細 胞 同上 )、 同橋 本 省 三 (芝 浦 本 工場 細 胞 同 上)、 同 北
車 細 胞同 上)、被 告 人菊 田 善 五 郎 (石川 島 造 船 所 工場 細 胞 同
発 展 ス ヘキ ヲ以 テ豊 岡 光 学従 業 員 ヲ ﹁スト ラ イ キ﹂ ニ入 ラ シ ム ヘク全 力 ヲ尽 ス コト 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ右 (二) ニ付 テ ハ同 年 二 月中 旬 頃評 議 会 本 部 ニ於 テ鉄 道 従業 員 ノ賃 銀 状 態 、就 業 規 則 ﹁ダ イ ヤ﹂ 改 正 ニ ヨリ 生 ス ル従 業員 労務 ノ増 加 其 他当 時 従 業 員 ガ 不 満 ヲ感 シ居 ル事 項 ヲ要 求 項 目 ト シ テ諸 要 求 遂行 ノ タ メ ニ車 庫 代表 者 会 議
勧誘シ
ニ開 カ レタ ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人渡 辺 政 之 輔外 十 五名 ト共 謀 ノ
第 十 一、 大 正十 五 年 十 二 月 四 日前 記 五 色 温 泉 宗 川 旅館 ニ於 テ極 秘裏
上被 告 人 佐 野文 夫 第 四所 載 ノ如 キ 諸般 ノ決 議 ヲ為 シ
予 テ東 京 合 同 労働 組 合 、 労 農党 ニ加 入 シ社 会 運動 ニ従 事 セシ モノ
被 告 人斎 藤 久 雄 ハ
ニスト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ 之 ニ加 入 シ
ナ ル カ大 正 十 五年 八、 九 月頃 被 告 人渡 辺政 之 輔 ノ勧誘 ニ応 シ ﹁コ ム
テ大 井 光 学 争 議 ノ勝 敗 ハ直 ニ自 己 ニ影響 ス ル問 題 ナ ルヲ以 テ
野 セ ツ、被 告 人片 山 峰 登 ト共 ニ関 東 地 方 委員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ
第 一、 同 年九 月頃 ヨリ同 年 十 二 月 四 日頃 迄 ノ 間党 員 二片 栄 司、 同 丹
ヲ開 ク ヘキ旨 ノ ビラ 四、 五 百 枚 ヲ 作成 シ テ其 頃 蒲 田其 他 ノ鉄
速 ニ荏 原工 場 代 表者 会 議 ヲ開 ケ ト ノ趣 旨 ノ ビラ 約 八 百枚 ヲ作
道 職 場 ニ配 付 シ、 右 ( 三 ) ニ付 テ ハ同 年 三 月上 旬 頃 同所 ニ於
成 シ地 区 内 各 細 胞 ニ分 配 シ細 胞 員 又 ハ ﹁エーゼ ント﹂ ヲ シ テ
細 胞 ﹁キヤ プ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ党 員 淡 徳 三 郎 (浅野 船 渠 工
徳 三 郎方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地 方 委 員 会 京 浜地 区 内
四、 同 年 三 月 初 旬 横 浜市 神 奈 川 区 東白 楽 二 千 八十 八 番地 党 員 淡
同 丹 野 セ ツト共 ニ被 告 人 門 屋 博 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関東 地 方
第 二、 同 年 十 二 月 四 日頃 ヨリ 昭 和 二年 十 月 頃 迄 ノ間 党 員 二片 栄司 、
等 ト 共謀 ノ 上前 記 被 告 人片 山 峰 登 第 一所 載 ノ 如 ク研 究 討議 ヲ為 シ
員 二片 栄 司 ノ下宿 其他 ニ於 テ秘 密 ニ数回 細 胞 会 議 ヲ開 キ右細 胞員
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任 務 ヲ遂行 シ該 期 間 中前 記 新 橋 附 近 ノ党
場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ) 、 同蔵 前 光 家 ( 富 士 紡味 ノ素 工 場
ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出席 シ右 細 胞所 属 党 員 等 ト共 謀
委 員 会 所 属細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間中 前 記被 告 人 門屋 博 方 ニ於 テ 秘密
各 工場 ニ配 付 セ シメ
細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂)、 同 飯 野 親 邦 ( 東 京製 線 工 場 細 胞 同 上)
ノ 上前 記 被 告 人門 屋博 第 五 所載 ノ 各事 項 ニ付 協議 決 定 シ之 ニ基 キ
同 玉 城勝 太 郎 ( 禅 馬鉄 工 細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ 代 理 ) 、被告人
前 記 ノ如 キ諸 般 ノ活動 ヲ為 シ
第 三、 同 二 年 十 一月中 旬 頃 ヨリ 同 年 十 二 月中 旬 頃 迄 ノ間 党 員 渡 部義
岸 本 茂 雄 (鶴 見芝 浦 工場 細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂) ト 共謀 ノ 上各
第 十、 同 二年 十 一月 下 旬 頃東 京 市 芝 区 三 田 四国 町 所 在 評 議会 本 部 事
ヲ目 標 ト ス ル関 東 地方 委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 東 京 府荏
通 ト共 ニ同 人 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ株 式 会 社 芝 浦 製作 所 鶴 見 工場
細 胞 ノ情勢 ヲ報 告 シ テ各 細 胞 間 ノ聯 絡 ヲ執 リ
次 ニ、 同 年 同 月 十 一日 頃 同所 ニ於 テ党 員 竹下 了 ニ、 同 年 同 月十 三
原郡 矢 口町 二 百 三 十 二番 地 曽 我 方党 員 渡 部 義 通 ノ居室 ニ於 テ前 後
務 所 ニ於 テ党 員 廉 沢 誠 ニ、 同 三 年 三 月 十 日 頃 同所 ニ於 テ党 員 南 善
日頃 東 京府 荏 原 郡 大 森 町附 近 ニ於 テ党員 長 島 和助 ニ孰 レ モ入党 ヲ
二回 細 胞 会議 ヲ開 催 シ議 会 解 散 請 願 運 動等 ニ関 スル党 上 部 ノ指 令 等 ニ付 討 議 ヲ為 シ
九、 ビ ラ撒 隊 トシ テ前 記 金子 仙 太 郎外 数 名 ヲ選 任 ネ ル コト
等 ヲ協 議 決 定 シ 一、 二 ニ付 テ ハ夫 々改善 ノ要 求 ヲ当 局 ニ提 出 シ五
﹁煙草 戦 友 ﹂ 第 二 号 ( 同 上 一、 一一四 ) ヲ発 行 シ之 ヲ 同 工場 職 工
ニ付 テ ハ同 年 三見 上 旬 頃党 政 策 方 針 ノ宣 伝煽 動 ヲ 内 容 ト シ タ ル
数 名 ニ配 付 シ 八 ニ付 テ ハ同 年 二 月十 七 日同 工 場 職 工数 名 ヲ前 記 坂
第 四 、 同三 年 一月 上旬 頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日迄 ノ間党 員 坂 田 宗 一、
﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル淀 橋 煙草 工 場 ヲ 目標 ト スル関 東 地 方委 員 会 城
同 清水 恒 雄 、 同 池 ノ内 三 雄 、 同松 尾 茂 樹 等 ト 共 ニ党 員 本 沢 謙 二 ノ
本 直 久 方 ニ招 致 シ右 決 議 ノ趣旨 ニ遵 ヒ宣 伝煽 動 シ
佐 野文 夫 第 四所載 ノ 如 キ諸 般 ノ決 議 ヲ 為 シ
タ ル党 大 会 ニ出席 シ被 告 人渡 辺 政之 輔 外 十 五 名 ト共 謀 ノ上被 告 人
第 六、 同 年 十 二 月 四 日前 記 五 色 温泉 宗 川 旅 館 ニ於 テ極 秘 裏 ニ開 カ レ
ヲ委 員 長 ト ス ル関 東 地方 委 員 会 ヲ組 織 シ
沢 清 八、 同 大島 英 夫 、 同湊 七 良 、同 平 井 直 等 ト 共 ニ被 告 人門 屋 博
第 五 、大 正 十 五年 九 月上 旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月上 旬 頃 迄 ノ間 被告 人 唐
西 地 区所 属 ノ所 謂 淀 橋 煙草 専 売 局 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間中 同 府 豊 多 摩郡 淀 橋 町 柏 木所 在 党 員 坂 本 直 久方 其他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル細 胞 会 議 ニ数回 出 席 シ右 細 胞 員 等 ト 共謀 ノ 上
求 スル コト
一、 煙草 専売 局 内 ノ購買 組 合 、 義 済 会 食堂 部 ノ改 善 ヲ当 局 ニ要
ル宣 伝 ビラ ヲ作 成 撒 布 スル コト
二 、健 康保 険 部 医 務 室 ノ改 善 ヲ当 局 ニ要 求 ス ル ト共 ニ之 ニ関 ス
三、 同 年 二 月 二十 一日頃 煙草 労 働 組 合 大 会 ヲ開 キ各 地 方 ヨリ官
迄 ノ間 党 員 三 田 村 四 郎 ( 責 任 者 )被 告 人中 野 尚 夫 ト共 ニ同 局 ヲ構
第 七、 昭和 二年 二 月 頃中 央 部 事 務 局員 ヲ命 セラ レ其 後 同年 十 二月 頃
二、 各 無 産 団 体 ノ情 勢 ニ関 スル報 告 文 書 ノ整 理
等 ニ関 スル 中央 常 任 委 員 会 指 令 ノ印 刷
一、議 会 解 散 請 願 運 動、 五 法 案獲 得 運 動、 工 場 代表 者 会 議 運 動
レタ ル事務 局 ニ於 テ
成 シ該期 間 中 東 京 市 四 谷区 永 住 町党 員 三 田村 四郎 方 等 ニ設 置 セラ
業 労 働 総 同 盟大 会 ニ出 席 ノ タ メ上 京 ス ル煙 草 労働 組 合 代表 者 ヲ招 待 ス ル コト 四 、組 合 大 会 ニ提 出 ス ヘキ議 案 ハ健 康保 険法 改 正 、義 済 会 改 善 、 医務 室 改 善 、最 低 賃 銀 法 制定 、 八時 間 労 働 制 ノ実施 、 団 結 権
三、 党 中 央 部 ト他 ノ党 員 ト ノ聯 絡
罷業 権 ノ獲 得、 言 論 集会 出 版 ノ自 由等 ニ関 ズ ル モ ノタ ル コト 五 、 機関 紙 ﹁煙 草 戦 友 ﹂ ヲ発 行 ス ル コト
ケ 原 百 六番 地 被 告 人 方 ノ 印刷 局 ニ於 テ中 央 部 ヨリ 事 務局 ヲ介 シテ
月 十 五 日迄 ノ間 其任 ニ在 リ該 期 間 中東 京府 北 豊 島 郡 滝野 川 町 字西
第 八、 同 三年 一月 上旬 頃 同党 中 央 部 印刷 局 員 ニ任 セラ レ其 後 同年 三
其 他 ノ事 務 ニ従事 シ
六 、 同年 二 月施 行 ノ 衆議 院 議 員 総 選 挙 ニ際 シ候 補 者党 員秋 和松 五 郎 ヲ支 持 スル コト 七、 同 工場 細 胞 ノ ﹁エーゼ ント﹂ ト シ テ金 子 仙 太郎 外 数 名 ヲ 選 任 ス ル コト 八 、 同 工場 ノ中 心 分 子 ニ共 産 主 義 的 思 想 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 ス コト
交 付 セラ レタ ル原稿 ニ基 キ 一、 赤 旗 第 一号 (同 上 一、 一○ 四 ) 二、 赤 旗 第 二 号 (同 上 一、 一〇 九 ノ 一) 三、 赤 旗 第 四 号 (同 上 一、 〇 五 七 )
入シ
湊 七良 、 同 平 井 直 等 ト被 告 人 門 屋 博 ノ委 員 長 タ ル関 東 地 方委 員会
第 一、同 年 九 月頃 ヨリ 同年 十 二 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人斎 藤 久雄 、 同
ノ構成 員 ト ナリ
関 東地 方 実 行 委 員会 ﹁フ ラ ク シ ヨン﹂ ヲ構 成 シ該 期 間 中前 記被 告
門 屋 博 ノ責 任 者 タ ル関 東 地 方 委 員 会 所 属議 会 解散 請 願 運 動 協 議 会
第 二 、同 年 九 月頃 ヨリ 同年 十 一月頃 迄 ノ間党 員 秋 和松 五 郎 ト被 告 人
人 門屋 博 方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル ﹁フラ ク シ ヨン﹂会 議 ニ
ト﹂ ( 同 上 一、 一○ 八)
四、 同 党 ノ組 織 ト政 策 及 革 命 ノ展 望 ヲ記 載 シタ ル ﹁パ ン フ レ ツ
五 、 総 選 挙 ニ対 スル 日本 共 産党 ノ 声 明書 ( 同 上 一、 一六 八 ノ 一)
(二)所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議 決定 シ
数 回 出席 シ各 構 成 員 等 ト共 謀 ノ上 前 記 被 告 人 門 屋 博 第 一ノ 一ノ
六、 ﹁総 選 挙 に際 し特 に最 近 の二、 三 の傾 向 に付 全 党 員 諸 君 に 檄 す ﹂ ト題 ス ル文書 ( 同 上 一、 一六 八 ノ二 )
ン﹂ ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従事 シ該 期 間中 東 京市 芝 区
第 三 、 同 年 十 二 月頃 ヨリ 昭 和 二年 五 月頃 迄 ノ間 前 記 ﹁フ ラ ク シ ヨ
八、 解 放 運 動 犠 牲 者 救援 運 動 ニ就 テ ノ指 令 ( 同 上 二、 七九 八)
ン﹂会 議 ヲ開 キ構 成 員 右秋 和松 五 郎 外 一名 ト共 謀 ノ上前 記実 行 委
内 議 会 解 散 請願 運 動 協議 会 事 務 所 ニ於 テ秘密 ニ数 回 ﹁フラク シ ョ
一、 一六 八 ノ三 )
七 、 ﹁総 選挙 に 際 し 労農 大 衆 諸 君 に檄 す﹂ ト 題 スル文 書 ( 同上
九 、労 働 組 合 ニ関 ス ル ﹁テ ー ゼ﹂ ( 同 上 二、 七 九 七)
第 四、 大 正 十 五年 九 月頃 ヨリ 同 年 十 二 月頃 迄 ノ間党 員 佐 藤 安 衛等 ト
定 シ当 時 夫 々之 ヲ実 行 シ
散 請 願 デ ーヲ定 メ テ演 説 会 ヲ 開 キ示 威 運 動 ヲ為 ス コト 等 ヲ協 議 決
ヲ被 告 人 ト シ宣 伝 部 ハ遊 説隊 、組 織 部 ハビラ撒 隊 ヲ編 成 シ議 会 解
員 会 内 ニ宣 伝部 、 組 織 部 ヲ設 ケ宣 伝 部 長 ヲ秋 和松 五 郎 、組 織 部 長
十、 政 治 ﹁テ ーゼ ﹂、組 織 ﹁テ ーゼ﹂、当 面 ノ政策 等 ヲ記 載 シタ ル文書 (同 上 一、 一六 五 ) 其 他 指令 、 報 告 書 、 会 議 ノ決 議 等執 レ モ数十 部 乃 至 数 百 部 ヲ印 刷 シ之 ヲ事 務 局 ニ交 付 シ
東 京 帝国 大 学 法 学 部 ヲ半 途 退学 シ新 人 会 ニ加 盟 シ関 東 印 刷 工組 合
従 事 シ該 期 間 中 同市 牛 込区 早 稲 田 鶴 巻 町 ノ被 告 人方 其 他 ニ於 テ 秘
関 東 地 方 委 員 会所 属細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其任 務 ニ
被 告 人 大島 英 夫 ハ
書 記 、 同 組 合常 任 委 員 、 出 版 労働 組 合 書 記 、 同組 合 常 任 委 員 、関 東
ハ左 翼分 子 ノ排 除 ヲ行 ハ スシ テ合 同 ス ヘク主 張 ス ル コト ヲ協 議決
密 ニ数回 細 胞 会 議 ヲ 開 キ各 細 胞 員 等 ト 共 謀 ノ上 労農 党 ト 日労党 ト
地 方 評 議 会 本 部書 記 、 常 任 委 員 等 ニ歴任 シ其 間各 種 ノ労 働 争 議 ヲ指 導 シ労 農 党 員 ト ナ リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ大 正 十
定シ
五 年 八 月中 被 告 人中 尾 勝 男 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コム ニスト、 グ ル ープ ﹂ (日本 共 産党 ) カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加
第 五 、 昭 和 二年 一月頃 ヨリ 同 年 四 月頃 迄 ノ間 党 員佐 藤 安 衛 等 ト 関 東 スル コト
態 、賃 銀 、 労働 時 間 、 待 遇 、 工場 ノ作 業 状態 等 ノ情勢 ヲ 調査
シ該 期 間 中 前 記 被 告人 方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ数 回細 胞会 議 ヲ開 キ右
地 方 委 員 会 所 属 細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ 其任 務 ニ従 事
右 立花 、 佐 藤 ハ神 田 方面 、 右 杉 山 、廉 沢 ハ小 石 川方 面 、 右 野
五 、 同年 二 月 ノ総 選 挙 ヲ 機会 ニ同 月十 五 日各 産 業 別 ノ工 場 代 表
薦 ス ル コト
四 、出 版 労 働 組 合 常任 委員 黒 岩 貞雄 、 佐 藤某 ノ両 名 ヲ党 員 ニ推
ノ地 域的 範 囲 ヲ定 メ之 ヲ監 視 ス ル コト
三、 右 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ ﹁エーゼ ント﹂ 十 数名 ヲ 選任 シ活 動
下 、 杉 本 ハ牛 込 方 面 ノ 各印 刷 工場 ト スル コト
二、 各 構 成 員 ノ地 域的 活 動 ノ範 囲 ヲ右 安 村 、 忽 那 ハ京 橋 方 面、
ノ政 策 方 針 ヲ協 議 シ
細 胞 員 ト共 謀 ノ上 雑誌 、 ﹁マ ル ク ス 主義 ﹂、 無産 者 新 聞 等 ニ付 党
関 東 地 方 委 員会 所 属細 胞 ヲ組織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ
第 六、 同 年 五 月頃 ヨリ同 年 十 二 月 頃 迄 ノ間 被 告 人松 尾直 義 外 数 名 ト
従 事 シ該 期 間 中 前 記被 告 人 方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ数 回 細 胞会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上前 記被 告 人松 尾 直 義 第 五所 載 ノ 如 ク協 議
表 者 会議 ハ出 版 労 働 組 合 ニ於 テ提 唱 シ各 工場 ニ其 宣 伝 ヲ為 シ
者 会 議 ヲ東 京 市 神 田 区錦 町 松 本亭 ニ於 テ開 催 ス ル コト、 其 代
決定 シ
員 立花 清 、 同 原 キ ク ヱ外 二名 ト内 閣 印刷 局 工場 ヲ目 標 ト スル関 東
コト
工 場 内 ノ具 体的 不 平 要 求 ト結 付 ケ之 ニ向 ツテ闘 争 ヲ集 中 ス ル
第 七、 同 三年 一月 頃 ヨリ同 年 三 月初 旬 頃迄 ノ間 被 告 人 入 江正 二、 党
地方 委 員 会 所 属 ノ所謂 内 閣 印 刷 局 工場 細 胞 ヲ組 織 シ ﹁キ ヤプ テ
織 ノ対 象 ト ス ル コト
内 閣 印刷 ノ各 工場 ヲ中 心 ニ百名 以 上 ノ印 刷 工場 ヲ労働 組 合 組
六 、 東 京朝 日、 東 京 日日 両新 聞 、 共 同 印刷 、 日清 、 秀英 、 凸 版 、
ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 前記 坂本 方 立 花 清 ノ居 室 ニ於 テ 秘密 ニ数 回細 胞 会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ 上被 皆 人 入江 正 二 第五 所 載 ノ 如 ク協 議決 定 シ
刷 労働 者 ノ給 料 三 割 値 上、 臨 時 雇傭 制 度 撤 廃、 寄 宿制 度 改 正
七 、 同 年 三 月十 八 日 ノ出 版 労働 組 合 大 会 ニ健康 保 険 法 改 正、 印
第 八 、 同 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 日 頃 迄 ノ 間党 員 立 花 清 、 同 野 下勝 之助 、 同雨 森 卓 三 郎、 同 廉 沢 誠 外 数名 ト関 東 地 方 委員 会 所 属
選 、 健康 保 険 法 ノ改 正 、臨 時 雇 傭 制 度 ノ廃 止、 日給 二 割値 上
工 場 代表 者 会 議 ヲ開 ク コト、統 一的 要 求 ト シテ職 長 監 督 ノ 公
八、 闘 争組 織 ト シ テ工 場 従業 員 団 ノ運 動 ヲ 積極 的 ニ行 フ コト、
等 ノ議案 ヲ提 出 スル コト
出版 労働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ組織 シ ﹁キ ヤブ テ ン﹂ ト ナ リ其 任務 ニ従 事 シ該 期 間 中東 京府 豊多 摩 郡 淀 橋 町角 筈 六 百 五 十 五 番 地 ノ被 告 人方 ニ於 テ秘 密 ニ数 回 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂会 議 ヲ開 キ各 構 成
解 雇 手当 最 低 三 ケ 月支 給、 養 成 制 度 改 善 、 八時 間 労働 制 ノ 即
員 等 ト共 謀 ノ 上
本 系統 、材 料 製 品 ノ取 引 状 態 、 労働 者 数 及 組 合 数 並其 活 動 状
一、 工場 ニ働 掛 ケ ノ基 礎 ト為 スタ メ各 自 分 担 シ テ印 刷 工場 ノ資
等 ニ付 協 議 決定 シ之 ニ基 キ 同 年 二 月 ノ総 選 挙 ニ際 シ労 働 者 ノ真 ノ
二 月 上旬 頃 ヨリ 同年 二月 二 十 日頃 迄 ノ間 党 員 森平 鋭 、 其後 同年 三
間 同市 下 谷区 上野 公園 西 郷 銅像 附 近 ニ於 テ被 告人 内 垣 安 造、 同 年
第 十 三、 党 上部 ノ命 ニ ヨリ 同 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同年 二 月 上旬 頃 迄 ノ
キ旨 勧 誘 シ
利 益 ヲ代 表 セ ル候 補 者 ニ投 票 セ ヨ其 タ メ各 工場 ニ於 テ ハ工場 代 表
月 十五 日 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間党 員 旭 国 彰 等 ヨリ ﹁ 赤 旗 ﹂ 第 一号 ﹁総
時 実 施 等 ヲ掲 ク ル コト
者 会 議 ヲ開 ク ヘキ旨 ノ内 容 ヲ有 スル ビ ラ ヲ作成 シ各 印 刷 工場 ニ撒
選 挙 に於 け る党 活 動 の全 国 的組 織 に 関 す る 指 令 ﹂、 ﹁総 選 挙方 針
布シ 第 九 、 同 年 二 月中 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間東 京 日 日新聞 工場
共 産党 声 明 書 ﹂、 ﹁ 総 選挙 方 針書 増 補 訂 正﹂、 総 選 挙 ニ関 スル檄 文 、
﹁十 日夜 の演 説会 示 威 運 動 敢行 に当 り全 関 東 の党 員 諸 君 並 に戦 闘
書﹂ 、 ﹁労 農党 中 央 フ ラク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー指 令 第 二号﹂、 ﹁日本
的 労働 者 諸 君 に檄 す ﹂、 ﹁中 心 ス ロー ガ ン に就 て の注 意 ﹂ 、﹁ 赤旗﹂
細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂党 員 安 村庸 次 、 東 京 市 電気 局 大 門 車庫 細 胞
ン﹂ 会 議 ヲ組織 シ責 任 者 ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 前 紀被 告
第 二号 、 組織 ﹁テ ー ゼ﹂、 ﹁赤旗 ﹂ 第 三号 其 他党 ノ運 動 方針 ヲ記 載
﹁キ ヤプ テ ン﹂同 高 田 完 三 等 ト城 西 地 区 内 工場 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ
人方 ニ於 テ前 後 三 回秘 密 ニ同 会議 ヲ開 キ右 ﹁キ ヤプ テ ン﹂及 被 告
シ タ ル指 令及 党 ノ政 策 方 針 ヲ宣 伝煽 動 シタ ル檄文 等 党 ノ秘密 文 書
ノ 交付 ヲ受 ケ 其 都度 細 胞 会 議 ニ於 テ夫 々細 胞 員 ニ之 ヲ配付 シ タ ル
人片 山 峰 登 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人片 山 峰 登 第九 ノ 一所 載 ノ如 ク協
第 十 、 同 年 三 月 上旬 頃関 東 地 方 委員 会 所 属城 西 地区 ﹁オ ルガ ナ イ ザ
ニ、東 京 府 豊 多 摩郡 淀橋 町 角筈 ニ於 テ淀 橋 煙 草 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ
外 東 京 日 日新 聞社 ニ於 テ同 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 党 員 安村 庸 次
議決定 シ
ー﹂ ニ任 命 セラ レ同年 三月 上 旬頃 同地 区 所 属 細 胞 ニ細 胞 会 議 ヲ開
第 一、同 年 九 月上 旬 頃 同党 中 央常 任 委 員 会 ノ ﹁セク レ タリ ー﹂ ニ任
之 ニ加 入 シ
ム ニスト、 グ ルー プ ﹂ 力前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
事 シ居 リ タ ル カ大 正十 五 年 八 月頃 被 告 人佐 野 文 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ
東 京帝 国 大 学 法 学部 学 生 ニシテ 予 テ新 人会 ニ加入 シ社 会運 動 ニ従
被 告 人中 野 尚 夫 ハ
夫 々数 部 宛 手 交 シ以 テ文 書 聯絡 ノ任 ニ当 リ
ニ於 テ党 員 二片 栄司 ニ、 前 記被 告 人方 其 他 ニ於 テ党 員 片山 信 忠 ニ
テ ン﹂ 党 員 坂本 直 久 ニ、 東 京市 牛 込 区 早 稲 田 鶴巻 町 江 戸川 橋 附 近
ク ヘキ旨 ヲ命 シ、 同 月十 四 日被 告 人方 ニ於 テ 秘密 ニ同 地 区所 属細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ヲ開 キ 第 十 一、 同 二年 四 月 頃東 京府 荏 原郡 世 田 谷 町 代 田 千百 五 十 三番 地 党 員 直 井 武 夫 方 ニ於 テ 同 人 ニ、 同 三 年 一月中 旬 頃東 京 市 神 田 区錦 町 三 丁 目出 版 労働 組 合 附近 途 上 ニ於 テ党 員 立花 清 及同 松 本 晴吉 ニ、 同年 一月下 旬 頃 同市 本所 区 横 川 町 五十 二番 地 福 田 フク方 ニ於 テ党 員 原 キ ク ヱ ニ対 シ夫 々日本 共 産党 ニ加 入 ヲ勧 誘 シ
於 テ 陸軍 造 兵廠 東 京 工廠 筆 生 政 川 基 司 ニ対 シ共 産党 組 織 ノ必 要 ヲ
第 十 二、 同 年 三 月九 日 頃 同市 四 谷区 新 宿 明治 製菓 株 式 会 社 喫 茶店 ニ
力 説 シ タ ル 上責 任者 ト ナリ 東 京 工廠 職 場 内 ニ工 場細 胞 ヲ組織 ス ヘ
一、中 央常任委員タリシ被告人渡辺政 之輔、同佐野文夫、同福
命 セラ レ其後同年十二月四日迄 ノ間其任 ニ在 リタルカ該期間中 本 和夫ノ三名間並其三名 ト他 ノ党員間ノ書信取次其他 ノ聯絡 二、党 外無産政党 ノ情勢報告 ニ関 スル文書 ノ整理 等 ノ事務 ニ従事 シ タ ル党大会 ニ出席 シ被 告人渡辺政之輔外 十五名 ト共謀ノ上被告 人
第 二、同年十二月四日前 記五色温泉宗川旅館 ニ於 テ極秘裏 ニ開 カレ 佐野文夫第四所載 ノ如キ諸般ノ決議 ヲ為シ
二所 載 ノ細 胞 ニ所 属 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ命 セラ レ其任 務 ヲ遂 行 シ、
第 五 、 同年 四 月頃 ヨリ 同年 六 月初 旬 頃 迄 ノ間 前 記 被 告 人野 坂 参 三第
ヲ為 シ
細 胞 会 議 ニ出 席 シ テ細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上前 記 ノ如 キ 事項 ニ付 討 究
清 八第 一ノ 三所 載 ノ細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会議 ニ出 席 シ細 胞 員 等 ト
第 六、 同 三 年 二 月 上旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日 迄 ノ間前 記被 告 人 唐沢
共 謀 ノ上前 記 各 事 項 ニ付 協 議決 定 シ之 ニ基 キ 諸般 ノ活動 ヲ為 シ
ノ上
第 七、 同 年 二 月 八 日頃 ヨリ 同 月十 日頃 迄 ノ 間党 員 五 十嵐 信 雄 ト共 謀
頃迄ノ間党 員三田村四郎( 責任者)、被告人斎藤久雄ト共 ニ同局 ヲ
第三、右五色大会直後中央部事務局員 ヲ命 セラレ其後昭和二年 六月
セ無 産政 党 候 補 者 を 倒 せ﹂ ト題 シ前 記党 ノ行 動 綱領 ﹁ス ロー
ガ ン﹂ ヲ掲 ケ タ ル ビラ ( 同 上 七九 ) 及 ﹁ 警 察 政 治 の暴 力 的威
一、 同 市本 所 区 横 川 町 福 田方 ニ於 テ ﹁ 資 本家 及 地 主 の政 党 と ニ
レタル事務局 ニ於 テ前 記被告 人斎藤久雄第 七所載同様ノ事務 ニ従
構成シ該 期間中東京市四谷区永住町右三田村 四郎方等 ニ設置 セラ
嚇 に抗 争 せ よ﹂ ト題 シ前 掲 党 ノ政 策 方 針 ヲ煽 動 シタ ル内 容 ノ
ビラ ( 同 上 二、 七 五 三 )各 約 二千 枚 ヲ 作 成 シ テ之 ヲ同 市 同 区
事シ 第四、大 正十五年 八月頃大阪市此花区白鳥 町ノ被告人喜入虎太郎方
シ テ前 記 二種 ノ ビラ 各 五千 枚 ヲ印刷 セシ メ同 月 十 六 日頃 深 川
二 、 同 年同 月十 三 日 頃東 京府 南 葛 飾 郡 亀 戸 町附 近 ノ某 印 刷 屋 ヲ
横 倉 町其 他 ニ撒 布 シ
カ フヱー ニ於 テ被告人浅野晃 ニ、同年四月上旬頃同市小石川区竹
ニ於テ同被 告人 ニ、昭和二年三月上旬頃東京市芝区南佐久間町某 早町附近 ノ某喫茶店 ニ於 テ被告人入江正二 ニ、同年四月初頃同市
方 面 ノ製 材 木 工所 其 他 三十 数 箇 所 ニ之 ヲ撒 布 シ
旬頃同市牛 込区余丁町水野秀夫方 ニ於テ同被告人 ニ、同年五 月初
下谷区 上野広小路某汁粉屋 ニ於 テ被告人内 垣安造 ニ、同年 四月下
セシ メ党 員 斎藤 勇 ヲ シ テ同 月十 五、 六 日 ノ両 日東 京 市 本 所区
不 満 ヲ激 発 シタ ル 内 容 ノ ビラ 二 万 枚 ヲ前 記 印 刷 屋 ヲ シ テ印刷
柳島 元町 帝 大 ﹁セ ツ ツル メ ン ト﹂及 同区 石 島 町 石島 亭 等 ニ於
三 、 投 票 日公 休 、 賃銀 全 額支 払 、 日給 二割 増 額 等 労働 者 ノ不 平
是枝操 ニ、同年五月上旬頃同府同郡高井戸町中高井 戸党員志賀多
テ 開催 セラ レ タ ル江 東地 方 労 働 組 合 工場 代 表 者 会議 場 ニ撒 布
旬頃東 京府 豊多摩郡淀橋町角筈新宿駅附近 ノ某喫茶店 ニ於 テ党員
ニ於 テ党員神道久三 ニ、同年 四月下旬頃同市神田駅附近 ノ某汁粉
セシ メ
恵 子方 ニ於 テ同人 ニ、同年五 月頃東京市芝区南佐久間町労働者社 屋 ニ於 テ党員井之 口政雄 ニ対 シ孰 レモ入党 ヲ勧誘シ
大 正 四年 工業 学 校 卒 業後 職 工 トナ リ労 働 組 合 友 愛会 ニ加 入 シ其 後
席 シ各細 胞員 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 村尾 薩 男 第 八 ノ 三所 載 ノ如 ク
党員 橋 本 省 三 居 室 其他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回出
細胞 ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中 同市 芝 区 新 堀 町 お でん 屋 某方 ノ前 記
三等 ト被 告 人村 尾 薩 男 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方委 員 会 所 属
東 京 合 同 労働 組 合 執 行 委員 、 関 東地 方 評 議 会 常 任委 員 長 、 関東 金属
諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
被 告 入湊 七良 ハ
労 働 組 合執 行委 員 等 ニ歴任 シ労 農 党 ニ加 入 シ其 間 各 種 労働 争 議 ノ指
第 六、 同 三 年 一月 上旬 頃 ヨリ 同年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人浅 野 晃 、
導 其 他 社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ モノナ ルト コ ロ同 十 五 年 七 月下 旬 頃
ト ス ル関 東 地 方委 員 会芝 地 区 所 属 ノ所 謂 大 崎 沖電 気 工 場 細 胞 ヲ組
党 員市 村 光 雄、 同神 道 久 三 、同 佐 藤 某 等 ト大 崎沖 電 気 工場 ヲ目 標
被 告 人渡 辺 政 之 輔 ノ 勧誘 ニ応 シ ﹁コム ニス ト、 グ ル ー プ ﹂ (日本 共 産 党 ) カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ之 ニ加 入 シ
道 目 黒駅 附 近 ニ同 工場 ノ中 心 分 子約 八十名 ヲ 密 カ ニ招 集 シ テ党 政
二 、党 上部 ノ指 令 ニ基 キ 同年 二月 八 日東 京府荏 原 郡目 黒 蒲 田電 気 鉄
事 項 ニ付 協 議決 定 シ テ夫 々之 ヲ実 行 シ
ヲ開 キ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上被 告 人 浅 野晃 第 四所 載 ノ 如 ク諸 般 ノ
一、 該 期 間 中前 記 淀 橋 町 ノ被 告 人浅 野 晃 方其 他 ニ於 テ 数回 細 胞 会 議
織 シ、 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ其 任 務 ニ従事 シ
第 一、 同年 八 月頃 ヨリ 同年 十 二 月 迄 ノ間 党 員 本 沢 謙 二、 同 島 上善 五 郎 、 同小 林 信 吉 等 ト 同党 関 東 地方 委 員 会所 属細 胞 ヲ組織 シ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ
同 斎 藤 久雄 、 同大 島 英 夫 、 同 唐 沢清 八、 同 平 井 直 等 ト関 東 地方 委
第 二、 同 年 九 月 上旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人門 屋博 、
員 会 ヲ組 織 シ 第 三 、 昭 和 二年 一月頃 ヨリ同 年 三 月頃 迄 ノ間 党 員 本 沢謙 二 ト被 告 人
策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ
芝 地 区 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会議 ノ構 成員 ト ナ リ同 年 二 月中 旬 頃 ヨリ同
第 七 、 前記 ノ 如 ク大 崎 沖 電気 工 場 細 胞 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ ヲ命 セラ レ
南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル同委 員 会 所 属細 胞 ノ構成 員 トナ リ該 期 間 中 東 京市 芝 区 豊 岡 町 十三 番 地 光学 工業 労働 組 合分 会 事 務 所 ニ
ニ開 カ レタ ル前 記 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ前 後 二 回出 席 シ党 員 渡部
月下 旬 頃 迄 ノ間 前 記 蒲 田 ホ テ ル ノ党 員 渡部 義 通 ノ居室 ニ於 テ秘密
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 二 回 出席 シ各細 胞員 等 ト共 謀 ノ上 無産 者 新 聞 掲 載 ノ党 ノ政 策 方 針 ニ関 スル論 説 ニ付 協 議 シ
義通 ( 新 潟 鉄 工所 細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂)、 同岡 本 藤 男 ( 大井光学工
第 四 、 同 年 六 月 頃 ヨリ 同 年 九 月頃 迄 ノ間被 告 人野 坂 参 三 ト同 西 雅 雄 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 タ ル関 東 地 方 委 員 会 所 属細 胞 ノ構成 員 トナ
場 細 胞 同) 等 ト共 謀 ノ 上
二 、他 工 場 従業 員 ヲ シ テ前 記 鬼足 袋 争 議 ヲ応 援 セシ メ闘 争 ノ契
コト
一、 同 年 二 月十九 日夜 屋 外集 会 ヲ開 キ ﹁アジ テ ー シ ヨ ン﹂ スル
リ該 期 間 中 前 記 西雅 雄 方 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数回 出 席 シ各 細 胞 員 ト共 謀 ノ 上前 記被 告人 野 坂 参三 、 第 三所 載 ノ 如 キ 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ 第 五 、 同 年九 月頃 ヨリ同 年 十 二月 頃 迄 ノ間 党 員 橋 本 省 三、 同 北 牧孝
機 ヲ 作 ル コト、 工場 内 ニ懇 談 会 ヲ開 キ争 議 応 援 ノ機 運 ヲ 作 リ
消 、 賃 銀 二 割値 上 ノ要求 ヲ決 議 セ シ メ、同 年 二月下 旬 頃 数 回
機 会 ニ関 東 金属 労 働 組 合 豊 岡分 会 ヲ シ テ幹 部 会 ヲ開 キ解 雇 取
同 工 場 従 業 員大 会 ヲ開 カ シ メ、 同 月 二 十九 日 ヨリ同 工場 ノ罷
闘 争 ノ 条件 ヲ成熟 セ シ ム ル コト 三 、 工 場 代表 者 会議 ヲ開 ク コト
業 ヲ決 行 シ、 大 井 分 工場 従 業 員 ニ共 同 戦線 ヲ張 ラ シ メ
党 員 坂 本 二郎 ニ対 シ 日本 共 産党 ニ夫 々入 党 ヲ勧誘 シ
三 田 四国 町 関 東 地方 評 議 会 本部 内 関 東 金 属 労働 組 合 事務 所 ニ於 テ
人松 尾 直 義 方 ニ於 テ党 員 市 村 光雄 ニ、 同 年 二 月 三 日頃策 京市 芝 区
第九 、 同 年 一月 中旬 頃 東 京 府荏 原郡 荏 原 町 小 山五 百 二十 五番 地 被 告
四、 政 見 発表 ノ演説 会 ヲ利 用 シ非 合法 的 示 威 運動 ノ動 員 組織 ヲ 作 ル コト 五 、前 記大 井 光 学 ノ争 議 ヲ関 東 金 属労 働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ シテ指 導 セ シ ムル コト 等 ニ付 協 議決 定 シ 一 ニ付 テ ハ同 年 二 月十 九 日頃 ノ夜 同 郡 六 郷 川 堤 防 ニ於 テ 秘密 ニ党 員其 他 二十 数 名 ヲ 招集 シ党 員秋 和松 五 郎 ヲ シ テ
関 東 金 属 労 働 組 合評 議 会 常任 委 員 ト シ テ予 テ社 会 運 動 ニ従 事 シ大
被告 人菊 田 善 五 郎 ハ
正十 五 年 四 月頃 被 告人 杉 浦 啓 一ノ 勧誘 ニ応 シ ﹁コム ニスト、 グ ルー
吾 々 ノ議 会 参加 ハ議会 内 ヲ闘 争 ノ 一場面 ト シ テ資 本 主 義 ノ機 構 ヲ
ア﹂ ノ ﹁プ ロ ツク﹂ ヨリ 成 ル政 治 権 力 ヲ打 破 ス ル ニア ル旨 ノ演 説
暴 露 シ 議 会 外 ノ大 衆 ヲ政 治 闘 争 ニ動 員 セ シ メ 地 主 ト ﹁ブ ルジ ヨ
第 一、 同 年 十 一月 中旬 頃 被 告 人門 屋 博 、 同 松 尾直 義 ト共 ニ同党 大 会
プ ﹂ 力前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
一、 同 月下 旬 頃右 両 被 告 人及 同 渡 辺 政 之 輔 ト前 記藪 塚 鉱泉 旅館
準 備 委 員 ニ任 命 セ ラ レ
ヲ為 サ シ メ
金 子 健 太、 同 市 村 光雄 、 同 児 玉 慶 一郎等 ト関 東地 方 委 員 会 所 属 関
第 八、 同 年 二 月下 旬 頃 ヨリ 同 年 三 月 十 五 日党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 党 員
東 金 属 労働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ組 織シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ
一所 載 ノ各 事 項 ヲ決 定 シ
宗 川 旅 館 ニ到 り前 記 同被 告 人第 二 ノ二 所 載 ノ如 ク諸 般 ノ準 備
二、 同 年 十 二 月 二 日被 告 人門 屋 博 ト共 ニ先発 シ テ前 記 五色 温 泉
長 生 館 ニ於 テ秘 密 ニ会 合 シ謀 議 ノ上 前 記被 告 人 門屋 博第 二 ノ
ク シ ヨン﹂会 議 ヲ開 キ右 構 成 員 ト共 謀 ノ 上
其 任務 ニ従 事 シ、該 期 間 中 随 時 東 京市 内 某 所 ニ於 テ秘 密 ニ ﹁フラ
一、 選 挙闘 争 ニ付 大 崎 沖 電 気 、大 井 光 学 、 豊 岡光 学 、芝 浦制 作
行 為 ヲ為 シ
ニ大 衆 ノ闘争 意 識 ヲ 激 発 シ テ 工場 代 表 者 会議 ヲ労働 者 大 会 ニ
所 本 工場 、 浅草 小 穴 電 気 工場 、横 浜 禅 馬 鉄 工場 等 ノ中 心分 子
シ前 記 被 告 人 佐 野文 夫 第 四 所載 ノ 如 ク被 告 人渡 辺 政 之 輔 外 十五 名
張 其 他 警 戒 ノ任 ニ当 り
ト共 謀 ノ上前 記 諸般 ノ協 議決 定 ヲ為 シ同 会 議中 警 備 委 員 ト シ テ見
第 二、 同 月 四日 右 宗川 旅 館 ニ於 テ極 秘 裏 ニ開 カ レタ ル党 大会 ニ出 席
ヘキ旨 ノ指 令 ヲ与 へ其方 針 ノ下 ニ従 業 員 大会 ヲ開 カシ メ
迄 高 揚 セシ ム ヘク 宣 伝煽 動 ス ル ビラ ヲ出 シ従 業 員大 会 ヲ開 ク
二 、 争 議 ノ指 導 ニ付 同 工場 従 業 員 党 員 山 田義 雄 外 三名 ノ馘 首 ヲ
東 京 市 本 郷 区 西 須 賀 町鎌 野 熊 吉方 ノ右 田 中 稔 男 居 室 ニ於 テ前 後 十
所 属 細 胞 ヲ組織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 其 任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中
成 夫、 党 員 田中 稔 男、 同 野 田 忠 勝 、同 赤 島 秀 雄 ト関 東 地方 委 員 会
第 三、 昭 和 二年 十 一月 上旬 頃 ヨリ 翌 三年 一月初 頃 迄 ノ 間被 告 人 水 野
室 ニ於 テ前 後 数 回 秘 密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ 右細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上
シ該 期間 中 同 市 深川 区 黒 江 町電 機 商 外 崎方 其 他 ノ党 員伊 達 廉 一居
石 川島 造船 所 細 胞 ヲ組 織 シ テ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ 其任 務 ヲ遂 行
記 石 川 島 造船 所 ヲ主 タ ル目 標 トシ関 東 地 方 委 員会 ニ所 属 スル所 謂
一、 同 芝 浩 ( 中 途 杉 浦 啓 一脱 退 シ党 員 片 山 信忠 編 入 セラ ル ) ト前
一、 同 細 胞 ノ働 掛 ケ 目標 選定 ノ件
三 、 衆 議院 議 員 総 選 挙 ヲ機 トシ党 方 針 ニ遵 ヒ労 働 者 ノ不 平不 満
ヲ 高 揚 スル タ メ同 党 中 央機 関 紙赤 旗 ヲ配付 スル コト
二 、党 外 活 動 分 子 ニ日 本共 産 党 ノ主 義 政策 ヲ宣 伝 シ其 階 級 意識
ヲ調 査 スル コト
一、 目 標諸 工 場 ニ対 ス ル働 掛 ケ ノ方 針 樹 立 ノ タ メ各 工 場 ノ情 勢
数回 秘 密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ 上
二、 印 刷 物 作 成 配付 ノ件 其 他 ニ付 協 議 シ芝、 京橋 、 日本 橋 三区 内 ノ主 要 工 場 並 品川 ノ鉄 道 工場 ヲ目 標 ト シ其 最重 要 ナ ル石 川島 造船 所 工 場 ノ情勢 調 査 ヲ担 当 シ同 工場 労働 者 ノ 階級 意 識 ヲ高 ムル タ メ ビラ 並 工場 新 聞 ヲ作 成 配
ル コト ニ拠 リ 石 川 島 月 島方 面 ノ労 働 者 ニ相 互 団 結 ノ必要 ヲ意
四 、 日本 ソリ デ チ ツト株 式 会 社 ノ争 議 ヲ利 用 シ之 ヲ成 功 セ シ ム
ヲ煽 リ 日常 闘 争 ヲ 激 発 ス ル コト
平不 満 ヲ調 査 セシ メ テ之 ヲ細 胞 会議 ニ報 告 シ被 告 人提 供 ノ材 料 ニ
付 ス ル コト トシ党 員伊 達 廉 一、 同芝 浩 ヲ シ テ右 造 船所 従 業 員 ノ不
ヨリ右 造 船 所 内 ノ 自彊 組 合 ハ会社 カ其 利 益 擁 護 ノタ メ組 織 セ シ モ
其 他 ニ付 協議 シ其 決 定 ニ遵 ヒ各 分 担 ヲ定 メ テ情 勢 調 査 ヲ為 シ右 伊
ル コト
達 廉 一ヲ シテ同 党 中 央 機 関 紙赤 旗 第 一号 ヲ 石川 島 月 島方 面 党 外 活
識 セシ ム ヘク煽 動 シ 且 石川 島 造 船 所 労働 者 ノ頽勢 挽 回 ニ努 ム
分 子 ニ配 付 方 ヲ 依 頼 シ テ右 伊 達 廉 一ニ交 付 シ、 同 年 一月中 前 同 様
ノ ニシ テ労働 者 ノ利 益 ヲ代 表 スル モノ ニアラ サ ルヲ以 テ労 働 者 ハ
被 告 人提 供 ノ材 料 ニヨリ右 造 船所 労働 者 ノ不 平 不 満 ノ激 発 ヲ趣 旨
動 分 子 ニ配付 セ シ メ
挙 テ同 組 合 ニ反対 ス ヘキ旨 ノ ビラ約 六十 枚 ヲ同 造 船所 内 ノ戦 闘 的
ト ス ル記 事 ヲ 掲 ケ シ工 場 新 聞数 十 部 ヲ作 成 シ右 造船 所 工 場 其 他 ニ
一、 同 年 二月 九 日頃 同 市 京橋 区 長 崎 町 炭商 某 方 前 記党 員 伊 達 廉
第五、
一ノ 居 室 ニ於 テ同 人 ニ撒 布方 ヲ命 シ テ ﹁ 資 本 家 地 主 の政 府 を
モノ ニシ テ 日本 無産 階 級 ノ真 ノ解放 亦 共 産 党 ニ拠 ラ サ ル ヘカラ サ
配付 シ、 同年 十 一月六 日頃 露西 亜革 命 ノ 成 功 ハ共 産 党 ノカ ニヨ ル
倒せ﹂又 ハ ﹁ 資 本家 地 主 の議 会 を 解 散 せ よ﹂ 外 一、 二 ノ ﹁ス
ロー ガ ン﹂ ヲ列 挙 セ ル日本 共 産 党 ノ署名 ア ルビ ラ数 十 枚 ヲ交
ル旨 ヲ掲 ケ シ露 西 亜革 命 十 週 年 記 念 ノ檄 文 ( 同 上 五〇 三 ト同旨 )
付 シ因 テ其 頃 同 人 及前 記芝 浩 ヲ シテ越 中 島 及 月 島方 面 ニ撒布
約 百 部 ヲ複 製 シ市 従 業 員 其 他 ノ党 外 戦 闘 分 子 ニ配付 シ
同 佐 野 学 、 同 渡 辺政 之 輔 、 同杉 浦啓 一、 党 員 伊達 廉 一、 同 桑 原 光
第 四、 同 三 年 一月初 頃 ヨリ 同 年 三 月中 旬 頃 迄 ノ間被 告 人徳 田 球 一、
セシ メ
同 月二 十 一日頃 迄 ノ間 前 記 外 崎藤 吉 方 ノ伊 達 廉 一居 室外 数 箇 所 ニ
喜 一専 属 選 挙 ﹁オ ル ガナ イ ザ ー﹂)、 同 五 十嵐 信 雄 ( 同 第 四 選 挙区
席 シ党 員 稲 葉 助 四 郎 ( 同 府 第 六 選 挙区 労 農党 公 認候 補 者被 告 人南
前 同 被 告 人 唐 沢 清 八 ノ前 同 )、被 告 人中 尾 勝 男 ( 関 東 地 方委 員 長 )、
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー ﹂会 議 ニ前 後 数 回 出
独 リ資 本 家 ヲ利 ス ル ニ止 マリ 一般 国 民 ヲ 死 ト飢 餓 トヲ 以 テ襲
選 挙統 制 委 員 同浅 野晃 、被 告 人村 尾 薩 男等 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人
二、 同 年 三 月十 一日右 伊達 廉 一 ニ原 稿 ヲ交 付 シ同 人 ヲ シ テ其 頃
フ ノ外 何 等 ノ利 益 ナシ 田中 軍 閥 内 閣 ハ国 防 デ ー ト称 シ テ軍 国
村 尾薩 男 第 六 ノ 一ニ、 同中 尾 勝 男 第 十所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ付
﹁京 橋 地 方 の労 働 者、 市 民 諸 君 に檄 す ﹂ ナ ル題 名 下 ニ戦 争 ハ
ニ絶対 反対 ス ヘキ旨 ノビ ラ 約 三 百 枚 ヲ印 刷 セシ メ
シ テ待 遇 改 善 ノ要 求 ヲ為 サ シメ党 候 補 者 ヲ 日常 闘 争 ノ先 頭 ニ立 タ
ル数 工 場 ニ付 調査 ヲ遂 ケ同 月中 旬 頃 大 森鬼 足 袋 工場 従 業 員 ヲ指 導
協 議 シ其 決 定 ノ趣 旨 ニ遵 ヒ被 告 人 ノ受持 地 域 ナ ル荏 原 方 面 ニ於 ケ
主義 ヲ宣 伝 スル モ吾 々 ハ斯 カ ル平 和 ノ仇 敵 ヲ 葬 り今 後 ノ戦 争
三 、同 月 二十 日頃右 伊 達 廉 一ヲ シテ
﹁弾圧 に抗 して 赤 旗 は 進 む、 戦 闘 的 労働 者 諸君 は日
(一) 前 記関 東地 方 委 員 会 機 関 紙 同志 第 一号 ( 二)
シ、 同 月十 三 日夜 同 府荏 原 郡 目 黒 町目 黒 ﹁テ ニス、 コー ト﹂ ニ芝
シ ム ヘシト ノ党 方 針 ニ遵 ヒ前 記秋 和 松 五郎 ヲ誘 ヒ テ会 社 側 ニ交 渉
ニ呼 応 シ ﹁ス ト ラ イ キ﹂ ニ発 展 セル場 合 ハ候 補 者 自身 速 ニ其 先 頭
ノ不 平激 発 ニ努 ム ル ト同時 ニ党 員 及 労働 組 合 員 ハ工場 内 部 ヨリ 之
該 選 挙戦 ヲ利 用 シ テ大 衆的 闘 争 ヲ捲 キ起 スタ メ演 壇 上 ヨリ各 工場
ニ於 テ戦 闘 的 分 子 ト認 メ シ者 等 数十 名 ヲ召 集 シ テ秘 密 集 会 ヲ開 キ
地 区 及 荏 原 地 区 ノ党 員 、﹁エーゼ ント﹂ 及 各 細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂
ル同 委 員会 ノ署名 ア ル檄 文 ( 同 上三 、 一三九 ) ﹁見 よ頻 々た る検 束 言論 集 会 結社 の自 由 の迫 害 を﹂
本 共 産党 に固 く結 成 し て大 衆 的 抗議 運 動 を 展開 せ よ﹂ ナ
(三)
ナ ル同 委員 会 ノ署名 ア ル檄 文 ( 同 上 三、 一四〇 ) 各 十部 位 ヲ党 外戦 闘 的 分 子 数 名 ニ配付 セシ メ ﹁資本 家 地 主 の政 府 の暴 圧 を撃 破 せ よ 日本 共 産 党 敢
然 こ の闘 争 の先 頭 に立 つ﹂ ナ ル同 委 員会 ノ 署名 ア ル ビラ
(四 )
第 六、 同 年 二 月施 行 ノ衆 議 院 議員 総 選 挙 ニ際 シ東 京府 第 五 選 挙 区 ヨ
党 ノ ビラ 数 百 枚 ヲ 月島 石 川 島 方 面 ニ配 付 又 ハ撒 布 セシ メ
貼 付 セ シ メシ外 尚 同 年 二、 三 月頃 同 人 ヲ シ テ数 回 ニ日 本共 産
約 三 十 枚 ヲ 同市 京 橋 区新 富 町 横 町 ヨリ 佃渡 場 ニ至 ル間 其 他 ニ
ア ル ビ ラ数 十 枚 ヲ 同郡 五 反 田 駅 附 近 ノ工 場 ノ塀 又 ハ電 柱 ニ貼 付 シ、
票 ス ヘキ旨 ノ 日本 共 産 党 又 ハ同 党 関 東 地 方 ﹁ビ ユー ロー ﹂ ノ署 名
夜 党 員 坂本 二郎 、 同 飯 野 親 邦 ト共 ニ革 命的 労 働 者 秋 和松 五 郎 ニ投
其 他 二 十数 名 ニ対 シ前 同 趣旨 ノ演 説 ヲ為 シ、 同 月十 三、 四 日頃 ノ
次 テ同 月十 九 日 頃 ノ夜 同 郡 六 郷 川 堤防 ニ前 同 様 ノ集 会 ヲ催 シ党 員
送 ル理 由 ハ内 部 ヨリ 議会 其 物 ヲ破 壊 スル ニ在 ル旨 ノ演 説 ヲ 為 シ、
ニ立 チ以 テ労 働 大衆 、 無 産 階 級 ノ信 頼 ヲ博 ス ヘク議会 ニ代 議 士 ヲ
リ 労農 党 公認 候 補 者 ト シ テ立 テ ル 日 本共 産 党 員 秋 和松 五郎 ノ同党
( 同 上 三 、 一四 一)
専 属 選 挙 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー﹂ ニ任 命 セ ラ レ同 年 二 月三 、 四 日 ヨリ
ノ夜 第 五 十 四議 会 解 散 ニ付 テ戦 闘 的 労 働 者 諸君 ニ檄 スナ ル 趣旨 ノ
同 月 十 五、 六 日頃 ノ夜 右 同 ビ ラ十 数 枚 ヲ党 員小 暮 元 治 ヲ シ テ同 郡
ケ淵 党 員 橋本 省 三方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル ﹁キヤプ テ ン﹂
プ テ ン﹂会 議 ノ構 成 員 ト ナ リ シ カ同 月十 四 日夜 前 記 大 井町 鎧
船 所 細 胞 ハ芝 地 区 ノ所 属 ニ移 リ従 ツ テ被 告 人 ハ同 地 区 ﹁キ ヤ
司、 同 村 松英 男 、 同 吉 原 清 一郎 、 同 北牧 孝 三、 同 野 田 忠勝 、
会 議 ニ出 席 シ同 地 区 内 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル党 員 二片 栄
大 井 町 合 同 毛織 株 式 会 社 ノ塀 等 ニ貼 付 セ シメ、 同 月十 四、 五 日頃
ヘキ旨 ヲ掲 ケ シ 同党 署 名 ノ ビラ 数 百枚 ヲ、 同 月十 八 日頃 現在 ノ 選
告 人片 山 峰 登第 九 ノ 二所 載 ノ各 事 項 ニ付 協議 決 定 シ之 ニ基 キ
同槇 田 清 、右 橋 本 省 三 、 被 告 人片 山 峰 登等 ト共 謀 ノ上前 記 被
題 下 ニ今 日 ノ資 本 家 階 級 ノ議 会 ヲ粉 砕 シ労 働 者農 民 ノ議 会 ヲ 作 ル
挙 ハ依 然 ト シテ制 限 選 挙 ナ ル旨 ト十 八歳 以 上 ノ男 女 ニ選 挙 権 被 選
前 記 ノ如 キ活 動 ヲ為 シ
挙 権 ヲ与 ヘ ヨ住 居制 限 ニ反対 等 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ列 記 セ ル無権
党 京 橋 支部 事務 所 ニ於 テ党 員 伊 達 廉 一、 同芝 浩 、 同桑 原 光 一 ニ対
第 八 、 同 二年 十 二 月 又 ハ同 三年 一月 頃 同市 京橋 区 新 佃島 東 仲 通労 農
者 大 会 ヲ開 ケ ナ ル同 党 署 名 ノ煽 動 ビ ラ数 百 枚 ヲ孰 レ モ学 生 風 ノ者 二名 ヲ シ テ前 記 五反 田 方 面 ノ工場 地 帯 其 他 ニ撒布 セシ メ同 月 十九
ト ヲ知 リナ カラ ﹁コム ニスト、 グ ル ープ ﹂ ニ加入 シ
五年 六 月頃被 告 人野 坂 参 三 ノ勧 誘 ニ応 シ前 記 ノ如 キ秘密 結 社 ナ ル コ
東 京 帝 国大 学 法 学 部 ヲ 卒 業 シ予 テ社 会 科 学 ノ研 究 ニ従 事 シ大 正 十
被 告 人水 野 成夫 ハ
笹 原 正 雄 両名 ニ対 シ孰 レ モ日本 共 産党 ニ加 入 ノ勧 誘 ヲ為 シ
シ各 別 ニ、 同 年 三 月 中 同市 深 川 区 内 ノ某 汁 粉 屋 ニ於 テ 和久 田繁 、
日大 崎 沖 電 気 工 場食 堂 ニ同 工 場 従業 員 ヲ参 集 セシ メ従 業 員 大 会 ヲ 開キ 第七、 一、 同 年 二月 中 ヨリ同 年 三 月初 頃 迄江 東 地 区 内 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ
地 区 ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ヲ組 織 シテ 責任 者 トナ リ其 任 務 ニ従
テ ン﹂ タ ル党員 稲葉 助 四郎 、 同宮 原省 久 、 同 森 岡嘉 門 次 ト同
事 シ東 京 市 浅草 区 光 月 町 一番 地 一号 上 杉 清次 郎 方 ノ右 稲葉 助
第 一、 細 胞 員 ト シテ
善 五 郎、 党 員 田中 稔男 、 同 野 田忠 勝 、 同 赤 島 秀 雄 ト右 菊 田善
二 、昭 和二 年 十 一月 上旬 ヨリ 同 三年 一月初 頃 迄 ノ間 被 告 人 菊 田
三所 載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 ヲ遂 ケ
胞 会 議 ヲ 開 キ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人佐 野 文 夫 第 七 ノ
該 期 間 中前 記代 々幡 町 ノ右 西 雅雄 方 其 他 ニ於 テ数 回 秘 密 ニ細
雄 ト街 頭細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ
一、 同 年 六 月頃 ヨリ同 年九 月 頃 迄 ノ間 被 告 人佐 野 文 夫 、 同西 雅
四 郎 居室 其 他 ニ於 テ前 後数 回 秘 密 ニ会 合 シ右 構 成員 ト共 謀 ノ 上 (一) 活 動 方 針 ヲ定 ムル タ メ各 受 持 地 域内 ノ労働 者 ノ 不 平 ヲ調 査 ス ル コト ( 二 ) 家 賃 三割 値 下 、電 燈 料 値 下 、 板 船権 等 ノ諸問 題 ニ付 東 京市 政 ニ関 ス ル闘 争 ヲ起 ス コト 等 ヲ協 議 決定 シ 二 、 同 年 三 月初 旬 頃 被 告 人 カ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 石 川 島 造
カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数回 出 席 シ右細 胞員 ト共 謀 ノ上前 記
シ該 期 間中 前 記 鎌野 熊 吉 方 ノ右 田 中 稔 男 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開
五 郎 ヲ ﹁キヤプ テ ン﹂ ト スル関 東 地 方 委 員会 所 属 細 胞 ヲ構 成
京シ
告 人渡 辺 政 之 輔 ト 右露 国 人 ト ノ会 見 ニ付 通 訳 ヲ為 シ同 年 五 月 頃 帰
人 ニ前 記 五 色大 会 ノ報 告 ヲ為 シ、 入 露 ノ タ メ同年 三 月波 航 セ ル被
派遣 聯 絡 員 ヲ命 セラ レ同 年 二 月同 地 ニ渡 航 シ右局 長 タ リ シ某 露 国
人渡 辺 政 之 輔外 十 数名 ト共 謀 ノ上前 記被 告 人 佐野 学 第 五 ノ二所 載
第 六、 同 年 十 二 月 上旬 頃 前 記 日光 山中 ノ秘 密 報 告会 議 ニ出 席 シ被 告
シ
第 五、 同 年 九 月末 頃中 央 委 員 候 補 者 ニ任 命 セラ レ同年 十 二月 迄在 任
被 告 人 菊 田善 五 郎 第 三 所載 ノ 如 ク協 議決 定 シ テ前 記 ノ活動 ヲ 為シ
勝 男 第 一ノ 二所 載 ノ 如 ク党 員 北 牧 孝 三 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル
三、 同 三 年 一月半 頃 ヨリ 同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 前 記 被 告 人中 尾
所 謂 東 京市 電 芝 浦 工 場細 胞 ニ所 属 シ該 期 間 中 前 記 末 木 新 三 郎
部 事 務 局 ヲ構 成 シ其 責 任 者 トナ リ事 務 所 ヲ東 京市 日本 橋 区蠣 殻 町
第 七、 同 三 年 一月中 旬 頃 被 告 人 村 尾薩 男 、 同 喜 入虎 太 郎 ト共 ニ中 央
ノ如 キ決 議 ヲ為 シ
数 回 出 席 シ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ 上前 記被 告 人中 尾 勝 男 第 一ノ 二
方党 員 旭国 彰 ノ居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後
所 載 ノ 如 ク諸 股 ノ事項 ヲ協 議 決 定 シ前 記 ノ実 行 ヲ為 シ右 工場
喜 入 虎 太 郎 ノ居 室 ヲ同 局 ノ ﹁ア ド レ ス﹂ ニ宛 爾 来 同年 三 月十 五 日
一丁 目 二 番地 ノ被 告 人 方 ニ置 キ同 区高 砂 町 七 番地 槇 方 二階 被 告 人
検 挙 迄 ノ間党 中 央 常 任 委 員 長渡 辺政 之輔 等 ニヨリ テ中 央部 ト ノ連
新 聞創 刊 ノ辞 ヲ起 稿 シ 第 二、 大 正 十 五年 十 二 月四 日前 記五 色 温泉 宗川 旅館 ニ於 テ秘密 ニ開
絡 ヲ執 リ 、印 刷 局 主 任 前 記 斎藤 久雄 カ印刷 ス ヘキ秘 密文 書 ノ原 稿
及 其 印 刷物 ノ取 次 、 中 央 部 ト 各地 方 委 員 会 間 ノ往 復 文書 ノ取 次 、
カ レタ ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人渡 辺 政 之輔 外 十 五 名 ト 共謀 ノ 上前
第 三、 同年 十 二月 中 同党 関 東 地 方委 員 ヲ命 セラ レ被 告 人 中尾 勝 男 、
ノ事 務 ニ従 事 シ
中 央 部 ヨリ各 地 方 委 員 会 ヘノ機 関 紙 、 檄 文其 他秘 密 文書 発 送 其 他
記被 告 人佐 野 文 夫 第 四所 載 ノ 如 キ協 議決 定 ヲ為 シ
ヲ構 成 シ 昭 和 二年 二月 頃迄 ノ間 前 記 中尾 勝 男 方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ
同 平井 直 、 同 日 下 部 千代 一ト右 中 尾勝 男 ヲ委 員長 ト ス ル同 委 員 会
レタ ル同 委 員 会 ニ出席 シ右 委 員 ト 共 謀 ノ 上前 記 被 告 人 中尾 勝 男 第
民 衆 新聞 大 阪 支 社 通 信 員 、 日 労党 調 査 部 員 、関 西 合 同 労働 組 合 執 行
在 学 中 新 人会 ニ加 盟 シ、 ﹁マ ル ク ス﹂ 主 義 ヲ 信奉 ス ル ニ至 リ卒業 後
大 正 十 五年 三 月東 京帝 国 大 学法 学 部 政 治 科 ヲ 卒業 セ シ モノ ナ ル カ
被 告 人喜 入 虎太 郎 ハ
第 四、 昭 和 二年 一月 下旬 頃 前 記 ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 特 派 党 代表 ノ 入露
委 員 等 ニ歴任 シ社 会 運 動 ニ従 事 セシ モ ノナ ル ト コ ロ同 年 八 月頃 被 告
八所 載 ノ 如 ク協 議 決 定 ヲ 為 シ
(フア ー、 イー スタ ン、 ビ ユー ロー ) ヲ シ テ党首 脳 部 ノ見 解 ニ付
人中 野 尚 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘
斡旋 、 滞 露 代表 ヨリ ノ報 告 ノ中 継 、 ﹁コミ ン タ ー ン﹂極 東 事 務 局
﹁コミ ン タ ー ン﹂ ノ諒 解 ヲ得 セシ ムル コト其 他 ノ任 務 ヲ負 フ 上海
密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ
ン﹂ ト ス ル関 東 地 方委 員 会 所 属細 胞 ヲ構 成 シ該期 間中 東 京 市 外 五
今野 健 夫 、党 員直 井 武 夫 等 ト共 ニ被 告 人大 島 英 夫 ヲ ﹁キ ヤ プ テ
一、 二 月頃 迄 ノ間 党 員国 領 五 一郎 、 同岸 野 重春 ト共 ニ関西 地 方 委
第 一、 同年 十 月頃 関 西 ﹁オ ル ガ ナイ ザ ー﹂ ヲ命 セラ レ其 後 昭 和 二年
シ右細 胞 員 等 ト 共 謀 ノ上前 記 被 告 人 松尾 直 義 第 五所 載 ノ各 事 頂 ニ
反 田 ノ岩 田 某 方其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細胞 会議 ニ数 回 出 席
付 協 議決 定 シ
員 会 ヲ構 成 シ委 員 長 ト ナ リ其 任 務 ヲ遂行 シ該 期 間 中 大 阪市 港 区 八 幡 屋元 町 ノ右 国 領 五 一郎方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ屡 同委 員 会 ヲ開 キ 右 委 員 等 ト 協議 ノ上 議 会 解散 請 願 運 動 、 労 農党 分 裂対 策 等 ニ関 ス ル
同様 ノ事 務 ニ従 事 シ 且其 当 時 前 記 高 砂町 ノ被 告 人方 ヲ同 局 ノ ﹁ア
記蠣 殻 町 ノ 同被 告 人方 事 務 局 ニ於 テ前 記被 告 人水 野 成 夫第 七 所 載
十 五 日 迄 ノ間 被 告 人水 野 成 夫 ( 責 任 者 )等 ト共 ニ同 局 ヲ構 成 シ前
第 七 、 同 三年 一月 十 三 日頃 中 央 部 事 務 局員 ヲ命 セラ レ其 後同 年 三 月
第 二、 同年 一、 二 月頃 右 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー﹂ ヲ免 セラ レタ ル後 同年
ド レス﹂ ト為 シ
活 動 方針 ヲ決 定 シ テ之 カ実 行 ヲ為 シ
五 月頃 迄 ノ間 右 国 領 五 一郎 ト共 ニ党 員春 日 庄 次郎 ノ委 員長 タ ル関
開 カ レタ ル党 大 会 ニ出 席 シ被 告 人 波 辺政 之 輔 外十 五 名 ト共 謀 ノ 上
第 八、 大 正 十 五年 十 二 月 四 日前 記 五 色温 泉 宗 川 旅館 ニ於 テ極 秘裏 ニ
西 地 方委 員 会 ヲ構 成 シ
盟 内 ニ於 ケ ル党 ﹁フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ ノ責 任 者 ト シ テ活
被告 人佐 野文 夫第 四所 載 ノ如 キ諸 般 ノ議 決 ヲ為 シ
第 三 、 同年 一月末 頃 ヨリ 同年 七 月頃 迄 ノ間 日 労党 及 日本 労働 組 合 同
動シ
大 正十 四 年 一月露 西 亜 ニ到 リ共 産 主義 ノ理 論 ヲ研 究 シ同 年 十 二 月
被 告 人岸 本 茂雄 ハ
同斎 藤 重 太郎 、 同 佐藤 和藤 治 、 同 内 田寛 等 ト共 ニ関 西 地方 委 員 会
浜支 部 並 横 浜支 部 ノ ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ トナ リ社 会 運 動 ニ従 事 セシ
帰 朝 シタ ル モ ノナ ル ト コ ロ予 テ関 東 金 属労 働組 合 ニ加 入 シ同組 合 京
第 四、 大 正 十 五 年 十 月頃 ヨリ昭 和二 年 七 月 末頃 迄 ノ間 党 員冬 野 猛 夫 、
所 属細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中
﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂ 力前 記 ノ 如 キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
モノ ナ ル カ同 十 五年 五 月中 旬 頃 被 告 人 日下 部 千 代 一ノ 勧 誘 ニ応 シ
同市 西 淀 川 区 海 老 江 町 ノ右 冬 野 猛 夫 方 ニ於 テ屡 秘 密 ニ細 胞 会 議 ヲ 開 キ右 細 胞 員 等 ト 共謀 ノ 上労 働 組 合及 無 産 政 党 ニ対 スル具 体 的活
セラ レ其 後 同年 十 一月 初 頃 迄 ノ間 党 員 渡 部 義通 ト共 ニ同 倉 重新 ノ
第 二、 昭 和 二年 九 月頃 京 浜 地 方 委員 会 組 織 準備 委員 会 ノ構成 員 ニ任
細胞 ニ所 属 シ
第 一、 同 年 五 月中 旬 頃 暫 時 右 日下 部 千代 一ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル
カ ラ之 ニ加 入 シ
動 方針 ヲ協 議 シ
寛等 ト共 ニ右 冬 野 猛 夫 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関 西 地 方委 員 会 所
第 五、 同 年 七 月末 頃 ヨリ同 年 十 月末 迄 ノ間 党 員 斎 藤 重 太 郎、 同 内 田
属細 胞 ヲ構 成 シ該 期間 中 右 冬 野 猛 夫方 ニ於 テ屡 秘 密 ニ開 カ レタ ル 細 胞 会 議 ニ出 席 シ 右細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上前 項 同 様 ノ協議 ヲ為 シ 第 六、 同 年 十 一月 末 頃 ヨリ同 年 十 二 月頃 迄 ノ間 被 告 人松 尾直 義 、 同
委 員長 タ ル 同委 員 会 ニ所 属 シ其 後 同年 十 二 月末 頃 迄 同 人 ノ後 ヲ襲
同 石岡 松 五郎 、 同 森 源 一郎 、 同藤 井 米三 等 ト共 ニ芝 浦 製 作所 鶴 見
第 四、 同 三 年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 五 日 迄 ノ間 党 員 萱野 義 清 、
工場 ヲ目 標 ト ス ル関 東 地 方 委員 会 所 属 ノ所 謂 鶴 見 芝 浦 工場 細 胞 ヲ
フ テ委 員 長 ト ナリ 右 渡部 義 通 ト共 ニ同委 員 会 ヲ構成 シ委 員 長 タ ル 任 務 ニ当 リ タ ル モノ ナ ル カ其 委 員長 時 代 東 京 府 荏 原 郡矢 口町 二 百
構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中
二 、 同年 二 月下旬 頃 右 細 胞員 森 源 一郎 ト共 謀 ノ上 同町 二千 百 七
書 ノ研究 ヲ為 シ
等 ニ於 テ秘 密 ニ数 回 細 胞 会議 ヲ開 キ政 治 ﹁テ ーゼ﹂ 其 他 党 文
田 町 二 千 四十 四番 地 所 在関 東 金 属 労働 組 合 京 浜 支部 旧 事 務所
一、 右 細胞 員 萱 野 義 清 、 同 石岡 松 五 郎 ト共 謀 ノ上 同市 鶴 見 区 潮
三 十 二番 地 曽我 方 右渡 部 義 通 ノ居室 等 ニ於 テ前 後数 回 秘 密 ニ委 員 会 ヲ開 キ同 人 ト共 謀 ノ上 一、 党 再 組織 問 題 ニ付 党 ハ従来 街 頭 細 胞 ヲ 組織 ノ基 礎 トシ タ ル モ将 来 ハ工場 細 胞 ヲ基 礎 ト シテ其 組 織 ヲ 確 立 ス ヘキ コト 二、 議 会 解散 請願 運 動 ニ付 労農 党 、 関 東 金 属労 働 組 合共 他 ノ労 働 組 合 ヲ シテ演 説 会 ヲ 開 キ、 宣 伝 ビラ ヲ撒 布 セシ メ テ 一般 労
十 七番 地 所 在関 東 金 属 労働 組 合 京 浜支 部 事 務 所 ニ於 テ工 場新
聞 ノ編 輯 発 行 ヲ協 議 決 定 シ直 ニ ﹁赤色 労 働 者 ﹂ ト題 ス ル新聞
働 者 ニ議 会 解散 請 願 ノ意 義 ヲ知 ラ シ ム ベキ コト 三、 京 浜 地方 ニ於 ケ ル工 場 細胞 ノ組織 又 ハ ﹁ス トラ イキ ﹂激 成
三 、 同年 三 月十 日頃 右 細 胞員 藤 井 米 三、 同 森 源 一郎 ト共 謀 ノ上
約 二 十部 ヲ作成 シ 右 森 源 一郎 ヲ担当 者 ト シテ 之 ヲ芝 浦 製 作所
右 関東 金属 労 働 組 合 京 浜支 部 事 務所 ニ於 テ ﹁ 赤 色 労 働 者 ﹂約
ノ準備 ト シテ同 地 方 ニ於 ケ ル各 工場 ノ 情勢 並左 翼 分 子 ノ調 査
等 ニ付 協 議 ヲ 為 シ右 二 ニ付 テ ハ被 告 人 担当 者 ト ナ リ ﹁現 在 ノ帝 国 議
二 十 部 ヲ作 成 シ右 森 源 一郎 ヲ担 当者 ト シ テ之 ヲ芝 浦 製 作所 鶴
鶴 見 工場 内 ノ職 工 ニ配 付 シ
会 ハ労 働 者 ヲ 無視 シ居 ルヲ 以 テ之 ヲ解 散 セ ヨ﹂ ト ノ趣 旨 ヲ記載 シ タ
見 工場 内 ノ職 工 ニ配 付 シ
ヲ為 ス コト
ル宣 伝 ビラ約 二 万枚 ヲ作成 シ 工場 労 働 者 ヲ使 役 シ テ之 ヲ芝 浦 製作 所
ト ナ リ右鶴 見 工場 其 他 京 浜地 方 ニ於 ケ ル主要 ナ ル 工場 ノ従業 員 数 、
同岩 田 七郎 、 同 比嘉 盛広 等 ヲ党 員 細 田 八五 郎 ニ紹 介 シ関 東 地 方委
第 五 、 同年 一月 二 十 日頃 党 上部 ヨリ党 員 玉城 勝 太 郎、 同 吉 野 政 吉、
鶴 見 工場 、東 京製 線 工場 其 他 ニ撒 布 シ右 三 ニ付 テ モ亦 被 告 人 担当 者
待 遇 条 件 等 ニ付調 査 ヲ為 シ 第 三 、 同年 四 月頃 ヨリ 同年 六 月頃 迄 ノ間被 告 人入 江 正 二 、党 員 赤 堀
ニ右 五名 ニ対 シ秘密 会 合 ノ通 知 ヲ為 シ同 人 等 ヲシ テ同 月 二 十 五 日
員 会所 属 ノ所 謂 禅 馬鉄 工細 胞 ヲ組 織 セシ ム ヘシト ノ指 令 ヲ 受 ケ直
ニ対 シ入党 ヲ 勧 誘 セシ メ テ該 細 胞 ノ確 立 ニ努 メ
細 田 八五 郎 ヲ シ テ右 玉 城勝 太 郎 、 吉野 政 吉 、岩 田 七郎 、 比嘉 盛広
頃 同市 中区 中 村 町 千百 十 八番 地 関 口栄太 郎 方 ニ於 テ会 合 セシ メ右
智 、 同 倉 重新 ト共 ニ関 東 地 方 委 員 会 所 属細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ヲ遂 行 シ該 期 間 中 横 浜市 鶴 見 区総 持 寺 境 内 ニ於 テ秘密 ニ 一回 細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞 員等 ト共 謀 ノ上前 記被 告 人入 江 正 二第 一所 載 ノ如 キ事 項 ニ付 研 究 討議 ヲ為 シ
第 六、 同 年 一月 二 十 日頃 党 上 部 ヨリ党 員 赤 堀 智 、 同淡 徳 三 郎 、 同大
プ ﹂ カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
被 告 人 河 田 賢治 ト共 ニ党 員 村 山藤 四 郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル細
第 一、 同年 十 二月 下 旬 頃 ヨリ昭 和二 年 五 月頃 迄 ノ間党 員 木 村 京 太 郎、
胞 ヲ構 成 シ該 期 間 中 毎 月 二回 位 ノ割 合 ニテ大 阪 市 此 花 区 江成 町 ノ
川 新 一、 同 大 村 森 作 ヲ シ テ関 東地 方 委 員 会 所 属 ノ所 謂 浅 野 船 渠 工
右 村 山 藤 四 郎方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ出 席 シ右 細 胞
場 細 胞 ヲ組 織 セ シ ム ヘシ ト ノ指 令 ヲ受 ケ其 後 同 月中 右赤 堀 智 、 淡 徳 三 郎、 大 村 森 作 等 ヲ 同市 中 区 西 戸 部 町 西 ノ前 千 六 十 四番 地 金 井
ル 細 胞 ヲ構 成 シ該 期 間中 東 京 市 芝 区南 佐 久間 町 一丁目 二番 地 ノ 右
柄 信吾 、 同 関根 悦 郎 ト共 ニ党 員 石 田英 一郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス
第 二、 同 二年 六 月頃 ヨリ同 年 九 月中 旬 頃 迄 ノ間党 員神 道 久 三、 同真
ル指 令 、 労 働 運動 ノ方 針 等 ニ付 研究 討 議 ヲ為 シ
員 等 ト共 謀 ノ上党 上部 ヨリ 与 ヘラ レ タ ル議会 解 散 請 願 運 動 ニ関 ス
金 平 方 ニ於 テ秘 密 ニ会 合 セシ メ テ該 細 胞 ノ確 立 ニ努 メ 第 七 、 同年 二 月初 旬 頃 被 告 人中 尾 勝 男 第 九 ノ四所 載 ノ京 浜 地 方 ノ細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ 会 議 ニ鶴 見 芝 浦 工 場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ
第 八、 同 年 三 月初 旬 頃 被 告 人片 山 峰 登 第 九 ノ四所 載 ノ京 浜 地 区内 細
神 道 久 三方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル 細 胞会 議 ニ 一、 二回 出 席 シ 右
出 席 シ其 出 席者 ト共 謀 ノ上前 記 ノ如 キ事 項 ニ付 協議 ヲ為 シ
胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ鶴 見 芝 浦 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シテ
判 所 ニ於 テ治 安 維持 法 違 反罪 ニ因 リ禁 錮 十 月 ニ処 セラ レ目下 其 控 訴
東 京 帝 国 大学 文 学 部 社 会 科半 途 退学 者 ニシテ昭 和 二年 京 都地 方 裁
被 告人 是 枝 恭 二 ハ
細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上 無 産階 級 運 動 ニ関 スル理 論 的 研究 ヲ為 シ
出 席 シ其 出 席 者 ト共 謀 ノ 上前 記 ノ如 ク各 細 胞 間 ノ聯絡 ヲ執 リ
被 告 人 ヨリ京 浜 地 区 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー ﹂ ニ任 命 ス ル旨 ノ指 令 ヲ受
第 九 、 同 年 三 月七 日頃 前紀 理 髪 店 内被 告 人村 尾 薩 男 ノ居 室 ニ於 テ同
ケ 又其 後 二、 三 日 ヲ経 テ 同所 ニ於 テ同 被 告 人 ヨリ 関東 地 方 委 員 ニ 任 命 スル旨 ノ指 令 ヲ受 ケ
ヲ中 心 ト スル研 究 ヲ重 ネ遂 ニ共 産 主義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ シ折 柄大 正
ヤ新 人会 ニ加 入 シ学 生 聯 合 会 ノ研 究会 ニ出 入 シテ ﹁マルク ス﹂主 義
十 四年 十 月頃 被 告 人 徳 田球 一ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニ ス ト、 グ ル ー
中 ノ モ ノ ナ ルカ 高等 学 校 在 学当 時 社会 科 学 ノ研究 ヲ始 メ大 学 ニ進 ム
所 ニ於 テ党 員 赤 堀智 、 同 萱 野義 清、 同 森 源 一郎 、 同 石岡 松 五 郎、
プ ﹂ カ前 記 ノ如 キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
田 町 二千 百 七 十 七番 地 関 東 金 属労 働 組 合 京 浜支 部 事 務 所 其 他 ノ場
同 藤 井 米 三、 同 大村 森 作 、 同大 川 新 一、 同 淡 徳 三 郎等 ニ孰 レ モ入
第 十 、 昭 和 二年 四 月頃 ヨリ 同 三年 二 月十 八 日 迄 ノ間 横 浜市 鶴 見区 潮
堂 ヲ勧 誘 シ
ヲ 襲 ヒ編輯 長 ト ナリ テ ヨリ同 三 年 三 月 二 十 八 日検 挙 セラ ル ル ニ至
動 スル 諸 般 ノ記 事 ヲ同 紙 上 ニ掲 ケ昭 和 二 年 三 月被 告 人門 屋 博 ノ後
球 一又 ハ同 佐 野 学 指 導 ノ下 ニ同 ﹁グ ループ ﹂ ノ主 義政 策 ヲ宣 伝煽
第 一、 大 正十 四年 十 月 頃 ヨリ前 記 無 産者 新 聞 記 者 ト ナ リ被 告 人徳 田
組合 評 議 会 中 央 常 任委 員 ニ選任 セラ レ労 働 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ルカ
予 テ大 阪 電 気 労 働組 合 ニ加 入 シ其 常 任 執 行 委 員 ト ナ リ又 日本 労働
被 告 人中 村 義 明 ハ
大 正十 五 年 六 月頃 大阪 ニ於 テ某 ノ勧 誘 ニヨリ ﹁コム ニスト、 グ ル ー
ル マテ ノ間 同 党 ノ指 令 又 ハ方 針 ニ遵 ヒ前 同 様 党 ノ 主義 政 策 ヲ宣 伝
議 員 選 挙戦 ニ備 フル コト
ル ト同 時 ニ 一面 該 選挙 戦 ノ情勢 ヲ調 査 シ翌年 ノ東 京 府会
等 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ
( 四) 議会解散請願運動
シ其 組織 拡 大 ヲ目的 ト スル諸 般 ノ 記事 ヲ 掲 ケ 第 二、
間 党 員加 藤 希 一、 同 赤 島 秀 雄 、同 松 延 七郎 、 同 田 子 一郎 、 同
三、 同 三年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 二 十 七 日検 挙 セラ ル ル迄 ノ
一、大 正十 五 年 十 一月頃 ヨリ 同 年 十 二 月 上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 北
リ其 任務 ニ従 事 シ該 期 間中 東 京 市 芝 区 南 佐 久間 町 所在 当 時 ノ
タ ル関東 地 方委 員 会 荏 原 地 区所 属 ノ 所 謂鉄 道 細 胞 ヲ構 成 シ該
蜂 谷 恵晃 等 ト共 ニ同 土 井 原 某 ( 後 赤 島 秀 雄 )ノ ﹁キヤプ テ ン﹂
浦 千 太郎 党 員関 根 悦郎 ト同 細 胞 ヲ構 成 シ ﹁キヤ プ テ ン﹂ ト ナ
無 産 者 新 聞社 内 ニ於 テ秘密 ニ随 時 細 胞 会 議 ヲ開 キ右 細 胞 員 ト
期間 中 東 京 府豊 多 摩 郡大 久 保 町西 大 久 保 百 二 十 五番 地 ノ被告
共 謀 ノ 上右新 聞 ノ編 輯 共他 事 務 的 方 面 ニ関 スル事 項 、党 ノ政 策 方 針 ニ関 スル時 事 問 題等 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ其 決 定 ニ基 キ 諸 般
人方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ 右細
当 面 衆 議 院 議 員 選 挙戦 ヲ中 心 ト ス ル記 事 ヲ 掲 ク ル コト其
(一) 鉄 道 従 業 員 ニ働 掛 ケ ノ方 法 ト シ テ工 場 新聞 ヲ発 刊 シ
胞員 ト共 謀 ノ上
ノ実 行 ヲ為 シ
三 郎 、同 稲 葉 助 四郎 ト右 田 中 長 三郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル
二、 昭 和 二年 五 月初 頃 党 員 田中 長 三郎 、 同 宮 原省 久 、 同新 谷 久
関 東 地 方 委 員 会所 属 細 胞 ヲ構 成 シ中 途 右 稲 葉 助 四郎 脱 退 シ同
ル コト
( 二) 細 胞 ノ活 動 目 標 タ ル鉄道 従 業 員 ニ対 シ党 ノ影 響 ヲ強
印刷 ハ被 告 人 ニ於 テ、 配 付 ハ右 赤 島 秀 雄 ニ於 テ各 担 当 ス
ムル タ メ鉄 道 従 業 員組 合 更 生 運動 ヲ通 シ ﹁エー ゼ ント ﹂
年 六、 七月 頃 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ヲ命 セ ラ レ次 テ同 年 九 月初
間 右 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 中 其 任 務 ニ従 事 シ 且右 細胞 所 属 期 間
ヲ結 成 スル コト
頃 右 宮 原省 久 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ就任 セシ カ翌 三 年 一月頃 迄 ノ
ル細 胞 会議 ニ前 後 数 回出 席 シ右 細 胞 員 ト 共謀 ノ上
ノ煽 動 ヲ為 ス コト
( 三 ) 鉄 道 当 局 ノ従 業員 ニ対 スル 諸 般 ノ選 挙 行 動禁 止排撃
中 同市 深 川 区 西 平井 町 ノ右 宮 原 省久 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ
(一) 工場 代 表 者 会 議 ノ発 展 策 ヲ講 スル コト
(四) 党 員推 薦 ノ件
タ メ右 検 挙 ト 其 当 時 ノ問 題 タ ル鉄 道 従 業 員 馘首 ノ件 ト ヲ
( 五 ) 同 年 三 月 十 五 日 ノ党 検 挙 ニ対 スル反 抗 ノ気 勢 ヲ煽 ル
ムル タ メ所 謂 五 法案 獲 得 ヲ要求 セシ ムル コト
(二 ) 工 場 代表 者 会 議 ヲシ テ統 一ア ル大 衆 的 闘争 ヲ為 サ シ
於 ケ ル五 法案 要 求 運 動 ヲ大 衆闘 争 ニ展 開 シ以 テ小 農 民 ニ
結 付 ケ タ ル ビラ ヲ作成 シ党 検 挙 ノ 記 事論 説 ヲ掲 ケ シ前 記
(三 ) 各 地 方 府県 会 議 員 選 挙 ニ直 面 セル ヲ機 会 ト シ東 京 ニ
対 シ 都市 労 働 者 ノ闘 争 振 リ ヲ示 シ テ農 民 ノ信 頼 ヲ獲 得 ス
ビ ラ ノ起 案 ハ被 告 人 ニ於 テ、其 印 刷 並右 ビ ラ及 新 聞 ノ配
無 産 者 新 聞 ト 共 ニ鉄 道 従 業 員 ニ撒 布又 ハ配 付 スル コト其
項 ニ付 協議 決 定 シ
右細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上前 記被 告 人門 屋 博 第 七所 載 ノ 如 ク諸 般 ノ事
中前 記 被告 人門 屋 博 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ出 席 シ
平井 直 及 同 内 垣 安 造 、 同片 山 峰 登 、 同 村 尾薩 男 等 ヨリ 交付 ヲ受 ケ
四 月五 日頃 迄 ノ間前 記評 議 会 本 部 其 他 ニ於 テ関 東 地方 委 員 被 告 人
第 三、 同年 一月下 旬 頃関 東 地 方 委 員 会 所 属 出版 局 長 ヲ命 セ ラ レ同 年
付 ハ共 ニ右 赤 島 秀雄 ニ於 テ各 担 当 スル コト 其 他 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 ヲ遂 ケ其 決 定 ニ基 キ田 子 一郎 ヲ党 員
タ ル原 稿 其 他 ニ基 キ 同市 小 石 川 区小 日向 町皆 川 某 方、 東 京 府 荏 原
資 格 ア ル モ ノト シテ党 上部 ニ推 薦 シ 第 三 、 同 年 二 月 上旬 頃 同党 中 央 部 附 属 ノ ﹁プ ロア ジ﹂ 部 部員 ヲ 命 セ
郡 大 崎 町桐 ケ谷 ノ被 告 人 方其 他 ニ於 テ
﹁五 十 四議 会 の解 散 総 選 挙 に対 し て声 明 す﹂
ラ レ其 後同 年 三 月十 五 日 迄 ノ間 前 記党 員 市 川正 一方 ニ於 テ 秘密 ニ
(三)
﹁十 日夜 の演 説 会 示 威 運 動 敢行 に当 り 全関 東 の党 員 諸君
(二) 選 挙 方針 書 並同 方 針 書 増補 訂 正
(一)
開 カ レタ ル ﹁プ ロア ジ ﹂部 会 議 ニ数 回出 席 シ同 部 員 ト共 謀 ノ 上前 記被 告 人志 賀義 雄 第 四 ノ 二所 載 ノ如 キ 諸 般 ノ事 項 ニ付 協 議決 定 シ 被 告人今野健夫 ハ 東 京合 同労 働 組 合 常 任委 員 長 、 関東 地 方評 議 会 中 央 委員 等 ヲ為 シ
(四)
﹁共産 党 の政 策 ﹂
( 五 ) 労農 党 中 央 ﹁フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ 指 令 第 二号
﹁革 命的 労 働 者 農 民 に対す る党 候補 者 演 説 要旨 ﹂
スル ニ至 リ シ モノ ナ ルト コ ロ同 十 五 年 四 月 頃被 告 人渡 辺政 之輔 ノ勧
(六)
並 戦 闘 的 労働 者 諸君 に檄 す ﹂
誘 ニ応 シ ﹁コム ニスト 、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結社 ナ ル コト
大 正十 三年 以 来 各 種 争 議 ヲ指 導 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ共 産 主義 ヲ信 奉
ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
﹁ 大 山氏 を 擁 して東 京 駅 から 芝 へ大 衆的 示威 運 動 を決 行 せ よ﹂
( 七)
藤安 衛 ( 後 ニ被 告 人松 尾直 義 、 同喜 入 虎 太 郎加 ハル)等 ト被 告 人
第 一、 昭 和 二年 五 月 頃 ヨリ同 年 十 二 月頃 迄 ノ 間党 員 直 井武 夫 、 同 佐
大 島 英 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方委 員 会 所 属 細 胞 ノ構 成 員
金 融 の恐慌 の時 ﹂ 云 々ト 冒 頭 セル檄 文
(八) 日 本 共産 党 関 東 地 方 ﹁ビ ユー ロー﹂ ノ署 名 ア ル ﹁昨 年 の
( 九 ) 赤 旗 第五 号、 同 志 第 一、 二号
ト ナ リ該 期 間 中 前 記 早 稲 田鶴 巻 町 ノ大 島 英 夫方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ 開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ前 記 被 告 人松 尾 直 義 第 五所 載 ノ
( 十)
( 十 二)
﹁ 大 衆的 威 力 で資 本 家 を叩 き 伏 せ 労働 者 の利 益 を奪 取 せ
君 ﹂ 云 々ト冒 頭 セ ル檄 文
( 十 一) 日 本 共産 党 中 央 委 員 会 ノ署 名 ア ル ﹁全 国 の労働 者農 民 諸
﹁ 総 選 挙 に当 つ て労働 者貧 農 大 衆 に檄 す ﹂
如 ク 諸 般 ノ事項 ニ付 協 議 決定 シ 第 二 、 同 三年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 二月下 旬 頃 迄 ノ間 党 員島 上善 五郎 、 同 上 田 茂樹 、 同 森 岡 嘉 門次 、 被 告 人 門 屋 博 等 ト同 南 喜 一ノ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ タ ル前 記 市 電 亀沢 町 車 庫 工場 細 胞 ノ構 成 員 トナ リ該 期 間
よ﹂ ﹁日本 共 産 党 の検 挙頻 々 と相 続 き 全 国 で無 慮 七 百名 の闘
﹁田中 反 動 内 閣 は 暗黒 裡 に共 産 党 弾 圧を 策 し労働 者 農 民
士拘 引 さ る ﹂
(十三 )
(十 四)
﹁政 府 は我 共 産 党 を弾 圧 せ んと し て 全国 に亘 り労 働 者 農
の精 鋭 を 続 々拘留 す ﹂ (十五 ) 民 一千名 を検 束拘 留 す ﹂ (十 六) 日本 共 産 党 ノ署 名 アル ﹁共 産 主 義 的 学 生 諸君 ﹂ ト 冒頭 セ
工場 ヲ目 標 ト スル関 東 地 方 委 員 会 城西 地 区 所 属 ノ所 謂 東 京 日 日新
聞 工 場 細 胞 ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中東 京 市 京 橋 区 築 地本 願 寺 裏 八
代 某方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ出 席 シ 各 細 胞員 等 ト共
謀 ノ上東 京 日 日新 聞社 発 送部 ノ研 究会 ニ於 テ総 選 挙 中 ニ於 ケ ル官
憲 ノ暴 圧 ヲ暴 露 シ闘 争 心 ヲ 激成 セ シ ム ヘキ コト ニ関 シ協 議 シ
月下 旬 頃 迄 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 党 員 大 間知 篤 三 、 同曽 田英 宗 ト、其 後
第 三 、 同 二年 五 月 上旬 頃 ヨリ学 生 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ所属 シ同 年五
同 年 七 月頃 迄 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 同 石 田英 一郎 、被 告 人水 野 秀 夫 、党
員 是 枝 操、 同 曽 田英 宗 ト、 其 後 同 年九 月頃 迄 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 同曽
田 英 宗、 同 是 枝 操 ト、 其 後 同 年 十 一月頃 迄 右 両名 及 同 田 中 稔 男 ト、
ル檄 文 等 諸 種 ノ党文 書 各数 百 部 ノ 印刷 ヲ為 シ該 期 間 中 数回 ニ右 内 垣安 造
其 後 同 三年 三 月 頃 迄 ﹁キ ヤプ テ ン﹂同 曽 田 英 宗、 同 田中 稔 男 ト右
(三) 学 生 ノ ﹁マル ク ス﹂ 主義 研 究 ノ基 準 ト ナ ル ヘキ 研究
(二) 学 生 ニ対 シ ﹁マル ク ス﹂ 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 ス コト
シテ モ直接 ニ働 掛 ク ル コト
(一) 学 生社 会 科学 聯 合 会 ヲ確 立 指導 シ更 ニ 一般 学 生 ニ対
白舎 其 他 ニ於 テ数 回 秘密 ニ会 合 シ各 構 成 員 ト共 謀 ノ上
一、 右大 間 知 篤 三 ﹁キ ヤプ テ ン﹂時 代 ニ東 京市 本 郷区 森 川 町 一
﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ構 成 シ
方 其 他 ニ於 テ同 被 告 人 及 被 告 人村 尾 薩 男 等 ニ交 付 シ 被 告 人内 垣 安 造 ハ 東 京 帝 国 大学 経 済 学 部 在 学 中関 東 学 生 社 会 科 学 研究 聯 合 会常 任 委 員 等 ヲ為 シ社 会運 動 ニ従 事 シ居 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ昭 和 二年 四 月 頃
コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
被 告 人 中 野 尚夫 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル
同 上 田 茂樹 等 ト同 長 江甚 成 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方委 員 会
第 一、 同 年 五 月頃 ヨリ 同 年 十 二 月頃 迄 ノ間 党 員 荻 原由 清 、 同 廉沢 誠 、
二、 右 石 田英 一郎 ﹁キ ヤプ テ ン﹂時 代 ニ同 市 本 郷 区 弓町 一丁 目
﹁コー ス﹂ ヲ作 成 ス ヘキ コト
於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル 細 胞会 議 ニ数 回 出 席 シ各細 胞 員等 ト共 謀 ノ
一番 地 福 田方 右 曽 田 英 宗 ノ 居 室、 同 市 牛込 区 余 丁 町 十 一番 地
所 属 細 胞 ノ構 成 員 トナ リ該 期 間 中 前 記 内 田 清 三郎 方 被 告 人 居室 ニ
上 五法 案 獲 得 運 動、 議 会 解 散 請 願 運 動、 工 場新 聞 ノ発行 配 付 等 ニ
被 告 人水 野 秀夫 方 等 ニ於 テ 数 回秘 密 ニ会合 ヲ開 キ各構 成 員 共
(一) 党 指 導 ノ下 ニ学 生 運動 ノ統 一並学 生 ニ対 スル 唯物 史
謀 ノ上
付協議決定 シ 第 二、 同 三年 二 月中 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 上 旬 頃 迄 ノ間 党 員光 事 忽 那 雄 、 同 雨 森 卓 三郎 等 ト同安 村 庸 次 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル東 京 日 日新 聞
観 ノ普 及 ヲ図 ル コト (二 ) 前 記 研究 ﹁コー ス﹂ 作 成 ノ件 (三 ) 第 二 高等 学 校 寄 宿 舎 自治 抑 圧 ニ因 リ 勃発 セ シ校 長 排 斥 ノ ﹁スト ラ イ キ ﹂ ヲ応 援 支持 ス ル コト
人会 ニ加 ヘタ ル暴 行 ヲ糺弾 スル コト
(一)ニ付 テ ハ其 頃 ﹁マル
(四) 学 校 諸 問 題 ニ付 テ ノ運 動 ヲ展開 ス ルタ メ ﹁フ ラ クシ
ヨン﹂ ノ補 助 組 織 ヲ設 ク ル コト
等 ヲ協 議 決 定 シ其 趣 旨 ニ基 キ 三 ノ
﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケタ ル ﹁ポ スタ ー﹂約 五 百 枚 ヲ 作成 シ全
ク ス主 義 を 研究 せ よ﹂ ﹁マル ク ス主 義 研究 団 体 を 作 れ ﹂ ナ ル
日本 社 会 科 学聯 合 会 所 属 ノ学 生 ヲ シ テ各学 校 ノ門 前 又 ハ掲示
等 ニ付協 議 シ其決 定 ニ基 キ被 告 人水 野 秀 夫 ノ作 成 シタ ル ﹁第
商 品 ノ魔 術 性 、 第 二 経 済学 、 第 三政 治 過 程 、第 四帝 国 主 義 、
同
場 等 ニ貼 付 セ シメ タ ル外 講 演 会等 ニヨリ其 目 的 ノ貫 徹 ニ努 メ、
一前 段 過程 ト シ テ学 校教 育 ノ内 容 ニ関 ス ル批 判、 宗教 批 判 、
第 五我 国無 産 階 級 ノ発 展 過程 ﹂ 等 ノ項 目 ヲ掲 ケ タ ル教 育 ﹁コ
ヲ シ テ同聯 合 会 ニ提 出 採 用 セ シ メ二高 ﹁ス トラ イ キ﹂ 事 件 ニ
( 三 )ニ付 テ ハ右 田中 稔男 ヲ其 責 任者 ト シ学 生 団体 協 議 会 ト聯
生 大 会 ヲ開 キ差 別撤 廃期 成 同 盟 ノ名 ニ於 テ ビ ラ ヲ撒 布 シ、同
団 ト連 絡 ヲ執 リ学 生 ノ 諸要 求 ヲ統 一シ テ其 運 動 ヲ進 メ数 回学
(二)ニ付 テ ハ被 告 人及 党 員 田中 稔 男其 責 任 者 ト ナ リ 盟休
ー ス﹂ ヲ是 認 シ社 会 科 学 研究 聯 合会 常 任 委 員 タ ル 右曽 田 英 宗
﹁スト ラ イ キ﹂ ヲ以 テ赤 化 学 生 ノ策 動 ナ リ ト スル 文部 当 局 ノ
スル ビ ラ ノ撒 布 又 ハ演 説 会 等 ニ ヨリ 七生社 ニ対 スル学 生 ノ反
絡 ヲ 執 リ テ運 動 ヲ進 メ 七生 社 糺弾 及 学 園 ノ自 由 擁 護 ヲ趣 旨 ト
付 テ ハ被告 人其 指 導 責 任 者 ト シ テ仙 台 市 ニ出 張 シ、 一面 該
声 明 書 ニ対 シ反 駁 声 明書 ヲ作 成 シテ 各学 校 ニ撒 布 スル コト ヲ
聯 合 会委 員 長 長 尾 正 良 、新 人会 員 丹生 義 孝 ノ 三名 ト委 員 会形
被 告 人及 右曽 田英 宗 カ 新 人会 幹 事 長 竪山 利忠 、学 生 社 会 科学
弁 論 部 ヲ シ テ 七生社 糺弾 演 説 会 ヲ開 カ シ メ、 同 (四)ニ付 テ ハ
感 ヲ煽 リ学 生 委 員 会 ヲ シ テ暴 行 者 処分 要 求 ノ決 議 ヲ為 サ シメ
右 曽 田 英 宗 ニ 一任 シ 三、 右 曽 田英 宗 ﹁キヤ プ テ ン﹂ 時 代 ニ前 記 被 告 人 内 垣安 造 居 室
(一) 学 生 ニ対 ス ル ﹁マル ク ス﹂ 主義 宣 伝 ノ目 的 ヲ以 テ同
態 ノ モ ノヲ組 織 シ同 二 年十 月頃 ヨリ 翌 三年 二 月 頃迄 ノ間 数回
其 他 ニ於 テ数 回 秘 密 ニ会 合 ヲ開 キ 各構 成 員 ト共 謀 ノ上
二 年十 月十 日ヲ 期 シ社 会 科 学 聯合 会 ヲ主 体 ト シテ大 衆 的
ニ付 討 究 シ
会 合 ヲ開 キ前 記 早 稲 田 夜間 専 門 学 校盟 休事 件 、 七生 社 事 件等
宣 伝運 動 ヲ為 ス コト
専 門部 夜 間 部 ト 改 メ同昼 間 部 トノ 差 別撤 廃 要 求 ノ ﹁ス ト
( 二 ) 同年 十 二月 早 稲 田夜 間 専 門学 校 ノ校 名 ヲ早稲 田大 学
郷 区 根津 宮永 町丸 山 竹 造 方大 川宛 党 関 係 ノ書 信 ヲ数回 ニ亘 リ
一、 同 三年 一月 二十 日 過 頃 ヨリ同 年 二 月下 旬 頃 迄 ノ間 東 京 市本
第 四、 関 東 地 方委 員会 ノ命 ニヨリ ( 三 ) 同年 二 月七 生 社 学生 カ東 京 帝 国大 学 弁 論 部 主催 ノ全
ラ イ キ﹂ ヲ支 持 シ之 カ対 策 ヲ講 スル コト
国 高等 学 校 弁論 大 会 真相 批 判 演説 会 ニ加 ヘタ ル妨 害 及 新
議 会本 部 ニ於 テ被 告 人片 山 峰 登 ニ、 同 市 芝 区 今 入 町労 農 党 本
人 中 尾 勝 男 ニ取 次 キ タ ル外 同 人 ヨリ受 取 リタ ル書信 ヲ前 記 評
テ 同市 日木 橋 区蠣 殻 町水 天 宮 附 近 居 住 ノ関 東 地 方委 員 長 被 告
( 十 三 ) 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ 二十 九 部
( 十二)
( 十 一)
﹁赤 旗 ﹂ 第 二 号 二百 二 十部
﹁中 心 ス ロー ガ ンに付 て の注 意 ﹂ 百 五十 四部
( 十 ) 指 令 (選 挙戦 情 報 ノ批 判 )十 九 部
﹁パ ン フ レ ツト ﹂第 一輯 百十 六部
部 ニ於 テ党 員 橋 本 省 三 ニ、 東 京 府荏 原郡 大 崎 町 桐 ケ谷 ニ於 テ
(十 五 )
﹁赤 旗 ﹂ 第 三 号 三百 部
( 十 四 ) 政 治 ﹁テー ゼ ﹂ 四部
二、 同年 二 月 四 日頃 ヨリ同 月 九 日頃 迄 ノ間 被 告 人 ノ前 記 居 室 ニ
(十 六 )
被 告 人今 野 健 夫 ニ各 数回 交 付 シ テ聯絡 ノ任 ニ当 リ
於 テ被 告 人今 野 健 夫 ニ党 文 書 ノ印刷 ヲ命 シ前 記 同被 告 人 第 三
ー﹂ 被 告 人大 島 英 夫 、党 員高 沖 陽 造、 同 川 関等 、 同 森 平 鋭 、
其 他 多 数 ノ檄 文 、 指 令 等 ヲ関東 地 方委 員 会 所 属 ﹁レ ポ ー タ
同 中 延 某 等 ニ東 京 市 下 谷 区 上野 公 園其 他 ニ於 テ数部 乃 至 数 十
ノ ( 二 ) (四) ( 五 ) (七)等 ノ 党政 策 方 針 ヲ掲 載 シタ ル文 書 ヲ
部宛 手 交 シ京 浜 、秋 田 、 仙 台、 静岡 ノ各 地 在住 党 員 ニ数 部 宛
印 刷 セシ メ
刷 セシ メ タ ル党 文書 及 前 記 被 告 人中 尾 勝 男 方 其 他 ニ於 テ同 被
以 テ聯 絡 並 文書 ノ配 付 ニ従 事 シ
三 、 同年 二 月初 旬 頃 ヨリ同 年 三 月初 旬 頃 迄 ノ間 右 今 野健 夫 ニ印
﹁総 選 挙 に於 け る党 の活 動 の全 国的 組 織 に関 す る指
﹁赤 旗 ﹂ 第 一号 二百 五 十 部
郵送 シ
(一)
告 人 並被 告 人水 野 成 夫、 同 村 尾 薩男 等 ヨリ交 付 ヲ受 ケ タ ル
(二 )
等 ニ、 同 年 二 月五 日 頃 同市 小 石川 区諏 訪 町 青 年 同盟 本部 ニ於 テ党
員 荻 原 由 清 ニ、 同 三 年 二月初 旬 頃前 記 評議 会 本 部 ニ於 テ党 員 川 関
第 五 、 同 二 年五 月頃 同 市深 川区 洲 崎電 車 終 点附 近 某菓 子 屋 ニ於 テ党
﹁総 選挙 方針 書 ﹂ 三 百部
令 ﹂ 百部 ( 三)
員 森 平 鋭 ニ夫 々入党 ヲ 勧誘 シ
党 事 件 ニ因 リ禁 錮 八 月 ニ処 セラ レ シ モノ ナ ルト コ ロ同 十 四年 九 月 頃
被 告 人西 雅 雄 ハ
﹁労農 党 中 央 フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー指 令 ﹂第 二
﹁同 指 令 ﹂ 第三 号 百 五 十 五 部
被 告 人佐 野 文 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂ カ前 記 ノ如
号 百 二十 六 部
(四)
( 五)
﹁総 選挙 方針 書 増 補 訂 正﹂ 三百 部
﹁日本 共 産 党 声 明書 ﹂ 三百 六 十九 部
大 正十 二 年 十 一月前 記 第 一次 日 本共 産 党 ニ加 入 シ同 十 五年 八月 同
( 七)
(六)
﹁十 日夜 の演 説 会 示威 運動 敢 行 に当 り 全関 東 の党 員
ヤプ テ ン﹂ タ ル細 胞 ニ所 属 シ前 記幡 ケ谷 ノ被 告 人方 ニ於 テ秘 密 ニ
第 一、 同 年 九 月 頃 ヨリ同 十 五 年 六 月頃 迄 ノ間 被 告 人佐 野文 夫 ノ ﹁キ
キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
( 九)
(八 ) 総 選挙 ニ関 スル檄 文 四 百 五部
諸君 並 戦 闘 的 労働 者 諸 君 に檄 す﹂ 六百 部
開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ前 記 被 告 人佐 野 文 夫第 七 ノ 二所
五 日党検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 東 京 市 牛 込 区矢 来 町 涌島 義 博 方 ニ於 テ秘
東 京 日 日新 聞 工場 細 胞 ノ構 成 員 トナ リ同 年 三 月 三 日頃 ヨリ 同 月十
一、被 告 人野 坂 参三 ノ妻 野 坂 竜 子 ヲ党 員 候 補 者 ト シ テ推薦 スル
密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 二回出 席 シ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上
載 ノ如 キ 討議 ヲ為 シ
福 本 和 夫加 ハル) ト同 水 野 成 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル細 胞 ニ所 属
等 ヲ協 議 決定 シ
二、 工 場新 聞 ヲ発 行 スル コト
コト
第 二、 同 年 六 月頃 ヨリ 同 年 九 月 迄 ノ間 被 告 人 佐野 文 夫 ( 後 ニ被 告 人
シ前 記 被 告 人 方其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ前 記 被 告 人佐 野文 夫 第 七 ノ三 所載 ノ如 キ 事項 ニ付 協 議 シ 第 三、 昭 和 二年 四 月頃 ヨリ 同 年 六 月頃 迄 ノ間 被告 人野 坂 参弍 ト 同中
久 、 同 川 村恒 一等 ト被 告 人入 江 正二 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 労
第 七 、 同 二年 六 月頃 ヨリ 同年 七 月頃 迄 ノ 間党 員 神道 久 三 、 同 宮 原省
農 党 関 東 地方 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ構 成 員 トナ リ前 記 被 告 人 西 雅雄
ナ リ前 記 被 告 人方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回出 席 シ
方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル ﹁フラ ク シ ヨン﹂会 議 ニ数 回出 席
野 尚 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委 員 会所 属 細 胞 ノ構 成員 ト
各 細 胞 員 等 ト 共謀 ノ 上前 記 被 告 人野 坂 参 弍 第 二所 載 ノ如 ク協 議 ヲ
ン﹂ 代 理 トナリ 其 任 務 ニ従 事 シ該 期 間 中 東 京府 荏 原郡 世 田谷 町 代
森 卓 三郎 同 山我 徳 一等 ト同 委 員会 所 属 細 胞 ヲ 構 成 シ ﹁キ ヤ プ テ
ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
頃 被 告 人中 野尚 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結社 ナ
究 シ共 産 主義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ昭 和二 年 四 月上旬
早 稲 田 大 学在 学 中 社 会 科学 研究 会 員 ト ナ リ ﹁マル ク ス﹂ 主義 ヲ研
被 告 人水 野 秀 夫 ハ
人福 本 和 夫 ニ入 党 ヲ勧 誘 シ
第 八、 大 正 十五 年 七 月 頃 同市 本 郷 区 菊 坂 町富 士 見 ホ テ ルニ 於 テ被 告
付協議決定シ
シ右 構 成 員 ト共 謀 ノ上 前記 被 告 人入 江 正 二第 二所 載 ノ如 ギ事項 ニ
為シ 第 四、 同 年 六 月 頃 ヨリ同 年 九 月頃 迄 ノ間 被 告 人 野坂 参 三 、 同湊 七良 等 ト同 地 方 委 員 会所 属 細 胞 ヲ組織 シ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 ノ該 期間 中 前 記 被 告 人方 ニ於 テ秘密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ 前 記 被 告 人野 坂 参弍 第 三 所 載 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議 決定 シ
田橋 附 近 ノ被 告 人方 ニ於 テ秘 密 ニ数 回細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞員 等
第五 、 同 年 十 月 頃 ヨリ同 三 年 一月 頃 迄 ノ間 被 告 人 野坂 参 三 、党 員雨
ト共 謀 シ前 記 被 告 人野 坂 参 三 第 四 所載 ノ如 ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 決定 シ
所 属 細 胞 ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中 前 記 被 告人 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ
豊 原 五 郎 等 ト被 告 人 浅 野晃 ノ ﹁キヤ プ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委 員会
第 一、 同 年 四 月 上旬頃 ヨリ同 年 六 月頃 迄 ノ間 被 告 人片 山 峯 登 、党 員
同忽 那 雄 、同 雨 森 卓 三郎 等 ト同 安 村庸 次 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル東
レ タ ル細 胞会 議 ニ前 後 三 回出 席 シ各 細 胞 員等 ト 共謀 ノ 上前 記 被 告
第 六、 同 年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間党 員 野下 勝 之 助、
京 日 日 新 聞 工場 ヲ目 標 ト スル関 東 地 方委 員 会 城 西 地区 所 属 ノ所 謂
人 浅 野晃 第 二所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ付 協議決 定 シ
会 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事中 昭和 二年 二 月頃 党 員 板野 勝 治 ノ勧誘 ニ
主 義 ニ関 スル研 究 ヲ 為 シ 同十 五 年 十 月帰 朝 シ其 後神 戸 海 員 組合 刷 新
大 正 十 三年 十 二月 中 露 西 亜 ニ到 リ ﹁スタ ーリ ン﹂ 大 学 ニ於 テ共 産
被 告 人 小西 茂国 ハ
応 シ 日本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加
第 二 、 同年 六 月頃 ヨリ同 年 十 月頃 迄 ノ間 被 告 人片 山 峰 登 、党 員藤 沼
ノ構 成 員 ト ナリ 前 記被 告 人方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会
栄 四 郎 等 ト被 告 人 平井 直 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル同 委 員 会所 属細 胞
入シ
第 一、 同 年 二 月頃 ヨリ 同 年 五 月 迄 ノ間 神 戸 ニ於 テ党 員 板 野 勝治 外 二
議 ニ出 席 シ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人 平井 直 第 八所 載 ノ如
第 三 、 同年 十 月頃 ヨリ同 三年 一月 頃 迄 ノ間 党 員藤 沼 栄 四郎 ト 被 告 人
二番 地 所在 神 戸海 員 組 合 刷新 会 事 務 所 等 ニ於 テ秘宿 ニ開 カ レタ ル
名 ノ党 員 ト 共 ニ街 頭 細 胞 ヲ構成 シ該 期 間 中神 戸 市 旗塚 通 六 丁 目 十
ク 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ
片 山 峰 登 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル同 委員 会 所 属 細 胞 ノ構 成 員 ト ナ リ
細 胞会 議 ニ前 後数 回 出 席 シ各 細 胞員 等 ト 共謀 ノ上党 ノ方 針 ニ遵 ヒ
前 記 被 告 人方 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ出 席 シ各 細 胞員 ト共 謀 ノ上前 記 被 告 人片 山 峰 登 第 五所 載 ノ如 ク諸 般 ノ事 項 ニ付 協
神 戸 ニ於 ケ ル 労働 組 合 運 動 ヲ 指導 ス ヘキ コト ヲ協 議決 定 シ之 ニ基 キ 諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
議決定 シ 第 四、 同 年 一月頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 党 員 志 賀 多恵 子 、 同 小
ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方委 員 会 所 属 ノ所 謂 自動 車 細 胞 ニ所 属 シ
東 京 乗 合自 動 車株 式 会 社 ノ各 職 場 ヲ目 標 ト シ党 員 二片 栄 司 ノ ﹁キ
第 三 、 同 二年 五 月下旬 頃 同党 中 央 部事 務 局 ノ ﹁レポ ータ ー ﹂ ニ任 セ
第 二 、同 三年 一月中 ヨリ同 年 三 月 十五 日迄 ノ間東 京 市 電 自動 軍 部 、
ナ リ該 期 間 中東 京府 北 豊 島 郡南 千住 町千 束 町党 員 小 田 茂方 其 他 ニ
ラ レ其 後 同 三 年 三 月十 五 日迄 ノ間被 告 人 村 尾薩 男 、 同 浅 野晃 、 同
田茂 、 同 高 沖 陽 造等 ト同 稲 葉 助 四郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル旭 ラ バ
於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ数 回出 席 シ 右細 胞 員 等 ト共 謀 ノ
門 屋 博 、同 佐 野 学 、党 員 市川 正 一等 ノ間 ニ介在 シ東 京 市 芝 区南 佐
ー 工場 ヲ目 標 ト スル同 委 員 会所 属 ノ同 工 場 細 胞準 備 会 ノ構 成 員 ト
上 工場 ノ労働 条 件 ヲ分 担 調 査 シ不 平 不 満 ヲ有 スル 工場 ニ ﹁ア ジ テ
久 間 町 所在 無 産 者 新 聞 社 其他 ニ於 テ文書 ノ 伝達其 他右 党 員 間 ノ聯
ー シ ヨン﹂ シ テ闘争 ヲ激 成 セ シ ムル コト 其 他 ヲ協 議 決 定 シ 第 五、 同 二年 五 月 頃 ヨリ同 年 七 月 頃 迄 ノ間 党 員 是枝 操 、 同曽 田英 宗
以 テ以 上各 被 告 人共 ﹁グ ループ ﹂ 又 ハ党 ノ主義 政 策 ノ宣 伝煽 動 組織
絡 ノ任 ニ当 リ
ン﹂ ノ 構成 員 ト ナリ該 期 間 中 前 記 被 告 人方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ
等 ト 同 石 田英 一郎 ノ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ タ ル 前 記学 生 ﹁フラ ク シ ヨ
レ タ ル ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 会 議 ニ数 回 出 席 シ右 構 成 員 等 ト共 謀 ノ上
ル モノ ナリ
影 響 ノ拡 大 ニ努 メ タ ル外 尚 諸 般 ノ活動 ニヨリ党 目 的 ノ実 現 ニ力 メタ
曩 ニ露 西 亜 ニ留 学 シ テ共 産 主義 青年 運 動 ノ理論 ヲ研究 シ 且其 実 際
前 記 被 告 人 内 垣安 造 第 三 ノ 二所 載 ノ如 ク協 議 決 定 シ其 研究 ﹁コー ス﹂ ノ 作成 ヲ担 当 シ
東 京市 浅草 区 須 賀 町 二番 地 被 告 人徳 田 球 一方 ニ於 テ被 告 人渡 辺政 之
掲 ク ル コト
授 業 料 ノ廃 止
(ハ)学 用 品 ノ無 料 支 給
(ニ ) 図書 館 ノ増 設等 ヲ
ヲ以 テ構成 シ被 告 人北 浦 千太 郎 ヲ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂兼 政 治 部 担
五 、 其 中 央部 ハ被 告 人北 浦 千太 郎 、 同片 山 峰 登 及 岸 野 重春 ノ三名
運 動 ヲ見 聞 シ テ帰 朝 シ タ ル被 告 人北 浦 千 太 郎 ハ大 正十 四 年 七 月初 頃
輔 等 ニ対 シ我 国 ニ於 ケ ル青 年 運 動 ノ緊 要 ナ ル所 以 ヲ力 説 シ速 ニ其 運
スル コト
任 、 被 告 人片 山 峰 登 ヲ組 織部 担任 、 岸 野 重春 ヲ機 関 紙部 担 任 ト
動 ニ着 手 セ ン コトヲ 進 言 シ タ ルト コロ同 被 告 人 等 ハ直 ニ之 ヲ容 レ協 議 ノ結 果
ヲ指 導 シ我 国 家 成 立 ノ大本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ撤 廃 シ且私 有 財産 制 度
其 他 ヲ協 議 決 定 シ因 ツテ茲 ニ反 軍 国 主義 的 経 済 的並 教 化 的 青 年運 動
一、 合 法的 青 年 運 動 ノ指導 機 関 ト シテ我 立憲 君 主制 ヲ撤 廃 シ私有 財 産 制 度 ヲ 廃止 シ ﹁プ ロレ タリ ア ﹂独 裁 ニ ヨル共産 主義 社 会 ノ
ヤプ テ ン﹂ ト スル コト
委 員 会 ハ雨 森卓 三郎 ヲ、 関 西 地方 委 員 会 ハ岸 野 重 春 ヲ 夫 々 ﹁キ
ヲ以 テ構 成 シ被 告 人片 山 峰 登 ヲ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ関 東地 方
四、 中 央委 員会 ハ被 告 人片 山峰 登 及 岸 野 重春 、 雨 森 卓 三郎 ノ三 各
委 員 会 ノ 下 ニ大 阪 ニ二箇 京 都 ニ 一 箇 ヲ 組織 ス ル コト
三 、 細 胞 ハ関 東 地 方 委 員会 ノ下 ニ東 京 ニ於 テ二 、 三箇 、 関 西 地 方
二、 各 地方 委 員 会 ノ下 ニ細 胞 ヲ組 織 スル コト
地 方委 員 会 等 ヲ置 ク コト
一、 ﹁ユー ス﹂ ニ中 央委 員 会 ヲ設 ケ其 下 ニ関 東 地方 委 員 会 、関 西
四 丁 目 村松 某 方 ニ於 テ 秘 密 ニ会 合 ヲ開 キ
告 人片 山峰 登 、岸 野 重春 及 雨 森 卓 三郎 ノ三 名 ハ東 京市 麻 布 区飯 倉 町
数名 ノ ﹁メ ン バー﹂ ヲ獲 得 シ同 年 九月 末 頃当 時 ノ中 央 部 員 タ リ シ被
拡 大 ニ努 力 シ同十 五 年 七月 頃 迄 ノ間 ニ右 両 地方 ニ於 テ 雨 森 卓三 郎 外
其 後 前 記 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 部員 等 ハ東 京及 大 阪 方 面 ニ於 テ其 勢 力
ス ル ﹁ユー ス﹂ ト称 ス ル秘 密結 社 ヲ創 立 シタ リ
ヲ廃 止 シ ﹁プ ロレタ リ ア﹂独 裁 ニ ヨル共 産主 義 社会 ノ実 現 ヲ目 的 ト
実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密結 社 ヲ組 織 ス ヘキ コト 二、 其 秘 密 結社 ハ先 ツ被 告 人北 浦 千 太 郎 、同 片 山 峰 登 及岸 野重 春 ノ 三名 ヲ以 テ組 織 ス ヘキ コト 等 ヲ決 定 シ其 後 間 モ無 ク同 月 中被 告人 渡 辺 政 之 輔、 同 北 浦 千 太郎 、
一、其 秘密 結 社 ハ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 シ之 ヲ ﹁ユー ス﹂ ト 称 スル
同 片 山峰 登及 岸 野 重春 等 ハ右 徳 田 球 一方 ニ於 テ秘 密 ニ会 合 シ
コト 二 、 其 中央 部 ニ政 治 部 、組 織 部 及機 関 紙 部 ヲ設 ク ル コト 三 、 全 国水 平社 青 年 同盟 ノ機 関 紙 ﹁選民 ﹂ ヲ ﹁青 年大 衆﹂ ト改題 シ之 ヲ全 国青 年 運 動 ノ機関 紙 ト スル コト (イ)満 十 八 (ロ)満 十 八歳 以 上男 女 ノ
四 、 合 法的 青 年 運 動 ノ 行 動細 領 ニ政 治的 要 求 ト シ テ 歳 以 上男 女 ノ 選挙 権被 選 挙権 ノ獲 得
(ハ)満 十 八歳 以 上男 女 ノ婚 姻 ノ (ホ)志 願 兵 制 ノ撤 廃等 、 (イ)同 一労 働 ニ対 ス ル 同 一賃 銀 ノ要 求
(ニ)一年 兵 役制 ノ実 施
言 論 集 会 結社 ノ自 由 権 ノ獲 得 自 由 権 ノ獲 得
経 済 的 要 求 ト シテ
(ロ)貧 民 子 弟 ノ
(ハ)八時 間 労 働 制 ノ獲 得 等 、教 化 的 施 設 (イ)高 等 教 育 ノ 無産 者 ヘノ開放
(ロ)幼 年 工 虐 待禁 止 要求 トシテ
ニ其 組 織 ヲ確 立 シ工 場新 聞 ヲ モ発 刊 シ又関 西 地 方 委 員会 ハ大 正 十五
等 ヲ 協 議決 定 シ同年 三 月 ニ ハ ﹁青 年戦 士﹂ 第 一号 ヲ 発刊 シ又 株式 会
年 九 月 末 頃 ヨリ活 動 ヲ開 始 シ昭 和 三年 二 局中 ニ ハ機 関 紙 ﹁青 年 衛
社 芝 浦 製 作所 本 工場 ヲ目 標 ト ス ル所謂 東 京芝 浦 工場 細 胞 ノ如 キ ハ既
﹁ユー ス﹂ ハ理論 闘 争 ニヨリ政 治 的意 識 ニ富 ム無 産 青年 ヲ ﹁メ ン
兵 ﹂ ヲ 発 刊 スル ニ至 リ タリ
一月中 旬 頃
バ ー﹂ ニ獲得 シ其指 導 ノ 下 ニ青 年 運 動 ヲ経 済 的 闘 争 ヨリ政 治 的 闘
等 ヲ協 議 決 定 シ タリ 而 シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員 会 ハ其 後 昭 和 二 年
争 ニ転 換 シ労 働 者 農 民 及小 ﹁ブ ル ジ ヨア ﹂ ノ青 年 ヲ青 年運 動 ニ結
ノ 活動 方 針 ヲ定 メ之 ヲ基 準 ト シテ ﹁ユー ス﹂ ノ 全活 動 ヲ統制 シ関 東
ノ見 ル ヘキ モノ ナ カリ シ カ 関東 、 関 西 両地 方 委 員 会 ノ右 活 動 情 勢 ヲ
叙 上 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂ ハ当時 其 組 織 確 立 ニ急 ニシ テ未 タ独 自 活動
地 方委 員 会 ハ大 正十 五 年 九 月 末頃 ヨリ漸 次其 下 ニ南 蔦 方 面、 中 部
セレ ト為 シ将 ニ其 行 動 綱 領 規約 等 ヲ制 定 シ テ独 自 ノ活 動 ヲ開 始 セ ン
看 取 シ タ ル中 央委 員 会 ハ ﹁ユース ﹂独 自 ノ活 動 ヲ為 ス ヘキ機 運 到 来
成 ス ヘキ旨
( 本 郷 牛 込 )方 面 、南 部 京 浜 方 面等 ニ各関 東 地 方委 員 ヲ中 心 ト シ タ
ト欲 シ タ ル モ遂 ニ能 ハサ リ シ モノ ナ リ斯 ノ 如 ク ﹁ユー ス﹂ ハ自 己 ノ
組織 確 立 ニ努 力 スル ト共 ニ所謂 青 年運 動 ヲ 指導 シ テ各 労働 組 合農 民
ル 数 箇 ノ地 域 的 細 胞 ヲ組 織 シタ ル モ昭 和三 年 一月頃 ニ至 リ 工 場細 胞 ヲ組織 シ 之 ヲ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 ノ 基 礎 ト シ テ大 衆 ト ノ結
組合 ノ各 青 年 部 ヲ分 離 結 合 シ テ全 国 的青 年 同 盟 ヲ組 織 シ之 ヲ共 産 主
﹁ 青 年大 衆 ﹂ ト改 題 シテ全 国 青 年 運動 ノ機 関 紙 タラ シ ム ル コト ニ成
義的 ニ訓 練 ス ル コト ニ力 ヲ注 キ大 正 十四 年 八 月頃 ニ ハ右 ﹁選 民﹂ ヲ
合 ヲ図 リ其 凡 ユル不平 不 満 ト欲 求 ト ヲ吸 収 シ大 衆 ノ 現実 闘 争 ノ 先 頭 ニ立 チ テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響 ヲ大 衆 ノ間 ニ浸 透 セシ ムルト 共 ニ闘
且 工場 細 胞 ニ於 テ工場 新 聞 ヲ編 輯 発 行 シ 工場 内 ノ労 働 者 ノ生 活 ニ
争 ノ前 衛 ヲ ﹁メ ン バー﹂ ト シ テ獲 得 シ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 ヲ 拡大 シ
農 民 組合 ノ各 青 年 部其 他 学 生 等 ニ頒 布 シ尚 是 等 ノ運 動 ト相 俟 ツテ同
ノ必 要 ヲ高 調 シタ ル ﹁リ ー フ レ ツト ﹂ ヲ印 刷 シ之 ヲ全 国 ノ労働 組 合
功 シ右 合 法的 青 年 運動 ノ行 動 綱領 ヲ平易 ニ解 説 シ且青 年 独 自 ノ 運動
ノ活 動 方 針 ヲ定 メ之 ニ基 ク活 動 ヲ開 始 シ タ ル ト コ ロ同年 二 月頃 ニ至
年 七月 頃 ヨリ主 ナ ル ﹁メ ンバ ー﹂ ヲ シ テ東 京 、 大阪 、 静 岡 、 長 野、
立脚 シテ 闘争 ヲ激 発 セシ ム ヘキ旨
リ漸 次 ﹁メ ンバ ー﹂ モ増 加 シ十 数 名 ニ達 シ タ ル ヲ以 テ当 時 ノ関 東 地
福 島 、 仙 台 、弘 前 、九 州 等 各 地 ニ於 テ青 年 労 働 者 ニ対 シ
凡 ソ無 産青 年 ハ政治 的 並教 育 的 ニ青年 独 自 ノ要 求 ヲ有 シ又 有 セサ
方 委 員 等 ハ同市 本 郷 区元 町 二 丁目 十 四 番地 岡 本 久 三 方 ニ於 テ秘 密 会
ハ何 レ モ当該 組 合 ノ附 属 ニシ テ単 ニ組 合 主 義 的 ノ教 育 ノ ミ ヲ授 ケ
ル ヘカラ ス然 ル ニ現在 ニ於 ケ ル労 働組 合 又 ハ農 民 組 合 ノ各 青 年部
合 ヲ開 キ 一、 ﹁ユー ス﹂ ヲ 日本 共 産 主義 青 年 同 盟 ト名 付 ク ル コト
ラ ル ル ニ過 キ ス従 ツ テ夫 等 ノ青 年 労 働 者 ハ溌 溂 タ ル闘争 カ ヲ減殺
ラ レ ﹁スト ラ イ キ﹂等 ノ場 合 ニ於 テ当 該 組 合 ノ手 足 ト シ テ駆 使 セ
二、 株 式 会社 芝 浦 製 作所 本 工場 外 数 ケ所 ノ 工場 ヲ目 標 ト シ テ工 場 細 胞 ヲ組 織 スル コト 三 、関 東 地 方委 員 会 ノ機 関 紙 ﹁青 年 戦 士 ﹂ ヲ編 輯発 行 ス ル コト
(ニ)選 挙対 策 等
ノ闘 争 目 標 ヲ与 へ共 同 印 刷 株式 会 社 、 浅 野 セメ ント 株 式会 社 、 大 日
請願 並 議会 解 散 請 願 運 動 ノ支 持
(ハ)対支 非 干 渉
セラ レ且青 年 独 自 ノ発 展 ヲ阻害 セラ ル ル カ故 ニ労 働 組 合 又 ハ農 民
ハ東 京 地 方 ニ於 テ同 年 十 一月 一日 日本 労働 組 合評 議 会 所 属 ノ青 年 労
ー ス﹂ ノ 下 ニ集 マリ 其 主張 ニ共 鳴 賛 同 スル ニ至 レリ 於 是 ﹁ユー ス﹂
強 調 セシ メ タ ル結 果 右 各 地 方 ニ於 ケ ル青年 労 働 者 ハ翕 然 ト シ テ ﹁ユ
拡 大 ヲ図 ル ト共 ニ共 産主 義 ノ宣 伝 煽 動 ニ努 メタ ル モノ ニシ テ其 最高
ヲ共 産 主 義的 ニ訓 練 シ因 ツ テ ﹁メ ンバ ー﹂ ヲ獲得 シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ
大 衆 ヲ シ テ反資 本 主 義 的 階 級意 識 ヲ把 握 セ シメ其 間 巧 ニ青年 労 働 者
議 ニ右 合 法 団 体員 ヲ先 頭 ト シ テ活 動 セ シ メ大 衆 ノ階 級 闘争 ヲ 激成 シ
本 楽 器 製 造株 式 会 社 、 日 本 光学 工業 株 式 会 社 豊岡 工 場 等 ノ各 労 働 争
組 合 ノ 各青 年 部 ハ独 立 シ テ全 国 的青 年 同 盟 ヲ組織 シ 以 テ政 治 的 経
働 者 ヲ中 心 ニ 一般青 年 労 働 者 学生 等 ヲ糾 合 シ テ東 京 青 年 同 盟 ヲ創 立
ス﹂ ノ活 動 ニ付 一切 ノ指 導 ヲ受 ケ 居 タ ル モノ ナ ルカ
幹 部 ハ随 時 日本 共産 党 ノ ﹁ユー ス﹂指 導 者 タ ル同 党 党 員 ヨリ ﹁ユー
済 的 並 教 育的 ニ大 ニ発 展 セサ ル ヘカラ サ ル旨
シ同 年 十 二 月 ニ ハ大 阪 、 静 岡 、 福岡 等 ニ夫 々青 年同 盟 ヲ成 立 セシ メ
催 シ 茲 ニ約 一万 ノ同盟 員 ト約 三 十 ケ所 ノ支 部 ヲ有 スル 全 日本 無 産 青
月 一日遂 ニ全 日本 無産 青 年 同 盟 創 立大 会 ヲ大 阪 中央 公会 堂 ニ於 テ開
漫 セ シメ 尚 全 国 水 平社 青 年 同 盟 及各 地 ノ青 年 同 盟 ヲ糾 合 シ テ同 年 八
東 京滞 在 中 ノ露 西 亜 人 某 ト 気 脈 ヲ通 シ テ青 年運 動 ニ関 スル指 導 ヲ受
治 部 ヲ担 任 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 拡大、 青 年 同 盟 ノ組織 等 ニ努 メ、 其 当時
重春 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 部 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ政
七 月頃 之 ヲ脱退 セル モノ ナ ル ト コ ロ該 期間 中 被 告 人片 山 峰 登 及 岸 野
前 記 ノ如 ク大 正 十 四年 七 月中 ﹁ユー ス﹂ ノ創 立 ニ参 与 シ翌 十 五年
被 告 人 北 浦 千太 郎 ハ
東 北 地 方 北 海道 等 ニ於 テ モ青 年 同盟 準 備 会 ヲ 陸 続組 織 セ シ メ翌 十 五
年 同 盟 ナ ル全 国 的 青 年 同盟 ヲ組織 シ 右合 法 的 青 年 運 動 ノ行 動 綱 領 ヲ
ケ 其 運 動資 金 ヲ支 出 セ シメ 又 右徳 田球 一方 其 他東 京 、 大 阪等 ニ於 テ
年 日本 農 民 組 合 ノ 青年 部 ヲ中 心 ト シ テ農 村 ニモ亦 益 々青 年 運 動 ヲ 瀰
リ 而 シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ 主 タ ル ﹁メ ンバ ー﹂ ハ右 東 京 青 年 同 盟、 全 日
其 行 動 ト シ テ採 用 シ且 ﹁青 年 大 衆 ﹂ ヲ其 機 関 紙 タラ シ メ タ ル モノナ
秘 密ニ 屡 中 央部 ノ会 合 ヲ開 キ 右構 成 員 等 ト共 謀 ノ 上
等 ニ付 協 議 決定 シ 之 ニ基 ク諸 般 ノ活動 ヲ為 シ
二、 青 年 運動 ノ方 針 ニ関 ス ル件
一、 ﹁青 年大 衆 ﹂ ノ編 輯 発 行 ニ関 スル件
本 無 産 青 年 同 盟其 他 ノ合 法 団 体 ノ執 行 機 関中 ニ潜 在 シ 先 ツ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員会 、 地 方 委 員 会等 ニ於 テ協議 決 定 シタ ル右 合法 団 体
被 告 人片 山 峰 登 ハ
ノ政 策 及 其 実 行方 法 ヲ夫 等 ノ合 法団 体 ノ執行 機 関 ニ反 映 セシ メ其 大 衆 化 ニ努 メタ ル モノ ナ ル カ同 十 四年 七 月 頃 ヨリ 昭 和三 年 三 月 十五 日
前 記 ノ如 ク大 正 十 四 年七 月中 ﹁ユー ス﹂ ノ創 立 ニ参 与 シ 昭和 二 年
迄 ノ間 右 東 京 青年 同 盟 、 全 日 本 無産 青 年 同 盟 等 ノ合 法 団 体 ニ対 シ或
六 月 頃之 ヲ脱 退 セ ル モ ノ ニシ テ其 間 中 央 委員 会 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂、 組
(ロ)十 八歳 以 上
織 部 担任 等 ノ要 職 ニ就 キ ﹁ユー ス﹂ ノ拡 大、 青 年 同盟 ノ組 織 等 ニ努
(イ)青 年 訓 練所 ニ於 ケ ル軍 国 主義 的 教 育 反 対
青 年 男 女 ノ 選挙 権 被 選 挙 権 ノ獲 得 、 一年 兵 役 制 ノ制定 、 兵 卒 給 料 ノ
ハ
五 割 増 額、 満 十 八歳 以 上 ノ青 年 労働 者 ノ保 護 法 ノ制定 等 ノ所 謂 青年
被 告 人 北 浦 千太 郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 部 ヲ
力 シ タ ル モノ ナ ル ト コ ロ
研 究 会、 茶 話会 等 ニ於 テ軍 国 主義 ハ無 産階 級 ヲ 犠 牲 ニ シ テ
国 主義 的 教 育 ナ ル旨 ヲ記載 シタ ル文 書 ヲ配 付 シ 夫等 工 場 班 ノ
メ 又該 同 盟 ヲ シテ其 所 属工 場 班 ニ対 シ青 年訓 練所 ノ教 育 ハ軍
﹁ブ ルジ ヨア ﹂ ノ利 益 ヲ図 ル モノナ リ ト宣 伝 シ各 地 区 内 ニ青
第 一、 大 正 十 四年 七 月中 ヨリ翌 十 五 年 七 月頃 迄 ノ間岸 野 重春 ト共 ニ
構 成 シ組織 部担 任 ト ナ リ該 期 間 中 右 徳田 球 一方 其 他東 京、 大阪 等
ニ付 テ ハ該 同 盟 常 任 執行 委 員 会 ヲシ テ全 国 請 願 運動 協 議 会幹
年 訓 練所 対 策 委 員 会 ヲ設置 シ同所 内 ノ調 査 ヲ為 サ シ メ
( 二)
ニ於 テ屡 秘 密 ニ開 カ レタ ル中 央 部 ノ会 合 ニ出 席 シ右 構 成員 等 ト共
第 三、 昭 和 二年 一月頃 ヨリ 同 年 六月頃 迄 ノ間 雨森 卓 三 郎 、神 間 健 寿、
部 ニ交渉 シ右要 求 事 項 ヲ請 願 運動 ノ項 目 中 ニ掲 ケ シ メ
謀 ノ 上前 記 被 告 人北 浦 千 太郎 所 載 ノ各事 項 ニ付 協 議 決 定 シ之 ニ基 ク 諸般 ノ活 動 ヲ為 シ
ン﹂ ト ナリ
二片 栄 司 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ中央 委 員 会 ヲ構 成 シ 其 ﹁キ ヤ プ テ
第 二 、 同十 五 年 七 月頃 ヨリ 昭 和 二年 一月頃 迄 ノ 間 雨森 卓 三 郎 、岸 野 重 春 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委員 会 ヲ構 成 シ 其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト
ル コト
( 二 ) 全 日 本 無産 青年 同盟 ヲシ テ青 年 請願 運動 ヲ為 サ シ ム
ト
(一) 青 年 運動 ヲ経 済 闘 争 ヨリ政 治 闘 争 ニ転 換 セシ ムル コ
委 員 会 ヲ開 キ共謀 ノ 上
一、 該 期間 中同 市 本所 区 二葉 町 ノ被 告 人 方 ニ於 テ秘 密 ニ屡 中 央
ナリ 一、 大 正十 五 年九 月末 頃 前 記村 松 某 方 ニ於 テ 秘密 ニ中 央 委 員 会 ヲ開 キ 右構 成 員 等 ト共 謀 ノ上前 記 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂ ノ組織 ニ 付 協 議 決 定 ヲ為 シ
密 ニ会 合 シ共 謀 ノ 上
二、該 期間 中 東 京 市其 他 ニ於 テ屡 雨 森卓 三 郎 又 ハ岸 野 重 春 ト 秘
(一) 東 京 青 年 同盟 ヲ シ テ労 農 党創 立援 助 、 青 年 訓練 所 軍
(二) 該 同盟 ヲ シテ 全 国 請願 運 動 協 議 会 ノ請 願 運 動 ヲ支 持
願 デ ー ヲ催 シ、 演 説 会 ヲ開 キ テ其請 願 書 ニ労 働 大 衆 ノ署 名 ヲ
動 ノ方 向 ヲ転 換 シ
等 ニ付 協議 ヲ為 シ
( 二 )ニ付 テ ハ其 当 時 該 同盟 ヲ シテ青 年 請
(一)ニ付 テ ハ右 協 議 ノ趣 旨 ニ遵 ヒ青 年 運
(三 ) 該 同 盟 ヲシ テ 青年 団 自 主化 運 動 ヲ為 サ シ ムル コト
セ シ メ、 其 請 願 内 容 ニ青 年 ノ要 求 ト シ テ 満十 八歳 以 上 ノ
国 主 義的 教 育 反対 運 動 ヲ為 サ シ ムル コト
青 年 男女 ノ 選 挙権被 選 挙権 ノ獲 得 、 一年 兵 役 制 ノ実 施 其
( 三 )ニ付 テ ハ該 同 盟 ヲ シテ右 協 議 会 ノ 趣旨 ニ遵 ヒ
求 メ シメ
演 説 会 ヲ開 キ宣 伝 ビラ ヲ撒 布 シ テ実行 ヲ煽 動 セ シ メ
﹁ユー ス﹂ ノ活 動 方 針 ヲ決 定 シ之 ヲ ﹁青 年 大 衆 ﹂ ニ発 表 シ
二、 同 年 一月中 旬 頃 同 市 内 ニ於 テ神間 健 寿 等 ト 共 謀 ノ 上 前 記
(一)ニ付 テ ハ其 当 時 該 同 盟 ヲシ テ労農 党
他 ヲ 掲 ケ シ ムル コト
ノ党 員 募 集 ニ努 力 シ、 右 翼 日 和見 主義 者 ヲ排 撃 シ、 該 同 盟所
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
属 工場 班 ヨリ同党 支 持 ノ決 議文 ヲ発 表 ス ル等 ノ援 助 ヲ為 サ シ
ス﹂ 指 導 者 被告 人渡 辺政 之 輔 等 ト秘 密 ニ屡 会合 シ ﹁ユー ス﹂
三、 該 期 間 中 同市 内其 他 ニ於 テ前 記 ノ如 ク 日本 共 産 党 ノ ﹁ユー
ヲ所 属 セシ メ 、 廉沢 誠 ハ芝 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ靍田 梅 郎 、
牛 込 ) 方面 ヲ分 担 シ之 ニ松 本 晴吉 外 数 名 ノ ﹁メ ン バ ー﹂
﹁メ ン バー﹂ ヲ所 属 セ シ メ、 雨森 卓三 郎 ハ中 部 ( 本郷 、
セシ ム ル コト
( 二︶ 全 日本 無 産 青年 同 盟 ヲ シ テ議 会解 散 請願 運 動 ニ参 加
ンバ ー﹂ ヲ 所 属 セ シメ夫 々細 胞 ヲ組 織 ス ル コト
三郎 ハ南 部 京 浜 方面 ヲ分 担 シ之 ニ横 井 亀 夫外 一名 ノ ﹁メ
矢 島 直 一外 数 名 ノ ﹁メ ン バー ﹂ ヲ所 属 セ シ メ、 五 十 嵐 元
ノ組 織 活 動 其 他 ニ付 一切 ノ指 導 ヲ受 ケ ル等 同党 ト ノ聯 絡 ヲ執 リ 第 四、 関 東 地 方 委 員会 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ補 助 ト シテ
牛 込 区 神 楽 坂附 近 ノ大 壮 寮 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル ﹁ユー
一、 大 正 十 五 年十 二 月初 頃 ヨリ 昭和 二年 二 月初 頃 迄 ノ間 ニ同 市
ス﹂ ノ関 東 地方 委 員 会 ニ前 後 数回 出 席 シ同地 方 委 員 雨 森 卓 三
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
(一)ニ付 テ ハ南 部 京浜 方 面 ニ於 テ細 胞 ノ
( 三 ) 該 同盟 ヲ シ テ青 年 請願 運 動 ヲ為 サ シ ムル コト
( 一 ) 青 年運 動 ノ方 向転 換 ニ関 ス ル コト
郎 、 同 五 十 嵐元 三 郎 ト共 謀 ノ上
シ署名 運 動 ヲ為 サ シ メ
( 三 )ニ付 テ ハ右 第 三 ノ 一ノ (二)同様
(二)ニ付 テ ハ該 同盟 ヲ シテ其 請 願 運 動 ニ参 加
組 織 ヲ確 立 シ
吉 、 木 本 栄、 新 谷 久 三 郎 、寺 島 泰 一、 竹谷 幸 三 郎 、 矢 島
(二)靍 田梅 郎 、 宮 原省 久、 田 村 重 夫、 岸 野 光 蔵 、 松 本 晴
ノ実行 ヲ為 シ
無 産 青年 同 盟 事務 所 ニ於 テ五 十嵐 元 三 郎 ニ、 昭 和 二年 二 月 上旬 頃
第 五 、大 正十 五 年 十 二 月初 頃同 市 牛 込 区西 五軒 町 三 十四 番 地 全 日本
( 三 )靍 田梅 郎 外 数 名 ノ ﹁メ ンバ ー﹂ ヲ片 山 峰 登 ニ、 岸 野
ニ於 テ 二片 栄 司 ニ、 同年 五 月 初 頃 同所 所 在 該 同 盟東 京 府 支 部事 務
同 所 ニ於 テ廉 沢 誠 ニ、同 市 小 石 川 区表 町 七 十 二番 地該 同 盟 事 務 所
ト シ テ承 認 スル コト
直 一、 岡忠 政 及 横 井 亀 夫等 ヲ ﹁ユー ス﹂ ノ ﹁メ ン バ ー﹂
光 蔵 外 数名 ノ ﹁メ ン バー﹂ ヲ雨 森 卓 三 郎 ニ、寺 島 泰 一外
薩 男 、 浅 野晃 、 中 尾勝 男 、 平 井 直 、 入江 正 二、唐 沢 清 八、 斎 藤 久雄 、
福 本 和 夫、 野 坂 参三 、 門 屋 博 、 松 尾直 義 、 河 田 賢治 、 南 喜 一、村 尾
右 被 告 人徳 田 球 一、 荒 畑 勝 三、 佐 野 文 夫、 杉 浦 啓 一、 志 賀 義 雄、
力 メタ ル モノ ナリ
煽 動組 織 影響 ノ拡 大 ニ努 メ タ ル外 尚 諸 般 ノ活 動 ニヨリ其 目 的 実現 ニ
以 テ被 告 人北 浦 千 太 郎 、 同片 山 峰 登 ハ ﹁ユー ス﹂ ノ主義 政 策 ノ宣 伝
所 ニ於 テ富 安 三 次 郎 ニ敦 レ モ ﹁ユー ス﹂加 入 ヲ勧 誘 シ
数 名 ノ ﹁メ ン バ ー﹂ ヲ五 十嵐 元 三 郎 ニ夫 々所 属 セ シ メ細 胞 ヲ組 織 スル コト 等 ニ付 協 議 決 定 シ 二、 昭 和 二 年 二 月初 頃 ヨリ 同 年 三 月下 旬 頃 迄 ノ間 右 大 壮 寮 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委 員 会 ニ前 後 二回 出 席 シ同 地 方委 員 雨森 卓三 郎 、同 五 十 嵐 元 三 郎 、同 廉 沢 誠 ト
(一) 被 告 人 ハ南 葛 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ宮 原 省 久 外 数 名 ノ
共 謀 ノ上
大 島英 夫 、 中 野尚 夫、 湊 七 良 、菊 田善 五 郎 、 水 野成 夫、 喜 入 虎 太 郎、 岸 本 茂雄 、 中 村 義 明 、 是枝 恭 二、 内 垣 安造 、 今 野 健 夫 、西 雅 雄 、 水 野 秀 夫、 小 西 茂 国 ノ所為 ハ孰 レ モ大 正 十 四年 法 律 第 四 十 六号 治 安 維 持 法 第 一条 第 一項 ニ、被 告 人佐 野学 ノ所 為 ハ昭 和 三 年 勅令 第 百 二 十 九 号 治 安 維持 法 中 改 正 ノ件 第 一条 ニ、被 告 人北 浦 千太 郎 、同 片 山 峰 登 ノ所 為 ハ孰 レ モ刑 法 第 五 十 五条 、 大 正十 四年 法 律 第 四 十 六号 治 安
ア ル ヲ以 テ刑 事訴 訟 法 第 三 百 十 二条 第 一項 ニ則 リ 右各 被 告 人 ニ対 ス
維 持 法 第 一条 第 一項 ニ各 該 当 シ公判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯罪 ノ嫌 疑
ル被 告 事 件 ヲ 当地 方 裁 判 所 ノ公 判 ニ付 スヘ ク 被 告 人 渡 辺 政 之輔 、 同 日下 部 千代 一ニ対 ス ル公 訴 事実 ハ被 告 人 福 本 和 夫、 同 佐 野 文 夫 、 同斎 藤 久 雄、 同 中 尾 勝 男 、 同松 尾直 義 、 同片 山 峰 登、 同 菊 田 善 五 郎 、同 中 野 尚 夫、 同 平 井 直 等 ト共 謀 シ我 国 家 成 立 ノ 大本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ廃 止 シ無産 階 級 ノ独 裁 ニ ヨル共 産 主 義 社 会 ノ 実現 ヲ目 的 ト スル 日本 共 産 党 ナ ル秘 密 結 社 ヲ組織 セ ン コト ヲ企
ヲ開 キ爾 来 民 主 的 集 権 主義 ニ則 リ中枢 機 関 並 地 方 機 関 ヲ 設 ケ多 数 ノ
図 シ大 正 十五 年 十 二 月 四 日前 記 五 色 温泉 宗川 旅 館 ニ於 テ其創 立大 会
ヲ図 リ檄 文 、 文 書 ノ頒 布 労働 争議 又 ハ府県 会 若 ク ハ衆 議 院 議員 選挙
細 胞 ヲ作 リ 夫 々秘 密 ニ会 合 ヲ 遂 ケ 勧誘 其 他 ノ方 法 ニ ヨリ党 員 ノ増 加
等 ノ機 会 ヲ捉 ヘ巧 ニ其 主義 ノ宣 伝 ヲ為 シ テ目 的 ノ達 成 ニ努力 シタ リ ト謂 フ ニ在 レト モ被 告 人 渡 辺政 之輔 ハ昭 和 三年 十 月 七 日同 日下 部 千 代 一ハ同 五 年 三 月 三十 八 日各 死 亡 シタ ル ヲ以 テ 右 両被 告 人 ニ対 ス ル
ヘキ モノ ト ス
公訴 ハ孰 レモ刑 事訴 訟 法 第 三 百 十五 条 第 七 号前 段 ニ則 リ之 ヲ棄却 ス
仍 テ主 文 ノ如 ク 決 定 ス
昭 和 五年 四 見 八日
東京地方裁判所
予審判事
秋 山
高
彦
八 栗原佑 外 二十 七名 治安 維 持 法違 反被 告事 件 予 審終 結 決定 書 (一九 三 ○ )
栗原佑 外二十七名治安 維持法違反被告事件予審終結決定書 予審 終結決定
住居
本籍
同上
長野県諏訪郡上諏訪 町 一万百三十 四番地 二号
敏 住
ち づ
佐
久
当 二十五年
松
当三十 二年
清 家
仙台市北三番町三十四番地
小
神戸市神戸中山手通四丁目百十八番地ノ 一
千鶴事
本籍
無職
本籍
小原国
原
神戸市山 本通三丁目七ノ二十 六番地
大 原
大原尚三方
住居
無 職
当 二十五年
和歌山県伊都郡妙寺町大字丁 ノ町五百五十 一番地
忠
谷
住居
本籍
子
当 二十五年
田 京
当 二十 八年
森
東京市 小石川区大塚坂下町百番地 無 職
三
当二十七年
佑
東京府南多摩郡町田町本町四千五十番地 玉川学園内 芳方 無 職
愛知県豊橋市新銭町五十七番地 ノ三
栗
住居
本籍 無 職
愛媛県北宇和郡成妙 村大字戸雁七十 三番戸
白
住居 東 京府荏原郡世田ケ谷町世田ケ谷殿山 二千八十 七番地
本籍
住 居 同上 無 職
本 籍 福岡県鞍手郡直方町番地不詳 住 居 東京市芝区愛宕町二丁目 一番地 永谷方 中 央養鶏通信記者
本 籍 東京市浅草区田町二丁目二十九番地
有
小
住 居 東京市牛込区弁天町七十九番地 小椋晴次方 日本商業学校講師
本籍 山 東京市本郷区駒 込東片町百六十 二番地 大関彰事 大
馬
毅
勝
当二十 八年
椋 広 当三十九年
関 不 二麿
住 居 東 京府荏原郡大井 町字 森下四千百十五番地牧 田文次郎方 無職
当二十五年
善治郎
平九郎
当 三十五年
斎 藤 滋賀県東 浅井郡湯田村字 三田三十九 番屋敷
東洋 通信社事務員
本籍 新潟県南蒲原郡 三条町大字三条字二ノ町百 二十七番地 住居 東京府荏原郡荏 原町小山三百三番地 馬場興平方
本籍
住居 神戸市南 不町 一丁目十六番地 無 職 清 水
本籍
静岡県志太郡島田町千四百五十九番地
富山県上新川郡新庄町新 町九十四番地
無 職
住居 同上
本籍
鹿児島県鹿児島市清水町百六十六番 地
無 職
住 居 東京市下谷区金杉下町 川村方
本籍
無 職
千葉県市 原郡五井町字出津
森
長
鋭
当二十七年
平
甚 成
当二十八年
江
当 二十五年
当二十三年
井上 ユウ方
広島県広島市己斐町千二百四十六番地 ノ 一
源 一郎
当三十六年
井之 口 政 雄
住 居 東京府北 豊島郡尾久町上尾久千七百八十六番地
木籍
横浜市 中区花之木町二丁目 四十番地
横浜市鶴見区生麦町字岸千五百六十七番地
無 職
住居
本籍
森
住居
著述業
本籍
横浜市鶴見区潮田町 二千四百九十二番地 職
大
橋
積
当二十 八年
男
馬
当 三十年
田 定
住居 東 京市芝区三田豊岡町二十九番地 村 田唯七方 無 村 長崎県南高来郡愛野村甲三百八番地
崎 安
横浜市鶴見区鶴見 上町千四百六十九番地 小野公平方 松
本籍 工
住居 職
当 二十五年 山形県飽海郡南遊佐村大字米鴨字岡畑五十 一番地 新方
本籍 堀
横浜市鶴見区矢向町
当 二十五年
睿
当 二十三年
藤 政之助
住居 無 職
伊 島根県美濃郡吉田村大字中島 口九十 六番 ノ 一地
片
嶺岸方
本籍 生
東京市小石川区戸崎町三十三番地 学
福岡県鞍手郡直方町字山部四百九十番地
山
住居
本籍
住居 東 京府 豊多摩郡井荻町下荻窪 五百十九番地 安永宗明方
無 職
研
山 口県阿武郡奈古村第三百七十六番屋敷
一
当 二十 五年
阿 部
東京府 豊多摩郡杉 並町高円寺四十 一番地 高畠慶子方
雄
当二十六年
山 岩
本籍
大
新潟県長岡市新町 一丁目二千百九十五番地
無 職
住居
本籍
京都市 上京区鍋町通 千本東入七十番地
生
東京府南 葛飾郡亀戸町 一丁目十六番地
学
本籍
宮城県仙台市同心町通四十 三番地
藤 誠 一 当二十 六年
松尾 彰方
島 野
百 々作
当 二十 六年
武
当二十四年
河 崎
鶴岡和文方
安
住居 東 京市麹 町区飯田町五丁目三十 六番地 遠藤歌方
住居
東京市麻 布区森元町 一丁目 二十七番地
無 職
本籍
生
北海道 函館市大黒町五十 一番地
学
住居
本籍
住居
北海道函館市松風町二百六十番地 無 職
ニ至 ル段 階 方 法 ト シ テ ハ ﹁ プ ロ レタ リ ア﹂ 独 裁 ノ樹 立 従 ツテ該 階 級
私 有 財 産 制 度 ヲ 否認 ス ル コト ヲ其 窮極 根 本 ノ目 的 ト ナ シ此 目 的達 成
独占 ノ政 治 支 配 ニアラ サ ル 一切 ノ政 治 権 力 ヲ否定 ス ル ニ在 リ ト ナシ
祐
和 庄
大和要助方 大
而 カ モ我 国 現在 ノ 歴史 的 段 階 ニ於 テ ハ君 主制 ノ撤 廃 即我 国 体 ノ変革
田
直 ニ之 カ対 策 ヲ樹 立 シ党 ノ組織 ノ整 備 、 拡 大 、主 義 、 政策 ノ宣 伝 ニ
浦 義
文
﹁レー ニ ン﹂ 主 義 ノ革 命 思 想 ヲ抱 懐 シ居 タ ル カ遂 ニ同会 員 ニ対 ス ル
社 会科 学 聯合 会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ノ研究 ヲ為 シ、 ﹁マ ル ク ス﹂ 主義
京 都帝 国 大 学 経 済学 部 ニ在 学中 同大 学 社 会 科学 研究 会 及 日本 学 生
佑 ハ
従 事 シ居 タ ル モ ノナ ル ト コ ロ
大検 挙 ニ遭 ヒ党 員 ノ多 数 ヲ失 ヒ殆 ト潰 滅 ニ瀕 シ タル ヨリ党 中 央部 ハ
コト ヲ モ辞 セ スト ナ スモノ ナ リ、 然 ル ニ昭 和 三年 三 月十 五 日以 降 ノ
ヲ為 ス コト テ其 当 面主 要 ノ目 的 ト ナ シ之 力為 メ暴力 革 命 ヲ遂行 ス ル
当二十三年 埼玉県北葛飾郡南桜井村大字永沼二十 八番地
箕
被告人栗原
当 二十二年
富美子
本籍
下
東京府 豊多摩郡杉並町高円寺 二百三十九番地 高地キ ヨ方
長崎県佐世保市石坂町五十六番地
無 職
住居
本籍 職
住 居 東京府荏原郡目黒町上目黒宿山千五百三十四番地北川英夫方 無
禁 錮 十 月 ニ処 セラ レ目 下 大阪 控 訴 院 ニ控 訴 中 ノ 毛 ノナ ル ト コロ昭 和
治安 維 持 法違 反 事 件 ニ連 座 シ昭 和 二 年五 月中 京 都地 方 裁 判 所 ニ於 テ
三 年 四 月 下旬 頃 当 時 ノ被 告 人 ノ居 所 東京 府 荏 原 郡荏 原 町小 山 六 十三
当三十年 右被 告人箕浦義文 ヲ除 ク他ノ各被告人 ニ対 スル治安維持法違 反及右
番 地 青 木 浩 正方 ニ於 テ被 告 人白 谷 忠 三 ヨリ党 員 岩 田 義 道 カ被 告 人 ヲ
由
之 力加 入 ヲ承 認 シ
認識 シ党 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
日本 共 産党 員 ニ推 薦 シ居 ル旨 伝 ヘラ レ自 己 カ党 員 ト ナ リ居 ル コト ヲ
被 告人箕浦義文及森平鋭 ニ対 スル軍機保護法違 反各被告事件 ニ付併 文
合審 理ノ上終結決定 スル コト左ノ如シ 主 理
各被告人 ニ対 スル被告事件 ヲ東京地方裁判所 ノ公判 ニ付 ス 日本共産党 ハ ﹁コミンター ン﹂ へ加入 セル秘密結社 ニシテ我国労
足 池 畔 ニ於 テ党 員 岩 田義 道 ト会 見 シ党 中 央 機 関 紙 ﹁ 赤 旗 ﹂ ノ原
イ、 被 告 人小 松 ちづ ノ仲 介 ニ ヨリ 同年 五 月 上旬 頃 右荏 原 町 所 在洗
第 一、
義 ヲ指導精神ト スル共産主義社 会ノ建設 ニ在リトナシ、従 ツテ資本
稿 ヲ 謄 写用 原 紙 ニ筆 写 ス ヘキ コト ヲ命 セラ レテ 原 稿等 ヲ受 領 シ、
働者階級 ヲ解放 スル為 ニハ唯 一ニ ﹁マルクス﹂主義 ﹁レー ニン﹂主 私有 ヲ禁止シテ生産手段ヲ社会 ノ公有 ト為ス コト即 チ我 国 ニ於 ケル
同夜 右 被 告 人 居 宅 ニ於 テ ﹁赤 旗 ﹂第 八号 及 第 九 号分 ノ筆 写 ヲ完
日飜 訳 ノ 上同 夜 同 区不 忍 池 観 月橋 ニ於 テ党 員 宮 原省 久 ニ手 交 シ
維 持 法 改 正 反対 運 動 展 開 ト 題 スル英 文 ノ党 関 係 文 書 ヲ受 領 シ即
タル モ飜 訳 ノ中 途 岩 田義 道 ノ検 挙 セラ レタ ル コト ヲ知 リ 之 ヲ中
﹁赤旗 ﹂ ノ飜 訳 ヲ命 セラ レ ﹁赤 旗 ﹂ ( 号数 不 明 ) 一部 ヲ 受 領 シ
ニ、 同 年 七 月 上旬 頃 右余 丁 町 電車 停 留 場 ニ於 テ党 員 岩 田義 道 ヨリ
了 シタ ル 上其 翌 日 東 京市 四谷 区 信濃 町電 車 停 留 場 ニ於 テ之 ヲ右 義道 ニ手交 シ
止シ
ロ、 右信 濃 町 停留 場 ニ於 テ会 見 シタ ル 際更 ニ右 義道 ヨリ同 様 ノ命 ヲ受 ケ テ原 稿 ヲ受 領 シ即夜 右 同 所 ニ於 テ ﹁赤 旗 ﹂ 第 七 号及 第 十
以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
号分 ノ筆 写 ヲ完 了 シタ ル 上其 数 日 後 同区 新 宿 ほ て い屋 呉服 店 ニ 於 テ右 義 道 ニ手 交 シ
京都 帝 国 大 学 経 済 学部 ニ在 学 中 同 大 学社 会 科 学研 究 会 及 日 本 学生
被 告 人白 谷 忠 三 ハ
﹁レー ニン﹂ 主 義 ノ革 命 思 想 ヲ抱 懐 シ 居 タ ルカ遂 ニ同 会 員 ニ対 ス ル
社 会科 学 聯 合 会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ノ研 究 ヲ為 シ、﹁マ ル ク ス﹂ 主義
所 ニ当 ツ ヘキ家屋 ヲ求 メ ツ ツ アリ シ カ同 年 七 月初 旬 右 省 久 ト協 議
第 二 、同 年 六 月中旬 頃 ヨリ党 員 宮 原省 久 ニ指 示 セラ レ ﹁ 赤旗﹂印刷
ノ 上滝 口 四男 三 ナ ル 仮名 ノ下 ニ千葉 県 東 葛 飾 郡 葛飾 村 大 字 小 栗 原
治 安 維 持 法 違 反事 件 ニ連 座 シ テ昭 和 二 年五 月 京 都地 方 裁 判所 ニ於 テ
百 六十 八番 地所 在 地 曳 三 蔵 所 有 ノ家 屋 ヲ借 受 ケ ﹁赤 旗 ﹂ 印 刷 所 ニ 当テ
禁 錮 八 月 二 年 間 刑 ノ執 行 猶 予 ノ言 波 ヲ受 ケ目 下 大阪 控 訴 院 ニ控 訴 中
書 ノ飜 訳 ヲ命 セ ラ レ其 原 文 ヲ受 領 シ即夜 之 カ飜 訳 ヲ完 了 シ タ ル
区 今 川 橋 松屋 附 近 ニ於 テ党 員宮 原 省 久 ト会 見 シ英 文 ノ党 関 係 文
宮 原 省 久 ヨリ ﹁赤 旗 ﹂ ノ 印 刷方 ヲ依 頼 セラ ル ルヤ 同 紙 カ 日本 共 産
第 一、 昭 和 三 年 七 月 二十 四 日 頃東 京市 深 川 区 永代 橋 附 近 ニ於 テ党 員
ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
ノ モノナ ル ト コロ日本 共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ
第 三、
上其 翌 々日頃 同 市牛 込 区余 丁町 電 車 停留 場 附 近 ニ於 テ党 員 岩 田
ツ ツ之 ヲ承 諾 シ、 其 記 事 原 稿 ノ交 付 ヲ受 ケ タ ル上 千 葉県 東 葛 飾 郡
党 ノ組 織 、 主義 、 政 策 ノ宣 伝煽 動 用 ノ中 央機 関 紙 タ ル コト ヲ知 リ
イ、 同 年 七 月九 日頃 ノ夜 被 告 人白 谷 忠 三 ノ仲 介 ニ ヨリ 東 京市 神 田
義 道 ニ手 交 シ ( 同 年 八 月 号 雑誌 マルク ス主 義 ニ山 形 三郎 名 義 ノ
五 日 ﹁赤 旗﹂ 第 二十 一号 同 月 三十 日頃 ﹁赤 旗﹂ 第 二 十 二号 分 ヲ謄
葛 飾 村 大 字 小栗 原 ナ ル ﹁赤 旗﹂ 印 刷 所 ニ至 リ、 之 ニ基 キ同 月 二十
下 ニ日 本 ニ於 ケ ル労 働 組 合 統 一ノ進路 ナ ル題 目 ニテ掲載 )
翼 幹 部 ニヨル労 働 組 合分 裂政 策 ニ関 スル調 査 ト題 ス ル英 文 ノ党
イ、 同 月 八 日頃 党 員 岩 田 義道 ニ依 頼 セラ レ党 関 係 ノ 用件 ナ ル コト
第 二、
写用 原 紙 ニ筆 写 シ テ之 ヲ被 告 人 清家 敏 住 ニ交付 シ
ロ、 同 月 二 十 八 日頃前 記 被 告 人居 宅 ニ於 テ被 告 人白 谷 忠 三 ヨリ右
テ党 員 岩 田義 道 ニ手 交 シ
関 係 ノ文 書 ヲ受 領 シ即 日飜 訳 ノ上 同夜 同市 下 谷 区 市 村座 前 ニ於
ハ、 翌 八 月 上旬 頃 前 託被 告 人 居宅 ニ於 テ被 告 人 白 谷 忠 三 ヨリ治 安
ヲ知 リ ナ カラ東 京 府荏 原 郡荏 原 町小 山 六 十 三番 地 青 木 浩 正方 ニ づ ニ交 付 シ
完 成 ノ都 度 右 停 留場 等 ニ於 テ之 ヲ右 宮 原 省 久 又 ハ被 告 人 小松 ち
二 丁 目 一番 地 雨 宮 運 送店 二階 被 告 人有 馬 毅 居 室 ニ於 テ該 原 稿 ニ
合 シ原稿 ヲ受 取 リ 其 後 翌 七 月上 旬 迄 ノ間 ニ同市 芝 区 南 佐 久 間 町
ロ、 同年 六 月下 旬 頃 同市 日本 橋 区 鞍 掛橋 等 ニ於 テ右 宮 原 省 久 ト 会
被告 人 栗 原佑 ヲ訪 ネ同 人 ニ翌夜 七時 頃 今 川 橋松 屋 前 ニ到 ル ヘキ
基 キ ﹁赤旗 ﹂第 十 七 号 乃 至第 十九 号 ヲ毎 号 百 部 乃 至 百 三十 部 謄 写
旨 伝言 シ
推知 シ ナ カ ラ右 栗 原佑 ニ封 筒 入 リ 文 書 一通 ヲ届 ケ、 且 ツ直 ニ飜
ロ、同 月 二十 八日 頃 右義 道 ノ依 頼 ニ基 キ党 関 係 ノ文 書 ナ ル コト ヲ
印 刷 シ 同市 日本 橋 区 明 治 座前 等 ニ於 テ被 告 人 小松 ちづ 等 ニ渡 シ
ハ、 同 年 七 月 上旬 頃 同 市 日 本 橋区 小 伝 馬 町電 車 停留 場 ニ於 テ右 宮
訳 ノ上同 日午 後 八時 東 京 市 下 谷 区 市 村座 前 ニ持 参 ス ヘキ旨 伝 言
ハ、 翌 八 月初 頃 右 同 様義 道 ノ依 頼 ニ基 キ党 関 係 ノ文 書 ナ ル コト ヲ
原省 久 ト 会合 シ、 ﹁赤 旗 ﹂ ノ原 稿 ヲ受取 ル ト同 時 ニ爾 後 千 葉 県
シ
知 リ ナ カ ラ右 佑 ニ封 筒 入 リ文 書 一通 ヲ届 ケ、 且 ツ直 ニ飜訳 ノ上
東 葛 飾 郡 大字 小 栗 原 百 六 十 八番 地 ナ ル ﹁ 赤 旗 ﹂ 印 刷所 ニ於 テ印
号 ト誤 記 シ アリ) 約 百 三 十 部及 中 国、 日本 共 産 党 共 同 宣言 ( 同
旗 ﹂ 第 二 十号 (昭 和三 年 押 第 一、 一五 三号 ノ 一ノ 一但 シ第 十 六
刷 ニ従 事 ス ヘキ 旨 命 セラ レ直 ニ同所 ニ到 リ 右 原 稿 ニ基 キ 及赤
同 日午 後 八時 上野 不 忍 池観 月橋 ニ持 参 ス ヘキ旨 伝言 シ 以 テ同 党 ノ目 的 遂行 ノ為 メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
早 稲田 大 学 卒 業後 報 知新 聞 記者 タ リ シ カ昭 和 三年 二 月頃 辞職 シ其
ニ於 テ被 告 人白 谷 忠 三 カ原 紙 ニ筆 写 シタ ル モノ ニ基 キ ﹁赤 旗 ﹂
号 ノ 一ノ二 )約 二 百部 ヲ謄 写 印刷 シ其 後 同 月下 旬 頃 迄 ノ間 同 所
被 告 人清 家 敏 住 ハ
後 関 東 木材 労働 組 合 書 記 労働 農 民党 深 川 支 部 書 記 ト シ テ社 会運 動 ニ
第 二十 一号 ( 前 同 号 ノ 二 ノ 一但 シ第 二十 号 ト 誤記 シ アリ )及 第
従 事 シ居 タ ルト コ ロ日本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密結 社
ノ都 度 被 告 人 大 原 佐久 ヲ シ テ東 京 市 京 橋 区霊 岸 橋 、 下谷 区 松 坂
二十 二号 ( 同 号 ノ 二 ノ 二) ヲ各約 百三 十 枚宛 謄 写印 刷 シ其 完成
屋 呉服 店 等 ニ於 テ右宮 原 省 久 又 ハ被 告 人 小松 ちづ ニ交 付 シ或 ハ
ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ
原省 久及 三 田 村 四郎 ノ依 頼 ニ応 シ、 ﹁ 赤 旗 ﹂ カ 日 本共 産 党 ノ組 織 、
右 印刷 所 ニ於 テ直 接右 小 松 ち づ ニ交付 シ
第 一、 同 年 五 月 下旬 頃 東 京 市 下谷 区 松 永 町 市 村 座附 近 ニ於 テ党 員 宮
主 義、 政 策 ノ宣 伝煽 動 ノ用 ニ供 セラ ル ル中 央 機 関紙 ナ ル コトヲ知
以 テ同党 ノ 目的 遂行 ノ為 メ ニス ル行為 ヲ為 シ
馬 町電 車 停 留 場 ニ於 テ被 告 人有 馬 毅 ヲ 同人 ニ紹 介 シ会 合 セ シメ
為 メ 秘密 ニ会 合 ス ル モノ ナ ル コトヲ知 リナ カ ラ 同市 日本 橋 区 小 伝
第 二、 同 年 七 月上 旬 頃 右宮 原省 久 ノ依頼 ニ基 キ 同 人 カ 日本 共産 党 ノ
リ ツ ツ其 印 刷 方 ヲ承 諾 シ
伝馬 町 電 車 停留 場 附 近 ニ於 テ右宮 原省 久 ト会 合 シ 原稿 ヲ受 取 リ、
イ、 其 二、 三 日後 ヨリ同 年 六 月 上旬 ニ亘 リ数 回 ニ同市 日本 橋区 小
其 頃同 市 芝 区白 金 三 光 町 太 古 寮 ニ於 テ該 原 稿 ニ基 キ ﹁赤 旗 ﹂ 第 十 一号 乃 至 第 十 六号 ヲ毎 号九 十部 乃 至 百三 十部 ヲ謄 写印 刷 シ其
私 立東 京 女 子 大学 高 等 学 部 ヲ卒 業 シタ ル モ ノ ニシ テ同 大 学 在学 中
被 告 人小 松 ち づ ハ
番地ナ ル ﹁ 赤 旗 ﹂ 印刷 所 ニ居住 シ居 タ ル被 告 人大 原 佐 久 ト東 京
市 京 橋 区 霊岸 橋 其 他 ニ於 テ常 ニ会 合 シ、 以 テ右 印 刷 所 ト宮 原 省
イ、 同 年 同 月 二十 三 日頃 右 ﹁ 赤 旗 ﹂ 印刷 所 ニ到 リ当 時 ﹁赤旗 ﹂
久 ト ノ間 ノ連 絡 ヲ保 チ ツ ツ アリ シ カ其 間
印刷 ニ従 事 シ 居 タ ル被 告 人 清 家 敏 住 ヨリ ﹁赤旗 ﹂ 第 二十 一号
ハラ ン コト ヲ欲 シ、 昭 和 三年 三 月中 ヨリ東 京 市 芝 区 今入 町 所 在 労働
約 百 三 十 部 ヲ受 領 シ来 リ 之 ヲ宮 原省 久 ニ交 付 シ同 人 ノ指 示 ニ
ヨリ社 会思 想 文献 ノ研 究 ニ従 事 シ、遂 ニ無 産 者 解放 ノ実 際 運 動 ニ携
リ 居 リ タ ルト コ ロ同 年 五 月初 旬 頃 日本 共 産 党 員 岩 田義 道 ヨリ 依 頼 セ
農 民党 本 部 ニ出 入 シ同 党 機 関 紙 ﹁労農 新 聞 ﹂ ノ発 送 其他 ノ雑 務 ヲ掌
従 ヒ内 約 五 十部 ヲ前 同 様 全 国 各 地 ノ ﹁労 農新 聞 ﹂ 取 次店 及
月下 旬 頃 ヨリ ハ右 宮 原 省 久 ト居 ヲ同 ウ シ爾 後 同年 六 月下 旬 頃 迄 ノ間
ニ介在 シ屡 々党 関係 文 書 ノ授 受 ノ 仲介 其 他 ノ連 絡 行 為 ヲ為 シ 同年 五
店 及 ﹁無産 者 新 聞 ﹂ 支 局 等 ニ郵 送 頒 布 シ
久 ニ交 付 シ内約 三 十部 ヲ前 同 様 全 国 各地 ノ ﹁労農 新 聞 ﹂ 取次
ヨリ ﹁赤旗 ﹂ 第 二十 二 号 約 三 十部 ヲ受 領 シ来 リ之 ヲ右宮 原省
ロ、 翌 八 見 二日頃 東 京 市 下 谷 区 松 坂 屋 呉服 店 ニ於 テ右 大 原佐 久
﹁無 産 者新 聞 ﹂ 支 局 等 ニ郵 送 頒 布 シ
ラ レ其 ﹁レポ ー タ ー﹂ ト為 リ 爾 来 同月 下 旬 頃迄 ノ間 右 義 道 ト党 員 曽
同 人 ノ命 ニ ヨリ 或 ハ被 告 人 清 家 敏 住 ヨリ同 人 ノ謄 写作 成 シ タ ル党 中
田 英 宗、 同 宮 原省 久 、 松 本 広 治 、 対馬 俊 治 及被 告 人栗 原 佑 等 ト ノ間
央 機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ ヲ受 取 リ之 ヲ右 宮 原 ニ交 付 シ、 或 ハ被 告 人 大 原佐
之 助 等 ニ順 次紹 介 セラ レ爾 後 之等 ノ者 及 河合 悦 三 ト東 京 市 内 各所
某 、 同 都 事 与 田徳 太 郎 、 同 岩 田某 、 同 松 本 事 山 神種 一及 同 伊藤 政
セ ル党 員 宮本 事 亀 田 金 司、 同 島村 兄 又 ハ隅 田 事 虎田 万 吉 、 同岩 村
右 大 原 佐 久 ト 屡 々会 合 連 絡 ヲ執 リ党 文 書 ノ授 受、 党 員 間 ノ連 絡等 ニ
ニ於 テ常 ニ会合 シ以 テ其 間 ノ連絡 ニ従 事 シ居 タ ルカ其 間 右河 合 悦
第 二、党 員 河 合悦 三 ヨリ同 年 六 月中 旬 以降 当 時 ﹁ロシ ア﹂ ヨリ帰 国
当 リ以 テ同 党 ノ 目的 遂 行 ノ為 メ ニスル行 為 ラ為 シ来 リ タ ル カ其 間右
三 ノ指 示 ニ従 ヒ
ノ ﹁労 農 新 聞 ﹂ 取次 店 及 ﹁無 産 者新 聞 ﹂ 支 局等 ニ郵 送 頒 布 シ、 或 ハ
カ 日本 共 産 党 関 係 ノ行 為 ナ ル コト ヲ推 知 ス ル ト同時 ニ同 党 カ 前記 ノ
久 ト共 ニ二回 自 己単 独 ニテ 一回 ﹁赤旗 ﹂ 約 五、 六十 部 宛 ヲ全 国各 地
如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 ル ニ至 リ タ ル ニ拘 ラ ス同年
イ、党 員 亀 田金 司 ニ対 シ同 年 七 月下 旬 頃 東 京 市 神田 区 今 川橋 松 屋
ハ、党 員 岩 村某 ニ対 シ同 年 七 月下 旬 頃 右 聖橋 ニ於 テ ﹁赤旗 ﹂ 第 二
旗 ﹂ 第 二 十 二号 ヲ各 二部 宛 手 交 シ
附 近 ニ於 テ ﹁赤 旗 ﹂ 第 二 十 一号 ヲ翌 八 月上 旬 右同 所 ニ於 テ ﹁赤
ロ、党 員 虎 田 万吉 ニ対 シ同 年 七 月下 旬 頃 同市 本郷区 御 茶 ノ水 聖橋
呉 服 店 ニ於 テ ﹁赤 旗 ﹂ 第 二 十 一号 一部 ヲ手 交 シ
六 月下 旬 頃 同 市 下谷 区 不 忍 池 附 近 ニ於 テ党 員 河 合 悦 三 ノ勧 誘 ニ応 シ 同党 ニ加 入 ノ承 諾 ヲ為 シ
同 月初 旬 ヨリ其 頃 千葉 県 東 葛 飾郡 葛 飾 村 大字 小 栗 原 百 六 十 八
地 ノ ﹁労 農 新聞 ﹂ 取 次 店 及 ﹁無産 者 新 聞 ﹂支 局 等 ニ郵 送 頒布 シ
同年 七 月初 旬 頃 ﹁赤 旗 ﹂ ( 号 数不 明 )約 六 十 部 ヲ前 同 様 全 国 各
第 一、 党 員 宮 原省 久 ノ命 ニ ヨリ 一
二
十 一号 ヲ約三部手交シ 十 一号ヲ翌 八月上旬頃同市下谷区仲御徒 町附近 ニ於 テ ﹁赤旗﹂
ニ、党員都事与田徳太郎 ニ対 シ同 月下 旬某所 ニ於 テ ﹁赤旗﹂第 二
進言 スヘク河合 ニ伝達 セラレ度 キ旨 ノ依 頼ヲ受ケテ其頃之 ヲ右 河合 ニ交付伝達シ
チ、同年七月末 頃日本橋区白木屋 呉服店 ニ於テ被告人森 田京子 ニ 対 シ党費 ノ請求 ヲ為 シ
大場芳蔵 方党 員石井良蔵事田中松次郎 ニ党 秘密文書 ヲ届 ケ
リ、同年七月二十八日頃横浜市神奈川区富家町千二百三十八番地
第 二十二号ヲ各 一部宛手交 シ ホ、同年七月中 ヨリ翌八月初旬頃迄 ノ間常 ニ被告人森田京子ト会
等 ニ雇 ハレ傍 ラ社会思想文献 ヲ研究 シタル結果遂 ニ共産主義思想 ヲ
大 正十五年三 月兵庫県 立第 一高等女学校高等科卒業後健康保険署
被告人大原佐久 ハ
以 テ同党 ノ日的遂行 ノ為メ ニスル行為 ヲ為シ
ノ交付 ヲ受ケ
ヌ、 翌八月六 日頃党員岩 田義道 ヨリ右松次郎 ニ届 ク ヘキ秘密文書
合連絡ヲ保 チツツアリシカ同年七 月下旬 頃同市 日本橋区日本橋 白木屋呉服店 ニ於テ ﹁赤旗﹂第 二十 一号 ヲ翌八月上旬頃同区日 本橋西川布団店 ニ於テ ﹁赤旗﹂第 二十二号ヲ各 二部宛手交シ ヘ、党員岩田某 ニ対 シ同年 八月上旬同市下谷区松永 町電車停 留場 附近 ニ於 テ ﹁赤旗﹂第 二十 二号 ヲ 一部手交 シ
抱懐 スル ニ至リタルカ昭和三年 五月中旬頃東 京市牛込区喜久井町義
ト、党員 ニシテ且ツ日本共産主義青年同盟員タル被告 人伊藤政之 ﹁赤旗﹂第二十 号ヲ四部手交 シ、内三部 ハ他 ノ日本 共産主義青
助 ニ対 シ同年七月二十七 日頃同市日本橋区 日本銀行 附近 ニ於 テ
等 ト同居シ、同人 ノ命 ニヨリ或 ハ其 ﹁レポーター﹂トシテ右半治、
兄木下半治ヲ頼 リ上京 スルヤ直 ニ右半治及党員岩田義道 ニ命 セラレ
東京府上戸塚三百八十六番地松本広治、同府 下高田町雑司 ヶ谷清家
同市日本橋区岩代町長内理髪店方党員宮原省久ノ許 ニ至リ爾来同人
関東地方委員会ノ情勢報告等 ヲ受ケテ之 ヲ河合悦三 ヘ伝 ヘ尚其
齢、同府荏原郡荏原町小山野坂竜、東京 市牛 込区市 ヶ谷見附附近居
同月三十 日頃同市下谷区車 坂停留場 ニ於 テ右政之助 ヨリ右 同盟 日同市 神田区土州橋 ニ於テ右伊藤 政之助 ニ ﹁赤旗﹂第二十 一号
住某及東京府荏 原郡荏原町小山青木浩正方被告人栗原佑等多 数日本
年 同盟関東地方委員 ニ交付 スヘク伝言シ
四部 ヲ手交シ
共産党員其他ノ者 ト会合シ、党関係文書 ノ授受 ノ仲介 ヲ為 シ、或 ハ
当時同居シ居タル被告人小松 ちづ ト共 ニ党中 央機関紙 ﹁ 赤旗﹂ ヲ全
四部 ヲ手 交シ同時 ニ右政 之助 ヨリ日本共産 主義青年同盟関東地 方委員ノ住所氏名 ヲ記載 セル文書及同委 員 会 機 関 紙 ﹁青年戦
ハ前記検挙後 ニ於 ケル党活動方針 ノ決定 ニ資 ス ヘキ労働運動ノ情勢
国各地 ノ ﹁労農新聞﹂取次店 並 ﹁無産者新聞﹂支局等 ニ郵 送シ、或
翌八月三日頃下 谷区秋 葉原駅待合室 ニ於 テ ﹁赤旗﹂第二十二号
士﹂ ( 第六号又 ハ第七号)五部受領 シタル外 、党 ヨリ 右 ﹁青年
調査資 料蒐集等ノ事務 ニ従事 シ同 年六月中旬 ヨリ ハ右木下半治方 ニ
戦士﹂等 ノ発行資金ノ交付 ヲ受 ケ度キ旨及露国 ヨリ 帰 来 セ ル ﹁コムソモール﹂員 ヲ速 ニ右青年同盟 ニ編成替 ス ヘク党 上部 ニ
第 一、 右 三 田村 四郎 ノ指 示 ニ従 ヒ
当 時 同市 小 石 川 区大 塚 坂下 町 七 十 六番 地 居住 中 島 保 三事 右 木下
イ、 同年 七 月 上旬 頃 ヨリ 同年 九 月二 十 八 日頃 迄 ノ 間約 三回 ニ亘 リ
転 居 シ依 然 同 様 ノ資 料 ノ蒐 集 ヲ ナ シ右 小 松 ちづ ト常 ニ会 合連 絡 ヲ保 チ時 々之 ヲち づ ニ托 シ テ右省 久 ニ交 付 シ以 テ党 ノ目 的 遂行 ノ為 メ ニ
半 治 方 ニ至 リ同 人 ニ党 関 係 ノ文 書 ヲ手 交 シ
ス ル行 為 ヲ為 シ来 リ タ ル モノ ニシ テ其 間 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目
番 地 児 玉事 党 員 井 ノ 口政 雄 方 ニ到 リ 同 人 ニ同 様党 関 係 文 書 ヲ手
ロ、 同 年 八 月中 東 京府 北 豊島 郡 尾 久 町大 字 上尾 久 二 千 七百 八 十 六
的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ニシ テ﹁赤 旗 ﹂カ同 党 ノ組 織 、 主 義 、 政 策 ノ宣 伝
ス 同年 七 月四 日頃 ヨリ翌 八月 十 四 日頃 迄 ノ間 右省 久 ニ命 セラ レ千 葉
交シ
煽 動 ノ用 ニ供 セラ ル ル中 央 機 関 紙 ナ ル コト ヲ知 ル ニ至 リ タ ル ニ拘 ラ
県 東 葛 飾 郡 葛 飾村 大 字 小 栗 原 百 六十 八番 地 ニ設 置 セ ラ レ タ ル ﹁赤
合連 絡 ヲ保 チ ツ ツ アリ シ カ同 年 七 月下 旬頃 東 京 市 日本 橋 区 白木
屋 呉 服 店 ニ於 テ党 中 央機 関 紙 ﹁赤 旗﹂ 第 二十 一号 ヲ 翌八 月 上旬
ハ、 同 年 七 月中 ヨリ 翌 八 月初 旬 頃 迄 ノ間 常 ニ被 告 人 小松 ち づ ト会
頃 同 区 日本 橋 西 川 布 団店 ニ於 テ ﹁赤旗 ﹂ 第 二十 二 号 ヲ各 二 部宛
旗 ﹂ 印 刷 所 ニ居住 シ爾 来 同 所 ニテ ﹁赤 旗 ﹂ 印刷 ニ従 事 シ居 タ ル被 告
授 受 其 他 ノ連 絡行 為 ヲ担 当 シ 、 且 ツ同 年 七 月下 旬 頃東 京 市 京橋 区 霊
人 清 家 敏 住 ト右官 原省 久 、 小 松 ちづ 等 ト ノ間 ニ介 在 シ テ通 信文 書 ノ
岸 橋 附 近 ニ於 テ右 宮 原省 久 ニ ﹁赤旗 ﹂ 第 二十号 約 百三 十 部 ヲ翌 八 月
以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
右 小松 ちづ ヨリ 受 取 リ 之 ヲ右 三 田 村 四郎 ニ交 付 シ
二号 約 百三 十 部 ヲ手 交 シ、 以 テ 同党 ノ目 的 遂行 ノ為 ニス ル行為 ヲ為
二 日頃 同 市 下 谷区 松 坂 屋 呉 服 店 ニ於 テ右 小松 ちづ ニ ﹁赤 旗 ﹂第 二十
シ被 告 人森 田 京 子 ハ
請 求 ヲ受 ケ、 且 ツ帰 宅 後 右 三田 村 四 郎 ヨリ従 来 同 人 カ被 告 人 分 ヲ
第 二、 同 年 七 月下 旬 頃 右 小松 ちづ ヨリ 右白 木屋 呉服 店 ニ於 テ党 費 ノ
モ代 納 シ 居 リ タ ル旨 告 ケ ラ レ既 ニ自 己 カ党 ニ加 入 シ 居 ル コト ヲ知
私 立東 京 女 子大 学 英 語 専 攻 科 ヲ卒 業 シ タ ル モノ ニシ テ同 大学 在 学 中 ヨリ社 会 思 想文 献 ノ研 究 ニ従 事 シ遂 ニ無産 者 解 放 ノ実 際 運動 ニ携
リ テ之 ヲ承認 シ
四 月 末 頃同 市 神 田区 神 保 町 ニ於 テ日本 共 産党 員岩 田義 道 ヨリ党 員 三
勤 務 シ居 タ ル カ予 テ 日本 俸 給者 組 合 評 議 会 中央 委 員 会 及 同評 議 会所
東 京帝 国 大学 経 済 学 部 ヲ卒業 シ中 外 商 業新 報 社 、 中 央畜 産 会 等 ニ
被告人有馬毅 ハ
ハラ ン コト ヲ欲 シ東 京 市 芝 区 今 入町 所 在 労働 農 民党 ニ出 入 シ同 党 機
田 村 四郎 ニ紹 介 セラ レ爾 来 同 年 十 月初 迄 同 人 ト 居 ヲ同 ウ シ居 タ ル カ
ノ ナ ルト コ ロ昭 和三 年 二月 下旬 頃 氏 名 不 詳 者 ヨリ 日本 共 産党 中 央 機
属 関 東 出版 俸 給者 組 合 常 任委 員 ト シ テ社 会 運 動 ニ従 事 シ来 リ タ ル モ
関 紙 ﹁労 農 新 聞﹂ ノ発 送 其 他 ノ 雑務 ニ従 事 シ居 タ ル ト コ ロ昭 和三 年
日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ
間 当 時 同市 牛 込区 喜 久 井 町 居 住 鎌 田 和夫 事 木 下半 治 ニ党 関 係文 書 ヲ
密結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ
関 紙 ﹁赤 旗 ﹂第 一号 ノ郵 送 ヲ受 ケ同 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘
ラ 右 三 田村 四 郎 ニ命 セ ラ レ同 年 五 月中 旬 頃 ヨリ 同年 六 月 下 旬頃 迄 ノ
数 回 交付 シ タ ル外
ヘキ モノ ナ ル コト ヲ推 知 シ ツツ之 ヲ承 諾 シ直 ニ自 ラ 右 情勢 調 査 、
ニ於 テ右秋 笹 正 之輔 対 馬 俊治 ト会 合 シ右 日木資 本 主 義 ノ現 勢 、 農
情 報 蒐 集 ニ着 手 シ右 俸 給 生活 者 組 合 ノ情 勢 報告 等 ヲ為 スト同 時 ニ
第 一、 ﹁赤旗 ﹂ カ同党 ノ組 織 、 主 義 、 政 策 ノ 宣 伝煽 動 ノ用 ニ供 セラ
村 問 題 、 労働 人 口 ノ三 項 目 ハ対 馬、 労 働 運 動 ハ被 告 人 有 馬、 労 農
被 告 人 斎藤 善 治 郎 ニ特 ニ官 庁方 面 ノ情 報 蒐 集 ヲ担 当 セシ メ尚 同 月
布 ス ヘキ旨 命 セ ラ レ ﹁赤 旗﹂ 第 二十 一号約 十部 ヲ受領 シ タ ル上
党 ノ活 動 闘 争 ハ秋 笹 カ夫 々担 任 調 査 ス ヘキ コトヲ協 議 決 定 セル カ
ル ル中 央 機関 紙 ナ ル コト ヲ知 リ ツ 、
其 頃 同 市 牛込 区 赤 城 神 社 附 近 ニ於 テ被 告 人 小椋 広 勝 ニ内 六 部 ヲ
他 ノ者 カ其 調 査 ヲ怠 リ 居 タ ル ヨリ 自 ラ其 調 査 ニ当 リ同 年 八 月 十 一
三 十 日頃 同市 麹 町区 内 幸 町商 興 ﹁ビ ルデ ング﹂ 内 産 業 労働 調 査 所
手 交 シ内 五部 ハ被 告 人 大 関不 二 麿、 小 野 庄 次郎 及 小 野 申 次 ニ配
日頃 迄 ニ日本 資 本主 義 ノ現 勢 中 銀 行資 本 、 会 社 資本 、 農 村 問題 中
於 テ党 員宮 原 省 久 ヨリ 右 日本 俸 給者 組 合評 議 会 ノ活 動 分 子 ニ配
布 ス ヘキ旨 命 シ、 尚 其 頃 同市 芝 区 南佐 久 間 町 一丁 目 三番 地 雨 宮
イ、 同 年 七 月 二十 五 日 頃 東 京市 日本 橋 区 日本 橋 電 車 交 叉点 附 近 ニ
運 送店 方被 告 人 居室 ニ於 テ被 告 人 斎藤 善 治 郎 ニ二 部 ヲ手 交 シ内
租税 負 担、 農 村 収 入及 労 働 人 口 ノ 一部 ノ調 査 ヲ遂行 シ
シ、 右俸 給生 活 者組 合 ノ情 勢 及 当 時 日本労 働 組 合 評議 会 ノ再 建 運
第 三、 同年 八 月 二 日頃 同市 芝 区 虎 ノ門附 近 ニ於 テ党 員草 津 某 ト 会合
一部 ハ松 本 次 男 ナ ル者 ニ配 布 ス ヘキ旨 命 シ ロ、 同 年 八 月二 日 頃同 市 赤 坂 区 溜 池 附近 某 喫 茶 店 ニ於 テ党 員 草 津
テ同 八 日 頃再 ヒ右 同 所 ニ於 テ同 人 ト会 合 シ 右 ﹁赤 旗 ﹂ ノ配 布 状 態 、
動 ヲ為 シ ツ ツア リ シ日 本 労働 組 合 全 国 協議 会 ノ情 勢 ヲ報 告 シ、次
某 ナ ル者 ヨリ前 同様 他 ヘ配布 ス ヘキ旨 命 セラ レ ﹁赤 旗﹂ 第 二十 二 号約 十 部 ヲ受領 シタ ル 上其 頃 同 市 牛 込区 神 楽 坂 附 近 ニ於 テ被
ト シ テ被 告 人大 関 不 二 麿 同 小椋 広 勝 及 同 斎藤 善 治 郎 ヲ推 薦 シ
右 諸 般 ノ 情勢 調 査 情報 統計 資 料 蒐 集 状 態 ヲ報 告 シ且 ツ党 員 候 補者
告 人 小 椋広 勝 ニ内 六部 手 交 シ内 五 部 ニ付 テ ハ前 同 様 配布 方 ヲ命 シ尚 其 頃 同市 芝 区 愛 宕 町 二 丁目 一番 地 永谷 方 被 告 人 居 宅 ニ於 テ
以 テ同 党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 組 織 拡 大 ニ努 メ
誘 ニ応 シ直 ニ党 加 入 ヲ承 諾 シ
第 四、 同 年 八 月 六 日頃 右 虎 ノ 門附 近 ニ於 テ会 合 シ タ ル際草 津 某 ノ 勧
被 告 人斎 藤 善 治 郎 ニ二部 手 交 シ、 内 一部 ハ之 ヲ小 野 申 次 ニ配布 ス ヘキ旨 命 シ
省 久 ト会 合 シ同 人 ヨリ 社 会 運 動 ノ 一般 情 勢 ノ調 査、 経 済 方 面 官 庁
第 二、 同 年 七 月 二十 五 日頃 同市 日本 橋 区 日本 橋 附 近 ニ於 テ党 員 官 原
被 告 人小 椋 広 勝 ハ
大 正十 五 年 三 月 東 京商 科 大 学 ヲ卒 業 シ タ ル後 東 京市 本 郷 区 金 助 町
方 面 等 ニ於 ケ ル諸 情 報 ノ蒐 集 等 ヲ委 嘱 セラ レ、 次 テ同 月 二十 七 日
ヲ研究 シ、 ﹁マル ク ス﹂ 主義 ヲ信 奉 シ居 リ タル モノ ニ シ テ昭 和 三 年
私 立 日本 商 業 学 校 等 ノ講 師 タ リ シ カ同 大学 在 学 中 ヨリ社 会 思 想 文献
頃 前 同 所 ニ於 テ右 宮 原 省 久 ヨリ 日本資 本 主 義 ノ現勢 、 農 村 問 題 、 労働 人 口、 労働 運 動 、 旧 労 農 党 ノ活動 闘 争 ノ五 項目 ニ付 新 党 準 備
一月 頃 目本 俸 給者 組 合評 議会 所 属東 京 一般俸 給者 組 合 ニ加 入 シ、 其
会 員秋 笹 正 之 輔、 産 業 労 働 調 査 所 ノ対 馬俊 治 等 ト共 同 シ 統計 資 料 ヲ蒐 集 ス ヘキ旨 委 嘱 セラ ル ル ヤ其 ノ党 活動 ノ方 針決 定 ニ資 セラ ル
ニ亘リ東京市牛込区神楽 坂附近 ニ於テ被告人小 椋広勝 ヨリ ﹁ 赤旗﹂
第二十 一、二十二号ヲ二部宛受取リタル上同人 ノ指 示 ニ従 ヒ同月九
ル コトヲ知リナカラ昭 和三年七月二十 八日頃及翌 八月三日頃ノ二回
日頃東京府 荏原郡大井町字森下四千百十五番地牧 田文次郎方被告人
常任委員 トナリ同年六月頃右評議会本部組織部員 トナリ予テ社会運 スル秘密結社 ニシテ ﹁赤旗﹂ ハ其組織、主義、政策 ノ宣伝煽動 ノ用
動 ニ従事 シ居 タルモノナルト コロ日本共産党 カ前記 ツ如キ目的 ヲ有 ニ供 セラ ルル中央機関紙ナ ル コトヲ知リナカラ
イ、同月二十 八日頃同区神楽 坂附近 ニ於 テ被告人大関不二麿 ニ対 シ内 二部 ヲ手交シ内 一部 ニ付 テ ハ適 宜他 ニ配布 ス ヘキ旨依頼 シ
従ヒ
関東出版俸給者組合 ノ書記長、争議部長等 ニ歴任 シ社 会運動 ニ従事
合、 日本俸給生活者組合評 議会所 属関東出版俸 給者組合 ニ加入 シ、
等 ニ勤務 シ居タルカ予 テ日本俸 給者組合聯盟所属関東俸給生活者組
被告人斎藤善治郎 ハ
ノ目的遂行 ノ為 メ ニスル行為 ヲ為シ
居室 ニ於テ畠 輝三ナル者 ニ内 一部宛手交 シテ之 ヲ配布 シ、 以テ同党
ロ、同 シク其頃同所 ニ於 テ小野申次 ナル モノ ニ内 一部 ヲ手 交シ
有馬毅 ヨリ ﹁ 赤旗﹂第二十 一号 六部 ヲ受取リタル上同人 ノ指示 ニ
第 一、同年七月二十六 日頃東京市牛込区赤城神社附近 ニ於テ被告人
ハ、同 シク其頃東 京府 農多摩郡落合町居住小野庄次郎 ナルモノ ニ
シ来リタルモノナルト コロ日本共産党カ前記 ノ如キ目的 ヲ有 スル秘
供 セラルル中央機 関紙ナル コトヲ知 リナカラ昭和三年七月下旬及同
密結社 ニシテ ﹁赤旗﹂ ハ同党 ノ組織、主義、政策 ノ宣 伝煽動ノ用 ニ
早稲田高等学院ヲ中途退学シ東京市芝区兼房町 二番地東洋通信社
内 二部 ヲ郵送 シ内 一部 ニ付 テハ適宜他 ニ配布 スヘキ旨依頼 シ ヨリ ﹁赤旗﹂第 二十二号六部ヲ受取リタ ル上同 人ノ指示 ニ従 ヒ其
第 二、同年 八月三月頃東 京市 牛込区神楽坂附近 ニ於 テ被告人有 馬毅
送店 及同区愛宕町二丁 同 一番地永谷方被 告人有馬毅居室 ニ於テ同人
年 八月四日頃 ノ二回 ニ亘リ同市芝区南佐久間町 一丁目三番地雨官運
ヨリ ﹁赤旗﹂第 二十 一、二十二号ヲ二部宛 受取リタル上同人ノ指示
頃同区市ケ谷見附附近 ニ於 テ被 告人大関不二麿 ニ対シ内二部 ヲ手
ニ従 セ其都 度同区愛宕町二丁目 一番地秋山方被告 人居室 ニ於 テ関東
交 シ内 一部 ニ付テ ハ適宜他 ニ配布 ス ヘキ旨依頼 シ 以テ同党 ノ目的遂行ノ為 メニスル行為 ヲ為 シ
之 ヲ配布シ以テ同党 ノ目的遂行ノ為 メ ニスル行 為ヲ為 シ
出版俸給者 組合 ノ活動分子松 本次男 ナル者 ニ内 一部宛 ヲ手交シテ、
被 告人大関不 二麿 ハ 逓信購習所 ヲ卒業 シタル後東京中 央郵 便局事務員ヲ 奉職 シタ ルコ
﹁マルタス﹂主義 ノ研究 ニ従事 シ共産主義ヲ信奉 スル ニ至リ遂 ニ所
私立明治学院高等科在 学 中社会科 学研究 会 ニ加入 シ社会科学殊 ニ
被告人清水 平九郎 ハ
ロ日本共産堂 カ前 記ノ如キ目的 ヲ有 スル秘密結社 ニシテ ﹁赤旗﹂ ハ
ラ社会思想文献 ヲ研究 シ共産主義思想ヲ抱懐シ居タルモノナルト コ
謂 京都学生事件 即チ日本学生社会科学 聯合会事件 ニ連座 シ、昭和二
トアリ予 テ日本俸給者組合評議会所属東京 一般俸給者組合等 ニ加 入 シ該評議会本部及組合 ノ常任委員 ニ就任 シ、社 会運動 ニ従事 スル傍
同党 ノ組織、主義、政策ノ宣 伝煽動 ノ用 ニ供 セラ ルル中央機関紙ナ
男 ヨリ同 様 ノ命 ヲ受 ケ予 メ打 合 セタ ル日時 上野 駅 、東 京 帝 国大 学
連 絡 ニ当 ル ヘキ 旨 命 セラ レ同 年 三 月十 日頃 更 ニ党 員 竜 本 事 村尾 薩
方委 員 会 専属 ﹁レポ ー タ ー﹂ ト シ テ文書 ノ 配付 其 他 ニ付 党 上下 ノ
村 尾 薩 男 ヨリ暫 時 労働 農 民党 ニ加入 シ其 東 京府 支 部 聯 合 会書 記 ト シ
構内 等 ニ於 テ党 員岡 本 事 高 沖陽 造 、 同 大島 英 夫 、 同 木村 事 川関 等 、
第 一、 右 内 垣 安 造 ヨリ入 党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ タ ル際 同 人 ヨリ爾 後 関東 地
テ労 働 運 動 ノ研 究 ニ従 事 ス ヘキ 旨 命 セ ラ レ 日本 共 産 党 準党 員 ト シ テ
年 五 月中 京 都地 方裁 判所 ニ於 テ治 安 維 持 法違 反 ニ因 リ 禁 錮 一年 ニ処
承認 セラ レタ ル モノ ト思 惟 シ直 ニ同 書 記 ト為 リ、 其 事 務 ヲ鞅 掌 スル
セラ レ目 下控 訴 中 ノ モノ ナ ル ト コ ロ其 後 同年 十 二 月頃 日 本 共産 党 員
ト同 時 ニ爾後 其 準 党 員 タ ル意識 ノ下 ニ屡 々党 員 入江 正 二 ニ該 支 部 聯
テ右 内 垣安 造 ヨリ 同区 弓 町笹 川 理髪 店 方 ニ於 テ右 村 尾薩 男 ヨリ受
同 空 木事 旭 国 彰 ト 会合 シ、東 京市 本 郷区 弥 生 町 内 田 清三 郎 方 ニ於
取 リ タ ル 日本 共 産党 中 央 機 関紙 ﹁赤 旗﹂ 其 他 同党 ノ 秘密 文 書 ヲ手
合 会 ノ活動 状態 闘 争 情勢 等 ヲ報 告 シ同 年 三 月 十五 日 ノ同 党 員大 検 挙 直 後 ハ検 挙 反対 ノ ﹁ビ ラ ﹂作 成 等 ニ従 事 シ同年 四 月五 日 大阪 控 訴 院
通 及 松 尾直 義 ニ、 合同 労 働 組 合本 部 ニ於 テ党 員 五 十 嵐信 雄 ニ、 東
交 シタ ル 外同 市 芝 区今 入町 労働 農 民党 ニ於 テ党 員 橋 木省 三及 同 浅
京 府 下 染 井 ニ於 テ党員 今 野 健 夫 ニ、 無 産 者新 聞 社 ニ於 テ豊田事 平
ニ於 テ開 カ レタ ル右 被 告 事件 ノ控 訴 公判 ニ当 リ テ ハ大 阪 ニ出向 シ 日
一番 地 対 馬 俊治 方 ニ於 テ党員 岩 田 義道 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前
井 直 ニ夫 々数 回 宛前 同様 ノ党 秘 密 文書 ヲ 手 交 シ尚 同 年 四 月初 頃 右
日本 労働 組 合 評 議 会本 部 ニ於 テ党 員 片 山 久事 片 山 峯 登、 同 渡部 義
記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 カ加 入 ヲ承
今 野 健 夫方 ニ於 テ同 人 ヨリ ﹁赤旗 ﹂ 約 百部 ヲ受 取 リ 之 ヲ右 村 尾薩
野晃 ニ、 同町 産 業 労働 調 査 所 ニ於 テ党員 野 坂参 三 及 同淡 徳 三郎 ニ、
諾 シ其 後 同 月十 五 日 頃 東 京市 日本 橋区 日本 橋 附 近 ニ於 テ右 岩 田義 道
男 ニ交 付 シ以 テ関 東地 方 委 員 会 ト 右 ノ者 等 間 ノ文 書 ノ授 受 ノ仲 介
動 ニ従 事 シ居 タ ル カ同 年 四 月十 日東 京府 荏 原 郡荏 原町 小 山 二 百七 十
ヨリ 同党 中 央機 関 紙 ﹁赤 旗﹂ ノ印 刷 所 選定 方 ヲ命 セラ ル ルヤ 同 月 二
本 共 産 党 上部 ノ之 ニ対 スル指 令 ヲ他 ノ被 告 人 ニ伝達 ス ル等 諸般 ノ活
十 日 頃 東 京府 中 野町 某 所 ニ之 ヲ選 定 シ直 ニ之 ヲ文 書 ニ認 メ右 岩 田義
其 他 ノ連 絡行 為 ヲ為 シ
ン﹂ タ ル東京 府 南 葛 飾郡 寺 島 町大 字 寺 島 所在 旭 ラ バー 工場 ヲ目 標
志 賀 多 恵 子、 同 岡 本事 高 沖 陽 造等 ト党 員 稲葉 助 四 郎 ノ ﹁キ ヤプ テ
第 二、 右 入党 後 ヨリ同 年 三 月十 二 、 三 日頃 迄 ノ間 党 員 水 野成 夫 、 同
道 ニ交付 ス ヘク党 員 岩 田 三吉 ニ手 交 シ、 以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
ト スル 同党 関 東 地 方委 員 会 江 東地 区 所 属 細胞 準 備 委 員 会 ニ所 属 シ
被 告 人 森平 鋭 ハ 大 正 十 五年 頃 ヨリ 全 日本 無 産青 年 同 盟等 ニ加 入 シ該 同 盟 本部 ノ常
以 テ同党 ノ目的 遂 行 ノ為 メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
任 執行 委員 タ リ、 予 テ社 会運 動 ニ従 事 シ居 タ ルト コ ロ昭 和 三年 二 月 五 日 頃 東 京市 小 石川 区 諏 訪 町全 日本 無 産青 年 同 盟 本部 ニ於 テ党 員 内
元 時 計 工 場 ノ職 工 ニシ テ予 テ ヨリ 関東 金 属 労働 組 合 日本 労働 組 合
被 管 人長 江甚 成 ハ
ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
垣安 造 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社
評 議 会 関 東 地 方評 議 会 等 ノ常 任 委員 ニ歴 任 シ社 会 運 動 ニ従事 中共 産 主義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ タ ル モ ノナ ル ト コ ロ昭 和 二年 一月頃東 京府 下
原 清 一郎 及 同 市 川 正 一等 ト共 ニ同 市芝 区 札 ノ辻 沖 電気 株 式 会 社
三、 同 年 十 二月 ヨリ翌 昭 和 三 年 一月 末頃 迄 ノ間党 員松 尾 直 義 同 吉
三 田 工場 ヲ活 動 目 標 ト ス ル関 東 地 方委 員 会 所 属 ノ所 謂 三 田 沖 電
気 工場 細 胞 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ従 事 シ該
目 黒駅 前 某 喫 茶店 ニ於 テ党 員 松 尾直 義 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本 共 産 党 カ 前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
期 間 中 同市 麻 布 区 飯 倉 町 吉 原清 一郎 方 ニ於 テ 二回 秘 密 ニ開 カ レ
本 ノ情 勢 、組 合 情勢 、 労 働 条件 等 ノ調 査 ヲナ ス ヘキ コト ヲ協 議
タ ル細 胞 会議 ニ出 席 シ細 胞 員吉 原 清 一郎 ト 共 謀 ノ 上 工場 内 ノ資
第 一、
決 定 シ、 右 清 一郎 ヲ担 当 者 ト シテ 之 カ調 査 ヲ為 シ
一、右 入 党 後 同 年 四 月半 頃 迄 ノ間党 員 廉沢 誠 等 ト共 ニ党 員 日下 部 千代 一ヲ ﹁キヤプ テ ン﹂ ト ス ル同党 関 東 地 方 委員 会 所 属 細 胞 ヲ
ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル関 東 地方 委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ同 年
杉 浦啓 一ノ為 メ ニ党 ノ対 選 挙方 針 ニ遵 ヒ静 岡 市 其 他 ニ於 テ応 援 演
第 一区 ヨリ 立 テル 労働 農 民 党 公 認 候 補 者 ニシ テ 日本共 産 党 員 タ ル
月初 頃 選 挙 ﹁オル ガ ナ イザ ー﹂ ニ任 命 セラ レ静 岡 県 ニ出 張 シ同 県
第 二、 同 年 二 月 二 十 日施 行 セ ラ レ タル 衆 議院 議 員 選 挙 ニ際 シ同 年 二
構 成 シ同 年 二月 中 東京 市 芝 区 芝 公園 内 ニ於 テ秘密 ニ細 胞 会 議 ヲ 開 キ党 ノ規 律 等 ニ付 キ 研究 シ
七 月頃 ヨリ同 年 十 二 月初 旬 迄 地間右 三名 ノ外 党員 荻 原由 清 ヲ加
リ演 説 会 ビラ 等 ニヨリ経 済 闘 争 ノ激 発 、大 衆 ノ闘 争 意識 ノ昂 揚 等
説 会 ヲ開 催 ス ルト 同 時 ニ該 選 挙 運 動 ヲ機会 ト シ党 員獲 得 ノ目 的 ヨ
二 、同 年 四 月中 旬 ヨリ党 員 上田 茂 樹 同廉 沢 誠 ト共 ニ党 員 内 垣 安 造
ヘ同委 員 会 所 属 細 胞 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナ リ其 任 務 ニ
イ、 五 法 案 獲 得要 求 運 動
ノ指 令 等 ニ付討 議 研究 シ殊 ニ
上 部 ニ報 告 シ タ ル外 同 年 五 月初 旬 頃 俸 給 生活 者 組 合 員 中 村義 彦 ニ
カ 爾後 同 年 七 月初 迄 ノ間 ニ於 ケ ル労 働 組 合 状勢 等 ヲ調 査 シ屡 々党
情 勢 ヲ調 査 報 告 ス ヘキ旨 命 セラ レ同 月十 五 日 頃同 地 ニ出 向 シタ ル
古 屋 ニ出 張 ス ル ニ際 シ党 員 中 尾 勝 男 ヨリ 同地 ニ於 ケ ル労働 運 動 ノ
第 三、 同 年 三 月中旬 頃 中部 地 方 評 議 会 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ト シ テ名
ニ努 メ
従事 シ該 期 間 中 同 市本 郷区 弥 生 町 内 田 清三 郎 方 右 内 垣 安 造 居室 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ屡 々出 席 シ 各 細胞 員 等
ロ、 衆 議 院 解散 請 願 運 動
ト共謀 ノ 上 細胞 員 所 属 工場 ニ惹 起 セ ル問 題 ニ付 テ ノ対 策 党 上部
ハ、 工 場 新 聞 ノ発 行
ス ナ﹂ ﹁侵 略 戦争 反 対 ﹂ 等 ノ文 言 ヲ記 載 セル対 支出 兵 反 対 ニ関 ス
命 シ ﹁労働 者 農民 ヲ虐 殺 スル 支 那出 兵 ニ反対 ﹂ ﹁一銭 ノ戦 費 モ 出
ル ﹁ビラ ﹂ ヲ名 古 屋 市 内 ニ撒 布 セシ メ、 次 テ 同 年 七 月初 旬頃 右 中
等 ニ付 協 議 シイ ロ ニ付 テ ハ該 運 動 支 持 ノ 必要 ア ル コト 、 ハ ニ
村 義 彦 、 加 古貞 吉 ナ ル モノ ト 共 ニ党 ト連 絡 ヲ 保 チ其 指 導 ノ下 ニ活
付 テ ハ ﹁工場 新 聞 ﹂ ヲ発 行 シ深 川 地 方 ノ工場 ニ配 布 ス ル コト、
ト等 ヲ決 定 シ
之 カ為 メ ニ荻 原由 清 ヲ シ テ同地 方 ノ 工場 調 査 ヲ為 サ シ ム ル コ
共謀 ノ上当時旧評議会再建 ノ為 メ組織 サ レ居タル全国単 一労働組
第 四、同年七月初旬 ヨリ屡 々党員鍋山貞親、同国領五 一郎ト会合 シ カ ラ之 ニ加 入 シ
シ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ 知 リ ナ
月下 旬 頃 東 京市 神 田駅 附 近 某汁 粉 屋 ニ於 テ党 員 中 野 尚 夫 ノ 勧 誘 ニ応
無産 者 新 聞 記 者 等 ト ナ レ社 会運 動 ニ従 事 シ居 タ ル ト コ ロ昭 和 二年 四
合総聯合促進関東地方協議会準備会 ヲ全国的組織タラ シムル為 メ 第 一、
動 ニ従事 スル組織 トシテ 一ノ ﹁グループ﹂ ヲ構成 シ
之カ指導方針 ヲ協議決定 シ之カ決定 ニ基キ爾後同年 八月下旬頃迄 同市牛込区市 ケ谷見附、浅草区合羽橋電車 停留場等 ニ於 テ右準備
共謀 ノ上之カ指導方針 ヲ樹立シ之 ニ基キ同年七 月下旬頃 ヨリ同年
第 五、東京電燈株式会社 ノ争議 ニ付党員鍋山貞親、国領五 一郎等 ト
時 ノ無 産 者薪 聞 雑 誌 ﹁マル ク ス 主義 ﹂ 掲載 ノ論 説 ヲ研究 批 判 シ
ニ基 キ議 会 解 散請 願 運 動 、五 法 案獲 得 要 求運 動 等 ニ付 協 議 シ、当
市 内 喫 茶 店 等 ニ於 テ前 後 五、 六 回細 胞 会議 ヲ開 キ党 上 部 ノ指 令
右 者 等 ト 共 謀 シ川 崎 市 附 近 右 小 柳賢 一方鶴 見 総 持 寺 境 内 、東 京
ニ党 員 岸 本 茂 雄 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル細 胞 ニ所 属 シ該 期間 内
イ、 同 年 九 月 頃 ヨリ昭 和三 年 一月 下旬 頃 迄 ノ間 党 員 小 柳 賢 一ト共
九 月初旬 ニ亘リ関東電気労働組合幹部西村蔡喜等 ト連絡 ヲ執 リ、
会幹部菊地克己、伊藤保 ト屡 々会合 シ之カ指導方針 ヲ伝 ヘ
解雇反対、解雇手当最低三月分等 ノ要求 ヲ提出 シ檄 ビラ其他ノ印
ロ、 同 年 一月 下旬 頃 ヨ リ 党 員 玉 城勝 太 郎 、 同 比嘉 盛広 、 同吉 野 政
第 六、昭和二年九 月上旬頃東京府 豊多摩郡 代 々幡町字初台六百五十
党 員 等 ト共 謀 ノ上 右 鉄 工所 附 近某 方 ニ於 テ 二回 程 細 胞 会議 ヲ開
工 場 ヲ目 標 ト ス ル所 謂 禅 馬鉄 工細 胞 ニ所 属 シ同 月中該 細 胞所 属
ル同 党 関 東 地 方委 員 会 ノ横 浜市 磯子 区所 在 株 式 会 社 禅 馬 鉄 工所
吉 及 同岩 田 七 郎等 ト共 ニ党 員 細 田八 五 郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス
刷物 ヲ発行 シ演脱会従業員大 会等 ヲ開催 セシ ムル等之 カ指導 ニ従
七番地上田茂樹方 ニ於 テ同人ヲ、翌昭和三年 一月二十七日頃東京
事シ
布芝区三田 通森永喫茶店 ニ於 テ児玉慶 一郎 ヲ、翌 二月四日頃同市
第 二、 昭 和 三年 二 月二 十 日施 行 セラ レタ ル 衆議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ労
キ同 党 ノ ﹁ 政 治 テ ー ゼ﹂ ノ研究 討議 等 ヲ為 シ
清 一郎 ヲ、同 月初旬頃静岡市音羽町所在労働農民党静岡県支部聯
働 農 民党 公 認 候補 者 ト シ テ沖 繩県 ヨリ 立 候補 シ同 年 一月 下旬 頃 ヨ
同区札 ノ辻 沖電気株式会社前 ﹁ミルクホール﹂加藤方 ニ於 テ吉原 合会事務所 附近ノ街路 ニ於 テ大橋幸 一ヲ夫 々勧誘 シテ同党 ニ加入
リ 右 選 挙期 間 中 屡 々同 地 ニ於 テ演 説 会 ヲ開 催 シ
一、 田 中 反 動 内 閣 ヲ倒 セ
一、 総 テノ 人 民 ニ自 由 ヲ与 ヘヨ
一、 働 ク 農 民 ニ土地 ヲ保 証 セ ヨ
一、 税 ハ大 金 持 ニ払 ハセ ロ
セシメ 以テ同党 ノ主義、政策 ノ宣伝煽 動、組織影響 ノ拡大 ニ努 メ 大正十年秋頃慶応義塾 大学理財科ヲ中途退学 シタ ルモノナルカ予
被告人井之 口政雄 ハ テ俸給生活者組合、政治研究会労働農民党 社会主義同盟等 ニ加入シ
一、 宮 廷寺 院 地 主等 ノ土 地 ノ無 償 没収
一、 君 主 制 ノ撤 廃
等 ノ労 働 農 民 党 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ掲 ケ 之 ニ
一、 労 働 者 ニ仕事 ト食 ヲ 与 ヘ ヨ
粉 屋 ニ於 テ右 日 高 正 夫 ニ右 原稿 ヲ渡 シ タ ル モ間 モ無 ク検 挙 セラ レ
補 助 ト シ之 カ 印刷 ヲ為 サ ント ツ同 月 五 日 右喜 屋 武 保 昌方 附 近 某 汁
十 五 番地 喜屋 武 保 昌 方 ニ於 テ同家 ニ止宿 シ居 タ ル知 人 日高 正 夫 ヲ
稿 ノ整 理 ヲ為 シ出 版 ノ準備 ヲ整 ヘタ ル 上、 同 町 字宮 仲 二千 六 石九
ト 共 ニ﹁赤 旗 ﹂ニ掲 載 ス ヘキ原 稿 ヲ作 成 シ 且右 正 一ノ持 参 シタ ル 原
第 七、 同 年 十 一月初 旬 頃 当時 治 安 維 持 法 違 反被 告 人 トシ テ 捜 査中 ニ
一、 労 働 者農 民 ノ政 府
属 ス ル ニ拘 ラ ス隠 レテ其 組 織 ノ整 備 拡 大 ニ努 力 シ居 タ ル党 員 三 田
一、 ﹁ プ ロ レタリ ヤ﹂ ノ独 裁 等 ノ 日本 共 産 党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ含 蓄 セシ メテ 同党 ノ主 義 ノ宣
村 四郎 カ其 居所 ニ窮 シ タ ルト コ ロ ヨリ東 京市 小 石川 区 上 富 坂町 二
被 告 人 森 源 一郎 ハ
以 テ 同党 ノ主 義 、 政 策 ノ宣 伝煽 動 、組 織 影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
十 三番 地 近 藤 忠 雄 ニ依 頼 シ之 ヲ同家 ニ宿 泊 セ シ メ
伝煽 動 ヲ為 シ
ニ依 嘱 シ テ当 時 検 挙 ヲ 逃 レ居 タ ル党員 山 本 懸 蔵 ヲ 東 京市 浅 草 区 某
第 三 、 同 年 四 月下 旬 頃 木下 半 治 ナ ル者 ノ依 頼 ニ依 リ友 人小 林 武 次 郎
所 ニ 隠 匿 セ シメ
昭 和 三 年 一月 二十 三 日 頃 横 浜市 鶴 見区 潮 田町 八軒 町所 在 右 関 東 金 属
元 鋳 物 工 ニシ テ予 テ 日本 労 働 組 合評 議 会 関 東 金 属 労働 組 合 及 全 日
労 働 組 合 京 浜支 部 事 務 所 ニ於 テ党 員岸 本 茂雄 ヨリ 日本共 産 党 ニ加 入
本 無産 青年 同 盟 等 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ傍 ラ社 会科 学 文献 ノ研
第 五 、 同 年 七 月中 旬 ヨリ 同年 九 月下 旬 頃 迄 ノ 間東 京 府 北 豊島 郡 尾 久
ヲ勧 告 セラ レ次 テ其 翌 夜 同所 ニ於 テ同 人 ヨリ 既 ニ堂 上部 ニ推 薦 シタ
第 四 、 同 年 五 月下 旬 頃党 員 三 田村 四 郎 ト 同市 麹 町 区九 段坂 上等 ニ於
町 大 字 上 尾 久 二 千 七百 八 十 六番 地 被 告 人 方 ニ於 テ党 員 三 田村 四郎
ル旨 告 ケ ラ ルル ヤ右 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト
究 ニ従 事 シ遂 ニ共 産 主 義 思 想 ヲ抱 懐 スル ニ至 リタ ル モノ ナ ル ト コロ
及 木 下 半 治 ト屡 々秘 密 ニ会 合 シ共 謀 ノ上 無 産者 新 聞 ノ指 導 方 法 ヲ
テ数 回 秘 密 ニ会 合 シ共謀 ノ 上労 働 農 民党 ノ再 建 運 動 、大 衆 党 ノ指
協 議 決 定 シ随時 同新 聞 関 係 者 ト会 合 シ テ右指 導方 針 ヲ伝 ヘ或 ハ同
ヲ知 リ ナ カラ 之 カ 加入 ヲ承 諾 シ
導 方 法 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ
新 聞 ニ寄 稿 シ以 テ党 ノ根 本 方針 ニ則 リ同 新 聞 ヲ指 導 シ
見 区 潮 田 町所 在 芝浦 製 作 所鶴 見 工場 ヲ目 標 ト スル同 党 関 東 地方 委
三 、 同 中 下春 雄 等 ト共 ニ党員 岸 本 茂 雄 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ右 鶴
員 会所 属 ノ所 謂 鶴見 芝 浦 工場 細 胞 ヲ構 成 シ同年 三 月十 五 日 頃 右岸
第 一、 右 入党 後 同年 三 月十 五 日頃 迄 ノ間 党 員 石岡 松 五 郎、 同 藤 井 米
関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ヲ再刊 セン コト 及之 ニ掲 載 ス ヘキ 記事 ニ付 協 議 決 定 シ
本 茂 雄 ノ検 挙 セラ レタ ル後 ハ自 ラ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト ナ リ同
第 六、 同 年 十 月初 旬 頃 東 京 市 小 石川 区 八千 代 町 迎出 某 方 ニ於 テ党 員
自 ラ其 出 版 ノ準備 ヲ担 当 シ次 テ同年 十 一月 三 日頃 ヨリ東 京府 北 豊
三田 村 四郎 ト共謀 ノ上 同 年 八 月以 降 発 行 ヲ中 絶 シ居 タ ル党 中 央機
島 郡 西 巣 鴨 町 池 袋 千四 十 九 番 地 渡名 喜 チ ヨ方 ニ於 テ党 員 市 川 正 一
年 四 月下 旬 頃 迄右 者 ト共 ニ同 細 胞 ヲ構 成 シ居 タ ル カ其 間
十 部 宛 編 輯 発行 シ党 員 石 岡松 五 郎 及 同中 下春 雄 ヲ担 当者 ト シ テ
郎 及 同 中 下春 雄 ヲ担 当 者 ト シ テ其 頃 同 工 場 内 ノ情 勢 調 査 ヲ為 シ、
之 ヲ同 工 場 内 ノ職 エ ニ配 布 シ、 乙 ノ事 項 ニ付 テ ハ党 員 石岡 松 五
組 合 京 浜 支 部事 務 所 ニ於 テ 工場 新 聞 ノ編 輯 発 行 ヲ協 議 決定 シ直
丙 ノ事 項 ニ付 テ ハ党 員 石 岡松 五 郎 ヲ担 当 者 ト シ テ其 頃 右被 告 森
イ、 同 年 二 月 下旬 頃 右 細 胞 員岸 本 茂 雄 ト共 謀 ノ 上右 関 東 金 属 労働
ニ其 担 当 者 ト ナリ ﹁赤色 労働 者 ﹂ ト題 スル新 間 約 二 十 部 ヲ作 成
源 一郎 方 ニ於 テ右 協 議 内 容 ト同 趣 旨 ノ宣 伝 ビ ラ約 百 枚 ヲ作 成 シ
担 当 者 ト シ テ其 頃 右 松 五 郎 ノ止 宿 シ居 タ ル 川 崎市 田 島町 小 田 中
シ党 員 石 岡松 五 郎 ヲ担 当者 ト シ テ之 ヲ芝 浦製 作 所 鶴 見 工場 内 ノ
村 鮮 一方 ニ於 テ其 協 議 内 容 ト同 趣 旨 ノ宣 伝 ビ ラ約 二 、三 百 枚 ヲ
之 ヲ同 工 場 附近 ニ撒 布 シ 、 丁 ノ事 項 ニ以 テ ハ党 員 石 岡松 五 郎 ヲ
ロ、 同 年 三 月 十 日頃 右岸 本 茂雄 、 藤 井 米 三 ト共 謀 ノ上 右 関東 金 属
作 成 シ被 告 人村 田 定 男 ヲ 担当 者 トシ テ其 頃 同 工場 附 近 ニ撒 布 シ
職 工 ニ配 布 シ
シ党 員 石岡 松 五 郎 ヲ担 当 者 ト シ テ之 ヲ芝 浦 製 作所 鶴 見 工場 内 ノ
刷 シ タ ル宣 伝 ビラ約 百 五 十 枚 ヲ 同 工場 及 同 市 鶴見 区 豊 岡 所在 森
五 乃 至 八七 、 昭 和三 年 押 第 四 四 二号 ノ三 二 八 一ト同 様) 等 ヲ印
ロー ガ ン﹂ 中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ( 昭 和 三年 押 第 一一 一四 号 ノ 八
国 到 る 処労 働 者 は蹶 起 し つ つあ り﹂ ト 冒 頭 シ同 党 ノ当面 ノ ﹁ス
及 同 松 崎安 馬等 ト共 謀 ノ上同 党 関 東 地 方 委 員会 ノ署 名 ア リ ﹁全
ヘ、 同 年 三 月 二 十 日頃 党 員 藤 井 米 三、 同 石 岡 松五 郎被 告 人大 橋 積
郎 ヲ担 当 者 トシ テ同 工 場 内 ニ配 布 シ
居 所 ニ於 テ ﹁赤 色 労働 者 ﹂約 二 十 部 ヲ作 成 シ其 頃党 員 石 岡 松 五
ホ、 同 年 三 月十 日党員 岸 本 茂 雄及 同 藤井 米 三 ト共謀 ノ 上右 被 告 人
党 中 央 機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ 第 一号及 第 二号 ヲ 交付 シ
組 合 京 浜支 部 事 務 所 ニ於 テ被 告 人 村 田定 男 及 党 員 中 下春 雄 ニ同
ニ、 同年 二 月 二十 七 日頃党 員 岸 本 茂 雄 ニ命 セラ レ右 関 東金 属 労働
労 働 組 合 京 浜支 部 事務 所 ニ於 テ ﹁赤 色労 働 者 ﹂ 約 二 十 部 ヲ作 成
職 工 ニ配布 シ ハ、 同年 三 月 二十 日 頃 ヨリ同 年 四月 十 二 日頃 迄 ノ間 ニ党 員 藤 井 米 三、 同 中 下 春 雄 、 同 石岡 松 五 郎 等 ト 共謀 ノ上 同市 同区 潮田 町 東 仲 町被 告 人方 ニ於 テ前 後 二回 秘 密 ニ細胞 会 議 ヲ開 キ 甲、 工場 新 聞 ﹁赤色 労 働 者 ﹂ ニ掲載 ス ヘキ記 事 乙、 其 編 輯 発行 ノ資 料 ト シ テ右 工場 ノ情 勢 調 査 ヲ為 ス コト 丙、 其 当 時 右 工場 ニ於 テ為 シ タ ル職 工 ノ請負 単 価 値 下 ノ不 都 合 ナ ル旨 ノ宣 伝 ビ ラ ヲ作 成 シ 之 ヲ撒 布 ス ル コト 丁、 同 年 三 月十 五 日ノ 同党 々員 検 挙 後 労働 機 民党 全 日本 無 産 青 年 同 盟政 治 研 究会 等 所 謂 左翼 三 団 体 ハ解 散 ヲ命 セラ レタ ル モ 関東 金 属労 働 組 合 ハ依 然 存 続 シ居 ル旨 宣 伝 ビラ ヲ 作成 シ之 ヲ 撒布 スル コト
ト、 同 年 三 月 下 旬 頃党 員 淡 徳 三 郎 ニ命 セラ レ右 被 告 人居 宅 ニ於 テ
永 製 菓 株 式 会 社 工場 附 近 ノ電 柱 等 ニ貼 付 シ
米 三 ヲ担 当 者 ト シ テ其 頃 右 源 一郎方 ニ於 テ約 二回 工場 新 聞 ﹁赤
被 告 人 村 田 定 男、 同 松 崎安 馬 、 党 員 石 岡 松 五郎 、 同 藤 井 米 三及
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ甲 ノ事 項 ニ付 テ ハ被 告 人 森源 一郎 、 党 員 藤 井
色 労 働 者 ﹂︹ 昭 和三 年 押 第 四 四 二号 ノ三○ 九 六等 )ヲ 一回 ニ約 二
同多 本 利 一等 ニ同党 関 東 地 方 委 員会 機 関 紙 ﹁同志 ﹂ 各 一部 宛 ヲ
ケ ル右 労働 組合 分 会 ノ確 立 ニ従 事 シ
爾 後 同 年 十 月十 九 日頃 迄 ノ間 横浜 市 所在 古 川 電 線 横 浜 工場 内 ニ於
第 六、 同 年 三 月中 旬 頃 同 市 鶴 見 区潮 田 町 東 仲 町被 告人 居 宅 ニ於 テ被
配布シ 第 二、
以 テ同 党 ノ主 義、 政 策 ノ宣 伝 煽 動、 組 織 影 響 ノ拡大 ニ努 メ
告 人村 田 定 男及 同 松 崎安 馬 ヲ 勧誘 シ入 党 ヲ 承 諾 セシ メ
人 大 橋 積党 員 蔵 前 光家 及 同大 村 森 作 等 ト共 謀 ノ 上同 年 三 月十 五
イ 、 同 年 四 月下 旬 頃 同市 神 奈 川 区 二 本榎 ナ ル大 橋 積 方 ニ於 テ被 告
被 告 人大 橋 積 ハ
都地 方 裁 判 所 ニ於 テ治 安 維 持 法 違反 ニ因 リ禁 錮 八 月 ニ処 セラ レ目 下
京 都 帝 国 大 学経 済学 部 ヲ卒 業 シ タ ル モ ノ ニシ テ 昭 和 二年 五 月中 京
日以 来 党 員 ノ検 挙 ニ遭 ヒ萎 縮 セル神 奈 川賑 下 ニ於 ケ ル関東 金 属
ハ右 鶴 見 芝 浦工 場 ヲ、 党 員 蔵 前 光 家 ハ湘南 方 面 ヲ、 被 告 人 森源
労働 組 合 ヲ 整備 拡 大 シ以 テ党 員 ノ獲 得 ヲ図 ル タ メ被 告 人大 橋 積
働 農 民 党 東 京府 支 部 聯合 会 常 任書 記 ト ナリ 次 テ野 坂 参 三 ノ経 営ニ 係
控 訴 中 ナ ルカ 其後 間 モ無 ク 上 京 シ東 京 市 神 田 区書 店 ニ勤 ムル傍 ラ労
ル産 業 労働 調 査所 ニ於 テ諸 種 ノ調 査 ニ従事 シ 居 タ ルト コ ロ日本 共 産
一郎 ハ川 崎 方面 ヲ夫 々担 当 ス ル コト ヲ協議 決 定 シ ロ、 同 年 五 月初 旬 頃 右大 橋 積 方 ニ於 テ被 告 人大 橋 積 党 員 田中 清 玄
党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
三、 同 石 岡 松五 郎 等 ト共 謀 ノ 上前 記 被 告 人 森源 一郎 第 一ノ ヘ掲 記
及 同 多 本利 一等 ト共謀 ノ 上 右 同様 ノ目的 ヲ以 テ鶴 見 地 方 ノ関 東
ノ如 キ 同 党 関東 地 方 委 員 会 ノ 署名 アリ 同党 ノ 当面 ノ﹁ス ローガ ン﹂
第 一、 同 年 三月 二十 日頃 被 告 人 森源 一郎 、 同松 崎安 馬 、 党員 藤 井 米
中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ 等 ヲ印 刷 シ タ ル宣 伝 ビ ラ約 百五 十 枚 ヲ横 浜市
金 属 労働 組 合 等 ノ組織 拡 大 ノ任 ニ当 ラ シ ムル ヘク新 ニ学生 ヲ物
上 右大 橋 積 方 ニ於 テ数 回 ニ亘 リ工 場 新聞 ﹁赤 色 労 働 者 ﹂ ヲ 一回
ハ、同 年 四 月末 頃 ヨリ同 年 五 月半 頃 迄 ノ間 被 告 人 大 橋 積 ト共 謀 ノ
鶴 見 区 潮 田 町所 在 芝 浦製 作所 鶴見 工 場 及 同区 豊 岡所 在 森永 製 菓 株
色 ス ヘキ コト ヲ協 議決 定 シ
ニ約 二 十 五部 宛 編 輯発 行 シ其 都 度党 員 石岡 松 五 郎 、 同 中下 春 雄
日以 来 党 員 ノ検 挙 ニ遭 ヒ萎 縮 セル神 奈 川 県 下 ニ於 ケ ル関 東 金属
光 家 、 同 大 村森 作、 被 告 人 森源 一郎 等 ト 共 謀 ノ 上同 年 三 月十 五
イ、 同 年 四 月下 旬 頃 同市 神 奈 川区 二本榎 被 告 人方 ニ於 テ党 員 蔵 前
党 活 動 ニ従 事 ス ヘキ 旨命 セ ラ レ
第 二、 同 年 四 月下 旬 頃党 員 淡 徳 三郎 ヨリ 爾 後 ﹁エーゼ ント﹂ ト シ テ
行 ヲ煽 動 シ
式 会 社 工 場 附近 ノ電 柱 等 ニ貼 付 シ以 テ同党 ノ 目的 ト スル事 項 ノ実
等 ヲ シ テ 同 工場 内 職 工 ニ配 布 セシ メ
駅 西 口火 見 通佐 野 某 方 ニ転 居 シ同 年 六 月 下旬 頃 迄 川 崎 地 方 ノ工場
第 三 、同 年 五 月中 旬 頃党 員 田 中 清 玄 ト 共 ニ東 京 府 荏 原 郡 蒲 田 町蒲 田
ニ於 ケ ル 関 東 金属 労 働組 合 分 会 ノ確 立 ニ従 事 シ
旬 頃 迄 ノ間 横 浜市 磯 子区 磯 子所 在 禅 馬 鉄 工所 内 ニ於 ケ ル関東 金 属
第 四 、 同 年 六 月中 旬 頃 被告 人大 橋 積 ト共 謀協 議 ノ 上爾 後 同 年 八 月中
労 働 組 合 分 会 ノ確 立 ニ従 事 シ 第 五 、 同 年 八 月中 旬 頃 党員 久保 楠 蔵 及 同 田 中清 玄 等 ト共 謀 協議 ノ 上
労働 組 合 ヲ整備 拡 大 シ以 テ党 員 ノ獲 得 ヲ図 ル為 メ被 告 人積 ハ右 各 一部 宛 配 布 シ
明 ) ヲ数 部宛 受 取 リ タ ル上 其頃 党 員 蔵 前 光家 、同 多 本利 一等 ニ
崎市 所 在 富 士電 機 株式 会 社 川 崎 工場 内 ニ党 細 胞 組織 ノ為 メ先 ツ
ロ、同 年 八 月 上旬 頃 右被 告 人方 ニ於 テ党 員 蔵 前 光家 ト共 謀 ノ 上川
芝 浦製 作 所 鶴 見 工場 ヲ、 党 員 蔵前 光 家 ハ湘 南 方 面 ヲ、 被 告 人 森 源 一郎 ハ川 崎 方面 ヲ夫 々担 当 ス ヘキ旨 協 議 決 定 シ
シ被 告 人 之 ヲ担 任 シ直 ニ同 工場 ノ情 勢調 査 ヲ遂 ケ
同 工場 ニ於 ケ ル関 東 金 属労 働 組 合 分 会 ヲ確 立 ス ヘキ コト ヲ協 議
ロ、 同年 五 月初旬 頃右 同 所 ニ於 テ被 告 人森 源 一郎 、党 員 田 中 清 玄 、
金属 労働 組 合 等 ノ組 織拡 大 ノ任 ニ当 ラ シ ム ヘク新 ニ学 生 ヲ物 色
以 テ同 党 ノ組 織 拡 大、 主 義 、政 策 ノ宣 伝 煽動 ニ従 事 シ
及 同 多 本利 一等 ト 共 謀 ノ 上右 同 様 ノ 目的 ヲ以 テ鶴見 地方 ノ関 東
ス ヘキ コト ヲ協 議 決 定 シ其 後間 モ無 ク 田中 清 玄 カ山 内 正 樹、 林
歴任 シ社 会 運 動 ニ従事 シ来 レル モノ ナ ル ト コ ロ昭 和 三年 三 月 二十 日
金 属 労働 組 合 ニ加 入 シ 其 京浜 支 部 芝 浦 工場 分 会 常 任 幹事 及 幹事 長 ヲ
横 浜 市 鶴 見 区 潮 田所 在 芝 浦 製 作所 鶴 見 工場 職 工 タ リ予 テ ヨリ 関 東
被 告 人村 田 定 雄 ハ
金 属 労働 組 合 芝浦 製 作 所 鶴 見 工場 分 会 ノ組 織 確 立 ノ任 ニ当 ル ヘ
ニ於 テ之 等 ノ者 ト会 合 シ山 内 ニ ハ旧 労 農党 鶴 見 支 部 林 ニ ハ関 東
睦 夫 ノ二 学 生 ヲ物 色 シ来 リ タ ル ヨリ 被 告 人積 ハ同 市 伊 勢 崎町 等
キ コト ヲ夫 々命 シ
ラ 之 カ加 入 ヲ承 諾 シ其 二、 三 日 後党 上部 ヨリ其加 入 承認 ノ通告 ニ接
日本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カ
シ爾 来 関東 地 方 委 員 会 所 属 ノ芝 浦 製 作所 鶴 見 工 場 ヲ目標 ト ス ル所 謂
頃 同市 同区 潮 田町 東 仲 町被 告 人 森 源 一郎 方 ニ於 テ同 人ノ 勧 誘 ニ応 シ
メ 右 芝浦 製 作 所鶴 見 工場 ニ於 ケ ル関 東 金 属 労働 組 合 分 会 ノ確 立
鶴 見 芝 涌 工場 紬 胞 ニ所 属 シ
ハ、 同年 四 月下 旬 ヨリ同 年 五 月 下 旬頃 迄 ノ間 被 告 人 森源 一郎 ト共
ニ努 メ特 ニ其 間 数 回 ニ亘リ 右 被 告 人方 ニ於 テ同党 ノ主 義 、 政 策
謀 ノ 上英 後 同 年 六 月下 旬 頃 迄 ハ被告 人単 独 ニテ党 細 胞 組 織 ノ為
ノ宣 伝煽 動 ノ記事 ヲ 掲 ヶ タ ル工 場新 聞 ﹁赤 色 労 働 者﹂ヲ 一回 ニ約
第 一、
日 本 鋳 造 株 式 会社 等 ノ各 工場 附 近 ノ電 柱 等 ニ右被 告 人 森源 一郎
等 ト共 謀 ノ 上同区 潮田 所在 右芝 浦製 作 所鶴 見 工場 浅 野 造船 所 、
イ、 同 月 二 十 三 日頃 被 告 人松 崎安 馬、 党 員 藤井 米三 、 及中 下 春 雄 、
二 十 五部 宛 編 輯 発行 シ其 都 度 党 員 石岡 松 五郎 , 同 中 下春 雄 、 被 告 人 村 田定 雄 、 同松 崎安 馬 等 ヲ シ テ同 工場 内 職 工 ニ配布 セシ メ
第 一ノ ヘ掲 記 ノ如 キ 日本 共 産党 関東 地 方 委 員会 ノ 署名 アリ党 ノ
以 テ同 党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シ又 ハ其実 行 ヲ煽 動 シ
田島 町所 在 富 士電機 製 造株 式 会 社 日本 鋼 管 株 式 会社 等 ノ工場 附
ロ、 同 月末 頃 被 告 人松 崎安 馬 、 及 党員 藤 井 米三 ト共謀 ノ 上川 崎市
﹁ス ロー ガ ン﹂ 等 ヲ印刷 セル宣 伝 ビラ約 三十 枚 ヲ貼 付 シ
第 三、 同 年 七 月下 旬 頃 右 被 告 人方 ニ於 テ党 員 田中 清 玄 ヨリ党 上部 ニ 於 テ被 告 人 ヲ党 員 ト シ テ承 認 シタ ル旨 ノ告 知 ヲ受 ケ爾 後 党 員 タ ル 意 識 ノ下 ニ活 動 シ ツ ツア リ シ カ イ 、 右告 知 ヲ受 ケ タ ル際 右 田 中 清 玄 ヨリ ﹁赤 旗 ﹂ 二 号分 ( 号数不
ン﹂ 等 ヲ印 刷 シタ ル宣 伝 ビラ 等約 百 五 十 枚 ヲ貼 付 シ
ト 共謀 ノ 上 同区 潮 田 芝 浦 製 作所 鶴 見 工 場、 浅野 造 船 所 、 日本 鋳
ロ、 同 月二 十 三 日頃 被 告 人村 田 定男 、 党 員 藤井 米 三、 及 中 下春 雄
近 ノ電 柱 等 ニ右 同 様 ノ ビラ 約 三 十 枚 ヲ貼 付 シ 第 二、 同 年 三 月 下旬 頃 ヨリ同 年 七 月初 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人森 源 一郎 ヨ
造 株式 会社 等 ノ各 工 場附 近 ノ電 柱 等 ニ右 同様 ノ ビラ約 三 十枚 ヲ
リ約 三 回党 員 石 岡松 五郎 、 同 藤 井 米 三、 及 被 告 人 石井 事 大 橋 積 ヨ
ハ、 同 月末 頃 被 告 人 村 田定 男 及 党 員 藤 井 米三 等 ト共 謀 ノ 上川 崎 市
リ 各 一回位 宛前 記 工場 新 聞 ﹁赤 色 労働 者 ﹂ ヲ約 十 二部 乃 至 二十 六
第 三 、 同 年 四 月半頃 ヨリ同 年 七 月半 頃 迄 ノ間 川 崎 市 、横 浜市 等 ニ於
田 島 町富 士電 機 製 造 株式 会 社 、 日 本 鋼管 株 式 会 社 等 ノ 工場 附 近
貼付 シ
テ被 告 人大 橋 積 ト屡 々秘 密 ニ会 合 シ ﹁赤 色 労 働 者 ﹂ ノ配布 方 ニ付
ノ電柱 等 ニ右同 様 ノ ビラ約 三 十枚 ヲ貼 付 シ ︹ 第二ハ原文ニ欠︺ 第 三、 党員 石 岡 松 五 郎 ヨリ同 年 三 月末 頃 及 翌 四 月十 日頃 ノ 二回 、 蛭
部 宛 受 領 シ其 都 度 右 芝 浦製 作 所 鶴 見 工場 内 ノ職 工 ニ配布 シ
協 議 シ 又 ハ芝 浦製 作 所 鶴 見 工 場 内 ノ情 勢 報 告 等 ヲ ナ シ、 同 年 六月 中右 ﹁赤色 労働 者 ﹂ 組 合 ニ婦 人部 設 置 ヲ必 要 ト スル趣 旨 ノ原 稿 ヲ
頃 一回 前 記 工場 新 聞 ﹁赤 色 労 働 者﹂ ヲ約 四部 乃 至十 部 宛 受領 シ其
人大 橋 積 ヨリ 同 年 六 月中 旬 一回、 被 告 人 村田 定 男 ヨリ同 年 七 月半
間 由 五郎 ナ ル者 ヨリ 同 月末 頃 カ ラ同 年 六 月半 頃 迄 ノ間 四回 、 被 告
以 テ同 党 ノ主義 、 政 策 ノ宣 伝煽 動 、 組 織 影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
寄 セ テ之 ヲ 掲載 セシ メ
被 告 人 松 崎安 馬 ハ
見 区 潮 田町 東 仲 町 被 告 人 森源 一郎 方 ニ於 テ 同 人 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共
労 働 組 合 ニ加 入 シ居 タル モノ ナ ル ト コロ昭 和三 年 三 月半 頃 横 浜市 鶴
議 シ 又 ハ芝 浦製 作所 鶴 見 工 場 内 ノ情 勢 報 告 等 ヲ為 シ以 テ党 ノ主義 、
被 告 人大 橋 積 ト屡 々秘密 ニ会 合 シ ﹁ 赤 色 労 働 者 ﹂ ノ配布 方 ニ付 協
第 四、 同 年 四 月半 頃 ヨリ同 年 七 月半 頃 迄 ノ間 川 崎市 横 浜 市 等 ニ於 テ
都 度右 芝 浦 製 作 所 鶴 見 工場 内 ノ職 工 ニ配 布 シ
産 党 カ前 記 ノ如 キ月 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 カ
政 策 ノ宣 伝 煽 動、 組 織 影響 ノ拡 大 ニ努 メ
横 浜 市鶴 見区 所 在 芝 浦 製 作所 鶴 見 工 場 ノ職 工 ニシ テ予 テ関 東 金 属
加 入 ヲ承 諾 シ其 ノ二 、 三 日後 被 告 人村 田定 男 ヨリ党 上部 ニ於 テ被 告
被 告 人伊 藤 政 之 助 ハ
大 正 十 五 年 三 月十 六 日東 京 区裁 判 所 ニ於 テ公 務執 行 妨 害傷 害 罪
人 ノ党 加 入 ヲ承 認 シ タ ル旨 ノ通 告 ニ接 シ 爾 来関 東 地 方 委 員 会 所属 ノ 芝 浦 製 作 所 鶴 見 工場 ヲ目 標 ト ス ル所 謂鶴 見芝 浦 工 場 細 胞 ニ所 属 シ
一郎 、 同 大橋 積 等 共 謀 ノ上 同 工場 及 同 市 鶴 見 区 豊 岡所 在 森 永 製
イ、 同 年 同 月 二十 日頃 党 員 藤 井 米 三、 同 石 岡 松 五 郎、 被 告 人森 源
年 同盟 等 ニ加入 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ 大 正 十 五年 九 月 頃党 員 徳
ル カ元 印刷 工 ニシ テ予 テ ヨリ 関東 出 版 労 働 組 合、 旧 全 日本無 産 青
日勅 令 第 二 七〇 号 ニ依 リ懲 役 一月 二十 日 ニ変 更 セラ レ タ ル モノ ナ
日勅 令 第 十 一号減 刑 令 ニ依 リ 懲役 二 月 八 日更 ニ昭 和三 年 十 一月十
ニ ヨリ懲 役 三 月三 年 間 刑 ノ執 行 猶 予 ノ言 渡 ヲ受 ケ昭 和 二年 二 月 七
菓 株 式 会 社 工場 附 近 ノ電 柱 等 ニ前 記 被 告 人 森 源 一郎 第 一ノ へ掲
第 一、
記 ノ如 キ日本 共 産 党 関 東 地方 委 員 会 ノ署 名 アリ党 ノ ﹁ス ロー ガ
チ フ、 シヤ ヴ スト ー カ ﹂ ( 略 称 ク ー ト ベ ー、 東 洋 勤 労 者 共 産 主義
ナ ル ﹁コン ム ニス チ エ スキ ー、 ウ ニベ ル ステ ー ト、 ト ルド ヤ スス
田 球 一等 ノ 勧 誘斡 旋 ニヨリ次 田 正 一等 ト共 ニ入 露 シ、 ﹁モ ス コー﹂
ヲ主 ナ ル任 務 ト スル モノ ナ ルカ 昭 和 三年 三 月十 五 日 ノ検 挙 ニ遭 ヒ該
的 、 政 治 的 、 就 中 反 軍 国 主義 的 要求 ヲ支 持 指 導 シ テ闘 争 ヲ行 ヒ、此
存 在 シ 単 ニ党 ノ指 導 ノ下 ニ同 一目的 ヲ以 テ 無産 青 年大 衆 独 自 ノ経 済
変革 ヲ意 図 ス ル モ ノナ ル モ、 其 組織 ニ於 テ ハ全 然 同党 ヨリ独 立 シ テ
同盟 ノ組 織 殆 ト潰 滅 シ 同 盟員 ノ連 絡 モ喪 ハ レタ ル ヨリ 予 テ同 盟 ニ加
闘 争 ヲ通 シ テ将 来 ニ於 ケ ル優 秀 ナ ル共 産 党 員 ノ養成 訓 練 ヲ為 ス コト
入 シ 居 タ ル被 告 人森 平 鋭 、同 片 山睿 ノ 両名 ハ直 ニ其 ノ組 織 ノ整備 ニ
ト﹂ 聯 邦 共 産 青年 同 盟 ) ニ加 入 シ昭 和 三 年 三 月十 五 日以 降 ノ検 挙 ニ ヨリ 日本 共 産党 カ殆 ト潰 滅 ニ瀕 スル ヤ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ 東洋 部
着 手 シ 同年 五 月頃 被 告 人 阿部 研 一、 同大 山 岩 雄 ヲ勧 誘 シ テ共 ニ関東
大 学 ) ニ入 学 シ共 産 主 義 ノ研究 中 ﹁コム ソ モー ル、 ﹂ ( ﹁サ ヴ ヱー
七 月十 四 日頃 東京 ニ帰 還 シタ ル モ ノノ ト コ ロ党 員 相 馬 一郎 ノ斡旋
地 方委 員 会 ヲ組 織 シ爾 後 同年 七 月下旬 頃 迄 ノ間 屡 々該 委 員 会 ヲ開催
長 ヨリ急 遽 帰 国 ノ 上党 組 織 整 備 拡大 ニ努 力 ス ヘキ旨 命 セラ レ同年
シ 、其 後右 阿 部 研 一ヲ除 ク三 名 ト被 告 人 伊 藤政 之 助 ヲ以 テ該 地 方委
ネ 以 テ 同盟 ノ組 織 活 動 ニ付協 議 決 定 シ其 拡 大 ヲ図 リ 居 タ ル カ同 年 十
ニヨリ 同 月 二十五 日頃 東 京 市 神 田区 万世 橋 附 近 ニ於 テ党 員 河 合 悦
月 中旬 頃 迄 ニ右大 山岩 雄 ヲ除 ク他 ノ被 告 人 ハ孰 レモ検 挙 セラ レ当時
三 ト会 見 シ同 人 ノ勧誘 ニ応 シ日 本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス
同 盟 員 ハ僅 カ ニ其 数 ヲ加 ヘタ ル ニ過 キ サ リ シ モノ ナ ルト コ ロ
員 会 ヲ構成 シ 同年 九 月下 旬 ニ至 リ 右 委 員 会 ハ同 時 ニ中 央 委 員 会 ヲ兼
ヨリ党 員 伊 藤 学道 ト同 人 ノ所 属 ﹁ グ ル ープ ﹂ ノ決 定 サ ル ル迄 常 ニ
第 一、 同 月 二十 七 日頃 同市 日本 橋 区 日本 銀 行 附 近 ニ於 テ右 河 合 悦 三
被 告 人 森 平鋭 ハ昭 和 二年 九 月中 旬 頃 東 京市 小石 川 区 表 町 七十 二番 地
ル 秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ同 党 ニ加 入 シ
ノ 読 後 同 人 ニ交 付 ス ヘキ旨 命 セラ レ爾 後 同年 九 月 下旬 頃 迄 ノ間 右
会 合 シ連 絡 ヲ執 リ 居 ル ヘキ旨 及 同党 中 央機 関 紙 ﹁赤旗 ﹂ ヲ被 告 人
伊 藤 学 道 ノ居 所 東 京府 下 日暮 里 町 日暮 里 千 百十 三 番 地 浜方 ニ随 時
ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ
全 日本 無産 青 年 同盟 木 部 ニ於 テ同 盟 員 神 間 健寿 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁ユー
加入 シ
之 ヲ訪 問 シ連 絡 ヲ保 チ其 間 ﹁赤 旗 ﹂ 第 二 十号 乃 至 第 二十 二 号 ヲ 一 部宛手交 シ
タ ル モ ノナ リ 日本 共 産 主義 青 年 同 盟 ハ昭 和 三年 二 月 頃 迄 ﹁ユー ス﹂
以 テ同党 員間 ノ連 絡党 機 関 紙 ノ伝 達 ニ従事 シ テ党 目 的 ノ実 現 ニ努 メ
区 駒 込 坂 下 町片 山 睿 方其 他 ニ於 テ前 後 数 回 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委
構 成 シ居 タ ル カ昭 和 二年 九 月中 神 間 健 寿 ト共 謀 ノ上東 京 市 本 郷
央 委員 ニ命 セラ レ爾 後 同年 末 頃 迄 ノ 間 同 人 ト共 ニ中 央 委 員 会 ヲ
イ、 右 ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 シタ ル頃 右 神 間 健 寿 ヨリ ﹁ユー ス﹂ ノ中
第 一、
ト称 シ タ ル秘密 結 社 ニシ テ其 根 本 目 的 ニ於 テ ハ結 局 前 記 日本 共 産 党
員 会 ヲ開 催 シ全 日本 無産 青 年 デー 、 選 挙権 獲 得 デ ー、 兵 役 短 縮
市本 所 区太 平 町黎 明 寮其 他 ニ於 テ五 回 程会 合 シ之 ト連 絡 ヲ 保 チ
第 二 、 同 年九 月 上旬 ヨリ 同年 十 月七 日頃 迄 ノ間 党 員 中 川 為 助 ト東 京
ト同 一 ノ目的 、 即前 述 ノ 如 ク我 国 ノ私有 財産 制 度 ノ否 認 並我 国 体 ノ
デ ー等 ヲ催 シ青 年大 衆 ヲ動 員 セ シメ ン コト ニ付 協議 シ関 西 地 方 委 員 会 ニ対 シ其 協 議 ノ趣 旨ニ 従 ヒ活 動 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ発 シ ロ、 昭 和 三 年 一月下 旬 頃 同盟 員 廉沢 誠 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委
メ ニ日本 共 産党 ノ指 導 ヲ受 ク ヘク党 員 内 垣安 造 ニ其 旨 ノ依 頼 ヲ
員 会 ヲ構 成 シ ﹁ユー ス﹂ ノ統 制 ニ努 力 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ其 為
為シ 第 二、 一、 同年 五 月中 旬 頃 ヨリ 同 年 七 月下 旬 頃 迄 ノ間 東 京 府 豊 多 摩 郡代
四
五
六
八
七
居 室、 東 京市 小 石 川 区 戸 崎 町 三十 三 番 地嶺 岸 某 方 被 告 人 片山 睿
九
々幡 町代 々木 富 ケ谷 千 六 百九 十四 番 地 大 原某 方 被 告 人 大 山 岩雄
居 室、 東 京 府 豊 多 摩 郡戸 塚町 諏 訪 箕 浦 義文 方 被 告 人 森 平 鋭 居室 等 ニ於 テ七 、 八 回 ニ亘 リ秘 密 ニ開 カ レタ ル右 同 盟関 東 地 方委 員
同 年 四 月十 日解 散 ヲ命 セラ レタ ル全 日本 無産 青 年 同 盟 ヲ再
組 織 シ其 優秀 分 子 ヲ同 盟 員 ニ獲 得 ス ル コト
同盟 ノ関 東 地 方 委員 会 ノ機 関 紙 ﹁青 年戦 士﹂ ヲ再刊 シ毎 月
一日、 十 五 日 ノ二 回発 行 シ 同盟 外 活 動分 子 ニ配布 スル コト其
﹁青 年 戦 士 ﹂其 他 同盟 発 行 ノ印 刷 物 ヲ被 告 人安 藤 誠 一ヲ シ
原稿 ハ各委 員 分 担 執筆 シ委 員 会 ニ於 テ詮 衡 ス ル コト
同盟 員 ヲ獲 得 スル ニ付 調 査 ス ヘキ事項
同盟 員 ハ厳 格 ナ ル規 律 ト秘 密 ヲ守 ル ヘキ コト其 他 同盟 員 心
テ謄 写印 刷 セシ ム ル コト
得
同 盟 員 ハ同 盟 ノ指 導 精 神 及 規約 ヲ認 メ其 組織 ノ孰 レ カ ニ於
テ活 動 シ同盟 ノ決 議 ニ服 従 シ同盟 費 ヲ納 入 ス ル モノ ニシテ 同
会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人片 山 睿 、 同 阿 部 研 一、 及 同大 山 岩 雄等 ト
及 之 カ 為 メ教 材 ヲ作 成 ス ヘキ コト
等 ヲ開 催 シ、 対 支出 兵 帝 国 主 義 戦 争 ノ意 義 ヲ暴 露 ス ヘキ コト
済南 事 件 ニ日本 カ出 兵 シ タ ル ニ付 各委 員 担当 地 区 ニ研 究 会
同 盟 ノ規律 財 政 ニ関 ス ル暫定 規 約
盟 加 入 ノ資 格 手 続 其 他 同 盟員 候 補 者 ノ資 格 細胞 ノ組 織任 務 、
シ細 胞 集会 ノ審 議 ヲ経 、 地方 委 員 会 最 後 ノ決定 ヲ ナ ス等 ノ 同
ハ調 情 部同 阿 部 研 一ハ組 織 部 同 大 山 岩 雄 ハ教 育 部 ヲ夫 々担 任
該 委 員会 ニ四専 門 部 ヲ設 ケ被 告 人森 平 鋭 ハ政 治 部 同 片 山 睿
日 ノ検 挙 ニヨリ破 壊 セラ レタ ル同 盟 ノ整 備 拡大 ヲ図 ル コト
名 ヲ同 盟 ノ関 東 地 方 委 員 ト シ該 委 員 会 ヲ構 成 シ同年 三 月十 五
被 告 人 森 平鋭 、 同片 山 宛 、 同 阿部 研 一、 及 同大 山 岩 雄 ノ四
盟 員 候 補者 ノ内 ヨリ採 用 ス而 シ テ其 際 二名 ノ推 薦 者 ヲ必要 ト
十
共謀 ノ上 一
二
スル コト
トナシ
三年 七 月十 三 日 ヨリ 二週 間 ヲ支 那 労農 大 衆 ノ為 メノ救 援 週 間
十一 赤 色 労 働 組 合 ﹁イ ン タ ーナ シ ョナ ル﹂ ノ提 唱 ヲ支 持 シ昭 和
東 京府 下 南 葛 、 京 浜地 区 、 同 片 山 睿 ハ大 井 大 崎 町 方 面 ナ ル南
一、 帝 国 主 義 戦 争反 対
一、 支 那 ノ兄 弟 ヲ救 へ
同 盟 員獲 得 ノ為 メ該 委 員 ノ活 動 地 区 ヲ定 メ被 告 人 森 平鋭 ハ
部 地 区 、 阿 部 研 一 ハ東 京市 浅 草 三 ノ輪 方 面 ナ ル城 北 地区 、 同
三
大 山 岩 雄 ハ東 京 市芝 方 面 ナ ル芝 地 区 ヲ夫 々担 当 スル コト
ヲ中 心 ﹁ス ローガ ン﹂ ト シ救 援 金 ノ募 集 、 大 衆 的 集会 、 示 威
一、 打 倒 反動 国 民 政 府
一、 支 那 カ ラ手 ヲ引 ケ
暫定 規 約 ト題 スル文 書﹂ ( 同 号 ノ三 三九 九 )十 ニ付 テ ハ ﹁対
三九 八) 九 ニ付 テ ハ ﹁日本 共 産 主義 青 年同 盟関 東地 方 委 員 会
三 三九 七 ) 八 ニ付 テ ハ ﹁調 査 事項 ﹂ ト題 スル文 書 ( 同 号 ノ三
ス ル 同盟 員 ノ心 得 ヲ記 載 セ ル文 書 (昭 和 三年 押 第四 四 二 号 ノ
ハ ﹁国 際救 援 週 間 ニ関 スル方 針書 ﹂ ト題 ス ル文 書 ( 同 号 ノ三
支 出 兵反 対 反 帝 国 主 義戦 争 教 材 ( 同 号 ノ 三四 〇 〇) 十一ニ付 テ
運 動 ヲ敢行 ス ル コト
青 年 同 盟 ノ創 立 ヲ支 持 ス ヘキ コト
十二 社 会 民衆 党 及 総 同 盟 内 ノ青 年 カ計 画 シ ツ ツ アリ シ社 会 民 衆
四〇 一)十二ニ付 テ ハ ﹁社 会 民 衆 青年 同盟 創 立 ニ付 テ﹂ ト題 ス
十 四 同 年 九 月 四 日行 ハル ヘキ第 十 四 回国 際青 年 デ ー ニ際 シ共 産
各 作 成 シ十五ニ付 テ ハ直 ニ各 委 員 ニ於 テ ﹁レ フト﹂ ノ組 織 ニ着
年 デ ー ニ関 ス ル方 針 書﹂ ト題 ス ル文 書 (同号 ノ三 四〇 四) ヲ
題 スル文 書 ( 同 号 ノ 三 四〇 三 ) 十四ニ付 テ ハ ﹁第 十 四回 国 際青
ル文 書 ( 同 号 ノ三 四〇 二) 十 三ニ付 テ ハ ﹁加 盟 条件 ニ付 テ﹂ ト
主 義 青 年 同盟 ノ大 衆 化 、 無産 青 年 同盟 ノ確 立 ヲ図 ル ヘキ コト
ヲ 一名 トナ ス コト其 他 加 盟条 件 緩 和 ノ件
十三 右 暫 定規 約 ヲ改 メ同 盟 加入 ニ付 候補 者 制 度 ヲ廃 止 シ推 薦 者
及某方策
手シ
出 席 シ、 委 員 被 告 人 伊藤 政 之 助 及 同片 山 睿 ト共謀 ノ 上従 来 ノ専
告 人 伊 藤 政 之 助 居室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地方 委 員 会 ニ
二、 同 年 七 月 二十 九 日 頃 東 京市 牛 込 区 水 道 町 四十 二 番地 静曻 館被
ニ付 テ ハ被 告 人 森 平鋭 、 阿 部 研 一ノ両 者 之 カ担 当 者 ト ナ リ全
等 要 ス ル ニ同 盟 ノ組 織 活 動 ニ関 シ協議 決 定 シ該 決 定 ニ基 キ四
同 盟 員 ニ獲 得 ス ヘキ コト
十 五 各 委 員 ノ担 当 地 区 ニ夫 々 ﹁レ フト﹂ ヲ組 織 シ其 優 秀分 子 ヲ
日 本 無 産青 年 同 盟 再 建 ノ為 メ組 織 セラ レ タ ル新 青 年同 盟 準 備
被 告 人 大 山岩 雄 、 組 織 部長 被 告 人森 平鋭 、 部 員 片 山睿 ト ナ シ委
門 部 ノ 構成 ヲ変 更 シ ﹁アジプ ロ﹂部 長 被 告 人伊藤 政之 助 、 部員
員 長 ヲ被 告 人伊 藤 政 之 助 ト ナ ス コト等 ヲ協 議決 定 シ
会 ヲ シ テ機 関 紙 ﹁無 産 青 年﹂ ヲ発行 セシ メ其 他 其 組織 ニ付 テ
告 人 森 平鋭 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関東 地 方 委 員 会 ニ出 席
三、 同年 九 月十 二 日頃東 京府 豊 多 摩郡 戸 塚町 字諏 訪箕 浦 義 文 方被
諸 般 ノ指導 ニ従 事 シ五 ニ付 テ ハ各 委員 執 筆 ノ下 ニ同年 六 月初 旬 頃 ヨリ同 年 十 月初 伺頃 迄 ノ間 ﹁ 青 年 戦 士 ﹂ 第 二 号乃 至 第 十
シ委 員 被 告 人伊藤 政 之 助及 同 片 山睿 ト共 謀 ノ上
一号 ヲ毎号 二、 三 十部 宛 発 行 シ毎 号各 委 員 ニ於 テ 右委 員 会 ニ 於 テ 協 議決 定 シ タル事 項 其 他 該 同盟 ノ宣 伝煽 動 ノ 記事 ヲ執 筆
委 員 ノ担 当地 区 ヲ改 メ南 葛 地区 被 告 人森 平 鋭 、南 部 地 区 被
適 任 者 ヲ直 ニ日本 共 産 主義 青年 同 盟 員 タラ シ ム ル コト
従 前 計 画 シ タル ﹁レ フト﹂ ノ組 織 ヲ中 止 シ其 ﹁メン バ ー﹂
一
二
掲載 シ六 ニ付 テ ハ被 告 人片 田 睿 ヨリ被 告 人安 藤 誠 一 ニ委 嘱 シ テ其 謄 写印 刷 ニ従 事 セシ メ七 ニ付 テ ハ ﹁何時 如 何 な る時 と 雖 も次 の事 を 銘 記 し遵 守 せ よ、厳 格 に規 律 と秘 密 を守 れ ﹂ ト 題
三
告 人 片山 睿 、 中 部 地 区被 告 人大 山 岩 雄 ト ナ ス コト
二
新 無産 青 年 同 盟 準 備会 ヘノ加 入 条 件 ヲ緩 和 ス ヘキ コト
テ ﹁ プ ロフイ ンタ ー ン﹂ 第四 回 大 会 ニ於 ケ ル組 合 青年 部 ニ関
等 ニ付 協 議 決 定 シ一 ニ付 テ ハ被 告 人 大 山岩 雄 之 カ担当 者 ト シ
ス ル決 議 ヲ飜 訳 シ之 ヲ新 無産 青 年 同 盟 準備 会 機 関 紙 ﹁無 産 青
右 委員 会 ノ機 関 紙 ﹁青年 戦 士﹂ 及 新 無 産青 年 同 盟 準備 会 ノ
年 ﹂ ニ発表 シ
機 関 紙 ﹁青 年 新 聞 ﹂ ノ編 輯 責 任 者 ヲ被 告 人伊 藤 政 之 助 ト シ新 無 産 青 年同 盟 準 備 会 ノ指 導 ハ専 ラ被 告 人森 平 鋭 ヲ シテ担 任 セ
和 庄 祐 等 ニ対 シ ﹁青 年 戦 士﹂ ヲ数 回 ニ亘 リ 毎回 四、 五 部宛 交付 シ
第 三 、 同 年 七 月頃 ヨリ 同 年 十 月初 旬 頃 迄 ノ間 滝川 恵 吉 或 ハ被 告 人大
シ ム ル コト 日本共 産 党 中 央 部 ヨリ資 金 ヲ得 全 国 ニ ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂
新 無 産 青年 同盟 準 備 会 南 葛支 部 ノ活 動 分 子 等 ニ配 布 セシ メ
盟 ヲ確 立 ス ヘク被 告 人大 和庄 祐 ヲ シテ 右 同盟 準 備 会南 葛 支 部 員 伊
第 四 、 同 年九 月十日 頃 同 盟 ノ組 織 影 響 ヲ拡 大 セ ン為 メ新 無産 青 年 同
藤 憲 一、小島 宰 夫 等 ト 共 ニ該 準 備 会 名 ヲ以 テ ﹁青 年 労働 者 ハ共産
四
ニ全 国 的創 立大 会 ヲ挙 行 スル コト
ヲ派 遣 シ同盟 ノ組 織 ヲ全国 的 ニ進 展 セシ メ同 年 十 一月下 旬 迄
等 ヲ協議 決 定 シ該 決 議 ニ基 キ被 告 人 ハ爾 後 新 無 産青 年 同 盟 準
四、 同 月 二十 六 日頃東 京府 荏 原郡 世 田 ケ谷 町 羽 根 木 千 六百 九 十 八
ヲ支 払 へ﹂ 等 ノ文 言 ヲ記載 セ ル宣 伝 ビ ラ約 百 五 十 枚 ヲ作 成 配布 セ
青 年 同 盟 ニ加 入 セ ヨ﹂ ﹁ 青 年 労 働 者 ニ大 人 ノ労 働 者 ト 同 一ノ 賃 銀
備 会 ノ指 導 ニ従 事 シ
番 地 野 中某 方 被 告 人大 山 岩雄 居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル関東
番 地 若 倉某 方 ニ於 テ神 間 健 寿 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁ユー ス﹂ カ右 ノ如 キ目
九 月頃 当 時 被 告 人 ノ 止宿 シ居 タル 東 京市 本郷 区 駒 込 坂下 町 百 二十 五
従 事 シ遂 ニ共 産 主義 思 想 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ タ ル モノ ナ ル カ昭 和 二年
東 京帝 国 大 学 経 済学 部 ニ在 学 中 新 人会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ノ研究 ニ
被 告 人片 山 睿 ハ
以 テ該 同盟 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 組織 影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
勧 誘 シテ夫 々該 同 盟 ニ加 入 セ シ メ
翌 八 月 七 日頃 同市 下 谷区 不 忍 池 附近 ニ於 テ被 告 人 河崎 百 々作 ヲ各
ニ於 テ被 告 人 阿 部 研 一ヲ、 同 年 七 月中 右 同所 ニ於 テ滝 川 恵 吉 ヲ、
第 五、 同年 五 月十 七 日 頃東 京 市 本 郷区 東 片 町 百 二 十 五番 地 辻 三 郎方
シメ
地 方委 員会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人 伊藤 政 之助 、 同 片 山睿 及 同 大 山
従 ツテ関 東 地方 委 員 会 ノ機 関紙 ﹁青 年 戦 士 ﹂ ヲ同 時 ニ中 央
員 会 ヲ兼 ヌ ル コト該 委 員 長 ハ伊藤 政 之助 トナ ス コト
関 東 地 方 委 員 ハ中 央 委 員 ヲ兼任 シ関 東 地 方 委 員会 ハ中 央委
岩 雄 ト 共謀 ノ 上 一
二
委 員 会 ノ機 関紙 ト ナ ス コト 等 ヲ協議 決 定 シ爾 後 之 ヲ実 行 シ 五 、 翌 十 月二 日 頃右 同所 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル関 東 地 方 委 員会 兼 中 央 委 員 会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人伊 藤 政 之 助 、 同片 山 睿 、 同大
題 ヲ 一般 的 討論 ニ附 シ最 後的 決 定 ヲ ナ スコ ト
労 働 組 合 ニ自 主 的 青 年 部 ヲ 確立 ス ヘキ必要 ア ル ニヨリ 此問
山 岩 雄 ト共 謀 ノ上 一
シ委 員 被 告 人 森 平鋭 及 同 伊 藤 政 之助 ト共 謀 ノ上右 被 告 人 森 平鋭
四、 同 月 二十 六 日頃 東 京 府荏 原 郡 世田 ケ谷 町 羽根 木 千六 百九 十 八
的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
方 及 同 市 牛 込区 改 代 町 二 十 三番 地 田中 某 方 等自 己 ノ止 宿 先 ヲ秘密
番 地 野中 某 方 被告 人大 山 岩 雄 居 室 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル関 東
第 二 ノ 三掲 記 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
連 絡 場 所 ト シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ関 西 地 方 委 員 会等 ヨリ 送 付 シ来 レル
地 方 委 員 会 ニ出 席 シ委 員被 告 人森 平 鋭 、 同伊 藤 政 之 助、 及 同 大
第 一、 右 ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 シテ ヨリ翌 三 年 二 日 ニ 亘ル迄 ノ間 右 若 倉
秘 密 文書 ヲ当 時 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員 タ リ シ神 間 健 寿 ニ取 次 キ以
山 岩 雄 ト共 謀 ノ 上右 被 告 人森 平鋭 第 二 ノ四 掲記 ノ如 キ事 項 ニ付
々右 同 盟 ノ存 在 ヲ告 ケ之 ニ加 入 セ ン コト ヲ勧誘 シ同 人 等 之 ニ加 入
飯 田町 五 丁 目 三十 六番 地 遠 藤 歌 方 ニ於 テ被 告 人安 藤 誠 一ニ対 シ夫
地沢 田方 ニ於 テ被 告 人大 山 岩 雄 ニ対 シ同 年 五 月中 旬 頃 同 市麹 町 区
第 四 、 同年 四 月下旬 頃 右 新 人会 本 部 ナ ル東 京 市 下谷 区清 水 町 十 二番
部 某 等 ニ数 部宛 配布 シ
密 文 書 ヲ東 京市 内 其 他 ニ於 テ同 盟 外活 動 分 子 竹 内 潔、 小 暮 某及 阿
第 三 、 右 期間 内 数 回 ニ亘 リ 右機 関 紙 ﹁ 青 年 戦 士﹂ 其 他 同盟 発 行 ノ秘
シ
山 岩 雄 ト共 謀 ノ上 森 平鋭 第 二 ノ五 掲 記 ノ 如 キ事 項 ニ付 協議決 定
兼 中 央委 員会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人森 平鋭 、 同 伊 藤政 之助 及 同大
五 、 翌 十 月二 日 頃右 同 所 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル関 東 地方 委 員 会
協議決定 シ
テ該 委 員 会 ト中 央 委 員 会 ト ノ連 絡 ニ当 り 第 二、 右 ﹁ユー ス﹂中 央 委 員 会 書 記 ト シテ右 期 間 中 神 間健 寿 ノ命 ニ 依 り青 少年 保 護 法、 兵 役短 縮 デ ー、 工場 新 聞 等 ニ関 スル指 令 ノ謄 写 印刷 等 ニ従 事 シ 第三、
々幡 町 代 々木 富ケ 谷 干 六 百九 十 四番 地 大 原某 方 被 告 人 大 山 岩 雄
一、 同 年 五 月 中旬 頃 ヨリ同 年 七 月下 旬 頃 迄 ノ間東 京府 豊 多 摩 郡 代
居 室 、東 京市 小 石 川 区 戸 崎 町 三 十三 番 地 峯 岸某 方 被 告 人 片 山睿 居 室 、東 京府 豊 多 摩 郡 戸 塚 町諏 訪 箕 浦 義 文方 被 告 人森 平 鋭 居室 等 ニ於 テ七 、 八回 ニ亘 リ 秘密 ニ開 カ レタ ル右 同 盟 関 東 地 方 委員
ノ上 右被 告 人森 平 鋭 第 二 ノ 一掲 記 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議決 定 シ其
会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人 森 平鋭 同阿 部 研 一、 及 同 大 山 岩 雄 ト共 謀
実 行 ヲ為 シ
被告人阿部研 一ハ
以 テ同 盟 ノ主 義、 政 策 ノ宣 伝煽 動 、 組 織影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
セシメ
告 人伊 藤 政 之助 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル 関 東地 方 委 員 会 ニ
二、 同年 七 月 二十 九 日頃 東 京 市 牛 込区 水 道 町 四 十 二番 地 静曻 館 被
出 席 シ委 員 被 告 人 森 平 鋭 及 同 伊藤 政 之 助 ト共 謀 ノ 上右 被 告 人 森
ニ加 入 シ其 東 京 府 支 部書 記、 執 行 委 員 又 ハ本 部 ノ執行 委 員 タリ 昭 和
第 五 高等 学 校 ヲ中 途 退 学 シ大 正 十 五年 中 ヨリ全 日本 無 産 青 年 同 盟
三、 同年 九 月十 二 日 頃 東 京府 豊多 摩 郡 戸 塚町 字 諏 訪 箕 浦 義 文方 被
三年 四 月十 日該 同盟 解散 後 ハ其 再 建 ノ為 メ組 織 セラ レタ ル新 無産 青
平 鋭 第 二 ノ 二掲 記 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
告 人森 平 鋭 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地 方委 員会 ニ出 席
第 一、 同 年 五 月中 旬 頃 ヨリ 同 年 七 月下 旬 頃 迄 ノ間 東 京 府 豊多 摩 郡 代
的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
テ被 告 人森 平 鋭 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本共 産 主 義 青 年 同 盟 カ前 記 ノ如 キ目
告 人 ノ 止宿 シ居 タル 東 京市 木 郷 区東 片 町 百 二 十 五 番地 辻 三郎 方 ニ於
ト コ ロ予 テ ヨリ共 産 主義 思 想 ヲ抱 懐 シ 居 リ同 年 五 月 十 七 日頃 当 時 被
年 同 盟準 備 会 ニ加 入 シ其機 関 紙 ﹁無 産青 年 ﹂ ノ記 者 タリ シ モノナ ル
会 ニ出席 シ委員被 告人森平鋭、同片山睿、及 同阿部研 一ト共謀
等 ニ於 テ七、 八回 ニ亘リ秘密 ニ開カ レタル右同盟関東地方委員
居室、東京府 豊多摩郡戸塚町諏訪箕浦義 文方被告人森平鋭居室
居室、東京市小 石川区戸崎町 三十三番地峯岸某方被告 人片山睿
々幡町代 々木富 ケ谷千六百九拾 四番地大原某方被告人大山岩雄
一、同年五月中旬 頃 ヨリ同年七月下旬頃迄 ノ間東京府豊多摩郡代
二、同年九 月二十六日頃東京府荏原郡世田ケ谷町羽根 木千六百九
ノ上右被告人森平鋭第 二ノ 一掲記 ノ如 キ事項ニ 付協議決定 シ其
十 八番地野中某方被告人大山岩雄居室 ニ於 テ秘密 ニ開 カレタル
実行 ヲ為シ
東 京府 豊 多 摩郡 戸 塚 町諏 訪 箕 浦 義 文方 被 告 人 森 平鋭 居室 等 ニ於 テ
関東地方委員会 ニ出席 シ委員被告人森平鋭、同片山睿及同伊藤
々幡 町 代 々木富 ケ谷 千 六 百九 十 四 番 地大 原某 方 被 告 人大 山 岩 雄 居
七、 八 回 ニ亘 リ 秘 密 ニ開 カ レ タル 右 同盟 関 東 地方 委 員 会 ニ出 席 シ
室 、東 京市 小石 川 区 戸崎 町 三十 三 番 地峯 岸 某 方 被 告 人片 山 睿 居 室、
委 員 被 告 人森 平 鋭 、同 片 山 睿 及 同大 山 岩 雄 ト 共謀 ノ 上右 被 告 人森
政之助ト共謀 ノ上右被告人森平鋭第二ノ四掲記 ノ如キ事項 ニ付
三、翌十月二日頃右同所 ニ於 テ秘密 ニ開 カレタル関東地方委員会
協議決定シ
平鋭 第 二 ノ 一掲 記 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ其 行 ヲ為 シ
京市 内 其 他 ニ於 テ同 盟 外 活 動分 子 丸 目秋 一其 他数 名 ニ数部 宛 配 布
第 二、 右 期 間 内 右 機関 紙 ﹁青 年戦 士﹂ 其 他 同盟 発行 ノ秘 密 文書 ヲ東
議決定 シ
之 助ト共謀 ノ上右被告 人森平鋭第 二ノ五掲記 ノ如キ事 項 ニ付協
兼中央委員会 ニ出 席シ委員被告人森平鋭、同片山睿及 同伊藤政
以 テ同 盟 ノ 主義 、 政 策 ノ宣 伝煽 動 、 組織 影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
シ
被 告 人 大 山 岩雄 ハ
三百番地泉 酒店等 ニ於 テ被告 人島野武 ト屡 々秘密 ニ会合協議ヲ遂
ケ其担当 セル城南地区 ニ於 ケル右同盟 ノ組織 拡大 ヲ図リ殊 ニ同年
第 二、同年 七月 ヨリ同年十月中旬頃迄ノ間東京府下目黒町字下 目黒
七月下旬頃早坂文夫ヲ新無産青年 同盟準備会書記 タラ シメテ之 ニ
昭 和 四年 三 月東 京帝 国 大 学 文 学 部社 会 学 科 ヲ卒業 シ タ ル モ ノナ ル
研究 ニ従 事 シ共 産 主義 思 想 ヲ抱 懐 シ 居 タル ト コ ロ昭 和三 年 四 月末 頃
カ 予 テ 同大 学 新 人 会及 日本 学 生 社 会 科学 聯 合 会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ノ
新 人会 ノ本 部 タ リ シ東 京 市 下谷 区 清水 町 十 二番 地 沢 田 某 方 ニ於 テ被
該 地区ノ情勢調査 ヲ依頼シ
酒店等 ニ於テ数回 ﹁青年戦士﹂ ヲ二部宛手 交配布シ
第 三、同年七月 ヨリ同年十月初旬頃迄 ノ間被告 人島 野武 ニ対 シ右泉
告 人 片 山 睿 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本共 産 主 義 青 年 同盟 力前 記 ノ如 キ目 的 ヲ 有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 第 一、
東 金 属 労働 組 合 大崎 支 部 事 務 所 附 近 ニ於 テ被 告 人島 野 武 ヲ勧 誘 シ
第 四 、 同年 七 月下 旬頃 同 府 荏 原 郡 大 崎町 字 桐 ケ 谷 三 百 七十 九番 地関
テ右 同 盟 ニ加 入 セ シメ 以 テ右 同 盟 ノ主 義 、政 策、 組 織 影 響 ノ拡 大 ニ努 メ
謀 ノ 上右 被 告 人 森 平鋭 第 二 ノ四 掲記 ノ 如 キ事 項 ニ付 協 議 決定 シ
該 同 盟 中央 委 員 長 ニ選 任 セラ レ
会 兼 中央 委 員 会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人森 平 鋭 同片 山睿 及 同 大山 岩
四 、 同年 十 月 二 日頃 右 同所 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル関 東 地 方委 員
雄 ト共 謀 ノ 上右 被 告 人森 平 鋭 第 二 ノ五 掲 記 ノ 如 キ事 項 ニ付協 議 決定 シ
ル 際 同 人 ヨリ右 同 盟 ト 日本 共 産 党 ト ノ連 絡 ヲ執 ル ヘキ旨 命 セラ レ
第 二 、 右 昭 和 三年 七 月 二 十五 日 頃 河 合悦 三 ヨリ入 党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ タ
昭 和 三 年 七 月 二十五 日頃 東 京市 神 田区 万 世 橋 附 近 ニ於 テ河 合 悦 三
被 告 人伊 藤 政 之 助 ハ
ヨリ 日 本共 産 党 ニ加 入 ヲ 勧 誘 セラ レ タ ル際 同人 ヨリ 被 告 人森 平 鋭 ニ
其 翌 日 河 合 悦 三 ノ ﹁レポ ー タ ー﹂ 小松 ちづ ニ紹 介 セラ レ
紹 介 セラ レ爾 後 該 同盟 ノ組 織 ニ関 ス ル任 務 ヲ担 当 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ 受 ケ茲 ニ ﹁サヴ ヱト 聯 邦﹂ 共 産 青 年 同 盟 ヨリ 日本 共 産 主義 青 年 同 盟
一、 同 月 二十 七 日頃 東 京市 日本 橋 区 日本 銀 行 附 近 ニ於 テ右 小松 ち
前 掲 七 月 二十 九 日頃 開 催 ツ タ ル右 同 盟関 東 地 方 委員 会 ニ於 テ協
二 、 同 月 三十 日頃 同 市 下谷 区 車 坂市 電 停 留 場 ニ於 テ同 人 ト会 合 シ
人 森 平鋭 ニ二部 、 被 告 人片 山 睿 ニ 一部 配布 シ
二 十 九 日頃 開 カ レタ ル 右同 盟 関東 地 方 委 員 会 ノ 席 上 ニ於 テ被 告
づ ヨリ右 党 中央 機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ 第 二十 号 四部 ヲ受領 ツ前 掲同 月
ニ編 成 替 ト ナ リ タ ル モノ ナ リ ト シ且 ツ該 同盟 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ承 認 シ 第 一、
人 伊 藤 政之 助 居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル該 同 盟 ノ関 東 地 方 委
議 決 定 シ タ ル事項 ヲ告 ケ
一、 同 年 七 月 二十九 日頃 同 市 牛 込 区水 道 町 四十 二 番 地静曻 館 被 告
員 会 ニ出席 シ委 員被 告 人森 平 鋭 及 同片 山 睿 ト共 謀 ノ上右 被 告 人
右 同 盟 関東 地方 委 員 会 ノ席 上 ニ於 テ前 同 様被 告 人森 平鋭 ニ二部、
旗 ﹂ 第 二十 一号 四 部 ヲ受領 シ前 掲同 年 九 月十 二 日頃 開 カ レ タル
三 、 同 日午 後 更 ニ同 市 日本 橋 区 土 州橋 ニ於 テ 同 人 ト 会 合 シ ﹁ 赤
森 平 鋭 第 二 ノ二 掲 記 ノ 如 キ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ該 同盟 関 東 地 方 委 員 長 ニ選任 セ ラ レ
片 山 睿 ニ 一部 配布 シ
二、 同 年九 月十 二 日頃 東 京府 豊 多 摩郡 戸 塚町 字諏 訪 箕浦 義 文 方 被 告 人 森 平鋭 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル関 東 地 方 委員 会 ニ出 席
地 方 委 員 ソ 住所 氏 名 ヲ記載 セ ル文 書 、 同 委員 会 ノ機 関 紙 ﹁青 年
﹁赤 旗 ﹂ 第 二 十 二号 四 部 ヲ受 領 シ同時 ニ同 人 ニ対 シ右 同盟 関 東
四 、 翌 八 月三 日頃 同 市 神 田区 秋 葉 原駅 待 合 室 ニ於 テ同 人 ト会 合 シ
シ委 員 被告 人森 平鋭 及 同庁 片 山 睿 ト共 謀 ノ 上右被 告 人森 平 鋭 第
十 八 番 地野 中 某方 大 山岩 雄 居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル関 東 地
三 、 同 年 同 月 二十 六 日頃 東 京府 荏 原郡 世 田 ケ谷 町 羽 根 木 千 六百 九
戦士﹂ ( 第 六 号 又 ハ第 七号 ) 五 部 ヲ 手 交 シ、 且 ツ ﹁ 青 年 戦 士﹂
二 ノ三 掲記 ノ如 キ事 項 ニ付 協 議 決定 シ
方 委員 会 ニ出 席 シ委 員 被 告 人 森 平鋭 同片 山 睿 及 同 大山 岩 雄 ト共
産 主 義 青 年 同盟 ニ編 成 替 ス ヘク党 上部 ニ申 達 ス へキ コト ヲ右 河
ア﹂ ヨリ 帰 国 セル ﹁コム ソー ル﹂ ノ ﹁メ ンバ ー﹂ ヲ速 ニ日本 共
等 ノ発 行資 金 ヲ党 ヨリ受 領 シ来 リ 交付 ア リ タ キ コ ト 及 ﹁ロシ
央 委 員 会機 関 紙 ﹁青 年 戦 士﹂ 第 三 号乃 至 第 十 一号 ヲ、毎 号 十 五 部 乃
山 睿 、 森 平鋭 等 ヨリ 受 領 セル 原稿 ニ基 キ該 同盟 関 東 地 方委 員 会 及 中
旨 命 セラ レ爾 来 右 遠 藤 方 ニ於 テ同 年 十 月初 旬頃 迄 ノ間、 右 被 告 人 片
シ且 ツ其 際同 人 ヨサ 該 同 盟関 係 ノ秘 密 文 書 ノ謄 写作 成 ニ従 事 ス ヘキ
ル文 書 ヲ約 十五 部 、 ﹁調 査事 項﹂ ト題 ス ル文 書 ヲ約 十 部、 ﹁日本 共 産
合 悦 三 ニ伝 言 ス ヘキ旨 依 頼 シ 右 ﹁赤 旗 ﹂ ハ前 掲同 年 九 月十 二日
主 義 青 年同 盟 関 東 地 方 委 員会 暫定 規 約 ﹂ ト 題 スル文書 ヲ約 二、三 十
と雖 も 次 の事 を銘 記 し 遵 守 せ よ、 厳 格 に規 律 と秘 密 を守 れ﹂ ト題 ス
部 、 ﹁対支 出 兵 反 対 反 帝 国 主義 戦 争 教 材 ﹂ ト題 ス ル文 書 ヲ約 十 五 部 、
至 三 、 四 十部 宛 謄写 作 成 シ タル外 同年 六 月中前 掲 ﹁何時 如何 な る 時
党 員 国 領 五 一郎 ト偶 然会 合 シ タ ルカ爾 後 時 々同 人 ト会 見 シ右 党 ト
第 三、 同 年 九 月上 旬 頃 同市 神 田 区 神保 町 巌松 堂 書 店 ニ於 テ 日本 共 産
同 年 七 月中 ﹁国 際 救 援 週 間 ニ関 ス ル方 針書 ﹂ ト題 ス ル文 書 ヲ約 十 五
頃 開 カ レ タ ル右 同盟 関東 地 方 委員 会 ノ席 上 ニ於 テ内 三 部 ヲ被 告
同 盟 ト ノ連 絡 ヲ執 ル ヘキ旨 命 セラ レ同 月十 五 日 頃 同市 本 郷 区 壹 岐
部 、 ﹁社会 民 衆青 年 同 盟 創 立 ニ付 テ﹂ ト 題 スル文 書 ヲ約 二、 三 十 部 、
人森 平鋭 、 片 山睿 ニ配 布 シ
ニ於 テ協 議 決 定 シタ ル事 項 ヲ報 告 シ之 カ承 認 ヲ得、 且 ツ ﹁青 年 戦
坂 附 近 ニ於 テ同 人 ト会 合 シ其 頃 開 カ レタ ル右 同 盟 関東 地 方 委 員 会
﹁加 盟 条件 ニ就 テ﹂ ト 題 スル文 書 ヲ約 十 五 部、 ﹁第 十 四 回国 際 青 年
デ ー ニ関 スル方 針 書 ﹂ ト 題 スル文 書 ヲ約 二 十部 夫 々謄 写作 成 シ其 都
士﹂ 約 五部 ヲ手 交 シ 第 四、 同 年 九 月 上旬 ヨリ 同年 十 月初 旬 迄 ノ間 同 市 四谷 区 新 宿 其 他 ニ
度 之 ヲ被告 人片 山睿 又 ハ森 平鋭 ニ交 付 シ以 テ該 同 盟 ノ目 的 遂 行 ノ為
旬 頃 被 告 人 ノ 止 宿 シ居 タ ル東 京 市麹 町 区飯 田町 五 丁目 三十 六番 地
準 備 会 ニ加 盟 シ予 テ社 会運 動 ニ従 事 シ居 タ ル ト コロ昭和 三 年 五 月 下
シ傍 ラ全 日本 無 産 青年 同 盟 ニ加 入 シ該 同盟 解 散 後 ハ新無 産 青 年 同 盟
東 京帝 国 大 学 医学 部 ニ在 学 中 新 人会 ニ於 テ社 会 科学 ノ研 究 ニ従 事
方 針 ニ遵 ヒ右 準 備 会 ニ該 同盟 ノ影 響 ヲ浸透 セシ ム ヘク諸 般 ノ活 動 ニ
入 シ、爾 後 該 同 盟 関東 地 方委 員 会 又 ハ中 央委 員 会 ニ於 テ決 定 シタ ル
盟 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加
区 不 忍 池附 近 ニ於 テ被 告 人森 平 鋭 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本共 産 主 義 青年 同
動 ニ従事 シ来 リ タ ル モ ノナ ル ト コ ロ昭 和 三年 八月 七 日頃 東 京 市 下谷
シ居 り 夫等 ノ解 散 セラ ルル ヤ新 無 産 青 年 同 盟準 備 会 ニ加 盟 シ社 会運
屋 外 労働 者 ニシテ 予 テ 全 日本 無 産 青 年 同 盟及 労 働農 民 党 等 ニ加 入
被 告 人 河 崎 百 々作 ハ
メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
於 テ 三 回程 被 告 人下 田富 美 子 ニ右 ﹁青 年 戦 士﹂ ヲ 一部 宛 手 交 シ
下 田 富 美 子 ヲ勧 誘 シ テ 右 同盟 ニ加 入 セ シ メ
第 五 、 同 月上 旬 頃同 市 四谷 区 新 宿 角筈 市 電 停留 場 附 近 ニ於 テ被告 人
以 テ右 同 盟 ノ主 義、 政 策 ノ宣 伝 煽 動、 組 織 影 響 ノ 拡大 ヲ図 リ
遠 藤 歌 方 ニ於 テ 被告 人片 山睿 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本共 産 主義 青 年 同 盟 カ
従事シ
被 告 人安 藤 誠 一ハ
前 記 ノ如 キ月 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ、 之 ニ加 入
被告人島野武 ハ 東 京 帝 国 大学 経 済 学 部 ニ学 ヒ居 タ ル モノ ニシ テ前 記 新 人会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ノ研究 ヲ為 シ又関 東 金 属 労働 組 合 大 崎 支 部書 記 ト シ テ予
誘 ニ応 シ 日本 共 産主 義 青 年 同 盟 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ
吾 嬬 町小 村 井五 百 六 十 九番 地 堀 仁 太 郎方 ニ於 テ秋 野五 郎 ニ右被
受 取 リ其 ノ命 ニ ヨリ其 頃 右 準 備会 ノ活 動分 子 伊藤 憲 一ニ同府 下
一、 同 年九 月 一日頃 被 告 人 森 平鋭 ヨリ ﹁青年 戦 士﹂ 第 九 号 四部 ヲ
第 一、
大 崎 町 字桐 ヶ谷 三 百 七 十 九番 地 関 東 金属 労 働 組 合 大 崎支 部 事 務 所附
告 人 止 宿 先 ニ於 テ各 一部宛 手 交 シ同 月 六 日頃 同 右吾 嬬 町小 村 井
テ労 働 運 動 ニ従 事 シ居 タ ル ト コ ロ昭 和 三年 七 月下旬 頃東 京 府 荏 原 郡
ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ
近 ニ於 テ被 告 人 大 山 岩 雄 ノ 勧誘 ニ応 シ該 同 盟 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有
タル東 京府 下 目 黒 町字 下 目 黒 三 百番 地 泉 酒 店外 数 個 所 ニ於 テ随 時
( 東 京市 芝 区 ヲ中 心 ト セ ル地 域 ) ヲ担 当 シ当時 被 告 人 ノ居 住 シ 居
藤 豊 馬 ニ同 府 下 小 松 川荒 川 放 水路 堤 上 ニ於 テ 、小 島 幸 夫 ニ小 松
ヲ受領 シ其 頃 右 伊 藤 憲 一 ニ被 告 人 止宿 先 ニ於 テ、 浅 井 健 二事 遠
二、 同 月 十 七 日頃 右 同 様森 平鋭 ヨリ 同 様 ﹁青 年 戦 士﹂ 第 十 号五 部
五 百 三 十 一番 地 桜 庭 吉次 ニ 一部 郵 送 シ
同 人 ト 秘密 ニ会 合 協議 ヲ遂 ケ右 同盟 ノ組 織 拡大 ヲ図 リ殊 ニ同年 七
川 町 四 丁目 八十 四 番 地阿 部 義 美方 ニ於 テ各 一部宛 手 交 シ右 桜 庭
第 一、爾 後 翌四 年 十 月中 旬 頃 迄 ノ 間被 告 人 大 山 岩雄 ト共 ニ城 南 地区
月下 旬 頃 早 坂 文 夫 ヲ新 無 産 青年 同 盟 準 備 会 書記 タ ラ シ メ之 ニ該 地
吉 次 ニ前 同様 一部 ヲ郵 送 シ
三 、 同年 十 月七 日 頃 森 平鋭 ヨリ ﹁ 青 年戦 士﹂ 第 十 一号 五 部 ヲ受 取
ノ情勢 調査 ヲ依 頼 シ 第 二、 同 年 九 月 中 頃 被 告 人 大 山 岩 雄 ヨリ 受領 セル該 同 盟 ノ機 関 紙
リ 其頃 右 遠 藤 豊 馬 ニ右阿 部 義 美方 ニ於 テ、 伊藤 憲 一小 島幸 夫 ニ
年 同盟 ノ組 織 ヲ確 立 ス ヘク同 年 九 月十 日頃 右伊 藤 憲 一、小 島 幸 夫
第 二 、 右森 平 鋭 ノ命 ニヨリ同 盟 組織 影響 ノ拡 大 ノ 為 メ先 ツ新無 産 青
右 被告 人止 宿 先 ニ於 テ各 一部宛 手 交 シ
﹁青 年 戦 士﹂ 二 部 ノ内 一部 ヲ其 頃 右 泉 酒 店 ニ於 テ右 早 坂文 夫 ニ交 付シ 以 テ該 同 盟 ノ主義 、 宣 伝 、 組織 影 響 拡大 ニ従 事 シ 被 告 人大 和 庄佑 ハ 函 館 商 業学 校 中 途 退 学 後東 京 モ スリ ン株 式 会 社 亀 戸 工場 職 工 トナ
年 同盟 ニ加 入 セ ヨ﹂ ﹁ 青 年 労 働 者 ニ大 人 ノ労 働 者 ト同 一ノ 賃 銀 ヲ
等 ト共 ニ新 無産 青年 同盟 準 備 会 ノ名 ヲ以 テ ﹁ 青 年 労 働 者 ハ無 産 青
支 払 ヘ﹂ 等 ノ文 言 ヲ記 載 セ ル宣 伝 ビ ラ約 五十 枚 ヲ印 刷 作成 シ内 数
リ 日本 労働 組 合 同盟 所 属 日 本紡 織 労働 組 合 ニ加 入 シ其青 年 部 長 タリ シ モ昭 和 三年 八 月該 組 合 ヲ除 名 サ レ其 後 新 無 産 青 年 同盟 準 備 会南 葛
十 枚 ヲ右 吾 嬬町 小 村 井 所 在 大 日本 自 転 車 工場 等 ニ撒 布 シ
被 告 人 下 田 富美 子 ハ
以 テ該 同 盟 ノ 主義 、 政 策 ノ宣 伝煽 動 、 組織 影 響 ノ拡大 ニ従 事 シ
支 部 、東 京合 同 労 働 組 合 南葛 支 郡 等 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 タ ル モノ ナ ル ト コ ロ昭 和 三年 八月 二 十三 日頃 当時 被 告 人 ノ止 宿 シ居 タ ル東 京府 下 亀 戸 町 四 丁 目百 二十九 番 地 後 藤 勇方 ニ於 テ滝 川 恵 吉 ノ勧
体 ヲ組 織 シ居 タ ル為 メ昭 和 三年 九 月遂 ニ退 学 処分 ヲ受 ケ爾 来 関 東 出
同 大 学 当 局 カ 同 研究 会 ノ解 散 ヲ命 シ タ ル後 モ引 キ続 キ同 様 ノ 研究 団
東 京 女 子大 学 英 語 専 攻 科 ニ在 学 中 同 大 学 社 会科 学 研 究 会 ニ加 入 シ
約 四、 五 十 通 ヲ大 阪 工廠 外 数 ケ所 ニ発 送 ス ヘキ コト ヲ命 セ ラ レタ
事 上秘 密 文書 タ ル ﹁陸 軍 工廠 六 ケ月 間 戦 時 ニ於 ケ ル兵 器製 造 高 ﹂
第 一、 同 月 八 日 陸軍 造 兵 廠 工 芸課 室 ニ於 テ同課 雇 員 玉越 太 郎 ヨリ 軍
第 二、 同 月 十 六 日頃 前 同 所 ニ於 テ右 玉 越 太 郎 ヨリ軍 事 上 秘密 ノ文書
ル際 其 秘 密 タ ル コト ヲ知 テ窃 ニ其 内 容 ヲ藁 半 紙 ニ筆 写 シ其 翌 日 頃
タル ﹁ 戦 時 規 格 若 ク ハ仕様 ノ変 更 及 代 用 品調 査 表 ﹂ ノ 謄 写 ヲ命 セ
右 被 告 人 居 宅 ニ於 テ右 森 平鋭 ニ交 付 シ
場 附 近 ニ於 テ被 告 人 伊 藤 政 之助 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 主 義 青年 同 盟
ラ レ シ際 窃 ニ 一部 ヲ増 写 シテ自 宅 ニ持 チ 帰 リ同 夜 右 被告 人居 宅 ニ
版 労 働 組 合 ニ加 入 シ其 本 部 書記 兼 婦 人 部 書 記 ト シ テ社 会 運動 ニ従 事
カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 カ加 入
シ居 タ ル モ ノナ ル カ同 年 九 月 上旬 頃 東 京 市 四 谷区 新 宿 角 筈電 車 停 留
ヲ承 諾 シ翌 十 月 十 三日 頃 東 京府 豊 多 摩 郡 千 駄 ヶ谷 附 近 ニ於 テ右 伊 藤
於 テ右 森 平 鋭 ニ交 付 シ
以 テ軍 事 上 秘密 ノ事 項 ヲ他 人 ニ漏 洩 シ
ヨリ 該 同 盟中 央 委 員 会 ヨリ 加入 ヲ承 認 セラ レタ ル旨 ノ通 告 ヲ受 ケ タ ル モ同 月 二 十 三 日検 挙 セラ レ
被 告 人森 平鋭 ハ同 年 八 月下 旬 頃 ヨリ 右 被 告人 箕 浦義 文 方 ニ同 居 シ
居 タ ルカ右 義 文 カ陸 軍 造 兵廠 技 術 部 工 芸 課 ニ勤 務 シ軍 事 上秘 密 ノ文
被 告 人 森 源 一郎 ハ 昭 和 三年 二 月初 旬 頃 横 浜市 鶴 見 区 潮 田 町所 在 旧 日 本 労働 組 合 評 議
ン コト ヲ企 テ同 年 九 月初 旬頃 右 義 文 ニ対 シ同 人 カ 取扱 フ軍 事 上 秘密
書 等 ヲ取扱 フ コト ア ル ヲ知 ルヤ同 人 ヨリ 軍 事 上秘 密 ノ事 項 ヲ蒐 集 セ
事 項 ヲ漏洩 セ ラ レン コ ト ヲ依 頼 シ前 記 ノ 如 ク右 義 文 ヨリ 同 人 居 宅 ニ
会 所 属 関 東 金 属労 働 組 合 京 浜支 部 事務 所 ニ於 テ春 日正 一ノ勧 誘 ニ応
コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ同 月十 七 日 頃 右 潮田 町 所在 全 日本 無 産
ル モノ ナ ル コト ヲ知 リ前 掲右 義 文 カ藁 半 紙 ニ謄 写 シ タ ル ﹁陸 軍 工廠
於 テ 同年 九 月 八 日頃 及 同 月十 六 日 頃 ノ 二 回軍 事 上 秘密 事 項 ヲ記載 セ
シテ 日 本共 産 主 義 青 年 同 盟 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル
ス ヘキ旨 命 セラ レ テ之 ヲ承 諾 シ爾 後 細 胞組 織 ニ努 メ以 テ該 同 盟 ノ組
事 上 ノ 秘密 事 項 ヲ蒐 集 シ 九 月下 旬 頃東 京市 麹 町 区飯 田 町 五 丁 目 三十
﹁戦時 規 格 若 ク ハ仕 様 ノ 変更 及 代 用品 調 査 表 ﹂ ノ 交付 ヲ受 ケ以 テ軍
六 ヶ月戦 時 ニ於 ケ ル兵 器 製造 高 ﹂ 竝 ニ右 義 文 カ 盗 写 ノ 上持 帰 リ タ ル
青 年 同盟 京 浜地 区 事務 所 ニ於 テ右 正 一ヨリ 浅 野船 渠 工場 細 胞 ヲ確 立
織 拡 大 ニ従 事 シ居 タル モノ ナリ
筆 生 ト シ テ陸 軍 造兵 廠 技術 部 工 芸課 ニ勤 務 シ軍 事 上秘 密 ノ文書 其
ヲ記載 シ タ ル 二通 ノ文 書 ヲ交 付 シ更 ニ之 ヲ三 通 ニ復 写 ス ヘキ コト ヲ
六番 地 遠藤 歌 方 、 安藤 誠 一ノ居 室 ニ於 テ同 人 ニ右 軍事 上秘 密 ノ事 項
被 告 人 箕 浦義 文 ハ
他 ノ文 書 等 ヲ謄 写 浄書 シ 又 ハ其 等 ノ モノ ヽ発 送 ヲ掌 リ居 タ ル ト コ ロ
法 律 ニ照 ス ニ以 上 ノ事 実 中 被 告 人森 平鋭 ノ軍事 上秘 密 ノ事項 ヲ蒐
命 シ 以 テ軍 事 上秘 密 ノ 事項 ヲ他 人 ニ伝説 シ タ ル モノ ナリ
昭 和 三年 九 月初 旬 頃東 京府 豊 多 摩 郡 戸 塚 町大 字 諏 訪 二番 地 被 告 人 居 宅 ニ於 テ当 時 同 居中 ノ被 告 人森 平 鋭 ヨリ職 務 上取 扱 フ秘 密 事 項 ノ漏 洩 方 ヲ依 頼 セラ レ
上 秘 密 ノ事 項 ヲ他 人 ニ伝説 シ タ ル行 為 ハ同 法 第 三条 ニ被 告 人箕 浦 義
集 シ タ ル行 為 ハ明 治 三十 二年 法 律 第 百 四 号 軍機 保 護 法 第一 条 ニ軍 事
文 ノ各 行為 ハ同法 第 二条 ニ各 該 当 ス ル ト コ ロ右 ハ孰 レ モ連 続 犯 ノ関 係 ア ル ヲ以 テ各 刑 法 第 五 十五 条 ヲ適 用 ス ヘク其 他 ノ各被 告人 ノ行 為 及 被 告 人森 平鋭 ノ其 他 ノ行 為 ハ孰 レ モ昭 和 三年 勅 令 第 百 二十 九 号 治 安 維 持 法中 改 正 ノ件 第 一条 ニ該 当 シ被 告 人森 平 鋭 、 同伊 藤 政 之 助 、 及 同 森源 一郎 ノ所 為 ハ孰 レ モ連 続 犯 ノ 関係 ア ル ヲ以 テ各 刑 法 第 五 十 五 条 ヲ適 用 ス ヘク 尚 被告 人森 平 鋭 ノ 右 軍機 保 護 法 違 反 ト治 安 維 持 法
モノ ニシテ 右 ハ孰 レ モ公 判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ 犯罪 ノ嫌 疑 ア ル ヲ以
違 反 ノ行 為 ハ併 合罪 ニ係 ル ヲ以 テ刑 法 第 四 十 五 条 ヲ適 用 処 断 ス ヘキ
テ刑 事 訴 訟 法第 三百 十 二条 第 一項 ニ則 リ 右 各被 告 人 ニ対 スル被 告 事
昭和五年八月九日
予審 判事
中
里
竜
件 ヲ当 地 方裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス ヘキ モ ノト ス仍 テ主 文 ノ如 ク決 定 ス
東京地方裁判所
九
電気工
金 子 健 太外 三十 六名 治安 維 持 法違 反 被告 事件 予審 終 結 決 定書 (一九 二 九 )
金子健太外 三十六名 治安維持法違 反被告事件予審 終結決定書 予審終結決定
松
静岡県周智郡熊 切村石打松下 二百十五番地
村
川
北
島 喜市郎
男
当 二十 一年
松 英
三
当二十七年
関
等
当三十年
牧 孝
阿部綱治方
本籍 福岡県田川郡赤村大字赤三千八百番地
元東京市電気局芝浦工場補 助手
住居 東京市芝区三田四国町 二番 地ノ四号
大阪府北河内郡牧野村大字養父八百六十二番地
旋盤工
本籍
健 太 当三十 一年
子
住居 東京府荏 原郡大井町字鎧ケ淵 三千五百八十番地
金
住居 東 京府荏原郡品川町大字南品川西広町 千九十五番地 金予貫 元関東金属労働組 合常任委員
三方
兵庫 県城崎郡豊岡町滋茂五番地
本籍
本 籍 東京市深川区和倉町二十 五番地
本籍 造方 元 労働農民党書記
住居 東京市本所 区横川町三十七番地
省 三
本
元関東地方評議会書記
当二十八年 群馬県邑楽郡小泉町大字上小泉千四百四十 三番地 ノ三
橋
住居 東 京府 豊多摩郡落合町大字下落合千三百八十五番地 山 口圭
本籍
住居 東 京市芝区 金杉町 二丁目十 一番地 岩 立建 一方
茨城県鹿島郡新宮村大字畑田 千四百八十五番地
毅
当 二十 四年 本籍 元東京市電気局芝浦工場塗 工 塙
東京府荏原郡世田谷町大字下北沢千三十番地
広島県呉市溝路町 二十八番地 高橋 み つ方 廉
一
当 二十 五年
住居
木籍 職
東京市深川区富岡門前町 五十 一番地 無
住居 伊 達 茨城県鹿島郡諏訪村大字 滝浜三十七番屋敷 ノ 一 元関東 金属労働組合京橋支部常任委員 浩
当 二十 八年 本籍 東京市京橋区新佃島東町 一丁目四番地
原
光
一
当 二十 四年 東京市京橋区月島西仲通三丁目七番地
芝
和久田繁方
住居
本籍並 ニ住居 旋盤工
桑 新潟県長岡市台町五百六十 四番地甲
当 二十七年 本籍
信 忠
東京府 北豊島郡滝野川町大字滝野川千八百 二十八番地
山
住居 無 職
片
茨城県西茨城郡笠間町大字笠間 千九百三十六番 ノ 一
当三十六年 木籍 仕上工
清 一郎
東京府荏 原郡荏原町大字戸越 三百四十九番地
原
慶 一郎
当 二十四年
東京市本所区相生町五丁目 三十三番地
吉
住居
本籍並 ニ住居
児 玉
佐賀県東松浦郡鬼塚村大 和多田三千七百五番地
元関東 金属労働 組合常任書 記
東京府荏 原郡荏原町大字戸越千二十 六番地
当 二十九年 本籍
田中丹次郎方
二 郎
梅
清
郎
当二十九年
田
当二十七年
坂 本
坂本政 一方
住居
金属仕上工
東京市麻布区宮下町二十三番地
職
同市芝区白金三光町二十九番地
無
本籍
槇
本籍並 ニ住 居 東京市芝区三田豊岡町四十 二番地
住居
職 鶴 田 事
無
靍田
東京市深川区西 平井町六十六番地
吉
当 二十五年 本籍
堂
清 倫
当二十七年
林 信
東京府北豊島郡西巣鴨町大字池袋字下リ谷 百十 八番地
小
住居 元東京市電気局車掌
本籍 石川県能美郡苗代村字 千木野リ 一番地 住居 東京市芝区今入町二十番地 門 屋博方 元無産者新聞社記者 石 新潟県刈羽郡 柏崎町西学校 町千九百二十四番地
当二十 五年
宗
当 二十六年 本籍
曽
永森方
東京市小石川区下富坂町十九番地 無 職
佐賀県佐賀市 水ケ江町十 一番地
田 英
住居
本籍 中村悦子方
田
稔
男 当二十八年
中
住居 東京府北豊島郡西巣鴨町大字巣鴨字宮仲 二千二百三十 八番地
福岡県小倉市大字篠崎 四百八十七番地
職
本籍
東京市芝区田村町 二十番地
無
住居
本籍
元 自動車従業員同盟書記
木
滝
本
栄
当二十三年
嘉 蔵
徳
勝
一
栄四郎
当二十五年
我
当 二十四年
田 忠
当 二十六年
福井県丹生郡国見村大字大 丹生第三号十四番地
岡山県岡山市下 田町 二十 二番地
無職 ( 元東京市電気 局自動車部運転手)
住 居 東京府豊多摩郡淀橋町大字柏木百七十八番地
本籍
住居 東 京市赤坂区田町七丁目 二番地 大道憲 二方
新潟県刈羽郡上小国村大字苔 野島百十三番地
野
東京市赤坂区田町七丁目 二番地
元東京市従業員組合書記
本籍
大道憲二方
住居
無 職
山
沼
本籍 栃 木県下都賀 郡栃木町大字平井 四百八十五番地
住居 東 京府南葛飾郡亀戸町 一丁目五十番地 瞭 一事
元無産者新聞社 々員
藤
当 四十九年
本籍
高知県安芸郡安田 町大字安田千八百三十三番地
善
次
住居 東京市小石川区西古川町三十番地 日本俸給者組合評議会事務 所内 元 日本俸給者組合評議会書記 南
通
本籍
東京府豊多摩郡渋谷町円山二番地
愛知県宝飯郡御油町三十六番 戸 雑誌記者
住居
久
三
当三十五年
神道寛次方
東京市芝区三田松坂町三十 八番 地
男
小暮徳 一方
当二十九年 本籍
東京府荏 原郡大崎町大字桐ケ谷三百八十二番地 旋 盤工
住居
元 治
当 二十二年
小 暮
岡山県御津郡横井村大字富原九百七十八番地
秀 雄
当 三十年
島
大庵 一慶方
和歌山県東牟婁 郡三輪崎町大字三輪崎五百四十七番地
東京市 神田区黒門町三番地
無 職
本籍
元無産社 新聞社記者
住居
赤
住居 東 京府豊多摩郡淀橋町大字柏木五百 二十三番地
本籍
当 三十年
神 道
長崎県佐世保市今福町百五十四番地 ノ二
当二十四年 本籍
長野県東筑摩郡広 丘村大字郷原無号番地
義
無 職
本籍 彰
東京府荏 原郡大井町字森前五千四百六十四番地
国
住居
旭 当二十五年 福島県南会津郡伊南村大字古町字西町尻千四百二十三番地
部
当二十九年
一 馬
光 雄
岡 本 藤
住居 東 京府豊多摩郡渋谷 町桜ケ丘九十三番地 末木新三郎方
本籍 著 述翻訳業
岩 手県 胆沢郡水沢町塩竃三百五十 五番戸
渡
住居 東 京府荏原郡蒲田町大字御園百四十三番地 蒲田ホテ ル内
本籍
村
松尾直義方
当 二十九年
沢
住居 東 京府荏 原郡蒲田町大字蒲田新宿 千八十 五番地 金 茨城県北相馬郡相馬町大字藤代 二十八番地
鋳物工
本籍
束京府荏 原郡荏原町大字小山五百二十五番地 元関東 金属労働組合常任執行委員
住居
市
蜂
同 人等 ハ尚 残 務 整 理委 員 会 ナ ル モ ノヲ置 キ纔 ニ同党 ノ片 影 ヲ留 メ 同
晃
志 ノ連 絡 ヲ執 リ来 タ リ シ カ大 正 十 四年 春 頃初 メテ 細 胞組 織 制 ヲ採 リ
恵
谷
同 年 七 月頃 ニ至 リ 之 ヲ地 域的 組 織 ニ改 メ其 基 礎 タ ル ヘキ規 約 運 動 方
当 三 十 六年 福島 県 石 城 郡 川 部 村大 字 小 川字 北 ノ内 三十 七 番地
針 等 ヲ決定 シ組 織 全 体 ヲ ﹁コン ミ ユ ニスト 、グ ル ー プ ﹂ ( 共産主義
者 団 ) 又 ハ ﹁ビ ユー ロー﹂ 或 ハ日本 共 産 党 ト呼 ヒ共産 党 ﹁イ ンタ ー
ナ シ ヨナ ル﹂ ノ 一支 部 ト シ テ我 国 家 成 立 ノ大本 タ ル立 憲 君 主制 ノ撤
郎
廃 、 私 有 財 産制 ノ否 認 ヲ目的 ト ス ル秘 密 結社 ヲ確 立 シ同 年九 月頃 機
一
無 産 大 衆 ヲ政治 的 ニ動 員 ス ル手 段 ト シ テ議 会解 散 請 願 運 動 ヲ起 シ、
ノ方 針 ニ基 キ 労働 農 民 党 ヲ左 翼 的指 導 精 神 ヲ以 テ結 成 シ同党 ヲ シ テ
ノ理 論 ニ依 リ 無産 政 党 ハ左 翼分 子 ノ ミ ヲ以 テ結 成 ス ヘキ モノ ナ リト
要 素 ヲ配 置 シ 之 ヲ中 心 ト シ テ理 論闘 争 ノ研 究 ニ専 心 セシ メ分 離結 合
テ主 体 ヲ完 成 ス ヘシト ノ見地 ヨリ 各細 胞 ニ ﹁イ ン テリ ゲ ンチ ユア﹂
其 後 同 党 ハ ﹁マルク ス﹂ 主義 意 識 ヲ把 握 セ ル職 業 的 革 命家 ノ ミ ヲ以
関 紙 ト シ テ無 産者 新 聞 ヲ発 行 シ タ リ
子
本籍
無職 ( 元 鉄 道 省 雇員 ) 田
東 京府 荏 原 郡 矢 口町大 字 原 四 十九 番 地
元東 京市 電 気 局 車 掌 完
秋 田県 北 秋 田 郡 阿 仁 合町 小 沢 鉱 山 字小 沢 二百 四十 六番 地
田
三
当 二十 七 年
住居
本籍
高
明 治 四 十 一年 三 月 十 八 日生 右 者 ニ対 スル治 安 維 持 法 違 反被 告 事 件 ニ付 併 合審 理 ノ上 予審 終 結 決
文
中 間 派 組 合 獲 得 ノ基 本 的 組織 運 動 ト シ テ労 働組 合 統 一運 動 同 盟 ヲ組
主
定 ス ル コト左 ノ 如 シ。
被 告 人 高 田完 三 ニ対 ス ル公訴 ハ之 ヲ棄 却 ス
日本 労 農 党 ノ ミ ニ就 テ ハ其 右 翼 的指 導 精 神 ノ暴露 及 克 服 ヲ以 テ合 同
セル 日本 農 民党 、社 会 民 衆党 ヲ絶対 ニ排 撃 シ 只階 級 的 性 質 ヲ有 ス ル
織 セ シ メ、 無 産政 党 合 同 問題 ニ関 シ テ ハ右 翼的 指 導 精 神 ノ 下 ニ結 成
条 件 タ ラ シ ム ル コト其 他 ノ根 本 的活 動 方 針 ヲ定 メ テ活 動 ヲ開 始 シ機
由
ニ拠 リ テ変 革 シ 労農 独 裁 ノ社会 ヲ樹 立 シ凡 ユル生産 機 関 ノ私有 ヲ禁
大 正 十 一年 十 二 月佐 野 学 外 数名 ハ資 本 主 義 社 会 ヲ民 衆 ノ革 命的 手 段
理
其 他 ノ各被 告 人 ニ対 ス ル被 告事 件 ヲ東 京 地 方裁 判 所 ノ公判 ニ付 ス
シ テ之 ヲ社 会 ノ共 有 タ ラ シ ム ル共産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ期 ス ル秘 密結
動 ニ努 メ党 ノ組 織 ヲ拡大 シ茲 ニ機 熟 シ大 正十 五 年 十 二 月 四 日山 形県
南置 賜 郡 山 上村 大 字 板谷 五色 温 泉 宗川 旅館 ニ於 テ 極 秘裡 ニ同 党 ノ大
関 紙 ﹁無 産 者 新 聞﹂ 或 ハ雑 誌 ﹁マルク ス主 義﹂ ノ 論説 ニ依 リ 宣 伝煽
テ ノ承 認 ヲ受 ケ 其 援助 指 導 ノ下 ニ活 動 セシ カ大 正 十 二 年六 月 ノ検 挙
社 日本 共 産 党 ヲ組 織 シ共 産 党 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナル ﹂ ノ 一支部 ト シ
会 ヲ開 キ 渡 辺政 之 輔 ヲ初 メ 十七 名 ノ党 員 出 席 シ日 本 共産 党 ハ
専 制 的 遺制 ヲ打破 シ 之 ヲ ﹁プ ロレタ リ ア﹂ 革 命 ニ マテ進 展 セ シ ム
ニ遭 ヒ殆 ント潰 滅 ノ状 態 ニ陥 リ シ ヨリ大 正十 三 年 春 頃 徳 田球 一外 数 名 ノ党 員 相 謀 リ テ解党 ノ決 議 ヲ為 シ 同党 ハ事 実 上其 存 在 ヲ失 ヒ シ モ
スル全 被 抑 圧 民 層 ノ反 抗 ヲ指 導 促 進 ス ヘク 政治 的 運 動 方 針 ト シ テ
ル ヲ当 面 ノ任務 ト シ従 テ労働 者 階 級 ノ先 頭 ニ立 チ専 制 的支 配 ニ対
主義 政 策 方 針 ヲ 浸透 シ党 組織 ノ拡 大 ヲ計 ル ヘキ旨 ノ指 令 ヲ発 シ各機
業 権 団結 権 ノ制 定等 ) 獲 得 運 動其 他 無 産 団 体並 無 産 階級 ニ共 産党 ノ
手 当 法制 定 、 最 低賃 銀 法 制定 、 健 康 保 険 法 改正 、 八時 間 労働 制 、罷
関 ニ秘密 会 合 ヲ 開 カ シ メ以 テ党 活 動 ヲ展 開 シタ リ
ハ日本 農 民 党 、社 会 民 衆 党 及 日 本 労農 党 ノ右 翼的 指 導 精 神 ヲ排 撃 シ夫 等 各 政党 ノ党 員 ヲ労 働 農 民党 ニ吸 収 シ テ前 記議 会 解散 請願 運
ナ ス謬 見 ニ基 因 ス ルモ ノ ト シ其 誤 謬 ヲ指 摘 シ日本 ノ資 本 主義 ハ猶 ホ
動 ト同 時 ニ労 農 総聯 合 ノ結 成 ヲ指 導 セシ メ組 合 運 動方 針 ト シ テ ハ
極 メ テ制 限 セラ レタ ル範 囲 内 ニ於 テ上 向 線 ヲ辿 リ ツ ツ アル コトヲ 解
シ之 ヲ以 テ 日本 共産 党 幹 部 カ日木 ノ資 本 主 義 ヲ没 落 ノ段 階 ニアリ ト
収 セシ メ政 治 運 動 ヲ通 シ組 合 員 中 ヨリ優 秀 ナ ル前 衛 ヲ養 成 シテ之
説 シ同党 ニ対 シ
然 ル ニ共 産 党 ﹁イ ンタ ーナ シ ヨナ ル﹂ 本 部 ハ右 宣 言 運 動方 針 ヲ批 判
ヲ政 党 ニ送 ル ト同時 ニ 一面 一般 人 民 層 ノ間 ニ配 置 シ而 シ テ日常 闘
組 合 ヲ シ テ政党 ノ指 導 下 ニ日常 闘 象 ヲ通 シ大 衆 ヲ動 員 シ政党 ニ吸
展 セシ ムル方 策 ヲ採 ラ シ メ議 会 解 散請 願 運 動 ヲ通 シ テ組 合 ノ合 同
争 ニ付 テ ハ ﹁ゼ ネ ラ ル ス ト ライ キ ﹂ ヲ計 画 シ之 ヲ全線 的 闘 争 ニ発
﹁フラ ク シ ヨン﹂ 及 日本 労 働 組 合評 議 会 ノ影 響 ヲ強 ム ヘク
一、 組 合 運動 ニ就 テ ハ組 合 ヲ機 械 的 ニ政 治 化 スル必 要 ナ ク 寧 ロ 其
ヲ図 リ 失業 者 ヲ組織 シ テ労 働 農 民党 ノ指 導 下 ニ全線 的 闘 争 ニ転換 セ シ ム ヘキ コト
労 働 農 民党 ト現在 中 間 派 ノ影 響 下 ニ在 ル 日本労 農 党 ト ノ融 合 ニ努 力 ス ヘク
二、 対 労働 農 民 党 戦 術 ト シ テ ハ主 ト シ テ共 産 主義 者 ノ影 響 下 ニ在 ル
日本 共 産党 ハ専 門 的革 命家 ノ団 結 ヲ中 心 ト シ テ大 衆 ト密 接 ニ結 合
等 ヲ内 容 ト ス ル宣言
シ其 組織 ヲ集 中 的 民 主 主義 制 ト為 シ党 ノ基 本 組 織 タ ル細 胞 ハ党 政
対 手 ノ勢 力 ニ譲歩 ス ル コトナ ク 絶対 ニ其 理 論的 組 織 的 独 立 性 ヲ維 持 ス ヘク
三 、 統 一戦線 戦 術 ノ遂 行 ニ就 テ ハ常 ニ党 独 自 ノ風貌 ヲ保 チ 其闘 争 ノ
ヲ任 務 ト シ党 外 団 体 ニ党 政 策 ヲ実 現 スル 為 メ其 団 体 内 ニ於 ケ ル党
策 ヲ党 外 大衆 ニ実 現 シ党 員 ノ教 育 及党 員 タ ル ヘキ モノ ノ養 成 訓 練
同 時 ニ革命 的 労働 者 農 民 ノ団 結 ヲ形 成 シ労働 者 階 級 ノ主 導 権 (ヘ
四、 対 資 本 主義 闘 争 ノ為 メ ニ労 働 者 階級 ヲ組 織 スル ニ当 リ テ ハ之 ト
其 他 ノ内 容 ヲ有 ス ル規 約
シ戦 争 反対 ノ闘 争 ニ農 民 ノ革 命 的活 動 力 ヲ利 用 ス ヘク 日本 国家 ノ
ゲ モ ニー) 確 立 ニ努 力 シ農 民 ノ租税 軽 減 、 地 代値 下 ノ闘 争 ヲ支 持
ヲ構 成 ス ル コト
員 若 干 名 ニヨリ分 派 的組 織 ト シ テ ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂
ヲ決 定 シ以 テ党 ノ任務 、組 織 、政 策 及 運 動方 針 等 ヲ確 立 シ其 後 之 ニ 基 キ テ地 方 委員 会 細 胞 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 等基 礎 的 各 種
チ如 何 ナ ル場 合 ニモ ﹁ブルジ ヨア﹂ 民 主 々義 革 命 ヨリ社 会 主義 革
民 主 化 、封 建的 要 素 ノ 清算 ニ就 テノ闘 争 ニ ハ全 勤 労者 ノ先 頭 ニ立
命 ヘノ転化 ノ 一般 的 展 望 ヲ喪 ハス又 日本 殖 民地 ノ解放 運 動 ト ノ密
ノ機 関 ヲ充 実 シ各 機 関 ニ対 シ 細胞 組 織 ノ拡 大 、無 産 政党 合 同 問 題 、 議 会 解 散 請 願運 動 ﹁ゼネ ラ ル スト ラ イ キ﹂ ノ煽 動所 謂 五 法案 ( 失業
接 ナ ル関 係 ヲ保 チ常 ニ理 論 的 組織 的 ニ之 ヲ支 持 ス ヘキ コト
聯 邦 ト ノ戦 争 反 対 闘 争 ニ全 力 ヲ尽 ス ヘキ コト
五、 同党 ハ国 際 的 革 命家 ノ組 織 ト シ テ対支 不 干 渉、 ﹁ソヴ エ ツト﹂
於 茲 同党 ハ同 年 十 二 月右 方 針 ヲ ﹁報 告 の要 点 ﹂ ナ ル文 書 ニヨリ テ汎
シ其 新 方 針 ニ基 ク党 ノ再 建 ニ着 手 シ
ク 諸 機関 ニ諮問 シタ ル 上之 ニ則 リ 政 治 テ ー ゼ、組 織 テ ーゼ等 ヲ作 成
ロ
イ
現 在 ノ細 胞 ノ外 廓 (エーゼ ント )及 受 持 工場 ノ外 廓 組織 ヲ基
党 ハ直接 労 働 者大 衆 ニ基 礎 ヲ置 キ 工場 細 胞 ヲ 建設 スル コト
一 細 胞 ニ就 テ ハ
一、帝 国 主 義 戦 争 ノ危機 ニ対 ス ル闘 争
従 テ同党 ハ
二 、支 邦 革 命 カラ 手 ヲ 引 ケ
シ テ党 員 タ ル モ ノ ニヨリ 工場 細 胞 ヲ編 成 ス ル コト
礎 ト シテ ﹁イ ン テリ ゲ ンチ ユア﹂、 失業 労 働 者 及 工場 内 労 働 者 ニ
ル コト
広 汎 ナ ル地 域 ニ党 員分 散 スル場 合 ハ街頭 細 胞 準備 会 ヲ組 織 ス
街 頭 細胞 ハ小 地 域 ニ党 員 カ密 集 セ ル場 合 ニ組 織 スル コト
胞組 織 準 出 備会 ト スル コト
其 編 成不 可 能 ナ ル所 ニ於 テ ハ現 在 ノ細 胞 ヲ特定 工場 ノ工 場細
三 、 ソヴ エ ツト聯 邦 ノ擁護
ニ
ハ
四 、 殖民 地 ノ完 全 ナ ル独 立 五 、 議会 ノ解 散
七 、 十 八 歳以 上 ノ男 女 ノ普 通 選 挙権
ホ
六 、 君 主制 ノ廃 止
八 、 集会 ノ自 由 、 結 社 権、 団 結 権 其 他言 論 出 版 ノ自 由 九 、 八時 間 労働 制
交 通 産 業 ノ 細 胞 ハ車 庫 、機 関 庫 内 ニ工場 細 胞 ヲ組 織 スル コト
ト シ大衆 ノ凡 ユル 不 平 不満 ト慾 求 ト ヲ吸 収 シ其 現実 闘 争 ノ先 頭 ニ立
ヘ
チ テ大衆 ノ間 ニ党 ノ 影 響 ヲ浸 透 セシ メ 以 テ党 組織 ノ拡 大 ニ努 ム ヘク
十 、 失業 保 険 十 一、 反 労 働 者 法 ノ廃 止
工 場 新聞 ヲ発 行 シ其 編 輯 兼 発 行 者 ト ナ ル コト
十 二、 宮 廷 、 大 地主 、 国 家 及 寺 院 ノ所 有 土 地没 収
甲
其目的遂行ノ為メ
外 廊組 織 即 チ 凡 テ ノ党 外 大 衆 団 体 ノ基 礎 ヲ自 己 ノ周 囲 ニ組 織
ス ル為 メ非 合 法 活 動 ニ合 法 性 ヲ獲 得 セ ント ス ル労 働 者 ノ日常 闘
乙
十 三、 累 進 所 得 税 等 ノ行 動 綱 領 及 ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ 掲ケ 之 ヲ 一、 労 働 者 農 民 ノ政 府
争 ノ先 頭 ニ立 チ テ大 衆 ノ信 任 ヲ獲 得 シ以 テ指導 的 地 位 ヲ確 保 シ
二、 ﹁プ ロレタ リ アー ト﹂ 独 裁 ナ ル各中 心 ﹁ス ローガ ン﹂ ト結 付 ケ其 中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ノ組織 的
労 働 者 ノ利 益 ヲ護 ル為 メ 労働 者 自 衛 団 ヲ合 法的 ニ組 織 ス ル コト
﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ就 テ ハ大 衆 団体 ニ党 勢力 ヲ拡 大 ス ルタ メ其 各 大
等 ニ全力 ヲ集 中 スル コト
宣 伝 ニヨリ労 働 者 大 衆 ノ政 治 的 啓 蒙、 労 働 者 農 民 ノ 団結 組 織 、革 命 的 大 衆 闘 争 ノ準 備 等 ニ進 展 ス ヘキ モ ノナ ル旨 其 他 ニ付 キ活 動 方 針 ヲ与 ヘタリ
争 ノ先 頭 ニ立 チ之 ヲ通 シ テ該 団 体 内 ニ同党 ノ影 響 ヲ拡 大 シ其 政 策 ヲ
衆 団 体 内 ニ夫 々 ﹁コン ミ ユニス ト、 フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ組 織 シ大 衆 闘
スト ラ イ キ ( 示威 運動 )、対 選 挙 闘争 其 他 活 動 ノ基 準 タ ル ヘキ指 令 ヲ
限 ニ於 テ前 記党 ノ根 本 方 針 ニ基 キ無 産 政 党 合 同問 題 、 統 一戦 線 問 題 、
地方 委 員 会 、 ﹁フラ ク シ ヨン、ビ ユー ロー ﹂ 等 ノ各 種 機 関 ハ夫 々ノ権
発 シ各 種機 関 ヲ シ テ夫 々 秘密 会 議 ヲ 開 キ其 活 動 ヲ展 開 セシ メ テ党 ノ
確 保 スル任 務 ヲ負 ハシ ム 等 ノ基 礎 的 方針 ヲ決 定 シ
ハ元 労 働 農 民党 書 記、 被 告 人松 島 喜 市 郎 ハ株 式 会 社 芝浦 製 作 所 本
拡 大 ヲ計 リ シ モノ ナ ルカ
工場 ﹁メー タ ー﹂組 立工 、被 告 人村 松英 男 ハ同 工場 旋 盤 工 ニシ テ共
第 一、被 告 人 金子 健 太 ハ関東 金属 労 働 組合 常 任 委 員 、 被 告人 橋 本 省 三
動 ヲ 反映 セ シ メ上 級機 関 ハ順 次 下級 機 関 ヲ統 制 シ、地 区 委 員 会 ノ組
ル ガ ナイ ザ ー﹂、地 方 委 員 会 、中 央 委 員 会 ト順 次 下方 ヨリ 上方 ニ其 活
織 確 立 セサ ル タ メ地区 内 細 胞 ノ統制 機 関 ト シ テ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議
ニ同組 合 芝 浦 分 会 幹事 タリ 孰 レ モ社 会 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ ル カ
党 ノ組 織 ニ就 テ ハ民 主 主義 的 中 央 集 権 主義 制 ニ ヨリ細 胞 、地 区 ﹁オ
ヲ設 ケ、 労 働 組 合 、 無産 政 党 、 全 日本 学 生社 会 科 学 研究 会 聯 合 会 等
地 関東 金 属労 働 組 合事 務 所 ニ於 テ党 員 南 喜 一ノ勧誘 ニ応 シ 日本
一、被 告 人 金子 健 太 ハ昭 和 二年 四 月 頃東 京 市 芝区 三 田 四国 町 二番
共 産 党 カ前 記目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ 乍 ラ之 ニ加
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ置 キ其組 織 内 ノ統 制 及 上部 ト ノ連 絡 ノ任 ニ当 ラ シ
入シ
ニ ハ夫 々 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ組 織 シ細 胞及 ﹁フ ラ ク シ ヨン﹂ ニ ハ各
メ 上級 機 関 ハ夫 々 ﹁レポ ータ ー﹂ ヲ置 キ下 級 各 種機 関 ト ノ連絡 特 ニ
一
昭 和 二年 七 月 頃 ヨリ 同 年九 月頃 迄 同党 員 杉 浦 啓 一、 同 入 江
指 令 、 機 関 紙 其 他党 文 書 ノ配 布 、 伝達 ニ当 ラシ ム ル コト ト シ昭 和 三
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ任 命 セラ レ
正 二 ト共 ニ関 東 地方 委 員 会所 属 ノ細 胞 ヲ組 織 シ且 ツ同細 胞 ノ
同 年九 月頃 ヨリ 翌 三 年 一月迄 ノ 間党 員 村 山藤 四 郎後 ニ被 告
無 産 婦 人 ヲ 全無 産 階 級 運 動 ニ引 入 ル ル コト
藤 四郎 、 神道 久 三、 加 藤 希 一等 ト共 謀 ノ 上
三方 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ右 村 山
胞 ヲ組織 シ該 期 間 中 東 京市 麻 布 区 桜 田町 六 番地 被 告 人神 道 久
人 神 道 久 三 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル右関 東 地 方 委員 会 所 属 ノ細
農 民 党 ノ候 補 者 ノ演説 会 其 他 ヲ利 用 シ テ党 ノ主 義 政策 方 針 ヲ大衆 ニ
議 会 解 散 請 願 運動 ニ関 ス ル件
二
年 一月 以降 漸 次 組織 ノ完 成 ニ努 メ同年 二 月 ノ衆 議 院 総 選 挙 ニ際 シ テ ハ選 挙 統制 委 員 会 ヲ組 織 シ テ総 選 挙 ニ対 ス ル活 動 ヲ統制 シ党 員 ノ候 補 者 ニ選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ヲ付 シ各候 補 者 ヲ シ テ党 ノ 主義 政 策 方 針 ニ基 ク 活 動 ヲ ナ サ シ ム ル コト ト シ又 選 挙 ﹁ア ヂ テ ータ ー﹂ ヲ置
浸透 セシ メ 一面 同 年 一月以 降 同 年 三 月 マテ ノ間 ニ中 央委 員 会 ハ其 機
イ
キ党 員 中 ノ優 秀 ナ ル モノ ヲ選 ヒテ各 地 ニ派 遣 シ党 員 ノ候 補 者 及労 働
関紙 ト シ テ ﹁赤 旗 ﹂第 一号 乃 至 第 四 号 ヲ発 行 シ関 東 地 方委 員 会 モ亦
ロ
自 衛 団組 織 ノ件
ノ行 動 綱 領及 ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ前 記 ノ主 義 政 策 方 針 ニ基 キ大 衆
ハ
其機 関 紙 ト シ テ ﹁同志 ﹂ 第 一、 二 号 ヲ発 行 シ孰 レ モ前 記 日本 共 産 党
ニ共 産 主 義的 影 響 ヲ与 フル コト ヲ宣 伝煽 動 ス ル記 事 ヲ載 セ党 中央 部 、
三
工場 新 聞 発 行 機 運促 進 ノ件
露 西 亜革 命 記 念 日 ヲ機 会 ト シ該 革命 ノ意 義 宣 伝 ノ コト ロ
イ
芝 浦製 作 所 本 工場 ニ於 ケ ル製 作 単 価値 下 絶 対 反対 、 賃 銀
工場 新 聞 発 行 ノ件
衆 議 院 議員 総 選挙 ニ付 キ 目標 工場 内 ノ労働 者 ヲ シ テビ ラ
ヲ以 テ同 日 ノ勤務 ヲ其 前 日 ノ日 曜 ニ振 替 へ投 票 日 ハ之 ヲ 公
働 キ掛 ケ労働 農 民党 候 補 者 ヲ支 持 応 援 シ投 票 日 ハ月曜 ナ ル
撒 隊 、 宣 伝 隊 ヲ組 織 シ選 挙 ニ関 スル研 究 会 ヲ開 カ シ ム ヘク
ハ
項 目 ト シ テ同 会 社 ニ対 スル闘 争 ヲ 激発 ス ル コト
三 割 値 上、 定 期 昇 給 、 解雇 手 当 傷 害 手 当 ノ増 加 其 他 ヲ要 求
ニ
義 ヲ 宣 伝 スル コト
城南 地 区 ( 芝 区、 麻 布 区 方 面 ) ノ各 工場 労働 者 ニ共 産 主
ホ ヘ
等 共 産党 ノ組 織 拡 大 、 主 義政 策 ノ宣 伝煽 動 ニ関 ス ル事 項 ニ付
セ ル ﹁露 西 亜革 命 ハ単 ニ露 西 亜 一国 ノ革命 ニ止 マラ ス労働 者
休 ト ス ル要 求 運 動 ヲ起 サ シ ム ル コト
秘 密 ニ協議 シ其 決 定 ノ趣旨ニ 従 ヒニ ニ付 テ ハ党 上部 ヨリ送 致
農 民 ノ最初 ノ革 命 ナ ルヲ 以 テ之 ヲ世 界 一般 ノ 無産 者 階 級 ノ革
右 工場 内 労 働 者 ノ闘 争 ヲ力 強 カ ラ シ ム ル為 メ 同 工場 内 ニ
各 組 合 ヲ統 一シ共 同 闘争 委 員 会 ヲ設 置 ス ル コト
党 ノ 仕事 ニ従 事 セシ メ 又 ハ党 文 書 ヲ閲読 セシ ムル カ如 キ
訓 練 ニヨリ漸 次 階 級意 識 ヲ高 メ他 日党 員 ニ獲 得 スル 目的 ヲ
ス ル コト
以 テ 同 工場 内 ノ戦 闘 的 労働 者 中 ヨリ ﹁エー ゼ ント﹂ ヲ 選抜
ホ
鼎 立 ス ル 日本 労 働総 同盟 系 、 日本 労働 評 議 会 系及 中 立系 ノ
ニ
命 ト シ テ記念 ス ヘキ旨 ﹂ ノビ ラ ヲ謄 写版 ニヨレ複 写 シ数 十 枚 ヲ作 成 シ テ其 頃 之 ヲ東 京 府荏 原 郡 大 崎 町 沖 電 気 工場 内 ニ撒 布 シ 同 年 一月初 頃 ヨリ 同年 三 月上旬 頃 迄被 告 人 橋本 省 三、 同 村 松 英 男 、 同 松 島 喜 市 郎、 党 員 上野邦 雄 、同 福 本 和 夫、 同 鍋 山
目 標 ト ス ル関 東 地 方 委員 会 芝 地 区 所 属 ノ所 謂 芝 浦 製 作所 本 工
貞 親 等 ト東 京 市 芝 区 金杉 新 浜 町株 式 会 社 芝 浦 製 作所 本 工 場 ヲ
場細 胞 ヲ組織 シ党 上 部 ノ命 令 ニ ヨリ 其当 初 ヨリ同 年 三月 初 頃
ノ 宣伝 煽 動 、党 組 織 ノ拡 大 ヲ目的 ト ス ル事 項 ニ付 協 議 シ其 決
及 野 田 争 議、 大 井 光 学 争 議 ヲ応 援 ス ル コト共 産 党 ノ主 義政 策
定 ノ趣 旨 ニ従 ヒ同年 一月十 六 日付 ヲ 以 テ工 場 新聞 第 一号 (昭
迄 其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ リ シ カ後 記 岡 山県 出 張 不 在中 ヲ除 キ細
ン﹂ ノ任 務 ニ従 事 シ且 ツ右細 胞存 続 期 間中東 京 府荏 原 郡 大井
胞 ノ統 制 、 党 上部 ト ノ連 絡 、 細 胞 会 議 ノ招 集 其 他 ﹁キ ヤプ テ
タ ー﹂ ( 同 上) ナ ル題 名 ヲ以 テ数 回 発刊 シ共 同 闘争 委 員 会 ニ
モノ ニ至 ル 迄 ﹁ 前 衛﹂ ( 前 同 押 号 ノ 三 三三 六 中) 又 ハ ﹁モー
付 テ ハ被 告 人 村松 ヲ シ テ 日本総 同盟 系及 芝 浦 労働 組 合 ノ各 代
和 三年 押 第 四 四 二 号 ノ 二七 五九 中 ) ヲ其 後 同 年 三月 七 日付 ノ
織 再 建 ニ付 テ ノ テ ーゼ﹂ 同党 中 央 委 員 会機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ 其 他
町 鎧 ケ淵 被 告 人橋 本省 三 ノ 居 宅其 他 ニ於 テ前 後 数回 秘 密 ニ細
党 ノ秘 密 文書 ニヨリ同党 ノ組 織 、 主 義 政 策 運動 方 針 其 他 ニ付
表 者 ニ交 渉 セシ メ 或 ハ右 工 場 新 聞 ニ於 テ其 設 置 ノ必要 ヲ説 キ
胞 会 議 ヲ開 キ前 記 細 胞 員 ト 日本 共 産 党 ノ ﹁ 政 治 テ ー ゼ ﹂﹁組
キ討 議 研 究 ヲ遂 ケ尚 ホ共 謀 ノ上
殖 民地 の独 立
労 農 ロシ ヤ の支 持
其 他 数 項 ヲ掲 ケタ ル ﹁総 選 挙 に対 す る 日本 共 産 党 声 明 書﹂
或 ハ芝 浦労 働 組 合 ト 関東 金属 労働 組 合 連 署 ノ前 同 趣旨 ノ ビラ
( 前 同 押号 ノ 一 一六 八 中) 及 ヒ ﹁ 総 選 挙 に際 し 労農 大 衆 諸 君
ヲ 撒 布 シ テ煽 動 ニ努 メ其 結 果 芝 浦労 働 組 合 ト合 同 シテ之 ヲ設
題 、 野 田及 大 井 光 学 争 議 応援 ニ閲 シテ ハ或 ハ之 ヲ前記 工場 新
ニ檄 す﹂ (同 上) ナ ル日本 共 産 党 ノ秘 密 謄 写刷 各 三 四 十 部 ヲ
労 働者 農 民 の革 命 的 民主 的 独 裁 万 歳
聞 ノ記 事 ニヨリ或 ハビラ ノ撒 布 ニヨリ 宣 伝煽 動 ニ努 メ其 目 的
岡山合同労働組合員其他数名ノ者 ニ交付シ
立 スル ニ至 リ工 場 内 ノ 諸問題 、 衆議 院 議 員 選挙 ニ関 スル諸 問
達 成 ニ努 メ ﹁エー ゼ ント﹂ ノ 選定 ニ付 テ ハ細胞 員 各自 ヨリ適
同年 三 月党 員 湊 七 良 カ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル 日本 共産 党 ノ関
プ テ ン﹂ 会 識 ニ出席 シ被 告人 児 玉慶 一郎 、 同市 村 光雄 及党 員
十 四 日 横浜 市 鶴見 区 潮 田町 湊 七 良方 ニ於 テ開 カ レタ ル ﹁キ ヤ
東 金 属労 働 組 合 ﹁フ ラ ク シ ヨン﹂ ノ構 成 員 ニ任 命 セラ レ同 月
六
任 者 ヲ推 薦 シ 尚 ホ中 央 機 関紙 ﹁赤 旗 ﹂ 第 一、 二、 三 号 、 日 本 共 産 党 パ ン フ レ ツト第 一輯 ( 前 同押 号 ノ 二、九 三 二)前 記 工
ノ ﹁エー ゼ ント ﹂及 党 外 活 動分 子 数名 ニ配 付 シ特 ニ被 告 人 ハ
イ
関 東金 属 労働 組 合三 田沖 電 気分 会 ノ幹 部 カ 後 記第 四 、 一
日 本光 学 工業 株 式 会 社 ノ争 議 ヲ積 極 的 ニ応 援 ス ル コト
同 年 一月 二十 六 日頃関 東 地 方 委 員会 芝 地 区 所 属 各細 胞 間 ノ
ロ
関 東 金属 労 働 組 合 所 属 ノ工場分 会 内 ノ戦 闘 的分 子 中 ヨリ
共 産 党員 適 任 者 ヲ人 選 ス ル コト及 其 人 選 ニ最 モ適当 ナ ル者
ハ
以 テ之 カ引 止策 ヲ講 ス ル コト
産 党 系 ト目 セ ラ ル ル コト ヲ怖 レ右組 合 ヲ脱 退 セ ント ス ルヲ
ノ一 所載 ノ如 ク評 議 会 系 ノ組 合 員 カ漸 次 過 激 ト ナ ル為 メ共
セラ レ同年 二 月末 頃 之 カ解 任 ト同 時 ニ更 ニ同地 区補 助 ﹁オ ル
選 挙 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー ﹂ ニ任 命 セラ レ岡 山県 ニ出 張 シ同 県 第
同 年 二 月 二十 日施 行 ノ 衆議 院 議 員総 選 挙 ニ付 同 年 一月末 頃
ガ ナ イ ザ ー﹂ ニ任 命 セラ レ
連 絡 其 他 ヲ主 要 任 務 ト スル芝 地 区 ﹁オ ル ガ ナ イザ ー﹂ ニ任 命
湊 七 良 ト秘 密 集 会 ヲ 開 キ
工場 新 聞 第 二号 掲 載 記事 ノ起草 ヲ 担当 シ
場 新 聞 其 他 共 産党 ノ主義 政 策 ヲ 宣 伝 ス ル秘 密文 書 ヲ右 工 場 内
四
五
二区 ヨリ 立 テル労 働 農 民党 公認 候 補者 ニシ テ 日本 共 産党 々員 タ ル難波 英 夫 ノ為 メ ニ前 記共 産 党 ノ対 選 挙方 針 ヲ体 シ同 県 玉
ヲ物色 シ其 結 果 ヲ党 上 部 ニ上 申 ス ル コト
其 他 要 スル ニ共 産 党 ノ影 響力 ヲ強 メ組 織 ヲ拡 大 ス ル事 項 ニ付
島 町 ニ於 テ応 援 演 説 ヲ為 スト同 時 ニ該 選 挙 運 動 ヲ機 会 ト シ テ
和 三 年 一月中 東 京 市 芝 区 三 田通 リ 森永 喫茶 店 ニ於 テ党 員 上 野
関 東 地方 委 員 長 中 尾 勝男 ノ代 理 タ ル村 尾 薩 男 ノ命 ニヨリ 昭
党 員 獲 得 ノ目 的 ヨリ同 地方 ノ労 働 組 合 又 ハ農 民 組 合 ノ党 外 中
七
協議 シ
君 主 制 の撤 廃、 民 主 共 和制 の樹 立
心分 子 ニ配付 方 ヲ依 頼 シ テ対 衆 議 院 議 員 総 選 挙戦 政 綱 ト シ テ
天 皇 及 寺院 の領 地 其 他 大私 有 地 の没 収
邦雄 、 被 告 人 村 松 英 男 ノ両名 ニ次 ニ同区 芝 公園 内 ニ於 テ被 告 人松 島 喜 市 郎 ニ対 シ夫 々労働 者 ノ解 放 ハ労 働 組 合 又 ハ労 農 党
後 従 業員 ヲ指 導 シ テ結 束 闘 争 セシ ム ヘキ コト
従来 日本 共 産 党 ハ日 本労 農 党 及 社 会 民 衆党 ノ指 導精 神 ヲ
云 々シ右 両 党 ト労働 農 民党 ト ノ合 同 ニ反対 セシ カ指導 精 神
ハ
ハ日 本共 産 党 ノ ミ之 ヲ有 シ大 衆 堂 ハ共 産 党 ノ指 導 ニ ヨル左
ノ如 キ合 法 団 体 ノ力 ノ ミ ニヨリ テ ハ之 ヲ期 シ難 キ ヲ以 テ秘 密
翼 諸団 体 ノ闘 争 ノ展 開 ニ ヨリ 其 政 治的 自 由 獲 得 ノ為 メ ニ奮
起 シ ツ ツア ル ヲ以 テ 之 ヲ機 会 ト シ テ共 産 党 ハ宜 シ ク労 農 大
勧誘 シ各 其 承 認 ヲ 得 テ党 組織 ノ 拡大 ニ従 事 シ 二、 被 告 人 橋本 省 三 ハ昭 和 二年 五 月中 京 都 地 方 裁 判所 ニ於 テ治 安
ル大 衆 ノ 上 ニ確 立 ス ヘク又 互 ニ之 ヲ為 シ得 ル時 期 ニ到来 セ
衆 ヲ 一ノ大 衆 党 ニ結 束 セシ メ テ共産 党 ノ影 響 ヲ ヨリ広 汎 ナ
セシ メ ス労 働 婦 人 カ其 指 導 地 位 ニ立 ツ ヘキ旨 ノ指 令 ヲ承 認 スル コト
細 胞 ノ働 キ 掛 ケ目 標 工場 ヲ定 ム ル為 メ先 ツ市 電 芝 浦 工 場、
間 中東 京市 小 石 川 区 竹 早 町門 屋 博 方 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ
ツ細 胞員 各 自 其 所 属大 衆 団 体 内 ニ於 テ右 決定 ノ 趣旨 ヲ体 シ諸
項 ニ付 キ協 議 シ其決 定 ニ基 キ前 記 各 工場 ノ情 勢 調 査 ヲ為 シ且
等 要 ス ル ニ党 ノ影響 力 ヲ 浸透 セシ メ テ党 組織 ヲ 拡大 ス ヘキ 事
関 東 金属 労 働 組 合関 係 諸工 場 ノ情勢 調 査 ヲナ ス コト
ホ
誤 謬 ヲ指 摘 シ爾 後小 ブ ルジ ヨ ア婦 人 ヲ シ テ婦 人 同 盟 ヲ指 導
従 来 婦 人 ノ ミ ニテ政 党 ノ如 キ 組織 ヲ有 セシ コト ノ根 本 的
ル旨 ノ指 令 ヲ承 認 ス ヘキ コト
維 持 法 違 反罪 ニ因 リ禁 錮 十 月 ニ処 セラ レ目 下 其控 訴 中 ノ モ ノナ
結 社 ナ ル日本 共 産 党 ニ拠 ラ サ ル ヘカ ラサ ル旨 ヲ説 キ テ入党 ヲ
ニ
ル カ同 年 七 月末 又 ハ八月初 頃東 京 府 荏 原 郡 大 井 町鎧 ケ淵 三 千 五 百 五 十 五 番地 ノ当 時 ノ被 告 人居 宅 ニ於 テ日 本 共産 党 関 東 地 方委 員 長 村 尾 薩男 ノ 勧誘 ニ応 シ同党 カ前 記 目 的 ヲ 有 スル秘 密 結社 ナ
男 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ 同波 多 野 事 是 枝 操 、被 告 人 山我 徳 一
昭 和 二年 八 月中 頃 ヨリ 翌三 年 一月 上 旬 頃 迄 ノ間 党 員村 尾薩
ル コト ヲ知 リ 乍 ラ 之 ニ加 入 シ 一
等 ノ 細 胞員 タ ル ( 後 山我 、波 多 野 脱 退 シ湊 七良 及 被 告 人北 牧
タ ル 細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出席 シ右 細 胞 員 ト 雑誌 マル ク ス主義
孝 三 細 胞員 ト ナ ル) 関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ組 織 シ右期
及 無 産 者新 聞 等 ニ掲 載 ノ論説 社 説 ニ ヨリ 共 産 主義 理 諭 ノ研究
同 三年 一月 上 旬頃 金 子 健 太 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ト スル前 記 芝 浦
般 ノ活動 ヲ為 シ
製 作所 本 工 場 細 胞 ニ所 属 シ同 年 二 月中 金 子 健 太 不在 中 ハ ﹁キ
二
ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト シテ細 胞 ノ統 制 、党 上部 トノ 連 絡、 細 胞 会
議 ノ招 集 其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ニ従 事 シ尚 ホ 同年 三 月 上
ヲ 訓 練 シ党 組 織 ヲ拡 大 スル為 メ所謂 五 法 案獲 得 運 動 ヲ為 ス
従 来東 京 市 従業 員 ノ争 議 ハ単 ニ其 関 係 職場 又 ハ関係 工場
旬 頃 迄 ノ間 右 被 告 人 金子 健 太 、 同 村松 英 男 、 同 松 島 喜市 郎 及
ヘキ コト
労働 者 大 衆 ノ闘 争 ヲ 全国 的 ニ展 開 ス ル コト ニ ヨリ 労働 者
ヲ遂 ケ 且 ツ時 事 問 題 ニ付意 見 ノ 交換 ヲ為 シ尚 ホ共 謀 ノ上 イ
ロ
ノ個 別的 闘 争 ニ過 キ サ リ シ為 メ其 効 果尠 ナ カ リ シ ヲ以 テ爾
ニ於 テ前 後 数 回 秘密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ同 人 等 ト共 謀 ノ 上前 記
党 員 上野 邦 雄等 ト前 記 大 井 町 鎧 ケ淵 ノ被 告 人当 時 ノ居 宅其 他
第 一ノ 一ノ三所 載 ノ 如 ク諸 般 ノ問 題 ニ付 協 議 シ 其決 定 ニ基 ク
ロ
ハ
豊 岡 光 学 ノ 争議 応援 ノ為 メ同 月十 五 日 夜行 ハル ル示威 運
動 ニ各 工 場 ノ従 業 員 ヲ動 員 参加 セ シ ム ル コト
三 田沖 電気 従 業 員 馘 首 問題 ヲ 日常 ノ経 済 闘争 ニ結 付 ケ馘
首 反対 ノ ビラ ヲ 作成 シ同 工 場 ニ撒 布 ス ル コト
ン﹂ 代理 ト シ テ麻布 区飯 倉 町 三十 八番 地 大 西 方 ノ被 告 人 吉 原
ナ ル コト ヲ知 リ乍ラ 之 ヲ承 認 シ テ同党 ニ加入 シ同被 告 人ヲ ﹁キ
告 人 金 子 健太 ヨリ前 記 ノ 如 キ勧 誘 ヲ受 ケ 日本 共 産党 カ秘 密結 社
三 、 被 告 人松 島 喜 市 郎 ハ昭和 三 年 一月 八 日芝 区 芝 公園 内 ニ於 テ被
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協議 シ
清 一郎 ノ居 室 其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル ﹁キ ヤプ テ ン﹂会
ヤプ テ ン﹂ ト ス ル前 記 芝 浦製 作所 本 工 場細 胞 ニ所 属 シ同 月 十 五
日 ノ第 二回細 胞会 議 ニ於 テ同 党 カ前 記 目的 ヲ有 ス ル モノナ ル コ
ト ヲ確 知 セシ カ其 後 前 記第 一ノ 一ノ三 所載 ノ細 胞 会 議 ニ前 後 数
豊 岡 光 学 ノ争 議 ニ付芝 地 区 内 各 工 場 ヨリ ノ応 援資 金募 集 、 応 援者 派遣 、 労 働 者 大会 開 催 及 地 区 内 工場 従 業員 ヲ示 威 運
回 出 席 シ被 告 人金 子 健 太 、 同橋 本 省 三、 同村 松 英 男 及党 員 上野
沖電 気 株 式 会 社 従 業員 馘 首実 現 ノ 場 合 ニ ハ之 カ反対 運 動
ヲ担当シ
ント﹂ ニ推 薦 シ前 記 工 場新 聞 ノ掲 載 記 事 ノ起 案 印 刷 ノ実 行 行 為
ニ基 キ同 項 所 載 ノ実 行 ヲ為 シ 特 ニ青 木 事 中村 貞 三 郎 ヲ ﹁ヱーゼ
邦 雄 等 細 胞 員 ト共 謀 シ同 項所 載 ノ諸 般 ノ 事項 ニ付 協 議 シ其 決 定
動 ニ参 加 セシ ムル コト其 他 同 争 議 応 援 ノ件
ヲ起 ス ヘキ コト
同 年 三 月初 頃関 東 地 方委 員 会 所 属 芝 地 区 ﹁オ ル ガ ナ イ ザ
等 党 ノ影 響 ヲ 拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 シ
ロ
イ
片 栄 司 等 ト共 謀 シ
議 ニ前後 三 回出 席 シ被 告 人吉 原 清 一郎 、 同野 田 忠勝 、 党 員 二
右 金子 健 太 不 在 中前 記 芝 浦 製 作 所 本 工 場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ
実 行 ヲ為 シ特 ニ被 告 人 ハ工 場新 聞 所 載 記 事 ノ 起案 ヲ受 持 チ 三
四
於 テ被 告 人金 子 健 太 ヨリ前 記 ノ如 キ 勧誘 ヲ受 ケ 日 本共 産 党 ニ加
入 シ 同被 告 人 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル前 記 芝 浦製 作所 本 工場 細
四、被 告 人村 松 英男 ハ昭 和三 年 一月 八 日芝 区 三 田通 森 永 喫茶 店 ニ
胞 ニ所 属 シ同 年 三 月 右 金 子健 太 ノ後 ヲ襲 フ テ同 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ
ー﹂ ニ任 命 セラ レ同 地 区 内 各細 胞 ノ統 制 並 ニ各 細胞 ト党 上部
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タル 同党 員 菊 田善 五 郎 、 同 二片 栄 司、 被 告 人
月十 四 日夜 前 記大 井 町鎧 ケ 淵 ノ被 告 人居 宅 ニ同地 区 内 ノ細 胞
ト ノ連 絡 ノ任 務 ヲ負 ヒ シ ヨリ 同地 区 内 各 細 胞 ノ連 絡 ヲ図 リ 同
村松 英 男 、 同 吉 原 清 一郎 、 同 北牧 孝 三 、 同 野 田 忠勝 、 同 槇 田
ニ於 テ 同党 カ前 記 目的 ヲ有 スル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ確 知 セル ニ
一
前 記第 一ノ 一ノ三 所 載 ノ細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ被 告 人
拘 ハラ ス其 後
テ ン﹂ ト為 リ シ モノ ナ ル カ同 年 一月十 五 日頃 ノ 第 二回 細 胞会 議
同 年三 月 十 七 日 頃芝 協 調 会 館 ニ開 カ ル ヘキ 東 京全 市 工 場
清 等 ヲ招 集 シ秘 カ ニ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ヲ開 キ共 謀 ノ上 イ
代 表者 会 議 ニ各 工 場 ノ代 表 者 及従 業 員 ヲ動 員 スル コト
ル共同闘争委 員会設置ノ交渉、投 票日公休問題 ニ付総同盟側
キ同項所載 ノ実行 ヲ為シ特 ニ芝浦労働組合及総同盟側 ニ対 ス
胞員ト共謀 ノ上同項所載ノ諸般 ノ事項 ニ付 協議 シ其決定 ニ基
金子健太、同橋本省 三、同松島 喜市郎及党員上野邦雄等 ノ細
ロ
イ
同 シクホ ノ目標 工場決定 ノ件
前記第 一ノ二 ノ一中 ハノ大衆党合同問題
湊 七良、被 告人橋本省三 ト共謀ノ上
ル細 胞会議 ニ前後二回出席 シ右細胞員タル党員村尾薩男 、同
昭 和三年 一月半頃 ヨリ同年三月上旬頃迄被告人塙毅、同木
ニ付協議 シ
電気局芝浦工場 ヲ目標 トスル所謂東京市電芝 浦工場細胞員 ト
郎ト関東地方委員会芝地 区 ニ所属 シ東京市芝区月 見町東京市
村節 夫事川関等、及党員中尾勝男、同水野成夫、同国領五 一
ニ
ニ対 スル交渉等 ノ実行行為 ヲ担任シ 同年三 月十四日前記大井町鎧ケ淵 被告 人橋本省三方 ニ開 カ ﹁キヤプ テン﹂トシテ出席 シ被 告人橋本省三、 同野田忠勝、
ナリ其 ﹁キヤプ テン﹂ ニ任命 セラレ右期間中細胞 ノ統制、党
二
同北牧孝 三、同吉原清 一郎、同槇 田清及党員 二片 栄司、同菊
上部トノ速絡、細胞会議ノ招集其他細胞 ﹁キヤプテン﹂ ノ任
レタル ﹁キヤプ テン﹂会議 ニ前記 芝浦製作所 本 工場 細 胞 ノ
田善 五郎ト共謀 シ党 ノ影響 ヲ拡大 スヘキ前記第 一ノ二ノ四ロ
工場新聞 ヲ発刊 シ投票日半 日公休 ノ要求記事、当局カ工
場内 ニ選挙 ニ関 スルビラ ノ撒布 並 ニ ﹁ポスタ ー﹂ ノ貼 付ヲ
イ
ヲ開キ右細胞員 ト共謀 ノ上
郎方被告人旭国彰 ノ居室其他 ニ於 テ前後数回秘密 ニ細胞会議
務 ニ従 事シ東京府豊多摩郡渋谷町桜 ケ丘九十三番地末木新三
掲記ノ 豊 岡光学争議応援ノ件 ヲ協議 シ 第 二、被告人北牧孝 三 ハ東京市電自治会芝浦工場支部員及労働農 民 党東京府支部聯合会常任執行委員、被告人川関等 ハ関東地方評議
禁止シタル ハ 一種 ノ選挙干 渉ナルヲ以テ之 カ撤廃要求 ノ記
会書記、被告人塙毅 ハ東京市電自治会芝浦工場支部員及労働農 民 党員 ニシテ執 レモ社会運動 ニ従事 セシモノナルト コロ
工場内 ニ ﹁スポー ツ﹂熱ノ盛ナルヲ利 用 シ 前 衛 分 子 ヲ
事及単価値下 反対記事 ヲ掲クル コト ロ
一、被告人北牧孝 三 ハ昭和二年十二月上旬東京市芝区新堀町おで
﹁スポーツ﹂団 ニ潜入 セシメテ其内部 ニ階級的意識 ヲ高 ム
ん屋某方被告 人橋本省三ノ居室 ニ於 テ日本共産党員村尾薩男 ノ
ル コト
ハ 従業員大会 ヲ開 キ投票 日半 日公休 ノ要求、助手及技工ト
勧誘 ニ応 シ同党 カ前記目的ヲ有 スル秘密結社 ナル コトヲ認識 シ 昭和二年十二月上旬 ヨリ同三年 一月半 頃迄党員村尾薩男 ノ
ノ昇給停止撤 廃要求及単価値下反対等ヲ煽動シ 一面之 ヲ当
補助手 トノ昇 給率不平等撤 廃ノ主張、五十五歳以上 ノ職工
乍 ラ之 ニ加入 シ ﹁キヤプ テン﹂ タル関東地 方委員会所属細胞員 トナリ同期間
一
中 右おでん屋内被告 人橋本省三ノ居室 ニ於テ秘密 ニ開 カレタ
ニ
且 ツ同 工 場内 ノ自 治会 ヲ シ テ現 実 同 盟 ニ共同 闘 争 ヲ申 込 マ
局 ニ交 渉 ス ルト同 時 ニ右 趣旨 ノ煽 動 ビラ ヲ 工場 内 ニ撒 布 シ
田 忠勝 、 同槇 田 清 、 同吉 原 清 一郎 、 芝 地 区 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂
本 共産 党 員 菊 田善 五 郎、 同 二片 栄司 、 被 告 人 村松 英 男 、 同野
プ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ芝 地 区 内 ノ細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル日
党 中 央 機関 紙 赤 旗 、 パ ン フ レツ ト第 一輯 、其 他 檄 文 等 ヲ イ
東 京 全市 工場 代 表 者 会 議 ニ各 工 場 ノ代 表 及 従 業 員 動員 ノ
橋 木省 三 ト共 謀 ノ 上前 掲 第 一ノ二 ノ四 所 載 ノ如 ク
シ ム ル コト
党 外 戦 闘分 子 タ ル工場 従 業 員 ニ配 付 ス ル コト
豊 岡 光 学 ノ争 議 応 援 ノ件
等 従業 員 ノ 不平 不 満 ノ激 発、 党 ノ主 義 政 策 ノ 宣 伝、 組織 拡大
三 田 沖電 気 従 業 員 馘 首対 策
件
ハ
ロ
一号 ( 前 同押 号 ノ三○九 六 ) ヲ同 月 二 十 日頃 第 二号 ( 前 同押
昭 和 三年 一月 上旬頃 ヨリ 同年 三 月 十 四 日迄 ノ間 同党 員 島 上
等 党 ノ影 響拡 大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 秘 密 ニ協 議 ヲ凝 シ
ニ関 スル事 項 ヲ協 議 決定 シ其 趣 旨 ニ従 ヒ
四
工 場 新 聞 ニ付 テ ハ ﹁ 前 衛 ﹂ ナ ル題 名 ヲ以 テ同年 二月 上旬 頃第
号 ノ三 三 三 六) ヲ 各 約五 十 部宛 前 記 評 議会 事 務 所 ニ於 テ被 告
区 三 田 四国 町 二 番 地 ノ四号 阿 部 綱治 方 ノ被 告 居室 ニ於 テ各 一
郡 奥 戸 村高 砂 六 百 六 十 三番 地 ナ ル右島 上善 五 郎方 及 策 京 市 芝
人 川関 等 力作 成 シ其 頃被 告 人 及被 告 人 塙毅 ニ於 テ之 ヲ市 電 芝
ハ ニ付 テ ハ其 趣 旨 ヲ内 容 ト ス ル煽 動 ビ ラ ノ配 付 ニヨリ テ大 会
回 秘 密 ニ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 会 議 ヲ 開 キ
ク シ ヨ ン﹂ ヲ組 織 シ右 両名 ト共 謀 ノ 上右 期 間 中東 京府 南 葛 飾
開 催 ノ機 運 ヲ作 リ 同 工場 内 ノ労働 者 入川 利 一郎 外 数名 ヲ シ テ
同 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 機 関 紙 発行 ノ件
善 五 郎及 秋 和 松 五 郎 ト共 ニ日本 共 産党 市 電 気局 自 治 会 ﹁フラ
其大 会 ニ於 テ煽 動 ヲ為 サ シ メ且 ツ同 人等 ヲ シ テ当局 ニ交 渉 セ
市 電 気 局 内 ノ共済 会 員 選 挙 ヲ機 会 ト シ現実 同 盟 ト自 治 会
浦 工場 職 工 ニ配 付 シ タ ルカ 被 告 人 ハ之 カ原 稿 起 案 ニ当 リ
シメ
イ
進シ
等 党 ノ影 響 ヲ 拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 シ 其決 定 ニ基 キ機 関 紙
ハ
ト ノ合 同問 題 ヲ 具体 化 ス ル コト
ロ
ニ ニ付 テ 同 月 二十 二、 三 日頃 赤 旗 第 二 号 ヲ 同 月二 十 五 、 六 日
﹁交 通 前衛 ﹂ 第 一号 ( 前 同押 号 ノ 一七九 〇 ) 約 四 十 部 ヲ発 行
ノ記 事 ニ ヨリ煽 動 ヲ試 ミ 因 テ共 同 闘 争 委 員 会 設置 ノ機 運 ヲ促
右 ﹁ス ポ ー ツ﹂ 団 対 策 及 共 同闘 争 間 題 ニ付 テ ハ各 右 工 場 新 聞
頃 日本 共 産 党 パ ン フ レツ ト第 一輯 ヲ 何 レ モ右 工 場 従業 員 入 川
シ右 合 同 ノ煽 動 記 事 並 ニ闘争 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ 掲 ケ 之 ヲ被 告
右 細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂ ト シテ 同 三 年 三 月十 四日夜 東 京府 荏
区 内 ノ各 支 部 、 秋 和松 五郎 ヨリ 城 西地 区 内 ノ各支 部 ノ有 力 分
人 ヨリ 自治 会 城 南 地 区 内 ノ各 支 部 、右 島 上善 五 郎 ヨリ江 東 地
選 挙 闘争 ヲ 猛烈 ナ ラ シ ムル コト
利 一郎其 他 ニ配 付 シ 三
原郡 大 井 町 鎧 ケ 淵 被告 人 橋 本省 三方 ニ於 テ開 カ レタ ル ﹁キヤ
五
昭 和 三 年 一月末 又 ハ二 月初 頃前 記 居 宅 ニ於 テ被 告 人 塙 毅 ニ
子 ニ配 付 シ被 告 人 ハ特 ニ其編 輯 印 刷 ヲ受持 チ
対 シ 日本 共 産党 ハ ﹁コン ミ ンテ ル ン﹂ ノ 一支部 タ ル秘 密 結 社 二
項 ニ付 協 議 シ 其決 定 ニ基 キ前 記 ノ実 行 ヲ為 シ特 ニ被 告 人 ハ右
工場 新 聞 掲 載 記 事 ノ起 案 及 印 刷 ヲ担任 シ
昭 和 三年 二 月 上旬 頃 東 京 市 京 橋 区銀 座 四 丁目 市 電 交 叉 点附
近 ノ汁 粉 屋 三 好 野 ニ於 テ党 員 菊 田善 五 郎 ノ依 頼 ニ応 シ同 人 ニ
代 リ党 上部 ト 大 崎沖 電 気 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 湊 七 良、 市 電 自
ニ シテ 工場 内 ノ現 実闘 争 ノ指導 並 ニ労働 者 ノ解 放 ハ日本 共 産 党 ノ力 ニ依 ラ サ ル限 リ 不 可能 ナ ル旨 ヲ説 キ 入党 ヲ勧 誘 シ テ党
歳、 労 働 者 農 民 の政 府 を樹 立 せ よ﹂ ナ ル数 項 ヲ 掲 ケ タ ル同 党
だ、 地 主 と 資 本 家 の政 府 を 倒 せ 、 労働 者農 民 の民 主的議 会 万
全大 衆 は資 本 家 地 主 の 天皇 の即 位 を飾 る大典 予算 に 絶対 反 対
他 ノ同党 ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ列 挙 シ尚 ホ ﹁日本 の労働 者 農 民 の
部 及 ﹁君主 制 ノ廃 止 、 天 皇、 寺 領 、地 主 ノ土 地 無 償 没 収﹂ 其
目 又 ハ芝 公 園 附近 ニ於 テ交 付 シ其余 ヲ右湊 七良 、 北 牧孝 三、
﹁レポ ータ ー﹂ ト為 リ シ被 告 人 児 玉慶 一郎 ニ京橋 区 銀 座 四丁
輯 其 他同 党 秘 密文 書 ヲ受 取 リ 其 内 一部 分 ヲ被 告 人 ト 同 シ ク
ナルビラ ( 前 同押 号 ノ 三三 九 ) 日本 共 産党 パ ンフ レ ツト 第 一
第 一、 二、 三 号 、前 記総 選 挙 声 明書 、同 ﹁日本 共 産 党 政 策﹂
造 ト会 合連 絡 ヲ執 リ 同 人 ヨリ 日本 共 産党 中 央 機関 紙 ﹁赤 旗﹂
シ爾 後大 検 挙 ニ至 ル 迄数 回 予 定 ノ時 、場 所 ニ於 テ党 員 内 垣安
ヤプ テ ン﹂ 野 田忠 勝 ト ノ間 ノ ﹁レポ ータ ー﹂ タ ル コト ヲ承 諾
治 会 芝 浦 工 場 細 胞 ﹁キヤ プ テ ン﹂北牧 孝 三 、市 従 業 員 細 胞 ﹁キ
関 東 地 方 委 員 会 ノ署名 ア ル ﹁日 本共 産 党 政 策 ﹂ ナ ル ビラ ( 前
同 年 二 月中 日本 共 産 党 中央 機 関 紙 ﹁赤旗 ﹂ 第 一、 二 号 各 数
組 織 ノ拡大 ヲ図 リ
同 押 号 ノ三 三九 )十 二、 三 枚 ヲ前 記芝 浦 工場 内 ニ於 テ其 従 業
同 年三 月十 五 日 ノ大 検 挙 後 被 告 人塙 毅 ト共 謀 ノ 上
同 月二 十 四 日頃 ノ夜 被 告 人 塙毅 ト共 ニ ﹁ 全 国 到 る 処労 働
掲 ケタ ル日本 共 産 党 関東 地方 委員 会 署名 ノ ビラ ( 前同押号
者 は蹶起 し つ つあ り ﹂ ト 冒 頭 シ同 党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ 等 ヲ
イ
告 等 ヲ取 次 キ 以 テ 上下 ノ連 絡 ニ従事 シ
野 田忠 勝 ニ交 付 シ時 ニ ハ右 三 名 ノ者 ヨリ党 上部 ニ提 出 スル報
六
三
員 ニ配 付 シ 以 テ同党 ノ主 義 政 策 ノ 宣伝 煽 動 ニ努 メ
番地 五 号 関 東 金 属 労働 組 合 事務 所 食堂 ニ於 テ党 員 内 垣安 造 ノ勧
二 、被 告 人 川 関 等 ハ昭 和 三年 一月下 旬 頃 東 京 市芝 区 三 田 四国 町 二
誘 ニ応 シ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ
同 年 二 月初 旬 ヨリ 同 三 月 上旬 頃 迄 被 告 人北 牧 孝 三 ヲ ﹁キ ヤ
認識 シ ナ カラ 同党 ニ加 入 シ 一
右 大 検 挙 ノ為 メ畏 縮 セル 工場 労 働 者 ヲ鼓 舞 シ工場 内 ノ日
ノ 三一 六 四 )数 十 枚 ヲ前 記芝 浦工 場 附近 ニ貼 付 シ
ヲ発 刊 ス ル コト ト シ右 趣 旨 ニ副 フ ヘキ記 事 原 稿 ハ被 告 人塙
常 闘 争 ヲ 激 発 シ テ細 胞 ノ樹 直 ヲ為 ス カ為 メ引 続 キ工場 新 聞
ロ
地 末 木 新 三 郎方 旭 国 彰 ノ居 室等 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル 細 胞
二 ノ 一ノ二 所 載 ノ如 ク東 京 府 豊 多 摩郡 渋 谷 町桜 ケ丘 九 十 三 番
プ テ ン﹂ ト スル前 記 市 電自 治 会 芝 浦 工 場 細胞 ニ所 属 シ前 掲 第
会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ 前記 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上 前 記 諸 般 ノ事
四
島 支 部 ニ於 テ其 印 刷 ニ当 リ ﹁前 衛 ﹂第 三 号 ( 前 同 押 号 ノ三
毅 ニ於 テ作 成 シ被 告 人 ハ同 月三 十 日頃関 東 化 学 労 働 組 合向
シ テ工 場 従業 員 ニ配付 シ或 ハ直 接 ニ同 工 場 内 ノ従 業 員 鈴木 浪
党 外 活 動分 子 ニシ テ右 工 場従 業 員 タ ル入川 利 一郎 外 数人 ヲ通
平等 ニ交付 シ 又 同 工場 従 業 員 大会 準 備 ノ会 合 ニ臨 ミ同大 会 ニ
同 年 三 月十 五 日 ノ大 検 挙後 被 告 人 川関 等 ト共 謀 シ テ前 記 二
一 一七 )約 四十 部 ヲ作成 シ其 頃 被 告 人 塙毅 ノ手 ヲ経 テ内 約
二
於 テ当 局 ニ対 ス ル前 記要 求 ノ煽 動 ヲ為 シ
同 年 三 月下 旬 頃 本 郷区 追分 町 浅 野 方 緒方 渉 ノ居 室 ニ於 テ
二 十部 ヲ右 工 場 内 労働 者 ニ配 付 シ ハ
ノ三 所 載 ノ如 ク
ノ秘 密 ビラ 数 十 枚 ヲ前 記 芝 浦 工 場 附近 ニ貼付 シ
同 月 二十 四 日頃 ノ夜 被 告 人 川 関 等 ト前 記 日本 共 産 党 発 行
被 告 人 田 中 稔 男 ヨリ 日本 共産 党 関 東 地 方 委 員会 機 関 紙 ﹁同
イ
検 挙対 策 ト シ テ引続 キ 工場 新 聞 ヲ発 行 シ テ工場 内 ノ日 常
闘 争 ヲ激 発 シ テ細 胞 ヲ樹 直 サ ン コトヲ図 リ其 一方 法 ト シ テ
同 月 下旬 頃 被 告 人川 関 等 ヨリ受 取 リタ ル前 記 日 本共 産 党
ハ被 告 人 ニ於 テ右 工場 労働 者 ニ配 付 シ
同 月 三 十 日頃 ﹁前 衛 ﹂ 第 三号 約 四 十部 ヲ作 成 シ内約 二十 部
ハ
ロ
志 ﹂ 第 一号 ( 前 同押 号 ノ三 二 八○ ) 十 二 、 三部 ヲ受 取 リ被 告 人 塙 毅 ノ手 ヲ 経 テ前 記 工場 内 ニ於 テ労 働 者 入川 利 一郎 外 数名 ニ配 付 シ 以 テ同 党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝 、煽 動、 組 織 拡 大 等 ニ努 メ 同年 四 月 四、 五 日 頃赤 坂区 赤坂 見 付 弁慶 橋 附 近 ニテ党 員 門
ー﹂ ヲ命 セラ レテ之 ヲ承 諾 シ其 後 数 回 右門 屋 博 ヨリ 秘 密 信書
屋 博 ヨリ 同 人 ト関 東 地方 委 員 長 村 尾 薩 男 トノ間 ノ ﹁レポ ー タ
入川 利 一郎外 数 名 ニ配 付 シ
関 東 地 方委 員 会 機 関 紙 ﹁同志 ﹂ 第 一号 ヲ前 記 工 場 内 ニ於 テ
同 月 二十 八日 東 京 府 豊多 摩 郡 中 野 町東 京 区 裁判 所 中 野 出 張
以 テ同 党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 及党 組織 拡 大 ニ努 メ
等 ヲ受 取 リ 之 ヲ右 村 尾薩 男 ノ下 宿 ナ ル東 京府 北 豊島 郡 巣 鴨 町
三
上駒 込 染 井 十 一番 地 桜 井方 ニ持 参 シ以 テ連 絡 ノ任 務 ニ従 事 シ 三 、被 告 人塙 毅 ハ前 記 ノ 如 ク昭 和 三年 一月末 又 ハ二 月初 頃 前 記 芝
所 附 近 ノ友 永 方 ニ於 テ開 カ レタ ル ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ自 治
区 三 田 四国 町 二番 地 四 号 阿部 綱 治方 ノ被 告 人北 牧 孝 三 居室 ニ於
会 芝 浦 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト シテ出 席 シ出 席 セル数
﹁ 蹶 起 せ よ﹂ ナ ル 日本 共 産党 ノ ビラ ヲ出 席 者 ノ各所 属工
ノ運 動 ヲ為 ス コト
最 近 開 カ ル ヘキ 労働 者 大 会 ヲ被 検 挙者 ノ釈 放 大 会 ニ変更
場 附近 ニ貼付 スル コト ロ
イ
名 ノ者 ト 共 謀 ノ上
テ 同 人 ヨリ ノ 勧誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前 記 ノ目 的 ヲ有 ス ル 秘密
其 後 同年 三 月上 旬 頃 迄前 記 北 牧 孝 三 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル
結 社 ナ ル コト ヲ 認識 シ乍 ラ入 党 シ 一
自 治 会 芝 浦 工場 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間 中 前 記 細 胞会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ前 記 細胞 員 ト共 謀 シ前 記 一ノ二 所 掲 ノ 諸 般 ノ問 題 ニ 付 協 議 シ其 決 定 ニ基 ク前 記 活 動 ヲ為 シ特 ニ被 告 ハ ﹁前 衛 ﹂ 第 一、 二号 ﹁赤 旗﹂ 第 二号 、 日 本共 産 党 パ ンフ レ ツト第 一輯 ヲ
等 大 検 挙 ニヨリ 大 打 撃 ヲ被 リ タ ル同党 ノ樹 直 ヲ秘 密 ニ協 議 シ 其 決 定 ニ基 キ被 告人 ハ前 記 ビ ラ約 三 十 枚 ヲ同 月 三十 日夜 市 電 芝 浦 工場 附 近 ノ板塀 等 ニ貼 付 シ
ニ
争 ヲ激 発 ス ヘキ旨 ノ 同党 方 針 ニ従 ヒ活 動 ス ルコ ト
労働 農 民党 ヲ シテ 石川 島 、 月島 方 面 ニ適 当 ナ ル候 補 者 ヲ立
団 結 ノ必 要 ヲ意 識 セ シ ム ヘク煽 動 シ、 且 ツ石 川 島 造船 所 労 働
ヲ成 功 セ シ ムル コト ニ依 リ 石川 島 、 月 島方 面 ノ労働 者 ニ相 互
日本 ソレ ヂジ ツト株式 会 社 ニ勃 発 セル争 議 ヲ利 用 シ同 争 議
テ シ ム ヘク煽 動 ス ル コト
告 人 芝 浩 ハ同組 合 京 橋支 部 常 任 委 員 、被 告 人 桑 原 光 一ハ月島 機械
ホ
株 式 会 社 工 場旋 盤 工 同組 合員 、 被 告 人片 山 信 忠 ハ同 組 合 ﹁オ ルガ
者 ノ頽 勢挽 回 ニ努 ムル コト
第 三 、被 告 人伊 達 廉 一 ハ関 東 金 属 労働 組 合 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー ﹂、被
ナ イザ ー ﹂ ニシ テ孰 レ モ社 会 運 動 ニ従事 セル 毛 ノナ ル ト コ ロ
ニ従 ヒ前 記 工 場 ノ情勢 調 査 ヲ 遂 ケ 同党 中 央 委 員 会 機 関 紙 ﹁赤
旗﹂ ヲ党 外 活 動 分子 笹 原 正 雄 外 数名 ニ配 付 シ労 働 農 民 党 京橋 支
等 党 ノ影 響 並 ニ組織 拡 大 ニ関 スル事 項 ニ付協 議 シ其 決 定 ノ趣 旨
部 ニ対 シ候 補 者 擁 立 ヲ同党 本 部 ニ要 求 ス ヘク煽 動 シ石 川島 対 策
一、 被 告 人 伊達 廉 一 ハ昭 和 二年 十 二 月 末又 ハ同 三 年 一月初 頃 東 京
誘 ヲ受 ケ同 月末 頃 ノ第 一回細 胞会 議 ニ出 席 シ テ党 員 トナ リ居 ル
委 員会 ニ対 シ選 挙戦 ヲ利 用 シ同 工 場従 業 員ノ 日常 ノ不 平 不 満 ヲ
市 赤 坂 区 田町 ノ菊 田善 五 郎方 ニ於 テ党 員 タ ル同 人 ヨリ ス党 ノ勧
コト ヲ確 知 シ之 ヲ承 認 セシ カ 日本 共 産党 ハ前 記 目 的 ヲ有 スル秘
激 発 ス ヘク煽 動 ヲ行 ヒ特 ニ被 告 人 ハ右 機 関 紙 ノ 配 付行 為 、 石川
密 結社 ナ ル コト ヲ認識 シナ カ ラ爾 後
島 造 船所 、 藤 倉 電 線 工場 ノ情 勢 調 査 等 ノ実 行 ヲ 担 当 シ
右 菊 田善 五 郎 及 被 告 人芝 浩 、 同 桑 原 光 一外 数 名 ト石川 島 月
一
テ ﹁ 資 本 家 地 主 の政府 を倒 せ ﹂ 又 ハ ﹁資 本 家 地 主 の議 会 を解
炭 店 ノ 二階 居 室 ニ於 テ前 記 菊 田 善 五郎 ヨリ 撒布 方 ヲ命 セラ レ
昭 和三 年 二月 十九 日当 時 ノ被 告 人住 所 ナ ル京橋 区 長 崎 町某
島 地 帯 ニ於 ケ ル株 式 会 社 石 川島 造 船 所 、 月島 機 械 株 式 会社 、 藤
二
散 せ よ﹂ ﹁労 働 者農 民 の政 府 を 作 れ ﹂等 ノ ﹁ス ロ ー ガ ン﹂ ヲ
ン﹂ ト ス ル関 東 地 方 委 員 会 芝地 区 所 属 ノ所 謂 石川 島 造 船所 細 胞
倉電 線 株 式会 社 等 ノ各 工 場 ヲ目 標 ト シ 右 善 五郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ
員 ト ナリ 同 年 一月末 頃 ヨリ 同年 三 月中 旬 迄 ノ間東 京 市 深 川区 黒
掲 ケ タ ル日本 共 産 党 署名 ノ半 紙 八分 ノ 一大 位 ノ着 色 ビラ 数十
三
同 月 二十 二 、 三 日頃 日本 共 産党 ノ主 義 政策 ヲ宣 伝煽 動 スル
ヨリ帰 リ来 ル聴 衆 ニ撒 布 シテ 同党 ノ政 策 ヲ大衆 ニ宣 伝 シ
同 夜 越 中 島倶 楽 部 附 近 ニ於 テ党 員 唐 沢 清 八ノ 政 見 発表 演 説 会
上夫 々撒布 ス ヘキ方 面 ノ分 担 ヲ定 メ被 告 人 ハ其 約 三分 ノ 一ヲ
枚 ヲ受 取 リ 同 日同 所 ニ於 テ被 告 人 桑 原 光 一、 同 芝 浩 ト共 謀 ノ
江 町電 機 商 前 崎方 外 二ケ 所 ノ被 告 人居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ
目標 諸 工場 ニ対 スル働 キ掛 ケ ノ方 針 樹 立 ニ付 テ ノ資 料 タ ル
ル細 胞会 議 ニ前 後数 回出 席 シ右 細 胞員 等 ト共 謀 シ イ
党 外 活 動 分 子 ニ日本 共 産 党 ノ主義 政 策 等 ヲ宣 伝 シ其 階 級意
前 記 各 工場 ノ情 勢 調査 ヲ為 ス コト ロ
衆 議 院議 員 総 選 挙 ヲ機 ト シ労 働 者 ノ不 平不 満 ヲ 煽 リ 日常 闘
識 ヲ高 揚 ス ル為 メ同党 中 央 機 関 紙 ヲ 配付 ス ル コト ハ
四
﹁赤旗 ﹂ 第 三号 ヲ右 支 部 内 ニ宛 テ党 外活 動 分 子 タ ル原道 夫 事
井 軍治 ノ両名 ニ各 一部 宛 郵 送 シ次 テ 同 年 三 月 七 、 八 日頃 同
労働 農 民 党 京橋 支 部 内 ニ宛 テ党 外活 動 分 子 タ ル山 之 井恵 、 薄
同党 中 央 機 関紙 ﹁赤 旗 ﹂第 二号 ヲ 日本 橋 区 新 佃島 東 町 一了 目
ナ ル檄 文 ( 前 岡押 号 ノ 三 一四〇 ) 各 十部 位 ト ﹁ 資 本 家 地主 の
三九 )及 ﹁ 見 よ頻 々た る検 束 言論 集 会結 社 の自由 の迫 害を ﹂
し て大衆 的 抗 議運 動 を展 開 せ よ﹂ ナ ル檄 文 ( 前 同 押 号 ノ三 一
圧 に抗 し て赤 旗 は進 む戦 闘 的 労働 者 は 日本 共産 党 に固 く結 成
つ﹂ ナ ルビラ ( 前 同 押 号 ノ三 一四 一)外 一種 ノ ビラ 各 約三 十
政 府 の暴 圧を撃 破 せ よ、 日 本共 産 党 敢 然 こ の闘争 の先 頭 に立
ミ其 翌 二十 一日頃前 記 八代 康 ノ居 室 ニ於 テ党 員 松 崎 簡 ニ同 人
枚 ヲ受 取 リ同 人 ノ指 示 ニ従 ヒ右檄 文 一通 宛 ヲ ﹁ 同 志 ﹂ ニ折 込
同年 三月 十 一日頃 前 記 菊 田善 五 郎 ノ命 ヲ受 ケ同 人 ヨリ受 取
松 崎簡 、 土 居 譲、 和久 田繁 、 薄井 軍治 ニ各 一部宛 郵 送 シ
リ タ ル原 稿 ニヨリ同 月 十 三 日頃 京 橋区 南 飯 田 町六 番 地 稲本 方
久 田 繁 ニ交 付 ス ヘキ分 各 一部 ヲ手 交 シ同 阿 部 鉄夫 ニ対 シ テ ハ
ア ル ﹁京橋 地 方 の労働 者 、 市 民 諸 君 に檄 す ﹂ ト云 フカ如 キ題
飢 餓ト ニ襲 ハル ル外何 等 ノ利 益 ナ シ 田中 軍閥 内閣 ハ国防 デ ー
同 夜 被告 人直接 之 ヲ交 付 シ仍 テ同党 ノ政 策 ヲ宣 伝 シ前 記大 検
ニ交 付 ス ヘキ分 各 一部宛 ヲ 手 交 シ同 赤沼 某 ニ同人 ノ分 及同 和
ノ名 ノ下 ニ軍 国 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ居 ル モ吾 々 ハ斯 ル平 和 ノ仇
挙 ヲ以 テ資 本 家地 主 ノ暴 圧 ナ リ ト誣 ヒ之 ニ対 スル抗 議 運動 ヲ
ノ分 及党 外 活動 分 子 土 居 譲、 福 島 治 重、 増 田 隆男 、 渡 辺順 平
敵 ヲ葬 リ 今 後 ノ戦 争 ニ ハ絶対 ニ反対 セネ ハナ ラ ヌ﹂旨 ノ 日本
簡 、 渡 辺順 平 、 八代 康 、 土 居 譲等 ト共 ニ其 若干 ヲ京 橋 区新 富
ビラ ヲ貼 付 ス ル コト ト ナリ 各 其方 面 ヲ定 メ被 告人 ハ前 記松 崎
同 夜前 記 八代方 ニ於 テ被 告 人桑 原 光 一ト共 謀 シ前 項所 掲 ノ
為 ス ヘキ コト ヲ煽 動 シ
名 ノ下 ニ ﹁戦争 ハ独 リ 資本 家 ヲ利 スル ニ止 リ 吾 々国 民 ハ死 ト
八 代康 ノ居 室 ニ於 テ右松 崎 簡 、 土 居 譲等 ト 日本 共 産党 ノ署 名
六
共 産 党 ノ政 策 ヲ宣 伝 スル戦 争 反対 ノ ビラ 約 三 百枚 ヲ印刷 シ同
同月 二十 日頃 前 記 菊 田善 五 郎 ヨリ 日本 共 産党 ノ主 義政 策 ヲ
二、 被 告 人芝 浩 ハ昭 和三 年 一月 下旬 深 川 区内 ノ路 上 ニ於 テ前 記 菊
実行 シ
町 横 町 ヨリ佃渡 場 迄 ノ電 柱 等 ニ貼 付 シ テ前 記煽 動 ヲ大 衆的 ニ
工 ノ帰 宅 ヲ 待受 ケ撒布 セン ト セシ カ右 時機 ヲ逸 シ之 ヲ果 サ ス
夜 之 ヲ同 区新 富 町 ヨリ 佃渡 場 迄 ノ路 上 ニ於 テ 石川 島 造船 所 職
五
宣 伝煽 動 シ中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト シ テ 大 衆 的威 力 によ つて 天 皇 と結 ひ つ いた資 本 家 地 主 の政府 を 讓歩 屈 伏 せ しめ軈 て 打倒 せ
ニ出 席 シ テ党 員 ト ナリ シ コト ヲ確 知 シ 之 ヲ承認 セシカ 日本 共 産
田 善 五 郎 ヨリ 入党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ次 テ同 月末 頃 ノ第 一回 細 胞会 議
党 カ前 記 ノ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コトヲ認 識 シナ カ ラ爾 後
労働 者 農 民 の革命 的 民 主的 政 府 を樹 立 せ よ ナ ル事 項 ヲ掲 ケ シ 日本 共 産党 関 東 地 方 委員 会 機 関紙 ﹁同志 ﹂
一
前 掲菊 田 善五 郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル 石川 島 造船 所 細 胞
第 一号 ( 前 同 押 号 ノ三 一三八) 同 地 方委 員 会 ノ署名 ア ル ﹁弾
桑原光 一及党員菊田善五郎等細胞員ト共謀 シ前 記ノ 一ノ一掲
ニ所属 シ前 後数回前記細胞会議 ニ出席 シ被告人伊達廉 一、同 ヲ宣 伝シ
其担当方面ナル石川島造船所附近 ニ貼付シテ大衆 ニ党 政策等
一ト共謀ノ上前記増田隆雄、福島治重ト共 ニ前記 ビラ若 干ヲ
四、被告人片山信忠 ハ昭和二年四月横浜区裁判所 ニ於テ公務執行
記諸般 ノ事項 ニ付 キ秘密 ノ協議 ヲ遂ケ其実行 ヲ為 シ特 ニ被告 人 ハ石川島 造船所対策委員会 ニ対 スル煽動、労農党京橋支部
妨害罪 ニ因リ懲役三月 ニ処 セラ レ其執行ヲ終リ シモノナルカ
下宿 ニ於 テ同人ト共 ニ日本共産党ノ署名 アル ﹁ビラ﹂等 ノ区
党員大島英夫 ノ依頼 ニヨリ其頃東京市電早稲田終点附近 ノ某
昭和三年 一月末頃芝区三田通リ ノ某 ﹁カフエー﹂ ニ於 テ同
ニ同党 ノ候補者ヲ立 ツコトノ必要 ナル所以 ノ煽動 ヲ担当実行
一
分 ヲ為 シ更 ニ同人ノ依頼 ニ応 シ党 員秋 和松 五郎及同 二片栄司
前記 一ノ二所載ノ如ク被告人伊達廉 一、同桑原光 一ト日本
ニ当リ
ニ対 スル同党秘密文書 ノ配付 ヲ引受 ケ先 ツ右 両名 ノ居所ヲ探
二 二月十九日夜被告 人ハ其担当方面 ナル月島機械工場附近 ニ於
共産党 ノ政策宣伝等ヲ目的ト スル同党 ビラ撒布 ヲ共謀 シ同年
索 シテ会合ノ場所 ヲ打合 セ右二片 栄司 ニハ小 石川区内大曲橋
附近 ニ於テ秋 和松五郎 ニハ豊多 摩郡淀 橋町ノ某 ﹁カ フエー﹂
テ同工場従業員 ノ帰路 ヲ見計ヒ前記 ビラ約 二十枚位 ヲ撒布 シ
ニ於テ孰 レモ前記英夫 ヨリ受取 リシ文書 カ日本共産党中央機
同党 ノ政 策ヲ大衆 ニ宣伝シ 三、被告人桑原光 一ハ昭和三年 一月末日前記第 一回ノ細胞会議 ニ
関紙 ﹁ 赤旗﹂第 一号其他選挙 ニ関 スル指令等秘密文書 ニシテ
コトヲ認識 シナカラ之 ヲ右 両名 ニ手交シ以テ右 両人ト右大島
要 スル ニ共産党 ノ主義政策 ノ宣伝煽動 ニ供 セラルル モノナ ル
出 席 シテ日本共産党員トナリ居 ル コトヲ知 リ之 ヲ承認 シ同党 カ 前掲菊田善五郎ヲ ﹁キヤプ テン﹂ トスル石川島 造船所細胞
前 記目的 ヲ有 スル秘密結社 ナル コトヲ認識 シナカラ爾後 一
同年 二月初 頃前 記芝区三田四国町関東金属労働組合事務所
ニ於 テ同党 員菊田善五郎 ノ勧誘 ニ応 シ日本共産党 カ前記ノ目
ニシテ孰 レモ予テ社会運動 ニ従事 セル モノナルカ
合員 ニシテ労働農民党員、被告人坂本 二郎 ハ関東金属労働組合員
第四、被告人吉原清 一郎、被告人児玉慶 一郎 ハ共 ニ関東金属労働組
﹁キヤプ テン﹂ タル前記石川島 造船所細胞 ニ所属 シ
的 ヲ有 スル秘密結社 ナル コトヲ認識 シナカラ 入 党 シ同 人 ノ
二
英夫間 ノ党文書連 絡 ニ従事 シ
ニ所属 シ前記ノ如ク前後数回其細胞会議 ニ出席 シ前 記細胞員 ト共謀 ノ上前 掲諸般ノ事項 ニ付秘密 ニ協議 ヲ遂ケ其決定 ニ基 キ前 掲 ノ活動 ヲ為 シ特 ニ月島機械工場 ノ情勢調査 ヲ受持 チ実 行シ
前記 一ノ六所載 ノ如ク同年三月二十日頃 ノ夜被告人伊達廉
撒布 ヲ見合 セ河中 ニ投棄 シ
携帯シ其担当方面佃 ノ渡附近 ニ至リ シカ急 ニ畏怖 ノ念ヲ生 シ
芝浩 ト共謀 シ同夜同党 ノ政策ヲ宣伝煽動 スル前記 ビラ若 干ヲ
二 前 記 一ノ二所載 ノ如ク同年二月十九 日被告 人伊達廉 一、 同
三
株 式 会社 前 ノ ﹁ミ ルク ホ ー ル﹂ 加藤 方店 内 ニ於 テ日本 共 産 党 員
一、 被 告 人 清 一郎 ハ昭 和 三年 二月 四 日 頃東 京市 芝 区札 ノ辻 沖 電 気
前 記第 一ノ四 所 掲
テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ同 被 告 人及 党 員 二片 栄 司 外 数名 ト共 謀 シ
記大 井 町 鎧 ケ淵 ノ 居宅 ニ於 テ開 カ レタ ル前 記 芝地 区 ﹁キヤプ
三 田 沖電 気 従 業 員 馘 首 反対 ノ件
豊 岡 光学 ノ争 議 応 援 ニ関 ス ル件
スル コト
東 京 全 市 工 場 代表 者 会 議 ニ各 工場 代表 者 及 従 業 員 ヲ動 員
長 江 甚成 ノ勧 誘 ニ応 シ同党 カ前 記 目 的 ヲ 有 スル秘 密結 社 ナ ル コ イ
ハ
ロ
同 年 二 月初 旬 迄 ノ間 同党 員松 尾 直 義 、 同細 井 事 市 川 正 一、
ト ヲ知 リ ナ カ ラ入 党 シ 一 同 長 江 甚 成 ト右 会 社 ノ三 田 工場 ヲ活 動 目標 ト ス ル関東 地方 委
森 永 喫 茶 店 ニ於 テ前 記 長 江甚 成 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 党 カ前 記
二、 被 告 人 慶 一郎 ハ昭 和 三 年 一月 二十 七 日頃 東 京市 芝 区 三 田 通 リ
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ル事 項 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ
員 会 芝 地区 所 属 ノ所 謂 三田 沖 電 気 工 場 細胞 ヲ組織 シ 其 ﹁キヤ
人慶 一郎 、 同 二 郎 ノ両 名 加 入 シタ ル ト コ ロ被 告 人 ハ右 期 間細
プ テ ン﹂ ヲ 命 セラ レ シ カ同 細 胞 ハ間 モ ナ ク右甚 成 脱 退 シ被 告
胞 ノ統制 、 党 上 部 ト ノ連 絡 、 細 胞会 議 ノ招 集 其 他細 胞 ﹁キヤ プ テ ン﹂ ノ任務 ニ従 事 シ右 直 義、 正 一、 慶 一郎 ト東 京 府 荏 原
ノ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 入党 シ
於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前後 二回 出席 シ前 記被 告 人 清 一郎
ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 三 田 沖 電気 工 場 細胞 ニ所 属 シ前 記 場 所 ニ
昭和 三 年 二 月初 旬 ヨリ 同 三 月初 旬 頃迄 被 告 人清 一郎 ノ ﹁キ
一
其 他 ト共 謀 シ前 記 所 掲問 題 ニ付 秘 密 ニ協議 シ
ノ 被 告 人居 宅 ニ於 テ各 一回 細 胞会 議 ヲ開 キ被 告 人慶 一郎 及 右 直 義 、正 一等 ト共 謀 ノ 上右 目 標 工場 ニ於 テ関 東 金 属三 田 沖 電
昭 和 三年 三 月 日 本共 産 党 ノ関 東 金 属 労働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨ
仲 町湊 七 良方 ニ秘 密 ニ開 カ レタ ル ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 会 議 ニ於
ン﹂構 成 員 ヲ命 セラ レ同 月 十 四 日夜 前 記 横 浜市 鶴 見 区 潮田 北
ハ同 工場 ノ青 年 分 子 ヲ結 集 シ テ反対 運 動 ヲ起 サ シ メ脱 退者 ヲ
日本 光学 工 業 株式 会 社 ノ争 議応 援 ノ件
ナ ルヲ以 テ先 ツ極 力 之 ヲ阻 止 シ而 モ尚 ホ 脱退 ス ル場 合 ニ於 テ
関 東 金 属労 働 組 合 三 田 沖電 気分 会 幹 事 脱 退引 止 ノ件
一ノ六 所 載 ノ如 ク イ
党 員 適任 者 詮 衡 並 ニ其詮 衡 員 人 選 ノ件
テ同 人 並 ニ被 告 人 金 子健 太 、 同市 村 光 雄 ト共 謀 シ前 掲 第 一ノ
等 ノ煽 動 ニ出 ル コト而 シ テ被 告 人清 一郎 ニ於 テ其 実行 ノ局 ニ
ハ
ロ
昭 和 三 年 二 月 八、 九 日 頃 ヨリ同 年 三 月 初旬 迄 ノ間 右 細 胞 ノ
等 党 ノ影 響 並 ニ組 織 拡 大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 キ協 議 シ
当 ル ヘキ コト ヲ決 定 シ党 影 響力 ノ拡 大 ヲ図 リ
却 テ孤 立 セシ ムル コト 其方 法 ト シテ 研 究 会 ノ開 催 、 ビ ラ撒 布
ニ付 秘密 ニ協 議 シ右 幹部 ノ脱 退 ハ左 翼 労働 者 ニ対 スル大 打 撃
産党 系 ト目 セラ ル ル コト ヲ虞 レ右組 合 ヲ 脱退 セ ント ス ル問 題
気 分 会 ノ幹 部 連 カ評 議 会 系 ノ組 合 員 カ漸 次 過 激 ト ナ ル為 メ共 二
郡 荏 原町 小 山 ノ松 尾直 義 方 及 同 郡荏 原町 戸 越 三 百 四十 九 番地
二
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ前記 被 告 人居 宅 及 被 告 人橋 本省 三 ノ前
郎 君 ニ投 票 セ ヨ﹂ ナ ル趣 旨 ノ日 本共 産 党 又 ハ同党 関 東 地 方委
員 会 署 名 ノビ ラ約 四 十 枚 ヲ貼 付 シ以 テ右秋 和 ニ対 スル 投 票 ヲ
昭 和三 年 二 月 上旬 頃 前 記 第 二 ノ 二 ノ二 所載 ノ 如 ク東 京 市 京 橋 区 銀 座 四 丁 目市 電 交 叉 点附 近 ノ汁 粉 屋 三好 野 ニ於 テ党 員 菊
三
大 衆 ニ煽 動 シ
第 五、 被 告 人槇 田 清、 同靏 田 梅 郎 ハ共 ニ関 東 金 属労 働組 合員 ニシ テ
田善 五 郎 ヨリ ノ依 頼 ニ応 シ同 人 ニ代 リ党 上 部 ト 三田 沖 電 気 工
予 テ社 会 運 動 ニ従事 セシ モノナ ル カ
場 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 吉 原 清 一郎 、芝 浦 製 作 所本 工場 細 胞 ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ 村松 英男 、 豊 岡 光 学 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂槇 田 清
東 金 属 労働 組 合 事 務 所 ニ於 テ党 員 片 山 峰 登 ヨリ ノ告知 ニ ヨリ日
本 共 産党 ノ党 員 タ ル コト ヲ自 覚 シ同 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス
一、 被 告 人槇 田 清 ハ昭 和 三年 二 月十 三 日頃前 記 芝 区 三 田 四国 町 関
ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ認識 シ ナ カ ラ
ト ノ間 ノ ﹁レポ ー タ ー﹂ タル コト ヲ諾 シ爾来 同 年 三 月 十 五 日
其 他 打 合 セノ場 所 ニ於 テ被 告 人木 村 節 夫 事川 関 等 ノ手 ヨリ 日
一
ノ大 検 挙 ニ至 ル迄 数 回 同 市 京橋 区 銀 座 四 丁目 芝 区 芝 公 園附 近
本 共 産党 中央 機 関 紙 赤 旗 、 同党 ノ総 選 挙 声明 書 共産 党 政 策 ヲ
ト﹂ 第 一輯 其 他 秘 密 ノ党 文書 ヲ受 取 リ 其 頃之 ヲ前記 三名 ノ各
工 業株 式 会 社 工 場 ヲ 活動 ノ目 標 ト シ関 東 地 方委 員 会 芝 地区 ニ
明 、 同杉 浦 啓 一、 同 野 坂参 三 等 ト東 京市 芝 区 豊岡 町 日本 光学
同年 二 月頃 ヨリ 被 告 人靏 田梅 郎 、党 員片 山峰 登、 同 中 村義
列 挙 セ ルビ ラ ( 前 同 押 号 ノ三 三九 ) 日本 共 産 党 ﹁パ ンフ レ ツ
所 属 工場 ニ持 参 シ テ同 人等 ニ手 交 シ又 ハ郵 送 シ以 テ党 文 書 ノ
所 属 スル所 謂 豊 岡 光 学細 胞 ヲ組 織 シ其 ﹁キヤ プ テ ン﹂ ニ任 命
ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ニ従 事 シ該 期 間中 前 後 三 回東 京 市 麻布 区 宮
セラ レ細 胞 ノ統制 、党 上部 ト ノ連 絡、 細 胞 会 議招 集 其 他 ﹁キ
連 絡 ニ従 事 シ
村 町 ノ被 告 人靏 田梅 郎 方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ細 胞 会 議 ヲ開 キ前
三、 被 告 人 二郎 ハ昭 和 三 年 二 月 二、 三 日 頃東 京 市 芝 区 三田 四国 町 関 東 金 属労 働 組 合 事務 所 内 ニ於 テ前 記湊 七良 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本
記 細胞 員 タ ル被 告 人靏 田梅 郎 等 ト 共 謀 シ
被 告 人 並 ニ被 告 人靏 田 梅 郎外 二名 ノ解 雇問 題 ニ関 シ 日本
光学 工 業株 式 会 社 従 業 員 ヲ シテ会 社 ニ対 シ右 解 雇 反対 ノ交
工場 新 聞 ﹁ 火 花新 聞 ﹂ ヲ発刊 シ右 解 雇 反対 ノ記 事 ヲ掲 載
渉 ヲ為 サ シ ム ヘク実 行 委 員 会 ニ対 シ煽 動 スル コト
ハ
前 記 芝 浦 製作 所 本 工 場 外 数 工場 ヲ モ細 胞 働 キ 掛 ノ 目標 ト
党員推薦ノ件
スル コト
ニ
ロ
イ
シ
ヤ プ テ ン﹂ タ ル前 記 三 田沖 電 気 工場 細 胞 ニ所 属 シ
同 年 二月 初 頃 ヨリ 三 月初 頃 迄 ノ間被 告 人吉 原 清 一郎 ノ ﹁キ
共 産 党 カ前 記 目 的 ヲ 有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ入党
一
二 同 年 二月 施 行 ノ衆 議 院議 員 総 選 挙 ニ付 共 産 党 員 ニシ テ労 働 農 民党 ノ公 認 候補 者 ナ ル秋 和松 五 郎 ヲ支 持 ス ル コト ニヨリ共
記 党 員菊 田 善 五 郎 、 同 飯野 親 邦 ト共 謀 シ東 京 府 荏 原郡 大 崎 町
産 党 ノ勢 力 ヲ拡 大 スル 目的 ヨリ 同 年 同 月十 三 、 四 日頃 ノ夜 前
五 反 田駅 附 近 ノ工場 ノ塀 又 ハ電 柱 ニ ﹁革 命 的 労働 者 秋 和松 五
二
三
ス ル コト
一部 ( 前 同押 号 ノ 二 八 一四) ヲ配布 シ テ同党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ ナシ
二 、 被告 人靍 田 梅 郎 ハ昭 和 三年 二月 十 三 日頃 東 京市 芝 区 三 田 豊 岡
等 党 ノ主義 政 策 ヲ宣 伝 シ影 響 ヲ拡大 シ勢 力 ヲ増 大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ協 議 シ其 決 定 ニ基 キ解 雇 取 消問 題 ニ付 テ ハ従 業 員 田辺
コトヲ 告知 セラ レ同 党 カ前 記 ノ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト
町 ノ同会 社 芝 工 場 内 ニ於 テ被 告人槇 田 清 ヨリ 日本 共 産 党 員 タ ル
ヲ認識 シ ナ カラ加 入 ヲ承 認 シ 同時 ニ前 記豊 岡 光学 工場 細 胞 ニ所
幸 則等 ヲ シ テ右 取 消 要求 ニ青 年 工賃 銀 二割 値 上 、 健康 保 険 料
属 シ前 記 一ノ一 所 掲 細胞 会 議 ニ前 後 二 回出 席 シ前 記 ノ各 事 項 ニ
金 会社 全 額 負 担 其 他 ノ要 求 ヲ附 加 シ テ会 社 ニ交 渉 セシ メ 一面 其 趣旨 ノ ビ ラ ノ撒 布 ニ依 リ気 勢 ヲ煽 リ シ カ会 社 ハ之 ニ応 セサ
第 六 、 被告 人小 林 信吉 ハ東 京 市 電 気 局 車 掌 ニシテ東 京 市 電 自 治 会 ニ
リ シ ヨリ更 ニ右 実 行 委員 会 ヲ煽 動 シ テ ﹁スト ライ キ﹂ ニ入 ラ
加 入 シ被 告 人石堂 清 倫 ハ無 産 者 新 聞社 記者 ニシテ関 東 電 気 労働 組
付 キ協 議 シ其 決定 ニ基 キ前 記 ノ活 動 ヲ為 シ前 記山 田義 雄 ノ身 上
○ 八) ヲ発 刊 シ右 解 雇反 対 ノ記事 ヲ 掲 ク ルト 同時 ニ ﹁資 本 家
合 及 労働 農 民党 ニ加 入 シ共 ニ予 テ社 会 運 動 ニ従 事 セ ル モ ノナ ル カ
シ メ同委 員 会 名義 ノ ﹁ビ ラ﹂ 撒布 ニ依 リ該 ﹁スト ラ イ キ﹂ ヲ
地 主 の政 府 を 倒 せ 労働 者 農 民 の革 命 的 政 府 を 作 れ、 土 地 の無
調 査 ヲ受 持 チ テ党 組 織 ノ拡 大 ヲ図 リ
償 没 収﹂ 等 共 産党 ノ 主義 政 策 ヲ宣 伝 煽 動 ス ル記事 ヲ掲 載 シ被
附 近 ノ路 上 ニ於 テ党 員 門 屋 博 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 党 カ前 記 ノ
一、被 告 人 信吉 ハ大 正十 五 年 九 月 或 ハ同年 十 月 頃東 京 駅 前 丸 ビ ル
煽 動 セシ メ 工場 新 聞 ﹁ 火 花 新 聞 ﹂第 一号 ( 前同押 号ノ二八
告 人 ヨリ同 工 場 従 業 員 ニシ テ党 外 活 動 分 子 タ ル藤 井 松 三 郎 外
ン﹂ タ ル被 告 人 ヨリ党 上 部 ニ党 員 適 任 者 ト シ テ推 薦 シ
一
テ ン﹂ ト スル関 東 地 方 委 員 会所 属 ノ細 胞 員 トナ リ該 期間 東 京
昭 和 二年 五 月 初 ヨリ 同 年 六 月中 頃 迄党 員 南 喜 一ヲ ﹁キ ヤプ
目的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ認 識 シナ カ ラ入 党 シ
数名 ニ配 付 シ山 田義 雄 ノ経 歴其 他 ノ調 査 ヲ 遂 ケ テ ﹁キ ヤプ テ
右細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ同 年 三 月 十 四 日夜 前 記大 井 町 鎧 ケ 淵 被 告 人橋 本 省 三 方 ニ於 テ開 カ レタ ル前 掲 第 一ノ 二 ノ 四 芝 地 区 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ被 告 人橋 本 省 三 、同 北
レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ右喜 一及 細 胞 員 村 尾薩 男 、
府 南 葛 飾郡 寺 島 町 大 字 寺 島 ノ南 喜 一方 其 他 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ
豊 岡 光 学争 議 応 援 ノ為 メ其 翌 十 五 日夜 行 ハル ル示 威 運動 ニ
同 島 上 善五 郎 、 同 志 賀 多 恵 子等 ト共謀 ノ 上
牧 孝 三 、 同 野 田忠 勝 等 ト共謀 シ党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ 前 掲
イ
議 会解 散 請 願運 動 ハ従 来 其 中 心 ヲ労 働組 合 ニ加 入 シ居 ル
各 工場 ノ従 業 員 ヲ動 員 参加 セ シ ム ル コト
動 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ニ家 賃 三 割値 下 ノ 一項 ヲ加 ヘテ家 賃 値
シ ヨリ爾 後 ハ小市 民未 組 織 労 働 者大 衆 ヲ モ網 羅 シ 且 ツ該 運
労働 者 ニ置 キ シ為 メ自 然前 衛 的 運動 ニ終 リ其 効果 尠 ナ カリ
同年 三 月上 旬 頃 東 京市 芝 区 白銀 志 田町 山 田 義 雄 方 ニ於 テ党
ヲ秘 密 ニ協 議 シ
外 活 動分 子 タ ル同 人 ニ日本 共 産党 中 央 機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ 第三 号
下 運動 者 ト モ共 同闘 争 スル コト
シ 一切 ノ貧 困 ト隷 属 ノ根 源 ヲ芟 除 ス ルカ為 メ ノ労働 者階 級
ノ指 導的 頭 部 ト シ テ且 ツ最強 固 ナ ル前 衛 タ ル カ故 ナ リ
日本 共 産党 ニ加 ヘラ レタ ル全 国 的 大 検 挙 ハ資 本 家 地 主 カ 如
労働 者 ト農 民 ト ノ利 害 ハ経済 的 ニ 一致 ス ヘキ モノ ニアラ ス従 テ労 働者 農 民総 聯合 ノ実 現 不能 ナ ルヲ 以 テ労 働 者 ハ労
何 ニ執 拗 ニ労 働 階 級 ノ 頭 部 ヲ打 壊 サ ント ス ル カヲ 示 スト同
ロ
働 組合 総 聯 合 ヲ農 民 ハ農 民 組 合総 聯 合 ヲ各 別 ニ組 織 シ労働
シ モノナ リ
政 治 的 闘争 ノ為 メ其 政 治 的啓 蒙 ノ為 メ最 勇 敢 ニ闘 争 シ来 リ
投 獄 セラ レシ 人 々 ハ労働 者農 民 ノ生 活改 善 ノ為 メ其 経済 的
ス闘 争 シ来 リ シ コトヲ 示 ス モノ ニシ テ右大 検 挙 ニヨリ拘 留
時 ニ日 本共 産 党 カ労働 階 級 ノ為 メ ニ如 何 ナ ル迫 害 ニモ屈 セ
工場 労 働 者 ニ ﹁マル ク ス﹂ 主義 ヲ注 入 スル 目的 ヲ以 テ工 場 新聞 ヲ発 刊 ス ル コト
昭 和 二年九 月 頃 ヨリ同 十 月 頃 迄 ノ間 被 告 人 野 田忠 勝 、 同
ス ル モ ノ ハ第 三 ﹁イ ンタ ーナ シ ヨナ ル﹂ ニシテ 各国 ノ労 働
者 農 民 ノ闘 争 ヲ最徹 底 的 ニ指導 シ奮闘 シ ツ ツ アル ハ各 国 ノ
世 界 万 国 ノ労 働 者農 民 ノ 革命 運 動 ヲ理論 的 ニ実 際的 ニ指 導
二、 被 告 人 石堂 清 倫 ハ昭 和 三年 一月 頃東 京市 芝 区鳥 森町 一番 地 無
共 産党 ナ リ故 ニ万 国 ノ ﹁プ ロレタ リ ア ー ト﹂ ハ団 結 シ テ共
赤 島秀 雄 ト党 員 倉 重新 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委員
産 者 新 聞社 編 輯 部員 ト ナ リ シ カ同年 三 月十 五 日 ノ大 検 挙 以 来身
産 党 ヲ守 リ第 三 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル﹂ ヲ守 レ労働 者 農 民
会所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ
ヲ 秘 メ逮捕 ノ危 険 ヲ避 ケ居 ル編 輯長 是 枝 恭 二 ノ依 頼 ニ応 シ同新
全 国的 農 民 組 合 (日労 、 全 日 、 全農 ) カ全農 民 組 合 合 同 ノ
題下 ニ
同 月 二十 六 日付 同紙 ニ ﹁農 民 組 合 の合 同 と共 同闘 争﹂ ナ ル
ナ ル社 説
大 衆 的力 ヲ以 テ頑 強 ニ共 産 党 ヲ守 レ
ニ
等 同党 ノ政 策 宣 伝 影 響 拡大 ニ関 スル事 項 ニ付 キ 協議 シ
ハ
農 民党 ヲ媒 介 者 ト シ テ統 一セラ ル ヘキ コト
二
聞 ノ編 輯 ヲ引 受 ケ 爾来 同新 聞 ニ掲載 ス ヘキ重 要 記 事 ニ付 テ ハ秘 カ ニ是枝 恭 二 ヲ訪 ヒテ或 ハ原 稿 ヲ示 シ 或 ハ其 内 容 ヲ説 明 シ 一々
同 年 三 月 二十 三 日発 行 ノ同新 聞 ( 前 同 押 号 ノ 三四 六 五 ) ニ
同 人 ト 協議 ノ上其 載 否 ヲ決 定 シ居 リ シ モ ノ ナル ト コ ロ 一
﹁ 共 産 党 を 守 れ﹂ ナ ル題 下 ニ
ニヨリ無 条 件的 ニ合 同 シ戦線 ヲ統 一ス ル ノ必 要 ヲ覚知 シ タ
ニ決 定 シタ ルカ 労農 大 衆 ハ資 本 家 地主 階 級 ト ノ闘 争 ノ経 験
リ共 産 党 員 ノ大検 挙 ハ其 無 条件 合 同 ノ正 当 ナ ル コト ヲ脱 明
申 合 ヲ為 シ三 月 二十 五 日全 農 民 団 体協 議 会 ヲ招 集 ス ル コト
三 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナル﹂ ヲ打 壊 セ ント シ テ相 協 力 スル ハ
万国 ノ資 本 家地 主 階 級 ト 其 政府 カ ﹁プ ロレタ リ アー ト﹂ ノ
共 産 党 ト 第三 ﹁イ ン ター ナ シ ヨナ ル﹂ ヲ最 モ恐 ル ヘキ敵 ト
シ其 合 同 ヲ促 進 セシ カ労 農 大 衆 ハ勇 猛果 敢 ナ ル共 同 闘争 ニ
前 衛 タ ル共 産 党 ト其 世 界 的 本部 ニシ テ且 ツ其 世 界 党 タ ル第
ス ルカ 為 メ ニシ テ又 共 産党 カ資 本 主 義 私有 財産 制 度 ヲ 廃止
ヨリ可 及 的 速 ニ合 同 ヲ実 現 シ延 イ テ ハ全 労 農 政党 合 同 促 進 イ
謀シ
ロ
学 生 ノ学 校 当 局 ニ対 ス ル政 治 的 経済 的 要 求 ヲ統 一シ学
学 生 ニ対 シ ﹁マルク ス﹂ 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 ス コト
準 トナ ル ヘキ ﹁研 究 コー ス﹂ ヲ作成 ス ヘキ コト
ヲ把 握 セ ル学 生 ヲ其中 心 ト ス ル必要 ア ル ヨリ其 研究 ノ基
生 ノ団 結 ニ ヨリ 其 実 現 ヲ迫 ル カ為 ニハ ﹁マルク ス﹂ 主 義
ハ
ニ 一般 学 生 ニ対 シ テ モ直 接 ニ働 キ掛 ク ル コト
学 生 大 衆団 体 タ ル学 生 社 会科 学 聯 合 会 ヲ確 立指 導 シ更
ニ貢 献 ス ヘク 全 国 ニ亘 ル大 検 挙 ニ対 シ犠 牲 者 ノ即時 釈放 、 治 安 維持 法 撤 廃 要求 運 動 ニ対 シ テ モ全 労 農 党共 同 シ テ戦 ヒ 全 農 民組 合 モ亦 共 同 シ テ此 運 動 ヲ起 ス ヘキ旨 ノ社 説 ヲ掲 載 シ広 ク 全 国 各地 ニ発 送 配付 シ 以 テ前 記 日本 共 産 党 ノ目 的 ト スル事 項 ノ実 行 ヲ煽 動 シ
等 学 生 ニ党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ協 議 シ
第 七 、被 告 人曽 田英 宗 ハ駒 場 社 会科 学 研 究会 ニ所 属 シ全 日本学 生 社 会 科学 聯 合 会 ノ常 任 委 員 タ リ 、被 告 人 田中 稔 男 ハ新 人 会 ニ、 被 告
乙、 石 田英 一郎 ﹁キ ヤプ テ ン﹂時 代 ニ東 京市 本 郷 区 弓 町 一丁
人 木本 栄 ハ自 動車 従 業 員 同 盟 ニ各 所 属 シ被 告 人 滝嘉 蔵 ハ市 電 自 治 会 ニ所 属 シ且 ツ労 働 農 民 党 城 西支 部 常 任 委 員 ニシ テ孰 レ モ予 テ社
キ前 記 内 垣安 造 、 水 野 秀 夫 ト共 謀 シ テ
目 一番地 福 田方 ノ被 告 人居 室 其他 ニ於 テ数 回 秘 密 会 合 ヲ開
在 仙 台市 第 二高 等 学 校 ニ於 テ其 寄 宿舎 ノ伝 統 的自 治 ニ
前 記 ノ 趣旨 ヲ内 容 ト ス ル ﹁研究 コー ス﹂ 作 成 ノ件
一、被 告 人 英 宗 ハ大 正十 五 年 十 月中 頃 東 京 市麹 町区 丸 ノ内東 京 毎
イ
会 運動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コ ロ
夕新 聞 社 前道 路 ニ於 テ党 員 門屋 博 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産党 カ前
ト ライ キ﹂ ヲ応 援 支 持 スル コト
対 スル 同校 当 局 ノ抑 圧 ニ反抗 シ勃 発 セ シ同校 長 排 斥 ﹁ス
ロ
昭 和 二 年 三 月下 旬 頃 ヨリ 同党 学 生 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ所 属
記 目的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 入党 シ 一
シ同 年 五 月頃 迄 同党 員 大 間 知篤 三 ( キ ヤ プ テ ン)、 同 内 垣 安
ニ付 テ ハ其 草案 ヲ作 成 セシ カ適 々学 生 社会 科 学 聯 合 会 モ亦
等 前同 旨 ノ 事 項 ニ付 キ協 議 シ其決 定 ニ基 キ ﹁研究 コー ス﹂
被 告 人 ハ其 作成 委 員 ノ 一人 ナリ シ ヨリ其 委 員 会 ニ於 テ 右
学 生指 導 ノ 為 メ ﹁研究 コー ス﹂ ヲ作 成 セ ント セル際 ニシ テ
造 ト、 其 後 同 年 八 月頃 迄 同 石 田英 一郎 (キ ヤ プ テ ン)、 同 内
迄 同内 垣 安 造 、 同是 枝 操 ト、 其 後 同年 十 一月頃 迄 同内 垣 安 造 、
垣安 造 、 同水 野 秀夫 、 同 波 多 野 事 是枝 操 ト、 其後 同年 九 月 頃
同是 枝 操 、 被 告 人 田中 稔 男 ト、其 後 昭 和 三 年 三 月 頃迄 右 田 中
右 ﹁ストラ イ キ﹂ 指 導 ノ責 任 者 ト シ テ仙 台 市 ニ出 張 シ 一面
之 ヲ 採用 セ シ メ二高 ﹁ス ト ライ キ﹂ 事 件 ニ付 テ ハ内 垣 安 造
﹁フラク シ ヨ ン﹂ ノ決 定 案 ノ内容 ヲ主 張 シ該 委 員 会 ヲ シ テ
頃 右 石 田英 一郎 ノ後 ヲ襲 フテ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ シ カ
被 告 人 ハ文 部 当 局 カ 二高 ﹁ス トラ イ キ﹂ ヲ赤 化学 生 ノ策 動
稔男 、 内 垣 安 造 ト右 ﹁フ ラ クシ ヨ ン﹂ ヲ構 成 シ昭 和 二年 九 月
白 舎 其 他 ニ於 テ数 回 秘密 会 ヲ催 シ同 人及 前 記 内 垣安 造 ト共
甲 、大 間 知 篤 三 ﹁キ ヤプ テ ン﹂時 代 ニ東 京 市 本 郷 区 森川 町 一
ナリ ト セル態 度 ヲ 論 難 シ 二高 学 生 側 ノ要 求 ハ正 当 ナ ル ヲ 以
シ メ其 他講 演 会 ノ開 催 又 ハ ﹁アピ ー ル﹂ ノ撒 布 等 ニ ヨリ
合 会 所 属 ノ学 生 ヲ シテ学 校 ノ門 前 又 ハ掲 示場 等 ニ貼 付 セ
掲ケシ ﹁ ポ ス ター﹂ 約 五 百 枚 ヲ作成 シ全 日本社 会 科 学 聯
早 稲 田 夜間 専 門 学校 ﹁ス トラ イキ ﹂事 件 ニ付 テ ハ前 記 内
テ飽 迄 之 ヲ支 持 ス ヘキ旨 ノ学 生 社 会 科 学聯 合 会 名 義 ノ声 明
垣 安 造 及被 告 人 田中 稔男 カ其 責 任 者 ト シ テ早稲 田大 学 社
其 目 的 ノ貫 徹 ニ努 メ
丙 、 被 告 人委 員 長 時 代 ニ前 記 内 垣 安 造 居 室、 本 郷 区 西 須 賀 町
会 科 学聯 合 会 ノ関根 某 ヲ通 シ テ盟 休団 ト連絡 ヲ取 リ学 生
書 約 五 千枚 ヲ作 成 シ 同聯 合 会 関 係 ノ学 生 ヲ シ テ東 京 ノ諸 学
鎌 野 熊 吉方 ノ被 告 人 田中 稔男 居室 及 小 石川 区 小 日向 町 二 十
校 ニ撒 布 セシ メ
四 番 地 塩谷 方 ノ被 告 人 居 室等 ニ於 テ前 後十 数 回 秘 密 会 合 ヲ
ノ諸 要求 ヲ統 一シテ運 動 ヲ進 メタ ル結 果 数回 学 生 大 会 ノ
開 催 ヲ見 差 別 撤 廃期 成 同 盟 ノ名 ニヨル ﹁ビ ラ﹂ ノ撒 布 ト
ヲ 主 体 ト シ テ運 動 ヲ進 メ七 生社 糾 弾 及 学園 ノ自 由 擁護 ヲ
新 人会 員 ヨ 通 シテ学 内 団 体 協 議 会 ト連 絡 ヲ取 リ 同 協 議会
ナ リ以 テ学 生 側 ノ気 勢 ヲ揚 ク ル ニ至リ
早 稲田 夜 間 、 専門 学 校 学 生 ハ昭 和 二年 十 二 月其 校名 ヲ
趣 旨 ト スル ﹁ビ ラ﹂ ノ撒布 、 演 説 会 ノ開 催 ニヨリ 学 生 全
所 謂 七生 社 事 件 ニ付 テ ハ被 告 人 田中 稔 男 其責 任 者 ト ナリ
早 稲 田大 学 専門 部夜 学 部 ト改 メ昼 間 部 ト ノ差 別撤 廃 ヲ中
体 ノ 七生 社 ニ対 ス ル反 感 ヲ煽 リ其 結 果 学 生委 員 会 ハ七 生
二年 十 月十 日 ヲ期 シ社 会 科 学 デ ー 運 動即 チ社 会 科学 聯合
心要 求 ト スル ﹁ス トラ イ キ﹂ ヲ起 セシ ヲ以 テ其 要 求 ヲ支
社 暴 行 糾 弾 ノ 態 度 ヲ執 リ 学校 当 局 ニ暴行 者 処 分 要 求 ノ決
長 長 尾 正良 、 新 人会 員 丹生 義 孝 ノ三名 ト委 員 会 形 態 ノ モ
ニ於 テ新 人会 幹 事 長 堅 山利 忠 、 学 生社 会 科 学 聯 合会 委 員
﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 補 助 組織 ニ付 テ ハ被 告 人及 右 内 垣安 造
会 ヲ開 ク ニ至 リ
議 ヲ為 シ遂 ニ大 学 内 ニ於 テ弁 論 部 主 催 ノ 七生 社 糾 弾 演説
持 シ ﹁ス トラ イ キ﹂ 団 ト連 絡 ヲ 取 リ テ之 カ対 策 ヲ 講 スル
ン﹂ ノ補 助組 織 ヲ設 ク ル件
学 校 諸問 題 ニ付 テ ノ運 動 ヲ展 開 ス ル為 メ ﹁フラ ク シ ヨ
並 ニ其 頃 旧新 人会 ニ加 ヘシ暴 行 糾弾 ノ件
国高 等 学 校 弁論 大 会 真 相 批 判演 説 会 ニ対 シ加 ヘタ ル妨 害
七 生 社 員 カ昭 和 三年 二 月東 京帝 国 大 学 弁 論 部 主催 ノ 全
コト
会 ヲ主 体 ト スル大 衆宣 伝運 動 ヲ為 ス コト
学 生 ニ対 ス ル ﹁マル ク ス﹂ 主 義 宣 伝 ノ目 的 ヲ以 テ昭 和
開 キ右 是枝 操 、 内 垣 安 造 、被 告 人 田 中 稔男 ト共 謀 シ イ
ロ
ハ
ニ
三 年 二 月 頃 迄 ノ間 数 回会 合 ヲ開 キ前 記早 稲 田 夜 間 専門 学
ノ ヲ組織 シ被 告 人其 委 員長 ト ナ リ昭 和 二年 十 月 頃 ヨリ翌
校 盟 休事 件 、 七生 社 事 件等 ニ付 キ互 ニ意 見 ヲ交換 シ テ討
等 前 記 同 趣 旨 ノ事 項 ヲ協 議 シ其 決 定 ノ趣 旨 ニ従 ヒ
﹁マル ク ス主義 研究 団 体 を作 れ﹂ ナ ル ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ
社会 科 学 デ ー運 動 ニ付 テ ハ ﹁マル ク ス主 義 を 研究 せ よ﹂
二
究シ ニ
男 女 同 権 ヲ中 心 要 求 ト スル運 動 ヲ 大衆 的 ニ力 強 カ ラ シ ム
ル タ メ労 働階 級 ノ婦 人 ヲ運 動 ノ中 心 ト為 シ婦 人 ノ労働 組 合
ヲ 盛 ナラ シ ムル コト ニ ヨリ 労働 階 級 ノ婦 人 ヲ自 覚 セシ ム ヘ
昭 和 二年 五 月 頃 ヨリ同 年 十 月 頃迄 ノ間 党 員 波 多 野事 是 枝 操、 同佐 野 学 、 同 菊 田善 五 郎 等 ト 関東 地 方 委 員 会 ニ所 属 ス ル細 胞
ス ヘキ コト
ク而 シ テ之 ニ拠 リ テ当 時 設 立計 画 中 ノ婦 人 同 盟 ノ発 展 ヲ期
工 場 閉 鎖 乃 至賃 銀 値 下 ノ途 ヲ講 ス ル結 果労 働 者 ノ生 活 ハ極
細 胞 会 議 ヲ 開 キ同 人等 ト共 謀 シ テ
所 属 ノ細 胞 員 ト ナリ 前 記 塩谷 方 被 告 人 居室 ニ於 テ前 後 約 三 回
同 佐 野 学 ト 同豊 田 直 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル関東 地 方 委 員会
昭 和二 年 十 月 ヨリ同 年 十 二 月迄 党 員 小田 茂 、 同杉 浦啓 一、
等 党 組織 ノ拡大 其 他 ニ関 スル事 項 ニ付 キ協 議 シ
ヲ組 織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ 命 セラ レ該 期 間 細胞 ノ統 制 、 党
従 事 シ前 後 数 回前 記 福 田 方 ノ被 告 人居 室 ニ於 テ 秘密 ニ細 胞 会
上 部 ト ノ連 絡 、細 胞 会 議 ノ招 集 其他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ニ
三
度 ノ不 安 ニ脅 カ サ レ単 ニ組 合 労働 者 ノ ミ ナラ ス 一般 労働 大
日本 共 産 党 ハ其 独自 ノ活 動 ヲ展 開 シ テ労働 者 大 衆 ト工場
ト ヲ宣 伝 スル コト
労働 農 民党 カ各 無産 政 党 ト ノ無条 件 合 同 ヲ提 唱 ス ヘキ コ
イ
ロ
場 ヲ基 礎 ト シ其 活 動 ヲ展 開 ス ヘキ コトヲ意 味 スル カ故 ニ従
日本 共 産 党 カ 其 独自 的 運 動 ヲ為 ス ト ノ コト ハ即 チ党 カ工
ニ於 テ直 接 ニ結 付 ク為 メ 工場 新聞 ヲ発 行 ス ル コト
シ且 ツ労農 大 衆 ノ要 求 ヲ無 視 スル 議 会 ヲ解 散 セ ヨト ノ極 メ
成替 ス ヘキ コト
来 ノ工場 ニ基 礎 ヲ 置 カ サ ル組織 ヲ改 メテ 工場 細 胞 組 織 ニ編
ハ
テ大 衆的 運 動 ニシテ 労働 農 民 党 カ 其中 心 タ ル ヘキ モノ ナ レ
工場 代 表者 会 議 ニ ヨリ 各 地 ニ起 リ シ労 働 者 ノ大 衆 的 運 動
プ テ ン﹂ ト シ東 京 市 電 気 局 自動 車 部 及東 京乗 合 自 動 車 株式 会
同 木本 栄 、 同 滝嘉 蔵 及 党 員 真柄 真 吾 等 ト 同 二片 栄 司 ヲ ﹁キ ヤ
昭 和 三年 一月初 頃 ヨリ 同 年 二 月下 旬 頃 迄被 告 人 田 中 稔男 、
等 同党 ノ影 響力 ヲ強 メ組 織 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ協 議 シ
ト モ初 歩 的 運 動 ナ ル ヲ以 テ左 右 両翼 ノ包 括 的 動員 組 織 ヲ必
議会 解 散 請 願 運 動 ハ議 会 ノ専 制 的 性 質 ヲ労 農 大 衆 ニ暴 露
進 ム ヘキ コト
動 ノ形 態 ヲ採 リ 且 ツ工場 代 表 者 会 議 ノ形式 ニ ヨリ 其運 動 ヲ
ス ヘキヲ 以 テ地 域 的 並 ニ産 業 的 工 場 ヲ単 位 ト ス ル大 衆的 運
衆 ハ自 己 ノ生活 擁 護 ノ為 メ ニ闘 ハサ ル ヘカラ サ ル情勢 ヲ 呈
金 融 恐 慌 ニ ヨリ資 金 ノ供 給 ヲ断 タ レ シ中小 事業 家 ハ当 然
議 ヲ開 キ右 細 胞 員 ト共 謀 ノ上 イ
ロ
四
ヲ全 国 的 ニ統 一ス ル タ メ各 地 ノ部 分 的 要 求 ヲ 全国 的 要 求 ニ
社 ヲ活 動 ノ目 標 ト ス ル関 東 地方 委 員 会芝 地 区 所 属 ノ所 謂自 動
ス ヘキ コト
要 ト ス議 会 解散 請 願 運 動 同 盟 ハ斯 ル性 質 ノ組織 ナリ ト観察
統 一ス ル必要 ア ル ヲ以 テ所 謂五 法 案 ノ 獲 得 ヲ ﹁ス ローガ
車 細 胞 員 ト ナ リ同 市 本 所 区松 倉 町 黎 明寮 内 真 柄 真 吾 ノ 居室 其
ハ
ン﹂ ト ス ル コト
他 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル 細胞 会 議 ニ前 後 数回 出 席 シ ﹁政 治
シタリ
特 ニ被 告 人 ハ東 京乗 合 自 動 車 株 式 会社 ノ情 勢調 査 ヲ担 当 実 行
村泉 三、 高 橋 よ き ヲ各 ﹁ヱーゼ ント﹂ ト シテ党 上部 ニ推 薦 シ
モ斯 ル弾 圧 ノ 下 ニ於 テ共 産党 ヲ守 ル ヘキ モノ テ ア ル﹂ ト ノ
造 ト共謀 ノ 上 ﹁ 共 産 党 ハ目 下 ノ弾 圧 ニ対 シ闘 ハン ト ス諸 君
産 党 ノ署名 アル檄 文 ノ作 成 配 付 方 ヲ慫 慂 セラ レ前 記 内 垣 安
右 大 検 挙 ニヨリ萎 縮 ノ傾 向 ニアル学 生 ヲ激 励 ス ル為 メ共
推 薦 ス ヘキ 命 ヲ受 ケ前 記 長 尾 正 良 ヲ適 任 者 ト シ テ推 薦 シ
同 年 三月 二 十 日頃 臨 時 ﹁レポ ー タ ー﹂ ヲ学 生 中 ヨリ物 色
同 年 三 月十 五 日 ノ大 検 挙後 関 東 地 方委 員 長村 尾 薩 男 ヨリ
テ ーゼ ﹂ ノ審 議 研究 ヲ遂 ケ 目標 職 場 ノ情勢 調 査 ヲ為 シ働 キ掛
衆 議 院議 員 総 選 挙 ト 日常闘 争 ヲ結 付 ケ テ 活動 ス ル コト ニ 五
ロ
イ
ケ ノ方 針 ニ付 協 議 ノ 上各 自 ノ分 担 ヲ定 メ右 細 胞員 ト共 謀 シ イ ヨリ 共 産 主義 ノ宣 伝 ニ努 ム ヘキ旨 ノ党 指 令 ノ方 針 ニ従 ヒ東 京 乗 合 自動 車 株 式 会社 、東 京 市 電 気 局自 動車 部 ノ各 従 業 員 ヲ選 挙戦 ニ参 加 セ シ ム ル為 メ ﹁ビラ﹂ ヲ撒 布 シ且 選 挙 戦 ニ 対 スル 労働 農 民 党 及 自 動 車従 業 員 組合 ノ活 動 ヲ右 乗 合 自 動 車 株式 会 社 従 業 員 ノ刷 新分 子 糾 合 ニ利 用 スル コト 東 京乗 合 自 動 車株 式 会社 従 業 員 ニヨリ組 織 セラ ル ル現 業
趣 旨 ノ原稿 ヲ 作成 シ之 ヲ前 記 巣 鴨 町染 井 桜井 方 ニ於 テ村 尾
ロ
員 会 ハ同会 社 ノ御 用組 合 ニシ テ其 幹 部 ハ会 社 重 役 ト結託 シ
薩 男 ニ交付 セシ カ同 年 四 月 一日頃 該 原 稿 ニ ヨリ 作 成 セラ レ
区 裁 判所 中 野 出 張 所 附 近友 永 方 ニ送 付 セラ レ タル ヨリ之 ヲ
タ ル謄 写刷 檄 文 ( 前 同 押号 ノ 三 二 七八 )約 百 枚 ヲ前 記 東 京
学 生 社会 科 学 聯 合 会所 属 ノ研 究 会 合 宿所 或 ハ個 人 ニ郵 送 配
横 暴 ヲ極 メ之 ニ反 感 ヲ 懐 ク不 平 分 子 アル ヲ以 テ之 ヲ糾 合 シ
東 京市 電 自 治 会自 動 車部 桜 田 門 出張 所 ノ戦 闘 的 分 子 ヲ集
刷 新 同盟 ヲ組 織 シ機 関 新聞 ヲ発 刊 セ シ ムル コト
メテ 研究 会 ヲ組 織 シ細 胞 ハ同 自 動 車部 職 場 ヲ目 標 ト ス ル工
ハ
定 ノ趣 旨 ニ従 ヒ自 動車 従 業 員 同 盟 ノ手 ヲ藉 リ テ党 員 ニシテ労
社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ
日本 共 産 党 員 タ ル コトヲ 認識 シ同 党 カ前 記 目的 ヲ有 スル秘 密 結
一月 一、 二 日頃 党 員 菊 田善 五郎 ヨリ 所 属 細 胞 ノ告 知 ヲ受 ケ茲 ニ
吉 方 ノ被 告 人居 室 ニ於 テ前 記村 尾 薩 男 ノ勧誘 ヲ受 ケ 次 テ同 年 十
二、被 告 人 田中 稔 男 ハ昭 和 二 年十 月下 旬 頃 本郷 区 西 須 賀 町鎌 野 熊
付 セ ント セ シ カ未 タ 発 送 スル ニ至 ラ ス
党 員 又 ハ ﹁ヱー ゼ ント﹂ 推 薦 ノ件
場 新聞 形態 ノ機 関 紙 ヲ 発刊 スル コト ニ
働 農 民 党 公 認 候補 者 タ ル秋 和松 五 郎 ノ応 授 委 員 会 ヲ設 ケ同 候
一
其 他 党 ノ影 響 ヲ 強 メ組 織 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ 協 議 シ其 決
補 者 ノ推 薦 状 ヲ 発 シ又 自 動 軍 従 業員 ノ利 益 ヲ擁 護 スル 代表 ヲ
ヲ シ テ刷 新 同 盟 ヲ組 織 セ シ メ市 電 自 治 会 桜 田門 出 張 所 職 場 研
党 学 生 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ組 織 シ右 鎌野 方被 告 人 居室 其 他 ニ
如 ク被 告 人 曽 田 英 宗及 党 員 是 枝 操 、 同内 垣 安 造 等 ト 日本 共 産
昭 和 二年 十 月 頃 ヨリ 同 三年 三 月頃 迄 ノ間 前 記 一ノ一 所 掲 ノ
議 会 ニ送 ル ヘキ旨 ノ ビラ ヲ撒 布 セシ メ東 京 乗 合自 動 車従 業 員
究 会 ヲ開 キ自 動 車 従 業 員 同盟 ノ竹 内 文 治 、 自治 会 自 動 車 ノ田
二
亦共 産 党 ニ依 ラ サ レ ハ不 可 能 ナル旨 ノ檄 文 ( 前 同 押 号 ノ五〇
三 ト同 趣 旨 ) 約 百 部 ヲ前 同様 ノ方 法 ニ ヨリ 作 成 シ其 頃 之 ヲ市
命 ハ共 産 党 ノ力 ニヨリ テ成 功 シタ リ 日本 無産 階 級 ノ真 ノ解放
社 会 科 学 デ ー運 動
工 場新 聞 及 檄 文 ノ 印 刷 ヲ担 当 シ
従 業員 其 他 ノ党 外 戦 闘分 子 ニ交付 又 ハ郵 送 シ特 ニ被 告 人 ハ右
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル集 会 ニ前 後 数 回 出 席 シ前 掲一 ノ丙 所 載
イ 早 稲 田 夜 間 専門 学校 ﹁スト ラ イ キ﹂ 事 件
ノ如ク
ロ
同 木本 栄 、 同 滝嘉 蔵 等 ト党 員 二片 栄司 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル
昭 和 三年 一月初 頃 ヨリ同 年 二月下 旬 頃 迄被 告 人曽 田 英 宗、
帝 大 七 生社 暴行 事 件 三
ハ
キ前 記 ノ実 行 ヲ為 シ
等 学 生 ニ党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ協 議 シ其 決 定 ニ基
於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ右 細 胞 員 ト
前 記自 動 車細 胞 ニ所 属 シ前 記黎 明寮 内 真 柄 真吾 ノ居 室 其 他 ニ
拡 大 ス ヘキ諸 般 ノ 問題 ニ関 シ協議 シ其 決 定 ニ基 ク前 記 ノ実 行
共 謀 ノ 上前 記 第 七 ノ 一ノ四 掲 記 ノ如 ク党 ノ影 響 ヲ強 メ組織 ヲ
昭 和 二年 十 一月 上旬 頃 ヨリ 同 三年 一月初 頃 迄 被告 人野 田 忠
テ ン﹂ ト ス ル関東 地 方 委 員 会所 属 ノ細 胞 員 ト ナ リ 右期 間 前 記
勝 、 同赤 島 秀 雄 及党 員 水 野 秀 夫 ト党 員 菊 田 善 五 郎 ヲ ﹁キ ヤプ
鎌 野 方 被 告 人居 室 ニ於 テ前 後 十数 回 秘 密 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ無 産 階 級 運 動 ニ関 スル 重要問 題 及 ﹁ 報 告 の要 点 ﹂ ニ付 キ討 議 研
ヲ 為 シ特 ニ被 告 人 ハ前 記 研究 会 ノ講 師 トナ リ社 会 問 題 ニ付 キ
失 ス ル ヲ以 テ同 地 域 ノ金 属 工場 ヲ目 標 ト シ就 中 石川 島 造 船
受 ケ テ残 存 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 又 ハ新 ニ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 候補
リ 芝地 区 補 助 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ヲ命 セラ レ其 後 同 人 ノ命 ヲ
当時 ノ被 告 人 居 所 ニ於 テ同 党 関東 地 方 委 員長 タ ル村 尾 薩 男 ヨ
昭 和 三年 三月 二 十 日 頃北 豊島 郡西 巣鴨 町 宮 仲中 村 悦 子 方 ノ
解 説 ヲ試 ミ従 業 員 ノ意識 ノ高 揚 ヲ計 リ 四
所 ハ最 モ重要 ナ ル大 工場 ナ ル ヲ以 テ之 ニ働 キ 掛 ク ル為 メ工
細 胞 ノ受持 地 域 ハ芝 、 京 橋、 日本 橋 ノ各 区 ニ亘 リ広 汎 ニ
究 ヲ遂 ケ右 細 胞 員 ト共 謀 シ テ
場 新 聞 ヲ発刊 シ 同造 船 所 ニ存在 ス ル問 題 ヲ捉 へ職 工 ノ不 満
二年 十 一月 末頃 前 記 ノ趣旨 ニ副 フ記 事 ヲ掲 ケ タ ル 工場 新 聞 約
関 東 地 方委 員 会 機 関 紙 ﹁同志 ﹂ 第 一号 ( 同 上 ノ二 八 )
ノ四 )
﹁全関 東 到 る処 労働 者 は蹶 起 し つ つあ り云 々﹂ ノ ビ ラ ( 同上
名 を検 束 拘 留 す ﹂ ト ノ ビ ラ ( 前 同押 号 ノ三 一 一七 ノ 三)
﹁ 政 府 は吾 共 産党 を弾 圧 せ ん とし全 国 に亘 り 労働 者 農 民 一千
ル ル迄 ノ間 ニ同 人 ヨリ
者 タ ル ヘキ者 ヲ 捜索 シ テ党 上部 ト ノ連 絡 ヲ 図 リ爾 後 検 挙 セラ
右 菊 田 善 五郎 ノ持 参 セシ露 西 亜革 命十 週 年 記念 ノ檄 文 ヲ
ヲ煽 動 ス ル コト
イ
ロ
複 写 シ撒 布 ス ヘキ コト
五 十 部 ヲ前 記被 告 人 居室 ニ於 テ謄 写版 ニ ヨリ 作 成 シ石川 島 造
等 党 ノ影 響 ヲ拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 キ協 議 シ其 決 定 ニ基 キ昭 和
船 所 工場 其 他 ニ配付 シ 同年 十 一月 六 日 右 同所 ニ於 テ露 西 亜革
同第 二 号 ( 同 上 ノ二九 ) ﹁日本 共 産党 の検 挙頻 々と相 続 き 全 国 で無 慮 七 百名 ノ闘 士 拘 引 さ る﹂ ト ノ檄 文 ( 同 上 ノ七 ) ﹁田中 反 動内 閣 は暗 黒 裡 に共 産 党 弾 圧 を策 し労 働 者 農 民 の精 鋭 を検 束 拘留 す ﹂ ト ノ檄 文 ( 同 上 ノ九 ) 日本 共 産 党中 央 機 関 紙 ﹁赤 旗﹂ 第 五 号 (同 上 ノ三 〇 )
共 謀 シ前 記 一ノ四所 掲 ノ諸 事 項 ニ付 キ秘 密 ニ協 議 シ其 決 定 ニ
﹁全 従 業員 ハ選挙 戦 ニ参 加 セヨ﹂ ナ ル趣旨 ノビ ラ撒 布 ヲ受 持
基 ク活 動 ヲ為 シ殊 ニ刷 新 同盟 ノ組 織 、 自動 車同 盟 ノ 出 シ タ ル
右 期 間中 党 外 活 動 分 子 タ ル竹 内 文 治 ニ対 シ 日本 共 産党 ノ主
チ其 実 行 ニ当 リ
義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 ス ル内 容 ヲ有 ス ル中 央機 関 紙 ﹁赤 旗﹂ 第 一、
百 七十 八番 地被 告 人居 宅 ニ於 テ同 党 員 高 田 完 三 ノ勧 誘 ヲ受 ケ同
四、 被 告 人滝嘉 蔵 ハ昭 和三 年 一月中 旬 東 京 府 豊多 摩 郡 淀 橋 町柏 木
二
大 セ ント ス ル趣 旨 ノ党 文 書 数 十部 乃 至数 百 部 ヲ受 取 リ 内 若干 ハ
党 カ前 記 目的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ 入党 シ
第 二号 選 挙 ニ関 スル党 ノ秘 密 文書 ヲ示 シ
前 記芝 浦 製 作所 本 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル被 告 人 村 松英 男
一
其 他 右検 挙 ニ対 ス ル反 抗 ヲ煽 動 シ党 ノ影 響力 ヲ強 メ其 組織 ヲ拡
ニ交付 方 ヲ依頼 シ テ芝 区 内 竹 内某 ノ下 宿 先 ノ家 人某 ニ手 交 シ又
キ秘 密 ニ協 議 シ其 決 定 ニ基 ク前 記 ノ活 動 ヲ 為 シ特 ニ市 電自 治
議 ニ前 後 二回出 席 シ前 記 細胞 員 ト共 謀 シ前 記諸 般 ノ問題 ニ付
前 記 自 動 車細 胞 ニ所 属 シ前 記 場 所 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会
本 郷区 追 分 町 七番 地 浅 野 徳 元 方田 代 四郎 ノ居 室 ニ於 テ 被 告 人川 関 等 ニ、 前 記中 村 悦 子 方 被 告 人 ノ居 室 ニ於 テ 石 川 造 船 所 細 胞
二
同 年 二 月十 四 、五 日 頃 前 記 ﹁ 赤 旗 ﹂ 第 一号 ヲ東 京 市電 気 局
会 桜 田門 出張 所 ノ 研究 会 ニ関 スル 事 項ヲ 担任 シ テ実 行 ニ当 リ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル菊 田善 五 郎 ニ、 同 所 及 市電 霊 岸 橋 停 留場 附 近 某 方 ニ於 テ市 従 業 員 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 被 告 人野 田 忠 勝 ニ、
ヨキ ニ配 布 シ三 月 二十 日頃 氏名 不詳 ノ者 ヨリ郵 送 セラ レタ ル
自動 車 部 桜 田 門出 張 所 職 場 ニ於 テ党 外 活 動 分子 タ ル前 記高 橋
小 石 川区 護 国 寺 山門 前 ニ於 テ市 電大 門 車 庫 班 細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂ 被告 人高 田 完 三 ニ各 若 干 ヲ交付 シ 且 ツ右 二 、三 ノ細 胞 ヨリ
日本 共 産党 関 東 地方 委 員 会 ノ署名 ア ル ﹁ 資 本 家 地 主 の政 府 の
党 上 部 ニ対 ス ルロ頭 ノ報 告 ヲ被 告 人村 尾 ニ取 次 キ以 テ連 絡 ノ任
暴 圧 を撃 破 せ よ﹂ ト冒 頭 シ革 命的 指 導 者 ノ 即時 釈 放 、治 安 維
務 ニ従事 シ 三 、 被 告 人木 本 栄 ハ昭 和 二年 十 二 月末 又 ハ同 三 年 一月初 頃 本所 区
記 シ労 働 者 農 民 ノ革 命 的 民 主的 政 府 ヲ作 レナ ル文 句 ヲ以 テ結
持 法 廃 止、 言 論 集会 出 版 ノ自 由 、 田中 反 動 内閣 ノ倒 壊 等 ヲ列
以 テ党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 等 ニ努 メ
頃右 職 場 ニ撒 布 方 ヲ依 頼 シ テ前 記 高 橋 ヨキ ニ交付 シ
ヘル半 紙 八切 大 着色 ビラ ( 前 同 押 号 ノ三 一 一六中 ) 十 枚 ヲ其
松 倉 町黎 明 寮 ニ於 テ 同党 員 真 柄 真 吾 ノ 勧誘 ニ応 シ同 党 カ前 記 目
昭 和 三年 一月初 頃 ヨリ同 年 二月 下旬 頃迄 ノ間党 員 二片 栄 司
的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ入 党 シ 一
ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 自 動 車細 胞 ニ所 属 シ前 記 場 所 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル 細胞 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ他 ノ細 胞 員 ト
第 八 、被 告 人野 田 忠 勝、 同 山 我 徳 一ハ何 レモ労 働農 民 党 員 ニシ テ市 従業 員 組 合 ニ、 被 告 人藤 沼 栄 四 郎 ハ無産 者 新 聞社 員 ニシ テ関 東 地
ニ右 新 聞 配 付 ノ実 行 ヲ担 任 シタ リ
同 年 二 月 頃党 員 飯 野 親 邦 、 同佐 藤 菊 雄、 同 志 賀義 雄 ト共 ニ
神 奈 川 県 川 崎市 古 川 通 リ 三 百 三十 六 番 地東 京製線 株 式 会 社 工
場 ヲ目 標 ト スル関 東 地方 委 員会 京 浜 地 区所 属 ノ所 謂東 京製 線
三
国彰 ハ労 働 農 民党 ニ各 所 属 シ孰 レ モ予 テ社 会 運動 ニ従 事 セ ル モノ
方評 議 会 ニ、 被 告 人南 善 次 ハ日本俸 給者 組 合 評議 会 ニ、 被 吉 人旭
ナ ルト コ ロ
任 務 ニ従 事 シ東 京 府 豊多 摩 郡淀 橋 町 柏 木 ノ右 義雄 方 其 他 ニ於
ノ統 制 、 上 部 ト ノ連 絡 細 胞会 議 ノ招 集 其他 ﹁キヤプ テ ン﹂ ノ
テ前 後 数 回 秘密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ同 人 等 ト共 謀 ノ上
細 胞 ヲ組 織 シ 且 ツ其 ﹁キヤプ テ ン﹂ ニ任命 セ ラ レ該 期 間 細 胞
千 六百 五 十 二番 地 南 喜 一居 宅 ニ於 テ党 員 タ ル同 人 ノ勧 誘 ニ応 シ
イ
一、 被 告 人忠 勝 ハ昭 和 二年 七 月 頃東 京府 南 葛 飾郡 寺 島 町 大 字 寺島
日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ノ 秘密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
信 吉 ト共 ニ党 員 倉 重新 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関東 地 方 委 員
昭 和 二年 九 月頃 ヨリ 同年 十 月頃 迄被 告 人赤 島 秀雄 、 同小 林
シ
主義 ヲ 浸透 セ シ ム ル為 メ同 党 ノ ﹁ プ ロアヂ﹂ 部 指 令 ニ基準
会 ノ組 織 ヲ確 立 シ同分 会 ヲ通 シテ 同 工場 内 ニ日本 共 産党 ノ
八時 間 労働 制 制 定
目 標 工 場 並 ニ工場 新 聞 発 行 ノ件
基 キ同 年 二 月初 頃 東 京 府 荏 原郡 大 崎 町桐 ケ谷 日本 労 働 組 合 評
等 党 ノ影 響力 拡 大 ニ関 スル 事項 ニ付 キ協 議 シ其 決定 ノ趣 旨 ニ
新 聞 ヲ発行 スル コト
ーゼ ント﹂ ト ナリ 得 ル 活 動分 子 ヲ作 リ之 ヲ目 標 ト シ テ工 場
内 容 ト ス ル煽 動 ビ ラ ヲ作 成撒 布 ス ル ト同 時 ニ 一方 将来 ﹁エ
先 ツ右組 合分 会 組 織 ニ導 ク為 メ同 工 場 職 工 ノ不 平 不満 ヲ
等 ヲ内 容 ト スル 伝 単式 ビラ ヲ作 成 貼 付 スル コト
投 票 日半 日 公 休
健 康保 険 料 金 資 本家 全額 負 担
帝 国 主義 戦 争 反 対
シ
角猪 之助 方 ニ右 倉 重新 、 赤 島 秀 雄 ト 秘密 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ共 ︹ 分︺ 謀 ノ上 ﹁農 村 ノ階 級 文 化 ニ関 スル党 上 部 ノ方 針 ﹂ ヲ討 議承 認
同年 十 一月 上旬 頃 ヨリ同 三 年 一月初 頃 迄 党 員 菊 田善 五 郎 カ
最 低賃 銀 法 制 定
ロ
会 所 属 ノ細 胞 ヲ組織 シ東 京 府 豊 多 摩 郡 和 田堀 町 二 百 十九 番 地
東 京 製線 工 場 ニ日本 労 働 組 合 評 議会 関 東 金 属労 働 組 合 分
入党 シ 一
二
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 第 七 ノ二 ノ二 所載 ノ細 胞 ニ所 属 シ前 記鎌 野方 被 告 人 田中 稔 男 ノ居 室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ 前 後 十 数 回 出席 シ前 記 ノ如 ク 無産 階 級 運動 ニ関 ス ル重 要 問題
イ
露 西 亜 十週 年 記 念檄 文複 写撒 布 ノ件
等 ニ付 キ 討 論研 究 シ且 ツ同 細 胞員 ト共 謀 シ テ前 記
ロ
等 ニ付 キ 秘密 ニ協 議 ヲ遂 ケ其 決 定 ニ基 ク前 記 ノ実 行 ヲ 為 シ特 ニ同新 聞 ノ印 刷 及 市 従業 員 ナ ル党 外 戦闘 分 子 斎藤 亀吉 外 数名
議 会 関 東 金 属労 働 組 合 大 崎支 部 事 務 所 ニ於 テ 右飯 野 親 邦 ト共 ニ前 記 イ 所 掲 ノ事 項 ニ神 奈 川県 第 二区 ヨリ 立 テル無 産 党 ノ川 島 候 補 者 ニ投 票 ス ヘキ旨 ヲ附 加 セル 伝 単式 貼 リ ビ ラ約 七 、 八 十 枚 ヲ作 成 シ同年 二 月上 旬 其 全部 ヲ右 義 雄 、 菊雄 ト共 ニ川 崎 市 東 京製 線 工場 ノ塀 ニ貼 付 シ テ 一般 大 衆 ニ同 候補 者 ヘノ投 票
ニ
従 業 員 ノ待 遇 カ右 争 議 以来 不 良 ト成 リ タ ル ハ組 合 ノ力 ニ
ト﹂ ヲ結 成 シ工 場新 聞 形 態 ノ機 関 紙 ヲ発 刊 スル コト
大 検 挙 ニ対 抗 シ テ治 安 維持 法 ノ撤 廃 ヲ主 張 シ犠 牲 者救 援
拠 ラ サ ル カ為 メ ナ ル旨 ノ煽 動 ビラ ヲ撒 布 ス ル コト
運 動 ヲ展開 シ工 場 又 ハ職場 ノ 日常 闘 争 ヲ激 発 ス ル為 メ ビ ラ
ホ
等 党 ノ影 響拡 大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 キ協 議 シ其 決 定 ニ基 キ同 年
ヲ作 成 配付 ス ヘキ コト
三 月二 十 七 日被 告 人 ハ井 口芳政 及 高 橋 健 三 ヲ ﹁ヱー ゼ ント﹂
ヲ煽動シ 同年 二 月中 旬 頃 ヨリ同 三 月下旬 迄 ノ間 被 告 人 山我 徳 一、 同
ト シテ 使 用 シ同 人等 ト共 ニ党 上部 ヨリ 送致 ノ 日本 共 産党 関 東
四 藤 沼 栄 四郎 、 同 旭 国彰 、 同 南 善 次及 党 員 五 十 嵐信 雄 等 ト東 京
地 方 委 員 会 ノ署 名 ア ル ﹁ 資 本家 地 主 の政 府 の暴 圧 を 撃破 せ よ
百 枚 ヲ 深 川区 古 石場 町 藤 倉 電線 工場 、東 京市 清 掃 課 古 石場 出
市 従 業 員 ヲ目 標 ト シ関 東 地 方 委 員会 芝 地 区 ニ所 属 スル所 謂 市
張 所 月 島 機械 工場 並 ニ其 附 近 ニ貼 付 シ同 月 二十 八 日前 記高 部
日本 共 産 党敢 然 こ の闘 争 の先頭 に 立 つ﹂ ト冒 頭 シ被検 挙者 ノ
市 従 業 員 組 合 ハ昭和 二年 九 月 ノ 争議 ニ惨 敗 シ多 数組 合 員
金 太 郎 ノ居室 ニ於 テ被 告 人 徳 一、 善 次 ト共 ニ ﹁俺 達 の前 衛 日
従 業員 細 胞 ヲ組織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ命 セラ レ該 期 間 前 記
ヲ失 ヒ以 来 極 メ テ 不振 ニシ テ其 従 業 員 ノ階 級意 識 亦 低 キ ヲ
本 共 産 党 を守 れ﹂ ト題 シ 同 月十 五 日検 挙 セラ レタ ル者 ハ吾 々
即時 釈 放、 治 安 維 持 法撤 廃、 労 働 者 農民 ノ革命 的 民 主 的政 府
以 テ先 ツ組 合 ノ頽 勢挽 回 ニ努 ム ヘク其 方 法 ト シテ組 合本 部
ノ利 害 ヲ代表 シ テ闘 ヒ来 リ シ モノ ナ リ吾 々 ハ夫 等 勇 敢 ナ ル同
ノ如 キ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ ノ任 務 ニ従 事 シ東 京市 深 川 区 大
ノ合 法 的 活 動 ニ策 応 シ テ裏 面 ヨリ ﹁ヱー ゼ ン ト﹂ノ 組 織 、
志 ノ即 時 釈放 並 ニ其 家 族 救 援 ノ為 メ ニ猛 烈 ナ ル運 動 ヲ為 ス ヘ
ヲ作 レ等 諸事 項 ヲ掲 載 セル ビ ラ ( 前 同 押 号 ノ三 一一六 )約 二
工場 新 聞 形 態 ノ機 関紙 ノ発 刊 其 他 ノ方法 ニ ヨリテ 中 心分 子
キ旨 ノ ビラ約 百枚 ヲ作 成 シ市従 業 員 中 ノ ﹁エーゼ ン ト﹂候 補
年 三 月十 四 日夜 麻 布 区飯 倉 町大 西 方被 告 人 吉 原清 一郎 居 室及
前 記 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ同 年 二 月 八、 九 日頃 及 同
者 斎 藤 亀吉 外 数 名 ニ郵送 配 付 シ
右古 石場 従 業 員 ハ全 部 組 合 ヲ脱 退 シ階 級 意 識 低 キ ヲ 以 テ
大 井町 鎧 ケ淵 被 告 人 橋本省 三居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル各 ﹁キヤ
標 ト シテ働 キ掛 ク ル コト
石場 塵 芥 焼 却 所 ( 東 京市 清 掃 課 古 石 場出 張 所 )従 業 員 ヲ目
目標 広 漠 ニシ テ活動 ニ不 便 ナ ル ヲ以 テ先 ツ最 重 要 ナ ル古
ヲ結 成 ス ル コト
工 町同 潤 会 ﹁アパ ー ト メ ン ト﹂ 四 階 高 部金 太 郎 ノ居 室 ニ於 テ
五
前 後 数回 秘 密 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ右 細 胞 員等 ト共 謀 シ イ
ロ
ハ
先 ツ組 合 ニ引 入 ル ヘク働 キ掛 ク ル コ ト 付 テ ハ ﹁ヱー ゼ ン
六
七
ル 他 ノ細胞 ノ各 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト共 謀 シ前 記
プ テ ン﹂会 議 ニ出 席 シ前 記 第 一ノ二 ノ三 四 所 掲 ノ如 ク出 席 セ
ノ 論 文等 ニ付 キ ﹁マル ク ス﹂ 主義 ヲ研 究 討議 シ 且 ツ共 謀 ノ上
細 胞 員 ト前 記 ノ如 ク 雑 誌 ﹁マルク ス﹂ 主 義 及 無産 者 新 聞 所載
イ 三 田沖 電 気従 業 員 馘首 ニ関 スル件
豊 岡光 学 争議 応 援 ノ件 ロ
イ
市 従 業 員 ノ争議 ニ関 ス ル件
五法 案 獲 得 運 動
場 附 近 ノ右 雅 雄方 、 東 京 市 麹 町区 清 水谷 公 園等 ニ於 テ秘密 ニ
所 属細 胞 ヲ組 織 シ該 期間 内 豊 多 摩郡 代 々幡 町笹 塚 代 田 橋 停留
坂 参三 ト共 ニ同 西 雅 雄 カ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委員 会
同 年 十 月 上旬 頃 ヨリ 昭 和 三年 二 月 迄党 員 雨 森卓 三郎 、 同 野
議 ヲ遂 ケ
ロ
党 上部 ノ指 令 ニ従 ヒ昭 和 三 年 二 月初 旬 頃 日比 谷 公 園 内 ニ於
等 党 ノ影 響 力拡 大 ニ関 スル 事項 ニ付 キ 夫 々前 記 ノ如 ク 秘密 協
二
等 党 ノ影 響 拡大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 キ秘 密 ノ協 議 ヲ遂 ケ
テ党 員 飯 野親 邦 ニ、 次 テ神 奈 川 県 川 崎 市 東 二丁 目 五 十 一番 地 党 員 佐 藤 菊雄 居 宅 ニ於 テ同 人 ニ夫 々日 本共 産 党 ニ加 入 ス ヘキ 旨 ヲ説 キ テ入党 ヲ 勧 誘 シ其 承 諾 ヲ得 同 年 三 月 二十 一日夜 被 告 人 山 我 徳 一、 同 南 善 次両 名 ト共 謀 シ 被 告 人徳 一、 同善 次 ハ見 張 リ ヲ被 告 人 ハ貼 方 ヲ各 担 当 シ 日
ル ク ス﹂ 主義 理論 ノ研 究 ヲ為 シ 且 ツ同 人 等 ト共 謀 シ 市 従業 員
ル ク ス﹂ 主 義、 無産 者 新 聞 、 雑誌 ﹁労 働 者﹂ 等 ニ所 載 ノ ﹁マ
開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ右 細 胞員 等 ト雑 誌 ﹁マ
起 し つ つあ り大 衆 的 威力 で資 本家 を叩 き 伏 せ労 働 者 の利 益 を
ニ働 キ 掛 ク ル方 法 ト シテ 工 場新 聞 形 態 ノ機 関 紙 ヲ発 刊 ス ヘキ
本 共産 党 関 東地 方 委 員 会 ノ 署 名 アル ﹁全 国 到 る 処労 働 者 は蹶
奪 取 せよ ﹂ ナ ル共 産 主義 宣 伝煽 動 ヲ趣 旨 ト スル ﹁ビラ ﹂ ( 前
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ関 東 地 方 委 員 会 芝地 区 ニ所 属 ス ル前 記 市
同旭 国 彰 、同 南 善 次 及党 員 五十 嵐 信 雄等 ト被 告 人野 田忠 勝 ヲ
同 年 二 月中 旬 ヨリ同 年 三 月下 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 藤 沼 栄四 郎 、
コト其 他 前 同旨 ノ事 項 ニ付 キ協 議 シ 三
同押 号 ノ三 一 一六 中 )約 百枚 ヲ深 川 区 古 石場 町 ノ前 記 工 場附 近 ニ貼 付 シ 二、 被 告 人徳 一ハ昭 和 二 年 七 月 頃東 京 市 芝 区南 佐 久 間 町 一丁 目 二 番 地 東 京 市 従業 員 組 合 本部 ニ於 テ党 員 南 喜 一ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ
﹁アパ ー ト メ ント﹂ 内 高 部 金 太 郎 ノ 居室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ
タ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ前 記 細 胞 員 ト共 謀 シ テ前 記 第
従業 員 細 胞員 トナ リ右 期 間 中 前 記東 京市 深 川 区大 工町 同 潤 会
昭 和 二年 八月頃 ヨリ同 年 十 月 頃 迄被 告 人 橋 本省 三、 党 員波
ラ入党シ 一
八 ノ 一ノ四 掲 記 ノ 諸事 項 ニ付 キ協 議 シ共 決 定 ニ基 ク前 記 ノ実
第 一ノ二 ノ一 所 掲 細 胞 ニ所 属 シ右 期 間 小 石川 区竹 早 町 党 員門
ニ対 ス ル﹁メ ンタ ル テ ス ト﹂ヲ試 ミ前 記 ﹁俺 達 の前 衛 日本 共 産
行 ヲ為 シ特 ニ被 告 人 ハ ﹁エ ーゼ ン ト﹂ 候 補 者高 橋 健 三外 一名
多 野事 是 枝操 等 ト党 員 村 尾 薩 男 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル前 記
屋 博 方 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ前 記
党 を 守 れ﹂ ナ ル ビ ラ ノ印 刷 配付 行 為 ヲ担 任 シ テ其 実 行 ニ当 リ
地 方 委 員 会芝 地区 市 従 業 員 細 胞 ニ所 属 シ前記 高 部 金 太 郎 居 室
雄 等 ト共 ニ前 掲 被告 人野 田 忠 勝 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル関 東
決 定 ヲ為 シ
勝 、 同 徳 一ト共 謀 ノ上 前 記第 八、 一ノ四 ノイ所 掲 ノ如 キ協 議
ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ前 後 二 回出 席 シ被 告 人忠
前 記 第 八 ノ 一ノ七 所 載 ノ如 ク被 告 人野 田 忠勝 、 同南 善 次 ト
スル ﹁全 国 到 る 処労 働 者 は蹶 起 し つ つあ り大 衆 的 威 力 で資 本
共 謀 ノ上 同年 三 月 二十 一日 ノ夜 共 産 主 義 ノ宣 伝煽 動 ヲ趣 旨 ト
四
家 を 叩 伏 せ 云 々﹂ ナル ビラ約 百 枚 ヲ前 同所 ニ貼 付 シ 三、 被 告 人 藤 沼 栄 四郎 ハ昭 和 二年 六 月末 頃 日本 共 産 党 々員 トナ リ
地 方 評 議 会本 部 ニ於 テ党 員片 山 峯 登 ノ勧 誘 ヲ受 ケ 日木共 産 党 カ
四、 被 告 人南 善 次 ハ昭 和 三 年 三 月十 日頃 同市 芝 区 三 田 四 国 町関 東
同 年 三 月中 被 告 人 山我 徳 一、 同 旭 国 彰 ト共 ニ被 告 人野 田忠
数 回 出席 シ右 被 告 人忠 勝、 同 徳 一ト共謀 シ前 記 第 八 ノ 一ノ四
旬 頃前 記 高 部 ノ居 室 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ前 後
勝 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル前 記 市 従業 員 細 胞 ニ所 属 シ同 月中
所 属 ノ 細胞 ヲ組 織 シ右期 間 東 京 市 牛 込区 横 寺 町 大 壮 寮内 水 野
所掲ノ
一
前 記 目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ入 党 シ
居 ル コト ヲ 認識 シ同 党 カ前 記 目的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ 知 リナカラ 昭 和 二年 六 月頃 ヨリ 同年 九 月 頃 迄 ノ間 党 員 片 山 峰 登、 同水
秀 夫 居 室其 他 ニ於 テ秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後数 回出
イ
野 秀 夫 ト共 ニ同 豊 田直 カ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方委 員 会
席 シ 右 細胞 員 ト共謀 シ雑 誌 ﹁マル ク ス﹂ 主 義 、 同労 働 者 及 無
ロ
一
産 者 新 聞 掲 載 ノ ﹁マル ク ス﹂ 主義 理論 、 府県 会議 員 選挙 、 工
﹁ストラ イキ﹂ 惨 敗 ノ結 果 組 合 ヲ 脱 退 セ シ従 業員 ヲ再 ヒ
古 石場 塵 芥 焼 却所 従業 員 ヲ目 標 ト ス ヘキ コト
場 代 表 者 会 議 ニ関 スル論 説 等 ニ付 キ研 究 討 議 ヲ為 シ
ハ
組 合 ニ引 入 ル ル ヘク 働 キ掛 ク ル コト
ニ
同 年 十 一、 二 月中 頃 右 水 野 秀 夫 ト共 ニ右 峰 登 カ ﹁キヤ プ テ ン﹂ タ ル関東 地方 委 員 会所 属細 胞 ヲ組織 シ前 記 大 壮 寮 内 秀 夫
同年 三 月 二十 一日夜 被 告 人 野 田忠 勝 、 同 山我 徳 一ト共 謀
シ同 人 等 ト 共 ニ前 記 第 八 ノ 一ノ七 所 掲 ノ如 ク ﹁ 全国到る処
労 働 者 の利 益を 奪 取 せよ﹂ ナ ル共 産 主義 ノ宣 伝煽 動 ヲ 趣旨
労 働 者 は蹶 起 し つつあ り 、 大 衆的 威 力 で資 本 家 を叩 き 伏 せ
ニ
﹁俺達 の前 衛 日本 共 産 党 を 守 れ ﹂ ナ ル檄 文 発 送 ヲ分 担 シ
﹁エーゼ ン ト﹂ ヲ 作 ル コト
工場 新 聞 ヲ発行 スル コト
ノ居 室 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 数 回 出 席 シ 同
等 ニ付 キ前 記 ノ如 ク協 議 ヲ遂 ケ 其 決 定 ニ基 キ 同 月 八 日 前 記
可 及的 頻 繁 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ大 衆 的意 見 ヲ蒐 集 スル コト ﹁ 報 告 の要 点﹂ 掲 載 ノ趣 旨 ヲ承 認 スル コト
昭 和 三年 二 月中 被 告 人山 我 徳 一、 同旭 国 彰 、 党 員 五 十嵐 信
等 ヲ協 議決 定 シ
ロ
イ
説 等 ニ付 キ討 議 研究 シ共 謀 ノ 上
人 等 ト細 胞活 動 ニ関 スル 上部 ノ指 令 ヲ承 認 シ無 産 者 新 聞 ノ論
二
三
ト スル ビラ ヲ前 記場 所 ニ貼 付 シ
福島 合 同 労 働 組 合 、坑 夫 組 合 組織 準備 会 ヲ設 立 シ、 被 告 人金 沢 一
第 九 、 被 告 人渡 部義 通 ハ労 働 農 民党 福島 県 支 部 聯合 会 書 紀 長 ト ナ リ
寺島 千 六 百 五 十 二番 地 南 喜 一方 ニ於 テ党 員 タ ル同 人 ノ勧 誘 ニ応
居 ル コト ヲ認 識 シ同 党 カ前 記 目的 ヲ有 スル 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ
五 、 被告 人旭 国 彰 ハ昭 和三 年 二 月中 旬 頃 日本 共 産 党 ノ党 員 トナ リ
シ 日本 共 産党 カ前 記 目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ
一、被 告 人渡 部義 通 ハ昭 和 二年 九 月中 東 京 府 南葛 飾 郡 寺島 町大 字
昭 和三 年 二 月下 旬 頃 本 郷 区弥 生 町 三 番 地 内 田清 三郎 方 ノ内
ラ 入党 シ
馬 ハ蒲 田 労 友 会 ニ加 入 シ共 ニ社 会 運動 ニ従 事 セシ モ ノナ ルト コ ロ
垣安 造居 室 ニ於 テ党 員 タ ル同 人 ヨリ爾 後 文 書 ノ配付 其 他 ニ付
知リナカラ
党 上下 ノ連 絡 ニ当 ル ヘキ 旨 ノ党 指 令 ノ伝 達 ヲ受 ケ更 ニ関 東 地
安村 庸 三、 同 坂本 直 久 、 芝 地 区所 属 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タル 高
江 正 二方其 他 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タル 細 胞会 議 ニ前 後 数 回出
員 会 所 属 ノ細 胞員 ト ナリ該 期間 中 東 京 市麻 布 区 狸 穴 町 ノ右 入
五 郎 等 ト共 ニ同 入江 正 二 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル関東 地 方 委
同 年九 、 十 月中 頃 党 員大 西 十 寸 男 、 同 野下 勝 之 助、 同 豊 原
方委 員 会 専 属 ﹁レポ ータ ー﹂森 平鋭 ニ会 見 シ今 後 党 文 書 ヲ 同
一
田完 三、 同 二片 栄 司 ニ配 付 方 担任 ヲ命 セラ レ爾 来 同地 方 委 員
党員 ニシ テ城 西地 区所 属 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル大 島 英 夫 、 同
会芝 地 区 ﹁レポ ー タ ー﹂ ト シテ右 森 平 鋭 ト 予 メ打 合 セ ノ日 比
策 ニ関 スル臨 時 議 会 カ資 本 家 ノ為 メ ニ救 済 資 金 七億 円 ヲ協
ハ議 会 ニ対 ス ル反 抗 ヲ高 メ 且 ツ不 平 ヲ 懐キ 殊 ニ金融 恐慌 対
地 主 ノミ ノ利 益 ヲ代 表 シ 一般 民 衆 ニ弾 圧 ヲ加 フル為 メ民 衆
現 在 ノ帝 国議 会 ハ資 本 家地 主 ノ協 議 会 ニシテ 議 員 ハ資 本 家
席 シ同 人等 ト 共 謀 ノ上
谷公 園 、東 京駅 乗 車 口其 他 ニ於 テ会 合 シ 日本 共 産 党 中 央機 関 紙赤 旗 、 同党 パ ン フ レ ツト第 一揖 、 ﹁コンミ ユ ニ ス ト、 イ ン タ ー ナ シ ヨナ ル﹂ 其 他 同 党 ノ秘 密 文書 ヲ受 取 リ同 様 予 メ打合 セ タ ル日時 、 右 大 島 英 夫 ト ハ麹 町 区有 楽 町 駅 其 他 ニ於 テ安村
反 抗 ハ正 ニ其 頂 点 ニ達 ス ヘキ ヲ以 テ其 機 会 ヲ捉 へ党 ノ方 針
賛 セシ コト ハ 一層 民 衆 ノ反 抗 ヲ高 メ来 ル ヘキ議 会 ニ対 ス ル
ハ 日比 谷 公園 池 ノ端 、新 宿 駅 等 ニ於 テ、 二片 栄 司 ト ハ自 動車
為 ス ヘキ旨
其 運 動 ヲ起 サ シメ党 ハ適 当 ニ之 ヲ指 導 ス ヘキ コト ヲ戦 術 ト
ニ於 テ ハ工 場 代表 者 会議 ヲ農 村 ニ於 テ ハ農 民大 会 ヲ開 キ テ
ノ中 心 ト シ夫 レ等 ノ者 ノ熱 望 ス ル五 法 案 ノ獲 得 ニ努 メ都 市
ニス ヘキ コト ヲ根 本 方針 ト為 シ労働 者 貧 農 ヲ其 反抗 的 勢 力
ノ下 ニ対 議 会 闘 争 ヲ指 導 シ其 間 ニ各 無 産 者 団体 ヲ拡 大 強 固
昭 和 三年 二月 中旬 頃 ヨリ同 三 月下 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人野 田 忠
員 会 ト其所 属 細 胞間 ノ文 書 連 絡 ニ従事 シ
テ会 合 シ夫 々前 記機 関 紙及 党 文 書 等 ヲ配 付 シ以 テ関 東地 方 委
同 盟 事 務所 等 ニ於 テ、 坂 本 直 久 ト ハ労 働 農 民 党 城 西 支部 ニ於
庸 三 ト ハ同町 東 京 日日新 聞社 横 出 入 口等 ニ於 テ、 高 田 完 三 ト
一
二
勝 、 同 山我 徳 一、 同藤 沼 栄 四郎 、 同南 善 次 及党 員 五 十嵐 信 雄 ト前 記市 従 業 員 細 胞 ニ所 属 シ
ン ト﹂ ヲ見 出 ス コト
動 ヲ進 ムル コト、 速 ニ中 心分 子 ヲ結 成 シ其 中 ヨリ ﹁エーゼ
一般的 実 行 計 画 ト シ テ特 別 研 究 会 ノ組 織 並 ニ指 導 、青 年
ヲ宣 伝 シ夫 レ等 要 求 ノ実 現 ノ為 メ ニ闘 フ コト ヲ煽 動 ス ル コ
当 面 ノ 戦略 ト シ テ従 業 員 カ当 面 直 接 ニ懐 ケ ル不 平及 要 求
ノ党 指令 ヲ基 礎 ト シ其 当 時 ニ於 ケル 中 心問 題 タ ル議 会 解散 請
ロ
願 運 動 ノ理 論的 研究 、 労 農 政 党 合 同問 題 、 婦 人 同盟 其 他 各 種 ノ組 合等 各 団 体及 一般民 衆 動 員 ノ実 際的 戦 術 等 党 影 響 ヲ拡 大
昭 和 二年 十 一月中 旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月中 旬 頃 迄党 員 藤 原 久
スル 事項 ニ付 キ協 議 シ右 指 令 ヲ承 認 ス ル コト ヲ 決定 シ
ト
従 業 員 ノ 研究 会 ノ指 導 、 工場 新 聞 発行 及 情 勢 ニ応 ス ル宣 伝
ハ
地 方 委 員 会 所属 ノ細 胞 ヲ組織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ命 セラ レ
金沢 一馬 ヲ党 員 候補 者 ト シテ 推薦 スル コト
及 煽 動 ノ ビラ ノ作 成配 付 ヲ為 ス コト
ノ事 項 ヲ討議 決 定 シ該 決 定 ノ趣 旨 ニ従 ヒ被 告 人 ハ同 年 二 月中
等 共 産 党 ノ影 響力 ヲ目 標 工 場内 ニ浸 透 セ シ メ且 ツ党 組 織 拡大
ニ
三 十 二番地 曽 我 方 ノ被 告 人当 時 ノ居 室 ニ於 テ前 後 二 回 秘 密 ニ
区 所 属 ノ新 潟 鉄 工 所 細 胞 ヲ組 織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ任 命 セ
頃 工 場新 聞第 一号 ヲ、 同 月 十九 日頃 其 二 号 ヲ各 十 数 部 発行 シ
付 キ 説 明指 導 シ ﹁赤 いデ ー ゼ ル﹂ ナ ル題 名 ヲ以 テ同 年 三 月初
ス ヘキ カ 、 選挙 戦 ニ於 テ如 何 ナ ル活 動 方 針 ヲ 採 ル ヘキ カ等 ニ
昭 和 二年 十 二 月 末 頃党 員 豊 田直 ト 共 ニ東 京 府 荏 原 郡 蒲 田町
細 胞 会 議 ヲ開 キ 右 党 上部 ノ指 令 ノ解 説 等 ヲ為 シ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ニ従 事 シ且 ツ東 京府 荏 原郡 矢 口村 二百
該 期 間 中 細 胞 ノ統 制 、党 上 部 ト ノ連 絡 、細 胞会 議 ノ招 集 其他
事 斉 藤 久 雄 ト主 ト シ テ芝 浦 製 作所 鶴 見 工場 ヲ 目標 ト ス ル関東
二
三
ラ レシ カ同 三 年 一月 五、 六 日頃 ヨリ 同年 三 月 十 日頃 迄 ノ間 前
ヲ集 メ青 年部 自 主 化 運 動 及 会社 ニ対 ス ル要 求 運 動 ヲ 如 何 ニ為
記 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ニ従事 シ 且 ツ荏 原 郡 蒲 田町 蒲 田 ホ テ
当時 尚 ホ党 外 活 動 分 子 タ リ シ金 沢 一馬外 数 名 ニ郵 送 配付 シ、
蒲 田町 鉄 工場 附 近 ノ労 友 会 事務 所 ニ従 業 員 中 ノ中 心 分 子 三名
ル 内被 告 人 ノ居 室 ニ於 テ右 直 ト数 回 秘密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ共
ヨ、 青 年 従 業 員 大 会 ヲ開 ケ、 東 京 ニテ開 カ ル ル青 年 大 会 ニ出
同年 二 月十 日 頃 ﹁十 八歳 以 上 ノ男 女 ニ選 挙権 被 選 挙権 ヲ与 ヘ
株 式 会社 新 潟 鉄 工 所 工場 ヲ目 標 ト スル関 東 地 方委 員 会荏 原地
謀 ノ 上新 潟 鉄 工所 内 ニ細 胞 ヲ確 立 スル コト ヲ主眼 ト シ テ協 議
席 セ ヨ﹂ 等 ノ諸 事 項 ヲ 掲載 セル ﹁ビ ラ﹂ 約 二百枚 ヲ評 議 会事
シ 同工 場 及従 業 員 ニ関 ス ル諸 般 ノ調 査 ヲ為 シ 運 動 上 ノ 一般 的 方 針 ト シ テ青 年 従 業 員 ノ 左翼 的 傾 向 ヲ支
務 所 ニ於 テ謄 写版 ニ ヨリ、 同 月 十 六 日頃 ﹁青年 従 業 員 大 会 ヲ
イ
シ ムル コト、 但 シ直 接 ニ青 年 部 ト幹 部 ト ノ闘 争 ヲ起 サ シ ム
持 シ其実 際 ノ要 求 運 動 ヲ指 導 シ幹 部 ノ右 翼的 傾 向 ト対 立 セ
要求 ス ヘキ旨 ﹂ ノ ﹁ビ ラ﹂ 約 二 百 枚 ヲ、 同 月 十 七 、 八日頃
開 キ、 請 負 制 度 ノ 廃 止、 時 給 廿 五 銭 以下 ノ 日給 一割 値 上等 ヲ
﹁労 友 会 員 ハ挙 ツテ秋 和 松 五郎 ヲ支 持 ス ヘキ旨 ﹂ ノ ﹁ビラ﹂
ル コト ハ現 在 ニ於 テ却 テ 不利 益 ナ ル ヲ以 テ先 ツ幹 部 中 ノ稍 左 翼 的傾 向 ノ分 子 ト青 年 部 ノ活 動 分 子 ト ヲ連 結 セ シ メテ運
四
約 五百 枚 ヲ孰 レ モ前 同 年 ニ於 テ同 様 ノ方 法 ニヨリ作 成 シ孰 レ
闘 フ ヘキ カ ヲ 述 へ結 局 五法 案 獲 得 運 動 ヲ通 シテ 之 ヲ議 会
産 階 級政 策 並 ニ両 党 現在 ノ態 度 ヲ批 判 シ之 ニ対 シ如何 ニ
業 員 会 ヲ開 キ 其従 業 員 会 ニ於 テ代 表 者 大会 ニ送 ル ヘキ 代
キ京 浜労 働 者 ノ当 面 ノ要 求 貫 徹 ノ為 メ ﹁ 各 工 場 ニ於 テ従
大 体 右党 文書 掲記 ノ方 針 ニ従 フ ヘキ コト ヲ決 定 シ之 ニ基
大 衆 ノ中 ニ ヨリ深 ク築 ク ヘキ旨 ノ党 文 書等 ニ付 キ協 議 シ
解 散 請願 運動 ニ発 展 セ シメ其 闘 争 ノ間 ニ共 産 党 ノ勢 力 ヲ
モ其頃 右 工場 従 業 員 ニ配 付 シ同 年 二 月上旬 頃前 記 蒲 田 ホ テル 内 被告 人居 室 ニ於 テ右 豊 田 直 ヲシ テ右 金 沢 一馬 ニ試 問 セ シメ タ ル結 果 同 人 ヲ党 員 候 補 者 ト シテ適 当 ト認 メ其旨 ヲ党 上部 ニ
昭 和 二年 十 月末 頃 神 奈 川 県川 崎 市 ヨリ 横 浜市 迄 ノ 工場 地 帯
報 告 シテ推薦 シ
ヲ管轄 地 域 ト スル関 東 地 方 委 員 会所 属 ノ京 浜 地 方委 員 会 ノ構
任 命 セラ レ シカ
シ ム ル コト ヲ任 務 ト スル 同 地区 ﹁キヤプ テ ン﹂ 会 議責 任 者 ニ
昭 和 三 年 二 月中 旬 頃荏 原地 区 内 各 細 胞 ノ運動 ヲ統 一発 展 セ
ラ ﹂ ヲ作 成 配付 シ
他 ノ要 求 ニ付 キ電 鉄 会社 ニ交 渉 セ ヨ﹂ ト ノ 趣 旨 ノ ﹁ビ
表 者 ヲ出 セ、 而 シテ京 浜電 鉄 ニ付 スル職 工 パ ス ノ発 行 其
五
成 員 ヲ命 セ ラ レ同年 十 一月半 頃 迄党 員 藤 尾 某 ト共 ニ同大 山 某 ノ委 員長 タ ル同 委 員 会 ニ所 属 シ其 後 同年 十 二 月 末 頃 迄 右大 山 ノ後 ヲ襲 キ委 員 長 ト ナ リ タ ル右 藤 尾 ト共 ニ同 委 員 会 ヲ構 成 セ シカ
甲 、 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 菊 田 善 五 郎 ノ指 示 ニ従 ヒ同地 区
甲 、 右 大 出 カ委 員 長 時 代 ニ下 谷 区 日暮 里金 杉 町 千 二 百 二 十三 番 地牧 野方 ノ被 告 人 居 室及 荏 原 郡 蒲 田町 蒲 田停 留 場 傍 ノ蕎
ナ ル選 挙 暴 圧 反対 労 働 者 大 会 ニ可及 的 多 数 ノ労 働 者 ヲ出 席
所 属 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ シテ同 年 二 月十 八日 開 催 ノ予 定
麦 屋 某 方 等 ニ於 テ秘 密 ニ委 員 会 ヲ開 キ右 大 山 某 ト 共 謀 シ 前 記 一所 掲 ノ党 指 令 ト 略 ホ其 内 容 ヲ同 シ ク ス ル党 文 書 ヲ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ヲ組 織 シ同 年 三 月 二十 二 日 迄 ノ間 ﹁キ
細 胞及 三 田沖 電 気 細 胞 ノ各 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ以 テ荏 原 地 区
乙 、被 告 人 ノ所 属 スル新 潟 鉄 工所 細 胞、 大 井 光学 細 胞 、鉄 道
二 千枚 ヲ所 属 各 細 胞 ニ分 配 シ
セシ ム ヘキ 方 法 ヲ講 セ シ メ其 目的 ニ副 フ趣旨 ノ ﹁ビラ﹂ 約
読 合 ヒ其方 針 ニ従 フ ヘキ コト ヲ 協議 決 定 シ 乙 、右 藤 尾 某 ノ委 員 長 中 前 記 曽我 方 ノ被 告 人 居 室其 他 ニ於 テ
日本 共産 党 ハ従 来 街 頭 班 ヲ組 織 ノ基 礎 ト セ シカ無 産 階
郡 世 田 ケ 谷町 桜 木 七 百 四 十 四番 地 稲 葉方 被 告 人 ノ 居 室 ニ於
ト シテ ノ任 務 ニ従 事 シ前 記 蒲田 ホ テ ル内 被 告 人 居 室、 荏 原
ヤプ テ ン﹂ 会 議 ノ招集 、 党 上部 ト ノ連 絡 其 他 同会 議 責 任 者
級 ノ闘 争 ノ中 心勢 力 ハ工 場 労働 者 ナ ル ヲ以 テ工場 細 胞 ヲ
前 後数 回 秘密 ニ委 員 会 ヲ開 キ 同 人 ト共 謀 シ イ
今 日 ノ議 会 ハ資 本家 地 主 ノ協 議会 ニ過 キ サ ル コト ヲ 解
党 組 織 ノ基 礎 ト ス ヘキ旨 ノ党 再組 織 ニ関 ス ル党 文書 ロ
説 シ資 本 家 地 主 ノ党 タ ル政 友 会 及 憲政 会 ノ政 策 殊 ニ対 無
テ前 後 数 回 秘密 ニ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ヲ開 キ大 井 光 学 細胞
影 響 ス ル問 題 ナ ル ヲ以 テ速 ニ荏 原 工場 代 表 者会 議 ヲ開 ケ ト
方 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ 及 関 東地 方 委 員 会 委 員 ニ任 命 セ ラ レテ
昭和 三 年 三 月 十 七 日頃 関 東地 方 委 員 長 村 尾薩 男 ヨリ東 京地
与 ヘテ同 党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝 シ
旗﹂ 第 一号 及 日 本 共 産党 ノ 選挙 ニ関 スル秘 密 文書 二、 三 種 ヲ
テ 当時 尚 ホ党 外 活 動 分子 タリ シ被 告 人 金 沢 一馬 ニ 前 記 ﹁ 赤
同年 二 月十 五 、 六 日頃 前 記 蒲 田 ホ テ ル内 被 告 人 ノ居 室 ニ於
細 胞 員 又 ハ ﹁エー ゼ ント ﹂ ヲ通 シ各 工場 ニ配付 セ シ メ
ノ趣 旨 ノ ﹁ビ ラ﹂ 約 八 百 枚 ヲ作 成 シ地 区 内 各細 胞 ニ分 配 シ
七
六
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル被 告 人 岡本 藤 男 、鉄 道 細胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル被 告 人赤 島 秀 雄 、 三 田沖 電 気 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 タ ル浅 野晃 、 同 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル湊 七 良 及 豊
労 働 者農 民 カ衆 議 院 議 員総 選 挙戦 ニ ヨリ著 シ ク緊 張 セ
田 直、 片 山 峰 登等 ト共 謀 シ
ル ヲ機 会 ト シ共 産 党 ハ益 々工場 内 及 農 村 ニ於 ケ ル大 衆 ノ 不平 ヲ取 上 ケ テ其 闘 争 ヲ 進 メ党 勢 力 ノ伸張 ニ努 ム ヘキ旨 ノ党 上部 ノ選 挙批 判 ヲ 承 認 スル コト
就 任シ
二、 被 告 人 金 沢 一馬 ハ昭 和三 年 九 月 二十 四 日横 浜地 方 裁 判 所 ニ於
当時 ﹁ ダ イ ヤ﹂ 改 正 其 他 ニ関 シ蒲 田 車 庫 ヲ中 心 ト シ テ 鉄 道 従 業員 ニ著 シキ 不 平 アル ヲ以 テ荏 原 地 区 ト シ テ ハ其
テ騒 擾 罪 ニ因 リ懲 役 八 月 ニ処 セラ レ目 下 控 訴 中 ノ モノ ナ ル カ同
イ
ロ
年 二 月十 五 、 六 日頃 前 記 ノ如 ク蒲 田 ホ テ ル内被 告 入渡 部 義通 居
キ コトヲ 承 諾 シ其 後 同 党 ノ党 員 ト ナリ 居 ル コト ヲ自 覚 シナ カ ラ
ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ同 党 ノ為 メ ニ活 動 ス ヘ
室 ニ於 テ党 員 豊 田 直 ヨリ ノ勧 誘 ニヨリ 日本 共 産党 カ前 記 ノ目 的
要 求 貫徹 ノ為 メ先 ツ ﹁ビ ラ﹂ ノ発 行 配付 ニ ヨリ 車 庫 代表
日 本 光学 工業 株式 会社 大 井分 工 場 ニ起 リ タ ル所 謂 大井
者 会 議 ヲ開 カ シ ム ヘク煽 動 スル コト ハ
光 学 ノ争議 ハ同 会社 豊 岡 工場 従 業 員 ノ奮 起 ニ ヨリ 当 然発 展 ス ヘキ ヲ以 テ豊 岡 光学 従 業 員 ヲ ﹁スト ラ イキ ﹂ ニ入 ラ
一郎 、 加藤 留 吉 外 数名 ニ郵 送 配付 シ、 次 テ 同 月 二十 日 頃党 上
告 人渡 部義 通 ノ指 示 ニ従 ヒ新 潟 鉄 工所 内 ノ 左翼 的 従 業 員山 本
同 年 三 月 十九 日頃 前 記 工 場新 聞 ﹁赤 いデ ー ゼ ル﹂ 第 二 号 ヲ被
等 党 ノ影 響力 拡 大 ニ関 スル事 項 ニ付 キ協 議 シ其決 定 ニ基 キ
シ ム ヘク全 力 ヲ尽 ス コト
同 年 二 月中 旬 頃 前 掲評 議 会 本 部 ニ於 テ鉄 道 従 業 員 ノ賃 銀 状
号及 同 地 方 委 員 会 ノ署 名 ア ル ﹁ 全 関 東 到 る 処 労働 者 は蹶起 し
つ つあ り 大 衆 的 威力 で資 本 家 を叩 き 伏 せ、労 働 者 の利 益 を 奪
部 ノ指 示 ニ従 ヒ前 記 同党 関 東地 方 委 員 会 機 関 紙 ﹁同 志 ﹂第 一
取 せ よ﹂ ( 前 同 押 号 ノ三 一一七 ノ 四) ﹁政 府 は 吾共 産 党 を弾 圧
態 、 就 業 規 則 、 ﹁ダ イ ヤ﹂ 改 正 ニヨリ 生 ス ル従 業 員 労 務 ノ
四五 百 枚 ヲ作 成 シ テ其 頃 蒲 田其 他 ノ鉄道 職場 ニ配 付 シ同年
諸 要 求 遂行 ノ為 メ ニ車庫 代 表 者 会 議 ヲ開 ク ヘキ旨 ノ﹁ビ ラ﹂
せ ん とし 全 国 に 亘 り労 働 者 農民 一千名 を 検 束 狗 留 す ﹂ ( 同上
増 加 其 他当 時 従 業 員 カ不 満 ヲ感 シ居 ル事 項 ヲ要 求 項 目 ト シ
三 月上 旬 頃同 所 ニ於 テ大 井 光 学 争 議 ノ勝 敗 ハ直 チ ニ自 己 ニ
ノ三) 外 一種 ノ ﹁ビ ラ﹂ 各 一部 ヲ新 潟 鉄 工 所 内 ニ於 テ党 外 活 動 分 子田 中 源 次 郎 、 岡本 正 雄 、 石 田道 春 ニ分 配 シ以 テ党 ノ主 義 政策 ノ宣 伝煽 動 及 組織 ノ拡 大 ニ従 事 シ 第 十 、 被 告 人市 村 光 雄 ハ関東 金 属 労 働組 合 常 任 執 行 委員 、 同 神道 久 三 ハ日本俸 給 者 組 合 評 議 会、 労 働 組合 統 一同 盟 、 労働 農 民 党 東 京
ハ
ニ
同 工 場 内 ニ共 産 党 ノ主義 政 策 ヲ宣 伝 煽 動 スル ﹁ビラ﹂ ヲ
日本 労 農 党 ト 労働 農 民党 ノ合 同 ノ機 運 ヲ促 進 ス ル為 メ同
撒布 スル コト
共 産 党 ノ 地方 ﹁テ ーゼ﹂ 及 地 方機 関 紙 ノ重 要 性 ヲ力 説 シ
ニ地 盤 ヲ譲 ル コト
党 ノ候補 者党 員 秋 和 松 五 郎 ハ日本 労農 党 ノ候 補 者 加藤 勘 十
ホ
一掃 セ サル 可 カ ラ サ ル旨記 載 セ ル同党 第 二回 全 国 ﹁オ ルガ
従 来 地 方 ニハ未 タ ﹁グ ル ープ ﹂ 的痕 跡 残存 セ ル ヲ以 テ之 ヲ
府 支 部 聯 合会 等 ノ執 行 委 員 ヲ為 シ タル コト アリ 何 レ モ予 テ社 会 運
一、 被 告 人市 村 光 雄 ハ昭 和 三年 一月中 旬 頃東 京 府 荏 原郡 荏 原 町 小
総 選 挙後 ノ 運 動方 針 ト シテ 選挙 中 ニ行 ヒ シ ﹁アヂ テ ー シ
ナ イザ ー﹂ 会 議 ノ決 議 ヲ承 認 ス ル コト
ト
ヘ
動 ニ従 事 シ居 リ シ モノナ ルト コ ロ
日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル 秘 宿結 社 ナ ル コト ヲ知 リ
山 五 百 二十五 番 地 松 尾 直義 居 宅 ニ於 テ党 員 湊 七 良 ノ勧誘 ニ応 シ
ヨン﹂ ヲ総 括 シテ党 員 ノ獲 得 ニ努 メ細 胞 未組 織 工 場 ヘノ働
等党 ノ影 響 力 及 組織 拡 大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 キ協 議 シ其決 議 ニ
工場 情 勢 ヲ調 査報 告 ス ル コト
及 党 員 浅野 晃 、 同 佐 藤某 ト右 湊 七 良 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ沖
基 キイ ニ付 テ ハ同 工場 従 業 員 ヲ シ テ 日本 光学 工 業 株 式会 社 大
キ掛 ケ ヲ進 ム ヘキ旨 ノ指 令 ヲ是 認 ス ル コト
電 気 株式 会 社 大 崎 工 場 ヲ 目標 ト ス ル関東 地 方 委 員 会所 属 ノ所
井 工場 ノ争 議 及大 森 ノ鬼 足 袋 ノ争 議 ヲ応 援 セ シ メロ ニ付 テ ハ
同 年 一月中 旬 頃 ヨリ 同年 三 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人神 道 久 三
ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 一
三百 五 十 三番 地 浅 野晃 居 宅其 他 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル細 胞
謂 大 崎 沖電 気 細 胞 員 トナ リ該 期 間 中 府下 豊 多 摩 郡 淀橋 町 柏 木
闘 争 ノ問 題 生 セサ ルヲ 以 テ外 部 ノ闘 争 ニ接 触 セシ ムル コト
大 崎 沖電 気 工 場 ハ労 働 条 件 良 好 ナ ル為 メ工場 内部 ニ日常
松 五 郎 ノ推 薦 状及 選挙 日 公 休、賃 銀 全 額支 払等 ヲ掲 記 セル﹁ビ
シ テ前 記 工場 内 ニ撒 布 セ シメニ ニ付 テ ハ同 年 二 月中 旬頃 秋 和
二百 五 十 部 ヲ 作成 シ テ右 ﹁エー ゼ ン ト﹂関 嘉 源 、 竹 内潔 等 ヲ
本共 産 党 ノ政 策 ヲ 強調 シタ ル ﹁ビ ラ﹂ ( 前 同押 号 ノ三 二〇 八)
同細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ヲ シテ之 ヲ実 行 セシ メ ハ ニ付 テ ハ日
微 細 ナ ル問 題 ト雖 モ之 ヲ捉 ヘテ全 体 ノ意 識 ニ訴 へ自 主 的 行
励 シ タ ル 日本 共 産 党関 東 地 方委 員 会 名 義 ノ ﹁ リ ー フ レ ツト﹂
同 年 三 月二 、 三 日頃 千 葉県 野 田 町 野 田醤 油会 社 ノ争議 ヲ激
動 ヲ拡大 スル コト、 研究 会 ヲ頻 繁 ニ開 キ理 論的 方面 ノ摂 取
二
ラ﹂ ヲ作 成 シ右関 嘉 源 等 ヲ シテ右 決 議 ノ 趣旨 ヲ実 行 セ シメ
﹁エー ゼ ント ﹂ ト シテ関 嘉 源 外 数名 ヲ詮 衡 シ之 ヲ共 産 党
ニ努 ムル コト
会 議 ニ数 回出 席 シ右 細 胞員 ト共 謀 ノ上 イ
ロ
関 東 地方 ﹁ビ ユー ロー﹂ ニ上申 ス ル コト
三 良 等 ト 日本 共 産 党 ノ関東 金 属労 働 組 合 ノ ﹁フ ラ クシ ヨ ン﹂ ヲ
同年 三 月 十四 日 被 告 人 金子 健 太 、 同 児玉 慶 一郎 、党 員湊 七
( 前 同 押 号 ノ三 二 一四) ヲ 争議 団 員 ニ郵 送 シ
ホ
ニ
ハ
ロ
工場 新 聞 発 行 ノ機 運 促 進 ノ件
露 西 亜革 命 記 念 日 ヲ機 会 ト シ該 革 命 ノ意 義 宣 伝 ノ コト
自 衛 団 ヲ組 織 ス ル コト
三 田 沖 電気 分 会 幹事 ノ関 東 金 属 労 働組 合 脱 退 引 止 ノ件
日本 光 学 工業 株 式 会社 争議 応 援 ノ件
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ル事 項 ニ付協 議 シ
宣 伝ノ コト
城 南地 区 ( 芝 区 、 麻 布 区方 面 ) ノ各 工場 労 働 者 ニ共産 主 義
構 成 シ同夜 横浜 市 鶴 見区 潮田 町湊 七 良 方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レ タ ル ﹁フラ ク シ ヨン﹂会 議 ニ於 テ右 同 人等 ト共 謀 シ前 記 第 一
イ
合 同 労 働 組 合荏 原 支 部 委 員 長 ニシ テ孰 レ モ予 テ社 会 運 動 ニ従 事 セ
ノ 一ノ六 所 掲 ノ 如 ク
ロ 党 員 ノ 人選 並 ニ其 人 選 ノ適 任 者 選 定 ノ件
一、 被 告 人 岡 本藤 男 ハ昭 和三 年 二 月中 旬 東 京府 荏 原 郡 大 井 町篠 谷
行 委 員 、 元 労働 農 民 党 荏 原 支 部執 行 委 員 、被 告 人小暮 元 治 ハ東 京
ハ
ル モノ ナ ルト コ ロ
第 十 一、被 告 人 岡本 藤 男 ハ日本 労働 組 合 評 議会 関 東 金 属 労働 組 合 執
等 党 ノ影 響 力並 組 織 拡大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 キ協 議 シ
ヨリ 日本 共 産党 ニ加 入 セ シメ ラ レ居 ル旨 ノ告 知 ヲ受 ケ 同党 カ前
六 千百 二 十 三番 地 飯 島 巳 之 助 方根 岸 可 一居 室 ニ於 テ党 員 廉沢 誠
二、 被 告 人神道 久三 ハ昭 和 二年 六 月頃 東 京 市芝 区 南 佐 久 間 町 一丁
キ旨 ノ勧 誘 ヲ 受 ケ テ之 ニ加 入 シ爾 来 同 年 九 月頃 迄 ノ間 党 員 関根
目 二番 地 労 働 者社 ニ於 テ氏名 不詳 某 ヨリ 前衛 ノ団 体 ニ加 入 ス ヘ
記 目的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ認 識 シナ カ ラ之 ヲ承 認 シ
謂 大 井 工場 細 胞 員 ト ナリ 、 同 月 二十 日頃関 東 地 方 委 員 会 ノ指
地 区 ニ所 属 シ 日本 光 学 工業 株 式 会 社 大井 工場 ヲ目 的 ト スル所
道 ト共 ニ右廉 沢 誠 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ関 東 地 方 委 員 会荏 原
同年 二 月 中 旬 頃被 告 人小 暮 元 治 、党 員 横 井 亀夫 、 同 岩 田義
悦 郎 、 同 中 村 義明 等 ト同 月頃 ヨリ同 年 十 一月頃 迄 ノ間 被 告 人 金
一
団 体 カ 日本 共 産党 ニシ テ而 カ モ同党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ 有 スル
﹁マル ク ス﹂ 主義 理 論 ノ研 究 ヲ為 シ居 ル内 同年 十 一月 上 旬 頃其
子 健 太 、 党 員 村山 藤 四郎 、 同 加藤 希 一等 ト 数回 秘 密 会 合 ヲ 重 ネ
秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ 認識 シナ カラ
シ カ同 年 三 月 上旬 中 迄 ノ間 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 在 任 中 ハ細 胞 ノ統
令 ニ ヨリ 右廉 沢 誠 ノ後 ヲ襲 ヒ、 同細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ
制 、 党 上 部 ト ノ連 絡 、 細 胞 会 議 ノ招 集 等 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任
同 年 十 一月 上 旬頃 ヨリ同 年 十 二 月末 頃 迄 ノ間被 告 人金 子 健 太、
務 ニ従 事 シ且 ツ前 記 期 間 中前 記 根 岸 可 一ノ 居 室其 他 ニ於 テ前
党 員 波 多 野 事 是枝 操 、 同 村 山藤 四郎 、 同 加藤 希 一等 ト 同 党 ノ細 胞 ヲ組 織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 該 期 間 中東 京市 麻 布 区 桜 田
後 数回 秘 密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ前 記 ノ細 胞 員 ト共 謀 ノ 上活動 ニ 関 スル各 自 ノ分 担 ヲ 協定 シ
町 六番 地 ノ被 告 人居 宅其 他 ニ於 テ数 回 秘 密 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ各
無 産 婦 人 ヲ 全無 産 階 級 運 動 ニ引 入 レ ル コト
細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上前 記 第 一ノ 一ノニ 所 戦 ノ如 ク イ
細 胞 ノ活 動 ヲ活 発 ナ ラ シ ムル為 メ ニ 。 ﹁エーゼ ン ト﹂ ヲ組 織 ス ル コト 工場 新 聞 発行 配 付 ノ件
イ
ロ 党 員 横 井 亀 夫 カ大 井 工場 ニ於 テ同 僚 ヲ殴 傷 シタ ル為 メ出
ハ ト
豊 岡 光学 従 業 員 ヲ ﹁スト ラ イキ ﹂ ニ入 ル ヘク煽 動 スル コ
同 年 三 月中 旬 頃 被 告 人 坂本 二郎 ニ ﹁共 産 党 員 ノ検 挙 ハ労 働
等 前 同 旨 ノ事 項 ニ付 秘密 ニ協 議 シ 三
ヲ 防 衛 ス ヘキ﹂ 旨 ヲ 内 容 ト スル日本 共 産 党 ノ署 名 アル檄 文 三、
者 ニ対 ス ル直 接 ノ弾 劾 ナ ル ヲ以 テ労 働 者 階 級 ハ挙 ツテ共 産 党
ハ 勤 停 止 トナ リ シカ之 カ取 消 ヲ 会社 ニ交 渉 ス ル コト 並 ニ同 問
四 十枚 ヲ党 外 活 動 分 子 ニ配付 方 ヲ依 頼 シ テ交 付 シ
題 ヲ日本 光 学 工業 株式 会 社 豊 岡 本 工場 同 盟 罷 業 ニ結付 ケ大
二、 被 告 人 小暮 元 治 ハ大 正 十 五年 七 月頃 静 岡 地 方 裁 判 所 ニ於 テ傷
井 工場 モ亦 同 情 罷業 ニ出 ツ ヘキ コト ヲ煽 動 ス ル コト 等 党 ノ影 響 力 及 組織 拡大 ニ関 ス ル事項 ニ付 協 議 シ其 決定 ニ基
カ昭 和 三年 二 月中荏 原 郡 入新 井 町 路 上 ニ於 テ党 員 横 井亀 夫 ヨリ
日本 共 産 党 ノ党 員 トナ リ 居 ル旨 告 知 セラ レ同 党 カ前 記 目的 ヲ有
害 罪 ニ因 リ罰 金 六 十 円 ニ処 セラ レ其 当 時 之 ヲ完 納 セシ モノ ナ ル
ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ認 識 シ ナ カラ党 員 タ ル コト ヲ承 諾 シ
キ同 年 三 月 四 日頃 ﹁横 井 ノ出 勤 停 止 カ取 消 サ レタ ル ハ豊岡 本
ヲ恐 レタ ル ニヨル ヲ以 テ 更 ニ 一層 努力 シ テ本 工場 同 様 ﹁スト
一
工場 ニ ﹁スト ラ イ キ﹂ 起 リ シ為 メ ニシテ資 本 家 カ吾 々ノ団 結
ライ キ ﹂ ヲ起 ス ヘキ旨 ノ大 井光 学 労働 者 団 署名 ノ ビ ラ ヲ作成
三 月 上 旬中 同 郡 大 井 町 蕎 麦屋 大 井 庵 ニ於 テ 秘密 ニ開 カ レタ ル
前 記 関東 地 方 委 員 会 荏 原地 区 ノ大 井 光学 細胞 ニ所 属 シ同 年
シ其 約 二 十枚 ヲ 工場 内 ノ 活 動分 子 ニ配付 セ シ ムル為 メ右 横 井 亀夫 ヨリ 加藤 東 洋 夫 ニ交 付 シ 且 ツ ﹁スト ラ イ キ﹂ 戦 術 ノ基 本
同 岩 田 義道 ト共 謀 ノ 上前 記 一ノ一 ノハ 所 掲 ノ
細 胞 会 議 ニ出 席 シ被 告 人岡本 藤 男 、党 員 横 井 亀夫 、 同 廉沢 誠 、
前 記 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ昭 和 三年 二 月中 旬 ヨリ 同
資 料 ト ナ ス為 メ同 会 社 及 同 工場 内 ノ情 勢 調 査 ヲ為 シ
横 井 亀 夫 ノ出 勤 取 消 ト畳 岡本 工場 同 盟 罷 業 ト ヲ結 付 ケ大 井
ニ
工 場 モ同 情 罷業 ヲ為 ス コトヲ煽 動 ス ル コト
第 十 二、 被 告 人赤 島 秀 雄 、 同 田 子 一郎 ハ共 ニ全 日本鉄 道 従業 員 組 合
場 附 近 ノ合 同 毛 織株 式 会 社 ノ塀其 他 ニ貼 付 シ
拡 大 ニ関 スル 同党 署名 ノ ビラ 十数 枚 ヲ荏 原 郡大 井 町大 井 停車
﹁戦 闘 的 労 働 者秋 和松 五 郎 ヲ当 選 セ シ メ ヨ﹂ ナ ル党 ノ影 響力
昭 和 三 年 二 月 十 七、 八 日頃党 員 菊 田 善 五 郎 ノ 依 頼 ニ応 シ
ニ付 協 議 シ
室其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル荏 原地 区 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ数 回
二
年 三 月 二 十 二 日 迄 ノ間 前 記 蒲 田 ホ テ ル内被 告 人渡 部 義 通 ノ 居
ノ 一、 五 ノ乙所 掲 ノ如 ク
出 席 シ同 被告 人及 被 告 人 赤 島秀 雄 其 他 ノ者 ト共 謀 シ前 記 第九
衆 議 院議 員 総 選挙 戦 ニ於 テ醸 成 セラ レタ ル機 運 ヲ党 勢 力
﹁アジ テ ーシ ヨ ン﹂ ス ル コト
鉄 道 従業 員 ノ要 求 貫 徹 ノ為 メ ニ車 庫 代 表 者会 議 ノ開 催 ヲ
伸 張 ニ利 用 ス ヘキ旨 ノ指 令
イ
ロ
ニ、 被 告 人蜂 谷恵 晃 ハ日本 俸 給者 組 合 評 議 会 ニ各 所 属 シ 且 ツ被 告
地 区所 属 ノ所 謂 鉄 道細 胞 ニ所 属 シ 同年 一月 下旬 右 加 藤 希 一脱
同 細 胞 ニ加入 シ同 年 三 月中 旬 頃 被 告 人 一郎 カ 其 ﹁キ ヤプ テ
人恵 晃 ハ労 働農 民党 員 ニシ テ孰 レ モ予 テ社 会運 動 ニ従 事 セル モノ
ン﹂ ト ナ リ シ モ ノナ ル ト コ ロ被 告 人 ハ右 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理
ン﹂ 代 理 ヲ命 セラ レ其 後 被 告 人 田 子 一郎 、 同蜂 谷 恵 晃 ノ両名
一、 被 告 人秀 雄 ハ昭 和 二 年九 月初 頃 前 記 東 京府 南 葛 飾 郡寺 島 町大
中 細 胞 ノ統 制 、 党 上部 ト ノ連 絡 、 細 胞会 議 ノ招 集 其 他 ﹁キ ヤ
退 シ同 二 月頃 土 井 原不 在 ト ナ ル為 メ 被 告 人 ハ其 ﹁キ ヤプ テ
字寺 島 南 喜 一方 ニ於 テ党 員 タ ル 同人 ヨリ 前 衛党 ニ加 入 ノ 勧 誘 ヲ
プ テ ン﹂ ノ任 務 ニ従事 シ右 期 間 中東 京府 豊 多 摩郡 大 久 保 町西
ナルト コロ
受 ケ入 党 ヲ承 諾 セシ カ同 年 十 月半 頃 右 前 衛党 ト ハ前 記 ノ 目的 ヲ
会 議 ニ前 後数 回 出 席 シ右 被 告 人 等 ト 共謀 ノ 上
大 久 保 百 二十 五 番 地 ノ右 恭 二方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞
忠 勝 、 同 小林 信 吉 ト 共 ニ党 員 倉重 新 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト スル
細 胞 ノ目 標 タ ル鉄 道 従 業 員 ニ対 スル影 響力 ヲ強 ム ル為 メ
テ各 担 当 スル コト
掲 ク ル コト其 印 刷 ハ右 恭 二 ニ於 テ 其 配付 ハ被 告 人秀 雄 ニ於
場新 聞 ヲ発 刊 シ先 ツ衆 議 院 議 員 選 挙戦 ヲ中 心 ト ス ル記 事 ヲ
党 ノ 方針 ニ従 ヒ鉄 道 従 業 員 ニ働 キ掛 ケ ノ 一方 法 ト シテ 工
関 東 地 方 委 員会 所 属 ノ細 胞 ヲ組 織 シ前 記 和田 堀 町 角猪 之 助方 ニ於 テ秘 密 ニ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ出 席 シ右 新 、被 告 人忠 勝 ︹ 分︺ ト共 謀 シ農 村 ノ階 級 文 化 ニ関 スル党 上 部 ノ方 針 ヲ討 議 承 認 シ 昭 和二 年 十 一月 上旬 頃 ヨリ 同三 年 一月初 頃 迄 被 告 人 野 田忠 勝 、 同 田 中 稔男 及 党 員 水 野 成 夫等 ト同 菊 田善 五 郎 カ ﹁キ ヤプ
鉄道 従業 員 組 合 更 生運 動 ヲ通 シ活 動分 子 ニ働 キ掛 ケ テ ﹁エ
ニ
鉄 道 従業 員 ニシ テ細 胞 ニ所 属 ス ル モノ ナク 活動 ニ困 難 ナ
告 人 ニ於 テ其 衝 ニ当 ル コト
運 動 ヲ禁 シタ ル ニ対 シ抗 議 其 他 適 当 ナ ル対策 ヲ講 ス ヘク被
衆 議 院議 員 総 選 挙 ニ関 シ鉄 道 当 局 カ従 業 員 ノ 一切 ノ選 挙
テ ン﹂ タ ル前 記 第 七 ノ 二ノ二 所 掲 ノ細 胞 ニ所 属 シ右 期 間前 記
目標 工 場 ヲ定 メ 工場 新 聞 ヲ発 行 ス ル件
ハ
ーゼ ント﹂ ヲ組 織 スル コト而 シ テ被告 人 カ其 衝 ニ当 ル コト
イ
ル ヲ以 テ従 業 員 中最 モ熱 心 ニ活 動 スル被 告 人 田子 一郎 ヲ党
露 西 亜 革命 十 週 年 記 念 檄 文撒 布 ノ件
前 記 三 月十 五 日 ノ大 検 挙 ニ対 シ反抗 ノ気勢 ヲ煽 ル為 メ右
テ ノ適 否 ヲ調 査 ス ル コト
員 ニ推薦 スル コト而 シ テ被 告 人 秀 雄 ニ於 テ田 子 ノ党 員 ト シ
ホ
キ 工場 新 聞 ノ発 刊 其 他 ノ実 行 ヲ為 シ
二 ト党 員 土 井原 某 カ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル関 東 地 方 委 員 会荏 原
昭 和三 年 一月中 旬 頃党 員 松 延七 郎 、 同加 藤 希 一、 同 是 枝 恭
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 秘 密 協議 ヲ遂 ケ其 決 定 ニ基
ロ
ル重 要 問 題 ニ付 討 議 研究 シ
回 出 席 シ右被 告 人等 ト共 謀 シ テ前 掲 無 産階 級 解放 運 動 ニ関 ス
鎌 野 方 被 告 人稔 男 ノ居 室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後数
ロ
イ
昭 和二 年 十 月中 頃 前 記 第 八 ノ 一ノ一 所掲 ノ如 ク被 告 人 野田
有 ス ル秘 密 結社 日本 共 産 党 ナ ル コト ヲ認 識 シナ カ ラ 一
二
三
配付 シ
共 産党 ノ秘 密 文 書 ヲ鉄道 従 業 員 ニシ テ党 外 分 子 タ ル者 数 人 ニ
二、 被 告 人蜂 谷 恵 晃 ハ昭 和 三年 三 月二 十 四 、五 日頃前 記 是 枝 恭二
シ ﹁ビラ﹂ ヲ作 成 シ、大 検 挙事 件 ニ関 スル各 地 方 別 ノ 詳 細 ノ記 事 並 ニ検 挙 ニ対 ス ル批 判 ノ論 説 ヲ掲 ケ シ無 産 者 新 聞 特
シカ 同賞 カ前 記目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ前
方 ノ細 胞会 議 ニ出 席 シ テ日本 共 産 党員 ト ナリ 居 ル コト ヲ認 識 セ
検 挙 ト其 当 時 ノ問 題 タ リ シ鉄 道 従業 員馘 首 ノ件 ト ヲ結 付 ケ
別 号 ト共 ニ配付 ス ル コト而 シ テ ビラ 原 稿 ノ作 成 ハ右 恭 二 、
二方 ノ細 胞 会 議 ニ於 テ同 人及 被 告 人 赤 島 秀雄 ト共 謀 シ前 掲 一ノ
記 鉄 道 従業 員細 胞 ニ所 属 シ同年 三月 二 十 四、 五 日頃前 記 是 枝 恭
其 印 刷 並 ニビ ラ及 新 聞 ノ配 付 ハ被 告 人 ニ於 テ各 之 ヲ担 当 ス ル コト
二十 六 日検 挙 セラ レシ為 メ其 実 行 ヲ為 ス ニ至 ラ ス
三 ノホ 所 載 ノ 如 キ問 題 ニ付 秘 密 ノ協 議 ヲ為 セシ カ被 告 人 ハ同 月
三、 被 告 人田 子 一郎 ハ昭 和 三年 三 月 二十 三 日東 京府 豊 多 摩 郡 世田
協議 シ該 決 定 ニ基 キ被 告 人 ハ被 告 人田 子 一郎 ニ付 前 記 趣 旨 ニ
昭 和 三年 三 月 中旬 頃 ヨリ同 年 三 月中 旬 頃 迄 ノ 間前 記 鉄 道 細
﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ テ 日本 共 産 党 員 ト ナ リ居 ル コト ヲ
認識 セ シカ 同党 カ前 記 目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
ケ谷 町 稲 葉 方 被告 人渡 部 義 通 ノ 居室 ニ於 テ開 カ レタル荏 原地 区
カ ラ前 記 鉄 道 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ テ右被 告 人 義通 及 被 告
胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト シ テ荏 原郡 蒲 田 町 蒲 田 ホ テ ル内 被
ン﹂ 会 議 ニ前 後 数 回出 席 シ前 記 第九 ノ 一ノ五 所 掲 ノ如 ク 被 告
人岡 本 藤 男 ト 共謀 シ大 井 光 学 争 議 ヲ問 題 ト シテ協 議 中警 官 ニ逮
以 上 ノ事 実 中 被 告 人 石堂 清倫 ノ行 為 ハ大 正 十 四年 法 律 第 四十 六 号治
捕 セラ レタ ル モノ ナリ
労 働者 農 民 カ衆 議 院議 員 総 選 挙戦 ニ於 テ緊 張 セル ヲ機 ト
イ
鉄 道従 業 員 ノ要求 支 持 ニ関 ス ル件
ロ
ニ各該 当 ス ル犯 罪 ニシテ 公判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ嫌 疑 十分 ナ ル ヲ以
テ刑 事訴 訟 法 第 三 百 十 二条 ニ則 リ 当 地方 裁 判 所 ノ公判 ニ付 ス ヘク
安 維持 法 第 三条 ニ其余 ノ各 被 告 人 ノ行 為 ハ孰 レ モ同 法 第 一条 第 一項
ハ ﹁改 正ダ イ ヤ作 成 ニ従 業 員 ヲ参加 セ シ メ ヨ、 電 車庫 代 表 者
ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 昭 和三 年 二 月 上旬 頃 芝区 三 田四
ヨリ其 主義 ノ宣 伝 ニ従 事 シ タ リト 謂 フ ニア レト モ同 被 告 人 ハ昭 和四
国 町阿 部 綱 治 方 ニ於 テ党 員 唐 沢 清 八 ノ勧 誘 ニ応 シ入 党 シ文書 其 他 ニ
被 告 人高 田 完 三 ニ対 スル 公訴 事 実 ハ前 記 日本 共 産党 カ前 記 目的 ヲ有
同 年 二、 三 月頃前 記 日本 共 産 党中 央 機 関 紙 赤 旗 一部 ヲ当 時
会 議 ヲ開 ケ﹂ ナ ル趣 旨 ノ ビ ラ ノ原稿 ヲ作 成 シ該 ビ ラ ノ作 成 配
尚 ホ党 外活 動 分 子 タ リ シ被 告 人田 子 一郎 ニ、 同 機 関紙 及 日本
付 ヲ被 告 人義 通 ニ 一任 シ
等 党 ノ影響 ヲ拡大 ス ヘキ事 項 ニ付協 議 シ其 決定 ニ基 キ被 告 人
ト
シ党 ノ勢 力 ヲ仲張 ス ヘキ旨 ノ党 上部 選挙批 判 ヲ 承認 ス ル コ
人 渡 部 義通 、 同 岡 本 藤 男 、 党 員 片 山蜂 登、同 豊 田 直 等 ト共 謀 シ
告 人 渡 部義 通 ノ居 室 ニ於 テ開 カ レ タ ル 荏 原 地 区 ﹁キ ヤプ デ
基 ク調 査 ヲ為 シタ ル 上党 員 ト シ テ上部 ニ推薦 シ
等 要 ス ル ニ党 ノ影 響 力 並 ニ組 織 拡大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 秘 密 ニ
四
五
山
高
彦
年 三 月 十 一日 死 亡 シタ ル ヲ以 テ刑 事訴 訟 法 第 三 百十 五 条 第 七 号前 段
仍 テ主 文 ノ如 ク決定 ス
秋
ニ則 リ 同被 告 人 ニ対 スル公 訴 ハ之 ヲ棄 却 ス ヘキ モノ ト ス
昭 和 四年 十 月三十 一日
予審判事
東 京 地方 裁 判 所
一〇 (一九 二 九 )
信
雄 当二十八年
岡本事
高
沖 陽
香川県仲多度郡多度津町大字多度津乙十 六番地 無
職
山 口県阿武郡萩町大字南古萩町十二番地 無
職
造
茂
当二十 六年
小 田
多恵 子
当 二十四年
志 賀
埼玉県大里郡吉岡村大字 万吉七百二十 三番地 ノ壱
元東京合同労働組合向島 支部書記
久保病院内
長
島
和 助
住 居 東京府豊多摩郡大久保町大字東大久保五百三十番地東京市大
木籍
住居 兵庫県武庫郡精道村打出字古新田 一番地 ノ壱 渡辺為三方
本籍
住 居 東京府南葛飾郡小松川町大字下平井 八百 八十番地
本籍
五 十 嵐 信 雄 外 三 十 一名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審
終 結決 定書
福島県河沼郡笈川村大字湊字奈良町丙三十 三番地
予審終結決定
五十嵐 信雄外三十 一名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
元事務員
内
茨 城県真壁郡上野村大字赤 浜七百十五番地
五十嵐
住居 東 京市本所区太平町二丁目二百三番地東京合同労働組 合本部
本籍
元借家人組合全国同盟中央委員 助 四郎
住居 東 京府南葛飾郡寺島町大字 寺島千七百六十番地 高橋貞治方 稲 葉
当 三十六年 本籍 広島県豊田郡大草村大字大草 千百四十 一番地 ノ弐 住居 東 京市本所区横川町三十七番 地 元関東化学労働組合常任委員
本籍
山梨 県東山梨郡 八幡村三百五十 二番戸
清
当 二十二年
原 由 当 二十 七年
倉 吉
岡村サダ方
荻
住居 東 京市深川区千田町三百五十六番地 吉 田卯兵衛方 木 工
本籍 東 京市京橋区南伝馬町 二丁目三番地 住居 東 京府荏原郡荏 原町大字小山 百七十九番地 木 工 本
福島県相馬郡福浦村水谷 字宮前 一番地
当三十 四年 神奈川県橘樹郡鶴見町潮田千九百九十六番地 門馬方
松 本籍
寿
当三十四年
佐太郎
当 二十四年
清
住居 工
愛媛県越智郡鏡村大字明 日百六十二番 戸
木
東京市深川区西平井町三十番地 木下次 八方
清 信 本籍 電気工
群馬県佐波郡玉村町大字角淵二千二百三番地
稲 垣
住居
本籍
住居 東 京府 豊多摩郡戸塚町大字戸塚五百 八番地 元無産者新聞社編輯人兼 発行人
根 悦
郎
北海道 夕張郡夕張町字本町四丁目
関 本籍
東京市本所区太平町二丁目二百三番地東京合同労働組合本部
当二十九年 住居
元東 京合同労働組合 執行委員
内
森
了
当 二十六年
竹 下
島
三重県名賀郡滝川村 大字星川三十 八番屋敷
元交通労働総聯盟書記
茂 樹
当三十年
田
当二十九年
岡 嘉門次
当二十七年
上 善五郎
本籍並 ニ住 居 東京府南葛飾郡奥戸村大字曲金六百六十三番地
本籍
大分県下毛郡中津 町二千二百六十九番地
元東京市電気局電車運転手
住居 東京市本所区南二葉町三番地 南沢三男方
本籍
上
住 居 東京府豊多摩郡 代々幡町初 台六百五十七番地 著述業
本籍 鹿児島県鹿児島市 上荒田町二百十番戸
住居 東京府豊多摩郡淀橋町大字柏木百 八十 一番地
元東京煙草専売局淀橋工場 動力工
東京府豊多摩郡淀橋町大字角筈 八百 六十番地
直
久
一
当 三十年
坂 本 本籍 元東京煙草専売局淀橋 工場職工 宗
当三十 三年
田
同府 同郡同町同大字七百十九番地坂田宗次郎方 坂
住居
埼玉県入間郡宗岡村 六百八十二番地
元東京煙草専売局淀橋工場職工 恒 雄
当 二十二年
清 水
本籍 並 ニ住 居 東京府豊多摩郡中野 町大字中野四千三十九番地
本籍
元東京合同労働組合執行委員
内
岡山県吉備郡総社町大字総 社千九十五番地
三 雄 当 二十六年
池 ノ内
住居 東 京市本 所区太平町二丁目二百三番地東京合同労働組 合本部
本籍 著 述業
鹿児島県 鹿児島郡谷山町松崎 百四十六番戸
松
住居 職
是 枝
操
東京府 豊多摩郡杉並町大字天沼二百二十 二番地波多野高吉方 無 波多野事
岡山県 上道郡西大寺町千五百二十三番地
敏 男
当 二十三年 本籍
東京府 北豊島郡滝野川町大字滝野川 八十 八番地
福 間
住居
著 述業
千葉県長 生郡太東村中原九百三十三番地
当 二十八年 本籍
西久保
当 二十六年
賢 治
東京府 豊多摩郡大久保町大字西大久保百 八十五番地
元東 京煙草専売局淀橋 工場雑役夫
武三方
東京市 浅草区永住町五十二番地
吉 野
住居
本籍
東京府豊多摩郡淀橋町大字角筈五百四十 二番地
長野県上高井郡小布施村百 二十八番地
元東 京煙草 専売局淀橋工場整調工
保
住居 東京府 豊多摩郡代 々幡町大字幡 ケ谷 四百十九番地高神くめ方
玉 之 本籍
金子伊作方
当三十 八年 住居
児 尾
元東京煙草 専売局淀橋工場断裁工手
当 二十 八年
茂 樹
住居 東 京府豊多摩郡戸塚町大字 上戸塚六百九十 一番地大山郁夫方
本籍
元東京煙草専売局淀橋工場調製工
金
子 仙太郎
二
当二十 七年
間 英
本籍並 ニ住居 佐賀県佐賀郡嘉瀬村大字荻野百七十 一番地 詫 当二十九年
本籍 神奈川県横浜市 中区 真砂町 一丁目七番地
安
忽
村 庸
次
当三十 一年
雄
当 二十九年
那
住居 東 京市京橋区北紺屋 町所在読売新聞社発送係寄宿舎内 元読売新聞社発 送係 光事
和歌山県有田郡湯浅町大字湯浅八百十五番地
本籍
勝之助
当二十 五年
下
東京市浅草区向柳原町 一丁目 二十八番地
野
本籍
職
住居 東京府豊多摩郡戸塚町大字上戸塚三百六十 一番地加藤希 一方
佐賀武 方
主
文
定 スル コト左ノ如シ
右者 ニ対 スル治安維持法違反被 告事件 ニ付併合審理 ノ上予審 終結決
無
茨城県土浦町内西町 一番地 清
住居 立 花
福田 フク方 原
キク エ
新潟県中蒲原郡川東 村大字中川新 二千 四百三十九番地
当二十 二年
無 職 ( 元内閣印刷局 工生)
本籍 職
ヲ免訴 ス
被告人吉野賢治 、同児玉之保、同金子仙太郎、同詫間英 二 ハ之
ス 理
合常任委員教育出版部長、同小田茂 ハ東 京合同労働組合員、同志
郎 ハ借家人組合同盟中央委員、岡本事高沖陽造 ハ関東化学労働組
第 一、被告人五十嵐信雄 ハ東京合同労働組合執 行委員、同稲葉助四
理由冒頭 ハ秋山判事 終結決定書 ノ理由冒頭 ニ同シ
由
当二十五年
司
其他ノ各被告人 ニ対 スル被告事件 ヲ東 京地方裁判所 ノ公判 ニ付
川
当二十八年
基
野村栄方
栃木県下都賀郡栃木町大字栃 木二百 二十四番地
無
住居 東 京市本所区横川町五十一番地
本籍
元陸軍造兵廠東京 工廠筆生
石川県金沢市百姓町 三十二番地
政
住居 東京府豊多摩郡淀橋町大字角筈 二百三十八番地
本籍
元東京日日新聞社文選工
住居 東京府荏原郡矢 口町大字小林三百 四十五番地
賀 多恵 子 ハ社 会科 学 研 究 会 等 ニ関 係 シ、 同長 島 和助 ハ東 京 合 同労 働 組 合向 島 支 部 書 記 ト シ テ何 レ モ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ モノ ナ
一、被 告 人 五 十嵐 信 雄 ハ昭 和 三年 一月 二十九 日頃 東 京 市 本所 区 太
ル ト コロ
平 町 二 丁目 二百 三番 地 東 京 合 同 労働 組 合 本部 事 務 所 ニ於 テ党 員 唐沢 清 八 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ 同年 二 月施行 ノ衆 議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ東 京府 第 四区 立 候 補 者 党 員 唐 沢 清 八 ノ専 属 日本共 産 党 選挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ニ
一
任 命 セラ レ同 年 二 月三 、 四 日 頃 ヨリ 同 月 二 十 一日頃 迄 ノ間 同 市 深 川 区 黒 江 町 二十 六 番 地外 崎 藤 吉 居 宅外 数 個 所 ニ於 テ 秘 密
ホ
ヘ
弁 士団 ヲ前 掲共 産党 ノ政 策 方 針 ノ下 ニ活 動 セ シ ム ヘク指
選 挙戦 ヲ通 シ労 働 組合 ノ戦 闘 的分 子中 ヨリ党 員 タ ル資 格
導 ス ル コト
アル モノ ヲ見 出 シ之 ヲ推 薦 ス ル コト
官 憲 ノ 暴 圧 ト既 成 政党 ヲ暴 露 シタ ル ﹁ビ ラ﹂ ヲ作 成 撒 布 ス ル コト
各 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ハ互 ニ各候 補 者 ト密 接 ナ連 絡
共 産 党 ノ候 補 者 ヲ互 ニ応 援 ス ル コト
ト
チ
候 補 者 中 心 ノ応 援 団内 部 ニ ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ作 ツ テ之
ヲ保 ツ コト
リ
ヌ
工場 ノ動 揺 ヲ調 査 シ労 働 条 件 ノ不 平不 満 ヲ 摘 発 シ タ ル
ヲ 統 制 スル コト
﹁ビ ラ﹂ ヲ撒 布 シ 工場 労 働 者 ノ激発 ニ努 メ ﹁スト ラ イ キ﹂
ル
ヲ起 サ シ ムル コト
ニ開 カ レ タ ル選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ノ会 合 ニ数 回出 席 シ党
挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂) 被 告 人稲 葉 助 四 郎 ( 同 府 第 六区 立 候 オ
労働 組 合 員 中 ノ 戦 闘的 分 子 ヲ以 テ屋 外 集 会 ヲ開 キ前 掲共
産 党 ノ政 策 ヲ宣 伝煽 動 ス ル コト
シ
ハ同 年 二 月 八 日頃 ヨリ 同 月 十 日頃 迄 ノ間党 員 中 野 尚 夫 ト共 謀
監 視 シヘ ニ付 テ ハ被 告 人岡 忠 政 ヲ党 員 ト シ テ推 薦 シト ニ付 テ
ハ同 月十 七 日受 持 侯 補者唐 沢 清 八 ノ演 説 会 等 ニ出席 シ テ之 ヲ
ス ヘキ コト ヲ協 議 決 定 シイ ロ ハホ チ リ ヌル ヲ除 ク外 ニ ニ付 テ
等 党 ノ組 織 及 影 響 ノ拡 大 ニ関 ス ル党 上部 ノ指 令 ニ基 イ テ活 動
ワ
政 策 ヲ宣 伝煽 動 シ受 持候 補 者 ヲ支 持 セシ ム ル コト
工場 従 業 員 大 会 ヲ開 キ言 論 ノ暴 圧 ヲ 暴露 シ前 掲共 産 党 ノ
︹マ マ︺
員 菊 田善 五 郎 (同府 第 五 区 立 候補 者 党 員秋 和松 五 郎 ノ専 属 選
各 受 持 選 挙区 内 立 候 補者 ノ氏 名 、 各 候補 者 ノ所 属 政 党 及
査 シ テ報 告 ス ル コト
選挙 有 権者 数 、 組 織 及 未組 織 労働 者 数 、 其 所 属 組 合 等 ヲ調
各 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 受 持 選 挙 区 内 ノ 工場 労 働 者 数 、
補 者 党 員 南 喜 一同 上) 党 員 中 尾勝 男 同 浅 野晃 等 ト共 謀 ノ上 イ
ロ
ノ政 策 ヲ浸 透 セシ ム ヘク其 活 動 ヲ監 視 ス ル コト
各 受 持 候補 者 ヲ シ テ選 挙 戦 ヲ通 シ 一般 大 衆 ニ前 掲共 産 党
報 告 スル コト
各 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ノ活 動 状 況 ヲ無 産 者 新 聞 社 ニ
其 地 盤 関 係 等 ヲ調 査 シ テ報 告 スル コト ハ
ニ
甲
本所区横川町福田方 ニ於テ ﹁資本家及地 主の政党 と ニセ
招 集 シ党 員 南 喜 一同唐 沢 清 八 ノ 両名 ヲ シ テ前 記共 産 党 ノ政 策
合 同労 働 組 合 関 東 化学 労 働組 合 等 ノ活 動 分 子十 数名 ヲ秘 カ ニ
郎 、 同 山我 徳 一等 ト党 員 野 田 忠 勝 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル市 従
昭 和 三 年 二 月二 十 日頃 ヨリ 同 月 下 旬頃 迄 ノ間党 員 藤 沼 栄 四
方針 ヲ宣 伝煽 動 シ タル趣 旨 ノ演 説 ヲ為 サ シ メ
業 員 ヲ目 標 ト セ ル同党 関 東 地 方 委員 会 芝 地 区所 属 ノ細 胞員 ト
二
無産 政 党 候補 者 を倒 せ﹂ ト 題 シ前 記 日本 共産 党 ノ行 動 綱領 ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ 掲 ケ タ ル ﹁ビ ラ﹂ ( 昭 和 三 年押 第 四 四 二
シ前 掲 党 ノ政 策 方針 ヲ煽 動 シ タ ル 内 容 ノ ﹁ビ ラ﹂ ( 押収同
ナ リ該 期間 中 同 市 深川 区 大 工 町 同 潤会 ﹁ア パー ト メ ン ト﹂ 四
号 ノ七 、 九 )及 ﹁警 察 政 治 の暴力 的 威 嚇 に抗 争 せ よ ﹂ ト題
号 二、 七 五 三 ) 各約 二千 枚 ヲ作 成 シ テ之 ヲ同区 横 倉 町 其他
階 高 野 方 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ出 席 シ各細 胞 員 等 ト共
謀 ノ上 、議 会 解 散 請願 運 動 ニ日常 闘争 ヲ結 ヒ付 ケ之 ヲ益 々激
ニ撒布 シ タ ル外東 京 合 同 労働 組 合 城 西 支 部長 浜野 信 次 ヲシ
同 月十 三 日 頃府 下 南 葛 飾 郡亀 戸 町 附 近 ノ某 印 刷 屋 ヲシ テ
テ 前同 所 ニ撒 布 セシ メ
同 年 三 月十 二 日 共産 党 関東 地 方 委 員 会 所 属江 東 地 区 ノ ﹁オ
発 セシ ム ヘキ旨 ノ党 ノ影 響 ヲ拡大 ス ヘキ 事 項 ニ付 協 議 決定 シ
ルガ ナ イザ ー ﹂ ニ任 命 セラ レ同地 区 所 属 細 胞 ノ統 制 及 上部 ト
三
ノ連 絡 ノ任 ニ当 リ 其統 制 下 ニ属 ス ル三 田 土 護謨 工場 細 胞準 備
会 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 被 告 人 高沖 陽 造木 材 工場 細 胞 準 備 会 ﹁キヤ
ル外 前 記 浜野 信 次 及 氏名 不 詳 ノ自 由 労働 者 ヲ シテ 同区 業 平
投 票 日 公休 賃 金 全 額支 払、 日給 二割 増額 等 労働 者 ノ不 平
町 其 他 ニ撒布 セシ メ
川 方 面 ノ製材 木 工所 等 三 十 数個 所 ノ工場 内 ニ之 ヲ撒 布 シ タ
前 記 二種 ノ ﹁ビ ラ﹂ 各 五 千枚 ヲ印 刷 セ シメ同 月十 六 日 頃深
乙
丙
テ ン﹂ ニ対 シ 速 カ ニ同 準備 会 ヲ組 織 シ会 合 ヲ開 イ テ活動 ス ヘ
プ テ ン﹂党 員 中 野尚 夫 後 ニ竹 下 了 ニ変 更 夫 レ等 ノ各 ﹁キ ヤプ
十六 番 地 所在 旭 ﹁ラ バー ﹂ 工場 ヲ目 標 ト ス ル同 党 関 東地 方 委
同 年 三 月十 二 日頃 同 府 南葛 飾 郡 寺 島 町大 字 寺 島 二 千五 百 九
キ旨 通 告 シテ党 組 織 ノ拡 大 ヲ図 リ
テ印 刷 セシ メ中 井 二郎 事 斎 藤 勇 ヲ シテ同 月十 五、 六 ノ両 日
四
不 満 ヲ激 発 シ タ ル内容 ノ ﹁ビラ ﹂ 二 万枚 ヲ前 記 印刷 屋 ヲ シ
本 所 区 柳島 元 町 帝 大 ﹁セ ッツ ル メ ント﹂ 及 同区 石 島 町 石 島 亭 等 ニ於 テ開 催 サ レタ ル江 東 地 方 労働 組 合 工場 代表 者 会 議 場 ニ撒 布 セシ メ
上部 ト ノ連 絡 、 細 胞 ノ統制 等 ノ任 ニ当 リ被 告人 稲 葉 助 四郎 ニ
員 会 江 東 地区 所 属細 胞準備 会 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ ニ任 命 サ レ党
忠 政 ニ対 シ共 産 党 ハ江 東 方面 ニ於 テ公 然 ﹁ビ ラ﹂ ヲ撒布 シ テ
同 年 三 月 上旬 頃 前 掲東 京合 同 労 働組 合本 部 事 務 所 ニ於 テ岡
右 細 胞 組織 ノ旨通 知 シ
ッツ ルメ ント﹂ 同 月 十七 日同 区 石島 町 石島 亭 ニ於 テ夫 々工 場
五
オ ニ付 テ ハ斎 藤 勇 ヲシ テ同 年 二月 十 五 日本 所 区 柳島 帝 大 ﹁セ
代 表者 会 議 ヲ開 催 セシ メ テ右決 議 ノ趣 旨 ヲ実 行 シワ ニ付 テ ハ 党 員 菊 田 善 五 郎 被 告 人稲 葉 助 四郎 等 ト共 謀 シ同 月十 三 日夜 府 下 南葛 飾 郡 京成 電 車 荒 川 停 留所 附 近 荒 川放 水路 鉄 橋 下 ニ東 京
三
昭 和 三 年 二 月頃 ヨリ 同年 三 月十 日 頃 迄 ノ間 被 告 人志 賀 多 恵
子党 員 水 野 秀夫 被 告 人小 田 茂 同高 沖 陽 造 等 ト 前 記 旭 ﹁ラ バ
活 動 ヲ開始 セ ル カ労働 運 動 ニ従 事 スル者 ハ其 一分 子 トシ テ 活
ト ノ連 絡 、 細 胞 ノ統 制 等 ノ任 ニ当 リ 該 期 間中 府 下 南 千住 町 千
ー﹂ 工場 細 胞準 備 会 ヲ組織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トナ リ党 上 部
束 町小 田 進 居 宅其 他 ニ於 テ 数 回細 胞 会 議 ヲ開 キ各 細 胞員 等 ト
動 セサ ル可 カラ サル ヲ以 テ之 ニ加 入 ス ヘキ旨 勧 誘 シ同 人 ヲ承
二 、被 告 人 稲葉 助 四 郎 ハ昭 和 二年 春 頃前 記 東 京 合 同労 働 組 合 本 部
雑 誌 ﹁マルク ス﹂ 主 義 同 年 一月号 所載 ﹁一般 戦 略 ノ 決定 的 重
諾 セシ メ テ党 組 織 ノ拡 大 ヲ図 リ
事 務 所 ニ於 テ党 員 渡 辺政 之 輔 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前 記 ノ
同 年 二月 施 行 ノ衆 議 院 議 員総 選挙 ニ対 ス ル党 ト シテ ノ対 策 ニ
点 ニ付 テ﹂ ト題 ス ル前 記 共産 党 ノ新 方 針 ヲ内 容 ト セル論 説 及
枝 恭 二等 ト党 員 田 中 長 三 郎 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル 同党 ノ関 東
付 テ 研究 討 議 ヲ遂 ケ タ ル外 各 細胞 員 等 ト共 謀 ノ 上
五
不 平 不 満 ヲ有 ス ル工 場 ニ対 シ テ ハ闘 争 ヲ激 成 セシ ム ル為 メ宣 伝 煽 動 スル コト
同年 二 月 一日頃 ヨリ 同 年 三 月三 、 四 日頃 迄 ノ間 浅草 区 光 月
ニ所 属 シ
信 雄 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記旭 ﹁ラ バ ー﹂ 工場 細 胞準 備 会
同年 三 月 十 二、 三 日頃 ヨリ 同月 十 五 日迄 ノ間 被 告 人五 十嵐
等党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決定 シ
ロ
職 工 ノ不 平不 満 等 ヲ各細 胞員 ニ於 テ分 担 調 査 スル コト
工場 ニ働 キ掛 ク ル為 メ組 織 ヲ有 ス ル工場 ノ労働 条 件 其 他
イ
階 級意 識 注 入 ノ 為 メ 宮原 省 久 ヲシ テ東 京 木 材 労働 組 合 常 任 委員 会 ニ全 市 内 木 材 工場 代 表者 会 議 ノ開 催 ヲ提 唱 セ シ ム
東 京木 材 労働 組 合員 ヲシ テ深川 万信 製 材 工場 ノ争 議 ニ応
ル コト
援 セシ ムル コト
同年 十 月 ヨリ 同 年 十 二 月迄 ノ間党 員 日下 部 千代 一、 被 告 人
等 党 ノ 影響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付協 議 決 定 シ夫 々 之 ヲ実 行 シ
ロ
イ
出 席 シ各細 胞 員 共 謀 ノ上
地 方 委 員会 所 属 ノ細 胞 員 ト ナリ 該期 間 中 深 川 区 西 平井 町 百 五
同 年 六 月下 旬 頃 ヨリ 同 年十 月頃 迄 ノ間 党 員 宮 原省 久、 同 是
如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
四
十 番 地 八幡 清 次 郎 居 宅 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回
一
ニ
ン﹂ 会 議 ニ数回 出 席 シ石 川島 造船 所 工 場細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂
党 員 菊 田 善 五郎 、 亀沢 町 車 庫 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 被 告 人
町 一番 地 一号 上杉 清次 郎 居 宅 ニ於 テ開 カ レ タ ル ﹁キ ヤ プ テ
森 岡嘉 門 次等 ト共 謀 ノ 上
島 上善 五郎 、 同志 賀 多恵 子等 ト 党員 南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
喜 一居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回出 席 シ各 細 胞 員 等
イ
タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間 中 府下 南 萬 飾 郡寺 島 町 ノ前 記 南
ト 議会 解 散 請 願運 動、 日本 労 農党 、 労 働 農 民党 ノ合 同 問 題 、
下 ニ区 民大 会 ヲ開 キ市 政 闘 争 ノ為 メ市 政 問 題 ヲ促 ヘテ宣 伝
各 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ受 持 区 域 内 ニ於 テ労 働 農 民党 主催 ノ
耕 作権 ノ確 立 、最 高 小 作 料 制 定 、寺 島 町 制革 新 運 動 等 党 ノ 影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 研 究 討 議 シ
六
各 受 持 区 域 内 ノ従 業 員 数及 其 不 平 等 ヲ調 査 ス ル コト
は 白 熱 し た石 鹸 工場 労働 者 万 歳 ﹂ ト題 シ 選 挙投 票 日 ヲ公 休 ニ
年 二 月 十 六 日府 下 南 葛 飾 郡吾 嬬 町某 下駄 屋 ニ於 テ ﹁ 総 選挙 戦
名ニ 付 之 ヲ調 査報 告 シト ニ付 テ ハ被 告 人 小 田茂 ト共 謀 ノ 上同
本 所 深 川方 面 ニ於 ケ ル自由 労 働 者 大会 ヲ開 キ党 ノ政 策 方
煽 動 ス ル コト
ハ
等前 記共 産 党 ノ政 策 方針 等 ヲ掲 ケ タ ル ﹁ビラ ﹂ ( 押 収 同 号 二、
シ 日 給 ノ全 額 支 払 、 八時 間 労 働 制 ノ確 立、帝 国 主 義戦 争 反 対
ロ
針 ヲ宣 伝煽 動 ス ル コト
七 五 三 ノ十 一) 五 百枚 ヲ謄 写版 刷 ト為 シ化 学 労働 組 合 員 小 島
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決定 シ 同 年 二 月施 行 ノ衆議 院議 員 選 挙 ニ際 シ東 京 府 第 六区 ヨリ 立
堂 設 置 、 賃 金 三割 値 上其 他前 記 共 産 党 ノ政策 方 針 ニ関 スル内
十 七、 八 日頃 前 同所 ニ於 テ ﹁選 挙戦 は白 熱化 し た﹂ ト 題 シ 食
容 ヲ掲 ケタ ル ﹁ビ ラ﹂ ( 押 収同 号 二、 七 五 三 ノ十 ) 七 百 枚 ヲ
誠 ・渡 辺忠 一等 ヲシ テ 三 ツ輪 石 鹸 工場 其 他 ニ撒 布 セシ メ同 月
ノ間 同市 深川 区 黒江 町 二十 六 番 地 外崎 藤 吉 居 宅外 数 個 所 ニ於
候補 シ タル党 員 南 喜 一ノ 専 属 日本 共産 党 選 挙 ﹁オ ルガ ナ イザ
テ開 カ レタ ル選 挙 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ノ会 合 ニ数回 出 席 シ被
謄 写版 刷 ト 為 シ前 記 両 名 ヲシ テ隅 田 製 鉄 所其 他 ニ撒 布 セシ メ
ー﹂ ニ任 命 セラ レ同年 二 月三 、 四 日頃 ヨリ 同 月二十 一日頃 迄
告 人 五十 嵐 信 雄 ( 同 府 第 四 区 立候 補 者 唐 沢 清 八 専属 選 挙 ﹁オ
ワ ニ付 テ ハ前 記被 告 人 五十 嵐 信 雄 一 ノ ル所 載 ノ如 ク屋 外 集 会
所 区 横 川町 三十 七番 地関 東 化 学 労働 組 合 事 務 所 ニ於 テ党 員 豊 田
三、 被 告 人 岡本 事 高 沖 陽 造 ハ昭 和 三 年 二 月 十 一、 二 日頃東 京 市 本 ト ﹁ビ ラ﹂ ノ作
ニ受 持 候 補
ヲ宣 伝煽 動 シ タ ル演 説 ヲ為 サ シ メ
ルガ ナ イ ザ ー﹂)党 員 菊 田善 五郎 ( 同 府 第 五区 立候補 者 秋 和
ヘ 党員 ノ推 薦
ロ 選 挙 情勢
ヲ開 イ テ党 員 南 喜 一、 同唐 沢 清 八 等 ヲシ テ共 産 党 ノ政 策方 針
イ 工場 情 勢 ノ調 査 報告
ホ弁 士団 ノ指 導
事 平 井直 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル秘 オ ﹁工
リ ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ノ連 絡 ル ﹁スト ラ イ キ﹂ ノ激 成
同 年 二 月十 二日 頃 ヨリ同 年 三 月十 二、 三 日 頃 迄 ノ間 党 員水
付 テ ハ所 属 候 補者 ノ演 説 会 場 附 近 ノ労 農 党 支 部事 務所 等 ニ弁
付 テ ハ所 属 候 補者 ノ演 説 会 ニ臨 ミ候 補 者 ノ行 動 ヲ監視 シホ ニ
其 他 ニ於 テ 開 カ レ タ ル細 胞会 議 ニ数 回 出席 シ各 細 胞員 等 ト同
会 ニ所 属 シ該 期 間 中 府 下 北 豊島 郡 南 千 住 町 千束 町 小 田 進 居宅
郎 ノ ﹁キ ヤ プ テ ン﹂ タ ル前 記旭 ﹁ラ バー﹂ 工場 細 胞 準備 委 員
野 秀夫 、 被 告 人志 賀 多 恵 子 、党 員 森 平 鋭等 ト被 告 人 稲 葉 助 四
一
密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
ヌ
ハ ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ 活 動 状 況報 告
一 所載 ノ如 ク
松 五 郎 同 上) 同中 尾 勝 男 、 同 浅野 晃 等 ト共 謀 ノ上被 告 人 五 十 嵐信雄 調査報告 者 ノ監 視 チ候補者ノ応援
﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ組 織
成撤布
ワ 屋外 集 会 等 党 ノ組 織 及 影 響 ヲ拡大 ス ヘキ事
士団 ヲ集 メ右指 令 ノ趣 旨 ニ基 イ テ之 ヲ指 導 シ ヘ ニ付 テ ハ関 東
年 二月施 行 ノ衆 議 院 議員 総 選挙 ニ対 スル党 活 動 ニ付 研究討 議
項 ニ付 協議 決 定 シ同所 載 ノイ ロ ハチ リ ヌル オ ヲ除 ク ノ外 ニ ニ
場 従 業 員大 会
地 方 評 議 会 、関 東 皮 革 組合 同盟 ノ活 動 的 中 心分 子萩 原 明 外 数
二
三
ヲ遂 ケ タ ル外 南 葛 飾 郡 寺 島 方面 及 南 千 住 方面 ニ於 テ組織 ヲ有 イ
外各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上
連 結 ス ル為 メ 工場 新 聞 ノ発行 ヲ必 要 ト スル コト
共 産党 独自 ノ活 動 ヲ 展開 シ労 働者 大 衆 ト工 場 ニ於 テ直 接
コト ヲ宣 伝 ス ル コ ト
労 農党 ニ於 テ他 ノ各 無産 政 党 ノ無 条 件 合 同 ヲ提 唱 ス ヘキ
スル工 場 ノ労 働 条 件 其 他 不 平不 満 ノ有 無 ヲ調 査 シ闘 争 ヲ激 成 スル為 メ宣 伝煽 動 ス ル コト 等党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ関 ロ
ハ
同年 三 月 十 二、 三 日頃 党 員 丹野 セ ツ同 森 平 鋭同 秋 村 某 ト三
シ協議 決 定 シ
等党 ノ組織 拡 大其 他 政 策 方針 ノ実 行 ニ関 スル事 項 ニ付協 議 決
従 来 ノ細 胞 ヲ 工場 基 礎 ノ細 胞 ニ編 成 替 スル コト
田 土護 謨 工 場 ヲ目 標 ト セル関東 地 方 委 員 会 芝 地区 所 属 ノ同 工
定シ
公 園 其他 ニ於 テ同 委 員会 所 属 ノ ﹁レポ ー タ ー﹂党 員 内 垣安 造
居 宅 其他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出席 シ各 細 胞 員 ト
委員 会 ニ所 属 シ該 期 間 中 府 下 北 豊島 郡 南 千 住 町 千束 町 小 田進
助 四郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 旭 ﹁ラ バー﹂ 工場 細 胞準 備
被 告 人志 賀 多 恵 子 、同 高 沖 陽 造 、党 員 森 平 鋭等 ト被 告 人稲 葉
昭 和三 年 二 月 頃 ヨリ同 年 三 月 十 日頃 迄 ノ間党 員 水 野 秀夫 、
場 細 胞準 備 委員 会 ヲ組織 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ナリ 党 上部 ト
二
ノ連絡 及 細 胞 ノ統 制 等 ノ任 ニ当 リ 同年 二 月十 一、 二 日頃 日本 共 産党 関 東 地 方 委 員 会 所 属 ノ
同 森 平鋭 等 ヨリ 日 本 共産 党 ノ政 策 方 針 ヲ 掲 ケ タ ル文書 及 其 他
﹁レポ ー タ ー﹂ ニ任 命 セラ レ同 年 三 月 八、 九 日 頃 迄 ノ間 上野
党 ノ秘密 文 書 ヲ受 取 リ 其 都度 同 公 園 其 他 ニ於 テ党 員 宮 原 省 久
共謀 ノ 上被 告 人 稲 葉助 四郎 三 所載 ノ 如ク 雑 誌 ﹁マル ク ス﹂ 主
義 ノ論 説 及 選 挙 ノ対策 ニ付 研 究 ヲ 遂 ケタ ル外 工場 情勢 ノ調 査、
被 告 人稲 葉 助 四 郎 等 ニ之 ヲ 交付 シテ連 絡 ノ任 ニ当 リ
ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
工 場 ニ対 ス ル闘 争 激成 ノ為 メ ノ宣 伝煽 動 等 党 ノ影響 ヲ拡 大 ス
四、 被 告 人小 田 茂 ハ昭 和 二年九 月下 旬 頃 前 記東 京合 同 労働 組 合 事 務 所 ニ於 テ党 員 平 井 直 ノ勧誘 ニ応 シ日 本 共産 党 ノ細 胞 会議 ニ出
同 年 十 月 頃 ヨリ 同 年 十 二 月 頃迄 ノ間 党員 佐 野 学 、 同杉 浦 啓
前 記 ノ如 キ 目的 ノ秘 密結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
町 中 高 井 戸 ノ居 宅 ニ於 テ氏 名 不 詳 某 ノ勧誘 ニ ヨリ日 本 共産 党 カ
五 、 被 告 人志 賀 多 恵 子 ハ昭 和 二年 五 月 中旬 頃 同 府 豊 多 摩 郡高 井 戸
一、 同 曽 田英 宗等 ト党 員 平 井直 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記細
コト ヲ知 リ テ 加入 ヲ承 認 シ
席 シ居 ル中 同年 十 一月頃 同党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ノ秘 密結 社 ナ ル
一
一
タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間中 同 府 南葛 飾 郡寺 島 町 大 字寺 島
尾 薩 男 、 被告 人島 上善 五 郎 等 ト党 員 南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
昭 和 二 年 六 月頃 ヨリ 同年 九 月 頃 迄 ノ間 党 員 小 林 信 吉 、同 村
胞 ニ所 属 シ該 期 間 中 同 市 小 石川 区 小 日向 町 二十 四番 地 塩谷 方 ノ曽 田 英 宗 居室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ各 細
前 記南 喜 一居 宅 其 他 ニ於 テ 開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ
胞員 等 ト雑 誌 ﹁マル ク ス﹂ 主 義、 労 働 者 、 無産 者 新 聞 等 ニ掲 載 ノ前 記 共 産党 ノ政 策 方 針 ニ関 スル論 説 ニ付 研究 ヲ遂 ケ タ ル
二
三
ノ対 策等 ニ付 研 究 ヲ遂 ケ タ ル外 工 場 情勢 ノ調 査 、 工場 ニ対 ス
ル 闘 争激 成 ノ為 メ ノ宣 伝煽 動 等 党 ノ影響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ 付協議決定 シ
同 年 三 月 上旬 頃 ヨリ 同 月十 五 日共 産党 ノ大 検 挙 ニ至 ル迄 ノ
ヲ目 標 ト セ ル細 胞 ニ所 属 シ同 月 十 三 日頃 断宿 駅 附 近 ノ某 所 ニ
間 党 員 廉 沢 誠 ト同松 本 晴吉 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル秀 英舎 工場
四
労 農 聯合 運 動 ニ付 テ ハ労働 者農 民 ノ利 害 一致 セサ ル ヲ以
同 闘 争 スル コト
シ其 ﹁ス ローガ ン﹂ 中 ニ家 賃 三 割値 下 ノ 一項 ヲ加 ヘ之 ト共
議 会 解 散 請 願 運動 ニハ小 市 民未 組 織 労 働者 ノ大 衆 ヲ網 羅
各 細 胞員 ト共 謀 ノ上 イ
ロ
片山 峰 登 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 党 ニ加入 シ前記 亀 沢 町 車庫 工 場
ナ ルカ同 年 三 月 十 三 日頃 同 府 荏 原 郡 大森 町 附近 ニ於 テ党 員 久 事
せ よ﹂ ト題 ス ル ﹁ビ ラ﹂ ヲ撒 布 シ テ同党 ノ為 メ ニ活 動 セシ モノ
同党 江 東 地 区 委 員 会 ノ署 名 アル ﹁ 警 察 政 治 の暴力 的 威 嚇 ニ抗 争
産党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
六 、被 告 人 長 島 和 助 ハ昭 和 三 年 二 月 浜 野信 次 ノ依 頼 ヲ受 ケ 日本 共
ヲ発 行 ス ル コト 等党 ノ影 響 ヲ 拡 大 ス ヘキ 事項 ニ付 協議 決 定 シ
於 テ開 カ レタ ル 細胞 会 議 ニ出 席 シ各 細 胞 員共 謀 ノ上 工場 新 聞
テ各 別 ニ労 働 組 合総 聯 合 、 農 民組 合聯 合 ヲ組 織 シ労 農 党 ヲ 媒 介 者 ト シ テ統 一運 動 ヲ起 ス コト 工場 労働 者 ニ ﹁マル ク ス﹂ 主 義 注入 ノ目 的 ヲ 以 テ 工場 新
前 同 様 ノ目 的 ヲ以 テ 工場 代 表 者 会議 ヲ開 キ党 ノ政 策 方 針
聞 ヲ発 行 スル コト
ハ
ニ ヲ宣 伝煽 動 ス ル コト
同 年 十 月頃 ヨリ 同 年 十 二 月迄 ノ間党 員 日下 部 千 代 一、 被 告
細胞 ニ所 属 シ
等 共 産党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付協 議 決 定 シ
人島 上 善 五郎 、 同 稲 葉 助 四郎 等 ト党 員南 喜 一 ノ ﹁キ ヤ プ テ
第 二、被 告 人荻 原 由 清 ハ製 材 工 ニシ テ東 京合 同 労働 組 合 深 川 支 部 員、
ン﹂ タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間 中 前記 党 員 南 喜 一居 宅 ニ於
争 議 部長 、 同関 根 悦 郎 ハ無産 者 新 聞 編 輯 人兼 発 行 人、 同竹 下 了 ハ
同 松本 倉吉 ハ関 東 地 方評 議 会 常 任 委 員 、同 清 信 清寿 ハ関 東 合 同 労
東 京 合 同 労 働組 合執 行 委 員 ト シテ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ モノ ナ
テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数回 出 席 シ各細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上被
昭 和 三 年 二 月頃 ヨリ同 年 三 月上 旬 頃 迄 ノ間 党 員 水 野 秀夫 、
働 組 合深 川 支 部 幹 事 、 同 稲 垣佐 太 郎 ハ関東 木 材 労働 組 合常 任 委 員
被 告 人高 沖 陽 造 、党 員 森 平 鋭等 ト被 告 人 稲 葉助 四郎 ノ ﹁キ ヤ
ルト コロ
告 人稲 葉 助 四郎 二 所 載 ノ 如 ク議 会 解 散請 願 運 動 其 他党 ノ影 響
プ テ ン﹂ タ ル前 記旭 ﹁ラ バー﹂ 工 場 細 胞 準 備委 員 会 ニ所 属 シ
菓 子屋 ニ於 テ党 員 内 垣安 造 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本共 産 党 ニ加 入 シ党
一、 被 告 人 荻 原 由 清 ハ昭 和 二年 五 月中 深 川 区 洲 崎電 車 終 点附 近 某
ヲ拡 大 ス ヘキ諸 般 ノ事 項 ニ付研 究 討 議 シ
右 期間 中 府 下 南葛 飾 郡 南 千 住町 千束 町 小 田 進方 其 他 ニ於 テ開
員 長江 甚 成 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル 同党 関 東 地方 委 員 会 所 属細 胞
カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上被 告 人 稲 葉助 四郎 三 所載 ノ 如ク 雑 誌 ﹁マル ク ス﹂ 主 義 ノ論 説 、 選 挙
員 ト ナリ 屡 細 胞会 議 ニ出 席 シ テ協 議 ニ参 与 シ居 ル中 同 年 六 月下 旬 頃 ニ至 リ 同党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ 認識 シ 昭和 二年 五 月 頃 ヨリ同 年 十 二 月頃 迄 ノ間 被 告人 上 田 茂樹 、 党 員 内 垣 安 造、 同 廉 沢 誠等 ト党 員 長 江 甚 成 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
一
タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間中 本 郷 区 弥 生 町 三番 地 ホ ノ三 十
各 工 場 労 働 者 ノ要 求 ヲ調 査 シ其不 平 不 満 ヲ捉 ヘ労働 者 ノ
働 組 合 員 中 村 晋 三、 小 山某 ノ両 名 ヲ党 上 部 ニ推 薦 ス ル コト ロ
闘 争 心 ヲ激 成 セ シ ムル為 メ労 働 時 間 ノ短 縮、 賃 金 値 上、 危
険 防 止 ノ設 備 等 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ テ各 工場 ニ働 キ掛 ケ ル コト
等党 ノ組 織 及 影 響 ヲ拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
於 テ党 員 唐 沢 清 八 ノ勧誘 ニ応 シ日本 共 産 党 カ前記 ノ 如 キ目的 ヲ
二 、 被告 人 松 本 倉 吉 ハ大 正十 五 年 十 月頃 深 川 区 永 代橋 附 近 途 上 ニ
有 スル秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リナ カ ラ之 ニ加 入 シ
六 号内 田 清 三 郎方 内 垣安 造 ノ 居 室其 他 ニ於 テ 開 カ レ タ ル細 胞
一
会議 ニ出 席 シ各 細 胞員 等 ト農 民組 合 ヲ聯 合 セ シ ムル必 要 アル コト、 婦 人 ノ組 織 ヲ解 放 セシ ムル コト、 全 国 労働 組 合 会議 ヲ
大 正 十 五 年 十 月 頃 ヨリ昭 和 二年 十 月頃 迄 ノ間 党 員 川 村恒 一、
開 催 スル必 要 アル コト等 党 上部 ノ指 令 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ タ ル外
工 場 新 聞 ヲ発 行 シ江東 地 方 ノ木 材 工場 等 ニ配 付 ス ル コト
青 年 運 動 ニ付根 本 方 針 ヲ定 メ テ活 動 ス ル コト
岡村 サダ 方 被 告 人 ノ居室 ニ於 テ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ数 回出
胞 ニ所 属 シ該 期 間 中府 下 強 原 郡荏 原 町 大 字 小 山 百 七十 九番 地
同秋 和松 五 郎 等 ト党 員唐 沢 清 八 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細
イ
各 細胞 員 共 謀 ノ上
ロ
席 シ各 細 胞 員 等 ト無産 者 新 聞 、雑 誌 ﹁マルク ス﹂ 主 義 等 ニ掲
載 ノ議 会 解 散 請 願 運動 、 労 働農 民党 支 部 組 織 運 動、 労働 農 民
等党 ノ影 響 ヲ拡大 ス ヘキ 事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
党 日本 労 農 党 合 同 問題 等 共 産党 ノ政 策 方 針 ニ牽 連 シ タ ル諸問
昭和 三 年 一月中 旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日 共産 党 検 挙 ニ至 ル
題 ノ社 説 論 説 ニ付 研究 討 議 シ
二
清 寿等 ト党 員 宮 原省 久 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル深 川 区 洲 崎方 面
迄 ノ間 被 告 人 稲垣 佐 太 郎、 同松 本 倉 吉 、 同関 根 悦 郎 、 同 清信
昭 和 三 年 一月 中 旬頃 ヨリ同年 三 月十 五 日 共産 党 検 挙 ニ至 ル
清野 等 ト党 員 宮 原省 久 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 木 材 工場 細
迄 ノ間 被 告 人 荻 原由 清 、 同 稲 垣佐 太 郎 、 同関 根 悦 郎 、 同 清信
二
工場 細 胞 員 トナ リ該 期 間中 深 川 区 西 平 井 町 稲 垣佐 太 郎 居 宅 其
ノ 工場 ヲ目 標 ト セル同党 関 東 地 方 委 員 会 江 東地 区 所 属 ノ木 材
他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ同年 二 月施 行 ノ衆
数個 所 ニ於 テ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ数 回出 席 シ各 細 胞員 協 議
胞 ニ所 属 シ該 期 間 中深 川 区西 平 井 町被 告 人 稲 垣佐 太 郎 居宅 外
ト﹂ ノ推 薦 、 工場 ニ働 キ掛 ケ ノ方 法等 党 ノ組 織 及 影 響 ヲ拡 大
ノ上 前 記被 告 人荻 原由 清 、二所 載 ノ如 ク 外廓 組 織 ﹁エーゼ ン
ル 外各 細 胞 員 共謀 ノ 上 各 自 関 係組 合又 ハ工場 中 ヨリ適 当 ナ ル人物 ヲ選 択 シ テ細
議 院議 員 総 選 挙 ニ於 ケル 無産 党 ノ活 動 ニ付 批判 研 究 ヲ遂 ケ タ
イ
胞 ノ外 廓 ヲ組 織 ス ル コト及 ﹁エー ゼ ン ト﹂ト シ テ関 東 木材 労
ス ヘキ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
頃被 告 人 ヨリ交 付 ヲ受 ケ タ ル同党 機 関 紙 赤 旗 第 二 号 ニ ヨリ 同党
帰 途党 員 宮 原 省 久 ノ勧誘 ニ応 シテ 日 本共 産 党 ニ加 入 シ同 月下 旬
カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ覚 知 シ
三 、被 告人 清 信 清 寿 ハ昭 和三 年 二 月五 日芝 区 今 入 町労 働 農 民党 本
一
於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ出 席 シ各 細胞 員 ト前 記 被 告 人荻 原
胞 ニ所 属 シ同 年 二 月下 旬 頃 小石 川 区 雑 司 ケ谷 清家 敏 住 居 宅 ニ
倉 吉 等 ト党 員 宮 原 省 久 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 木 材 工場 細
迄 ノ間 被 告 人荻 原 由 清 、 同 稲垣 佐 太 郎、 同関 根 悦 郎 、 同松 本
昭 和 三 年 二 月下 旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日共 産 党 検 挙 ニ至 ル
胞 員 等 ト前 記 被 告 人 荻 原由 清 二 所 載 ノ如 ク細 胞 ノ 外廓 組 織 及
住 居 宅 其他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 三 回 出席 シ各 細
月下 旬 頃 ヨリ 同年 三月 八 日頃 迄 ノ間 小 石川 区 雑 司 ケ谷 清 家 敏
宮 原 省 久 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 木 材 工場 細 胞 ニ所 属 シ 同
人 荻 原 由 清、 同松 本 倉 吉 、 同関 根 悦郎 、 同 清信 清 寿 等 ト党 員
スル抗 議 運 動 ヲ起 サ ヽル可 カ ラ サ ル旨党 ノ拡 大 ニ関 ス ル事 項
テ党 員 宮 原 省 久 等 ト工場 従 業 員 大会 ヲ開 キ共 産 党 ノ検 挙 ニ対
被 告 人清 信 清 寿二 所 載 ノ如 ク 深 川区 冬 木 町小 出 稲 作 方 ニ於
影 響 ヲ 拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
﹁エー ゼ ント﹂ ノ推薦 、 工場 ニ働 キ掛 ケ ノ方 法 等党 ノ組 織 及
ヲ遂 ケ タ ル外 各 細 胞員 共 謀 ノ上 各 自関 係 組 合 又 ハ工場 中 ヨリ 適 当 ナ ル 人物 ヲ選 択 シテ細 胞 ノ外 廓 ヲ組 織 ス ル コト 等党 ノ組
党 員 宮 原省 久 ト共謀 ノ 上工 場 従 業 員大 会 ヲ開 イ テ共 産 党 検
織 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協議 決 定 シ
二
由 清 二所 載 ノ 如 ク総 選 挙 ニ於 ケ ル共 産党 ノ活 動 ニ付 批 判 研究
同 年 二 月上旬 頃 ヨリ 同 年 三 月 十 五 目共 産党 検 挙 迄 ノ間被 告
ス ル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
部 ニ於 テ党 員 宮 原省 久 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産 党 カ前 記 目 的 ヲ有
一
二
五 、被 告 人 関 根 悦 郎 ハ大 正 十 五 年 七 月 頃芝 区 南佐 久 間 町 ノ無産 者
ヲ協 議 決 定 シ
木 工従 業 員 約 二 十名 ヲ深 川 区 西 平井 町百 九 十 七番 地 森 橋 文 次
挙 ニ対 ス ル抗 議 運 動 ヲ起 サ ン コト ヲ 企 テ同 年 三 月 十九 日常 盤
方 ニ同 月 二十 日 夕方 同 区 東 大 工 町殿 木製 糖 所従 業 員 約 三十 名
ル ープ ﹂ ( 共 産 主 義者 団 ) カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社
ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ之 ニ加 入 シ
新 聞 社 ニ於 テ党 員 市川 正 一ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ンミ ユ ニスト、 グ
ニ対 ス ル積 極 的 ノ抗 議 運 動 ヲ起 サ ヽル可 カラ サ ル旨 力 説 シ拡
ヲ同 所 ニ集 メ何 レ モ日本 共 産党 ノ存 在 ト其 必要 ヲ解 説 シ検 挙
ノ前 後 二回 深 川区 西 平井 町 ノ居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル 日本 共 産党
者 新 聞 ノ編 輯 其 他事 務 的方 面 ニ関 スル事 項 ニ付 協 議決 定 シ タ
胞 ノ会 合 ヲ 開 キ 芝区 南 佐 久 間 町 ニ於 テ発行 ノ前 記 機関 紙 無 産
前 記 細 胞 ニ所 属 シ其 間 同 人 ト共 謀 ノ上 同新 聞 社 ニ於 テ随 時 細
大 正 十 五 年 七 月頃 ヨリ 同 年 十 一月迄 ノ間党 員 北 浦 千太 郎 ト
大 ニ関 ス ル事 項 ニ付 宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
一
ノ木 材 工 場細 胞 会 議 ニ出 席 シ諸般 ノ協 議 ニ参 与 シ タ ル ト コ ロ
ル上 夫 々之 ヲ実 行 シ以 テ党 ノ影 響 ノ拡 大 ヲ図 リ
四 、被 告 人 稲 垣 佐 太 郎 ハ昭 和 三年 一月十 六日 頃 及同 月 二十 六 日 頃
同 年 二月 上旬 頃 深 川 区 門前 仲町 関 東 木 材 労働 組 合 事 務 所 ヨリ ノ
二
三
千 太郎 ト党 員 是枝 恭 二 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記細 胞 ニ所 属
大 正十 五 年 十 一月頃 ヨリ 同 年 十 二 月 上旬 頃迄 ノ間 党 員 北 浦
ク細 胞 ノ外 廓組 織 及 ﹁エー ゼ ント﹂ ノ 推薦 等 党 ノ影響 ヲ拡 大
開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出 席 シ被 告 人 荻 原 由 清二 所 載 ノ如
大 正 十 五 年 七 月頃 ヨリ 昭 和 三年 三 月 十五 日共 産 党事 件 ノ検
ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
挙 ニ至 ル迄 ノ間 前 記 党 ノ機 関紙 無 産 者 新聞 ノ編 輯 兼 発行 人ト
ナ リ編 輯 及 発行 ニ関 ス ル諸 般 ノ実 務 ニ従事 シ以 テ党 ノ政 策 方 針 ノ 宣 伝煽 動 ニ従 事 シ
六 、被 告 人竹 下 了 ハ昭 和 三年 三 月十 一日芝 区 三 田 四 国町 評 議会 本
七
シ前 記 無産 者 新 聞社 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ 党 ノ政 策 方針 ニ関 スル時 事 問 題 ニ付 協議 ヲ遂 ケ 以 テ党 ノ影 響
同 年 十 二 月 上旬 頃 ヨリ昭 和 二年 一月 迄 ノ間党 員市 川 正 一ト
ノ拡 大 ヲ図 リ
同 是 枝 恭 二 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細胞 ニ所 属 シ前 記 無 産
昭 和 二年 五 、 六月 頃 ヨリ同 年 十 月頃 迄 ノ 間党 員 神道 久 三 、
者 新 聞 社 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後 二回 出 席 シ
木 材 工 場細 胞 準 備 会 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ任 命 セラ レ党 上部 トノ
キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ前 記
部 ニ於 テ被 告 人 片 山 峰 登 ヨリ勧 誘 ヲ受 ケ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ 如
胞 ニ所 属 シ芝 区 佐 久 間 町党 員 神 道 久 三 居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル
連 絡 及 細 胞統 制 ノ任 ニ当 リ
第 三、 被 告 人島 上善 五郎 ハ交 通労 働 総 聯盟 書 記、 被 告 人嘉門 治 事森
違 反 (日木 共 産 党 事件 ) ニ ヨリ 禁錮 十 月 ニ処 セラ レ其 刑 ノ執 行 ヲ
シ被 告 人 上 田 茂 樹 ハ大 正十 五 年 五 月東 京 控 訴 院 ニ於 テ治安 警 察 法
岡 嘉 門 次 ハ市 電 自 治会 本 所 支 部組 長 トシ テ 何 レ モ社 会 運 動 ニ従 事
中 村 義 明 等 ト党 員 石 田 英 一郎 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル前 記細 胞
一、被 告 人 島 上 善 五 郎 ハ大 正 十 五年 六月 頃 同 市麹 町区 日比谷 公 園
終 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ
同 年 九 月 頃 ヨリ同 年 十 一月下 旬 頃 迄 ノ間党 員 真 柄信 吾 、 同
大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
ケ タ ル外 工場 代 表 者 会 議及 俸 給 者 組 合 ノ指 導 等 党 ノ影 響 ヲ拡
細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ ﹁マル ク ス﹂ 主 義 理 論 ニ付 テ研究 ヲ遂
同 中 村 義 明等 ト党 員 石 田 英 一郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細
四
五
ニ所 属 シ前 記 神道 方 ニ於 テ開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ数 回出 席 シ
ニ於 テ党 員 門 屋 博 ノ勧 誘 ニ応 シ日本 共 産 党 カ前 記 ノ 如キ 目的 ヲ
各 細 胞 員共 謀 ノ 上工 場 基 礎 ノ細 胞 ヲ組 織 ス ル コト、 工 場 新 聞 発 行 ノ必 要 アル コト等 党 ノ組 織 及 影 響 ノ拡 大 ニ関 ス ル事 項 ニ
大 正 十五 年 七 月頃 ヨリ 同年 八 月迄 ノ間 党 員 新 谷 久三 郎、 同
松 尾 直 義 ト同松 岡 事 田 中長 三 郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル同党 関
東 地 方 委 員会 所 属 ノ細 胞 員 ト ナリ 同府 豊 多 摩郡 杉 並町 西 馬 橋
一
有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
昭 和 三年 一月 中 ヨリ同 年 三 月 十 五 日共 産 党 検 挙 ニ至 ル迄 ノ
付協議決定 シ 六
等 ト 党 員 宮 原省 久 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タル前 記木 材 工 場細 胞 ニ
二十 一番 地 徳 田 球 一方 ニ於 テ開 カ レタ ル 細 胞会 議 ニ出 席 シ
間 被 告 人荻 原 由 清、 同 松 本 倉 吉 、 同 稲 垣佐 太 郎、 同 清信 清 寿
所 属 シ該 期 間中 深 川 区 西 平井 町被 告 人 稲 垣 佐太 郎 居 宅 ニ於 テ
二
三
四
五
同年 九 月頃 ヨリ 同 年 十 二月 迄 ノ間 党 員 小 林信 吉 ト同 湊 七 良 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記細 胞 ニ所 属 シ 昭 和 二年 六月 頃 ヨリ同 年 九 月 頃迄 ノ間 党 員 小 林信 吉 、 同 村 尾薩 男、被 告 人 志 賀 多恵 子 等 ト党 員 南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
ロ
ル ニ乗 シ其 不 平 不 満 ヲ捉 へ闘 争 心 ヲ激成 セ シ ムル 為 メ同 支
部 ノ名 義 ヲ以 テ馘 首 不 当 、馘 首 取 消 ノ ﹁ビ ラ﹂ ヲ 撒布 セシ
工 場 新聞 ヲ発 行 シ テ亀 沢 町車 庫 ノ戦闘 的 労 働 者 ニ配付 ス
ムル コト
ハ 同 年二月ノ総 選挙 ニ際 シ市電自治会支部亀沢町車庫従業
ル コト
宅 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞員 ト共 謀 ノ
ク運 動 ヲ開 始 ス ル コト
員 ニ対 シ同府 第 四区 立 候 補者 党 員 唐 沢 清 八 ニ投 票 セシ ム ヘ
タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ 同府 南 葛 飾郡 寺 島 町 大 字 寺島 南 喜 一居
上被 告人 志 賀 多 恵 子 一所 載 ノ如 ク議 会 解 散 請 願 運動 、 労 農 聯
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ 事 項 ニ付 協 議決 定 シイ ニ付 テ ハ同 年
合 運 動、 工 場 新 聞 発行 、 工 場 代表 者 会 議 開 催 ノ件等 党 ノ影 響 ヲ 拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協議 決 定 シ
﹁ビラ ﹂約 二百 枚 ヲ作 成 シ テ之 ヲ亀 沢 町車 庫従 業 員 ニ撒 布 シ
二 月十 日頃右 決 議 ノ趣 旨 ヲ 内容 ト セ ル自治 会 本 所 支 部名 義 ノ
ー タ ー﹂ ニ任 命 セ ラ レ同 月 六 日頃 ヨリ 同 月十 三日 頃 迄 ノ間 岡
同年 二 月 ノ 衆議 院 議 員 総 選 挙 ニ際 シ共 産 党 ノ専 属 ﹁アジ テ
同 年十 月頃 ヨリ 同 年 十 三 月末 頃 迄 ノ間 被 告 人 稲葉 助 四郎、
六
同 志 賀多 恵 子 、党 員 日下 部 千 代 一等 ト党 員 南 喜 一ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該期 間 中 前 掲 南 喜 一居宅 ニ於 テ
山 、 香 川 、 福岡 ノ三 県 ニ出 張 シ労 働 農 民党 ヨリ立 候補 セル共
開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出 席 シ被 告 人 稲 葉助 四郎 二 所 載 ノ 如 ク議 会 解 散 請願 運 動其 他 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付討
用 セル ヲ以 テ此 搾 取 抑 圧 ヨリ解 放 サ レ ント ス ル ニ ハ資 本家 ノ
﹁資 本 家 階級 ハ被 搾 取 者 タ ル労 働 者 農 民抑 圧 ノ為 メ政 治 ヲ運
産 党 員 難 波 英夫 、 同 徳 田 球 一外 数 名 ノ選挙 演 説 会 ヲ 利 用 シ
同森 田喜 代 次 、 同 今野 健 夫 、 被告 人 森 岡嘉 門 次、 同 上 田 茂樹
ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 シ
政 治 権 力 ト闘 ハサ ル可 カ ラ サ ル旨 ﹂ ノ演説 ヲ為 シ暗 ニ共 産 党
昭 和 三 年 一月 上旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 四 日頃 迄 ノ間党 員 北 牧
等 ト党 員 南 喜 一後 ニ同今 野 健 夫 ノ﹁キ ヤプ テ ン﹂タ ル市 電 亀沢
昭 和三 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同 年三 月 上旬 頃 迄 ノ間 党 員 門 屋 博、
究シ
七
町車 庫 ヲ目 標 ト セル 同党 関 東 地方 委 員 会 江東 地 区所 属 ノ同車
孝 三、同 秋 和松 五 郎 等 ト 前 記 ノ如 キ目 的 ヲ以 テ日 本 共産 党 市
庫 工場 細 胞 員 トナ リ該 期 間 中 同市 小 石 川 区 竹 早 町百 番 地 門屋 博 居 宅其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細胞 会 議 ニ数回 出 席 シ各 細 胞 員
区 三田 四 国町 二番 地 ノ四 阿 部 綱治 方 北牧 孝 三 ノ居 室 ニ於 テ各
上、 同 府 南葛 飾 郡 奥 戸村 高 砂 六百 六 十 三番 地 ノ居 宅及 同市 芝
電 自 治 会 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ組 織 シ該 期間 中 右 両名 ト共 謀 ノ 市 電 自 治 会本 所 支 部 員 塙毅 カ電 車 切 符 売 上 金横 領 ノ嫌疑
ト共 謀 ノ 上 イ
ヲ受 ケ テ馘首 サ レ市 電 従 業 員之 ニ同 情 シ同組 合内 ノ動 揺 セ
同 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ機 関 紙 ヲ発 行 スル コト
一回 秘 密 ニ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 会 議 ヲ開 キ イ 東 京 市 電気 局 内 共 済 会 部会 員 選挙 ヲ機 会 ニ現 実 同 盟 ト 自
昭 和 三 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同年 三 月 上 旬 頃迄 ノ間党 員 門 屋 博
有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ覚 知 シ
宅其 他 ニ於 テ 開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出席 シ各 細 胞員 等 ト
一
同 今 野 健 夫 、 同森 田 喜 代次 、 被 告 人 島 上善 五 郎 、 同 上田 茂 樹
等 ト党 員 南 喜 一ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル前 記市 電 亀 沢 町車 庫 工
共 謀 ノ 上被 告 人島 上善 五 郎 五所 載 ノ如 ク 市電 自 治 会 本所 支 部
場 細 胞 ニ所 属 シ 同期 間 中 同市 小 石川 区 竹 早町 百 番 地門 屋 博 居
策 ヲ確 保 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議決 定 シ其 頃 右決 議 ニ基 キ ﹁自
選 挙 闘 争 ヲ 猛烈 ナラ シ ムル コト等 党 ノ影響 ヲ拡 大 シ其 政
治 会 ノ分 裂 ハ東 京 市 電 気 局 カ従 業 員 ノ搾 取 ヲ可 能 ナラ シ メ
響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付協 議 決定 シ塙 毅 馘首 不 当 取 消 ノ ﹁ビ
員 塙 毅 馘 首 問 題 、 工場 新 聞 発行 ノ件 、 選 挙対 策 ノ件 等党 ノ影
菊 田 善 五 郎 、旭 ﹁ラ バー ﹂ 工場 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂被 告 人 稲
ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ石 川島 造船 所 工場 細 胞 ﹁キヤプ テ ン﹂ 党 員
ニ於 テ開 カ レ タ ル同党 関東 地 方 委員 会 所 属 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ
同 年 三 月十 日頃 同市 浅草 区 光 月 町 一番 地 一号 上杉 清 次 郎 方
テ ン﹂ ト ナ リ党 上部 ト ノ連 絡 及 細 胞統 制 ノ任 ニ当 リ
森 田 喜 代次 等 ト前 記 亀沢 町 車 庫 工場 細 胞 ヲ組織 シ其 ﹁キ ヤプ
同年 三 月三 、 四 日 頃被 告 人 島 上善 五 郎 、党 員 今 野 健 夫 、 同
ラ﹂ ヲ 作成 シ テ亀 沢 町車 庫 従 業 員 ニ撒 布 シ
ン ト ス ル分 裂 政策 ト同 組 合 ノ堕落 幹 部 カ其手 先 ト ナ ツテ忠
﹁ス ローガ ン﹂ ノ下 ニ大 衆 ノ持 ツ総 テ ノ不 平 ト要 求 ヲ激 発 シ当 局 ヘノ闘 争 ニ迄之 ヲ発 展 セ シメ サ ル ヘカラ サ ル旨 ﹂ ノ 内 容 其 他当 面 ノ闘 争 ﹁ス ローガ ン﹂ 支 部 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ当 面 ノ任 務 等 ヲ解説 シ タ ル右 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ機 関 紙 三
昭 和 三 年 一月中 旬 頃 同市 麹 町区 飯 田 町 二 丁目 市 電 自治 会 本
付シ
葉 助 四 郎、 党 員 平 井 直 等 ト総 選 挙 ニ対 スル批 判 研 究 ヲ遂 ケ以
ニ発 行 シ之 ヲ自 治 会 城南 、 江 東 、城 西 各 地 区 内 ノ支部 ニ配
交 通 前 衛創 刊 号 ( 押 収 同 号 ノ 一、 七九 〇 ) 約 四 十 部 ヲ秘 カ
二
実 ニ之 ヲ行 ヒタ ル結 果 ナ ルヲ 以 テ無 条 件 合 同 ト 幹 部改 選 ノ
ハ
治 会 ト ノ合 同問 題 ヲ具 体 化 スル コト
ロ
八
部 ニ於 テ被告 人 森 岡嘉 門 次 ニ対 シ無 産 階級 解 放 運 動 ヲ十分 発
イ
合 同 促 進問 題 其他 同 会 所 属労 働 者 ノ闘 争 心 ヲ激 成 セシ ム ヘ
同 年 三 月 二 十 日頃 前 記市 電 自 治 会 本 部 ニ於 テ市電 自 治 会
ト ヲ企 テ
治 会 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ機 関 紙 交通 前 衛 ヲ引 続 キ 発行 セ ン コ
党 員 高 田完 三 ト共 謀 ノ上被 告 人島 上 善 五郎 七 所 載 ノ市 電 自
テ党 ノ影 響 ノ拡 大 ヲ図 リ 四
展 セ シ ム ル ニハ其 先 頭 ニ立 ツテ戦 ヒ得 ル前 衛党 即 チ共産 党 カ 必 要 ナ ル旨力 説 シ テ入党 ス ヘキ旨 勧 誘 シ 同 人 ヲ シ テ加 入 ヲ 承 諾 セシ メ 二 、被 告 人 嘉 門治 事 森 岡 嘉 門 次 ハ昭 和 三 年 一月中 旬 頃 前 記 市電 自
入 シ同 年 一月二 十 日 頃党 ノ文 書 ニヨリ同党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ
治 会 本 部 ニ於 テ被 告 人島 上 善 五郎 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 ニ加
五
ロ
キ内 容 ヲ有 ス ル事 項 ヲ 掲載 シタ ル交通 前 衛 第 二 号 ヲ 秘 カ ニ
指 令 ニ付 協議 決 定 シ以 テ党 ノ影 響 ノ拡大 ヲ図 リ
交 通前 衛 ニ掲 載 ス ヘキ 記 事 ヲ党 員 高 田完 三、 同 森 田 喜代 次
同 年 四 月十 三 日頃 同 市 本所 区 南 二葉 町 ノ居 宅 ニ於 テ前 記
ル ン﹂ 所 属 日本 左 翼 労働 組 合 ノ組 合 同 盟 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ構 成
三 雄 ハ東 京合 同 労 働 組合 執 行 委 員 、 同 福間 敏 男 ハ ﹁プ ロフイ ンテ
党 員 是 枝 恭 二 ノ妻 ニシテ社 会 科 学 研 究 会等 ニ関 係 シ被 告 人池 ノ内
摩 郡 淀 橋 町淀 橋 煙 草 労働 組 合 常 任 委 員 、被 告 人波 多 野事 是 枝 操 ハ
第 四 、被 告 人 坂本 直 久 、同 坂 田 宗 一、 同 清水 恒 雄 ハ何 レ モ同 府 豊 多
等 ト分 担執 筆 シ同 月 十九 日頃 小 林 謙次 ノ手 ニ ヨリ 交通 前 衛
員 ト ナリ被 告人 松 尾 茂樹 ハ対 支 非 干 渉 同盟 ニ関 係 シ 何 レモ社 会 運
発 行 シ自治 会 支 部 所 属 ノ 戦闘 的 分 子 ニ郵 送 シ
日頃前 同 様 夫 々之 ヲ郵 送 シ以 テ党 ノ政 策 方 針 ノ宣 伝煽 動 ニ
動 ニ従 事 シ居 リ シ モ ノ ナル ト コ ロ
第三号 ( 押 収同 号 ノ三 、 三 一六 ) ヲ秘 カ ニ発 行 シ同 月 二十
従事 シ
シ大島 英 夫指 導 ノ下 ニ数 回 会 合 ヲ重 ネ其 研究 ニ従 事 シ居 ル中 同
ニ ヨリ被 告人 坂 田 宗 一、 同 清 水 恒 雄 等 ト労 働 問題 研究 会 ヲ 組織
年 一月 二十 三 日 頃 同府 豊 多 摩 郡 淀 橋 町柏 木 ノ居 宅 ニ於 テ開 カ レ
一、被 告 人坂 本 直 久 ハ昭 和 三 年 一月 上旬 以 来 党員 大 島 英 夫 ノ 勧 誘
収 同 号 ノ 三、 一一六 ) 及 ﹁日本共 産党 の検 挙頻 々と相 続 き 全
同年 四 月十 日頃 党 員 高 田完 三 ト共 謀 ノ上 日本共 産 党 機 関 紙
国 で無慮 七百 名 の闘 士拘 引 さる ﹂ ト題 ス ル 日本共 産党 中 央 委
セシ メ ラ レ居 ル コト ヲ覚 知 シ且 同党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル
タ ル研究 会 ニ於 テ党 員 本 沢 謙 二 ノ説 明 ニヨリ 日本 共 産党 ニ加 入
赤 旗第 五 号並 ニ共 産党 関 東 地 方 委 員会 機 関 紙 同志 第 二 号 ( 押
員 会 ノ 署名 ア ル党 ノ政 策 方針 ヲ宣 伝煽 動 シ タ ル 内 容 ノ ﹁ビ
秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 カ 加入 ヲ承 認 シ
ラ﹂ ( 押 収 同 号 ノ 三、 二六 七 ノ内 ) ヲ自 治 会 支部 ノ戦 闘 的 分 子 ニ郵 送 シ以 テ党 ノ主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ニ従事 シ
昭 和 三 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同 年 三 月十 二 、三 日頃 迄 ノ間 被 告
煙 草 工場 ヲ 目標 ト セル同党 関東 地 方 委 員 会城 西 地 区所 属 ノ同
吉 沢 事 斎藤 久雄 等 ト党 員本 沢 謙 二 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル淀 橋
人 坂 田 宗 一、 同 清 水 恒 雄、 同 池 ノ内 三 雄 、同 松 尾 茂 樹 、党 員
本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
工 場 細 胞員 ト ナ リ前 記 居 宅其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ
一
カ ラ之 ニ加 入 シ 昭 和 二年九 月 上旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月迄 ノ間 被 告
数 回 出 席 シ各 細 胞 員等 ト共 謀 ノ 上
字 初 台 六百 五 十 七番 地居 宅 ニ於 テ党 員 長 江甚 成 ノ勧 誘 ニ応 シ 日
三 、被 告 人 上田 茂樹 ハ昭 和 二年 九 月 上旬 頃 府 下 豊多 摩 郡 代 々幡 町
人 荻原 由 清 、党 員 廉沢 誠 、 同植 山 事 内 垣 安 造等 ト党 員 長 江甚 成
イ
健 康保 険部 医 務 室 ノ改 善 ヲ当 局 ニ要求 ス ルコ ト及 改善 ニ
ス ル コト
専 売局 内 ノ購 買 組 合、 義 済 会 食 堂 部 ノ改 善 ヲ当 局 ニ要 求
ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ同 期 間中 同 府 豊 多 摩郡
ロ
代 々幡 町 字初 台 ノ 居 宅其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル 細 胞会 議 ニ数 回出 席 シ各 細 胞 員 ト被 告 人荻 原 由 清 ノ一 所 載 ノ 如 ク農 民 組 合 聯 合、 婦 人組 織 解放 、 全 国 労働 組 合 会議 開 催 ノ件等 ニ関 ス ル党 上 部 ノ
枝 操 、 同 坂 田 宗 一、 同 清 水 恒雄 等 ト前 記 淀 橋 煙草 工 場 細 胞 ヲ
組 織 シ其 ﹁キヤプ テ ン﹂ ト ナ リ党 上部 トノ連 絡 及 細 胞 統 制 ノ
同 年 三 月十 四 日 頃党 員 村 尾薩 男、 同 松 本 晴 吉、 同 大 島 英 夫
任 ニ当 リ
等 ト同 府 豊多 摩 郡 淀 橋 町大 島 英 夫 居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル同 党
関 東地 方 委 員 会 城 西 地区 所 属細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ出
三
席シ
開 カ レタ ル研 究 会 ニ於 テ党 員 本 沢 謙 二 ノ説 明 ニヨリ 日本 共 産党
年 一 月 二十 三 日頃 同府 豊多 摩 郡 淀橋 町柏 木坂 本 直 久居 宅 ニ於 テ
シ 大 島 英 夫 指 導 ノ下 ニ数 回 会 合 ヲ重 ネ其 研究 ニ従 事 シ居 ル中同
ニヨリ被 告 人 坂本 直 久 、 同 清 水恒 雄 等 ト労働 問 題 研究 会 ヲ 組織
二、 被 告 人 坂 田 宗 一ハ昭 和 三年 一月上 旬 以 来党 員 大 島 英 夫 ノ 勧誘
改 善 、 医務 室 改 善 、 最低 賃 金 法制 定 、 八時 間 労働 制 ノ実 施 、
同 年 二 月 施行 ノ衆 議 院 議 員総 選 挙 ニ際 シ テ ハ候 補 者 党 員
コト
同 工 場 細 胞 ノ機 関 紙 トシ テ工 場 新 聞 煙草 戦 友 ヲ発行 スル
団 結 権 罷業 権 ノ獲 得 、言 論 集 会 出版 ノ自 由 等 タ ル コト
組 合大 会 ニ提 出 ス ヘキ議 案 ハ健 康保 険 法 ノ 改 正、 義 済会
代 表者 ヲ招 待 ス ル コト
リ 官業 労 働 総 同 盟大 会 ニ出 席 ノ為 メ 上京 セル 煙草 労 働 組 合
同年 二月 二 十 一日頃 煙 草 労働 組 合 ノ大会 ヲ開 キ各 地 方 ヨ
関 ス ル宣 伝 ﹁ビ ラ﹂ ヲ作 成 シ テ撒 布 ス ル コト ハ
二
ホ
ヘ
同 工場 細 胞 ノ ﹁エー ゼ ン ト﹂ トシ テ被 告 人 金 子仙 太 郎 外
秋 和松 五 郎 ヲ支 持 スル コト ト
同 工場 ノ中 心分 子 ニ共 産 主 義的 思 想 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 ス コ
員 本 沢 謙二 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 煙 草 工場 細 胞 ニ所 属 シ該
同 清 水 恒雄 、 同 池 ノ内 三 雄、 同 松 尾 茂 樹 、党 員 斎 藤 久雄 等 ト党
ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 カ加 入 ヲ承 認 シ昭 和 三 年
ニ加 入 セシ メ ラ レ居 ル コト ヲ覚 知 シ同 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有
﹁ビ ラ﹂撒 隊 トシ テ前 記金 子 仙 太 郎外 数 名 ヲ選 任 スル コト
数名 ヲ選 任 ス ル コト
リ
一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十 二、 三 日頃 迄 ノ間 被 告 人 坂本 直 久 、
等 党 ノ組織 並 ニ影 響 ヲ 拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協議 決 定 シイロ ニ
ル細 胞 会 議 ニ数 回出 席 シ被 告 人 坂本 直 久 一 所載 ノ如 ク義済 会 食
期 間 中 各 細 胞 員共 謀 ノ 上前 記 坂本 直 久 居 宅 其他 ニ於 テ開 カ レタ
堂 部 改 善 、 医務 室改 善 、 煙 草 労働 組 合 大 会 、該 大 会 ニ提 出 ノ 議
ト
付 テ ハ夫 々改 善 ノ要 求 ヲ当 局 ニ提 出 シ ホ ニ付 テ ハ同 年 三 月 上
チ
旬 頃 同 党 ノ政 策 方 針 ノ宣 伝煽 動 ヲ内 容 ト シ タ ル煙 草 戦友 第 二 号 ( 押 収 同 号 ノ 一、 一一四 ) ヲ発 行 シ之 ヲ同 工 場 職 工 西 山 鶴
主義 的 思 想 ノ宣 伝煽 動 ﹁ビ ラ﹂ 撒 隊 ノ選 任 等党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス
案 、 工 場 新 聞 発行 、 選 挙 ノ対 策 、 ﹁エー ゼ ン ト﹂ ノ 選 任 、 共 産
三 、被 告 人清 水 恒 雄 ハ昭 和三 年 一月 上旬 以来 党 員大 島英 夫 ノ勧 誘
ヘキ事 項 ニ付 協 議決 定 シ同 項 所 載 ノ 如 ク夫 々之 ヲ実 行 シ
吉 外 数 名 ニ配 付 シチ ニ付 テ ハ同 年 二月 十 七 日同 工 場 職 工 知 念
同 年 三 月十 二 、三 日頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日頃 迄 ノ間 党 員 斎
正 文 外 数 名 ヲ前 記居 宅 ニ招 致 シ右 決 議 ノ趣 旨 ヲ宣 伝煽 動 シ 二
藤 久 雄 、 同 本 沢 謙 二、 被 告 人 池 ノ内 三 雄 、 同松 尾 茂 樹 、 同 是
於 テ党 員本 沢 謙 二 ノ説 明 ニヨリ日 本 共 産党 ニ加 入 セシ メ ラ レ居
年 一月 二 十 三 日頃 前 記 坂本 直 久 居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル 研究 会 ニ
シ大島 英 夫 指 導 ノ下 ニ数回 会 合 ヲ 重 ネ其 研 究 ニ従 事 シ 居 ル中 同
ニヨリ被 告 人坂 本 直 久、 同 坂 田 宗 一等 ト労 働 問題 研究 会 ヲ組 織
ヲ実 行 シ
ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ同 項所 載 ノ如 ク夫 々之
ノ選任 、 共 産 主義 的 思 想 ノ宣 伝煽 動 、 ﹁ビ ラ﹂ 撒 隊 ノ選 任 等 党
ニ提 出 ノ議 案、 工場 新 聞 ノ発 行 、 選挙 ノ対 策、 ﹁エー ゼ ン ト﹂
合倶 楽 部 三階 労働 農民 党 本 部 ニ於 テ党 員 本 沢謙 二 ノ勧 誘 ニ応 シ
日本共 産 堂 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コ トヲ知 リ
五 、被 告 人松 尾 茂 樹 ハ昭 和 三 年 二 月 二十 五 日 頃同 市 芝 区今 入町 和
ナ カラ 之 ニ加 入 シ
ル コトヲ 覚知 シ同 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コ
三 月十 二 、 三 日頃 迄 ノ間 被 告 人坂 本 直 久、 同 坂 田 宗 一外 数名 ノ
ト ヲ知 リ ナ カ ラ之 カ加 入 ヲ承 認 シ昭 和 三年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年
者 ト党 員 本 沢謙 二 ノ ﹁キヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 煙 草 工 場 細胞 ニ所
一
ニ提 出 ノ議 案 、 工場 新 聞 発 行 、 選挙 ノ対 策 、﹁エ ー ゼ ント﹂ ノ
ク義 済 会 食 堂部 改善 、 医務 室 改善 、 煙 草 労働 組 合 大 会 、該 大 会
工場 新 聞発 行 ニ関 スル事 項 ニ付 協 議決 定 シ テ之 ヲ実 行 シ 以 テ
ニ数 回 出席 シ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ上被 告 人坂 本直 久一 所 載 ノ
ニ所 属 シ前 記 、 坂 本直 久 居 宅其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議
雄 等 ト党 員 本 沢 謙 二ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 煙草 工場 細 胞
直 久 、 同坂 田 宗 一、 同 清 水 恒 雄 、 同池 ノ内 三 雄 、党 員 斎 藤 久
同 年 二 月二 十 六 日頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 坂本
属 シ該 期 間 中各 細 胞 員 等 ト 共謀 ノ上 前 記 坂本 直 久 居 宅其 他 ニ於
選任 、 共 産 主 義的 思 想 ノ宣 伝 煽動 、 ﹁ビラ ﹂撒 隊 ノ選 任 等 党 ノ
テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出席 シ被 告 人 坂本 直 久 一 所 載 ノ如
影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ 事 項 ニ付 協 議決 定 シ同 項所 載 ノ如 ク 夫 々之 ヲ
命 セラ レ同 月 二十 日頃名 古 屋 市 ニ出張 シ党 員 長 江甚 成 ニ同 地
昭 和 三年 三 月十 九 日 頃地 方 党 員 ト ノ連 絡 ノ任 ニ当 ル コトヲ
党 ノ影 響 ノ拡 大 ヲ図 リ 二
実行 シ
沢 町 電車 停 留 所 ニ於 テ党 員 本 沢謙 二 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産党 カ
月 二十 二 日頃 大 阪 市 ニ出張 シ右 検 挙 ノ状 況 ヲ党 員 中 尾勝 男 ニ
方 面 ニ於 ケ ル党 員 ノ検 挙 ニ対 ス ル被 害 状 況 ノ報 告 ヲ依 頼 シ同
四 、被 告 人池 ノ内 三 雄 ハ昭 和三 年 一月十 二、 三 日 頃同 市 本 所区 亀
前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加
六 、被 告 人波 多 野事 是 枝 操 ハ昭 和 二年 五 月上旬 頃同 府 豊 多摩 郡 淀
報 告 シ以 テ党 上部 ト地 方 党員 ト ノ連 絡 ニ従 事 シ
入 シ 同年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十 二、 三 日 頃 迄 ノ間 被 告 人 坂
等 ト党 員 本 沢 謙 二ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 煙 草 工場 細 胞 ニ所
シ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知
橋 町角 筈 新宿 駅 附 近 ノ某 喫 茶店 ニ於 テ党 員 中 野 尚 夫 ノ勧誘 ニ応
本 直 久、 同 坂 田 宗 一、 同清 水 恒雄 、 同 松 尾 茂 樹 、党 員 斎 藤 久雄
テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ数 回 出 席 シ被 告 人坂 本 直 久一 所 載 ノ如
リ ナ カラ之 ニ加 入 シ
属 シ該期 間 中 各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上前 記 坂本 直 久 居 宅其 他 ニ於
ク 義 済会 食堂 部 改 善 、 医務 室 改 善 、 煙草 労働 組 合大 会 、 該 大 会
一
二
昭 和 二年 五 月 上旬 頃 ヨリ 同年 七月 十 日 頃迄 ノ間党 員 菊 田善 五 郎 、 同 佐 野 学等 ト党 員曽 田英 宗 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル 日本 共 産 党 関東 地方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 員 ト ナ リ同 市 本郷 区 弓町 一 三
ハ
工場 新 聞 ハ各 工 場労 働 者 ト密 接 ノ関 係 ア ル ヲ以 テ将 来 之 ヲ発行 ス ヘキ コト
昭 和 二年 十 一月 中旬 頃 ヨリ同 年 十 二 月頃 迄 ノ間 党 員 村 山藤
等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議決 定 シ
四 郎、 同 加 藤 希 一等 ト党 員 神 道 久 三 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前
レ タ ル細 胞 会 議 ニ前 後 二回 出 席 シ各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ上 雑誌
記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間中 同 府 北 豊 島 郡 池袋 町 某所 ニ於 テ開 カ
﹁マルク ス﹂ 主 義 等 ニ掲 載 ノ党 ノ政 策方 針 ヲ内容 ト セル論説
昭 和 二年 五 月 中 旬 頃 ヨリ同 年 八 月頃 迄 ノ間党 員 曽 田 英 宗、
等 ニ付批 判 研究 ヲ遂 ケ
ン﹂ タル前 記 ノ如 キ 目的 ヲ以 テ組 織 サ レタ ル日本 共 産 党 ノ学
同 内 垣安 造、 同 水 野 秀夫 等 ト党 員 石 田英 一郎 ノ ﹁キ ヤ プ テ
的 運 動 ナ ル モ初 歩 的 ナ ルヲ以 テ左 右 両 翼 ノ包 括 的動 員 組 織
議会 解散 請 願 運 動 ハ議会 ノ 専制 的 性 質 ヲ暴 露 ス ヘキ大 衆
ニ工場 代 表 者 会 議 ヲ開 キ生 活 擁 護 運 動 ヲ開 始 ス ル コト
金融 恐慌 ニ ヨリ 一般 労働 大 衆 ハ極 度 ニ生 活 ノ不 安 ニ脅 カ
四
サ レタ ル ヲ以 テ大 衆 運動 ノ形 態 ヲ 採 リ 地域 的 又 ハ産 業 別 的
ニ数 回 出 席 シ 各細 胞員 等 ト共謀 ノ上
丁 目 一番 地 福 田方 曽 田 英 宗 ノ居 室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議
イ
ロ
コト
ヲ 必要 ト ス従 ツテ各 自 ハ其 方 針 ニ基 キ 活動 ス ヘキ モノ ナ ル
省 三 、 同 山我 徳 一等 ト党員 村 尾 薩 男 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前
昭 和 二年 八 月下 旬 頃 ヨリ 同年 十 一月中 旬頃 迄 ノ間党 員 橋 本
成 員等 ト共 謀 ノ上
ラ ク シ ヨン﹂ ノ 秘 密会 合 ニ数 回出 席 シ右 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 構
属 シ右期 間 中 前 記 曽 田英 宗 ノ居 室其 他 ニ於 テ開 カ レ タ ル ﹁フ
党 員曽 田英 宗 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル 同 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ所
生 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ所 属 シ同 年九 月 ヨリ 同 年十 一月迄 ノ間
記 細 胞 ニ所 属 シ該 期 間 中同 市 芝 区新 堀 町 お でん 屋某 方 橋 本 省
等 党 ノ影 響 ヲ 拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
三 ノ 居室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞 員 等
第二
経済 学 ( 資 本 論 第 一巻 ﹁カ ウ ツキ ー﹂ 資 本 論 略解 )
術性 ( 同著 資 本 論 第 一巻第 一章
( ﹁マルク ス﹂ 著 ﹁ヘー ゲ ル﹂ 法 律 哲 学批 判 ) 丙 商 品 ノ魔
第 一 前 段 過 程甲 学 校 教 育 ノ内容 ニ関 スル批 判 乙宗 教批 判
ト其 ﹁コー ス﹂ ニ ハ
究 ニ基 礎 ヲ置 ク 目的 ヲ以 テ研究 ﹁コー ス﹂ ヲ作 成 ス ヘキ コ
当 時 学 生 ヲ支 配 セル観 念 論的 見 地 ヲ打破 シ経 済 関 係 ノ研
イ
議 会 解 散請 願 運 動 ハ労働 農 民 党 カ中 心 ト ナ ツ テ実 行 ス ヘ
ス ル闘 争 ニ迄 発 展 セ シメ 之 ヲ 一般 化 ス ル コト
康保 険 法 改 正 等 ノ獲 得 運 動 ヲ全 国 的 ニ統 一シ政 府 ヲ対 象 ト
ノ徹 底 的 普 通 選 挙 法、 青 少 年婦 人労 働 者 保 護 法 ノ制 定 、 健
五法 案 即 チ最 低 賃銀 法 、 失業 手 当 法 、 十 八 歳以 上 ノ男 女
ト共謀ノ上 イ
ロ
キ コト
第三 帝 国 主義
政治過程
等 党 ノ影 響 ヲ 拡大 ス ヘキ事 項 ヲ提 議 シ テ之 ヲ協 議決 定 セ シメ
ロ
アリ現 ニ出版 労働 組 合 員 、 同 野下 勝 之 助 ハ同組 合 執 行 委 員 、 同光
被 告 人 安 村庸 次 ハ関 東 印 刷 労働 組 合 執行 委 員 ヲ為 シ タル コト
犠 牲 者 家 族救 援 ニ付檄 文 ヲ作 ツテ撒 布 スル コト
第四 我 国 無産 階 級 ノ発 展 過 程
配 付 スル コト
第五 第五
事 忽 那 雄 ハ同 組 合員 ニシ テ何 レ モ幾 多 ノ労働 争 議 其 他 社 会 運 動 ニ
第 二高 等 学 校 寄宿 舎 ノ伝 統的 自 治 ニ加 ヘラ レタ ル抑 圧 ニ
ノ 項 目 ヲ掲 ク ヘキ コト
従 事 シ居 リ シ モノ ナ ル ト コ ロ
ロ
ト及 文 部 大 臣 ノ発 シ タ ル赤 化学 生 第 二高 事 件 ニ働 ク 旨 ノ声
対 シ激 発 セ ル校 長 排 斥 ノ ﹁スト ラ イ キ﹂ ヲ支 持 応 援 スル コ
同 年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 野下 勝 之
目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
途 上 ニ於 テ党 員中 尾 勝 男 ノ勧 誘 ニ応 シ日 本共 産 党 カ前 記 ノ 如キ
一、 被 告 人安 村庸 次 ハ昭 和 三 年 一月下 旬 頃 小 石川 区 小 石 川橋 附 近
﹁マルク ス﹂ 主 義 宣 伝 ノ為 メ同 年 十 月 十 日 ヲ期 シ全 日 本 社
明書 ニ対 シ反駁 的 声 明書 ヲ作 成撒 布 ス ル コト ハ
会 科 学 聯 合 会 ヲ主 体 ト シ 一斉 ニ大 衆 的 宣 伝運 動 ヲ起 ス コト
方 委 員 会 城 西地 区 所 属 ノ同 工場 細 胞 ヲ組織 シ其 ﹁キヤプ テ ン﹂
大 間 知篤 三等 ト東 京 日 日新 聞 社 工 場 ヲ 目標 ト ス ル同党 関 東 地
助 、 同忽 那雄 、 党 員 西 雅雄 、 同 雨 森 卓 三郎 、 同 内 垣 安 造、 同
ヲ命 セラ レ党 上部 ト ノ連 絡 及細 胞 統 制 ノ任 ニ当 リ該 期間 中 東
一
同 月 二十 六 日 迄 ノ間 同 市 下 谷区 上野 公 園 其 他 ニ於 テ党 員 浅 野晃
五、 昭 和三 年 三 月 二十 五 日頃 同党 ノ ﹁レポ ー ター﹂ ニ任 命 セラ レ
京市 牛 込 区矢 来 町 涌 島義 博 方 其 他 ニ於 テ数 回 細 胞 会議 ヲ開 キ
シ
等 党 ノ影 響 ヲ 拡大 シ党 ノ政策 ヲ確 保 ス ヘキ 事 項 ニ付 協議 決 定
ヨリ託 サ レタ ル 同党 ノ秘 密 文書 ヲ党 員 杉 本 文雄 、 同 菊 田 善 五郎
ロ
イ
推 薦 ス ル コト
出版 労働 組 合 員 黒岩 貞 雄 及 野 坂 竜 子 ヲ党 員 トシ テ 上部 ニ
ク ス﹂ 主義 ノ聯 合 研究 会 ヲ組 織 スル コト
同新 聞社 内 労 働 農 民党 員 及 出版 労働 組 合 員 ヲ以 テ ﹁マル
各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上
等 ニ交 付 シテ党 上部 ト ノ連 絡 ヲ図 リ 七、 被 告 人 福間 敏男 ハ昭 和 三年 三 月十 日 前 後 頃同 市 芝 区 虎 ノ門 附 近 ニ於 テ党 員 入江 正 二 ヨリ 交付 サ レタ ル日 本共 産 党 関 東 地方 委 員 会 ノ指 令 ニヨ リ 同委 員 会 所 属 城 西地 区 補 助 ﹁オ ル ガ ナ イ ザ ー﹂ ニ任 命 セラ レタ ル コト ヲ覚 知 シ同 党 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 カ 加 入 ヲ承 認 シ同 年 三 月
ハ
工 場 新 聞 ヲ発 行 ス ル コト
十 八、 九 日頃 同府 北 豊 島 郡 池 袋町 某 所 ニ於 テ開 催 サ レタ ル労 働
ハ当時 夫 々 上部 ニ推 薦 ノ手 続 ヲ為 シハ ニ付 テ ハ工場 内 ノ不 平
等 党 ノ組 織 及 影 響 ヲ拡大 ス ヘキ事 項 ニ付 協 議 決 定 シロ ニ付 テ 共 産党 検 挙 ノ対 策 ト シテ弾 圧 ニ抗 争 ス ヘキ旨 ノ檄 文 ヲ作 成
農 民 党 北 部 支 部 代表 者 会 議 ニ出 席 シ イ
二
等 党 ノ政策 方 針 ヲ宣 伝 煽 動 シ タ ル内 容 ノ 記 事 ヲ掲 載 シタ ル工
不 満 要 求等 ノ投 書 歓 迎 及 無産 政 党 対 立 ノ不 可 ナ ル コト ノ 解説
会 議 ニ数 回出 席 シ 右 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 構 成 員 等 ト共 謀 ノ上
番 地 大島 英 夫 居宅 ニ於 テ開 カ レ タル ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ秘密
刷 工場 ノ情 勢 ヲ調 査 シ テ報 告 スル コト
工場 ニ対 スル働 キ掛 ケ ノ基 礎 ト ナ ス為 メ各 自分 担 シテ印
イ
同 年 二 月中 旬 頃 ヨリ 同年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 同 府 豊多 摩 郡 淀
各構 成 員 ノ地域 的 活 動 ノ範 囲 ヲ被 告 人及 忽 那 ハ京 橋 方面
立 花、 佐 藤 ハ神 田 方 面 、 杉 山 ハ小 石 川 方 面 野下 、 松 本 ハ牛
込 方面 ノ各 印 刷 工場 ト スル コト
﹁右 フラ ク シ ヨン﹂ ノ ﹁エー ゼ ン ト﹂ ト シ テ前 野 茂 夫外
十 数名 ヲ選任 シ活 動 ノ地 域 的範 囲 ヲ夫 々定 メ其 活 動 ヲ監 視
同年 二月 ノ総 選挙 ヲ機 会 ニ同 月十 五 日各 産 業 別 ノ 工場 代
スル コト
ホ
工場 代 表者 会 議 及 出版 労働 組 合 大 会 ヲ開 キ職 長 、監 督 ノ
百名 以 上 ノ印 刷 大 工場 ヲ 組合組 織 ノ対 象 ト ス ル コト
掲 出 ス ル コト
公 選 、 健 康保 険 法 ノ改 正其 他 数 個 ノ要 求 ヲ掲 ケ タ ル議 案 ヲ
ヘ
中 スル コト
工場 内 ノ具体 的 不 平 、要 求 ト結 ヒ付 ケ之 ニ向 ツテ 闘 争 ヲ集
者 会 議 ハ出版 労 働 組 合 ニ於 テ提 唱 シ各 工場 ニ其 宣 伝 ヲ為 シ
表 者 会 議 ヲ神 田 区 錦 町 松 本亭 ニ於 テ開催 ス ル コト 、其 代 表
ニ
ハ
ロ
場 新 聞 約 三十 部 ヲ秘 カ ニ発行 シ
橋 町 角 筈大 島 英 夫 居 宅 ニ於 テ開 カ レタ ル ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ前 後 三 回出 席 シ城 西 地 区責 任 者党 員 大島 英 夫 、 市電 大 門 車 庫 細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 同高 田 完 三 、 同党 関 東 地 方 委員 片 山 峰
各 ﹁キ ヤプ テ ン﹂所 属細 胞 ノ目 標 工場 内 部 ノ情勢 ヲ各 自
登等ト共謀ノ上
当 時 市 電 自 治 会 内 ニ於 ケ ル市電 従 業 員 高 田 完 三 ノ猷 首 反
分 担 調査 シ テ之 ヲ報 告 スル コト
イ
ロ
対 運動 ヲ市 電 自治 会 ヲ通 シ テ開始 ス ル コト其 活動 ハ同 党 市
工場 動 揺 ノ場 合 ニ於 ケ ル戦 闘的 分 子 ノ動 員方 法 ヲ 立 ツル
体的 日常 闘 争 ヲ捉 ヘテ之 ヲ同 新聞 ニ掲載 スル コト
各 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ所 属 細 胞 ニ於 テ工 場新 聞 ヲ発 行 シ具
電 自治 会 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ニ 一任 ス ル コト ハ
ニ コト
同 年 一月 下 旬頃 ヨリ同 年 三 月十 日頃 迄 ノ間 被 告 人立 花 清、
等 党 ノ影 響 ヲ拡大 ス ヘキ事 項 ニ付協 議 決 定 シ 三
等 同組 合 内 ニ於 ケ ル党 ノ政 策 ヲ確 保 シ其 影 響 ヲ拡大 ス ヘキ 事
二、 被 告 人 光事 忽 那 雄 ハ昭 和 三年 一月 三十 一日 頃 同市 京橋 区 北紺
同 野 下 勝 之 助 、同 忽 那 雄 、党 員 雨 森 卓 三 郎、 同 廉 沢 誠、 同 上
英 夫 ノ﹁キ ヤプ テ ン﹂タ ル前 記 ノ如 キ 目 的 ヲ以 テ組織 セラ レタ
屋 町 読 売 新聞 社 附 近 ニ於 テ被 告 人野下 勝 之助 ノ勧誘 ニ応 シ 日本
項 ニ付 協 議決 定 シ
ル同 党関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ出 版 労 働 組 合 ﹁フ ラ クシ ヨ ン﹂
共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ
ノ山 博 、 同松 本晴 吉 、 岡杉 山 亀吉 、 同 佐 藤某 ト共 ニ党 員 大島
ノ構 成 員 ト ナ リ該 期 間 中 同府 豊 多 摩 郡 淀橋 町 角 筈 六 百五 十 五
同 年 二 月十 日頃 ヨリ同 年 三 月上旬 頃 迄 ノ間 被 告 人野 下 勝 之
応 シ日 本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密結 社 ナル コト ヲ
大 字 寺 島 千 六百 五 十 二番 地党 員 南 喜 一居宅 ニ於 テ 同 人 ノ勧 誘 ニ
三、 被 告 人 野下 勝 之 助 ハ昭 和 二年九 月 上旬 頃 同府 南 葛 飾 郡 寺島 町
助 、党 員 雨森 卓 三 郎 、同 西 雅 雄 、 同内 垣安 造 等 ト被 告 人安 村
知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
ラ之 ニ加 入 シ
庸 次 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記東 京 日 日新 聞 社 工場 細 胞 ニ所 一
ン﹂ タ ル同 党 関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 員 ト ナ リ該 期 間 中 同
数 男 事 大西 十 寸男 、 同 豊 原五 郎 等 ト同入 江 正 二 ノ ﹁キヤプ テ
同 年九 月頃 ヨリ同 年 十 月 ニ至 ル迄 ノ間 党 員渡 部 義 通 、 同 十
属 シ同市 牛 込 区 矢 来 町涌 島 義博 居 宅其 他 ニ於 テ開 カ レ タ ル細 胞 会議 ニ前 後 二 回 出 席 シ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ 上被 告 人 安 村庸
細 胞会 議 ニ数 回 出 席 シ各 細 胞 員 等 ト共 謀 ノ 上金 融 恐慌 対 策 ノ
府北 豊島 郡 巣 鴨 町 字宮 仲 被 告 人 清 信清 寿 方 ニ於 テ開 カ レタ ル
次 一 ノイ 所 載 ノ如 ク 印刷 工 場 ノ情 勢 ヲ調 査 報 告 ス ル コト ヲ協
同年 二 月上旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 四 日頃 迄 ノ間 被 告 人 立花 清 、
議 決定 シ
臨 時 議 会 ニ於 テ資 本 家 擁 護 ノ為 メ救 済資 金七 億 円 ノ支 出 ヲ協
一
二
同 野 下 勝 之 助、 同安 村 庸 次 、党 員 雨 森 卓 三郎 、 同 廉 沢 誠、 同
シ其 間 ニ各 無産 者 団 体 ヲ拡 大 強 固 ニス ヘキ コト ヲ根 本 方 針 ト
シ タ ル ヨ以 テ其 機 会 ヲ捉 ヘ党 ノ方 針 ノ下 ニ対 議 会 闘争 ヲ指 導
為 シ労働 者 貧 農 ヲ其 反抗 勢 力 ノ中 心 ト シテ 五法 案 ノ獲 得 ニ努
賛 シ タ ル結 果 益 々 一般 民 衆 ノ 反抗 ヲ強 メ其 不 平 不 満頂 点 ニ達
ニ所 属 シ該 期 間 中 府 下 豊多 摩 郡 淀 橋 町角 筈 六 百 五 十 五番 地 大
上 ノ山 博 、 同松 本 晴吉 、 同杉 山 亀 吉 、 同佐 藤 某 等 ト党 員大 島
島英 夫 居 宅及 牛 込 区矢 来 町 涌 島 義 博 方 ニ於 テ 開 カ レ タ ル 同
ト党 員 豊 原 五 郎 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 細 胞 ニ所 属 シ該 期
同 年 十 月中 旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月迄 ノ間党 員 入 江 正 二外 数名
事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
種 団 体 及 一般 民 衆動 員 ノ実 際 的 戦術 等 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ
請願 運 動 ノ理 論的 研究 、 労 農 政 党合 同 問題 、 婦 人同盟 其 他各
ト ナ ス ヘキ旨 ノ党 ノ指 令 ヲ基 礎 ト シ其 中 心問 題 タ ル議会 解 散
イ テ其 運 動 ヲ起 サシ メ党 ハ適 当 ニ之 ヲ指導 ス ヘキ コト ヲ 戦術
メ都 市 ニ於 テ ハ工 場 代 表者 会 議 、 農村 ニ於 テ ハ農 民大 会 ヲ開
英 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂タ ル前 記 出版 労働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨン﹂
二
﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ秘密 会 議 ニ出 席 シ各 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 構
被 告 人安 村 庸 次 三所 載 ノ ﹁エー ゼ ント ﹂ ノ 選任 、 組 合組
成 員等 ト 共謀 ノ 上 イ
出版 労働 組 合 ヲ シ テ神 田岩 波 書 店 、 巌松 堂 書 店 等 ノ争議
織 ノ対 象 工 場 、 工場 代 表者 会 議 及 同組 合 大会 開 催 ノ 件 ロ
ニ応 援 セシ メ 同組 合 員 中 ヨリ基 金 ヲ募 集 シ テ争 議 団 ニ送 ル コト 及檄 文 ヲ作 成 シテ之 ヲ争 議 団 ニ配付 ス ル コト
間 中前 記 被 告 人清 信 清寿 居 宅 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議
等 同 組 合内 ニ於 ケ ル党 ノ政 策 ヲ確 保 シ其 影 響 ヲ 拡 大 ス ヘキ 事 項 ニ付 協議 決 定 シ
ニ前 後 二回 出 席 シ 婦 人問 題 ニ対 スル党 上部 ノ指 令 ニ基 キ 討議
ロ ニ付 テ ハ同組 合 京 橋支 部 ニ於 テ金 二 、 三 円 ヲ募 集 シ之 ヲ争 議 団 ニ送 付 シ
三
昭 和 三年 一月下旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 三 日頃 迄 ノ間 被 告 人 忽
シタ ル 上之 ヲ是 認 シ 六
同 年 一月 三 十 一日頃 同 市 京 橋 区北 紺 屋 町 読 売新 聞 社 附 近 ニ
産 党 ノ政 策 方 針 ヲ宣 伝煽 動 シ
ヘキ旨 勧 誘 シ テ同 人 ヲ加 入 セ シ メ
於 テ被 告 人忽 那雄 ニ対 シ共 産党 ニ推 薦 サ レ居 ル ヲ 以 テ入 党 ス
第 六、 被 告 人立 花 清 ハ出 版 労 働 組 合 常任 委 員 、 被 告 人 原 キ ク エ ハ日
那 雄 、党 員 雨 森 卓 三郎 、 同 西 雅 雄 、同 内 垣 安 造 等 ト被 告 人 安
属 シ同 年 三 月 上旬 頃 同市 牛込 区 矢 来 町涌 島 義 博 方 ニ於 テ開 カ
ト アリ 被 告 人政 川 基 司 ハ関 東 金 属労 働 組 合 豊 多摩 支 部 委員 ト シ テ
本 共 産 党 員中 野 尚 夫 ノ妻 ニシ テ製 本 業開 成 館 ノ女 工 ヲ為 シ タ ル コ
村 庸 次 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 東 京 日 日新 聞 工 場 細胞 ニ所
レタ ル細 胞会 議 ニ出 席 シ 各細 胞 員 共 謀 ノ 上被 告 人安 村庸 次 一
何 レ モ社 会運 動 ニ従 事 シ 居 リ シ モノ ナ ルト コ ロ
ノ ハ所 載 ノ如 ク 工場 新 聞 ノ発 行 ニ付 協 議 決 定 シ其 頃 党 ノ政 策 方 針 ヲ宣 伝煽 動 シ タ ル内 容 ノ記 事 ヲ掲載 シタ ル 工場 新 聞 ヲ発
次、 同 立花 清 、 同 忽那 雄 、党 員 雨 森 卓 三 郎 、 同廉 沢 誠 、 同杉
一
入シ
前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ之 ニ加
合 神 田 支部 附 近 ニ於 テ党 員大 島 英 夫 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本共 産 党 カ
一、 被 告 人 立花 清 ハ昭 和 三年 一月中 神 田区 錦 町三 丁 目 出版 労 働 組
山 亀吉 、 同松 本 晴 吉、 同 上 ノ山 博等 ト党 員 大島 英 夫 ノ ﹁キ ヤ
中尾 勝男 等 ト共 謀 ノ上被 告 人 安 村庸 次 三 ノイ 所載 ノ如 ク工 場
ヨン﹂ ノ 秘密 会 議 ニ出 席 シ各 ﹁フラ ク シ ヨン﹂構 成員 及 党 員
年 一月下 旬 頃 前 記 大島 英 夫 居 宅 ニ於 テ開 カ レ タル ﹁フラク シ
ニ数 回出 席 シ各 細 胞員 等 ト共 謀 ノ上
属 ノ 同 工場 細 胞 員 ト ナ リ該 期 間 中 同府 北 豊島 郡 滝野 川 町 中 里
内 閣 印刷 局 工場 ヲ目 標 ト セル同党 関 東 地 方委 員 会 城 西 地 区所
ク エ、党 員 入江 正 二等 ト党 員 大島 英 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル
同 工場 内 ニ於 テ党 員候 補 者 ヲ 選任 シ ﹁エー ゼ ント﹂ ト シ
内 閣 印 刷 局 工場 ノ情 勢 ヲ調 査 報告 ス ル コト
二 百 八番 地 坂 本 某方 被 告 人 ノ居 室 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会議
イ
ノ情 勢 調 査報 告 ノ件 ニ付 協 議決 定 シ タ ル 上牛 込区 並 ニ其 附 近
ロ
同 工場 ニハ労 働 組 合 ノ組 織 ナ ク同 工 場 労 働 者 ヲ共 産 党 ノ
ムル 必要 ア ル ヲ以 テ 選 挙戦 ヲ機 会 ニ組 合 組 織 ノ機 運 ヲ促 進
影 響 下 ニ在 ラ シ メ ント セ ハ之 ヲ闘 争 ニ導 キ組 合 ヲ 組織 セ シ
ハ
テ 活 動 セシ ム ル コト
テ ン﹂ ニ報 告 シ以 テ党 ノ影 響 ノ拡 大 ヲ図 リ 同 年 二 月 ノ衆 議 院 議員 総 選挙 ニ際 シ共 産 党 ノ専 属 ﹁アジ テ
数 、其 活 動 状態 、 賃銀 、 労 働 時 間 等 ヲ調 査 シ テ之 ヲ ﹁キ ヤプ
工 場 ノ資 本系 統 材 料 及製 品 取 引 ノ 状 態、 労 働 者 数 及 労働 組 合
昭 和 三 年 二 月 上旬 頃 ヨリ 同 年 三 月上 旬 頃 迄 ノ間 被 告 人 原 キ
プ テ ン﹂ タ ル前 記 出版 労 働組 合 ﹁フラク シ ヨン﹂ ニ所 属 シ 同
同 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同 年 三 月十 四 日頃 迄 ノ間 被 告 人安 村庸
行 シ以 テ党 ノ 影 響 ノ拡 大 ヲ図 リ 四
五
ー ター﹂ ニ任 命 セラ レ同 月十 日 ヨリ 同 月十 四 日迄 ノ間奈 良 、 京 都 、 静 岡 ノ 一府二県 ニ出 張 シ労働 農民 党 ヨリ立 候 補 セル清 原 一隆 、 山本 宣 治 、党 員 杉 浦 啓 一ノ応援 演 説 ヲ利 用 シ前 記 共
発展 セシムル コト
等 ヲ統 一結 合 セシメテ選挙懇談会 ヲ作リ之ヲ労働組合 ニ迄
スル為 メ同工場内 ノ社交団体 タル鳳 交会、親和会、同交会
ニ基 キ ﹁労 働 者 の真実 の要 求 の下 に団 結 して飽 く迄 闘 へ﹂ ト
ラ ﹂ 等 ノ配 付 ニ従 事 セシ メ ハ ニ付 テ ハ同 年 二 月中 決 議 ノ 趣旨
細 胞 ノ ﹁エー ゼ ント﹂ ニ選任 シ同 人 ヲ シ テ同 細 胞発 行 ノ ﹁ビ
改善及工場内 ノ政治的関 心ヲ利用 シ投票日公休 ヲ中心 ニ工
ニ 工場内 ノ経済的要 求タル居 残リ時間歩 増等 ニ関 スル待遇
(押 収 同号 三 三 七 ノ内 ) 約 二 百 枚 同 月中 ﹁投 票 日公 休 、 日 給
日 頃 ﹁選 挙 の為 め全 従業 員懇 談 会 を開 け ﹂ ト題 ス ル ﹁ビ ラ﹂
題 スル ﹁ビラ ﹂ ( 押 収 同 号 一、 七 八 七) 約 八 百枚 同 年 二 月 七
候 補 者 ニ若 シ 同党 ノ候 補 者 ナ キ トキ ハ他 ノ無 産 政党 ノ候 補 者
全 額 支 払﹂ 等 ノ内容 ヲ有 ス ル ﹁ビラ﹂ 約 二百 枚 ヲ作 成 シ テ 同
シ テ投 票 ス ヘカラ サ ル旨 ﹂ ノ内 容 ヲ有 スル ﹁ビラ﹂ 二、 三 百
場労働者ヲ政治運動 ニ引 出スカ如キ ﹁ス ローガ ン﹂ヲ掲ケ
ホ 総 選挙ノ対策 トシテ同工場労働者 ヲ左翼化 スル為メ労働
枚 ヲ作 成 シ テ 同工 場 ニ撒 布 シヘ ニ付 テ ハ当 時 同 工場 ノ職 工 ヲ
タル ﹁ビラ﹂ ヲ工場内 ニ撒布シテ党 ノ政 策方針 ヲ宣伝煽動
農民党 ノ候補者支持 ノ ﹁ビラ﹂ヲ出 ス コト ヘ 同工場 ノ職場大会 ヲ開 カシメ当局 ニ同 工場職工細金宝作
職 場 ニ集 メ細 金 宝 作 ノ 馘首 反 対 復 職 要求 ノ申 合 セヲ為 サ シ メ
工場 ニ撒 布 シ ホ ニ付 テ ハ其 頃 ﹁労働 者 ハ挙 ツテ労 働 農 民党 ノ
ノ馘首反対及復 職要求 ヲ為サシメ馘首反対 ノ宣伝 ﹁ビラ﹂
ト
ニ宣伝 ﹁ビラ﹂ ヲ撒布 シテ党 ノ政策方針ヲ宣 伝煽動 スル コ
ト 同年 二月二十六日夜芝協調会館 ニ於 テ開 カル 、民衆大 会
従 業 員 諸君 ト 題 ス ル ﹁ビ ラ﹂ ( 押 収 同 号 一、 七 九 八) 各 約 百
テ之 ヲ当 局 ニ交 渉 セシ メ宣 伝 ﹁ビラ ﹂ ニ付 テ ハ内閣 印 刷 局 全
与 ふ ﹂ ト題 ス ル ﹁ビ ラ﹂ ( 押 収 同 号 一、 七 九 四 )約 二 百 枚 ヲ
テ ハ同年 二 月下 旬 頃 ﹁総 選 挙終 了 に 際 し革 命 的 労働 者 賭 君 に
謄 写版 刷 ト為 シ之 ヲ各 工場 内 ノ中 心分 子 ニ配 付 シリ ニ付 テ ハ
同 工場内 証巻三室 ヲ中心 ニ組織 サレタル同 交会 カ他ノ団 体 ニ比較 シテ戦闘的 ナルヲ以テ同会 ヲ中心 ニ他 ノ団体ヲ之
党 ノ政 策 方針 ヲ宣 伝煽 動 シタ ル内 容 ノ記 事 ヲ 掲載 シタ ル火 花
ト 題 スル 工場 新聞 ( 押 収同 号 一、 七九 六) ヲ 発行 シ テ之 ヲ 同
ニ引入 ル 、方針 ノ下 ニ各団体幹部間ノ意 思ノ疏通 ヲ計 リ各
工場 ノ中 心 分 子 ニ配付 シ
工場新聞ヲ発行 スル コト
同 野 下勝 之 助、 同忽 那雄 、 党 員 雨 森 卓三 郎 、 同 廉沢 誠 、 同松
同年 二 月 中旬 頃 ヨリ 同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 被 告人 安 村庸 次 、
リ
会員 ニ合 同ノ機運 ヲ吹キ込ム コト
チ
枚 ヲ 作成 シ テ其 頃 之 ヲ 同工 場 内 ノ戦 闘的 分 子 ニ配付 シト ニ付
ニ投 票 セ ヨ無産 政 党 ニアラ サ ル ﹁ブ ルジ ヨア ー﹂政 党 ニ ハ決
ヲ出 ス コト
スル コト
二
等党 ノ影響 ヲ拡大 ス ヘキ事項 ニ付協議決定 シニト ヲ除 クノ 外 イ ニ付テ ハ同 工場内職工数労働者 ノ傾向等 ヲ調査報告 シロ ニ 付 テ ハ同工場内 ノ戦闘的分子 トシテ職工細 金宝作外二名 ヲ同
於 テ開 カ レタ ル ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ秘 密 会 議 ニ出 席 シ各 構 成
組 合 ﹁フ ラ ク シ ヨ ン﹂ ニ所 属 シ該 期 間 中 前 掲 大島 英 夫 居 宅 ニ
本 晴吉 等 ト前 記 大島 英 夫 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル前 記 出 版 労働
トヲ承諾 シ同 工場細胞組織 ノ目的 ヲ以 テ直 ニ同工場内ノ情勢ヲ
所 属ノ工場細胞 ヲ組織 ス ヘキ旨協議 シテ其組織 ノ責任者タ ルコ
陸軍造兵廠東京工廠 ヲ目標トシテ同党関東地方委員会 城西地区
明治製菓株式会社喫茶店 ニ於テ党員大島英夫 ト会合シ共謀 ノ上
夫 ニ報告 スル コト等其組織 ノ準備 ニ着手シ
調 査シ同月十三 日頃同区新宿カフ エー日昇軒 ニ於テ之ヲ大島英
員 等 ト共 謀 ノ上 被 告 人安 村 庸次 三 ノニ 所 載 ノ如 ク 工場 代表 者 会 議 ノ件 ノ外 イ 同 ﹁フラク シ ヨ ン﹂ ノ ﹁エー ゼ ント﹂ ト シテ
仙太郎、同詫間英 二、 同政川基司 ヲ除 キタル各被告人 ノ所為 ハ各大
右ノ事実ハ諸般ノ証憑 ニ徴シ被告人児玉之保、 同吉野賢治、同金子
以テ前 記各被告人等 ハ党組織 ノ拡大 ヲ図リ党 ノ政策方針ノ宣伝煽 動
細金宝作及 貝塚某 ヲ選任 スルコトロ被告人 ノ地域的活動範囲
二、被告人原キク エハ昭和三年 一月下旬頃 同市本所区横川町五十
正十四年法律第四十 六号治安維持法第 一条第 一項 ニ該当シ被告人政
ニ従事シタルモノナリ
二番地福田 フク方 ニ於 テ党員大島英夫 ノ勧誘 ニ応 シ日本共産党
川基司 ノ所為 ハ同法第二条 ニ該当 ス ヘキ犯罪トシ公判 ニ付 スル ニ足
ヲ内閣印刷局 工場ト スル コト等 同組合内 ニ於 テ党 ノ政策 ヲ確
カ前記 ノ如キ目的 ヲ有 スル秘密結社 ナル コト ヲ知リナカラ之 ニ
保 シ其 影響ヲ拡大 ス ヘキ事項 ニ付 協議決定 シ
加 入シ
治、同金子仙太郎、 同詫間英 二 ニ対 スル本件公訴事実 ハ被告人児玉
ニ則リ東京地方裁判所ノ公判 ニ付 ス ヘク被告人児玉之保、同吉野賢
之保、同吉野賢治 ハ各 昭和三年三月上旬頃東京地方専売局淀橋煙草
ル ヘキ犯罪 ノ嫌疑十分ナリト思料 シ刑事訴訟法第三百十二条第 一項
ニ所属 シ該 期間中同府滝野川町中里二百八番地坂本方被 告人立
ト党員大島英夫ノ ﹁キヤプ テン﹂タル前 記内閣印刷局工場細胞 花清 ノ居室其他 ニ於 テ開カレタル細胞会議 ニ数回出席シ各細胞
工場 ニ於 テ被告 人清水恒雄ノ、被告人金子仙太郎 ハ同年 二月中旬頃
昭和三年二月初旬頃 ヨリ同年三月上旬 頃迄ノ間党員入江 正二等
員等 ト共謀ノ上被告 人立花 清ノ一所載ノ如ク工場情勢ノ調 査報
人詫間英二 ハ同年三月上旬頃同工場内 ニ於 テ被告 人清水恒雄 ノ各勧
同府豊多摩郡淀橋町柏 木坂本 直久方 ニ於 テ被告人坂田宗 一ノ、被告
誘 ニ応 シ日本共産党 カ前記ノ如キ目的ヲ有 スル秘密結社 ナルコトヲ
スル政治運動 ノ宣伝煽動、総 選挙ノ対策、細 金宝作 ノ馘首反対
知 リナカラ之 ニ加入 シ夫 々秘密 ニ会合ヲ為 シ或 ハ文書其他 ニヨリ其
告、﹁エーゼ ント﹂ ノ選任、組合組織 ノ促進 、同 工場労働 者 ニ対 運動、党 ノ政策方針 ノ宣 伝 ﹁ビラ﹂ ノ撒布、同工場内各団体ノ
罪 ノ証憑十分 ナラサルヲ以 テ公判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯罪ノ嫌疑十
合 同促進、工場新聞発行等党ノ影響 ヲ拡大 ス ヘキ事項 ニ付協議
分 ナラ スト思料シ刑事訴訟法第三百十三条 ニ則 リ何 レモ之ヲ免訴ス
主義 ノ宣 伝 ニ従事 シタリト謂 フニアレト モ之ヲ認 ムル ニ足 ル ヘキ 犯
三、被告 人政川基司 ハ日本共産党 カ前記 ノ如 キ目的ヲ有 スル秘密
決定シ同項所載 ノ如ク夫々之ヲ実行 シ
結社ナル コトヲ知リナカラ昭和三年三 月九 目頃同市 四谷区新宿
ヘク 仍 テ 主文 ノ如 ク決 定 シタ リ。
東 京地 方 裁 判 所
昭 和 四年十 月 三十 一日
予審判事
藤
本
梅
一
清
鹿児島県薩摩郡 里村里千五 百八十八番地
広島県呉市宮原通 二丁目五十 八番地
元関東金属労働組合京浜支部常任書 記
合京浜支部事務所内
神奈川県横浜市中区末吉町 六丁目六十 四番地
当二一 十九年
口 直
弥
智
当三十 一年
赤 堀
本籍
人 夫
当二十九年
徳三郎
当 二十七年
大阪市西区北堀江 上通四丁目十 八番屋敷第 二号 著述業
淡
住居 東京府豊多摩郡千駄 ケ谷町千駄ケ谷五百 七番地
本籍
住居
橋
住 居 神奈川県横浜市鶴見区潮田町千百七十七番地関東金属労働組
本籍
一 一 藤 井 米 三 外 十 七名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審 終 結 決定書 (一九 二 九 )
山 口県都濃郡富岡村千三百十番地
予審終結決定
藤井米蔵外十七名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
米 三
野 義
当 二十五年
松五郎
当二十 八年
井
住居 東京市本郷区千駄木町百六十三番地 小池 ソテ方 著 述業 藤 青森県北津軽郡長橋村大字松野木三十九番戸 工
本籍 職
神奈川県川崎市田島町小田千六百二十七番地
同県 横浜市鶴見区潮田町千三百三番地
萱
石 岡
住居
本籍 工
住 居 同県 同市同区同町番地不詳前芝浦社 宅 職
本籍
静岡県庵原郡蒲原町堰沢三百八十九番地 職 工 大
大
作
大江内吉方 森
安
西
登 三
群馬県山田郡広沢村大字広沢二千九百八十 二番地
当 二十四年 本籍
神奈川県川崎市旭町二丁目四百 七十二番地京浜 一般労働組合
喜
住居
職 工
事務所内
田 鶴
当二十二年
本籍 埼玉県入間郡宗岡村七千四番地
吉 川 新
八五郎
当二十 八年
田
住居 東京市芝区三田四国町二番地 ノ五 日本労働組合評議会本部事
元日本労働組合評議会書記
務所内
同市 同区本芝二丁目七番地
本籍
郎
当二十六年
田 七
当二十六年
玉 城 勝太郎
細
当二十 六年
一
当 二十六年
村
住居 神奈川県横浜市神奈川区御殿町八百三十八番地
同上 職
福岡県鞍手郡直方町大字山部千十五番地
工
本籍 同県同市中 区本牧町字台山千七百八十六番 地 住居
本籍 合鶴見支部内 職 工
住居 神奈川県横浜市磯子区磯子町四百九番地
邦
工
住居 神奈川県横 浜市中区中村町千九十五番地 人 夫
岩
本籍 茨城県結城郡下結 城村大字平塚七十三番屋敷
職
野 親
雄
当三十 一年
菊
当 二十四年
佐 藤
福島県伊達郡福田村大字秋山字小長石十八番 地
飯
住居 神奈川県横浜市鶴見区 潮田町千百七十 一番地関東金属労働組
本籍 工
住居 神奈川県川崎市東二丁目五十 一番地 職
本籍 同県鎌倉郡中 和田 村和泉五千四百五十 八番 地 工
住居 同県川崎市 八幡塚二千九百六十四番地味 ノ素 工場寄宿舎内 職
吉
一
同 年 二 月初 頃 ヨ リ同 年 四月 十 八 日 マテ ノ間 党 員 岸 本 茂 雄 又
ナル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
ノ勧 誘 ニ応 シ テ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社
十 八番 地 関 東 金 属労 働 組 合 京 浜 支 部事 務 所 ニ於 テ党 員 岸 本 茂 雄
一、被 告 人 米三 ハ昭 和 三年 二 月初 頃 横 浜市 鶴 見 区 潮 田町 二 千 百 七
書 記 ト成 リ何 レ モ社会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ
リ被 告 人直 弥 ハ関 東 金 属労 働 組 合 ニ加入 シ同 組合 京 浜支 部 ノ常 任
入 シ被 告 人義 清 ハ東 京 府 荏 原 郡荏 原 町所 在 井 上鉄 工所 ノ職 工 ト 成
ニ於 テ経 済 産 業 財政 ニ関 ス ル統 計 的 調 査 ニ従 事 シ被 告 人松 五 郎 ハ
政
株式 会 社 芝 浦 製 作所 鶴 見 工 場 ノ職 工 ニシ テ関 東金 属 労働 組合 ニ加
同県同市同区 日枝町 一丁目十二番地
吉 野
本籍 工 当 三十三年
住居 同県同市磯子区磯子町禅馬 百二番 地 職
本籍 沖繩県那覇市上泉 町二丁目二十九番地 新聞販売業
住居 神奈川県横浜市 中区蒔田町六百九十番地 広
ハ同 森 源 一郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人等 及党 員 中 下 春 雄 、
当 二十八年
比 嘉 盛
被 告 人 松五 郎 、 同義 清、 同 直 弥 等 ト共 ニ同 党関 東 地 方 委 員 会
由
ロ
イ
甲 、 工場 新 聞 ﹁ 赤 色 労 働 者 ﹂ ヲ編 輯 発 行 スル コト
密 ノ会 合 ヲ催 シ
田 町東 仲 町 森 源 一郎 方 ニ於 テ前 後 二回 細 胞会 議 ト称 ス ル秘
一郎 、 同 中 下春 雄 、 被 告 人松 五郎 等 ト 共謀 ノ上 同市 同 区 潮
同 年 三 月 十 五 日 ヨリ 同 年 四 月十 八 日 マテ ノ間 ニ党 員 森 源
約 二十 部 ヲ編 輯発 行 シ其 頃 之 ヲ同 工 場 内 ノ職 工 ニ配 布 シ
ヘキ趣旨 ノ内 容 ヲ有 ス ル ﹁ 赤 色 労働 者﹂ ト題 スル工 場 新 聞
ケ ル従業 員 ヲ シ テ経 済 的 竝政 治 的 ニ階 級意 識 ヲ把握 セシ ム
市 同 区 潮 田 町矢 浦 方 ニ於 テ同 工 場 ヲ目標 ト シ同 工場 内 ニ於
同 年 三 月十 日頃党 員岸 本 茂 雄 、 同 森 源 一郎 ト共 謀 ノ上 同
工 場 ヲ目 標 ト ス ル所調 鶴 見 芝 浦 工場 細 胞 ヲ構 成 シ 居リ タ ルカ
ノ同 市 同区 末 広 町 二 丁 目三 番 地 所在 株 式 会 社芝 浦製 作 所鶴 見
宮城県 遠田郡涌谷 町字新町二十三番地 工
本籍 職
神奈川県横 浜市神奈川区浅間町百四十五番地 正
住居
遠 山
当 二十八年 右者 ニ対 スル治 安維持法違反被告事件 ニ付併 合審理 ノ上予審終結決 定 スル コト左 ノ如シ。 主 文 理
各被告 人 ニ対 スル被告事件 ヲ東京地方裁判所 ノ公判 ニ付 ス 理由 冒頭 ハ秋山判事終結決定書理由冒頭 ニ同 シ 法違反 ニヨリ禁錮十月 ニ処 セラ レ該判決 ニ対 シ控訴 ヲ申立 テ同年
第 一、被 告人米三 ハ昭和二年五月中京都地方裁判所 ニ於 テ治安維持 八月中責付 ト成 リ其後党員野坂参三 ノ経営 ニ係ル産業労働調査所
二
乙、 其 編輯 発 行 ニ必要 ナ ル同 工場 ノ情 勢 調査 ヲ為 ス コト 付シ
伝 ビ ラ約 百五 十 枚 ヲ同 工場 及 森 永鶴 見 工場 附 近 ノ電 柱 等 ニ貼
内 関東 金 属労 働 組 合鶴 見 芝浦 工 場分 会 旧事 務 所 ニ於 テ党 員岸 本
二、 被 告 人松 五 郎 ハ同 年 一月 二十 五 、 六 日頃 同市 同 区 潮 田 町堀 ノ
以 テ同党 ノ組織 拡大 主 義 政策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ
丙、 同 年 三 月十 五 日 ノ同 党 々員検 挙後 労 働農 民 党 、全 日 本 無 産青 年 同 盟 、政 治 研究 会 等所 謂 左 翼 三団 体 ハ解散 ヲ命 セラ レタ ル モ関 東 金属 労 働 組合 ハ依 然存 続 シ居 ル ヲ以 テ其 旨 ノ宣 伝 ビラ ヲ作 成 シ之 ヲ撒 布 スル コト
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
茂 雄 ノ勧 誘 ニ応 シテ 日本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 スル 秘密
一
丁 、其 当 時 同 工場 ニ於 テ ハ職 工 ノ請負 単 価 ノ値 下 ヲ為 シ タル ニ ヨリ 其 値 下 ハ不 都合 ナ ル旨 ノ宣 伝 ビラ ヲ作 成 シ
場 細 胞 ニ所 属 シ居 リ タ ル カ
同 年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年五 月 七 日 マテ ノ間 所 謂鶴 見 芝 浦工
之 ヲ撒 布 ス ル コ ト 等 ニ付 協議 ヲ為 シ甲 ノ事 項 ニ就 テ ハ被 告 人 米 三及 党 員 森源
イ
同 森 源 一郎 及 被 告 人義 清 ト共 謀 ノ 上右 関東 金 属 労働 組 合鶴
同 年 一月下 旬 ヨリ同 年 二 月中 旬 頃 マテ ノ間 党 員岸 本 茂雄 、
一郎 ヲ担 当 者 ト シ テ其 頃右 森 源 一郎方 ニ於 テ約 二回 工 場新
見 芝 浦 工場 分 会 旧事 務 所 外 同市 内 一個 所 ニ於 テ前後 二回細
聞 ﹁ 赤 色 労働 者 ﹂ ( 昭 和 三年 押 第 四 四 二号 ノ三 〇 九 六 等 ) ヲ 一回 ニ約 三十 部 宛 編 輯 発行 シ被 告 人松 五 郎 及党 員 中 下春
研究 討 議 ヲ 為 シ
胞 会 議 ヲ開 催 シ同党 ノ ﹁ 政 治 テ ー ゼ﹂ ﹁ 組 織 テー ゼ﹂ 等 ノ
同年 三 月 十 五 日 ヨリ同 年 五 月 十 七 日 マテノ間 右 第 一項 一
ノ一 ロ ニ掲 記 ノ細 胞会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 ク甲 乙丙 丁 ノ事
同 年 三 月二 十 三 日頃 右 第 一項 一ノ二 ニ掲 記 ノ 如 ク党 員 森源
項 ニ付 協 議 ヲ為 シ其 各 事項 ニ就 テ前 記 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
以 テ同 党 ノ組 織 拡 大 主義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ
員 会 ノ署名 ア ル宣 伝 ビ ラ ヲ貼 付 シ
一郎 、 同松 崎 安 馬及 被 告 人 米 三等 ト共謀 ノ 上同党 関 東 地 方委
ロ
雄 ヲ担当 者 ト シテ之 ヲ同 工場 内 ノ職 工 ニ配 布 シ乙 ノ事 項 ニ
二
就 テ ハ被 告 人松 五郎 及 党 員中 下 春 雄 ヲ 担当 者 トシ テ其 頃 同 工 場 内 ノ情 勢 調 査 ヲ為 シ丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ被 告 人松 五 郎 ヲ 担 当 者 ト シ テ其 頃 右 森源 一郎方 ニ於 テ其協 議 内 容 ト同 趣旨 ノ宣 伝 ビ ラ約 百 枚 ヲ 作成 シ被 告 人松 五 郎及 党 員中 下 春 雄 ヲ 担 当 者 ト シ テ之 ヲ 同 工場 ノ内 外 ニ撒 布 シ丁 ノ事 項 ニ就 テ ハ 被 告 人松 五 郎 ヲ担 当 者 ト シテ其 頃 川 崎 市 田島 町 小 田中 村 鮮 一方 ニ於 テ其 協 議 内 容 ト同 趣 旨 ノ宣 伝 ビラ約 二、 三 百枚 ヲ
同年 三 月二 十 三 日頃 党 員森 源 一郎 、 同 松 崎 安馬 及 被 告 人松
作 成 シ之 ヲ同 工場 附 近 ニ撒 布 シ
浜支 部 事 務 所附 近 ノ街路 ニ於 テ党 員 岸 本茂雄 ノ勧 誘 ニ応 シ テ日
三、 被 告 人 義 清 ハ同 年 一月 二十 二、 三 日頃 右関 東 金 属 労働 組 合 京
本共 産 党 ニ加入 シ其 後 一、 二 日 ヲ 経 テ 同 党 ノ ﹁政 治 テ ーゼ﹂
五 郎等 ト共 謀 ノ 上同 党 関 東地 方 委員 会 ノ署名 アル前 記 同党 ノ 当 面 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ 中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂ 等 ヲ 印刷 シタ ル宣
ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ 認 識 シ其 後 同 年 三 月十 五 日 マテノ間 所 謂
﹁組 職 テ ー ゼ﹂ 等 ヲ読 ミ タ ル結 果 同党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス
目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
所 ニ於 テ党 員岸 本 茂 雄 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ
プ テ ン﹂ ト シ同 人及 党 員 入 江 正 二、 同倉 重 新 ト共 ニ同党 ノ細
同年 四 月頃 ヨリ 同年 六 月 頃 マテ ノ間 党 員岸 本 茂 雄 ヲ ﹁キ ヤ
一
ニ出 席 シ前 記 ノ 如ク 同 党 ノ ﹁ 政 治 テー ゼ ﹂ ﹁ 組 織 テ ー ゼ﹂ 等 ノ
鶴 見 芝 浦 工場 細 胞 ニ所 属 シ右 第 一項 ニノ一 イ ニ掲 記 ノ細 胞会 議
下 旬 頃 横 浜市 鶴 見 区 総 持寺 境 内 ニ於 テ細 胞 会 議 ヲ開 催 シ其 当
胞 ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ該 細 胞 所 属党 員等 ト共 謀 ノ 上同 年 四 月
時 論 議 セラ レ居 リ タ ル労 働 組 合 運 動 ノ統 一問 題 ニ付 研 究 討 議
研究 討 議 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ行 為 ヲ為 シ
務 所 ニ於 テ党 員岸 本茂雄 ノ勧 誘 ニ応 シ テ日 本共 産 党 カ前 記 ノ 如
四 、 被 告 人直 弥 ハ同年 二 月十 八日 右関 東 金 属 労働 組 合 京浜 支 部事
横 浜 市神 奈 川区 橋 本 町 二丁 目 一番 地 所 在株 式 会 社 浅 野 造船 所
同被 告 人及 被告 人森 作 、 同 新 一ト共 ニ同党 関 東 地 方委 員 会 ノ
プ テ ン﹂ ト 為 リ又 、 被 告 人 徳 三郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代 理 ト シ
昭 和三 年 一月末 頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間自 ラ ﹁キ ヤ
ヲ為 シ 二
キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ同 年 三 月 五 日 過頃 右 事務 所 ニ於 テ党 員湊 七良 ノ命 ニヨリ 同 人 ヨリ 受
﹁ス ロー ガ ン﹂ 中 心 ﹁ス ロー ガ ン﹂等 ヲ内 容 ト ス ル ﹁ 野 田 の勇
本 醸 造 株式 会 社 ノ労働 争 議 ヲ激 励 煽 動 シ 且前 記 同 党 ノ 当 面 ノ
ル カ同年 一月 末 頃被 告 人徳 三 郎 、 同森 作 等 ト共 謀 ノ上 同市 西
船渠 工場 ヲ目 標 ト ス ル所 謂 浅 野船 渠 工場 細胞 ヲ構 成 シ居 リタ
取 リ タ ル 原稿 ニ基 キ 其 当 時 勃発 シ居 リ タ ル千 葉 県 野 田町 所 在 日
敢 な る争 議 団 の兄 弟 諸 君 ﹂ ト題 ス ル同党 関 東 地 方 委 員 会発 行 ノ
シ同 党 ノ ﹁政 治 テ ー ゼ﹂ ﹁組 織 テ ーゼ﹂ 等 ノ 研究 ヲ為 シ
戸 部 町西 ノ前 千 六十 四番 地 金 井 金 平方 ニ於 テ細 胞 会 議 ヲ 開催
リ ー フ レ ツト ( 昭 和三 年 押 第 四 四 二号 ノ 三 二 一四) 約 三 百部 ヲ 作成 シ之 ヲ党 員 湊 七良 ニ交 付 シ以 テ同党 ノ組 織 拡 大 主義 政 策 ノ
以 テ同 党 ノ影 響 ヲ拡大 ス ヘキ行 為 ヲ為 シ
宣 伝煽 動 ニ従 事 シ 第 二 、被 告 人智 ハ京 浜地 方 ニ於 テ職 工 又 ハ人 夫 ト シ テ労 働 ニ従 事 シ
務 所 附 近 ノ街路 ニ於 テ党 員岸 本 茂 雄 ノ勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産党
カ前 記 ノ 如キ 目的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ
二、 被 告 人徳 三郎 ハ同 年 一月末 頃 右 関東 金 属労 働 組 合京 浜 支 部事
加入 シ
且 関東 金属 労働 組合 ニ加 入 シ同組 合 横 浜支 部 書 記 ト成 リ被 告 人徳
ヨリ禁 錮 十 月 ニ処 セラ レ該 判 決 ニ対 シ控 訴 ヲ 申 立 テ同 年 七月 三 十
三 郎 ハ大 正十 五 年 五 月中 京 都 地 方裁 判 所 ニ於 テ治 安 維 持 法違 反 ニ
日 保 釈 ノ許 可 ヲ受 ケ其 後 東 京 ニ居 住 シ テ著 述 業 ニ従 事 シ被 告 人 森
一
イ
同 年 一月 末頃 右 第 二 項 一ノ二 ニ掲 記 ノ細 胞 会議 ニ出 席 シ
場 細 胞 ニ所 属 シ居 リ タ ル カ
同 年 一月 末頃 ヨリ 同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 所 謂浅 野 船 渠 工
作 及 同新 一ハ何 レ モ株 式 会 社 浅 野 造 船 所船 渠 工 場 ノ職 工 ニシテ関 東 金 属 労働 組 合 ニ加 入 シ何 レ モ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ 一、 被 告 人智 ハ昭 和 二年 三 月頃 右 関 東 金属 労 働 組 合 京 浜支 部 事務
前記ノ如ク同党 ノ ﹁政治 テーゼ﹂﹁組織 テーゼ﹂等 ノ研 究
地自宅 ニ於 テ其協議ノ趣旨 ニ従 ヒ ﹁ハン マー のひゞき﹂ト
同年二月十二、三 日頃同党 上部 ヨリノ指令 ニ基キ東京府豊
之ヲ同工場内ノ職 工 ニ配布 シ
等)約二十部宛 ヲ二、三回編輯発行シ被告人森作 ハ其都度
題 スル工場新聞 ( 昭和三年押第 四四二号 ノ三 一一七 ノ二五
二
ヲ 為シ 同年 一月末頃 ヨリ同年三月十五 日 マテノ間被告人森作、 同新 一ト共謀ノ上右金井金平方等 ニ於テ前後数回細胞会議
ロ ヲ開催 シ
(同党関東地方委員長)同岸本茂雄 (鶴見芝浦工場細胞 ﹁キ
多摩郡代 々幡 町幡 ケ谷 八十八番地自宅 ニ於 テ党 員 中 尾 勝 男
ヤプ テン﹂)被告人八五郎 ( 禅馬鉄工細胞 ﹁キ ヤプテン﹂)ト
甲、株式会社浅野造船所船渠 工場内 ニ於テ左翼的労働組 浅野船渠工場分会所属 ノ職 工、右翼的労働組合即チ日
ノ会合 ヲ開キ前 記衆議院議員総 選挙ヲ機会トシ同地方 ニ於ケ
共謀 ノ上京浜地方 ニ於ケル ﹁キヤプテ ン﹂会議ト称 スル秘密
合 即チ日本 労働組合評議会関東金属労働組合京浜支部 本労働総同盟神奈川鉄工組合浅野船渠 支部所属ノ職工、
東白楽 二千八十 八番地自宅 ニ於 テ党 員片山峰登 (同党関東地
同年 三月初旬 頃同党上部 ヨリノ指 令 ニ基キ横浜市神奈川区
方委員)同岸本 茂雄 ( 鶴見芝浦 工場 細 胞 ﹁キ ヤプテン﹂)同
三
ル同党 ノ細胞ヲ確 立ス ヘキ旨 ノ協議ヲ為シ
及未組織 職工ト ヨリ夫 々委員 ヲ出 シ共 同委員会ヲ組織 シ之 ヲ通シテ同工場内 ニ同党 ノ主義政策 ヲ浸透 セシム
ノ不平不満ヲ捉 ヘ夫等 ノ不平不満ヲ充 スニハ共同委員
乙、右甲 ノ目的ヲ達 スル為 メ同工場内 ニ於ケ ル 一般職工
( 蔵前光家 (富士紡味 ノ素 工場細胞 ﹁キヤプテ ン﹂)被 告 人
ル コト
会ヲ組織 シ 一致団結 シテ資本家 ニ対抗 スル必要 アル旨
工細胞 ﹁キ ヤプテ ン﹂代理)ト共謀 ノ上京浜 地 方 ニ於 ケ ル
親邦 ( 東京製線工場細胞 ﹁キヤプテ ン﹂)同 勝 太 郎 ( 禅馬鉄
﹁キヤプ テン﹂会議 ヲ開催シ
ノ宣伝ビラ ヲ作成 シ之 ヲ同工場内 ニ撒布 スル コト
イ 被告人勝太郎 ハ禅馬鉄工細胞 ニ於テ ハ定期 ニ細胞会議 ヲ
丙、同工場 ヲ目標トシテ工場新聞 ヲ編輯発行 シ同工場内 ノ労働者 ヲシテ経済的並政 治的 ニ階級意識 ヲ激成 セシ
被告 人徳三郎 ハ浅野船渠 工場細胞 ノ ﹁キヤプテ ン﹂代理
ハ 党員岸本茂雄 ハ鶴見芝浦工場 細胞 ニ於テ ハ所 属党 員 ニ
新聞ヲ編輯発行 シ居ル旨
トシテ同細胞 ニ於 テ ハ所属党員 ニ ﹁ 赤旗﹂ ヲ配布 シ且工場
ロ
開催 シ居 ル旨
メ階級闘争 ヲ激発 セシ ムルコト 等 ニ付協議ヲ為 シ乙 ノ事 項 ニ就 テ ハ其頃被告人森作 ヲ担当 ラ約三百枚 ヲ作成 シ之ヲ同工場前 ニ撒布 シ丙 ノ事 項 ニ就 テ
者 トシテ右金井金平方 ニ於 テ其協議内容ト同趣旨 ノ宣伝ビ ハ同年三月中被告人森作、同新 一ヨリ種 々ノ材料ヲ提供シ 被 告人徳三郎 ハ其材料 ニ基キ同市同区東白楽 二千八十 八番
﹁ 赤 旗 ﹂ ヲ配 布 シ工場 新 聞 ヲ発 行 シタ ル旨 党 員蔵 前 光 家 ハ該 ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 前 警 察 署 ニ検 束 サ レ居 リ タ ル ヲ以 テ富 士 紡味 ノ素 工 場 細胞 ノ情 勢 不 明 ナ ル旨 被 告 人 親邦 ハ突 然 東 京 製 線 工場 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ 任 セラ レタ ル関 係 上 同細 胞 ノ情勢 不 明 ナ ル旨
同 年 三 月十 七 、 八 日 頃同 党 関 東地 方 委 員 長 村 尾薩 男 ヨリ 同
互 ニ受持 細 胞 ノ情勢 ヲ報 告 シ テ各細 胞 間 ノ連 絡 ヲ執 リ
ホ
ニ
四 年 同 月 十五 日 ノ同党 々員検 挙後 ノ京 浜地 方 ニ於 ケ ル党 員 ノ情
ロ
二
同 年 一月末 頃 ヨリ 同年 三月 十 五 日 マテ ノ間 右第 二項 二 ノ
ヲ為 シ
一 ロ 掲 記 ノ細 胞 会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 ク甲 乙 丙 ノ事 項 ニ付
同年 三 月 二十 日頃 右 金 井 金 平方 ニ於 テ被 告 人徳 三 郎 ヨリ受
協 議 ヲ為 シ其 乙丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ 如 キ実 行 ヲ為 シ
ノ署名 ア ル宣 伝 ビ ラ数 十 枚 ヲ其 頃 古河 電 線 横 浜工 場 附 近 ニ撒
取 リ タ ル ﹁田 中 反 動内 閣 を 倒 せ﹂ ト ノ趣旨 ヲ記 載 シタ ル同 党
布シ
以 テ同 党 ノ組織 拡 大 主 義政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
四、 被 告 人新 一ハ同 年 一月末 頃 右 関 東 金 属 労働 組 合 京 浜支 部 事務
所 ニ於 テ党 員岸 本 茂 雄 ノ勧誘 ニ応 シ テ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ
カ
其 期間 中 ニ右 第 二項 二 ノ一 ロ ニ掲記 ノ細 胞会 議 ニ出 席 シ前
年 三 月十 五 日 マテ ノ間 所 謂 浅 野船 渠 工場 細胞 ニ所 属 シ 居 リ タ ル
目 的 ヲ有 スル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同
一
同 年 三 月 二十 日 頃 被 告 人森 作 ヨリ 受 取 リタ ル ﹁ 田中反動内
前 記 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
記 ノ如 ク甲 乙丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ其 乙 丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ
同 年 三 月 二十 日頃 右 金 井 金平 方 ニ於 テ ﹁田中 反 動内 閣 を 倒
二
せ﹂ ト 同趣 旨 ヲ記 載 シタ ル同 党 ノ署名 ア ル宣 伝 ビラ約 百枚 ヲ
松 崎 安 馬 ヲ同 党 ノ党 員 候補 者 ト シ テ推 薦 ヲ為 シ
同 年 四月 三 日右 村 尾 薩 男 ノ指 令 ニ基 キ同 人 ニ対 シ村 田 定 雄、
員 久保 楠 蔵 等 ハ行 衛 不 明 ナル コト其 他 ノ報 告 ヲ 為 シ
シ 同地 方 ニ於 テ ハ党 員 岸 本 茂 雄、 被 告 人 七郎 等 ハ検 挙 サ レ党
勢 調 査 ヲ命 セラ レ其 調 査 ヲ為 シ タ ル上 同 年 四 月 三 日同 人 ニ対
五
六
被 告 人森 作 ニ交 付 シ同 被 告 人等 ヲ シテ 之 ヲ撒 布 セ シ メ 以 テ同 党 ノ組 織 拡 大 主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ 三 、 被 告 人森 作 ハ同 年 一月末 頃 右 金井 金平 方 ニ於 テ党 員 岸 本 茂雄
三、 四十 枚 ヲ浅野 船 渠 工 場 附 近 ニ撒 布 シ
閣 を倒 せ﹂ ト ノ趣 旨 ヲ 記載 シ タ ル同党 ノ 署名 ア ル宣 伝 ビ ラ約
組 合 ニ加 入 シ何 レ モ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ
事 ト成 リ 被 告 人菊 雄 ハ東 京製 線 株 式 会社 川 崎 工場 ノ職 工 ニシ テ同
第 三 、 被 告 人親 邦 ハ関東 金属 労 働 組 合 ニ加 入 シ同組 合 鶴 見 支 部 ノ 幹
以 テ 同党 ノ組 織 拡大 主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ
ノ勧 誘 ニ応 シ テ日本 共 産 党 カ前 記 ノ 如キ 目 的 ヲ有 スル秘 密結 社
場 細 胞 ニ所 属 シ居 リタ ル カ
同 年 一月末 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日 マテ ノ間 所 謂 浅 野船 渠 工
ナ ルコ ト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ 一
同 年 一月末 頃 右 第 二 項 一ノ二 ニ掲 記 ノ細 胞 会 議 ニ出 席 シ 前 記 ノ如 ク同 党 ノ ﹁政 治 テー ゼ﹂ ﹁組織 テ ー ゼ﹂ 等 ノ 研 究
イ
一、 被 告 人親 邦 ハ昭 和三 年 二 月初 頃 東 京市 麹 町区 日 比谷 公 園 内 ニ
ホ
同 工場 ヲ目 標 ト シ テ工場 新 聞 ヲ編輯 発 行 スル コト
ハ自 己 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ トシ 同 人及 党 員志 賀 義雄 、 被 告 人菊
同 年 二月初 頃 ヨリ同 年 三 月 十五 日 マテ ノ間 党 員野 田忠 勝 又
ト ノ趣 旨 ヲ加 味 シタ ル 伝単 式 ﹁ポ スター﹂ 七 、 八十 枚 ヲ 作 成
二区 ヨリ 立候 補 シタ ルプ ロレタ リ ア候 補 川島 君 ニ投 票 セヨ﹂
属労働 組 合大 崎 支 部 事務 所 ニ於 テ其 協 議 内容 ニ ﹁ 神奈川県第
野 田 忠 勝 ヲ担 当 者 ト シ東 京 府荏 原 郡大 崎 町桐 ケ谷 所 在 関 東 金
ト シテ其 調 査 ヲ為 シハ ノ事 項 ニ就 テ ハ其 頃被 告 人親 邦 及党 員
雄 ト共 ニ同党 関 東 地方 委 員 会 ノ川 崎 市 古 川通 三 百 三十 六番 地
シ党 員 野 田忠 勝 、 同志 賀 義 雄及 被 告 人菊雄 ヲ担 当 者 ト シ テ之
等 ニ付 協議 ヲ為 シロ ノ事 項 ニ就 テ ハ其頃 被 告 人菊 雄 ヲ担 当者
所 在 東 京製 線 株 式 会社 川 崎 工場 ヲ目 標 ト スル所 謂東 京 製 線 工
於 テ党 員 野田 忠 勝 ノ勧誘 ニ応 シ テ 日本 共 産党 カ前 記 ノ 如キ 目的
一
場 細 胞 ヲ構成 シ居 リ タ ル カ右 期間 中 該 細 胞所 属 党員 等 ト共 謀
三 ニ掲 記 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ所 載 ノ如 ク 互 ニ受 持
製線 工 場 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト 成 リ同 月初 頃 右 第 二項 二 ノ
同 年 三 月初 頃 野 田忠 勝 ノ通 告 ニヨリ同 人 ニ代 リ テ所 謂 東 京
ヲ同 工 場 附近 ニ貼 付 シ
ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ
二
ノ上 東 京府 豊多 摩 郡淀 橋 町 柏 木 志賀 義雄 方 又 ハ川 崎市 東 二丁
右 東 京 製線 株 式 会社 川 崎 工 場内 ニ関 東 金 属労働 組 合 ノ分
目 五 十 一番 地 被 告 人菊 雄 方 等 ニ於 テ前 後 二回 細 胞会 議 ヲ開 催 シ
前 記 衆 議院 議 員 総 選 挙 ニ際 シ同 年 二月 十 三、 四 日頃 党 員 菊
細 胞 ノ情 勢 ヲ報 告 シ テ各 細 胞 間 ノ連 絡 ヲ執 リ
田善 五 郎 、同 坂 本 二郎 ト共 謀 ノ 上 ﹁革命 的 労働 者 秋 和松 五 郎
君 ニ投 票 セ ヨ﹂ ト ノ趣 旨 ヲ記載 シ タ ル同党 又 ハ同党 関 東 地 方
三
康 保 険金 及 保 険料 ノ額 職場 ノ従業 員 数 ( 男 女 別) 、職 工 一
同 工場 内 ニ於 ケ ル最 高 最 低 賃銀 額 、 請負 制 度 ノ有 無、 健
シ ムル コト
会 ヲ確 立 シ 之 ヲ通 シ テ 同工 場 内 ニ同 党 ノ主 義 政 策 ヲ浸透 セ
イ
ロ
反田 駅 附 近 ノ工 場 ノ塀 又 ハ電 柱 ニ貼 付 シ
委 員 会 ノ署名 ア ル宣 伝 ビ ラ約 四 十枚 ヲ東 京府 荏 原 郡大 崎 町 五
以 テ 同党 ノ組織 拡 大 主 義政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
ケ 月分 ノ最 高 最低 ノ収 入額 、 労働 時 間 、資 本 家 ノ情 勢等 ヲ
同党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂中 ノ帝国 主 義 戦 争 反対 、 八 時 間労
調 査 スル コト ハ
応 シテ 日本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト
二 、 被告 人 菊 雄 ハ同 年 二月初 頃 自 宅 ニ於 テ党 員 野田 忠 勝 ノ勧 誘 ニ
前 記 ノ如 ク イロ ハ ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ 為 シ其 ロ ハ ノ事 項 ニ就 テ ハ
製 線 工場 細 胞 ニ所 属 シ右 第 三 項 一ノ一 ニ掲 記 ノ細 胞 会 議 ニ於 テ
ヲ 知 リ ナ カラ之 ニ加 入 シ其 後 同年 三 月 十五 日 マテ ノ間 所謂 東 京
働 制 ノ制 定 、 最低 賃銀 法 ノ制 定、 健 康 保 険料 ノ資 本 家 全額
ラ ヲ 作 成 シ之 ヲ撒 布 ス ル コト
同 工場 内 ニ於 ケ ル従 業員 ノ不 平 不 満 ヲ内 容 ト ス ル宣 伝 ビ
シ之 ヲ 配布 ス ル コト
負 担 、 投票 日 半 日公 休 等 ヲ内 容 ト ス ル ﹁ポ スタ ー﹂ ヲ 作 成
ニ
ヲ為 シ
前掲 ノ如キ実行 ヲ為 シ以テ同党ノ組織拡大主義政策ノ宣伝煽動
第五、被 告人八五郎 ハ関東出版労働組合 ニ加入シ日本労働 組合評議
ハ京 浜地方 ニ於ケル無産者新聞 ノ販売 ニ従事 シ横浜合同労働組合
失業救済事業ノ人夫 ニシテ横浜合同労働組合 ニ加入 シ被 告人盛広
工所 ノ職 工 ニシテ関東金属労働 組合 ニ加入シ被告人七郎 ハ横 浜市
会本部書記ト成リ被告 人勝太郎及同政吉 ハ何 レモ株式会社 禅馬鉄
浜 一般労働組合 ニ加入シ被告人登三 ハ株式会社鈴木商店味ノ素川
ニ加入 シ被告人正 ハ横浜市平沼町所在藤井鉄 工場 ノ職 工 ニシテ関
第 四、被告人鶴喜 ハ富士瓦斯紡績株式会社川崎 工場ノ職工 ニシテ京 崎 工場ノ職 工 ニシテ同組合 ニ加入シ何 レモ社 会運動 ニ従事シ居リ
東金属労働組合 ニ加入 シ何 レモ社会運動 ニ従事 シ居リタルカ
一、被告人八五郎 ハ昭和二年五 月頃東京市芝区三田四国町 二番 地
一、被 告人鶴喜 ハ昭和三年 一月上旬頃東京府荏 原郡六郷村小 柳賢 一方 ニ於 テ党 員片山峰登 ノ勧誘 ニ応シテ日本共産党 カ前 記ノ如
タ ルカ
キ目的 ヲ有 スル秘密結社ナル コトヲ知 リナカラ之 ニ加 入シ同年
ニ応 シテ日本共産党 カ前記 ノ如キ目的 ヲ有 スル秘密結社ナル コ
ノ五日本労働組合評 議会本部事務所 ニ於 テ党 員中尾勝男 ノ勧誘 トヲ知 リナカラ之 ニ加 入シ
二月中 ヨリ同年 三月十五日 マテノ間 党員蔵前光家 ヲ ﹁キヤプ テ ン﹂ト シ同 人及被告人登三ト共 ニ同党関東地方委員会 ノ富士瓦
同年夏頃暫時党員国領五 一郎、同大間知篤三、同関根悦郎
ト共 ニ同党 ノ細胞 ヲ構成シ其当時 ニ於ケル時事問題等ノ研究
昭和三年 一月下旬頃党員岸 本茂雄ヲ介 シテ同党 ノ上部 ヨリ
﹁キヤプ テン﹂ ト成リ被告 人勝太郎、同七郎、同政吉、 同盛
其四名ヲ同党 ニ入党 セシメ同年 二月初頃同党 ノ上部 ヨリ被告
名 ニ対 シ同党 ノ存在 ヲ告ケ且加入勧誘ヲ為 シ其承諾ヲ得因 テ
被告 人勝太郎、同 七郎、同政 吉、同盛広ノ四名 ト会合 シ其 四
ルヤ同 日横浜市 中区中村町千百十 八番地関 口栄太郎方 ニ於 テ
工所 工場 ヲ目標ト スル工場細胞ヲ組織 スヘキ旨 ノ指令 ヲ受 ク
広ノ四名 ト共 ニ横浜市磯子区禅馬 一番地所在株式会社禅馬鉄
三
討議 ヲ為 シ
二
胞 ヲ構成 シ其当時 ニ於ケ ル時事問題等 ノ研究討議ヲ為シ
同年五月頃暫時党員大島英夫、同今野健夫 ト共 ニ同党 ノ細
斯紡績株式会社川崎工場及川崎市八幡塚 二千九 百六十 四番地所
一
在株式会社鈴木商店味ノ素川崎工場 ヲ目標 トスル所謂富士紡味 ノ素工場細胞 ヲ構成シ居リタルカ該細胞所属党 員ト共謀 ノ上同 年二月中横浜市鶴見区潮田町所在関東金属労働組合鶴見芝浦工 場分会事務所外川崎市内 一個所 ニ於テ前 後二回細胞会議ヲ開催 シ右各目標工場 ニ於 テ新 ニ党員 ヲ獲得 ス ヘキ旨 ノ協議ヲ為 シ以 テ同党 ノ組織拡大 ニ努力 シ 二、被告 人登三 ハ同年 二月中右関東金属労 働組合鶴見芝浦工場分 会事務所 ニ於テ党員蔵前光家 ノ勧誘 ニ応 シテ日本共産党 カ前 記 ノ如キ目的 ヲ有 スル秘密結社ナル コトヲ知リナカラ之 ニ加入シ 其後同年 三月十五日 マテノ間所謂富士紡味 ノ素工場細胞 ニ所 属 シ右第四項 ノ 一掲記 ノ細胞会議 ニ出席 シ前 記ノ如キ協議 ヲ為 シ 以 テ同党 ノ組織拡大 ニ努力 シ
ヤ其 頃 神奈 川 県 保 土 ケ谷 富 士瓦 斯 紡績 株 式 会社 工場附 近 ノ某
人正 及 久 保楠 蔵 ヲ該 細胞 ニ所 属 セシ ム ヘキ 旨 ノ指令 ヲ受 ク ル
内 ノ職 工 ニ配布 シ
ヲ編 輯 発 行 シ被 告 人 政吉 ヲ担 当 者 ト シ テ内 七、 八 部 ヲ 同工 場
シ禅 馬 工 場 新聞 第 一号 ( 昭 和 三 年 押 第 四四 二号 ノ二 八 三五 )
同年 二 月 十 二、 三 日頃 前 掲 第 二 項 二 ノ二 ニ掲記 ノ ﹁キ ヤプ
テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 キ協 議 ヲ為 シ
以 テ同党 ノ組 織 拡大 主 義政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
五
汁 粉 屋 ニ於 テ被 告 人 正 ニ対 シ横 浜市 戸 部 町所 在 横 浜 合同 労 働
入勧 誘 ヲ為 シ其 承 諾 ヲ 得因 テ其 二名 ヲ同 党 ニ入 党 セ シメ
組 合 事 務所 ニ於 テ久保 楠 蔵 ニ対 シ 夫 々同党 ノ存 在 ヲ告 ケ 且加
同 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同年 三月 十 五 日 マテ ノ間 自 ラ ﹁キ ヤプ
八 五 郎 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘
二、 被 告 人勝 太 郎 ハ同 年 一月下 旬 頃 右 関 口栄太 郎 方 ニ於 テ被告 人
四 テ ン﹂ ト 成 リ被 告 人 勝 太郎 、 同 七 郎、 同 政 吉、 同 盛 広、 同 正
密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
及 党 員 久 保楠 蔵 等 ト共 ニ同 党 関 東 地方 委 員 会 ノ株 式会 社 禅 馬 鉄 工所 工 場 ヲ目 標 ト スル所 謂 禅 馬 鉄 工細 胞 ヲ構 成 シ居 リ タ ル
一
行 ヲ為 シ
イ ロ ハ ノ事 項 ニ付協 議 ヲ為 シ イ ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実
如 ク 同党 ノ ﹁ 政 治 テ ーゼ﹂ ﹁ 組 織 テ ーゼ﹂ 等 ヲ研究 討 議 シ 且
細 胞 ニ所 属 シ右第 五 項 一ノ四 掲記 ノ細 胞会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ
同 年 一月下旬 頃 ヨリ 同年 三 月十 五 日 マテノ 間所 謂 禅 馬鉄 工
カ右 期 間 中該 細 胞 所 属党 員等 ト共 謀 ノ 上右 関 口栄太 郎方 外 横 浜市 内 一個所 ニ於 テ前 後 数回 細 胞 会議 ヲ開 催 シ同 党 ノ ﹁ 政治 テー ゼ﹂ ﹁ 組 織 テ ー ゼ﹂ 等 ノ研 究 討 議 ヲ為 シ且 該 細 胞 ニ於 テ ハ被 告 人 八五 郎 、同 勝 太 郎 ヲ担当 者 ト シ株
同 年 二 月十 八日同 党 上部 ヨリ被 告 人 八五 郎 ヲ介 シ テ所謂 禅
右 第 二項 二 ノ三 ニ掲記 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂会 議 ニ出 席 シ所載 ノ
馬 鉄 工細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 代理 ニ任 セラ レ同年 三 月初旬 頃
如 ク互 ニ受 持 細 胞 ノ情 勢 ヲ報 告 シテ各 細 胞間 ノ連 絡 ヲ計 リ
二
該 細胞 ニ於 テ ハ同 党 ノ勢力 拡 大 ノ為 メ前 記 衆議 院 議 員 総
ヲ把握 セ シ ムル コト
同 工場 内 ニ於 ケ ル従 業 員 ヲ シ テ経 済的 並 政 治的 ニ階 級 意識
式 会 社 禅 馬鉄 工所 工 場 ヲ目標 ト シ テ工場 新 聞 ヲ編 輯 発 行 シ
イ
ロ
五 郎 ノ 勧誘 ニ応 シテ 日本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ目的 ヲ有 スル 秘密
三 、被 告 人七 郎 ハ同年 一月 下旬 頃 右関 口栄太 郎方 ニ於 テ被 告 人八
以 テ同 党 ノ組 織 拡大 主義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
選挙 ニ際 シ工 場 労働 者 ヲ動員 シ労働 農 民 党 ノ公 認候 補 者 神 道 寛 次 ヲ応 援 スル コト
結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同 年 三 月十 五 日 マテ
右 工場 労 働 者 動員 ニ付 被 告 人勝 太 郎 ハ同鉄 工 所 、被 告 人 七郎 ハ横 浜合 同 労働 組 合 、被 告 人 正 ハ古 河電 線 、 東洋 電 機 、
ハ
浦 賀 船渠 横浜 分 工場 、 党 員 久保 楠 蔵 ハ海 員刷 新 会 ヲ夫 々受
ノ間 所謂 禅 馬 鉄 工細 胞 ニ所 属 シ右 第 五 項 一ノ四 ニ掲記 ノ細 胞会
議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 ク同 党 ノ ﹁政 治 テ ーゼ﹂ ﹁組 織 テ ー ゼ ﹂等
持 チ工 場 労働 者 ノ動 員 ニ努 力 スル コト 等 ヲ協 議 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ同 年 三 月中 ﹁スト ー カー﹂ ト題
ヲ研 究 討 議 シ且イ ロ ハ ノ事項 ニ付協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ
ク イロ ハ ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ 如 キ実
右 被 告 人 藤 井 米 三、 同 石 岡松 五郎 、 同 萱 野義 清、 同 橋 口直 弥 、 同赤
ノナ リ
堀 智 、 同 淡 徳 三郎 、 同大 村 森 作、 同 大 川 新 一、 同 飯 野親 邦 、 同 佐藤
行 ヲ 為 シ以 テ同党 ノ組 織 拡 大 主 義政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シタ ル モ
四 、被 告 人 政吉 ハ同年 一月 下 旬頃 右 関 口栄 太 郎方 ニ於 テ被 告 人 八
菊 雄 、 同 吉 田鶴 喜 、 同 安 西 登 三、 同 細 田 八 五郎 、 同 玉城 勝 太 郎 、同
前掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ以 テ同党 ノ組織 拡 大 主 義 政 策 ノ宣 伝煽 動
五 郎 ノ勧 誘 ニ応 シテ 日本 共 産党 カ前 記 ノ 如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密
岩 田七 郎 、 同吉 野 政 吉 、 同 比嘉 盛広 、 同 遠山 正 ノ各所 為 ハ大 正 十 四
ヲ為 シ
ノ間所 謂 禅 馬 鉄 工 細 胞 ニ所 属 シ右第 五 項 一ノ四 ニ掲記 ノ細 胞会
ス ル ニ足 ル ヘキ 犯罪 ノ嫌 疑 ア ル ヲ以 テ刑 事 訴 訟法 第 三 百十 二条 第 一
年 法律 第 四十 六号 治 安 維持 法 第 一条 第 一項 ニ該 当 シ何 レ モ公 判 ニ付
結社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ其 後 同 年 三 月十 五 日 マテ
ヲ研究 討 議 シ且 イ ロ ハノ 事 項 ニ付 協議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ
議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 ク同 党 ノ ﹁ 政 治 テ ー ゼ﹂ ﹁ 組 織 テ ー ゼ ﹂等
六
項 ニ則 リ右 各 被 告 人 ニ対 ス ル被 告 事件 ヲ東 京 地方 裁 判所 ノ公 判 ニ付
秀
前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ組 織 拡 大 主 義政 策 ノ宣 伝 煽 動
仍 テ主 文 ノ如 ク決 定 ス
垣
ス ヘキ モノ ト ス
東 京地 方 裁 判 所
昭 和 四年 十 月 三十 一日
予審 判事
神
ヲ為 シ 五 、 被 告 人 盛 広 ハ同 年 一月 下旬 頃 右関 口柴 太 郎 方 ニ於 テ被 告 人 八 五 郎 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同 年 三 月 十五 日 マテ ノ間所 謂 禅 馬鉄 工細 胞 ニ所 属 シ右 第 五項 一ノ四 ニ掲 記 ノ細 胞 会
ヲ 研究 討 議 シ 且イ ロ ハ ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ
議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 ク 同党 ノ ﹁政 治 テ ー ゼ﹂ ﹁組織 テ ー ゼ﹂ 等
前 記 ノ如 キ 実行 ヲ為 シ以 テ 同党 ノ組織 拡 大 主 義 政 策 ノ 宣伝 煽 動 ヲ為 シ 六 、被 告 人 正 ハ同 年 二 月初 頃神 奈 川県 保 土 ケ谷 町 富 士 瓦斯 紡 績 株
日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナル コト ヲ知 リ
式 会 社 工場 附 近 ノ某 汁 粉屋 ニ於 テ被 告人 八五 郎 ノ勧 誘 ニ応 シテ
ナ カラ 之 ニ加 入 シ其 後 同年 三 月十 五 日 マテ ノ間所 謂 禅 馬鉄 工 細 胞 ニ所 属 シ右 第 五 項 一ノ四 ニ掲 記 ノ細 胞 会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ如
一二
蔵
同県秋田市中谷地町五十 二番地
本籍
同
静岡県安倍郡豊田村曲金百二十番地
尚
当 二十七年
忠
一
当 二十六年
平 山
橋 幸
当二十八年
群馬県多野郡新町二百五十七番地
大
同県群馬郡倉賀野町番地不詳 日本農民組合群馬県聯合会
一
当 三十年
村 恒
本籍
事務所内 元 日本農民組合書記
川
住居
下宿業
上
住居
無産者新聞取次販売業
住 居 同県同市亀ノ丁本新町 一番地
本籍
赤津 益 造外 十 三名 治安 維 持法 違 反被 告事 件 予 審終 結 決定書 (一九 二 九 )
坂 口晴 一方 造
雄
当 二十八年
赤 津
益
北海道北見国利尻郡沓形村字夕子 トンナイ二百 一番地
予審 終結決定
赤津益造外十三名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
上
秋田県南秋田郡土崎港町字下酒田町三番 地
著述業
住 居 宮城県仙 台市 東八番 町八十五番地
本籍 住居 同 出版業
貞
藤 謙
当 三十 一年
棚 橋
佐
同県同郡同町字下酒田町三番 地 棚橋貞雄方
本籍 同 県同郡同町旭町五十番地ノ内十 一番 住居
秋田木材通信記者
本籍
同県同郡滝川村大字八幡 原三十三番地 無
職
東京市日本橋区浜町三丁目五番 地 十数男事
東京府荏 原郡蒲田町蒲田ホテル内 著 述業
香川県丸 亀市上金倉 口百十二番 戸
大
長三郎
斎
本籍 熊本県宇 土郡網田村大字網田三百二十七番地 方
藤
勇
当二十三年
簡
栗原伊勢松
崎
野
ト
シ
当二十三年
今
藤
当二十五年
千代子
当二十五年
伊
松
住居 東 京府北豊島郡西巣鴨 町庚申塚二百七十五番地
早稲田大学 専門部政治経済科生
本籍 宮城県遠田郡富永村上埣字東畑 一番 地 職
西 十 寸男
無
住居 東京府北豊島 郡滝野川町中里五十四番 地
井 武
亀井方
長野県諏訪郡湖南村四千三百五十四番地
本籍
職
文
其他 ノ各被告人 ニ対 スル被告事件 ヲ東京地方裁判所 ノ公判 ニ付 ス
被告 人伊藤 千代子 ニ対 スル公訴 ハ之ヲ棄却 ス
主
定 スル コト左ノ如 シ
右者 ニ対 スル治安維持法違反被告事件 ニ付併合審理ノ上予審 終結決
無
住 居 東京市本郷区湯島五丁目三番地
久三郎 当 二十五年
谷
当三十 三年
夫
当三十 四年
当三十年
田 中
住居 大阪市天王寺区筆 ケ崎町三十五番地 西尾正幹方
本籍 住居
本籍
新
直
住居 東京府荏原郡大井町滝王子四千四百七十五番地 著 述業
工
青森県 弘前市徳田町三十 一番地
職
同上市営住宅二〇 七号
本籍 東京市京橋区月島 西仲通八丁目 四番地 住居
本籍
住居 東 京市 本所区太平町二丁目二百三番地東京合同労働組合本部 職
内 無
理
由
理由 冒頭 ハ秋 山判 事 終 結 決定 書 理由 冒 頭 ニ同 シ
第 一、 被 告 人 益 造 ハ予 テ仙 台 一般労 働 組合 ニ加 入 シ同 組 合 ノ執 行 委
労 働 農 民 党 公 認 候補 者 石 川 長 作 ヲ応 援 シ同 県下 原野 町 、 塩 釜
四、 同 年 九 月 中 同県 ニ於 テ施 行 セラ レタ ル県 会議 員 選 挙 ニ際 シ
町等 ニ於 テ前 後 十数 回資 本 主 義 制 度 ノ 労働 者 ニ及 ホ ス不 利 益 、
耕作 権 ノ確 立其 他 労 働 者 農 民 ヲ シテ 経済 的 並政 治 的 ニ階 級意
為 シ居 リ タ ル カ同 年 十 二 月中 東 京市 内 ニ於 テ党 員市 川 正 一 ヨ
五、 同 年 六 月 頃 ヨリ仙 台 地 方 ニ於 テ自 己 ヲ中 心 ト シ外 廓 運 動 ヲ
識 ヲ把 握 セ シ ム ヘキ趣 旨 ノ内 容 ヲ有 スル応 援 演 説 ヲ為 シ
宇 都宮 駅 間 ノ汽 車 内 ニ於 テ党 員 佐 野 文 夫 ノ 勧誘 ニ応 シ テ 日本 共 産
員 ト成 リ 社 会運 動 ニ従 事 シ 居 リ タ ル カ大 正十 五 年 十 月 頃 上野 駅 及
党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ
リ 日本 共 産 党 ノ新 方 針 ニ基 キ活 動 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ク ル ヤ
其 後 仙台 地 方 ニ於 テ旭 紡績 株 式 会 社 工 場仙 台 市 電従 業 員 、 仙
加 入シ
昭 和 二 年 一月頃 ヨリ 同年 六月 頃 マテ ノ間 ニ起 リ タ ル宮 城 県 登
一、 同 年 十 二 月頃 起 リ タ ル仙 台 市 旭紡 績 株 式 会 社 ノ 労働 争 議 及
メ
台 駅 従業 員 其 他 ノ 工場 ヲ目 標 ト シ テ工 場 細胞 ノ組織 確 立 ニ努
下 塩 釜 町、 七 ケ浜 村 等 ニ於 テ資 本 家 地 主 ノ政 府 ヲ倒 シ労 働 者
農 民 党 及 社 会 民衆 党 ノ共 同 公 認 侯補 者 赤 松 克麿 ヲ応 援 シ同 県
六 、 前 記 衆議 院議 員 総 選 挙 ニ際 シ宮 城 県 ヨリ 立候 補 シタ ル労 働
米 郡 豊 里村 其 他 ノ小 作争 議 ニ際 シ争 議 団 ニ対 シ 小 作料 全 免 、
令 ヲ受 ク ルヤ其 頃 仙 台 市 北目 町 通 労働 農 民 党 宮 城 県聯 合 会 事
二、 同 年 三、 四 月頃 同党 上 部 ヨリ 議会 解散 請 願 運 動 ニ関 ス ル指
立 入 禁 止、 耕 作 権 確 立等 ノ闘 争 題 目 ヲ与 ヘテ之 ヲ指 導 シ
務 所 ニ同地 方 ノ同党 々員 農 民 組 合員 仙 台 一般 労働 組 合 員 等 ノ
ス ル応 援演 説 ヲ為 シ又 香川 県 ヨリ立 候補 シ タ ル労働 農 民 党 公
認 候 補者 大 山 郁 夫 ヲ 応 援 シ同 県 下 琴 平 町 及同 町 附近 ノ某 村 ニ
農 民 ノ政 府 ヲ作 レ其 他 労働 農 民党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ内 容 ト
シ同 地 方 ニ ハ大 工場 ナ ク 又組 織 労働 者 少 ナキ等 ノ 原因 ニ ヨリ
主 ナ ル者約 十 名 ト会 合 シ 右請 願 運動 ノ展 開 方 策 ニ付協 議 ヲ為
於 テ前後 二回 右 同 趣 旨 ノ内 容 ヲ有 スル応 援演 説 ヲ為 シ
小 石 川区 白 山 御 殿 町 十 六番 地 笹 本 方 日 本 労働 組 合評 議 会 秘 密
七 、 昭 和 三年 三 月十 九 日 ヨリ同 年 四月 二 十 二 日 マテノ間 東 京 市
労 働 者 ノ動 員 困 難 ナ ル ヲ 以 テ農 民 ノ具体 的 要 求 ニ請願 項目 ヲ 結 付 ケ 因 テ多 数 ノ農 民 ヲ動 員 シ或 ハ演説 会 ヲ開 催 シ或 ハ小 作
第 二、 被 告 人貞 雄 ハ予 テ肩 書 住 居 ニ於 テ秋 田 木 材通 信 ト題 ス ル 週刊
以 テ同 党 ノ組 織 拡 大 主 義 政 策 ノ宣 伝 煽動 ヲ為 シ
ル抗 争 ノ気 勢 ヲ宣 揚 ス ヘキ趣 旨 ノ ビラ ヲ作成 シ テ之 ヲ撒 布 シ
本 部 ニ在 リ テ同 年 三 月 十五 日 ノ 日本 共 産党 々員 ノ検 挙 ニ対 ス
争 議 ヲ起 シ之 ヲ村 民大 会 、 農 民 大会 等 ニ発 展 セ シメ其 間 右 請 願 ニ付 農 民 ノ署 名 ヲ 得 ヘキ旨 ノ決 定 ヲ為 シ 三、 同 年 六 月頃 日本 共産 党 上部 ヨリ ノ指 令 ニ基 キ 同 県 ニ於 ケ ル 労 働 農 民党 、 社 会 民 衆党 、労 働 組 合 、農 民組 合 等 ノ情 勢 ヲ調 査 シ之 ヲ同 党 上部 ニ数 回 報告 ヲ為 シ
新 聞 紙 ヲ編 輯 発行 シ 且全 秋 田 合同 労 働 組 合 ニ加 入 シ同 組 合 ノ執 行
ラ之 ニ加 入 ス ル コト ヲ承 諾 シ
ルヤ同 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ
且全 日本 無 産 青 年 同 盟 及労 働 農 民 党 ニ加 入 シ社 会 運動 ニ従 事 シ 居
第 四、 被 告 人忠 尚 ハ予 テ秋 田 市 ニ於 テ無 産 者 新 聞 ノ取 次販 売 ヲ為 シ
委 員 ト成 リ 社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ大 正 十 五年 十 二月 下旬 頃
本 共産 党 ニ加 入 シ昭 和 二年 四 月頃 ニ至 リ同 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ
東 京市 小石 川 区表 町党 員 中 尾 勝男 方 ニ於 テ同 人 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日
一、 昭 和 三年 一月 中旬 頃 同 党 上部 ヨリ党 員 ヲ推薦 ス ヘキ旨 ノ指
加 入 シ同年 二 月 上旬 頃 ニ至 リ 同党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密
三番 地被 告 人貞 雄 方 ニ於 テ 同被告 人 ノ 勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産党 ニ
リタ ル カ昭 和三 年 一月 上旬 頃 秋 田 県南 秋 田 郡 土 崎港 町 字 下 酒 田 町
令 ヲ受 ク ル ヤ同 月下旬 頃 被 告 人 謙蔵 、 同 忠 尚 ヲ党 員候 補 者 ト
結 社 ナ ル コト ヲ認 識 シ
有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ認 識 シタ ル モノ ナ ル ト コロ
シテ 同党 上部 ニ推薦 シ 二、 同 年 一月中 秋 田 木 材株 式 会 社其 他秋 田 県 下 所 在 製 材会 社 ノ
ノ書 記 長 ト 成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タル カ 昭 和三 年 二 月初 頃 静
第 五、 被 告 人幸 一ハ予 テ労 働 農 民党 ニ加 入 シ 同党 静 岡 県 支部 聯 合 会
的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加入 シ其 後 同 月 二
員 三 田 四郎 事 長 江甚 成 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目
岡市 音 羽 町 所在 同 党 静岡 県 支 部 聯合 会 事 務 所 附 近 ノ街 路 ニ於 テ党
三、 前 記 衆 議 院 議 員総 選 挙 ニ際 シ同 県 ヨリ 立 候補 シ タ ル労働 農
十 五、 六 日頃 同 市 内 某喫 茶 店 ニ於 テ長 江 甚 成 ヨリ同 党 々員 候補 者
テ所 謂 秋 田木 材 争 議 ヲ起 サ シ メ且 之 ヲ指 導 シ
合 同 計 画 ニ際 シ秋 田 木材 労 働 組 合 其 他 ノ労 働 組 合 員 ヲ煽 動 シ
日市 町 、 能 代 港 等 ニ於 テ前 後数 回 労 働 者 ヲ シテ経 済 的 並 政 治
民 党 公 認 候補 者 畠 山 松 次 郎 、同 沢 田 松 太 郎 ヲ 応援 シ秋 田 市 一
ノ物 色 其 他党 員 ト シ テ ノ活 動 ニ付指 令 ヲ受 ケ
岡 県支 部 聯 合 会 執行 委 員 長 静 岡 合 同労 働 組 合書 記松 田 辰 雄 及
一、 同年 三 月九 日同市 森下 町 山 本 徳 五郎 方 ニ於 テ労 働 農 民 党 静
的 ニ階 級意 識 ヲ把 握 セシ ム ヘキ趣 旨 ノ内 容 ヲ有 スル応 援演 説 ヲ為 シ
一、 労働 運 動 ニ ハ労働 者 ヲ中 心 ト スル非 合 法 的 組織 ヲ必 要
全 日 本 無産 青 年 同 盟 静 岡 県 支部 執 行 委 員 長松 木繁 夫 ト会 合 シ
四 、同 年 四 月七 日 日本 共 産 党 上 部 ヨリ東 京 市 神 田 区 和泉 橋 附 近 ニ於 テ氏 名 不 詳 者 某 ヲ介 シ テ前 記 同党 々員 検 挙 後 ニ於 ケ ル九
曜 日 ニ会 合 シ テ協 議 ヲ為 シ前 衛 ニ立 チ テ静 岡 地 方 ニ於 ケ
ト ス ル カ故 ニ右会 合 者 三名 ハ非 合法 的組 織 ヲ作 リ毎 週 水
州地 方 ノ情 勢 調 査 ヲ命 セラ レ同 月 十 四 日 原城 某 ト変 名 シテ福 岡 市 ニ到 リ 右情 勢 調 査 ニ着 手 シ 以 テ同党 ノ組 織 拡大 主 義 政 策 ノ 宣 伝煽 動 ヲ為 シ
ル労 働大 衆 ノ経 済 的 並 政治 的 運 動 ヲ指導 スル コト
夫 等 ノ 工場 内 ニ静 岡合 同労 働 組 合名 義 ノ賃銀 値 上、 労働
二 、 静 岡 市 所 在 鈴木 鉄 工場 及 佐 野 印刷 工 場 ヲ目 標 工 場 ト シ
第三 、 被告 人謙 蔵 ハ予 テ前 記秋 田木 材 通 信 ノ記者 ト成 リ社 会 運 動 ニ
月 二十 日過 頃 日 本共 産 党 ヨリ党 員 ト シテ承 認 ス ル旨 ノ通 告 ヲ受 ク
従 事 シ居 リ タ ル カ前 記 ノ如 ク被 告 人貞 雄 ノ推 薦 ニ基 キ昭 和三 年 二
時 間 短 縮其 他 ニ関 ス ル宣 伝 ビ ラ ヲ撒布 シ従 業 員 ノ階級 意 識 ヲ激 成 スル コト
ヲ秘 密 ニ配 布 スル コト
三 、右 会 合 者 三名 ハ将 来 日本 共 産 党 ノ中 央機 関 紙 ﹁赤旗 ﹂
ニ付 協 議 ヲ為 シ 二、 右 会 合後 二、 三 日 ヲ経 テ日本 共 産 党 ノ上 部 ニ対 シ右 協議 事 項 ノ報 告 ヲ 為 シ 以 テ同 党 ノ組織 拡 大 主 義 政策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ 為 シ 第 六 、 被 告 人恒 一ハ大 正 十 四年 十 二月中 大審 院 ニ於 テ治 安 警 察 法違
テ 日本 農 民 組 合 ニ加 入 シ同組 合 本 部 ノ書 記 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事
反 ニ ヨリ禁 錮 七月 ニ処 セラ レ其 刑 ノ執 行 ヲ 終 リ タ ル モノ ナ ル カ予
シ居 リ タ ルカ大 正十 五 年 七、 八 月頃 群 馬 県 多野 郡 新 町 二 千百 五 十 番 地 自 宅 ニ於 テ党 員 関 根 悦 郎 ノ 勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及党 員 秋 和 松 五郎 、 同 松 本 倉吉 ト共
一、 同 年 十 月 頃 ヨリ 昭 和 二年 六 月頃 マテ ノ間 党 員 唐 沢 清 八 ヲ
ニ同 党 関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ 居 リ タル カ該 細 胞 所 属党 員 等 ト共 謀 ノ上 右 期間 中 東 京 府荏 原郡 目 黒 町武 蔵 小 山 松 本 倉吉 方 ニ於 テ前 後 二、 三回 細 胞 会 議 ト 称 ス ル秘 密 ノ会 合 ヲ催 シ ﹁マル ク ス﹂ 主 義 、 福本 主 義 等 ノ研 究 ヲ為 シ且 一 、議 会 解散 請 願 運 動 ニ関 スル コト 二 、 労 働 農 民党 及 日本 労 農党 ノ合 同 問 題 ニ関 ス ル コト 四 、労 働 農 民党 支 部組 織 運 動 ニ関 ス ル コト 等 ニ付 協議 ヲ為 シ
二、 同 年 六 月頃 ヨリ 同年 十 月頃 マテ ノ間 党 員 浅 野晃 ヲ ﹁キ ヤプ
テ ン﹂ ト シ同 人、 唐 沢 清 八、 秋 和 松五 郎 ト共 ニ同 党 関 東 地 方
委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ居 リ タ ルカ該 細 胞 所 属党 員 等 ト 共
謀 ノ 上右 期間 中 同 府 北 豊島 郡 滝 野 川 町西 ケ原 浅 野晃 方 外 東 京
一 、 工 場 代表 者 会 議 ノ運動 ニ関 ス ル コト
市 内 外 二個所 ニ於 テ前 後 三回 細 胞 会 議 ヲ催 シ
二 、 農 民 運 動 ノ展 開 方 策 ニ関 ス ル コト
三 、 市 電 自 治 会 ノ待 遇 改善 問 題 ニ関 スル コト
四 、 労 働 農 民党 ノ府 県 会議 員 選 挙対 策 ニ関 ス ル コト
五 、 府 県 会 議 員 選挙 後 ニ於 ケ ル各 地 ノ情 勢 ニ関 スル コト 等 ニ付 協議 ヲ為 シ
神 道 久 三、 同 西 雅 雄、 同 宮 原省 久 ト共 ニ日本 共 産 党 労働 農 民
三 、 同年 七 月頃 党 員 入江 正 二 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人及 党 員
シ ヨン﹂所 属 党 員 等 ト共 謀 ノ上 其 頃 同府 豊 多摩 郡 代 々幡 町幡
党 関 東 地方 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ該 ﹁フラ ク
ケ谷 西 雅 雄方 外 東 京市 内 一個 所 ニ於 テ前 後 二回 ﹁フラ ク シ ヨ
一 、該 ﹁フラク シ ヨ ン﹂ 所 属 党 員 ノ労 働 農 民党 労 働 運 動 及
ン﹂ 会 議 ト称 ス ル秘 密 ノ会 合 ヲ催 シ
農 民 運動 ニ対 スル情 勢 調 査 並 其 事務 分 担 ニ関 ス ル コト
二 、 該 ﹁フラ ク シ ヨン﹂解 散 ニ関 スル コト 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
四、 同 年 四 月頃 ヨリ 昭 和 三年 三月 十 五 日 マテ ノ間 党 員 村 山 藤 四
テ東 京 市 牛 込区 早 稲 田鶴 巻 町書 店 希 望 閣 ヨリ発 行 シ
郎 其 他 ト共 ニ雑 誌 ﹁農 民 運動 ﹂ ヲ日 本共 産 党 ノ準機 関 紙 ト シ
労農党公認候補者須永好 ヲ応援 シ同県桐生市等 ニ於 テ既成政
五、前記衆議院議員総選挙 ニ際 シ群馬県 ヨリ立候補 シタル日本
シメ軈 テ両者 ノ合同 ヲ計ル コト
カ指導 シ居リタル深川万信製材 工場ノ労働争議ヲ応援 セ
機 会ヲ利用 シ東京木材労働組合 ヲシテ関東木材労働組合
ヲ工場代表者会議ノ ﹁スローガ ン﹂トシ漸次工場代表者
三、所謂五法案獲得運動ノ内容 タル失業手当法ノ制定其他
党 ノ政策 ニ対 スル暴露糺弾其他労働者農民 ヲシテ経済的並政 治的 ニ階級意識 ヲ把 握セシム ヘキ趣旨ノ内容ヲ有 スル応援演 説 ヲ為 シ 第七、被告人長 三郎 ハ予テ日本労働組合評議会 ニ加入シ其本部書記
大衆闘争ヲ起 シ得 ヘキ機会 ヲ有 シタルモ東 京 ニ於 テ ハ其
四、其当時各地方特 ニ農村 ニ於 テ ハ府県会議員選挙 ニ際 シ
会議 ノ運動 ヲシテ五法案獲得運動 ニ発展 セシムヘキ コト
ト成リ社会運 動 ニ従 事シ居リタ ルカ大 正十五年六月頃東京市芝区
ニ対シ都市労働者 ノ闘争振リヲ示 シ農民ノ信頼 ヲ獲 得 ス
機会ナカリシ為メ五法案獲得運動ヲ盛大 ニ行 ヒ因 テ農民
以 テ日本共産党ノ組織拡大主義政策ノ宣伝煽動ヲ為 シ
三田四国町二番地ノ五所在日本労働組合評議会関東地方評議会事
当者 トシテ其実行 ヲ為 シ
等 ニ付協議 ヲ為 シ右二 ノ事項 ニ就 テ ハ其当時宮原省 久ヲ担
ヘキ コト
務所 ニ於テ党員松 尾直義 ノ勧誘 ニ応 シテ日本共産党 カ前記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘密結社 ナル コトヲ知 リナカラ之 ニ加入 シ 枝 恭二ヲ ﹁キヤプ テン﹂ トシ同人及党員松尾直義、同島 上善
一、同年六月頃 ヨリ昭和二年十 月初頃 マテノ間自己又 ハ党員是
ヲ ﹁キヤプテ ン﹂トシ同人ト共 ニ同党関西地方委員会所属 ノ
細胞 ヲ構成シ居リタ ルカ該細 胞所 属党員等ト共謀ノ上右期間
二、同年十月下旬 ヨリ昭和三年 二月上旬 マテノ間党員千石竜 一
該細胞所属党員等ト共謀 ノ上右期間中東京府豊多 摩郡杉並町
中 大阪市天王寺 区筆ケ崎町三十五番地西尾正幹方 ニ於 テ前後
五郎、同宮原省久、同稲葉 助四郎、同神間健寿、被告 人久三
字西馬橋 三十 一番 地徳田球 一内妻方 又 ハ東京市深川区西平井
約十回細胞会議 ヲ開キ同党 ノ ﹁政治 テーゼ﹂﹁組織 テ ー ゼ﹂
郎 ト共 ニ同党関東地方委員会所属 ノ細胞ヲ構成シ居リタルカ
町宮原雀 久方其他 ニ於 テ前後三回細胞会議 ヲ催 シ
其他各種ノ指令文書 ノ内容 ニ付 研究討議ヲ為 シ
東地方評議会所属ノ東京木材労働組合 ト単独組合ナル関
二、其当時同市深川区ヲ中心 トシテ日本労働組合評議会関
ノ工場細胞組織準備会 ヲ構成 シ居リタ ルカ其所属党員等 ト共
印刷所及角 一護謨 工場 ヲ目標ト スル同党関西地方 委員会所属
ヤプ テ ン﹂ト シ党員久木興二郎、同鈴木英 一ト共 ニ大阪 精版
三、同年二月上旬 ヨリ同年三 月十五日 マテノ間千石竜 一ヲ ﹁キ
東木材労働組合 トカ共同戦線 ヲ張 リ東京木材 工場代表者
謀 ノ上右期間中同市鶴橋電車停留場附近西 田方 ニ於 テ 一回工
ト
一、同党ノ各細胞 ハ工場代表者会議 ノ発展策 ヲ講 ス ヘキ コ
会議ヲ開キ両者 ノ連絡 ヲ保チ居リタルヲ以 テ該細胞 ハ其
場細 胞組 織 準備 会 ト称 ス ル秘密 ノ会 合 ヲ催 シ
及 鈴 木英 一ハ大 阪精 版 印 刷 所 ヲ夫 々受 持 チ各 工場 ニ於 テ
一 、 被告 人長 三 郎 及 久 木興 二郎 ハ角 一護 謨 工場 ヲ千 石 竜 一
三、 婦 人運 動 ニ関 スル コト
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ 以 テ同 党 ノ組 織 拡大 ニ努 メ
第 九、 被 告 人武 夫 ハ予 テ著 述 業 ニ従 事 シ俸 給 生活 者 組 合 ニ加 入 シ社
会 運 動 ヲ為 シ居 リ タ ル カ昭 和 二年 三 、 四 月 頃東 京 府荏 原郡 世 田 ケ
日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
谷 町代 田 千 百五 十 三番 地 自 宅 ニ於 テ党 員大 島 英 夫 ノ 勧 誘 ニ応 シ テ
工 場 細 胞 ヲ組 織 スル コト 二 、 鈴木 英 一ヲ担当 者 ト シ テ各 工場 ノ情 勢 調 査 ヲ為 ス コト
西 地 方 委員 会 ﹁セ ク レタ リ ー、 ビ ユー ロー ﹂員 ト シ テ右西 尾
四、 昭 和 二年 十 月 上旬 ヨリ昭 和 三 年 三 月十 五 日 マテ ノ間同 党 関
閣 附 近 大島 英 夫 方 其 他 同市 内外 二個 所 ニ於 テ前 後 四、 五回 細 胞会
属 党 員 等 ト共 謀 ノ 上右 期 間 中東 京 市 牛 込区 早 稲 田鶴 巻 町書 店 希 望
共 ニ同党 関東 地 方 委 員 会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ該 細 胞所
プ テ ン﹂ ト シ同 人及党 員今 野健 夫 、 同松 尾 直 義 、 同 喜 入虎 太 郎 ト
カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同 年 十 二 月中 旬 頃 マテ ノ間 大 島 英 夫 ヲ ﹁キ ヤ
三 、 右情 勢 調 査後 各 工場 ヲ目 標 ト シテ 工場 新 聞 ヲ編輯 発 行 ス ル コト
正 幹 方 ニ於 テ千 石 竜 一ト 共 ニ同 党 ノ ﹁政治 テ ー ゼ﹂ 其 他各 種
議 ヲ催 シ
等 ニ付 協議 ヲ為 シ
ノ指 令 檄 文 等 ノ印刷 ヲ為 シ 以 テ同党 ノ組 織 拡 大 主義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
敢 ナ ル理 論 闘 争 ニ ヨリ労 農 一派 ヲ無 産 階 級解放 ノ実 際 運動 ヨ
秀分 子 ト意 思 ノ疎 通 ヲ計 リ 若 シ意 思 ノ疎 通出 来 サ ル場 合 ハ果
ニ関 スル記 事 掲載 サ レ居 リ タ ル ヲ以 テ同党 ハ労 農 一派 中 ノ優
一、其 当 時 山 川 均等 ノ経 営 ニ係 ル 雑誌 ﹁労 農﹂ ニ福 本 主 義 攻撃
員 ト成 リ社 会運 動 ニ従事 シ居 リタ ル カ 昭和 二年 七 月 中 東 京市 麻 布
リ 除 外 ス ヘキ コト
第 八 、被 告 人 十寸 男 ハ予 テ労 働 農 民党 ニ加 入 シ同党 中 央常 任執 行 委
区 狸 穴 町党 員 入 江 正 二方 ニ於 テ同 人 ノ 勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産 党 カ
シ其後 同年 十 月頃 マテ ノ間 入 江 正 二 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及
前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入
テ大 衆 ヲ シテ 理解 セ シ ムル為 メ其 論 説 ヲ平 易 ナラ シ ムル コト
二、 其 当 時 ニ於 ケ ル無 産 者 新 聞 ノ論 説 ハ極 メテ難 解 ナリ シ ヲ以
リ タ ル カ大 正 十 五 年 六 月頃 同市 芝 区 三田 四 国町 二番 地 ノ五所 在 日
ノ職 工 ニシテ 予 テ関 東 金 属 労働 組 合 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居
第 十、 被 告 人 久 三 郎 ハ東 京 市 京橋 区 月島 西 仲 通十 丁 目 村 上電 機 工場
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ組織 拡大 ニ努 メ
党 員渡 部義 通、 同 豊 原五 郎 、 同 野 下 勝之 助 ト共 ニ同党 関 東 地 方 委 員 会所 属 ノ 細胞 ヲ構 成 シ居 リ タル カ該 細 胞 所 属党 員 等 ト共 謀 ノ 上 右 期間 中 同市 芝 区 新 桜田 町 十 九番 地 真 貝七 平 方 其 他 同市 内 外 二 個
一、 所 謂 五法 案獲 得運 動 ニ関 スル コト
本労 働 組 合 評 議 会本 部 事 務所 ニ於 テ党 員 松 尾直 義 ノ勧 誘 ニ応 シ テ
所 ニ於 テ前 後七 、 八 回細 胞 会 議 ヲ催 シ
二、 議 会 解 散 請 願 運動 ニ関 スル コト
テ ン﹂ ト シ同 被 告 人及 党 員 松 尾 直 義、 同 島 上 善五 郎 等 ト共 ニ同党
カ ラ之 ニ加 入 シ其 後同 年 七 月 頃 マテ ノ間 被 告 人長 三郎 ヲ ﹁キ ヤプ
日 本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
的 ヲ遂 行 セシ ムル為 メ昭 和三 年 三 月十 六、 七 日 頃東 京 市 京 橋区 南
前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ同 党 ノ目
テ労働 農民 党 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ日 本共 産 党 カ
第 十 三 、被 告 人 簡 ハ私 立早 稲 田大 学 専 門 部 政治 経 済 科 生徒 ニシ テ予
八代 康 外 五名 ニ対 シ前 記 同党 ノ中 心 ﹁ス ローガ ン﹂其 他 主 義政 策
飯 田 町 六番 地 稲本 方 八代 康居 室 ニ於 テ党 員 伊 達 廉 一ノ依 頼 ニ基 キ
関 東 地 方 委 員会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ
行 委員 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ルカ 昭 和三 年 三 月十 三 日 同
第 十 一、 被 告 人勇 ハ予 テ東 京 合 同 労 働 組合 ニ加 入 シ同組 合 ノ常 任執
ヲ宣 伝煽 動 スル 趣旨 ノ記 事 ヲ掲 載 シタ ル 同党 関 東 地方 委 員 会機 関
右被 告 人赤 津 益 造 、同 棚 橋 貞 雄、 同 佐 藤 謙 蔵 、同 平 山忠 尚 、 同 大 橋
市 本所 区 太 平 町 二丁 目 二 百 三番 地 同 組 合本 部 事 務 所 ニ於 テ党 員 片
幸 一、 同 川 村 恒 一、 同田 中 長 三 郎、 同 大 西 十 寸男 、 同直 井武 夫 、 同
紙 ﹁同 志 ﹂ 第 一号 ( 昭 和 三年 押 第 四四 二 号 ノ三 一一六 ノ 二) 一部
評 議 会関 東 地 方 評議 会 婦 人 部 長 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル
第 十 二、 被 告 人 ト シ ハ予 テ東 京合 同 労 働 組 合 ニ加 入 シ日 本労 働 組 合
新 谷 久 三郎 、 同 斎 藤勇 、 同 今 野 ト シ ノ各 所 為 ハ何 レ モ大 正十 四年 法
山 峰登 ノ勧 誘 ニ応 シ テ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密
カ 昭 和 三年 一月三十 日東 京 市 日本 橋 区 株 式 会 社白 木 屋 呉 服店 裏 通
律 第 四十 六号 治 安 維持 法 第 一条 第 一項 ニ被 告 人松 崎 簡 ノ所 為 ハ同 法
宛 ヲ配 布 シ以 テ同党 ノ主 義政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シタ ル モノ ナリ
街 路 ニ於 テ党 員 丹 野 セ ツノ 勧 誘 ニ応 シ テ日 本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ
目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ
野 成 夫、 同 門 屋 博、 同 南 喜 一、 同唐 沢 清 八 、同 浅 野 晃其 他 多
ノ ﹁レポ ータ ー﹂ ト シ テ党員 渡 辺政 之 輔 、 同村 尾 薩 男 、 同水
ト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ タ ル モノナ リ ト謂 フ ニ在 レ ト モ同被 告人
勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コ
ニ対 ス ル本 件起 訴 事 実 ハ同被 告 人 ハ昭 和 三年 二月下 旬 氏 名 不 詳 者 ノ
ル被 告 事 件 ヲ東 京地 方裁 判所 ノ公 判 ニ付 ス ヘク 又被 告 人 伊 藤 千代 子
ナ ルヲ 以 テ 刑事 訴 訟 法 第 三 百十 二 条 第 一項 ニ則 リ右 各 被 告 人 ニ対 ス
第 三条 ニ夫 々該 当 シ何 レ モ公 判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 十分
数 党 員 間 ニ介 在 シ同 市 内外 ニ於 テ 同党 ノ指 令 ノ伝 達 、 文書 ノ
一、 同年 一月三十 一日 ヨリ 同年 三 月 三十 日 マテ ノ間 同党 中 央 部
取 次 会 合其 他 ノ連絡 ニ従 事 シ
六
ハ昭 和 四 年 九 月 二十 四日 死 亡 シタ ル ヲ以 テ同 法 第 三百 十 五 条 第 七号
秀
前 段 ニ則 リ 同被 告 人 ニ対 スル 公訴 ハ之 ヲ棄却 ス ヘキ モノト ス
垣
鴨 町 上 駒 込四 百 五十 番 地 外 東 京 市 内 一個 所 ニ於 テ同 党 中 央 部
二、 同年 三 月十 二 日 ヨリ 同 月 三 十 日 マテ ノ間 東京 府 北 豊島 郡 巣
神
出版 局 事務 担 当 者 タ ル党 員 今 野 健 夫 ヲ助 ケ テ同 出版 局 ニ属 ス
昭 和 四 年 十 月 三十 一日 東 京地 方 裁 判所
予審判事
仍 テ主 文 ノ如 ク 決定 ス
ル文 書 ノ印 刷 其 他 ノ事 務 ノ補 助 ヲ 為 シ 以 テ同 党 ノ組織 拡 大 主義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
当二十六年
本籍
長野県埴科郡杭 瀬下村大字新田三百八十二番地
住居 東 京市芝区白金志田町十六番地全 日本無産青年同盟本部内
沢
当二十 三年
誠
森 卓三郎
廉
富
三次郎
当二十 七年
安
本籍
福岡県山門郡瀬高町大字上庄八十番地
元 全日本無産 青年同盟東京府支部常任執行委員
当二十四年
当二十 一年
五十嵐 元 三郎
元全日本無産青年同盟東京府支部常任執行委員
住居 東 京市芝区白金志 田町十六番地全 日本無産青年同盟本部内
本籍 東 京府荏原郡荏 原町大字戸越四百七十二番地
一 三 雨森卓 三郎外 十 六名 治安 維 持 法違 反被 告 事 件予審 終 結 決 定書 (一九 二 九 )
青森県弘前市 土手町百三十四番戸
予審終結決定
雨森卓三郎外十六名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
雨
寺島方出版労働組合本部内
静岡県志太郡島 田町四千八百九十二番地
元出版労働組合常任執行委員
住 居 東京市牛込区細工町九番地
本籍
元全 日本無産青年同盟中央常任執行委員長
香川県綾歌郡富熊村 千二百三十三番地
元 全日本無産 青年同盟中 央常任執行委員
住居 東 京市芝区白金志 田町十六番 地全日本無産青年同盟本部内
本籍
間 健
司
当 二十五年
栄
栃木県塩谷郡喜連川町大字喜連川四千五百 六十番地
神
寿
住 居 東京市芝区白金志田町十 六番地全日本無産青年同盟本部内
本籍
二 片
住 居 東京市芝区田村町二十番地自動車従業員同盟内 自動車運転助手
住居 東京帝国大学学生 正 良
東京府北豊島郡滝野川町中里七十七番地 落合類 四郎方 長 尾 長野県 上伊那郡赤穂村大字赤穂二千百十三番地
当 二十四年 本籍 元全 日本無産青年同盟東 京府支部常任執行委員
東京市芝区白金志田町十六番 地全 日本無産青年同盟本部内 一
住居 日 正 当二十三年 静岡県浜松市元城町三十 八番地
春 本籍 元全日本無産青年同盟中央常 任執行委員 春 雄
東京市芝区白金志田町十六番地全日本無産青年同盟本部内
井
当 二十 一年
亀 夫
当二十九年
見
住居
東京府荏 原郡荏 原町大字戸越四百四十九番地
吉
同府同郡大井町五千四百五十四番地
横
岡本藤男方
本籍 工
秋田県秋田市保戸野本 町十 四番地
職
住居
本籍
忠 政
住 居 東京市本所区太平町二丁目 二百三番地東京合同労働組合本部 内元東 京合同労働組合書記 岡
当 二十三年
清涼飲料水 製造手伝
同上
高之丞
川 治
勝 一郎
当 二十五年
雄
当二十 二年
村 貞 三郎
当 二十 三年
邦 雄
当 二十二年 鹿児島県薩摩郡高城村大字湯田五千三百十七番地
阿 部
本籍 東 京府南葛飾郡吾嬬町大字小村井 二百八十 一番地 住居
本籍
東京市下谷区仲御徒 町二丁目十八番地
中
上 野
住 居 東京府荏原郡大井町三千五百八十番地村松英男方
同市 同区御徒町 二丁目六 十七番地
絶縁工
本籍
工
小
沢田三郎方
千葉県山武郡千代田村山田千六百七十五番地
職
住居
本籍
北海道函館市元町三十二番地
東京帝 国大学学生
住居 東京市下谷区谷中清水町十二番地
本籍
住 居 東京市本 郷区森川町四十三番地 船越浪雄方 東京帝国大学学生
亀 井
住居
本籍 東 京 市 本 郷 区春 木 町 二 丁 目十 六 番 地
福 島 県 石 城 郡 四倉 町字 仲 町五 十 二番 地
東 京 帝 国 大学 学 生
文
由
千
当 二十 三 年
夫
主義 理論 ノ 研究 討 議 ヲ為 シ且東 京 市 従 業員 ニ対 シ働 キ掛 ク ル
方 法 ト シテ 工場 新 聞 形 態 ノ該 細 胞 機 関 紙 ヲ編 輯 発行 ス ヘキ旨 ノ協 議 ヲ為 シ
二 、 同 年 一月下 旬 頃 ヨリ 同 年 三 月 上旬 頃 マテ ノ間党 員 安 村 庸次
ヲ ﹁キヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及党 員 西 雅 雄、 同 野 下勝 之 助 、 同
成
葉
内 垣安 造 、 同忽 那 雄 等 ト共 ニ同党 関 東 地方 委 員 会所 属 ノ東 京
場 付 近西 雅 雄 方 其 他東 京市 内 一ケ所 ニ於 テ前 後 数回 細 胞 会議
ト 共 謀 ノ上東 京 府 豊 多 摩郡 代 々幡 町笹 塚 代 田 橋 京 王電 車 停留
党 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ右期 間 中 該 細 胞所 属 党 員 等
ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及党 員 野 坂 参 三 、 同山 我 徳 一等 ト共 ニ同
議 ト称 スル 秘密 ノ会 合 ヲ開 催 シ
筈 六百 五 十 五番 地大 島 英 夫 方 ニ於 テ ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 全体 会
ラ ク シ ヨン﹂ 所 属党 員 等 ト共謀 ノ 上東 京 府 豊 多摩 郡 淀橋 町角
労 働 組 合﹁フラ ク シ ヨン﹂ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ右期 間 中 該 ﹁フ
同佐 藤 某 、被 告 人 誠等 ト 共 ニ同党 関 東 地 方委 員 会 所 属 ノ出 版
下 勝之 助 、 同 忽 那 雄 、同 上 ノ山 博、 同 松 本 晴吉 、 同 杉 山亀 吉 、
ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及党 員 安 村 庸 次 、 同立 花 清 、同 野
三 、 同年 一月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 党 員大 島 英 夫
等 ニ付 協議 ヲ為 シ
分 担 シ テ執 筆 ス ル コト
ハ、該 細 胞 ニ於 テ工 場新 聞 ヲ編 輯 発行 シ其 記 事 ハ其 所 属党 員
日本 共 産 党 ノ上 部 ニ推薦 スル コト
ロ 、 出 版労 働 組 合 員 黒岩 貞 雄 及 野 坂 竜 子 ヲ党 員候 補 者 ト シテ
以 テ ﹁マルキ シズ ム﹂ ノ聯 合 研 究 会 ヲ組 織 ス ル コト
イ 、 東 京 日 日新 聞 社 内 ノ労 働 農 民 党 々員及 出 版労 働 組 合 員 ヲ
町 涌 島 義 博 方其 他 ニ於 テ前 後 数回 細 胞 会議 ヲ開催 シ
ル カ右 期間 中 該 細 胞 所 属党 員等 ト共 謀 ノ 上東 京市 牛 込区矢 来
日 日新 聞 工場 ヲ目 標 ト スル所 謂 東 日 工 場細 胞 ヲ構 成 シ居 リタ
当 二十 四 年 右者 ニ対 ス ル治安 維 持 法違 反被 告 事 件 ニ付 併 合 審 理 ノ 上予 審 終 結 決
主
定 スル コト 左 ノ如 シ
理
各 被 告 人 ニ対 スル被 告事 件 ヲ東 京 地 方裁 判 所 ノ公判 ニ付 ス
理 由 冒 頭 ハ秋 山 判 事 終 結決 定 書 理由 冒 頭 ニ同 シ 一、 被 告 人卓 三 郎 ハ予 テ出 版 労働 組 合 ニ加 入 シ同組 合 ノ書 記 又 ハ 常 任 執 行 委 員 ト成 リ 且全 日本 無 産 青年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟常 任 執 行 委 員 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 二年 九 月 頃 以 前 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同党 ノ目 的 ヲ遂行 セ ント欲 シ
ト 称 スル秘 密 ノ会 合 ヲ催 シ其 当時 雑 誌 ﹁マル ク ス 主 義 ﹂ ﹁ 無
一 、 同 年 九 月 頃 ヨリ 昭 和 三年 一月頃 マテ ノ間 党 員 西 雅雄 ヲ ﹁キ
産 者新 聞 ﹂ 雑 誌 ﹁労 働 者﹂等 ニ掲 載 サ レ居 リタ ル ﹁マル ク ス﹂
イ、 印 刷 工場 ニ対 スル働キ 掛 ケ ノ 方法 ヲ講 ス ル基 礎 ヲ作 ル為
原省 久 、 同 新 谷 久 三郎 、 同 稲 葉 助 四郎 ト 共 ニ同 党 関東 地 方 委 員
員 是枝 恭 二ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ 同人 及 党員 田 中 長 三郎 、 同 宮
会 所 属 ノ細 胞 ヲ構 成 シ居 リ タル カ同 年 同 月 二十 日前後 頃 党 員 是
メ各 工 場 ノ情 勢 調 査 ヲ分 担 シ テ為 ス コト ロ 、 該 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ 所 属 党 員 ノ地 域 的 活 動 ノ 範 囲 ニ付 党
平井 町宮 原省 久 方 ニ於 テ細 胞 会 議 ヲ開 催 シ其 当 時 各 地方 特 ニ農
枝 恭 二、 同 田中 長 三 郎 、 同 宮 原省 久ト 共 謀 ノ 上東 京市 深 川 区 西
村 ニ於 テ ハ府 県 会議 員 選挙 ニ際 シ大 衆 闘 争 ヲ起 シ得 ヘキ機 会 ヲ
員 安 村庸 次 、 同 忽 那雄 ハ京 橋 方 面、 党 員 立 花 清 、同 佐 藤 某
員 杉 山 亀吉 ハ小 石 川方 面 ノ各 印 刷 工場 ヲ夫 々分 担 スル コト
動 ヲ 盛大 ニ行 ヒ因 テ農 民 ニ対 シ都 市労 働 者 ノ闘 争 振 リヲ 示 シ農
有 シ タ ル モ東 京 ニ於 テ ハ其 機 会 ナ カリ シ為 メ所 謂 五 法案 獲 得 運
ハ神 田 方面 、 党 員 野下 勝 之 助 、 同松 本 晴 吉 ハ牛 込 方面 、 党
十 数 名 ヲ 選任 シ彼 等 ノ地 域 的 活 動範 囲 ヲ定 メ其 活 動 ヲ監 視
ナル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ其後 同 党 ノ目 的 ヲ遂 行 セ ント
ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社
二百 三番 地東 京 合 同 労働 組合 本 部 事務 所 ニ於 テ党 員 渡 辺 政 之 輔
シ居 リ タ ル カ大 正 十 五年 九、 十 月 頃東 京市 本所 区 太 平 町 二 丁 目
三 、被 告 人 栄司 ハ予 テ自 動 車 従 業 員 同盟 ニ加 入 シ社 会 運 動 ニ従 事
ヘキ行 為 ヲ為 シ
民 ノ信 頼 ヲ獲 得 ス ヘキ旨 ノ協 議 ヲ為 シ以 テ同党 ノ影 響 ヲ 拡大 ス
ハ、 該 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ノ ﹁エー ゼ ント﹂ ト シテ前 野 茂 夫 外
スル コト ニ 、 前 記 衆議 院 議 員 総 選 挙 ヲ機 会 ト シ同 年 二 月十 五 日、 各 産 業 別 ノ工場 代 表 者 会議 ヲ東 京 市 神田 区 錦 町 松 本 亭 ニ於 テ開 催 ス ル コト ホ、 百 名 以 上 ノ従 業 員 ヲ有 ス ル印 刷大 工場 ヲ組 合 組織 ノ対 象 ト ス ル コト
欲シ
ヘ 、 組 合 組織 方 針 ノ原 則 ト シ テ工 場従 業 員 団 ノ運 動 ヲ積 極 的 ニ行 フ コト、 工場代 表 者 会 議 ヲ開 ク コト、 統 一的 要求 ト シ
一 、 同 年 十 月 上旬 ヨリ 昭 和 二年 一月 マテ ノ間 ニ
働 農 民党 城 南 支 部 組織 運動 ニ従事 シ
方面 ( 芝 、 麻 布 、 赤 坂 方面 ) ノ各労 働 団 体及 有 志 ト共 ニ労
イ 、 同党 上部 ヨリ ノ指 令 、同 党 ノ方 針書 等 ノ趣旨 ニ従 ヒ城 南
テ職 長 及監 督 ノ公 選、 健 康 保 険 法 ノ改 正 其 他 数 個 ノ 要求 ヲ 掲 ケ タ ル議 案 ヲ出版 労働 組 合 大 会 ニ提 出 ス ル コト 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ 以 テ同 党 ノ 組織 拡 大 主 義 政策 ノ宣 伝 煽動 ヲ為 シ
ケ 宣 伝 ビ ラ檄 文 ニヨリ 請願 デ ー民 衆大 会 ニ民 衆 ヲ動 員 参 加
セ シ メ各 工場 従 業 員 ニ署名 セ シ メタ ル請 願書 ヲ 全国 実 行 委
ロ 、 城 南方 面 ノ各 労働 団 体及 有 志 ト謀 リ地 区実 行 委 員 会 ヲ設
員 会 ニ送 致 シ以 テ議 会 解散 請 願 運 動 ニ従 事 シ
任 執 行 委 員 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 二年 八 月 二 十 日以 前 日 本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コ
二、 被 告 人 健 寿 ハ予 テ全 日本 無 産 青 年 同盟 ニ加 入 シ該 同 盟中 央 常
ト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同党 ノ目 的 ヲ遂 行 セ ント欲 シ党
等 ヲ主 張 シテ其 宣 伝煽 動 ニ従 事 シ
ハ、 健 康 保 険法 改 正 運動 ニ参 加 シ健 康 保 険金 資 本 家 全額 負 担
件
等 ニ付 協 議 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ党 員 丹 野 セ ツカ 日本 労働 組 合
労働 婦 人 ヲ動 カ シロ ノ事 項 ニ就 テ ハ被 告 人 栄 司 ヲ通 シテ 又 ハ
評 議会 婦 人部 ニ関 係 ア ルヲ 幸 ト シ同 人 ヲ通 シ同 婦 人部関 係 ノ
ノ事 項 ニ就 テ ハ東 京合 同 労働 組 合員 タ ル党 員斎 藤 久 雄 ヲ通 シ
二 、 昭 和 二年 三、 四 月 頃 ヨリ同 年 十 一月初 頃 マテノ間 党 員 門 屋
共 ニ同 党 ノ細 胞 ヲ構 成 シ 右期 間 中 該 細 胞所 属党 員 等 ト共 謀 ノ
メ
テ青 年同 盟 及 東 京 合同 労 働 組 合 ニ夫 々同 党 ノ 方針 ヲ反 映 セシ
博 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及 党 員 斎藤 久 雄 、 同 丹野 セ ツ ト
上同 市 小 石 川 区 竹早 町 百番 地 門 屋 博 方 ニ於 テ 一週 一回位 ノ割
会 芝 地区 ニ所 属 スル 主 ト シ テ東 京市 電 自 動 車 部 、東 京 乗 合自
同曽 田英 宗、 同 木 本 栄、 同 真 柄 信吾 ト共 ニ同党 関 東 地 方 委員
三 、 昭 和三 年 一月初 頃 ヨリ同 年 二 月下 旬 マテノ 間党 員 田 中 稔男 、
合 ニテ細 胞 会 議 ヲ開 催 シ
甲 、女 工保 護 法制 定 、 女 工失 業 手 当 法 制定 、 最 低 賃銀 法 制
イ 、 婦 人問 題 ニ関 シ
定 、健 康 保 険法 制 定 等 ヲ目的 ト ス ル所謂 労 働 婦 人 保護 法
動 車 株式 会 社 各 職 場 ヲ 目標 ト ス ル所 謂 自 動 車 細 胞 ヲ構 成 シ其
﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ任 セラ レ同 党 上 部 ト該 細 胞 ト ノ連 絡 細 胞会
制 定要 求 運 動 ヲ為 ス コト 乙 、所 謂 五 法 案獲 得 ノ為 メ労働 婦 人 ハ ﹁ゼネ ラ ル、 スト ラ
会 議 ヲ開 催 シ同党 ノ ﹁政治 テ ーゼ ﹂ 等 ヲ 研究 シ目 標 タ ル会社
区 松 倉 町所 在 黎 明寮 内 真柄 信 吾 居 室 其 他 ニ於 テ前 後数 回 細 胞
議 ノ招 集整 理等 ノ任 ニ当 リ 且該 細 胞 所 属党 員 ト 共 謀 ノ 上本所
丙 、 同年 九 月 施行 ノ各 府 県会 議 員 選挙 戦 ヲ機 会 ト シ又 同年
イ キ﹂ ヲ遂 行 スル コト
ノ帝 国議 会 開会 ニ先 チ婦 人 ノ政 治 的 要 求 ニ関 ス ル運 動 ヲ
職 場 等 ノ情勢 調 査 ヲ為 シ働 キ掛 ケ ノ方 針 ニ付 協 議 ヲ為 シ各 自
付 ケ テ活 動 スル コト ニヨリ共 産 主 義 ノ宣 伝 ニ努 ム ヘキ旨 ノ
イ 、 前 記 衆 議 院 議員 総 選 挙対 策 ニ付 総 選 挙 ト 日常 闘 争 ト ヲ結
ノ分 担 ヲ定 メ尚
為 ス コト
甲 、 全 国青 年 団 体協 議 会 ノ件
同 党 指 令 ノ 方 針 ニ従 ヒ東 京乗 合 自 動 車 株式 会 社 、東 京市 電
ロ 、 青 年 同盟 対 策 ト シ テ
乙、 反 動的 ﹁スポ ー ツ﹂ 対 策
ル コト
合 ノ活 動 ヲ利 用 シテ乗 合 自動 車 従業 員 ノ刷 新 分 子 ヲ糾 合 ス
ビ ラヲ 撒 布 シ選 挙戦 ニ対 スル 労働 農 民 党及 自動 車 従 業員 組
気 局 自 動 車 部 ノ各 従 業 員 ヲ 選 挙戦 ニ参 加 セシ ムル為 メ宣 伝
丙 、 兵 役年 限 短 縮要 求 ハ、 東 京 合 伺労 働 組 合対 策 ト シ テ
乙、 工 場 委員 会 組織 運動 ノ件
甲 、 工 場 代表 者 会 議 ノ件
丙、 所 謂 五法 案 獲 得 ノ為 メ ﹁ゼ ネ ラ ルス ト ライ キ ﹂遂 行 ノ
ル 秘 密 ノ会 合 ヲ催 シ同 党 関 東 地方 委 員 会 芝 地 区 所 属 細 胞 ノ
﹁キ ヤプ テ ン﹂ タ ル党 員 野 田 忠勝 、 同 吉 原 清 一郎 、同 橋 本省
党 員 橋本 省 三 方等 ニ於 テ前 後 数回 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ト称 ス
三 、 同槇 田 清、 同 北 牧 孝 三 、 同菊 田 善 五 郎、 同 村 松英 男 等 ト
業 員 ヨリ組織 セラ ル ヽ現 業員 会 ハ同 会 社 ノ御 用 組合 ニシ テ 其 幹 部 ハ同会 社 重 役 ト 結托 シ横 暴 ヲ極 ムル カ故 ニ之 ニ反 感
共謀ノ上
ロ 、 東 京 乗 合 自動 車 株 式会 社 現 業 員 会 刷新 運 動 ニ付同 会 社 従
ヲ懐 ク 不 平分 子 ヲ糾 合 シ テ現 業 員 会 改 造 ノ為 メ刷新 同 盟 ヲ
藍 坂下 マ テ ノ間 ニ行 ハル ヽ示威 運 動 ニ成 ル ヘク多 数参 加 ス
イ、 豊岡 光 学 争議 ニ付 同 年 三 月十 五 日夜 芝区 内 古 川橋 ヨリ魚
組 織 シ機 関 新 聞 ヲ編 輯 発行 セ シ ム ル コト
所 ノ戦 闘的 分 子 ヲ集 メ テ研 究 会 ヲ組織 シ該 細 胞 ヨリ同 自 動
ハ、東 京市電自治会自動車部対策 ニ付同自動車部桜田門出張 車 部 職場 ヲ目 標 ト スル 工場 新 聞 形 態 ノ機 関 紙 ヲ編輯 発 行 ス
ヲ募集 シ応 援 者 ヲ 派遣 シ労 働 者大 会 ヲ開 催 スル コト
ル 様従 業 員 ヲ動 員 シ 又芝 地 区内 ノ各 工 場 ヨリ争 議応 援資 金
ロ 、 沖電 気 従 業 員 カ 馘首 セ ラ ル ヽ場 合 ハ之 カ 反対 運 動 ヲ起 ス
ル コト ニ、 党 員 候補 者 又 ハ ﹁エーゼ ント﹂ 推 薦 ノ件
等 ニ付協 議 ヲ為 シ イ ノ事 項 ニ就 テ ハ各 工場 職場 ニ宣 伝 ビ ラ ヲ
コト
藉 リ テ 日本 共 産 党 員 ニシ テ労 働 農 民 党 公 認候 補 者 タ ル秋 和松
撒 布 シ且応 援 者 ヲ派 遣 シ
等 ニ付 協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ自 動 車従 業 員 同盟 ノ手 ヲ
五 郎 ノ応 援委 員 会 ヲ設 ケ 同候 補 者 ノ推薦 状 ヲ発 セ シ メ又 自動
外 二 名 ニ日本 共 産 党中 央 機 関 紙赤 旗 第 一、 二 号及 同党 ノ出 シ
タ ル ﹁君 主制 廃 止 ﹂﹁ 大 土 地 没 収 ﹂其 他 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲
五 、 同 年 三 月頃 労働 農 民党 城 南 文部 ニ於 テ柏 木 五郎 事柴 岡文 雄
ケ タ ル宣 伝 ビ ラ等 ヲ示 シ
ビ ラ ヲ撒 布 シロ ノ事 項 ニ就 テ ハ東 京 乗 合 従業 員 笠 原 都外 外 数 名 ニ説 キ 自動 車 同 盟 員 原 俊夫 ヲ加 へ刷 新 同盟 ヲ組 織 シ ハ ノ事
以 テ 同党 ノ組織 拡 大 主義 政 策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ
車 従 業 員 ノ利 益 ヲ擁 護 ス ル代 表 者 ヲ議 会 ニ送 ル ヘキ旨 ノ宣 伝
み つよ 外 数名 ヲ会 合 セ シ メ社 会 運 動 ニ関 スル解 説 ヲ試 ミ ニ ノ
項 ニ就 テ ハ市 電 自 治 会 桜 田門 出 張 所 ニ属 スル高 橋 ヨキ、 大 谷
事 項 ニ就 テ ハ自 動 車 従 業 員 同盟 ノ竹 内 文治 、 自 治 会 自動 車 部
十 一月 下旬 頃 東 京 市芝 区 三田 四 国 町 二番 地 ノ五 日本 労働 組合 評
部 常 任執 行 委 員 長 ト 成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 二年
四、 被 告 人誠 ハ予 テ全 日 本 無産 青 年 同盟 ニ加 入 シ該 同盟 東 京 府支
ノ上 部 ニ推 薦 シ
ノ田 村 泉 三、 高 橋 ヨキ ヲ 各 ﹁エー ゼ ント﹂ ト シテ 日本 共 産 党
四 、 昭 和 三年 二 月九 日 頃 ヨリ同 年 三 月 十 四 日 マテ ノ間 右 細 胞
カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ
議 会 本 部事 務 所 ニ於 テ 党員 片 山 峰 登 ノ 勧誘 ニ応 シ テ 日本 共 産党
加 入 シ其後 同党 ノ目 的 ヲ遂行 セ ン ト欲 シ
ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シテ東 京 市 麻 布 区 飯 倉 五丁 目 三十 八番 地 大 西 方 党員 吉 原清 一郎 ノ居 室 又 ハ東 京 府荏 原郡 大 井 町鎧 ケ淵
二 、 同 年 同 月 上旬 頃 ヨリ同 年 三 月五 日 マテ ノ間 党 員 岡 本 藤男 、
入 勧 誘 ヲ為 シ其 承 諾 ヲ得 因 テ同 被 告 人 ヲ同 党 ニ加 入 セ シメ
大 井 町 ノ街 路 ニ於 テ被 告 人 亀 夫 ニ対 シ同 党 ノ存 在 ヲ告 ケ 且加
本 タ ラ シ ムル 為 メ該 細 胞所 属党 員 ハ夫 々事務 ヲ分 担 シテ 同
動 的分 子 ニ配 布 シ 且右 大 井 工場 ノ ﹁スト ラ イ キ﹂ 戦 術 ノ 基
枚 ヲ作 成 シ被 告 人亀 夫 ヲ担当 者 ト シ テ之 ヲ大 井 工場 内 ノ 活
起 ス ヘキ旨 ﹂ ノ大 井 光 学 労働 者 団体 署 名 ノ宣 伝 ビ ラ約 二 十
ル ニ因 ル故 ニ更 ニ 一 層努 力 シ豊 岡本 工 場同 様 ス トラ イ キ ヲ
工 場 スト ラ イ キ ノ為 メ ニシ テ資 本 家 ハ吾等 ノ団 結 ヲ恐 レ タ
同 小 暮 元治 、同 岩 田義 道 、被 告 人 亀 夫 ト共 ニ同 党 関 東地 方 委
会 社 及 同 工 場 内 ノ情勢 調 査 ニ着 手 シ
一、 昭 和 三年 二月初 頃 同 党 上 部 ヨリ ノ指 令 ニ基 キ東 京府 荏 原郡
員 会 所 属 ノ同 府 同郡 大 井 町五 千 四百 四十 七番 地 所 在 日本 光 学
晴吉 ト共 ニ同 党 関 東 地方 委 員 会 所 属 ノ東 京 市 牛 込 区市 ケ 谷 加
三、 同年 三 月四 、 五 日 頃 ヨリ同 年 同 月 十 五 日 マテ ノ 間党 員 松 本
工業 株 式 会 社 大 井 工場 ヲ目標 ト ス ル所 謂 大 井光 学 工 場 細 胞 ヲ
賀 町 一丁目 十 二番 地所 在 株 式 会 社 秀英 舎 工場 ヲ目 標 ト ス ル工
構 成 シ同 年 二 月 二十 日頃 マテ ノ間 ハ該 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成リ居リタルカ
場 細 胞組 織 準 備 会 ヲ構 成 シ
版 労働 組 合 ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ニ所 属 シ右 一ノ三 ニ掲 記 ノ ﹁フ
四、 同 年 二月 中 旬 頃 ヨリ 同年 三 月 十 五 日 マテ ノ間 同党 ノ所 謂 出
集其他 ﹁ キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ
イ、 其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 在 任中 同 党 上部 ト ノ連絡 細 胞会 議 ノ招
ロ 、 該 細 胞所 属 期 間中 其 細 胞所 属党 員 等 ト 共謀 ノ 上東 京 府 北
二 月五 、 六 日頃 東 京 市 神 田 区神 保 町 角 田 ミル ク ホ ー ル ニ於 テ氏
支 部 常 任執 行 委 員 ト成 リ 社 会運 動 ニ従 事 シ 居 リタ ルカ 昭 和三 年
五 、被 告 人 正 一ハ予 テ全 日 本 無産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟東 京 府
以 テ同党 ノ組 織 拡 大 主 義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ
項 ニ付 協議 ヲ為 シ
ラ ク シ ヨ ン﹂ 全 体 会 議 ニ出 席 シ前 記 ノ如 クイ ロ ハ ニ ホヘ ノ事
豊島 郡 駒 込 駅 附近 ノ女髪 結 某 方 其 他 ニ於 テ前 後 数 回 細 胞 会 議 ヲ開 催 シ
組 織 スル コト
甲 、該 細胞 ノ活 動 ヲ活 発 ナラ シ ムル為 メ ﹁エー ゼ ント﹂ ヲ
乙 、 該 細 胞 ノ工 場新 聞 ヲ編 輯 発 行 ス ル コト
名 不 詳 者 某 ノ勧誘 ニ応 シ テ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス
丙 、 其 当時 被 告 人 亀夫 ハ同 工 場 ニ於 テ同 僚 職 工 ヲ 殴 打傷 害
ニ交 渉 スル コ ト並 其 出勤 停 止 取 消問 題 ヲ同 会 社 豊 岡本 工
シ テ出 勤 停 止 ヲ命 セラ レ居 リ タ ル ヲ以 テ其 取 消 ヲ同会 社
ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同 党 ノ目的 ヲ
間前 後 二回 同市 芝 区白 金 志 田 町 十 六番 地 全 日 本無 産 青 年 同 盟本
遂 行 セ ント 欲 シ同 年 同 月十 二、 三 日頃 ヨリ 十 五、 六 日 頃 マテ ノ
部 事 務 所 ニ於 テ党 員 上山 某 ヨリ党 員 大 島 英 夫 ニ同 党 ノ文書 其他
場 ノ同 盟 罷業 ニ結 付 ケ 同会 社 大 井 工場 ニ於 テ モ亦 同 情 罷
等 ヲ協 議 シ丙後 段 ノ事 項 ニ就 テ ハ自 ラ 担当 者 ト 成 リ 同年 三
業 ヲ為 ス ヘキ コト ヲ煽 動 スル コト
月 四 日頃 ﹁ 被 告 人亀 夫 ノ出 勤 停 止 ノ取消 サ レタ ル ハ豊 岡 本
ヲ送 達 シ以 テ同党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ行 為 ヲ為 シ
細 胞 ノ機 関 紙 ﹁ス パー ク﹂ 第 一号 ( 昭 和三 年 押第 四四 二 号 ノ
ガ ン﹂ ト シ テ不 当 馘首 、 不 当 処罰 絶 対 反 対 其 他 ヲ掲 ケ タ ル該
シ内約 五 、 六 十 部 ヲ 同年 同 月十 一日頃 横 尾定 次 ナ ル者 ヲ シ テ
二 〇 二三 中 ノ ﹁スパ ー ク﹂ ト題 ス ル印刷 物 )約 八十 部 ヲ作 成
ヲ送 達 ス ヘキ コト ヲ命 セラ レ前 記 大 島 英 夫 方 ニ到 リ 右 文書 其 他
テ関 東 金 属 労働 組合 及 全 日本 無 産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ社 会運 動 ニ
六、 被 告 人亀 夫 ハ予 テ 日本 光学 工業 株 式 会 社 大井 工場 ノ職 工 ニシ
細 胞 ニ所 属 シ右 四 ノ二 ロ ニ掲 記 ノ 細胞 会 議 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 ノ
的 ヲ 遂行 セ ント 欲 シ同 年 三 月上旬 頃 マテ ノ間所謂 大 井 光学 工場
有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 同党 ノ 目
ニ於 テ被 告 人 誠 ノ勧誘 ニ応 シテ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ
付 協 議 会 ヲ開 ク ヘシト ノ趣 旨 ヲ記事 ノ内 容 ト スル右 ﹁ス パー
当 時 論議 サ レ居 リ タ ル市 電 自 治 会 ト現 実 同 盟 ト ノ合 同 問題 ニ
ニ於 テ右 市 電 自 治 会 支部 長 選挙 ニ際 シ江 東 地方 ノ各 支 部 ハ其
二 、 同年 同 月十 四 日 同 市同 区 柳島 所 在 帝 大 ﹁セ ッツ ル メ ント﹂
同車 庫 工場 ノ活 動 的 分 子 ニ配 布 セシ メ
事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ丙 後 段 ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ 如 キ実 行 ヲ 為
シ
ク ﹂第 二 号 ヲ作 成 配 布 セン コト ヲ協 議 シ其 記 事 ノ執 筆 ニ着 手
従 事 シ 居 リタ ルカ昭 和 三 年 二 月初 頃 東 京 府 荏 原郡 大 井 町 ノ街 路
シ以 テ 同党 ノ組 織拡 大 主 義 政 策 ノ 宣 伝煽 動 ヲ為 シ
以 テ同党 ノ影 響 ヲ拡 大 ス ヘキ行 為 ヲ為 シ
誘 ニ応 シテ 日本 共 産 党 ニ加 入 シ同年 同 月十 五 日 頃 ニ至 リ 同党 カ
一月 八 日東 京 市 芝 区 三 田通 森 永喫 茶 店 ニ於 テ党 員 金 子 健 太 ノ勧
記 ト 成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 三年 三 月 上旬 頃 前 記
七 、被 告 人忠 政 ハ予 テ東 京 合 同 労働 組 合 ニ加 入 シ同 組 合 ノ常 任 書
産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ認識 シ タ ル モ ノナ
属 労 働 組合 ニ加 入 シ予 テ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 三年
之 ニ加 入 シ其 後 同党 ノ目 的 ヲ遂行 セ ン ト欲 シ同 年 同 月十 日 頃 ヨ
八、 被 告 人 邦雄 ハ株 式 会 社芝 浦 製 作所 本 工場 ノ職 工 ニシ テ関東 金
リ 同 年 同 月十 五 日 マテ ノ間党 員 入江 正 二 ト共 ニ同 党 関 東 地方 委
同 組合 本 部 事 務 所 ニ於 テ党 員 五 十嵐 信 雄 ノ勧 誘 ニ応 シテ 日 本 共
員 会所 属 ノ東 京 市電 気 局 錦 糸 堀車 庫 工 場 ヲ目 標 ト ス ル所謂 錦 糸
ノ間 党員 金 子健 太 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 人 及党 員 橋 本 省 三、
ル ト コ ロ其 後 同 党 ノ目 的 ヲ遂 行 セン ト欲 シ同 年 三 月 上旬 頃 マテ
ルカ党 員 入江 正 二 ト共 謀 ノ 上
堀 車 庫 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成 リ 居 リ タ
地 福 間 敏 男 方 入江 正 二 ノ居 室 ニ於 テ同 年 同 月十 八、 九 日 頃行
ケ 淵 橋本 省 三方 其 他 ニ於 テ前 後 数 回細 胞 会 議 ヲ 開 催 シ 同 党 ノ
カ 右 期 間中 該 細 胞 所 属 党員 等 ト共謀 ノ 上東 京 府荏 原郡 大 井 町鎧
会 社 本 工場 ヲ目 標 ト ス ル所 謂 芝 浦 本 工場 細 胞 ヲ構成 シ居 リ タ ル
ニ同党 関 東 地 方 委 員 会 所属 ノ同市 同 区 金 杉 新 浜 町三 番 地 所在 同
同 村 松英 男 、 同 松 島 喜 市郎 、 同 福本 和夫 、 同 鍋 山貞 親 、 等 ト共
ハル ヘキ市 電 自治 会 支 部長 選 挙 ニ際 シ テ ハ真 ニ支 部 ノ利 益 ヲ
一 、 同 年 同 月 十 日東 京 府 北 豊 島 郡 滝野 川 町 大字 滝野 川 八 十 八番
代 表 シ テ闘 フ者 ヲ選 挙 セサ ル ヘカラ サ ル旨 ノ記 事 並 ﹁ス ロー
﹁政 治 テ ー ゼ﹂ ﹁組織 テ ーゼ ﹂ 其 他 ノ文 書 ニヨリ 同 党 ノ 組 織 主
イ 、同 工場 ヲ目 標 ト シ テ工 場 新 聞 ヲ編輯 発 行 スル コト
﹁ 赤 旗 ﹂ 第 一、 第 二、 第 三 号 同 党 ﹁パ ンフ レツト﹂ 第 一輯
胞 所 属党 員 各自 ヨリ 適 任者 ヲ推 薦 シ尚 同 党 ノ中 央 機 関 紙
ヨリ宣 伝煽 動 シ テ其 目 的達 成 ニ努 メホ ノ事 項 ニ就 テ ハ該 細
ハ或 ハ之 ヲ右 工場 新 聞 ノ記 事 ニ ヨリ 或 ハ宣 伝 ビラ ノ撒 布 ニ
ケロ ハ ノ事 項及 野 田 争 議及 大 井 光 学 争議 応 援 問 題 ニ関 シテ
ロ 、同 工場 ニ於 ケ ル 製作 単 価値 下 絶対 反対 、賃 銀 三 割 値 上、
( 前 同 号 ノ二九 三 二)右 工場 新 聞 其 他 ヲ同 工場 内 ノ ﹁エー ゼ
義 政 策 運動 方 針 等 ニ付 研究 討 議 ヲ為 シ且
定 期 昇 給 、 解 雇 手当 、 傷 害 手当 増額 其 他 ヲ要求 項 目 ト シテ
ント﹂及 党 外 活 動 分 子 ニ配 布 シ
同会 社 ニ対 スル 闘 争 ヲ激 発 スル コト ハ 、前 記 衆 議 院議 員 総 選挙 ニ際 シ 同 工場 内 ノ労働 者 ヲ シ テビ
第
二
曩 ニ ロシ ア ニ留 学 シ テ共 産 主義 青 年 運 動 ノ理 論 ヲ 研究 シ且其 実
以 テ同 党 ノ組 織 拡 大 主 義 政策 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ タ ル モノナ リ
働 キ掛 ケ労働 農民 党 候 補 者 ヲ支 持 応 援 シ 投 票 日 ハ月 曜 ナ ル
際 運 動 ヲ見聞 シ テ帰朝 シ タ ル北 浦 千 太郎 ハ予 テ日本 共 産党 ニ加
ラ撒 隊 宣 伝隊 ヲ組 織 シ選 挙 ニ関 ス ル研 究 会 ヲ開 カ シ ム ヘク
ヲ以 テ同 日 ノ勤 務 ヲ其 前 日 ノ日曜 ニ振 替 へ投票 日 ハ之 ヲ公
入 シ渡 辺 政之 輔 、 徳 田 球 一ト共 ニ同 党 ノ 一ノ地 域的 細 胞 ニ所 属
休 ト ス ル要 求 運 動 ヲ起 サ シ ムル コト ニ 、 同 工 場内 労 働 者 ノ闘 争 ヲ力 強 カ ラ シ ムル為 メ同 工場 内 ニ
年 運 動 ノ緊 要 ナ ル所以 ヲ力 説 シ速 カ ニ其 運 動 ニ着 手 セ ン コト ヲ
シ居 リ タ ル カ大 正 十 四年 七 月初 頃 東 京市 浅 草 区 須賀 町 徳 田 球 一
進 言 シ タ ルト コ ロ渡 辺 政 之 輔 、 徳 田 球 一ハ直 チ ニ北 浦 千太 郎 ノ
方 ニ於 テ開 催 セラ レタ ル其 細 胞 会 議 ノ席 上 ニテ我 国 ニ於 ケ ル青
ホ 、党 ノ 仕事 ニ従 事 セシ メ 又 ハ党 文 書 ヲ閲 読 セシ ムル カ如 キ
其説 ニ賛 同 シ協 議 ノ結 果
系 ノ各 組合 ヲ統 一シ共 同闘 争 委 員 会 ヲ設 置 スル コト
訓 練 ニ ヨリ 漸 次 階級 意 識 ヲ高 メ他 日党 員 ニ獲 得 スル目 的 ヲ
鼎 立 スル 日本 労 働 総 同 盟系 、 日本 労働 組 合 評 議 会 系 及中 立
以 テ 同 工場 内 ノ戦闘 的 労 働 者 中 ヨリ ﹁エーゼ ント﹂ ヲ 選抜
一、 合 法 的 青 年 運 動 ノ指 導機 関 ト シ テ共 産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ目
的 ト ス ル 一ノ 秘密 結 社 ヲ組織 ス ル コト
スル コト及 野 田 争議 、 大 井 光 学 争 議 ヲ応 援 スル コト等 ニ付
二、 其 秘 密結 社 ハ先 ツ渡 辺政 之 輔 ノ推薦 シ タ ル片 山 峰 登、 徳 田
協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ同年 一月十 六 日 ヨリ同 年 三 月 七 日 マテノ 間 或 ハ題 名 ヲ付 セス 或 ハ ﹁前 衛﹂ 又 ハ ﹁モー タ
ル コト
等 ヲ決 定 シ其 後 間 モナ ク同 年 同 月 中渡 辺政 之 輔 、 徳 田球 一、 北
球 一ノ推薦 ニ係 ル岸 野 重春 及 北 浦 千 太郎 ノ三 名 ヲ以 テ構 成 ス
浦 千 太 郎、 片 山 峰 登 、岸 野 重 春 ノ五名 ハ右 徳 田 球 一方 ニ於 テ秘
ー﹂ ナ ル題 名 ヲ付 シ数 回 工場 新 聞 ( 昭 和 三年 押 第 四 四 二 号
ニ就 テ ハ党 員 村 松 英 男 ヲ担 当 者 ト シテ 各 組合 ノ代 表者 ヲ説
ノ 二七 五九 中 、 同 号 ノ三 三 三 六中 ) ヲ編輯 発 行 シニ ノ事 項
キ 或 ハ協 議 内 容 ト同 趣旨 ノ宣 伝 ビラ ヲ撒 布 シ テ其 目的 ヲ遂
密 ニ会 合 ヲ為 シ
構 成 員 ニ加 ヘテ陣 容 ヲ改 メ同年 九 月末 頃片 山 峰 登、 岸 野 重 春 及
テ中 央 部 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト 成 リ被 告 人 卓 三郎 ヲ新 ニ中 央 部 ノ
テ ン﹂ ト ス ル コト
ハ被 告 人 卓 三 郎 ヲ関西 地 方 委員 会 ハ岸 野 重春 ヲ夫 々 ﹁キ ヤプ
以 テ構 成 シ片 山 峰 登 ヲ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ関東 地方 委 員 会
四 、中 央 委 員 会 ハ片 山峰 登 、岸 野 重春 及 被 告 人卓 三 郎 ノ三 名 ヲ
委員 会 ノ下 ニ大 阪 ニ二個 京 都 ニ 一 個 ヲ組 織 スル コト
三 、細 胞 ハ関 東 地 方 委員 会 ノ下 ニ東 京 ニ於 テ 二、 三 個 関西 地 方
二、 各地 方 委 員 会 ノ下 ニ細 胞 ヲ組織 スル コト
西 地方 委 員 会 等 ヲ置 ク コト
一、 ﹁ユー ス﹂ ニ中 央委 員 会 ヲ設 ケ其 下 ニ関 東 地方 委 員 会、 関
テ秘 密 ニ会 合 ヲ為 シ
被 告 人 卓 三 郎 ノ 三名 ハ東 京市 麻 布 区 飯 倉 町 四丁 目村 松 某 方 ニ於
一、 其 秘密 結 社 ヲ ﹁ユー ス﹂ ト 称 シ北 浦 千太 郎、 片 山 峰 登 、岸 野 重春 ノ三名 ヲ以 テ其 中 央 部 ヲ構 成 ス ル コト 二、 合 法 的 青 年運 動 ノ行 動 綱領 ニ政 治 的 要求 ト シ テ一 満 十 八歳 以 上男 女 ノ選挙 権 被 選 挙権 ノ獲 得 二 満 十 八歳 以 上男 女 ノ言 論 集 会 結 社 ノ自 由 権 ノ獲 得三 満 十 八 歳 以 上男 女 ノ婚 姻 ノ 自 由権 ノ獲 得 四 一年 兵 役 制 ノ実 施 五 志 願 兵 制 ノ撤 廃 等 、経 済 的 要求 ト シ テ一 同 一労 働 ニ対 スル同 一賃 銀 ノ要求 二 幼 年 工 虐待 禁 止 三 八時 間 労働 制 ノ獲 得等 、 教 化 的 施 設 要求 ト シ テ一 高 等 教 育 ノ無 産者 ヘノ解 放二 貧 民 子 弟 ノ授業 料 ノ廃 止 三学 用 品 ノ無 料 支 給 四 図書 館 ノ増 設 等 ヲ掲 ク ル コト 三 、 北 浦 千太 郎 ヲ中 央 部 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 兼 政 治部 担 任 、 片 山 峰 登 ヲ組 織 部 担任 、 岸 野 重 春 ヲ機 関紙 担任 ト スル コト 四 、 全国 水 平社 青年 同 盟 ノ機 関紙 ﹁選 民﹂ ヲ ﹁青年 大 衆 ﹂ ト改
ヲ為 シ我 国 家成 立 ノ大 本 タ ル 立憲 君 主 制 ヲ撤 廃 シ且 私 有 財 産制
等 ヲ 協議 決 定 シ因 テ茲 ニ反 軍 国主 義 的 経 済 的 並教 化 的 青 年 運 動
栄 司 ノ二 名 カ新 ニ中 央 委 員 ニ任 セ ラ レ更 ニ其 後 同 年 七 月頃 マテ
セラ レ其 当時 既 ニ ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 シ居 リ タ ル被 告 人 健寿 、 同
ナ カリ シ カ昭 和 二年 一、 二月頃 ニ至 リ岸 野 重春 ハ中 央 委 員 ヲ免
レリ而 シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央委 員 会 ハ其 後 暫時 其 構成 員 ニ変 更
等 ヲ協 議 決定 シ茲 ニ稍 々 ﹁ユー ス﹂ ノ組織 形態 ヲ整 備 ス ル ニ至
度 ヲ廃 止 シ無 産階 級 独 裁 ニヨル共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト ス
ノ間 ニ被 告 人卓 三郎 、 同 栄 司及 片 山 峰 登 ハ相 次 テ ﹁ユー ス﹂ ヲ
題 シ之 ヲ全 国 青年 運 動 ノ機 関紙 ト ス ル コト
ル ﹁ユー ス﹂ ト称 ス ル秘密 結 社 ヲ創 設 シタ ル モノナ リ 而 シ テ其
ン﹂ ト 成 リ同 年 八 月頃 ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 シ タ ル森 平鋭 ヲ中 央 委
員 ニ任 シ其 後 昭 和 三 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 被 告 人健 寿 及 森 平鋭
脱 退 シ被 告 人健 寿 ハ片 山 峰 登 ニ替 リ テ中 央 委 員 会 ノ ﹁キ ヤプ テ
正 十 五年 七 月頃 マテ ノ間 ニ関 東 及 関 西 ノ両 地 方 ニ於 テ被 告 人 卓
ノ二名 ヲ中 央 委 員 会 ノ構 成 員 ト シ テ ﹁ユー ス﹂ ノ全 活動 ヲ統 制
後 北 浦 千 太 郎、 片 山 峰 登 ガ主 ト シ テ東 京方 面 ニ於 テ岸 野 重春 ハ
三 郎外 数 名 ノ ﹁メ ンバ ー﹂ ヲ獲 得 シ 同年 同 月 頃 北 浦 千 太 郎 カ
シ又関 東 地 方 委 員 会 ハ大 正十 五 年 九 月末 頃 ヨリ昭 和 三年 三 月十
主 ト シテ大 阪 方 面 ニ於 テ夫 々 ﹁ユー ス﹂ ノ勢 力 拡大 ニ努 力 シ大
﹁ユー ス﹂ ヲ脱 退 シ テ無 産 者新 聞社 ニ去 ル ヤ片山 峰 登之 ニ替 リ
三郎 、同 三次 郎 、同正 一、 同 正 良等 ヲ其 構 成 員 ト シ其 間 被 告 人 卓
﹁ユー ス﹂ニ加 入 シ関 東 地 方 委 員 ニ任 セ ラ レタ ル被 告 人 誠 、同 元
五 日 マテ ノ間被 告 人 卓 三 郎、 同 栄 司及 森 平 鋭其 他其 当 時 相 次 テ
ノ間 岸 野 重 春 、久 木 興 次 郎 其 他 ノ委 員 ヲ以 テ構 成 セラ レ昭 和三
地 方 委 員 会 ハ大 正十 五 年 九 月 末 頃 ヨリ 昭 和三 年 三 月十 五 日 マテ
如 キ ハ既 ニ其 組織 ヲ確 立 シ工場 新 聞 ヲ モ発刊 ス ル ニ至 リ 又関 西
年 一、 二 月頃 ニ至 リ新 ニ従 来 ノ 地 域的 細 胞 ヲ廃 止 シ 工場 細 胞 ヲ
リ タ ル モ夫等 ノ細胞 ハ殆 ン ト何 等 ノ活 動 ヲ モ為 サ ス其 後 昭 和 三
ニ各 関 東 地 方 委 員 ヲ中 心 ト シタ ル 数個 ノ地 域 的 細 胞 ヲ組 織 シ居
独 自 ノ活 動 ヲ為 ス ヘキ気 運 到来 セリ ト 為 シ将 ニ其 行 動 綱領 、 規
委 員 会 等 ノ活 動 状態 ヲ看 取 シタ ル中 央 委 員会 ニ於 テ ハ﹁ユー ス﹂
其 見 ル ヘキ モノ ナ カ リ シ カ右 ノ如 キ関 東 地方 委 員 会 、 関西地方
ー ス﹂ ハ其 当 時自 己 ノ組織 確 立 ニ急 ニシテ独 自 ノ活 動 ト シ テ ハ
ノ ﹁メ ン バー ﹂ ト シ テ活 動 シ居 リタ ル モノ ナ リ叙 上ノ 如 ク ﹁ユ
ル ヘキ モ ノア リ其 他 九 州 地 方 ニ於 テ ハ佐 々木 是 延等 カ ﹁ユー ス﹂
組織 シ 之 ヲ ﹁ユー ス﹂ ノ組織 ノ 基 礎 ト シ テ大 衆 ト ノ結 合 ヲ図 リ
約 等 ヲ制定 シ テ独 自 ノ活動 ヲ開 始 セ ント欲 シタ ル モ遂 ニ能 ハサ
年 二 月中 ニ ハ機関 紙 ﹁青 年 衛 兵 ﹂ ヲ発 刊 スル等 大 ニ其 活 動 ノ見
大 衆 ノ凡 ユル不 平不 満 ト欲 求 ト ヲ吸 収 シ大 衆 ノ現実 闘争 ノ先 頭
三 郎 、 同 栄司 、 同三 次 郎 、 同 誠 ヲ 順次 其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ト成 シ尚
ニ立 チ テ大 衆 ノ間 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ 影響 ヲ浸 透 セシ ム ル ト共 ニ闘
ト共 ニ他方 ニ於 テ ハ所 謂青 年 運 動 ヲ指 導 シ テ各 労働 組 合 、農 民
リ シ モ ノナ リ斯 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂ ハ自 己 ノ組 織 確 立 ニ努 力 スル
其 下 ニ最 初 ハ南 葛方 面 、 中 部 ( 本 郷 牛 込)方 面 、 南 部 京浜 方 面 等
争 ノ前 衛 ヲ ﹁メ ンバ ー﹂ ト シテ 獲 得 シ ﹁ユ ー ス﹂ ノ組 織 ヲ拡 大
組 合 ノ各 青年 部 ヲ分 離 結合 シ テ全 国 的 ニ 一ノ青 年同 盟 ヲ組 織 シ
シ且 工場 細 胞 ニ於 テ 工場 新 聞 ヲ編 輯発 行 シ工 場 内 ノ労 働 者 ノ生 活 ニ立脚 シ テ工 場内 ノ闘 争 ヲ激 発 セシ ム ヘキ旨 ノ活 動 方 針 ヲ定
ハ岸 野 重春 ヲ 担当 者 ト シテ右 ﹁選民 ﹂ ヲ ﹁青 年 大 衆﹂ ト改 題 シ
テ全 国 青 年運 動 ノ機 関 紙 タラ シ ムル コト ニ成 功 シ又北 浦 千太 郎
之 ヲ共 産 主義 的 ニ訓 練 スル コト ニ力 ヲ注 キ大 正 十 四年 八 月頃 ニ
ヲ担 当者 ト シ テ右 合 法 的青 年 運 動 ノ行 動 綱 領 ヲ平易 ニ解 説 シ且
メ其 新 方 針 ノ下 ニ活 動 ヲ開 始 シ 昭 和 三年 二 月頃 ニ至 リ漸 次 ﹁メ
員 タ リ シ被 告 人 誠、 同 正 一、 同 正 良、 同 三 次 郎 等 ハ東 京 市 本郷
ンバ ー﹂ モ増 加 シ十 数名 ニ達 シ タ ル ヲ以 テ其 当時 ノ関 東 地 方 委
区 元 町 二 丁目 十 四番 地 岡 本 久 三 方 等 ニ於 テ秘 密 ニ会 合 ヲ為 シ
青 年 独 自 ノ運 動 ノ必 要 ヲ高 調 シタ ル ﹁リ ー フ レ ツト﹂ ヲ印 刷 シ
岸 野 重春 及 被 告 人 卓 三 郎等 ヲ シ テ東 京、 大 阪 、 静岡 、 長 野 、 福
是 等 ノ運 動 ト相 俟 ツテ 同年 七 月頃 ヨリ北 浦 千 太 郎、 片 山 峰 登、
之 ヲ全国 ノ労 働 組 合 農 民組 合 ノ各青 年 部 其 他 学 生等 ニ頒 布 シ尚
二、 関 東 地 方 委 員会 ノ機 関 紙 ﹁青 年 戦 士 ﹂ ヲ編 輯 発 行 ス ル コト
場 細 胞 ヲ組 織 ス ル コト
一、 株 式 会 社 芝 浦製 作 所 本 工 場 外 数 ケ所 ノ工場 ヲ目 標 ト シテ 工
三、 ﹁ユー ス﹂ ヲ日本 共 産 主 義 青年 同 盟 ト名 付 ク ル コト
島 、 仙 台、 弘 前 、 九 州等 ニ於 テ各 地 ノ青 年 労 働 者 ニ対 シ
凡 ソ無産 青 年 ハ政 治 的、 経 済 的 並教 育 的 ニ青 年独 自 ノ要 求 ヲ
等 ヲ協 議 決 定 シ同年 三 月 ニ ハ ﹁青年 戦 士 ﹂ 第 一号 ヲ発 刊 シ又株 式 会 社 芝 浦 製 作所 本 工 場 ヲ目標 ト ス ル所 謂 東京 芝 浦 工場 細 胞 ノ
労働 者 ハ溌 溂 タ ル闘 争 力 ヲ減 殺 サ レ且青 年 独 自 ノ発 展 ヲ阻害
該 組合 ノ手 足 ト シ テ 駆使 セラ ル ル ニ過 キ ス従 ツテ夫 等 ノ青 年
義 的 ノ教 育 ノミ ヲ授 ケラ レ ﹁スト ラ イ キ﹂ 等 ノ場 合 ニ於 テ当
民 組 合 ノ各 青年 部 ハ何 レ モ当 該組 合 ノ附 属 ニシテ単 ニ組 合 主
有 シ又有 セサ ル ヘカ ラ ス然 ル ニ現在 ニ於 ケ ル労 働組 合 又 ハ農
ハ右 東 京 青 年同 盟 、 全 日本 無 産 青 年 同 盟其 他 ノ合法 団体 ノ執 行
導 ヲ受 ケ 居 タ ル モノ ナ リ而 シ テ ﹁ユー ス﹂ノ主 タ ル ﹁メ ン バー ﹂
テ青 年 運 動 ノ資 金 ヲ支 出 セシ メ 且同 人 ヨリ青 年 運 動 ニ関 ス ル指
シ ア ヨリ 来 朝 シ東 京 ニ滞 在 シ 居 リ タ ル某 ト気 脈 ヲ通 シ同 人 ヲ シ
和藤 治 ヲ動 カ シ同 人 ヲ シテ 之 ニ当 ラ シ メ北 浦 千太 郎 ハ其 当 時 ロ
農 民組 合 青 年 部 ヲ動 カ ス ニハ岸 野 重 春 ヲ介 シ テ同 組 合 タ ル佐 藤
テ同 年 八 月 一日遂 ニ全 日本 無 産青 年 同 盟創 立 大 会 ヲ大 阪 市 中央
々瀰 漫 セシ メ尚 全 国水 平社 青 年 同 盟 及 各 地 ノ青 年 同盟 ヲ糾 合 シ
ニ至 リ 日 本農 民 組 合 ノ青 年 部 ヲ中 心 ニ農 村 ニモ亦 青年 運 動 ヲ益
続 ト シ テ青年 同 盟 準備 会 ナ ル モ ノ ヲ組 織 セシ メ次 テ大 正十 五 年
ニ夫 々青 年 同盟 ヲ成 立 セ シメ尚 東 北 地 方 、北 海 道 等 ニ於 テ モ陸
テ東 京 青 年 同盟 ヲ創 立 シ同 年 十 二月 中 ニ ハ大 阪 、 静 岡、 福岡 等
所 属 ノ青 年 労働 者 ヲ中 心 ニ其 他 ノ青 年 労 働者 、 学 生 等 ヲ糾 合 シ
﹁ユー ス﹂ハ東 京地 方 ニ於 テ同 年 十 一月 一日 日本 労 働 組 合評 議会
﹁ユー ス﹂ノ下 ニ集 マリ 其主 張 ニ共 鳴 賛 同 ス ル ニ至 レリ 茲 ニ於 テ
強 調 セシ メタ ル結 果 右 各 地 方 ニ於 ケ ル青 年 労働 者 ハ翕 然 ト シ テ
団体 員 ヲ先 頭 ニ立 ツテ活 動 セシ メ大 衆 ノ階 級 闘争 ヲ激 成 シ大 衆
会社 、 日本 光 学 工業 株 式 会 社 豊岡 工場 等 ノ各 労働 争 議 ニ右 合 法
同 印刷 株 式 会 社 、 浅 野 セメ ント株 式 会 社 、 大 日本楽 器 製 造株 式
団 ノ自 主 化 四 対 支 非 干渉 五 選 挙対 策 等 ノ闘 争 目標 ヲ与 ヘ或 ハ共
護法 ノ制 定 等 ノ所 謂青 年 請 願 並議 会 解 散 請 願 運動 ノ支 持三 青 年
歳 以 上 ノ青 年 労 働 者 ノ最 低 賃銀 制 ノ確 立 、 青 年男 女 労 働者 ノ保
挙 権 ノ獲 得 、 一年 兵 役制 ノ制定 、兵 卒 給 料 ノ五割 増 額 、満 十 八
ケ ル軍 国 主義 的 教 育 反対 二 満 十 八歳 以 上青 年 男女 ノ 選挙権 被 選
全 日本 無産 青 年 同 盟 等 ノ合 法 団 体 ニ対 シ或 ハ一青 年 訓 練所 ニ於
十 四年 七 月 頃 ヨリ昭 和 三年 三 月十 五 日 マテ ノ間 右東 京 青 年 同盟 、
セ シ メタ ル 上実 行 ニ移 シ之 カ大 衆 化 ニ努 メ タ ル モノ ナ ル カ大 正
及 其 実 行方 法 ヲ夫 等 ノ合 法 団 体 ノ執 行機 関 ヲ シ テ更 ニ協 議決 定
機 関 中 ニ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ト シ テ潜 在 シ先 ツ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央
セラ ル ル カ故 ニ労 働 組 合 又 ハ農 民組 合 ノ各 青 年部 ハ独 立 シテ
公 会 堂 ニ於 テ開催 シ茲 ニ約 一万 ノ同 盟 員 ト約 三 十 ケ所 ノ支 部 ヲ
全 国的 に 一ノ青 年 同 盟 ヲ組 織 シ以 テ政 治 的経 済的 並 教 育 的 ニ
有 ス ル全 日本 無 産青 年 同 盟 ナ ル全 国的 ノ 一大 青 年同 盟 ヲ組織 シ
ヲ シ テ反 資本 主義 的 階 級 意識 ヲ把 握 セ シ メ其 間 巧 ミ ニ青 年 労 働
委 員 会 、 地 方委 員 会 等 ニ於 テ協 議 決 定 シタ ル右 合 法 団体 ノ政 策
右合 法 的 青 年運 動 ノ行 動 綱 領 ヲ其 行 動 綱領 ト シテ採 用 シ且 ﹁ 青
大 ニ発 展 セサ ル ヘカラ サ ル旨
年大 衆﹂ ヲ其機 関 紙 タ ラ シ メ タ ル モ ノ ナ ルカ 其 間片 山 峰 登 ハ主
ノ拡 大 ヲ 図 ル ト共 ニ共 産 主義 ノ宣 伝 煽 動 ニ努 メタ ル モノ ナリ 而
者 ヲ共 産 主義 的 ニ訓 練 シ因 テ ﹁メ ン バ ー﹂ ヲ獲 得 シテ ﹁ユー ス﹂
シ テ片 由 峰 登等 ﹁ユー ス﹂ ノ最 高 幹 部 ハ随時 日本 共 産党 ノ ﹁ユ
ト シ テ 日本 労働 組 合 評 議 会 内 ノ青 年 労 働 者 ヲ 糾合 ス ル ニ大 ニ力 ヲ致 シ岸 野 重春 ハ主 ト シテ 全 国水 平社 青 年 同 盟 ヲ動 カ シ又 日本
該 同盟 所 属 ノ工 場 班 ヨリ同 党 支 持 ノ決 議 文 ヲ発 表 ス ル等 ノ
働 農 民党 ノ党 員 募 集 ニ努 力 シ右 翼 日 和見 主 義者 ヲ排 撃 シ又
場 班 ニ対 シ青 年 訓 練所 ノ教 育 ハ軍 国 主義 的 教育 ナ ル旨 ヲ記
ー ス﹂ 指 導 者 ト為 リ居 リ タ ル同党 党 員 市 川 正 一、 佐 野 文 夫、 渡
載 シタ ル文 書 ヲ配 布 シ夫等 ノ工 場 班 ノ研 究 会茶 話 等 ニ於 テ
援 助 ヲ為 サ シ メ乙 ノ事 項 ニ就 テ ハ該 同 盟 ヲ シテ其 所 属 ノ工
一 被 告 人卓 三 郎 ハ大 正十 四年 八 月 頃東 京 市 内 ニ於 テ中 尾 勝 男 ノ
軍 国 主義 ハ無 産 階 級 ヲ犠牲 ニシ テ ﹁ ブ ルジ ヨア﹂ ノ利 益 ヲ
辺政 之 輔 等 ニ対 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 一切 ノ活 動 ニ付 指 導 ヲ受 ケ 居 リ
勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ
計 ル モノ ナ ル コト ヲ暴露 セシ メ又 該 同盟 ヲ シテ各 地 区 内 ニ
タ ル モノ ナ ル カ
ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之 ニ加 入 シ其 後其 目 的 ヲ遂 行 セ ント 欲 シ
ノ事 項 ニ就 テ ハ該 同 盟常 任 執 行 委 員 ヲ シ テ全国 請 願 運 動協
青 年訓 練所 対 策 委 員 会 ヲ設 置 シ同所 内 ノ調 査 ヲ為 サ シ メ丙
一 、 同年 秋 頃 ユー ス中 央 部 ノ命 ニヨリ前 記 ノ如 ク 福島 仙 台 弘 前 等 ノ東 北地 方 ヲ巡 歴 シ テ青 年 運 動 ノ促 進 ヲ計 リ 二 、大 正 十五 年 七 月頃 ﹁ユー ス﹂中 央 部 ヨリ其 中 央委 員 ニ任 セ
シメ
議 会 幹 部 ニ交 渉 シ前 掲 要求 事 項 ヲ請願 運 動 ノ項 目 中 ニ掲 ケ
三 、昭 和二 年 一月頃 ヨリ同 年 六 月頃 マテノ間 片 山 峰 登 ヲ ﹁キヤ
ラ レ其 後昭 和 二年 一月 頃 マテ ノ間片 山 峰 登 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂
イ 、 大 正十 五 年 九 月 末 頃片 山 峰 登 、岸 野 重 春 ト共謀 ノ 上右 村
央 委 員会 ヲ構 成 シ 居 リ タ ルカ
プ テ ン﹂ ト シ同 人及 被 告 人 健 寿同 栄 司 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ中
ト シ同 人及 岸 野 重 春 ト共 ニ中 央 委員 会 ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ
松 某 方 ニ於 テ中 央 委 員 会 ヲ開 催 シ前 記 ノ 如ク ﹁ユー ス﹂ ノ
テ前 記 青 年 請 願 要 求 項 目 ヲ掲 ケテ 或 ハ全 国 青年 請 願 デ ー ヲ
年 運動 ノ方 向 ヲ転 換 シ 乙 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 当時 該 同 盟 ヲシ
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ甲 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 協 議 ノ 趣旨 ニ従 ヒ青
丙 、該 同 盟 ヲシ テ青 年団 ヲ自 主化 セ シ ムル コト
コト
乙、 全 日本 無産 青 年 同 盟 ヲ シ テ青 年 請願 運 動 ヲ為 サ シ ムル
コト
甲 、 青 年 運 動 ヲ シ テ経 済 闘 争 ヨリ政 治闘 争 ニ転 換 セシ ムル
峰 登方 ニ於 テ毎 月 二 回位 宛 中央 委 員 会 ヲ開 催 シ
イ、 右 期 間 中其 構 成 員 三名 ト共 謀 ノ上 同市 本 所 区 二 葉 町片 山
組 織 ニ付 協 議決 定 ヲ為 シ ロ 、 右 期 間 中東 京市 内 ニ於 テ屡 々片 山 峰 登 ト会 合 ヲ為 シ
ル コト
甲 、 東 京青 年 同 盟 ヲ シテ労 働 農 民党 ノ創 立 ニ付 援助 セ シ ム
乙、 該 同 盟 ヲシ テ青 年 訓 練所 ノ軍 国 主 義 的教 育 反対 運 動 ヲ 為 サ シ ムル コト 丙、 該 同 盟 ヲ シテ全 国 請願 運動 協 議 会 ノ請願 運 動 ヲ支 持 セ シ メ其 請 願 内容 ニ青 年 ノ要 求 ト シ テ満 十 八歳 以 上青 年 男 女 ノ 選挙 権被 選 挙権 ノ獲 得 一年兵 役 制 ノ実 施 其 他 ヲ掲 ケ シ ム ル コト 等 ニ付協 議 ヲ為 シ甲 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 当 時該 同盟 ヲ シテ 労
催 シ或 ハ随 所 ニ演 説 会 ヲ開 キ 因 テ其 請 願書 ニ労 働 大 衆 ノ署
岸 野 光 蔵 、松 本 晴吉 、 木 本 栄、 新 谷 久 三郎 等 ヲ被 告 人卓
乙 、鶴 田梅 郎 宮 原 省 久被 告 人忠 政 田村 重 夫 等 ヲ片 山 峰 登ニ
ヲ被 告 人元 三 郎ニ 夫 々配 属 セシ メ細 胞 ヲ組織 ス ル コト
三 郎ニ 寺 島 泰 一、 竹 谷幸 三郎 、矢 島 直 一、被 告 人亀 夫 等
名 ヲ求 メシ メ丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ該 同 盟 ヲ シテ主 ト シ テ地 方 ニ於 テ其 協 議 ノ趣旨 ニ従 ヒ演 説会 ヲ開 キ宣 伝 ビ ラ ヲ撒 布 シ
野光 蔵 木 本 栄 新 谷 久 三郎 等 ヲ配 属 セ シメ被 告 人 誠 ハ芝方
中部 ( 本 郷 牛 込 )方 面 ヲ分 担 シ之ニ 松 本 晴吉 寺 島 泰 一岸
夫 竹 谷 幸 三郎 被 告 人忠 政 等 ヲ配 属 セシ メ被 告 人 卓 三郎 ハ、
甲 、 片 山 峰登 ハ南 葛方 面 ヲ分 担 シ之ニ 、 宮 原 省 久 、 田 村重
同 地方 委 員 会 ヲ開 催 シ
三 郎 、 同 誠及 片 山 峰 登ト 共謀 ノ 上右大 壮 寮ニ 於 テ前 後二 回
三郎 、 同 誠 ト共ニ 同 地 方 委 員会 ヲ構 成 シ該 期 間中 被 告 人元
ロ 、 昭 和二 年二 月初 頃 ヨリ 同 年三 月下 旬頃 マテ ノ間 被 告 人元
等ニ 付 協 議 ヲ為 シ
因 テ其実 行 ヲ煽 動 セ シ メ ロ 、 同 年 四 月中 片 山峰 登及 被 告 人 栄司 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ具 体 的 活 動方 針 書 作 成 ノ件ニ 付 協 議 ヲ為 シ 甲 、 日本 共 産 党 指導 ノ下 ニ前 衛 的青 年 ヲ結 成 シ全 日本 無 産 青 年 同 盟農 民 組 合 青 年部 等 ヲ左 翼的 ニ指 導 ス ル コト
的 自由 獲 得 ノ為 メ闘 フ コト
乙 、青 年 運 動 ヲ経 済 闘 争 ヨリ政 治 闘 争 ニ拡 大 シ青 年 ノ政 治
等 ヲ内 容 ト スル方 針 書 ヲ作 成 シ之 ヲ 日本 共 産 党 ニ提 出 シ
会 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ任 セラ レ其 後 昭 和二 年 四 月初 頃 マテ ノ
シ メ被 告 人元 三 郎 ハ南 部 京浜 方面 ヲ分 担 シ之ニ 被 告 人 亀
面 ヲ分 担 シ之ニ 鶴 田梅 郎 矢 島直 一被 告 人 栄 司等 ヲ配 属 セ
四 、 大 正 十 五年 九 月末 頃 前 記 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委 員
間 其任ニ 在 リ シカ其 間 同 地方 委 員 会 ト中 央 委員 会 ト ノ連 絡 同
テ前 後 数 回同 地方 委 員 会 ヲ開 催 シ青 年 運 動 ノ方 向 転換 問 題
胞 ヲ組 織 シ乙 ノ事 項ニ 就 テ ハ該 同 盟 ヲシ テ其 請 願 運 動ニ 参
等ニ 付 協 議 ヲ為 シ甲 ノ事 項ニ 就 テ ハ南 部 京 浜 方面ニ 於 テ細
丙 、該 同 盟 ヲ シ テ青 年 請 願 運動 ヲ為 サ シ ム ル コト
シ ム ル コト
乙 、 全 日本 無 産 青 年 同盟 ヲ シ テ議会 解 散 請 願 運動ニ 参 加 セ
夫 、 同 正 一ヲ配 属 セ シメ夫 々細 胞 ヲ組 織 セシ ムル コト
地 方 委 員 会 ノ招 集其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ 且 イ 、 大 正 十五 年 十二 月初 頃 ヨリ 昭 和二 年二 月初 頃 マテ ノ間 被 告 人 元 三郎 ト共ニ 同 地 方 委 員 会 ヲ構 成 シ該期 間 中 同被 告 人
ニ 付 協 議 ヲ為 シ尚
加 シ請 願 書ニ 労 働 大 衆 ノ署名 ヲ求 メシ メ丙 ノ事 項ニ 就 テ ハ
及 片 山 峰登 ト共 謀 ノ 上 同市 牛 込 区神 楽 坂 附 近 ノ大 壮寮ニ 於
木 本 栄 、新 谷 久 三 郎 、寺 島 泰 一、竹 谷 幸 三郎 、 矢島 直 一、
甲 、 鶴 田 梅郎 、 宮 原 雀 久 、田 村 重 夫、 岸 野 光蔵 、 松 本晴 吉 、
ハ、 同年 三 月 下旬 頃 ヨリ同 年 四 月初 頃 マテ ノ間 被 告 人 元 三郎 、
右 一ノ三ニ 掲記 ノ 如 キ実 行ヲ 為 シ シ之 ヲ承 認 ス ル コト
被 告 人忠 政 、 同 亀 夫 等 ヲ ﹁ユー スメ ン バ ー﹂ ト シテ推 鷹
同 誠 、 同 栄 司 ト共 ニ同 地方 委 員 会 ヲ構 成 シ該 期 間 中其 構 成
ス﹂指 導 者 渡 辺 政 之 輔方 ニ於 テ同 人及 片 山 峰 登 ト会 合 シ
甲 、青 年 運 動 ヲ シ テ経済 闘 争 ヨリ 政治 闘 争 ニ転換 セ シ ムル
イ 、 同年 同 月中 東 京 市 神田 区 和 泉 橋附 近 日本 共 産党 ノ ﹁ユー
ニ於 テ前 後 約 三 四 回同 地 方 委 員 会 ヲ開 催 シ
員 三 名 ト共 謀 ノ 上東 京 府 豊 多 摩郡 戸 塚 町 上 戸塚 加 藤 喜 一方
及被 告 人健 寿 ヲ ﹁ユー ス﹂ ノ関 西 地 方 委 員 ニ任 ス ル コト
乙 、岸 野 重 春 ノ ﹁ユー ス﹂ ノ中 央委 員 タ ル コト ヲ免 シ同 人
コト
東 京 府支 部 大会 ニ於 テ被 告 人誠 ヲ同 支 部執 行 委 員 長 ニ同
甲 、 同年 四 月第 一日 曜 ニ開 催 サ レタ ル全 日本 無 産 青年 同盟
元 三 郎 、 同 正 一、 同 亀夫 外 数 名 ヲ執 行 委員 ニ選任 セ シ ム
等 ニ付 協 議決 定 シ
ロ 、 右 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂中 央 委 員在 任 中 右 一ノ三イ ニ掲 記 ノ
ル コト
労 働 争議 ノ場 合 ニ ハ其 工場 ニ於 ケ ル 青 年労 働 者 ノ要 求 ヲ
乙 、 該 同盟 ヲ シ テ右 大 会 ニ労働 争 議 参 加 ニ関 ス ル件 ト題 シ
ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
中 央委 員 会 ニ於 テ前 記甲 乙 丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ且 前掲
コト
三 、 同年 六 月頃片 山 峰 登 ノ後 ヲ襲 ケ テ ﹁ユー ス﹂ 中 央 委 員 会 ノ
員 ト シ テ活 動 ヲ為 シ
二 、 同年 同 月 ヨリ 同年 六 月頃 マテ ノ間 ﹁ユー ス﹂ ノ関 西 地方 委
掲 ケ テ其 労 働 争議 ニ参 加 ス ヘキ旨 ノ議 案 ヲ提 出 セシ ム ル
年 ノ地 位 ト類 似 ノ 点 ア ル ヲ以 テ婦 人運 動 ト青 年運 動 ト ヲ
丙 、 該同 盟 ヲ シテ青 年 団 ヲ自 主 化 セシ メ 且婦 人 ノ地 位 ハ青
﹁キ ヤプ テ ン﹂ニ任 セ ラ レ其 後 同年 九 月頃 ヨリ昭 和三 年 三 月十
五 日 マテ ノ間 森 平鋭 ト共 ニ其 中央 委 員 会 ヲ構 成 シ居 リ タ ル カ
結 付 ケ活 動 セ シ ムル コト 等 ニ付協 議 ヲ為 シ甲 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 目的 ヲ達 シ乙 ノ事 項
イ、 昭 和 二年 九 月頃 ヨリ同 年 十 二 月頃 マテノ間 森平 鋭 ト共 謀
﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員 会 ヲ開催 シ全 日本 無 産 青 年 同 盟 ヲ シ
ノ 上東 京 市本 郷 区 駒 込 坂 下 町片 山 睿 方 其 他 ニ於 テ前 後 数回
ニ就 テ ハ其 議 案 ヲ 可決 セ シ メ丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 協 議 ノ趣 旨ニ 従 ヒ該 同 盟 ヲ シ テ 活動 セ シ メ 以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響拡 大 其 組 織 ノ整 備 等 ニ努 メ
テ国 際 青 年 デ ー、 選 挙権獲 得 デ ー、 兵 役短 縮 デ ー等 ヲ催 シ
青 年 大 衆 ヲ動 員 セ シ メ ン コト ニ付 協 議 ヲ為 シ関 西 地 方委 員
被 告 人 健寿 ハ昭 和 二年 一月頃 大 阪市 浪 速 区 敷 津 町 三丁 目 十 一
番 地 全 日本 無 産 青年 同 盟 本 部 事務 所 ニ於 テ岸 野 重春 ノ勧 誘 ニ応
二
会 ニ対 シ其協 議 ノ趣 旨 ニ従 ヒ活 動 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ発 シ
ニ付指 令 ヲ発 シ
地 方 委 員 会 ニ対 シ 工場 細 胞 ノ組 織 、 工場 新 聞 ノ編 輯 発 行等
ロ 、 昭 和 三 年 一月頃 前 記 ﹁ユー ス﹂ ノ新 活動 方 針 ニ基 キ 関東
シテ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 其 目 的 ヲ遂 行 セ ント欲 シ
委 員 ニ任 セラ レ其 後 同 年 六月 頃 マテ ノ間 其 任 ニ在 リ シカ
一 、 同年 同 月頃 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委員 会 ヨリ東 京 ニ於 テ其 中 央
三
ケ之 ニ加 入 セン コト ヲ勧 誘 シ其 承 諾 ヲ得因 テ同 人 ヲ﹁ユー ス﹂
四 、昭 和 二 年九 月頃 同市 小 石川 区 表 町 七十 二番 地 全 日 本無 産 青
人元 三郎 ハ南 部京 浜 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ被 告人 正 一、 同 亀夫 ヲ
分 担 シ之 ニ松本 晴 吉 、 木 本 栄 、岸 野 光蔵 等 ヲ配 属 セシ メ被 告
人忠 政 等 ヲ配 属 セ シ メ被 告 人誠 ハ中 部 並 北部 ( 巣 鴨 )方 面 ヲ
四 、 同年 五 月初 頃 ヨリ同 年 六月 二 十 日頃 マテノ間 被 告 人 誠、 同
配 属 セ シ メ夫 々細 胞 ヲ組 織 スル コト ヲ協 議決 定 シ
年 同 盟 本 部事 務 所 ニ於 テ 森 平鋭 ニ対 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 存在 ヲ告
ニ加 入 セ シ メ 以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響 拡 大 其 組織 ノ整 備 等 ニ努 メ
シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成 リ其 任務 ヲ遂 行 シ且右 期 間 中 其構 成
元 三郎 、 同 三 次郎 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東地 方 委 員 会 ヲ構 成
員 三名 ト共 謀 ノ上 同市 同区 大 塚 坂下 町 某 家 其 他同 市 内 一ケ所
被告 人栄 司 ハ昭 和 二年 一月 頃 右 全 日本 無産 青 年 同 盟 本部 事 務
ヲ有 スル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 其 目的
ニ於 テ前後 数 回 同 地 方 委 員会 ヲ開 催 シ
所 ニ於 テ片 山峰 登 ノ勧 誘 ニ応 シテ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ 目的
ヲ遂 行 セ ント欲 シ
イ 、 全 日本 無 産 青年 同 盟 ヲ シ テ青 年請 願 運 動 ヲ為 サ シ ムル コ ト
一 、 同年 同 月頃 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央委 員 ニ任 セラ レ其 後 同 年 六 月
ヨリ 組織 セ ラ レ居 リ タ ル対 支 非 干 渉 同盟 ニ加 入 セシ ム ル コ
ロ 、 該 同盟 ヲ シ テ其 当 時 日本 労 働 組合 評 議 会 其 他 無産 団 体 ニ
頃 マテ ノ間 右 一ノ三 イ ニ掲 記 ノ中 央 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙
ニ掲 記 ノ如 ク ﹁ユー ス﹂ ノ具 体 的活 動 方 針 書 ヲ作 成 シ之 ヲ日
ノ事 項 ニ付協 議 ヲ為 シ 且前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ 又右 一ノ三 ロ
ト
ハ、 東 京 ニ於 ケ ル各 労 働 組合 内 ノ青 年部 ニ於 テ全 日本 無 産 青
本 共 産党 ニ提 出 シ 二 、 同年 三 月下 旬 頃 ﹁ユー ス﹂ノ関東 地方 委 員 ニ任 セラ レ其 後 同
年 同 盟 員 ヲ獲 得 シ之 ヲ通 シテ其 青 年部 ヲ ﹁ユー ス﹂ ノ指 導
等 ニ付 協 議 ヲ 為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ之 カ実 行 ヲ為 シロ ノ事 項
年 四 月初 頃 マテ ノ間 右 一ノ四 ハ ニ掲記 ノ関 東 地方 委 員 会 ニ於
ニ就 テ ハ被 告 人元 三 郎 ヲ担当 者 ト シテ対 支 非 干 渉 同盟 実 行 委
下 ニ置 ク コト
三 、 同年 四 月初 頃 ヨリ同 年 五 月 初 頃 マテ ノ間 被 告 人誠 、 同 元 三
員 長 古 屋 貞 雄 ニ交渉 シ テ全 日本 無 産 青 年 同 盟 ヲ対 支非 干 渉 同
テ前 記甲 乙丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ 且前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
ン﹂ ト成 リ同 地 方委 員 会 ト中 央 委 員 会 ト ノ連 絡 、 同 地方 委 員
郎 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委 員 会 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ
盟 ニ加 入 セシ メ
被 告 人忠 政 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ南 葛 方 面 ニ於 ケ ル地 域的 細 胞
五 、同 年 三 月上 旬 頃 ヨリ 同 年 六 月 二十 日 頃 マテ ノ間 竹 谷幸 三郎 、
会 ノ招 集 其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任務 ヲ遂 行 シ且 右期 間 中 其 構 成 員 二名 ト共 謀 ノ 上東 京市 小 石 川 区大 塚 仲 町 停留 場 附 近 ノ某
ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成 リ該 細 胞 ト 上部 ト ノ連 絡 、 細
家 ニ於 テ前 後 約 二 回同 地 方 委 員 会 ヲ開催 シ被 告 人 栄 司 ハ芝 南 葛 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ鶴 田梅 郎 、 竹 谷幸 三 郎 、 宮 原省 久、 被 告
胞 会 議 ノ招 集其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ且 右 期 間中 イ
任 セ ラ レ タ ル モ ノナ ル カ
同 年 二 月初 頃 ヨリ同 年 三 月 下旬 頃 マテ ノ間右 一ノ四ロ ニ
掲記 ノ関東 地方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 ノ 事項 ニ付 協議 ヲ
ロ
地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ
其 後 昭 和 二 年 二 月初 頃 マテノ間 右 一ノ四 イ ニ掲 記 ノ関 東
同 市 芝 区 浜 松 町附 近 ノ某 家 其 他同 市 内 二ケ所 ニ於 テ前 後 四 回 細 胞 会 議 ヲ開催 シ
為 シ且 前 掲 ノ 如 キ実 行 ヲ為 シ
イ 、 同 年 四 月 上旬 開 催 セラ レタ ル全 日本 無 産 青年 同 盟 東 京 府 支 部 大 会 ニ同 支 部 南 葛 地 区 ヨリ青 年 団 処女 会 ニ関 ス ル件 ト
同 年 三 月 下 旬 頃 ヨリ 同 年 四 月初 頃 マテ ノ間 右 一ノ四 ハ ニ
同 年 四月初 頃 ヨリ同 年 五 月初 頃 マテノ間 右三 ノ三 ニ掲記
ノ関 東 地方 委 員 会 ニ於 テ前記 ノ事 項 ニ付協 議決 定 ヲ為 シ
同 年 五 月初 頃 ヨリ同 年 六 月 二十 日頃 マテ ノ間 右 三 ノ四 ニ
掲記 ノ関東 地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 イ ロ ハ ノ事 項 ニ付 協議 ヲ
同 年 六 月 二 十 日 頃 ヨリ 同年 七 月初 頃 マテ ノ間 被 告 人 三次
地方 委 員 会 ヲ 開 催 シ
謀 ノ上 同市 小 石川 区 諏訪 町中 里 重 一方 等 ニ於 テ前後 数回 同
ス﹂ ノ関東 地 方 委 員 会 ヲ構成 シ右 期間 中 其 構 成 員 二名 ト共
郎 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同被 告 人 及被 告 人誠 ト共 ニ ﹁ユー
ヘ
為 シイ ロ ノ事 項 ニ就 テ ハ前掲 ノ如 キ実 行 ヲ 為 シ
ホ
ニ
為 シ且 前 掲 ノ 如 キ実 行 ヲ為 シ
掲 記 ノ関東 地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 ノ事 項 ニ付 協議 ヲ
ハ
題 シ青 年 団処 女 会 ハ官 製 ノ 反動 的 団 体 ナル 事実 ヲ暴 露 シ夫 等 ノ団 体 員 ヲ シ テ階 級意 識 ヲ把 握 セ シ ム ヘキ手 段 ヲ講 ス ヘ
該 同 盟 東京 府 支 部 南 葛 地 区委 員 会 ヲ シテ 各 工場 ニ於 ケ ル
キ 旨 ノ 議 案 ヲ提 出 ス ル コト
該 同 盟 ヲシ テ青 年 請 願 運動 ヲ為 サ シ ムル コト
ロ
分 会 委 員 会 ヲ開 催 セ シ メ其 席上 ニ於 テ右 大 会 ノ意義 ニ就 テ
ハ
東 京 市 内 ノ各 労 働 組合 内 ニ青 年 部 ヲ組 織 セ シ ム ル コト
宣 伝 ヲ為 シ多 数 ノ同 盟員 ヲ右 大 会 ニ出 席 セ シ ム ル コト
ニ
等 ニ付 協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ其 実行 ヲ為 シ該 議 案 ヲ可 決 セ シ メロ ノ事 項 ニ就 テ モ亦 其 実 行 ヲ為 シ多 数 ノ該 同 盟 員 ヲ 右 大 会 ニ出 席 セシ メ ハ ノ事 項 モ亦 之 ヲ実行 セ シ メ 以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響 拡 大 其 組織 ノ整 備 等 ニ努 メ 被 告 人元 三 郎 ハ予 テ全 日本 無産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟 東 京
シ テ全 日本 無 産 青 年 同 盟 ヲ シ テ演説 会 ヲ開 催 セ シ メ又宣
甲 、 青 年請 願 運 動 、 青 年 団 ノ自 主 権獲 得運 動 ノ実行 方 法 ト
府 支 部 常 任 執 行委 員 ト成 リ社 会 運動 ニ従 事 シ居 リ タ ルカ 大 正 十
四
五 年 十 二月 初 頃東 京 市 牛 込 区 西 五軒 町 該 同 盟本 部 事 務 所 ニ於 テ
郎 、 竹谷 幸 三郎 、 宮 原 省久 、 被 告 人忠 政 等 ヲ配 属 セシ メ
乙 、被 告 人 三次 郎 ノ分 担 地区 ヲ芝 南葛 方 面 ト シ之 ニ鶴 田 梅
伝 ビ ラ ヲ撒 布 セ シ ムル コト
片 山 峰 登 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル
ン ト欲 シ
秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 其 目 的 ヲ遂 行 セ
一 、 同 年 同 月初 頃 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員 会 ヨリ関 東 地 方 委 員 ニ
細 胞 ヲ組 織 ス ル コト
構 成員 二名 ト共 謀 ノ 上 右 日本 大学 々生 合 宿所 外 東 京市 外 三 ケ
ロ
該 細 胞 ノ下 ニ戦 闘 的 青 年 労働 者 ヲ ﹁エー ゼ ン ト﹂ ト シ テ
為 シ共 産 主 義 的 知識 ヲ求 ムル コト
雑誌 ﹁マルク ス主義 ﹂ 等 ヲ義 務 的 ニ購 読 シ互 ニ研 究 討議 ヲ
該 細 胞 所 属 ﹁メ ンバ ー﹂ ハ ﹁青 年 大 衆﹂ ﹁ 無 産 者 新聞﹂
所 ニ於 テ前 後 四 回 細 胞会 議 ヲ開 催 シ全 日 本無 産 青 年 同 盟 ノ運
同 年九 月下 旬 頃 ヨリ 同年 十 一月初 頃 マテ ノ間 被告 人誠
等 ニ付 協 議 ヲ為 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ其 実行 ヲ為 シロ ノ 事項 ニ
採 用 スル コト
ト共 謀 ノ上同 市 小 石川 区 白 山 神社 裏宮 原信 人 方 ニ於 テ 一
ー ス﹂ ノ関 東 地 方委 員 会 ヲ構 成 シ右 期間 中 其 構 成員 二名
之 助、 株 式 会 社芝 浦製 作 所 鶴 見 工場 職 工 森源 一郎 、 多本 利 一
被 告 人誠 ハ昭 和 二年 二 月上 旬頃 東 京 市 牛 込区 西 五 軒 町 三十 四
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響 拡 大 其 組織 ノ整備 等 ニ努 メ
等 ヲ ﹁エーゼ ント﹂ ト シ テ採 用 シ活 動 ヲ 為 サ シ メ
就 テ ハ日木 光 学 工業 株 式 会社 大 井 工 場 職 工杉 木 勇 三、 小 野 吉
ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ同 被 告 人 及 被 告 人 正良 ト共 ニ ﹁ユ
イ
等 ヲ協 議決 定 シ其 当 時 甲 乙 ノ事 項 ニ付 其協 議 ノ趣 旨 ニ従 ヒ
同 年 八 月頃 ヨリ同 年九 月下 旬 頃 マテノ間 被 告 人 誠 ヲ ﹁キ
動 方針 ヲ研 究 討 議 シ又
チ
地 方 委 員 会 ヲ構 成 シ
ヤ プ テ ン﹂ ト シ同 被 告 人 及森 平 鋭 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東
ト
実行ヲ為シ
五
回 同 地方 委 員 会 ヲ開 催 シ被 告 人 誠 ハ中 部方 面 ヲ分 担 シ之 ニ吉 原 清 一郎 、 瀬谷 新 一郎 、 竹 内 国 太郎 等 ヲ配 属 セシ メ 被 告 人正 良 ハ南 葛方 面 ヲ分 担 シ之 ニ竹谷 幸 三 郎 、被 告 人 高 之 丞、 同 忠 政 等 ヲ 配 属 セ シ メ被 告 人 元 三郎 ハ南部 京浜 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ被 告 人 正 一、 同 亀夫 ヲ配 属 セシ ム ル コ
シテ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ
番 地 全 日本 無 産 青年 同 盟 本 部 事務 所 ニ於 テ片 山 峰 登 ノ勧誘 ニ応
ロ
イ
掲 記 ノ関 東 地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ
同年 三 月下 旬 頃 ヨリ同 年 四 月初 頃 マテノ 間 右 一ノ四 ハ ニ
如 キ実 行 ヲ為 シ
方委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ 為 シ 且前 掲 ノ
其後 同年 三月 下 旬 頃 マテ ノ間 右 一ノ四 ロ ニ掲記 ノ関 東地
任 セラ レタ ル モノ ナ ルカ
一 、 同 年 同 月初 頃 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央委 員 会 ヨリ 関 東 地方 委 員 ニ
知 リ ナ カラ 之 ニ加入 シ其 後其 目的 ヲ遂行 セ ント欲 シ
ト ヲ協 議 決 定 シ
宿 所 ニ於 テ被 告 人 正 一、 同 亀 夫 ニ対 シ ﹁ユー ス﹂ ノ存 在 ヲ告
二 、大 正十 五 年 十 二月 頃同 市 小 石 川 区水 道 端 町 日本大 学 々生 合
ケ之 ニ加 入 セ ン コト ヲ勧 誘 シ其 承 諾 ヲ得 因 テ其 二名 ヲ ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 セシ メ
亀夫 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ南 部 京 浜方 面 ニ於 ケ ル地 域 的 細 胞 ヲ
三、 同年 十 二月 頃 ヨリ昭 和 二年九 月頃 マテ ノ間被 告 人正 一、 同
構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成 リ該 細 胞 ト上 部 ト ノ連 絡 、 細 胞 会 議 ノ招 集其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ 且右 期 間中 其
為 シ且 前 掲 ノ如 キ実行 ヲ 為 シ 同 年 四 月頃 ヨリ同 年 五 月 頃 マテ ノ間右 三 ノ三 ニ掲 記 ノ関
丙、 工場 新 聞 ヲ編 輯 発行 ス ル件
良 、 同 正 一ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東地 方 委 員 会 ヲ構 成 シ右
同年 一月 二十 日頃 ヨリ 同年 二月 下旬 頃 マテノ間 被 告 人 正
等 ニ付協 議 ヲ為 シ
期 間中 其 構 成 員 二名 ト共 謀 ノ上 前 記 黒田 常 吉 方 及東 京市 本
ニ
同 年 五 月初 頃 ヨリ 同年 六 月 二十 日 頃 マテ ノ間 右 三 ノ四 ニ
郷 区 元 町 二丁 目 十 四番 地 岡本 久 七 方 ニ於 テ前 後 三 回同 地 方
一郎 、 被 告 人 誠 ノ推 薦 ニ係 ル高 田完 一、 竹 内 国太 郎 、 被
正 男杉 本 某 、 被 告 人 正良 ノ推 薦 ニ係 ル被 告 人 成 夫、 同 勝
甲、 被 告 人 正 一ノ推薦 ニ係 ル森 源 一郎 小 林 陽 多本 利 一岡 本
委 員 会 ヲ開 催 シ
掲 記 ノ関東 地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 イ ロ ハ ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ
同 年 六 月 二十 日頃 ヨリ同 年 七 月初 頃 マテ ノ間 右 四 ノ一 ヘ
為 シイ ロ ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実行 ヲ為 シ
東 地 方 委 員会 ニ於 テ前 記 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ
ハ
ニ
ホ ニ掲 記 ノ 関東 地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 ノ事 項 ニ付 協 議 シ 且前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
告 人 邦雄 、 同 貞 三 郎 ヲ ﹁メ ン バー﹂ ト シ テ承認 ス ル コト
二 、 同 年 八 月 頃 ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委 員会 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ニ 任 セラ レ其 後 昭 和 三 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 其 任 ニ在 リ タ ル モ
亀夫 、 同 春 雄 等 ヲ配 属 セ シ メ被 告人 正 一 ハ京 浜方 面 ヲ分
乙 、被 告 人 正 良 ハ荏 原 目 黒早 稲 田 方面 ヲ分 担 シ之 ニ被 告 人
担 シ之 ニ竪 山利 忠 森 源 一郎 岡 本 正雄 等 ヲ配 属 セ シ メ被 告
人誠 ハ芝 京 橋 小 石川 南 葛 方 面 ヲ分 担 シ之 ニ大 山 岩 雄 、被
船 株 式 会 社 船 渠 工場 旭 ラ バー 工 場東 京 市 電気 局 、 従 業 員
工場 同会 社 大 井 工場 株 式 会 社 新 潟鉄 工所 蒲 田 工場 浅 野 造
告 人治 雄 、同 高之 丞 、 同 忠 政 等 ヲ配属 セ シ メ活 動 ス ル コト
人 正良 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方委 員 会 ヲ構 成 シ右 期 間
等 ヲ 目標 ト シ テ工場 細 胞 ヲ組 織 スル コト被 告 人誠 ハ沖 電
同年 九 月下 旬 頃 ヨリ同 年 十 一月初 頃 マテ ノ間 右 四 ノ一 チ
中 同被 告 人ト 共 謀 ノ上東 京 府 北 豊 島 郡滝 ノ川 町中 里百 九 十
気 工場 日 本 光 学 豊 岡 工場 同 大 井 工場 新 潟 鉄 工所 蒲 田 工場
会 社 鶴 見 工 場 沖電 気 株 式 会 社 日 本光 学 工業 株 式 会 社 豊 岡
一番 地 黒 田常 吉 方 ニ於 テ前 後 数 回 同 地方 委 員会 ヲ開 催 シ中
被 告 人正 良 ハ東 京芝 浦 工場 旭 ラ バ ー 工場東 京市 電 気 局 従
丙 、右 乙 ノ組 織 ヲ変更 シ テ株 式 会社 芝 浦 製 作所 東 京 工場 同
央委 員 会 ノ指 令 ニ基 キ
業 員 被 告 人 正 一 ハ鶴 見 芝 浦 工 場 浅野 船 渠 工場 ヲ夫 々分 担
同 年 十 一月 初 頃 ヨリ昭 和三 年 一月 二十 日頃 マテ ノ間 被 告
甲、 議 会 解 散 請 願 運動 ニ関 スル 件
ニ掲記 ノ関 東 地 方 委員 会 ニ於 テ前 記 ノ如 キ協 議決 定 ヲ為 シ
ニ掲 記 ノ関 東 地 方 委 員 会 ヲ構 成 シ
昭 和 二年 八 月頃 ヨリ同 年 九 月 下 旬 頃 マテ ノ間 右 四 ノ一 ト
委員 会 ノ招 集 、 其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂行 シ 且
ノ ナル カ其 間 同 地 方委 員 会 ト中 央 委 員会 ト ノ連 絡 、 同地 方
イ
ロ
ハ
乙、 工場 ヲ中 心 ト シ テ活 動 シ工場 細 胞 ヲ組織 スル件
高 橋 某 吉原 清 一郎被 告 人 三 次郎 豊 岡 光学 工 場 細胞 ニ ハ鶴
シ テ工 場 細 胞 ノ 組織 確 立 ヲ計 ル コト沖 電 気 工 場細 胞 ニ ハ
甲 、 其 当 時勃 発 シ 居 リ タ ル日本 光 学 工業 株 式 会 社 大 井 工場
前 後 二回 同 地 方 委 員 会 ヲ開 催 シ
乙、 選 挙 後 ノ対 策 ト シ テ臨 時議 会 ニ対 シ闘 争 ヲ集 中 シ工場
ノ ﹁スト ラ イ キ ﹂ ニ際 シ反軍 国 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ ﹁メ ン
ニ於 ケ ル青 年 労働 者 ノ 日常闘 争 ヲ 激発 シ テ議 会 ノ問題 ト
バ ー﹂ 獲 得 ニ努 ムル コト
雄 、東 京 芝 浦 工 場 細 胞 ニ ハ被告 人 正 良同 邦 雄 同貞 三 郎 、
結 付 ク ル コト 並 其 具体 的 手段 ト シ テ各 工場 ニ於 テ其 目的
田 梅 郎 津 田 某 大 山岩 雄 大 井 光学 工場 細 胞 ニ ハ竪山 利 忠 杉
旭 ラ バ ー 工場 細 胞 ニ ハ被 告 人高 之丞 同忠 政 、東 京市 電 気
本某被告人亀夫、 新 潟 鉄 工場 細胞 ニハ金 沢 一馬 、 被告人春
局 工場 細 胞 ニ ハ高 田完 一、被 告 人勝 一郎 、鶴 見 芝浦 工場 細
実 現 ノ為 メ集 会 ヲ開 催 セシ ムル コト
等 ヲ協 議 決 定 シ 丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ同 年 三 月 五 日頃 被 告 人誠 、
丁、 ﹁ユー ス﹂ ヲ 日本 共 産 主義 青 年 同 盟 ト名 付 ク ル コト
輯 発 行 ス ル コト
丙、 同 地 方委 員 会 ノ機 関 紙 ヲ ﹁青 年 戦 士 ﹂ ト題 シ月 二 回編
胞 ニ ハ多 本 利 一、 被 告 人 正 一同治 雄 、浅 野 船渠 工場 細 胞 ニ ハ森源 一郎 、小 林 陽 、 被 告 人 成 夫 ヲ 夫 々所 属 セ シ ムル コト
ヨア議 会 ヲ倒 セ、労 働 者 ト 農 民 ノ革 命 的 民 主 的議 会 ヲ作
ヲ 与 ヘ ヨ、 田 中 反動 内 閣 ヲ打倒 セ 天 皇 ト結 付 イ タブ ル ジ
同 正 良 、 同 正 一、 同 三次 郎 ニ於 テ夫 々記 事 ヲ分 担 シ被 告 人
丁 、 選挙 対 策 トシ テ十 八歳 以 上青 年 男 女 ニ選 挙 権被 選 挙 権
レ、 社 会 民 主 々義 者 ヲ葬 レト ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ニ基 キ選
正 良 、 同 成夫 ヲ 担当 者 ト シテ同 市 下 谷区 谷 中 清水 町 十 二番
地 沢 田 三 郎方 新 人 会本 部 ニ於 テ印 刷 シ ﹁ユー ス﹂ ノ目 的 ニ
挙 闘争 ヲ為 ス コト
ンバー ﹂ 一覧表 ヲ作 成 シ之 ヲ中 央 委 員 会 ニ提 出 スル コト
戊 、 被 告 人 三 次 郎 ヲ ﹁ユー ス﹂ノ関 東 地 方 委 員 ニ加 ヘ又 ﹁メ
士﹂ 第 一号 ( 昭 和 三年 押 第 四 四 二号 ノ二○ 一五) 約 百 部 ヲ
従 ヒ其 主 義 主張 ヲ高 調 シタ ル趣 旨 ノ内容 ヲ有 ス ル ﹁青 年戦
作成 シ被 告 人 亀 夫 、 同貞 三 郎等 ヲ シ テ之 カ 配布 ヲ為 サ シ メ
己 、 関 西 地 方委 員 会 ニ於 テ機 関 紙 ﹁青 年 衛 兵 ﹂ ヲ編 輯 発 行 シ タ ル ニ対 シ関 東 地 方 委 員 会 ニ於 テ モ機 関紙 ヲ編 輯 発 行
三 、 昭 和 二年 十 月中 同 市 下谷 区 上野 公園 池 ノ端 附 近 ニ於 テ被 告
人 正良 、 同 治雄 ニ対 シ 昭和 三 年 二 月十 日頃 同市 本郷 区 本 郷 三
スル コト 等 ニ付 協 議 ヲ為 シ戊 後 段 ノ事 項 ニ就 テ ハ其 当時 被 告 人 誠 、
丁 目燕 楽 軒 ニ於 テ被 告 人高 之 丞 ニ対 シ同 年 同 月 下旬 頃 同 市 小
テ被 告 人 貞 三 郎 ニ対 シ 同年 三 月 一、 二 日頃 同市 本 郷区 春 木 町
石 川 区諏 訪 町 三 十 四 番 地全 日本無 産 青 年 同 盟 本 部事 務 所 ニ於
二 丁 目十 六番 地 松 川 方 ニ於 テ被告 人 成 夫 ニ対 シ 夫 々﹁ユー ス﹂
同年 二月 下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 被告 人正 良 、
同 正 良 ヲ担 当 者 ト シ テ 之 ヲ実 行 シ
同 正 一、 同 三 次 郎 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委員 会 ヲ構
ホ
成 シ右 期 間 中其 構 成員 三名 ト 共謀 ノ 上右 岡 本 久 七方 ニ於 テ
ニ当 リ
成 リ該 細 胞所 属 ﹁メ ンバ ー﹂ ト 関東 地方 委 員 会 ト ノ連 絡 ノ任
被 告 人 正 良 ハ東 京帝 国 大学 経済 学 部 ノ学 生 ニシ テ新 人 会及 全
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織拡 大 主 義 主 張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ
ノ存 在 ヲ告 ケ之 ニ加 入 セン コト ヲ勧 誘 シ テ其 承 諾 ヲ得 因 テ被
七
告 人 正良 、同 治 雄 、同 高 之 丞 、同 貞 三 郎、 同 成 夫 ヲ ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 セシ メ 以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 拡大 主義 主張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ
テ社 会 運 動 ニ従 事 シ 居 リタ ル カ昭 和 二年 十 月中 東京 市 下 谷区 上
日本 学 生 社 会科 学 聯 合 会 ニ加 入 シ同 聯 合 会 ノ常 任 委 員 ト 成 リ予
野 公 園 池 ノ 端附 近 ニ於 テ被 告 人誠 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ
被 告 人三 次 郎 ハ予 テ全 日本 無 産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟東 京 府 支 部 常 任執 行 委 員 ト成 リ社 会運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ルカ 昭 和二
六
年 五 月初 頃東 京市 小 石 川区 表 町該 同 盟 東 京府 支 部 事務 所 ニ於 テ
入 シ其 後 其 目 的 ヲ遂行 セ ント欲 シ
前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ 之 ニ加
協 議 ヲ為 シ戊 後 段 ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
ニ掲 記 ノ関東 地 方 委 員会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 丁戊 己 ノ事 項 ニ付
二 、 同 年 一月 二 十 日頃 ヨリ 同 年 二 月下 旬 頃 マテ ノ間 右 五 ノ二 ニ
会 ニ於 テ前記 甲 乙 丙 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ
三 年 一月 二十 日頃 マテ ノ間 右 五 ノ二 ハ ニ掲 記 ノ関 東 地 方委 員
一 、 同 年 十 月中 ﹁ユー ス﹂ ノ関 東 地 方 委員 ニ任 セラ レ其後 昭 和
片 山 峰 登 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ 前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル
ント欲 シ
秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ 之 ニ加 入 シ其 後 其 目 的 ヲ遂行 セ
セ ラ レ其 後 同年 六 月 二十 日 頃 マテ ノ間 右 三 ノ四 ニ掲 記 ノ 関東
一 、 同 年 同 月 頃 ﹁ユー ス﹂ ノ中 央 委 員 会 ヨリ関 東 地 方委 員 ニ任
地 方 委 員 会 ニ於 テ前 記 イロ ハ ノ事 項 ニ付協 議 ヲ為 シイ ロ ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ 為 シ
掲記 ノ関 東 地方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 丁 ノ事 項 ニ付 協議 決
三 、 同 年 二月下 旬 頃 ヨリ同年 三 月十 五 日 マテ ノ間 右 五 ノ二 ホ ニ
二 、 同 年 六 月 二十 日頃 ヨリ 同年 七 月初 頃 マテ ノ間 右 四 ノ一 ヘ ニ 掲記 ノ関東 地方 委 員 会 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト成 リ同 地 方委 員会
無 産 青 年 同盟 本 部 附 近 ノ街 路 ニ於 テ被告 人春 雄 ニ対 シ 昭和 三
四 、 昭 和 二 年十 一月中 旬 頃 同市 小 石 川 区表 町七 十 一番 地 全 日本
定 シ丙 ノ事項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
ト中 央 委 員 会 ト ノ連 絡 、 同地 方委 員 会 ノ招 集 、 其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ且前 記 甲 乙 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ之 カ
年 二月 上旬 頃 同市 下 谷 区 谷 中 清水 町 十 二番 地 沢 田 三 郎 方新 人
実 行 ヲ為 シ 三 、 昭 和 三 年 二月 下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十 五 日 マテ ノ間 右 五 ノ二
会 本 部 事務 所 ニ於 テ被 告 人 勝 一郎 ニ対 シ同 年 同 月下 旬 頃東 京
雄 ニ対 シ夫 々 ﹁ユー ス﹂ ノ存 在 ヲ告 ケ之 ニ加 入 セ ン コト ヲ勧
府荏 原 郡 大井 町 三 千 五百 八十 番 地 村 松英 男 方 ニ於 テ被 告 人 邦
ホ ニ掲 記 ノ関 東 地 方 委員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙丙 丁 ノ事 項 ニ付 協
ノ南 葛方 面 ニ於 ケ ル 地域 的 細 胞 ヲ 構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト
昭 和 二年 六 、七 月 頃竹 谷 幸 三 郎 、 被 告 人忠 政 ト共 ニ﹁ユー ス﹂
議 決定 シ丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ 四
ヲ ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 セ シ メ
誘 シ其 承 諾 ヲ得 因 テ右被 告 人春 雄 、 同 勝 一郎、 同 邦 雄 ノ 三名
ロ
イ
全 日太無 産 青 年 同 盟 芝 浦製 作所 工場 班 ノ幹 部 ヲ シ テ其 当
同 工場 ヲ 目標 ト シテ 工場 新 聞 ヲ編輯 発 行 スル コト
テ前 後 二回 細 胞 会 議 ヲ開 催 シ
雄 、 同 亀 夫 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ荏 原 京 浜方 面 ニ於 ケ ル地 域 的
五 、 昭 和 二 年 十 一月 頃 ヨリ 昭 和 三年 一月 末 頃 マテ ノ間被 告 人春
等 ニ付 協 議 決 定 シイ ノ事 項 ニ就 テ ハ同 年 三 月 七 日頃 被 告 人邦
ラ イ キ﹂ ヲ応 援 ス ル為 メ宣 伝 ビ ラ ヲ撒 布 セ シ ムル コト
雄 ヲ担 当 者 ト シ テ右村 松 英 男 方 ニ於 テ国 際 婦 人 デ ー ニ ハ同 工
時 勃 発 シ居 リ タ ル日本光 学 工業 株 式 会 社 豊 岡 工場 ノ ﹁ス ト
細 胞会 議 ノ招 集 其 他 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ 任務 ヲ遂行 シ 且右 期 間
場内 ノ婦 人 モ共 ニ其 日 ヲ有 意義 ニ祝 ヘト 云 フ趣 旨 ノ記事 、 国
細 胞 ヲ構 成 シ其 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト 成 リ該 細 胞 ト上部 ト ノ連 絡 、
中 其構 成 員 二名 ト 共 謀 ノ 上同 市麹 町 区 日比 谷 公園 其 他 ニ於 テ
平 ヲ意 味 スル 記事 、同 年 三 月九 日開 カル ヘキ同 工場 内 ノ従 業
ヘト云 フ趣旨 ノ 記事 、 同 工場 内 ノ青 年 職 工 ノ賃 銀 ニ関 ス ル不
防デ ー ニ ハ兵 役 年 限 短 縮 又 ハ職 工 ノ除 隊 後 ノ復 職 ヲ叫 ンテ闘
前 後 数 回細 胞 会 議 ヲ開催 シ 該 細 胞 ハ日本 光学 工 業 株式 会 社 大 井 工 場 ヲ目 標 ト シ工場
経 済 的 要 求 ヲ議 会 解 散 問 題 又 ハ兵 役 年 限 短縮 問 題 等 ト結 付
内容 ト ス ル工場 新 聞 火 花 第 一号 約 十 五 部 ヲ編 輯 発 行 シ被 告 人
員大 会 ニ於 テ青 年 職 工 ノ不 平 ヲ訴 ヘヨト 云 フ趣 旨 ノ記事 等 ヲ
該 細 胞所 属 ﹁メ ンバ ー ﹂ ハ夫 々 工場 ヲ受 持 チ其 工 場内 ノ
ケ タ ル記 事 ヲ其 工場 新 聞 ノ内 容 ト ス ル コト
新 聞 ヲ編 輯 発行 ス ル コト 並同 工場 内 ニ於 ケ ル青 年 労 働者 ノ
イ
ロ
貞 三 郎 ヲ担 当 者 ト シ テ之 ヲ其 頃 同 工場 内 ニ於 テ松島 喜市 郎 外
被 告 人 正 一ハ大 正十 五 年 十 二月 頃 右 日本 大 学 々生 合宿 所 ニ於
テ被 告 人 元三 郎 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ
細 胞 ニ所 属 シ其 細胞 会 議 ニ於 テ前 記 イ ロ ノ事 項 ニ付協 議 シ且
一 、同 年 同 月 頃 ヨリ昭 和 二年 九 月頃 マテ ノ間 右 四 ノ三 ニ掲記 ノ
遂 行 セ ント欲 シ
有 スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其後 其 目的 ヲ
八
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 拡 大 主義 主 張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ
五 六 名 ノ職 工 ニ配布 シ
活 動 的 青年 労 働 者 ヲ捉 ヘ ﹁ユー ス﹂ ノ主義 主 張 ヲ 宣 伝 シ ﹁メ ンバ ー﹂ 獲 得 ニ努 力 ス ル コト而 シテ被 告 人 正 良 ハ沖 電 気株 式 会社 大 崎 工場 、 被 告 人 春 雄 ハ株 式 会 社 新 潟 鉄 工所 蒲
々受 持 ツ コト
田 工場 、被 告 人 亀 夫 ハ日本 光 学 工 業株 式 会 社 大 井 工場 ヲ夫
等 ニ付 協 議 ヲ為 シ
同貞 三 郎 ト共 ニ ﹁ユー ス﹂ ノ株 式 会 社 芝 浦 製作 所 東 京 工場 ヲ
前 掲 ノ 如キ 実 行 ヲ為 シ
六 、同 年 二 月下 旬 頃 ヨリ同 年 三 月 十 五 日 マテ ノ間 被 告 人 邦 雄 、
目標 ト ス ル所謂 東 京芝 浦 工場 細 胞 ヲ構 成 シ該細 胞 ノ ﹁キ ヤプ
二 、 昭 和 三年 一月 二十 日頃 ﹁ユー ス﹂ ノ 関東 地 方 委 員 ニ任 セラ
テ ン﹂ ト成 リ前 記 ノ如 キ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ノ任 務 ヲ遂 行 シ且 右 期 間 中 其構 成 員 二名 ト共 謀 ノ 上東 京 市 本 郷 区弓 町 添 田方 ニ於
九
委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 丁戊 己 ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為 シ戊 後段
レ其 後 同 年 二 月下 旬 頃 マテ ノ間 右 五 ノ二ニ ニ掲 記 ノ関東 地方
細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会 議 ニ於 テ前 記 イロ ノ事 項 ニ付 協 議 シ 且
一 、同 年 同 月頃 ヨリ 昭 和 二年 九 月 頃 マテ ノ間 右 三 ノ四 ニ掲記 ノ
前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
記 ノ細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会 議 ニ於 テ前 記 イロ ノ事 項 ニ付協 議
二 、 同 年 十 一月頃 ヨリ昭 和 三 年 一月末 頃 マテ ノ間 右 七 ノ五 ニ掲
ノ 事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
掲記 ノ関 東 地方 委 員 会 ニ於 テ前 記 甲 乙 丙 丁 ノ事 項 ニ付 協 議決
三 、 同 年 二 月 下旬 頃 ヨリ同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 右 五 ノ二 ホ ニ
盟 鶴 見 芝 浦 工場 班 事 務所 ニ於 テ森 源 一郎 ニ対 シ同 年 同 月 十 七
四 、 同 年 二 月初 頃 横 浜 市 鶴 見区 潮田 町 八 軒丁 全 日本 無 産 青 年同
故 ニ青 年 労働 者 ハ敗 北 セサ ル様 大 ニ努 力 セサ ル ヘカ ラ サ ル旨
ヲ取 扱 フ工場 ナ ル ヲ以 テ其 ﹁ストラ イキ﹂ ハ甚 タ 重 要 ナ ル カ
イ キ﹂ ニ際 シ戦 闘 的 青 年 労 働者 ニ訴 フト題 シ同 工 場 ハ軍需 品
三 、 同 年 三 月 五 日頃 日本 光 学 工業 株 式 会社 大 井 工場 ノ ﹁スト ラ
ヲ為シ
日頃 同 市 同 区同 町 仲 下 方 ニ於 テ多 本 利 一 ニ対 シ夫 々﹁ユー ス﹂
定 シ 丙 ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
ノ存 在 ヲ告 ケ 之 ニ加 入 セ ン コト ヲ勧 誘 シ其承 諾 ヲ得 因 テ右 二
記載 シタ ル宣 伝 ビラ 約 二 十 枚 ヲ作 成 シ之 ヲ東 京 府 荏 原 郡大 井 町 所 在 同 工場 附 近 ニ撒布 シ
名 ヲ ﹁ユー ス﹂ ニ加 入 セシ メ
四、 同 年 三 月 上旬 頃 同 工場 附 近 ニ於 テ同 工場 職 工杉 本 勇 三外 八
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組織 拡大 主 義 主 張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ 被 告 人春 雄 ハ予 テ全 日本 無産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟 中 央常
九 名ニ 対 シ ﹁ユー ス﹂ ノ上 部 ヨリ 交 付 サ レタ ル ﹁青 年 戦 士﹂ 第 一号 一部 宛 ヲ配布 シ
任 執 行 委 員 ト成 リ 社 会 運動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和 二年 十 一月 中 旬 頃東 京市 小 石 川 区 表 町 七十 一番 地 該 同盟 本 部 事務 所 附 近街
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 拡 大 主 義主 張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ
二百 三番 地 東京 合 同 労働 組 合本 部 事 務 所 ニ於 テ竹 谷幸 三 郎 ノ勧
十 一 被 告 人 忠 政 ハ昭 和 二年 三 月 上旬 頃 東 京市 本 所 区 太 平 町 二丁 目
路 ニ於 テ被 告 人正 良 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ其 後 其 目
コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其後 其 目 的 ヲ遂 行 セン ト欲 シ
誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル
ノ細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会 議 ニ於 テ前 記 イロ ハ ニ ノ事 項 ニ付 協
一 、同 年 三 月頃 ヨリ同 年 六 月 二十 日頃 マテノ間 右三 ノ五 ニ掲記
ノ細 胞 ニ所 属 シ其 細 胞 会 議 ニ於 テ前 記 イ ロ ノ事 項 ニ付 協 議 ヲ為
被 告 人 亀夫 ハ大 正 十五 年 十 二月 頃右 日本 大 学 々生合 宿 所 ニ於
二 、 同年 六、 七 月 頃 右 六 ノ四 ニ掲 記 ノ細 胞 ニ所 属 シ
議 ヲ為 シイ ロ ハ ノ事 項 ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
テ被 告 人元 三 郎 ノ勧誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ
シ以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 拡 大 主 義 主張 ノ宣 伝煽 動 ニ努 メ
的 ヲ遂 行 セント欲 シ昭 和 三年 一月末 頃 マテ ノ間 右 七 ノ五 ニ掲記
十
有 ス ル秘密 結 社 ナル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ 其後 其 目的 ヲ 遂 行 セ ン ト欲 シ
十四
被 告 人 貞 三 郎 ハ予 テ株 式 会 社芝 浦 製 作 所東 京 工場 ノ職 工 ニシ
士﹂ 第 一号 三部 ヲ南 葛 方面 ニ於 ケ ル活 動 的青 年 労 働 者 ニ配布
三 、 昭 和 三年 三 月十 四 日頃被 告 人高 之 丞 ノ 命 ニ ヨ リ ﹁ 青 年戦
ニ従 事 シ居 リ タ ル カ昭 和三年 二 月下旬 頃 同市 小 石 川区 諏 訪 町 三
テ関 東 金 属 労働 組 合 、 全 日本 無産 者 青 年 同盟 ニ加 入 シ社 会 運 動
十 四番 地 該 同 盟本 部 事 務 所 ニ於 テ被 告 人 誠 ノ 勧誘 ニ応 シ テ ﹁ユ
シ 且同 方 面 ニ於 テ 工場 細 胞 組織 ニ適 ス ヘキ工場 ノ調 査 ヲ為 サ ント欲 シ
ー ス﹂ カ前 記 ノ 如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナカ
ラ之 ニ 加 入 シ其後 其 目的 ヲ遂行 セ ン ト欲 シ
シ其 細 胞 会 議 ニ於 テ前 記 イロ ノ事 項 ニ付協 議 決 定 シ イ ノ事 項
一 、 其 後 同 年 三 月十 五 日 マテ ノ間 右 七 ノ 六 ニ掲 記 ノ細胞 ニ所 属
被 告 人 高 之 丞 ハ予 テ全 日本 無 産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ該 同 盟 東 京
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ組 織 拡 大 主義 主張 ノ宣 伝 煽 動 ニ努 メ
府 支 部 南 葛 地 区委 員 ト成 リ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ルカ 昭 和 三
十二
年 二 月十 日頃 右燕 楽 軒 ニ於 テ被 告 人誠 ノ勧 誘 ニ応 シ テ﹁ユー ス﹂
松 島 喜 市 郎 ノ 二名 ニ対 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 上部 ヨリ 交 付 サ レ タル
二 、 同 年 同 月 中株 式 会 社 芝 浦 製作 所 東 京 工場 内 ニ於 テ村 松 英 男、
ニ就 テ ハ前 掲 ノ如 キ実 行 ヲ為 シ
有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ認 識 シ タ ル モ ノナ ル ト コ ロ其 後其 目
ニ加 入 シ其 後 同 月下 旬 頃 ニ至 リ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ 如キ 目 的 ヲ
的 ヲ遂 行 セ ント欲 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 上部 ヨリ石 子 八 郎、 被 告 人 忠
﹁青 年 戦 士 ﹂第 一号 一部宛 ヲ 配布 シ
被 告 人 治 雄 ハ東 京帝 国 大 学 経済 学 部 ノ学 生 ニシ テ新 人会 ニ加
以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響拡 大 主義 主 張 ノ 宣 伝煽 動 ニ努 メ 十五
区 上野 公園 池 ノ端 附 近 ニ於 テ 被 告人 誠 ノ勧 誘 ニ応 シテ ﹁ユー ス﹂
入 シ社 会 科 学 ノ研究 ヲ為 シ居 リ タ ルカ 昭 和 二年 十 月中 同市 下 谷
入 シ社 会 科 学 ノ研 究 ニ従 事 シ居 リタ ルカ 昭 和 三年 二月 上旬 頃 右
被 告 人勝 一郎 ハ東 京帝 国 大 学 文学 部 ノ 学 生 ニシ テ新 人会 ニ加
加入シ
カ前 記 ノ如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ之 ニ
ノ調 査 並 ﹁青 年 戦 士﹂ 第 一号 三 部 ノ 配布 ヲ命 ス ル等 ﹁ユー ス﹂ ノ組織 拡大 主 義 主張 ノ宣 伝 煽 動 ニ努 メ 被 告 人 邦雄 ハ昭 和 三年 二 月下 旬 頃右 村 松 英 男 方 ニ於 テ被 告 人
新 人会 本 部 事 務所 ニ於 テ被 告 人 正良 ノ勧 誘 ニ応 シ テ ﹁ユー ス﹂
十六
人忠 政 ニ対 シ細 胞組 織 ノ準備 ト シ テ会 合 ノ通 知 ヲ 為 シ又 右 工 場
年戦 士 ﹂第 一号 八部 ノ配 布 ヲ命 セラ ル ル ヤ同 年 三 月 十四 日被 告
ケ 且 同方 面 ニ於 ケ ル 工場 細 胞 組織 ニ適 ス ヘキ 工場 ノ調 査 並 ﹁青
政 ト共 ニ細 胞 ヲ組織 シ南 葛方 面 ニ於 テ活 動 ス ヘキ旨 ノ通 告 ヲ受
十三
結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ其 後 其 目的 ヲ遂 行 セ ント
カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密結 社 ナ ル コ トヲ知 リナ カ ラ之 ニ
正良 ノ 勧 誘 ニ応 シテ ﹁ユー ス﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密
欲 シ同年 三 月十 五 日 マテ ノ間 右 七 ノ六 ニ掲記 ノ細 胞 ニ所 属 シ其
加入 シ
被 告 人成 夫 ハ東 京 帝 国 大学 経 済学 部 ノ学 生 ニシテ新 人 会 ニ加
ハ前 掲 ノ 如 キ実 行 ヲ為 シ以 テ ﹁ユー ス﹂ ノ影 響 拡 大 主義 主 張 ノ
十七
細 胞 会 議 ニ於 テ前記 イロ ノ事 項 ニ付協 議 決 定 シイ ノ事項 ニ就 テ
宣伝 煽 動 ニ努 メ
入 シ社 会 科 学 ノ研究 ヲ為 シ居 リ タ ル モ ノナ ル カ 昭和 三 年 三 月 一、 二 日頃 同 市 本 郷 区 春 木 町 二丁 目 十 六番 地 松 川 方 ニ於 テ被 告 人 誠 ノ 勧誘 ニ応 シテ ﹁ユー ス﹂ カ 前記 ノ如 キ目的 ヲ有 ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ其 後 其 目的 ヲ遂 行 セ ント欲 シ 同 年 同 月五 日頃 右 五 ノ二 ホ ニ掲 記 ノ如 ク ﹁青 年 戦士 ﹂ 第 一号 ノ 印刷 ニ従 事 シ ﹁ユー ス﹂ ノ 組織 拡 大 主義 主張 ノ宣 伝 煽 動 ニ努 メ タ ル モノ ナリ 而 シ テ被 告 人 卓 三郎 、 同健 寿 、 同栄 司、 同 誠 、同 正 一、 同 亀夫 、 同忠 政、 同 邦 雄 ノ各 所 為 ハ何 レ モ、 犯 意 継続 ニ係 ル モ ノ ト ス 右 被 告人 卓 三 郎、 同健 寿 、 同 栄 司、 同 誠 、 同 正 一、 同 亀 夫、 同忠
十 六 号治 安 維 持法 第 一条 第 一項ニ 被 告 人元 三郎 、 同 三 次 郎、 同 正
政 、 同邦 雄 ノ 各所 為 ハ何 レ モ刑法 第 五 十 五条 大 正 十 四 年 法律 第 四
良 、同春 雄 、 同高 之 丞 、 同貞 三郎 、 同 治雄 、同 勝 一郎 、 同成 夫 ノ 各 所 為 ハ何 レ モ同 法 第 一条 第 一項 ニ夫 々該 当 シ公 判 ニ付 ス ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 十 分 ナ ルヲ以 テ刑 事 訴 訟法 第 三百 十 二条 第 一項 ニ則 リ 右
ノトス
神
垣
秀
六
各 被 告 人 ニ対 ス ル被 告事 件 ヲ東 京 地 方 裁判 所 ノ公 判 ニ付 ス ヘキ モ
仍 テ 主文 ノ如 ク決 定 ス
東 京 地 方 裁 判所
昭 和 四年 十 月三 十 一日
予 審判 事
一四
著 述業
職
四 郎
当三十六年
三田村
樹
当 二十七年
橋 貞
大分県速見郡亀川町大字内竈九百八十 三番地 ノ二 著述業
高
静岡県田方郡西豆村八木沢三百三十二番地 無
住居 東京府北豊島郡 日暮里町日暮里千十番地
間
一 良
当 二十九年
竹腰誠次郎方
本籍 埼玉県北埼 玉郡手子林村 大字 上手子林百 三十五番 地
砂
住居 東京市赤坂区青山南町五丁目八十四番地 津 田征夫方
本籍
住居 東京市牛込区南榎町二十八番地
本籍
住居 東 京府荏原郡目黒町中目黒八百七十番地 小林俊方
(一九 三 一)
市 川 正 一外 八 十 二名 治 安 維 持 法 違 反、 三 田 村 四 郎 傷 害
被 告事 件 予審終 結 決 定書
審終結決定書
一
親 当三十 一年
山 貞
当四十 年
正
市川 正 一外 八十二名治安維持 法違反、三田村 四郎傷害被 告事件予
山 口県熊毛郡光井村第 一番地
予審終結決定 本籍
鍋
川
東京府荏原郡馬込町千百七十二番地 島 田弥平方 著 述業
大阪市東成区新 喜多町百八十五番地 同所 著述業
金沢市尻垂坂通三丁目三番地ノ二
市
住居
本籍 住居
本籍
名古屋市 東区山 口町十 一番地
無 職
本籍 東京市麹町区飯田町三丁目十番地
東京市小石川区原町二十八番地
無 職
住居
本籍 職
同所 無
住居
間
庭
末 吉
当三十四年
文 雄
敏 夫 当二十八年
藤
当二十七年
本
大塚与三郎方
杉
安
不定 盛
己 当 二十七年
池 克
当二十 四年
行
宮 崎県西諸県郡野尻村大字 三ケ野山三千四百 二十 一番地 職
菊
戸 敷
本籍 無
静岡市国吉八百十 四番 地 鈴木方
住居
本籍 職
山 口県都濃郡 富田町千六百七十七 番地
無
住 居 東京市四谷区大番町九十番地
本籍
住居
伊
信
保
利
当 二十七年
橋
当二十 六年
吉郎兵衛
当四十年
喜
当 二十六年
藤
東京市麹町区飯田町三丁目十番地 大塚与三郎方 無 職
東京府 北豊島郡板橋町金井窪二百十五番地
西
柴
丹後
高野春吉方
村 祭
本籍 岡 山県阿哲郡本郷村大字花木二千七百五十三番地 住居
無 職
本籍 桐 生市 大字新宿八百七十 二番 地
住居 同市 浜松町二丁目八百七十二番地 無 職
職
本籍 長野県東筑摩郡 山杉村五千五十四番地 住居 同所 無
本籍 鶴岡市若葉町 一番地 ノ五 無
職
吉
住 居 東京府豊多摩郡落合町下落合九百七十 一番地 山 田正作方
謙
当二十五年
上 野
本籍
熊本県宇土郡戸馳村百九十六番地 無 職
住 居 東京市牛込区市谷 富久町三十五番地
碓井藤治方 田
富山県東礪波郡中田町中田四千三百五十九番地
前
東京府北豊島郡板橋町金井窪 二百十五番地
重
人
当二十六年 本籍
治
当 二十五年
清
当 二十 八年
田 資
西村辰代方
住居 無 職 吉
同所
秋 田県平鹿郡旭村塚堀字塚腰百七十四番地 工
本籍 職
秋田県秋田郡天王村字塩 口八十 一番地
鈴 木
住居
本籍
同所
東京市本 所区向島押上町二百五十四番 地
紡績職工
本籍
吉 治
弘
寿
当 二十 六年
桜 庭
住居 東京府南葛飾郡吾嬬町小村井五十五番 地 桜庭金之吉方
住居
紡績職工 高 橋
本籍
秋田県鹿角郡花輪町字中花輪五十八番地 工
住 居 東京府北豊島郡南千住町 一丁目四十九番地 鉄
当 二十三年
鈴木弥太郎方
口 信 三
治
当 二十 一年
栃木県下都賀郡小山町大字小山二千十 一番地イ号
滝 本籍
辺
当二十五年
三 次
当二十八年
久 雄
当二十八年
橋 貞
片爪友七方
東京市本所区向島須崎町三百十四番地 ラヂオ組立職工
住居
高
福岡県田川郡伊田町大字伊田二千百 七十三番地
渡
渡辺嘉蔵方
本籍
職
同県 同郡勾金村大字中津原字 一本松 無
住居
自動車運転手助手
東京市神田区旭 町六番地 斎藤 亀吉方
本籍 栃木県芳賀郡清原村大字鐺山 三百 四十二番 地 住居
東京市 本所区柳島元町 二百三十 二番地
阿久津 本籍
東京府南葛飾郡亀戸町五丁目 二百 二十八番 地 遠藤勇太郎方
住居
本籍
元通信技 工
盛岡市 八幡町百八十六番戸
遠
本籍
同県同郡同町永井二百 四十 四番地
兵庫県城崎郡豊岡町滋茂 百十 二番屋敷
胤
藤 〓 住居
元労農同盟書 記
当二十 七年
職
当 二十九年
正 雄
二 郎
当 二十八年
本
当二十九年
福 富
橋
本籍 熊本県玉名郡 滑石村大字滑石五百三十六番地 無
料 理職 政雄事
正 雄
信
明
当 二十七年
上 原
橋 本
岡部清五郎方
北海道 夕張郡夕張町字鹿 ノ谷五番地 職
当 二十五年
住居 東京市牛込区馬場下町 二十 三番 地 関根嘉四郎方
本籍 愛媛県北宇和郡成妙村大字戸雁七十三番戸
無
住居 東京市下谷区池ノ端七軒町七番地
本籍
住居 東 京市京橋区新栄町 一丁目 二十三番地 松木昌助方
神奈 川県中郡金田村大字入野百七十三番地
住 居 同所
内 文
竹内国衛方 竹
盛 春
本籍
浦 安五郎
一
当二十九年
住居 東京府荏原郡品川町南品川宿千二百五十四番地 元通信 工員
照井慶次郎方 三 和歌山県那賀郡 山崎村大字山六百 二十五番地 伊藤方
本籍 元通信工員
東京市芝区白金志田町五十四番地
七 東京市芝 区三田 四国町二番地 四号 職 次
長野県北佐久郡北御牧村大字島川原七百七十 九番地 ノ三十
当二十六年
福 田 義
住居
本籍 住居 無
当三十二年 鹿児 島県 日置郡田布施村 大野五千四百二十 四番地
内
飯田繁造方
本籍
宮
東京府 豊多摩郡大久保町百人町百六十 一番地 職
住居
無
無 職 清
家
齢
当三十 一年 本籍 群馬県北甘楽郡西牧村大字本宿甲 三千五百九十五番地 元中外商業新報社従業員 閣太郎 当二十九年
当 二十八年
野 文 雄
宮崎県西臼杵郡岩井川村大字岩井川 三千八百六十三番地
黛
住居 東京市 浅草区 玉姫町七十番地 黛準太郎方
本籍
河 新潟県中魚沼郡真人村戊 二千九百四十 二番地
元報知新聞社発送部員
住居 同所
本籍
宝 作 当二十七年
金
太田黒年男方 細
新潟県中魚沼郡 上野村大宇三領 六十 二番地
雇 人
住 居 東京府 豊多摩郡戸塚町源兵衛七十 二番地
本籍 無
職
山梨県南都留郡東桂村境百八十 一番 地
高
職
口 国太郎
滝 口三吉方
滝
当 二十六年
岡山県和気郡塩田村 大字奥塩田千八百四十六番地
無
住 居 東京府豊多摩郡戸塚町諏訪 百七十三番地
本籍
住 居 東京府北豊島郡西巣鴨町向 原三千四百九十二番地 無
職
吉原正義方
菊 代
当 二十七年
橋 本
福岡 県浮 羽郡水分村大字野田千二百四十四番地
峻 蔵
当三十二年
立 石
市川喜 三郎方
本籍
職
東京府荏 原郡世田谷町 三宿七十六番地 無
住居
一
西 本籍
子
当二十 四年
川 露
本籍 宮 崎県西臼杵郡三ケ所村大字三ケ所七千九百二十七番地 ノ
住居 東京市小石川区雑司ケ谷町百二十五番 地 無 職
橋
児玉政雄方
山梨県北巨摩郡 清里村樫山五百八十八番地 当二十 六年
土木請負業事務員
住居 同県南都留郡 禾生村字古 川度
ヨ キ
住 居 東京府豊多摩郡 戸塚町源兵衛百五十 六番地 菊 池原嘉 助方
本籍
岡山市下田町十七番地
小 本籍
林 孟
知
茂
当二十 四年
藤
直
文
当二十八年
俊 夫
当 二十七年
合
当 二十六年
島
矢島弘方 矢
東京府 豊多摩郡中野町仲町五百四十六番地 職
青森市大字下新町八十番地
無
住居
本籍 職 落
伊
小島 重雄方
熊本県葦北郡津奈 木村大字千代五百 八十六番 地
無
住居 東京市 四谷区永住町 一番地 石 塚七蔵方
本籍 職
職 当二十七年
極
宮城県加美郡小野田村東小野田字下野目 久保田南十二番地
無
住 居 東京市小石川区諏訪町四十九番地
本籍 無
石川県石川郡 二塚村字北笹 塚八十五番地
佐 々木
住 居 東京市芝区白金 三光町百五十三番地 佐 久間方
本籍
住居 東 京府 豊多摩郡戸塚町諏訪 二百九番地
本籍
無 職
笹
岐阜県羽島郡松枝村大字北及千七十七番地 職
高
野 与
作
三
当三十 一年
島 宣
当二十三年
藤村幸 三方
増 治
新潟県中頸城郡里五十公野村字下中千八百 六十五番地
無
住居 東 京市本郷区東竹町三十三番 地 関方
本籍
職
波 英
巌
当 二十六年
川
当 四十四年
夫
当 二十六年
荻 野
谷
難
岡山県川上郡成羽町大字 上日名五百五十 一番地
無
住居 東京府豊多摩郡渋谷町金王七番地
本籍
東京市日本橋区長谷川町十 二番地
新聞記者
住 居 東京市小石川区東柳町十 六番地
本籍
職
豊橋市花田町字黒 福三十七番地ノ 一
無
住 居 同所
本籍
住居
本籍
飜訳業
東京府荏原郡目黒町中目黒九百五十番地
横浜市中区太 田町五丁目六十八番地 無
職
奈良県吉野郡十津川村大字小森九番屋敷
園
部
真
一
串 雄
当三十二年
瀬
信
春
当二十八年
峯
当 二十八年
弘 行
当 二十九年
西 田
中野重治方
道
住居 東京市芝区芝 公園 内十四号七番地 芝 園寮内
本籍
大阪市北区芝田町百十 一番地
寺
佐藤芳楠方
住 居 東京 府豊多摩郡杉並町高円寺二十五番地
本籍 東京市 浅草区北清島 町七十八番地
新聞 記者
住居 元関東金属労働組合事務員
本籍 埼玉県北足立郡 田間宮村 大字宮前百六十番地 著述業 笹
正之輔
住居 東 京市本郷区駒込千駄木町百 六十三番地 小池正次方 秋
当二十九年
本籍
小
竹
喜代次
衛
当三十 一年
林 直
当二十 六年
内
新潟県西頸城郡能生谷村 大字柱道千九百四十四番地
山梨県南都留郡禾生村五十五番戸
機 械工
住 居 同所
本籍
職
立
島
記
敏
当三十年
石 虎
佐藤安寿方
福岡県浮羽郡水分村大字野田二千二百四十 四番地
無
住居 東 京府荏原郡大井 町番地不詳
本籍
職
住居 東京府荏原郡大崎町桐ケ谷二百八十七番地 無
本籍 横浜市中 区西戸 部町字境 ノ谷千七百 一番地
田
住 居 大阪市港区 八幡屋元町 一丁目 二百八十八番地
元大阪市電気局従業員自助会書記
当二十四年
本籍 栃 木県上都賀郡西芳村大字金崎三百 二十八番地 ノ 一
田
三 郎
住 居 東京府豊多摩郡落 合町下落合千九百 二十三番地 上田只助方 無 職
上
本籍 山 口県熊毛郡塩田村第 三千 二百十番地 職 真
澄
当 二十三年
田 熊
住 居 東京府荏 原郡荏原町小 山三十四番地 浅田彦之亟方 無
佐賀県三養基郡旭村大字儀徳 三千四十 八番地
当 二十四年 本籍
桜東洋
俊
雄
当 二十七年
西 村
東京府 豊多摩郡落合 町上落合六百六十七番地 西村丁 一方 職
原
当 二十九年
長野県上伊那郡西箕輪村 千九百五十 一番地 ノ二
無
住居
本籍
東京府荏原郡 大森町 二千七百四十九番地
自動車 運転手
住 居 東京市芝区南佐久間町二丁目十七番地
本籍
蔵
佐川仁方
当 二十三年
長谷川 酉 福岡県企救郡東谷村大字市丸千五十 四番地
仕上工
住居 東京市芝区三田 四国町二番 地十三号
本籍
職
住居 東京府荏原郡入新井町不入斗千百 八十四番地 無
本籍
宇津宮事
広
定 吉
権三郎
当三十九年
酒 井
須藤彰方
当二十九年
学 道
町
当 二十八年
田 徳太郎
当二十九年
宇都宮
東京府荏 原郡品川町大字北品川宿二百八番地
住居 同府同郡同町北品川新宿百九十五番地 旋盤 工
与
本籍 秋田県南秋田郡土崎港町旭町七十七番地ノ内 一番
職
田庄五郎方 無
静岡市鷹匠町二丁目六番地
伊 東
住居 東京市深川区猿江裏町同潤会 アパートメ ント第七号館
本籍
土工
福岡市大浜町四丁目三十三番地
西 島
坂田義雄方
住居 東京府荏 原郡荏原町戸越 八百九十五番地
本籍
職
住居 東京市牛込区赤城下町十 六番地 無
当二十七年
本籍 埼 玉県北埼玉郡 下忍村大字樋上三十 三番地 職
泰
甫
一
みつよ
当 二十八年
盈之進
当三十 一年
谷
当三十年
黒 川
同潤会 アパートメント
当三十 一年
須 永
住居 東京市牛込区中 里町二十七番地 木村善蔵方 無
本籍 福井県南条郡武生町旭百十六番地
職
旭川市大町十二丁目三番地
無
第十五号館第六百十 四号
住居 東京市深川 区扇橋町 一丁目十九番地
本籍
大
住 居 東京市芝区白金 三光町五百十三番地 佐久間方 無 職
本籍 東京市本所区厩橋四丁目十五番地 ノ 一
泉
住居 東京府豊多摩郡杉並町高円寺七百九十四番地 歯科医
本籍 山 口県玖珂郡祖生村 四千五百九十三番地 職
住居 東 京市深川区西平井町百五十 一番地 根岸喜 一方 無
本籍
宮城県桃生郡前 谷地村 和淵百三番地
福島県石城郡小名 浜町字本町十五番地
出版社従業員
住居 東 京市深川区西平井 町百五十番地
本籍
東京市神田区連雀町十 八番地
旋盤職 工
山
県 千
樹
当二十七年
健 作
野 義
一
当三十二年
次
当三十 一年
伊 藤
小
住居 東京府荏原郡品川町南品川三ツ木八百六十 二番 地
本籍
理
雄
当二十 八年
藤 忠
当 四十三年
時 国
住居 東京府荏 原郡目黒町上目黒六百二十六番地 著述業
近
本籍 東京府荏原郡目黒町中目黒七百四十五番地
東京市 麻布区市兵衛町 一丁目 六番地
医 師
住 居 同所
本籍
住 居 沼津市下香貫字仕込二百九十六番地 ノ三
無
職 大
秘密 結 社 ナリ シ カ、 同 十 二年 ノ検 挙 並関 東 地方 ノ大 震 災 ニヨリ 殆 ド
潰 滅 状 態 ニ陥 リ シ カ ハ残 存党 幹 部 ハ之 ヲ機 トシ所 謂 不純 分 子 清 算 ノ
次
原
タ メ同 十 三 年 二、 三 月 ノ交 一先 ヅ解 党 決 議 ヲ為 ス ト同時 ニ党 再 建 ヲ
健
当 三十 一年
マル ク ス主 義 ヲ発 刊 シ共 産 主 義 ノ 宣 伝煽 動 ヲ怠 ラ サリ シト コ ロ コミ
主眼 ト ス ル再 組織 委員 会 (ビ ユー ロー) ヲ設 ケ同 年 五 月機 関 紙 雑 誌
塚
リ党 員 佐 野 学 外 数 名 ハ同 十 四年 一月 上海 ニ会合 シ其 指 導 下 ニ再 建 方
立 シ コミ ン ター ン支 部 ト シ テ承 認 セ ラ レ其 指導 援 助 ノ下 ニ無 産 政 党
将来 ノ党 員 タリ 得 ベキ分 子 ノ獲 得 ヲ主 眼 ト スル秘 密 結 社 ノ組 織 ヲ確
然 同様 ナ ル新 共 産 党 結 成 ノ タ メ ニ先 ツ共 産 主義 思 想 及 政策 ヲ宣 伝 シ
ノ役 員 ヲ任命 シ テ組 織 並 活 動 ノ方 針 ヲ定 メ茲 ニ前 記 日本 共 産 党 ト全
ー ン﹂ ノ 一般 的 規 約 ニ準 拠 ス ヘキ コト其 他 ヲ議 定 シ中 央委 員 長其 他
得 シテ 細 胞 ヲ組 織 ス ル コト、 機 関 紙 無産 者 新 聞 ノ 発刊 、 ﹁コ ミ ン タ
ー ゼヲ 確 定 シ従 来 ノビ ユー ロー員 ヲ中央 委 員 ト為 シグ ル ープ 員 ヲ獲
﹁コム ニ スト、 グ ル ープ ﹂ ト改 メ右 決定 ニ則 り政 治 テ ーゼ 、 組織 テ
多 摩郡 落 合町 下 落 合党 員佐 野 学 方 ニビ ユー ロー会議 ヲ 開 キ 名 称 ヲ
夫 等決 定 ノ趣旨 ヲ体 シテ諸 般 ノ闘 争 ヲ展 開 シ同年 八 月初 頃東 京府 農
ー ン会 議 ニ於 テ労 働 組 合運 動 ニ関 スル基 準 ヲ定 メ (同 上五 月 テ ー ゼ)
針 ヲ決 定 シ ( 所 調 上 海 一月 テ ーゼ ) 次 テ同 年 五 月 ノ 同地 プ ロフイ ン タ
鷲太郎 当 三十 一年
沢
当 二十 七 年
ンタ ー ン極東 部 長 ハ右 解 党 ニ反対 シ テ党 ノ 即時 再 建 ヲ指 令 シ タル ヨ
同所
前 橋 市新 町 六十 三番 地
喜
秋 田 県 山 本郡 鹿 渡 村 字 町後 二十 一番 地
東 京府 豊多 摩 郡 淀橋 町角 筈 八 十 四番 地
直
本籍
平
住居
本籍
紡績職工
住居 元東 京市 電 気 局車 掌 小
右 各 被 告 人 ニ対 ス ル治 安維 持 法 違 反 及 被告 人 三 田村 四郎 ニ対 スル
文
傷 害 被 告 事 件 ニ付 併 合 審 理 ノ 上 終結 決 定 スル コト左 ノ 如 シ 主
被 告 人 大 原 健次 、 平 塚 直 喜 、小 沢 鷲 太 郎 ヲ除 キタ ル各 被告 人 ニ 対 ス ル被 告 事 件 ヲ東 京 地 方 裁 判所 ノ公 判 ニ付 ス
曩 ニ大 正 十 一年 頃創 立 セラ レタ ル 日本 共 産党 ( 所 謂 第 一次 日本 共
タ ル結 果 漸 次 グ ル ープ員 ヲ増 加 シ 政党 タ ル ノ面 目備 ハル ニ伴 ヒ自 然
働 者農 民 ノ闘 争 ヲ激 発指 導 シ鋭意 主義 政 策 ノ宣 伝組 織 ノ拡 大 ヲ図 リ
動 其他 荀 モ利 用 シ得 ル限 リ ノ政 治 的 、 経 済 的 各般 ノ時 事問 題 ニ付 労
問 題、 労 働 組 合運 動、 労 働 農 民党 対 策 、 無 産 青年 同 盟 問題 、 農 民 運
産 党 ) ハ共 産 イ ンタ ー ナ シ ヨ ナ ル (コミ ン ター ン) ノ 日本 支 部 ニシ
日本共 産 党 ト称 ス ル ニ至 リ シ カ同 十 五 年十 二 月四 日山 形 県 南置 賜郡
由
テ革 命 的手 段 ニ拠 リ我 国体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制度 ヲ否 認 シプ ロレタ
理
被 告 人 大 原 健次 、 平 塚 直 喜、 小 沢 鷲 太郎 ハ各 免 訴 ス
リ ア 独 裁 ノ社 会 ヲ樹 立 シ因 テ以 テ共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト スル
任 委員 ヲ 選任 シ中 央委 員 長 共 他 ノ役 員 、 中 央 委員 会直 属 ノ専門 部 ヲ
央執 行 委 員 会 ( 新 中央 委 員 会 ) ヲ開 キ不 在 中 央委 員 ノ補 充 ヲ為 シ常
員 ヲ選任 シ其 翌 五 日同 県 同 郡小 野 川 村 小 野 川 温泉 某 旅館 ニ第 一回 中
労働 組 合 運 動 方 針 並規 約 等 ヲ決 定 シ中 央 委 員 、 同候 補 者 其 他 ノ各 役
山 上村 五 色 温 泉 宗 川旅 館 ニ党代 議 員 ヲ召 集 シテ大 会 ヲ開 キ 党 宣言 、
ヲ煽 動 組織 シ臨 時 議 会 解 敵、 普 通 選 挙 即行 ノ請 願 運動 ヲ起 シ此等 諸
実 施 ニヨ ル労働 者 ノ生 活 保 証 ヲ要 求 シ 全国 的 ニ工 場代 表 者 会議 運 動
的 失 業 賃銀 引 下不 払 ニ反 抗 シ テ緊 急救 済 法 並 失 業 手当 法 ノ即時 制 定
以 テ少 数財 閥 ヲ保 護 救 済 スル モ ノナ リ ト称 シテ 反対 シ労 働 者 ノ大 衆
ヲ拡 張 シ同年 四 月勃 発 セル金 融 恐慌 ニ対 シ テ ハ政府 ノ五 億 円補 償 ヲ
ト シ テ同党 ノ政 治 テ ー ゼ 並組 合 テ ーゼ ヲ発 表 シ 之 ニ則 リ無 産者 新 聞
運 動 ヲ通 シテ大 衆 ノ革 命 化、 共 産 主 義 労働者 ノ養 成 ニ努 メ﹁工場 ヘ﹂
設 ケ 夫 々担 任 者 ヲ任 命 シ タリ 於 是名 実 共 ニ政 党 ノ態 容 整 ヒ前 記共 産 党 ト同様 ナ ル 日本 共産 党 ノ確 立ヲ 見次 テ同 年 十 二月 下旬 被 告 人 三田
ノ合 言 葉 ニヨリ闘 争 ヲ展 開 シテ 工場 細 胞 ヘノ再 組 織 ノ基 礎 ヲ培 ヒ対
付 テ ハ農 民 大 会 ノ運 動 ヲ組織 拡大 シテ 農 民 ノ大 衆 行 動 ヲ激 励 シ農 民
支 問 題 ニ付 テ ハ大 衆 的 ナ ル対 支 非 干 渉 同盟 運 動 ヲ起 シ、 農 民問 題 ニ
組 合 統 一ノタ メ ニ闘 ヒ労 働 者 ト農 民 トノ 革 命的 同 盟 ノ思 想 ヲ宣 伝 シ
ニ会 合 シ テ右 決 定 ニ基 キ組 合 運 動 方針 ヲ起 案 シ タリ 従 来 ﹁コ ム ニス ト、 グ ル ープ ﹂ ハ所 謂 山 川 イズ ム ニ指 導 セラ レシ
其 他 各 般 ノ問 題 ニ付 党 ノ指導 的意 見 ヲ発表 シ闘 争 ヲ展 開激 化 スル ト
村 四郎党 員 渡 辺 政 之輔 外 数 名 ノ党 幹 部 ハ群 馬 県 下 伊香 保 温 泉 某 旅館
ニ代 リ テ指 導 理 論 ト ナル ニ至 リ従 テ前記 大 会 ノ決 定 宣 言方 針 等 亦自
カ大 正 十 五年 中 頃 ヨリ所 謂 福本 イ ズ ム抬 頭 シ山 川 イ ズ ムヲ排 撃 シ之
同時 ニ其 実 践 過 程 ニ於 テ福 本 イ ズ ムヲ補 正 シタリ
一面 コミ ンタ ー ン ハ前 記 党 代表 者 ノ報 告 ヲ聴 キ意 見 ヲ徴 シ同 年 七
ラ其 影 響 下 ニアリ シ ト コ ロ之 ニ関 シテ ハ独 リ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ 日
カ ンカ タ メ右大 会 ノ報 告 ヲ兼 ネ党 代 表 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ派 遣 ス
本 派 遣 員 カ 反対 ナ ル ノミ ナ ラ ス党 内 ニモ亦 異 論 ア ル ヲ以 テ裁 断 ヲ仰
ヨリ事 務 引 継 ヲ受 ケ爾 来 屡 中 央常 任 委 員 会 ヲ 開 キ各 委 員 間 ノ事 務 分
組 織 部 長 、 政治 部 長 ヲ任 命 シ タリ 於 是 留守 中央 委 員 ハ派 遣中 央 委 員
同 三田 村 四 郎、 党 員 志 賀義 雄 ) ヲ常 任執 行 委 員 ト シ中 央執 行 委 員 長 、
セ シ ムル タ メ 六名 ノ留 守 中央 委 員 ヲ置 キ 内 三名 ( 被 告 人市 川 正 一、
中 央 執 行 委 員会 ハ右 派遣 代 表 タ ル中 央委 員 ノ留 守 中 臨 時党 務 ヲ処 理
プ テ ン会 議)、 地 方 委 員 会 、中 央 委 員会 ヲ設 ケ民 主 主義 的 中 央 集 権
ヲ行 ヒ細 胞、 地 区 委 員 会 ︵ 其確 立 ニ至 ル迄 ノ過 渡 的機 関 ト シテ キ ヤ
場 細 胞 ヲ以 テ基 礎 組織 ト スル新 方 針 ノ下 ニ組織 変 更 ( 所 謂 再 組織 )
織 テー ゼ、 労 働 組 合 テ ー ゼ ヲ作 成 シ党 ノ基 礎 ヲ労 働 者 大 衆 ニ置 キ工
ヲ整 へ中 央 諸 機 関 ノ再 組織 ヲ為 シ右決 議 ニ従 ヒ新 ニ政 治 テー ゼ、 組
ニ関 スル報 告 ヲ為 シ以 来 党 ハ右 決 議 ヲ実 行 ニ移 ス タ メ ニ諸 般 ノ準 備
員 会 及留 守中 央 委員 等 会 合 ( 報 告 会議 ) シ派遣 中 央 委 員 ヨリ 右決 議
テ帰 朝 シ タ ル ヲ以 テ 同年 十 二月 一日栃 木 県 日光 山 中 ニ右 派 遣中 央 委
月 日本 問 題 ニ関 スル決 議 ( 所 謂 七 月 テ ーゼ )ヲ為 シ党 代表 ハ之 ヲ携 ヘ
担 並事 務 局 其他 ノ職 制 ヲ定 メ又 必要 ニ応 シ テ 中 央委 員 会 持 廻 拡大 中
主 義 ニヨリ下 方 ヨリ順 次 上 方 ニ活 動 ヲ反 映 シ 上級 機 関 ハ順 次 其 下級
ル コト 、シ 昭和 二年 一月中 旬 同県 下 草津 温 泉 某 旅館 ニ於 ケ ル第 二回
ア リ シ ニ拘 ラ ス臨 時 機 関 タ ル性質 ニ鑑 ミ前 記 五 色大 会 ノ決 定 ヲ基 本
央 委 員 会 ヲ開 キ諸 般 ノ対 策 ヲ講 セシ カ其 間 福 本 イズ ム ニ対 スル論 難
機 関 ヲ統 制 シ党外 大 衆 団 体 内 ニ党 フ ラ クシ ヨ ンヲ組 織 シ中 央 常 任 委
議 ヲ 煽 動 ス ル ト同 時 ニ其 再 建 運 動 方針 ヲ指 示 シ斯 ク シテ 只 管党 再 建
抗 議 ノ共 同闘 争 ヲ各 煽 動 シ所 謂 三 団体 ノ解 散 ニ対 シ テ モ亦 大 衆 的 抗
メ合 法的 機 関 紙 タ ル 無産 者 新 聞 ト相俟 テ非 合 法 的機 関 紙 赤旗 ヲ発 行
四 、対 支 出 兵 反対
三 、治 安 維持 法 撤 廃
二 、 農 民組 合 問 題 対 策
一、第 五十 五 議 会 ニ対 スル闘 争
運 動 ニ熱 中 シ コ ミ ンタ ー ン指導 ノ 下 ニ同 年 五 月 ヨリ七 月 ニ亘 リ
員 ノ事 務 担 当 ヲ定 メ中 央 部 ニ事 務局 並組織 部 其他 ノ専 門 部 ヲ置 キ各 機 関 ニ夫 々責任 者 ヲ任 命 シ テ各 其統 制 及 上 下 ノ聯 絡 ニ当 ラ シ メ ﹁レ
シ党 ノ存 在 及 主 義 政策 ノ宣 伝 煽 動 並組 織 者 タ ル任 務 ヲ負 ハシ メ所謂
ポ ー タ ー﹂ ノ制 ヲ定 メ テ指 令 、機 関 紙 其 他 文書 ノ伝 達 配付 ヲ為 サ シ
大 衆党 ノ合 同問 題、 現 議 会 解 散 並総 選挙問 題、 農 民問 題 、 婦 人運 動 、
六、 府 県会 議 員 選挙 戦
五 、 農 民 ノ 立入 禁 止 反 対
七 、救 援会 ノ大 衆化 即 工場 班 農 村 班 確 立 ノ運 動
シ殊 ニ昭 和 三年 二 月 ノ衆 議 院 議 員 選 挙 ニ際 シテ ハ堂 ノ大 衆 化 即 チ党 ノ存 在 ト其 諸 政策 ノ普 及 及 党 員獲 得等 党 影 響力 ノ拡 大 強化 ニ努 ムル
九 、 三 団 体 再 建 運 動 ノ積 極 化
八 、社 外船 乗 組 員 ノ スト ラ イ キ
戦 争 反対 闘 争 同 盟 、対 支 非 干 渉 運 動等 ニ付 各 対策 ヲ定 メ テ之 ヲ 公表
ト 同時 ニ大 会 開 催 ノ 準備 ヲ進 メ ツ 、ア リ シ折 柄 同年 三 月 十 五 日 ノ大
十 、 新党 準備 会 ノ支 部 組織 ヨリ 大 会 開 催 ヘノ運 動
検挙 ( 所 謂 三 ・ 一五事 件 ) ニ遭 遇 シ翌 四月 十 日 ニ ハ其 直 接 指導 下 ニ アリ タル 日本 労 働 組 合評 議 会 ( 以 下評 議 会 ト略 称 ス) 労 働 農 民党 及
十 一、 評 議 会 再 建 ノ タ メ ニ地 方 大会 ノ開 催 ヨリ全 国 大 会 ヘ ノ 運
翼 大衆 団 体 ノ諸機 関 ノ再 建 ニ従 ハシ メ同 人等 ハ該 検 挙 ヲ以 テ 全労 働
郎 ヲ組 織 部 長 ニ各任 命 シ テ破 壊 セラ レタ ル党 組織 、 機 関 並 合 法 的 左
委 員長 政 治 部 長 ニ、 被 告 人 鍋 山 貞親 ヲ組 合 部 長 ニ、 被 告 人 三 田村 四
中 央常 任 委 員 会 ヲ編 成 シ、 右 検 挙 ニ漏 レタ ル渡 辺政 之 輔 ヲ中 央 常 任
六 、 各 地共 産 党 事 件 闘 士釈 放 及 公 判 公 開 ノ タ メノ運 動
五 、農 民 ノ小 作 料及 公 課全 免 運 動
四 、 東 電従 業 員 ノ争 議
三 、東 京市 会 議 員 ノ 疑獄 事件 ニ対 ス ル闘 争
二 、 北 海道 々会 議 員 選 挙戦
一、 全協 関 東 地 方 ノ創 立大 会
検 挙 ) ヲ 受 ケ シ カ而 カ モ尚
其 他 ノ 諸闘 争 ヲ指導 敢 行 シ タ ル ト コ ロ同 年 八 月再 ヒ検 挙 ( 所謂 八 月
動
全 日本 無 産 青 年同 盟 モ亦 解 散 ( 所謂 左 翼 三 団体 ノ解 散) ヲ命 セラ レ
同党 ハ該 検 挙 及其 後 引 続 キ テ ノ検 挙 ニヨリ党 員 ノ大 半 ヲ喪 ヒ諸機
タリ
関 ハ破 壊 セ ラ レ聯 絡 断絶 シ潰 滅 ノ危機 ニ瀕 シタ ル カ在 上海 コミ ンタ
者 及全 農 民 ニ加 ヘラ レタ ル弾 圧 ナ リ ト強 ヒ労働 者 農 民 ニ対 シ テ ハ大
七 、東 京市 会 解 散 運 動
ー ン日本 支 部 派 遣員 ヨリ 検 挙 対策 其 他 ニ付 指 導 ヲ受 ケ 其 翌 四 月新 ニ
衆 的反 抗 闘 争 ヲ労 働 組合 、 農 民 組合 ヲ初 メ全 無産 者 団 体 ニ対 シ テ ハ
八、 新党 準 備 会 ノ結 党 運 動 其 他 ノ諸闘 争 ヲ遂 行 シタ リ 然 ル ニ同 年 十 月 又 モヤ検 挙 (所謂 十 月検 挙) ヲ受 ケ党 機 関 ノ 一部 ヲ喪 ヒシ ヨリ 被 告 人 三 田村 四郎 ハ即 時臨 時 指導 部 ヲ組 織 シ全 国的 聯
化 スル モノ ニシ テ左 翼 ノ労 農 党 スラ現 ニ其 傾 向 ヲ示 シ居 ルカ故
ニ斯 ル労 農 政 党 ハ之 ヲ否 定 シ ﹁プ ロレタ リ ア ート ﹂ ノ政 党 ハ共
別箇 ニ其 時 々刻 々ノ運 動 情 勢 ニ於 テ組 織 スル コト
産 党 ノ ミナ ル コト ヲ 一層 強調 シ労 働 者農 民 ノ闘 争 同盟 ノ組 織 ハ
場 ノ獲 得、 工場 委 員会 ノ組 織 及獲 得、 ス トラ イ キ委 員 会 ノ重 視 、
三 、労 働 組 合 運 動 問 題 ニ付 テ ハ第 一ニ評議 会 ノ再 建 強 化就 中 大 工
党 フラ ク シ ヨ ン及 革命 的 反 対 派 ノ 形成 強 化 、 下 カラ ノ組 合 統 一
一、 左 翼労 働 組 合 全国 結 成 ノ タ メ ノ運 動
絡 ノ恢 復 ニ努 メ 一方 引続 キ
運 動 ニ力 ヲ尽 ス ヘキ コト
宣 伝解 説 ノ 必要 、 工 場内 ノ煽 動、 大 衆動 員 示威 運 動 等 ノ組 織 的
五 、 宣伝 煽 動 ニ付 テ ハ 一般 労 働 者 ニ理解 サ レ易 キ平 易 ナ ル革 命 的
労 働者 ノ組 織 ヲ図 ル コト
ヲ宣 伝 シ農 民組 合 ヲ農 民 協 会 又 ハ農 民委 員 会 ニ発 展 セ シ メ農 業
民 へ﹂ ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ 掲 ケ土 地 ノプ ロレ タリ ア国 有 ノ思 想
四、 農 民問 題 ニ関 シ テ ハ ﹁大 土地 所 有 の没 収 ﹂ ト共 ニ ﹁土 地 を農
二、 無 産者 新 聞 発 行 停 止 ノ陰 謀 ニ対 スル闘 争
四、 共 産党 事 件 公判 公 開 及闘 士被 告 人釈 放 ノタ メ ノ大衆 的 闘 争 ノ
三 、 全 国労 働 組 合 会議 即 時結 成 ノ タ メノ闘 争
組織 五、 秋 ノ農 民 闘 争 ノ指 導 六、 新 党 準 備 会 ノ結 党 運 動
日本 共 産 党 ハ以 上 ノ如 ク数 回 ノ検 挙 ニも 拘 ラ ス尚 頑 強 ニ闘 争 シナ
其 他 諸般 ノ闘 争 ヲ指導 遂 行 シ タリ
六、 青 年及 婦 人 ノ組織 問 題 ニ関 シ テ ハ共産 青 年 同盟 ノ強 化 、青 年
計 画的 遂 行 、 労 働 者 自衛 隊 ノ組 織等 ヲ強 調 ス ヘキ コト
川 正 一、 党 員 佐 野 学 等数 名 ヨリ成 ル代 議 員 団 ヲ 派遣 シ而 シテ該 代 議
及 婦 人労 働 者 ヲ左 翼 組合 ニ獲 得 スル コト反 軍 国 主義 反 帝 国主 義
カ ラ 一面 コミ ンタ ー ン第 六 回世 界 大 会 ニ中 央 常任 委 員 タ ル被 告 人市
員 団 ハ日本 共 産 党 ノ当 面 スル諸 問 題 ニ付 屡 参 加 討議 セ ル結 果 決 議 原
其 他 ヲ規定 セル所 謂 日本 共産 党 当 面 ノ任 務 ニ関 ス ル ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決
戦 争 ノ運 動 ヲ特 ニ青 年 及婦 人 ノ間 ニ拡 ムル コト
シ
案 ヲ作 成 ノ コミ ン ター ン日本 委 員 会 ニ更 ニ ﹁プ レシ ジ ウ ム﹂ ニ付議
法 ノ凡 ユル手 段 ヲ 利用 シ テ右 大 会 ノ成 果 ヲ宣 伝 ス ル ト共 ニ党 自 身 及
爾 来 日本 共 産 党 ハ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ト正規 ノ聯 絡ヲ 保 チ合 法非 合
定シタリ
革命 的 労 働 組 合 ノ破 壊 サ レタ ル諸 機 関 ノ再 建、 組 織 ノ拡 大 ヲ図 リ 前
強 化 シ党 員 採 用 ニ付 テ ハ理論 偏 重 ノ遺 風 ヲ 一掃 シ党 ノ地 下 組織
一、党 ハ多数 ノ労 働 者 ヲ吸 収 シ工 場 細胞 殊 ニ大 工場 ノ 細胞 ヲ確 立
ヲ鞏 固 ニ シ、 合 法的 活動 ト非 合 法的 活 動 ト ヲ十分 ニ結 合 シ合法
記 ノ臨 時 指 導 部 ヲ解散 シ テ新 ニ 一ノ臨 時 指 導部 ( 中 央 ビ ユー ロー)
的 舞 台 ヲ最 大 限 ニ利 用 シ地 方 及 都 市委 員 会 ヲ確 立 スル コト 二 、 所謂 労農 政 党 ナル モノ ハ形勢 ノ進 展 ニ伴 ヒブ ル ジ ヨア政 党 ニ
中 旬 同 委 員 会 直 属 ノ事 務機 関 ヲ設 ケ 一応 中央 部 ノ陣 容 ヲ整 ヘ次 テ翌
ル組織 的 聯絡 ノ恢復 及 中 央 機 関 紙 赤旗 再 刊 ノ計 画 ヲ 進 メ同 年 十 一月
ヲ組 織 シ被 告 人市 川正 一、 同三 田 村 四郎 ヲ其 構 成 員 ニ任 命 シ断 絶 セ
ヲ力 説 シ同 四年 三月 大 阪 ニ開 カ レタ ル 全 国農 民 組 合全 国 大 会 ヲ右方
ノプ ロ レタリ ア国 有 ノ思 想 ヲ 宣 伝 シ農 業 革 命 遂 行 ノ見 地 ヨリ農 民 暴
土 地 所有 の没 収﹂ 及 ﹁土地 を 農 民 へ﹂ ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト共 ニ土地
針 ノ 下 ニ指 導 シ着 々農 村 細 胞 組 織 ノ準 備 ヲ進 メ又 、旧 評 議 会 ノ再 建
動 ヲ支 援 ス ヘキ旨 ヲ労 働 者 ニ煽 動 シ労働 者 農 民 ノ革命 的 同 盟 ノ 必要
被 告 人 市 川 正 一、 同 鍋 山 貞親 、 同 三 田 村 四 郎 ノ三 名 ヲ以 テ新 ニ 一層
ト シ テ日本 労 働 組 合 全 国協 議 会 ( 以 下 全協 ト略 称 )結 成 運 動 、 日本
四年 二 月中 被 告 人鍋 山 貞 親 国外 ヨリ帰 国 シタ ル ヲ以 テ同 年 三 月初 旬
強 化 サ レ タ ル中央 指 導 部 ヲ 組織 ス ル ニ至 リ タ ル カ昭 和 三年 十 月下旬
共 産 青 年 同盟 再 組 織 運 動 ヲ指 導 支 援 スル ト 共 ニ
二、 新 党 準備 会及 政 治 的 自 由獲 得労 農 同 盟 ニ対 ス ル対策
一、 党 組 織 事 業
四 、 建国 祭 ニ対 スル 闘争
三 、 国 際 無 産 婦人 デ ー
二 、 反帝 国主 義 戦 争 デ ー
一、 第五 十 六帝 国 議 会 ニ対 ス ル闘 争
以降 翌 四年 四月 下旬 ニ至 ル迄 ノ間 屡前 記 臨 時 指導 部 及 中央 指 導 部 会
三、 労 働 組 合運 動 対 策
六、 東 京 市 会議 員 選 挙 戦
五 、 三 ・ 一五 事 件 一週 年記 念 闘 争
議 ヲ開 キ
四、 無 産 政 党 合 同運 動 対 策
其 他 重 要 ナ ル諸 闘 争 ヲ敢 行又 ハ指導 シ 只管 党 組織 ノ拡 大 強 化 ヲ図 リ
五、 農 民運 動 対 策 六、 共 産 青 年 同 盟再 建 運 動 ニ対 スル支 援
大 会 ノ準 備 ヲ 進 メ居 ル中 同年 四 月 ノ検 挙 ( 所謂 四 ・ 一六事 件 ) ヲ見
被 告 人 市 川 正 一ハ
タ ル モノ ナ ルカ
七、 党 大 会 開 催 準備 其 他 諸 般 ノ 党最 高 政策 ヲ決 定 シ テ其 実行 ニ努 メ就 中党 組 織 事 業 ニ主
早 稲 田大 学 文 学 部卒 業 後 新聞 社 又 ハ通 信 社 ノ記 者 ト ナリ タ ル カ夙 ニ
力 ヲ傾 注 シ 同 三年 十 二 月中 央 機 関 紙 赤旗 ヲ再 刊 シ残留 党 員 ノ 糾 合 ニ 努 メ新 党 準備 会 ニ対 シ不 断 ノ指 導 ヲ怠 ラ サ ル ト同 時 ニ同 月下旬 ノ結
シ予 テ ヨリ共 産 主義 ニ共 鳴 シ大 正 十 二年 一月中前 記 所 謂 第 一次 日本
級 ﹂ ヲ発 行 シ 一方出 版 従 業員 組合 ノ創 立 ニ参加 シ テ労働 運 動 ニ従 事
共 産 党 ニ加入 シ同 年 六 月右 第 一次 共産 党 事 件 ニ連座 シ治 安警 察 法 違
社 会 主義 ノ研 究 ニ志 シ思 想 研 究 団 体木 曜 会 ヲ組 織 シ 雑 誌 ﹁無 産 階
反 ニ因 リ起 訴 収 監 セラ レ シ モ其 保釈 出 所 後 前 記再 組織 委 員会 ノ構 成
ハ後 身 タ ル政治 的 自 由獲 得労 農 同盟 ( 以 下政 獲 労 農 同 盟 ト略 称 )ヲ指
且 ツ全 国 各 重 要 地方 ニ ハ屡 巡 回 オ ルガ ナイ ザ ー ヲ特 派 シ残留 党 員 並
導 シ重 要 工業 地 帯、 貧 農 ノ 結 集 セル農 村 部落 ニ党 組 織 活動 ヲ集 中 シ
員 ト ナ リ雑 誌 ﹁マルク ス主 義 ﹂ ノ 編輯 等 ニ関 係 シ依 然 共 産 主義 運 動
党 大 会 ヲ利 用 シテ全 国 各 地 ノ革命 的 分 子 ノ調 査 ヲ遂 ケ 其結 党 禁 止 後
ヲ 党員 ニ獲 得 シ工場 細 胞 ノ確 立 強化 ニ努 メ 一方 農 民 ニ対 シ テ ハ ﹁大
各 地 ニ於 ケ ル情勢 調 査 、党 責任 者 ノ物 色推 薦 ヲ為 サ シ メ就 業 労 働者
ヲ 継続 中 同 十 四 年 八月 東 京 府 豊 多摩 郡 落 合町 下 落 合佐 野 学 方 ニ於 テ
其 他 各 種 争議 ノ応 援 等 ニ付 協 議 シ其 決定 ヲ夫 々実 行 シ
五 、 対 支 非 干 渉 運 動 ニ関 ス ル件
四、 同 年 三 月頃 ヨリ同 年 六 月 下旬 頃 迄 ユー ス責 任 者代 理片 山 峰 登 ヲ
ケ
三、 日本 駐 在 コミ ンター ン派 遣員 ニ適 時 情勢 ヲ報 告 シ テ其 指導 ヲ受
ノ論 説 、 記事 ヲ掲 載 発表 シ
二、 無 産 者 新聞 其 他 ニ ﹁グ ル ープ ﹂ ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 スル諸 般
同 人 ヨリ勧 誘 セラ レ前 記 コム ニ スト、 グ ル ープ カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ越 エテ翌 十 五 年 二 月下 旬 以 降 同 グ ル ープ ノ ﹁ゼ ネ ラ ル、 セク レタ リー ﹂ 日木 共 産 党中 央 委 員 、 留 守 中 央 委員 長 、 中 央常 任 委 員 、プ ロア ジ部 長其 他 ノ要 職 ニ就 キ党 ノ枢 機 ニ参 与 シ来 リ タ ル モノ ナ ル ト コ ロ 第 一、大 正 十 四 年九 月 ヨリ同 年 十 二 月中 ニ至 ル間 前 記 コ ム ニス ト、
員 ト共 ニ中央 委 員 会 ヲ開 キ 右徳 田球 一ヨリ 同 人 カ齎 セル ﹁コミ ン
五 、同 年 六 月中旬 埼 玉県 粕 壁 町附 近 ニ於 テ 徳 田 球 一其 他 ノグ ル ープ
通 シテ ﹁ユー ス﹂ ノ指 導 ニ当 リ
郡 代 々幡 町 幡 ケ谷笹 塚 ノ右 西 雅 雄方 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会
タ ー ン﹂ ノ党 再 建 ニ関 ス ル指令 ノ報 告 ヲ受 ケ タ ル後其 実 行 方法 ニ
グ ループ 員 佐 野 文 夫、 同西 雅 雄 等 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ右 期間 内 同
議 ニ出席 シ同 人等 ト共 ニ無 産 者 新聞 社 説、 無 産 政 党 ノ性 質任 務 、
付協 議 シ
六 、 同 月半 過 頃 同 県 下東 山 温 泉 ニ於 テ前 記 各 グ ル ープ 員 ト共 ニ中央
無 産 政党 ト共 産 党 ト ノ関 係 其 他 ニ付 討 議 スル 一方 政 治 研 究会 東 京
第 二、 同十 五 年 二 月下旬 前 記 コム ニスト、 グ ル ープ 中 央 委 員 ト ナ リ
セ ル同 年 三 月 ノ コミ ンタ ー ン及 プ ロ フイ ンタ ー ンノ各 日本 問 題 ニ
委員 会 ヲ開 キ互 ニ情勢 報 告 ヲ交 換 シ タル後 徳 田球 一ヨリ岡 人 ノ齎
評 議 会 内 ニ外 廓 ヲ形 成 シテ其 左 翼 化 ニ努 メ
同 時 ニゼ ネ ラ ル、 セ ク レタリ ー 並無 産 者 新 聞社 主 筆 ニ任 命 セラ レ
関 スル決 議 ノ内 容 ニ付 報 告 ヲ受 ケ 其 実行 方 法 ヲ協 議 シ
テ就 任 シ前 任 者 佐 野 学 ヨリ事 務 引 継 ヲ受 ケ爾 来 同年 六 月下旬 ニ至 ル 迄 ノ間
球 一、 中 尾 勝男 、 河 田 賢治 其 他 ノグ ループ 員 ト共 ニ拡 大 中央 委 員 会 ヲ開 キ
七 、 同 月 下旬 群 馬 県 碓 氷郡 磯 部 町 磯 部 鉱泉 附 近 碓氷 河 原 ニ於 テ徳 田
一 、 即 時 グ ル ープ ヲ拡 大 シ翌 年 二 月 頃党 大 会 ヲ開催 ス ル コト
一、 東 京市 芝 区南 佐 久 間 町 ノ無 産 者 新聞 社 附 近其 他 ニ於 テグ ル ー
ヲ開 キ
二 、 労 働 者 要素 ヲ多 分 ニ吸 収 シ テ工 場 細 胞組 織 運動 ニ参 加 セシ ム
プ 員 渡 辺政 之 輔 、同 杉 浦 啓 一、 同野 坂 参三 等 ト共 ニ屡中 央 委 員 会
二、 労 働 組合 運 動 特 ニ労働 組合 総聯 合 組織 運 動 、 評議 会 強 化 ニ関
議 会 ニ働 掛 ク ル コト
三 、労 農 党 ヲ左 翼 ノ指 導 下 ニ奪取 ス ルタ メ組 織 的 ニ各地 方 準 備協
ル コト
一 、 無 産 政 党 組織 運 動 対策
スル件 三 、議 会 解 散 請 願運 動 ニ関 スル 件 四 、英 国 総 同 盟 罷業 応 援 運 動 ニ関 スル件
派 ヲ糾 合 シ テ統 一運 動 同 盟 ヲ建 設 シ以 テ総 聯 合 組織 実 現 ノ中 心
四 、 評 議 会 ト 共 ニ全 国 組 合 会議 ノ再 建 ニ努 力 シ他 ノ凡 テ ノ 左翼 分
ノ上
田 村 四郎 居 室 其 他 ニ於 テ中 央常 任 委 員 会 ヲ開 キ前 記 各 委員 ト協 議
シ右期 間 内 屡 東 京 市 下谷 区 内市 村 座 前 某 ペ ンキ屋 二階 ノ被 告 人三
其 他 ヲ決 定 シ
三 、留 守 中央 ビ ユー ロー所 属 ノ事 務 局 設置 ノ件
二 、中 央 常 任 執 行 委 員間 ノ事 務 分 担 ノ件
一、政 治 テ ー ゼ、 組 合 テ ー ゼ発表 ノ件
機 関 タラ シ ム ル コト 五 、 コミ ンタ ー ン、 プ ロフイ ンタ ー ンノ 決議 ヲ敷 衍 シテ 之 ヲ無 産 者 新 聞 、 労 働新 聞 及 雑 誌 マル ク ス主 義 等 ニ公表 ス ル コ ト 六 、 ビ ユー ロー員 ヲ 七名 ニ増 員 シ従 来 ノ組合 部 ノ外 政 治 部 、組 織 部 及中 央 常 任 委 員 会 ヲ 新設 ス ル コト
第 三 、 其後 前 記 治 安警 察 法 違 反 ニ因 リ処 刑 セラ レ同年 十 二 月 十 二 日
荒 畑 勝 三 ニ対 シ山 川 均 ト共 ニ党 内 反 対意 見 ヲ代表 シ テ ﹁コミ ンタ
合 シ前 記 代表 派 遣 ニ関 スル決 定 ノ報 告 ヲ為 シ且其 指 令 ニ基 キ党 員
年 二月中 東 京市 内 外 ニ於 テ数 回 日 本駐 在 コミ ンタ ー ン派 遣 員 ト会
治 上、 組 織 上其 他 一切 ノ党 活 動 ヲ統 轄 シ党 全 体 ヲ代 表 シ、 其 間 同
第 六、前 記 期 間 内 留 守 中央 委 員 長 ト シ テ中 央 常 任委 員 会 ヲ指 導 シ政
出 所 シ タ ル カ先 之 前 記 五色 大 会 ニ於 テ中 央 委 員 ニ任 命 セラ レ出 所
レタ リ ー ノ職 ヲ退 キ
等 ヲ協 議 決 定 シ其 頃 右 政 治 部 員 ニ選 任 セラ レ前 記 ゼネ ラ ル 、 セク
後 右 要 職 ニ就 キ
辺 政 之 輔、 同杉 浦 啓 一、 同福 本 和夫 等 ト群 馬 県 下 草津 温 泉 某 旅 館
某 方 ニ於 テ被告 人 三田 村 四 郎、 党 員 佐 野学 、 同志 賀義 雄 、 同 杉 浦
第 七 、 同 年 四 月頃 二 日間 ニ亘 リ東 京 府 北 豊島 郡 西 巣鴨 町大 塚 駅 附近
ー ン﹂ ヘ出 向 スル カ若 ハ意 見書 ヲ提 出 ス ヘキ旨 勧告 シ
ニ於 テ第 二 回中 央 執 行 委 員会 ヲ開 キ前 記 大 会 決 定 事項 ノ報 告 ヲ受
一、 党 内 及 党外 大 衆 団 体 内 ノ極 左 的 偏 向
啓 一、 同 国 領五 一郎 、 等 ト 共 ニ中 央 委 員会 ヲ開 キ協 議 ノ 上
第 四 、 翌 昭 和 二年 一月 中旬 被告 人三 田村 四郎 、 党 員 徳 田球 一、 同渡
一、 右 大 会決 定 事 項 ノ 報 告及 該 決 定 ニ関 ス ル党 内 対 立意 見 解 決 ノ
二、 レフ ト及評 議 会 ノ関 係
ケ之 ヲ承 認 シタ ル後
三、 労 農 総 聯 合問 題 四、 党 ト労 働 者農 民党 ト ノ関 係
タ メ党 員渡 辺政 之 輔 、 同徳 田 球 一、 同 福本 和 夫 等 ヲ ﹁コミ ンタ
其 他 ノ諸 問 題 ヲ決 定 シ
ー ン﹂ ニ派 遣 スル コト 二、 右 代表 ノ帰 国迄 留 守 中央 委 員 会 ヲ置 ク コト
同 水野 成 夫 等 ト共 ニ拡大 中 央 委員 会 ヲ開 キ協 議 ノ上
於 テ被 告 人 三 田村 四 郎、 党 員 志賀 義 雄 、 同村 山 藤 四 郎、 同 浅 野晃 、
第 八、 同 年 七 月 下旬 頃 東 京 府 豊 多摩 郡 千 駄 ケ谷 町 原 宿方 面 ノ某 方 ニ
其 他 ヲ協議 決 定 シ留 守 中 央委 員 長常 任 委 員 ニ任 命 セラ レテ就 任 シ 其 頃 党 員 渡 辺政 之 輔 等 ヨリ党 中 央 部 ノ事 務 引継 ヲ受 ケ 第 五 、 其 後 同年 十 一月 下 旬 ( 入 露 代表 帰 国事 務 引 継 迄 ) ニ至 ル迄 被 告 人 三田 村 四 郎、 党 員 志 賀義 雄 ト共 ニ中 央 常 任 執 行 委員 会 ヲ構 成
遣 代 表 ノ報 告 会 ニ出 席 シ同 代 表渡 辺政 之 輔 等 ヨリ 其 報 告 ヲ 聴 取 シ
第十 二、 同年 十 二 月 一日栃 木 県 下 日 光山 中 ニ於 テ開 カ レタ ル 前 記派
二、 労 働 組 合対 策
コト ヲ協 議 決 定 シ其 後 翌 三年 一月 二十 日頃 迄 ノ間 前 記 被 告 人方 ニ
タ ル後 コミ ンタ ー ンノ指 示 シタ ル新方 針 ニ基 ク活 動 ヲ開 始 ス ヘキ
一、党 当 面 ノ組 織 問 題
三 、農 民 運 動
於 テ被 告 人鍋 山 貞親 、党 員 佐野 学 、同渡 辺 政 之輔 等 ト共 ニ屡中 央 常
四 、支 那 革 命 ノ展 望 ニ関 スル 件 其 他 ノ諸 問 題 ヲ決 定 シ
浦 啓 一、 同中 尾 勝男 其 他 ト共 ニ中央 委 員 全 員会 議 ヲ開 キ協 議 ノ上
任 委 員 会 ヲ開 キ 且其間 同年 一月初 メ前 同 所 ニ於 テ右 三名 竝 党員 杉
田 村 四郎 及 党員 佐 野 学 、 同 杉 浦啓 一、 同志 賀 義 雄 、 同 国領 五 一郎、
一、 党 再 組 織 ニ関 スル件
第 九 、同 年 八 月 上旬 頃 同 府 同 郡 中野 町 党 員 浅野 晃 方 ニ於 テ被 告 人三
二、 報 告 書作 成 ニ関 スル件
四、 諸 テ ー ゼ起 草 ニ関 ス ル件
同 村山 藤 四 郎、 同 水 野 成 夫、 同是 枝 恭 二、 同 浅 野 晃 等 ト共 ニ拡 大
五 、 党 大 会 準備 ニ関 スル件
三、 各 細 胞 ニ対 ス ル新 方 針 ノ報 告 ニ関 ス ル件
一、 労 働 者 ニ食 ト任 事 ヲ与 ヘヨ
一、議 会 解 散請 願 運 動 展 開 ノタ メ当 面
二 、 働 ク農 民 ニ土地 ヲ保 証 セ ヨ
其 他 ヲ決 定 シ之 ニ基 キ
中 央委 員 会 ヲ開 キ協 議 ノ上 、
三、 凡 テ ノ人 民 ニ自 由 ヲ与 ヘヨ
一、 其 頃東 京 市 内諸 方 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ派 遣 セラ レテ
ヲ訴 フル檄 文 ヲ作 成 シ テ之 ヲ党 員及 共 鳴 者 ノ間 ニ秘 密 ニ頒布 シ
二、 政 治 テ ー ゼ及 全 国 ノ革 命 的 労 働者 ニ対 シ 日本 共 産 党 ヘノ参 加
右 新 方 針 ヲ摘 録 セル ﹁報 告 の要 点﹂ ナ ル文 書 ニ付 解 析 説 明 シ
四、 議 会 ヲ解散 セ ヨ ヲ中 心 ス ロー ガ ン ト シ テ採 用 シ且労 働 者 農 民、 青 年 等 ノ各 要 求 其他 ヲ ス ロー ガ ン化 スル コト 二、 レフ ト ニ関 ス ル件 等 ヲ決 定 シ且 其実 行 ニ努 メ
和 夫、 同志 賀 義 雄等 ニ指 令 シ テ無産 者 新 聞 ノ合 法 的 手 段 ト党 ノ
三、 プ ロア ジ部 長 ニ就 任 シ同 所 属 部員 タ ル党 員 是 枝 恭 二、 同 福本
ノ準備 ヲ為 シ
其 後 党 大会 ニ付 議 ス ヘキ組 織 ニ関 スル宣 言書 ヲ起 草 シ テ同 大会
リ東 京 市 牛 込 区若 松 町 ノ被 告 人方 ニ於 テ被 告 人鍋 山 貞 親、 党 員 渡
非 合 法 的手 段 ト ノ結 合 ヲ図 リ 以 テ党 ノ主 義政 策 ノ煽 動 宣 伝 ニ努
第 十、 コミ ンタ ー ン派 遣 代 表 帰 国後 即 チ同 年 十 一月下 旬 約 三 回 ニ亘
辺 政之 輔 、 同佐 野 学 ト会 合 シ留守 中 央 委 員 会 ノ活 動 情 勢 ヲ報 告 シ
四、 同 年 一月下 旬 上海 ニ渡 航 シ同 地駐 在 ノ コミ ン タ ー ン派 遣 員 ニ
メ
タ ル 上新 中 央委 員 会 ニ党 中 央 部 ノ事 務 引 継 ヲ為 シ
員 ニ任 命 セラ レタ ル旨 告 知 セラ レテ右 要 職 ニ就 キ
第 十 一、 前 記 派遣 代 表 ヨリ 同年 七 月頃 コミ ン タ ー ン ニ於 テ党 中 央 委
総 選挙 対 策 ニ付協 議 ノ 上指 令 又 ハ助 言 ヲ受 ケ テ 同年 二月 十 日頃
報 告 ス ルト 共 ニ重 要 問 題 就 中 同 年 二 月 二十 日施 行 ノ衆 議 院 議員
留 守 中 央 委 員 長在 職 中 ノ党 活 動 及代 表 帰 国後 ノ党 再 組 織 活 動 ヲ
二、 党 中 央 部 ノ健 在 ヲ即 刻党 員 並労 農 大 衆 ニ公 表 スル コト
一、 全 国 各 地 ノ機 関 ト ノ聯 絡 網 ノ恢 復
ノ指 導 ニ関 スル方 針 確 立 ニ腐 心 シ
上旬 ニ至 ル 迄 ノ間 連 日同委 員 会 ヲ開 キ 鋭 意党 再 建 並爾 後 ノ諸 闘 争
三、 建 国 祭 ニ対 スル闘 争
十 、 労 働 組 合 統 一産 業 別 合 同 ノ タ メ ノ闘 争
九 、 第 五 十 六 議会 ニ対 ス ル闘 争
八、 コミ ンタ ー ン第 六回 世界 大 会 ニ代 議 員派 遣 ノ件
部 派 遣 員 ノ下 ニ急 派 ス ル コト
七、 検 挙 報 告 ノ タ メ党 員岩 田義 道 ヲ上 海 駐在 コミ ンタ ー ン 日本支
六、 救 援 会 事 業 ノ急 速 ナ ル具 体 化
五、 右 検 挙 事 件 ヲ共 産 党 大 衆化 ノ タ メ ニ利用 ス ル コト
四、 党 外 大 衆 団体 及 党 ノ合 法 的活 動 機 関 ノ被 害 恢 復
三、 検 挙 ニ対 スル反 抗 闘 争 ノ煽 動組 織
帰 京シ 第 十 三、 其 後 同 年 三 月十 五 日頃 迄 ノ間東 京 市 京 橋 区南 鞘 町 党 員 渡 辺 政 之 輔方 其 他 ニ於 テ開 カ レタ ル中 央常 任 委 員 会 ニ屡 出席 シ テ前 記 上海 行 ノ結 果 ヲ報 告 シ被 告 人鍋 山 貞親 、 党 員 渡 辺 政 之輔 、 同 佐 野 学等 ト協 議 ノ上 一、 議 会 対 策 及 総 選 挙 戦対 策
四、 労 農 政 党 合 同 運 動対 策
二、 総 選挙 戦 ニ於 ケ ル党 活 動 ノ統 制及 批 判
五、 第 二 回全 国 組織 会議 開 催 ニ関 スル件
十 一、 農 民 組 合 ノ合 同 運動 ニ対 ス ル政 策等 ニ付 決定 ヲ為 シ之 ヲ実
検 挙 状 況 並 対策 ヲ報 告 シ且所 謂 左翼 三 団 体解 散 ノ対 策 ニ付 協議 ヲ
同 年 四 月八 日 頃出 発 セ シカ 上海 駐 在 ノ コミ ンタ ー ン派 遣 員 ニ前 記
第 十 六、前 記 コミ ンタ ー ン第 六 回世 界 大 会 日本 代 議員 ニ任 命 セラ レ
行 ニ努 メ
六、 モツプ ル委 員 会 ノ設 置 並其 テー ゼ作 成 七、 台 湾共 産 主義 者 グ ル ープ ノ政治 テ ー ゼ及組 織 テ ーゼ ニ関 スル 件
遂 ケ タ ル末
八、 プ ロフイ ンタ ー ン第 四回 大 会 代表 派 遣 ニ関 ス ル件 九、 党 大 会 開 催 準備 ノ件
二、 左 翼 三 団 体解 散 ニ対 スル 大 衆的 抗 議 特 ニ評 議 会 再建 ノ タ メノ
一、 検 挙 ニ対 スル防 衛 策
其 他 ノ諸 事 項 ヲ決定 シ 之 カ実 行 ニ努 メ
場 細 胞 準 備会 ニ所 属 シ新 方 針 ニ基 キ党 細 胞 組織 確 立 ノタ メ活 動 シ
第 十 四、 同 二年 十 二 月以 降 翌 三年 三 月十 五 日頃 迄 ノ間東 京 市 内 某 工
四、 中 央 機 関 紙赤 旗 発 行 及 配 付 ノ件
三、 党 中 央 及 地方 各 機 関 ノ組織 及活 動 方 針
闘争
急 遽 中 央委 員 長 渡 辺 政 之 輔、 同 委 員被 告 人鍋 山 貞 親 ト中 央 常 任 委
第 十 五、 同年 三 月十 五 日 所謂 三 ・ 一五 ノ検 挙 ニヨリ 大 打撃 ヲ被 ル ヤ
員 会 ヲ開 キ緊 急 対 策 ヲ協 議 シ テ直 ニ事 務局 印刷 所 ヲ新 設 シ 翌 四 月
六、 支 那 侵 略 反対 及 帝 国 主 義 戦争 ノ危機 ニ対 ス ル闘 争
五、 無 産 者 新聞 ノ任 務 及 其 統 制
導 ノ任 ニ当 リ
ト シ テ全責 任 ヲ帯 ヒ党 活 動 ヲ統 轄 シ特 ニ組織 方 面 ニ於 テ ハ直接 指
爾 来 翌 四年 二 月末 ニ至 ル 迄当 時 国 内 ニ於 ケ ル唯 一ノ中 央 常 任委 員
以 テ事 務局 ト 称 スル 中央 部直 属 ノ事 務機 関 ヲ構 成 セ シ メ相 協力 シ
同 間 庭 末吉 ト 秘密 会 議 ヲ 開 キ党 再 組織 ノ急 務 ヲ説 キ即 時 右 両名 ヲ
第 二 十 二 、同 三年 十 一月中 旬 茨 城 県 下筑 波 山 上 ニ被 告 人 砂 間 一良 、
其他 党 内 部 ノ組織 上及 技 術 上 ニ関 シ同 代表 ヨリ指 令 又 ハ助 言 ヲ授 ケ ラ レ同 年 五 月下 旬 頃 一旦 帰 京 シ
委 員会 ニ出 席 シ被 告 人 鍋 山 貞親 、 同三 田 村 四 郎、 党 員 渡 辺 政 之輔
一、 残 留党 員 ノ調 査 、 聯 絡 ノ恢 復
テ党 再 建 ノ任 務 ヲ遂 行 ス ヘキ旨 指 令 シ
第 十 七、 右 帰 京後 直 ニ東 京 市 内外 某 々所 ニ於 テ 開 カ レタ ル中央 常 任
等 ニ前 記 指 令 又 ハ助 言 ヲ報 告 スル ト共 ニ之 ニ基 キ党 検 挙 並 所謂 左
シ労 働 者 農 民 ヲ党 員 ニ獲 得 ス ル コト
二 、 重 要産 業地 及大 工 場 ノ労 働 者 竝 貧農 ノ密 集 地 帯 ニ全 力 ヲ傾 注
翼 三 団体 ノ解 散 対策 其 他 ヲ協 議 決 定 シ 第 十 八、 其 後 同年 六 月十 日頃 改 メテ ﹁モ ス コー ﹂ ニ向 ケ出 発 シタ ル
接 指 導 ニ従 属 シテ後 記 諸 決定 ニ基 ク活 動 ノ実 行 ニ従 事 セ シ メ 一面
等 党 組 織 影 響 ノ拡 大 強 化 ノタ メ ノ 一般 方針 ヲ授 ケ爾 来 被 告 人 ノ直
三 、 工場 細 胞 並農 村 細 胞 ヲ党 ノ基 本 組織 ト スル コト
第 十 九、 右 モス コー 到着 後 直 ニ日本 共産 党 代 議 員 トシ テ 同 シク党 代
適 時 党 員 推 薦 其 他 ノ党 組 織 及 情勢 等 諸 般 ノ報 告 ヲ整 理 上申 セ シ メ
コ ミ ンタ ー ン派 遣 員 ト会 合 シ労 働 農 民党 並 評 議会 ノ解 散 対 策等 ニ
カ 中央 常 任 委 員 会 ノ決 定 ニ基 キ途 中 上海 ニ立 寄 リ再 ヒ同地 駐在 ノ
議 員党 員 佐 野 学 、 同山 本 懸 蔵 等 ト 共 ニ当 時 開 会中 ノ コミ ンタ ー ン
四、 中 央 機 関 紙赤 旗 ノ即 時再 刊
第 六回 世界 大 会 ニ出席 シ 同年 九 月 一日迄 ノ間 右 本 会議 及委 員 会 ノ
テ党 員 ノ採 否 、 巡 回 オ ルガ ナ イ ザ ー、 各 地方 責 任 者等 ノ役 員 ヲ任
付 協議 ヲ遂 ケ同 月 末 同地 ヲ出 発 シ同年 七 月 下旬 モス コー ニ到 着 シ
諸 討 議 ニ参 加 シ前 記 山本 懸 蔵 ト共 ニ帝 国 主 義 戦 争 ニ関 スル問 題 ヲ
命 シ テ之 ヲ夫 々伝達 セ シ メ、 且 夫等 役 員 ノ活動 指 導 ニ当 ラ シ メ
第 二十 三、 翌 四 年 二 月中 央 常任 委 員 被 告 人 鍋 山貞 親 帰国 ス ル ヤ同 被
担任 シ 第 二十 、 右 大 会期 間 中被 告 人高 橋 貞 樹 共他 前 記 代議 員 等 ト共 ニ日本
告 人 及被 告 人 三 田村 四郎 ト協議 ノ結 果 同 年 三 月初 旬前 記 臨 時 指 導
ヲ定 メ爾 来 引 続 キ組 織 部 ヲ管 掌 シ尚 当 分 中 央機 関 紙 赤旗 其 他党 出
部 ヲ解 体 シ右 両 被告 人 ト共 ニ新 ニ中央 指 導 部 ヲ組 織 シ、 事 務 分 担
版 物 ノ編 輯 ヲ初 メ煽 動 宣 伝及党 財 政 ニ関 スル事 務 ヲ担 当 シ テ其 実
ヲ作 成 シ タ ル上 同 年 九 月 十 日頃 出 発 十 月初旬 帰 国 シ 第 二十 一、 右帰 国 後 同 月 下旬 ニ至リ 漸 ク被 告 人 三 田 村 四 郎 ト会 合 シ
行 ニ当 リ
共 産 党 ノ新 方 針 ニ付 協議 ヲ 遂 ケ党 当 面 ノ任 務 ニ関 ス ル ﹁テ ー ゼ﹂
留 守 中 ノ報 告 ヲ受 ケ 一面 同被 告 人 ニ対 シ前 記 コミ ンタ ー ン大 会 決
第 二十 四、 同三 年 十 月 下旬 以 降 翌 四 年 二月 末 迄 ハ被 告 人 三 田 村 四郎
議 並 所謂 日本 共 産 党 当 面 ノ任 務 ニ関 スル ﹁テ ー ゼ﹂ ノ内容 ヲ説 明 シ協 議 ノ結 果同 被 告 人 ト臨 時 指導 部 ( 中 央 ビ ユー ロー ) ヲ組 織 シ
至 ル迄 ハ被告 人鍋 山貞 親 、 同三 田 村 四 郎 ト共 ニ前 記 中央 指 導 部会
ト共 ニ前 記臨 時 指導 部 会議 ヲ、 同 年 三 月初 旬 以 降 同年 四 月下 旬 ニ
針 ニ基 ク党 組 織 運動 等 ニ従 事 セ シ メ
被 告 人杉 本 文 雄、 同安 藤 敏 夫 ヲ特派 シ テ前 記 ノ如 ク新 方
動 ヲ遂行 シ、 全 国 重要 地 方 ニ巡 回 オ ルガ ナ イザ ー トシ テ
タ ラ シ ム ル コト
ロ 、 全協 ノ暫 定行 動 綱 領 ヲ 発表 シ左 翼 労 働組 合 ノ行動 ノ基 準
イ 、 全協 ノ全 国的 結 成 ノタ メ 全国 委 員 会 ヲ強 化 スル コト
一 、 同 三年 十 一月中
二、 労 働 組 合 運 動 ニ関 シ テ ハ
善 後 策 ヲ講 シ
ハ 、 当 時頻 発 シタ ル部分 的 検 挙 及 所謂 四 ・ 一六検 挙 ニ付 テ ノ
付 ノ方 法 ヲ決 定 シ テ夫 々之 ヲ 実 行 ニ移 シ
ヨル労 働 者 党 員 ノ獲 得 及 工場 新 聞 ノ役 割、 編 輯 、 発行 配
ロ 、 当時 抬頭 セル 所謂 非 合 法 主義 傾 向 等 ノ克 服、 党 諸機 関 ニ
議 ﹂ ト題 スル赤 旗 パ ン フ レツ ト第 六輯 ヲ発 行 頒布 シ
産 党 当 面 の組織 事 業 特 に細 胞 の組 織 及 活 動 に 関 す る 決
イ 、前 記 ﹁組織 活動 の大 綱 ﹂ ノ欠 陥 ヲ補 正 ス ルタ メ ﹁日本 共
二 、 同 年 三、 四月 ニ亘 リ
国 ノ革 命的 分 子 ノ調 査 ニ当 ラ シ メ
ハ 、 前 記 新党 準 備 会結 党 大 会 ニ際 シ被告 人杉 本 文雄 ヲ シテ 全
議 ヲ孰 レ モ東 京市 内 外 ニ於 テ屡 次 開 催 シ党 再建 ヲ中 心 ト シ テ 一、 党 組 織 問 題 二、 労 働 組 合 運 動対 策 三、 新 党 準 備 会 及政 獲 労 農 同盟 対 策 四、 無 産 政 党 合 同 運動 対 策 五、 農 民運 動 対 策 六、 第 五 十 六議 会 ニ対 ス ル闘 争 七 、 建 国 祭 ニ対 ス ル闘 争 及 国 際反帝 国主 義 デ ー 八、 三 ・ 一五事 件 一週 年記 念 日 ノ闘 争 九 、 東 京 市 会議 員 選挙 及 全 国的 市 町 村 会議 員 選挙 闘 争 十 、 共 産 青 年 同盟 再 建 運 動 ニ対 スル支 援 十 一、 党 大 会 開催 準備 其 他当 面 重 要 ナル諸 事 項 ヲ問 題 ト シ
一、 同 三年 十 月以 降 同 四年 二月迄 ノ間 ニ
一、党 組 織 問 題 ニ関 シ テ ハ
イ 、党 ノ再 建 組織 及 影 響 ノ拡 大 強化 ノ タ メ ニ赤 旗 ヲ再 刊 シ
ハ 、 全 国的 機 関 紙 労働 新 聞 ノ即時 再刊
﹁ 当 面 の党 組織 活 動 の 大 綱 ﹂ ト題 ス ル赤旗 パ ン フ レ ツト 第 一輯 及 ﹁日本 共 産 党 当 面 緊 急 の任 務 ﹂ ト題 ス ル宣 伝 文
ニ 、 金 属、 電 気 、 木 材、 印 刷 等 ノ産 業 別 協 議 会 ノ活 動 ヲ 旺 盛
二、 同 年 十 二 月中 前 記 新 党準 備 会 結 党 大 会 ヲ機 ト シ半 非 合 法 的
等 ノ方 針 ヲ 決定 シ夫 々実行 ニ努 メ
ナラ シ ムル コト
其 他 ノ秘 密 文書 ヲ夫 々発 行 頒 布 シ ロ 、 大 衆 団体 内 グ ループ 及 地 域 グ ループ ニ分 解融 合 セ ル細 胞 ヲ即 時再 組 織 シ、 重要 工業 地 帯次 ニ貧 農 ノ結 集 セル農 村 部 落 特 ニ大 工場 大 鉱山 等 ヲ目 標 トス ル計 画 的細 胞組 織 運
方法 ヲ以 テ全協 ノ全国代表者会議 ヲ開催 セシメテ之 ヲ指導 シ 三、翌 四年 一月左翼労働組合強化ノタメ ﹁革命的労働組合運動 に於け る我 等の当面 の任務﹂ト題 スル赤旗 パンフレツト第 三 輯 ヲ発行頒布シ イ、 ストライキ戦術 ニ依 ル全協ノ組織活動 ノ拡大強化其合法
四、同年 二、三月 ニ亘リ 性 ノ獲得 ロ 、改良派組合内 ニ革命的反対派ヲ形成 シテ之ヲ全協 ニ結合
草案 ノ作成
ロ、全協当面 ノ任 務、行動網領其他ヲ内容トスル大会テーゼ 等 ノ決定ヲ夫 々実行 ニ着手 シ
一、同三年十 一、 二月 ニ亘リ新党準備会内 ノ合法的結党論 ヲ排
三、新党準備会及労農同盟問題 ニ関 シテ ハ
撃 シ其革命的分子ヲ党 員 ニ獲得 スル コト、労働者農民大衆ノ
ル コト、結党禁止後 ハ左翼勢力分散防止ノタ メ政獲労農同盟
非政党的政治組織 ノ煽動、結党大会ヲ党大衆化ノタメ利用 ス
ヲ組織 セシメテ之ヲ指導 スル コト等ヲ決定 シテ之ヲ実行シ
テ同四年三、 四月 ニ亘リ ﹁ 共産党 に入れ﹂ナ ル﹁ス ローガ ン﹂
二、同同盟成立後其内部 ニ社 会民主党化ノ傾向現 ハレタルヲ以
ヲ掲 ケテ其革命的 解体 ノ促進 ニ努メ
ムル コト
セシメ全協 ヲ革命的組合 ト革命的 分派ト ノ総 評議会タラシ ハ、組合 オルガナイザー、新幹部 ノ養成
合内 ノ党 フラクシ ヨン及革命 的反対派 ヲ強化シ其大衆ヲ党影響
強化ノ運動ナリトシテ排撃 シ其指導下 ニ在 ル労働組合、農民組
心 トシテ進行セル無産政党合 同運動 ヲ社会民主 々義 ノ陣営統 一
四、無産政党合同運動 ニ関 シテ ハ同三年十二月中当時日労党 ヲ中
ニ、 組 合運動 ニ於ケル機関紙 ノ役割 ニ対 スル相対的過重評価 服
及 オルガナイザーノ活動 ニ対 スル相対的過小評 価偏向ノ克
ホ、組合運動 ニ於ケル所謂非合法 主義的偏向 ノ克服、合法性
下 ニ吸収 スヘク努 メ
ノ最大限利用 ヘ、 工場代表者会議 崇拝 ノ偏向克服
五、農 民運動 ニ関シテ ハ
運 動ノ煽動
ハ、香 川農民組合奪還運動 ニ於ケル労働者農民 ノ大衆的示威
ロ、農業労働者組織 ノ必要
ン﹂ ト共 ニ土地プ ロレタリア国有 ノ思想ノ宣伝
イ、 ﹁大土地所有 の没 収﹂及 ﹁土地 を農民 へ﹂ ノ ﹁ス ローガ
一、同 四年 一、 二月 ニ亘リ
ト、 ストライキ委員会 ノ重 要性ノ強調 チ、 通信電気及交通 ノ各産業 ニ於 ケル革命的 分派 ノ活動 リ、健康保険組 合総会開催役 員改選 ニ対 スル闘争 等 ニ付 夫々方針 ヲ決定 シテ実行 ニ移 シ 五、 同年四月 ニ入リ全協 大会開催 ノ方針 ニ付 大衆 ニ宣伝 スル コト
イ、半非合 法的開 催ノ準備 ヲ整 フルト共 ニ大会ノ意 義任務ヲ
ス ル コト
ニ 、 農 業 革 命 遂行 ノ 見 地 ヨリ農 民 暴 動 ノ 支 援 ヲ労 働 者 ニ煽 動
ヲ指 導 シ農 民 ノ間 ニ党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝 シ労 働 者 及 農 民 ノ 革
二 、 同 年 三 月初 旬 大 阪 ニ於 テ開 催 セラ ル ヘキ全 国 農 民 組 合 大 会
命 的 同盟 ノ思 想 ヲ普 及 シ之 ヲ 組織 スル コト 等 ヲ決 定 シ テ実 行 シ着 々農 村 細 胞 組織 ノ準備 ヲ進 メ
合 、 農 民 組 合、 救 援会 、 自 衛 隊等 ノ組 織 ヲ促 進 スル コト
四、 三 月十 五 日 ヲ記 念 シ テ各細 胞 ハ工 場 新聞 ヲ発 行 シ 又労 働 組
第 ヲ決 定 シ右 宣 伝煽 動 ノ目 的 ヲ達 ス ルタ メ秘密 ニ数種 ノ檄 文 ヲ 発行頒布 シ
ハ
八、 東 京 市議 会 議員 選 挙及 全 国的 市 町 村 会 議員 選挙 闘争 ニ関 シテ
一、 同年 一月 ヨリ 同年 三 月 ニ亘 リ前 記 東 京市 会 議員 選 挙戦 ニ際 シ
六 、 第 五 十 六議 会 ニ対 ス ル闘争 ニ関 シ テ ハ同 年 一、 二月 ニ亘 リ 議 会 ハ帝 国 主 義 戦 争 ノ準 備 、 支 那侵 略 、 労 働 者 農 民 ノ弾 圧 ヲ図 ル
イ 、 ﹁革 命 的労 働 者 を 市 会 に送 れ ﹂ ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ
ム ル コト
ニ、 投 機 的 候補 者 ヲ徹 底 的 ニ排 斥 シ テ可成 党 員 ヲ立候 補 セ シ
糾 合 シ テプ ロ レタ リ ア選 挙聯 盟 ヲ組 織 スル コト
ハ、 革 命 的 労働 組 合 農 民 組 合及 改 良 派 組 合内 革 命的 反対 派 ヲ
ヲ主 張 ス ル ス ローガ ン
ロ 、 市 町 村 会議 員 選挙 戦 ニ於 テ掲 ク ヘキ労 働 者及 貧 農 ノ利 益
イ 、 市 町 村 ノ階 級性 ノ暴 露
議 員 選挙 対 策 ト シ テ
二、 同 年 四 月 右東 京 市 会議 員 選挙 ノ 経 験 ニ鑑 ミ全国 的 市 町 村 会
等 ヲ決 定 シテ夫 々実 行 シ
非 合 法 集 会 ヲ組 織 ス ル コト
ポ スタ ー類 ヲ公 然 且大 衆 的 ニ撒 布若 ハ貼 付 シ又種 々 ノ合 法
胞 ノ建 設 確 立 ニ努 メ党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ記 シタ ル ビラ 、
ロ 、 選挙 戦 中東 京 地 方委 員 会 ハ重 要 工 場 ヲ目 標 ト スル 工場 細
テ 選挙 闘 争 同盟 ノ革 命 的労 働 者 候 補 ヲ支 持 ス ル コト
モノ ナ リ ト強 ヒ大 衆行 動 ニ依 ル 解散 ヲ煽 動 シ 一面党 ス ローガ ン ヲ時 局 問 題 ニ結 合 シ テ宣 伝 シ特 ニ ﹁ 第 五 十 六帝 国議 会 と 日本 共 産 党 の ス ロー ガ ン﹂ ト題 ス ル赤旗 パ ンフ レ ツ ト第 二輯 ヲ発 行 頒 布シ 七、 所 謂 三 ・ 一五 事件 一週 年 記 念 日 ノ闘 争 ニ関 シテ ハ同年 二 、 三 月 ニ亘 リ 一 、 三 月 十五 日ヲ以 テ党 大 衆 化 実 現 ノ好 機 会 ナリ ト シ 共 産党 事 件 被告 の 即時 釈 放 治 安 維持 法 の撤 廃 日 本 共産 党 の旗 の下 に ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ掲 ケ テ 革 命的 労 働 者 及農 民 ノ大 衆 的 獲 得 ヲ 図 ル コト 二、 工 場 農村 ニ大 衆集 会 ヲ開 キ 三 ・ 一五 事 件 ノ意 義 ヲ説 明 シ党 及 党 ノ ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ宣 伝 ス ル コト
大 ヲ図 ル コト
三、 重 要 ナ ル 工場及 農 村 ニ非 合 法 集会 ヲ組 織 シ党 細 胞 ノ確 立 拡
等 ヲ決 定 シ 九 、共 産 青 年 同盟 再 建 運 動 ニ対 ス ル支 援 ニ関 シ テ ハ同 年 一月中
六 、 予 算 ニ関 ス ル件
等 其 他諸 問 題 ニ付協 議 シ其 決 定事 項 ノ実 行 ニ努 メ
第 二十 六、 被 告 人高 橋 貞 樹 ノ帰 朝 後 同 人 ヲ シ テ宣 伝煽 動 ニ関 スル事
ニ党 ノ主 義 政策 ヲ宣 伝煽 動 ス ル政 治 、 経済 記 事 ヲ寄 稿 セ シメ 一面
務 ヲ補 助 セシ メ同 年 一月以 降 屡 雑 誌 マルク ス主 義、 無 産 者新 聞 等
一、 革命 的 青 年 運 動 ノ 重要 性
ノ結成 、 新 無産 青 年 同盟 準 備 会員 ヲ大 衆 的 ニ共 産青 年 同盟 組
処 セ ラ レ当時 其 刑 ノ執 行 ヲ終 了 シタ ル モノ ニシテ 予 テ ヨリ 友愛 会 大
大 正 十 年 五 月 京都 地 方 裁 判所 ニ於 テ公務 執 行 妨害 ニ因 リ 懲 役 二 月 ニ
被 告 人 鍋 山 貞親 ハ
遂 行 ノタ メ ニ努 力 シ
其 他 広 汎 ナ ル活 動 ニ従 事 シ党 組織 ノ整 備 拡大 ヲ図 リ以 テ 同党 ノ目 的
党 組織 問 題 、 政治 問 題 等 ニ付 屡 意見 ヲ徴 シ
二 、 労働 青 年 、農 村 青 年 ニ依 ル共 産 青 年 同 盟 グ ル ープ ( 細胞︶
織 内 ニ獲 得 ス ル コト
ケ ル 日常 闘 争 ヘノ煽 動
三 、 共 産 青年 同盟 員 ニ対 スル労 働 組 合、 農 民 組 合 、 軍隊 内 ニ於
等 ヲ決 定 シ同 年 二 月中 央 機 関紙 赤 旗 第 二 十 五 号 ニ ﹁共 産青 年 同 盟 を 再建 せ よ ﹂ ト題 ス ル檄 ヲ発 表 シ テ其 支 援 ヲ強 調 シ 十 、党 大会 開 催 ノ準 備 ニ関 シ テ ハ同年 四 月
労働 組 合 ) 幹 事 、 右総 同 盟関 西 同盟 会 理 事、 日本 労 働組 合 評議 会中
阪 支 部 ニ加 入 シ爾後 日本 労働 総 同盟 大 阪 電 業員 組 合 ( 後 ノ大 阪電 気
央委 員 、 教 育 部 長等 ニ歴 任 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 タ ルカ夙 ニ共 産主
二、 大 会 ノ任 務
義 思 想 ヲ 抱 懐 シ同 十 一年 五 、 六 月 頃 前記 第 一次 日本 共 産党 ニ加 入 シ
一 、 大 会 ノ重 要 性
四、 大 会 ニ提 出 ス ヘキ諸 テー ゼ草 案 作成 其 他 ノ予 備 的仕 事 ニ付
プ ﹂ カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ 有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之 ニ
八 月中 大 阪市 ニ於 テ荒畑 勝 三 ノ勧 誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニ ス ト、 グ ル ー
其後 前 記 再組 織 委 員 会 ノ成 立 ス ルヤ 同十 四年 六 月之 ニ加 入 シ、 同 年
三 、 大 会代 議 員 ニ ハ労 働 者党 員 ヲ 多数 選出 ス ル コト
テ コミ ンタ ー ン派 遣 員 ト協 議 ス ル コト 等 ヲ決 定 シ着 々其 準備 ヲ進 メ
加 入 シ、 該 グ ル ープ ノ方 針 ノ下 ニ主 ト シテ評 議 会指 導 ノ任 ニ当 リ前
第 二十 五、 同年 三 月 十 五 日頃 東 京府 荏 原郡 多 摩 河 原 ニ於 テ被 告 人砂 間 一良 、 同間 庭 末 吉 ト会合 ノ 上
中 央常 任 委 員 組 合 部 長等 ノ要 職 ニ就 キ同党 ノ枢 機 ニ参 与 シ党 ノ組織
記 五 色 大 会 以後 昭 和 四年 四 月 二十 八 日検 挙 ニ至 ル迄 ノ間 引 続 キ 同党
整 備 、拡 大 ニ努 メ来 レル モ ノナ ル ト コ ロ
一、党 組織 ニ関 ス ル件
第 一、 大 正十 五 年 九 月中 神 奈 川 県 箱根 町 某 旅 館 ニ於 テ開 カ レタ ル党
二、 党 員 章 回 収問 題 三、 討 論 課 題 ニ関 ス ル件
組 合 運 動 特別 委 員 会及 レフ ト創 立 大 会 ニ出 席 シ党 員 渡 辺 政 之輔 其
四、 政 治 的 指導 権 限 ニ関 スル 件 五 、 事務 局 増員 問 題
記 諸 般 ノ協議 決 定 ヲ為 シ之 ニ基 キ組 合 部長 ニ就 任 シ右 同 様 諸細
正 一第 十 二記 載 ノ如 ク 同 人及 党 員 渡 辺 政之 輔、 同佐 野 学等 ト前
ル中 央 常任 委 員 会 並 中 央委 員 全 員 会 議 ニ出 席 シ前 掲被 告 人 市川
第 二、 同 年 十 二 月 四 日前 記 五 色 大 会 ニ於 テ中 央 委 員 ニ選任 セラ レ
他 ト ﹁レ フ ト﹂ ノ組 織 及 其 政策 等 ヲ協 議決 定 シ
第 三、 同年 十 一月中 レ フ ト代 表 資 格 ヲ以 テ入露 ス ル ニ際 シ同年 十 月
シ テ ノ組合 テ ー ゼ ヲ起草 シ尚 党 大 会 ニ付 議 ス ヘキ組 合 テ ー ゼ ノ
胞 会 議 ニ派 遣 セラ レテ ﹁報告 の要 点﹂ ニ付 解 明 シ 当面 ノ政 策 ト
杉 浦 啓 一、 同国 領 五 一郎、 同 松 尾 直 義 ト東 京 市小 石川 区 内 等 ニ
一、 同 二年 十 二 月十 日 頃 ヨリ翌 三 年 一月 中旬 迄 ノ間 部 員 タ ル党 員
第 七、 一方 組 合 部 長 ト シ テ
第十 三 記 載 ノ如 キ諸 事 項 ニ付 協 議 決 定 シ之 カ実 行 ニ努 メ
席 シ同 人 及被 告 人市 川 正 一、 党 員 佐 野学 等 ト前 掲被 告 人 市 川 正 一
党 員 渡 辺 政 之 輔方 其 他 ニ於 テ開 催 セ ラ レタ ル中 央常 任 委 員 会 ニ出
第 六、 同 年 二月中 旬 ヨリ 三 月 十五 日頃 迄 ノ間 屡東 京市 京橋 区 南鞘 町
同年 二 月中旬 帰 京 シ
シタ ル 上 ﹁各 国 ニ於 ケ ル労 働組 合 情 勢 及 其任 務 ﹂ ヲ 討議 決 定 シ テ
太平 洋 労 働 組 合 会議 第 二回委 員 会 ニ出 席 シ組 合 運動 ノ情 勢 ヲ報 告
左翼 労 働 組合 日本 代 表 ト シ テ同 年 二月 中 同地 ニ開催 セラ レタ ル汎
第 五、 同 年 一月二 十 日頃 中 央 常任 委 員 会 ノ決 定 ニ ヨリ 上海 ニ渡 航 シ
起 案 ニ着 手 シ
中神 奈 川 県 箱 根 町某 旅 館 ニ於 テ党員 渡 辺 政 之輔 等 ト党 組織 運 動 其
ル 上直 ニ出 発 入露 シ 同年 十 二 月 下旬 ヨリ 昭 和 二年 七月 中 ニ至 ル迄
他 ニ付 討 議 シ ﹁コミ ン ター ン﹂ ニ対 ス ル党 勢 報 告 ヲ委 任 セラ レタ
モ ス コー ニ滞 在 シ同 年十 一月下旬 帰 国 シタ ル カ其 間
コミ ンク ー ン ニ対 シ 日本 共 産党 ノ組 織 状況 等 ヲ各 報 告 シ
一、 プ ロフイ ンタ ー ン ニ対 シ我 国 ニ於 ケ ル労 働 組 合 運 動 ノ情 勢 、
年 三 月 頃 前 記五 色 大 会 ノ決 議 ヲ ﹁コ ミ ンタ ー ン﹂ ニ報告 ノ タ メ
二、 被 告 人高 橋 貞樹 等 ト共 ニ所謂 福 本 主義 ニ関 シ討 議 ヲ 為 シ後 同
﹁モ ス コー ﹂ ニ来 着 シタ ル党 代表 渡 辺政 之 輔 其 他 ニ対 シ同 主 義 ノ 誤謬 ヲ指 摘 シテ之 ヲ承 認 セ シ メ
ニ当 リ 右 渡 辺政 之 輔 、党 員 中尾 勝 男 等 ト共 ニ諸 種 ノ会 合 ニ出 席
三 、 コミ ンタ ー ン ニ於 テ日本 問 題 ニ関 スル ﹁テー ゼ﹂ ヲ作 成 ス ル
シ 且 同人 等 ノ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ニ対 ス ル報 告 書 ノ作 成 、討 議 ノ 準 備 等 ニ付 協議 シ 第 四、 同 年 七 月 コミ ンタ ー ン ヨリ党 中 央 委員 ニ銓 衡 セラ レシ カ
一 、 統 一運 動 同盟 全 国 大 会対 策
於 テ屡 組 合 部 会 ヲ開 催 シ
一方 ニ於 テ約三 回 ニ亙 リ 秘密 ニ開 カ レタ ル会 合 ニ出 席 シ同 被 告
二、 組 合 テー ゼ ノ作 成
一、 コミ ンタ ー ン派 遣 代 表 帰 還後 同年 十 一月中 前 掲 被 告 人市 川 正
人及 党 員 渡 辺政 之 輔 、 同 佐野 学 等 ト前 掲被 告 人 市 川 正 一第 十記
三 、 組 合 フラ ク シ ヨン ノ形 成
五、 第 五 十 四議 会 ニ対 スル闘 争
四、 評 議 会 対策
載 ノ如 キ事 項 ニ付 報 告 ヲ 受 ケ タ ル上党 中 央 部 ノ事 務 引 継 ヲ受 ケ 二、 同 年 十 二 月 一日前 記 日 光山 中 ニ於 ケ ル報 告 会及 其 後 翌 三 年 一 月 二十 日 頃 迄 ノ間 前 掲被 告 人市 川 正 一方 其 他 ニ於 テ 屡開 カ レタ
メ
十 、 汎 太 平 洋 労 働 組合 会 議 委 員 会 ヘ代 表 派遣 ノ件
九 、プ ロフ イ ンタ ー ン第 四 回 世界 大 会 代 表 ノ件
八、 労働 者 ノ自 衛 団組 織 ノ問 題
七 、 ストラ イ キ戦 術 ノ樹 立
六、 野 田 争 議 応 援
其 他 ヲ協 議 決 定 シ直 ニ之 ヲ実 行 ニ移 シ
十 、 農 民 組 合 合同 問 題 対策
九 、 モツプ ル運 動
八 、対 支 出 兵 反対、 帝 国 主 義 戦 争 反対 ノ闘 争
七 、第 五 十 五議 会 ニ対 スル闘 争
六 、全 日本 無産 青 年 同盟 再 組 織方 針
五 、評 議 会 再 組 織 方 針
町 ヘ転 居 シタ ルカ翌 五 月中 東 京 市内 外 ニ於 テ屡 開 カ レタ ル中 央 常
第 十 、 同 年 四 月 下旬 中 央常 任 委 員 会 ノ決 議 ニ基 キ群馬 県 前 橋市 岩 神
等 ニ付協 議 決 定 シ評 議 会内 党 フラ ク シ ヨ ンヲ 通 シ之 カ実 現 ニ努
杉 浦 啓 一等 ト東 京市 内 ニ於 テ屡 組 合 部 会 ヲ開 催 シ右汎 太 平 洋 労
二、 同 年 二 月 二十 日頃 上 海 ヨリ 帰 国後 同年 三 月 十 五 日迄 ノ間党 員
働 組 合 会議 ノ報 告 ヲ 為 シ タ ル外 前 記 衆議 院 議 員 選 挙闘 争 ノ経 験
一、 治 安 維 持 法 撤 廃及 前 衛 奪 還 闘争
任 委 員 会 ニ出 席 シ党 員 渡 辺 政 之 輔、 被 告 人 三田 村 四郎等 ト
ニ至 ル迄 ノ間 東 京市 内 外 ニ於 テ屡 開 カ レタ ル中 央 常 任委 員 会 ニ出
四、 府 県 会 議 員 選 挙戦 対 策
三、 農 民 ノ立 入 禁 止 反対 闘 争
二 、対 支 出 兵 、帝 国 主義 戦 争 反 対闘 争
ノ批 判 ヲ為 シ以 テ評 議 会其 他 左 翼 組合 ノ活 動 方 針 ヲ討 議 決 定 シ
席 シ被 告 人市 川 正 一、党 員渡 辺 政 之 輔等 ト前 掲 被 告 人市 川 正 一第
五 、救 援 会 ノ大 衆 化 即 工場 班 農 村班 確 立運 動
第 八、 同 年 三 月 十 五 日党 員 ノ大 検 挙 ニ遭 遇 ス ルヤ爾 後 同 年 四 月 上旬
十 五 記 載 ノ事 項 ニ付 協 議 決 定 シ
八 、新 党 準 備 会 ノ支 部組 織 ヨリ 大 会 開催 ヘノ運 動
七 、 三団 体 再 建 運 動 ノ積 極 化
六 、社 外 船 乗 組 員 ノ ストラ イ キ
屡 開 カ レタ ル中 央 常 任 委 員会 ニ出 席 シ被 告 人三 田 村 四 郎、 党 員 渡
九 、 評議 会 再 建 ノタ メ ニ地 方 大 会 ノ開 催 ヨリ 全 国大 会 ヘノ運 動
第 九 、 同 年 四 月十 日 ヨリ 同 月下 旬 ニ至 ル迄 ノ間東 京 市 内其 他 ニ於 テ
辺政 之 輔 等 ト
十 一、農 民 組合 合 同 問 題対 策
十 、第 五 十 五 議 会 ニ対 スル闘 争
十 二 、右 諸 闘 争 ト ノ関 聯 ニ於 ケ ル党 組 織 ノ拡 大 強化 ノ具 体的 政 策
告 人 三 田 村 四 郎、 組 合 部長 ヲ従 前 通 リ被 告人 ト ス ル コト
一、 中 央常 任 委 員 長兼 プ ロアジ 部 長 ヲ渡 辺 政之 輔 、 組織 部 長 ヲ被
二、 国 内 及 国 外 諸 情勢 ト所謂 三 ・ 一五 事 件 ト ノ関 聯
等 ニ付協 議 決 定 シ之 カ 実現 ニ努 メ
十 三 、岩 田 義 道 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ヘノ報 告 者 ト シ テ派 遣 スル件
三、 党 ニ対 スル 逆 宣伝 ノ排撃 、 中 央 部 防 衛問 題 、 機 関 紙 ノ続 刊 、 事 務 局、 印 刷 局 ノ設 置 、党 文 書 配 付 網 ノ確 立 四、 労 農 党 解 散 対策
九、 農 村 ノ小 作 料 及 公課 全 免 運 動
十、 各 地 共 産党 事 件 闘 士釈放 及 公 判公 開 ノタ メ ノ運 動
第 十 一、 同年 五 月下旬 、 東 京 市 内 某 所 ニ於 テ開 カ レタ ル中 央 常 任 委 員 会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、 同 三 田村 四郎 、党 員渡 辺 政 之 輔 等
等 ニ付 協 議 決 定 シ テ之 ヲ実 行 シ
シタル上
会 議 ヲ開 催 シ従 来 発 表 ノ諸決 定 ニ基 ク党 活動 ニ付 各 自報 告 ヲ 交 換
市 内 某 所 ニ於 テ党 大 会 ニ代 ル ヘキ全 国 会 議 準備 ノタ メノ中 央 特 別
第 十 四、 同 年 九 月 上旬 被 告 人 三 田村 四郎 、党 員渡 辺 政 之 輔等 ト東 京
ト前 掲被 告 人 市川 正 一第 十 七 記 載 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ直 ニ之 ヲ 実 行 ニ移 シ 第 十 二、 同年 六 月中 プ ロフ イ ンタ ー ン諸 決 議 及 コミ ンタ ー ン ノ決議 (同年 五 月 四 日付 ) ニ接 シタ ル ヨリ同 月末 東 京市 内某 所 ニ於 テ中
一、 事 務 局 、印 刷 局 ノ強 化
央 常 任 委 員 会特 別 会 議 ヲ開 催 シ、被 告 人 三 田 村 四郎 、 党 員 渡 辺政 之輔 等 ト右 諸 決議 ニ基 キ
二、 組 織 部 ハ地 方 機 関 ノ即時 再 建 聯 絡 ノ恢 復 、 全党 員 ノ統 一ニ努
某 所 ニ於 テ 屡開 カ レタ ル組 合 部 会 議 ニ出 席 シ党 員 国領 五 一郎等 ト
第 十 五 、 組 合 部長 ト シ テ同 年 六 月 ヨリ 同 年 九 月初旬 迄 ノ間東 京市 内
等 ニ付 協 議 決定 シ テ之 ヲ実行 シ
コト
三、党 大 会 準備 ノ タ メ被 告 人及 渡 辺 政 之 輔 ヲ直 ニ上海 ニ派 遣 スル
ムル コト
一、 国 内 国 外 情勢 ノ分 析 二、 党 当 面 ノ組織 的 任 務 三、 新 党 準 備 会対 策 四、 評 議 会 再 建方 針 等 ニ付 協 議 シ新方 針 ヲ樹 立 シ之 ニ基 キ各 担任 専門 部 内 ニ於 テ具体 的 方 針 ヲ立 テ シ メテ之 ヲ実 践 ニ移 シ 第 十 三、 尚 同 年 六 月以 降 同 年 九 月初 旬 迄 ノ間東 京市 内 外 ニ於 テ屡党
一、 旧評 議 会 ノ残 務 整 理委 員 会 ヲ廃 シ テ臨 時 中 央 部 ヲ設 ケ同 部 ヨ
右プ ロフイ ンタ ー ン ノ方針 ニ基 キ
リ全 国 的 闘争 ニ ユー スヲ発 行 シ労 働 新聞 ヲ復 活 シ ﹁全 国 的 左翼
一、 労 農 協 議 会及 新 党 準 備 会 ノ結党 運 動
組 合 再 建 ﹂ ヲ中 心 ス ロー ガ ント ス ル コト
中 央常 任 委 員 会 ヲ開 催 シ党 員 渡 辺政 之 輔 等 ト
二、 全 協 関 東 地方 協 議 会 創 立 大 会
四、新 党 準備 会 ヲ シテ旧 労 働 農 民党 ト 同様 ノ組織 ニ従 ハシメ事 実
ニヨリ 之 ヲ協 議 会 ノ基 礎 組 織 ト ス ル コ ト
三、 産 業 別 協議 会 運 動 ヲ促 進 シ協 議 会 ノ臨 時 中 央部 ノ公 然 ノ指 導
全 国 協 議 会 ニ転 換 セ シ ムル コト
二、 全 国 単 一労 働 組 合総 聯 合 促 進 関東 地方 協 議 会 ヲ 日本 労働 組合
三、 全国 組 合 会議 準 備 会 対 策 四、 東 京電 燈 争議 指 導 五、 所 謂 八 月検 挙対 策 六 、党 全国 会議 準 備 七、 北海 道 道 会議 員 選 挙闘 争 八、 東 京市 会 議 員 ノ疑 獄 事 件 ニ対 スル批 判 竝 闘争
価 ノ偏 向 ヲ克 服 ス ヘキ コト、 須 ク全 協 ハ全国 労 働 組合 会 議 準備
ノ共 同闘 争 ヲ活 発 ニ遂 行 ス ヘキ コト等 ヲ決議 シ
会 ヲ利用 シ中 央 派 幹 部 ヲ排 撃 シ且組 合 統 一ノ タ メ大 衆 ト大 衆 ト
上 同党 ヲ再 建 セ シ ムル コト 五 、 各 地 方 ノ労 農 協 議 会 ヲ新 党 準備 会支 部 ト シテ 組織 スル コト
果 ヲ検討 シ之 カ承 認 ヲ 為 シ タ ル末 全協 大 会 ニ対 スル指導 方 針 及
被 告 人 三田 村 四郎等 ト従 来 全 協共 他 ニ与 ヘタ ル党 ノ指導 及 其 成
二、 同 四年 四 月上旬 同市 内 ニ於 テ開 カ レ タ ル組 合 部 会議 ニ出 席 シ
六、 右 運 動 ヲ党 ノ組 織 拡 大 ニ利 用 ス ル コト等 ヲ決 定 シ之 カ実 行 ニ
第 十六 、 同 年 九 月 十 日頃 前 記 常任 委 員 会 ノ決 定 ニ基 キ党員 国領 五 一
党 トシ テ総 括 的 ナル 対 組合 運 動 当 面 ノ任 務 ヲ決 定 ス ヘキ コト ヲ
努メ
ニ渡 航 シ 同 四年 二月中 旬 迄 滞 在 シタ ルカ 其 間
郎及 被 告 人 三田 村 四郎 ニ後 事 ヲ託 シ テ党 員 渡 辺政 之 輔 ト共 ニ上 海
四 ・ 一六検 挙 対策 ト シ テ
三、 同 月下旬 緊 急組 合 部 会議 ヲ開 催 シ被 告 人 三田 村 四郎 等 ト所 謂
伝文 書 ヲ起草 発表 シ
決 議 シ該 決 定 草 案 ノ分 担者 ヲ定 メ其 後 其 重 要 ナ ル諸 点 ニ付 テ宣
記局会議 ( 第 三 回 委員 会 ) ニ日 本 側代 表 ト シ テ出 席 シ労 働 運 動
一、 同 三 年十 月下 旬 頃同 地 ニ於 テ 開 カ レタ ル汎太 平 洋 労 働 組 合 書
ノ情勢 ヲ 報告 シ 日本 問題 ニ関 ス ル決議 ニ参 与 シ
一、 大 衆 的 検 挙抗 議 運 動 ヲ起 シ全 協 ノ名 ニヨリ 檄 ヲ発 ス ル コト
二、 同 年 十 一月 上旬 ﹁日 本 共産 党 当 面緊 急 の任 務 ﹂ ト題 スル宣 伝 文 書 ヲ作 成 シ テ被 告 人 市 川 正 一ノ許 ニ送 付 シ之 ヲ発 表 セシ メ
二、 金 属 、 印 刷、 木 材 、 電気 、 一般 等 ノ各組 合 ヨリ代 表 選出 即
ト 共 ニ前 記 中 央 指導 部 ヲ組 織 シ爾 後 同 年 四 月 下旬 迄 ノ間東 京市 内
等 ヲ協議 決 定 シ該 諸 決 定 ハ孰 レ モ之 ヲ労 働 新聞 其 他 ニ発表 シ之
四 、 全 協 ノ全 国 的 聯 絡 ノ恢 復
三 、 全協 ノ機 関紙 、 労 働 新 聞 ノタ メ資 金 募 集 ヲ ナ ス コト
時 全協 ノ本 部 ヲ形 成 セシ ム ル コト
三、 其 他 常 ニ国内 ト聯 絡 ヲ執 リ党 中 央 部 ノ 重要 ナ ル協議 ニ参 与 シ
外 ニ於 テ屡 開 催 セラ レタ ル中 央指 導 部 会 議 ニ出 席 シ右 両被 告 人 ト
第 十 七、 同 四年 二月中 帰 朝 シ テ ヨリ被 告 人市 川 正 一、 同 三 田村 四郎
諸 般 ノ協 議 決 定 ヲ為 シ特 ニ前 掲 被 告 人市 川 正 一第 二十 四中 一ノ 二、
カ実 行 ヲ宣 伝煽 動 シ
其他 同 党 ノ広 汎 ナ ル活 動 ニ従 事 シ以 テ同党 ノ目 的遂 行 ノタ メ ニ努
二 ノ四、 三 ノ 二、 五 ノ二、 七 、 八、 十 記 載 ノ如 ク諸 問 題 ニ付 協 議 決 定 シ其 実 行 ニ努 メ
被 告 人 三 田 村 四郎 等 ト同 三年 以 降 ニ於 ケ ル党 ノ労 働 組 合運 動 特
事 セシ カ夙 ニ社 会 主義 思 想 ヲ抱 懐 シ大 正 八 年 思想 研 究団 体 ナ ル暁
業 シテ東 京 ニ出 テ 新聞 配 達 、 土方 、 帽 子 職 工 其他 種 々ノ職 業 ニ従
商店 ノ小 僧 、 会社 ノ給 仕 ヲ為 シ傍 ラ夜 学 ニヨリ乙 種 商業 学 校 ヲ卒
被告人三田村四郎 ハ
力シ
ニ全 協 ニ対 スル指 導 方 針 其成 果 ヲ検 討 シ之 カ承 認 ヲ為 シ タ ル末
一、 同 年 三 月 上旬 東 京 市 内 ニ於 テ開 カ レタ ル組 合 部会 議 ニ出 席 シ
第 十 八、 組 合 部 長 ト シ テ
一般 組 合 運 動 ニ於 ケ ル機 関 紙 ト ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ニ対 スル評
民 会 ニ入 リ社 会 主義 ノ街 頭 宣 伝 ニ従 ヒ タ ル後 大 阪 ニ赴 キ、 印刷 職
者 ヲ組 織 シテ革 命 化 シ日 本共 産 党 ノ指 導 下 ニ獲 得 スル コト
一 、 兵 庫 県 下十 数 万 ノ労働 者 就 中 川 崎 、 三菱 其 他 大 工場 ノ労 働
指導 下 ニア ル農 民 ヲ左 翼 ノ手 ニ獲 得 シ以 テ農 民 ヲ左 翼化 シ同
二 、 同県 下 数 十 万 ノ農 民 ヲ組織 ス ル コト、 現 ニ組 織 サ レ右 翼 ノ
工 ト ナサ テ 日本 労 働総 同盟 大 阪 合 同労 働 組 合 ニ加 盟 シ同 十 一年 大 阪 印 刷 労働 組 合 ヲ組織 シテ其 執 行 委 員 ニ就 任 シ 一面総 同盟 大 阪 聯
利 用 スル コト
三 、都 市 小市 民 ノ政 治的 経 済 的 反抗 ヲ激 発 シ テ労 働 者 ノタ メ ニ
党 ノ指 導 下 ニ獲 得 スル コト
合 会 竝 関 西 同盟 会 ノ委 員 ヲ兼 任 シ其 間 労働 者 教 育 運 動 ニ尽力 シ同 十 四 年 外 数名 ト共 ニ日 本 労働 組 合 評 議 会 ヲ創 立 シ中 央 常 任委 員 、 組 織 部 長 、 政治 部 長 、 中 部地 方 オ ル ガ ナ イ ザ ー等 ニ歴任 シ テ浜 松 合 同労 働 組 合 長 ニ転 シ同地 ノ 日本 楽 器 会 社争 議 浜松 市 会議 員 選
一、 日本 労 働組 合 評 議会 神 戸 地 方評 議 会 ヲ シテ大 工場 ニ対 ス ル
意 識 的 計 画的 闘 争 激発 ノ煽 動 宣 伝 ヲ開 始 セ シ メ其 煽 動 宣 伝 ト
等 ノ方 針 ヲ決 定 シ之 ニ基 キ
組 織 ト ヲ結合 ス ヘキ コト ヲ指 示 シ当 時 ノ問 題 タリ シ健 康 保 険
挙 ノ指 導 其 他 諸 般 ノ労 働 運 動 ニ関 与 ス ル 一方社 会 科 学 ヲ研鑚 セル
浜松 市 馬 込町 ノ被告 人当 時 ノ住 居 ニ於 テ日 本共 産 党 員 松 尾 直 義 ヨ
法 ヲ捉 ヘテ煽 動 シ、 工場 代 表 者 会 議 運動 ヲ起 シ テ 二 万 人 ノ
結 果 予 テ ヨ リ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ 居リ シ ト コ ロ同十 五 年 十 月 下旬
リ 勧誘 セラ レ同 党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之
ニ関 係 ア ル学 生 ニ対 スル 姫路 警 察 ノ処置 ニ付 同 県 下 ノ無 産 者
二、 姫路 ノ労働 組 合 準 備 会 及青 年 同 盟 支部 準 備 会 竝 夫等 ノ組織
﹁ス トラ イ キ﹂ ヲ組織 指導 シ
ニ加 入 シタ リ然 ル ニ其 闘 争 経 歴 技 倆等 ヨリ重 用 セラ レ入 党 後 間 モ
委 員 長 トナ リ其 後 中 央 委員 、 中 央 常任 執 行 委 員 、 北 海道 地 方 委員
団 体 ヲ シ テ闘 争 同盟 ヲ組 織 セシ メ テ共 同抗 議 運 動 ヲ指 導 シ
ナク 抜擢 セラ レ テ神 戸地 区 責 任 者 、関 西 地 方 委 員 、次 テ関 西 地方
長 、臨 時 指導 部 員 其 他 ノ要 職 ニ就 キ党 ノ枢 機 ニ参 与 シ党 組 織 ノ拡
テ但馬 地 方 ニ共 産党 ト聯 絡 ア ル半 非 合 法 グ ル ープ 及 労 働組 合 、
ル闘争 ヲ組織 シ労働 者 農 民 ヲ先 頭 ニ立 タ シ メ其 闘 争 過 程 ニ於
三 、 但馬 震 災 義損 金 問題 ヲ捉 ヘテ但 馬 町当 局 及 同県 当 局 ニ対 ス
大 整 備 ニ努 ムル ト同 時 ニ重要 ナ ル活 動 ニ参 画 シ来 リ タ ルモ ノ ナ ル カ
農 民 組 合、 青 年 同 盟 ヲ組 織 シ
第 一、 大 正 十 五年 十 月神 戸 地 区責 任 者 竝 関 西 地方 委 員 ニ任 命 セラ レ 直 ニ神 戸 ニ赴任 シ党 指 令 ニ遵 ヒ先 ツ神 戸 地 方 ニ在 住 ノ 日本共 産 党
一 、 前 記 地 区 委員 会 ニ於 ケ ルト 同様 ノ事 項
三 宅某 等 ノ構 成員 ト協 議 ノ上
二、 右 期 間 中 神 戸市 内某 々所 ニ於 テ屡 細 胞会 議 ヲ開 キ キ ヤプ テ ン
其 他 諸 般 ノ闘 争 ヲ激 発 指導 シ
員 ヲ 配置 シ テ二 箇 ノ細 胞 ヲ編 成 シ 三 宅某 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト ス ル 細胞 ニ所 属 シ更 ニ右 三宅 某 及 他 ノ 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ナ ル 板野 勝 治 ト共 ニ神 戸 地 区委 員 会 ヲ組織 シテ其 責 任 者 トナ リ 一、 爾 来 同年 十 二月 下旬 頃 迄 ノ間 神 戸市 内 ノ被 告 人 当時 ノ住 居 其 他 ニ於 テ神戸 地 区委 員 会 ヲ開 キ 右 三宅 某 及 板 野 勝 治 ト協 議 ノ上
二 、細 胞員 提 出 議 案、 党 上部 ニ対 スル建 言 質 問 三、 党 員 獲 得 ノ件 等 ヲ決 定 シ テ夫 々之 ヲ実 行 ニ移 シ
本 和夫 等 ト前 掲被 告 人市 川 正 一第 四記 載 ノ如 ク協 議決 定 シ
川 正 一、 党 員 志 賀義 雄 ト 共 ニ中 央常 任 執 行 委員 会 ヲ構 成 シ右 期 間
第 五、 同 年 十 一月 下旬 ( 入露 代 表 帰 還 事 務 引 継迄 )迄 ノ間 被 告 人市
於 テ開 カ レ タ ル中 央常 任 執 行 委員 会 ニ出 席 シ右 両 被 告 人ト 前 掲 被
内 屡東 京 市 下 谷 区 内市 村 座 前 某 ペン キ屋 二階 ノ被 告 人 居室 其 他 ニ
屡 出 席 シ其 構 成 員 タ ル党 員 国 領 五 一郎 外数 名 ト協議 ノ 上
三 、 右 期間 中 大 阪 市 内 某 々所 ニ於 テ開 カ レタ ル関 西地 方 委 員 会 ニ
告 人市 川 正 一第 五 記 載 ノ如 ク協議 決 定 シ組 織 部 長、 中 央部 所 属 事
ヨ ン ヨリ ノ報告 ヲ整 理 シ中 央常 任 委 員会 ニ提 出 スル コト、 闘 争
導 シ テ指 令 ノ伝達 発 送、 各 下級 機 関 各無 産 団 体内 ノ党 フラ ク シ
二、 事 務 局 事 務 長 ト シ テ局 員 タ ル党 員 中野 尚 夫 、 同斎 藤 久 雄 ヲ指
ニ当 リ
常任 委 員 会 ノ決 定 シタ ル方 針 ノ実 行指 導 竝 労 働組 合 運動 ノ指 導
一、 組 織 部 長 ト シ テ党 ノ組 織 活 動 、 各 地方 機 関 ノ指 導 統轄 、 中 央
第六、右期間内
務 局 事 務 長 ニ就 任 シ
一 、 全 関 西 地方 ノ労 働者 農 民 ノ政 治 的 経済 的 闘 争 ノ激発 及労 働 者 農 民 ノ 組織 、 大 衆 ノ共 産党 指 導 下 ヘノ獲 得 二 、 組 合 ノ統 一ト其 共 産 党 指導 下 ヘノ獲 得 三 、 各地 区 委 員会 ニ対 ス ル不 断 ノ指 導 四、 地 方 委 員 会 ノ組 織 活 動 プ ラ ンノ作 成 其 他 ヲ決 定 シ之 ニ基 キ 各 地 区就 中 大 阪、 京 都 両地 区 ノ活動 ヲ神 戸地 区 ノ如 ク 改 メシ メ 議 会 解散 運 動 ノ基礎 タ ル労 働 者 、農 民 ノ 日常 闘 争 ヲ激 発 指導 セ ル外 諸般 ノ活 動 ヲ為 シ
展 開 ニ必 要 ナ ル各種 資 料 ノ蒐 集整 理 ニ従 事 シ
ノ某 方 ニ開 カ レタ ル中 央 委員 会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、党 員 佐
第 七、 同年 四月 頃 二日間 ニ亙 リ東 京府 北 豊 島郡 西 巣鴨 町大 塚 駅 附近
ケ出 席 シ党 員 渡 辺 政 之 輔 外十 五 名 ト前 記 ノ 如 キ討 議 決定 ヲ為 シ中
第 二、 同 年十 二月 四 日 ノ前 記 五 色 大 会 ニ神 戸 代 議 員 ト シ テ召 集 ヲ受
央 委 員 候補 者 ニ選 挙 セラ レテ就 任 シ其 翌 十 二月 五 日 ノ前 記 小 野 川
第 九 、 同年 八 月 上旬 頃 同府 同 郡 中 野 町党 員 浅 野晃 方 ニ於 テ開 カ レ タ
八 記 載 ノ如 ク協 議 決定 シ
同村 山藤 四郎 、 同 浅野晃 、 同 水 野成 夫 等 ト前 掲被 告 人市 川 正 一第
カ レタ ル拡 大 中 央 委員 会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、党 員 志 賀 義 雄 、
第 八、 同年 七 月 下旬 頃 同府 豊 多摩 郡 千 駄 ケ谷 町 原宿 方 面 ノ某 方 ニ開
川 正 一第 七 記 載 ノ如 ク協 議決 定 シ
野学 、同 志 賀 義 雄、 同杉 浦 啓 一、同 国 領 五 一郎等 ト前 掲被 告 人 市
温 泉 ニ於 ケ ル第 一回 中 央執 行 委 員 会 ニ出 席 シ テ前 記 ノ如 キ討 議 決 定 ヲ為 シ補 欠 ト シ テ正 中 央委 員 竝査 問 委 員 ニ任 命 セラ レテ就 任 シ
テ出 席 シ党 員 渡 辺 政 之 輔 、 同中 尾 勝 男 、 同松 尾 直 義 、 同南 喜 一等
第 三、 同 月 下旬 群 馬 県 伊香 保温 泉 某 旅 館 ニ於 ケ ル会 合 ニ召集 ヲ受 ケ
ト五 色 大 会決 定 ノ組 合 運 動方 針 ニ基 キ具 体 的細 目 方 針 ノ作 成 ニ付 協 議 シ分 担 部分 ヲ起 案 シ
中 央 執 行 委 員 会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、党 員 渡 辺 政 之 輔、 同福
第 四、 昭 和 二年 一月 中旬 同 県下 草 津 温 泉 某 旅館 ニ開 カ レタ ル第 二回
啓 一、 同 志 賀 義雄 、 同 国 領 五 一郎、 同 村 山藤 四郎 、 同 水 野 成夫 、
ル拡 大 中 央 委 員会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、 党 員 佐 野 学 、 同杉 浦
テ会議 ヲ開 キ党 ノ新方 針 ヲ説 明 シ北 海道 ノ客観 的 情 勢 ヲ調 査分
定 メ直 ニ北 海 道 在 住 ノ党 員 竹 内 清 、 同沼 山松 蔵 ヲ札 幌 ニ召集 シ
川 、 室 蘭 ノ五 地 区 ヲ置 キ右 竹 内 ヲ 小 樽、 沼 山 ヲ札 幌 、 在来 ノ党
析 シ党 活 動 当 面 ノ任 務 ヲ定 メ新 方 針 ニ基 キ 室蘭 ノ山 口利哉 、 旭
第 十、 同年 十 二月一 日前 記 日光 山 中 ノ報 告 会 ニ出 席 シ前 掲 被 告 人市
員 鈴 木治 亮 ヲ函 館 、 小 口 ヲ室 蘭 、 山名 ヲ旭 川 ノ地 区 責任 者 ニ任
川 ノ山名 正実 外 数 名 ヲ党 員 ト シ テ採 用 シ札 幌、 函 館 、 小 樽 、旭
川 正 一第 十 二記 載 ノ 如 ク協 議 決 定 シ其 後 東 京市 内、 諸 方 ニ於 テ開
ヲ協 議 決定 シ同 月 中旬 函 館 市 郊 外 高 島温 泉 ニ於 テ右 鈴 木治 亮 ト
命 シ工場 細胞 又 ハ工場 細 胞 組 織 準 備 会 ヲ組 織 セシ ムル コト 其 他
同 是枝 恭 二、 同 浅野 晃 等 ト前 掲 被告 人 市 川 正 一第 九 記 載 ノ如 ク協
カ レタ ル同 党 ノ細胞 会 議 ニ派 遣 セラ レ ﹁報告 の要 点 ﹂ ニ付 前記 党
議決 定シ
ノ新方 針 ヲ解 析 説 明 シ
ゼ﹂ 作 成 配付 ノ件 、党 員 採 用 ノ件 其 他 ヲ協 議決 定 シ該 テー ゼ ハ
ニ適 応 スル ﹁日本 共産 党 函 館 地 方 工 場細 胞 組織 準 備 会 議 テ ー
会 見 シ 同 人 ヲ函 館 地 区責 任 者 ニ任 シタ ル上 同地 方 ノ客 観 的 情勢
後 之 ヲ 印刷 シ テ函 館 竝 各地 ノ党 員 及 党員 候 補者 ニ配付 シ引続 キ
ニ先 チ
第 十 一、 同年 十 二月 下旬 北 海 道 地 方委 員 長 ニ任 命 セ ラ レ シカ 其赴 任
一、 其 頃 東 京 府 北 豊島 郡 王 子 町 ノ被 告 人 当時 ノ住 居 ニ開 カ レタ ル
室 蘭 同 上 山 口利 哉 等 ト各別 ニ会 合 シ前 同様 ノ協 議 ヲ為 シ夫 々所
小 樽 地 区 責任 者 竹 内 清、 札 幌 同 上 沼 山松 蔵 、旭 川 同 上山名 正 実、
謂 ﹁小 樽 テー ゼ﹂、 ﹁札幌 テ ー ゼ﹂、 ﹁旭川 テ ー ゼ﹂、 ﹁室 蘭 テ ー
ラ ル ) ニ出 席 シ党 員渡 辺政 之 輔 ( 中 央 部 組織 部 長)、 同 中 尾 勝 男 ( 関東地方委員長) 、同 河 合 悦 三 ( 信 越 地方 委 員 長 ) 等 ト協
第 一回組 織 会 議 ( 中 央部 組 織 部長 及 各 地方 委員 長 ニ ヨリ 構成 セ
議 ノ上
ゼ﹂ ヲ各 作成 シ北 海 道 地方 ノ党 機 関 紙 ト シ テ ﹁北 海通 信 ﹂ ( 第
同 年 二月施 行 ノ衆 議 院議 員総 選挙 ニ付 テ ハ各 地 ノ党 員 代 表 ヲ
六 号 ヨリ ﹁ 北 海 労 働 者 ﹂ ト 改題 ) ヲ発行 配付 シ
召集 シ テ札幌 市 北 七条 西 十 一丁 目 田 口右源 太 方 ニ ﹁日本 共 産 党
ル コト
一、 党 ノ基 礎 ヲ工場 細胞 ニ建 直 シ主 ト シ テ労 働者 ヲ党 ニ吸 収 ス
二 、従 来 ノ地 域 細 胞 ヲ 廃 シ テ工場 組 胞 又 ハ其 準 備会 ヲ作 ル コト
一 、 総 選 挙 ニ対 ス ル共 産 党 ノ態 度 ニ付 テノ 声明 書 発 表 ノ件
北 海 道 各 地代 表者 会議 ﹂ ヲ開 キ
三 、 労農 政 党 労 働 組 合 、農 民 団 体 ノ中 ニ中 央 フラ ク シ ヨン、 ビ
二 、 農 民 及 各 種産 業 別 労 働 者 竝青 年 、 婦 人、 兵 卒 、 小市 民 ニ対
ユー ロー ヲ形 成 スル コト 四 、 速 ニ中 央機 関 紙 ヲ発行 ス ル コト
三、 各 選挙 区 ニ於 ケ ル主 タ ル働 掛 ケ ノ場 所 ノ決 定
スル各 別 ノ檄 発 行 ノ件
五 、 各地 方 ヘノ指 令 者 ノ派遣 其 他 要 スル ニ前 記 組織 テ ー ゼ ノ具体 化 ニ関 ス ル諸事 項 ヲ決 定 シ 二、 翌 三年 一月中 旬 北 海 道 ニ赴 任 シ札幌 市 南 九 条 西 六 丁目 ニ居 ヲ
務 ニ関 スル決 議
四 、 大 衆行 動 ノ組織 ト経 済 闘 争 ノ激発 及 総 選挙 戦 中 ノ党 員 ノ任
五、 選 挙期 間 中 地方 機 関 紙 ヲ頻 繁 ニ発 行 ス ル コト
ニ努 メ
ヲ 印刷 シ テ党 員 竝全 道 ノ労 働者 ニ配 付 シ以 テ、 一層 闘 争 ノ激化
一 、 札 幌 其 他 検 挙 ヲ受 ケ シ地 区 ニ於 テ ハ急速 ニ新地 区 委 員 会 ヲ
代 表 者 ヲ召 集 シ テ各 別 ニ協議 ノ上
五 、 所 謂 三 ・ 一五検 挙 ニ対 シテ ハ同 検 挙 ヲ探 知 ス ルヤ直 ニ各地 ノ
度 に付 いて﹂、 二 ニ付 テ ハ ﹁国 会 議 員総 選 挙 にあ た つ て全 道 農
其 他 ヲ協議 決 定 シ一 ニ付 テ ハ ﹁総 選 挙 に対 す る日 本共 産 党 の態
民 諸 君 に檄 す ﹂ ナ ル檄 文 各 約 百 部 ヲ作 成 シ テ前 者 ハ北 海 道各 地
ニ入 ル コト
再 建 シ検 挙 ヲ免 レ タ ル地 区及 新 設 地 区委 員 会 ハ全 部 地 下 生活
二 、 該 検 挙 ヲ機会 ト シ テ新 党 員 ヲ獲 得 シ党 組 織 ヲ拡 大 ス ル コト
ヘ後 者 ハ同農 民 ノ ミ ニ配付 シ其 他 諸般 ノ活 動 ニヨリ 同選 挙 戦 ヲ 通 シ テ前 掲党 諸 方針 ヲ実 行 シ盛 ニ党員 獲 得 ニ努 メ工場 細 胞 、 農
三 、 破 壊 セラ レタ ル組 合機 関 ノ再 組 織
四 、 機 関 紙 ノ発行 予 定 ヲ変 更 シ テ検 挙 抗議 ノ檄 文 ヲ発 行 頒 布 ス
村 細 胞 ヲ 組織 シ 三 、 同 年 二 月下 旬 東 京市 京橋 区 南 鞘 町 ノ党 員 渡 辺 政 之 輔当 時 ノ住
一 、党 中 央機 関 紙 及地 方 機 関 紙 ノ任 務 ヲ重 視 スル コト
及 関 東、 関 西 、 九州 、 信 越 ノ各 地 方委 員 長 ト協 議 ノ 上
ル ト同 時 ニ其 他 応 急 ノ策 ヲ講 シ テ上 京 シ
其 他 ノ検 挙 対 策 ヲ決 定 シ之 ヲ夫 々実 行 シテ大 衆 的抗 議 ヲ煽 動 ス
六、 犠 牲 者 救 援運 動 ヲ起 ス コト
五、 各 地 ニ検 挙抗 議 演 説 会 ヲ開 催 ス ル コト
ル コト
二 、 経 済 闘争 激 発 ヲ重視 ス ル コト
居 ニ於 テ 開 カ レタ ル第 二 回組 織 会 議 ニ召 集 セラ レテ出 席 シ 同 人
三 、 組織 活動 ヲ大経 営 ニ集 中 ス ル コト 四 、 合 法 活動 ト非合 法 活 動 ト ノ緊 密 ナ ル結 合
六 、 大 衆 党合 同 問題
ニ出 席 シ党 員 渡 辺 政之 輔 、 被 告 人鍋 山 貞 親 ト前 掲 被告 人鍋 山 貞 親
年 五 月中 ニ亘 リ東 京市 内 其 他 ニ於 テ屡 開 カ レタ ル中 央常 任 委 員 会
翌 日被 告 人市 川 正 一 ニ北 海 道 ノ情 勢 報 告 ヲ為 シ同 月十 日 ヨリ、 同
第十 二、 同年 四月 五 日頃 党 員 渡 辺政 之輔 ヨリ 、検 挙 情勢 ヲ聴 取 シ其
七 、 総 選 挙戦 後 ノ闘争 指 導 方 針
第 九 、 第 十 記 載 ノ如 ク協 議 決定 シ テ直 ニ之 ヲ実 行 ニ移 シ且 同 年 四
五、 各 地方 及 各 工場 細 胞 ノ当 面 ノ活動 方 針 ノ確 立
其 他 ノ諸事 項 ヲ決定 シ
方 ニ ﹁北 海 道 全 道代 表 者 会 議 ﹂ ヲ 開 キ右 第 二回 組織 会議 ノ決 議
会 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、 鍋山 貞 親 、 党 員渡 辺 政 之輔 等 ト前 掲
第十 三、 同年 五 月 下旬 東 京 市 内某 所 ニ於 テ開 カ レタ ル中 央 常 任 委 員
月 十 日 ノ右 中 央 常任 委 員 会 ニ於 テ組 織 部 長 ヲ命 セラ レテ就 任 シ
ヲ報 告 シ全 道 会議 テ ー ゼ及 労 働 組 合、 農 民 組 合等 大 衆団 体 内 フ
被 告 人市 川 正 一第 十 七記 載 ノ如 キ 協議 決 定 ヲ為 シ
四 、 同 年 三 月上 旬 北海 道 各 地 ノ党 代 表者 ヲ召 集 シ前 記 田 口右 源 太
ラ ク シ ヨン活動 テ ー ゼ ノ作 成其 他 ヲ協 議 決 定 シ該 テ ー ゼ ハ後 之
第 十 四 、 同 年 六 月末 東 京 市 内某 所 ニ開 カ レタ ル中 央 常任 委 員 会 ニ出
出 来 ル丈 公然 ト シ号 外政 策 ヲ採 リ 大 工場 ノ労 働者 ヲ読 者 ニ獲 得
ニ秘密 編 輯 局 ノ強 化 ヲ図 リ且 同社 内 細 胞 ヲ強 化 シ営 業 及編 輯 ヲ
員 ト協 議 シテ当 該 地 ニ於 ケ ル 目標 工 場 ヲ選定 シ之 ニ対 ス ル計 画
ヲ 巡回 オ ル ガ ナ イザ ー ニ任 命 シ テ全 国 各地 ニ派 遣 シ各 地 ノ支 局
シ同 新 聞 ヲ 大 工場 ノ基礎 ノ 上 ニ立 タ シ ムル為 メ被 告 人安 藤 敏 夫
席 シ被 告 人 鍋 山貞 親 、 党 員 渡 辺政 之 輔 ト前 掲被 告 人鍋 山貞 親 第十
第 十五 、 同 年 九 月 上旬 東 京市 内 某 所 ニ於 テ開 カ レタ ル前 記 中 央 特別
二記 載 ノ 如 ク協 議決 定 シ テ之 ヲ 実行 ニ移 シ
会議 ニ出 席 シ被 告 人 鍋 山貞 親 、 党 員渡 辺政 之 輔 ト前 掲被 告 人 鍋 山
的 ナ ル活 動プ ラ ンヲ作 成 実 行 セ シ メ又 同年 七 月 ヨリ 九 月下旬 頃
ニ変 更 シ、 党 諸機 関 竝全 党 員 ト ノ聯 絡 再 建 ヲ図 リ国 外ニ 在 ル中 央
外 数名 ト検 挙 情勢 ノ報 告 ヲ交 換 シ右 編 輯 局 会議 ヲ党 ノ臨 時 指 導 部
国 外 ニ在 リ シ ヨリ 同年 十 月三 日 無産 者 新 聞 秘密 編 輯 局 会議 ニ於 テ
第 十 七、 前 記 十 月検 挙 ニヨリ 党 ハ又 モヤ痛 撃 ヲ受 ケ シカ最 高 幹 部 等
党 ノ地盤 開 拓 ニ努 メ
党 ノ目 的 政 策 ノ宣 伝 ヲ結 合 シテ大 衆 ノ共産 主 義 化 ヲ図 リ以 テ同
木 下半 治 ト会合 シ テ同 新 聞 ノ指 導 方 針 ヲ協 議 決 定 シ 之 ニ基 キ 同
迄 ノ間 東 京 府北 豊島 郡 尾 久 町 党員 井 之 口政雄 方 ニ於 テ 屡 同人 及
貞 親 第 十 四記 載 ノ如 ク協 議 決 定 シテ之 ヲ実 行 シ 第 十 六、 同 年五 月 下旬 組織 部 長 ヨリプ ロア ジ部 員 無 産者 新 聞 指 導責 任者 ニ転 シタ ル カ 一、 組織 部長 ト シ テ同 年 四 月十 日頃 ヨリ 同年 五 月 下旬 迄 ノ間 一 、 中 央部 印 刷 所 ノ設置 、 中 央 機 関 紙 ノ再 刊 、 中 央部 諸 機 関 及 大 衆 団体 内 中 央 フラ ク シ ヨン ノ確 立等 ヲ行 ヒ以 テ党 中 央 部 ノ 活 動 ノ基 礎 ヲ 確立 シ 二 、 聯 絡 ノ復 活 セ シ党 員 竝新 ニ獲 得 セシ党 員 ヲ夫 々部 署 ニ就 カ
部 員 ト ノ聯 絡 ニ努 メ 今後 ノ検 挙 ニ対 シ細 密 ノ注 意 ヲ払 フ ヘキ コト
シメ 三 、 中 央 常任 委 員 会 ノ決 定 ノ具 体 化 ニ努 メ諸 運 動 ヲ指 導 シ
等 ヲ協 議 シ次 テ同 月 五 日 ノ同 会 議 ニ於 テ
其 決 定 事 項 ハ夫 々其 性 質 ニ応 シテ赤 旗 、 雑 誌 マル ク ス主 義 無 産
三、 新 党 準 備 会 ノ結 党 運 動 ノ指 導
二、 秋 ノ農 民 ノ闘 争 指 導
一、 共 産党 事 件 公 判 公 開 及闘 士釈放 ノ 大 衆闘 争
其他 ノ応 急策 ヲ決 定 シ其 実 行 ニ努 メ ツ 、
二、 聯 絡再 建 ノ タ メ ニ赤 旗 ヲ再 刊 スル コト
一、 右 秘密 編 輯 局 会 議 ヲ臨 時 指 導 部 ト為 ス コト
以 テ党 ノ全 国 的 再建 ノ基 礎 確 立 ニ努 メ 二、 プ ロア ジ部員 ト シ テ同 年五 月下 旬 ヨリ 同 年十 月 初 頃迄 ノ間 事 実 上責 任 者 ノ地 位 ニ就 キ屡 部 会 々議 ヲ開 キ 各会 議 毎 ニ当 面 最 モ
者 新 聞 等 ヲ通 シ テ之 ヲ発 表 シ以 テ 同党 ノ綱 領政 策 ヲ宣 伝 シ党 ノ
四、 無 産 政 党 合 同運 動 ニ対 スル活 動
重 要 ナ ル政 治 的 経済 的 諸 問 題 ニ対 シ テ ノ煽 動宣 伝 ニ関 シ協 議 シ
組織 活 動 ト結 合 シ其 政 策 ニ遵 テ労 働者 及 農 民 ノ大 衆闘 争 ヲ 煽 動
五、 無 産 者新 聞 発行 停 止 ノ陰 謀 ニ対 ス ル闘争 竝 同 問題 ニ関 シテ 生
シ 三、 無 産 者新 聞 指 導責 任 者 ト シ テ ハ同新 聞 ノ確 実 ナ ル発 行 ノタ メ
シタ ル同 新 聞編 輯 局 一部 ノ日 和見 主 義 トノ 闘争 六 、 左翼 労 働 組合 ノ 全国 的 結 成 運動 其 他 ノ諸 闘 争 ヲ敢 行 又 ハ指 導 シ、 一方検 挙 ノ打 撃 ヲ軽 微 ナ ラ シ ム
議 ニ出 席 シ被 告 人鍋 山 貞 親其 他 ト前 掲 被告 人鍋 山貞 親 第 十 八 記
三、 組 合 部 員 ト シ テ ハ東 京 市 内 外 ニ於 テ数 回 開 カ レタ ル組 合 部 会
載 ノ如 ク協 議 決 定 竝 実 行 ヲ為 シ
一切 ノ報 告 ヲ為 スト 同時 ニ全 事 務 ヲ引 継 キ協 議 ノ 上右 臨 時指 導 部
第 十 八、 同 年 十 月党 中 央 委 員 被 告 人市 川 正 一帰 朝 ス ル ヤ同 人 ニ対 シ
逃 走 セ ン コトヲ 企 テ右 高 木 巡査 部長 カ 二階 ニ昇 リ 来 ルヲ邀 シ予 テ
巡 査部 長 高 木 信 平等 逮 捕 ノ タ メ立越 シ タル ト コ ロ同警 官 ヲ傷 害 シ
構 ヘ潜 伏 シ居 リ シカ同 年 十 月 二日 午後 八 時 過 頃警 視 庁特 別 高 等 係
第 十九 、 同 三 年 九 月末 頃 ヨリ 東 京市 浅草 区 金 竜山 瓦 町 四番 地 ニ居 ヲ
其 他 同 二年 五 月大 阪 ニ於 ケ ル 日本 労 働組 合 評 議 会全 国 大会 ノ指 導 等
ヲ 解散 シ同 人 ト共 ニ臨 時 指導 部 ( 中 央 ビ ユー ロー) ヲ組織 シ越 エ
用意 シ 居 リ シ モー ゼ ル式 大 型拳 銃 ( 昭和 四 年 押第 四 四 六号 ノ五 〇
広 汎 ナ ル活 動 ニ従 事 シ テ同 党 ノ目的 遂行 ニ努力 シ
テ 翌 四年 二月 中央 常 任 委 員 組 合 部長 タ ル被 告 人鍋 山貞 親 帰朝 シ タ
二 ) ニテ狙 撃 シ其 右側 下 顎 骨 部 ニ治 療 一年余 ニ亙 リ 且終 生 咀 嚼運
ル タ メ家 屋 委 員会 ヲ設 ケ以 テ鋭 意党 勢 ノ挽 回 ニ努 メ其 間 無産 者 新
ル ヲ以 テ右 臨 時指 導 部 ヲ解 体 シ同被 告 人 ヲ加 ヘテ新 ニ中 央指 導 部
動 ノ障 碍 ヲ貽 ス ヘキ骨 折 傷 ヲ負 ハシメ タ ル モ ノナリ
聞 ニ掲載 ス ル社説 又 ハ記 事 ノ要 領 ヲ授 ケ
ヲ 組織 シ タ ル カ従 来 担 任 セ ルプ ロア ジ部員 タ ル ノ外 労 働 組合 部 員
カ夙 ニ社 会 主 義 思 想 ヲ抱 キ思 想 団 体 水 曜会 ニ入 リ所 謂 水平 社 運 動 ニ
東 京商 科 大 学 予 科 ヲ半 途 ニテ退学 シ翻 訳 又 ハ著 述 ニ従 事 シ居 リ シ
被 告 人高 橋 貞 樹 ハ
ヲ兼 任 シ居 タ ル ト コロ同 三年 十 月以 降 翌 四年 四 月 末迄 ノ間 一、 臨時 指 導 部 及中 央 指 導 部 々員 ト シ テ前 掲 被 告 人市 川 正 一第 二 十 四記 載 ノ如 ク協 議 決 定 竝 実 行 ヲ為 シ
関 係 シテ全 国 水 平社 青 年 同 盟 機関 紙 ﹁選民 ﹂ ニ執 筆 シ其 間 研 究 ノ結
二、 プ ロア ジ部 員 ト シ テ ハ依 然 実質 上 ノ責 任 者 ト シ テ 一 、赤 旗 ノ再 刊
スト、 グ ル ープ ﹂ ニ加 入 シ翌 十五 年 入 露 シ テ モ ス コー所 在 マル ク ス、
一ノ勧誘 ニ ヨリ前 記 ノ如 キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ ﹁コム ニ
果 共産 主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ ト コ ロ大 正 十 四年 八 月頃 党 員 徳 田球
エ ンゲ ル ス研 究所 附 属 レー ニン講 習 所 ニ入 リ テ研鑚 ヲ 重 ネ 一方 サヴ
三 、非 合 法 パ ン フレ ツ ト ノ発 行
二 、 党 文 書 印刷 所 ノ建 設 及 増設 ト其 基金 募 集
四、 マル ク ス主 義 ノ再 刊
東 洋 勤 労 者 共産 主 義 大学
然 且 営 業 化 スル コト
五 、 無 産 者 新聞 ヲ煽 動 的 ノ モノト シ合法 性 ヲ利 用 シテ 経営 ヲ公
五、 無 産 者 新聞 発 行 停 止抗 議 運 動
或 ハ前 記 日本 共産 党 代 表 渡 辺 政 之輔 等 ノタ メ ニ通 訳 斡旋 ヲ為 シ同年
( ク ー ト ベ ー)在 学 ノ邦 人留 学 生 ヲ指 導 シ
六、 新 無 産 者新 聞 発 行 準 備運 動
十 二 月帰 朝 シ テ日本 共 産 党 ニ転籍 セ シ モ ノナ ル カ
ヱー ト全 聯 邦共 産 党 ニ入 党 シ爾来 昭 和 三年九 月頃 迄 同地 ニ滞 留 シ テ
其 他 ノ指 導 的活 動 ヲ為 シ
員 会 プ レ シジ ウ ム会 議 其 他 ノ会 合 ニ出 席 シ ﹁日本 ニ関 スル決 議 ﹂
ニ亘 リ 同 地 ニ開 カ レタ ル ﹁コミ ン タ ー ン﹂ ノ 予備 的 会 合、 執 行 委
第 一、 同 二年 前 記党 代 表 カ ﹁モ ス コー﹂ ニ赴 ク ヤ同 年 三 月 ヨリ 七 月
ル コトヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
実 際 運 動 ニ関 係 シ居 ル 中 同 三年 七 月 二十 五 日頃東 京市 内 某 所 ニ於 テ
体 ヲ指 導 シ其 間 昭 和 二 年 七 月無 産 者新 聞 社 ニ入 リ以 来 其 記 者 ト シ テ
第 一、 同年 七 月入 党以 来 同年 九 月 迄 ノ間 無 産 者新 聞 社 秘 密 編 輯会 議
被 告 人 立 石峻 蔵 ヨリ勧 誘 セラ レ 日本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結社 ナ
カ レタ ル コミ ンタ ー ン第 六 回世 界 大 会 ノ際 日 本共 産 党 代表 タ ル党
ニ従 事 シ其 後 同 四 年 三 月中 迄 外 数名 ノ者 ト共 ニ右 秘密 編 輯 会議 ヲ
カ党 ノ指 令 方 針 ニ則 リ決 定 セ ル根本 編 輯 方針 ニ従 ヒ同 新 聞 ノ編 輯
問 題 ニ付 右 党 代表 ノ タ メ ニ通訳 ノ労 ヲ執 リ 、 其翌 同 三年 同地 ニ開
員 佐 野 学 、 被 告 人市 川 正 一、党 員 山 本 懸 蔵 等 ト同 大 会 ノ準備 ニ関 ︹マ マ︺
ス ル諸 般 ノ協 議 ヲ 重ネ 同 大 会 ニ提 出 ス ヘキ 殖 民地 問 題 ヲ担 任 シ テ 調 査 起 案 シ、 同大 会 ニ ﹁スル ー ヂ ヤ シチ ﹂ (コミ ン ター ン ノ使 傭
一、 治 安 維 持 法 廃 止
構 成 シ其 一員 ト シ テ専 ラ同 新 聞 ノ編 輯 ヲ指導 シ
二、 共 産 党 被 告 ノ無 罪 釈放
人) ト シ テ出 席 シ其 討 議 ニ参与 シ其 間 一面 右佐 野 、 市 川、 山 本 等 ト会 合 シ テ日本 問 題 ニ関 シ協 議 シ之 ヲ ﹁コミ ンタ ー ン﹂ ノ決 議 タ
三、 左翼 労 働 組 合 再 建 四、 第 五 十 六 議会問 題
ラ シ ム ヘク努力 シ 第 二、 帰 朝 後
七、 対 支 非 干 渉
六、 朝鮮 台 湾 ノ殖 民 地 解 放
五、 帝 国 主 義 戦争 ノ危 機 ニ対 スル闘 争
党 中 央 部共 働 者 トシ テ 同党 ノ組織 活 動 ニ関 シ テ協 議 シ、 無 産 者
一、 同 四 年 四 月検 挙 セラ ル ル迄 ノ間 屡被 告 人市 川 正 一ト会 合 シ同
新 聞 、 労働 新 聞 、雑 誌 マルク ス主義 等 ニ論 文 ヲ寄 稿 シ以 テ同党
八、 サヴ ヱー ト同 盟 ノ防 衛
第 二、 同 三 年 十 一月 中 前 記筑 波 山 上 ノ 会 合 ニ於 テ被告 人市 川 正 一ヨ
拡大強化ヲ図リ
其 他 ノ諸問 題 ニ付 同 新 聞 ヲ通 シ テ党 ノ 主義 政 策 ノ宣 伝組 織 影 響 ノ
ノ主 義 政策 ノ宣 伝 煽動 ニ努 メ 二、 同年 一月 ヨリ 四 月迄 ノ間党 員佐 野 博 ト屡 東 京市 内各 所 ニ会合 シ 日本 共 産 青 年 同盟 ノ組 織 活 動 ニ関 ス ル諸 般 ノ協 議 ヲ為 シ 以 テ指 導 者 ト シ テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
東 京帝 国 大 学 経 済 学部 ヲ卒 業 セシ モ ノナ ル カ第 一高 等 学 校 在 学 中社
二記 載 ノ 一般方 針 ニ遵 ヒ被 告 人杉 本 文 雄、 同 西 村 祭 喜、 同 菊 池 克
同 局 員 トシ テ 右市 川 正 一ノ指 導 ニ服 シ前 掲被 告 人市 川 正 一第 二 十
シ同 人 ト協 力 活 動 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ 受 ケ以 来 翌 四年 三 月中 迄 ノ間
リ同 人 ノ指 導 下 ニ被 告 人間 庭 末 吉 ト 共 ニ中 央 部 附 属事 務 局 ヲ組織
会科 学 ノ研 究 ヲ始 メ同校 社 会 思 想 研究 会 ニ加 入 シ大 学 ニ進 ムヤ新 人
己 及 党員 蔵 前 光 家 、 同 田中 清 玄等 ニ就 キ東 京 横 浜 両方 面 ニ於 ケ ル
被 告 人砂 間 一良 ハ
スル ニ至 リ関 東 地 方学 生 社 会 科学 聯 合 会 常 任 委 員 ト シ テ学 生 思 想団
会員 ト ナ リ マルク ス主 義 ヲ中 心 ト スル研 究 ヲ続 ケ 遂 ニ同主 義 ヲ 信奉
所 ノ確 立 、機 関 紙 赤旗 ノ発 行 配付 、 マル ク ス主 義 ノ 再刊 、 赤 旗 パ
ヲ 上部 ニ報 告 シ、 党 諸機 関 ト中 央 部 ト ノ聯 絡 ノ恢 復 、 中 央 部 印 刷
同 安藤 敏 夫 等 ニ就 キ其 他 ノ全 国 各 地 ニ於 ケ ル同 上 調 査 ヲ遂 ケ テ之
残留 党 員 其 他 ノ党 情 ヲ、 巡 回 オ ルガ ナ イザ ー タ ル被 告 人杉 本 文 雄、
ニ転 籍 シ爾 来 翌 四年 三 月 二 十七 日迄 同党 ノ組 織 運 動 ニ従 事 シタ ル モ
テ浦 塩 ニ滞 留 、 昭 和三 年 十 月更 ニ帰 朝 シテ 翌十 一月初 頃 日本 共産 党
同十 五 年 三月 再 ヒ入 露 シ右 サヴ ヱー ト全 聯 邦共 産 党 ニ転 籍 シ主 ト シ
グ ル ープ ヲ組織 シ 同年 末 迄 該グ ル ープ 拡 大 ノ タ メ諸 般 ノ活 動 ニ従 ヒ、
ノ ニシ テ
テ秘 密 ニ会 議 ヲ開 キ 党 員 徳 田球 一、 同 荒畑 勝 三 、 同北 浦 千 太郎 、
第 一、 大 正 十 四年 八月 頃 東 京府 豊 多 摩 郡落 合 町 下 落 合佐 野 学 方 ニ於
同 渡 辺政 之 輔等 ト前 記 ノ如 ク ﹁コム ニスト、 グ ループ ﹂ ノ組織 確
ンフ レ ツト其 他 党 文書 ノ発 行 配付 、 巡 回 オ ルガ ナ イ ザ ー及 巡 回 レ
民 組 合 大 会 ヘノ視 察員 派遣 、 其 他 諸 般 ノ事 項 ニ関 シ党 決 定 ノ発 表、
立 、 組 織 テー ゼ、 政 党 運 動 テ ー ゼ、機 関 新 聞 ニ関 スル事 項 其他 ヲ
ポ ータ ー ノ各地 派 遣 、 新党 準備 会 結 党大 会 ニ対 スル指 導 、 全 国 農
ノ 徴収 等 ノ事務 ヲ処 理 シ
グ ル ープ 代 表 ト シ テ コミ ンタ ー ン、 プ ロ フイ ンタ ー ン及 キ ム ニ派
之 輔 、 同 荒 畑 勝 三、 同 北 浦 千太 郎 等 ト 右 徳 田球 一ヲ コム ニスト、
密 ニ拡 大 中 央委 員 会 議 ヲ 開 キ党 員 徳 田 球 一、 同 佐 野学 、 同 渡 辺政
第 二、 同 年 十 二 月中 同 府荏 原郡 荏 原町 小 山党 員 野 坂 参三 方 ニ於 テ秘
協議決定 シ
指 令 ノ伝 達 竝下 級 機関 ヨリ ノ報 告 、意 見 、 質 問 ノ整 理取 次 、党 費
被 告 人市 川 正 一、 同間 庭 末 吉 ト前 掲被 告 人 市 川 正 一第 二十 五 記 載
第 三、 同 年 三 月十 五 日 頃前 記 東 京府荏 原郡 多 摩 河 原 ノ会 合 ニ出 席 シ
ノ 如キ 協 議 決定 ヲ為 シ之 カ実 行 ニ努 メ
テ被 告 人 安藤 敏 夫 ニ対 シ同 党 ヘノ入党 ヲ勧 誘 シ
第 四、 同 三 年 十 一月 上旬 頃東 京 市 麻 布 区六 本 木 電車 停留 場 附 近 ニ於
遣 ス ヘキ コト等 ニ付 協 議 決定 シ
在 米 日本社 会 主 義 団員 等 ト相 交 リ 遂 ニ共 産 主 義 思 想 ニ共 鳴 スル ニ至
下 級 船 員 タ リ シカ 大 正 七年 八 月渡 米 シ 労働 ニ従 事 スル傍 片 山 潜 其 他
属 ノ事 務 局員 ト シ テ右 砂 間 一良 ト協 力 シ 右市 川 正 一ノ指 導 ニ服 シ
ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ爾 来 翌 四年 三月 下旬 ニ至 ル迄 ノ間 中 央部 附
ヨリ同 人 ノ指 導 ノ下 ニ事 務局 ヲ組 織 シ被 告 人砂 間 一良 ト協 力活 動
第 三 、 昭 和 三年 十 一月 中前 記筑 波 山 上 ノ会 合 ニ於 テ被告 人 市 川正 一
リ 同 十 年 六 月頃 北 米 合衆 国 共 産 党 ニ加 入、 同 年 末 入露 シ テ同十 三年
前 掲 被 告 人市 川 正 一第 二 十 二記 載 ノ如 キ 一般 方 針 ニ遵 ヒ前 掲被 告
被 告 人 間 庭 末吉 ハ、
以 テ同党 ノ指 導 者 トシ テ其 目 的 遂 行 ニ努力 シ
一月 頃 サヴ ヱート 全 聯邦 共 産 党 ニ転籍 、 同 年 五 月帰 朝 、 爾 後神 戸港
人 砂 間 一良第 二記 載 ノ如 キ諸 般 ノ事 務 ヲ 処 理 シ
境 内 其 他 ニ於 テ 日本 共 産党 民 族 部 所 属党 員 林 文 夫 事陳 来 旺 ト屡 会
第 四 、 同 年 一月下 旬 以 降 同 年 二 月下 旬 迄 ノ間 東 京 市麹 町 区 靖 国神 社
内 労 働 組合 ヲ組 織 シ其 常 任 委 員 及 同組 合 ノ所 属 スル 日本 労 働総 同盟 神 戸 聯 合会 調 査 部 長 ニ就 任 シ総 同 盟分 裂 後 ハ日本労 働 組 合 神 戸地 方
合 聯 絡 ヲ執 リ 台 湾民 族 部 ノ情 勢 報 告 ヲ受 ケ テ 上部 ニ報 告 シ又党 文
評 議 会調 査 部 長 ト ナ リ左 翼 運 動 ニ従 事 中 同 十 四 年春 頃 党 員 渡 辺 政 之 輔 ノ勧誘 ニ ヨリ前 記再 組 織 委 員 会 ニ加 入、 同 年 八 月前 記 コム ニス ト、
書 ノ配 付 党 員獲 得 ニ付テ ノ党 指令 ヲ伝 ヘ 第 五 、 同 年 三 月 十五 日頃 東 京府 荏 原郡 多 摩 河 原 ノ会 合 ニ出 席 シ被 告 人市 川 正 一、 同 砂間 一良 ト前 掲被 告 人 市 川 正 一第 二十 五 記 載 ノ如 キ協 議 決 定 ヲ為 シ之 カ実 行 ニ努 メ 其 他 指導 者 ト シ テ同 党 ノ目的 遂 行 ノタ メ ニ努 カ シ
ル被 告 人砂 間 一良 ヨリ授 ケラ レタ ル指 令 ニ遵 ヒ同 大 会 竝右 準 備 会
一、 同 同盟 ノ支 部 組 織
ノ後身 タ ル政 獲 労 農 同盟 ヲ指 導 シ同 同 盟 ヲ シ テ
二、議 会 解散 要 求 運 動 三、香 川 農 民組 合 奪 還 運 動
五、 渡 辺 政 之輔 、 山 本 宣 治 労 働者 葬
四、 全 国 農 民組 合 対 策
其 他 ニ付 夫 々指 令 ヲ発 セ シメ
被 告 人 杉本 文 雄 ハ 早 稲 田 大 学政 治 経 済 学 部 経 済科 在 学 中 同学 内社 会 科 学研 究 会 ニ入 リ
協 議 シ機 関 紙労 働 農 民 新 聞掲 載 記 事 ヲ執 筆 シ更 ニ右秋 笹 正之 輔
シ其 後 被 告 人秋 笹 正 之 輔 ト新 党 準備 会 ノ採 ル ヘキ 方針 其 他 ニ付
市 、 仙 台 市 、等 ニ於 テ夫 々其 他 ノ革 命 的分 子 ニ会 見 シ各 地 一名
二、 小 樽 市 、 札幌 市 、 夕張 町、 函 館 市 、 旭川 市 、倶 知 安 町、青 森
一、 小 樽 市 ニ於 テ森 良 玄 ニ入党 ヲ勧 誘 シ
ヲ 伝達 セラ レテ右 各 地 ヲ 巡回 シ
回 オ ルガ ナ イ ザ ー ト シ テ北 海 道 、 東 北 地方 ヘ出 張 ス ヘキ旨 ノ指 令
各 地 方 ト ノ聯 絡 網 ノ確 立、 赤 旗 読 者 ノ獲 得等 ヲ 主要 任 務 ト スル 巡
第 三 、 同年 八 月 四 日頃 党 員国 領 五 一郎 ヨリ党 員 ノ獲 得 、 党 中央 部 ト
準 備 ヲ為 シ
二 、 全国 単 一労 働組 合総 聯 合 促 進協 議 会 関 西地 方 協 議 会 組織 ノ下
事シ
一、 同地 ノ党 員吉 村 英 ノ指 導 下 ニ同地 方 ノ戦 闘 的 分 子 ノ調 査 ニ従
ニ出 張 シ
第 二、 同 三 年 七 月 六 日頃 党 員 河 合悦 三 ヨリ指 令 ヲ伝 ヘラ レテ大 阪 市
思 想 問 題 ヲ研究 シ卒 業 後 労 働農 民 党本 部書 記 トナ リ 機関 紙 労 働 農 民 新 聞 ニ執 筆 シ昭 和 二年 ノ府 県会 議 員 選 挙 ノ 際 ハ同 党 ノ選 挙 オ ル ガナ イザ ー ト ナ リ以 テ 諸般 ノ労 働運 動 ニ従 事 スル傍 右 研 究 ヲ続 ケ遂 ニ共 産 主 義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ シ ト コ ロ同 三 年 三 月 二十 日頃 東 京市 牛 込区 神 楽 坂 附 近 ニ於 テ 日本 共 産 党員 浅野晃 ニ勧 誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ 第 一、 其 後 同党 ノ方針 ニ遵 ヒ 一、 労 働 農 民 党 本 部 ニ対 シ右 浅野 晃 ノ指 導 下 ニ働 掛 ケ特 ニ同 年 四 月 二 十 七 日 ノ同 党 拡大 中 央 委 員 会 ヲ指 導 シ 二、 同 年 六 月下 旬 頃 ヨリ党 員 宮 原省 久 ノ指 導 下 ニ新 党 準 備 会 本 部
被 告 人 福 富 正 雄 ト其 他 諸 般 ノ事 項 ニ付 協議 決 定 シ右準 備 会 ヲ シ
ニ対 シ情 勢 報 告 書 ヲ 提出 ス ヘキ旨 ヲ指 令 シ
宛 ノ聯 絡 責 任 者 ヲ置 キ党 中 央 部 ノ ﹁ア ド レス﹂ ヲ内 示 シ中 央 部
ニ対 シ働掛 ケ特 ニ労 農協 議 会 運 動新 党 準 備 会 結 党運 動 ヲ各 指導
テ之 ヲ採 用 セシ メ全 国 支 部代 表 者 会 議 ノ開催 結 党 大会 決 行 ニ関
三 、 右 各地 ニ於 テ赤 旗 ノ読者 ヲ獲 得 シ 聯絡 責 任 者 ヲ当 該 地 方 ノ赤
スル諸 般 ノ準 備 行 為ヲ指導 シ、 同年 十 一月中 旬 以降 翌 四年 三 月下 旬 頃 迄 ノ間中 央 部 事 務 局員 タ
旗 頒布 責 任 者 ニ任 命 シ 四 、共 産 党 ノ主 要 方針 タ ル旧 評議 会 再 建 ノタ メ ニ全 北 海道 労 働 組 合代 表 者 会 議 開 催 ヲ提 唱 シ小樽 、 札 幌 、 旭 川、 函 館 其 他 ノ旧 評 議 会系 労働 組合 代 表者 ヲ小 樽市 ニ召集 シ同 会 議 ニ出 席 シテ 全 国 単 一労 働 組 合 総 聯 合北 海 道 地方 協 議 会 ノ創 立 ヲ指 導 シ
ノ新 方 針 ヲ 伝 ヘ引 続 キ 仮 責任 者 ノ任 務 ニ服 ス ヘキ 旨 ヲ命 シ前 記
謙 市 ト 同県 下 大 館 町 ニ於 テ会 見 シ同県 下 ノ情 勢 ヲ聴取 シ党 上 部
ノ任 務 ヲ授 ケ注 意 事 項 ヲ告 ケ
前 同様 同 地 方 ノ情 勢 ヲ聴 取 シ入 党 ヲ勧 誘 シ テ承 諾 ヲ得更 ニ同 組
二、 函 館 ニ於 テ ハ函 館 一般 労働 組 合 常任 委 員 長前 田 昇次 ト会 見 シ
五 、 当時 施 行 中 ノ北 海道 々会 議員 選 挙 ヲ利 用 シ函館 、 小 樽 両市 ニ
ノ両名ニ 対 シ各 入党 ヲ勧 誘 シテ承 諾 セ シ メ、前 田 ヲ仮 責任 者 ニ
合 常 任 委 員曽 根銀 治 、 北 海道 漁 業 労 働 組 合 常任 委 員佐 藤 七郎 治
幌 一般 労 働 組 合 常任 委 員 深 谷 作次 郎 ト各 別 ニ会 見 シ前 同様 情 勢
三 、 小樽 ニ於 テ ハ小樽 運 輸 労 働 組合 常 任 委 員 タ ル党 員 森 良 玄 竝札
任 命 シ テ前 同 様任 務 注 意 事項 ヲ 伝 ヘ
於 ケ ル選 挙 戦 ヲ指 導 シテ 三 ・ 一五 検 挙 ニヨリ潰滅 セル組 合 ノ工 場 組織 復 活 ニ努 力 シ 六 、 ﹁新 党 準備 会 結 党 セシ ム ヘシ﹂ト ノ党方 針 ニ基 キ北 海 道 及 東 北 地 方 ノ主 要 地 ニ於 テ同準 備 会 支 部 ノ確 立 ニ努 力 シ
深谷 ニ対 シ テ ハ入党 ヲ 勧誘 シテ之 ヲ承 諾 セ シ メ札 幌 ノ仮 責任 者
ヲ聴取 シ森 ニ対 シテ ハ、 前 記 安 原 ニ対 ス ルト 同趣 旨 ノ命 ヲ 伝 ヘ
争 分 子 ヲ 調 査 シ共 産 党 ノ組 織 拡 大 ニ資 ス ヘキ旨 ヲ建 策 シ承 認 ヲ得
ニ任 命 シ前 同 様 任務 注 意 事 項 ヲ伝 ヘ
第 四、 同 年 十 二 月下 旬 開催 ノ新 党 準 備 会 結党 大 会 ヲ機 ト シ全 国 ノ闘
タ ル 上被 告 人 福 富 正雄、 同秋 笹 正之 輔 ヲ シテ各 府 県 ノ闘争 分 子 ノ 氏 名 、 所 属 団 体、 傾 向其 他 ヲ調 査 セ シ メ其 結 果 ヲ被 告 人 砂間 一良
宮 城 県 ニ於 テ ハ 一般 労働 組 合 常任 委 員 多 田 基 一ト仙 台市 ニ テ、
四、青 森県 ニ於 テ ハ青 森 一般 労 働 組合 員 堀 江 彦蔵 ト青 森 市 ニテ、
新 潟 県 ニ於 テ ハ全 国展 民組 合 聯 合会 書 記 山 添直 ト 同県 中 蒲 原郡
ニ報 告 シ次 テ 同 月 二十 七 日頃 党 上部 ノ命 ニヨリ右 大 会 ニ於 テ調 査 シ得 サリ シ闘 争分 子 ヲ被 告 人伊 藤 保 ニ就 キ 聴取 シ テ被 告 人間 庭 末
庄 瀬村 ニテ、 長 野 県 ニ於 テ ハ南 信 一般 労 働 組 合常 任 委 員 鷲 見 京
務 注 意 事項 ヲ授 ケ テ以 上各 地 ニ於 ケ ル党 組 織 拡 大 ノ任 務 ニ従 事
タ ル上 入党 ヲ承 諾 セシ メ テ其 地 方 ノ仮 責 任 者 ニ任 命 シ前 同様 任
一ト 同 県飯 田 町 ニテ各 会 見 シ前 同様 夫 々其 地 方 ノ情 勢 ヲ 聴 取 シ
吉 ニ報 告 シ
勧誘 シ テ入 党 ヲ承 諾 セ シメ 仮 ニ其 地 方 ノ聯 絡 責任 者 ニ任 命 ス ヘキ
海 道 、 信 越 各 地 方 ヲ 巡回 シ 残留 党 員 竝 情 勢 ヲ調 査 シ、 優 秀闘 士 ヲ
ニ報 告 シ
シ翌 同 四 年 一月十 二日 帰 京 シ被 告 人砂 間 一良 竝 間庭 末 吉 ニ各 別
第 五、 同年 十 二 月末 頃 被 告 人 砂間 一良 次 ニ同 間庭 末吉 ヨリ東 北 、 北
コト 及仮 責 任 者 ニ対 シ テ ハ優 秀 闘 士 ニ入 党 ヲ勧 誘 シ テ中 央 部 ニ推
注 意 事項 ヲ告 ケ ル ヘキ旨 ノ指 令 ヲ 伝 ヘラ レ テ同 月 三十 一日出 発 シ
ニ同間 庭 末 吉 ヨリ 千葉 茨 城 両 県下 ニ対 スル前 同様 ノ指 令 ヲ伝 ヘラ
第 六、 同 月 二 十 日頃 被 告 人 ヨリ 建策 ノ結果 前 同様 被 告 人 砂間 一良 次
薦 ス ヘキ コト其 他 ノ任 務 ヲ授 ケ 且中 央 部 ト ノ聯 絡 通信 方 法共 他 ノ
一、 秋田 県 ニ於 テ ハ全国 農 民 組 合県 聯 合 会 書 記 タ ル党 員 剛 事 妥 原
別 ニ報 告 シ テ右 両 県 ニ対 ス ル党 組 織 拡 大 ノ任 務 ニ従 事 シ、
事項 ヲ授 ケ其 結 果 ヲ前 同様 被告 人砂 間 一良 、 同間 庭 末吉 両名 ニ各
入 党 ヲ承 諾 セ シ メ テ其 地 方 ノ仮 責任 者 ニ任 命 シ前 同様 ノ任 務 注意
ト東 京 市 神 田 区 須 田 町 ニ於 テ各 会 見 シ前 項 同 様夫 々情勢 ヲ 聴 取 シ
佐 倉 町 ニ於 テ、 茨 城県 ニ付 テ ハ水 戸 合 同 労 働 組合 書 記 広 瀬 善 四 郎
レ千 葉 県 ニ付 テ ハ全国 農 民 組合 聯 合 会 常 任 委 員実 川 清 之 ト 同 県 下
同 市 内 ニ於 テ各 別 ニ会 見 シ、 福 岡県 代 議 員 中島 辰 夫 、 福 井 県代 議
運 動方 針 ヲ伝 ヘテ同 大会 ヲ指 導 セ シメ各 県 ノ代 議 員 ノ重 ナ ル者 ト
農 民 組合 総 本 部 常任 書 記仁 科 雄 一ノ三党 員 ニ対 シ夫 々同党 ノ農 民
張 シ代 議 員 ト シ テ同 大 会 ニ出 席 セ ル前 記 谷 健造 、 安 原 謙 市 、全 国
農 村細 胞 ノ組 織 方 針 、農 民運 動 ノ指 導 方 針 ヲ授 ケ ラ レ テ同 市 ニ出
産党 ノ方 針 ニ従 ヒ行 動 セシ ム ヘキ旨 ノ指 令 ヲ伝達 セラ レ且 同党 ノ
項 ヲ授 ケ尚 同 人等 初 メ各 地 ノ代 議員 ト赤 旗 或 ハ赤 旗 パ ン フ レ ツト
第 七、 同 年 二 月十 日 頃前 同様 被告 人間 庭 末 吉 次 ニ同砂 間 一良 ヨリ前
配付 ニ関 ス ル協議 ヲ遂 ケ以 テ党 組織 影 響 ノ拡大 強 化 ニ従 事 シ其 翌
セシ メ 増田 ヲ静 岡 地 方 ノ 仮責 任 者 ニ任 命 シ テ前 同様 ノ任 務 注意 事
ラ レ テ出 発 シ名 古 屋、 大 阪 、岡 山 、 福 岡 、 小 倉、 神 戸、 京 都 等 各
四 月 七 日 ニ帰 京 シ被 告 人間 庭 、 砂間 ノ 両名 ニ其 結 果 ヲ報 告 シ
員 木 下利 男 、 静 岡 県 代議 員 増 田 可 一郎 ニ夫 々入党 ヲ勧 誘 シ テ承 諾
地 ヲ巡 回 シ大阪 市 ニ於 テ ハ党 員 松 本 広治 、 全 国農 民 組 合府 聯合 会
同様 ノ任 務 ヲ帯 ヒ関 西 、 九 州方 面 ニ出 張 ス ヘキ旨 ノ指令 ヲ 伝達 セ
書 記 谷 健 造、 党 員 佐 野楠 弘等 ニ、 兵庫 県 下御 影 町 ニ於 テ ハ海 員 組 合 刷 新 会 員 鳥越 巌 ニ、 岡 山 市 ニ於 テ ハ全 国 農 民 組 合聯 合 会 書 記
人秋 笹 正之 輔 、 同 福 富 正雄 、 同 清家 齢 、 同 橋本 信 明 、 同西 村桜 東
第 九、 同 三年 八 月 ヨリ 翌 四年 二月 頃 迄 ノ間 ニ東 京市 内 外 ニ於 テ被 告
洋 、 同 西 島 権 三郎 、 同須 永甫 、 同黒 川 泰 一、 党 員 白 水 実、 同安 原
橋 本 正 義 ニ、 小 倉 市 ニ於 テ ハ北 九 州労 働 組 合 書 記 辻 公雄 ニ、 京 都 市 ニ於 テ ハ全 国農 民 組 合府 聯合 会 常任 委 員 泉 隆 ニ各 会見 シ、 右 松
第十 、 其 他被 告 人砂 間 一良 ニ対 スル残 存 党 員 ノ報 告 、 同被 告 人 ト他
謙 市 ニ対 シ 各 別 ニ入 党 ヲ勧 誘 シ
佐 野 ヲ 神 戸地 方 ノ各 仮 責 任 者 ニ任 命 シ、 前 記 任 務注 意 事 項 等 ヲ
ノ党 員 トノ 聯絡 、 党 文 書 印 刷 者 ノ物 色 推 薦 、党 文 書 ノ配付 等 賭 般
本 、 佐 野 両名 ニ対 シ テ ハ各党 ノ新 方針 ヲ 伝 ヘ松 本 ヲ 大阪 地 方 ノ、
伝 ヘ、 右 谷、 鳥越 両名 ニハ各入 党 ヲ承 諾 セ シ メ テ 谷 ヲ松 本 ノ、
以 テ 同党 ノ目 的 遂行 ニ努 メ
ノ党 活 動 ヲ為 シ
セ シメ 夫 々当 該 地 方 ノ仮 責任 者 ニ任命 シ前 記 同様 ノ任 務 注 意 事 項
烏 越 ヲ佐 野 ノ補 助 者 タ ラ シ メ 、 右泉 、 橋 本、 辻 ニ各 入 党 ヲ承 諾
被 告 人安 藤 敏 夫 ハ
東 京帝 国 大 学 法学 部 政 治 学 科 ヲ卒 業 シ タ ル モ ノナ ル カ在 学 中 大正 十
ヲ授 ケ 以 テ以 上各 地 方 ニ於 ケ ル党 組織 拡 大 ノ任 務 ニ従 事 シ同 月 二 十 八 日 帰 京 シ其 結果 ヲ被 告 人間 庭 末吉 、 同 砂 間 一良 ニ各 別 ニ報 告
方 同大 学 内 社 会 科学 研究 会 次 テ新 人会 員 ト ナ リ研究 ノ結 果 共 産主 義
四年 東 京 市 本 所 区所 在 帝 大 セ ッツ ルメ ント調 査 部 ノ事 務 ヲ 担 当 シ 一
第 八、 同 年 三 月三 日頃被 告 人砂 間 一良 竝 同間 庭 末吉 ヨリ大 阪 市 ニ開
ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ関 東 地 方 学 生 社 会科 学 聯合 会常 任 委 員 、 常 任委 員
シ
催 ノ 全 国農 民 組 合 大 会 ニ出 席 セル 各地 ノ左 翼 農 民代 表 者 ヲ シ テ共
長 ニ就 任シ 学 生 思想 団 体 ヲ指 導 シ其 後 昭 和 二年 七 月無産 者 新聞 社 ニ
協 議 ノ 上 屡同 党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 ス ル社 税 及 諸般 ノ政治 経
二、 入 党 後 同年 三 月 下旬 頃 迄 ノ間被 告 人 砂 間 一良 、 同難 波 英 夫 ト
仙 台、 青 森 、 小樽 、 札 幌 、旭 川 、 函 館 ノ各 市、 秋 田県 下 土崎 港 町
命 セラ レ同 年 六、 七 月 ニ亘 リ、 大 阪 、 福 岡 、 広島 、 京 都 、名 古 屋 、
ヨリ前 掲 同 被 告 人第 十 六 ノ 三記 載 ノ如 ク巡 回 オ ル ガナ イ ザ ー ニ任
第 一、 翌 三 年 五 月初旬 無 産者 新 聞 指 導 責 任 者 タ ル被 告 人 三 田村 四郎
瀬幸 雄 、 同西 田信 春 ニ対 シ夫 々入 党 ヲ勧 誘 シ各其 承 諾 ヲ得 テ被
ヨリ同 年 三 月 二十 日頃 迄 ノ間被 告 人谷 川 巌 、 同園 部 真 一、 同 道
議 シ其 決 定 ニ基 キ後 記 同 被 告人 第 四記 載 ノ如 ク同 年 二月五 日頃
告 人 ト細 胞会 議 ヲ開 キ 党 文 書 配付 網 ノ拡張 、 党 員 推 薦等 ニ付 協
東 京 地 方 第五 地 区 所 属 無 産 者新 聞 社細 胞 ニ所 属 シ、 其後 屡 同 被
三、 同 年 一月 二十 四、 五 日頃 ヨリ 被 告 人難 波 英 夫 ヲ責任 者 ト ス ル
済 記 事 ヲ執 筆 シ テ之 ヲ 無産 者 新聞 ニ掲 載 セ シ メテ 発 表 シ
入 リ爾 来其 記 者 ト シ テ同 新聞 ノ編 輯 ニ従 事 シ居 ル中 日本 共 産 党 カ 前
等 ヲ 巡回 シ同 新 聞支 局 委 員 又 ハ同新 聞 関 係 者 等 ヨリ情 勢 ヲ聴 取 シ
記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナカ ラ
タ ル 上当 該 地 方 ニ於 ケ ル目 標 工 場 ヲ 選定 シ計 画 的 活動 プ ラ ン ニ基
告 人難 波 英 夫 ニ報 告 シ
被 告 人戸 敷 行 盛 ハ
其 他 諸 般 ノ党 活 動 ヲ為 シ以 テ同党 ノ目 的 遂行 ノ タ メ ニ努 力 シ
実 行 ニ努 メ
ニ出 席 シ テ 後記 被 告 人 難波 英 夫 第 四 記載 ノ如 ク脇 議 決定 シ テ其
其 他党 秘密 文書 ヲ配付 シ尚 同年 三 月 十五 日開 カ レタ ル細 胞 会 議
人谷 川 巌 等 四名 竝 党員 桑 江 常 絡 ニ対 シ赤 旗 及 赤 旗 パ ンフ レ ツト
同年 二 月初 旬 ヨリ 同年 三 月下旬 迄 ノ間 東 京 市 内 ニ於 テ右被 告
キ 鋭意 読 者 ヲ獲 得 シ テ支 局 ノ確 立強 化 ニ努 ム ヘキ 旨 ノ指 令 ヲ伝 達
ニ復 命 シ
且 之 ヲ指 導 シ テ大 衆 ノ共 産 主 義 化 ヲ 図 リ帰 京 後 被 告 人 三田 村 四 郎
第 二、 同年 十 一月初旬 頃 東京 市 麻 布 区 内 市電 六本 木 停留 場 附 近 ニ於 テ被 告 人 砂 間 一良 ヨリ 勧誘 セ ラ レ テ入 党 シタ ル カ 一、 同 年 十 二 月 末被 告 人砂 間 一良 次 ニ同 間 庭 末吉 ヨリ関 西 、 九 州
ヲ調 査 シ聯 絡 ヲ協 定 シ来 ル ヘキ旨 ノ指 令 ヲ伝 ヘラ レ テ翌 四年 一
方 面 ニ出 張 シ 夫等 ノ各地 方 ニ於 ケ ル残 留党 員 、 闘 争分 子 竝情 勢
任 執 行委 員 ニ就 任 シ其 後 労働 農 民 党鹿 児 島 支 部 、 鹿 児島 借 家 人組 合
関 庫 支 部 ヲ設 立 シ昭 和 二 年七 月頃 鹿 児島 合 同 労 働 組 合 ヲ組 織 シ其 常
部 ヲ創 立 シ同 同 盟 カ 全 日本 鉄 道 従 業員 組 合 ト改 称 後 同組 合 鹿児 島 機
ハ大 橋 治 房 ニ、福 岡 市 ニ於 テ ハ相 直 助 ニ、熊 本市 ニ於 テ ハ中 島
書 記 ヲ各兼 任 シ其 間 評 議 会九 州 地 方評 議 会 評 議 員 ニ選任 セ ラ レ專 ラ
鉄 道 省 九 州 管 内 宮 崎駅 々手 勤 務 中 大正 十 四 年 鉄 道従 業 員 同 盟宮 崎 支
辰 夫 ニ、 小 倉 市 ニ於 テ ハ辻 公雄 ニ、 神 戸 市 ニ於 テ ハ鳥 越 巌 ニ各
鹿 児 島 地方 ニ於 ケ ル労 働 運動 指 導 ノ任 ニ当 リ翌 三年 七 月 上京 シテ旋
月 二 日出 発 シ名 古 屋 、大 阪 、 福 岡 、 熊 本、 小倉 、 京 都 、 静岡 等
会 見 シ右 同 人 等 ニ就 テ各 当 該 地 方 ニ於 ケ ル残 留党 員、 闘 争 分 子 、
盤 工 見 習 ト ナ リ其 後 日本 労働 組 合 同盟 所 属東 京 北 部 労 働 組合 ニ加 入
各 地 ヲ巡 回 シ名 古 屋 市 ニ於 テ ハ党 員 堀 卯 太 郎 ニ、 大 阪 市 ニ於 テ
十 日帰 京 シ テ被 告 人間 庭 末 吉 ニ其 結 果 ヲ報 告 シ
情 勢 等 ヲ調 査 シ尚 相、 中 島 、 辻 ト ハ各 ア ド レスヲ 交換 シ同 月二
シ、 予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 タ ル ト コ ロ同 年 九 月初旬 頃 東 京市麹 町
手 交 若 ハ郵 送配 付 シ
党 員 山 下初 外 数 名 ニ対 シ赤 旗 パ ン フ レ ツト、 檄文 等 党 秘 密 文書 ヲ
被 告 人 菊 池 克己 ハ
共 他 諸 般 ノ党 活 動 ニ従 事 シ以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ノタ メ ニ努力 シ
区飯 田 橋 附 近 ニ於 テ青 山 ト自 称 スル党 員 某 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
東 京 北 部 労 働 組合 ノ 左翼 化 ニ努 メ
第 一、 其 後 党 員 井之 口政 雄 ノ指 導 ノ下 ニ前 記 日本 労 働 組 合 同盟 所 属
党 秘 密 文書 ヲ手 交 ス ル ト同時 ニ情 勢 ヲ調査 シ党 員 推薦 ニ関 ス ル新
ノ通 告 ヲ 受 ケ 且信 越 東北 北 海道 方 面 ニ出張 シ夫 等 各 地 方責 任 者 ニ
体 ノ幹 部 ニ歴任 シ各 種争 議 ノ応 援 、 選 挙運 動 ノ指 導 等 ニ関 与 セ シ カ
聯 合 促 進関 東 地 方 協議 会 ( 以 下 単 一総 聯合 ト略 称 ス) 其 他 労働 諸 団
県 両 農 民 組合 、 新 党 準備 会 東 京 府 支 部 聯合 会 、 全国 単 一労働 組 合 総
リ其 後 大 衆教 育 同 盟 、労 働 農 民党 、 議 会解 散 請願 運 動 、群 馬及 茨 城
大 正 十 五 年中 関 東 金 属労 働 組 合 北 部 支 部 ニ加 盟 シテ其 争 議 部 長 ト ナ
方 針 ノ励行 、 中 央 部 ト ノ聯 絡 、 通 信 方 法其 他 ニ付 注意 事項 ヲ授 ケ
第 二、 翌 四 年 二 月 上旬 頃 被 告 人 間 庭末 吉 ヨリ 巡 回 レ ポー タ ー ニ任 命
来 ル ヘキ旨 ノ指令 ヲ伝 ヘラ レテ同 月 十 三 日頃 出 発 シ長 野 、 新 潟 、
リ勧 誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ
加 入 シ東 京地 方 責任 者 ニ任 命 セラ レ
予 テ共産 主 義 ニ共鳴 シ昭 和 三 年 六 月 十 四 日日 本共 産 党 員 河合 悦 三 ヨ
潟 市 ニテ党 員 山 添 直 ト、 秋 田 県 ニ於 テ ハ、 同 県 下 土 崎港 町 ニテ党
秋 田、 青 森 、 北 海 道 、宮 城 ノ 一道 五県 ヲ 巡回 シ新 潟県 ニ於 テ ハ新
員 安 原謙 市 ト、 青 森 県 ニ於 テ ハ青 森 市 ニテ党員 堀江 彦蔵 ト、 函 館
長江 甚 成 等 ト聯絡 シ其 指導 ノ下 ニ党 機 関 紙読 者 ノ拡 張、 新 党 員 ノ
第 一、 入 党 後 同 年 十 一月 下旬 迄 ノ間 党 員 河 合 悦 三、 同 宮 原省 久 、 同
獲 得 、 党 指 令 ノ伝 達 、 日 本 労働 組 合 全 国 協議 会 ノ運 動指 導 其 他諸
市 ニ於 テ ハ党 員 前 田 昇次 ト、札 幌 市 ニ於 テ ハ党 員 深谷 作 次 郎 ト、 小 樽市 ニ於 ナ ハ党 員 森良 玄 ト、宮 城県 ニ於 テ ハ仙 台市 ニテ党 員 多
般 ノ活 動 ヲ為 シ
第 二、 同 年 十 二 月東 京 地 方責 任 者 就 任 後 翌 四年 三月 中 迄 ノ間 補 助責
田 基 一ト各 会 見 シ夫 等各 地 方 責任 者 ニ対 シ赤 旗 第 二十 五 号 、赤 旗
任 者 被 告 人西 村 祭 喜 ト協 議 ノ上決 定 シタ ル計 画 ニ準 拠 シ
パ ン フレ ツ ト第 一 輯 乃 至第 四輯 、檄 文等 ノ党 秘 密 文書 ヲ手 交 シ同 人 等 ニ就 テ各 担 当 地 方 ニ於 ケ ル情勢 ヲ調 査 ス ルト 同時 ニ前 記党 上
一、 同 地 方 ヲ第 一 ( 池 袋、 日暮 里 、 千 住、 三河島 、 王子 及 武蔵 野
鉄 道 沿 線)、 第 二 ( 南 葛 飾郡 及 本 所 、 深川 ) 、 第三 ( 神 田 、 牛込 、
部 ヨリ ノ注 意 事項 ヲ 伝達 シ タ ル上 同 月 二十 五 日 帰京 シ被 告 人間 庭 末吉 、 同砂 間 一良 ニ各報 告 シ
京 橋 、 小石 川 、 下谷 、 浅 草 ノ各 区 ) 、第 四 ( 渋谷 、 四谷 、 新宿 、
中 野 方 面)、 第 五 ( 芝 区、 荏 原 郡 方 面) ノ五 区 ニ分 チ 夫 々地 区
同 月中 旬 東 京市 外代 々木 練 兵場 附 近 ニ於 テ右 両被 告 人 ト会合 ノ 上前 記 諸 地 方 ニ於 ケ ル組 織 問 題 及政 獲 労 農 同 盟 運動 問 題等 ニ付 協
責 任 者 ヲ任 命 シ テ当該 地 区 ノ活 動 ニ従 事 セ シメ中 央 部 及 各 地区
責 任 者 ト ノ聯 絡 ヲ執 リ 工場 細 胞 組 織 ヘノ再 編成 ニ努 カ シ
議 ヲ遂 ケ 第 三、 伺 年 一月 下旬 頃 ヨ リ伺 年 三 月下 旬 頃 迄 ノ間東 京 布 内外 ニ於 テ
策 委 員 会 ヲ組 織 シ被 告 人福 富 正 雄、 同 立 石 虎記 、 同 橋 本 二郎 ヲ
二、 同 年 三 月 施 行 ノ東 京 市 会議 員 選挙 ニ際 シ党 方 針 ニ遵 ヒ選挙 対
其 構 成 員 ニ任 命 シ後 記 被 告 人 福 富 正雄 第 三、 同被 告 人 立 石 虎記 第 四記 載 ノ如 キ数種 ノ ビラ 、 檄 文、 伝 単 ヲ作 成提 出 セ シ メ更 ニ 之 ヲ 各地 区責 任 者 ニ配付 シテ 夫 々其 地 区 内 ニ貼 付 又 ハ撒 布 セシ メ 以 テ労 働 者 、 小 市 民 ノ不 平 不 満 ヲ激 発 組 織 シ テ革 命 的 労働 者
ネ
第 一、 入党 以降 同三 年 十 二月頃 迄 ノ間被 告 人 西 村 祭喜 、 同 丹後 吉 郎
ヒ 且党 員 長 江甚 成 、 同 国領 五 一郎 等 ト 聯絡 ヲ保 チ其 指 導 下 ニ諸 般
兵 衛 等 ト 屡 諸種 ノ会 合 ヲ開 キ協 議 ノ上 同党 ノ評 議会 再 建方 針 ニ遵
ノ活 動 ヲ為 シ 同年 七 月 上旬 全国 協 議 会 準 備会 ヲ組織 シ テ其 責 任 者
ト ナ リ同 年 九 月 上旬 之 ヲ日本 労 働 組 合 全国 協 議 会準 備 委員 会 ト 又
全国 単 一労 働 組合 総 聯 合 促 進関 東 地 方協 議 会 準 備会 ヲ 日本 労働 組
合関 東 地 方 協 議会 準 備 会 ト 各 改 称 シ次 テ同 年 十 二 月 二十 五 日 日本
ヲ 立 候補 セシ メ 以 テ党 政策 ヲ大 衆 ニ浸 透 セシ メ テ党 組織 ノ拡 大 強 化 竝東 京 地 方 委
労働 組 合 全 国 協議 会 ヲ確 立 セシ メ シカ 其間 東 京 電 燈株 式 会社 従 業
落 合 町下 落 合 某 理髪 店 二階 ニ於 テ赤 旗 第 二十 四号約 二百 部 ヲ 謄 写
第 二、 同年 十 二月十 日頃 被 告 人 杉 本文 雄 ノ命 ヲ受 ケ東 京府 豊 多 摩 郡
動 ニ従 事 シ
立 ノ タ メ ノ闘 争 ヲ展 開 シ行 動 綱領草 案 ヲ作 成 発 表 シ只 管 右 再 建運
紙 ト シ テ労 働 新聞 ヲ発 行 シ各 地方 協 議 会 竝各 種 産業 別 協議 会 ノ確
員争議 ( 所 謂 東電 争 議 和、 全 国労 働 組 合 会議 ヲ指導 シ全 協 ノ 機 関
員 会 ノ確 立 促 進 ヲ 図リ
檄 文 其 他 党 秘 密 文 書 ヲ各 関 係方 面 ニ配付 シ
第 三、 同 三 年 六 月 ヨリ翌 四 年 三 月迄 ノ間赤 旗 、 赤 旗 パ ン フレ ツ ト、
第 四、 右 期 間 中 東 京市 内 外 ニ於 テ被 告 人立 石 峻蔵 、 同 西村 祭 喜、 同 竹内 喜 代 次 、 同 大 原健 次 、 同高 島 宣 三、党 員佐 藤 秀 一外 数 名 ニ対 シ入 党 ノ 勧誘 ヲ為 シ 其 他 諸般 ノ党 活 動 ニ従 事 シ テ同党 ノ目 的遂 行 ノタ メ努 力 シ
金 属 労働 組合 常 任 書 記、 評 議 会総 本 部書 記 等 ニ歴任 シ評 議 会 解散 後
在 学 中明 大 社 会 科 学 研究 会 ニ入 リ マル ク ス主 義 ヲ研 究 シ退 学 後関 東
昭 和 二年 六 月明 治 大 学政 治 経済 学 部 ヲ諭 旨 退 学 ト ナ リ シ モ ノナ ル カ
同 前 田重 人 、 同 小林 直 衛、 同 高 橋 ヨキ ( 右 丹後 ヲ 介 シ和、 岡 長 谷
京 市 内外 ニ於 テ被 告 人 丹後 吉 郎 兵衛 、 同 上野 謙 吉、 同寺 峰 弘 行 、
己 、 同竹 内 喜 代次 等 ヲ党 員 適任 者 ト シ テ党 上部 ニ推 薦 シ右 期 間 東
第 三 、 同年 六 月 ヨリ 同 四年 三 月 頃 迄 ノ間 被告 人西 村祭 喜、 同 菊 池 克
版 ニヨリ印 刷 作 成 シ テ之 ヲ右 杉 本文 雄 ニ提 出 シ
ハ其再 建運 動 ニ努 メ諸般 ノ労 働運 動 ニ従 事 シ其 間共 産 主 義 ニ共鳴 ス
ヲ勧誘 シ
川 酉蔵 、 同 宇 都 宮広 、 田 島 敏 、 同 原俊 雄等 ニ日本共 産 党 ヘノ加 入
被告 人 伊 藤保 ハ
ル ニ至 リ シ ト コ ロ同 三年 五 月中 東 京市 麹 町 区 九段 坂 上市 電 停留 場 附
ル被 告 人 菊 池 克 己 ノ命 ニ ヨリ 東 京市 内 外 ニ於 テ被告 人長 谷 川 酉 蔵 、
第 四 、 同年 二 月上旬 ヨリ 同年 三 月 十六 日頃迄 ノ間 東 京地 方 責任 者 タ
近 ニ於 テ 日本 共 産 党 員国 領 五 一郎 ノ 勧 誘 ニヨリ 同党 カ前 記 ノ如 キ秘
所 属第 五 地 区 責 任 者 ニ任 命 セラ レ新 潟 鉄 工 所 細 胞準 備 会責 任 者 ヲ兼
密 結社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ其 翌 四年 一月下旬 東 京地 方
同宇 都 宮 広、 同 立 石 虎記 、 同 田島 敏、 同 西 村 桜東 洋 、 同 原 俊雄 、
於テ細胞準備会ヲ開 キ ﹁火花﹂発行 ノ件其他 ヲ協議 シ
被 告人及被告人秋笹 正之輔ト東京市神田区神保町 ノ某蕎 麦屋 ニ
五、東 京市芝区金杉新浜町所在芝浦製作所東京 工場 ニ付 テ ハ責任
同 小林 直 衛、 同 前 田重 人等 ニ対 スル赤 旗 、 赤 旗 パ ンフ レ ツト其 他 党 文書 ノ 配付 ニ従 事 シ
者 タル被告人寺峰弘行 ト東京市内外 ニ於テ屡会合シ工場調査 ノ
シテ工場新聞 ﹁稲妻﹂ ヲ発行 セシメ
件、 工場対策、 工場新聞発行 ノ件其他ヲ協議決定シ同被告人ヲ
第 五、 東 京地 方 第 五 地区 責 任 者 トシ テ 同地 区 内 ノ大 工場 ヲ目標 ト シ
一、 東 京 府 荏 原 郡 蒲田 町 所 在 新潟 鉄 工所 工 場 ニ付 テ ハ同 工場 細 胞
人田島敏 ニ対 シテ ハ被告 人立石虎記ト協力 シテ細胞組織 ニ努 ム
ト細 胞組織 ニ協力 ス ヘキ コト其他ヲ、 一方同準備会所属員被告
工場 ノ情勢ヲ脱明 シ工場 新聞ヲ発行 スヘキ コト、被告人田島 敏
者 タル被告人立石虎記 ト同郡五反田駅前其他 ニ於 テ屡会合 シ同
六、東 京府荏原郡大崎町所在 目蒲電鉄株式会社 工場 ニ付 テ ハ責任
同年 一月 下旬 以 降 同年 三 月下旬 迄 ノ間
準 備 会 責任 者 ト ナ リ同 工 場 ノ香 味 寅 五 郎 ト 同町 新 宿 ノ同 人方 ニ テ数 回 会 合 シ工場 新 聞 発 行 ノ必要 ヲ説 キ
告 人 長 谷 川酉 蔵 、 同 宇 都 宮広 ト同 郡 大井 駅 前 其 他 ニ於 テ屡 会 合
二、 同 郡 入 新 井 町所 在 東 京 瓦斯 電 気 工業 株式 会社 工 場 ニ付 テ ハ被
協 議 ノ結 果 同 工場 ノ情 勢調 査 ヲ為 シ同 工場 内 技 友 会大 会 ヲ機 ト
ヘキ旨 ヲ各指示 シ
被告人西村 桜東洋外二名 ト東京市内外 ニ於テ数回会合 シ工場新
七、東京市芝区浜松町所在東京市電自動車部浜松町車庫 ニ付 テ ハ
シ テ 一産業 一組 合 ヲ 内 容 ト スル金 属 産業 労 働 組 合 瓦斯 電 有 志団 名義 ノ ビラ ヲ作 成 撒 布 スル コト ヽシ被 告 人宇 都 宮 広 ヲ シ テ之 ヲ 作成 セシメ
聞 ﹁ぱんち﹂ ヲ発行 セシメ
大 崎 工 場細 胞 準 備 会 ヲ組 織 シ其 責任 者 タ ル被 告 人竹 内 喜 代 次 卜
三、 同 郡 大崎 町 所 在 沖 電気 株 式 会 社大 崎 工場 ニ付 テ ハ所 謂 沖 電気
ハ同様被告 人原俊雄ト屡東京市内外 ニ於テ会見シ同人ヲ指導 シ
八、東京府荏 原郡品川町所在京浜乗合自動車株式会社職場 ニ付 テ
以 テ孰 レモ前示該当工場又 ハ職場 ヲ目標 トスル細胞又 ハ細胞準備
工場 新 聞発 行 ニ付 協 議 シ其 後 被 告 人 ニ於 テ 工 場 新 聞 ﹁赤 い 電 話 ﹂創 刊 号 ヲ作 成 シ被 告 人竹 内 喜代 次 ニ配 付 ヲ 命 シ テ十 五 部 ヲ
会 ノ組織 ヲ図 り
第六、同年三月五日夜被告人竹内喜代次、同原俊雄等 ト前紀東京市
交付 シ 次 テ同 被 告 人 竝被 告 人 小 林直 衛 等 ト同 郡 品川 町 南 品 川宿 鶴 岡政 四郎 方 ニ於 テ同 準 備 会 々議 ヲ開 キ工場 情勢 ノ調 査 、 工場
品川製作所、東京市芝区芝浦沖電気株式会社芝浦分 工場附近其他
数十枚ヲ東京府荏原郡大崎町山本 工場、 同郡品川町杉浦鉄工場、
会議員選挙 ニ付日本共産党東京地方委員会名義 ニテ発行 セル伝単
ハ党 員 山田 義 雄 ニ同 工場 内 戦 闘 的分 子 ト細 胞備 準会 ヲ 組織 シ同
四、 東 京市 芝 区 豊岡 町所 在 日本 光学 工業 株 式 会社 豊岡 工場 ニ付 テ
ニ貼付 シ
対 策 其 他 ヲ協 議 シ
工場 ニ於 テ従 前 発行 セ ル ﹁ 火 花﹂ ヲ再 刊 ス ヘキ旨 ヲ命 シ其 後 同
被告人西村祭喜 ハ
其 他 広 汎 ナ ル党 活 動 ヲ為 シ以 テ同 党ノ 目的 遂 行 ノタ メ努 力 シ
一 、 汎 太 平 洋労 働 組 合 会議 ノ支 持 竝 同会 議 ヘノ代 表 派 遣
其 他 ノ活 動 ヲ 為 スト共 ニ 一面
三、 香 川 農 民 組合 復 興
二、 渡 辺 政 之輔 ノ労 働 葬執 行
四、 団結 権 罷 業権 ノ獲 得
猪 苗 代 水 力 電 気株 式 会社 ノ技手 ナ リ シ カ大 正 十 五年 東 電従 業 員 組 合
働 組 合統 一同盟 委 員 単 一総 聯 合委 員 長 等 ニ歴 任 シ 一面 労働 農 民党 ニ
六、 三 ・ 一五 事 件 記 念 闘争
五 、東 京 市 会 議員 選 挙
ヲ 次 テ関 東 電 気 労 働 組合 ヲ組織 シテ各 其 執 行 委 員長 ニ推 サ レ其 後 労
ル汎 太 平 洋 労 働組 合 会議 ニ臨 ミ其 間 社 会思 想 ヲ研究 シ テ マル ク ス主
八、 朝鮮 元 山 罷 業 応 援
七 、 第 二回 全国 代 表 者 会議
加 入 シテ 諸般 ノ労 働 運動 ニ従 事 シ昭 和 二年 四 月 支 那漢 口 ニ開 カ レ タ
義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ モノ ナ ル ト コロ同 三年 六、 七 月頃 東 京 市 神 田
九、 メ ーデ ー対 策
区 内 ニ於 テ被 告 人菊 池 克 己 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リナ カ ラ 之 ニ加 入 シ全協 内 ノ同党 フラ ク シ ヨ
其 他 ノ闘 争 ヲ 敢行 指 導 シ
第 三、 同 三 年十 二 月東 京地 方 補 助 責任 者 ニ任 命 セラ レ以 来 翌 四年 二
其 他 諸 般 ノ活 動 ヲ敢 行指 導 シ テ評 議会 ノ再 建 ニ努 メ
吉 田資 治 ニ交付 シ テ之 ニ基 ク活 動 ヲ為 サ シメ
二、 電 気 産 業 労働 組 合 全 国協 議 会 ニ対 スル党 活 動方 針 ヲ被 告 人
同会 内 ノ党 員某 ニ授 ケ之 ニ基 ク活 動 ニ従 事 セ シメ
一 、 逓 友 同 志 会 ノ情 勢 ヲ調 査 シ同 会 ニ対 スル党 ノ活 動 方 針書 ヲ
二、 他 団 体 問 題 ニ付 テ ハ
ン、 ビ ユー ロー責 任 者 、 東 京地 方 補 助 責任 者 ノ要 職 ニ就 キ シ モ ノ ニ シテ 第 一、 入 党 後 同年 十 二 月迄 ノ間 同党 ノ指 令 方針 ノ趣 旨 ニ遵 ヒ被 告 人 伊 藤保 、 同 丹 後吉 郎兵 衛 等 ト前 掲 被 告 人 伊藤 保第 一記 載 ノ如 ク評 議 会 ノ再 組 織 運 動 ヲ 為 シ 第 二、 同年 十 二 月右 評議 会 内 フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー 責任 者 ニ任 命 セラ レ爾 来 同四 年 四 月中 迄 ノ間 全国 加 盟 組 合 ノ情 勢 其 他 ノ労 働
一、 同 地 方 ヲ便 宜 上数 箇 ノ地 区 ニ分割 ス ル計 画 ヲ 立 テ、 指令 ニ基
月迄 ノ間 同地 方 責 任 者 被 告 人菊 池 克 己 ト協 議 ノ上
組 合、 労働 争 議 等 ノ 一般 的 労 働 事 情 ヲ調 査 報 告 シ同 党 ノ指 令 、 方
一、 協 議 会 内 ノ問 題 ニ付 テ ハ其 組 織 ニ関 シ
セシ メ
者 小 市 民 ノ不 平 不満 ヲ激 発 シ之 ヲ組織 シ 革命 的 労 働者 ヲ立 候補
二、 前 記 東 京 市 会議 員 選挙 ヲ利 用 シ テ選 挙対 策 委 員 会 ヲ設 ケ 労働
ク大 衆 的 闘 争 ノ激 発 ニ関 スル宣 伝 煽動 ヲ為 シ
針 ニ遵 ヒ
一 、 各 産 業 別 ニ ユー スヲ発 行 シ 二 、 各 産 業 別 ニ行 動 綱領 草 案 ヲ作 成 発表 シ 三 、 地 方 オ ルガ ナ イザ ー 会議 ノ組 織 ニ着 手 シ 四、 他 団 体 内 ノ協 議 会 ト ノ 聯絡 ヲ漸 次 確 立 シ
崎町柳瀬梅 五郎方 ニ於 テ被告人吉田資治 ニ、同府豊多摩郡戸塚町
員会 ノ確 立 ヲ図リシカ之 ヲ右菊池克己 ニ引継キテ其職 ヲ去リ
以 テ党政策ヲ大衆 ニ浸透 セシメテ党組織 ノ拡 大強化竝東京地方委
ヲ聴 キ意見ヲ交換 シ日常闘争ノ煽動指導 ニ関 シ協議 ヲ重 ネ以テ右
雄 ト各聯絡ヲ保 チ東京市内 ニ於 テ屡会合シ各受持 工場 ノ情勢報告
員東郷事佐藤秀 一、東京日日新聞社工場責任者党員 鈴木事黒岩貞
工場責任者党員広瀬事田中清 玄、共同印刷株式会社 工場責任者党
ンフレツト、檄文其他党文書ヲ各目標工場 ノ活動分子 ニ配付 セシ
各 目標工場内党細胞組織促進 ニ努 メ且右三名 ヲシテ赤旗、赤旗パ
第 四、 同三年七 月末頃 ヨリ同四年 一月下旬頃迄ノ間東京府荏原郡大
寺三角方 ニ於 テ被告人橋本菊代 ニ夫 々日本共産党 ヘノ加入 ヲ勧誘
リ同被告人 ヲ同地 区内ノ東京市電自動車部大塚車庫竝新谷車 庫ノ
党 員トシテ推薦 シ同年 一月下旬其 入党許可アルヤ党上部 ノ命 ニヨ
被 告人伊藤保 ヨリ指令 ノ伝達ヲ受 ケ内縁ノ妻被告人高橋 ヨキヲ
メ
吉 原寿福方 ニ於 テ被告人伊藤俊夫 ニ、 同府北多摩郡武蔵野町吉 祥 シ 、被告人滝 口国太郎ヲ党員適任者トシテ推薦 シ 其他同党 ノ目的遂行 ノタ メ諸般 ノ活動ヲ為 シ 被告人丹後吉郎兵衛 ハ 店員、整織会社職工、鉄工場職 工等 ヲ為シ其間大正十三年三月桐生
レシモノナルカ
区責 任者、 同地区砲兵工廠小 石川工場細胞準備会責任者 ニ任命 セラ
記 ノ如キ秘密結社 ナル コトヲ知リナカラ之 ニ加入 シ東京地方第三地
其 間労働農民党 ニ入 リ北部支部幹事 ニ選任 セラレ諸般 ノ労働運動 ニ
委員、北部支部長、常任執行委 員、組織部長、婦人部長等 ニ歴任 シ
和 二年 六月其執行 委員 ニ挙ケラ レ其後東京合同労働組合 ニ転 シ執行
大 正十五年六月東京印刷 工組合 ニ次 テ関東出版労働組合 ニ加入シ昭
東京瓦斯株式 会社 ノ人夫 ﹁新しき村﹂出版 部同人印刷所員 タリシカ
被告 人柴橋信利 ハ
以 テ同党 ノ目的遂行 ノタメ ニ努 力シ
迄 ノ間情勢 ノ調査其他同細 胞確 立ノタメ活動 シ
責任者 ニ任命 シ 労働組合 ヲ組織 シ其後 日本労働組合評議会関東地方評議会書記、桐 生合同労働組合常任委員、常任書 記、 日本労働組合全国協議会書記、 第三、同年 二月二十日右第三地区所属東京市小石川区内砲兵工廠小 石川工場 ヲ目標 トスル細胞備準会責任者 ニ転 シ爾来右検挙 ニ至 ル 常任委員 ニ歴任 シ昭和 二年九月、労働農民党 ニ加入シテ桐生文部組
織 ニ参 画シ以 テ諸般 ノ労働運動 ニ従事 シ来リ シカ夙 ニ社会主義思想 ヲ懐キ共産 主義 ニ共鳴シ居リシト コロ同三年十 月頃東京市牛込区早
第 一、 右入党後 同四年三月二十二日検挙 セラル 、迄 ノ間被告人伊藤
従 事シ予 テ共産主義 ヲ信奉 シ居リ シト コロ同三年 十二月十六日東京
稲田大学 正門附近 ニ於テ被告 人伊藤保ノ勧誘 ヲ受ケ日本共産党カ前
保、同西村祭 喜等 ト前掲被告人伊藤保第 一、 同西村 祭喜第 二記載
リ勧誘ヲ受ケ日本共産党 カ前紀 ノ如キ秘密結社ナル コトヲ知リナカ
府南葛 飾郡寺島町地 内京成電車曳舟駅附近 ニ於テ被 告人上野謙吉 ヨ
ノ如 キ評議会再建運動 ニ努 メ 二 月二十 日頃迄ノ間第三地区責任者 トシテ同地区内石川島造船所
第 二、同年 一月中旬東京地方第三地区責 任者 ニ任命 セラ レ爾来 同年
ラ 之 ニ加入 シ前 記東 京 地 方 第 一地 区責 仕 者 ニ任 命 セ ラ レテ就 任 シ
重 要 工場 ヲ物 色 シ テ目 標 工場 ヲ定 メ自 ラ 東 京 モ スリ ン紡織 株 式 会
人 滝 口信 三 ニ株 式 会社 隅 田 川 精 鉄 所 工場 ヲ、 同高 橋 貞治 ニ日本 電
社 亀 戸 工場 ヲ担 当 シ、 党 員 前 納 善 四 郎 ニ同 会 社吾 嬬 工場 ヲ、 被 告
源 株式 会社 工場 ヲ、同 渡 辺 久 雄 ニ本 所、 墨 田 両電 話 分 局 職場 ヲ各
被 告 人 上野 謙 吉 ハ
合 同 労働 組 合 ト合併 後 其 執行 委 員 、 争 議 部 長、 臨 時 常 任 委 員 ニ歴 任
自 由 労働 ニ従 事 シ大 正 十 四年 十 月頃 自 由 労働 者 ノ団 体 ヲ 組織 シ東 京
担 当 セシ メ テ夫 々党方 針 ニ基 ク諸 般 ノ活 動 ニ従 事 セ シ メ
第 四 、 右 期間 被 告 人 桜庭 吉 治 、 同 鈴 木 清 ト前 紀東 京 モ ス リ ン紡 織 株
シ共 後 単 一総 聯 合 ノ組 織 ニ参 画 シ其 ス トラ イ キ宣 伝部 ヲ 担任 シ以 テ 同十 五 年末 頃 ヨリ職 業 的 ニ組 合 運動 ヲ為 シ来 リ シ カ夙 ニ社 会主 義 思
式 会 社 亀 戸 工場 ( 東 京府 南 葛 飾 郡 吾 嬬町 亀 戸 所在 ) 細 胞 準備 会 ヲ
告 人 桜庭 吉 治 ヨリ 右 工場 内 ノ活 動分 子タ ル三 浦七 兵 衛 、金 子甚 太
想 ヲ 懐 キ研 究 ノ結果 共 産 主 義 ニ共鳴 ス ル ニ至 リ シ モノ ナ ルト コ ロ昭
郎 ノ両名 ニ各 一部宛 配付 シ次 テ同 月 三十 一日 同府 北 豊 島 郡 内武 蔵
四年 押 第 四 四六 号 ノ二 二五 ) ヲ作成 シ、 右 両被 告 人 ト協 議 ノ 上被
東 京 地 方第 二地 区責 任 者 ニ任 セラ レ其 後 同地 方 第 一地 区 責 任者 ヲ兼
組 織 シ同年 三 月下 旬頃 ﹁鬼 車 ﹂ ナ ル 題名 ノ工 場新 聞 第 一号 ( 昭和
ネ シカ
野 鉄 道中 村 橋 駅 附 近 ノ某 方 ニ於 テ 右 両被 告 人 ト右 細 胞準 備 会 ヲ開
和 三 年 十 二 月中 頃東 京 市 外某 所 ニ於 テ被 告 入 伊 藤保 ヨリ 勧 誘 セラ レ
第 一、 入党 後 日本 労働 総 同 盟 所 属 逓友 同 志 会東 工支 部 延 テ ハ同会 全
ヲ協 議 決定 シ之 ニ基 キ被 告 人単 独 ニテ ﹁鬼 車 ﹂第 二号 ( 同上二二
キ 工場 新聞 発行 ノ件、 同 工場 ニ働 掛 ヶ ノ方 法、 党 員 推 薦 ノ件 其 他
日本 共 産党 カ前 紀 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
体 ヲ左翼 化 シ同支 部 分 会 ノ存 スル各 電 話 局 ニ党 細 胞 ヲ組 織 スル目
三)約 二十 部 ヲ作 成 シ同 年 四 月十 三 日頃 ノ夜 右 工場 女 工等 ニ配付
的 ヨリ同 四年 一月中 東 京 府 北 豊島 郡 長 崎 町吉 原某 方 ニ於 テ逓 友 同 志 会 東 工支 部 ノ活 動 分 子 タ ル被 告人 阿 久津 三次 ニ次 テ同 年 二 月初
シ以 テ 同 工場 ニ対 スル党 影 響 ノ浸 透、 細 胞 組織 ノ促 進 ニ努 メ
シ テ承 諾 セシ メ
旬 同 所 ニ於 テ同 シク活 動 分 子 タ ル被 告 人波 辺久 雄 ニ各 入党 ヲ勧 誘
区 ノ日本 フ エルト 工場 、 大 日本 セル ロイ ド 工場、 東 京 理器 工場 、
爾来 同年 四 月十 四 日検 挙 セラ ル ヽ迄 ノ間 前 同様 ノ目 的 ヲ以 テ同 地
第 五、 同年 三 月中 旬 頃前 記 東 京 地 方第 一地 区 責 任者 兼 任 ヲ命 セラ レ、
大 強化 シ細 胞 組織 ヲ促 進 スル目 的 ヨリ 同年 一月中旬 頃東 京市 浅 草
服 部時 計 製 作 所 工 場、 東 京 市 電 駒 込、 巣 鴨 両車 庫 等 ヲ目標 工場 又
第 二 、 南葛 、 江 東 ( 南 葛 飾 郡、 本 所 区 、 深川 区 ) 方 面 ニ党 組 織 ヲ拡
区 浅草 公 園 ニ於 テ被 告 人 滝 口信 三 ニ、 同年 二 月初 頃 同 市本 所 区 内
ハ職 場 ト シ テ物 色 シ夫 々情 勢 調 査 ヲ為 シ細 胞組 織 ノ準備 ニ着 手 シ
ニ於 テ被 告 人 桜庭 吉 治 ニ夫 々入党 ヲ勧 誘 シテ承 諾 セ シメ
之 進等 ニ夫 々入 党 ヲ勧誘 シ
員前 納 善 四郎 、 被 告 人宮 内 盛 春 、 同高 橋 弘寿 、 同 鈴 木 清、 同 泉 盈
第 六、 同 三年 十 二 月中 ヨリ翌 四 年 三 月頃 迄 ノ間 東 京 市 内外 ニ於 テ党
業 平橋 附 近 ニ於 テ被 告 人高 橋 貞 治 ニ、 同年 二、 三 月頃 右 浅草 公 園
第 三、 同年 三 月 上旬 前 記東 京地 方 第 二 地 区責 任 者 ニ就 任後 同年 四 月 十 四 日検 挙 セラ ル ヽ迄 ノ間 同地 区 内 ノ細 胞組 織 促 進 ノタ メ地 区 内
赤旗 、 赤 旗 パ ン フ レ ツト 檄 文等 党 文 書 ノ取次 、 工場 調 査 報 告 ノ取
内諸 所 ニ於 テ定 期 或 ハ臨 時 ニ屡 会 合 シ両者 ノ間 ニ立 チ指 令 ノ伝達 、
告 人菊 池 克己 及 第 二地 区 所 属党 員 タ ル被 告 人 上野謙 吉 等 ト東 京市
ヲ シ テ 日本 共 産党 東 京地 方 委 員会 名 義 ノ前 記 ビ ラ、 檄 文 、 伝 単等
次 其他 地 区責 任 者 ノ任 務 ニ属 スル諸 般 ノ活動 ヲ為 シ
第 七、 前 記 東 京市 会議 員 選挙 ノ際被 告 人 阿 久津 三次 、 同 滝 口信 三 等
ノ撒 布、 貼 付等 ニ従 事 セシ メ同 年 三 月頃 前 紀 東 京 モス リ ン紡 織株
其 他 同党 ノ目 的遂 行 ノ タ メ努 力 シ
タ ル被 告 人 伊藤 俊 夫 ヲ右 西 村 ト共 ニ党 上部 ニ推 薦 シ
第 二、 同 三 年十 二 月中 頃 被 告 人西 村 祭 喜 ノ勧誘 ニヨリ 入党 ヲ承 諾 シ
式 会社 従 業 員 争 議 勃 発 スル ヤ被 告 人 滝 口信 三 ヲ シ テ同 党 東 京 地方 委 員 会名 義 ノ争 議煽 動 ノ ﹁ポ スタ ー﹂ ヲ同 会 社 吾嬬 、 亀 戸 両 工場 ニ貼 付 セシ メ 尚 赤 旗 、赤 旗 パ ンフ レ ツト其 他 ノ党 文書 ノ 配付 、 党印 刷 所 設 置 、 基
被 告 人鈴 木 清 ハ
早 稲 田 高等 学 院 在 学 中社 会科 学 ヲ研究 シ テ共 産 主 義 ニ共 鳴 ス ル ニ至
ニ各 加入 シ労働 運 動 ニ従 事 シ居 リ シ ト コ ロ翌 四年 三 月 十 一、 二日 頃
昭 和 三年 放 校 セラ レテ 上京 シ東 京合 同 労 働 組合 、 日 本 紡織 労 働 組合
ノ結果共 産 主義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ シ カ農 民 組合 運 動 ニ参 加 セ ルタ メ
山 形 高等 学 校在 学 中 社 会 科 学 研究 会 ヲ組 織 シテ其 指導 者 ト ナリ 研究
リ シカ 新党 組 織 準 備 会 員 関東 金 属 労働 組 合 中央 常 任委 員 ト シ テ労 働
東 京 市下 谷 区 上野 駅 附 近 ニ於 テ被 告 人 上野 謙吉 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本
被 告 人前 田重 人 ハ
金 募 集 等広 汎 ナ ル党 活 動 ヲ為 シ同党 ノ目的 遂 行 ニ努力 シ
ニ於 テ更 ニ其 翌 二月 二十 二、 三 日頃 同区 飯 田 町 駅 附近 ノ土 手 公 園 ニ
モ入党 未 遂 ニ終 リ シ モ ノ ナ ルカ其 後 同年 四月 四 日頃 迄 ノ 間被 告 人 上
共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ヲ 承諾 シタ ル
運 動 ニ従 事 中 昭 和 四 年 一月 二十 日頃東 京市 麹 町 区 九段 靖国 神社 境 内
於 テ被 告 人伊 藤 保 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ 前 記 ノ如 キ秘 密 結社
変 電 所 職 工、 書 生 、 新 聞 配達 、 人 夫等 ヲ為 シ其 間 早稲 田 工手 学校 ヲ
上 野 謙吉 第 四記 載 ノ如 ク工 場 新聞 ﹁鬼 車 ﹂ 第 一号 ノ配 付 ニ関 係 シ且
紡 織 株式 会 社 亀 戸 工場 細 胞 準 備会 ヲ組 織 シ右 両被 告 人 ト前 掲 被 告 人
野 謙吉 、 同 桜庭 吉 治 ト共 ニ東京地 方 第 二地 区 内 ノ前 記 東 京 モスリ ン
卒 業 シ大 正十 五 年 関 東 電 気労 働 組 合 ニ加 入 シ其 後 本 部書 記 ト ナリ 労
同 年 三 月三 十 一日 ノ右 準備 会 々議 ニ出 席 シ テ諸般 ノ協 議 ヲ為 シ以 テ
被 告 人、 吉 田資 治 ハ
ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
働 争 議 其他 ノ実 際運 動 ニ参加 シ先 輩 ノ指 導 ト研 究 ノ結 果 共 産 主 義 ヲ
同 党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ
前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ 之 ニ加 入 シ東 京地 方 第 二
式 会 社 亀戸 工場 職 工等 ヲ為 シ大 正十 五 年 日本 紡績 労 働 組 合 ニ入 リ其
小 学 校準 教 員 ノ資 格 ヲ得 タ ル後 回漕店 々員 前記 東 京 モ スリ ン紡 織株
被 告 人桜 庭吉 治 ハ
信 奉 ス ル ニ至 リ シ ト コロ昭 和 三年 七、 八 月頃 東 京 府荏 原郡 大 崎 町 柳
地 区 責 任 者 ニ任 セラ レ シ モノ ナ ル カ
教 育 婦 人部 長 トナ リ諸 般 ノ労 働 運動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ
瀬 梅 五 郎方 ニ於 テ前 記 被 告 人西 村 祭 喜 ヨリ 勧誘 セラ レ日本 共 産 党 カ
第 一、 同年 十 一月 ヨリ 翌 四年 三 月上旬 迄 ノ間 東 京 地方 責 任 者 タル被
居 リ シ モノ ナ ル カ昭 和 四年 二、 三 月 中 東京 市 浅 草 区 浅草 公園 ニ於 テ
セラ レ タ ル日 本 共産 党 東 京 地 方 委 員会 名 義 ノ前 記 ビ ラ約 二 百枚 ヲ
会社 、 工場 外 数 箇所 ニ撒 布 方 ヲ 託 シ テ東 京 市 会議 員 選挙 ニ付 発行
交付 シ且 同夜 被 告 人高 橋 貞 治 ト 共 ニ同 ビラ 数十 枚 宛 ヲ前 記 隅 田川
被 告 人上 野 謙吉 ヨリ 勧誘 セ ラ レ日 本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ同被 告 人及 被 告 人 鈴 木 清 ト東 京 地 方
第 二、 同 年 三 月 末 頃 ヨリ同 四 月中旬 頃迄 ノ或夜 前 記 加 藤 亘 及 同組 合
精 鉄 所 工場 及 同郡 隅 田 町株 式 会 社 前田 鉄 工所 工場 ニ撒 布 シ
組 織 シ右 両被 告 人 ト前 掲被 告 人 上 野謙 吉 第 四 ノ 一記 載 ノ如 ク工 場 新
織株 式 会 社 吾 嬬 工場 及 亀 戸 工場 ノ塀 ニ日本 共 産党 東 京 地 方 委 員会
本 所 支 部 委 員 寺 田某 ト共 ニ当 時 争 議勃 発 中 ノ前 記 東 京 モス リ ン紡
第 二地 区 内 ノ前 記 東 京 モスリ ン紡織 株 式 会 社 亀 戸 工場 細 胞準 備 会 ヲ
聞 ﹁鬼 車 ﹂ 第 一号 ノ配付 ヲ担 当 シ且 同年 三 月三 十 一日 ノ右 準 備 会 々
名 義 ノ該 争 議 煽 動 ノポ ス タ ー各 四、 五枚 宛 ヲ貼 付 シ
議 ニ出 席 シ テ諸 般 ノ協議 ヲ為 シ以 テ 同党 ノ目 的 遂行 ニ努 メ 被 告 人 高 橋 弘寿 ハ
ニ付 テ ノ 同党 文 書 一通 ヲ 配付 シ
於 テ東 京合 同 労 働組 合 向 島 支 部 員 玉木 忠 治 ニ三 ・ 一五 検 挙 一週年
尚 被 告 人 上野 謙 吉 ト党 員 其 他 ノ者 ト ノ聯 絡 ニ当 リ 或 ハ右 上 野 ノ タ
第 三、 同年 四 月中 頃党 員 獲 得 ノ目 的 ヨリ東 京 市 下谷 区 内 ノ某 飯 屋 ニ
同 労 働 組 合 青 年部 等 ニ加 入 シ テ労 働 運 動 ニ従 事 シ予 テ 共 産主 義 ニ共
運 送店 雇 人、 モスリ ン職 工 ヲ為 シ大 正十 五 年 中 頃 日木 労 働 組 合 同 盟
鳴 シ居 リ シト コ ロ昭 和 四 年 三 月中 旬 頃 東京 市 浅 草 区 浅草 公園 内 ニ於
メ ﹁レポ ー タ ー﹂ ト ナ リ テ諸 般 ノ党活 動 ヲ為 シ同党 ノ目 的 遂 行 ニ
吾 嬬 支 部 、東 京 モ スリ ン紡 織 株 式 会社 吾 嬬 工場 従 業 員組 合 、 東 京 合
テ被 告 人 上野 謙吉 ヨリ 勧誘 セ ラ レ日 本 共産 党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社
被 告 人高 橋 貞 治 ハ
努メ
雇 人職 工 ヲ為 シ、 大 正十 五 年 一月 頃 東 京合 同 労働 組 合 ニ加 入 シ其後
被 告 人 滝 口信 三 ハ
ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之 ヲ承 諾 シタ ル モ入 党 未 遂 ニ終 リ
鉄 工 ニシ テ昭 和 二 年 十 一月頃 東 京合 同労 働 組 合 ニ加 入 シ向 鳥 支 部 長
執行 委 員 又 ハ向 島 支部 長 ト シ テ労 働 運動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ヲ信
於 テ被 告 人 上野 謙吉 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結
奉 シ居 リ シ ト コ ロ昭 和 四年 二 月初 旬 頃東 京 市 本所 区 内 業 平 橋 附近 ニ
近 ニ於 テ被 告 人上 野 謙吉 ヨリ 勧誘 セラ レ日 本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 秘
社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ東 京府 南 葛 飾郡 寺 島 町 所 在 日本
義 ニ共 鳴 シ 居 リ シト コ ロ同 四年 一月 下旬 頃 東 京 市 浅草 区 浅草 公 園 附
密 結社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ東 京 府 南葛 飾 郡 寺 島 町 所 在
常 任執 行 委 員 、 青 年 部長 ニ歴 任 シ労働 運 動 ニ従 事 セシ カ予 テ共 産 主
株 式 会 社 隅 田 川 精 鉄 所 ヲ目 標 ト スル党 活 動 ノ責 任者 ニ任 命 セラ レ シ
ルカ
電線 株 式 会 社 工 場 ヲ目 標 ト ス ル党 活 動 ノ責 任 者 ヲ命 セ ラ レ シ モノ ナ
ノ如 ク東 京 市 会 議員 選挙 ノ ビラ ヲ隅田 川 精 鉄所 工場 其他 ニ撒 布 シ
第 一、 同年 三 月 二 日夜 被 告 人 滝 口信 三 ト共 ニ前 掲 同被 告 人 第 一記載
モノ ナ ル カ
同労 働 組 合 向島 支部 長 加 藤 亘 ニ対 シ同 市 深 川 区内 、 藤 倉 電 線 株式
第 一、 同 年 三 月二 日夜 東 京 市 本所 区 業 平 町 浅 草 駅附 近 ニ於 テ東 京 合
赤 旗 パ ン フ レ ツト其 他 ノ党 文書 ヲ数 回 ニ東 京市 麹 町 区 三番 町 七 十
第 一、 同 年 二、 三 月中 地 区責 任 者 被 告 人 上 野謙 吉 ノ命 ニヨリ赤 旗、
動 責 任 者 ヲ 命 セラ レ シ モ ノナ ル カ
﹁全 国労 働 者 農 民 諸 君 ﹂ ( 昭 和 四 年 押第 四 四 六号 ノ 一三 一ノ六 ) 、
九番 地 所 在 逓 友 同志 会 事 務 所外 数 箇 所 ニ於 テ非 党 員 タ ル高 橋 由 太
第 二、 同 月十 八 日頃南 葛 飾郡 向 島 町請 地 鈴木 六 郎 方 ニ於 テ 同 人 ニ
﹁三 ・ 一五 事 件 一週 年 に際 し 日本 共 産党 は宣 言 す ﹂ ( 同 上 一三 一ノ
田 分局 、 同 市 本 所 区林 町 所 在本 所 分 局 等 ニ砧 付又 ハ撒 布 シ
京 地方 委 員 会名 義 ノ前 記 市 会議 員 選挙 ニ付 テ ノ ビラ 伝 単 ヲ前 記 墨
郎 外数 名 ニ配 付 シ 或 ハ之 カ 貼付 ヲ託 シ テ交 付 シ且 同 年 三 月 四 日東
八 ) 外 一種 ノ檄 文 ヲ配 付 シ 以 テ同 党 ノ目 的 遂行 ニ努 メ 被 告 人渡 辺 久雄 ハ
於 テ星辰 四郎 外 数名 ヲ勧 誘 シ同党 印 刷 所 設 置 資金 ト シ テ各若 干 ノ
第 二、右 被 告 人上 野謙 吉 ノ命 ニヨリ 同年 三、 四 月 ニ亘 リ東 京市 内 ニ
東 京 逓 信 局 工務 課通 信 工員 トシ テ神 田 、 浪 花、 本 所 等 ノ各 電 話 分 局 ニ駐 在 勤務 中 昭 和 二年 全 日本 無 産 青 年 同 盟 、関 東 青 年 同盟 、 日本 俸
寄 附 ヲ為 サ シメ
胤 、 同福 田義 一、 同 三浦 安 五 郎 外 数名 ニ対 シ各別 ニ日本 共産 党 ヘ
第 三 、 同年 二、 三 月 中 前記 浪 花分 局其 他 数 箇 所 ニ於 テ被 告 人遠 藤 〓
セ ラ レタ ル日 本 労働 総 同 盟 所 属組 合 ) ニ入 リ、 其 東 工支 部幹 事 長 ニ
給 生 活 者 組 合等 ニ加 入 シ其後 逓 友 同 志 会 ( 逓信 従 業 員 ニヨリ テ組 織
シ ト コ ロ同 四年 二 月十 日頃東 京府 北 豊 島 郡 長崎 町吉 原某 方 ニ於 テ被
東 京 逓信 局 工務 課機 械 電話 係 、 浪花 電 話 局 駐 在 通信 技 工勤 務中 昭 和
被 告 人 遠藤 〓胤 ハ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
ノ加 入 ヲ 勧誘 シ
挙 ケラ レ諸般 ノ労働 運 動 ニ従 事 シ居 ル中 共 産 主義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ
告 人 上 野 謙吉 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ 前記 ノ如 キ秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ東 京 地 方 第 二 地 区東 京 市 本所 区 石原 町
三 年 十 月前 記 逓 友 同志 会 ニ加 入 シ其 浪花 茅 場 分 会浪 花 班 長 トナ リ諸
所 在 東 京中 央 電話 局 墨 田 分局 ヲ目 標 ト スル党 活 動 ノ責 任 者 ヲ命 セラ
レツ トヲ 配付 シ以 テ同 党 ノ目的 遂 行 々為 ヲ 為 シ
レ翌 三 月初 頃 右分 局 附 近 ニ於 テ同 局 通 信 工 員大 村 辰 雄 ニ赤 旗 パ ンフ
般 ノ労働 運 動 ニ従 事 シ 予 テ共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ日本 共 産
党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ
被 告 人阿 久 津 三次 ハ 簡 易 保 険局 ニ奉 職 中 昭 和 三年 九 月逓 友 同 志 会 ニ入 リ其 東 工支 部 書 記
ラ 四枚 ヲ前 記 浪 花 分 局及 東 京 市 日 本橋 区茅 場 町所 在 茅 場 町分 局 内
セラ レタ ル 同党 東 京 地方 委 員 会名 義 ノ前 記 東 京市 会 議 員 選 挙 ノ ビ
ノ各 便所 ニ貼 付 シ同 上伝 単 数 枚 ヲ 右 両分 局 附 近 ノ電 柱 ニ貼 付 シ以
第 一、 同 四年 三月 三 日 被告 人 阿 久津 三次 ノ依 頼 ニ応 シ同 人 ヨリ 交付
某 方 ニ於 テ被 告 人上 野 謙 吉 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ
テ同党 ノ目 的 遂 行 ノタ メ ニス ル行 為 ヲ為 シ
本 部 執 行委 員 ニ歴 任 シ諸 般 ノ労 働 運 動 ニ従 事中 共 産 主義 ヲ信 奉 ス ル
秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ東 京 地 方第 二地 区 内 ノ東
ニ至 リ シ モノ ナ ルカ 同 四 年 一月 二十 日 頃 東 京府 北 豊島 郡 長 崎 町 吉 原
京 市 日 本橋 区 浪 花 町 所 在 東京 中 央 電 話 局浪 花 分 局 ヲ目 標 ト ス ル党 活
津 三 次 ヨリ 入党 ヲ 勧誘 セラ レ テ之 ヲ承 諾 シタ ル モ入 党 未 遂 ニ終 リ被
第 二、 同 年 三 月 六 日頃 同 市 神 田 区紺 屋 町 ノ某 飯屋 ニ於 テ被 告 人阿 久 知 リ ナ カラ之 ヲ承 認 シ
ニ於 テ党員 タ ル ノ告 知 ヲ 受 ケ 同党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 タ ル コト ヲ
ニ加 入 シ東 工支 部 幹事 兼 書 記 ト シ テ諸 般 ノ労 働運 動 ニ従 事 シ予 テ共
東 京 逓 信局 工務 課 下 谷 電 話分 局 雇 勤 務 中 昭 和 三年 九 月 逓友 同 志 会
ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コロ昭 和 四年 三 月末 又 ハ同 年 四 月初 頃 東 京府 北 豊
民 党 竝 新党 組 織準 備 会 ニ入 リ諸 般 ノ労働 運 動 ニ従 事 シ予 テ共産 主 義
労 働 組 合、 東 京 合 同労 働 組合 ニ加 入 シ各 常 任 執 行 委員 ヲ為 シ労 働 農
洋 服 裁 縫職 ニシ テ大 正 十 五年 以 来 豊 島 合 同労 働 組 合、 関 東 地方 合 同
被 告 人 宮 内 盛春 ハ
産主 義 ニ共鳴 シ 居 リ シ ト コロ、 同 四年 三 月 七 日頃 東 京市 神 田 区 旭 町
告 人 三浦 安 五 郎 ハ
六番 地 斎 藤 亀吉 方 ニ於 テ被 告 人 阿久 津 三 次 ヨリ勧 誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カラ 之 ヲ 承諾 シ タ ル モ入 党 未 遂
ヨリ 勧 誘 セラ レ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
島 郡 武 蔵野 鉄 道椎 名 町 駅 附近 ノ長 崎 神社 境 内 ニ於 テ被 告 人 上野 謙 吉
被 告 人 福 田義 一ハ
ニ終 リ
早 稲 田 大学 政 治 科在 学 中同大 学 内社 会科 学 研 究 会 ニ入 リ マルク ス主
被 告 人 福富 正雄 ハ
カ ラ 之 ヲ承諾 シタ ル モ入党 未 遂 ニ終 リ
義 ヲ研 究 セル結果 之 ニ共 鳴 スル ニ至 リ シ カ無 期 停 学 ニ処 セラ レ昭 和
東 京 逓 信 局 工務 課通 信 員 動 務中 全 日本 無 産 青 年同 盟 、労 働 農 民 党 ニ 加 入 シ昭 和 三年 九 月逓 友 同 志会 東 工支 部 ノ組織 ニ関 与 シテ同 会 ノ執
二 年 五 月労 働 農 民党 政 治 部 員 次 テ組織 宣 伝 部 員 ト ナ リ同 党 解散 後 ハ
新 党 準 備会 本 部政 治 部 員 、 政 獲 労 農 同盟 政 治 部 員 等 ニ歴 任 シ諸 般 ノ
モノ ナ ルト コ ロ同 四年 二月 末頃 東 京 府 豊 多 摩郡 渋 谷 町所 在 広 尾 病 院 内 ニ於 テ被 告 人阿 久 津 三 次 ノ勧 誘 ニ応 シ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘
労 働 運 動 ニ関 与 シ居 リ シ ト コ ロ同 三 年十 月中旬 頃 東京 市 本 郷区 駒 込
行 委 員 トナ リ諸 般 ノ労 働 運 動 ニ従 事 シ予 テ 共産 主 義 ヲ信 奉 シ居 リ シ
密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ承 諾 シ タ ル モ入 党 未遂 ニ終 リ
林 町 煙 草 店安 藤某 方 ニ於 テ被 告 人 杉本 文 雄 ヨリ 勧誘 セラ レ日本 共 産
党 カ 前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ
被 告 人 竹内 文 次 ハ 自 由 労 働 者、 自 動 車 運 転 手等 ヲ為 シ大 正十 三年 十 二 月総 同 盟 自動 車
員 タ ル被 告 人秋 笹 正 之 輔 ト共 ニ或 ハ単 独 ニ東 京 市 内 諸 所 ニ於 テ被
労 働組 合 ニ加 入 シ昭 和 二年 九 月 末 頃自 動 車 従 業 員 同盟 ヲ組 織 シテ其
ノ指 導 応 援 其 他 諸般 ノ実 際運 動 ニ参 画 シ 一面 同 年 十 月労 働 農 民党 ニ
告 人杉 本 文雄 ト屡 会 見 シ同党 ノ対 新 党 準備 会 方 針 ニ遵 ヒ諸 般 ノ事
下 ニ置 カ ン コト ヲ 企 テ入 党 後 同年 十 二月 下旬 迄 ノ間 同 シ ク政 治 部
加 入 シ予 テ共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ協議 会 フラク シ ヨ ンビ ユ
項 ヲ協 議 決 定 シ且 同 被 告 人 ノ指導 下 ニ被告 人秋 笹 正 之輔 ト相 協 力
第 一、 新党 準 備会 政 治 部 員 タ ル関 係 上同準 備 会 ヲ 日本 共 産党 ノ指 導
ー ロー ノ推 薦 ニヨリ 日本 共 産 党 員 ト ナ リ同 四年 二 月十 日 頃 同党 東 京
シ 同準 備 会 ヲ シ テ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ諸 種 ノ指 令 ヲ発 セシ メ就 中 同
常 任委 員 ニ挙 ケ ラ レ次 テ其 執 行 委 員長 、 組 繊 部 長 ニ歴任 シ労 働争 議
地 方 責 任 者被 告 人菊 池 克 己 ヨリ東 京市 四 谷 区本 村 町 市 電 停留 場附 近
年 十 月開 催 ノ全 国支 部 代 表 者 会議 、同 年 十 二 月下旬 ノ結 党 大 会 ヲ
工場 に 労農 選 挙 闘 争 同盟 を組織 し て革 命 的 労 働者 を 市 会 へ
ト題 ス ルビ ラ ( 同 上 二七九 ノ 一乃 至 四 )約 二百 枚 ヲ各 作 成 シ
送 れ !!
二、 同 年 三 月 二、 三 日頃前 同所 ニ於 テ
右 共 産 党 ノ方 針 ニ基 キ テ指導 シ尚 同大 会 ニ際 シテ ハ全国 ノ闘 争分
﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ タル活 動 ヲ為 シ
子 ヲ調 査 シ テ 之 ヲ 右 杉 本 文 雄 ニ報 告 シ以 テ事 実 上 日本 共 産 党 ノ
求せよ
国 際 無産 婦 人 デ ー に男 女 十 八 歳以 上 の選 挙権 被 選 挙 権 を要
月 二十 三 日検 挙 セラ ル ヽ迄 ノ間前 同様 日本 共 産 党 ノ方 針 ニ遵 ヒ且
第 二、 同準 備 会 解 散直 後 予 定 ノ如 ク 政獲 労 農 同 盟 ヲ 組織 シ同 四 年 三
全 青年 労 働 者 は 国 際無 産 婦 人 デ ー に協 力 し て戦 ヘ
革 命的 労 働 者 を 市会 ヘ
告 人 当時 ノ 居室 ニ於 テ
三、 同 月 八 日頃 同 市 浅 草区 松 葉 町 六 十 六番 地 大 塚源 三郎 方 ナ ル被
ト各 題 スル 二種 ノ ビラ ( 同 上 二六 二、 二六 三 ) ノ原 稿 ヲ作成 シ
被 告 人杉 本 文 雄 ノ指 導 下 ニ同 同 盟 ヲ シ テ諸 種 ノ指 令 、 檄 文 ヲ 発 セ シメ前 同様 事 実 上 同党 ノ ﹁フラ ク シ ヨン﹂ タ ル活 動 ヲ為 シ 第 三、 前 記 東 京 市 会議 員 選 挙 ノ際 同党 東 京 地 方 ノ選 挙対 策 委 員 会構 成 員 ニ任 命 セラ レ其 責 任 者 トシ テ同 構 成 員 タ ル被 告 人立 石 虎 記、 同 橋 本 二郎 ト同 年 二 月 二十 日頃 ヨリ同 年 三 月 十 七 日頃 迄 ノ 間東 京
ト題 スル ビ ラ約 千 枚 ヲ作 成 シ
敦 レ モ之 ヲ前 記 被 告 人 菊池 克己 ニ提出 シ
市 内 諸 所 ニ会 合 協議 シ 一面東 京地 方 責 任 者 被告 人菊 池 克 己 ノ統 制 下 ニ日本 共 産 党 東 京地 方 委 員会 ノ名 義 ヲ用 ヰ
区 月島 所 在 株 式 会社 石 川島 造 船所 工場 其 他 ヲ 目標 ト ス ル東 京地 方
第 四 、 同年 二 月十 四 日 頃 ヨリ 同 年 三 月 二十 三日 頃 迄 ノ間 東 京市 京 橋
前 記被 告 人 菊 池 克 己 ニ提 出 ス ル ニ及 ハスシ テ検 挙 セラ レ
ト題 スル ビ ラ ( 同 上 一三 五 ノ 一二) 約 二千枚 ヲ作 成 セ シカ之 ヲ
従 業 員 大 会 工代 会 議 を 開催 し 専制 新市 会 を解 散 せ よ
五 、 同 月十 八 日前 同 所 ニ於 テ
付 シ テ印 刷 ヲ託 シ
行 セ ヨト ノ趣 旨 ノ ビ ラ ノ文 案 ヲ作 リ テ前 記被 告人 立 石 虎記 ニ交
四 、 同 月 八 日頃 同 所 ニ於 テ三 月 十 六 日 ゼネ ラ ル、 ス トラ イ キ ヲ決
ナ ル当 時 ノ被 告 居室 ニ於 テ
一、 同 年 二月 下旬 頃 東 京 市 小 石川 区 久 堅 町 二十 八番 地 玉 崎 周 一方
革 命的 労 働 者
革 命的 労 働 者
大 資 本 家 政党 に追 随 す る官 許 無 産 党 を粉 砕 し 日本共 産 党 の 旗 の下 に 市 従 業 員 の待 遇 改 善 と労 働 者 施 設 の完備 ! を 市 会 へ送 れ !! 男 女 十 八 歳以 上 の選 挙権 被 選挙 権 の獲 得 !
革 命 的 労 働 者 を市 会
第 三 地区 内 ノ所 謂 石 川島 造 船 所 細 胞準 備 会 ニ所 属 シ、 同 月 二、 三
市参 事 会 の廃 止 !
日 頃 ノ夜 同 細 胞 準 備 会責 任 者 党員 広 瀬 事 田 中 清 玄 ト共 ニ東 京市 会
へ送 れ !
を 市 会 へ送れ !
一四乃 至 一七 ) 合計 約 三 百枚
ト各 別 ニ掲記 セル 四種 ノ伝 単 ( 昭 和四 年 押 第 四 四 六号 ノ 六〇 八ノ
議員 選挙 ニ付 日本 共産 党 東 京地 方 委 員 会 名 義 ニテ発 行 セラ レタ ル
被 告 人 上 原 正雄 ハ
合 ( 後 ニ関東 金 属 労 働 組 合 京橋 支 部 ) ニ加 入 シ予 テ労働 運 動 ニ従 事
石川 島 造 船所 職 工料 理 人 等 ヲ為 シ大 正十 二年 中 石 川島 造 機 船 工労 組
シ居 リ シ処昭 和 四年 三 月 二 十 日頃 東 京市 麹 町区 内 法 政大 学 附 近 ニ於
前 紀 伝単 数 十 枚 ヲ 右石 川 島 造 船所 構 内 ニ貼 付 シ 尚 党員 間 ノ聯 絡 、 赤 旗、 赤 旗 パ ン フ レツ ト等 党 文書 ノ配付 其 他 ノ活
密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ承 諾 セ シ モ入党 未遂 ニ終 リ シカ其
テ日 本 共産 党 員 広 瀬事 田中 清玄 ヨリ 勧誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ秘
動 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ 目的 遂 行 ノ タ メ努 力 シ
早 稲 田大 学 法 学 部在 学中 同 大 学社 会 科 学 研 究 会 ニ於 テ マルク ス主 義
和 四年 押 第 四 四 六号 ノ 九 九 ) ヲ石 川島 造 船 所 職 工 岡 本高 一外 二名 ニ
後 同 年 四 月 二十 二、 三 日 頃 右田 中 ノ依 頼 ニ応 シ赤 旗 第 二十 六 号 ( 昭
被 告 人橋 本 二郎 ハ
ヲ研究 シ昭 和 二年 退 校処 分 後 労働 農 民党 ニ入 リ 其東 京城 西支 部 書 記
テ被 告 人菊 池 克 己 ヨリ 勧誘 セ ラ レ日 本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘密 結 社
モノ ナ ル ト コ ロ同 年 二 月中 東 京市 麹 町区 九 段 坂 附近 ノ某 蕎 麦 屋 ニ於
リ勧 誘 セラ セ日本 共 産 党 カ 前記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ
二十 二 日頃東 京市 小 石 川 区 内砲 兵 工廠 附近 ニ於 テ被 告 人杉 本 文雄 ヨ
来労 働 運 動 ニ従 事 シ予 テ共 産主 義 ヲ信 奉 シ 居 リ シ ト コ ロ同 四年 一月
立教 大 学 文科 ヲ半 途 退 学 シ昭 和 二年 中 旧労 農 党 本 部 事務 員 トナ リ以
被 告 人橋 本 信 明 ハ
配付 シ テ同党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ
長 、東 京府 支 部 聯 合 会書 記 、 同党 関 東 地 方 協 議 会書 記 、 東 京府 文 部 聯 合 会執 行 委 員 等 ニ歴任 シ同 四 年 一月 日本 労 働 組合 全国 協 議 会 ニ入
ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ同党 東 京 地 方 第 二地 区 日立製 作 所
ラ之 ニ加 入 シ同区 久 堅 町 所 在共 同印刷 株 式 会 社 工 場 ヲ目 標 ト スル所
リ 同 年 二 月政 治 部 責任 者 ト ナリ 以 テ 諸般 ノ社 会 運動 ニ従 事 シ来 リ シ
細 胞 組織 責 任 者 ヲ命 セラ レ シ モ ノナ ル カ
謂東 京 地 方 第 三地 区 内 ノ 共 同印 刷 工場細 胞準 備 会 ニ所 属 セ シ モノ ナ ルカ
方 ニ於 テ右 製 作 所 職 工蜂 須 賀 某 ニ赤 旗 、 赤 旗 パ ン フレ ツト等 ノ党
第 一、 同 年 三 月十 日頃 同 市 小石 川 区 内某 蕎 麦 屋 ニ於 テ党 員 東 郷事 佐
第 一、 同年 三 月四 日 東京 市 本 所 区 柳島 町 二丁 目 五十 四番 地 長谷 川 某
ノ存 在 、 同 党 ト労 働組 合 ト ノ関 係等 ヲ説 明 シ以 テ右 細 胞準 備会 ノ
ニ基 キ同 月十 五 日頃 同 市 深川 区 扇 橋 小学 校 附 近 ノ 某方 ニ下 宿 セル
藤 秀 一、 同勢 田浄 稲 等 ト 会合 シ 工場 新 聞 発 行 ニ関 シ協 議 シ其決 定
文書 ヲ配 付 シ次 テ 同 月十 日頃 右 同所 ニ於 テ同 人 ニ対 シ 日本共 産 党
組 織 ヲ図 リ
頃 迄 ノ間 同委 員 タル被 告 人福 富 正雄 、 同 立 石 虎 記 ト屡 東 京市 内諸
第 二、 前 記 選挙 対 策 委員 会 委 員 トシ テ 同年 三 月初 頃 ヨリ同 月十 七 日
一九 〇 )約 二十 五 部 ヲ印 刷 シ同 月十 七 日 内約 九 部 ヲ前 記 工場 内 ニ
町田 某 ノ居室 ニ於 テ ﹁赤 色協 同﹂ ト題 ス ル 工場 新 聞第 一号 ( 同上
第 二、 被 告 人 福富 正雄 ノ依 嘱 ニ応 シ同 年 二 月 下旬 ヨリ 同 年 三 月 ニ亘
配 付 セ シ ムル タ メ右 勢 田 浄 稲 ニ交 付 シ
所 ニ於 テ会 合 シ 前 掲被 告 人 福 富 正雄 第 三記 載 ノ如 キ活 動 ヲ為 シ特 ニ選 挙闘 争 同盟 ノ指導 ヲ 担任 シ 以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ タメ努 力 シ
リ 赤旗 、 赤 旗 パ ンフ レ ツト等 ノ党 文書 ヲ同 市 神 田 区 内東 洋 キネ マ
昭 和 二 年 中関 東 出 版 労 働 組合 京橋 支 部 幹事 、 政治 部 長 、 労 働農 民党
東 京市 日本 橋 区 北 島 町 一丁目 所 在 中 外商 業 新 報社 発 送 部 員 タ リ シ カ
被告人黛閣太郎 ハ
的遂 行 ニ努 メ
第 三 、前 記 東 京市 会議 員 選挙 ニ付 同市 深 川 区 ヨリ 立候 補 セ ル党 員 唐
員 ト シテ 諸 般 ノ労 働 運 動 ニ参 加 シ 一面社 会 問 題 ノ研究 ニ従 事 シ予 テ
附 近 其 他 ニ於 テ佐 野 広 三、 上 西薫 ノ両 名 ニ配 付 シ
沢 清 八 ノ 週 挙運 動 ニ従 事 中 選 挙 ニ ユー ス ヲ発 行 配付 シ テ同党 ノ主
ト ナリ社 会 運 動 ニ従 事 セシ モ ノ ナ ルカ右 大 学 在学 中社 会 科 学 ヲ研 究
備 会 ニ所 属 セ シ モノ ナ ル カ
報 社 ヲ 目標 ト ス ル東 京 地 方第 三地 区 内 ノ所 謂 中外 商 業 新 報 社細 胞準
レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コ トヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 右新
リ 神 田駅 ニ通 ス ル街路 上 ニ於 テ日 本 共産 党 員 黒岩 貞 雄 ヨリ 勧誘 セラ
共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ同 四 年 二 月 二十 六 日同 区 三越 附 近 ヨ
義 政 策 ヲ 大 衆 ノ間 ニ宣 伝煽 動 シ 其 他 諸般 ノ党 活 動 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ 被 告 人 清 家齢 ハ
シ 共 産主 義 ニ共鳴 セシ ト コ ロ同 三 年 十 月下旬 頃 東 京市 本郷 区 内 第 一
ト会 合 シ細 胞 組織 ニ関 ス ル件 、 工 場新 聞 発 行 ノ件 其 他 ニ付 協 議 シ
第 一、 同年 三 月初 頃 右新 報 社 筋 向 ノ 松風 堂 喫 茶店 ニ於 テ右 黒岩 貞 雄
昭 和 二年 三 月 日本 女 子 大学 卒 業 後 労働 農 民党 書 記、 新 党 準 備 会書 記
ヨリ 勧誘 セ ラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
高 等 学校 前 ヨリ小 石 川 区白 山 上 ニ通 スル街 頭 ニ於 テ被 告 人 杉 本 文雄
完成 及 党 組 織 拡 大 ノ目 的 ヨリ ﹁輪 転機 ﹂ ナ ル名義 ノ工場 新 聞 ヲ発
其 後 右被 告 人等 ト屡市 内数 箇 所 ニ於 テ会 合 協議 ノ結 果 細 胞 組織 ノ
其 後 東 京 市 麹 町 区丸 ノ内 所 在 東 京 日 日新聞 社 工場 ヲ目 標 トス ル東
ニ其 第 一号乃 至 第 三 号 ヲ各 約 八 十 部発 行 シ同社 発 送 部 員 阿 部政 三
行 配付 ス ル コト ヲ決 定 シ同 月二 十 二 日頃 ヨリ翌 四月 十 日頃 迄 ノ間
カ ラ 之 ニ加 入 シ
京 地 方第 三地 区 内 ノ所 謂東 京 日 日新聞 細 胞 準 備 会 ニ所 属 シ同 四 年 二
外 十 数名 、 同 機 械 部 高梨 某 外 数 名 ニ配付 シ
月 ヨリ 三 月中 旬 頃 迄 ノ 間 ニ亘 リ 同 市 牛 込区 矢 来 下 町其 他 ニ於 テ右準
委 員 会名 義ノ前 記 ビラ十 数 枚 ヲ右 新報 社 附 近 ノ建 築 場 板 囲 其 他 ニ
第 二、 同年 三月 中 外 一名 ト共 ニ東 京 市会 議 員 選 挙 ノ際 同党 東 京地 方
備 会 責任 者 党 員 和 田 事 黒岩 貞 雄 ト数 回 会合 シ テ同 細 胞 組織 促 進 ニ関 スル 諸般 ノ協 議 ヲ遂 ケ尚 報 知 新 聞社 発 送 係被 告 人河 野 文 雄 ヲ又中 外
以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ
貼付 シ
商 業 新報 社 発 送 係被 告 人黛 閣 太 郎 ヲ各 中 心 ト シ テ 右両 新 聞 社 内 ニ夫 々独 立 ノ細 胞 ヲ組織 セシ ムル コト、其 タ メ ニ右 両名 ヲ加 ヘタル 会 合 ヲ催 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ タ ル結 果 同年 二 月中 同 市 京橋 区 岡 崎 町 一丁
昭 和三 年 九 月頃 関 東 出 版 労 働 組合 ニ加 入 シ労 働 運 動 ニ従 事 中 共 産 主
乙種 農 学 校 卒業 後 東 京 市麹 町 区丸 ノ内 報知 新 聞社 発 送部 員 タリ シカ
被 告 人 河野 文 雄 ハ
ル会 合 ヲ開 キ 日本 共 産党 ノ組 織 方 針、 同党 細 胞 ノ 組織 任 務 、党 員獲
目 八番 地 山 崎 方 隈井 雄 ノ居 室 外 一箇所 ニ於 テ各 一回右 両 名 ヲ加 ヘタ
得 ノ 方法 等 ニ関 シ協議 シ右 両 細 胞 準 備会 ノ促 進 ヲ 図 リ以 テ同党 ノ 目
庄太 郎 方 ナル 被 告 人当 時 ノ居室 ニ於 テ日 本 共産 党 員 黒 岩貞 雄 ヨリ 勧
市 小石 川 区 白 山御 殿 町小 池 亀 一郎 方 ニ於 テ 同 人 ニ赤 旗 、赤 旗 パ ン
第 二、 同 年 二 月 二十 一日頃 ヨリ 翌三 月八 日頃 迄 ノ間 前後 数 回 ニ東 京
被 告 人高 橋 ヨ キ ハ
以 テ 同党 ノ目 的遂 行 ニ努 メ
フ レツ ト其 他 ノ同党 秘 密 出 版 物 ヲ配 付 シ
義 ニ共鳴 シ同 四年 二月 中旬 頃 同 市 京橋 区岡 崎町 二丁 目 二十 番 地 石 野
誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ 加入 シ右 新 聞社 ヲ 目標 ト ス ル東 京 地 方 第 三地 区 内 ノ所 謂 報知 新 聞 社 細 胞
婦 人 部責 任 者 ト ナリ 又 関東 婦 人 同 盟 員 ト シテ 労 働 運動 ニ従 事 シ予 テ
東 京市 電 気 局 自 動車 々掌 勤 務 中 大 正十 五 年東 京市 電 自 治 会 ニ加 入 シ
準 備会 ニ所 属 セ シ モノ ナ ルカ
公園 、 氷 川 神 社 境内 其 他 ニ於 テ各別 ニ各 数 回 会合 シ右新 聞 社 内 細
ニ加 入 セ シ メラ レシ モノ ナ ル ト コ ロ昭 和 四年 二 月十 五 日頃東 京府 豊
共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ヨリ被 告 人伊 藤 保 ノ 推薦 ニ ヨリ 日木共 産 党
第 一、 同 年 三 月中 頃広 瀬 及野 村 ト称 スル党 員 等 ト同 市麹 町区 日比 谷
胞 組 織 ノ件 其 他 ヲ協 議 シ
ニ ﹁青 年 労 働 者 は国 際無 産 婦 人 デ ー に協 力 し て 戦 へ﹂ (同 上 二六
第 二、 右 広 瀬 ノ 命 ニ ヨリ 同 月 六、 七 日頃 右 新聞 社 第 二食堂 前 ノ廊 下
ル被 告 人丹 後 吉 郎 兵 衛 ヨリ右 党 員 タル ノ告 知 ヲ 受 ケ同 党 カ前 記 ノ如
多 摩 郡 戸塚 町 字 源 兵 衛 百 五十 六番 地 菊 地 原嘉 助 方 ニ於 テ内 緑 ノ 夫 タ
区 新 谷 町所 在 同新 谷 車 庫 ヲ目 標 ト スル党 活 動 ノ 責 任者 ニ任 命 セラ レ
東 京 府 北 豊島 郡 巣 鴨 町 所在 東 京市 電 自 動車 部 大 塚 束庫 及 東 京 市 浅草
キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ承 認 シ東 京 地方 第 三地 区 内 ノ
三)、 ﹁三 ・ 一五 事件 の 一週年 革 命 的 復 讐 を誓 つて大 衆 的 に 日本 共 産 党 に参 加 せ よ﹂ ( 同 上 一三 一ノ七 )ナ ル秘 密文 書 各 数 枚 ヲ撒 布 シ
被 告 人細 金 宝 作 ハ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
内 閣 印刷 局 職 工 ナリ シカ大 正 十 五年 十 二 月労 働 農 民党 ニ昭 和 二年 一
一五 事 件 の 一週年 革 命 的復 讐 を誓 つて 云 々﹂ ト題 スル檄 文 外 数 種 ノ
党 文 書 ヲ右 菊 地 原方 ニ於 テ被 告 人 丹後 吉 郎兵 衛 ニ手 交 シ テ党 文 書 配
同 年 三 月五 日 頃 同地 区 責 任 者党 員広 瀬 事 田中 清 玄 ノ命 ニヨリ ﹁三 ・
ナリ 労働 運 動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ ロ同 四 年 二
月関 東 金 属労 働 組 合 ニ各 加 入 シ 同組 合 本 部 執 行 委員 神 田 支 部委 員 ト
付 ノ取 次 ヲ 為 シ以 テ同 党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ 被 告 人滝 口国 太 郎 ハ
月十 日 頃東 京 府 豊 多 摩郡 戸 塚 町 大 字源 兵 衛 七 十 二番 地 イ スク ラ閣 書
シ後 東 京 電 燈株 式 会 社 工務 課 検査 係助 手 ト シ テ勤 務 シ大 正 十五 年 十
東 京 逓信 局 保 険 課事 務 員 等 ヲ為 シ ツ ヽ早 稲 田 工手 学 校 電 気 科 ヲ卒 業
房 事 太 田 黒年 男 方 ニ於 テ 日本共 産 党 員 佐 藤 秀 一ヨリ 勧誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ東 京 市麹 町
二月 関 東 電 気 労 働組 合 ニ加 入 シ其 芝浦 分 会長 ニ就 任 シ タ ル コト アリ
区 大 手 町所 在 内 閣 印刷 局 工場 ヲ 目標 ト ス ル東 京 地 方第 三地 区 内 ノ所 謂 内 閣 印刷 局 細 胞準 備 会 ニ所 属 セ シ モノ ナ ル カ
祭 喜 ノ推薦 ニ ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入 セシ メラ レシ ト コ ロ昭 和 四年 一
シカ社 会 科学 ヲ 研究 シ共 産 主 義 思 想 ヲ抱 懐 シ居 タ ル ヨリ 被 告 人西 村
義 ノ前 記 伝 単 数 枚 ヲ右 印 刷 局 工場 入 口附 近 ノ電 柱 ニ貼 付 シ
第 一、 同年 三 月上 旬中 東 京 市 会議 員 選挙 ニ付 同党 東 京地 方 委 員会 名
カ ラ 之 ヲ承 認 シ
党 員 タ ル ノ告 知 ヲ受 ケ同 党 カ 前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
月下旬 頃東 京 府豊 多 摩 郡 武蔵 野鉄 道 上井草 駅附 近 ニ於 テ同人 ヨリ 右
住 居 ニ於 テ実 弟 タ ル被 告 人 立石 虎 記 ニ各 入党 ヲ勧 誘 シ其 後 同 年十
翌 八 月 頃 同府 荏 原 郡 目 黒 町 上目 黒 大 内 清 太 郎方 ナ ル被 告 人 当 時 ノ
テ中 野 郵 便局 集 配 手 ニシ テ 右同 志 会 本 部役 員 タル 同被 告 人 ニ次 テ
小学 校 教 員 仕 立職 等 ヲ為 シ大 正 十 五年 関 東 電 気 労働 組 合 ニ加 入 シ婦
成 ヲ図 ラ シ メ其 他 右 同 志 会 ヲ左 翼 化 シ党 ノ影 響 下 ニ獲 得 ス ヘク諸
指 導 シ中 野郵 便 局 従 業 員 ノ 研究 会 ヲ基 礎 ト シ テ左 翼 グ ル ープ ノ結
テ品 川郵 便局 及 麻 布 郵 便局 ノ従 業 員 馘 首問 題 ニ対 スル闘 争 ヲ激発
一月 迄 ノ間 ニ右 両 名 ニ対 シ前 後 二回 赤 旗 ヲ 配付 シ右 小林 ヲ指 導 シ
人 部責 任 者 トナ リ其 後 関 東 婦 人 同 盟書 記 、 同 大阪 オ ルガ ナ イ ザ ー等
般 ノ活 動 ヲ為 シ
被 告 人 橋 本 菊代 ハ
ニ歴任 シ労 働 運動 ニ従 事 シ居 ル中共 産 主 義 ニ共鳴 スル ニ至 リ シ ト コ
内 ノ中 野 、 四谷 各 郵 便 局、 東 京 市 電 早 稲 田車 庫 ヲ 目標 ト ス ル細 胞
第 二、 同 年 十 二 月前 記 東 京 地 方第 四地 区 責 任者 ニ任 命 セラ レ同 地 区
ロ昭 和 四年 一月末 頃 東 京府 北 多 摩郡 武 蔵 野 町吉 祥 寺三 角 方 ニ於 テ被
コト ヲ知 リ ナ カラ之 ニ加 入 シ
告 人西 村 祭 喜 ヨリ勧 誘 セラ レ 日本共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結社 ナ ル
日本 大 学 経 済 科在 学 中 同大 学 社 会科 学 研究 会 ニ入 り 一面 全 日本 無 産
川 露 子 ト所謂 中 野 郵 便 局細 胞 ヲ確 立 シテ其 責 任 者 ト ナリ 被 告 人落
組 織 ニ努 力 シ同 四年 一、 二 月頃 被 告 人 小 林孟 知 、 同矢 島 茂 、 同西
青 年 同盟 ニ加 入 シテ実 際運 動 ニ参 加 シ大 正十 四 年 同大 学 除名 後 大衆
人佐 々木 極 ヲ指 導 シ同 人 ヲ 責任 者 ト ス ル所謂 東 京 市 電早 稲 田 車庫
合 直 文 ヲ指導 シ同 人 ヲ責任 者 ト ス ル所 謂 四 谷郵 便 局細 胞 ヲ、 被 告
被 告 人 立石 峻蔵 ハ
教 育 同盟 支 部 長 、労 農 党 城 西 支 部書 記 、 同 東 京府 支 部 聯 合 会 常任 委
労 働 争議 其 他 諸 般 ノ労 働 運 動 ニ従 事 シ其 間 共 産 主 義 ヲ信 奉 スル ニ至
郵便 局 細 胞 責任 者 ト シ テ党 上部 ト ノ聯 絡 、細 胞活 動 ノ統 括 其 他 ノ
第 三、 同 年 一月頃 ヨリ同 年 三 月 二十 一日検 挙 セラ ル ヽ迄 ノ間 右 中 野
細胞 ヲ組 織 セシ メ
リ シト コ ロ昭 和三 年 六 月中 旬 頃 本 郷 区御 茶 ノ水 附 近 ニ於 テ党 員 河合
シ
任 務 ヲ遂 行 シ細 胞員 被 告 人 西 川露 子 ト随 時東 京市 内 外 ニ於 テ会 合
員 、 日本 労 働 総 同盟 所 属逓 友 同 志 会員 等 ト シ テ議 会解 散 請 願 運 動、
セラ レ日本 共 産党 カ 前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コ ト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ
悦 三 ヨリ次 テ同市 日本 橋区 室 町 附 近 ニ於 テ被 告 人 菊 池 克己 ヨリ 勧誘
一、 工場 新 聞 発 行 配付 ノ件
三、 中 野 局 従 業 員 ノ研 究 会 指導 ノ 件
二、 党 文 書 配 付 ノ 件
四、 東 京市 会 議 員 選挙 闘 争
加入 シ
ヲ伝 ヘラ レ所 謂 逓 友 同志 会 内細 胞 責 任 者 ト シ テ同 年 七 月 二十 日頃
付 網 ヲ作 リ テ闘 争 分 子 ヲ党 員 ニ獲 得 シ細 胞 ヲ確 立 ス ヘキ旨 ノ指 令
其 他 ヲ協 議 シ
第 一、 入党 ト 同時 ニ党 員河 合 悦 三 ヨリ 前 記逓 友 同 志 会 内 ニ党 文 書 配
東 京 府 豊 多 摩郡 中 野 町 二百 二十 八番 地 ナ ル被 告 人 小林 孟 知 方 ニ於
ル活 動 ニ従 事 シ テ同 党 ノ 目的 遂 行 ノタ メ努 力 シ
其 他 同党 ノ主 義 政 策 ノ煽 動 宣 伝、 組織 影 響 ノ 拡 大強 化 ノ タメ広 汎 ナ
夫 々入党 ヲ勧 誘 シ
一号 ヲ同年 三 月 一日 頃 号外 ( 昭 和 四年 押 第 四四 六 号 ノ三 一三 ノ 四 )
一 ニ付 テ ハ ﹁赤 いポ ス ト﹂ ナ ル題 名 ヲ以 テ各 自分 担 ヲ定 メ其 第
ヲ同 月 五、 六 日頃 第 二 号 ( 同 上 三 一三 ノ三 ) ヲ 同 月十 日頃発 行 シ
昭 和三 年 日本 女 子 大 学社 会 事業 科 ヲ半 途 ニテ退 学 セシ カ在学 中 同大
被 告 人西 川 露 子 ハ
二 ニ付 テ ハ赤旗 第 二十 五号 乃 至 第 二十 七号 、 赤 旗 パ ン フ レ ツト
学 社 会 科学 研究 会 ニ於 テ マル ク ス主 義 ヲ研 究 シ女 子学 生 社 会 科学 研
テ中 野郵 便局 内 ノ闘 争 分子 ニ配 付 シ
第 三 輯 乃 至第 五 輯其 他 ノ党 文 書 ヲ前 同様 、 同 局 内 闘争 分 子 ニ配 付
ニ関 係 シ其 間共 産 主 義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ シ ト コ ロ同 四年 一月 末 頃東
究 会 聯 合 会 ヲ組 織 シ退 学後 ハ労 働 農 民 党、 日本 労働 組 合 全 国協 議 会
三 ニ付 テ ハ同被 告 人 ヲ シテ同 局従 業員 ニ ヨリ 組織 セラ レ居 ル 研
セシ ム ルタ メ被 告 人西 川露 子 ニ交 付 シ
京市 内 飯 田 橋市 電 停 留 場 ニ於 テ 被告 人 立石 峻 蔵 ヨリ 勧誘 セラ レ日本
共産 党 カ 前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ前 記
中 野郵 便 局 細 胞 ニ所 属 セシ モ ノナ ル カ
四 ニ付 テ ハ同被 告 人 ヲ シテ同 党 東 京 地 方委 員 会 名義 ノ前 記 東 京
究 会 ヲ指導 セシ メ テ其 左翼 化 ヲ図 リ
第 一、 其 後 同 年 三 月 二十 一日 頃 炮 ノ間 右 立石 峻 蔵 ト東 京市 内 外 ニ於
テ屡会 合 シ前 掲被 告 人立 石 峻 蔵 第 三記載 ノ 如 ク協 議 決 定 シ同 局 闘
摩郡 淀 橋 町 所 在 淀橋 郵 便 局共 他 ニ貼 付 又 ハ配付 セ シ メ 第 四、 被 告 人 杉 本 文雄 ヨリ 党中 央部 文 書 印 刷 者 ニ任 命 ノ 伝達 ヲ受 ケ
パ ン フレ ツ ト其 他 ノ党 文 書 ノ配付 、 研 究 会 ノ指 導 、東 京市 会 議 員
争 分子 タ ル石 川良 雄 、 水 本 虎 一等 ニ対 スル 工場 新 聞 、 赤旗 、 赤 旗
市 会 議 員 選 挙 ニ付 テ ノ伝 単約 五 十 枚 並 ビ ラ約 百 枚 等 ヲ東 京 府 豊 多
ヲ次 テ同 西川 露 子 ヲ補 助 者 ト シ テ 同府 荏 原郡 大 崎 町桐 ケ谷 佐 藤 安
同 三年 十 二月 末 頃 ヨリ翌 四 年 三 月 二十 一日迄 ノ間 被 告 人 立石 虎 記
第 二 、同 年 三 月十 日 頃 ヨリ 同 月 二十 一日頃迄 ノ間 前 記 岡 田万 次 郎 方
選 挙 ニ付 テ ノ ビラ 伝 単 ノ配 付 又 ハ貼 付 等 ノ実 行 ニ当 リ
﹁日本 共 産 党 緊 急 当 面 の任 務 ﹂ 及 ﹁日 本 共産 青 年 同 盟 の任 務 に関
二階 ニ於 テ被 告 人 立 石峻 蔵 ヲ補 助 シ 同人 ト共 ニ赤 旗 第 二十 七 号 、
寿 方 二階 及 東 京 市 下谷 区 坂 本 町 四 丁目 岡 田 万次 郎 方 二 階 ニ於 テ
す る テ ー ゼ﹂ ト題 スル各 文 書 、赤 旗 、 赤 旗 パ ンフ レ ツト、 檄 文 其
赤 旗 パン フ レ ツト第 六輯 、 ﹁日本共 産 青 年 同盟 の任 務 に関 す る テ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努力 シ
ーゼ﹂ 其 他 党 文書 ノ 印刷 ニ従 事 シ
他 文 書 ノ印 刷 ニ従 事 シ 第 五 、 同 三年 七 月 二十 五 日頃 東 京 市某 所 ニ於 テ被告 人砂 間 一良 ニ、 習 四 年 一月五 日東 京 市 赤 坂区 青 山 三 丁目 市 電 停留 場 附 近 ニ於 テ被
記 逓 友 同志 会 中 野 支 部 ニ加 入 シ其 幹 事 ニ挙 ケ ラ レ同組 合 ノ左翼 化 運
東 京 府 豊多 摩 郡 中 野 町 所在 中 野 郵 便局 集 配手 奉 職中 昭 和 二年 三 月前
被 告 人小 林 孟 知 ハ
同 月末 頃 同市 内飯 田橋市 電 停 留 場 ニ於 テ被 告 人 西 川露 子 ニ、 同 年
皆 人 落 合直 文 ニ、 同 月 十 日頃 同 市 内某 所 ニ於 テ被 告 人佐 々木極 ニ、
二月 中旬 頃 同 市 四谷 区 四谷 見 付 市 電 停留 場 ニ於 テ被 告人 矢 島 茂 ニ
ナ カラ 之 ニ加入 シ前 記 中 野郵 便局 細 胞 ニ所 属 シ
右 中 野 町 二 百 二十 八番 地 ナ ル当 時 ノ被告 人住 居 ニ於 テ 被告 人 立 石峻
動 ニ従 事 シ予 テ共 産主 義 ヲ信 奉 シ居 リ シ ト コ ロ同 三 年 七 月 二十 日頃
所 ニ於 テ号 外 十 数部 ヲ各 作 成 シ孰 レモ右 郵 便局 従 業 員 中 ノ闘 争 分
於 テ ﹁郵 便 労 働者 ﹂ ト題 スル 工 場新 聞 第 一号 二十 数 部 ヲ、 其 頃 同
多 摩 郡 代 々幡 町代 々木 富 ケ 谷 山 崎幾 之 助 方 ナ ル右 西 山 武 一居室 ニ
動 ニ付 協 議 シ右西 山 武 一ト夫 々分 担 ヲ定 メ同 月十 三 日 頃東 京府 豊
第 二、 右地 区 責 任 者 タ ル被 告 人 立 石峻 蔵 ノ命 ヲ受 ケ
子 数名 ニ配 付 シ
蔵 ヨリ 勧 誘 セラ レ 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ
被告人矢島茂 ハ
記東 京市 会 議 員 選 挙 ノ 伝単 十 数枚 ヲ 同郡 代 々幡 町 所 在 東 京金 網
一、 同年 三 月 二、 三 日 ニ亘 リ 日 本共 産 党 東 京地 方 委 最 会名 義 ノ前
前 記 中 野 郵 便局 集 配手 奉 職中 昭 和三 年 二月 頃前 紀 逓 友 同志 会 中 野 支
テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ ロ同 四 年 二 月中 旬 頃 東 京市 四谷 区 四
込 ミテ撒 布 シ
株 式 会社 ノ塀其 他 ニ貼 付 シ且 同 上 ビ ラ約 三十 枚 ヲ同 会 社 内 ニ投
部 ニ加 入 シ間 モナ ク其 幹 事 長 ト ナリ 同 組 合 ノ 左翼 化 運 動 ニ従 事 シ予
谷 見 付 停 留 場 ニ於 テ被 告 人 立 石峻 蔵 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本共 産 党 カ前
近 ニ於 テ被 告 人 立 石峻 蔵 ヨリ 勧誘 セ ラ レ日 本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘
シ 屠リ シ ト コ ロ同 四年 一月 五 日 頃東 京 市 赤 坂 区 青山 三 丁 目 停留 場 附
化 ノ タ メ諸 般 ノ労 働 運 動 ヲ為 ス傍 社 会 問 題 ヲ研究 シ共 産 主義 ニ共 鳴
リ 勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ
十 二 月 頃 東 京府 豊 多 摩郡 戸 塚町 吉 原 寿 福方 ニ於 テ被 告 人 西 村 祭 喜 ヨ
諸 般 ノ 労 働運 動 ニ従 事中 共 産 主 義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ シ ト コ ロ同 三年
昭 和 二 年 一月関 東 電 気 労働 組 合 ニ加 入 シ其 本 部常 任 執 行委 員 ト シ テ
法 政 大学 政治 経 済学 科 ヲ半 途 ニテ退学 シ東 京 電 燈株 式 会 社 ニ傭 ハレ
被 告 人 伊藤 俊夫 ハ
其 他 諸 般 ノ党 活 動 ヲ為 シ 以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ
局 食堂 内 ニ差 置 カ シ メ
前 記 国 際無 産 婦 人 デ ー ノ ビラ 約 三十 枚 ヲ交付 シ之 ヲ右 四 谷郵 便
二、 同 月 八 日頃 前 記西 山武 一 ニ日本 共 産 党東 京地 方 委 員 会名 義 ノ
記 ノ如 キ 秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ前 記中 野 郵 便 局 細 胞 ニ所 属 シ同年 三 月末 頃 右 中野 町 本 郷通 リ街 路 ニ於 テ前 記 石川 良
被 告 人 落 合直 文 ハ
雄 ニ赤 旗 第 二十 七号 ヲ配 付 シ以 テ同 党 ノ目 的 遂行 々為 ヲ為 シ
東 京 四 谷 郵 便局 通 信 事 務 員 奉 職中 昭 和 三 年 八 月 頃前 記 逓友 同志 会 ニ
密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ東 京 市 四谷 区 四谷 郵 便局 ヲ
加 入 シ其 四 谷支 部 書 記 、 第 一支 部 聯 合 会 協 議 員 ニ歴 任 シ同組 合 左 翼
目 標 ト ス ル前 記 四谷 郵 便 局 細 胞責 任 者 ヲ命 セラ レシ モ ノナ ル カ
第 二、 同 年 二 月中 右 立 石峻 蔵 ノ命 ヲ受 ケ東 京市 赤 坂 区溜 池 所 在 徳久
屡 会 合 シ テ前 記 逓 友 同志 会左 翼 化 ノ件其 他 ニ付 協議 シ
第 一、 同 四年 一、 二月中 東 京地 方 第 四地 区 責任 者 被 告 人 立 石 峻 蔵 ト
ラ之 ニ加 入 シ其 後 前 記 四 谷 郵便 局 細 胞 ニ所 属 セシ モノ ナ ル カ
ル任 務 ニ従 事 シ 且 同区 四 谷 見付 附 近 其 他 ニ於 テ同 細 胞員 被 告 人伊
第 一、 同 年 二月 五 日 ヨリ 翌 三 月 二十 五 日頃 迄 ノ 間前 記 細 胞責 任 者 タ
シ 工場 新 聞 発行 ノ件 、 関 東 電気 労 働 組 合 再 組織 問 題 其 他 ノ細 胞 活
藤 俊 夫 、 同党 員 古 川 事 西 山 武 一ノ両名 ト 屡 同時 ニ或 ハ各 別 ニ会 合
ス ル工 場新 聞 ヲ前後 五 回毎 号 二十 数部 宛 作 成 発行 シ右 両 被 告 人 ヲ
ケ 其 決 定 ニ基 キ各細 胞員 間 ニ夫 々分 担 ヲ定 メテ ﹁満員 電 車 ﹂ ト題
通 シ テ右車 庫従 業 員中 ノ闘 争 分 子 十数 名 ニ配 付 シ市 電 自 動 車部 新
ラ ヂ オ 工場 ノ職 工宮 島 邦 美 ニ関 東 電 気 労 働 組合 本 部 ニ於 テ赤 旗 及
第 三、 同年 二月 五 日 ヨリ 同 年 三 月 二十 五 日迄 ノ間 右 細 胞 員被 告 人落
ノ担 任 ヲ定 メ市 電 従 業 員 ニ対 シ赤 旗 、 赤旗 パ ン フ レツ ト、 檄文 其
宿 出 張 所勤 務 車 掌 浅沼 雪香 ニ対 シ入党 ヲ 勧誘 シ党 文書 配 付 ニ付 テ
赤旗 パ ンフ レ ツト等 ノ秘 密 文書 ヲ 配付 シ
合 直 文、 同 党 員西 山 武 一ノ両名 又 ハ其 一名 ト東 京 市 四 谷 区 四谷 見
第 二、 地 区責 任 者 タル 被 告 人立 石峻 蔵 ノ 命 ニ ヨリ 同 年三 月上 旬 頃被
他 ヲ配 付 シ
付 附近 其 他 ニ於 テ会 合 シ前 掲被 告 人落 合 直 文 第 一記 載 ノ如 ク 工場 新聞 発行 ノ件 、関 東電 気 労 働 組 合 ノ再 組 織 問 題其 他 細 胞活 動 ニ付 協議 シ
告 人高 島 宣 三 ヲ シテ 同 党 東京 地 方 委 員 会名 義 東 京 市会 議 員 選 挙 ニ
早 稲 田車 庫詰 東 京 市 電気 局 車 掌 勤 務 中 大正 十 三 年市 電 自 治 会 ニ加 入
付 セシ メ
員 会 名 義 前 記 国 際婦 人 デ ー ノ ビ ラ約 三 十 枚 ヲ被 告 人笹 野 与 作 ニ交
撒 布 又 ハ貼 付 セ シ メ且 市 電新 宿 車庫 ニ撒 布 セ シ ムル タ メ同 地方 委
付 テ ノ前 記 ビ ラ 伝単 各 数 十枚 ヲ前 記 早 稲 田車 庫 従 業員 控 所 其 他 ニ
シ其 執 行委 員 、 早 稲 田支 部 長 、 本 部 書 記 ニ歴 任 シ 一面労 働 農 民 党 員
被 告 人 佐 々木極 ハ
以 テ同 党 ノ 目的 遂 行 ニ努 メ
ト シ テ諸 般 ノ 労働 運 動 ニ従 事 シ其 間 社 会科 学 ヲ研究 シ テ共 産 主 義 ヲ
於 テ 被告 人荻 野 増治 ニ、 同 月 十 日 頃東 京 府 豊多 摩 郡 淀 橋 町柏 木 百
七 十 八番 地 滝 嘉 蔵方 ニ於 テ被 告 人 大谷 み つよ ニ各 日本 共産 党 ヘノ
第 三、 同年 三 月初 頃東 京 市 赤 坂 区青 山高 樹 町 十 二番 地野 口義 也 方 ニ
加 入 ヲ 勧誘 シ且 同 月中 岡 村 清 子 、 小沢 鷲 太 郎、 遠 山 幸 重等 ヲ党 員
信 奉 ス ル ニ至 リ シ ト コ ロ昭 和 四年 一月 十 日頃 東 京 市 内某 所 ニ於 テ被
ト ヲ 知リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ 同党 ノ前 記 第 四地 区 内 ノ所 謂 早稲 田 車 庫
告 人 立石 峻蔵 ニ勧誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コ
細 胞 責任 者 ヲ命 セラ レ タ ル モノ ナ ル カ
適任 者 ト シ テ党 上部 ニ推 薦 シ
其 他 同 党 ノ 目的 遂 行 ノ タ メ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
第 一、東 京 府 豊 多摩 郡 戸 塚 町 所在 東 京 市 電気 局 早 稲田車 庫 ヲ目 標 ト ス ル右 早 稲 田車 庫 細 胞 ノ確 立 ニ努 メ同 年 二 月 二十 日頃 東 京市 牛 込
右 両被 告 人 ト東 京府 荏 原 郡 世 田谷 町下 北 沢 岡 田 栄作 方 外 東 京市 内
ノ 間前 記 細 胞 責任 者 ノ任 務 ニ従 事 シ同 年 三、 四 月中 同 細 胞員 タ ル
告 人高 島 宣 三 ト同細 胞 ヲ組 織 シ同 年 四 月二 十 一日検 挙 セラ ル ル迄
月 二十 日 頃 東京 市 牛 込 区神 楽 坂 ニ於 テ被 告 人 佐 々木極 ヨリ 勧 誘 ヲ受
シ労 働 運 動 ニ従 事 中共 産 主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シト コ ロ昭 和 四 年 二
ニ加 入 シ早 稲田 支 部青 年 部 常任 委 員 長 ト ナリ 一面労 働 農 民 党 ニ加入
早 稲 田 車 庫詰 東 京 市電 気 局 運 転 手 勤 務中 大 正 十 三年 五 月市 電 自治 会
被 告 人 笹 野与 作 ハ
外 数箇 所 ニ於 テ細 胞会 議 ヲ開 キ党 基 金 募 集 ノ 件、 工場 新聞 発行 配
ケ 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加入
区 神楽 坂 ニ於 テ被 告 人笹 野 与 作 ニ入 党 ヲ勧誘 シ其 後 同 被告 人及 被
付 ノ件 、 党 員 推薦 ノ件 、 メー デ ー ニ関 スル 件 其 他諸 般 ノ協 議 ヲ遂
細 胞 会 議 ニ出 席 シ テ諸 般 ノ 事項 ニ付 協 議 シ 且決 定 ニ基 ク 諸般 ノ活
第 一、 同 年 三 、 四 月中 前 掲被 告 人佐 々木 極第 一記 載 ノ如 ク前 後 数 回
シ前 記 早 稲 田 車 庫細 胞 ニ所 属 セシ モノナ ルカ
主義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ シ ト コ ロ昭 和 四年 三 月初 旬 東 京市 赤 坂 区 青 山
員長 ニ歴 任 シ自治 会 青 年 部 組織 責 任 者 トナ リ労 働 運 動 ニ従 事 シ共産
自 治 会 ニ加 入 シ其 後 青 山 車 庫 支 部 長、 本 部中 央 委 員 、 車庫 部 常 任委
東 京市 電 気 局車 輌 課 青 山 車 庫 詰補 助 手 勤 務中 大 正 十 五 年 四 月頃 市 電
高 樹 町 十 二番地 野 口義 也 方 ニ於 テ被 告 人佐 々木 極 ヨリ 勧誘 セラ レ日
動 ヲ為 シエ 場新 聞 ノ作 成 配付 及 党 文 書 ノ配 付 ニ当 リ 第 二、 同 年 三 月 上旬 頃 被告 人高 島 宣 三 ヨリ市 電 新 宿 車庫 ニ撒 布 方 ヲ
本 共 産 党 カ 前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シ 被 告 人 難 波英 夫 ハ
依 頼 セラ レテ前 記 国 際 婦 人 デ ー ノビ ラ約 三 十 枚 ノ交 付 ヲ受 ケ シカ 撒 布 ス ル ニ至 ラ ス
雑 誌 社 新 聞 社 ノ記 者 タリ シカ大 正十 三 年政 治 研究 会 ニ加 入 シ翌 十 四
昭 和 四年 四 月東 京 帝 国 大学 経 済 学 部 ニ入 学 セ シ モノ ナ ル カ高 等 学校
労 働 農 民党 ニ加 入 シ テ常任 中 央執 行 委員 ニ就 任 シ同 三年 十 二 月 以降
リ昭 和 二 年 十 一月 日本俸 給 者組 合 評 議 会中 央 執行 委 員 長 トナ リ 其間
年 産 業 労 働 調査 所 大阪 支 所 ノ創 立 ニ参 画 シ関 東 無産 俸 給 者 組 合 ニ入
在 学 中 ヨリ社 会 科 学 ヲ 研究 シ テ共産 主 義 ニ共鳴 シ居 タ リ シ ト コロ同
ロ同 年 一月 下旬 頃 東 京市 麹 町区 内 幸 町 一丁目 上村 進 方 ニ於 テ日 本共
無 産 者 新 聞 社 ノ編 輯 事務 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ
被告人高島宣三 ハ
以 テ同 党 ノ 目 的 遂行 ニ努 メ
年 一月中 旬 頃 東 京 市 牛 込区 内 陸 軍 士官 学 校 前 ニ於 テ被 告 人菊 池 克 己
第 一、 同 年 二 月施 行 ノ衆議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ労働 農 民 党 ノ 公 認 ト シ
産 党 員 南 喜 一又 ハ同 浅野 晃 ヨリ勧 誘 セラ レ同 党 カ前 記 ノ如 キ 秘 密結
ヨリ 勧誘 セ ラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ
テ岡 山県 第 二選 挙 区 ヨリ 立候 補 シ 日本 共 産 党 ノ方 針 ニ則 リ 其指 導
社 ナル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
及被 告 人笹 野 与 作 ト東 京 市 内 外 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞 会 議 ニ前 後
統制 ノ 下 ニ該 選 挙 ヲ利 用 シ 同党 ノ主義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 シ其 影 響 ノ
カ ラ 之 ニ加 入 シ前 記 早 稲田 車 庫 細 胞 ニ所 属 セ シ モノ ニシ テ
数 回出 席 シ テ諸 般 ノ 事項 ニ付 協議 シ其 決 定 ニ基 ク諸 般 ノ活 動 ヲ為
第 一、 前 掲 被 告 人佐 々木極 第 二 記載 ノ如 ク同 年 三 、 四 月中 同 被 告 人
シ 工場 新 聞 ノ作 成 配付 及 党 文 書 ノ配 付 ニ当 リ
強 化 ヲ 目 的 ト ス ル諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
ニシ テ 日本 共 産 党員 タ ル山 本 懸 蔵 、浅 野 晃 ト共 ニ同 党 ノ 主義 方 針
第 二、 労 働 農 民 党 ノ前 記 地 位 ヲ利 用 シ同 年 二、 三 月 ニ 亘リ 同党 幹部
第 二、 被 告 人 佐 々木極 ノ依 頼 ニ応 シ同 年 三 月 上旬 頃前 記 東 京市 会議 員 選挙 ニ付 テノ ビ ラ、 伝 単 数 十枚 ヲ前 記 早 稲 田車 庫 内 従業 員 控 所
第 三、 同年 十 二月 被告 人砂 間 一良 ノ後 任 ト シ テ無 産 者 新 聞 責任 者 ニ
影響 ノ強 化 ニ努 メ
ニ遵 ヒ其 指 導 下 ニ労 働 農 民 党 ノ諸 活動 ヲ展 開 シ以 テ 日本 共 産党 ノ
其 他 ニ撒 布 又 ハ貼 付 シ且 市 電 新宿 車 庫 ニ撒布 方 ヲ託 シ テ前 記国 際 婦 人デ ー ノ ビラ約 三 十枚 ヲ被 告 人笹 野 与 作 ニ交 付 シ 其 他 同党 ノ目 的 遂行 ノ タ メ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ 被 告 人荻 野 増治 ハ
チ協 議 ノ上 同党 ノ方 針 ニ遵 ヒ其 指 導 ノ 下 ニ屡
弔 辞 ヲ掲 載 シ
ヲ協 議 決 定 シ夫 ニ基 キ同 月 二 十 日頃 発 行 ノ 無産 者 新 聞 第 二面 ニ右
三 、 対支 非 干 渉
書 記 トナ リ 翌 三年 三 月 無産 者 新 聞社 ニ入 リ爾 来 編 輯或 ハ組織 ニ関 ス
加 入 シ社 会 科 学 ヲ研 究 シ昭 和 二年対 支 非 干 渉 同盟 書 記 、 労農 党 本 部
東 京帝 国 大 学 法 学 部政 治 学 科 ヲ卒業 セシ モノ ナ ル カ在 学 中新 人会 ニ
被 告 人谷 川 巌 ハ
其 他 同党 ノ目 的 遂 行 ノ タ メ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
任 命 セ ラ レ爾 来 翌四 年 三 月迄 ノ間 同 被 告 人安 藤 敏 夫等 ト聯 絡 ヲ保
一、 新 党 準 備 会 対策
四、東 京市 会 議 員 選挙
ル事 務 ニ従 事 シ予 テ 共 産主 義 ニ共鳴 シ 居 リ シ ト コ ロ同 四年 二月 五 日
二、 第 五十 六議 会対 策
五 、 解 放運 動 犠 牲者 救 援
頃 東 京 市 本 郷区 内 ニ於 テ被 告 人安 藤 敏 夫 ヨリ 勧 誘 セラ レ 日本 共産 党
カ前 記 ノ如 キ 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加入 シ前 記 無 産 者
其 他 諸 般 ノ政 治 経済 問 題 ニ付 党 ノ 主義 政 策 ヲ宣 伝煽 動 スル社 説 記
第 四、 同 年 一月 二十 四、 五 日頃 ヨリ 被告 人安 藤 敏 夫 ト 同党 東 京地 方
五 日 ノ細 胞 会 議 ニ出 席 シ諸 般 ノ事 項 ヲ協 議決 定 シ テ之 カ実 行 ヲ為 シ
新 聞 社 細 胞 ニ所 属 シ前 掲 被告 人難 波 英 夫 第 四記 載 ノ如 ク同 年 三 月 十
事 ヲ掲 載 シ
レ以 来 同 年 三 月下旬 ニ至 ル迄 ノ間 前 記細 胞責任 者 ノ任 務 ニ従 事 シ
共 産党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝 煽動 スル等 同 党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ
其 他 同 年 四 月 二十 三 日検 挙 セラ ル ル ニ至 ル迄 右 新聞 ヲ通 シ テ 日本
第 五 地 区 内 ノ所 謂 無産 者 新 聞 社 細 胞 ヲ構 成 シ其 責任 者 ニ任 命 セラ
且東 京 市 内 諸所 ニ於 テ 屡 同被 告 人 ト細 胞会 議 ヲ開 キ 党文 書 配 付 網 ノ拡 張 、 党 員 推薦 等 ニ付 協 議 シ其 決 定 ニ基 キ同 市 神 田区 駿 河 台 ニ
ヲ 担当 セ シ メ且 同市 本 郷 区内 ニ於 テ被 告 人谷 川 巌 ニ、 同 区東 京 帝
テ 同新 聞 社 内 ニ対 ス ル赤 旗、 赤 旗 パ ン フ レ ツト其 他 ノ党 文 書 配 付
関 与 シ其 組 織 準 備 委員 会 書 記 ト ナ リ其 後 労 働農 民党 機 関 紙 部員 ト シ
業 労 働 調査 所 関 西出 張 所 創 立 ニ参 画 シ次 テ単 一無 産 政 党 結 成運 動 ニ
ク ス主義 ヲ研 究 シ大 正十 四年 日 本農 民 組 合調 査 部 ニ入 リ 同 年 六 月産
東 京帝 国大 学 法 学部 政 治 学 科 ヲ 卒 業 シ タ ル モノ ナ ル カ其在 学 中 マル
被 告 人園 部 真 一 ハ
国大 学 構 内 ニ於 テ被 告 人 園部 真 一ニ、 同市 麹 町 区 九 段 坂 下 日光 喫
テ労 働 農民 新 聞 ノ編 輯 ニ従 事 シ昭 和 三年 五 月 無産 者 新 聞 社 編暢 部 員
於 テ同 新 聞 社員 桑 江 常 格 ニ対 シ入 党 ヲ勧誘 シ被 告 人 安藤 敏 夫 ヲシ
茶店 ニ於 テ被 告 人道 瀬 幸 雄 ニ、 同市 小 石 川 区内 ニ於 テ被 告 人西 田
トナ リ 諸般 ノ社 会 運 動 ニ従 事 中 共 産主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シト コ ロ
翌 四 年 二 月 上旬 頃 東 京 市本 郷 区 東 京帝 国 大 学 構 内 ニ於 テ被 告 人安 藤
同市 下谷 区 根 岸某 蕎 麦 屋等 ニ於 テ被 告 人 安藤 敏 夫 、 同谷 川 巌 、 党 員 桑江 常 格 ト細 胞会 議 ヲ開 キ無 産 者 新 聞 ノ意 義 任 務 ニ関 スル件 、
リナ カラ 之 ニ加 入 シ前 記 無産 者 新 聞社 細 胞 ニ所 属 シ爾 来 同 年 二月 二
敏 夫 ヨリ 勧誘 セ ラ レ日 本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コトヲ知
信春 ニ夫 々入 党 ヲ 勧誘 シ其 承 諾 ヲ 得 セシ メタ ル 上党 上 部 ニ推 薦 シ
レ ツト続 刊 ノ件 、 波辺 政 之 輔 ・山本 宣治 労 働者 葬 弔辞 掲載 ノ 件等
三 ・ 二五 記念 ト シテ 日本 労 働 運 動史 編 纂 、 プ ロレ タ リ ア ・パ ン フ
十 日検 挙 セ ラ ル ヽ迄 ノ間 前 記 無 産者 新 聞 ヲ通 シ同 党 ノ主 義 政 策 ヲ 宣
ト ナワ 昭 和 二年 一月関 東 金 属労 働 組 合 ニ加 入 シ テ豊 多 摩郡 支 部責 任
傭 人、 官 報 配達 夫 、 車 夫 等 ヲ為 シ其 間 日本 大学 専 門 部 社会 科 聴 講 生
由 擁 護 同 盟 書 記 ト ナリ 昭 和 三 年十 月 末 無 産者 新 聞 社 ニ入 リ基 金 募 集
長 、 幹 事 長 ニ歴任 シ其 後関 東 地 方 学 生社 会科 学 聯 合 会書 記 、 学 生 自
同 市 芝 区 金杉 新 浜 町 所在 株 式 会 社 芝 浦 製作 所 本 工場 ヲ目 標 ト ス ル東
日本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
旬 東京 府 豊 多 摩郡 渋谷 町 宮 益 坂 ニ於 テ被 告 人 伊藤 保 ヨリ 勧誘 セ ラ レ
ニ従 事 中 共産 主義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ シ モ ノナ ル ト コ ロ同 四年 一月 下
者 、臨 時 執 行 委員 、 常 任 委 員、 組 織 部 長 等 ニ歴任 シ諸 般 ノ労 働 運 動
伝 煽 動 スル タ メ ノ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ 被 告 人 道 瀬 幸雄 ハ
掛 次 テ編 輯 部 員 ト ナ リ シ カ予 テ 共産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ ロ同 四
ラ レ シカ其 後同 年 三 月 迄 ノ間 前 掲 被 告 人伊 藤 保 第 五 ノ五 記 載 ノ如 ク
京 地 方 第 五地 区 内 ノ芝 浦 製作 所 東 京 工場 細 胞準 備会 ノ責任 者 ニ任 セ
明 治 大学 政 治 経 済 学 部 卒業 者 ニシテ在 学 中 明 大 読書 会幹 事 、 組織 部
年 三 月十 九 日頃東 京 市 麹 町 区 九 段坂 下 日光喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人安 藤
諸 般 ノ事項 ヲ協 議 決 定 シ之 ニ基 ク 工 場 新聞 ﹁稲 妻 ﹂ ノ発 行 ヲ担任 シ
敏 夫 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ前 記 無 産 者 新聞 社 細 胞 ニ所 属 シ同 年 四 月 十 六 日
テ之 ヲ作 成 シ以 テ同 党 ノ目的 遂行 ニ努 メ
東 京帝 国大 学 文 学 部 倫 理 学科 ヲ卒 業 シ タ ル モ ノナ ル カ在 学 中 同 大 学
シテ学 生 思 想運 動 ヲ指 導 シ大 正十 五 年 三 月所謂 京 都 学 生 事件 ニヨリ
創 立 シ其 後 日本 社 会 科 学 聯 合 会関 東 地 方 聯 合会 ニ関 係 シ各 其 幹 部 ト
早 稲 田高 等 学院 ヲ放 校 セラ レシ モノ ナ ル カ在学 中 文 化 思 潮研 究 会 ヲ
被 告 人 秋笹 正之 輔 ハ
検 挙 セラ ル ヽ迄 ノ間 同 新聞 ヲ通 シ同 党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝 煽 動 スル諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ以 テ 同党 ノ目 的 遂行 ニ努 メ
内 新 人 会 ニ加 入 シテ社 会 科学 ヲ研究 シ大 正十 五 年 十 月大 衆 教 育 同 盟
雑 誌 イ ンタ ー ナシ ヨナ ル ノ編 輯 人 ト ナ リ更 ニ同 年十 月 労 働農 民 党 ニ
起 訴 セラ レ同 年九 月責 付 出 所 後昭 和 二年 一月 産業 労 働調 査所 ニ入 リ
被 告 人西 田信 春 ハ
政 治 部 員 トナ リ、 其 後 全 日本 鉄 道 従 業員 組 合 支 部 再組 織 ニ関 係 シ昭
日本 共 産党 ノ対 新 党 準備 会 方 針 ニ遵 ヒ前 掲被 告 人福富 正雄 第 一記
ル福 富 正雄 ト共 ニ東 京市内 諸 所 ニ於 テ屡被 告 人杉 本 文雄 ト会 見 シ
第 一、 右 入党 後 同 年 十 二月 下旬 迄 ノ間 同 シク新 党準 備 会 政 治 部 員 タ
コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
告 人 杉本 文雄 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル
シ居 リ シ ト コ ロ同 三 年 七 月下 旬 頃東 京府 荏 原 郡 大森 駅 附 近 ニ於 テ被
加 入 シ其 本 部 政治 部 員 ト シ テ左 翼運 動 ニ従 事 シ夙 ニ共 産 主義 ニ共 鳴
和 四 年 一月 無産 者 新 聞 社 編輯 部 員 トナ リ社 会 運 動 ニ従 事 中 共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ同 年 三 月 二十 日 頃東 京市 小 石 川 区内 ニ於 テ被 告 人安 藤 敏 夫 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ前 記 無 産 者 新 聞社 細 胞 ニ所 属 シ 以来 同 年 四 月十 六日 検 挙 セラ ル ル ニ至 ル迄 ノ間 同 新聞 ヲ通 シテ 同党 ノ主 義 政 策 ヲ宣 伝 煽 動 スル為 メ ニ諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ以 テ同党 ノ目的 遂行 ニ
被 告 人寺 峰 弘 行 ハ
努メ
人ノ印刷作成シタル工場新聞 ﹁赤い電話﹂創刊号十五部ノ配付方
ラレ被告人伊藤保 ト工場新聞発行 ニ付協議 シ同年 二月中旬 同被告
地方第五地区内ノ所謂沖電気大崎工場細胞準備会責任 者 ニ任命 セ
第 二、 同 四年 二 月 中旬 ヨリ同 月 末頃 迄 ノ間 前 記 日本 光 学 工 業 株式 会
ヲ引受ケ次 テ同年三 月初東京府荏原郡品川町南品川宿 八百九十 一
載 ノ如 ク 諸 般 ノ事項 ヲ協 議決 定 シ 之 ニ基 ク 前 記活 動 ヲ為 シ
シ 同 月中旬 頃 東 京市 神 田 区神 保 町 ノ某 蕎 麦 屋 ニ於 テ開 カ レタ ル同
ヲ開キ被 告人伊藤保指導 ノ下 ニ工場情勢 ノ調査其他 ヲ協議シ同工
番地鶴岡政四郎方 ニ於 テ被告人小林直衛外 一名 ト右準備会ノ会合
社 豊 岡 工場 ヲ 目 標 ト ス ル東 京 地方 第 五 地 区 内 ノ細 胞 準 備 会 ニ所 属
準 備 会 々議 ニ出 席 シ地 区 責任 者 被 告 人 伊 藤 保、 同準 備 会責 任 者 党
頃 関東 金 属労 働 組 合 大 崎支 部 ニ加 入 シ其 後 同支 部 委 員、 支 部 書 記、
十二年以来学生社会科学 運動 ヲ為 シ同十 四年政治研究会 ニ加入 シテ
昭和二年 三月京都帝 国大学経済学科 ヲ卒業 セシモノナルカ先之大正
被告人小林直 衛 ハ
其他諸般ノ党活動 ニ従 事 シ同党 ノ目的遂行ノタメ ニ努力 シ
員選挙 ニ付発行 セラ レタル伝単数十枚 ヲ各所 ニ貼付 シ
原俊雄外 二名 ト共 ニ前 掲被告 人伊藤保 第六記載 ノ如ク東 京市会議
第三、 同年三月五日夜被 告人伊藤保ノ指令 ニ基キ同被告 人及被告人
ニ対シ赤旗、赤旗 パンフレツト等党秘密文書 ヲ配付 シ
在政獲労農 同盟荏原支部票務所其他 ニ於テ被告人宇都宮広外三名
第 二、同年 二月中旬頃 ヨリ同年三月中旬 頃迄ノ間同郡荏 原町戸越所
場細胞 ノ確立 ニ努 メ
員山田義雄 ト 一、 従 前 同 工場 ニ於 テ発 行 セル 工場 新 聞 火 花再 刊 ノ件 二、 東 京市 会 議 員 選 挙 ヲ利用 シ テ同 工場 従 業 員 懇 談 会 ヲ 開催 ス ル 件 其 他 ヲ協議 決 定 シ 第 三 、 同 年 二 月末 頃 ヨリ 同 年三 月 十 四 日頃 迄 被 告 人 寺峰 弘行 カ責 任 者 タ ル前記 芝 浦 製 作 所東 京 工場 細 胞準 備 会 ニ所 属 シ 以 テ同 党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ 被 告 人 竹内 喜 代 次 ハ
全 日 本 無産 青 年 同盟 南 部 地 区 委 員 、新 無 産 青 年 同 盟 組織 準 備 会南 部
京都 支部創立 ニ参 画シ翌十五年関西地方学生社会科学聯合会 ノ再組
郵 便 局 集 配手 、 電機 製 作所 及印 刷 所職 工等 ヲ為 シ其 間昭 和 二年 三 月
地 区 委員 等 ニ歴 任 シ各 種 労働 運 動 、青 年 運 動 ニ従 事 シ特 ニ翌 三 年十
民党本部書記、政治部員 トナリ翌三年九月以後新党準備会 日本労働
記、 日本労働組合京都地方評議会書記 ニ歴任 シ昭 和二年 四月労働農
テ被 告 人菊 池 克 己 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社
組合全国協議会 ニ関係 シ以 テ諸般 ノ社会運動 ニ従事 シ夙 ニ共産主義
織 ニ関与 シ其後京都 無産 者教育協会書記、大衆教育同盟京都支部書
ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ承 諾 シ翌 四 年 一月中 同党 員 トナ リ シ モノ
ニ共鳴 シ居リシト コロ同 四年 一月上旬頃東京市小石川区内大曲附近
一月 以降 ハ前 記 関東 金 属労 働 組 合 大崎 支 部 再 組織 ノ タ メ努 力 シ予 テ
ナ ルカ
ニ於 テ被 告人伊藤保 ヨリ勧誘 セラ レ日本共産党 カ前記 ノ如キ秘密結
共 産 主 義 ニ共鳴 シ居 タ ル ト コ ロ同年 八 月 東 京市 下谷 区 不 忍 池 畔 ニ於
第 一、 其 後 同 月 下旬 前 記 沖電 気 株式 会社 大 崎 工場 ヲ目 標 ト ス ル東 京
遂 行 々為 ヲ為 シ
場 情 勢 ノ調 査其 他 ヲ協 議 シ同 工場 細 胞 ノ確 立 ニ努 メ以 テ同 党 ノ目 的
会 合 ニ出席 シ被 告 人 竹 内 喜代 次 外 一名 ト被 告 人 伊 藤保 指 導 ノ下 ニ工
ニ所 属 シ同 年 三 月初 前 記 鶴 岡 政 四 郎方 ニ於 テ開 カ レタ ル右 準備 会 ノ
社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ前 記 沖 電気 大 崎 工場 細 胞 準備 会
ヲ協 議 決 定 シ之 カ実 行 ニ努 メ 工場 新 聞 コント ローラ ー号 外 ( 昭和
タ ル 上工 場 新聞 発 行 配 付 ノ件 、 市 電 自 治 会東 横支 部 確 立 ノ件 其 他
合 ヲ開 キ 先 ツ被 告 人 田熊 真 澄 ニ対 シ テ入党 ヲ勧 誘 シ テ其 承諾 ヲ得
被 告 人田熊 真澄 居室 ニ於 テ 同 人及 被 告 人上 田 三 郎 ト右 準 備会 ノ会
第 二 、 同年 三 月十 三 日同郡 荏 原 町小 山 三 十 四番 地 浅 田 彦 之 亟方 ナ ル
科 学 聯 合 会常 任 委 員 ト ナ リ 一面 大 正十 五 年 一月大 衆教 育 同 盟 書 記 ト
日本 大 学 専門 部 法律 科 ヲ半 途 退 学 セシ モ ノナ ルカ在 学 中 同 大 学社 会
文 書 ヲ謄 写版 ニ ヨリ印 刷 作 成 シ
二 十 六 号、 赤 旗 パ ン フレ ツ ト第 一輯 乃 至第 五 輯 、檄 文 其 他党 秘 密
ニ同 年 一月下旬 頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 赤 旗第 二十 五 号、 第
第 三、 被 告 人立 石峻 蔵 ヲ補 助 シ前記 佐 藤 安 寿 方 ニ於 テ同 被 告 人 ト共
四 年 押第 四 四 六号 ノ三 三 四) ノ原 稿 作 成 ヲ担 任 シ
ナ リ 昭 和 二年 十 一月 労働 農 民党 福 岡県 支 部 聯 合 会 常任 書 記 兼 常任 委
被 告 人 立石 虎 記 ハ
員 ト ナ リ テ実 際運 動 ニ関 与 シ其 間 共 産 主義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ シ モ ノ
ノ構 成 員 ト ナ リ同 年 二 、 三 月 ニ亘 リ 同 委 員 タ ル被 告 人 福富 正雄、
同橋 本 二郎 ト 共 ニ前 掲 被 告 人 福富 正 雄 第 三記 載 ノ如 キ活 動 ヲ為 シ
第 四 、 同 年 三 月施 行 ノ東 京市 会 議 員 選 挙 ニ際 シ前 記 選挙 対 策 委 員 会
前 記 ﹁三月 十 六 日市 議 選 挙投 票 日 に各 工場 は 一斉 にゼ ネ ラ ル、 ス
ナ ル ト コロ同 三年 八月 頃 東 京府 荏 原 郡 目 黒 町 上目 黒 大内 清太 郎 方 ニ
記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ヲ承諾 シ其 翌 四 年 一月同
ト ラ イ キを 行 へ﹂ 外 数種 ノ ビラ ノ作 成 ヲ担任 シ
於 テ 日本 共 産党 員 タ ル実 兄 被告 人 立石 峻 蔵 ヨリ勧 誘 セラ レ同党 カ前
党 員 ト ナ リ 同郡 大 崎 町所 在 目 黒 蒲 田電 鉄 株 式 会社 並池 上電 気 鉄 道株
第 五、 同 年三 月上旬 頃被 告 人田島 敏 ニ依 頼 シ テ前 記 選挙 ニ付 テ ノ ビ
式 会社 ノ各 職 場 ヲ目標 ト ス ル同 党東 京地 方 第 五 地 区 ノ所 謂 目 蒲 池 上 電 鉄 工 場 細 胞準 備 会 ニ所 属 シ其 責 任 者 ヲ命 セ ラ レ シ モノ ナ ルカ
ラ 、 檄 文 三種 ノ原 紙 切 リ ヲ為 サ シ メ
的遂 行 ニ努 メ
其 他 党 文 書 ノ配付 、党 員 間 ノ聯 絡 等 諸般 ノ活 動 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ目
第 一、 右 細 胞確 立 ノ目 的 ヨリ 同年 二月十 五 日 同郡 目 蒲線 不 動 前 駅 ニ
所前 ニ於 テ右細 胞準 備 会 員 ニシテ党 員 タ ル 被 告人 田 島 敏 ト会 合 シ
於 テ次 テ同 月 二十 日頃東 京 市芝 区 白 金 町帝 国大 学 附 属 伝染 病 研 究
争議 ニ関 係 シ テ馘首 セラ レ シ モノ ニシ テ同 年 六 月市 電 自治 会目 蒲 東
前記 目 黒 蒲 田 電 鉄株 式 会 社 従業 員 ナ リ シ カ昭 和 三年 十 二月 ノ 同会社
被 告 人田 島 敏 ハ
フル コト、 右 上 田 三郎 カ曽 テ池 上電 鉄 従 業 員 タ リ シ関 係 ヲ辿 リ前
横支 部 書 記 トナ リ次 テ同 出 版 部 長 ニ転 シ労 働 運動 ニ従 事 シ其 間 東 京
被 告 人 上田 三 郎、 同田 熊 真 澄 両名 ニ入 党 ヲ勧誘 シ右 準備 会員 ニ加
ヲ協 議 シ之 ニ基 キ 同 月 二十 七 日頃 同市 赤 坂 区 青山 明治 神 宮 前 停留
市 本所 区 所 在帝 大 セ ッツ ル メ ント労 働 学 校 ヲ卒業 シ予 テ共 産 主義 ニ
記 両 会社 ノ各 職 場 ヲ通 シ タ ル左 翼 グ ル ープ ヲ結成 ス ヘキ コト其 他
場 附近 ニ於 テ被 告 人 上 田 三郎 ニ入党 ヲ勧 誘 シ
ニ於 テ被 告 人 伊 藤保 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結
共 鳴 シ居 リ シト コ ロ同 四年 一月 下旬 東 京 市牛 込 区 新 見 付 停留 場 附 近
石 虎記 第 二 記載 ノ如 キ 協 議 決 定 並之 カ実 行 ヲ為 シ、 工場 新 聞 号 外
第 一、 同 年 三 月十 三 日前 記 被 告 人田 熊 真澄 居 室 ニ於 テ 開 カ レタ ル 右
ノ 印刷 ニ当 リ翌 四 月十 二 日 頃 前記 被 告 人田 熊 真 澄 ノ 居 室 ニ於 テ同
準 備 会 ノ会 合 ニ出 席 シ同 被 告 人及 被 告 人 立石 虎 記 ト前 掲被 告 人 立
会 ニ所 属 シ
社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ前 記 目 蒲 池 上電 鉄 工 場 細 胞準 備
第 一、 右細 胞 確 立 ノ目的 ヨリ前 掲 被告 人 立 石 虎記 第 一記 載 ノ如 ク 同
四 六 号 ノ三 三 五) 約 十 五 、 六 部 ヲ印 刷 作成 シ市 電 自 治 会目 蒲 東 横
被 告人 ト協 議 ノ上夫 々分 担 ヲ 定 メ同 新聞 第 一号 ( 昭 和 四年 押 第 四
支 部役 員 タ ル亀 山右 雄 外 十 数 名 ニ郵 送 配付 シ
被 告 人 ト不 動 前駅 及帝 国大 学 附 属 伝染 病 研 究所 前 ニ於 テ会 合 シ前 記 ノ協議 決 定 ヲ為 シ
挙 ニ関 ス ル同党 東 京地 方 委 員 会名 義 ノ前 記 ビ ラ及 赤 旗 パ ンフ レ ツ
第 二 、 同年 三 月 上旬 頃 前 記 、 立石 虎記 ノ依 頼 ニ応 シ東 京 市会 議 員 選
ト第 一輯 ヲ前 記被 告 人田 熊 真 澄 ノ居室 ニ於 テ 同被 告 人 ニ又東 京 府
日頃 迄 ノ間 東 京 市 内 外 ニ於 テ右 目 蒲 電鉄 従 業 員 亀 山 右雄 、 被 告 人
荏 原郡 玉川 村 奥 沢 ナ ル亀 山 右 雄 ノ居宅 ニ於 テ 同 人 ニ右 ビラ ヲ各 配
第 二、 被 告 人 立 石虎 記 ノ依頼 ニヨリ 同年 二 月五 日頃 ヨリ同 年 三 月 六
上田 三郎、 同 田熊 真 澄 ニ夫 々赤 旗 、 赤旗 パ ンフ レ ツ ト等 ノ党 文 書
中 市 電 自治 会 目蒲 東 横 支部 ニ加 入 シ昭 和 三年 四 月 同支 部 理 事 ニ選任
岩 倉 鉄 道学 校 業 務 科 卒 業後 目 黒蒲 田 電鉄 株 式 会 社 ニ傭 ハ レ車 掌勤 務
被 告 人 田熊 真 澄 ハ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ
付シ
ヲ 配付 シ 第 三、 同年 三 月 上旬 頃 被 告 人 立 石 虎記 ノ依 頼 ニ応 シ東 京府 荏 原郡 玉 川 村 奥 沢 ナ ル被 告 人当 時 ノ住 居 ニ於 テ前 後 二 回 ニ ﹁国 際 婦 人デ ー に青 年労 働 者 協 力 し て戦 へ﹂ ト 題 ス ル モ ノ外 二種 ノ ビラ、 檄 文 ノ 原 紙 ヲ 切り 之 ヲ 右 立 石 虎記 ニ交 付 シ 以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
セ ラ レ労 働運 動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ同 四年
三 月十 三日東 京府 荏 原 郡荏 原 町 小山 三 十 四番 地 浅 田彦 之 亟 方 ナ ル被
被 告 人 上田 三郎 ハ 栃 木 県 立栃 木 中 学 校 卒 業 後 池 上電 鉄 株式 会 社 ニ傭 ハレ昭和 四 年 一月
リ シ モノナ ルカ前 記 目 蒲 池 上 電 鉄 細胞 準備 会 ノ構 成 員 ト ナ リ同 細 胞
争 議 ニ関 係 シ テ解 雇 セラ レシ モノ ナ ルカ 同 三年 十 一月 末頃 ヨリ市 電
過程 ニ於 テ共 産 主 義 ニ共鳴 シ居 リ シ ト コ ロ同 四年 二 月 二十 七 日頃東
確 立 ノ目 的 ヨリ 同年 三 月十 三 日 右 被告 人 ノ居 室 ニ於 テ同 準備 会 構 成
如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ヲ 承諾 シ タ ル モ入 党 未 遂 ニ終
京市 赤 坂 区青 山 明 治 神 宮 前 停留 場 附 近 ニ於 テ被 告 人 立 石虎 記 ヨリ 勧
員 ナ ル被 告 人 立 石虎 記 、 同上 田 三 郎 ト会 合 シ前 掲 被 告 人 立 石虎 記 第
告 人 居室 ニ於 テ被 告 人 立 石 虎 記 ヨリ勧 誘 セラ レ 日本共 産 党 カ前 記 ノ
誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密結 社 ナ ル コト ヲ 知 リ ナ カラ 之
二 記載 ノ如 ク 協議 決 定 並 之 カ 実 行 ヲ為 シ次 ニ翌 四 月十 二 日頃 同 所 ニ
自 治 会 郊 外青 年 部 協 議 会 ノ組 織 運 動 並其 左 翼 化 運 動 ニ関 係 シ予 テ其
ニ加 入 シ前記 目 蒲 池 上電 鉄 工場 細 胞 準 備 会 ニ所 属 シ
於 テ 前 掲被 告 人 上田 三郎 第 一後 段 記 載 ノ如 ク協 議 決定 シ テ工場 新聞
シ ト コ ロ昭 和四 年 二 月五 日頃東 京 市 神 田 区神 保 町 辺 ノ街路 ニ於 テ被
議 ノ指 導 其 他 ノ労 働運 動 ニ参 画 シ居 ル中 共 産 主義 ニ共鳴 スル ニ至 リ
学 中 同 校 内社 会 科 学 研究 会 ニ於 テ マルク ス主 義 ヲ研究 シ卒 業 後 労働
竹 内 喜代 次 外 二名 ト前 掲被 告 人伊 藤 保 第 六記 載 ノ如 ク東 京市 会議 員
合 細 胞 準備 会 ニ所 属 セシ モ ノ ナル カ同 年 三 月五 日被 告 人 伊 藤 保、 同
合 自 動車 株 式 会 社 職場 ヲ活 動 目標 ト スル 同党 第 五地 区 ノ所謂 京浜 乗
ト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ東 京府 荏 原郡 品川 町 歩行 新 宿 所在 京浜 乗
告 人 伊藤 保 ヨリ 勧 誘 セラ レ 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コ
第 一号 ヲ発 行 配 付 シ以 テ同党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ 被 告 人 西村 桜東 洋 ハ
農 民 党 本 部調 査教 育 部所 属図 書 販 売係 トナ リ次 テ新党 準 備 会 書 記 ト
昭 和 三 年 三 月 日本女 子大 学 社 会 事業 学 部 児 童保 全 科 ヲ卒業 セ シカ在
シ テ実 際 運 動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コロ同四 年 一
選 挙 ニ付 テ ノ伝 単 ヲ貼 付 シ以 テ同党 ノ目 的 遂行 行 為 ヲ為 シ
入 シ同 市 芝 区 浜松 町 所在 東 京 市 電 自動 車 部 浜松 町車 庫 ヲ 目標 ト ス ル
労 働 組 合 技 友会 ニ加 入 シ テ労 働運 動 ニ従 事 シ居 ル中 共 産 主義 ニ共 鳴
働 組 合 大 崎支 部 分 会 ニ次 テ同 四年 一月日 本 労働 組 合総 聯 合 所 属京 浜
東 京 瓦 斯 電気 工業 株式 会 社 仕 上 工 ナリ シ カ昭 和 二 年五 月 関 東 金属 労
被 告 人 長谷 川 酉 蔵 ハ
月下 旬 東 京市 小 石川 区 上富 坂 附 近 ニ於 テ被告 人杉 本 文 雄 ヨリ勧 誘 セ
前 記 市 電 浜 松 町車 庫 細 胞準 備 会 責任 者 ニ任 命 セラ レ爾 来 同年 三 月 中
ス ル ニ至 リ シ ト コ ロ同年 三 月六 日頃 東 京 府荏 原郡 大崎 町 大 崎駅 前 明
ラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ 如キ 秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ之 ニ加
下 ニ右 細 胞 ノ確 立 ニ努 メ其 間 同 年 三 月 上旬 頃 東 京府 豊 多 摩郡 杉 並 町
旬 頃 迄 ノ間 同市 内 外 ニ於 テ屡 被 告 人伊 藤 保 ト会 合 シ同 被 告 人 ノ指 導
記 会社 工 場 ヲ活 動 目 標 ト ス ル東 京地 方 第 五 地 区内 所謂 東 京 瓦 斯電 細
キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ 同郡 入新 井 町 所在 ノ前
胞準 備 会 ニ所 属 セ シ モノ ナ ル カ被 告 人伊 藤 保、 同 宇都 宮 広 ト 前掲 被
電 舎 附 近 ニ於 テ被 告 人 伊藤 保 ヨリ 勧誘 セラ レ日本 共産 党 カ 前 記 ノ如
其決 定 ニ基 キ同 月 七 日原 稿 ヲ作 り同 所 ニ於 テ其 第 一号 二十 余部 ヲ作
告 人伊 藤 保 第 五 ノ 二記 載 ノ 如 キ協議 決 定 並 其実 行 ヲ為 シ以 テ 同党 ノ
高円 寺 片 山 方 ニ於 テ同 被 告 人及 右 車庫 従 業 員 タ ル ユキ ヱ事 宮坂 ヨキ
成 シ内 十余 部 ハ右 宮坂 、 清水 ヲ通 シ右車 庫 従 業 員 ニ配付 シ次 テ同 月
ヱ、 同清 水 た け ト会 合 シ工場 新 聞 ﹁ ぱ んち ﹂ 発行 配付 ノ件 ヲ協 議 シ
十 四 日 頃 右伊 藤 ト共 ニ原 稿 ヲ作 り前 同所 ニ於 テ約 十 五 部 ヲ 作成 シ内
目 的遂 行 ニ努 メ
自 動車 運 転手 ナ ルカ大 正 十 四年 八 月頃東 京乗 合 自 動 車株 式 会社 現 業
シト コ ロ昭 和 四年 二 月二十 七 日頃 東 京府 荏 原郡 品 川 町南 品 川 三 ツ木
支 部書 記 ト ナリ労 働 運 動 ニ関 与 シ居 ル中 共 産 主義 ニ共鳴 ス ル ニ至 リ
労働 農 民 党 ニ加 入 シ テ其荏 原支 部 書記 ニ就任 シ次 テ新党 準 備 会荏 原
早 稲田 大 学 専門 部 政 治 経済 学 科 ヲ半 途 ニテ退 学 シ大 正十 五 年 十 月頃
被告 人宇 都 宮広 ハ
五、 六 部 ハ前 同 様 ノ方 法 ニヨリ右 車 庫従 業 員 ニ配付 シ以 テ 同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
員 組 合 ヲ 組織 シ其 翌十 五 年 三 月頃 東 京市 電 自 治 会 ニ次 テ自 動車 従 業
被 告 人 原 俊雄 ハ
員 同盟 ニ加入 シ テ其財 政 部 長 ト ナ リ 一面 労働 農 民党 員 ト シ テ労 働 争
百 反 坂附 近 ニ於 テ被 告 人 伊藤 保 ヨリ勧 誘 セラ レ日本 共 産党 カ前 記 ノ
ニ携 リ来 リ タ ルト コ ロ右 日本 大学 在 学中 同学 内 ニ於 ケ ル ﹁社 会 批 判
関 東地 方 評 議 会 組織 部長 等 ニ歴任 シ労 働 争議 ノ指 導 其 他 ノ社 会 運動
合 同労 働 組 合 ト改 称、 評 議 会 ニ所 属) 支 部 長、 同組 合 本 部教 育 部 長、
社 ﹂ ニ加 入 シ社 会科 学 ヲ研 究 シ共 産 主 義 思 想 ヲ抱 懐 ス ル ニ至 リ 次 テ
如 キ 秘密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加入 シ前 記東 京 瓦斯 電 細 胞
党 員渡 辺 政 之輔 ニ推 薦 セラ レ同十 五 年 十 月中 入 露 前 記 東洋 勤 労 者共
準 備 会 ニ所 属 シ タ ル モ ノナ ル カ被 告 人 伊藤 保 、 同 長谷 川 酉 蔵 ト前 掲 被 告 人伊藤 保 第 五 ノ二 記載 ノ如 キ協 議決 定 並 其 実 行 ヲ為 シ以 テ同党
被 告 人与 田 徳 太郎 ハ
ノ目 的 遂 行 ニ努 メ
同 砂 間 一良 、 同 菊 池 克己 其 他 ト 聯絡 会 見 シ其 間 ニ於 テ同 党員 ニ推 挙
月 帰 国 シ爾 来 日本共 産 党 員 宮 原省 久 、 同 河 合 悦 三、 被 告 人間 庭 末 吉 、
ヲ 受 ケ 同主 義 ヲ信 奉 ス ル ニ至 リ シ カ同 大 学 ノ課 程 ヲ卒 へ昭 和 三年 七
シ在 モ ス コー ノ東洋 勤 労 者 共 産 主義 大 学 ニ入 り 専 ラ共 産 主義 的 教 育
委 員 等 ニ歴任 シ労 働争 議 其 他 諸 般 ノ労 働 運 動 ニ従 事 シ同 十 四年 入露
後 同 組 合 田 町支 部 前 衛 同盟 青 年 部 長、 全 日本 無 産 青年 同盟 創 立準 備
同 組 合 カ日本 労 働 組 合評 議 会 ニ所 属 スル ヤ其 本 部 宣 伝部 員 トナ リ其
月橋 等 ニ於 テ孰 レ モ数 回会 合 聯 絡 ヲ執 リ 腐 心 シ ツ 、アリ シ モ目 的 ヲ
於 テ、 其 後 翌 四 年 三 月 末迄 ノ間党 員 山本 某 ト東 京市 下 谷 区 不忍 池観
東 京府 北 豊島 郡 日暮 里 町 千百 十 三番 地浜 清 志 方 ナ ル被 告 人 居室 等 ニ
月下旬 迄 ノ間 党 員 ニシテ 日本 共 産 主 義青 年 同 盟 員 タ ル伊 藤 政 之助 ト
同 小松 ち づ等 ト東 京市 内神 田駅 ガ ー ド附 近 其 他 ニ於 テ、 其 後同 年 九
ノ指 示 ヲ 受 ク ル タ メ同 年 八 月初 頃 迄 ノ間 党 員 河 合 悦 三、 同 宮 原省 久 、
知 リ ナカ ラ 之 ニ加 入 シタ ル モノ ニシ テ其 後 活 動 部 暑 ニ付 テ ノ党 上部
誘 ニ ヨリ 日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ
月十 七 日頃 東京 市 浅 草 区 浅草 橋停 留 場附 近 ニ於 テ党 員 河合 悦 三 ノ勧
ニ ヨリ 日本 共産 党 ノ組 織 再 建 ノタ メ昭 和 三年 七 月十 五 日頃 帰 朝 シ同
産 主義 大 学 ニ入 学 其 全 課 程 ヲ修 メタ ルカ コミ ンター ン東洋 部 長 ノ命
セラ レシ ト コ ロ同党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ党
達 セス何 等 党 活 動 ヲ為 ス ニ至 ラ ス
旋 盤 工 ナル カ大 正 十 二年 日本 労 働 総 同盟 所 属 東 京 鉄 工組 合 ニ加 入 シ
員 タ ル コトヲ 承 認 シ同 四年 三 月中 前 記 芝 浦 製 作所 東 京 工 場細 胞 準 備
商店 ノ小 僧 、機 械 工、紡 績 工、 鉄 道 駅 務 員其 他 各 種 ノ労働 ニ従 事 セシ
被 告 人酒 井 定吉 ハ
会 ニ所 属 シ次 テ京 浜地 方 オ ル ガ ナ イザ ー ニ任 命 セ ラ レ同 年 四 月十 日 検 挙 セラ ル 、迄 ノ間 党 員 間 ノ聯 絡 、 党 文書 ノ 配付 等 ニ従 事 シ以 テ同 党 ノ 目的 遂 行 ニ努 メ
事 業 協 会 事務 員 、自 由 労働 者 、蓄電 池 職 工等 ノ職 業 ニ従 事 シタ ル モノ
日本 大 学半 途 退学 後 名古 屋 及 東 京 両 専 売局 ニ奉 職 シ爾 後 東 京 府 社 会
政 治 研 究 会 ニ加 入 シ同 会 静岡 支 部 ヲ創 立 シ同 十 四 年 入露 シ前 記東 洋
於 テ治 安 警察 法 違 反 ニ因 リ 禁鋼 八 月 ニ処 セ ラ レ右 執行 ヲ終 リ タ ル後
任 シ 一般 労働 組 合 運 動 ニ従 事中 大 正 十 三年 七 月九 日名 古 屋 控 訴院 ニ
カ其 間 名 古 屋労 働 組 合 聯 合 会幹 事 、 名古 屋 協 友 会 名 鉄支 部 長 等 ニ歴
ニシ テ大 正十 三年 四 月 ヨリ労 働 組 合 ニ加 入 シ日 本労 働 総 同盟所 属東
勤 労 者共 産 主 義 大 学 ニ入 リ 専 ラ共 産 主義 的 教 育 ヲ受 ケ同 主 義 ヲ信 奉
被 告人 伊 東 学道 ハ
京 東部 合 同 労 働 組合 ( 総 同 盟 分裂 シ 日本 労 働 組 合評 議 会創 立後 東 京
ヲ日 本 共 産党 ニ獲 得 スル 目的 ヨリ 日本 大衆 党埼 玉県 聯 合 会 ノ創 立
第 一、 同 年 三 月頃 日本 労 働 組合 所 属 金 属 産業 労 働 組合 内 ノ有 能 分子
運 動 ニ関 係 シ又 右 杉 本 ト聯 絡 ノ際 同 人 ニ対 シ労農 グ ループ 一派 ノ
ス ル ニ至 リ シカ 同大 学 ノ課 程 ヲ 卒 へ昭 和 三 年 四 月帰 国 シ爾来 党 員渡
内情ヲ報告シ
辺 政 之輔 、 被 告 人間 庭 末 吉 、 同 与田 徳 太 郎等 ト聯 絡 会 見 シ其 間 ニ於 テ 同党 員 ニ推 挙 セラ レシ ト コ ロ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナル コト
居 リ シ ト コ ロ昭 和 四年 一月 二 十 八 日東 京 市牛 込区 内 築 土 八幡 神 社 附
東 京 地 方 準 備 会書 記 ト シテ 労 働 運動 ニ参 加 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ
三 日頃東 京市 牛 込 区 内赤 城 神社 附近 ニ於 テ被 告 人杉 本 文雄 ヨリ勧 誘
働 運動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共鳴 シ居 リ シト コ ロ同 四年 一月 二十
農党
早 稲 田 大学 専門 部 政治 経 済 科 ヲ半 途 ニテ 退学 シ昭 和三 年 四 月 日本 労
被告 人 黒 川泰 一ハ
以 テ同党 ノ目的 遂 行 ニ努 メ
人 ニ赤 旗 第 二十 六号 、赤旗 パ ン フ レ ツト第 二、三輯 各 一部 ヲ 交付 シ
内 第 十 五 号館 第 六百 十 四 号 ノ被 告 人 黒 川泰 一ノ居室 ニ於 テ 同被 告
第 二、 同 年 三 月 二十 日過 頃東 京 市 深 川区 扇橋 町 所在 同潤 会 ア パ ー ト
ヲ知 リ ナ カ ラ党 員 タ ル コトヲ 承 認 シ翌 四年 三 月中 被 告 人 間 庭 末吉 ヨ リ 九州 地 方 オ ルガ ナ イ ザ ー ニ任 命 セラ レタル旨 ノ通 告 ヲ受 ケ其 後 同
被告人西島権三郎 ハ
年 四 月十 五 日検 挙 セラ ル 、迄 ノ間 上部 ト ノ聯 絡 ノ恢 復 ニ努 メ
早 稲 田大 学 文 学 部在 学 中 社 会 科 学 研究 会 ニ加 入 シ 思想 問 題 ヲ研究 シ
近 ニ於 テ被 告 人杉 本 文 雄 ヨリ 勧 誘 セラ レ同党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社
セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ
同大 学 ヲ中 途 除籍 セ ラ レタ ル後 労働 農 民党 城西 支 部 書 記 、労 農 同盟
ナ ル コト ヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ同 党 ノ主義 政 策 宣 伝 ノタ メ同年 二
加 入 シ被 告 人須 永 甫 ニ同年 二 月十 日 頃 ヨリ翌 三 月 二十 日過 頃 迄 ノ間
( 後 日本 大 衆 党) 書 記 次 テ同党 東 京 府 支 部聯 合 会 書記 ト ナ リ労
ニ於 テ松 原 英 俊外 二名 ニ赤 旗 パ ン フレ ツト ヲ 配付 シ以 テ 同党 ノ目 的
月 ヨリ四 月 迄 ノ間 同市 京 橋 区 銀 座松 坂 屋裏 某 ミ ル ク ホー ル外 数 箇 所
ニ東 京市 内 三箇 所 ニ於 テ前 後 三 回 ニ亘 リ赤 旗、 赤 旗 パ ンフ レ ツ ト、
同 労働 農 民党 、 日本 農 民組 合 等 ノ各 組織 運 動 ニ関 与 シ予 テ共 産 主 義
月 同 会自 動 車 部 渋 谷支 部 理 事 ニ次 テ自 治 会 婦 人部 書 記 ニ挙 ケ ラ レ労
電気 局 自 動 車 々掌 ト ナ リ同 年 十 二 月市 電 自 治 会 ニ加 入 シ昭 和 三年 五
北海 道 庁 立旭 川 高 等女 学 校 補 習 科 師範 部 ヲ卒 業 シ大 正十 三年 東京 市
被 告 人大 谷 み つよ ハ
シ テ同党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ
﹁日本 共 産 青 年 同 盟 の任 務 に関 す る テ ー ゼ」其 他 党 檄 文数 種 ヲ交 付
遂 行 々為 ヲ為 シ
被告人須永甫 ハ 早 稲 田 大学 政 治 経 済 科在 学 中建 設 者 同 盟、 学 生 社 会 科 学 研究 会 ニ加
ニ共鳴 シ 居 リ シ ト コロ昭 和 四年 二月 中旬 頃 東 京 市 小 石川 区 内 砲 兵 工
働 運動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ ロ日本 共 産 党 カ前
入 シ テ思 想問 題 ヲ研 究 シ卒 業 後 埼 玉 足 袋労 働 組 合、 同合 同労 働 組 合、
カ前記 ノ 如 キ秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ タ ル モ ノ ナ
記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ被 告 人佐 々木極 ノ依 頼 ニ応
廠 附近 ノ某 料 理店 ニ於 テ被 告 人杉 本 文 雄 ヨリ 勧 誘 セラ レ日本 共 産 党
ルカ
シ タ ル モノ ナ ル カ其 間 同 月十 日頃 同郡 淀 橋 町 柏 木 百 七十 八番 地 滝嘉
三 月十 日 頃 同党 ノ檄 文 二種 ヲ各 配 付 シ以 テ同 党 ノ目的 遂行 々為 ヲ 為
清 子 事 川 井 鈴 子 ニ対 シ同 四年 二 月二 十 日頃 赤 旗 第 二十 六 号 ヲ次 テ翌
シ東 京 府 豊 多 摩郡 渋 谷 町 八幡 通 リ 二 丁 目十 七 番 地 関 豊 方 ニ於 テ岡 村
右唐 沢 清 八 ヲ 立候 補 セ シ メ テ自 ラ其 選挙事 務 ヲ執 リ 同年 三 月 ニ入 ル
之 ニ応 シ前記 関 東 木 材 関 東 自由 両労 働 組合 ヲ動 カ シ其 他 奔 走 ノ結 果
八 ヲ同 市 深川 区 ニ於 テ立 候 補 セシ ム ヘク努 力 ス ヘキ旨 依 頼 セラ レテ
時治 安 維 持法 違 反被 告 人 ト シ テ市 谷 刑 務所 ニ勾 留 中 ノ同党 員 唐沢 清
居 リ シ折 柄 同年 二 月中 頃 被 告 人西 島 権 三 郎、 同丹 後 吉郎 兵 衛 ヨリ 当
産党 員 ヲ立候 補 セ シ ムル方 針 ナ ル コトヲ 知 悉 シ密 ニ其方 針 ニ賛 同 シ
ヤ 日本 共 産党 事 件 被 告 唐 沢 清 八立 候 補 ス ト ノ趣旨 ノ題 下 ニ同 人 ハ労
蔵 方 ニ於 テ被 告 人 佐 々木極 ヨリ入党 ヲ 勧誘 セラ レ之 ヲ 承 諾 シタ ル モ
被 告 人泉 盈 之進 ハ
入 党 未 遂 ニ終 り
三種 各 数 百枚 ヲ被 告 人 伊 藤 健作 ト協 力作 成 シ テ之 ヲ深 川 区 内 ノ小 工
働 者 ヲ真 ニ代 表 ス ル モノ ナ ルカ故 ニ同 人 ニ投 票 セ ヨト ノ趣 旨 ノビ ラ
ニ努 メ以 テ同 党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ
場 ニ撒 布 シ 又政 見 発 表 演 説 会 ヲ催 シ テ其 間 同 主義 ノ宣 伝 影 響 ノ拡 大
苦 学 ノ末大 正十 五 年 九 月歯 科 医 術開 業 試 験 ニ合 格 シ爾 後 主 トシ テ東
月 頃俸 給生 活 者 組 合 ニ昭 和 三 年五 月 頃解 放 運 動 犠牲 者 救 援 会等 ニ各
京 市 本所 区 松 倉 町 二 丁目 六十 二番 地 労働 者 診 療 所 ニ勤 務 シ同 年 五 六
加 入 シ居 タ ル モ ノ ニシ テ予 テ ヨリ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ シト コ ロ同
カ ラ之 ヲ承 諾 シ其 数 日後 ニ履 歴書 ヲ右 上野 謙吉 ニ手 交 シ タル モ党 上
加 入 ノ勧 誘 ナ ル コト及 同党 カ前記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コトヲ知 リ ナ
ニ於 テ被 告 人 上 野 謙吉 ヨリ 履 歴書 ヲ出 ス ヘキ旨 告 ケラ レ 日本 共 産 党
議 部 長、 常 任 執 行 委 員、 新 党 準 備 会東 京 府 支部 聯 合 常 任 幹 事、 組 織
部 員 ニ歴任 シ埼 玉 合 同 労働 組合 オ ルガ ナイ ザ ー ト ナ リ全 国 協議 会 争
労 働 組 合 ニ加 入 シ其 後 同 組 合 ノ南 葛支 部 委 員、 本 部 執 行 委 員、 争 議
カ ーボ ン製造 会 社 職 工 、菓 子製 造 職 人等 ヲ為 シ大 正十 五 年 東 京合 同
被 告 人 伊藤 健 作 ハ
部 カ検 挙 セラ レタ ル タ メ同 人 ニ於 テ之 ヲ 上部 ニ申 達 ス ル コト ヲ得 ス
四 年 三 月 二十 日頃東 京府 北 豊 島郡 武 蔵 野 鉄 道椎 名 町駅 附 近 吉 原某 方
入 党 未 遂 ニ終 リ
テ共 産 主 義 ニ共鳴 シ 且 日本 共 産党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ
部 長等 ト シ テ組 織運 動 争 議 ノ応 援 指導 等 諸 般 ノ労 働 運 動 ニ 関 与 シ予
知 リ ナ カラ
被 告 人 山 県 千樹 ハ 大 正 十 五 年 四 月東 京帝 国大 学 農 学 部農 業 経 済 学 科 ニ入学 シ其 後 駒場
川 町 南 品川 三 ツ木 百 反 坂 亀 井善 一方 ニ於 テ同 人 ニ赤 旗 ヲ、 越 エテ
第 一、 被 告 人伊 藤 保 ノ依 頼 ニヨリ昭 和 三年 十 月 中 頃東 京 府 荏 原郡 品
翌 四年 一月中 旬 頃 右 同 所 ニ於 テ同 人 ニ赤 旗 、 赤旗 パ ン フ レ ツト ヲ
社 会 科 学 研究 会 ニ加 入 シ昭 和 三年 四 月労 働 農 民党 ニ関 係 シ次 テ新党
配付 シ
準備 会 深川 支 部 書 記 ト ナ リ傍 関東 木 材、 関 東 自由 両労 働 組 合 ノ事務 ヲ 取扱 ヒ労 働 運 動 ニ従 事 シ予 テ共 産 主義 ニ共鳴 シ居 タ ル ト コロ日本
第 二 、 同年 三 月施 行 ノ東 京市 会 議 員 選 挙 ニ際 シ同市 深 川 区 ニ於 テ立
共産 党 カ前 記 ノ如 キ 秘密 結 社 ナル コト並 同 四 年 三 月十 六 日施 行 ノ東 京市 会 議 員 選 挙 ヲ機 ト シ其 主義 政 策 ノ宣 伝 煽 動及 組 織 拡 大 ノタ メ共
候 補 セル同 党 員唐 沢 清八 ノ選 挙事 務 ニ参 与 シ被 告 人 山 県 千 樹 ト協 力 シ テ前 記 三種 ノ ビ ラ ヲ作 成 シ同区 内 ノ小 工場 ニ撒 布 シ
シメ
同 人 ヲ シ テ東 京市 神 田 区佐 久 間 町 二丁 目 二十 三番 地 ノ同 人住
次 ニ実妹 国 広 タ マノ内 縁 ノ夫 島 田弥 平 ニ依 頼 シ情 ヲ知 ラ サ ル
沢 町 字供 養 塚 ノ同 人 ノ住 宅 ニ同年 十 一月初 頃 ヨリ同 月 末 頃迄
二 、 知 人清 水 漸 ニ依 頼 シ情 ヲ知 ラ サ ル同 人 ヲシ テ 同府荏 原郡 駒
鉄 道 椎名 町駅 前 ノ某 喫茶 店 ニ於 テ被 告 人 上野 謙 吉 ヨリ入 党 ヲ勧誘 セ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ニ努 メ タ ル モ ノナ ル カ同 月 二十 日頃 前 記武 蔵 野
ラ レ之 ヲ承 諾 シ タ ル モ入党 未 遂 ニ終 リ
宅 ニ同年 十 二月初 頃 ヨリ翌 四 年 一月下 旬 頃更 ニ東 京 府 荏 原郡
馬 込 町谷 中 千 百 七十 二番 地 日野 よ そ ( 被告 人 ノ実 母 ) ノ住 宅
被 告 人 小 野義 次 ハ 旋 盤 職 工 ナ ル カ昭 和 二 年十 二 月関東 金 属 労 働 組合 ニ加 入 シ大 崎支 部
ニ同 年 二 月初 頃 ヨリ 同年 四 月 二十 八 日迄 各潜 伏 宿 泊 セシ メ
前 記 渋 谷町 字 長 谷 戸 三十 九 番 地 ノ被 告 人当時 ノ住 宅 ニ宿 泊 セシ
三 、被 告 人鍋 山 貞親 ヲ 同 四年 二月 二十 日頃 ヨリ 同年 四月 十 六 日迄
三 十 五 番地 ノ被 告 人当 時 ノ住 宅 ニ潜 伏 宿 泊 セシ メ
二、 被 告 人三 田 村 四 郎 ヲ同 三年 十 月 下旬 頃 前 記世 田 谷 町 上 町 三百
杉 浦 分 会 責任 者 タル ト 同時 ニ労 農党 員 ト ナリ 労 働 運動 ニ従 事 シ予 テ 共 産 主義 ニ共 鳴 シ居 リ シ ト コ ロ同 三年 十 二月 十 五 日東 京 市 牛 込 区市 谷 見 付 ニ於 テ被 告 人 伊藤 保 ヨリ 入党 ヲ勧 誘 セラ レ日本 共 産 党 カ前 記 ノ 如 キ 秘密 結 社 ナル コト ヲ知 リ ナ カラ之 ヲ承 諾 シ タ ル モ入党 未 遂 ニ 終リ
メ其 間 知 人木 場 一三 ニ依 頼 シ情 ヲ知 ラ サ ル同 人 ヲ シ テ同 年 三 月
下旬 中 同府 荏 原 郡 世 田 ケ谷 町 世 田 ケ谷 三千番 地 ノ住 居 ニ数 日間
被 告 人時 国 理 一ハ 中 央 大学 半 途 退学 後 新 聞社 、 雑 誌社 ノ記 者 ヲ 為 シ 又 ハ飜 訳 業 ニ従 事
潜 伏 宿 泊 セシ メ
セラ レ タル タ メ同 被 告 人並 被 告 人三 田村 四郎 、 同 鍋山 貞 親 カ執 レ モ
員 間 ノ聯 絡 ニ当 リ同党 ノ 目 的遂 行 々為 ヲ為 シ
川 電 車 大 坂 上停 留 場 附 近 ニ到 リ被 告 人市 川 正 一ト 会 見 セ シ メテ党
第 二、 同 三 年十 月十 八 日 頃被 告 人三 田 村 四 郎 ヲ伴 ヒテ前 記 渋 谷 町玉
以 テ官 ノ発見 逮 捕 ヲ妨 阻 シ 右被 告 人 等 ヲ蔵 匿 シ
シ居 リ シカ大 正七 、 八 年頃 ヨリ 社 会 主義 思想 ヲ 懐 キ遂 ニ マルク ス主
日本 共 産党 ノ党 員 ニシ テ官 憲 ノ捜 査中 ノ者 ナ ル コト及 同 党 カ前 記 ノ
義 ヲ信 奉 スル ニ至 リ シト コ ロ予 テ親 交 ア ル被 告 人市 川 正 一ヨリ 依 頼
如 キ秘 密 結 社 ナ ル コトヲ知 リ ナ カ ラ
第 一、 被 告 人 三 田村 四郎 、 同 鍋山 貞 親 カ孰 レモ 日本 共 産党 員 ニシ テ
ニ従 事 シ漸 次 共産 主 義 ニ共鳴 ス ル ニ至 リ シト コ ロ
手 、 助 手 ヲ 勤 メ居 タ ルカ 在 学 中 ヨリ新 人 会 ニ加 入 シ社 会科 学 ノ 研究
昭 和 二年 三 月東 京帝 国 大学 医学 部 医 学 科 ヲ卒 業 シ同学 部眼 科 教 室副
被 告 人 近 藤忠 雄 ハ
一、 被 告 人市 川 正 一ヲ
第 一、
府荏 原 郡 世田 谷 町 上 町 三百 三十 五番 地 又 ハ同府 豊多 摩 郡 渋 谷
一、 昭 和 三年 十 月 下旬 頃 ヨリ翌 四年 三 月頃 迄 ノ間 前 後 数 回 東 京
町 字 長 谷 戸三 十 九番 地 ノ被 告 人 ノ各 当 時 ノ住 居 ニ潜 伏 宿 泊 セ
貞 親 ヲ翌 四年 三 月中 旬 及 同 年 四 月中 旬 ノ二 回東 京市 小石 川 区 上富
人 市 川 正 一ノ依 頼 ヲ 受 ケ右 三 田 村 四 郎 ヲ同 三 年 十 一月初 旬 右 鍋 山
官 憲 ノ捜 査 中 ノ者 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ党 員 井 之 口政 雄 又 ハ被 告
野義 次 、 同時 国 理 一、 同近 藤 忠 雄 ヲ除 キ タ ル其余 ノ各 被 告 人 ノ所 為
林 孟 知 、 同 荻野 増 治 、 同 伊東 学 道 、 同酒 井 定 吉、 同泉 盈 之 進、 同小
義 一、 同 竹 内 文次 、 同 宮 内 盛春 、 同 滝 口国 太 郎 、 同橋 本 菊代 、 同小
継続 ニ係 ル ヲ以 テ 夫等 各 被 告 人 ニ対 シテ ハ刑 法第 五 十五 条 ヲ尚被 告
及被 告 人三 田 村 四 郎 ノ治 安 維持 法違 反 ノ所 為 、 同時 国 理 一、 同 近 藤
第 二 、被 告 人市川 正 一ノ依 頼 ヲ受 ケ 日本共 産 党 カ前 記 ノ如 キ秘 密 結
人三 田 村 四 郎、 同時 国 理 一、同 近 藤忠 雄 ニ付 テ ハ併合 罪 ニ係 ルヲ以
忠 雄 ノ犯 人 蔵 匿 ノ所為 並 同 近藤 忠 雄 ノ目 的 遂 行 ノ所 為 ハ執 レ モ犯 意
社 ナ ル コト及 同党 関 係 文書 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カラ 同 三 年十 一月中
坂 町 二十 三番 地 ナ ル当 時 ノ 被 告 人居 宅 ニ潜 伏宿 泊 セ シ メ以 テ官 ノ
旬 ヨリ 翌 四 年十 二 月末迄 ノ間 三回 ニ亘 り東 京 市外 某 所 ヨリ ノ信 書
ヘキ 犯 罪 ノ嫌 疑 ア ルヲ 以 テ刑 事 訴 訟 法第 三百 十 二条 第 一項 ニ則 リ右
テ同 法 第 四十 五条 ヲ各 適 用 ス ヘク以 上 ハ孰 レモ公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル
発 見 逮捕 ヲ妨 阻 シ右 被 告 人 等 ヲ蔵 匿 シ
三 通 ヲ 、 同 年 一月 中支 那某 所 ヨリ ノ書 籍 入 小 包 一箇 ヲ 同年 二月 ヨ リ 同 年 四 月初 ニ至 ル迄 ノ間 三 回 ニ亘リ在 上 海 佐野 学 ヨリノ 信 書 三
終 点附 近 ニ於 テ被 告 人菊 池 克 己 ニ勧誘 セラ レ日本 共 産党 ニ入 党 シ同
被 告 人大 原 健 次 カ 昭 和 四年 一月 上旬 頃 東 京 市牛 込 区 内市 電 早 稲 田
各 被 告 人 ニ対 ス ル被 告 事 件 ヲ当 地 方裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス ヘク
折 込 ノ英 字 新聞 ヲ 各其 勤 務 先 ナ ル東 京 市 本 郷 区本 富 士町東 京帝 国
党 主 義 ノ宣 伝 其 他 ニ従 事 シ タリ ト ノ公 訴 事 実、 被 告 人平 塚 直 喜 カ 同
通 ヲ、 同 年 四月初 頃 上海 ヨリ ノ英 字 タイ プ ラ イ タ ー印 刷 文 二枚 綴
大学 医学 部 眼 科教 室 ニ於 テ受領 シ其 都度 被 告 人市 川 正 一、 同間 庭
年 三 月三 十 一日 東京 府 下 京 成電 車 江 戸川 附 近 ニ於 テ被 告 人 上野 謙 吉
仍 テ主 文 ノ 如 ク決 定 ス
ノ言 渡 ヲ為 ス ヘキ モノ ト ス
東 京 地 方 裁判 所
昭 和 六年 五 月 二十 日
予 審判 事
秋
山
高
彦
足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ナ キ ヲ以 テ刑 事 訴 訟 法第 三百 十 三条 ニ則 リ免 訴
誘 セラ レ テ入 党 シタ リ ト ノ公 訴 事実 ニ付 テ ハ執 レモ公 判 ニ付 ス ル ニ
中旬 同府 豊 多 摩 郡 大 久保 町 ノ被 告 人方 ニ於 テ被 告 人佐 々木極 ヨリ 勧
般 ノ党 活動 ヲ為 シタ リ ト ノ公 訴 事実 及 被 告 人 小沢 鷲 太 郎 カ 同年 三 月
ヨリ 勧 誘 セラ レテ同 党 ニ入党 シ 工場 細 胞 ヲ組 織 シ細 胞 会 議 ヲ開 キ諸
末吉 ニ手 交 シ 以 テ同 人 等 ノ党 活 動 ヲ容 易 ナ ラ シ メ テ同党 ノ目 的 遂 行 々為 ヲ為 シ タ ル モノ ナリ 右 各 被 告 人 ノ所 為中 結 社 ノ役 員 又 ハ指 導 者 タル任 務 ニ従 事 シタ ル 点 ハ昭 和 三 年勅 令 第百 二十 九 号治 安 維持 法 第 一条 第 一項 結 社 ノ役 員 又 ハ指 導 者 ニ関 ス ル規 定 ニ、 結 社 加 入 ノ点 ハ同条 第 一項 結 社 加 入 ノ 規定 ニ、 結 社 加 入 未遂 ノ点 ハ同条 第 三項 第 一項 ノ結 社 加 入 ノ規 定 ニ、 結社 ノ目 的 遂 行 ノ 点 ハ同 条 第 一項 目 的 遂 行 々為 ニ関 ス ル規 定 ニ、 傷 害 ノ 点 ハ刑 法 第 二百 四 条 ニ、犯 人蔵 匿 ノ 点 ハ刑 法 第 百 三条 ニ該 当 ス ル ヲ以 テ前 記 各被 告 人 ニ夫 々右 、 該 当 法条 ヲ適 用 シ被 告 人 三田 村 四 郎 、 同 柴 橋 信 利、 同 前 田 重 人、 同 高橋 弘寿 、 同 三 浦 安五 郎 、 同 福 田
一五
(一九 三 〇 )
国 領 五 一郎 外 十 七 名 治 安 維 持 法 違 反 、 河 合 悦 三 治 安 維 持
三
著述業
製材工
福島県石城郡小名 浜町字本町十三番地
住居
本籍
不定
東京府南葛 飾郡亀戸町六丁目四十三番地
無職
住居 不定
本籍
住 居 東京市下谷区仲御徒 町二丁目 二十五番地
田 義
原 省
道
久
ツ
当二十九年
セ
当 二十九年
丹 野
宮
加藤武三郎方
当三十三年 本籍 山梨県東山梨郡八幡村市川 六百 三十四番地 ノ 一
岩
住 居 東京府豊多摩郡渋谷町八幡通 一丁目八番地
法 並出 版 法 違反被 告事 件 予審 終 結 決定書
国領五 一郎外十七名治安維持法違反、河合悦 三治安維持法並出版 法違反被告事件予審終結決定 書 予審終結決定
合 悦
当 二十八年
国 領 五 一郎
本籍 京都市上京区 下長者町通七本松西入鳳瑞 町二百四十二番地
兵庫県姫路市俵町四十 二番屋敷
無職
住居 東京市牛込区水道町三十三番地
本籍
住 居 東京市神田区末広 町十番地 無職 河
当二十 八年 本籍 愛知県葉栗郡北方村大字中島 千三百四十九番 地
本籍 横浜市神奈川区富家町千 二百三十三番地
兵庫県姫路市下久長町十九番地
無職
住居 無職
相
馬
一 郎
当二十 八年 大場芳雄方 田中 松 次 郎 三重県志摩郡長岡村大字相差千三百九十五番地
当 三十 二年 同所 重 郎
為
助 当 三十二年
中 川
当二十九年
世 古
本籍
広島県呉市警固屋町二干二十五番地
海員
住居
本籍
大阪府堺市舳松村百七番 地
無職
住居 東京市本所区松倉 町二丁目八十五番地黎明寮
本籍 無職
大阪市東 成区中本町五百二十九番地ノ六十三
万 吉 当 三十 一年
乕 田
住 居 東京府北豊島郡西巣鴨 町池袋六百二十七番地 沢 田保治方
本籍
旋盤 工
岡
一 男
住居 東京府北豊島郡西巣鴨町池袋 六百二十七番地 沢田保治方
高
一
当 二十八年 本籍 香川県仲多度郡象郷村大字 上櫛梨千三百五十八番地 ノ二
角田正勝方
種
当 三十二年
山 神
馬
田中守次郎方
福岡県早良郡壱岐村大字下山門千五百九番地
無職
住居 東京市下谷区下車坂町八番地
本籍
金属職工
作
郎
当 二十八年
山 本
住居 東京府荏 原郡大崎町桐ケ谷 六百 六十六番地
本籍 香川県仲多度郡琴平町七百十七番地
市
当三十二年
沼 田
次
当二十 七年
藤 広
稲毛菊五郎方
新潟県南蒲 原郡見附町大字嶺崎町四百五十五番地
靴下販売商
住居 同所
本籍
住 居 東京府荏 原郡荏 原町小山百九十七番地 無職
佐
本籍
山 口県熊毛郡光井村 九番地
亀
市
由
各 被 告 人 ニ対 ス ル被告 事 件 ヲ東 京地 方 裁 判所 ノ 公判 ニ付 ス 理
曩 ニ大 正 十 一年 頃 組 織 サ レタ ル 日本 共 産党 ( 以 下 第 一次 日本 共 産
党 ト指 称 ス) ハ ﹁プ ロレ タリ ア ー ト﹂ ノ 世界 的 独 裁 ト之 ニ依 ル世 界
司
田 金
(コミ ン テ ル ン) ノ 日本 支 部 ニシ テ革 命 的 手 段 ニヨリ テ我 国 体 ヲ変
的共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト ス ル共 産 「イ ンタ ー ナ シ ヨ ナ ル﹂
革 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ ﹁プ ロセタ リ ア ー ト﹂ 独 裁 ニ依 ル共産 主
頃 ノ検 挙 ニヨリ党 幹 部 ノ大半 ヲ失 ヒ殆 ント潰 滅 状 態 ニ陥 リ シ ヨリ大
義 社 会 ノ 実現 ヲ目 的 ト ス ル秘密 結 社 ナ リ シ カ 同党 ハ大正 十 二年 六 月
川 義
正十 三 年 二、 三 月頃 残 留 党 幹部 等 ハ之 カ解 散 ノ決 議 ヲ為 シ同 時 ニ残
務 処 理 及共 産 主 義 運 動 助成 ノ機 関 ト シ テ ﹁ビ ユー ロー﹂ ( 残務 整 理
委 員 会) ヲ設 ケ 同 年 五 月 頃其 機 関 紙 ト シ テ雑 誌 ﹁マルク ス主義 ﹂ ヲ
建 ノ 必要 ヲ指 示 々ラ レ 大 正十 四年 一月 ﹁ビ ユー ロー﹂ 員徳 田 球 一、
発 刊 セリ然 ル ニ当時 上 海駐 在 ノ ﹁コミ ン テ ル ン﹂極 東 部 長 ヨリ党 再
坂
竜
当 三十七年
雄
当 二十八年
福岡県田川郡伊田町大字 伊田二千百 七十 一番地
住 居 同所
本籍 東京市 牛込区原町 一丁目七十番地
魚市場手伝
住居 出版業
本 籍 神戸市兵庫関 屋町百六番地 葛野あき方 野
同佐 野 学 等 数 名 上海 ニ会 合 シ右極 東 部 長 ト謀議 シ当 面 ノ任 務 ト シテ
一、 封 建 的 政 治権 力 ( 君 主 制 ) ノ廃 止 ニ対 スル労 働 者 農 民大 衆 ノ
当三十五年 群馬県群馬郡滝川村大字下斎田 二十七番地 ノ二
書籍店事務員
住居 神戸市平野上三条町百五十番地
本籍
糾合
二、 共 産 党 再 建 ノ為 共 産 主義 者 ﹁グ ルー プ﹂ ヲ結 成 シ党 再 建 迄 ノ 任 務 ニ服 セシ ムル コト
等 ヲ協 議 決 定 シ次 テ同 年 八月初 旬 頃 東 京 府 豊 多摩 郡 落 合 町 下落 合 佐
野 学 方 ニ ﹁ビ ユー ロー﹂ 会 議 ヲ開 キ右 決 議 ニ基 キ ﹁ビ ユー ロー﹂ ヲ
無職 ツ ギ
住 居 東京府豊多摩郡野方町江古田 千百六十 一番地東京市療養所 口
改 メ テ ﹁コ ム ニ スト、 グ ループ ﹂ ト為 シ従 来 ノ ﹃ビ ユー ロー﹂ 員 ヲ
田
右被告人河合悦 三 ニ対 スル治安維持法 竝出版法違反及其他 ノ被告人
中 央 委 員 ト為 シ ﹁グ ル ープ﹂ 員 ヲ獲 得 シ テ 細胞 ヲ組織 シ機 関 紙 ﹁無
当二十八年 ニ対 スル各治安維持法違反被告事件 ニ付併合予審 ヲ遂 ケ終結ノ決定
産 者 新 聞 ﹂ ヲ 発行 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ 一般規 約 ニ準 拠 シ テ組織 ヲ
ヲナスコト左ノ如 シ 主 文
﹁コ ミ ンテ ル ン﹂ 日本 支 部 派 遣代 表 ヨリ運 動 上 ノ指 導 、 財政 上 ノ援
確 立 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 支 部 トシ テ 承 認 セ ラ レ 其 指 導 ニ服 シ爾 来
為 ノ秘密 結 社 ﹁コム ニス ト、 グ ループ ﹂ ( 共産 主義 者 団 ) ノ 組 織 ヲ
整 備 シ前 示 第 一次 日本 共 産 党 ト同様 ノ目 的 ヲ有 ス ル新 共産 党 結 成 ノ
決 ノ為 党 代 表 ヲ モ ス コー ニ派遣 シ大会 ノ結 果 ニ付 キ報 告 セシ メタリ
スル ヤ 否 ヤ疑 問 ニシテ 又党 内 ニモ対 立意 見 アリ シ ヲ以 テ党 ハ之 カ解
日本 支 部 派遣 代 表 ハ之 ヲ容 認 セ ス ﹁コミ ン テ ル ン﹂ カ右 大 会 ヲ承 認
ノ宣 言 方 針等 ハ右 福 本 ﹁イ ズ ム﹂ ノ影 響 下 ニアリ ﹁コミ ンテ ル ン﹂
﹁コミ ンテ ル ン﹂ ハ日本 共 産 党 ノ従来 ノ指 導 理論 ノ各 誤 謬 ヲ指 摘 シ
二 、支 那革 命 カラ 手 ヲ引 ケ
一、帝 国主 義 戦 争 ノ危 機 ニ対 ス ル闘 争
今後 ノ方 針 ヲ指 示 シタ ル後
助 ヲ受 ケ組 織 ノ拡 大 ニ 努メ タ ル結 果 大 正 十 五 年 八 月頃 ニ ハ漸 次 党 ノ 形 態 整 ヒ自 然 日本 共 産 党 ト称 ス ル ニ至 リタ ル カ 同年 十 二月 四 日佐 野
三 、 ﹁サヴ エー ト﹂ 聯 邦 ノ擁 護
文 夫、 福本 和 夫、 渡 辺 政 之 輔 等合 計 十 七名 ノ代 議 員 ハ山 形 県南 置 賜
開 キ 宣言 、労 働 組 合 運 動 方 針 竝 ニ
四 、植 民地 ノ完 全 ナ ル独 立
郡 山 上村 五 色温 泉 宗 川 旅 館 ニ集 合 シ極 秘裡 ニ日本 共 産 党創 立大 会 ヲ
党 ハ今 日 ノ我 国 支 配 階 級 ヲ顛 覆 シ資 本 主義 社 会 ヲ変革 シ テ ﹁プ
六、 君 主制 ノ廃 止
七 、 十 八歳 以 上 ノ男 女 ノ普 通 選 挙権
五、議 会ノ解散
八、 集 会 ノ自 由 、結 社 権 、 団 体 権其 他 言 論出 版 ノ自 由
ロ レタリ アー ト﹂独 裁 ニ ヨリ共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ 図 り之 ト共 ニ
ス ル コト専門 的 革 命 家 ノ 団 結 ヲ中 心 ト シテ結 合 ス ル コト大 会 中 央 委
旨 冒頭 シ党 ハ日本 共 産 党 ト 称 シ共 産 ﹁イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル﹂ ニ加 盟
世界 革 命 ノ遂 行ニ 参 加 邁 進 ス ヘキ
員 会地 方 委 員会 細 胞 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 等 ノ組 織 ヲ定 メ
十 一、 反 労 働 者法 ノ廃 止
十、失業保険
十 二、 宮 廷 、 大地 主 、 国家 及 寺 院 ノ所有 土地 ノ没 収
九 、 八時 間 労 働制
翌 五 日同 県 同郡 小 野川 村 小 野 川 温 泉 某 旅館 ニ於 テ開 カ レタ ル新 中 央
十 三、 累 進 所 得税
タ ル党 規 約 ヲ満 場 一致 可決 シ中 央 委 員 同候 補 者 統 制 委 員長 ヲ選 任 シ
委 員 会 ニ於 テ右 中 央委 員 中 ノ不 在 者 ノ補 充 ヲ為 シ中 央委 員 長 常 任委
﹁テ ー ゼ﹂ ヲ決 定 シ指 導 ヲ与 ヘタリ
ナ ル中 心 ﹁ス ローガ ン﹂ ニ結 合 ス ヘシト ノ趣 旨 ノ ﹁テ ー ゼ﹂ 及 組織
二、 ﹁プ ロレタ リ アー ト﹂ 独 裁
一、 労 働 者 農 民 ノ政 府 樹 立
等 ノ各 要 求 ヲ ﹁ス ローガ ン﹂ ト シ 是等 部 分的 要 求 ハ
員 政 治 部 長組 織 部 長無 産 者 新 聞 主 筆 ヲ選任 シ中 央委 員 会直 属 ノ専門 部 ヲ設 ケ 各其 担任 者 ヲ定 メ タ リ此 ニ於 テ同 党 ハ名 実 共 ニ政 党 タ ルノ 態 容 ヲ備 フル ニ至 レリ 然 ル ニ同党 ハ曩 ニ山 川 均 ノ主 唱 スル所 謂 山 川 ﹁イ ズ ム﹂ ニヨリ テ 指 導 セラ レ タル カ大 正 十 五 年 中 福 本 和夫 ノ主 唱 スル所 謂 福 本 ﹁イズ ム﹂ 抬 頭 シ之 ニ代 リテ指 導 理 論 ト ナ リタル モノ ニシ テ従 ツテ 右 大会
来 此 趣 旨 ニ従 ヒ政 治 ﹁テー ゼ﹂、 組 織 ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ作 成 シ 党 ノ組 織
近 ノ山 中 ニ於 テ報 告 会 ヲ開 キ 右 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ決 定 ヲ承 認 シ爾
五、 三団 体 解 散 ニ対 ス ル対 策
四、 工場 新 聞 ニ関 ス ル件
三、 党 再 建 ノ根 本方 針 ト党 員 ノ移動 方 針
二、党 印 刷 所 ノ強 固 化
一、 党 指 導 部 ヲ政 治 的 及 組 織 的 ニ強 化 ス ル コト
変 更 (所 謂 再組 織 ) ニ努 力 シ昭 和 三 年 二 月 ノ衆 議 院 議 員 選挙 其 他 ニ
六、 犠 牲 者 救 済 運動
右 派 遣 代 表 ノ帰 国 後 同 党 ハ昭和 二年 十 二 月 一日頃 栃 木県 日光 町 附
於 テ公 然 日 本共 産 党 ノ名 ノ 下 ニ主 義 政策 ノ宣 伝 煽 動 、組 織 影 響 ノ拡
イ、 最近 労 農 大衆 ノ運 動 ノ成 長 ハ日 本 ニ於 ケ ル階級 闘 争 史 ニ新 ナ
中 更 ニ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ
ル党 中 央 機 関 紙 ﹁ 赤 旗 ﹂ ヲ継続 シ連 絡 ノ恢 復 ニ努 メ タル カ同 年 六 月
等 ニ付 キ テ方 針 ヲ決 定 シ漸 次 事 務 局 ヲ再 建 シ印 刷 所 ヲ復 活 シ中 絶 セ
大 ニ努 メ大 会開 催 ノ準 備 ニ努 メ ツツ アリ シ カ 同年 三 月 十五 日 ノ検 挙
右 検 挙 及 其後 ノ検 挙 ニヨリ 同党 ハ党中 央 部 ヲ除 ク ノ外党 員 ノ大半
ニ遭 遇 セリ
ヲ失 ヒ 連 絡杜 絶 シ殆 ント 壊滅 ノ状 態 ニ瀕 シ タ ル カ党 中 央部 ハ其 直後 上 海 滞 在 ノ中 央 委 員佐 野学 及 同市 川 正 一ヲ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 第 六 回 大 会 ニ派遣 ス ル 一方在 上海 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 日本支 部 派遣 代 表 ノ許
ハ党 ニ対 ス ル将 来 ヲ約 束 ス ル モノ ニシ テ 日本 共産 党 ノ最 大 ノ功
ニ アリ
績 ハ党 自 身 ヲ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ方 針 ニ基 キ 再組 織 シ タル コト
ル 一頁 ヲ開 キ タ ル モ ノ ニシ テ共 産党 ノ基 礎 ノ拡大 サ レ タ ル コト
一、 日本 共 産 党 ハ昭 和 三年 二月 ノ総 選 挙 ニ於 テ公 然 其 独 自 ノ闘 争
ニ右検 挙 ノ模 様 ヲ 報告 シ同 代 表 ヨリ
ヲ展 開 シ日 本 階級 闘 争 史 ニ 一 転 機 ヲ現 出 シ之 ニ対 ス ル弾 圧 ヲ予
本 共産 党 ニ与 ヘタ ル決 議 ノ正 シ キ ヲ完 全 ニ立 証 シ タリ 日本 ニ於
ロ、 最近 ノ凡 テ ノ出 来 事 ハ 一九 二七年 七 月 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ 日
テ モ社 会 民 主 主義 ニ対 ス ル闘 争 ヲ通 シ テノ ミ発 展 シ得 ル コト ヲ
想 シ準 備 シツ ツ モ党 ノ幼 若 ナ リ シ為 大 打 撃 ヲ受 ケ タリ然 レト モ
証 明 シ タリ 労働 農 民 党 ( 以 下労 農 党 ト指 称 ス) 日 本 労農 党 ( 以
党 中 央 委 員 会 ハ先 ツ第 一 ニ党 ノ再 組 織 ニ努 力 ス ル ト同時 ニ此 検
ヲ指 摘 シ労働 者 農 民 ノ抗議 闘 争 ヲ盛 ン ニ スヘ ク
挙 ハ帝 国 主義 日本 カ今 日 必要 欠 ク ヘカ ラ サ ル反 動 政策 ナ ル コト
下 日労 党 ト指 称 ス) 社 会 民 衆党 ノ無 条 件合 同 ニ対 シ テ共 産 党 カ
断 乎 タ ル闘 争 ヲ為 サ サリ シ コト ハ大 ナ ル誤 謬 ナリ 社 会 民主 主 義
面 ノ任 務 ナリ
者 ニ対 シ テ其 正体 ヲ暴 露 シ 断乎 ト シ テ闘 争 ス ル コト ハ共 産 党 当
ノミ ナ ラ ス広 汎 ナ ル大 衆 ヲ参 加 セシ メ サ ル ヘカラ ス
二、 犠 牲者 救援 運 動 ハ今後 益 々重 要 性 ヲ 確認 サ ル ヘク 左翼 的 大 衆
ト ノ旨 及 再 組 織 ニ関 ス ル検 挙後 第 一 回 目 ノ指 導 意 見 ヲ受 ケ同 年 四月
ラ ス又 政 府 ノ政 策 ニ対 抗 シ テ其 手 段 ヲ無 効 ナラ シ ムル為 党 ノ非
ハ、 日本 共 産党 ハ全 力 ヲ集 中 シ テ数 的 、思 想 的 ニ強 化 セサ ル ヘカ
頃 中 央 委 員 長渡 辺政 之 輔 、中 央 常 任 委 員組 合 部 長 鍋 山貞 親 ノ外 三 田 村 四 郎 ヲ 中 央常 任 委 員 及 組 織部 長 ニ任 シ事 務 局 ヲ 指 揮 セシ メ党 再 組 織 ノ対 策 ヲ協 議 シ
合 法 機 関 ヲ改 善 シ合 法 的 可能 性 ヲ最 大限 ニ利 用 シ労働 者 貧 農 ニ 対 ス ル党 ノ影 響 ヲ浸 透 セシ ム ヘク定期 的 ナ ル非 合 法機 関 紙 ヲ有 セサ ル ヘカ ラ ス
ト ノ趣 旨 ノ所 謂 三 ・ 一五 事 件 及 三団 体 ( 評議 会 、 労農 党 、 全 日本 無
評 議 会 再建 闘 争 ヲ徹 底 的 ニ遂 行 スル コト此闘 争 ニ ハ統 一同盟 、 勿
産 青年 同盟 ) 解 散 ニ関 ス ル ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ決 議 及
外 数 項 ヨリ成 ル赤 色 労 働 組 合 ﹁イ ン ター ナ シ ヨナ ル﹂ ( プ ロ フイン
論 中 央 派及 右 翼 組 合 ヲ モ共 同 セシ ム ヘク働 キ カ ケ ル コト
テ ル ン) ノ評 議 会再 建 方 針 ニ関 ス ル決議 及
ニ、 党 ハ政 府 ニ依 リ テ解 散 セラ レタ ル革 命 的 大衆 団 体 再 組織 ノ為 ノ闘 争 ヲ指 導 セ サ ル ヘカ ラ ス此闘 争 ハ政 府 ニ対 ス ル闘 争 ノ為 ニ
ナ ル モ防 戦 準 備十 分 ナラ サ リ シ結 果 大 打撃 ヲ受 ケ タ ル ハ党 中 央
胆 ニ独 自 ノ活 動 ヲ為 シ タ ル ハ階 級 闘 争 ニ 一時 期 ヲ画 シ タ ル モノ
イ、 日本 共 産党 再 組 織 ニ付 テ ハ 一九 二 八年 二月 ノ総 選 挙 ニ党 カ大
組 織 シ 同時 ニ裏 切指 導 者 ニ対 シ之 ヲ暴 露 シテ闘 ハサ ル ヘカ ラ ス 一方 ニ於 テ反 動 ニ対 ス ル運 動 ニ大 衆 ヲ ヨリ 多 ク引 入 ル ル為 ニ救 援 団 体 ヲ作 ル ヲ要 ス
部 ノ責 任 ナ リ 党 カ党 員 名簿 ヲ作 成 シ同 志 某 カ其 ﹁キ イ﹂ ト共 ニ
ホ、 党 ハ日 本労 働 組 合評 議 会 ( 以 下 評議 会 ト指 称 ス) ノ再 建 ヲ特 ニ重 視 シ此闘 争 ヲ指 導 シ ツ ツ 一方 組 合運 動 ノ階 級 的 統 一ヲ要 求
之 ヲ奪 ハレ タ ル コト ハ許 シ難 キ罪 過 ナ リ党 規 律 ノ紊 乱 ハ厳 粛 ニ
筆 ス ル コトヲ改 メ テ分 担 シ各 責 任者 執 筆 ス ヘク徹 底 的 討 論 ノ上
ニ依 ル戦闘 力 ノ拡 充 ニ努 ム ヘク ﹁ 赤 旗 ﹂ ハ中央 委 員 長 一人 カ執
止 ム ヘシ中 央 部 ニ於 ケ ル各 専 門 部 ハ速 カ ニ確 立 シ分 業 ト協力 ト
信 頼 シ 得 ル人 ヲ以 テ構 成 サル ヘク委 員 数 名 ハ従 前 ヨリ ハ少数 ニ
処 断 サ レサ ル ヘカ ラ ス党 中 央 委 員会 ハ必 ス百 ﹁パ ー セ ント﹂ ニ
スル大 衆 ヲ指 導 シ発 展 セサ ル ヘカ ラ ス へ、解 散 セラ レタ ル大 衆 団 体 再建 ノ闘 争 ハ党 ノ拡 大 強 化 ノ方 策 ト 結 合 セ シ メ新 党 員 ノ獲 得 、 工場 細 胞 ノ確 立 ニ努 力 シ 下 カ ラ ノ ﹁スト ラ イキ﹂ 委 員 会 ヲ形 成 シ テ之 カ指 導 権 ヲ獲 得 シ
反 革命 戦 争 ﹁サ ヴ エー ト﹂ 聯 邦 ニ対 ス ル新 戦 争 ノ為 ノ準備 ニ対
ト、 労働 者 農 民 ノ組 織 防 衛 ノ闘 争 ハ同時 ニ支那 革命 運 動 ニ対 スル
内 容 ヲ充 実 ス ヘク ﹁赤 旗 ﹂其 他 ノ党 文 書 ヲ直 接 各個 人 ニ郵 送 ス
ル コト ヲ改 メ党 員 及 党 員 候補 者 ニ順次 手 交 ス ヘク党 中 央 部 ハ些
ス ル闘 争 ト結 合 ス ヘク
細 ナ ル雑 務 ニ関 与 セス党 活動 ニ関 スル政 治 的 竝 ニ組織 的 根 本 方
チ、 党 ハ労働 者 カ 労 農党 ヲ シ テ労 農 大 衆 ノ闘 争 ニ活 発 ニ参 加 シ大
針 ヲ誤 ラ ス確 立 遂行 ス ヘク又其 任 務 ノ重要 性 ヲ認 識 シ自 ラ ヲ防
山 貞 親 ) ヲ上海 ニ移 ス ヘク君 主 制 ノ廃 止 外 約 二十 項 ノ当 面 ノ 部
衆的 闘 争 ヲ発展 セシ ムル 目的 ノ為 ニ議 会 ノ演 壇 ヲ利 用 ス ヘキ コ
分 的 要 求 及 ﹁スロ ーガ ン﹂ ヲ中 心 ﹁ス ローガ ン﹂ タ ル ﹁労 働 者
衛 ス ヘク若 シ危 険迫 レ ル ト キ ハ中央 部 ノ 一部 ( 渡 辺 政 之 輔 、鍋
リ 、 政府 ノ対 内対 外 政 策 ニ対 ス ル政 治 闘 争 ハ其 闘 争 カ労 働者 ノ賃
農 民 ノ政 府樹 立﹂ ﹁プ ロレタリ アー ト ノ独 裁 ﹂ ト常 ニ結 ヒ付 ケ
ト カ労 農 党議 員 ノ絶対 的義 務 ナ ル コト ヲ要 求 ス ル ヤウ 導 カ サ ル
銀 、 労働 時 間、 農 民 ノ小 作 料 等 ノ擁 護 ニ直 接 基 ク場 合 ニノミ成
ヘカ ラス
功ス
テ宣 伝煽動 スヘシ
議会 ニ加盟シ同会京都労働組合委員、 同会本部中央常任委員 ニ歴任 シ労働運動 ニ従事中
第 一、大正十五年 八月上旬 頃大阪市内某所 ニ於 テ前示 ﹁コム ニスト、
ロ、労働組合運動 ニ付キ テ ハ党 ハ評議会再組織 ノミ ニ止 マラ ス之 ヲ産 業別 ニ再組織 シ旧評議会系組合 ノミ ニ止 マラス単独組合、 グ
二、 同年 八 月 上旬 加 入 ト同 時 ニ右 ﹁グ ル ープ ﹂ 関 西 方 面責 任 者 補
ヲナシ
細 胞 会 議 ヲ開 キ細 胞 員 二名 ト共 ニ統 一同盟 組織 等 ニ関 ス ル決 議
構 成 員 ト ス ル細 胞 ニ属 シ同年 十 月 七 日 頃大 阪 市 港 区 某所 ニ於 テ
ン﹂ ト シ ﹁グ ル ープ ﹂ 員 千石 竜 一、 同 栗木 一夫 、 同宮 井 進 一ヲ
一、 同年 九 月 上旬 頃 ヨリ同 年 十 月頃 迄 ノ 間 被 告 人 ヲ ﹁キヤプ テ
第 二、
示 ノ如 キ 目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リ ナカ ラ之 ニ加 入 シ
ル ープ ﹂ 員岸 野 重春 ノ勧誘 ニ応 シ﹁コ ム ニス ト、 グ ル ープ ﹂カ前
同盟加盟 ノ組合、未組織ノ労働者大衆 ヲモ参 加 セシメ展開 スル コト ハ正 シ党 ハ更 ニ地 方ノ旧評議会加盟 ノ各組合ヲ他 ノ左翼的 組合ト共 ニ統 一同盟 ニ結集 シテ ヨリ広汎 ナル形態 ニ於 ケル組合 合同ノ主体 ヲ形成ス ヘキ コト ニヨリテ赤色労働組合 ノ拡大的再 建ト全労働組合ノ合同ヲ企 ツヘク ハ、 ﹁無産者新聞﹂ ニ付 キテ ハ主筆 カ佐野学ナル コトヲ機会 アル 毎 ニ繰返 シ宣伝 スヘキ 旨及政治的情勢 、農民運動、青年運動、婦 人運動、無産政党問題等 ニ付キテノ前示﹁コミンテル ン﹂日本支部派遣代表第二回目 ノ指導意
委 員 会 ヲ構 成 シ大 阪市 港 区 八幡 屋 宝 町 二丁 目被 告 人 方 等 ニ於 テ
月 頃迄 ノ間 同 委 員 長 喜入 乕 太郎 同 委 員 岸野 重春 ト共 ニ関 西 地 方
数 回関 西 地 方 委 員 会 ヲ開 キ議 会 解 散 請 願 運 動 、統 一同 盟組 織 ニ
助 ト ナリ 同 年 十 月 頃 ヨリ 関 西地 方 委 員 ヲ命 セラ レ爾来 同年 十 二
方 針ヲ協 議決定 シ党員獲 得ノ基準 方法ヲ定 メ獲得 セル党員 ハ大衆団
関 スル方 針 、﹁レ フト﹂ 組 織 、 日労 、 労 農 両党 合 同 問 題 、 日 本
見ノ伝達ヲ受 ケ党中央部 ( 組織部長渡 辺政之輔、組合部長鍋山貞親、
体中 心ノ ﹁グループ ﹂ト地域的 ﹁グ ループ﹂ ニ組織 シ依 テ工場細胞
郵 船株 式 会社 争 議 等 ニ付 キ 協議 決 定 シ テ之 カ実 行 ヲ為 シ
組織 部組合部各部員国領 五 一郎)ハ右 両決議及指導意見 ニ準拠 シテ
準備会 ニ転換 シ工場細胞ヲ組織 セシムルノ方針 ヲ確立 シ九州、神戸、
ス ト、 グ ル ー プ ﹂ ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 員 ニ、 同 年 十
三、大 正 十 五 年 八 月 上旬 加 入 ト同 時 ニ評 議 会 内 ニ於 ケ ル ﹁コム ニ
大阪、横浜、北海道ノ各地方 ニ ﹁オ ル ガナ イ ザ ー﹂ヲ派遣 シ ﹁赤 旗﹂ノ配布網ノ再建、破 壊サ レタ ル大衆団体 ニ於ケル ﹁フラクシヨ
排除 ニ対 ス ル対 策 議 会解 散 請願 運 動 、 北 海 道 ニ於 ケ ル市 会 議 員
テ 屡 々右 ﹁フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ 会 議 ヲ開 キ 労農 党 左 翼
右 八 月 上旬 頃 ヨリ 同年 十 二 月頃 迄 ノ間 大 阪 市 此花 区 某 所等 ニ於
一月 上旬 右 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 責 任者 ニ任 命 セ ラ レ
ン﹂ノ確立、散 在セル残留党員 ノ連絡ヲ求 メ ツツ党ノ組織拡大 ニ努 力 シ同年十月上旬頃約八十余名 ノ党員ヲ有 シタルモノナルト コロ
元織物職工 ニシテ予テ ヨリ友愛会京都聯合会執行委員トシテ労働運
被告人国領 五 一郎 ハ 動 ニ従事 シ前 示第 一次日本共産党 ニ加入シ居タルカ同党解散後 ハ評
選挙、健康保険法等 ニ付キ ﹁フラクシ ヨン、 ビ ユー ロー﹂、 員ト
央 委 員会 ニ出 席 シ右市 川 正 一、三 田村 四郎 、 志 賀義 雄 等 ト共 ニ
二、 同 年初 夏 頃 東 京 府 下某 所 ニ於 テ開 カ レ タル 所謂 持 廻 リ 拡大 中
共産 党 当 面 ノ任 務 ト労 農 党 ニ付 テ
ニ 、 農 民運 動 政 策
ハ、 労働 組合 政 策
ロ、 細胞 ノ任 務 ニ付 テ
イ
共 ニ協議決定 シ夫 々右評議会常任委員会ニ於 テ決議 セシメテ之 カ実行 ヲ為 シタ ル外諸 般ノ活動 ヲ為シ
ホ 、対 支 非 干 渉 運 動 ニ関 スル件
第三、大正十五年十 二月四日前示五色温泉 ニ於 ケル日本共産党創立 言、規約及労働組合運動方針ヲ可決 シ党 中央委員 トシテ佐野学 、
大会 ニ代議員 トシテ出席シ前示渡辺政之輔外十五名ト共 ニ前示宣
等 ニ付 キ協 議 シ
三 、 昭 和 二年 秋 頃 前 同 所 ニ於 テ開 カ レ タ ル拡 大 中 央委 員 会 ニ於 テ
徳 田球 一、市 川正 一、佐 野文夫、福本和夫、渡 辺政之輔、鍋山貞 第 四、同年十二月十九日頃神奈川県箱根町某所 ニ於 テ開カレタル日
田 叡 三、 同是 枝 恭 二、 同水 野 成 夫、 同秋 山 某 等 ト共 ニ
佐 野学 、 市 川 正 一、 志 賀義 雄 、杉 浦 啓 一、 三 田村 四郎 及党 員 和
親 ヲ選任 シ被告人 ハ中央委員候補者 ニ選任 セラレ
タル ﹁レフト﹂創立大会 ニ出席 シテ ﹁レフト﹂組織 ニ付 キ協議 シ
シ 右 ﹁ビ ユー ロー﹂ 員 等 ト 共 ニ国 際労 働 会 議 否認 運 動 ヲ起 ス コ
ニ於 ケ ル 日本 共 産 党 ﹁フラ ク シ ヨン、 ビ ユー ロー﹂ 会議 ニ出 席
一、 昭 和 二年 一月 上旬 頃 大阪 市 内某 所 ニ於 テ開 カ レタ ル 評議 会 内
第七、
等 ニ付 キ協 議 決 定 シ
ハ、 ﹁ レフ ト﹂ 廃 止
ロ、 現存 国家 行 政 ニ参 与 スル コト ノ不 可 ナル コト
凡 テ ノ 人民 ニ自 由 ヲ 与 ヘ ヨト ノ三 ﹁スロ ー ガ ン﹂ヲ 定 メ
イ 、 労働 者 ニ仕 事 ト 職 ヲ与 ヘヨ、 働 ク農 民 ニ土 地 ヲ保 証 セ ヨ、
本共産党組合運動特別委員会及 同月二十 一日 頃同所 ニ於 テ開 カル
月頃 ヨリ昭和三年 二月頃迄ノ間評議会 機関紙﹁ 労働新聞﹂主筆 トシ
第五、評議会 ﹁フラ クシ ヨン、 ビ ユーロー﹂員 トシテ大正十五年 八 テ右 ﹁ビ ユー ロー﹂ノ決定 ニ基 キ終始執 筆シ党 ノ影響拡大 ニ努 メ 責任者 ニ各選任 セラレ
第六 、昭和二年 三月頃党中央 委員 ニ、同六月評議 会本部 ﹁レフト﹂ 一、昭和二年 三月頃東京府北豊島郡西巣鴨町大塚駅附近 某方 ニ於 テ開 カレタル中央委員会 ニ出席 シ中央常任委員市川正 一、 同 三
ト、 同年 五 月 広東 ニ於 テ開 カ ル ヘキ太 平 洋 沿岸 労 働 組合 会 議 支
田村 四郎、同志賀義雄、中央委員佐 野学、 同杉浦啓 一ト共 ニ ロ、労農総聯合 ノ問 題
イ、 ﹁レフト﹂ ノ問 題
二、 同年 一月 頃ヨ リ 同年 六月 頃 迄 ノ間関 西 地方 委 員 長 春 日庄 次 郎、
経 テ 之 カ実 行 ニ努 力 シ
持 ノ 宣伝 及 運 動 ヲ為 ス コト ヲ 決議 シ評 議 会常 任 委 員 会 ノ決 議 ヲ
針等 ニ現 ハレタル傾向 ニ対 スル対策
ハ、東京合 同労働組合大会 ﹁テーゼ﹂及大衆教育同盟 ノ教育方 等 ニ関 シテ協議決 定 シ
会 ヲ構 成 シ大阪 市 此 花 区 浄 正橋 通 リ右 春 日庄次 郎 方 ニ於 テ数 回
同委 員 喜 入 乕 太郎 ( 同 年 五 月 頃喜 入 乕 太 郎 退任 ) ト 共 ニ同委 員
一、 同 年 三 月中 同地 ニ開 催 セラ レタ ル右大 会 ニ数次 出 席 シ大 会執
テ同 年 三 月 上旬 モス コー ニ到着 シ
第 四回大 回 ニ出 席 ス ヘキ命 ヲ受 ケ 昭 和 三年 二月 上旬 日本 ヲ出 発 シ
細 田 八五 郎 同大 間 知篤 三等 ト 共 ニ屡 々細 胞 会議 ヲ開 キ出 版 労 働
ロ、 植 民 地 ニ於 ケ ル労 働 組 合運 動 ノ任 務
イ、 国 際 労働 組 合運 動 ノ現 状 ト赤 色 労働 組合 ノ 一般的 任 務
ノ委 員 ニ選任 セラ レ各 国 赤 色労 働 組 合代 表 者 ト共 ニ
行 委 員 及 組織 問 題 、 植 民 地問 題 、 支 那問 題 ニ関 スル各 小委 員 会
同委 員会 ヲ開 キ テ諸 般 ノ協 議 ヲ為 シ
組 合 中 ノ ﹁レ フト ﹂ ノ指 導 、 豊岡 光学 工場 ニ対 スル細 胞 準 備 会
ハ、 労 働 組 合 ノ組 織 問 題
三、 同 年 六 月頃 ヨリ 同年 十 二 月 頃 迄 ノ間 東 京市 内外 ニ於 テ細 胞 員
組織 運動 等 ニ関 シ テ協 議 シ工 場新 聞 ニ関 スル ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ出版
ニ、 ﹁フ ア シズ ム﹂ ト黄 色 組合 ニ対 ス ル闘 争
シ及 ﹁光学 工場 新 聞 ﹂ ヲ発 行 シ 第八、
ヘ、 社 会 立法
ホ、 労 働 組 合 ヘノ青 年 労 働 者 ノ獲 得 ト青 年 部 ノ組織
ニ関 シ討 議 決 議 ヲ 為 シ
ト、 役 員 選 挙
示 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 派遣 代 表 報 告 会議 ニ出 席 シ佐 野 文 夫 、 渡 辺
一、 昭 和 二年 十 二月 一日頃 栃 木 県 日光 町附 近 ニ於 テ開 カ レ タ ル前
政 之 輔、 福本 和夫 、市 川正 一、 志賀 義 雄 、 佐 野 学、 水 野 成 夫 、
問 題 小 委 員 会 ニ於 テ ﹁プ ロ フイ ン テ ル ン﹂東 洋 部 長 ヘラ ー外 数
二、 同年 四 月 五 日 ヨリ 同 月七 日頃 迄 右 ﹁ プ ロ フイ ンテ ル ン﹂ 日 本
村 山 藤 四 郎、 杉 浦 啓 一、 河 合 悦 三、 中 尾 勝 男 等 十数 名 ト共 ニ派 遣 代 表 ノ報 告 前 示 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 決 定 ノ ﹁テ ー ゼ﹂ ヲ承 認 シ
ル以 外 ニ日本 ニ於 テ ハ分 散 的 自然 発 生 的 ﹁ストラ イ キ﹂ ヲ産 業
名ト 共 ニ協 議 シ ﹁スト ライ キ﹂ ニ於 テ ハ ﹁テ ーゼ ﹂ ニ指 示 シ タ
且 ツ新中 央 委 員 ニ任 命 セラ レ 二 、 同 年 同 月中 東 京 市外 荻窪 是 枝 恭 二方 外 同市 内 一箇 所 ニ於 テ開
的 計画 的 ﹁スト ラ イ キ﹂ 化 ス ル為 ニ従 来 無 カ リ シ ﹁ス トラ イ
カ レタ ル細 胞 会 議 ニ出 席 シ夫 々 ﹁コミ ン テ ル ン﹂ ノ新 方 針 ヲ報
キ﹂ 統 制 権 ヲ組 合 中 央部 ニ於 テ保 有 シ 同 時 ニ中 央 ﹁スト ラ イ
ミ ンテ ル ン﹂ 東 洋 部 委 員 会 ニ出 席 シ、 昭 和 二年 ﹁コミ ンテ ル
書簡 ヲ発 送 ス ル ニ決 シ タ ル際 同年 四 月十 五 日招 致 ヲ受 ケ テ ﹁コ
ニ付 キ 日本 支 部 ( 日 本共 産 党 ) ニ対 シ激 励 ト 当面 ノ任 務 ニ付 キ
三 、 ﹁コミ ン テ ル ン﹂ カ 日本 共産 党 ノ検 挙 竝 ニ左翼 三 団体 ノ解 散
キ ﹂基 金 ( 闘 争 基 金 ) ノ積 立 ヲ実 行 ス ル コト外 七 項 ヲ決 定 シ
告 シ ﹁報 告 の要 点 ﹂ ト 題 スル印 刷 物 ヲ開 示 シ テ之 カ説 明 ヲ為 シ
中 央 委員 会 ニ於 テ中 尾 勝男 、 杉 浦 啓 一等 ト共 ニ政治 ﹁テ ー ゼ﹂
三 、 昭 和 三 年 一月三 日頃東 京 市 内市 川 正 一方 ニ於 テ開 カ レ タ ル党
及 組 織 ﹁テー ゼ﹂ ノ草 案 ヲ審 議 シ
会 内 ニ於 ケ ル同党 ﹁フラ ク シ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ノ決定 ニヨリ評 議
第 九 、 昭 和 二年 十 二 月末 頃東 京 市 内 某 所 ニ於 テ開 催 セラ レタ ル評 議
会 代 表 ト シテ モ ス コー ニ於 テ開 催 セラ ル ル ﹁プ ロフイ ンテ ル ン﹂
ン﹂ ニ派遣 セラ レタ ル 代表 ノ帰 国前 後 ニ於 ケ ル 日本 ノ情 勢 、 昭
組 合 内 ニ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ヲ 建 設 ス ル コト
ー﹂ ヲ派遣 ス ル コト
ハ、 大阪 、 京 都 、 神 戸 、北 海 道 及東 北 各 地 方 ニ ﹁オ ルガ ナ イザ
ニ、 ﹁赤 旗 ﹂ 配布 ノ件
ル右 三 団体 ニ付 キテ報 告 シ同 年 五 月頃 前 示 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ
和 三年 二月 ノ衆 議 院 議 員 総 選挙 ニ対 ス ル党 ノ方 針 、解 散 サ レ タ
所謂三 ・一 五 事 件 及 三 団 体解 散 ニ関 ス ル決 議 ノ内 容 ヲ日本 共 産
同年 八 月 上旬 頃 党 員杉 本 文 雄 ニ対 シ北 海 道道 会 議 員 選挙 ノ
海 員 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ト シ テ横 浜 ニ派 遣 シ
海 員運 動 ニ関 ス ル意 見書 ヲ参照 シ テ之 カ方 針 ヲ協 議 シ同 人 ヲ
同 月 二十 九 日 頃 被 告 人田 中松 次 郎 ニ対 シ同 人 ノ提 出 シタ ル
ループ ﹂ 員 杉 本 文 雄 ヲ シ テ之 ト連 絡 セ シ ム ヘキ旨 指 令 シ
地 方 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ト シ テ大 阪 へ派 遣 シ新 党 準 備 会 ﹁グ
同年 七 月 上旬 頃 被 告 人河 合 悦 三 ニ対 シ石 井 事吉 村 英 ヲ関 西
等 ヲ決定 シ右 決 定 ニ基 キ
三
二
一
党 ニ伝 達 ス ヘキ命 ヲ 受 ケ
各 国 労 働 組合 代 表 者 会 議 ニ出 席 シ評 議 会解 散 ニ付 キ テ報 告 ヲ為
四、 同 年 四 月 二十 日頃 ﹁プ ロ フイ ンテ ル ン﹂ ニ於 ケ ル太平 洋 沿 岸
シ全 世 界 ノ革 命 的 労働 組 合員 ニ対 スル檄 ヲ可 決 シ 五、 同 年 五 月 四 日頃 ﹁ プ ロ フイ ン テル ン﹂ ノ評 議 会 再 建方 針 ニ関 スル小 委員 会 ニ出 席 シ ロゾ フスキ ー外 数 名 ト共 ニ前示 同委 員 会 ノ決 議 ヲ為 シ同 年 五 月 十 日頃 モ ス コー ヲ出 発 シ同 年 六 月 上旬東 京 市 ニ帰着 シ
議 会 ノ地 方 組 織 ノ任 務 ヲ告 ケ テ之 ヲ 巡回 ﹁オ ルガ ナイ ザ ー﹂
指 導 ﹁赤 旗 ﹂ 配 布 網 ノ形 成 、党 員 獲 得 、 新 党 準備 会 及 組合 協
政 之 輔 ニ会合 シ右 ﹁ プ ロ フイ ンテ ル ン﹂ 第 四 回大 会 ノ模 様 、 決 議
ト シ テ北 海 道 ニ派 遣 シ同年 九 月 末頃 同地 ヨリ 帰京 セ ル同 人 ノ
第 十、 同 年 六 月十 二、 三 日 頃東 京 市 内某 所 ニ於 テ党 中 央委 員 長 渡 辺
及 ﹁コミ ンテ ル ン﹂決 議 ノ 内容 ヲ報 告 シ 同 人 ヨリ党 中央 部 組 織 部
復 命 ヲ受 ケ
ロ、 全 国 単 一労働 組 合 総 聯 合促 進 関 東 地 方協 議 会 ヲ日本 労 働 組
ト ス ル コト
聞 ﹂ ヲ復 活 シ ﹁全 国 的 左翼 組 合 再 建 ﹂ ヲ中 心 ﹁ス ローガ ン﹂
ヲ設 ケ同 部 ヨ リ 全 国 的 闘 争 ﹁ニユー ス﹂ ヲ発行 シ ﹁労 働新
イ、 旧 評議 会 ニ残 存 セ ル残 務整 理 委 員 会 ヲ廃 止 シテ臨 時 中 央部
二、 組 合 部 会議 ニ於 テ
問 題 ニ付 キ煽 動 ビ ラ ヲ撒布 セ シ ムル 等 諸 般 ノ活 動 ヲ為 シ
タ ル外逓 友 同志 会 ニ工 場細 胞準備 会 ヲ組 織 セ シ メ砲 兵 工廠移 転
員、同組合部員 ニ 任 命 セラ レ爾 来 同 年 十 月 上旬 頃 迄 ノ間東 京市 内 ニ於 テ 屡 々 組織 部長 渡 辺 政 之輔 、 組 合 部 長 鍋 山貞 親 ト夫 々組 織 部 会議 、 組 合 部会 議 ヲ開 催 シ右 ﹁コミ ンテ ル ン﹂及 ﹁プ ロフイ ンテ
一、 組 織 部 会議 ニ於 テ
ル ン﹂ ノ方針 ニ基 キ協 議 決 定 シ実 行 シタ ル カ 其間
イ、 党 員獲 得 ノ基 準 方 法 ヲ定 メ獲 得 シ タル 党員 ハ団 体 中 心 ノ ﹁グ ル ープ﹂ ト地 域 的 ﹁グ ル ープ ﹂ ニ組織 シ之 ヲ以 テ 工場 細 胞 準 備 会 ニ移 シ テ工 場 細 胞 ヲ組織 セ シ ム ル コト ロ、 旧 労農 党 及旧 評 議 会 本部 、 関 東 地 方 評 議会 、 関 東 電気 労 働
合 協 議 会 ニ転換 セ シメ ハ、 産 業 別協 議 会 運 動 ヲ 促 進 シ協 議 会 ノ臨 時 中 央 部 ノ公 然 ノ指 導 ニヨリ協 議 会 ノ基 礎 組織 トス ル コト 等 ヲ決 定 シ之 ヲ関 東 地 方 協議 会 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ニ指令 シ同 年 七 月二 十 九 日本 所 公 会堂 ニ於ケ ル同 協議 会 ノ大 会 、 同年 七 月十 五 日 本 所 公 会堂 ニ於 ケ ル全国 組 合 会 議 、同 年 八月 十 九 日大 阪 市 公 会堂 ニ於 ケ ル同 会 議 ヲ指 導 シ
イ、 新 党 準備 会 ヲ シテ 旧労 農 党 ト同 一ノ組 織 ヲ持 タ セ事 実 上 労
三、 同 年 七 月頃 党 組 合 部 会議 ニ於 テ
農 党 ヲ 再建 セ シ メ ロ、 地 方 ニ組 織 サ レタ ル労 農 協 議 会 ヲ新 党 準 備会 支 部 ト シ テ 組 織シ
張 者 ニ反 対 スル コト
ハ、 右 運動 ノ過 程 ニ於 テ党 ノ組織 ヲ拡 大 シ此 立場 ニ於 テ結 党 主
等 ヲ決 定 シ之 カ 実行 ニ努 メ 以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ 被 告 人 河合 悦 三 ハ 京都 帝 国 大 学 経済 学 部 在 学 中 社 会問 題 研 究 ニ没 頭 シ中 途 同大 ヲ 退学 シ 産業 労 働 調 査 所員 、 日 本 農 民組 合 京 都 滋 賀聯 合 会 書 記等 ト シ テ労
シ其 後 京都 市 内 ニ於 テ数 回 細 胞 会議 ヲ開 キ国 際労 働 会議 其 他 ニ付
キ テ協 議 シ之 ニ基 キ農 民 組 合 ノ 指 導 ニ任 シ其 拡大 ニ努 メ
共 産 党 創 立 大 会 ニ於 テ同 党中 央委 員 候 補 者 ニ選 任 セラ レ
第 三、 同 年 十 二 月 四 日前 示 五色 温 泉 宗 川 旅 館 ニ於 テ開 カレ タ ル 日本
第 四、
委 員 長佐 野 文夫 ヨリ 前 記創 立大 会 ノ報 告 ヲ兼 ネ 同 党 中 央 部 ト
一、 昭 和 二年 一月 一日東 京府 下石 神 井 附 近 ノ某 料 亭 ニ於 テ党 中央
﹁コミ ンテ ル ン﹂ 日 本 派遣 代 表 間 ニ存 在 ス ル意 見 ノ対 立 ヲ解 決
ス ヘク党 員中 尾 勝 男 ト 共 ニ代 表 ト シ テ モ ス コーナ ル ﹁コミ ンテ
ル ン﹂本 部 ニ使 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ 右中 尾 勝 男 上海 派 遣連 絡
員 タ ル党 員 水 野 成 夫 ト入 露 手 続 ニ付 キ諸 般 ノ打 合 ヲ為 シタ ル後
昭 和 二年 一月中旬 中尾 勝 男 ト共 ニ出 発 シ 上海 、 浦塩 ヲ経 由 シテ
同 年 二 月中 旬 頃 モ ス コー ニ到 着 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ニ至 リ 日本
部委 員 マー フイ ー 外数 名 ニ対 シ右 党 創 立大 会 ニ於 テ決定 シ タ ル
宣 言 ノ趣 旨 党 ノ方 針政 策 及 前 示 派遣 サ ル ル ニ至 リ タル 事 情 ニ付
キ テ報告 ヲ 為 シ 又 ﹁キ ム﹂ ( 共産 青 年 イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル) 極
東 部 及 ﹁プ ロフイ ンテ ル ン﹂ ニ至 リ役 員 ロゾ フスキ ー其 他 ニ対
シ テ 日本 ニ於 ケ ル 情勢 ノ報 告 ヲ為 シ
二 、其 頃同 市 ﹁ ブ リ ス ト ルホ テル﹂ ニ於 テ曩 ニ入露 セル党 員 鍋 山
福 本 主義 ニ付 キ 討議 研究 シ又 同年 四 月頃 同 地 ニ到 着 セル党 派 遣
貞 親 当時 ﹁サヴ エー ト﹂ 全 聯 邦共 産 党 員 タル高 橋 貞樹 等 ト共 ニ
代 表 党 中 央 委員 渡 辺 政 之輔 、 同福 本 和 夫、 同徳 田 球 一及 右 鍋 山
第 一、 大 正 十 五 年秋 頃 兵 庫 県 武庫 郡 近 内 金 光方 ニ於 テ ﹁コ ム ニス ト、
貞 親 、 中 尾 勝男 等 ト共 ニ屡 々同問 題 ニ付 キ協 議 シ
働 運動 ニ従 事 シ居 タ ル ト コ ロ
グ ル ープ ﹂員 福 本 和 夫 ノ 勧誘 ニ応 シ ﹁コ ム ニスト、 グ ル ープ ﹂カ前
三、 同年 五 月 頃 ヨリ 七 月頃 迄 ノ 間 同地 ニ於 テ開 カ レタル 数次 ノ会
示 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル 秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 リナ カ ラ之 ニ加 入 シ 第 二、 同 年 十 一月頃 同 ﹁グ ル ープ ﹂ 員 谷 口善 太 郎 ト 共 ニ細 胞 ヲ形 成
野 文 夫、 片 山 潜 等 ト共 ニ マー フイ ー起 案 ノ 日本 問 題 ニ関 ス ル
合 ニ出 席 シ右 渡 辺政 之輔 、 中 尾 勝男 、 福 本 和夫 、 徳 田 球 一、 佐
一、 右 被告 人自 宅 ニ於 テ 右岡 崎 一夫 ト協 議 ノ上 組織 方 針 ト シテ
査 シ党 ノ組 織 拡 大 ニ努 メタ ル カ其 間
年 三 月 二十 日頃 迄 ノ間 其地 方 ニ於 ケル政 治 経済 ニ関 ス ル情 勢 ヲ調
ス ル ニ努 メ 且 ツ貧 農 ヲ軽 視 セ サル コト ヲ活 動 ノ目 標 ト スル コ
イ、 新潟 県 ハ工場 労 働 者寡 少 ナ ルヲ以 テ更 ニ工 場 ニ党 勢 ヲ拡 張
﹁テ ー ゼ﹂、 ブ ハー リ ン ノ提 議 ニ基 ク修 正 ヲ承 忍 シ 前 示 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ノ 日本問 題 ニ関 ス ル決議 ヲ愛 ケ新中 央 委 員 ト シ テ党
コト
識 ノ明 確 等 ニ重 点 ヲ置 カ ス規 律統 制 ヲ 守 ル コト ニ基 準 ヲ置 ク
ロ、 労働 者貧 農 ヲ党 ニ獲得 ス ル ニ際 シ大 衆団 体 ニ於 ケ ル地位 意
ト
員 渡 辺政 之輔 、 同佐 野 学 、 同 杉浦 啓 一、 同 鍋山 貞 親 、 同 国 領 五 一郎、 同市 川 正 一、 同中 尾 勝 男 、 同荒 畑 勝 三 ヲ銓 衡 シ被 告 人 ハ 中 央委 員候 補 者 ニ銓 衡 セラ レ 四、 同 年 十 月頃 東 京市 ニ帰着 シ同市 牛込 区 若 松 町市 川 正 一方 ニ於
ハ、 党 員 獲 得 ハ大 衆 団 体 ノ幹 部 有 力 者 関 係 ヨリ セ ス闘 争 過 程 ニ
テ同 人 ニ会合 シ モ ス コー滞 在 中 ノ 状況 ニ付 キ テ報 告 ヲ為 シ同 年 十 二 月 一日頃 栃 木 県 日 光 町附 近 ニ於 テ開 カ レタ ル前 示 ﹁コミ ン
於 テ有 能 分 子 ヲ発 見 訓 練 シ テ党 員 タ ラ シ ム ヘク養 成 ス ル コト 等 ヲ決 定 シ
テル ン﹂ 派遣 党 代表 報 告 会 ニ出 席 シ テ之 カ見張 ヲ為 シ其 頃 党 中
二、 同年 二月 二 十 三 日頃 長 野県 上諏 訪 町 鶴 ノ湯 ニ於 テ党 員 上条 寛
央 組織 部員 ヲ命 セ ラ レ 第 五 、 同 年 十 二 月中 旬党 中央 委 員 市 川 正 一ノ命 ヲ受 ケ 上海 ニ渡 航 シ
雄 、 同 小 林 杜 人、 山 崎 稔等 ト 会合 協議 ノ 上長 野県 組 織 ﹁テー ゼ﹂ ヲ作 成 シ
﹁コミ ンテ ル ン﹂ 日本 支 部 派遣 代表 関 (ヤ ンソ ン) ニ会 合 シ右 日 光 会 議 ノ報 告書 ヲ手 交 シ 且 ツ党 活 動 資金 米貨 四千 五 百弗 ヲ受 取 リ
旬 右 被 告 人 方 ニ於 テ平 林 せ ん ニ、 同 年 二 月 七、 八 日頃 長 野 県
三、 イ、 同 年 二 月下 旬 頃 新 潟市 路 上 ニ於 テ西山 武 一 ニ同 年 二月中
上諏 訪 町 竜東 館 ニ於 テ藤 田福 二 ニ、 同 年 二月 十 二 日頃 同県 上
一人 ヲ 上 海 ニ派遣 ス ヘキ コト ﹁無 産 者 新聞 ﹂ ヲ 日刊 ト ス ル予 算 ヲ
伊 那郡 伊 那 町某 洋 食 店 ニ於 テ小 林 杜 人 ニ対 シ夫 々入党 ヲ勧 誘
尚 日本 共 産 党 大 会 準 備 ノ為 昭 和 三 年 一月 中 ニ党中 央 常 任 委 員 中 ノ
作 成 持 参 セシ ム ヘキ旨 ノ 命 ヲ受 ケ テ帰国 シ昭 和 三年 一月初 旬 頃 右
ロ、 同 年 一月 中岡 崎 一夫 ニ命 シ佐 野 勇 吉 ニ入党 ヲ勧誘 シ テ之 ヲ
シ テ之 ヲ 加 入 セシ メ
市 川 方 ニ於 テ同 人 ニ復 命 シ右資 金 ヲ手 交 シ
央 委 員 中 尾 勝男 ヨリ被 告 人 ヲ 信越 地 方委 員 長 (オル ガ ナ イザ ー)
第 六、 昭 和 二年 十 二月初 旬 頃東 京 市 下 谷区 竹 町 被 告 人 下宿 ニ於 テ中
民 組 合 出 張 所 ニ於 テ浅井 孝 介 ニ、 新 潟市 内 ニ於 テ滝 沢 要 平 、
ハ、 二 月下旬 頃 ヨリ 三 月中旬 迄 ノ間 ニ於 テ新潟 県 長岡 市 日本 農
加入 セシメ
長 野 県 ノ党 員 上条 寛 雄 等 ト 会合 シ夫 々其 地 方 情 勢 ヲ 聴 取 シ昭 和 三
ニ任 命 ス ル旨 ノ指令 ヲ受 ケ其 頃 同 所 ニ於 テ新 潟 県 ノ党 員 岡 崎 一夫 、
年 一月 十 日 頃新 潟 市 ニ赴 任 シ同 市 白 山浦 二丁 目 ニ居 ヲ定 メ爾 来 同
佐 藤 佐 藤治 等 ニ対 シ夫 々入 党 ヲ勧 誘 シ右浅 井 孝 介 ヲ党 中 央部
報 告 竝 ニ各地 方 委 員 長 ノ組 織 報 告 ニ基 キ討 議 シタ ル 上
ニ係 ル党 再組 織 後 同年 二 月衆 議 院 議 員選 挙 当 時 迄 ノ組 織 状 況
実 、 工 場 内 ノ 日常 闘 争 ヲ激 発 シ労 働 者 ヲ革 命 化 シ各地 方 委 員
イ、党 組織 方針 ニ付 キ工場 細 胞中 央 機 関紙 、 地 方 機関 紙 ノ各 充
ニ推 薦 シ テ入党 ノ許 可 ヲ受 ケ 其他 長 野 市、 松 本 市 等 ニ於 テ山
会 及 地 区 委員 会 ノ下 ニビ ラ撒 隊 ヲ組 織 シ農 民 団 体 労農 政 党 労
崎 稔、 後 藤 儀勇 外 数 名 ニ会 見 シ又 ハ党 中央 機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂地 方 機 関紙 ﹁赤色 信 越 ﹂ ヲ送 付 シ テ党 ノ宣 伝 拡 大 ニ努 メ
ル コト
働 組 合 ノ中央 ﹁フラ クシ ヨ ン、 ビ ユー ロー﹂ ヲ 一層 確実 ニス
四、 イ 、 右岡 崎 一夫 ヲ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ ト シ党 員 西 山武 一、 同 佐 野 勇 吉 ヲ細 胞 員 ト スル街 頭 細 胞 ヲ組織 セシ メ
得﹂ ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ヲ ﹁労 働 者 農 民 ノ政 府﹂ ト シ 大衆 ノ
ロ、 党 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ニ付 キ各 大 衆 政党 ノ ﹁政 治 的 自 由 ノ獲
ロ、 工 場細 胞 組織 準備 ノ為 先 ツ新潟 県 地 方 ニ労 働 組合 ヲ組 織 シ 一般 労働 者 ノ組合 意識 ヲ高 メ ム コト ヲ図 リ右岡 崎 一夫 ニ命 シ
紙 トシテ﹁赤色信越﹂ト題 シ我国君主制ヲ廃止シ宮廷寺院 其他ノ
同人及岡崎 一夫、平林せん等 ヲ補助 セシメ日本共産党地方機関
於 テ党 中央 委 員 長 渡 辺 政 之輔 ニ会 合 シ党 ノ情 勢 ニ付 キ協 議 シ其 頃
テ党 中 央部 ト ノ連 絡 ヲ求 メ同 年 五 月 下 旬 頃東 京 市 内新 宿 駅 附近 ニ
第 七 、 昭 和 三年 三 月十 五 日 ノ検 挙 後東 京 、名 古 屋 、 大阪 等 ヲ 転 々シ
ノ闘 争指 導 方 針 等 ニ付 キ協 議 決 定 シ
竝 ニ ﹁労 農 ﹂ 一派 ニ対 ス ル対 策、 大 衆党 ノ合 同問 題 、 総 選挙 後
ナ ル ﹁ス ローガ ン﹂ ニ結 ヒ付 ケ テ宣 伝 スル コト
ケ常 ニ労 働 者農 民 ノ民 主 的 独裁 、 ﹁プ ロレタ リ ア ー ト﹂ 独 裁
現 在 ノ且 ツ切 実 ナ ル要 求 ト 合法 的 ﹁ス ロー ガ ン﹂ ト ヲ結 ヒ付
テ新潟市内同人住居 ニ於 テ同年三月中 三回 ニ亘リ労働組合組 織 準備 会 ヲ開催 セシメ シテ同地方 ニ撒布 シ以 テ党 ノ宣伝組織 拡大 ニ努 メ
五、其他 ﹁検束者 ヲ釈放 シ ロ﹂ ト題 スル モノ外数種 ノビラヲ印刷 六、党中央 部ノ指令 ニ基キ同年 二月二十日頃 ヨリ三月十 日頃迄 ノ
大土地 ヲ没収シ武力革命 ニヨリ労働者農民ノ革命的政府ヲ樹 立
﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ニ任 命 セラ レ爾 来 同 年 八月 四 日迄 ノ間 右渡 辺
同 市 日 本橋 区浪 花 町 七 番 地渡 辺 政 之輔 方 ニ於 テ同 人 ヨリ関 東 地 方
間前示被告人自宅及同市関屋 二十番 地ノ 一藤田福 二方等 ニ於 テ
スヘキ旨 ノ国憲ヲ紊乱 スル記事ヲ掲ケ タル冊子 ヲ毎号三十部乃
政 之 輔 及被 告 人国 領 五 一郎等 ノ命 ヲ受 ケ 被 告人 相 馬 一郎 、 事 務 局
至百部 位宛七回 ニ亘リ テ著作シ之ヲ印刷 シテ発行 シ長野県上諏 訪 町中村後藤儀勇方外同県及新潟県地方数十箇所 ニ之ヲ頒布シ
員 同 宮 原省 久、 党 員 小 松 ちづ 等 ト連 絡 協 議 シ テ組 織 ノ拡大 ニ努 メ
ニ、 六 月三 十 日頃 同 市 日本 橋 区 日本 銀 行 前電 車 停 留場 ニ於 テ被
一、 昭 和 三年 六 月 下旬 頃 東 京市 下谷 区 上 野 池 ノ端 ニ於 テ小 松 ちづ
タ ル カ国 領 五 一郎 ノ指 令 ニ基 キ
七、昭 和三年二月中東京市京橋区南鞘町渡辺政之輔方 ニ開カ レタ 委 員長中尾勝男、北海道地方委員長三田村四郎、関西地方委員
ル党 第二回組織会議 ニ出席 シ党 組織部長渡辺政 之輔、関東地方 長春日庄次郎、九州地方委員長藤井哲夫等 ト共 ニ党中央部提出
告 人佐 藤 広次 ニ、 七 月十 七 日 頃同 市 本 郷 区御 茶 ノ水橋 附 近 ニ於
ヲ命 シ 一方 ロシヤ ヨリ帰 国 シ タ ル石 井 事吉 村 英 ニ対 シ関 西 地 方
ス ヘキ コト
ニ、 福本 和 夫 、村 山 藤 四郎 両名 ノ検 挙 サ レタ ル事 情 ヲ調 査報 告
松 屋 呉服店 附近 ニ於 テ被 告 人山 神 種 一ニ、 同月 二 十 日頃 同市 下
﹁オ ルガ ナイ ザ ー﹂ ト シテ大 阪 ニ赴 任 ス ヘキ指 令 ヲ 伝 へ前 同 日
テ被 告 人 乕 田 万吉 及 高 岡 一男 ニ、 同 月 十 八 日頃 同 市 京橋 区 銀 座
同月二
助 ニ、 同 月二十 六 日頃 東 京府 北 豊島 郡 西 巣鴨 町 三 千 七百 七十 七
十 五 日頃 同市 神 田区 昌 平 橋附 近 ニ於 テ ソ コ ロ ニコ フ事 伊 藤 政 之
ニ復 命 シ
報 告 及吉 村英 ヨリ ノ ﹁レポ ー ト﹂ 伝 言 ヲ受 ケ テ之 ヲ国 領 五 一郎
後 同所 ニ於 テ右杉 本 文 雄 ト 会 合 シ同 人 ヨリ大 阪 ニ於 ケ ル活 動 ノ
東 京市 下 谷 区 上野 広 小路 ニ於 テ右 杉 本 文雄 ニ同人 ヲ紹 介 シ数 日
谷 区 上野 広 小路 附 近 ノ蕎 麦 屋 ニ於 テ被 告 人 沼田 市 郎 ニ 、
日頃 東 京 市 内 両国 橋 附 近 ニ於 テ被 告 人 世古 重郎 ニ夫 々入 党 ヲ勧
ち づ ヲ ﹁レポ ータ ー﹂ トシ テ横 浜 市 神 奈 川 区富 家 町大 場 芳 雄 方
ヲ海 員 ﹁オ ルガ ナ イザ ー﹂ ト シ テ横 浜 市 ニ派遣 シ其 頃党 員 小松
中 松 次 郎 ト海 員 運動 ニ付 キ協 議 シ国 領 五 一郎 ノ指 揮 ヲ受 ケ同 人
四 、 同年 七 月下旬 頃 同市 神 田 区 末広 町 被 告 人自 宅 ニ於 テ被 告 人 田
番 地 木 村 フキ方 附 近 ニ於 テ被 告 人山 本 作 馬 ニ、 同 月 二十 六、 七
誘 シ テ之 ヲ加 入 セシ メ
メ至 急 就 職 セシ ム ヘク或 ハ日労 党 系 組 合 ニ加入 セ シ ム ヘク指 令
場 附 近 其 他市 内 数箇 所 ニ於 テ宮 原省 久 ニ引 渡 シ テ連絡 ヲ保 タ シ
ニ居 住 スル同 人 ニ対 シ海 員刷 新会 ノ外 ニ ﹁レフ ト﹂ ヲ作 ル必 要
二、 右 ノ中 ロシヤ ヨリ 帰 国 セ ル者 ハ東 京 市 下谷 区 御 徒 町電 車 停 留
シ小 松 ち づ ヲ シ テ ﹁赤 旗 ﹂ ヲ配 布 セ シ メ其窮 乏 ヲ 訴 フル者 ニ ハ
ナ ク 同会 ノ運 動 ヲ拡 大 シテ党 ヲ拡 大 ス ヘシ、 合 法 運 動 モ無 闇 ニ
藤 政 之 助 ニ対 シ爾 今 日本 共産 青 年 同 盟 ノ任 務 ニ服 ス ヘキ コト ヲ
五、 同年 七 月 二十 五 日頃東 京市 神 田 区 昌 平橋 附 近 ニ於 テ右 党 員 伊
表 面 ニ出 ス ヘカラ ス ト ノ旨 ノ ﹁レポ ー ト﹂ ヲ伝 達 セシ メ
生活 費 及 住 居 ト シ テ 四十 円 乃 至 六十 円 ヲ 夫 々交 付 シ 三、 七 月十 二日 頃東 京 市 日 本橋 区 桜 橋 附 近 ノ路 上 ニ於 テ党 員 杉 本 文雄 ニ対 シ
命 シ翌 日同 市 下谷 区 上野 広小 路 松 坂 屋 呉 服店 前 ニ於 テ右 日本 共
イ、 大 阪 ノ労働 組合 有 力 者 ニ会 合 シ関東 方 面 ト同 シク単 一労 働 組 合 促 進協 議 会関 西 地 方協 議 会 ヲ組織 スル コト並 ニ関東 地 方
産 青 年 同 盟 員 森平 鋭 ヲ同 人 ニ紹介 シ之 ト協 力 ス ヘキ コト ヲ命 シ
絡 ニ ヨリ北 海 道 ヨリ帰 リ来 リ タ ル被 告 人中 川 為 助 ト会 合 シ同 人
一、 同年 六 月十 四 日頃 東 京市 浅草 区 浅 草 公園 ニ於 テ相 馬 一郎 ノ連
第 八、 渡 辺政 之 輔 ノ指令 ヲ受 ケ
党 員 小松 ちづ ヲシ テ連 絡 ヲ 保 タ シ メ
爾 後 数 回 同 市 日 本橋 区 日本銀 行 前 等 ニ於 テ同 人 ト会 合協 議 シ又
協 議 会 ト連 絡 ヲ執 ル ヤ ウ伝達 ス ル コト ロ、 日本 労 働 総 同盟 、 官 業 労働 組 合 カ参 加 ヲ拒 絶 ス ル モ拘 泥 セ ス現 在 ノ参 加 組合 ヲ以 テ全国 労 働 組 合 準 備会 ヲ シ テ全 国 労働 組合 会議 ヲ 組織 スル ヤ ウ伝 ヘル コト
人物 ニ紹 介 ス ル コト
ハ、 同夜 紹 介 スル人 物 ヲ大 阪 ニ於 テ最 モ優 秀 ナリ ト見 込 ミ タ ル
カ帰 京 シ タ ル事 由 ニ付 キ テ聴 取 シ其頃 同 区 三筋 町電 車 停 留 場 ニ
ル秘密 結 社 ナ ル コ トヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ
日本 共 産 党 員 中 尾勝 男 ノ勧 誘 ニ応 シ同 党 カ前 示 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス
二、 同 年 三 月 上旬 頃 東 京府 荏 原 郡 大 井 町大 井 光 学 会社 工場 附 近 ノ
シ 総 選 挙 ニ関 ス ル党 ノ指 令 ニ付 キ協議 シ
一、 同年 二 月 上旬 頃省 線 駒 込駅 附 近 ノ某 家 ニ於 テ 右 廉沢 誠 ト 会合
ヤプ テ ン﹂ ト ス ル大井 光学 工場 細 胞 ニ属 シ
第 二、 同年 二月 上 旬頃 ヨリ同 年 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 党 員 廉 沢 誠 ヲ ﹁キ
於 テ同 人 ニ対 シ 就 職 ノ 上 日本 労 働 総 同盟 ニ加 入 シ 活 動 ス ヘキ 旨 ヲ命 シ且 ツ爾 後 ノ連 絡 ノ 為 宮原 省 久 ヲ紹 介 シ 二、 同 年 六 月頃 同 市 神 田 区 向 柳原 町 被告 人方 ニ於 テ ロシ ヤ ヨリ 帰 国 シ党 務 ヲ帯 ヒ テ九 州 ニ赴任 ス ヘキ 国岡 事 袴 田里 見 ニ対 シ大 阪 ニ於 テ党 員 福本 和夫 、 同 村 山藤 四 郎等 ト連 絡 シ村 山 藤 四郎 ニ対
夫 、 同 小暮 元 治 ト 共 ニ細 胞会 議 ヲ開 キ右 会社 ノ 争議 対 策 等 ニ付
蕎 麦 屋 ニ於 テ ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 廉 沢 誠、 党 員 岡 本 藤 男、 同 横 井 亀
シ上 京 ス ヘキ ヤ ウ伝 達 ス ヘキ コト ヲ委 托 シ 三、 横 浜 在 住 ノ被 告 人世古 重 郎 ヲ招 致 シタ ル モ連 絡 ス ル コト ヲ得
第 三、 同 年 二 月中 東 京 市 芝 区南 佐 久 間 町 労農 党 本部 ニ於 テ 日本 共産
キ テ協 議 シ
サリ シ カ同 年 七 月十 四 日 頃東 京 市 神 田 区 今川 橋 附 近 ニ於 テ 同人
ニ付 ギ 報 告 ヲ 聴 取 シ タ ル上 文書 ヲ以 テ報 告 ス ヘキ コト及就 職 ス
ト会 合 シ横 浜 ニ於 ケ ル海 員 刷新 会 、 無 産 者 新 聞購 読 者等 ノ 状況
福岡 県 ニ赴 キ 同県 第 一区 ヨリ 立候 補 シタ ル労 農 党 公 認 衆議 院 議 員
党 選 挙 対 策委 員 長 党 員 浅 野晃 ヨリ遊 説 隊 員 ト シ テ派 遣命 令 ヲ受 ケ
候 補 者 松 本治 一郎 ノ為 党 ノ指令 ニ基 キ党 員島 上善 五 郎等 ト共 ニ数
ヘキ旨 ヲ指令 シ 七 月 二十 六、 七 日頃 同 市 内 両 国橋 附 近 ニ於 テ 同
回応 援 演 説 ヲ為 シ
人並 ニ党 員 久 保楠 蔵 作 成 ノ報告 書 及党 員 田 中 清玄 、 久 保楠 蔵等 ノ作 成 ニ係 ル書 信 ノ交 付 ヲ受 ケ七 月 二十 七 日 頃世 古 重 郎 ト共 ニ
目 下 控訴 中 ノ モ ノ ニシ テ予 テ ヨリ 京都 労 働 学 校 講 師、 労 農 党 員 、 産
日党 員 検 挙 ノ情 況 ヲ記 載 セ ル報 告書 ヲ交 付 シ 同代 表 ヨリ前 示検
某 ニ数 回 会 合 シ右中 尾 勝 男 ヨリ委 托 サ レタ ル昭 和 三 年 三 月 十五
シ テ 上海 ニ赴 キ 同地 ニ於 テ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 日本 支 部 派遣 代 表
一、 党 員 中 尾 勝 男 ノ命 ヲ受 ケ同 年 三 月 二十 一、 二 日頃 日本 ヲ出 発
第 五、
ニ対 シ入 党 ヲ勧 誘 シテ之 ヲ加 入 セシ メ
ノ命 ニ ヨリ東 京 府荏 原 郡 荏 原 町小 山 対 島 俊 二方 ニ於 テ清水 平 九 郎
リ同 党 荏 原地 区 組織 委 員 ニ任 セラ レ同年 四 月十 一、 二 日頃党 上部
第 四、 同 年 二月 下旬 頃 東 京 市 神田 区 某 喫 茶店 ニ於 テ党 員村 尾 薩 男 ヨ
横浜 市 中 区 久 保 町外 荒 具 千 五百 三十 五番 地 久 保楠 蔵 方 ニ至 リ 同
ニ努 力 シ
人及 田 中 清 玄 ト 会 合協 議 ス ル等 諸 般 ノ活 動 ヲ 為 シ党 ノ組織 拡大
被 告 人岩 田義 道 ハ
以 テ 同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニス ル行為 ヲ為 シ
京 都帝 国 大 学 経 済 学 部 在学 中 社 会 科学 研究 会 ニ加 入 シ昭 和 二年 六 月
業 労 働調 査 所 員 等 ト シ テ労働 運 動 ニ従 事 シ居 タ ル ト コ ロ
頃 京 都地 方 裁 判 所 ニ於 テ治 安 維 持 法違 反 ニ因 リ 禁 錮十 月 ニ処 セラ レ
第 一、昭 和 三年 二 月 初 旬頃 東 京 市 日本橋 区 人 形 町 梅園 汁 粉 店 ニ於 テ
同 月八 日頃東 京 市 内桜 橋 附近 ニ於 テ党 中央 委 員 長 渡 辺政 之 輔 ニ
二週 間後 ニ使 者 ヲ 派遣 ス ル コト等 ヲ命 セラ レ四 月 五 日頃 帰 京 シ
挙 後 第 一回目 ノ指導 意 見 ヲ受 ケ尚 今後 定 期 的 ニ報 告 ヲ送 ル コト
区 神保 町附 近 ニ於 テ森 田 京子 ヲ三 田村 四 郎 ニ紹 介 シ
宮 原省 久 ノ許 ニ遣 ハシテ其 補 助 ヲ為 サ シ メ五 月中 旬 頃同 市 神 田
メ五 月十 三 日頃 同人 ヲ同市 日本橋 区 岩 代 町 一番 地 長 内理 髪 店 方
二 、 四 月 二十 日頃 ヨリ 小松 ちづ ヲ被 告 人ノ ﹁レポー タ ー﹂ タラ シ
﹁赤旗 ﹂ 印 刷 ヲ命 シ ﹁ 赤旗﹂ ( 第 八、 九 号 ) ノ原 紙 ヲ 筆 写 セ シ
三 、 同年 五 月上旬 頃 東 京府荏 原 郡 洗足 池 附近 ニ於 テ栗 原佑 ニ対 シ
対シ 右 派 遣代 表 ト 会合 ノ顛 末 ニ付 キ復 命 シ
之 輔 ヨリ 上海 ニ使 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 日 本支 部 派 遣代 表 某 ト会
二、 同年 五 月二 十 日 頃同 市 浅草 区 浅 草 公園 某 肉 屋 ニ於テ 右 渡 辺政
メ其頃 右 原 紙 ニヨリ牛 込区 喜久 井 町木 下 半 治 方 ニ於 テ自 ラ 各 号
第 八、 同年 六 月下旬 頃 右渡 辺 政 之輔 方 ニ於 テ同 人 ヨリ事 務局 主 任 ニ
合 シ テ現 下 ニ於 ケ ル政 治 情 勢 並 ニ党 組織 情勢 ニ付 キ 報告 ス ヘキ
右 代表 ト数 回会 見 シ テ右 ノ報 告 ヲ 為 シ同代 表 ヨリ 前 示 ﹁コミ ン
命 セ ラ レ爾 来 同年 八 月九 日 頃 迄 ノ間 同 入 ノ命 ヲ受 ケ大 衆団 体 其 他
約 百三 十 部 宛 印刷 シ
テ ルン ﹂ 日本 支 部 派遣 代 表 第 二 回 目 ノ指 導意 見 ヲ受 ケ同 年 六月
﹁赤 旗 ﹂ ノ伝 達等 ニ従事 シタ ル モノ ニシテ其 間
ノ雑 誌、 新 聞 及 資 料 ノ調 査蒐 集 、党 中央 部 ト各機 関 ノ連絡 、 飜 訳、
旨 ノ 指令 ヲ受 ケ 同 月 二十 二 日日本 ヲ出 発 シ テ同 地 ニ渡 航 シ其頃
之 輔方 ニ於 テ数 回 同 人 ニ会 合 シ テ右 指導 意 見 ヲ復 命 シ
ニ移 転 シ 大 原佐 久 ヲ シ テ右 印刷 所 ト ノ間 ノ連 絡 ニ当 ラ シム ヘキ
一、 右 宮 原省 久方 ニ於 テ同 人 ニ対 シ ﹁ 赤 旗 ﹂ 印 刷所 ヲ千葉 県 方 面
中 旬 帰 京 シ同 月 二 十 日過 頃 同市 日本 橋 浪 花 町七 番 地 ナル 渡 辺政
第 六、同 年 四月 七 日頃 右 浅野 晃 ヨリ 党 機関 紙 ﹁無産 者 新 聞 ﹂ ノ編輯
右 三田村 四郎 ト東 京市 小 石 川 区水 道 橋 附近 其 他市 内数 箇 所 ニ於 テ
﹁赤 旗 ﹂ 印刷 ニ従 事 セシ ム ル コト及 武蔵 野 鉄 道 沿線 ニ印刷 所 ヲ
同市 京 橋 区 東湊 町 鈴 木方 ニ於 テ宮 原 省 久 ニ対 シ白谷 忠 三 ヲ シ テ
三、 渡 辺政 之 輔 ヨリ印 刷所 ヲ二 分 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ 七 月下旬 頃
小 松 ち づ ト 同 居 シテ連 絡 ヲ 便 ニシ
二、 七 月二 十 三 日頃 下谷 区 仲 御徒 町 ニ 一戸 ヲ借 リ受 ケ宮 原省 久 、
旨 ノ指 令 ヲ 伝 へ
ヲ担任 ス ヘキ指 令 ヲ受 ケ爾 来 同年 五 月十 五 日頃迄 ノ間 東 京市 内 ニ 於 テ 三 田村 四郎 ト数 回 会 合 シ其 指 示 ヲ 受 ケ テ同新 聞 ヲ編輯 シ 又数 回 之 ニ執 筆 シ
会 合 協議 シ同 人 ノ命 ヲ受 ケ被 告人 宮 原省 久 等 ト連 絡 シ テ事 務局 ノ
第 七 、 同年 四 月中旬 頃 ヨリ 五 月中 旬 頃 迄 ノ間 渡 辺政 之 輔 ノ命 ヲ受 ケ
活 勤 ニ従 事 シ タル モノ ニシテ
物 色 ス ヘキ 旨 ヲ命 シ同 人 ト白 谷忠 三 ト ヲ連 絡 セ シメ
ア ル旨 ヲ 報 告 シ之 ヲ 確 ム ヘク 河合 悦三宛 電 報 ヲ発 シ其 頃 同市 神
四、 八 月四 日 頃 右渡 辺 政之 輔 方 ニ於 テ河 合悦 三 ノ検 挙 サ レタ ル疑
一、 四 月中 旬 頃 同市 京橋 区 銀 座四 丁 目 附近 外 一箇 所 ニ於 テ右 宮 原
キ旨 ヲ 伝 へ同 月下 旬 頃 同市 本所 区 国 技館 附 近 ニ於 テ同 人 ヲ 三田
田区 旅篭 町 附 近 ニ三 田村 四郎 ノ安 否 ヲ探索 シ同 人 ニ河合 悦 三 検
雀 久 ニ会 合 シ党 事 務 局 ノ活 動 ニ従 事 シ ﹁赤 旗﹂ ノ発 行 ニ当 ル ヘ
村 四 郎 ニ会合 セ シ メ
挙 ノ旨 ヲ報 告 スル等 事 務 局 諸 般ノ 活 動 ヲ為 シ
被 告 人宮 原 省 久 ハ
以 テ同 党 ノ目 的遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
ン﹂ ヲ 命 セラ レ
荻 原 由 清、 松 本 倉吉 、 稲 垣佐 太 郎 ノ三名 ト共 ニ細 胞会 議 ヲ 開
イ 、 同 年 一月十 六 日頃 深川 区 西 平 井 町稲 垣佐 太 郎 居室 ニ於 テ 右
ロ、 同 年 一月 二十 六日 頃前 示稲 垣 佐 太 郎方 ニ於 テ同 人及 右 荻 原
キ 関 東 木材 労 働 組 合 ノ運 動 方 針 ニ付 キ テ協 議 シ各 工場 ノ不 平
由 清 、 関根 悦 太 郎 、松 本 倉吉 等 ト細 胞会 議 ヲ開 キ党 上部 ノ指
不 満 ヲ調 査 ス ヘキ旨 ノ決 議 ヲ為 シ
第 一、 昭 和 二 年 六 月初 旬 頃 東 京 市 芝区 三 田 四 国 町関 東 金 属 労働 組 合
令 ニ基 キ党 員 ト シテ 推薦 ス ヘキ候 補者 ヲ各 自 申 出 テ之 カ 内 偵
製 材 工 ニシ テ予 テ ヨリ東 京 合 同 労 働組 合 執行 委 員 ト シ テ労 働運 動 ニ
事 務所 外 一箇所 ニ於 テ党 員 松岡 稔事 田 中 長三 郎 ノ 勧誘 ヲ 受 ケ 日本
従事中
共 産党 カ 前 示 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル秘 密 結社 ナ ル コトヲ 知 リ ナ カ ラ
詮 議 ス ル コト ヲ協議 シ関 東 木 材 労働 組 合 執 行 委 員 梅津 四 郎 外 約 九 名 ヲ 選定 シ
之ニ加入 シ 第 二、
南 喜 一 ニ対 シ右 細 胞 会議 ノ模 様 ヲ報 告 ス ル ト共 ニ前 示 稲 垣 佐
ハ、 同 月 下旬 頃 東 京市 芝 区南 佐 久 間 町 旧労 農 党 本 部 ニ於 テ党 員
太 郎 、関 東 合 同 労働 組合 員 清 信 清寿 ノ 両名 ヲ党 員 タラ シ ム ヘ
一、 同 年 六 月 下旬 頃 ヨリ 同 年 八 月頃 迄 ノ間 右田 中 長 三 郎 ヲ ﹁キ ヤ
ス ル細 胞 ニ属 シ東 京 市 深 川区 西 平 井 町 百五 十 番 地 八幡 清次 郎 方
セシ メタ ル旨 ノ指令 ヲ受 ケ稲 垣 佐 太郎 ニ対 シテ ハ右旧 労 農党
ク 推 薦 シ其 頃 同 人 ヨリ 両名 ヲ党 員 タ ラ シ メ被 告 人 ノ細 胞 ニ属
プ テ ン﹂ ト シ党 員 是 枝 恭 二 、 同稲 葉 助 四郎 及 被 告 人 ヲ構 成 員 ト
被 告 人 居 室 ニ於 テ右 三 名 ト 共 ニ三 回 細 胞 会議 ヲ開 キ 江 東地 方 ノ
カ承諾ヲ得
前 仲 町関 東 木 材 労働 組合 事 務 所 ニ於 テ夫 々入党 ヲ 勧誘 シテ 之
本 部 附近 ノ喫 茶店 ニ於 テ、 清 信 清寿 ニ対 シ テ ハ同市 深 川 区 門
労 働 運 動 ニ関 ス ル件 、 工 場 代表 者 会議 、健 康 保 険 法 ニ関 スル問 題 等 ニ付 キ テ協 議 シ 二、 同 年 九 月 上旬 ヨリ昭 和 三 年 一月 上旬 迄 ノ間 右 是 枝 恭 二 ヲ ﹁キ
胞 会 議 ヲ開 キ細 胞 員 荻 原 由清 、 関根 悦 郎 、松 本 倉吉 、 清 信 清
ニ、 同 年 二 月下 旬 頃 東 京府 高 田 町 雑 司 ケ谷 清 家 敏 住方 ニ於 テ細
ヤプ テ ン﹂ト シ田 中 長 三 郎 、 稲 葉 助 四 郎 及被 告 人 ヲ構 成 員 ト ス ル 細 胞 ニ属 シ ( 同 年 十 月 上旬 ヨリ ﹁キ ヤプ テ ン﹂是 枝 恭 二 、 党員神間
寿 、 稲 垣佐 太 郎 ト共 ニ衆 議 院 議 員総 選挙 ノ結 果 ニ付 キ意 見 ノ
健 寿 及 被 告 人 ヲ以 テ構 成 ) 右被 告 人 居 室 ニ於 テ数 回 細 胞会 議 ヲ
交換ヲ為 シ
ホ、 同 年 三 月 四 日頃東 京市 深 川 区 千 田 町 荻 原由 清 方 ニ於 テ同 人
開 キ 右 是 枝 恭 二 カ 工場 代 表 者 会議 ニ関 スル問 題 ヲ ﹁無 産 者新 聞 ﹂
及 関 根 悦郎 、 松本 倉吉 、 稲 垣 佐 太 郎 ト共 ニ細 胞 会議 ヲ開 キ党
ニ執 筆 スル ノ決 議 ヲ為 シ議 会 解散 請 願 運 動等 ニ付 キ テ 協議 シ
悦 郎 ヲ 構 成 員 ト シ木 材 工 場 ヲ 目標 ト ス ル工場 細 胞 ノ ﹁キ ヤプ テ
三、 昭 和 三 年 一月中 旬 頃 ヨリ党 員荻 原 由 清 、 同松 本 倉 吉 、 同関 根
員 ノ候 補 ト シテ中 村 晋 三 、 小 山某 両名 ヲ党 上 部 ニ推 薦 スル コ ト及 細 胞 員 各 自 ヲ 数字 符 号 ヲ以 テ表 示 ス ル コト ヲ決 議 シ
関 東地 方 無 産 団体 組 織 ノ状態 等 ニ付 キ 協議 シ
準 備会 ニ出 席 シ関 東 木材 労 働 組 合 書記 清 家 敏 住 外数 名 ノ出 席 者 ニ
市 深川 区 冬 木 町小 出 稲作 方 ニ於 テ開 催 セラ レ タ ル無 産 団 体協 議 会
ハ之 カ対 策 ニ腐 心 シ右 清信 清 寿 等 ノ同志 ヲ歴 訪 シ同 月十 七 日 頃 同
第 五 、昭 和 三年 三月 十 五 日 日本 共 産 党 員 ノ検 挙 ニ遭遇 ス ル ヤ被 告 人
議 ヲ開 キ深 川 区方 面 ニ於 ケ ル製 材 工場 ニ於 テ 職 工 ノ有 ス ル不
対 シ 日本 共 産 党 ハ無 産階 級 ノ前 衛 党 ト シ テ活 動 シ居 ル モ ノナ レ ハ
へ、 同 年 三 月 八 日右 荻 原 由 清 方 ニ於 テ前 同細 胞員 ト共 ニ細 胞 会
上、 危 険 防 止 ノ 設備 等 ノ ﹁ス ロー ガ ン﹂ ヲ 掲 ケ テ各 工場 ニ働
右検 挙 ニ対 シ落 胆 セ ス積 極 的 対 策 ヲ 講 セサ ル ヘカ ラ ス ト主張 シ尚
ノ旨 ノ労 農 党 東 京支 部聯 合 会 ノ指 令 ヲ読 ミ上 ゲ 以 テ 日本共 産 党 ノ
検 挙 ニ対 抗 シ テ労 農党 ノ組 織 ヲ拡 大 シ検 挙 抗 議 運動 ヲ起 ス ヘシ ト
キ カ ク ヘキ旨 ノ決 議 ヲ為 シ
平 不 満 ヲ調 査 シ テ闘 争 心 ヲ激 成 シ労 働 時 間 ノ短縮 、 賃 金 ノ値
第三、 一、 同年 二月 下旬 頃 同 市 下 谷 区 入谷 町 上杉 方 ニ於 テ開 催 セ ラ レタ
於 テ被 告 人 岩 田 義 道 ニ会 合 シ同 人 ヨリ党 上 部 ト連 絡 ヲ保 チ テ党 ノ
第 六、 同 年 四 月下旬 頃東 京 市 京 橋 区銀 座 四丁 目 電 車停 留 場附 近 等 ニ
為 ノ煽 動 ヲ為 シ
四 郎、 同 森 岡嘉 門 治 等 ト共 ニ 市政 ニ対 ス ル闘 争 ト シ テ電 燈 料 ノ
再 組織 ニ努 力 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ爾 来 同 年 八 月上 旬 頃迄 ノ間 事
ル細 胞 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ出席 シ党 員 菊 田 善 五郎 、 同稲 葉 助
へ各 受 持 区 域 内 ニ於 テ区 民 大 会、 自 由 労 働 者 大 会等 ヲ開 催 セ シ
値 下 問 題 、家 賃 値 下問 題 、 板 舟権 問 題、 自 転 車 税 廃 止 問 題 ヲ捉
務局 員 ト シ テ三 日置 位毎 ニ同 市 日本 橋 区 明 治 座 附近 外 数箇 所 ニ於
一、 同 年 四 月下 旬 頃 同市 日本 橋区 明治 座 前 ニ於 テ同 人 ヨリ中 絶 セ
テ 同人 ト会 合 シ及 同市 下 谷 区 仲御 徒 町 ニ同 居 シテ連 絡 策応 シ其 間
ム ヘク努 ム ヘキ コト 等 ヲ協 議 シ
党 員 豊 田 直 、 同菊 田 善 五 郎 、 同稲 葉 助 四 郎、 同森 岡 嘉 門治 等 ト
二、 同年 三 月 四 日頃 前 同 所 ニ於 ケ ル ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 会 議 ニ出 席 シ
印 刷 準 備 ノ命 ヲ 受 ケ清 家 敏 住 ヲ推 薦 シ同 年 五 月初 旬 頃 同市 下谷
ル中 央 機 関 紙 ﹁赤旗 ﹂ 再 刊 ニ付 キ印 刷 ニ適 当 ナ ル人 物 ノ物 色 及
員 五 十 嵐 信 雄 ヨリ江 東 地 区 補 助 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ ニ任 命 サ レ
三、 同年 三 月 十 二 日頃 東 京 市 所 在関 東 木 材 労働 組 合本 部 ニ於 テ党
介シ
区 二長 町市 村 座 附近 ノ路 上 ニ於 テ右 清 家 敏 住 ヲ三 田 村 四郎 ニ紹
共 ニ区 民 大 会 開催 ニ付 キ テ協 議 シ
タ ル旨 ノ指 令 ヲ受 ケ 第 四、 昭 和 二 年 七 月頃 ヨリ労 農 党 内 ニ於 ケ ル 日本 共 産 党 関 東 地 方
他 ニ於 テ右 三 田 村 四郎 ヨリ 三 回 ニ ﹁赤 旗 ﹂原 稿 ノ交 付 ヲ受 ケ 同
市 日本 橋 区 岩 代 町 一番 地 長 内 理髪 店 方 被 告 人 居室 ニ於 テ小 松 ち
二、 同 年 六 月 上旬 頃 同市 日本 橋 区馬 喰 町三 丁 目電 車 停 留場 附 近 其
々幡 町幡 ケ 谷党 員 西 雅 雄方 ニ数 回会 合 シ同 ﹁フ ラ ク シ ヨ ン﹂責 任
づ ヲ補 助 セ シ メ テ 右 ﹁赤 旗 ﹂ ( 第 十 一号 乃 至 第十 三 号) 原 稿 ニ
﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ ノ構 成 員 ト ナ リ爾 後 同 年 八 月頃 迄 ノ間 東 京府 代
者 入江 正 二 、 同構 成 員 神 道 久 三 、同 川 村 恒 一、 同西 雅 雄 等 ト共 ニ
基 キ 原紙 ヲ切 リ 右 ﹁赤 旗 ﹂ 原 紙印 刷 器 具 及 ﹁赤 旗﹂ ( 第十四号
シ同 人 ノ命 ヲ受 ケ小 松 ち づ ト共 ニ上 部 ト党 員 ト ノ連 絡指 令 ノ伝 達
区 本 石 町電 車 停 留 場 外 市 内数 箇 所 ニ於 テ常 ニ河 合 悦 三 ト会 合連 絡
一、 同 年 七 月十 六 日頃 同市 日本 橋 区 中橋 広 小 路 高 島 屋 呉服店 附近
等 ノ任 務 ニ服 シ タ ル モ ノ ニシ テ其 間
乃 至第 十 九 号 ) 原稿 ヲ右 清 家 敏住 ニ交 付 シ テ毎 号約 三 十 部宛 印 刷 セシ メ清 家齢 ヲ シ テ全 国 ニ於 ケ ル労 農 新 聞 取 次店 、 無 産 者 新
運 動 ヲ 為 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ 伝 ヘ
於 テ屡 々会合 連 絡 シ乕 田 万吉 ニ対 シ 日労 党 系 組 合 ニ加 入 シ分 派
月初 旬 頃迄 ノ間 同 市 本 郷区 御 茶 ノ水 聖橋 附 近 外 同市 内 数 箇 所 ニ
ニ於 テ被告 人 乕 田 万吉 、 同 高 岡 一男 ノ両 名 ニ会 合 シ爾 来 同 年 八
聞 支 局 ヲ調 査 セシ メ 小松 ち づ 、大 原佐 久 ヲ シ テ 右 印 刷 シ タ ル ﹁赤 旗 ﹂ ヲ毎 号東 京、 神 奈 川 、岡 山 、 福 岡 、 長 野、 新 潟 、静 岡 地 方 ノ右 取 次店 又 ハ支 局 ニ数 十部 宛 郵 送 頒 布 セ シメ 三、 同年 六 月下旬 頃岩 田義 道 ヨリ ﹁赤 旗 ﹂ 印 刷 所 ヲ東 京 市 以外 ニ
ニ 一戸 ヲ借 受 ケ テ印 刷 所 ヲ移 転 シ栗 原佑 、 大 原佐 久 、 清 家 敏住
移 転 ス ヘキ 指令 ヲ受 ケ千 葉 県 葛飾 郡 葛 飾 村 小 栗 原 百 六十 八番 地
一 ニ会合 シ同 人 ヲ シ テ乕 田 万吉 ト連 絡 ス ルヤ ウ指 令 シ爾後 数 回
二、 同 年 七 月十 八 日頃 同市 京橋 区 銀 座松 屋 呉 服店 前 ニ於 テ山 神 種
五、 六月 下旬 頃 日本 橋 区 小 伝馬 町電 車停 留 場 附近 ニ於 テ相 馬 一郎
ト 同居 セ シ メ
一郎 ノ紹 介 ニヨリ被 告人 山本 作 馬 ト会 合 シ同人 ヲ シ テ山 神 種 一
四 、七 月 二十 四 日 頃 同市 神 田 区錦 町三 丁 目路 上 ニ於 テ被告 人相馬
シ爾 来 連 絡 ヲ 保 チ 其間 右 乕 田 万吉 ト連 絡 ヲ 保 ツ ヘク指令 シ
三 、七 月 二十 日 頃 沼 田市 郎 ト同市 下谷 区 上 野松 坂 屋 前 ニ於 テ会 合
東 京市 内 ニ於 テ会 合連 絡 シ
等 ヲ シ テ之 カ 印刷 ニ従 事 セ シメ印 刷 シ タ ル ﹁赤旗 ﹂ ( 第 二十 号 乃 至 第 二 十 二 号) ヲ前 同 様 小松 ち づ ノ手 ヲ経 テ 頒布 シ
所 ニ於 テ印 刷 ヲ補 助 ス ヘキ 事 及武 蔵 野 鉄 道 沿線 ニ印 刷 所 設置 ノ
四、 同 年 七 月 下旬 頃 岩 田義 道 ノ命 ヲ受 ケ白 谷忠 三 ニ会 見 シ右印 刷
為 ノ家 屋 ヲ物 色 ス ヘキ旨 ヲ命 シ 五 、 同 年 六 月中 旬 ヨリ 八 月初 旬 迄 ノ間 大 原佐 久 、 有 馬 毅 ヲ補 助 ト シ同市 神 田 区神 保 町 巌松 堂 書 店 、 上 野 図書 館 等 ニ於 テ 日 労党 機
ノ紹 介 ニ ヨリ都 事 与田 徳 太 郎 ニ会 合 シ其 頃 同市 内 東 湊 町電 車 停
関 紙 ﹁日 労 新聞 ﹂ 外 大 衆団 体 ノ各 機 関 紙、 労 働 運 動 ニ関 ス ル全 国 新聞 記 事 ノ筆 写 、 俸給 生 活 者 組 合 幹 部 ノ住 所 氏 名、 組 織 状 態 、
留場 ニ於 テ同 人 ヲ 河合 悦 三 ニ紹 介 シ
連 絡 ヲ保 チ
会合 シ爾 来 市 内 日本 橋 区 北 島 町其 他 ニ於 テ 数回 同 人 ト会 合 シ テ
七、 六 月中旬 頃 下谷 区 小 島 町電 車 停 留 場 ニ於 テ被 告 人 中川 為 助 ニ
司 ニ会 合 連 絡 シ
六 、七 月下 旬 頃 同 市 内鉄 砲 町電 車 停 留 場 附近 ニ於 テ被 告 人亀 田 金
職 場名 、 労 働 者 失 業 統計 抜 萃 等 ノ資 料 ヲ蒐 集 シ之 ヲ岩 田義 道 及 河 合 悦 三 ニ交付 シ
田 万 吉 、 同 山神 種 一ニ夫 々其 旨 ヲ 通 知 シ又乕 田 万 吉 ニ河 合 悦 三
六、 同 年 八 月 五 日頃 岩 田義 道 ヨリ検 挙 予 想 ノ告 知 ヲ受 ケ被 告 人 乕
ノ安 否 探索 ヲ命 シ 第 七 、 昭 和 三 年 六 月 上旬 頃 ヨリ 同年 八 月 三 日頃 迄 ノ間 東 京市 日本 橋
二 番 地 二片 栄司 方 ニ於 テ開 カ レタ ル細 胞会 議 ニ数 回出 席 シ無 産
事 斎 藤久 雄 、 党 員 二片 栄 司 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ同市 本 所 区緑 町
一、 同 年 九 月 頃 ヨリ 昭 和 二年 三 月頃 迄 ノ間 ﹁キ ヤプ テ ン﹂藤 原久
第 二、
合 シ新 党 準 備 会 ノ情 勢 ヲ聴 キ 自 己 ト連 絡 ヲ保 チ テ 同会 内 ニ日本
者 新聞 ノ論 文、 東 京 合 同労 働 組 合 ノ運 動 方 針 、雑 誌 ﹁労働 者 ﹂
一、 同年 六月 下旬 頃 東 京 市 内 清 洲橋 附 近 ニ於 テ党 員 杉 本 文 雄 ト会
第 八、
区築 地 本 願 寺前 ニ於 テ河 合悦 三 ヲ同 人 ニ紹 介 シ爾 来 同 年 八 月初
共 産 党 ﹁フラ ク シ ヨン﹂ ヲ樹 立 ス ヘキ 旨 ノ指 令 ヲ告 ケ 其 頃 京橋
ノ指 令 、 同本 部会 合 議 事録 其 他 本 部 ノ文 書、 ﹁ 労 農 新 聞﹂ 等 ノ
本 部 ニ来 リ タ ル情 勢 報 告 ノ抜 萃 、 新 党 準 備 会活 動 ニ関 スル本 部
早 町門 屋 博 方 ニ開 カ レタ ル細 胞 会議 ニ数 回 出 席 シ婦 人 同盟 、 青
ン﹂門 屋 博、 党 員 二 片栄 司 ト共 ニ細 胞 ヲ構 成 シ同市 小 石川 区 竹
二、 昭 和 二 年 三月 頃 ヨリ昭 和三 年 一月中 ニ至 ル 迄 ノ間 ﹁キ ヤプ テ
掲 載 論 文 等 ニ付 キ テ協議 シ
材 料 ノ交付 ヲ 受 ケ同 会 ノ運 動 方 針 ニ付 キ 理論 闘 争 ヲ廃 シ現 実 利
年 同盟 、 府 県 会 議 員 選挙 ニ於 ケ ル婦 人 ノ活 動 方針 、 婦 人参 政 権
旬 迄 ノ間 右 杉本 文 雄 ト連 絡 ヲ保 チ其 間 新 党 準備 会 各 地 支 部 ヨリ
益 ノ為 ノ実 際 闘争 ヲ為 ス ヘキ旨 等 ノ注 意 ヲ与 へ
一、 同芝 浩 、 同佐 野 学 、 同 桑 原 光 一、 同 片 山 信忠 、 同 松崎 簡 等
三 、 昭 和 三年 三月 頃 ﹁キ ヤプ テ ン﹂ 菊 田 善 五 郎 、党 員 原 事伊 達 廉
獲 得運 動 等 ニ関 シテ 協議 シ
ヲ北 海道 道 会議 員 選 挙 派遣 ﹁オ ルガ ナ イ ザ ー﹂ 適 任 者 ト シ テ推
ト共 ニ石 川 島 造 船 所 ヲ目 標 工場 ト ス ル 工場 細 胞 ニ属 シ同 月 八 日
二、 昭 和 三 年 八 月初 旬 頃 被告 人国 領 五 一郎 ノ命 ヲ受 ケ右 杉本 文雄
見 セシ メ
ノ方針 ニ付 キ協 議 シ
郎 、伊 達 廉 一外 一名 ト共 ニ右造 船 所 ノ労 働 者ニ 対 ス ル働 キカ ケ
同 市深 川 区 某 所 ニ於 テ開 カ レ タル細 胞 会 議 ニ出席 シ右菊 田 善 五
薦 シ同市 牛 込区 神 楽 坂 附近 ノ某 所 ニ於 テ 同 人 ヲ国領 五 一郎 ト会
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ 被 告 人丹 野 セ ツ ハ 元 看 護 婦 ニシテ夙 ニ労 働 運 動 ニ志 シ女 工 ト シ テ 工場 ニ勤 務 シ 又沖 電
同 労 働 組合 事 務 所 ニ於 テ前 示 ﹁コ ム ニス ト、 グ ループ ﹂ 員 渡 辺政
第 一、 大 正十 五 年 九 月 頃東 京市 本 所 区 太平 町 二丁 目 百 一番 地 東 京 合
ニ歴 任 シ テ労 働 運 動 婦 人 運 動 ニ従 事 シ居 タ ル モノ ニシ テ
間 同市 京 橋区 南 鞘 町 附近 ニ於 テ屡 々田中 歌 ト会 合 シ渡 辺政 之輔
タ ル コトヲ命 シ テ連 絡 ノ方 法 ヲ協 議 シ爾 来 同年 一月 下旬 頃 迄 ノ
勧誘 シ テ入党 セシ メ 且 ツ両名 ニ対 シ今後 同党 ノ ﹁レポ ー ター ﹂
白 木屋 呉 服店 附近 ニ於 テ田 中歌 及 今 野 ト シ ト会 合 シ今野 ト シヲ
一、渡 辺 政 之 輔 ノ命 ヲ受 ケ 昭 和 三年 一月 三 十 日頃 東 京 市 日本 橋 区
第三、
之 輔 ノ勧誘 ニ応 シ前 示 ﹁コム ニスト、 グ ルー プ ﹂ カ前 示 ノ如 キ 目
ヨリ ノ手 紙 ヲ交 付 シ今野 ト シ ヲ通 シテ之 ヲ伝 達 セシ メ
人部 長 、 評議 会 関 東 地 方 評議 会 婦 人 部長 、 関 東 婦 人 同盟 常 任 委 員 等
気 消 費 組 合事 務 員 ト ナリ 南 葛労 働 協 会 ニ加 入 シ東 京 合 同労 働 組 合 婦
的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ 知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
二、同年二月頃同市 日本橋 区蠣殻町党員水野成夫方 ニ至リ四回程 渡辺政之輔 ノ ﹁レポート﹂ヲ伝達 シ 同市 浅草区向柳 原町河合悦三方 ニ夫 々渡辺政之輔 ノ手紙 ヲ伝達
三、 同年 五月頃同市麹町区飯田町三田村 四郎方 ニ、同年 六月末頃 シ 四、同年 六月下旬頃被告 人相馬 一郎 ノ委托 ヲ受ケ同市 日本橋区日 本橋電車 交叉点 ニ於 テ雑誌 ﹁マルクス主義﹂ 原稿 ヲ被告人野坂 竜 ニ交付 シ 五、同年五月下旬頃同下浅草区雷門附近 ノ某喫茶店 ニ於 テ田 口ツ ギヲ宮原省久 ニ紹介 シ爾後ノ連絡 ニ付キ協議 セシメ 第四、昭和 三年 三月 二十 一日頃 ヨリ同年五月頃迄 ノ間同市 日本橋区 白木屋呉服店前外市内数箇所 ニ於 テ屡 々野坂竜 ト会合シテ同 人ヨ リ党 員松尾直義外約二十名 ノ検挙 ニ関 スル報告ヲ受ケ其都度之ヲ 渡辺政之輔 ニ報告 シ 第五、右渡辺政之輔、被 告人野坂竜、同相馬 一郎ト夫 々協議 シ 会合 シ同人 ヲ前 示被告 人方 ニ招致 シテ渡辺政 之輔 ニ連絡 セシメ
一、同年五 月四 日頃同市京橋区新富 町新富座前 ニ於 テ相馬 一郎 ニ
区 御 徒 町 電車 停 留 場 附 近 等 ニ於 テ被 告 人 世古 重郎 、 同 田中 松 次
郎 、 同 山 本 作馬 、 都 事 与 田 徳 太郎 等 ヲ相馬 一郎 ト連 絡 セシ メ 第 六、
六 月三 十 日頃 東 京 市 外省 線 大 塚駅 附 近 ノ某 家 ニ於 テ党 員 後 藤 事
一、 被 告 人 ハ病 気 ノ為 勾 留 ノ執 行 ヲ停 止 セラ レテ 静 養 中昭 和 五 年
岩 尾 家貞 ノ 勧誘 ニ応 シ再 ヒ 同党 ノ活 動 ヲ継 続 ス ルコ ト及連 絡 方 法 ヲ協議 シ
二 、同 年 七 月 四日 頃 東 京府 下 淀 橋 町 安富 淑 子 方 ニ於 テ党 員斎 藤 久
雄 、党 中 央 委 員 長 田 中 清 玄 ト会 合 シ連 絡 方 法 ニ付 キ協 議 シ
婦 人部 員 ニ任 命 セラ レ其 頃 同府 井 荻 町荻窪 麻 生方 ニ於 テ右 斎 藤
三 、 同年 七 月十 二、 三 日頃 ノ同党 中 央 委 員 会 ノ決 議 ニヨリ党 中 央
久雄 ト共 ニ党 ノ新 組 織 方 針 等 ニ付 キ協 議 シ
四、 斎 藤 久 雄 ノ命 ニ ヨリ同 年 八 月 八 日頃 東 京市 麹 町 区 一口坂 附 近
ノ通 信 符 号方 法 等 ニ付 キ 協 議 シ
小 野 ミ サ 方 ニ於 テ吉 原某 ト 会合 シ刑 務 所内 ノ党 員 上野 謙 吉 等 ト
被 告 人 相 馬 一郎 ハ
以 テ同 党 ノ目的 遂 行 ノ為 ニスル行 為 ヲ為 シ
二、同年七月十四日頃 同市神田区今川橋松屋呉服店前 ニ於 テ被告
タ ルカ 同党 ノ解 散 ス ル ニ至 リ テ ヨリ 東 京 合同 労 働組 合 ニ加 入 シ労 働
元 旋 盤 工 ニシ テ大 正 十 一、 二年 頃 前 示 第 一次 日本共 産 党 ニ加 入 シ居
一ノ推薦 ニヨリ ロシ ヤ ニ渡 航 シ モ ス コー ナ ル ﹁コ ム ニス チ ーチ エス
運 動 ニ従 事 中 大 正 十 三 年十 一月下旬 頃前 示 ﹁ビ ユー ロー﹂ 員徳 田球
人世古重郎ヲ、 同市 日本橋区中橋広小路電車停留場附近 ニ於 テ
キ ー 、 ウ ニベ ル シテ ー ト、 ト ル ヂヤ ー スチ フ シ ヤ、 ボ ス ト ー カ﹂
伊東学道 ヲ夫 々相馬 一郎 ニ連 絡 セシメ 種 一ヲ、 右中橋広小路電車停留場附近 ニ於 テ被告人乕田万吉 ヲ
ム﹂其 他 ノ共 産 主義 的 教育 ヲ受 ケ傍 ラ ﹁サヴ エー ト﹂ 全 聯 邦共 産 党
( 東 洋勤 労 者 共 産 主 義 大学 略 称 クー ト ベ ー) ニ入学 シ ﹁レー ニニズ
三、同年七月十六日頃右今川橋松屋呉服店附近 ニ於 テ被告人山神 夫 々相 馬 一郎 ニ連絡 セシメ 四、同年 七月二十 六日頃岡市神田区松永町電車停留場附近及下谷
告 人 亀 田金 司 ト会 合 シ同 人 ニ対 シ東 京 府 下 尾 久 町附 近 ニ居 住 ス
四 、 同年 七 月十 日頃 同 市牛 込 区 加 賀 町 二丁 目 附 近 ノ路 上 ニ於 テ被
ルトコロ
コ ト ヲ命 シ 同 月十 三 日頃 東 京 市 下谷 区 御 徒 町 電車 停 留 場 附近 ニ
ル 者 カ前 示 ﹁ク ート ベー﹂ ニ在 学 セシ者 ナ ル ヤ否 ヤ ヲ探 索 ス ル
党 員 候 補 者 トナ リ 同大 学 ヲ 卒業 後 昭 和 三 年 四 月中 帰 国 シタ ル モ ノ ナ
第 一、 昭 和 二 年 七 月頃 同 地 ニ於 テ 日本 共 産 党 カ前 示 ノ如 キ 目 的 ヲ有
田 区 今 川 橋 電車 停 留 場 附近 ニ於 テ同党 ト ノ連 絡 ヲ求 メ テ横 浜 ヨ
五 、 右 河 合 悦 三及 被 告 人野 坂竜 ト夫 々協 議 シ同 月 十 四 日頃 同市 神
両名 ヲ河 合 悦三 ニ紹 介 シテ連 絡 セ シメ
於 テ右 亀 田金 司 及 ロシヤ ヨリ帰 国 シ タ ル石 井 事吉 村 英 ト会合 シ
ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ前 示渡 辺政 之 輔 外 数名 ノ 同党 派遣 代 表 ニヨリ 同党 中 央委 員候 補 者 ニ銓 衡 セラ レテ之 ニ加 入 シ 第 二、 昭 和 三 年 五 月頃 被 告 人野 坂 竜 ノ連 絡 ニヨリ東 京市 日 本 橋 区浪
策応シ
花 町 七番 地 渡 辺 政之 輔 方 ニ於 テ同 人 ト会 合 同 人方 ニ同 居 シテ協 議
日本 橋 区 中 橋広 小 路 電 車 停留 場 附 近 ニ於 テ ロシ ヤ ヨリ帰 国 シタ
リ 上京 シタ ル右 世 古 重 郎 ヲ河 合 悦 三 ニ紹介 シ テ連絡 セシ メ同市
一、 イ、 同 年 五 月 二十 五 日頃東 京市 日本 橋 区 通 一丁目 白 木 屋 呉服
第 三 、 右渡 辺政 之 輔 ノ命 ヲ受 ケ
ル ス ミ ル ノ フ事 伊 東 学道 ニ会合 シ翌 十 五 日同 区 浅草 橋附 近 ニ於
六、 被 告 人 市 川義 雄 、 同河 合 悦 三 ト夫 々協議 シ同 月十 八 日頃 同 市
テ河 合 悦 三 ニ紹 介 シ テ之 ヲ 連 絡 セシ メ
下谷 区 西 町 電車 停 留 場 附 近 ニ於 テ被 告 人 沼田 市 郎 ニ会 合 シ連 絡
店 ニ於 テ被 告 人世 古 重 郎、 同中 川 為 助 ノ両名 ト会 合 連 絡 ニ付
渡 辺政 之 輔 ニ、 同 月 二十 七 日頃 同 区 浅 草 公 園 団十 郎 銅 像 附近
ノ方 法 ヲ協 議 シ翌 十 九 日頃 同 区 上野 松 坂屋 附 近 ニ於 テ 同 人 ヲ河
キ協 議 シ翌 二十 六 日同 市 浅草 区 ノ某 料 亭 ニ於 テ 右世 古 重 郎 ヲ
ニ於 テ右 中 川為 助 ヲ党 員 三 田村 四 郎 ニ夫 々紹 介 シ テ之 ヲ 連絡
紹 介 シ テ連 絡 セ シメ
同 市 京橋 区 中 橋 広 小路 高 島 屋 呉 服店 附 近 ニ於 テ夫 々河 合 悦三 ニ
一ヲ 同市 神 田 区 今川 橋松 屋 呉 服店 附 近 ニ於 テ被 告 人 乕 田 万吉 ヲ
七、 右野 坂 竜 及 河合 悦 三 ト夫 々協議 シ同 月 十 六 日頃 被 告 人山 神 種
合 悦 三 ニ紹 介 シテ連 絡 セ シ メ
セシ メ
道 ヨリ帰 京 シタ ル右 中 川 為 助 ヲ被 告 人 河 合悦 三 ニ紹 介 シ テ之
ロ、 同 年 六 月 十 三 日頃 前 示 浅草 公園 団 十 郎 銅像 附近 ニ於 テ北海
ヲ連 絡 セシ メ
リ 帰 国 シ タ ル富 田事 酒 井 定 吉 ニ会合 連 絡 シ翌 日 同 市下 谷 区 鶯 谷
二、 同 年 六 月上 旬 頃 同市 京橋 区 銀 座松 坂 屋 呉 服店 ニ於 テ ロシ ヤ ヨ
国 シタ ル ソ コ ロ ニコ フ事 伊 藤 政 之助 ニ会 合 シ連 絡方 法 ニ付 キ協
八、 同 年 七 月 二十 日 頃 同 市神 田 区 昌平 橋 附 近 ニ於 テ ロシ ヤ ヨリ帰
議 シ其 頃 同区 松 住 町 電車 停 留 場附 近 ニ於 テ同 人 ヲ河 合 悦 三 ニ紹
附近 ノ陸 橋 ニ於 テ同 人 ヲ右 渡 辺 政之 輔 ニ紹 介 シ テ連 絡 セ シ メ
介 シ テ連 絡 セ シ メ
三 、 被 告 人河 合 悦 三 ト協 議 シ同 年 六 月 三十 日頃 同 市 日木 橋 区 日本
ニ連 絡 セ シメ
銀行 前 電 車停 留 場 附近 ニ於 テ被 告 人佐 藤 広 次 ヲ被 告 人河 合 悦 三
九、 野 坂 竜 、 河 合 悦三 ト夫 々協議 シ同 月 二 十 六 日頃 同市 神 田 区松
以 テ同党 ノ目 的 遂行 ノ為 ニスル 行為 ヲ為 シ
区 仲御 徒 町電 車 停留 場 附 近ニ 於 テ都 事 与 田 徳太 郎 及 被 告 人 山本
立 シ労働 運 動 ニ従 事 シ 居 タ ルト コ ロ大 正十 五 年 十 月頃 上 海 ナ ル中 華
勤 務 シ居 タ ル カ神 戸市 ニ於 テ白 土 五郎 外 数 名 ト共 ニ海 員刷 新 会 ヲ 設
予 テ ヨリ 日本 郵 船株 式 会 社 神 戸支 店 ニ雇 ハレ船員 ト シテ欧 洲航 路 ニ
被 告 人 田中 松 次 郎 ハ
作 馬ニ 夫 々会 合 シ同 月 二十 七 日 頃 同市 神 田 区錦 町三 丁 目 電 車 停
永 町電 車 停 留 場ニ 於 テ被 告 人 世古 重 郎 、 同 田中 松 次 郎ニ 、 下 谷
留 場 附 近ニ 於 テ右 山本 作 馬 ヲ、 同 区須 田 町 電車 停 留 場ニ 於 テ 与
ニ渡 航 シ モ ス コー ナル東 洋 勤 労 者 共産 主 義 大 学 ニ入学 シ ﹁レー ニ ニ
海 員 総 工 会本 部 幹 部 某 ノ推 薦 ニヨリ支 那学 生 三 十余 名 ト共 ニ ロシヤ
ズ ム﹂ 其 他 ノ共 産 主義 的 教 育 ヲ 受 ケ其 間 ﹁サヴ エー ト﹂ 全 聯 邦共 産
田 徳 太 郎 ヲ夫 々被 告 人宮 原省 久ニ 紹介 連 絡 セ シメ 同区 末 広 町 河
党 ニ入 党 セ ム ト欲 シ ﹁ザ イ ヤプ レー ニヱ﹂ ( 申 告書 ) ヲ提 出 シ昭 和
合 悦 三 方ニ 於 テ被 告 人 田 口 ツギ ニ対 シ右 田 中松 次 郎 ヲ紹 介 シ テ 河合 悦 三 ト連 絡 セ シメ
社 ナ ル コ トヲ知 リナ カ ラ 之 ニ加 入 シ
片 山 潜 ノ勧誘 ニ ヨリ 日 本共 産 党 カ前 示 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘密 結
第 一、 大 正 十 五年 十 二 月 末 頃 モ ス コーナ ル ﹁ルク スホ テ ル﹂ ニ於 テ
三年 六 月 上旬 同大 学 ヲ 卒業 シ タ ル モ ノナ ル ト コ ロ
第 四、 右 渡 辺 政之 輔 ノ命 ヲ受 ケ
親 方ニ 至 リ渡 辺 政 之 輔 ノ住 居 ヲ報 告 シ連 絡ニ 付 キ協 議 シ
一、 同 年 五 月下 旬 頃 群 馬 県前 橋 市甲 岩 町 ナ ル同党 中 央 委 員 鍋 山貞
同 年 七 月 二 日頃 群 馬 県草 津 温 泉 ニ 至 リ同 地ニ 滞在 セル渡 辺 政 之 輔ニ 対 シ治 安 維 持 法 改 正 発布 ノ件ニ 付 キ テ報 告 ヲ為 シ
﹁ク ー ト ベー﹂ 細 胞 外 国党 員 指 導 部 ニ属 シ屡 々会 合 ニ出 席 シ テ同
第 二、 爾 来昭 和三 年 六 月 上旬 頃 迄 ノ間 ﹁サ ヴ エー ト﹂ 全 聯 邦 共産 党
大 学 自 治問 題 其 他 ニ付 キ 討 議 シ 同 年 六 月 二十 日 頃 ﹁コミ ンテ ル
三 、 同 年 五 月下 旬 頃 及 六 月中 旬 頃 ノ二 回麹 町区飯 田 町 同党 中 央 委
ン﹂ 東 洋 部 ヨリ帰 国 ノ上 日本 共 産党 組織 拡 大 ニ努 力 ス ヘキ旨 ノ命
員 三 田 村 四郎 方ニ 至 リ 同 人ニ 対 シ右渡 辺政 之 輔 ヨリ委 托 セラ レ タ ル新 聞 紙包 一個 外 一点 ヲ 交付 シ之 ヲ伝 達 シ タル 外 同年 七 月 中
一、 減 員減 給 反対 協 定 賃 銀 ノ即 時 実 行
導 ク コト其 為 当 面 ノ問 題 即 チ戦 術 ト シテ
開 陳 シ其 方針 ト シ テ ハ日常 闘 争 ヲ激 発 シ テ海 員 大 衆 ヲ左 翼 組織 ニ
員 ヲ獲 得 スル方 針 同 戦 術 当面 ノ緊 急 ナ ル組 織 運 動 ニ関 ス ル意見 ヲ
末 広 町 河 合悦 三方 ニ於 テ 同人 ニ会 合 シ同 人 ニ対 シ海員 間 ニ共産 党
第 三 、 同 年 同 月 二十 七 日 頃被 告 人 相 馬 一郎 ノ連 絡 ニ ヨリ前 示 神田 区
ヲ受 ケ テ同年 七 月二 十 三 日頃 東 京 市 ニ帰 着 シ
同 市 神 田 区松 富 町右 三 田村 四郎 方ニ 数 回使 シ 四、 同 年 七 月中 旬 頃 二回 同市 牛込 区 水道 町被 告 人 国領 五 一郎 方 ニ 使 シ右 渡 辺政 之 輔 方ニ 来 ル ヘキ 旨 伝 達 シ 第五、 一、 同 年 六 月 下旬 頃 右 渡 辺 方ニ 於 テ雑 誌 ﹁マル ク ス主義 ﹂ 原 稿 一 束 ヲ野 坂 竜ニ 伝 達 ス ヘク 丹 野 セ ツ ニ交付 シ 二、 同 年 七 月十 八 日頃 同 市 下谷 区 西 町電 車 停 留 場ニ 於 テ右 ﹁マル ク ス主 義 ﹂ 原稿 ヲ市 川義 雄ニ 交 付 シ
三
二
海員 刷 新 会 ノ拡 大 及大 会 準備 ヲ為 ス コト
港 湾 船 舶 代表 者 会議 ノ組 織
等 ヲ決 定 シ 且 ツ同 人ニ 対 シ ﹁無 産者 新 聞 ﹂永 久購 読 者 ヲ刷 新 会
二 、海 員 組合 ノ分 裂 ニ対 ス ル反 対
内 ニ作 ル ヘキ コトヲ命 シ
三 、 司厨 同 盟 ト海 員 組 合 ト ノ無 条 件 即時 合 同 四、海 員 組 合 内部 ノ民 主 主義 化
ニ、 八月 四 日 頃横 浜市 中区 南太 田 町 千九 百 八十 四番 地ニ 海 員 刷新 会 事 務 所兼 倶 楽 部 ヲ設 置 シ
一、 船 内 委 員 会 ノ形 成
当 面 ノ緊急 ナ ル組 織 運 動 ト シ テ
二、 港 湾 船 舶 代表 者 会 議 ノ組 織
三 、 八 月 上旬 頃 右 被 告 人 宅ニ 於 テ党 員 小 松 ち づ ヨリ前 示 河合 悦
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニセ ル行 為 ヲ為 シ
万 吉 外 二名 ノ出 席 アリ タ ル ノ ミ ニテ決 議 スル ニ至ラ ス
右 決 定方 針 ヲ議 案 ト シテ 可決 セ ムト シ タ ル モ同 会会 員 平 田 千
四、 八月 十 四 日頃 右 事 務 所ニ 於 テ港 湾船 舶 代 表 者 会議 ヲ招 集 シ
三 第 七 ノ四 記載 ノ ﹁レポ ー ト﹂ ヲ受 ケ
三 、 海 員刷 新 会 ノ拡 大 及其 大 会 ノ準 備 ヲ 必要 ト ス ル旨 ノ意 見 書 ヲ 交付 シ之 ニ基 キ被 告 人国領 五 一郎 ト共 ニ運 動 上 ノ協 議 ヲ遂 ケ ﹁オ ル ガ ナイ ザ ー﹂ ト シ テ横 浜 ニ派 遣 セラ レ
区富 家町 千 二百 三十 三番 地 大場 芳雄 方 ニ居 住 ノ曩 ニ派遣 サ レ居 タ
第 四、 同 年 七 月 二十 九 日頃 ヨリ同 年 八 月 中旬 頃 迄 ノ間横 浜市 神 奈 川
被 告 人世 古 重 郎 ハ
テ神 戸市 ニ於 テ右 田 中松 次 郎 等 ノ主宰 ス ル海 員 刷新 会ニ 加 入 シ雑 誌
予 テ ヨリ 日本 郵 船 株式 会 社 汽 船 博多 丸 、春 日丸 等ニ 乗 組 ミ後 下 船 シ
ル被 告 人 世 古 重 郎 ト数 回同 所 ニ会合 協 議 ヲ遂 ケ党 勢 ノ拡 大 ニ努 メ
一、 八 月 上旬 頃
タ ル カ其 間
﹁水 火夫 新 聞 ﹂ ノ発 送等ニ 従 事 シ居 タ ルカ 大 正 十 四年 九 月頃 徳 田 球
減 員 減 給 ニ対 スル反 対 、協 定 賃 銀 ノ即 時 実行
挙 ニ ヨリ 危機ニ 瀕 セ ル ヲ以 テ帰 国 ノ上 同党 ノ為 ニ働 ク ヘキ旨 ノ命 ヲ
卒 業 後 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 執 行 委 員片 山潜 ヨリ 日本 共産 党 ハ過般 ノ検
一ノ推薦 ニ ヨリ ロシ ヤ ニ渡 航 シ モ ス コーナ ル 東洋 勤 労 者共 産 主 義 大
海 員 組合 ノ分 裂 反対
組織 ニ導 ク コト
イ 、運 動 方 針 ト シテ ハ海 員 ノ日常 闘 争 ヲ激 発 シ海 員 大 衆 ヲ左 翼
一
受 ケ被 皆 人中 川 為 助 ト共 ニ昭 和 三 年 五 月 二十 日 頃帰 国 シ タル モノ ナ
学ニ 入 学 シ ﹁レー ニ ニズ ム」 其 他 ノ共産 主 義 的 教育 ヲ受 ケ 同大 学 ヲ
二
海 員 組 合 ト 司 厨同 盟 ト ノ無 条 件 合 同 促 進
ル ト コ ロ日 本 共産 党 カ前 記 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナル コト ヲ
ロ、戦 術 ト シ テ ハ
三
海 員 組 合内 部ニ 於 ケ ル民 主 主義 化ニ 導 ク コト
船 内委 員会 ノ形成
第 一、被 告 人市 川 義 雄 ノ連 絡 ニ ヨリ 同 月 二十 五 、 六 日頃 東 京市 日本
知 リ ナカ ラ
四
一
ハ、当 面 緊 急 ノ組 織 的運 動 ト シ テ ハ
党 ノ情 勢 ヲ聞 キ連 絡 方 法 ヲ約 シ翌 二十 六、 七 日 頃同 人 ノ連 絡 ニ ヨ
橋 区 白 木 屋 呉 服店 附 近 ノ蕎 麦 屋ニ 於 テ被 告 人 相 馬 一郎ニ 会合 シ 同
シ且 ツ同 人 ヨリ入 党 ノ勧誘 ヲ受 ケ テ之ニ 加 入 シ
及 右 久 保楠 蔵 、 党 員 田中 清玄 等 作 成ニ 係 ル書 信 一通 ヲ同 人ニ 交付
運 動 情勢 ヲ記 シ タ ル被 告 人及 久 保楠 蔵 共 同作 成ニ 係 ル報 告 書 一通
第 五、 同年 七 月三 十 日 頃 ヨリ 八月中 旬 頃 迄 ノ間前 示被 告 人 田 中松 次
協議 セシメ
五 百 三 十 六番 地 久 保楠 蔵 方ニ 同 伴 シ同 人 ヲ紹 介 シ党 員 田 中 清 玄 ト
第 四、 同 年 七 月 二十 七 日 頃右 河 合 悦 三 ヲ横 浜市 中 区 久保 町 外 荒 具千
リ同 市 浅 草 区 浅草 公園 附 近 ノ某料 理 店 ニ於 テ 同党 中 央 委 員長 渡 辺 政 之 輔ニ 会 合 シ同 人 ヨリ 海 員刷 新 会 ノ党 責任 者 ト シ テ横 浜 派遣 ヲ 命 セラ レ
一、 同 年 五 月末 頃 横 浜市 中区 花 咲 町 二 丁目 二十 二番 地 飲食 店 中 島
第 二、
一、 八 月 上旬 頃 同所ニ 於 テ海 員刷 新会 ノ運 動方 針 ト シテ被 告 人田
郎方ニ 於 テ同 人 ト数 回会 合 策 応 シタ ル カ其 間
中 松 次 郎 第 四 ノ 一記 載 ノ事 項 ヲ決 定 シ其 頃 之 ヲ神 戸 ナ ル植 田 多
貞 一方 ニ居 ヲ定 メ海 員刷 新 会 ノ状 況 ヲ調 査 シ 六月 十 五 日頃 海 員
平ニ 通 知 ス ヘク 同会 会 員 門 脇 長 之助ニ 委 托 シ
刷 新 会 員 ニシ テ党 員 ナ ル久 保 楠蔵 ト会合 シ同 会 ノ事 務所 ヲ復 活 スル 件 ヲ協 議 シ其 頃 久保 楠 蔵 ヨリ ﹁ 無 産 者 新 聞 ﹂ 取次 事 務 引 受
三、 八 月十 二 日 頃右 同 会 事務 所ニ 於 テ港 湾 船舶 代 表 者 会議 準 備 委
二、 八 月 四日 頃 前 示田 中 松次 郎 第 四 ノ 二記 載 ノ事 項 ヲ実行 シ
ケ 在 神 戸 海員 刷 新 会 員植 田多 平 ト 連絡 ヲ執 リ其 組 織 拡大 ニ力 メ 二、 同 年 六 月 二十 四、 五 日頃 被 告 人 居 宅ニ 於 テ新党 準 備会 役 員 鳥
ル モ来 会 者 少 ク 之 ヲ遂 ケ ス
員 会 ヲ開 催 シ右 田中 松 次 郎 ト決 定 シ タ ル事項 ヲ決 議 セ ムト シタ
越 巌 、 久 保楠 蔵 ト会 合協 議 ノ上 海 員刷 新 会運 動 方 針 ト シ テ
ロ、 会 員 ヨリ寄 付 ヲ募 リ横 浜海 員 刷 新会 倶 楽 部 、 事 務所 及 同 会
被 告 人 中川 為 助 ハ
以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
約 三十 枚 ヲ謄 写 シ植 田 多 平ニ 送付 ス ヘク右平 田 千万吉ニ 委 托 シ
招 集 シ議 決ニ 至 ラ サ リ シ モ其 頃 右議 案 ヲ決議 ア リ シ モノ ト シ テ
四、 八 月十 四 日 頃 同所ニ 於 テ右 田中 松 次 郎 第 四 ノ 四記載 ノ会 議 ヲ
イ、海 員 刷新 会 ヲ横 浜ニ 再 組 織 ス ル コト
機 関 紙 ﹁水火 夫 新 聞 ﹂ ノ復 活 ハ、 ﹁無 産者 新 聞 ﹂ ヲ 同 会員ニ 発 送 シ代 金 ノ徴 集 ヲ 厳格 ニス ル コト ニ、 同 会 支部 ヲ福 岡 県 若松 市及 北 海 道 小 樽市ニ 設 置 スル コト ホ、 同 会 会費 ヲ 五十 銭 ト シ正確ニ 徴 集 スル コト
第 三 、被 告 人河 合 悦 三 ノ命 ヲ受 ケ 七 月 二十 六 、 七 日頃 東 京 市 内 両 国
ヤ ニ渡 航 シ東洋 勤 労者 共 産 主義 大 学ニ 入学 シ ﹁レー ニ ニズ ム﹂ 其他
正十 四年 八 月頃 徳 田球 一ノ推薦 ニヨリ 被 告 人 亀田 金 司等 ト共 ニロ シ
会 、 関 東 出 版労 働 組 合 等ニ 加 盟 シ労 働運 動ニ 従 事 シ居 タ ル ト コ ロ大
元 製 図 工 ニシテ予 テ社 会 主義 思想 ヲ懐 キ大 正十 三 年 頃 ヨリ 政 治 研究
橋 附 近ニ 於 テ 同人ニ 対 シ 海 員 刷 新 会 会 員数 、 ﹁無 産者 新 聞 ﹂ 購 読
等 ヲ決 定 シ右 決 定 ヲ神 戸 ナ ル植 田多 平 ニ通 知 シ
者 数 、 昭 和 三 年春 ノ社外 船 ﹁ス トラ イ キ﹂ニ 対 ス ル観 察 、 刷 新 会
ノ共 産 主 義 的 教 育 ヲ受 ケ昭 和二 年 五 月右 大 学 ヲ卒業 シ ﹁コミ ン テ ル ヲ与 へ
藤 某 ト会 合 シ同 組 合 ノ情 況 ヲ聴 取 シ タ ル上 之ニ 対 シ組 織 上 ノ指 示
予 テ ヨリ評 議 会 中 央 委 員 ト シ テ労 働運 動ニ 従 事 中 大 正十 四 年九 月中
被 告 人 乕 田 万吉 ハ
以 テ同党 ノ目 的遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
ン﹂常 任 委 員片 山 潜 ヨリ帰 国 シ テ 日本 共 産 党 ノ組 織 拡 大 ノ為 ニ努 力 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ被 告 人世 古 重 郎 ト共ニ 昭 和 三年 五 月二 十 日過 頃
第 一、 昭 和 三 年 五 月下 旬 頃 東 京市 浅 草 区 浅 草 公園 ニ於 テ相 馬 一郎 ノ
コー ナ ル東 洋 勤 労者 共 産 主義 大 学 ニ入学 シ ﹁レ ー ニ ニズ ム﹂其 他 ノ
徳 田球 一ノ推薦 ニ ヨリ被 告 人世 古 重 郎等 ト共 ニ ロシヤ ニ渡 航 シ モス
東 京市ニ 帰 着 シタ ル モノ ナ ルト コ ロ
連 絡 ニ ヨリ党 員 三 田村 四郎ニ 会合 シ 日本 共 産党 カ前 示 ノ 如 キ目 的
﹁オ ル ガナ イ ザ ー﹂ ト シ テ小樽ニ 赴 任 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ テ之ニ
第 二、
社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之ニ 加 入 シ
合 悦 三 ノ勧 誘ニ 応 シ 日本 共 産 党 カ前 示 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結
第 一、 同 年 七 月 十七 日頃東 京市 本 郷区 御茶 ノ水 聖橋 附近ニ 於 テ 右 河
頃 帰 朝 シタ ル モ ノナ ル ト コ ロ
﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ帰 国命 令 ヲ受 ケ 急 遽出 発 シ テ同年 七 月十 四 日
共 産 主 義的 教 育 ヲ受 ケ 昭 和 三年 六 月同大 学 ヲ卒 業 シ岡大 学 ヲ通 シ テ
ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル ノ情 ヲ 知 リ ナ カ ラ 同 人 ヨリ党 再組 織 ノ為
加入 シ 第 二、 即 日上 野 駅 ヲ出 発赴 任 シ 北海 道 小 樽 市 稲 穂 町太 田 方ニ 居 ヲ定 メ同地ニ 於 ケ ル印刷 工場 ヲ物 色 シ タ ル モ発 見 シ得 ス六 月 上旬 会 々 警 察 官 ノ臨 検ニ 遭 ヒタ ル為 身 辺 ノ不安 ヲ感 シ テ帰 京 シ 第 三 、 同年 六 月十 四 日 頃 右浅草 公 園ニ 於 テ相 馬 一郎 ノ連 絡 ニヨリ被
市 浅草 区 三筋 町 電 車 停 留場 ニ於 テ同 人 ヨリ 至急 職 ヲ求 メ テ日本 労
告 人河 合 悦 三ニ 会合 シ北 海 道 ノ情勢 及 帰 京 ノ理由 ヲ報 告 シ翌 日 同
レ
一、 同 日同 所ニ 於 テ右 河 合 悦 三 ヨリ工 場ニ 就 職 ス ヘキ旨 ヲ命 セラ
同山 神 種 一、 同沼 田 市 郎 、、 同山 本 作 馬、 党 員 小 松 ちづ 等 ト数
内 外数 箇 所ニ 於 テ右 河 合 悦 三 、被 告 人 宮 原省 久、 同 高岡 一男 、
二、 爾 来 同 年 八 月五 日頃 迄 ノ間 同市 本 郷区 御 茶 ノ水 附近 外 東 京 市
一箇 所ニ 於 テ右 宮 原省 久 ト数 回 会 合連 絡 シ同 年 八 月中 日 本 労働 総
第 四、爾 来 七 月下 旬 迄 ノ間 同市 日 本 橋区 北 島 町電 車 停留 場 外 同市 内
ノ連 絡 者 ト シ テ被 告 人 宮 原省 久 ヲ紹 介 サ レ
働 総 同盟ニ 加 入 シ党 ノ組 織 拡 大ニ 努 ム ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ 且 ツ今 後
同 盟ニ 加入 シ
八十 五番 地 黎 明 寮 被 告 人 居室 其 他ニ 於 テ党 員 伊 藤 政 之助 ト数 回策
人山 本 作 馬 、 同 山神 種 一、 同沼 田 市 郎ニ 閲覧 セシ メ右河 合 悦
西 巣 鴨 町 木村 フ キ方ニ 於 テ ﹁赤 旗 ﹂ ( 第 二十 号 ) 一部 ヲ 被 告
イ、 同 年 七 月 二十 五 日頃 小松 ちづ ノ依托 ニヨリ東 京 府北 豊 島 郡
ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ受 ケ其 間
回会 合 連 絡 シ宮 原省 久 ヨリ 日労 党 系 組合ニ 加 入 シ分 派運 動 ヲ為
応 連絡 シ党 上 部 ト ノ連 絡 杜 絶 シタ ル ヲ以 テ関 東出 版 労 働 組 合 ノ運
第 五 、 同 年九 月末 頃 ヨリ 十 月下 旬 頃 迄 ノ間 同市 本 所 区松 倉 町 二丁 目
動ニ 参 加 セム コト ヲ企 テ 同市 神 田 区常 盤橋 附 近ニ 於 テ同 組 合 員佐
三 ノ命 ニヨリ翌 日 各自 在 宅 ス ヘキ 旨 ヲ同 人 等 ニ伝達 シ ロ、 翌 二十 六 日頃 東 京 府北 豊 島郡 西 巣 鴨 町池 袋 六 百 二十 七 番 地 沢 田 保治 方 被 告 人 居 室 ニ於 テ右 河合 悦 三 ニ会 合 協議 シ ハ、 右 小松 ち づ ノ依 托 ヲ受 ケ 東 京市 下 谷 区 下 車 坂 町 四十 二番 地
シ乕 田 万吉 ト連 絡 ヲ保 ツ ヘキ旨 指 令 ヲ受 ケ同 月十 九 日 頃 ヨリ八 月
五 日頃 迄 ノ間 前示 沢 田 保 治 方 等 ニ於 テ乕 田 万吉 ト同 居 シ 互 ニ連 絡
一、 七 月 二十 六 日河 合 悦 三 ノ命 ヲ受 ケ東 京府 北 豊 島 郡西 巣 鴨町 木
策 応 シ タ ル カ其 間
ル ヘキ旨 ノ指 令 ヲ 伝 達 シ
村 フキ方 ニ至 リ右 山 神 種 一、 山本 作 馬 ニ対 シ同 日右 沢 田 方 ニ来
二 、乕 田万 吉 ヲ介 シ タ ル 上部 ノ命 ニヨリ同 月 二十 九 日 頃 同 町池 袋
遠 藤 甚松 方 外 東 京 市 外 二箇 所 ニ於 テ右 沼田 市 郎 、山 本 作 馬 、
ヲ 書 ク ヘキ旨 ヲ伝 達 シ尚 同 人 等 ヨリ党 費 納 付 方 ノ委 托 ヲ受 ケ
ニ入 リ分 派 運 動 ヲ為 サ ム コト ヲ企 図 シ タ ル外 ﹁赤 旗 ﹂ ノ配布 ヲ
六 百 四十 七 番 地 若 原製 糸 会 社 工場 ニ雇 ハレ日労 党 系 ノ労 働組 合
高 岡 一男 等 ニ ﹁赤 旗 ﹂ ( 第 二十 二 号) ヲ夫 々交 付 シ 其 感 想 文
之 ニ ﹁レポ ー ト﹂ ヲ 伝 達 ス ヘキ命 ヲ受 ケ東 京 市 神 田区 末 広 町
受 ケ党 費 ヲ納 入 シ
ニ、 同 年 八 月五 日頃 右 宮 原省 久 ヨリ右 河 合 悦 三 ノ安否 ヲ探 索 シ
十 番 地 河合 悦 三方 ニ 至 リ テ之 ヲ探 索 シ
ナルト コロ
努 力 ス ヘキ 旨 ノ命 ヲ受 ケ急 遽 出発 シ テ同年 七 月中 旬 帰 朝 シタ ル モノ
六 月之 ヲ卒 業 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ帰 国 ノ上 日本 共 産党 ニ加 入 シ
学 ニ入 学 シ ﹁レー ニ ニズ ム﹂ 其他 ノ共 産 主義 的教 育 ヲ受 ケ昭 和 三年
松 ノ推 薦 ニヨリ ロシ ヤ ニ渡 航 シ モス コー ナ ル東 洋 勤 労 者 共 産 主義 大
大 阪 支 部 調 査 係 ト シ テ労 働 運 動 ニ従 事中 大 正十 五 年 九 月 頃長 谷 川 寿
当 時 其 刑 ノ執行 ヲ終 リタ ル モ ノ ニシ テ予 テ ヨリ大 阪 金 属 労働 者 組 合
大 正十 四 年 十 月堺 区 裁 判 所 ニ於テ 騒 擾罪 ニヨリ懲 役 三 月 ニ処 セ ラ レ
河 合 悦 三 ノ勧誘 ニ応 シ日 本共 産 党 カ前 示 ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル秘 密
第 一、 同 年 同 月十 八日 頃 東 京市 京橋 区 銀 座松 屋 呉 服店 附 近 ニ於 テ右
東 京 市 ニ帰 着 シ タ ル モ ノナ ル ト コ ロ
共 産 党 組 織拡 大 ニ努 力 スル為 帰 国 ス ヘキ命 ヲ受 ケ テ 同年 七 月中旬 頃
シ タ ルカ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ被 告 人 沼 田市 郎 、山梨 某 ト共 ニ日本
ズ ム﹂ 其 他 ノ共 産 主 義 的 教 育 ヲ受 ケ昭 和 三年 五 月 下旬 同 大 学 ヲ卒業
十 一月 頃 モ ス コー ナル東 洋 勤労 者 共 産 主義 大 学 ニ入学 シ ﹁レ ー ニニ
ム ニスト、 グ ル ープ ﹂員 河 田賢 治 ノ推薦 ニ ヨリ ロシ ヤ ニ渡 航 シ同年
民 運 動 ニ従事 中 大 正 十 五年 九 月中 旬 頃被 告 人沼 田市 郎 ト共 ニ右 ﹁コ
予 テ ヨリ 日本 農 民 組 合香 川 県 支 部 聯 合 会琴 平 出張 所 書 記 等 ト シテ農
被 告 人 山神 種 一ハ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニ スル行 為 ヲ為 シ
第 一、 同 年 七 月 十 七 日頃 東 京 市本 郷区 御 茶 ノ水 聖橋 附 近 ニ於 テ 右河
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
被 告 人 高 岡 一男 ハ
以 テ同 党 ノ目 的 遂行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
合 悦 三 ノ勧誘 ニヨリ 日本 共 産党 カ前 示 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル 秘密 結
第 二、 爾 来 同 年 八 月頃 迄 ノ間 同市 日本 橋 区 茅場 町 電 車 停留 場 、 東 京
社 ナ ル コ トヲ知 リ ナ カラ 之 ニ加 入 シ 第 二、 同 年 同 月 十 八 日右 御 茶 ノ水 附 近 ニ於 テ 被 告 人宮 原 省 久 ト 会合
府 北 豊 島郡 西 巣 鴨 町 木村 フ キ方 外 同 市 内外 数 箇 所 ニ於 テ被 告 人宮
予 テ ヨリ 日本 農 民 組合 香 川 県 文 部 聯 合会 書 記 、 同 組合 本 部 争 議 部員
被 告 人 沼 田市 郎 ハ
以 テ同党 ノ目的 遂 行 ノ為 ニスル行 為 ヲ為 シ
等 ト シ テ農 民 運 動 ニ従 事 中 大 正十 五 年九 月頃 右河 田賢 治フ 推 薦 ニヨ
原省 久 、 河合 悦 三、乕 田 万吉 、 山 本 作馬 、 沼 田 市 郎 等 ト連 絡 策 応 シ其 間 山本 作馬 等 ト ﹁赤 旗 ﹂ ヲ回 覧 シ党 費 ヲ納 入 シ 沼 田市 郎 、 山
﹁レー ニ ニズ ム﹂ 其他 ノ共 産 主 義 的教 育 ヲ受 ケ 昭 和 三年 五 月 下旬 頃
リ ロ シ ヤ ニ渡 航 シ モス コー ナ ル東 洋 勤 労 者 共産 主義 大 学 ニ入学 シ
本 作 馬 ノ 連 絡 ニ任 シ 以 テ同 党 ノ目 的遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
同大 学 ヲ 卒業 シ ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ 日本 共 産党 組 織 拡 大 ノ為 帰 国
被 告 人 山 本 作馬 ハ 予 テ ヨリ農 民 組合 城 ノ原支 部 委 員 、 日 本農 民組 合 福 岡 県 聯合 会 書 記
ス ヘキ命 ヲ受 ケ テ同年 七 月 八 日頃 帰 国 シ タ ル モ ノナ ル ト コロ
東 京市 下谷 区 上 野 広 小路 附 近 ノ某 蕎麦 屋 ニ於 テ被 告 人河 合 悦 三、
第 一、 同年 七 月 二十 日頃 被 告 人市 川義 雄 、 同 相 馬 一郎 ノ連 絡 ニ ヨリ
宮 原省 久 ト会 合 シ右 河合 悦 三 ノ勧 誘 ニ応 シ テ 日本 共 産 党 カ 前 示 ノ
ロシ ヤ ニ渡 航 シ モス コー ナ ル東 洋 勤 労 者共 産 主 義 大 学 ニ入学 シ ﹁レ ー ニ ニズ ム﹂ 其 他 ノ共産 主 義 的 教 育 ヲ受 ケ昭 和 三年 六 月 上旬 同大 学
等 ト シテ農 民 運動 ニ従事 中 大 正 十 五 年 九 月頃 藤 井 哲 夫 ノ推薦 ニヨリ
ヲ 卒 業 シ 同 月 下旬 ﹁コミ ン テ ル ン﹂ ヨリ 日本 共 産 党 組 織 拡大 ノ為 ニ
如 キ 目的 ヲ有 ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ之 ニ加 入 シ
等 ト 回 覧 ノ後 乕 田 万吉 ニ交付 シ河 合悦 三 ノ命 ヲ受 ケ テ東 京 市 下谷
回 会 合 策 応 シ其 間 右 木村 方 ニ於 テ ﹁ 赤 旗 ﹂ ノ配布 ヲ受 ケ 山 神 種 一
於 テ 河 合 悦 三、 宮 原 省 久、 小松 ち づ、 山 神 種 一、 乕 田 万 吉 等 ト数
第 二、 爾 来 同年 八 月 六日 頃 迄 ノ問 前 示木 村 方 外東 京市 内外 数 箇 所 ニ
努 力 ス ヘキ命 ヲ受 ケ 被 告 人田 中 松 次 郎 等 ト共 ニ同地 ヲ 出 発 シ 同年 七 月 二 十 二 日 頃東 京 府 下大 井 町 ニ帰 着 シタ ル モノ ナ ルト コ ロ日本 共 産
リ 東 京 市 神 田区 錦 町 三 丁目 附 近 ニ於 テ被 告 人宮 原 省 久 ニ会合 シ同
第 一、 同 年 七 月 二十 四 日頃 被 告 人市 川 義雄 、 同相 馬 一郎 ノ連 絡 ニヨ
区 下車 坂 四十 二番 地 佐 藤 甚松 方 ニ居 ヲ定 メ党 費 ヲ 納 付 シ
党 カ 前 示 ノ 如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ ナ カ ラ
人 ノ命 ニ ヨリ東 京 府北 豊島 郡 西 巣 鴨 町 木村 フキ方 ニ於 テ被 告 人山
予 テ ヨリ関 東 金 属 労 働 組合 ニ加入 シ同組 合 麻 布 文 部 教 育部 員 トシ テ
被 告 人 佐 藤広 次 ハ
以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 ニスル行為 ヲ為 シ
第 二 、 同年 同 月 二十 六日頃 右 木 村 方 附 近 ニ於 テ河 合 悦 三 ヨリ 入党 ノ
労 働運 動 ニ従 事 中 大 正 十 四年 九 月初 旬頃 右 徳 田 球 一ノ推 薦 ニヨリ被
ヲ受 ケ
神 種 一、 同 沼田 市 郎、 同乕 田 万吉 等 ニ会 合 連 絡 シ ﹁赤旗 ﹂ ノ 配布
勧 誘 ヲ受 ケ テ之 ニ加 入 シ更 ニ右 木 村 方 ニ於 テ同 人 ヨリ 工場 ﹂ ニ入 リ
告 人 亀 田金 司等 ト共 ニ ロシ ヤ ニ渡 航 シ右 東 洋 勤 労 者 共 産主 義 大 学 ニ
ー ト﹂ 全 聯邦 共 産 主 義青 年 同盟 (コ ム ソモ ー ル) ニ加 盟 シ昭 和 二年
入学 シ ﹁レー ニ ニズ ム﹂ 其 他 ノ共 産 主義 的 教 育 ヲ受 ケ傍 ラ ﹁サ ヴ エ
中間 派組 合 ニ加 入 ス ヘキ命 ヲ受 ケ 第 三、 同 日 ヨリ八 月 二 日迄 ノ間 同府 荏 原郡 五 反 田 大 光軽 合 金 鋳 工場 ニ入 リ右 乕 田万 吉 等 ト策 応 連 絡 シ党 費 ヲ納 入 シ
第 一、 同年 六年 三 十 日 頃東 京 市 日本 橋 区 日本 銀 行前 電 車 停 留 場 附 近
申 渡 ヲ受 ケ同 年 六月 下旬 頃 帰 朝 シ タル モノ ナ ル ト コ ロ
日 本 共産 党 ハ検 挙 ヲ 受 ケ タ ル ニヨリ 之 カ組 織 拡 大 ノ為 ニ帰 国 ス ヘク
六 月初 旬 同大 学 ヲ卒 業 シ昭 和 三年 五 、 六 月頃 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ ヨリ
ノナ ルト コ ロ日本 共産 党 カ前 示 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コ
党 ノ組織 拡大 ニ努力 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ 受 ケ同 年 六 月中 旬 帰 国 シ タ ル モ
共 産党 ハ同年 三月 ノ検 挙 ニヨリ 危 機 ニ瀕 セルヲ 以テ 急 遽 帰 国 ノ 上 同
大 学 ヲ卒 業 シ昭 和 三 年五 月下 旬 頃 ﹁コミ ンテ ル ン﹂ 東 洋 部 ヨリ 日本
ケ 傍 ラ ﹁サ ヴ エー ト ﹂全 聯 邦 共 産 青 年 同盟 ニ加 入 シ昭 和 二年 三 月 同
ト ヲ知 リ ナ カ ラ
ニ於 テ右 河 合 悦 三 ニ会合 シ 日本 共 産党 カ前 示 ノ如 キ目 的 ヲ有 スル 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ 知 リ ナ カラ 入 党 ヲ申 出 テ其 承 諾 ヲ得 テ之 ニ加
第 一、 同年 七 月十 日 頃牛 込 区 加 賀 町 二 丁目 三 十 三番 地 先路 上 ニ於 テ
市 下 谷区 御 徒 町 電車 停 留 場 附 近 ニ於 テ同 人 ヲ シ テ相 馬 一郎 並 ニ被
ニ ロシ ヤ ヨリ帰 国 セル石 井 事 吉 村英 ト会 合 連 絡 シ同 月中 旬 頃東 京
被 告 人 相 馬 一郎 ト 会合 協 議 シ同 人 ノ命 ニヨリ 東京 府 下尾 久 町 附近
入シ
職 ス ヘキ コト ノ命 ヲ 受 ケ爾 来 同 年 八 月 頃迄 ノ間 同 人 及被 告 人 亀 田
第 二 、右 同 所 ニ於 テ同 人 ヨリ同 党 再 組織 ノ為 ニ活 動 ス ヘキ コト、 就
金 司 ト連 絡 策 応 シタ ルカ其 間
告 人河 合 悦 三 ニ会 合 セシ メ
﹁フラク シ ヨ ン﹂ ト シ テ活 動 ス ヘキ旨 ノ命 ヲ受 ケ同 月十 五 日 頃 ヨ
第 二、 同 日 同所 ニ於 テ右 河 合 悦 三 ヨリ 東 京市 内 ノ工 場 ニ入 リ 同 党
リ同 年 八 月十 日頃 迄 ノ間 同 市 日本 橋 区鉄 砲 町 電車 停 留 場 外 市 内外
車 停留 場 附 近 等 ニ於 テ右河 合 悦 三 ニ数 回会 合 シ同 人 ヨリ被 告 人
一、 同年 七 月十 日 頃 ヨリ 八 月初 旬 頃 迄 ノ間 同 市 日本 橋 区本 石 町 電
亀 田金 司 ト連 絡 ヲ 保 ツ ヘキ指 令 ヲ 受 ケ就 職 ノ点 ニ付 キ協 議 シ
数 箇 所 ニ於 テ右 河 合悦 三、 被 告 人 宮 原省 久 、 同佐 藤 広 次 、党 員 小
松 ち づ等 ト数 回 会 合協 議 シ テ連 絡 ヲ 保 チ党 中 央機 関 紙 ﹁赤旗 ﹂ ノ
通 リ某 家 ニ同 居 シ又 ハ東 京 市 牛 込 区 横寺 町 三 十 六番 地 宮 田 方 等
伝 達 ヲ為 ス等 党 ノ組織 拡 大 ニ努 力 シ
二、 同年 七 月十 七 日 頃 ヨリ右 亀 田 金 司 ト共 ニ東 京府 下赤 羽 町 劇 場
ニ於 テ 同 人 ト屡 々会合 シ テ連 絡 ヲ 保 チ其 間 ﹁赤旗 ﹂ ノ 配布 ヲ受
被告 人 市 川 義雄 ハ
以 テ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ 為 シ
ケ 同 人 ノ帰 郷後 ハ同 家 ニ来 訪 ス ル同 志 ヲ求 メ テ党 ト ノ連 絡 方 法 ヲ講シ
シ テ労 働運 動 ニ従 事 中 大 正 十 四年 八月 頃 右徳 田 球 一ノ推薦 ニ ヨリ 被
予 テ ヨリ関 東 印 刷 労 働 組 合執 行 委 員 、出 版 労 働 組 合支 部組 織 係 等 ト
和 三 年 四 月中 旬 頃東 京市 本 郷 区 本 郷座 附 近 ノ肉 屋 ニ於 テ党 員 ニシ テ
専 ラ 出版 業 ヲ営 ミ雑 誌 ﹁マル ク ス主 義 ﹂等 ヲ発 行 シ居 タ ルト コ ロ昭
於 テ治 安警 察法 違 反 ニ ヨリ禁 錮 八 月 ニ処 セラ レタ ル カ同党 解 散 後 ハ
ニ従 事 シ前 示第 一次 共産 党 ニ加 入 シ大 正十 五 年 四 月頃 東 京 控訴 院 ニ
予 備 陸 軍 砲 兵中 尉 ニシテ退 役 後 東 京 毎 夕新 聞 紀 者等 ト シ テ社 会運 動
告 人 中川 為 助 外 数 名 ト共 ニロシ ヤ ニ渡航 シ モス コー ナル東 洋 勤 労 者
被 告人 亀 田 金 司 ハ
以 テ同党 ノ目的 遂 行 ノ為 ニスル行 為 ヲ為 シ
共 産 主 義大 学 ニ入学 シ ﹁レー ニ ニズ ム﹂其 他 ノ共 産 主義 的 教 育 ヲ受
英国 ニ留 学 シ大 正 十 一年 帰 国 シタ ル モノ ニシテ爾 来 産 業労 働 調 査 所
大 正 七年 三 月東 京 女子 高 等 師 範学 校 文科 ヲ卒 業後 夫 野 坂参 弐 ト共 ニ
被 告 人野 坂 竜 ハ
以 テ同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
員 渡 辺政 之 輔 ヨリ今 後被 告 人 ヲ訪 フ ヘキ ロシ ヤ帰 朝 者 ノ連 絡 ニ付 キ
ニ昭 和 三年 六 月中 旬 頃東 京 市 内 蔵 前 片 町電 車 停 留 場 附近 ニ於 テ同 党
実 兄 ナル市 川 正 一ヨリ 同党 ノ事 ニ付 キ 配慮 ス ヘキ旨 ノ 依 頼 ヲ受 ケ 更
配 慮 ス ヘキ 依 頼 ヲ受 ケ 日本 共 産 党 カ 前 示 ノ如 キ秘 密 結社 ナ ル コト ヲ
員、 関 東 婦 人 同 盟 執行 委 員 ト ナリ 又 解放 運 動 犠牲 者 救 援 会東 京 支 部
前 示 ノ 如 キ目 的 ヲ 有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト及 被告 人丹 野 セ ツカ同 党
協議 会 準備 会 ヲ 創 立 シ社 会 運 動 ニ従 事 シ居 タ ルト コ ロ日本 共 産 党 カ
員渡 辺政 之輔 内 縁 ノ妻 ニシ テ同 人 ノ命 ヲ受 ケ 居 ル コト ヲ知 リ ナ カラ
知 リ ナカ ラ
一、 昭 和 三 年五 月 二十 六 日頃 同 市 神 田区 西 紅 梅 町 十 二番 地 同 人 社
第 一、 昭 和 三年 三 月 二十 一日頃 ヨリ 同年 五 月初旬 頃 迄 ノ間東 京市 京
第 一、
附 近 ニ於 テ ロシ ヤ ヨリ帰 国 シ同 党 ト ノ連 絡 ヲ求 ム ル被告 人中 川
ニ対 シ 同年 三 月 十 五 日 及其 後 ニ於 ケ ル同 党 員 松 尾直 義 外約 二十 数
橋 区 新富 町新 富 座前 外 市 内数 箇 所 ニ於 テ同 人 ト十 数 回 会合 シ 同人
為 助 、 同 世古 重郎 ヲ右渡 辺政 之 輔 ノ使者 某 女 ニ紹 介 シ
ル右 世 古 重 郎 ヲ 同市 神 田 区今 川 橋 松 屋 呉 服店 附 近 ニ於 テ被 告 人
一、 昭 和 三年 五 月初 旬 頃 同市 京 橋 区 新富 町新 富 座附 近 ニ於 テ ロシ
第 二、
名 ノ検 挙 ニ付 キ報 告 シ
二、 被 告 人 野 坂竜 ト協 議 シ同 年七 月十 四 日 頃 同党 ト ノ連 絡 ヲ求 ム
相 馬 一郎 ト会 合 セシ メ
ト ノ連 絡 ヲ求 ム ル被 告 人 沼 田 市 郎 ヲ被 告 人 相 馬 一郎 ニ連 絡 セシ メ
第 二、 同 年 七 月十 八 日頃 同 市 下 谷区 西 町電 車 停 留場 附 近 ニ於 テ 同党
ヤ ヨリ 帰国 シ タ ル被 告 人 相馬 一郎 ヲ右 丹野 セ ツ ニ連 絡 セ シメ
告 人 世 古 重 郎 ヲ、 同 市 日本橋 区 中 橋 広 小路 高 島 屋 呉服 店 前 ニ於
市 神 田 区今 川 橋 松 屋 呉 服店 附 近 ニ於 テ 同党 ト ノ連 絡 ヲ求 ム ル被
二、 右 丹 野 セ ツ及 被 告 人 市 川義 雄 ト夫 々協 議 ノ上 七 月十 四 日 頃 同
ニ於 テ ロシ ヤ ヨリ 帰 国 シ党 ト ノ連 絡 ヲ求 ムル伊 藤政 之助 ヲ被 告 人
第 四 、同 年 七 月 二十 日 頃学 生 風 ノ某 ヲ遣 ハシ同 市 神 田区 万世 橋 附 近
テ ロシ ヤ ヨリ 帰 国 シ同 党 ト ノ連 絡 ヲ求 ムル ス ミ ル ノ フ事 伊 東学
帰 国 シ タ ル被 告 人 山神 種 一ヲ同党 ニ連 絡 ス ヘキ コト ヲ依 托 シ
第 三 、同 年 七 月中 旬 頃 右同 人 社 ニ於 テ野 坂 竜 ニ対 シ前 記 ロシヤ ヨリ
相 馬 一郎 ニ連 絡 セシ メ
三、 被 告 人 丹 野 セ ツ、 同 市 川義 雄 、 同 相 馬 一郎及 西 村祭 喜 ト夫 々
道 ヲ夫 々被 告 人 相馬 一郎 ニ連 絡 セ シ メ
復 ヲ求 ムル 右世 古 重 郎 ヲ 同市 神 田 区 松 永 町 ( 市 村座 前 )電 車 停 留
ル被 告 人 山 神種 一ヲ シ テ前 記 神 田区 今 川 橋松 屋 呉 服店 前 ニ於 テ、
協 議 ノ 上同 年 七 月十 六 日頃 ロシ ヤ ヨリ 帰 朝 シ同 党 ニ連 絡 ヲ求 ム
第 五 、被 告 人野 坂 竜 ト協議 シ同 年 七 月 二 十 六 日頃 同党 ト ノ連 絡 ノ恢
場 附近 ニ於 テ、 ロシヤ ヨリ帰 国 シ同 党 ト ノ連 絡 ヲ求 ムル被 告 人 山
同 シ ク乕 田 万吉 ヲ同 市 日木 橋 区 中橋 広 小 路 高島 屋 呉服 店 前 ニ於
本 作 馬 、 都 事 与田 徳 太 郎 ヲ 同市 下 谷 区 仲御 徒 町電 車 停 留 場附 近 ニ 於 テ夫 々被 告 人相 馬 一郎 ト会 合 連 絡 セ シ メ
テ夫 々被 告 人 相馬 一 郎 ニ連 絡 セ シメ 四、 被 告 人丹 野 セ ツ、 同 市 川 義 雄 ト夫 々協 議 シ同 年 七 月 二十 六 日 頃 同党 ト連 絡 ノ恢 復 ヲ求 ム ル右世 古 重 郎 ヲ 同 市 神田 区 松永 町電
右 ノ中 被 告 人河 合 悦 三第 六 ノ六記 載 ノ行 為、 同被 告 人 ノ其 余 ノ行
以 テ 同党 ノ目 的 遂行 ノ為 ニス ル行為 ヲ為 シタ ル モノ ニシ テ
人山 本 作 馬 及 都 事 与田 徳 太 郎 ヲ 下谷 区 仲 御 徒 町 電車 停 留場 ニ於
ニ各 該 当 シ 右 ハ併 合 罪 ニ該 ル ヲ以 テ刑 法第 四十 五条 ヲ適 用 ス ヘク其
年 勅 令 第 百 二十 九 号 治 要 維治 法 中 改 正 ノ件 ) 第 一条 刑 法第 五 十 五条
条 刑法 第 五 十 五条 ニ、 同 被 告 人 ノ其 余 ノ行為 ハ治 安 維 持 法 ( 昭和三
法 律 ニ照 ス ニ被 告 人河 合 悦 三 ノ第 六 ノ六 ノ行 為 ハ出版 法 第 二 十 六
為 及 其 他 ノ各 被告 人 ノ行為 ハ夫 々意 思 継続 ニ係 ル モノ ナ リ
テ夫 々右 相 馬 一郎 ニ連 絡 セ シ メ
車 停 留 場 ニ於 テ、 ロシヤ ヨリ 帰朝 シ同 党 員 ニ連 絡 ヲ求 ム ル被 告
以 テ 同党 ノ目 的 遂 行 ノ為 ニス ル行 為 ヲ為 シ
他 ノ各 被 告 人 ノ行 為 ハ夫 々右治 安 維 持 法第 一条 刑 法 第 五十 五 条 ニ各
一
該 当 シ孰 レ モ公判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ 犯罪 ノ嫌 疑 アル ヲ以 テ刑 事訴
被 告 人田 口 ツギ ハ
英
予 テ ヨリ精 工舎 等 ニ女 工 ト シ テ勤 務 シ東 京 合 同 労 働 組合 ニ加 入 シ テ
泉
訟 法 第 三 百 十 二条 ニ則 リ主 文 ノ如 ク決 定 ス
東 京 地 方 裁 判所
昭 和 五 年 十 月 二十 七 日
予審判事
小
婦 人部 長 ト ナ リ 大衆 教 育 同 盟、 関 東 婦 人 同 盟等 ニ加 盟 シ テ労働 運 動 ニ従 事 シタ ル モ ノナ ル カ 日本共 産 党 カ前 示 ノ如 キ 目的 ヲ有 スル秘 密 結 社 ナ ル コト及 被告 人 ニ托 サ レタ ル文 書 カ同党 ノ 文書 ナ ル コト ヲ知 リナカラ 第 一、 昭 和 三 年 五 月下 旬 頃被 告 人 丹野 セ ツ ヨリ ﹁レ ポ ート ﹂伝 達 ノ
リ被 告 人 宮 原 省 久 ニ会 合 シ連 絡 ニ付 キ テ協 議 シ
命 ヲ受 ケ 東 京 市浅 草 区 雷 門 附近 ノ某 喫 茶店 ニ於 テ 同人 ノ紹介 ニヨ
第 二、 其 頃 同 市 下谷 区 車 坂 町 電 車 停留 場 ニ於 テ同 人 ト会 合 シ同党 中 央 委 員 長 渡 辺 政之 輔 ヨリ托 サ レタ ル ﹁レポ ー ト﹂ ヲ交 付 シ 第 三、 数 日 後 同 市 日本 橋 区蠣 殻 町水 天 宮 電 車 停留 場附 近 ニ於 テ右 宮 原省 久 ニ会 合 シ右渡 辺政 之 輔 ノ ﹁レポ ー ト﹂ ヲ 交 付 シ 第 四、 被 告 人 河 合悦 三 ノ命 ヲ受 ケ 同年 七 月 三日頃 横 浜市 中 区花 咲 町 二 丁目 二十 二番 地中 島 貞 一方 ニ至 リ被 告 人 世古 重 郎宛 同 月 六 日正 午 省 線 御 徒 町 駅 三等 待合 室 ニ来 ル ヘキ旨 紀 載 シ タ ル ﹁レポ ー ト﹂ ヲ伝 達 シ
一六
渡 辺 利 右衛門
山
口 利 哉
明治三十六年 二月十九 日生
旧小樽 合同労働組合執行委員
執行委員
旧 日本労働組合北海道地方評議会
日 雇
武 内 清 外 三十 五名 治安 維 持 法違 反被 告事 件 予審 終 結 決定 書 (一九 二 八 )
武内清外三十五名治安維持法違反被告事件予審終結決定書 秘密 結社 日本共産党札幌、 小樽地区委員会予審終結決定書
本籍 函館市 東雲町二百 八十七番 地 住居 小樽市稲穂町西四丁目 六番地
室蘭市西小路 町九番地
日 雇 同市常盤町三十六 番地
組織部長
旧労働農民党室蘭支部幹事
北見国紋別郡雄武村大字雄武村番外地
無産者新聞室蘭支局長
札幌市北三条東七丁目十三番地
明治 四十 一年 一月四日生
旧日本労働組合評議会室蘭支部
無産者新聞取次販売
本籍 清
住居 内
旧小樽合同労働 組合執行委員 武
松 蔵
明治 三十五年八月三十 一日生
争議部長
本籍 函館市東雲町二百九十番地 旧労働農 民党札幌支部執行委員長
住居 札幌市白石八条 一丁目 沼 山
本籍
明治 二十九年十二月 一日生 本籍
住居
小樽市石山町 六番 地
住 居 同市豊川町五番 地
口 右源太
無産者新聞取次業
愛媛県今治市大字蔵敷千六百 六十三番 地 本籍
札幌市南四条東 四丁目 一番地
原
工
勝
四 郎
子 正
一
明治四十 一年 一月十 二日生
金
明治三十六年五 月六日生
太 田
札幌市北七条東三丁目十六番地 職
旧労働農民党 札幌支部員
札幌市北二条東 一丁目四番 地
旧札幌合同労働組合員
本籍
同 所 札幌鉄道局苗穂 工場技工
住居
田 孝 一郎
上 村
明治三十六年十 一月 一日生
旧札幌合同労働組合執 行委員長
札幌市 北三条西十 一丁目二葉館方
旧労働農民党札幌支部書記 田 明治 三十六年七月十 六日生 本籍
職
住居
蔵
明治三十九年十月十八日生
旧全 日本無産青年同盟札幌支部
無
同 所
久
住居 原 吉
元北海道 帝国大学農学部学生 石
親
本籍
常任執行委 員
明治四十年 二月八日生 岡山県真庭郡勝山 町大字勝山音五十 一番地
房 子
本籍 職
札幌市南十五条西十丁目千 二百四十番地
同市北 六条東 二丁目製麻会社社 宅ホノ三号
元北海製鋼 株式会社職工
無
九津見
寺 島
明治二 十三年十 月十八日生 札幌市南十五条西 十丁目千二百四十番地
同 所 蔵
住居
住居 札幌市南九条西 六丁目 四百二十 二番地
本籍 市北三条東 七丁目 旧労働農民党 札幌支部事務員
住居 同
本籍
島 儀
明治四十年八月二十八日生 住居
寺
明治 四十 二年十二月 一日生 静岡県小 笠郡堀之内町堀之内三百七十三番地 ノ三
住居 札幌市北三条東七丁目
本籍
住居
同 市同町番地不詳 日 雇
旧全 日本無産青年同盟小樽支部員
宮 下
要
吉
米 吉
明治 四十 二年十月十 八日生
地
本籍 秋 田県南秋田郡馬川村館越字館回百四十 二番地
菊
同党小樽支部員
町五十 一番地
高
橋 英
力
明治二十 三年五月十九 日生
旧小樽合同労働組合準幹部
雇
市同 日
小樽市奥沢町二丁目十 二番地
住居 同
旧労働農民党小樽支部員
同 所
旧小樽合同労働組合会計係
本籍
田 要
吉
明治 二十 七年四月十 四日生
本籍 小樽市富岡町 一丁目五十 四番地
浜稼
住居 小樽市稲穂町東 二丁目十 八番地 一 雄
小樽市会議員
鉄筋工
木
福島県 石城郡好間村大字下好間字 渋井百四十 六番 地
正
清
明治三十三年十 一月八日生
境
旧労働農民党 北海道聯合会執行委員長並
旧 日本労働組合評議会統制委員
貸家業
同 所
本籍 小樽市稲穂町西三丁目 二十九番地 住居
本籍
政治部長 旧労働農民党小樽支部書記
山形県飽海郡酒田町下内 匠町三番地
明治三十三年五月三十日生
旧日本労働組合北海道地方評議会
住居 小樽市 末広町四十四番地
本籍
住居
本
明治 三十九年二月二十 日生
旧全 日本無産青年同盟小樽支部員
無 職
安 治
旧労働農民党小樽支部員 秋 山
明治四十三年 三月十 四日生
旧全日本無産青年同盟小樽支部
小樽市厩町七十三番地
執行委員
鋳物職工見習
住 居 小樽市石山町七十 六番地村 上フキ方
本籍
本籍 新潟 県佐渡郡相川町大字大間町五十九番地
本籍
高島郡高島町大字高島町十二番地
本籍
同 所
小樽市稲穂町西三丁目二十 六番地
雄
鮒 田
近
藤 本籍
秋田県由利郡金浦町金浦字金浦 二百八十二番地 無 職
高島郡高島町字祝津 町百番地
勝 治
藤 富
住居
佐
雄
明治 四十 一年五月二十五日生
旧全 日本無産青年同盟小樽支部
小樽市石山町六番地
執行委員長
本籍
同 所 日 雇
住居
旧全日本無産青年同盟小樽支部
旧小樽合同労働組合書記
栄 作
明治 三十七年三月三日生
旧全日本無産青年同盟小樽支部員
旧小樽合同労働組合員
同 所
策
住居
隆
小樽 市新富 町三十二番 地 小川万作方
藤
住居
住居 機械仕上工 旧全日本無産青年同盟小樽支部員 近 富山県射水郡伏木町新島 四十六番地
明治三十八年 七月二十日生 本籍 小樽市末広町三十八番地
内 富
三
明治三十六年二月十 日生
艀人夫
住居
正 雄
旧全日本無産青年同盟小樽支部員 羽
旧全日本無産青年同盟小樽支部員 音
河
明治四十 一年七月十五 日生
鉄 工所職工
町七十四番地
田 泰
明治四十四年四月二十五 日生
本籍 岩内 郡岩内町大字鷹台町 二十四番地 機械職工見習
住居 小樽市錦町五十二番地 旧小樽合同労働組合員
同 市同
本籍 小樽市 石山町七十五番地 住居
機械仕上工見習 旧小樽合同労働組合員 成
明治 四十三年二月十 一日生
本籍
常任委員 阿
部 茂太郎
明治 三十九年六月三十 日生 本籍
工
元王子製紙株式 会社苫小牧分社 職
松
本
山 田
慎
昇
吾
明治 四十 一年 二月二十三日生
静岡県田方郡三島 町二千八十九番地 岡田善次郎方
住 居 東京市芝区伊皿子 町三十 六番地 月賦建築外交員
麺麭屋
住居 東京府下中野町字雑色四百六十四番 地 旧労働農民党員
元日本製鋼所室蘭工場職 工
原
信 夫
明治三十 四年 四月二十日生
萩
東京府下 豊多摩郡代 々幡 町大字幡 ケ谷 八百四十七番地
明治三十 二年五月二十 一日生
元 日本製鋼所室蘭工場職工
旧労働農民党員
旧 日本労働組合員
本籍
本
明治三十二年 二月二十日生
油 谷 外 茂吉
明治 四十 二年 三月二十日生
間 喜 一郎
新潟県佐渡 郡畑野村大字後山七百三十番 地ノ 一
町二十五番地
小樽市厩 町二十 三番地
旧全日本無産青年同盟小樽支部員
郵便配達 夫
住 居 小樽市砂留 町三十七番地
本籍 住居 同 市同 台車積卸 人夫
室蘭市緑町五十四番 地
旧小樽合同労働 組合員
本籍 同 所 旧労働農民党員 旧室蘭合同労働組合員
宮城県遠田郡富永 村長岡針字輪 ノ内百五番地
均
本籍
波
床
樺戸郡 月形村字表霞 町
旧労働農民党 空知支部執行委員
農 業
住居
樺戸郡新 十津 川村字 ホロカト ック二千九 百五十四番地
明治三十三年 十 一月二十 一日生
株式会社中村木 工場事務員
住居
本籍
住 居 勇払郡苫 小牧町王 子製紙株式会社職工合宿所
日本農民組合月形支部青年 部 豊
萩
原
信
夫
安
住
豊
ニ対 スル左 記 各 被告 事 件 ヲ札 幌地 方 裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス
由
福 本 和夫 外 十 数名 ハ共謀 シテ我 国 家 成 立 ノ大 本 タ ル立 憲君 主制 ヲ廃
理
被 告人 四宮 好 男 ヲ免 訴 ス
止 シ無 産 階 級 ノ独裁 ニ ヨル共 産主 義 的 社 会 組織 ヲ実 現 セ ン コト ヲ目
執行委員 安 住 本籍 徳島 県板野郡大山村西分字藍生十二番地
明治 三十六年十月二十九日生 住宅 札幌市白石三条 一丁目九番地
温 泉 宗 川 旅 館 ニ会 合 シ、 秘密 結 社 日本 共 産党 ノ創 立 大 会 ヲ開 キ 立党
的 ト シ、 大 正 十 五年 十 二月 四 日山 形 県 南 置 賜 郡 山 上村 大字 板谷 五 色
組 織 ヲ完成 シ、 爾 来 労働 者 階 級 ノ闘 争 ハ積 極 的 ニ之 ヲ指 導 シタ ル モ
針 ヲ確 立 シ、 且 ツ国 際 共産 党 ノ支 部 タ ル ヘキ事 ヲ決 議 シ以 テ該 結社
宣 言 ヲナ シ前 掲 目 的 ヲ有 スル党 規 綱 領 ヲ議定 シ組 織 規約 並 ニ運 動方
川 原田 キサ方 男
電車運転手 四 宮 好
明治三十六年二月五 日生
当 時 未 タ党 ノ独 自 的活 動 ノ為 メ ノ独 立的 組 織 ナク依 然 ト シテグ ル ー
口 右源太
沼 山
寺
石
島 儀
原 吉
蔵
久
受 ケ 日本 共 産 党 ノ行 動 綱 領 ( 証第 四十 一号 政 治 テ ー ゼ所 載 ) カ決 定
ア﹂ ニ入 リ、 同 党 ノ方 針 及 組織 ニ付 キ ﹁コン ミ ンテ ル ン﹂ ノ批 判 ヲ
スル コト左 ノ如 シ
右 ノ者 ニ対 スル各治安維持法違 反被告事件 ニ付予審 ヲ遂ケ終結決定 文 清 田
親 蔵
金
原 山 安 治
子 正 力
田 孝 一郎
河
本
宮
境
藤
内
田
喜 一郎
栄 作
富 雄
要 吉
下 要
吉
一 雄
勝
油 谷
佐
成
菊 地
正 木
外茂吉
富
田 泰
近 藤
太
藤
隆
米
田 四
雄
三
策
吉
清
郎
中央 補 助 委 員 ノ 一名 三 田 村 四郎 ハ北 海 道 地 方 オ ルガ ナ イザ ー ニ任 命
行 ト共 ニ同党 ノ 目的 遂 行 ノ為 メ全 国 各 地 方 ニ組織 者 ヲ派 遣 シ タ ルカ
ヨ ン﹂ 組 織 ヲ有 スル大 衆 的 独 立的 組 織 方 針 ヲ確 立 シ、 次 テ右 組 織 実
及 細 胞 委 員 会 ヲ組織 ス ル コト ト シ、 尚 従 属 的 組織 ト シ テ ﹁フラ ク シ
央集 権 主 義 ニ則 リ中 央 委 員 会 ヲ設 置 シ以 下 地 方委 員 会 、 地区 委 員 会
精神 ト シ テ組 織 ノ 再建 ヲ図 リ 工場 細 胞 ニ基 礎 ヲ置 キ、 先 ツ民 主的 中
サ レ、 同 人等 ハ之 ヲ承 認 シ同年 十 一月帰 朝 ス ルヤ茲 ニ該 決定 ヲ指 導
ハサ リ シ カ 、昭 和 二年 春 頃 福 本 外 数名 カ相 次 テ ﹁ソ ビ エ ツ ト ロ シ
主 内 哉 島
プ的 組織 ノ域ラ 脱 セ ス、 從 ツ テ無産 大 衆 ヲ党 ノ指 導 下 ニ置 ク コト能
被告 人 武 口 利 寺
渡辺 利右衛門
山 子
松 蔵
九津見 房
秋 橋 英
雄
間
上 村
高
羽 正
近
一
音
本
昇
セラ レ昭 和 三 年 一月 上旬 来 道 シ、 爾 来 札 幌 市 ニ居 ヲ構 ヘ地方 委 員 会
田 勝 治
本
吾
部 茂太郎
松
慎
阿
均
山 田
鮒
床 波
備 会 ノ成 立 ヲ見 ル ニ至 リ、 其 間 同 党 ノ ス ローガ ン或 ハ之 ニ滲 透 セシ
及 窒 蘭 ニ各 地 区 委 員 会 又札 幌 、 小 樽 ニ於 テ ハ数 個 ノ 工場 細 胞 組織 準
並 ニ党 勢 ノ 拡張 ヲ図 リ 同年 三 月頃 ニ ハ既 ニ札 幌 、 小樽 、 函 館 、旭 川
ヲ組 織 シ野 村 潔 又 ハ吉 田幸 一或 ハ勝 本 ナ ル仮 名 ノ下 ニ、 専 ラ 右 組織
織 ニ関 シ之 ヲ指導 シ、 同 月十 五 日本 件 大 検 挙 ノ 後 ハニ回 ニ亘 リ北
合 シ同 地地 区 委員 会 ヲ確 立 セ シ メ、 尚 同 市 工場 細 胞組 織 準備 会 組
キ 同 市小 舟 町 青島 ハツ方 ニ於 テ 同地 責 任 者 鈴木 治 亮 其 他 ト再 三 会
決 議 ニ参 与 シ、更 ニ同 月十 一、 二 日頃 三 田 村 ノ命 ヲ愛 ケ 函館 ニ赴
市 ニ金 道各 地 区 ノ代 表 者 会 議 開 カ ル ル ヤ之 ニ出 席 シ テ重 要 事項 ノ
市 ヲ シテ北 海 労働 者 第 十 一号 十 数部 ヲ同 市 内 ノ 同志 ニ配 付 セシ メ、
海 道 地 方機 関 誌 北海 道 労 働 者 ノ号外 ヲ発 行 シ、 之 ヲ同 地 ノ同志 ニ
且 同 人 ニ地 方 委 員 会 ト ノ連 絡 用 暗 号 ヲ教 示 シ同 月 二十 三 四 日頃 帰
ム ヘキ 記事 ヲ掲 ケ タ ル各 種機 関 紙 、 ﹁テ ー ゼ﹂、 其 他 各種 指 令 、 秘密
勧誘 シテ党 員 ノ獲 得 ニ努 メ、其 ノ結 果 左記 被 告 人等 ハ孰 レモ其 指導
札 シ タ ルカ、 爾 来 三 田 村 方 ニ同 居 シ或 ハ他 ニ間借 シ居 リ テ九津 見
郵 送 シテ専 ラ救 援運 動 ノ促 進 ニ努 メ、 其 後 同 月 二十 一日頃 斎藤 金
影 響 ヲ受 ケ 之 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ タ ル モ ノ ニシ テ、
ノ党 員 或 ハ革 命 的 労 働 者 ニ配付 シ、 或 ハ自 ラ主 義 綱 領 ヲ説 キ入党 ヲ
第 一、被 告 人武 内 清 ハ旧 小 樽 合同 労 働組 合 執 行 委 員 且 ツ争 議 部 長 ニ
ニ付 尽 カ シ以 テ同 党 ノ目 的達 成 ニ努 メ、
房 子 ト共 ニ三田 村 方 ニ於 テ同 党 地 方機 関 紙 ノ印 刷 並 ニ之 カ配付 方
文 書 等 ヲ 印刷 シテ 中 央 機 関 紙及 同 党 ﹁パ ンフ レツト ﹂ ト共 ニ各 地区
シテ 予 テ ヨリ 労 働 運 動 ニ従事 シ全 道 ニ於 ケ ル左 翼 運 動 ノ重 鎮 ナ ル
産 主 義 ニ共 鳴 シ夙 ニ労 働 運動 ニ従 事 シ 旧労 働 農 民党 札 幌 支 部執 行
第 二、 被 告 人沼 山 松 蔵 ハ予 テ ヨリ社 会 科 学 ニ関 ス ル書籍 ヲ耽 読 シ共
処 、昭 和 二年 十 二 月中 小 樽 市 ニ於 テ東 京某 ヨリ文 書 ヲ以 テ 日本 共 産 党 ニ加 入方 勧誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ其 頃 之 ヲ承 諾 シ、 且 ツ渡 辺 利
シテ 加 入 シ、 昭 和 三 年 一月 上旬 三 田村 四郎 ノ来 道 スル ヤ南 小 樽 駅
右 衛 門 ヲ 勧誘 加 入 セ シ メテ 相共 ニ其旨 ノ書 面 並 ニ党 費 ヲ郵 送 納 付
二 月中 東京 某 ヨリ書 面 ヲ 以 テ 日本 共産 党 ニ加 入 方 勧誘 ヲ受 ケ、 昭
委 員 長 トナ リ 左翼 運 動 ニ於 ケ ル札 幌 ノ有 力 者 ナ ル処、 昭 和 二年 十
和 三 年 一月 上旬 三 田 村 四 郎 ノ渡 道 ニ際 シ其 頃 札 幌 市 ニ於 テ同 人 ト
ニ之 ヲ迎 ヘ当 時 渡 辺 ト 共 ニ間借 シ居 リ タ ル 同駅 附 近 〓魚 問 屋 裏 某 家 二 階 ニ到 リ 、 茲 ニ三 田 村 、渡 辺 及被 告 人 ノ 三名 相 会合 シ党 ノ組
コト ヲ誓約 シ、 爾 来 党 員 ノ獲 得 並 ニ工場 細 胞 ノ組 織 ニ努 メ田 口右
テ ーゼ 等 ノ秘 密 文書 ノ 配付 ヲ受 ケ同党 ノ為 メ必 死 ノ活 動 ヲ為 サ ン
源 太 、 石 原吉 久 、 原 田孝 一郎 、 寺 島親 藏 、 同 儀 蔵 及 金子 正 一等 ヲ
会 見 シ情 ヲ知 リ テ同党 ニ加 入 シ、 同 人 ヨリ同 党 政 治 テ ー ゼ、 組織
田 村 ヨリ 同党 政 治 テ ーゼ 、 組織 テ ー ゼ及 当面 ノ政 策 等 ノ秘密 文 書
織 並 ニ運動 方 針 ニ付 協 議 シタ ル カ、其 際被 告 人及 波 辺 ハ同 党 ノ主
各 約 三 十部 ヲ貰 ヒ受 ケ 其 頃 同地 ノ決 死的 労 働 者 ニ配 布 シ、 且 ツ三
ト ナ リ田 口、 石原 等 ト 相 謀 リ共 ニ札 幌 地 区委 員 会 ヲ組織 シ、 以 テ
勧 誘 加 入 セシ メ、其 間 同 年 二 月頃 三 田 村 ノ指 令 ニ基 キ自 ラ責 任者
義 宣 伝 並 ニ目 的 達 成 ノ為 メ必死 ノ活 動 ヲ ナ サ ン コト ヲ誓 約 シ、 三
田村 ノ命 ニ依 リ其 頃 渡 辺 ト 共 ニ小 樽 地 区委 員 会 ヲ 組織 シ自 ラ其 責
同 地 区 内 ノ運動 ヲ統 括 シ、 一面 金子 正 一ト共 ニ鉄 道省 苗 穂 工場 ノ
任 者 ト ナ リ兼 テ会 計 係 ニ任 シ地 区 内 ノ運 動 ヲ 統制 ス ルト共 ニ党 員 獲 得 ニ努 メ、 境 一雄 及 正 木 清 ヲ勧 誘 加 入 セシ メ同 年 三 月 上旬 札 幌
場 新 聞 ヲ発 行 シ、 以 テ頻 リ ニ闘争 ノ誘 発 ニ努 メ所 属合 法 団 体 内 ニ
英力 、菊 地 米吉 其 他 ノ革 命 的 労 働 者 ヲ会 合 セ シ メ、 同党 ノ政 綱 政
又 三 田村 ノ再 度 ノ来 樽 ニ際 シ テ ハ小 樽市 奥 沢 町本 田要 吉 方 ニ高 橋
シテ ハ小 樽市 橋 本 鉄 工所 ニ工場 ノ細 胞 ヲ組織 セ ン コト ヲ依 頼 シ、
ハ北 海 労 働 者、 工場 新 聞其 他 ノ秘 密 文 書 等 ヲ配 付 シ更 ニ秋 山 ニ対
在 リ テ ハ同 党 ノス ローガ ン ヲ右団 体 内 ニ滲 透 セ シ メ闘 争 化 革 命 化
策 ノ宣 伝 並 ニ勧 誘 ノ機 会 ヲ与 ヘ又 其 後 同市 境 一雄 方 ニ於 テ三 田 村
央機 関 紙 赤 旗、 地 方 機 関紙 北 海 通 信 ( 後 ニ北 海 労 働者 ト改 称) 或
シ 以 テ党 勢 拡 張 ニ努 メ テ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 活 動 ヲナ シ、 又 総 選 挙
ト会 見 シ密 議 ヲ遂 ケ以 テ同 党 ノ目 的 達成 ニ努 メ、
工場 細 胞 準 備 会 ヲ 組織 シ、 工 場 内 ニ起 ル当 面 ノ問題 ヲ捉 ヘテ自 ラ
ニ際 シ同 年 二 月初 頃 札 幌 市 白 石 三条 一丁目 中 川 留 助実 ハ田 口右 源
原稿 ヲ作 成 シ巧 ニ同党 ノ政 綱 政 策 ヲ説 明 シ タ ル記 事 ヲ 掲 ケ テ同 工
太 方 二三 田 村、 正木 清 及 山 名 正実 等 ト相 会 合 シ 、同 党 ノ ス ロー ガ
農 民党 室 蘭 支 部 幹 事 ト シ テ、 予 テ ヨリ労 働 運 動 ニ従 事 シ且 無 産 者
第 四、 被 告 人山 口利 哉 ハ旧 日本 労 働 組 合評 議 会 室蘭 文 部 長 並 旧 労 働
新 聞 ノ 取次 販 売 ヲナ シ同 新 聞 窒 蘭 支局 長 ナ ル処、 昭 和 三年 一月 末
ソ ヲ如 何 ニ合法 的 ニ演 壇 ニ於 テ之 ヲ述 フ ヘキ カ ニ付 キ所 謂 選 挙対
テ 重要 事 項 ノ決 議 ニ参 与 シ 以 テ同 党 ノ政 策 宣 伝 並 ニ目 的 達 成ニ 努
策 ノ協 議 ニ参 加 シ、 同 年 三 月 上旬 ノ地 区 代表 者 会議 ニモ亦 出 席 シ
頃 札 幌 市 白石 三 条 一丁 目 千 葉 某 方 二階 ニ於 テ 三田 村 四郎 ト 会 見 ツ、
会 執 行 委 員 並 ニ旧小 樽 合 同 労 働組 合 執 行 委 員 ニシ テ予 テ ヨリ 労働
五 部 ヲ貰 ヒ受 ケ帰 蘭 シ床波 均 ヲ勧誘 入党 セシ メ タ ル上 、 三 田村 ノ
為 メ努 力 ス ヘキ コト ヲ誓 約 シ、 函 館 市 工場 細 胞組 織 準備 会 テ ー ゼ
同 人 ヨリ 勧誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ共 産党 ニ加 入 シ同 党 ノ目 的 達成 ノ
力 シ、
運 動 ニ従 事 シ且 ツ左 翼 闘 士 ナ ル処 、 昭 和 二年 十 二 月中 武 内 清カ 東
ト ナリ 、 地 区 内 ノ運 動 ヲ統 制 スル ト共 ニ、 同党 ノ主 義 綱領 ノ宣 伝
指 令 ニ基 キ同 人 ト共 ニ室 蘭 地 区委 員 会 ヲ組織 シ自 ラ 地 区 ノ責 任 者
第 三 、 被 告 人 渡 辺利 右 衛 門 ハ旧 日本 労 働 組 合評 議 会北 海 道 地 方評 議
京 某 ヨリ 日本共 産 党 ニ加 入 方 勧誘 ヲ受 クル ヤ前 記第 一記載 ノ 如 ク
織 テ ー ゼ、 パ ンフ レツト 中 央 及 地方 機 関 紙 工場 新 聞 其 他 ノ 秘密 文
並 ニ党 勢 拡 張 ニ努 メ同 年 三 月 上旬 ノ前 記 全 道 各地 区 代表 者会 議 ニ
武 内 ノ勧 誘 ヲ受 ケ、 其 情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ 同 人ト 共 ニ党 費 ヲ郵
書 ヲ各 配 付 シ、 又 山岸 修 二、佐 藤 為吉 、 阿 部 某等 ニ同党 ノ 機関 紙
出 席 シ テ重要 事 項 ノ決 議 ニ参 与 シ、 其 間 山 田 慎吾 及 松本 昇 ヲ各 勧
ー ゼ、 組 織 テー ゼ等 ノ配 付 ヲ受 ケ、 次 テ三 田村 ノ指 令 ニ基 キ武 内
送 シ テ納 付 シ昭 和 三年 一月 上 旬 オ ルガ ナイ ザ ー 三田 村 四郎 ノ来道
ト相 謀 リ小 樽 地 区委 員 会 ヲ組織 シ専 ラ党 勢 拡張 ニ努 メ、 同 年三 月
ヲ配 付 シ或 ハ鉄 道 従 業 員 ヲ会合 セ シ メ テ共産 主義 ヲ宣 伝 シ、 尚 右
誘 入 党 セ シ メ随 時 三田 村 ヨリ 送付 シ来 レル 同党 ノ政 治 テー ゼ、 組
上旬 札 幌 ニ於 テ全 道 各 地 区 ノ 代表 者 会 議開 催 セラ ル ル ヤ之 ニ出 席
同党 ノ目 的 達 成 ニ努 メ、
山 田 ニ対 シ テ室蘭 製 鋼 所 ニ工場 細 胞 ヲ組 織 セ ン コト ヲ依 頼 シ以 テ
伝 目 的 違成 ノ為 メ ニ必 死 ノ活 動 ヲ為 サ ン コト ヲ誓 約 シ同党 政 治 テ
シ テ重 要 事 項 ノ決 議 ニ参 与 シ、 其 間 小 樽市 ニ於 テ秋 山 安治 、 近藤
ス ルヤ 武 内 清 ト共 ニ前 記 ノ如 ク小 樽 ニ於 テ 会 見 シ、 同 党 ノ主義 宣
栄作 、 鮒 田 勝治 、 宮 下要 吉 及 油谷 外 茂吉 ヲ各 勧誘 入 党 セ シメ 且中
第 五 、被 告 人田 口右源 太 ハ北 海 中 学 卒業 後 上京 シ明 治 学 院 ニ入 リ 二
テ ハ ﹁フ ラク シ ヨ ン﹂ 活 動 ヲナ シ以 テ同 党 ノ目的 達 成 ニ努 メ、
巧 ニ従 業 員 間 ニ階級 闘 争 ノ激 化 ヲ煽 動 シ且 所属 合 法 団 体 内 ニ在 リ
テ同 党 加 入 ノ意 示 ヲ表 示 シ テ入 党 シ、其 頃 三云 田村 ノ命 ニ ヨリ 沼 山
三 年 一月 三 田村 四 郎 ノ来 道 ニ際 シ同 市 ニ於 テ同 人 ニ対 シ情 ヲ知 リ
札 幌 市 内 ニ於 テ沼 山松 蔵 ヨリ 日本共 産 党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ケ 昭 和
シ旧 労働 農 民党 札 幌支 部 書 記 トナ リ 居 タ ル処 、 昭 和 二年 十 二 月 中
誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ 之 ニ加 入 シ、 党費 ヲ納 付 シ且沼 山、 田 口等 ト
昭 和 三年 一月 中 札 幌市 ニ於 テ沼 山松 蔵 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方 勧
遂 ニ共 産 主義 的 社会 組織 ノ実 現 ヲ期 スル ニ至 リ タ ル モノナ ル 処、
ヲ耽 読 シ、 昭 和 二年 春 頃 ヨリ旧 札 幌合 同 労 働 組合 事 務 所 ニ出 入 シ
ン、 ブ ハリ ン、 スタ ーリ ン、 デ ボ ーリ ン、 カ ウ ツ キ ー其 他 ノ著 書
義 ノ指 導 ヲ受 ク ル ニ及 ヒ漸 次 之 カ 研究 ニ没 頭 シ マル ク ス、 レ ー ニ
第 六、 被 告 人 石 原吉 久 ハ元 北 海 道帝 国 大 学 農 学部 学 生 ナル 処、 大 正
ケ 年 間通 学 シタ ルカ、 其 間 社会 科学 聯合 会 ニ入会 シ祉 会 科 学 ニ関
ト 協 議 ノ上 札幌 市 白 石 三条 一丁 目 千 葉某 方 二階 ヲ問借 シ中央 及 各
共 ニ札幌 地区 委 員 会 ヲ 組織 シ 一面 帝国 製 麻 株 式 会社 札 幌 エ 場 ヲ担
ス ル エンゲ ル ス、デ ボ ーリ ン、デ ーズ ゲ ン、ル ク セ ンブ ルグ 及 プ レ
地 区 ト ノ連 絡 ヲ トリ、 又 ハ情 報 ヲ受 クル場 所 ト ナ シ被 告 人 カ右 千
任 シ、 同所 職 工 太 田 四 郎 ヲ同 党 ニ勧誘 加 入 セ シメ相 共 ニ同 エ場 細
受 ケ 之 ヲ読 ミ多 少興 味 ヲ覚 エ、 其 後学 友 臼 井 三郎 ヨリ マル ク ス主
葉 方 ニ居 住 シ中 川 留 助 ト 称 シ 居 タ ル カ、 一方 三 田村 ノ指令 ニ基 キ
十 五 年 頃従 兄弟 中 西 政 雄 ヨリ 思 想及 労 働 問題 ニ関 ス ル著 書 ヲ貰 ヒ
沼 山 及 石 原 吉久 ト共 ニ其 頃札 幌 地 区 委員 会 ヲ 組織 シ同 時 ニ会 計 ヲ
日 ノ本件 大 検 挙 ノ後 ハ前 託小 川 勝 巳方 ニ出 入 シテ屡 々三 田 村 ト会
胞 組織 準 備 ニ着 手 シ同 工場 内 情 勢 ヲ沼 山 ニ報 告 シ、 同 年 三 月十 五
ハーノ フ其 他 ノ著 書並 ニ雑 誌 マル ク ス主 義 及 労 働者 等 ヲ読 ミ漸 次
担 任 シ 、 同 年三 月 上旬 ノ前 記 地 区 代表 者 会 議 ニモ出 席 シ テ重 要 事
共 産 主義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ、 遂 ニ半 途 退学 シ爾 来 労 働 運動 ニ従 事
項 ノ決 議 ニ参 与 シ、 其 間 同 年 二 月初 頃 右連 絡 ヲトリ 情 報 ヲ受 ク ル
見 シ其 ノ指 導 ヲ受 ケ以 テ党 勢 拡 張 目的 達 成 ニ努 メ、
以 テ指 紋 ヲ避 ケ又 ハ戸 口調 査 ニ備 ヘ或 ハ書 留 郵 便受 領 ニ便 ナ ラ シ
テ応 援指 導 ノ任 ニ当 リ、 三田 村 カ 日本 共 産 党 ノ北海 道 地 方 オ ルガ
共 ニシ大 正十 五 年 浜松 ニ楽 器 争 議 勃発 ス ル ヤ相 共 ニ之 ニ参 加 シ以
大 正 十 年 中 三田 村 ト同 棲 シ 内縁 ノ妻 ト ナ リ、 爾 来 同 人 ト其 行 動 ヲ
第 七 、被 告 人九 津 見 房 子 ハ社 会 主 義 者 ニシ テ夙 ニ労 働 運 動 ニ従事 シ
メ又 岡 所 ニ於 テ三 田 村 ヨリ札 幌 地 区 内 ニ配 付 ス ヘキ 同 党 ノ機 関 紙 、
ニ ヨリ 同 所 ニ十 本 余 ノ指 サ ツ ク、 小 川 ノ履 歴書 及 認 印 等 ヲ用 意 シ、
場 所 ヲ同 市 北 七条 西 十 五 丁 目 ニ転 シ小川 勝 巳 ト 称 シ三 田村 ノ注 意
工 場 新 聞 其 他 ノ秘 密 文書 ヲ受 取 リ 同 市内 ノ ﹁レポ ー ター﹂ 寺 島 儀
ヨリ 来 礼 シ同 人 ト同 居 シ情 ヲ知 リ テ同党 ニ加 入 シ、 爾来 専 ラ 同党
ノ地 方機 関紙 工場 新 聞 、 労働 新 聞 、 北海 道 地 方 組織 活動 テ ーゼ、
ナイ ザ ー ト シ テ来道 ス ルヤ昭 和三 年 一月中 旬 急 遽 東 京府 下 岩淵 町
函 館 市 工場 細 胞 組織 準備 会 テ ー ゼ、各 種 指 令 其 他 同党 ノ秘 密 文書
三 田村 ノ指 令 ニ日リ九 津 見 房 子 ト共 ニ札幌 市 電気 局 ノ細 胞 組織 準 備 会 ヲ組織 シ同 局 内 ニ起 ル当 面 ノ問 題 ヲ捉 ヘテ之 ヲ題 材 ト シ、 主
蔵 ヲ シテ該 文書 ヲ党 員其 他 ノ革 命 的 労働 者 ニ郵 送 配 付 セ シメ、 尚
ト シ テ被 告 人 カ其 記事 ヲ作 成 シテ 札 幌市 電 労 働 新 聞 ヲ発行 シ以 テ
細 胞 組織 準備 会 ヲ作 リ同 労 働 新 聞 発 行 ニ関 シ田 口ト 協 議 シ以 テ同
等 ノ原 紙 作成 ノ任 ニ当 リ、 一方 田 口右源 太 ト共 ニ札 幌市 電 気 局 ノ
ニ努 力 シ 、
同 市 内党 員 ヨリ 党費 ヲ 徴 収 シ テ田 口 ニ交 付 シ以 テ 同党 ノ目 的 達 成
同党 中 央 及地 方 機関 紙其 他 ノ秘 密 文 書 郵 送 配付 ノ任務 ヲ尽 シ、尚
第 十 、被 告 人原 田 孝 一郎 ハ北 海 道 帝 国大 学 予科 在 学 中大 正 十 二年 頃
党 ノ 目的 逮 成 ニ努 メ、 第 八、 被 告 人寺 島 親 蔵 ハ旧労 働 農 民 党 札幌 支 部 書 紀 長 ニシ テ予 テ ヨ
ノト思 考 シ、 当 局 ニ対 シ不 満 ヲ抱 キ 居 リ タ ル折 柄当 時 同 校 学 生 ニ
シテ社 会科 学 ヲ研究 シ居 リ タ ル高 倉 信 一郎等 ノ意 見 ヲ聞 キ 之 ニ共
学 生 ノ意 見 ハ学 校 当局 ニ反 映 セ ス徒 ラ ニ絶対 服 従 ヲ強 ヒラ ル ル モ
ル ス、 ス タ ーリ ン、 カ ウ ツ キ ー、 デ ーズ ゲ ン、 デ ボ ー リ ン其 他 多
ル ク ス主義 ヲ研 究 スル ニ及 ヒ茲 ニ共産 主義 ヲ謳 歌 ス ル ニ至 リ 、其
鳴 シ 、同 校 内 ニ存在 シタ ル社 会 科 学 研究 会 タ ル読書 会 ニ入 会 シ マ
リ労 働 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル カ、 之 ヨリ先 大 正十 四年 春頃 既 ニ思
数 ノ著 書 ヲ耽読 シ夙 ニ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ居 リ タ ル モノ ナ ル処 、 昭
想及 労 働 問 題 ニ関 スル書 籍 ニ親 ミ爾 来 マルク ス、 レ ニ ン、 エンゲ
和 三年 一、 二月 頃 札幌 市 ニ於 テ沼 山 松蔵 ヨリ 日本共 産 党 ニ加 入 方
シ大 正 十 四年 中 旧札 幌 合 同 労 働 組 合 ニ入 リ挙 ケ ラ レ テ執行 委 員 長
結 果 同校 ヲ半 途 退 学 シ 一時 帰 国 シタ ル モ半 歳 ヲ経 ス シ テ再 ヒ帰札
ト ナ リ、 爾 来 労 働運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル モ ノナ ル処 昭 和 三 年 一月
勧 誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ其 頃 入党 シ、 且党 費 ヲ納 付 シ其 ノ後 沼 山 ノ
員 タ ル 上村 勝 ト共 ニ同 工 場 細 胞 組織 準備 ニ着 手 シ準 備 会 ノ名 ニ於
リ テ其 頃 入党 シ 同党 中 央 及 地 方 機 関紙 等 ノ配付 ヲ受 ケ、 所 属 合 法
札幌 市 ニ於 テ沼 山松 蔵 ヨリ 日本 共 産党 ニ加 入方 勧誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知
命 ニ ヨリ 北 海 製 綱株 式 会 社 ヲ担 任 シ、 当 時 同 社 工場 職 工 ニシ テ党
テ同 工場 内 ニ発 生 セ ル当 面 ノ問 題 ヲ題 材 ト シ、党 当 面 ノ ス ロー ガ
無 産 青 年 同 盟 札幌 支 部 常 任 執行 委 員 ナ ル処 、 予 テ ヨリ 思 想及 労働
第 十 一、 被 告 人 上村 勝 ハ元 北海 製 綱株 式 会 社 職 工 ニシ テ且 旧全 日本
的 達成 ニ努 メ、
団 体 内 ニ在 リ テ ハ専 ラ ﹁フラ ク シ ヨ ン﹂ 活 動 ヲ ナ シ以 テ同 党 ノ目
ンヲ労 働 者 ニ滲 透 セ シ メ階 級闘 争 ヲ誘 発 セシ ム ヘキ記 事 ノ 原 稿 ヲ 作 成 シ以 テ北海 製 綱工 場 新 聞 ヲ発 行 シ以 テ同党 ノ 目的 達 成 ニ努 メ、
ニ臨 時 雇 ト シテ勤 務 シタ ル コト ァ リ又 札 幌 市 自治 講 習 所 ニ於 テ法
第 九、 被 告 人 寺島 儀 蔵 ハ高 等 小 学校 ヲ終 ヘ其 後 北海 道 庁 土地 整 理 課
律 経 済 財 政 及 統 計 学等 ヲ学 ヒ タル コト アリ シ カ、 兄 親 蔵 ニ従 ヒ旧
ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ、 其 後 党 費 ヲ納付 シ 且同 人 ノ命 ニヨリ 寺島 親
月中 沼 凶 松蔵 方 ニ於 テ同 人 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ケ情
蔵 ト共 ニ北海 製 綱 会 社 ノ工場 細 胞組 織 凖備 会名 義 ノ下 ニ同 工場 新
問 題 ニ関 スル書 籍 雑 誌 等 ヲ耽 読 シ 居リ タ ル モ ノナ ルカ 昭 和 三年 一
リ 日本 共 産党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ 之 ニ加 入 シ、 爾来 札
聞 ノ発 行 並 ニ掲載 認 事 ニ付協 議 シ、 且 同 党 ノ中 央 及地 方 機 関 紙 其
札幌 合 同 労働 組 合 ニ入 リ 準 組合 員 ト ナリ 居 タ ル モ ノ ナ ル処、 昭 和
幌 市 内 ニ於 ケ ル ﹁レポ ー タ ー﹂ ト シ テ市 内各 党 員 ト三 田村 ト ノ授
他 秘 密 文 書 ノ 配付 ヲ受 ケ 之 ヲ閲読 シ以 テ同 党 ノ目 的 達 成 ニ努 メ、
三 年 一月 中旬 頃 札 幌 市 南 一条東 小 学 校前 蕎 麦屋 ニ於 テ沼 山松 蔵 ヨ
且同 所 ニ於 テ田 口 ノ命 ヲ受 ケ札 幌 地 区 内党 員 或 ハ革 命的 労働 者 ニ
受 文 書 配 達 ヲナ シ該 文 書 ハ小 川 勝 巳 方 ニ於 テ宮 下 要 吉 ニ交付 シ、
第 十 二、 被 告 人太 田 四郎 ハ高 等 小 学 校 ヲ終 ヘ樺 太 ニ渡 リ 約 二 ケ年 間 漁 業 ニ従 事 シ後 再 ヒ帰 札 シ帝 国 製 麻 株式 会 社 職 工 ト ナリ其 間 旧 労
ー ゼ等 ノ 配付 ヲ受 ケ又 其 後 両 三回 同党 及 地 方 機関 紙等 ノ配 付 ヲ受 ケ、
並 旧 労働 農 民 党 小 樽 文 部 員 ニシ テ、予 テ ヨリ 労働 運 動 ニ従 事 シ常
ニ無 産 階 級 ノ為 メ ニ政 治 的 自 由 ヲ獲 得 セ ン ロト ヲ高 調 シ、 又 共 産
第 十 五 、被 告人 正 木 清 ハ旧 日本 労 働 組合 北海 道 地方 評 議 会 政 治 部長
主義 ニ共 鳴 シ来 リ タ ル モ ノナ ル処昭 和 三 年 二 月上 旬 頃旧 小 樽 合 同
働 農 民 党 札幌 支 部 並 ニ旧札 幌 合 同 労 働組 合 ニ加 入 シ来 リ タ ル処 、
誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ其 頃 同 党 ニ加 入 シ、 石 原 ド 共 ニ製 麻 会 社 ニ工
労 働 組 合 事務 所 ニ於 テ武 内 清 ヨリ 日本 共産 党 ニ加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ
昭 和 三 年 二 月中 旬 石 原 吉 久 ヨリ自 宅 ニ於 テ 日本 共 産 党 ニ加 入 方 勧
場 細 胞 ノ組 織 準 備 ニ付 協 議 シ其間 同 党 ノ地 方 機 関紙 其 他 秘 密 文書
情 ヲ知 リ テ之 ヲ 承 諾加 入 シ、 其 頃札幌 市 白 石 三条 一丁 目中 川 留 助
ノ配 付 ヲ受 ケ 以 テ同 党 ノ目 的 達成 ニ努 メ、
入方 勧 勝 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ其 頃之 ニ加 入 シ、 又 一面 沼 山 ト共 ニ右
昭 和三 年 二月 下 旬 頃被 告 人 方 ニ於 テ沼 山 松 蔵 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加
働 問 題 ニ関 ス ル著 書 並 ニ雑 誌 等 数多 ク閲 読 シ居 リ タ ル者 ナ ル処 、
同 人 ヨリ 日本 共 産 党 ノ主義 政 策 ヲ聞 キ入 党 方 勧 誘 ヲ受 クル ト 共 ニ
小樽 市 奥 沢 町本 田要 吉 方 ニ於 テ他 数名 ト共 ニ三田 村 四郎 ニ会 見 シ、
小樽 支 部 執行 委 員 ト ナ リ居 リ タル者 ナ ル処 、 昭 和三 年 一月 十 八 日
鉄 工所 職 エ トナ リ 昭 和 二年 夏 頃 旧 全 日本 無 産 青年 同 盟 ニ加 入 シ同
第 十 六、 被 告 人秋 出 安治 ハ尋 常 小 学 ヲ 終 ヘ大 正 十 四年 中 小 樽市 橋 本
方 ニ於 テ三 田村 ト会 見 シ前 記 第 二事 実 記載 ノ所 謂 総 選 挙対 策 ニ付
工場 細 胞 組 織準 備 会 ヲ作 リ エ 場内 ノ不 平 不 満 其 他 一般 情 勢 ヲ 沼 山
同党 ノ政 治 テー ゼ 、 組織 チ ー ゼ其 他 ノ秘 密 文 書 ノ配布 ヲ受 ケ タ ル
工 科 ニ入 リ大 正 十 四年 同 校 ヲ卒 ヘ爾 来 鉄 道 省苗 穂 工場 職 工ト ナ リ、
第 十 三、 被 告 人金 子 正 一ハ高 等 小学 校 ヲ卒 業 シ更 ニ乙 種 工業 学 校 木
ニ報告 シ以 テ同 工 場 新聞 ヲ発 行 セシ メ テ同 党 ノ目的 達 成 ニ努 メ、
カ、 其 後 二月 中 小 樽市 菊 地 米 吉 方 ニ於テ 更 ニ渡 辺利 右 衛門 ヨリ 同
協議 シ、
第 十 四、 被 告 人 境 一雄 ハ大 正 九 年小 樽 中 学 ヲ卒 業 シ京 都同 志 社 大 学
党 加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ タ ル ヲ 以 テ情 ヲ知 リ乍 ラ之 ヲ承諾 シ テ加 入 シ、
同 工場 従 業 員 組 合創 立当 時 ハ書 記 ト ナリ タ ル 事 アリ シ カ思 想及 労
ニ入学 シ タ ル カ家 庭 ノ事 情 在 学 ヲ許 サ ス余 儀 ナ ク 二年 修業 中半 途
神 学 部 ニ入 リ 二年修 業 中 半 途 退学 シ、 更 ニ早 稲 田大 学 政 治 経 済 科
右 両 各 ノ外 高 橋 英 力 、 菊 地 米 吉其 他 ニ同党 ノ中 央機 関 紙 赤 旗 、 地
新 聞 ヲ発行 セ ント シ タ ル モ果 サ ス、 又 其間 武 内 、 渡 辺 ノ命 ニヨリ
退 学 シ、 爾 来 小 樽 ニ在 リ テ専 ラ 労働 運 動 ニ従 事 シ其 間 旧 日本 労 働
会 執行 委 員 長 ト ナリ、 又 現 ニ小 樽 市 会議 員 ノ栄 職 ニ在 ル モノ ナ ル
方 機 関紙 北海 通 信 、 同 労 働者 其 他 ノ秘密 文 書 ヲ配付 シ以 テ同 党 ノ
ルカ同 人等 ト共 ニ右橋 本鉄 工所 ノ工 場細 胞 ヲ組織 シ タ ル上 同 工場
処 予 テ ヨリ共 産 主 義 的社 会 組 織 ノ実 現 セラ レ ン コト ヲ期 待 シ居 リ 、
尚 渡 辺 ノ依 頼 ヲ受 ケ其 頃 近 藤 隆策 及 音 羽 正雄 ヲ勧 誘 入党 セ シ メタ
昭 和 三年 一月中 旬 自 宅 ニ於 テ武内 清 ヨ リ 日本 共 産党 ニ加 入方 勧 誘
目 的 達 成 ニ努 メ、
組 合評 議 会 統 制 委 員 並旧 労 働 農民 党 小 樽 支 部 員 及同 党 北 海 道 聯合
ヲ受 ク ル ヤ情 ヲ知 リ 乍 ラ之 ニ加入 シ、同 党 ノ政 治 テー ゼ、 組 織 テ
シ其 頃 三 田 村方 ニ於 テ、 同 人 ト会 見 シ日本 共 産 党 ニ加 入 方 勧誘 ヲ
ヨリ札 幌 ニ来 リ同 市 白 石 三条 一丁 目 千 葉某 方 ニ田 口右 源 太 ト同 居
産 青 年 同 盟小 樽 支 部 員 ナ ル処 、 昭 和 三年 一月中 旬 頃 渡 辺 ノ依 頼 ニ
第 十 七、 被 告 人宮 下要 吉 ハ尋 常 小 学 卒 業後 労 働 ニ従 事 シ旧 全 日本 無
ハ北 海 労 働者 等 前 後 六回 ニ亘 リ配 布 セラ レ各之 ヲ閲 読 シ、
ノ配 布 ヲ受 ケ其 後 同党 ノ中 央 機 関 紙 赤 旗、 地 方 機 関 紙 北海 通 信 或
入 シ、 同党 政 治 テ ー ゼ、 組織 テ ーゼ 、当 面 ノ政 策 其 他 ノ秘 密 文書
義 綱 領 ニ付其 説 明 ヲ聴 取 シ 且同 人 ノ勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ加
無産 労 働 青年 同 盟 小 樽 支 部 員 ナ ル処 、 昭 和 三年 二月 上 旬頃 自 宅 ニ
於 テ秋 山 安治 ヨリ 日本 共 産党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ
第 二十 一、 被告 人近 藤 隆 策 ハ小 樽 市 橋 本 鉄 工所 職 工 ニシ テ旧 全 日本
加 入 シ、 其後 党 費 ヲ納 付 シ 其間 秋 山 ヨリ同党 中 央 機 関 紙赤 旗 、 地
受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ 依 テ即 時 オ ルガ ナ イ ザ ー付 レポ ー タ ー
間 ヲ来 往 シテ 日本 共 産 党 ノ 秘 密文 書 及 原 稿 等授 受 ノ任 務 ヲ尽 シ、
方 機 関 紙 北 海 労働 者 及 工 場 新聞 其 他 ノ秘 密 文書 ノ配 布 ヲ受 ケ 一面
ニ選 任 サ レ爾来 三 田 村 及渡 辺利 右 衛 門 間 並 ニ三 田村 及 田 口右源 太
働 組 合 準 幹 部 ナ ル処 、 昭 和 三 年 一月十 八 日 晩本 田要 吉 方 ニ他 数名
秋 山、 音 羽 ト共 ニ橋 本 鉄 工 所 ノ 工場 細 胞 組織 ノ準 備 ニ着手 シ、
第 十八 、 被 告 人菊 地 米 吉 ハ予 テ ヨリ労 働 運 動 ニ従事 シ旧 小 樽 合同 労
第 二 十 二、 被 告 人 音羽 正雄 ハ前記 橋 本 鉄 工場 職 工 ニシ テ且 旧全 日本
無 産青 年 同 盟 小 樽支 部 員 ナ ル処、 昭 和 三年 二 月 上旬 頃 右 近藤 隆 策
ノ勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ乍 ラ 之 ニ加 入 シ、 同党 ノ政 治 テ ー ゼ、 組織
方 ニ於 テ秋 山 安治 ヨリ 日本 共産 党 ニ加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ
ト 共 ニ会 合 シ三 田村 四郎 ヨリ 日本 共 産 党 ノ主 義 綱領 ヲ聞 キ且 同 人
テ ーゼ 、 当 面 ノ政 策 其 他 秘 密 文書 ノ 配布 ヲ受 ケ 又其 後 秋 山 安治 ヨ
組 織 シ尚 秋 山 ヨリ 其 頃同 党 中 央 機 関 紙赤 旗 、 地方 機 関 紙 北 海 通信
之 ニ加 入 シ、 且 同 人及 右 隆 策 ト共 ニ該 鉄 工 所 ノ工 場 細 胞準 備 会 ヲ
或 ハ北 海 労 働 者 、 工場 新 聞 其 他 秘 密 文 書 ノ配 布 ヲ受 ケ其 間 河 内富
リ 同 党 ノ中 央機 関 紙 赤 旗 、 地 方機 関 紙 北 海 通 信 、同 労 働 者 等 三 四
労 働 組 合 会 計係 ニシ テ予 テ ヨリ労 働 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル モ ノナ
第 十 九 、 被 告 人高 橋 英 力 ハ旧 労 働農 民党 小 樽 支 部 員 並 ニ旧小 樽 合 同
雄 、 成 田 泰 三等 ヲ 各 勧誘 入 党 セ シ メ且 前 同様 ノ文書 ヲ 配布 シ、
回 配布 ヲ受 ケ之 ヲ閲 読 シ、
ル処 、 昭 和 三年 一月十 八日 晩 前記 本 田 要 吉 方 ニ於 テ菊 地 米吉 同 様
見 習 ト ナ リ次 テ旧 小 樽合 同 労 働 組 合 ニ加 入 シ タ ル者 ナ ル処 、 昭 和
第 二十 三、 被 告 人 河 内 富雄 ハ尋 常 小 学 ヲ終 ヘ前 記 橋本 鉄 工場 ノ職 工
三 年 二 月初 頃右 鉄 工 所 工場 ニ於 テ 音 羽 正雄 ヨリ日本 共 産 党 ニ加 入
三田 村 四 郎 ヨリ 日本 共 産 党 ノ主 義 綱領 ニ付 説 明 ヲ聞 キ、 且入 党 方
方 勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ 乍 ラ 入党 ヲ承 諾 シ テ党 費 ヲ納 付 シ、 又 同党
勧誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ賛 同 加 入 シ、 同党 政 治 テー ゼ、 組織 テ ー ゼ、 当 面 ノ政 策 其 他 秘密 文 書 ノ配布 ヲ受 ケ 又 秋 山 ヨリ其 後 三 四
第 二十 四、 被 告 人成 田 泰 三 ハ高 等 二年 卒 業 後前 託 橋 本 鉄 工所 ノ機 械
シ、
ノ中 央 機 関 紙赤 旗 、 地方 機 関 紙 北 海 通 信 等 ノ配 布 ヲ受 ケ之 ヲ閲 読
回 同 党 ノ中 央及 地 方 機 関 紙 ノ配布 ヲ受 ケ テ之 ヲ閲 読 シ、
産 青 年 同 盟 小 樽 支 部員 ナ ル処 、 昭 和 三年 一月十 八 日晩 自 宅 ニ於 テ
第 二十 、 被 告 人本 田要 吉 ハ旧 労 働農 民党 小 樽 支 部 員 並 ニ旧 全 日本 無
三 田村 四郎 ヨリ前 記菊 地 米 吉 、高 橋英 力 等 ト同 様 日本 共 産 党 ノ主
ヲ納 付 シ中央 機 関 紙 赤 旗其 他 ノ秘 密 文書 ノ配布 ヲ受 ケ 之 ヲ閲 読 シ、
同 様 日本 共産 党 ニ加 入 方 勧誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ入 党 シ、其 頃 党 費
昭 和 三年 二 月初旬 頃 右 鉄 工所 工 場 ニ於 テ音 羽 正雄 ヨリ前 記河 内 ト
仕 上 工見 習 ト ナ リ旧 小 樽合 同 労 働組 合 ニ入 リ今 日 ニ及 ヒタ ル処 、
本 共産 党 ニ加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ其 情 ヲ知 リ テ之 ニ賛 同 加 入 シ、 同党
和 三年 二 月中旬 頃 小 樽合 同労 働 組 合事 務 所 ニ於 テ鮒 田勝 治 ヨリ 日
盟 小樽 支 部事 務 所 ニ起 臥 シ労 働 運 動 ニ従 事 スル ニ至 リ タ ル処、 昭
月下旬 頃 本 間 喜 一郎 ヲ勧 誘 加入 セ シ メテ前 同様 ノ秘 密 文書 ヲ配布
中 央機 関 紙 赤旗 、 地 方 機 関 紙北 海 通 信及 労 働者 等 ノ配布 ヲ受 ケ同
第 二 十五 、 被 告 人鮒 田 勝 治 ハ小 樽 商業 学 校 ヲ卒業 シ約 一年半 自 ラ味 シ、
第 二十 八、 被 告 人阿 部 茂 太郎 ハ尋 常 小学 ヲ終 ヘ後 小 樽 貯 金支 局 ニ給
噌 醤 油 ノ販 売 ヲ ナ シ居 リ タ ル処 売 掛代 金 ノ回 収不 能 ニ陥 リ茲 ニ閉
ナ ク 一面 労 働者 ヲ相 手 ト シ商 売 ヲナ シタ ル関 係 ヨリ其 生 活状 態 ヲ
店 ノ 止 ムナ キ ニ至リ 、 後銀 行 或 ハ会 社 ニ就 職 セ ント シタ ル モ其 口
加 入 シ昭 和 二年 九 月旧 全 日本 無 産 青年 同 盟 小樽 支 部 ニ入 リ常 任委
ノ職 工 ト ナリ タ ル事 アリ シ カ大 正 十五 年 中 旧小 橡 合 同労 働 組 合 ニ
員 ト ナ リ、爾 来 労働 運 動 ニ従 事 シ来 リ タ ル処、 昭 和 三年 二 月下旬
仕 或 ハ事 務 員 ト シ テ勤務 シ タ ル事 アリ、 又 上京 シ テ家 具製 造 会社
無産 青 年 同 盟 小樽 支 部 員 並旧 小 樽 合 同労 働 組 合 員 ト ナリ 、労 働 運
頃前 紀組 合 事務 所 ニ於 テ鮒 田勝 治 ヨリ 日本 共産 党 ニ加 入方 勧誘 ヲ
見痛 切 ニ之 カ 向 上 ノ必 要 ヲ感 シ居 リ タ ル折 柄意 ヲ決 シ テ旧全 日本
和 三年 二月 上 旬 頃小 樽 合 同労 働 組合 事 務 所 ニ於 テ渡 辺 利 右 衛門 ヨ
動 ニ従 事 シ小 樽 ニ於 ケ ル革命 的 闘 士 ト シ テ今 日 ニ及 ヒタ ルカ、 昭
受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ、
加 入 シ、 同党 中 央 機 関 紙赤 旗 、 地 方機 関 紙 北海 通 信及 北海 労 働者
於 テ佐 藤 富 雄 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方 勧誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ テ之 ニ
同 盟 小樽 支 部 員 ナ ル処 、 昭 和三 年 二月中 旬 頃小 樽 市 稲 穂 町道 路 ニ
第 二十九 、 被 告 人本 間 喜 一郎 ハ郵 便配 達 夫 ニシテ旧 全 日本 無 産 青 年
リ 日本 共 産 党 ニ加入 方 勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知 リ乍 ラ 之 ニ加 入 シ、 尚 同 月 中佐 藤 富 雄 及 阿部 茂 太 郎 ヲ 勧誘 入党 セシ メ、
ナ ル処 、 昭 和 三年 二月 末頃 小 樽 合 同労 働 組 合 事務 所 ニ於 テ渡 辺 利
等 ノ配布 ヲ受 ケ、
第 二十 六、 被 告 人近 藤 栄 作 ハ予 テ ヨリ労 働 運 動 ニ従 事 シ居 リ タ ル者
右 衛門 ヨリ 日 本共 産 党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ、
第 三十 、 被 告 人油 谷外 茂吉 ハ旧 小 樽 合同 労 働 組合 員 ナ ル処 、 昭 和 三
同 党 中 央機 関 紙 赤 旗 、 地方 機 関 紙 北海 労働 者 等 ノ配 布 ヲ受 ケ、 又 渡 辺 ノ依 頼 ヲ受 ケ其 頃 神田 倉 八 ニ右 地 方機 関 紙 ヲ配 布 シ 且入 党 方 勧 誘 シ、
ニ加 入 方 勧誘 ヲ受 ケ其 情 ヲ知 リ 乍 ラ之 ニ加 入 シ、 同夜 境 一雄 方 ニ
年 二 月 二十 二、 三 日頃 小 樽 市 ニ於 テ渡 辺 利 右衛 門 ヨリ 日本 共産 党
於 テ三 田 村 ト会 見 シ其 指 導 ヲ受 ケ 其後 同 党 地方 機 関紙 北 海 労働 者
第 二十 七、 被 告 人 佐 藤富 雄 ハ小 樽 中学 在 学中 傍 ラ通 僧 事務 員 ト ナ リ 或 ハ小 樽 貯 金支 局 ニ勤務 シ居 リ タ ル カ肺病 ノ為 メ中 学 四年 修 業 中
並 ニ同 通 信等 ノ配布 ヲ受 ケ又 池 田 勘次 郎 、 星野 熊 蔵等 ニ前 同 様 ノ 文書 ヲ配 布 シ、
半 途 退学 ノ余 儀 ナ キ ニ至リ 、 一面 家 庭 ニ ハ継 父 アリ テ折 合 ハサ ル 処 ヨリ爾 来 殆 ント家 庭 ノ人 ト ナ ル事 ナ ク専 ラ旧 全 日本 無 産 青 年 同
第 三十 一、 被 告 人床 波 均 ハ旧 労働 農 民 党 並 旧 室 蘭合 同 労 働 組 合 ニ入
勧 誘 ヲ受 ケ其 情 ヲ知 リ テ 加入 シ、 尚 糀 本外 二名 ヲ 勧誘 シ加 入 セシ
党 ニ加 入 方 勧 誘 ヲ受 ク ル ヤ情 ヲ知 リ テ之 ニ賛 同加 入 シ、 其 後 同 人
ル処 、 昭 和三 年 二 月初 頃 組 合事 務 所 ニ於 テ 山 口利 哉 ヨリ日 本 共産
リ テ之 ニ加 入 シ、 同 党 政 治 テ ー ぜ、 組織 テ ーゼ 、 赤旗 、 北 海 通信 、
石 田 方 ニ於 テ山 名 正 実 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ情 ヲ知
民 組 合 月 形 支部 青 年 部 執 行委 員 ナ ル処 、 昭 和三 年 一月十 九 日居村
第 三 十 五 、被 告 人安 住 豊 ハ旧労 働 農 民党 空知 支 部 執 行委 員 並 日本 農
メ ン ト シタ ル モ果 サ ス、
ト共 ニ室 蘭 地 区委 員 会 ヲ組 織 シ同 党 ノ主 義 宣 伝 並 ニ党 勢 拡 張 ニ努
同 労 働 者其 他 多 数 ノ秘 密 文書 ノ配 布 ヲ受 ケ
リ予 テ ヨリ労働 運動 ニ従 事 シ且共 産 主 義 ニ共鳴 シ居 リ タ ル モノ ナ
メ タ ル モ ノ ニシ テ、 其 間 山 口 ヨリ 日本 共産 党 パ ンフ レ ツト、 政 治
タ ル モ ノ ナリ 。
テ ー ゼ、 組織 テ ー ゼ其 他 中 央機 関 紙 赤 旗 、 地 方機 関 紙 北 海 通 信、
法 第 六 条 、第 十 条 ニ ヨリ新 旧法 ヲ比 較 シ其 軽 キ モノ ヲ適 用 ス ヘキ モ
同 労 働 者 、 函 館市 工場 細 胞 準備 会 テ ーゼ 、 北 海道 地 方 組織 活動 テ
ノ ニシ テ、前 記 被 告 人 等 ノ所 為 ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ大 正十 四年 法 律第
以 上 ノ事 実 ハ孰 レモ之 ヲ公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ 嫌 疑十 分 ニシ テ、
第 三十 二、 被 告 人松 本 昇 ハ元 王子 製 紙 株式 会社 苫 小 牧 分 社 職 工 ナ ル
四十 六 号 治 安維 持 法 第 一条 第 一項 ニ、新 法 ニ在 リ テ ハ昭 和 三 年 六 月
法 律 ニ照 ス ニ本 件 ハ犯 罪 後 ノ法 律 ニ ヨリ刑 ノ変 更 アリ タ ル ヲ以 テ刑
処 、 昭 和 三 年 三 月十 八 日 頃前 記 床 波 均方 ニ於 テ山 口利 哉 ヨリ 日本
ー ゼ等 ノ配布 ヲ受 ケ又 二三 名 ニ右 機 関 紙 ノ配布 ヲナ シ以 テ 同党 ノ
共 産 党 ニ加 入方 勧誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ テ党費 ヲ納 付 シ、
ト コロ、 旧法 ノ刑 軽 キ ヲ以 テ前 示 旧法 ニヨリ処 断 ス ヘキ モ ノト ス。
勅 令 第 百 二十 九 号 改 正 治 安 維持 法 第 一条 第 一項 第 二 項 ニ各 該 当 スル
目的 達 成 ニ努 メ、
フ レツ ト其 他 赤旗 、 北 海 労 働者 等 ノ配布 ヲ 受 ケ又 右 工場 内 ノ情 勢
尚 被 告 人 四宮 好 男 ハ秘 密 結社 日本 共産 党 ハ我 国 家 成 立 ノ大 本 タ ル 立
ヘキ モ ノ ト ス。
仍 テ刑 事 訴訟 法 第 三 百 十 二条 ニ則 リ 当 庁 公判 ニ付 スル ノ決 定 ヲナ ス
其 頃 日本 共 産党 政 治 テ ーゼ 、 組織 テ ーゼ 、当 面 ノ政 策 、 同党 パ ン
ヲ山 口 ニ報 告 シ、
共 産 主 義 ニ共鳴 シ 居 ル モ ノナ ル処 、 昭 和 三 年 二 月 上旬 頃 室 蘭市 ニ
ト ス ル結社 ナ ル コト ヲ知 リ乍 ラ昭 和 三年 二 月中 田 口 右源 太 ノ勧誘 ヲ
憲 君 主 制 ヲ廃 止 シ無 産 階 級 ノ独 裁 ニ ヨル共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目的
第 三十 三 、 被 告 人山 田 慎 吾 ハ元 日本 製 鋼所 室蘭 工場 ニシ テ予 テ ヨリ
シ、 同 党 ノ機関 紙其 他 秘 密 文書 ノ配布 ヲ 受 ケ 又其 頃 萩 原 信 夫 ヲ 勧
ル ヘキ 嫌 疑十 分 ナ ラサ ル ヲ 以 テ刑 事 訴 訟 法第 三 百 十 三条 ニ則 リ、 右
受 ケ 、 其 頃同 党 ニ加 入 シ タ リ ト ノ公訴 事 実 ハ之 ヲ公 判 ニ付 ス ル ニ足
於 テ山 口 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方 勧 誘 ヲ受 ケ 情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入
リ右 工場 ニ細 胞 組織 ヲ確 立 セ ント シ努 力 シタ ル モ果 サ ス、
仍 テ主 文 ノ如 ク決 定 ス。
四宮 好 男 ヲ免 訴 ス ヘキ モ ノト ス。
誘 シ テ入 党 セシ メ 且前 記 同 様 ノ文 書 ヲ配布 シ、 尚 山 口 ノ依 頼 ニ ヨ
和 三年 二 月 上旬 頃 室蘭 市 ニ於 テ山 田慎 吾 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方
第 三十 四、 被 告 人萩 原信 夫 ハ元 日本 製 鋼 所 室 蘭 工場 職 工 ナル 処、 昭
也
予審判事
札幌地方裁 判所
昭 和三年九 月十五日
右 謄 本
柿
本 知
己
一七 (一九 二 八)
函館船渠会社職 工
本籍及住居 函館市小舟町 四番 地
健 一郎
秀 雄
明治 三十六年十月二日生
釜 谷
明治 三十 一年九月 一日生
斎 藤 金 市 外 十 六名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審 終 結
決 定書
斎藤金市外十六名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 本籍 新潟県岩船郡村 上町二百十番戸 住居 函館市新川町二百九 十五番地 下駄職 函館船渠会社職 工
市
本籍及住居 函館市青柳町 二十 四番地
藤 金
静
明治 三十三年三月 一日生
福島県岩瀬郡仁井田村大字仁井田字南 町七十二番地
秀 夫
本籍
函館船渠会社職 工
小 橋
明治三十五年二月 二十日生
北海道北見国紋別郡紋別町字元紋別 一番地 住居 函館市弁天町 二番地
本籍
函館市〓澗町四十 七番地
斎
由
亮
住居
明治三十二年十月二十六日生
上
北海道石狩国札幌郡手稲村大字下手稲村字軽川三十八番地 由圀事
住居 函館市東川町 二百九番地
本籍 無 職
村
鈴 木 治
明治三十八年 四月二十五日生 東京市麹 町区下六番 町十 七番地
住居 函館市東川町 二百九番地
本籍
函館港内労働組合書記
小 原 道
雄
吉
明治三十四年九月二十四日生
長谷川 春
伊 藤 富
雄
明治四十年三月二十八日生
函館市船見町九十五番地
函館船渠会社職 工
本籍及住居 木下鉄工場職 工
函館市新川町二百 七十四番地
啓 次
内 幸
吉
明治三十六年九 月十日生
森 永
明治三十九年九 月六日生
一
明治三十八年三月二日生
函館市山背泊町三十 八番 地
函館市新川町三百 三十六番地
五十嵐 徳
函館市大字亀田村字 千代ケ岱 二十六番地
函館船渠会社職 工
本籍及住居
本籍及住居
本籍
電車 々掌
住居 電車 々掌
函館市海岸町二十 四番地
電車 々掌
本籍及住居
森
明治三十 一年九月 一日生
函館市若松 町六十六番地
高田鉄工場職工
本籍 函館市西川町二十五番地 住居 同 市 同 町六十二番地
本籍
佐
志
藤
田
忠 寿
謙二郎
明治三十三年五月十日生
住居 函館市大字 亀田村字千代ケ岱五十三番地 目黒鉄工場職工
函館市新川町二百七十五番 地
中
村
健 一郎
明治三十二年 一月三日生 本籍 秋 田県雄勝郡院内町 上院内字長倉二十 六番地 住居
目黒鉄工場職 工
兼
豊 吉
明治三十 三年十 一月二十九日生
函館市新川町 二百七十四番地 函館船渠 会社職 工
本籍及住居
中
谷
三重三
明治四十年 三月三十日生
本籍 函館市大字亀田村字札幌 通三十五番地 弁護士事務員
住居 函館市蓬莱 町百十九番地
水
明治三十三年五月二十八日生
文
右 治 安 維持 法 違 反被 告 事 件 ニ付予 審 ヲ遂 ケ決 定 ス ル コト 左 ノ如 シ 主
由
本 件 ヲ函 館 地 方 裁判 所 ノ公 判 ニ付 ス 理
ハ マル ク ス主義 及 レ ー ニン主義 ヲ体 現 セル国 際 共 産党 ノ政 綱 ニ則 リ 、
労働 者 農 民 ノ革 命的 闘 争 ニ ヨリ我 国 現時 ノ社 会 組織 ヲ破 壊 シ以 テ国
体 ヲ変 革 シ労 農 独裁 ヲ樹 立 シ依 テ私 有財 産 制 度 ヲ否認 シ生 産機 関 ノ
創 立 宣 言書 及 党 規 約 ヲ 承 認議 定 シ以 テ同 党 ノ組織 及 方 策 ヲ確 立 シ、
県 下 五 色 温泉 宗川 旅 館 ニ於 テ密 ニ之 カ創 立大 会 ヲ開 催 シ日 本共 産 党
社 会 ノ実現 ヲ目的 ト スル 秘密 結 社 日本 共 産 党 ノ結 成 ヲ企 図 シ、 山 形
立憲 君 主制 ヲ 廃 止 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ労 農 独裁 ニ ヨル共産 主 義
五 年 十 二 月中 福本 和 夫外 同志 十 六名相 謀 リ、我 国 家 成 立 ノ大本 タ ル
部 同 志 ノ間 ニ於 テ所 謂 前 衛党 結 成 ノ必 要 高 唱 セラ ル 、 ニ及 ヒ大 正 十
ノ運 動 ハ経 済闘 争 ヨリ政 治闘 争 ニ転換 進 出 スル ニ至 レリ。 而 シ テ 一
ル ニ従 ヒ漸 次 共 産 主義 的 思 想 瀰漫 スル ニ至 リ タ ル結 果 茲 ニ無 産 階 級
左 翼 的傾 向 ヲ帯 ヒタ ル論 争 盛 ニ行 ハ レ、 他 面社 会 科 学 ノ研究 勃 興 ス
生 活 著 シ ク不 安 動 揺 ヲ来 スト 共 ニ、 一面 労 働 運動 ノ指 導 理論 ニ関 シ
十 二、 宮 廷 寺 院地 主 等 ノ土 地無 償 没 収
十 一、 八時 間 労働 制
十、 失 業 保 険
九、 一切 ノ反 労働 者 法 ノ撤 廃
八、 言 論 、 出版 、 集 会 、結 社 ノ自 由
七、 十 八歳 以 上 ノ男 女 ノ普 通 選挙
六、 議 会 ノ解 散
五 、 君 主制 ノ撤 廃 .
四、 殖 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立
三、 ソヴ イ エ ツト ロシヤ ノ防 衛
二、 支 那 革 命 不干 渉
一、 戦 争 ノ危機 ニ対 ス ル闘 争
スル非 合 法 的政 党 ナ ル コト ヲ開 示 シ其当 面 ノ政策 ト シ テ、
共 有 ニ依 ル所謂 ﹁搾 取 ナ キ共 産 主 義社 会 ﹂ ヲ実現 ス ル コト ヲ目 的 ト
次 イ テ同志 数名 入 露 シ国 際共 産 党 (コン ミ ンテ ル ン) ニ之 カ創 立経
近 年我 国 ニ於 ケ ル労働 運 動 ノ趨 向 ハ経 済 界 ノ変動 ニ伴 ヒ無 産 階 級 ノ
過 ヲ報 告 シ、 且其 ノ組織 及 政 綱 等 党 ノ根 本 方 針 ニ関 ス ル批 判 ヲ受 ケ
十 三、 高 度 ノ累進 所 得 税
治 テ ー ゼ﹂ ﹁同組 織 再 建 ニ付 テ ノ テ ーゼ﹂ ﹁同党 面 ノ 政 策 ﹂ ﹁我 国 資
因 テ社 会 革 命 ニ基 ク共 産 主 義 祉会 ノ建 設 ヲ期 ス ル ト共 ニ民 主 的 集権
等 ノ中 心 ス ローガ ンヲ掲 ケ
二、 プ ロレ タリ ヤ ノ独裁
︱、 労 働 者 農 民 ノ政 府
等 ノ ス ローガ ン及
テ之 ヲ承 認 シ以 テ コンミ ンテ ル ン ノ 一支 部 トシ テ ノ組 織 ヲ完成 シタ ル上 、 昭 和 二年 十 二月帰 朝後 党 ノ中央 部 ヲ東 京 ニ置 キ国 際共 産 党 ヨ
本主 義 状 勢 ト 労働 組 合 ノ 一般 的 任 務 ﹂ ﹁日本 共 産 党 ノ政 治 テ ー ゼ 公
主 義 ノ組織 原則 ニ従 ヒ、 広 ク 全 国 ニ亘 リ工 場細 胞 ヲ基 礎 ト ス ル党 ノ
リ指 名 セラ レタ ル中 央委 員 ニ於 テ同党 ノ批 判 ニ基 キ ﹁日 本 共産 党 政
ヲ示 セ ル文 書 (証第 六十 六号 中 ニアリ ) ヲ作 成 シ 、 以 テ日 本共 産 党
表 ニア タ リ革 命的 労 働 者 ニ檄 ス﹂ ト題 ス ル党 ノ主 義 綱領 及 根本 方 策
ヲ北 海道 地 方 オ ル ガナ イ ザ ー ト シ テ派遣 シ、 同 人 ハ札 幌 市 ニ其 本 拠
ヲ脱 稿 シ、
市 工 場細 胞 組織 準 備 会 議 テー ゼ﹂ ( 証 第 六十 六 号中 ニ ア リ)
告 村 上由 圀 ハ旧函 館 合 同 労 働 組 合員 、 旧 労働 農 民 党 員、 旧 全 日本
第 一、被 告 鈴 木 治 亮 ハ函 館 港 内 労働 組 合 書 記、 旧 労 働 農 民党 員 、被
月 上旬 ヨリ三 月中 旬 迄 ノ間 ニ数 回 ニ札幌 市 三田 村 四 郎 ヨリ送
社 ノ職 工 ヲ勧 誘 ス ヘク各 分 担 ヲ定 メ同 被 告等 相 謀 リ、 同 年 二
函 館 水 力電 気 株式 会社 ノ従 業 員、 被 告 村 上 ハ函 館 船渠 株 式 会
テ静 秀 雄、 五 十嵐 徳 一、 斎 藤 金市 等 ヲ推 薦 シ爾 来被 告 鈴 木 ハ
勧 誘 ス ヘキ コ ト ヲ示 教 セ ラ レ、被 告 鈴 木 及村 上 ヨリ党 員 ト シ
(ハ) 三 田村 ヨリ党 員 勧誘 方 法 及党 員 トシ テ真 面 目 ナ ル労 働 者 ヲ
再 組織 運 動 ヲ開 始 ス ル ヤ昭 和 三年 一月 頃 同党 中 央 部 ヨリ三 田村 四郎
ヲ定 メ全道 主 要 都市 ニ於 テ日本 共 産 党 ノ主 義綱 領 ノ宣 伝及 組織 運動
無 産 青年 同 盟 員 、元 無 産 者 新 聞 函館 支 局 主任 ニシ テ、被 告 鈴 木 ハ
付 セラ レタ ル 日本 共 産党 ノ指 令 テ ー ゼ、 決議 、 檄 、中 央 機 関
ヲ開始 シ タ ル モノ ナ ル処 、
大 正 十 三年 、 被 告村 上 ハ同 十 五 年 ヨリ 孰 レ モ函 館 市 ニ於 テ労 働 運
紙 赤 旗 、 北海 道 地 方 機 関 紙北 海 通信 、 北 海労 働 者 、札 幌 市 電
(証第 六十 六 号乃 至 八 十 七号 ) ヲ其 都 度 函館 市 内 ニ於 ケ ル労
工場 新 聞 、苗 穂 工場 新 聞 、製 綱 工場 新 聞 、帝 麻 工 場 新 聞 等
ニ於 ケ ル労 働 運 動 ノ闘 土 ト シ テ実 際運 動 ノ指 導 ニ任 シ之 カ 理論 的 方 面 ノ研究 及 自 己 ノ体 験 ニ ヨリ 考慮 シ タ ル結果 漸 次 共 産 主義 的 思
動 ニ従事 シ同 志 ト共 ニ同市 東 川 町労 働 組 合事 務 所 ニ起 居 シ、 同 市
想 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ タ ル折 柄 、 昭 和 三年 一月 下旬 頃 前 記 三田 村 四
シ、 其 後 三 月十 三 日同 市 小舟 町 青島 ハツ方 ニ於 テ 三田 村 四 郎
働 運 動 ノ闘 士中 将 来 党 員 タ ル ヘキ 可能 性 ア ル労 働 者 ニ各 配付
ノ指 令 ニヨリ党 勢 拡 張 ノ為 メ同 市 ニ来 レ ル党 員武 内 清 ト会 合
ニ於 テ、被 告 鈴 木 及 同 村 上 ト会 見 シ タ ル際 前 記 日本 共 産党 政 治 テ ー ゼ、 同 組織 再 建 ニ付 テ ノテ ー ゼ、同 当 面 ノ政策 等 ノ重要 文 書 ヲ
ニ於 ケ ル同党 地 区委 員 会 ヲ開 催 シ党 今後 ノ活 動方 針 及 党 員 獲
シ、 翌 十 四日同 所 ニ於 テ同 人及 被告 斎 藤 金 市 ト会 合 シ函館 市
郎 カ日 本共 産 党 組織 運 動 ノ為 メ函 館市 ニ来 リ 同市 高 森 、松 岡 温 泉
夫 々手 交 シ同 党 ノ成 立 組織 竝 ニ同 党組 成 ノ必要 ナ ル所 以 ヲ解 説 シ
(イ) 同年 二 月中 旬 頃再 ヒ同 市 ニ来 レ ル三 田村 四郎 ト松 岡 温 泉 ニ
一、 被 告 鈴 木治 亮 ハ
得 ニ付 協 議 シ 、孰 レモ 工場 細 胞組織 確 立 ニ努 力 中
タ ル 上入党 ヲ勧 誘 シ被 告 鈴木 、 同 村 上 ハ同 党 カ 前 記 ノ如 キ 主義 綱
於 テ、
於 テ会 見 シ、 同 人 ヨリ党 勢 拡張 ニ付 指 示批 判 ヲ受 ケ タ ル後 党
領 ヲ有 ス ル秘密 結 社 タ ル コト ヲ知 リ テ即時 各 加 入 シ タ ル上 同所 ニ
ヘキ コト 及同 市 ニ於 ケ ル同 党 地 区 委 員 ト為 ル ヘキ コト ヲ依 頼
(イ) 三 田 村 ヨリ函 館 市 ニ於 ケ ル同党 工場 細 胞 組 織 運動 ニ努カ ス
員 ト シテ被 告 五 十嵐 徳 一、 森 永 啓次 、 小 原道 雄 、 釜谷 健 一郎、
ヲ推 薦 シ、
小橋 秀 夫、 志 田 謙 二郎、 中 村 健 一郎、 長 谷川 春 吉 、佐 藤 忠 寿
セ ラ レテ 各承 諾 シ、 且被 告 鈴木 ハ其責 任者 タ ル コト ヲ承 諾 シ、
動 規 準 ヲ定 ムル為 メ協 議 ヲ為 シ タ ル 結 果 、 ﹁日本共 産 党 函 館
(ロ) 函 館 市 ニ於 ケ ル同 党 工場 細 胞 組織 運動 遂 行 ニ当 リ今 後 ノ活
(ロ) 同 年 二 月初 旬 頃 同市 新 川 町 函 館 水 電会 社 交 誼 会 事務 所 ニ於
党 ノ決 議 、 指 令 、檄 、 中 央機 関 紙 赤 旗 、北 海 道 地 方機 関 紙 北 海
ト相 会 シ、 日本 共 産党 函 館 地 区委 員会 ヲ開催 シ テ党 今後 ノ活 動
二、 三 月十 四 日市内 小舟 町 青 島 ハツ方 ニ被 告 鈴木 、 村 上 及武 内 清
通信 、 北 海 労 働 者 及 工場 新 聞 等 ノ 配布 ヲ受 ケ テ閲 読 シ、
内 ニ於 テ被 告 斎 藤 金 市 ニ対 シ、 同 月下旬 頃 市 内 湯 ノ川線 電 車
方 針 ヲ協 議 シ、
テ被告 森永 啓 次 ニ対 シ、 同 月中 旬 頃 蓬莱 町 加 藤 貫 一方 事 務 所
内 ニ於 テ被 告 五 十 嵐 徳 一ニ対 シ、 同 月中 旬 頃 東 川 町 一般労 働
無 産 団 体 協議 会 ノ名 ヲ以 テ直 チ ニ救 援運 動 ヲ起 ス ヘキ コト ヲ協
告 ケ 同被 告及 被 告 釜 谷 健 一郎 、 小 原道 雄 、 小橋 秀 夫 ト会合 シ、
ラ レタ ル ヲ知 ル ヤ、同 日市 内 大 黒 町被 告 静 秀雄 宅 ニ於 テ其 旨 ヲ
三 、 三 月 十 五 日被 告 鈴 木、 村 上等 カ 日本 共 産 党事 件 ノ為 メ検 挙 セ
組 合 事 務 所内 ニ於 テ被 告水 谷 三 重 三 ニ対 シ夫 々後 記 ノ如 ク 日
議 ノ指 導 応 援 ヲ為 シ テ之 カ 激 化 ニ努 メ、該 争議 ヲ好 機 ト シ テ党
二、 被 告 村 上 ハ同 年 二月 上旬 函館 船 渠 会 社 内 ニ勃 発 シタ ル労働 争
議 シ同 月 十 六 日台 場 町 竹寿 庵 ニ於 テ救援 会 ヲ開 催 シ、
本 共 産 党 ニ加 入方 ヲ勧 誘 シ孰 レモ承 諾 ヲ得 テ入 党 セ シ メ、
員 獲 得 ニ努 力 シ タ ル結 果 同 月 上旬 同 市 東 川 町 一般労 働 組 合事 務
記 党 員 武 内 清 ト屡 々会 見 ヲ遂 ケ タ ル結 果 、 函館 市 ニ於 ケ ル同 党 .
四、 三 月 十 五 日以 降 市 内小舟 町 青 島 方 又 ハ東 雲町 室 谷 方 ニ於 テ前
所 ニ於 テ被 告 釜谷 健 一郎 ニ対 シ、 二 月中 旬 同市 内 ニ於 テ静 秀雄 .
今 後 ノ活 動 ヲ引 受 ケ、
ニ対 シ、 三 月 上旬 同 市 内 ニ於 テ小 橋 秀 夫 ニ対 シ、 同 月 上 旬 長谷 川 春 吉 ニ対 シ夫 々後 記 ノ如 ク 日本 共 産 党 ニ加 入方 ヲ勧 誘 シ テ入
ク ル等 之 カ助 カ ヲ為 シ、
二号 、 六 十五 号 ) ヲ印刷 ス ル ニ際 シ静秀 雄 宅 ヨリ印 刷機 ヲ借 受
五 、 三 月 十 六 日武 内 清 カ検 挙事 件 ニ付 北海 労 働者 号 外 ( 証 第 六十
党 セ シ メ、 以 テ同 党 ノ主 義 綱領 ノ宣 伝 及 組織 運 動 ニ従 事 シ 之 カ目 的 ノ達成 ヲ 期 シ、
春 吉 ヲ紹 介 シ レポ ータ ー ト シ テ雇 入 レ ント シタ ル モ果 サ ス、
六、 三月 二十 日市 内 東 雲 町 室谷 方 ニ於 テ武 内 溜 ニ対 シ被 告 長 谷 川
第 二、 被 告斎 藤 金 市 ハ旧函 館 合 同 労働 組 合 員 、 旧 労働 農 民 党 員 ニシ テ大 正 十 四年 頃 ヨリ市 内 ニ於 ケ ル労 働 運 動 ニ参 加 シ 且其 方 面 ノ研
道 地 方機 関 紙 北 海 労働 者 及 工 場新 聞 等 ノ郵 送 ヲ受 ケ 之 ヲ 閲読 シタ
ニシ テ同 年 三 月 一、 二 日頃 ヨリ 日本 共 産党 中 央 機 関 紙赤 旗 、 北 海
第 三、 被 告 志 田 謙 二 郎 ハ函 館 一般労 働 組 合 目 黒鉄 工場支 部 ノ支 部 長
以 テ同 党 ノ党 勢 拡張 ニ努 カ シ、
セ シ メ、
七、 三月 上 旬市 内 ニ於 テ志 田謙 二郎 ヲ勧誘 シ テ日本 共 産 党 ニ入党
究 ヲ為 シ タ ル結 果 、漸 次 共 産 主 義的 思 想 ヲ抱 懐 シ 之 カ実 現 ヲ望 ム ニ蚕 リ シ カ昭 和三年 二 月十 日頃 同市 蓬 莱 町 加 藤 貫 一方 法 律 事務 所 ニ於 テ 、被 告 鈴木治 亮 ヨリ現 時 ニ於 ケ ル 労働 運 動 ノ状勢 上共 産 党 ノ必 要 ナ ル所 以及 日本 共産 党 ノ存 在 及 組織 ヲ説 示 セラ レタ ル 上同 党 ニ入 党 方 ヲ勧誘 セラ レ、同 党 カ前 説 示 ノ如 キ目 的 ヲ有 ス ル秘 密 結 社 タ ル コト ヲ知 リ乍 ラ 直 チ ニ加 入 シ、 一、 同 月 上旬 ヨリ三 月 中旬 迄 ノ間 ニ数 回 ニ被 告 村 上 ヨリ 日本 共 産
ル後、 同 月 上旬 頃市 内 ニ於 テ被告 斎 藤 金 市 ヨリ 日本 共 産党 ニ加 入
ニ密 ニ武 内 清 ト面 会 シ、 今 後 函 館市 ニ於 ケ ル日本 共 産党 ノ活 動
三、 同 月 二十 日頃 市 内 小舟 町青 島 ハツ方 ニ於 テ被 告 小 原道 雄 ト共
二、 同 月 十五 日前 記 第 二 ノ 三、 ノ如 ク救 援 運 動 ノ 画策 ヲ為 シ、
ニ付 キ 指示 ヲ受 ケ、
方 ヲ勧誘 セラ レ同 覚 カ私 有 財 産制 度 ヲ否 認 ス ル コト ヲ目的 ト ス ル
以 テ党 勢 拡張 ニ努 力 シ、
結 社 ナ ル コト ヲ知 リ テ加 入 シ 、尚 其 際党 員 ノ勧 誘方 ヲ依頼 セ ラ レ 後 記 ノ如 ク被 告中 村 健 一郎 ヲ勧誘 シ テ入 党 セ シ メ其 後 三 月 十 六 日
頃 ヨリ 社 会及 労 働 問 題 ヲ研究 シ昭 和 二年 三 月頃 右全 日本 無 産青 年
十 五 年 中 旧労 働 農 民 党 及 旧全 日本 無産 青 年 同 盟 ニ加 入 シ、同 年 末
第 六、被 告 小 原道 雄 ハ日本 労 働 組 合評 議 会 加 盟 工愛 会 員 ニシ テ大 正
被 告 斎藤 ノ通 知 ニヨリ前 記 第 ニ ノ三、 ノ如 ク 竹 寿 庵 ニ於 ケ ル救 援
員 ニシテ、 同 年 三 月 九 日頃 目 黒鉄 工場 内 ニ於 テ被告 志 田 謙 二 郎 ヨ
第 四 、被 告 中 村 健 一郎 ハ函 館 一般 労働 組 合 目 黒 鉄 工場 支 部 ノ執 行 委
ニ従 事 シ 、漸 次 左 翼 的 思 想傾 向 ヲ帯 フル ニ至 リ シ カ本 年 二 月前 記
同 盟 函館 支部 ノ常 任 執行 委 員 長 トナ リ市 内 ニ於 ケ ル無 産 青年 運 動
委 員 会 ニ参 加 シ、
リ 日本 共 産 党 ニ入党 方 ヲ勧 誘 セラ レ、 日本 共 産 党 カ私 有 財 産制 度
ニ函 館 船渠 会 社 職 工 ノ待 遇 改 善 ニ関 スル争 議 ヲ遂行 シ、 之 カ 中 心
有 力 ナ ル闘 士 ナ ル処 、昭 和 三 年 二月中 被 告 村 上等 ノ指 導 応 援 ノ下
一般 労働 組合 員 、 旧 労働 農 民 党 員 ニシ テ市 内 ニ於 ケ ル労 働 運 動 ノ
第 五 、被 告 釜谷 健 一郎 ハ旧 日本 労働 組 合評 議会 加 盟 工 愛会 員 、 函 館
谷 ト共 ニ小舟 町 青 島 ハツ方 ニ於 テ武内 清 ト面 会 シ 日本 共 産 党 ノ活
静 宅 ニ於 テ同 人等 ト救 援 運 動 ヲ画 策 シ、 次 テ同 月 二十 日頃 被 告釜
受ケ 日木 共産 党 ニ加 入 シ、其 後 三 月十 五 日前 記 第 二 ノ三 、 ノ 如 ク
綱領 ヲ知 リ 三 月中 旬 頃 市 内 台場 町 竹寿 庵 ニ於 テ被 告 釜 谷 ノ勧 誘 ヲ
中 央 機 関 紙同 地 方 機 関 紙 ノ 送付 ヲ受 ケ テ閲 読 シ、 以 テ同 党 ノ主義
渉 委 員 ニ挙 ケ ラ レ、 争 議 遂行 ニ尽 力中 同 月下旬 ヨリ 日本 共 産党 ノ
船 渠 争 議 ノ際被 告 村 上 指導 ノ下 ニ被告 釜 谷 、 静 、小 橋 等 ト 共 ニ交
ヲ否認 スル コト ヲ目的 ト ス ル結社 ナ ル ヲ知 リ 之 ニ加 入 シ、 其後 同
人 物 ト シテ活 動 シタ ル関 係 上当時 一般 労働 組 合 事務 所 又 ハ争 議 団
動 ニ関 ス ル指 示 ヲ受 ケ 、
月 中旬 同 党 ノ機 関 紙 及 工場 新 聞 ノ配布 ヲ受 ケ テ閲読 シ、
日本 共 産 党 中央 機 関 紙赤 旗 、 同 北 海 道 地方 機 関 紙 北 海労 働 者 、 同
本 部 其 他 ニ於 テ被 告 村 上 ト会 見 談 合 ス ル機 会 多 ク 二月 下旬 頃 ヨリ
工場 新 聞 ヲ配布 セラ レテ閲 読 シ因 テ 同 党 ノ存 在 及 主義 綱 領 ヲ知 リ
党 北 海 道 地方 機 関 紙 北 海 労鋤 者 ノ配布 ヲ受 ケ之 ヲ閲 読 シ テ同党 ノ
第 七、 被 告 伊藤 富 雄 ハ工 愛 会 員 ニシ テ昭 和 三年 三 月中 二回 日 本共 産
主義 綱 領 ヲ知 リ、 同 月 中 函館 船 渠 会社 工場 内 ニ於 テ被 告 釜 谷 健 一
共 鳴 シ居 リ タ ル結 果 、 三 月 上旬 頃 市 内東 川 町 一般 労働 組 合 事 務 所 階 下 奥 座敷 ニ於 テ被 告村 上 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入方 ヲ勧 誘 セラ レ
郎 ノ勧 誘 ニヨリ 日本 共 産党 ニ加 入 シ、
一、 三 月中 旬 頃 台 場 町竹 寿 庵 ニ於 テ 小 原道 雄 ヲ勧誘 シ テ入党 セシ
船 渠 争 議 ノ 際交 渉 委 員 ニ挙 ケラ レ該争 議 後 、 同年 三 月中 其 犠牲 者
第 八、 被 告 小橋 秀 夫 ハ日本 労働 組 合 評議 会 加 盟 工愛会 員 ニシ テ前 記
タ ル際 情 ヲ知 リ テ直 チ ニ加 入 シ タル 上 、
メ、
リ タル 処 、同 月五 日頃 市 内 台場 町 竹 寿 庵 ニ於 テ救 援 委 員会 開 催 セ
救 援 ノ為 メ被 告 釜 谷 、 小 原、 静及 村 上等 ト共 ニ屡 々会 合 ヲ催 シ居 印 刷 セ シ メ、
十 五 号 ) ヲ印 刷 ス ル際情 ヲ知 リ テ謄 写版 ヲ貸 与 シ自 宅 ニ於 テ 之 ヲ
於 テ被 告 村 上 ヨリ 日本共 産 党 ニ加 入方 ヲ 勧誘 セラ レ情 ヲ知 リ テ之
運 動 ニ従 事 シ、 被 告 村 上 ト親 交 アリ シカ同 三年 三 月初 旬 頃 市 内 ニ
シ、 昭 和 二年 夏 頃 ヨリ 之 カ執 行 委 員 トナ リ当市 ニ於 ケ ル無 産 青年
ノ如 キ 目 的 ヲ有 ス ル結 社 タ ル コト ヲ知 リ テ同 党 ニ加 入 シ、 其 後 同
ニ加 入 シ 、其 後 同党 ノ機 関 紙 ノ郵 送 ヲ受 ケ テ閲読 シ次 テ三 月 十 八
第 十 一、被 告長 谷 川春 吉 ハ大 正 十 五 年 旧 全 日本 無産 青 年 同 盟 ニ加盟
月十 三 日 頃 自宅 ニ於 テ被 告村 上 ヨリ同党 機 関 紙 ノ交 付 ヲ受 ケ 且被
日頃被 告 斎藤 金市 ト同道 シ テ東 雲 町 室谷 方 ニ武 内 清 ヲ訪 問 シ、同
ヨリ 日 本 共 産党 ノ機 関 紙 ヲ交 付 サ レ其 勧誘 ニ依 リ同 党 カ前 段 説 示
告 中 兼 ニ同機 関 紙 ヲ交 付 ス ヘキ コト ヲ依 頼 セ ラ レ、 同 月十 六 日頃
党 ノ レポ ー タ ー タ ル コト ヲ依 頼 セ ラ レ考慮 ノ 上諾 否 ヲ決 ス ヘキ旨
ラ レタ ル際 散会 後 被 告 村 上 ト 共 ニ帰 宅 ノ途中 街 路 ニ於 テ、 同 被 告
函 館 船渠 会 社 工場 内 ニ於 テ 報 告中 兼 ニ該 文 書 ヲ交 付 シタ ル上同 被
ニシ テ 現 ニ函 館 一般 労働 組 合 会 計 係 タ ル関 係 上平素 組 合 事 務 所 ニ
第 十 二 、被 告佐 藤 忠 寿 ハ旧労 働 農 民 党 員 、 旧全 日本 無 産 青 年 同 盟員
ヲ答 ヘテ辞 去 シ、
告 ヲ勧 誘 シテ同 党 ニ入 党 セシ メ、
於 テ被 告 小 橋 ヨリ 日本 共 産 党 ノ機 関 紙 ヲ交付 セ ラ レタ ル 際、 其 勧
第 九 、被 告 中 兼豊 吉 ハ同年 三 月 十 六 日頃、 函 館 市 船 渠 会 社 工場 内 ニ
誘 ニヨリ同 党 カ私 有 財 産制 度 ヲ否 認 ス ル コト ヲ目 的 ト スル結 社 ナ
ス ル ニ至 レリ。 其 後前 記船 渠 争議 ノ際 交渉 委 員 ニ挙 ケ ラ レテ活 躍
農 民党 ニ加 入 シ其 頃 ヨリ被 告 鈴木 、 村 上 ト相 識 リ労 働 運動 ニ参 加
第 十、 被 告 静 秀雄 ハ大 正十 五 年 八 月中 旧函 館 合 同 労 働 組 合及 旧労 働
一般 労働 組 合 事 務 所 ニ於 テ被 告 鈴 木 ヨリ 日本 共産 党 函 館 市 工 場細
四郎 ニ党 員 ト シ テ推 薦 セ ラ レタ ル関 係 上、 其 後 二 月下 旬 頃 東 川町
記 第 一ノ 一ノ如 ク被 告 鈴 木 ヨリ北 海 道 地 方 オ ルガ ナ イザ ー 三 田村
方 機 関 紙 北海 通 信 、 同 工場 新 聞 等 ノ送 付 ヲ受 ケ次 テ ニ月 中 旬 頃前
士 ナ ル 処 昭 和 三年 二月 上旬 ヨリ 日本 共 産堂 中 央機 関 紙 赤 旗 、 同地
出 入 シ テ被 告 鈴木 及 村 上 ト親 交 アリ 、 且 当市 ニ於 ケ ル有 力 ナ ル闘
中 二 月 上旬 頃 ヨリ 日本 共 産 党 中 央 機 関紙 赤 旗 、 同 北 海 道地 方 機 関
ル コト ヲ知 リ テ同 党 ニ加 入 シ 、
紙北 海 通 信 、 同 工 場新 聞 及 同 函 館 市 工場 細 胞 組織 準備 会議 テ ー ゼ 等 ノ送 付 ヲ受 ケ テ 之 ヲ閲 読 シ、 同 党 ノ主 義 綱 領 ヲ了知 シ居 リ タ ル
ヲ定 メ タ ル重 要 文書 ヲ手 交 セラ レ暗 ニ入党 ノ慫 慂 ヲ受 ケ タ ル ノミ
ナラ ス、 爾 来 引 続 キ同 党 ノ機 関 紙 其 他 ノ 重要 文書 ノ送 付 ヲ受 ケ テ
胞 組織 準備 会 議 テ ーゼ ノ 如 キ当 市 ニ於 ケ ル 日本 共 産 党 ノ活 動 規準
セラ レ テ入 党 シタ ル後 、 三 月十 五 日 自宅 ニ於 テ被 告 斎 藤 、 釜 谷 等
処 二 月中 旬 頃 市 内 ニ於 テ被 告 村 上 ヨリ 日本 共 産党 ニ加 入方 ヲ勧 誘
ヲ期 待 セ ル折 柄 、被 告 鈴木 カ本 件 ニ付 キ検 挙 セラ ル ルヤ 三 月 二十
之 ヲ閲 読 シ同 党 ノ主義 綱 領 ヲ了 得 シテ共 鳴 シ之 カ党 員 タ ラ ン コト
日頃被 告 斎藤 ト密 ニ会見 ヲ遂 ケ 救 援運 動 等 ニ付 画策 ス ル等 同党 ヲ
ト共 ニ同 日本 件 ニ付 検 挙 セラ レタ ル被 告 鈴 木 、村 上等 ノ為 メ之 カ
カ日 本 共 産 党機 関 紙 北 海 労 働 者検 挙事 件 号 外 (証第 六十 二 号 第 六
救 援 運 動 ニ付 協 議 シ、 次 テ同 月十 六 日 ヨリ ニ 十 日 迄 ノ間 ニ武 内 清
等 ノ研 究 ヲ為 シ タ ル結 果 、 漸 次共 産 主 義 的 思 想 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ
上 ニ代 リ テ無 産者 新 聞 函 館 文 局 主任 トナ リ 、社 会 問 題、 労 働 問 題
入 シ テ ヨリ被 告 鈴 木及 村 上 ト相識 リ、 昭 和 二年 十 月 頃 ヨリ被 告 村
第 十 六、 被 告水 谷 三重 三 ハ大 正十 五 年 一月 旧 函館 合 同 労働 組 合 ニ加
第 十 三、 被 告 森 永 啓次 ハ昭 和 二 年 四 月 ヨリ函 館 水 電会 社 従 業 員 ヲ 以
シ カ、 昭 和三 年 二 月中 旬 頃 東 川 町 一般 労 働 組合 事 務 所 ニ於 テ被 告
遂 ケ ス、
支 持 ス ル カ如 キ行 動 ニ出 テ以 テ之 ニ加 入 セ ント シ タ ル モ其 目的 ヲ
テ組織 ス ル交 誼 会 ノ副 委 員 長 トナ リ、 同 年 八月 旧労 働 農 民党 ニ加
鈴木 治 亮 ヨリ日 本 共産 党 ニ加 入 方 ヲ 勧誘 サ レ同党 カ 前 段 説示 ノ如
右 各被 告 等 ノ各 所 為 ハ孰 レモ治 安 維 持法 ニ各 該 当 ス ル犯 罪 ニシ テ其
入 シタ ル モ ノ ナ ル処 、昭 和三 年 二 月 上旬 頃 市 内 新川 町水 電 会 社 交
嫌 疑 十分 ナ ル処 本 件 犯 罪後 法 律 ニ依 リ 刑 ノ変 更 アリ タ ル ヲ以 テ 刑法
キ 目的 ヲ有 ス ル結 社 ナ ル コト ヲ知 リ テ同 党 ニ加入 シ タリ 。
加 入 シ、 同 時 ニ交 誼 会 員五 十 嵐 徳 一、 森内 幸吉 、熊 田政 雄 等 ヲ勧
第 六条 、第 十 条 ニ依 リ新 旧法 ヲ 比較 シ其軽 キ モ ノ ヲ適 用 ス ヘキ モノ
誼 会事 務 所 内 ニ於 テ 、鈴 木 治 亮 ノ 勧誘 ヲ受 ケ 日本共 産 党 カ私 有 財
誘 ス ヘク依 頼 セラ レ其 頃同 人 等 ニ其 ノ旨 ノ勧誘 ヲ為 シ森 内幸 吉 ノ
ト ス。
産 制 度 ヲ 否認 スル コト ヲ目的 ト スル 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ テ同 党 ニ
承 認 ヲ得 テ 入党 セ シ メ其 後 三 月 上旬 頃 ヨリ 日本 共 産 党機 関 紙 ノ郵
橋 秀 夫 、 小 原道 雄 、 長 谷 川春 吉 、 伊 藤 富雄 、 五 十嵐 徳 一、 森 永 啓 次、
而 シ テ被 告 斎 藤 金市 、 村 上 由 、 鈴木 治 亮、 釜 谷 健 一郎、 静 秀 雄 、 小
送 ヲ受 ケ テ閲 読 シ同 党 ノ主義 綱領 ヲ了 得 シ、
テ被 告 森 永 啓 次 ヨリ 日本 共 産党 ニ入 党 方 ヲ勧 誘 セラ レ、 同党 カ私
ル大 正 十 四 年 法律 第 四十 六 号治 安維 持 法第 一条 第 一項 ニ、 新 法 ニ在
志 田謙 二郎 、 中村 健 一郎 、 中兼 豊吉 、 水谷 三重 三 ノ各 所為 ハ旧 法 タ
第 十 四、 被 告 森 内幸 吉 ハ昭 和 三年 二月 上 旬市 内湯 ノ川 線 電 車内 ニ於
ニ加 入 シ、 其 後 三 月 上旬 頃 ヨリ 同 月 二十 日過 頃 迄 ノ間 ニ五 回 ニ日
リ テ ハ昭 和 三 年 六 月勅 令 第 百 二 十 九号 改 正治 安 維 持 法 第 一条 第 一項
有 財産 制 度 ヲ否 認 ス ル コト ヲ目的 ト ス ル結 社 ナ ル コト ヲ知 リ テ 之
第 二 項 ニ各 該 当 シ、 被 告 佐 藤 忠 寿 ノ所 為 ハ前 示 旧法 治 安 維持 法 第 一
条 第 二項 第 一項 ニ、 新 法 ニ在 リ テ ハ前 示 改 正治 安 維 持 法 第 一条 第 三
本 共 産党 中 央 機開 紙赤 旗 、 同北 海 道 地 方 機 関 紙 北海 労 働 者 及札 幌
項、 第 一項 、 第 二項 ニ該 当 ス ルト コ ロ、孰 レ モ旧 法 ノ刑軽 キ ヲ以 テ
市 電 労働 新 聞 等 ヲ郵 送 セラ レテ閲 読 シ テ主 義 綱 領 ヲ了得 シ、 第 十 五、 被 告 五 十嵐 徳 一ハ大 正 十 五年 八 月中 旧 労 働 農民 党 及 旧 全 日
前 示 旧法 ノ各 法 条 ヲ適 用 ス ヘキ モ ノト ス。 仍 テ刑 事 訴 訟 法第 三百 十
貞
本 無産 青 年 同 盟 ニ加盟 シ、 其 頃 ヨリ社 会 労 働 問 題 ノ研 究 ヲ為 シ 居
俊
リ タ ル処 昭 和 三年 二 月 上旬 頃 ヨリ 日本 共 産 党 中 央機 関 紙 赤 旗 、 同
昭 和 三年 九 月十 二 日
藤
二条 ニ則 リ 主 文 ノ如 ク 決 定 ス。
予審判事
函 館 地 方 裁 判所
須
北 海道 地 方 機 関 紙 北海 通 信 、 北 海労 働 者 、 同 函 館 市 工場 細 胞 組識 準 備 会議 テ ー ゼ、同 工場 新 聞 等 ノ送付 ヲ受 ケ テ閲 読 シ、 同 党 ノ主 義 網 領 ヲ知 リ テ共鳴 シ居 リ タ ル折 柄 同 月中 市内 湯 ノ川 線 電 車 内 ニ 於 テ被 告 鈴 木 治 亮 ヨリ勧 誘 セラ レ テ同党 ニ加 入 シ、
一八 (一九 二 八 )
正 実
同 市四条通九丁目右 一号
日本農民組合北海道 聯合 会書記
著 述業 元労働農民党員
荒 岡
庄太郎
量 太 郎
明治 二十四年 一月二十七日生
北海道上川郡鷹栖村近文十線十号 業
上
日本農民組合北海道聯合会仮執行委員長
農
住居 同
本籍
住居
山名 正実 外 八名 治安 維 持 法違 反被 告事 件 予審 終 結
決 定書
北海道虻田郡倶知安町北 八線西六号七番地
山
名
山名 正実外 八名治安維持法違反被告事件予審終結決定書 本籍 住 居 当時札幌 刑務所旭川支所在監 日本農民組合北海道 聯合会書記 元労働農民党 員
宮城県 登米郡登米町寺 池小路三十番地
明治三十六年十 二月三日生 本籍
荒
北海道 網走郡網走町大字最寄村字卯原内番外地
明治 二十八年四月二十日生 本籍
同会鷹栖支部常任執 行委員
二十世
著述業
当時札幌刑務所旭川支所在監
松 岡
明治三十四年 二月十五 日生
同 道 上川郡鷹栖 村近文 二十線 十四号
元労働農民党員
元労働農民党中央執行 委員
旭 川市二条通六丁目左十号
住居
日本農民組合北海道聯合会書記
住居
本籍
本籍
本籍
釧 路市 幣 舞 町 一丁 目番 地 不 詳
業
農
元 労働 農 民党 員
本
作
二
明 治 三十 七 年 十 月二 十 七 日生
山
元 日本 労 働 組合 評 議 会 旭 川合 同 労働 組 合 執行 委 員
日 雇業
当 時札 幌 刑 務 所 旭 川支 所 在 監
田 吉 之助
住居
吉 明治二十四年四月二十 二日生
日本農民組合北海道聯合会鷹栖支部員 元労働農民党員
旭川市 七条通七丁目左七号
住居 札幌 刑務所旭川支所在監
夫
文
由
秘 密 結 社 日本 共 産 党 ハソ ヴ エー ト露 国 モ ス コー ニ本部 ヲ有 スル コム
理
本 件 ヲ旭 川地 方 裁 判 所 ノ 公 判 ニ付 ス
主
スル コト 左 ノ如 シ
見 武
右 被 告 人九 名 ニ対 スル治 安 維 持 法 違 反被 告 事 件 ニ付 予 審 ヲ 遂 ケ決 定
伏
明治三十八年 一月十二日生
日本農民組合北海道聯合会書記
北海道 上川郡鷹栖村十線十号
元 労働農民党員
本籍 同
ミ ンテ ル ン (国際 共産 党 ) ノ指 令 ニヨリ、 コム ミ ンテ ル ン日 本支 部
業
際 コムミ ンテ ル ン委 員 会 ニ於 テ議 決 サ レタ ル 日本共 産 党 ノ行 動 綱領
文 夫 、渡 辺政 之 輔 、 福本 和夫 等 入 露 シ之 カ批 判 ヲ受 ケ タ ルカ 、其 ノ
ノ ニシテ 、其 後 コムミ ンテ ル ンノ指名 ニヨリ党 ヨリ 徳田 球 一、佐 野
田 村 四 郎 、水 野 尚 夫 、門 屋 博外 七 名 等 ニヨリ テ再 組織 セ ラ レタ ル モ
農
夫
ト シ テ大 正十 五 年 十 二 月 四 日山 形 県 五色 温泉 宗川 旅館 ニ於 テ、 福本
哲
和夫 、 佐 野文 夫 、 渡 辺政 之輔 、 中 尾 勝 男 、松 尾 直 義、 杉 浦 啓 一、 三
荒
日本農民組合北海道聯合会鷹栖支部員
上
北海道雨竜郡妹背牛村字妹背牛 二百二十九番地
明治 三十九年三月十 四日生
元労働農民党員
上
住居
本籍 住居 同
地 方 オ ルガ ナ イ ザ ー ニ、 地 方 運 動 ノ統 轄 的 任 務 ヲ委 ス工 場 細 胞街 頭
シ組織 ヲ中 央 委 員会 、 中 央 常 任 委 員会 、 地 方委 員会 、 中 央 部 派遣 ノ
ニ基 キ、 我 日本 帝国 ノ国 家 組 織 ノ大 綱 タ ル国 体 ヲ 変 革 シ私 有 財産 制
逸
農 業 角
元労働農 民党妹背牛支部員 田
度 否 認 ノ目 的 ヲ以 テ、 政 治 テー ゼ 、組 織 テ ーゼ 、当 面 ノ政 策 ヲ決 定
合
明治三十九年 一月三十 一日生
細 胞 ト シ党 外 ニコ ムミ ユ ニスト フラク シ ヨ ンヲ置 キ、 当 面 ノ ス ロー
ノ指令 ニヨリ、 日 本 共産 党 テ ーゼ 、党 機 関 紙 等 ニヨリ テ党 ノ 目的
第 二 、 同 年 一月中 日 本 共産 党 北 海 道 地 方 オ ルガ ナ イ ザ ー三 田 村 四郎
タ ル事 項 ヲ 宣伝 シ テ党員 獲 得 ノ任 務 ニ該 リ、 昭 和 三年 一月頃 ヨリ
ガ ント シ テ (一)戦 争 ノ危機 ニ対 スル闘 争 ( 二) 支 那 革 命 不 干 渉 ( 三) ソ ヴ エート ロシ ヤ ノ防 衛 (四) 殖 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立 ( 五)
同 年 三 月 末 頃迄 ノ間 三 十 数 回 ニ亙 リ 、党 ノ目 的 ヲ以 テ其 ノ目 的 タ
没 収 (十 三) 高 度 ノ累 進 所 得 税 ト シ テ之 ヲ (一)労 働 農 民 政 府 (二)
失業保 険 ( 十 一) 八時 間 労働 制 (十二 ) 宮 廷寺 院 地 主 等 ノ土 地無 償
等 ヲ安 住 豊 、松 岡 二十 世、 荒 岡庄 太 郎 、荒 量 太 郎 、 荒哲 夫 、 伏 見
ルジ ヨ ア代 議機 関 ニ於 ケ ルプ ロレタ リ ヤ代 表 ノ態 度 ニ関 ス ル決 議
海 通 信 、 北 海労 働 者 、 日本 共 産 党 北 海 道地 方 組織 活 動 テ ーゼ 、ブ
ル事 項 ニ属 スル 日本 共産 党 中 央 機 関 紙 赤旗 、 北 海道 地方 機 関 紙 北
君 主制 ノ撤 廃 ( 六) 議 会 ノ解散 (七) 十 八歳 以 上 ノ男 女 ノ 普 通 選挙
プ ロ レタ リ ヤ独 裁 ノ 二個 ノ中 心 ス ローガ ン ニ結 付 ケ テ宣 伝 シ、革 命
日本 共 産 党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ヲ煽 動 シテ、
武 夫 、 山 本 作 二、 合 田 角 逸其 他 ノ者 ニ秘密 ニ交 付 シ前 示 秘 密 結 社
( 八 )言 論 出 版 集会 結 社 ノ自 由 ( 九 ) 一切 ノ反労 働 者 法 ノ撤 廃 ( 十)
ニヨリ 君 主制 ヲ撤 廃 シ宮 延 寺 院 地 主等 ノ土 地 無償 没 収等 国 家 権カ ヲ
合 会 事 務 所其 他 ニ於 テ、松 岡 二十 世 、 荒量 太 郎 、 吉 田吉 之 助 ニ
一、 昭 和 三 年 二 月初 頃 旭 川市 三条 通 九 丁 目 日本 農 民 組合 北 海 道 聯
労 働 者 農 民 ノ手 ニ収 メ テ、プ ロ レタ リ ヤ独 裁政 治 ニ移 行 シ所 謂共 産 制 社 会 ヲ実 現 ス ヘク、 爾 来 全 国 ニ亙リ テ密 カ ニ党 ノ主 義 綱領 ヲ宣 伝
党 加 入 方 ヲ 勧誘 シ仍 テ同 年 三 月七 日頃 同 人等 ヲ党 ニ加 入 セ シメ、
シ、 党 員 ヲ獲 得 シテ目 的 ノ遂 行 ヲ 図 リ来 リ タ ル モノ ナ ルト コ ロ、 被
某 飲 食 店 其他 ニ於 テ、 荒 岡 庄太 郎 、 荒 哲 来、 伏 見 武 夫、 山 本 作
二、 同 年 二 月初 頃 ヨリ同 年 三 月末 頃 迄 ノ間 ニ旭 川市 八条 通 七 丁 目
告 人山 名 正実 ハ マル ク ス共 産 主 義 ニ共 鳴 シ我 国 ノ資 本 主 義 制 度 ニ不 満 ヲ抱 キ 殊 ニ北 海道 ニ於 ケ ル農 民 ノ悲 惨 ナ ル状 態 ヲ慨 シ テ、 一身 ヲ
一、 昭 和 三 年 一月末 日頃 札幌 市白 石 中 川留 吉 方 ニ於 テ 三 田村 四 郎、
第 三、
二等 ニ党 加 入方 ヲ勧 誘 シ同 人等 ヨリ シ テ加 入 ノ承 諸 ヲ得 タ リ 。
農 民 運 動 ニ投 シ日本 農 民 組 合 北 海道 聯 合 会 書 記 ト為 リ、 争 議 部 ヲ担 任 シ労 働 農 民 党 ニ籍 ヲ置 キ北 海 道 各地 ノ争 議 ニ携 ハリ農 民 ノ目的 達 成 ニ努 メ居 リ タ ル カ、
正 木 清 、 沼 山松 蔵 、 武 内 清 等 ト 日本 共産 党 ノ目 的 ヲ以 テ、 其 ノ
第 一、 昭 和 三年 一月中 札 幌 市 白 石 中川 留 吉 方 ニ於 テ 日本 共 産 党 北海
目 的 タ ル事 項 ニ属 ス ル衆 議 員議 員 選挙 ニ対 ス ル日 本 共産 党 ノ対
二、 同 年 三 月 五 日 ヨリ同 月 六 日 ニ亘 リ札幌 市 南 三条 十 五丁 目 小 川
ニヨリ前 示 コム ミ ンテ ル ン日 本 支部 トシ テ、 再 組織 ニ係 ル秘密 結
克巳 事 三 田 村 四郎 方 ニ於 ケ ル各 地 区 代 表者 会 議 ニ参 加 シ、 三 田
道 地 方 オ ルガ ナイ ザ ー ト シテ 派 遣 セラ レ タ ル、 三 田村 四 郎 ノ勧誘
ヲ以 テ 組織 セ ラ レタ ル ノ情 ヲ知 リ テ、 其 頃 党 員 ト シ テ加 入 シ旭 川
村 四郎 、 田 口右源 太 、 沼 山 松蔵 、 武 内 清、 渡 辺 利 右 衛門 、 佐 野
策 ニ付 協 議 ヲ為 シ 、
地 区 代 表者 ト シ テ日本 農 民 組 合 北海 道 聯 合 会 内 ニ於 ケ ル 日本共 産
社 日 本 共産 党 カ我 国 ノ国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産制 度 ヲ否 認 ス ル目 的
党 フラ ク シ ヨンビ ユー ロー ノ任 務 ヲ担 任 シ、
被 告 人 荒 岡 庄太 郎 ハ日本 農 民 組 合 北 海道 聯合 会 書 記 ニシ テ労 働農 民
交 付 シテ党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ヲ煽 動 シ、
党 ニ籍 ヲ置 キ、 農 民 運 動 ニ従 事 シ昭 和 三 年 二 月衆 議 院議 員 選 挙 ニ際
某 等 ト日 本共 産 党 ノ目的 ヲ以 テ其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ属 ス ル党 ノ 全 道 組 織 活動 テ ーゼ 、市 会 ニ於 ケ ルプ ロレタ リ ヤ代 表 議 員 ノ行
ノ 勧誘 ニヨリ前 示 日本 共 産党 カ我 カ国 ノ国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制度
同 年 二月 十 日 頃旭 川 市 八条 通 七丁 目 辺 ノ某 飲 食店 ニ於 テ、 山 名 正実
シ テ ハ北 海 道第 二 選挙 区 ヨリ労 働 農 民党 候補 ト シテ 立 候補 シタ ル カ、
動 ニ関 ス ル件 其 他 ニ付 協 議 ヲ為 シ、
事 務 所 ニ於 テ 日本 共 産 党 ノ 目的 ヲ以 テ、其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ属
否 認 ノ目 的 ヲ以 テ組 織 セラ レタ ル ノ情 ヲ知 リ テ、 党 員 ト シ テ加 入 ノ
三 、同 年 二 月初 頃 旭 川市 三条 通九 丁 目 日本 農 民 組 合 北 海道 聯 合 会
スル東 旭 川方 面 ニ於 ケ ル農 村細 胞 結 成 ニ付 松 岡 二 十 世 ト協 議 ヲ
承 諾 ヲ為 シ タ ル モ党 本 部 ヨリ ノ承 認 ヲ受 ケ サ リ シ為 加 入 ノ目 的 ヲ遂
為 シ、
ケ ス、
四 、同 年 二 月十 日頃 旭 川 市 三条 通 九 丁 目 日本 農 民 組 合 北 海道 聯 合
被 告 人荒 量 太 郎 ハ日本 農 民 組 合 北 海道 聯合 会 仮 執行 委 員長 同 聯 合 会
鷹栖 支 部 常 任 執行 委員 ニシ テ労働 農 民党 ニ籍 ヲ置 キ展 民 運 動 ニ従 事
会事 務 所 ニ於 テ 日本 共 産 党 ノ目的 ヲ以 テ 、其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ
被 告 入松 岡 二十 世 ハ帝 国 大 学 在 学 中新 人会 ニ加 入 シ社 会 科 学 ヲ 研
一、 昭 和 三年 二 月十 日頃 旭 川 市 三 条 通九 丁 目 日本農 民 組 合 北海 道 聯
シ タ ルカ 、
属 スル鷹 栖 農 村細 胞結 成 ニ付 荒 量 太郎 ト協 議 ヲ為 シ、
究 シ、 大 正十 四年 卒業 後 大 山 郁 夫 主 唱 ノ政 治 研 究会 員 ト為 リ 教 育
ノ国 体 ヲ 変 革 シ、 私有 財 産 制 度 否 認 ノ 目的 ヲ以 テ組 織 セラ レタ ル
合 会 事 務 所 ニ於 テ、山 名 正実 ノ勧 誘 ニヨリ前 示 日本 共 産党 カ我 国
部 調 査 部 ヲ 担任 シ、 共 ノ後 日木 農 民 組合 北 海 道 聯合 会 書 認 ト為 リ
一、 昭 和 三 年 二月 初 頃旭 川 市 九 条 通 九 丁目 日章 館 ニ於 テ山 名 正 実
労 働 農 民党 中 央 執 行 委員 ト シ テ農 民 運 動 ニ従 事 シタ ル カ、
ノ情 ヲ知 リ テ加 入 ノ承 諾 ヲ為 シ同 年 三 月 七 日頃 入党 シ、
テ 、其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ属 スル鷹 栖 農 村 細 胞結 成 ニ付 山 名 正 実 ト
二、 同 年 二 月 十 日頃 前 示 聯合 会 事 務 所 ニ於 テ 日木共 産 党 ノ目的 ヲ以
ノ勧 誘 ニヨリ、 前 示 日本 共 産 党 カ コム ミン テ ル ン日本 支 部 ト シ
レタ ル ノ情 ヲ知 リ テ、党 員 ト シテ加 入 ノ承諾 ヲ為 シ、 同年 三 月
テ我 国 ノ国 体 ヲ変 革 シ私 有 財産 制 度 否 認 ノ目 的 ヲ以 テ 組織 セ ラ
項 ニ属 スル東 旭 川 方 面 ニ於 ケ ル農 村 細 胞結 成 ニ付山 名 正実 ト協
事 務所 ニ於 テ、前 示 日本 共 産 党 ノ目的 ヲ以 テ 、其 ノ目 的 タ ル事
二 、 同年 二 月初 頃旭 川 市 三 条 通 九 丁 目 日本 農 民組 合 北 海 道 聯 合 会
否 認 ノ目 的 ヲ 以 テ組 織 セラ レ タ ル ノ情 ヲ知 リ テ、党 員 ト シ テ加 入 ノ
ノ勧 誘 ニヨリ、 前 示 日 本共 産 党 カ我 国 ノ国 体 ヲ変 革 シ私 有財 産 制 度
川 市 三条 通九 丁 目日 本農 民 組 合 北 海道 聯 合 会 事 務所 ニ於 テ山 名 正 実
働 農 民党 ニ籍 ヲ置 キ農 民 運 動 ニ従事 シ タ ルカ 、 昭 和三 年 二 月初 頃 旭
被 告 人吉 田 吉 之 助 ハ日本 農 民 組 合北 海 道 聯 合 会鷹栖 支 部 員 ニシテ 労
協 議 ヲ為 シ、
議 ヲ為 シ、 日本 共 産 党 ノ目的 ヲ以 テ其 目的 タ ル事 項 ニ属 スル党
七 日頃 入 党 シ、
北 海 道 地 方機 関 紙 北 海 通 信 ヲ 戸島 富 松 、諸 橋 亀 次 郎 等 ニ秘密 ニ
従 事 シタ ル カ、
働 農 民党 ニ加 入 シ 日本 農 民 組合 北 海道 聯合 会 書 記 ト シテ農 民 運 動 ニ
ク ス共産 主義 ヲ研 究 シ大 山教 授 退 職問 題 ニ関 シ退 校 セラ レ、 其 後 労
被 告 人伏 見武 夫 ハ早 稲 田大 学 在 学 中社 会 科 学 研 究 会 ニ加 入 シ、 マル
承 諾 ヲ 為 シ同 年 三 月七 日 頃 入党 シ、
シト コ ロ、 昭 和 三 年 三 月 十 二、 三 日頃 旭 川 市 師 団道 路 八 条 通附 近 ノ
労 働 組合 評 議 会旭 川 合 同労 働 組 合執 行 委 員 ニシ テ労 働 農 民党 員 ナリ
手 渡 シ テ党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実 行 ヲ煽 動 シ、 被 告 人山 本 作 二 ハ日 本
北 海通 信 ヲ関 口政 一ニ、 北 海 通 信、 北 海 労働 者 ヲ栗 林 久次 郎 ニ密 ニ
海道 地方 機 関 紙北 海 通信 、 北 海 労働 者 等 ノ交付 ヲ受 ケ 右機 関 紙 赤 旗、
党 ノ 目的 ヲ以 テ其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ属 ス ル党 中 央 機関 紙赤 旗 及 党 北
タ ル カ、 昭 和 三年 二 月十 日頃 以後 数 回 ニ亘 リ山 名 正 実 ヨリ 日本 共産
某 飲 食 店 ニ於 テ山 名 正 実 ヨリ 日本 共産 党 加 入 方 ノ 勧誘 ヲ受 ケ、 前 示
会 事 務 所 ニ於 テ、 山 名 正 実 ノ勧 誘 ニヨリ前 示 日本 共産 党 カ我 国 ノ
日 本 共産 党 カ我 国 ノ 国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制 度 否 認 ノ目 的 ヲ以 テ組
一、 昭 和 三年 三 月初 頃 旭 川市 三 条 通九 丁 目 日本 農 民 組合 北 海 道 聯 合
ヲ知 リ テ、党 員 ト シ テ加 入 ノ承 諾 ヲ為 シタ ル モ党 本 部 ノ承 認 ヲ得
国 体 ヲ変 革 シ私 有財 産 制 度否 認 ヲ目 的 ト シ テ組 織 セラ レタ ル ノ情
織 セラ レタ ル ノ情 ヲ 知 リ テ、 党 員 ト シ テ加 入 ノ承 諾 ヲ為 シタ ル モ党
右 被 告 人等 ノ各 所 為 ハ犯罪 後 ノ法律 ニ因 リ刑 ノ変更 アリ タ ル モノ
本 部 ヨリ承 認 ヲ受 ケ サ リ シ為 加 入 ノ目的 ヲ遂 ケ サ ル モノナ リ。
サ リ シ為 加 入 ノ目的 ヲ遂 ケ ス、 二、 同 年 三 月十 日 頃及 三 月二 十 日頃 ノ二 回 ニ日本 共 産 党 ノ 目的 ヲ以
ス ヘキ モノ ニシ テ、 被 告 人山 名 正 実 、松 岡 二十 世 、荒 量 太 郎、 吉 田
ナ レ ハ、刑 法 第 六条 ニ依 リ新 旧法 ヲ比較 対 照 シ其 ノ軽 キ モ ノ ヲ適 用
テ、 其 ノ目 的 タ ル事 項 ニ属 スル党 中 央 機 関 紙赤 旗 、 日本共 産 党 北 海 地方 機 関 紙 北 海 通 信、 北 海 労働 者 、 日本 共産 党 北 海道 地 方 組織
吉 之 助 ノ各行 為 ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ、大 正 十 四年 法 律第 四十 六 号治 安
活 動 テ ー ゼ、 ブ ルジ ヨア代 議機 関 ニ於 ケ ルプ ロ レタ リヤ 代 表 ノ態
維 持 法 第 一条 第 一項 ニ、 新 法 ニア リテ ハ、 昭 和 三 年 六 月 二十九 日勅
令 第 百 二十 九 号 改正 治 安 維 持 法 第 一条 第 一、 二項 ニ、被 告 人荒 岡 庄
度 ニ関 スル決 議 等 ヲ山 本 作 二外 五名 ニ秘 密 ニ手 渡 又 ハ送 付 シテ、
被 告 人 荒哲 夫 ハ日本農 民 組合 北 海 道 聯合 会 鷹 栖支 部 員 ニシ テ労 働農
正 十 四年 法律 第 四十 六 号治 安 維 持 法第 一条 第 二項 ニ、新 法 ニ在 リ テ
太 郎 、 荒 哲 夫 、伏 見 武 夫 、 山本 作 二 ノ各 所 為 ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ、大
党 ノ 目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ヲ煽 動 シ、
民党 ニ籍 ヲ 置 キ農 民 運 動 ニ従 事 シタ ル カ昭 和三 年 二 月 十 二、 三 日頃
ハ昭 和 三年 六 月 二十 九 日勅 令 第 百 二十 九 号 改 正治 安 維持 法第 一第 三
旭 川市 三条 通九 丁 目 日本農 民組 合 北 海道 聯 合 会 事務 所 ニ於 テ山 名 正 実 ノ勧 誘 ニ ヨリ、 前 示 日 本共 産 党 カ 我国 ノ国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制
キ犯 罪 ニシ テ、 刑 法 第 十条 ニ従 ヒ孰 レモ旧 法 ノ刑 軽 キ ヲ以 テ各 旧 法
九 日 勅 令第 百 二十 九 号 改 正治 安 維 持法 第 一条 第 一、 二項 ニ該 当 ス ヘ
四十 六 号治 安 維 持 法 第 三条 ニ、 新 法 ニ在 リ テ ハ、 昭 和三 年 六 月 二十
項 ニ、 被 告 人 合 田角 逸 ノ所 為 ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ、 大 正 十 四年 法 律 第
遂 ケ ス、
ノ承 諾 ヲ為 シタ ル モ、 党 本 部 ヨリ承 認 ヲ受 ケ ザ リ シ為 加 入 ノ 目的 ヲ
度 ノ否 認 ヲ 目的 ト シ テ組織 セラ レタ ル ノ情 ヲ知 リテ党 員 ト シ テ加 入
被 告 人 合 田 角 逸 ハ労 働 農 民 党 妹背 牛 支 部 員 ト シ テ農 民 運 動 ニ従 事 シ
以 上 被告 人 等 ノ各 所 為 ハ孰 レ モ公判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ 犯罪 ノ嫌
ノ刑 ヲ適用 ス ヘキ モノ ト ス。
本
予審 判 事
旭 川地 方 裁 判 所
也 同 日 於 同 庁
所
木
恭
市太郎
之
介
鈴
疑 十 分 ナ ル ヲ以 テ、 刑 事 訴 訟 法 第 三百 十 二条 ヲ適 用 シ主文 ノ如 ク 決
謄
昭 和 三年 九 月十 三 日
定 ス。
右
裁 判 所書 記
一九
治
無
職
不 定
本籍 愛知県名古屋市中区流川町五十三番地 住居
元 京都市技手
京都府葛野郡花園村字鳴滝了徳寺内
本籍 大阪市北区絹 笠町十五番地 住居
著述業
京都市下京区今熊野宝勢町三十番地
本籍 石川県能美郡国府村字和気リ二百十九番地 住居
谷
田 遼 一郎
夫
当二十四年
口 昌
明治三十五年十月十五日生
口 善太郎
明治 三十四年七月十五日生
野
太
明治二十九年四月十三日生
宮 崎菊 治 外 三十名 治安維 持 法 違反被 告 事件 予審終 結 決 定書 (一九 二 八 )
宮崎菊治外三十名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
京都府葛野郡花園村字花園小字猪 毛 職 崎 菊
本籍 佐賀県東松浦郡浜崎町大字横田下小字草 場六十 二番地 住居 無
宮
一 雄
明治三十五年八月廿八日生
久
京都府葛野郡花園村大字花園小字坤南九番地 工
森 田
五 郎
明治三十四年二月十六日生
保
本籍 群馬県多野郡美土里村大字 上大塚千四百六十七番地 住居 画
工
京都府葛野郡花園村大字花園小 字坤南十三番地
本籍 札幌市 南十四条 西六丁目 四百十番地 住居
画
本籍 京都市上京区鞍馬 口堀川東入宮西町番地不詳
富山県東礪波郡井 波町字井波二千百十五番地 織物職工
住居 稲 葉 愛知県丹羽郡西成村大字大海道字本郷五十 二番 地
辰
蔵
博
明治二十五年四月二十 三日生 本籍 元京都帝国大学 々生
京都市上京区田中 玄京町二十二番地 山 口政善方
京都市下京区西洞院通五条下 ル小柳町五百 二番 地
斎 藤
英
同 市同 区 八条内田町三十二番地 元田源次郎方 捺染彫刻 工
京都市上京区田中上柳町三十四番地
井
哲
二
明治 三十三年三月二十九日生 兵庫県出石郡資母村字畑山 五十八番屋敷
三
明治 三十六年三月十五日生
長谷川
住居
本籍 住居
本籍 住居 無産者新聞記者
永 京都府相楽郡瓶原村字河 原第二十八番戸
明治三十六年三 月五日生 本籍
京都市下京区東九条大石橋西入日本農民組合京都府聯合会事 務 所内
住居
同聯合会書記長
芳次郎
明治二十八年八月二十 二日生 京都市下京区岩上通仏光寺下 ル徳屋町四百二十三番地
堀 本籍 友仙職
上
同
木 藤之助
住居
高
明治 二十年 六月 二日生
本籍 岡山県久米郡加美村大字原田二百八十三番地 府支部事務所内
上 伴 治
明治 四十 一年 三月 一日生
池
住居 京都市下京区壬生馬場町三十 二番 地全 日本無産青年同盟京都 同支部常任書記
県知多郡武豊町三百九番 戸
杉
浦 嘉 三郎
愛知県碧海郡高浜町大字高浜字守屋 四十 六番 地 職
三
明治 三十七年 一月 一日生
愛媛県喜多郡 平野村大字野田 三百三十八番地ノ第 一
土平事
無
住居 同
本籍
本籍
無 職
省
明治 三十五年十月二十四日生 群馬県佐波郡宮郷村字連所 二千五十番 地
清 水
住居 京都市上京区中門前町四十九番地 西村順 一方
本籍
住居 常 見
京都市下泉区南八坂鳥居前下 ル清井町 辻作平方 元京都帝国大学 々生 庸
京 都府船井郡桐 ノ庄村大字岡 田小字道 ノ上三十六番地
夫
二
当二十 四年 本籍
春
宗治郎
明治 四十 二年 一月三十日生
近 藤
同 府葛野郡花園村字花 園小字坤南十三番地
上 宗次郎事 川
京都府葛野郡花園村大字宇多野小字 馬場町三十番地
画 工
住居
本籍 住居 同 植木職
丸
京 都府葛野郡花園村字上谷 口小字池 ノ下二十 一番地
郎
明治四十年 一月二十七日生 本籍 上
同
三
住居 植 木職
太 田 兵庫県城崎郡城崎町
当二十年 本籍 大 工職
京都市上京区御前通下 立売上ル天満屋町三百八番地 正 当二十五年
柳
住居
小
本籍
京都市上京区 田中西河原町九番地 上 友仙職
住居 同
山 岐阜県加 茂郡坂祝村字大針
田
竹 松
明治三十 七年十二月七日生 本籍
友仙職
京都市下京区中堂寺鍵田町 奥 田万次郎方
銀 市
次
郎
当 二十六年
臼 田
富山県射水郡佐野村木津 千九百八十六番地
英雄 事
住居
本籍
友仙職
住居 京 都市下京区相合図子旧二條下 ル 東井力蔵方
大 杉
野
口 信 快
明治 二十九年 三月三十日生
京都府加佐郡新舞鶴町字浜五百 六十四番地 舞鶴要 港部工作部職工
所五百七十三番地
本籍
同
上
喜
田
一 雄
明治 三十 八年九月十九 日生
住居
同
本籍 同府同郡中舞鶴 町字余部下 千百十 一番地 住居
舞 鶴要港部工作部職工
本籍
上 光
二
明治四十年七月十日生
村
鈴木庄方
同府何鹿郡西八田村字七百石百四番戸 ノ 一号
住 居 同府加 佐郡新舞鶴 町朝 日通八条東入 舞鶴要港部工作部職 工
田 正
治
明治 三十七年六月二十日生 本籍 同府加佐郡志楽村字泉源寺 八十 六番 戸 舞鶴要港部 工作部職工
住居 同府同郡舞鶴 町字北田辺三ノ丸 聖公会内 村 岡山県英田郡林野町大字林野二百 三十三番地
明治三十七年十二月十五日生 本籍 京都府葛野郡花園村字花園小字猪 毛九番地 元京都帝国大学 々生
住居
夫
本籍
京 都市 上京 区 吉 田 本 町十 六 番 地
石 川県 金沢 市 玄 蕃 町 一番 町 二番 地
元 京 都帝 国 大 学 々生
住居
シ 文
石
安 田 常 次 郎方
生
館
直
曹
三
喜
当 二 十五 年
沼
当 二十 三年
右治 安 維 持 法 違 反被 告 事 件 ニ付 予審 ヲ遂 ケ 終結 決 定 ス ル コト左 ノ如
主
理
由
本 件 ヲ 京 都 地方 裁 判 所 ノ 公 判 ニ付 ス
大 正十 五 年 十 月頃 以 後 当時 東 京 地 方 居住 渡 辺 政 之 輔、 佐 野 文夫 及 福
本 和夫 其 他 主要 ナ ル左 傾 的 主義 者 等 ノ間 ニ、 日本 共 産党 組 織 確 立 ノ
議 熟 シ同 年 十 二 月 上旬 極 秘裡 ニ同 志 十 数名 山 形 県 下 ニ会合 シテ、 同
和
石 黒
党 大 会 ヲ開 キ同 党 宣 言 並 ニ規 約等 ヲ議決 シ茲 ニ吾 国 家 成 立 ノ大本 タ
ル 君主 制 ヲ廃 止 シ、 且 ツ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ テ無 産 階級 ノ独 裁共
明治三十九年四月十 一日生 兵庫県姫路市忍町五百十九番地
産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ 目的 ト ス ル、 秘 密 結社 日本 共 産 党 ノ組 織 ヲ確 立
本籍 五 百 二十
ヘキ コト、 日 本共 産 党 ヲ国 際 共産 党 ノ 一支 部 ト 為 ス ヘキ コト、 其 他
シ テ中 央 委 員 、統 制 委 員 ヲ定 メ速 ニ党 ノ基 礎 タ ル工 場 細 胞 ヲ組織 ス
ヲ 決定 シ爾 後 中 央 幹 部 ハ各 主 要 地 ニ ﹁オル ガ ナ イザ ー﹂ ヲ派 遣 駐在
元京都帝国大学 々生 俊 一郎
任 務按 配、 活 動 ノ統 制 並 ニ戦 術 、 政 策等 ニ関 ス ル数 多 ノ指令 ヲ与 ヘ、
ノ基 礎的 各 機 関 ヲ設 ケ テ、 其 ノ報 告 ヲ 徴 シ連 絡 、統 一、集 中 、 秩 序 、
セ シ メ工場 細 胞 委 員 会、 地 区 委 員 会、 地 方 委 員 会、 地 方 聯合 委 員 会
橋 本
鷲谷武 二方
明治 四十 一年 一月 一日生
住 居 京都市上京区相国寺内 玉竜 庵内
元京都帝国大学 々生
京都市上京区吉 田本町十二番地
本籍 青森県胃森市 大町 四十三番 戸 住居
レ フト﹂ 制 度 ヲ モ参 酌 シテ 隠然 党 員 ノ獲 得 、党 ノ拡 張 ニ熱 心従 事 中
党 ヲ ﹁社 ﹂ ト 称 シ地 方 的 機 関 ヲ ﹁支 社 ﹂ 又 ハ ﹁支 局 ﹂ ト呼 ヒ ﹁組合
指 令 ニ対 ス ル絶対 服 従 ヲ規 定 シ テ 上下 各機 関 ノ統 制 ヲ保 チ 日本 共 産
都府支部聯合 会事務補助、旧京都帝国大学社会科学研究会書記、被
組合評議会大阪地方評議会木材労働組合事務補助、旧労働農民党 京
葉辰蔵 ハ右 京都地方評議会常任書記、被告 人長谷川博 ハ旧日本労働
右合同労働組合員、旧全日本無産青年同盟京都府支部員、被告 人稲
所主任、被告人丸川宗治郎、近藤春 二、太田三郎、小柳正 ハ孰 レモ
告 人斎藤英三 ハ右京都地方評 議会常任委員長、被告人永井哲 二 ハ無
昭 和 二年 七 月露 都 ニ於 テ国 際共 産 党 中 央 委 員 会 ノ為 シ タル ﹁日 本共
産者新聞京都支 局長、被告人堀芳次郎 ハ旧労働農民党中央 委員、日
産 党 ニ関 ス ル批 判 的決 議 ﹂ ノ趣旨 ニ遵 ヒ、 同 年 十 月頃 以 後 日 本 共産 党 組 織 再 建 ニ着 手 シ同 年 十 二月 ニ至 リ (一) 党 ハ直 接 労 働 者 大 衆 ノ
山田竹松 ハ京都府田中水平社執行委員、旧労働農民党員、右染物労
本農民組合京都府支部聯合会書記長、被告人臼田銀市 ハ旧労働農 民
働組合洛北支部長オルガ ナイザー、被告人高木藤之助 ハ右染物労働
基 礎 上 ニ組織 サ レ、 工場 細 胞 ノ基 礎 ノ 上 ニ建 設 ス ベク ( 二)当面 ノ
シ ( 四 )党 機 関 紙 ヲ発行 シ テ之 力 宣 伝及 実 行 ニ務 メ (五) 当 面 ノ利
組合執行委員、右京都地方評議会会計監査役、同評議会金属労働組
ス ロー ガ ンヲ (1) 君 主制 ノ撤 廃 (2) ソヴ イ ヱツト ロシ ア ノ防 衛
害 ニ基 ク 合 法的 大 衆 闘 争 ヲ シ テ其 合 法性 ヲ突 破 セ シメ 以 テ革 命 的 闘
合組織部責任者、被告 人池 上伴治 ハ右合同労働組合員、染物労働組
旧労働農民党員、右染物労働組合執行委員オルガ ナイザー、被告人
争 ヘ誘導 シ (六) 外 核 員 ノ指 導 ヲ行 ヒ ( 七) コム ミ ニ スト フラ ク シ
合員、旧全日本無産青年同盟京都府支部常任書記執行委員、被告人
党員右京都地方評議会染物労働組合第 一支部長、被告 人大杉次郎 ハ
ヨ ン制 度 ヲ採 リ (八) 昭 和 三年 二月 挙行 ノ衆 議 院 議 員 総 選挙 ヲ契 機
( 3 )宮 廷、 寺 院 、 地 主等 ノ土 地 無 償 没 収其 他 ( 三 )中 心 ス ローガ
ト シテ 党 員 ノ獲 得 党 ノ拡張 ニ関 シ大 活 動 ヲ為 ス ヘキ コト等 ヲ包 容 ス
杉浦嘉 三郎 ハ無産者新聞 京都支局事務補助、旧京都帝 国大学社会科
ン ヲ (1 ) 労働 者 展 民 ノ政 府 ノ樹 立 ( 2) プ ロレタ リ ア ノ独 裁 ト決
ル 日本 共 産 党 テ ー ゼ ( 証 第 四 四 八号 ) ヲ確 定 印刷 シテ 、全 国 ノ同 志
野 口昌 夫 ハ旧 労働 農 民 党 員 、 右合 同 労 働 組 合 員 、被 告 人太 田遼 一郎
一雄 ハ旧 労 働農 民党 京都 市 支 部書 記 、 右 合 同 労働 組 合 書 記、 被 告 人
会 執 行 委 員 、 同 地方 評 議 会 合 同労 働 組 合 キ ネ マ支 部 長 、被 告 人久 保
郎 ハ旧 労 働 農 民党 京 都府 支 部 聯合 会 組織 宣 伝 部員 、 右 京 都地 方 評 議
善 太 郎 ハ旧 日本 労 働 組 合評 議 会京 都 地 方評 議 会 主事 、 被告 人森 田五
被 告 人 宮 崎 菊治 ハ旧 労 働 農 民党 京 都 府 支 部 聯 合 会書 記 、被 告 人谷 口
雄、村上光二、村田正治 ハ右翼団体タル舞鶴要港部 工作部海軍職 工
ハ右研究会 組織部長書記ノ各任務 ニ服シ、被告人野口信快、喜田 一
研究会員、旧全 日本無産青年同盟京都府支部顧問、被告人生沼曹喜
図書係、被告人石館 直三 ハ右研究会幹事長、被告 人橋本俊 一郎 ハ右
旧全日本無産青年同盟京都府支部書記、被告人石黒 和夫 ハ右研究会
務補助、被告人常見庸 夫 ハ右研究会書記、右京都地方評議会書記、
合会臨時書記、被告人清水省三 ハ右研究会員、右京都地方評議会事
ニ頒 布 シ同 党 ノ主義 政 策 ノ宣 伝及 実 行 ニ努 力 スル ニ至 リ タ ル ト コ ロ、 学研究会員、右京都地方評議会臨時書記、旧労働農民党 山陰支部聯
ハ旧労 働 農 民 党 京 都府 支 部 聯 合会 調 査 部 長 、産 業 労 働 調 査所 京 都支
ク、 以 上 各被 告 人 ハ共 ニ マルキ シズ ム、 レー ニ ニズ ムノ革 命 思 想 ヲ
ヲ以 テ組織 セ ル舞 鶴共 立会 ニ加 入 シナ カ ラ左 翼 的 言動 ニ出 ル コト多
外 該 工 場 細 胞組 織 準 備 委 員 会 ヲ設 ク ル コト、 京 都 地方 委 員 会 設置
ガ ナイ ザ ー ノ任 ニ就 キ、 春 日 庄次 郎 ト共 ニ党 員 ノ獲 得 養成 訓 練、
年 十 月頃 被告 人 稲葉 辰 蔵 ニ対 シ入 党 許 可 ノ旨 ヲ 伝 ヘテ 、入 党 ヲ求
﹁コ ムミ ニスト、 フ ラク シ ヨ ン﹂ ノ開設 其 他 詳 細 ニ亘 リ協 議 ヲ 遂
メ 昭 和 二年 一月 頃 以後 三 月上 旬迄 ノ間 ニ被 告 人久 保 一雄 、 森 田 五
ケ同 党 ノ主 義政 策 ニ基 キ又 同 党中 央 幹部 並関 西 地 方 オ ルガ ナ イ ザ
為 メ左記 ノ如 ク 右共 産 党 ニ加 入 シ若 ク ハ未 タ加 入 ニ到 ラ スシ テ其 ノ
郎 、長 谷 川 博 、 高 木 藤之 助 、 池 上伴 治 、 清水 省 三、 野口 昌 夫 ノ七
抱懐 シ従 来 各 種 ノ無 産 者 解放 運 動 ニ熱中 セ ル モノナ ル処 、 前 示 日本
目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 スル協 議 ヲ遂 ケ 、 或 ハ目 的 タ ル事 項 ノ実 行
名 ヲ党 員 ニ推 薦 シ入党 許 可 到 着後 之 ヲ同 人 等 ニ伝 ヘテ各自 ノ入 党
ー ノ指 令 ニ遵 ヒ京 都 ニ於 テ運 動 ヲ開 始 シタ ル モノナ ル カ、 昭 和 二
ヲ煽 動 シ タ ル モノ ナリ 。
ミ共 産 主 義社 会 ノ実 現 ニ到 ラ ン コト ヲ希 望 シ、 其 目 的 ヲ達 成 ス ルカ
第 一、被 告 人 谷 口善 太 郎 ハ昭 和 二年 二月 大 阪市 ナ ル 日本共 産 党 員 旧
ヲ 求 メ尚 其 頃 被 告 人 斎藤 英 三 、永 井 哲 二 、 太 田遼 一郎 、杉 浦 嘉 三
共 産 党 ノ主 義政 策 ニ賛 同共 鳴 シ、 吾 国家 組織 カ無 産 階級 ノ独 裁 ニ進
日 本労 働 組 合 評 議会 常 任中 央 委 員 国 領 伍 一郎 宅 ニ於 テ同 人 ノ求 ニ
第 三 、被 告 人稲 葉 辰 蔵 、久 保 一雄 、森 田 五 郎 、 長谷 川 博 、高 木 藤 之
郎 ノ四名 ニ対 シ同 様 入党 ヲ求 メ、
郎 ト共 ニ京 都 地 方 ニ ﹁組合 レ フト﹂ ヲ組織 ス ヘキ コトノ 協 議 ヲ遂
助 、 池 上伴 治 、 清 水 省 三、 野 口昌 夫、 斎 藤 英 三 、永 井 哲 二、 太 田
応 シ 右 日本 共 産 党 ノ主 義 ヲ了知 シ テ、 之 ニ加 入 シ タ ル上 国領伍 一
ケ 被 告 人斎 藤 英 三、 稲 葉辰 蔵 外 一名 ト之 ヲ組 成 シ テ其 責 任 者 ト為
遼 一郎、 杉 浦 嘉 三 郎 等 ハ日木 共 産党 ノ主 義 政 策 ヲ 了知 シナ カ ラ被
連 絡 ヲ取 リ同 党 関西 地 方 委 員 会 ヲ 組織 ス ヘキ コト ヲ命 セラ レ大 阪
ノ主 義 政 策 ヲ 了知 シ ナ カラ 即時 入 党 ヲ承 諾 シ、 同年 三 月下旬 以後
ルガ ナイ ザ ー春 日庄 次 郎 ヨリ 日本 共産 党 ヘノ加 入 ヲ求 メラ レ同 党
第 四、被 告 人常 見 庸 夫 ハ昭 和 三年 二月中 旬 大 阪 市 ニ於 テ関 西地 方 オ
ヲ承 諾 シ、
告 人宮 崎菊 治 ノ前 掲 求 ニ応 シ孰 レ モ京都 市 内 其 他 ニ於 テ即時 入 党
リ更 ニ同党 京 都 支 局責 任 者 ノ任 ニ就 キ、 第 二、被 告人 宮 崎 菊治 ハ ﹁日本 共 産 党 中 央 幹部 ヨリ同 党 関 西 地方 委
ニ著 任 シ、 京 都 方面 ニ関 シテ ハ同党 員 タ ル被 告 人谷 口善 太 郎等 ト
神 戸 地 方 ニ於 テ同 党 ノ為 メ活 動 ス ヘキ コト ヲ誓 約 シ、
員 長 オ ルガ ナイ ザ ー ト シ テ大 阪 ニ赴 キ先 ツ大 阪 、 京都 及 神 戸間 ノ
会 見 シタ ル 上労 働者 農 民 ノ闘 争 ヲ 激発 シ其 闘 争 ノ 先頭 ニ立 ツテ労
後 三 月上 旬 迄 ノ間 関 西 地 方 オ ル ガナ イ ザ ー ノ指 令 ニ基 キ 京都 地方
第 五 、 被 告 人 宮 崎菊 治 ハ京 都 地方 オ ルガ ナ イザ ー ト シテ同 年 一月 以
働 者 農 民 ニ共 産 主義 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、 其 闘 争裡 ニ活 動 分 子 ヲ組
シタ ル日本 共 産 党員 武 原 事 春 日 庄 次郎 ﹂ ノ求 ニ応 シ、 昭 和 二年 九
A、 細胞組織準備委員会
ニ、
織訓 練 シテ共 産 主義 分 子 ノ組 織 ヲ拡大 ス ル方 針 ノ 下 ニ活 動 ヲ開 始
月中 京 都市 内 ニ於 テ同 党 ノ主 義 ヲ了知 シ テ之 ニ加 入 シ タ ル 上被 告 人谷 口善太 郎 ノ後 ヲ承 ケ 京都 支 局 責任 者 ト為 リ 更 ニ京 都地 方 オ ル
(1) 責任 者
宮
崎
菊
治
工 場
ノ各 工 場 細 胞組 織 準 備機 関 ヲ組 成 シ、 又被 告 人谷 口善 太 郎 、稲 葉
気 商 会
一 雄
電
五
辰 蔵 、 森 田五 郎 ノ三名 ヲ 以 テ旧 日本 労 働 組 合評 議 会 京 都 地方 評 議
一雄 ノ三名 ヲ以 テ、 旧 労働 農 民 党 京 都府 支 部 聯合 会 フラ ク シ ヨン
奥 村
遼 一郎
会 フラ ク シ ヨン ビ ユー ロー ヲ被 告人長 谷 川 博、 太 田遼 一郎 、久 保
右 働 キ カケ 責任 工 場
田
保
夫
郎
森
久
田 昌
斯 会 社
右 働 キカ ケ責 任 工場
員
太 口
(2) 委
(4) 同 野
ビ ユー ロー ヲ各 組 成 シ テ其 ノ指 導 ニ任 シ、 同党 中 央 幹 部 関西 地 方
(3) 同
同
オ ルガ ナ イザ ー ヨリ発 シ タ ル指令 機 関 誌 等 党 ニ関 ス ル秘 密 文書 ヲ
津
場
工 場
工
作
所
都 瓦
製
京
島
藤 哲
英
二
三
博
蔵
再 調 査 ヲ為 シ煽 動 ヲ為 ス コト 工 場新 聞 号 外発 行 、 ビラ撒 等 ノ件 ニ
ノ間 京都 市 外 花園 村 ナ ル久 保 一雄方 ニ於 テ数回 会 合 ヲ催 シ 工場 ノ
森 田 五郎 、 太 田遼 一郎 、 野 口昌 夫 ハ同 年 二 月 上旬 ヨリ 三 月 上旬 迄
第 六 、 A細 胞 組 織 準 備委 員 会 ニ属 スル被 告 人宮 崎菊 治 、 久保 一雄 、
刷 頒布 シ テ、 之 ヲ指 導 激 励 シ且 外核 ノ必 要 ト其 訓 練 ヲ強 調 シ、
ト ニ檄 ス﹂ ト題 スル 文書 其 他 ヲ右機 関 ヲ構 成 スル党 員 其 ノ他 ニ印
伝 達 シ或 ハ其 ノ作 成 ニ係 ル ﹁総 選 挙 ニ際 シ戦 闘的 プ ロレタ リ ア ー
業
員
従
電
善太郎
市
口 辰
都
谷 葉
京
(1) 責 任 者 稲
井
長谷 川 斎
B、 細 胞 組織 準備 委員 会
員
永
(2) 委
(4) 同
(3) 同
(5) 同 右 働 キ カケ責 任 工場
気 商 会
工 場
工 場
善 太 郎 、稲葉 辰 蔵 、長 谷川 博 、斎 藤 英 三 、永 井 哲 二 ハ同 年 二月 上旬
第 七、 被 告 人宮 崎 菊 治 及 B細 胞 組 織 準 備 委員 会 ニ属 スル被 告 人谷 口
ヨ﹂ ト題 スル ビラ 等 ヲ作成 頒布 シ テ主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ、
就 キ協 議 ヲ遂 ケ又 ﹁投 票 日 ハ間 返 カタ 市 電従 業 員 諸 君 ケ ツ キ セ
村 電
物 会 社
鍾 ケ 淵 紡 績 会 社 工 場 奥 都 織
上
木
伴
治
藤之助
場 係 ノ変 更 ニ反 対 セ ヨ﹂ ト題 ス ルビ ラ等 ヲ作 製 頒布 シ テ主義 ノ宣
シ、 日本 共 産 党 組織 再 建 ニ基 ク新 方 針其 他 ニ付 協議 ヲ為 シ尚 ﹁工
ヨリ 三 月中 旬 迄 ノ間 京 都市 内 ナ ル永 井 哲 二方 其 他 ニ於 テ数 回会 合
京
池
高
C、 細 胞 組織 準 備 委 員 会
員
杉
水
浦
省
嘉三郎
伝 ニ努 メ、
( 2) 委
(1) 責 任者
清
第 八 、被 告 人 堀 芳次 郎 ハ同 年 三 月十 二 日右 永 井哲 二方 ニ開 会 ノB 細
(3) 同
三
(4) 同
郎方 其 他 ニ会 合 シタ ル 際同 人 等 及被 告 人 杉 浦嘉 三郎 等 ト共 ニ大 衆
読 シ 居 ル モ ノ ナ ルト コ ロ、 同 年 二 月中 京 都 市 外花 園 村ナ ル森 田 五
闘 争 ノ先 頭 ニ立 チ左 翼 労働 者 ヲ 養成 シ テ工場 ニ細 胞 ヲ組織 シ工 場
胞組 織 準 備 委 員会 ニ出 席 シ タ ル際 同 会 責任 者 タ ル被 告 人谷 口善 太
ノ内 部 ヨリ 大 衆的 ノ 闘 争 ヲ捲 キ 起 シ、 内 部 ノ左翼 労 働 者 ト外 部 ヨ
郎 ヨリ入 党 許 可通 知 到 来 ノ故 ヲ以 テ、 同会 ノ決 議 ニ基 キ 入党 ヲ求 メ タ ル結 果 日本共 産 党 ノ主義 ヲ 了知 シテ 即時 入 党 ヲ 承 諾 シ、 曩 ニ
必要 ア ル コト 及 右党 テ ー ゼ ノ趣 旨 ニ従 ヒ活 動 ヲ 為 ス ヘキ コ下等 ニ
関 西 地 方 オ ルガ ナ イザ ー 及被 告 人 宮 崎 菊治 ノ定 メタ ルカ 如 ク B細
関 シ協 議 ヲ遂 ケ 且 ツ同 委員 会 ノ決 議 ニ基 キ作 成 シタ ル宣 伝 ビラ 其
リ ノ党 員 等 、 ノ働 キ カ ケ ニヨリ 真 ニ強 大 ナ ル闘 争 ヲ開 始 セ シ ムル
第九 、 C細 胞 組織 準 備 委 員 会 ニ属 ス ル被 告 人高 木 藤 之 助、 池 上伴 治 、
他 数種 ヲ頒 布 ス ル等 主義 ノ宣 伝 ニ熱 中 シ、
胞組 織 準 備 委 員 会 ヘ編 入 セラ レ、
杉 浦 嘉 三郎 、 清 水省 三 ハ同 年 二 月下 旬 京 都市 上京 区 東九 条 中 川 政
第 十 三 、被 告 人 臼 田銀 市 、 大 杉 次 郎 ハB細 胞 組織 準 備 委 員 会 ノ下 ニ
一郎 方 ニ会 合 協 議 ヲ為 シ奥 村電 気 商 会 職 工 ニ対 ス ル労働 賃 金 支 払 ニ関 ス ル ビ ラ等 ヲ作 成 頒 布 シテ 主義 ノ宣 伝 ニ努 メ、
二 月中 前 示 京 都 地 方評 議会 事 務 所其 他 ニ於 テ被 告 人永 井哲 二ト 共
産党 テ ー ゼ其 他 ノ秘 密 文書 ヲ看 読 シ居 ル モ ノナ ル ト コロ、同 年 一、
外 核 ト シ テ被 告 人永 井 哲 二 ノ指 導 ヲ受 ケ同 人 等 ヨリ交 付 ノ 日本 共
ー ニ属 ス ル被 告 人谷 口善 太 郎、 稲葉 辰 蔵 、森 田五 郎 ハ同年 二 月中
ニ右党 テ ー ゼ及 ﹁各 工場 ヲ共 産 主義 ノ要 塞 ト スル為 ニ戦闘 的 革 命
第 十、 旧 日本 労 働 組合 評 議 会 京 都地 方 評 議 会 フ ラク シ ヨ ンビ ユー ロ
旬 京都 市 内 ナル谷 口善 太 郎方 ニ会 合 ノ上 京 都地 方 評 議会 ノ 活動 的
的 労働 者 ハ如 何 ニ戦 フ ヘキカ ﹂ ト題 ス ル印 刷物 記載 ノ趣旨 ニ基 キ
ー ゼ ヲ右 京 都 地 方評 議 会 京都 染 物組 合 員 松 田 勇吉 及 緒 方 秀 夫 ニ、
基 礎 ヲ確 立 ス ル為 メ、 組 合 オ ルガ ナ イザ ー ノ組 織 ヲ産業 別 ト シ テ
被 告 人大 杉 次 郎 ハ其 頃 右党 テー ゼ ヲ同 地 方 評 議 会、 京 都染 物 労 働
活動 ヲ為 ス ヘキ コト ノ協 議 ヲ遂 ケ、 被 告 人臼 田銀 市 ハ其 頃右 党 テ
組 合 員 、 旧 労 働 農 民党 員 千田 菊 右衛 門 ニ各 交 付看 読 セシ メ テ各 煽
ノ件 ニ付 協 議 ヲ 遂 ケ、
属 ス ル被 告 人長 谷 川 博 、大 田遼 一郎 、 久保 一雄 被告 人宮 崎 菊 治 ハ
第 十 一、 旧 労働 農民 党 京 都府 支 部 聯 合 会 フラ シク ヨ ンビ ユー ロー ニ
動 ヲ為 シ又 右 被 告 両 名 ハ其 頃 ﹁ 資 本 家 地 主 ノ政 党 政 府 ヲ 叩キ 潰
活 動 ヲ促 進 セシ メ組 合 員 ヲ獲 得 ス ル コト 並 ニ評 議 会 ノ役 員 会 指 導
ン ビ ユー ロー ノ活 動 方針 ニ関 ン労 農党 ヲ如 何 ニ指 導 ス ヘキ カ共 産
ノ宣 伝 ニ努 メ、
セ﹂ ト題 ス ル ビラ其 他 ヲ奥 村電 気 商 会 工 場社 宅 ニ撒 布 スル等 主 義
同 年 二 月 下旬 京都 市 内 ナ ル長 谷 川 博方 ニ会 合 シテ、 該 フラ ク シ ヨ
コト 等 ニ就 キ協 議 ヲ遂 ケ、
党 員 及 其 ノ影 響 下 ニア ル モ ノ ヲ シテ大 衆 闘 争 ノ先頭 ニ立 タ シ ム ル
第 十 二 、被 告 人 近 藤春 二、 丸 川 宗 治 郎、 小 柳 正 、太 田 三郎 ハA 細 胞
被 告 人 稲 葉 辰蔵 ノ指 導 ヲ受 ケ 同 人等 ヨリ 交付 ノ 日本 共産 党 テー ゼ
第 十 四、被 告 人 山田 竹 松 ハB細 胞組 織 準 備 委員 会 ノ下 ニ外核 ト シ テ
其 他 ノ秘 密 文 書 ヲ看 読 シ居 ル モノ ナ ルト コ ロ、 同 年 二 月中 京 都 市
組 織 準 備 委 員 会 ノ下 ニ外 核 ト シテ 被告 人 森 田五 郎 、 久 保 一雄 ノ指 導 ヲ受 ケ同 入 等 ヨリ交 付 ノ日 本共 産党 テ ーゼ其 他 ノ秘 密 文 書 ヲ看
セル 今 日党 ノ主 義精 神 ヲ体 シ熱 心 ニ組 合 運 動 ニ従 事 ス ル事 ノ協 議
内 ナ ル被 告 人 宅 ニ於 テ被 告 人 稲 葉辰 蔵 ト共 ニ既 ニ日本 共産 党 成 立
徳 、 河 出修 一、 山 本 徹 、荻 原 浅 雄 、 佐藤 軍 七 郎 、三 村 亮 一、服 部
関 誌 ﹁赤 旗 ﹂ 第 一号 等 ヲ同 研 究 会員 生 沼曹 喜 、 石黒 和 夫 、 黒木 重
書﹂﹁ 総 選挙 ニ際 シ労 農大 衆 諸 君 ニ檄 ス﹂ ト題 ス ル 文 書 並同 党 機
第 十 七 、 被 告 人宮 崎 菊 治 、長 谷 川 博 ハ右 総 選挙 直 前 ナ ル同 年 二月十
ヲ遂 ケ 、 且其 頃 ﹁ 労 働 者 ヨ団 結 セ ヨ未 来 ハ労働 者 ノ世 界 タ ﹂ ト題
八 日頃 京 都市 内 ニ於 テ 一般大 衆 煽 動 ノ 為 ﹁日本 共産 党 ノ政 策 ﹂ ト
周 平 等 ニ各別 極 秘 ニ熟 読 セシ メ以 テ 同 研究 会 ノ中堅 タ ル同 人等 ヲ
第 十 五 、被 告人 野 口信快 、 喜 田 一誰 、村 田 正 治 、村 上 光 二 ハB 細胞
題 スル ﹁君 主制 撤 廃 ﹂ ﹁ 労 農 ノ民 主 的 議 会 ノ獲 得 ﹂﹁ソヴ イ ヱツト
煽動 シ
組織 準 備 委員 会 ニ属 スル被 告 人 永 井哲 二 ノ指導 ヲ受 ケ、 日 本共 産
ス ルビ ラ 数十 枚 ヲ京 都地 方 評 議 会 染物 労 働 組合 洛 北 支 部 職 工 ニ頒
党 ノ発 行 ニ係 ル ﹁総 選 挙 ニ対 ス ル日本 共 産 党 ノ声 明書 ﹂ 及 ﹁総 選
ロシ ア ノ防 衛 ﹂﹁ 大 土地 ヲ没 収 セ ヨ﹂其 他 ノ文 言 ア ルビ ラ ヲ京 都市
布 ス ル等 主義 ノ宣 伝 ヲ 為 シ 、
挙 ニ際 シ労農 大 衆 諸 君 ニ檄 ス﹂ ト 題 スル各 文 書 ヲ看 読 シ居 ル モノ
同 人等 トノ 協 議成 立 シタ ル結 果 京都 市 内 ナ ル被 告 人 生沼 曹 喜 方 ニ
和夫 、 生 沼曹 喜 ニ対 シ其 印刷 方 交 渉 シタ ル ト コロ、 共 ニ快 諾 シ テ
於 テ謄 写版 印刷 原 紙 ヲ作成 シ 京都帝 国 大 学社 会 科学 研究 会 鷲谷 合
内 ニ撒 布 ス ヘキ協 議 ヲ遂 ケ タ ル 上被 告 人長 谷 川 博 ヨリ被 告 人 石 黒
党 ノ細 胞 ヲ成 ル ヘク 速 ニ組 織 ス ヘキ コト ノ協 議 ヲ 遂 ケ、 右 協 議後
ナ ルカ 、 同年 二、 三 月中 京 都府 下 新舞 鶴 町 野 口信 快方 ニ於 テ数 回
被 告 人 喜 田 一雄 ハ京 都 府下 中 舞 鶴 町 同被 告 人宅 ニ於 テ右 工 作 部職
印刷 シ、 被 告 人長 谷 川 博 ハ同 日同 市 内 ニテ被 告 人橋 本 俊 一郎 ト 右
宿 内 ニ於 テ被 告 人宮 崎 菊 治 ヲ除 キタ ル右 三 人 ノ手 ニテ約 四 百 枚 ヲ
ニ亘 リ 被 告 人永 井 哲 二 ト共 ニ舞 鶴 要 港部 工作 部 工 場 内 ニ日本 共産
工浅 川 光 義 ニ右 声明 書 並 檄 文 ヲ、 被 告 人村 上光 二 ハ右 工場 内 ニ於
没 頃該 ビラ 約 三十 枚 ヲ同市 内 ナ ル京 都織 物 株 式 会社 附 近 及 鐘 淵 紡
撒 布 ノ件 ニ就 キ協 議 ヲ遂 ケタ ル結 果 被 告 人橋 本 俊 一郎 ハ、 同 日 日
テ同 職 工 柴 田 伝治 ニ日 本 共産 党 関 西 地 方委 員 会 機 関 誌 ﹁階 級 戦 ﹂
績株 式 会 社 工 場附 近 ノ板 塀 及電 柱 ニ貼 付 シ以 テ 一般大 衆 煽 動行 為
第 一号 ヲ各 閲読 セ シ メ テ各 煽動 ヲ為 シ、 第 十 六 、 被 告 人 石館 直 三 ハ同 年 二 月 上旬 京 都市 内 ナ ル京 都帝 国 大学
同所 其 他 ニ於 テ同 党 ノ発 行 ニ係 ル ﹁日本 共 産 党 ハブ ルジ ヨア議 会
崎 菊治 ノ為 ニ京 都地 方 オ ルガ ナ イザ ー ノ事務 ヲ補 助 シ 多 数 ノ非 合
被告 人 石黒 和 夫 ハ其 外 同 年 二 月 上旬 以 後 本件 検 挙 直 後 迄被 告 人 宮
ヲ 遂行 シ、
社 会 科 学 研 究 会鷲 谷 合 宿 ニ於 テ、 右 日本共 産 党 テ ーゼ ヲ同 研 究 会
制 度 ソ ノ モ ノヲ破 壊 シテ 、 労働 者 ト農 民 ト ノ民 主 的 議会 (ソヴ イ
ニ従事 シ、 又 同 人 ト共 ニ附 近 ニ転 任 シ変 名 ノ上其 アド レ スノ任 ニ
法的 文 書 ノ複 写 印刷 ニ従 ヒ且 日本 共 産 党 ニ関 ス ル秘 密 文 書 ノ発 送
員 杉 浦 嘉 三 郎 ニ交付 シテ 熟 読 セシ メ、 且 其 頃以 後 同 月下 旬 迄 ノ間
ヱ ツト)ヲ ツク リプ ロ レタ リ アノ独 裁 ヲ打 チ 立 テ ナケ レ ハナ ラ ヌ﹂
就 ク 等 主義 宣 伝 並煽 動 ノ為 ニ凡 ユル努 力 ヲ為 シ、
﹁少 ク ト モ天 皇 乃 至枢 密 院 ヲ叩 キ ツブ シ封 建的 国 家 機 関 ヲ破 壊 シ﹂ 云 々等 過 激 ナ ル文 詞 ノ記 載 ア ル ﹁総 選挙 ニ対 スル日 本共 産 党 声 明
夫 ト共 ニ ﹁総 選挙 ダ 奥 村電 機 ノ労 働 者 諸君 起 テ﹂ ﹁ 投 票 モ間近 ダ
被 告 人 生 沼曹 喜 ハ右 ノ外 同 年 二月 上 旬頃 自 宅 ニ於 テ被 告 人 石 黒 和
ニ貼 付 ス ヘク 協 議 ヲ遂 ケ、 即時 数 十枚 宛 ヲ右 各場 所 ニ貼 付 又 ハ撒
園村 日本 活 動 写 真株 式 会 社 附 近 及 京都 市 内 京 都 瓦斯 株 式会 社 附 近
市 電 従 業 員 ケ ツキ セ ヨ﹂ ト題 スル宣 伝 ビラ各 四百枚 許 ヲ徹 宵 印 刷
日本 活 動 写真 株 式会 社 撮 影 所 内 ニ於 テ前 示 京 都 地方 評 議 会合 同 労
布 シ テ 一般 大 衆 ヲ煽 動 シ、尚 被告 人近 藤 春 二 ハ同 年 三 月 上旬 頃 右
働 組合 員 長 谷 川 幾 太郎 ニ対 シ日 本青 年 共 産 同 盟関 西 地 方委 員 会 機
ニ従 事 ス ル等 主義 ノ宣 伝 ニ熱 中 シ、 第 十 八、 被 告 人池 上伴 治 、橋 本 俊 一郎 ハ同年 三 月 二日 頃 以後 同 月十
年 共産 同 盟 ヲ組織 ス ル準 備 ト シ テ、 同 月二十 日迄 ニ準 備委 員 会 ヲ
ニ於 テ数 回 ニ亘 リ京 都 ニ日 本共 産 党 ト同 一ノ目 標 ヲ有 スル 日本 青
条 刑 法 施行 法 第 二条 ニ則 リ新 旧 法 ヲ 比照 シ其 軽 キ モノ ヲ適 用 ス ヘク、
後 ノ法律 ニ因 リ 刑 ノ変更 アリ タ ル場 合 ナ ル ヲ以 テ、刑 法 第 六条 第 十
以 上 ノ事 実 ハ公 判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ嫌 疑 アリ 、法 律 ニ照 ス ニ犯 罪
関 紙 ﹁青 年 衛 兵 ﹂ ヲ交付 閲 読 セシ メ テ同 人 ヲ煽 動 シ タ ル モノ ナリ 。
開 催 ス ヘク非 合法 的 運 動 実 行 ノ第 一線 活 動者 ト シテ 右 無産 青 年 同
旧法 ニ於 テ ハ被 告 人 宮 崎菊 治 、 谷 口善 太 郎 、 久 保 一雄、 森 田 五郎 、
二 日頃 迄 ノ間 京 都市 内 ナ ル 旧 全 日本 無産 青 年 同 盟 京 都府 支 部 其 他
盟 ノ闘 士 タ ル丸川 宗次 郎 、 近 藤春 二、 太 田 三 郎等 ヲ選 抜 シ テ、 之
為 ハ同 法 第 二条 第 三条 ニ、被 告 人 山 田竹 松 、 野 口信 快、 村 田 正治 ノ
太 田遼 一郎、 野 口昌 夫 、 稲葉 辰 蔵 、 長谷 川 博 、 斎 藤英 三、永 井哲 二、
所 為 ハ同 法 第 二条 ニ、 被 告 人 石館 直 三 ノ所 為 ハ同法 第 三条 ニ各該 当
堀 芳 次 郎、 高 木 藤 之 助 、 池 上伴 治 、 杉浦 嘉 三郎 、 清 水省 三 、常 見 庸
第 十 九、 被 告 人 池 上伴 治 ハ在 大 阪 日本 青 年 共産 同 盟関 西 地方 委 員 葛
シ、 新 法 ニ於 テ ハ被 告 人 宮 崎 菊治 ノ所 為 ハ昭 和 三年 六 月 二十 九 日勅
ヲ 養成 訓 練 シ テ青 年共 産 同 盟 員 ト 為 ス ヘキ旨 ノ協 議 ヲ遂 ケ 又被 告
野 友太 郎 ト同 年 三 月九 日頃 京 都 市 内 ニ於 テ日 本青 年 共 産 同 盟 名 義
令 第百 二十 九 号改 正治 安 維 持 法第 一条 第 一項前 段第 二項 ニ、 被 告 人
人 宮崎 菊 治 、 池 上伴 治 ハ同 月十 二、 三 日頃 宮 崎 菊治 方 ニ於 テ橋 本
﹁労 働者 農 民 ノ ソヴ イ ヱツ ト ロシ ア ヲ守 レ﹂ ﹁労 農青 年 大 衆 ハ青 年
谷 口善 太 郎 、 久 保 一雄、 森 田 五郎 、 大 田遼 一郎 、野 口昌夫 、 稲 葉辰
夫 ノ所 為 ハ大 正十 四年 法律 第 四十 六 号治 安 維 持 法 第 一条 第 一項 ニ、
共 産 同 盟 ノ赤 旗 ノ 下 ニ戦 ヘ﹂ 外 数 種 ノ ス ロー ガ ンビ ラ ヲ京 都 市 内
蔵 、長 谷 川 博 、 斎 藤 英三 、 永 井哲 二、 堀 芳 次 郎 、高 木 藤 之助 、 池 上
俊 一郎 、 丸 川 宗 治 郎、 太 田 三 郎等 ヲ以 テ、 先 ツグ ルー プ ヲ設 ケ青
街 路 ニ貼 付 シ テ無 産 大衆 ヲ煽 動 スル コト ノ協 議 ヲ遂 ケ被 告 人 池 上
伴 治、 杉 浦 嘉 三 郎 、 清水 省 三 、常 見 庸 夫 ノ所 為 ハ同 法 第 一条 第 一項
次郎 、 喜 田 一雄 、 村 上光 二、 生沼 曹 喜、 石 黒 和夫 、 橋本 俊 一郎 ノ所
伴 治 ハ、 葛 野友 太 郎 ヨリ該 ス ローガ ンピ ラ約 二百枚 ヲ受 取 リ 其 内
後 段第 二項 ニ、 被 告 人丸 川 宗 治 郎、 近 藤 春 二 、 太 田 三郎、 小 柳 正 、
被 告 人 丸 川 宗治 郎 、 近 藤 春 二、 太 田 三郎 、 小 柳 正、臼 田銀 市 、大 杉
四 五 十枚 ヲ 同 月十 二 日頃 丸 川 宗次 郎 等 ニ貼 付 セ シ ムル 目的 ヲ以 テ
臼 田銀 市 、 大 杉 次 郎 、喜 田 一雄、 村 上光 二、 生 沼曹 喜 、 石 黒 和夫 、
ヲ遂 ケ 、
橋 本 俊 一郎 ヲ経 テ丸 川 宗治 郎 ニ交 付 セシ メタ ルト コ ロ、 被 告 人 丸
年 大衆 ヲ指 導 シテ 速 ニ京 都 ニ青年 共 産 同盟 ヲ組織 ス ル コト ノ 協 議
川 宗治 郎、近 藤春 二、太 田 三 郎 、小 柳 正 ハ大 衆 煽 動 ノ為 京 都 市 外 花
橋 本 俊 一郎 ノ所 為 ハ同 法 第 二条 第 三条 ニ、 被 告 人山 田 竹松 、野 口信 快、 村 田 正 治 ノ所 為 ハ同 法 第 二条 ニ、 被 告 人 石館 直 三 ノ所 為 ハ同 法 第 三条 ニ各 該 当 ス ル処 、 被 告 人 宮 崎菊 治 、 谷 口善 太 郎 、 久 保 一雄 、 森 田五 郎 、 太 田遼 一郎 、 野 口昌 夫、 稲 葉 辰 蔵 、長 谷 川 博 、斎 藤英 三 、
三、 常 見 庸 夫 ニ付 テ ハ旧法 ノ刑軽 ク其 他 ノ被 告 人 ニ付 テ ハ刑 ノ軽 重
永 井 哲 二、 堀 芳 次 郎、 高 木 藤 之 助、 池 上伴 治 、杉 浦 嘉 三郎 、 清水 省
本
予審 判 事
京 都地 方 裁 判所
也
裁 判 所書 記
前 同 庁
浅
沼
猪
助
ナ キ ヲ以 テ、 孰 レ モ前 記 旧 法 ヲ通 用 処断 ス ヘキ モノ ト思 料 シ刑事 訴
謄
昭 和 三 年九 月十 二 日
訟 法 第 三 百 十 二条 ニ則 リ 主文 ノ如 ク 決定 ス。
右 同 日
二〇 (一九 二 八 )
次
松江市北堀町九十九番地 職
著 述業
一
明治 三十四年三月生
石 竜
西尾カイ方
千
山 藤 四郎
明治三十七年十 月生
村
田 律
太
明治三十二年七 月生
野
岡山県児島郡小串村大字小串三千三百九十五番地
旧日本労働組合評議会中央委員長
明治二十四年九月生
住 居 東京府荏 原郡荏原町小山三百四十七番地
本籍
住居 東 京府豊多摩郡杉 並町高円寺九百四十 一番地
本籍 茨 城県多賀郡大津 町百五十番地
無
住居 大阪市天王寺区筆 ケ崎町三十五番地
本籍
春 日庄次 郎 外九 十 八名 治安 維持 法 違 反被 告事 件予 審終 結
決 定書
大阪市東区今橋五 丁目 一番地
春 日庄次郎外九十八名治安維持 法違反被告事件予審終結決定書 本籍
日 庄次郎
崎 雄
明治三十六年三月生
春
住居 同市天王寺区細工谷 町七十七番地 前田善三郎方 著 述業
定 職 山
本籍 栃木県上都賀郡北犬飼村大字茂呂八十五番地 住居 不 無
野
猛 夫
明治三十四年十二月生
冬
坂田リ エ方
本籍 佐賀県小城郡東多久村大字別府三千四百 一番地 住居 大阪市天王寺区 生玉前町二十 八番地 旧大阪地方評議会書記兼著 述業
本籍 堺市舳松 町舳松小学校前
百 四 十五 奈良県南葛城郡掖上村大字柏原百 四十六 番 地
西光万吉事
住居 脚本業 清
原
一 隆
明治 二十八年 四月生
本籍
伊
旧大阪地方評議会大阪金属労働者組合書紀
東 猪 三次
明治三十五年 二月生
福丼県大野郡上庄村森山第 二十号三番地
斎
藤 重太郎
住居 大阪市西区本田通二丁目 二十番地大阪地方評議会事務所 旧大阪地方評議会常任委員
鹿児島県鹿児島郡谷山町山田百三十四番戸 二号
源之助
明治三十四年 一月生
福島県石城郡小名浜町字古湊百 二番地
久保田春 太郎方
池 田
隆
明治三十 一年二月生
小 野
旧大阪地方評議会大阪電気労働組合書紀 東陽 一事 鹿児島市西 田町五十四番地 無産者新聞記者
明治 三十五年五月生
福井県坂井郡丸岡町丸岡本 二十七号 ノ三番地
刷工
山 基
明
明治 三十八年七月生
中
住居 大阪市 港区田中元町二丁目百五十四番地 ノ 一 旧 大阪地方評議会大阪 一般 労働者組合常任執行委員長兼印
本籍
住居 大阪市北区金屋 町二丁目八番地
本籍
住 居 大阪布此花区春 日出町百五十 一番地 ノ十 八
本籍
本籍
英 次
斎藤民之助事
田
住居 大阪市東成区今 福町百六十四番地 旧大阪地方評議会大阪金属労働者
大分県下毛郡 津民村大野 一千百 四番地
組合執行委員長 徳 本籍
一 男
明治 二十九年九 月生 住居
栗 木
大阪市港区石田町番地不詳 西村方 旧大阪地方評議会大阪 一般労働者組合役員 栗木 一夫事
京都市 上京区下長者 町通 七本松西入鳳瑞町 二百四十二番地
明治三十九年十 二月生 本籍
静岡県引佐郡東 浜名村字佐久米四十九番地
関西合同労働組合常任委員 巳三郎
大阪市西成 区南開町 四丁目五百九十二番地 勝 木方 領
住居
国 本籍
大阪市港 区泉尾中通 三 丁 目 十 二番 地大 阪金属労働組合事務
明治三十八年十 二月生 住居
所
本籍
京都府南桑田郡 亀岡町字本町二十四番 戸
住居 大阪市此花区春 日出町中四丁目 二番 地 関西合同労働組合執行委員長兼機械職 工 浅
井 富次郎
鉱
造
明治三十二年三月生 本籍 大阪市南区 日本橋筋 一丁目四十五番地 旧大阪地方評議会常任委員 田
明治 三十七年八月生 長崎県東彼杵郡 上波 佐見村九百四十 四番戸
高
住居 同市西区本田通 二丁目二十番地大阪地方評議会事務所
本籍
本籍
金沢市小 玉小路 一番地 ノ 一ノ 一
松
本 篤
一
明治三十六年 四月生
他喜雄
鷲谷方
長 尾
重 春
明治三十四年 四月生 大阪市南区難波新地五番町五十番地 ノ 一
旧労働農民党大阪支部聯合会書記長
住居 大阪市此花区春 日出 町百五十 一番地 ノ十三
本籍
岸 野
住居 大阪市西成区中開町三丁目五百二十四番地 薬剤師
徳島県那賀郡中野島村大字南島四百番 地
沢
田
徳 松
明治 三十五年二月生
大阪市西淀川区海老江町九百十六番地
橋本広次方 本籍 八
職
住居
野
無
郎
河
明治三十八年六月生 岡山県久米郡倭文西村大字山手公文南百二十 六番地
口
進
明治 二十七年四月生
旧大阪地方評議会大阪印刷労働組合執行委員長兼印刷工
住 居 大阪市 此花区吉野 町三丁目四十六番地
本籍
住居 大阪市西区阿波座 二番町六番 地
造船職 工
鳥 取県東伯郡花 見村大字門田三百七十六番地
明治四十二年十 一月生
田
佐賀県西松浦郡大川村大字駒鳴 二千六百七十七番地
本籍 寛
住居 大阪市港区辰巳町四丁目 二番地 田
旧大阪地方評議会大阪電気労働組合常任執行委員長兼大阪
内
明治三十二年五 月生 国領 方
住 居 大阪市浪速区敷津町三丁目十 一番地大阪 一般労働者組合事務
本籍
市電従業員
本籍 東京市芝区下高輪町三十番地 住居 大阪市此花区春日出町中四丁目二番地 著述業
所 本
一 郎
旧大阪 地方評議会大阪 一般労働 者組合執行委員兼紡績職 工 岡
寿
春
明治三十六年 一月生 本籍 鹿児島県薩 摩郡宮之城町屋地百九十番 地 旋 盤職 工 市 来 兵庫県朝来郡生野町 口銀谷三百 二十八番地 ノ 一
田 恒
忠
明治三十五年 二月生
住居 大阪市此花区春日出町中四丁目六番 地
本籍 住 居 大阪市西淀川区海老江町九百三十四番地 旧大阪地方評議会大阪木材労働組合書 記 青 佐賀県佐賀郡久保田村大字久富六百七十三番地
大阪市浪速区栄町三丁目十八番地
田 喜
一
明治 三十七年七月生
二 男
明治 三十七年十月生 本籍
同市 同区同町四丁目二十二番 地
無産者新聞記者
大阪市此花区江成町百十番地
本籍
古 賀
住居
住居
全 国水平社聯 盟総本部常任理事 松
明治三十二年 二月生
本籍
大阪市 東淀川区三国本町九十四番 地
黒
兵庫県武庫郡大社村森具字蓮毛七百十七番地
川
健 三
金 光
明治三十七年 一月生
住居 同市同区同町九十五番地 旧労働農民党大阪支部協議会書紀長
本籍
弁護士
鷲尾方
山 口県美禰郡共和村大字青景 七百八十二番地
万二郎
明治三十 一年 一月生
近 内
住居 同県同郡同村森具字御茶屋所 一千十六番地
本籍
京都帝国大学法学部学生
原 川
竹 雄
乙馬富太郎方
兵庫 県飾磨郡 八木村木場 一千三百二十 二番地
明治 三十九年二月生
住 居 京都市 上京区吉田中牛之宮町二十六番地
本籍
住 居 大阪市港区南安治川町三丁目三十番地
乙 馬
旧全 日本無産青年同盟大阪府支部常任執行委員 乙馬武雄事
滋賀県犬 上郡亀山村大字太堂 三百三十八番 地
興治郎
明治 三十九年十二月生 本籍
久 木
西田キ ヌヱ方
大阪市 東成区東 小橋町百十二番地 職
住居
無
二
明治四十 一年 八月生
谷 武
本籍 秋田県南秋田郡下井河村北川尻字海老沢村八番地 日本農民組合総本部常任書記
住居 大阪市此花 区春日出町百五十 一番 地ノ十三 鷲
雄
明治三十六年 二月生
谷 孝
本籍 鳥取県気高郡鹿野町大字鹿野 千三百二十五番地 旧労働農民党大阪府支部聯合会書記
住居 大阪市南区日本橋五丁目四十五番 地 熊
明治三十四年九 月生 本籍 鳥 取県西伯郡巌村大字 二本木十三番屋敷
光 次
明治二十五年六月生
大
日本農民組合総本部中央常任執行委員兼農
兵庫県飾磨郡 八幡 村蒲田六百番 地
山 初 太郎
住居 大阪市北区堂島浜通三丁目十 八番地日本農民組合総本部内
本籍
住居 大阪市 北区兎我野 町五十五番 地 山本金作方 大阪 市電従業員自助会本部書記 三 木
佐賀県 三養基郡北茂安村大字白壁 二千 六百六十五番地
明治二十六年十月生 本籍
大阪市此花区 四貫島梅香 町九番地 旧全 日本無産青年同盟大阪府支部執行委員長
住居
本籍
服 部
佐 藤
敏 夫
和藤次
明治三十八年三月生 新潟県北蒲原郡木崎村大字須戸十五番地
住居 大阪市北区堂島 浜通三丁目十八番地
日本農民組合総本部中央常任委員 佐藤和藤治事
明治三十六年三月生
木 村
京太郎
大阪市浪速区栄町四丁目二十二番地水平社総本部内
本籍 奈良県南葛城郡大正村大字小林七百三十番地 ノ 一 住居
大阪市天王寺区東 平野町五丁目六番地
全国水平社聯盟総本部理事
同市東成区鶴橋木野 町三百五十 一番地
一
明治三十五年 六月生 住居
本籍
川 忠
旧大阪地方評 議会大阪刷子工組合執行委員長 歯刷子職 工
佐
兵庫県三原郡阿万村本庄 上組三百 七十七番 地
有
明治 三 二十六年二月生 本籍
県会議員兼精米業
同県同郡賀集村八幡 二百九十二番地
長崎県西彼杵郡黒崎村下 黒崎郷五千百 二十七番地
明治三十二年八月生
長 尾
住居
本籍
本田源 四郎方
口 弥
旧大阪地方評議会大阪木材労働組合常任執行委員
住居 大阪市港区泉尾中通 一丁目十 六番地 兼製材職工 出
助
四 郎
明 治四十 一年 一月生
森
本籍 広島県山県郡 都谷村字戸谷 一千四百七十八番地 関西合同労働組合常任執行委員 上 岡山県真庭郡勝山町大字月田 八千二十四番地
明治三十八年 三月生
住居 大阪市此花区春 日出町中四丁目二番地
本籍
沖
田 伊佐治
住 居 尼ケ崎市奥長町五百四十 一番地元労働 農民党摂陽支部内 旧労働農民党 摂陽支部書記
兵庫県武庫郡鳴 尾村鳴 尾字東鳴尾七十五番地 ノ 一
明治四十年 六月生 同県同郡同村東鳴 尾七十 一番地 田 宇 一郎
本籍
多
住居
神戸市兵庫関屋町百 十 一番屋敷 ノ 一
農
本籍
京都市上京区吉田本町十二番地 鷲谷方 葛
野 友太郎
明治三十六年 二月生
住居
京都帝国大学 経済学部学生
住居
本籍
高松市内町 四番地ノ十
和歌山市 東長町九丁目十四番地
本籍
香川県木田郡平井町大字平木
札幌市 北三条西二丁目 一番地
日本農民組合香川県聯合会書記
住居
日本農民組合香川県聯合会書記
井
進
一
明治三十 八年十 一月生
宮
朝
倉 菊
雄
明治 三十三年二月生
大阪市東区農人橋 二丁目五十四番屋敷
石
角 勇 佶
明治三十六年九 月生 本籍
旧労働農民党 堺支部書記長
堺市北半丁東 一町十四番地
堺市宿屋町東 一丁二十九番地
田
清
明治三十七年八月生
庄
明治三十七年五月生
住居
本籍
同市北半町東 一丁十 四番地 石角方 旧労働農民党堺支部書記
住居
上 京都帝国大学法学部学生
同
本籍 大阪市北区梅ケ枝町十三番地 住居
本籍
芝
春
中 春
雄
雄
明治三十 七年十二月生
田
神奈川 県鎌倉郡川上村舞岡三千三百 四十五番地
住 居 尼ケ崎市別所村奥長町五百四十 一番地 旧労働農民党摂陽支部書記長 明治三十六年 二月生
忠
正
本籍 愛媛県越智郡波 止浜町大字波止浜三百七十九番地ノ第 二
菅
百
夫
明治 三十五年二月生
住居 大阪市天王寺区 上本町七丁目六十 一番地 大阪市電 従業員自助会本部書記
鍛冶職 石 田 奈良県生駒郡三郷村大字 立野二千三百五十五番地 上 田 伊
八
明治三十七年三月生
同市同区南安治川通三丁目四十 八番地
本籍 大阪市港区二条通四丁目三十九番地 住居
本籍 住居 同
本
日本農民組合生駒郡委 員会書記兼皮鼻緒職
大分県宇佐郡封戸村大字水崎無番地 ノ九
明治三十 一年 四月生 大阪市東淀川区浜通 一丁目四番地
小出伝八方
住居
本籍
本籍
友 愛
旧全日本無産青年同盟大阪府支部大毎工場 班書記 兼文撰 工
水 江
明治四十二年二月生
三重県阿山郡 上野町大字 上野字中 町二千九百九十 一番地
遠
藤 哲 夫
住居 大阪市北区堂島浜通三丁目日本農民組合総本部事務所
日本農民組合総本部臨時書記
長野県上水内郡三水村無番地
一 見 平治郎
明治三十九年 六月生 本籍
大阪府中河内郡高井田村字森河内 一番 地 一見平治事
日本農民組合総本 部書記
香川県小豆郡坂手村甲 八百五十 一番地
平 次
明治 三十 二年二月生
住居
本籍
住居 大阪市此花区梅香町九番地
久留島
旧全日本無産青年同盟大阪府支部常任委員
下
安
明治三十四年 一月生
本籍 熊本県阿蘇 郡坂梨村大字坂梨 二千三百八十 一番地
住居 大阪市西 成区花園町三百七十五番地 不 退寿 一方
山
旧大阪地方評議会大阪電気労働組合常任委員
明治 三十四年 七月生
本籍 大阪市此花区吉野 町二丁目二番地
佐賀市神野町 一九四番地
賀 麟太郎
明治三十八年 一月生
古
中村 八十吉方
大阪市東成区生野国分 町三百五番 地
旧労働農民党大阪府支部書記
住居
本籍
本籍
坂 本
俊 一郎
上 貞
次
明治三十六年三 月生
兵庫県氷上郡春 日部村多用 一千七百四十番地 ノ二
住居 大阪市此花区春 日出町百五十 一番地 ノ二十七
呉市阿賀町 四千四百三十 二番地
石 政
藤
素
一
一 夫
明治 三十四年十月生
大
明治三十四年 五月生
田
明治三十 一年 一月生
村
旧大阪地方評議会大阪電気労働組合常任執行委員
本籍
広島県加茂郡阿賀町字東 番地不詳
森岡方
大阪市北区松ケ枝町四十五番地
日本製鋼所真出工
住居
無 職
神戸市馬場町二十 六番地
本籍 徳島県麻植郡川 田村字天王ケ原七十四番地 雄
旧大阪地方評議会大阪 一般労働者 組合執行委員 本 義
住居 福
千 利
明治 四十 一年十 一月生 香川県香 川郡 上笠居村字山 口七百七十二番地 ノ 一
島
本籍
住居 同帝西成区旭南通二丁目 鉄 工
安
明治三十七年 一月生
長崎県西彼杵郡雪浦村下釜郷 二百七十二番 地イ号第 一
住居 大阪市港区石田町 一丁目 四十番地 ノ二
本籍
横
兼金属職工
住 居 同市浪速区敷津町三丁目十 一番地
本籍 職
岡
六左衛門
明治三十 八年四月生 鹿児島県熊毛郡南 種子村平山百七番戸
無
住 居 大阪市港区泉 尾中通三丁目十二番地
本籍
住居 大阪 府泉南郡麻生郷村津田八十六番地 山田
旧大阪地方評議会泉州紡織労働組合常任委員
鳥取県東伯郡赤崎町大字赤崎百七十五番地
明治三十四年 二月生 本籍
同県西伯郡中浜村大字佐斐神 日本農民組合鳥 取県聯合会常任書記
住居
本籍
鉄
工 橋
口 喬
一
明治三十六年九月生
高田方 川 田
茂
一
茨城県稲敷郡朝 日村大字実穀 一千三百 四十 一、 一千三百四十 二ノ 一、 一千三百四十三番地合併地 京都帝国大学文学部学 生
大阪府三島郡吹田町六番 地
田 甚太郎
人
明治四十年三月生
横
明治 三十四年三月生
住居 兵庫県武庫郡住吉村字兼松 一千十三番地
本籍 旧労働農民党 三島支部執行委員
住居 同府同郡同町字寺内六番地
本籍 熊本市新屋敷 町八十九番地 大阪商 工学校生徒 子 政
井 戸
貞
三
明治 四十 一年六月生
星
住居 大阪府三島 郡吹田町字浜田町 二千七百四番地
大阪府三島 郡吹田町七十四番地
住居 同府同郡同町字神境町七十四番地
本籍
旧労働農民党三島支部執行委員 明治三十 八年四月生
本籍
大阪府三島 郡吹田町四百九十五番地
久 雄
西本栄次郎方
奥 野
加 場
長太郎
明治 三十 六年 一月生
卓 郎
明治四十四年四月生
住居 同府同郡同町字西 ノ庄三千六十九番地 職
和歌山市 弁財天町 八十七番地
倉敷市富久五百九十七番地
無
本籍
上
尼 ケ崎市大洲村字初島八割百十 七番地 員
荒 木
旧大阪地方評議会泉州紡織労働組合常任委員
住居
本籍
住居 同 店
大阪市東 成区鶴橋 木野町百九十二番地
滋賀県甲賀郡油 日村大字油 日 一千九百 三十番地ノ 一
明治四十三年二月生 本籍
弥 八
住居
野 崎
旧大阪地方評議会大阪 一般労働者 組合執行委員
京都府 与謝 郡宮津町漁師百 六十 五番地
兼刷子工
同
明治三十 四年七月生 本籍
上
住居
旧大阪地方評議会大阪 一般労働者組合常任委員
本籍
高松市外磨屋町二十 三番地
上
大阪市北区伊勢町三番地
宮
城
雄太郎
正
一
明治三十六年 一月生
川
二 郎
大正元年十二月生
加 島
明治四十 一年 二月生
泉
旧全 日本無産青年同盟大阪府支部常任執行委員
住居 大阪市 港区三先町三丁目九十 九番地
本籍
大阪市南区北桃谷 町二十二番地
印刷職 工
住居 同
本籍 上
村
惣治郎
愛知県幡 豆郡 一色 町大字 一色字中屋 敷九十六番地 ノ第 一
明治 四十 二年八月生
中
旧大阪地方評議会大阪印刷労働 組合大毎分会書記
住居 同
本籍
大阪府中河内郡八尾町大字八尾五十六番地
英
一 明治三十九年八月生
鈴 木
旧全日本無産青年同盟大阪府支部常任執行委員兼紡織 工
住居 大阪市西淀川区浦江 町七百二十六番地 藤田市太郎方
本籍
住 居 大阪市此花区大開町二丁目七十五番地
水 谷
秀 雄
旧大阪地方評議会大阪刷子工組合執行委員兼刷子 工
大阪市西区本田町通二丁目 二十番地
京都府紀伊郡伏見町字新町五丁目四百九十 六番地
尾崎秀夫事 本籍
昇 治
明治四十二年三月生 住居
杉 本
旧大阪地方評議会大阪電気労働組合書記
明治四十 一年八月生
宗 松
明治四十二年六月生
阿 嘉
旧大阪地方評議会大阪紡織染物労働組合常任執行委員
本籍 沖縄県国頭郡久志村字 大浦五百四十 六番地 住居 大阪市港区泉尾中通 三丁目十二番地
上
本籍 奈良県南葛城郡掖上村大字柏原百 四十三番地
明治三十九年二月生
亀 本 源十郎
旧全日本無産青年 同盟奈良県支部執行委員長兼桐材職
住居 同
上
岡
旧全日本無産青年同盟奈良県支部執行委員兼農
同
藤
明治三十 六年七月生
順 一郎
本籍 奈良県北葛城郡上牧 村大字上牧三千七百九十七番地 住居
藤岡順市郎事
本籍 奈良県宇智郡牧野村大字中之百六十 一番地
住居
上 又 松太郎
旧全 日本無産青年同盟奈良県文部執 行委員兼農
同 勝 明治 三十 二年十二月生
本籍 奈良県南葛城郡掖上村大字柏原百三十番地 上 山
田
敬 義
旧全日本無産青年同盟奈良県支部執行委員兼製靴業
同
大阪市 天王寺区東平野町五丁目六番地
住居
本籍 三重県飯南郡松坂町塩屋町
八
明治三十九年十二月生 住居 佐 川
旧中部地方評議会三重合同労働 組合常任執行委員長
大阪府 豊能郡箕面村大字平尾四百七十番地 ノ 一
増
三
明治四十二年 一月生 同
上
本籍 文撰工
水 掫
文
一
明治四十 一年 一月生 大阪市天王寺区 上汐町五丁目三十五番地 上
淡路谷
住居
本籍 住居 同 文撰工
明治 四十三年 七月生
大阪 市 此 花 区 西 九条 下 通 二 丁目 三十 五番 地
子之助
大 阪 府 泉 北 郡 忠岡 村 大 字忠 岡 一千 三 百 五十 番 地 ノ内 五 号
野
本籍
当
麻
喜 一郎
大 正 元年 九 月 生
谷
住居
大阪 市 天王 寺 区 下寺 町 四丁 目 四十 一番 地
文撰 工
同
上
住居
本籍
エ レ ベー タ ー職 工
夫
明 治 三十 八年 十 月生
永井 瀬 太 郎方
佐 賀 県 三養 基 郡 北 茂 安 村 大字 白 壁 二千 六百 六十 五 番 地
員
本籍
店
和
京 都 市 下 京区 油 小 路 九条 下 ル
部
住居
服
磨
康
則
明 治 四十 一年 八 月生
大 阪 市 港区 九条 中 通 二 丁 目百 五 十 七番 地
ニ ツケ ル鍍 金 工
播 磨 重次 郎 方
本籍
同
上
住居
播
明 治 四十 一年 三 月生
右被 告 人 春 日 庄次 郎、 山 崎 雄 次、 冬 野 猛夫 、 千 石 竜 一、 村 山 藤 四 郎、
野田 律 太 、 清 原 一隆、 徳 田 英 次 、栗 木 一男 、 国 領 巳 三郎 、 伊東 猪 三
次、 斎 藤 重 太 郎、 小 野源 之 助 、 池田 隆 、中 山 基 明 、 浅井 富 次 郎 、高
田 鉱 造、 河 野 八 郎 、 内田 寛 、 松 本篤 一、長 尾 他 喜 雄 、岸 野 重 春 、 沢
阿 嘉 宗松 ニ対 ス ル各 治 安維 持 法 違反 各 被告 事 件 ニ付 予審 ヲ遂 ケ、 併
増 三 、水 掫 文 一、谷 野 子之 助 、 当麻 喜 一郎、 服 部 和 夫、播 磨 康則 、
亀 本源 十 郎 、 藤 岡順 一郎、 勝 又 松太 郎 、山 田 敬 義、 佐 川 八、淡 路 谷
泉 川 正 一、 加 島 二 郎 、中 村 惣 治 郎、 鈴 木英 一、 水谷 秀雄 、杉 本 昇 治 、
貞 三 、奥 野 久 雄 、 荒 木卓 郎 、 加 場 長太 郎、 野 崎 弥 八、 宮 城 雄太 郎 、
一、 安藤 一夫 、橋 口喬 一、 川 田 茂 一、 横 田甚 太 郎 、 星 子政 人 、井 戸
岡 島 千利 、 山 田 六左 衛門 、 坂 本 俊 一郎 、村 上貞 次 、 横 田素 、 大 石政
哲 夫 、 一見 平治 郎、 久留 島 平 次 、山 下 安、 古 賀 麟 太 郎、 福 本義 雄 、
芝 春 雄、 田 中 春雄 、 菅 忠 正 、 石 田百 夫 、本 田 伊 八、 水 江友 愛、 遠 藤
多 田 宇 一郎 、 葛 野友 太 郎 , 宮 井 進 一、 朝倉 菊 雄 、 石角 勇佶 、 庄田 清 、
木 村 京太 郎 、 佐川 忠 一、 長 尾有 、出 口弥助 、 上 森 四郎 、 沖 田伊 佐 治 、
谷 武 二、 熊 谷 孝雄 、 大 山初 太 郎、 三 木 光次 、 服 部 敏夫 、佐 藤 和藤 次 、
喜 一、黒 川 健 三、近 内 金光 、原川 万 二 郎 、乙 馬竹 雄 、久木 興治 郎、鷲
田 徳 松、 田 口進、 岡 本 一郎、 市 来 寿春 、 青 田 恒忠 、 古 賀 二男 、 松 田
央 委 員 ニ選 任 セラ レ茲 ニ日本 共 産党 ノ組 織 ヲ鞏 固 ナ ラ シ メ タ ルカ、
運 動方 針 等 ヲ議決 シ、 且渡 辺 政 之 輔 、佐 野 文 夫、 福 本 和 央等 ハ中
旅館 ニ於 テ日 本共 産 党 大会 ヲ開 催 シ、 同 党 ノ 立党 宣 言 、 組織 規 約、
之 輔 外 同志 十 数名 ハ山 形県 南 置 賜 郡 山 上村 大字 板 谷 五色 温 泉 宗 川
ラ シ、 爾 来 数 回 ノ委 員 会 ヲ開 キ タル後 同年 十 二 月四 日 前示 渡 辺 政
党 大 会 ノ開 催 及其 宣 言 、綱 領 、 組織 規 約 等 ノ起 按 ニ関 シ 討議 ヲ擬
夫、 福本 和 夫 等 ハ東 京府 下 成 増駅 附 近 ノ兎 月園 ニ会 合 シ 日本 共 産
ヲ企 テ、 数 次 ノ会 合 ヲ経 テ同 十 五 年十 一月頃渡 辺 政 之 輔、 佐 野文
ル ト コ コ、 其 後 日本 共 産党 ノ残党 ハ窃 ニ同 志 ヲ糾 合 シ党 勢 ノ挽 回
六 月 同党 員 ニ対 ス ル検 挙 ア ルヤ 一時 其 活 動 ハ屏 熄 ノ状 態 ニ陥 リ タ
的 ト ス ル秘 密結 社 日 本共 産 党 ノ成 立 ヲ見 ル ニ至 リシ カ、 同十 二年
ト相 通 シテ 無産 階 級 ノ独 裁 ヲ階段 ト シ、 共 産主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目
頃 ソビ エツト ロシ ア ニ於 ケ ル第 三 イ ン タ ナシ ヨナル ( 国 際共 産党 )
分 子 ノ強 固 ナ ル結 合 ヲ為 サ ム コト ヲ 企 テ、 遂 ニ大 正十 一年 十 二 月
根 本 的 政治 方 針及 戦 術 ニ基本 的 誤 謬 ノ存 在 セシ コト ヲ指 摘 セラ レ、
年 七 月 コ ンミ ンテ ル ン ノ決 議 ニ於 テ日 本共 産党 カ従 来 採 用 シ タ ル
シ ヨナ ル ( 略 称 コン ミ ンテ ル ン)ヨリ ノ招致 テ受 ケ交 々 入露 シ、 同
昭 和 二年 四 月 頃前 示 渡 辺政 之 輔 等 同党 ノ幹 部 数名 ハ第 三 イ ン タナ
文
合 審 理 ノ上決 定 スル コト左 ノ如 シ 主
本 件 ヲ大 阪 地 方 裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス
且 同 党 ノ政 治 方針 ト シ テ行 動 綱領 ヲ議 決 セラ レ前示 渡 辺 政 之輔 外
由
八名 ハ各中 央 委 員 ニ任 命 セラ レタ ル ヨリ 同人 等 ハ相 前 後 シテ帰 朝
理
ノ嫌 疑 アル モ ノ ト ス。
者 及 農 民 ノ革 命的 民 主的 政 府 ノ樹 立、 無 産 階 級 ノ独裁 、 当 面 ノス
タル大 衆 党 タ ル コト ヲ標榜 シ其 中心 ス ローガ ン ( 標 語)ト シ テ労働
ンミ ン テ ル ンノ決 議 ヲ基 準 ト シ、従 来 ノ非大 衆 組織 ヲ廃 シ テ公然
シ同 年十 一月 ヨリ十 二 月 ノ間 ニ同党 ノ中 央部 ヲ東 京 ニ置 キ前 示 コ
前 記 被告 人等 ハ各 左 ニ掲 ク ル事 実 ニ付 公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ犯 罪
第 一、我 国 ニ於 ケル 無 産階 級 運 動 ハ大 正 九 年 ノ経 済 恐慌 ヲ 一転機 ト
漸 次 経 済闘 争 ヨリ 政 治闘 争 ニ進 出 スル ニ至 リ、 茲 ニ 一般大 衆 ニ対
シ テ益 々深 刻 化 シ其 労働 組 合 運動 、 農 民 運動 及 水 平 社 運動 ニ於 テ
ス ル無 産 階 級 ノ統 一的政 治 闘 争 実現 ノ為 労働 者及 農 民 ノ左 翼 前 衛
シ テ民 主 主 義的 集 権 主 義 制 ヲ採用 シ 工場 細 胞 ヲ基 礎 単 位 ト シ、 順
民 地 ノ完 全 ナ ル独 立等 十 三 個 条 ヲ定 メ テ行 動 綱領 ト シ、其 組 織 ト
度 ノ累 進 所 得税 、 支 那 革 命 不 干渉 、 ソ ビ エ ツト ロシ ア ノ防 衛、 殖
歳 以上 ノ男 女 ノ普 通 選挙 、 宮 廷寺 院 地 主 等 ノ 土地 ノ無 償 没 収、 高
自 由、 一切 ノ 反労 働 者 法 ノ撤 廃、 失 業 保 険 、 八時 間 労 働 制、 十 八
ローガ ント シテ君 主 制 ノ撤 廃 、議 会 ノ解 散 、 言 論出 版 集 会結 社 ノ
受 ケ 、爾 来 大 阪 市 ニ於 テ関 西 地 方 委 員会 、 各 地 方委 員 会 及 各 地域
リ関 西 地 方委 員 長 トシ テ関 西 地 方 委 員 会 ヲ組 織 ス ヘキ旨 ノ指 令 ヲ
コト ヲ承 諾 シ因 テ同 党 ニ加 入 シ、 同 年 二 月下 旬 同党 中 央 委 員 会 ヨ
義 実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ同 党 員 タ ル
本 共 産 党 中 央委 員 会 ヨリ 入党 ノ通 知 ヲ受 理 シ、 同 党 カ前 示 共 産 主
大 学 ヲ卒 業 シ同十 五年 十 一月帰 朝 シ タル カ 、 昭和 二 年 一月中 旬 日
ト シ テ ソ ビ エ ツト ロシ ア ニ到 リ モ ス カウ所 在 東 洋 勤 労者 共 産 主 義
タル ﹁日本 共 産 党 ノ政 治 テ ー ゼ及 組織 テ ーゼ ﹂( 政 治 要 綱 及 組織 要
次 ニ地 区 委 員会 、 地 方 委 員 会 、中 央 委 員 会 ヲ構 成 シ中 央委 員 会 ニ
綱 ) ヲ作 成 配 布 シ タル ヨリ昭 和 三 年 一月十 五 日右 ﹁政 治 テ ー ゼ及
シト コ ロ、 同 党 中 央委 員 会 カ前 示 再組 織 ヲ遂行 シ其根 本 政治 方 針
委 員 会 、関 西 地 方 委員 会、 九 州 地 方 委員 会 、 北 海 道 地 方委 員 会 等
組 織 テ ー ゼ﹂ ヲ基 準 ト シ関 西 地 方 委員 会 ヲ組織 シ自 ラ其委 員長 ト
細 胞 ヲ組織 シ関 西 地方 ニ於 ケ ル党 勢 ノ拡 張 及 党 員 ノ獲 得 ニ尽 瘁 セ
ヲ設 ケ 、 右各 地 方 委員 会 下 ニ各 工 場 細 胞 ヲ所 属 セシ メ 以 テ相 連 絡
為 リ、 同 年 二 月 上旬 大 阪 地 方 委 員 会、 各 地 区委 員 会 各 工場 細 胞 組
ハ中 央 常任 委 員 会 ヲ置 キ 政治 部 、 組 織 部、 宣 伝部 其 他 選 挙統 制 委
シ テ活 動 ヲ為 サ シ メ、 且合 法 団体 内 ニ党 員 ノ存 在 スル場 合 ニ ハ該
織 準 備 会 ヲ設 置 シ、 且関 西 地方 委 員会 ニ ハ全国 水 平社 総 本 部 フラ
員 会 、 農 民委 員 会 等 ヲ従 属 セシ メ中 央委 員 会 ノ統 制 下 ニ関 策 地 方
団 体 内 ニ党 ノ勢 力 ヲ拡 大 セ シ ム ル為 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー ( 分
会 フラ ク シ ヨ ン、 大 阪 金 属労 働 者 組 合 フラ ク シ ヨ ン、 大 阪 印刷 労
派委 員 会 ) 及 フラ ク シ ヨン ( 分 派 )ナ ル組 織 ヲ設置 シ、 又 各 党 員 ノ
ニ秘密 ヲ厳守 ス ヘキ規 律 ヲ設 ケ、 以 テ前 示 コ ンミ ン テ ル ン ノ 一支
働 組 合 フラ ク シ ヨンヲ 夫 々従 属 セ シ メ、尚 中 央 委 員会 下 ノ選 挙統
ク シ ヨン ビ ユー ロー、 日本 農 民組 合 フラ ク シ ヨン ビ ユー ロー、 日
部 ト シ テ吾 国家 存 立 ノ大 本 タ ル立 憲君 主 制 ヲ廃止 シ無 産 階 級 ノ独
制 委 員 会 ノ指 令 ニ依 リ 昭 和三 年 二月施 行 ノ衆 議 院議 員 選 挙 ヲ契 機
加 入 ニ付 テ ハ順 次 細胞 及 其 上部 機 関 ヲ経 テ中 央委 員 会 ノ承 認 ヲ必
裁 ヲ階 段 ト シ、 且私 有 財 産 制 ヲ廃 止 シ共 産 主義 社 会 ノ建設 ヲ目 的
ト シ之 ヲ利 用 シ テ 一般大 衆 ニ対 シ同党 ノ主 義 ヲ宣 伝 シ、 以 テ党 勢
本 青 年 共 産 同盟 関 西 地 方 フラ ク シ ヨン ヲ又 大阪 地 方委 員 会 ニ ハ労
ト スル秘 密結 社 日本 共 産 党 ノ再 建 ( 所謂 再組 織 ) ヲ遂行 シ タ リ。
拡張 ヲ為 サ ム カ為 当時 同党 ノ指導 下 ニ在 リ タル 旧労 働 農 民 党 ヨリ
農 党 大 阪府 支 部 聯 合 会 フラ ク シ ヨン、 日 本労 働 組 合大 阪 地 方評 議
(一) 被 告 人春 日庄 次 郎 ハ大 正十 二年 頃 ヨリ関 東 印 刷 労働 組 合 ヲ創
日 本共 産 党 員 ヲ立候 補 セ シ メ、 同候 補 者 ニ各 選 挙 オ ルガ ナ イ ザ ー
部 ノ指 令 ニ対 シ テ ハ絶 対 ニ服従 シ党 ノ組 織 及 活動 ニ関 シテ ハ絶 対
設 シ其 組合 長 ト為 リ 労働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナ ルト コ ロ、 同 十 三
( 貴 任 者 ) ヲ付 シ 且党 員 ヲ シテ 同 候補 者 ノ応 援支 持 ニ努 力 セシ メ、
要 ト シ 又党 員 ハ悉 ク細 胞 ニ編 入 セ ラ ル ル ヲ原 則 ト シ、 且党 員 ハ上
年 十 一月 日本 共 産党 員徳 田 球 一ノ勧誘 ニ依 リ同党 ノ第 一回 留 学 生
入 党 ノ勧 誘 ヲ為 シ以 テ被 告 人 山崎 雄 次 、 冬 野 猛夫 及 千 石 竜 一ト共
且被 告 人春 日 庄次 郎 ハ後 示 ノ如 ク被 告 人 冬 野 猛夫 外 十 数名 ニ対 シ
タ ル カ、 昭 和 三年 一月 中旬 被 告 人 春 日 庄次 郎 ヲ委 員 長 ト ス ル関西
雄 次 、冬 野 猛 夫及 千 石 竜 一等 ハ党 勢 ノ拡張 及 党 員 ノ獲 得 ニ尽 瘁 シ
ト為 リ 、被 告 人春 日庄 次郎 ト共 ニ党 員 ノ指 揮 統 帥 ノ衝 ニ当 リ 被 告
地 方 委 員 会 カ構 成 セラ ルル ヤ被 告 人 山 崎 雄 次及冬 野 猛夫 ハ其 委 員
人 千 石 竜 一ハ其 レポ ータ ー ( 聯 絡 係 )兼 書 記 ト為 リ、 且 日本青 年
謀 ノ上 関 西地 方 委 員 会 統 制 下 ノ各 地 方 委 員 会、 各 地 区 委 員会 各 工
党 ノ主 義宣 伝 ニ関 シ、 各 種 ノ指 令 、機 関 紙 ﹁階 級 戦 ﹂其 他 諸 種 ノ
ノ拡 張及 党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 党 員 ト会合 討議 シ入党 ノ勧 誘 ヲ為 シ、
共 産 同盟 関西 地 方 フラ ク シ ヨン ノ委 員 長 ト為 リ 、爾 来 孰 レ モ党 勢
場 細 胞 組織 準備 会 及 各 フラ ク シ ヨン等 ヲ指 揮 統 帥 シ党勢 ノ拡 張 及
ノ達 成 ニ努カ シ、
且 同 党 ノ機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂其 他 ノ文 書 ヲ 配布 シ以 テ同 党 ノ前 示 目的
檄 文 パ ン フレ ツ ト等 ノ宣 伝文 書 ヲ作成 配布 シ以 テ同党 ノ前 示 目 的
達成 ニ努 力 シ、
伊 東 猪 三 次 ハ旧大 阪 地 方 評 議 会大 阪 金 属 労働 者 組 合 常 任執 行 委 員、
(三 )被 告 人 国領 巳 三 郎 ハ関 西 合 同労 働 組 合常 任 執 行 委 員 、被 告 人
社 会科 学 研 究 会 幹 部 ト シ テ マルク ス主 義 ノ研 究 ヲ為 シ、 同 大 学 退 学 後 ハ旧 日本 労 働 組 合評 議 会 大 阪地 方 評 議 会 書 記 ト為 リ、 被 告 人
( 二 )被 告 人山 崎 雄 次 ハ京 都帝 国 大学 法 学 部 在 学 中 夙 ニ同大 学 々生
冬 野 猛 夫 ハ東 京帝 国 大 学 文 学 部 社会 学 科 ヲ中 途 退 学 シ其 後 旧 日本
者 新 聞 社 大 阪出 張 所 主 任 ト 為 リ。 以 上 被告 人 四名 ハ孰 レ モ共 産 主
学 部 ヲ中 途 退 学 シ其 後 日本 農 民組 合 大 阪府 支 部 聯 合 会書 記及 無 産
労 働 組 合 大 阪 地方 評 議 会 書 記 ト ナ リ、 被 告 人 千 石 竜 一ハ攻 玉社 中
日本 共 産 党 第 一回 留 学 生 トシ テ ソビ エ ツ ト ロシ ア ニ到 リ モ スカ ウ
義 ニ共 鳴 シ労働 運 動 ニ従事 セル モ ノナ ルト コ ロ、被 告 人国 領 巳 三
助 ハ同 上大 阪電 気 労 働 組 合書 記、 被 告 人 池 田隆 ハ京 都帝 国 大 学 医
所 在 東 洋 勤 労 者共 産 主 義 大 学 ニ入学 シ、 翌 十 五 年 四 月帰 朝 シ次 テ
郎 ハ昭 和 二 年 四 月下 旬大 阪 市 南 区 心 斎 橋附 近 ノ某 喫 茶 店 ニ於 テ、
被 告 人斎 藤 重 太 郎 ハ旧大 阪 地 方評 議 会 常任 委 員 、 被 告 人 小野 源 之
旧 大 阪 地 方 評 議会 泉 州 紡織 労働 組合 ノ常 任執 行 委 員 及 旧 労働 農 民
学 ヲ半 途 退 学 後各 種 ノ労 働 組 合 員 ト為 リ 、 大 正 十 三年 十 二月初 旬
党 大 阪府 支 部 聯合 会 常 任執 行 委 員 ト為 リ 、孰 レ モ共 産 主 義 ニ共 鳴
年 十 月初 旬 同市 港 区 泉 尾中 通 大 阪 金 属 労働 者 組合 事 務 所 ニ於 テ被
テ孰 レ モ被 告 人春 日庄 次 郎 ノ 勧誘 ニ依 リ、 被 告 人伊 東 猪 三次 ハ同
告 人 山 崎 雄 次及 冬 野 猛 夫 ヨリ被 告 人 斎 藤重 太 郎 ハ同年 九 月頃 同市
被 告 人 池 田 隆 ハ同 隼 十 二 月初 旬 同 上 心 斎橋 附 近 ノ丹 平喫 茶 店 ニ於
ニ於 テ孰 レ モ昭和 二 年 二 月頃 被 告 人 春 日 庄次 郎 ヨリ 各 入党 ノ勧 誘
シ多 年 労 働 運動 ニ従 事 セル モノ ナ ルト コ ロ、 被 告 人山 崎 雄次 ハ京
ヲ受 ケ、 被 告 人千 石 竜 一 ハ大 正十 五 年 十 月中 旬 同 市西 成 区中 開 町
二月中 旬 同市 北 区 北 浜喫 茶 店 ニ於 テ被 告人 冬 野 猛夫 ヨリ 各 入党 ノ
南 区 心斎 橋附 近 ノ丹 平喫 茶 店 ニ於 テ 、被 告 人 小野 源 之 助 ハ同 年 十
都 市 ニ於 テ、 被 告 人 冬 野 猛夫 ハ大 阪 市 此 花区 福島 町春 日 庄次 郎 方
岸 野 重春 方 ニ於 テ被 告 人岸 野 重春 ヨリ 入党 ノ勧誘 ヲ受 ケ 、孰 レモ
勧 誘 ヲ受 ケ被 告 人 国 領巳 三郎 、伊 東 猪 三次 、 斎藤 重 太 郎 、 小野 源
日 本 共 産 党 カ前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ入 党 ヲ承 諾 シ因 テ同 党 ニ加入 シ、 其 後 被 告 人山 崎
労 働 農 民党 公認 候 補 者 野田 律 太 ノ選 挙 オ ルガ ナ イザ ー ト為 リ爾 来
ン ノ各委 員 ト為 リ 、被 告人 沢 田 徳松 ハ右 港 区 地 区委 員 会 委員 及 旧
ハ昭 和 三年 二 月 上旬 大 阪 市 南 区 上本 町 六丁 目 ハセ ヤ喫 茶店 ニ於 テ
之 助及 池 田隆 ハ孰 レモ 日本 共 産党 カ前 示 ノ共産 主義 実 現 ヲ 目的 ト
被 告 人春 日庄 次 郎 ヨリ、 被 告 人 河野 八郎 ハ同年 二 月下旬 同市 此 花
党 勢 ノ拡張 及党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 会 合 討議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ、 且
為 リ、 爾 来孰 レ モ党 勢 ノ拡 張及 党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 会 合 討 議 シ入 党
区 春 日 出町 被 告 人 鷲 谷武 二方 ニ於 テ 同被 告 人 ヨリ、 被 告 人高 田 鉱
スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カ ラ入 党 ヲ承 諾 シ、 因 テ 同党 ニ
ノ 勧誘 ヲ為 シ、 且同 党 ノ文書 ヲ配布 シ以 テ同 党 ノ前 示 目的 達 成 ノ
造 ハ同 年 二 月十 二日 頃 同市 東 区 大 川町 美 津 濃 食堂 ニ於 テ被告 人 冬
同 党 ノ文書 ヲ配布 シ以 テ同 党 ノ前 示目 的 達 成 ノ為努 力 シ、
為 ニ努 カ シ、
野 猛 夫 ヨリ各 入 党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ 、被 告 人浅 井 富 次郎 、 河 野 八郎 及
加 入 シ爾 来 孰 レ モ党 勢 ノ拡 張 及 党 員 ノ獲 得 ニ尽 瘁 シ タ ルカ 、 同 三
(四) 被 告 人中 山 基 明 ハ旧 大 阪地 方 評 議 会 大 阪 一般労 働 者 組 合常 任
高 田 鉱 造 ハ孰 レモ日 本共 産 党 カ 前示 ノ共 産 主 義実 現 ヲ目 的 ト ス ル
( 五 ) 被 告 人 浅 井富 次 郎 ハ関 西 合 同 労 働 組合 執 行 委員 長 、 被 管 人河
執 行 委 員 長及 旧労 働 農 民 党 大阪 府 支 部 聯 合 会 常任 委 員 、 被 告 人沢
秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナカ ラ 入党 ヲ承 諾 シ因 テ同 党 ニ加入 シ、
年 二 月 上旬 前 示 関西 地 方 委 員 会 ノ統制 下 ニ被 告 人 山 崎雄 次 ヲ委員
田徳 松 ハ旧 大阪 地 方 評 議 会 大阪 木 材労 働 組 合 執行 委 員 長兼 書 記 ト
其 後 同 年 三 月頃 被 告 人 浅井 富 次 郎 ハ大 阪 地 方 委 員会 所 属 此 花区 地
長 ト スル大 阪 地 方委 員 会 カ構 成 セラ ルル ヤ、 被 告 人 池田 隆 ヲ除 キ
為 リ、 孰 レ モ共 産 主 義 ニ共鳴 シ多 年 労 働 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ ル
区 委 員 会 ノ委 員 長被 告 人河 野 八 郎、 高 田 鉱 造 、 小野 源 之 助 及千 石
野 八郎 ハ旧 大 阪地 方 評 議 会大 阪 印 刷 労働 組合 執 行委 員 長 、被 告 人
ト コ ロ、 被 告 人中 山 基 明 ハ昭 和 二 年 五 月頃 大 阪市 此 花 区 玉 川 町 旧
竜 一ハ其委 員 ト為 リ 、 且被 告 人 浅 井 富次 郎 ハ旧 労働 農 民 党 公認 候
爾 余 ノ被 告 人 四名 ハ其 委 員、 被 告 人 池 田 隆 ハ其 レポ ー タ ー ( 聯絡
大 阪地 方 評 議 会 事務 所 ニ於 テ 日本 共 産党 中 央 常任 委 員 河 田 賢 治 ヨ
補 者 近 内 金 光 ノ 選挙 オ ル ガ ナ イザ ー、被 告 人河 野 八郎 ハ大 阪印 刷
ニ共 鳴 シ労働 運動 ニ從 事 セル モノ ナ ルト コ ロ、 被 告 人 浅井 富 次 郎
リ 、被 告 人 沢 田 徳松 ハ同 三 年 一月 中旬 同 市 南 区 日本 橋 筋 一丁 目附
労 働 組 合 フラ ク シ ヨン、被 告 人高 田 鉱 造 ハ大 阪 地 方評 議 会 フラ ク
高 田 鉱造 ハ旧 大阪 地 方 評 議 会常 任 執 行 委 員 ト為 リ孰 レ モ共 産 主義
近 街路 ニ於 テ被 告 人冬 野 猛夫 ヨリ 各 入党 ノ 勧誘 ヲ受 ケ、 被 告 人 中
シ ヨン ノ各 委 員 ト為 リ 、 爾来 孰 レモ後 示 ノ如 ク党 勢 ノ拡 張 及党 ノ
係 ) ト 為 リ、 且被 告 人斎 藤 重太 郎 ハ大阪 地 方 評 議 会 フラ ク シ ヨ ン
山 基 明及 沢 田 徳松 ハ孰 レ モ 日本 共 産党 カ前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目
主 義 宣 伝 ノ為 会 合討 議 シ党員 ノ獲 得 ヲ計 リ 、 且同 党 ノ文 書 ヲ配布
被 告 人 伊 東猪 三次 ハ大 阪 金 属労 働 者 組 合 フラ ク シ ヨン ノ各委 員 ト
ニ加 入 シ、 其 後 被 告 人中 山 基 明 ハ党 勢 ノ拡 張 及 党 員 ノ獲 得 ニ尽 瘁
的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カ ラ入 党 ヲ承 諾 シ因 テ同 党
シ以 テ同 党 ノ前 示 目的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
(六) 被 告 入 内 田 寛 ハ旧 大 阪地 方 評 議 会 大阪 電 気 労 働 組合 常 任執 行
シ タル カ、 同 三 年 二 月下 旬 被 告 人 国 領 巳 三 郎 ヲ委 員 長 ト スル大 阪 地 方 委 員 会所 属 港 区地 区 委 員 会 及 大 阪 一般 労 働 者 組合 フラ ク シ ヨ
方 ニ於 テ日 本 共産 党 員徳 田 球 一ヨリ、 被 告 人 田 口進 ハ昭 和 二年 十
同市 北 区中 之 島 公 園 ニ於 テ被 告 人冬 野 猛 夫 ヨリ各 入党 ノ勧 誘 ヲ受
委 員長、被告人長尾他喜雄 ハ東京帝国大学経済学部 卒業後旧大板
ケ 、 被 告 人岸 野 重 春 、 田 口進 及 岡 本 一郎 ハ孰 レ モ日本 共 産 党 カ前
ニ於 テ被 告 人 国領 巳 三 郎 ヨリ 、 被 告 人岡 本 一郎 ハ同 三 年 二 月中 旬
退学後大阪産業労働調査所 ニ勤務 シ孰 レモ共産主義 ニ共鳴 シ労働
示 ノ共 産主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナカ ラ
二 月 二十 日頃 同市 港 区泉 尾中 通 三 丁 目大 阪 金 属労 働 者 組 合 事務 所
運動 ニ従事 セルモノナルト コロ、被告 人内田寛 ハ昭和三年 二月中
入 党 ヲ承 諾 シ因 テ同 党 ニ加 入 シ、 被 告 人岸 野 重 春 ハ同志 ト共 ニ日
地方評 議会大阪電気労働組合書記及旧労働農民党大阪府支部聯合
旬大阪市北区 空心町 ノ被告人池田隆方 ニ於 テ同被告人 ヨリ被告人
木 青 年 共産 同盟 ノ創 立 並 ニ多 年 大 阪 ニ於 ケ ル 日本 共産 党 ノ党勢 ノ
会書記長 、被 告人松本篤 一ハ東京帝国大学文学部社会学科 ヲ中途
ニ於 テ、被告人松本篤 一ハ同年十 月頃同市 同区心斎橋筋大丸 呉服
拡 張 及 党 員 ノ獲 得 ニ尽 瘁 シ、 且前 示 再 組織 後 ニ於 テ ハ労 働 農 民党
長尾他喜雄 ハ昭和二年九月中旬同市南区 心斎橋筋附近 ノ某喫茶店
大 阪 府 支 部 フラ ク シ ヨ ン、 全国 水 平 社 本 部 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロ
ン (長 ) ト スル 港区 地 区 委 員 会所 属藤 永 田 造船 所 工場 細 胞組 織 準
ー ノ各 委 員 ト 為 リ、 昭 和 三 年 三 月 頃被 告 人 国領 巳 三 郎 ヲ キ ヤプ テ
勧誘 ヲ受 ケ、被 告人内田寛、長尾他喜雄及松本篤 一ハ孰 レモ日本 共産党 カ前示 ノ共産主義実現 ヲ目的 トスル秘密結社 ナル コトヲ知
店附近 ノ某喫茶店 ニ於 テ、孰 レモ被告人春 日庄次郎 ヨリ各入党 ノ
悉シナカラ入党 ヲ承諾シ因 テ同党 ニ加入 シ、其後孰 レモ党勢 ノ拡
ルヤ各其委員ト為リ、各被告人長尾 他喜雄 ハ労農党大阪府支部 フ
構 成セラルルヤ、被告 人池田隆ト共 ニ其委員ト為 リ其後党勢 ノ拡
市電築港車庫 、大日本 麦酒株式会社吹田 工場ノ細胞組織 準備会カ
山基明 ヲキヤプテ ントスル港区地底委員会研属栗木鉄工所 工場、
ト共 ニ其 委 員 ト 為 リ、 又 被 告 人 岡 本 一郎 ハ同年 二 月下 旬被 告 人中
ラクシ ヨンノ委員 ト為リ、爾来党勢 ノ拡張及党 ノ主義宣伝 ノ為会
張及党 ノ主義宣伝 ノ為会合討議シ党員 ノ獲得ヲ計 リ、且同党 ノ文
備 会 カ構 成 セラ ル ル ヤ被 告 人 岸 野 重春 及 田 口進 ハ被 告 人沢 田徳 松
合討議シ党 員ノ獲得 ヲ計リ且同党ノ文書 ヲ配布 シ以テ同党 ノ前示
書ヲ配布 シ以 テ同党 ノ前 示目的達成 ノ為 ニ努力シ、
張及党員 ノ獲得 ニ尽瘁 シタルカ昭和三年三 月頃被告 人伊東猪三次
目的達成 ノ為 ニ努力 シ、
(八)被 告人市来 寿春 ハ関西 合同労働組合員及旧労働農民党員、被
ヲ委員長 トスル大阪地方委員会所 属東部地区委員会 カ構成 セラル
(七)被 告人岸野重春 ハ大阪薬学専門学校卒業後大正九年頃 ヨリ東
運動 ニ従事 セルモノナルト コロ、被告人市来寿春 ハ昭和三年二月
働組合常任執行委員兼 書記ト為リ、孰 レモ共産主義 ニ共鳴 シ労働
出張所同社記者、被告人青 田恒忠 ハ旧大阪地方評議 会大阪木材労
告人古 賀二男 ハ京都帝 国大学法学部 ヲ中途 退学後無産者新聞大阪
京及大阪 ニ於テ社会主義運動 ニ従事シ且旧労働農民党大阪府支部 聯合会常任執行委員長、被告人田 口進ハ旧全日本無産青年同盟員、 被告人岡本 一郎 ハ旧大阪地方評議会泉州 紡織 労働組合員ト為リ、 孰 レモ共産主義 ニ共鳴 シ労働運動 ニ従事 セル モノナルト コロ、被 告 人岸野重春 ハ大 正十二年十二月頃大阪市西 成区中開町同被告 人
中 旬 大 阪市 東 区淀 屋 橋 附 近 ノ街 路 ニ於 テ被 告 人冬 野 猛 夫 ヨリ 、 被
党 ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
ノ為 会 合 討 議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ、 且同 党 ノ 文書 ヲ配布 シ 以 テ同
所属 弁 護 士 日本 農 民組 合 争 議 部 員 、 旧労 働 農 民党 兵 庫 県摂 陽 支 部
(十) 被 告 人 近 内 金 光 ハ京 都 帝国 大学 法 学 部 卒業 後 大 阪 地方 裁 判 所
告 人古賀 二 男 ハ同 年 一月下旬 同市 南 区 日本 橋 森 永 喫 茶 店 ニ於 テ日
日出 町 市 来 寿春 方 ニ於 テ被 告 人浅 井 富 次郎 ヨリ 、 各 入 党 ノ勧 誘 ヲ
本 共 産党 員某 ヨリ 、 被 告 人青 田恒 忠 ハ同年 三 月 上旬 同 市 此花 区 春
受 ケ被 告 人市 米寿 春 、古 賀 二男 及 青 国恒 忠 ハ孰 レ モ日 本共 産 党 カ
公認 候 補 者 ト為 リ、 被 告 人 原 川 万 二郎 ハ京 都帝 国 大 学 法学 部 学 生
長 ニシ テ昭 和 三 年 二 月施 行 ノ衆議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ旧 労働 農 民 党
ニシテ同 大 学 社 会科 学 研 究 会 ニ加 入 シ傍 旧 大阪 地 方 評 議会 大 阪 金
前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密結 社 ナ ル コトヲ 知 悉 シナ カ ラ入 党 ヲ 承 諾 シ因 テ同 党 ニ加入 シ、 其 後同 年 三 月 上旬被 告人 市 来
属労 働 者 組 合 書 記、 被 告 人 乙 馬 竹雄 ハ旧 全 日本 無 産 青 年 同盟 員 ト
ロ、 被 告 人近 内 金 光 ハ昭 和 二年 七 月頃 大 阪 市 内某 喫 茶店 ニ於 テ被
為 リ、 孰 レモ共 産 主義 ニ共 鳴 シ労働 運 動 ニ従 事 セル モ ノナ ル ト コ
為 リ 、党 勢 ノ拡 張 及 党 ノ主義 宣 伝 ノ為 会合 討 議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計
告 人春 日庄 次 郎 ヨリ、 被 告 人 原 川 万 二郎 ハ同 三年 一月 二十 五 日頃
ル此 花 区地 区委 員 会 所 属 大阪 鉄 工所 工 場細 胞組 織 準 備 会 ノ委 員 ト
リ 且 同党 ノ文 書 ヲ配 布 シ以 テ同 党 ノ前 示目 的 達 成 ノ為 ニ努力 シ、
同市 西 区 江 戸 堀 下 通中 村 竜 一方 ニ於 テ被 告 人 山崎 雄 次 ヨリ、 被 告
寿 春 、古 賀 二 男及 青 田 恒 忠 ハ被 告 人 浅 井冨 次 郎 ヲ キヤ プ テ ント ス
( 九 )被 告 人松 田喜 一ハ全国 水 平 社 総 本 部常 任 理事 及 旧 全 日本 無 産
人 乙 馬竹 雄 ハ同 三 年 二 月下 旬 同 市 内某 所 ニ於 テ被 告 人 山 崎雄 次 ヨ
告 人斎 藤 重 太 郎 ヲ キ ヤプ テ ン ト スル此 花 区 地 区委 員 会所 属住 友 鋳
リ 、 各 入党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ被 告 人近 内 金光 、 原 川万 二郎 及 乙馬 竹雄
鋼所 、 東 洋 紡 績 四 貫島 工場 細 胞 組織 準 備 会 ノ 委員 ト為 リ 、 且被 告
青 年 同 盟 員、 被 告 人 黒 川 健 三 ハ大 阪 外 国譜 学 校 中 途 退 学 後旧 労 働
被 告 人 黒川 健 三 ハ同 三 年 二 月 上旬 同 布 南区 道 頓 堀 ナデ シ コ喫 茶 店
人近 内 金 光 ハ日本 農 民 組 合 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー、被 告 人 原川
農 民 党 大阪 支 部 協 議 会 書 記長 ト為 リ 、孰 レ モ共 産 主 義 ニ共鳴 シ労
ニ於 テ被 告 人山 崎 雄 次 ヨリ、 各 入 党 ノ 勧誘 ヲ受 ケ被 告 人松 田 喜 一
万 二郎 ハ旧 大 阪 地方 評 議 会 大 阪 金 属労働 者組 合 フラ ク シ ヨ ンノ各
ハ孰 レ モ日本 共 産 党 カ前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密 結社
及 黒川 健 三 ハ日本 共 産党 カ前 示 ノ共産 主義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密
委員 ト為 リ 、爾 来孰 レモ党 勢 ノ拡張 及 党 ノ 主義 宣 伝 ノ為 会合 討 議
ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カ ラ入 党 ヲ承 諾 シ因 テ 同党 ニ加 入 シ、其 後 被
結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ入党 ヲ 承 諾 シ因 テ同 党 ニ加 入 シ、 其
シ党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ、 且同 党 ノ文書 ヲ配布 シ 以 テ同 党 ノ前 示 目 的
月頃 大阪 市 港区 市 岡 町 日本 共 産 党 員 国 領伍 一郎 方 ニ於 テ 同人 ヨリ 、
後 同年 三 月 上旬 被 告 人 小野 源 之 助 ヲ キ ヤプ テ ン ト スル 此花 区 地 区
達成 ノ為 ニ努 力 シ、
働 運 動 ニ従 事 セ ル モ ノ ナル ト コ ロ、被 告 人松 田 喜 一ハ昭 和 二年 一
委 員 会所 属 市 電 春 日 出車 庫 、 南 海 電 車從 業 員 細 胞 組織 準 備 会 ノ各
(十 一) 被 告 人 久 木 興治 郎 ハ大 阪 外 国籍 学 校 ヲ 中途 退 学 シ旧 全 日本
委 員 ト為 リ、 且被 告 人松 田喜 一 ハ全 国水 平 社 総 本 部 フラ ク シ ヨ ン ビ ユー ロー ノ委 員 ト為 リ、 爾 来孰 レ モ党 勢 ノ拡 張 及党 ノ 主義 宣 伝
組 織 準 備会 カ構 成 セラ ル ル ヤ同 党 員 田中 長 三郎 ト 共 ニ其 委 員 ト為
テ ント スル此 花 区 地 区 委 員会 所 属精版 印刷 所 、 角 一ゴ ム工場 細 胞
獲 得 ニ尽瘁 シ タ ル カ、 同 三年 二 月上旬 頃被 告人 千 石 竜 一ヲ キ ヤプ
ナ カ テ 入党 ヲ承 諾 シ因 テ同党 ニ加 入 シ、 其 後 党 勢 ノ拡張 及 党 員 ノ
党 カ 前 示 ノ共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ
竜 一方 ニ於 テ被 告 人 春 日 庄次 郎 ヨリ 入党 ノ 勧誘 ヲ受 ケ、 日本 共 産
ル モノ ナ ル ト コ ロ、 昭 和 二年 九 月頃 大 阪 市 天王 寺 区筆 ケ崎 町 千石
無 産 青 年 同盟 員 ト為 リ 、 予 テ共 産 主義 ニ共 鳴 シ労 働運 動 ニ従 事 セ
青 年 同盟 大 阪 府 支 部 常 任 委 員長 ト為 リ 、 孰 レモ共産 主義 ニ共 鳴 シ
党 員 、被 告 人服 部 敏 夫 ハ大 阪 外 国 語 学 校 ヲ中 途 退 学 後 旧 日本 無 産
( 十 三 )被 告 人 三木 光 次 ハ大 阪 市 電 従 業 員 自助 会 書 記 及 旧労 働 農 民
布 シ以 テ同党 ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
党 ノ主義 宣 伝 ノ為 会 合 討 議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ 且同 党 ノ文 書 ヲ 配
フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー ノ委 員 ト為 リ 、 爾来 孰 レ モ党 勢 ノ拡 張 及
ニ其 委員 ト為 リ、 且 被 告 人鷲 谷 武 二 及 大 山初 太 郎 ハ日本 農 民 組合
胞 組 織準 備 会 力構 成 セラ ルル ヤ被 告 人 大 山初 太 郎及 水 江 友 愛 ト共
月 中 旬被 告 人 河 野 八 郎 ヲキ ヤプ テ ント スル大 阪 毎 日新 聞 社 工場 細
谷武 二 ハ其 後 党 勢 ノ 拡 張及 党 員 ノ獲 得 ニ尽瘁 シ タル カ、 同 三 年 三
町 西 田 方 ニ於 テ被 告 人 千 石 竜 一ヨリ 、 各 入党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ被 告 人
リ 、 又 日本 青 年 共 産 同 盟 関西 地 方 フラ ク シ ヨ ンノ委 員 ヲ兼 ネ党 勢
三 木 光 次 及 服部 敏 夫 ハ孰 レ モ日本 共 産 党 カ前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ
労 働 運動 ニ従 事 セ ル モ ノナ ル ト コ ロ、 被 告人 三 木 光次 ハ昭 和三 年
行 委 員 、被 告 人 水江 友 愛 ハ旧 全 日本 無 産 青 年 同 盟 大阪 府 支 部 大 阪
目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カラ入 党 ヲ承 諾 シ因 テ同
ノ 拡 張 及党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 党 員 ト会 合 討 議 シ、 党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ
毎 日新 聞 社 工場 班 員 及 旧大 阪 地 方評 議 会 大 阪 印 刷 労働 組 合 、 同 上
党 ニ加 入 シ、 同 年 三 月頃被 告 人内 田 寛 ヲ キヤプ テ ント スル東 部 方
二 月 六 日 頃大 阪 市 東 区 北 浜 二 丁目 附 近 ノ某喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人 冬
新 聞社 分 会 員 ニシテ孰 レ モ共 産 主義 ニ共 鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セル
面 地 区 委 員会 所 属 市 電 都 島車 庫 及電 燈 部 細 胞組 織 準備 会 カ構 成 セ
且 同党 ノ文 書 ヲ配布 シ 以 テ同 党 ノ前 示 目的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
モノ ナ ル ト コ ロ、 被 告 人鷲 谷 武 二 ハ昭 和 二年 十 月上 旬大 阪 市 北 区
野 猛夫 ヨリ 、被 告 人 服 部 敏 夫 ハ同年 二 月十 日頃 同 市 東 成区 東 小 橋
大 江橋 附近 美 津 濃 運 動 具店 地 下 室内 喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人春 日庄 次
ハ日本 青 年共 産 同 盟 関 西 地 方 フラ ク シ ヨン委 員 ト為 リ爾 来 孰 レモ
ラ ル ル ヤ被 告 人冬 野 猛夫 ト共 ニ其 委 員 ト為 リ、 又 被 告 人服 部 敏 夫
日 本 農民 組 合 総 本 部 書 記、 被 告 人大 山 初 太 郎 ハ同 組合 中 央 常 任 執
郎 ヨリ 、被 告 人 大 山初 太 郎 ハ同 三年 三 月 十 三日 同 市西 区 土佐 堀 裏
( 十 二 )被 告 人 鷲 谷武 二 ハ京都 帝 国大 学 文 学 部 哲 学 科 ヲ中 途 退学 シ
町 中 茂方 ニ於 テ被 告 人鷲 谷 武 二 ヨリ 、 被 告 人 水 江 友 愛 ハ同 三年 一
同党 ノ文 書 ヲ配布 シ 以 テ 同党 ノ前 示 目的 達成 ノ 為 ニ努 力 シ、
党 勢 ノ拡 張 及党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 会合 討 議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計 リ、 且
任 委 員 、 被 告 人熊 谷孝 雄 ハ京 都 帝 国 大学 経済 学 部 ヲ中 途 退 学後 旧
( 十 四 )被 告 人 佐藤 和 藤 次 ハ日本 農 民 組合 総 本 部 青年 部 長 兼 中 央常
月 中 旬 頃大 阪 市 北 区 天 神 橋筋 五丁 目 つる や食 堂 ニ於 テ被 告 人古 賀
江 友 愛 ハ日本 共 産 党 カ前 示共 産 主義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ
二 男 ヨリ、 各 入 党 ノ勧 誘 ヲ受 ケ被 告 人鷲 谷 武 二、 大 山初 太 郎 及 水
ル コト ヲ知 悉 シ ナカ ラ 入党 ヲ承 諾 シ因 テ同 党 ニ加 入 シ、 被 告 人鷲
二年 三 月頃 大阪 市 此 花 区 江 成町 大 阪産 業 労働 調査 所 ニ於 テ 日本 共
張 及 党 ノ主義 宣 伝 ノ為 会 合 討議 シ党 員 ノ 獲 得 ヲ計 リ、 且 同党 ノ文
本 部 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー ノ委 員 ト 為 リ、 爾 来 孰 レ モ党 勢 ノ拡
成 セラ ル ルヤ其 委 員 ト為 リ、 又被 告 人 木 村 京太 郎 ハ全 国 水 平 社 総
ヤプ テ ン ト スル東 部 地 区 委 員会 所 属砲 兵 工廠 細 胞 組織 準備 会 カ構
産党 員 喜 入 虎 太 郎 ヨリ、 被 告 人熊 谷 孝 雄 ハ同 三年 二 月十 日 頃 同市
書 ヲ配 布 シ以 テ 同党 ノ前 示 目的 達成 ノ為 ニ努 力 シ、
承 諾 ヲ為 シ因 テ 同党 ニ加 入 シ、 同年 三 月 上旬 被 告 人松 本篤 一ヲキ
南 区 心斎 橋 通 附 近 ノ森 永 喫 茶店 ニ於 テ被 告 人 山 崎雄 次 ヨリ 、 各 入
労働 農 民 党 大 阪府 支 部 聯 合 会書 記 ト為 リ 、孰 レモ 共 産 主義 ニ共 鳴
党 ノ勧誘 ヲ受 ケ被 告 人佐 藤 和 藤次 及 熊 谷 孝 雄 ハ日本 共 産 党 カ前 示
長 及 日本 農 民 組合 総 本 部 中 央常 任 委 員 、被 告 人 出 口弥 助 ハ旧大 阪
( 十 六) 被 告 人 長 尾有 ハ兵 庫 県 選 出県 会 議 員 旧労 働 農 民党 淡 路 支 部
シ労 働 運 動 ニ従 事 セル モ ノナ ル ト コ ロ、被 告 人佐 藤 和藤 次 ハ 昭 和
ノ共 産 主 義 実 現 ヲ 目的 ト ス ル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ 入
地 方 評 議 会 大 阪 木材 労 働 組 合常 任 執 行 委 員 及旧 全 日本 無産 青 年 同
党 ヲ承諾 シ因 テ 同党 ニ加 入 シ、 被 告 人佐 藤 和 藤次 ハ其 後 党 勢 ノ 拡 張 及党 員 ノ獲 得 ノ 為 ニ尽瘁 シ タル カ、 同 年 三 月 上 旬被 告 人 長 尾 他
デ ィ ング 内 森 永 喫茶 店 ニ於 テ被 告 人春 日 庄 次郎 ヨリ 、被 告 人出 口
ル ト コ ロ、被 告 人長 尾 有 ハ 昭 和 三年 一月 中旬 大 阪 市 北 区堂 島 ビル
弥 助 ハ同 年 三 月 二日 頃 同 市 港 区泉 尾 中 通大 阪 木 材 労働 組 合 事 務所
盟 員 ニシ テ、孰 レ モ共 産 主義 ニ共鳴 シ労働 運 動 ニ従事 セル モ ノナ
又被 告 人熊 谷 孝 雄 ハ旧労 働 農 民党 大 阪 府 支 部 フラ ク シ ヨンノ 委 員
喜 雄 ヲ キ ヤプ テ ント スル東 部 地 区委 員 会 所 属 市電 今 里 車庫 細 胞 組
ト 為 リ、 爾 来孰 レ モ党 勢 ノ 拡 張 及党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 会合 討 議 シ党
ニ於 テ被 告 人 伊東 猪 三 次 ヨリ、 各 入党 ノ 勧誘 ヲ受 ケ被 告 人長 尾有
織 準備 会 カ構 成 セラ ル ル ヤ被 告 人熊 谷 孝 雄 ト共 ニ其 委 員 ト為 リ 、
員 ノ獲 得 ヲ計 リ 、 且 同党 ノ文書 ヲ配 布 シ以 テ同党 ノ前 示目 的 達 成
及 出 口弥 助 ハ孰 レ モ日本 共産 党 力前 示 ノ共 産 主 義 実現 ヲ目 的 ト ス
区 鶴 橋 木 ノ 町被 告 人 忠 一方 ニ於 テ被 告 人松 本 篤 一ヨリ 、各 入 党 ノ
人 春 日 庄次 郎 ヨリ 、被 告 人佐 川 忠 一 ハ同 年 二 月 二十 五 日同 市 東 成
郎 ハ昭 和 二年 六 月下旬 大 阪市 南 区 心斎 橋 筋 丹 平 喫 茶 店 ニ於 テ被 告
義 ニ共鳴 シ 労働 運 動 ニ従事 セル モノ ナ ル ト コ ロ、 被 告 人木 村 京 太
工組 合執 行 委 員 長 及 旧 全 日本 無 産 青年 同 盟 員 ニシテ 孰 レ モ共 産 主
青 年 同盟 中 央 委 員 及 旧労 働 農 民党 員、 被 告 人 佐 川 忠 一ハ大 阪 刷 子
( 十 七) 被 告 人 上 森 四郎 ハ関 西 合 同 労働 組 合常 任 執 行 委 員 、被 告 人
リ 且 同党 ノ文 書 ヲ配 布 シ以 テ同 党 ノ前 示 目的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
党 勢 ノ拡 張 及 党 ノ主 義 宣 伝 ノ為 党 員 ト会 合 討議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計
日本 農 民 組 合 フラ ク シ ヨン ビ ユー ローノ 委 員 ト為 リ 、 爾来 孰 レ モ
ラ ル ル ヤ被 告 人 山崎 雄 次 ト共 ニ其委 員 ト為 リ、 且被 告 人長 尾 有 ハ
東 部 地 区 委 員 会所 属 大 阪 機 械 工 作所 工 場 細 胞組 織 準備 会 カ構 成 セ
加 入 シ、 其 後 同 年三 月上 旬被 告 人伊 東猪 三次 ヲキ ヤプ テ ント スル
ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ入 党 ノ 承諾 ヲ為 シ因 テ同 党 ニ
ノ為 ニ努 力 シ、
勧 誘 ヲ受 ケ被 告 人 木 村 京太 郎 及 佐 川忠 一 ハ日本 共 産 党 カ前 示 ノ共
沖 田伊 佐 治 ハ旧 労働 農 民 党 摂 陽 支 部常 任 委 員、 被 告 人 多 田宇 一郎
( 十 五 )被 告 人木 村 京太 郎 ハ全 国 水 平社 総 本 部 理事 、 旧全 日木 無産
産 主 義実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘密 結 社 ナ ル コトヲ 知 悉シ ナ カ ラ入 党 ノ
於 テ被 告 人 浅 井 富 次郎 ヨリ、被 告 人多 田 宇 一郎 ハ同 年 二月 二 十 四
年 二 月 二十 六日 頃尼 ケ崎 市 奥 長 町 旧 労働 農 民 党摂 陽支 部 事 務 所 ニ
内 森 永 喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人 冬 野 猛 夫 ヨリ 、 被 告 人沖 田 伊 佐 治 ハ同
森 四郎 ハ昭 和三 年 二 月中 旬 大 阪市 北区 舟 大 工 町堂 島 ビ ルデ イ ング
共 産 主義 ニ共 鳴 シ 労働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナル ト コ ロ、被 告 人 上
員 、 被 告 人 葛 野友 太 郎 ハ京 都帝 国大 学 経 済 学 部学 生 ニシテ孰 レ モ
ハ旧 大 阪 地方 評 議 会 大 阪 印 刷労 働 組 合 員 及 旧 労働 農 民党 摂 陽 支 部
( 十 九) 被 告 人 石 角勇 佶 ハ旧 労働 農 民党 堺 支 部書 記 長 、被 告 人庄 田
ヲ為 サ ム コト ヲ謀議 シ以 テ同党 ノ 前示 目 的 達成 ノ為 ニ努力 シ、
議 院 議 員 選挙 運 動等 ノ機 会 ヲ利 用 シ、 党 勢 ノ拡 張 及党 ノ 主義 宣 伝
ト数 次 会 合 シ香 川県 ニ於 ケ ル小 作 争議 又 ハ昭 和 三年 二 月施 行 ノ衆
承 諾 シ因 テ同 党 ニ加 入 シ、爾 来 右被 告 人 両 名 ハ被 告 人春 日庄 次 郎
産 主 義 実 現 ヲ 目的 ト ス ル秘密 結 社 ナ ル コトヲ知 悉 シナ カ ラ入党 ヲ
勧 誘 ヲ受 ケ 、被 告人 宮 井 進 一及 朝 倉 菊 雄 ハ日本 共 産党 カ前 示 ノ共
ノ ナ ル ト コ ロ、 被告 人 石 角勇 佶 ハ昭 和 二年 十 二 月 上旬堺 市 舳 松 町
清 ハ同党 員 ニシ テ各 旧大 阪 地 方評 議 会 大 阪 一般労 働 者 組合 員 ト為
街 路 ニ於 テ被 告 人 清 原 一隆 ヨリ 、被 告 人 庄 田清 ハ同 三年 一月 上旬
五 日頃 前 同 所 ニ於 テ被 告 人 上森 四 郎 ヨリ 、 被 告 人葛 野 友 太 郎 ハ昭
治、 多 田宇 一郎 及 葛野 友 太 郎 ハ孰 レ モ日本 共 産党 カ前 一 示ノ共 産 主
同市 同 町 清原 一隆方 ニ於 テ同被 告 人 ヨリ、 被告 人芝 春雄 ハ同 年 一
シテ 同大 学 社 会 科学 研 究 会 ニ加 入 シ孰 レ モ共産 主義 ニ共 鳴 セ ル モ
義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ入 党 ヲ承 諾
月 下旬 大 阪 市 上本 町 六丁 目 山 崎 雄 次方 ニ於 テ同被 告 人 ヨリ、 各 入
リ 労働 運 動 ニ従 事 シ、 被 告 人 芝春 雄 ハ京 都 帝国 大 学 法学 部学 生 ニ
シ因 テ 同党 ニ加 入 シ、 其 後 同 年 二 月 下旬 大 阪 地 方委 員 会 所 属 尼 ケ
党 ノ 勧 誘 ヲ受 ケ 被 告 人石 角 勇佶 、 庄 田 清及 芝春 雄 ハ孰 レ モ日本 共
和 三年 一月十 八 日 頃大 阪 市 南 区 心 斎 橋筋 丹 平 喫茶 店 ニ於 テ被 告 人
崎 地 域 細 胞組 織準 備会 カ構 成 セラ ル ル ヤ被 告 人 上森 四郎 ハ其 キ ヤ
春 日庄 次 郎 ヨリ 、 各入 党 ノ勧 誘 ヲ 受 ケ被 告 人 上 森 四郎 、 沖 田 伊 佐
プ テ ン、被 告人 多 田宇 一郎、 沖 田 伊 佐治 及 葛 野 友太 郎 ハ其 委 員 ト
シナ カ ラ 入党 ノ承 諾 ヲ為 シ、 因 テ同党 ニ加 入 シ爾 来 被 告 人 石角 勇
産党 カ前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目的 ト スル秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 悉
佶 及 庄 田 清 ハ堺 市 方 面 ニ於 テ党 勢 ノ拡 張 及 党 ノ主義 宣 伝 ニ従事 シ、
為 リ 、党 勢 ノ拡 張 及党 ノ 主義 宣 伝 ノ 為会 合 討 議 シ党 員 ノ獲 得 ヲ計
又 被 告 人 芝春 雄 ハ大阪 地 方 委 員 会 ノ レポ ー タ ー補 助 ト為 リ 、 同委
リ 且同党 ノ文 書 ヲ配 布 シ 以 テ 同党 ノ前示 目 的 達 成 ノ 為 ニ努 カ シ、 ( 十 八)被 告 人宮 井 進 一 ハ早 稲 田大 学 商学 部 ヲ卒 業 シ 、被 告 人 朝 倉
員 会 及 同党 員 間 ノ聯絡 ノ任 ニ当 リ 同党 ノ 主義 宣 伝 ヲ援 ケ 以 テ 同党
(二十 )被 告 人村 山 藤 四 郎 ハ東 京 帝 国 大学 英 法 科 卒 業後 大 阪 産 業労
菊 雄 ハ東 北帝 国 大 学 法 文 学 部 ヲ中 途 退学 シ孰 レモ旧 労働 農 民 党 員
働 調 査 所 員及 旧労 働 農 民党 員 ト為 リ マル ク ス主 義 研究 ニ、被 告 人
ノ前 示 目 的達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
月末 頃 香 川 県仲 多 度 郡 琴 平 町 日本 農 民 組合 琴 平出 張 所 ニ於 テ 日本
野 田 律 太 ハ旧 日本 労 働 組合 本 部 中 央 執 行 委 員長 兼 国 際部 長 ヲ勤 メ
及 日本 農 民 組合 香 川 県 聯 合 会書 記 ニシ テ共 産 主義 ニ共鳴 シ農 民 運
共 産 党 員 某 ヨリ、 被 告 人 朝 倉 菊雄 ハ昭 和 二 年 五 月頃 高 松市 内 町 日
動 ニ従 事 セ ル モノ ナ ル ト コ ロ、被 告 人 宮 井進 一ハ大 正 十 五年 十 一
本 農 民 組 合香 川 県 聯 合 会 本 部 ニ於 テ被 告 人宮 井進 一ヨリ各 入党 ノ
多 年 労 働 運 動 ニ、 被 告 人 清 原 一隆 ハ日木 農 民組 合 本 部 中 央常 任 委
菅 忠 正 ハ大 阪市 電 從 業 員 自 助 会本 部 書 記 及 旧 労働 農 民党 員、 被 告
(二 十 一) 被 告 人 田中春 雄 ハ旧 労働 農 民 党 摂 陽 支部 書 記 長 、被 告 人
人 本 田伊 八 ハ奈 良 県水 平 社 本 部執 行委 員 及 日本農 民 組 合 生 駒 郡支
町 旧労 働 農 民党 摂 陽 支 部 事務 所 ニ於 テ被 告 人沖 田 伊 佐治 ヲ介 シ テ
原 一隆 ハ昭 和 三 年 二 月施 行 ノ衆議 院議 員 総 選 挙 ニ際 シ各 旧労 働 農
員 ニシ テ 多 年農 民 及 水 平 社 運 動 ニ各 従事 シ 且被 告 人 野 田律 太 及 清
被 告 人 浅 井 富次 郎 ヨリ 、被 告 人菅 忠 正 ハ同 年 二 月上旬 大 阪 市 北 区
ル ト コロ、 被 告 人 田中春 雄 ハ昭 和 三年 二月 十 七 日頃 尼 ケ崎 市 奥長
労 働 農 民党 員 及 旧全 日本 無 産青 年 同 盟 員 ニシ テ各 労 働 運 動 ニ従 事
桜 橋 森 永 喫茶 店 ニ於 テ被 告 人冬 野 猛夫 ヨリ、 被 告 人本 田伊 八 ハ同
部 書 記 ニシ テ孰 レ モ共 産 主義 ニ共 鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ
シ、孰 レ モ各 共 産 主 義 ニ共 鳴 セ ル モノ ナ ル ト コ ロ、被 告 人村 山 藤
年 二 月中 旬 奈 良県 北 葛 城 郡 高 田 町本 町 日本 農 民組 合 奈 良県 聯 合 会
民 党 公認 侯 補 ト為 リ 、被 告 人 徳 田英 次 ハ旧 大 阪 地方 評 議 会 大 阪 金
四 郎 ハ大 正十 五 年 七 、 八 月頃 大 阪市 此 花区 江 成 町 右 産業 労働 調査
本 部事 務 所 附近 ノ道 路 ニ於 テ被 告 人溝 原 一隆 ヨリ、 各 入党 ノ慫 慂
属 労働 者 組 合 執 行 委 員長 及 旧 労 働 農 民党 員 、 被 告 人 栗 木 一男 ハ旧
一月下旬 同市 天王 寺 区 筆 ケ 崎 町西 尾 カ イ方 ニ於 テ、 被 告 人清 原 一
所 ニ於 テ 日本 共 産 党 員 福本 和夫 ヨリ、 被 告 人野 田律 太 ハ昭 和 三年
ヲ 受 ケ被 告 人 田中 春 雄 、 菅 忠 正及 本 田 伊 八 ハ孰 レ モ 日本共 産 党 カ
テ、 同党 ニ加 入 ノ 目的 ヲ遂 ケ ス、尚 ホ其 後 被 告 人田 中 春雄 、 菅 忠
隆 ハ昭 和 二年 十 月 上旬 頃 同市 南区 心 斎 橋筋 某 喫茶 店 ニ於 テ、 孰 レ
正 及本 田 伊 八 ハ同 党 ノ前 示 目 的 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル同党 ノ 機 関
ニ入党 ノ申 込 ヲ為 シ タ ル モ未 タ 同 党員 タ ル ニ至 ラ サリ シ モノ ニシ
紙 ﹁赤 旗 ﹂ 又 ハ ﹁階 級戦 ﹂ ヲ同 志 ニ配 布 シ、 同 党 ノ主 義 ノ宣 伝 及
前 示 ノ共 産 主義 実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ テ 同党
旬 頃 前同 所 ニ於 テ 日本 共 産党 中 央 委 員 会 ヨリ入 党 ノ通知 ヲ受 ケ 、
親 ヨリ、 各 入党 ノ 勧 誘 ヲ受 ケ被 告人 徳 田 英 次 ハ同 十 五年 十 二月 下
党 勢 ノ拡張 ヲ計 リ 以 テ同党 ノ前 示 目 的 達成 ノ為 ニ努 力 シ、
モ被 告 人 春 日庄 次 郎 ヨリ被 告 人 栗 木 一男 ハ大 正 十 五年 十 月中 旬 同
被 告 人村 山藤 四 郎 、 野 田律 太 、 清 原 一隆 、 栗 木 一男 及 徳 田英 次 ハ
市 此花 区 玉 川 町 大 阪 地 方評 議 会 事務 所 ニ於 テ 日本 共産 党 員 鍋 山 貞
ル コト ヲ知 悉 シ ナ カ ラ入党 ノ承 諾 ヲ為 シ因 テ同党 ニ加 入 シ 、爾 来
孰 レ モ日本 共 産 党 カ 前 示 ノ共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘 密結 社 ナ
地 方評 議 会 大阪 一般 労働 者 組 合 執 行 委 員及 旧 労 働 農 民党 員 ニシテ、
組 合 員 及 旧 労働 農 民 党 員、 被 告 人福 本義 雄 及 野 崎 弥 八 ハ各 旧 大 阪
(二十 二)被 告 人石 田 百 夫、 安 藤 一夫 及 橋 口喬 一ハ各大 阪 煙草 労 働
ハ日本 農 民 組 合 運 動 ヲ被 告 人 野 田律 太 及 清 原 一隆 ハ前 示 選 挙運 動
レ モ被 告 人 佐 川忠 一ヨリ 前 示 共 産主 義 実 現 ノ 趣旨 ヲ掲 ケ タ ル 日本
孰 レモ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナル ト コ ロ、 孰
孰 レ モ党 勢 ノ拡 張 及 党 員 ノ獲 得 ニ従 事 シ、 其 後 被 告 人 村 山藤 四郎
ヲ利 用 シ、 同党 ノ主 義 宣 伝 ニ尽 瘁 シ 且被 告 人 清 原 一隆 ハ日本農 民
ユー ローノ 各委 員 ト為 リ、 会 合 討議 シ党 勢 ノ拡 張 ヲ計 リ 以 テ同 党
田 百 夫、 安 藤 一夫 及 橋 口喬 一ハ昭 和 三年 二月 頃 ヨリ三 月 頃 迄 ノ間
共 産 党 ノ文 書 ノ交 付 ヲ受 ケ テ 同 党 ノ前 示 目的 ヲ承 知 シ 、被 告 人石
組 合 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー 及全 国 水 平 社木 総 部 フラク シ ヨ ンビ
ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
ヲ大 阪 専 売局 工場 ニ撒 布 シ 以 テ同 党 ノ 主義 宣 伝 ヲ為 サ ム コト ヲ謀
一ト会 合 シ、 前 示 共 産 主義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル同党 ノ宣 伝 ビラ
大 阪市 南 区 日本 橋 筋 大阪 煙草 労 働 組 合事 務 所 ニ於 テ被 告 人 佐 川 忠
任執 行 委 員、 被 告 人山 下 安 ハ旧 大 阪地 方 評 議会 大 阪電 気 労働 組 合
( 二 十 四 )被 告 人 久留 島 平 次 ハ旧 全 日本 無 産 青年 同 盟 大阪 府 支 部 常
同党 ノ前 示 目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 シ、
民 党 員 、被 告 人坂 本 俊 一郎 ハ日本 農 民 組合 鳥 取県 聯合 会常 任 書 記
次 ハ旧 大 阪地 方 評 議 会大 阪 電 気 労 働 組合 常 任執 行 委 員 及 旧労 働 農
ヲ中 途 退 学後 旧 労 働 農 民党 大 阪 府 文 部 聯合 会書 記、 被 告 人村 上貞
同 党 ノ宣 伝 ビラ ヲ前 示 鶴 橋 木 野町 附 近 ニ居住 セ ル朝 鮮 人間 ニ撒 布
及 旧 労 働 農民 党 員 、被 告 人加 場 長 太 郎 ハ関 西 合同 労 働 組 合 尼 ケ崎
常 任 委 員 及 旧労 働 農 民党 員 、 被 告 人古 賀 麟 太 郎 ハ同 志 社大 学 予 科
シ以 テ同 党 ノ主義 宣 伝 ヲナ サ ム コト ヲ謀議 シ 且其 撒 布 ヲ為 シ、 被
議 シ、 被 告 人 福本 義 雄 ハ同年 三 月十 四 日頃 同市 東成 区 鶴橋 木 野 町
告 人野 崎 弥 八 ハ同年 三月 上 旬 頃前 示 大 阪刷 子 工組 合 事 務所 ニ於 テ
ナ ルト コ ロ、 被 告 人 久留 島 平次 ハ被 告 人服 部 敏 夫 ヨリ、被 告 人山
支 部 員 ニシ テ、 孰 レ モ共 産 主 義 ニ共鳴 シ労 働 運動 ニ従 事 セル モノ
大 阪 刷 子 工組合 事 務 所 ニ於 テ被 告 人 佐 川忠 一ト会 合 シ、前 同 上 ノ
被 告 人 佐 川 忠 一ト会 合 シ、 前 示鶴 橋 木 野 町 附近 一帯 ニ同党 ノ前 同
(二十 三 )被 告人 遠 藤 哲 夫 ハ日本 農 民 組合 総 本 部 臨 時 書 記、 被 告 人
島 平 次 ハ昭 和 三年 二月中 旬 頃 ヨリ 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 大 阪 市 此花 区
産 党 ノ文 書 ノ交 付 ヲ受 ケ テ同 党 ノ前 示 目的 ヲ承知 シ、被 告 人 久留
リ孰 レモ 口頭 ニテ又 ハ前 示 共 産 主 義実 現 ノ趣旨 ヲ 掲 ケタ ル 日本 共
下 安 ハ被 告 人内 田 寛 ヨリ、 被 告 人 古賀 麟 太 郎 ハ被 告 人 松本 篤 一ヨ
上 ノ宣 伝 ビラ及 日本 青 年 共 産 同盟 ノ前 同 趣旨 ノ宣 伝 ビラ ヲ貼 付 シ
一見 平 治 郎 ハ同 組 合 大 阪府 聯 合会 常 任執 行 委 員 ニシ テ、孰 レモ共
四貫 島 梅香 町旧 全 日本 無産 青 年 同 盟 事務 所 ニ於 テ被 告 人 服 部 敏夫
以 テ同 党 ノ主義 宣 伝 ヲ為 サ ム コト ヲ謀 議 シ、 且其 貼 付 ヲ為 シ因 テ
産 主 義 ニ共鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コ ロ、被 告 人遠 藤
ト会 合 シ 、前 示 共 産 主義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル同 党 ノ宣 伝 ビ ラ ヲ、
ハ被 告 人春 日庄 次 郎 ヨリ、 被 告 人 加場 長 太 郎 ハ被 告 人 上 森 四 郎 ヨ
哲 夫 及 被 告 人 一見 平 治 郎 ハ被 告人 鷲 谷武 二 ヨリ 日本 共 産党 ノ前 示
同 市 北 区 中之 島 中央 公会 堂 ニ於 ケ ル旧労 働 農 民党 主 催 総 選 挙批 判
リ、被 告 人村 上貞 次 ハ被 告 人 小 野 源 之助 ヨリ、 被 告 人 坂本 俊 一郎
共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ承 知 シ 、 且前 示 共
演 説 会 場 ニ撒 布 シ、 以 テ同 党 ノ主 義 宣 伝 ヲ為 サ ム コト ヲ謀議 シ 且
被 告 人 石 田 百 夫、 安 藤 一夫 、 橋 口喬 一、 福本 義 雄 及 野 崎弥 八 ハ同
産 主 義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル 同党 ノ文書 ノ 交付 ヲ受 ケ 、孰 レ モ同
其 撒布 ヲ為 シ、 被 告 人山 下 安 ハ同 年 二 月 上旬 ヨリ 三 月上 旬 迄 ノ間
党 ノ前 示 目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シ、
年 三 月 中 旬 前示 日本 農 民 組 合 総本 部 及 同市 此 花 区 浄 正 橋附 近 ノ某
同 市 西 成 区花 園 町 不 退 寿 一方 其 他 ニ於 テ被 告 人内 田寛 ト会 合 シ同
前 同 趣旨 ノ同 党 ノ宣 伝 ビ ラ ヲ大 阪 市電 車 内 ニ撒 布 シ以 テ同党 ノ主
ニ於 テ開 備 セラ ル ル朝 鮮 荷 衣 面 ノ小 作 争議 批 判 演 説 会 場 ニ於 テ 一 般 聴 衆 ニ対 シ、 前 示 共 産 主 義実 現 ノ趣旨 ヲ 掲 ケ タ ル同党 ノ宣 伝 ビ
義 宣 伝 ヲ為 サ ム コトヲ謀 議 シ且 其 撒 布 ヲ為 シ、被 告 人古賀 麟 太郎
喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人 鷲谷 武 二及 河 野 八郎 ト会 合 シ、 大 阪実 業 会 館
ラ ヲ撒 布 セ ム コト ヲ謀 議 シ 、 因 テ被 告 人 遠藤 哲 夫 及 一見 平治 郎 ハ
ハ同年 二 月 上旬 同 市 南 区 日本 橋 五 丁 目旧 労 働 農 民党 大阪 府 支 部 聯
ハ日本 共 産党 員広 畑 惣 太 郎 及 石 田英 一郎 ヨリ前 同 趣旨 ノ同 党 ノ文
告 人中 山 基 明 ヨリ前 示 共 産 主義 実 現 ノ 趣旨 ヲ掲 ケ タ ル 日本 共 産党
書 ノ 交付 ヲ受 ケ、 孰 レ モ同党 ノ前 示 目的 ヲ承 知 シ、被 告 人 岡 島 千
ノ文 書 ( 政 治 テ ーゼ 及 組 織 テ ー ゼ) ノ提 示 ヲ受 ケ 、被 告 人 横 田素
利 及 宮 城 雄 太 郎 ハ昭 和 三 年 一月中 旬 大 阪市 西 成 区 長橋 通 大 阪 一般
合 会事 務 所 ニ於 テ被 告 人松 本 篤 一ト会 合 シ、 前 同 趣旨 ノ同 党 ノ 宣
一月下 旬 ヨリ三 月 上旬 迄 ノ間 同市 此花 区 春 日出 町被 告 人 村 上 貞 次
伝 ヲ為 サ ム コト ヲ謀 議 シ 且其 撒 布 ヲ為 シ、 被 告 人 村 上貞 次 ハ同 年
シ同 党 ノ前 示 文書 ニ掲 ケラ レタ ル 趣旨 ニ遵 ヒ同 党 員 ノ獲 得 及 同党
労働 者 組 合 津 守事 務 所 ニ於 テ、 被 告 人 中山 基明 及 岡本 一郎 ト会 合
伝 ビラ ヲ大 阪 市 電 今 里車 庫 工場 附 近 ニ撒 布 シ、 以 テ同 党 ノ主義 宣
ノ宣 伝 ビ ラ ヲ大 阪 市 電 従業 員 ニ撒 布 シ又 ハ同 志 ニ配布 シ以 テ同 党
方 其 他 数箇 所 ニ於 テ被 告 人小 野 源 之 助 ト会 合 シ、前 同 趣旨 ノ同 党
ノ宣 伝 ビ ラ ヲ貼 付 シ、 被 告 人 横 田素 ハ同 年 二 月 二十 日 頃神 戸 市 下
ノ主義 宣 伝 ヲ為 シ、 以 テ党 勢 拡張 ヲ計 ラ ン コト ヲ謀議 シ 且被 告 人
沢 通神 戸 地 方 評 議会 事 務 所 ニ於テ 前 示 広 畑 惣太 郎 ト会 合 シ、 前 示
ノ主義 宣 伝 ヲ為 サ ム ロト ヲ謀 議 シ、 且其 撒 布 及 配布 ヲ為 シ被 告 人
尾 正 幹方 外 二個 所 ニ於 テ被 告 人春 日庄次 郎 ト会 合 シ、 三重 県 下 ニ
同 趣旨 ノ同 党 ノ宣 伝 ビ ラ ヲ同 東 川 崎町 川 崎 造船 所 附 近 ニ貼 付 シ以
栗本 鉄 工所 其 他 ニ前 示 共 産 主 義実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル日本 共 産 党
於 テ旧 労働 農民 党 及 日本 農 民組 合 ニ対 シ 日本 共 産 党 ノ 主義 宣 伝 ヲ
テ同党 ノ 主義 ヲ宣 伝 セ ム コトヲ謀 議 シ、 又 同年 同 月下 旬 同 党 員 石
岡 島 千利 ハ被 告 人黒 川 健 三 及 出 口弥 助 ト共 ニ、 同 市 港区 新 炭 屋 町
為 シ、 且同 党 員 ノ獲 得 ヲ為 サ ム コト ヲ謀 議 シ、 被 告 人 加場 長 太 郎
田英 一郎 ト同 市湊 川 新 開 地 日野 喫茶 店 ニ於 テ会 合 シ、 前 示 川崎 造
坂 本 俊一 郎 ハ昭旧 和 二年 六 月 頃 ヨリ 九 月頃 迄 ノ間 、 三 重 県飯 南 郡 松
ハ昭 和 三年 二 月 二十 三 日頃 尼 ケ崎 市 奥長 町 関 西 合 同 労 働組 合 尼 ケ
船所 職 工及 広 島 県安 芸 郡 海 田市 町 日本 製 鋼株 式 会 社職 工 ニ対 ス ル
坂 町 殿 町 ノ当 時 ノ同 被 告 人 ノ居 宅 並 ニ大 阪 市 天 王 寺 区筆 ケ 崎 町 西
崎 支 部 事務 所 ニ於 テ被 告 人 上森 四 郎 ト会 合 シ、 前 同 趣 旨 ノ同 党 ノ
党 勢拡 張 ノ為 前 同趣 旨 ノ同党 ノ 宣 伝文 書 ノ 配布 ヲ為 シ以 テ同 党 ノ
主 義 ヲ宣 伝 セ ム コト ヲ謀 議 シ、 因 テ被 告 人 岡島 千 利、 宮 城 雄 太 郎
ヲ為 サ ム コト ヲ謀 議 シ且 其 貼付 ヲ為 シ因 テ被 告 人久 留 島平 次 、 山 下 安 、 古賀 麟太 郎 、 村 上 貞次 、 坂 本 俊 一郎 及 加 場 長 太 郎 ハ同 党 ノ
及 横 田素 ハ同党 ノ前 示 目 的 タ ル 事項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シ、
宣 伝 ビラ ヲ 同市 及 其 附 近 ノ 電柱 其 他 ニ貼 付 シ以 テ同 党 ノ主 義 宣 伝
前 示 目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シ、
横 田甚 太郎 ハ旧 労働 農 民 党 大 阪 府支 部 聯 合 会常 任 執 行委 員 及旧 全
(二十 五 )被 告 人岡 島 千利 ハ旧穴 阪 地 方評 議 会 大 阪 電 気 労働 組 合 員
日本 無 産青 年 同 盟員 、 被 告 人 星 子政 人 ハ旧 全 日本 無 産青 年 同 盟 吹
テ同大 学 社 会 科 学 研究 会 員 及 無 産者 新 聞 社 大阪 出 張所 員 、被 告 人
会 大 阪 一般 労働 者 組 合 常 任委 員及 旧 労働 農 民党 員 、 被 告人 横 田 素
田 班政 治 部 長 、 被告 人井 戸 貞 三 ハ旧労 働 農 民党 三島 支 部執 行 委 員
( 二 十 六) 被 告 人 川田 茂 一ハ京 都帝 国 大 学 文 学部 哲 学科 選科 生 ニシ
ハ旧労 働 農 民党 神 戸支 部 員 ニシ テ孰 レ モ共 産 主義 ニ共鳴 シ労 働 運
及 旧全 日 本 無 産青 年 同 盟 員 、被 告 人 宮 城 雄 太 郎 ハ旧 大 阪地 方 評 議
動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コ ロ、 被 告 人 岡島 千利 及 宮 城 雄太 郎 ハ被
及 無 産 者新 聞 社 三 島 支局 長 、 被 告 人 奥野 久 雄 ハ旧 日本 無産 青 年 同
ル ト コ ロ被 告 人川 田 茂 一 ハ被 告 人池 田 隆 ヨリ、 被 告 人 横 田甚 太 郎
ニシ テ孰 レ モ共 産 主義 ニ共鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ ル ト コ
歌 山 一般労 働 組 合常 任 執 行 委 員及 旧労 働 農 民党 泉 州 支 部 教育 部 長
荒 木 卓郎 ハ旧大 阪 地 方評 議 会 泉州 紡 織 労 働 組合 常 任 執 行 委員 、 和
合 常 任 委 員 、被 告 人大 石 政 一ハ旧 労 働 農 民党 神 戸 支 部 員、 被 告 人
(二十 七) 被 告 人山 田 六左 衛門 ハ旧 大 阪 地 方評 議 会 泉 州 紡 織労 働 組
ハ被 告 人 中 山基 明 ヨリ 、被 告 人星 子 政 人 ハ被 告 人 奥 野 久雄 ヨリ、
盟 員 ニシ テ、 孰 レ モ共 産 主義 ニ共鳴 シ 労働 運 動 ニ従 事 セル モノナ
被 告 人 奥 野 久雄 ハ被 告 人 栗木 一男 ヨリ 、被 告人 井 戸 貞 三 ハ日本 共
ノ 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 ス ヘキ旨 、 被 告 人 横 田甚 太 郎 ハ同年 二 月 上旬 同
職 工 ヨリ党 員 ヲ獲 得 シ 且同 工場 内 ニ同党 ノ細 胞 ヲ組織 シ以 テ同 党
吹 田 町 横 田甚 太 郎 方 ニ於 テ会 合 シ、 大 日本 麦 酒 株 式 会社 吹 田 工場
告 人 川 田 茂 一及 被告 人 横 田甚 太 郎 ハ被 告 人池 田 隆 ト大阪 府 三島 郡
宣 伝 ヲ為 サ ム コト ヲ謀 議 シ 且其 撒布 ヲ為 シ、 又 同 年 三 月 六 日頃被
党 ノ宣 伝 ビラ ヲ築 港 行市 内電 車 内 其 他 ニ撒 布 シ、 以 テ同 党 ノ主 義
テ被 告 人 池 田隆 ト会 合 シ、 前 示 共 産 主義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル同
田 茂 一 ハ昭 和 三年 二 月 中旬 大 阪 市 西 区 阿波 座 上通 島 田方 其 他 ニ於
菊 代 、 小 林 清次 及 梶 本 由 一等 ニ前 同 趣 旨 ノ同 党 ノ機関 紙 ヲ配 布 シ、
新 町 北中 千代 次方 外 数個 所 ニ於 テ、 北 中 千代 次、 向 井 恒 夫、 桶 谷
月 十 五 日頃 同 党 ノ前 示共 産 主 義実 現 ノ 目的 ヲ 以 テ広 島 県 海 田市 町
附 近 ニ前 同 趣 旨 ノ同 党 ノ文 書 ヲ撒 布 シ、 被 告人大 石 政 一 ハ同 年 三
又本 年 三 月中旬 頃前 同 上 ノ目 的 ヲ以 テ同 府 同 郡 貝塚 町 及 麻生 郷 村
於 テ被 告 人 荒 木 卓 郎及 岩 瀬 潔 ニ前 同 趣 旨 ノ同 党 ノ文 書 ヲ配布 シ、
年 十 二 月 二十 日頃 大阪 府 泉 南 郡麻 生 郷 村 被 告 人山 田 六 左 衛門 方 ニ
人 山 田 六左 衛 門 ハ同 党 ノ前 示 共産 主 義 実 現 ノ 目的 ヲ以 テ、 昭 和 二
党 ノ 文書 ノ交 付 又 ハ送付 ヲ受 ケ 且同 党 ノ前 示 目的 ヲ承 知 シ、 被 告
左 衛 門 ヨリ、 孰 レ モ前 示 共 産 主義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル日本 共 産
ハ被 告 人 千 石竜 一及 横 田素 ヨリ、 被 告 人荒 木 卓郎 ハ被 告 人山 田 六
府 三 島 郡吹 田町 旧 労 働 農 民党 三島支 部事 務 所 ニ於 テ被 告 人 中 山 基
被 告 人荒 木 卓 郎 ハ同 年 二月 二 十 二 日頃 ヨリ三 月 二十 日頃 迄 ノ間 同
ロ、被 告 人山 田 六 左 衛門 ハ被 告 人冬 野 猛夫 ヨリ、 被 告 人 大石 政 一
明 ト会 合 シ、 大 日本 麦 酒株 式 会 社 吹 田 工場 内 ニ 一般 労働 者 組 合 ヲ
党 ノ前 示 共 産 主義 実 現 ノ目 的 ヲ以 テ、 和歌山 市 内 ニ於 テ野 上義 雄 、
産 党 員 某 ヨリ孰 レモ前 示 共産 主義 実 現 ノ 趣旨 ヲ掲 ケ タル同 党 ノ文
設 置 シ之 ヲ通 シ テ日 本 共 産党 ノ 工場 細 胞 ヲ構 成 シ党 員 ヲ獲 得 ス ヘ
書 ノ交 付 又 ハ送付 ヲ受 ケ 、 且同 党 ノ前 示 目的 ヲ承 知 シ、被 告 人川
キ 旨 各 謀 議 シ、 被 告 人 横 田甚 太 郎 、 星 子政 人、 井 戸貞 三及 奥 野 久
シ、 且前 示 共 産 主 義実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル同 党 ノ宣 伝文 書 ヲ提 示
井 口武 夫及 石橋 千 代 一等 ニ対 シ 日本 共 産党 ノ存 在及 目 的 等 ヲ説 述
シ因 テ被 告 人山 田 六 左 衛門 、 大 石政 一及 荒木 卓 郎 ハ同 党 ノ目的 タ
雄 ハ同 年 二 月 二十 日 頃 前 示 三島 支 部 事務 所 ニ於 テ、 前 示共 産 主 義
ル事 項 ノ各 煽 動 ヲ為 シタ ル モノ ナリ 。
実 現 ノ 趣旨 ヲ掲 ケ タ ル 同党 ノ宣 伝文書 ヲ前 示 吹 田 工 場附 近 ニ貼 付 シ以 テ同党 ノ 主義 ヲ宣 伝 セ ム コト ヲ謀 議 シ、 因 テ被 告 人川 田 茂 一、
第 二、 日本青 年共 産 同 盟 ハソビ エツト ロ シア ニ本 部 ヲ有 ス ル青 年 コ
横 田 甚 太 郎、 星子 政 人 、 井戸 貞 三及 奥 野 久雄 ハ同 党 ノ前 示 目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 シ、
前 示 活 動 ヲ輔 佐 シ、
動 又 ハ農 民 運動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コロ、被 告 人 千 石竜 一及 久
ンミ ンテル ン ( 国 際 青 年共 産 同 盟 ) ノ 日本支 部 ニシテ 、 前 示 日本
木 興 治 郎 ハ大 正十 五年 九 月 頃 大阪 市 西 成 区 中開 町被 告 人岸 野 重春
共 産 党 ト ハ緊密 ナ ル関 係 ヲ有 ス ル モ独 立 セ ル組 織 ヲ為 シ 、 前示 第
指 導 下 ニ満 二十 五 年 以 下 ノ労 働 者 及 貧 農 ニ共 産 主 義 ヲ 宣 伝 シ、 之
方 ニ於 テ同 被告 人 ヨリ 、被 告 人佐 川 忠 一 ハ同 年 十 月 贋同 市 此 花 区
忠 一、 及 葛 野友 太 郎 ハ孰 レ モ前 示 ノ如 ク 共 産 主義 ニ共 鳴 シ労 働 運
ヲ訓 練教 育 シ テ将 来 優 秀 ナ ル同 党 員 タ ラ シ ムル為 青 年 独自 ノ経 済
梅 香 町旧 全 日本 無 産 青 年 同 盟大 阪 府 支 部 事務 所 ニ於 テ、 被 告 人 服
(一)被 告 人 服 部敏 夫 、 久 木 興 治 郎、 千石 竜 一、 佐 藤 和 藤次 、 佐 川
的 及 政治 的 要 求 ヲ支 持 シ テ 日常 闘 争 ヲ指 導 シ、 且軍 隊 内 ニ共 産 主
部 敏 夫 ハ昭 和 二年 一月 頃同 市 天 王 寺 区 玉水 町 天王寺 公園 ニ於 ア、
一掲 記 ノ日本 共 産 党 ノ目的 及 ス ロー ガ ン ヲ行 動 綱 領 トシ 、 同党 ノ
義 ノ宣 伝 ヲ為 シ将来 無 産階 級 ニ依 ル 革 命 ノ勃 発 シタ ル 際 日本 共 産
各 日本 青 年 共 産 同 盟 員神 間 健 寿 ヨリ 、被 告 人佐 藤 和藤 次 ハ同年 三
月頃 同市 北 区堂 島 浜 通 三 丁目 日本 農 民 組合 総 本 部事 務 所 ニ於 テ被
前 示 日本 共 産 党 ノ 成 立 後間 モ無 ク其 組織 運 動 ニ着手 シ大 正十 五 年 頃 東 京 ニ其 中 央 部 ヲ設 ケ、 大 阪 方 面 ニ於 テ ハ被 告 人岸 野 重春 其 組
告 人 久 木 興 治郎 ヨリ 、被 告 人 葛 野 友 太 郎 ハ同 三 年 一月 二十 日 頃同
党 ノ 指源 下 ニ動 員 ニ参 加 セ シ ム ル コト ヲ 期 ス ル秘 密 結社 ニシ テ、
専 ラ 旧全 日本 無 産青 年 同盟 ヲ通 シテ 日本 青年 共 産 同 盟 員 ノ獲 得 ヲ
織 ノ 衝 ニ当 リ関 西地 方委 員 会 大 阪 地方 委 員 会 及 三 地域 班 ヲ設 ケ 、
ノ勧 誘 ヲ受 ケ、 孰 レ モ日本 青 年 共 産 同 盟 カ前 示 共産 主 義 実 現 ヲ 目
市 南 区 心 斎橋 附 近 丹 平喫 茶 店 ニ於 テ被 告 人春 日庄次 郎 ヨリ 各加 盟
的 ト スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カ ラ之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 ツ
為 サ ム コト ニ努 力 シ タ ル カ、 昭 和 三年 一月頃 日木共 産 党 カ前 示 再 組織 ヲ為 ス ヤ右 同盟 モ亦 之 ニ則 リ セ ント ラ ル ビ ユー ロー ( 中央事
テ右同 盟 ニ加 入 シ、被 告 人 葛 野 友 太 郎 ヲ除 キ爾余 ノ被 告 人 五名 ハ
ノ指 揮 統 帥 ノ衝 ニ当 リ尚 ホ 被告 人 服部 敏 夫 及 佐藤 和 藤 次 ハ大 阪 地
郎 ハ各 委 員 、 被 告 人 久木 興 治 郎 ハ同 委 員 及 書 記 ト ナリ 、右 同 盟 員
員 会委 員 長 、 被 告 人 千石 竜 一、 佐 藤 和藤 次 、 佐川 忠 一、葛 野 友 太
月 日本 共 産 党 ノ 再 組織 ア ル ヤ被 告 人 服部 敏 夫 ハ右 同 盟 関西 地 方 委
其 後 右同 盟 ノ拡 張及 同 盟 員 ノ獲 得 ノ為 ニ尽 瘁 シタ ル カ、同 三年 一
務 局 ) ヲ東 京 ニ置 キ、 其 統 制 下 ニ関 西 方 面 ニ於 テ ハ工場 細 胞 ヲ其 基 本 単 位 ト シ、 順 次 ニ 一個 ノ 細胞 及 四個 ノ細 胞 組織 準 備 会 、 大阪 地 方 委 員 会 、関 西地 方 委 員 会 ヲ設 ケ、 右 大 阪 地 方委 員 会 ニ旧 全 日 木 無産 青 年 同盟 大 阪 府 支 部 フラ ク シ ヨン ビ ユー ロー ( 分 派事 務 局 ) ヲ従 属 セシ メ、 且関 西 地 方委 員会 ニ神 戸 、 三 重、 奈 艮 及 軍隊 各 細 胞 組 織 準 備 会 ヲ所 属 セ シメ、 以 テ相 聯 絡 ヲ採 リ 一般 無 産 青年 大 衆
現 ノ宣 伝 ヲ為 シ、 前 示 日本 共 産 党 員 タ ル ヘキ優 秀 分 子 ノ訓 練 教 育
得 ヲ計 リ 、 且同 盟 ノ機 関 紙 ﹁ 青 年 衛兵 ﹂ 其 他 ノ文 書 ヲ作成 配 布 シ
孰 レ モ右 同 盟 ノ拡 張及 同 盟 ノ主義 宣 伝 ノ為 会 合討 議 シ同盟 員 ノ獲
方 委 員 会 所 属 藤 永 田 造船 所 工場 細 胞組 織 準 備 会 ノ各 委 員 ト為 リ、
ヲ為 スト共 ニ、 同 党 ノ 日本 青 年 共 産 同 盟 フラ ク シ ヨンヲ 通 シ テ 日
以 テ右 同 盟 ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
ニ対 シ日本 青 年 共 産 同 盟 員 ノ獲 得 及 右 同 盟 ノ目 的 タ ル共 産 主義 実
本 共 産党 ノ指 導 方 針 ノ下 ニ共 産 主 義 実 現 ノ宣 伝 ヲ為 シ因 テ同 党 ノ
産 同 盟 カ前 示共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル 秘 密結 社 ナ ル コト ヲ知 悉
人 岸 野 重 春 方 ニ於 テ同 被 告 人 ヨリ加 盟 ノ 勧 誘 ヲ受 ケ、 日本 背年 共
平 社 運 動 ニ従 事 セル モ ノ ナ ルト コ ロ、 大 正 十 五年 八 月頃 前 示被 告
社 総 本 部 及 旧 全 日本 無 産 青 年同 盟 ノ創 立 ニ参与 シ、 労 働 運 動 、水
(二) 被 告 人木 村 京太 郎 ハ前示 ノ 如 ク共 産 主 義 ニ共 鳴 シ、 全 国 水平
ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努力 シ 、
合 討 議 シ、 同 盟 員 ノ獲 得 ヲ計 リ 且同 盟 ノ 文書 ヲ配布 シ以 テ右 同 盟
準 備 会 ノ委 員 ト為 リ 、 日本 青 年 共 産 同 盟 ノ拡 張 及 主義 宣 伝 ノ為 会
ホ被 告 人 田 口進 ハ大 阪 地 方委 員 会所 属 藤永 田 造 船所 工場 細 胞 組織
青 年 同 盟 大 阪 府支 部 フラ ク シ ヨ ンビ ユー ロー ノ委員 長 ト ナ リ、 尚
テ 日本 青 年 共 産同 盟 指 導 下 ニ活 動 ノ方 策 決定 ヲ為 ス旧 全 日本 無 産
ヘキ 方 策 ヲ 討議 シ、 被 告 人服 部 敏 夫 ハ旧 全 日本 無産 青 年 同 盟 ヲ シ
(四 )被 告 人加 島 二 郎 、中 村 惣 治 郎 ハ各 旧 全 日本 無産 青 年 同 盟大 阪
シ ナ カラ 之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 テ右 同 盟 ニ加 入 シ、 爾 来 昭 和三 年 一
成 区 、 天 王寺 区 、 浪 速 区及 南 区 方 面 ニ於 ケ ル右 同 盟 ノ拡 張 及 同 盟
地方 評 議 会 大 阪 印刷 労働 組 合 大阪 毎 日新 聞 社 工場 分 会 書 記 ニシ テ
府 支 部大 阪 毎 日新 聞社 工場 班 員 、尚 ホ被 告 人 中村 惣 治 郎 ハ旧大 阪
月 頃 迄 ノ間前 示 再 組 織 前 ニ於 ケ ル地 域 班 ノ委 員 ト為 リ 、大 阪 市 西
ノ 主 義 宣 伝 ニ付 、委 員 長被 告 人 佐 藤 和藤 次 及 同 盟 員中 村 福 磨 ト会
前 示 被 告 人 水 江友 愛 ト共 ニ共 産 主義 ニ共鳴 シ、 労 働 運 動 ニ従 事 セ
合 討 議 シ同 盟 員 ノ獲 得 ヲ計 リ 、 右同 盟 又 ハ日本 共 産党 発 行 ノ文 書
ル モ ノナ ル ト コ ロ、 被 告 人 水 江友 愛 ハ昭 和 三年 一月 下旬 、被 告 人
ヲ 配布 シ以 テ右 同 盟 ノ前 示目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
中 村 惣 治 郎 ハ同 年 二 月中旬 大 阪市 北 区 堂 島 上 二丁 目 大 阪 毎 日新 聞
ケ、孰 レ モ日本 青 年 共 産 同盟 カ前 示 共 産 主義 ノ実 現 ヲ 目的 ト ス ル
(三 )被 告 人 河 野 八 郎、田 口進 、久 木興 治 郎 及 服 部 敏 夫 ハ前 示 ノ如 ク
秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カラ 之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 テ 右同 盟 ニ
共 産 主義 ニ共 鳴 シ労働 運 動 ニ従 事 セル モ ノナ ル ト コ ロ、 被 告 人河
被 告 人方 ニ於 テ孰 レ モ被 告 人 服 部敏 夫 ヨリ、 各加 盟 ノ勧 誘 ヲ受 ケ
加 入 シ、 前 示大 阪 地 方委 員会 所 属 ノ大 阪毎 日新 聞 社 工場 細 胞 カ 構
二 月下 旬 前 同社 工場 ニ於 テ被 告 人 水 江 友 愛 ヨリ各 加 盟 ノ 勧誘 ヲ受
日本 青 年 共 産 同盟 カ前 示 共 産 主義 実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘 密 結 社 ナ ル
成 セ ラ ル ルヤ被 告 人 水 江 友 愛 ハ其 委 員 長被 告 人加島 二 郎及 中 村 惣
社 工場 事 務 所 ニ於 テ被 告 人 服 部敏 夫 ヨ リ、被 告 人 加島 二 郎 ハ同 年
コト ヲ知 悉 シナ カ ラ之 ニ加 盟 ヲ 承諾 シ因 テ右同 盟 ニ加 入 シ、前 示
治 郎 ハ各委 員 ト ナ リ、 右同 盟 ノ拡 張 及 主義 宣 伝 ノ為 同 工場 内 ノ青
野 八 郎 ハ昭 和 三年 二 月 上旬 頃 大 阪市 西 区 本 田 二 丁 目付 近 某 ミ ルク
関 西 地 方 委 員 会 ノ統 制 ノ下 ニ被 告 人 久 木 興治 郎 ヲ委 員 長 ト ス ル大
ホ ー ル ニ於 テ被告 人 田 口進 ハ同 月中 旬 頃 同市 港 区辰 巳 町 四 丁 目同
阪 地 方 委 員 会 カ構 成 セ ラ ルル ヤ 、被 告 人 河野 八 郎、 服 部 敏 夫 、 田
ノ獲 得 ヲ計 リ以 テ右 同 盟 ノ前 示目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
年 従 業 員 ニ対 シ右 同 盟 又 ハ日本 共 産 党 発行 ノ文書 ヲ 配布 シ同 盟 員
日新 聞社 工場 分 会 員 、 旧 全 日本 無 産 青 年同 盟 大 阪府 支 部 常 任 執 行
( 五 )被 告 人泉 川 正 一 ハ旧 大阪 地 方 評 議 会大 阪 印 刷 労働 組 合 大 阪 毎
口進 ハ各 其 委 員 ト ナ リ、被 告 人 河野 八郎 ヲ除 ク爾 余 ノ被 告 人等 ハ
合 シ、 同 盟 員 ノ配 属 及 同年 三 月十 八 日 天 王寺 公 会 堂 ニ於 テ 旧労 働
同 年 三 月十 日 頃同 市 東 成 区東 小 橋 町 所 在被 告 人久 木 興 治 郎 方 ニ会
農 民 党 主 催 ノ民 衆 大 会 ニ際 シ右 同 盟 ノ 目的 実 行 ノ為 聴 衆 ヲ煽 動 ス
テ被 告 人久 木 興 治郎 ヨリ 加 盟 ノ 各 勧誘 ヲ受 ケ、孰 レ モ日本 青 年共
示 無 産 青 年 同 盟大 阪 府 支 部 事務 所 ニ於 テ被 告 人 服 部 敏夫 ヨリ 、被
事 セ ル モ ノナ ル ト コロ、 被 告 人泉 川 正 一ハ昭 和 三年 一月中旬 頃前
阪 府 聯 合 会執 行委 員 ニシ テ孰 レ モ共 産 主 義 ニ共鳴 シ 労働 運 動 ニ従
旧 全 日木 無 産 青 年同 盟 大 阪 府支 部常 任 執 行 委 員及 旧労 働 農 民党 大
委 員 、 被 告 人 鈴 木英 一ハ旧 大 阪 地方 評 議 会 大 阪 一般労 働 者 組 合員 、
計 リ 且同 盟 ノ文書 ヲ 配布 シ以 テ 右同 盟 ノ前 示 目的 達 成 ノ為 ニ努 力
来 孰 レ モ右 同 盟 ノ拡張 及 主 義 宣 伝 ノ為 会 合 討議 シ同 盟 員 ノ獲 得 ヲ
委 員 会 所 属 川 崎 造船 所 工場 細 胞 組織 準 備 会 ヲ構 成 ノ衝 ニ当 リ、 爾
場 細 胞 組 織 準 備 会 ノ委 員 ト為 リ 、 且被 告 人 葛 野友 太 郎 ハ神 戸地 方
被 告 人 佐 川 忠 一ヲ委 員 長 ト スル大 阪 煙 草 専売 局 工場 日東 印 刷 所 工
福 本 義 雄 ハ前 示被 告 人葛 野 友 太 郎 ト共 ニ、大 阪 地 方委 員 会所 属 ノ
ナ カ ラ之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 テ 右同 盟 ニ加 入 シ、 被 告 人水 谷 秀雄 、
シ、
告 人 鈴木 英 一 ハ同年 二 月 上旬 同 市西 淀 川 区 浦 江 町 同被 告 人 方 ニ於
産 同 盟 カ前 示 共産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉
阪 紡 織 染 物 労 働 組合 常 任 執 行委 員 ニシ テ前示 被 告 人 乙 馬 竹雄 及 中
旧 全 日本 無 産 青 年同 盟 員 、被 告 人阿 嘉 宗 松 ハ旧大 阪 地 方評 議 会 大
山 基 明 ト共 ニ孰 レ モ共 産 主 義 ニ共 鳴 シ労 働 運動 ニ従 事 セル モノナ
( 七) 被 告 人 杉 本昇 治 ハ旧大 阪 地 方評 議 会 大 阪電 気 労 働 組 合書 記 兼
ト ス ル角 一護 謨 工場 、 精 版 印刷 工場 細 胞 組 織 準備 会 カ構 成 セラ ル
シ ナ カ ラ之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 テ 右同 盟 ニ加 入 シ、被 告人 泉 川 正 一
ル ヤ、 被 告 人 千 石竜 一ト共 ニ其 委 員 ト為 リ、被 告 人泉 川 正 一及 鈴
ル ト コ ロ、 被 告 人杉 本 昇 治 ハ昭 和 三年 一月 下旬 大 阪市 西 区境 川 附
及 鈴木 英 一 ハ大阪 地 方 委 員 会所 属 ノ前 示 被 告 人 河 野 八郎 ヲ委 員長
木 英 一ハ被 告 人 千石 竜 一ト共 ニ、 右同 盟 ノ拡 張及 主義 宣 伝 ノ為会
三丁 目 大 阪 紡織 染 物 労 働 組合 事 務 所 ニ於 テ被 告 人国領 巳 三 郎 ヨリ、
近 街 路 ニ於 テ、被 告 人阿嘉 宗松 ハ同 年 二月 下旬 同 市 港 区泉 尾 中 通
被 告 人 乙馬 竹 雄 ハ同 年 二月 上旬 同 市 北 区 老松 町ヴ ヰ ナ ス喫 茶 店 ニ
合 討 議 シ 且右 同 盟 ノ文 書 ヲ配布 シ、 尚 被 告 人 鈴 木英 一ハ前 示 全 日
於 テ被 告 人 久 木興 治 郎 ヨリ、 被 告 人 中 山 基 明 ハ同 年 二 月 下旬 同 市
本 無 産 青 年 同 盟大 阪 府 支 部 フラ ク シ ヨン ビ ユー ロー ノ委 員 ト為 リ、
シ、
孰 レモ右 同 盟 員 ノ獲 得 ヲ計 リ以 テ同 盟 ノ前 示 目的 達 成 ノ為 ニ努 力
東 成 区 東 小 橋 町被 告 人 久 木興 治 郎 方 ニ於 テ同 被 告 人 ヨリ加 盟 ノ 各
同 盟 ニ加 入 シ 、被 告 人 杉本 昇 治 、 乙 馬 竹 雄、 阿 嘉 宗松 、 中 山 基 明
(六) 被 告 人 水 谷 秀雄 ハ大 阪刷 子 工組 合執 行委 員、 旧 全日 本 無産 青
ハ大 阪 地 方 委 員会 所 属 ノ被 告 人久 木 興 治 郎 ヲ委 員 長 ト ス ル東 洋 紡
ト ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ 之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ因 テ右
和 三年 一月 頃大 阪 市 東 成 区鶴 橋 木 野 町 大 阪 刷子 工組 合 事 務 所 ニ於
績 四 貫 島 工 場 、大 阪 市 電気 局 都島 車 庫 細 胞組 織 準 備会 ノ委 員 ト ナ
勧 誘 ヲ受 ケ 、孰 レモ 日本青 年 共 産 同 盟 カ 前示 共 産 主義 実 現 ヲ目 的
テ、 被 告 人 福本 義 雄 ハ同 年 二 月中 旬 同 町被 告 人佐 川 忠 一方 ニ於 テ、
リ 、 被 告 人 乙 馬竹 雄 及 杉本 昇 治 ハ被 告 人 久木 興 次 郎 ト共 ニ、 右 同
年 同 盟 大 阪 府支 部 員 ニシ テ前 示 福本 義 雄 ト共 ニ孰 レモ共 産 主義 ニ
各 被 告 人佐 川 忠 一ヨリ 加 盟 ノ各 勧誘 ヲ受 ケ 、孰 レモ 日本 青 年 共産
共 鳴 シ労働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コ ロ、被 告 人水 谷 秀雄 ハ昭
同 盟 カ前示 共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ
本 無 産 青年 同 盟 大 阪 府 支 部 フ ラ ク シ ヨ ンビ ユー ロレ ノ委 員 ト ナリ 、
盟 ノ拡 張及 主義 宣 伝 ノ為 会合 討 議 シ尚 被 告 人乙 馬 竹雄 ハ前 示 全 日
拡張 及 主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ以 テ 右同 盟 ノ前 示 目的 達 成 ノ 為 ニ努 力 シ、
県 細 胞組 織 準 備会 ノ 構 成 ノ衝 ニ当 リ 三 重県 方 面 ニ於 ケ ル 右同 盟 ノ
コト ヲ知 悉 シナ カ ラ之 ニ加 盟 ヲ承 諾 シ、 因 テ 右同 盟 ニ加 入シ 三重
旧 全 日 本無 産 青 年 同 盟 奈 良県 支 部執 行 委 員 長 、被 告人 藤 岡 順 一郎、
(八) 被 告 人 亀本 源 十 郎 ハ旧労 働 農 民党 奈 良 県 支 部 聯合 会 書 記 長 、
年 同 盟 大 阪 府支 部 大 阪 毎 日 新聞 社 工場 班 員 ニシ テ、 孰 レ モ共 産 主
府 支 部 大 阪 毎 日新 聞 社 工場 班員 、 被 告 人谷 野 子 之 助 ハ旧 全 日 本 青
労働 組 合 大 阪毎 日新 聞 社 工 場分 会 員 、 旧 全 日本 無 産青 年 同 盟 大 阪
(十 )被 告 人 淡路 谷 増 三及 水 掫 文 一 ハ各 旧 大 阪地 方 評 議 会大 阪 印 刷
山田 敬 義、 勝 又 松 太 郎 ハ各 旧 全 日本 無 産 青 年同 盟奈 良 県 支 部執 行
三及 水 掫 文 一ハ昭 和 三年 二 月中 前 示 大 阪 毎 日新 聞社 工場 ニ於 テ、
義 ニ共鳴 シ 労働 運 動 ニ従事 セ ル モノナ ルト コ ロ、被 告 人 淡路 谷 増
ノ前 示 目 的 達 成 ノ為 ニ努 力 シ、
爾 来 孰 レ モ同 盟 員 ノ獲 得 ヲ計 リ 且同 盟 ノ 文書 ヲ配 布 シ以 テ右 同 盟
ル ト コ ロ、 被 告 人 亀本 源 十 郎 ハ昭 和 三年 二月中 旬 奈 良 県 南 葛城 郡
委 員 ニシ テ、 孰 レ モ共 産 主義 ニ共鳴 シ農 民 運 動 ニ従 事 セ ル モノ ナ
リ加 盟 ノ 各慫 慂 ヲ受 ケ、 孰 レ モ日本 青 年共 産 同盟 カ前 示共 産 主義
被 告 人谷 野 子之 助 ハ同年 三 月 上旬 前 同 所 ニ於 テ被 告 人 水江 友 愛 ヨ
ノ実現 ヲ目 的 ト スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カラ 加盟 ノ各 申
京太 郎 ヨリ 、 被告 人藤 岡 順 一郎 、山田 敬 義 ハ同 年 同 月 中旬 前 示 農
込 ヲ為 シ タ ル モ、未 タ同 盟 員 タ ル ニ至 ラ ス シテ右 同 盟 ニ加 入 ノ目
高 田 町 日本 農 民組 合 奈 良 県 支 部 事務 所 附 近 街路 ニ於 テ被 告 人木 村
民組 合 事 務 所 ニ於 テ、 被 告 人 勝 又松 太 郎 ハ同 年 同 月下旬 前 示 高 田
的 ヲ遂 ケ ス、
員 、旧 労 働 農 民党 東 大 阪 支 部員 及 旧 全 日本 無 産青 年 同 盟大 阪 府支
(十 一) 被 告 人当 麻 喜 一郎 ハ旧大 阪 地 方 評 議 会 大阪 一般 労働 者 組 合
ヨリ、 加 盟 ノ 各勧 誘 ヲ受 ケ孰 レ モ日本 青 年共 産 同 盟 カ前 示 共 産 主 義 実 現 ヲ目 的 ト ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナカ ラ 之 ニ加 盟 ヲ
町 及同 県 宇 智 郡五 条 町 間 ニ於 ケ ル列 車 内 ニ於 テ被 告 人 亀本 源 十 郎
承 諾 シ因 テ 右同 盟 ニ加 入 シ、 被 告 人 藤 岡 順 一郎 、山 田敬 義 、 勝 又
ヲ目 的 ト ス ル秘 密 結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シナ カ ラ加 盟 ノ申 込 ヲ為 シ
部 員 ニシテ 共 産 主義 ニ共鳴 シ労 働 運 動 ニ従 事 セル モノ ナ ル ト コ ロ、
タ ル モ、 未 タ右 同 盟 員 タ ル ニ至 ラ ス シ テ右同 盟 ニ加 入 ノ目 的 ヲ遂
松 太 郎 ハ関 西地 方 委 員 会所 属 ノ被 告 人 亀本 源 十 郎 ヲ委 員 長 ト スル
ケ ス、 尚 同年 三 月十 三 日 頃 日本 共 産 党 発 行 ノ 朝鮮 荷衣 面 ノ農 民争
一ヨリ 加 盟 ノ慫 慂 ヲ受 ケ 、 日本 青 年 共 産 同 盟 カ前 示 共産 主 義 実 現
評 議 会 三 重合 同 労働 組 合常 任 執 行 委 員長 ニシテ 、共 産 主 義 ニ共 鳴
( 九 )被 告 人佐 川 八 ハ前 示被 告 人 佐 川忠 一ノ実 弟 ニシ テ旧 中 部 地 方
議 ヲ契 機 ト シ、 前 示共 産 主義 実 現 ノ趣旨 ヲ 掲 ケタ ル宣 伝文 書 ヲ同
昭 和 二年 十 一月頃 大 阪 市 天 王寺 区 桃 谷 駅 附近 ニ於 テ被 告 人 佐 川忠
シ多 年労 働 運 動 ニ従 事 セル モ ノ ナル ト コ ロ、昭 和 三年 二月 下旬 頃
奈 良 県 細 胞 組織 準 備 会 ノ委 員 ト ナリ 、奈 良県 地 方 ニ於 テ右 同 盟 ノ
前 示被 告 人 久木 興 治 郎 方 ニ於 テ同被 告 人 ヨリ 加 盟 ノ勧 誘 ヲ受 ケ、
市 東 区玉 造東 成 区 猪 飼 野 方 面 ニ頒 布 シ、 以 テ右 同 盟 ノ前 示 目 的 達
拡 張 及主 義 宣 伝ノ 為 討 議 シ以 テ右 同盟 ノ前 示 目 的達 成 ノ為 努 力 シ、
日本 青 年共 産 同 盟 カ 前 示共 産 主 義実 現 ヲ目 的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル
太 郎、 小 野 源 之 助、 池 田 隆 、 中山 基 明、 浅 井富 次 郎 、高 田 鉱造 、 河
清 原 一隆 、 徳 田 英次 、 栗 木 一男 、 国領 巳 三 郎、 伊 東猪 三次 、 斎 藤 重
(十 二) 被 告 人 服部 和夫 ハ前 示被 告 人 服部 敏夫 ノ実 弟 ニシテ共 産 主
口進、 岡 本 一郎 、市 来寿 春 、 青 田 恒忠 、 古 賀 二男 、 松 田 喜 一、 黒 川
野 八郎 、 内 田 寛 、松 本 篤 一、 長 尾 他喜 雄 、 岸野 重 春 、 沢 田徳 松 、 田
成 ノ為 ニ努 力 シ、
ハ日本 青 年共 産 同 盟 発 行 ノ前示 共 産 主義 実 現 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル文
義 ニ共 鳴 セ ル モノ ナ ル ト コ ロ、 被 告 人 服部 敏 夫 ヨリ 日本 共 産 党 又
岡 支 部 常 任委 員 ニシテ 共 産 主義 ニ共鳴 シ労 働 運 動 ニ従事 セ ル モ ノ
( 十 三 ) 被 告 人播 磨 康 則 ハ旧 大阪 地 方評 議 会 大 阪 金 属 労働 者 組 合市
員 タ ル ニ至 ラ サ リ シ モノ ニシ テ右 同 盟 ニ加 入 ノ目 的 ヲ遂 ケ ス、
九 号 改 正治 安 維持 法 第 一条第 一項 、第 二項 ニ、 旧 法 ニ於 テ ハ各 前 示
郎 、 山 田 敬 義 、 佐川 八 ノ所為 ハ、 新法 ニ於 テ ハ各 前示 勅 令 第 百 二 十
谷 秀 雄 、 杉 本 昇 治、 阿 嘉 宗 松 、 亀 本源 十 郎 、藤 岡 順 一郎、 勝 又松 太
春 雄 、 水 江 友 愛 、泉 川 正 一、 加 島 二郎 、 中 村惣 治 郎 、 鈴 木英 一、 水
宇 一郎、 葛 野 友 太郎 、 宮 井 進 一、 朝 倉菊 雄 、 石角 勇佶 、 庄 田清 、 芝
健 三、 近内 金 光 、 原川 万 二郎 、 乙 馬 竹雄 、 久木 興 治 郎、 鷲 谷 武 二、
ナ ル ト コ ロ、 前 示 共 産 主 義 実現 ノ趣旨 ヲ掲 ケ タル 日本 青 年 共 産 同
法 律 第 四十 六 号 治安 維 持 法第 一条 第 一項 ニ、被 告 人 田中 春 雄 、菅 忠
書 ノ送 付 ヲ受 ケ、 日本 青 年 共産 同 盟 カ前 示 共 産 主 義 実 現 ヲ 目的 ト
盟 ノ機 関 紙 ﹁コム サ モー ル ﹂ ノ送 付 ヲ受 ケ テ、 右 同 盟 カ前 示 共産
正 、 本 田 伊 八 、 淡路 谷 増 三、 水 掫 文 一、 谷 野子 之 助、 当 麻 喜 一郎 、
太 郎、 佐 川 忠 一、長 尾 有 、 出 口弥 助、 上森 四 郎、 沖 田 伊佐 治 、 多 田
主 義 実 現 ヲ目 的 ト スル 秘 密 結社 ナル コト ヲ知 リ ナ カ ラ昭 和 三 年 一
服 部 和 夫 ノ所 為 ハ、 新 法 ニ於 テ ハ各 前 示 勅 令第 百 二十 九 号 改 正 治 安
熊 谷 孝 雄 、 大 山 初太 郎 、 三 木 光 次 、 服部 敏 夫、 佐 藤 和 藤次 、 木 村 京
月下 旬 大 阪市 港 区 九 条 中通 二丁 目 被告 人 方 ニ於 テ 、共 産 主 義 実現
維 持 法 第 一条 第 三項 第 一項、 第 二項 ニ、 旧法 ニ於 テ ハ各 前 示 法律 第
スル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ ナ カラ昭 和 三年 二月 中旬 頃被 告 人
ノ目 的 ヲ以 テ前 示 ﹁コムサ モー ル﹂ ヲ山 本 幸 一、 横 山武 雄 、 多 田
四 十 六号 治 安 維持 法 第 一条 第 二項 第 一項 ニ、被 告 人石 田 百 夫、 遠藤
服部 敏 夫 ニ対 シ、 右 同 盟 ニ加入 セ ン コト ヲ申 込 ミタ ル モ未 タ同 盟
且同 上 ノ目的 ヲ以 テ同 年 五 月中 旬 同市 港 区 境 川 方 面 ノ 工場 内 ニ右
茂 、 伊 東繁 夫 、 古 河 政 人及 渡 辺 善 雄等 ニ配 布 シ之 ヲ 熟読 セ シ メ、
法 律 ニ照 ラ ス ニ本 件 犯罪 ハ昭 和三 年 六 月 二十 九 日勅令 第 百 二十 九 号
二十 九 号 改 正治 安 維持 法 第 二条 ニ、 旧 法 ニ於 テ ハ各 前 示 法 律第 四十
郎 、 野 崎弥 八、 宮 城 雄 太 郎 ノ所 為 ハ、 新法 ニ於 テ ハ各 前 示 勅令 第 百
川 田 茂 一、 横 田甚 太 郎 、 星子 政 人、 井 戸貞 三、 奥野 久 雄 、 加場 長 太
哲 夫 、 一見 平治 郎、 久留 島平 次 、 山 下 安 、古 賀 麟 太郎 、 福 本義 雄 、
改 正 治 安 維 持法 公 布 前 ニ係 ル ヲ以 テ刑法 第 六条 第 十条 ニ則 リ 、 旧法
六号 治 安 維持 法 第 二条 ニ、 被 告 人 山 田 六 左 衛門 、大 石 政 一、荒 木 卓
岡 島 千 利 、 坂本 俊 一郎 、村 上貞 次 、 横 田素 、 安 藤 一夫 、 橋 口喬 一、
タ ル大 正 十 四年 四 月 二十 二 日法 律 第 四十 六号 治 安 維持 法 ト各 所 定刑
郎 、播 磨 康則 ノ所 為 ハ、新 法 ニ於 テ ハ各前 示 勅令 第 百 二 十 九 号改 正
同 盟 ノ ス ローガ ンタ ル対 支出 兵 反 対 ノ趣 旨 ヲ掲 ケ タ ル宣 伝文 書 ヲ
ノ軽 重 ヲ比較 シ、 軽 キ ニ従 ヒ適 用 ヲナ ス ヘキ モノ ニシ テ、 被 告 人春
撒 布 シ、 以 テ右 同 盟 ノ 目的 タ ル事 項 ノ各 煽 動 ヲ為 シ タ ル モ ノナ リ。
日庄 次 郎 、山 崎 雄 次、 冬 野 猛 夫、 千 石竜 一、 村 山藤 四 郎、 野 田 律太 、
治 安 維 持 法 第 三条 ニ、 旧 法 ニ於 テ ハ各前 示 法 律 第 四 十 六号 治 安 維持 法 第 三 条 ニ、 各該 当 スル ヲ 以 テ夫 々軽 キ前 示 法 律 第 四 十 六号 治 安 維
予審判事
大 阪 地 方裁 判所
本 也 裁判所書記
上 田
操
持 法 中 前 示 各所 定 法 条 ヲ 適 用 ス ヘキ モ ノト思 料 ス ル ヲ以 テ刑 事 訴 訟
謄
昭和三年九月八日
法 第 三 百 十 二条 ニ則 リ 主 文 ノ 如 ク決 定 ス。
右 昭 和三年九月十三日
(一九二八)
兵庫県武庫郡西灘村原田二百三十 一番地
岡山県御津郡牧山村大字北野千五百 八十 四番地
右 市
明治 二十 二年十月十 八日生
二 一 板 野勝 次外 三十 四名 治安 維 持法 違 反被 告事 件 予審 終結 決 定 書
板野勝次外三十四名治 安維持法違反被告事件予審終結決定書
本籍
三 宅
住居
無 職 旧労農党中央執行委員
本籍 岡山市古 京町 四十七番地 住居 神戸市篭 池通 三丁目三十八番屋敷
旧同兵庫県聯合会常任委員
職
無
旧日本労働組合評議会員
旧神戸地方評議会員 次
サラリー マンユニオン本部委 員 勝
福岡県雙葉郡久之 浜町大字久之浜字中町四十九番地
福本九平方
本籍
海国 新報社記者
五 郎
神戸市長田町六丁目七番地
白 土
住居
明治 三十五年 八月十五日生
旧労農党員 板 野
明治三十 六年 一月二十 六日生 本籍 神戸市中山手通 二丁目七十五番地 ノ 一 住居 神戸市割塚通九丁目九十二番屋敷 職
海員刷 新会理事
旧日本労働 組合評議会中央委員
無
旧同会神戸地方評議会常任委 員長 宗太郎
旧労農党 員 田
旧労農党神戸支部長 奥
兵庫県神崎郡瀬加村上牛尾千四十 六番地 ノ二
明治三十三年 三月二十八日生 本籍 神戸市菅 原通 六丁目百四十九番地 無 職 無産者新聞神戸支局長 旧神戸地方評議会組織 部長 畑 惣 太郎
兵庫県三原郡賀集村 八幡 北村組二百九十 二番地
明治 四十年 一月二十五日生
広
住居
本籍
本籍
住居
元男爵
職
東京帝国大学生
石 田
英 一郎
稲津利 一方
坪 井 正
一
明治三十 六年 六月三十日生
大阪市此花区草開 町四十五番地 無職
広島県佐伯郡深江村三百 四十二番屋敷
無
神戸市割塚通五丁目四十 六番屋敷
旧神 戸地方評議会 金属労働組合員
旧労農党神戸支部書記
勢
野 常
次
明治 三十九年十二月三十 一日生
住 居 兵庫県武庫郡住吉村吉 田六百四十六番地
本籍
住居 神戸市旭通二丁目四十三番屋敷 護謨職 工
旧神戸地方評 議会化学労働組合員
職
治
旧同関西支部評議員
旧全 日本無産青年同盟常任委員
木 金太郎
明治三十九年三月十五 日生
荒
明治 三十五年十 一月十日生
無
住居 同 県同郡同村立川瀬組六十九番地
男
旧全 日本無産青年同盟婦人部長
先 文
旧労農党 員 芝
旧労農党 淡路支部書 記長
兵庫 県佐用郡久崎村家内三百八十 六番地
本 留
本籍 松江市 内中原町百九十 六番地
旧同兵庫県聯合会執行委員 日本農民組合兵庫県聯合会常任委員
神戸市 長田町二丁目六十 八番屋敷
梅川事 本籍
坂
明治三十九年四月九日生 住居 川崎造船所職工
京都市 上京区岡崎北御所町二十五番地 岡田方
明治四十年三月二十日生 本籍
兵庫県武庫郡西灘村上野中原二十 二番地 職
住居
無
宮崎県東諸県郡 八代村大字八代北俟千九百五十五番地
夫
広島県安芸郡音戸町五百 六十八番地
近
江
長五郎
久 松
明 治 三 十 四年 五 月十 二 日生
本籍
鉄 工職
神戸市脇浜町 二丁目八十五番地ノ百十 一 旧日本労働組合評議会員
尾 関
兵庫県津 名郡飼村鳥飼中組 六百五十 七番地
旧労農党 神戸支部常任幹事
本籍
農
同 所
高
住居
旧労農党員
日本農民組合兵庫県聯合会鳥飼支部長
兵庫県武庫郡西灘村岩屋字松本四十三ノ 一
高知県安芸郡伊尾木村大字下山 二百九十 一番地
唯
健
一
一
明治 三 十 一年 一月 三 日生
本籍
原
明治 四十 一年 十 二 月 二十 二日生
小
住居
機械工
丸
明 治 二十 五 年三 月 八 日生
住居
海員刷新会 理事
職
無
三
本籍 奈良県生駒郡法隆寺村大字法隆寺 七百九十六番 地
喜
旧労農党神戸支部常任委員
仕
山
住居 神 戸市若菜通三丁目 二番屋敷 ノ七 仲 旧全 日本無産青年同盟兵庫県支部執行委員長 旧労農党 員 平
原 伊代次
明 治 二十 八 年 十 一月 二十 一日生
本 籍 兵庫県武庫郡下之保村四千八百六十 八番 地
石
松
明治三十五年五 月二十九日生 愛媛県温泉郡新浜村千五百 六十 一番地 ノ内第 一
旧労農党員
旧同会神戸合同労働組合執行委員
旧神戸地方評議会常任委員
護謨職工
土屋新太郎方
住居 神戸市割塚町四丁目十 一番屋敷
本籍
住居 神戸市松原四丁目 六十番 高橋方 旋盤 工 旧神戸地方評議会金属労働組合員 三 好 本籍
神戸市永沢町三丁目六三ノ三
明治四十 一年四月十五日生 住居
本籍
三重県度会郡大内山村九百七十番地 機械工
神戸市脇 浜町 一丁目九番屋敷
京都府天田郡 上夜久野 村字直見十五番地
角
田 貞
雄
明治 三十 八年十二月十五日生
住居
本籍 工
住居 神戸市茸合南本町通四丁目 一番地ノ 一 職
住居
神戸市御蔵通三丁目十九番地ノ二
浜
旧日本 労働組合評議会神戸地方評議会員
鍛冶職 旧労農党員
神 戸市苅藻通二丁目 三十五番地
田 巳之助
実
明治三十 八年十 一月 一日生 本籍
工
同 所 職
住居
旧日本労働組合評議会神戸地方評議会員
庭
間
旧 日本労働組合評議会神戸地方評 議会員 旧労農党員 次
明治 四十 二年十 一月二十五日生
田 隆
静岡県周智郡森町森二九 一ノ 一
稗
神戸市南 逆瀬川町 二丁目 一二五ノ二○関根卓三方
田
喜
作
明治 四十 二年 一月二十五日生
砂
明治 四十二年十 一月十 日生
芳太郎
明治三十七年十 一月七日生 本籍
職 旧神戸地方評議会員
旧労農党 員
無
住居
三重県 一志郡天白村大字曽 原千九百 二十八番地
雄
本籍
井 徳
八十番地
橋 本
住居 神 戸市 南本町三丁目 二十五番 地 機械 工 花 兵庫 県加西郡富合村朝妻 二百六十三番地 ノ二
明治四十年 三月十四日生 本籍
神戸市水木通 八丁目四番 地 所
神戸市駒栄町四丁目 一番 地
本籍
旋 盤工
住居 同
工 勲 明治 四十 二年三月三 日生
奥 本
職
神戸市 一番町三丁目七番地
旧 日本労働組合評議 会神戸地方評議会員
住居
本籍
本籍
福岡県鞍手郡直方町大字 下新入七百五十七番地 会社員
住居 神戸市御蔵通七丁目百十 一番屋敷 護謨職 工
本籍 福岡県 八幡市大字熊手 二百五十 八番地 住居 不 定 旧日本労働組合評議会員
無 職
神戸市筒井町百十九 ノ 一
富
本籍 岡 山県 和気郡鶴山村大字新庄三百八十 二番地 住居
康 熊
口 平
吉
民
明治三十 四年十 一月二十八日生
昌 志
明治三十七年 一月十 八日生
神戸サラリー マン ユニオ ン常任執行 委員
三 郎
旧同 会神戸化学労働組合組織部長 旧労農党員 田
明治 三十 七年九月十六日生
坂
旧全 日本無産青年同盟兵庫県支部員 旧労農党員
仕
旧全日本無産青年同盟兵庫県支部財政部長
仲
神戸市東雲通 六丁目十四番屋敷 ノ十七
本籍 香川県大川郡引田 町二千七百三十番地 住居
旧労働組合評議会員
所
野
三重県度会郡 二見町大字溝 口四百四十 一番地 住居 同
印刷会社事務員
明治 四十 三年 一月 一日生
兵庫県加東郡 上福田村木梨百 三十七番 地
住居 神戸市平野 雪御所町 八十番屋敷
本籍
辻
旧労働組合評 議会神戸地方評議会員
栄 助
旧労農党員
旧同会神戸化学労働組合員 房 吉
旧労農党神 戸支部員 八 田
本籍
旧全 日本無産青 年同盟神戸支部員
兵庫県揖保郡小宅村宮脇 三番地
西 村
明治三十八年十 一月九日生 本籍
神戸市 八雲通三丁目二番地 ノ 一 無 職
住居
旧労働組合評議会神戸地方評議会員 旧同会神戸金属労働組合執行委員 旧労農党 員 当 二十五年
印刷職工 主
文
反 被告 事 件 ヲ併合 シ予審 ヲ遂 ケ 決 定 スル コト左 ノ如 シ
由
公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 アル モノ ト ス。
被 告 石 原伊 代 次 ヲ除 キ タ ル他 ノ被 告 人 ハ孰 レ モ左 ニ掲 ク ル事 実 ニ付
理
本件被 告 石 原伊 代 次 ニ対 ス ル公 訴 ハ之 ヲ棄 却 ス
旧神 戸 地 方評 議会 神 戸 印刷 労働 組合 員
国 三郎
旧 全 日本 無 産青 年 同 盟 兵 庫 県 支 部執 行 委員
田
其 他 ノ各 被 告 人 ニ対 スル被 告 事 件 ヲ神 戸地 方 裁 判所 ノ 公判 ニ付 ス 池
旧労 働 農 民 党 員
神 戸市 葺 合 南 本 町通 三 丁 目 二番 地
明治 四十 年 十 二 月 二十 一日 生 本籍
各 被告 人 ハ我 国 建 国 ノ大 義 ヲ無 視 シ奇矯 過激 ナ ル外来 思 想 ニ心 酔 シ
テ 之 ニ妄 信 シ、 輓 近 世態 ノ変 遷 ニ伴 ヒ富 ノ分 配 其 平均 ヲ失 シ貧 富 ノ
六 十 番 屋敷
同
所
住居
ノ万 邦 ニ卓越 シタ ル 一君 万 民 ノ国 体 ヲ蔑 視 シ労働 者 ヲ社 会 ノ本 位 ト
搾 取及 支 配 関 係 ヨリ 離 脱 セ シ メ無 産 者 ノ解 放 ヲ期 セ ムト志 シ、我 国
学 ノ研究 ニ没 頭 シ或 ハ自 己 労 働 ノ体 験 ニ依 リ労 農 大 衆 ヲ シテ 一切 ノ
情 勢 ヲ看 取 シ是 我 国 資本 主 義社 会 制 度 ノ欠 陥 ナリ ト シ、 或 ハ社 会科
懸 隔甚 タ シ ク富 ハ大 資本 家 ニ集 中 スル ニ反 シ、 無 産者 ノ窮 乏 著 シキ
職
雄
無
照
旧 全 日本 無産 青 年 同 盟 兵 庫 県支 部 第 三 班 々長 三戸森
三 重 県度 会 郡 大 内山 村 千六 百 一番 地
明 治 四十 年 三 月十 日 生 本籍 神 戸市 日吉 町 五 丁目 六 十 二番 屋 敷
シ生産 機 関 ノ公 有 、 分 配 ノ平 等 、 一切 ノ特 権 ノ廃 止 ヲ其 目的 ト シ、
住居
芝 先 文男 、 坂本 留 治 、 石田 英 一郎 、 坪 井 正 一、 勢 野常 次 、 荒 木 金 太
右 被 告 人 板野 勝 次 、 奥 田 宗太 郎 、 三 宅 右 市、 白 土 五 郎、 広 畑 惣 太 郎、
散 シ タル モ大 正十 三 年 中其 残党 密 カ ニ之 カ再 組織 ニ着 手 シ、 大 正十
レ タ ル秘 密 結社 日本 共 産党 カ、 大 正 十 二年 六 月 ノ検 挙 ニ遭 ヒ 一時解
右 理 論 的共 産 主 義 ヲ現社 会 ニ統 一的 ニ実行 セ ムト シテ 曩 ニ組 織 セラ
鳴 シ又 ハ之 ヲ 抱 懐 ス ル ニ至 リ タ ル モ ノ ナ ルト コ ロ、
之 カ達 成 ノ手 段 ト シ テ無 産 者 革 命 ニヨリ資 本 主 義 制 度 ヲ崩 壊 セシ メ
郎 、 平 山 喜 三 、石 原 伊 代次 、 三 好 松 夫 、 近江 長 五 郎 、尾 関 久松 、 高
五 年 多 数 党 員 ヲ獲 得 ス ル ニ及 ヒ同 年 十 二 月初 旬頃 福 本 和 夫、 渡 辺政
製粉職工 実
丸 唯 一、 小 原健 一、 角 田貞 雄 、 稗 田 隆 次 、花 井 徳 雄 、 奥本 勲、 浜 田
無 産者 独裁 ヲ実 現 セ ムト ス ル、 所 謂 マルク ス ノ共産 主義 ノ思 想 ニ共
山
巳 之 助 、 間 庭実 、 橋 本 芳太 郎 、 砂 田 喜 作 、坂 田 三 郎 、 八 田 房吉 、 西
ニ相 会 シテ 創 立大 会 ヲ開 キ、 立党 宣 言 、 綱 領 、規 約 等 ヲ議定 シ茲 ニ
之 輔 、 佐 野 文夫 等 十 数 名 山 形 県西 置 賜 郡 五 色 温泉 旅 館 ニ於 テ極 秘 裏
繁
村 栄 助 、 富 康熊 吉 、 辻 昌志 、 野 口平 民 ニ対 スル治 安 維 持 法違 反 被 告
明 治 三 十 八年 十 一月 二十 五 日 生
事 件 及 被 告 池 田国 三 郎 、 三 戸森 照 雄 、 繁 山実 ニ対 ス ル治 安 維持 法 違
ニ地 方 委 員会 ヲ設 ク ル ノ決 定 ヲ ナ シタ ル結 果 、 昭 和 二年 一月頃 ヨリ
日本 共 産 党 確 立 シ民 主 主 義 集権 主 義 ニ則 リ 中 央委 員 会及 全 国 各 地 方
シ、 土 地其 他 ノ生 産機 関 ノ私 有 ヲ否 認 シ労 働 者農 民政 府 ノ樹 立 ノ過
渦 中 ニ誘致 シ無 産者 革 命 ニ拠 リ 金 甌 無欠 ナ ル我 国体 ヲ根 本的 ニ変 革
文 書 ヲ発 行 配布 セ シ メ、 同社 員 ヲ シ テ旧 労 働 農民 党 又 ハ旧 日本 労 働
メ、 各 種 ノ指 令檄 文 ヲ発 行 配布 シ 又 ハ各 地 方 ノ責 任 者 ヲシ テ 同 種 ノ
白 土 五 郎 及葛 野 友 太 郎 ヲ党 員 ト ナ シ神 戸地 方 ニ於 ケ ル社 ヲ組 織 セシ
共 産 党 指 示 ノ行 動 綱 領 ニ基 キ活 動 ス ヘキ コト ヲ宣 伝煽 動 シ、各 党 員
撤 廃 、 失業 保 険 、 八時 間労 働 制 、 高 度 ノ 累進 所 得税 等 十 三 項 ノ国 際
上 ノ男 女 ノ普 通 選挙 、言 論出 版 集 会 結社 ノ自 由 、一切 ノ反 労 働者 法 ノ
革 命 不 干渉 、 宮 廷寺 院 地 主 ノ土地 ノ無償 没 収、 議 会解 散 、 十 八歳 以
ト ロシ アノ防 衛 、殖 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立、 帝 国 主義 戦 争 反対 、 支 那
ヲ現 出 セ ムト ス ル根 本 方針 ノ下 ニ我 立 憲君 主 制 ノ撤 廃 、 ソヴ イ エツ
組 合 評 議 会 又 ハ旧 全 日 本 無産 青 年 同 盟 ニ潜 入 セシ メ、資 本 階 級 ト ノ
間 ニ ハ厳密 ニ其 組織 内 容 ヲ秘 シ絶 対 服 従 ヲ強 要 ス ヘキ規 律 ヲ定 メ隠
程 ヲ経 テ無 産 者 独 裁 ノ実 現 ヲ期 シ之 カ 完 成 ノ暁 ニ於 テ共 産 主義 社 会
対 立闘 争 ヲ激 発 シ以 テ共 産 主義 ヲ大 衆 ニ侵 透 セシ メ、 又 日本 共 産 党
密 裏 ニ各種 ノ檄 文 冊 子 等 ヲ発 行 頒布 シ、 又 ハ各 地方 委 員 会 ヲ シ テ其
右 共 産 主 義実 行 ノ為 メ地 区 的 ニ社 ( グ ル ープ ) ナ ル隠 語 ノ下 ニ党 組
ノ所 謂 合 法的 機 関 紙 ト モ目 ス ヘキ無 産 者 新 聞 又 ハ雑 誌 マル ク ス 主義
織 ヲ結 成 シ之 ニ共 鳴 シタ ル被告 板野 勝 次 、 三 宅右 市 、 奥 田 宗太 郎 、
ノ研 究 会 又 ハ読 書 会 ナ ル名 義 ノ下 ニ、 各 地方 又 ハ各 工場 ニ起 リ タ ル
テ党 員 其他 ノ同 志 ヲ指 導 激励 シ又 各 工 場 ニ於 テ工 場新 聞 又 ハ工場 新
機 関 紙 又 ハ檄 文 ヲ発 行 セ シ メテ其 政 綱 政 策 ヲ労 農 大衆 ニ伝 播 シ、 以
聞 形 態 ノ モノ ヲ発 行 セ シ メ当 該 工場 ニ起 リ タ ル当 面経 済 上 ノ不 平不
経 済 上 ノ闘 争 事実 ヲ捉 ヘテ 之 カ 研究 ヲナ シ、 之 ヲ政 治 上ノ闘 争 ニ昂
ノ糾 合 ヲ為 スタ メ、 レ フト組 織 ヲ結成 セシ メ タ ル モ其当 時 党 ノ首 脳
満 ヲ捉 ヘテ之 ヲ激 発 助 長 セ シメ テ、 巧 ニ政 府及 資 本家 地 主 ト ノ対 立
メ其 闘 争 分 子 ノ養 成 ニ努 力 シ党 ノ別 働 隊 ト シ テ各 産 業 別 ニ左翼 分 子
部 数 名 入 露 シ国 際共 産 党 ヨリ党 ノ根 本 方 針 ニ関 シ批 判 ヲ受 ケ 、 従来
工場 細 胞 又 ハ工場 細 胞 準 備会 ニ於 テ、 隠 密 ニ時 々集会 ヲ開 催 セシ メ
闘 争 ニ導 キ党 員 ヲ シ テ工 場細 胞 又 ハ工 場 細 胞準 備 会 ヲ組 織 セ シメ各
テ党 幹 部 ト共 ニ党 ノ指 令 又 ハ当 面 ノ問 題 其 他細 胞 拡大 ノ方 針 ニ付 研
ノ党 活 動 ニ根 本 的 ノ誤 謬 及欠 陥 アリ ト指 摘 セラ レ同 年 十 一月 頃 右国
究 協 議 ヲナ シ共 産 主 義 ニ共鳴 シ 居 ル モノ ヲ 選抜 シ テ、 之 ニ右政 治 テ
際 共 産 党 ヨリ任 命 セラ レタ ル中 央 執行 委 員 ハ執 行 委 員 会 ヲ組 織 シ テ、
ニ潜 入 シ テ活 動 ス ル方針 ヲ 一変 シ テ、 其 編制 ヲ改 メ同党 ノ 基礎 ヲ 工
国 際 共 産 党 ノ指 令 ニ基 キ 従 来 ノ社 ノ組織 ニ依 リ党 員 カ他 ノ無 産 団 体
等 ヲ調 査 シ尚 規 律 及 秘 密 ヲ厳 守 シ得 ル 性 格 ナリ ヤ 否 ヤ ヲ考 査 シ之 ヲ
ーゼ 等 ノ冊 子 又 ハ赤 旗 其 他 ノ機 関 紙 檄 文等 ヲ示 シテ共 産 党 ノ主 義 綱
党 員 ト シ テ推 薦 スル ノ 方 法 ニ依 リ 、 工場 細 胞 ノ拡 大及 党 勢 ノ拡 張 ヲ
領 ヲ知 悉 セシ メ、 之 ニ共鳴 シ タ ル ヲ確 メ其身 分 境 遇経 歴家 庭 ノ事 情
当 リ 革 命 的労 働 者 諸 君 ニ檄 ス﹂ ノ檄 文等 ヲ 一綴 ニシタ ル冊 子及 中 央
記 載 シタ ル政 治 テ ーゼ ( 要 綱) 組 織 テー ゼ 及 ﹁政 治 テ ーゼ ノ 公表 ニ
委 員 会 ノ機 関 紙 赤 旗等 ヲ発 行 シ テ之 ヲ党 員 其 他 ノ同 志 ニ配布 シ、 又
図 リ 神 戸 地方 ニ於 テ ハ更 ニ被 告広 畑 惣 太 郎 、芝 先文 男、 坂 本 留 治 、
場 細 胞 ニ置 キ党 ヲ労働 者 農 民大 衆 ノ面前 ニ現 ハシ同党 ノ主 義 方 針 ヲ
ハ閲 読 セシ メ同 党 カ国 際 共 産党 日本 支 部 ト シ テ我 帝 国 ヲ世界 革 命 ノ
ス ヲ看 同 人 ヲ勧誘 シ テ同 秘 密結 社 ニ加 入 セシ メ テ、被 告 三 宅 右市
号 ノ下 ニ、夫 々社 ヲ結 成 シ党 員 ノ獲 得 ニ努 メ京 都帝 国大 学 経 済 学
ト共 ニ 一月 ノ社 ニ属 セシ メ同年 十 一月 旧労 働 農 民党 神 戸 支 部 長被
石 田 英 一郎 、 坪井 正 一、 勢 野 常 次 、 荒 木金 太 郎 、 平山 喜 三 、 石 原 伊
告 奥 田 宗 太郎 ヲ勧 誘 シテ 同 秘密 結 社 ニ加 入 セ シ メテ 自己 ノ 二月 ノ
カ労 働 農 民党 神 戸 支 部 事務 所 ニ出 入 シテ、 無 産 者 運 動 ノ研 究 ヲ為
ハ其 宣 伝煽 動 ヲ ナサ シ メ、 且 本 年 二月施 行 ノ衆 議 院議 員 総 選挙 ニ際
約 綱領 ヲ知 悉 セ シメ タ ル 上同 党 ノ目的 タ ル事 項 ノ 実行 ニ関 シ協 議 又
社 ニ属 セシ メ、 各 集 会 ヲ ナ シ テ共 産 主義 宣 伝 ノ協 議 ヲ ナ シ被 告 三
部 学 生 ニシ テ社 会 科 学 研 究 会員 タリ シ臼 井 又 ハ矢 坂事 葛 野 友 太 郎
シ 同党 員 ヲ議 会 ニ送 リ、 議 会 組織 ヲ内 部 ヨリ破 壊 セ ムト ス ル計 画 ノ
宅 右市 ヲ旧労 働 農 民党 ニ、 被 告 奥 田 宗太 郎 ヲ旧神 戸地 方 評 議 会 ニ
代 次 、 三好 松 夫 、 近 江長 五 郎 、 尾 関 久松 、 高 丸 唯 一及 佐 野 楠 広 ヲ 勧
下 ニ旧 労 働 農 民党 候補 者 ヲ自 党 ノ候 補 者 ト シテ極 力 支 持 応 援 セ シ メ、
誘 シテ、 之 ニ加 盟 セシ メ テ同 党 員 トナ シ其 他 ノ被 告 ヲシ テ同党 ノ規
ノ候 補 者 ニシ テ、 共 産党 員 ナ ル近 内 金 光 ヲ当 選 セ シ ム ヘク尽 力 セ シ
神 戸地 方 ニ於 テ ハ各 被 告 ヲシ テ 兵庫 県 第 二区 ヨリ 立候 補 シタ ル同 党
常任 執 行 委 員組 織 部長 ト ナ リ、 大 正 十五 年 旧 労働 農 民党 神 戸 支 部
共 産 主 義 思 想 ヲ抱 懐 シ、 大 正十 四 年 神 戸 ニ来 リ旧 神 戸地 方 評 議 会
第 一、 被 告 板 野勝 次 ハ岡 山 県 立商 業 学 校 卒業 後 夙 ニ社 会 運動 ニ入 リ
白 土 五 郎 帰 神 ト 共 ニ同 人 ヲ シテ 海 上方 面 ヲ担当 セ シ メ社 員 五名 ヲ
ケ﹂ ﹁請 願 運 動 ニ就 テ﹂ 其 他 ノ 指 令 ニ基 キ同年 十 一月 頃 ヨリ被 告
察 政 治 ニ対 スル 自 衛団 組 織 ニ就 テ﹂ ﹁失 業 労働 者 ニ対 シ テ 働 キカ
的 労 働 者 ノ結 成 組織 ニ就 テ﹂ ﹁工場 新 聞 ニ就 テ﹂ ﹁建 国 会 ノ 暴行 警
員 会 ヨリ ノ ﹁無 産者 新 聞 及 工場 新聞 形 態 ノ モ ノ ニヨル左 翼 及 左翼
メ ムト シ、 爾 来 中 央執 行 委 員 会 ヨリ ノ規 律 其 他 ノ指 令 関 西 地 方委
潜 入 セシ メ テ同 団 体内 ニ党 員 ノ会 合 (フ ラク シ ヨン) ヲ組織 セシ
ニ入党 シ 、 無産 者 運 動 ニ従 事 中 昭 和 二年 一月 日本共 産 党中 央 幹 部
メ以 テ其 初 期 ノ目的 ヲ遂行 セ ムト シ タ ル モノ ニシ テ、
国領 伍 一郎 ト神 戸 地方 評 議 会 事 務 所 ニ相 会 シ、 同 人 ヨリ同 党 ニ加
以 テ神 戸支 局 ヲ組 織 シ、 爾来 同 年 十 二 月 末 頃迄 ノ間兵 庫 県 武 庫 郡
ナ シ、 葛野 友太 郎 ヲ シテ川 崎 造 船 所方 面 ニ於 ケ ル青年 労 働 者 ニ無
入方 ヲ勧 誘 セラ レテ入 党 シ、 神 戸 方 面 ニ於 ケ ル責 任 者 ト シ テ党 員
産 者 新 聞 研究 会 ヲ開 催 セシ メ、 左 翼分 子 ノ結 成 ニ尽力 セ シ メ又被
ニ基 キ 党勢 拡張 ノ方 針 ノ 協議 並 ニ中 央 及関 西 ノ指 令 ノ報 告 研究 ヲ
記被 告 三 宅 右 市 及海 員 刷 新 会 理事 被 告 白 土 五 郎 ヲ慫 慂 シテ 、 同結
西 灘 村 被 告 自 宅 ニ於 テ数 回集 会 ヲ ナ シ、 各 担当 方 面 ノ情 勢 ノ報 告
社 ニ加 入 セ シメ タ ル モ党 活 動 微 々 ト シテ 振 ハサリ シ カ、 同年 四 月
告 奥 田 宗太 郎 、 白 土 五 郎 ノ両 名 ヲ シテ被 告 広 畑 惣 太郎 、 坂 田 三 郎
ノ獲 得 、 上級 機 関 ト ノ聯 絡 其 他 党務 一切 統 括 ス ル コト ヲ引 受 ケ党
頃 同 党 関 西 地 方委 員 会 組織 セラ ル ル ヤ同 地 方委 員 長 柴 崎 又 ハ竹 原
ニ於 テ決 定 シ タ ル方針 ヲ神 戸 地 方評 議 会 所 属 ノ労働 組 合 ニ反 映 セ
ト 共 ニ左翼 分 子 養 成 ノ 目的 ヲ以 テ レ フト会 議 ヲ結 成 セシ メ同会 議
勢拡 張 ニ従 事 シ、 同年 一、 二 月 頃 旧労 農 党 兵 庫県 支 部 聯 合 会 ノ書
事 春 日 庄 次 郎 ノ麾 下 ニ隷 属 シ テ以 来 、 脇 本 又 ハ須 々木 ナ ル党 名 ヲ
シ メ テ 同組 合 運 動 ヲ活発 ナラ シ メ、 其 間 関 西 地 方委 員 会 ヨリ ﹁戦
用 ヒ同 年 十 月 頃被 告 白 土 五 郎 カ支 那 漢 口 ニ開 催 セラ レタ ル太 平 洋 労 働 会 議 ニ出 席 不在 ナ リ シ為 メ、 被告 三宅 右 市 ト 各 一月 二月 ノ符
就 テ ノ論 綱 ﹂ ト題 スル コ ンミ ンテ ル ンノ テ ー ゼ ノ訳 文 ノ謄 写版 刷
ニズ ム ノ 一節 ノ訳 文 ﹁プ ロ レタ リ ア革 命 ニ於 ケ ル共 産 党 ノ 役割 ニ
ン第 三 回 決 議 ノ訳 文 ﹁共 産党 ニ就 テ﹂ ト 題 スル スタ ーリ ン著 レー
争 ノ危 機 並 ニ軍 国 主 義 ニ対 スル闘 争 ﹂ ト題 スル青 年 コ ンミ ンテ ル
二 月頃 ヨリ 同年 三 月初 旬 ニ亘 リ自 己 又 ハ其 他 ノ党 員 ノ選抜 ニヨリ、
組 織 ノ理 由 及 其 政策 方 針 等 ヲ知 悉 セシ メ之 ニ共 鳴 セ ル モノ ヲ同年
本 勲、 三 好 松 夫 ヲ会 セ シ メ テ之 カ解 説 ヲナ シ、 以 テ党 ノ存 在 其再
セシ メ、 又 其 頃被 告 三 宅 右市 方 ニ被 告 広 畑惣 太 郎 、坂 本 留 治 、奥
庫 郡 西 灘 村 某 喫 茶店 其 他 ニ同 人等 ヲ招 致 シ、直 接 又 ハ被 告 坂 本留
推 薦 シ、 被告 当 時 ノ住 居 神 戸市 篭 池 通 三 丁 目牧 野 方 又 ハ兵 庫 県 武
被 告 広 畑 惣 太 郎 、芝 先 文 男 、坂 本 留 治 、 勢 野常 次 、 荒木 金 太 郎、
同志 ニ配 布 又 ハ閲 読 セシ メ、 又被 告 自 ラ ﹁全 神戸 ノ戦 闘 的 労働 者
治 、 奥 田 宗 太 郎 、三 宅 右 市 、芝 先文 男 ヲ介 シ テ、 其 推薦 ニ対 スル
パ ンフ レ ツト及 ﹁ロシ ア革 命十 週 年 記 念 ニ臨 ンテ戦 闘 的 労働 者 諸
諸 君 ニ檄 ス﹂ ﹁全 神 戸 ノ階 級 意識 アル 労働 者 諸 君熱 意 ヲ 以 テ 読 ン
承 諾 ヲ得 又 ハ党 員 ト ナ シタ ル旨 通 知 ヲナ シ、其 間 関 西地 方 委 員 会
平 山 喜 三 、 三好 松 夫 、 近 江長 五郎 、 石 原 伊 代次 、 尾 関 久松 、 石 田
テ 呉 レ﹂ ﹁専制 暴 圧 暴 力行 使 ノ前 ニ労 働 者 農民 ノ 戦 闘 的 組織 ︱︱
送 付 ニ係 ル第 一号 ﹁フラ ク シ ヨ ン ノ 任務 ト構 成 ニ就 テ﹂ 第 二 号
英 一郎 、 坪 井 正 一、 高 丸 唯 一及 佐 野 楠広 ヲ党員 ト シ テ上級 機 関 ニ
自 衛 団 ヲ組 織 セ ヨ﹂ ﹁絶 対 専制 暴力 支 配 ニ対 シテ労 働 者 自 衛 団、
セ ヨ﹂ ト題 スル謄 写刷 ノ檄 文数 十 部 ノ送 付 ヲ受 ケ之 ヲ社 員其 他 ノ
農 民 自 衛 団 ヲ組織 セ ヨ﹂ ﹁革 命的 青 年 労 働 者 諸 君﹂ ﹁一斉 ニ起 チ 上
﹁党 員 ノ推薦 ニ関 シテ﹂ 第 三 号 ﹁総 選挙 ヲ契機 ト ス ル我 党 勢 力 拡
君 ニ檄 ス﹂ ﹁土地 ト自 由 ニ飢 ヱタ ル農 民 ニ大 土地 没 収 ノ為 メ奮起
レ赤 旗 ノ下 ニ失 業者 諸 君 ﹂ ﹁ 神 戸市 電 従 業 員 諸 君 ﹂﹁人 民 ノ目 口耳
﹁総 選挙 第 二 期 戦 ノ展 開 ニ就 テ ﹂第 七 号 ﹁労農 党 ノ フラ ク シ ヨ ン
ノ活 動 ニ就 テ﹂ 第 八号 ﹁労働 組合 フラ ク シ ヨ ンノ活動 ニ就 テ﹂ 第
大 ノ為 メ ノ闘 争 ニ就 テ﹂ 第 五 号 ﹁機 関 紙 ノ 配 付 ニ就 テ﹂ 第 六 号
九 号 ﹁青 年 、 婦 人、 軍 人 ニ対 スル働 キ カケ ニ就 テ﹂ 第十 号 ﹁選 挙
ヲ塞 キ 人民 ノ生 血 ヲ吸 フ惨 忍非 道 ノ 田中 専 制 内 閣 ヲ叩 キ潰 セ﹂﹁ 赤
週年 十 一月七 日 ヲ期 シ テ 一斉 ニ立 チ 上 レ﹂ ト 題 スル檄 文 ヲ 神 戸地
旗 ノ下 ニ革 命 的 労働 者 諸 君 ﹂ ﹁全 日本 ノ労 働 者 諸君 ロ シ ア 革 命十
方責 任 者 ト シ テ起 案 シ、 之 ヲ被 告当 時 ノ寓 居 ニ於 テ前 記 葛 野 友 太
後 ノ闘 争 ノ展 開 ニ就 テ﹂ 第 十 一号 ﹁文 書 ノ配付 ニ就 テ﹂ ノ指 令 及
檄 ス﹂ ﹁総 選 挙 ニ最近 二、 三 ノ傾 向 ニ就 キ全党 員諸 君 ニ檄 ス﹂ ﹁日
郎 ヲ介 シ テ被 告 坪 井正 一ニ原紙 切 ヲ ナ サ シ メ、 秘密 ニ各 数 百 部 ヲ
本 共 産 党 ノ組 織 ト 政 策 及革 命 ノ 展 望﹂ ﹁ 檄 !労働 者 諸 君 、 農民 諸
挙 ニ対 ス ル日 本 共産 党 ノ声 明書 ﹂ ﹁ 総 選挙 ニ際 シ 労 農 大 衆 諸君 ニ
委 員会 ヨリ発 行 シ タ ル政 治 テー ゼ等 ノ冊 子 二十 五部 及 関 西 地 方 委
君 搾 取 サ レ圧 迫 サ レタ ル全 民 衆 諸 君﹂ ト題 ス ル不 穏 ノ文 字 ヲ連 ラ
中 央 委 員 会 発 行 ノ機 関 紙 赤 旗 第 一号 、 第 二号、 第 三 号 並 ニ ﹁総 選
員 会 ニ於 テ之 ヲ複 製 シ タ ル モ ノ二 十 五部 ノ送 付 ヲ受 ケ、 之 ヲ自 己
謄 写 印刷 シ テ社 員 其他 同 志 ニ交 付 シ 以 テ階 級 闘 争意 識 ノ激 成 ニ努
又 ハ党 員 タ ル葛 野 友太 郎 及 被 告 三 宅 右市 、 奥 田 宗 太郎 、 白 土 五 郎
ネ タ ル檄 文 、 関 西地 方 委 員 会 発行 ノ機 関 紙 階 級戦 第 一号 同 号外 並
メ、 昭 和 三年 一月 前記 党 ヲ工場 細 胞 ヲ基 礎 ト ナ ス再 組 織 ニ付 中 央
ヲ介 シ テ本 件 各 被 告其 他 ノ同 志 ニ 一部 乃 至 数 部 ヲ交付 シ又 ハ閲 読
何 ニ戦 フ ヘキ カ﹂ 等 ノ過 激 ナ ル文 章 ヲ記載 シタ ル檄 文 各 数 十 部 ノ
ニ ﹁各 工場 ヲ共 産 主義 ノ要 塞 ト スル為 メ戦 闘 的 革命 的 労働 者 ハ如
兵庫 分 工 場、 鐘 淵 紡 績 株式 会社 、 日本 発動 株 式 会社 等 ノ工 場 地 帯
川 崎 造 船 所葺 合 分 工 場 、高 尾鉄 工 所、 西 部 、 川 崎 造船 所 本社 、 同
五百 枚 ヲ被告 芝 先 文 男 ノ許 ニ郵 送 シ、更 ニ同 月 二十 二日 夜 同 地方
委 員 会 ヨリ 送付 ニ係 ル黄 色 ノ仙 花 紙 ニ ﹁労働 者農 民 ハ如 何 ナ ル政
街 頭 ニ貼 付 セシ メ、 又 同 日 頃淡 路 方 面 ニ貼 布 セシ ム ヘク 右 伝 単 四、
民 党候 補 者 近 内 金 光 ヲ自 党 ノ候補 者 ト シ テ支 持 応援 セ シ メ、 其 選
﹁労 働 者 農民 ノ民 主 政 治 ﹂ ノ三 者 ノ本 質其 統 治 権者 及被統 治 者 ヲ
治 ヲ欲 スル カ﹂ ナ ル 題 下 ニ ﹁専 制 君 主 政治 ﹂ ﹁立 憲君 主 政 治﹂ 及
送付 ヲ受 ケ、 之 ヲ党 員 其 他 ノ同志 ニ交 付 シ 同年 二 月 二十 日施 行 ノ
挙運 動 ニ名 ヲ籍 リ被 告 広 畑 惣 太郎 、 石 原 伊代 次 、富 康 熊吉 及 石 田
衆 議院 議 員 総 選挙 ニ際 シ兵 庫 県 第 二区 ヨリ 立 候補 シ タ ル旧 労働 農
英 一郎 ヲ シ テ宣 伝隊 ヲ組 織 セ シメ同 月十 五 日 頃 ヨリ同 月 二十 日 迄
シ メ テ、 前 記現 議 会 制 度 ノ破 壊 ノ目 的 ヲ以 テ 近内 候 補 ヲ応 援 ス ヘ
レ﹂ ﹁専 制君 主 天 畠 ト結 託 シタ資 本 家 地 主 ノ 議 会 ヲ 倒 セ﹂ノ 一句
﹁ 共 産 党 ハ労 農 大 衆 ノ 唯 一ノ党 ﹂ ﹁労働 者 農 民 ノ民 主議 会 ヲ ツ ク
約 八 十 枚 及同 党 ノ中 心 ス ロー ガ ン ﹁大地 主 ノ 土地 ヲ 没 収 セ ヨ﹂
ヲ倒 シ労 働者 農 民 ノ民 主 議 会 ヲツ ク レ﹂ ト結 ヒタ ル 同党 ポ スタ ー
キ コト ヲ慫 慂 シ其 間 共 産 主 義 及 同党 ノ主 義 方針 ヲ宣 伝 セ シメ、 同
宛 ヲ記 載 シタ ル黄 赤 等 ノ短 冊型 ノ伝 単 約九 百 枚 ヲ同 日被 告 居 宅 ニ
批 照 シタ ル表 ヲ作 リ、 最 後 ニ ﹁天 皇 ト 結 ヒ付 イタブ ルジ ヨ ア議会
月十 五 日頃 関 西地 方 委 員 会 ヨリ 日本 共 産 党 ノ政 策 ト シ テ前 記 君 主
於 テ、被 告三 宅 右市 、 広 畑 惣 太 郎 、 石 田英 一郎 ヲシ テ同夜 九 時 ヲ
被 告 小 原 健 一方 三好 松 夫 方 其 他 ニ開 カ レタ ル 神 戸製 鋼 所 高 尾 鉄 工
制 ノ撤 廃 等 十 三 項 ノ行 動 綱 領 及同 党 ノ中 心 ス ローガ ン ト シテ ﹁天
期 シテ 全 市 ノ 工場 地 帯 街 頭 ニ貼 付 セ シ ム ヘク被 告 坂本 留 治 、 三好
所 関 係 及 川 崎 造船 所関 係 ノ各 無 産者 新 聞 研 究 会 等 ノ集 会 ニ出 席 セ
皇 ト結 ヒ付 イ タ資 本 家 地 主 ノ 議会 ヲ 破 壌 セ ヨ﹂ ﹁労 農 ノ民 主 的 議
徳雄 等 ニ伝達 セシ メ テ同 人 等 ヲシ テ前 同 様同 市 東 部及 西 部 ノ工場
松 夫 、 間 庭実 、 砂 田 喜 作 、 小 原健 一、 角 田貞 雄 、 尾関 久 松 、 花井
ーガ ン ノ ミ ヲ記載 シ タ ル青 赤 黄等 二種 ノ伝単 ( 色 ビラ )約 二 百枚
シ ムル 目 的 ヲ以 テ被 告芝 先 文男 ノ許 ニ右 伝達 二、 三百 枚 及 ポ スタ
地 帯 労働 者 街 電 柱其 他 ニ貼 付 セシ メ、 又同 日頃淡 路方 面 ニ貼 付 セ
﹁労 農 大 衆 ハ日本 共 産 党 ノ 旗 ノ下 ニ戦 へ﹂ ト 記載 シ又 右中 心 ス ロ
ヲ送 付 シ 来 タ リ シ ヨリ、 之 ヲ被 告 自 ラ同 様 ノ色 紙 ヲ購 入 シ テ約 千
会 ヲ ツク レ﹂﹁労 働 者 ニ食 ト 仕事 ヲ与 ヘヨ﹂ ﹁大 土 地 ヲ没 収 セ ヨ﹂
三 百 枚 ヲ複 製 シ同 月十 八 日被 告 石 田 英 一郎 、 広 畑 惣 太 郎 ヲ神 戸 市
セ﹂ ﹁ 赤 旗 ノ下 ニ支 配階 級 ノ暴 圧 下 ニ普 選 ハ遂 ニ絞 殺 セラ レ タ 天
﹁赤旗 ノ下 ニ各 工場 ニ従 業 員 大 会 ヲ続 々開 イ テ労 働 者 ノ威 力 ヲ示
皇 ト結 ヒ付 イ タ資本 家 地 主 ノブ ルジ ヨ ア 議 会 ヲ破 壊 セ ヨ﹂ ﹁赤旗
ー約 十 枚 ヲ郵 送 シ以 テ党 ノ 存 在 及其 主張 ヲ 宣 伝 シ 其 他 被 告 自 ラ
治 、 石 原 伊代 次 、 坂 田 三郎 、 三好 松 夫、 間 庭 実、 橋 本 芳太 郎 、 奥
内 関 西 学 院 下 ノ某 喫 茶 店 ニ招 致 シ テ同夜 九 時 ヲ期 シ テ神 戸 全市 工
本 勲 、 砂 田 喜作 、 小 原 健 一、 角 田 貞 雄、 稗 田 隆 次 、花 井徳 雄 其 他
ノ下 ニ 一斉 ニ起 ツテ被 検 束者 ノ釈 放 運 動 ヲ起 セ﹂ ト題 ス ル不 穏 ノ
場 地 帯 ニ貼 付 セシ ム コト ヲ依 嘱 シ、 右 両名 之 ヲ承 諾 シ被 告 坂 本 留
ノ同志 ニ之 ヲ伝達 シ テ、 同 人等 ヲ シ テ神 戸 市 東 部 、 神 戸製 鋼 所 、
告 坪 井 正 一ヲ介 シ テ池山 敏 郎 ニ原 紙 切リ ヲ ナサ シ メ、 其 他 ヲ被告
ヲ示 セ﹂ ノ檄 文 及 前 記中 央 発 行 ノ赤旗 創 刊 号 ヲ複 製 スル タ メ、被
文 書 ヲ起 案 シ右 ﹁ 各 工 場 ニ従業 員 大 会 ヲ続 々開 イ テ労 働 者 ノ威 力
ナ サ シ メテ 当 該細 胞 拡 大 ノ方 針 ヲ協 議 セ シメ、 本年 三 月十 五 日 本
白 土 五 郎 、 近 江長 五 郎 ヲ シテ F海 上細 胞 準備 会 ヲ夫 々組織 集 会 ヲ
会 ヲ、被 告 芝 先文 男 、 高丸 唯 一ヲ シ テE 農村細 胞準 備 会 ヲ、 被 告
ノ 同志 ヲ シ テ之 カ反抗 気 勢 ヲ煽 動 セ ムト シ タル檄 文 ヲ起 案 シタ ル
﹁大 衆 的 反 抗 運動 ヲ起 セ﹂ ト題 シ本 件 検 挙 ヲ暴 圧 ナリ ト 誣 ヒ、 他
上之 ヲ謄 写 刷 ト ナ シ テ、 他 ノ同志 ニ配 布 シ以 テ 立党 ノ目的 タ ル事
件 検 挙 ニ当 リ 他 ノ同 志 検 挙 サ ル ル ヤ 同 月十 七 日大検 挙 ニ対 シ テ
資 本 家 地 主 ニ対 ス ル闘 争 意識 ヲ激 成 シ之 ヲ政 治 上 ノ闘 争 ニ昂 メ以
項 ノ達 成 ニ努 力 シタ ル モ ノ ニシ テ、
坪 井 正 一 ニ原 紙 切 リ ヲナ サ シ メ、 被 告自 ラ其 居 宅 ニ於 テ各 数 百 部
テ共 産 主 義 ノ普 及 ヲ図 リ前 記各 党 員 ヲシ テ 工場 細 胞 ヲ組織 セ シ ム
謄 写 シ孰 レ モ之 ヲ各党 員其 他 ノ同 志 ニ交 付 シ労働 者 農民 ヲ シ テ、
ヘク指 令 シ テ、同 年 三 月初 メ頃 被 告 坂本 留 治 、 石 田 英 一郎 、 三好
懐 シ旧労 働 農 民 党 中 央執 行委 員 同 兵 庫県 聯 合 会 常任 委 員 トナ リ無
産 者 運 動 ニ従 事 中 、 昭 和 二年 一月 頃被 告 板 野 勝 次 カ 日本 共 産党 ノ
第 二、 被 告 三 宅 右市 ハ東 京明 治 大 学法 科 専 門 部 卒業 後 共 産 主 義 ヲ抱
会 合 ヲ ナ シ、 同 造船 所 ニ働 キ カ ク ル ヘキ 方針 ニ付 協 議 シタ ル結 果 、
及規 律 ヲ承 認 賛 同 シテ 同党 員 ト ナリ、 同年 十 月 三 日頃 被 告 板野 勝
神 戸 ニ於 ケ ル社 組織 ヲ ナ ス ニ際 シ同 人 ノ勧 誘 ニヨリ同 結 社 ノ 目的
松 夫 ト共 ニ川 崎 造船 所 ヲ中 心 ト ス ル A川 崎 造船 所 工 場細 胞 ヲ 組織
工場 新 聞 狼 煙 第 二号 第 三 号 ノ発 行 ヲ決 定 シ被 告石 田 英 一郎 ヲ シテ
シ其 頃 武 庫 郡 住 吉村 被告 坪 井正 一ノ下 宿 其 他 ニ於 テ数 次 細 胞 員 ノ
其 編 輯 ニ当 ラシ メ同 第 二号 ニ就 テ ハ其 当 時被 告石 田 英 一郎 、 奥本
本 発 動 機 株 式 会社 、 東 亜 ゴ ム株 式 会 社 、 鉄道 省 鷹 取 工 場 、鐘 淵 紡
宗太 郎、 石 原伊 代 次、 勢 野 常 次、 坪井 正 一ヲ シテ三 菱 造 船 所 、 日
働 者 ヲ シ テ工 場 主 ニ対 ス ル経済 上 ノ不 平 不 満 ヲ誘 発 シ、被 告 奥 田
其 数 十 部 ヲ作 製 セシ メ、 之 ヲ同志 其 他 ニ配 布 シ以 テ同 造 船 所 ノ労
英 一郎 起 案 ニ係 ル 原稿 ニ基 キ同 人 ヲ シテ編 輯印 刷 等 ヲ掌 ラ シ メ テ
檄 文 及 無産 者 新 聞 、 雑 誌 マル ク ス主 義 、 労働 者 ノ研究 会 又 ハ読 書
葛 野 友 太郎 外 数名 ニ配 布 シタ ル状 態 ヲ報 告 シ、 同 志獲 得 ノ為 メ右
労働 者 農民 ノ戦 闘 的 組織 ︱ ︱ 自 衛 団 ヲ 組織 セ ヨ﹂ ト題 ス ル檄文 ヲ
ノ 根 本 見地 ニ就 テ ノ檄 文 及 ﹁赤 旗 ノ下 ニ専制 暴 圧 暴力 行 使 ノ前 ニ
危 機 ︱︱ ﹃ 軍 国 主 義 ト ノ闘 争 ニ対 ス ル共 産 青 年 イ ンタ ーナ シ ヨナ ル
共 ニ会合 ヲ ナ シ旧 労 農党 ニ対 ス ル指 導 方 針 ヲ決 定 シ、 前 記 戦 争 ノ
ニ相 対 シ テ 一月 ノ社 ヲ結 成 シ、 同 月 四 日被 告 宅 ニ於 テ佐 野楠 弘 ト
議 ヲ ナ シ以 テ葛 野 友 太郎 カ同 党 員 トナ ル ヤ被 告 板野 勝 次 ノ 二月社
績株 式 会社 等 ヲ中 心 ト ス ル B工 場細 胞準 備 会 ヲ、 被 告 三宅 右 市 、
会 名 義 ノ下 ニ具 体的 闘 争 ヘノ明確 ナ ル指 針 ヲ与 へ、非 合法 活 動 ノ
次 方 ニ於 テ同被 告 ト集 会 ヲナ シ社 結 成 ノ情 勢其 他 ノ方 針 等 ニ付 協
尾関 久松 、 荒 木 金 太郎 ヲ シ テ神 戸製 鋼 所 、 高 尾鉄 工 所 ヲ中 心 ト ス
必 要 、 工場 新 聞 ノ発 刊 、 警察 政 治 ノ弾 圧 及 スパ イ政策 ニ付 討 議 ヲ
勲、 浜 田 巳 之 助 、坂 本 留 治 、三 好 松 夫 等 ノ 原稿 ニ基 キ被 告野 口 平
ル C 工場 細 胞準 備 会 ヲ、 被 告 広 畑惣 太郎 、 平 山喜 三 及 佐 野 楠 広 ヲ
民 ヲシ テ約 七十 部 ヲ謄 写 印 刷 セシ メ、 同 第 三 号 ニ就 テ ハ被 告 石 田
シ テダ ン ロツプ株 式 会 社 、 神 戸市 電 ヲ中 心 ト ス ル D工 場 細 胞準 備
ン) ヲ組 織 セシ ム ヘク努 力 シ 同年 十 一月 二十 日以 後 同 年十 二 月 二
告 等 ヲ シテ神 戸 製 鋼 所附 近 ノ街 頭 電 柱 塀等 ニ貼 付 セシ メ、 以 テ共
テ被 告 尾 関久 松 、 小 原健 一、 角 田 貞 雄 、花 井 徳 雄 ニ伝達 シ、 同被
リ之 ヲ神 戸市 東 部 工場 地 帯 街頭 ニ貼 付 ス ヘク被 告 小 原健 一方 ニ於
下 ニノ 檄 文 ヲ右 被 告 其 他 ノ 同志 ニ配布 シ、 同 年 二 月 二十 二日 頃被
十 一日 迄 ノ間前 示 西灘 村 被 告 板野 勝 次 ノ居宅 ニ於 テ数 次右 社 員 二
産 党 ノ存 在政 策 等 ヲ宣 伝 シ 同年 三 月初 メ 頃党 員 被 告 尾関 久 松 、荒
ナ シ、 其 後被 告 白 土 五郎 、 奥 田宗 太 郎 カ右 結 社 ニ加 盟 スル ヤ神 戸
名 乃 至 四 名 会合 ヲナ シ、 其 担当 方 面 ノ情 勢 ヲ報 告 シ神 戸市 役 所 、
木 金 太 郎 ト共 ニ神 戸 製鋼 所 、高 尾 鉄 工所 ヲ中 心 ト スル工 場 細 胞準
ノ伝 単 四 五十 枚 及 ポ スタ ー約 十 枚 ヲ交 付 セラ レ、 同 人 ノ指 令 ニ依
川 崎 造 船 所 及神 戸 製 鋼所 等 ニ起 リ タ ル馘 首 問 題 等 ヲ動機 ト シ テ共
備 会 ヲ組織 セム ト シ、被 告 自 宅 ニ同被 告 両名 ヲ招 致 シ テ会 合 シ其
告 板 野 勝 次方 ニ於 テ同 人 ヨリ前 記 不 穏 ノ文 書 ヲ記 載 シタ ル短 冊型
産 主 義 ノ宣 伝 ヲ ナ シ、其 当 時 旺 ニ輪 議 セラ レタ ル無 産 団体 無 条 件
担 当 工 場 ノ部 署 ヲ定 メ細 胞 ノ組 織 ニ活 動 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、其
支 局 ヲ組織 シ被 告 板野 勝 次 ノ指 令 ニ依 リ労 働 農 民 党 ニ共産 主 義 ノ
合 同 問 題 ニ付討 議 ヲナ シ以 テ党 勢 拡 張 ヲ図 ル ヘキ方 策 ヲ協 議 シ、
頃 神 戸 製 鋼所 ノ労 働 者 ヲ シ テ工 場 主 ト ノ闘 争 ヲ激 発 スル目 的 ヲ以
働 キカ ケ ヲナ ス コト ヲ受 持 チ、 同 党 内 ニ社 員 ノ会 合 (フラ ク シ ヨ
其 間 前 示 ノ 不穏 ノ檄文 等 ヲ 同志 ニ配布 シ以 テ共 産 主 義 ノ宣 伝 煽 動
第 三、被 告 奥田 宗 太 郎 ハ高 等 小 学 卒業 後 銀 行 又 ハ商店 ニ入 り 就 職中
テ工 場 新 聞 ノ発 行 ヲ企 テ、 被 告 小 原健 一、 花 井 徳 雄 、角 田 貞 雄 ヲ
労 働 運 動 ニ興 味 ヲ持 チ、 旧労 働 農 民党 神 戸 市 部 長 旧神 戸 地 方評 議
ヲ ナシ 、 昭 和三 年 一月前 示 ノ 如ク 同 党 ノ再 組 織 セラ ル ヤ、 被 告 板
田 隆 次 及 佐野楠 弘 等 ニ交付 シ村 上 ナ ル党 名 ヲ用 ヒ上 級機 関 ヨリ送
会 常 任執 行 委 員 長 トナ リ労 働 運 動 ニ従 事 シ、 大 正十 四年 五 月 六 日
シテ 同 工場 ニ於 ケ ル経 済不 満 ヲ寄 稿 セシ メ自 ラ 之 カ編 輯 ニ当 リ以
付 ニ係 ル 前 示指 令 檄文 等 ニ依 リ同 志 ノ獲 得 ニ尽 瘁 シ、 同 月末 頃 佐
大 阪 控 訴 院 ニ於 テ騒 擾 罪 ニ依 リ 懲 役 八 月 ニ処 セラ レ其 当 時 刑 ノ執
野 勝 次 ヨリ政 治 テ ーゼ等 ノ冊 子 六 部 及其 複 製 シ タ ル モノ七 部 ヲ受
野楠 弘 及 被 告尾 関 久松 ヲ党 員 ト シテ 推薦 シ同 結 社 ニ加 入 セシ メ同
行 終 了 後 共産 主 義 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ 、 昭 和 二年 十 月 頃被 告 板 野勝
テ党 員 ト シテ同 党 ノ目的 達 成 ニ努 メタ ル モノ ニシ テ、
月初 旬 頃 ヨリ同 年 三 月初 旬 頃 迄 ノ間 被告 小 原健 一、 稗 田隆 次 、 尾
次 ノ推 薦 ニ依 リ 日本 共産 党 ニ加 盟 シ、 同党 ノ規 律 ヲ承認 シ当 時被
取 リ 之 ヲ同志 ニ配 布 ス ヘキ コト ヲ引 受 ケ、 其 当 時 被 告方 其 他 ニ於
関 久 松 、 角 田貞 雄 、花 井徳 雄等 ヲ被 告小 原健 一方 ニ会 合 セシ メ無
テ被 告 平 山 喜三 、 尾関 久 松 、 小 原 健 一、 西 村 栄 助 、 角 田貞 雄 、 稗
産 者 新 聞 研 究会 名 義 ノ下 ニ右政 治 テ ーゼ ノ解 説 及 前 示 ﹁ 総 選挙 ニ
ニ於 テ集 会 シ、 其 後 同 年 十 一月被 告 板 野勝 次 、 三 宅 右市 、 白 土五
郎及 葛 野 友 太郎 ト共 ニ神 戸 支局 ヲ組織 シ、 同年 十 二 月 二十 一日迄
告 板 野 勝 次 カ結 成 シ居 タ ル 二 月 ノ社 ニ隷 属 シ数 次 被 告板 野 勝 次方
ノ間 右 二名 乃 至 四名 ト共 ニ集会 ヲ ナ シ孰 レ モ神 戸 市 西部 ニ於 ケ ル
対 ス ル日 本 共産 党 ノ声 明書 ﹂ ﹁ 総 選挙 ニ際 シ労 農 大 衆 諸 君 ニ檄 ス﹂
在 及 其 任 務 政策 等 ヲ説 示 シ 又前 示 中央 機 関 紙 赤 旗 第 一号第 二号 及
ト題 ス ル冊 子 ヲ出 席 者 ニ配布 シ テ、 之 ヲ講 シ以 テ 日本 共産 党 ノ存
関 西 機 関 紙 階級 戦 第 一号 同 号 外 並 ニ神 戸 ニ於 テ 発行 シタ ル赤 旗 ノ
済 上 ノ改 善 ヲ図 ラ ムト志 シ共産 主義 ヲ抱 壊 スル ニ至 リ其 後 旧 労 働
第 四、 被 告 白 土 五 郎 ハ夙 ニ海員 生活 ヲ ナ シ其 生 活 ノ不 安 ヲ痛 感 シ経
ナ ル党 名 ヲ使 用 シ テ同 党 ノ為 メ ニ秘密 裏 ニ其 活動 ヲナ シ、
ヲ ナ シ、 被 告 板野 勝 次 ノ指 令 ニ基 キ被 告広 畑 惣 太 郎 、 坂 田三 郎 、
川 崎 造船 所 其 他 ノ工場 ニ共 産 主義 ヲ侵 透 セシ ム ル ノ方 針 ニ付 協 議
白 土 五郎 ヲ選 抜 シ テ、 レ フト地 方 委 員 会 ヲ組 織 シ自 ラ 旧神 戸 地 方
ニ努 力 セ ル内 、 昭 和 二年 一月 頃被 告板 野 勝 次 ノ慫 慂 ニ依 リ同 人 カ
農 民党 ニ加 ハリ被 告 三 宅 右 市、 奥 田 宗太 郎 等 ト共 ニ無産 者 ノ解放
日本 共 産 党 ノ社 組織 ヲナ ス ニ当 リ 之 ニ賛 同 シテ、 同 秘密 結 社 ニ加
評 議 会所 属 ノ化学 労 働 組 合 ヲ受 持 チ、 同組 合 内 ニ被 告 富 康熊 吉 、
金 属 労働 組 合 ヲ、 被 告 坂 田 三 郎 ヲ シ テ ﹁サ ラリ メ ン ユニオ ン﹂ ヲ、
ニ出 席 ノ為 メ密 カ ニ渡 支 シ、 同年 十 一月 頃 帰神 シ爾来 同 年 十 二月
入 シ同 年 四 月頃 ヨリ同 年 七 月頃 迄武 漢 政 府 開催 ノ太 平洋 労 働 会 議
勢 野常 次 ヲ 選 ヒテ化 学 レ フト ヲ結 成 セ シ メ被 告 広畑 惣 太 郎 ヲ シ テ
レフ ト ノ構 成 ヲナ サ シ メ、 レ フト地 方 委 員会 ニ於 テ決 定 シ タ ル方
被 告 白土 五 郎 ヲ シテ海 上労働 者 ヲ分 担 セ シメ、 各受 持 方 面 ニ於 テ
合 内 ニ共 産 主 義 ノ侵 透 ヲ図 リ昭 和三 年 一月 日本 共産 党 カ政 治 テ ー
頃被 告 奥 田 宗 太 郎、 広 畑 惣 太郎 等 ト共 ニレ フト ノ構 成 ヲナ シ、 数
共産 主 義 ノ宣 伝煽 動 ヲナ ス ヘキ対 策 ニ付協 議 ヲ凝 ラ シ、 又 別 ニ其
勝次 方 ニ会 合 ヲナ シ当 時 上 級機 関 ヨリ 送 付 シ来 タ リ シ指 令 ニ基 キ
ヲ使 用 シ被 告 奥 田 宗太 郎 、 三宅 右 市 及 葛 野友 太郎 ト 数次 被 告 板野
ゼ 公表 ト共 ニ従来 ノ党 ノ潜行 的 活 動 ヲ脱 シテ、 大 衆 ノ表 ニ現 ハシ
末頃 迄 ノ間 被 告 板野 勝 次 カ 組織 シ タ ル社 ニ隷 属 シ、小 林 ナ ル党名
工場 細 胞 ノ基 礎 ノ 上 ニ再 建設 ト ナ ル ヤ、被 告 板 野勝 次 ヨリ右 政 治
盛 ナ ラ シ メ左 翼分 子 ノ糾 合 ニ努 メ数 次 被告 方 ニ会合 ヲ催 シ テ、 組
テ ー ゼ等 ノ冊 子 六部 ヲ受 取 リ之 ヲ前 記 レ フト ノ構成 員被 告 坂 田 三
方針 ニ基 キ被 告 近 江長 五 郎 ト共 ニ海 上 レ フト ヲ結 成 シ、 同 方 面 ニ
次 被 告 奥 田宗 太 郎方 ニ於 テ集会 ヲ ナ シ、 同会 議 ニ於 テ決 定 シタ ル
針 ヲ 右担 当 レ フト ヲ通 シテ各 組 合 ニ反 映 セシ メ テ、 組 合 運動 ヲ 旺
郎、 富 康 熊 吉 、石 原 伊 代次 、 勢 野 常 次 及被 告 坪 井 正 一ニ各 同 人 等 ノ 居宅 ニ於 テ交付 シ、 当時 被 告 板 野 勝 次 ヨリ受 取 リ タ ル 同政 治 テ
各種 ノ檄 文 ノ配布 ヲ受 ケ 共 産 主義 意 識 ヲ鞏 固 ニナ シ、 昭 和 三 年 一
ア革 命 十 週 年 記 念 ニ臨 ン テ戦闘 的 革 命 的 労働 者 諸 君 ニ檄 ス﹂ 其他
月末 頃 日本 共 産党 再 組織 ニ当 リ 公 表 セラ レタ ル政 治 テ ーゼ 等 ノ冊
於 ケ ル左 翼 労 働者 ノ糾 合 ニ努 メ其 間 被 告 板野 勝 次 ヨ リ前 示 ﹁ロ シ
中 央 機 関 紙 赤 旗第 一号 、 第 二 号、 関 西機 関 紙 階 級 戦 等 ノ 過激 ナ ル
子三 部 ヲ被 告 板野 勝 次 ヨリ 交付 ヲ受 ケ 、 同党 ノ政 綱政 策 ヲ知 リ之
ー ゼ複 製 ノ分 六部 ハ同 人 等 ヲ 介 シ テ他 ノ同志 ニ配布 シ、 其 他 前 示
リ 三 月初 旬 ニ亘 リ被 告 石 原 伊代 次 、 勢 野常 次 、 坪井 正 一ヲ党 員 ト
文 書 ヲ同 人 等 及同 志 ニ配布 シ、 党 員 ノ獲得 ニ努 メ同年 二 月末 頃 ヨ
ニ賛 同 シ テ同党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 セ ムト決 意 シ、 同 テ ーゼ 一部 ヲ
宗太 郎 ト共 ニ工場 細 胞 組織 ニ努 力 シ、 自 ラ 三菱 倉 庫 生糸 部 、 神戸
被 告 近 江 長 五 郎 ニ交付 シ自己 ノ影 響 下 ト ナ シ被 告 三 宅右 市 、 奥 田
市 電 、 日英 自 転車 ヲ担 当 シ被 告 平山 喜 三 、 八 田房 吉、 辻 昌 志 等 ト
一 ノ 下 宿 ニ於 テ右 三 名 ト集 会 ヲ ナ シ三菱 造船 所 、 日本 発 動 機 、 東 亜 ゴ ム、 鷹 取 工場 、 鐘淵 紡 績 ヲ中 心 ト スル 工場 細 胞準 備 会 ヲ組 織
シ テ推 薦 シテ 、同 秘 密 結社 ニ加 入 セ シ メ、 同 月初 メ頃 被 告 坪 井 正
シ テ、 其 担 当 工場 ヲ定 メテ細 胞拡 大 ニ関 スル協 議 ヲナ シ其 間 古 川
不 穏 ナ ル文 書 及 関西 地方 委 員 会 発行 ノ 選挙 後 ノ闘 争 ノ展 開 ニ就 テ
被 告 板野 勝次 ヨリ前 示赤 旗 第 一号 第 二号 ﹁赤 旗 ノ下 ニ ﹂ノ各 種 ノ
会名 義 ノ 下 ニ共 産 主 義 ノ宣 伝 ヲナ シ活 動 分 子 ノ養 成 ニ努 メ、 其間
数 次被 告 八田 房 吉及 辻 昌志 方 ニ於 テ会 合 ヲナ シ、 無産 者 新 聞 研究
同 党 員 ト ナ リ、 同 党 ノ目的 ノ達 成 ニ努 力 セ ム コト ヲ期 シ其当 時 右
共 鳴 シ同年 二 月十 日 頃 被告 板 野 勝 次 ノ推 薦 ニ依 リ同 結 社 ニ加 入 シ
政 治 テ ーゼ等 ノ冊 子 二 部 ノ配 布 ヲ受ケ 、 大 ニ同 党 ノ政 綱 及政 策 ニ
存 在及 其 存 在 ノ理 由 ヲ脱 明 セラ レ其 後 葛 野 友 太 郎 ヨリ前 記同 党 ノ
政 治 テ ーゼ 一部 ヲ横 山 宗 三 ニ交 付 シ、神 戸 市 松 原通 四丁 目被 告 三
告 石 原 伊代 次 、 富 康 熊吉 及 石 田 英 一郎 ト共 ニ党 ノ方 針 ニ基 キ選 挙
好 松 夫方 ニ於 テ同 人 及 被告 坂 本 留 次、 浜 田巳 之 助、 奥 本 勲 ニ対 シ
ノ為 メノ宣 伝 隊 ヲ組織 シ、 被 告 富 康熊 吉 方 ニ 於 テ同 人 及 被告 石 原
ノ指 令 等 ノ配 布 ヲ受 ケ、 之 ヲ被 告 平山 喜 三 、 八 田 房吉 等 同志 ニ配
第 五、 被 告 広 畑 惣 太 郎 ハ尋 常 小 学 卒業 後 神 戸 三菱 造船 所 ノ職 工 ト ナ
伊 代 次 ト集 会 ヲナ シ其 宣伝 ノ方 針 ニ付 協 議 シ 、 同十 一 日 頃被 告 三
同 政 治 テー ゼ ノ解 説 ヲナ シ、 其 後被 告 板野 勝 次 ヨリ受 取 リ タ ル同
リ大 正十 四年 十 月 失業 シ テ以来 労 働 運 動 ニ従事 シ 旧神 戸 地方 評 議
好 松 夫方 ニ於 テ同 人 及 被告 浜 田 巳 之 助、 奥 本 勲 、坂 本 留 治、 間 庭
布 シ 同年 三 月初 メ頃被 告 板 野 勝 次 ノ指 令 ニヨリ 、海 上方 面 ニ転 シ
会 組 織 部 長 及 無 産者新 聞 神 戸支 局 長 ト ナリ 共産 主義 ニ共鳴 シ、 昭
実 等 ヲ集 会 セ シ メテ 無 産階 級 ト選 挙 運動 ニ就 テ講演 ヲ ナ シ、 次 テ
被 告 近 江 長五 郎 同党 員 ト ナ ルヤ 同 人 ト共 ニ海 上 細 胞準 備 会 ヲ組織
和 二年 九 月神 戸 川崎 造 船 所 ノ馘 首 問題 アリ シ以 来 前 記 葛野 友 太 郎
国 家 機構 ノ説 明 及 ﹁赤 旗 ノ下 ニ各 工 場 ニ於 テ従 業員 大 会 ヲ 続 々開
複 製 ノ分 二部 ノ 内 一部 ヲ横 田素 ニ分 付 シ、 又 二 月十 日頃 被告 板野
ト共 ニ同 兵 庫 分 工場 ノ従 業 員被 告 坂 本 留 治 、奥 本 勲 、 間 庭実 、 三
イ テ労働 者 ノ威 力 ヲ示 セ﹂ ノ檄文 及 ﹁ 日本 共 産党 ノ声 明 書 ﹂ ヲ解
勝 次 ノ指 令 ニ依 リ 、 同 月 二十 日施行 ノ 衆議 院 議 員総 選 挙 ニ際 シ被
好 松 夫 、 砂 田 喜 作、 橋 本 芳 太 郎 ヲ シ テ無 産 者新 聞 読 書 会 ヲ右 被 告
説 シ、共 産 党 ノ必 要 ナ ル所 以 ヲ力 脱 シ 同 月十 八 日武 庫 郡 西灘 村某
シ、 数次 集会 ヲ ナ シ其 活 動 ノ方 針 ヲ協 議 シ以 テ海 上細 胞 ノ組織 其
坂 本 留 治 方 ニ開 カ シメ、 同新 聞 社 説 解 説 名 義 ノ下 ニ共 産 主義 ノ鼓
他 党 ノ 目的 タ ル事 項 ノ実 行 ヲナ シ タ ル モ ノ ニシテ、
吹 ヲ ナ シ、 又 其 当時 別 ニ前 記奥 田 宗太 郎 ノ選 抜 ニ依 リ同 人等 ノ組
ノ工 場 地 帯街 路 ニ貼 付 ス ヘキ指 令 ヲ受 ケ、 被 告 坂本 留 治 、 石 原 伊
ローガ ンヲ記 載 シタ ル伝単 数 百 枚 ヲ受 取 リ、 之 ヲ同夜 神 戸市 西 部
代 次 、 坂 田 三 郎及 横 田 素 等 ニ伝達 シ之 ヲ 同方 面 ノ街 路 ニ貼 付 セシ
喫 茶 店 ニ於 テ被 告 板 野 勝次 ヨリ前 示 日本 共 産 党 ノ政 策 並 ニ中 心 ス
栄 助、 坂 本 留 治 等 ヲシ テ金 属 レ フト ヲ結 成 セ シメ、 被 告 尾関 久松
メ、 被 告 自 ラ 同市 海 岸 通其 他 ノ電 柱 等 ニ貼 付 シ、 同 月 二十 二日 同
織 シ タ ル レフト 会議 ニ加 入 シ、 同 人方 ニ於 テ数 次 ノ会 合 ヲ 重 ネ其
方 ニ於 テ 数次 集 会 ヲナ シ、 同 組合 常 任 機 関 ニ対 シ 同 レフト ニ於 テ
市 関 西 学 院 下 ノ某 喫 茶 店 ニ於 テ被 告 板 野 勝次 ヨリ前 同様 ノ 目的 ヲ
会 議 ノ決 定 ニ依 リ神 戸 金 属 労働 組 合 ニ於 テ、被 告 尾 関 久松 、 西 村
略 和 三 年 一月十 五 日頃神 戸市 西 須 磨下 宿 道 葛 野 友 太 郎方 ニ於 テ被
以 テ短 冊 型 ノ伝単 約 二百 枚 ポ スタ ー三 四 枚 ヲ受 取 リ、 之 ヲ 同夜 横
決 定 シ タ ル方 針 ヲ反 映 セ シ メ、以 テ左 翼 的 活 動 分 子 ノ糾 合 ニ努 メ
告 板 野 勝 次 ト相 会 シタ ル 際、 同 人 ヨリ 日本 共 産 党 ナ ル秘 密 結 社 ノ
ヒ、 同党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 セ ムト決 意 シ其 当 時右 政 治 テー ゼ各 一
ナリ シ為 メ之 ヲ組 織 ス ル ニ至 ラ ス、 同 月十 八 日及 二 十 二 日頃 ノ二
部 ヲ芝 先 覚 及 被 告高 丸 唯 一等 ニ配布 シ、 尚 被 告板 野 勝 次 ヨリ同 月
之 ヲ前 記 宣 伝隊 員 、 被 告 小 原 健 一方 ノ無 産 者新 聞 研 究 会員 及 被 告
回 日 本 共 産党 ノ宣 伝 ノ為 メ被 告 板 野勝 次 ヨリ前 記 同党 ノ政 策 及中
田 素 ニ伝達 シ同 人 ヲ シテ之 ヲ同 市 川 崎 造船 所 本 社 附 近 ノ街 路 ニ貼
西 村 栄 助 等 ニ配 布 シ、 同年 三 月初 メ頃被 告 板野 勝 次 ヨリ被 告 平 山
心 ス ロー ガ ンヲ記載 シ タ ル 伝単 四 、五 百 枚 及 短冊 型 ノ伝 単 二、 三
付 セ シメ、 同 党 ノ 宣 伝 ヲ ナ シ以 テ多 衆 ヲ煽 動 シ其他 其 当 時 被 告 板
喜 三及 佐 野 楠 弘 ト共 ニダ ン ロ ツプ 、 日 英 自転 車 、 東 亜 エナ メ ル各
百枚 黄色 ノポ スタ ー約 十 枚 ヲ郵 送 シ来 タ リ 、淡 路 方 面 ニ於 テ街 頭
二十 日施 行 ノ衆議 院 議 員 総 選 挙 ニ際 シ、 旧 労働 農 民 党 ノ候 補 者 近
株 式 会社 工場 及 神 戸市 電 ヲ中 心 ト シテ、 工場 細 胞準 備 会 ヲ組織 ス
ニ貼 付 又 ハ撒 布 シ呉 レ タ キ旨 ノ指 令 ニ接 シタ ル モ、 亦 警察 ノ監 視
野 勝次 ヨリ 前 示赤 旗 創 刊 号 第 二 号 ﹁総 選挙 ニ対 スル 日本共 産 党 ノ
ヘク指 令 セ ラレ 、 右両 名 ト相 会 シテ 右活 動 方 針 ニ関 シ打 合 セ ヲナ
ヲ 恐 レ テ之 ヲ決 行 セ ス、 内 ポ スタ ー 一枚 ヲ残 シ他 ハ全 部焼 却 シ其
伝隊 ノ紺 織 ヲ命 セ ラ レ、 之 カ組 織 ニ努 力 シ タ ル モ警 察 ノ取 締 厳 重
シ、 尚 東 亜 エナ メ ル株 式 会 社 工場 ニ工場 細 胞 ヲ組織 ス ル目 的 ヲ以
当 時 被 告 板野 勝 次 ヨリ 総 選 挙第 二期 戦 ノ展 開 ニ就 テ其 他 数 種 ノ前
内 金 光 ノ選 挙運 動 中 之 ヲ動 機 ト シ テ共産 主義 ノ宣 伝 ヲナ ス ヘク宣
テ 同市 新 川 附 近 ノ露 店 ニ於 テ、 右被 告 西 村 栄 助 ニ同 会 社 内 部 ノ情
記 関 西 地 方委 員 会 ノ指 令 及赤 旗 第 一号第 二 号第 三 号階 級 戦 第 一号
声 明書 ﹂及 ﹁赤 旗 ノ下 ニ各 工場 ニ従 業 員大 会 ヲ続 々開 イ テ労 働 者
勢 等 ノ 調査 方 ヲ委 嘱 シ其 活 動方 針 ニ関 シ協 議 ヲナ シ、 以 テ 同党 ノ
其 他 赤 旗 ノ下 ニ、 普 選 ハ遂 ニ絞 殺 セラ レタ 云 々 ノ檄文 数 部 宛 ノ送
ノ威 力 ヲ示 セ﹂ 等 、 各 種 ノ不 穏文 書 ヲ 一部 乃 至数 部 ノ交付 ヲ受 ケ
目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ活動 ヲ ナ シタ ル モ ノ ニシ テ、
ナ リ 、佐 野 史 郎 ナ ル仮名 ヲ以 テ農 民運 動 ニ携 ハリ 、其 後 旧 労 働農
ノ活 動 方 針 ニ付協 議 ヲ ナ シ、 同 年三 月 初 メ頃被 告 高 丸 唯 一ヲ同 党
井富 次 郎 ヨリ 日本 共 産 党 ニ関 ス ル解 説 ヲ受 ケ、 同 人等 ト共 ニ今 後
付 ヲ受 ケ、 其 機 関 紙 ヲ芝 先覚 、 印部 多 市 及 被 告 高 丸唯 一ニ交付 シ
民 党 ニ入 リ同 党 淡路 支 部 書 記 長 及 兵庫 県 聯 合 会 ノ執 行 委 員 ト ナ リ。
員 ト シ テ推 薦 シ、 其 後 被 告 ノ寓 居 ニ於 テ 同 人 ニ対 シ党 員 ト シ テ推
第 六、 被 告 芝 先文 男 ハ三 重 県 立中 学 校 卒 業 後 小 学校 教 員 ヲ奉 職 中 水
共 産 主 義 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ昭 和 三年 二月 七 、 八 日頃 神 戸 市 関 西学
薦 シ置 キタ ル旨 通 知 シ、 其 承 諾 ヲ得 タ ル ヨリ其 当時 被 告 板 野 勝 次
同 月 二 十 日同 県津 名 郡 洲 本町 市 場 食堂 ニ近 内 金 光 、斎 藤 秀 雄、 横
院 下 ノ某 喫茶 店 ニ於 テ被 告 板野 勝 次 ト会 見 シタ ル際 、 同 人 ヨリ日
ノ指 令 ニ依 リ 同人 ト共 ニ農 村細 胞準 備 会 ヲ組 織 セ ムト 企画 シ、 以
山 宗 三及 被 告 高 丸唯 一ヲ招 致 シ、大 阪 ヨリ 出 張 中 ナリ シ同 党員 浅
本 共 産 党 ノ政 治 テ ーゼ 等 ノ冊 子 一部 及 複 製 シタ ル モ ノ二部 ヲ受 取
テ同 党 員 ト シ テ其 目 的 タ ル事項 ノ達 成 ニ努 メタ ル モノ ニシ テ、
日本 農 民組 合 淡 路 聯合 会 ノ書 記 及 ヒ同組 合 兵 庫 県 聯 合会 ノ書 記 ト
リ 之 ヲ熟読 シ テ、 同 党 ノ政綱 政 策 ニ共鳴 賛 同 シ同 月中 頃 同 人 ヨリ
第 七 、 被告 坂 本 留 治 ハ神 戸市 川 崎 造 船所 兵 庫 分工 場 ノ職 工 ニシテ、
平 運 動 、 農民 運 動 ニ興味 ヲ持 チ、 教 職 ヲ擲 チ兵 庫 県 三 原郡 賀 集 村
推 薦 セラ レ、 同 秘 密 結社 ニ加 入 シ同党 員 ト ナリ 松 井 ナ ル党 名 ヲ用
地 方 評 議 会 金 属労 働 組 合 ニ加 入 シ神 戸 市松 原通 四丁 目 被告 三 好 松
属 レフ ト ヲ組織 シ 左翼 的 ノ教 養 ヲ受 ケ、 昭 和 三年 一月 頃 ヨリ神 戸
委 員会 ニ出 席 シ、被 告 西 村 栄 助及 尾 関 久 松 、広 畑 惣 太 郎 ト共 ニ金
ケ 又同 年 十 一月 頃 ヨリ被告 尾 関久 松 方 ニ於 テ開 催 セラ レタ ル産 業
井 正 一ノ下 宿 ニ於 テ、 被 告 板 野 勝 次、 石 田 英 一郎 ト会合 シ テ川 崎
加 入 シ 同党 員 トナ リ 三国 ナ ル党名 ヲ用 ヒ其 頃武 庫 郡 住吉 村 被告 坪
十 日 頃被 告 板 野 勝次 ヨリ 同 党 員 ト シ テ推 薦 セラ レ、 同 秘 密結 社 ニ
ノ実行 ニ関 シ、 多衆 ヲ煽 動 セ ム コト ヲ協 議 シ其 実 行 ヲ遂 ケ 同 月二
ヲ定 メ、 夫 々其 当夜 街 路 ニ貼 付 又 ハ撒 布 シ テ同党 ノ目 的 タ ル事 項
ニ集 会 シタ ル被 告 三好 松 夫 、 浜 田 巳 之助 、 砂 田 喜作 ト共 ニ各分 担
間 庭実 、砂 田 喜 作、 橋 本 芳 太 郎 、 三好 松 夫 ト共 ニ各自 分 担 ヲ定 メ、
夫 方 ニ於 テ同志 ト共 ニ同 評 議 会川 崎 分 会 ヲ組織 シ、 漸 ク共 産 主 義
造船 所 ニ於 ケ ル 工場 細 胞 ヲ組織 シ、 其 細 胞 拡大 方 針 ニ付 協 議 ヲナ
昭 和二 年 九 月頃 ヨリ前 示 葛 野 友太 郎 及 被 告 広 畑惣 太 郎 ノ指 導 ニ依
ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ同 月中 旬 頃葛 野 友 太 郎 ヨリ前 示 日 本 共産 党 ノ政
シ同年 三 月初 旬 頃被 告 三 好 松 夫 ヲ 同党 員 ト シテ推 薦 シ、 同人 カ同
レタ ル 伝単 数 百 部及 黄 色 ポ スタ ー 数十 枚 ヲ其 当夜 被 告 三 好松 夫方
治 テー ゼ 等 ノ冊 子 二部 ノ 交 付 ヲ受 ケ 、 之 ヲ熟 読 シ間 モナク 同 市 西
結 社 ニ加 入 スル ヤ同 人 ヲ右 工場 細 胞 ノ構 成 員 ニ加 ヘ、其 当 時 武 庫
又 同 月 二 十 二 日 ノ夜 被 告 石田 英 一郎 ヨリ同 地 帯 ニ貼 付 ス ヘク託 サ
須 磨 下 宿 道 葛野 友 太 郎 方 ニ於 テ被 告 板野 勝 次 ヨリ日本 共 産 党 ノ存
郡 住 吉 村 住吉 神社 附 近 某 喫 茶店 ニ於 テ右 細 胞員 三 名 会合 ヲ ナ シ、
リ 自宅 ニ於 テ、被 告 三好 松 夫 、奥 本 勲、 間 庭実 、橋 本 芳太 郎 、 砂
在 其 目的 及 理由 等 ヲ説 示 セ ラ レ、 又 右政 治 テ ーゼ 一部 ヲ被 告 浜 田
田 喜作 ト共 ニ無 産 者新 聞 ノ読 書会 ヲ開 催 シ、共 産 主 義 的教 育 ヲ受
巳 之 助 方 ニ於 テ同 人 ニ配布 シ、 同 年 二 月中 右 被 告三 好 松 夫 方 、 同
カ フ エー ニ相 会 シ同 人 ニ右印 刷 ヲ委 嘱 シ、 同人 ヲ シテ約 七 十部 ヲ
ニ付 協 議 ヲナ シ、 其 当 時 被告 野 口平 民 ト 神 戸市 湊 川新 開 地 キリ ン
印 刷 セ シ メ之 ヲ同 造 船 所 関係 ノ同 志 ニ配布 シ以 テ同党 ノ目 的 タ ル
川 崎造 船 所 内 ニ工場 新 聞 狼 煙 第 二号 ノ発 刊 ヲ企画 シ其 編 輯 印 刷等
ゼ ノ解 脱 又 ハ其 当 時 同 人等 ヨリ 配布 ヲ受 ケ タ ル ﹁総 選 挙 ニ対 スル
事 項 ノ実行 ニ関 シ努 力 シタ ル モノ ニシ テ、
ニ於 テ被 告 板野 勝 次、 広 畑 惣 太 郎 、 石 田英 一郎 等 ヨリ右 政 治 テ ー
日本 共 産 党 ノ声 明 書﹂﹁ 総 選 挙 ニ際 シ労農 大 衆 諸 君 ニ檄 ス﹂﹁檄 !﹂
県 武 庫 郡西 灘 村 原 田被 告 三宅 右 市 方或 ハ同 市 久 保 町 三 丁目 浜 平 方
ト題 ス ル文 書 ニ付 同党 ノ主 義 政 策及 同党 ニ拠 ル ニア ラ サ レ ハ無 産
広畑 惣 太 郎 ヨリ 神 戸市 西 部 工場 地 帯 ニ貼 付 ス ヘク伝 達 セラ レタ ル、
三好 松 夫 、 間 庭 実 、奥 本 勲 等 同志 ニ配布 シ、 尚 同 月十 八日夜 被 告
ニ於 テ同 人 ト会 見 シ タ ル 際、 同 人 ヨリ 日本 共 産 党 ナ ル秘 密結 社 カ
頃 被 告 板野 勝 次 ニ招 致 セラ レ阪 神電 車 西 灘 停留 場附 近 ノ某 喫茶 店
月 ニ処 セラ レ、 目 下 控 訴 保釈 中 ノ モノ ニシ テ昭 和 三年 二月 十 八 日
二年 五 月 京 都地 方裁 判 所 ニ於 テ治 安 維持 法 違 反 罪 ニ依 リ 禁 錮十 ケ
究 ニ耽 リ共 産 主義 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ 、 京 都学 生 事 件 ニ連 座 シ昭 和
第 八、 被 告 石田 英 一郎 ハ京 都帝 国 大 学 経 済学 部 在 学 中社 会 科 学 ノ研
前 記 日本 共 産 党 発 行 ノ同 党 ノ政 策 及 中 心 ス ローガ ン ヲ記載 シ タ ル
共鳴 シ赤 旗 第 一号 其他 前 記 檄文 等 ヲ被 告 広 畑 惣太 郎 、 浜 田巳 之 助、
者 ノ解 放 ハ期 シ難 キ所 以 ヲ説 示 セラ レ、 大 ニ同党 ノ政 綱及 政 策 ニ
伝単 数 百 枚 其 当 夜被 告 三 好 松 夫方 ニ於 テ集 会 シ タ ル被 告 奥本 勲、
キ前 示 広 畑 惣太 郎 ノ組織 シ居 タ ル宣 伝隊 ノ 一員 ト シテ 同 日夜 武 庫
テ 同党 員 ト ナ リ、 田 村 又 ハ長 野 ナ ル党名 ヲ用 ヒ同 被 告 ノ指 令 ニ基
賛 同 シ、 右 被告 板 野 勝 次 ノ推薦 ニ依 リ 暗 黙 ニ同 秘 密 結 社 ニ加 入 シ
同 党 発 行 ノ政治 テ ー ゼ等 ノ冊 子 ヲ閲 読 シテ 同党 ノ政 綱 政策 ヲ承 認
其 挙 ヲ快 ト シ直 チ ニ之 ヲ承 諾 シ同 党 ノ目的 ヲ達 成 セ ム コト ヲ期 シ、
及 其 調査 方 ヲ担当 シ党 勢 拡 張 ニ付 尽 力 シ呉 レタ キ旨 ノ依頼 ヲ受 ケ、
モ党 員 ノ獲 得 ニ努 力 中 ナ ル ヲ以 テ、 同党 ノ為 メ 工場 労 働者 ノ教 育
再 組織 セラ レ労 農大 衆 ノ面 前 ニ姿 ヲ現 ハシ タ ル ニ ヨリ 神 戸 ニ於 テ
写 刷 ヲ委 嘱 シ、 同 人 ヨリ約 七十 部 印刷 ノ上 交付 ヲ受 ケ同 造船 所 関
テ被 告 坂本 留 治 、 奥本 勲 ト共 ニ被 告野 口平 民 ト相 会 シ同 人 ニ右騰
第 二 号 ノ編 輯 ヲ ナ シ、 其 頃神 戸 市 湊川 新 開 地 キリ ンカ フェ ー ニ於
次 、 奥 本 勲、 三 好松 夫 、 浜 田巳 之 助及 板 野 勝次 等 ノ原 稿 ニ 基 キ同
新 聞狼 煙発 刊 ニ関 スル編 輯 並 ニ印 刷 ニ付 協 議 ヲナ シ、 被告 坂本 留
造 船 所 ニ共 産 主 義 ノ働 キ カ ケ ヲ ナ ス目 的 ノ下 ニ、 同 工場 内 ニ工場
神 社 附 近 ノ某 喫 茶店 ニ於 テ、 同 細 胞構 成 員 三名 ト会 合 シテ同 川崎
被 告 三好 松 夫 党 員 トナ ル ヤ 同人 ヲ同細 胞 員 ニ加 へ其 当 時 同 村 住吉
第 九 、被 告 三好 松 夫 ハ神 戸市 川 崎 造 船所 兵 庫 分 工場 ノ職 工 ニシ テ、
係 ノ 同 志 ニ配 布 シ、 其 後 更 ニ自 己 ノ寓 居 ニ於 テ原 稿 ニ基 キ 之 カ編
ヲ説 示 シタ ル 上、 被 告 板 野 勝 次 ヨリ 神 戸市 東部 ノ工 場 地帯 ニ貼 付
昭 和 二 年九 月頃 ヨリ被 告 坂本 留 治 方 ニ於 テ開カ レ タ ル無 産者 新 聞
輯 印刷 ヲ ナ シ、 同狼 煙第 三 号数 十 部 ヲ発 刊 シ前 同 様 他 ノ 同志 ニ配
ス ヘク 伝 達 ヲ命 セ ラ レタ ル前 示同 党 ノ政 策 及 中 心 ス ローガ ン ヲ記
研究 会 ニ出 席 シ、被 告 広 畑 惣 太 郎 、坂 本 留 治等 ヨサ 共産 主義 ノ教
郡 西 灘 村 被 告小 原 健 一方 ニ開 カ レタ ル集会 ニ出 席 シテ 、同 人 及 尾
載 シタ ル伝 単数 百 枚 ヲ同 人 等 ニ交 付 シ、 同 人等 ヲ シテ 之 ヲ其 当 夜
養 ヲ受 ケ、 同 主 義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 り昭 和 三 年一 月 頃 ヨ リ神 戸 地 方
関 久松 、 角 田貞 雄 、 稗 田 隆 次、 花 井 徳 雄等 ニ対 シ日 本 共産 党 ノ存
街 頭 ニ貼 付 又 ハ撒 布 セシ メ、尚 同 月 二十 一日夜 前 示 三 好松 夫 方 ニ
布 シ 以 テ 同党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実行 ニ関 シ努力 シ タ ル モノ ニシ テ、
開 カ レタ ル 集会 ニ臨 ミ同 人及 被 告 坂 本留 治 、 間 庭実 、 浜田 巳 之 助、
同評 議 会 川 崎分 会 ヲ組 織 シ、 同 年 二月 五 、 六 日頃 被 告坂 本 留 治 方
評 議 会金 属 労 働 組合 ニ加 入 シ、 被 告 ノ居 宅 ニ於 テ他 ノ同 志 ト共 ニ
在 ノ理 由 及 同党 ニ拠 ル ニアラ サ レ ハ無 産者 ノ解 放 ヲ期 シ難 キ所 以
奥 本 勲 、 砂 田喜 作 等 ニ対 シ前 同様 ノ説示 ヲ ナ シ、 其 翌 二十 二 日夜
時 ニ多 衆 ヲ煽 動 シ同 月末 頃 武 庫 郡 住吉 村 ナ ル坪 井 正 一ノ下 宿 ニ於
工場 地 帯街 頭 ニ貼 付 又 ハ撒 布 セ シ メ、以 テ同 党 ノ宣 伝 ヲナ スト 同
右 三 好 松 夫方 ニ於 テ被 告 坂 本 留 治 ニ交付 シ、 同 人 ヲ シ テ同 夜 西 部
達 方 ヲ命 セラ レタ ル短 冊型 ノ 伝単 数 百枚 及 黄 色 ポ ス タ ー十 数 枚 ヲ
ヲ力 説 セ ラ レ、 同党 ノ政 綱 政 策 ニ共鳴 シ被 告 坂 本 留治 、 石 田 英 一
義 政 策 並 ニ同党 ニ拠 ル ニア ラサ レ ハ無 産 者 ノ解 放ヲ期 シ難 キ所 以
並 ニ其 当 時 同 人 等 ヨリ配 布 ヲ受 ケ タル同 党 ノ檄 文 ニ付 、 同 党 ノ主
告 板野 勝 次 、 広 畑惣 太 郎 、 石 田 英一 郎 等 ヨリ右 政 治 テー ゼ ノ解 説
ヲ受 ケ、 自 宅 及 同県 武 庫 郡 西 灘 村 原田 、 被 告 三宅 右市 方 ニ於 テ被
ニ於 テ 同 人 ヨリ 日本 共 産 党 発 行 ノ政 治 テ ー ゼ等 ノ冊 子 一部 ノ配布
テ同党 員 被 告 板 野 勝次 、 坂 本 留 治 ト集 会 シ テ、川 崎 工場 細 胞 ノ組
郎 等 ヨリ 赤 旗第 一号 及 ﹁総 選 挙 ニ対 スル 日本 共 産 党 ノ声 明 書 ﹂等
被 告 板 野 勝次 ヨリ 同市 西部 工場 地 帯 街頭 ニ貼 付 ス ヘク 同人 等 ニ伝
織 ヲナ シ同 工場 ニ於 ケ ル細 胞 拡 大 ノ方 針 ヲ協 議 シ同 年 三月 初 旬 頃、
ヘキ コト ヲ協 議 シ、 更 ニ同 月二 十 二 日夜 自 宅 ニ於 テ被 告 坂 本 留治、
シタ ル伝 単 ヲ、 各 自分 担 ヲ定 メ テ同市 西 部 工場 地 帯 街頭 ニ貼 付 ス
等 ト 共 ニ同党 発 行 ニ係 ル前 記 同 党 ノ政 策及 中 心 ス ローガ ン ヲ記 載
宅 ニ於 テ被 告 坂 本留 治 、 間 庭 実 、 奥本 勲、 砂 田 喜 作、 橋 本 芳 太 郎
其 他 同党 ノ檄 文 ノ配布 ヲ受 ケ、 之 ヲ同志 ニ配布 シ同 月十 八日 夜 自
産 者 運 動 ノ必 要 ナ ル所 以 及同 新 聞社 説 ノ解 説 ヲ ナ シ、 同 人 等 ニ共
聞 研究 会 ヲ開 催 セ シ メ、 同人 及 被告 小 原健 一、 稗 田隆 次 ニ対 シ無
ル 目的 ヲ以 テ神 戸市 脇 浜 町 一丁 目被 告 角 田貞雄 方 ニ於 テ無 産者 新
神戸 製鋼 所 及 高 尾 鉄 工 所 関係 従 業 員 ニ対 シ共 産 思 想 ヲ普 及 セ シ ム
レモ其 実 行 ヲ遂 ケ以 テ同 党 ノ宣 伝 ヲ ナ ス ト同時 ニ多 衆 ヲ煽 動 シ、
伝 単及 黄 色 ポ スタ ーヲ前 同 様 街 頭 ニ貼付 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、孰
次 、西 村 栄 助 ニ配布 シ、 同 月 二 十 二 日夜 被 告小 原健 一方 ニ於 テ被
ヲ受 取 リ 之 ヲ其 当時 各 一部 宛 ヲ被告 小 原 健 一、 角 田貞 雄 、稗 田 隆
同 月十 日頃 被 告 三 宅右 市 ヨリ 右政 治 テ ーゼ複 製四 部 及 同党 ノ檄 文
ノ 冊 子 一部 ノ配 布 ヲ受 ケ 之 ヲ熟 読 シテ同 党 ノ主 義政 策 ニ共鳴 シ、
会 ノ書 記 松 田 誠 事 佐 野楠 弘 ヨリ 、前 示 日本 共 産党 ノ政 治 テー ゼ等
産 主義 的 意 識 ヲ与 へ昭 和 三年 二 月五 日頃 旧 労働 農 民 党 兵 庫 県聯 合
同年 三 月初 メ頃 被告 坂 本 留 治 ヨリ 同党 員 ト シ テ推薦 ヲ受 ケ 之 ヲ承
浜 田 巳 之 助、 砂 田 喜 作、 間 庭 実 ト 共 ニ前 同 様 同 党 発行 ノ短 冊 型 ノ
諾 シ 、 同党 員 ト ナリ被 告 板 野 勝 次 、坂 本 留 治 、 石 田英 一郎 等 カ組
タ ル前 示 同 党 ノ短冊 形 ノ 伝単 三、 四十 枚 及 ポ ス ター 三 枚 ヲ、 被 告
小 原健 一等 ト各 自分 担 ヲ定 メテ貼 付 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、 同夜 九
告 三宅 右 市 ヨリ神 戸市 東部 工場 地帯 街 頭 ニ貼 付 ス ヘク 伝 達 セラ レ
ノ 活 動 方 針及 工場 新聞 狼 煙第 二 号 ノ発 刊 ニ関 スル 協 議 ヲナ シ当時
ハ撒 布 シ以 テ同党 ノ宣 伝 ヲナ ス ト同 時 ニ多衆 ヲ煽 動 シ、 同 月末 頃
時 頃 ヨリ 神 戸 市電 春 日野 道 停留 所 附 近 ノ便所 内 其 他 ニ貼 付 シ、 又
織 セ ル川 崎 工 場 細 胞 ニ加 入 シ、 同 月十 日頃 武 庫 郡住 吉 村 住吉 神 社
同 編 輯 ヲ担 当 シ居 タ ル被 告 石 田英 一郎 ニ対 シ テ原稿 ヲ寄 与 シ 、同
附 近 ノ某 喫 茶 店 ニ於 テ同 人 等 ト 会 合 シ同 造 船 所 ニ対 ス ル共 産 主義
新 聞 狼 煙第 二号 ヲ発 刊 セ シ メ以 テ 同党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ達 成 ニ努
諾 シ テ同 秘 密 結社 ニ加 入 シ同 人方 ニ於 テ 同 人及 被 告 荒 木金 太 郎 ト
被 告 三宅 右 市 ヨ リ 同党 員 トシ テ推 薦 シ タ ル旨 通 知 ヲ受 ケ、 之 ヲ承
第 十 、 被 告 尾 関 久 松 ハ神 戸 市 高 尾 鉄 工所 ノ職 工 ニシ テ、 夙 ニ労 働 運
ヲ組 織 シ、 其 分 担工 場 ニ付 キ打 合 ヲナ シ同細 胞 ヲ組織 シ テ之 カ 拡
会 合 シテ 、 神 戸 製鋼 所 、 高 尾鉄 工所 ヲ中 心 ト ス ル工場 細 胞準 備 会
力 シ タ ル モノ ニシ テ、
動 ニ従 事 シ旧 神 戸地 方 評 議 会評 議 員及 旧 労 働 農 民党 神 戸 支 部 幹部
大 ヲ図 ラ ント 企図 シ、 以 テ同党 ノ 目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ努 力 シ タ
ト ナ リ、 各 種 ノ争議 ニ関 係 シ自 己 労働 ノ 体 験 ト被 告 奥田 宗 太 郎、
第 十 一 、 被 告 荒 木金 太 郎 ハ前 示 高 尾 鉄 工 所 ノ職 工 ナリ シ モ失業 シテ
三宅 右 市 等 ノ指導 ト ニ依 リ共 産 主義 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ 、昭 和二 年
以 来 、 旧神 戸 地方 評 議 会 員、 旧 労 働 農 民党 員 、 全 日本 無 産 青 年 同
ル モ ノ ニシ テ、
組 合 ノ活 動 ヲ旺 盛 ナ ラ シ メ、 左 翼分 子 ノ養 成 ノ目的 ヲ以 テ金 属 レ
盟 常 任執 行 委 員 ト ナリ 、無 産 者 運 動 ニ従事 中 共 産 主義 ヲ抱 懐 スル
十 一月 頃 ヨリ被 告広 畑 惣 太 郎 、 坂 本留 治 、 西 村 栄助 等 ト 金 属 労働
ル ノ方 針 ニ付 協 議 ヲナ シ、 且 其当 時 被 告 三 宅 右市 ノ指 揮 ニ依 リ、
フ ト ヲ組 織 シ自 己居 宅 ニ於 テ数 次 会 合 ヲナ シ、 組 合幹 部 ヲ 左右 ス
諸君﹂﹁ 暴 圧 反対 自 衛 団 ヲ組 織 セ ヨ﹂ 及 ﹁反軍 国 主 義﹂ ノ 檄 文 ノ
ニ至 リ 、昨 年 十 月頃 前 示 葛野 友 太 郎 ヨリ ﹁全神 戸 ノ戦 闘 的 労働 者
配 布 ヲ受 ケ、 同 党 ノ主 義政 策 ヲ知 悉 シ 之 ニ共 鳴 シ其 当 時 被告 八田
産 党 発行 ノ政 治 テ ーゼ 等 ノ冊子 一部 及 同党 ノ機 関 紙赤 旗 第 一号 ノ
懐 ス ル ニ至 リ 昭和 三 年 一、 二 月中 被 告 奥 田宗 太 郎 ヨリ前 示 日本 共
付 協 議 ヲ重 ネ、 被 告 奥 田 宗太 郎 ノ推薦 ニ依 り 、 二 月末 被 告 板野 勝
交 付 ヲ受 ケ、 爾 来 同 主 義 ヲ実 現 ス ヘキ 前 衛 党 ノ必 要 ナ ル コト ヲ痛
次 ヨリ 同党 員 トナ シ テ ル旨 ノ通 知 ヲ受 ケ、 同 秘 密結 社 ニ加 入 シ同
ナ シ、神 戸 港内 労 働 組 合 ノ再 組 織 運動 其 他 共 産 主義 宣 伝 ノ方 針 ニ
結 社 ノ存在 ヲ知 リ同 人等 ヨリ 同 党 ノ政 治 テ ー ゼ等 ノ冊 子及 同党 ノ
党 ノ目的 達 成 ニ努 力 セ ム コト ヲ期 シ、其 頃 武 庫 郡 住吉 村 被告 坪 井
房 吉 方 ニ於 テ被 告 白 土 五 郎、 平 山 喜 三、 八田 房 吉等 ト数 次会 合 ヲ
機 関 紙 赤旗 第 一号 ノ 配布 ヲ受 ケ 、 之 ヲ熟 読 シ テ同 党 ノ政 綱政 策 ニ
正 一ノ下宿 ニ於 テ同 人 及奥 田 宗太 郎、 石 原伊 代 次 ト集 会 ヲナ シ、
ニ葛 野 友太 郎 ヨリ雑 誌 労働 者 ノ解 説 ヲ受 ケ 、 日木 共 産党 ナ ル 秘密
共 鳴 シ、 之 ヲ被 告 野 口平 民 ニ閲 読 セ シ メ同 年 二 月 二十 五、 六 日頃
三 菱 造船 所 等 ヲ中 心 ト スル 工場 細 胞準 備 会 ヲ組織 シ其 分 担 工場 ニ
感 シ居 タ ル折 柄 、 昭 和 三年 一月自 宅 ニ於 テ被告 広 畑惣 太 郎等 ト共
テ会 見 シ同党 員 トナ シ タ ル旨 ノ通 知 ヲ受 ケ 之 ヲ承 諾 シテ、 同秘 密
更 ニ被 告 板野 勝次 ト兵 庫 県武 庫 郡 西 灘 村 灘 駅附 近 ノ某 喫茶 店 ニ於
結 社 ニ加 盟 シ同 月末 頃 被 告 三宅 右市 方 ニ於 テ被 告 板 野 勝 次 ヨリ被
ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ノ為 メ ニ活動 シ タ ル モノ ニシテ、
付 協 議 シ タ ル結 果 自 ラ東 亜ゴ ム及 港内 労 働 者 ヲ分 担 シ、 以 テ同 党
告 広 畑 惣 太 郎 ト共 ニ右 政治 テ ー ゼ ノ解 説 ヲ受 ケ、 同党 ノ為 メ ニ活 動 セ ム コトヲ期 シ、 同 年三 月初 メ頃 被 告 板 野勝 次 ノ指 令 ニ依 リ被
ノ研 究 ニ没 頭 シ、前 示 葛野 友 太 郎 ノ指 導 ヲ受 ケ 昨年 十 月 頃 同人 ヲ
介 シ テ被 告 板 野 勝次 カ共 産 主 義 宣 伝 ノ為 メ ニ起 案 シタ ル日本 共 産
第 十 三 、被 告 坪 井 正 一ハ武 庫 郡 六甲 村甲 南 高 等 学 校在 学 中 社会 科 学
ル工 場 細 胞準 備 会 ヲ組織 シ、 当 時 被 告 三 宅 右市 方 ニ於 テ右 両 名 ト
告 三 宅 右市 及 尾 関 久 松 ト共 ニ神 戸 製 鋼 所 、高 尾 鉄 工所 ヲ中 心 ト ス
会 合 シ テ同 工場 等 ニ共 産 主 義 ヲ侵 透 ス ヘキ方 針 ニ付協 議 ヲナ シ、
種 ノ 原紙 ヲ切 リ之 カ作 製 ニ協 力 シ、 共 産 主義 ヲ抱懐 スル ニ至 リ 之
党 ノ 全神 戸 ノ戦闘 的 労 働 者 諸 君 、其 他 闘 争 激 発 ノ過 激 ナ ル檄 文 数
ヲ実 践 シ テ無産 者 ノ解 放 ヲ期 セ ムト志 シ、 昭 和 三年 一月被 告 奥 田
自 ラ 同 工場 ノ活 動分 子 ニ文 書 ヲ配布 ス ヘキ コト ヲ引受 ケ 、 同党 ノ
同 党 ノ政 綱政 策 ニ共 鳴 シ同年 二月 頃 被 告奥 田 宗 太 郎 ノ推 鷹 ニ依 リ
赤 旗 第 二号 、 檄 !等 ノ文 書 ヲ被 告小 原 健 一、尾 関 久松 、 角 田貞 雄 、
同 秘 密結 社 ニ加 入 シ同党 員 ト ナリ 、松 浦又 ハ西 川 ナ ル党 名 又 ハ仮
宗太 郎 、 板 野勝 次 ト相 知 リ爾 来 数 回 ニ亘 リ 同 人等 ヨリ 同党 ノ政 治
第 十 二、 被 告 勢 野常 次 ハ神 戸市東 亜ゴ ム株 式 会社 ノ職 工 ニシ テ、 夙
名 ヲ使用 シ被 告 板 野 勝次 ノ指 令 ニ基 キ前 示 ﹃赤 旗 ノ 下 ニ 一斉 ニ起
テ ーゼ 等 ノ 冊子 及 中 央機 関 紙赤 旗 創 刊 号等 ノ文 書 ノ 配布 ヲ受 ケ、
ニ労 働 運 動 ニ加 ハリ 旧 全 日本 無 産 青 年 同 盟常 任 委 員及 旧労 働 農 民
ニシ テ、
党 員 トナ リ活 動 中 、昨 年 九 月頃 ヨリ 神 戸市 東 雲 通 六 丁目 少年 労 働
ツテ被検 束 者 ノ釈放 運動 ヲ起 セ﹄ ﹃ 支 配階 級 ノ暴 圧 下 ニ普 選 ハ遂
稗 田 隆次 等 ニ配布 シ以 テ同党 ノ 目的 達 成 ノ為 メ ニ努 力 シタ ル モノ
共 盟 会 ニ開 催 セラ レタ ル無 産 者新 聞 読書 会 ニ参 加 シ共 産 主 義 ヲ抱
機 株 式 会 社 ヲ中心 ト ス ル工場 細 胞 準 備 会 ヲ組 織 シ、 細 胞組 織 ニ関
宗 太 郎 、 石 原 伊代 次 、 勢野 常 次 ト集 会 シテ 三菱 造 船所 、 日本 発 動
金 井 伍 一等 ニ配布 シ、 同 月末 頃 自 己 ノ下 宿 ニ於 テ同党 員 被 告 奥 田
配 布 セラ レタ ル赤 旗 第 二号 ヲ鉄 道省 鷹 取 工場 ノ従業 員 御 野 一郎 、
被 告 奥 田 宗 太 郎 ト共 ニ工場 細 胞 ノ組織 ニ努 力 シ被告 板 野 勝 次 ヨリ
ニ絞 殺 サ レタ 云 々﹄ ノ檄文 ノ原 紙 切 リ ヲ ナ シ、 其作 製 ニ協 力 シ 又
力 シタ ル モノ ニシ テ、
ヲ辻 昌志 其 他 ノ同 志 ニ配布 シ以 テ同 党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ達成 ニ努
後 被告 広 畑 惣 太 郎 ヨリ 配布 ヲ受 ケ タ ル 同党 ノ ﹃ 檄 !﹄ 其 他 ノ檄 文
自 ラ 日英 自転 車 、 神 戸市 電 ヲ受 持 チ 之 ニ細 胞 ヲ結 成 セ ム トシ、 其
プ 、 日英 自 転 車 、 市 電 ヲ中 心 ト スル 工場 細 胞 準備 会 ヲ組織 シ被 告
リ 松本 ナ ル党 名 ヲ用 ヒ被 告 広 畑惣 太郎 、 佐 野 楠 弘 ト共 ニダ ン ロ ツ
月 末頃 被 告 板 野 勝 次 ノ推 薦 ヲ受 ケ 同秘 密 結 社 ニ加 入 シ テ党 員 ト ナ
ノ主 宰 セル 海員 刷 新 会 理 事 ト ナ リ旧 労 働 農 民党 兵 庫 県 支部 常 任執
月ノ 日 本 郵 船株 式 会 社 ノ争 議 ニ関 係 シ テ失職 シ以 来被 告 白 土 五 郎
第 十 五 、被 告近 江 長 五 郎 ハ海 員 生活 ヲナ シ 居 タ ル内、 大 正十 五 年 十
シ 工場 ノ分 担 ニ付 協 議 ヲナ シ 自 ラ鉄 道 省 鷹 取 工場 ヲ受持 チ、 以 テ
手 又 ハ川 崎 造 船所 職 工又 ハ神 戸 港内 仲 仕 等 ニ転 シ、 大 正 十 二年 ノ
第 十 四、 被 告 平 山 喜 三 ハ神 戸 市電 ノ前 身 神 戸電 気 株 式 会 社 電 車運 転
抱 懐 ス ル ニ至 リ、 昭 和 二年 十 一月頃 被 告 白 土五 郎 ノ発 議 ニ依 リ 海
行 委 員 ト ナ リ、 労 働 運 動 ニ従事 シ漸 次 階 級意 識 ヲ昂 メ共 産 主 義 ヲ
同 党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ活 動 シ タ ル モノ ニシ テ、
戸金 属労 働 組 合員 旧労 働 農 民 党神 戸 支 部 幹 事 旧 全 日本 無 産 青年 同
員 刷 新 会 ノ活動 ヲ 旺 盛 ナラ シ ムル目 的 ヲ以 テ、 被 告 白 土 五郎 及 野
川 崎 造船 所 ノ争 議 以来 労 働 運 動 ヲナ シ、 旧 神 戸地 方 評 議 会 所 属神
盟兵 庫県 支 部 執 行 委 員 長 トナ リ 、被 告 三宅 右 市 ノ指 導 ヲ受 ケ共 産
五郎 ヨリ 日 本共 産 党 発 行 ノ政 治 テ ー ゼ等 ノ冊 子 一部 ノ配布 ヲ 受 ケ、
ニ反 映 セ シ メテ、 左翼 分 子 ノ糾合 ニ努 メ昭 和 三年 二 月 頃被 告 白 土
之 ニ依 リ 同 党 ノ目的 政 綱組 織 等 ヲ知 悉 シ之 ニ共 鳴 シ、 同 年 三 月初
口吾 策 ト海 上 レ フト ヲ組 織 シ数次 集 会 シ テ決 定 シタ ル 方針 ヲ同 会
野楠 弘 、被 告 西 村 栄 助等 ト兵 庫 県武 庫 郡 西 灘 村 原 田被 告 三 宅 右市
メ頃被 告 白 土 五 郎 ノ推 薦 ニ依 リ、 同秘 密 結 社 ニ加 入 ス ル コト ヲ承
主義 ヲ 抱 懐 ス ル ニ至 リ、 昨 年 十 月以 来 同 人 ヨリ ﹃全神 戸 ノ戦 闘的
方 ニ集 会 シ テ、資 本家 ト ノ対 立 闘 争 ヲ誘 発 ス ヘキ 方策 並 ニ活 動分
諾 シ 同人 ト海 上細 胞準 備 会 ヲ組織 シ、 数 次 会 合 シ テ協 議 ヲナ シ其
労 働 者 諸君 ニ檄 ス﹄ 其 他 数 種 ノ過激 ナ ル文 書 ノ 配布 ヲ受 ケ 数次 佐
子 選 抜 ニ関 シ テ協 議 ヲナ シ、 前 記檄 文 ヲ被 告 辻 昌 志等 ニ交 付 シ昭
後被 告 広 畑 惣 太 郎 ヨリ 同党 ノ中 央機 関 紙 赤 旗 第 一号 第 二号第 三 号
和 三 年 一月中 頃 被 告 三 宅 右市方 ニ於 テ 同 人 ヨリ 日 本共 産 党 発行 ノ
階 級戦 第 一号 其 他 ノ檄 文 ヲ受 取 リ 、 之 ヲ 同志 ニ配布 シ テ同党 ノ目
前 示 政 治 テー ゼ等 ノ冊 子 ノ交 付 ヲ受 ケ、 同党 ノ綱 領政 策 ヲ知 悉 シ
的 タ ル細 胞 組 織 ニ努 力 セ ムト シ タル モノ ニシ テ、
運 動 ニ加 ハリ、 居 村 ニ於 テ 日本 農 民 組合 鳥 飼 支 部 ヲ設 置 シ、 同支
第 十 六、 被 告 高 丸 唯 一ハ兵庫 県 津 名 郡 鳥飼 村 役 場 雇書 記 在 職中 農 民
之 ニ共鳴 シ同年 二月 中 被 告三 宅 右市 ノ指 揮 ノ下 ニ被告 白 土 五 郎 、
車 株 式 会 社 等 ニ共 産 主 義 ノ侵 透 ヲ図 ル ヘク努 力 シ、被 告 辻 昌 志 方
辻 昌 志 、 八田 房吉 等 ト共 ニ神 戸 市 電 、 神 戸 港内 労 動者 、 日英 自 転
八 田 房 吉 方 ニ数次 会 合 ヲナ シ活 動 分 子 獲 得 ニ関 シ協 議 ヲ ナ シ、 同
同 人 ヨリ 日 本 共産 党 ノ機 関 紙 赤 旗 第 一号 ノ配布 ヲ受 ケ 、 当時 同 地
先 文 男 ニ招 致 セラ レ テ同郡 洲 本 町 市 場 食 堂 ニ集 会 シ、 同所 ニ於 テ
党 ノ近 内 金 光 ノ選 挙委 員 ト ナ リ選 挙 運 動 ヲナ シ、 同 日午後 被 告 芝
院 議 員 ノ総 選 挙 ニ際 シ兵 庫 県 第 二区 ヨリ 立候 補 シ タ ル旧労 働 農 民
ル檄 文 ノ郵 送 ヲ受 ケ共鳴 ス ル ニ至 リ 、 同年 二 月 二十 日 施行 ノ衆 議
力 行 使 ノ前 ニ労 働 者 農 民 ノ戦 闘 組 織 ︱︱ 自 衛 団組 織 セ ヨ﹂ ト題 ス
単 数 百 枚 及黄 色 ノ ポ スタ ー十数 枚 ヲ各 自 分 担 ヲ定 メテ街 頭 ニ貼 付
ノ三 名 ハ同 月 二十 二日 ノ夜 前記 同 党 ノ標 語 ヲ記 載 セル短 冊 型 ノ伝
貼 付 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、 又被 告 小 原健 一、 角 田 貞 雄、 花 井 徳雄
中 心 ス ローガ ン ヲ記 載 セ ル伝単 数 百枚 ヲ、 各 自 分 担 ヲ定 メ街頭 ニ
四名 ハ同 月十 八 日夜 右 小 原 健 一方 ニ於 テ前 示 日本共 産党 ノ政 策及
両 工場 内 ニ工場 細 胞 ヲ組 織 ス ヘキ方針 ニ付 協 議 ヲナ シ、 更 ニ被 告
所 及 高 尾 鉄 工所 工場 内 従 業 員等 ニ共産 主 義 ヲ宣 伝 シ 同志 ヲ勧 誘 シ、
之 ニ共 鳴 シ共 ニ同党 ノ目的 達 成 ニ努力 セ ム コト ヲ期 シ、 神 戸 製鋼
ニ於 テ 右 三宅 右 市 、 尾 関 久松 及 被 告 石田 英 一 郎 ヨリ日 本 共 産 党 ノ
方 ニ出 張 中 ナ リ シ 日本共 産 党 員 浅 井 富 次 郎 ヨリ 日本 共 産党 ノ存 在
ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、 孰 レ モ右 両 夜神 戸 市 東 部 工 場 地帯又 ハ工場
部 長 同 組 合 兵庫 県 聯 合 会常 任 委 員 旧 労働 農 民 党淡 路 支 部幹 事 ト ナ
及 同党 ノ ミ ニ拠 リ 無産 者 ノ解 放 ヲ期 シ得 ラ ルル所 以 ヲ説 示 セ ラ レ、
内 ニ貼 付 シ若 ク ハ撒 布 シ被 告小 原 健 一、 角 田 貞 雄 、花 井 徳 雄 ノ三
テー ゼ其 他 ノ檄 文 ノ交 付 ヲ受 ケ、 同党 ノ政 綱 方 針 ヲ知 悉 シタ ル 上
次 テ共 産 主 義 宣 伝 ニ関 スル協 議 ヲ ナ シ同 年 三 月初 メ頃 同県 三 原 郡
名 ハ被 告 三宅 右 市 ノ指 導 ニ ヨリ神 戸製 鋼 所 内 ニ工場新 聞 ノ発刊 ヲ
存 在 及 其 主義 綱 領 ヲ説 示 サ レ、 且其 頃 同 人等 ヨリ 同党 発 行 ノ政治
賀 集 村 日 本 農 民 組合 淡路 支部 事 務 所 ニ於 テ 、被 告 芝 先 文 男 ヨリ 同
企 画 シ、 以 テ右 被 告 四 名 ハ孰 レモ日木 共 産 党 ノ目的 タル 事 項 ノ実
リ、 無 産 者 運動 ニ従 事 シ居 タ ル内 同 組 合兵 庫 県 常 任 執 行委 員 被 告
党 ノ政 治 テー ゼ複 製 分 一部 階 級 戦 第 一号 其 他 過 激文 書 ヲ配布 セ ラ
行 ニ関 シ協議 ヲ ナ ス ト共 ニ多衆 ヲ煽動 シ タ ル モノ ニシ テ、
芝 先 文 男 ノ指導 ヲ受 ケ、 昭 和 三 年 一月頃 ﹁赤 旗 ノ下 ニ専制 暴 圧暴
レ 日本 共 産 党 員 ト シ テ推薦 シ タ ル旨 及 之 ニ加 入方 ヲ慫 慂 セラ レ、
ト シ テ活 動 ス ヘキ コト ヲ誓 ヒ同人 ト農 村 細 胞 ヲ組織 セ ム トシ タ ル
ノ五 名 ハ孰 レ モ川 崎 造 船 所 兵庫 分 工場 ノ職 工 ニシテ 同 工場 職 工被
第 十 八 、 被 告奥 本 勲 、 浜 田 巳 之助 、 間庭 実 、 砂 田 喜 作、 橋 本 芳 太郎
之 ヲ承 諾 シ自 己 カ当 時 負 担 シ 居 タ ル債 務 ヲ処 理 シ タ ル暁 、 同党 員
モノ ニシ テ、
席 シ被 告 坂本 留 治 、 広 畑 惣 太郎 及 前示 葛 野 友 太 郎 等 ノ指 導 ヲ受 ケ
告 坂 本 留 治、 三好 松 夫 等 ノ主催 ニ係 ル無 産 者 新 聞 研究 会 ニ数 次出
共 産 主 義 ニ共 鳴 ス ル ニ至 リ 、昭 和三年 二 月中 兵 庫 県武 庫 郡 西 灘村
第 十 七、 被 告 小 原 健 一、 角 田貞 雄 、 花 井 徳 雄 ハ神 戸製 鋼 所 ノ職 工被
義 者被 告 三宅 右 市 、広 畑 惣 太 郎及 尾 関 久松 等 ノ指導 ノ下 ニ神 戸市
三丁 目 浜 平方 ニ於 テ被 告 板 野勝 次 、 広 畑惣 太 郎、 石 田英 一 郎 、坂
被 告 三 宅 右市 方 及 神 戸 市 松 原通 四丁 目 三好 松 夫 方 或 ハ同 市 久 保町
告 稗田 隆 次 ハ高 尾 鉄 工所 ノ職 工 ニシ テ昭 和 二年 九 月頃 ヨリ 共 産 主
ニ数次 参 加 シ共 産 主義 ノ教 養 ヲ受 ケ 、 同思 想 ニ共鳴 ス ル ニ至 リ 更
本留 治 等 ヨリ 日本 共 産 党 カ秘密 結 社 トシ テ存 在 ス ル コト並 ニ同党
脇 浜町 一丁 目 被 告 角 田貞 雄 方 ニ開 催 セ ラ レタ ル無産 者 新 聞 研 究 会
二昭 和 三年 二 月中 数 回 ニ亘 リ 兵庫 県 武 庫 郡 西 灘 村被 告 小 原 健 一方
ニ拠 ル ニアラ サ レ ハ無 産者 ノ解 放 ヲ期 シ難 キ所 以 ヲ説 示 セラ レ、
員 トナ リ 又 旧全 日本 無産 青 年 同盟 兵 庫県 支 部 、 旧 労働 農 民党 ニ加
サ ラリ ー メ ン ユ ニオ ンノ設 立 ト共 ニ之 二加 入 シ同 ユニオ ン常 任 委
興 ヲ図 ル ト 同時 ニ、 左翼 労 働 者 ヲ結成 セム ト画策 シ レフト 地方 委
且其 頃 前 示 同党 発 行 ノ政 治 テ ー ゼ其 他 檄 文 ノ 配布 ヲ受 ケ 、 同党 ノ
員 会 ヲ組 織 シ自 ラ サ ラリ ー メ ン ユニオ ンヲ受 持 チ其 頃 数次 被 告 奥
盟 シ無 産者 運動 ニ従事 中 昭 和 二年 十 一月頃 ヨリ被 告 奥田 宗 太郎 、
シ タ ル伝 単 数 百枚 ヲ各 自分 担 ヲ定 メ テ街 頭 ニ貼 付 セ ム コト ヲ協 議
田 宗 太 郎方 ニ集 合 シ テ其 方 針 ヲ協 議 シ、 其 傍 ラ無 産 者 新聞 、 雑 誌
広 畑 惣 太 郎、 白 土 五 郎 ト共 ニ旧神 戸 地方 評 議 会系 ノ組 合 運動 ノ振
シ、 又被 告 奥 本 勲 、橋 本 芳 太 郎 ヲ除 キ タ ル被 告 三名 ハ同 月 二十 二
マルク ス主 義 、 政治 批 判 等 ヲ耽 読 スル ニ及 ヒ共 産 主 義 ヲ抱懐 ス ル
ト ヲ期 シ、 同 月十 八 日夜 前 示 同 党 ノ政 策及 中 心 ス ロー ガ ンヲ記 載
日 ノ夜前 示 同党 ノ標 語 ヲ記 載 シ タ ル短 冊型 伝 単 数 百枚 及 黄 色 ポ ス
ニ至 リ シ カ、昭 和 三年 二月初 旬 頃自 宅 ニ於 テ 日本 共 産党 員 奥 田 宗
目 的 方針 ヲ知 悉 シタ ル上之 ニ共鳴シ 同 党 ノ目 的 達成 ニ努 力 セ ム コ
モ右 両夜 之 ヲ神 戸 市西 部 工場 地 帯 街 頭 ニ貼 付 若 ク ハ撒 布 シ、 以 テ
タ ー約 十 枚 ヲ各 自分 担 ヲ定 メ街頭 ニ貼 付 セ ム コト ヲ協 議 シ、孰 レ
其 当 時 数 次 自宅 ニ於 テ 同 人 ト 会合 ヲ ナシ 、 日本 発 動機 株 式 会 社 工
ノ目 的 及 政 策 ニ共鳴 賛 同 シ 、其 目的 ノ達成 ニ努 力 セ ム コト ヲ期 シ
ノ秘 密 結 社 ト シ テ存 在 セル コト及 其 主 義 綱領 等 ヲ説 示 セラ レ同党
太 郎、 坂 本 留 治等 ト共 ニ無 産 者新 聞 研究 会 又 ハ登山 演 説 会 又 ハ工
場 ヲ担 当 シ同 工場 内 ニ共 産 主義 ヲ宣 伝 シ 同志 ヲ勧 誘 シ 工場 細 胞 ヲ
太 郎 ヨリ同 党 ノ政 治 テ ー ゼ等 ノ冊 子及 檄 文 ノ交付 ヲ受 ケ、 且同党
場 新 聞 発 刊 等 ノ手 段 ニ依 リ 川 崎造 船 所 兵庫 分 工 場従 業 員 ニ対 シ共
組織 セ ム ト努 力 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、 且其 頃 同 人 ヨリ交 付 ヲ受 ケ
同 党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ多 衆 ヲ煽 動 シ又被 告 橋 本 芳 太 郎
産 主 義 ヲ宣 伝 シ、 同志 ヲ勧 誘 シ工 場 細 胞 ヲ組 織 セ ム コト ヲ協 議 シ
タ ル同党 ノ政 治 テー ゼ 一部 ヲ神 戸 市御 蔵 通 二丁 目 同 工場 職 工宮 崎
ヲ除 ク他 ノ被告 四名 ハ、 其 頃 被告 三好 松 夫 方 ニ於 テ同 人 及 広 畑惣
同年 三 月初 メ頃 被 告 奥 本 勲 、 浜 田巳 之 助 ソ両名 ハ前 示 被 告 板野 勝
シ、共 産 主義 ノ侵透 ヲ図 り将 来 工 場新 聞 ヲ発行 シ テ資本 家 ニ対 ス
次 、 石 田英 一郎 、 坂 本 留治 等 カ企 画 シタ ル 同 工場 内 工 場新 聞 狼 煙
ル反 抗気 分 ヲ煽 動 シ、 階 級 闘 争 意識 ヲ激 成 シ同 志 ヲ獲 得 ス ヘキ方
人及被 告 奥田 宗 太郎 外 二名 ト同 工場内 ニ無 産 者新 聞 読 書 会 ヲ開 催
旬 頃被 告 坂本 留 治 ヨリ 交付 ヲ受 ケ タ ル同党 発 行 ニ係 ル 前示 ﹁赤 旗
策 ヲ協 議 シ、 尚 其 当 時 数 回 ニ被 告 奥 田 宗 太郎 ヨリ 配布 ヲ受 ケタ ル
勇 吉 方 ニ持参 シ テ同 人 ニ交付 シ、 更 ニ同 月中 旬 頃 同 人方 ニ於 テ同
ノ下 ニ支 配階 級 ノ暴 圧 下 ニ普 選 ハ遂 ニ絞 殺 サ レ タ云 々﹂及 ﹁各 工
同党 ノ中 央機 関 紙 赤 旗 第 一号第 二 号及 ﹁ 総 選挙 ニ対 スル 日本 共 産
第 二号 ノ発 刊 ニ付 各 原 稿 ヲ寄 与 シ、 同 新 聞 ノ発 行 ニ協 力 シ之 ヲ同
場 ニ從 業 員 大 会 ヲ続 々開 イ テ労 働 者 ノ威 力 ヲ示 セ﹂ ト題 ス ル檄 文
党 ノ 声明 書 ﹂ ﹁ 総 選挙 ニ際 シ 労 農大 衆 ニ檄 ス﹂ 等 数 種 ノ檄 文 各 一
工場 従業 員 ニ配 布 シ テ之 ヲ煽 動 シ、 尚被 告 砂 田 喜 作 ハ同年 二 月下
及 右 同様 ノ 過激 ナ ル文 字 ヲ連 ラ ネ タ ル 日本 共 産青 年 同盟 発 行 ノ、
部 宛 ヲ前 記 宮崎 勇 吉 及 俸 給者 同盟 員武 田貞 雄 ニ交 付 シ以 テ他 人 ヲ
青 年 衛 兵 第 三号 ヲ宮 原寅 吉 ニ交 付 シ 以 テ同 人 ヲ煽 動 シ、 第 十九 、 被 告 坂 田 三 郎 ハ神 戸 外国 商 館員 ニシ テ大 正十 三年 六 月 神 戸
煽動 シ、
旗節 一号第 二号其他ノ檄文数種ノ交付 ヲ受ケ、又被告荒木金 太郎
力 ス ヘキ コトヲ協議シ、且被告白 土五郎 ヨリ其当時中央機関紙赤
シ、其機 会ヲ捉 ヘテ共産主義宣伝等ノ手段 ニ依リ同志 ノ獲得 ニ努
購読者ノ拡張 同新聞研究会開催並 ニ港内労働者 ノ不平不満 ヲ激発
夫方面、自己 ハ三菱倉庫生糸部仲仕方面ヲ各分担シ、無産者新聞
等 ト会合シ被告平 山喜三 ハ陸 上仲仕方面、被青勢野常 次 ハ港内船
更 ニ同年二月初 旬頃自宅 ニ於 テ被告白土五郎、平山喜三、 勢野常次
産 主議 ヲ宣伝 シ、同志 ヲ勧誘シ海 上細胞ヲ組織 セムコト ヲ協 議シ、
タル上之 ニ共鳴 シ、 同党 ノ目的達成 ニ努力 セムコトヲ期 シ右被告 白 土五郎 ト共 ニ神 戸港内労働者中 三菱倉庫生糸部 ノ仲仕 ニ対 シ共
解放 ヲ期 シ難 キ所以ヲ説示 セラ レ、同党 ノ政綱及政策等 ヲ知悉シ
同党ノ秘密結社トシテノ存在及同党 ニ拠 ル ニアラサレ ハ無産者 ノ
月下旬頃 同党員被告白土五郎 ヨリ神 戸市 小野柄通某喫茶店 ニ於 テ
ヨリ同党 発行ノ政治テーゼ等 ノ冊子其 他ノ檄文 ノ交付 ヲ受ケ、同
共鳴 スル ニ至リ昭和三年 一月中旬頃前示日本共産党員葛野友太郎
働 ノ体験ト無産者新聞、雑 誌 マルク ス主義等 ヲ耽読 シ共産主義 ニ
ル前 記 ノ檄 文及 其 後 被 告 八 田 房吉 ヨリ 受 取 リ タ ル日本 共 産 青 年 同
勢 等 ノ調査 方 及 其 活 動 方 針 ニ付 協 議 シ、 且 同人 ヨリ 交付 ヲ受 ケ タ
場 細 胞 ヲ組織 セ ム コト ヲ図 リ、 先 ツ其 準 備 ト シ テ同 工場 内 部 ノ情
於 テ被 告 広 畑 惣 太郎 ト会 合 シ、東 亜 エナ メ ル株 式 会 社 工場 内 ニ工
成 ニ努 力 セ ム コト ヲ期 シ、 同 年 三 月初 旬 頃 同市 新 川 附 近 ノ露 店 ニ
結 社 ト シ テ存 在 並 ニ其 政 綱 政 策 ヲ知 悉 シ之 ニ共 鳴 シ同 党 ノ 目的 達
政 治 テ ー ゼ等 ノ冊 子 一部 ノ 交付 ヲ受 ケ、 之 ヲ熟 読 ノ 上同 党 カ 秘密
四、 五部 及 同 年 二 月四 、 五 日頃 被 告 尾関 久 松 ヨリ 日本 共 産 党 発行
和三 年 一月中 旬 頃 被 告 広 畑惣 太 郎 ヨリ 日本 共 産 党 ノ 署名 アル 檄 文
リ之 ヲ赤松 雄次 郎 等 同 志 ニ配布 シ、共 産 主義 ヲ抱 懐 スル ニ至 リ 昭
﹁赤 旗 ノ下 ニ専制 暴圧 暴 力 行 使 ノ前 ニ労 働者 農民 ノ戦闘 組 織 自 衛
セシ メ以 テ、 左 翼分 子 ノ糾 合 ニ努 メ其 間 被 告 三宅 右 市 ヨリ数 回 ニ
レ フト ヲ結成 シ 同 組織 ニ於 ケ ル決 定 シタ ル方 針 ヲ組 合機 関 ニ反映
組合 活 動 ヲ振 興 セ ムト画 策 シ、 数次 右 尾 関 久松 方 ニ集 会 シ テ 金 属
員 ヲナ シ居 タル 旧 神 戸地 方 評 議 会 系 ノ神 戸 金 属労 働 組 合 ニ於 ケ ル
其 当時 被 告 広 畑 惣 太 郎、 尾 関 久 松 、坂 本 留 次 等 ト共 ニ当時 執 行 委
ル ク ス主義 ノ研 究 会 ニ出 席 シ 同人 ヨリ共 産 主 義 的 教 養 ヲ受 ケ 、 又
党 員 ナ ル被 告三 宅 右 市 方 ニ於 テ開 カ レタ ル無 産 者 新聞 又 ハ雑 誌 マ
ヨリ配布 セラレタル日本共産青年 同盟発行 ニ係ル青年衛兵並 ニ同
盟 機 関 紙 ﹁青 年 衛 兵 ﹂ 五、 六部 ヲ孰 レ モ其 都度 同 工場 ノ職 工赤 松
第 二十、被 告八田房吉 ハ神戸市 三菱倉庫生糸部 ノ仲仕 ニシテ自己労
号外 ヲ被告角田貞雄及西村栄助 ニ交付 シ、以テ同 党ノ目的 タル事
雄 次 郎外 数 名 ニ配 布 シ、 以 テ同 党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協
団 ヲ組 識 セ ヨ﹂ 其 他 二、 三 種 ノ階 級 闘 争 ヲ煽 動 シタ ル檄 文 ヲ受 取
項 ノ実行 ニ関 シ協議 ヲナスト同時 ニ他人ヲ煽動シタル モノ ニシテ、
議 ヲ為 ス ト共 ニ他 人 ヲ煽 動 シタ ル モノ ニシ テ、
東 亜 エナ メル株式会社 工場 ノ職 工トシテ労働争議ヲ惹起 シ馘首 セ
職 工 ニシテ、 夙 ニ労 働 運 動 ニ加 ハリ 神 戸 化学 労 働 組 合執 行 委員 長
第 二十 二、 被告 富 康熊 吉 ハ神 戸市 菅原 通 五 丁 目東 亜ゴ ム株式 会社 ノ
第 二十 一、被告西村栄助 ハ大 正十 四年十 二月頃神戸市 八雲通 二丁目 ラ レ、失業 スルヤ爾来労働運動 ニ没頭 シ昭和二年十月 頃日本共産
ト ナリ 、 日本 共 産 党 員 被 告奥 田 宗 太 郎 ノ指 導 ヲ受 ケ 、 昭 和 二年 十
ノ影 響 ヲ受 ケ マルク ス ノ共 産 主 義 ニ共鳴 スル ニ至 リ、 昭 和 三年 一
味 ヲ持 チ、 雑 誌 マル ク ス主義 、 無 産 者新 聞 等 ヲ購読 シ右 新 聞 雑 誌
社 ト シ テ ノ存 在 及 同党 ノ 主義 綱 領 運動 方 法 等 ヲ説 示 セラ レ、 同党
威 力 ヲ示 セ﹂ 等 ノ檄 文 ノ 交付 ヲ受 ケ、 更 ニ同人 ヨリ 同党 ノ秘 密 結
ノ冊 子 及 ﹁赤 旗 ノ下 ニ各 工場 ニ従 業員 大 会 ヲ続 々開 イ テ労 働 者 ノ
亜 護 謨 工 場内 ニ於 テ右奥 田 宗 太 郎 ヨリ 日本 共 産 党 ノ政治 テ ー ゼ等
誘 発 セラ レ共 産 主 義 ニ共 鳴 スル ニ至 リ シ カ、 昭 和 三年 二 月中 旬東
裁 ニ拠 ル ニアラ サ レ ハ期 シ難 キ所 以 ヲ説 示 セラ レテ 、革 命 思 想 ヲ
ニ神 戸市 電 従 業 員 ヲ集 会 セ シ メ、共 産 主 義 ヲ宣 伝 シ同 志 ヲ獲得 セ
力 セ ム コト ヲ期 シ、 爾 来 二週 間 目毎 ニ無 産者 新 聞 研究 会 名 義 ノ下
社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ、 深 ク之 ニ共鳴 シ益 々其 目的 達 成 ノ為 メ ニ努
本 タ ル 立憲 君 主制 ヲ撤 廃 シ、 無 産階 級 ノ独裁 政 治 ヲ期 スル 秘密 結
君 ﹂ ト題 スル檄 文等 ノ 交付 ヲ受 ケ、 之 ヲ熟読 シ テ同 党 カ我 国 ノ大
ノ ﹁檄! 労 働 者 諸君 、 農 民 賭 君 搾取 サ レ圧迫 セ ラ レタ ル 全 民衆 諸
年 同盟 発 行 ノ機関 紙 青 年 衛 兵 第 三号 及 日本共 産 党 中 央 委 員 会発 行
ナ ル コト ヲ推 知 シ同 年 二 月中 旬 頃被 告 荒 木金 太 郎 ヨリ 日 本共 産 青
月末 頃 自 宅 ニ於 テ 日本 共 産党 員 被 告 白 土 五郎 及 平山 喜 三 ト会 合 シ 、
一月頃 同 人 及被 告勢 野 常 次 ト共 ニ同 組 合機 関外 ニ化 学 ソ フト ノ組
ノ主 義 主 張 ヲ知 悉 シタ ル 上 之 ニ共 鳴賛 同 シ、 其 目 的 ノ達 成 ニ努 力
ム コト ヲ協 議 シ、 同 月 十 六 日及 三 月 二、 三 日頃 ノ 二回 同 従 業員 山
織 ヲ ナ シ、 右 奥 田宗 太 郎 方 ニ数 次 集 会 シテ 同組 織 ニ於 テ決 定 シタ
セ ム コト ヲ期 シ、 其 頃 奥 田 宗太 郎 等 ト神 戸市 内 外 ニ於 ケ ル護 謨 工
崎 吟 一、西 田 誠 一ヲ 自 宅 ニ招 致 シ テ読 書 会 ヲ開 催 シ、 又 同 月 二十
ニハ前 衛 党 ノ必要 ナ ル所 以 ヲ説 示 セラ レ、其 前 衛 党 カ 日本 共 産 党
場 ヲ担 当 シ同党 発 行 ノ檄 文 ノ配 布 等 ノ手 段 ニ依 リ 、 同志 ヲ獲 得 セ
日 頃 前 記荒 木 金 太 郎 ヨリ 交付 ヲ受 ケ タ ル青 年 衛 兵 並 ニ檄 文 等 ヲ同
右 白 土 五 郎 ヨリ国 際 共 産党 ノ 日本 問題 批 判竝 ニ無 産者 解 放 ノ為 メ
ム コト ヲ協 議 シ 又其 準 備 ト シ テ東 亜 護 謨株 式 会 社 、 太 平護 謨 株 式
従 業 員 脇武 雄 及 山 崎 吟 一 ニ交付 シ、 更 ニ同 年 二 三月 五、 六 日頃被 告
ル方 針 ヲ 同機 関 ニ反 昧 セ シ メテ、 組 合 運 動 ヲ振 興 セ ム ト努 力 シ左
会 社 等 ニ就 キ 工場 調査 ヲ為 ス ヘキ旨 ノ協 議 ヲ ナシ 、 又前 記被 告 奥
翼 的 教 養 ヲ受 ケ 、 又同 人 等 ヨリ 無産 者 解 放 ノ為 メ ニ ハ無 産 階 級独
田宗 太 郎 ヨリ 交付 ヲ受 ケ タ ル赤 旗 ノ下 ニノ檄 文 一部 ヲ東 亜護 謨 工
二号 及 ﹁ 総 選 挙 ニ際 シ労 農大 衆 諸君 ニ檄 ス﹂ ト題 ス ル檄 文各 一部
平 山 喜 三 ヨリ 交付 ヲ受 ケ タ ル日本 共 産党 中 央 機 関 紙赤 旗 第 一号第
ヲ其 頃 山 崎 吟 一ニ交 付 シ、 以 テ 日本 共 産党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行
場 ノ 職 工香 山 正 男 ニ交 付 シ、尚 同 年 二月 十 二 、 三 日頃 被 告広 畑惣
ニ関 シ協 議 ヲ為 スト共 ニ他 人 ヲ煽 動 シタ ル モノ ニシ テ、
太郎 、 石 原 伊 代 次 等 ト自 宅 ニ会 合 シ、 日 本 共 産党 神 戸 地 方所 属宣 伝隊 ヲ組 織 シ同 志 ヲ獲 得 セ ム コト ヲ図 リ 、 自 ラ宣 伝隊 ノ 一員 ト シ
誌 マルク ス主義 等 ヲ耽 読 シ、 共 産 主 義 ヲ抱 懐 シ労 農 大 衆 ノ指 導 者
ニシ テ労働 運動 ニ興 味 ヲ持 チ 之 ニ没 頭 シ 居 ル傍 ラ 無 産者 新 聞 、 雑
第 二十 四、 被 告野 口平 民 ハ神 戸 ヘリ オプ ロ セ ス印 刷 株式 会社 事 務 員
テ各 自 担当 ス ヘキ 場所 宣 伝 日程等 ニ関 ス ル協 議 ヲナ シ、 以 テ 同党 ノ目的 タ ル事 項 ノ実行 ニ関 シ協 議 ヲ ナ ス ト共 ニ他 人 ヲ煽 動 シ タ ル モ ノ ニシ テ、 第 二十 三、 被 告 辻 昌 志 ハ元 神 戸市 電 気 局 従 業 員 ニシ テ労 働 問 題 ニ興
タ ル前 衛 党 ノ必要 ヲ痛 感 シ 居 タ ル折 柄 、 昭 和 三年 二月初 旬 頃 被 告
ヲ獲 得 シ、 細 胞 ヲ組 織 セ ム コト ヲ指 令 シ 同 人其 旨 ヲ受 ケ テ来神 シ、
リ 茲 ニ被 告 三名 ハ同 月 二十 八日 頃同 人 ノ招 致 ニ依 リ、 同 市 五番 町
被 告 三 名 ニ対 シ神 戸 市湊 川新 開 地 某喫 茶 店 其 他 ニ於 テ個 々 ニ右 同
ヲ熟読 シ深 ク同 党 ノ政 綱 政 策 ニ共鳴 賛 同 シ同党 ノ 目的 達 成 ニ努 力
七 丁 目 尾花 喫 茶 店 ニ於 テ集 会 ヲナ シ、 更 ニ同 人 ヨリ同 同 盟 ノ主 義
盟 ノ目 的及 任 務 ヲ説 示 シ、 同 盟 ニ加 入 セ ム コト ヲ 勧誘 シタ ル ニヨ
セ ム コト ヲ期 シ、 同年 二 月末 頃 被 告荒 木 金 太 郎 ノ 依 頼 ニヨ リ 日本
主 張 ヲ脱 明 セ ラ レ其 情 ヲ知 悉 シタ ル 上深 ク之 ニ共 鳴 シ同 所 ニ於 テ
一号 及 ﹁総 選挙 ニ対 ス ル 日本 共 産 党 ノ声 明 書 ﹂等 ノ交 付 ヲ受 ケ之
共 産 青 年 同盟 ノ機 関 紙青 年 衛兵 第 三 号約 二十 部 ヲ坂 本留 治 方 ニ伝
直 チ ニ同秘 密 結 社 ニ加 入 シ、 神 戸地 方 ニ於 ケ ル 右 同盟 ソ細 胞 ヲ組
荒 木 金 太 郎 ヨリ日 本共 産 党 発 行 ノ前 示 政 治 テ ー ゼ同 機関 紙 赤 旗 第
達 シ 、 尚 同年 三 月初 旬 頃 同 市湊 川 新開 地 キ リ ンカ フ エー ニ於 テ奥
織 シ 広 畑惣 太 郎 其責 任 者 トナ リ 、 上級 機 関 トノ聯 絡 ヲ執 ル コト ト
シ其 細 胞拡 大 ノ方 針 ニ付 協 議 ヲ遂 ケ、 其 後 右 同盟 ノ機 関紙 青 年 衛
本 勲 及 同 党 員 石 田英 一郎、 坂本 留 治 等 ト共 ニ川 崎 造 船所 工場 内 ニ 於 ケ ル 工 場新 聞 発行 ニ関 ス ル協 議 ヲナ シ、 自 ラ其 印刷 出 版 ヲ引 受
兵 第 三 号及 同 号 外 等 ノ 過激 ナ ル 文書 数 部 ノ送付 ヲ受 ケ 、之 ヲ他 ノ
第 二 十 六、 被 告 池 田国 三郎 、 三 戸森 照 雄 、繁 山実 ノ三名 ハ敦 レモ旧
力 シ タ ル モノ ニシテ、
同 志 ニ配布 シ テ共 産 主義 ノ宣 伝煽 動 ヲ ナ ス ト共 ニ同 盟 ノ拡 大 ニ努
ケ 同 月十 日頃 工 場新 聞 狼 煙約 七十 部 ヲ作 製 シテ之 ヲ被 告 坂 本 留 治 ニ交 付 シ 、同 人 ヲシ テ同 造 船 所 関 係 ノ同 志 ニ配布 セシ メ、 以 テ同 党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ協 議 ヲ為 ス ト共 ニ他 人 ヲ煽 動 シタ ル モノ ニシ テ、
現 代 ノ社 会 組 織 ヲ変 革 ト ル コト ヲ熱 望 シ、常 ニ過 激 ナ ル言 辞 ヲ弄
全日 本 無 産 青 年 同盟 兵 庫 県支 部 ニ所 属 シ、予 テ共 産 主義 ヲ抱 懐 シ
シ、 無 産 者 ノ解放 ヲ絶 叫 シ居 タ ル モノ ニシテ 、被 告 池 田国 三郎 、
第 二 十 五、 被 告 広 畑惣 太 郎 、 坂 本 留 治、 荒 木 金 太 郎 ノ 三名 ハ前 掲 説 示 ノ 如 ク 日本 共産 党 員 ナ ル処
カ我 国 家 存 立 ノ大 本 タ ル立 憲 君 主制 ヲ変 革 シ、 私 有 財 産制 度 ヲ否
曩 ニ日本 共 産 党員 ノ養 成 ノ任 務 ヲ帯 ヒ同 党 ト同 シク我 国 ノ資 本 主
認 シ、 無 産 者 独裁 樹 立 ヲ目的 ト シ テ組 織 セラ レ タ ル秘 密結 社 ナ ル
三 戸森 照 雄 ハ敦 レモ 日本共 産 党 中央 機 関 紙赤 旗 、 日本共 産 青 年 同
立 憲 君 主 制 ヲ変革 シ、私 有 財 産 制 度 ヲ否 認 シ、 無 産 階 級 独裁 ノ樹
事 情 ヲ熟 知 シ ナ カ ラ、
盟機 関 紙 青 年 衛兵 其 他 同 党関 係 ノ檄 文 ノ配布 ヲ受 ケ、 日本 共 産 党
立 ヲ当 面 ノ目的 ト シ テ組織 セラ レ タ ル秘 密 結社 日本共 産 青 年 同盟
ノ指 導 ヲ受 ケ 同党 ト 緊 密 ナ ル聯 絡 ヲ保 チ 、我 国 家 存 立 ノ大 本 タ ル
カ 従 来 何等 ノ活 動 ナ ク萎 靡 シ テ振 ハサ リ シ ヨリ、 昭 和 三年 一月同
三、 勢野 常 次 、 荒 木 金 太郎 等 カ同年 三 月検 挙 ノ日本 共 産 党 事 件
一、 右 被 告 三名 ハ全 日本無 産 青 年 同 盟 兵 庫県 支 部常 任 委 員 平 山 喜
義 制 度 ヲ崩 壊 セシ メ共 産 主義 社 会 ヲ実 現 セ シ ムル理 想 ノ 下 ニ同党
関 西 地 方委 員 千石 竜 一等 ハ日本 共 産 党 ノ 再 建設 ニ刺戟 セ ラ レ同 党
ノ被告 人 ト シ テ検 挙 収容 セラ ルル ヤ、 代 ツ テ同支 部 ノ臨 時常 任
ト 同 一方針 ノ下 ニ其 陣 容 ヲ新 タ ニシ テ、 細 胞 ヲ基 礎 ト ナ シ再 組 織 ス ルヤ 、 同地 方 委 員臼 井 事 葛 野 友 太 郎 ニ対 シ神 戸 ニ於 テ右 同 盟 員
ナ ル文 書 ヲ秘 密 ニ出 版 シ、同文 書 中 ﹁戦 闘的 同 盟 員 諸 君 ニ檄 ス﹂
沢 通 六丁 目 旧 労働 農 民 党事 務 所 ニ於 テ ﹁同盟 ニ ユー ス﹂ 第 三号
盟 兵 庫 県 支 部 ノ崩 壊 ヲ防 止 セ ム コト ヲ共 謀 シ、 同 月九 日同 市 上
党 ノ目 的 タ ル事 項 ノ実 行 ニ関 シ同 盟 員 ヲ煽 動 ス ル ト共 ニ、 同 同
共 盟 会 事 務所 ニ於 テ共 産党 検 挙 ヲ攻撃 シ タ ル檄 文 ヲ配布 シ、 同
委 員 トナ リ 同年 四 月 七 、 八 日頃 神 戸市 東 雲 通 六 丁 目 少年 労 働 者
ノ実 行 ニ関 シ協 議 及 煽 動 ヲナ シタ ル モ ノナ リ。
員 三木 一夫等 ニ交付 シ、 以 テ敦 レ モ 日本共 産 党 ノ目 的 タ ル事 項
其 頃内 四部 ヲ同市 下沢 通 一丁 目無 産 者新 聞 神 戸 支 局 ニ於 テ同 盟
階 ニ於 テ右 原稿 ノ 原紙 切 リ ヲナ シ、 之 ヲ約 百 十 五 部 謄 写印 刷 シ
十 六 日頃 被 告 三 戸森 照 雄 カ同市 南 本 町 五 丁目 吉 川 製 米所 倉 庫 二
的 無産 青 年 諸 君 ニ訴 フ﹂ ト題 トル檄 文 ノ原稿 ヲ作 成 シ 、同 月 二
引 用 シ、 之 ヲ自 己 等 ノ意 見 ト シテ階 級 闘 争 ヲ激 発 ス ヘキ ﹁戦 闘
時 発行 ヲ禁 止 セ ラ レタ ル無 産者 新 聞 ノ社 説 ﹁共 産 党 ﹂ ノ 一節 ヲ
法 律 ニ照 ラ ス ニ本 件 ハ犯罪 後 ノ法律 ニ依 リ刑 ノ 変更 アリ タ ル ヲ以 テ、
ナ ル題 下 ニ、 去 ル 三 月十 五 日 田中 反 動 内 閣 カ全 国 検事 局 警 察 力
刑 法 第 六条 刑 法 施行 法 第 二条 刑 法第 十 条 ニ依 リ新 旧 法 ヲ比照 シ其 軽
ヲ総 動 員 シテ ナ シ タ ル検 挙 ハ、 臨 時 議 会 ヲ前 ニシ テ全労 農 政 党 ノ分 裂 ヲ意識 的 ニ行 ヒ、其 戦線 ヲ攪 乱 シ 労働 者 農 民 ノ 一切 ノ利
キ ニ従 ヒ処 断 ス ヘキ モノ ニシ テ、被 告 板 野 勝次 、 三宅 右 市 、奥 田 宗
太 郎 、 白土 五 郎、 広 畑惣 太郎 、 芝 先文 男 、 坂本 留 治 、 石 田英 一郎 、
モノ ニシ テ、 労農 大 衆 ヲ シテ永 久 ニ資 本 主義 ノ搾 取制 度 ニ束 縛
三 好 松 夫、 尾 関 久松 、 荒 木金 太 郎 、勢 野 常 次、 坪井 正 一、 平山 喜 三、
益 ヲ代 表 シ テ敢然 闘 フ唯 一ノ政 党 ナ ル 日 本共 産 党 ヲ狂 圧 シ タ ル
ニ屈 セ ス全 日 本無 産 青 年 同 盟 員 ハ班 確 立 ニ努 力 シ、 工場 従 業 員
四十 六 号治 安 維持 法 第 一条 第 一項 ニ、 新 法 ニ在 リ テ ハ、 昭 和三 年 六
近 江 長 五郎 、 高 丸 唯 一ノ所 為 ハ旧法 ニ在 リ テ ハ、 大 正 十 四 年法 律 第
シ、 劣 悪 ナ ル生活 ニ追 ヒ込 マント スル モノ ナ ル ヲ以 テ、 此 暴 圧
大 会農 村 青 年 大会 ヲ開 イ テ、治 安 維 持 法 即時 撤 廃 、帝 国 主義 反
月 勅 令 第百 二十九 号改 正治 安 維 持法 第 一条 第 一項 第 二 項 刑法 第 五 十
対 、 犠 牲 者 釈 放、 資 本 家 地 主 ノ政 府 ヲ倒 セ、 労 農 政 府 ノ樹 立 ヲ 決 議 シ官 憲 ニ反抗 ス ヘキ文 旨 ヲ記 載 シ、 其間 日本 共 産党 ヲ謳 歌
三 戸 森照 雄 、 繁山 実 ノ所 為 ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ、 大 正十 四 年 六 月法 律
四条 ニ各該 当 シ、 被 告 小 原健 一、角 田貞 雄 、花 井 徳 雄 、 稗 田隆 次 、
第 四 十 六号 治 安 維持 法 第 二条 第 三条 刑 法 第 五 十 四条 ニ、 新 法 ニ在 リ
奥 本 勲、 浜田 巳 之 助、 間 庭 実 、 砂 田喜 作 、 橋本 芳 太 郎 、 坂 田 三郎 、
二、 被 告 三戸 森 照雄 、 繁 山実 ノ 両名 ハ、 同年 五 月 一日頃神 戸 市湊
テ ハ昭 和三 年 六 月勅 令 第 百 二十 九 号改 正 治 安 維持 法 第 一条 第 二条 刑
シ共 産 主 義 ヲ宣 伝 シ テ同 志 ヲ煽 動 ス ヘキ 檄文 約 百 部 ヲ 作製 シ、
川 新 開 地 キリ ンカ フ エー ニ於 テ会 合 シ 、 前同 一目 的 ヲ 以 テ共 産
法 第 五 十 四条 ニ各 該 当 スル処 孰 レ モ旧 法 ノ刑軽 キ ヲ以 テ前 示旧 法 ノ
之 ヲ東 京、 大 阪、 京 都各 市 ニ於 ケル 旧 全 日本 無 産 青 年 同盟 本 支
主義 宣 伝 ノ檄 文 ヲ発 刊 セ ム コト ヲ協 議 シ、其 結 果 被 告繁 山 実 ニ
法 条 ヲ適用 ス ヘク、 被 告 奥 田 宗 太郎 ハ累 犯 ニ付 刑 法 第 五 十 七条 第 十
西 村 栄 助、 富 康熊 吉 、 八 田房 吉 、辻 昌 志 、 野 口平 民 、 池 田 国三 郎 、
於 テ 之 カ原 稿 起草 ヲ引 受 ケ 、被 告 三 戸 森 照雄 ニ於 テ之 カ印 刷 配
部 並 ニ兵 庫 県 支 部員 ニ配 布 シ
布 ヲ 引受 ク ル コト ニ決 定 シ、其 後 被 告 繁 山実 カ自 宅 ニ於 テ其 当
条 ヲ適 用 シ夫 々之 ヲ処 断 ス ヘキ モノ ト思 料 スル ヲ以 テ、 刑 事 訴訟 法 第 三 百十 二条 ニ則 リ主 文 第 二項 ノ 如 ク決 定 ス。 被告 石 原伊 代 次 前 記 日本 共 産党 ノ綱 領 政 策 ヲ承認 賛 同 シテ 右 結社 ニ 加 入 シ、 或 ハ協 議 ニ参 加 シ工場 細 胞 ノ建 設 ニ努 力 シ主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ タ リ ト ノ公 訴 事実 ハ同 被 告 人責 付 出 所 中 昭 和 三年 八月 二 十 四 日神
也
予審判事
神戸地方裁 判所
今 中
城
幸次郎
栄太郎
戸市 楠 町森鼻 病 院 ニ於 テ病 死 シ タ ル ニ依 リ 刑事 訴 訟 法 第 三 百十 五 条
謄 本
昭 和 三年 八 月 三十 一日
第 七 号 ニ則 リ主 文第 一項 ノ如 ク決 定 ス。
右 昭 和 三年 九 月五 日
裁判所書記
神戸地方裁判所
二二
奈良県山辺郡丹波市町字三島
(一九二八)
岡
崎
一 夫 当三十年
勇 吉
新潟県聯合会事務所内同聯合会主事
住居 新潟市東堀前通 一番町日本農民組合
本籍
同県高田市 馬出 町百九番地日本農民組合
新潟県中頸城郡水上村大字西条
( 東大農学部卒業)
住居
( 高等小学校 卒業)
新潟県聯合会 上越出張所内同出張所書記
新潟県中蒲原郡川東 村大 字笹堀 大 衆新聞記者
寺
一
当二十八年
武
当 二十六年
徳 治
当十九年
島
住 居 新 潟市東堀前通 一番 町日本農民組合新潟県聯合会事務所内
本籍
西 山
本籍 佐賀県西松浦郡曲川村字蔵宿丙三九九四番地
岡 崎 一夫 外 十 六 名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審 終 結 決 定 書
岡崎 一夫外十六名治安維持法違反被告事件予審終結決定書
予審 終結決定
昭和三年 ( 検) 第 三二号 本籍 東 京市赤坂区青山南 町四丁目二十 一番 地 住居 元新潟市 東堀通五番 町 日本農民組合新潟県聯合会専属弁護 士
本籍
新潟市東堀前通 一番町
( 東大独法科卒業歩兵伍長労働農民党 中央執行委員)
住居
日本農民組合新潟聯合会事務 所内 労働農民党新潟県支部聯合会書記長 佐 野
( 早大政経科三年受退学処分歩 兵上等兵)
野
健
一
当 三十 二年
口 伝兵衛
( 新潟師範学校卒業六週間現役兵労農党新潟県支部聯合会
新潟市下旭町百十番地
常任委員 )
本籍 同
渡 辺
同
上
新潟県長岡市草生津町
愛知県岡崎市松本 町甲 ノ 一
住居
日農組合県聯合会争議部長
本籍
星
衛
当 二十八年
野 重
( 高等小 学校卒業労農党県支部聯合会執行委員)
住居
孝
介
当三十二年
浅 井
(東京工学校 二年修業歩兵一等 卒関東電気労働組合本部執
東京電燈株式会社長岡出張所職工 行委員)
新潟県中蒲原郡大形村大字松崎
当 三十 二年
同
同郡 石山村大字馬越五百 八十番地
新潟県中 蒲原郡川東村大字中川新
( 新潟商業学校卒業労農党員元無産青年同盟員)
無 職
上
住居
本籍 住居 前
本籍
要 平
当三十五年
滝 沢
( 尋常小学校及補 習科 一年修了歩兵 一等卒労働農民党員)
日農組合県聯合会松崎支部長
上
住居 素 行
( 新潟師範学校卒業六週間現役兵労農党県支部聯合会執行 原
当三十二年
新潟県北蒲 原郡木崎村大字須戸 上
佐
当二十 八年
藤 佐藤治
(尋常小学校卒業労農党北蒲原郡西部支部書記)
日農組合県聯合会執行委員
住居 同
本籍
日農組合新潟県聯合会書 記
新潟県中 蒲原郡大江山村大字江 口
委員)
同
為治郎 当 二十四年
岡 田 新潟県中 蒲原郡新津町大字 満願寺百十二番戸
( 尋常小学校卒業無産青年同盟員)
日農組合県聯合会事務員
上
住居
本籍
本籍
本籍
長野県諏訪郡永明村三百九十二番地
住居 元新潟市関屋 二十番地 ノ 一
会津方
田
福 二
当二十七年
せ ん 当二十 一年
平 林
藤
( 東京外国語学校独文科卒業労働農民党員)
元永明村実業補習学校教諭
本籍 長野県諏訪郡中洲村字中金子 住居 新潟市旭町通二番町市営住宅 河合悦三内縁 無職
新潟県中蒲原郡十全村大字新屋
( 中洲小学校卒業元製糸 工場 工女)
本籍 同
上
住居
本籍 居
新 潟県 中 蒲 原 郡大 形 村 大字 松 崎
日 農組 合 県 聯合 会 松 崎 支 部幹 部
上
住居
(尋常 小 学校 卒 業 労 農党 員 )
川
直
当 三 十 一年
崎
当 二 十 七年
右岡 崎 一夫、 佐 野 勇 吉、 西 山 武 一、 藤 田 福 二、 平林 せん ニ対 スル治
安維 持 法 並 ニ出 版 法違 犯 、 寺 島徳 治 、 野 口伝兵 衛 、渡 辺 健 一、 原 素
行 、 星 野 重 衛、 浅 井孝 介、 滝 沢要 平、 佐 藤 佐藤 治 、安 中 作 市 郎、 稲
村 隆 一、 川 崎直 ニ対 スル治 安 維持 法 違 犯 、 岡 田為治 郎 ニ対 スル治 安
主
文
維持 法違 反 及放 火 各被 告事 件 ニ付 予 審 ヲ遂 ケ終 結決 定 スル コト左 ノ 如シ
被 告岡 崎 一夫、 佐 野 勇吉 、 藤 田 福 二、 平 林 せ ん ニ対 スル沿 安 維持 法
違 反並 ニ出 版 法 違 犯 、被 告 人 西 山武 一、 寺 島徳 治 、野 口伝 兵 衛、 渡
自作農
稲 村隆 一、 川崎 直 ニ対 スル治 安 維持 法 違 反 、被 告 人 岡田 為 治 郎 ニ対
理
由
テ弁 護 士 ヲ開 業 シタ ル カ、 夙 ニ社 会 科 学 ヲ 研究 シテ深 ク 共 産主 義
第 一、 被 告 人岡 崎 一夫 ハ大 正十 一年東 大 独 法 科卒 業 後 東 京市 内 ニ於
免訴 ス
ス。 被 告 人西 山 武 一 ニ対 ス ル出版 法 違反 ノ点及 被 告 人星 野 重 衛 ハ各
辺 健 一、 原 素行 、 浅 井孝 介、 滝沢要 平 、 佐 藤佐 藤 治 、安 中 作市 郎 、
( 村松中学校三年退学歩兵上等兵労農党員無産者新聞支
スル治 安 維持 法 違 犯 及放 火 各 被 告事 件 ヲ新 潟地 方裁 判 所 ノ公判 ニ付
局主任) 作市郎
安
一
中
北海道虻田郡倶知安町字岩尾別
隆
当二十七年 本籍
新潟県南蒲原郡三条町東裏館 日農組合県聯合会三条出張所主任
住居
稲 村
(早大政治科卒業歩兵補充兵労農党員)
組 合新 潟 県 聯 合 会 所 属弁 護 士 ト ナ リ テ新 潟 市 ニ来 住 シ、 市 内東 堀
ナ リ、 次 テ昭 和 二 年 二 月頃 被 告 人稲 村 隆 一ノ紹 介 ニヨリ日 木 農 民
ニ共 鳴 シ大 正 十 五 年 七 月頃 労働 農 民 党 ニ加 盟 シ テ中 央 執 行 委 員 ト
ノ寓 居 ヲ定 ムル ニ及 ヒ、更 ニ之 ト相往 来 シ テ新 潟 、長 野 両 県下
内 シ テ滞在 セ シ メ、 数 日後 立花 夫 婦 カ白 山 浦 二丁 目 ニ借 家 シ其
ヲ待 受 ケ、 前 以 テ斡 旋 シ置 キ タ ル学校 裏 町 一番 町小 田島 方 へ案
田 直 ヨリ麻 布 区 狸 穴 町某 家 ニ下 宿 スル山 本 ニ面 会 シク レタキ 様
リ タ ル 処 、労 働 評 議 会 ノ幹 部 ニシテ 日本 共 産 党 ノ 一幹部 ナ ル豊
(一) 昭 和 二年 八 月末 頃 上京 ノ際 芝 区所 在 労 働 農 民党 本部 ニ立 寄
ニ投 シ タ ル者 ニテ、 夙 ニ日本 共産 党 ニ加 盟 シ大 正 十 二年 ニ於 ケ
ル カ、 既 ニ高 校時 代 ヨリ社 会 科学 ノ研究 ニ没 頭 シ遂 ニ実 際運 動
大 経済 科 二 年 ノ際 退 学 シ 日本 農 民組 合 京 都支 部 ノ主 事 ト ナ リタ
任命 派遣 セラ レタ ル河 合 悦 三 ノ変名 シ タ ル者 ニシ テ、 同 人 ハ京
( 三 ) 前 記 立 花 ハ日本 共 産 党 本 部 ヨリ 信越 地方 オ ルガ ナ イ ザ ー ニ
ヲ目 的 トシ タ ル 日木 共 産 党 組織 ノ拡 大 地 方機 関 ノ設置 、 同 機 関
申 伝 ヘラ レ、 其 両 三 日中 之 ヲ訪 問 シ タ ル ニ山 本 ヨリ東 京 府 下 ニ
ル共 産 党 事 件 ノ残党 員 並 ニ福 本 和夫 一派 ト世 界 共 産党 ノ 一支 部
紙 ノ秘 密出 版 等同 党 ノ目 的実 行 ノタ メ協 議計 画 ヲ ナシ、
本 拠 ヲ 有 シ我 建国 ノ大本 タ ル君 主 制 ヲ撤 廃 シ 無産 階 級 ノ独 裁 私
ナ ル 日本 共 産 党 ノ再 組織 ヲ劃 策 シ、 山 形 県五 色 温 泉 ニ於 ケ ル立
通 五番 町 ニ 一戸 ヲ構 フル ヤ労 働 農 民党 新 潟 県 支 部 聯 合会 事 務 所 ヲ
有 財 産 ノ否 認 ヲ最 大 眼 目 ト ス ル共 産 主 義社 会 ヲ、 革 命 ニ因 リ 実
党 大会 後 中 尾 勝男 ト共 ニ日本 共 産党 ノ代 表者 ト シ テ昭 和 二年 一
之 ニ移 シ 一部無 産 階 級 ノ タ メ努 力 シ 居 タ ル者 ニシテ 、
セラ レ、 且 之 ニ入 党 シテ新 潟 県 下 ノ情勢 報 告 並 ニ中 央 ト ノ連 絡
現 セ ン コト ヲ目 的 トナ ス秘密 結 社 日本 共 産 党 ノ主 義 綱領 ヲ説 示
(二) 昭 和 二年 十 二 月中 芝 区協 調 館 ニ開 催 セラ レタ ル労展 党 第 二
シ前 記 ノ如 ク 中央 ヨリ任 命 セラ レ新 潟 長 野両 県 ヲ目的 ト シ テ組
大 土地 ノ無 償 没 収等 十 三項 目 ノ決 定 ヲ 得 テ、 同 年 十 一月頃 帰 朝
綱領 ニ代 ル ヘキ当 面 ノ ス ローガ ン君 主 制 撤 廃、 無 産 階 級独 裁 、
方 勧 説 委 嘱 ヲ受 ケ直 ニ之 ニ賛 同 承 諾 ヲ為 シ該 秘密 結 社 ニ加 入 シ
回全 国 大 会 ニ出 席 シタ ル 際、 某 青 年 ノ取 次 キ タ ル書 面 ニ従 ヒ木
ニコ ムミ ンタ ー ン幹 部 ノ批 判 ヲ受ケ 其 ノ誤謬 ヲ指 摘 セラ レ テ、
郷 区 弓 町 二 丁目 日本 共 産党 幹 部 喜 入 虎 太 郎方 ニ赴 キ 同幹 部 中 尾
月 頃出 発 露 都 モ スク ワ ニ赴 キ 、次 テ入 露 シタ ル福 本 等 数名 ト共
勝 男 ニ面 接 シ、 同 人 ヨリ下 谷 区 竹 町 辺 ニ下宿 スル岡 ( 河合悦三
山本 、 西 川 、 等 ノ変 名 ヲ使 用 シ両県 ニ於 テ巧 ニ戦 闘的 農 民 労働
織 運 動 実 行 ス ヘク岡 崎 一夫 ト相 謀 り来 越 シ、 立花 、 岡、 佐 藤 、
テ党 員 ト ナ リ、
ヲ指 ス) ヲ訪 問 シ ク レタ キ様 伝 ヘラ レ直 ニ之 ヲ訪 ウ テ、 岡 ヨリ 立花 カ 本 姓 ナ ル コト並 ニ明年 一月 初旬 新 潟 市 ヘ赴 ク ヘキ旨 ノ談
ノ 勧誘 ヲ為 シ所謂 中 心指 導 者 ト シ テ活 躍 シ タ ル者 ナル カ、 被告
人 岡崎 一夫 ハ右河 合 悦 三 ト同年 一月 二 十 日過 頃 迄 ノ間 ニ其 組織
者 ニ接 触 シ、 以 テ過 激 ナ ル党 秘密 文書 ヲ 頒布 ス ル ト同時 ニ入党
テ同 人 ト其 ノ来 越 ニ付 打合 ヲナ シ立花 カ平 林 せ んト 内縁 ヲ結 ヒ
方針 ニ付 、
話 アリ 、更 ニ昭 和 三 年 一月初 頃 上 京 シタ ル 際再 ヒ立 花 ヲ訪 問 シ
テ同 月 十 日新 潟 市 へ来 リ タ ル所 予 定 ノ如 ク古 町通 某 喫茶 店 ニ之
(イ) 新 潟県 ハ工場 少 ク農 民 運 動 盛 ナ ル処 ナ レ ハ貧 農 ヲ モ軽 視 ス ヘカ ラ サ ル コト。
シ、 河 合 夫 妻 ニ於 テ謄 写 器 用 紙其 他 必要 ナ ル諸 材 料 ヲ購 入 シ、
産党 信 越 地 方 機 関 紙赤 色 信越 ト題 スル秘 密 出版 物 ノ発行 ヲ計 画
写版 原紙 ヲ切 り 、被 告 人 平林 せ ん ハ印 刷 ヲ担当 シ ( 平林 ハ 一部
互 ニ掲 載 記 事 ノ資 料若 ク ハ原 稿 ヲ提 供 シ又被 告 人 藤 田 福 二 ハ謄
カ否 力 行 動的 ナ リ ヤ否 ヤ ヲ 基準 ト シ、大 衆 団 体 ニ於 ケ ル地 位 、
(ロ) 労働 者及 貧 農 ヲ取 入 ル ル ニ付 テ ハ、 規 律 統 制 ヲ厳 守 ス ル
ノ原稿 ヲ書 キ タ ル コト アリ )相 協 力 シ テ、 同 月中 ヨリ 三 月十 日
信越 第 一号 乃 至 第 八号 及 二種 ノ 号外 ヲ毎 号 五 六十 部 宛該 謄 写 器
過 頃 迄 ノ間 ニ新 潟 市白 山 浦 二丁 目 河合 悦 三 ノ寓 居 ニ於 テ、 赤色
意 識 ノ明 確等 ニ重 点 ヲ置 カ サ ル コト 。 (ハ) 大 衆 団体 ノ幹 部 有力 者 ナ ル関 係 ヨリ離 レ闘 争 ノ 過 程 ニ於 テ有 能 分 子 ヲ見 出 シ訓 練養 成 ス ル コト。
其 第 一号 ハ創 刊 号 ト称 シ同 紙 カ 労働 階 級 全部 ノ利 益 ヲ代 表 ス
ヲ使用 シ連 続 シテ 秘密 ニ印 刷 発行 シ、
ニ対 ス ル闘 争 ヲ 激 発 シ、 其 ノ先頭 ニ立 チテ 駒敢 ニ戦 ヒ此 闘 争 過
ル革 命 的 前 衛党 則 チ 日本 共 産党 ノ地 方 機 関 紙 ニシ テ資本 家 地 主
シ テ岡 崎 ヨリ被 告 人 稲村 隆 一、 西 山 武 一、 佐 野 勇吉 、佐 藤 佐 藤
等 三 大 準 則 ヲ協 議 決 定 シ、 先 ツ急 速 入党 セシ メ得 ル有 能 分 子 ト
ノ闘 争 経 歴運 動 ニ於 ケ ル現 在 ノ地 位 生 活程 度 、家 族関 係 、 性 格 、
治 、 滝沢 要 平 、 浅 井 孝 介 ノ 六名 ヲ河 合 ニ推 薦 シ、 右各 自 ノ過 去
野 口伝 兵 衛、 岡 田 為 治郎 ヲ モ 同様 勧 誘 シテ加 入 セシ メ、 猶 自 ラ
全 国的 結 果 ニ付 批 判 シ、 併 セテ 労農 革命 政府 ニアラ サ レ ハ土 地
政党 投 票等 ヲ叙 述 比較 シ、 無 産党 ノ 不成 績 ナ リ シ原 因 ヲ尋 ネ又
第 二 号 ハ総 選 挙 批判 号 ト称 シ新 潟長 野 両 県各 区 ノ選 挙状 況 各
ロ レタ リ ア独 裁 ノ実 現 ヲ期 スル旨 ヲ 声明 シタ ル記 事 其他 ヲ、
高 木 ト 仮 称 シ岡 田 ヲ江川 ト変 名 セ シ メテ之 ヲ伝 令 ニ採用 シ、 以
没 収、 小 作 人 ヘノ分与 、 八時 間 労 働 、失 業 者国 庫 補 証、 高 度 ノ
程 ニ於 テ戦 闘 分 子 ヲ発 見 シ、党 ニ組 織 ス ヘク 且闘 争 ヲ指 導 シプ
テ幹 部間 文 書 等 ノ取 次 ヲ ナ サ シ メ或 ハ市内 学 校 町 通 二番 町佐 藤
累 進 課 税等 ノ実 行 ハ絶 対 不 能 ナ ル旨 ノ記 事 等 ヲ、
才 能 等 ヲ 告 ケ、 更 ニ岡崎 ニ於 テ稲 村 、 佐野 ヲ引 受 ケ 二 月 上旬 頃
勘 六 ヲ河 合 ノ ア ド レ スト定 メ テ通 信 ノ安全 ヲ図 リ 、 又其 ノ前 河
右 両名 ニ対 シ入 党 勧 誘 シテ承 諾 セ シ メタ ル ノ ミ ナラ ス、 被 告 人
合 カ新潟 県 組織 テ ーゼ ヲ作 製 スル迄 ノ間 ニ、 岡 崎 ハ河合 ト自 己
最 悪 ノ敵 ナリ 、 労 働者 農 民 ハ民 主 共 和制 ノ樹 立等 十 三 項 目 ヲ要
第 三 号 ニ ハ 一切 ノブ ル ジ ヨア政党 ニ反 対 シテ田 中 内 閣 ハ当 面
求 スト テ 君主 制 撤 廃以 下 之 ヲ列 挙 シ、又 内 閣倒 壊 ノ タ メ 一切 ノ
及 佐 野 ヲ 新潟 、 西 山 ヲ中 蒲 原郡 、 稲 村 ヲ三条 町 、 浅 井 ヲ長 岡 市 、 佐 藤 、 滝沢 ヲ其 居 村 方面 ノ各 地 区 責 任 者 ト内 定 シ党 目的 ノ実 行
メ準 備 会 開 カ レ 工場 細 胞確 立 ヘノ第 一歩 踏 出 サ レタ ル旨 ノ記 事
無 産 党 ハ 一致 シ テ戦 フヲ要 ス ル旨 ノ記事 、 新 潟 鉄 工所 組織 ノ タ
ニ必 要 欠 ク ヘカ ラ サ ル組織 ノ確 立 ニ付 協 議 ヲ ナ シ、
議 シ テ、 日 本共 産 党 ノ主 義 主 張 ヲ宣 伝 ス ルト同 時 ニ党 員 ノ増 加
等 ヲ、
(四) 昭 和 三 年 二 月中 被 告 人 岡 崎 一夫 ハ河合 悦 三、 佐 野 勇 吉 ト協
ヲ計 ルタ メ普 ク階 級 闘 争 者 ニ閲読 セ シ ム ル目的 ヲ以 テ 、 日本 共
的 突 撃 ヲ以 テ迫 リ来 ルト キ農 民 組 合 カ 数 個 ニ分 裂 シア リ テ ハ十
第 四 号 ニハ団 結 ト組織 ト カ無 産者 唯 一ノカ ニシ テ地 主 カ決 死
ヲ闘 争 ニ奮 起 セシ ム ヘキ旨 、其 ノ他 裁 判所 ハ資本 家 地 主 ノ モノ
化 セ ヨ、 又 工場 ヲ党 ノ要 塞 ト シ日 常 ノ小 問 題 ヲ モ捉 ヘテ労働 者
大 衆運 動 ト個 人 的 テ ロリ ズ ムト ノ結 合 ニ ヨリ テ農 民 運 動 ヲ革 命
旨 、白 紙 号 外 ニ ハ新 ニ朝鮮 共 産党 員 三 十余 名 投 獄 セラ ル世 界 ノ
ヲ救 フ唯 一ノ道 ナ リ、 耕作 権 確 立 ノ真 意義 ハ土 地 ノ没 収 ニアル
粒 タ リ共 納 ムル 必要 ナ シ、 地 主 ヨリ 土 地 ヲ無 償 没 収 セ ヨ是 農 民
又 黄 紙 号 外 ニ ハ米 ハ小 作 人 カ汗 ト脂 テ作 リ タ ル モノ地 主 ニ 一
( 第 九 号 ハ藤 田 カ原 紙 ヲ切 り タ ル儘 発覚 シ印 刷 スル ニ至 ラ ス)
ナ リ陳 情 ナ ト セ ス ニ抗 議 シ ロ。 ノ記 事等 ヲ、
分 ニ戦 フヲ得 ス、 須 ク 支 配階 級 ノ分 裂政 策 及 堕落 幹 部 ヲ共 ニ排 除 シ テ 一切 ノ 組合 ハ合 同 シ地 主 ト徹 底 的 ニ戦 フ ヘキ旨 、其 他家 屋 税 戸 数 割 等 ノ撤 廃各 種 運 動 ノ原動 力 ハ共 産党 ナ ル旨 ノ記 事等 ヲ、 第 五 号 ハ製 糸女 工号 ト称 シ長 野 県 諏 訪 ノ女 工 ヨリ長 文 ノ 送付
共 産党 員 ハ皆 兄 弟 ナ リ 、殊 ニ朝鮮 ノ党 員 ト ハ断 ツ ヘカ ラ サ ル重
ア リ其 儘 掲 載 シ テ、 ﹁十 二 万 ノ女 工諸 姉 ニ訴 フ﹂ ト テ 同 題 下 ニ 製 糸 工 場内 部 ノ 状況 ヲ詳 記 シ、 資本 家 ニ搾 取 セラ ルル女 工 ノ不
争 議 ニ誘 導 ス ヘキ 矯 激 ナ ル煽 動 的字 句 ヲ羅 列 シタ ル カ、 右 ノ内
ノ変 革、 所 有 権 否 認 等 主義 宣 伝 ノ文 字 或 ハ労働 者 農 民 ヲ暴動 的
シ、 且毎 号 其 記 事 ヲ日 本共 産 党 ノ ス ローガ ント 結付 ケ タ ル国 体
縁 アリ速 ニ釈 放 ノ大 衆 的運 動 ヲ起 サ サ ル ヘカ ラ サ ル旨 ヲ各掲 載
平 不 満 、 制 度 設備 ノ改 廃 、 自 由 ノ許 与 等 二十 項 目 ノ要 求 ヲ掲 ケ 、 最 後 ニ団 結 シ テ資 本 家 ト戦 フ ヘキ旨 ノ記 事 等 ヲ、
ニシ テ、 又 最 モ露 骨 ニ法 律 カ地 主 ノ味 方 ナ ル コト ヲ表 示 ス ル モ
岡 崎 ヨリ第 二 号中 総 選 挙 ノ批 判 ニ付 テ新 潟 県 ニ関 スル モ ノ其 他
第 六 号 ハ小 作 争 議戦 術 号ト 称 シ 立入 禁 止 ハ地 主 ノ最 後 ノ手 段
ノナ リ、 此 争 議 ヲ有 利 ニ解決 ス ル ニ ハ法 廷戦 以 外 大衆 運 動 ノ威
下 ニ於 ケ ル党 員 及 地 方 優 良分 子 ニ配布 セ シ メ、 新 潟県 下 ニ於 テ
力 或 ハ個 人的 テ ロリ ズ ムノ新 戦 術 ニヨル ヘク、 犠 牲者 救 済 演 説
モ後 記 ノ如 ク党 員 及 戦 闘 的 農 民労 働 者 ニ手 交 又 ハ郵 送 シ テ其 目
シ、 又毎 号 数十 部 ヲ長 野 県共 産 党 員 上 条寛 雄 等 ニ郵 送 シ テ同県
第 七 号 ニ ハ選 挙中 ニ加 ヘラ レ タ ル弾 圧 ヲ 見 セ付 ケラ レタブ ル
的 達 成 ヲ企 図 シ、 被 告 人 岡 崎 一夫 ハ毎 号 二十 部 以 内 ヲ河 合 ヨリ
第 三号 第 四 号 第七 号 及 黄 紙 号 外所 載 ノ各 記事 一部 ノ材 料 ヲ供給
ジ ヨ ア政府 ノ 正 体 ハ労 農 大 衆 ヲ極 度 ニ憤 激 セ シ ム。 工場 ニ、 農
受 取 り同 号 外 及中 央 機 関 紙 赤 旗、 党 パ ン フ レツト其 他 ノ党 文書
会 、 自 衛隊 、 流 言 被検 挙 者家 族 大 会 等 ハ孰 レ モ必 要 ナ ル旨 ノ記
村 ニ、 ブ ルジ ヨア政 府 倒 壊 ノ大 衆 的 示威 運 動 ヲ組 織 シ労働 者 農
事 等 ヲ、
民 ノ民 主 的 独 裁 ヲ樹 立 ス ヘキ旨 、 其 他 労 働 者 農 民 ノ生 血 ヲ 啜 ル
ト 共 ニ稲村 、 佐 野 、 岡 田 、 野 口、 原 、渡 辺其 他 ニ直 接 又 ハ間接
( 五) 被 告 人 岡 崎 一夫 ハ被 告 人 佐 野勇 吉 ニ対 シ県 下 ニ於 ケ ル 工場
ニ交付 シテ 秘 密 ニ之 ヲ 両県 下 ニ頒布 シ、
軍 国 主 義 ニ反 対 セ ヨト題 ス ル記事 等 ヲ、 第 八号 ニ ハ全 運動 ノ基 本 ヲナ シ原 動 力 ヲ ナ ス細 胞 ノ活 動 ヲ活 発 ナ ラ シ メ小 作 争議 ヲ暴 動 ニ迄発 展 セ シ ムル コト ニ主 力 ヲ注 キ、
調 査 ヲ依 頼 シ、 河 合悦 三 モ亦 藤 田 福 二 ニ同 様 依 頼 シ テ 工場 細 胞
共 産 党 ノ組織 ト政 策 等 ト 題 スル パ ン フ レ ツト及 中 央機 関 紙 赤 旗
爾 来 三 月中 旬 迄 ノ間 ニ赤色 信 越 第 一号 乃 至 第七 号 各 数部 及 号 外
リ入 党 ノ手 続 ヲ 了 シタ ル旨 申 伝 ヘラ レ加 入 シ テ其 党員 ト ナリ 、
赤 旗 第 二、 三 号 各 二部 新 潟県 組 織 テー ゼ其 他 党 文 書ヲ 岡 崎 ヨリ
第 一号 各 一部 ヲ 交付 セラ レ、更 ニ二月 上 旬 岡崎 方 ニ於 テ同 人 ヨ
一準 備 会 ヲ開 キ被 告 人岡 崎 、 佐 野 、原 、野 口、渡 辺 、岡 田 及 同志
受 領 シ、其 内 ヨリ 星野 重 衛 、大 泉 兼 蔵 、吉 田兼 治 、新 潟鉄 工所 職
組 織 ヲ 画策 シ、 工場 労 働 組 合 組織 ノ タ メト 称 スル合 法 的 名義 ニ
伊地 知 秀隆 等 出 席 シ テ、 共 産党 ノ 目的 タ ル組織 ノ実 行 ニ関 シ 協
工 小 林 熊 四郎 、 橋 崎 竜 雄其 他 無 産青 年 同 盟 加 入者 等 ニ赤 色 信越
籍 口シ テ、 昭 和 三年 三 月 一日同 八 日同 十 二 日 ノ各 夜 岡 崎 方 ニ第
議 ヲ重 ネ、 専 ラ 主 力 ヲ新 潟 鉄 工所 ニ集 注 ス ヘク 且 三 月十 五 日 ノ
等 ヲ手 交 又 ハ郵 送 シ テ共 産 主義 ノ宣 伝 並 ニ党 員 ノ増加 ヲ 企画 シ、
(二) 昭 和 三 年 二 月初旬 岡 崎方 ニ於 テ日 本共 産 党 地 方機 関 紙 発行
定 休 日 ヲ利 用 シ テ岡 崎 方 ニ職 工 ノ座 談 会 ヲ 開 キ、 以 テ各 職 工 ヨ
ニ関 ス ル協 議 ヲ受 ケ、 直 チ ニ賛 同 シテ 掲載 材料 ノ供給 ヲ諾 シ、
リ エ場 ニ於 ヶル 不平 、 不 満 ヲ聴取 シ タ ル上 之 ヲ糾 合 シ テエ場 細 胞 ノ確 立 ヲ策 ス ヘク、 又 会 合者 ハ数 組 ニ分 レテ職 工 ヲ訪 ネ 座談
家 屋 税 等 ノ撤 廃運 動 ヲ起 セ ノ記 事 、 第 七 号 ノブ ルジ ヨア議 会 ヲ
爾 後 赤 色 信越 第 二号 ノ内総 選挙 批 判 ノ記事 中 ノ幾 部 、第 三号 ノ
ブ ツ壊 セ ノ記事 中 数 字 統 計、 第 八号 ノ内村 長 排 斥 ノ村 民 大 会 ヲ
会 出 席 ヲ 勧誘 スル ニ決 シ、 佐 野其 ノ他 ノ会 合 者 ハ新 潟 鉄 工所 職
第 二 、被 告 人 佐 野 勇吉 ハ大 正 十 五年 頃 ヨリ社 会 科学 ノ研 究 ニ志 シ 、
開 ケ等 ノ記 事 材 料 又 ハ原 稿 ヲ岡 崎 ノ手 ヲ 経 テ河 合 悦 三 ニ交 付 シ、
内 労 働 者 ヲ闘 争 ニ振 ヒ立 タ セル問 題 ハ何 カ、 其 ノ他第 四号 ノ内
又 同年 頃 ヨリ肺 患 ニ岡 サ レタ ルカ 、早 大 三年 ノ折 、安 部 、大 山 両教
工橋 崎 竜 雄 外 数名 ヲ其 ノ居 宅 ニ訪 問 シテ 出 席 方 勧誘 シ、大 部分
授 ノ留 任 運 動 問題 ニ連 座 シ テ退 学処 分 ヲ受 ケ 、 之 カ為 メ社 会 ニ容
相 協 力 シテ前 記 ノ如 ク 第 一号 乃 至 第 八 号 ヲ秘 密 ニ出版 シ テ新 潟
承諾 ヲ得 タ ル モ十 五 日早 朝 総検 挙 ニ会 ヒ座 談 会 ヲ開 ク ニ至 ラ ス、
レラ レサ ル ニ至 リ シ ヨリ 共 産 主義 的 思 想 ヲ 抱持 シ テ実 際 運 動 ニ転
長 野 両 県 下 ニ之 ヲ頒 布 シ、
(三) 被 告 人岡 崎 一夫 ノ依 頼 ニ依 リ県 下 工場 ノ調 査 ヲ ナ シ テ報 告
シ、 昭 和 二年 十 月中 被 告 人 稲 村 隆 一ノ紹 介 ニテ 新潟 市 へ来 リ 労働 農 民 党 ニ加 盟 シ、同 党 新 潟 県 支部 聯 合 会 書 記長 ニ任 命 セラ レ、 被告
ニ出 席 シ テ協 議 ニ関 与 シ、 同 会 合 ノ決 定 ニ基 キ 単 独 ニテ新 潟鉄
工 所 職 工橋 崎 竜 雄 、 小林 熊 四郎 ヲ居 宅 ニ訪 問 シ 、更 ニ被 告 人岡
シ、 又 工場 細 胞 組織 ノ目 的 ヲ以 テ第 一準備 会 ヲ岡 崎方 ニ開 キ之
田 為 治 郎 ト共 ニ復 又橋 崎 ノ外 林 一郎方 ニ赴 キ 三 月十 五 日 岡 崎方
人岡 崎 一夫 等 ト相 往来 シ テ無 産 階級 運 動 ニ従 事 シタ ル モ ノナ ル カ、
日本 共 産 党 ニ関 ス ル談 話 アリ 暗 ニ入 党 ヲ慫 慂 スル如 キ 口吻 ナ リ
(一) 昭 和 三年 一月 二十 二 日 頃夜 岡 崎 方 へ赴 キ タ ル際 、同 人 ヨリ
シカ 、 被 告 ハ労 農党 力 目 覚 シキ 活 躍 ヲ ナ サ ン ニ ハ極 左翼 ナ ル 日
ノ座 談 会 ニ出 席 方 勧 誘 シ テ其 承 諾 ヲナ サ シ メ、
第 三、 被 告 人 藤 田 福 二 ハ東 京 外 国 語学 校 独 文 科卒 業 後長 野県 諏 訪 郡
︹ママ︺
本 共 産 党 ニ加 入 ス ル ニ如 カ スト思 惟 シ、 其 主義 綱 領 ニ賛 同 シ テ 入党 希 望 ノ意 嚮 ヲ告 ケ タ ル処 、 同 月 二十 四五 日頃 岡 崎 ヨリ 日本
永 明 村 立実 業 補 習 学校 教 諭 奉職 中 社 会 科 学 ノ 研究 ニ耽 り、 且 杉 岡
ニ前 叙 ノ如 ク赤色 信 越 第 一号 乃 至第 九 号 迄 及 号外 二種 其 他宣 伝
借 家 シ テ印 刷 器 具 材 料 ヲ河 合 ヨリ受 取 リ 、 三 月 二十 日頃 迄 ノ間
ビ ラ等 ノ謄 写 版 原紙 ヲ右 二ケ所 ノ住 所 ニ於 テ鑢 鉄 筆 等 ノ器 具 ヲ
季 雄 ノ仮名 ヲ使 用 シ テ労 働 農 民 党 ニ加 入 シ、 従 兄 弟 上条 寛 雄 等 卜
(一) 昭 和 二年 十 二 月中 上条 寛 雄 ( 長野 県 ニ於 テ有 力 ナ ル日 本 共
共 ニ同党 ノ タ メ尽 力 シ居 タ ル処 、
スル ニ至ラ ス)秘 密 ニ連 続 発行 シ テ河 合 等 ノ手 ヲ経 信越 二県 ノ
使 用 シ テ切 リ 、河 合 等 ト共 力 ノ 上何 レ モ多 数 ( 但 第 九 号 ハ印刷
同 志 ニ之 ヲ頒 布 シ、
産党 員 ) ヨリ 無 産階 級 ノ 一人 ト シテ暴 圧 ニ屈 セサ ル決 心 アリ ヤ ヲ問 ハ レ、 又 前 衛党 ト大 衆 党 ト ノ関係 ヲ告 ケラ レタ ル後 、前 衛
治 、川 崎 直 等 ノ同志 ヨリ其 状況 ヲ聴 取 リ報 告 シ、殊 ニ翌十 九 日夜
ル検 挙 状 況 調 査 ト シ テ木崎 及 松 崎 方 面 ニ赴 キ、 被 告 人佐 藤佐 藤
之 ヲ同 人 ニ交 付 シ、 又同 人 ノ意 ヲ受 ケ 三 月十 八 日曩 ニ突 発 シタ
二 日頃 上条 ノ 紹 介 ニヨリ 、同 人妻 ノ実 家 ( 諏訪 郡 平 野 村 ) ニ於
河 合 ノ命 ニヨリ松 崎 及 下山 方 面 ニ密行 シ ﹁ 労農党、 農 民 組 合 ヲ襲
( 三 ) 河 合 ヨリ 工場 調 査 ノ依 頼 ヲ受 ケ 統 計表 報 告 書 等 ヲ謄 写 シテ
テ 立花 ( 河 合 悦 三) 卜会 見 シ、 社 会科 学 ニ関 スル読 書 ノ範 囲 及
撃 シタ 官 憲 ヲ ヤ ツ ツケ ロ、検 束 者 ヲ即時 釈 放 シ ロ、フラ チ極 マル
党 ノ 一人 カ近 々東 京 ヨリ来 ル ニヨリ面 会 ス ヘキ様 勧 メラ レ日 本
其 ノ感 想 ヲ質 サ レ、 更 ニ二月 七 、 八 日頃 上 条 ノ通 知 ニヨリ 上諏
家 宅 捜索 ﹂等 ノ宣 伝 ビラ ヲ電 柱 等 ニ多 数貼 付 シ テ同志 ヲ煽動 シ、
共 産 党 政 治 テー ゼ草 案 ヲ借受 ケ タ ル カ、 昭 和 三年 一月二 十 一、
リ無 産 階 級 ノタ メ活 動 ス ル ノ覚 悟 ヲ問 ハレタ ル 上 日本 共 産党 員
タ ルヲ好 機 ト シ、 無 断 工藤 方 ヲ出 テ テ伊 藤 千 代 子 カ同 棲 スル内 縁
八 日 姉 ノ縁 家 東 京 市 外大 森 海 苔 商 工藤 今 朝 雄 方 へ家 事 手 伝 ニ行 キ
趣 味 ヲ感 シ、 昭 和 二年 十 一月 中 工場 ヨリ請 暇 帰 宅 シ タ ル モ十 二月
ケ タ ル上条 寛 雄 ヨリ 社 会問 題 、 工場 問 題 等 ニ付 説 話 ヲ受 ケ 益 々其
伊 藤 千 代 子 ヨリ 工場 労働 問題 ノ説 明 ヲ聴 キ、 又 同 人 ヨリ紹 介 ヲ受
東 英 社 全製 糸場 ニ女 工 ト ナ リ作 業 ニ従 事 中 、 親 族 ナ ル女 子 大学 生
第 四、 被 告 人 平林 せん ハ居 村小 学 校 卒業 後同 郡 湖 南 村大 字 南 真志 野
訪 町旅 人宿 竜東 館 ニ於 テ岡 ト 変名 シ タ ル河 合 ト会 見 シ、 同 人 ヨ
ト シ テ採 用 ス ヘキ旨 ノ談 話 アリ シ カ、 被 告 ハ其 主 義 目 的 ニ賛 同 シ テ即 座 ニ承 諾 ノ旨 ヲ答 へ、 其 際 立花 ヨリ 党 パ ン フ レ ツト 一部 ヲ貰 受 ケ党 員 ト シ テ加 入 スル ニ至 リ、爾 後 二 月中 二回自 ラ 上条 ノ ア ド レ スト ナ リ テ河 合 ヨリ中 央 機 関 紙 赤 旗第 二号 二十部 其 他 党 文 書 ノ送 付 ヲ受 ケ テ 之 ヲ 上条 ニ交 付 シ 、 同人 及 山崎 穏 ノ 二名 ト 協 議 シ テ該 赤 旗 ヲ同 地 方優 良 分 子 ニ配布 シ以 テ主義 ノ宣 伝 ニ 努 メ、 (二) 昭 和 三年 二月 二 十 三 日 上諏 訪 町 鶴 屋 旅館 ニ於 テ河 合 ニ会 ヒ、
ヨリ 三 田四 国 町 工場 労 働 組 合評 議会 事 務 所 ニ行 キ テ雑 役 ニ従 事 シ
タ ル カ、 千 代 子方 ニ於 テ同 人 ノ紹介 ユヨリ 会見 シ タ ル井 上 ( 河合
市 外 新大 久 保 日本共 産 党 員 浅 野晃 方 ニ走 リ、 更 ニ同夫 妻 ノ斡 旋 ニ
行 動 ヲ共 ニス ル タメ 、 直 チ ニ教 職 ヲ辞 シ テ翌 二十 四 日相 携 ヘテ
悦 三 ) ヨリ 労 働問 題 ノ タ メ地 方 へ赴 ク 者 ナ リ ト テ結 婚 ヲ 申 込 マレ
新 潟 市 ニ於 テ 日本 共 産党 地 方 機 関 紙 秘 密出 版 ノ計 画 ヲ知 リ之 ト
新 潟 市 ニ来 リ数 日間水 野館 ニ滞 在 シ、 次 テ関 屋 二十番 地 ノ 一 ニ
旬 頃 ヨリ 三 月 二十 日 頃 迄 ノ間 ニ、 赤色 信越 第 一号 乃 至第 八 号及 号
迄 行 動 ヲ共 ニス ヘク 又 謄 写器 印 刷 ノ経 験 ア ル旨 ヲ答 ケ ル ヤ 二 月下
ヲ 犠 牲 ト スル覚 悟 アリ ヤ 又謄 写 器 使用 ノ 経験 ノ有 無 ヲ聴 カ レ、 飽
ヘテ 河 合 ト同 棲 シタ ル カ 、 二 月初旬 河合 ヨリ無 産 階級 ノ為 メ 一身
来 リ テ 岡崎 ヨリ下 宿 へ案 内 セラ レ数 日後 白 山 浦 二 丁目 へ 一戸 ヲ構
即 座 ニ承諾 シ テ之 ト内 縁 ヲ結 ヒ、昭 和 三 年 一月 十 日共 ニ新 潟市 ニ
ニ於 テ同 書 記寺 島 徳 治 ニ対 シ、赤 色 信越 第 三、四 、七 号 ヲ与 へ、且
方 面 へ出 張 シ タ ル際 、 同市 日本 農 民 組 合 新潟県 聯合 会 上 越 出張 所
諾 セシ メ、 次 テ本 年 三 月十 二 日頃農 民組 合 組織 運 動 ノタ メ高 田市
本共 産 党 ニ加盟 方 ノ 勧誘 並 ニ主義 宣 伝 ノ依 頼 ヲ為 シテ 共 ニ之 ヲ承
郵 送 又 ハ手 交 シ、 且 二 月二 十 一、 二 日頃 県 聯合 会 事務 所 ニ於 テ 日
当 リ何 ヲ為 ス ヘキ カ ト題 スル 檄文 外 数 種 ノ日本 共 産党 関係 文 書 ヲ
ナ ル被 告 人 安中 作 市 郎 ニ対 シ 、本 年 二月中 戦 闘的 農 民 ハ総 選 挙 ニ
日本 共産 党 ノ主 義 主 張 ヲ説 示 シ テ入党 ヲ 勧誘 シ其 承 諾 ヲ為 サシ メ、
外 其 他 宣 伝 ビ ラ等 ノ謄 写 器 ニヨル印刷 方 ヲ河 合 ヨリ 命 セラ レ、 猶 同 人 ノ意 ヲ受 ケ テ赤 色 信 越 第 五号 所 載 ﹁十 二万 ノ女 工諸 姉 ニ訴 フ﹂
其 幾 部 ヲ長 野 県 上諏訪 町 中 村後 藤 義 勇宛 上条 寛 雄 、 新 潟 県長 岡市
テ、 本 年 三 月 上旬 高 田 市附 近 ノ農 村 数 個 所 ニ於 テ農 民 ノ懇 談 会 ヲ
所 以 ヲ説 キ 、因 テ 上越 出張 所 ヲ新 設 ス ル ニ至 ラ シ メタ ル モ ノ ニシ
新 潟 県 聯合 会 ニ送 リ テ上越 方 面 ニ於 テ モ農民 組 合組 織 ノ必 要 ナ ル
ト 共 ニ労 働 運 動 ニ従 事 シ タ ル コト アリ 、 帰郷 後 書 ヲ 日本 農 民 組合
草 生 津 町 浅 井孝 介其 他 ニ郵 送 シ、 其 幾 部 ハ河合 カ持 出 シテ 之 ヲ頒
開 催 ス ル ニ当 リ県 聯 合 会 ヨリ 役 員 ノ臨 席 ヲ要 求 シ主 事西 山 武 一カ
第 六 、 被告 人寺 島 徳 治 ハ曽 テ東 京 市 内 ニ於 テ其 実兄 印 刷 工寺 島 泰治
布 シ、 又 右 機 関 紙印 刷 開 始 後 ノ 二 月中 居 宅 ニ於 テ河 合 ヨリ 同 紙 一
ト 題 ス ル原稿 ヲ執 筆 シ、 或 ハ印 刷 用 紙 等 ヲ 購 ヒ来 リ 其寓 居 ニ於 テ
部 ヲ与 ヘラ レ、 其 数 日後 更 ニ同 人 ヨリ 日 本共 産 党 ニ加 盟 ス ヘキ旨
出 張 シ タ ル際 、同 月十 二 日高 田出 張 所 ニ於 テ前 記 ノ如 ク西 山 ヨリ
河 合 等 ト 協 力 ノ 上右 赤 色 信越 毎 号 五 六 十 部 ヲ秘 密 ニ連 続 印刷 シ、
ノ勧 誘 ヲ受 ケ テ 承諾 シ該 秘 密 結 社 ニ加 入 シ テ党 員 ト ナ リ 、 ( 河合
赤 色 信 越 ヲ貰 受 ケ 且 日本 共 産 党 ノ主 張 ヲ説示 セ ラ レタ ル 上、 入 党
党 員 ト ナリ 、 其 後 同 月十 五 日 右 赤色 信 越 三部 ヲ当 時 仙 台 野砲 隊 入
シ テ活 動 シ ク レタ キ旨 勧 説 セラ レテ直 ニ承 諾 ノ旨 ヲ答 へ加 入 シ テ
ハ新 潟 市 ノ借 家 ニ於 テ ハ佐 藤 茂 ト 変名 ス)
営 中 ノ実 兄 泰 治 ニ郵 送 セ ント シタ ル モ発 見 ヲ恐 レ テ之 ヲ中 止 シ、
第五 、 被 告 人 西 山 武 一ハ東 大 農 学 部 卒業 後 大 正十 五 年 夏 頃 被 告 人 稲
ト ナ リ、 次 テ同 年 十 二 月頃 新 潟 県 聯合 会 主 事 ニ進 ミ 又労 働 農 民党
村 隆 一ノ 紹介 ニヨリ 日本 農 民 組 合 新潟 県 聯 合 会新 発 田支 部 ノ書 記
民 運 動 ニ関 与 シ之 ヲ 指導 シ来 リ タ ル者 ニシ テ、昭 和三 年 二月 二十
農 民 カ 団結 シ テ地 主 ト抗 争 シタ ル際農 民 ト其行 ヲ倶 ニシ、爾 来 農
八 日 頃 岡崎 一夫 方 ニ於 テ 同人 ヨリ 赤 色 信越 第 一、 二、 三 号 ヲ三 月
第 七 、被 告 人 野 口伝 兵 衛 ハ先 年 木 崎農 民 学 校 ノ教 師 トナ リ 同 村附 近
入 シ党 員 ト ナリ 、 伝 令 岡 田 為治 郎 ノ手 ヲ 経 テ岡 崎 一夫 ヨリ赤 色 信
ニ加 入 シ テ無 産 階 級運 動 ニ従 事 中 、昭 和三 年 一月 頃 日本 共 産 党 信
越 数 部 ヲ受領 シ テ閲 読 シ、
四 、 五 日 頃 同第 四、 五 号 ヲ同 月十 一日 頃 、同 第 六、 七 号 ヲ各 二部
越 オ ル ガ ナ イザ ー河 合 悦 三 ノ勧誘 ニ応 シ同 党 ノ目 的 ニ賛 同 シ テ加
又 県 下 中 蒲 原郡 南 部 方 面 ニ於 ケ ル農 民 ノ 一指 導 者 ニシ テ予 テ懇 意
旨 依 頼 セラ レテ孰 レ モ之 ヲ承 諾 シ加 入 シテ 党 員 ト ナリ 、 次 テ 三 月
セ ラ レ、 又 西蒲 原郡 北 部 ノ小 作 組 合 、 合 同 促 進 ニ尽 力 シ ク レタ キ
タ ル際 岡 崎 ヨリ 日本 共 産 党 ニ関 シ意 見 ヲ問 六レタ ル 上入 党 方 勧 説
付 ス ヘク依 頼 セラ レ、 其 間 三 月 四、 五 日頃 右 第 二回 ノ交 付 ヲ受 ケ
宛 交付 セラ レ、其 各 一部 ヲ自 ラ 又 他 ノ 各 一部 ヲ被告 人 原素 行 ニ交
モ、 未 タ 其党 員 ト シ テ加 入 スル ニ至 ラ サ リ シ カ 日本 農 民組 合 内 ノ
信越 等 日 本共 産党 関 係 文 書 数通 ヲ岡 崎 一夫 ヨリ貰 受 ケ閲読 シ タ ル
ル者 ニシ テ昭 和 三 年 三 月中 友 人 野 口伝 兵 衛 ノ手 ヲ経 テ三 回 ニ赤 色
書 記、 労 働 農 民 党 県支 部 執 行 委 員 ト シ テ農 民 運動 ヲ指 導 シ来 リ タ
ス ル諸著 ヲ閲 読 シ テ共 産 主議 ヲ研究 シ、 且 日 本農 民 組 合 県 聯合 会
十 二日 夜 岡 崎方 ニ開 カ レタ ル新 潟 鉄 工所 ヲ 目 的 ト ス ル職 工 座談 会
テ同 党 ノ目的 達 成 ノ為 メ活 動 セシ メラ レ、 本 年 三 月 中岡 崎 方 ニ於
有 能 分 子 ト シテ認 識 セラ レ、 日本 共産 党 ヨリ其 エー ヂ エント ト シ
ケ ル新 潟 鉄 工所 目 的 ノ第 一準 備 会 ニ毎 会 出 席 シテ 工 場細 胞 組 織実
準 備 会 ニ出 席 シテ 工場 細 胞 組織 実 行 ノ協 議 ヲ 為 シ、 被 告 人 原素 行
行 ニ関 シ岡崎 其 他 ノ会 合者 ト協 議 ヲ遂 ケ、 単 独 又 ハ野 口伝 兵 衛 ト
共 ニ同 鉄 工所 職 工山 田 乙 二 外 一名 方 へ又被 告 人 岡 田 為治 郎 ト 共 ニ
ト共 ニ右 職 工山 田 乙 二、 結城 甚 一郎 方 ニ赴 キ テ 十五 日岡 崎 方開 催
竹 中 一六方 へ行 キ三 月 十 五 日 ノ座 談会 ニ出 席 方 勧 誘 シ テ承 諾 ヲ ナ
ノ座 談 会 ニ出 席 方 勧 誘 シ、
ニ干 与 シ テ ビ ラ貼 リ、 ビ ラ撒 キ等 ヲ ナ シ、 又 地方 演 説 会 ニ出 演 シ
第 八、被 告 人渡 辺健 一ハ無 産青 年 同 盟 及 労 働 農 民党 ニ属 シ政 治 問 題
サ シ メ、
第 十 、被 告 人浅 井 孝 介 ハ関東 電 気 労 働組 合 本 部 執行 委 員 ニシテ長 岡
テ無 産 階 級 運動 ニ奔 走 シ予 テ共 産 主 義 ニ共鳴 スル者 ニシテ労 働 農 民 党 関 係 並 ニ自 己 ノ傷 害被 告 事 件 ニ付被 告 人 岡崎 一夫 ト相 識 リ、
月総 選 挙 ニ関 ス ル打 合 セノ為 メ日 本農 民 組 合 三条 出 張 所 ニ来 リ シ
市 へ来 リ シ後 新 組 合 員約 三十 名 ヲ獲得 シ テ支 部 ヲ創 設 シタ ル組 織
リ シ モ大 衆党 ニ関 係 アル有 能 分 子 ト シ テ認 メ ラ レ、 日 本共 産 党 ヨ
折 岡 崎 ト邂 逅 シ、 同 人 ヨリ或 密 談 ノタ メ近 々往 訪 者 ア ル ヘキ筈 ニ
同 家 へ出 入中 岡 崎 ヨリ 本年 三 月 一日 頃 乃 至 十 三 日頃 迄 ノ間 ニ赤 色
リ 其 エー ヂ エ ント ト シテ 同党 ノ目 的 遂行 ノタ メ活 動 セ シ メラ レ、
付 面 接 シ ク レタキ旨 告 知 セラ レタ ルカ 、 二月 二十 日 過頃 河 合悦 三
者 ナ ル 処、 昭 和 二年 九 月 頃長 岡 市 公会 堂 ニ於 テ労 農 党 ノ演 説会 開
本 年 三 月 中 岡崎 方 ニ於 ケ ル新 潟 鉄 工所 目 的 ノ第 一準 備 会 ニ二 回出
カ 立花 ト称 シ テ訪問 シ 日本 共 産 党 ニ加 入 方 勧誘 シ タ ルタ メ其 主 義
催 セラ レタ ル際 岡 崎 ヨリ訪 問 ヲ受 ケ テ相 識 ル ニ至 リ、 昭 和 三年 二
席 シテ 工 場 細胞 組 織 ノ実 行 ニ関 シ岡 崎其 他 ノ会 合 者 ト 協議 ヲ ナ シ、
綱領 ニ賛 同 シ之 ニ加 入 シ テ党 員 ト ナリ 其 数 日後 乃 至 三月 上旬 迄 ノ
シ テ日 本 共 産党 ノ主 義 目的 ヲ知 リ タ ルカ 、未 タ入 党 ス ル ニ至 ラ サ
同 志 ニシ テ 之 ニ出 席 シタ ル伊 地 知 秀 隆 ト共 ニ同職 工 宅 ニ行 キ座 談
間 ニ立花 ヨリ 信 用 シ得 ヘキ モノ ニ創 刊 号 ヲ 配布 シ ク レタ キ旨 ノ書
信 越 第 一号 乃 至第 七 号 各 一部 及 赤 旗 第 三 号 一部 ヲ貰 受 ケ之 ヲ閲 読
会 ニ出 席 方 勧誘 ス ヘキ旨 引受 ケタ ル モ他 ニ所 用 アリ テ 其約 ヲ果 サ
面 ト共 ニ、 赤 色 信越 創 刊 号 第 二 号及 第 三 号 各 三部 及 赤 旗 第 二号 一
部 ヲ 三 回 ニ郵 送 セラ レ之 ヲ閲 読 シ、
ス、 第 九 、 被 告 人 原素 行 ハ数 年 前 ヨリ共 産 党 宣 言 其 他 マルキ シズ ム ニ関
第 十 一、 被 告人 滝 沢 要 平 ハ数 年前 ヨリ 下越 農 民 運 動 ノ第 一線 ニ立 チ
第 十 三 、 被告 人安 中 作 市 郎 ハ兵 役 ヲ終 リ帰 郷後 社 会 問 題 ニ関 ス ル書
ト 出 会 シ同 地 カ フ エーラ イ オ ン ニテ食 事 ヲ倶 ニシタ ル際、 大 衆党
ル カ、 昭 和 二年 十 二月 中偶 々同 郡 村 松町 ニ於 テ懇 意 ナ ル西 山 武 一
ニ ハ其 前 衛 ト ナ リ 之 ヲ指 導 スル 急 進分 子 ノ必要 ナ ル旨 ヲ談 リ合 、
籍 ヲ耽 読 シテ郡 内 南 部 ノ農 民 ヲ指 導 シ、 同運 動 ニ従 事 スル モ ノナ
ル 河合 悦 三 ヨリ 日本 共 産 党 ニ関 スル説 示 ヲ 受 ケ同 時 ニ赤 色 信越 、
本年 二 月五 日 ヨリ 三 月 二十 五 日 頃 迄 ノ間 ニ戦闘 的 農 民 ハ総 選 挙 ニ
勇 敢 ナ ル活動 ヲ ナ シ タ ル闘 士 ニシ テ 日本農 民 組合 松 崎 支 部長 兼 労
赤 旗、 党 パ ン フ レ ツト等 数 部 ノ秘 密文 書 ヲ交 付 セラ レ、 且 其 入党
当 リ 何 ヲ ナ 又 ヘキ カ ト題 ス ル檄 文 、 赤色 信 越 第 十 号其 他 日 本 共産
働 農 民 党 員 ナ リ シ カ、 昭 和 三年 二 月下 旬 頃 立花 ト称 シ テ往訪 シ タ
方 並 ニ加 入 者 勧 誘 ノ委 嘱 ヲ受 ケ同党 ノ目 的 ニ賛 同 シ テ直 ニ之 ヲ 承
ノ) 其 間 二 月 二十 一、 二 日 頃 日本 農 民 組合 県 聯 合 会 事務 所 ニ於 テ、
諾 シ以 テ加 入 シテ党 員 ト ナ リ、 其 後 三 月初 旬 同 村山 田喜 作 ノ妻 ヨ
西 山 ヨリ 過 日 送付 シ タル共 産党 ノ印 刷 物 ヲ見 タリ ヤ ト問 ハレ、 且
シ ( 但 赤 色信 越 第 十 号 ハ新 潟 市 以 外 ノ地 ニ於 テ印刷 発行 シタ ル モ
ニ二 回 ニ分 与 シ テ閲 読 セ シ メタ ル上 、 入党 ヲ勧 誘 シ承 諾 セシ メタ
党 ニ関 スル数 種 ノ秘密 文 書 ヲ西 山ヨ リ受 領 又 ハ郵 送 セラ レ テ閲読
ル ノ ミナ ラ ス、 右 支 部 ノ幹 部山 田 喜 作 、山 田 徳 次 、 山 田善 一、 吉
承 諾 シ同党 ニ加 入 シ テ党 員 ト ナリ 、
其 入 党 及 南 部方 面 ニ於 ケ ル共 産 主義 ノ宣 伝 ヲ委 嘱 セラ レテ即 時 ニ
シ子 ヲア ド レ スト シ テ河 合 ヨリ赤 色 信越 等 ノ郵 送 ヲ受 ケ、 右 文 書
村 節 祐 等 ヲ 三 月十 日頃 夜 自 宅 ニ招 致 シ テ前 記党 文書 ヲ読 マシ メ、
ノ 一部 ヲ 日農 松 崎 支 部 ノ幹 部 ニシテ 自 己 ノ部 下 ナル被 告 人川 崎 直
或 ハ説 明 シタ ル 上加 盟 方 勧 誘 シテ共 産 主 義 ノ 宣 伝 ニ努 メ、
テ、 予 テ社 会 科 学 ヲ研究 シ被 告 人 岡 崎 一夫 ト屡 々日本 共 産 党 ニ関
ニヨリ テ農 民 運 動 ノ 指導 ニ任 シ斯 界 ニ認識 セラ レタ ル有 力 者 ニシ
大 正 十 三年 以 来 日本 農 民 組 合 ニ入 リ テ、 或 ハ文筆 ニ ヨリ 或 ハ実 践
二 月 十 日頃 不 明 ノ発 送 人 ヨリ 日本共 産 党 パ ン フ レ ツト 一部 ノ郵 送
シ談 論 ヲ 交換 シタ ル コト ア リ、 信 越 オ ルガ ナイ ザ ー タ ル河 合 悦 三
第 十 四、 被 告 人 稲村 隆 一ハ早 大在 学 当 時 ヨリ農 村 ノ実 情 調 査 ニ志 シ
ヲ受 ケ次 テ三 月二 日 午 後 一時 頃 新 潟市 白山 公 園 内大 鼓 橋 附 近 ニ於
ニ於 テ モ被 告人 ハ中央 ニ知 ラ レタ ル闘 士 ナ ル ヲ以 テ 、本 人 サ ヘ党
合 県 聯合 会 執行 委 員 労 農 党 北 蒲 原郡 西 部 支 部 書 記 ナ リ、 昭 和 三年
テ会 見 シタ キ旨 ノ信 書 ニ接 シ、 同 日時 及 六 日 ノ 二回 右 公園 内 ニ於
員 タ ル コト ニ異 存 ナ キ於 テ ハ直 チ ニ採 用 ノ手 続 ヲナ シタ キ意 向 ヲ
第 十 二、 被 告 人佐 藤 佐 藤 治 ハ是 亦農 民 運 動 ノ闘 士 ニシ テ 日本農 民組
テ自 称西 川 ( 河 合 悦 三 ナ リ ) ト面 会 シ、 同人 ヨリ 日本 共 産 党 ノ主
有 シ 居 タ ル程 ニテ、 河 合 ト 協 議 シ タ ル岡 崎 カ本 年 二月 初旬 三条 出
シ 入党 ニ付 賛 否 ヲ確 メ タ ル処 之 ニ賛 同 シ加 入 シ テ党 員 ト ナリ、 岡
張 所 ニ於 テ日本 共 産 党 ノ組 織 運動 ニ協 力 シク レタ キ旨 ノ依 頼 ヲ ナ
︹マ マ︺
テ党 員 ト ナ リ、 更 ニ同 人 ヨリ 三 月六 日 赤 旗 一部 赤 色 信 越 二 部 ヲ貰
義 綱 領 ヲ説 明 セラ レタ ル後入 党 方 勧 誘 セラ レテ承 諾 シ 是亦 加 入 シ
受 ケ其 後 同 月十 四 日 頃 迄 ノ間 ニ赤 色 信 越 約 八部 ヲ 二回 ニ郵 送 セラ
崎 ヨリ直 接 又 ハ伝令 岡 田 ノ手 ヲ経 テ 赤色 信越 其 他党 関 係 ノ秘 密 文
レテ閲 読 シ、其 内 一部 ヲ 三月 十 日頃 居 村 ノ同志 中 野勉 ニ分 与 シ テ 共 産 主義 ノ宣 伝 ヲ ナ シ、
シ、 殊 ニ大 泉 ニ対 シ テ ハ三 月上 旬 頃同 人 ヲ出張 所 ニ招 キ 日本 共産
書 ヲ受 領 シ之 ヲ 無産 階 級 運 動 ノ 闘 士大 泉 兼 蔵、 吉 田兼 治 等 ニ配布
テ座 談 会 ニ出 席 方 勧 誘 シ、
ル コトト テ之 ヲ脅 嚇 セ ント 欲 シ、 同 争 議地 主 側 ノ有 力 者 中 蒲 原
議 ノ解 決 ヲ速 カ ナラ シ メ、 且 予 テ其 ノ地主 ノ遊 興 ニ憤 慨 シ居 タ
(二 ) 昭 和 二 年五 月三 十 日当 晦調 停 申 立 中 ナ ル大 形 村 地内 小 作 争
第十 五 、 被 告 人 川 崎直 ハ日本農 民 組合 松 崎 支 部幹 部 ノ 一人 ニシ テ被
郡 大 形 村 大 字海 老 ケ瀬 斎藤 藤 作 ノ居 宅 ヲ焼 燬 セ ント決 意 シ、 翌
党 ノ説 明 ヲナ シ テ入 党 ヲ勧 誘 シ、
告 人滝 沢 要平 等 ト共 力 シ テ農 民運 動 ニ関 与 シ タ ル者 ナ ルカ 、 本年
第 四 号 ヲ貰 受 ケ 閲読 シ、 且 同 人 ヨリ 三 月十 三 日 頃 日本 共 産 党 員 ト シ
約 二合 、 硫 黄粉 末 若 干 ヲ振掛 ケ 二木 ヲ接 続 シタ ル懐炉 灰 ヲ之 ニ
ミ重 ネ其 内 部 ニ用 意 シ行 キ タ ル多 数 ノ マ ツチ軸 木 ヲ集 メ揮 発 油
三十 一日 午前 一、 二時 頃斎 藤 方 座 敷 便 所軒 下 ニ枯 杉 葉 二束 ヲ積
テ推 薦 シ其 履 歴書 ヲ送 付 シ タル旨 ヲ告 ケ ラ レ、 党 ノ 目的 ヲ知 リ ナ
挿 入 シ、其 一端 ニ点 火 シテ 徐 々 ニ延 焼 発火 ス ル ノ装 置 ヲ ナ シ放
二 月 二十 五 、 六 日頃 及 三 月十 三 日 頃滝 沢 ヨリ赤 色 信 越 第 一号 乃 至
カ ラ之 ヲ承 諾 シ 加入 シ テ党 員 ト ナ リ、
火 シ タル 処 、間 モナ ク其 家 人 ニ発 見 消火 セラ レ居宅 ヲ全 焼 スル
対 小 作 関 係 ニ付、 現 行 ノ法 律及 裁 判 ニ不 安 ヲ感 シ其 匡 救 方 法 ヲ研
第十 六、 被 告 人 岡 田為 治 郎 ハ是亦 数年 前 ヨリ農 民 運 動 ニ参 加 シ地主
( 右放 火 ノ事 実 ハ日 本共 産 党 本 部 ニ送付 セラ レタ ル岡 田 ノ履 歴
書 中 ニ地 主 ノ家 ニ放 火 シ犯 跡 挙 ラ スト記 載 セラ ル)
ニ至 ラ スシ テ唯 其 一部 ヲ焼 燬 シ約 四 百円 ノ損 害 ヲ被 ラ シ メタ リ。
テ、 兼 テ同 所 属 弁護 士 岡 崎 一夫 ノ訴 訟 書 類 提出 等 ノ事 務 ヲ モ為 シ
究 スル目 的 ヲ 以 テ農 民 組 合県 聯合 会 ノ事 務 員 ト ナリ タ ル モ ノ ニシ
及 岡 崎 ヨリ同 党 ニ加 入 ス ヘキ勧 誘 ヲ 受 ケ 三 月四 、 五 日 頃 岡 崎 ニ
部 同 志間 其 他 ノ文書 ノ伝達 通 信 ノ交換 等 ヲ ナ シ、 殊 ニ共間 河 合
令 トナ リ、 日 々新 潟 商 品 陳列 所附 近 ニ於 テ河 合 ト会 合 シ以 テ幹
ヨリ河 合 悦 三 ニ紹 介 セラ レ江 川 ノ変名ヲ 使 用 シ テ同 人 等 間 ノ伝
ン フ レ ツト等 ニ ヨリ 日 本共 産 党 ノ目的 ヲ知 リ、 又 二月 中旬 岡崎
第 二 条 新法 第 一条 第 一、 二項 ニ、被 告 人藤 田 福 二 ノ煽 動 ノ点 ハ前 記
野 口伝 兵衛 、 渡 辺 健 一、 原素 行 、 岡 田為 治 郎 ノ 協議 ノ点 ハ前記 旧 法
改 正 治 安維 持 法 第 一条 第 一、 二項 ニ、 被 告 人 岡崎 一夫 、 佐 野勇 吉 、
維 持 法 第 一条 第 一項 ニ、 又新 法 タ ル昭 和 三年 六 月勅 令 第 百 二十 九 号
ノ前 記 所為 中 加 入 ノ点 ハ、 旧 法 タ ル大 正十 四年法 律 第 四 十 六 号治 安
ヲ適 用 ス ヘキ モノ ニシ テ 、各 被 告 人 (但渡 辺 健 一、 原 素 行 ヲ除 ク)
ニヨリ 、 刑法 第 六条 第 十条 ニ従 ヒ新 旧 二法 ヲ比 較 シ其 刑 ノ軽 キ モ ノ
居 タ ル カ、
対 シ入党 承 諾 ノ旨 ヲ 答 へ加 入 シ テ党 員 ト ナ リ、 又 同 月 中 岡 崎方
旧 法 第 三条 新 法 第 一条 第 一、 二項 ニ、 各 該 当 シ孰 レ モ旧 法 ノ刑 軽 キ
ノ内 治 安 維持 法 違 反 ニ付 テ ハ犯 罪 後 ノ法律 ニ因 リ 刑 ノ変 更 アリ タ ル
ニ開 キ タ ル新 潟鉄 工所 目 的 ノ第 一準 備 会 ニ出 席 シ テ工場 細 胞 組
以 上 ノ事 実 ハ公判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ 犯 罪 ノ嫌 疑 アリ。 然 ル ニ本 件
織 ノ実行 ニ関 シ岡 崎 等 ト協 議 ヲ ナシ 、其 一人 佐 野 勇 吉 ト共 ニ職
ニヨリ前 示 旧 法 ヲ適 用 ス ヘク、 被 告 人岡 崎 一夫、 佐 野 勇 吉 、藤 田 福
(一) 昭 和 三年 二月 中 岡 崎 ヨリ貰 受 ケ タ ル 赤旗 、 赤 色 信 越 、党 パ
工 橋 崎竜 雄 、 林 一郎方 ニ赴 キ又 原素 行 ト共 ニ竹 中 一六 ヲ訪 問 シ
二、 平林 せ ん ノ出 版法 違 反 ノ点 ニ付 テ ハ共 ニ出 版 法 第 二十 六 条 刑法 施行 法 第 十九 条 第 二 十条 第 二条 刑 法 第十 条 ヲ、 被 告 人 岡田 為 治 郎 ノ
シ テ ハ刑 法 第 四十 五 条 ヲ被 告 人野 口伝兵 衛 ニ対 シ テ ハ同法 第 五 十 五
放 火 ノ点 ニ付 テ ハ刑法 第 百 八条 ヲ各 適用 シ、 尚 被 告 人 平林 せ ん ニ対
条 ヲ、 又 被 告 人岡 崎 一夫 、 佐 野勇 吉 、藤 田 福 二、 岡 田 為治 郎 ニ対 シ テ ハ右 両 法条 ヲ各 適 用 シ テ処 断 ス ヘキ モノ ト思 料 ス ル ニヨリ刑 事 訴 訟 法 第 三 百 十 二条 ニ従 ヒ公 判 ニ付 ス ル ノ言 渡 ヲ ナ ス ヘキ モノ ト ス。 然 レ共 被 告 人西 山 武 一カ 岡 崎 一夫 、 河 合 悦 三 、 平林 せん 、佐 野 勇 吉 、 藤 田 福 二等 ト共 謀 シ赤 色 信 越 ヲ出 版 シ テ新 潟 、長 野 両 県 下 ノ 同志 ニ 頒 布 シタ リ ト ノ公 訴 事 実 並 ニ被告 人星 野 重 衛 カ 昭和 三年 二月 頃 日本 共 産 党 員 立 花某 、 岡 崎 一夫 、 佐野 勇 吉 等 ヨリ 秘 密結 社 日本共 産 党 ニ 加 入 方 勧 誘 セラ レ賛 同 加 入 シタ リ ト ノ公訴 事 実 ハ、 共 ニ公判 ニ付 ス
予審判事
高
頭
竜 吉
ル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ナ キ ヲ以 テ刑 事 訴 訟法 第三 百 十 三条 ニ則 リ
也
新潟地方裁判所
免 訴 ヲ言 渡 ス ヘキ モノ ト ス。 仍 テ主 文 ノ如 ク決定 ス。
本
昭 和 三 年九 月十 六 日
右 謄
二三 (一九 二 八 )
本籍
名古屋市中区東川端町五丁目六番地
市東区新出来 町五丁目五十 二番地
同
名古 屋金属労働組合策北支部書記
高
井 安太郎
当 二十 二年
章
当二十 二年
田 治三郎
当 二十 一年
五十君
飯
三重県三重郡塩浜村大 字旭村千四百 四十番地
本件 ヲ名古屋地方裁判所 ノ公判 ニ付 ス
主 文
右治安維持法違反被告事件 ニ付予審 ヲ遂ケ決 定 スル コト左ノ如シ
名古屋金属労働組合員
住居 名古屋市中区 米野町山 六ノ内 四番地
本籍
住居
書記
長 谷川 民之 助外 四名 治安 維持 法 違 反被告 事件 予審終 結
決 定書
市南区瑞穂町枯木 二十 二番地
名古屋市東区千種 町字豊前百五十四番地
長谷川民之助外四名治安維持法違反被告事件予審 終結決定書 本籍
兼書記
角治 郎 当 二十七年
田
愛知県東春 日井郡鳥居松 村大字 上中切六百三十番地
当 二十 二年
長谷川 民之助
元日本労働組合評議会中央委員、中部地方評議会常任委員
住居 同
本籍
元労働農民党名古屋支部常任書記
住居 名古屋市東区鍋屋町 一丁目二十 三番地 竹 本籍 奈良県高市郡今井町大字今井五百二十八番地 元中部地方評議会常任委員中部合同労働組合常任委員兼
住居 名古屋市東区新出来町五丁目五十二番地
理 由
産 主義 ノ要 塞 ト スル為 メ 二戦 闘 的 革命 的 労 働者 ハ如何 ニ戦 フ ヘキ
孰 レ モ左 翼 社 会運 動 ニ従 事 シ 居 レル モ ノナ ル処 、
日本 車 輛 製 造 株式 会 社 鍛 冶 工 ニシ テ且 名古 屋 金属 労 働 組合 員 ト シ テ
五 十君 章 ハ名 古屋 金 属労 働 組 合東 北 支 部書 記、 被 告 飯 田 治 三郎 ハ元
会常 任 委 員 、 中部 合 同 労 働 組 合常 任 委 員兼 書 記労 働 農 民 党員 、 被 告
タリ ア ノ独 裁 ニ依 ル共 産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ目標 ト ス ル秘 密結 社 ナ
主 制 ヲ撤 廃 シ私 有 財産 制 ノ消 滅 ヲ 期 シ、 当 面 ノ目 的 トシ テプ ロレ
角治 郎、 安 太 郎 ハ日本 共 産党 ナ ル モノ ハ我 帝国 ノ大本 タ ル 立憲 君
可 及的 多 数 人 ニ宣 伝煽 動 セラ レ度旨 ノ依 頼 ヲ受 ケ 、被 告 民 之 助、
セ等 ノ事 項 ヲ記 載 セル ビ ラ五 六 十 枚宛 ノ 配付 ヲ受 ケ閲 読 シ タ ル 上、
ヲ破 壊 セ ヨ、 専 制 君 主 天皇 ト結 托 シ タ ル資 本 家 ト地 主 ノ議 会 ヲ倒
カ等 ノ パ ン フ レ ツ ト及 日本 共 産 党 機関 誌 赤 旗 数 部宛 ノ供 与 ヲ受 ケ、
第 一、 被 告 民 之助 ハ日本 共 産党 関 西 地 方委 員 会 ニ属 ス ル自称 豊 田 某
ルコ ト ヲ認識 シナ カ ラ之 ニ共鳴 シ、 同 党 ノ目的 ヲ達 成 セ シ メ ンカ
被 告 長 谷 川 民 之助 ハ元 日本 労働 組合 評 議会 中 央 委 員 、 中 部地 方 評 議
ノ求 メ ニ依 リ昭 和 三年 二月十 二三 日 頃名 古 屋 市中 区御 器 所 町 都 島
為 メ豊 田某 ノ指 導 ニ依 り即 日本 共 産党 関 西 地方 委 員 会 ニ隷 属 ス ル
地主 ノ土 地 ヲ没 収 セ ヨ、 天 皇 ト結 ヒ ツイ タ ル資 本 家 ト地 主 ノ議会
昭 和 食堂 ニ於 テ会 見 シ、 同 人 ヨリ 日 本共 産 党 名古 屋 地方 委 員 会 ノ
同 党 名 古 屋 地 方 委員 会 設 立 ノ決 議 ヲ為 シ、 被告 民 之 助 ヲ其 委 員 長
尚 同 趣旨 ニ出 テタ ル日本 共 産 党 ノ政策 並同 党 中 心 ス ローガ ン、大
組織 ヲ慫慂 サ レ之 ヲ承 諾 シ タ ル上 相 提携 シ テ共 産 主 義 ノ為 メ ニ活
兼 レ ポ ー ター ト 為 シ、 被 告 角治 郎、 安 太 郎 ヲ委 員 ト シ、 同 党 ノ規
会 常 任 委 員 兼 書記 、 被 告 竹 田角 治郎 ハ元中 部 地 方 評 議 会 員 ニシ テ 且
動 スル ニハ被 告 角 治 郎 、 同安 太 郎 ヲ以 テ最 モ適任 者 ナ リ ト為 シ、
労 働 農 民党 名 古屋 支 部 常 任 書 記 、被 告 高井 安 太 郎 ハ元中 部 地方 評 議
右 両名 ト語 ヒ同 月 十 六 日夜 名 古 屋市 東区 新 出 来 町 五 丁 目被 告 安 太
( 3) ト定 メ、細 胞 組 織 ニ関 シテ ハ目 標 工 場 ヲ、 民 之 助 ハ日本 車
範 ニ従 ヒ 氏名 ニ 代 フ ル 符 号 ヲ民 之助 (1)角 治 郎 ( 2) 安 太 郎
輛 製 造 株式 会社 及 三 菱 内 燃機 株 式 会 社 事 三菱 航 空 機株 式 会 社 名 古
日本 共 産 党 ノ組織 確 立 シ タ ル コト 及其 目 的 、 政策 等 ノ説明 ヲ聴 キ 而 シ テ同 党 ハ東 京 市 ニ中 央 委 員 会 並関 東 地 方 委 員会 大 阪 市 ニ関 西
ハ日本 陶 器 株 式 会社 及 名 古 屋製 陶 所 ノ各 工 場 ト決 定 シ工場 細 胞 ノ
屋 製 作 所 、 角治 郎 ハ名 古 屋 工廠 及 愛知 時 計 電機 株 式 会社 、 安 太 郎
郎方 ニ民 之助 、 角 治 郎 、安 太 郎 及 豊 田某 ノ 四名 集 会 シ、 豊 田 ヨリ
地方 委 員 会 並 ニ大 阪 地 方委 員 会 ノ設 ケ ア リ、 又 全 国 各 都市 ニ地 方
状 況 ヲ関 西 地 方委 員 長 ニ報 告 ス ヘキ手 続 等 ヲ協 議 シ、 如斯 シ テ被
組 織 ニ努 カ ス ヘキ申 合 セ ヲ為 シ、 尚 被 告 民 之助 ヨリ被 告 等 ノ活 動
委員 会 ヲ置 キ地 方 委員 会 ノ 下 ニ工場 細 胞 ヲ置 ク コト ト ナリ タ ル ニ ヨリ当 地 ニ於 テ モ同党 名 古 屋 地 方委 員会 ヲ組 織 シ且 工場 細 胞 ヲ設
ヲ完 成 シ当 然 同党 ニ加 入 シ、
告民 之 助 、 角治 郎、 安 太 郎 ハ日本 共 産 党 名 古屋 地 方 委 員 会 ノ組 織
ケ ラ レ度 旨 ノ勧 誘 ヲ受 ケ、 同 時 ニ豊 田某 ヨリ国 体 ヲ変 革 シ私 有 財 産制 ヲ 否定 スル 趣旨 ヲ叙 述 セル 日本 共 産 党 中 央執 行 委 員 会 名 義 ノ
第 二、 被 告 民 之 助、 角 治 郎 、 安 太 郎 ハ日本 共 産党 ノ目 的 タ ル事 項 ヲ
総 選挙 ニ対 スル 日本 共 産 党 声 明書 、 日本 共 産 党名 義 ノ総 選 挙 ニ際 シ労農 大 衆 諸 君 ニ檄 ス、 関 西 地 方委 員長 ノ発 行 ニ係 ル 各 工場 ヲ共
実 現 セシ ムル為 メ、
1
昭 和 三年 二 月十 八日 夜名 古 屋 市南 区 熱 田東 町 日本 車輌 製 造
一、被 告 民 之 助 ハ
小山 周 一ニ前 同 一ノ 声明 書 、 檄 文各 一部 、 同市 中 区 御 器 所 町布
池 十 一番 地 梅 田定 広 ニ同 声明 書 、檄 文 ノ各 工場 ヲ共 産 主義 ノ要
塞 ト ス ル為 メ ニ云 々 ト題 ス ル冊 子 ヲ添 ヘテ供 与 シ、 且 閲読 セ シ
第 三、 被 告 民 之 助 ハ昭 和 三 年 三 月 四 日名 古 屋市 東 区 千 種 町字 豊前 ノ
メ 以 テ共 産 主 義 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
ニ日 本共 産 党 ノ政 策 中 心 ス ローガ ンヲ 記載 セル ビ ラ数 十枚 ヲ
株 式 会社 ヲ目 標 ト シ、 同会 社 南東 ニ当 ル 電柱 及 板 塀 外 二箇 所
貼 付 シ、 残余 ノ数 十 枚 ハ同 会 社 ノ東 側 ヨリ 二箇 所 南側 ヨリ 一
ニ日本 共産 党 ノ 工場 細 胞 ヲ組 織 シ度 キ旨 ヲ述 へ共 力方 依 頼 シタ ル
自 宅 ニ被 告章 、 治 三 郎 ノ両名 ヲ招 致 シ、 日本 車輛 製 造株 式 会 社 内
処 、 章 、 並治 三郎 ハ日本 共産 党 ナ ル モノ ハ国 体 ヲ変革 シ私 有 財産
箇 所 廓内 ニ投 入 シ 、同 工場 ノ職 工等 ニ対 シ自 由 ニ閲読 シ得 ヘ キ 状 態 ニ置 キ、
制 度 ヲ否認 ス ル コト ヲ 目 的 ト ス ル モノ ナ ル コト ヲ認識 シ ナ カラ共
鳴シ テ細 胞組 織 ニ賛 成 シ 、茲 ニ右 三名 共 謀 ノ上治 三郎 ハ同 会社 工
昭 和三 年 二月 十 七 、 八 日頃 愛知 郡 猪 高 村 押 山 晋 夫事 中 村義 彦 、 同 月 二 十 四 五 日頃 名 古 屋市東 区 武 平 町 二 丁 目 伊藤 伝 七 方
2
尾 畑 昌 雄 ニ日本 共 産 党 声 明書 、同 党 ノ労 農 大 衆 諸君 ニ檄 スト
ヲ民 之 助、 章 等 ニ密 告 シ、 民 之 助及 章 ハ其 者 ヲ訪 問 シ テ該 新聞 ノ
購 読 方 ヲ勧 誘 シ順 次 購読 者 ヲ募 リ読 者 会 ヲ組織 シ、 其 中 階 級意 識
場 内 ノ職 工中 無 産 者新 聞 ヲ購 読 ス ヘキ傾 向 ヲ有 スル者 ヲ物 色 シ之
君 章 、 飯 田治 三郎 ニ対 シ如 上 ノ パ ン フ レ ツト ノ外 各 工場 ヲ共
コト ト為 シ、 其発 覚 ヲ予 防 ス ル為 メ氏 名 ニ代 フ ル符 号 ヲ民 之助 A
ヲ有 スル者 ヲ選 抜 シ 日本 共 産 党 ニ加入 セ シ メ工場 細 胞 ヲ組織 スル
題 ス ルパ ン フ レツ ト各 一部 ヲ供 与 シ、 同 年 三 月 四 日被 告 五十
産 主 義 ノ要 塞 ト ス ル為 メ ニ云 々 ト題 ス ル冊 子 一部 ヲ添 ヘテ供
胞 組織 過程 ト シ テ敏 夫 以下 三名 ニ対 シ共 産 主義 ノ説 明 ヲ為 シ、 当
ルガ ナ イ ザ ー会 議 ヲ開 キ、 日本 共 産党 名 古 屋 地 方委 員 会 ノ工場 細
月 二十 八 日加 藤 敏 夫 、 梅 田定 広 、 小山 周 一ヲ前 記自 宅 ニ招 致 シ オ
党 名 古 屋 地方 委 員 長 長 谷川 民之 助 ニ報告 シ、 被 告安 太 郎 ハ同年 二
製 頒 布 シテ社 会 運 動 ヲ為 シ、 其 頃 (2) ノ符 号 ヲ使 用 シ 日本共 産
働 者 ニ仕 事 ト パ ンヲ与 ヘヨ等 ノ語 辞 ヲ記載 セ ル ビラ約 二百 枚 ヲ作
第 四、 被 告 角治 郎 ハ昭 和 三年 三 月初 頃 総 テ ノ 人民 ニ自 由 ヲ 与 ヘヨ労
党 ノ 目的 タ ル 細胞 組 織 ノ実 行 ニ関 ス ル協 議 ヲ遂 ケ、
章 B治 三郎 C ト定 メ毎 週 一回 会 議 ヲ為 ス ヘキ コト ヲ約 シ、以 テ同
与 シ之 ヲ閲 読 セシ メ、 二、 被 告 角治 郎 ハ同 年 二 月十 八 日夜 、 名 古 屋市 南 区 千 年 町 愛知 時 計 電機 株 式 会 社 ヲ 目標 ト シ 同会
同区 熱 田 東 町 名 古 屋 工廠 ヲ目標 ト シ同 所 正 門 ヨリ西 方 二本
社 南側 池 ノ端 中 央 亜 鉛 塀外 十 一箇 所 ニ前同 一ノ ビラ ヲ貼 付 シ、
1
2
目 ノ電 柱 外 三箇 所 ニ前同 一ノ ビラ ヲ貼 付 シ、 一般 公 衆 ヲ目 標 ト シ同 区 八熊 町五 反 畝 千 二百 五 十 三番 地 旭 機 械製 作 所東 板 囲 外 三箇 所 ニ前 同 一ノ ビラ ヲ貼 付 シ、
3
三 、被 告 安 太 郎 ハ同 月半 過頃 名 古屋 市 東 区 千 種 町 赤萩 百 五 番 地春 日 井長 次 郎 方加 藤 敏 夫 、 同 区東 片 端 町 三 丁 目 八番 地 吉 田 賢 三事
ト シ目 標 工場 ヲ 日本 陶 器株 式 会 社 、 被 告 安太 郎 、 定 広 ヲ B ト シ目
面 ノ目的 ト シ テ労 働 組 合 員 ノ獲 得 ヲ緊要 ナ リ ト シ敏 夫 、周 一ヲ A
標 工場 ヲ名 古 屋 製 陶 所 ト定 メ其 目 的 ノ為 メ ニ活 動 ス ヘキ コト ヲ協 議 シ、其 顛 末 ヲ同 年 三 月十 日前 後 頃 (3) ノ符 号 ヲ 使 用 シ右 名 古 屋 地 方委 員会 長 ニ之 ヲ報 告 シ、 被 告 民之 助 ハ前 記 第 三 事実 ノ報 告 並 右 角治 郎、 安 太 郎 等 ノ報 告 ヲ 一括 シ、 其 当 時 (1 ) ノ符 号 ヲ使 用 シ二 重 封筒 ニ納 メ、 京 都 市内 ニ於 ケ ル某 ア ド レ スヲ 経由 シ テ 日 本 共産 党 関 西 地 方 委 員 長春 日庄 次 郎 ニレポ ー ト ヲ為 シ、 被 告 等 ハ 同党 ノ目 的 ヲ達 成 セシ ム ヘク努 力 シタ ル モ ノ ナ リ。 右 被 告民 之 助 、 角 治 郎、 安 太 郎 ノ所 為 ニ付 テ ハ、 犯 罪後 緊急 勅 令 ニ 依 リ 刑 ノ変 更 アリ タ ル ヲ以 テ刑 法 第 六条 、 刑 法 施 行法 第 二条 、 刑 法 第 十条 ニ依 リ新 旧 法 ヲ 比照 シ軽 キ モノ ヲ適 用 セラ ルル ニ付 、 大 正 十 四 年法 律 第 四十 六 号 旧治 安 維 持 法 第 一条 ト昭 和 三年 六 月勅 令 第 百 二 十九 条 改 正 治 安 維 持 法第 一条 第 一項 、第 二項 ト ヲ比照 ス ル ニ旧 法 ノ 刑 軽 キ ヲ以 テ旧 法 ヲ 適用 ス ヘク 、被 告章 、 治 三 郎 ノ所 為 ハ大 正 十 四
ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ 嫌 疑 ア ル モ ノ ト思 料 ス。
沢
隼
人
年法 律 第 四十 六 号治 安維 持 法 第 二条 ニ該 当 シ、 孰 レ モ公 判 ニ付 スル
昭 和 三年 九 月 五 日
相
仍 テ刑 事 訴 訟 法 第 三 百十 二条 ニ則 リ 主 文 ノ如 ク 決定 ス。
予 審 判事
名古 屋 地 方裁 判 所
二四 (一九 二 八)
人 住居
本籍
同 所
当 二十五年
雄
敏 治
作
当三十年
五
当 二十四年
小 林
神
下宿業 ( 元労働農民党北信文部執行委 員)
所
同県同郡本牧村字茂田井 三百 二十二番地 農 (元労働農民党 員)
住居 同
津
本籍 同県北佐久郡岩村田町大字岩村田三千百三十 一番地
当二十六年
上 条 寛
無職 ( 元労働農民党 長野県支部聯合会常任書 記)
住居 同郡上諏訪 町富 浜町四百六十 一番地
本 籍 同県諏訪郡永明村大字横内番地不詳
小 林 杜 人 外 十 二名 治 安 維 持 法 違 反 被 告 事 件 予 審 終 結
決定書
長野県埴科郡雨宮県村大字土口四百五十 四番地 所 杜
小林杜人外十二名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 本籍 住居 同 農 ( 元労働農 民党北信支部常任執行委 員)
静岡県小笠郡掛川町百十三番地
沢
一 郎
当 二十七年
宗 一郎
当 二十七年
小 林 本籍
長野県伊那郡伊那町日之出町四千八百八十五番地 ( 元労働農民党 上伊那支部常任書記)
長野県 上伊那郡片桐村五千七百九十二番地
後 藤
住居
本籍 住居 同 所
北
農 ( 元労働農民党上伊那支部常任執行委員)
本籍
同県 上高井郡須坂町大字 須坂千百六十二番地 所
同 万 一郎
当二十 六年
宮 前
住居 農 ( 元労働農民党北信支部執行委員)
所
同県東筑摩郡上川手村大 字光三百七十五番地
住居 同
本籍
稔
同
同 町 字 中 村 百 三十 三番 地 所
住居
本籍
赤
同 県 南 寮 曇 郡高 家 村 字 飯 田 千 三百 五 十 九 番 地
農 ( 元 労働 農 民 党 員 )
本籍
所
同
水
住居
桶職 ( 元 労働 農民 党 中 信支 部 幹 事 )
喜
一
当 二十 三 年
松
幸
当 二 十 六年
谷
当 二十 六年
農 ( 元労働農民党中信支部常任幹事) 崎
松本市南深志仲町 四百 八十二番地
当 二十九年 同市北深志新田町 二百九十六番地
山 本籍
文
被 告 人 上条 寛 雄 、山 崎 稔、 小 林 杜人 、 後 藤 儀 勇 、赤 松 喜 一、後 藤 宗
一郎、 小林 勝 太 郎 、水 谷 幸 、 宮 前 万 一郎 ニ対 スル 左記 各 被 告事 件 ヲ 長 野 地 方裁 判所 ノ公 判 ニ付 ス
由
被 告 人北 沢 一郎 、 宮沢 昌 一、 神 津 敏治 、 小 林 五 作 ヲ免 訴 ス 理
曩 ニ大 正十 二年 ノ検 挙 ニ因 り 日本共 産 党 ナ ル秘 密 結社 ハ 一旦潰 滅 シ
五 色 温 泉 ニ同 志 十 七 名 集 合 シ テ該 結 社 ノ 創 立大 会 ヲ開 キ 立党 宣 言 ヲ
社 ヲ組織 セ ン コト ヲ企 テ 、大 正 十 五 年 十 二 月 四 日山形 県 板 谷 駅 附 近
独 裁 スル政 府 ヲ樹 立 シ以 テ共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密 結
立 ノ根 源 タ ル君 主 制 ヲ撤 廃 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ、 労 働 者 農民 ノ
沢
勇
タ ル 処 、復 タ波 辺 政 之 輔、 福 本 和 夫、 佐 野 文夫 等 同志 相 寄 リ我 国 成
儀
当二十七年
藤
昌
主
住居
勝 太郎
右治 安 維持 法 違 反被 告 事 件 ニ付 予審 ヲ遂 ケ決 定 スル コト左 ノ如 シ
小 林
印刷工 ( 元労働農民党中信支部書記長)
同県南安曇郡高家村字中曽根 四千百七十八番地
宮
後
一
当三十 二年 同
所
同県諏訪郡上諏訪 町三百六十番地
農 ( 元労働農民党長野県支部聯合会執行委員長)
所
住居
本籍
本籍 住居 同
運 送店事務員 ( 元労働農民党員)
本 共 産 党 ノ組織 綱 領 等 ニ付 第 三 イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル木 部 ノ批 判 指 導
渡 辺政 之 輔 、 福本 和 夫 、 河 合 悦 三其 他 ヲ露西 亜 モ ス コー ニ派遣 シ 日
ニ選任 シ、 茲 ニ日本 共 産 党 ナ ル秘密 結 社 ヲ組織 シタ リ。 而 シテ其 後
可決 シ、 組 織 並 ニ運 動 方 針 ヲ定 メ波 辺政 之 輔 外 数 名 ヲ中 央 執行 委 員
オ ルガ ナ イ ザ ー ト シ テ派 遣 シタ リ。
設 ク ル為 メ昭 和 三年 一月 中旬 河 合 悦 三 ( 岡 若 ク ハ立 花 ト自 称 ス) ヲ
獲 得 シ以 テ党 勢 拡張 ヲ図 ル コト ト為 り 、信 越 地 方 ニモ地方 委 員 会 ヲ
執 行 委 員 会 ナ ル本 部 ヲ置 キ 、 各地 ニ地 方委 員 会 ヲ設 ケ 全国 ニ党 員 ヲ
第 一、 被 告 人 上条 寛 雄 ハ夙 ニ社 会 運 動 ニ入 り労 働 農 民党 長 野 県支 部
ル モ ノナ ル処 、
聯 合 会 ノ書 記 ト シ テ、 長野 県 ニ於 ケ ル無 産 階 級 運 動 ノ牛 耳 ヲ執 レ
ヲ受 ケ政 治 及 組織 テ ー ゼ ヲ作 リ 且 ツ当 面 ノ ス ロー ガ ント シテ、 一、 戦 争 ノ危機 ニ対 ス ル闘 争
裁 ニ依 ル共 産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ目的 ト ス ル秘 密 結社 ナ ル コト ヲ
叙 上 ノ如 ク君 主 制 ヲ撤 廃 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ テ無 産 階 級独
共 産党 ニ入 党 ス ヘキ コト ヲ勧 誘 セラ レ、 被 告 人 ハ日本 共 産党 カ
(一) 昭 和 二年 七 月頃東 京府 寺 島 町南 喜 一方 ニ於 テ同 人 ヨリ 日本
二 、支 那 革 命 不干 渉 三 、 ソヴ イ エ ツト ロシ ア ノ防 衛
五 、君 主制 ノ撤 廃
知 悉 シ、南 ノ勧 誘 ニ応 シ テ即 時 之 レ ニ加 入 シ、
四 、殖 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立
六 、議 会 ノ解 散
十 、失 業 保 険
議 ヲ 遂 ケ次 イ テ河 合 カ、 昭 和 三年 一月 二十 日長 野 県 諏 訪 郡 上諏
本 部 ヨリ派 遣 セ ラル ル事 ヲ聞 キ 、長 野 県 ニ於 ケ ル活 動 ニ付 キ協
居 ニ於 テ同 人 ト会 見 シ、 同 人 カ 信越 地 方 オ ルガ ナ イザ ー ト シ テ
(二) 同 年 十 二 月中旬 東 京 市 下谷 区御 徒 町 附 近 ナ ル河 合 悦 三 ノ寓
七 、十 八歳 以 上 ノ男 女普 通 選挙 八 、言 論 出 版集 会 結 社 ノ自 由
十 一、 八時 間労 働 制
九 、 一切 ノ反 労働 法ソ 撤 廃
十 二、 宮 廷 寺 院 地 主 等 ノ土 地 無償 没 収
堀 、 峰 村菊 意 方 ニ同行 シ、 同 所 ニ於 テ党 員 候補 者 ト シテ被 告 人
後 藤 儀 勇 ヲ 紹 介 シテ 会見 セ シ メ、翌 二十 一日河 合 ヲ長 野市 ニ同
訪 町 ニ被 告 人 ヲ訪 フヤ、 被 告 人 ハ其 妻 ノ実家 ナ ル同 郡 平野 村 西
ノ 十 三個 条 ヲ確定 シ 茲 ニ日本 共 産党 ハ第 三イ ンタ ー ナ シ ヨナル ノ 一
ヲ紹 介 シ、次 キ ニ長野 市 善 光 寺 仁 王門 附 近 ニ於 テ同 シク被 告 人
行 スル 途中 田 沢 駅 附近 ニ於 テ同 シク候 補 者 トシ テ被 告 人山 崎 稔
十 三、 高 度 ノ累 進 所 得税
変 革 シ君 主 制 ヲ撤 廃 シ、 無 産 階 級独 裁 ノ政 府 ヲ樹 テ私 有 財産 制 度 ヲ
小 林杜 人 ヲ紹 介 シ、 夫 々会 見 セ シ メ尚 河 合 ノ手 ヲ経 テ山 崎、 小
支 部 ト為 り、 従来 ノ 活動 方 針 ヲ 一変 シ 即 チ社 会 革 命 ニ ヨリ我 国体 ヲ
否 認 シ テ、 凡 テ ノ生 産 機 関 ヲ共 有 ト ス ル共 産 主 義 社会 ノ実 現 ヲ期 ス
林 ヲ党 員 ト シ テ中 央執 行 委 員 会 ニ推 薦 シ其 承 認 ヲ 得、
(三) 二 月 二十 三 日上諏 訪 町 鶴 ノ湯 ニ於 テ河合 悦 三、山 崎 稔及 小
ル 目的 ノ下 ニ、自 ラ前 衛党 トナ リ 工場 細 胞 ニ基 礎 ヲ置 キ無産 階 級運 動 ヲ指 導 訓 練 ス ヘク民 主的 中 央 集権 的 原則 ニ則 リ 、東 京 市 内 ニ中 央
林 杜 人 ト相 会 シ上条 ハ南 信 、 山 崎 ハ中 信 、 小林 ハ北 信 ノ各 地 区
﹁赤 旗 ﹂ ﹁ 赤 色 信 越 ﹂其 他 ヲ長 野 県 下 ニ於 ケ ル同 志 十 数 名 ニ郵
ラ 若 ク ハ被 告 人 後 藤儀 勇 、 赤 松 喜 一ノ手 ヲ籍 リ数 回 ニ亘 リ前 記
任 書 記 トナ リ中 信 ニ於 ケ ル無 産 階 級 運 動 ノ指 導 者 ナ ル処 、
第 二、 被 告 人山 崎 稔 ハ労働 農 民 党 中 信 支 部 設 立 ニ努 メ、 同支 部 ノ常
以 テ 日本共 産 党 ノ目 的 達成 ニ尽 力 シ、
送 シ テ配布 シ主 義 ノ宣 伝 ヲ為 シ、
責 任 者 ト シ テ独 自的 ニ党 員 ノ獲 得 ニ努 力 ス ヘキ コト ヲ協 定 シ、 同 時 ニ運 動 ノ基 礎 トナ ル ヘキ長 野県 組 織 テー ゼ ヲ作 成 シ、 ( 四 ) 同 日労 働 農 民党 長 野 県 支 部聯 合 会 執行 委員 会 ニ出 席 セ ル後 藤 宗 一郎、 北 沢 一郎 ヲ 上諏 訪 町 某 料理 店 ニ招致 シ、 予 テ両 人 カ
シ、 又 二 月 二十 二 日 上諏 訪 町 静 柳 館 ニ於 テ被 告 人上 条 寛 雄 ヨリ
(一) 前 記第 一ノ ( 二 ) ノ如 ク 田 沢 駅 附近 ニ於 テ河 合 悦 三 ト会 見
共 産 主義 ヲ抱 持 シ上 伊 那地 方 ニ於 ケ ル勇 悍 ナ ル闘 士 ナ ル コトヲ 知 レル ヲ 以 テ、 両 人 ニ対 シ無 産 階 級運 動 ハ労農 党 ノ運 動 ノ ミ ニ
何 レ モ日本 共 産 党 ハ、 君主 制 ヲ撤 廃 シ私 有 財 産制 度 ヲ 否 認 シ無
テ其 目的 ヲ達 成 ス ヘキ ニア ラ ス、前 衛 タ ル 日本 共 産 党 ノ指導 ニ 依 ラ サ ル ヘカ ラ サ ル旨 ヲ説 キ共 産党 員 トナ リ活 動 ス ヘク勧 誘 シ、
ル コト ヲ説 カ レ、 之 レ ニ加 入 シ テ活 動 ス ヘク 勧誘 ヲ受 ケ 、之 レ
産 階 級 独裁 ニ依 ル共 産 主義 杜 会 ノ実 現 ヲ 目的 ト スル秘 密 結社 ナ
ヲ承 諾 シ又前 記 ノ如 ク 上条 ノ為 シタ ル推薦 ハ中 央執 行 委 員会 ニ
( 五 ) 又同 月末 頃 被告 人後 藤 儀 勇 、赤 松 喜 一ヲ前 記 峯 村 菊 意 方 ニ
於 テ其 承 認 ヲ 得、
招 致 シ、 日本 共 産 党 ノ 綱領 組織 等 ヲ説 明 シ之 レ ニ加 盟 ス ヘキ コ トヲ 勧誘 シ、 将 来 秘密 ヲ厳 守 シ勇 敢 ニ活 動 ス ヘク 激 励 シ、 又 オ
条 寛 雄 其 他 ノ者 ヨリ 教 養 セラ レ共 産 主 義 ニ共 鳴 セル被 告 人 水谷
( 三) 二 月二 十 八 日頃 東 筑摩 郡 上川 手 村 光 ノ自 宅 ニ於 テ、 予 テ上
ノ如 ク田 沢館 ニ会 合 シ長野 県 青 年 研 究 大 会 ノ対 策 ヲ協 議 シ、
獲 得 ニ努 力 ス ヘキ コト ヲ誓 ヒ、其 外 三 月 十 日頃 前 記第 一ノ ( 六)
テ長 野 県 組織 テ ー ゼ ヲ作成 シ自 ラ中 信 地 方 ノ責 任者 ト シ テ党 員
( 二) 二月 二十 三 日前 記 第 一ノ ( 三 ) ノ如 ク上諏 訪 町 鶴 ノ湯 ニ於
ルガ ナ イ ザ ー河 合 ヨリ送 付 ス ル通 信其 他 秘 密 文 番 ニ付 両 人 ニ ﹁ア ド レ ス﹂ ト ナ ル事 並 ニ其 秘 密 文書 ノ配 布 ヲ依 頼 シ、 而 シ テ 両 人 ヲ党 員 ト シ テ河 合 ヲ 経 テ中 央執行 委 員 会 ニ推薦 シ、 (六) 三 月 十 日頃 東筑 摩 郡 田沢 駅 前 田沢 館 ニ於 テ被 告 人山 崎 稔 、
キ長 野 県 青年 研 究 大 会 ノ対 策 ニ付 キ協 議 シ、 日本 共産 党 名 義 ヲ
幸 ニ対 シ、 日本 共 産 党 ノ組 織 綱領 ヲ説 明 シ之 ニ加盟 ス ヘク 勧誘
小 林 杜 人 ト会 合 シ、同 月 十 七、 八 日長 野 市 ニ於 テ開 催 セラ ル ヘ
ノ ス ロー ガ ンヲ掲 ケ タ ル 宣 伝 ビラ ヲ撒 布 ス ヘキ コト ヲ決 定 シ、
以 テ青 隼 ニ選挙 権 ヲ与 ヘナ イ様 ナ 資本 家 地 主 ノ政 府 ヲ倒 セ云 々
シ、 又 三 月 一日松 本 市 新 田 町労 働 農 民 党 中信 支 部事 務 所 ニ於 テ、
人小 林 勝 太 郎、 宮 沢 昌 一 ニ対 シ長 野 県 組織 テ ーゼ 一部 宛 ヲ交 付
予 テ 日木 共産 党 ノ秘 密 文書 ノ送 付 ヲ受 ケ 其主 義 ニ共 鳴 セ ル被 告
( 七 ) 尚 河 合 ヨリ 日本 共産 党 ノ主義 綱領等 ヲ掲載 セル中 央機 関 紙 ﹁赤 旗 ﹂ 信越 地 方機 関 紙 ﹁赤 色 信越 ﹂ 其 他 檄 ビラ ノ 送付 ヲ受 ケ
シ、 党 員 ト ナ リ活 動 ス ヘキ コト ヲ勧 誘 シ夫 々水 谷、 小 林 ノ賛 同
二月 十 五 、六 日頃被 告 人水 谷 幸 ヲシ テ諏 訪 郡 平野 村 岡 谷 及 上諏 訪 町 ニ右 ビ ラ ヲ貼 付 セシ メ、 又 其 頃 ヨリ三 月中 旬 マテ被 告 人 自
ヲ得 タ ル ヲ 以 テ、 翌 三 月 二 日両 人 ヲ党 員 ト シ テ前 記 河合 ヲ通 シ 中 央 執行 委 員会 へ推 薦 シ、 以 テ 日本 共 産党 ノ目 的 達 成 ニ努 カ シ、
員 獲 得 ヲ依 頼 シ、
(四) 其 他 二月 末 頃 ヨリ 三 月十 五 日頃 迄河 合 悦 三 ヨリ送 付 セラ レ
タ ル前 記 地 方機 関 紙 ﹁赤 色信 越 ﹂ 其 他 ノ秘 密 文書 ヲ北 信 ニ於 ケ
ル鈴 木 茂 利 美 外 数名 ノ同 志 ニ配布 シテ 主義 ノ宣 伝 ヲ図 り、
以 テ 日本 共 産 党 ノ目的 達 成 ニ努 力 シ、
支部 ニ属 シ、 上 条 寛雄 ヨリ 勇悼 ナ ル闘 士 ト シ テ嘱 望 セラ レ居 タ ル
第 四、 被 告 人 後 藤 儀 勇、 赤 松 喜 一 ハ何 レ モ労働 農民 党 ニ加 入 シ諏訪
リ、 日本 農 民 組合 長 野 県 聯 合 会 ノ常 務 理事 ニシ テ又 労働 農民 党 北
第 三、被 告 人 小林 杜 人 ハ予 テ小 作 人 ノ利 益擁 護 ノ為 メ奮 闘 スル処 ア
信 支 部 ノ設 立 ニ奔 走 シ、 同支 部 ノ執 行 委員 タ ル ト同 時 ニ中央 執 行
モノ ニシ テ、被 告 人後 藤 ハ昭 和 三年 一月 二 十 日前 記 第 一ノ (二)
委 員 ニ選 任 セラ レ熱 心 ナ ル闘 士 ト シテ 同志 中 重 キ ヲ為 ス モノナ ル 処、
ル分 子 タ ル ヘク 激 励 セラ レ其 後被 告 人後 藤及 赤松 ハ何 レ モ前 記 第
一ノ ( 五 ) ノ如 ク 上条 ヨリ 日本 共産 党 ノ組織 綱領 等 ヲ説 示 セ ラ レ
ノ 如 ク 上条 ノ紹 介 ニヨリ河 合 悦 三 ニ会 見 シ、 共産 党 ノ為 メ勇 悍 ナ
之 レ ニ加 入 ス ヘク 勧誘 ヲ受 ケ、同 党 ガ 我 国体 ヲ変 革 シ私 有 財 産 制
リ 日本 共産 党 ニ入 党 ス ヘキ コト ヲ勧 誘 サ レ、 同 党 カ我 国体 ヲ変 革 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認 シ労農 独 裁 ノ政 府 ヲ樹 立 シ以 テ共 産 主
度 ヲ否 認 シ テ無 産 階 級 独裁 ニ依 ル共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト ス
(一) 前 記 第 一ノ (二) ノ如 ク昭 和 三 年 一月 二十 一日 河 合悦 三 ヨ
ヲ承 諾 シ 、 且 ツ前 記 ノ如 ク 上条 寛 雄 ノ推 薦 ニ ヨリ中 央執 行 委 員
義 社 会 ノ 実 現 ヲ目 的 ト スル 秘密 結 社 ナ ル コト ヲ知 リ 之 レ ニ加 盟
テ長 野 県 組 織 テ ー ゼ ノ作成 ニ干 与 シ 自 ラ北 信 ノ責 任者 タ ル コト
(二) 前 記第 一ノ ( 三 ) ノ 如 ク 二月 二 十三 日 上諏訪 町 鶴 ノ湯 ニ於
テ共 産 主 義 ノ宣 伝 ニ努 メ タ ル モノ ニシテ 又前 記 ノ如 ク 上条 ヨリ党
セル ﹁赤 色 信 越 ﹂ 其他 檄 等 ヲ長野 県 下 ノ同 志 十 数 名 ニ郵 送 シ、 以
ヒ、 而 シ テ 両被 告 人共 ニ上条 ノ指 揮 ニ ヨリ同 党 ノ主 義政 策 ヲ記 載
ル秘密 結 社 タ ル事 ヲ知 リ、 之 レ ニ加 入 シ勇惇 ニ活 動 ス ヘキ事 ヲ誓
ヲ承 諾 シ、 又三 月十 日頃前 記 第 一ノ (六) ノ如 ク 長 野 県青 年 研
員 ト シ テ推 薦 セラ レタ ル モ未 タ中 央 執 行委 員 会 ニ於 テ承 認 セラ レ
会 ニ於 テ党 員 タ ル ノ承 認 ヲ得、
究 大 会 ノ対 策 ヲ協 議 シ、
サ ル為 メ加 入 ス ル ニ至 ラ ス、
又 三 月 四 日頃 上 高 井郡 須 坂 町被 告 人宮 前 万 一郎方 ニ於 テ同 人 ニ
領 ヲ説 明 シ、 之 レ ニ加 盟 シ テ活 動 ス ヘキ コ ト ヲ勧誘 シ、
ト ヲ志 シ、 労 働 農 民党 上 伊那 支 部 設 立 ニ尽 カ シ同支 部 ノ常 任 書 記
校 ニテ教 鞭 ヲ執 リ 居 タ ル処 、 無 産 階 級解 放 ノ 為 メ献 身努 カ セ ン コ
第 五、 被 告 人 後 藤 宗 一郎 ハ商 科大 学 予 科 ヲ 卒業 シ上 伊 那郡 南 向 小 学
対 シ日本 共 産 党 ノ政治 テ ー ゼ ヲ交付 シ其 綱 領 等 ヲ説 明 シ テ加 入
ニ倒 潰 シ、 無 産 階 級独 裁 ニヨ ル共産 主 義 ノ 社 会 ニ推 移 ス ヘシ ト ノ
ト ナ リ、 マルク ス主義 ヲ信 奉 スル ノ結 果 資本 主義 ノ社 会 ハ必然 的
及被 告 人神 津 敏 治 、 小林 五 作 ノ三 人 ニ対 シ 日本共 産 党 ノ組 織 綱
( 三 ) 二 月 二十 八 日上 田市 常 入 無産 者 新 聞 支 局 ニ於 テ 鈴 木茂 利 美
ヲ勧誘 シ タ ル ニ直 チ ニ承 諾 ヲ得 タ ル ヲ以 テ須 坂地 方 ニ於 ケ ル党
ヲ説 明 セラ レ、 依 ツ テ日本 共産 党 ニ加 盟 シテ活 動 ス ヘキ コト ヲ勧
運 動 ハ共 産党 ノ指 導 ニ依 ラ サ レ ハ其 目 的 ヲ達 ス ル コト能 ハサ ル旨
三 年 二月 二十 三 日 上 諏訪 町某 料理 店 ニ於 テ 上条 寛 雄 ヨリ無 産 階 級
信 念 ヲ抱 ク ニ至 リ タ ル モノ ニシ テ、 前 記第 一ノ ( 四 ) ノ 如ク 昭 和
ーゼ ヲ貰 受 ケ、 且 ツ中 信 地 方 ニ於 テ共 産 党 ノ活 動 ヲ ナ ス ヘキ コト
農罠 党 中 信 支 部 事 務所 ニ於 テ山 崎 稔 ヨリ 日本 共産 党 長 野 県 組織 テ
書 記長 ト ナリ タ ル モ ノナ ル処 、 昭 和 三年 三 月 一日同 市 新 田 町労 働
ヲ有 シ、 昭 和 二年 七 月郷 里 松 本市 ニ帰 リ テ労働 農 民 党 中 信支 部 ノ
ヲ勧 誘 セラ ル ル ヤ、 予 テ郵 便 ニヨリ 同党 ノ秘 密文 書 ノ送 付 ヲ受 ケ
否 認 シ 無 産階 級 独 裁 ニヨル共 産 主 義社 会 ノ実 現 ヲ 目的 ト スル 秘密
誘 セ ラ ル ルヤ同 党 力我 国体 ヲ変革 シ私 有財 産 制 度 ヲ否 認 シ以 テ共
結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シ、 且 ツ自 己 モ亦共 産 主 義 ヲ 抱持 セ ル ヲ以 テ
ト ヲ貰 受 ケ タ ル事 アリ テ、 同党 カ我 国体 ヲ変 革 シ私 有 財産 制 度 ヲ
者 ノ物 色 ヲ委 嘱 セ ラ レ、 其 後 三 月 上旬 労働 農 民 党 上 伊 那支 部 事 務
山 崎 ニ対 シ日本 共 産党 ニ加 入 シ其 運 動 ヲ為 ス ヘキ コト ヲ承 諾 シ、
又山 崎 ヨリ 日本 共 産党 ノ組 織 ト 政 策 及革 命 ノ展 望 ナ ル パ ン フレ ツ
所 ニ於 テ宮 脇 諦助 ニ予 テ上 条 ヨリ貰 受 ケ タル 日本 共 産 党 ノ組 織 ト
山 崎 ノ手 ニヨリ党 員 トシ テ推 薦 セラ レタ ル モ未 タ 上部 機 関 ニ於 テ
産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ目的 ト スル秘 密 結 社 ナ ル事 ヲ知 り直 チ ニ党 員
政 策及 革 命 ノ展 望 ト題 ス ル パ ン フレ ツ ト ヲ交付 シ、 同 人 ヲ党 員 ト
承 認 ス ル ニ至 ラ サ リ シ為 メ加 入 ノ目 的 ヲ達 セ ス、
ト ナ リ運 動 ニ努 ム ヘキ コト ヲ快諾 シ、 尚 上伊 那 ニ於 ケ ル党 員 候 補
ナ ス ヘク働 キ カケ 以 テ党 勢 拡 張 ニ努 メ タ ル モ、 未 タ党 員 ト シテ推
ル ク ス主 義 ニ心酔 シ凡 テ ノ生 産 機 関 ヲ共 有 ト スル共 産 主義 社 会 ノ
第 八、 被 告 人宮 前 万 一郎 ハ労 働 農 民 党 北信 支 部 ノ執 行 委 員 ニシ テ マ
薦 セラ レサ リ シ為 メ加 入 ノ目 的 ヲ達 セス、 第 六 、被 告 人 水谷 幸 ハ労 働 農 民 党中 信 支 部 ノ幹 事 ナ リ シ処 、 上条 寛
秘密 文 書 ノ送 付 ヲ受 ケ其後 三 月 四 日頃前 記第 三 ノ (三 ) ノ如 ク小
実 現 ヲ熱 望 シ居 タ ル モノ ナ ル処 、 昭 和 三年 二 月下旬 日本 共 産党 ノ
雄 及 河合 悦 三 ヨリ 日 本共 産 党 ノ為 メ 秘密 ヲ厳 守 シ勇 悍 ニ活 動 ス ヘ ク 教 養 サ レ、 昭 和 三年 二 月十 五 、 六 日頃 上条 ノ 命 ニ ヨリ 日本 共 産
且 ツ之 レ ニ加 入 シ活 動 セヲ レ度 キ旨 勧 誘 セラ ル ルヤ 、 既 ニ同 党 カ
林 杜 人 ヨリ 日本 共産 党 ノ綱領 等 ノ説 明 ヲ聞 キ政 治 テー ゼラ 貰 受 ケ
党 ノ ス ローガ ンヲ 掲 ケ タ ル宣 伝 ビラ 数枚 ヲ諏 訪 郡平 野 村 岡 谷 、 上
ノ如 ク 山 崎稔 方 ニ於 テ同 人 ヨリ 日本 共産 党 ニ加 入 ス ヘキ コト ヲ勧
諏訪 町其 他汽車 中 ニ貼 付 シ、 更 ニ二 月 二十 八日 頃前 記 第 二 ノ ( 三)
ト ヲ承 諾 シ、尚 須 坂 地方 ニ於 ケ ル党 員 獲得 ヲ委 嘱 セ ラ レ同 地方 ニ
ナ ル コト ヲ知 り 居 タ ル ヲ以 テ、直 チ ニ之 レ ニ加入 シ活 動 ス ヘキ コ
シ以 テ被 告 人 ノ理 想 ト セル 共産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的 ト ス ル結社
ト ス ル 秘密結 社 ナ ル コト ヲ知 悉 シテ之 レ ニ加 入 シ、献 身 活動 ス ヘ
於 ケ ル責任 者 ヲ以 テ任 シ居 タル 処 、 未 タ党 員 ト シテ推 薦 セラ レサ
君 主制 ヲ撤 廃 シ私有 財 産 制 度 ヲ否 認 シ無 産 階級 独 裁 ノ政府 ヲ樹 立
キ コト ヲ誓 ヒ前記 ノ 如 ク山 崎 ヨリ党 員 ト シ テ推 薦 セラ レタ ル モ、
誘 セ ラ ルル ヤ、 同 党 カ我 国 ノ君 主制 ヲ撤 廃 シ私 有 財産 制 度 ヲ否 認
未 タ 上部 機 関 ニ於 テ承 認 セラ レサ ル為 メ加 入 ノ 目的 ヲ達 セ ス、
リ シ為 メ上 部機 関 ニ於 テ承 認 スル ニ至 ラ ス加 入 ノ目 的 ヲ遂 ケ サ リ
シ労 働 者 農 民 ノ独 裁 政 府 ヲ樹 立 シ以 テ共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ目 的
第 七 、被 告 人 小 林勝 太 郎 ハ嘗 テ 東 京方 面 ニ於 テ無 産 階 級 運 動 ノ経 験
シ モ ノナ リ。
ヲ法 律 ニ照 ス ニ犯罪 後 ノ法 律 ニ因 リ刑 ノ変 更 アリ タ ル ヲ以 テ刑法 第
以 上 ハ孰 レ モ公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ア リト 認 ム。 之 レ
六条 第 十条 刑 法 施行 法 第 二条 ニ則 リ新 旧 両 法 ヲ比較 シ其 軽 キ モ ノヲ 適 用 ス ヘキ モ ノ ナ リ 。 被 告 人上 条 寛雄 、 山 崎 稔、 小 林杜 人 ノ所為 ハ
旧 法 タ ル大正 十 四年 法律 第 四十 六 号治 安 維 持 法第 一条 第 一項 ニ、 新 法 タ ル昭 和三 年 六 月 二十 九 日勅 令 第 百 二十 九 号 改 正治 安 維 持 法第 一 条 第 一項 第 二項 ニ該 当 シ、 被 告 人 後 藤儀 勇 、 赤松 喜 一、 後 藤 宗 一郎、 水 谷 幸 、 小林 勝 太 郎 、 宮前 万 一郎 ノ所 為 ハ旧 法 タ ル大 正 十 四年 法律
月二 十 九 日勅 令 第 百 二 十 九 号改 正 治 安 維持 法 第 一条 第三 項 第 一項 第
第 四十 六 号治 安 維 持 法 第 一条 第 二項 第 一項 ニ、新 法 タ ル昭 和 三 年 六
二項 ニ各 該当 ス ル処 、孰 レ モ旧 法 ノ刑軽 キ ヲ以 テ各被 告 人 ニ対 シ旧 法 ヲ適 用 処 断 ス ヘキ モ ノト ス。 仍 テ刑事 訴 訟 法 第 三 百十 二条 ニ則 リ 当 庁 ノ公 判 ニ付 スル言 渡 ヲ為 ス ヘキ モ ノト ス。 被 告 人 北 沢 一郎 カ昭 和 三 年 二 月 二十 三 日諏 訪 郡 上諏訪 町 加 賀 屋 料 理 店 ニ於 テ上条 寛 雄 ヨリ 日 本 共産 党 ニ加 入 ス ヘク勧 誘 ヲ受 ケ之 レ ニ加 入 シ タ リ、 被 告 人 宮 沢 昌 一カ同 年 三 月 一日松 本 市新 田 町労 働 農 民党 中 信 支 部 事
シ タ リ、
務 所 ニ於 テ山 崎 稔 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入 ス ヘク勧 誘 サ レ之 レ ニ加 入
被 告 人 神 津 敏治 、 小 林 五 作 カ同 年 二 月二十 八 日上 田市 常 入 無 産 者 新 聞 支 局 ニ於 テ小 林杜 人 ヨリ 日本 共 産 党 ニ加 入 ス ヘク 勧誘 サ レ之 レ ニ 加入 シ タリ、 ト ノ各 公 訴 事実 ハ公 判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ナ キ ヲ以 テ刑 事 訴 訟 法 第 三 百十 三条 ニ則 リ 右被 告 人 四名 ニ対 シ テ免
訴 ノ言渡 ヲ 為 ス ヘキ モ ノト ス。
同
謄
日
本 也
同庁検事局
予審判事
長野 地 方 裁判 所
昭 和 三 年 九 月十 四 日
叙 上 ノ理由 ニヨリ 主 文 ノ如 ク決 定 ス。
右
裁判所書記
中
田
郎
満 蔵
金 井 太
二五 ( 一 九二八)
操
一
一
明治三十五年七 月十五日生
岡山県児島郡琴浦町大字引網千三百四十六番地 職
定
原 秀
明治 三十 六年 三月三十日生
西
( 元全 日本 無産青年同盟岡山県支部書記)
無
定
岡山県 上房郡有 漢村二千四百 六十九番 ノ第 二地
本籍
倉敷 市千歳町番地不詳
広島県 安芸郡仁保村字平岩六百七十 一番地
民党岡山市支部幹事)
住居
田
富 造
明治三十 七年十月十三田生
吉
( 元 日本労働組合評議会岡山合同労働組合常任委員労働農
製材職 工
住居 不
本籍
住居 不
本籍
長門 操外 十 四名 治 安維 持 法 違反被 告 事 件予 審終 結 決 定書
長門操外十 四名治 安維持法違反被告事件予審 終結決定書 昭和三年予第十六号 岡山県吉備郡足 守町大字上足守 二千六百九十九番地
予審終結決定 本籍
門
岡山市小橋町中屋敷 乙二号地
長
住居 無 職 ( 元第六高等学校 生徒)
広島県安芸郡仁保村字平岩六百七十 一番地
明治三十九年八月十 八日生 本籍 不 定 職
住居 無
虎
( 元 日本労働 組合評議会岡山合 同労働組合常任委員労働農 民党岡山市支部幹事) 倉 本
大工職 ( 元 日本労働組合評議会岡山合同労働組合倉敷支部執行委
一
員、全日本無産青年 同盟岡山県支部倉敷 班長、労働農民党 達
岡山県勝田郡広野村大字河面百 四十六番 地ノ第 二号
都窪郡支部書記) 倉 本 本籍 倉敷市 浜百番 地
明治三十 九年六月二十 日生 住居 紡績職工
( 元第六高等学校生徒)
森
五 郎
十万男
明治四十 三年 八月 一日生
岡山県浅 口郡西阿知 町大字西原千三百五十 一番地
佐 藤事 本籍
無 職
岡山市東中山下百十九番地
岡
住居
( 元第六高等学校生徒)
田 雅
雄
明治 四十 一年 一月二日生
吉
健
明治四十年 二月二日生
米 村
明治四十年 一月二十九 日生
岡山県 上道郡宇野村大字東川原九十番 地 住居 岡山市小橋町十五番地 ( 元第六高等学校生徒)
無 職
本籍 一
( 元 日本労働組合評議会岡山合同労働組合倉敷支部員労働 勝
農民党 都窪郡支部執行委員) 広 野
明治三十九年 一月九日生 岡山県川 上郡落合村大字 阿部千五百八番地
米子市西倉吉町八十五番地
本籍
本籍
倉敷市 浜百番地 紡績職工
住居
岡山市 内山下 八十番地 職
住居
(元第六高等学校生徒)
無
(元日本労働組合評議会岡山合同労働組合倉敷支部万寿 工場分会会計係、全 日本無産青年同盟岡山県支部倉敷班 助 造
岡山県赤磐 郡佐伯本村大字佐伯三百九十 六番地
委員) 西
岡山市北方五十 八番 地 岡本恵三郎方
明治四十 一年 二月二十九日生 本籍
職
住居
岡山県都窪郡中庄村大字中庄千 二百十四番地
無
本籍
職
住 居 神戸市下山手通六丁目三十 四番地 無
本籍
(元第 六高等学校 生徒)
所
同番地
宮
内
田 岩
勇
勝
明治四十年 八月六 日生 岡山 県上道郡高島村 大字今在家百三番地
住居 同 職
( 元第 六高等学校生徒)
無 奥 明治 四十年 一月二十五 日生
理
由
本 件 ヲ岡 山 地 方 裁判 所 ノ公 判 ニ付 ス
シ、国 民 思 想 ハ漸 ク軽 挑 詭 激 ニ流 レ、 精 神 的 方面 ヲ閑 却 シテ物 質 万
我 日本 帝 国 ニ於 テ ハ世 界 大 戦 ノ影 響 ヲ承 ケ テ著 シ ク社 会的 変遷 ヲ来
能 ヲ謳 歌 ス ル ニ至 リ労 資 ノ協 調 相 保 タ ス階 級 闘 争 ヲ激 発 シ、 無 産 階
ヲ期 スル為 メ日 本共 産 党 ナ ル秘 密結 社 ヲ組 織 スル モ ノ アル ニ及 ヒタ
級 解 放 運動 ヲ惹 起 シ遂 ニ共 産 主 義 思 想 ヲ 抱 懐 スル者 ヲ生 シ之 カ実 現
ル カ、其 ノ規 約 綱領等 ニ付 キ露 国 ニ本 部 ヲ置 ク国 際共 産 党 ( 第三イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル) ノ批 判 ヲ受 ケ、
(二) 支 那革 命 不 干 渉
(一) 戦 争 ノ危機 ニ対 スル闘 争
等 ノ欠 点 ヲ指 摘 セラ レ且行 動 綱 領 ト シテ、
(一) 抽 象 的 ニシテ行 動 綱領 ヲ有 セサ ル コト。
夫
( 二 ) 組 織 カグ ル ープ 的 ニシ テ大衆 ヲ取 入 ルル ニ適 セサ ル コト。
岡山県都窪 郡茶屋町大字早島新田三百八十五番地
井 照
本籍 職 石
住居 岡山市小橋 町中屋敷乙二号地 無 ( 元第六高等学校生徒)
( 三 ) ソヴ イ エ ツト ロシ ア ノ防 衛 ( 四 ) 殖 民 地 ノ完 全 ナ ル独 立
明治 四十 五年 一月十九 日生
一切 ノ反 労 働 者 法 ノ撤 廃
( 十 二 ) 宮 廷 寺 院 地 主等 ノ土 地 無償 没 収
( 十 一) 八時 間 労 働 制
( 十 ) 失業 保 険
( 九)
(八) 言論 出 版 集 会 結社 ノ自 由
( 七 ) 十 八歳 以 上 ノ男女 普 通 選 挙権 獲 得
( 六 ) 議 会 ノ解 散
( 五 ) 君 主制 ノ撤 廃
徳島県那賀郡大野村大字下大野字大平七十六番地 ノ 一
実
本籍
栗 清
住 居 岡山市西中山下百十五番地 塩見源 一郎方 ( 元労働農民党員) 大
明治三十五年 一月 一日生
医師 ( 岡山医科大学出身 医学士)
文
右ノ者 ニ対 スル治安維持法違反被告事件 ニ付 予審 ヲ遂ケ決定 スル コ ト左 ノ如 シ 主
( 十 三) 高 度 ノ累 進所 得税
田岩 勝 、 石 井 照 夫 ハ孰 レ モ元 第 六高 等 学 校 生徒 、
シ テ 政治 テ ーゼ、 組 織 テ ーゼ 、当 面 ノ政策 等 ヲ樹 テ前 記 行 動綱 領 ヲ、
被 告 人 倉 本 達 一 ハ元 日本 労働 組 合 評 議 会岡 山 合 同労 働 組 合 倉 敷 支部
被告 人西 原 秀 一ハ元 全 日本 無 産 青 年 同盟 岡 山 県支 部 書 記 、
組合 常 任 委 員 労 働 農 民党 岡 山 市 支 部 幹事 、
被 告 人 倉 本 虎 一、 吉 田富 造 ハ各 元 日 本労 働 組 合評 議 会 岡 山 合 同 労働
一、 労 働 者 農 民 ノ政 府
執 行 委 員 、 全 日本 無 産 青 年 同盟 岡 山 県支 部 倉 敷 班 長、 労 働 農 民 党 都
被 告 人 大 栗 清 実 ハ岡山 医 科 大学 出 身 医 学 士元 労 働 農 民党 員 、
二 、 プ ロ レタ リ アノ 独 裁政 治
窪郡支部書記、
ノ十 三箇 条 ヲ指 定 セラ レ、尚 佐 野 学 等 数名 ノ中 央 委 員 ヲ選定 セラ レ
ノ二 箇 ノ中 心 ス ロー ガ ン ニ結 付 ケ テ宣 伝 シ、 以 テ 日本 帝 国 ノ政 治組
タ ル ヲ以 テ、 茲 ニ日本 共 産 党 ハ第 三 イ ンタ ー ナ シ ヨナ ル ノ 一支 部 ト
織 、 社 会組 織 、 経 済組 織 ノ変 革 ヲ目的 ト シ、 無 産 大衆 ノ前 衛 党 ト シ
員 、労 働 農 民党 都 窪 郡支 部 執 行 委 員、
被 告 人広 野 勝 一ハ元 日本 労 働 組合 評 議 会 岡 山 合同 労 働 組合 倉 敷 支部
被 告 人西 助 造 ハ元 日本 労 働 組 合評 議 会 岡 山合 同 労 働 組 合倉 敷 支 部 万
テ 工場 細 胞 ノ確 立 ニ基 礎 ヲ置 キ、 無 産 階級 ヲ指 導 訓 練 シ社 会革 命 ヲ
運 動 ニ依 リ 日本 帝 国 ノ国体 ヲ変 革 シ、君 主 制 ヲ撤 廃 シ国 家 権力 ヲ無
テ第 六 高 等学 校 生 徒 ナ ル被 告 人 等 ハ他 ノ同 志 ト 共 ニ講 読 会 又 ハ研究
寿 工 場分 会 会計 係 、 全 日本 無 産 青 年 同盟 岡 山 県 支部 倉 敷 班 委員 ニシ
遂 行 セ シ ムル 為 メ、 無 産 大衆 ヲ抱 擁 スル大 組 織 ヲ結 成 シ、 其 ノ革 命
ヲ社 会 ノ共 有 ニ帰 セ シ メ、 以 テ私 有 財 産 制度 ヲ否 認 シ共 産 主義 社 会 ヲ 建設 スル為 メ ニ活 動 ス ル コト 、為 リ 、 全国 ニ組 織 者 ヲ派 遺 シ党 ノ
ト為 リ、 被 告 人広 野 勝 一、西 助 造 ハ岡 山合 同労 働 組合 倉 敷 支 部 員 数
会 ト 称 スル社 会科 学 研究 会 ヲ組 織 シ、被 告 人 大 栗清 実 ハ其 ノ 顧問 格
産 階 級 ニ掌 握 セシ メプ ロレタ リ ア独 裁 政 治 ヲ施 行 シ凡 テ ノ生産 機 関
組 織 ヲ遂行 ス ル ニ至 リ タ ル カ、 昭 和三 年 二 月施 行 セ ラ レタ ル衆議 院 議 員 総 選挙 ニ際 シ党 員 ヲ労 働 農 民党 公 認 議員 候補 者 ト シ テ立 候補 セ
挙応 援 ニ託 シ テ党 ノ組 織 ニ尽 瘁 セシ ムル コト 、為 リ 、同 党 関 東 地方
根 本 組 織 ヲ変 革 シ共 産 主 義 社 会 ノ実 現 ヲ希 望 スルニ 至 リ 、殊 ニ日 本
無 産 者 新 聞 其 ノ他社 会 科 学 ニ関 スル書 籍 ヲ耽 読 シ、 現 代 日木 帝 国 ノ
マルク ス主 義 、 レー ニン主義 ノ 研究 ニ没頭 シ、 雑誌 マル ク ス主 義 、
名 ト共 ニ研 究 会 ヲ組 織 シ、 其 ノ 他 ノ被 告 人 ハ各 自 単独 ニテ、孰 レ モ
委 員 会 所属 芝 浦 製作 所 工場 細 胞 長 金子 健 太 ( 変名 山 口広 太 郎 ) ハ岡
共 産 党 中 央 機 関紙 赤 旗 、同党 関 西地 方 委 員会 機 関 紙 階 級戦 、日本 青 年
シ メ、 之 ニ選 挙 オ ルガ ナ イザ ー ヲ付 シ無 産大 衆 ノ昂 奮 セル ニ乗 シ 選
同 党 関 西地 方 委 員会 委 員 長 春 日 庄 次郎 等 ト相 謀 リ 、 党 ノ組 織 及 ヒ党
山 県 第 二区 議 員 候補 者 難波 英 夫 ノ 選挙 オ ルガ ナ イ ザ ー ト シ テ来 県 シ、
シ其 ノ権 力 ニ依 リ私 有 財 産 制 度 ヲ否 認 シ以 テ共 産 主義 社 会 ノ実 現 ヲ
ニ及 ヒ、 日本 共産 党 カ忍 主 制 ヲ撤 廃 シ労 働 者 農 民 ノ独 裁 政治 ヲ施 行
共 産 同盟 関 西 地 方委 員 会 機 関 紙 青年 衛兵 其 ノ 他 ノ共 産 党 文書 ヲ読 ム
参 加 セ シ ムル ニ至 リ タ ル モノ ナ リ。
期 ス ル為 メ ニ活 動 セ ル コト ヲ知 悉 シ同党 ヲ支 持 スル ニ至 リ タ ル 処、
勢 拡 張 ノ為 メ本 件被 告 人等 ヲ シテ 左記 行 動 ヲ起 サ シ メ共 産 党 活動 ニ
被 告 人 長門 操 、 森 五 郎、 岡十 万 男 、吉 田 雅 雄 、 米 村 健、 宮 内 勇 、奥
(二) 被 告 人 長 門操 ハ直 チ ニ郷 里 足 守町 ニ赴 キ同 年 二月 十 五 日同
町 ナ ル自 宅 ニ、全 日本 無 産 青 年 同盟 員 長 門 仙市 、 長 門錠 一、 長
第 一、 (一) 被 告 人長 門操 、 倉本 虎 一、西 原秀 一、 吉 田 富 造、 倉 本 達 一、
コト ヲ慫 慂 シ、 同 月十 九 日同 町 ニ於 テ民 衆 大 会 ヲ開 キ名 ヲ 選挙
テ 共産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ行 ヒ暗 ニ同党 ノ為 メ ニ活 動 ス ヘキ
応 援 ニ藉 リ 無 産大 衆 ヲ指 導 シ、其 ノ際 長 門 郁 己、 長 門錠 一、 長
門 郁 巳、 柏 野 一雄 ヲ招 致 シ、 日本 共 産 党 文書 ヲ読 ミ之 ヲ説 明 シ
前 記 金 子 健太 ヨリ 日本 共 産 党 ノ目 的行 動 綱 領 等 ヲ説 示 セラ レ同
森 五 郎 、 岡十 万 男 ノ七名 ハ昭 和 三 年 二 月十 四 日岡山 市 小 橋 町 中
党 ニ加 盟 シ、 総 選挙 ニ際 シ無 産 大 衆 ノ政 治 的 昂 奮 状 態 ニ在 ル ヲ
ル 宣 伝 ビラ 及 ヒ労 働 農 民 党名義 ノ既 成 政 党撲 滅 ノ檄 文 ヲ撒 布 セ
門 仙市 ヲ シ テ会場 附近 ニ於 テ日本 共 産 党 ノ行動 綱領 ヲ記載 シタ
屋 敷 乙 二号地 ナ ル長門 操 等 第 六高 等 学 校 生徒 ノ合 宿 所 ニ於 テ、
利 用 シ党 勢 ヲ拡 張 シ共産 主義 実 行 ノ為 メ ニ活 動 ス ヘキ コト ヲ勧
船 所 職 工 ニ働 キ掛 ケ、 共産 党 ノ組織 ヲ目 的 ト シ玉 造船 労働 組 合
( 三 ) 被 告 人 倉 本 虎 一ハ同 月十 四 日頃 、 日比 町大 字 玉 ニ到 リ 玉造
シ メ、 以 テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝 煽動 ヲ為 シ、
誘 セラ レ、 孰 レ モ之 ヲ快 諾 シ各 自 其 ノ分 担 ヲ定 メ、 長 門操 ハ吉備 郡 足 守 町、 倉 本 虎 一ハ旧 児島 郡 日比 町 大 字玉 、 西 原 秀 一ハ同 郡 藤 田農 場 、
民 党 名 義 ノ宣 伝 ビ ラ ヲ撒布 シ テ大 衆 ヲ指 導 シ、 其 ノ際同 町 ニ於
ノ下 ニ選挙 批 判演 説 会 ヲ開 催 シ、 尋 ヰ テ民 衆 大会 ヲ開 キ労 働 農
テ新 座 星男 、古 市 丈 平 ニ対 シ 日本 共 産 党 ノ行 動 綱 領 ヲ記 載 シタ
員 等 ト協 議 ヲ重 ネ、 同 月 十 七 日同 町 ニ於 テ共 同 闘 争 委 員会 主 催
へ夫 々派遣 セラ レ、
ル 宣 伝 ビラ 、 同党 名 義 ノ檄 文 及 ヒ総 選 挙 ニ対 スル 日本共 産 党 声
吉 田 富 造 ハ阿 哲 郡野 馳村 、
森 五 郎 、 岡 十 万 男 ハ謄 写版 係 ト 為 リ共 産 党 文書 等 ヲ作 成 シ各 地
明書 等 ヲ交 付 シ、 以 テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
倉志 不達 一ハ倉 敷 市 、
へ派 遣 セラ レタ ル者 ニ送付 スル コト ヽシ、
会見 スル コト ヲ得 ス、 農 民 大 会 ヲ開 催 ス ル コト能 ハサ リ シ為 メ
ヲ見 出 シ共 産 党 ノ組 織 ヲ為 サ ント欲 シ タ ル モ農 民 組合 ノ幹 部 ニ
回 藤 田 農場 ニ到 り共 産 主 義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ行 ヒ、 戦 闘的 農 民
( 四 ) 被 告 人 西 原秀 一ハ同 月十 四、 五 日頃 及 ヒ同 月十 九 日頃 ノ二
派遣 セラ ル 、者 ハ、 一、秘 密 宣伝 隊 ヲ組織 スル コト、
三、 労 働 者 大 会 農 民大 会 ヲ開 キ 大 衆 ヲ指 導 ス ル コト、
二 、非 合 法文 書 ノ配 付 網 ヲ作 ル コト、
四 、 金 子 ヘノ情 勢 報 告 ヲ為 ス コト 、
其 ノ目的 ヲ遂 ケ ス、
広 野 勝 一、 西 助 造 ニ対 シ 日本 共 産党 ノ目 的 綱 領 等 ヲ告 ケ 之 ニ加
( 五 ) 被 告 人 吉 田富 造 ハ同 月十 四 日夜 倉 敷 市 内 街路 ニ於 テ被 告 人
ノ任 務 ヲ負 ヒ夫 々其 ノ部 署及 ヒ方 法 ヲ定 メ テ共 産 主 義実 行 ノ協 議 ヲ為 シ、 各 自 金 子健 太 ヨリ費 用 ヲ貰 受 ケ各 地 ニ赴 キ党 勢 拡 張 ニ努 力 スル コト 、為 シ、
義 実 行 ノ協 議 ヲ為 シ、 更 ニ党 ノ組織 ヲ為 サ ント欲 シ野 馳 村 ニ到
盟 シ テ活動 ス ヘキ コト ヲ勧 誘 シ其 ノ承 諾 ヲ 得、 同 人 等 ト共 産 主
ヨリ 加 盟 ノ 承認 ヲ得 サ ル為 メ入 党 ノ目的 ヲ遂 ケ ス、 更 ニ同 月十
誓 ヒ以 テ共産 主義 実行 ノ協 議 ヲ遂 ケ タ ル モ、 未 タ党 ノ上 部機 関
ト ヲ勧 誘 セ ラ レ、直 チ ニ入 党 シ テ党 ノ為 メ ニ尽瘁 ス ヘキ コト ヲ
五 六 日頃 倉敷 市 ナ ル被 告 人倉 本 達 一方 ニ於 テ同 人 ヨリ 日 本共 産
リ タ ル モ同地 農 民 組 合 ニ勇 敢 ナ ル戦 闘分 子 ヲ発 見 ス ル コト能 ハ
党 ノ行 動 綱領 ヲ記 載 セル宣 伝 ビ ラ ヲ貰 受 ケ、 岡党 カ共 産 主義 実
サ リ シ 為 メ其 ノ目的 ヲ遂 ケ ス、
行 ノ為 メ ニ活 動 セ ル コト ヲ告 ケ ラ レ倉 敷紡 績 職 工 ニ働 キ 掛 ケ、
(八) 被 告 人 森五 郎 、 岡 十万 男 ハ二月 十 四 日 ヨリ 同 月 二十 日頃 迄
工 タ ル被 告 人広 野 勝 一、 西 助 造等 研究 会 員 ヲ招 致 シ、 日 本 共 産
ノ間 前 記 合宿 所 ニ於 テ 金子 健 太 及 ヒ日 本青 年 共 産同 盟 員 乙 馬武
(六) 被 告 人倉 本 達 一ハ二月十 五 日頃 倉敷 市 ノ居 宅 ニ倉 敷 紡績 職
尽 瘁 ス ヘキ コト ヲ誓 ヒ、 共 産 主 義 実行 ノ協 議 ヲ為 シ 同 日頃 金 子
雄 、 福本 義 雄等 ト相 謀 リ、 日本 共 産 党 ノ為 メ共 産主 義 実 行 ノ目
党 細 胞 組 織 ニ尽 ス ヘキ コト ヲ 勧説 セラ レ之 ヲ快 諾 シ共 産 主義 実
健 太 ヨリ受 取 リ タ ル ﹁日本 共 産 党 ハ労 働 者 農 民 ノ 唯 一ノ味 方 ﹂
的 ヲ以 テ多 数 ノ共 産 党 文書 等 ヲ 謄写 版 刷 リ ト為 シ、 之 ヲ各地 ニ
党 ノ行 動 綱領 ヲ記 載 シ タ ル宣 伝 ビ ラヲ 交 付 シ、 同 党 カ共 産 主義
ト書 キ タ ル宣 伝 ビ ラ約 二十 枚 ヲ倉敷 紡 績 社 宅 附 近 ニ貼付 シ、 共
派遣 セ ラ レ活動 ニ従 事 セ ル長 門 操 外 四 名 ニ送 付 シ、 同 人 等 ヲシ
行 ノ協 議 ヲ遂 ケ、
産 主 義 実行 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ、
テ無 産 大 衆 ニ配付 セ シ メ又 ハ街 頭 ニ貼 付 セシ メ、以 テ共 産 主 義
社 会実 現 ノ為 メ ニ活 動 セ ル コト ヲ告 ケ 、 共 ニ党 勢 拡張 ノ為 メ ニ
二月 二 十 日金 子 健 太 ヨリ 送付 セラ レタ ル 一般 労 働 組 合名 義 ノ二
( 九) 被 告 人 長門 操 、 倉 本 虎 一、 西 原 秀 一ハ共 謀 ノ上同 月 二十 二
種 ノ宣 伝 ビ ラ、 労働 時 間 短 縮、 賃 金値 上、 衛 生 設 備 改良 、 総 選
目 的 ヲ 貫 徹 セ ヨト 記 載 シタ ル モノ約 千枚 ヲ仲 前 福 太 郎、 朴 泰 椿
日夜 予 テ金 子 健太 ヨリ 受 取 リ タ ル、 日本 共産 党 名義 ニシ テ ﹁労
実 行 ノ 宣伝 煽 動 ヲ為 シ、
ト共 ニ倉 敷紡 績 社 宅 ニ配 付 シ 日常 闘争 ヲ誘 発 セ シ メ、 之 ヲ指 導
働 者 農 民 ハ如 何 ナ ル政 治 ヲ欲 スル カ、 天 皇 ト結 ヒ付 イ タブ ルジ
挙 投 票 日 公休 等 ヲ叫 ヒ従 業 員大 会 ヲ開 キ又 ハ同 盟 罷 業 ヲ起 シ テ
シ テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 ス為 メ未 組 織 労 働 者 ヲ大 衆 団
ヨア 議 会 ヲ倒 シ労 働 者 農 民 ノ民 主議 会 ヲ作 レ、 如 何 ナ ル君 主 モ
ミ﹂ 等 ト書 キタ ル宣 伝 ビ ラ ( 証 第 一〇 号 ) ヲ岡 山市 内各 所 及 ヒ
如 何 ナ ル 上院 モナ シ唯 労 働 者 農 民勤 労 者 ノ民 主 的 議 会 ア ル ノ
体 へ加 入 セ シメ而 シ テ共 産 党 ノ組 織 ヲ為 サ ン ト シ、
織 シ、 被 告 人吉 田 富 造 等 ノ指 導 ヲ受 ケ マル ク ス主 義 ノ研究 ニ没
(一) 被 告 人長 門 操 、 倉本 虎 一、 西 原 秀 一、 吉 田富 造、 倉 本 達 一、
第二
日 比 町 玉 ニ貼 付 シ、 以 テ共 産 主 義実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
(七) 被 告 人広 野 勝 一、 西 助 造 ハ昭 和 二年 一月頃 ヨリ 研究 会 ヲ組
頭 シ共 産 主義 ヲ信 シ其 ノ実 現 ヲ望 ム ニ至 リ タ ル処 、 昭 和 三年 二 月十 四日 夜 倉敷 市 内 街 路 ニ於 テ吉 田 富 造 ヨリ 日本 共 産 党 ノ存在 及 ヒ其 ノ目的 綱領 等 ヲ解 示 セラ レ、 之 ニ加 盟 シ テ活 動 ス ヘキ コ
森 五 郎、 岡 十 万 男 ハ予 テ金 子 健 太 ヨリ 日本 共 産 党 ニ入 党 シ同党 ニ報 告 シ、
基 キ共 産 主義 実 行 ノ協 議 ヲ為 シ、其 活動 状 況 ヲ関 西 地方 委 員 会
雄、 宮 内 勇 、 米 村健 、 奥 田 岩勝 、 等 ニ交 付 シ、 更 ニ岡 ヲ シ テ他
青 年 衛 兵 其 他 ノ共 産党 文 書 ヲ被 告 人 岡 十 万 男、 森 五 郎、 吉 田 雅
宿 所 ニ於 テ、 共 産 主義 実 行 ノ政 策 等 ヲ掲 載 セ ル赤 旗 、階 級 戦 、
(一) 被 告 人 長門 操 ハ二月 中 旬 ヨリ三 月中旬 迄 ノ間 数 回 ニ前 記 合
第 三、
ノ為 メ ニ活動 ス ヘキ コト ヲ依 頼 セラ レ之 ヲ承 諾 シ、夫 々分 担 ヲ 定 メ前 記 ノ如 ク勇 敢 ニ共 産 主 義 実 行 ノ為 メ尽 シタ ル処、 金子 健
シ テ オ ルガ ナ イザ ータ ル冬 野 猛夫 ヲ岡 山 ニ遣 シ党 ノ組織 ヲ為 サ
更 ニ之 ヲ上 部機 関 ニ申 告 シ、 其 承 認 ヲ得 タ ル 上関 西 地 方委 員 ニ
ノ 研究 会 員 ニ手 交 セシ メ テ之 ヲ読 マシ メ、
太 ハ其 状 況 ヲ同党 関 西 地方 委 員 長 春 日 庄 次郎 ニ報 告 シ 、 同 人 ハ
シ ム ル コト 、為 リ、 冬 野 猛夫 ハ二月 二 十 七 八 日頃 、 岡山 市 ニ来
(二) 被 告 人 岡 十 万 男 ハ長 門 操 ヨリ 研究 会 ノ 確 ナ ル人 ニ共 産 党 文
リ 予 テ長 門 操等 カ間 借 リ シ居 タ ル同市 古 京町 豆 腐 製 造業 戸 田 ユ ミ方 二階 ニ於 テ、 被 告 人長 門 操 、 倉 本 虎 一、 西 原 秀 一、 吉 田 富
テ赤 旗 、 階 級 戦 、青 年衛 兵 其他 ノ共 産 党 文書 ヲ被 告 人吉 田 雅 雄、
書 ヲ読 マシ ム ヘキ コト ヲ命 セラ レ、 其 頃 数 回 ニ前 記 合宿 所 ニ於
メ、
宮内 勇 、 米 村 健 、奥 田岩 勝 、石 井 照 夫 等 ニ交付 シテ 之 ヲ読 マシ
造 ニ対 シ同 人 等 四名 ヲ党員 ト シ倉 本 虎 一ヲ細 胞 長 ト ス ヘク、 被
ヘキ コト ヲ通 告 シ、 茲 ニ右 被 告 人四 名 ハ党員 ト シ テ其 他 ノ被 告
告 人 倉 本 達 一、森 五 郎 、岡 十 万 男 ノ三名 ト共 ニ党 活動 ニ尽瘁 ス
人 三 名 ハ金 子 健太 ノ入 党 勧誘 ヲ承 諾 シ、 且事 実 上党 員 タ ル ノ行
( 三 ) 被 告 人森 五 郎 ハ金子 健 太 ヨリ研 究会 ノ確 ナ ル人 ニ共 産 党 文
テ総 選 挙 ニ対 ス ル日 本共 産 党 声 明書 及 ヒ総 選 挙 ニ際 シ労農 大 衆
書 ヲ読 マシ ム ヘキ コト ヲ命 セラ レ、 二 月中 旬 頃前 記 合宿 所 ニ於
動 ヲ為 シ孰 レ モ日本 共 産党 ニ加 入 シ、
ニ於 テ、 冬 野 猛夫 ヨリ 日本 共 産党 ノ為 メ ニ党 員 ト ナリ 活動 ス ヘ
(二) 被 告 人 長門 操 、 倉 本虎 一、 西 原 秀 一、吉 田 富 造 ハ同 日同 所
ヲ読 マシ メ、
賭 君 ニ檄 スノ 二種 ノ共産 党 文書 ヲ被 告 人吉 田 雅雄 ニ交 付 シテ之
(四) 被 告 人吉 田 雅 雄 ハ二 月中 旬 頃前 記 合宿 所 ニ於 テ、 六高 学 生
キ コト ヲ通 告 セラ レ、 各自 其 部 署 ヲ定 メ主 ト シ テ長 門 操 ハ六高
員 ニ、 西 原 秀 一ハ農 民 組合 員及 ヒ全 日本 無 産青 年 同 盟 員 ニ、吉
マシ メ、
青 山 秀 夫 ニ総 選 挙 ニ際 シ労 農 大 衆 諸君 ニ檄 ス ヲ交付 シ テ之 ヲ読
社 会 科 学 研 究 会学 生 ニ、 倉 本 虎 一ハ労 働 農 民党 員 及 ヒ労 働 組合
田 富 造 ハ紡 績 職 工 ニ働 キ掛 ケ 、共 産 党 機 関 紙等 ヲ 配付 シ テ共産
岡 山 市 内 ニ於 テ、 大 栗 清実 、 橋 本 正 義 、 八田 茂 等 ニ赤 旗 、 階 級
( 五 ) 被 告 人 倉本 虎 一 ハ二 月下 旬 頃 ヨリ 三 月 上旬 頃 迄 ノ間 数 回 ニ
主義 実 行 ノ為 メ ニ活 動 セ ン コト ヲ協 議 シ、 冬 野 ヨリ赤 旗 、 階級 戦 、 青 年 衛 兵等 ヲ貰 受 ケ、 爾 後 関西 地 方 委 員 会 ヨリ其 配 付 ヲ受
戦 、 青 年 衛 兵等 ヲ 交付 シテ 之 ヲ読 マシ メ、
ク ル コト 、為 シ、 其後 三 月中 旬 頃迄 ノ間 数 回 ニ前 記合 宿 所 ニ於 テ 右 党 員 四名 相 会 シ細 胞 会 議 ヲ開 キ、 日本 共 産党 ノ行 動 綱 領 ニ
階 級 戦 ヲ後 月郡 高 屋 町 田中 喜 一へ各 郵 送 シ テ之 ヲ読 マシ メ、
ノ ニシテ外 交班 ニ属 シ、 無 産 大衆 ニ接 触 シ テ直接 日本 共 産党 ノ
ト シ教 育 進行 ヲ図 リ 、前 記 被告 人等 ハ孰 レ モ意 識 程 度 ノ高 キ モ
(二)(イ) 被 告 人 長 門 操 ハ吉 田 富 造 カ紡 績 職 工 方面 ヲ分 担 シ党 活
為 メ ニ活 動 スル コト 、シ以 テ共 産 主義 実 行 ノ協議 ヲ遂 ケ、
( 六) 被告 人西 原秀 一 ハ三 月中 赤 旗 ヲ 赤磐 郡可 真 村松 出 忠 義 へ、
交 付 シ、 之 ヲ被告 人広 野 勝 一、西 助 造 等 ト共 ニ読 マシ メ、
( 七 ) 被 告 人 倉本 達 一ハ三 月中 倉 敷 市 ニ於 テ青 年 衛 兵 ヲ谷 玉吉 ニ
以 テ彼 等 ヲ シ テ日本 共 産 党 カ共 産 主義 実 行 ノ為 メ ニ活 動 セル コト
ノ外 交 班 ニ属 スル学 生 数名 ヲ置 キ党 ノ組 織 ヲ為 サ シ ム ル コト 、
動 ニ従 フ コト 、為 リ タ ル ヨリ 、 同 人 ト相 謀 リ 其指 導 下 ニ研究 会
シ、被 告 人吉 田 富 造 ハ三 月十 一、 二 日 頃前 記 合宿 所 ニ被 告 人吉
ヲ知 ラ シ メ、 同 党 ノ為 メ ニ尽 瘁 ス ヘキ コト ヲ慫 慂 シ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、 且共 産 党 文書 ノ配 付 網 ヲ作 成 シ関 西 地 方委 員
田 雅 雄 、 米村 健 、 宮 内勇 等 ヲ招 致 シ相 共 ニ紡 績細 胞組 織 委 員会
ヲ発 刊 シ且 紡績 職 工 ニ面接 シ テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ行 ヒ、
ト名 付 ク ヘキ会 ヲ組 織 シ、 紡 績 工場 ノ情 勢 調 査 ヲ為 シ 工場 新 聞
会 ニ報 告 シ、 第 四、 (一) 被 告人 長 門 操 、森 五郎 、 岡 十万 男 、 吉 田 雅 雄、 米 村 健 、宮
コト 、シ以 テ共 産 主 義 実行 ノ協 議 ヲ遂 ケ、
(ロ) 被 告 人吉 田 雅 雄、 米 村 健 、宮 内 勇 ハ三 月十 三 日岡 山市 下
大 衆 団 体 ヲ 組織 シ進 ン テ共 産 党 細 胞 ノ確 立 ヲ期 スル コト ヲ図 ル
石井 鐘 淵 紡 績株 式 会 社 備前 工場 ニ到 リ 、 工場 内 部 ヲ視 察 シ見 取
内 勇 、奥 田 岩 勝 、 石 井照 夫 ハ他 ノ学 生 ト共 ニ予 テ 密 ニ六 高 社会
人 大 栗 清実 ヲ其 顧問 ト シ マルク ス主義 ノ研 究 ニ没 頭 シ、 理 論闘
図 ヲ作 成 シ且共 産 党 ヨリ示 サ レタ ル 調査 事 項 ニ基 キ情 勢 ヲ調 査
科 学 研 究会 ヲ組織 シ 長門 操 カ委 員長 ト為 リ テ之 ヲ指 導 シ、 被告
ト為 シ、無 産 階 級 ト接 触 スル ニ至 リ タ ル カ、 偶 々長門 操 カ日本
争 ヨリ実 際 闘 争 ヘノ 研究 ニ移 リ 無産 運 動 ニ参 加 セサ ル ヘカラ ス
シ、 之 ヲ吉 田富 造 ニ報 告 シ尚 ホ同 会 社 岡山 絹 糸 工場 ニ到 リ エ場
(ハ) 被 告 人吉 田 雅 雄 、 米村 健 ハ三 月中 旬 頃 数 回 ニ亘 リ吉 田 雅
ノ視 察 ヲ求 メタ ル モ拒 絶 セ ラ レ其 目 的 ヲ遂 ケ ス、
雄 カ活 動 ノ為 メ間 借 リ セル岡 山 市 門 田屋 敷 森 山善 夫方 二階 ニ、
ト 、為 リ タ ル ヨリ 、 研 究会 ノ学 生 ニ対 シ、 赤 旗 、 階級 戦 、 青年 衛 兵 其 他 ノ共 産 党 文書 ヲ読 マシ メ、 同党 ノ為 メ ニ活 動 ス ヘキ コ
共 産 党 ニ加 盟 シ、 右 研究 会 学 生 方面 ヲ分 担 シ党 ノ活 動 ヲ為 ス コ
シ委 員長 ヲ辞 ス ル コト 、為 リ 、 且党 活 動 ノ便 宜 上 研究 会 ノ組織
ト ヲ慫 慂 シ、 自 ラ ハ党 員 ト シ テ専心 党 ノ目 的 遂行 ニ尽 サ ント欲
委 員長 ト シ、 各 員 ノ 部 属 ヲ外 交 班、 行 動 班、 教 育 班 ニ分 チ 外 交
(ニ) 被 告 人宮 内 勇 ハ三 月中 旬 頃前 記 合 宿 所 ニ於 テ、 吉 田富 造
動 ス ヘキ コト ヲ慫 慂 シ以 テ共 産 主 義実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
ノ研 究 ヲ勧 メ日本 共 産党 ノ主 タル 綱領 ヲ解 説 シ同党 ノ為 メ ニ活
キ、 工場 ノ情勢 調 査 及 ヒ見 取図 ノ作 成 ヲ依 頼 シ、 マル ク ス主義
右 会 社 岡 山 工場 職 工西警 、中 村 新 市 等 ヲ招 致 シ其 不 平不 満 ヲ 聰
班 ハ岡十 万 男 ヲ班 長 ト シ 無産 運 動 ニ支 持 参 加 シ、行 動 班 ハ宮内
変 更 ヲ 企図 シ三 月十 日前 記 合 宿 所 ニ相 会 シ協 議 ノ 上、 森 五 郎 ヲ
勇 ヲ 班長 ト シ学内 闘 争 ノ指 導 ヲ掌 リ、 教 育 班 ハ吉 田雅 雄 ヲ 班長
タ ル モ、 帰 郷 シ タ ル為 メ未 タ力 男 ニ面 接 スル ヲ得 ス。
第 五 九 号 ) ヲ受 取 リ 以 テ 富造 ト共 ニ共 産 主義 実 行 ノ協 議 ヲ為 シ
シ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 ス ヘク依 頼 セラ レ、 紹 介 状 (証
ヨリ 岡 山市 北方 倉 敷 紡績 株 式 会 社 北 方 工場 職 工 森 本 力男 ニ面 接
学 ヲ研究 シ 人類 解 放 戦 へ積 極 的 ニ参 加 セ ヨ、 現 代 社会 ハ資本 主
学 生 社会 科 学 聯 合 会 名 義 ニテ受 験 生 諸 君 ニ檄 ス ト題 シ ﹁社会 科
倉 本 達 一等 ハ共 謀 ノ上 同 月十 八日 頃 前 記合 宿 所 ニ於 テ、 全 日本
(ロ) 被 告 人長 門 操 、岡 十 万 男 、吉 田 雅雄 、 米 村 健、 石 井照 夫 、
被 告 人 倉 本 虎 一ハ三 月 十 一二 日頃 前 記 合宿 所 ニ於 テ被告 人森 五
属 ス ル学 生 ヲ其 ノ指 導下 ニ置 キ党 ノ組織 ヲ 為 サ シ ム ル コト 、シ、
奥 田 岩 勝 ハ共 謀 ノ 上同 月十 九 日頃 、 前 記合 宿 所 ニ於 テ青 年 同盟
(ハ) 被 告 人長 門 操 、岡 十 万 男 、吉 田 雅雄 、 米 村 健、 石 井照 夫 、
生 ニ配布 シ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝 煽 動 ヲ 為 シ、
号 ) 七 八百 枚 ヲ 謄写 版刷 ト為 シ之 ヲ岡 山市 ニ於 テ六高 入 学受 験
ル没 落 ノ過 程 ヲ 過程 シ ツ 、ア ル﹂ 等 ト認 メ タ ル檄 文 ( 証第十二
郎 、 岡 十 万男 ト相 会 シ 玉 造船 所 ノ情勢 調 査 ヲ為 シ、 職 工 ニ面接
岡 山 県支 部 名 義 ニテ帝 国 主義 ノ社 会 変 革 ヲ叫 ヒ ﹁若 イ兄 弟手 ヲ
義 社 会 ニシ テ 歴史 的 使 命 ヲ果 シ今 ヤ無 政 府的 渾 沌 ノ内 ニ急 激 ナ
シテ 其 不 平不 満 ヲ聴 キ共 産 主 義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ行 ヒ、 大 衆 団
差 シ伸 ハセ青 年 同盟 ト 握手 シ様 漲 ル青 年 ノ血 ヲ以 テ真 ノ人類 解
動 ニ従 フ コト ト為 リタ ル ヨリ、 同 人 ト相 謀 リ研 究 会 ノ外 交 班 ニ
体 ヲ 組 織 シ進 ンテ共 産党 細 胞 ヲ確 立 スル コト ヲ謀 ル コト 、シ、
( 三 )( イ ) 被 告 人長 門 操 ハ倉 本 虎 一カ玉 造船 所 方 面 ヲ分 担 シ党 活
以 テ共 産 主義 実行 ノ協 議 ヲ遂 ケ、
レ テ何 ヲ ス ル ンタ﹂ 等 ト記 載 シタ ル檄 文 ( 証 第 一 一号 ) 七 八百
枚 ヲ謄 写版 刷 ト為 シ之 ヲ岡 山 市 ニ於 テ 六高 入 学 受 験生 ニ配布 シ
放 ノ為 メ ニ戦 ハウ テ ハナ イ カ、 資本 家 ノ手 先 カ政 府 ノ番 犬 ニサ
共 産 主義 実 行 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ、
(ロ) 被 告 人森 五 郎 、岡 十 万 男 ハ三 月十 二 、三 日頃 児 島 郡 日 比
シ活 動 ノ便 ニ備 へ、 職 工 ノ帰 途 ヲ擁 シ テ其 不平 不 満 ヲ聴 キ 、共
町 ニ到 リ 数 日間 滞 在 シ玉 造船 所 内 部 ノ視察 ヲ為 シ見 取 図 ヲ 作成
産 主 義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ行 ヒ党 細 胞 ノ組織 ヲ為 サ ム ト シタ ル モ、
倉 本 達 一、 ハ共 謀 ノ上 同 月 二十 日前 記 合宿 所 ニ於 テ青 年 同盟 名
(二) 被告 人長 門 操 、 岡 十 万男 、 吉 田 雅 雄、 米 村 健 、石 井 照夫 、
ヲ糺 弾 シ ロ、 田中 反 動 内 閣 ヲ叩 キ倒 セ検 束者 ヲ即 時 返 セ労働 者
義 ニテ ﹁悪 法治 安維 持 法 ヲ撤 廃 シ ロ、資 本家 地 主 ノ手 先 官 犬共
シ タ ル為 メ直 チ ニ同地 ヲ引揚 、
倉 本 虎 一カ応 援 ニ来 ラ ス且 三 月十 五 日、 全 国 一斉 ノ検 挙 ニ遭 遇
雄 、 石 井 照 夫 等 ハ共 謀 ノ上 三 月十 七 日前 記 合宿 所 ニ於 テ ﹁三 月
二百 枚 ヲ謄 写版 刷 ト為 シ之 ヲ岡 山 市 内 各 所 ニ貼 付 シ共 産 主 義 実
農 民 ノ政 府 ヲ 作 レ﹂ 等 ト記 載 シ タ ル宣 伝 ビ ラ ( 証 第 一三 号 )約
(四)(イ) 被 告 人長 門 操 、 倉本 虎 一、 岡 十 万 男、 森 五 郎 、吉 田 雅
十 八 日 ハパリ ー ニ於 テ労働 者 農 民 カ政 府 ヲ作 リ タ ル記 念 ス ヘキ
第 五、 被 告 人 長 門 操 ハ日本 共産 党 岡 山 地 方 委 員会 名 義 ノ文 書 ヲ作 成
行 ノ宣 伝煽 動 ヲ 為 シ、
日 タ。 日本 ニモ労 働 者 農 民 ノ政 府 ヲ 作 レ﹂ 等 ト記 載 シ タル パ リ ー コン ミ ユンノ宣 伝 ビラ 約 二十 枚 ヲ 謄写 版刷 ト為 シ、 之 ヲ 岡 山 市 内 ニ貼 付 シ 以 テ共 産 主 義実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
シ之 ヲ 無産 大 衆 ニ配付 シ テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝 煽動 ヲ為 サ ント欲 シ、 (一) 同年 三 月 二 十 三 日被 告 人 石井 照 夫 ト共 謀 ノ上前 記 合 宿所 ニ
二 号 ノ宣 伝 ビラ及 ヒ檄 文 数 枚 ヲ岡 山 市 内 ニ貼 付 シ、
頃 岡山 市 ニ於 テ 証第 一乃 至 三 号 ノ共 産党 文書 ヲ県 下 ニ於 ケ ル戦
( 五 ) 被 告 人 長門 操 ハ岡 十 万男 、 宮 内 勇 ト共 ニ三月 二 十 四、 五 日
以 テ共 産 主義 実 行 ノ宣 伝煽 動 ヲ為 シ、
闘 的無 産 大 衆 ニ郵 送 シ テ之 ヲ読 マシメ
衛 団 ヲ組 織 シ大 衆 行 動 モテ同 志 ヲ奪 ヒ返 セ ト主 張 シ、 日本 共 産
日本 共 産党 ノ目 的 遂 行 ノ為 メ被 告 人長 門 操 ヨリ依 頼 セラ レ、 前
( 六 ) 被 告 人 石井 照 夫 、奥 内 岩 勝 、岡 十 万 男 、 宮内 勇 ハ、孰 レ モ
於 テ右委 員 会 名 義 ニテ大検 挙 ノ無 暴 ヲ叫 ヒ、 労 農大 衆 ハ赤 色 自
党 ノ行動 綱 領 ヲ載 セ同 党 力無 産 大 衆 ノ 前 衛党 ト シ テ活 動 セ ル ヲ
原 紙 ニ書 キ 又 ハ之 ヲ貼付 郵 送 シ因 テ共 産 主 義 実行 ノ宣 伝煽 動 ヲ
記 ノ如 ク共 産 党 文 書 ヲ之 カ貼 付 配 付 サ ル ル コト ヲ知 リ 、 謄 写版
以 テ同党 ノ 為 メ ニ尽 瘁 ス ヘキ コト ヲ慫 慂 シタ ル檄 文 ( 証第 二号 ) 六十 数 枚 ヲ 謄 写版 刷 ト為 シ、
為 シ、
科 学 研 究 会 ノ顧 問 格 ト シテ之 ヲ指導 シ 、労 働 農 民党 員 ト シテ無
(七) 被 告 人大 栗 清 実 ハ最 モ社 会 科 学 ノ 研究 ニ造詣 シ、 六高 社 会
会名 義 ニテ ﹁ 労 農 大 衆 ハ大 衆行 動 モテ同 志 ヲ奪 ヒ返 セ赤色 自 衛
( 二 ) 同 二十 四 日被 告 人 奥 田 岩勝 ト共 謀 ノ上前 同所 ニ於 テ右 委 員
ツ壊 セ、 労 働 者農 民 ノ革 命 的 民 主政 府 ヲ作 レ日本 共 産 党 万 歳﹂
団 ヲ組織 セ ヨ、天 星 ト結 ヒ ツイ タブ ルジ ヨアト地 主 ノ政 府 ヲ フ
読 ミ又 ハ倉 本 虎 一ヨリ赤 旗、 階 級 戦 ヲ示 サ レ 日本共 産 党 ノ目 的
産 運 動 者 ニ接触 シ、 コンミ ンテ ル ン ノ日本 問題 ニ対 ス ル決議 ヲ
行 動 綱 領 及 ヒ其 活 動 セ ル コト ヲ知 悉 シ居 タ ル処 、被 告 人長 門 操
ト 記載 シタ ル宣 伝 ビ ラ (証第 一号) 約 二十 枚 ヲ 謄 写版 刷 ト 為 シ、
員 会名 義 ニテ農 民組 合 及 ヒ労 農 政党 ノ合 同 ニ関 シ戦 闘 的 労働 者
頼 サ ル ル ヤ、 之 カ 配付 貼 付 サ ル ル コト ヲ認識 シ同党 ノ目 的 遂 行
( 三 ) 同 月 二十 四 日被 告 人大 栗 清 実 ト共 謀 ノ 上前 同所 ニ於 テ 右委
ノ 為 メ前 記 ノ如 ク之 ヲ快 諾 シ、直 チ ニ作成 シ 且長 門 操 カ右 奥 田
カ 同党 ニ加 盟 シタ ル コトヲ推 知 シ三 月 二十 四 日、 同 人 ヨリ日 本
ノ革 命的 民 主 政 府 ヲ樹 立 スル為 メ ニ、 無 産 団 体 ノ合 同 ヲ妨 害 ス
岩 勝 ニ共 産 党 文書 ヲ作 成 セ シ ムル ニ際 シ、 其内 容 ノ選択 ニ付 キ
共 産 党 岡 山 地 方委 員 会 名 義 ノ文 書 ヲ謄 写版 原紙 ニ書 ク コト ヲ依
ル 一切 ノ社 会 民 主 々義 者 ヲ徹 底 的 ニ排 撃 セサ ル ヘカ ラ サ ル旨 ヲ
協 議 シ長 門 操 ト共 ニ謄 写版 刷 ヲ為 シ因 テ共 産 主義 実 行 ノ宣伝 煽
ノ勢 力 ヲ 一ツ ニ集 中 シ資 本 家 地 主 ノ政 府 ヲ叩 キ潰 シ労 働 者 農民
説 キ 、 労働 者 農 民 ヲ 愚 弄 スル議 会 ヲ解 散 セ ヨ、ブ ル ジ ヨア ト地
動 ヲ為 シ、
農 民 諸君 ニ檄 スト題 シ、 日本 共 産党 ハ凡 テ ノ革 命的 労 働 者 農民
主 ノ政 府 ヲ叩 キ潰 セ、 労働 者 農 民 ノ革 命的 民主 政 府 ヲ作 レ、 労
ハ其 ノ他 ノ被 告 人 ト共 ニ孰 レ モ叙 上 ノ如 ク 日本 共 産党 ノ目 的 遂行 ノ
被 告 人 吉 田 雅雄 、 米村 健 、宮 内 勇 、 石井 照 夫 、 奥 田 岩勝 、 大 栗清 実
農 政党 ノ戦 闘 的 合 同 万 歳 、 日本 共産 党 ノ旗 ノ下 ニト記 載 シ タ ル 檄文 ( 証第 三 号 ) 約 七 十 枚 ヲ謄 写版 刷 ト 為 シ、 ( 四) 被 告 人長 門 操 ハ岡 十 万男 ト共 ニ三 月 二十 五 日 未明 証 第 一、
為 メ ニ行 動 シ同 党 ニ加 入 セ ン ト シタ ル モ未 タ上 部機 関 ヨリ ノ承 認 ヲ 得 サル 為 メ其 目 的 ヲ遂 ケ サ リ シ モノナ リ。
テ之 ヲ法 律 ニ照 ス ニ被 告 人 ノ所 為 ハ犯罪 後 ノ法 律 ニ因 リ刑 ノ変 更 ア
右 ノ事実 ハ孰 レモ公 判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑 ア ル モ ノ ニシ
リ タル モノ ニシ テ、 刑法 第 六条 、 第 十条 刑 法 施 行 法 第 二条 ニ則 リ新 旧 両 法 ヲ比 較対 照 シ其軽 キ モノ ヲ適 用 ス ヘキ モ ノ ト ス、而 シ テ被 告 人 長 門 操 、 倉本 虎 一、 西 原 秀 一、 吉 田富 造、 倉 本 達 一、森 五 郎 、岡
一条 第 一項 ニ、 新 法 タ ル 昭 和 三年 六 月 二十 九 日勅 令 第 百 二十 九 号 改
十 万 男 、 ノ所為 ハ旧 法 タ ル大 正十 四年法 律 第 四十 六 号 治安 維 持 法 第
正 治 安 維持 法 第 一条 第 一項、 第 二項 ニ該 当 シ、 被 告 人 広野 勝 一、西 助 造 、 吉 田 雅雄 、 米 村 健、 宮 内 勇 、 石 井照 夫 、 奥 田 岩 勝、 大 栗 清実 、 ノ加 入 未 遂 ノ所 為 ハ前 記 旧法 第 一条 第 二項、 第 一項 ニ右新 法 第 一条 第 三 項 、 第 一項 、 第 二項 ニ、 協 議 ノ所為 ハ前 記 旧 法 第 二条 煽 動 ノ所 為 ハ右 旧法 第三 条 ニ各 右 新法 第 一条 第 一項 、 第 二項 ニ各該 当 ス ル処、 孰 レ モ旧法 ノ刑 軽 キ ヲ以 テ 旧法 ヲ適 用 ス ヘク、 被 告 人 広野 勝 一、西
ノ加 入 未 遂 ノ所 為 ト協 議 煽 動 ノ所 為 ト ハ、 手 段 結 果 ノ関係 ア ル ヲ以
助 造 、 吉 田 雅雄 、 米 村 健、 宮 内 勇 、 石 井照 夫 、 奥 田 岩 勝、 大 栗 清実
予審 判 事
岡山地方裁判所
也
井
稔
テ刑 法 第 五 十 四条 第 一項後 段 第 十 条 ヲ適 用 シ夫 々処 断 ス ヘキ モ ノト 思 料 ス。
本
昭 和 三 年 八 月三 十 一日
謄
藤
仍 テ刑 事 訴 訟法 第 三 百 十 二 条 ニ則 リ主 文 ノ如 ク決 定 ス。
右
同
日 岡山地方裁判所
裁判所書 記
小 野
静
一
二六 (一 九二八)
延
松
小倉市大字下到津
島根県那賀郡和田村大字和田七百二十五番地
八幡市通 町六丁目
久留米市国分町六百七十番地
尾
豊 原
井
勝
上 易 義
明治卅 六年 四月十三日生
五 郎
明治卅八年八月五日生 木籍
本籍
本籍
福岡市 大字堅粕 八百三十番地耕人社
鹿児島景薩摩郡高城村大字麓三十五番戸
元労農党 福岡県支部聯合会書記長
住居
明治卅六年五月 一日生
元北九州金属労働組合執行委員長
松本惣 一郎方
住居
岡本明士事
元労農党 福岡県支 部聯合会小倉文部書記
住居
元北九州金属労働組合常任書記
藤 井哲 夫外 三十九 名治 安 維 持法 違 反被 告事 件 予審 終 結 決定 書
夫
藤井哲夫外三十九名治安維持法違 反被告事件予審終結決定書 昭 和三年 ( た) 第 一二号 岡山県御津郡宇甘東村大字高 津九百 六十六番地
予審終結決定 本籍 著述業
小倉市竪町八十二番 地 北川清澄方 哲
佐 々木 是
明治卅七年 一月二日生
藤 井
住居 田 事
広島県安芸郡熊 野町八百五番屋敷
吉 本籍
八幡 市京町四丁目 奥川方
八幡 市通町 六丁目 松本惣 一郎方
明治卅六年 高 ハ月十五 日生 福岡県嘉 穂郡鎮西村大字八木山 千八十四番地
元 労農党福岡県支部聯合会執行委員
住居
本籍 住居
本籍
愛 甲
楠
元
勝 矢
芳 武
明治 卅八年三月十 一日生 鹿児島県姶良郡国分町上小川 七十四番 戸
住 居 福岡市大字馬出九百 四番地 日本農民組合福岡県聯合会主事
戸畑市旭町二丁目小路 雄
明治卅七年 一月 一日生
玉 谷 留
明治 卅八年十二月二十 一日生 本籍 山 口県吉敷郡山 口町大字上立小路 第八十 六番 地 住居 無産者新聞取次業
本籍 佐賀市与賀 町二百 二十五番地
定
熊本市 黒髪 町坪四百六十八番地
村 正
雄 明治卅九年 一月十 三日生
木
元大牟田合同労働組合幹事兼労農党大牟 田支部常任幹事
住居 大牟田市本町五丁目 一番地
本籍 住居 不
村 徳次郎
明治卅三年九月十 二日生 八幡 市大宇枝光新町九丁目千五百五十番地
永 本籍
久留 米市白山町字栄町
無 職
住居
本籍
元久留米合同労働組合常任委員
木
原 金
吾
信
明治卅九年七月廿三日生
渡
辺
大分県宇佐郡 四日市 町大字四日市 百三十番地 ノ 一 職
住居 門司市大字大 里中大門通十丁目 川関良雄方 無
久 夫
明治 卅七年十 二月二十八日生
草
民 人
明治四十年三月三十 一日生 山 口県佐波郡防府町大宇三田尻 三百八十七番地
白
元労農党福岡県支部聯合会小倉支部常任書記
同 市田町 一丁目 桐原初蔵方
本籍 小倉市古船場町 一丁目三十八番地 住居
本籍
職 田 事
無 太
原 田
福岡県 京都郡仲津村大字松原五百十 一番地
川
関 良
雄
明治四十年十 一月二十八日生
住居 小倉市田町 一丁目 桐原初蔵方
本籍
住居 門 司市大字大里中大門通 リ十丁目 無産者新聞門司支局主任
明治卅六年二月四日生
本籍 小倉市紺屋町五丁目百六十二番地
鹿児島県 日置郡伊作町中原四十 六番地 面谷賢事方
住居 堀之内
元全 日木無 産青年同盟小倉地区委員会常任書記
宮崎県宮崎郡広瀬村下田島九千六百十 一番地
満 男
正
夫
明治 四十 一年 二月二十八日生 本籍 不 詳 日 高
住居 元労農党福岡県支部聯合会八幡支 部長
本籍
福岡県遠賀郡香 月村大字香月四百四十五番地
伊 藤
捨 雄
元 光
雄
明治 卅五年十二月十 一日生
佐世保市東大久保町百五十七番地
八幡製鉄所職 工
住居 八幡市伏 見町二了目
本籍
住居 福岡市大字馬出 千百 二十二番地
永
元 日本労働組合評議会九州地方評議会執行委員長
福岡県 三潴郡大溝村大字横溝 二千百三十六番地
勇
明治卅二年 二月十五 日生 本籍
当 二十 二歳 広島県賀茂郡広村六百三十 四番地
渡
辺
憲 治
明治四十 二年三 月廿九日生
田
本籍
福岡市 大字堅粕八百十 一番地
本籍 熊 本市西外坪井町八十 六番地 住居
職
佐賀県東松 浦郡 七山村大字馬川 二十五番地
渉
明治卅 八年十 一月五日生 本籍
金子寅雄方
福岡市大字住吉字花園
九州水力電気株式会社電車 々掌
栗 林
住居
無
堀
福岡市大字馬出干百 二十 二番 地
兵庫県出石郡出石町大字魚屋 二十六番地
元 福岡合同労働組合書記
住居 雄
八幡市通町六丁目 静
住居
西 本
元全 日本無産青年同盟福岡県支部常任書記
本籍 八幡市通町六丁目
本 惣 一郎
明治卅九年十月十 六日生 住居
松 八幡市大字藤田千九百 二十五番地
次 郎
明治卅九年 四月十四日生
元北九州金属労働組合常任書記
本籍並 ニ住居
豆腐行商 田 中
明治卅六年七月十 一日生
本籍
川
平
明治 四十 一年四月 一日生
平 明治卅九年八月三 日生
佐賀県東松 浦郡厳木村字波瀬 一番 地
東京市赤坂区霊南坂町二十七番地
九州水力電気株式 会社電車 々掌
住居 福岡市大字住吉字 上人参町
本籍 印刷業
住 居 福岡市大字堅粕 八百三十番地耕人社
阿蘇源造事
安 蘇
福岡県 京都郡城井村大字 木井馬場二千九十 一番地
源 蔵
久 雄
明治卅 四年十月二十三日生
同 県田川郡後藤寺町大字平松
田
本籍
棚
住居
無産者新聞支局経営
魚市場書記
明治 四十 一年 六月十六日生 本籍並 ニ住居 福岡県田川郡伊田町大字伊田 二千百七十 一番 地
司
清
亀 田 勘 介
岡山県赤盤郡高 月村大字牟佐三千四番地
藤
明治卅 八年七月二日生
藤 竜
本籍
福岡県嘉穂郡山田町三菱 上山田炭坑
福岡県朝倉郡蜷 城村大字福光三百八十九番地
植木納屋炭坑稼
住居
本籍
職
不 詳 無
住居
明治卅 八年 九月五日生
遠
古
田 健
次
明治 四十 二年九月二十六日生
山
元 日本労働組合評議会九州地方評議会常任書記
福岡市大字馬 出千百二十二番地
本籍 熊 本県八代郡高田村大字本野千四百十五番地 住居
熊 木県八代郡栗木村千四百五十 一番地
明治 四十年四月廿七日生 本籍
福岡県田川郡川崎村大字寺下
岡 慶 三郎
西
数名雄
森 田
民友新聞社員
住居 鹿 児島市西千石町四十七番 地
長崎県北高来郡諫早町乙五十二番地
明治卅七年四月二十 五日生 本籍
明治卅 八年 三月二日生
住居
福岡県田川郡伊田町大字伊田
職
不
無
本籍
職
定
住居
無
本籍
岩 永
七
邦
郎
武
明治卅九年六月十 一日生 八幡市大字前田千三百 八十三番 地 元小倉合同労働組合常任書記 野
住居 小倉市紺屋 町五丁目百 六十二番地 面谷賢事方 高 福岡県嘉穂郡桂川村大字土師 千二百五十 八番 地
芳 喜
明治廿 八年 三月十 一日生 本籍
島
福岡市 大字馬出千百二十 二番 地 中
住居 日木農民組合 福岡県 聯合会常任書 記
男
明治卅七年六月廿 一日生
富
本籍並 ニ住居 福岡県早良郡壱 岐村大字戸切百四十九番地 元労農党福岡県支部聯合会早良支部員 平 田
口 佐
竹
明治卅九年六月廿 四日生
樋
本籍並 ニ住 居 福岡県早良郡原村大字原千二百八十 六番地 業
久留 米市梅満町千四百九十 二番 地
農
本籍
福岡市大 字馬出 千百 二十二番地 登
明治卅九年 一月 廿三日生 住居
元日本労働組合評議会九州地方評議会書 記 原
文
明 治 卅九 年 七 月卅 日 生
右治 安 維持 法 違 反被 告 事 件 ニ付 予審 ヲ遂 ケ決 定 スル コト 左 ノ如 シ 主
勝矢 、 楠元 芳 武、 玉谷 留 雄 、 木 村 正雄 、 永村 徳 次 郎、 木 原 金吾 、 渡
被 告 人藤 井哲 夫、 佐 々木是 延、 松 尾 勝 、 豊原 五 郎、 井 上易 義 、 愛甲
辺信 、 白草 久 夫、 原 田 民 人、川 関 良雄 、 堀之 内 満 男、 日高 正夫 、 西
本 静 雄、 松 本 惣 一郎、 田中 次 郎 、 伊藤 捨 雄 、永 元 光雄 、 堀 田 勇、 渡
辺 憲 治、 栗 林 渉 、 平川 平 、古 藤 竜 介、 山 田 健 次、 森 田 数名 雄 、 安蘇
ル 左記 各 被 告事 件 ヲ福岡 地 方裁 判 所 ノ公 判 ニ付 ス
源 蔵 、棚 田 久雄 、 亀田 勘 司、 遠 藤 清、 西 岡 慶 三 郎、 岩永 七郎 ニ対 ス
理
由
被 告 人 高 野 邦武 、 中島 芳 喜、 平田 富 男 、樋 口佐 竹、 原 登 ヲ 各免 訴 ス
第 一、 被 告 人 藤井 哲 夫 ハ在 福 岡 、西 南 学 院 高等 部 文 科 ヲ中 途 退学 シ
ト アリ 九州 方 面 ニ於 ケ ル 左翼 社 会 運動 ノ最有 力 者 ナ ルト コロ、
テ社 会 運 動 ニ入 リ、曽 テ労農 党 福 岡県 支 部聯 合 会書 記 長 タ リ シ コ
(一) 嚢 ニ山 川均 等 ノ主唱 ニ基 キ 組織 セラ レタ ル 日本 共 産党 カ、
大 正 十 二年 ノ検 挙 ニ遭 ヒ事 実 上潰滅 ニ帰 シタ ル後 ヲ承 ケ、 福 本
ノ大本 タ ル立 憲 君主 制 ヲ廃 止 シ、無 産 階 級 ノ独 裁 ニ依 ル共 産 主
和 夫 、 渡辺 政 之 輔、 徳 田球 一、 等 十 数名 ト共 ニ我 日本 帝 国 成 立
コト ヲ企 図 シ、 大 正十 五年 十 二 月 上旬 山 形県 南 置 賜郡 山 上村 大
義 社 会 ノ実 現 ヲ目的 ト ス ル日本 共 産 党 ナ ル秘 密結 社 ヲ組織 セム
字 板谷 五 色 温泉 宗川 旅館 ニ同 志 十 七名 集 合 シ テ、 右秘 密 結社 ノ
創 立大 会 ヲ開 キ前 記 目的 ヲ掲 ケ タ ル党 規 綱領 ヲ議 定 シ、 立党 宣
言 ヲ為 シ組織 並 ニ運 助 テ ーゼ ヲ定 メ茲 ニ右 日本 共 産党 ノ組織 ヲ
州 地 方 委 員長 ト為 リ専 ラ 九 州地 方 ニ於 ケ ル 同党 ノ組 織 並 ニ党 勢
セタ ル 結果 、 被 告 人 藤 井哲 夫 ハ同 党 中央 委 員 会 ノ指 令 ニ依 リ九
ヲ東 京府 下 ニ置 キ 、 全国 各 地 方 ニ地 方機 関 ヲ設 ク ル コト ヲ申 合
確 立 シ、 以 テ結 社 ヲ完 成 シ爾 来 民 主 的集 権 主 義 ニ則 リ中 央 機 関
際其 ノ細 胞長 ト ナ リ木 村 ハ大 牟 田細 胞 組織 ノ際 又 永 村 ハ熊 本 細
ラ福 岡 細 胞内 ニ在 リ テ愛 甲 ヲ助 ケ、楠 元 ハ後 日農 民 細胞 組 織 ノ
シ タ ル上 、 同 人等 ヲ勧 誘 シ テ該 秘密 結 社 ニ加入 セ シ メ永 元 ハ専
其 ノ他 ニ於 テ 右 四名 ニ対 シ各 別 ニ日本 共 産党 ノ主 義 綱領 ヲ説 明
シ其 承 認 ヲ得 、 帰 国 後 同 年十 二 月及 ヒ翌 昭 和三 年 一月中 福 岡市
江田 方 ニ招 致 シ 同 人 ニ対 シ自 ラ 組織 員 ト ナリ、 大 工場 ヲ中 心 ト
( 四 ) 尚 昭 和 三年 一月中 被 告 人岩 永 七郎 ヲ福 岡市 大 字 住吉 神 社 前
織及 党 勢 拡 張 ニ尽力 スル コト 、ナ シ 、
胞組 織 ノ際 各其 ノ細 胞 長 ト ナリ テ夫 々担 当 方面 ニ於 ケ ル党 ノ組
拡 張 ニ尽 瘁 シ、 (二) 昭 和 二年 一、 二月 中 央委 員 会 ノ 旨 ヲ受 ケ 福岡 県 粕 屋郡 箱 崎
ニ招 致 シ 日本 共 産 党 ノ主 義 綱領 ヲ説 明 シタ ル 上同 人 等 ヲ勧誘 シ
町農 民 組 合事 務 所 ニ、 被 告 人佐 々木 是 延、 松 尾 勝 、 両 名 ヲ各 別
テ、 右 秘 密結 社 ニ加 入 セシ メ次 テ佐 々木 ヲ 八幡 細 胞 長 、松 尾 ヲ
雄 ヲ勧 誘 シ テ右 秘密 結 社 ニ加 入 セ シ メ、 其 ノ 後同 年 八月 中、 中
岡 慶 三郎 ヲ党 員 ト シ テ、 中 央 委 員 会 ニ推 薦 シ テ其 ノ承 認 ヲ 得 井
川 関 良雄 、 松 本 惣 一郎、 亀 田勘 司 、 棚 田久 雄 、 安蘇 源 蔵 及 ヒ西
( 五 ) 次 テ同 年 二 月 上旬 頃 被 告 人 井 上易 義 、 日高 正 夫 、白 草 久 夫 、
シ テ 日本 共 産党 鹿 児島 細 胞 ヲ組 織 シ 同地 方 ノ党 勢 拡 張 ニ尽力 セ
央 委 員 会 ノ旨 ヲ受 ケ福 岡 市 大字 馬 出 ノ当 時 ノ 自宅 ニ、 被 告 人 愛
ラ レ度 キ旨 勧 誘 シ 、
甲 勝 矢 ヲ招致 シ テ 日本 共 産 党 ノ主義 綱 領 ヲ説 明 シ タ ル 上同 人 ヲ
上、 日高 、 白草 、 川関 、 松 本 ニ対 シ テ ハ佐 々木 ヲ シ テ夫 々入党
筑 豊 細 胞 長 ト シ テ夫 々担 当 方面 ニ於 テ党 ノ 組織 並 ニ党 勢 拡張 ニ
勧誘 シ テ右 秘密 結 社 ニ加 入 セ シメ次 テ愛 甲 ヲ福岡 細 胞 長 トシ テ
テ夫 々入党 勧 誘 ヲ為 サ シ メ、
勧 誘 ヲ 為 サ シ メ、 亀 田、 棚 田、 安 蘇 、西 岡 ニ対 シ テ ハ松 尾 ヲ シ
尽 力 セシ ムル コト 、ナシ 、尚 同 年 三 月中 八幡 市 内 ニ於 テ森 下 敏
自己 モ亦 小 倉 細 胞長 ヲ兼 任 シ、
(六) 尚 被 告 人 藤 井 哲 夫 ハ前 記 日本 共 産 党 ニ於 テ其 ノ 結社 ノ主 義
同 方 面 ニ於 ケ ル党 ノ組 織 及 党勢 拡 張 ニ尽 力 セシ ムル コト 、ナ シ、
(三) 其 ノ後 日本共 産 党 ノ最 高 幹部 ナ ル前 記 福 本、 渡 辺 、 徳 田 、
ノ党 ノ 方 針 ニ基 キ、 昭 和 三年 二 月廿 日施 行 ノ衆 議 院 議 員 選挙 ヲ
目 的 ヲ遂行 スル ニ ハ政 党 ニ侵 入 シ テ其 ノ力 ヲ利 用 スル ヲ要 ス ト
機 トシ党 員中 ノ有 力 者 ヲ労 農党 公 認 候 補 者 名義 ノ下 立 候補 セ シ
其 ノ他 ノ者 カ入露 シ テ党 ノ指導 精 神 ニ付 コミ ンテ ル ン ノ批 判 ヲ
改 シ テ、 所 謂 第 二 期 ノ党 勢 拡 張 ヲ計 ル ニ至 リ 、被 告 人藤 井 哲 夫
ヘキ コト 、ナ リ タ ル結 果 、前 記 徳 田 球 一カ 福 岡県 第 四 区 ヨリ 立
メ、 名 ヲ 選挙 運 動 ニ藉 リ テ共 産 党 ノ主 義 政策 ノ宣 伝 ヲ 為 サ シ ム
受 ケ、 中 央 委 員 会 ニ於 テ之 ヲ承認 シ タ ル結 果 党 ノ組 織 方 針 ヲ変
ハ中 央 委 員 会 ノ招 致 ヲ受 ケ 昭 和 二年 十 二月 中 上 京 シ同 委 員 会 ノ
候 補 ヲ宣 シ テ其 ノ運 動 ノ為 メ福 岡県 ニ来 ルヤ被 告 人 藤 井哲 夫 ハ
指 令 ニ基 キ九 州 地 方 オ ルガ ナイ ザ ー長 ト ナ ル ト同時 ニ、 被 告 人 永 元 光 夫 、楠 元 芳 武、 木 村 正雄 及 永 村 徳 次 郎 ヲ党 員 ト シ テ推薦
右 徳 田 及 同 人 ノ専 属 オ ルガ ナ イ ザ ーナ ル 被告 人 豊 原 五 郎 等 ト共
者 ニ配 付 閲 読 セシ メ テ主義 政 策 ノ宣 伝 煽 動 ヲ為 シ、
其 ノ趣 旨 ヲ説明 宣 伝 セ ル赤 旗 九州 第 一号 ノ発 行 ヲ企 テ佐 々木 ト
( 十 ) 更 ニ同 年 三 月初 頃党 ノ方 針 ニ基 キ 共産 党 ノ主義 政 策 ヲ掲 ケ、
共 ニ之 カ 原 稿 ヲ起 案 シ、 前 記桐 原 方 ニ於 テ被 告 人渡 辺 信 ヲ シテ
謀 ノ上 同年 二 月五 日 夜 前記 愛 甲 、 松 尾、 白 草 、 等 ノ党 員 ヲ小 倉
会 者 ニ対 シ今 度 ノ 選 挙 ヲ機 ト シ テ選 挙運 動 ニ籍 口 シ共 産 党 ノ主
謄 写版 ニテ約百 部 ヲ印刷 セ シ メ タ ル上 中央 版 ト同様 各 方 面 ニ配
市 大 字 下 到津 畑 間 平 太 郎方 ニ招 致 シ、 徳 田、 豊 原 等 ト共 ニ右集
義 政策 ヲ宣 伝 シ、 党 勢 拡 張 ヲ計 リ 度 キ ヲ以 テ協 力 ア リ タ キ旨 勧
付 閲読 セシ メ、
ノ 決議 文 及 特 別 議会 闘 争 ニ ユー スヲ起 案 シ、 渡辺 信 ヲ シテ謄 写
シ、労 農 ノ革 命 的 政府 ヲ作 レ云 々ト 記載 シタ ル 日本 共 産党 名 義
九 日頃前 記桐 原 方 ニ於 テ天 皇 ヲ戴 イ タ地 主 資 本家 ノ政 府 ヲ打 倒
( 十 一) 尚 同志 ヲ鼓 舞 激励 シ気 勢 ヲ添 フル目 的 ヲ以 テ同 年 三 月 八、
誘 シ テ、 党 勢 拡張 各 種運 動 ノ部 署 ヲ定 メ共 産 党 ノ政 策 実 行 ニ関 シ テ 協議 シ、 次 テ 同 月 六、 七 日 頃及 ヒ其 ノ以後 数回 小 倉 市 田町 一丁 目桐 原 方 ナ ル当 時 ノ自 宅 ニ於 テ徳 田 、 豊 原 、佐 々木 及 松 尾 等 ト更 ニ右 事 項 ノ細 目 並 ニ選 挙後 ノ運 動 方 針 ニ付 協 議 ヲ重 ネ、 (七 ) 右 選挙 終 了後 同年 二月 下 旬頃 所 謂 第 三 期党 勢 拡 張 方 法 トシ
口佐 竹 、 森 田 数名 雄 、 遠 藤 清 、玉 谷 留 雄 、 木 原金 吾 外 数 名 ヲ党
堀 田 勇、 渡 辺 憲治 、 栗 林 渉 、 平川 平 、 中 島 芳 喜、 平 田 富 男 、樋
挙 ノ事 実 ヲ左 翼大 衆 ニ伝 ヘ、 以 テ同 志 ヲ鼓 舞 激励 ス ルト共 ニ大
告 人藤 井 哲 夫 ハ豊 原 五郎 ト共 謀 ノ 上新 聞 記 事 差止 中 ニ係 ル右 検
( 十 二) 其 ノ後 昭 和 三年 三 月 十 五 日 ノ第 一次 検 挙 ニ遭 遇 スル ヤ被
版 ニテ約 二十 部 ヲ 印刷 セ シ メ之 ヲ各 細 胞 長 其 ノ他 同 志 ニ配付 シ、
員 ト シ テ中 央委 員 会 ニ推薦 シ テ、 其 ノ承 認 ヲ得 本 人 等 ニ対 スル
衆 ヲ シ テ被検 挙者 ニ対 スル 救援 運 動 ヲ起 サ シ メ ム コト ヲ企 テ、
テ被 告 人 渡 辺信 、 原田 民 人 、 堀之 内 満 男 、高 野 邦武 、 西 本 静 雄 、
伝達 方 ヲ各 其 ノ担当 細 胞長 ニ命 シ、
抗 セ ヨ云 々ト記 載 セ ル日本 共 産 党 名義 ノポ ス ター ヲ起 案 セ シ メ
豊 原 ヲ シ テ田中 反 動 内 閣 ノ 暴 圧全 国 的 左 翼運 動 者 ノ大 検 挙 ニ反
準備 ト シテ 自己 及 ヒ前 記 佐 々木、 松 尾 、豊 原、 井 上 ノ 五 名 ヲ以
タ ル上 、 前記 桐 原方 ニ於 テ渡 辺 信 ヲ シ テ之 カ謄 写版 ヲ 作ラ シ メ、
(八) 尚 同 シク 二 月下 旬 頃後 日 正式 ニ九 州 地方 委 員 会 ヲ組 織 スル
テ九 州 地 方 ビ ユー ロー ヲ組織 シ之 ヲ中 央委 員 会 ニ報 告 シテ其 ノ
原田 民 人 ヲシ テ約 五 百 枚 ヲ 印刷 セ シ メ、 其 ノ 一部 ハ右渡 辺 、原 田
及 白草 等 ヲシ テ同 月十 七 日夜 之 ヲ門 鉄局 小 倉 工場其 他 小 倉 市 内
承 認 ヲ得 、 ( 九 ) 同 年 二 月 上旬 乃 至 三 月中 旬 頃 三 回 ニ亘 リ中 央 委 員 会 ヨリ君
ニ出 向 キ 吉 田保 章 、 赤 羽 寿其 ノ他 学 生 数名 ニ命 シ テ、 三月 十 八
各 工場 附 近 ニ貼 付 セ シメ、 他 ノ 一部 ハ自 ラ之 ヲ携 帯 シ テ福 岡 市
日夜 及 ヒ同 月廿 日夜 ノ 二回 ニ九 州 水 力電 気 株式 会 社 其 ノ他 福 岡
主 制 ノ廃 止 、私 有 財 産 制 度 ノ撤 廃 、 其 ノ他 共 産 党 ノ 主 義 政策 ヲ
赤 旗 中 央版 第 一乃 至 三 号 各 数十 部 及 ヒ同党 ノ檄 文 パ ン フ レ ツト
市 内 各 工 場附 近 ニ之 ヲ貼 付 セ シ メ、 以 テ日本 共 産党 ノ 立党 目 的
掲 ケ其 ノ 趣 旨 ヲ説 明 宣 伝 スル論 文 ヲ掲 載 セル 日本 共 産 党機 関 紙
等 ノ送 付 ヲ 受 ケ、 其 ノ都 度 之 ヲ各 細 胞 所 属 ノ党 員 其 ノ 他 同志 ノ
社 会 運 動 ニ関 係 シ居 ル モノ ナ ル ト コ ロ、
事 務 所 ニ於 テ藤 井 哲 夫 ノ勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日本共 産党 ニ加
(一) 前 記 第 一ノ ( 二 ) 記載 通 リ 昭 和 二年 二月 頃 箱 崎 町農 民組 合
ノ達 成 ニ努 力 シ、 第 二 、被 告 人佐 々木 是 延 ハ福 岡高 等 学 校 ニ於 テ放校 処 分 ヲ受 ケ タ ル
テ小 倉市 ニ来 リ前 記 第 一ノ ( 六 ) 記 載通 リ畑 間 平 太 郎方 及 桐 原
岡県 第 四区 ヨリ 立 候補 ス ル ヤ、 其 ノ 専属 ノオ ルガ ナ イザ ー ト シ
カ共 産 党 ノ主 義 政 策宣 伝 ノ為 メ労 農党 公 認 候補 者 名 義 ノ下 ニ福
( 二) 昭 和 三 年 二 月 廿 日施 行 ノ衆議 院 議 員 選 挙 ニ際 シ右 徳 田 球 一
一ノ勧 誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ日本 共 産 党 ニ加 入 シ、
(一) 昭 和 二年 十 二月 中 東 京市 上野 広 小 路 某 カ フ エ ニ於 テ徳田 球
第 四、 被 告 人 豊 原 五郎 ハ労 農党 本部 員 ニシ テ、
以 テ日 本共 産 党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 シ、
豊 細 胞 員其 ノ他 同 志 ニ配付 シ テ同 党 ノ主義 政 策 ノ宣 伝 ニ従 事 シ、
勧 誘 シ テ 日本 共 産 党 ニ加 入 セ シ メ、其 ノ他 赤 旗中 央版 各 号 ヲ筑
蘇 源 蔵 、棚 田 久 雄 、 亀 田勘 司 、 遼 藤 清及 ヒ西 岡慶 三 郎 ヲ各 別 ニ
(四) 尚 藤 井 ノ旨 ヲ受 ケ テ同 年 二 、 三 月中 ニ亘 リ 森 田 数名 雄 、安
リ、
( 三 ) 前 記 第 一ノ ( 八) 記 載 通 リ 九州 地 方 ビ ユー ロー ノ 一員 ト為
集 会 ニ参 加 シ テ共産 党 ノ政 策実 行 ニ付 協 議 シ、
(二) 前 記第 一ノ ( 六) 記 載 通 リ 畑 間平 太 郎 方 及桐 原方 ニ於 ケ ル
入 シ、 次 テ筑 豊 細 胞長 ト ナリ 、
後 全 日本 無 産 青 年 同 盟福 岡 県支 部執 行 委 員 長 タ リ シ コト アリ、 昭 和 二年 中 ヨリ労 農 党 福岡 県 支 部 聯 合 会執 行 委 員 ト為 リ北 九 州 方 面 ニ於 ケ ル 左 翼社 会 運 動 ノ有 力 者 ナ ル ト コ ロ、
事務 所 ニ於 テ藤 井 哲 夫 ノ 勧誘 ヲ受 ケ 日本 共 産 党 カ我 国 体 ノ変 革
(一) 前 記 第 一ノ (二)記 載 通 リ 昭 和 二年 一月中 箱 崎 町農 民 組 合
及 ヒ私 有 財産 制 度 ノ撤 廃 ヲ 目的 ト ス ル秘 密結 社 ナル ノ情 ヲ知 リ テ之 ニ加 入 シ、 次 テ 八幡 細 胞長 ト為 リ 爾 来 北 九州 方 面 ニ於 ケ ル 党 ノ組 織 及 ヒ党 勢 拡 張 運 動 ヲ為 シ、
テ共 産 党 ノ政 策 実 行 ニ付 協議 シ、
(二) 前 記 第 一ノ (六) 記 載通 リ 二月 六、 七 日 頃桐 原 方 ニ集 会 シ
(三) 前 記 第 一ノ (八) 記 載 通 リ九 州 地 方 ビ ユー ロー ノ 一員 ト ナ リ、 (四) 前 記 第 一ノ ( 十 ) 記 載 通 リ藤 井 ト共 謀 シテ赤 旗 九 州版 第 一 号 約 百 部 ヲ発 行 シ、
田 中次 郎、 伊 藤 捨 雄 等 ヲ各 別 ニ勧 誘 シ テ 日本 共 産党 ニ加 入 セ シ
易 義、 玉谷 留 雄 、 白草 久 夫 、 川 関 良雄 、西 本 静 雄、 松 本 惣 一郎 、
方 ニ於 ケ ル集 合 ニ出 席 シ テ、 党 ノ政 策実 行 ニ付 協 議 シ、
(五 ) 尚 藤 井 ノ旨 ヲ 受 ケ テ同 年 二、 三 月中 ニ亘 リ 日高 正 夫 、 井 上
メ、其 ノ 他赤 旗 中 央 版 各号 並 ニ九 州 版 第 一号 ヲ 八幡 細 胞員 其 他
(四) 前 記 第 一ノ ( 十 二) 記 載通 リ藤 井 ト共 謀 シ テ検 挙 反対 ポ ス
リ、
(三) 前 記 第 一ノ (八) 記 載通 リ 九 州 地方 ビ ユー ロー ノ 一員 トナ
同 志 ニ配 付 シ テ同 党 ノ主義 政 策 ノ宣 伝 ニ従 事 シ、 以 テ 日本 共 産党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 シ、 第 三 、 被 告 人 松 尾勝 ハ福 岡高 等 学 校 中 途 退 学 後 労農 党 員 ト ナ リ尚 九 州 地 方 評 議 会 ニ属 ス ル北 九 州 金 属労 働 組 合 常 任 書 記 ト シテ 、 左翼
タ ー ヲ作成 貼 付 セ シ メ以 テ日本 共 産 党 ノ 目 的達 成 ニ努 力 シ、
書 ノ配 付 等 ヲ為 サ シ メ、
以 テ 日本 共産 党 ノ目 的 達成 ニ努 力 シ 、
日本 農 民 組合 福 岡県 聯 合 会 主事 ト為 リ 左翼 社 会 運 動 ニ従 事 中 ノ モ
第 七、 被 告 人楠 元 芳 武 ハ九 州帝 国 大 学 法 文学 部 ヲ放 学 セラ レ タ ル後 、
第 五、 被 告 人井 上易 義 ハ北 九 州金 属労 働 組 合執 行 委 員 長 ニシ テ、
木 是 延 方 ニ於 テ同 人 ノ 勧 誘 ニ依 り 情 ヲ知 リ テ 日本 共産 党 ニ加 入
テ藤 井哲 夫 ノ勧 誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日本 共 産 党 ニ加 入 シ、次 テ
(一) 前 記第 一ノ (三 ) 記載 通 リ昭 和 三年 一月 頃 箱崎 町 某 家 ニ於
ノ ナ ル ト コ ロ、
(一) 前 記第 二 ノ ( 五 ) 記 載通 リ昭 和 二年 二 月中 八幡 市 京 町 佐 々
シ、 (二) 前 記第 一ノ ( 八 ) 記載 通 リ 九州 ビ ユー ロー ノ 一員 ト ナリ 以 テ 日本 共 産 党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 シ、
後 日農 民細 胞 組織 ノ 際其 ノ細 胞 長 タ ル ヘキ旨 ノ 指命 ヲ受 ケ、
(二) 前記 第 六 ノ三 記載 通 リ数 回 福 岡細 胞 会 議 ニ参加 シ、
第 六、被 告 人愛 甲 勝 矢 ハ九 州帝 国 大 学法 文学 部 ヲ放 学 セラ レタ ル後 、
ル ト コ ロ、
左 翼 社 会運 動 ニ加 リ 労 農党 福岡 県 支部 聯 合 会 書 記 長 タ リ シ モ ノナ
対 シ 共産 党 ニ加 入 ヲ 勧誘 シ、 其 ノ他 赤 旗 中 央版 各号 ヲ中島 芳 喜 、
( 三 ) 尚 昭 和 三年 二 月中 箱崎 町 農 民組 合 事 務 所 ニ於 テ樋 口佐竹 ニ
ナ ル当 時 ノ藤 井 哲 夫方 ニ於 テ同 人 ノ 勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本
(一) 前 記 第 一ノ ( 二 )記 載 通 リ 昭 和 二年 八 月中 福 岡市 大 字 馬出
シ、
平 田 富男 、 高島 日郎 等 ニ配 付 シ テ同 党 ノ主義 政策 ノ宣 伝 ニ従 事
的 達 成 ニ努 力 シ、
セ ル 上中 山 ニ対 シ同 党 ニ加 入 ス ヘク 勧 誘 シ以 テ 日本 共 産 党 ノ 目
中 央 版 第 三 号及 九 州 版 第 一号 ヲ交 付 シテ同 党 ノ主 義 政策 ヲ宣 伝
(二) 同 年 三 月頃 中 山 国 俊 、 堤 重郎 両 名 ニ対 シ共 産 党機 関 紙 赤 旗
指 命 ヲ受 ケ、
テ藤 井 哲 夫 ヨリ後 日戸 畑 細 胞 組織 ノ際 其 ノ細 胞 長 タ ル ヘキ旨 ノ
延方 ニ於 テ同 人 ノ 勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本共 産 党 ニ加 入 シ次
(一) 前 記 第 一ノ ( 五 ) 記 載 ノ通 リ昭 和三 年 二 月中 前 記 佐 々木 是
員 ニシ テ、
第 八、被 告 人玉 谷 留雄 ハ労 農 党 及 ヒプ ロレ タリ ヤ 芸 術聯 盟 戸 畑支 部
以 テ日本 共 産党 ノ 目的 達 成 ニ努 力 シ、
共 産党 ニ加 入 シ、次 テ 福岡 細 胞 長 ト ナ リ、
党 ノ政 策実 行 ニ付 協 議 シ、
(二) 前 記 第 一ノ ( 六 )記 載 通 リ 畑間 平太 郎 方 ノ 会合 ニ参 加 シ テ
治 ヲ各 別 ニ勧 誘 シ テ 日本 共 産 党 ニ加 入 セ シ メ、尚 其 ノ頃 福 岡市
( 三 ) 藤 井 ノ旨 ヲ受 ケ昭 和三 年 二 、 三 月中 ニ亘 リ堀 田勇 、 渡 辺憲
大 字 堅 粕 吉 塚 駅前 耕 人社 及 福 岡市 大 字 住 吉 住 吉神 社 前 吉 田 保章 方 ニ於 テ前 後 五 回福 岡 細 胞 会 議 ヲ開 キ、 永元 、 楠 元 、 堀 田 等 ト 会 合 シ テ党 ノ 政策 実 行 ニ付 キ協 議 シ其 ノ他赤 旗 中 央 版 各 号 及 ヒ 九 州 版 第 一号 ヲ福 岡 細 胞 員其 ノ他 同 志 ニ配付 シ テ同 党 ノ 主義 政 策 ノ宣 伝 ニ従 事 シ、 (四) 尚被 告 人古 藤 竜 介 ヲ エージ エント ト シ テ使 用 シ 一面共 産 党 機 関 紙赤 旗 各 号 ヲ閲 読 セシ ムル ト同 時 ニ他面 赤 旗 其 ノ他 党 ノ文
ロ 、
働組合幹事 ニシテ大牟田地方 ニ於 ケル社 会運動ノ中心人物 ナルト
第九、被告人木村正雄 ハ労農党大牟田支部常任幹事兼大牟 田合同 労
コ
(一) 前 記 第 一ノ ( 三 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 一月頃 福 岡市 千代 町電 車 道 ニ於 テ藤 井哲 夫 ノ勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本 共産 党 ニ加 入 シ、 (二) 同 月 中 福 岡 ヨリ 久 留 米行 ノ汽車 中 ニ於 テ木 原 金吾 ニ対 シ共 産 党 ニ加 入 ス ヘク勧 誘 シ 以 テ 日本共 産 党 ノ 目的 達 成 ニ努 力 シ、 第 十 、被 告 人永 村 徳 次 郎 ハ労農 党 員 ニシテ熊 本 地 方 ニ於 ケ ル社 会 運 動 ノ 中 心 人物 ナ ル ト コロ、
ル 当時 ノ藤 井 哲 夫 方 ニ於 テ同 人 ノ 勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日本共
(一) 前 記第 一ノ ( 三 )記 載 通 リ 昭 和 三年 一月中 福 岡市 小柳 町 ナ
産党 ニ加 入 シ、 (二) 同 年 二 月頃 藤 井 ノ旨 ヲ受 ケ テ熊 本 地 方 ノ工場 状況 ノ調 査 ヲ 為 シ 以 テ 日本 共 産 党 ノ 目的 逮 成 ニ努 力 シ、
井 ノ勧 誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ日本 共 産党 ニ加 入 シ、
(二) 前 記第 一ノ ( 十)( 十 一) 及 ヒ ( 十 二) 記載 通 リ赤 旗 九州 版
決 議 文 及 ポ ス タ ー等 ノ印刷 並 ニポ スタ ー ノ貼 付 ニ従 事 シ以 テ同 党 ノ目的 達 成 ニ努 力 シ、
第 十 三 、 被告 人白 草 久 夫 ハ労農 党 小 倉支 部 常 任 書 記 ニシ テ、
々木 ノ 勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本共 産 党 ニ加 入 シ、
(一) 前 記第 二 ノ ( 五 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二月 中 八幡 市 ニ於 テ佐
党 ノ政策 実 行 ニ付 協 議 シ、
(二) 前記 第 一ノ ( 六 ) 記載 通 リ畑 間 平 太 郎 方 ノ会 合 ニ参 加 シ テ
日 本 共産 党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 シ、
( 三 ) 前 記 第 一ノ (十 二 )記 載 通 リ ポ ス ター ノ貼 付 ニ参 加 シ以 テ
第 十 四 、被 告 人 原 田 民 人 ハ第五 高 等学 校 中 途 退 学後
ノ勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本 共産 党 ニ加 入 シ、
(一) 前 記 第 一ノ (七 ) 記載 通 リ昭 和 三 年 二月桐 原方 ニ於 テ藤 井
( 二 ) 前 記 第 一ノ (十 二 )記 載 通 リ ポ スタ ー ノ貼 付 ニ参 加 シ、
党 ノ目的 達 成 ニ努 力 シ 、
( 三 ) 尚 藤 井 ノ旨 ヲ受 ケ テ赤 旗 各 号 ノ配 付 ニ従 事 シ以 テ日 本共 産
リ 昭 和 三年 二 月中 八幡 市 ニ於 テ佐 々木 ノ勧 誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日
第 十 五 、被 告 人 川 関 良 雄 ハ労農 党 員 ニシ テ前 記 第 二 ノ ( 五 ) 記載 通
労働 組合 常 任 委 員 トシ テ久 留 米 地 方 ニ於 ケ ル左 翼 社 会運 動 ノ中 心
第 十 一、 被 告 人木 原金 吾 ハ労 農 党 久 留 米支 部 常 任 委 員 兼久 留 米 合 同
テ木 村 正 雄 ヨリ 日本 共 産党 ノ檄 文 ヲ示 サ レ、 同 党 ニ加入 ノ勧 誘 ヲ
第 十 七 、被 告 人 日高 正 夫 ハ九州 帝 国大 学 法 文 学 部 ニ於 テ放 学 処分 ヲ
於 テ藤 井等 ノ勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ日本 共 産 党 ニ加入 シ、
任 書 記 ニシ テ前 記 第 一ノ ( 七 ) 記載 通 リ昭 和 三年 二 月中 桐 原方 ニ
第 十 六 、被 告 人 堀 之 内 満 男 ハ全 日本無 産 青 年同 盟 小倉 地 区 委 員会 常
本 共 産 党 ニ加 入 シ、
人物 ナ ル ト コ ロ、 昭 和 三年 一月 中 福 岡 ヨリ久 留 米 行 ノ汽 車 中 ニ於
受 ケ 情 ヲ 知 リ テ之 ヲ承 諾 シ其 後 前 記第 一ノ (七) 記 載通 リ藤 井 ヨ リ モ中 央機 関 ニ推 薦 ノ手続 ヲ了 シ、尚 九 州 地 方 オ ル ガ ナ イザ ー長 名 義 ノ檄 文 ノ 交付 ヲ受 ケ 之 カ配 付 ヲ命 セ ラ レ、
(一) 前 記第 一ノ ( 七 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二 月中 桐 原方 ニ於 テ藤
第 十 二 、被 告 人渡 辺 信 ハ九 州歯 科 医 学 専門 学 校 中 途 退 学後
ナ ル ト コ ロ、
受 ケ タ ル 後労 農 党 八幡 支 部長 ト シ テ社 会運 動 ニ従 事 シ居 タ ル モ ノ
(一) 前 記第 二 ノ ( 五 )記 載 通 リ 昭 和 三年 二 月頃 八幡 市 西 本 町 九
以 テ同 党 ノ目 的 達成 ニ努 力 シ、
(二 ) 同 月 中 小野 金 作 、 岩 見惣 三郎 ニ赤 旗 九州 版 第 一号 ヲ 配付 シ
第 二 十 二、 被 告 人永 元 光 夫 ハ日 本 労働 組 合 九州 地方 評 議 会 執行 委 員
(一) 前 記 第 一ノ (三) 記 載 通 リ昭 和 三 年 一月頃 福 岡 市 小 柳町 ナ
長 ニシ テ、
ル 藤 井哲 夫 方 ニ於 テ同 人 ノ勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本 共 産党 ニ
ニ加 入 シ、
加 入 シ、 専 ラ 福 岡細 胞 内 ニ在 リ テ愛 甲 ヲ助 ケ テ赤 旗 各 号 ヲ細 胞
丁 目 大 和 栄方 ニ於 テ 佐 々木 ノ勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ日本 共 産党
其 ノ他 佐 々木 ヲ助 ケ テ 赤 旗各 号 ヲ 八幡 方 面 ノ同 志 ニ配付 シ以 テ
(二) 同 月 頃佐 々木 ト 共 ニ伊藤 捨 雄 ニ対 シ 共 産党 ニ加 入 ヲ勧 誘 シ、
員 其 ノ他 同 志 ニ交 付 シ、
( 三 ) 尚被 告 人山 田 健 次 ヲ エージ エ ント ト シ テ使 用 シ 一面 機関 紙
(二) 前 記第 六 ノ ( 三 ) 記載 通 リ 数 回福 岡 細 胞 会 議 ニ出 席 シ、
同 党 ノ目的 達成 ニ努 力 シ、
ニシテ、
第 十 八、 被 告 人西 本 静 雄 ハ全 日本 無 産 青 年 同 盟 福岡 県 支 部常 任 書 記
配 付 等 ヲ為 サ シ メ以 テ 日本共 産 党 ノ 目的 達 成 ニ努 力 シ、
赤 旗 各 号 ヲ 交付 閲 読 セ シ ムル ト同 時 ニ他 面赤 旗 其他 党 ノ文書 ノ
方 ニ於 テ同 人 ノ勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本 共 産党 ニ加 入 シ、
(一) 前 記 第 二 ノ ( 五 ) 記 載通 リ昭 和三 年 二月 頃前 記 佐 々木 是 延
第 二十 三、被 告 人堀 田 勇 ハ福 岡合 同 労働 組合 常 任 書 記 ニシ テ、
甲 勝 矢 ノ勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本 共 産党 ニ加 入 シ、
(一) 前 記 第 六 ノ ( 三 ) 記載 通 リ昭 和 三年 二 月中 耕 人社 ユ於 テ愛
( 二 ) 同 月中 柏 木 石松 ニ赤 旗 中 央版 第 一号 ヲ交 付 シ 以 テ同 党 ノ 目 的 違 成 ニ努 力 シ、 第 十 九 、被 告 人松 本 惣 一郎 ハ北 九 州 金 属労 働 組 合 常 任 委 員 ニシ テ 、
( 二) 前 記 第 六 ノ ( 三 ) 記載 通 リ数 回 福 岡細 胞 会 議 ニ出 席 シ、
力 電 気 株 式 会 社経 営 ノ福 岡 市 内電 車 従 業 員間 ニ無 産 者新 聞 読 者
( 三) 尚 昭 和 二年 十 二 月頃被 告 人栗 林 渉 、 平川 平 等 ヲシ テ九 州 水
第 二十 、被 告 人田 中 次 郎 ハ全 日本 無 産 青年 同 盟 福岡 県 支 部執行 委 員
リ其 ノ間 共 産 主義 精 神 ノ鼓 吹 ニ努 メ、
会 ヲ組 織 セ シ メ、 爾 来 引 続 キ其 ノ会 合 ニ出 席 シ テ指導 ノ任 ニ当
テ同 人 ノ 勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ日 本 共産 党 ニ加 入 シ 、
長 ニシ テ 、前 記 第 二 ノ (五) 記 載 通 リ昭 和 三年 二月 頃 前記 佐 々木
前記第二ノ ( 五 ) 記載 通 リ昭 和 三 年 二 月中 前 記 佐 々木 是延 方 ニ於
是 延方 ニ於 テ同 人 ノ勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日本 共 産 党 ニ加 入 シ、
以 テ日本 共 産 党 ノ目 的 達 成 ニ努 力 シ、
(一) 前 記 第 二 ノ ( 五 ) 及 ヒ第 十 七 ノ ( 二 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二
第 二十 一、被 告 人伊 藤 捨 雄 ハ労農 党 員 ニシテ
( 三 ) 記 載通 リ昭 和 三年 二 月中 耕 人社 ニ於 テ愛甲 ノ 勧誘 ニ依 リ情
第 二十 四、 被 告 人 渡 辺憲 治 ハ 九州 地 方 評 議会 員 ニシ テ 前 記 第 六 ノ
ヲ知 リ テ日本 共 産 党 ニ加 入 シ、
月中 前 記 大 和 栄方 ニ於 テ佐 々木 、 日高 両名 ノ共 同 勧 誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ日本 共 産 党 ニ加 入 シ、
新聞 読 者 会 ヲ組織 シ、 爾 来 引 続 キ共 産 主 義 ノ研究 及 ヒ鼓 吹 ニ努 メ
田 勇 ノ エージ エ ント ト シ テ、 昭 和 二年 十 二月 頃 九水 従 業 員 無産 者
地 方評 議 会 系 ノ闘 士 ナ ル ト コロ前記 第 二十 三 ノ (三) 記 載 通 リ堀
九 州水 力 電 気 株式 会社 経 営 ノ 福 岡市 内 電 車 従業 員 中 ニ於 ケ ル九 州
第 二 十五 、 被 告 人 栗林 渉 ハ福 岡 合同 労 働 組 合 員 ニシ テ平 川 平 ト共 ニ
ル モ未 タ 其 ノ目 的 ヲ遂 ケ ス、
被 検 挙 者 ノ救護 等 ニ従事 ス 〓キ コト ヲ取極 メ只管 加 入 ヲ期 待 シ タ
組 織 シ堀 田其 ノ他 被 検 挙闘 士 ノ後 ヲ承 ケ テ共 産 主義 ノ研究 及 鼓 吹、
読 者 会 ヲ 前 記前 田 一太郎 方 ニ招 集 シ 、 同会 員 ヲ以 テ新 ニ研究 会 ヲ
等 ニ配付 シ其 ノ後 三 月十 五 日 ノ第 一回検 挙後 数回 栗 林 等 ト共 ニ右
日本 共 産 党 ノ主 義 政 策 ヲ知 リ 之 ニ共 鳴 シタ ル結 果 、 進 ンテ其 ノ党
シ テ赤 旗 中 央版 第 二、 三 号及 九州 版 第 一号 ノ交 付 ヲ受 ケ テ閲 読 シ
記 ニシ テ、 前記 第 六 ノ (四 ) 記載 通 リ 愛甲 勝 矢 ノ エー ジ エント ト
ノ 主義 政 策 ヲ知 リ 之 ニ共 鳴 シタ ル結 果 其 ノ主義 ノ宜 伝 実 行 ニ協 力
第 二十 七 、被 告人 古 藤 竜 介 ハプ ロ レタリ ヤ 芸術 聯 盟 福岡 支 部 常任 書
シ テ、 後 日同 党 ニ加 入 セ ム ト欲 シ同 会 社 ニ於 テ赤 旗 各 号 ヲ平川 平
員 タ ラ ムト欲 シ昭 和 三年 三 月中赤 旗 中 央版 第 三 号 ヲ渡 辺憲 治 ニ交
居 ル 内 、翌 昭 和 三年 二 月 上旬 ヨリ 三 月 上旬 ニ亘 リ 日本 共 産 党機 関
ニ交 付 シ、 尚 中 央 版 第 三 号 ヲ同 会 員山 浦 喜七 郎 、 川崎 勇 、 福島 日
斡旋 等 ヲ為 シ、 入党 加 盟 ヲ 期 待 シ タ ル モ未 タ其 ノ目 的 ヲ遂 ケ ス、
付 閲 読 セ シ メ、 尚 数 回 愛甲 、 藤井 間 ノ往 復 文書 ノ取 次及 ヒ会 見 ノ
紙 赤 旗 中 央 版 各 号 及 ヒ九 州 版 第 一号 ノ交 付 ヲ受 ケ テ閲 読 シ、同 党
出 男 等 ニ閲 読 セ シ メ其 ノ 他共 産 党 ノ檄 文 ヲ平 川 ノ 手 ヲ経 テ同 会 員
会常 任 書 記 トナ リ、 前 記 第 二 十 二 ノ (三) 記載 通 リ 永元 光夫 ノ エ
第 二十 八、 被 告 人山 田 健 次 ハ第 五 高等 学 校 中 途退 学 後 九 州地 方 評 議
中 村 代 光、 藤 本 次 走 ニ配付 シ、 其 ノ後 三 月十 五 日 ノ第 一回 検 挙後
ニ招 集 シ、 同 会 員 ヲ以 テ新 ニ研 究 会 ヲ組 織 シ堀 田 其 ノ他 被 検 挙 闘
数 回 平 川等 ト共 ニ右 読 者 会 ヲ福 岡 市大 字 住 吉 字 花 園前 田 一太 郎 方
ヲ受 ケ テ閲 読 シ、 日本 共 産 党 ノ主義 政 策 ヲ知 リ之 ニ共鳴 シ タル 結
果 、 進 ンテ其 ノ党 員 タ ラ ム ト欲 シ昭和 三年 三 月中 三宅 善 吉 ニ赤 旗
ー ジ エ ント ト シテ赤 旗 中 央 版 第 一乃 至 三号 同 九州 版 第 一号 ノ交 付
中 央 版第 三 号 ヲ交 付 閲読 セシ ムル等 ノ任 務 ニ従 事 シ タ ル モ未 タ加
士 ノ後 ヲ承 ケ テ共 産 主 義 ノ研 究 及 ヒ鼓 吹被 検 挙 者 ノ救 獲 等 ニ従 事
第 二十 六、被 告 人 平川 平 ハ福 岡合 同 労 働 組 合 員 ニシ テ栗林 渉 ト共 ニ
入 ノ目的 ヲ遂 ケ ス、
ス ヘキ コトヲ 取極 メ、 只 管加 入 ヲ期 待 シ タ ル モ未 タ 目的 ヲ遂 ケ ス、
九 州 水 力 電 気 株式 会 社 電 車従 業 員中 ニ於 ケ ル、 九 州 地 方評 議 会系
(二) 同 月 中中 村 正 六 外 二名 ニ赤 旗 中 央 版第 二号 ヲ交付 シ テ 日本
テ 日本 共 産党 ニ加 入 シ、
藤 寺 町 字本 町 ナ ル松 尾勝 方 ニ於 テ、 同 人 ノ勧 誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ
(一) 前 記 第 三 ノ ( 四 )記 載 通 リ昭 和 三 年 二月 中 福岡 県 田 川 郡 後
第 二十 九 、被 告 人森 田 数 名雄 ハ
ノ闘 士 ナ ルト コ ロ前 記 第 二十 五 記載 通 リ 栗 林 ト共 ニ九 水 従 業 員無 産 者 新 聞 読 者 会 ヲ組 織 シ テ、共 産 主義 ノ研 究及 ヒ鼓 吹 ニ努 メ居 ル 中 、 前 記 ノ如 ク 栗林 ヨリ 赤旗 各 号 ノ配 布 ヲ受 ケ テ閲 読 シ、 日 本共 産党 ノ 主義 政 策 ヲ知 リ之 ニ共鳴 シ タ ル結 果 進 ンテ同 党 ニ加 入 セ ム コト ヲ 企 テ、 同 年 ニ 月中 赤 旗 中 央 版第 二号 ヲ同 会 員前 田 一太 郎 ニ 交 付 シ 、尚 栗 林 ノ旨 ヲ受 ケ テ共 産 党 ノ檄 文 ヲ中 村代 光、 藤 本 次 走
井 ヨリ、 赤 旗 中央 版 第 一乃 至 三 号同 九 州 版第 一号及 ヒ宣 伝用 パ ン
清 人 ヲ モ勧 誘 入党 セシ ムル目 的 ヲ以 テ、 同年 二、 三月 中 ニ亘リ藤
フ レ ツト ノ配 付 ヲ受 ケ 之 ヲ戸 敷 赤 木等 ニ交 付 閲読 セ シ メテ 共産 党
共 産 党 ノ主義 政 策 ヲ宣 伝 セ ル上 同党 ニ加 入 ス ヘク 勧誘 シ以 テ同
ノ主義 政 策 ノ宜 伝 ヲ為 ス ト共 ニ党 勢 拡 張 運 動 ニ従 事 シ実 際 上党 員
党 ノ目 的達 成 ニ努 カ シ、
中 前 記 松 尾 方 ニ於 テ同 人 ノ 勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ日 本共 産 党 ニ加
第 三十 、 被 告 人 安蘇 源 蔵 ハ前 記第 三 ノ ( 四 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二 月
タ ル ノ行 為 ヲ反 覆 シ 以 テ 之 ニ加 入 シ タ ル モ未 タ細 胞 組織 ヲ成 ラ サ リ シ モノナ リ 。
入 シ、
以 上 ノ各事 実 ハ孰 レ モ公 判 ニ付 ス ル ニ足 ル ヘキ犯罪 ノ嫌 疑 十分 ニシ
第 三十 一、 被 告 人棚 田久 雄 ハ前 記 第 三 ノ (四 ) 記載 通 リ昭 和 三年 二
刑 法 第 六条 刑 法 施行 法 第 二 条刑 法 第十 条 ニ依 リ新 旧法 ヲ比 較 シ其 ノ
テ法律 ニ照 ス ニ本 件 ハ犯 罪後 ノ法 律 ニ依 リ刑 ノ変 更 アリ タ ル ヲ以 テ、
軽 キ モノ ヲ適 用 ス ヘキ モノ ト ス。 而 シ テ被 告 人 藤井 哲 夫 、 佐 々木 是
月中 前 記 松 尾 方 ニ於 テ同 人 ノ勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本共 産 党 ニ
第 三十 二、 被 告 人 亀 田勘 次 ハ前 記 第 三 ノ ( 四 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二
延 、松 尾勝 、 豊 原 五 郎 、井 上易 義 、愛 甲 勝 矢 、楠 元芳 武 、 玉 谷留 雄 、
加 入 シ、
月中 福 岡 県 田川 郡 伊田 町 ノ街 路 ニ於 テ松 尾 ノ勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ
木 村 正雄 、 永 村 徳 次 郎 、 木 原金 吾 、渡 辺信 、 白 草 久夫 、 原 田 民人 、
テ 日本 共 産 党 ニ加 入 シ、 第 三十 三 、 被 告 人 遠 藤清 ハ前 記第 三 ノ ( 四 ) 記載 通 リ 昭 和 三年 二 月
川 関 良 雄 、堀 之 内 満 男 、 日 高 正夫 、西 本 静 夫 、 松 本惣 一郎 、 田中 次
蔵 、 棚 田 久雄 、 亀 田勘 司 、 遠藤 清、 西 岡慶 三 郎、 岩永 七郎 、 ノ所 為
郎 、 伊 藤捨 雄 、 永 元 光 夫 、 堀 田勇 、 渡 辺憲 治 、 森 田 数名 雄 、 安蘇 源
第 三 十 四、 被 告 人西 岡慶 三郎 ハ前 記第 三 ノ (四) 記載 通 リ昭 和 三 年
一項 ニ、 新法 ニ在 リ テ ハ昭 和 三年 六 月勅令 第 百 二十 九 号改 正 治 安 維
ハ旧 法 ニ在 リ テ ハ、 大 正 十 四年 法 律 第 四十 六号 治 安 維持 法 第 一条 第
中前 記 松 尾 方 ニ於 テ同 人 ノ勧誘 ニ依 リ情 ヲ知 リ テ 日本 共 産党 ニ加
二 月中 前 記松 尾 方 ニ於 テ同 人 ノ勧誘 ニ依 リ 情 ヲ知 リ テ 日本共 産党
入 シ、
ニ加 入 シ 、
ナ ルト コ ロ、前 記 載 一ノ (四) 記載 通 リ 昭 和 三年 一月中 福 岡 市 大
ル ト コロ、敦 レ モ 旧法 ノ刑 軽 キ ヲ以 テ前示 旧法 ノ各 法条 ヲ適 用 ス ヘ
第 百 二十 九 号改 正治 安 維 持 法 第 一条 第 三 項 第 一項 第 二項 ニ各 該 当 ス
安維 持 法 第 一条 第 二項 第 一項 ニ、 新 法 ニ在 リ テ ハ昭 和 三年 六 月 勅令
介、山 田 健次 ノ所 為 ハ、旧 法 ニ在 リ テ ハ大 正十 四年 法 律第 四十 六号 治
字 住 吉 、 住 吉神 社 前 江 田方 ニ於 テ藤 井哲 夫 ヨリ自 ラ 組織 員 ト為 リ
キ モノ ト ス。 仍 テ刑 事 訴 訟 法 第 三 百十 二 条 ニ則 リ当 庁 公判 ニ付 スル
持 法 第 一条第 一項 第 二 項 ニ該当 シ又被 告 人栗 林 渉 、 平川 平 、 古藤 竜
大 工場 ヲ中 心 ト シ テ、 日本 共 産党 ノ鹿児 島 細 胞 ヲ組 織 シ党 勢 ヲ拡
県 支 部 聯 合 会書 記 ト シテ鹿 児 島 地 方 ニ於 ケ ル社 会 運 動 ノ中 心 人 物
張 セラ レ度 キ旨 ノ勧 誇 ヲ受 ケ其 ノ情 ヲ知 リ テ之 ヲ承 諾 シ帰 鹿 ノ上
ノ言 渡 ヲ為 ス ヘキ モノ ト ス。
第 三十 五 、 被 告 人 岩 永 七郎 ハ第 七高 等 学 校 中 途 退学 後 労 農 党 鹿 児島
後 日自 ラ 細 胞長 ト為 リ 且予 テ労 働 運 動 ノ同 志 ナ ル戸敷 行 盛 、 赤 木
然 レト モ被 告 人 高 野 邦武 カ昭 和 三年 一、 二月 頃 小 倉市 内 ニ於 テ秘 密 結 社 日本 共 産 党 員 藤 井哲 夫 ノ勧 誘 ニ依 リ其 ノ情 ヲ 知 リ テ該 秘 密結 社 ニ加 入 シ、 被 告 人中 島 芳 喜 、 平 田富 男 カ昭 和 二 、 三年 中 福岡 市 其 ノ
ハル ル各 種 会 合 ニ出 席 シ目 的 事 項 ノ協 議 ニ参 与 シ 或 ハ主 義 ノ宣 伝 ニ
他 ニ於 テ右 結 社 ノ規 約 綱 領 ヲ承 認又 ハ賛 同 シ テ 之 ニ加 入 シ、 随 時 行
従 事 シ及 ヒ被 告 人 原 登 ガ昭 和 三 年 二 月中 福岡 市 内 ニ於 テ 日本共 産 党 永 元 光 夫 ノ勧 誘 ニ依 リ、 又被 告 人樋 口佐 竹 カ同 月市 内 ニテ同 党 員 楠 元 芳 武 ノ勧 誘 ニ依 リ敦 レ モ其 ノ情 ヲ知 リ テ該 秘 密結 社 ニ加 入 シ、 党
ト ノ各 公 訴 事 実 ハ之 ヲ公判 ニ付 スル ニ足 ル ヘキ犯 罪 ノ嫌 疑十 分 ナ ラ
員 ノ会 合 及 ヒ政 綱宣 伝 ニ従 事 シタ ル モノ ナリ 。
本
予審判事
柴
原
福岡 地 方 裁 判 所
也
裁判所書記
尾
義
力
介
サ ル ヲ以 テ 刑 事訴 訟 法 第 三 百十 三条 ニ則 リ 右被 告 人 ニ対 シ免 訴 ノ言 渡 ヲ為 ス ヘキ モノ ト ス。
謄
昭 和 三 年 八 月 二十 五 日
叙 上 ノ理 由 ニ依 リ主 文 ノ如 ク決 定 ス。
右 即 日 於 前 同庁
二七
公判 準 備 に関 す る文 書
①
総論
コミ ンタ ー ン ・テ ー ゼ及 ビ党 再 組織 ヨリ 三 ・ 一五 マデ ( 昭和
第 二次党 結成 ヨリ 党 再 組織 マテ ( 大 正 十 五年
大 正 十 五 年)
党 創 立 ヨリ コム ニスト ・グ ル ープ 期 ヲ 経 テ第 二次党 結 成 マデ
③
( 大 正 十 一年
②
(一九三〇)
三 ・ 一五 乃 至 四 ・ 一六 ノ幹 部 (中 央委 員 、 各部 門 及 地 区 責任
四 ・一六予 審 ヲ成 ル ベク早 ク 終 リ ソノ遅 延 ノタ メ ニ統 一裁 判実
病 人 及 短期 ナ ル ベキ 者 ヲ速 カ ニ保釈 出 獄 セ シ ムル コト
法 廷 ニ於 テ進 行 係 リ的 ノ コト ヲヤラ セル 五 六
昭 和 二年 ) ④
昭 和三 年 )
昭 和 三年 十 月 頃 ヨリ 四 ・ 一六 マデ
三 ・一五 ヨリ 昭和 三 年 十 月頃 マデ
二年
労 働 組 合 ニ関 スル党 政 策
⑤ ⑥
無 産 政 党 ニ関 スル党 政 策
布 先 ハ十分 被 告 ノ希 望 ニ応 ズ ル コト )
⑦
青 年 運動 ニ関 ス ル党 政 策
三 ・ 一五乃 至四 ・ 一六 ノ統 一裁 判
⑧
農 民 運 動 ニ関 スル党 政 策
①
者 ) ヲ 一堂 ニ裁 判 ス ル コト ( 幹部 ヲ 一所 ニスル コトガ 結 局統 一
⑨
幹 部 以 外 ノ被 告 ノ裁 判 ハソ ノ所 属地 区 ヲ標 準 ト シ系統 的 ニ成 ル ベク大 キク分 ケ ル コト 幹 部 ハ其 ノ所 属細 胞 ノ裁 判 ニモ出 席 ス ル コト 事 実 審 理 ノ冒頭 ニ被 告 中 ノ 代表 者 ヲ以 テ 次 ノ陳 述 ヲナ サ シ ム
旧 中 央 委員 中 ヨリ数 名 ノ法 廷委 員 ヲ選 ビ裁 判 所 ト ノ諸 交 渉 及 ビ
裁 判 ノ眼 目 トナ ル ) 四
⑩
②
③
具体 的 ニ ハ
裁判 ノ 公開 ( 傍 聴 人 ハ傍 聴 券 ヲ以 テ 入場 セ シ メ ソノ傍 聴 券 ノ配
裁 判 ニ関 ス ル要 求 項 目 其 他
公判準備 に関する文書
一
二
三
全然 裁 判 ニ応 ジ ナ イ コト ニスル ヤ
裁 判 所 ガ 統 一裁 判 ヲ拒 絶 シタ場 合 ノ方 針
現 ヲ妨 グ ル コトナ カ ラ シ メ ル コト 七 ①
三 ・ 一五 ノ裁 判 ニ四 ・一六 ノ幹 部 全部 ガ 証 人 ト シ テ出 席 ス
四 ・ 一六 ヨリ モ三 ・ 一五 ニ統 一ス)
三 ・ 一五 及 ビ 四 ・ 一六 ハ各 々統 一ス ( 中間 期 ハナ ル ベク
次 ノ条 件 ニテ裁 判 ニ応 ズ ルヤ 一
②
二 (四 ・ 一六 幹 部 ハ四 ・ 一六 マデ ノ コト ヲ陳 述 ス)
て提 出 せ し 上申 書 ﹁裁 判 に関 す る要 求 書 ﹂ に記 され た
一、 昭 和五 年 十 一月 八 日宮 城裁 判長 に被 告人 佐 野 学 署名 を以
要 求 項 目 の摘 記
第 一、 三 一五、 四 一六 の裁 判 を統 一せら れ たき こと
(こ の統 一要 求 は 当 局 の裁 判 に関 す る中 心 的要 求 な り 、党 固 有 の
統 一性 は しば ら く こ ゝに言 はざ る も、 三 一五、 四 一六 は党 の組 織 、
政 策 、指 導 部 の構 成 に於 て何 等 本 質的 差違 な く、 昭 和 二年 十 一月
他 ニ統 一裁 判 ノ趣 意 ヲ貫 ク方 法 アリ ヤ
右 ノ外 ニ新 シ キ協 議 事 項 ( 裁 判 ニ関 シテ ) アラ バ次 ノ余 白 ニ書 加 ヘ
であ るが故 に両 者 を 分 離 せば 党 の真 の 全体 的 姿容 は決 し て 明白 と
党 再 組織 よ り昭 和 四 年 四 月 に 至る 間 の党 の活 動 は 一聯 的 不 可分 的
③
オ カ レ度 シ。 来 ル 月曜 日 ノ協 議 ノ進 行 ノ支 障 ヲ少 ク ス ルタ メ 右 ノ各
きな り、)
速 開 要 求 の 形 にお いて党 の全 体 的 利 益 と合 致 せ し要 求 とな り得 べ
一の必要 上 述 の如 く な れば 、 其 要 求 は 三 一五、 四 一六 統 一裁 判 の
(一部 同志 の間 に存 す る裁 判 即開 の要 求 は無 理な らざ るも裁 判統
第 二、 右 の統 一裁 判 を 可及 的 速開 せら れ たき こと
な る能 はず 、 )
項 ニツイ テ予 メ 諸兄 ノ 一考 ヲ煩 ハシ テオ キ 度 イ。 十 月 一日 同志 諸 君 追加 提 議
各地方 ( 控訴 院 管 内 ) ニ地 方 ノ裁 判 ヲ統 一ス ル コト
一、 地 方 ニ於 ケ ル裁 判 ニ関 ス ル方針 a
治 犯 人 と し て各 階 級 の面前 に 公然 裁 判 され ん こと を要 求 す )
裁 判 の階 級性 を 積 極 化 す る も の に非 ら ざ るな き を保 せず我 々は政
然 る に日本 に ては 余 り に容 易 に公 開 を 禁 止 せら る、 かく の如 き は
国 に ても共 産 党 員 は 政治 犯 人 とし て取扱 はれ 其裁 判 は公 開 せ ら る、
(イ タリ ー、 ポ ーラ ンド、 バ ル カ ン諸 邦 の如 き 公然 の白 色 テ ロア
第 三、 裁 判 を 絶対 公 開 せら れ た き こ と
地 方 ニ於 ケ ル裁 判 ニ ハ第 一審 タ ル ト 第 二審 タ ル ト ニ拘 ラズ
ト
幹 部 ヲ出 席 セシ ム ル コト
特 ニ最 近 開 カ レ ル東 京 控訴 院 ニ繋 属 中 ノ関 東 地 方 合 同裁 判 ニ
三 ・一五 、 四 ・ 一六全 部 ヲ ク ル メタ 最 高 幹部 ヲ出 席 セシ メル コ
b
c
十 月 一日
妨げ ざること
第 四、 四 一六予 審 を速 か に終結 し其 遅 延 のた め に統 一裁 判 の実 現 を
第五 、 事 実 審 理 の冒頭 に被 告中 の代 表 者 を 以 て次 の陳 述 を な さ しめ
総諭
られたきこと ① 党 創 立 より コンム ニス ト ・グ ル ープ 期 を 経 て第 二次党 結成 ま
四郎
○ 鍋 山貞 親
〇 三田 村
○ 佐 野 学、 志 賀 義 雄、 中 尾 勝 男、 市 川 正 一、 高 橋 貞 樹 、松
○ 杉 浦啓 一 〇 徳 田 球 一 ○ 国領 伍 一郎
尾直義 ( ○印常任委員)
べき 者 を 即時 出 獄 せ し め られ たき こ と
第 七 、 三 一五 、 四 一六 出獄 同志 全 部 を釈 放 し特 に病人 及 び 短 期 な る
三 一五、 四 一六 同志 はす でに 二年 半 以 上、 一年半 以 上 の長 き 拘禁
禁 さ れ 居 る が 如き 事 情 を顧 みれ ば、 此 間 、 既 決 未決 を 問 はず 労 働
を 受 け て 居 り、 殊 に入党 後 一ケ 月 に も 充 たざ る 同志 が な ほ多 数 拘
第 二次 党 結 成 よ り所 謂 党 再 組織 ま で ( 大 正 十五 年 ︱ 昭 和 二年 )
で (大 正十 一年︱ 大 正 十 五 年 )
②
③
階 級 中 の活 動分 子 は成 る た け狗 禁 し て お く と いふ警 察 政 治的 政 策
労 働 組合 に関 す る党 政 策
きこと
第 九、 法 廷 に 覚書 、 参 考 資料 を携 帯せ し め られ たき こと
在 獄 同志 諸君 の御 健 康 を慶 賀 し ま す、 去 る十 月 二十 七 日宮 城
弁 護 士 よ り 在獄 三 一五、 四 一六被 告 同志 への手 紙 の文 案
以上
第 八、 地 方 同 志 の裁 判 に党 中 央委 員 を 証 人 と し て出 席 せ し め られ た
放 を 一日 も早 く断 行 さ れ ん こ とを 希 望 す、
が 暗 黙 に作 用 し居 ら ず や と の感 あ り、 予 審 終 了 せ し 同志 全 部 の釈
コ ミ ンタ ー ン ・テ ー ゼ及 び党 再組 織 より 三 一五 ま で ( 昭和二 ︱ 三年)
④
無 産 政党 に関 す る党 政 策
そ れ よ り 四 一六 ま で
⑦
青 年 運動 に関 す る党 政 策
三 一五 よ り昭 和 三年 十 月頃 ま で
⑧
農 民 運動 に関 す る党 政 策
⑤
⑨
解党 派 に ついて
⑥
⑪
⑩
右 の分 担 者 の決 定 及 内容 の統 一は 法 廷委 員 に由 つて決 定 せ し め ら れたし、 拝啓
裁 判 長 秋 山 予 審 判事 原田 検 事 等 立会 の下 に在 獄 の旧中 央 部 員 杉 浦 啓
第 六 、 法 廷 委員 を おき裁 判所 と の交 渉、 法 廷 に おけ る被 告 側 の 統 一 と 統 制 、 並 に裁 判 の進行 に関 す る 仕事 を なす こと を 承認 あ り た き
一、 徳 田 球 一、志 賀 義 雄 、国 領 伍 一郎 、 三 田村 四郎、 鍋 山 貞親 、市
し其 討 議 結 果 を 裁判 に関 す る要 求 書 と いふ 上申 書 にし て裁 判 長 に 提
川 正 一、 佐 野学 の 八同 志 が 会合 し来 る べ き裁 判 に つ いて意 見 を 交換
こと 、 右 十 月 二十 七 日 の会合 に て出 席 者 八名 が 選考 し た る法 廷 委 員 は 次 の通 り、
且 つ大 分 時 日 も 遅 れま し たが 共要 求 項 目 だ け を こ ゝに摘 記 し て御 参
出 し ま した 、 種 々の事 情 のた め 右 上申 書 の内容 を十 分 お 伝 へし 難 く
辰
治
ず)
第 二、 右 の統 一裁 判 を 可及 的 速開 せら れ た き こ と
を妨 げ さ る こ と、
第 四、四 ・ 一六 予 審 を 速 か に終 結 し 其 遅 延 のた め に統 一裁 判 の実 現
を要 求 す)
せず 、我 々は政 治 犯 人 と し て各 階 級 の面 前 に公 然 裁 判 さ れ ん こと
︱ か く の如 き は裁 判 の階 級 性 を積 極 化 す るも のに非 らさ るなき を 保
国 にて も共 産 党 員 は政 治 犯 人と し て 取扱 はれ其 裁 判 は公 開 せ らる 、
(イタ リ ー、 ポ ー ラ ンド、 バ ル カ ン諸 邦 の如 き 公然 の白色 テ ロア
第 三、 裁 判 を絶 対 公 開 せ ら れ たき こと 、
へき な り )
の速 開要 求 の形 に お いて党 の全 体 的利 益 と合致 せ し要 求 と な り得
(一部 同志 の間 に存す る裁 判 即 開 の要求 は無 理 な らざ るも裁 判 統
施
外 弁 護 士 諸 君 の署 名
布
一の必要 上述 の如 くな れ ば 其 要 求 は 三 ・ 一五、 四 ・ 一六統 一裁 判 日
へ御 通 知 願 ひ ま す、 敬 具
四
殿
昭 和五 年 十 二 月
考 に供 しま す 、裁 判 に関 す る被 告諸 君 の意 見 は腹 蔵 な く 下 記弁 護 人
拝啓 生 の力 に恵 ま れ た春 の野 山 を荒 す時 候 不 順 の花 吹 雪 に人 心 平 かな ら ざ る警 報 に 自 戒 し つ つ 愈 々来 る 七月 七 日 か ら 公 判 開 廷 と確 定 した
党 創 立よ り コ ン ム ニス ト ・グ ル ープ 期 を経 て第 二次 党 結 成 ま
総
ら れ た き こ と、
第 五 、 事実 審 理 の冒 頭 に被 告 中 の代表 者 を 以 て次 の陳 述 を な さ しめ
①
三 ・ 一五 、中 間 、 四 ・ 一六共 産党 事 件 公 判闘 争 方 針 案 決 定 の ため に 持 た れ た被 告 会議 の経 過 及 び 決 定案 を 摘 記 し て報 告 し ま す。
②
三 ・ 一五 よ り 昭和 三 年 十 月 頃 ま で
二年︱ 三年 )
コミ ンタ ー ン ・テ ー ゼ及 ビ党 再 組織 よ り 三 ﹁一五 ま で ( 昭和
年)
第 二次 党 結 成 よ り所 謂 党 再 組 織 ま で ( 大 正十 五年 ︱ 昭 和 二
で ( 大 正十 一年 ︱大 正 十 五 年 )
論
昭 和 五 年 十 月 二十 七 日豊 多 摩 刑務 所 内 に於 て持 たれ た 第 一回被 告 会
⑤
④
③
議 の会 判 闘 争 方針 案 は既 に 一度報 告 した 通 り の根 本 原 則 第 一、 三 ・ 一五ゐ 四 ・ 一六 の裁 判を 統 一せ ら れ たき こと (こ の統 一要 求 は当 面 の裁 判 に関 す る 中心 的 要 求 な り党 固 有 の統 一性 はし ば らく こ こ に言 はざ るも 三 ・ 一五 、 四 ・ 一六 は党 の組 織、 政 策 、指 導部 の構 成 に於 て何 等 本 質 的 差異 な く 昭 和 二 年十 一月 党 再 組織 よ り 昭和 四年 四月 に 至 る間 の党 の活 動 は 一聯 的 不 可分 的 で あ るが故 に 両者 分 離 せ ば党 の 全体 的 姿容 は決 し て明 白 と なる 能 は
⑩
⑨
⑧
⑦
⑥
解 党 派 に つ いて
農 民 運 動 に関 す る 党政 策
青 年 運 動 に関 す る 党政 策
無 産 政党 に関 す る 党政 策
労働 組 合 に関 す る党 政 策
そ れ よ り 四 ・一六 ま で
審 が 昭 和 六年 一月 末 迄 に決 定 し、 既 に 予審 の決 定 し て居 る 三 ・ 一五
党 事 件 の本 質 上統 一裁 判要 求 の正 当 性 を肯 認 し 、 四 ・一六事 件 の予
一裁 判 を前提 と し たも のです 。 そ し て裁 判 所 及 び検 察 当 局 でも 共 産
の九 ケ条 で、所 謂 三 ・ 一五 、 中間 、 四 ・一六共 産 党 事 件 の絶 対 的統
第 九 、法 廷 に覚 書 、参 考 資 料 を携 帯 せ し めら れ たき こと
中 間 、 四 ・ 一六事 件 の統 一裁 判 を 実 現 す べき 言 質 を得 て居 た の です。
きこと
⑪
事 件 公 判開 廷 に甚 し き 遅延 の大故 障 を生 ぜざ る 限 り必 ず 三 ・ 一五 、
第 八、 地 方 同志 の裁 判 に党 中 央 委 員 を 証 人 と し て出 席 せ しめ ら れ た
右 の分 担 者 の決定 及 内 容 の統 一は法 廷 委 員 に依 つて決 定 せ しめ ら
第 六、 法 廷委 員 を お き裁 判 所 と の 交渉 、 法 廷 に おけ る被 告側 の統 一
三 月 に入 つて も決 定 し な いと言 ふ、 根 本 原則 確 定当 時 と の客 観 的 情
然 る に昭 和 六年 一月 末 迄 に決 定 す べき 見 透 し の四 ・ 一六事 件 予審 が
︹マ マ︺
れたし、
と統 制 並 に裁 判 の進行 に関 す る 仕事 を な す こと を承 認 あ り たき こ
と にな る ので 、百 方 之 を 拒 否 し、 飽 迄 四 ・一六事 件 の予審 決 定 を 待
を 持 つこ と は、 必然 、 四 ・一六事 件 と の統 一裁 判 抛 棄 を意 味 す る こ
進 交 渉 があ り ま し た。 け れ ど も 三 ・ 一五 事件 関 係 者 の み の被告 会 議
氏 に対 し て促 進 の急 な るも のあ り、 又 私 共弁 護 人 にも 同様 の公 判 促
事件 公判 開 廷 促進 を、 前 記 の 三 ・ 一五 代 表被 告 達 に迫 り、 特 に 佐 野
く ほど 強 硬 で、 頻 り に四 ・ 一六事 件 と の統 一裁 判 を打 切 り三 ・ 一五
勢 変化 を 理由 と し て、 三 ・ 一五 事 件 の開 廷を 急 ぐ裁 判 所 の態 度 は驚
と。
〇三田村
右 十 月 二十 七 日 の会合 に て出 席者 八名 が 選 考 し た る法 廷 委 員 は次 の通 り ○ 鍋 山貞 親
〇 佐 野 学、 志 賀 義 雄、 中 尾 勝 男、 市 川 正 一、高 橋 貞 樹 、松
○ 杉 浦 啓 一 〇 徳 田 球 一 〇 国 領伍 一郎 四郎 尾直義 ( ○ 印常 任委 員 )
な る べき 者 を 即 時出 獄 せ しめ ら れ たき こと 。
第 七 、 三 ・一五 、 四 ・ 一六 在獄 同 志 全 部 を釈 放 し特 に病 人及 び 短 期
だ が 、裁 判 所 の三 ・ 一五事 件 公 判 促 進 交渉 愈 々急 で、 三 ・ 一五 事
ち 、 統 一裁 判 の実 現 を期 しま し た。
て 居 り殊 に入 党 後 一ケ 月 にも 満 たざ る同 志 が尚 多 数拘 禁 さ れ 居 る
(三 ・ 一五、 四 ・一六同 志 は、す で に 二年 半 以 上 の長 き拘 禁 を受 け
た の で、結 局 四 月二 日東 京地 方 裁 判 所 判事 室 に於 て、 三 ・ 一五及 び
件 関 係 の被 告 代 表 会 議 を開 かな け れ ば、 断 然 之 を 強行 す る 気 配だ つ
れ た の です。 し かし 乍 ら 十 月 二十 七 日 第 一回 被 告 会議 の出 席者 四 ・
中 間 法 廷委 員 佐 野 、 徳 田 、杉 浦 、 志 賀 、国 領 五 人 の被 告 会 議 が持 た
が 如 き事 情 を 顧 れ ば此 間 既 決 未決 を問 は ず 、労 働 階 級中 の活 動 分
居 ら ず や と の感 あ り、 予 審 終 了 せ し同 志 全 部 の釈 放 を 一日 も 早 く
子 は 成 る たけ 拘 禁 して おく と いふ警 察 政 治 的政 策 が暗 黙 に作 用 し
断 行 さ れ ん ことを 希 望 す。
会 議 前 弁護 人 の私 から 予 め市 川 、 三田 村 、鍋 山 三 氏 に其 の意 を通 じ
とは 三 ・ 一五 、 四 ・ 一六事 件 統 一裁 判 要 求 の根 本 原 則 に背 く の で、
一六 事 件関 係 の市 川 、 三 田村 、 鍋 山 三人 を 除 いた被 告会 議 を持 つ こ
を要 求 し た の で遂 に四 月 六 日、 七 日、 十 日継 続 の佐 野 、 徳 田、 杉 浦、
判 所当 局 に 四 ・一六 事件 関 係 法 廷委 員 の出 席 を待 ち 、 全員 被 告 会 議
会 議 で決 定 せ らる べ き も の では な い、 と言 ふ意 見 の 一致 を以 て、裁
つて居 り 今 や裁 判 カ ムパ ニヤ は階 級 闘争 の 一構 成要 素 とな つて 居
現 在 小 作 争議 、 ス トラ イ キ 等 の激 増 によ り裁 判 事 件 は続 々と 起
は れ た ので す が、 左 に其 の 要領 を摘 記 し ます 。
こ の点 は其 の総 て を報 告 す る 自由 を 持 たな い迄 に活 発 な 討 議 が行
公判 闘 争 方針 に つい て
判闘 争方 針 の決定 で あ りま し た が
共 弁護 人 間 か ら事 情 経 過 を釈 明 し先 づ第 一に諭 議 せ ら れ たも の は 公
以 上、 四 月 六日 、 七 日、 十 日 の被 告会 議 で 、裁 判 所 、 検事 局 、 私
日 )同 様 の被 告会 議 が 持 た れ た の です 。
志 賀 、国 領 、 市 川 、 三 田村 、 鍋 山 即 ち第 一回 (昭和 五 年 十 月 二十 七
特 に、 四 ・ 一六 予審 決 定 の遅 延 は絶 対 に 市 川 氏 の責 任 でな い
四 ・ 一六 と の分 離 を前 提 とす る様 な 感 があ つて 面白 く な い。
三 ・ 一五及 中間 だ け の法 廷 委員 を以 て会 議 を開 く事 は事 実 上
て得 た 解答 三 ケ条 イ
ロ こと を言 明 し、 四 ・ 一六 事 件 終結 遅 延 の故 を 以 て 三 ・一五及 中 間 だ け の被 告 会 議 を持 た れ る と いふ こ とに つ いて遺 憾 の意 を表
だ が、 三 ・ 一五 及中 間 の み の法 廷委 員 のみ か 会合 を 持 つか ら
す。
一
る。 而 し てそ の中 心 とな る も の は治 安維 持 法 違 反 事 件 であ り 、 又
そ の中 心 と な るも の は、 ま さ に開 か れ ん とす る三 ・ 一五 、 四 ・ 一
ハ
と 言 ふて、 四 ・ 一六 と の統 一を抛 棄 し て分 離 を 承 認す るや う な こと は 絶対 にな いと い ふ信 頼 を以 て会 合 を も た る る こと を諒 解
六 の裁 判 であ る故 に、我 々は 之を 階 級的 な大 衆 カ ムパニ ヤ とし て
す る。 と いふ意 見 を出 席 代表 者 に報 告 し た結 果 種 々裁 判 所当 局 に四 ・ 一
発展 せ しめ ねば な ら ぬ、
度 に関 聯 し て裁 判 のボ イ コツ トと 言 ふ こ とを 考 へて見 ると裁 判 を
2
1
正 当 な る要 求 が 容 れ ら れ なか つた とき
暴 圧 が 極度 に な りそ れ に抗 議 す べ き とき
革 命 的 情勢 が極 度 に 切 迫 せる と き
ボ イ コツ トす る場 合 は次 の 三 ツだ と思 ふ、 即ち
如 何 な る公 判 闘争 方 針 を 決定 す べ きや
3
外 部 の状勢 はわ から ぬが、 恐慌 は 激 化 し大 衆 は益 々左翼 化 し つ つ
之 に 応 ぜざ る場 合 の公 判 闘争 方針 を如 何 に 決定 す べき や
之 に 応ず る とせ ば
次 に、 三 ・ 一五 と 四 ・ 一六 と の統 一が容 れら れ な か つた 時 の態
六事 件 の予審 決 定 時 期 を 見透 し難 いか ら 三 ・ 一五 事 件 の み の公 判進
イ
進 行 に応 す べき や 否 や
四 ・ 一六事 件 の予審 決 定 を 見 捨 て て 三 ・ 一五 事件 のみ の公判
行 を 促 進す る と い ふ理 由釈 明 を 求 め、 裁 判 所 提 案 の 一
二
ロ
の先 決問 題 と し て之 に応 ず る場 合 の公判 闘 争 方 針 も之 に応 ぜざ る 場 合 の公 判闘 争方 針 も 共 に断 然 三 ・ 一五及 中 間 法 廷 委員 のみ の被 告
尚 ほ裁 判を ボ イ コ ツトす べき や否 や等 の問 題 を 討議 す る前 に、
あ り、大 衆 は こ の裁 判 カ ムパ ニヤ よ り多 く のも のを 学 ぶ であ ら う。 二 裁 判 に対 する我 々 の態 度 を 明白 に して置 き度 い。 去 る十 月 二十 七 日決 定 し た る事 実審 理 の冒頭 に代 表者 を以 て陳 述 す べき総 論 の部 分 に於 ては事 件 公 訴 を 不当 とし て之 に抗 議 す る。 党 の全 体 的姿 容
四
出 来 得 べく んば 六 月中 旬 迄 に全 紀録 送 致 を受 くる こと によ
の分 の紀録 送 致 を受 く る こと
五 月中、 三 田村 四郎 、 鍋 山貞 親 、市 川 正 一、 高 橋 貞樹 四氏
四 ・ 一六 事件 の予審 発 表 と同 時 に ①
②
り て統 一裁 判 の実 現 を 期 し得 ま した 。
公 判期 日 の確 定 は三 ケ 月前 発 表 の こと
獄 外被 告 及 弁護 人 の絶 対 的 希 望
公 判期 日 は昭 和 六年 七 月 七 日以後
五 一
を 明白 に現す と言 つて も、 こ の目的 は公 訴 を不 当 と し て、 これ に 抗 議 す る こと に始 ま る闘 争 の過 程 に於 て達 成 せ られ る のであ る、
と言 ふ要 求 の裁 判 所 肯 認 に よ り 公 判闘 争 決 定 の 一大 暗礁 た り し
二
法 廷 の狭 さ の都 合 上
判 技術 上 の問 題
三 ・ 一五 、 四 ・一六事 件 の統 一裁 判 が実 現 可能 とな り 之 に伴 ふ裁
且 つ我 々 は経済 的 に政 治的 に又 法律 的 にも 全 面的 に闘 ふ べき であ
六
り 、 弁護 士 には 専 ら手 続 上 の こと を分 担 して貰 ふ べきだ 。 斯 く して 尽 され た論 議 の結 果 は、 凡 そ共 産 党 の公判 闘 争方 針 が 大 衆的 デ モを 目的 とす るも の と
四十 人 づ つの分 割被 告 団 の編成 は
大 体 四 十 人づ つに分 割 す る こと
イ
一
大 衆 への呼 掛 け を 目的 とす る も の と
二
主 脳 部 の編 成 替 を断 行 す 、中 央執 行 委 員 候補 者 各 部 の部 員、
フラ ク シ ヨン メ ムバ ー、 地 区責 任者 (人数 の都合 によ つては
各 地 区 別本 位 に構 成 す る こと
キ ヤプ テ ン) によ つて構 成
各 団 を通 じて 其 の裁 判 毎 に公判準 備 手 続 によ る事 実 上 の被
を 終 つた後 に宣 告 のこ と (こ の点尚 裁判 所 考慮 中)
判 決 の言渡 は各 団 の事 実 審 理 を 一巡 し て終 了 し 全部 の審 理
併 合参 加 して法 廷委 員 た る責 任 を果 す 事
法 廷委 員 は第 一の主脳 部 公 判 は勿論 、 第 二団 後 の公 判 にも
告 会議 を持 つこ と
ロ
ホ
ニ
ハ
イ
の 二 つが あ り こ の意 味 に於 て 四 ・ 一六 五地 方 の公 判闘 争 は第 一の
ので
同予 審 の決定 時 期 は 遅 くも 五 月中 旬 発 表 の こと が判 明 し た
ざ り し こ と、
た 四 ・一六事 件 予 審 決定 遅 延 は 四 ・ 一六被 告 達 の責任 にあ ら
だ決 定 しな い た め に、其 の決 定時 期 を 見 透 し得 な いと言 は れ
一月 末 日迄 に決定 す べ かり し筈 の四 ・ 一六 事 件 の予審 が未
公 判進 行 に つい て
した。 そ の大体 方 針 を 傷 けざ る限 り裁 判 技 術 上 の問 題 左記 数項
望 み被 告 等 の主 張 を 正 々堂 々 と陳 述 した いと言 ふこ と に決 定 しま
の呼 び掛 け を本 位 にし た い から出 来 るだ け傍 聴 大 衆 の厳 正 静粛 を
目的 に合致 す べき 結果 を 見 た様 に思 ふが今 後 の公 判闘 争 は大 衆 へ
ロ
三 ①
②
七 ①
公 判 は公 開 す べ き こ と ( 朝鮮 共 産党 事 件 の如 き 暴 圧に対 す る
公 判 開 廷 に直 面 し た問題
抗議) 重 大 な る事 件 の突発 し た るとき は全 被 告 の意 志 をま と め る た め、 実 質 上 の被 告 会議 を持 たせ ら る べき こと 党 の性 質 、目 的 、政 策 、 活 動等 を明 か にす る訊 問方 法 を 受 く べきこと 公判 廷 内 に於 け る被 告 の言 動 に 自由 を 保障 す べき こ と ( 厳重
⑤
フ アシ ス ト側 よ り の法 廷荒 しを 警 戒 せら る べき こと
法 廷委 員 の統 制 的 行 動 を 与 へら れ たき こ と
な る警 戒 に対 す る抗 議 )
⑥
傍聴 券 の 一部 は弁 護 人 に交付 し て 配布 の公 平 を確 保す る こと
の諸 項 目を 決 議 し、 佐 野、 三田 村、 鍋 山 、 徳田 の四 氏 が小 委 員 と
して 之 を起 案 す る こ と にな りま し た。 且 つ其 の総 論 的 な陳 述 者 の
四
三
二
一
殖 民 地問 題
解 党 派 の問 題
農 業問 題
無 産青 年 運 動
無 産政 党 問題
労働 組 合 運動 に関 して
市川
杉浦
志 賀 、 佐野
高 橋 又 は中 尾 又 は徳 田
鍋山
国 領、 杉 浦
分 担 は 大体 左 の如 き予 定 の案 が持 た れ て 居ます 。
六
五
最 後 に、以 上 の如 き 公 判闘 争 方針 案 の決定 を 具 体的 なら し め、
且 つ民 主 的 な全 被 告意 志 の反 映 によ つて確定 した いと言 ふ被 告 会
一
日本 共 産 党 の成 立 と其 の根本 的 使 命
日本 共 産 党 成 立 当初 の客 観的 情 勢
河 田 賢 治、 斎 藤久 雄 、 小西 茂 国 、西
村 四 郎、 鍋 山貞 親 、 市 川正 一、 高橋 貞 樹 、 中 尾勝 男 、松 尾 直 義、
佐野
た。
九
議 の 申出 によ り、 裁 判 所 は
来 る五 月 二十 日 後 (多分 二十 五 日頃 ) に公 判 準備 手 続 を開 く
二
如 何 に共 産 党 は 現実 に戦 つて来 た か
成 、 唐 沢清 八、相 馬 一郎、 宮 原 省 久 、 福本 和 夫、 湊
こ と にな り、 其 の時 の出 席 希 望者 を左 の如 く申 出 で て おき ま し
三
一九 二 七年 の七 月 テ ー ゼ の画期 的 意義 と其 目覚 しき 実 践
田
①
四
大 衆 化 せ る 日本 共 産党 の闘 争
裁 判所 の事 実審 理 に就 て総 論 とし て
(スパ イ に のみ傍 聴券 を 占 領 せら れ な いため の抗 議 )
⑦
④
③
②
八
五
日本 共 産 党 の組 織 的任 務
菊 田善 五 郎 、 豊 田
( 解党 派 ) 直 、門 屋
博、 南
鉄
喜 一、 水 野成 夫 、 村尾
( 病 ) 渡部 義 通 ( 病 )岡 本 藤 男 ( 病 ) 是 枝恭 二 ( 病)
七 月七 日 から の公判 開 廷 主 脳部 の編 成 は以 上 の外 に野 坂
清 、金 沢 数 馬、 神 間 健 寿、 吉 見 治 雄、 今 野 健夫 、 志賀 多 恵
七 良、 牧
雅雄 、 丹野 セ ツ、長 江 甚
学 、 徳 田球 一、 志賀 義 雄 、杉 浦啓 一、 国 領 伍 一郎、 三 田
六
②
農民 革 命 の急迫 其 の性 質 及 び 形 態 日本 革 命 の展望
革 命 的危 機 に充 ち た現 下 の国 際的 及 国 内的 情勢
日 本共 産 党 の政 策
八 九
七
十
薩 男 、中 村 義 明 、 浅 野
る こと は、 イ ササ カ 専 断 に過 ぎ たや うな 感 も あ らう が 、 今度 の公 判
案 な り と は言 へ条 、 獄 内 の法 廷 委 員 のみ で公 判闘 争 方 針 案を 決 定 す
晃 、 河 合 悦 三、 荒 畑 勝 三
も 加 はる こ と にな つて 居 りま す が、 そ れ に つ いて所 謂 解 党 派 と
昭 和 六年 四 月三 十 日
申 上げ ます。
様
五
布
施
辰
草
治
々
先 は当用 弁 護 人と し て右 会 議 に参 加 し た立 場 か ら の責 任 上御 報 告
し からず と い ふ伝 言 で あ りま し た。
奪 はれ る虞 れ のな い獄 内 被 告 等 が 闘 ふ つも り で決 定 した のだ から 悪
拘 留 執行 停 止等 の獄 外 被告 等 よ りも 、最 早 既 に之 れ以 上何 も のを も
闘 争 は、 病 気 静 養 そ の 他 の何 も の かを奪 はれ る虞 れ のあ る保 釈 責 付
般 的 に支 持 す るを 欲 せざ る人 は矢 張 り解 党 派 と認 め る。 但 し
公 然 の行 動 に出 な く と も其 等 の者 に従 ひ或 は党 の意 見 を 一
派 と認 め る。
党 と 公然 対 立 し反対 の行 動 をと つて居 るも のは 明白 に解 党
称 す る者 を 左 の如 く 論 議 し て居 た こと を申 添 へて置 きま す 。 イ
ロ
た者 或 は保 釈 等 の関 係 か ら、 かか る 方 便 に出 てた者 は解 党 派
純 粋 に個 人的 の事 情 か ら脱 党 し 、 又 は運 動 の抛 棄 を 声明 し
せ ぬ。
此 の部 類 の 者 で公 判 廷 の統 制 に服 す る意 思 あ るも のは拒 否 は
ハ
と認 め な い ( 所 謂 無 色没 落 者 )。 而 し て此 種 の人 とは法 廷 に於 て行 動 を 共 に し た い、 即 ち 一緒 に裁 判 さ れ た いが 決 し て我 々 の意 見 を 強要 は せ ぬ。 ( 個 人尊 重 ) 拝啓
事 やら 、 面会 やら 、 弁護 人 と し て の私 共 に義務 付 けら れ た 重 い責 任
嵐 が去 れば 又 熱暑 、 苦 しめ ら れ る こ とに 季節 も 絶 間 もな い弾 圧 の嵐
を 痛 感 しな が らも 、余 り に多忙 な 急 々迫 々の 解放 運 動 戦 線 に引 き 廻
以 上相 当 長 く報 告書 を 書 き ま し たが 、 三 ・ 一五 、 四 ・ 一六事 件 の公
だ が私 は予 め 弁護 参 考 書 とし て被 告 諸 氏 の意 見 を 求 め て お い た公
さ れ て居 る の で、 面会 も手 紙 の返 事 も そ の意 に委 せず 甚 だ本 意 な く
判闘 争 こそ は、 日本 刑 罰 法 制 史 上未 曽 有 の犠牲 記 録 を示 し て 居 る治
判闘 争方 針 は 出 来 るだ け 被 告 会 議 に も反 映 せ し め る様 努 力 し た の で
も 失 礼 して 居 りま す。 暑中 休 暇 に入 つて から 三 、 四回 、 面会 に参 り
の中 に来 る べ き控 訴 公 判 の法 廷闘 争 を準 備 せ ら る る兄 等 の御 手 紙 に
あ り ます が、被 告 会議 の公 判 闘 争方 針 案 は即 ち案 で あ りま す から 、
ま し たが、 東 京 三 ・ 一五、 四 ・ 一六の統 一裁 判要 求 の公 判対 策 決 定
安維 持 法 違 反事 件 と し て、 歴史 的 画期 的 最 高調 の紀 録 を 残 す であ ら
来 る 公判準 備 の獄 内獄 外 の被 告 会 議 に於 て 最善 の公 判 闘 争方 針 を 確
満腔 の敬 意 を表 しま す 。 と 同時 に、 そ れぞ れ の御 手 紙 に応 じ た御 返
立 す る ため に遺 憾 なき 批 判 と最 善 の意 見 を 聴き た い と言 ふ の が、 外
の ため 、 そ の面 会 に時 間 を 費 つた ので兄 等 東 京控 訴 院 管 内 横 浜、 静
う 予 想 から 見 て、 甚 だ 物 足 ら ぬ報 告 の不 自 由 を痛 感 しま す。
部 情勢 に遠 ざ け ら れ て居 る獄 内法 延委 員 の希望 であ り 且 つ、 タ ト ヒ
ゐ る の で もな く 、 一切 の面 会要 求 に対 し刑 務 所 当 局 が面 会 順 序 を区
か り に会 つた 丈 け に過ぎ ま せ ん が 、決 し て そ の間 何等 の区 別 を し て
岡 、 水 戸 、 前 橋 、 千葉 等 の四 ・ 一六事 件 の方 々に は、 未 だ 十 二 人ば
一裁 判 の急 を強 調 力 説 して 、初 め か ら 一緒 に統 一裁 判 を開 廷 し 、
に そ のや う な 便宜 的 統 一裁 判 に満 足 す る ことが出 来 な い階 級 的 統
を 統 一併 合 し よ う と い ふ下 心 もあ つた や う です が 先 日堅 く裁 判 所
の で、 各 地 の事 実 調 べを別 々に行 ひ 、 単 に証 拠調 べ と論 告 、 弁 論
の方 針 を 確 立 す る機 会 を掴 み 得 るや う に諒 解 を得 て置 き まし た。
検 事 の起 訴 事実 陳 述 及 之 に対 す る被 告 達 の弁 明 並 に共 通 した 裁 判
別 せ ら れ た為 め な のです から そ の点 も悪 し か らず 諒 解 し て い ただ き
が、 東 京控 訴 院管 内 四 ・ 一六事 件 の兄 等 か ら頂 いた 手紙 と、 そ の質
居 り ます 。 而 し て私 共 は矢 張 り 理論 的 に は之 を支 持 し て 従来 の分
羈 束 せら れ る所 以 が な いと いふ ので水 戸 の山 代 氏 が 之 を要 求 し て
尤 もそ の為 め に 縦 と横 と の絶対 的 統 一、言 換 れば 、 現行 法 規 に
度 い。 尚 ほ今 後 、 繰 り合 せ の つく 限 り面 会 に行 く つも り で居 り ま す
四
分 属 し て 居 た の です が、 共 産 党 事 件 公 件闘 争 の階 級的 意 義 と便 宜
東 京 控訴 院 管 内 四 ・ 一六事 件 は最 初 東 京控 訴 院 刑事 部 の各 部 に
問 に対 し 、 こ こ にま と め て共 通 の御 返 事 を 申 上げ て 置 き ます 。 一
裁 判 所 当 局 に 迫 つた結 果 、裁 判 所 もそ の理 論的 な 要 求 を 認 め た の
示 す る こ とを許 さな い卑怯 な 術 策 であ る と いふ主 張 によ り、 之 を
の階 級 的 対 立 に於 て分 離 裁判 は共 産 党 の統 制 と組 織 とを 法 廷 に現
も 絶 対 に統 一せ られ ね ば な ら な い と いふ 主 張 と、 所 謂 日 本共 産党
四 ・一六 の検 挙時 期 如 何 に拘 らざ る縦 から も、 各 地 検 挙 の 横 から
ふ法 律 的 解 釈 か ら云 へば 凡 て の共 産 党 事 件 は、 三 ・ 一五 、中 間 、
一の治 維 法違 反事 件 と し て、 各 地 で検 挙 せ ら れ た共 同 被 告 だ と い
統 一裁 判 の 理由 は 改 め て申 す ま でも な く、 所 謂 日本 共 産 党 は唯
人 にな つた り 、身 元 引 受 人 に な つたり す る御 相 談 には、 い つで も
保 釈 を 出 願 し て よろ し い のです 。 そ し て、 私 共 及近 親 の方 が 保 証
精 神 に鑑 み 、 断然 保 釈 が許 さ れ てよ い筈 な ので す か ら、 遠 慮 な く
は、 如何 な る重 罪 の既 決囚 でさ へも 刑 の執 行 が 停止 せ られ る 立法
一家 の事 情 が拘 束 の継 続 に よ つ て快復 し得 ざ る損 害 を 蒙 る場 合 に
も な い故 、 とく に保 釈 が許 さ る べき筈 な ので す。 況 ん や 病気 其 他
等 警 察網 の尾 行 と張 り 込 みが つく の で す から 絶対 に遁 走 のお それ
証 拠 湮滅 の虞 のあ ら う 筈な く 、 且 つ出 獄 者 には、 充 実 せ ら れ た高
審 で裁 判 所 当 局 に調 べ た い丈 け の調 べ を つく し て居 る のです から、
は 、 絶対 保 釈 が許 さ れ な いと いふ 理由 はな く、 むし ろ 、 予審 と 一
次 は釈 放 の問 題 で あ りま す が、 控 訴 公 判 の審 理が 済 ま な いう ち
離裁 判 の陰 謀 を曝露 す る つも り で 居 りま す。 五
と の た め に統 一裁 判 を要 求 し て 控訴 院 刑事 第 一部 の裁 判 長 日下 部
と、 且 は兄 等 の各地 の裁 判 は共 通 した 事 実 主張 及 証 処 調 、 並 に論
義 夫 氏 が 専任 担 当 と いふ事 に決 定 しま し た。 二
告 弁 論 等 が幾 度 も の分 離 裁 判 に く り返 へさ れ る浪 費 を省 く た め に、
助 力 しま す か ら左 様 御 承知 下 さ い。
に な る筈 な のです か ら、 そ の つもり で 、 読書 に つ いて も其 他 の日
尚 ほ保 釈 の条件 は、 予 審 中 よ りも 審 級 が 上 に行 く ほど ズ ツと楽
現 行 刑 事 法 規 で 併合 し得 る限 り の審 級 と管 轄 の同 一性 に於 て 、所 謂 統 一裁 判 を 承 認 し てく れ るこ と にな つ た のです 。 だ が し か し、 裁 判 所 と して は 、矢 張 便 宜 的 理由 で統 一裁 判 の力 点を 置 いて 居 る
の みな らず 、 弁護 人 への御 たづ ね し た い こ とは、 別 に弁 護参 考 資
用 品 に も予 審 当 時よ り高 度 に差 入 を要 求 し てよ ろ し い と考 へま す。
料 と し て差 入 れ ま す から 、 そ の適 当 欄 に兄 等 の御 意 見 と弁護 資 料 を 出来 る丈 け 詳 細 に要 領 よく書 き 込 んで 下 さ い。
辰
治
草々
以 上 が これ ま で兄等 から いた だ い た手 紙 のそ れ ぞ れ に現 はれ た質 問
施
と相 談 と に共 通 し た私 の意 見 であ り 且 つ経 過 の報 告 です 。
布
先 は 当用 貴 意 を得 た く兄 等 の御健 闘 を祈 り ま す 、 昭 和五 年 八月 十 八 日
前 橋 ・静 岡 ・水 戸 ・千葉 ・横 浜 ・各被 告 諸兄
四 ・ 一六事 件
(一九三一 )
公判報 道 に関す る新聞 対 策
二八
七 、 其 ノ他 共 産 主 義 ノ宣 伝 ニ関 ス ル事 項
六 、 殖 民地 ノ独 立 ヲ宣 伝煽 動 ス ル事 項
シ其 ノ階 級 性 ヲ高 調 シ著 シ ク曲 説 ス ル事項
五 、 国 家 ノ根 本 制 度 ( 裁 判所 、 議 会 、 軍隊 等 ) ヲ否 認 シ又 ハ之 ニ関
想 、革 命 ノ戦 略 戦 術 等)
四 、 暴 力革 命 ノ宣 伝 煽 動 ニ関 ス ル事 項 (革命 ノ必要 、 革 命 発生 ノ 予
三 、 私 有財 産 制 度 ヲ否 認 スル事 項
小 笠 原鍋 屋 警 察 署 長
公 判 報 導 に関 す る新 聞対 策
( 参照 ) 昭和 六 年 七 月 六 日
各新聞社長殿 新 聞 記 事 ニ関 ス ル件 来 ル七 月七 日 ヨリ東 京地 方 裁 判 所 ニ於 テ 日本 共 産党 事 件 ノ公 判 公開 セ ラ ル 、由 ナ ル モ公 判 廷 ニ於 ケ ル被 告 ノ陳 述 内 容 ニ関 シ之 ガ 肯 定 宣 伝 ス ル記 事 ニ付 テ ハ勿 論 単 ナル報 道 記 事 ト雖 モ左記 事 項 ニ該 当 スル モノ ハ従 来 ノ 一般的 標 準 ニ照 シ 概 ネ安 寧 秩 序 ヲ紊 乱 スル モ ノ ト認 メ
ニ及 候 也
新 聞 紙 法 第 二 十 三条 ニ依 リ行 政 処分 ニ付 セラ ル 、趣 キ ニ付 為 念通 知
記 一、 国 体 ノ変 革 ニ関 ス ル事項 ( 君 主 制 ノ撤 廃プ ロレ タリ ア独 裁等 ) 二 、 皇 室 ノ尊 厳 ヲ冒 〓 ス ル事 項
二九
宮城
実
宜 し い ので すけ れ ど も 到 底 時 間が 許 さな い と思 ひ ま す から 極 く 必要
私 の 経 験 よ り 見 た る 共 産 党 事 件 の 審 理 に 就 て (一九三三)
私 の経 験 よ り見 た る共 産 党事 件 の審 理 に就 て
ら 誤 ま つて居 る と いふ こ とが 説 明 せ られ、 又私 も左 様 に信 し て居 り
理 論 に付 ては 経済 学 的 にも 又 政治 的 にも哲 学的 にも あ らゆ る方 面 か
先づ 共 産 党 の こ と から 申 上 げ ます が 、共 産 主義 は 是 は共 産 主 義 の
な こ と丈 け を 申 上げ ます 。
席 で 御話 す る こ とは私 に取 つて は甚 だ 不 得 手 で あ りま す け れど も 、
別 に取 立て てお 話 す る程 のこ とも な い ので あ り ます 、 又期 う 云 ふ
是 非 私 に話 を し ろと いふ こ とで あ りま す から 止 む を得 ず 御受 を し た
には 唯物 論 と か弁 証 法的 の説 明 をし て 居る 、 此 何 れ の点 も皆 誤 ま り
ま す が、 経 済 学 説 と し て は協 労 とか、 政治 的 に は独 裁 と か、 哲 学的
であ る、殊 に 日本 に 於 て は 万世 一系 の国 体 を 持 つて居 る関 係 上、 一
次 第 であ りま す 、 私 の御 話 申 上 げ る こ と はも う 一年前 に属 す る事 実
現 在 の運 動実 際的 状 勢 か ら懸 け 離 れ た話 が多 から う と 思 ひま す け れ
て の国 体 に副 はな いも ので あ る と いふ こ とは 言 ふ迄 も な いと 思 ひま
般 的 にも 何 れ の国 にも 外 に な い立派 な 歴史 を 持 つて 居 る 日本 国 と し
にな つて 居 り ます 、 甚 だ古 い ので 一般 的 には 客 観 的 の事 実 にな つて
ど も 其 積 り で御 聴き を 願 ひ ます 、題 は私 の経 験 より 見 た る共 産党 事
も 或場 合 に は 一部 申 上げ る か 知 れま せ ぬが、 理 論 の こと は成 る 可 く
す 、 此 理 論 主義 の こ と に就 いて は私 は省 略 し た いと 思 ひ ます 、 そ れ
件 の審 理 と いふ こ と にな つて居 り ま す け れど も 、 先 づ第 一に此 共 産 党 と はど う 云 ふ も の であ る か と い ふ こと を御 話 申 上げ て 、 それ か ら
省 略 した いと 思 ひま す 、 そ れ で 順序 と致 し ま し て国 際 共 産党 の御 話
審 理 の こと に 移 ら う と思 ひます 、 此 共 産 党 に就 いて は既 に御 承 知 の こと だ らう と 思 ひ ます し又 当 席 でも 船 津 書記 官 か ら御 聴 き にな つ た
ル ン、イ ンタ ー ナ シ ョナ ルと か、色 々 に言 ふ の であ り ま す が、普 通 は
を致 しま す 、 国際 共 産 党 は第 三 イ ンタ ーナ シ ョナ ルと か 、 コミ ンテ
第 三 イ ンタ ーナ シ ョナ ル と い つて 居 りま す、 此第 三 イ ン タ ーナ シ ョ
こと で、 私 が 更 に申 上げ ると いふ こと は 甚 だ 蛇 足 の やう な 感が あ り
にし た いと思 ふ ので あ りま す 、 イ ン テリ 等 に付 て も 一々申 上げ る と
ま す け れど も 、 私 の審 理 の経 験 上実 際 に体 験 し た 点 を申 上 げ る こ と
た、 戦争 は 一体 資 本家 の利 益 防 護 の 為 め に原 因 し て起 るから 之 に反
併 し此 同 盟 は 一九 一四年 即 ち大 正 三年 七 月二 十三 日 に セル ビ ヤ青 年
対 しな け れば な ら ぬと いふ こ とを 主 張 し て居 つた の であ りま す 、 そ
が 、墺 太利 の皇 太 子 に害 を 加 へた事 件 に端 を 発 し て世 界 大 戦 争 が 勃
ナ ル に 至る 迄 に は勿 論 第 一第 二 と いふ も のが あ る の であ り ま し て、
四 七 年 に出 来 上 つた有 名な 共 産 党 宣 言 であ り ま す、 其 共 産党 の宣 言
発 し た、 愈 々戦 争 が起 つた とな る と是 は 四分 五裂 し て しま つた、 始
極 く簡 単 に 其第 一第 二 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル の御 話 を致 しま す、 極 め
は 尚 ほ今 日 に於 て古 典 的 存 在 と し て彼 等 の間 に珍 重 せら れ て居 る の
め非 戦 論 者 は大分 各国 で盛 ん であ つたけ れ ど も、 愈 々仏 蘭 西 ど独 逸
れ が 一九 〇 四年 即 ち 明治 三十 七年 の ア ムス テ ルダ ム の総 会 で例 の片
で あ りま す 、 原文 は独 逸 語 で書 いてあ るし仏 蘭 西 語 も露 西 亜語 も あ
と兵 火 が交 へら れ たと 同 時 に今 迄 反 対 論 を 唱 へて 居 つた連 中 が皆 戦
て簡 単 に唯 順序 とし て 申 上げ ます るが 、 一八 四 七 年 の六 月 に倫 敦 に
り ま す、 日本 文 にも訳 して あ り ます 、 日本文 に訳 した のは明 治 三 十
争賛 成 論 者 にな つてし ま つた、 平 生 無 事 な時 には国 家 の利 益 よ りも
し て演 壇 に 立 つて 拍手 し たと いふ こ と は之 は 有名 な 話 であ りま す、
五年 に例 の堺 が訳 し た のが始 め ださ う であ り ます 、茲 に其 訳 文 を持
個 人 の利 益 と いふ事 を 考 へて居 る の であ り ます が、 イザ と いふ時 に
山 潜 が出 て行 つて戦争 反 対 の決 議 を し て同 時 に露 西 亜 の委 員 を代 表
つて来 て居 り ます が 、 其 後 色 々訳文 が 出 て 居 りま す 、表 題 には コ ン
共 産 主義 同盟 な るも のが出 来 ま し て、其 同 盟 の根 本 主 義 な る宣 言書
* * * * * **と書 い てあ り ま す、 独 逸 語 で は * * ** * * *と 書
な る と、 自 己 の自 然 に持 つて生 れ た伝統 的 愛国 精 神 と いふ も のが之
を マル クス、 エンゲ ル スに依 つ て提 唱 せ られ ま し たが 、 其 れ が 一八
い て あり ま す 、今 仏 蘭 西 文 は持 つて来 て居 り ま せ ぬが 、併 し之 は 一
の連 中 など は尨 大 な る戦 時 予算 に賛 成 を して 例 の独 逸第 一主 義 であ
いふ 理屈 な ど は 何時 か 何 処 か へけ し 飛ん だ 、 もう 独 逸 の社 会 民 主党
らゆ る犠 牲 を 払 つて祖 国 を 守 れ と い ふ こと にな つた、 さ う 云 ふ訳 で
を堰 き 止 め るこ とが 出 来 な いやう にな つて来 て労働 者 に剣 は な いと
ン タ ー ナ シ ョナ ル であ り ま す 、此 同 盟 は革 命 主義 者 と 労働 階 級 の国
八 五 二年 に改 竄 し て居 り ま す が、 其 後 一八 六 四年 の九 月 二十 八 日倫
際的 団結 を 標榜 し て今 のや う な総 会 を 開 いて、 約 百 万 人 の会 員 を 持
皆愛 国 主義 にな つたか ら 第 二 イ ンタ ーナ シ ョナ ルは 全 く解 消 し て し
敦 の労 働 者 大 会 で闘 争 性 決 議 を 為 し其 綱領 を起 草 した 、 之が 第 一イ
つて 居 つた のであ りま す が 、併 し同 盟 の内 部 には マル ク スの共 産 主
及 ん で居 る、 そ れ から 出 来 た のが第 三 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル であ り ま
レタ リ ア国 際 社会 党 大 会 と いふ も のが 復 活 し て来 て さ う し て今 日 に
す 、 一九 一九 年 三 月に モ スク ワで創 立 せら れ て其 大 会 は 三月 の 二日
ま つた、 併 し之 は 戦争 が 終 了 し て後 一九 年 に又復 活 し て来 た、プ ロ
分 裂 す るや う にな つた 、 其後 ア ムス テ ルダ ム に出来 た の が第 二 イ ン
一緒 に這 入 つて居 つた も の で あ りま す か ら、 互 に相 争 つて遂 に之 が
タ ー ナ シ ョナ ルであ り ま し て 、此 第 二イ ンタ ー ナ シ ョナ ル は 一八 八
のガ ー ル、 仏 蘭 西 の モンヤ ス、 是 等 の連 中 が 事実 に於 て創 立し たも
か ら十 九 日迄 開 か れた 、 之 は露 西 亜 の レー ニ ン、 ト ロ ツキ ー、独 逸
義 の外 に露 西 亜 の無 政 府 主 義 者 もあ り 其 他種 々雑 多 の 主義 思 想 家 が
ので あ り ま し て、帝 国 主 義 戦 争 反対 と い ふこ とが 第 一の目的 であ つ
九 年露 西 亜 プ ロ レタリ ア の国 際社 会 党 大会 に依 つて設 立 せら れ た も
ふ連 中 が 皆 出掛 け て行 つた 、 是が 最 後 で あ りま す 、其 後 は 開 いて居
れ た、 此 第 六 回 の時 には 日 本 から 佐 野 、 * * * ***市 川 な ど と 云
な い、 昨 年 あ た り開 く や う で あり ま し た が到 頭 開 いて居 な い、 之 に
後 に説 明致 しま す 、第 五 回 は 一九 二四年 第 六回 は 一九 二八 年 に 開 か
共 産 党 の機 関 紙 とな つて英 独 仏 露西 亜語 で出 て 居 る、 そ れ か ら 又機
ので あ りま す 、其 機 関 紙 の * * * * * *、 之 は創 刊 号 で あ りま す が
関 紙 と し て イ ンプ レ コー ルと いふ も のが出 て 居 りま す 、 此創 刊 号 の
付 いて は 後 に申 上げ ま す が 、要 す る に之 が第 三 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル
第 一号 、之 に其 時 の写 真及 び 状 況 が載 つて居 ま す、 之 は今 日 の国 際
中 に斯 う 云 ふ こ とが書 いてあ る 、此 時 分 には も う革 命 が あ ら ゆ る 国
ふ目的 を以 て働 いて 居 るか 、 ど う 云 ふ こと が彼 等 の主 眼 とす る所 で
あ る か と申 し ま す と、 そ れ を 申 上げ る前 に大 体 其 組織 のこと を 申 上
で あり ま す 、然 らば 此 第 三 イ ンタ ー ナ シ ョナ ル と いふ も の はど う 云
げ て置 く 必 要 があ る、 此組 織 に付 いて は イ ン タ ーナ シ ョナ ル の組織
に起 つて、 彼 等 の夢 想 し て居 つた共 産 主 義 が 明 日 にも 実 現 せ ら れ る
て現 はれ て 居 る、 此 大 会 を や つて 居 る時 には 三 つし かな か つた ソヴ
如 く 歓 呼 の裡 に大 会 が 開 か れ た と いふ こ とが 此 文 句 の中 に彷 彿 と し
ィ エ ット、 レ パブ リ ック と い ふも のが 三 つ出 来 た、 そ れ は ハンガ リ
も 各国 の共 産党 の組 織 も 凡 て 組織 原 則 と いふ も のが あ り ま し て、 之
は 一九 二五 年 の三 月 から 四 月 に 亘 つて開 か れ た執行 委 員会 の組 織 原
ー、 バ イ エル ン、 ロシ ヤ、是 れ丈 け が あ つた、 併 し や つて居 る 内 に 、
が ら 之 は 原則 であ り ま し て、 各 国 で は 夫 々事 情 も違 う から其 儘 に は
則 と いふ も の であ り ます 、 そ れ は 今 日 でも 尚 ほ有 効 であ り ます 、後
行 は れな い、 日本 の共産 党 など は其 組織 原 則 に従 つて や る こと は出
来 る、 斯 う書 い てあ り ます 、 之 は会 議 を
来 な い、私 の申 上 げ る のは 一般 的 であ りま す 、 之 は規 約 であ り ます
や つて居 る 内 に 欧洲 各 国 が皆 其 ソヴ エー ト、 レ パブ リ ック にな ると
ョナ ルが 出 来 た 、 さ う し て第 二 回大 会 が 一九 二〇 年 の七 月 か ら 八 月
注 い だ と いふ 訳 であ りま す が、 先 づ 左 様 な状 態 で第 三 イ ンタ ーナ シ
が 、 規 約 で な くて も 唯此 組 織 原則 と いふ も のを 書 いた本 が あ り ます 、
も う 此 会 議 の中 にど ん 〓
にか け て開 かれ た、 此 時 に 一の規 約 が 出 来 上 つた、 そ れ は第 二 回 の
之 は 日本 文 に 訳 され て居 り ま す、 有 名 な ピ ヤ ト ニツキ の本 が あ る、
に第 六 回 の大 会 に 変更 さ れ た 部分 は其 第 六 回 大会 の規 約 に載 つ て居
議 事 録 に載 つて 居 りま す 、 そ れ か ら第 三 回 の大 会 が 一九 二 一年 の 六
之 は 日本 文 に訳 さ れ て 居 る、 此 終 ひ に 図解 が あ り ます 、 ど う 云 ふ風
いふ こ とを 言 う た の であ る、 始 め は大 いに欧 羅 巴 に勢 力 を注 いだ の
月 に 開 かれ た 、 此時 に大 衆 の中 へと いふ有名 な ス ローガ ンを出 し た、
云 ふ組織 を持 つて居 る か と い ふ こと が 原則 的 に規定 せら れ る 、併 な
併 し 之 は其 中 へ這 入 つ て行 つて内 部 か ら 離間 中 傷 し て其陣 営 を 攪 乱
に共 産党 の組 織 が 出 来 て 居 る か、 其 フラ ク シ ョン以 外 の団 体 が 活 動
り ま す が、 そ れ に 依 つて イ ン ター ナ シ ョナ ル と 各国 の共産 党 はど う
し て行 くと い ふ こと を目 的 と し て居 つた 為 め に結 局 は此 戦術 は成 功
し て居 る か と いふ ことが す つか り 判 る、 此 国 際 共産 党 組織 の最 高 機
へや つて来 た 、 之 が大 分 支 那 で は成 功 し た、 日本 にも非 常 に勢 力 を
し な か つた ら し い、 第 四 回は 一九 二 二年 に開 か れ た ので す が、 此 時
関 は国 際大 会 であ り ます 、 之 は 二年 に 一回 は開 く、 臨 時 に は半 数 以
であ るけ れど も段 々失 敗 に終 つて駄 目 に な つて 来 た か ら今 度 は 極 東
に始 め て日 本 共 産党 が 出 来 上 つた、 此 日 本共 産 党 の こと に付 いて は
があ る 、 そ れ が大 体 の国 際共 産 党 の組織 で あり ま す、 そ れ で此 国 際
約 も網 領 も 全 部 載 つて居 り ます 、 之 は 各 裁 判所 にあ る と思 ひま す、
上 の党 員 の請求 に依 つて開 く と い ふ こと にな つて 居 り ます け れ ど も
又 綱領 と規 約 だ け載 せ た薄 つ ぺら なも のも あ りま す、 尤 も之 は輸 入
の記 録 に載 つて 居 る、 此 記録 は 四冊 も あ り ます 、 そ れ に此 大 会 の規
な つて 居 る が実 際 や つて 居 な い、 然 ら ば其 次 の大会 が行 はれ る 迄 の
禁 止 に な つて 居 る か ら或 は な い か も知 れ ま せ ぬ、 東 京 の裁 判 所 に は
共産 党 が 目 的 と し て居 る こと は 一九 二 八 年 の第 六回国 際共 産 党 大 会
間 はど う 云 ふ ことを や り ま す かと いふ と、 執 行 委 員 会 と いふも のが
あ り ます 、 又 大 抵 の検 事 局 には あ る、 裁 判 所 の方 で はな い、 それ の
実 際 は や つて居 な い、 先 程申 す や う に第 六回 の大 会 が 一九 二八 年 即
あ りま す 、 此執 行 委 員 会 と いふも のは国 際共 産 党 だ け にあ る ので、
ち 昭 和 三 年 に開 かれ て以 来 今 日迄 五 年開 い て居 な い、 二年 に 一回 と
各 国 の共 産 党 は執 行 委 員 会 と は いは な い、 定 時 委 員 会 と いつて 居 る、
*
*
*
* *
*
*
*
* *
*
*
国 際共 産党 は 各 国共 産 党 を統 一的 ** * * * **
第 一条 に斯 う 云 ふ ことが 書 いて あ る、 一つ読 ん で見 ま せ う。
*
第 一条
之 が 段 々膨 脹 し て来 ると 各 国 の共 産 党 も執 行 委 員 会 にな る と言 つて 居 るも のも あ りま す が、 今 日 は執 行委 員 会 と いう も のは国 際 共 産党
斯 う 云 ふ こと が書 い てあ る 、 之 に依 ると 国 際共 産党 は各 国 の共 産
にあ る、 是 は常 任 であ り ま す、 日本 から は佐 野 学 、 片 山潜 、 渡 辺 な ど は其 予 備 会 員 であ る、 尤 も佐 野 学 は最 近 は さう で あ りま せ ぬが、
あ る共 産 主義 の原 則 の運 動 者 と し て統 制 す る こと にな つて 居 る、 そ
党 を統 一的 集 中 的 世界 的 でや つて 世界 プ ロレ タリ ア の革 命 に 便利 で
れ か ら国 際共 産 党 は各 国 の共 産 党 に依 り て出来 て居 る、 各 国 の共 産
今 迄 はさ う であ つた、 片 山 潜 は個 人 の資 格 で行 つて 居 つた、 之 が大
部 に対 し て命 令統 制 の権 限 を 持 つて居 る、此 中 には 情 報 部、 統 計 部 、
会社 の本 店 と支 店 のや うな も のか と 云 ふ と決 し て さう で は な い、 本
党 は国 際共 産 党 の之 は支 部 であ る 、支 部 で はあ るけ れど も 、 それ は
会 から 大 会 迄 の間 の国 際 共 産党 支 部 の指導 機 関 であ つて、 各 国 の支
ア ジプ ロ部 、 ***部 、 東 方 部 が あ る、 尚 ほ 必要 の場 合 に他 の部 を
と支 店 と は其 関 係 が 全 く違 う 、 此 各国 の共 産党 は 必 らず 支 部 と いふ
部 で は あ るけ れ ど も 之 は支 部 の立 つて居 る本 部 であ る、 会社 の本 店
置 く こ とが 出来 る やう にな つて居 る、 そ れ か ら各 支 部 に代 表 者 を出 す 権 限 を持 つて 居 る、 日 本 にも代 表 者 が 来 て 居 つた、 日本支 部 に代
*
*
*
* **
*
* *
*
*
* *
*
*
名 前 を 付 けな け れば いか ぬ と いふ こと にな つて 居 る、 そ れ は規 約 第
表 者 を よ こ して 居 つた、 其 外 に中 央 部 事 務 局 が あ つて是 が会 計 其 他
*
の 主要 な事 務 を 取扱 つて 居 る、 又執 行 委 員 会 の中 に其 執 行 機関 と し
*
第二条
二条 に書 いて あ りま す。
斯 う 云 ふ ので名 前 は 必 らず 共 産 党 支 部 と つけな け れば い かぬ、 で
* *
て書 記 局 があ り ま す、 そ れ か ら 拡大 執 行 委 員 会 と いふ も のが あ る、
回 以 上 執行 委 員 会 を 招集 す る こ とに な つて居 る 、 そ れ か ら次 に 統制
と いふ のであ りま す 、 よ く 日本 共 産党 に這 入 つた と か何 と か いふが
す か ら 日 本 の共 産 党 は 之 を正 式 に いひ ます ると国 際共 産 党 日 本支 部
*
之 は特 に重 要 な問 題 の解 決 を す る 為 め大 会 か ら 大会 迄 の間 、 年 に 二
る 、強 制 処分 に対 す る抗 議 其 他 の審 査 をや る 、 さう 云 ふ色 々な機 関
委 員会 と いふ も のが あ る、 之 は賞 罰 を や つた り 或 は抗 告 の審 査 を や
ま す 、始 め第 三 イ ン ター ナ シ ョナ ルの出 来 た当 時 に於 て は各 国 に は
そ ん なも の は な い、日 本 共産 党 で はな い、国 際 共 産党 日本 支 部 で あ り
々戦闘 の仕 事 に従 事 す る 、 其 五 人乃 至 七 人 の中 の 一人 を細 胞 指 導者
必 らず 細 胞 に所 属 しな け れ ば なら ぬ、 此細 胞 が其 一区 域内 に於 て 種
ふ と、 之 は 一番 大事 な、 も う党 の最 低 の機 関 に な つて 居 る、 党 員 は
と す る、 之 が責 任者 であ り ま す、 此 指 導者 が細 胞 機 関 と な つて其会
色 々な名 前 で出 来 て 居 つた、 例 へば露 西 亜 にボ ル セビ ックが あ つた 、 其 他 に スパ ル タ ク スと いふ のが あ つた、 之 は詰 り 出来 て居 つた 共 産
議 の組 織 に従 事 し 種 々戦 闘 の方針 を決 定 し 重 要 な職 務 に当 る責 任 を
のが あ り ます 、 其 地 区 の上 に地方 が あ る、 地 方 の 上 に中 央が あ る、
持 つて居 る、 此 細胞 が最 低 の機関 であ りま す が、 其 上 に地 区 と いふ
そ れ で中 央委 員 会 地 方委 員 会 地 区 委 員会 と いふ も のが 出 来 て居 る、
る、 色 々な も のが 出 来 て居 つ た、 そ れ を 今度 統 一し た と い ふ形 に な つて居 る、 そ こ で此 本 部支 部 の関 係 を持 つて居 る此 各国 の共 産 党 及
党 が つけ た の もあ り ま す る し又 イ ンタ ー ナ シ ョナ ルが作 つ た のも あ
にな つて 居 りま す 、党 の組 織 に属 し定 規 の党 費 を 納 め る者 が 共 産党
び 国 際共産 党 員 な る者 は其 規 約 綱領 に服 従 し て皆 党費 を納 める こと
し て凡 て最 高 機 関 に 依 つて決 せ ら れ る決 議 は 迅 速 に最 低 の細 胞 にま
中 央集 権 で、 丁度 ピ ラ ミ ッド のや う に 三角 の恰 好を し て居 る、 さ う
に属 して 居 る、 此 の党 の最 下 にあ る組 織 、 之 を 細 胞 と い ひま す 、 此
つた やう に 各国 の共 産党 は国 際 共 産党 の支 部 であ つて皆 国 際 共 産党
茲 で序 で に 一寸各 国 の共 産 党 の関 係 を御 話 し て置 きま す が 、 今 言
委 員会 を 招 集 す る の です が、 日本 な ど では非 合法 です か ら殆 ん ど や
あ りま す 、 一番 上 の党 大 会 、 之が 党 の最 高機 関 で通 常 年 に 一回 中 央
か と いふ と之 は党 大 会 であ り ます 、 丁 度 国 際 大会 に相 当 す るも の で
は 責任 者 が あ つて 互 に相 連 絡 し て 居 る、党 の 一番 上 の最高 機 関 は何
と し て は細 胞 、 地 区 、地 方 、 中 央 と な つて居 る 、何 れ も 此委 員 会 に
でず つと行 渡 るや う にな つ て居 り ます 、 此 地 区 と いふ のは大 抵 決 つ
員 であ る、 之 が 原 則 で あ りま す 、 合 法 に 共産 党 を 許 し て居 る所 で は
細 胞 と いふ も の は従 来 は色 々な 細 胞 が あ つた 、 併 し 工場 細 胞 と いふ
つて居 な い、 又 や れも し な い、 特 別 大会 、中 央 委 員 会 、 コミ ン テル
斯 う や つて 居 る、 併 し 日本 あ たり では迚 も そ んな 事 は出 来 ま せ ぬ 、
も のを や かま しく 言 ふ 、 工場 細 胞 と いふ の はど う も名 前 が 悪 いの で
ン、執 行 委 員会 、 場 合 によ つて は党 員半 数 以 上 の請 求 に依 つて 開 く
党 費 な ど は納 め て居 な い、 前 に納 め た者 もあ つた や う です が 、 此 頃
近 来 は 経営 細 胞 と い つて居 り ま す、 何 ぜ経 営 細 胞 と いつ て居 る か と
こ とが あ る、併 し之 も 矢 張 り執 行 委 員 会 の承 認 を必 要 とす る、 大会
で大 き な場 所 では 都市 委 員 会 が あ る、 色 々あ り ます け れ ど も、 原 則
い ふ と、何 も 工場 に限 つた こ と はな い、デ パー ト メ ン ト、商 店 で あ ら
て 居 り ます が 、 地 方 とな る と大 き い所 もあ れ ば小 い所 も あ る、 そ れ
う が 鉱 山 であ ら う が 何 でも 宜 いと いふ の だ、 是 が 多く な ると 班 に分
は中 央 委 員 会 の報 告 を受 け 且 つ党 の綱領 を決 定 し凡 て の政 治 的 問題
は殆 んど 納 め て居 な い、斯 う 云 ふ こと に な つて居 りま す 。
れ る 、 日本 で は班 に分 れ ると いふ 訳 に は いか な いが、 人 数 が 多 く な
を 決定 す る。
それ から 中 央委 員 会 は 其 大会 迄 の間 の党 の最 高 機 関 と して 組織 的
る と 班 に分 れ る、 此細 胞 の人 数 は大 抵 五 人か 七 人 で、 中 に は三 人位 のも あ る、 細 胞 と いふ も の は 一体 ど う 云 ふ職 務 を 持 つて居 るか と い
指 導 の任 に当 る 、其 為 め に仕 事 の性質 に依 つ て色 々な部 を 置 いてあ
へる こと も出 来 な い、 ど う し ても 金 が 必要 であ る、 そ れ に彼 等 は非
そ れ は政 治 運 動 を す る に は金 が な く て は出 来 な い、 第 一ビラ 一つ拵
何 一つ出 来 な い、 ど う し ても其 金を 造 る ことが 必要 で あ る、 そ れ だ
であ る、 又 運 動 の費 用 が 必要 であ ると いふ訳 であ る、 金 がな け れ ば
も出 来 な い、 第 一に食 う こと が必 要 で あ る、 詰 り生 活 の費 用 が 必要
合 法 の生 活 を して 居 る のだ、 食 はな け れ ばな ら ぬ、 食 はな いで は 何
る。 そ れ か ら中 央 監 査委 員会 と い ふも のが あ りま し て、 之 が 党 の会 計
そ れ か ら此 罰 則 です が 、 罰則 は党員 に は訓 戒 、党 員権 の停 止 、除
か ら今 日共 産 党 で は本 当 に研究 し て居 ると 云 ふ状 態 で あ る。
其 他 重 要 な仕 事 を 監 視 す る こ と にな つて居 る。
名 、 党 機 関 に付 て は譴 責 、 解消 、 色 々な罰 則 が規 定 せ ら れ て居 り ま
ンの勢 力 を 集 中 し た当 時 は可成 り多 額 の費 用 を支 出 し て 居 たら し い、
そ こ で始 め は本 部 から 支 部 へ金を 出 し た、 殊 に東 洋 に コミ ン テ ル
す 、 之 は党 員 に対 す る 公 け の罰 則 ですが 、 時 々リ ンチ など を 行 う こ とが あ り ます が 、 そ れ は党 の規 約 には な い。
其 本 部 の費 用 は そ れな ら何 処 か ら出 る か、国 際 共 産党 の費 用は 誰 が
そ れ か ら党 の財 政 は 何 に 依 つて構成 せ ら れ るか と いふ と、 党 の財 政 は党 費 に依 つて構 成 せ ら れ る のが 原則 であ りま す が、 尚 ほ党 の特
国 の共 産 党 か ら納 め る こ とに な つて居 る、所 が 其 自分 の方 の費 用 す
ら支 辨 す る こと の出 来 な い各 国 の共 産 党 が 本部 に金 を 出 す やう な 力
出 す か、 此 本 部 の貧 用 は各 国 の共 産 党 が 出 す こ と にな つて 居 る、 各
が 何 処 にあ る か、 到 底 あ りは し な い、 本 部 に金 を納 め て 居 る のは 殆
別 収 入 と いふ も の、 そ れ か ら寄 付 金 であ る、 此 党費 は大 会 又 は中 央
の党 の財 政 を支 辨 した る党 と いふも のは今 日 迄各 支 部 に於 て独 逸 の
費 に依 る と いふ こ とに な つて居 りま す け れど も、党 費 に依 つて自 己
んど ソヴ エー ト同盟 共 産 党 だ け であ りま す 、 此 ソヴ エート 同盟 共 産
委 員 会 に於 て之 を決 定 す る こ と にな つて居 る、 併 し 此党 の財 政 は党
共 産 党 位 な も の であ る 、 外 に は殆 んど な い、 そ こで党 の収入 は何 で
正 十 五年 から ソヴ エー ト 同盟 共 産党 と い ふ こと に な つた 、 種 々な る
同 国 の共 産 党 が 同盟 し て造 つた 、略 し て之 を ペ ー カ ペー と いふ、 ぺ
党 は 之 は元 は ソヴ エー ト共 産 党 と い つて居 つた、 一九 二 六 年即 ち 大
ー は 全体 と いふ こと で ソヴ エー ト 同盟 の全 体 を いう 訳 で す 、 ソヴ エ
と か何 と か し て色 々金 を 造 る こ とが出 来 る か知 れ ま せ ぬ が、 日本 な
に対 し て 党費 の援 助 を 為 す こと が出 来 る や う にな つて 居 る、 現 に日
ど では そ ん な こ と は絶 対 に な い、 残 る所 は寄 付 金 で す、 本 部 は支 部
ー ト 同盟 の共 産党 を ぺ ー カ ペー と い つて居 りま す、 此 ペー カ ペ ーが
あ る かと いふ と何 にも な い、之 が 合 法的 の も の何 か 出版 物 でも 出 す
木 の共 産 党 など は 盛ん にそ れ を貰 つて居 つた、 本 部 から貰 つて居 る 、
分 此 ペ ー カ ペ ー から 選出 せら れ た も の です 、 さ う し て金 は ペー カ ペ
ー が出 し て居 るし、 活 動 す る中 心 人物 は ペ ーカ ペ ー の 人間 が や つて
非 常 な 権力 を 握 つて 居 る 、国 際 共産 党 の執 行 委 員 とな るも のは大 部
居 る、 さ う し て見 れ ば ソヴ エー ト同 盟 共 産党 が 勢 力 を持 つて居 る と
つた、 ど う も 仕方 がな い、 寄付 金 が来 な いの で、 そ こ で地 下 運 動 を 起 し、 学 校 の先 生 と か学 生 と か色 々 の方 面 に手 を 拡 げ 寄付 金を 集 め
所 が 其 後 、本 部 か ら五 年 計 画 を や つて居 る と いふ の で金 が来 な くな
た、 そ れ でも 間 に合 はな いか ら 遂 に色 々な事 件を 起 す や う に な つた 、
けれ ど も ソヴ エー ト同 盟 は そ んな こと は知 ら な い、 そ ん な こ と は関
と は別 であ る、 そ れは イ ンタ ー ナ シ ョナ ルは宣 伝 も す るし色 々す る
いふ は言 ふ迄 も な い話 、始 め イ ン タ ーナ シ ョナ ルと ソヴ エー ト同 盟
強 要 す る 、其 団体 の中 で特 に重 要 な る も のが あ る、 そ れ は 共産 主 義
が 弱 いと 手足 が動 かな いと同 じ やう な 訳 で、 廻 り の団 体 が 共 産党 を
る 、 共 産党 が強 いと 頭 が完 全 だ から 其指 揮 命 令 が よく 行 はれ る、 頭
ワに あ つて赤 色 労働 組 合 はプ ロフ ィ ンタ ー ンと い つて居 り ます 、 共
係 は な い、私 は ソヴ エー ト 同盟 の方 だ か ら知 ら ぬと い つて 居 つたが 、 青 年 同 盟 と赤 色 労働 組 合 で之 は矢 張 り国 際的 のも の で本 部 は モス ク 併 し形 は成 程別 に は相違 な いが 内 容 は同 じ だ、 自 分 が 金 を出 し て其
産 主 義 青年 同 盟 は ** * *と い つて居 りま す 、各 国 には コ ム ソモ ー
と い つて居 りま す 、 之 は 日本 では共 産 党 と全 く同 様 に取扱 つて居 る、
ル と い つて居 る、此 コム ソ モ ー ルを 略 し て頭 の字 だ け 取 つて コム ソ
ん ど ペー カ ペ ー即 ち ソヴ エー ト同 盟 イ ク オ ー ル国 際 共産 党 、 斯 う 云
日 本 で は之 は共 産党 と同 じや う に治 安 維 持 法 に該 当 し ま す け れど も
であ り ま す、 金 を 沢 山出 し て其 指 導者 が ペ ー カペ ー党 員 とな れ ば殆
ふ結 果 にな る、 露西 亜 の ソヴ エート 同盟 が金 を 出 し て其 人間 が 国 際
党 員 と して活 動 し て居 る者 は即 ち ソヴ エー ト同 盟 共 産党 の方 の党 員
共 産 党 の仕事 をし て居 る の だか ら 国 際共 産 党 即 ち ソヴ エー ト同 盟 で
に其 代 表 者 を 交換 し て居 る、 而 し て其 中 央部 にあ る 者 は 必 らず 共 産
共 産 党 で はな い、 是等 の団 体 が 大会 を開 い て何 か決 議 を す る時 に互
党 員 が や つて居 り ます 、 此 共 産 主義 青 年 同盟 は矢 張 り 昭 和 三年 の大
あ ると 結 論 し ても 差 支 へな い、殆 ん ど 同 一であ る 、だ か ら俺 の方 では
そ れ で 日本 に はど う 云 ふ やう にな つて居 つたか と いふ こと は後 に
国 際 共 産 党 の文部 であ る 、 各 国 の共 産 主 義青 年 同盟 は国 際共 産 主 義
知 ら ぬな ど と言 ふ のは 怪 し から ぬ 話 で、 さ う いふ関 係を 持 つ て居 る。
青 年 同 盟 の支 部 とな つて 居 る、 是が 共 産党 の予 備学 校 であ りま す 、
の か と 云 ふ こと が載 つ て居 る 、国 際 共 産 主義 青 年 同盟 と いふも のは
は 共 産党 に於 ては特 定 の機 関 と いふ も の には な つて は居 な いが、 二
学 校 だ と い つた つて何 も我 々 の学 校 のや う に物 を教 へる の では な い、
会 で規 約 が 決 つて居 りま す 、 そ れ に共 産 主義 青 年 同盟 は 如 何な る も
人 以 上 の者 が 必 らず フ ラ ク シ ョンを構 成 す る事 に な つて居 る 、そ れ
御 話 し ま すが 、 そ れ か ら党 には フラ ク シ ョンと いふ も のが あ る、 是
は 工場 で も会 社 でも 何 処 でも構 は ぬ、 兎 に角 二 人以 上あ る 時 は必 ら
本 を 読 ん で教 へる ので はな い、 其 国 際共 産 党 及 び国 際 共 産 主義 青 年
す るも のと し て処 理 し て居 り ます 、 学 校 と い つ ても教 へる の では な
す 、 之 は 日本 では全 く共 産党 と同 じ やう に治 安 維持 法第 一条 に該当
多 分 検 事 局 にあ る と思 ひま す が、 御 覧 になれ ば 其 関 係 は 能 く分 りま
る 、 之 は 日本 文 に 訳 し てあ り ま す、 此 分 だ け発 売禁 止 にな つて居 る、
が あ り ます 、 之 は 三冊 物 であ り ま す が、 其 第 二 巻に 詳 細 説明 し て居
同 盟 、共 産 党 及 青 年 同盟 の関 係 に付 いて は ** * * * * *と 云 ふ本
ず フラ ク シ ョンを構 成 す る、 フラ ク シ ョンが出 来 る と直 ち に其 指 導 者 が 選 ば れる 、随 つて此 フラ ク シ ョンは 地 区、 地 方 と いふ や う に何 処 の共 産 党 で も 二人 以 上 あれ ば 出 来 る 、 斯様 な 訳 で共 産党 と いふ も の は ピ ラ ミ ッド形 に出 来 上 つた、 そ れ か ら是 は 一番 頭 で あ りま す か ら 前 衛 と い つた り色 々な名 前 を つけ て 居 り ます 、 其 廻 り に は色 々な 団 体 が あ る、コ ップ とか 、* * * *と か、* * **と か色 々な 沢 山 の 団 体 が あ る、 而 して共 産 党 が 弱 く な る と其連 中 が 共産 党 の役 目 を や
い、 実 践 を や る、 そ れ が 又 危 な い、 結 局 そ れ が 日本 に 於 て は団 体 の
る。 原 文 * * * * * ** * *
いて あ る、 之 は 読 上げ る迄 も な いこ と ゝ思 ひま す が、 斯 う書 いてあ
言 つ て居 る と時 間 が掛 る から 是 れ で 止 め て措 き ます が 、 尚 ほ其 国 際
青 年 同盟 の話 を す る こ とが 目 的 であ り ま せ ぬし、 そ ん な こと を長 く
判 所 にあ る と思 ひ ま す が、 之 を見 れ ば よ く分 る 、私 は今 其共 産 主義
う 云 ふ こと を やる か と いふ こ とを 詳 し く説 明 し て居 ま す 、之 は皆 裁
し て居 る、 綱 領 の 議事 録 があ りま す が、 其 百 八 頁以 下 に其教 育 はど
し く 説明 し て居 る、 即 ち共 産 主義 的 教 育 と いふ ので 其 や り方 を説 明
も 実 践的 教 育 を や る、 之 に付 いて は独 逸 のシ ル ラー と いふ代 表 が 詳
か らし て 現在 の国 家 はブ ル ジ ョアジ ー の国 家 であ つて我 々の国 家 で
は従 来 の支 配 階 級 搾 取階 級 を 抑 圧 し 之を 消 滅 し得 る やう に使 う、 だ
其 暴 力 革 命 に依 つて権 力 を奪 取 す る 、 さう し て其 取 つた権 力 を今 度
と い つて も決 し て唯 で は よ こし は し な い、 そ こで暴 力 革命 を行 う 、
為 に出来 て居 る 一の機 関 であ る 、斯 う言 つ て居 る、 此 権 力 を取 ら う
す る所 の 一の機 関 であ る、 資 本 家 が 労働 者 を搾 取 し其 慾 望 を 充 たす
も のが 出来 上る 、 国家 と い ふも の は 此支 配 階 級 が被 支 配 階 級 を支 配
之 が 抑 も の出 発 点 であ りま す 、 而 し て支 配 階 級 と被 支 配 階 級 と いふ
即 ち従 来 の社 会 の歴史 は凡 て 階 級 闘争 の歴 史 であ る と書 いてあ る 、
変 革 と いふ こ とに な る、 私 有 財産 の否 認 、 是 は勿 論 で あ りま す 、 そ
赤 色 労働 組 合 、 之 も 各 国 に其 支 部 が あ る、 之 は 貯水 池 であ り ます 、
は な い、 労働 者 に祖 国 な し と い ふ こと は それ を 言 つて居 る 、 それ が
れ が 彼等 の最後 の目 的 であ り ます 、 凡 て実 践 で行 く 、 其 教育 に し て
是 等 のも のが 共 産 党 が 弱 くな る と共 産党 に代 つて役 目 を や る、 併 し
の国 家 と いふも のは 之 はプ ロレ タリ アの国 家 では な い、 ブ ル ジ ョア
ジ ー の国 家 であ る、 だ か ら之 を 潰 さ な けれ ば いか ぬ、 之 を潰 す こと
間 違 つて 居 る こと は 言 ふ迄 もな い話 であ るが 、 さ う言 つて 居 る、 今
を国 家 の廃 止 と い つて 居 る、 国 家 を 廃 止 し て権力 を 取 ると 茲 に無 産
本 来 共 産党 で はな い、 一の改 革 団 体 で あ りま す が、 其 幹 部 を な し て
直 ち にそ れ が行 渡 る や う に強 力 な 中 央集 権 を 持 つて居 る、斯 う い ふ
者 の独 裁 と いふも のが 出来 上る 、 無 産者 の独 裁 す る国 家 は 従 来 の国
居 るも のは 即 ち共 産党 員 であ る、 だ か ら共 産 党 が強 け れ ば 命令 一下
関 係 にな つて居 る 、 之 も其 詳 し い こと は長 く な る から 省 略致 し ます
国 家 と いふ も のが そ れ で は何 時 迄 続 く か、 之 は其 社 会 主 義 の状態 に
が 、 先 き に 述 べた 国 際 共産 党 の目 的 、其 綱 領 の主眼 とす る所 は 何処
依 る ので あ り ます 、 此 社 会 主義 によ つて 生産 力 が ど ん〓
く は過 渡 的国 家 と い つて居 る、半 国家 若 く は過渡 的 国 家 で す が、 此
各 人が 能 力 に依 つて働 き其 欲 す る も のを十 分 に得 ら れ るな ら ば最 早
家 と違 う か ら、 本 当 の意 味 に於 け る 国家 でな いか ら、 之 は半 国 家 若
にな つ てさ う して 茲 に 始 め て共 産 体 と いふも のが出 来 る、斯 う いふ
を 造 つて権 力 を取 つて 独裁 を布 いて 社会 主義 を実 行 す る、共 産 主義
搾 取も な い、支 配 も な い、楽 園 が 出 来 上 る、 も う 権 力 など は 要 らな
にあ る か と い ふと 真 の共産 主義 実 現 に あ る、 そ れ に は第 一にプ ロレ
こ と にな つて 居る 、 そ れ をも う 少 し 詳 し く説 明 す る と、 一体 人類 社
タリ アだ け が権 力 を 取 る ことが 必要 で あ る、 そ こ で政 党 と いふ も の
会 と い ふも の は二 つ の階 級 に分 れ て 居 る、 さ う し て階 級 闘 争 と いふ
い、 之 を 国家 の自 滅 と い つて居 る 、 さ う し て跡 へ来 る も のは 何 か と
発 達 し て、
も のが行 はれ る、 そ れ は先 き に言 う た共 産 党 の宣言 の 一番始 め に書
何 と い つても 構 はな いが、 国 家 は眠 り に落 ち て な くな る のだ、 此 事
て何 でも得 られ る、 之 を共 産 体 と いふ、 国家 と は いは な い、名 前 は
い ふと 生産 工程 の増 大 であ る 、 さ うな ると欲 す るも のは 能 力 で働 い
る階 級 闘 争 と いふ本 が あ り ます が 、 其 中 の序 文 に エンゲ ル スが 同 じ
授 受 が出 来 る の であ る と い つ て居 る 、 又 エンゲ ル スも 仏蘭 西 に於 け
す 、 英 国 で あ ると か 和蘭 の や うな 所 では平 和 的手 段 によ つて政 権 に
とが書 いて ある 、 要 す る に 利蘭 で以 て マル ク スが演 説 を し て 居 りま
* * *と か いふ連 中 が 偽 造 し た のだ と い つて居 る、 成 程 レー ニンが
や うな 事 を 言 つて居 り ます 、 普 通 選 挙 の発 達 し た時 に於 ては政 権 の
はど う 考 へても 間 違 ひ で あ る こ と は、之 は墺 太利 の ケ ル ー ソ ンが社
勝 手 に拵 へ上 げ る か らさ う し な けれ ば な ら ぬ、 之 は偽 造 と い つて 居
会 主 義 と国 家 と いふ本 を書 いて居 り ます が 、 そ れ に詳 しく 其 経緯 を
る 、 偽造 か本 物 か は別 とし て 兎 に角 さ う い つて居 る 、 又 マル ク ス の
そ こ で共 産 党 の連 中 は之 は 偽 造 だ と い つ て居 る、 之 は * * *と か、
のは決 し て マル ク ス エ ンゲ ル スが創 設 し た も の では な い、 之 は レー
私 は簡 単 に結 論 を申 上 げ る丈 け であ り ます 、 併 し 暴力 革命 と いふ も
経 済 学批 判 の序 文 に も色 々書 い て居 る、 一八 五九 年 に書 いたも の で
授 受 が出 来 る、 必 らず し も 暴 力革 命 に依 る 必要 は な い と言 つて 居 る、
ニンが考 へて 、 革命 を強 調 し て 居 る、 さ う し て其 暴 力 を 最 後 に用 ひ
之 は 飜 訳 し てあ り ます が売 つ て居 り ます 、 此 の序 文 に唯物 弁 証 法 の
説 明 し て居 る、 之 は 日 本 で は発 売 禁 止 にな つて 居 るが 、 之 に詳 し く
て居 る、 さう 無 暗 に や つ て は いか ぬ、 あ ゝ云 ふ革 命 は波 が高 潮し た
功 績 が載 つて居 る、 それ を 詳 し く 税 明す ると 宜 いのだ が時 間 が 掛 り
説 明 し仔 細 に批 評 し て居 る、 其 本 を 御覧 にな る と 経緯 が よ く分 る 、
時 に や る のだ ら う、 ケ ル ソ ンは 又斯 う 言 つて居 る、 国家 の本 質 は何
ま す か ら 止 め て措 き ます が 、 非常 に マル ク スは宿 命 的 な 言辞 を 使 つ
て 居 る、 資 本 主 義 が漸 次 発 達 して 来 て 居 る、発 達 し て 来 る と段 々従
いか と い ふ のが違 ひだ ⋮ ⋮ 茲 で 色 々言 つて 居 りま す が 、 人 間 は生 れ
来 の生産 力 と いふ も の は、 生 産 方 法 で は駄 目 に な つて 来 て自 然 的 に
か、 強制 力 にあ る、 国 学 と社 会 は 何処 が 違 う か、 強 制 力 が あ るか な
な が ら 不平 等 で あ る、 強 制 力 と いふも の が な け れ ば 到 底 此 人数 を
苦 しみ は長 いのも 短 い のも重 い のも 軽 いのも あ るが 、 最 後 には鳥 の
次 の新 し い社 会 が 出 来 る、 唯 そ こ に生 み の苦 し みが あ る 、其 生 み の
卵 の殻 が破 れ て中 か ら 鳥 が出 る と同 じ や う に新 し い社 会 が出 来 る、
た る所 以 であ る と い つて 居 りま す が、 人間 が共 同 生活 を す る 以 上 そ こ には 規範 が 必 要 で あ る、 此 規 範 を強 要 せ し め よ う と い ふ のが強 制
共 同 さ せ る こと は出 来 な い、 人 類 は 人 と人 と の結 合 であ る 、 之が 人
力 であ る 、此 強 制 力 は決 し てな く な るも の では な い、 名 前 は ど う で
の序 文 に書 いてあ る ので す が、 非 常 な 宿 命的 だ 、 さ う し て マルク ス
と い ふ こと を 書 いて居 る、 非 常 な宿 命 的 の議 論 であ る、 之 は資 本 論
は 暴力 革 命 と いふ こ と は言 う て 居 るけ れ ど も 必らず 暴 力 革 命 でな け
之 は自 然 の法 則 であ る 、決 し て 人力 を 以 て変 へ可 らざ るも ので あ る
ル ク スは それ に依 つて 人類 の専 横 は終 を告 げ る の だ と言 つ て居 る、
れ ば な ら ぬ と 云 ふや う な こと は言 う て は居な い、此 マル ク ス の二 つ
も 構 は ぬが、 強 制力 が本 体 だ から 国家 が 自 滅 す る な ん てそ ん な馬 鹿
尚 ほ今 も 一寸申 し ま し た が、 此 暴 力 革命 は レ ー ニンが主 張 し た ので
な 話 は な い、 斯 う 言 つて 居 る、 国 家 は決 し て無 く な らな い、 併 し マ
あ つて 、 マル ク ス、 エ ンゲ ル スが 主張 した ので はな い、 斯 う 云 ふ こ
出 来 上る と いふ やう な 夢 のや う な 話 だ 、 一体此 従 来 の闘 争 は決 し て
た、 此 現 在 の国 家 を 廃 止 し て更 に独裁 に な つて、 そ れ から 共産 体 が
ば 色 々あ り ます が 、要 す る に今 言 つた や う に今 迄 は階 級 闘 争 で あ つ
云 ふ の であ り ます 、 先 づ それ は外 の色 々な 人 の言 ふ話 で、 御 話 す れ
され て居 る 、 之 は マル ク スが 其 矛 盾 し た 二 つの方 面 を持 つ て居 た と
こと は * * ** * *の政 治 的 革 命 と社 会 的 革 命 と いふ本 の中 に説 明
の宿 命 的 のも のと革 命 的 の も の と の差 異 が 何処 から 来 て 居 る と いふ
な いか 、 な いも のを 得 ん とす る ので は な いか と 言 つてか ら か つてや
のがど う し て あ る、 一体共 産 主 義者 は唯 物 主 義者 の中 の其 範 囲 で は
共 産 体 は 一体 あ るか 、 な い か、 之 れ か ら出 来 る 、之 れ か ら出 来 るも
と い ふは 夢 のや うな 話 だ 、私 は何 時 も共 産 党 員 にか ら か つて や る、
であ る 、 そ れ が誤 り であ るな ら ば 国家 の廃 止 、 共産 体 が出 来 るな ど
だ か ら共 産 党 の宣 言 は従 来 の歴 史は階 級 闘 争 の歴史 と い ふの は誤 り
か ら、 そ ん な 事 を言 つ たの か知 ら ぬ が 、実 はさ う 云 ふ も ので あ る、
理 論 を饒 舌 つた丈 け で、 何 も 共産 主義 を宣 伝 す る訳 ではあ りま せ ぬ
る 、大 抵 説 明 は出 来 な い、 そ ん な こ と であ る が併 し そ れ を国 際 共産
か ら、 此 国 際 共 産党 の目 的 は ど う であ るか と い ふ こと を 一言 一寸附
党 は実 現 す る こと を 目的 と して 居 る、 私 は 之 は ほん の彼等 の詰 ら ぬ
に二 を 足 せば 四 にな る と いふ こと で凡 て言 つて 居 る、 然 る に若 い学
加 へた訳 であ り ま す 、是 が 今 の国 際 共 産党 各国 共 産 党 及其 関 係 及組
言 つて 居 る、 マル クス は非 常 に数 学的 であ る、 だ か ら其 数 学的 に 二
徒 は 十分 にそ れ を研 究 せず し て色 々議 論 を し て居 りま す が 、世 の中
階 級 闘 争 で はな い、 マル ク スは 法 律 を知 らな いか ら さう 云 ふ こ とを
の こと は決 して 二 に 二を 足 し て 四 に はな ら ぬ、 そ れを 若 い内 は分 ら
織 目的 であ りま す。
法 を見 ても ゲ ル マン法 を 見 て も 明確 であ る通 り親 族 的 団 体 の結 果 で
な く し て寧 ろ 民 族闘 争 の歴 史 で あ る、 従 来 の人類 の発 達 は 之 は羅 馬
ま せ ぬが 、 私 の事 件 を通 じ て見 た こと を簡 単 に申 上 げ ます が 、 但 し
は何 時 出 来 てど う な つて 居 る かと いふ こと を詳 しく 申す 訳 で は あり
を私 が 取 扱 つた最 近 の歴 史を簡 単 に申 上 げ て置 き ま す 、 日本 共 産党
ある と い ふ こと を 先 程申 上 げ た の であ り ます が 、 続 いて 日本 共 産党
そ こで 日 本共 産 党 です が 、 日本 共 産党 は此 の国 際共 産 党 の支 部 で
な い、 だ か ら年 を 取 つた者 は 共 産党 に は這 入 ら な い、 三 十 に な ると
あ る、 羅 馬 の種 族は 各 人 はゲ ン レと いふ 一の親 族 的 団 体 に所 属 し て
し い、 従 来 の歴 史 は決 して 階 級闘 争 の歴 史 で
居 つ た、 羅 馬 人 は国 家 に直 接 所 属 しな い、自 己 の親 族的 団 体 に所 属
そ れ は * * *迄 の歴史 で其 後 のこ と はよ く知 ら な い、 一九 一七 年 の
そ ん な こと は 馬 鹿〓
す る こ と に依 つて国 家 に所 属す る と いふ 訳 であ る、 之 は フー ム の第
つ て居 り ま すが 、 其 人が 使命 を帯 び て 日本 へ来 て、 此 人を 通 じ て 日
に共 産 主 義 運動 が 日本 に這 入 つて 来 た、 そ れ は其党 員 たる AK と い
本 の社 会 主義 運 動 が共 産 主義 的 の色彩 を帯 び て来 る や う にな つた、
露 西 亜 革命 が世 界 的 に影 響 を及 ぼ し ま し て、 日本 に於 て大 正 八年 頃
居 る 、併 な が ら他 の親 族団 体 に対 して は闘 争 で す 、皆 親 族 団 体 です 、
三 十 六 頁 に書 いてあ る、 ゲ ル マン法 の中 でも 各 人 は矢 張 りさ う 云 ふ
決 し て階 級 団 体 で はな い、 さ う し て此 親 族 団体 の闘 争 も 年 と共 に変
次 いで大 正 九 年 即 ち 一九 二〇 年 コミ ンタ ンが 極東 に活 動 を開 始 し た
関 係 にな つて居 る、 同 一親 族 団 体 の中 に は共 産 主 義 の形 式 を持 つで
化 し て居 る が 経済 階 級 の闘 争 で はな い、 マル ク ス は法 律 を知 ら な い
た も のら し い、 そ ん な こと は 関係 は な いから 止 め て措 き ま すが 、 兎
も のを拵 へて や つて居 る、併 し是 は コミ ン タ ンで はな い、 少 し違 つ
た やう に大 に成 功 し て今 日 で は中 華 ソヴ エート、 コミ ン タ ンと いふ
時 に は支 那及 日本 に大 に手 を 伸 して 来 た、 支 那 では先 き に 一寸 申 し
成 立 せ られ た 、 さう し て堺 、 山 川 、 荒畑 、 近 藤、 徳 田 など と いふ連
し て共 産 党 の組織 に着 手 し大 正十 一年 九 月五 日 に愈 々日 本共 産党 が
収及 其 国 有、 斯 う 云ふ 政治 的 経 済 的 綱領 を貰 つて帰 つて来 た、 さう
獲 得、 言 論 政 談結 社 の自由 、 そ れ か ら経 済 的 の政 策 と し ては 土 地没
露 西 亜共 産 党 の党 員 た るウ ォイ テ ィ ン スキ ーと いふ 人が来 て大 に活
こと を報 告 し て居 る 、其 状 況 は第 四 回大 会 の議 事 録 に書 いて あ りま
が出 席 して吉 原隆 、 之 は偽 名 を 使 つて 日本 に於 て党 の結 成 せ られ た
そ こ で其 年 の十 一月 モ スク ワ に於 け る第 四 回 の大 会 、 之 に ** * *
に角 日本 にも 手 を伸 し て来 た、 日本 には其 活 動 の中 心 人物 があ つた 、 中 が中 央委 員 と な つて 党員 の獲 得 に努 力 し た、 斯 う云 ふ こ とで あ る、
た、 之 は山 川、 * * * * ** * * ** * * * * **の七 人 で組織 し
動 し た、 さう し て茲 に 日本共 産 党 組織準 備 委 員会 と い ふも のを 拵 へ
た の であ る。 而 し て其 当 時 一方 に色 々な小 派 が出 来 た、色 々な 研究
で申 し ま すが 、 一九 二 二年 十 一月九 日即 ち大 正 十 一年 十 一月九 日 に
執 行 委 員 会 に報 告 し さ うし て 支 部 で斯 う 云 ふ こと を言 つ て居 る、 日
す 、 随 分 大法 螺 を吹 いて居 る、 議事 録 を持 つて来 ま せ ぬ から書 抜 き
* * **、 近 藤 を中 心 とし た * ** *、 荒 畑 を中 心 と し た、 * * *
団 体 が出 来 た、 例 へば 堺 を 中 心と し た * * * *、 山 川 を中 心 と した
*、 と いふや うな 各 種 の団 体が 出 来 た、 大 正 十年 即 ち 一九 二 一年 十
対 し て ** * *を 与 へて行 か な けれ ば な ら ぬ、 之 は 日本 に対 して重
に出 来 上 つた、 だ か ら 日本 共 産 党 は国 際共 産 党 が拵 へた のだ 、 之 に
を 来 し た、 此大 会 は始 め イ ル クー ツク に開 か れ る筈 であ つたが、 そ
大 な 意義 を持 つて 居 る、斯 う 云 ふ こと を支 部 に報 告 し て出 席 員 全部
本 で小 さ い党 が成 立 し た、 そ れ は国 際 共産 党 執 行委 員 会 の協 力 の下
れ が 出来 な いで モ スク ワに開 かれ た、 此時 は極 東 に於 け る共 産党 結
之 を 承 認 し て其 日の会 議 は 閉 ぢ て居 る 、斯 う 云 ふ こ と にな つ て居 る、
一月 に開 かれ た共 産 党 の大会 の当時 に は日 本 の社 会 運 動 に 一大 変化
成 及 び欧 米 に於 け る革 命勢 力 結 合 と いふ こと こ重 点 が 注が れ た、 日 ︹ 瀬︺
是 れ で始 め て出来 上 つた のです が、 其時 分 日本 から 吉 原隆 と いふ名
︹マ マ︺
斯 う 云 ふ こと を言 つ て居 る、 日本 の共 産 党 員 は 二百 五 十人 あ る、 尚
前 で行 つた 連 中が ど う 云 ふ こ と を言 つて居 る か と いふ と、 之 は 一九
党 の 建設 に対 し て 大 に運 動 し て其 年 の秋 に開 かれ る第 四回 の大 会 に
ほ 党 に申 込 を し て居 る者 が 八百 人 あ る、 今 之 は審 査 中 で未 だ 入 れて
本 か ら徳 田 久 一、 和 田 金 一郎 、吉 田 一、高 橋清 、 是 等 が無 政 府主 義
於 て此 日 本共 産 党 が 承認 せら れ る やう大 勢 力 をな し た、 さ う して 其
居 な い、 代表 者 を 六人出 す こ と にな つて居 る、 斯 う 言 つて居 る、 正
二 二年 の十 一月十 七 日 の同大 会 の資 格審 査 委員 会 の報 告 にあ り ます 、
共 産 党 の綱 領 を貰 つて帰 つて来 た、 之 は政 治 的 のも の と経 済的 のも
丁 度 千人 だ、 随分 大 法螺 を吹 い たも の です、 私 は後 に 荒畑 に聴 いた
党 員 が二 百 五 十人 、 将 さ に党 員 とな る べき今 審査 中 の者 が 八 百 人、
* * * *、斯 う 云 ふ 連中 が 皆 出 席 し た、 さ う して 日 本 に於 け る共 産
の と 二 つあ りま す が、 政 治 的 のも のは第 一に畏 れ多 い話 です が 、 君
者 一派を 代表 し て其 他 ** * * ** * * ** * ** * * ** * * *
主制 廃 止 と か天 皇 廃 止と いふ こ とを 言 つて居 る それ から普 通 選挙権
こと な ど は認 め ら れな い、 そ れ であ ゝ云 ふ こと を 言 つた の です 、 出
分 は 三十 人 し か な か つた、 法 螺 を吹 いて大 き く 言 はな け れば 日本 の
た つて問 題 でな い、 彼等 は法 螺 を 吹 い た ので す と言 つて 居 た、 其 時
る が本 当 か 、 イ ヤそ ん な こと は 嘘 です よ 日本 の党 員 な ん て何 と い つ
こ とが あ り ます 、 昨年 でし た か 、荒 畑 に斯 う 云 ふ こと が議 事 録 にあ
へ帰 つ て党 の再 建 に努 力 し ろ と言 は れ て荒 畑 は帰 つ て来 た、 其 当時
所が ウ ォイ テ ィ ンス キ ーが 解党 す るなど と は怪 し から ぬ、 早 速 日 本
に報 告 す る 為 め に 上海 へ走 つて ウ ォイ テ ィ ン スキ ー に報 告 を した、
一の局 が 出来 上 つ た、 さ う し て荒 畑が 其 解 党 の決 議 を コミ ン テル ン
党 せら れ て消 滅 し た、 併 し解 党 の事務 整 理 及共 産 主義 宣 伝 の為 め に
スキ ーな ど が 命 令 し て新 聞 を先 づ 出 さ な け れば いか ぬそ れ で当 時 日
佐 野学 が 第 一次 検 挙 を遁 れ て 上海 に居 つた、 そ こ で此 ウ ォイ テ ィ ン
つて来 たさ う であ り ます 、 併 し之 は貰 つて帰 つて来 たけ れど も別 に
本 か ら行 つ た北 原 竜 雄 と い ふ男 があ り ます が、 是 が 一万 円 貰 つて帰
鱈 目 で す よ と言 つて居 た、 併 し兎 に角 議事 録 には さ う載 つ て居 る 、そ
であ る 、其 代 表 者 の連 中 も向 う か ら帰 つて来 た、 大 正十 二年 の二 月
こ で日 本共 産 党 は始 め て茲 に国 際共 産 党 の支 部 とし て出 来 上 つた の
四日 に千葉 県 の市 川 で第 一回 の大 会 を 開 いて 正式 に之 を認 めた 、 当 時 矢 張 りブ ハーリ ンの 綱領 が 来 た、 そ れ に引 続 い て 一九 一二年 三 月
佐 野文 雄 、 徳 田 球 一の四人 が 上海 に走 つて ウ ォイ テ ィ ン スキ ー佐 野
嘘 か本 当 か知 り ま せ ぬが さ う 云 ふ こ とが あ る、 そ れ から 荒 畑、 * *、
新 聞 は発 行 しな い、何 に使 つた か知 ら ぬ が皆 使 つて しま つた らし い、
︹マ マ︺
一日 に第 二 回 の大 会 を 豊島 園 に開 いた 、 さ う し て * * **が 委 員 長
テ ィ ン スキ ーが 主 にな つて テー ゼ を作 つた、 早 く党 を結 成 し て再 建
とな り 佐 野 、 * * * ** * * * ** *是 等 の連 中 が 中 央委 員 とな つ
し ろ、 愚 図 々 々し て居 る と は怪 し か らぬ と い ふ こと であ つた 、そ れ
し て始 終連 絡 を 取 つ て居 つた、 其 連 中 が 集 ま つた、 さう し て ウ ォイ
産 党 事 件 であ りま す 、 此時 三 十 人 ば かり 捕 ま つた、 此第 一次 共 産 党
学 など と会 議 を 開 いた、 当 時佐 野 学 は内 地 の連中 と手 紙 のや り取 を
事 件 の検 挙 後、 同 年 の九 月 一日 に関東 大 震 災 が起 つ て此震 災 の為 め
つた ヘラ ー と いふ人 が あ りま す が、 ヘラ ー か ら テー ゼを 貰 つた、 労
か ら同 年 の 五 月徳 田 と **が 上海 へ行 つて、 当 時 活動 を 担 当 し て居
て活 動 を 開始 し た から、 そ こで抛 つて置 く訳 に は いか ぬ か ら大 正十
に活 動 が 窒 息 し た、 此 共産 党 或 は 社会 主 義 者 に対 し て 一般 が非 常 な
二年 の 六 月六 日 の払 暁 を期 し て 一斉 検 挙 を や つた之 が所 謂 第 一次 共
憎悪 の情 を以 て見 、 運 動 など は出 来 な いや う に な つた、 主 な る者 は
つて、 大 正 十 四年 に佐 野 学 は 上海 か ら 日本 へ帰 つて来 た、 さう し て
こで佐 野 学 など も之 は 一つ内 地 へ帰 つて大 にやら う と いふ こ と にな
十 一月五 日上 海 の テ ー ゼ に基 いて拡 大会 議 を開 いて局 の組織 を確 立
働 組 合 テ ー ゼ も出 来 上 つて、 此 二 つの テ ーゼ が 日本 に渡 さ れ た、 そ
であ つた、 そ こで もう 是 れ で は仕 方 が な い と いふ の で、 大 正十 三年
検 挙 せ ら れ て刑務 所 に這 入 つた、 刑務 所 に這 入 つた から 命 を助 か つ
の春 に な つて森 ケ 崎 の旅 館 で、 もう共 産 党 を解 党 し てし ま は う い ふ
*、佐 野 学 、 * * **、此 六 人、是 れ丈 け の者 が出 たが 、此中 で今 日
決 定 し よう 、此時 出 た の は荒 畑 * * *、徳 田 球 一、北 原 ** 、* * *
た のか知 ら ぬが、 出 て居 つたら 命 を失 つた かも知 ら ぬ、 さ う 云 ふ風
* * * * * ** * ** * * * ** *の五 人 であ り ま し た、 是 れ で解
こ と にな つて解 党 の決 議 を し た、其 時 の出 席者 は 佐 野文 夫 、徳 田 球 一、
残 り は徳 田 だ け です 、 此時 には従 来 の局 を中 央部 にし て さう し て之
引 いて 居り ま す、 北 原 も さう です 、 渡 辺 は 死 ん だ、 佐 野 も転 向 し た、
迄 転 向 しな いで居 る のは徳 田 だけ であ り ます 、 荒 畑 など は全 然手 を
る、 之 は北 原 から私 が 聞 いた の であ り ます 、 そ れ から 大 正十 四 年 十
て居 る 、 二千 四 五 百円 は出 し て 居 るさ う で、 そ れ丈 け 金 を貰 つて 居
であ る 、 さう し て共 産 党 に資 金 を出 し て居 つた、 或時 は三百 円 出 し
して 愈 々再 建 に着手 す る こと に な つた、 其 結果 党 再 建 準 備委 員 会 と
一月 に徳田 球 一が入 露 し て居 る、 翌 十 五年 の六 月十 日 に帰 つて来 た、
い ふも のが 出 来 上 つた、さ う し て福 本 は宣 伝 の方 を受 持 ち 、 渡辺は革
を も う 少し 大 きく し て コミ ン テル ング ル ープ と いふ も の にし て 人間
中 が這 入 つて や つた 、 当時 コミ ンテ ル ン、 プ ロフ ィ ンテ ル ンか ら ヤ
命 テー ゼ を作 り 、佐 野 文 夫 は規 約 を拵 へて、 さ う して 其草 案 を 作 り
* * **、 * * **、 是 等 が集 ま つて 会 を開 いて多 数 の党員 を 獲 得
ン ソ ンと いふ 人が 来 て 居 つた、之 が ソヴ ィ エト大 使 館 の中 に居 つて
且 つ党 施設 に付 いて大 会 を 何 処 で開 か う かと い ふ こと に付 いて色 々
そ こ で執 行 委 員 長代 理 を して 居 つた市 川其 他 ** * *、 ** * *、
色 々運動 し て 居 つた 、 此 ヤ ン ソ ンは日 本 語 で関 と いふ名 前 を 用 ひ て
調 査 し たが 、 遂 に山 形 県 の五 色 温 泉 が 宜 から う と い ふ こと にな つて、
を 殖 や した 、従 来 の局 が中 央 部 になり さ う し て無 産 者新 聞 を 発行 し
居 つた、 さ う して ロシ ヤ大 使 館 の中 で、北 原仙 太 郎 、 此男 は ロシ ヤ
た 、 此新 聞 を発 行 す る に付 い ては * * * *、 * * **など と いふ連
語 が 出来 る ので、 之 を 使 つて色 々な 指 揮 命令 を出 し て 居 つた 、 之 は
大 正 十 五年 十 二 月 四 日 に此 五色 温 泉 で大 会 が開 か れた 、 此党 大 会 は
は国 際共 産 党 の報 告 委 員 会 へ報 告 し て居 り ます が 、 そ れ に依 る と斯
コミ ンテ ル ンとプ ロ フ ィ ンテ ル ンとを 代表 し て両 方 持 つて居 つた、
う 云 ふ こ とが書 い てあ る、 日本 には小 さ いグ ル ープ が あ つた け れど
事 実 ど う 云 ふも の であ る か と 云 ふ と、 一寸 茲 に問 題 が あ る ので あ り
な い、 許 可 があ つて行 く時 分 には転 籍 さ れ る こ とに な る、 さ う でな
も、 そ れが 思 ふ やう に旨 く い かな い、 そ の為 め に努 力 し て 一九 二五
ま す が、 従 来 の党 が す つか り解 散 せら れ て無 くな つて 居 る とす れば
いと マンダ ー トを 持 つて行 く 、之 に付 いて は色 々な話 もあ る が、 そ
年 、 大 正十 四 年 の 一月 に之 が 招 集 さ れて共 産 グ ル ープ を確 立 す べく
私 は 北 原 に聞 いた ので あ りま す が、 マンダ ー トを 二 つ持 つて 居 つた 、
れ は別 とし て兎 に角 日本 には ヤ ンソ ンと いふ人 が来 て指 導 し て居 つ
決 議 し た、 さ う して 一九 二 六年 十 二 月 に共 産 党 コング レ ッスと な る
労 働 組合 代表 と共 産 党 代表 と両方 持 つと いふ こ とで あ る、 彼等 の連
た、 北 原 など は可成 り此 人 か ら金 を貰 つて居 る、 当 時 此 ヤ ンソ ンは
と い つ て居 り ます 、 此 コ ング レ ッ スと いふ と創 立 大 会 の やう に も聞
とす れ ば大 会 の続き であ り ます 、 第 四 回 か第 五 回 にな つて居 る 、之
ソ ヴ ィ エト大 使 館 の書 記 官 を し て居 つた、 さ う し て此 大 使 館 の中 で
え る、 併 し共 産党 の連 中 は之 を 再 建大 会 と い つ て居 る、 それ で之 を
之 は創 立大 会 で あ りま す、 さ う でな く前 のも のが ず つと統 いて 居 る
色 々な 問題 で北 原 は 金 を貰 つて居 る 、 一遍 は千 二 百円 貰 つた こ とが
日本 共 産 党 再 建大 会 、 さ う い つた つて は つき りし な い が、 ま ア さう
中 は皆 マンダ ー トを持 つて居 る、 我 々な らば パ ス ** * *で あ りま
あ るが 、其 時 はど う も今 直 接 渡す のは 工合 が 悪 いか ら俺 の妻 に渡 し
す 、 此 マンダ ー トが な いと駄 目 であ る 、彼 等 は国 外 へは容 易 に行 け
て置 く、 大 使 館 の近 所 で道 で受 取 れ と い つて 、途 上 で受 取 つたさ う
* **が 先 発 隊 と し て出 て行 つた、 あ と から 徳 田球 一、 佐 野 文 夫 ,
男 が 向 う の 研 究所 に居 つた、 之 は嘘 か 本 当 か知 ら ぬけ れ ど も此 高 橋
福 本 和 夫、 渡 辺政 之 輔 など と い ふ連 中 が出 掛 け た、 さ う し て留 守 に
と い ふ男 は 非常 に頭 の良 い男 だ と い ふ話 で、 山 川均 の秘 書 のや うな
い つて 置 きま す 、此 大 会 に就 て は 説明 す る 迄 もな い、皆 さ ん御 承 知
辺 政 之 輔 は テー ゼが 未 だ出 来 て居 な か つた の で、 唯 説 明 だ け し た や
こ と を や つて 居 つた、 山 川 均 の書 いた も のは大 抵 此高 橋 が書 いたも
な つた か ら其 留 守 を 市 川正 一が中 央委 員長 とな つて、 三 田村 四 郎、
う です 、 さ う し て佐 野文 夫 が規 約 を 朗読 説 明 を し て、 さ う し て 満場
の だ と いふ 話 も あ りま す が、 高 等 商 業 の予科 に居 つて学 校 は詰 ら ぬ
であ り ま せ うが 、佐 野 文 夫 が 議 長 と し て宣 言 を朗 読 した 、 当時 は寒
一致 之 を 議決 し た、 次 いで 役員 を 選挙 し て中 央委 員 会 の 選出 を や つ
と い つて予 科 を 一年 で止 め た、 語 学 は能 く出 来 る、 歴史 の大家 で あ
い時分 で 雪が 降 つて 居 つた、 板 屋 か ら 二 里 の間 を 雪 の降 る 中 を歩 い
た、 此 時 に出 席 し た連 中 は 渡 辺政 之 輔 、佐 野 文 夫 、 福本 和夫 、 三 田
り ます 、 向 う で日本 歴史 を 講義 し て居 つた、 之 が 山川 の弟 子 で、 従
ク ワ へ行 つた連 中 は向 う で色 々活 動 し た が、 其 中 に高 橋 貞樹 と い ふ
村 四郎 、 西 村 等斯 う云 ふ 人 々が出 て居 る、 さう し て 此大 会 に於 て選
来 の 日本 共 産 主義 運 動 の理 論 を 研究 し之 を物 に した、 そ れが 山 川 イ
志 賀 義 雄 と いふ連 中 と 共 に留 守 を 預 つて や つて 居 つた、 そ こ で モ ス
まれ た中 央委 員 は佐 野 学 、 渡 辺政 之 輔 、市 川 正 一、鍋 山 貞 親 、 徳 田
ズ ムであ り ま す、 其 山 川 イズ ムが福 本 の為 め に叩 き潰 さ れ た、 そ こ
て行 つた 其情 況 を福本 が書 いて居 り ます が 、仲 々酷 か つた や う だ、
球 一、 是 が 委 員 で、 候 補 者 と し て三 田 村 四 郎等 が 選 ま れ た、 尚 ほ統
で高 橋 は福 本 が や つて来 たら大 に泡 を 吹 かせ て やら う と手 具 脛 引 い
さ う し て 大会 で宣 言 を 朗読 し て説 明 し、 異 議 な く之 を決 定 し た、 渡
制 委 員 と し て渡 辺 が選 ま れ ま し た、併 し御 承 知 の通 り当 時 は理 論 闘
て 待 つて居 た、 そ こ へ渡 辺 が来 た から 先 づ 渡 辺 に吹 込 ん だ、 渡 辺 は
労 働 者出 身 で割 合 に温 順 な男 ら し い、 直 ぐ賛 成 し た、 福本 イズ ムは
ュアが 洪 水 の如 く流 れ 込 ん で来 て居 る時 代 で、 随 つて此 イ ン テ リゲ
怪 し か ら ん と い ふ訳 だ、 さう し て そ れ に賛 成 す る者 が 多 く な つて 、
争 の盛 ん な時 分 であ つて 福 本 イズ ムが 全 盛 を極 め て イ ンテ リゲ ンチ
ンチ ュア の福本 の 理論 が 此 党 の指 導 方 針 と し て決 定 せ ら れ た と 云 ふ
テリ ゲ ンチ ュア を再 建 す る と いふ こと で、 茲 に労働 者 派 と非 労 働 者
こ と は当 然 の結 果 であ る 、 所 が此 福本 イ ズ ム に依 つて出 来 上 つた創
派 が 出来 た、 何 でも 労 働者 派 は 四 人 で イ ンテリ ゲ ンチ ュア は 四人 で
いふ ので今 度 は徳 田 球 一其 他 のイ ンテ リゲ ンチ ュア の連中 は此 イ ン
へて到 頭 モ スク ワ へ逃 帰 つ てし ま つた、 さ う な る と本部 か ら 金 が来
あ つた と いふ、 そん な こと でゴ タ〓
遂 に福 本 は大 会 の前 に謝 ま つて し ま つた、 それ で甚 だ 怪 し から ぬと
な くな る、 金 が来 な いか ら 手 も足 も出 な い、 当 時 イ ン テリゲ ンチ ュ
れ では いか ぬ、 日本 に親 し いテ ーゼ を 与 へなけ れ ば いか ぬ と いふ の
立大 会 が 再 建 大 会 の此 宣 言 規約 等 が 当 時 コミ ン テ ル ン代 表 者 と して
ア で文 筆 をや つて居 る者 は 生 活 に は差 支 へな か つた か知 ら ぬ が、 さ
で モ スク ワの コミ ンテ ルソ の執 行 委 員 会 で テ ーゼ を 与 へる こと にな
来 て居 つた ヤ ン ソ ンの気 に入 ら な か つた 、 ヤ ンソ ンは 之 に反 対 を唱
う でな い労 働 者出 身 の連 中 は手 も足 も出 な い、 そ こ で モ スク ワの諒
し て 居り ま し たが 、 どう も是
解 を 得 て運 動 資 金 を貰 はな け れ ば な ら ぬと いふ の で先 づ 第 一に * *
裏 見 ケ 滝 の附 近 笹 藪 で報 告 会 を開 いた、 之 は モ トク ワで全 中 央 委員
て愈 々其 年 の十 一月 に帰 つて来 た 、 さ うし て十 二 月 の 一日 に日 光 の
之 はブ ハー リ ンが 指 導 し て起 草 し た も のだ と いふ、 此 テー ゼ を 貰 つ
つた、 そ れ が有 名 な 一九 二 七年 七 月 の テー ゼ と いふ の であ りま す、
第
第
第
第
六
五
四
三
君 主制 の廃 止
議 会 の解 散
植民地絶対的独立
ソヴ ィ エト擁 護
*
十 八 歳以 上 の男 女 の普 通 選 挙 権
*
集 会 の自 由 結 社団 結権 其 他 言 論出 版 の自由
*
八
*
七
*
第
* *
第
*
の 選定 を行 つた こ とが あ る、 そ ん な こ と から テー ゼ報 告 承 認 と いふ
*
こ と の為 め に会 議 が 開 か れ た、 此 時 出 席 し た連 中 は佐 野 学 、 市 川 正
*
八時 間 労 働 制
* *
失業保険
*
九
*
十
*
第
**
第
* *
*
*
反 労働 者 法 の廃 止
*
第十 一
累 進所 得 税
宮 廷 土地 並 国 家及 び寺 院 の所 有 土地 の没 収
*
第十 二
*
* * * * * ** *の十 四 人、 是 れ 丈 け が出 席 した、 さ うし て之 を 承
第十三
*
認 し て愈 々実行 に移 す こと に な つた 、 そ こ で各 主 立 つた連 中 が 何 れ
斯 う云 ふ こ と にな つ て居 る、 之 が 当 面 の ス ローガ ンであ り ます 、
* *
も細 胞 其 他 へ行 つて それ を 報 告 し て、 之 が例 の報 告 に載 つて居 る、
即 ち帝 国 主義 反対 、 戦 争 はブ ル ヂ ョア の利 益 の為 め にや る のだ か ら
*
之 は党 の出版 物 で あ りま す、 それ の報 告 を し たが 、 茲 で従 来 迄 の共
*
産 運 動 に 一大 変 化 を来 し た、 之 れ から後 を党 の再 組織 期 と い つて居
反対 しな け れば な ら ぬ と云 ふ の であ り ま す、 支 那 の革 命 か ら手 を引
*
一、 渡 辺 政 之輔 、 鍋 山 貞 親、 杉 浦 啓 一、 三田 村 四郎、 中 尾 勝 男 、 *
る、 之 は 十 二 月 の報 告 後 のこ とを 云 ふ、 此 時 貰 つて来 た テ ー ゼ は飜
ソヴ ィ エト に し よう と いふ のであ る、 植 民 地 の絶 対的 独 立 、議 会 解
け 、 詰 り 之 は革 命 を 不 要 にす る支 那 と 日本 と台 湾 と朝 鮮 、 此 四 つを
散 、 君 主制 廃 止、 そ れ か ら あ と は政 治的 の普 通 選 挙権 、 出版 言 論 の
駅 され て居 る、 之 は司 法省 へも出 し た が、 非 常 に飜 訳 が多 いさ う で
自 由 です が、 経 済 的 のも のと し て七 時間 労 働 、 是 等 の当 面 の ス ロー
す 、 此 中 に 日本 共 産 党 は 未 だ綱 領 を 持 つて居 な い、 併 なが ら 之 は 原
と し て普 通 の ス ローガ ンと 二 つ挙 げ ら れ て居 る、 之 が 日本 共 産 党 の
則 とな つて 居 る ス ローガ ンの 形を 以 て行 動 綱 領 が 当 面 の ス ローガ ン
一つは プ ロレ タ リ ア独 裁 と いふ も ので あ る、 之 は 何 ぜ労 働 者農 民 政
ガ ン に二 つの ス ローガ ンが結 付 い て居 る、 其 一つは労 働 者 農民 政 府、
︹八 カ︺
て居 ま す け れど も三 十 二年 の テー セ、其 趣 旨 は全 部間 違 ひな い、 之
行 動 綱 領 にな つて居 る、 今 日 に於 て も 変 らな い、 言 葉 や何 かは 変 つ
者 農 民 政府 を造 つて 之 がプ ロレ タリ ヤ革 命 に変 化 し て独 裁 を成 立す
府 プ ロ レタ リ ヤ独 裁 と いふ か と、 彼 等 の革 命 の全 貌 を出 し て居 りま
一 帝 国 主義 打 倒 戦 争 反対
る 、 茲 も普 通 で は駄 目 だ 、詰 りプ ロレタ リ ヤ独裁 でや つて行 かう 、
は 福本 イ ズ ムを 全然 や つ付 け て、 そ れ か ら総 論 とし て行 動 綱 領 が 挙
支 那革 命 から 手 を引 け
す が 、 之 はブ ル ヂ ョア の革命 であ ると い つて居 る、 だ か ら 先づ 労 働
第 二
げ てあ る、 そ れ を読 んで 見 ます と、
第
世界 資 本 主 義 の 一環 など とは 言 つて居 な い、 一の国 民 は他 の国 民 を
露西 亜 のや う な資 本主 義 が 最 も後 れ て居 る殆 んど 八割 の農 民 を 持 つ
学ば な け れば な ら ぬ と い つて居 る、 之 は 決 し て法 律 を 以 て も変 へる
斯 う 考 へた、 こん な こ とを 細 かく 御 話 し て居 る と長 くな りま す か ら、
君 主制 と 日 本 の君 主 制 と同 じや う に考 へて 居 る、 そ れ は其 筈 で、 コ
こと は出 来 な いと い つて居 る、 之 は資 本 論 の序 文 に書 いてあ る、決
一環 であ る と言 出 し た、 其 一番 弱 い所 が 切 れ た、 決 し て マル ク スは
ミ ン テル ンに は日 本 を本 当 に知 つて居 る者 は 殆 んど 居 な い、 佐野 学
し て世 界 資 本 主 義 の 一環 な ど と は言 つて居 な い、 併 し さ う言 は な い
て居 る所 に革 命 が 起 つた、 そ こで説 明 に困 つた から 世界 資 本 主 義 の
な ど は能 く分 つて 居 る と思 ひ ま す が、 其 当 時 は コミ ン テ ル ンで あ つ
と英 国 だ の独 逸 だ の其 他 資 本 主義 の発 達 し た所 に起 ら な い で、最 も
そ れ が共 産 党 の宣 伝 の やう にも な り ます か ら 止 め て措 き ま す が、 さ
た 、 日本 の 建国 の歴 史が コミ ン テル ン の連 中 に分 る筈 はな い、 そ こ
う 云 ふ 風 に な つて 居 る、 一寸 茲 で申 し た い のは 彼等 は支 那 に 於 け る
ンが出 た こ と であ る、 其 当 時 土地 無 償 没 収 と いふ ス ローガ ンをど う
で も う 一つ話 が 残 つて居 る のは其 当 時 土 地 無償 没 収 と いふ ス ローガ
で あ る、 特 に此 土地 無 償 没 収 と いふ ス ロー ガ ンを掲 げ て居 る の は之
る と か鉱 山 であ る と か、 何 で も凡 て生 産手 段 を国 有 にす る と い ふ の
る、 さ う し て生 産手 段 を 国 有 にす る、 土 地 に は限 ら な い、 工場 であ
を 八割 持 つて居 な いそ、 五 割 し か な い、 併 し 之 は何 とか し な けれ ば
命 的行 動 はあ り 得 な いと い つて 居 る、 さ う 云 ふ関 係 で、 日本 は農 民
を 為 す べ き か、 為 す べ き こ とを な し て居 る、 革命 的 理 論 な く して 革
理 論 など は本 当 に分 つて 居な い、従 来 の連 中 は そ れ は レー ニ ンは何
革 命 主 義 は 理 論 な くし てあ り得 な い思 想 で あ る、 此共 産 党 の連中 は
明が 出 来 な い、 さ うし て此 説明 が 出来 な いと いふ こ とが レー ニンの
後 れ た農 民 の八割 以 上を 持 つて居 る露 西 亜 に起 つた と いふ こと が脱
に は理 由 が あ る、 之 は私 が 付 け た理 由 であ りま す が 、 之 は農 民 を騙
し て掲 げ た か、 之 は共 産 主 義 であ る から 勿 論私 有 財 産 制 度 を否 認す
し た の であ る、 之 は其 土 地 を 取 つて農 民 に 与 へると いふ 一のダ シ で
つて居 る農 民 に土 地 を 与 へる こと に し て彼 等 の歓心 を 得 る 必要 が あ
る、 さ う 云 ふ こと の為 め に ス ロー ガ ンを 出 し た、 彼 等 は さ う は言 は
な ら ぬ、 プ ロレタ リ ヤ など は極 く 一小 部 分 だ、 特 に土 地 に執 着 を 持
な いが私 に言 は せ れば さ う考 へる、 そ れ 等 の点 から 見 て も マル ク ス
あ りま す 、 一体農 民 はプ ロ レタ リ ヤ では な い、 意 味 が 相反 す る、農
り人 口 の約 八割 、 一億 二 三 千 万位 は農 民 であ る、 日 本 に於 て は今 日
主義 レー ニ ン主 義 の間違 ひ であ る こ と は明 確 であ る、プ ロレ タリ ヤ
民 は土 地 に対 し て執 着 心 を持 つて居 る、 露 西 亜 に於 て は御 承 知 の通
い、 極 く 少 い、 ど う し て も其 農 民 を 自 分 の手 に付 け な けれ ば 旨 い こ
尚 ほ五 割 は 農 民 であ り ま す、 プ ロレタ リ ヤな ど は幾 人 もあ り は し な
へら れ て 日本 の共産 党 は非常 に活 気 が 付 いて来 た、 当時 恰 も昭 和 三
年 二 月 二十 日 に日本 に最 初 の普 通 選挙 が 行 は れ た、 此機 逸 す べか ら
独裁 も間 違 ひ であ る、 兎 に角 そ れ ら の こと は別 にし て此 テ ー ゼを 与
ず と し て彼 等 は 候補 者 を 立 て てさ う し て 盛 ん に ス ローガ ンを 宣 伝 し
と は出 来 な い、 農 民 を手 に付 け る には何 か 一つ餌 を 出 す必 要 が あ る、
こ で土 地 無 償 没収 と いふ こ とが 書 いてあ る、 マルク ス、 エンゲ ル ス
そ こ で此 土 地 を取 上げ て お前 達 にや る ぞ と い ふ喜 ば せ をや つた 、 そ
は資 本 主 義 が発 達 す れば 事 が 起 る と いふ様 に言 つて居 る に拘 は らず
る為 め に つけた 名前 だ、 此 外 にも 五 ・ 一五 事 件 など と云 ふ のが あ る、
五 事 件 と いふ のは我 々が つけ た名 前 ではな い、 彼 等 が 抑 圧 を記 念 す
一斉 検 挙 を や つた、 是 が 有名 な 三 ・ 一五 事 件 であ りま す、 此 三 ・ 一
た、 そ こ で之 は抛 つて置 く訳 には いか ぬ から 昭 和三 年 三 月十 五 日 に
い、其 時 日本 では 中間 検 挙 が行 はれ た、 之 は十 月 であ り ます 、 此中
記 憶 し て帰 つて来 た 、さう 云 ふ男 であ り ます が 、今 日 も之 は転 向 し な
憶 の宜 い男 で、 書 いたり 何 か する と 捕 ま る こ とも あ る と いふ の で皆
此 時 日本 の問 題 に対 す る使 命 を帯 び て帰 つて来 た が、 之 は非 常 に記
そ こで さ う 云 ふ相 当主 な る 連中 が 捕 ま つた の で、 是 れで は い かぬ
間 検 挙 で * * * *、 * ** *、 * ** *、 斯 う 云 ふ連 中 が捕 ま つた。
と 云 ふ ので、 当 時 モ スク ワ の大学 に居 つた 日本 人 の連 中 を 帰す こと
一体 共 産党 では非 常 に変 つた魅 力 のあ る言 葉 を 使 つて居 る、 それ を
に し た、 日 本 に帰 し て運 動 を や ら せな け れば い かぬ、 此 大学 を略 し
皆 真似 を す る、 此 真似 を す る こ と は面白 くな い、 新 聞 でも さ う です 、 裁 判所 の判検 事 迄 盛 ん にさ う 云 ふ言 葉 を使 う、我 々実 務 家 は 此用 語
て ク ート ー べー と い つて居 ります が 、 日本 で は東 方労 務 者 共産 主 義
そ こで又 検 挙 を行 う こ とにな つた の です が、 丁度 其 時 渡辺 は 上海 に
に付 いて は大 いに考 へな け れば な ら ぬ、 よ く考 へさ せ られ る と か、
行 つて居 つた が、 そ こ には東 方 局 と いふ のが あ つて 、資 金 を 出 して
大学 と い つて 居 る、 之 は相 馬 太郎 と い ふ露 西 亜語 の非 常 に能 く出 来
三 ・ 一五 事 件 と いふ 言葉 を使 つて か ら皆 そ れ を言 ふ や う にな つた、
居 つた、 日本 への資 金 は皆 弗 で当時 換 算 し た のが三 万 何千 円 と な つ
見 せ付 け ら れ る とか 云 ふ言 葉 を聞 く、 之 は そ んな 廻 りく ど いこ とを
併 な がら 此 時 に は唯 僅 に杉 浦 とか徳 田 とか志 賀 と いふ者 が 捕 ま つた
て居 る、 其 金 を 貰 ひ に行 つた の と 一つは台 湾 の共産 党 の組 織 であ つ
言 は ぬ でも考 へる 、 見 せる と いふ方 が簡 単 で宜 さ さ うだ 、 何 ぜそ ん
丈 け で他 の * * * *、 * * * *、 * * * *、 * ** *等 は 皆 逃げ て
た、 台湾 の共 産 党 は 当時 朝鮮 の共 産 党 と は友 達 関係 であ つたが 、 日
*、 * * **、 * * **、 * ** *、 斯 う 云 ふ連 中 が 帰 つて来 た、
し ま つた、 佐野 学 は上海 に居 つた か ら矢 張 り捕 ま ら な か つた 、 そ こ
本 の共産 党 と は別 の も ので あ つた、 そ こ で此 台 湾 の共 産党 を 日 本 の
る男 が付 け た名 で東 方 労務 者 共 産 主義 大 学 と いふ、 尚 ほ此 時 * * *
で重 立 つた も のが 残 つた から 、 そ れ が直 ち に再 建 に着 手 し て 大 に奔
な こ とを 言 ふ か、 さ う 云 ふ例 は他 に もあ る が、 之 は詰 り魅 力 のあ る
走 を し た、 其間 も モ スク ワ で開 か れ た第 六 回 大会 へ先 程述 べた や う
た、 所 が基 隆 で捕 ま り掛 つた の で遂 に渡 辺 は自 殺 し て しま つた、 一
共 産 堂 と 一緒 のも の に しよ う と 云 ふ使 命を 帯 び て渡 辺 は 台湾 へ行 つ
言 葉 を使 は う と いふ所 から 来 て居 る、意 識 の不 足 か ら 来 て 居 る 、
に市 川正 一、佐 野 学 、山 本 懸蔵 、 そ れ から レー ニン研究 所 に居 つた
* * **の連 中 が 皆 捕 ま つて し ま つた 、之 が 四 ・ 一六事 件 であ り ま
方 佐 野学 は 上海 で捕 ま り、 内 地 で は ** * * ** * * * ** ** *
高 橋、 是 等 の連 中 が 日本 を代表 し て出 た、併 し高 橋 は議 決 権 は持 つ て 居 な か つた、 之 は通訳 の関 係 で あ り ます 、高 橋 は非 常 に語 学 が よ
にし た、 さ う し て 日本 の問 題 に対 す る指 令 を 与 へら れ て帰 つて来 た、
した 名簿 が あ つ た、其 全部 が 此時 検 挙 せ ら れ た、 先づ 之 が 三 ・一五、
す 、 四年 の 四 月十 六 日 の事 件 で あ りま す、 彼 等 の中 心 人物 の名 を 記
く 出来 る、 凡 て高 橋 が通 訳 を し て 居 る、 さ う して色 々評 議 す る こと
此 高 橋 は モ スク ワ の大 会 に は第 四 回 も五 回 も 出席 し て 居 る、 そ れ が
偖 是 れ 丈 けが 東 京 地 方 裁 判所 の公 判 に順 次 付 せら れ た の であ り ま
審 理 に付 いて特 に申 上げ た い こ と又特 に自 分 の感 じ た こと は 結論 だ
そ こ で是 等 の審 理 の こ と に話 は移 る の ですが 、 一体 私 が 此事 件 の
居 る と 何年 掛 る か分 らな い、 一緒 に や つ ても長 く 掛 るだ ら う と思 ふ 。
かり のも のが あ つた 、 之 を 一緒 にや らな け れば な ら ぬ、そ れ で之 を 一
す が、 私 は 当時 控 訴 院 に居 つた の で地 方裁 判 所 には 居 な か つた の で
け を先 へ申 上 げ て置 き ま す が 、 凡 て此 政 治 的犯 罪 は、 政治 に関 し た
緒 にや る と いふ こ とに な る と之 は 迚 も大 変 だ、 一人宛 別 々に や つて
す が、 何 でも 地方 裁 判 所 の部 長会 議 に於 て 此事 件 は別 々に や らう か
犯罪 は単 に 一般 の犯 罪 のや う に裁 判 技 術 だ け で は い かぬ、 六法 全 書
中 間 、 四 ・ 一六事 件 と い ふも のが 出 来 上 つた 迄 の極 く 簡 単 なが ら 日
一緒 にや ら う か と い ふ こと に 付 いて色 々研究 をさ れ た 、其 結 果 一部
だ け で以 てや る ので は い か ぬ、 六 法全 書 だ け でや る こと は我 々長 い
本 共 産 党 の経過 で あ りま す 。
で 一緒 にや ら な く て は工 合 が 悪 いから 一緒 にや ら う と いふ こ と に確
間 や つて居 る、 だ か ら 六法 全 書 裁 判技 術 だけ でや れ るな ら ば事 は簡
確 な知 識 を持 つて居 る こ とが 必要 であ る、 そ れが 第 一に 必要 であ る 、
定 し て、 誰 にや ら せ よう と いふ こ と にな つた時 に、 私 が やら う と い
ど う か諸 君 は其 点に 付 いて 平生 十 分 に訓 練 と勉 強 とを御 願 し た いと
単 であ る、長 く や つて居 る のです か ら直 ぐ にも出 来 ると感 じ た、併 な
応 もな く や る こと にな つた 、 私が 進 ん でや つたや う に 言 つて居 る、
思 ふ の であ り ます 、 私 は 其 点 に つ いて実 に痛 感 措 く こ と の出 来 な い
ふ 人が な か つた ら し い、 そ れ か ら 二三 の人 に話 も あ つた が皆 断 つて
さ う 云 ふ 話 も聞 い たが、 さ う 云 ふ次 第 で はな か つた、 此 審 理 に付 て
体 験 を し て居 り ます 、 是 が 私 の審 理 の結 論 であ りま す、 之 は別 に説
来 たら し い、 色 々経 緯 が あ つたや う だ が遂 に之 を や る 人が な く な つ
も之 は 全 部 一つの部 でや ら な けれ ば な ら ぬ と いふ こ と は地 方 裁 判所
明 す る 必要 はな い と思 ひ ま す、 あ と は審 理 の方法 です 、審 理 の方 法
は足 り な い、 ど う し て も此 社 会 的 経済 的 情 勢政 治 の情勢 に付 いて 正
の部 長 会 議 で決 つて居 つた、 私 が 地 方裁 判 所 へ行 く時 にも 行 け ば之
は 詳 し く申 上 げ る と非 常 に長 い時 間を 要 す る し又 私 の詰 ら ぬ弁 解 に
が ら司 法 権 独 立 の為 め に此 政 治 に 掛 つた事 件 を や る には 夫 れ丈 け で
を やら な け れば な ら な いの だ と言 は れ たが 、 強 ひ て 断 つたが 、 結 局
も な る し、 結 局 手前 味 噌 の やう な 話 にな る の であ りま す か ら極 く 簡
た、 そ こ で今度 は私 にや れ と いふ話 があ つた、 私 は 迚 も其 柄 でな い
行 く こ と に な つた 、斯 う 云 ふ こと で あ りま す 、そ れ で此 検 挙 に依 つて
か ら断 つた 、 断 つても 何 でも辞 令 を 貰 つて しま つた、 そ れ で いや も
東 京 地 方裁 判 所 の公判 に付 せ られ た被 告 が 全 部 で 二百 七 十 七 人、 事
ら 立石 院 長 の命 を受 け て此 公 判 を傍 聴 せら れ た辻 判 事 が非 常 に詳 し
ては 司法 研 究 の第 五集 の報 告集 の 五 の中 に 、当 時 名 古屋 の裁 判 所 か
く書 い た傍 聴 記及 其 感 想 録 と いふ も のが 出 て居 りま す、 之 は私 と し
単 に筋 道 だけ 御 話 す る に止 めて 措 き た い と思 ふ、 其 最 初 の分 に就 い
万 点 に達 し て居 る か分 り ま せ ぬ、 主 に之 は文 書 であ り ます 、 中 には
て は褒 め過 ぎ ら れ て 少し く す ぐ つた い感 が あ りま す け れど も之 を 御
二 万四 千 百 三十 四枚 、 証 拠物 が 一万 五 千 六 百九 十 九 号 、此 点 数 は何
短銃 のや う な も のも あ り ま す けれ ど も大 抵 は文書 で、 之が 二十 万 以
件 数が 十 一件 と い ふ の であ り ます 、 記録 の数 が 四 百 二 冊、 枚 数 が十
上 もあ つた 、 そ こ へも つて来 て共 産 党事 件 参 考 記録 約 七百 七 十 枚ば
な 文 句 が書 いてあ る、 親 切 叮嚀 を旨 と し 、被 告 の名 誉 を 重 んじ 、 拘
訟 法 で は被 告 に対 し て親 切 叮 嚀 を旨 とし て や らな け れば な らな い様
つて 出来 上 つたも の です か ら非 常 に自 由 主義 的 に出 来 て居 る、 其後
私 は先 づ 従来 の事 件 の審 理 の こ とを 考 へて見 た の です 、 共 産 党 事
留 期 間 も決 定 が な く て は超 え る こ と いか ぬ とな つて 居 る、 之 は 従 来
覧 下 さ れば 共 産党 の被 告 が法 廷 にど う 云 ふ心 理 を 以 て 立 つ て居 る、
件 で昭 和六 年 の暮 に開 か れ た東 京 控 訴 院 の法 廷 に於 け る併 合 審 理 を
の普 通 の事 件 に付 い て適 用 す る こ とは 左 もあ る べき こ と で決 し て 悪
自 由 主義 と いふ も の は非常 な力 を以 て 一般 に拡 が り独 逸 に於 て も そ
考 へて見 た、 之 は私 は傍 聴 しま せ ぬ、 当時 私 は検 事 を し て居 つたが、
い とは 思 は な い、 併 な が ら治 安 維 持 法 を 運用 す る、 之 は刑 事 訴 訟 法
れ と 同 じ や う に自 由 主 義 の色 々法 律 を 作 つた、 陪審 法 、 刑 事 訴 訟 法
同僚 の検 事 から聞 き ま す る と非 常 に法 廷 が混 乱 を し た、 栗 山 藤 次 郎
も 同 様 であ り ます が 、 之 を適 用 しま す る本 体 が帝 国 主 義 打 倒 、 国家
ど う 云 ふ考 を 以 て裁 判 を 受 け、 ど う 云 ふ態 度 で進行 を し た か と いふ
と いふ被 告 が 真中 に立 つて 号令 を し て 一同 そ れ に応 じ て騒 ぎ 立 つて
を 否 認 す る 、 君主 制 廃 止 と いふ のだ か ら普 通 の審 理方 法 で は迚 も い
色 々な こ とが分 りま す、 ど う か夫 れ で御 承 知 を 願 ひ た い、 私 は唯 形
非 常 な混 乱 状 態 を呈 し た 、 それ から 朝鮮 共 産 党 事 件 の審 理 の時 は私
け な い、 左 様 な被 告 を左 様 な手 続 方 法 に 依 つて 左 様 な実 体 法 を 適 用
其 他 色 々あ る が、 此 現 在 の刑事 訴 訟 法 は 一八七 七 年 に出 来 た、 そ れ
は傍 聴 を し た、 此 時 も 随分 騒 いだ も のだ、 判 決 の時 など に は 一人 の
し てや ると いふ事 は、非 常 な 困難 があ る と いはな け れば な ら ぬ 、近 頃
だけ 御 話 を致 しま す 、 弁 論 や何 か の話 もあ りま す け れど も 是 は時 間
被 告 に看 守 が 五 人或 は 巡 査 が三 人 付 いて腕 首 を抑 へて居 る、 さ う し
では 御 承知 の 通 り独 逸 でも ヒ ットラ ーが 政権 を 取 つて以 来 、 自 由 主
を 真 似 を し て 日本 の刑 事訴 訟 法 は出 来 て 居 る、 殊 に此 日本 の刑 事 訴
て無 理様 に判決 を言 渡 し た、 さ う 云 ふ状態 であ つた、 そ こ で私 の受
の関 係 で凡 て略 しま す 。
人数 も非 常 に多 数 にな つて 居 るし 、 世 界的 にも 非 常 に関 心 を持 たれ
持 つた事 件 は共 産 党 中 央 部 で殆 ん ど 主 立 つ者 全 部 を 網羅 し て居 るし
は凋 落 し て フ ァ ッシ ョ的 の傾 向 を持 つて 居 る、 是 は余 談 に亘 り ま す
義 な ど と いふ は痴 人 の夢 だ と い つて、 一般的 に此 自由 主 義 的 のも の
て居 つて、 亜 米利 加 な ど か ら私 の所 へ投書 など も 来 て 居 りま す が 、
が 、 独 逸 の刑 法草 案 は既 に第 一読 会 を 通 つて居 るが、 今 日 は其儘 握
る、 日 本 で も 今刑 法 の改 正 が進 行 し つ ゝあり ま す が、 現 在 の刑 法 も
さう 云 ふ事 件 であ る丈 け に私 も 色 々 に考 へた、 如 何 様 に審 理 し如 何
随 分 自 由 主 義 的 のも の と思 ふ が、 之 は ど うな るか知 りま せ ぬが 、兎
る結 果 であ り ます 、 ヒ ットラ ー が政 権 を 取 つた結果 其 儘 にな つて 居
をし て居 る、 仏 蘭 西 の 刑事 訴 訟 法 は 仏蘭 西 革 命 の結 果出 来 上 つた 一
潰 し にな つて 居 る、 之 は其 草 案 が非 常 に 自由 主 義的 色 彩 を備 へて 居
八○ 八年 の法 律 であ る、 之 は仏 蘭 西 革 命 は御 承知 の通 り自 由 平等 博
に角 従来 刑事 訴 訟 法 が 自 由 主義 的 であ つた と いふ こと は無 理 は な い、
に判 決 す る か に付 いて非 常 な苦 心 と準 備 を要 し た、 一般 日本 の刑 事
愛 を モ ット ー と して出 来 上 つた 、 当時 王様 や僧侶 貴 族が 権 力 を持 つ
併 な が ら 之 を今 のや う な被 告 に適 用 す る こ とは 非常 に困 難 であ り ま
訴 訟 法 は御 承知 の通 り仏 蘭 西 の刑 事訴 訟 法 独 逸 の刑 事訴 訟 法 の真 似
て居 つた、 一般 庶 民 は何 等 の力 を 持 つて居 な か つた、 そ れ が 本 にな
つて も 宜 いか知 ら ぬ、 さ う や る こと が権 力 上当 然 で あ る か知 ら ぬ が、
ぬ、検 事 は検 事 、裁 判 所 は裁 判 所 、刑 務 所 は刑務 所 、 別 々 にし て や
が 此 の如 き事 件 を や る に付 ては 一にな つて統 制 が付 かな け れ ば な ら
に困 難 な問 題 であ つた 、そ こ で私 は 色 々考 へた 、先 づ第 一に国 家機 関
此 事 件 を受 持 つた時 に は 如何 に之 を処 理し よう か と いふ こと は非 常
す、 ま だ自 由 主 義 を謳 歌 し て居 つた昭 和 五 年 か ら 六年 にか け て私 が
つて、 法 廷 の警 察 権 を 行 へる、 出 る 時 にも完 全 に行 へる と 云ふ 風 に
が、 其 時 分 は 随分 熱 心 にや つた も の です 、 そ れ で被 告 が先 き に這 入
い て居 りま す、 是 等 の本 を読 ん で色 々考 へた、 今 は忘 れ てし ま つた
る、 其 本 に は 公開 禁 止 と か 或 は非 公 開 と いふ問 題 に関 し ても 色 々書
ク と い ふ人 の 本が あ り ま す が、 此 人 は 今 地方 裁 判所 の判 事 を し て居
し た、 是 れ に付 い ては 参考 書 が沢 山 あ り ます 、 中 にも レ ー ピ ン コ ッ
こ とが あ つた の で、 此 警察 権 を完 全 に 行 ふ為 め に今 の やう な 方 法 に
の人 々に 先づ 裁 判所 へ寄 つて貰 つた、 さう し て色 々相 談 を し た 、 そ
と 私 共 は 最初 に考 へた 、そ こ で刑 務 所 、憲兵 隊 、警 視 庁 、警 察 、是等
局 、 警視 庁皆 一面 に国家 権 力を 発 動 し て之 に当 る こ とが 必 要 であ る
く分れる、 だ から 此 の如 き事 件 を や る に付 て は刑務 所 、裁 判 所 、検 事
裁 判長 の許 可 を得 る こ と、 禁 を犯 し た る も のは制 裁 をす る と いふ色
中 に於 け る 被 告人 に対 す る 注意 、 厳 粛 にし て言 葉 を謹 し み、 発 言 は
人 に対 す る 傍 聴券 の配 付 、 さ う 云 ふ こと も協 議 し た、 そ れ から開 廷
と誰 だ か分 ら な いから 裁 判所 の マーク を 付 けさ せた、 そ れ から傍 聴
し た の です 、 さう し て庁 員 に 全部 マーク を付 け さ せた、 さう で な い
︹マ マ︺
斯 う 云 ふ 事件 にな ると さ う は いか な い、 敵 の陣 営 と味 方 の陣 営 と全
れ は 警 察 憲兵 隊 関 係 の 協議 事 項 そ れ か ら刑 務所 関 係 の協 議 事 項 と い
は 考 へな い で唯裁 判 は公 開 と いふ こ とを 彼 等 は闘 争 ス ロー ガ ンと し
々 な こ とを す つかり 申 合 せま し て十 分 に準備 をし た、 併 し此 退 廷命
て 居 つた、 後 にな つて 退廷 命 令 に付 い て抗 議 を出 しま し た が、 始 め
ふ のを 作 りま し て協 議 を致 しま し た、 一寸之 は速 記 し て は困 る⋮ ⋮。
は 此 退 廷命 令 の こと を余 り考 へて居 な か つた、 之 は裁 判所 構 成 法 の
を 盛 ん に出 し た のに は皆 閉 口し て居 つた 、始 め 退廷 命 令 と い ふ こと
つて 、被 告 は先 き へ這 入 つた、 之 れ を裁 判 所 側 が 先 き へ這 入 つ てそ
判 廷 に 於 け る入 廷 退 廷 の場 合 の如 き 今 迄 は裁 判所 側 はあ と から 這 入
法 廷 警察 権 を 完 全 に行 使す る には非 常 に便 利 で あ りま す 、 私 は後 に
令 と いふ こと を被 告 等 は余 り 考 へて居 な か つた、 私 が後 に退 廷 命 令
れか ら被 告を 入 れ る、 そ れ から 特 別傍 聴 人が 這 入 つて、 あ と で 一般
退 廷 命 令 を盛 ん にや つた が、 彼 等 は 之 は結 局 自分 達 には 不 利益 な 結
そ こで 色 々相 談 を し た の です 、 其相 談 の結 果 出来 上 つたも のも 沢
傍 聴 人 を 入 れ る、 退 廷 の時 は被 告 人 を 先き へ出 し て傍 聴 人を 出 し て
果 を 齎 す と い ふ ので非 常 に退 廷 命令 を 恐 れ た、 さ う 云 ふ こと を し て
山 あ り ま すが 、 そ れ は 今 述 べ る こ とは 止 め て措 き ま すが 、 例 へば 公
裁 判 所 側 は あ と から 出 る 、斯 う 云 ふ方 法 を採 つた 、 そ れ は唯 漫 然 と
審 理 を 進 め たが 、 一方 に被 告 人 及 び 弁護 士 から 統 一公開 と い ふ主張
が 出 て居 つた、 併 し 統 一と いふ言 葉 は な い、 又 併 合 と い ふ言 葉 も あ
る と い ふ こと を 主 にし て考 へた、 そ れは 前 の失 敗 に鑑 み て や つた の で、 法 廷 へ被 告 が 這入 つ て来 て裁 判所 側 が ま だ這 入 ら ぬ内 に ガ ヤガ
りま せ ぬけ れど も、 其 点 は政 治 的 要 求 であ りま す 、 自分 達 は政 治 犯
斯 う 云 ふ 方法 を採 つた ので はな い、 法 延 に於 て完 全 に警 察 権 を行 へ
ヤ騒 ぎ出 す 、 裁 判所 側 が居 な いか ら どう にも 仕様 が な い、 さ う 云 ふ
人 だ と いつ て居 る、 此 裁 判 の公 開 に付 いて は御 話 す べき こ とが沢 山
の共 産 党 は ど う 云 ふ も の であ る か と 云 ふこ と を明 確 にす る必 要 が あ
必要 が あ る、 それ は個 人 と し て は色 々あ る だら う が、 党 全 体 と し て
あ つた、 予審 調 書 を見 て も ま ち〓
であ つた、 共 産党 の本 体 を知 る
あ り ま す け れど も 今 は省 略 し て 措 き ます 、 何 ぜ私 が公 開 し た か、 何
た か と いふ こ と は司 法 研究 にも 能 く載 つて居 り ま す、 又 其 当 時我 々
た 、 尤 も 此時 は色 々な事 が あ りま す、 彼 等 が 法 延戦 術 を 如何 に行 つ
た 、 そ こで 工合 が 悪 いから 今 度 は裁 判所 は デ マを や る の だ と言 出 し
彼 等 は私 の問 に色 々答 へて居 つたが 、 遂 に窮 し て 答 へら れな く な つ
し て事 件 の 進行 をし た 、茲 で御 話 す れ ば幾 ら も あ り ま す が 、始 め
は 法 廷 戦 術 と し て行 は れ たが 、 兎 に角統 一公 開 と いふ こ と を担 保 と
は裁 判 所 に共 産 党 の材料 を 提 供す る の だか ら 止 せと いふ こ と にな つ
で はな いか 、始 め は 証拠 品 全 部 を出 す こと に な つて 居 つたが 、 そ れ
〓
の全 貌 に就 いて軋 轢 が起 つた 、公 判 を 公 開 し て 証拠 提出 に関 し ご た
後 にな つて 来 て外 部 と の被 告 と の間 に軋 轢 が起 つて来 た、 詰 り 革命
術 を取 る こと を最 初 から 予 期 し て居 つ たか知 ら ぬ、 併 しそ れ は段 々
知 ら ぬ こと だ、 併 し彼 等 は さ う思 つ て居 る か知 ら ぬ、 又さ う 云 ふ 戦
た の では な い、 其 時 弁 護 士 や被 告 が 勝 手 に付 け た ので、 裁 判 所 では
る ので 、 佐 野学 と か市 川 など と い ふ中 央部 の連 中 に 先づ 党 の 一般的
ぜ 統 一し た か、 色 々申 上げ た い こ ともあ りま す が、 そ れ は私 の弁解
は警 視 庁 其 他 か ら色 々な報 告 を聴 いて 居 りま す 、 公開 に し て法 廷 で
た、 彼 等 は幾 ら で も饒 舌 べる が、 公 開 の席 で言 つて は 工合 の悪 い こ
説 明 を や ら し た、 さ うし て 次 の被 告 にや ら せ る と前 の被 告 の述 べた
宣 伝 し よう と い ふ こと も分 つ て居 る、 又弁 護 士 が非 常 に策 動 し て 居
と があ る、 そ れ は傍 聴 を 禁 止 し て述 べ て居 る、 傍 聴 人 も始 め の内 は
に宜 い と いふ の では な い、 此 事 件 が旨 く行 く 為 め に 一の 担保 とし て
つた こ とも分 つて居 る、 併 な が ら 之 を分 離し て 一人宛 裁 判 す る こと
沢山 出 来 たが 終 ひ に は十 人 位 し か来 な か つた、 詰 り 其元 気 が な く な
又 私 の自 慢 に な りま す から 省 略 し て措 きま す 、併 し是 が 総 て の事 件
は当 時 の事 情 と して 非常 に困 難 であ つた。 そ れ で 之を 裁 判 所 の言 葉
つた、 ま だ 話 せ ば 色 々あ る が 、 もう 時 間 が来 た から 止 めま す が 、結
を申 し て 居 り ま し たが 、 そ れ は決 し て裁 判所 でさ う 云 ふ名 前 を つけ
で い へば併 合 です が、 併 合 す る に付 て は 一の法 廷 に入 れ る訳 には い
局 此 事 件 は 開 廷前 後 百十 八 回 、此 事 件 が 非常 に早 く 進行 し た のは手
通 りだ と いふ こと で全 部 承 認 し た、 そ こで * *進 行 など と い ふ こと
か な い、法 延 が狭 い、 ど う し た ら 之 が旨 い工 合 に統 一の形 が取 れ る
統 一公 開 と いふ こと を私 は握 つ て居 つた、 公 開 で 工合 の悪 い時 は 之
だ ら う か と い ふ こと を考 へた、 さ う し て検 事 局 の方 と色 々相 談 を し
か 或は 刑 事 訴 訟 法 の手 続 を 斯 う し て呉 れ、 あ ゝ して 呉 れ と い ふや う
続 上 に関 し て 一切文 句を 言 は ぬ と い ふ言 質 を取 つた、 弁 論 の更 新 と
を 止 め る、禁 止す る 、 退 廷 を命 ず る、分 離す る 、 不 公開 にす る 、 之
てさ う し て各 般 の事 柄 に分 け て審 理 を し た、 最初 に 一般 的 の脱 明 を
な 一切 文 句 を言 は ぬ と い ふ こと にし た、 其 為 め に非 常 に早 く 済 ん だ、
が 起 つた、 公 開 す る こと は 宜 くな い、言 ひ た いこ とも 言 へな い
聴 き 、 中 央 部 を 先き に や る と し た、 頭 か ら順 に下 へ行 く こ と にし た、 頭 部 から 細 胞 へ行 く こと に し た、 併 し ま だ其 当 時 は共 産 党 と いふ こ
此 間 に暑 中 休 暇 が来 た の で二 ケ 月休 ん で居 つた、 一日 隔 に開 廷 し て、
で判 つて 居 な か つた、 何 処 の判 決 を 見 て も ま ち〓
で
と がま ち 〓
昨 年 の十 月 九 日、 将 さ に 一年 に垂 々と し て判 決 を 言 渡 し た、 さ う し て裁 判 言 渡 後 、 今 日 はど う であ る かと いふ と佐 野 三 田 村 を始 め と し て主 立 つた 連 中 は コミ ン テル ンは 誤ま り であ る と い つて 転 向す る こ と にな つた 、 之 は私 に言 は せ る と結 局 彼 等 は法 廷 に於 て実 践 す る こ と に依 つて 到 底 裁判 所 は判 決 は出 来 な い、大 衆 の波 に乗 つて革 命 を や る の だ、 到 底 裁判 所 は裁 判 す る こ と は出来 な い と いふ こ と を固 く
の状勢 は変 遷 し て来 た、 そ れ が彼 等 を し て所 謂 彼 等 が 考 へさ せら れ
信 じ て居 つた ら し い、 そ れ が 平 々凡 々 に判決 さ れ て然 か も漸 次 社 会
に 一利 一害 であ り ます から 利 益 の多 い方 を 採 る べ き であ る と いふ こ
た動 機 だら う と 思 ふ、 私 は其 公開 と か不 公 開 と か い ふ こと は要 す る
の考 へて居 るや う な民 衆 の波 が 高 ま つて来 て将 さ に裁 判 所 を襲 撃 し
と が客 観 状 勢 の如 何 に依 つて 考 へられ る こ とに な つた、 実 際被 告 等
よう と い ふ状 勢 な らば 迚 も公 開 す る こと は出 来 な い、 其 事 も 之 に書 いて あ りま す か ら 之 を御 覧 下 さ れ ば分 りま す か ら 之 を読 上 げ る こ と は止 め て措 き ま す が、 先づ 左 様 な こ と で、 此 公 判 の審 理 の説明 は甚 だ簡 単 で詰 ら ぬ こ とで あ りま し た が、 も う 時 間 も過 ぎ ま し た か ら 是 れ丈 け で止 め て措 き ます 、 長 い間 御静 聴 下 さ れ た こ とを 感 謝 致 し ま す。
三〇
速 記 録 作 製 に関 す る 文 書
速記録作製に関す る文書
拝啓 内 外 情勢 の激 化 に直 面 し て益 々御 健闘 の こと と 存 じ ま す。 陳 者 、
(一九 三 一)
げ なけ れ ば な ら な いの です が 半分 以 上 は無料 で被 告 達 に差 入 れ し
な けれ ば な ら な い様 な予 想 な のでそ れ 等 を見 積 り 一部 弐拾 円 宛 の
右 一部 弐 拾 円 の実 費 と送 料 壱 円 を添 へて お 申 込み 下 され ば 直 ち
実 費 を負 担 し て戴 き 度 い。
草 々 日
施
辰
治
に 御送 り しま す 、成 る べく 至 急御 申 込 下 さ る やう 右 御 案内 申 上げ ま す。
昭 和 六年 十 月
布
東 京 府 下高 田 町 雑 司 ケ谷 八 一五番 地
様
去 る六 月 二十 五 日の 第 一回 乃 至 九 月 二十 九 日 の第 二 十 二 回 の日 本
二
共 産 党 代表 陳 述 の速 記 は、 大 体 速 記時 間 百 時 間 、 八 百 二十 字 詰 プ リ ン ト総 数 千五 百 枚 が約 十 冊 乃 至 十 一冊 に整 理 せ ら れ ま す、 そ の 中 只 今第 一回 から 九 回 迄 四冊 分 出来 上 りま し た 。獄 中 の被 告 には 全 部 差 入れ す る つも り です が 、 頒布 範 囲 は被 告 及 び弁 護 人 と いふ
拝啓
こ と に固 く 裁 判所 と 速記 条 件 を 約束 し て居 る の で 、被 告 弁 護 人 以 外 に は絶 対 に頒布 致 し ま せ んが 、被 告 と弁 護 人 に 今後 の裁 判 促 進
鍋 山、 三田 村 の諸 兄 か ら の御 ハガ キ や ら御 手紙 を拝 見 し て、 尠な
一、 三 日大 阪 から 帰 京 、今 朝 ま で に市 川 、 国領 、 松 尾 、高 橋 、 徳 田、
就 て は、 そ の速 記 料 、 プ リ ント料 、 製本 料 等 々の実 費 を 作 り 上
と 便 宜 の為 め に お捌 ち致 し ま す 。
か らず驚 いて居 ま す 、 そ し て大 阪 へ発 つとき 、 杉 浦 氏 か ら の御 ハ ガ キ に返 事 し た覚 書 が却 つて私 の認識 不足 に基 く 誤 解 を大 き く し は せ ぬ かを 虞 れ ま す。 二 、 そ れ で、 こ こに更 め て申 上 げま す が 、私 は 賭兄 の御 ハガキ や 御 手 紙 を見 て、私 の無 力 と無 能 と無 智 を 恥 ぢ る の み で、 私 が、 前 に そ の無 力 と無 智 を自 覚 せず 、甚 だ重 き 速 記 整 理 の責 任 を負 う た こ と を 陳謝 しま す 、 と 同時 に 、私 は現 在 の諸 情勢 に於 て 最善 を つく し た つも り の私 の努 力 が 、甚 だ無 能 無 力 な り し ため に諸兄 の期 待
十 二 月四 日
朝
右 と りあ へず 御 回答 ま で
三 一九 三 一 ・ 一 一 ・二 九
施 辰 治
を なさ れ つ ゝあ る事 に対 し深 甚 な る 感謝 の意 を表 す る次 第 で あ りま
我 々 の公判 及 び 各 地 同志 達 の公 判 に 対し 、 常 に絶 えざ る援 助努 力
草々
布
三 、 私 は、 前 に杉 浦 氏 の御 ハガ キ に回答 し た通 り 、 そ の後 の速記 整
す 。 さ て 第 一グ ル ープ 代表 陳 述 の速 記録 に つい て ゞあ りま す が、 あ
国 領 五 一郎
理 を 急ぎ ヤ ツト七 冊 出来 ま し た も の と、 あと す ぐ出 来 るも のを獄
市ケ谷 刑務所
内 被 告 に差 入 れ そ の 余 りを 獄 外 の被 告 及 び 弁 護 人 に配 布 す る御 指
れ の完 成 が おく れ 今 日 に至 る も全 部 が我 々の手 許 に 差 入れ て来 な い
に 添 ひ得 な か つた こ と を陳 謝 します 。
定 の方 に引 渡 し て私 の誠意 を 表 し ま す。
完成 差入 さ れ な か つた ため 、 結果 は 極 め て拙 い こと に な つて し ま ひ
間 を も極 度 に短 縮 す る事 に し た ので し た。 然 る に速 記録 が予 定通 り
書 ( 代 陳 原 稿) 謄 写、 差 入 の権 利 を放 棄 し、 又第 二 グ ル ープ 代 陳時
記録 を謄 写 し て全 獄 内 同 志 に 差入 す る こ と を前 提 と し て我 々は 上申
と に は、 心 か ら陳 謝 し て そ の清 算 を 期 し ます が 、 如何 な る場 合 に
善 だ とも 思 つて居 な いの で、 そ の欠 陥 と不 完 全 を指 摘 せら れ た こ
ま し た。 又 代 陳 な るも のは 、 そ の名 の示す 如く 全 被 告 同志 を 代表 し
事 に対 し我 々は非 常 に遺 憾 に思 ふも のであ りま す。 御 存 知 の如 く速
於 ても 、責 任 を負 う た こと に は最 善 を つくし た いと い ふ覚 悟 と 誠
何 な る場 合 に於 ても 、私 の責 任 を負 う て来 た ことを 万 全 だ と も最
意 を有 つて 居 る と い ふ こと です 。 し か も さう し た善 意 と実 行 と の
て 行 ふも ので あ る が故 に予 め 全同 志 が 速 記録 を読 み これ に対 し 各 人
四 、 最 後 に私 は、 諸 兄 に 只だ 一点 の御 諒 解 を求 め ます 。 そ れ は、 如
齟 齬 は、 私 の無力 、 無 能、 無 智 の結 果 で あ つて何 等 の他 意 が な い
が 十分 な る意 見 を 公判 委 員 に対 し て提 出 し 而 し て第 二 グ ル ープ 代 陳
任 と が我 々 にあ つた事 は貴 下 も御 承 知 であ つた 事 と存 じます 。 が そ
に於 て は こ の各 同志 の意 見 を も十 分 に取 入 れ た 代陳 を す る義 務 と責
と い ふ こと で す。
れ も 不可 能 とな つ て 了 ひ ま し た。 我 々 は此 の問題 に関 して は返 す
五、 私 は、 今 度 の問 題 を 通 じ て ヨク教 へら れ、 鍛 へら る ゝも の ゝあ
いと考 へま す 。
る こ とを 感 謝 し て、 私 の弁 護 士 の任 務 のあ る限 り これを 遂 行 し た
の肝 心 かな め の所 が 全 く落 ち て ゐる 。 速 記 から 翻訳 し た草 稿 を 閲読
タ リ ア革 命﹂ に就 いて 語 つて ゐ る部 分 は極 め て重要 な 部 分 だ が、 そ
も 遺 憾 に思 つて ゐ ます 。 結 論 と し て次 の二 つを 申 込 む こと を御
〓
思 は れ る。 一切 あ な た の個 人企 業 のやう にな つて居 る。 これ は財 政
更 に速 記録 の仕事 が 一般 化 さ れ て ゐな い、之 が 失 敗 の根 本 原 因 と
一六 公判 ま で に間 に合 ふだ ら う か の疑 念 が 生ず る。
今 日取 つた 速 記 は 一体 何時 に な つた ら 用 立 つだ ら う か、 来春 四 ・
ふ通 り に行 かず 少 から ず 困難 し た。
に集 中 した い つもり で あ つたが 、 前 の 速 記録 が 出 来 て来 な いの で思
僕 の今 回 の代 陳 の如 き前 と は ス ツカ リ 内容 を 変 へて、 当 面 の問 題
り 圧 縮 さ れ た代 陳 でも よ く理 解 し 得 る と 予想 し た の では な か つた か。
では な か つたか。 そ の前 提 の上 に こそ第 二グ ル ープ の諸 同志 が 、 よ
ふ 前 提 の上 に こそ 、第 二回 の代 陳 項 目 を簡 単 に し時 間 も 少 く した の
速 記 録 は出 揃 う て居 な けれ ば な ら な か つた。前 の速 記 録 が あ ると い
分 は ま だ入 つ て来 な い。 少 く と も十 一月十 四 日前 には 第 一回代 陳 の
に物 に な るな ど今 の時 代 に不 適 な ノ ン キさ だ。 おま け に九 月陳 述 の
第 二。 速 記 出来 上 りが 遅 い。 七 月 のも のが や つ と十 月末 十 一月初
す るな り何 と か是 正 の方法 は あ つた 事 と 思 ふ。
了解 下 さ い。 一、 ま だ プ リ ント にな つて ゐな い部分 を 即刻 援 助委 員 会 又 は救 援会 にお渡 し下 さ い。
高 橋 貞 樹
妄 言多謝
二、 我 々 の希 望 を 是非 聴 いて下 さ る べく成 る可 く 早 く 面 会 に来 て下 さ い。 以 上
四 一九 三 一 ・ 一 一 ・三 〇
豊多摩刑務所
其 の後 御 無 音 に打 ち過 ぎ 居 り し と ころ、 如何 にや 、 僕 は変 りな く
で差 入 あ りま し た。 プ リ ン トを 商 売 人 にや ら せ なか つた のは 至 つて
至 つて元 気 で出 廷闘 争し て居 り ま す。 公 判 速記 五 冊 順 次 あ な た の名
結 構 、 字 も遙 かに読 み易 い。 製 作 に参 加 し た 人達 の労 を 謝 し な けれ
以 上 憚 りな く 意 見 を 述 べま し た が結 論 とし て第 一回 代 陳 速 記録 残
に個 人 化 し て はう ま く行 く わけ が な い。
上 の工 面 、全 体 の責 任 に於 てあ な た に負 ふ所 多 いわけ だ が、 こん な な術 語 や 外 国 語 の 誤 記
ば な らぬ。 然 し速 記 自体 とな る と聊 か苦 言 を 呈 せざ るを 得 ぬ。 第 一。 速 記 の出 来 が大 変 に悪 い。 いろ〓
はま あ致 し方 な いと し て文 章 の誤 謬 脱落 或 ひ は支 離 滅 裂 等 、 殆 んど
々の手 にあ る如 き を 廃 し て 援助 委 員 会其 他 と連 絡 し 否共 同 の事業 と
し て仕 事 の敏 速 を図 り 第 二 回速 記 の出来 上 りを 促 進 され た き 事 を申
部 を 至 急 に仕 上げ て、 一同 に差 入 れ ら れ たき 事 、 仕事 が あ な た の個
述 べま す 、 是非 至急 手 段 を 講 ぜ られ た い。 乞御 自 愛。
陳 述者 の原意 を損 し 、跡 を 残 さ ゞる も のが あ る。 僕 は同 志 佐 野 の代
を発 見 し た 。肯 定 が 否 定 に な つたり 否 定が 肯 定 にな つた り全 く ヒド
陳 中 に 二三 回発 言 した が 、 そ の僅 か な 文句 の中 に実 に夥 し い間 違 ひ
イ。 同志 佐 野 が ﹁広 汎 なブ ル ジ ョア民 主主 義 的 任務 を有 す るプ ロレ
に切 る には 余 程 の技 術 が必 要 な 様 です 、 又折 り が各 冊 二 百枚 前 後
の帖 合 本 の整 理製 本 等 も 専門 技 術 家 で な けれ ば 体裁 よく 又間 違 ひ
な く 出来 難 いも のだ と いふ こと を体 験 さ せら れ る こと も ある ので
や ゝ私 が 責 任 を重 ん じ 過ぎ た為 め に お く れ勝 ち にな つた 感 はあ つ
五 冠省
尊 重 し て貰 ひ た い
矢 張 誰 れ に でも出 来 る と いふ も の でな い技 術 を
た と思 ひま す が
まし たが 本 日 是非 面 会 に行 き度 いと思 つて時間 を繰 合 せ た が 遂 ひ
一、 拾 壱 月廿 七 日付 の杉 浦 氏 から の御葉 書 に対 し 返 事 は出 し て 置 き
にそ の意 を果 し得 な か つた ので 此 面会 要 件 覚書 を 残し て直 ぐ に大
益 な ら し め ん とす る意 図 に出 て居 る の で、 さ う した 闘 争準備 に十
のは 、 弁 護 人 とし て の任務 を 完全 に遂 行 して 諸兄 の公 判闘 争 を 利
いう て 居 ら れ ます が 、 私が 此 の速記 の責 任 を 負 ふ こ と に決 定 し た
六 、 速 記 の差 入 れが お く れ た為 め に 同志 に多 大 の 不利 益 を 与 へた と
二、 記 録 及 び 速記 の整 理受 入 れ に つき責 任 を負 つて ゐ る私 の微力 な
分 な 期待 に副 ひ得 な か つた こと は私 も 遺 憾 に 存 じ て居 り ます 、 が
阪 に立 ち ま す
為 め に 公判 闘 争 の準 備 を 十分 に 為 し得 な いと いふ御 不 満 に対 し て
七 、 ﹃代表 陳 述 速 記 の事 業 は布 施君 の個 人 的 事業 に非 ず し て共 産 党
こ とは 充分 に諒 解 し て貰 ひ た い
そ れ が 為 め に不 利 益 を 与 へる と いふ様 な 趣 意 の存す るも の でな い
は 御諒 情 を乞 ふよ り外 の言 葉 が あ りま せ ん
し て責 任 を負 う た 任務 の遂 行 に忠 実 な らん と し て ゐ る誠意 は 認め
三 、 だ が 主 観的 にも客 観 的 にも 許 さ れ る限 り の力 を尽 し て弁 護 人 と
て貰 ひ度 候
か私 の個 人的 事 業 の如 く に考 へて ゐ る も のが あ るら し い結 果 の現
被 告 の利 益 の為 め 、 公 の事 業 であ る と い ふ﹄ 点 に に つ いて は何 人
れ だ と思 は れま す が , も とよ り代 表 陳 述 速記 は 絶対 に私 の個 人 的
半 年前 の 代表 陳 述 の速 記 が 差 入 れ にな ら ぬ こと は甚 だ 不誠 意 だと 言 つて来 ま した が 七 月中 の速 記 は第 二グ ループ の公 判開 廷前 に全
い為 め の責 任 自 覚 を 以 てそ の完全 な 責 任 の遂 行 を致 し て 居 る のみ
企 業 で はあ り ま せ ん。 私 は 唯 一意 弁 護 人 の任務 を完 全 に 遂行 し た
四、 速 記 の問 題 に つ いて第 二グ ル ープ の公 判 が開 かれ た に も拘 らず
て来 て ゐ る人 も あ りま す
部 差 入 にな つて 居 りま す。 又現 実 に差 入 れ にな つた こ とを 通 知 し
です、 私 が 速 記 に つ いて責 任 を果 し て ゐ る実 情 を左 に説 明 し て所
八 百円 (一時 間 八 円 の割 )
謂 個 人的 企業 とし て ゐ る か、 居 な い か正 しき 御 判断 を 求 めま す
約 百時 間
翻訳 が完 了し 之 をプ リ ン ト に切 る こ と及 過 ち のな い折 と製 本 等 の
五、 九 月分 の代表 陳 述 は十 月中 ば 頃 から 十 一月 に 一寸 入 つて や つと
速記料
因 み に速 記 者 は非 常 な犠 牲 を 払 つて ゐま す 、通 常 の場 合 十五 円 乃
一
速 記 の費 用 予 算 は 左 の如く です
れ る積 り でそ の後 の分 も 整 理中 です か ら 出来 上 り 次第 差 入 れ ま す、
整 理 に か か つて ゐる ので 明後 日あ た り 三 冊分 出 来 上 り直 ち に差 入
尚 ほ序 な がら 言 う て置 き ます が 、 プ リ ント を三 百 枚以 上刷 れ る様
二
原 紙 切 り料
約 千 五 百枚
三百円
至 二十 円 と いふ の を特 に減 額 し て ゐま す
外 に 原紙 代
切代 一枚 十五 銭 の割
に つき 一冊 八 十 銭位 ゐ に当 る の です か ら、 誰 し も 冗費 を か け て居 る と思 ふも の はな い と考 へま す
そ こ でそ の処分 です が 救 援会 の 二、 三 の 人 達 とも 相談 の上 百 二十
た ら調 書 謄 写 未 払分 に充 当 し た い と いふ 考 へです 、 それ 故 一部 二
ゐ る の です、 そ れ でも 若 し幸 ひ外 に有 料 で と つて くれ る 人 があ つ
十円 と い ふ有 料 の実 費 基 準 を定 め た ので す が、 現 在 の所 僅 か に 二
部 だけ を 有 料 に し て実 費 を 回収 し他 は 全 部 差入 れ にあ てる 積 り で
れ ま せ ん が昨 今 の諸 状勢 が 速 記 の外部 伝 播 を お それ ら れ る官 憲 の
因 み に食 費 其 の 他 の関 係 に於 て こ れ以 上 に出 る様 な 情勢 です 。 此
戒 厳 下 に於 て私 は あ く ま で弁 護 人 と し て の合 法的 の 立場 と 活動 の
廿 円 の有 料 払 込 み が 出来 さ うが な い の で出 来 る限 り の実 費 が償 は
部 二十 円 宛 、 一部十 円 の有 料 払 ひ 込み が あ るだ け でな か〓
の点 に つ いて も私 が や ゝ責 任 を 重 ん じ過 ぎ て ゐ る感 が あ る か も知
自 由 を保 障 し て置 く為 め に此 の問 題 に つい て弾 圧 の 口実 を 与 へな
五百 円 後 は 五 万枚 マデ 一〆 二円 十 銭 の
ら でも 出来 れば 被 告 及 弁 護 人を 限 つて 配布 もあ く ま で速 記 を役 立
ふ商 取引 じ みた こと を せず 出 来 次第 で払 ひ 込 む と い ふ方 法 で いく
れ ゝば 有 料 基 準 の廿 円 を 払 込ま な けれ ば 速 記 を渡 さな いな ど と い
一部
い態 度 を と つて ゐ る ので 何 処 へでも 出 し て原 紙 を 切 つて貰 ふと い
紙 代約 五 十 万 枚
ふ わけ には 行 かな い ので す 三 初 め五 万 枚 マデ 一〆 二円 二 十 銭
てる 様 に 話 を し て ゐる の です 、 そ れ で皆 に撤 底 し て ゐな い の で或
ま せん 、 特 に或 方 面 で諸 兄 と私 と の弁 護 人 た る関 係 を離 間 せ ん と
は誤 つた 企業 云 々 と いふ 誤解 とデ マを飛 ば す 者 が あ る のか も知 れ
七千 枚 許 り
表 紙約 三 千五 百 枚 で 二百 円
紙 を使 つた の で其 後 割合 に安 い紙 は 使 つたが 表 紙代
本 紙 約 五 十 万枚
し てゐ る 者が あ るや う に 感 じら れ る節 が あ りま す。 私 は 如 何 なる
謄写代
場 合 に於 て も弁 護 人た る 任務 の自 覚 を以 て そ の責 を 尽し ま す から
四
と 共 にこ れだ け か ゝりま す
た が表 紙 の刷代 其 他 でど う も これ だ け で はや り 切 れ な い 様 で す
製本代
二 百 五十 円
三 千冊
八、 私 の立 場 が内 外 の諸 状 勢 に於 て前記 の 速記 整 理 の責 任 を果 して
諸兄 も 亦 万 一の誤 解 のな い様 に御 自 重 を願 ひ ます
因 み に これ は 六千 枚 二円 位 ゐ の予 定 で刷 る様 に見 積 り を立 て ま し
五
(一時 間 六 百 枚 以 上 は如 何 に熟 練 し ても 刷 れ ま せん ︶
行 く 上 に どれ だ け の微 力 不 便を 悲 しま せ るも のが あ るか は、 御 推
大き な 西洋 紙 を何 頁 にも折 る のと は
因 み に折 り 畳 み帖 合 ひ には
イ ンク代 、 運 搬 料 、機 械修 繕 、 食費 等 の雑 費 が 三百 円 位 ゐ
察 を 仰 ぐ に難 く な い と思 は れま す 、其 間 微 力 な が ら も途 中 で投 げ
六
違 つて半 紙 です か ら非 常 に手 数 が か ゝ る様 で す
出す 様 な こと のな いや う に 責任 を 果 し て行 く 計 画 にど ん な苦 心 を
中 途半 端な 臆測 の如 き
重ね て居 る か と い ふ点 に於 て余 り いろ〓
も のを 聞 か な い や う にし て貰 ひ た い
か ゝ つて居 り ま せう 以 上 の様 な 費用 予 算 が 、 三 百部 の出 来 上 りが 、 一部 実 費 八円 位 ゐ
思 つ てゐ る 所 で
尚 ほ速 記 の整 理等 に つい て は御来 旨 に沿 う て私 だ け の仕 事 と しな い で出 来 る だけ 完 全 な も の にし た い とは 兼 ね 〓
弁護 士 団及 救 援 会 の方 に見 て貰 ひ、 十 分 の批 判 を受 け た 上、 弁 護
の諒 解 を 得 た 筈 で、 救 援 会 の方 に は未 だ 会 つて居 ま せ ん が、 弁 護
士団 代 表 は 七 日 、救 援 会 の方 は九 日、 各 法 廷委 員 に面 会 し て 一切
に関 す る厳 重 抗 議 も批 判 も す る のだ か ら そ の点 を懸 念 せず 、 組 織
士 団代 表 か ら は ﹁私 の誠 意 あ る努 力 を 認 め て居 れ ば こそ 速記 問 題
す から そ の点 も誤 解 のな い様 にし て 頂 き た い 九、 最 後 に私 が此 頃 法 廷 の立会 ひ が 少 くな い の で不審 を持 た れ る方
治
敬具
施 辰
も弁護士団代表 と救援会の方 の面会及 びそれ
て申 上 げ ます が 、 あ な た の第 一グ ループ 代 表 陳 述総 括 の原 稿 は、
三、 そ れ で、 今 度 の御 は が き に指 摘 せ ら れ た個 別的 釈 明 の要 求 に就
諒 解 を 願 ひ ます 。
に基 く私 の清 算 実 践 によ り て速 記 問題 に関 す る行 違 ひ の 一般的 御
私としてはくれ〓
たと こ ろ へ、 今 度 の御 ハガ キを いただ いた ので甚 だ 驚 き ま し たが 、
問 題 は 一切 御 諒 解 を 得 た も の と確 信 し て、 大 いに意 を安 ん じ て居
成 に対 し て実 践 の誠意 を示 す こと にし て居 り、 速記 整 理 に関 す る
と い ふ報 告 を 受 け、 私 はそ の趣旨 に添 ふ 速 記 の引 渡 と正 誤表 の完
の線 に沿 う て 速 記 を整 理 せざ り し 為め の遅 延 と誤 謬 を満 算 せ よ﹂
が な いと も 限 り ま せん が、 弁 護 人 が 居な く ても 十分 に戦 へる 法 廷
布
よ りも 弁 護 人 を 必要 とす る法 廷 闘 争 其他 の活 動 場 面 に力 を 尽 し て
六
十 一月三 十 日
働 い て ゐ る こと を諒 とし て貰 ひ た い
拝啓 十 四 日付 の御 はが き 確 か に拝 見 いた しま した。 詳 細 は年 内 中 の御 面 会 を期 し て 居 る の でそ の時 に譲 り 、 不 取 敢要 点
は帰 宅 后 直 ち にプ リ ント係 へそ の意 を 伝 へ、 一方 蓬 田弁 護 士 に直
プ リ ン ト前 、 是非 あな た の校 閲 を受 け る こ とを 約 束 し た の で、 私
接 あ な た の校 閲 を受 く べき こと を 伝 へて 、プ リ ン ト係 よ り 原稿 を
のみ 御 回答 申 上げ ま す 。
代 表 者 並 に 諸兄 を 侮 辱 す る と か、 軽 蔑 す ると か いふ意 思 の絶 対 絶
校閲 を経 て居 る も のと確 信 して 居 た の に、 去 る 日付 御 手 紙 で総 括
蓬 田弁 護 士 へ持 参 せ し め た ので す。 従 つて 、私 は、 必ず あ な た の
一、苟 し く も 諸兄 の弁 護 人 た る任 務 を帯 び て 居 る私 に は、 党 及 び 党
うし た形 跡 が 微塵 でも あ りま した ら 、 最 も厳 粛 な る批 判 を受 け て
弁 護 士 が私 に代 り、 あ な た に面 会 し て これ を 陳謝 し た 筈 です 。蓬
し と いふ事 実 を 聞 き 、 誠 に相 済 ま ざ り し自 責 を 感 じ、 七日 、 蓬 田
めた 処 、 父君 病 気 のた め 云 々の事 情 で、 あ な た の 校 閲 を受 け ざ り
陳 述 原稿 校 閲 の違 約 を責 め られ た の に驚 き 、早 速蓬 田 弁 護 士 に確
無 な る こ と を申 上げ て置 き ま す。 と 同時 に万 一にも私 の言 動 にさ
そ の 清算 を 期 し ます 。
な る批 判 に基 き 一意 そ の清算 を期 し て居 る の です 。 そ の 次第 は、
二、 従 つて、 私 の責 任 に属 す る 速記 問 題 に つい て は、 あ く ま で厳 粛
先達 の法 廷 委 員 諸 氏 から 受 け た批 判 の御 ハガ キ や御 手 紙 を、 全 部
田 弁 護 士 よ り陳 謝 諒 解 の報 を 得 て居 た の です が 、此 の点 に つ いて も 十 分 の諒 解 を 得 て居 な いと す れば 、 更 め て私 よ りそ の事 情 を申 上 げ て 幾 重 も の御 諒 解 を願 ひま す。 四、 次 ぎ に国領 、 徳 田 、高 橋 三氏 の速 記半 日分 を 誰 にも校 閲 さ せず
一方 に早 く 〓
とプ リ ン トを急 が した た め、 一方 厳 粛 な校 閲 を 受
にプ リ ン トさ せ たと 言 は る ゝ点 に就 て の行 き違 ひ も、 結 局 私 が、
け る こ とを 伝 へて置 いた 趣旨 が徹 底 し な か つた責 任 だ と考 へま す。 プ リ ン トを 急 ぐ こ と ゝ、 厳粛 な 校 閲 を 受 け る こ とは不 可分 離 の関 係 に あ る こと を 速記 整 理 関 係者 に 伝 へて置 いた の です が、 何 分 に も私 が 旅行 し て 事務 所 を 明 け ます の で、 そ の間 の監 督 責任 が行 き 届 か な か つた 結果 な り し こと を諒 解 し て いた だき た い、 私 が 面 会
つき い ゝこ とを 言 ひ 過ぎ た の でせ う、 し かも実 践 の これ に伴 ひ得
や 手 紙 で は い ゝ こと を言 ひ乍 ら 実 践 で は平 気 で踏 み つけ た こ とを ︹ 力︺ す る と 言 はれ ま す のは、 ヨリ善 き努 を 献 げ ん と し て、 速 記間 題 に
な い と ころ か ら種 々の叱 責 的 批 判 を受 け な けれ ば な らな い こと に な る も のと考 へま す が、 如 何 に善 良な 意 図 を 以 て努 力 し て も 結果 の過 誤 を 抹殺 し得 な いと い ふ点 に於 て、 私 の無 智 無 力が 責 任 を 尽 さな か つた と 云 は る ゝな らば 甘 ん じ て そ の叱 責 的 批 判 に服 し 、 一 意 正 誤 表 の実 践 を以 て そ の 過誤 を 清算 さ せ て いた ゞきま す 。
め ら れ る の であ れば 断 じ て そ の行 き 過 ぎ に あ らず 、 寧 ろ、 そ の無
五 、最 後 に私 は、 現在 の努 力 が行 き 過 ぎ た と いう て支 配階 級 から 責
力 の至 らざ る こと を強 く 争 ひ ます が 、 私 の努 力 の足 りな い こ とを
て、 あ く ま でそ の批判 に服 せ ん とす るも ので あ る こと を申 上げ て
味 方 か ら 責 めら れ る点 に就 ては、 心 から そ の足 らざ る こと を認 め
野
学 様
一九 三 一年 十 二 月十 七 日
置 きま す
佐
布
施 辰
治
編者 略 歴 山 辺 健 太 郎1905年 東 京 に生 れ る. 1918年 別府 北 小学 校 卒 業 . 専攻 日本 社 会運 動 史,朝 鮮 近 代 史.著 者 『日韓 併 合小 史 』(1966)『 日本 統 治 下 の 朝 鮮 』 (1971)『 社 会 主 義 運 動 半生 記』(以 上岩 波新 書,1976).編 著 『社会 主 義 運 動』 ① ∼⑦(「 現 代 史 資 料 」 み す ず 書房, 1964-68)『 台 湾』 ①②(同 上 ,1971).1977年4月 没.
現代史資料
16
社会主義運動
3
山辺健太郎解説
1965年10月30日
第 1刷 発 行
1986年
第 6刷 発 行
3月 5 日
発行者 北野民夫 発 行 所 株 式会 社 み す ず書 房 〒113東 京都 文 京 区本 郷 3丁 目17-15 電 話814-0131(営
業)815-9181(本
社)振 替 東 京0-195132
本 文 印刷 所 理 想 社 印 刷 所 扉 ・口絵 ・函 印刷 所 栗 田 印刷 製本所 鈴木製本所
〓1965Misuzu Printed
Shobo
in Japan
落丁 ・乱丁本はお取替えいた します