電子 回路通 論 〈 下〉 中村 欽雄 著
東京電機大学出版局
本 書 を無 断 で 複写(コ
ピー)す
る こ とは,著 作 権 法 上 認 め られ
てい る場 合 を除 き,禁 じ られ て い ます.小 局 は,著 ...
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電子 回路通 論 〈 下〉 中村 欽雄 著
東京電機大学出版局
本 書 を無 断 で 複写(コ
ピー)す
る こ とは,著 作 権 法 上 認 め られ
てい る場 合 を除 き,禁 じ られ て い ます.小 局 は,著 者 か ら複 写 (コ ピ ー)に 係 る権 利 の 管理 に つ き委託 を受 け て い ま す の で, 複 写 され る場 合 は,必 ず 小 局 宛 ご連 絡 下 さい.
ま
電 子 回 路 は,ダ
え が
イ オ ー ドや トラ ン ジ ス タ な ど を 含 む 電 気 回 路 で,通
は 得 られ な い 特 別 の 働 き を す る.つ (1)
き
常 の 回路 で
ぎ に 主 な も の を あ げ よ う.
微 弱 な 電 気 信 号 を増 幅 す る こ とが で き る.た
た 小 さ な オ ー デ ィオ 信 号 を 増 幅 す る.そ
と えば マ イ ク ロ ホ ン に生 じ
れ に よ っ て ス ピ ー カ を駆 動 し た り,テ
プ録 音 用 の 磁 気 ヘ ッ ドを 働 か せ る に 十 分 な 大 き さ に す る こ とが で き る.ま
ー
た 電波
望 遠 鏡 で 捉 え た 極 め て 微 弱 な 信 号 を 拡 大 す る こ と が で き る. (2)
正 弦 波 形,矩
形 波 形,の
こ ぎ り波 形 な ど の 信 号 を つ く る こ とが で き る.
正 弦 波 は た と え ば 信 号 の 基 準 と して,矩 して,の (3)
形 波 は デ ィジ タ ル 回 路 の ク ロ ック 信 号 と
こ ぎ り波 は ブ ラ ウ ン 管 の 走 査 信 号 と し て 用 い ら れ る. 信 号 の 波 形 を変 形 す る こ と が で き る.た
と え ぼ2つ
の 信 号 の瞬 時 値 の和
や 差 に 比 例 し た 信 号 を つ くっ た り,信 号 の 波 形 を 時 間 に つ い て 微 分 した り積 分 し た り し て,新 (4)
しい 信 号 を つ く る こ とが で き る.
素 子 の 非 線 形 特 性 を 用 い て,波
形 の 頭 や 裾 を切 り取 っ た り,変 歪 した り
す る こ とが で き る. (5)
変 調 ・復 調 ・周 波 数 変 換 そ の 他 の 信 号 処 理 が で き る.
(6)
デ ィ ジ タ ル 量 を 処 理 す る こ と が で き る.回
低 い か に よ っ て0か1か る こ と が で き る.こ (7)
商 用 電 源(交
路 の あ る部 分 の電 圧 が高 いか
を表 わ し,論 理 演 算 を行 っ た り,数 値 の 計 算 を し た りす
れ が デ ィジ タル 回 路 で あ る. 流)か
ら直 流 を つ く る こ とが で き る(整 流).逆
に直流 か ら
あ る 周 波 数 の 交 流 を つ く り,交 流 モ ー タ駆 動 の 電 源 に す る こ と が で き る(イ
ンバ
ー タ) . *** 『電子 回 路 通 論 〈上 〉』 で は,第1章
「 半 導 体 と電 子 デ バ イ ス 」 に お い て 半 導 体
とそ の 性 質,電
子 デ バ イ ス お よ び そ の 用 途 の 概 要 を述 べ た.つ
幅 回 路 の 基 礎 」,第3章
「増 幅 回 路 の 周 波 数 特 性 」,第4章
づ い て 第2章
「 増
「増 幅 回 路 各 論 」 に お
い て 増 幅 回 路 の 基 本 的 事 項 を 説 明 して い る. *** 本 書,『 電 子 回 路 通 論 〈下 〉』 で は,こ ロ グ 回 路,お 第5章
れ に 続 い て 増 幅 回 路 の 補 足,非
よ び デ ィジ タ ル 回 路 を 説 明 す る.す
「発 振 と整 流 」 に お い て,発
線形 アナ
な わ ち,
振 と整 流 を 説 明 す る.増
幅 器 の 出 力 を入 力
側 に フ ィー ドバ ッ ク す る こ と に よ っ て,外 部 か ら の 入 力 が な くて も 出 力 が 生 ず る. こ れ が 発 振 で あ っ て,直
流 電 力 が 正 弦 波 ・矩 形 波 な どの 交 流 に 変 換 され る.整
流
は 逆 に 交 流 電 力 を 直 流 に 変 換 す る. 第6章
「周 波 数 特 性 と過 渡 現 象 」 で は,フ
ー リ エ 変 換 と い う数 学 的 な 手 段 を 用
い て 増 幅 器 の 周 波 数 特 性 と過 渡 特 性 の 関 係 を 明 ら か に し,与
え られ た 特 性 を 持 つ
増 幅 器 の 設 計 の 手 法 の一 端 を説 明 す る. 第7章
「ひ ず み ・変 復 調 ・ス イ ッ チ ン グ」 で は,素
の ひ ず み の 性 質,変 グ を 述 べ る.ス の で,デ 第8章
子 の非 直 線 性 に よる増 幅 器
調 ・復 調 を含 む 非 線 形 ア ナ ロ グ 回 路 と そ の 応 用,ス
イ ッ チ ン グ 回 路 は,素
イ ッチ ン
子 の働 き に よっ て 回路 の電 流 を断 続 す る も
ィ ジ タ ル 回 路 の 基 礎 に も な る. 「デ ィ ジ タ ル 回 路 」 で は,そ
の 一 般 的 説 明 と,応
用 の1つ
と して デ ィ ジ
タ ル コ ン ピ ュ ー タ の 回 路 の 基 本 を 説 明 す る. *** 本 書 は,上
巻 と あ わ せ て,電
で も 述 べ た よ う に,電
子 回 路 の 基 本 を平 易 に ま と め た も の で あ る.上
子 回 路 の 種 類 は 多 く,そ
さ れ る 素 子 に も 多 くの 種 類 が あ る.し
の 機 能 も多 岐 に わ た り,ま
巻
た使 用
た が っ て 実 際 に 使 用 さ れ て い る電 子 回 路 全
般 を カ バ ー す る こ と は 不 可 能 で あ る ば か り で な く,た
とえば ラジ オ 受信 機 の 回路
を み て も 本 書 に 見 ら れ る も の よ り も は る か に 複 雑 で あ る. 本 書 は こ の よ うな 電 子 回 路 の 姿 を,限 容 の 選 択,配 歩,あ
列 の 順 序,記
ら れ た 紙 面 で 平 易 に 説 明 す る た め に,内
述 の 方 法 を くふ う し た.本
る い は常 識 と も い うべ き も の で あ る.
書 の内 容 は い わ ば定 跡 の初
本 書 の 執 筆 の 方 針 は 上 巻 と 同 様 で あ っ て,各
章 の 本 文 中 に 随 時 例 題 を 配 置 し,
各 章 末 に 練 習 問 題 を 加 え,略
た巻 末 に は上 巻 の分 を も含 めた索
引 を の せ た.お
解 を も示 し た.ま
お い に 参 考 に さ れ た い.
筆 者 は 大 学 お よ び 大 学 院 に お け る電 子 回 路 関 係 の 議 義 や ゼ ミ の テ キ ス トな い し 参 考 書 と して 下 記 の 著 書 に お 世 話 に な っ た. John Joseph
L.Stewart
Circuit
M.Pettit,
(邦 訳… Maurice
Malcolm
and
McWhorter
Design Electronic
Amplifier
Circuits
増 幅 回 路― そ の 理 論 と設 計/ 東 京 電 機 大 学 出 版 局 ) V.Joyce,
Athanasios
Kenneth
Rapoulis
(邦 訳…
The
K.Clark Fourier
Transistor Integral
and
Circuit
Analysis
its Applications
工 学 の た め の 応 用 フ ー リ ェ 積 分/ オ ー ム 社 )
Montgomery
Phister
(邦 訳…フィ と く に 第8章
Jr.Logical Design of Digital
ス タ ー:デ
Computers
ィジ タ ル 計 算 機 の 論 理 設 計/ 朝 倉 書 店 )
中 の 図 表 の 一 部 に 下 記 著 書 の 図 表 を 出 版 社McGraw‐Hill
許 諾 を 得 て 引 用 し た.本 Thomas
Theory
文 中 出 所 を 明 ら か に し て 謝 意 を あ ら わ し た い.
C.Bartee Digital
Computer Fundamentals
平成5年3月
著 者 しるす
Inc.の
目
ま
え
第5章
が
次
き
発 振
と 整 流
5・1 正 弦 波 の 発 生
1
(1)
正 帰 還 に よ る発 振
(3)
負 抵 抗 に よ る発 振
(2) LC発
振 回 路(1)
5・2 各 種 発 振 回 路
7
(1) LC発
振 回 路(2)
(2)
3リ ア ク タ ン ス 発 振 回 路
(3)
振 回 路(1)
(4)
CR発
CR発
(5) 5・3 CR回
振 回 路(2)
水晶発振回路 路 の 過 渡 特 性
(1)
16
過 渡 特 性 の 計 算
(2)
CR微
分 回 路 とCR積
分回路
5・4 矩 形 波 の発 生 (1)
19
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ
(2)
一 安 定 マルチ バ イ ブ
レータ 5・5 整 流 回 路
26
(1)
簡 単 な 整 流 回 路
(2)
(3)
平 滑 回 路 つ き 整 流 回 路(2)
平 滑 回 路 つ き整 流 回 路(1) (4)
N倍
電圧 整 流 回路
5・6 安 定 化 直 流 電 源
33
(1)
直 流 定 電 圧 電 源 の 原 理
(3)
スイッ チング
・レギュ
(2)
定電流電源
レー タ
問 題 解 答
36
練 習 問 題
40
第6章
周 波 数 特 性 と過 渡 特 性
6・1
フ ーリエ 級 数 (1) (3) (4)
6・2
46
フ ー リエ 級 数 と は 何 か
(2)
フ ー リエ 級 数 の 係 数
フー リエ級 数 の変 形 周 期 矩 形 波 の フ ーリエ 級 数
フ ーリエ 変 換 (1)
(3)
53
フ ー リ エ変 換 と は 何 か
(2)
フ ー リエ 変 換 の 性 質(1)
フ ー リエ 変 換 の 性 質(2)
6・3 線 形 シ ス テ ム の 入 力 と応 答 (1) (3)
入 力 と応 答
(2)
シ ス テ ム 関 数
57 イ ン パ ル ス 応 答 と ス テ ッ プ応 答
(4)
シ ス テ ム 関 数 と周 波 数 特 性
6・4 線 形 回 路 と シ ステム 関 数
63
(1)
回路方程式
(2)
定 係 数 線 形 常 微 分方 程 式 の フ ー リエ変 換 に よる解 法
(3)
シ ステ ム関 数 の形
(4)
シ ス テ ム関数 の高 周 波 お よび低周 波 特 性
6・5 周 波 数 特 性 (1)
6・6
対 数 利 得
68 (2)
実 数 零 点 お よ び 実 数 極 に よ る寄 与
(3)
共 役 複 素 数 零 点 お よび 共 役 複 素 数 極 に よ る寄 与
(4)
位相推移
フ ーリエ 変 換 の 公 式
73
(1)
イ ンパ ル ス関数 の フー リエ変 換
(2)
片 側 指 数 関数 の フ ー リエ変 換
(3)
ス テ ッ プ関数 の フ ー リエ変 換
(4) te-atu(t)の (5) e-(a+jω0)tu(t)の 6・7 過
渡 応
答
フー リエ変 換 フー リエ変 換 77
(1)
過 渡応答の計算
(2)
安 定 な 回 路 と発 振 す る 回 路
6・8 最 大 平 坦 特 性 の 理 論 (1)
電 力 利 得 関 数
80 (2)
最大平坦特性
(3)
最 大 平 坦 電 力利 得 関数 の極
(4)
最 大 平坦 電圧 利 得 関数
6・9 等リ ッ プ ル 利 得 関 数 (1) チェビ (2)
86
シ ェ フの 多項 式
等 リッ プル利 得関 数 の極
6・10 対 数 利 得 と ア ナ ロ ジ ー (1)
92
線 状 電 荷 に よ る 電 位
(2)
狭 帯域 増 幅器
6・11 零 点 ・極 マ ッ プ の 設 計(1) (1)
ビル デ ィ ン グ ・ ブ ロ ッ ク
(3)
狭帯 域 増 幅 器 の 設 計
6・12 零点
第7章
94 (2)
低 域 増 幅器 の 設 計
・極 マ ッ プ の 設 計(2)
98
(1)
零点 を も つ 最 大 平 坦 特 性
(3)
直 列 ピ ー キング
(2)
(4)
並 列 ピー キ ン グ
複 同調 増 幅 器
問 題 解 答
104
練 習 問 題
107
ひ ずみ
・変復
調 ・スイッ
チング
7・1 非 線 形 特 性 の 解析
112
(1)
テ ー ラ ー の 級 数
(2)
(3)
2つ の 正 弦 波 入 力
正 弦 波 の入 力
(4)
折れ線特性
7・2 増 幅 器 の 非 直 線 ひ ず み (1) 7・3 変 (1)
非 直 線 ひ ず み
115 (2)
相互変調ひずみ
調 変 調 と は
117 (2)
振 幅 変 調
(3)
周 波 数変 調
と 位 相 変 調 7・4
(4)
狭 帯 域周 波 数 変 調
振 幅 変 調 回 路
125
(1)
振 幅 変 調 の 原 理
(3)
直角 変 調
7・5
(2)
平衡変 調
振 幅 変 調 波 の 復 調 (1)
7・6
復 調 回 路
128 (2)
同期 検 波 回路
周 波 数 変 調 回 路
7・7
131
(1)
可 変 リア ク タ ン ス 変 調 回 路
(2)
ベク
トル合成 位 相 変 調 回 路
周 波 数 変 調 波 の 復 調 回 路 (1) 離
135
調 復 調 回路
(2)
フ ォ ス タ ー ・シ ー リ ー 周 波 数 弁 別 回 路
(3)
レ シ オ デ ィテ ク タ
(4)
パルス
カウント
形弁別回路
7・8 周 波 数 逓 倍 と周 波 数 変換 (1) 7・9
周 波 数 逓 倍
139
(2)
周波数変換
受 信 機 の 方 式 (1)
141
受 信 機
(2) 混
変調
7・10 クリッ パ と ク ランプ 回 路 (1) 7・11 J-TRお (1) 7・12
ク リッパ
(2)
よ びFETの
145 ク ラ ン プ回 路
双 方 向導 通
双 方 向導 通 性
(2) J-TRス
ダイ オ ー ドお よ びJ-TRの
(1) ダ
148 イ ッ チの応 用
ス イ ッ チ ン グ 特 性
イ オ ード に お け る 小 数 キ ャ リ ア の 蓄 積 効 果
(2) J-TRの
過渡 現 象 と 蓄 積 効 果
7・13 フ リップ フロップ (1)
154
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ
(2)
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の トリ ガ
7・14 コ ン パ レ ー タ と シ ュ ミ ッ ト ・ ト リ ガ (1)
151
コ ン パ レ ー タ
(2)
シ ュ ミ ッ ト ・ トリ ガ
159
7・15 パルス 変 調 (1) 7・16 多
パルス 変 調
重
(1)
第8章
(2)
パルス 符 号 変 調
化
169
周 波 数 分 割 多 重 通 信
(2)
時分割多重通信
問 題 解 答
170
練習 問 題
171
ディジ
8・1
タル 回 路
2進 数 と2進 (1)
8・2 ブ
175
2進 法 と16進 法
(3) 8・3
コ ード (2)
2進 コ ード
ール 代 数 と ディジ タル 回 路
(1) ブ
ール 代 数
(2)
ゲ ー ト回 路 と記 号
178
デ ィ ジ タ ル 回 路 とブ ー ル 代 数 (4)
ゲ ー ト回 路 の 例
実 用 バイ ポ ーラ ・ゲ ート (1)
TTL
(3) 8・4
163
(2)
185
オ ー プ ン コ レ ク タ ・ゲ ー ト
ECL
ユ ニ ポ ー ラ ・ゲ ート (1)
8・5
MOSゲ
189
ー トの 基 本
(2)
CMOSゲ
ート
ゲ ート 回 路 の 組 合 せ (1) ブ (2) (3)
191
ー ル 代 数 と ゲ ー ト回 路 真 理 値 表 と組 合 せ 回 路 回 路 の 切 替 え
(4)
積 の 和 形 式 と和 の 積 形 式
8・6 組 合 せ 回 路 の 例
8・7
196
(1)
論 理 を実 現 す る組 合 せ 回路
(2)
2進 化10進 数 か ら10進 数 へ の 変換
(3)
加算器
フ リップ フロップ (1)
RSフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ
201 (2)
ク ロ ック
(3)
カウンタ
8・8 順 序 回 路 8・9 DA変換 (1) 8・10 レ ジ (1) 8・11 メ
モ
206
器 とAD変 DA変換
換 器
器
(2)
AD変換
器
ス タ レ ジ ス タ
211 (2)
情 報 の 転 送
(3)
シ フ ト
リ
214
(1)
メ モ リ ・セ ル
(3)
ダ イ ナ ミ ッ ク ・メ モリ
8・12 デ ィ ジ タ ル ・コンピュ
練習
208
(2)
メ モ リ ・ユ ニ ッ ト
ータ
218
(1)
コ ン ピ ュ ー タ の 原 理
(2)
(3)
演 算 ユ ニ ッ ト
制 御 ユ ニ ッ ト(1)
(5)
制 御 ユ ニ ッ ト(2)
(6)
乗 算 と除 算
(4)
命 令 とデ ー タ
問 題 解 答
231
諌習問 題
233
問 題 略 解
238 索引
253
第5章
発 振
増 幅 器 に 強 い 正 帰 還 を 加 え る と,入 常,こ
力 が な く て も 出 力 を 生 ず る よ う に な る.通
れ が 特 定 の 周 波 数 に お い て 生 じ,正
さ ら に 強 くな る と,電
と 整 流
弦 波 振 動 が 発 生 す る.し
界 効 果 トラ ン ジ ス タ(FET),接
か し,帰
合 トラ ン ジ ス タ(J-TR)
な ど の 能 動 素 子 の 非 線 形 特 性 の た め に 増 幅 器 の 出 力 波 形 は ひ ず み,多 を含 む よ うに な る.さ と,出
ら に,素
弦 波 形,矩
振 器 は こ の よ う に して 直 流 電 源 か ら供 給 さ れ
形 波 形 な どの 交 流 電 力 に 変 換 す る.
整 流 器 は 逆 に 交 流 電 力 を直 流 電 力 に 変 換 す る.簡 ー ドな どが1方 め に,平
くの 高 調 波
子 が 飽 和 と遮 断 と の間 を 行 き 来 す る よ う に な る
力 波 形 は 矩 形 波 状 と な る.発
た 電 力 を,正
還が
単 な 整 流 器 は,半
向 だ け に 電 流 を 流 す 性 質 を利 用 し,な
導 体 ダイ オ
お 残 存 す る交 流 分 を除 くた
滑 回 路 を 併 用 す る.
こ の よ う な 簡 単 な 整 流 器 で は,交 力 電 圧 が 変 動 す る.こ
の 変 動 を な く し た も の が 定 電 圧 電 源 で あ る.出
動 を な く し た 定 電 流 電 源 も あ る.両 最 後 に,ス
流 電 源 の 電 圧 や 負 荷 に 変 化 が あ る と,直
流 出
力 電 流 の変
者 を あ わ せ て 安 定 化 電 源 と よぶ.
イ ッ チ ン グ ・ レ ギ ュ レ ー タ に つ い て 説 明 す る.こ
れ は 効 率 の よい 安
定 化 電 源 で あ る.
5・1 (1)
正 弦 波 の 発 生 正 帰 還 によ る発 振
増 幅 器 の 出 力 は 入 力 電 力 よ り も 大 き い か ら,出 に 帰 還 す る こ と に よ り,外 よ る 発 振 とい う.[上 図5・1(Sを
力 の 一 部 を適 当 な位 相 で入 力 側
か ら の 入 力 が な くて も 出 力 を生 ず る.こ
巻 第4章4・1(1),4・2(1)参
閉 じた と き)は
れ を正 帰 還 に
照]
帰 還 増 幅 器 に お い て 外 部 か ら の 入 力 を加 え ず,
図5・1
正 帰還 に よる発 振
出 力 端 子 を そ の ま ま入 力 端 子 に 接 続 し た と こ ろ で あ る.こ の 電 圧 利 得,kυ
は 帰 還 係 数 で あ る.い
V2を生 じ て い る も の と す る と,Sを V1(=V2)を
加 え る と き,や
ま,主
は主増幅器
増 幅 器 が あ る周 波 数 の正 弦 波 電圧
開 い て,主
は りV2の
こ で,Aυ
増 幅 器 に 同 じ周 波 数 の 入 力 電 圧
出 力 電 圧 を 生 ず る こ と に な る の で, (5・1)
と い う関 係 が 成 り立 つ.Aυkυ
は 帰 還 系 の ル ー プ 利 得 で,こ
れ が1に
す な わ ち,ル
ー プ 利 得 が1に
等 し い こ とが 定 常 発 振 の 条 件 で あ る.
一 般 に,ル
ー プ 利 得Aυkυ
は 複 素 数 で,か
(5・1)は
こ の 値 が1と
等 し い こ と,
つ 周 波 数 の 関 数 で あ る が,条
な る こ と を 意 味 し て い る.正
件式
弦 波 発 振 回 路 に お い て は,
こ の 条 件 は あ る特 定 の 周 波 数 に 対 して 満 足 さ れ る. 実 際 に は,発
振 回 路 は 小 振 幅 の 振 動 に 対 し て ル ー プ 利 得 が1よ
く ら れ て い る.電 の う ち,正
源 が 接 続 さ れ る な ど 回 路 が 形 成 され る と,小
帰 還 の 条 件 を 満 足 す る 周 波 数 の 振 動 が 成 長 し,振
主 増 幅 器 の 出 力 波 形 の 振 幅 が 大 き くな る と,素 し,結
局,ル
(2)
LC発
図5・2(a)は
ー プ利 得 が1と
り少 し大 き くつ さ な雑 音 性 の振 動
幅 は 増 加 し て い く.
子 の 非 線 形 性 の た め に利 得 が 減 少
な る よ う な 振 幅 で 振 動 が 持 続 す る.
振 回 路(1) 発 振 回 路 の 例 で あ る.変
電 圧 の 正 負 を 反 転 して2次
成 器 は 逆 極 性 に 接 続 され,1次
側 に 加 え る よ う に な っ て い る.エ
ー ス に 加 え た 交 流 電 圧 を反 転 して コ レ ク タ側 に 出 す か ら
,正
は × 印 の 所 で こ の 回 路 を 開 い た も の で,ル 荷 は 接 続 して お く.
側 の交 流
ミ ッ タ接 地 回 路 は べ 帰 還 と な る.図(b)
ー プ利 得 を 求 め る た め にh11と
い う負
(a) 発 振 回 路
(b) ル ー プ を 開 い た と き
図5・2
エ ミ ッタ接 地 コ レク タ同 調 発振 回路
定 常 発 振 の 条 件 を 吟 味 し よ う.そ 3(a)と
な る.J-TRの
re],h21[=β
の た め,図(b)め
等 価 回 路 を 書 く と,図5・
交 流 特 性 を 表 わ す パ ラ メ ー タ と し てh11[=rb+(β+1)
] を 用 い,h12,h22は
小 さい と し て 省 略 し た.
(a)
(b) 図5・3
図5・2(b)の
等 価 回路
2つ の コ イ ル の 間 の 結 合 が 十 分 密 で あ る と す る と,コ スLと
イ ル は 自己 イ ン ダク タ ン
理 想 変 成 器 を 結 合 し た も の と考 え る こ と が 出 来 る.変
h11を1次
側 に 換 算 して,図(b)が
で あ る か ら,ル
ー プ利 得 は
得 られ る.こ
れか ら
成 器 の2次
側 の負 荷
(5・2)
定 常 発 振 の条 件 は 上式 の右 辺 の値 が1に 等 しい こ と,す な わ ち (5・3a)
(5・3b) 式(5・3a)か
ら発 振 周 波 数f0は
(5・4)
と な る.式(5・3b)の
条 件 が 満 た され ず,nβ
<1と
な る と,振 動 は 生 じ な い.仮
りに 振 動 が 生 じ て い た と し て も,そ れ は 減 衰 して 消 滅 して し ま う.ま たnβ >1な ら振 動 は 成 長 す る.振
幅 が あ る 値 に 達 す る と 定 常 発 振 と な る こ と は 先 に 述 べ た.
図5・4(a)はFETを
用 い た ソ ー ス 接 地 ドレ イ ン 同 調 発 振 回 路 で あ る.直
部 分 を 省 略 す る と回 路 は 図(b)と
な り,図5・2(a)に
流
お い てJ-TRをFET
に 取 り替 え た も の で あ る こ と が わ か る.
(a) 発 振 回 路 図5・4
(3)
(b) 交 流 等 価 回 路 ソ ー ス 接 地 ド レイ ン 同 調 発 振 回 路
負 抵 抗 に よ る発 振
損 失 の あ る共 振 回 路 に負 抵 抗 を接 続 す る こ とに よ り,振 動 を持 続 させ る こ とが 出 来 る.図5・5に
負 抵 抗 特 性 の 例 を示 す.図(a)は
トン ネル ダィ オ ー ド,図(b)
(a)
(b)
図5・5
負 抵 抗 特性
は 放 電 管 な ど に 見 られ る 電 圧 対 電 流 特 性 の 例 で,い r=ΔV/ΔIは
負 の 値 を も つ .そ
して,交
流 抵 抗 の 絶 対 値 は 大 き く,図(b)で 図5・6(a)は
も つ.交
流 の 振 幅 が 大 き く な る と,図(a)で
トン ネ ル ダ イ オ ー ドDを 用 い た 発 振 回 路 の 例 で,Dに
流 等 価 回 路 は 図(b)と
角 周 波 数 ω の 交 流 電 圧Vが
(a) 発 振 回 路
な る.負
抵 抗 を−rn(rn>0)で
あ っ て ,次 式 が 成 り立 つ.
(b) 等 価 回 路
図5・6
は交
並列 にコ
イ ル は 自 己 イ ン ダ ク タ ン スLに
発 生 し て い る とす る と,ダ イ オ ー ドD,コ
コ ン デ ン サ を 流 れ る 交 流 電 流 の 和 は0で
ゆ え に,
に お け る交 流抵 抗
は 小 さ くな る.
イ ル と コ ン デ ン サ が 接 続 さ れ て い る.コ 抵 抗Rを
ず れ もQ点
負抵 抗 発 振 回 路
直 列 に小 表 し た.
イ ル お よび
これ か ら,発 振 周 波 数f0'は (5・5a)
定 常 発 振 の た め の負 抵 抗rnの
値は (5・5b)
と な る.小
振 幅 の 振 動 に 対 してrn<L/CRで
っ てrnの
値 は 大 き くな り,あ
図5・1,あ
あ る と,振
動 が 成 長 す る に したが
る 振 幅 で 定 常 状 態 に 達 す る.
る い は 具 体 的 に 図5・2(a)で
示 す よ うな 正 帰 還 に よ る 発 振 も,
正 帰 還 に よ っ て 負 抵 抗 が 生 ず る た め と解 釈 す る こ とが 出 来 る.
問1.
図5・7は
図5・4(a)に
示 し たFET発
ー ト ・ソ ー ス 間 に 入 力 電 圧V1を
リ ア ク タ ン ス は 十 分 小 さ い と し,ま の 損 失 は あ わ せ て 抵 抗Rで ス をL,1次
・2次
振 回 路 を × 点 で 開 い て,ゲ
加 え た と こ ろ で あ る.こ たFETの
代 表 され て い る.1次
の 等 価 回 路 でCsの
ドレイ ン抵 抗 お よび 共振 回 路 コイ ル の 自己 イ ン ダ クタ ン
コ イ ル間 の 相 互 イ ン ダ ク タ ン ス をMと
件 を吟 味 し,発
振 に 必 要 な 最 小 のgmの
値 はgm=L/(MR),発
は 式(5・4)で
表 され る こ と を 証 明 せ よ.
図5・7
問2.
図5・5(b)のQ点
に お け る 負 抵 抗 の 値 を求 め よ.
し て,発
振 の条
振 周 波 数f0
5・2
各 種 発 振 回 路
(1) LC発
LC発
振 回 路(2)
振 回 路(LC
oscillator)は
自 己 イ ン ダ ク タ ン スLの
コ イ ル と,静
Cの コ ン デ ン サ か ら な る 共 振 回 路 を も っ た 発 振 回 路 で あ る .す で こ の 例 を の べ た が,図5・8に 調 発 振 回 路(tuned-base oscillator),図(c)は な お,図
他 の 例 を示 す.図(a)は
oscillator),図(b)は
電容量
で に 図5・2(a)
エ ミ ッ タ接 地 べ ー ス 同
ハ ー トレ ー 発 振 回 路(Hartley
コ ル ピ ッツ 発 振 回 路(Colpitts
oscillator)と
で は 直 流 電 源 回 路 は 省 略 さ れ て い る.J-TRの
よば れ る.
代 わ りにFETを
用 いて
も よ い.
(a) べー ス 同 調 回 路(b)
図5・8
ハ ー トレ ー 回 路(c)
発 振 周 波 数 は,い
各 種LC発
ず れ も式(5・4)で
L1 ,L2,両
振回路
表 わ され る.こ
つ の コ イ ル 全 体 の イ ン ダ ク タ ン ス で,各
コル ピ ッツ回 路
こ で 図(b)で
は,Lは2
コ イ ル の 自己 イ ン ダ クタ ンス を それ ぞれ
コ イ ル 間 に結 合 が あ る と き に は そ の 相 互 イ ン ダ ク タ ン ス をMと
して
(5・6)
コ イ ル 間 に 電 磁 結 合 が な い と き に はM=0で ま た,図(c)で
はCは2つ
あ る.
の コ ン デ ン サ の 合 成 容 量 で,
(5・7) で あ る.
図(b)の と 図5・9と
ハ ー トレ ー 回 路 の 発 振 の 条 件 を吟 味 し よ う.こ な る.こ
合 が な い と して,M=0と
こで は 説 明 の 便 宜 上FETを し た.共
の 回路 はル ー プ を開 く
用 い た.ま
た両 コイ ル 間 の 結
振 周 波 数 に 等 しい 周 波 数 の 正 弦 波 を 入 力 す る
図5・9
と,共
ハ ー トレー回 路 の 説 明
振 回 路 の イ ン ピ ー ダ ン ス は 実 数 と な る.こ
レ イ ン ま で の 電 圧 利 得Aυ
ま た 共 振 時 に はL1,L2を
れ をRと
す る と,ゲ
ー トか ら ド
は,
図 の よ う に 流 れ る 電 流 は 等 し く,こ
れ をIと
す る
と,
す な わ ち,こ
の 周 波 数 で は 主 増 幅 器 に よ っ てV1と
の 間 に180° の 位 相 差 を生 じ,帰 で,正
帰 還 の 条 件 が 成 り立 つ.ル
コ レ ク タ に 生 ず る 交 流 電 圧V2
還 回 路 に よ っ て さ ら に180° の 位 相 差 を 生 ず る の ー プ 利 得 が1よ
り大 き け れ ば,発
で あ る.
(a) 発 振 回 路(b)
図5・10
交 流等価 回 路
J-TRコ
ル ピ ッ ツ発 振 回 路
振 を生 ず る の
つ ぎ に,電
源 回 路 を 含 め たLC発
す で に 述 べ た よ うに,FETを
振 回 路 の 例 を あ げ る.ま
ず,図5・4(a)は
用 い た ソ ー ス 接 地 ドレ イ ン 同 調 発 振 回 路 の 例 で あ
る. 前 ペ ー ジ の 図5・10(a)は,J-TRを R1,R2,REは し,Cxは
用 い た コ ル ピ ッ ツ 発 振 回 路 の 例 で あ る.
静 止 点 を 決 定 し,CEは
バ イ パ ス コ ン デ ン サ ,LXは
高 周 波 の み を 流 す た め の も の で あ る.電
価 回 路 は 図(b)と
高 周 波 を遮 断
源 回路 部 分 を省 略 した交 流 等
な る.
図5・11(a),(b),(c)は
ハ ー トレ ー 発 振 回 路 で あ っ て,適
交 流 等 価 回 路 は い ず れ も図(d)と
(a) FET回
な る.
路 (b) J‐TR回
(c) J‐TR回
当 な 省略 をす る と
路
図5・11
路
(d) 交流 等価 回路
ハ ー トレー発振 回 路
(2)
3リ
ア ク タ ンス発 振 回路
図5・12(a)は,3リ ,jX2,jX3は 列 で あ る.し る.ま
ア ク タ ン ス 発 振 回 路(3-reactance そ れ ぞ れ リ ア ク タ ン ス で,コ
た が っ てX1,X2,X3は
た,FETの
イ ル,コ
oscillator)で
ンデ ンサ また は両 者 の並
正 ま た は負 の実 数 で角 周 波 数
代 わ りにJ-TR,演
あ る.jX1
ω に依 存 す
算 増 幅 器 回 路 な ど も用 い ら れ る.
(b) ル ー プ を 開 く
(a) 発 振 回 路
(c) 図5・12
×点 で 回 路 を 開 き,ゲ を 図(b)に
加 えた と きの 等価 回路
ドレ イ ン抵 抗 と現 実 の コ イ ル や コ ン デ ン サ の も つ 損 失
表 わ す.
ド レ イ ン ・ソ ー ス 間 の 交 流 電 圧 をVと
帰 還 係 数kυ=V2/Vは,
ア ク タ ソス 発振 回 路
ー ト ・ソ ー ス 間 に 交 流 電 圧V1を
示 す.FETの
を含 め て 抵 抗Rで
3リ
す る と,電 圧 利 得Aυ=V/V1は
し た が っ て,ル
ー プ利 得ALは, (5・8)
定 常 発 振 の条 件 は, (5・9)
あ る い は,式(5・9)を
考 慮 して (5・10)
式(5・10)に
よ っ てX1,X2は
さ ら に 式(5・9)か
ら,X1,X2が
と も に 正 ま た は と も に 負 で な け れ ば な ら な い. 正 な らX3は
負,X1,X2が
負 な らX3は
正 で
な け れ ば な ら な い. jX1,jX2と
して コ イ ル を,jX3と
振 回 路,jX1,jX2と
して コ ン デ ン サ を用 い る と,ハ
し て コ ン デ ン サ を,jX3と
ー トレー発
し て コ イ ル を用 い る と,コ
ル ピ
ッ ツ 発 振 回 路 に な る. 図(c)は
別 の 例 で あ る.L,Cの
並 列 回路 の リア クタ ンス は (5・11)
と な り,共 振 周 波 数 よ り低 い 周 波 数 で はXは (容 量 性)と
な る.し
た が っ て,3個
適 当 に選 ぶ こ と に よ り,発 (3)
CR発
正(誘
く な る と負
の 並 列 共 振 回 路 の 共 振 周 波 数f1,f2,f3を
振 の 条 件[式(5・9)]を
満 足 させ る こ と が 出 来 る.
振 回 路(1)
特 定 の 周 波 数 で 正 帰 還 が か か る よ う に す れ ば,同 振 が 可 能 で あ る.こ る.
導 性 と い う),高
調 回 路 が な くて も正 弦 波 の 発
の た め に コ ン デ ン サ と抵 抗 を 用 い る も の がCR発
振 回路 で あ
例 と し て 移 相 発 振 回 路(phase-shift (a)は
発 振 回 路,図(b)は
と,主
増 幅 器 の 電 圧 利 得 は,
oscillator)に
つ い て 説 明 す る.図5・13
帰 還 回 路 だ け を 取 り出 し た も の で あ る.RL≪Rと
す る
Aυ=−gmRL で あ る.
(a) 移 相 発 振 回 路
(b) 帰 還 回路
図5・13 つ ぎ に 図(b)か
ら 帰 還 係 数kυ
移相発振回路
を 求 め る.こ
Vが 与 え られ た と き の 各 部 の 電 圧V1,V2,V3を 関 す る節 点 方 程 式(キ
V3に
つ い て 解 き,kυ
ル ヒ ホ ッ フ の第1法
れ は ω の 関 数 で あ る.入 未 知 数 に と る と,こ
則 に よ る)は,G=1/Rと
力電圧
の3点 おいて
を 求 め る と,
(5・12)
定 常 発振 の 条件 は (5・13a)
(5・13b)
に
式(5・13a)は
発 振 周 波 数,式(5・13b)は
利 得(絶
表 す.
対 値)を
図5・14(a),(b)は
移 相 発 振 器 の 他 の 例 で あ る.
(a) FETを
用 いた 回路
図5・14 (4)
CR発
(b) 演 算 増 幅 器 を 用 い た 回 路
移 相発 振 回路 の例
振 回 路(2)
図5・15(a)は,ウ で,図(b)は
発 振 を生 ず る た め に 必 要 な最 小 の
ィ ー ンブ リ ッジ 発 振 回 路(Wien-bridge
ル ー プ を 開 い た と きの 等 価 回 路 で あ る .演
い た 増 幅 器 の 電 圧 利 得Aυ
は,上
(a) 発 振 回路
図5・15
巻 第4章4・4(1)に
算 増 幅 器 とR1,R2を 示 す よ うに
(b) ル ー プ を 開 い た と こ ろ
ウ ィー ン ブ リ ッ ジ発 振 回 路
oscillator)の
例 用
また帰 還 係 数 は,
(5・14)
し た が っ て,定
常 発 振 の条 件 は
(5・15a)
(5・15b)
(5)
水 晶 発 振 回 路
水 晶 を結 晶 軸 に 対 し て あ る 定 ま っ た 方 向 に 切 り取 っ た 薄 片,す 圧 電 気 現 象 を も つ.す 電 荷 を,し
な わ ち,こ
な わ ち水 晶 片 は
れ に機 械 的 ひず み を与 え る とそ の 両 面 に正 負 の
た が っ て 電 位 差 を 発 生 し,逆
に 電 圧 を加 え る と機 械 的 な ひ ず み を 生 ず
る. 図5・16(a)の
よ うに,水
が 水 晶 共 振 子(crystal
(a) 水 晶 振 動 子
晶 片 を 電 極 で は さ み,あ
resonator)で
あ る(水 晶 振 動 子 と も い う).図(b)は
(b) 水 晶振動 子 の等価 回 路 図5・16
る い は電 極 を蒸 着 した もの
(c) リ ア ク タ ン ス の 周 波 数 特 性
水晶振動子
その
電 気 的 特 性 を表 す等 価 回路 で,圧 電 気 現 象 と水 晶 片 の機 械 的 固有 振 動 の た め,L0, C0に よる直 列 共振 を生 じ,ま た 水 晶 片 をは さむ電 極 間 の静 電 容 量C1が 列 に加 わ る.Rは
これ に並
水 晶片 の損 失 を表 す抵 抗 で あ る.
Rの 値 は 小 さい の で無 視 す る と,水 晶共 振 子 の リア ク タ ン スZ=jXは (5・16)
これ は 周波 数 が
に 等 し い と き に0と
な り,ま
たC0'=C0C1/(C0+C1)と
して
(5・17)
に 等 し い と き に 無 限 大 と な る. f0,f1を
そ れ ぞ れ 直 列 共 振 周 波 数 お よび 並 列 共 振 周 波 数 と い い,Xの
数 範 囲 に わ た る変 化 は 図(c)に 量 性,す
な わ ちXは
示 す よ う に な る.こ
負 の 値 を も ち,ま
れ は周 波 数 が 低 い とき に は容
た 周 波 数 が 高 くて も容 量 性 と な る.し
し 周 波 数 がf0とf1の
間 で は 誘 導 性 と な る.f0は
固 有 の 振 動 数 で,f1は
これ よ りわ ず か に 高 い だ け で あ る.
図5・17
か
水 晶片 の物 理 的 性 質 で 決 ま る
水 晶 振 動 子 を組 み 込 ん だ 発 振 回 路 が 水 晶 発 振 器(crystal
(a) 水 晶 発振 器
広 い周 波
oscillator)で,図
(b) 交 流 等 価 回 路
水 晶 発 振 器 の例
5・17(a)に 図(b)が 量Cbe,コ
そ の 例 を 示 す.R1,R2が 得 ら れ る.こ
れ は3リ
大 きい と し て 無 視 す る と,等
ア ク タ ン ス 発 振 器 で,ベ
ー ス ・エ ミ ッ タ 間 静 電 容
レ ク タ ・エ ミ ッ タ 間 静 電 容 量CceがX1,X2を
ア ク タ ン ス がX3と
な る.発
れ は 固 有 振 動 数f0に 安 定 して い る.特
振 はX3が
与 え,水
晶振動子 の リ
誘 導 性 と な る よ う な 周 波 数 で 生 ず る.こ
極 め て 近 く,固 有 振 動 数 は 安 定 で あ る の で,発
に,結
価 回 路 と して
振周波数 も
晶 軸 に対 し て あ る特 定 の 角 度 で 切 り取 られ た 水 晶 片 は,
固 有 振 動 数 の 温 度 に よ る 変 化 が 少 な く,発 振 周 波 数 は 極 め て 安 定 し て い る.
問3.
図5・10(a)に
示 し たJ-TRコ
ル ピ ッツ 発 振 回 路 の 発 振 の 条 件 を 求
め よ.J-TRの
パ ラ メ ー タ はh11,h21が
も の と す る.ま
た 共 振 回 路 の 損 失 も無 視 出 来 る も の と す る.
問4.
図5・14(b)の
(1)
小 さ く無 視 出 来 る
移 相 発 振 器 に お い て,C=0.1μF,R=1kΩ
発 振 を 生 ず る た め のRFの
5・3 CR回
既 知,h12,h22は
値,お
と す る.
よび 発 振 周 波 数 を 求 め よ.
路 の過 渡 特 性
過 渡 特 性 の計 算
図5・18の
よ うな抵 抗Rと
を加 えた と きの 電 流 をi(t)と
コ ンデ ンサCの
直 列 回 路 に任 意 の波 形 の 電圧υ(t)
す る と,回 路 方 程 式 は
あ る い は両 辺 を微 分 して
図5・18
CR回
路
(5・18a)
と な る.i(t)の
波 形 は,こ
ス テ ッ プ入 力υ(t),す
の 微 分 方 程 式 を解 く こ と に よ っ て 得 ら れ る. な わ ちt<0でυ(t)が0,t≧0でυ(t)が
に等 し い 場 合 を考 え る.t>0で
一 定 値V
は 式(5・18a)は
(5・18b)
こ れ はK,kを
定 数 と して (5・19)
の 解 を も つ.こ
れ を 式(5・18b)に
が 得 られ る.ま
た,t=0で
ン サ の 電 圧 も0)と
代 入 し て,
は コ ン デ ン サ の 電 荷 が0で
あ る(し
た が っ て,コ
ンデ
し て,
式(5・19)は,
(5・20)
ま た,抵
抗Rお
よ び コ ン デ ン サCの
両 端 子 間 の 電 圧υR(t)の お よ びυC(t)は
それ
ぞれ
(5・21a)
(5・21b)
で あ っ て,図5・19(a),(b)に i(t),υR(t)は,t=CRで 0.05倍(す
な わ ち5%)に
こ れ を 示 す(V=1と
し た).
最 初 の 値 の1/ε
す な わ ち0.37倍
な っ て し ま う.ま
た,υC(t)はt=CRで
に,t=3CRで 最 終 値 の
(a) υR(t)
(b) υC(t)
図5・19 (1−1/ε)=0.63倍 (2)
CR微
に,t=3CRで
回 路 は,ス
う な 出 力 を生 じ,CRの 生 ず る.こ
路 の 過 渡特 性
最 終 値 の0.95倍
分 回 路 とCR積
図5・20(a)の
CR回
に な る.
分 回 路 テ ッ プ 入 力 を 加 え た と き,図5・19(a)に
示 す よ
値 が 十 分 小 さい と 入 力 の 立 上 りの 瞬 間 に 短 時 間 の 出 力 を
れ は 入 力 波 形 を時 間 に 関 し て 微 分 し た も の に 近 似 す る の で,CR微
回 路(differentiating
circuit)と
(a) 微 分 回 路
よば れ る.図5・20(b)に
矩 形 波 入 力 と,そ
分 の
(b) 入 ・出 力 電 圧 波 形
図5・20
微 分 回 路 と出 力波 形
と き の 出 力 波 形 の 例 を示 す. 図5・21(a)の
回 路 は,ス テ ッ プ 入 力 を加 え た と き,図5・19(b)に
(a) 積 分 回 路
(b) 入 ・出 力 電 圧 波 形
図5・21
積分 回路 と出 力波 形
示 す よ うな
出 力 を生 じ,CRの
値 が 十 分 大 きい と出 力 は 時 間 と と も に 大 き くな り,入 力 波 形
を時 間 に 関 して 積 分 し た も の に 近 似 す る の でCR積 と よ ば れ る.図5・21(b)に
分 回 路(integrating
矩 形 波 入 力υ1(t)と,そ
circuit)
の と き の 出 力 波 形υ2(t)の
例 を示 す. 図5・22に
示 す よ う な,の
こ ぎ り波(saw-tooth
wave)の
ラ ウ ン 管 に お け る 電 子 ビ ー ム の 偏 向 に 用 い ら れ る.こ
電 圧 や 電 流 は,ブ
れ は 正 ・負 の 持 続 時 間 の 異
な る矩 形 波 を積 分 す る こ と に よ っ て 得 ら れ る.
図5・22
5・4 (1)
の こ ぎ り波
矩 形 波 の 発 生 非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レー タ
非 安 定 マ ル チ バ イブ レ ー タ(astable 回 路 で,図5・23(a)に 繰 り返 し,コ
の 意 味 で,矩
回 路 の 例 を示 す.2個
レ ク タ電 圧7C1お
低 くな る の で,矩
multivibrator)は
よ びVC2は
のJ-TRは
矩 形 波 を発 生 す る 発 振 交 互 に 導 通 と遮 断 を
遮 断 時 に は 電 圧 が 高 く,導 通 時 に は
形 波 形 の 電 圧 を発 生 す る.マ
ル チバ イ ブ レー タは多 周 波 発 振 器
形 波 が 多 く の 高 調 波 を 含 ん で い て,多
数 の 正 弦 波 を 同 時 に 発 生 して
(a)
(b) 図5・23
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レー タ
い る こ と を 示 し て い る. 図(b)は
こ の 回 路 を 書 き 直 した も の で,2段
増 幅 回 路 の 出 力 を,コ れ る.し
ン デ ン サC1を
の コ ン デ ン サ 結 合 エ ミ ッ タ 接 地JTR
通 し て 入 力 側 に 接 続 し た も の と考 え ら
た が っ て 十 分 高 い 周 波 数 で は 正 帰 還 と な る の で ,発
振 を生 ず る こ と が 予
想 され る. い ま仮 りに コ ン デ ン サC1,C2が
VBEは ベ ー ス RB1,同
・エ ミ ッ タ 間 の 電 位 差 で,こ
じ くT2の
れ を0と
ベ ー ス 電 流 はIB2=VCC/RB2と
抵 抗RC1,RB1はT1が 選 ば れ る.抵
な い も の とす る と,T1の
飽和
抗RC2,RB2も
ベ ー ス 電 流IB1は
し て 計 算 す る と,IB1=VCC/ な る.
し な い よ う に(す
同 様 で あ る.し
な わ ち 活 性 状 態 に な る よ う に)
た が っ て,ICO=0と
して
で あ る. コ ン デ ン サC1,C2が
接 続 され て い る と,事 情 は 全 く異 な る.い
が と も に 活 性 状 態 に あ っ て,そ の 状 態 は 長 く は 続 か な い.一 い ま,ゆ
わ ず か に 減 少 し た と す る と,RC1の
コ レ ク タ 電 圧VC1が
の ベ ー ス に 伝 え られ,ベ せ る.こ
般 に 電 流 に は 小 さ な ゆ ら ぎ(fluctuation)が
ら ぎ の た め にIC1が
して,T1の
上 昇 し,こ
ー ス 電 圧VB2を
れ に よ っ て コ レ ク タ電 圧VC2は
ベ ー ス 電 圧VB1を
下 降 さ せ ,コ
極 め て 速 や か に 進 行 し,T1が い ま,2つ
ま仮 りにT1,T2
れ ぞ れ あ る コ レ ク タ 電 流 が 流 れ て い る と す る.こ
電 圧 降 下 が減 少
の 変 化 は コ ン デ ン サC2を
上 昇 させ,コ 下 降 し,コ
レ ク タ 電 流IC1を 飽 和 ま た はT2が
あ る.
通 じ てT2
レ ク タ 電 流IC2を ン デ ン サC1を
増加 さ
通 し てT1の
さ ら に 減 少 さ せ る.こ
の過程 は
遮 断 に 達 し て 終 結 す る.
の 状 態 を考 え る. (状 態1)
T1:遮
断,T2:飽
和
(状 態2)
T1:飽
和,T2:遮
断
こ の 回 路 で は,状 を経 る と状 態2に
態1も
状 態2も
長 く は 続 か な い.つ
ま り,状 態1は
移 り,ふ た た び あ る時 間 を経 る と状 態1に
あ る時 間
戻 る こ と を 繰 り返 す.
非 安 定 と は 状 態1,状
態2が
と も に 安 定 で は な い こ と を い う.こ
後 に 示 す よ う に 短 時 間 の 間 は 保 持 され る の で,準
れ ら の 状 態 は,
安 定 状 態(metastable
state)
飽 和 で あ る とす る.遮
断 時に
と も よ ぼ れ る. い ま,回
路 が 状 態1に
はJ-TRに る と,回
あ っ てT1は
は 電 流 は 全 く流 れ ず,飽 路 は 図5・24(a)で
遮 断,T2は
和 時 に は 各 端 子 間 の 電 位 差 が0で
あ る とす
表 わ され る.
回 路 を 流 れ る過 渡 的 な 電 流 をi(t)と
す る と,回
路 方 程 式 は 式(5・18b)と
じ く
解 はKを
定 数 と して
と な る.C1の
端 子 電 圧υ1(t)は
し た が っ てA,Bを
定 数 と して
(5・22)
と な る.
(a) T1が 遮 断,T2が
図5・24
飽和
(b) υ1(t)の 波 形
非 安 定 マ ル チバ イ ブ レ ー タ の 動 作
同
時 間tを
回 路 が 状 態1と
す な わ ち 状 態2の
な っ た 瞬 間 を 原 点(t=0)に
終 期 で は コ ン デ ン サC1は−VCCの
と る と,状
な る の で,t=∞
し た が っ て,B=VCC,A=−2VCCで
直 前,
電 圧 で 充 電 さ れ,状
と な っ た 瞬 間 に も こ の 電 圧 は 保 持 され る の で,t=0で 十 分 に 時 間 が 経 過 す る とVCCと
態1の
はυ1(0)=−VCC,ま
態1 た,
で はυ1(∞)=VCCと
な る.
あ っ て,式(5・22)は (5・23)
こ の 波 形 を 図5・24(b)に 電 圧υ1(t)の は,−VCCか て い る の で,υ1(t)が 流 れ は じ め,急
示 す.状
態1と
ら上 昇 し て い く.C1の
右 端 はT2の
上 昇 し て い っ て あ る 値 に 達 す る と,T2の
速 にT2は
飽 和 に,T1は
遮 断 に 達 し て 状 態2に
導 通 を は じ め る と き の ベ ー ス 電 圧 をVB2=0と は,式(5・23)に
な っ た 瞬 間 か ら,コ
近 似 す る と,状
お い てt=t1でυ1(t)=0と
ン デ ン サC1の
ベ ー スに接 続 され ベ ース に電流 が 移 行 す る.T2が 態1の
持 続 時 間t1
置 く こ と に よ っ て 得 ら れ る.す
なわ ち
ゆ え に, (5・24a)
こ の と き,コ
ン デ ン サC2は
図5・24(a)に
示 す よ う に,VCCで
充 電 され て
い る. 同 じ く,状 態2の
持 続 時 間t2は (5・24b)
し た が っ て,矩
形波 の 周期 τは (5・24c)
と な る. 図5・25にT1,T2の を 示 す.
コ レ ク タ 電 圧VC1,VC2,T2の
ベ ー ス 電 圧VB2の
波形
図5・25
図5・26は,非
安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ 回 路 の 実 例 で あ る.T1,T2の
タ に 接 続 され た 各500Ω
の 抵 抗 を 無 視 す る と,こ
図5・26
し た が っ て,発 0.2μFの
非 安 定 マル チ バ イ ブ レー タ各 部 の波 形
れ は 図5・23と
エ ミ ッ
同 じ で あ っ て,
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レー タ の例
振 周 波 数 は お お よ そ1/τ=362Hzと
な る.T2の
コ レ ク タか ら
コ ン デ ソ サ を 通 し て 矩 形 波 出 力 が 得 られ る.
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ の 発 振 の 周 期 は,外
部 か らの 入 力 に 同 期 させ る こ と
が 出 来 る.図 と,T1の
の 同 期 入 力 端 子 にT1が
導 通 が 早 め られ る.ま
導 通 に 転 ず る 少 し前 に 負 の パ ル ス を 加 え る
た,正
弦 波 入 力 に よ っ て 同 期 させ る こ と も 出 来
る. 出 力 矩 形 波 の 高 調 波 を取 り出 す こ とに よ っ て,入
力 周波 数 の整 数 倍 の正 弦 波 が
得 ら れ る. (2) 一
安 定 マ ル チ バ イブ レ ー タ
図5・27(a)に,一 回 路 を示 す.こ
安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ(monostable の 回 路 は,T2の
べ ー ス に 抵 抗RB2を
れ て い る の で,ベ
通 し て 電 源VCCが
接続 さ
(b) ト リ ガ 端子 つ き
(a) 一 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ
図5・27
multivibrator)の
一 安 定 マ ル チ バ イ ブ レー タ
ース 電流
(5・25a)
が 流 れ,こ
れ が あ る大 き さ以 上 で あ れ ばT2は
は遮 断 と な る.T2が を0と
飽 和 し,−VBBの
飽 和 す る た め の 条 件 は,T2の
電 源 の た め,T1
コ レ ク タ ・エ ミ ッタ 間 の 電 圧
した と きの コ レ クタ電 流 (5・25b)
が
β2IB2よ
り 小 さ い こ と で あ る.こ
の と き,出
力 電 圧V2は
ほ ぼ0で
あ る.こ
れ
が 安 定 状 態(stable い ま,T1の る と,コ
state)で
コ レ ク タ に 外 部 か ら負 の パ ル ス 電 圧 を 加 え て 一 時 的 に 電 圧 を下 げ
ン デ ン サC1を
コ レ ク タ 電 流IC2が
通 してT2の
減 少 す る.そ
レ ク タ に 電 流 が 流 れ る.入 と,T1の
あ る.
ベ ー ス 電 圧 が 下 が り,T2は
の 結 果,T1の
は 遮 断 と な る.こ
ベ ー ス 電 圧 が 高 く な り,T1の
力 が な くな っ て もT1,T2に
コ レ ク タ 電 流 は 増 加 し,T2の
飽和 を脱 して コ
と もに電 流 が 流 れ て い る
そ れ は 減 少 し,た
ち ま ちT1は
飽 和,T2
れ が 準 安 定 状 態 で あ る.
準 安 定 状 態 は 長 く は 続 か な い.図5・28(a)に,T1が
飽 和,T2が
き のC1を
式(5・23)と
含 む 等 価 回 路 を示 す.C1の
(a) T1飽
和,T2遮
端 子 間 電 圧υ(t)は
断
(b) T1遮
図5・28
C1を
断,T2飽
遮断 のと 同 じ形
和
含 む等 価 回 路
に な り,
υ(t)のはVB2に ま ちT1は
等 し く,υ(t)=VB2=0と
遮 断,T2は
な っ た と き,T2は
飽 和 に 達 し,安
導 通 を始 め,た
定 状 態 に 復 帰 す る.し
た が っ て,準
ち
安定
状 態 の持 続 時 間 τは (5・26)
で あ る. 安 定 状 態 に 復 帰 す る と,C1を で あ る か ら,短 図5・27(b)は,入
含 む 等 価 回 路 は 図5・28(b)と
時 間 の う ち にC1の
電 圧υ(t)の
値 は −VCCに
な り,RC1≪RB2 な る.
力 端 子 つ き一 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ で あ る.入
ら な い と き に は 安 定 状 態 を 保 持 し,出 て 負 の パ ル ス を 加 え る と,コ
力 電 圧V2は0で
ン デ ン サC1を
あ る.入
通 し て 一 時 的 にT2の
力 が加 わ
力 電 圧V1と
し
ベ ース電 圧 を
下 げ,こ
の 効 果 は 入 力 パ ル ス が な く な っ た 後 も継 続 し,急
は 飽 和 と な り,準 (trigger)入
安 定 状 態 に 入 る.入
力 とい う.ト
電 圧V2は,入
速 にT2は
遮 断,T1
力 が 状 態 を 変 化 さ せ る の で,こ
リ ガ と は 鉄 砲 の 引 き 金 の 意 味 で あ る.こ
れ を ト リガ の 結 果,出
力
力 パ ル ス が 加 わ った 瞬 間 か ら τだ け 持 続 す る 矩 形 波 を発 生 す る.
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ,一
安 定 マル チバ イ ブ レ ータ の ほか に二 安 定 マ ル チ
バ イ ブ レ ー タ が あ る .こ
の 安 定 状 態 を も っ た マ ル チ バ イ ブ レ ー タ で,第
れ は2つ
8章 で 説 明 す る.
問5.
図5・27(b)の
=9V
一 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ の 動 作 を 解 析 せ よ.VCC
,VBB=9V,RC1=RC2=2kΩ,RB1=RB2=20kΩ,RB=80kΩ,C1=
0.008μFと
す る.ま
は0,遮
たJ-TRの
β=50,飽
断 時 に はIC,IE,IBは0と
5・5 (1)
整
流
回
和 お よ び 導 通 時 に は,VBE,VCE
し て 計 算 せ よ.
路
簡 単 な整 流 回路
整 流 回 路 は 交 流 電 力 を直 流 電 力 に 変 換 す る.そ
の 簡 単 な も の を 図5・29に
す.こ
よ ば れ る も の で,上
れ は 半 波 整 流 回 路(half-wave
図5・29
rectifier)と
半 波 整 流 回 路(フ
巻 第1章
ィル タ な し)
で説 明 した よ うに,電 源電 圧(正 弦 波 交 流 とす る)の 実 効 値 をVa,ダ 順 方 向 電圧 降 下 を0,逆
示
イ オ ー ドの
方 向電 流 も0と す る と,負 荷 に加 わ る直 流 電 圧Vdは (5・27)
と な る.実
際 に は,ダ
イ オ ー ドの 順 方 向 の 電 圧 降 下 お よ び 電 源 側 の 内 部 イ ン ピ ー
ダ ン ス に よ る 電 圧 降 下 が あ る の で,負
荷 を流 れ る 電 流 を大 き くす る と,直
流 電圧
Vdの 値 は 小 さ くな る.ま 圧√2Vaに
た ダ イ オ ー ド は 最 大 電 流√2Va/RLお
よび最 大 逆 電
耐 え な け れ ば な ら な い.
図5・30(a),(b)はそ
れ ぞ れ 二 電 源 形 お よ び ブ リ ッ ジ 形 の 全 波 整 流 回 路(full
wave
力 電 圧 波 形 は ど ち ら も 図(c)と
rectifier)で,出
図5・30
実 効値 をVaと
イ オ ー ドの 順 方
(c) 出 力 波 形
(b) ブ リ ッ ジ 形
(a) 二 電 源 形
向 電圧 降 下 を0,逆
な る.ダ
全 波 整 流 回 路(フ
ィル タ な し)
方 向 電流 を0と す る と,得 られ る直 流 電圧Vdは
電源電圧 の
して, (5・28)
と な る.ま (b)で
た ダ イ オ ー ドに 加 わ る 逆 電 圧 の 最 大 値 は,図(a)で
は√2Vaと
(2)
な る.
平 滑 回 路 つ き 整 流 回 路(1)
先 に 述 べ た 整 流 回 路 で は,負 が 生 じ て い る.半
荷 に は 直 流 電 圧 の ほ か に,か
な り大 き な 交 流 電 圧
波 整 流 回 路 で は 電 源 の 周 波 数 と 同 じ周 波 数 の 交 流 成 分,全
流 回 路 で は 電 源 の周 波 数 の2倍 成 分 は,平
は2√2Va,図
滑 回 路(smoothing
の 周 波 数 の 交 流 成 分 が 最 も大 きい.こ circuit)に
波整
れ らの交 流
よ っ て 減 少 させ る こ と が 出 来 る.平
滑 回 路 は 高 周 波 成 分 を 除 去 す る フ ィル タ で あ る. 平 滑 回 路 つ き の 整 流 回 路 の 例 を 図5・31に
示 す.図(a)は
フ ィル タ を 付 加 し た 簡 易 な 形 式 で あ る が,他
はLCフ
ー ク コ イ ル の 自 己 イ ン ダ ク タ ン スLは
半 波 整 流 回 路 にRC
ィル タ を用 い て い る.チ
交 流 電 流 を阻 止 し
,コ
流 を分 流 し て 負 荷 に 流 れ る 交 流 電 流 を 減 少 させ て い る.コ
ン デ ン サCは
ン デ ン サCは
ョ
交流電 ま た負 荷
(a) RCフ
ィル タ
(b) LCフ
ィル タ
(c) LCフ
ィ ル タ
(d) LCフ
ィ ル タ
図5・31
か ら み た 整 流 回 路(す
フ ィ ル タ(PC・LC)つ
な わ ち 直 流 電 源)の
き整 流 回 路
内 部 イ ン ピ ー ダ ン ス を減 少 させ る こ と
に 役 立 って い る. 図5・32にLCフ
ィル タ つ き 全 波 整 流 回 路
流 特 性 の 例 を示 す.破
線 は コ ン デ ン サCを
図5・32 Id
=0で
は 直 流 電 圧Vdは
LCフ
〔図5・31(c),(d)〕
接 続 し な い と き の 特 性 で,出
等 し い.Idを
を 含 め た 電 源 側 の 内 部 抵 抗 に よ る 電 圧 降 下 に よ っ て,出
Cの 充 電 効 果 に よ る.す ン デ ン サCが
大 き くす る と,変 力 電 圧Vdは
図 の 破 線 の よ う に 大 き く な る が,こ
な わ ち,次
項(3)に
よそ
圧器
減 少 す る.
れ は コ ン デ ンサ
示 す よ う に,Idが0の
交 流 電 圧 の 波 高 値 に 近 い 値 で 充 電 され る か ら で あ る.
折 れ 曲 が り点 の 電 流I0は,お
力電 流
ィル タつ き全 波 整 流 回 路 の 特 性
理 論 値0.9Vaに
Idが 小 さい と き に は,Vdは
の 電 圧 ・電
とき には コ
(5・29)
と な る.つ Idが
ぎ に そ の 理 由 を 説 明 す る.
大 き い と き に は,AB間
の 電 圧 波 形 は 図5・30(c)に
示 す よ う に な る.
この 電 圧 波 形 に 含 ま れ る 交 流 は 多 くの 周 波 数 成 分 を も つ が ,そ 数(電
源 の 周 波 数 の2倍)だ
と な る(第6章,問2参
け を 考 え る と,実
照).チ
の う ちの最 低 周 波
効 値Vacは
ョー ク コ イ ルLを
流 れ る 交 流 電 流 は ,こ
れ をAB
か ら右 を 見 た イ ン ピ ー ダ ン ス で 割 っ た も の に な る.静
電 容 量Cが
す る と,そ
流 電 流 の 実 効 値Iacは
一 方 ,チ
の イ ン ピ ー ダ ン ス はj2ωLと
ョ ー ク コ イ ルLを
な る の で,交
流 れ る 直 流 電 流Idは,負
十 分 大 きい と
荷 抵 抗 をRLと
や ダ イ オ ー ドな ど に よ る 電 圧 降 下 を無 視 す る と,式(5・28)か
し,変
圧器
ら
と な る.
コ イ ルLを
流 れ る 電 流 は 直 流Idと
2ω の 成 分 だ け を 考 え る と ±√2Iacの
交 流 分 の 和 で あ る.交
流 分 と して角 周 波 数
変 化 幅 を も っ て い る .し
た が っ て,コ
イル
Lを 流 れ る 電 流 の 最 小 値 は
これ が 計 算 上 負 に な る と,負 荷 に 加 わ る電 流 波 形 は 図5・30(c)の な ら な い(ダ
イ オ ー ドに は 逆 方 向 の 電 流 は 流 れ な い の で).こ
に 示 す よ うに,コ
ン デ ン サCの
す 値 よ りは 大 き くな る.分 ず る.す
な わ ちRL=3ωL/2で
充 電 効 果 に よ っ て ,直
岐 点I0は,上
よ うに は
の と き に は 次 項(3)
流 電 圧 は 式(5・28)に
式Id−√2Iacが0に
こ の よ う に な り,式(5・29)が
示
な る と ころ で 生 得 られ る .
(3)
平 滑 回 路 つ き 整 流 回 路(2)
図5・33お
よ び 図5・34に,半
に並 列 に コ ン デ ン サCを
波 整 流 回 路 あ る い は 全 波 整 流 回 路 の 負 荷RL
接 続 し た も の と,負
源 電 圧 の ピ ー ク時 に コ ン デ ン サCが
荷 に 加 わ る 電 圧 の 波 形 を示 す.電
充 電 され,次
い で 放 電 す る の で こ の よ うな
波 形 に な る.
(a) 回
路
(b) 波
図5・33
(a) 回
形
コ ン デ ンサ つ き半 波 整 流 回路
路
(b) 波
図5・34
形
コ ンデ ンサ つ き全 波 整 流 回路
ダ イ オ ー ドの 順 方 向 の 電 圧 降 下 が0,か
つ コ ン デ ンサ の放 電 に よる電 圧 降 下 が
無 視 出 来 る(C,RLの
き は,得
積 が 十 分 大 き い)と
圧 の 波 高 値 に 等 し い.す
ら れ る 直 流 電 圧Vdは
な わ ち,図5・33,図5・34で
電源電
はい ず れ も (5・30)
こ の よ う に,コ が あ る.RLを
ン デ ン サ は 平 滑 作 用 が あ る と同 時 に,直
小 さ く し て 直 流 電 流 を 大 き くす る と,直
流 電 圧 を 高 くす る 作 用
流 電 圧 は 下 が り,交
流成
分 は 増 加 す る. 図5・35(a)に,も
っ と高 級 な 平 滑 回 路 を も っ た 全 波 整 流 回 路 の 例 を 示 す.図
(b)は
流 電 流Idが
そ の 特 性 で,直
値 に 近 い 値 を も つ.Idを 電 圧 を 高 くす る働 き と,さ
小 さ い と き の 直 流 電 圧Vdは
大 き くす る とVdは ら にL,C2と
低 く な る.コ
交 流 電 源 の波 高 ン デ ン サC1は
と も に フ ィル タ の は た ら き を も つ.
直流
(b) Id-Vd特
(a) 全 波整 流 回 路 コ ン デ ン サ 入 力 フ ィル タつ き
図5・35
こ の よ う に,整
性
コ ン デ ン サ 入 力 フ ィル タ つ き 全 波 整 流 回 路
流 素 子 の す ぐ後 に コ ン デ ン サ が 接 続 され る よ うな 平 滑 回 路 を,
コ ン デ ン サ 入 力 形(condenser-input
type)フ
ィル タ とい い,こ
れ に対 して整 流
素 子 の 直 後 に チ ョー ク コ イ ル が 接 続 され る も の を,チ ョー ク 入 力 形(choke-input type)フ
ィル タ と い う.両 者 は 少 し異 な っ た 性 質 を も つ.図5・35(a)の
路 か らC1を
除 く と チ ョ ー ク入 力 形 平 滑 回 路 と な り,Id−Vd特
整流 回
性 は 図(b)の
破
線 で 示 し た よ うに な る. (4)
N倍
図5・36はN倍
電 圧 整 流 回路 電 圧 整 流 回 路 で,ダ イ オ ー ドが5個
図5・36
変 圧 器 の 昇 圧 比 をn(巻 え た と き,2次 の と き,コ
数 比1:n)と
側 に はV2=nVaの
ン デ ン サ.C1は
の 逆 向 き の 電 圧 でC2はD2に
の 場 合 は5倍
電 圧 と な る.
N倍 電 圧 整 流 回 路
す る と,1次
側 に 実 効 値Vaの
交 流 電 圧 を生 ず る.2次
ダ イ オ ー ドD1に よ っ てC1の
側 の瞬 時 電 圧 が 上 向 き
よ っ て 波 高 値√2V2で 電 圧 と2次
交 流 電 圧 を加
充 電 さ れ,次
側 電 圧 の 波 高 値 の 和2√2
V2で
充 電 され,さ √2V 2と2次
ら に つ ぎ の 上 向 き の 電 圧 で は,C3がC2とC1の
側 の 波 高 値√2V2の
和,す
に は 直 流 出 力 電 圧VdはnN√2Vaと 以 上 の 説 明 で は,各
な わ ち2√2V2で
電圧 の 差 充 電 され,最
後
な る.
コ ン デ ン サ の 放 電 に よ る 電 圧 の 低 下 を 無 視 し た.負
の 値 が 大 き く直 流 出 力 電 流 が 小 さい と き に は,Vdは
上 記 の 値 に な り,出
荷抵 抗 力電流
が 大 き くな る と 出 力 電 圧 は これ よ り小 さ く な る. 1次 電 圧 の 実 効 値 が200V,昇 と,最
大14kVの
問6.
圧 比n=10,ダ
す る
直 流 電 圧 が 得 られ る.
図5・37(a),(b)の
回 路 で,負
荷 抵 抗RLに
各 ダ イ オ ー ドに 加 わ る 逆 電 圧 の 最 大 値Vmaxを は 正 弦 波 で,実
イ オ ー ド の 個 数N=5と
効 値 はVa=100Vと
す る.コ
生 ず る 直 流 電 圧Vd,
求 め よ.交 ン デ ン サCが
が 十 分 大 き な 値 を も つ 場 合 と に つ い て 答 え よ.ダ
(b)
(a)
(d) 図5・37
な い 場 合 と,C
イ オ ー ドは 理 想 特 性 を も つ
も の と す る.
(c)
流 電 源 電 圧 の波 形
問7.
図5・37(c),(d)の
各 回 路 で,負
荷 抵 抗RLに
各 ダ イ オ ー ドに 加 わ る逆 電 圧 の 最 大 値Vmaxを C2に
加 わ る ピ ー ク 電 圧 は どれ だ け か.交
効 値 はVa=100Vと
し,C1,C2は
生 ず る 直 流 電 圧Vd,
求 め よ.ま た,コ ン デ ン サC1,
流 電 源 電 圧 の 波 形 は 正 弦 波 で,実
十 分 大 き な 値 を も つ も の と す る.
5・6 安 定 化 直 流 電 源 (1)
直 流 定 電 圧 電源 の 原 理
第1章1・4(4)に,定 た.こ
電圧 ダイ オ ー ドを用 い た 簡 単 な定 電 圧 回路 を説 明 し
こで は直 列 形 定 電圧 回 路 を説 明す る.図5・38は
負荷 抵 抗RLに
直 列 にJ-TRが
接 続 され てい る.ま た定 電 圧 ダイ オ ー ドの端 子電
図5・38 圧Vsは
そ の 原理 を示 す もの で,
直列形定電圧回路
一 定 に 保 た れ て い る.J-TRの
ベ ー ス ・エ ミ ッ タ 間 に は 出 力 電 圧VLと
Vsの 差
が 加 わ っ て い る. 電 源 電 圧Vや
負 荷 抵 抗RLの
増 加 し た とす る.こ
れ はVBEを
タ間 の 電 圧 降 下 を減 少 さ せ,そ 負 帰 還 で あ る.VBEは
変 化 に よ っ て 出 力 電 圧VLが
変 化 し,た
わ ず か に 増 加 させ,J-TRの
コ レ ク タ ・エ ミ ッ
の 結 果,VLの
変 化 を 少 な くす る.こ
も と も と小 さ く,変
化 は さ ら に 少 な い の で,負
(=Vs−VBE)は
ほ ぼ 一 定 に 保 た れ る.
図5・39に
定 電 圧 電 源 の 他 の 例 を示 す.こ
電 圧 を 出 力 す る も の で,D1,・
・,D4を
と えば
れ は一 種 の 荷 電 圧VL
れ は 交 流 電 源 か ら 安 定 化 され た 直 流
含 む 整 流 回 路 が 主 直 流 電 源 回 路,D5を
図5・39
定 電 圧 電 源 の例
含 む 整 流 回 路 が 補 助 直 流 電 源 で あ る.前 ク 入 力 形 平 滑 回 路 を も ち,後 流 電 圧 をR9の
者 は ブ リ ッ ジ 形 全 波 整 流 回 路 で,チ
者 は 定 電 圧 ダ イ オ ー ドD6に
上 端 に 供 給 して い る.T1,T2は
容 量 を大 き く す る た め に,2個
ョー
よって 安 定 化 され た直
直 列 制 御 用 トラ ン ジ ス タ で,電
並 列 と な っ て い る.抵
抗R2,R3はT1,T2の
流 特
性 の 不 揃 い を 緩 和 す る. 回 路 各 部 の 直 流 電 圧 は 接 地 に 対 し て 負 で あ る の で,絶 A点
の 電 圧VAは
出 力 電 圧VLに
こ こ でR7'はR7の
比 例 し,
タ ッ プ か ら 下 の 抵 抗,kは
が 増 加 し た と きVAはVLに
タ間 の 電 圧 降 下 を増 加 さ せ,出
ベ ー ス 電 圧 を 下 げ る.こ
た が っ て,VL
含 む差 動 増 幅 器 に よっ れ は コ レ ク タ ・エ ミ ッ
力 電 圧 を 一 定 に お さ え る.
差 動 増 幅 器 の 利 得 は 大 き い の で,VAはB点 ほ と ん ど等 し い.す
定 数 で あ る.し
比 例 して 増 加 し,T3,T4を
て 変 化 分 が 増 幅 さ れ,T1,T2の
VBに
対 値 を と っ て 説 明 す る.
の 電 圧,す
な わ ちD7の
降 伏 電圧
な わ ち,
ゆ え に,
(5・31)
D7の
降 伏 電 圧VBは
一 定 で あ っ て,kの
移 動 す る こ と に よ っ て,直 (2)
定
電
流
電
流 電 圧VLの
比 較 し て,そ
電 流ILに
タ ップ を
値 を変 え る こ とが 出 来 る.
力 電 圧VLに
比 例 し た 電 圧kVLを
の 差 を減 少 さ せ る よ う に 負 帰 還 した.kVLの
比 例 し た 電 圧kILを
図5・40に
な わ ちR7の
源
先 に 述 べ た 定 電 圧 電 源 で は,出 VBと
値 に よ っ て,す
用 い る こ と に よ っ て,定
そ の 例 を 示 す.T2の
標 準 電圧
代 わ り に,出
力
電 流 電 源 が 得 ら れ る.
ベ ー ス 電 流 を 無 視 す る と,T2の
ベ ー ス ・エ
ミ ッ タ 間 の 電 位 差VBEは
図5・40
定電流電源
ゆ え に,
(5・32)
VBは
定 電 圧 ダ イ オ ー ドDの
降 伏 電 圧 で 一 定,VBEの
で は 小 さ くか つ 変 化 も 少 な い の で,電 動 に 対 し て 出 力 電 流ILは
源 電 圧Vや
ほ ぼ 一 定 に 保 た れ,ま
値 はJ-TRの
負 荷 抵 抗RLの たRsの
活性範囲
あ る範 囲 内 の 変
値 に よ っ て そ の 値 を変
更 す る こ とが 出 来 る. (3)
ス イ ッ チ ン グ ・レ ギ ュ レ ー タ
図5・41(a)に
示 す よ う に,入
け 出 力 側 に 伝 え,T2だ
力 直 流 電 圧Vを
ス イ ッ チ に よ っ て 時 間T1だ
け 遮 断 す る こ と を繰 り返 す と,直
流 出 力 電 圧VLは (5・33)
(a) 入 力 の ス イ ッ チ ン グ
(b) ス イ ッ チ ン グ ・ レ ギ ュ レ ー タ
図5・41
と な り,か
の よ う な 波 形 の 直 流 電 圧 と は,そ
率 の よい 電圧 の 制 御
の 平 均 値 を 意 味 す る.
ス イ ッ チ ン グ ・レ ギ ュ レ ー タ 回 路 の 原 理 を示 す も の で,制
波 を つ くっ て ト ラ ン ジ ス タTを 点 に 図(a)に
・ レ ギ ュ レ ー タ
つ 理 想 的 な ス イ ッ チ で は 損 失 が 生 じ な い の で,効
が 出 来 る.こ 図(b)は
ス イ ッ チ ン グ
時 間T1,T2で
奪 通,非
示 し た 波 形 の 電 圧 を 発 生 させ る.こ
タ に よ っ て 平 滑 化 す る.制 時 間 の 割 合[T1/(T1+T2)]を
制 御 し,VLを
ス イ ッ チ ン グ 周 波 数 に は 数10な す る と フ ィル タ 用 のL,Cの
尊 通 の 制 御 を行 い,A
れ をL,Cか
御 部 は 出 力 電 圧VLの
御 部 で矩 形
ら な る 低 域 フ ィル
目標 値 か ら の ず れ に 応 じて 導 通 一 定 の 値 に 保 つ.
い し数100kHzが
値 が 小 さ くて す み,装
用 い ら れ る.周
波 数 を高 く
置 全 体 も小 型 に な る が,ス
イ ッ チ ン グ の 際 の 損 失 は そ の 周 波 数 と と も に 増 加 す る.し
た が っ て ス イ ッチ ン グ
周 波 数 に は お も に ス イ ッ チ ン グ 素 子 の 高 周 波 特 性 に よ る上 限 が あ る.
問
1. Lの
Lを
両 端 の 電 圧 をVと
流 れ る 電 流 をIと
題
解
答
す る と,
す る とI=V/(jωL),V2=−jωMIで
あ る か ら,ル
ー プ
利得 は
定 常 発 振 の 条 件 か ら式 が 得 られ る. 2. ΔV,ΔIが る と,こ
小 さい と して,r=ΔV/ΔI≒−2kΩ(Q点
れ よ り少 し大 き な 値 と な る).な
例 し て 大 き くな ら な い た め,rの
お,ΔIが
した.
図5・42
し た が っ て,ル
ー プ利 得 は
定 常 発 振 の条 件 に よ り
大 き く な る とΔVは
それ に比
絶 対 値 は 小 さ く な る.
3. ル ー プ を 開 い た と き の 等 価 回 路 は,図5・42と か ら な る 等 価 抵 抗 をRと
を通 る接 線 か ら 求 め
な る.こ
こ でR1,R2,h11
ω0が 発 振 角 周 波 数 で あ る の で
振 動 が 生 長 す る た め に は 左 辺 が 大 き い こ と が 必 要 で あ る. 4. 発 周 振 波 数f0,必 │Aυ│>29.Aυ
要 な 利 得Aυ
は,式(5・13a,b)に
は 演 算 増 幅 器 とR1,RFか
よ る.f0=638Hz,
ら な る 増 幅 器 の 利 得 で−RF/Rに
等 し
い か ら,RF>29kΩ. 5. 安 定 状 態 で は,式(5・25a,b)に IC 2=4.4mA.こ の と きT1は
れ は βIB2=22.5mAよ 遮 断,出
力 電 圧V2≒0で
よ りIB2=0.45mA.T2が
飽和 する と
り小 さ い の で,T2は あ る.ま
飽 和 し て い る.こ
た,C1はRC1を通
して 電圧
VCCで 充 電 さ れ て い る. 入 力 端 子 に 負 の パ ル ス が 加 わ る と,T2は に 入 る.こ
の と きT1に
IC1≒VCC/RC1=4.5mA(C1の る.準
飽 和 に転 じて準 安 定 状 態
つ い て はIB1=VCC/(RC2+RB1)−VBB/RB=0.30mA, 充 電 電 流 は 小 さい の で 無 視 した)で,T1は
安 定 状 態 の 持 続 時 間 は 式(5・26)に
VCC/(RC2十RB1)=8.2V.
遮 断,T1は
よ り110μs,ま
飽和す
た 出 力 電 圧V2=RB1
6. (1)図5・37(a)で
コ ン デ ン サCが
接 続 され て い な い と き.Vd=45V.
ダ イ オ ー ドに 加 わ る逆 電 圧 の 最 大 値 は 図5・43(a)を (逆 電 圧 が 加 わ っ て い る と き に は,負
参 照 し て ,Vmax=141V
荷 に は 電 流 が 流 れ ず,し
(a)
た が っ て,負
荷 の
(b)
(c) 図5・43
両 端 の 電 位 差 は0で =141V
,ダ
=282V
あ る).(2)図5・37(a)でCが
イ オ ー ド に 加 わ る逆 電 圧 の 最 大 値 は 図5・43(b)を
.(3)図5・37(b)でCが
43(c)を
参 照 し て,D2が
大 値Vmaxは2つ じ くCが
導 通 し,D1に
(1)図5・37(c)で
各 部 の 電 圧 を 示 す.D1の Vmax=282Vと
,Vmax=282V.以
上 は 理 想 特 性 を仮 たCを
含 む回 路 で は放
流 電 流 を 多 く流 す と直 流 電 圧 は 低 下 す る .
は,C1,C2は
図5・44(a)に
そ れ ぞ れ√2Vaで
ダ イ オ ー ドD1に
充 電 さ れ,出
な る.(2)図5・37(d)の
回路では 充 電 され
,C2はD2を
力
逆 電 圧 が 加 わ っ て い る と きの
逆 電 圧 は負 荷 に加 わ る直流 電圧 に等 しい値
通 し て√2Vaで
の最
な る .(4)同
際 に は 電 源 側 に 内 部 イ ン ピ ー ダ ン ス が あ り,ま
電 圧Vd=282V・
に,C1はD1を
逆 電 圧 が 加 わ っ て い る と き に は,そ
の 電 源 電 圧 の 波 高 値 す な わ ち,Vmax=282Vと
電 に よ る 電 圧 の 降 下 が あ る の で,直 7.
参 照 し てVmax
接 続 され て い な い と き.Vd=90V,図5・
接 続 され て い る と き,Vd=141V
定 し た.実
接 続 さ れ て い る と き.Vd
,図5・44(b)に
,す
なわち 示す よう
通 して 電源 電圧 の ピ ー
ク 値 とC1の
電 圧 の 和,す
図5・36でN=2と
な わ ち2√2Va=282Vで
充 電 され る.こ
し た も の に 相 当 す る.図5・37(c),(d)は
の 回 路 は,
とも に倍 電圧 整
流 回 路 で あ る.
(b)
(a) 図5・44
練
1. 図5・4(a)に
習
題
示 し た ドレ イ ン 同 調FET発
L=4mH,M=0.1mH,R=30kΩ
振 回 路 に お い て,C=0.001μF,
と す る と き,発
る た め に 必 要 なFETの
相 互 コ ン ダ ク タ ン スgmの
の 損 失 を表 す 抵 抗 で,L,Cに 2. 図5・4(a)に
問
振 周 波 数 お よび 発 振 を生 ず 値 を求 め よ.Rは
共 振 回路
並 列 に 入 る も の と す る.
示 し た ド レイ ン 同 調FET発
振 回 路 に お い て,FETの
ドレ
イ ン コ ン ダ ク タ ン ス は 小 さい の で 無 視 し,1次
コ イ ル は 自 己 イ ン ダ ク タ ン スL
に 直 列 に 抵 抗rを
コイ ル との 間 の相 互 イ ン ダク タ ン
ス をMと
す る.発
も ち,ま
た1次
コ イ ル と2次
振 に 必 要 なgmの
で あ る こ と を証 明 せ よ.
値,発
振 周 波 数f0は,
3. 図5・45の
発 振 回 路 の 発 振 周 波 数f0は
で あ る こ と を 証 明 せ よ.
図5・45
4. 図5・10(a)に
示 し た コ ル ピ ッ ツ発 振 回 路 の 発 振 周 波 数 を求 め よ.L=100
μH,C1=0.005μF,C2=0.01μFと
す る.ま
の リ ア ク タ ン ス は 十 分 小 さ く,LXの 5. 図5・11(a)に
た,発
振 周 波 数 に お け るCE,CX
リ ア ク タ ソ ス は 十 分 大 き い とす る.
示 し た ハ ー トレ ー 発 振 回 路 の 発 振 周 波 数 を 求 め よ.L1=750
μH,L2=750μH,M=150μH,C=150pFと
す る.ま
CX,CYの
リ ア ク タ ン ス は十 分 大 き い と す る.
リ ア ク タ ン ス は十 分 小 さ く,LXの
6. 図5・14(a)に 要 なRLの 7.
示 し た 移 相 発 振 回 路 に お い て,発
た,発
振 周 波 数 お よび発 振 に 必
値 を 求 め よ.gm=10mS,C=1μF,R=100kΩ
図5・16(b)(水
で あ る.直
た,直
列 共 振 周 波 数f0お
よ び 並 列 共 振 周 波 数f1
列 共 振 周 波 数 に お け るQ(=2πf0L0/R)の
8. 図5・20(a)のCR微 後 で はυ1=0の
と す る.
晶 振 動 子 の 等 価 回 路)に お い て,L0=3.3H,C0=0.042pF,
C1=5.8pF,R=390Ω を 求 め よ.ま
振 周波 数 に お け る
値 を 求 め よ.
分 回 路 の 入 力 側 に,0≦t≦1msでυ1=1V,そ
の前
単 発 矩 形 波 電 圧 が 加 わ っ た と き の 出 力 電 圧 波 形 を 求 め よ.微
分回
路 の 定 数 を(a)C=0.1μF,R=1kΩ,(b)C=10μF,R=1kΩ
と す る.
9. 図5・21(a)に
す る.図5・
46(a),(b)に と す る.
示 し た 積 分 回 路 で,R=10kΩ,C=0.5μFと
示 し た 各 入 力 に 対 す る 出 力 波 形 を求 め よ.出
力 電 圧 の 初 期 値 は0
(a)
(b) 図5・46
10. 図5・47は,ス な り,Sを V,β=20と
イ ッ チSを
開 く とJ-TRが
閉 じ る と飽 和 してV2≒0と す る と き,Sを
最 小 値 を 求 め よ.飽
遮 断 し て 出 力 電 圧V2≒VCCと
な る.RB=100kΩ,RL=10kΩ,VCC=8
閉 じ た と き にJ-TRが
和 時 に はVBE=0.7Vと
飽 和 す る た め に 必 要 なV1の
せ よ.
図5・47
11. 図5・23(a)の
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ の 動 作 を解 析 せ よ.RC1=3kΩ,
RC2=2kΩ,RB1=300kΩ,RB2=200kΩ,C1=0.5μF,C2=1μF,VCC=10V, ま たT1,T2は か.ま
と も に β=60と
た 出 力 電 圧(VC1お
12. 図5・27(b)の
す る.T1,T2は
よ びVC2)の
飽 和 と遮 断 の 間 を 往 復 動 作 す る
波 形 お よび 周 期 は ど うか.
一 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ の 回 路 に お い て,RC1=RC2=4
kΩ,RB1=20kΩ,RB2=50kΩ,RB=20kΩ,C1=0.1μF,VCC=12V,VBB= 5Vと
す る.(a)静
の 値 を 求 め よ.(b)入
止 状 態 で トラ ン ジ ス タT2が
飽 和 す る た め に必 要 な最 小 の β
力 が 加 わ っ て トラ ン ジ ス タT1が
和 す る た め に 必 要 な 最 小 の β の 値 を求 め よ.(c)入 ル ス を 加 え た と き の 出 力 電 圧V2の
波 形 を 求 め よ.
導 通 す る と き,こ
力 電 圧V1と
れ が飽
して適 当 な負 パ
13. 図5・48に
示 し たLC平
角 周 波 数 を ω と し,L,Cの
滑 回 路 の 交 流 成 分 に 対 す る減 衰 率(│V2/V1│)は,
値 が 十 分 大 き い と き に は,負
わ ら ず1/(ω2LC)で
あ る こ と を証 明 せ よ.ま
き,周
よ び100Hzの
波 数50Hzお
は1kΩ
荷 抵 抗RLの
値 に かか
た,L=10H,C=32μFと
す ると
正 弦 波 に 対 す る 減 衰 率 を求 め よ.負
荷抵抗
以 上 と す る.
図5・48
14. 図5・31(c)の に は50Hzの
全 波 整 流 回 路 の フ ィル タ を設 計 す る.電
正 弦 波 交 流 電 圧 が 加 わ る.2次
は 実 効 値 で 約200Vで,AB間 5・30(c)〕
が 生 じ,こ
の な か に は100Hz,85Vの
ィル タ に よ っ て こ の 電 圧 を1/100に
め よ.ま
た,C=50μFと
す る と き,Lの
15. 図5・30(a)に Cが
に な る が,コ
ン デ ン サCが
イ オ ー ドD2が
トラ ン ジ ス タTの とす る と,出
交 流 電 圧(実
効 値)が
す る た め に 必 要 なL,Cの
断 線 す る と,直
(a) 負 荷 電 流 の 上 限 は
で あ る こ と を証 明 せ よ.
積 を求
荷 に並 列 に コ ンデ ンサ 流 電 圧 は も と の 約1/2 断 線 し て も直 流
イ オ ー ドDの 降 伏 電 圧 をVs,
活 性 状 態 に お け る ベ ー ス ・エ ミ ッ タ 間 の 電 位 差 をVBEで
として
含 ま
の 理 由 を述 べ よ.
直 列 形 定 電 圧 回 路 に お い て,ダ
力 電 圧VLはVs−VBEの
〔図
値 は どれ だ け か.
入 っ て い る と き に は ダ イ オ ー ドD2が
電 圧 は あ ま り低 くな ら な い と い う.そ 16. 図5・38の
全波整流波形電圧
示 し た 全 波 整 流 回 路 に お い て,負
入 っ て い な い と き,ダ
側
側 の タ ッ プ と各 端 子 と の 間 の 電 圧
に は ピ ー ク 値280Vの
れ る.フ
源 変 圧 器 の1次
値 で 安 定 化 され る.入
一定
力 電 源 の 電 圧 をV
(b) V=10V,VS=5.7V,R=2kΩ,β=39,VBE=0.7Vと れ は 負 荷 抵 抗RLが200Ω うか を 調 べ よ.
お よ び40Ω
す る と き,こ に対 し て 定 電 圧 回 路 と して 働 ら く か ど
第6章
こ の 章 で は,フ 器(さ
周 波 数特 性 と過 渡 特 性
ー リ エ 級 数 お よ び フ ー リエ 変 換 とい う手 段 に よ っ て,線
ら に は 線 形 シ ス テ ム)の
性 質 を 明 ら か に し,増
形増幅
幅 器 の周 波 数 特 産 お よび過
渡 特 性 の 解 析 と設 計 の 基 本 を 述 べ る. まず,周 ル―
期 波 形 を フ ー リ エ 級 数 に 展 開 す る こ と に よ っ て,そ
線 ス ペ ク トル(強
さ お よ び 位 相 情 報 が 得 ら れ る)―
の周 波 数 ス ペ ク ト
が わ か り,そ
信 号 を 増 幅 す る た め に 必 要 な 増 幅 器 の 周 波 数 帯 域 が 決 め ら れ る.ま な い 一 般 の 入 力 波 形 の 周 波 数 ス ペ ク トル は,波 れ,連
期的で
続 ス ペ ク トル に な る.
を も含 む)に
よ っ て 決 ま る.そ
心 を 引 くの で あ る.し
か し,ス
の た め,増
な わ ち,増
テ ッ プ 応 答,す
ら に は 任 意 の 入 力 に 対 す る 応 答)が
て い れ ば 周 波 数 特 性 も,さ
様 な 主 張 を す る権 利 を も つ.す な く と も原 理 的 に は 同 等 に 増
波 数 特 性 が 知 れ れ ば そ れ か ら ス テ ッ プ応 求 め ら れ,逆
般 に は 線 形 シ ス テ ム)の
る い は そ の す べ て の 零 点 お よ び 極)が
そ の シ ス テ ム の 周 波 数 応 答 や 過 渡 特 性 を求 め る こ と,逆 想 定 し て,そ
に ス テ ツプ応 答 が わ か っ
ら に は 任 意 の 入 力 に対 す る 応 答 も求 め ら れ る.
こ れ ら の 議 論 の 中 心 に は 増 幅 器(一 ス テ ム 関 数(あ
相 情報
な わ ち増 幅 器 に あ る 瞬 間 に 一 定 の
幅 器 の 周 波 数 特 性 と ス テ ッ プ 応 答 は,少
幅 器 の 特 性 を代 表 す る も の で あ っ て,周
幅 器 の 周 波 数 特 性(位
幅 器 の周 波 数特 性 が 通 常 われ われ の関
直 流 電 圧 を 印 加 し た と き の 過 渡 的 出 力 波 形 も,同
る.シ
た,周
形 の フ ー リエ 変 換 に よっ て 得 ら
増 幅 器 に 任 意 の 入 力 が 加 わ っ た と き の 出 力 は,増
答(さ
の よ うな
シ ス テ ム関 数 が あ
与 え られ た と き に,
に シ ス テ ム の特 性 を予 め
の シ ス テ ム を 設 計 す る 手 法 の 一 端 を説 明 す る.
6・1 (1)
フ ー リエ 級 数 フ ー リ エ 級 数 とは 何 か
関数f(t)[t,f(t)は
実 数]が,周
期Tを
もつ周 期 関 数 で あ る と き,
(6・1)
と い う級 数 で 表 わ す こ と が 出 来 る.こ う.こ
こ で,ω
は 周 期Tに
れ を フ ー リ エ 級 数(Fourier
series)と
い
よ っ て 決 ま り, (6・2)
ま た,係
数a0,a1,a2,…,b1,b2,…
ル の 波 形 に よ っ て 決 ま る 定 数 で,実
は 周 期 波 形f(t)の1つ
の サ イ ク
数 で あ る.
ま た,
(6・3a)
と お く と, (6・3b)
で あ る か ら,フ
ー リエ 級 数 は (6・4a)
同様 に (6・4b) と い う式 で 表 わ す こ と も出 来 る. 式(6・3a,b)の
証 明
公 式 (6・5)
を用 い る. こ の 式 で,A=nωt,B=θnと
お き,両
辺 にcnを
掛 け る と,
こ こで
と お く と式(6・3b)が
か ら式(6・3a)が (2)
得 られ,ま
た
証 明 され る.
フ ー リエ 級 数 の 係 数
は じ め に,準
備 と して つ ぎ の 公 式 を示 し て お く.T=2π/ω
とす る と き,
ま た,
で あ る か ら,第1式
A=mωt
,B=nωtと
し た が っ て,m≠nの
と 第2式
を組 み 合 わ せ て
お い て,
と き,
と し,m,nを
整 数
同様 に
で あ るか ら
m=nな
ら
つ ぎに フー リエ級 数 −T/2か
らt=T/2ま
右 辺 の 第1項
はa0Tに
〔式(6・1)〕
の 係 数 を求 め よ う.式(6・1)の
で積分す ると
等 し く,第2項
両 辺 をt=
,
以 下 は0で
あ る か ら, (6・6a)
ま た,式(6・1)の る と,左
辺 は
両 辺 にcos.nωtを
掛 け てt=−T/2か
らT/2ま
で積 分 す
右 辺 のcosnωtの
項 の 積 分 はT/2に
等 し く,他
は す べ て0と
な る の で, (6・6b)
同 様 に, (6・6c)
(3)
フー リエ級 数 の 変 形
公 式 (6・7) に お い て,θ
→− θ と お く と,
したが っ て
が 得 ら れ る. こ れ を用 い て,フ
ー リ エ 級 数 〔式(6・1)〕
と して
式(6・6b),(c)か
ら
を 変 形 す る.ま
ずnを1以
上 の整 数
つ ぎ に,
と お く と,
で あ る か ら,nを−
∞ か ら+∞
の 整 数(0を
含 む)と
して,knは
(6・8)
と な る.し
た が っ て フ ー リエ 級 数 は
(6・9)
で 表 わ す こ と も出 来 る.knは フ ー リ エ 級 数 〔式(6・1)〕 に含 ま れ る 直 流 成 分,基 な わ ち,a0は
一 般 に 複 素 数 に な る.ま の 係 数a0;a1,b1;a2,b2;…
は,波
本 波 成 分,第2,第3,…
直 流 分,an,bnは
1,2,3,…)の
たk0はa0に
形f(t)の
なか
高 調 波 成 分 を 表 わ す.す
角 周 波 数 がnω
組 に な っ て い る の は,正
等 しい.
の 周 波 数 成 分 で あ る.an,bn(n=
弦 波 と 余 弦 波,あ
る い は大 き さと位 相
の 両 情 報 を 含 む か らで あ る. フ ー リエ 級 数 を 式(6・9)で と り,係 数knは
表 わ す と き,nは−
角 周 波 数 が…,−2ω,−
ク トル を 表 わ す.knは
(6・9)の (4) 図6・1に
ω,0,ω,2ω,…
一 般 に 複 素 数 で,knとkm(m=−n)は
負 の 角 周 波 数 を考 え る こ と に よ り,自 よ う に,式(6・1)の
∞ か ら+∞
まで の整 数 値 を の各 成 分 の ス ペ 互 に 共 役 で あ る.
動 的 に 位 相 情 報 が 取 り入 れ ら れ る.こ
の
係 数 か ら正 の 周 波 数 の み の 周 波 数 ス ペ ク トル が 得 ら れ,式
係 数 か ら負 の 周 波 数 を 含 ん だ 周 波 数 ス ペ ク トル が 得 られ る. 周 期 矩 形 波 の フ ー リエ級 数 示 し た 矩 形 波f(t)の
フ ー リエ 級 数 を求 め る.こ
れ は 周 期Tを
も
図6・1
ち,t=−T/2か
らT/2の
周 期T,幅aの
矩形波
間で は
(そ の 他) の 値 を と る. 式(6・6a),(b),(c)を
用 い て,
(6・10a)
(6・10b) (6・10c)
標 本 化 関 数(下
の式 で定 義 され る) (6・11)
を用 い る と,式(6・10b)は (6・12) と 書 く こ と が 出 来 る.a0は
式(6・10a)で
あ る.し
た が っ て,
(6・13a)
(6・13b) と な る.
表6・1に
標 本 化 関 数Sa(x)の
値 を,図6・2に
表6・1
標 本 化 関 数Sa(x)
図6・2
式(6・12a)に
図6・3(a)に 3項(第3高 示 す.
お い てa=T/2と
標 本化関数
す る と
こ の 周 波 数 ス ペ ク トル を 示 す.ま 調 波)お
そ の グ ラ フ を 示 す.
よ び 第7項(第11高
た 図6・3(b),(c)に,上
調 波)ま
式 を第
で で 打 ち切 っ た と き の 波 形 を
(a) 周 波 数 ス ペ ク トル
(b)
(c)
図6・3
周 期 矩 形 波 の フー リエ級 数 展 開
問1. f(t)=1+cosωt+cos2ωtを
式(6・1)の
形 式 で 表 わ せ.ま
た,そ
の 周 波 数 ス ペ ク トル は ど う な る か. 問2.
f(t)=│cosωt│を
6・2 フ (1)
ー リ エ 変 換 フ ー リエ変 換 とは 何 か
周 期 関 数f(t)の は 式(6・8),す
と な る.こ …
フ ー リ エ 級 数 に 展 開 せ よ.
フ ー リ エ 級 数 が 式(6・9)で
表 わ され る と き,そ
の 係 数kn
な わ ち,
こ でnの
値 が1ず
つ 大 き く な る と,角 周 波 数 は…,nω,(n+1)ω,
と い う よ うに ω ず つ 大 き く な る .Tを
大 き くす る と ス テ ッ プ ω は 小 さ く
な る の で,ω
をΔω,nω
と な る.knは
ω の 関 数 に な る.knの
F(ω)と 書 く と(Δf=Δ
と な り,Tが
を あ らた め て ω と書 く と,上
式 は
単 位 周 波 数 当 た りの 量,す
な わ ちkn/Δfを
ω/2π),
十 分 大 き くな っ た極 限 で は (6・14)
と な る.こ 一般 には
れ はf(t)が
,連
非 周 期 的 な 関 数 の 場 合 の 周 波 数 ス ペ ク トル と考 え られ,
続 ス ペ ク トル(線
ス ペ ク トル を 含 む か も しれ な い)と
な る.
こ の と き,式(6・9)は
(6・15) と 書 く こ と が 出 来 る. 関 数ft)が
与 え ら れ た と き,式(6・14)で
フ ー リ エ 変 換(Fourier F(ω)の
フ ー リ エ 逆変換(inverse
エ 変 換F(ω)の f(t)の 書 く.す
transform),ま Fourier
表 わ さ れ る 関 数F(ω)を,f(t)の た,式(6・15)で transform)と
フ ー リ エ 逆 変 換 は も と のf(t)と
フ ー リ エ 変 換 をF[f(t)],F(ω)の
表 わ さ れ るf(t)を い う.f(t)の
フ ー リ
な る. フ ー リ エ 逆 変 換 をF-1[F(ω)]と
る と (6・16a) (6・16b)
で あ る. ま たf(t)とF(ω)が
フ ー リエ 変 換 お よ び そ の 逆 変 換 の 関 係 に あ る と き, (6・16c)
と も書 く. 原 点(t=0)に
対 称 な1個
の矩 形 波 形
の フ ー リ エ 変 換 を 求 め よ う.式(6・14)に
よって
(6・17)
Sa(aω/2)は
式(6・11)に
こ れ は,図6・1に
示 し た標 本 化 関 数 で あ る. 示 し た 周 期 矩 形 波 の フ ー リエ 級 数 の,Tを
限 と し て 求 め る こ と も 出 来 る.式(6・13b)に T→
∞
と書 き,和
と な る.式(6・15)と
Σ
無 限 大 に し た極
お い て,1/T→dω/2π,nω
→ ω,
を積 分 に 改 め る と,
比 較 す る と,式(6・17)と
同 じフ ー リエ変 換
が 得 ら れ る. これ は 図6・2と て,ω=0で (2) f (t)の
同 じ 形 に な る.た
大 き さ がa,ま
だ し,そ
たaω/2がπ
の 高 さはa倍,x=а
の 整 数 倍 の と き0で
ω/2で
あ る.
フ ー リ エ 変 換 の 性 質(1) フ ー リエ 変 換 をF(ω)と
す る と き, (6・18a)
(6・18b)
(6・19)
の 関 係 が あ る.こ ま ず,式(6・15)の
れ を 証 明 し よ う. 両 辺 を 微 分 す る と,
あっ
し た が っ て,式(6・18a)が
成 り立 つ.式(6・18b)も
同 様 に 証 明 出 来 る.
つ ぎ に,
と お く と,
と な る.
で あ る か ら,
ゆ え に,
と な る.こ (3)
れ で 式(6・19)が
証 明 出 来 た.
フ ー リ エ 変 換 の 性 質(2)
時 刻 をt,電 びf(t)は
気 回 路 の あ る箇 所 の 電 圧 ま た は 電 流 をf(t)と
よ
も ち ろ ん 実 数 で あ る.
こ の フ ー リエ 変 換 は,式(6・14)か
こ の よ う に,実 部 をR(ω),虚
す る と き,tお
関 数f(t)の
数 部 をX(ω)と
ら,公
式(6・7)を
フ ー リ エ 変 換F(ω)は す る と,
用いて
一 般 に 複 素 数 と な り,実 数
(6・20) こ こ で,
(6・21a)
は 偶 関 数[す
な わ ちR(−-ω)=R(ω)],
(6・21b)
は 奇 関 数[す
な わ ちX(−-ω)=−X(ω)]で
ま た,F(ω)は
極 座 標 形 式,す
あ る.
な わ ち, (6・22)
で 表 わ す こ と も 出 来 る.A(ω),θ(ω)は
実 数 で, (6・23a)
(6・23b)
A(ω)は 偶 関 数,θ(ω)は
奇 関 数 で あ る.
6・3
線 形 シ ス テ ム の 入 力 と応 答
(1)
入
力
と 応
線 形 シ ス テ ム(linear
答 system)に,時
間tの
加 え た と き の 応 答(response)をg(t)と の 電 圧f(t)を
す る.た
表 わ さ れ る入 力 を
と え ば,あ
る 回 路 に あ る波 形
加 え た と き,そ の 電 圧 が 入 力 で あ り,回 路 の ど こ か を 流 れる 電 流,
あ る い は ど こ か に 生 ず る 電 圧g(t)が 増 幅 器 の 入 力 端 子 に 加 え た 電 圧(ま 出 力 電 圧(ま
関 数f(t)で
た は 出 力 電 流)を
応 答 で あ る.応
答 は 出 力 と も い う.ま
た は 入 力 端 子 に 流 し込 む 電 流)を
対 す る応 答 をg1(t),入
答 をg2(t)と
任 意 の 定 数 と し て,入
対 す る 応 答 がa1g1(t)+a2g2(t)と
入 力 と し,
応 答 と考 え る こ と も 出 来 る.
線 形 シ ス テ ム で は 入 力f1(t)に す る と き,a1,a2を
た,
な る.波
力f2(t)に
対 す る応
力a1f1(t)+a2f2(t)に
形 ひ ず み の な い 増 幅 器 は こ の よ うな 線
形 シ ス テ ム の 例 で あ る. 線 形 シ ス テ ム と して は,特
性 が 時 間 と共 に 変 化 す る も の も考 え ら れ る.し
か し
以 下 時 間 不 変 性 の シ ス テ ム だ け を 考 え よ う. (2)イ
ン パ ル ス 応 答 と ス テ ップ 応 答
電 圧 や 電 流 な ど の 波 形 の 特 別 な 場 合 と して,図6・4に (impulse
function)と
(a)イ
ス テ ッ プ 関 数(step
function)を
(b)ス
ン パ ル ス 関 数 δ(t)
図6・4
示 し た イ ンパ ル ス 関 数 考 え る.
テ ッ プ 関 数u(t)
イ ンパ ル ス 関数 とス テ ップ関 数
単 位 イ ンパ ル ス 関数 δ(t)は 持 続 時 間 が極 め て短 く,か つ 波 形 の面 積 が単 位 の 値 と な る も の で あ る. す な わ ち,
かつ (6・24)
積 分 の 下 限 お よ び 上 限(−0,+0)は,0を
は さむ極 め て狭 い 区 間 にお け る積 分
を意 味 す る. また,単 位 ス テ ップ関 数u(t)は
(6・25)
で あ る. 単 位 イ ン パ ル ス δ(t)の 入 力 に 対 す る シ ス テ ム の 応 答 を イ ン パ ル ス 応 答(im pulse
response)と
に 対 す る応 答g(t)を 図6・5の
い う.こ
れ をh(t)と
す る と き,こ
れ か ら,任
意 の 入 力f(t)
求 め る こ とが 出 来 る.
よ う に,f(t)の
一 部(t=τ
か らt=τ+Δ
τ ま で の 部 分)を 考 え る と,
図6・5 f(t)の
Δ τ が 十 分 小 さい と,こ
で あ っ て,シ
イ ンパ ル ス 関 数 へ の分 解
れ は 大 き さがf(τ)Δ τ で あ る イ ン パ ル ス 関 数,す
なわ ち
ステ ム の応 答 は
と な る.f(t)は
こ の よ うな 無 数 の イ ン パ ル ス の 和,す
な わ ち,
(6・26)
し た が っ て,応
答g(t)は
無 数 の イ ン パ ル ス応 答 の 和,す
なわ ち
(6・27)
で 表 わ さ れ る. こ の よ うに し て,イ
ン パ ル ス 応 答h(t)が
に 対 す る 応 答 は 一 義 的 に 定まリ,計 単 位 ス テ ッ プ関 数u(t)に (t)を
知 ら れ て い る と き,任
意 の 入 力f(t)
算 に よ っ て こ れ を 求 め る こ と が 出 来 る.
よ る応 答 を ス テ ップ 応 答(step
response)と
い う.u
単 位 イ ン パ ル ス 関 数 で 表 わ す と,
(6・28)
し た が っ て ス テ ッ プ応 答r(t)は,式(6・27)に 数 と して
t− τ=τ’
とお く と
お い てf(τ)を
単 位 ス テ ッ プ関
τ'<0で
はh(τ')=0で
あ る か ら,積
分 の 下 限 は0と
な る.τ'を
τ とおい て
(6・29)
こ の よ う に し て,ス に,イ
テ ッ プ 応 答 は イ ン パ ル ス 応 答 か ら 求 め る こ と が 出 来 る.逆
ン パ ル ス 応 答 か ら ス テ ッ プ 応 答 を 求 め る こ と も 出 来 る.す
な わ ち, (6・30)
ス テ ッ プ 応 答r(t)が
わ か っ て い る と き,任
を 求 め る こ と も 出 来 る.す
な わ ち,図6・6に
図6・6 f(t)の
示 す よ う に,入
対 す る 応 答g(t) 力f(t)を
無数 の
ス テ ップ関 数 へ の分 解
小 さ な ス テ ッ プ 関 数 に 分 け る こ とが 出 来 る.そ はΔf(τ)r(t−
意 の 入 力f(t)に
の1っΔf(τ)u(t−
τ)に よ る 応 答
τ)で あ る か ら,f(t)は
(6・31)
f(t)に
よ る応 答g(t)は (6・32)
と な る.
(3)
シ ス テ ム 関 数
シ ス テ ム の イ ン パ ル ス 応 答 をh(t)と ス テ ム 関 数(system 図6・7に 27)を
function)と
示 す よ う に,シ
用 い て,応
答g(t)の
す る と き,そ
シ
い う.
ス テ ム の 入 力 をf(t),応 フ ー リ エ 変 換G(ω)を
図6・7
の フ ー リ エ 変 換H(ω)を
答 をg(t)と
し,式(6・
求 め る.
線 形 シ ス テ ム の入 力 と応 答
ゆえに (6・33)
す な わ ち,応
答g(t)の
の フ ー リエ 変 換F(ω)と 出 力 波 形g(t)を りに 式(6・33)に も よ い.一
フ ー リ エ 変 換G(ω)は,シ
入力
用 い て も よい が,そ
の代 わ
の 積 に 等 し い.
計 算 す る た め に は,式(6・27)を よ っ てG(ω)を
求 め,フ
ー リエ 逆 変 換 に よ っ てg(t)を
求めて
般 に 後 者 の ほ うが 容 易 で あ る.
f(t)とF(ω),g(t)とG(ω)・
は そ れぞ れ1対1の
他 方 を 計 算 に よ っ て 求 め る こ と が 出 来 る.f(t),g(t)を domain),F(ω)とG(ω)を ル)と
ス テ ム 関 数H(ω)と
い う.上
周 波 数 領 域(frequency
に 述 べ た 出 力 波 形 の 計 算 方 法 は,直
対 応 を し て い て,一
方か ら
信 号 の 時 間 領 域(time domain)(周
波 数 スペ ク ト
接 時 間 領 域 で 計 算 す る代 わ り
に,周
波 数 領 域 で 計 算 し 〔H(ω)とF(ω)の
掛 け 算 で す む 〕,そ の 後 で 時 間 領 域
に 戻 す こ とで あ る. 式(6・33)は,一 f1(t),f2(t)の
般 に つ ぎ の よ う に 表 わ す こ とが 出 来 る. フ ー リ エ 変 換 を そ れ ぞ れF1(ω),F2(ω)と
す る と き,
(6・34)
の フ ー リエ 変 換 はF1(ω)とF2(ω)の こ れ を,た
積 に 等 し い.
た み こ み 定 理(convolution
theorem),式(6・34)を
た た み こみ 積
分 と い う. (4)
シ ス テ ム 関 数 と周 波 数 特 性
入 力f1(t)=ejωtに
τ=t−t1と
対 す る 出 力g1(t)は,式(6・27)か
お く と,dτ=−dt1で
ら
あ るか ら
(6・35)
H(ω)は
シ ス テ ム 関 数 で あ る.ま
た,入
力 をf2(t)=e-jωtと
す る と,出
力g2
(t)は
こ の よ う なf1(t),f2(t)は れ を 組 み 合 わ せ て,た
複 素 数 で あ っ て,現
と え ば[f1(t)−f2(t)]/2jと
力 に な る.す
な わ ち入 力 を
と す る と,出
力g(t)は
実 に は 存 在 し な い.し す る と,実
か しこ
際 に存 在 し得 る入
い ま,
と お く と,A(ω)は
偶 関 数,θ(ω)は
奇 関 数 で あ る[6・2(3)参
照]か
ら,
ゆ え に,
(6・36)
す な わ ち,正
弦 波 入 力 に 対 す る 出 力 は,大
の 絶 対 値A(ω)を
掛 け た も の に なリ,位
す な わ ち,A(ω)は
倍 率,θ(ω)は
あ る.た 流(応
と え ば イ ン ピ ー ダ ン スZ(ω)に
り,位 相 がZ(ω)の
(1)
た は ア ド ミ タ ン スY(ω),増
じ くイ ン ピ ー ダ ン ス 利 得Az(ω)な
答)I(ω)は,大
6・4
相 は 入 力 に 対 し て 偏 角 θ(ω)だ け 進 む.
位 相 推 移 で あ る.
電 気 回 路 の イ ン ピ ー ダ ン スZ(ω)ま 得Aυ(ω),同
き さが 入 力 の大 き さ に シス テ ム 関 数
どは,い
正 弦 波 電 圧V(ω)を
き さが 電 圧│V(ω)│をZ(ω)の
幅器 の 電圧 利
ず れ もシ ス テ ム関 数 で 入 力 し た と きの電
絶 対 値 で割 っ た もの に な
偏 角 だ け 遅 れ る.
線 形 回路 とシス テ ム 関数 回
路
方
程
式
線 形 電 気 回 路 の 例 と し て 図6・8を
考 え る.回
図6・8
路 方 程 式 を書 く と,
υ
第1式
は
こ れ と第2式
を 整 理 し て,i(t),iL(t)の
方 程 式 に 分 け る と,
(6・37a)
(6・37b)
(t)を 入 力 とす る と き,υ(t)を
与 え て 方 程 式 を 解 く こ と に よ り,i(t),iL(t)
を求 め る こ とが 出 来 る. こ の よ う な方 程 式 は 定 係 数 線 形 常 微 分 方 程 式 と よ ば れ る. (2)
定 係 数 線 形 常 微 分 方 程 式 の フ ー リエ 変 換 に よ る 解 法
式(6・37b)の
両 辺 の フ ー リ エ 変 換 を と る.iL(t),υ(t)の
れぞ れIL(ω),V(ω)と
す る と,dnf(t)/dtnの
フ ー リエ変 換 を そ
フ ー リエ 変 換 は(jω)nF(ω)で
あ る か ら,
(6・38) し た が っ て,
シ ス テ ム 関 数HL(ω)は
(6・39)
と な る. い ま,入
力υ(t)が
が 求 め ら れ る.す
与 え られ て い る と す る と,そ の フ ー リ エ 変 換 に よ っ てV(ω)
る と,出
力iL(t)の
フ ー リエ変換 は (6・40)
こ れ を逆 変 換 す る こ と に よ っ て,出 微 分 方 程 式(6・37b)の (3)
力iL(t)を
求 め る こ とが 出 来 る.す な わ ち,
解 が 得 られ る の で あ る.
シ ス テム 関 数 の 形
上 の 例 で わ か る よ う に,線 分 方 程 式 で 表 わ され,そ
形 の 集 中 定 数 電 気 回 路 の 方 程 式 は,定
係 数 の線 形 微
れ を フ ー リ エ 変 換 す る と代 数 方 程 式 と な る.こ
れ か らシ
ス テ ム 関 数 を求 め る と,
(6・41) と い う分 数 式 と な る.そ の 微 分 で(jω),n階 実 は と も に(jω)の
し て,ω
は も と の 方 程 式 に お い て 微 分 の 結 果 生 じ,1階
の 微 分 で(jω)nが
現 わ れ る.し
た が っ て,P(ω),Q(ω)は
多 項 式 で,
(6・42)
とい う形 と な る.ま
た,係
数am,…;bn,…
は い ず れ も実 数 で あ る.
そ れ でH(ω)は
(6・43)
とい う形 に な る.い
ま,形
式 的 にjω=sと
お く と,H(ω)はsの
関数 で
(6・44)
と な る. sは
も と も とjω
の 代 わ り に用 い た 変 数 で,虚
数 と し て 扱 う こ と に よ り,シ H(s)=0と
な るsの
は 式(6・44)の
の 根 で,重
で あ る の で,根
値,す
存 在 す る.ま
と な るsの
極 は 式(6・44)の
分 母 を0と
根 を 含 め てn個
値 を,シ す るsの
零 点(zero)と
な わ ち,方
た,係
は 実 数 か 共 役 複 素 数(2個
ま た,H(s)=∞
の 根 で,重
ス テ ム 関 数H(s)の
す るsの
根 を 含 め てm個
れ を任 意 の複 素
ス テ ム 関 数 の 性 質 を解 明 す る こ とが 出 来 る.
値 を,シ
分 子 を0と
数 で あ る が,こ
程式
数am,am-1,…,a0は
ず つ 対 に な っ て い る)か ス テ ム 関 数H(s)の
値,す
存 在 す る.ま
な わ ち,方
た,上
い う.零点
実数 で あ る.
極(pole)と
い う.
程式
と同 じ理 由 で 根 は 実 数 か 共 役 複 素
数 の 対 か で あ る. 零 点 お よ び 極 の 存 在 す る シ ス テ ム 関 数 は,零 点 を,α1,α2,…,αm,極 β2,…,βn,A=am/bnと
を β1,
す る と, (6・45a)
で 表 わ す こ と も 出 来 る.も …,a1は
す べ て0で
し 零 点 が 存 在 し な い と き に は,a0を ,A=a0/bnと
図6・9
お い て,
零 点 ・極 マ ッ プ
除 い てam,am-1,
(6・45b)
と な る. 図6・9は,あ
る シ ス テ ム 関 数 の 零 点 ・極 マ ップ(zero‐pole
マ ッ プ と は 地 図 の こ とで,複 で あ る.た
と え ば2重
素 平 面 上 に 零 点(〇
零 点(同
そばに② と 記 入 す る.シ
じ値 の 零 点 が2個
印),極(× あ る)の
map)で
印)を
あ る.
記 入 した も の
と きに は零 点 の記 号 の
ス テ ム 関 数 は す べ て の 零 点 と す べ て の 極 お よび 定 数Aに
よ っ て 決 定 さ れ る の で,こ
の マ ッ プ に よ っ て シ ス テ ム 関 数 が 表 わ さ れ,シ
ステム
の ふ る ま い が 決 ま る. 上 に 述 べ た よ うに,シ で あ る.さ は,極
ら に,後
ス テ ム 関 数 の 零 点 お よ び 極 は 実 数 か,共
に 述 べ る よ う に,安
定 な(す
役複素数の組か
な わ ち 発 振 しな い)シ
ス テ ムで
の 実 数 部 は 負 の 値 を も つ.
(4)
シ ス テム 関 数 の 高 周 波 お よ び低 周 波 特 性
シ ス テ ム 関 数 は,線 の 応 答(同
形 シ ス テ ム に 角 周 波 数 ω(≧0)の
じ 角 周 波 数 ω の 正 弦 波 に な る)の
す も の で,シ
正 弦 波 が加 え られ た と き
大 き さの 倍 率 お よび 位 相 の ず れ を示
ス テ ム の 周 波 数 特 性 を表 わ し て い る.こ
こ で はs=jω
で あ っ て,
周 波 数 が 十 分 高 くな る と分 子 お よ び 分 母 の 最 高 次 の 項 が 優 勢 と な り, (6・46)
m=nな
ら,十
am /bnが
分 高 い 周 波 数 で はH(ω)=am/bnと
正 な ら 入 力 と 出 力 は 同 じ位 相,負
な り倍 率 は 一 定,さ
な ら逆 位 相(180°
らに
の 位 相 差 を もつ)の
波 形 と な る. m≠nな
ら,十
分 高 い 周 波 数 に お け る 倍 率 は 周 波 数 の(m−n)乗
位 相 は(m−n)×90°
だ け進む.
し た が っ て,m<nな
ら周 波 数 が 高 く な る と,倍
逆 比 例 し て 小 さ くな る.ま る.増
に 比 例 し,
た,m>nな
率 は 周 波 数 の(n−m)乗
ら 周 波 数 が 高 く な る と倍 率 は 大 き くな
幅 器 の 電 圧 利 得 な ど は 周 波 数 が 極 め て 高 く な る と減 少 す る の で,m>nと
な る こ と は な い が,特
に
別 な シ ス テ ム 関 数 の 場 合 に は あ り得 る.
低 周 波 で は 分 子 お よ び 分 母 の 高 次 の 項 が 無 視 出 来 る の で,分 の も っ と も 低 次 の 項 だ け で 近 似 す る こ とが 出 来 る.た の も っ と も低 次 の 項 がak(jω)kで
子 ・分 母 そ れ ぞ れ
と え ば,b0≠0で
は 分子
あれ ば, (6・47)
と な っ て,倍
率 は 低 周 波 で は 周 波 数 のk乗に
正な らk×90°
周
(1)
対
相 は,ak/b0が
だ け進 む よ う に な る.
a0≠0,b0≠0な
6・5
比 例 し て 減 少 し,位
ら,十
波 数
数
特 利
分 低 い 周 波 数 で はH(ω)≒a0/b0で,一
性 得
2つ の 複 素 数 をRejrお
す な わ ち,2つ
定 の 値 に な る.
よ びSejs(R
,S,r,sは
実 数)と
す る と き,
の 複 素 数 の 積 の 絶 対 値 は 各 複 素 数 の 絶 対 値 の 積 に 等 し く,偏
は 各 複 素 数 の 偏 角 の 和 に 等 しい.ま 対 値 の 商 に 等 し く,偏
た2つ
角
の複 素 数 の商 の絶 対 値 は 各複 素 数 の絶
角 は 各 複 素 数 の 偏 角 の 差 に 等 し い.
シ ス テ ム 関 数 を表 わ す 式(6・45a)に
お い て,s=jω
と お く と, (6・48)
H (ω)の 絶 対 値 の対 数(自
然 対 数 ま た は 常 用 対 数)log│H(ω)│を
対 数 利 得 とい
う.こ れ は
(6・49) こ こ で
は そ れ ぞ れ 虚 数 軸 上 の1点(jω)か
ら 零点 ま た は 極 ま で の 距 離 で あ る.
い ま,α1,α2,…;β1,β2,…が
が
そ れ ぞ れ 共 役 複 素 数
実
数,αi,αi+1,…;βj,βj+1,…
と し,
と す る と,
と な る. log│
H(ω)│を
求 め る と,
(6・50)
右 辺 の第1行 第3行
を実 数 零点(お
よびA)に
よ る寄 与,第2行
を共役 複 素 数 零点 に よる寄 与,第4行
対 数利 得log│H(ω)│は (2)
を実 数 極 に よ る寄 与,
を共役 複 素 数 極 に よ る寄 与 とい う.
これ らの代 数 和 に な る.
実 数 零点 お よ び 実 数 極 に よ る 寄 与
実 数 零点 α1に よる寄 与 を (6・51) と お く と,
と な る.図6・10(a)に 上 方 に45°の 実 数極
こ れ を 示 す.こ
れ は ω が 小 さ い と き水 平,ω=│α1│か
傾 き を も っ た 直 線 で 近 似 され る.
β1に よ る 寄 与 を
ら
(a)実
数 零点 に よ る 寄 与
(b)実
(c)共 役複 素零点 によ る寄 与
図6・10
数 極 に よ る寄 与
(d)共 役 複 素極 に よ る寄与
対 数 利 得 へ の各 種零点 お よび 極 に よ る寄 与
(6・52) と お く と,
と な る.図6・10(b)に 下 方 に45°の
こ れ を示 す.こ
れ は ω が 小 さ い と き水 平,ω=│β1│か
傾 斜 を も っ た 直 線 で 近 似 さ れ る.
ら
(3)
共 役 複 素 数 零 点 お よ び共 役 複 素 数 極 によ る寄 与
共役 複 素 数零 点αi,αi+1=σz±jωzに よ る寄 与 をy3と
す る と, (6・53)
図6・10(c)に
こ れ を 示 す.ω が ωzか ら 離 れ る と折 れ 線 で 近 似 さ れ る が,ωzに
近 い と こ ろ で は 変 化 が 大 き く,ωz≫│σz│/2な だ け低く な る.折
ら ω=ωzで
は2logωzよ
りlogQz
れ 線 を 参 考 線 と呼 ぼ う.
共役 複 素 数 極 βj,βj+1=σp±jωpに
よ る 寄 与 をy4と
す る と, (6・54)
ωp≫│σp│/2な
ら
図6・10(d)に れ る が,ωpに (4)
位
こ れ を 示 す.ω
ら離 れ る と折 れ 線(参
考 線)で
近似 さ
近 い と こ ろ で は 変 化 が 大 き い. 相
推
移
シ ス テ ム 関 数H(ω)の
位 相 推 移 θ(ω)も,実
実 数 極 に よ る 寄 与 θ2,…,複 る寄 与 θ4,…
がωpか
数 零 点 に よ る寄 与 θ1,…,
素 数 零 点 に よ る寄 与 θ3,…,複
の 代 数 和 で あ っ て,そ
れ ぞれ は
素数極に よ
(6・55)
と な る.図6・11に
こ れ ら の ω に よ る 変 化 の 様 子 を示 す.
(a)実
数 零点(θ1),実
数 極(θ2)に
(α1<0,β1<0の
(b)複
素零 点(θ3),複
よる寄 与
場 合)
素極(θ4)に
(σz<0,σp<0の
よ る寄与 場 合)
図 6・11 位 相 推 移 へ の零点 お よび極 に よる寄 与
問3.
(a)
次 の シ ス テ ム 関 数 の 零点 お よ び 極 を 求 め よ. 〔第3章
・式(3・12)〕
(b)
(c) (d)
〔第3章
・式(3・19)〕
〔 第3章
・式(3・22)〕
〔第3章
問4.
・式(3・42a)〕
次 の シ ス テ ム 関 数 の 対 数 利 得 の 周 波 数 特 性 を 求 め よ.
(a) (b)
6・6 (1)
フ ー リエ変 換 の 公 式 イ ンパ ル ス関 数 の フ ー リエ変 換
イ ン パ ル ス 関 数 δ(t)の
フ ー リ エ 変 換 を,式(6・14)に
よっ て計 算 す る. (6・56)
(2)
片 側 指 数 関 数 の フ ー リエ 変 換
t<0で0,t≧0でe-atと 14)に
な る 片 側 指 数 関 数 の フ ー リエ 変 換 を 求 め る.式(6・
よ っ て,
(6・57)
(3)
ス テ ップ 関 数 の フ ー リエ 変 換
結 論 は (6・58)
で あ る.ス
テ ッ プ 関 数u(t)の
フ ー リエ 変 換 は,片
側 指 数 関 数e-atu(t)のフ
ー
リエ 変 換 の 式(6・57)に な くて,上 し,本
お い て,a→0と
式 に示 す よ う に1/jω
お け ば 得 られ そ うで あ る が,そ
うで は
の ほ か に πδ(ω)の 項 が 必 要 な の で あ る.し
書 で は 証 明 な し に こ の 式 を用 い る こ と に す る.
(4) te-atu(t)の 図6・12に
フ ー リエ 変 換
関 数te-atu(t)の
波 形 を 示 す.そ
図6・12
の フ ー リエ 変 換 は
te-atu(t)
この 式 の 証 明 に は 部分 積 分 の公 式 を用 い る.
に お い て,u=t,dυ=e-(a+jω)tdtと
お く と,
で あ るか ら
ゆ え に,
(6・59)
(5) e-(a+jω0)tu(t)の 式(6・57)に
フ ー リエ変換
お い てa→a+jω0と
お く と,
か
(6・60)
と な る.ま
た
で あ るか ら
(6・61)
同 様 に, (6・62)
表6・2に,6・2節
で 述 べ た 公 式 と,上 表6・2
記 の 公 式 を ま と め て 示 す.
フ ー リエ 変 換 の 公 式
[例1]
区 間(−T/2,T/2)でf(t)=cos2(πt/T)で,そ
な る 信 号 を 考 え る.こ 波 形 で あ る.こ
れ は サ イ ン2乗
の 他 の 区 間 で は0と
信 号 と よ ば れ,図6・13(a)に
の フ ー リ エ 変 換 を 求 め る.
(b)
(a) cos2(πt/T)
図6・13
[解] 式(6・14)か
サ イ ン2乗
波 と周 波 数 ス ペ ク トル
ら
こ こで
を 用 い て,F[f(t)]は
第1項
第2項(積
は,係
数1/2を
省 略 して
分 の 前 半)は,係
数1/4を
省 略 して
示 す よ うな
ej π=e-jπ=−1で
同 様 に 第3項
あ るか ら
は(1/4を
,上
式 は
省 い て)
これ か ら
が 得 ら れ る.こ ぼ2/Tま
れ は 図6・13(b)に
示 す よ う に,周
で の 間 に 収 ま っ て い る.た
周 波 数 が0か
ら ほ ぼ2/Tす
波 数f(=ω/2π)が0か
と え ば,T=0.5μsの
な わ ち4MHzま
サ イ ン2乗
らほ 信 号 は,
で の 成 分 を も っ て い る.
こ の 信 号 波 形 は し ば し ば ビ デ オ 回 路 な ど の 特 性 の 試 験 に 使 用 さ れ る.
6・7 (1)
過
渡
応
答
過 渡 応 答 の 計 算
あ る シ ス テ ム に,入 数 をH(ω),υ1(t)お
力υ1(t)を よ びυ2(t)の
加 え た と き の 出 力υ2(t)を
求 め る.シ
ス テ ム関
フ ー リエ 変 換 を そ れ ぞ れV1(ω),V2(ω)と
る と, (6・63)
υ1 (t)が
ス テ ッ プ 関 数u(t)で
あ れ ば,
し た が っ て, (6・64a)
(6・64b)
す
こ こ で,
と お い た. 出 力 波 形 はV2(ω)を 1項 は,式(6・58)に
フ ー リエ 逆 変 換 す れ ば よ い.式(6・64 よ っ て 高 さH(0)の
分 数 に 展 開 し て,表6・2の
公 式,あ
59),(6・61),(6・62)な
b)の
ス テ ッ プ関 数 と な る.第2項
は部 分
る い は 式(6・56),(6・57),(6・58),(6・
ど に よ っ て 逆 変 換 す る.
以 上 の 論義 に お い て は,t=0に
お い て 入 力 が 加 わ る以 前 に は,回
サ に 蓄 積 され て い る 電 荷 は0,コ
イ ル を流 れる 電 流 も0,す
ル ギ ー は0で
右 辺 の第
路 の コ ンデ ン
な わ ち 回路 内 の エ ネ
あ る と した.
エ ネ ル ギ ー が 貯 え ら れ て い る 状 態 か ら は じ ま る過 渡 応 答 に つ い て は,本
書 では
こ れ 以 上 の 説 明 は し な い. つ ぎ に,初
期 条 件0(蓄
積 エ ネ ル ギ ー が0)か
ら は じ ま る 過 渡 応 答 の 計 算 を,例
を あ げ て 説 明 す る. [例2]
シ ステ ム関 数 を
と す る.ス [解]
テ ッ プ 応 答 を 求 め よ う.
式(6・64a),す
の右 辺 の第2項
とお い て,定
なわ ち
を計 算 しや す い形 に変 形 す る.す な わ ち
数K0,K1,K2を
求 め る.右
辺 は
も と の 式 のH(ω)/jω
の 分 子 と比 較 し て
これか ら
し た が っ て,
フ ー リエ 逆 変 換 を 求 め よ う.右 2u(t),あ
[例3]
との2項
辺 の は じ め の2項
は そ れ ぞ れ 公 式(6・57)に
テ ッ プ 応 答 を 求 め よ う.
[解] ス テ ッ プ 入 力 に 対 す る 出 力 の フ ー リエ 変 換 は
(a)(2−3e-t+e-3t)u(t)
(b)2〔1−e-2t(cost−3sint)〕u(t) 図6・14
式(6・58)に
よれ ば よ い.し
シ ス テ ム関 数 を
と す る.ス
は,公
ス テ ップ応 答 の例
た が っ て,
よっ て
出力 波 形 は
図6・14に
こ れ ら の グ ラ フ を示 す.
な お,こ
の よ う な 過 渡 現 象 の 計 算 に は,一
利 で あ る が,本 (2)
般 に ラ プ ラ ス 変 換 を 用 い る ほ うが 便
書 で は 説 明 し な い.
安 定 な 回 路 と発 振 す る 回 路
上 の 例 で 明 ら か な よ うに,シ
ス テ ム関 数 の実 数 極 の なか に正 の値 を も った もの
が あ る と,イ
ン パ ル ス 応 答 は 時 間 と と も に 増 大 す る.た
と す る と,イ
ン パ ル ス 応 答 の な か に はeαtの
に 正 の 値 を も っ た も の が あ る と,振
と え ば,実
項 が 現 わ れ る.ま
数 極 を α(>0)
た 複 素 極 の実 数 部
幅 が 時 間 と と も に 増 大 す る 振 動 を生 ず る.
電 気 回 路 は 一 般 に 小 さ な 熱 雑 音 を も ち,こ
の よ うな回 路 で は 外 部 か らの入 力 が
な くて も熱 雑 音 が 入 力 の か わ り と な っ て,自
然 に 大 き な 出 力 を 生 ず る.第5章
発 振 器 を 説 明 し た が,こ
れ は 正 帰 還 ま た は 負 抵 抗 の た め こ の よ うな 事 情 が 生 じ た
か らで あ る. こ れ に 反 し,極
の 実 数 部 が 負 で あ る と,イ
た は あ る 一 定 の 値 に 収 ま る.こ
問5.
ン パ ル ス 応 答 は 有 限 の 時 間 内 に0ま
の と き 回 路 は 安 定 で あ る.
シス テ ム関数
の イ ン パ ル ス 応 答 お よ び ス テ ッ プ 応 答 を 求 め よ.
6・8 最 大 平 坦 特 性 の 理 論 (1)
で
電力 利得 関数
増 幅器 の電 圧 利 得 をH(ω)と
し,入 力 抵 抗,負 荷 抵 抗 を それ ぞれRi,RLとす
る と,電
力 利 得P(ω)は
と な る.Ri,RLは
定 数 で あ る の で,Ri=RLと
して (6・65)
と お き,こ
れ を 電 力 利 得 関 数(power
H(ω)は も つ.す
gain function)と
シ ス テ ム 関 数 の 一 種 で あ っ て,式(6・43),あ
呼 ぶ. る い は(6・44)の
形 を
な わ ち,
また
した が っ て
これ は (6・66a)
とい う形 を と る. 電 力 利 得 関 数 は,こ jω=sと
の よ うに シ ス テ ム 関 数 と は 異 な っ た構 造 を も つ.し
か し,
お い て み る と,
(6・66b)
とな り,2m個 う に,シ
の 零 点 と2n個
の 極 と を も つ.す
ス テ ム 関 数H(s)と,sを−sと
零 点 お よ び 極 を あ わ せ も っ て い る.
な わ ち,上
の説 明 で 明 らか な よ
して 得 ら れ る 関 数H(−s)の
両者 の
(2)
最 大 平 坦 特 性
極 の み を もつ電 力 利 得 関 数 を考 え る.こ れ は式(6・66b)の
分子が定数 であっ
て
と い う形 を と る. こ れ は ω=0で 特 性 と は,ω=0の
はP(ω)=A0/B0,ω
が 十 分 大 き く な る と0に
近 傍 に お い て,ω
ぎ り小 さ い こ と で,そ
れ は ω=0に
の 変 化 に 対 す るP(ω)の
次 ま で0で
あ る こ と で あ る.
P(ω)の
最 大 平 坦 特 性 は1/P(ω)の
お け るP(ω)の
な る.最
大平 坦
変 化 が 出来 得 るか
微 分 係 数 が 可 能 な か ぎ りの 高
最 大 平 坦 特 性 で も あ る.そ
れ は,ω=0に
お け る微 分 係 数
が,kの
出 来 る だ け 大 き な 値 ま で 続 け て0で
ま ず1階
あ る と き に 得 ら れ る.
の微 分 係 数 は
ω=0で
は こ れ は 必 ず0で
ω=0で
こ れ が0と
あ る.つ
ぎに
な る た め に は,B1=0.
同 様 な 計 算 に よ っ て,B1,B2,…,Bn-1が が 得 ら れ る こ と が わ か る.こ
す べ て0の
と き,最
大 平坦 特 性
の と き,
(6・67)
帯 域 幅 を ω0と す る と,P(ω0)はP(0)の1/2に
ゆ えに
な る の で,
帯 域 幅ω0=1,低
周 波 利 得A0/B0=1と
お く と, (6・68)
と な る.さ
ら に ω=j/sと
お く と,最
大平坦電力利得関数 (6・69)
が得 られ る. 最 大 平 坦 電圧 利 得 の絶 対 値 の周 波 数 特 性 は,P(ω)の
で 表 わ され る.図6・15は
なわち
こ の グ ラ フ で あ る.
図6・15
(3)
平方 根,す
最大平坦特性
最 大 平 坦 電 力 利 得 関 数 の極
nが偶 数 の と き,最 大 平 坦 電 力 利 得 関 数(6・69)は (6・70)
と な る.極
はs2n+1=0の
ゆ え に,極
は
根,す
な わ ち,
(6・71a) あ る い は,極
をs=cosθ+jsinθ
とす る と き
(6・71b)
で あ る. nが
奇 数 の と き,最
大 平 坦 電 力 利 得 関 数(6・69)は (6・72)
極 は−s2n+1=0の
ゆ え に,極
根,す
な わ ち,
は
(6・73a)
あ る い は,s=cosθ+jsinθに
お い て
(6・73b)
で あ る. こ れ を ま と め る と,極
は 原 点 を 中 心 と す る 半 径1の
円 周 上 に あ り,横
軸 か ら左
域 幅 が1で,極
のみ で零
ま わ り の 角θ が
の 位 置 に あ る.図6・16に
これ を示 す.こ
の よ うに,帯
点 を も た な い 最 大 平 坦 利 得 関 数 の 極 は す べ て 半 径1の
円 周 上 に 等 間 隔 に あ り,実
数 軸 お よび 虚 数 軸 に対 称 で,か つ虚 数 軸 上 に は存 在 しな い.
図6・16
(4)
最 大 平 坦 電 力 利 得 関数 の極
最大平坦電圧利得関数
安 定 なシ ス テ ムの 電圧 利 得 関数H(s)の
極 は,マ
ップの左 半 面 だ け に存 在 す る
か ら,電 力 利 得 関 数 の極 の うち の,実 数 部 が 負 の値 を もっ た極 の 全部 が 電圧 利 得 関数 の極 で あ る.す な わ ち, (a) n=1の θ=π
と き, で あ っ て,極
は (6・74a)
電圧 利得関数 は
(b) n=2
(6・74b)
c) n=3
(6・74c)
(d) n=4
(6・74d)
6・9 等 リ ップ ル 利 得 関 数 (1) チェビ
シ ェフ の多 項 式
電 力利 得 関 数 (6・75)
を考 え る.こ 呼 ば れ,つ
こ でCn(x)はチェビ
シ ェ フ の 多 項 式(Chebyshev's
polinomia1)と
ぎ の 式 で 表 わ さ れ る.
(6・76)
Cn(x)は き1,nが 1,極
最 高 次 数 がnのxの 奇 数 の と き−1,か
小 値 が−1に
6・17(a)に
な る.ま
こ れ を示 す.
多 項 式 で,Cn(1)=1,Cn(−1)はnが つx>1で たnが
は 単 調 に 増 加 し,│x│<1で
偶 数 な ら 偶 関 数,奇
偶数 の と は極 大 値 が
数 な ら奇 関 数 で あ る.図
これ は また三 角関 数 お よび双 曲 線 関 数 で 表 わす こ とが 出 来 て, (6・77)
と な る. こ こ で,式(6・77)が n=3に
式(6・76)に
つ い て,−1≦x≦1の
(cosθ)3を
等 し い こ と を 証 明 し て お く.
と き,θ=cos-1xと
お く.x=cosθ
変形 する と
(a)Cn(x)
図6・17 チェビ
(b)
シ ェ フ の 多 項 式 と等 リ ッ プ ル 特 性
で あ る.
│x│>1の (2)
と き,お
よびnが3以
等 リ ッ プ ル 利 得 関 数 の 極 Cn
2(x)は−1≦x≦1で 75)で
外 の と き に も 同 様 に 証 明 が 出 来 る.
は0と1の
間 を うねっ て 変 化 して い る の で
表 わ され る 電 力 利 得 関 数 は,図6・17(b)に
間 を変 化 す る.ε
が正 で か つ
器 の 特 性 が 得 られ,等 式(6・75)の
ε≪1と す る と,最
リ ッ プ ル 特 性(equal ripple
右 辺 に お い てs=jω
,式(6・
示 す よ う に1と1/(1+ε)の 大平 坦 特 性 とは 異 な る低 域 増 幅 characteristics)と
と お く と,Pはsの
よ ば れ る.
関 数 に な り, (6・78)
と な る. 極 す な わ ち1+εCn2(s/j)=0の (6・77)を
用 いて
cos1(s/j)=α−jaと
お くと
ゆ え に,
cosh
na≠0で
ゆ え に,
根 を求 め る.根
あ る か ら,
,
は 一 般 に 複 素 数 と な る.式
こ の α に 対 し てsinnα=±1と
な る か ら,
(6・79a)
あ る い は,
(6・79b)
ゆ え に,
と お く と,
(6・80) ω =s/j=coshaで
cosha>1で
式(6・79a)を
こ れ をenaに
ま た,
は ,式(6・78)は
あ る か ら,式(6・77)を
参 照 し て,
参 照 し て,
つ い て 解 く.ena>0で
あ っ て,
ゆ え に,
し た が っ て,
W=cosha
(6・81)
は 角 周 波 数 で 表 わ さ れ た 帯 域 幅 で あ る. 帯 域 幅=1と く と,電
して 正 規 化 す る た め に 式(6・75)の
ω の 代 わ り に ω/coshaと
力 利 得 関 数 は, (6・82a)
と な り,そ
の 極 は 式(6・80)の1/coshaす
な わ ち
s=−tanhacosθ+jsinθ
(6・82b)
図6・18
ε 対tanha
お
こ こ で,
ま たaは
式(6・79b)で
図6・18の
与 え ら れ る.
グ ラ フ に ε とtanhaの
関 係 を 示 す.
nが 偶 数 の と き,k=(n−2N−2)/2と
お く と,
(6・83a)
n が 奇 数 の と き,k=(n−2N−1)/2と
お く と,
(6・83b)
式(6・83a)は(6・71b)に,式(6・83b)は(6・73b)に こ の よ う に,帯 域 幅1の aの 楕 円 上 に あ り,極
等 しい.
等 リ ッ プ ル 利 得 関 数 の 極 は 長 半 径 が1,短
半 径 がtanh
の 実 数 部 は 最 大 平 坦 特 性 の そ れ のtanha倍,虚
数 部 は最
大 平 坦 特 性 の そ れ に 等 し い. 図6・19にn=3の
場 合 を 示 す.
図6・19
問6. rad/s),極
低 域 増 幅 器 で,低 の 数3の
関 数 を 求 め よ.
等 リップル 電 力利 得 関数 の極
周 波 電 圧 利 得 が10,帯
域 幅4MHz(B=8π
最 大 平 坦 お よ び 等 リ ッ プ ル(ε=0.1と
す る)電
×106 圧利得
6・10 対 数 利 得 と ア ナ ロ ジ ー (1)
線 状 電荷 に よ る 電 位
電 荷 が 直 線 上 に 一様 に 分 布 し,単 位 長 当 りの電 気 量 をqと す る と,距離rの
点
の 電 位Vは (6・84)
で 表 わ され る.こ ま たlogは
こ で εは 空 間 の 誘 電 率,Cは
電 位 の 基 準 に よ っ て 定 ま る定 数,
自 然 対 数 と す る.
い ま, (6・85)
で あ る と き,こ 図6・20に き のP点
れ を 正 ま た は 負 の 単 位 線 状 電 荷 と よぶ.
示 す よ う に,xy平
の 電 位Vは,P点
面 に 直角 に 多 く の 正 負 の 単 位 線 状 電 荷 が あ る と か ら負 の 線 状 電 荷 ま で の 距 離 をri(i=1,2,…),
正 の 線 状 電 荷 ま で の 距 離 をrj(j=1,2,…)と
(a)線
す るとき
状 電 荷(b)零点・ 図6・20
極
マ ッププ
線 状 電 荷 に よる アナ ロ ジー
(6・86)
負 の線 状 電 荷 に よる で 表 わ さ れ る.こ
れ と 式(6・49)と
成 り立 つ こ とが わ か る.
正 の 線状 電荷 に よ る
を 見 く らべ る と,次
の ア ナ ロ ジ ー(類
似)が
複 素 平 面 上 に,零
点 の 位 置 に 負 の 単 位 線 状 電 荷 を,極
荷 を 置 い た と き の,虚
数 軸 上 ω の 位 置 の 電 位 が,シ
の位 置 に 正 の 単 位 線 状 電
ス テ ム 関数 の対 数 利 得 を表 わ
す. 図6・16に
示 し た よ う な極 の 位 置 が 最 大 平 坦 特 性 を も つ こ とが,少
性 的 に は こ の ア ナ ロ ジ ー か ら 理 解 出 来 よ う.ま 近 づ け,図6・19の
た,こ
よ う に す る こ と に よ っ て,等
な く と も定
の極 を あ る割 合 で虚 数 軸 に
リ ッ プ ル 特 性 が 得 られ る こ と
も理 解 出 来 る で あ ろ う. (2)
狭 帯 域 増 幅 器
図6・21(a)に
狭 帯 域 増 幅 器 の 電 圧 利 得 関 数 の 零 点 ・極 マ ップ の 例 を 示 す.複
素 極 お よ び 複 素 零 点 は か な ら ず 共役 複 素 数 の 組 み と して 存 在 す る の で,極
は(時
(a)(b) 図6・21 に は 零点 も)図
電 圧 利 得 関 数 の零 点 ・極 マ ップの例
の よ う に 実 数 軸 上 お よ び 実 数 軸 に 対 称 なA,B両
原 点 附 近 の 極 や 零点(C)に
分 か れ る.グ
増 幅 器 と な る.こ
数 利 得 の 周 波 数 特 性 は,ア
の と き,対
の 側 の 虚 数 軸 上 の 電 位 分 布 に 等 しい.対 ω の 範 囲 で あ っ て,グ
ル ー プBお
数 特 性 に は ほ とん ど 関 係 し な い.グ 帯 域 幅 をB,中
グル ー プ お よ び
ル ー プ 間 の 距 離 が 大 き い と き,狭帯
ナ ロ ジ ー に よ っ て ω >0
数 利 得 が 大 き い の は グ ル ー プAの
よ び 実 数 軸 上 の 極 や 零 点(グ ル ー プAの
域
ル ー プC)は
近傍 の 周波
極 を主 要 極 とい う.
心 角 周 波 数 を ω0と す る と き,も
しB≪
ω0な
ら ω0の 近 く の
周 波 数 特 性 は グ ル ー プAの
極(お
平 坦 特 性 で は 図6・21(b)に 周 上 に,ω軸
よ び 零点)に
示 す よ う に,主
の 左 側 に 等 間 隔 に(図6・16に
等 リ ッ プ ル 特 性 で は 図6・19に
よ っ て 決 ま る.し 要 極 を,中
た が っ て,最
心 が ω=ω0,直
大
径Bの
円
示 す よ う に)配 置 す れ ば よ い.ま
た,
示 す よ うに 極 を 一 定 の 比 率 で 虚 数 軸 に 近 づ け れ ば
よい. 帯 域 幅 が 広 く,B≪
ω0と いう 条 件 が 満 た さ れ な い と き に は,グ
実 数 軸 の 近 く の 極 や 零点 も特 性 に 関 係 す る た め,主 る 必 要 が あ る が,詳
問7.
ル ー プBお
よび
要 極 を 上 記 の 位 置 か ら ず らせ
しい 説 明 は 省 略 す る.
帯 域 増 幅 器 で,中
幅 が4MHz(B=8π
心 周 波 数 が100MHz(ω0=2π
×106rad/s)主
×108rad/s),帯
要 極 の 極 数 が4の
域
最 大 平 坦 特 性 を もつ 電
圧 利 得 関 数 の す べ て の 極 を 求 め よ.
6・11 (1)
零点
・極 マ ッ プ の 設 計(1)
ビ ル デ ィ ン グ ・ブロ
上 巻 第3,4章
で は,FETあ
ック る い はJ-TRを
用 い た 抵 抗 負 荷 増 幅 器 や,同
増 幅 器 を 説 明 し た.以
下,こ
る 方 法 を 説 明 す る.こ
の 各 段 を ビ ル デ ィ ン グ ・ ブ ロ ッ ク と い う.
れ ら を組 合 せて 所 望 の 特 性 を も っ た 増 幅 器 を設 計 す
説 明 を 簡 単 に す る た め,FET(ソ 22に
示 す よ うに,入
調
力 抵 抗rと
ー ス 接 地)もJ-TR(エ 電 流 源gmV1(ω)で
ミ ッ タ 接 地)も
図6・
表 わ さ れ る も の とす る.V1
(ω)は 入 力 電 圧 の フ ー リエ 変 換 で あ る.
図6・22
FETで
FETお
よ びJ-TRの
は ゲ ー トか ら見 た 入 力 抵 抗rは
ラ メ ー タ ・モ デ ル に お い てr=h11eと
モ デル
無 限 大 で あ る.ま
置 き,か
たJ-TRで
つ 電 流 源 はh21eI1の
は,hパ 代 わ りにgm
V1(ω)と
し た.こ
こ でgm=h21e/h11eで
gmと は す こ し異 な る.ま (a)
CR増
たh12e,h22eは
あ っ て,ハ
小 さ い と して 省 略 した.
幅 器 抵 抗 負 荷 増 幅 器 は,素
め に 高 周 波 に お け る利 得 が 低 下 す る の で,こ コ ン デ ン サ で 表 わ す.ま と も あ る.こ
イ ブ リ ッ ドπモ デ ル に お け る
子 の高 周 波 特性 や 浮 遊 容 量 な どの た れ を 負 荷 抵 抗Rに
並 列 に 接 続 され た
た 高 周 波 利 得 を制 限 す る た め に コ ン デ ン サ を付 加 す る こ
れ ら を含 め てCと
す る と等 価 回 路 は 図6・23(a)と
な る.
電 圧 利 得 関 数H(s)は (6・87)
これ は実 数 極 (6・88)
を も つ.
(a)RC増
(b)LR直
列単 同 調増 幅 回路
図6・23
(b) LR直
(c)LR並 ビ ル デ ィ ン グ
列 単 同調 増幅 回路
・ブ ロ ッ ク
列 単 同 調 増 幅 器 自 己 イ ン ダ ク タ ン スLと
コ ン デ ン サCと こ こ でCは
幅 回路
抵 抗Rの
直 列 回 路 と,
の 並 列 負 荷 を も っ た 増 幅 器 の 等 価 回 路 は,図6・23(b)と
素 子 の 出 力 容 量,回
な る.
路 の 浮 遊 容 量 を 含 む 全 静 電 容 量 で あ る.
電 圧 利 得 関 数H(s)は (6・89)
こ こで
ω0=1/√LC,Q=ω0L/Rで
こ れ は1個
あ る.
の 零点
(6・90)
と,2個
の極
(6・91)
を も つ.R<2√L/Cあ
る い はQ>1/2な
ら複 素極,そ
うで な け れ ば 実 数 極 に な
る. 複 素極 の 場 合 に は,原
点 か ら極 ま で の 距 離 は ω0=1/√LCに
等 し い.ま
たQ
は ω0と 実 数 部 の 絶 対 値 と の 比 の1/2に
等 しい.
(c) LR並
列 単 同 調 増 幅 器 LCR並
列 負 荷 を も っ た 増 幅 器 の 等 価 回 路 は,
図6・23(c)と
な る.こ
容 量 で あ る.電
圧 利 得 関 数H(s)は
こ でCは
素 子 の 出 力 容 量,回
路 の 浮 遊 容 量 を含 む 全 静 電
(6・92) こ こ で,ω0=1/√LC,Q=R/(ω0L)で こ の 関 数 は1個
あ る.
の 零点s=0と,2個
の極
(6・93)
を も つ.R>√L/C/2あ
る い はQ>1/2な
ら 複 素極,そ
うで な け れ ば 実 数 極 に
な る. 複 素極 の 場 合 に は,LR直 距 離 は ω0,ま たQは (2)
列 単 同 調 増 幅 器 の 場 合 と同 じ く,原
ω0と 極 の 実 数 部 の 絶 対 値 との 比 の1/2に
点 か ら極 ま で の 等 し い.
低 域 増 幅 器 の 設 計
利 得 が 最 大 平 坦 特 性 で 極 の み を も つ 増 幅 器 の 電 力 利 得 関 数 で は,極 図6・16に
示 す とお りで,原
に 存 在 し,ま
点 を 中 心 と し帯 域 幅Bを
半 径 とす る 円周 上 に等 間 隔
た 電 圧 利 得 関 数 の 極 は そ の 左 半 分 で あ る.し
グ ・ ブ ロ ッ ク,す
な わ ちCR増
の 配 置 は,
た が っ て,ビ
ル ディ ン
幅 器 や 単 同 調 増 幅 器 を組 合 せて 設 計 す る こ と が 出
来 る.等 [例4]
リ ッ プ ル 特 性 の 設 計 も 同 様 で あ る. FET3段
3=3mSと
増 幅 器(図6・24)に
す る.帯
お い て,C1=C2=C3=20pF,gm1=gm2=gm
域 幅 が5MHzで
最 大 平 坦 特 性 を も つ よ う なR1,R2,R3,L3
の 値 を 求 め よ.
図6・24
[解] 第2段
は1個
の 極,第3段
は1個
例4の
回路
の 零点 を も ち,両
者 を 同 じ値 に す る と 互
い に 打 ち 消 さ れ る.し た が っ て,増 幅 器 の 電 圧 利 得 関 数 は 第1段 第3段
の2個
の 複 素極 と,あ
わ せ て3個
特 性 を も つ よ うな 設 計 を し よ う.帯 (−0.5±j0.866)Bで R1=1/BC1=1592〔 90b)か
Ω 〕.第3段
×106〔rad/s〕
の 極 を−Bに
の実 数 極 と れ が最 大平 坦
で,極
は−B,
す る に は,式(6・88)か
の 極 を(−0.5±j0.866)Bに
らL3=1/(C3B2)=50.7〔
− Bで,第2段
の 極 を もつ こ と に な る.こ
域 幅 はB=10π
あ る.第1段
の1個
μH〕,R3=L3B=1592〔
す る に は 式(6・ Ω 〕.第3段
の 極 を こ の 値 に す る た め,式(6・88)か
ら
の 零点 は
ら,R2=1/BC2=1592
〔Ω 〕.低 周 波 に お け る 電 圧 利 得 はgm1R1gm2R2gm3R3=109. (3)
狭帯
域増 幅器 の設 計
中 心 角 周 波 数 を ω0,帯 域 幅 をBと
す る,極
の み を もつ 狭帯 域 増 幅 器(ω0≫B)
を 設 計 す る. こ の よ う な 増 幅 器 は,LR直 す な わ ち,各 性,等
列 ま た は 並 列 単 同 調 増 幅 器 を 組 合 せて 得 ら れ る.
段 の 増 幅 器 の 中 心 角 周 波 数 と帯 域 幅 を 調 節 して,全
リ ッ プ ル 特 性,そ
の 他 の 特 性 を も た せ る.こ
体 で最 大平 坦 特
れ が 上 巻 第4章4・9で
述 べ
たス タ ガ増 幅 器 で あ る. [例5]
中 心 周 波 数40MHz,帯
域 幅6MHzのLR並
な る最 大 平 坦 特 性 を も っ た 増 幅 器 を設 計 せ よ.各 mSと
す る.
列 単 同 調 増 幅 器3段 段 い ず れ もC=20pF,gm=10
か ら
[解]ω0=2π
×40×106rad/s,B=2π
各 段 の 定 数 は 式(6・93)か
×6×106rad/sと
ら 求 め ら れ る.各
し,各
段 の 主 要 極 は
段 の 定 数 に は添 字1,2,3を
つ
け て 表 わ す. 第1段:中 R1
心 角 周 波 数ω1=ω0=2π
=1/CB=1.33kΩ.第2段:中
×40×106か 心 角 周 波 数
ら,L1=1/ω12C=0.787μH, ω2=ω0+0
か ら,L2=0.697μH,R2=2.65kΩ.第3段:中 2π ×37.4×106か
6・12 (1)
心 角 周 波 数
×42.6×106
ω3=ω0−0.433B=
ら,L3=0.904μH,R3=2.65kΩ.
零点 零点
.433B=2π
・極 マ
ッ プ の 設 計(2)
を も つ 最 大 平 坦 特 性
電 力 利 得 関 数 を 表 わ す 式(6・66a)を
変 形 し て,
(6・94)
と 書 く.K=A0/B0,c1=A1/A0,…
で あ る(A0≠0,B0≠0と
十 分 高 い 周 波 数 で は 利 得 が 減 少 す る の で,m<nで P(ω)の
ω=0に
お け る 微 分 係 数 が,出
す る).一
般 に
あ る.
来 る だ け高 次 の 係 数 ま で 続 け て0と
る と き に 最 大 平 坦 特 性 と な る こ と は 既 に 述 べ た と お りで あ る が,こ
な
こで は直 観的
な 説 明 に と ど め て お こ う. ま ず,周
c1=d 1な
波 数 が 十 分 低 い と き に はP(0)=Kと
らP(ω)=Kで
あ る.
さ ら に 周 波 数 が 高 く な る と
な る.ω
が 少 し大 き く な る と
c1=d1か
つc2=d2な
らP(ω)=Kで
あ る.
以 下 同 様 に,c1=d1,c2=d2,…,cm=dmで
あ る と き に,最
大平坦特性 が
得 ら れ る. (2)
並 列 ピー キ ン グ
図6・23(a)はFETあ 路 の 等 価 回 路 で あ る.こ
る い はJ-TRの
並 列容 量 を考 慮 した抵 抗 負荷 増 幅 回
の と き 負 荷 抵 抗Rに
直 列 に 自 己 イ ン ダ ク タ ン スLを
も
っ た コ イ ル を 挿 入 して 高 周 波 特 性 を 改 善 す る も の が 並 列 ピ ー キ ン グ(shunt peaking )で
あ る.こ
れ は 図6・23(b)と
な り,電 圧 利 得 関 数H(ω)は
式(6・89),
電力利得関数は (6・95)
とな る.最 大 平 坦 特 性 の 条 件 か ら
Lに つ い て 解 く と L= (√2−1)CR2=0.414CR2
(6・96a)
あ る いはは
(6・96b)
こ の と き式(6・95)は (6・97a)
低 周 波 の 利 得 はP(0)=(gmR)2で,帯 るか ら
した が っ て
域 幅 をBと
す る と,P(B)=P(0)/2で
あ
(6・97b)
帯 域 幅 はLが
な い と き の 値 で あ る1/CRの1.72倍
電 圧 利 得 関 数 に は 式(6・89)のLと
に な る.
し て 式(6・96a)の
値 を用 い て
(6・97c)
が 得 られ る.こ
れは
零点=−2.41/CR 極 =(−0.5±j0.405)/CR を も つ. 図6・25にLの
値,し
た が っ てQの
合 の 特 性 の 例 を示 す.Lを
入 れ な い と きQ=0で
図6・25
(3)
値 が 最 適 の 場 合 と,最
適 値 か ら外 れた 場
あ る.
並 列 ピ ーキ ン グの周 波 数特 性
直 列 ピー キ ング
抵 抗 負 荷 増 幅 回 路 で は,負 力 容 量C1と
荷 抵 抗Rに
つ ぎ の 段 の 入 力 容 量C2の
並 列 に入 る 静 電 容 量Cは,そ 和 で あ る.こ
う に,両
容 量 の 間 に 自 己 イ ン ダ ク タ ン スLを
式 が,直
列 ピ ー キ ン グ(series peaking)で
電圧 利 得 関 数 は
の と き,図6・26に
の段 の 出 示 す よ
挿 入 し て 高 周 波 特 性 を改 善 す る 方 あ る.
図6・26
直 列 ピ ー キ ング
(6・98)
電力利 得関数は (6・99) こ こで
C1,C2,Rは
定 ま っ て い る も の と し て,A=0と
な る よ う にLを
選 択 す る.こ
の
と き
も し,さ す れば,最
ら にC1,C2の
割 合 が 自 由 に 選 べ る な ら,こ
大 平 坦 特 性 が 得 られ る.こ
図6・27
れ はC2=3C1の
れ をB=0と
な る よ うに
と き に 得 ら れ る.
直 列 ピーキ ングの 周 波 数 特 性
図6・27に (4) 上巻
利 得 の 周 波 数 特 性 の 例 を示 す.こ
こ でk=C1/(C1+C2)で
あ る.
複 同 調 増 幅 器 第4章4・9(2)で
圧V1(ω),…,電
述 べ た 複 同 調 増 幅 器 の 等 価 回 路 を 図6・28に 流I1(ω),…
な ど は 一 般 に は フ ー リ エ 変 換 で 表 わ され
図6・28 る が,こ ま ず2つ
複 同 調 回路
こ で は ベ ク トル 記 号 を 用 い てV1,I1な の コ イ ル の 電 流I1,I2,電
示 す.電
圧V,V2に
ど と す る. 関 して
これ か ら
また
とお い てV2/V1を こ れ をH(s)で
表 わ す 式 を 求 め る. 表 わす と (6・100)
と な る.こ
こで
特 別 の 場 合 と し て
極 を 求 め る.2つ S1=−
と す る.残
お く と,
の主 要 極 を σ+jΩ1, s2=−
り の2つ
電 圧 利 得 関 数 は,定
式(6・100)と
ω1=ω2=ω0,Q1=Q2=Qと
はjの
σ+jΩ2
前 の 符 号 を−にし
数 をKと
比 べ る と,
して
た も の で あ る.
σ,Ω1,Ω2を
求
Q≧1,k≪1と
め る
と
,
す る と
す な わ ち,主
要極 は
(6・101)
kは2つ 得 ら れ る.中
の コ イ ル の 間 の結 合 係 数 で あ っ て,最 心 角 周 波 数=ω0,帯
域 幅=ω0/Qで
こ の と き の 特 性 が 示 さ れ て い る.も と,利
得 は ω0よ
あ る.上
巻
第4章
り低 い 方 と高 い 方 に2つ
と きに
の 図4・46に
し両 コ イ ル の 結 合 を 密 に してkを
問 題
大 平 坦 特 性 はk=1/Qの
大 き くす る
の ピ ー ク を も つ.
解
答
1.
2.f(t)=│cosωt│の エ 級 数 は 式(6・1)に
周 期Tは
π/ω で,か
お い てb1=b2=…=0で
つ 偶 関 数 で あ る の で,そ あ る.ま
たa1=a3=…=
の フー リ
0,a0,a2,…は
(a)
3.
零点:s=−1/CR,
極:s=0
(b)
零 点:s=−1/CERE,
(c)
極:
極:
(d) 零点:〓,極:s2LC+sCr+1=0の根. 4.
(a)
log│Z (ω)│,横 直 線,ω≫200で
ω≪200で
はZ(ω)≒106/jω,ω≫200で
軸 にlogω
を とっ て グ ラフ を描 くと
は 水 平 線 に な る.(b)ω≪10で
はA(ω)≒jω/50,ω≫500で
はA(ω)≒10.し
と 同 じ特 性 に な る. 5.
はZ(ω)≒5×103.縦
イ ン パ ル ス 応 答h(t)は
のフ ー リ エ 逆 変 換 か ら求 め られ る.す
な わ ち,
ω≪200で
は 右 下 が り45°の
はA(ω)≒1/5,10≪ た が っ て,上
軸 に
巻
ω≪500で 第3章
の 図3・16
①
ス テ ッ プ応 答r(t)は
のフ ー リエ 逆 変 換 か ら求 め ら れ る.こ
の 式 を変 形 す る と,
し た が っ て
6. 帯 域 幅B=2π (6・74c)を
×4×106rad/s.極
参 照 し て,極
た が っ て,極
定 数,低
す る と 図6・18を
B=8π
周 波 利 得 はH(0)で,こ
×106,ω0=2π
主 要 極 は,式(6・74d)を
×108,単 参 照 し,
(−0.373±j0.924)B/2+jω0,
(−0.924±j0.373)B/2+jω0
数 値 を代 入 して (−4.69±j639.9)×106 ②
(−4.69±j616.7)×106
す れ ば よ い.
お い て
れ が10と
ば よ い. 7.
参 照 し てn=3でtanha=
は−0.55B,(−0.5×0.55±j0.866)Bと
電 圧 利 得 関 数 は,jω=sと
Aは
最 大 平 坦 電圧 利 得 関 数 は 式
はsp=−B,(−0.5±j0.866)B,
等 リ ッ プ ル 特 性 で は,ε=0.1と 0.55.し
数n=3の
位 はrad/s.
な る よ う にAの
値 を定 め れ
③
(−11.6±j633.0)×106
④
(−11.6±j623.6)×106
± の 符 号 の− は も う1つ
の 極(共
す る こ と に よ っ て 実 現 さ れ る(ス ①
役 極)で,増
タ ガ ー増 幅 器).各
f1=101.85MHz,
Q1=68.3
②
f2=98.15
MHz,
Q2=65.8
③
f3=100.75
MHz,
Q3=27.3
MHz,
Q4=26.9
④ f4=99.25
中 心 周 波 数 は 原 点 か ら極 ま で の 距 離(ほ (6・91)の
幅 器 は4段
の単 同調 増 幅 器 を接 続
段 の 中 心 周 波 数 お よ びQは
ぼ 虚 数 部 の 絶 対 値 に 等 し い),Qは
近 似 式 か ら求 め ら れ る.
練
1. cosθ
の 正 の 半 波(半
習
波 整 流 波 形)の
問
題
フ ー リ エ 級 数 を 求 め よ.
2. 次 の フ ー リ エ 変 換 を求 め よ. (a)
(b) 3. 次 の フ ー リ エ 逆 変 換 を 求 め よ.
(a)
(b)
(c)
4.次 (a)
(b)
の シ ス テ ム 関 数 の 対 数 利 得 の 周 波 数 特 性 の 概 要 を 求 め よ.
式
(c) 5. 問4の
各 シ ス テ ム 関 数 の ス テ ッ プ応 答 を求 め よ.
6. 電 力 利 得 関 数 が
で 表 わ さ れ る と き,電 圧 利 得 関 数 の す べ て の 極 を 求 め よ.ま た だ しfはMHz単
た,帯 域 幅 を 求 め よ.
位 で 表 わ した 周 波 数 で あ る .
7. 電 力 利 得 関 数 が
で 表 わ され る 回 路 の 帯 域 幅,す あ る こ と は 明 ら か で あ る.こ 帯 域 幅 は〓
の 回 路 をN段
接 続 し た も の,す
な る 角 周 波 数 はBで な わ ち[P(ω)]Nの
で あ る こ と を証 明 せ よ.
8. 図6・29に
示 す2段
れ ぞ れ,5mS,C1,C2は (FETの
な わ ちP(ω)がP(0)/2に
のFET低
域 増 幅 器 を設 計 せ よ.各FETのgmは
各FETのドレ
イン ・ソ ー ス 間 に 存 在 す る 全 静 電 容 量
端 子 間 容 量 と浮 遊 容 量 の 和)で,C1=20pF,C2=10pFで
周 波 数 を10MHzと
し,(a)最
も つ よ う にR1,R2,L2を
大 平 坦 特 性,(b)ε=0.05の
決 定 し,こ
そ
あ る.遮
等 リ ップル 特 性 を
の と きの低 域 周 数 波 に お け る電 圧 利 得 を求
め よ.
図6・29
9. 図6・23(c)に す る.中
示 し たLR並
心 周 波 数 を1MHz,帯
お よびRを
決 定 し,中
断
列 単 同 調 増 幅 回 路 の 等 価 回 路 で,gm=4mSと 域 幅 を15kHzと
し た い.C=200pFと
心 周 波 数 に お け る 電 圧 利 得 の 値 を求 め よ.
し てL
10. 図6・23(b)の
等 価 回 路 で,低
性 を も つ よ う にR,Lを
決 定 せ よ.ま
相 互 コ ン ダ ク タ ン スgm=8mS,全 11. 図6・30は
域 増 幅 器 の 帯 域 幅 が4MHzで
最 大 平坦 特
た こ の と き の 低 周 波 電 圧 利 得 は ど れ だ け か. 静 電 容 量C=50pFと
演 算 増 幅 器 にR1,C1,C2を
せ よ.
組 み 合 せ た も の で あ る.こ
の電 圧
利得関数 は
で あ る こ と を 証 明 せ よ.
図6・30
12. 図6・31は の た め にA点
演 算 増 幅 器 にR1,R2,C1,C2を
か ら み た 電 圧 利 得 はK=1+Rb/Raと
組 み 合 せ た も の で あ る.Ra,Rb な る.電
圧 利 得 関 数(V2/V1)
は
の形 を も つ こ と を 証 明 せ よ.a,bはR1,R2,C1,C2,Kに あ る.
図6・31
よっ て 定
まる定 数 で
13. 図6・32の
回路 の電圧 利 得 は
で 表 わ され る こ と を証 明 せ よ.こ
こで
図6・32
も し,C1=C2,R2R3=4R1R4な し く,周 数波 に 関 係 し な い が,位
らa'=aで
あ っ て,電
圧 利 得 の 絶 対 値 はKに
相 特 性 は 周 波 数 に よ っ て 変 化 す る.
等
第7章
ひ ず み ・変復 調 ・ス イ ッ チ ン グ
上 巻 第2・3・4章 や 電 流(た
で 説 明 し た 増 幅 回 路 で は,FETやJ-TRの
と え ばFETの
ゲ ー ト ・ソ ー ス 間 電 圧VGS)と,出
(た と え ば ドレイ ン 電 流ID)と し て き た.し
の 関 係 が,あ
力 側 の 電圧 や 電 流
る 範 囲 内 で 直 線 的 で あ る こ と を仮 定
か し実 際 に は そ うで は な い の で,ひ
を非 線 形 ひ ず み,ま
入 力 側 の電 圧
ず みが 生 ず る こ と に な る.こ
れ
た は 非 直 線 ひ ず み とい う.
非 直 線 ひ ず み は 普 通 の 増 幅 器 に と っ て は 有 害 な も の で あ る が,逆 を利 用 す る こ と も 出 来 る.整
流,振
幅 変 調,そ
の 復 調,周
に非 線 形 特 性
波 数変 換 な どは そ の例
で あ る. こ の 章 の 前 半 で は,ま
ず 非 線 形 特 性 を数 式 で 取 り扱 う方 法 を述 べ,増
直 線 ひ ず み の 性 質 を 調 べ る.つ 相 変 調,そ
ぎ に 振 幅 変 調,そ
の 復 調 に つ い て 説 明 す る.ま
た,周
幅 器 の非
の 復 調,さ
ら に 周 波 数 お よび 位
波 数 変 換,お
よび ス ー パ ー ヘ テ ロ
ダ イ ン 受 信 方 式 に 言 及 す る. ス イッ チ ング と は 電 流 を 制 御 す る ス イ ッ チ の 作 用 で あ る.J-TRやFETは, ベ ー ス 電 流 ま た は ゲ ー ト電 圧 に よ っ て導 通 ・非導 通 の 制 御 を す る こ と が 出 来 る. そ の 際,電
流 の 向 き に は 双 方 向 性 が あ っ て,J-TRで
を,npn形
で は 自 由 電 子 を)エ
ミ ッ タ か ら コ レ ク タ へ 流 す ほ か,コ
ミ ッ タ へ 流 す こ と も 出 来 る.FETに
で,注
レ ク タか らエ
通 は 遮 断 で あ る.J-TRを
飽和
数 キ ャ リアの 蓄 積 効果 の た め時 間的 遅 れ を生 ず る の
意 し な け れ ば な ら な い.
こ の 章 の 後 半 で は,ス て,ク
で は正孔
つ い て も 同 様 で あ る.
ス イ ッ チ ン グ に お い て は導 通 は 通 常 飽 和,非導 か ら遮 断 に 駆 動 す る と き,少
は 電 流 を(pnp形
リ ッ プ 回 路,ク
イ ッチ ン グ特 性,飽 ラ ン プ 回 路,フ
和 と遮 断,お
よ び そ れ ら の応 用 と し
リ ッ プ フ ロ ッ プ な ど を 説 明 す る.最
後 にパ
ルス 変 調,お
7・1
よ び 周 波 数 分 割 多 重 通 信 と時 分 割 多 重 通 信 の 原 理 を説 明 す る.
(1)
非 線 形 特 性 の 解 析
図7・1に
テ ー ラー の 級 数 示 す ソ ー ス 接 地FET回
ス 間 の 電 圧VGSの
路 で は,ドレ
イン 電 流IDは
ゲ ー ト ・ソ ー
関 数 で あ っ て,
図7・1
非 線 形 回 路(1)
(7・1a)
と書 く こ と が 出 来 る.入 をΔIDと
と な る.こ
力 が 加 わ る とVGSはΔVGSだ
け 変 化 し,IDの
変化量
す る と,
れ を テ ー ラ ー の 級 数 に 展 開 し て,
(7・1b)
し た が っ てΔVGSnの
係 数 をan(n=1,2,…)と
お く と, (7・2)
と な る. 同 様 な 関 係 は,ド の 間,さ
ら にJ-TR各
レイ ン 接 地 回 路 のVGDとID,ゲ 回 路,ダ
ー ト接 地 回 路 のVSGとID
イ オ ー ドの 電 圧 ・電 流 の 間 に お い て も成 り立 つ.
例 を あ げ る.あ
るFET回
路 のVGS〔V〕,ID〔mA〕
の関 係 が (7・3a)
で 表 わ さ れ る も の とす る.こ
静 止 点 をVGS=6Vと
の と きΔVGSとΔIDと
の関 係 は
すれば (7・3b)
と な る. (2)
正 弦 波 の 入 力
正 弦 波ΔVGS=Vcosωtが
入 力 され た と き,式(7・2)か
らΔIDは,
第1項 第2項 第3項
(7・4)
第4項
す なわ ち,高 次項(第2項 (3)
以 降)の た め入 力 正 弦 波 の 高 調 波 成 分 が 現 わ れ る.
2つ の 正 弦 波 入 力
つ ぎに,入 力 と して2つ の 正弦 波 の和
が 加 わ る 場 合 を考 え る.式(7・2)か
第1項 第2項
ら
a
第3項 ( 7・5)
4ΔVGS4以
上 の 高 次 項 の 式 は 省 略 す る が,入
力 周 波 数f1=ω1/(2π),f2=ω2/(2π)
の 高 調 波 お よ び そ れ ら の 和 や 差 の 周 波 数 成 分 も 現 わ れ る. (4)
折
れ
線
特
性
ダ イ オ ード,FET,J-TRな り に,折
ど の 非 線 形 特 性 を,入
力 のべ き級数 で表 わ す代 わ
れ 線 で 表 わ し て 解 析 した 方 が よ い 場 合 も 多 い.入
力 の変 化 範 囲 が大 きい
場 合 が そ うで あ る. た と え ば,図7.2の 方 向 の 電 圧 降 下,逆
回 路 で 正 弦 波 電 圧υ1(t)の 方 向 の 電 流 が そ れ ぞ れ0で
入 力 正 弦 波 の 上 半 分 だ け の 波 形 に な る.電
圧υ1(t)の
(負 の 半 波) こ れ をフ ー リエ 級 数 に 展 開 す る と,
・練 習 問 題1参
照).
図7・2
イ オ ー ドの 順
あ る とす る と,出 力 波 形υ2(t)は
(正 の半 波)
と な る(第6章
入 力 に 対 し,ダ
非 線 形 回 路(2)
波 高 値 をVmと
す る と,
問1.
pn接
合 の 電 圧Vと
電 流Iの
関 係 は,上
巻
第1章1・3で
述べ たよ
う に,
で 表 わ され る.Is,e,k,Tは 変 化 量ΔIの
定 数 で あ る.電
圧Vの
変 化 量ΔVと
電 流Iの
関係は
で 表 わ され る こ と を 証 明 せ よ.
7・2 (1)
増 幅器 の非 直 線 ひ ず み 非 直 線 ひ ず み
増 幅 器 で は,FETやJ-TRな を非 直 線 ひ ず み(non‐linear 回 路 は,ゲ
ど の 非 線 形 特 性 に よ る ひ ず み が 存 在 す る . これ distortion)と
ー ト ・ソ ー ス 間 に 交 流 入 力 を 加 え,VDSの
路 で あ る.こ
の と きIDとVGSと
表 わ す と,正
弦 波 の 入 力ΔVGS=Vcosωtに
第1項
高 調 波,第3項 ,ひ
は 振 幅 の3乗
と え ば,図7・1に
れ を 式(7・2)で
対 し て 式(7・4)の
は 入 力 の 振 幅 の2乗
出 力 を生 ず る.
に 比 例 す る 直 流 分 と第2
に 比 例 す る 基 本 波 成 分 と第3高
ず み は 入 力 の 振 幅Vが
示 し たFET
交 流 分 を 出 力 とす る 増 幅 回
の 間 に 非 線 形 特 性 が あ り,こ
は ひ ず み の な い 出 力,第2項
一 般 に
い う.た
調 波 で あ る.
大 き く な る と急 激 に 大 き く な り,逆
小 さ く な る と ひ ず み も小 さ くな る.Vが
小 さ い と き に は,式(7・2)の
に入力が 右 辺 の第
1項 お よ び 低 次 の 項 が 重 要 で あ る. 波 形 の ひ ず み の 程 度 は 高 調 波 の 含 有 率,す
な わ ち ひ ず み 率(distortion
factor)
で 表 わ さ れ る. 式(7・2)の2乗 圧 と の 比,す
の 項 ま で を 考 え る と,ひ な わ ち,
ず み 率 は 第2高
調 波 電 圧 と基 本 波 電
(7・7)
と な る.こ
の と き,ひ
ず み 率Kは
入 力 の 振 幅Vに
比 例 し,Vが
小 さい と き はK
は 小 さ く な る. 式(7・2)に でa2=0と
お い て,2乗 し,3乗
の 項 よ り も3乗
の 項 が 優 勢 な 場 合 も あ る.式(7・2)
の 項 ま で を考 え る と,第3高
波 は[a1V+(3/4)a3V3]cosωt,し
調 波 は(a3/4)Vcos3ωt,基
本
た が っ て ひ ずみ 率 は
(7・8)
と な る. プ ッ シ ュ プ ル 増 幅 回 路 で は,2個
のFET(ま
続 す る . 各FETま
字1,2を
た はJ-TR(添
各 素 子 の 特 性 が 等 し く,式(7・2)で
た はJ-TRな
ど)を
用 い る)の 入 力 は,そ
対 称 的 に接 れそれ
表 わ され る と き
負荷 に 両 者 の差 に 比 例 し た 電 流IL=k(ΔID1−ΔID2)が
流 れ る と き, (7・9)
す な わ ち,プ (2)
ッ シ ュ プ ル 回 路 で は 偶 数 次 の 高 調 波 は 打 ち 消 さ れ る.
相 互 変 調 ひず み
非 直 線 ひ ず み の あ る 増 幅 器 に2つ の 出 力 波 形 に は,式(7・5)で
の 正 弦 波(角 周 波 数 ω1,ω2)が
明 らか な よ うに ,そ
加 わ った と き
れ ぞれ の周 波 数 の成 分 の ほか
に,そ
の 高 調 波,お
よび 両 正 弦 波 の 高 調 波 の差 お よび 和 の 周 波 数 成 分 が 現 われ
る.こ
れ の よ うな ひ ず み を相 互 変 調 ひ ず み(intermodulation
distortion)と
い
う.
問2.
図7・1に
示 し たFET回
路 のVGSとIDの
関 係 が 式(7・3a)で
表
わされ,ま
た 静 止 点 はVGS=6Vで
波 数1kHzの 分)は
正 弦 波 交 流 が 加 わ っ た と き,ド
変 わ る か.ド
れ だ け か.ま
た,ひ
7・3 変 (1)
あ る.ゲ
ー ト ・ソ ー ス 間 に 振 幅1V,周 レイ ン 電 流 の 平 均 値(直
流成
レ イ ン 電 流 に 含 ま れ る交 流 電 流 の 周 波 数 お よび 振 幅 は ど ず み 率 は どれ だ け か.
調 変
調
と
は
正 弦 波 交 流 電 流 を ア ン テ ナ に 流 して 電 波 を 発 射 す る こ と が 出 来 る.こ た と え ば モ ー ル ス 符 号 に し た が っ て 断 続 す れ ば,信
の電流 を
号 の 送 信 が 出 来 る.ま
た,カ
ー ボ ン マ イ ク ロ ホ ン は 音 声 に よ る 空 気 の 振 動 に よ っ て 抵 抗 が 変 わ る の で,図7・ 3の
よ うに,こ
れ を 高 周 波 電 源 に 直 列 に 接 続 す る こ とに よ り,電 波 の 振 幅 を 変 化
さ せ る こ とが 出 来 る.
図7・3 こ の よ うに し て,電 の,変
変 調 電 波 の 発射
波 に 信 号 を乗 せ る こ と を 変 調(modulation)と
調 を受 け な い 電 波 ま た は 電 圧 な どの 波 形 を 搬 送 波(carrier)と
変 調 さ れ た 電 波 ま た は 電 圧 の 波 形,す
な わ ち 変 調 波(modulated
との 信 号 を取 り出 す こ と を復 調(demodulation)ま 搬 送 波 と な る 正 弦 波 形 に は,振 変 化 さ せ る か に よっ て3種
幅,周
波 数,位
類 の 変 調 が あ る.す
振 幅 変 調(amplitude 周 波 数 変 調(frequency
modulation modulation
い い,も
と
い う.ま
た
wave)か
た は 検 波(detection)と 相 の3要
素 が あ り,そ
な わ ち, 略 称 :AM) 略 称 :FM)
ら も い う.
の どれ を
位 相 変 調(phase
modulation
略 称 :PM)
振 幅 変 調 は信 号 波 の瞬 時 値 に応 じて振 幅 を変 化 させ る もの,周 波 数 変 調 は信 号 波 の瞬 時 値 に よっ て瞬 時 周 波 数 を変 化 させ る もの,位 相 変 調 は 同 じ く位 相 を変 化 させ る も ので あ る.図7・4に
(a)信
号
信号 が正 弦 波 形 の場 合 の各 種 の変 調 波 形 を示 す.
波
(b)振 幅 波調 波
(c)周 波数 変調 波
(d)位 相 変調 波
図7・4
(2) 振
幅
搬 送 波 をVcosωt,信
変
振幅変調波は
各 種 の変 調 波 形
調 号 波 をVpcospt,mをVpに
比 例 す る 値 とす る と き,
(7・10)
で表 わ さ れ る.mを
変 調 度(modulation
5(a)に
通 常1よ
示 す.mは
ら(1+m)Vの
り小 さ な値 を と る.こ
間 を 変 化 し,上
波 形 の 山 の 頂 上(ま
factor)と
しう.変
調 波 の 波 形 を図7・
の と き,振
幅 は(1−m)Vか
・下 の 包 絡 線 は 信 号 の 波 形 に等 しい.包
た は 谷 の最 低 点)を
(a)正
(b)過
絡 線 とは
結 ん で 得 られ る 曲 線 で あ る.
常 な 変 調(m=0.7)
変 調(m=1.2)
図7・5 振 幅 変 調 波 形
図(b)はmが1よ う.こ
り大 き い と き で,こ
の と き は 包 絡 線 の 形 が 変 わ り,通
取 り出 す)と
れ を 過 変 調(over
modulation)と
常 の方 法 で 復 調 す る(す
い
な わ ち包 絡 線 を
ひ ず み を生 ず る .
式(7・10)を
変 形 す る と, (7・11)
右 辺 の第1項
は搬 送 波,第2・3項
は搬 送 周 波 数 よ り信 号 周 波 数 だ け低 い,お
よび 高 い 周 波 数 成 分 で,そ れ ぞれ 下 側 波帯,上
側波帯,両
老 をあ わ せ て 側波 帯
(sidebands)とい
う.
式(7・10)は
振 幅 変 調 波 の 特 別 の 場 合 で あ っ て,一
送 波 をcos(ωt+θ)と
し,kを
般 に は 信 号 波 をf(t),搬
定 数 と して (7・12)
と書 くこ とが 出 来 る.kは
通 常 過 変 調 と な ら な い よ うに,す
な わ ち1+kf(t)が
負 に な ら な い よ うに 選 ば れ る. 信 号 の 周 波 数 は 一 般 に あ る範 囲 に わ た っ て 分 布 し て い る の で,側 て い る.い
ま,信
号 に 含 ま れ る 周 波 数 を0か
振 幅 変 調 波 に はF−fmaxか
らF+fmaxま
っ て 占 有 周 波 数 帯 域 幅 は 全 体 で2fmaxと の 周 波 数 分 布(ス
ペ ク トル)を
図7・6 式(7・11)に
,搬
送 周 波 数 をFと
す る と,
で の 周 波 数 が 含 まれ て い る.し な る.図7・6に
たが
信 号波 お よび 変 調 波
振 幅 変 調 波 の周 波 数 スペ ク トル 送 波 自身(右
辺 第1項)に
は信 号 成 分 は含 ま
際 の 通 信 に は 搬 送 波 を 伝 送 し な い 方 式 が 考 え られ る.こ
搬 送 波 除 去 振 幅 変 調(suppressed‐carrier
amplitude
modulation)と
信 号 成 分 は 上 下 の 側波 帯 に 等 し く含 ま れ て い る の で,一 る 方 式 も あ る.こ
波 帯 も広 が っ
例 示 す る.
見 ら れ る よ う に,搬
れ て い な い の で,実
らfmax
れ を片 側 波帯 伝 送(single‐sideband
振 幅 変 調 波 を表 わ す 式(7・10)あ
る い は 式(7・12)か
い う.ま
れ を た,
方 の 側波 帯 だ け を 伝 送 す transmission)と
い う.
ら搬 送 波 を 除 去 す る と,
それ ぞ れ (7・13a)
あ る い は (7・13b)
が得 ら れ る. 一 般 に,正
弦 波 の 電 圧 や 電 流 は,平
さ は 電 圧 や 電 流 の 波 高 値(ま
(a)搬 送波(b)振
た は 実 効 値)を
幅変 調 波(c)搬 図7・7
に お い て,図(a)は
振 幅1の
振 幅 変 調 波 で,ベ PA=PB=mで き はPか
とPRを
らB)とPA(向
α(t)を
下側波帯
振 幅変 調波 の ベ ク トル 図 信 号 波 をmcosptと
らA)の
れ ぞ れ ベ ク トルPQお
合 成 す る と ベ ク トルPCに よ び ω−pで,こ
ク トル はPB(向
間 を変 化 す る.図(d)は
よ びPR)に な る).両
これ を上
分 解 した も の(ベ
ク トルPQ
側 波帯 の 振 幅 はm/2,角
れ を 表 わ す ベ ク トルPQお
左 ま わ り,PRは
した
間 を 変 化 す る. 長 さOP=1,
搬 送 波 を 除 去 し た もの で,ベ
き はPか
ぞ れ 長 さm/2で,PQは
の長
き は 位 相 を示 す . 図7・7
送 波 除去振 幅 変調 波(d)上
ク トル の 長 さ はOAとOBの
そ れ ぞ れ ω+pお
(3)
表 わ し,向
搬 送 波cosωt,図(b)は
あ る.図(c)は
下 の 側波 帯(そ
面 上 の 静 止 ベ ク トル で 表 わ され る.そ
周波数 は
よ びPRは
右 ま わ り に 角 速 度pで
それ
回 転 す る.
周 波 数 変 調 と位 相 変 調 時 間tと
と も に 単 調 に 増 加 す る 関 数 と して, (7・14a)
と い う電 圧(ま
た は 電 流,電
界 な ど)を
考 え る.α(t)の
微分係数
(7.14b) を そ の 瞬 時 角 周 波 数,こ
れ を2π で 割 っ た も の を 瞬 時 周 波 数(instantaneous
frequency)
という.
周 波 数 変 調 は,瞬 時 角 周 波 数 の 中 心 角 周波 か らの ず れが,信 号 の 瞬 時値 に比 例
す る も の で あ る. し た が っ て,信
号 波 をVpcosptと
す る と き,瞬
時角周波数 は (7・15)
と な る.ω0は
中 心 角 周 波 数(center
偏移(maximum ω(t)を
angular
angular
frequency),Δ
frequency deviation)で,Vpに
ω は最 大 角周 波 数 比 例 す る.
積 分 す る と,
θ は 定 数 で あ る.し
た が っ て,周
波数変調波 は (7・16)
と な る.た
だ し,ω0を
index)と つ ぎ に,角
ω,Δω/p=m,θ=0,V=1と
し た.mを
変 調 指 数(modulation
いう.
周 波 数 ωが一 定 と して
α(t)=ωt+θ(t) と書 く と き,位
相
θ(t)を 信 号 波f(t)の
瞬 時 値 に 比 例 して 変 化 させ る も の が 位
相 変 調 で あ る. 信 号 波 をVpcosptと
す る と,mをVpに
比 例 す る 値 と し て,
したが っ て (7・17)
と な る.mは
変 調 指 数 で あ る.瞬
す な わ ち,ω(t)は 移Δ ω はmpに
ω±mpの
式(7・16)を
間 を 変 化 し,中
心 角 周 波 数 は ω,最 大 角 周 波 数 偏
等 しい.
周 波 数 変 調 と位 相 変 調 は,と す る の で,両
時 角周 波 数 は
もに振 幅 が 一 定 で 角度
者 を あ わ せ て 角 度 変 調(angular 展 開 す る と,
α(t)が
modulation)と
信 号 に よっ て変 化 い う.
(7・18) Jn (x)はn階
の べッ
セ ル 関 数 で,J0(x)∼J5(x)の
図7・8
xが
小 さい と き のJn(x)の
mに も ど し た)の て 変 わ る.本
大 き くな る と小 さ く な る.Jn(m)(変
下 と な るnの
値(nmaxと
書 で は 詳 しい 説 明 は 省 略 す る が,mとnmaxと
し た が っ て,式(7・18)は,nと
示 す.
ベ ッセ ル 関 数Jn(x)
値 はnが
絶 対 値 が0.02以
グ ラ フ を 図7・8に
して0か
らmよ
数 を
す る)はmに
よっ
の 関 係 は 下 表 で あ る.
りす こ し大 き い 値 ま で の 項 で
打 ち 切 る こ と に よ っ て 近 似 され る. 周 波 数 変 調 波 の ス ペ ク トル 分 布 の 例 を図7・9に 周 波 数 偏移Δfを50kHzと
す る.信
示 す.信
号 周 波 数fs=10kHzの
号 を 正 弦 波 形,最 場 合 は,変
大
調指 数
(a)m=5(Δf=50kHz,fS=10kHz)
(b)m=10(Δf=50kHz,fS=5kHz)
図7・9 m=5と
な り,n=7ま
周 波 数 変 調 波 の 周 波 数 ス ペ ク トル
で を考 え る と周 波 数 ス ペ ク トル は 図(a)と
トル の 間 隔 はfS=10kHzで,全 で はm=10と kHzと
な り,n=13ま
体 で140 kHzの
な る.ス
帯 域 幅 を もつ.ま
で を 考 え る と図(b)に
ペク
たfS=5kHz
示 す よ う に 帯 域 幅 は130
な る。
位 相 変 調 で は 信 号 波 の 瞬 時 値 に 比 例 し た 位 相 偏移 を 生 ず る の で,最 をΔθ とす る と,式(7・17)か ペ ク トル は 図(a)と 等 し く,fS=10kHzで
らΔθ=mで
同 じ形 に な る が ,ス
あ る.い
まm=5と
大 位 相 偏移
す る と周 波 数 ス
ペ ク トル の 間 隔 は 信 号 の 周 波 数fSに
は 図 と全 く 同 じ に な る.し
か しfSが
変 われ ば 帯 域 幅 も
変 化 す る. つ ぎ に,nmax≒mと
し て,周
波 数 変 調 波 や 位 相 変 調 波 の 占有 帯 域 幅 を概 算 す
る. ① FMで と,占
最 大 角 周 波 数 偏移Δω
有 帯 域 幅B〔rad/s〕
す な わ ちBはpの ②
PMで
と,占
は,m=Δω/pで
種 々 の 値 を とる もの とす る
あ るか ら
値 に か か わ ら ず ほ ぼ 一 定 で あ る.
最 大 位 相 偏移Δθ(=m)が
有 帯 域 幅Bは
が 一 定 で,pが
一 定 で,pが
種 々 の 値 を と る も の とす る
す な わ ちBは
信 号 角 周 波 数pに
比例 して変 化 す る.
変 調 波 形 をベ ク トル 図 で考 える と,振 幅変 調 波 は,先 に述 べ た よ うに向 きは 変 わ らず,長 で,向
さだ け が 信号 波 の瞬 時 値 に応 じて変 化 す る.角 度 変 調 波 は長 さが一 定
きが 変化 す る.搬 送 波(向 き,長
さが 一 定)と の 角度 θは位 相 の変 化 量 で,
位相 変 調 で は この値 が 信 号 波 の瞬 時 値 に比 例 し,周 波 数変 調 で は この変 化 率dθ/ dtが
瞬 時 角 周波 数 の偏移 量 に比 例 す る.
(4)
狭帯 域 周 波 数 変 調
つ ぎ に,式(7・16)は
mが 十 分 小 さ い とcos(msinpt)≒1,sin(msinpt)≒msinptで
あ っ て
(7・19)
と な り,帯
域 幅 は2pす
な わ ち振 幅 変 調 の 場 合 と 同 じ値 に な る.こ
れ を 狭帯 域 周
波 数 変 調 とい う. [例] FM放
送 で は 中 心 周 波 数(搬
に89.9MHzま
で 割 り当 て られ,帯
送 周 波 数)は76.1MHzか 域 幅 は200kHz,最
ら100kHzお
き
大 周 波 数 偏移 は75kHz
と定 め ら れ て い る.
問3. 周 波 数 変 調波 電圧 が
で 表 わ され る と き,中
心 周 波 数,信
号 波 の 周 波 数,最
大 周 波 数 偏移,占
有 周
波 数 帯 域 幅 を 求 め よ.
7・4 (1) 図7・1に す なわ ち
振 幅 変 調 回 路 振 幅 変 調 の原 理 お い て,ΔVGSとΔIDと
の 関 係 が 式(7・2)の
右 辺 の は じめ の2項,
(7・20)
で 表 わ さ れ,ま
た,入
力は (7・21)
と す る.こ
こ でVcosωtは
搬 送 波,Vpcosptは
信 号 波 で,ω≫pの
関係が あ
る も の と す る.式(7・20)は
(7・22)
適 当 な 共振 回 路 に よ っ て,搬
送 周 波 数 成 分(側
け を取 り出 す と,式(7・22)の
右 辺 の 第1行
と な っ て 振 幅 変 調 波 が 得 られ る.V0はa1Vに Vpで
波帯 を 含 む)に
比 例 した電圧 だ
だ け が 得 ら れ る.す
比 例 し た 定 数,ま
なわち
たm=2a2/a1・
あ る.
式(7・22)で
は,2乗
特 性 に よ っ て 搬 送 波 と信 号 波 の 積Vpcospt・cosωtが
生 じて い る.こ
れ を 変 調 積(modulation
product)と
い い,振
幅 変 調 を生 ず る原
用 い た ベ ー ス 変 調 回 路 で あ る.ベ
ー ス ・エ ミ ッ タ 間
因 と な る. 図7・10(a)はJ-TRを
に 加 え られ る 入 力 電 圧 は 搬 送 波 と信 号 波 と の 和 で,入 特 性 が2次
式(7・20)で
(a)べ
力 電 圧 が 小 さ く,IC−VB
表 わ され る と き に は,式(7・22)に
ー ス変調 回路 図7・10
よ って 振 幅 変 調 が
(b)変 ベ ース 変 調 回路
調 の 原理
生 ず る.ま
た入 力 電 圧 が 大 き く な る と,図(b)に
示 す よ うにIC−VB特
性の上
部 は 直 線 に 近 い の で,コ
レ ク タ 電 流 の 波 形 は 入 力 電 圧 の 上 半 分 に 似 た 形 に な る.
い ず れ の 場 合 に も,共振
回 路 に よ っ て そ の 高 周 波 成 分 だ け を 取 り 出 す と,振
幅変
調 波 が 得 ら れ る. FET,ダ (2)
イ オ ー ドの 非 線 形 特 性 も,変 平
衡
変
調
平 衡 変 調 回 路(balanced 回 路 を2個,搬 る.平
調 回 路 に 利 用 さ れ る.
modulator)は
図7・11(a)に
示 す よ う に,振
幅変調
送 波 が 打 ち消 さ れ て 出 力 側 に 現 わ れ な い よ うに 接 続 し た も の で あ
衡 変 調 回 路 に はFET,J-TRも
用 い られ る.
(a)平 衡 変調 回路
(b)リ
ン グ変 調 回 路
図7・11 平 衡 変 調 回 路
図(b)は
リ ン グ 変 調 器(ring
modulator)と
よ ば れ る も の で,4個
ドが 同 じ方 向 に リ ン グ状 に 接 続 さ れ て い る.こ
の ダイ オ ー
れ も 平 衡 変 調 回 路 の 一 種 で,搬
送
波 は 除 去 さ れ る. (3)
直角
独 立 し た2つ
変
調
の 信 号A(t),B(t)を,同
じ角 周 波 数 ω で90°の
位相 差 を も っ
た 搬 送 波sinωt,cosωtで B(t)cosωtが
搬 送 波 除 去 振 幅 変 調 を 行 う と,そ れ そ れA(t)sinωt,
得 られ る.
こ の和 (7・23a)
は2つ
の 独 立 し た 信 号 を1つ modulation)と
の 搬 送 波 を用 い て 変 調 し た も の で,直角
変 調(quadrature
よば れ る.
この式 は (7・23b)
と 書 く こ とが 出 来 る.こ
こで
で あ る.
式(7・23b)は が っ て,直角 も の で,こ
搬 送 波sinωtの 変 調 は1つ
振 幅 お よ び 位 相 が 時 間 と共 に 変 化 す る.し
の 搬 送 波 に2つ
の 独 立 し た 信 号A(t)とB(t)を
た
乗 せ る
の た め に 搬 送 波 除 去 振 幅 変 調 と 位 相 変 調 と を 同 時 に 行 っ た も の と解 釈
す る こ と が 出 来 る.
7・5 (1)
振 幅 変 調 波 の復 調 復
調
回
路
振 幅 変 調 波 の 上 側 ま た は 下 側 の 包 絡 線 が 信 号 波 形 で あ る の で,こ
の 包 絡線 に比
例 す る 出 力 を得 る検 波 方 式 を包 絡 線 検 波(envelope detection)と
い う.こ
れは
つ ぎ に 示 す よ うに 非 線 形 特 性 に よ っ て 行 わ れ る . ま ず,図7・1に
お い て,ΔVGSとΔIDの
関 係 が,2次
る も の と す る. 入 力 電 圧 をΔVGS=Kcosωtと
す る と,ΔIDは
式(7・20)で
表 わ され
と な る.こ
の な か の 低 周 波 成 分 だ け を取 り 出 す と, (7・24)
と な る.入
力 が 振 幅 変 調 波 で あ れ ば,式(7・10)に
よっ て
し た が っ て,
(7・25)
第2項2mcosptが と第2項
必 要 な 出 力,第3項
は ひ ず み と な る.ひ
ず み 率kは
第3項
の 振 幅 の 比 で, (7・26)
と な る.こ
の よ う に2乗
d etection)と
い う.出
こ れ に 対 し て,ID−VGS特 搬 送 波 の 振 幅Vに
特 性(式7・20)を
利 用 す る 検 波 を2乗
力 の 大 き さ は 搬 送 波 の 振 幅Vの2乗
検 波(squarelaw に 比 例 す る.
性 が 折 れ 線 特 性 で 表 わ され る も の とす る と,出
比 例 す る.こ
れ を直 線 検 波(linear detection)と
力が
い い,原
理
上 ひ ず み を生 じ な い. 非 線 形 特 性 は,FETに
もJ-TRに
も ダ イ オ ー ドに も 存 在 す る.い
力 に よ る変 化 の 範 囲 が あ ま り大 き く な い と き に は2乗
特 性 に な り,2乗
ず れ も,入 検 波 が行
わ れ る.変 化 の 範 囲 が 大 き く な る と,折 れ 線 特 性 に 近 く な り,直 線 検 波 に 近 づ く. 図7・12(a)は
ダ イ オ ー ド検 波 回 路 の 例 で,入
数 に 同 調 し て い る.こ
力 側 の 共振 回 路 は 搬 送 波 の 周 波
れ は 整 流 回 路 と 同 じ も の で,ダ
お よ び 逆 方 向 電 流 を0と
す る と,ほ
イ オ ー ドの 順 方 向 電 圧 降 下
ぼ 波 高 値 に 近 い 出 力 が 得 られ る.し
たが っ て
入 力 が 大 きい と き に は 信 号 出 力 の 大 き さが 変 調 波 入 力 の 大 き さ に 比 例 し,直 波 と な る.入
力 が 小 さ く な る と2乗
検 波 に 近 づ く.
線検
(a)ダ
(b)ト
図7・12 図(b)はJ-TRの 除 去 し,CCに (2)
イ オ ード 検 波 回 路
ラ ン ジ ス タ検 波 回 路
振 幅 変調 波 の復 調 回 路
非 線 形 特 性 を 利 用 した 検 波 回 路 で,R1,C1は
高周波成分 を
よ っ て 交 流 信 号 波 成 分 の み を 出 力 す る.
同 期 検 波 回 路
搬 送 波 除 去 振 幅 変 調 波 を 検 波 す る に は,外 が 必 要 で あ る.こ
部 か ら搬 送 波 を 加 え て 検 波 す る こ と
れ が 同 期 検 波(synchronous detection)で
幅 変 調 波Vpcosptcosωtと
搬 送 波Vcosωtの
り 出 す こ と に よ っ て 検 波 出 力 が 得 ら れ る.積
あ る.搬
積(変
調 積)の
送 波 除 去振
低 周 波 成 分 を取
は
(7・27)
低 周 波 成 分 を 取 り出 す と,(VpVcospt)/2が 図7・12の
得 ら れ る.こ
れ が 出 力 で あ る.
回 路 は 同 期 検 波 回 路 と し て 用 い る こ と も 出 来 る.こ
力 端 子 に 搬 送 波 除 去 振 幅 変 調 波 と搬 送 波 と の 和 を加 えれ ば よい.和 ま た は(7・12)の
形 に な り,素
は 式(7・10)
子 の 非 線 形 特 性 に よ っ て 検 波 され る.
直角 変 調 波 の 復 調 に も 同 期 検 波 が 用 い られ る.直角 と搬 送 波sinωtと
の た め に は,入
の 変 調 積 を と る と,
変 調 波υ(t)〔 式(7・23a)〕
(7・28)
低 周 波 成 分 はA(t)/2と
な っ て,信
同 様 に,υ(t)とcosωtと
号 波A(t)に
比 例 し た 出 力 が 得 られ る.
の 変 調 積 の 低 周 波 成 分 と し て 信 号 波B(t)/2が
得 ら
れ る. さ ら に,υ(t)とsin(ωt+θ)と
の 変 調 積 を と る と,
(7・29)
低 周 波 成 分 は[A(t)cosθ+B(t)sinθ]/2で,A(t)とB(t)に cosθ/2お
7・6 (1)
よ びsinθ/2を
周 波 数 変 調 回路 可 変 リア ク タ ン ス変 調 回 路
発 振 器 に お い て,発 ぼ,周
そ れ ぞ れ 重 み
掛 け て 加 え た 出 力 が 得 られ る.
振 周 波 数 が 信 号 波 の 瞬 時 値 に 比 例 し て 変 化 す る よ うに す れ
波 数 変 調 回 路 に な る.発
値 で 決 ま る.こ
の と き,発
振 周 波 数 は,LC発
振 周 波 数 を決 定 す るLま
よ っ て 変 化 さ せ る方 式 を 可 変 リ ア ク タ ン ス(variable
振 回 路 で は 共振 回 路 のL,Cの た はCを
信号波の瞬時値 に
reactance)周
波 数変調回
路 とい う. 可 変 リ ア ク タ ン ス と し て,可 が あ る.可
変 容 量ダ イ オ ード,FET回
変 容 量 ダ イ オ ー ドに つ い て は 上 巻
図7・13(a),(b)はFETを ス 間 か ら見 る と 図(a)は
第1章1・4で
路 やJ-TR回 述 べ た.
用 い た 可 変 リ ア ク タ ン ス 回 路 で,ド 等 価 容 量Ceq=gmRC,図(b)は
Leq=CR/gmを
も ち,バ
gm が 変 わ り,可
変 リ ア ク タ ン ス と な る.前
路 な ど
レ イ ン ・ソ ー
等 価 イ ン ダク タ ン ス
イ ア ス 電 圧 を信 号 波 の 瞬 時 値 に よ っ て 変 え る こ と に よ り
後 者 は 可 変 イ ン ダ ク タ ン ス で あ る.
者 は 可 変 キ ャ パ シ タ ン ス(可 変 容 量),
(a)可
変 キ ャ パ シ タ ン ス(b)可
変 イ ン ダ ク タ ン ス(c)(a)の
図7・13
可 変 リア ク タ ンス
原 理 は つ ぎ の と お りで あ る.図(a)の ー ス 間 に 交 流 電 圧Vを
等価 回路
等 価 回 路 は 図(c)と
加 え た と き に 流 れ る 電 流Iは
な る.ド
,C,Rを
レ イ ン ・ソ
流 れ る 電 流 をI1
と す る と,
ゲ ー ト ・ソ ー ス 間 電 圧 はRの
両 端 の 電 圧V1に
等 し く,V1=RI1,ま
た
し た が っ て,
こ こ でgm≫1/R≫
ωCと
す る と,
し た が っ て,等
価容量は (7・30)
と な る.こ (2)
れ が 可 変 キ ャ パ シ タ ン ス で あ る. ベ ク トル 合 成 位 相 変 調 回 路
図7・14に cosωtと 調 器 に,こ
べク
す る と,位
トル 合 成 変 調 回 路 のブロック
図 を示 す.搬
相 を90° 遅 ら せ た も の はυc1(t)=Vsinωtと
のυc1(t)と
信 号 波υs1(t)=Vp1cosptを
加 え て,両
送 波 をυc(t)=V な る.平
衡変
老 の 変 調 積 をつ
図7・14
ベ ク トル 合 成 変 調 回 路
く る と,
最 後 に,も
と の 搬 送 波υc(t)と,重
み−kを
掛 け た 変 調 積−kυb(t)の
和
(7・31a) が 得 ら れ る(m=kVp1). こ こで (7・31b)
と お い て,出
これか ら
お よび
したが っ て
力υf(t)の
振 幅Vfと
位 相 θ を 求 め る.式(7・31a)と
比 較 し て,
が得 ら れ る.mの
値 が 小 さ い と,
出 力 電 圧 は 式(7・17)と
同 じく (7・32)
と な っ て,位
相 変 調 波 が 得 られ る.
図7・15は,こ
れ を ベ ク トル 図 を 用 い て 説 明 し た も の で あ る.図(a)に2つ
搬 送 波υc(t)とυc1(t)を =cosptと 和 は 図(c)と ωtか
示 す.図(b)の
搬 送 波 とυc1(t)=sinωtの な る.い
変 調 積(平
まmcosptが1よ
衡 変 調 に よ っ て 信 号 波υs1(t) 衡 変 調 波)が
り十 分 小 さ い と,搬
ら の 位 相 の ず れ は θ≒mcosptと
(a)搬
よ うに,平
送 波υc=cosωt(b)υs1と
の
な り,式(7・32)が
生 じ,υc(t)と
の
送 波υc(t)=Vcos
の 変 調 積(c)位
得 ら れ る.
相 変 調 波υfとυc
1=sintωt 図7・15
つ ぎ に,積
変 調 回 路 の ベ ク トル 図
分 回 路 の 入 力 側 か ら,信
号 電 圧υs(t)=Vpcosptを
加 え る と,積
分 回 路 の 出 力側 に は
が 生 じ,m=kVp/pと
置 く と,同
様 な 計 算 に よ っ て 出 力 電 圧 は 式(7・16)と
同 じ
く (7・33)
と な っ て,周
波 数 変 調 波 が 得 られ る.こ
の よ う に,位
相 変 調 回路 の入 力 側 に積 分
回 路 を 付 加 す る こ と に よ っ て,周
7・7
波 数 変 調 回 路 と な る.
周 波数 変 調波 の復 調 回路
(1) 離
調 復 調 回 路
周 波 数 変 調 波 の 復 調 回 路 は 周 波 数 弁 別 回 路(frequency ば れ る.図7・16(a)は離 説 明 で あ る.同
調 回 路 の 同 調 周 波 数f0を
ら せ て お く と,出
もよ その
周 波 数 変 調 の 中 心 周 波 数fか
ら少 しず
力 電 圧 の大 き さ は 瞬 時 周 波 数 に よ っ て 変 わ る の で,こ
れ を整 流
す る こ と に よ っ て 復 調 が 出 来 る.な 変 わ る の で,前
discriminator)と
調 復 調 回 路(detuned demodulater),図(b)は
お,こ
の 回路 の 出力 は入 力 の 振 幅 に よって も
段 に 振 幅 制 限 回 路(amplitude limitter)を
接 続 して,一
定振幅
の入 力 が 加 わ る よ うに し なけ れ ば な ら ない.
(a)回
路(b)動
図7・16 離
(2)
調 復 調 回 路 とそ の動 作
フ ォ ス タ ー ・シ ー リー 周 波 数 弁 別 回 路
図7・17に,フ
ォ ス タ ー ・シ ー リ ー 周 波 数 弁 別 回路(Foster‐Seeley
discriminator)を
示 す.
図7・18(a)は
こ の 部 分 図 で あ る.一
の 電 圧V2a,V2bの し,2つ
作 の説 明
関 係 を 調 べ よ う.1次
の コ イ ル の 間 の 結 合 が 弱 くて1次
frequency
定 振 幅 の 正 弦 波 入 力 電 圧V1と,回
路内
コ イ ル の 自 己 イ ン ダ ク タ ン ス をL1と コ イ ル の 電 流I1が2次
側 の 影 響 を受
図7・17
フ ォ ス タ ー
(a)部
分 図
(c)ベ
ク トル 図
図7・18
・シ ー リー 復 調 回 路
〓の ベ ク トル 図
(b)
(d)出
力特性
フ ォ ス タ ー ・シ ー リ ー 復 調 回 路 の 説 明
けな い と き は,
と な る.2次
コ イ ル の 自 己 イ ン ダ ク タ ン ス をL,直
列 抵 抗 をR,両
コ イル 間 の相
互イ ン ダ ク タ ン ス をMと こ こ で,コ
ン デ ン サC2を
ゆ え に,2次
し て,2次
コ イ ル の 電 流I2は
つ ぎ の 式 で 表 わ さ れ る.
流 れ る電 流 は 小 さ い と し て 無 視 し た.
コイル の両 端 間 の電 圧 は
(7・34)
V2の
ω に よ る 変 化 を考 え る.ま
∞ ま で 変 化 す る と き ,Xは− る と し てXの
ず,ωL-1/(ωC)=Xと
∞ か ら+∞
お く と,ω
ま で 変 化 す る.つ
変 化 に対 す る ベ ク トルV1/(R+jX)の
Rは 一 定 で,ω
の 変 化 に よ っ てXだ
が く.す
変 化 の 様 子 を 調 べ る.V1,
け が 変 化 す る も の とす る.
ら ∞ ま で 変 化 す る と き 図(b)に な わ ち ω=0(X=−
式(7・34),す
は 分 母 のjの
図(c)に
∞)で
の と きX=0)で
周波
通 る円を え
は ベ ク トル の 長 さ は0,
ベ ク トル はObと
な る.
なわち
た め さ ら に90° 位 相 が 遅 れ る.ま
Xが 大 き く変 化 す る の で,こ 2は
先 端 は,角
示 す よ うにO,a,b,cを
∞),ω=∞(X=+
ω が 共振 角 周 波 数 ω0=1/√LC(こ
ら
ぎ に, V1が 一 定 で あ
詳 し い 説 明 を略 し て 結 論 を 述 べ る と,ベ ク トルV1/(R+jX)の 数 が0か
が0か
示 す よ うに90°
の 範 囲 で はjωL1が 右 に,−V2/2は90°
た,ω
が 共振 角 周 波 数 の 近 傍 で は
一 定 と考 え る と,ベ
ク トルV2/
左 に 回 転 した 位 置 に あ る.
V2a,V2bは
(7・35)
で あ っ て,や
は り周 波 数 に よ っ て 変 化 す る.す
な わ ち,ω
が 共振 角 周 波 数 ω0に
等 しい と き に は 両 者 の 大 き さ は 等 し く,周
波 数 が 高 くな る とV2aの
さ く,V2bの
示 し た 周 波 数 弁 別 回 路 で は,V2a,V2b
方 は 大 き く な る.図7・17に
を ダ イ オ ー ドD1,D2に 流 の 通 路 で,高
よ っ て 整 流 し,そ
大 き さは小
の 差 が 出 力 と な る.コ イ ルL2は
整 流電
周 波 を 阻 止 す る.
こ の 回 路 も,入
力 信 号 の 大 き さ が 変 化 し て も 出 力 に 変 化 を 生 ず る の で,振
幅制
限 回 路 を 必 要 とす る 。 (3)
レ シオ デ ィテ ク タ
図7・19に
レ シ オ デ ィ テ ク タ(ratio detector)の
回 路 の 主 要 部 を 示 す.フ
ス タ ー ・シ ー リ ー 周 波 数 弁 別 回 路 と似 て い て,V2a,V2bを
図7・19
じで あ る が,ダ く),b点 ab間
レ シ オ
大 き さ(V2b)に
生 ず る と ころ ま で は同
・デ ィテ ク タ
イ オ ー ドの 向 き が 異 な り,a点
の 電 圧 はV2bの
ォ
の 電 圧 はV2aの
大 き さ(V2aと
比 例 し(た と え ばV2a,V2bの
書
波 高 値),
の 電 位 差Vは
出 力 電圧Vdは
と な り,瞬 時 周 波 数 の 変 化 に よ っ てV2a,V2bの 一方
,入
力 電 圧 の 比 較 的 速 い 変 動 に際 し て,ab間
値 が 変 わ る た め に 復 調 が 出 来 る. の 電 圧Vは
大 き な 容 量 のコソ
デンサ
C0の
た め に 変 化 し な い の で,出
力 電 圧 に は 影 響 を 及 ぼ さ な い.そ
の た め,
こ の 回 路 は 振 幅 制 限 器 を 必 要 と し な い. (4)
パ ル ス カ ウ ン ト形 弁 別 回 路
これ は,図7・20(a)に
示 す よ うに,周 波 数 変 調 波 を振 幅 制 限 し て 矩 形 波 と し,
(a)ブ
ロ ッ ク 図
(b)波 図7・20
これ を 微 分,整 図(b)は
流 し,高
形
パ ル ス カ ウ ン ト形 弁 別 回 路
周 波 成 分 を 除 く こ と に よ っ て 信 号 波 を 得 る も の で あ る.
各 部 の 波 形 で,ま
ず 周 波 数 変 調 波 の1サ
制 限 回 路 に よ り② の よ う な 矩 形 波 に 変 え られ,微
イ ク ル は① の と お り で,振
幅
分 回 路 を 通 る と③ と な る.こ
の
波 形 は 微 分 回 路 の 時 定 数 で 決 ま り,毎 秒 そ の 周 波 数 に 等 し い 数 だ け これ が 繰 り返 され る の で,こ
れ を 整 流 し平 滑 す る こ と に よ り④ の よ う な,周
波 数 に比 例 す る 出
力 電 圧 が 得 ら れ る.
7・8 (1)
周 波 数 逓 倍 と周 波 数 変 換 周
波
数
逓
倍
入 力 正 弦 波 の 周 波 数 のn倍(n=2,3,…)の 周 波 数 逓 倍(frequency
周 波 数 の 正 弦 波 を 得 る こ と を,
multiplication)と
い う.7・1(2)で
非 線 形 特 性 を も っ た 回 路 に 正 弦 波 を 入 力 す る と,式(7・2)の 波 成 分 が 現 わ れ る.図7・21の 利 用 し,コ
回 路 で は,J-TRのVBE−IC特
レ ク タ側 の 同 調 回 路 をn次
説 明 し た よ う に, 次数 に応 じた 高 調 性 の非 線 形 性 を
の 高 調 波 に 同 調 させ る こ と に よ っ て,入
力
図7・21
周波数逓倍
の周 波 数 のn倍 の 周波 数 の正 弦 波 を得 てい る. (2)
周 波 数 変 換
7・1(3)で
を2乗
説 明 した よ うに,2つ
の 正弦 波 の和
特 性 を も っ た 回 路 に 加 え る と,変
わ れ る.こ
調 積υ2(t)=K1K2cosω1tcosω2tが
現
れ を変 形 す る と, (7・36)
す な わ ち,両
周 波 数 の 和 お よ び 差 の 周 波 数 成 分 が 生 ず る.
図7・22の
回 路 に お い て,共振
と,差
回 路 を2つ
の 入 力 の周 波 数 の差 に 同 調 させ る
の 周 波 数 成 分 を取 り 出 す こ とが 出 来 る.す
な わ ち,ω1> ω2と
して (7・37a)
が 得 ら れ る.こ
れ が 周 波 数 変 換(frequency
conversion)で
和 の成 分
図7・22
周 波 数 変換
あ る.ま
た,両
者 の
(7・37b)
を用 い る と,よ
り高 い 周 波 数 に周 波 数 変 換 さ れ る.
振 幅 変 調 波,周
波 数 変 調 波 な ど は,変
調 波 を周 波 数 変 換 す る こ と に よ っ て,変
調 方 式 お よび 信 号 内 容 を変 え な い で,搬
送 周 波 数 だ け を変 え る こ とが 出 来 る .た
と え ば,υ1(t)が
周 波 数 変 調 波 で,
で 表 わ さ れ る も の と す る.K1,θ 中 心 と し て,信
は 一 定,ω1は
瞬 時 角 周 波 数 で ,中
心 角周 波数 を
号 波 の 瞬 時 値 に よ っ て 変 化 す る.
差 の 周 波 数 を も っ た 成 分 は,
(7・38)
と な り,振
7・9
幅 は 一 定,中
信
機
ラ ジ オ 放 送 に はAM放 送 周 波 数531kHzか
周 波 数 約6MHzか る.電
な る.
受 信 機 の 方 式
(1) 受
帯(搬
心 角 周 波 数 は ω2だ け低く
送 とFM放
送 と が あ る.わ
ら1602kHzま
ら 約25MHzまで462チ
波 の 周 波 数 帯 域 幅 は9kHzで
FM放
送 に は,超
89・9MHzま
で)が
偏移 は75kHzで
で120チ
ャ ネ ル)で,振
幅 変 調 が 用 い られ
送 周 波 数76.1MHzか
ら100kHzお
ャ ネ ル の 占 有 帯 域 幅 は200kHz
音 声 信 号 を 取 り出 して ス ピ ー カ を 駆 動 す る.受
heterodyne
,最
きに 大周波数
あ る.
ラ ジ オ 受 信 機 は 多 くの 電 波 の な か か ら必 要 な 電 波 を 選 び 出 し,こ
う に,ス
送 は中 波
よ び 短 波 帯(搬 送
あ る.
短 波 帯 の 電 波(搬 使 用 され,1チ
が 国 で は,AM放 ャ ネ ル)お
トレ ー ト方 式(straight system)と
が あ る.
system)と
れ を 復 調 して
信 機 の 方 式 に は 図7・23に
示す よ
ス ー パ ー ヘ テ ロ ダ イ ン 方 式(super
(a)ス
トレー ト方 式
(b)ス
図7・23
ー パ ーヘ テ ロダ イン 方 式
ラ ジオ 受 信機 の構 成
ス トレ ー ト方 式 の 主 要 部 は 検 波 器 で あ る.AM受 調 器 で あ る.感
信 機 で は これ はAM復
で あ り,FM受
信 機 で はFM復
る た め に は,高
周 波 増 幅 器 と オ ー デ ィオ 増 幅 器 を 付 加 す る.
度 を よ く し,ま た 大 き な 出 力 を 得
ス ー パ ー ヘ テ ロ ダ イ ン 方 式 は 周 波 数 変 換 器 と検 波 器 を も つ.受 す る と き,周
波 数 変 換 に よ っ て こ れ をfよ
こ の た め,受
信 機 内 にf0=f+fiの
tor)を
も つ.周
信 周 波 数 をfと
り も低 い あ る 周 波 数fiに
変 換 す る.
周 波 数 を発 振 す る局 部 発 振 器(local
波 数 変 換 に よ り,搬 送 周 波 数 はfか
中 間 周 波(intermediate
frequency)と
調器
い い,中
らfiに
oscilla
変 換 され る.後
者 を
間 周 波 増 幅 器 が こ れ を増 幅 す
る. 中 間 周 波 数 は 選 局 の 際 に も 変 わ ら な い よ うに な っ て い る の で,中
間周波増幅器
は 利 得 や 周 波 数 特 性 な ど に 良 好 な 特 性 を も た せ る よ う な設 計 が 可 能 で あ る .た え ば,所
要 帯 域 内 で の 周 波 数 特 性 が 良 好 で,か
な 設 計 が 出 来 る.そ
と
つ 帯 域 外 で 減 衰 を大 き く と る よ う
の た め こ の 方 式 は 高 感 度 で 混 信 が 少 な い と い う特 長 を も つ .
現 在 の ラ ジ オ 受 信 機(AM,
FM)は,ほ
とん どす べ て こ の ス ー パ ーヘ テ ロダ イン
方 式 を採 用 し て い る. こ の 方 式 の 欠 点 に 影 像 妨 害(image 数 をfiと
し,局
部 発 振 周 波 数f0を
interference)が 用 い て,周
あ る.こ
波 数f0−fiの
れ は,中
間周波
電 波 を受 信 す る と
き,周
波 数 がf0+fiの
電 波 も 同 じ中 間 周 波 数 を生 ず る こ と に よ る 混 信 で あ る.
周 波 数f0+fiをf0に
対 す るf0−fiの
影像 と い う.こ
の 欠 点 は高 周 波 増 幅 器
の 選 択 性 を よ く す る こ と に よ っ て 緩 和 さ れ る. 図7・24は
簡 単 な ス ー パ ー ヘ テ ロ ダイ ン 方 式 の ラ ジ オ 受 信 機 の 例 で,ト
図7・24 ス タTは
ラ ンジ
ラ ジ オ受 信 機 ・周 波 数変 換 部
周 波 数 変 換 の た め の 非 線 形 特 性 を 与 え て い る と共 に,L5,CP,CG2,CT2
の 共振 周 波 数 で 発 振 す る局 部 発 振 器 を も兼 ね て い る.C2=CG2+CT2と
し て,発
振周波数 は
ア ン テ ナ に接 続 され た 共振 回 路 は,搬 送 周波 数
に 共振
さ せ る.こ
こ でC1=CG1+CT1で
(バ リ コ ン)CG1,CG2を めCG1,CG2(通
あ る.こ
用 い て選 局
常CG1=CG2)を
し,予
の た め,連
めCP,CT1,CT2を
動 可 変
コ ンデ ンサ
調 整 し て,選
変 化 させ て も中間 周 波 数
は 常 に ほ ぼ 一 定 と な る よ う に す る. AMラ
ジ オ 受 信 機 で は,中
間 周 波 数 と し て 通 常455kHzが
用 い られ る.
局 のた
テ レ ビ ジ ョ ン受 信 機 に も ス ー パ ー ヘ テ ロ ダ イ ン方 式 が 用 い られ る.テ ン の 電 波 は,標
準 放 送 で は 図7・25に
つ の 搬 送 波 を もつ.前
こ と に よ っ て,帯 sideband)振
テ レ ビジョ
な る の で あ る が,側波
域 幅 を約5.25MHzと
幅 変 調 とい う.こ
者 は 音 声 信 号 を周 波 数 変 調
帯 域 を も ち,普 通 の 振 幅 変 調 で は 電 波 の 帯 域 幅
図7・25
の8MHzと
像 搬 送 波 と 音 声 搬 送 波 の2
者 は 映 像 信 号 を 振 幅 変 調 し,後
して い る.映 像 信 号 は 約4MHzの
は こ の2倍
示 す よ う に,映
レ ビジ ョ
ンの電 波
帯 の 周 波 数 成 分 の1部
し て い る.こ
を除 去 す る
れ を残 留 側 波帯(vestigial
れ に 音 声 変 調 波 を 含 め て,全
体 で6MHzの
帯域
よ び 衛 星 放 送 にSHF帯
が用い
幅 を と っ て い る の で あ る. テ レ ビ ジ ョ ン の 電 波 は,VHF帯,UHF帯,お られ る が,受
信 機 の 構 成 は ラ ジ オ の 場 合 と ほ ぼ 同 じで あ る.す
は90∼222MHzの12の
チ ャ ネ ル を も ち,チ
換 に よ っ て 映 像 中 間 周 波 数 を58.75MHz,音 し て い る.全 し,映
体 の 帯 域 幅 は6MHzで
像 信 号,音
(2) 混
変
な わ ち,VHF帯
ュ ー ナ に よ っ て 選 局 し,周
波数変
声 中 間 周 波 数 を54.25MHzに
変 わ ら な い.こ
変換
れ を中 間 周波 増 幅 器 で 増 幅
声 信 号 の 処 理 を す る. 調
ラ ジ オ 受 信 機 の 高 周 波 増 幅 部 に 非 線 形 性 が あ っ て,入
力 電 圧ΔVに
よ って 出
力電流 (7・39)
を生 ず る も の とす る.入 V1cosω1tお
力 はΔV=V1cosω1t+V2cosω2tで
よ びV2cosω2tは
あ る と す る.ま
そ れ ぞ れ 振 幅 変 調 波 で あ っ て,か
の 方 を 受 信 して い る も の とす る.こ
の た め に は,同
た,
つV1cosω1t
調 回 路 を ω1に 同 調 させ て い
る. 式(7・39)の され る.こ
出 力 波 形 の う ち,角
れ は 式(7・5)を
周 波 数 ω1を
もっ た成 分 だ け が選 択 的 に増 幅
参 照 して
(7・40)
と な る(kは
定 数).こ
れ を 検 波 し て 振 幅kV1(a1+3/4・a3V12+3/2・a3V22)に
した 出 力 が 得 られ る.こ V13を
含 む 第2項
の た め に ひ ず み を生 じ,ま
信 を 生 ず る.す が,ひ
の う ち第1項ka1V1cosω1tが
な わ ち,こ
ま れ る 信 号(V2)が 式(7・40)で
受 信 希 望 信 号 で あ る が,
たV22を
含 む 第3項
の 中 に は 希 望 し な い 電 波V2cosω2tに
ず ん だ 形 で は あ る が 含 ま れ る.す 混 入 す る.こ
明 ら か な よ う に,係
な わ ち,希
れ を混 変 調(cross 数a2(し
比例
の存 在 の た め混 含 まれ る信 号
望 し な い 電 波(cosω2t)に modulation)と
た が っ て2乗
特 性)は
い う.な
含 お,
混変調の原因に
は な ら な い.
7・10 (1)
ク リ ッパ とク ラ ン プ 回 路 ク
リ
ッ
パ
ク リ ッ パ(clipper)は 26は
波 形 を あ る 電 圧 の と こ ろ で 切 り取 る 回 路 で あ る.図7・
ダ イ オ ー ド ・ク リ ッパ の 例 で,ダ
向 電 流 を0と
す る と,正
イ オ ー ドの 順 方 向 の 電 圧 降 下 を0,逆
弦 波 入 力 に 対 して 図(a)で
(a)
は ち ょ う ど上 半 分 の,図(b)
(b) 図7・26
ダ イ オ ー
ド ・ ク リ ッ パ
方
で は 下 半 分 の 波 形 が 出 力 さ れ る. 図7・27(a)は にJ-TRが
トラ ン ジ ス タ ・ク リ ッパ で あ る.ベ
飽 和 す る よ う に 回 路 定 数 を選 ぶ と,入
に 飽 和,0ま
た は 負 の と き に 遮 断 と な り,出
れ る.図(b)に
各 部 の 波 形 を 示 す.こ
ー ス 電 流iBが
大 きい とき
力電 圧 の レベル が 大 きい とき
力 電 圧 の 波 形 は 上 下 両 側 で 切 り取 ら
の ク リ ッパ は 振 幅 制 限 回 路 と し て 用 い る こ
と も 出 来 る.
(a)ト
ラ ン ジ ス タ ・ク リ ッ パ
図7・27
(b)各
部 の波形
トラ ン ジ ス タ ・ ク リ ッ パ
矩 形 波 が 周 波 数 帯 域 の 制 限 さ れ た 回 路 を通 っ て 伝 送 され る と,図7・28(a)に 示 す よ うに 波 形 の な ま りが 生 じ,ま っ て あ る レ ベ ル 以 上,お
た 時 に は 雑 音 が これ に 重 な る.ク
よ び あ る レ ベ ル 以 下 を 除 去 す る と,図(b)の
や 波 形 の な ま り を 除 き,整
(a)入
よ うに雑 音
形 され た 出 力 を 得 る こ と が 出 来 る.
力波形
(b)出
図7・28 (2)
リ ッパ に よ
力 波形
パ ル ス 波 形 の整 形
ク ラ ン プ 回 路
図7・29に
ク ラ ン プ 回 路(clamping
側 に 正 方 向5V,負 分 大 き い と,コ
方 向−15Vの
circuit)の
原 理 を 示 す.図
の よ う に,入 力
矩 形 波 が 加 わ っ て い る とす る.C,Rの
ン デ ン サ は 負 の ピ ー ク 電 圧 に よ っ て 図 の 向 き に15Vで
積が十 充 電 さ れ,
出 力 波 形 は 入 力 電 圧 の 波 形 を15Vだ ピ ー ク を0Vに
ク ラ ン プ(固
け 上 方 に 移 動 し た 波 形 と な る.こ
定)す
図7・29
る の で,ク
信 号 と も い う)の 増 幅 の 際 に も用 い
像 信 号 は 同 期 信 号 を含 み,図7・30に
期 信 号 の 間 が1つ
ラ ン プ 回 路 と よ ば れる.
ク ラ ンプ回 路
こ の 回 路 は テ レ ビ ジ ョ ン の 画 像 信 号(映像 られ る.画
示 す 波 形 を も っ.2つ
の 水 平 走 査 の 間 の 画 像 を 表 わ す 信 号 で,こ
度 制 御 電 極 に 加 え る こ と に よ っ て,テ
レ ビ ジ ョ ン の 画 像 が 再 現 され る.図(a),
そ れ ぞ れ 画 面 の 明 る い 部 分 お よ び 暗 い 部 分 を 代 表 す る.こ
と,画
像 の 明 暗 を 表 わ す 信 号 か ら な り,複 で の 間 を 変 化 し,Bが
画 面 の 最 も黒 い 部 分,Cが
下 端 は 画 面 の 明 暗 に よ っ て 不 揃 い に な る.こ
restoring)と
信 機 の 内 部 で は,こ
の信 号 は通 常 交 な り,同
る い 画 面
図7・30
期信号 の
れ を ク ラ ン プ 回 路 に 通 して,同
し い 画 像 を再 生 す る.こ
(b)暗
同 期信 号 を含 ん だ 画像 信 号
期信
れ を 直 流 分 再 生(DC
いう.
(a)明
の瞬 時 値 は
白 い 部 分 を 表 わ し,
の 結 果 直 流 分 が 失 わ れ て 信 号 の 平 均 値 は0と
号 の 下 端 の レ ベ ル を そ ろ え,正
れ は 同期 信 号
合 画 像 信 号 と よ ぼ れ る.そ
画 像 の 明 る さ に応 じて そ の 間 の 値 を と る.受 流 増 幅 され る.そ
の水 平 同
の電 圧 を受 像 管 の輝
(b)は
Aか らCま
れ は負 の
い画面
問4.
図7・31に
電 圧 は,周
示 す よ う な ク ラ ン プ 回 路 の 出 力 電 圧 波 形 を求 め よ.入
期 が1μs,+5Vと−5Vの
C =0 .02μFと
力
間 を 変 化 す る矩 形 波 で,R=1kΩ,
す る.
図7・31
7・11 J-TRお (1)
双 方 向導
J-TRは
双 方 向導 通
通 性
べ ース に 対 し て エ ミ ッ タ と コ レ ク タ が 原 理 的 に は 対 称 的 構 造 を も っ て
い る の で,少 に,コ
よ びFETの
数 キ ャ リ ア が エ ミ ッ タ か ら コ レ ク タ に 流 れ る こ と に よ る電 流 の ほ か
レ ク タ か ら エ ミ ッ タ に 流 れ る 電 流 も あ る.こ
と し て,コ npnJ-TRの
の と き,エ
ミ ッ タは コ レク タ
レ ク タ は エ ミ ッ タ と し て働 ら く. 場 合 を 図7・32に
加 わ っ て い る.ベ
ー ス 電 流IBが
(a)通
示 す.図(a)で
は 上 か ら 下 に 向 け て 電 圧VCCが
流 れ な い と き に は コ レ ク タ 電 流ICは
常 方 向(b)逆
図7・32 J-TRの
方 双 方 向導 通
向
流 れ な い.
IBが
流 れ る と,IBが
き くな る と,ICは
小 さ い うち はIC=βIBの
電 流 が 図 の 向 き に 流 れ る.IBが
大
飽 和 して,
と な る. 図(b)で
は 下 か ら上 に 向 け て 電 圧VCCが
れ な い と き に は 電 流ICは
加 わ っ て い る.ベ
流 れ な い.IBが
流 れ る と,IBが
ー ス 電 流IBが
流
小 さい う ち は (7・41)
の 電 流 が 流 れ る.IC'は
逆 方 向 の コ レ ク タ電 流,β'は
が 逆 に な っ た と き の 電 流 増 幅 率(β)の く対 称 的 で あ れ ば,両
方 の β は 等 しい が,一
I Bが 大 き くな る と,ICま して も,J-TRが 通 常0と
値 で,エ
た はIC'は
飽 和 す れ ば,コ
エ ミ ッタ とコ レ クタ の役 割
ミ ッタ とコ レク タ の構 造 が まっ た
般 に は 後 者 の ほ うが 小 さい.
飽 和 し てISと
な る.ど
ち らの方 向 に対
レ ク タ ・エ ミ ッ タ 間 の 電 圧 降 下VCEは
近 似 さ れ る . こ の よ うに,J-TRは
小 さ く,
ベ ー ス 電 流 に よ っ て 開 閉 され る ス イ
ッ チ と し て 働 く. FETも
同 様 の 理 由 に よ り,双 方 向 に導 通 す る.図7・33(a)で
に 向 け て 電 圧VDDが
加 わ っ て い る.VGSが,し
(a)通
常 方 向(b)逆
図7・33
電 流IDが
流 れ,VGSを
の よ う に,下
き い 電 圧VTより
か ら下
大 き くな る と
方 向
FETの
双 方 向導 通
大 き くす る と,FETの
か ら上 に 向 け て 電 圧VDDを
は,上
電 圧 降 下 は 小 さ く な る.図(b)
加 え る と,ソ
ー ス と ドレ イ ン の 役 目 が
逆 転 す る.こ
の と き の ゲ ー ト ・ソ ー ス 間 の 電 圧 の 役 目 はVGDが
受 け も ち, (7・42)
こ れ が し き い 電 圧VTより 分 大 き くす る と,電
圧 降 下 は 小 さ く な る.た
の 電 圧 降 下 はJ-TRの (2) J-TRス
だ し,導
流 れ,や
は りVGSを
十
通 時 の ドレ イ ン ・ ソ ー ス 間
イ ッチ の 応 用 の 入 力 の 位 相 差 を検 出 す る 回 路 で,図(b)に
正 負 両 極 性 の 矩 形 波,υ2(t)
い と きJ-TRは
流ID'が
場 合 よ り も一 般 に は 大 き い.
図7・34(a)は2つ υ1 (t)は
大 き く な る と,電
は 正 極 性 の 矩 形 波 電 圧 とす る.υ1(t)が
飽 和 して コ レ ク タ 電 圧υ3(t)は0,υ1(t)
し てυ3(t)=υ2(t)と
な る.こ
示 す よ うに
れ をRC回
大 き
が 小 さい と き に は 遮 断
路 で 平 滑 化 す る と,そ
の 出 力 電 圧υ4は
入 力 電 圧 の 位 相 差 に 比 例 し た 値 と な る.
(a)位
相 差 検 出 回 路(b)波
図7・34
図7・35(a)は
飽 和,−VBの 飽 和 す る と0,遮 よ う に な る.上
位 相差 検 出 回 路
周 波 数 の 高 い 矩 形 波υ1(t)の
に よ っ て 変 化 させ る 回 路 で,一 ース に 抵 抗RBを
形
力 信 号υ2(t)の
種 の 振 幅 変 調 回 路 で あ る.矩
通 して加 え られ
,矩
と き は 遮 断 と な る.出
形 波 の 瞬 時 値 が+VBの
瞬時値
形 波 はJ-TRの
べ
と き はJ-TRは
力 端 子 に 現 わ れ る 電 圧υ0(t) は,J-TRが
断 す る と入 力 電 圧υ2(t)に 巻 第4章4・7(2)に
振 幅 を,入
等 し く,出
力 波 形 は 図(b)に
示す
述 べ た 変 調 形 直 流 増 幅 器 に も用 い られ る.
(a)変
調
(b)波
器 図7・35
J-TR変
7・12 ダ イ オ ー ドお よ びJ-TRの (1)
形
調器
ス イ ッチ ン グ特 性
ダ イ オ ー ドに お け る 少 数 キ ャ リ ア の 蓄 積 効 果
図7・36(a)の 矩 形 波 電 圧(+Vか
よ うに,ダ イ オ ー ドDと ら−Vに
抵 抗Rの
直 列 回路 に,正 負 両 極 性 の
変 化 す る)を 加 える と き,電 流i1(t)は
図(b)の
よ うに な る.す な わ ち,ダ イ オ ー ドの順 方 向 の 電圧 降 下 を無視 す る と,順 方 向 の
(a)ダ
イ オ ー ド回 路
図7・36
電 流i1(t)はV/R=Iと が,i1(t)=−V/R=−Iの と き に,ダ
イ オ ー ドのn形
な る.入
(b)過
渡電 波波 形
少 数 キ ャ リア の蓄 積 効 果
力 電 圧 の 方 向 が 逆 転 し た と き,短
電 流 が 流 れ る.こ 領 域 に は 正 孔 が,p形
れ は,順
時間 で ある
方 向 に電 流 が 流 れ て い る
領 域 に は 自由 電 子 が 蓄積 され て
お り,入 力 電 圧 の 向 きが 逆 転 し た と き に 逆 流 し て 電 流 を流 す か ら で あ る.こ 少 数 キ ャ リ ア の 蓄 積 効 果(storage effect)と
い い,逆
れ を
電 流 が 生 じて い る 時 間 τ を
蓄 積 時 間 とい う. ダ イ オ ー ドのn形
領 域 に 蓄 積 され て い る 正 孔 の 電 気 量 をQp,同
に 蓄 積 され て い る 自 由 電 子 の 電 気 量 を−Qn(Qn>0)と 再 結 合 を 無 視 す る と,全
蓄 積 電 荷(QP+Qn)が
す る と,少
じ くp形
領域
数 キ ャ リア の
流 出 し終 わ る ま で の 時 間 τ が 蓄
積 時 間 と な り, (7・43)
で あ る. 実 際 に は これ ら の 少 数 キ ャ リ ア は 再 結 合 に よ っ て も減 少 す る の で,印
加 電圧 が
少 数 キ ャ リ ア の 寿 命 よ り長 い 時 間 か か っ て 正 か ら 負 に ゆ っ く り変 わ る と き に は こ の よ う な 逆 電 流 は 流 れ な い.し
た が っ て,蓄
積 効 果 は特 に高 い周 波 数 の整 流 や高
速 度 の ス イ ッ チ ン グ の 際 に だ け問 題 に な る.高 イ オ ー ドは,少
過 渡 現 象 と蓄 積 効 果
つ ぎ に,図7・37に
示 した 抵 抗 負 荷J-TR回
①正 方 向 の 矩 形 波,②
力 電 圧υ1(t)と
さV)お
よ び ベ ー ス 電 流iB(t)の
波 形 を 示 す.導
一 定 とす る と, IB=(V−VBE)/RBの
小 さ く,J-TRが
に 示 す よ うに な る.す
し て,
路
正 方 向 の 矩 形 波 入 力 の 場 合 を 説 明 す る.図7・38(a)に
タ 間 の 電 位 差 はVBEで る.IBが
路 に,入
正 ・負 両 極 性 の 矩 形 波 を 加 え た 場 合 考 え る.
図7・37 J-TR回
(t)(高
速 ス イ ッ チ ン グ用 の ダ
数 キ ャ リ ア の 蓄 積 効 果 を減 少 させ る 工 夫 が な され て い る.
(2) J-TRの
ま ず,①
周 波 用,高
飽 和 し な い と き に は,コ
な わ ち立 ち上 り で
入 力 電 圧υ1
通 時 の ベ ー ス ・エ ミ ッ ベ ース 電 流 が 流 れ
レ ク タ 電 流iC(t)は
図(b)
(a)正 極 性矩 形 波入 力
(b)飽
(d)正
和 し な い と き(c)iCの
極 性 矩 形 波 入 力(電
波形
圧 大)(e)正
図7・38 J-TRの
・負 両 極 性 入 力 過渡現象
(7・44a)
とい う波 形 と な り,最 終 値 はβIBと
な る.kはJ-TRの
特 性 と負 荷 抵 抗 に よ っ て
定 ま る定 数 で あ る. ま た 立 ち 下 りで 部 分 の 波 形 は,υ1(t)=0と
な っ た 瞬 間 をt=0に
とる と (7・44b)
と な る.図(c)の
曲 線Aは
こ の と き のiC(t)の
立 ち 上 り部 分 で あ る.
Vが
大 き い とiC(t)は
飽 和 に 達 す る とISの
は じ め は 式(7・44a)に
従 っ て 大 き くな る が,iC(t)が
値 で 頭 打 ち に な り,曲 線Bに
示 す よ う に な る.こ
のた め 立
ち 上 りか ら一 定 値 に 達 す る ま で の 時 間 が 短 縮 され る. 図(d)に
正 極 性 矩 形 波 入 力(電
な る とiB(t)も0に り,こ
な る.こ
場 合 を 示 す.υ1(t)=0と
ー ス 領 域 に 少 数 キ ャ リ ア が 蓄 積 され て お
ら な る外 部 回 路 を 通 っ て 放 電 し,し
流 れ る.ISが
経過 す る とiC(t)は
大 き い と き)の
の と き,ベ
の 電 荷 はRL,VCCか
に は 飽 和 電 流ISが
圧Vが
ば ら くコ レ ク タ
持 続 す る 時 間 が 蓄 積 時 間 τ1で あ る.時
式(7・44b)に
間 τ1を
似 た式 (7・44c)
に し た が っ て 減 少 す る. つ ぎ に,②
正 ・負 両 極 性 の 矩 形 波 入 力 の 場 合 を 説 明 す る.J-TRが
と き に は 蓄 積 電 荷 は な い の で,iB(t),iC(t)の で あ る.飽
和 を生 ず る と き に は,蓄
流 れ,コ
飽 和 を 脱 す る と,iC(t)は FET回
負 に 反 転 し た と き,蓄
同 じ
積電荷のためべ
レ ク タ に も 蓄 積 電 荷 に よ る 飽 和 電 流 が 流 れ る が,
急 激 に減 少 し て0に
路 の 飽 和 はJ-TRの
よび 図(b)と
積 効 果 は 前 と少 し違 っ た 形 で 現 わ れ,図(e)
に こ の と き の 各 部 の 波 形 を示 す.υ1(t)が ースに は 電 流−IBが
波 形 は 図(a)お
飽 和 しな い
な る.
場 合 よ り も ゆ る や か で あ り,ま
ャ リ ア の 働 き を利 用 す る の で,蓄
たFETは
多数 キ
積 効 果 に 相 当 す る 現 象 は 存 在 し な い.し
矩 形 波 入 力 に対 す る 出 力 に は,J-TR回
路 の よ う に,高
か し,
周 波 特 性 に よ る波 形 の
ひず み が 生 ず る.
7・13 (1)
フ リ ップ フ ロ ップ フ リ ップ フ ロ ッ プ
図7・39はJ-TRを J-TRが
用 い た フ リ ップ フ ロ ップ(flip‐flop)の
共 に 活 性 状 態 を と る よ う に 回 路 定 数 を え ら ぶ と ,こ
態 で あ っ て,た
ち ま ち 一 方 は 遮 断,他
方 は 飽 和 と な る.こ
基 本 形 で あ る.両 の状 態 は不 安 定 な状
れ は 第5章
で述 べ た非
図7・39
ブ リップ
フ ロヅプ
安 定 お よ び 一 安 定 マルチ バ イ ブ レ ー タ に 似 て い る が,2つ 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ(bistable 仮り に,両J-TRが
電 圧 が 低 下 し,こ れ はIC1を
ま,IC1が
逆 に,T2の
も よば れ る.
れ ぞ れ コ レ ク タ 電 流IC1,IC2が
わ ず か に 増 加 す る と,T1の
れ に よ っ てT2の
ち着 い た 状 態 が1つ
の 安 定 状 態 で あ る.前
1お よ び 状 態2は 態1ま
遮断 になる と
の 安 定 状 態 で あ る. 飽 和 す る かT1が
者 を 状 態1,後
そ れ ぞ れ 安 定 な 状 態 で,外 た は 状 態2は
減 少 させ る.こ
飽 和 す る か,T2が
コ レ ク タ 電 流 が 増 加 す る と, T2は
こ れ が も う1つ
流
コ レ ク タ ・エ ミ ッ タ 間
ベ ー ス 電 圧 が 下 が り,IC2を
さ ら に増 加 さ せ る こ と に な り,T1が
こ ろ ま で 続 く.落
ぎ り,状
multivibrator)と
共 に 活 性 状 態 に あ り,そ
れ て い る とす る.い
の 安 定 状 態 を も ち,二
乱(外
者 を 状 態2と
遮 断 と な る. よ ぼ う.状
部 か ら の 入 力 な ど)が
態
ない か
そ の 状 態 を 保 持 す る.
そ れ ぞ れ の 安 定 状 態 で,T1かT2が
常 に 飽 和 で あ る よ うな フ リ ップ フ ロ ップ
を 飽 和 形 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ と い う. 図7・39が
飽 和 形 で あ る た め の 条 件 を 求 め よ う.簡
TRの 端 子 電 流 は 全 部0,飽 T1 ,T2に
単 の た め,遮
和 時 に は 端 子 間 電 圧 は 全 部0と
断 時 に はJ-
す る.ま
た 回路 は
対 し て ま っ た く対 称 で あ る と す る.
状 態1を と な り,T1の
考 え る.T1が
飽 和 して い る と き に は,電
コ レ ク タ電 流IC1,ベ
ー ス 電 流IB1は
源VBBの
た め にT2は
遮 断
(7・45)
T1が 飽 和 す る た め の 条 件 は βIB1>IC1で わ ちT1,T2の
状 態2で
あ る.ま
た,こ
の と き出 力 電圧 す な
コ レ ク タ 電 圧VC1,VC2は
は,
と な る. こ の 回 路 をT2の (a)と
な る.こ
コ レ ク タ に 接 続 され て い る抵 抗Rの
れ は 増 幅 回 路 で,入
(a)直
ロ ッ プ と な る.こ 線(細
線)と
状 態 で,た て,点Pが 状 態1,す
関 係 は 図(b)の
・出 力 特 性
フ リッ プフ ロ ップの 説 明
力 端 子 と 出 力 端 子 と を 接 続 す る と,図7・39の
の と き,V1=V2で
な る.両
出 力 電 圧V2の
結 増 幅 器(b)入 図7・40
太線 の よ うに な る.入
力 電 圧V1と
右 端 で 開 く と図7・40
あ る.こ
れ は 図7・40(b)の
者 の 交 点 はP,Q,Rの3点
ち ま ち 点Pあ 状 態1,点Rは な わ ちT2が
る い は 点Rに 状 態2に
フ リ ップ フ 原 点 を通 る直
で あ る が,点Qは
移 行 す る.V2は
図7・39のVC2で
不安定 な あっ
相 当 す る.
遮 断 の と き,状
態 を転 移 させ る に は,V1を
一 時的に
下 げ てT1,T2を
活 性 状 態 に し て や れ ば よ い.
図7・39のJ-TRの
代 わ り にFETを
リ ・オ ン と ノ ー マ リ ・ オ フ の2種 の 飽 和 はJ-TRの
用 い る こ と も 出 来 る.FETは
が あ り,ま
たVGSの
変 化 に よる
よ う に 簡 単 で は な い の で ,FETを
ノ ーマ ドレ イ ン 電 流
用 い た フ リッ プ フ ロ ッ プの
動 作 の 解 析 は あ ま り容 易 で は な い. 図7・41に
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の 他 の 例 を 述 べ る.図(a)は
た も の で あ る .J-TRは あ る の で,T1が
飽 和 時 に はVBEは0.7V程
飽 和,T2が
VCC= 3V,RC=20kΩ /20=0・145mA,し
図7・39を
遮 断 で あ る と,VC1=0.1V,VC2=0 と す る と ,IB1=(3−0.7)/20=0.115
た が っ て β がIC1/IB1=1.26以
簡 単 に し
度,VCEは0.1V程
度 で .7Vと
な る.
mA.IC1=(3−0.1) 上 あ れ ばT1は
飽 和 しT2は
遮 断 す る. 図(b)は
エ ミ ッ タ 結 合J-TRフ
(a)簡
リ ッ プ フ ロ ッ プ で あ る.A点
単 なフ リップ フ ロ ップ
(b)エ
(c)相
で 回 路 を 開 き,
ミ ッ タ結 合 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ
補 フ リ ップ フ ロ ッ プ 図7・41
各 種 フ リ ップ フ ロ ップ
T2の
ベ ー ス に 直 流 電 圧V1を
適 当 に 選 ぶ と,V1が る とT1,T2は と な る.こ
T2の
小 さい と き に はT2は
活 性 状 態 に,さ
遮 断,T1は
ら にV1を
似 た 形 に な り,A点
コ レ ク タ か ら 出 力VC2を
状 態2(T1は
遮 断,T2は
路定数 を
飽 和 し,V1を
大 き くす
飽 和 し,T1は
遮 断
り大 き い とV1とV2の
を 接 続 す る と,2つ
と る と,状
飽 和)で
す る.回
大 き くす る とT2は
の よ う に して 活 性 状 態 に お け る 利 得 が1よ
係 は 図7・40(b)に
加 え た と き の 出 力 電 圧 をV2と
態1(T1は
関
の 安 定 状 態 を 生 ず る. 飽 和,T2は
遮 断)で
は
は
と な る. 図(c)はpnp J-TRとnpn J-TRを が 共 に 遮 断,お
用 い た,い
よ び 共 に 飽 和 の2つ
前 者 で は
VC2=0 VC2=VCC
消 費 電 力 が 小 さ く状 態2は
短 い 時 間 だ け 状 態2と (2)
の 安 定 状 態 が 存 在 す る.
VC1=VCC,
後 者 で は VC1=0, 状 態1は
わ ゆ る 相 補 性 回 路 で, T1,T2
大 き い.し
た が っ て 通 常 は 状 態1に
あ り,
な る よ う な用 途 で は 平 均 消 費 電 力 が 小 さ く て す む.
フ リ ップ フ ロ ップ の ト リガ
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の 状 態 を一 方 の 安 定 状 態 か ら他 方 の 安 定 状 態 に 転 移 させ る に は,遮
断 あ る い は 飽 和 に あ るJ-TRま
た はFETの
え て 一 時 的 に 活 性 状 態 に し て や れ ば よい.こ
端 子 に,適
れ が 引 き 金(ト
当 な パ ル ス を加
リ ガ)と
な っ て,あ
と は 回 路 自身 の 特 性 に よ っ て 自 動 的 に転 移 が 行 わ れ る. 図7・42は
ト リ ガ 入 力 回 路 を も っ た フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の 例 で あ る.図(a)は
対 称 ト リ ガ と呼 ば れる も の で,端
子Aま
た はBに な わ ちT1が
負 パ ル ス を 加 え る.ト
リガの
働 き は つ ぎ の とお りで あ る.状
態2す
に 負 パ ル ス を 加 え る と,T2の
ベ ー ス 電 圧 を一 時 的 に 下 降 させ て コ レク タ電 流 を
減 少 させ る.こ
れ が 引 き 金 と な っ てT2の
加 し は じ め,た
ち ま ちT2を
遮 断,T1を
遮 断,T2が
非
飽 和 の と き,A
コ レ ク タ 電 流 は 減 少,T1の 飽 和 させ る.こ
の と きBに
それ は増 負パル スを
(a)非
対 称 ト リ ガ(b)対 図7・42
称 トリガ
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の
ト リ ガ
加 え て も状 態 の 転 移 は 生 じ な い. ま た 状 態1に 図(b)は
あ る と きBに
負 パ ル ス を加 え る と状 態 の 転 移 が 生 ず る.
対 称 ト リ ガ 入 力 回 路 で,端
2に あ る と き はT1の 加 え る とD1に
子Aに
負 パ ル ス を加 え る も の で あ る.状
コ レ ク タ 電 圧 は 高 く,T2の
電 流 が 流 れ,T2の 態1に
ベ ー ス 電 圧 を一 時 的 に 下 降 させ,状
生 ず る.ま
た,状
れ てT1の
ベ ー ス 電 圧 を 一 時 下 降 さ せ,再
あ る と き負 の パ ル ス が 加 わ る と,今
問5.
コ ン デ ン サ を接 続 す る.こ
図7・39の
RB=20kΩ,β=60と 電 流 は0,飽
7・14 (1)
負 パルス を 態 の転 移 を
度 はD2に
電流が流
び 状 態 の 転 移 を 生 ず る.
状 態 間 の 転 移 の 速 度 を 高 くす る た め に は,2個 10pFの
そ れ は 低 い.Aに
態
の 抵 抗Rに
れ を ス ピ ー ドァップ
並 列 に それ ぞれ 数
・コ ン デ ン サ とい う.
回 路 に お い て,VCC=VBB=6V,RC=5kΩ,R=10kΩ, し て 回 路 の 動 作 を 解 析 せ よ.J-TRは
和 時 に は端 子 間 電 圧 は0と
遮 断 時 に は端 子
す る.
コ ン パ レ ー タ と シ ュ ミ ッ ト ・ トリ ガ コ ン パ レ ー タ
コンパ レ ータ(comparator)は,直
流 ま た は 時 刻 と共 に 変 化 す る2つ
の 入 力電
圧υ1,υ2を
比 較 して,そ
演 算 増 幅 器 は2つ の で,コ
の 大 小 を 判 別 す る 回 路 で あ る.
の 入 力υ1(t),υ2(t)の
ン パ レ ー タ と し て用 い る こ とが 出 来 る.た
力 は 正 の 飽 和 値,逆 (2)
つ利 得 が 極 め て大 きい
と え ば,υ1(t)<υ2(t)な
ら出
な ら負 の 飽 和 値 を と る.
シ ュ ミ ッ ト ・ ト リガ
図7・43(a)は
シ ュ ミ ッ ト ・ ト リガ(Schmitt
る . 図7・41(b)に
通 し て 入 力 を 加 え る.ル
て ル ー プ 利 得 を し ら べ る こ と に よ っ て,そ こ で は 直 接 入 力 電 圧υ1と
増 加 し,コ
電 圧 が 減 少 し,コ 少 し,エ
よばれ る回 路 で あ
出 力 電 圧υ2の
べース で 切 断 し
関 係 を 考 察 し よ う. わ ず か に 増 加 す る と,T1の
レ ク タ 接 地 間 の 電 圧,し
レ ク タ 電 流IC2を
ー プ をT2の
の 特 性 を 解 析 す る こ と も で き る が ,こ
活 性 状 態 に あ る と き に 入 力 電 圧υ1が
タ 電 流IC1が
trigger)と
示 した エ ミ ッ タ 結 合 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ に似 て い る が ,T1の
ベ ー ス 端 子 か ら 抵 抗RBを
T1が
差 を 増 幅 し,か
た が っ てT2の
ベ ー ス接 地 間 の
の た めREを
流 れ る電 流 が 減
減 少 させ る.こ
ミ ッ タ 接 地 間 の 電 圧 を 減 少 させ,T1の
コレク
ベ ー ス ・エ ミ ッ タ 間 の 電 圧 を 増
(a)(b) 図7・43
加 さ せ,そ 結 果,入
れ はυ1の
力 電 圧υ1と
シ ュ ミ ッ ト ・ ト リ ガ と そ の 特 性
増 加 よ り も大 き な 値 に な る.す 出 力 電 圧υ2の
な わ ち正 帰 還 と な る.こ
関 係 は 図7・43(b)に
こ の 回 路 の 動 作 を詳 し く調 べ よ う.例
に よ っ てJ-TRの
の
示 す よ う に な る. 特 性 を,ベ
ース電流
は小 さ くて 無 視 出 来,ま る.ま R1
た,回
=60kΩ
仮定 す
路 定 数 は つ ぎ の 値 を も つ も の と す る.RC1=RC2=2kΩ,RE=1kΩ,
,R2=20kΩ,VCC=10V,ま
出 力 電 圧υ2の
たC1は
ス ピ ー ドア ッ プ コ ン デ ン サ で,
変 化 を ス ピ ー ドア ッ プ す る.
入 力 電 圧υ1が な る.こ
た導 通 時 に は エ ミ ッ タ ・ベ ー ス 間 の 電 位 差 は0と
小 さい とT1は
の と きT2の
遮 断 と な り,出
力 電 圧υ2はυ1に
は無関係 と
ベ ー ス ・ア ー ス 間 の 電 圧VB2は (7・46)
カ ッ コ 内 は 回 路 定 数 が 上 記 の 値 の と き の 数 値 で あ る.エ VEも ほ ぼ こ の 値 で あ っ て,υ1が
こ れ よ り小 さ い な らT1は
ミ ッ タ ・ベ ー ス 間 電 圧 遮 断 の ま ま で あ る.
こ の と き 出 力 電 圧υ2は (7・47)
これ が 図 のa点
で あ る.
入 力 電 圧υ1が 上 昇 して 式(7・46)で じ め る.す
る と,T2の
に 進 行 し,た
決 ま る 臨 界 点 に 達 す る と,T1は導
通 しは
コ レ ク タ 電 流 は 減 少 し正 帰 還 に よ っ て こ の 過 程 が す み や か
ち ま ち遮 断 と な る.こ
の と き出 力 電 圧υ2は (7・48)
と な る.ま
たT1は
飽 和 し て い る.
こ の 状 態 か ら入 力 電 圧 を 下 降 させ る と,T1は
飽 和 か ら脱 し て 活 性 状 態 に 入 る.
この とき
υ1 を 下 げ る とIC1,は く な る とT2は導
小 さ く な り,VB2の
通 を は じめ る.こ
値 は 大 き くな る.こ
の とき
(1.67V) こ れ がb点
で あ る.
れ がVEよ
り高
a,b点
の 中 間 で はJ-TRが
活 性 状 態 で 線 形 特 性 を も っ て い る と仮 定 す る と,
回 路 の 特 性 は 図 の 右 下 が りの 直 線 で 表 わ さ れ る.し
か し これ は 不 安 定 な 状 態 で あ
る. 便 宜 上,上
の 数 値 例 を 用 い て 説 明 す る.入
電 圧υ2は5.12Vで る とT2は
な る.こ
十 分 低 い と きに は出 力
す な わ ちυ1=2.44Vに
れ がa点
で あ る.こ
達す
れ 以 上υ1を
増
変 わ ら な い.
つ ぎ に,υ1を
=5.12Vと
増 加 し て ゆ き,a点
遮 断 と な り,υ2=10Vに
加 し て もυ2は
で あ る.し
あ る.υ1を
力 電 圧υ1が
低 く し て い く とυ1=2.44V以
か し,b点 な る.こ
下 に な っ て もυ2は10Vの
す な わ ちυ1=1.67Vに れ がb点
で あ る.υ1が
な る とT1は
まま
た ち ま ち 遮 断 し,υ2
こ の 値 以 下 に な っ て もυ2は
変 わ ら
な い. υ1を 増 し て い く と き と減 ら して い く と き と で 回 路 の 振 舞 が 異 な る よ う な 現 象 を,一 般 に ヒ ス テ レ シ ス(hysteresis)と
い うが,シ
ュ ミ ッ ト ・ トリガ も この よ う
な ヒ ス テ レ シ ス を も つ. 図7・44は
演 算 増 幅 器 を 用 い た シ ュ ミ ッ ト ・ トリ ガ で あ る.演
利 得 は極 め て 大 き い の で,出 V minの2つ
力 電 圧υ2は
値 の ど ち ら か を と る.す
と す る と き,υ1<υ0な
入 力 電 圧υ1の
な わ ち,も
算 増 幅 器 の 電圧
大 き さ に 応 じてVmax,
う一 方 の 入 力 端 子 の 電 圧 をυ0
ら 演 算 増 幅 器 の 出 力 電 圧 は 飽 和 し てυ2=Vmaxと
υ 1>υ0な ら最 小 値 に 達 し てυ2=Vminと こ こ でk=R1/(R1+R2)と
図7・44
な る.
お く と,
演 算 増 幅 器 を 用 い た シ ュ ミ ッ ト ・ ト リガ
な り,
で,υ2の2通
りの値 に よっ て
〓な ら
〓と お く
〓な ら
〓と お く
と な る. υ1が
小 さ い とυ2=Vmaxと
な る ま でυ2は 態 か らυ1を υ 2=Vmaxと
な る.υ1を
大 き く し て い く と,υ1がυmaxに
上 の 値 を 保 つ.υ1がυmaxの 下 げ て い く と,υminま
値 を 超 す とυ2=Vminと
等 し く な る.こ
で は 出 力 電 圧 は こ の ま ま,υminよ
の状
り下 が る と
な る.
し た が っ て,υ1とυ2の
間 に は ヒ ス テ レ シ ス 特 性 が あ る.こ
の こ と は,R1,R2
に よ る 正 帰 還 に よ っ て 生 ず る の で あ る.
7・15 パ ル
ス 変
調
(1) パ ル ス 変 調 周 期 パ ル ス の 高 さ や 幅 な ど を,信 報 を 乗 せ る こ と が 出 来 る.こ
号 波 の 瞬 時 値 に よ っ て 変 え る こ と に よ り,情
れ を パ ル ス 変 調(pulse
modulation)と
こ れ に は 多 くの 種 類 が あ る.パ
ル ス 振 幅 変 調(pulse-amplitude
PAM)は
ル ス 幅 変 調(pulse-width
パ ル ス の 高 さ を変 え,パ
は パ ル ス の 幅 を 変 え,パ ス の 位 相(標
ル ス 位 相 変 調(pulse-phase
準 の 位 置 に 対 す る ず れ)を
い う. modulation,
modulation,PWM)
modulation,PPM)は
変 え る.図7・45に,信
パル
号波が正弦波 の
と き の こ れ ら の 変 調 波 形 の 例 を 示 す. こ の よ う な パ ル ス 変 調 を お こ な う に は,ま 読 み と る.こ
れ を 標 本 化(sampling)と
ず 信 号 波 の瞬 時 値 を一 定 時 間 間 隔 で
い う.
信 号 波 に 含 ま れ る 最 高 周 波 数 をfmaxと
す る と き,標
本 化 の 周 波 数fsは, (7・49)
と す れ ば よ い こ とが 知 られ て い る. う 。
こ れ を 標 本 化 定 理(sampling
theorem)と
い
(a) 信 号 波
(b) PAM
(c) PWM
(d) PPM 図7・45
標 本 化 周 波 数fsが
パ ル ス アナ ロ グ変 調
低 過 ぎ る と,信 号 波 の な か のfs/2よ
規 の 信 号 の な か に 雑 音 成 分 と して 混 入 す る.こ
りも高 い周 波 成 分 が 正
れ を 折 リ 返 し雑 音(aliasing
noise)
とい う. 図7・46に
パ ル ス 振 幅 変 調 の 原 理 を 示 す.図(a)が
ー ス に は 図(b)の
よ うな 電 流 が 流 れ
タ に は パ ル ス 振 幅 変 調 電 流 が 流 れ,エ
(a) 回路
例 図7・46
,飽
そ の 回 路 で,J-TRの
和 し な い 範 囲 で 動 作 さ せ る と,エ
ミ ッ タ か ら出 力 電 圧 を と る と,パ
(b) 出 力 波 形
パ ル ス振 幅 変調
べ ミッ
ル ス振 幅
変 調 電 圧 が 得 られ る. パ ル ス 振 幅 変 調 波 を 復 調 す る に は,包
絡 線 を とれ ば よ い.あ
る い は 図(b)の
波
形 を 低 域 フ ィル タ に 通 して 低 周 波 成 分 だ け を取 り出 せ ば よ い. パ ル ス 幅 変 調 を お こ な う に は,図7・46(a)の りに 周 期 三 角 波 を用 い,か い.図7・47に
回路 に お い て周 期 パル ス の代 わ
つ 三 角 波 の 上 部 でJ-TRが
よ っ て そ の 原 理 を 示 す.図(a)は
を 重 ね た と こ ろ で,波
線 で 示 し た2つ
飽 和 す る よ うにす れ ば よ
三 角 波,図(b)は
これ に 信 号 波
の レベル の間 が活 性 領 域 に くる よ うにす る
(a) 三
角 波
(b) 三 角 波 と信 号 波 を 重 ね る
(c) 切
(d) 微
り
と
り
分
(e) 正 方 向 の 波 形
図7・47 と,コ
レ ク タ電 流 波 形 は 図(c)と
パ ル ス 幅 変 調 ・パ ル ス 位 相 変 調 な り,パ
ル ス 幅 変 調 波 が 得 られ る.ま
微 分 回 路 に 通 し て 整 形 し,負 波 を切 り捨 て る と,図(e)す
た これ を
な わ ちパ ル ス位 相 変 調
波 が 得 られ る. パ ル ス 幅 変 調 波 の 復 調 は,こ パ ル ス 位 相 変 調 波 は,パ
れ を低 域 フ ィル タ に 通 す こ と に よ っ て 得 られ る.
ル ス 幅 変 調 波 に変 換 し て か ら低 域 フ ィル タ に 通 す こ と に
よ っ て 復 調 が 出 来 る.図7・48に て,対
示 す よ う に,位
相 変調 波 と基 準 パ ル ス を重 ね
称 トリガ入 力 端 子 を も っ た二 安 定 マル チバ イ ブ レ ータ の入 力 端 子 に加 え る
と,図(d)の
よ う に パ ル ス 幅 変 調 波 が 得 られ る.
パ ル ス 周 波 数 変 調(pulse-frequency (す な わ ち パ ル ス の 頻 度)を
modulation-PFM)は
パ ル ス の 周波数
信 号 波 の 瞬 時 値 に よ っ て 変 化 させ る も の で あ る.正
弦 波 を 搬 送 波 とす る 周 波 数 変 調 波 を 振 幅 制 限 し て 矩 形 波 化 し,あ の 狭 い パ ル ス に す る こ と に よ っ て,パ
るい は さ らに 幅
ル ス 周 波 数 変 調 波 が 得 られ る.
ま た そ の 復 調 に は 周 波 数 弁 別 回 路 が 用 い ら れ る. パ ル ス 振 幅 変 調,パ
ル ス 幅 変 調,パ
称 して パ ル ス ア ナ ロ グ 変 調(pulse
ル ス 位 相 変 調.パ
analog
ル ス周 波 数変 調 な ど を総
modulation)と
い う.
(a) 位 相 変 調 波
(b) 基 準 パ ル ス
(c) 両 者 の 重 ね 合 わせ
(d) 二 安 定 マ ル チバ ィ ブ レー タ
を通す 図7・48
パ ル ス位 相変 調か らパ ル ス 幅 変 調 へ の変 換
(2) パ ル ス符 号 変 調 信 号 波 の 瞬 時 値 を 一 定 の 規 則 で 符 号 化 さ れ た パ ル ス 列 に 変 換 す る も の を,パ ス 符 号 変 調(pulse-code
modulation-PCM)と
ル
い う.
つ ぎ に そ の 基 本 を説 明 す る.ま
ず,信 号 波 の 瞬 時 値 を 一 定 時 間 間 隔 で 標 本 化 し,
そ の 電 圧 を適 当 な 単 位 で 測 り,端
数 を 切 り捨 て,ま
な 端 数 処 理 の 操 作 を量 子 化(quantization)と ゆ が め られ る.こ
た は4捨5入
い い,こ
す る.こ
の よう
れ に よっ て情 報 の 一 部 が
れ は 雑 音 の 一 種 で 量 子 化 雑 音(quantising
noise)と
よば れ る .
量 子 化 雑 音 は 量 子 化 の 幅 を 小 さ くす る こ と に よ っ て 小 さ くす る こ と が 出 来 る . 簡 単 な 例 に よ っ て こ れ を 説 明 す る.図7・49に 間 隔 で 標 本 化 し,つ す.信 示 す4桁
ぎ に,得
号 は7,12,10,… の2進
示 す よ う に,信
ら れ た 数 値 を量 子 化 して0か と い う整 数 列 と な る.つ
ら15ま
ぎ に,こ
号 を一定 の 時 間 で の 数 で表 わ
の 整 数 列 を,下
に
数 で 表 わ す.
(a) 信号波 形
(b) 符 図7・49
これ に よ り,信 こ の よ う な2進 よ うに し て,パ
号 は2進
合
PCMの
原理
数 列0111,1100,1010,…
数 列 を,一
定 間 隔 で0は
ル ス 列 で 表 わ す と,符
と な る.
パ ル ス な し,1は
号 化 が 出 来 る .実
パ ル ス あ り,と
い う
際 には 数 列 の 区 切 りを検
知 す る た め の 同 期 の 方 法 が 必 要 で あ る.な
お,2進
数 の 桁 数 を増 や す と も っ と精
度 の よ い 符 号 化 が 出 来 る. 信 号 の 瞬 時 値 を こ の よ う な パ ル ス 列 に 変 換 す る 回 路 を,符
号 器(encoder)と
い
う. 復 調 の た め に は,2進
数 列 を そ れ に 比 例 した 電 圧 に 変 換 し,低
し て 連 続 し た 信 号 に 変 換 す る.こ 復 号 器 は そ れ ぞ れ 一 種 のADお
れ を 復 号 器(decoder)と よ びDA変
域 フ ィル タ を 通
い う.符
換 器 で あ る.こ
号 器 お よび
れ ら は 第8章
で説 明
す る. パ ル ス 符 号 変 調 は,変
調 お よ び 復 調 の 方 法 が 複 雑 で あ るが,パ
み 合 わ せ だ け で 信 号 を伝 送 す る た め,あ 10(1)に
ル ス の有 無 の組
る レ ベ ル 以 下 の 雑 音 や 妨 害 は,第7章7・
示 し た よ う な波 形 整 形 回 路 に よ っ て 完 全 に 取 り除 く こ とが 出 来 る.
こ の よ う に し て も 雑 音 の 性 質,あ 誤 り を 生 じ得 る.し を検 出 し た り,さ
か し,こ
る い は回 路 の誤 動 作 に よっ て頻 度 は少 ない が
れ も符 号 化 の 方 法 に 工 夫 を 加 え る こ と に よ っ て 誤 り
ら に誤 り を訂 正 す る こ とが 可 能 で あ る.つ
ぎ に 誤 り検 出 の 原 理
を述 べ る. い ま,上 る.こ
に 述 べ た4桁
の と き,つ
の2進
0
00001
1
00010
2
00100
・
・ ・
14
11100
15
11111
誤 り は1つ
数 の 最 後 に0ま
ぎ の よ うに 符 号 中 の1の
・ ・
が 生 じた こ とが わ か る.さ こ と が 可 能 で あ る.詳 で あ る とす る と,正
加 え た5桁
の符 号 を考 え
・
の 符 号 の な か で は た か だ か1個
送 す る と き に11100が10100と
た は1を
数 が 奇 数 に な る よ う に す る.
で あ ろ う.た
な っ た とす る と,1の
しい 符 号 は001100で
と え ば011100は2番 あ る.
値14を
伝
個 数 が 偶 数 で あ る ので 誤 り
ら に 巧 妙 な 符 号 化 に よ っ て,誤
細 は 省 略 す る が,た
と え ば,数
りの位 置 ま で検 出す る 目の位 置 が 誤 り
7・16
重
多
化
(1) 周 波数 分割 多重 通 信 図7・50に す.た
周 波 数 分 割 多 重 通 信(frequency
と え ば,そ
を 考 え る.信
れ ぞ れ0∼4kHzの
号Bを
周 波 数4kHzの
号Cを
波 数 帯 域 は4∼8kHzと 周 波 数8kHzの
域 が8∼12kHzの
搬 送 波 で 振 幅 変 調 し,上
とが 出 来 る.こ 受 信 側 で は,そ
れ を搬 送 信 号Bと
側波帯だけ をとる
よぼ う.同
様 に,信
搬 送 波 で 振 幅 変 調 し て 上 側 波 帯 だ け を と る と,周 な る.信
号A,搬
も っ た 信 号 が 得 られ,1つ
送 信 号B,Cを
波数帯
加 え る と,周
の 伝 送 路 に よって 伝 送 す る こ
れ が 周 波 数 分 割 多 重 通 信 で あ る. れ ぞ れ 周 波 数 帯 域 が0∼4kHz,4∼8kHz,8∼12kHzの
タ に よ っ て 信 号A,搬 数4kHz,8kHzの
原 理 を示
周波数分割多重
な る.こ
搬 送 信 号Cと
波 数 帯 域0∼12kHzを
multiplex)の
周 波 数 帯 域 を も っ た 独 立 し た 信 号A,B,C
図7・50 と,周
division
送 信 号B,搬
送 信 号Cに
分 離 し,後2者
搬 送 波 を加 え て 同 期 検 波 す る こ と に よ り,も
フ ィル に それ ぞ れ 周 波 と の 信 号A,B,
Cを 取 り出 す こ とが 出 来 る.
(2) 時 分 割 多重 通 信 パ ル ス変 調 を用 い て も 多 重 通 信 が 可 能 で あ る.た は パ ル ス 位 相 変 調 を用 い,信 数 を20kHzと
ら第1の
50μs後
号 波 の 最 高 周 波 数 を8kHzと
の 独 立 し た 信 号A,B,…
パ ル ス 列 を つ く り,10μs後
に ふ た た び 信 号Aに
に 信 号Bか
ら第2の
本化周波
こ で,100kHzの
を変 調 す る.す
な わ ち,信
号
パ ル ス 列 を つ く り,
よ る パ ル ス に も ど る よ うに す る と,図7・51に
図7・51 よ う な パ ル ス列 を生 ず る.こ
ル ス振 幅 変 調 ま た
す る と,標
す れ ば 十 分 で あ る(標 本 化 定 理 を考 え よ う).そ
パ ル ス を用 い,5種 Aか
と え ば,パ
示 す
時分割多重
れ を 時 分 割 多 重 通 信(time
division multiplex)と
い う. 受 信 側 で は,そ る こ と に よ り,5種
れ ぞ れ に 同 期 し て,50μsご
の 信 号 を 分 離 す る こ とが 出 来 る.
問 1.式(7・1b)か
と に パ ル ス 列 を 取 り出 し て 復 調 す
ら(ΔV)2,さ
題
解
答
ら に(ΔV)nの
こ れ か ら 容 易 に 証 明 出 来 よ う. 〓で は
〓で あ る の で,
項 の 係 数 を 求 め る と,
と な る.ΔV=0.01Vで
は38.6ΔV=0.386で,[
]内
の 第1項
に 対 し て1%以
下 の 値 の 項 を 無 視 す る と, Δ I=(I+Is)[0.836+0.074+0.01] す な わ ち,2次
ま た は3次
の 項 ま で を 考 え れ ば 十 分 で あ る.
2. 式(7・3b)でΔVGS=cosωtと
お い て.ΔID=2.56cosωt+0.32(1+cos
2ωt)/2=0.16+2.56cosωt+0.16cos2ωt.IDの 1kHzの
平 均 値 は0.16mAだ
周 波 数 成 分 の 波 高 値 は2.56V,2kHzの
け 増 加 し,
周 波 数 成 分 の 波 高 値 は0.16V,
ひ ず み 率=6.25%. 3. 中 心 周 波 数=79.6MHz,信
号 周 波 数=955Hz,最
占 有 周 波 数 帯 域 幅 は 最 大 周 波 数 偏 移 の ほ ぼ2倍 4. CR=2×10-5s=20μsで
周 期Tよ
Cは
充 電 さ れ,出
右 側 が 正 の 向 き に+5Vで
大 周 波 数 偏 移=57.3kHz.
で,約115MHz.
り十 分 大 き い.し
た が っ て,コ
力 電 圧 は0と+10Vの
ンデンサ
間の矩形波
に な る. 5. 2安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ で あ る.T1が と きT1の βI B≫ICで
電 流 はIC=1mA,IB=0.1mAと あ っ て,こ
飽 和 してい る と仮定 す る と こ の な る.T1が
れ は 満 た さ れ て い る.こ
飽 和 す るた めの 条 件 は
の と き 出 力 電 圧 はVC1=0,VC2=
4V.
練
習
問
題
1. 図7・52(a)に
示 す よ う に,FETの
た と こ ろ,図(b)に
示 し た よ う な ドレ イ ン 電 流 波 形 を生 じ た.入
と き,お
ゲ ー ト ・ソ ー ス 間 に 正 弦 波 電 圧 を加 え
よ び 最 大 ・最 小 の ドレイ ン電 流 を そ れ ぞ れI0,Imax,Iminと
以 上 の 高 調 波 が 無 視 出 来 る と き,こ
の波 形 の ひ ず み率 は
力 を加 え な い す る.3次
で 表 わ さ れ る こ と を 証 明 せ よ.
(a)
(b) 図7・52
2. (a) 抵 抗 負 荷FET増 0.1Vの
幅 器 の 入 力 端 子 に,周
正 弦 波 電 圧 を加 え た と き,周
出 力 の ほ か に 周 波 数 が700Hzで
波 数 が350Hz,実
波 数 が350Hz,実
実 効 値 が0.5Vの
効 値 が10Vの
効値 が 正弦波
正 弦 波 出 力 を 生 じ た.ひ
ず
み 率 は どれ だ け か. (b)
こ の 増 幅 器 に 周 波 数 が350Hzお
の 正 弦 波 電 圧 を 重 ね て 加 え た と き,出 か.ま
よ び1000Hz,実
力 波 形 に 含 まれ る周波 数 成 分 は ど うな る
た そ れ ら の 電 圧 の 大 き さ を 推 定 せ よ.
3. 変 調 波 電圧υ(t)が υ (t)=(60+40
sin 3140
t)cos(8×107t)
で 表 わ さ れ る と き,
(a)
これ は振 幅 変 調 波 か 周 波 数 変 調波 か.
(b) 搬 送 波 お よび信 号 波 の周 波 数 は どれ だ けか. (c)
占 有 帯 域 幅 は どれ だ け か.
4. 変 調 波 電圧υ(t)が υ (t)=10cos(6×108t+48
sin
9000
t)
で 表 わ さ れ る と き,
(a)
効 値 が と も に0.1V
これ は振 幅変 調 波 か 周 波 数 変 調波 か.
(b) 搬 送 波 お よび信 号 波 の 周 波 数 は どれ だ けか.
(c)
占 有 帯 域 幅 は お よ そ ど れ だ け か.
5. 搬 送 周 波数1MHz,信 =100の
号 周 波 数5kHz,変
並 列 共 振 回 路 を 流 れ る と き,共
調 度30%の
振 幅 変 調 電 流 がQ
振 回 路 の 端 子 間 に 生 ず る電 圧 波 形 の 変 調
度 は どれ だ け に な る か. 6. 図7・53に
示 すJ-TR回
路 の 入 力 端 子 に,音
電 圧 を 加 え る.ベ
ー ス 側 の 直 流 電 圧VBBを0か
め は ヘ ッ ドホ ン か ら 音 が 聞 こ え ず,VBBの にVBBを
大 き く す る と,音
声 信 号 で 変 調 され た高 周波
ら順 次 大 き く し て い く と,は
じ
増 大 と 共 に 音 が 大 き く な り,さ
ら
は ふ た た び 小 さ くな る と い う.理
由 を述 べ よ.
図7・53
7. 図7・54はJ-TRを
双 方 向 ス イ ィチ と して,Sに
開 閉 す る 回 路 で あ る.VBB=6V,RL=500Ω,電 が
±30Vで,導
よ.β=30(両
通 時 に はJ-TRが 方 向 と も)と
し,飽
よ っ て 抵 抗RLの
圧υ(t)の
正 お よ び負 の ピ ー ク
飽 和 す る た め に 必 要 なRBの 和 時 に はVBE≒0,VBC≒0と
電流 を
最 小 値 を求 め す る.
図7・54
8. 図7・39の =10kΩ
マ ル チ バ イ ブ レ ー タ の 回 路 定 数 がVCC=10V,VBB=6V,RC
,R=10kΩ,RB=50kΩ,β=20で
認 せ よ.ま
た 遮 断 状 態 に あ るJ-TRの
の コ レ ク タ 電 流ICを
求 め よ.
あ る.こ
れ が 飽和 形 で あ る こ とを確
コ レ ク タ 電 圧VC,飽
和 状 態 に あ るJ-TR
9. 図7・41(c)の
回 路 が 飽 和 形2安
態 に お け る 出 力 電 圧VC1,VC2の β=40と
た各 安 定 状
値 を 求 め よ.VCC=8V,RC=2kΩ,R=25kΩ,
す る.
10. 図7・44に
示 し た コ ン パ レ ー タ で 演 算 増 幅 器 の 最 大 出 力 電 圧 は 直 流5V,
最 小 出 力 電 圧 は0,ま 極 め て 大 き く,入 調 べ よ.
定 回 路 で あ る こ と を 示 せ.ま
たVS=5V,R1=R2=5kΩ
力 抵 抗 は 無 限 大,出
で あ る.演 力 抵 抗 は0と
して,コ
算 増 幅 器 の利 得 は
ンパ レ ー タの 特 性 を
第8章
デ イ ジタル 回路
数 値 を 連 続 的 な 物 理 量 で 表 わ す 方 式 が ア ナ ロ グ(analog),離 わ す 方 式 が デ ィ ジ タ ル(digital)で
あ る.前
針 の 示 す 目盛 りが 数 値 を表 わ す.針
散 的 な物 理 量 で表
者 の 例 は 指 針 形 の メ ー タ ー に 見 ら れ,
が 目 盛 り の 中 間 に 来 た と き に は,中
間の数値
が 表 わ され る.表 示 の 精 度 は 目盛 りの 物 理 的 精 度 お よ び 読 み 取 り の 精 度 で 定 ま る. こ れ に 対 し て,そ
ろ ば ん(算
盤)で
し,中
間 の 位 置 は 許 され な い.し
の1桁
を 表 示 し,さ
は 玉 の 位 置 が0か1,ま
た が っ て,玉
た は0か5を
表 わ
を い くつ か 組 み 合 わ せ て10進
ら に桁 を 多 数 用 意 す れ ば 任 意 の 桁 数 の 表 示 が 出 来 る.こ
数 れが
デ ィ ジ タ ル 表 示 の 例 で あ る. デ ィ ジ タ ル 回 路 は,回
路 の 電 圧 の 低 ・高 を2進
よ っ て デ ィ ジ タ ル 量 を 表 示 し た り,処 値 ば か りで な く,文 こ の 章 で は,ま
数 の0,1に
対応 させ る こ とに
理 した りす る 回 路 で あ る.ま
た2進
数 は数
字 や そ の 他 の 情 報 を 表 わ す た め に も用 い ら れ る.
ず,2進
数 と ブ ー ル 代 数 を説 明 し,続
各 種 の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ,ゲ
ー トや フ リ ッ プ フ ロ ッ プ を組 み 合 わ せ た 組 合 せ 回 路
お よ び 順 序 回 路 の 基 本 を説 明 す る.つ 相 互 に 変 換 す る変 換 器,情
い て 各 種 の ゲ ー ト回 路,
ぎ に,ア
ナ ロ グ量 と デ ィジ タ ル 量 と の 間 を
報 を一 時 的 に 蓄 え る レ ジ ス タ,大
モ リ ユ ニ ッ トな ど を説 明 す る.最
後 に,デ
量 の情 報 を蓄 え る メ
ィジ タル 回 路 の 応 用 と し て デ ィ ジ タ
ル ・コ ン ピ ュ ー タ の 基 本 を 説 明 す る.
8・1
2進 数 と2進
(1)
2進 法 と16進
2進
法(binary
コー ド 法
system)は0と1の
る ご と に0,1,10,11,… け 桁 を ふ や せ ば よ い.ま
世 界 で,0か と 増 し て ゆ く.大
た16進
法(hexadecimal
ら は じ ま る 整 数 は,1を き な 数 を 表 わ す に は,必 system)で
は,0か
加 え 要 なだ
ら15ま
で
の 数 を1桁
の 数 字 で 表 わ す.そ
B,…,Fと
の た め に,10進
法 の10か
ら15ま
で の 値 をA,
す る.
表8・1に0か
ら15ま
で の10進
数 を,4桁
の2進
数,1桁
の16進
数 で表 示 し
た も の を 示 す. 表8・1
16進 法 は,長
い2進
2進
法 と16進
法
数 を 簡 潔 に 表 わ す た め に用 い ら れ る.た
と えば,
1001100100001001111 を,下
位 か ら4桁
ご とに区 切 っ て
1001100100001001111 と して,1群
ず つ を16進
数 で 表 わ す.す
な わ ち,
4C84F とす れ ば よい. 小 数 に は 小 数 点 を つ け る.ま えば,2進
法では
た 負 数 に は マ イ ナ ス の 符 号 を つ け れ ば よ い.た
と
100101110 100.10111 −1011 16進
法 で は上 の数 は それ ぞれ 12E 4.B8 −
B
と な る.
(2)
2進
コ
適 当 な 桁 の2進
ー
ド
数 を 用 い,予 め 定 め た 規 約 に よ っ て,数 値 だ け で な く文 字 そ の も
の を 表 わ し,ま
た 記 憶 させ る こ と も 出 来 る.た
("ア ス キ ー"と
読 む)コ
A
と え ば,米
国 で 定 め ら れ たASCⅡ
ー ドで は,
1000001
B 1000010 C
1000011
・
・
・
・
・
・
と定 め られ,こ
の 符 号(code)に
よ っ て 動 作 す る キ ー ボ ー ドで は,た
の キ ー を 押 す と上 記 の 信 号 が 発 生 し,ま
と え ば"A"
た プ リ ン タ に 上 記 の 信 号 が 入 る と"A"
の 文 字 を プ リ ン トす る. 数 字 や 文 字,記
号 ば か りで な く,ス
ペ ー ス(印 字 中 の 空 白),改
行,そ
の他 の制
御 用 の コ ー ドま で 定 め られ て い る. こ の よ う に して,0と1の )を し,こ
も表 わ す こ とが 出 来 る.情
れ を1ビ
(byte)と
組 合 せ は 単 に 数 値 ば か りで な く,一
い う.
ッ ト(bit)と
い う.ま
報 の 量 は2進 た,8ビ
数 の1桁
般 の 情 報(information
を単 位 と し て 表 わ
ッ トを ひ と ま と め に し て1バ
イ ト
8・2 ブ ー ル 代 数 と デ ィ ジ タ ル 回 路 (1)
ブ ー ル 代 数
ブ ー ル 代 数(Boolean の 世 界 で あ る.そ (negation)に
algebra)は0と1と
れ は,論
関 す る,表8・2に
論 理 和 は"+",論 Aの 否 定 はAと
理 積 は"・",否 書 き,"Aバ
A,Bを
定 は"―"で
ー"と
変 数 と し よ う.ブ
あ る.表8・3に
す る と1・1=1で,い
本 式 は 常 に正 しい.
の 公 理(約
product),否 束)か
定
ら出 発 す る.
表 わ す.A・BはABと
も 書 く.
ブ ール 代 数 の公 理
ー ル 代 数 で は 変 数 の と る 値 は0か1か 理)を
表8・3
1と
の 数 しか 存 在 し な い 代 数
理 積(logical
読 む.
若 干 の 公 式(定
公 式 ① を証 明 し よ う.ま
sum),論
示 す よ う な3つ
表8・2
い う2種
理 和(logical
ず,A=0と
の ど ち らか で
示 す.
若 干 の 公 式
す る と,こ
ず れ も正 し い.Aは
の 式 は0・1=0,つ
必 ず0か1で
あ る .し
ぎ にA= たが って (証 明 終)
①'は
①
の"・"と"+","1"と"0"を
入 れ 替 え た も の で あ っ て,こ
よ う な 入 れ 替 え に よ っ て 出 来 た 等 式 も正 しい とい う性 質 が あ る.こ (duality)と
い う.②'も
同 様 で あ る.⑤
の
れ を双 対 性
の 双 対 と し て,式A・(A+B)=Aが
成 り立 つ.
つ ぎ に公 式 ⑦
を証 明 し よ う.右 辺 の カ ッコ をは ず す と
(A+B)(A+C)=AA+AC+BA+BC ③ に よっ てAA=Aで
あ るか ら
上 式=A(1+C)+BA+BC ②'に
よ っ て1+C=1で
あ るか ら
上 式=A+BA+BC=A(1+B)+BC=A+BC ⑧,⑧'は
ド ・モ ル ガ ン の 定 理(De
変 数A,Bの
値 は0か1か
の 表 が 得 ら れ る.し AB=A+Bと
(証 明終) Morgan's
で あ る か ら,ABお
た が っ て,A,Bの
theorem)と
よ びA+Bに
値 が0,1の
よ ば れ る.独
立
対 して そ れ ぞ れ つ ぎ す べ て の 組 合 せ に対 して
な る.
(証 明 終) 独 立 変 数A,Bを
組 み 合 わ せ て,新
し い 変 数 を つ く る こ と が 出 来 る.た
と え ば,
F=(A+B)(A+AB) Fは,変 わ ち,従
数A,Bの 属 変 数Fは
え ら れ れ ば,そ
関 数 で,一
般 に,F=f(A,B)と
独 立 変 数A,Bの
れ に応 じてFの
関 数 で あ っ て,A,Bの
値(0か1)が
な 与
値 が 定 ま る とい う こ と に な る.
こ れ を表 に し た も の を真 理 値 表(truth で あ る.
書 く こ とが 出 来 る.す
table)と
い う.上
の2つ
の 表 は この 例
上 式 は カ ッ コ を は ず し て 表8・3の
(2)
公 式 を 利 用 す る と,も
っ と簡 単 に な る.
デ ィ ジ タル 回路 とブ ール 代 数
デ ィ ジ タ ル 回 路(digital す る回 路 で あ っ て,ブ
デ ィ ジ タ ル 量 を表 示 し た り,処
ー ル 代 数 に お け る0と1,あ
す な わ ち0と1を,ス 遮 断 と飽 和),回
circuit)は
る い は2進
イ ッ チ の 断 ・接,FET,J-TRな
理 した り
数 の 各 桁 の 数 値,
ど の 非 導 通 ・導 通(通
路 の あ る 箇 所 の 電 圧 の 低 ・高,フ
リ ッ プ フ ロ ッ プ の2つ
常,
の 安定
状 態 の ど ち ら か な ど に 対 応 さ せ る. こ の よ うに,デ で,た
ィジ タル 回 路 で は電 流 や 電圧 の連 続 的 な変 化 を問 題 に し な い
と え ば 回 路 の あ る 部 分 の 電 圧 が 高 い(H-high)か
ば,5Vと0V,+10Vと−10V,0Vと−5Vな 図8・1に
低 い(L-low)か(た ど)だ
そ の 例 を示 す.図(a)は
け を 問 題 とす る.
ス イ ッチ の 断 ・接 を そ れ ぞ れ0,1と
る が,そ
の 逆 に 定 め て も よ い.図(b)の
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ(FF4∼FF1)の
圧 は,た
と え ば0Vか5Vで
者 を0,後
能 で あ る(予
あ っ て,前
め 規 定 し て お く).フ
変 え な い の で,数
(a)
者 を1と
リ ッ プ フ ロ ッ プ は,入
とえ
してい 出力電
し て い る が.逆
も可
力 が ない とそ の 状 態 を
値 を蓄 え て お く こ と が 出 来 る.
ス ィ ッ チ によ る 表 示
(b)
フ リ ップ フ ロ ッ プ に よ る 表 示
図8・1 2進 数 の表 示
い ま,図8・2(a)に る とす る.ダ
お い て,入
力 端 子A,Bに
イ オ ー ドの 順 方 向 の 電 圧 降 下 を0,逆
加 わ る 電 圧 は0か5Vか 方 向 電 流 を0と
す る と,出
であ 力
(a)
(b) 図8・2
端 子Fに をHで
現 わ れ る 電 圧 は 表8・4に
表 わ す と,表8・5と
ダ イ オ ー ドゲ ー ト
示 す よ う に な る.電
い方
な る.
表8・4
0V,5Vす
圧 の 低 い 方 をL,高
表8・5
な わ ち,L,Hを
表8・6
そ れ ぞ れ ブ ー ル 代 数 の0 ,1に
対 応 させ る と,図
(a) の 回路 は論 理 和 F=A+B を表 わ し,ま
(8・1)
た 図(b)の
回 路 は 表8・6と
な り,論 理 積
F=A・B
(8・2)
を 表 わ す. L,Hを
そ れ ぞ れ ブ ール 代 数 の1,0に
対 応 させ る こ と も 出 来 る.こ
論 理 積,図8・2(b)は
論 理 和 を 表 わ す こ と に な る.
図8・2(a)は
否 定 は エ ミ ッ タ 接 地J-TR回 れ る.図8・3は
路,ソ
ー ス 接 地FET回
の と き は,
路 な どに よっ て実 現 さ
そ の 例 で あ る.
ブ ー ル 代 数 の0,1を
そ れ ぞ れ 電 圧 の 低 ・高 に よ っ て 表 わ す も の を 正 論 理(positive
logic),逆 に0,1を
そ れ ぞ れ 電 圧 の 高 ・低 に よ っ て 表 わ す も の を 負 論 理(negative
logic)と
れ か ら後,特
い う.こ
に 断 わ ら な い 限 り正 論 理 を用 い る.
(a) J‐TRゲ
ー ト
(b) FETゲ
図8・3
イ
ー ト
ンバ ー タ
(3) ゲ ー ト回 路 と記号 論 理 和,論 回 路,あ
理 積,否
定 な ど を実 現 す る デ ィ ジ タ ル 回 路 を,デ
る い は 単 に ゲ ー ト(gate)と
イ ン バ ー タ(inverter)と の み を表 わ し,論
い い,そ
い う.図8・4に
ィ ジ タ ル ・ゲ ー ト
れ ぞ れ オ ア(OR),ア
ン ド(AND),
こ れ ら の 記 号 を 示 す.図(d)は
増幅
理 的 な操 作 は 生 じ な い.
(a) オ ア ゲ ー ト
(b) ア ン ドゲ ー
図8・4論
ト
(c) イ ン バ ー タ
(d) 増
オ ア と イ ン バ ー タ を こ の 順 に 接 続 した も の を ノ ア(NOR),同 ン バ ー タ を 接 続 し た も の を ナ ン ド(NAND)と
い う.図8・5に
小 さ な 丸 は イ ン バ ー タ を意 味 す る 補 助 記 号 で あ る.
(a) ノ ア ゲ ー ト
図8・5
幅
理 ゲ ー トの 記 号(1)
論 理 ゲー
(b) ナ ン ド ゲ ー
卜の 記 号(2)
ト
じ く ア ン ド とイ そ の 記 号 を示 す.
ノ ア ゲ ー ト,ナ 来 る.こ
ン ド ゲ ー ト は そ れ ぞ れ 図8・6(a),(b)の
よ うに 書 く こ と も出
れ は ド ・ モ ル ガ ン の 定 理 か ら 容 易 に 証 明 出 来 る.ま
8・6(c),(d)の
た イ ン バ ー タ は,図
よ う に ノ ア ゲ ー ト や ナ ン ド ゲ ー トか ら も つ く ら れ る.図8・7
に 示 す よ う に,入
力 端 子 数 の 多 い ゲ ー ト も あ る.
(a) ノ ア ゲ ー ト と 同 じ はた らき
(b) ナ ン ドゲ ー ト と同 じ
(c) イ ン バ ー タ と同 じ
(d) イ ン バ ー タ と 同 じ
は た らき 図8・6
は た らき 論 理 ゲ ー トの 記 号(3)
(a) 4入 力 ナ ン ドゲ ー ト 図8・7
はたらき
(b) 9入 力 オ ア ゲ ー ト
論 理 ゲ ー トの 記 号(4)
ま た,
F=AB+AB
(8・3)
を排 他 的 論 理 和(exclusive OR)と 式(8・3)に
い い,図8・8(a)の
し た が っ て イ ン バ ー タ,ア
(a) 排他 的 論理 和
ン ド,オ
記 号 で 表 わ す.図(b)は ア を 用 い て 作 っ た 回 路 で あ る.
(b) ア ン ド,オ ア,イ に よ る構 成
図8・8
論 理 ゲ ー トの 記 号(5)
ンバー タ
(4)
ゲ ー ト回 路 の 例
図8・2は つ ぎ に,バ
ダ イ オ ー ド ・ ゲ ー トで,オ
ア ゲ ー ト,ア
イ ポ ー ラ ・ ゲ ー トす な わ ち,接
を あ げ る.図8・9の (resister-transistor (diode-transistor
合
トラ ン ジ ス タ を用 い た 回 路 の 例
よ う に,DCTL(direct-coupled
transistor
logic),RCTL(resister-capacitor-transistor logic)な
(d) DTL
図8・9
バ イ ポ ー ラ ・ゲ ー
図8・9(a)のDCTLに
つ い て は,表8・7が
出 来 よ う.入
い ず れ もLで
電 圧 はHと
な る.し
に 電 流 が 流 れ て,FはLと 図(b)で
は,各J-TRの
logic),DTL
(b) RTL
(c) RCTL
力A,B,Cが
logic),RTL
ど が あ る.
(a) DCTL
子Fの
ン ド ゲ ー トが あ る.
か し,A,B,Cの な る.こ
ト
成 り立 つ こ と は,容
あ れ ばRLに
易 に理 解
は 電 流 が 流 れ ず,出
い ず れ か1つ
以 上 がHで
力端
あ る とRL
れ は 正 論 理 で は ノ ア ゲ ー トと な る.
ベ ー ス に 直 列 に 抵 抗 が 接 続 され て,ベ
ー ス電 流 が 流
表8・7
れ 過 ぎ な い よ う に し て い る.ま
た 図(c)で
して 高 周 波 特 性 を 良 く し て い る.い
は,抵
抗 に 並 列 に コ ン デ ン サ を接 続
ず れ も表8・7が
成 り立 ち,正
論理で はノア
ゲ ー トと な る. 図(d)は,4個 ー タ ,し
の ダ イ オ ー ド と 抵 抗R1に
た が っ て ノ ア ゲ ー トと な る.D1,D2はJ-TRの
き を す る.順 っ てD1,D2で
バ イ ア ス で は,ダ 約1.4Vの
問2.
ABC=A+B+C(こ
8・3
実 用 バ イ ポ ー ラ ・ゲ ー ト
(1)
TTL
と 出 力 側 の 両 方 にJ-TRを
電 圧 の1つ
以 上 がLな 遮 断,出
たが
右 辺 を 簡 単 に せ よ. れ も ド ・モ ル ガ ン の 定 理)を
TTL(transistor-transistor
な わ ち,入
ベ ー ス 電 圧 を下 げ る 働
電 圧 降 下 を 生 ず る.
式F=(A+B)(A+B)(A+C)の
と な る.す
よ って イ ンバ
イ オ ー ド1個 当 り の 電 圧 降 下 は 約0.7V,し
問1.
り,T2は
よ っ て オ ア,J-TRに
logic)は,図8・10(a)に 用 い る.入
ら,そ
力 端 子Fの
示 す よ うに,入
力A,B,Cと,出
力 電 圧 は0V(L)ま のJ-TRは 電 圧 はHと
力Fと
た は5V(H)と 飽 和 し て,T2の な る.入
証 明 せ よ.
力側
の 関 係 は 表8・8
し,A,B,Cの べー ス の 電 圧 はLと
力 端 子 の 電 圧 が 全 部Hと
入力 な な る
(b)
(a)
図8・10
TTL
表8・8
と,エ
ミ ッ タ か ら コ レ ク タ に 向 け て 電 流 が 流 れ て(こ
の 役 目 が 逆 に な る)T2の る.こ
れ は 表8・8で
表 わ さ れ,正
実 際 に は,TTLは て い る.図(a)に タ(multi-emitter )と
とT3は
遮 断T4は
よ う に 改 良 され,集
お け る 複 数 のJ-TR(T1)は1個 transistor)と D,
T4の
電 圧 はLと
な
積 回 路 と して 実 現 され
の マ ル チ エ ミ ッタ ・トラ ン ジ ス
な り,ま た 出 力 側 に は,ト 素 子 が 接 続 され る.T2ま
遮 断 と な る とT3は 飽 和 し,出
飽 和 し てFの
論 理 で は ナ ン ドゲ ー トと な る.
図8・10(b)の
よば れ るT3,
じで あ る.T2が
ベ ー ス 電 流 と な り, T2は
の と きエ ミ ッ タ と コ レ ク タ
飽 和,T4は
力 はLと
な る.
ー テ ム ポ ー ル(totempole
で の 動 作 は 図(a)と
遮 断 で 出 力 はH,T2が
同
飽和す る
標 準TTL(形
名7400)は2入
に 収 め られ て い る.+5Vの Hの
と き2.4V以
mA,出
力 ナ ン ドゲ ー トが4組,14本 直 流 電 源 を 用 い,出
上 で あ り,ま
力 電 圧 がHの
を負 荷 す る と き,こ
れ に は1ゲ
力 電 圧 はLの
と き0.6V以
下,
の ゲ ー トの 出 力 端 子 の 負 荷 電 流 はLで16
と き に は400μAま
の 入 力 電 流 が 流 れ る の で,10個 8・11に
た1個
の ピ ン を も っ たIC
で 流 す こ とが 出 来 る.次 段 に 同 じTTL
ー ト 当 た りLの
と き1.6mA,Hの
ま で のTTLゲ
と き40μA
ー トを 接 続 す る こ とが 出 来 る.図
こ れ を示 す.
(b) 出 力"H"
(a) 出 力"L" 図8・11
TTL-ICの コ ー ダ,各
グル ー プ に は,こ
TTLの
出力電流
の よ うな ナ ン ドゲ ー トの ほ か に,後
種 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ,カ
ウ ン タ,シ
フ ト ・レ ジ ス タ,メ
に 述 べ るデ モ リ,演
算回
路 な ど の 集 積 回 路 が 用 意 され て い る. (2)オ
ー プ ン コ レ ク タ ・ゲ ー ト
オ ー プ ン コ レ ク タ ・ゲ ー ト(open-collector
gate)は,図8・12(a)の
出 力 側 の コ レ ク タ が オ ー プ ン に な っ て い る ゲ ー トで,多 線 に 接 続 す る と き に 用 い られ る.図(b)の し て 電 源 を 接 続 す る.出
と な る.こ ア"の
よ うに,出
よ う に,
数 の ゲ ー トを1つ
の 出力
力 線 に は 外 部 抵 抗RLを
通
力Fは
れ を慣 例 に よ っ て ワ イ ア ドオ ア(wired
OR)と
よぶ."結
線 に よ るオ
意 味 で あ る が 実 際 に は ノ ア 回 路 とな る.
図8・12(a)に
示 し た2入
力 オ ー プ ン コ レ ク タ ・ゲ ー トを2個,各
出力端子
(a) オ ー プ ン コ レ ク タ ゲ ー
(b) ワ イ ア ド オ ア
ト
(c) 等価 ゲ ー ト回 路 図8・12
を結 ん で1個 れA,Bお
の 抵 抗RLと よ びC,Dと
オ ー プ ン コ レ ク タ
直 流 電 源VCCを す る と,出
・ゲ 一
トの ワ イ ア
ドオ ア
接 続 し た 回 路 を 考 え る.入
力 をそ れ ぞ
力 は
F=AB・CD=AB+CD
と な る.図(c)は (3)
こ れ に 等 価 な ゲ ー トの 組 み 合 せ で あ る.
ECL
ECL(emitter-coupled
logic)は
図8・13に
図8.13
ECL
示 す よ う に,い
くつ か のJ-TR
(TA,TB,T)が
共 通 の エ ミ ッ タ 抵 抗REに
Lが−1V,Hが+2Vと REの
よ っ て 結 合 さ れ て い る.入
す る.A,Bが
と も にLで
上 端 の 電 圧 す な わ ち エ ミ ッ タ の 電 圧VEは
ベ ー ス ・エ ミ ッ タ 間 電 圧VBEを0.6Vと
は 両 方 がHな
らTA,TBの
低 く な り,Tは
す る と,エ
コ レ ク タ 電 流ICは0.88mA,F2の
電 圧 は2.4Vに
あ れ ばTA,TBは
一 方 ま た は 両 方 が 導 通 し,Tは
遮 断 し,
導 通 す る.Tの
ミ ッ タ 電 流IE,し
な る.ま
力 電圧 は
た ,A,Bの
たがって 一方 また
遮 断 と な り,表8・9
が 得 ら れ る. 表8・9
こ の よ う に,回 来 て,高 TBの
路 定 数 を 適 当 に 選 ぶ と,J-TRを
速 の 動 作 が 可 能 に な る.こ
飽 和 さ せ な い で 使 う こ とが 出
れ は 入 力 に よ っ て 電 流 をTに
流 し た り,TA,
側 に 流 し た り す る の で,電 流 切 り替 え形 と い う意 味 で,CML(current-mode
logic)と
も い う.
正 論 理 で は
と な る.
8・4
ユ ニ ポ ー ラ ・ゲ ー ト
(1)
MOSゲ
ー トの 基 本
ユ ニ ポ ー ラ ・ゲ ー トはFETを
用 い た ゲ ー ト で あ る.図8・14(a)は
で,DCTLのJ-TRをFETに
置 きか え た も の で あ る.nチ
い る と,入 もHな
力A,B,Cが
らRLに
全 部Lな
は 電 流 が 流 れ,FはLと
ら出 力FはH,入 な る.す
ャネ ルFETを
力A,B,Cの な わ ち,正
そ の例
う ち1つ
用 で
論 理 で は ノ アゲ ー ト
(a) ノ ア ゲ ー ト
(b) ナ ン ド ゲ ー
(c) 抵 抗 の 代 わ りにFETを 図8・14
で あ る.ま
たFETがpチ
チ ャ ネ ルFETを
ト
用いる
ユ ニ ポ ー ラ ・ゲ ー
ト
ャ ネ ル な ら ナ ン ドゲ ー トに な る.図(b)の
回 路 はn
用 い る と ナ ン ドゲ ー トに な る.
集 積 回 路 で は,FETにMOS形
を用 い,ま
と ド レ イ ン が 接 続 され たMOS-FETを
た 負 荷 抵 抗RLの
用 い る.図(c)は
代 わ りにゲ ー ト
こ の 例 で,FETに
は
通 常 ノー マ リオ フ の タ イ プ が 用 い ら れ る. (2) pチ
CMOSゲ
ー ト
ャ ネ ルMOS-FET(PMOS)とnチ
ャ ネ ルMOS-FET(NMOS)を1つ
回 路 の 中 で 使 用 す る も の が 相 補 性MOS(complementary で,図8・15に
そ の 例 を示 す.図(a)は
あ る.図(a)に
つ い て そ の 特 徴 を み る と,入
PMOSは
遮 断 で,出
力FはLと
な る.AがLな
MOS)ま
イ ン バ ー タ,図(b)は 力AがHで
はNMOSは
ら こ の 逆 で,FはHと
の た はCMOS ノ ア ゲ ー トで 導 通, な り,両
(a) イ ン バ ー タ
図8・15
MOS-FETは
(b) ノア ゲ ー ト(正 論 理) CMOSゲ
ー
直 列 に接 続 さ れ て い る の で,い
ト
ず れ の 場 合 も 電 流 は 小 さ く,消
費
電 力 は 極 め て 小 さ い. 図(b)で
は,T1が
導 通 す る な らT1'は
通(T2とT2',T3とT3'の
8・5
関 係 も 同 じ)で
遮 断,逆
に,T1正 が 遮 断 な らT1'は
あ る た め,常
導
に 消 費 電 力 は 小 さ い.
ゲ ー ト回 路 の 組 合 せ
(1) ブ
ー ル 代 数 と ゲ ー ト回 路
ブ ー ル 変 数A,B,C,Dの
関数
F=AB+CD を考 え る.こ
れ は ア ン ドゲ ー トと オ ア ゲ ー トを組 合 せ た,図8・16の
現 され る.こ
の ゲ ー トG1,G2の
出 力 端 子 お よ び,こ
図8・16 簡 単 な組 合 せ 回 路
回路 で実
れ に 接 続 され る ゲ ー トG3の
2つ の 入 力 端 子 に,イ と な り,第3の (b)で
ンバ ー タ を 意 味 す る 小 さ な 丸 印 を つ け る と,図8・17(a)
ゲ ー トも ド ・モ ル ガ ン の 定 理 に よ り ナ ン ドゲ ー トで あ る か ら,図
表 わ す こ と が 出 来 る.つ
ま り,上 式 は ナ ン ドゲ ー トだ け で も実 現 さ れ る.
(a)
(b)
(c) 図8・17
(d) 組 合 せ 回 路 の ナ ン ドゲ ー ト ま た は ノ ア ゲ ー トに よ る 構 成
こ の 回 路 は 図(c)で あ るが,ノ
表 わ す こ と も 出 来 る.こ
れ は 図(d)と
な り,や
や複 雑 で
ア ゲ ー トだ け で も構 成 され る.
一 般 に,ブ
ー ル 代 数 に お け る 関 数Fは,い
く つ か の 独 立 変 数A,B,C,…
に 対 し て,否
定 ・論 理 積 ・論 理 和 の 演 算 を組 合 せ た も の で あ る か ら,イ ン バ ー タ,
ア ン ドゲ ー ト,オ
ア ゲ ー トを 用 い て実 現 す る こ とが 出 来 る.し
らか な よ う に,ナ
ン ドゲ ー トだ け,あ
来 る.イ
ン バ ー タ は1入
か し,上
の例 で 明
る い は ノ ア ゲ ー トだ け で 実 現 す る こ と も 出
力 の ナ ン ドや ノ ア で あ る.
ゲ ー トを 組 合 せ た こ の よ う な 回 路 を,組
合 せ 回 路(combinational
circuit)と
い う. (2)
真 理 値 表 と組 合 せ 回 路
表8・10に
示 す 真 理 値 表 が 与 え られ て い る と す る.こ
ル 代 数 式 を 書 く こ とが 出 来 る.
の 表 か らFを
表 わす ブー
表8・10
真 理値 表 の 例
(8・4)
式 の 書 き方 は つ ぎ の と お りで あ る.真 る.表
中 の2列
示 し て い る.す F=1と =1の
目 はA=0か
つB=0か
な わ ち,ABC=1の
な る の は,ABC=1ま と き で あ る か ら,上
理 値 表 の 中 のF=1と っC=1の
と き にF=1と た はABC=1ま
式 が 得 られ る."か
な る 列 に 着 目す
と き にF=1と
な る こ とを
な る. た はABC=1ま
つ"は
論 理 積,"ま
た はABC た は"は
論理和
で 表 わ され る. 上 式 は も っ と簡 単 に な る.カ
ッ コ で く くっ て 計 算 す る こ と に よ り (8・5)
した が っ て,イ
ン バ ー タ,ア ン ドゲ ー ト,オ ア ゲ ー トを 用 い る と,図8・18(a)に
よっ て 実 現 され る. 関 数Fは
ま っ た く異 な る形 で 表 わ す こ と も出 来 る.Fが1と
る と,
(a)
(b) 図8・18
な る組 合 せ を考 え
(8.6) Fの
否 定 がFで
あ るか ら
ド ・ モ ル ガ ン の 定 理 に よ っ て,
(8・7) す な わ ち,Fが0と と きF=0な
な る す べ て の 列 に つ い て,た
ら,論
理 和A+B+Cを
と え ばA=0,B=1,C=0の
と り,こ れ ら全 部 の 論 理 積 を つ くれ ば よい.
上 式 も簡 単 に な る.
ゆえ
,こ れ は 図8・18(b)に
よ っ て 実 現 さ れ る.
式 の 簡 単 化 に つ い て は ビ ー チ 図 表(Veitch る が,本
diagram)に
よ る方 法 が 知 られ て い
書 で は 説 明 を 割 愛 す る.
(3) 回 路 の 切 替 え 図8・19は2つ す る も の で,論
の 入 力A,Bの
論 理 積 と論 理 和 を,制
御 入 力Cに
理式
を実 現 し て い る.C=1な
ら論 理 積 が,C=0な
図8・19
ABとA+Bの
ら論 理 和 が 得 ら れ る.
切替
よ って 出 力
に
(4) 積 の和 形 式 と和 の積 形 式 変 数 をA,Bと
す るす べ て の 関数 は (8・8a)
で 表 わ され る.こ
こ でk1,k2,…
も論 理 変 数 で,必
と え ばk1=k4=0,k2=k3=1な
らFは
積 の 和 形 式 とい う.式(8・4)も Fは
値 を と る.た
排 他 的 論 理 和 で あ る.式(8・8a)の
形 を
こ の 例 で あ る.
上 式 の 係 数 を 否 定 し た も の に な る.す
両 辺 の 否 定 を と っ て,ド
ず0か1の
なわち
・モ ル ガ ン の 定 理 を 適 用 す る と, (8・8b)
と な る.
こ の 形 を和 の積 形 式 とい い,式(8・7)は 式(8・4)お
よび(8・7)は
こ の 例 で あ る.
同 義 で あ る が,形
あ る 関 数 は 積 の 和 形 式 で 表 わ す こ と も,和 式(8・8a)お る.そ
し て,係
よび(8・8b)は 数k1,…
た は(b)に
よ っ て 実 現 され
値 を 与 え る こ と に よ っ て,す
数 関 数 を実 現 す る こ とが 出 来 る.
(b) 和 の積 形 式
(a) 積 の 和 形 式
図8・20
の よ う に,
の 積 形 式 で 表 わ す こ と も 出 来 る.
図8・20(a)ま
に0か1の
式 は 全 く異 な る.こ
べ て の2変
問3.
入 力 をA,B,C,出
力 をFと
す る下 記 の 真 理 値 表 を 満 足 す る組 合 せ
回 路 を 設 計 せ よ.
8・6
組 合 せ 回路 の 例
(1)
論理 を 実 現 す る組 合 せ 回路
つ ぎ の 論 理 を実 現 す る 組 合 せ 回 路 を設 計 し よ う. 「
N会
社 は,ほ
ぼ 同 じ規 模 の 工 場A,B,Cを
電 源 を必 要 と し,発
電 機D,E(Dは
小 型,Eは
全 部 が 休 ん で い る と き発 電 機 は 運 転 せ ず,い 発 電 機Dを,2工 に は 発 電 機EとDを
大 型)で
ず れ か1工
場 が 動 い て い る と き に は 発 電 機Eを,3工 運 転 す る.論
の 工 場 が 動 い て い る と き を1,休 そ れ ぞ れD,E(運
も っ て い る.こ
理 変 数 と し てA,B,… ん で い る と き を0,発
転 す る な ら1,し
論 理 式 と 回 路 を求 め よ.」 真 理 値 表 は つ ぎ の よ う に な る.
な い な ら0)で
れ らの工 場 は直 流
電 力 を 供 給 す る.工
場
場 が 動 い て い る と きに は 場 が動 い て い る と き を用 い,そ
れ ぞれ
電 機 を運 転 す る か否 か を
表 わ す と き,D,Eを
表 わす
し た が っ て, (8・9a)
Eは 簡 単 に な っ て, (8・9b) こ れ ら は,ア だ け,あ
ン ド,オ
ア,イ
ン バ ー タ か ら 組 み 立 て る こ と も 出 来 ,ナ
ン ドゲ ー ト
る い は ノ ア ゲ ー トだ け か ら も つ く れ る.
(2) 2進 化10進 数 か ら10進 数 へ の変 換 2進 化10進
数 は,10進
数 の1桁
ば,3は0011,9は1001と
を4桁
な る.い
図8・21
ら2進
化10進
数 が 入 り,10本
の2進
数 で 表 わ す も の で あ る.た
ま 図8・21に
変
換
回
示 す よ う に,4本
とえ
の入 力 線 か
路
の 出 力 線 の う ち 入 力 数 に 相 当 す る番 号 の 出 力 線 の
み が1で,他
は す べ て0と
な る 回 路 を考 え る.真
の 欄 に は1と
な る 出 力 線 の 名 称 が 書 い て あ る.
理 値 表 を 表8・11に
示 す.右
表8・11
ブ ール 代 数 式 は
(8・10)
と な る.図8・22にF6を
表 わ す 回 路 を示 す.図(b)は
ダ イ オ ー ドを用 い た ア
ン ドゲ ー トで あ る.
(b)
(a) 図8・22 図8・23は,回
変換回路の例
路 全 体 を こ の よ う な10組
て 実 現 し た も の で,そ
の ダ イオー
ド ・ア ン ドゲ ー トを 用 い
の 形 か ら ダイ オ ー ド ・マ ト リ ク ス と よば れ る.
図8・23
(3)
算
加
1桁 の2進
ダ イ オ ー
ド ・マ
ト リ ク ス
器
数 の加 算 は
0+0=0 0+1=1 1+0=1 1+1=10(2桁) 最 後 の 行 は,そ こ で,そ
の 桁 の 数 は0で,さ
の 桁 の 和 をS,桁
対 す る 出 力S,Cの
ら に 桁 上 げ を生 ず る こ と を意 味 し て い る.そ
上 げ の 出 力 をCと
関 数 は,表8・12に
力A,B(ブ
ー ル 変 数)に
示 す 真 理 値 表 に よ っ て 表 わ され る. 表8・12
こ れ か ら 次 の 論 理 式 が 得 られ る.
す る と ,入
(8・11a) (8・11b)
こ の よ うに,2進
数A,Bを
も の を半 加 算 器(half
加 算 し て 桁 出 力Sお
adder)と
い う.図8・24に
よび 桁 上 げ 出 力Cを
出力 す る
半 加 算 器 の 回 路 の 例 と記 号 を
示 す.
(b) 記
(a) 半 加 算 器 図8・24
2進 数 の 桁 数 が 多 い と き に は,加 入 れ な け れ ば な ら な い.こ
れ をC'と
半
加
算
算 の 際,下
号
器
の 桁 か らの 桁 上 が り信 号 を も受 け
す る と,真 理 値 表 は 表8・13と
な る.
表8・13
これ か ら (8・12a)
(8・12b)
が 得 られ る.
こ れ を 実 現 す る 回 路 を 全 加 算 器(full 号 を 示 す.こ
れ は 式(8・12a,
来 る が,図(b)に
b)を
示 す よ う に,2個
adder)と
い い,図8・25(a)に
そ の記
も とに組 合 せ 回路 と して設 計 す る こ と も出
の 半 加 算 器 と1個
の オ ア ゲ ー トで つ く る こ と
も 出 来 る.
(a) 記
(b) 半加 算 器の 組合 せ
号
図8・25
問4.
0か ら3ま
で の10進
(H)で
で,10進
算
器
応 す る2進
力 線 はF0,F1,F2,F3の4本,出
数 に 対 応 す る 入 力 線(た
数(X1X0)に 力 線 はX0,
と え ば 数 の2に
はF2)の
み が1
あ る.
8・7 (1)
フ リ ッ プ フ ロ ップ RSフ
リップ フ ロ ップ
2個 の ノ ア ゲ ー トG1,G2を 子R,S,2個
図8・26(a)の
の 出 力 端 子X,Yを
フ リ ップ フ ロ ッ プ と い い,つ い ま,入
力R,Sが
の た めY=1と わ ち,こ
加
数(0,1,2,3)を,対
変 換 す る 回 路 を 考 案 せ よ.入 X1の2本
全
の入 力 端
も っ た フ リ ッ プ フ ロ ッ プ に な る.こ
れ をRS
ぎ の 性 質 を も つ.
と も に0で
な る.ま
よ う に接 続 す る と,2個
た,X=1と
あ る とす る.X=0と
な っ て い る とす る と,G2
な っ て い る とす る と,Y=0と
の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ は,(X=1,Y=0)お
な る.す
な
な り,つ
ぎ
よ び(X=0,Y=1)の2つ
の 安 定 状 態 を も つ. Sま ①
た はR端 X=0の
子 に 入 力1を と き,入
加 え た と き,
力 をS=1と
す る とG2を
通 し てY=0と
(b) 回 路 の 例
(a) ノ ア ゲ ー トの 接続
(c) 記 図8・26
にG1を
通 し てX=1と
RSフ
な る.こ
号 リ ップ フ ロ ップ
の あ とS=0に
も ど し て も,X=1,Y=0と
な
っ た ま ま で あ る. ② X=1の R=0に
と き,入
も ど し て も,X=0,Y=1と
す な わ ち,こ =0)の2つ
の 回 路 はR=S=0に
〔リ セ ッ ト(reset)ま
に よ り,(X=1,Y=0)の も っ た2安
す る と,X=0,Y=1と
お い て(X=0,Y=1)お
た は ク リア(clear)と
状 態 に 転 移 す る 〔セ ッ ト(set)と お,R=S=1と
(b)に 示 すRSフ
状態 する こと
い う〕 とい う性 質 を す る と,つ
ぎ にR
値 が 決 ま る の で,
し な い で 使 う必 要 が あ る.
ノ ア ゲ ー ト と し て,図8・9(b)に
示 した2入
リ ッ プ フ ロ ッ プ が 得 られ る.こ
フ ロ ッ プ に ト リ ガ 用 のJ-TRで 図(c)はRSフ
い う〕,S=1と
な る と き の 微 妙 な 時 間 の 差 に よ っ て 出 力X,Yの
同 時 に1に
のあ と
よ び(X=1,Y
す る こ と に よ り(X=0,Y=1)の
定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ で あ る.な
=0 ,S=0と
な る.こ
な っ た ま ま で あ る.
の 安 定 状 態 を も ち,R=1と
に 転 移し
R,Sを
力 をR=1と
あ るT1,T4を
力RTLを れ は,T2,T3か
用 い る と,図8・26 らな る フ リ ップ
付 加 し た も の と も考 え られ る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 記 号 で あ る.常
にY=Xで
あ るか ら,出
力
端 子 はYの (2)
代 わ り にXと ク
ロ
して い る.
ッ ク
デ ィ ジ タル 回 路 で は,ク も の が 多 い.こ 矩 形 波 で,そ -edge
ロ ッ ク(clock)に
よっ て各 部 の 動 作 が 一 斉 に行 われ る
れ を 同 期 式(synchronous)と
い う.通
の 立 上 り ま た は 立 下 りで 同 期 を と る.前
trigger),後
者 を 立 下 り トリ ガ(falling-edge
ク ロ ッ ク入 力 端 子 つ き のRSフ が ク ロ ッ ク端 子 で,図(a)は
常,ク
ロ ック の波 形 は周期
者 を 立 上 り ト リ ガ(rising
trigger)と
い う.
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 記 号 を図8・27に 立 上 り ト リ ガ つ き 図(b)の
示 す.CL
小 さな丸 印 は立 下 り ト
リガ つ き を表 わ す.
(a) 立 上 り トリ ガ 図8・27
(b) 立 下 り ト リ ガ
ト リガ つ きRSフ
リ ップ フ ロ ップ
ク ロ ッ ク に よ る 同 期 の 様 子 を,立
上 り ト リガ の 場 合 に つ い て 説 明 す る.図8・
28に
と き,R=1の
示 す よ うに,出
力 がX=1の
図8・28 =0と
は な ら ず ,ク
ク ロ ック の は た らき
ロ ッ ク の 立 上 り で は じ め て(そ
フ ロ ッ プ は ク リ ア さ れ,X=0と
入 力 が 加 わ っ て も す ぐに はX
な る.
の と きR=1な
ら)フ
リ ップ
図8・29は
ク ロ ッ ク 入 力 つ きRSフ
ド ゲ ー トG3,G4を ( a)と
CLは
含 む 部 分 はRSフ
異 な り,2つ
と す る と,X=1と
リ ッ プ フ ロ ッ プ の1種
の 入 力S1,R1は な り(セ
あ る.S=1を
と も に 通 常1を
ッ ト),ま
ク ロ ッ ク 入 力 端 子 で,通
R=0で
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 回 路 の 例 で あ る.ナ
たR1=0と
プ フ ロ ッ プ は セ ッ ト さ れ る.ま
で あ る が,図8・26
加 え て お く.一
す る とX=0と
た,R=1を
時 的 にS1=0
な る(リ
常 矩 形 波 電 圧 が 加 わ っ て い る.ま
加 え る と,CL=1と
ン
た,通
セ ッ ト). 常S=0,
な っ た 瞬 間 にS1=0と
な り,フ
リ ッ
入 力 す る と,CL=1と
な っ た と き リ
セ ッ ト さ れ る.
図8・29
ク ロ ッ ク 入 力 つ きRSフ
フ リ ッ プ フ ロ ッ プ に は こ の ほ か に,JKフ プ,Tフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ は 入 力 端 子J,K,出
プ フ ロ ッ プ に 似 て い る.Jは プ フ ロ ッ プ で はRとSが フ ロ ッ プ で はJとKと な わ ち,X=0の
セ ッ ト,Kは 同 時 に1と
リ ップ フ ロ ッ
と きJ=K=1の
な っ て も よ い.こ 入 力 が 入 る と,X=1と
図8・30に に よ っ て,JKフ
も ち,RSフ
リ ッ
か し,RSフ
リ ッ リ ッ プ
の と き 状 態 は 転 移 す る.す な る.ま
たX=1の
な る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ は,D=0で
プ フ ロ ッ プ は,T=1と
力 端 子X,Xを リ セ ッ ト で あ る.し
な る こ と が 許 さ れ な か っ た が,JKフ
が 同 時 に1に
と き に 同 じ 入 力 が 入 る と,X=0と
る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ,Dフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ な ど が あ る.
JKフ
Dフ
リ ップ フ ロ ッ プ
リ セ ッ ト,D=1で
セ ッ ト さ れ る.Tフ
リ ッ
リ ッ プ フ ロ ッ プ に ゲ ー ト回 路 を 付 加 す
る こ と
な っ た と き に 状 態 が 転 移 す る.
示 す よ う に,RSフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ,Dフ
リ ップ フ ロ ップな ど をつ くる こ とが 出 来
(a) JKフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ
図8・30
(3)
カ
ウ
JKフ
ン
(b) Dフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ とDフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ
リップ フ ロ ップ
タ
カ ウ ン タ(counter)は
入 力 端 子 に 加 わ っ た 矩 形 波 ま た は パ ル ス の 数 を 数 え,保
持 す る 回 路 で あ る.図8・31に 進 カ ウ ン タ の 例 を示 す.入
ク ロ ッ ク つ きRSフ 力 端 子Iに
ン トが 進 み,X2,X1,X0端
子 か ら2進
リ ッ プ フ ロ ッ プ を用 い た2
矩 形 波 が 加 わ る と,そ
の立 上 りご とに カ ウ
数 が 出 力 され る .X2が
上 位,X0が
下位
の 桁 を表 わ す.
図8.31 図8・32に,入
力 端 子Iに
出 力 端 子X0,X1,X2な
No.1のCL端
と き の,各
れ が繰
あ っ て,こ
な り,ふ
た た び 入 力Iの
り返 さ れ る.X0
,X0の
子 に 接 続 さ れ て い る の で,X0の
リ セ ッ ト を 繰 り 返 す.No.2に X2X1X0の
矩 形 波 が加 わ っ た
と きS0=X0=1で
と セ ッ ト さ れ,X0=1と な り,こ
カ ウ ンタ
ど に 生 ず る 波 形 を 示 す.ま
を 考 え る.X0=0の
X0=0と
2進
順 に 並 べ る と,図
ず,フ
リ ッ プ フ ロ ッ プNo.0
の と き 入 力Iの
立 上 りが 来 る
立 上 りが 来 る と リ セ ッ ト され , 波 形 は 図 示 の よ う に な る.X0は 立 上 り ご と にNo
つ い て も 同 様 で あ る.フ 示 の よ う に ,こ
フ リ ップ フ ロ ップの
の 値 はIの
.1は
セ ッ ト,
リ ップ フ ロ ップの 出 力 を 立 上 り が 来 る ご と に000,
図8・32
001,010,…,111,000と
2進
変 化 す
問5.図8・30(a)に
カ ウ ン タの動 作
る.
示 し たJKフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ,お
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 動 作 を 解 析 せ よ.ま
た,JKフ
よ び 図(b)のDフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ か らTフ
リ
ッ プ フ ロ ッ プ を つ く る に は ど う し た ら よ い か.
8・8
順
序
回
路
ま ず 順 序 回 路(sequential
circuit)の
10進 数 へ の 変 換 回 路 の 説 明 を し た.こ が,入
力 線 が1本
で,2進
化10進
に あ る タ イ ミ ン グ で 現 わ れ る.つ 図(b)で
示 す よ う に,10本
例 を あ げ よ う.さ
き に2進
化10進
数か ら
れ か ら述 べ る も の も 同 じ変 換 回 路 で あ る
数 の 入 力 が 最 下 位 の 桁 か らx0,x1,… ま り図8・33(a)のXの
の順
ご と く で あ る.そ
の 出 力 線Y0,Y1,…,Y9の
して
う ち 対 応 す る線 に
1を 出 力 す る も の とす る. 回 路 の タ イ ミ ン グ を は か る た め の 補 助 入 力 線 を4本 う にT0,T1,T2,T3の 図(c)は
パ ル ス は,そ
回 路 の 例 で あ る.入
れ ぞ れχ0,χ1,χ2,χ3と
力 側 の4個
示 し た 変 換 回 路 で10進
数 に 変 換 し,表
示 す よ
同 時 刻 に 存 在 す る.
の ア ン ドゲ ー トに よ っ て,X端
の 入 力 は 順 次 フ リ ッ プ フ ロ ッ プX0,X1,X2,X3に 8・23に
用 い る.図(a)に
入 り保 持 さ れ る.こ 示 す れ ば よい.
子 か ら の 出力 を図
(a) 入 力 パ ル ス
(b) 入 ・出 力 線
(c) 回 路 の 例 図8・33
順 序 回 路 で は,現
2進 化10進
か ら10進
在 の 出 力 は 現 在 の 入 力 だ け で は 定 ま ら ず,あ
去 の 入 力 に も関 係 し て い る.す の 違 い で 回 路 の 応 答,す
な わ ち,X端
る時 点 まで の過
子 の 入 力 が0001か0010か
な わ ち 出 力 の 値 が 変 わ る.し
らか の 形 で 保 持 す る こ と が 必 要 で あ る こ とが,こ 憶)の
への変換
た め に フ リ ッ プ フ ロ ッ プ が 使 わ れ て い る.
た が っ て,過
の順 序 去 の 状 態 を何
の 回 路 の 特 徴 で あ る.保
持(記
デ ィ ジ タ ル ・コ ン ピ ュ ー タ を は じ め と す る 各 種 デ ィジ タ ル 回 路 は,こ
の よ うな
組 合 せ 回 路 と順 序 回 路 と を用 い た も の で あ る.
問6.
デ ィ ジ タ ル 時 計 は,ボ
「他 の 地 域 の 時 刻 」→(C)「 と に 戻 る.ボ
タ ン を 押 す ご と に 表 示 が(A)「
ア ラ ー ム 」→(D)「
タ ン に 連 動 し た1本
が あ り,ボ
タ ン を押 す(そ
う ち の1本
だ け がHと
な る)ご
た も
の 出 力 端 子A,B,C,D と に 順 番 にA,B,C,Dの
な る 回 路 を 考 案 せ よ.
8・9 DA変 換 器 とAD変 (1) DA変
タ イ マ ー」 と 変 わ り,ま
の 入 力 端 子Tと4本
の 間TがHに
時 刻 」→(B)
換器
換 器
デ ィ ジ タ ル 量 を ア ナ ロ グ量 に 変 換 す る も の がDA変
換 器(digital-to-analog
converter)で
ィ ジ タ ル 量)を
あ る.た
と え ば,2進
こ れ に 比 例 し た 電 圧V0(ア 図8・34に
数x3x2x0(デ
ナ ロ グ 量)を
そ の 例 を 示 す.x3,…
電 圧 は0かVか
で あ る.図(a)で
い の で,I0≒x0V/Rな
出 力 す る. は0か1か
で,し
は,RL≪R/8と
(a)
(b) DA変
換
たが っ て各 端 子 の 入 力
す る と,出
ど と な り,
図8・34
入 力 して
器
力 電 圧V0は
小 さ
し た が っ て,V0は (8・13)
RLV/R=1Vと
す る と,た
電 圧 は11Vと 図(b)
と え ば 入 力x3x2x1x0が1011(10進
で11)な
ら,
な る.
は 演 算 増 幅 器 を 用 い た も の で,上
巻 第4章4・4で
述 べ た よ うに,
〓 と な る. と な る.
(2)
AD変
換
器
ア ナ ロ グ量 を,こ
れ に対 応 す る デ ィ ジ タ ル 量(2進
換 す る も の がAD変
換 器(analog-to-digital
の 回 転 角 を2進 絶 縁 物,黒
converter)で
数 に 変 換 す る た め の 構 造 で,軸
ら360° の 角 度 を0000か
ら1111ま
図8・35 機 械 式AD変
図8・36(a)は DA変
電 子 式AD変
軸
板 の 白い 部 分 は
の 接 点 で こ れ を検 出 す る.し
で の4桁
の2進
数 に 変 換 す る.
換器
換 器,2進
カ ウ ン タ,入
力 と
換 器 の 出 力 の 大 き さ と を 比 較 す る コ ン パ レ ー タ(演 算 増 幅 器)か ら な る.リ セ
ッ ト信 号 に よ っ て2進 る.そ
換 器 の 例 で,DA変
表 示 な ど)に 変
あ る.図8・35は
に 取 り つ け る.円
い 部 分 は 電 圧 が 加 わ っ て い る導 体 で,4個
た が っ て0か
表 示,10進
の 出 力x3x2x1x0は
カ ウ ン タ は ク リ ア され,ク
ロ ッ ク に よ る カ ウ ン トを 開 始 す
ク ロ ッ ク の 立 上 り ご と に0000,0001,…
と増 加 し,
(a) AD変
換器
(b) DA変 図8・36
DA変
換 器 の 出 力 電 圧 は 図(b)に
器 は,こ
AD変
換
を 停 止 す る.そ
あ る が,階
数 の 桁(ビ
(10進 数 で15)の16段 高 速AD変
ッ ト数)に
階,10桁
段 波 の方 が大 き くな
ロ ツク が カ ウ ン タ に 加 わ ら な く な り,カ
の と き の カ ウ ン タ の 出 力x3x2x1x0が
変 換 の 精 度 は2進
換 器 で あ る.Vsは
図8・37 高速AD変
ウン ト
デ ィ ジ タ ル 出 力 を 与 え る.
よ っ て 決 ま る.4桁
で は1014段
算増幅
の 出 力 が ア ン ドゲ ー トの 入 力 端 子
じ め は 演 算 増 幅 器 の 出 力 は 正(H)で
っ た 瞬 間 に 出 力 は 負 と な っ て,ク
図8・37は
器
示 す よ う に 階 段 状 に 増 加 し て ゆ く.演
れ と ア ナ ロ グ 入 力 と の 差 を 増 幅 し,そ
に 加 わ る.は
換 器 出力 波形
で は0000か
ら1111
階 で あ る. 基 準 電 圧,A,B,C,…
換器
の 電圧
は,た
と え ば0.5V,1.5V,2.5V,…
ロ グ 信 号 電 圧 と比 較 し,そ な る.し
た が っ て,コ
ン パ レ ー タ の 数 は2n-1個
ぎ に10進
数(通
常2進
化10進
8・10
レ レ
ジ ジ
ス
ス
数)に
出 力 をn
だ け 必 要 で あ る.
れ をAD変
ン サ(sensor
換 器 に よ り2進 数 に 変
変 換 し,そ
の 各 桁 を0か
ら9ま
で
と え ば8個
デ ィジ タ ル計 測 器
タ
一 時 的 に 情 報 を蓄 え る 装 置 で,一
ロ ッ プ か ら 構 成 さ れ る.1個
桁 の2進
出 力 を 生 ず る.2進
タ
レ ジ ス タ(register)は
で,た
上 はL
数 字 で 表 示 す る.
図8・38
(1)
の と き はLと
換 器 を 用 い た デ ィ ジ タ ル 計 測 器 の 原 理 を示 す.セ
測 定 量 を対 応 す る電 圧 に 変 換 す る.こ
換 し,つ の10進
の 出 力 は 信 号 電 圧 が 大 き い と き はH,逆
れ を ゲ ー ト回 路 に 入 れ て2進
図8・38にAD変 )は
ンパ レ ー タ に よ って ア ナ
ン パ レ ー タ の 出 力 は た と え ばA',B'はHで,C'以
とい う よ うに な る.こ ビ ッ ト とす る と,コ
で あ っ て,コ
の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ は1桁
の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ は,長
さ8ビ
般 に 数 個 の フ リ ップ フ の2進
数 に対 応す るの
ッ トの レ ジ ス タ を構 成 し,8
数 を 記 憶 す る.
レ ジ ス タ は 情 報 を記 億 す る ほ か,外
部 か ら の 情 報 を 受 け 入 れ,ま
す る こ とが 出 来 な け れ ば な ら な い.ま
た,レ
た は 左 に シ フ ト した り,ク
た外 部 へ 転 送
ジ ス タ の種 類 に よっ て は 情 報 を右 ま
ロ ッ ク ま た は 他 の 入 力 パ ル ス の 数 を カ ウ ン トす る こ と
が 出 来 る よ う に な っ て い る. (2)
情
図8・39は,そ
報
の
転
送
れ ぞ れ 長 さ3ビ
送 す る 回 路 で あ る.TRA(transfer…
ッ トの レ ジ ス タYか 転 送 の 意 味)は
ら レ ジ ス タXへ
情 報 を転
制 御 用 信 号線 また は そ の た
図8・39
め の 信 号 の 名 称 で,通 号 がLに タYに
常Lに
転
戻 っ た と き に,レ
な っ て い る.転 ジ ス タYの
送
送 す る と き に は こ れ をHに
情 報 がXに
転 送 さ れ て い る.勿
(a) に 示 す よ う に,信
号SWがH(1)の
出 力 端 子 に 現 わ れ,AがL(0)な な る.SWがL(0)な
と きp,q間
ジス
ら出 力 は 常 にL(0)で
図8・40
つ ぎ に,図(b)に
同 じ値 が
らH(1)と
あ る.
(b) 合 流 作 用
ア ン ドゲ ー ト と オ ア ゲ ー トの 作 用
オ ア ゲ ー トの 合 流 作 用 を 説 明 す る.す
と き は 出 力 もLで
な わ ち,図8・40
が 導 通 し てAと
ら 出 力 もL(0),H(1)な
(a) ス イ ッ チ 作 用
力 を1つ
論,レ
は も との 情 報 が 残 され て い る.
ア ン ドゲ ー ト は こ こ で は ス イ ッ チ と し て 使 わ れ て い る.す
にLの
す る.信
あ る が,Aま
た はBがHに
な わ ち,A,Bが
とも
な る と 出 力 はHで,2つ
の入
の 出 力 線 に 合 流 さ せ る 働 き を す る,
本 章8・5(3)に
示 し た 組 合 せ 回 路 の 切 替 え も,こ
流 作 用 の 応 用 と考 え ら れ る.
の よ う な ス イ ッ チ作 用 や 合
(3)
シ
フ
シ フ ト(shift)は とで あ る.通 失 わ れ,最
卜 レ ジ ス タ に 蓄 え られ て い る情 報 を右 ま た は 左 に 移 動 さ せ る こ
常,1桁
の 右 シ フ トを 行 う と,最
左 端 の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ に は0が
図8・41は は 通 常Lで,こ
入 る.
右 シ フ トを行 う回 路 で あ る.信 れ がHに
右 端 の フ リッ プ フ ロ ッ プの情 報 は
号SHR(shift
right… 右 シ フ ト)
な っ た と き右 シ フ トが 行 わ れ る.最
左 端 の 桁 に は 入 力I
が 入 る.
図8・41
図8・42は
シ
ト
シ フ トを 行 う回 路(図8・41)と
す る と右 シ フ トが,TRAをHに
図8・42
す る とYレ
よ びY1)か
に 合 流 させ て い る.
れ は転 送 を 行 う
を組 合 せ た も の で,SHR ジ ス タ か ら の 転 送 が 行 わ れ る.
右 シ フ トと転 送
2個 の オ ア ゲ ー トは フ リ ッ プ フ ロ ッ プX1(お ロ ッ プY1(お
フ
転 送 と右 シ フ トの 両 方 を行 う回 路 の 例 で あ る.こ
回 路(図8・39)と,右 をHに
右
よ びX1)か
らの 情 報 と フ リ ップ フ
ら の 情 報 を フ リ ッ プ フ ロ ッ プX2の
入 力 側(端 子S,R)
8・11 (1)
メ メ
モ モ
リ
リ ・セ
メ モ リ(memory)は (memory
cell)と
ル
比 較 的 多 量 の 情 報 を蓄 え る.そ よ ば れ,1ビ
ッ ト の 情 報 を 記 憶 す る.図8・43(a)はRSフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ を用 い た セ ル の 構 造 の 例 で,Iは SELは
入 力,Oは
出 力,Wは
書 き 込 み,
選 択 を意 味 す る 信 号 線 で あ る.
(b) メ モ リ ・セ ル の 記 号
(a) メ モ リ ・ セ ル
メ モ リ
・セ ル の構 造 と記 号
き込 み,す
な わ ち セ ル に0ま
図8・43
い まSEL=Hと
す る.書
め に は,W=Hと
し,か
フ ロ ッ プ はI=0な
ら リ セ ッ ト,I=1な
き 込 ま れ る.ま SEL=Lな
の 最 小 単 位 は メ モ リ ・セ ル
つIに
たSEL=Hの
た は1を
書 き 込 む べ き 値(0か1)を
与 え る と,フ
ら セ ッ トさ れ る.す
と き 出 力 端 子Oに
は0ま
ら 書 き込 み も読 み 取 り も行 わ れ な い,す
記 憶 させ る た
な わ ち,情
た は1の
リ ップ
報Iが
書
出 力 が 生 ず る.
な わ ち 出 力O=0の
ま ま で
あ る. こ の メ モ リは 後 に 述 べ る よ う な リ フ レ ッ シ ュが 不 要 で,ス (static
memory)と
い う.図(b)に
線 で,図(a)のSELに (2)
タ テ ィ ッ ク ・メ モ リ
メ モ リ ・セ ル の 記 号 を 示 す.Sが
選択制 御
相 当 す る.
メ モ リ ・ユ ニ ッ ト
メ モ リ ・セ ル が 多 数 集 ま り,書 モ リ ・ユ ニ ッ ト(memory と も よ ば れ る.多
unit)を
き込 み,読 み 取 りの た め の レ ジ ス タ 類 を 加 え て メ つ く る.メ
モ リ ・ユ ニ ッ トは 簡 単 に"メ
数 の メ モ リ ・セ ル は あ る 定 ま っ た 個 数 ご と に 区 切 られ,特
番 号 が つ け られ る.区
切 りの 長 さ を語 長(word
length),番
モ リ" 定 の
号 を 番 地(address)
ま た は ア ドレ ス と い う. 図8・44に
メ モ リ・ユ ニ ッ トの 構 成 を 示 す.メ
address
register―MAR),メ
ジ ス タ で,そ
モ リ ・バ ッ フ ァ(memory
ダ の,そ
buffer―MB)は
レ
れ ぞ れ 番 地 情 報 お よび 出 し入 れ す る 情 報 を 一 時 的 に 格 納 す る.
メ モ リ の あ る 番 地 に 情 報 を 記 憶 さ せ る に は,ま レ ジ ス タ に,情
モ リ ・ア ドレ ス レ ジ ス タ(memory
ず そ の 番 地 を メ モ リ ・ア ドレ ス
報 を メ モ リ ・バ ッ フ ァ に 格 納 し,信
の 番 地 に 該 当 す る 出 力 線 がHに
号 線WをHに
す る.デ
な っ て セ ル 群 が 選 択 さ れ,情
コー
報 が書 き
こ ま れ る. メ モ リか ら情 報 を 読 み 出 す に は,ま して か ら信 号 線RをHに 送 され,読
す る.指
定 さ れ た 番 地 の 情 報 が メ モ リ ・バ ッ フ ァ に 転
み 出 さ れ る.
図8・44
図8・45に は4×4の
ず メ モ リ ・ア ドレ ス レ ジ ス タ に 番 地 を 格 納
メ モ リ ・ユ ニ ッ ト
簡 単 な メ モ リ ・ユ ニ ッ トの 具 体 的 な 構 造 の 例 を 示 す.16個 形 に並 べ ら れ,ア
ドレ ス は(00,01,10,11),語
メ モ リ ・ア ドレ ス レ ジ ス タ は2ビ レ ス の 値 に よ っ て そ の1つ モ リ ・セ ル(1語
だ け(た
を構 成 す る)が
の 長 さ は 語 長 と 同 じ4ビ
ッ ト,デ
コ ー ダ は4本
と え ば00線)がHと
選 択 され る .メ
ッ トで あ る.信
長 は4ビ
号 線Wま
の セル
ッ トで あ る.
の 出 力 線 を も ち,ア
な り,そ
の 列 の4個
ド
の メ
モ リ ・バ ッ フ ァ(X3,X2,X1,X0) た はRをHに
す る と,WがHな
ら メ モ リ ・バ ッ フ ァ の 内 容 が 選 択 され た セ ル 群 に 書 き込 まれ,RがHな
らセ ル 群
図8・45
メ モ リ ・ユ ニ ッ トの 構 造
の 情 報 が メ モ リ ・バ ッ フ ァ に 転 送 され る. 図8・46
は 容 量4096ビ
ッ ト(4kビ
形 で,22本
の ピ ン の う ち 信 号 に 関 す る も の の み,信 号 の 名 称 を記 し て あ る.ア
レ ス ・ ピ ン はA0,…,A11の12本 を指 定 出 来 る.DIは
で,0か
デ ー タ 入 力 ピ ン,DOは
/ 書 き込 み ピ ン で,R/W=Hの 行 う.CSは
ッ ト)の ス タ テ ィ ッ ク ・メ モ リ用ICの
ら212−1=4095ま
チ ッ プ セ レ ク ト ・ピ ン で,選
み 取 り ま た は 書 き 込 み の動 作 を 行 う.
択 信 号CSがHの
ド
で の ア ドレ ス
デ ー タ 出 力 ピ ン,R/Wは
と き は 読 み 取 り,R/W=Lの
外
読 み取 り
と き は 書 き込 み を と きの み チ ッ プは読
図8・46
こ の チ ッ プ を8個(ま タ,8ピ
(3)
ッ トの メ モ リ ・ア ドレ ス レ ジ ス
ッ ト)の メ モ リ ・バ ッ フ ァ を 接 続 す る と,語
長8ビ
ッ
ッ ト)の メ モ リ ・ユ ニ ッ トが 構 成 され る.
当 た り の 記 憶 容 量 を 大 き くす る に は,メ
モ リ ・セ ル の 構 造 を簡 単 に
ル 当 た り の 所 要 面 積 を 小 さ くす る 必 要 が あ る.図8・4了
セ ル の 例 で,コ - FETがnチ HかLに
い,12ビ
ダ イ ナ ミ ッ ク ・メ モ リ
チ ッ プ1個 し て,1セ
ッ トの メ モ リ ・ チ ッ プ
た は16個)用
ッ ト(ま た は16ビ
ト(ま た は16ビ
4096ビ
ン デ ン サCが
充 電 され て い る か 否 か で1か0を
ャネ ル 形 で あ る と す る と,選 す る こ と に よ り,コ
択 線 の 電 圧 をHに
ン デ ン サ は 充 電,ま
込 まれ る.ま
た 選 択 線 の 電 圧 をHに
と に よ り.読
み 取 りが 出 来 る.コ
し て,デ
ダ イ ナ
ミ ッ ク
す る と,デ
た は 放 電 し,1ま
はMOS構
の 間 の 静 電 容 量 が 用 い られ る.
図8・47
記 憶 す る ・MOS
ー タ 線 の 電 圧 がHかLか
ン デ ン サCに
・メ モ リ ・セ ル
は この よ うな
ー タ線 を
た は0が
書 き
を調 べ る こ
造 の ゲ ー トと チ ャ ネ ル
コ ン デ ン サCの
電 荷 は 時 間 と共 に 放 電 に よ っ て 減 少 す る の で,数msご
給 す る 必 要 が あ る.す を 書 き込 む.こ
な わ ち,数msご
と に 各 セ ル を調 べ,電
れ を リ フ レ ッ シ ュ(refresh)と
い い,こ
用 い た も の が ダ イ ナ ミ ッ ク ・メ モ リ(dynamic 1つ の チ ッ プ で 記 憶 容 量 が106ビ で は64メ
あ れ ば1
あ る.
ガ ビ ッ ト)に
も及 び,さ
ら に最 近
ガ ビ ッ トの も の が 開 発 され て い る.
8・12デ (1)
圧 がHで
の よ うな メ モ リ ・セ ル を
memory)で
ッ ト(1メ
とに補
ィ ジ タ ル ・コ ン ピ ュ ー タ コ ン ピュー タの 原 理
デ ィジ タ ル ・コ ン ピ ュ ー タ シ ス テ ム は 本 体 と 周 辺 装 置 で 構 成 さ れ る.本 中 央 処 理 装 置(central
processing
unit-CPU),メ
モ リ ・ユ ニ ッ トお よ び 周 辺 装
置 を接 続 す る た め の 各 種 の 回 路 が 含 ま れ て い る.中 う演 算 ユ ニ ッ ト(arithmetic-logic ユ ニ ッ ト(control
unit)か
置(input/output
device)と
イ(CRT
display)(ブ
気 デ ィ ス ク(magnetic
unit-ALU)と,各
ラ ウ ン 管 表 示 装 置),プ disk)な
初 期 デ ー タ を 入 れ で お く.プ
算 処 理 を 行.
部 の動 作 を制 御 す る制 御 device)に
は 入 ・出 力 装
ー ボ ー ド(keyboard),CRTデ リ ン タ(printer)な
ィス プ レ ど,お
ず メ モ リ に プ ロ グ ラ ム(program)と
ロ グ ラ ム は 命 令(instruction)を
あ る順 番 に並 べ た
ン ピ ュ ー タ は メ モ リ に収 納 さ れ て い る プ ロ グ ラ ム の な か の1つ
を取 り 出 し,実 図8・48に,中
央 処 理 装 置 と メ モ リ ・ユ ニ ッ トの 構 成 の 概 要 を示 す.プ counter)は
トの な か の 命 令 コ ー ド ・レ ジ ス タ(operation-code signal
generator)に
ロゲラ
取 り出 す べ き 命 令 の 入 っ て い る メ モ リ の 番
地 を 指 示 す る 。 メ モ リ か ら メ モ リ ・バ ッ フ ァ に 読 み 出 され,た命 令 は,制
出 す.演
の命令
行 し,次 の 命 令 を 取 り 出 し,実 行 し,停 止 命 令 で 動 作 を停 止 す る.
ム ・カ ウ ン タ(program
発 生 器(control
よび磁
どの 外 部 記 憶 装 置 が あ る.
コ ン ピ ュ ー タ を 動 作 させ る た め に は,ま
も の で,コ
央 処 理 装 置 は,演
ら な る.周 辺 装 置(peripheral し て,キ
体 には
register)に
御ユ ニ ッ
入 り,制 御 信 号
よ っ て 逐 次 制 御 信 号 を つ く り,各
算 ユ ニ ッ ト は ア キ ュ ム レ ー タ(accumulator-ACC),Bレ
部 へ送 り
ジ ス タ(B
register-BR),Qレ
ジ ス タ(Q
register-QR),全
ュ ム レ ー タ は 演 算 の 中 心 と な る レ ジ ス タ で,演
図8・48
(2)
命 令
加 算 器 な ど か ら な る.ア
キ
算 の 結 果 を蓄 積 す る.
デ ィジ タ ル ・コ ン ピ ュー タ の構 成
と デ ー タ
命 令 や デ ー タ は コ ン ピ ュ ー タ の 内 部 で は0と1の 類 や 意 味 は 機 種 に よ っ て 異 な る が,主 ① ロ ー ド命 令(load
集 合 で 表 わ され る.命
令の種
な もの を 説 明 す る.
instruction)メ
モ リの あ る 番 地 に 蓄 え られ て い る デ ー タ
を ア キ ュ ム レ ー タ に 転 送 す る. ② ス トア 命 令(store
instruction)ア
キ ュ ム レ ー タ の 内 容 を メ モ リの あ る番 地
instruction)ア
キ ュ ム レ ー タ の 内 容 を ク リア す る(0に
に 転 送 す る. ③ ク リ ア 命 令(clear す る). ④ 演 算 命 令(arithmetic
instruction)ア
キ ュ ム レ ー タ の 内 容 と メ モ リの あ る
番 地 に 蓄 え られ て い る 数 値 と の 間 の 四 則 演 算(加 い,結
算,減
算,乗
算,除
算)を
行
果 を ア キ ュ ム レ ー タ に 入 れ る.
⑤ 分 岐 命 令(branch
instruction)命
令 の 取 り出 し ・実 行 は 一 般 に メ モ1,に
格 納 され て い る番 地 の順 番 に行 われ るが,分 岐 命令 は この順 序 を変 更 す る.2 種類 あ り,無 条 件 分 岐 命 令 は無 条 件 で分 岐 を行 い,条 件 付 分 岐 命 令 は 条 件(た と えば ア キ ュム レ ー タ に格 納 され て い る数 値 が 負)が 満 た され た と きに の み分 岐 を行 う. ⑥
入
・出 力 命 令(input/output
⑦ 停 止 命 令(halt 図8・49(a)に
instruction)入
instruction)コ
う.
ン ピ ュ ー タ の 処 理 を停 止 ま た は 中 断 す る.
命 令 語 の 形 式 の 例 を示 す.命
命 令 コ ー ドは 命 令 の 内 容 を,ア
・出 力 を 行
令 コ ー ド と ア ド レ ス 部 か ら な り,
ド レ ス 部 は 通 常 メ モ リ の 番 地 を 表 わ す.そ
の番 地
に 蓄 え られ て い る 内 容 が 参 照 され,,演 算 な ど の 処 理 を受 け る の で あ る. 図(b)は が0な
数 値 デ ー タ の 形 式 で,最
ら数 値 は 正,1な
上 位 の 桁 が 符 号 を表 わ す.す
な わ ち,こ
れ,
ら 負 で あ る.
(a) 命 令 の 形 式
(b) デ ー タの 形 式
図8・49 コ ン ピ ュ ー タ は,メ れ'を繰 り返 す.こ サ イ ク ル(execute (3)
命 令 語 お よび デ ー タ語 の 形 式
モ リか ら命 令 を取 り出 し,実
行 し,つ
の 過 程 を そ れ'それ 取 り 出 しサ イ ク ル(fetch cycle)と
cycle)お
よび 実 行
い う.
演 算 ユ ニ ッ ト
図8・50に ユ ニ ッ トの1桁
ア キ ュ ム レ ー タ(ACC),Bレ
ジ ス タ(BR),全
分 の 回 路 の 例 を示 す.ア
キ ュ ム レ ー タ ,Bレ
ッ フ ァ は そ れ ぞ れ フ リ ッ プ フ ロ ッ プ か ら な り,A,B,Mが R,Sは1,セ
ぎの 命 令 に移 って こ
加 算 器 か らな る演 算 ジ ス タ,メ
モ リ ・バ
そ れ ら の 出 力 端 子,
ッ トお よ び セ ッ ト端 子 で あ る.ま た 全 加 算 器 はA,Bが
加 算のため の
図8・50 Digital
入 力,C'は
Computer
下 位 か ら の 桁 上 げ 入 力,S,Cが
加 算 は 信 号 線ADDをHと 号 線CLEをHと 加 算x+yに
演 算 ユ ニ ッ ト,1桁
分
Fundamentals(McGraw-HilI社
刊)よ
り
加 算 結 果 お よ び桁 上 げ 出 力 で あ る.
す れ,ば よ い.減
算 は 信 号 線SUBをH,ク
めxをACCに
入 れ て お く.加
リア は信
す れ,ば よ い. お い て は,予
算 命 令 が 実 行 され る
と,ま ず 命 令 む ア ドレ ス 部 に 指 定 さ れ た 番 地 に 含 ま れ て い るyの フ ァ(MB)に
読 み 出 され る.つ
れ がBRに
ぎ に,信
号 線TRA(MB→BR)をHに
転 送 さ れ,,つ ぎ に 信 号 線ADDをHに
にBRか
ら の 入 力BがACCか
加 算 され,桁
上 げ 出 力Cと
加 算 出 力Sと
減 算 はBRの
者 は上 位 の加 算 器 の桁 上 げ入
と っ て 加 算 す れ ば よい 。 乗 算 は 加
算 は 減 算 の 繰 り返 し に よ っ て 行 う.Qレ
ジ ス タは 除 算 の
と き の 商 を 記 憶 させ る 。 こ れ らの 回 路 の 詳 し い 説 明 は 省 略 す る.な 数 お よ び シ フ トを 行 う機 能(し 減 算,乗
算,除
(4)
と もに
算 結 果 が 残 さ れ る.
内 容 の 補 数(complement)Bを
算 の 繰 り返 し に よ り,除
加算器
下 位 か ら の 桁 上 げ 入 力C'と
を 生 じ,前
転 送 され,加
す る と,こ
す る こ と に よ っ て,全
ら の 入 力Aと
力 に 加 え られ,,後 者 はACCに
値 が メ モ リ・バ ッ
た が っ て 命 令 も)が
あ れ ば,プ
お,加
算 と補
ロ グ ラ ムに よっ て
算 を 行 わ せ る こ と も 出 来 る.
制 御 ユ ニ ツ 卜 (1)
ま ず,タ
イ ミ ン グ ・シ グ ナ ル 発 生 器(timing
よ っ て 説 明 す る.ク
ロ ッ ク信 号 発 生 器 は,一
signal
generator)を
定 周 期 の 矩 形 波 を 発 生 す る.こ
力 を2桁
の2進
カ ウ ン タ に よ っ て カ ウ ン ト し,4個
線 に,時
間 差 を も っ た タ イ ミ ン グ ・シ グ ナ ルTI,T2,T3,T4を
図8・51
制 御 ユ ニ ッ トは ま た,Fお
図8・51に
の ア ン ドゲ ー トの4本
の出
の出力
つ く る.
タ イ ミ ン グ ・シ グ ナ ル 発 生 器
よ びEと
名 づ け る フ リ ッ プ フ ロ ッ プ を も ち,取
しサ イ ク ル お よ び 実 行 サ イ ク ル を 制 御 す る.Fお
よ びEは
り出
そ れ ぞ れ 入力信号線
SET(F),RESET(F),SET(E),RESET(E)を に な る とFは Wお
も ち,た
セ ッ ト され,,RESET(F)がHに
よ びRと
い う2つ
と え ばSET(F)がH
な る とFは
の フ リ ッ プ フ ロ ッ プ を も ち,書
リ セ ッ ト さ れ る.ま き込 み,お
を制 御 す る.こ
れ ら は そ れ ぞ れ 入 力 信 号 線SET(W),RESET(W),SET(R),
RESET(R)を
も つ.
図4・48の
みHを
出 力 す る.6種
トア 命 令,無 を,そ (BRM)と
よび 読 み 取 り
な か の 命 令 コ ー ド ・ レ ジ ス タ は 命 令 コ ー ドを 保 持 し,命
は こ れ を 読 み 取 っ て,図8・52に
示 す よ う に,命
類 の 命 令,す
条 件 分 岐 命 令,条
た,
令 デコー ダ
令 コ ー ドに 対 応 す る 出 力 線 に の
な わ ち加 算 命 令,減
算 命 令,ク
件 付 分 岐 命 令 を考 え る.お
リア 命 令,ス
の お の に対 す る出 力線
れ ぞ れOP(ADD),OP(SUB),OP(CLE),OP(STO),OP(BRA),OP 名 づ け よ う.
図8・52
制 御 信 号 発 生 器 は,命
命令 デコーダ
令 の 種 類 に よ っ て 異 な る 制 御 信 号 を適 当 な 順 序 で 逐 次 発
生 さ せ る.制
御 信 号 に は 演 算 ユ ニ ッ トを制 御 す るADD,SUB,CLE,お
E,W,Rの
各 フ リ ッ プ フ ・ ッ プ を 制 御 す るSET(F)等
カ ウ ン タ の 内 容 に1を
加 え る た め の 信 号INC(PC),レ
の 転 送 を行 う信 号TRA(X→Y)が ジ ス タ(MAR),メ
あ る.こ
モ リ ・バ ッ フ ァ(BM),命
グ ラ ム ・カ ウ ン タ(PC),Bレ (MB→OP),TRA(MB→MAR),
ジ ス タ(BR),ア
の ほ か,プ ジ ス タXか
こでX,Yは
よ びF, ・ グ ラ ム' らYへ
メ モ リ ・ア ドレ ス レ
令 コ ー ド ・レ ジ ス タ(OP),プ キ ュ ム レ ー タ(ACC)で,TRA
TRA(MB→BR),TRA(PC→MAR),TRA
の情 報
ロ
(MB→PC), (5)
TRA(ACC→MB)が
あ る.
制 御 ユ ニ ツ 卜(2)
表8・14に,上
の6種
類 の命 令 を処 理 す る ため の制 御信 号 とそ の タ イ ミ ン グ を
示 す.
表8・14
Digital
Computer
Fundamentals(McGraw-Hill社
表 の 左 の 欄 のf1,f2,…,e4は グ,右
命 令 処 理 の た め の 制 御信 号
f1,FとT2の
ど は 制 御 信 号 で あ る.図8・51に
イ ミ ン グ ・ シ グ ナ ルT1,T2,T3,T4が ア ン ドがf2,同
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 出 力,EはEフ
り
各種 の制 御 信 号 を発 生 す るた め の タイ ミ ン
の 各 欄 のSET(R),TRA(MB⇒OP)な
よ っ て,タ
刊)よ
様 にEとT,の
つ く ら れ,FとT1の ア ン ドがe4と
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 出 力 で,タ
ア ン ドが
な る.FはFフ イ ミ ン グf1と
図8・53 加 算 命令 処 理 の た め の 信 号 の 発 生 Digital
はF=1か
Computer
つT,=1と
Fundamentals(McGraw-HilI社
下,表8・14に
のF,T1の
続 し てSET(R)と
と き 信 号 線SET(R)をHと
と き 信 号 線TRA(MB→OP),RESET(R)をHに
し, す る.以
示 す と お りで あ る.
こ の 信 号 を 発 生 させ る た め に は 図8・53に え ば,図
り
な る 期 間 を い う.
加 算 命 令 を処 理 す る に は,タ イ ミ ン グがf1の タ イ ミ ン グ がf2の
刊)よ
ア ン ドゲ ー トの 出 力 をRフ し,F,T2の
示 し た 回 路 を用 い れ ば よい.た
リ ッ プ フ ロ ッ プ の セ ッ ト端 子 に 接
ア ン ドゲ ー トの 出 力 端 子 を メ モ リ ・バ ッ フ ァ か
ら 命 令 コ ー ド ・レ ジ ス タ へ の 転 送 を行 う た め の 信 号TRA(MB→OP),お フ リ ッ プ フ ロ ッ プ の リ セ ッ ト信 号RESET(R)と 回 路 の 動 作 は つ ぎ の と お り で あ る.ま て メ モ リ ・ア ドレ ス ・レ ジ ス タ が100番 プ フ ロ ッ プ は セ ッ ト,Eフ
と
ず,プ
よびR
す る. ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ が,し
地 を 保 持 し て い る と す る.ま
た,Fフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ は リ セ ッ ト さ れ て い る とす る.命
たが っ リッ 令 の
取 り出 し は 次 の4ス (f1) Rフ
テ ッ プ で 行 わ れ る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ が セ ッ トさ れ,メ
モ リの100番
・ 地 か ら命 令 が メ モ リ・
バ ッ フ ァ に 読 み 取 ら れ る. (f2) 信 号 線TRA(MB→OP)がHに
な り,メ
ドが 命 令 コ ー ド ・ レ ジ ス タ に 転 送 され る.加 図8・52の
モ リ ・バ ッ フ ァ の 中 の 命 令 コ ー
算 の 場 合,命
命 令 デ コ ー ダ の 出 力001〔OP(ADD)〕
ッ プ フ ロ ッ プ が リ セ ッ ト され,メ
がHに
な る.ま
た,Rフ
リ
モ リか らの 読 み 取 りが 終 了 す る.
(f3) プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ が 記 憶 し て い る 数 値 が1だ (f4) 信 号 線TRA(MB→MAR)がHに
け 増 加 す る.
な り,メ モ リ ・バ ッ フ ァ の 中 の ア ド レ
ス 部 が メ モ リ ・ア ド レ ス レ ジ ス タ に 転 送 され,る.Fフ ト,Eフ
令 コ ー ドが001で,
リ ッ プ フ ロ ッ プ は セ ッ トさ れ,取
リッ プ フ ロ ップ は リセ ッ
り出 しサ イ ク ル は 終 了 し,実
行サイ
クル が 始 ま る. 命 令 の 実 行 は つ ぎ の4ス (e1) Rフ
テ ッ プ で 行 わ れ,る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ が セ ッ ト され,命
の メ モ リか ら,デ
ー タ が メ モ リ ・バ ッ フ ァ に 読 み 取 ら れ る.
(e2) 信 号 線TRA(MB→BR)がHに がBレ
令 の ア ドレ ス 部 で 指 定 さ れ た 番 地
ジ ス タ に 転 送 され る.Rフ
な り,メ
モ リ ・バ ッ フ ァの 中 の デ ー タ
リ ッ プ フ ロ ッ プ は リ セ ッ トさ れ ,デ
ー タの 読
み 取 り は 終 了 す る. (e3) 演 算 ユ ニ ッ トの 信 号 線ADDはHに
な り,加
算 が 行 わ れ,結
果 がACC
に 残 さ れ る. (e4) 信 号 線TRA(PC→MAR)がHに
な り,プ
メ モ リ ・ア ド レ ス レ ジ ス タ に 転 送 され る.Eフ フ リ ッ プ フ ロ ッ プ は セ ッ ト され,実
ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ の 数 値 が
リ ッ プ フ ロ ッ プ は リセ ッ ト,F
行 サ イ クル は 終 了 し,ふ
た た び 取 り出 し サ
イ ク ル が 始 ま る. 減 算 は ス テ ッ プ(e3)だ SUBをHと な し(制 (e4)で
す れ ば よ い.ク
け を 変 更 し,信
号 線ADDをHと
す る代 わ りに信 号 線
リ ア 命 令 を 処 理 す る た め に は,(e1)
御 信 号 を発 生 し な い),(e3)で
,(e2)で
演 算 ユ ニ ッ トの 信 号 線CLEをHと
は 加 算 ・減 算 の 場 合 と 同 じ信 号 を 発 生 す れ ば よ い.ま
た,ス
は動 作 し,
トア 命 令 を
処 理 す る た め に は,(e1)で
はTRA(ACC→MB),(e2)で
で はRESET(W),(e4)で
は 加 算 の 場 合 と 同 様 の 制 御 信 号 と す れ ば よ い.
こ れ らの 命 令 の 処 理 の た め に は,実 な わ ち,図8・53に 54の
はSET(W),(e3)
行 サ イ ク ル だ け に 変 更 を 加 えれ ば よ い.す
示 し た 制 御 信 号 発 生 回 路 の 実 行 サ イ ク ル の 代 わ り に 部 分 図8・
回 路 を用 い れ,ば よ い.命
な ど の い ず れ か がHと
な り,そ
令 コ ー ドの 種 類 に よ っ てOP(ADD),OP(SUB) れ に 応 じて 異 な っ た 制 御 信 号 が 出 力 さ れ る.
図8・54 制 御 信 号 の 発 生(実 行 サ イ クル) Digital
Computer
Fundamentals(McGraw-Hil1社
つ ぎ に 分 岐 命 令 の 処 理 を考 え る.無
条 件 分 岐 で ほ(f3)で
刊)よ
り
メ モ リ ・バ ッ フ ァ(分
岐 先 の 番 地 が 入 っ て い る)の
内 容 を プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ に 転 送 す る.条
岐 で は 条 件 が 満 た さ れ て い る と き に は メ モ リ ・バ ッ フ ァ(分 い る)の
内 容 を プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ に 転 送 し,満
グ ラ ム ・カ ウ ン タ の 内 容 に1を Hに す る.す 送 され,つ
加 え る.(f4)で
件 付分
岐 先 の番 地 が入 っ て
た され て い な い と きに は プ ロ
は 信 号 線TRA(PC→MAR)を
る と プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ の 内 容 が メ モ リ ・ア ドレ ス レ ジ ス タ に 転
ぎ の 命 令 を取 り 出 す 準 備 を す る,分
岐 命 令 の 処 理 は これ で 終 了 し た.
つ ぎ は ま た 取 り 出 し サ イ クル か ら始 ま る の で ,Fフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ は セ ッ トさ れ
た ま ま で よい. 条 件 付 分 岐 で は,ア
キ ュ ム レ ー タ の 内 容 が 負 な ら分 岐 す る.す
ム レ ー タ の 最 上 位 で あ る符 号 ビ ッ トの 値 をACCsと =1で
あ る.(f3)でACCs=1な
ン タ に 転 送 し,ACCs=0な
な わ ち,ア
す る と ,分 岐 の 条 件 はACCs
ら メ モ リ ・バ ッ フ ァ の 内 容 を プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ら プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ の 内 容 に1を
加 え る,
図8・55 制 御 信 号 の発 生(分 岐 命 令) Digital
Computer
キ ュ
Fundamentals(McG.raw-Hill社
刊)よ
り
こ の た め に は,図8・53の 55の
取 り出 し サ イ クル 制 御 信 号 発 生 部 の 一 部 を,図8・
よ う に 変 更 す れ ば よ い.
(6) 乗 算 と 除 算 乗 算 は 加 算 の 繰 返 しで あ る.2進
数1001(被
乗 数)と101(乗
数)と
の積 は下
の よ うな 計 算 手 順 に よ っ て 得 られ る. 1001
被乗数
101
乗 数
1001
部 分 積(1)
1001
部 分 積(2)
101101
積
図8・56(a)に
よ っ て,レ
ジ ス タ 群 の 機 能 を 中 心 に して 説 明 し よ う,は
ア キ ュ ム レ ー タ は ク リ ア され,Bレ 101を
ジ ス タ に は 被 乗 数1001,Qレ
じめ
ジス タに は乗 数
入 れ て お く.
(a) 乗
(b) 除
算
図8・56
① ま ず,乗
数 の 最 下 位 が1な
算
乗 算 ・除 算 と レ ジ ス タ
ら被 乗 数 を ア キ ュ ム レ ー タ に 加 え,0な
ら何 も
し な い. ②
乗 数 の 右 か ら2番
ー タ に加 え
,0な
目 の 数 が1な
ら,被 乗 数 を1桁
左 シ フ ト して ア キ ュ ム レ
ら何 も し な い.
③ 順 次 これ を繰 返 し,n番 ム レ ー タ に 加 え,0な
目 の 数 が1な
ら被 乗 数 をn桁
左 シ フ ト して ア キ ュ
ら何 も し な い .
④ 乗 数 の 全 桁 に つ い て こ れ を 行 う と,最 後 に ア キ ュ ム レ ー タ に 残 っ た 数 が 積 で あ る.
除 算 は 減 算 の 繰 返 しで あ る.2進
数10110(被
除 数)を100(除
数)で
除算す
る 手 順 は 次 の よ う に な る. 10110
被除数
100
除 数(2桁
図(b)に
110
部分差
000
除 数(右
110
部分差
100
除 数(右
剰 余
10
シ フ ト)×0
シ フ ト)×1 商
よ っ て 説 明 す る.は
に は 除 数 を 入 れ て お く.Qレ ① Bレ Bレ
左 シ フ ト)×1
じ め,ア
キ ュ ム レ ー タ に は 被 除 数,Bレ
ジ ス タ は ク リア さ れ,てい る.
ジ ス タ 内 の 除 数 をn桁
左 シ フ トす る.nは
ア キ ュ ム レ ー タ の内 容 か ら
ジ ス タ の 内 容 を 引 い た も の が 負 に な ら な い 最 大 値 に え ら ぶ.差
キ ュ ム レ ー タ に 残 す.Qレ ② Bレ
ジ ス タ の 最 下 位 に1を
ジ ス タ の 除 数 を1桁
右 シ フ トす る.ア
を 求 め ,ア
入 れ る. キ ュ ム レ ー タ の 内 容 か らBレ
ス タ の 内 容 を 引 い た も の が 正 で あ れ ば,差
を ア キ ュ ム レ ー タ に 入 れ ,Qレ
タ の 内 容 を1桁
入 れ る.負
左 シ フ ト し て 最 下 位 に1を
の 内 容 は そ の ま ま と し てQレ ③ n回 商
ジスタ
こ れ'を行 う.Bレ
ジ ス タ の 内 容 を1桁
ジ ジス
で あ れば ア キ ュム レ ー タ
左 シ フ トす る.
ジ ス タ に は最 初 と 同 じ除 数 が 残 り,Qレ
ジ ス タに は
ア キ ュ ム レ ー タ に は 剰 余 が 残 され,る.
乗 算 お よ び 除 算 の 機 能 を,組
合 せ 回 路 に よ っ て 実 現 す る こ とが 可 能 で あ る が,
回 路 の 詳 細 を 述 べ る こ と は 省 略 す る. 10進
数 の 演 算 も,適
あ れ ぱ,プ
当 な 回 路 に よ っ て 実 現 され,る.ま
た 最小 限 の基 本 機 能 が
ロ グ ラ ム に よ っ て 実 行 す る こ と も可 能 で あ る. *****
以 上 は 架 空 の コ ン ピ ュ ー タ の 回 路 の 説 明 で あ る.実 り得 る し,大
型 コ ン ピ ュ ー タ は い う ま で も な く,マ
ッ プ で さ え も こ れ よ り遙 か に 複 雑 で あ る.し
際 に は種 々 の回 路 方 式 が あ
イ ク ロ プ ロ セ ッサ の 小 さ な チ
か し,基 本 原 理 に は 変 わ り は な く,
問 題
解
答
1. 2 3.
.
読 者 が コ ン ピ ュ ー タ の 回 路 と そ の 動 作 を理 解 す る上 で の 一 助 に な る で あ ろ う.
別 の方 法 で簡 単 化 してみ る。
(1)と(2)は
式 が 異 な る が,両
ト回 路 を つ く る と,全
式 は 全 く等 価 で,そ
く同 じ働 き を も つ.し
れ ぞ れ 両 式 に も と つ くゲ ー
か し そ の 吟 味 は 本 書 の 範 囲 外 で あ る.
別 解:F=(A+B+C)(A+B+C)(A+B+C).こ
れ もカ ッ コ を 開 い て 簡 単 化
す る こ とが 出 来 る. 4. 真 理 値 表 は 下 記 とな る.
し た が っ て,
とな る.表 る.な
示 以 外 の 入 力(た
お,Fo,F1,F2,F3の
と え ばF3∼F0の う ち 必 ず1本
全 部 が0)で
だ け が1に
はX1=0,X0=0と
な
な る な ら(入 力 制 限 と い う),
X0はF1=1ま
た はF3=1の
=F2+F3と 5.
な る .こ (a)JKフ
た は1で
と き に の み1に
な る の で,X0=F1+F3,同
れ は 入 力 制 限 に よ る 簡 単 化 と よ ば れ る.
リ ッ プ フ ロ ッ プ 〔図8・30(a)〕
あ る.J=0,K=0で
入 力 さ れ,る と,Q=0な
と き にR=1と
らS=1で,ク
態 は 変 化 し な い.J=1が
ロ ッ ク の 立 上 り に 同 期 し てQ=1と
な っ て リ セ ッ ト さ れ る.J=K=1が
な っ て セ ッ ト
,Q=1な
プ フ ロ ッ プ 〔図8・30(b)〕
らR=1と
6.
の 入 力 端 子J,Kを
図8・57に
デ コ ー ダ は2進
な る.
入 力 さ れ,る とQ=1の
入 力 さ れ,る と,Q=0な
らS
な っ て リ セ ッ ト さ れ,る.(b)Dフ
リ ッ ときは ク ロ
と き に は セ ッ ト さ れ る.(c)JKフ1,ッ 結 ん で1つ
示 す よ う に,2桁 数 を0∼3に
たK=1が
の 動 作 は つ ぎ の と お り で あ る.D=0の
ッ ク の 立 上 り で リ セ ッ ト,D=1の ッ プ の2つ
の 動 作 を 解 析 す る.Qは0ま
は,S=0,R=0で,状
す な わ ち フ リ ッ プ フ ロ ッ プ は セ ッ ト さ れ る.ま
=1と
様 にX1
の 入 力 端 子 と し て 使 え ば よ い.
の2進
変 換 す る.0∼3の
図8・57
プ フ ロ
カ ウ ン タ と デ コ ー ダ と で 構 成 さ れ,る. 端 子 がA,B,C,Dに
相 当 す る.
練
習
問
題
1. つ ぎ の プ ー ル 代 数 式 を 証 明 せ よ.
(a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) 2. 図8・58(a),(b)の
組 合 せ 回 路 を プ ー ル 代 数 式 で 表 わ し.出
来 れ ば簡 単
化 せ よ.
(a)
(b) 図8・58
3.
つ ぎ の プ ー ル 代 数 式 を,つ
ド ・オ ア ・イ ン バ ー タ,(B)ナ
ぎ に 示 す ゲ ー ト を 組 合 せ て 実 現 せ よ.(A)ア ン ドゲ ー ト,(C)ノ
ア ゲ ー
ン
ト.
(a) (b) 4. 論 理 信 号A,Bが 変 化 して い る.こ
あ っ て,図8・59に
示 す よ う に時 間 と 共 に0と1の
れ を 下 記 の 各 論 理 回 路 に 加 え た と き の 出 力Fの
間 を
波 形 を 調 べ よ.
図8・59
(a) (b) (c) 5. つ ぎ の真 理値 表 を実 現 す る組 合 せ 回 路 を設 計 せ よ.
6. 図8・60の -3Vで
あ る.入
回 路 に お い て,入
力 電 圧VA,VBは
そ れ ぞ れ+3Vま
力 電 圧 の す べ て の 組 合 せ に 対 す る 出 力 電 圧VFの
イ オ ー ドの 順 方 向 電 圧 降 下 は0.6V,逆
方 向 電 流 は0と
図8・60
す る.
たは
値 を 求 め よ.ダ
7. 図8・61の B,C(そ 正 論 理,負
論 理 ゲ ー ト回 路 の 論 理 出 力F(Hま
れ ぞ れHま
た はL)の
た はL)を,論
関 数 と し て 表 わ せ(真
理 入 力A,
理 値 表 を つ くれ)ま
た,
論 理 の 両 者 に つ い て 論 理 式 を 書 け.
図8・61
8. (a) 図8・62(a)の た は0で
あ る.入
(b) 図(b)の
回 路 に お い て,入
力 電 圧y4,VBは
そ れ ぞ れ'+5Vま
力 電 圧 の す べ て の 組 合 せ に対 す る 出 力 電 圧VFの
値 を 求 め よ.
回 路 に つ い て は ど うか.
b
)
(a) 図8・62
9. 図8・63の
回 路 の 入 力 電 圧VAが+5Vお
作 を 調 べ よ。 出 力 電 圧VFは
ど う な る か.
よ び 一5Vの
と きの 回路 の動
(
図8・63
10.
2進 数x2x1とy2y1の
大 小 を 比 較 し,x2x1>yzyiの
な る 組 合 せ 回 路 を設 計 せ よ.2値
変数x2,x1,y2,y1は4個
と き に の みF=1と の入 力 端 子 か ら同 時
に 入 力 され る も の と す る. 11. 図8・64は2個
のRSフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ に ゲ ー トを組 合 せ た 回 路 で,通
常P=0,Q=0で
あ る.一
か.ま
な っ た と き に は ど うか.
たQ=1と
時 的 にP=1と
な る と き,状
態 は ど の よ うに 変 わ る
図8・64
12. (a)3段 を設 計 せ よ,信
のRSフ
号 線SHLがHに
に は 情 報1(1ま
た は0)が
(b) 同 じ く,右 SHRがHに
リ ッ プ フ ロ ップ か ら な る 左 シ フ ト機 能 を も つ レ ジ ス タ な る と 左 に,1段
だ け シ フ トす る.最
右 端 の桁
入 る.
シ フ トお よび 左 シ フ ト機 能 を もっ レ ジ ス タ を 設 計 せ よ.信
な る と右 に1段
だ け シ フ ト し,信
号 線SHLがHに
な る と,左
号線 に1
段 だ け シ フ トす る.右 (1ま
た は0)が
に は0が
入 る.
入 る.ま
シ フ トで は 最 右 端 の 桁 の 情 報 は 失 わ れ,最
左 端 の 桁 に は1
た 左 シ フ トで は 最 左 端 の 桁 の 情 報 は 失 わ れ,最
右 端 の桁
練 習 問題 略 解
第5章 1. 本 文 中 の 問1と
同 種 の 問 題 で あ る.fO=79.6kHz,gm>1.33mS.
2. ル ー プ を 開 い た と き の 等 価 回 路 は 図Aと
な る.共
振 回路 の両 端 に生 ず る電
図A 圧 はV=-gmV1Z,Zは
共 振 回 路 の イ ン ピ ー ダ ン ス で あ る.コ
流 はIL=V/(jωL+r),出
で あ る か ら,ル
イ ル を流 れ る 電
力 電 圧V2=-jmMIL.
ー プ利 得 は
定 常 発 振 の条 件 か ら
3. JX3と
FETのGS間,DS間,GD間 す る と
に 入 る リ ア ク タ ン ス を そ れ ぞ れ'JX1,JX2,
式(5・9)に
よ っ て,発
振 周 波 数f0を
表 わ す 式 が 得 ら れ る.
4 . 276kHz. 5 . 306kHz. 6.
RD>2.9kΩ,f0=0.65Hz.
7.
f0=427.5kHz,f1=429kHz,Q=2,27×104.
8. 単 位 の 大 き さ(す 単 位 の 高 さ で,長 u(t-T)に Tで
な わ ち1V)を
さTの
よる 出力 の 差
も っ た ス テ ッ プ 電 圧 をu(t)と
矩 形 波 はu(t)-u(t-T)と で あ る.し
た が っ て0<t<Tで
はexp(-t/τ)-exp[-(t-T)/τ]で
0.1ms,(b)τ=10msで
な る.出
あ る.本 あ る.波
形 は 図B(a),(b)と
つ ぎ に 近 似 計 算 の 説 明 を し よ う.exp(x)は
(a)
(b) 図B
書 く と,
力 はu(t)お はexp(-t/τ),t>
間 で はT=1ms,(a)τ= な る.
級 数 展 開 に よっ て
よび
波 形exp(-t/τ)は,t/τ
が 小 さい と き に は
t/τ が 十 分 大 き くな る と0に 定 数(a)で
はT》
な る,
τ で あ っ て,少
々 大 ま か で あ る が,
と 近 似 す る こ と が 出 来 る.図(a)の
破 線 で こ れ を示 す.
定 数(b)で
力 は0<t<Tで
はT《
τ で あ っ て,出
は1,t>Tで0,す
なわ
ち 入 力 波 形 に ほ ぼ 等 し い. 9. (a) 出 力 波 形 は,2つ の 和 で あ る.T=1msで
の ス テ ッ プ入 力5u(t),-5u(t-T)に あ る.(b)出
60u(t-T,),50u(t-T2)に る.結
力 波 形 は3つ
の ス テ ッ プ 入 力10u(t)-
対 す る 出 力 の 和 で あ る.T1=5ms.T2=6msで
果 は そ れ ぞ れ,図C(a),(b)と
近 似 的 に 結 果 を 求 め る に は,ス
な る. テ ップ入 力 に対 す る出力 を
(a)
(b) 図C
対 す る出 力
あ
と す る と よい.結
果 は 図C(a),(b)の
破 線 に な る。
10. Ic(飽 和 値)≒0,8mA,Icが 0.04mA.V1の 11. 0と
ち ょ う ど飽 和 す る と き のIBの
値 ≒0.8/β=
最 小 値=RBIB+VBE=4.7V.
ト ラ ン ジ ス タ は 遮 断 時 に は 端 子 電 流 は 全 部0,飽
して 計 算 す る.C1,C2を
=2mAで,T1は
除 い た と す る とT1はIB1=0.033mA,Ic1=βIB1
活 性 状 態 に あ る.T2も
安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ で,矩
遮 断状 態 に あ る時 間 期 は両
あ る.
た が っ て,β
ベ ー ス 電 流 はla=0.24mA,コ
>3/0.24=12。5な
状 態 に あ る と き,Is,=0.25mA,IC1(飽 は 飽 和 と な る.(c)入
たが っ て図 の 回 路 は 非
遮 断 状 態 に あ る 時 間 は τ2=0.138s,周
12. (a)静 止 状 態 で はT2の Ic≒3mA.し
同 様 で あ る.し
形 波 電 圧 を 発 生 す る.T1が
は τ1=0.69C1RB1=0.104s,T2が 者 の 和 で0.422sで
和 時 には 端 子 電圧 は 全 部
らT2は
和)=3mA,し
力 が 加 わ ら な い と き,T2は
力 端 子 に 適 当 な 負 の パ ル ス を 加 え る とT2は
レク タ飽 和 電 流 は
飽 和 す る.(b)T2が た が っ て β>12な
飽 和 し,出
遮 断 らT1
力 電 圧V2=0.入
一 時 的 に 遮 断 し,V2=10V.そ
の持
続 時 間 は τ=3.5ms. 13.
(1-ω2LC)2》(ωL/RL)2,す LC)と
な り,RLの
な わ ち ω2LC》1,か
上 の 条 件 は ほ ぼ 満 足 さ れ て い る の で,減 れ3.2%,0.8%と
らL=5H.
15. 本 文5・5(3)参
ら 上 式=1/(ω2
衰 率 はRLの
値 に か か わ ら ず,そ
な る.
14. 交 流 電 圧 の 減 衰 率 は1/(ω2乙C)で 50μFな
っRL》1/ωCな
値 に は 関 係 し な い.
照.
16. (a) ダ イ ォ ー ドを 流 れ る 電 流 は
あ る か らLC=100/ω2=2.5×10-4.C=
れぞ
IL,を 大 き くす る とIDは
減 少 す る.こ
れ が0に
(b)ILmax=86mA,①RL=200Ω 働 ら く.②RL=40Ω
値 が 上 限 で あ る.
の と きIL=25mAで,定 な ら,ILはILmaxよ
回 路 と して 働 ら か な い.こ と して 概 算 す る とRL,Rに 流 が 流 れ,ダ
な る と き のILの
電 圧 回 路 と して
り大 き く な り,し
の と き トラ ン ジ ス タTは
飽 和 し,端
た が って 定 電 圧
子 間 電 圧 は 全 部0
は そ れ ぞ れ10/40=0.25〔A〕,10/2=5〔mA〕
イ オ ー ドDに
の電
は 電 流 が 流 れ な い.
第6章 1. θ=wtと
し て 本 書 の 公 式 を用 い て も よい が,θ
偶 関 数 で あ る か らbn=0,周
n≧2で
期 は2π,ま
の ま ま で 計 算 して み よ う.
た
は
nが 奇 数 な らan=0.偶 っ て+1ま
した が っ て
た は-1に
数 な らn±1は な る.す
奇 数 と な り,
な わ ち下 表 で あ る.
〓は,nの
値 に よ
2.
(a)
表6・2か
ら
(b)
3.
(a)
(b)
〓な ら
ま た,β-α=ε
で 十 分 小 さ い と す る と,e-$t≒1-Stを
し た が っ て,
〓な ら
考 慮 して
〓と な る.
(c)
4. (a)零 (4)の 0,極
点=-10,極=-500,周
図3・16に は-100,-106.し
<106で
示 す タ イ プ に な る.ω3=500,m4=10で た が っ て ,折
ω=√26で
が 大 き い と きH(ω)≒26/j は│H(ω)l=13.図Dに
あ る.(b)零
れ 点 角 周 波 数 は100,106。
フ ラ ッ ト,両 折 れ 点 角 周 波 数 の 上 下 で は そ れ ぞ れ+お
傾 斜 で 利 得 が 変 化 す る.(c)零 ≒jω,ω
波 数 特 性 の 折 れ 線 近 似 は 上 巻 第3章3・5
点 は0,極
は-1±j5.ω
ω.参 考 線 は 山 形 で,そ
点 は
利 得 は100<
よ び-6dB/octの が 小 さ い と きH(ω) の 交 点 は ω=√26.
参 考 線 と実 際 の 特 性 を 示 す .
ω
図D
5.(a)
表6・2の
公 式 を用 い て
(b)
(c)
6. 帯 域 幅 が106Hz,あ
る い は2π ×106rad/sの
利 得 関 数 の 極 は 複 素 平 面 上,原 個 あ る.電
最 大 平 担 特 性 を もつ.電
点 を 中 心 と し半 径2π ×106の 円 周 上 に 等 間 隔 に6
圧 利 得 関 数 の極 は 左 側 の3個
で あ る.極
は-2π
×106,(-1±:7v/3)
π×106〔rad/s〕. 7. N段
力
接 続 し た も の の 帯 域 幅 をBN〔rad/s〕
と す る と,ω=BNで
は
す な わ ちゆえに 8.
1段
とBの
目 は1個
の 極(A),2段
目 は1個
の 零 点(B)と2個
零 点 と が 打 ち 消 さ れ る よ う に し て,2段
成 す る.(a)最 rad/s(こ
大 宰 担 特 性 で は,帯
れ,を
あ る.ω0が て,極
ω0と
書 く)の
目 の2つ
域 幅 を10MHzと
円 周 上 に あ り,そ
は 半 径2π
(6・90)か
目 の 極 を2段
た が っ てR2=√2ω0L2=2.25
圧 利 得 は 全体
リ ッ プ ル 特 性 で は,極
は 図6・19か
参 照 し
目 の 零 点 に 等 し く な る よ う に す る.式(6・88)と
らR1=L2/(C,R2)=0.563kΩ.電
31.7.(b)等
×10'
の 値 は(-1/√2±j√2)ω0で
与 え ら れ て い る の でL2=1/(ω02C2)=25.3μH.式(6・91)を
ぎ に1段
極
の 極 で 電 圧 利 得 関 数 を構
す る と き,極
の 実 数 部 の 絶 対 値 はR2/2L2=ω0/√2,し
kΩ.つ
の 極 を も ち,Aの
の 実 数 部 の み を 上 記 のtanha倍
ら 求 め ら れ,n=2,ε=0.05でtanha=0.80と
極 は(0.8/√2±j/√2)ω0,極
でgm1R1gm2 す る.こ
な る,し
か ら原 点 ま で の 距 離 は
R2= れ'
たが って
ω0'=0.906ω0.以
上(a)
の 同 様 の 計 算 に よ っ てL2=1/(ω0'2C2)=30.9μH,R2=0.8√2L2ω0=2.2kΩ, R1=0.703kΩ,電 9.
圧 利 得=38.7.
ω0=2π
×106,Q=106/(15×103)=66.7,L=1/ω02C=126.7μH,
R=ω0」LQ
=53.1kΩ,Av=gmR=212. 10. mH,低
式(6・97b)か
らR=1.72/(CB)=8.6kΩ,式(6・96a)か
らL=1.53
周 波 電 圧 利 得=gmR=68.8.
11.
演 算 増 幅 器 の"一"入
入 力 電 流 を1,と V1を
力 端 子 の 信 号 電 圧 は0,電
流 も0で
す る とV1=I1(R1+1/jωC1),V2=-I1/jωC2.こ
あ る. れ か らV2/
求 め る.
12.
G1=1/R1,G2=1/R2,K=1+Rb/Raと
をV,A点
の 電 圧 をVAと
お き,R1とR2の す る と
G、(V1-V)+jωC2(V2-V)+G2(VA-V)=0 G2(V-V4)-jωC1VA=0,VA=V2/K
接 続 点 の電 圧
これ か ら
13.G1=1/R1,G2=1/R2,K=1+R3/R4と
B点
し,C1とC2の
の 電 圧 を そ れ ぞ れV,VA,VBと
接 続 点,A点,
す る と,
これ か ら
第7章 1.
式(7・2),す
=Vcosθ
な わ ちΔlD=a1ΔVcs+a2ΔVGs2に
お い て,a1>0と
し,ΔVcs
と お く と, cosθ=1の cosθ=-1の
と き と き
Imax-I0=a1V+a2V2. Imin-I0=-a1V+a2V2.
これ か ら
式(7・7)に
こ れ を代 入 し て 証 明 が 出 来 る.
2. (a) (b)
ひ ず み 率=0.5/10=0.05(5%).
式(7・2)に
お い てa1,a2が
有 限 で,a3以
が っ て 周 波 数 は 基 本 波 成 分=350Hz,1000Hz,第2高
上 は す べ て0で
あ る.し
た
調 波 成 分700Hz,2000Hz,
和 ・差 成 分1350Hz,650Hz. 出 力 電 圧 の 大 き さ を 推 定 す る た め に,ま 考 え る.電
と な る.し
圧υ(t)は
ず1つ
の正 弦 波 信 号 を入 力 した場 合 を
出 力 電 流 に 比 例 し,式(7・4)を
で あ る.
た が っ て,〓
2周 波 数 信 号 に 対 す る 出 力 は,式(7・5)か
参 照 して
ら
第2高 =1v
調 波 電 圧 は そ れ,それ0.5V,和
・差 周 波 数 成 分 の 電 圧 は そ れ ぞ れa2V1V2
.
3. (a) 振 幅 変 調 波.(b)搬
送 波 周 波 数=12.7MHz
,信
号 周 波 数=500Hz.
(c)1kHz. 4. (a) 周 波 数 変 調 波.(b)搬
送 波 周 波 数(中
周 波 数=1432Hz.(c)max≒mと
本 の 線 ス ペ ク トル で あ る.共
送 波),(106±5×103)Hz(側
波 帯)の3
調 度 は 低 下 す る.つ
ぎに減 衰 率 の計 算 法 を
列 共振 回路 の イ ン ピ ー ダ ンス は
本 間 で は2QΔw/ω0=1で
あ る.側
波 帯 成 分 は 中 心 周 波 数 成 分 の1/√2に
調 度 も30/√2=21〔%〕
6. 振 幅 変 調 波 の 検 波 に は,非 性(ま
号
振 回 路 を 通 る と中 心 周 波 数 成 分 に 対 し側 波 帯 周 波 数
成 分 は 相 対 的 に 減 衰 を 受 け る の で,変
れ る の で,変
,信
し て 帯 域 幅=2nmaxfs=138kHz.
5. 変 調 波 の 周 波 数 分 布 は ,106Hz(搬
示 す.L,C,R並
心 周 波 数)=95.5MHz
た はIB-IC特
の 大 き い と こ ろ(ICの
性)に
減衰 さ
に な る。 線 形 特 性 が 必 要 で あ る .J-TRのVB-IC特
は,VBEの
飽 和 附 近)に
小 さ い と こ ろ(ICの
遮 断 附 近)と,VBE
非 線 形 性 が 存 在 す る こ と を 考 え よ.
7.
v(t)=±30Vに
お け る 飽 和 負 荷 電 流IL=±60mA.ち
た め の ベ ー ス 電 流IB=│IL│/β=2mA(ILが な る が,近
負 の とき に は βの代 わ りに
似 値 と し て β を 用 い た).し
を も た せ て,RBの 8. T1が
た が っ て,RB=3kΩ
値 は も う 少 し小 さ く す る(た
飽 和 す る とT2は
で あ る こ と で あ る.す
ょ うど飽 和 と な る
遮 断 と な る.T1が
な わ ち,T1が
β+1に
。 実 際 に は 少 し余 裕
と え ば2.5kΩ). 飽 和 す る た め の 条 件 は β>12・5
飽 和 し て い る と 仮 定 す る と,式(7・45)に
よ り ん1=9.9mA,IB1=0.79mA,β
の 最 小 値 はIc/IBで
あ る.T1が
飽 和 して
い る とVC1=0,Vc2=9.09V. 9.
T1,T2と
も に 飽 和,お
よ び と も に 遮 断 の2つ
の 安 定 状 態 が あ る。 前 者 の
状 態 を 仮 定 す る とIc=3.68mA,Ia=0.32mAで,β=11.5以 る.こ
の と き7σFO,VC2=8V.ま
10. υ2の
上 な ら飽 和 と な
た 両 者 と も 遮 断 な らVc,=8V,Vca=0.
5V.υ1を
値 はυmax=5V,vmin=2.5Vの2通 大 き く し て い き,5V以
し て い く と,2.5Vま
り.υ1<2.5Vで 上 に な る とυ2=2.5V.こ
で はυ2=2,5V,2.5V以
あ る とυ2= こ か らυ1を
下 に な る と"2=5Vに
小 さ く な る.
第8章 1.
(a)
A(A+B)=AA+AB=AB.(b)AB=AB+ABで
あ る の で,AB
+AB+AB=A(B+B)+(A+A)B=A+B.(c)AB+AB+AB=(AB+AB) +(AB+AB)=A+B=AB(ド
・ モ ル ガ ン の 定 理).(d)カ
ッコ をは ず して簡 単
に す れ ば よ い.(e)(A+B)(A+B)(A+B)(A+B)=(A+AB+AB)(A+AB +AB)=0.(f)ド
・ モ ル ガ ン の 定 理 を 用 い て,AB+AB=AB・AB=(A+B)
(A+B)=AB+AB.(g)真
理 値 を つ く っ て み る と容 易
ル ガ ン の 定 理 を用
に 証 明 出来
る.ド
・モ
い て 証 明 す る と,AB+A+B=AB・A・B=(A+B)AB=0.
.・.AB+A+B=1. 2.(a)F=AB+AC=A(B+C).右
辺 は オ ア ゲ ー
で つ く ら れ る.(b)F=(A+B)(A+C)(B+C)=ABC+ABC.右 の ア ン ド ゲ ー ト と1個 3.
図E
と な る。
の オ ア ゲ ー トで つ く ら れ る.
ト,ア
ン ド ゲ ー ト各1個 辺 の 形 は2個
(a)
(b)
上 か ら ① ア ン ドゲー ト,オ ア ゲー ト,イ ン バー タに よ る構 成 ② ナ ン ドゲ ー トの み に よ る構 成 ③ ノ ア ゲ ー トの み に よ る構 成
図E
4.
図F
と な る.
図F 5. F=ABC+ABC+ABC+ABC.簡
単 化 し よ う.F=(ABC+ABC)+
(ABC+ABC)+(ABC+ABC)=AC+AB+BC.こ B(A+C)+AC=A(B+C)+BCな
れ はF=C(A+B)+AB= ど と 書 け る.
6.
VA=VB=3Vの
と きVF=3.6V.VA,VBの
一方 また は両 方 が
一3Vの
と き に はVF=-2.4V. 7
. 正 論 理 で は F1=ABC+ABC+ABC =AB+AC=A(B+C) 負論理 では F2=ABC+ABC+ABC+ABC十ABC =A+BC
F2はF1の
ア ン ドと オ ア を入 れ か え た も の に な っ て い る.何
8. 両J-TRは
故 だ ろ うか.
入 力 の 大 き さに よっ て 遮 断 ま た は 飽 和 の い ず れ か で あ る とす
る.
(a)
(b)
9. VA=5Vの
と き はT1は
が 必 要),VF=0.VA=-5Vの は 遮 断.こ
遮 断,T2は
飽 和 し(β の 値 が12以
と き はT1は
飽 和 し(β の 値 に 条 件 が あ る),T2
の と きVF=5V.
10. 入 力x2,x1,y2,y1と
出 力Fと
の 関 係 を表 わ す 真 理 値 表 を 書 き 下 して,
こ れ か ら プ ー ル 代 数 式 を求 め る の で あ る が ,簡 だ け を書 い て み よ う.た 01で
上で ある こと
あ る.次
と え ば,x2x1=10の
表 が 得 ら れ る.
略 化 し て 出 力 がF=1と
と き にF=1と
な る場 合
な る の は,y2y1=00,
こ れ か らF=X2x1y2y1+x2x1y2y1+x2x1y2y1+x2x1y2y1+x2x1y2y1+x2x1y2y1 簡 単 化 す る とF=x2y2+x1y2y1+x2x1y1.こ 11.
P=1に
な る と ゲ ー トG1,G3が
が 右 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ のS端 れ る.Q=1に
の 回 路 を 書 く こ と は 容 易 で あ ろ う.
な る とX,がS端
導 通 状 態 に な り 左 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ のX1
子 に,X1がR端
子 に 入 力 さ れ,情
子 に,X,がR端
報 は右 へ 転 送 さ
子 に 入 力 さ れ 情 報 は,反
転 し
て 右 へ 転 送 さ れ る. 12.
(a)
図8・41に
お い て,左
プ を 入 れ か え れ ば よ い.フ え る と,図G(a)と (b) れ'る.ま
図(b)参 たSHL=1の
端 フ リ ッ プ フ ロ ッ プ と右 端 フ リ ッ プ フ ロ ッ
リ ッ プ フ ロ ッ プ の 順 序 は こ の ま ま で ,ゲ
ー
トを書 き か
な る. 照.SHR=1の
と き ゲ ー トG1,G2が
と き ゲ ー トG3,G4が
導 通 し,左
導 通 し,右
シ フ トが 行 わ
シ フ トが 行 わ れ る.
(a) 左 シ フ ト
(b) 右 シ フ ト+左
図G
シフ ト
索
引
イ タ リ ッ ク 体 は 上 巻 の ペ ー ジ を あ ら わ す.
あ 行
影 像 妨 害
142
演 算 ユ ニ ッ ト
218
RCTL
184
演 算増 幅器
162
RS
201
演 算命 令
219
フ リ ップ フ ロ ップ
RT
184
アキ ュ ム レー タ
218
ア ド レス アン ド 安
定
オ
ア
182
応
答
25,80
安 定 化 電源
オ ー プ ン コ レ ク タ
15
・ゲ ー
ト
187
182
57
折 れ 線 特 性
114
33
か 行 ECL
188
カ ウ ン タ
205
イ ンバ ー タ
182
加 算 器
199
加算命令
223
可 変 リア ク タ ンス変 調 回路
131
イ ンパル ス応 答
58
イ ソパル ス関 数
58,73
位相推移
71
位相変調
117
移相発振回路
12
一 安 定 マル チパ イ ブ レー タ
24
ウ ィ ー ン ブ リ ッ ジ発 振 回 路
13
過 渡応 答 過 渡 特 性
77 16,45,77
過 変 調
119
角 度 変 調
122
片 側指 数 関数
73
片 側波 帯 伝 送
120
外 部記 憶 装 置
218
219
AD変 換 器
208
ALU
218
Qレ
AM
117
キ ー ボ ー ド
218
FET
38
狭 帯 域 周 波 数 変 調
125
FM LC発 MOSゲ
振 回 路 ー ト
N倍 電圧 整 流 回路 エ ミ ッ タ 接 地J-TR増
ジ ス タ
117
狭 帯 域 増 幅 器
2,7
局 部発 振 器
189
極
93 141 66,67,83,88
31 幅 回 路
57,76
ク ラ ン プ 回 路
146
ク リ ア
202
シ ュ ミ ッ ト ・ ト リ ガ
ク リ ア 命 令
219
周 波 数 逓 倍
ク リ ッ パ
145
周 波 数 特 性
203
周 波 数 分 割 多 重 通 信
169
周 波 数 変 換
140
周 波 数 変 調
117
周 波 数 変 調 回 路
131
182
周 波 数 弁 別 回 路
135
182
周 波 数 領 域
117
周 辺 装 置
ク ロ ッ ク
矩 形 波
19,50
組 合 せ 回 路 ゲ 一
192
ト
ゲ ー ト回 路
検
波
減 算 命 令
223
コル ピ ツ ツ発 振 回 路 コ ン デ ン サ 入 力 形 フ ィル タ
7 31
出
力
160
139 62,68
61 218 57
瞬 時 周 波 数
121
少 数 キ ャ リア の蓄 積 効 果
151
振 幅 制 限 回路
135
レ ー タ
159
振 幅 変 調
117
コ ン ピ ュ ー タ
218
真 理 値
179
115
真 理 値 表
179
214
時 間領 域
コ ン パ
高 調 波 語
長
さ 行 3リ
ア ク タ ン ス 発 振 回 路
最 大 平 坦 特 性 残 留 側 波 帯 CML CMOSゲ
一 ト
CPU CRTデ
ィ ス プ レ イ
CR積 分 回路 CR発
振 回 路
170
磁 気 デ ィ ス ク
218
10
実 行 サ イ クル
220
80
乗
算
229
144
情
報
177
条 件 付 分 岐 命 令
223
189
受 信 機 の方 式
141
190
順 序 回路
206
218
除
230
算
218
18 11,13
ス ー パ ー ヘ テ ロ ダ イ ン 方 式
141
ス イ ッ チ ン グ
151
CR微 分 回 路
18
ス イ ッ チ ン グ ・ レ ギ ュ レ ー タ
J-TR
22
ス テ ッ プ応 答
150
ス テ ッ プ 関 数
J-TRス
イ ッ チ
61
蒔 合 割 多 雷 涌 信
35
59 58,73
204
ス トア 命 令
219
10進 数
197
ス ト レ ー ト方 式
141
16進 法
175
水 晶振 動 子
14
水 晶発 振 回路
14
JKフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ
シ ス テ ム 関 数 シ フ ト
61,65 213
セ
ッ ト
直列形定電圧電源
202
制 御 信 号 発 生器
33
218
制 御 用信 号
211
整 流 回 路
15,26,30,31
DA変 換 器
208
DCTL
184
DTL
184
正 帰 還
1
正 論 理
181
Dプ
積 の 和 形 式
195
TTI
積 分 回 路
18
接 合 トラ ン ジ ス タ
22,30
Tフ
リ ッ プ フ ロ ッ プ
204
185 リ ッ プ フ ロ ッ プ
204
テ ー ラ ー の 級 数
112
線 形 シ ス テ ム
57
テ レ ビ ジ ョ ン受 信 機
144
全 波 整 流 回 路
27
デ ー タ
219
デ ィ ジ タ ル
ソ ー ス 接 地FET増
幅 回 路
51,72
・ コ ン ピ ュ ー タ
178
220
双 方 向 導通
148
停 止 命 令
相 互 変 調 ひ ず み
116
定常発振の条件
相 補 性MOS
190
定 電 流 電 源
側 波 帯
119
転
た 行 ダ イ=ホ ー
ド
ダィ ォ ー ド
送
211
ダ イ ナ
電 力 利 得 関 数
ミ ッ ク ・ メ モ リ
た たみ こみ定 理
ト リ ガ
158
トン ネ ル ダ イ オ ー ド
217
ド ・モ ル ガ ン の 定 理
61 169
対 数 利 得
68
短 波 帯
141
立 下 り トリ ガ
203
立 上 り トリ ガ
203
チ ョ ー ク 入 力 形 フ ィ ル タ
80
184
多 重 通信
チ ェ ビ シ ェ フ の 多 項 式
31,38
222 14
ゲ ー ト
2 35
電 界 効 果 トラ ン ジ ス タ
タ イ ミ ン グ ・ シ グ ナ ル 発 生 器
218
デ ィ ジ タ ル 回 路
取 り出 しサ イ ク ル
等 リ ップル 利 得 関 数
22 179 220
96
同期 検 波
130
同期 式
203
な 行 ナ ン ド
182
二 安 定 マ ル チ バ イ ブ レー タ
155
86 31
中 央 処理 装 置
218
2乗 検 波
129
中 間 周波 数
142
2准
175
中 波 帯
141
2進 化10進 数
197
直角 変調
127
2進 数
175
直 線 検波
129
2進 法
175
直 立 ピ ー キ ン グ
100
コ ー ド
入 ・出 力 装置
218
入 ・出 力 命 令
入
力
ノ
ア
220
微 分 回路
18
フ ー リ エ 逆 変 換
54
57 182
の こ ぎ り波
19
フ ー リ エ 級 数
46
フ ー リ エ 変 換
53,55,56,64,73,75
フ ィル タ
は 行 ハ ー ト レ ー 発 振 回 路
7
バ イ ト
177
バ イ ポ ー ラ
ブ リ ッ プ。プ ロ ッ プ
154
プ ー ル 代 数
178
ト
184
プ リ ン タ
218
パ ル ス ァ ナ ロ グ 変 調
166
プ ロ グ ラ ム
218
パ ル ス カ ウ ン ト形 弁別 回路
139
プ ロ グ ラ ム ・カ ウ ン タ
218
パ ル ス 位 相 変 調
163
符
号
177
パ ル ス振 幅 変 調
163
符 号 ビ ッ 卜
228
パ ル ス符 号 変調
166
符 号 器
168
パ ル ス 幅 変 調
163
負 帰 還
146
パ ル ス 変 調
163
負 抵 抗
4
排 他的 論 理 和
183
負 論 理
181
発
・ゲ 一
27
フ ォ ス タ ー ・シ ー リ ー 周 波 数 弁 別 回 路 135
振
半 加 算 器 半 波 整 流 回 路
1,4,7,19,80
200 26
復 号 器
168
復
117
調
復 調 回路
135
搬 送 波
117
複 同 調 回 路
102
搬 送 波 除 去 振 幅 変 調
120
分 岐 命 令
219
番
地
214 ベ ク トル 合 成 位 相 変 調 回 路
132
Bレ
ジ ス タ
218
ベ ッ セ ル 関 数
PCM
167
平 滑 回 路
PM
117
平 衡 変 調
177
並 列 ピ ー キ ン グ
ビ ッ ト
ビ ル デ ィ ン グ ・ブ ロ ッ ク
94
変
調
123 27,30
127 99 117
ひ ず み率
115
変 調指 数
122
否
178
変 調積
126
19
変 調度
119
非 線 形 特 性
112
変 調 波
117
非 直 線 ひ ず み
115
標 本 化
163
補 数
222
定
非 安 定 マ ル チ バ イ ブ レ ー タ
標 本 化 関 数
51
標 本 化 定理
163
ま 行 マ ル チ エ ミ ッ タ ・ トラ ソ ジ ス タ マ ル チ バ イ ブ レ ー タ
186
19,24,155
リ セ ッ ト
202
リ フ レ ッ シ ュ
218
リ ン グ 変 調
127
離 調 復 調 回 路
135
量 子 化
167
量 子 化 雑 音
167
ル ー プ利 得
2
無 条 件 分岐 命 令
223
メ モ リ
214
メ モ リ ・ア ド レ ス レ ジ ス タ
215
メ モ リ ・ セ ル
214
メ モ
リ ・バ
ッ フ ァ
215
レ シ オ デ ィ テ ク タ
138
メ モ
リ ・ユ ニ ッ ト
214
レ ジ ス タ
211
命
219
零
命 令 コ ー ド ・ レ ジ ス タ
令
218
零 点
命 令 デ コ ー ダ
223
点 ・極 マ ッ プ
66,67 66,67,85,91,93,94
ロ ー ド命 令
や 行 ユ ニ ポ ー ラ
・ゲ ー
ト
178
189
論 理 和
178
142
ワ ィ ァ ドォ ァ
ら 行 ラジ オ受 信 機
219
論 理 積
わ 行 和 の 積 形 式
187
195
―<著者紹介> 中
村
欽 雄
東 京帝国大学 工学部 電気工学科卒業(1941年) 旧海 軍技術研究所部 員(2944年) 東 京電 機大学 工学部 助教授(1949年) 工 学 部 教 授(1957年) 名 誉 教 授(1989年)
元東 京電機大学附属 図書館長 元東 京電機大学短期 大学長 主 な著 書 「電気工学用 語辞典」 共著(技 報堂) 「 詳 解 電子回路」(東京電機大学出版局) 「電気工学要論」共著( "
)
「電 子 回 路 通 論 〈上〉」( "
電 子 回 路 通論
〈下 〉〓Norio
1993年6月20日
第1版1刷
)
Nakamura
発行
著
1993
中 村 欽 雄
者
学校法人 東京電機大学
発行者
代 表 者 廣
川 利 男
発行所 東京電機大学出版局 〒101
著者承認
東京都千代 田区神 田錦町 2-2 振 替 口座
検印省略
電
話
東 京 6-71715
03(5280)3433(営 (5280)3422(編
Printed
印刷 (株)秀好堂印刷
製本
断 で 転 載 す る こ と を禁 じ ます,
*落
丁 ・乱 丁 本 は お 取 替 え い た します.
4-501-31560-1
C3055
集)
in Japan
(株)徳住製本所
*無
ISBN
業)
ビギナーズ
電子工学図書
半導体工学
微細加工
基 礎 か らデ バ イ ス ま で
サ ブ ミク ロ ン素子 へ の展 開
青野朋義/本間和明 他 著 A5判
352頁 2色 刷
基 礎 的 性 質/ ダ イ オ ー ドとバ イ ポ ー ラ トラ ン ジ ス タ/ 電 界 効 果 トラ ン ジ ス タ/ 集 積 回 路/ 光 電
素子/他の半
体 デバ イス/製造技術
シ ステ ム工 学 入 門 A5判
中野/星野/小松 著 A5判 250頁 微細加工 の歴史/微細加工/半導体 の微細加工 /微細加工 の発達/成膜技術/大規模集積回路 の作成法/集積 回路 の設計/微細加工 の限界
制御工 学 松永省吾 著
深海登世司/藤巻忠雄 監修
186頁 2色 刷
A5判 270頁 2色 刷 序論/制御系 の構成 とブロ ック線図/制御系の
本 書 を 学 ぶ にあ た って / シ ス テ ム工 学 概 論 / プ ロ ゼ ク トの た め の 最 適 化 計 画 法/ プ ロゼ ク トに
おける諸問題の考察 ビギナーズ
特 性/ フ ィー ドバ ック制 御 系 の安 定 判 別/ 設 計 /サ ンプ ル値 制 御/ シ ー ケ ンス制 御
ビギ ナ ー ズ
デ ジタ ル フ ィル タ
デ ジタル信号処理 中村尚五 著 A5判
中村尚五 著
192頁
A5判
192頁
パ ソ コ ンに よ る信 号 の 処 理/ 信 号 の サ ンプ リ ン
簡 単 な デ ジ タ ル フ ィル タ/Z変 換 と線 形 フ ィル
グ/AD・DA変
タ/FIRデ
換/ 時間 離 散 信 号 の 変 換/ 線
形 デ ジ タル 信 号 処 理 シ ス テ ム/ 基 本 シス テ ム
ジ タ ル フ ィ ル タ/IIRフ
ィ ル タ/
デ ジ タ ル フ ィ ル タ の ハ ー ド ウ ェ ア/ 応 用
ユー ザ ー ズ
デ ジタ ル フ ー リエ変 換
デ ィ ジタ ル信 号 処 理
中村 尚五 著 A5判
江原義郎 著 AB判 近刊
200頁
離 散 線形 シス テ ムの処 理/ フ ー リエ変 換/ 時 間
ア ナ ロ グ信 号 の コ ン ビ3一
離 散 信号 の フー リエ変 換/ 高 速 フー リエ変 換/ FFTの 応 用
と信 号 の 検 出/ フー リエ 変 換 によ る周 波 数 分 析
電 子 ・通 信工 学 の た め の
電気回路のための
確率論序説
数学 と例解
P.Z.ピ
タ入 力/ 雑 音 の 除去
/線形予測法に よる周波数分析/応用
齋藤嘉博/安達 弘之 著
ー ブ ル ズ 著 平 野 信 夫 訳
A5判 494頁 確率/確率変数/ 期待値/ 複数個の確率変数 と 演算/確率過程 とスペク トル的特性/不規則入
高 校 数学 の 復 習 か ら微 分 方 程 式,ラ プ ラス変換,
力 の線 形 シ ス テ ム/ 最 適 線 形 シス テ ム/ 応 用
か ら解説 した.
*定 価,図
A5判 フー リ土級 数 ま で を,電
272頁
気 回 路 を取 り扱 う立 場
書 目録 の お 問 い 合 わ せ ・ご要 望 は 出版 局 まで お 願 い致 します.
D-11
IC・ 電 子 回 路 デ ィ ジ タ ルisの
ア ナ ロ グICの
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ゲ ー トか らマ イ コ ンま で
すべて
オペ ア ンプ か ら ス イ ッ チ ドキ ャパ シタ まで
白土義男 著 AB判
312頁 2色 刷
デ ィ ジ タルICの 基 本 回路 か ら応 用 回 路,カ ウ ン タや 周 辺 素 子,イ ン タ フ ェ ー ス,メ モ リ, CPU,マ
イ コ ン回路 ま で す べ て を 解 説,
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ポ イ ン トスタ デ ィ
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ら に特 定 用 途 のICな
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ポ イ ン トス タ デ ィ
新版 デ ィ ジ タ ルisの
基礎
新版 ア ナ ロ グICの
基礎
白 土 義 男 著 AB判
白 土 義 男 著
208 頁
AB判
192頁
基 礎/ 論 理 回 路/ シュ ミッ ト回路/ マ ル チ バ イ ブ レー タ/FF/ カ ウ ン タ/ 表 示 器/ イ ンタフェ ー ス/DA変 換/ICメ モ リ/LSI
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図解シーケンス デ ィ ジ タ ル 回 路
ポ イ ン トス タ デ ィ
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実 用 デ ィ ジタ ル 回路
タ フ ェ ー ス/ 高 周 波 回 路/ 特 殊 用 途
図解 電 子 回 路 の基 礎 秋冨 勝
て,1項
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トス タデ ィ形式 の電 子 回路 入門 書.
実 用 オペ ア ンプ 回路
角 田 秀 夫 著 AB判
136頁
著
A5判 192頁 図 を右頁 に,各 項 目の要点 を左 頁 に レイ ア ウ トし
角 田 秀 夫 著
2色 刷
AB判
160頁
2色 刷
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す べ て の読 者 が オ ペ ア ンプ を 理解 し,使 い こ な せ る こと を 目標 に,実 際 の波 形写 真 を 中 心 に見
豊 富 に載 せ て解 説.
開 き2頁 を グ ラ フ ィ ック に編 集 ・解 説.
解説ICの
実 用 電子 回路1/Ⅱ
基 礎 2訂版
岩 崎 臣 男 著 A5判
1)236頁
岩 崎 臣 男 他 著
Ⅱ) 168頁
A5判
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半導 体 の理 論/ 半 導 体 素 子/IC概 IC内 回 路 素 子/ ア ナ ロ グICの
応用 で き る こ とを 目標 に編 集 した.
OPア
*定 価,図
ンプ/ デ ィ ジ タルIC/
220頁
論/ 製 法/ 基 本 回 路/
メモ リIC
書 目録 の お 問 い合 わ せ ・ご要 望 は出 版 局 ま で お願 い 致 しま す .
D-22
理工学講座 電磁気学
基礎 電 気 ・電 子 工 学 宮 入 庄 太/ 磯 部 直 吉 監 修 A5判 312頁 2色 刷
東 京 電 機 大 学 編 A5判 266頁
電気の基礎/電気回路/半導体デバ イス/電 子 回路/エネルギー変換 機器 とその応用/電 子 機器 とその応用
電 磁気学のベ ク トル解析/真空 中の静電界/ 誘 電体中の電 界/電 流/真空 中の磁気現象/ 磁性体中の磁 気現象/電磁誘導/電磁界
照 明工学講義 新訂版
制御工学
関 重 広 著 A5判
深 海 登世 司/ 藤 巻 忠雄 監 修 A5判 270頁 2色 刷
200頁
総論/電球/螢光灯/放電灯/照明計算/昼 光照 明/照 明の生理 と心理/色彩 と照明/照 明器具/ 屋内照 明/屋外照明/測光/ 放射
序論/制御系の構成 とブロック線図/制 御系 の特性/ フィー ドバ ック制御系の安定判別/
システム工学入門
BASICシ
設計/サ ンプル値制御/ シーケ ンス制御
ス テ ム工 学 松 永 省 吾 著
松 永 省吾 著 186頁 2色 刷
A5判
A5判
250頁
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電子工学概論
電気通信概論
倉 石 源三 郎/ 丹 野 頼 元 監 修 A5判 260頁
荒 谷 孝 夫 著 154頁 2色 刷
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通信システムの概 要/伝送媒 体/信 号の処 理 /信号の伝 送/信号の交換/環 境別各種伝 送
例題演習
半導体工学
マ イ ク ロ波 回路
基 礎 か らデ バ イス ま で 倉 石 源 三 郎 著 A5判
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青 野 朋 義/ 本 間 和 明 他 著 A5判 352頁 2色 刷 基礎的性質/ ダイオー ドとバ イポー ラ トラン ジスタ/電界効果 トランジスタ/集積回路/ 光電素子/他 の半導体デバ イス/製造技術
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A-1